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2014年8月22日 (金)

田川ヒロアキ~Music Traveling in Summer2014~

今年2月に発足した田川ヒロアキ・ファンクラブ。
それを記念したコンサートが開催された。

10_2しかし、この人もトコトン忙しい人だ。
自分の定期ライブをはじめ数々のサポート仕事、作曲、カラムーチョまでこなしている。
しかも、そのどれもに全力投球だ。
いいですか皆さん、彼の場合、仕事を増やすということはそれだけ「曲を覚えなければならない」ということに直結するワケです。譜面は役に立たないんだから。

譜面が送られてきてチャチャチャとさらって、本番は譜面見ながらサラり…なんてことは一切できない。
すなわち演奏する曲を全曲暗譜しているワケ。それもコード進行だけじゃないからね。メロディは言うに及ばず、本番ではアイ・コンタクトができないから曲の構成も完璧に覚えるしかない。
演奏中に頭を指さしてダ・カーポするなんてあり得ないのだ。

音感だけでなく、恐るべき集中力と記憶力を持っているのだ。
私もMarshall Blogの記事を書く時、どうしても思い出せないことはジャンジャン彼に訊いちゃう。
すると、「ああ、あの時はですね…」と、大分前に糠床に入れたキュウリを何の疑いもなく一発で取り出すおばあさんのように記憶を引き出してくれるのだ。
実は今日の記事を書く時にもメチャクチャ助けてもらいました、ハイ。

今回のイベントはセッションというスタイルではなく、前からアイデアを温めて、バンドのみんなでひとつのショウを作り上げようというコンセプトだったという。
そのヒロアキくんのねらい通り、最初から最後まで丁寧に作り込んだ構成で、集まったファンを感動させた。

20_2本日の主役、田川ヒロアキ。

30v石黒彰
50
石川俊介

40v高インボム

60今日もお供は愛用のJMD501。
ハードなディストーションからリリカルなクリーン・トーンまで、完璧に使いこなしている。JMDはもはやヒロアキくんの臓器だ!(キュウソネコカミより…)
80_2
オープニングは「Symphony」。

今回のショウの第一部のテーマは「旅」。ヒロアキくんの曲を題材に音楽で旅をしよう…というワケ。
曲の間に「旅」の説明がはさみ込まれる。
まずは電車に乗って「Train」。例の鶯谷のヤツね。この曲についてはコチラをご参照頂きたい。
90

夏に電車に乗っていく先はどこだ?(←コレはヒロアキくんのMCではないよ)
そう、山!…じゃない、じゃない、山へ行ったら旅が続かない!
海ですよ、海。「Train」で海。
海の田川ナンバーといえば…「Seascape」。

私は人ごみが苦手なので、混んでいる時にワザワザ混んでいるところへ行くのがイヤなので、もう今夏の旅行はコレで済ませることにした。
ただ、テレビでUターンラッシュのようすを見るのは大好きなんだけどね。

Img_0053 …ここでトロピカルな新曲「みなみかぜ」。

70
潮騒から『Ave Maria』収録のバラード「With Love」。
ハコが海の家になってきた。「ラーメン一丁!」 不思議とウマい海の家のラーメン…もうずいぶん長いこと食べてない。

Img_0038 するとどこからともなく「おまつり」の音が…。
ナニもすることがなくて、おろしたてのバラ色のシャツ着て…あ、シャツは黒いか…。

わたしにとっての「おまつり」は三社でも下谷でも鳥越でもなくて四人囃子なんだけど、ヒロアキくんにとってのお祭りは「よさこい」だ。
長崎県対馬市のよさこいのために作った「桜雪Ma-u」。

Img_0044 「よさこい」はアルバムも制作しているヒロアキくんの得意分野なのだ。
下がそのアルバム『男なら』。故郷の山口県から委託されて制作した「よさこい」集。ハードなロックが実にうまく溶け込んでいて、かなりの力作に仕上がっている。
Yosakoijacket
夏の風物詩といえば「ビア・ガーデン」。暑いし、高いし、食べ物マズイし…で私はビア・ガーデンにいい思い出がないけど、ここはビア・ガーデンに来たつもりのトーク・コーナーが展開した。。

Img_0225_2 そして第一部の最後が「Ave Maria」。

Img_0227 なるほどこの旅、最終的に行きつく先はこの「美しいギター」による音の桃源郷だったのか!とはオオゲサか。イヤ、JMDがあまりにもいい音を出していたのでつい…。

100v_2こうして夏の音楽旅行は全行程を終了したのだった。ああ、明日からまた会社かよ~…てか?
ノーノー、まだコンサートは続くのだ!

95そして第二部では自作自演でヒロアキくんの音楽半生記がつづられた。

ヒロアキくんの音楽ルーツのひとつはピンク・レディ。曲がヨカッタからね~。

110そして、LOUDNESS。高崎さんのパートを完璧に再現!

120山本譲二と共に務めている山口県のふるさと大使についても触れた。その関係もあって、先の山口国体のセレモニーでギターを弾いたのは記憶に新しい。

130さて、このコーナー、ヒロアキくんの演奏とレアな写真ももちろん大きな見どころだったが、素晴らしかったのはナレーション。担当したのはマネージャーの吉岡美瑞穂さん。
いつもヒロアキくんをステージに誘導しているあの美人さんね。
もともとテレビ局のプロのレポーターだっただけに完璧!鈴を鳴らすような声でヒロアキくんの半生を語り上げた。
第二部の成功のカギは美瑞穂さんも握っていたと言っても過言ではあるまい。

下は当日撮った写真ではないが、右が美瑞穂さん。ヒロアキくんの両隣りはヒロアキくんのご両親。ヒロアキ・ヒストリーということで特別にご登場頂いた。

Img_0524 そして、第三部に突入。
まずは田川バンドの演奏。

140_2シングル盤にもなったおなじみの「Keep Flying」。

150_2ここでゲストが登場した。

160二井原実

170v知っている人なら知っている、知らない人は全然知らないだろうが、ヒロアキくんが世に出てくるキッカケを与えてくれたのはナニを隠そう、別に隠さないけど、この二井原さんなのだ。(ココ、二井原さんのMC風に書いてみた)

ある日、二井原さんがネットサーフィンをしていて、たまたまヒロアキくんに出くわしたのだ。
そして、2006年二井原さんのソロ・アルバム『Ahses to Glory』のギタリストに起用された。
コレ、ヒロアキくんがゲストで何曲がチョロっと弾いているなんて思ったら大間違い。このアルバムで聴けるギターはすべてヒロアキくんが弾いているのだ。
二井原さんが全幅の信頼をヒロアキくんに置き、ヒロアキくんは見事にそれに答えた作品。
第二部でも自分の音楽のルーツにLOUDNESSを挙げていたヒロアキくん。この時の喜びたるや計り知れないものがあっただろう。
もちろん当時の持てる力をフルに発揮したかのような壮絶なプレイが収録されている。

Mn
その恩人との共演。
もちろんMarshall Blogでもレポートしてきた通り(たとえばコレ)、2人の共演は初めてではないが、ヒロアキくんの方から二井原さんにゲスト出演をお願いしたのは今回が初めてだったそうだ。

180vまず演奏したのはアルバム2曲目に収録されている「Fever」。カッコいい曲だ。レコーディングではホーンまで入ったゴージャスなアレンジとなっていたがここではストレートにロックしていた。
この曲、クレジットを見ると二井原さんとヒロアキくんの共作なのね!

190一部に引き続いて完璧な演奏でヒロアキくんを支えるバック陣!
ヒロアキくんのもうひとつの頭脳、石黒さん。

200石川さんの確実かつ誠実なプレイでバンドがビシとしまる。

210v高くんはドラム・ソロも披露。一緒に行ったね~、台風の宮古島!アレもレポートを書き直してまたいつかアップしようね。

220v_2続いては同じく二井原さんのアルバムから「Long Live Your Life」。ミディアム・テンポのドラマチックな曲。

230_2そして、Bruno Marsなるアメリカのシンガーソングライターの「Talking to the Moon」というバラード。

240_2私はBruno Marsという人を知らないが、客席からは大きな歓声が上がっていた。
こういう甘~いバラードも二井原さんの得意とするところだ。

250_2そして最後は第二の名古屋市歌、Dioの「We Rock」。

「世界の二井原」、さすがのスーパー・シャウト!
ああ、自分で好きな曲を選んで、二井原さんに歌ってもらってアルバムを1枚プロデュースできたらどんなに幸せか…やってみたいナァ。

260何しろ驚異的なパワーでステージがすっかりスゴイことになって二井原さんのコーナーを終え、本編を締めくくった。

270アンコール。
また田川バンドに戻って、ヒロアキくんのテーマ曲的作品「My Eternal Dream」。

D_img_0148弾くわ弾くわ!石黒さんとのバトルも最高にエキサイティング!

D_img_0150 さらに、先ごろ亡くなった小川文明さんに弔辞が送られた。
私もヒロアキくんたちと一緒に文明さんのお別れの会に参列させて頂いたが、その時は気丈に振る舞っていたヒロアキくん。
それから数日経って、「文明さんとはもう一緒に演奏することができない」という実感が猛烈に沸いてきたのか、文明さんへの言葉をつづる中、大粒の涙をこらえることができなかった。
それを見ているこっちも涙がこぼれ落ちてしまった…。

280「生きていれば、辛いことも悲しいこともあるけれど、自分の道をひたすら歩いてきます!」と文明さんに伝えるかのように「My Way」を熱唱した。
Go over big with Marshall!!

290出演者全員でご挨拶。

320そして退場~!石川さんの手刀が何ともいえない!

330サイン会も2人で席を並べた。ものすごい長蛇の列!

この数日後、LOUDNESSのコンサートの時、サンプラザの楽屋で二井原さんにお会いした際、「ホンマ、ええコンサートやったね~!CDもよう売れた!」なんておっしゃってた。
ヒロアキくんの生みの親的存在のおひとりである二井原さんにとっても感慨深いショウとなったようだ。

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

340(一部敬称略 2014年7月6日 六本木Beehiveにて撮影)