キュウソネコカミ 『DMCC -REAL ONEMAN TOUR- 〜DOSA MAWARI CHU CHU〜』
超満員の恵比寿LIQUID ROOM。スシ詰めになった若い人たちのすさまじい熱気!
大人気のキュウソネコカミ。
タイトルの「DMCC」とは「ドサまわりチューチュー」の略。初の全国ワンマン・ツアーだ。
その東京公演。完全ソールド・アウト!
12"、16"、22"、14"x5.5"のメイプル。フィニッシュはメタリック・ホワイト。
開演前にスタッフがステージに現れて伝えられた言葉…「安全に踊って楽しんでもらいたい」。
そういうことなんだね~。
いいとか悪いとかは一切関係なく、ロックという音楽が数々の大きな変容を繰り返して、いよいよ原点に戻ったのかもしれない。
すなわち、ジャズも含めて、元々軽音楽はダンスのためのもの…という見方もできるのだから。
マァ、とにかくキュウソのパワーはすさまじい。
それに問答無用で楽しい。これでは人気が出ない方がウソだろう。
しかし、おもしろおかしく演っているが、歌っていることは極めてシリアスで、陳腐な言葉を並べて愛やら恋やらを歌うバンドとは明らかに一線を画す「社会派バンド」なのだ。
そのやり方がまたすこぶるおもしろい。これこそ若い人の感性というものだろう。
観客とのコミュニケーションも実に濃密だ。何度も客席に出たり入ったりするセイヤ。
その度に観客に安全を促し、気を遣う。
その社会派ぶりのを示すパートのひとつ、その名も「社会のしがらみ」。
セイヤとシンスケが掲げている段ボールにはお客さんから集めた「悩みごと」が記されていて、それをひとつずつ読み上げ、セイヤがその悩みに答える。
観客はセイヤのその受け答えに固唾を人で耳を傾けている。これまた大爆笑のウズなのだが、セイヤのいうことは実に的を得ている。
戦後69年を経て、これから日本が大きく変わろうとしているが、何かそのあたりについてのメッセージを若者に音楽で発する必要があるとするならば、キュウソネコカミが一番影響力をもっているのではないか?と思った。大変クレバーなバンドだ。
ガッチリと日本人のDNAを研究し尽くしたかのビートがまた素晴らしい。日本人なら自然に体を動かしたくなるような…。「日本版ボ・ディドリー・ビート」でも形容しようか…。
それとね、アンサンブルが実に巧み。
全員が自分だけの仕事をしていて、それが結集してアンサンブルに幅と深みを与える。そのサウンドを特にカラフルにしている要素は他のバンドにはないキーボードの音色と縦横無尽に暴れ回るベース・パートだろう。
キュウソネコカミの詳しい情報はコチラ⇒公式ホームページ
NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2014年7月13日 恵比寿LIQUID ROOMにて撮影)