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ライブ・レポート Feed

2014年12月12日 (金)

NEW AGE REVOLUTION <後編>~mintmintsの巻

さて、『NEW AGE REVOLUTION』の後半はmintmintsの出番!

10_2ニュー・アルバム『Hell Train』をリリースしたばかりの気合に満ち溢れたステージ!

20_2石原"SHARA"愼一郎

30v_2五十嵐"sun-go"美貴

40v_2寺沢功一

50v_2向山テツ

60v_2今日は全部Marshallでオジちゃん、ホクホクよ~!ま、そういうところへ選って来てるんだけど…。

70_2まずはSHARAさん。

80_2ヘッドはJVM410H。下段はサブ。

90v_2キャビはMF400B。

100v足元のようす。

105一方のsun-goさん。

110vやっぱりJVM410H。キャビネットはDave Mustineのシグネチャー1960BDMだ。

120v_2足元のようす。

130ま、要するにお二方ともいつもとまったく同じバックライン。だからいつもとまるっきり同じ音。

140_2これが9月にリリースされた最新作『Hell Train』。
Marshall Blogで何度か触れているようにウチの社長のJonathanはmintmintsがお気に入りで、このアルバムもシッカリ持ってる。
ジャケットにJVM2のハーフスタックが描かれているでしょう?ロゴは「Marshall」ではなくて「Mintmints」になってるのね。
社長はちゃんとコレに気づいてSHARAさんに「気に入った!」ってメールしてた。仲良しだからね、あの二人。で、SHARAさんも「Special Thanks」でキチンを敬意を表している。

また中の写真がいいんだな~。誰が撮ったのかというと、オレだ、オレだ、オレだ~!
170cd
エエイ、ついでに自慢してやれ!
mintmintsというとよく見かけるポスターにもなったこの写真…これもワタクシめが撮らせて頂きましたんよ。SHARAさん、いつもありがとうございます~!

2_ps 自慢タイム終わり。だんだんあからさまになってきてゴメンね。
さて、1曲目は『Hell Train』から「Aladdin」。

150v_2アルバムはこの曲の前に「Dark Aladdin」と名付けられたコワイ雰囲気の短いサウンド・コラージュが収録されていて、今回はオープニングSEでそれが流された。
SHARAさんは元来そういうものがあまりスキではなかったが、ハタとひらめいてメンバーに相談した。みんなに断られるかと思ったらみんなノリノリだったという特別編だ。
その不気味なサウンドから急転直下、錐揉み飛行で「Aladdin」が飛び出してくる。

160vけたたましい、上下する電子音のイントロからいかにもmintsらしいメロディが飛び出してくる。

190

何といってもこの曲を強く印象付けているのは大サビのギターのオクターブのすさまじいグリッサンドだろう。コレは一度聞いたら忘れないよ。ライブではもちろんのプレイを完璧に再現している。

180_22曲目は『Love & Mints』から「Everyday」。

210
SHARAさんのMCをはさんで「Five Years」。もちろんDavid Bowieのアレじゃないよ。
『Hell Train』から。
ミディアム・テンポのセンチメンタルな曲。ソフトに、そして、ほとんど祈るように(←ココ、元ネタわかりますか?)メロディをなぞるSHARAさんのギターが感動的だ。
280
しかし、リズム隊はどこまでもへヴィで剛健。これがmintmints。
220
タイトルから容易に推測できる通り、そう、mintmintsのデビュー5周年をテーマにした曲だ。
早いな~、もう5年かよ~。
5年前ってどんなだったっけな…チョットのぞいてみよう。
ポケタポケタポケタポケタ…。

200v2009年4月の野音。SHARAさん、まったく変わんないな~。
SHARAさんが手にしているのはmintmintsのファースト・アルバム『whitemints』。
「ウッシ―(SHARAさんは私のことをこう呼ぶ)、できたで!聴いてみて~!」と自信ありげにCDを私にプレゼントしてくれたのがまるで昨日のようだ。
今ではmintmintsが日本を代表する「インスト・バンド四天王」の一角であることを否定する人はいないだろう。

2_img_0941_2この時の野音のSHARAさん。『HARDなYAON』というイベント。ステージにズラリと並んだMarshall。楽しい企画だった。

2_img_1261_2続いても『Hell Dance』からミディアム・ナンバー「Soumatou」。サビのメロディが実に印象的。
とても美しい曲だが、テーマは「死の瞬間」。「走馬灯のようによみがえる」…というヤツだ。
アレは本当らしいね。
260

てらちんのMCからつなげたのは『Splash』収録の「Rare Temple」。疾走感あふれる直球ナンバー。

240
『Hell Train』から「Echo」。コレ、いい曲だナァ~。
300v

7月にレポートしたレコーディングの風景はこの曲に取り組んでいた時のもの。
アレがCDの音源になって、こうしてナマで演奏されて…こういう風に曲が生まれて成長していく姿を目にするのは楽しいね。

250v一糸乱れぬ絶妙なツイン・リードを聴かせる、その名も「Twin」。

245

SHARAさんの轟音に一歩も引けをとらないsun-goさんの図太いギター・トーン。ふたりともJVM410Hを使っているということもあるが、それ以上タイトに聴こえるプレイの一体感は2人が持つ「ロックの空気感」が共通しているところが大きいからなのではなかろうか。

270v

今度はテツさんのMCから「Koutetsu」。「Rare Temple」やら「Kotetsu」やら…おもしろいね。

290テツさんのアップテンポ気味でのドラミングって、ナマの時、「♪ドンタタドンタ、ドンタタドンタ」って聞こえることが私にはあるんだけど、今回気がついた。「ドン」がバスドラ、「タ」がスネアね。
テツさん「♪ドンタドドンタ、ドンタドドンタ」って叩いてるんだわ。
コレがものすごく独特なノリを醸し出してるんだ…つまり私なりの勝手な「テツ・ビート」の解釈。
すこぶるカッコいい!

230

ディレイ・トリック炸裂の「Cube」。コレは5年前の『whitemints』。コレもギターもさることながらシャープなリズム隊が素晴らしい!

310このあたりは『whitemints』地帯。

320サビのメロディをSHARAさんのギターに合わせて思わず口ずさみたくなってしまうような人気曲「Bakuon」。

340v
そして、本編最後はmintmintsのテーマ・ソング的イメージ(私の勝手イメージだけど)の「Ghost」。

330圧倒的な演奏で全14曲がアット言う間に過ぎたステージだった!

350そして、アンコール!
sun-goさんのカッコ!今日はミニスカ・ポリスだって!

360すごくいいと思うんですけど!

370v曲はアルバム・タイトル曲、「Hell Train」。
「Hell Dance」に続けて演奏すべく作られたナンバー。「本気のダンス・チューン」に仕上げようと「Soul Train」を観て研究したとか…そこから「Train」が…。
テーマの7&8小節目のメロディがタマらん!それと中間部のキメね。

380vここまでもパワフルなパフォーマンスを見せてくれたsun-goさんだけど、コレで一層エネルギーが放出されてる感じ?イヤ、この時を待っていた感じ?
お客さんの目は一気にsun-goさんに!

390vちゃんとギターも弾いてますから!
440v
そして最後はお待ちかねの「Hell Dance」!もちろんファンもジュリ扇片手に大騒ぎ!

400はちきれんばかりのsun-goさん!sun-goさんのデビュー30周年を祝うイベント『素敵にHell Dance』も楽しかったもんね~!

410v色んな意味で盛り上がるmintmintsのステージ。
結成5年を迎え、クリエイティビティがますます冴える。これからまたどういう風に展開していくのか…SHARAさんの動向に目が離せない!

420石原"SHARA"愼一郎のブログはコチラ⇒OFFICIAl BLOG
明日は横浜でEARTHSHAKERだよ!

450mintmintsの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ホームページ
460(一部敬称略 2014年10月24日 横浜7th Avenueにて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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そして、その日本語版がついに出来する!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

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<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

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アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税

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2014年12月11日 (木)

NEW AGE REVOLUTION <前編>~EROS→の巻

新しくバンドやアーティストをMarshall Blogにお迎えるのはとてもうれしく、そして楽しいことだ。
貴重な切手のコレクションにまた一枚素敵なアイテムが加わっていくような感覚と言ったらいいのだろうか?
それが日本のロックの歴史を作って来たような方ともなれば尚更のことだ。

今日、ご登場いただくのは高橋ヨシロウ率いるEROS→。

10これはロンドンはピカデリー・サーカスの「エロスの像」。今、ここでは関係ない…。
2_img_0218
ヨシロウさんといえばACTION。「もうひとつのACTION」として2008年に結成されたのがこの「EROS→」だ。

20ベース&ボーカル、高橋ヨシロウ。

30vドラム、秋田エイジロウ。(もうひとりのドラマーは本宮ヒトシさん。暗くて写真がどうしても撮れなかった!ごめんなさい!)

50v
ギターは大谷令文
武長カズヒトさんのトラでの参加だ。

40v何度も書いているけど、私は高校の時からよくライブハウスに出入りをしていた。その頃、よく周りの年上の人たちから「山水館」という名前を聞かされた。ヨシロウさんがやっていたバンドだ。

70

そして、アルバム『魅惑劇』がリリースされた。NOVELA…ヨシロウさんだ。斜め後ろの席に座っていたロック好きの飯島君が学校へ持ってきたのをハッキリ覚えている。

60vその後、ヨシロウさんがACTIONを結成し、活躍の場を広げて行くが残念ながら私はそのステージを拝見したことがなかった。
もうだいぶ前の話しになるが、誰のライブの時だったかは思い出せないのだが、原宿のクロコダイルでヨシロウさんのスタッフとご一緒させて頂く機会があって、ACTIONのアルバム『Mystic Blue』を頂戴した。気に入ってよく聴いていた。
ACTIONにはこういうアルバムもあるでね。いいジャケット!1988年の『OVERLOAD』。

Ol そして、今回初めてEROS→でヨシロウさんのステージを目の当たりにした。

80ピュアでストレートなロック…素直にカッコいい!スカっとするわ。もうこれ以上書くことなし!って感じ。
もう最初の音が出だした途端、すさまじいまでのロック・フィーリングが飛び出してくる!

120v
令文さんはもちろんMarshall。

90vヨシロウさんのロック・スピリットに呼応するかのような「剛音」そして、また「轟音」!いつもの1959ではないが、正真正銘、令文ギターのリアル・ロック・トーンだ!

100「日本のロック」の権化のようなサウンド。ここでいう「日本のロック」というのはただ単に「日本人が演奏しているロック」という意味ではない。

130v日本人が海外の黄金時代のロックを咀嚼して自分たちなりに編み出した日本人だけのロックだ。
何世代も経た日本のバンドしか手本にしていない、今のテレビに出ているようなバンドとは血統が違う。

135vこの雰囲気タマらんね~。もうこういうロックの雰囲気を持った人たちは出て来ないだろう。音楽には「空気」がつきもので、曲はコピーできてもこの空気感はマネのできないものなのだ。
つまりその「空気」とはミュージシャンの生き様とイコールだからだ。

140迫りくる問答無用のハード・ドライヴィン・チューンで観客も燃えに燃える!

150vドライでクリスピー極まりないな秋田さんのドラム!

2_img_0041 ファットでへヴィなギター。
ロックかくあるべし!160エンディングは「ACTION/100000VOLT」。有名なフリもバッチリ!もちろん客席は大盛り上がりだ!

1_img_0057 EROS→の詳しい情報はコチラ⇒100000VOLT CLUB

180<後編>につづく

(一部敬称略 2014年10月19日 横浜7th Avenueにて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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そして、その日本語版がついに出来する!
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2014年12月10日 (水)

Charles Locke Welcom Party <後編>~マルベリーズ

昨日の続き…。
何だか知らんけど、ド~ップリとハマッちゃったのがこのマルベリーズ。
オープニングは「人間狩り」という曲。
10ボーカルとキーボードの★(スタァ)。

20v_2ギターのクッキー。

30vベースはカミーユ。

40vドラムは英太郎。

50v英太郎さんのNATALはアッシュ。フィニッシュはホワイト・スウォール。どこへ行くにも持っていく英太郎さんの相棒だ。

60マルベリーズを知ったのはこの英太郎さんのNATALがらみ。
今回で実物を見るのは2回目。彼ら流に言えば「2回目の逢瀬」。何となく初めて見る前からこうなるような妙な予感があったんだよな。「こうなる」っていうのは「ハマっちゃう」ってこと。
そんな危ないバンドがマルベリーズ…。

70v今回物販コーナーでおもしろいものを見つけた。
LPの上に乗っている向かって右のハガキ大のもの。要するに絵ハガキ、というか年賀状。

80Frank Zappaの『Absolutely Free』になってる!

90もういっちょ。こっちは『Freak Out!』。このデザインを転用しているのはよく見かける。「Help, I'm a Rock!」ということか?

100Zappaネタに限らずこういうことはドンドンやってもらいたい。近い将来消滅するかもしれないLPやCDジャケットの楽しさやおもしろさ、ひいては黄金時代のロックのの素晴らしさをアッピールするいいキッカケになるかもしれないからだ。110カッコいいリフから始まる2曲目は「暴虐のオベリスク」。

130へへへ、実はこの曲、私のリクエストなんだ~!スタァさん、ありがとう。
世直しの戦いに臨む勇ましい兵士の物語が、疾走感あふれる正統派ハード・ロックに乗せて語られる一大スペクタクル!

140vアルバムでは「愛のプロローグ」という1分程度の小品に連続して収録されているのだが、この曲に入る瞬間、ナゼかElton Johnの『Goodbye Yellow Brick Road』の「Funeral for a Friend」~「Love Lies Bleeding」の流れをいつも思い出す。
160v
3年ぐらい前にイギリスでEltonを見た時、オープニングがこの流れだった。小便チビリそうになった。
バンドのメンバーはギターがDavey Johnstone、ドラムがNigel Olssonだった。もうひとつの方ももらしそうになった。でも、海外に行くと食生活が変わって胃腸の弱い私は便通が悪くなってしまうので、もらす心配はない。
残念ながら全盛期のベースDee Murrayは亡くなってしまったので、その姿を見ることはできない。
そういえば、一時日本のTVコマーシャルに盛んに出ていたハンサムなチェロのデュオ・チームもステージに上がっていたっけ。

150v「♪最後の戦だ!狼煙を上げろ!」…このルックスとは何の関係も見い出せないところがまたいい。
こんな曲、今時他にゼッタイない。最高にカッコいいよ。
何の「戦い」を素材にしたんだろう?今度会ったら訊いてみよう。

アルバムだとコレに続いて「クリスティーナ」という曲が入っているんだけど、これがカンツォーネなんだよね。寡聞にしてよくは知らないが、ロック・バンドでカンツォーネっぽい曲で思い浮かぶのはなんといっても10ccの『Original Soundtrack』に入っている「The Film of my Love」だ。情熱的でいいもんだ。
ちなみに私はChristina、Christine、Christian、Christopherという名前の友達を取り揃えている。全部ひっくるめて「クリス」だ!

関係ないけど、能登半島の突端に「狼煙」っていう地名の場所があるの知ってる?

170スタァさんがピアノに向かい、ファースト・アルバム収録の「恋のつぶて」。

190vこの曲がまたいいんだわ~。
この夏、マルベリーズのCDをゲットして、車の中で聴きながら家内と葉山へ行ったんだけど、帰りには彼女、ほとんどの曲に合わせて「♪フムフム」とメロディを口ずさんでいたからね。
その中の一曲。
ようするに曲がよくできていて、耳になじみやすいということ。

200「僕は君より美しい」…。というか、今時女性の方が男性よりよっぽど雄々しくて、「私はあなたよりたくましい」ということも言えるのではないかしらん?

210「僕なき世界」

220そしてまたスタァさんがピアノに…「恋の願い」だ。「My Melancholy Blues」気分?
前回の「Bohemian Rhapsody」~「海よ」はヨカッタな~。

240私は「なつかしの昭和」のように、「昭和」を懐かしむ表現や類する行為がすごくイヤなのね。なぜなら自分の中身、特に好きな映画や音楽は100%「昭和」だから。いまだに昭和に生きているのだ。
だって音楽や映画のピークは「昭和」にしかないワケ(ロックは年代として70年代中盤まで)。そのほとんどがオリジナルだから古くなることもない。
ここで敢えていえば、マルベリーズの魅力は「昭和の魅力」なのかもしれない。それは「なつかしい」という意味ではなく、「ロックの黄金時代」が詰まっているということなのだ。

250vこのハードなロッカバラードには一種のハイライトが仕込まれている。

260それはクッキーさんのスペシャル・パフォーマンス。客席に降りて、「コレは」とお目当ての女性のためにギター・ソロを捧げるのだ。

270こんな感じ。
写真撮ってるよ、この娘!この写真、後でどうするんだろうね~?
透さんはマーチング用のドラムでコレをよくやってたナァ。(メイクはなしよ)アレも最高におもしろかった。

290国内盤『Something/Anything』のToddだ~!
この国内盤、中学生の時に買ってずっと持っていたんだけど、だいぶ後になってディスク・ユニオンに売ってしまった。それがものすごい高価だったのでビックリしたことがあった。
売らなきゃヨカッタ…。

…とこんな感じでクッキーさんがグイグイ迫り寄ってくれるのだ!

280v

今日もバッチリきまった。ギターも持ち替えて最後にもうひと暴れ!

300ギターもギターだけど、ストラップはまたスゴイ!

2_img_0585 ハチャトゥリアンの「剣の舞」。
コレ、以前ROLLYさんが歌っているのを見たことがあって、スタァさんに出自を尋ねたところ、尾藤イサオなのだそうだ。「♪サンド~」の尾藤さんね。
尾藤さんはウチの近所の小・中学校のOBで、ウチの子たちの先輩に当たる。また、叔父が同級生だった。元々尾藤さんは「♪サンド~」の前に本職はジャグラーで、子供の頃から舞台に立ち、その叔父によると学校にはほとんど来なかったらしい。傘の上でサイコロを転がすなんざお茶の子さいさいのハズだ。
230v
この曲、例の上へ下への大騒ぎっぷりで皆さんもよくご存じのことと思う。
大分前にMASAKIさんが「ひとりハチャトゥリアン」と称してベースで独奏していたのを見た日にゃハラが痛くなるほど笑った。

「ハチャトゥリアン」と聞いてこの曲以外のことを知っている人はかなり少ないのではないか?
もともと「ハチャトゥリアン」ってのはAram Khachaturianという名前。イニシャルは「K」なんだぜ!…なんて威張っている私も何にも知らないんだけど、『ガイーヌ組曲(Gayane Suites)』というアルバムを持ってる。
ハチャトゥリアンという人はアルメニア人(The Whoの「Armenia City in the Sky」好き!でもこれはThe Whoの曲ではなくてSpeedy Kingというイギリスのシンガーソングライターの作品)なんだけど、この曲、「アラビアのロレンス」がいつ出てきてもおかしくないようなエキゾチックなメロディがテンコ盛りになっていてなかなかに味わい深い。
この組曲はバレエのためのもので、第2曲の最後に「剣の舞(Saber dance)」が出てくるのだが、元々この曲は含まれていなかった。
ところがそのバレエの初演の前日に急に「剣を持って戦いの踊りを踊る」シーンが書き足されたもんだからサァ大変!
困ったのはハチャトゥリアン、慌てて徹夜で書き下ろしたのがこの「剣の舞」。
この慌てて作った曲がハチャトゥリアンの名を一躍有名にしたが、曲があまりにも有名になってしまい、「ヨォ!『ミスター剣の舞』!」なんて呼ばれ、この曲を書いたことを後悔したという。
ゼイタクを言うんじゃない!
カリンニコフだとかシマノフスキーとかオネゲルとか、鳴かず飛ばずの作曲家がいくらでもいるんだから!(オネゲルはメッチャかっこいいよ)
ハチャトゥリアンで思わず道草しちまった!
350
ところで!
取って付けたようで言いにくいんだけど、初めて聞いた時からスタァさんの声って尾藤イサオに近いと思ったんだよね。

310v実は私は尾藤イサオの声が好きで、高校ぐらいの時に「悲しき願い」のリバイバル・ヒットして、こうしてシングル盤を買ったんだ!
それもあってマルベリーズがいいのかもしれない。

2_img_0003 それに、ステージではギターを手にしないが、スタァさんは本格的なモデルを何台も保有する大のMarshallマニアなのだ!

340

最後は「君にグッバイ」。

320シャープなゴーゴー・ビートのイントロでドライブする名曲「君にハロー」の姉妹編。

330v「♪君にハロー」、「ハロー」とやるところを「♪君にグッ」、「バイ」とやる。オッシャレ~!
そして、半音ずつドンドン転調していく。

180

こういう自分のネタを使い回すところが実にシブイ。そう、Zappaがよく用いた手法だ。

360vみなさん、Sailorも好きなのかな?ショウを観ていると感じないんだけど、音源を聴いているとすごくそういう感じがする。
このバンドの人たちはとにかく音楽をよく聴いている。「よいミュージシャンはよいリスナーたれ」を地で行くような人たちだ。
だからクリエイトする音楽に厚みがある、そこがこのバンドの大きな魅力だ。
聴くべき音楽がたくさんある我々の世代はラッキーだ!

370リズム隊もゴージャス!

2_img_0452 NATALサウンドがマルベリーズの音楽にスッカリ溶け込んでいるのがうれしいよ!

380結成20年を迎えるマルベリーズ。益々の活躍を期待している!
あ、今日は「I Love Me」演らなかったな…。

390マルベリーズの詳しい情報はコチラ⇒マルベリーズ公式ファンサイト

400最後は出演者全員で「Yellow Submatrine」と他1曲。
にぎやかなフィナーレとなった!

410最後は駒ちゃんのご挨拶。
お疲れさまでした!

420vNATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年10月26日 吉祥寺ROCK JOINT GBにて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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2014年12月 9日 (火)

Charles Locke Welcome Party <前編>~Charles Locke & アカシックレコーズ

タイトルにあるCharles Locke(チャールズ・ローク)はLA在住のシンガーソングライターで、The Rolling Stones、Bob Dylan、Paul Simon、Jesse Ed Davis、Tom Petty等々、名だたるアーティストのコンサー­ト音楽の制作を手がけてきた。
先般レポートしたMr.Tのコンサートにも出演していた女流ベーシスト、駒沢さっ­きがアメリカにいた時代にLocke氏と親交を深め、今回のライブが実現した。
今回の来日公演は全5回。
その千秋楽には個性豊かなゲスト・バンドが共演し、楽しい音楽イベントとなった。

当日のトップ・バッターはアカシックレコーズ。

10ボーカルは平山純枝。

20松川純一郎のギター。

30vベースは尾形慶次郎。

40vそして、ドラムは英太郎。

50v英太郎さんはNATAL(ナタール)プレイヤー。

60アッシュのキットを愛用してくれている。

70vアカシックレコーズはクラシックなロックからソウル、R&Bの名曲を演奏するバンド。

80ボーカルの純枝さんをフィーチュアした聴かせるバンドだ。

90何しろ純枝さん、声がデカい!ソウルフルなボーカルと底抜けに明るいキャラクターがダイナミックなことこの上ない。

100そして、そのボーカルをガッチリと固めるベテラン・バンド陣のパフォーマンスが素晴らしいのだ。

110オープニングはStevie Wonderの『Fulfillingness' First Finale』から「You Haven't Done Nothing」。

120私はソウルは「超」がつく全く門外漢なんだけど、このあたり、すなわち『Music of my Mind』から『Hotter Than July』までの70年代のアルバムは全部持っていて時々聴いている。
どれもこれも信じられないぐらいの曲のクォリティの高さだよね。
何年か前にSummer SonicでStevie Wonderが来日した時、野球場のステージにトリで出演した。
最後まで丸々観たいのはヤマヤマだが、帰りの電車が混むのがイヤなので、早めに切り上げることにした。どうしたかというと、知らない曲が出てきた時点で席を立つことにした。ところが…「Living for the City」やら「Don't You Worry 'bout Thing」やら演る曲、演る曲、どれも知ってる曲どころか好きな曲ばっかりで、ほとんど全部観てしまったことがあった。
今更私がStevie Wonderのスゴさを語ったところでクソの役にも立たないことはよくわかっている。
ナニが言いたいのかというと、このアカシックレコーズ、選曲がいいのよ!

130続いては「Somebody to Love」。

2_img_0212Jefferson系統はナゼかダメなんだよね。どうしても受け付けない。サンフランシスコに行った時、Grace Slickの家も遠巻きに見たりしたんだけど…(だからナンダ?)。
さすがにこの曲はいいけどね。アカシックの演奏もゴキゲンだ!

150v自然に元気づけられてしまうような活気あふれるMCからつなげたのはPatti Austinの「Havana Candy」という曲。カリプソだ。いい曲だね~、コレ。純枝さんにピッタリだ。
カリプソはいいよね。このウキウキするようなリズムとメロディが「かわら版」の役割をしていたというのだからおもしろい。要するに「河内音頭」だ。

160vつづいてThe Yardbirdsの「Shape of Things」。

170v松川さんは過去にベースの尾形さんといっしょに何度か旧Marshall Blogにお出になって頂いたことがあった。
今日はMarshallでドライブしまくり!

180アカシックはJeff Beck Groupバージョンでこの曲をプレイ。つまりボーカルはRod Stewart。Rodまでカバーする純枝さんのふり幅がハンパじゃない?
この曲、何といっても好きなのはNazarethバージョンだな。Dan McCaffertyの歌がなんといってもスゴイ。まるで別の曲のようだが、原曲の雰囲気を壊さない。ココがNazarethの優秀なところで、Joni Mitchellの「This Flight Tonight」をバリバリのハードロックで演ったとこなんかあまりにもカッコよかった。
アカシックも演ったらどうかしら「This Flight Night」。

185vMichael Jacksonの「Never can Say Goodbye」。「♪ノノノ。ノノノ」ね。

190ん~、「英太郎さん+NATAL」いいナァ~。
アッシュのバシッとした音色がこうした曲にもバッチリとマッチする。

200続いてはOtisの「Hard to Handle」。

205この日、尾形さんは体調がかなり思わしくなかったそうだ…なんてことをツユとも感じさせない確かなグルーヴ!ルックスからしてグルーヴしてる!

220v
最後は「Superstition」。

240
出番の最後を飾るにふさわしいエキサイティングなプレイ!

210v猛然とドライブする4人!

230vジャズ以外の黒人音楽をほとんどと言っていいほど聴かない私には実にいい刺激になるアカシックレコーズのステージなのであった!

250ちなみに「アカシックレコード(Akashic Record)」というのはレコード会社ではないからね。
「アカシャ年代記」といって、宇宙の全ての現象を予め記載したデータバンクのことだそうだ。
我々がいつどこで何をするかとか、いつ生まれて、どう生きて、いつ死んで、どう輪廻転生するか等、全て書かれているんだって。
音楽だけでなく、色々と勉強になりました!

260vひとバンドはさんで登場したCharles Lockeのグループ。

270ボーカルとギター類、Charles Locke。

280vギターはそのまま松川純一郎。

290vベースはこのコンサートの仕掛け人でもある駒沢さつき。

300キーボード、逆瀬川隆司。

305vドラムは岡井大二。

310_2大二さん、今日は英太郎さんのアッシュのNATALを拝借。

320大二さんがいつも使っているNATALはバーチだ。

325さて、Charles。
音楽は典型的なシンガーソングライターによるアメリカン・ロック。

330ウマいもヘタも関係なく、「とにかく音楽を楽しんじゃおう!」というタイプ。

340この手のステージの特徴は演奏する側がまず楽しんじゃってる…ということだろう。
460v
バック陣ももちろん楽しそう!

350v大二さんの顔を見れば一目瞭然だ!

390
ギター・バトルなんてないない!誰かと一緒にプレイすることが楽しいのだ。

410
私もMarshallの仕事をするようになって、音楽に関係する多くの外人と接するようになって理解したことだが、やっぱり「音楽の在り方」みたいなものが日本人の意識とゼンゼン違うんだよね。
「おぬしら、歌詞にメロディをつけて口にすることがそんなに楽しいのか?!」と感心してしまう。
楽器関係もそう。
もちろん外人でも機材好きはゴロゴロしているし、機材を楽しんでいるのもよく伝わってくるんだけど、そこに必ず「音楽」がついて回っているように感じるんだよね。
Marshallもそう。
「何年製の1959のトランスがどうの」ということよりも「何年製の1959で誰が何を演奏した」ということの方が大切にしているイメージ。
日本でも年配の方々、つまりロックが上り調子にあった時代を過ごした人たちはこういう傾向があるように思う。ま、時代だから仕方のないことなんだけど…。私もアンプ屋、つまり機材屋だけど、子供の頃から約40年この世界に接してきて今の「機材狂奔時代」はさすがに行きすぎだと思うよ。
そうした時、こういうCharlesのような音楽のオーガニックさに迫力を感じる。

380
大二さんと鉄壁のコンビネーションを見せる駒ちゃん。Knackの「My Sharona」なんかカッコよかったよん!
ところでこの曲、大ヒット曲だけあって「♪ドドダダドッタ~ドッタ~ドドタ~」のところは誰でも知ってるとおもうけど、中盤から後半にかけたギター・ソロのところで曲調が変わりすぎるぐらい全く変わっちゃうの知ってた?

400大二さんのドラム・ソロ・コーナーも!

420日本人離れした大二さんのドラムを心底カッコいいと思う。

430vサラサラっとお茶漬けを流し込むように軽く叩き出すドラム・ソロは「名人芸」以外の何物でもない!

440日本のロックの権化、大二さんにはまだまだ教わりたいことが山ほどありましてな…。チョット今考えていることがあるのさ!

360v
ギター・チームも盛り上がってます!

450聞けばナント今回ツメツメのスケジュールで5日間完全連続の興行だったんだって!
そんな中、疲れを全く見せずに歌いきったMr. Locke!やっぱり楽しそう!

4705日間お疲れさまでした!
480
<後編>につづく

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年10月26日 吉祥寺ROCK JOINT GBにて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

B_original

そして、その日本語版がついに出来する!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

J_cover

<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

J_cover_with_belt
アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税

こちらでお買い求めになれます⇒amazon



2014年12月 8日 (月)

BRASH☆BEAT登場!!

今日はMarshall Blogの新しい仲間を紹介する。
ボーカルのKOJIを中心としたカルテット、BRASH☆BEAT。『UPANSAD presents S.U.N.S act9』というイベントに出演した時のレポート。

「brash」というのは「ブラシ」じゃないよ。「ブラシ」は「brush」。「brash」というのは「元気のいい」とか「精力的な」という意味。
もうひとつ「生意気な」という意味がある。
まさにそんなトンガった感じのストレートなKOJIさんのパフォーマンスにロックの原点を見た!

10これはKOJIさんが約1年前にリリースしたフル・アルバム『NW8』。
ロンドンはSt. John's Woodのレコーディング・スタジオでレコーディングされた。

2_nw8BRASH☆BEATは…
ボーカル/ギターのKOJI。

20vギターのHIDE。

30vベースのSHOGO。

40vそして、ドラムはNATAL(ナタール)の山口PON昌人。

50vアルバム収録の「心に銃を持つ少年(A Boy With a Gun in the Heart)」でスタート。

2_img_0015 すさまじい疾走感!

2_img_0013 続けて「Blind Generation」。何かに怒りをぶつけるようなエネルギーに満ち溢れた演奏だ。
パンク・ロック・ムーブメント以降の「日本のロック」というイメージ。
最近はこうした元気のいい、良い意味でプリミティブなバンドを滅多に見かけなくなった。

70ギターもバリバリ弾いちゃうKOJIさん。もちろんアンプはMarshallだ。

1_img_0032 ギターのHIDEくんは私のものすごい古い友人なのよ。色んな現場で行き会ってきたけど、実はMarshall Blog初登場。
物静かなナイスガイ。しかし、ステージに上がると狂暴なギター・マシンと化す!そうなるためにはもちろんMarshallが不可欠!

80「Last Resistance」。
スタッカートの4分のバッキングが恐ろしいまでの昂揚感をクリエイトする。

90vアルバム冒頭に収められているリード・チューン的「Are You Satisfied?」。タイトルからして典型的な日本のロック!コレでいいのだ。

110v

ロック・ビートもフリーも関係なく、4ビートで問答無用にスイングする従来型のジャズを形容する時に「ストレート・アヘッド」という言葉を使うが、BRASH☆BEATの音楽を言い表すにはこの言葉をジャズから借用するのが一番適当かもしれない。
そう、テレビに出ているようなバンドの形態をしているだけの軟弱なロックもどきとリアルなロック・バンドを区別する時には、これからはこの言葉を使うといい。

100「ストレート・アヘッドなロック」!
KOJIさんの強烈な個性と…

120それこそ「心に銃を持つ永遠のロック少年」たちのドライブ感あふれるバッキングあっての賜物だ。

130_3セットリストは最後までアルバム収録の曲からのチョイス。
「Crying for the Moon」と…

140v「Let's Get Through the Night」で締めくくられた。

150「ロックに理屈はいらネェ」と主張しているかのような6曲。短いステージではあったが、KOJIさんの言いたいことは言い切っていたかのように見えた。
終演後、KOJIさんに、「観ていてARBを思い出しましたよ」と話しかけたところ、「ARB好きなんですよ!そういう日本のロックを演っていきたいんです!」とおっしゃった。
私はKOJIが「日本のロック」という言葉をを使ってくれたことがすごくうれしかった!

160v2012年からBRASH☆BEATの活動に取り組んでいるKOJIさん。実はハワイからスタートさせた海外での活動も盛んで、2013年にはサンタモニカ、イギリスではロンドン、ブライトン、シェフィールドでの演奏も経験している。
これからも国内外での濃いプロジェクトが目白押しで目が離せない~!

170ところで、KOJIさんのアルバムのタイトル『NW8』なんだけど…。ビートルズ・マニアならすぐにピンと来たかもしれない。そう、「NW8」はAbbey Roadスタジオがある場所の番地なのだ。

BRASH☆BEATの詳しい情報はコチラ⇒KOJI☆STYLES

2_nw8ar(一部敬称略 2014年10月24日 四谷OUTBREAKにて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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そして、その日本語版がついに出来する!
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2014年12月 5日 (金)

犬神サアカス團Z単毒公演「狗供養」~TOKYO BAKA EXPO2014より

ワタシと同輩、あるいは諸先輩方々はよく覚えていらっしゃることと思う。
時は1981年(だったらしい)、ドリフターズの仲本工事と志村けんが競馬のノミ行為で逮捕され謹慎。その2人抜きで『8時だョ!全員集合』を乗り切ったことを。
1981年と言えば私は大学生で、まさか「全員集合」を見る歳でもなく、興味はあったが番組は見なかったように記憶している。
今の若い人にはピンとこないだろが、何しろそれはMick JaggerとRon Wood抜きでRolling Stonesをやるようなもの。Beatlesで言えばPaulとGeorge抜き。Led ZeppelinだったらJimmy PageとJPJ抜きか?
Jimi Hendrix ExperienceだったらJimiとNoel抜きのMitch Mitchelのドラム・ソロ状態(ELPならCarl Palmerのソロ、BBAならCarmine AppiceかTim Bogertティム・ボガートのソロ)。
ウィッシュボーン・アッシュならテッド・ターナーとアンディ・パウエル抜き…って両方成立してるし!ジェネシスならピーター・ガブリエルとスティーヴ・ハケット抜き…おーっと、これも成立!
BoxerならMike PattoとOllie抜き…。
Aphrodete's ChildならVangelis PapathanassiouとAnargyros "Silver" Koulouris抜き、SBBならJózef SkrzekとJerzy Piotrowski抜き…ってわかんね~!だいたい読めね~!
でもね、Aphrodete's Childはギリシア、SBBはチェコ。SBBはカッコいいよ。
イカン、つい夢中になってしまった!
でも、こういうのを考えるの大好き!
おもしろいのが思いついたらfacebookに投稿して、皆さんのアイデアも聞かせてくだされ!

さて、話を戻すと、失礼ながらコレが不幸にも降りかかってしまったバンドがある。
ま、端的に言えば、どうしてもバンドの主役となるボーカルがやむを得ずお休みしてしまうというパターンだ。
それにも全くめげず、ボーカルという大役をみんなでぶんたんして 乗り切ったバンドが犬神サアカス團である。
20周年記念コンサートの記事の時に記したようにボーカルの凶子姉さんが手術療養のために一旦一線を退き、残りのメンバーで活動しているのが『犬神サアカス團Z』だ。
カラムーチョに続いてまた「Z」!


今年も下北沢で開催された『Tokyo Baka Expo(略称は「バカスポ」)』に出演した。

10v例によって冒頭はコント。凶子姉さんがいないのがチト寂しいが、開演前には「気合の入ったコント見せますよ!」と明兄さんの意気込みも聞けたことだし期待大。
今回は、三題話のような「いつ、どこで、誰が、ナニをした」で即興で何かをやってみよう…という趣向。

20これが結構妙な展開で大ウケ!

30構成を担当する橋沢さんも大熱演!プロの役者さんだからね、入り込み方が違う!

40真剣に取り組む姿に犬神の底抜けのまじめさを見たね。素晴らしい!
そういえば、MCの中で「Z(ゼット)」の呼び方に触れていた。
「ゼ」ではなく「ト」にアクセントを置いて語尾を上げて欲しいということだ。「ゼット↘」ではなくて「ゼット↗」ということね。

ここで、昔よくやった英語の発音のテストね。
次の言葉で最もつよく発音する個所を番号で答えなさい…というヤツね。
Marshall (1. Mar 2. sha 3. ll)
若い人は「3」と答えるんじゃないかね?もちろん正解は「1」だ。

コレね、昔すごく不思議に思ったことがあって調べたことがあった。
だって、ギターを「ギター↗」、マーシャルを「マーシャル↗」なんて発音するなんておかしいでしょう?
こと楽器の名前に関していえば、すべて本来の発音と逆になってる。
私が知る限り、「マーシャル↘」を「マーシャル↗」と呼んでいる民族は日本人だけだ。

この現象は、当該の言葉にいかに親近感を持っているか…で決まるらしい。
例えば、「Marshall」という言葉が初めて入って来た時は、本来の「マーシャル↘」式に呼んでいたが、その名前が一般的になるに従い語尾が上がり出して「マーシャル↗」となる…イヤ、なったハズだ。
「フェンダー」も「ギブソン」も語尾を上げて発音するのは日本民族だけに違いない。
…と、ここでおもしろいことを発見した。
これは先の「親近感」を当てはめると失礼なことにもなりかねないのだが、ドラム・ブランドのことである。
Gretch、Sonor、Ludwig、、DW、Rogers等の輸入ブランドだけでなく、TAMAやPearlのような国産ブランドも語尾を下げて呼んでいるではないか!
コレはどうしたことだろう?言葉の長短に関わるのかと思うとそうではない。
弦楽器族と打楽器族の人間性の違いか?
一方シンバルは、Zildjianは語尾上げだがSabianは語尾下げだ。
おもしろい。

こういう現象は、文法だけでなく、発音もいかに日本語が英語から遠いかを思い知らされせてくれる。
また、こうしたローカルな発音方法を確立してしまうことが、英語を勉強する上での大きな障害になっていることも認識すべきだと思う。
でもね、コレはやっていくと自然に矯正されるけどね。Marshallの連中と英語で話す時に「マーシャル↗」と英文の中で語尾を上げで発音することはほぼ不可能なのだ。
もちろん「ゼット↗」と発音する印欧語系の民族はこの世にいないだろう。

50凶子姉さんからのビデオ・レターも!スッカリ元気とのことで安心した。

60さて、今日のZのステージ。

70Marshall、NATAL、EDENのこの光景はすっかり犬神サアカス團のステージではおなじみ!

80そして、始まった!3人!

90犬神情次2号

100v犬神ジン

110v犬神明

120v当然、思うことは「凶子姉さん抜きでナニを演るんだろう?」だろう。
犬神の曲を3人で演奏するだけだろう…と思ったら大間違い。犬神の曲を交えながら「Z」、イヤ「ゼット↗」のレパートリーを組み込んだきた。
もっと正確に言うと;

1.  Zのオリジナル曲

2. 元々男性メンバーが歌っていた犬神サアカス團の曲

3. 犬神サアカス團の曲

…という構成になっとる。

130オープニングは「青い鳥」。情次兄さんのZオリジナル曲。いいナァ~、こういう曲は。
ストレートなエイト・ビートに生活感あふれる歌詞がスリリングにマッチする。

1402曲目は明兄さん作、Zオリジナル曲「危険なハーブ」。
昨日もヒドイ事件があったね。世の中ドンドンひどくなる。
そんな世の中を憂いた社会派犬神サアカス團の真骨頂。

3_img_0049 犬神サアカス團の「鬼畜」。
『鬼畜』の岩下志麻はヨカッタね~。

「気絶するほど恐ろしい」、「Passion」、「未来はない」等のZのオリジナル曲、元々男性メンバーが歌っていた「気ままな旅を」をプレイ。

3_img_0002
そして、「ビバ!アメリカ」。またアメリカおかしくなってるね。
それと定期的に発生する人種差別問題。
フランク・キャプラって知ってる?『或る夜の出来事』とか『スミス都へ行く』とか『素晴らしき哉人生』とか『オペラハット』とかを撮った映画監督。
古き良きアメリカの良心を描いたこれらの作品を観てジーンと来ない人はまずいまい。『素晴らしき哉人生』を観て落涙しない人は、よっぽど心に翳りがあるか、危険ハーブでもやっているとしか思えないほどの感動モノだ。アメリカでは、もう1~2週間もすると今年もテレビで放映されるのだろう。
ところが、このヒューマニズムにあふれた映画を世界に向けて発していた裏側では凄絶な人種差別を黒人していたんだよね~。コレを聴いてイヤになっちゃってね。要するにフランク・キャプラの作品は「アメリカよいとこ」のプロパガンダ映画だったワケ。
それでも、映画の作り方は「超」が5ケぐらいつく一流なので、観出せばそんなこと忘れて何回でも涙を流しちゃうんだけどね。
ひとつ、そのあたりの話しで有吉佐和子の『非色』という人種差別問題を扱った最高に面白い小説があることに触れておく。

アメリカ病はもういい加減に直さないと!なんて思っていたらこの日本、ドンドン重症になってきたね。犬神サアカス團に世直ししてもらいたいわ!

170
ボーカルはみんなで分担。
情次兄さんも汗ダクダク流して「ボーカルは大変だ」なんて言ってたけど、おもしろいのは、みんななぜか凶子さんみたいな歌い方になっちゃう!
もちろん曲を書いている人が同じなので似てしまうのは当然なのだが、これも20年の間に知らない間にしみ込んだバンド愛の象徴なのだろう。
だってこの方々、絶対にJanisよりも、Joniよりも、Ellaよりも、Sarahよりも、ひばりよりも、百恵ちゃんよりも、岩崎宏美よりも、柏原よしえよりも、河合奈保子よりも凶子姉さんの歌を聴いてるんだもんね。
犬神色濃厚で大変よろしいな!

150明兄さんのドラム・ソロから…
210v
明兄さんが歌うのは「悪魔は俺だ!」。犬神サアカス團、2001年リリースの『暗黒残酷劇場』収録のナンバー。
エライ盛り上がりようだ!

160v歌から解放されてノビノビとギター・ソロに打ち込む情次兄さん。今日も2203サウンドの図太いが炸裂!

180vZオリジナルの「こんなのロックじゃねェ」。ジン兄さんのボーカル。

3_img_0075 「♪こんなのロックじゃねぇ!ただのポップスさ」…いつもマーブロで騒いでいるのでコメントは省略。

190「共同体」~「陰謀論PART2」とZオリジナルで固める。

200v「陰謀論PART2」がまたいい。犬神然とした「陰旋法」のギターリフから耳なじみのよいメロディへ。
何となくRingoの「It Don't Come Easy」を思い出してしまった。

3_img_0089

そしてアンコールは團の自殺の唄」。

220vと血と涙は出なかったが、熱いのと冷たいのとがまぜこぜになった汗にまみれた充実したショウだった。あ、笑いはたくさんあった。

230来年の「バカスポ」も楽しみだ!

TOKYO BAKA EXPOの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

240犬神サアカス團Zは来る12月7日、渋谷のTSUTAYA O-WESTで犬神サアカス團とダブル・ヘッドライナーで登場する。
つまり凶子姉さんがカムバックするのだ!これは見逃せないぞ!
凶子姉さんもホラ「来てね~!」と手を振ってる!

犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

250気になるのはメンバーが付けているZバッジ。これを付けているとみおんな仲間になれるのだ…そうだ。

260
Zバッジはコンサート会場で入手可能。
写真のCDはZのシングル盤だ。今日演奏した「陰謀論PART2」と「こんなのロックじゃねぇ!」は『Z-1』に、「青い鳥」と「危険なハーブ」は『Z-2』に収録されている。

ZのCDは現在『Z-3』までリリースされていて、「未来はない」と「気絶するほど恐ろしい」が収録されている。残りの「Passion」と「共同体」が入った『Z-4』も近日リリースの予定だそうだ。

270(一部継承略 2014年10月22日 下北沢楽園にて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

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2014年12月 4日 (木)

摩天楼オペラ~AVALON TOUR DAY at 日比谷野外音楽堂<後編>

さて、<後編>。
今年はこの摩天楼オペラが野音納めになった。また来春までこの象さんともお別れだ。

1_img_0151やっぱり子供の頃から通い慣れているせいか、日比谷野音はいいね。好きな会場だ。
1983年に大幅に改装されたけど、雰囲気はその前のまま。この「ビルに囲まれた小さな音楽のオアシス」というシチュエーションが魅力的なのだ。
そして、日本武道館とか日比谷野音とか、歴史を刻んだ音楽の名刹(?)は間違いなくその環境とブランドで演者をインスパイアし、名演を産む。
にもかかわらず、日本はそういう歴史的な施設を何の未練もなく消滅させてしまう。たとえば新宿厚生年金会館。そして、もうすぐ中野サンプラザ・ホール。
地震の多い日本のことだから、老朽化した建造物に手を入れながら存続させていくことは、建築技術的にも経済的にも大きな問題となることはわかるのだが、いかにもモッタイナイ。
Her Royal Majesty、Drury Lane、Lyceum、Prince of Wales等々、挙げ出したらまったくキリがないが、ロンドンの劇場の多くは19世紀の建物を大事に大事に使って歴史を守っている。Mel Tormeで有名なShubert Alleyやら『Cats』のWinter Garden等、ブロードウェイの劇場の多くも、かなり古く、歴史を感じさせる建物が多い。LAの「Shrine Auditorium」なんてのもそのひとつだ。
もっとも東京に関していえば、関東大震災と東京大空襲ですべてを失ってしまったので、無理もない。もし、このふたつの大惨事がなければ、そして、もっと古跡を愛でる風土があれば、間違いなく東京は世界でもズバ抜けて魅力的な観光地になっていただろう。
話しは反れたが、とにかくそういう歴史を持つ劇場がなくなるのは、同時に日本における音楽の歴史も抹消され、後世への音楽文化の伝承が断たれるような気がして悲しくなるのである。
野音は開業から90年を迎えたが、どうかこのまま存続して欲しいと願う。

この日も野音はご多分に漏れず、素晴らしい名演を生み落とした。

10_2ステージにはMarshallの壁。

20_2それを操るAnzi。
30_2
この光景。AnziとMarshallの壁は切っても切れない。

25苑 ~sono~

40_2彩雨 ~ayame~

50_2燿 ~yo~

60v悠 ~yu~

70_2ステージは本編後半に入る。
「クロスカウンターで乾杯したいんだよ!」という苑の叫びで始まったのは…

75『AVALON』から「クロスカウンターを狙え」。
「クロスカウンター」には興奮したよ。何せ「あしたのジョー」はリアルタイムだからね。この「あしたのために その3」が本当にできるかどうか、当時実際に試して顔に青アザを作ったヤツがいたっけ。

80_2ニュー・アルバムから「蜘蛛の糸」…

90「INDEPENDENT」~「ANOMIE」と続く。

110v_2
ここで一転。
ステージからヒラヒラと真っ白な鳥の羽が舞い落ちる。

120_2
苑が亡き友人に捧げたバラード、「友に捧ぐ鎮魂歌」だ。
いつかも泡のようなものをステージに舞わせて感動的な空間を作り出していたが、野音の開放的な舞台でのこの演出は効果てきめん!
風がなくてヨカッタ!

130v
昨年の暮れにシングル・リリースし、『AVALON』にも収録された「Orb」。

100_2

そして、また合唱隊がステージ壇上に並び「天国の在る場所」を演奏。
160_2
会場はこの一大スペクタクルに大興奮!
155
本編最終コーナーを飾るにふさわしい力強く、荘厳なパフォーマンスだ。

140

続けてインストの「journey to AVALON」。
そう。きれいにスタートに戻ったワケ。

150_2

素晴らしい演出!
ショウ全体があたかもひとつの曲になっているかのような、こうした作り込まれたストーリー性のあるステージはいいね。
これで本編18曲を終了した。

165都会の夜空にこだまする「アンコール」。

170_2アンコールの1曲目は本邦初披露となった「致命傷」。
なんぞ物騒なタイトルだが、10月末に「ワンコイン・シングル」としてリリースした、『オレん家のフロ事情』というテレビ・アニメの主題歌。
摩天楼オペラ初のアニメとのタイアップだそうだ

180_2思い返してみるに、摩天楼オペラに初めて接したのはまだインディーズの時代で、よくDELUHIと活動を共にしていた頃だった。

200vその時Anziさんのプレイを初めて見たのだが、確かなテクニックとバンド・サウンドを重視したバランスの取れたプレイ、そして何よりもそのMarshall愛に私はスッカリやられてしまった。

2_img_0472アレから何年経って、何回このバンドを拝見したかはわからないが、何しろスケールがドンドン大きくなっていることにいつも感動する。

220v_2それは、メンバーの音楽への真摯さがそうさせていることは間違いないそして、それがすごく伝わってくる。

230v他とはチョット違うけど、奇を衒うことはない…この絶妙なサジ加減が魅力であり、サウンドを成長させる源になっているのだと思う。

240_2アンコール2曲目はファースト・アルバム『Justice』より「IMPERIAL RIOT」。

250v_2ステージ後方の檀上で弾きまくるAnzi!

260v全員が持てる力を出し切って主役になった夜。

270v「喝采と激情のグロリア」。
会場との大合唱は感動の嵐!

2_img_0498 そして、最後の最後は「GLORIA」。

190_2

猛然と疾駆する5人。

280Marshallの壁に向かって跳躍をキメるAnzi!

290すべてが終わり、月の下で、割れんばかりの拍手の中の極楽鳥たち!

300悠の最後の雄叫びもいつも通り!

そうそう、もうひとつ。摩天楼オペラのコンサートはお客さんの男性比率が大変高いことを書き添えておく。
やっぱり野郎には「ハード・ロック好き」のDNAが組み込まれていて、摩天楼オペラのサウンドがシッカリと応えてくれることをみんな知っているのだ。
次はナニをしてくれるのか…楽しみだ!

310摩天楼オペラの詳しい情報はコチラ⇒摩天楼オペラOFFICIAL WEBSITE

330v(一部継承略 2014年10月18日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

B_original

そして、その日本語版がついに出来する!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

J_cover

<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

J_cover_with_belt
アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税

こちらでお買い求めになれます⇒amazon

2014年12月 3日 (水)

摩天楼オペラ~AVALON TOUR DAY at 日比谷野外音楽堂<前編>

ズッと先だと思っていたのに、早いものでアッという間にこの日になっちゃった。

摩天楼オペラの日比谷野音。
9月にリリースされたサード・アルバム『AVALON』を携えた全国16か所のツアーの千秋楽。
もちろん会場は超満員!

10オープニングは30人の合唱隊を背後に4人でインスト曲、「journey to AVALON」をプレイ。

1_img_0051 そして、ステージに摩天楼オペラのシンガーが登場し、5人が揃う。

20苑 ~sono~

40彩雨 ~ayame~

50燿 ~yo~

70悠 ~yu~
60
そして、Marshallに映ったこのシルエット…

80Anzi ~anzi~

100堰を切ったように日比谷の街に溢れ出す音の洪水!

30
「天国の扉」~「隣に座る太陽」…と、冒頭はアルバム『AVALON』と同じ展開。

110苑、MCの第一声…「クソ!最高じゃねぇか!」…なんて口の悪い!
「オレの歌声がこの空に吸い込まれていくんだよ!」と野音で演奏することの爽快さを隠しきれない。

130
でも本当にそういいたい気持ちがよくわかる雰囲気なのだ!

2_img_0269

「RUSH!」…

150「Psychic Paradise」と続き…

160『AVALON』にもどって「輝きは閃光のように」と「3時間」をプレイ。

170彩雨以外のメンバーがステージを降り、そのままキーボード・ソロへ…。
静まりかえった日比谷の夜空に響くキーボードの音色。スゲェ緊張感!暗めの照明と相まって幽玄の世界が目の前に広がった。

2_img_0218 めくるめくAnziのテクニック。

2_img_0186

でもやたらと弾き過ぎない。ギター・ソロが完全に曲の一部にドラマチックに溶け込んでいる。絶妙のバランス。それが摩天楼オペラのサウンド。
やっぱり「ロック」にはカッコいいギター・ソロは絶対に必要なんだよ。
なぜかって?それはね、「ロック」だからなんですよ。これしか説明できません。そして、これが最も適切な説明であることを若い人たちに理解して欲しい。
120v
そして、このMarshallの壁。コレでロックギターはパーフェクトになる。
昨日、イギリスBBCが制作したMarshallのドキュメンタリーをジックリ見たせいか、このAnziさんのMarshallに一段と萌えるわ~。
180
手前味噌にはなるけど、本当にMarshallの音楽の業績というものは空恐ろしいぐらい大きいことを再認識できた。
ロックを築いたあまりにも偉大なミュージシャンがこぞってMarshallを愛で、自分たちの音楽をクリエイトした。
ステージ上の彼らの背後には、必ずMarshallの壁があった。コレがロック・ギターの歴史なのだ。
そして、その延長線上にAnziがいる。
うれしい限りである。
2_img_0282

もう子供のころから何回見たことだろう…Marshallの壁は野音の大舞台にベストマッチする。
Anziさんも必ずやこのコーディネーションにインスパイアされていたハズだ。
140v
同じく『AVALON』から「Stained Glass」。

210鉄壁のリズム隊。もちろんオペラ・サウンドの要。

220v開演直前「もうゼンゼン大丈夫っスよ!」と胸を張っていた悠。その言葉に全くウソはなかった。

230「Jolly Rogerに杯を」…

190
得意のサオ回しがキマる!しかし、この光景!美しい!

240摩天楼オペラの詳しい情報はコチラ⇒摩天楼オペラOFFICIAL WEBSITE

250vここまでが中盤。<後編>つづく。

260(一部継承略 2014年10月18日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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2014年12月 2日 (火)

つしまみれ~Album Concept Special Circuit 10 NIGHTS

ひっさしぶり~、つしまみれ!
Marshall Blogが新しくなってから初めての登場。
ある日、いきなりまりちゃんから電話をもらってコンサートへのお誘いを頂戴した。
残念ながらその日は先約が入っていたが、「待てよ…会場はもうひとつの現場と目と鼻の先…」ということでダブル・ヘッダーを組ませてもらった。

10ショウは書道のパフォーマンスからスタートした。

20「バンドは水物」か…。
「水物」ってだいたいナンダ?
どれどれ…「一時的な利益だけで、長続きする見込みのないこと」、なるほど…。
または、「運に左右されやすく、予想外の結果を見ることの多い物事」…ん~、何ともコメントしづらいな。
昔、「水商売」ってのは「水」を使って料理をしたり、皿洗いをしたりする仕事のことだと思っていた。要するにこの「水」と同じだ。
しかし、人間の身体の60~65%は水分でできいる。だから我々には「水」は重要なのだ!

3010周年を記念して盛大に開催されたコンサートのタイトルも「バンドは水物」だった。以前のMarshall Blogでもレポートしたっけ。
あの時は、会場のロビーにシャレで寿司屋の「すしまみれ」が出店を設置したりして何とも変わった雰囲気でおもしろかった。

そして今日レポートするこの日は、つしまみれの結成15周年を記念する一連の活動のグランドフィナーレのワンマン・コンサート。あれから5年か…。早いな。
「利益があるかどうか」は知らないけれど、「長続きする見込みのないこと」というのは完全に否定した3人。15周年だからね。彼女たちの活動は「水物」ではないってことよ。

40まり

40vやよい

50vみずえ

2_img_0119 イヤもう、音を聴いた瞬間、なつかしくて、なつかして…。昔の仲間ってのはホントにいいもんだ。タカダカ5年前とか思うかもしれないけど、この生き馬の目を抜くような業界、5年経つと世界は、ガラッと変わるからね。
そこで「つしまみれ」が昔とゼンゼン変わらず、全力疾走を続けていることがとてもうれしいのだ。
90

そして、もうひとつゼンゼン変わらないもの…それはまりちゃんのMarshall。

100Vintage Modern2466だ。
今は製造が終了してしまったが、Marshallの黎明期に使用されていたKT66をパワー・ステージに搭載した、ヴィンテージのサウンドをモダンで使いやすい機能で再現した優れものだった。
それをまりちゃんは大事に大事に使ってくれている。

110このコンサートがつしまみれ15年の歴史のマイルストーン的な位置づけでもあるのか、新旧のレパートリーを大混ぜに混ぜたパノラマ巨編。

80
「おじいちゃんのおズボン」やら…

2_img_0132「エアコンのリモコン」やら…

2_img_0155「タイム・ラグ」やら、懐かしい曲もゾロゾロで「頭クラクラ」するわ。うれしいね。

2_img_0228私はつしまみれの独特な世界が好きでしてね、言葉遊びと日常生活のあるあるが、実にうまく混ざりこんだ歌詞とチョットひねくれたポップ感覚のメロディの絡み方が絶妙なのだ。

120もちろんその世界を紡ぐまりちゃんの声と歌がいい。こんなことやってるけど…。マイクの匂いは大丈夫なのかな?
そして、相変わらず見事なのは平気で歌いながら複雑ギター・リフを弾いちゃうとこ。
歌が無意識なのか、ギターが無意識なのかコレはちょっとやそっとじゃマネできん。

130そして、まりちゃんを破天荒にバックアップする強靭なリズム隊。コーラスもバツグン。
やよいちゃんの歯切れのよいベースも健在!

140v「こんなに重いドラム他にいるか?!」とまりちゃんに紹介されたみずえちゃん。
いつもマーブロで紹介している通り、へヴィな音を出すガール・バンドの優秀なガール・ドラマーはたくさんいるが、確かにみずえちゃんのドラムはその中でも最重量級だろう。問答無用でカッコいい。

150もうひとつ、つしまみれ作品の魅力は「険悪ショッピング」とかあの「献血」のヤツとか、シアトリカルで、ややプログレッシブなサウンドにあると思うのだが、今回は両方とも出番なし。
こんな音を出すガール・バンド他にないでしょう?

160もちろんクライマックスには、まりちゃんがチャンと暴れまくる。

170これも何も変わっちゃいない。

180リズム隊も一丸となって引っ掻き回す!

190

200vまりちゃんは冒頭に使用した書道コーナーへ駆け寄り、歌いながらひとしきり屏風に何かを描くと…

210墨汁に浸したマスクを被った!
いわゆるシッチャカメッチャカ。これも相変わらずで安心した!

220年末には下北沢で5daysが控えていたり、以前より取り組んでいる海外での活動に力を入れたりと、15年経って尚元気なつしまみれなのであった。
まりちゃん、誘ってくれてありがとう!これからもよろしく!

230つしまみれの詳しい情報はコチラ⇒つしまみれオフィシャルウェブ

240v(一部敬称略 2014年10月17日 Club Asiaにて撮影)

***** お 知 ら せ *****

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2014年12月 1日 (月)

響姫祭2014東京 ~開催10回記念&I-RabBits10周年Anniversary episode.FINAL

『響姫祭』…「ひびきさい」と読む。
Marshall Blog初登場のI-RabBits主催のイベント。

出演は…
I-RabBits
ANARCHY STONE
オズ
SUNDAYS
sylph emew
Draft King
HEAD SPEAKER
Rondonrats。
寿美菜子
(O.A.) mimic.

名前に「姫」の文字が入っているように、コレぜ~んぶ、ボーカルが女性。
そう、女性ボーカルのバンドのみが出演するというコンサートなのだ。

そこで活躍したのがMarshall、NATAL、そしてEDEN。

10出演者は女性がフィーチュアされているだけにかしましいことこの上なし。

50

相手にとって不足なし…とMarshall、NATAL、EDENもかまびすしくステージをサポートさせてもらった。

40

60vEDENはWT-800とD410XSTのコンビ。

70vNATALはバーチのキット。フィニッシュはタバコ・フェイド。

90v

MarshallはJCM2000 DSLやらTSLやら。

80もちろんフル・ガール・バンドも登場。

120

130v

140v

150v

160v

170vもう言い飽きてきた感すらあるけど、やはりガール・パワーはスゴイ!ナニよりカッコいいわ!

175v

176_2オズはMarshall Blog登場2回目。

180v以前は「爆風スランプ」のトリビュート・コンサートで活躍してもらった。

190vMarshall、NATAL、EDENが活躍するメイン・ステージのとなり…サブ・ステージでも熱演が展開された。

20

30v_2

100

110v

そしてトリは主催者のI-RabBits!

200ボーカルとピアノのマイコ。

210ギターのトモ。

220ベースはイノ。

230vそして、ドラムはアイラビ君。叩きにくいだろうな~。

240vI-RabBitsは寿美菜子のバックも務めた。

I-RabBitsとしての出番ではご覧の通りの激演!

250触っただけで破裂しそうなパンパンの風船のような怒涛のパフォーマンスは圧巻だった!

260I-RabBitsの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEB SITE

270v最後は全員で記念撮影!

280……と楽しいイベントなのだが、2009年にスタートして今回が10回目。これだ最後なのだという。
残念だ!
それでも、一度でもマーブロでレポートできてヨカッタ!
それにしても恐るべし、ガール・パワー!

1_img_0008NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年10月17日 渋谷TSUTAYA O-EASTにて撮影)

*****お 知 ら せ*****

1993年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍、『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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2014年11月27日 (木)

2014 FIA世界選手権 第6戦 富士6時間耐久レース<後編>~二井原実登場

アレは私が中学の時かな?高校かな?
スーパーカーってのが異常なまでのブームになっていた。
前回も書いた通り、私は子供の頃から車には何の興味も持っていなかったので、消しゴムすら持っていなかった。

01そんなブームの中、「かうんたっく」というアマチュアのバンドもあったっけナァ。『ロックおもしロック』というテレビ番組のバンド・コンテストに颯爽と登場して、その私と同じ年ぐらいの少年はものすごいテクニックで寺内タケシの「津軽じょんがら節」を完璧に弾いて見せた。近田春夫さんに大絶賛されていた。

アレはビックリしたな~。あのギターの少年は今どうしてるんだろう…って西山さんだよ、彼は!

02

展示している車のメカも見れるようになってる。
こんなにデカいエンジンを積んでたらJVMのヘッドすら運ぶことができないネェ。なんて不便な車なんだろうネェ。

04「そうだ!どうせ撮るなら…」と思ってトライしてみたのがコレ。
カッコいいジャズのレコード・ジャケットといえば何といってもBlue Note。その有名なデザインを手がけていたのがReid Milesというデザイナーだ。
数ある名ジャケットの中で、Reid Milesが自分でベスト・デザインに選んだのがこの作品。
普通はFrancis WolffというBlue Note専属のフォトグラファーが撮った写真をベースにReid Milesがデザインを施すスタイルだが、この作品は写真もMiles。だからこそ気に入っているのかも知れない。
車通の人なら、この写真の車の名前ぐらいスラスラ言えちゃうんだろうけどね。「フェアレディZ」ではなさそうだな…。
ま、とにかくせっかくだから、何となくこのジャケットのマネっこをしようと思ったのですよ。

ちなみにこのアルバムはトランペットのDonald Byrdの1963年の『A New Perspective』という作品。
荘厳な合唱隊かなんかが入っちゃってものすごく特殊なジャズに仕上がっている。やたらと重苦しい作品だけどタマに聴くといいナァ。Kenny Burrellのブルース・ペンタトニックだらけのソロはゴキゲン!

Db結果…だからなんだ?っていう感じか?

05_2ま、仕方ないって!車に何の興味もないんだからこうなるよ。

07運転席。メッチャ狭くて低い。見ただけで腰がいたくなりそう。こんなに狭いところに何時間も閉じ込められて何百キロものスピードで走るなんてタマらないね~。渋滞がないからラクだってか?

06

レース場のようす。
スッゲ~の、お客さん達みんな300mmとか500mmとかの高級望遠レンズを付けたカメラを持ってきてて殺気立ってる。

10_2スタート直前、全車がアクセルを踏み込んでブイブイいい出すときの高揚感はなかなかのものだ。
まるで客電が落ちた時のコンサート会場のよう!
何年か前、ここでMARCYさんと恵子さんが「君が代」を歌って「Start to engine!!」と絶叫したのを思い出すな~。

20_2

…ということでスタート!
まずはゼロゼロ・マシン!ドライバーはブラック魔王。

30_2岩石オープン

40_2

ヒュードロ・クーペ

50_2クロイツェル・スポーツとマジック・スリー

60_2

…なんてあんまりやってるとレース・ファンに怒られそうだからこのあたりでやめておこう。

ところで、この『チキチキマシン猛レース』はアメリカの名作コメディ映画『グレート・レース』が下敷きになっていて、日本でのテレビ放映時の日本式の車の名前は赤塚不二夫がつけたそうだ。

マーブロ英語コーナーで幾度となく書いているが、こういうのも困りものでしてね。
アメリカ人と『チキチキマシン』の話しをしたくてもまず通じない。
コレ、日本人で原題をスラっと言える人はまずいないだろう。私は知ってたけど…『Wacky Races(変テコレース)』という。全然「チキチキ」じゃない。
で、「ブラック魔王」と言おうとして「Black Devil」なんて言っても通じない。さんまじゃない。それに「keng keng」なんて黙字を加えて英語っぽく表記してもダメ。
アレ、いつの間にかみんな「-g」って表記するようになったね。ユーミングの影響なんだろうけど、何もみんなしてそろえることはないと思うんg。

ブラック魔王の本名はRichard "Dick" Milhous Dastardlyという。イギリスのテリー・トーマスという俳優がモデルになっていて、『グレート・レース』ではプロフェッサー・ファイトという役名で、かのジャック・レモンが演じた。
ケンケンの本名はMuttleyという。「Prefecture, prefecture」ではない。
こういうのを知らないと外人とはスムースな会話ができん。苦労しっぱなしですわ。
これも「言葉を知ることは文化を知ること」の一端といえよう。
ちなみに車の名前は案外直訳に近くて、たとえば「岩石オープン」は「Boulder Mobile」だったり、「ヒュードロ・クーペ」は「Creepy Coupe」だったりする。さすが赤塚不二夫。日本語の方がカッコいい!

70_2で、ですね~、前回もそうだったんだけど、ここへ来ると音はスゴイんだけど、何をやっているのかサッパリわからんのですよ。
何が?ってレースの内容ね。どういう状況にあるのかがつかめない。練習なのか本番なのかもよくわからん。
…と思っていたら、どうもレースが終わったようだ。道理で静かになったと思ったら、Marshallが置いてあるステージにものすごい人だかりができた。
本日、レースに出場したドライバーたちがステージに登場したのだ。スゴイ人気!

100_2彼らの話しを聞いていてようやくわかった。
110v
今日はどうも予選だったらしい。

120v「明日がんばります!」なんてみんな言ってたからね。

130v_2

レーサーもみんなカッコいいね!
この人はイギリス人って言ってたかな?ステージのMarshallを指さして、「ボクの国の自慢のブランドだよ!」とは言ってなかったが、若くてニコニコしていてかわいい。どこかのアイドル歌手グループのメンバーみたいだ。

140vそして、この日のヘッドライナーがRyoさんから紹介される。

150v

二井原実!

170ピアノ一台をバックにステージを務める。

160
ピアノははんだすなお。すなおさん、マーブロ久々の登場!

180v

このおふたり、「歌うたい祭り 寿」というアルバムをリリースした。

200v

これがそのアルバム。オリジナル曲の他にLoudnessや古今のロックとロックのフィールドに近い名曲がふんだんに盛り込まれている力作。いいよ~、コレ。
この日もCDに収録された曲を中心に演奏した。
Cd2
ところで!この日は演奏されなかったのだが、このアルバムには「Love Hurts」という曲が収録されている。
往年のハード・ロック・ファンにはおなじみだろう。Nazarethのアレだ。元はThe Everly Brothersの1960年の曲だが、Nazarethがカバーして1975年にUKヒットチャートの5位にネジ込んで有名になった。
もうドロッドロのバラードなんだけど、Dan McCaffertyの超人的なボーカルがすさまじく素晴らしい。
何で私がこの曲で興奮しているのかというと、ズ~っと昔からこの曲は二井原さんに絶対ピッタリだと思ってたのだ。というか、こんなの歌える日本人は二井原さんだけでしょう。
だから、田川ヒロアキのファン・クラブのコンサートに二井原さんがゲスト出演されたとき、「何かいい曲はないか?」とヒロアキくんに相談され「Razamanaz!」と答えたのだ。イヤ、一方的に私がリクエストしたのかな?ま、そっちか…。
「Love Hurts」と言わなかったのはバラードよりもアップテンポがいいと思ったから。もちろん「Razamanaz」はNazarethの最高のロックンロール・チューンだ。
このあたりのブリティッシュ・ロックの名曲を二井原さんが歌うとタマらんよ。いつかClassic Rock Jamで歌ってくれたSladeの「Cum on Feel the Noiz」はいまだに忘れられない。
360v
「You Keep me Hangin' on」か…Rod Stewartバージョン。これも一時期流行った。Carmine Appiceがカッコよくてさ…。この曲も二井原さんにピッタリやね。

220アルバムにも収録されているが、意外な選曲は「Calling You」。
この曲のコーラスのメロディって何とも独特じゃない?有名なサビよりスゴいメロディだと思うんだけど、これを二井原さんがまるで消え入りそうなロウソクのような声で歌うと実にいいんだな~。

210

すなおさんの緩急自在、ダイナミクスに富んだピアノのバッキングがまた絶妙。

230v_2

Journeyの「Separate Ways」やLoudnessの「Like Hell」も熱唱。

240v_2

しかし、スゴイね。二井原さんの存在感は。
ちょっと声を出しただけで世界がガラっと変わって引き込まれてしまう。
やっぱり本当にスゴイ歌い手というものはそういうものだ。聴いている方は「声」にやられてしまうのだ。
だから最近のスットンキョウな声で演奏するバンドにはまったく感動しないね。ロックの声じゃなくてフォークの声でロックを演ろうとするから。決して悪いワケではなくて組み合わせ方が間違っているだけ。ナイロン弦をJVMにつないでOD2のレッド・モードで弾くようなものだ。(ま、これはこれで個性的だけど)
二井原さんの声は日本のロック界の至宝だ。

245「Loving' You」ベースの「寿」。「♪つるは千年、亀は万年」…これもホームラン王級の魅力を放っていた(ここ「ナボナ」に引っ掛けています)

250

熱唱に次ぐ熱唱で寒さを忘れたひと時だった。CDおススメですから!

260v二井原実の詳しい情報はコチラ⇒Rock Me Baby
はんだすなおの詳しい情報はコチラ⇒はんだすなお情報

280v_2そして最後はSUPERBLOODの面々が加わった!

290_2オカヒロ

310v阿川"Ryo"亮一

320v_2

大内"MAD"貴雄

340v

そして、二井原実と…
300v_2
はんだすなお

330_2曲はLoudnessの「Crazy Night」。

350エキサイティングだし、おなじみだし、大盛り上がり!

380v寒いのにこのオカヒロちゃんの格好!そう実に熱気あふれる演奏だったのだ!

2_img_0745Marshallくんたちもご苦労様でした。
帰りも渋滞がまったくなく、おかげさまでアっという間に帰ることができました…。

390SUPERBLOODの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

400_2

(一部敬称略 2014年10月11日 御殿場富士スピードウェイにて撮影)

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2014年11月26日 (水)

2014 FIA世界選手権 第6戦 富士6時間耐久レース<前編>~SUPERBLOOD登場

『2014 FIA世界選手権 第6戦 富士6時間耐久レース』に行って来た。
ここが富士山のふもとにあることを完全に忘れさせてくれるような曇り空。何しろ本当に1回も富士山が見えなかった。
いつ雨が降り出してもおかしくない空模様なのに最後までセーフ。ありがたいことです。

10実はここへ来るのは2回目。
前回はEARTHSHAKERとSHOW-YAが出演したチャリティ・イベントの取材だった。
60
あの時は、行きも帰りも東名に乗ってから降りるまで完全渋滞でかなりマイったが、今回はマァ、スイスイで助かった。
70
今回も場内には様々な車メーカーの展示がゾロリ。

20きっとマニアの方々にはタマらない状況なんだろうけど、どうもピンとこない。

40
…というのも私、車には全くと言っていいほど興味がござらんでな~。
MarshallやNATALやEDENが積み込める車が1台あればゼンゼン困らない。

30こんなペッチャンコな車じゃ1960載せられないもんね~。

50それでも、見ていると結構カッコいいもんですな~。

100

もちろん、ここへお邪魔したのは車を見に来たワケじゃない。

90前回同様、Marshallの働きっぷりの取材に来たのだ。

105前回取材した時はコース内にウイング車を入れて演奏したが、今回はこうして定置ステージが組まれていた。

110私がお邪魔したのは初日。
上矢理加のステージ。

120上矢理加

130vバッキング・トラックにギターと…

140ベースが加わった編成。ベースは片岡利文。

150元気いっぱいのステージ!

160v声の質やイメージからすると、我々世代では十把一絡げに「アニメ系」というくくりで扱ってしまうキライが無きにしもあらずなのだが、コレがなかなかにロックしていてカッコよい。

170v幕間に流れていた理加ちゃんのCDなんかよく作り込まれていて、ものすごくカッコいいのよ。コレはどうしたことなんだろう。
時々こういう現象に出くわすんだよね。
「ロックは、かつてロックがいた場所にはもういない」(←けだし名言 by 私)
コレですよ。

180それにしても理加ちゃん、この寒い中、終演後もずっとこの姿でお客さんのサインの要求に応えたりして…彼女にプロ根性を見たよ!

上矢理加の詳しい情報はコチラ⇒Smile★Smiley★すまいりーか

190そして、登場したのがお目当てのSuperblood!

200ギター、オカヒロ。

210vドラムは大内"MAD"貴雄。

220vベースは阿川"Ryo"亮一。

230vボーカル/ギターはRYU。

240vオカヒロちゃんはいつもはオリジナルのJCM800 2203を愛用しているが、今日はJCM900 4100。

270図太い音色で相変わらずの華麗なプレイを聞かせてくれた。

280vRyoさんもMarshall。いつもこのMB450HとMBC410(生産終了品)を愛用してくれている。

290あのね、いいこと教えてあげようか…ココだけの話しだよ。
このMBって値段の割におっそろしく音がいいんだぜ。要するにコスト・パフォーマンスに長けているということ。
…というのも、このアンプの設計者が日本に来た時に、たまたまMBを使っているライブがあってそこへ連れて行った。
その設計者がボソっと言ったことを私は聞き逃さなかった…「MBってこんなにいい音だったっけかな…」
弾き手によっては設計した本人が驚くほどのパフォーマンスを見せてくれるアンプなのだ。
当然、ベテランのRyoさんのサウンドも最高!
325

そんな素晴らしいMarshall弾きによる胸のすくようなMarshallサウンドが詰まっているのがコレ。11月12日にリリースされた4曲入りミニ・アルバム『Rescue Me』だ。

250cd
ステージはもついろん『Rescue Me』からの曲を中心に演奏。

260
オカヒロちゃんとMADさんのコンビは先日レポートした通り、BLUES DETOXというチームでバリバリ活躍している。
320v
それだけにイキもピッタリ!

330
そこへノリノリのこのふたりが加わっているのだからそのパワーはハンパなものではない!

310サウンドはシンプルな日本語ハードロック。いわゆる「日本のロック」。これでいいのだ。

340

最近のソフトなロックのなかにあって、こうしたジャリジャリと砂を噛むような骨のあるロックに接すると「ホレ、見たことか!」と実にスカっとする。
300v

またね、この吐き捨てるように歌うRYUさんの歌がいい。
実にこのバンドのサウンドにマッチしている。

3_img_0155 しかし、マイペースなオカヒロちゃん。
TYOの時もBLUES DETOXの時も、このSUPERBLOODの時もまったく変わらない自分の世界をキープしている。
「オカヒロの世界」…それはギター・バカだけが到達できる真のロックの世界だ。

355vThin Lizzyの「The Boys Are Back in Town」も演ってた。なんてヤクザなPhil Lynottなんだろう!このクールさがいい!

3_img_0160 有名なソロもバッチリ!

1_img_0192SUPERBLOODの魅力に撃たれてノックアウトされたファンたち。
斃れても頭を振り続けてる?

380いつもニコニコのMADさん。どのステージを見ても本当にドラムを叩くのが楽しくて仕方ないように映る。実際そうなのだろう。
このバンドもMADさんのパワフルなドラミングとキャラクターによるところが大きい。

390vいつも「最近のロックは…」とジジイ臭いことを言ってしまうが、それだけにこういうバンドに出くわすとうれしいもんだね。

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ロックは子供だけのものではない。
こうした大人も楽しめるロックもなくてはならないのだ。

350v

SUPERBLOODの今後の活躍を心から期待している。

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SUPERBLOODの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

420宴は<後編>へ続く…

430(一部敬称略 2014年10月11日 御殿場富士スピードウェイにて撮影)

2014年11月25日 (火)

お茶の水熱烈楽器祭の田川ヒロアキ

ちょっとゴメンなさ~い!
先日紹介したMarshallの本の仕事の追い込みにかかりきりでとうとう金曜日の更新をスキップさせて頂いちゃいました!連休をはさんで今日から復活!

今日はお茶の水のお話しから。
子供の頃からレコ―ド屋に通ったり、母校もあったりで、お茶の水から駿河台下、神保町と、この辺りはとても好きなエリアのひとつだ。
現存するニコライ堂の他にも、昔は明治大学の「記念館」という歴史的な建物があって、あの辺りは今よりもずっと風情があった。

Kk それが今ではあんな不愛想な高層ビルになっちゃって…。いくら老朽化が進み、地震が多いとはいえ、もしアレがロンドンだったら、記念館をウマい具合に保存して街並みの雰囲気を後世に伝えたことだろう。
私なんかは、子供の頃からアレがアソコにあるのが当たり前で、学生の時には実際にあの建物を利用していたこともあり、いまだに「記念館」がアソコにあるような気がする。

そしてナント言ってもお茶の水と言えば楽器屋さん。
通りを挟んで両側に並ぶ楽器屋さんの数が一体何軒あるのか知らないが、ここは質、量ともにロンドンのデンマーク・ストリートもマンハッタンの西48丁目もはるかに凌ぐ世界一の楽器屋街だ。

ナゼ、このエリアにこれほど楽器屋さんが集まったのか…。

一説によると…昔、楽器をやる人もそう多くなく、楽器の商売は大変難しいものだった。そこへ、たまたまお茶の水で営業していた3軒ほどの店が繁盛していることに目付けた他の楽器屋さんが、「アソコでなら商売になるのでは?」と狙いをつけていつの間にかお茶の水に集まってきてしまった…という比較的味も素っ気もない理由らしい。。

東京にはこういう世界一のエリアがいくつかあって、お茶の水のそばの世界一の古書店街の神保町、世界一の料理器具店街のかっぱ橋、世界一の仏壇店街の稲荷町(もっとも仏壇は西洋にはないが…)等々、探せばまだまだ他にもたくさんあるかもしれない。
東京はスゴイのだ!

前説終わり。
そのお茶の水の楽器屋さんが集って楽器の楽しさを知ってもらおう…というお祭りがある。
『お茶の水熱烈楽器祭り』がソレだ。

05昨年はすさまじい雨だったが、今年は雲一つない素晴らしい秋晴れ。

10会場内には楽器メーカーや楽器店のブースが設営され、実際に楽器が試せるようになっており、賑わいを見せていた。

20地元ということで、我が母校もお手伝いしていた。明治大学のブース。DJブースも設けられ、即席ラジオ放送なんてこともしていた。

30明大のブースではイベント出演者のCDも販売されていた。
ひときわ目立つ『Ave Maria』…ジャケ写がいいからね~!

40ステージにはバラエティに富んだミュージシャンが出演し、楽器の魅力を伝える。

50そして、去年に引き続いて出演したがの田川ヒロアキ。
去年はすさまじい大雨だった。
キャンセルするミュージシャンもいる中、ヒロアキくんはグランド・ファンクよろしく雨の激演を繰り広げた。
今年は素晴らしい天気で気合も入るというもの。

60オープニングはインストの「Sea Scape」。
バッキング・トラックを使っての演奏だ。

70v今日のMarshallはオリジナルのJCM800 2203と1960A。

80v続いてヒロアキくんのテーマ・ソングともいうべき「My Eternal Dream」。

90ま、何を使ってもヒロアキくんの音になってしまうのだが、今日はオリジナルの2203とあって、いつもよりザラっとしたワイルドな音像。これがまたいいのだ!
120
「Start Up」という短い曲が続く。
短いというのもワケがあって、実はヒロアキくんのこの曲、KRY山口放送のニュース番組「スクープアップ山口」のオープニングテーマ曲なのだ。

100vコレはやっとかないとね!「カラムーチョZ~秘密結社コイケヤのテーマ」。

130v雲ひとつないお茶の水の青空に「♪お尻がイタ~い!」がこだまする!

110v

キマった~!

105

ステージの実際の演奏と手にしたチラシを交互に見るおばあちゃん。「そのチラシの写真私が撮ったんですよ~」とか言おうかと思ったけどやめた。
「ああ、あの子、ギターの弾き方間違ってるねぇ…」と思ったかどうかは知らない。

140ガラリと変わって「Ave Maria」。2203で奏でる「Ave Maria」も大変よろしいな。太い音色がグングン押し出されてくる。

150v最後は「All My Loving」。田川式ハードロック・バージョン。

170_2…という20分のステージ。
お客さん、みんなジーっと見てた!

190ステージを降りたヒロアキくんに次から次へと握手を求めるお客さんが…。
こういう機会も大切だ。

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

200ヒロアキくんの現場が実にバラエティに富んでいる…というようなことを書いてきているが、今日のこのイベントもしかり。
そして、12月7日にはMAZDAの大イベント『MAZDA FAN FESTA 2014 in OKAYAMA』に出演する。
210v
ヒロアキくんは去年に続いて2度目の出演。


公式テーマソングのオファーを受け、書下ろしの「キミを乗せて」が見事採用された。
更にこのイベントのためのCMソングとしても採用が決定し、広島のテレビ局(テレビ朝日系列)でオンエアされている。(岡山でのCMもほぼ決定)
加えて、原爆ドーム付近の繁華街の巨大ビジョンでも放映されている。
コレがそのCM。

マツダファンフェスタ2014 in OKAYAMA(主催:岡山国際サーキット、主管:(株)B-Sports、大会特別協賛:マツダ株式会社)の詳しい情報はコチラ⇒公式サイト

コレでまたヒロアキくんの音楽に接する人が増え、多くのファンを増やすことだろう。ギターの音はMarshallから出ております、ハイ。

(一部敬称略 2014年10年18日 お茶の水・小川広場にて撮影)

2014年11月20日 (木)

秋の放課後・ロック教室 田川ヒロアキ with 音楽学校・選抜生徒!+ ROCK'n'ROLL SHOW BOAT

『秋の放課後・ロック教室』?なんだろう?

Marshall Blog頻出の田川ヒロアキ。もちろんMarshallのへヴィ・ユーザーで日本におけるMarshallのAmbassadorと呼べる内のひとりだ。
ところで、この「Ambassador」という言葉、イギリスの連中がよく使うんだよね。「大使」とか「使節」とかいう意味なんだけど、どうもそういう風に日本語にしてしまうと大仰で座りが悪い。でも敢えて使ってみた。もちろんドラム・ヘッドではない。

さて、その頻出の理由はAmbassodorであることだけでなく、現場が面白い。
ま~、次から次へと色々な仕事が舞い込んで来ること!宮古島へフォトグラファーとして呼んでもらったり、車いすダンス大会へお邪魔したり、と取材する方もバラエティに富んだ取材環境を十分に楽しませてもらってる。

それで今回は「ロック教室」…ま、この後の記事をご覧頂けば内容はわかるとして…。
この日のステージの幕を開けよう!

ステージにはおなじみ、Marshall、NATAL、そしてEDENが並んだ。
10
まず登場したのは、ROCK'n'ROLL SHOW BOATというトリオ…って庄太郎ちゃん!

20v ベース・アンプはEDENのWT-800とD410XSTが2台のフルスタック。サオは庄太郎ちゃんものではござらん。
35v
ROCK'n'ROLL SHOW BOATは満園庄太郎、満園英二(ds)、そしてあらケン(g/vo)の3人が徹底的にロックのクラシックをプレイするバンドだ。
クラシックといっても60年代や70年代のロックではなく、その前。
ElvisやLittle Richard、Bo Diddley等々、ホンモノのロックンロールをジャンジャン演奏しちゃう。

30このバンドではベースだけでなく、バリバリ歌っちゃう庄太郎ちゃん!

40もちろんゴリゴリのドライビン・ベースもタップリ。
また、演奏する曲の解説もキチンとしてくれて、まさに「ロック教室」。
庄太郎ちゃんとの付き合いもいい加減長くなったが、こんなにロックンロールが好きだとは知らなんだ。

50vそれにしてもこの時代の曲ってのはコード3つでとてつもないロックの世界を作っていたんだと改めて感心した。コード3つとエイト・ビートで他にナンにもいらなかった。シンプルでストレートだからいつまでも古くならない。何しろ曲が持つパワーが強い。
どうしてこの川下に今のロックがあるんだか理解に苦しむな~。
こういうネタや演奏はとにかく若い人たちに聴いてもらいたい。
それこそ庄太郎ちゃんには「ルーツ・ロック」のAmbassadorとしてこういった活動を続けて欲しいと思う。

満園正太郎の詳しい情報はコチラ⇒Official Website

70休憩を挟んで登場した田川ヒロアキ。ここからは放課後?

80まずは、お得意の「無伴奏ギター・ソロ」。

90v このシルエット!きれいな三角。知らない人が見たらまずギターを弾いているところだとは思うまい。弾き方が間違ってるからね!

MarshallはJVM210Hと1960A。
いつもはJMD501を使用しているが、JVM2はヒロアキくんの大のお気に入り。いい音出すわ~。
実はここのところJVMと一緒にスタジオに入っていてまた面白いことやってんだゼ、この人。

100v

いつもながらの結構なお手前で…。
要するに先生の模範演奏っていうところね。ホームルームか…。

そう、今日はヒロアキくんが引率の教師となって、音楽を勉強している若い人たちと一緒に演奏してしまおうという企画なのだ。
ね、また普通とは一味違った企画に参加してるでしょ?

95音楽を勉強している若者というのは、「尚美ミュージックカレッジ専門学校」の生徒さん(以下、SMS)並びに卒業生(以下、SMO)、加えて「ROCK STAR MUSICSCHOOL」という私塾(以下、RSM)で勉強している人たち。「ROCK STAR MUSICSCHOOL」の詳細については後に触れることにする。

生徒さんの紹介も先生から。出欠か?
さすがのヒロアキくんも一発で全員の名前を覚えることはキツイ。ということでカンペを用意。
点字のカンペだ。
開演前に見せてもらったけどもちろんゼンゼンわからない。
指先でなぞってみてもほとんど違いがわからない。どの字もただブツブツしてるだけ。
ヒロアキくんは自分では点字を読むのが苦手というが、スゴイ人になると手のひらでパッと触れただけで全部読める人がいるんだそうだ。それはウソだろ~、と思ってしまうがホントらしい。

110そして、最初に登場した4人。
曲はMichael Schenker Groupの「Armed and Ready」。意外な選曲!

120児玉喜子(RMS)

130井上 練(SMO)

140山下 駿(RMS)

3_img_0019 野口 倫(SMS)

160vドラム・キットはNATALのバーチ。

170ギター・ソロ、バッチリ!

180

 「む~、なかなかやるナァ~」…この学生さんとの共演コーナーではバッキングに徹したヒロアキくん。

180v2曲目は相川七瀬ちゃんの「夢見る少女じゃいられない」。パワフル~!
七瀬ちゃんもマーブロに何回も出てくれているのよ。

3_img_0018 リズム隊が交代。ベースは行木哲平(SMS)。

150v

ドラムが坂田 航(SMS)に替わる。
220v
今度は男子ボーカルでナント曲はTOTOの「Goodbye Elenore」。誰がこんな曲を選んでいるかと思うったら、ほとんど生徒さんたちだって。

190山口拓哉(SMS)

200v梶間悠大(ゆひろ、SMS)

210vゴキゲンな演奏でみんな楽しそうだ!

230そして、ここでジャム・セッションっつーことで、ブルースを一発。
ヒロアキくんもソロを弾いた。

2_img_0073 迎え撃つは練くん。こちらも大熱演で会場が盛り上がった。

3_img_0056_2 次のコーナーは、コレ説教…しているワケではなくて、ヒロアキくんのギター教室。
生徒役は悠大(ゆひろ)くん…ってホンモノの生徒だけど。右手のテクニックについて解説。
左手は絶対にマネしちゃダメだぞ!

240また、バンド演奏に戻ってレッチリの「Dani California」。
レッチリは若い人に人気あるね~。こういうのコピーして演奏するの難しいよね。
ところで、レッチリ最近どうしてるんだろう。

280

ベースは澤 祥太(SMS)に交替。
次に演奏した「Butter-Fly」という曲も彼の選曲。
この曲、『デジモン』っていうTVアニメの主題歌なんだって。そういえばウチの子が小さい時にこのアニメ見てたな…ってそんなに若い人たちと仕事ができて幸せだ、オレは!

270v若い人はいいね。
一緒にいるととてもいい刺激になる。
一生懸命演奏している姿は何とも素晴らしい。人生これからだもんな~。
ドンドンいろんな音楽を勉強して活躍してもらいたい。
ジジイがあまり口を出すと嫌われるから一言だけ…「昔のロックを聴きなさい」
庄太郎ちゃんたちが演奏した時代までさかのぼる必要はない。なぜならThe Beatlesがいるから。The Beatles以降でいい。
いつも書いてるけど、1960年代~70年代中盤のパンクの以前の音楽を聴いてください。
未来へのカギは過去にあるよ。今の音楽の中には何の答えもない。
きっと先生もそんなことを言ってるんじゃない?
…ということで校長先生の登場!


てらちんだ~!

281とってもいい気分でご挨拶。
そう、今日出演した生徒さんたちは寺沢功一のお弟子さんたちなのだ。
はじめに記した 「ROCK STAR MUSICSCHOOL」というのはてらちんが運営しているロックの学校なのだ。

282v生徒さんたちの素晴らしい演奏に「校長うれしい!」。ホント、立派な演奏でした。

寺沢功一の詳しい情報はコチラ⇒Official Website

283そして最後にヒロアキくんがソロで演奏。

290v曲は例の「カラムーチョZ~秘密結社コイケヤのテーマ」。

300「♪お尻がイタ~イ」ってヤツね。

310思う存分歌いきって、弾ききって終了!
今日もユニークな現場だった!

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

320最後はみんなで記念撮影。
やっぱり校長うれしそ~、楽しそう~!

330NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年10月10日 高円寺SHOWBOATにて撮影)

2014年11月18日 (火)

デーモン閣下 『DEMON'S ROCK 戦慄の闇鍋 TOUR』

デーモン閣下のコンサート。
久しぶりのレポートだ。
前回も捧腹絶倒のゴージャスなロック・ショウだったので楽しみ!

10今回は『DEMON'S ROCK 戦慄の闇鍋 TOUR』というツアー・タイトル。
物騒なタイトルだが、「ナニが出るかがわからない!」という意味合いだ。おもしろそうぞ!

20v_2デーモン閣下を支える腕利きのミュージシャン…
ギターは原田喧太。前回に引き続いての登板。

30v石垣愛
愛ちゃん、久しぶりだな~。愛ちゃんも前回組だ。

40ベースは大桃俊樹
モモさんはマテ・カマラスさん以来

50vキーボードは松崎雄一。松崎さんもマテさん以来。

60そしてドラムは雷電湯澤。
雷電さんはCANTA以来。

70v…というホーム感満点のメンバーさんで、うれしいなったらうれしいなっと!
170
閣下の筋金入りのロックだもん、やっぱりMarshallは欠かせない!
今日の喧ちゃん…

80vいつもと同じ、JVM410HとMF400Bのコンビネーション。
昨日もMODEFOURキャビを使っている方の現場にお邪魔したんだけど、ヘッドとの組み合わせがうまくいくと実にいいね。いいキャビだMF。もう製造していないのが残念。

90足元のようす。

10020年ぶりに音を出すというダブルネックとの相性もバツグン!しかし、ハデなギターだな~。

110v雷電さんはNATAL。

120アッシュのグロス・ブラック。10"、12"、16"、22"。

130「音質がよくコントロールが抜群にしやすい」と大変お気に召していただき、このツアー、この閣下のツアー、全公演をNATALをプレイして頂いた。

140また、どこへ行っても音響スタッフさんからの評価が高い…という言葉まで頂き、実にうれしい~!

150MarshallとNATAL…この光景も徐々に増えてきてありがたや~。EDENもお忘れなく!

160客電が落ち、紗幕に閣下のシルエットが映し出されただけで会場は大興奮!
久しぶりの閣下のロック・ツアーということもあって、なにせ熱気がスゴイ。
オープニングは「Forest of Rocks」。

180v曲はアルバム『MYTHOLOGY』や『LE MONDE DE DEMON』からの曲や聖飢魔Ⅱのレパートリー他、とバラエティに富んだセレクション。

190要所要所でバリバリと弾きまくる愛ちゃん!

200確実なプレイでバンド・アンサンブルを分厚くする松崎さんのキーボード。

2_img_0137 グイグイとバンドを引っ張る雷電さん。

220ド派手にフィーチュアされたモモさんのベース・ソロ。ここだけではなく、多くのシーンでモモさんが活躍!

230vコーラスはMIYAKOさんとAyumiさん。

240vそして、閣下が信頼を寄せるギタリストとしてだけでなく、「バンドのカナメ」的な役割をも果たしているかのように見えた喧ちゃん。
このバンドでも存在感は半端ではない!

250vインスト・パートの内容も濃い~!
ステージ中央にが「鍋」と書かれたドラム缶がセットされる。
ここからいろんなネタが出て来るワケだ。ナニが出て来るかわからない闇鍋状態。

255雷電さんのドラム・ソロに使う道具を喧ちゃんが「鍋」から取り出す。
自分がどっかで買って来た丸っこい人形が当たっちゃった!雷電さんの顔!

260また雷電さんもチャンとやるからいいね!

270それとラッパ。
モモさんも楽しそうに手伝ってるな~!

280もちろんキメるところはバッチリとキメる!
しっかしいい音だな~。叩き手のおかげだ。
210v
大歓声に応える雷電さん。
雷電さんが叩いているドラム・キットはNATAL(ナタール)。
1965年創業のイギリスの老舗パーカッション・ブランドのドラム。今ではMarshall参加で世界中でロック・ビートをクリエイトしている。

290vガッツあふれるプレイの連続!今日も喧太フレーズが炸裂しまくった!!

300そして、雷電さん。NATALがとてもお似合いだ!
雷電さん、「このロゴがいいんだよね~」って言ってくれた。うれしいです。

しかし…Marshall BlogにNATALが登場してほぼ 1年。
1年前には誰にも知られていなかったこのマイナーなブランド…それが今ではデーモン閣下のステージで活躍してるなんて、まるで夢みたいだ。
この仕事冥利に尽きる。雷電さんそして皆さん、ありがとうございます!

これからもいい音楽を作るドラマーさんたちにドンドンNATALを可愛がってもらいたいな~…と思ってるのです!
よろしくお願いします。

310vさて…見て!この盛り上がり具合!
ステージに合わせた一糸乱れぬ団体行動。
本編12曲。もうみんな最高に楽しんだに違いない。

320アンコールの初っ端には、クジで「今日の当番」に当たった喧ちゃんが「toi toi toi」という曲で閣下の伴奏を単独務めた。

325v
そして小柳ゆきさんも登場。2曲ほど素晴らしい歌声を披露した。
このちょうど一週間後またご一緒させて頂くとは何たる奇遇!

喧ちゃんと愛ちゃんのギター・バトル、カッコよかった!

330v

2_img_0365 アンコールは2回。
8曲もの大盤振る舞い!
ま~、なんとバラエティに富んだ内容だったことか。さすが日本を代表するエンターテイナーのステージ!

340原田喧太の詳しい情報はコチラ⇒原田喧太Official Web Site

350v雷電湯澤の詳しい情報はコチラ⇒CANTA Official Web Site

360デーモン閣下の詳しい情報はコチラ⇒H.E.DEMON KAKKA'S

閣下はさそり座なんだ…私とちょうどピッタリ10万、歳が離れてるんだな…。

370NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2014年9月21日 渋谷AiiAシアターにて撮影)

2014年11月17日 (月)

後藤まりこ~PINK SCREAM #4

『PINK SCREAM』というイベントに参加したまりちゃん。
ちょっと前に朝のテレビ番組で彼女に遭遇して、ビックリするやら、うれしいやら…とにかく活躍中なのだ!

10後藤まりこ

20v もちろんギターを携えての登場。

30vお供はMarshall。DSL100と1960AX。

40vギターのAxSxE。

50vAxSxEさんもいつも通りMarshallで轟音を響かせる。

60v愛用のJCM800 2203と1960A。

70vベース、仲俣“りぼんちゃん”和宏。

80v仲俣さんはEDEN。ヘッドがWT-800、キャビ上段が4x10"、下段が1x15"というフル・スタック。

90vツイン・キーボード。坂井キヨヲシと…

100v中村圭作

110vドラムはマシータ。

120vステージは説明不要の「まりこワールド」。

130歌に…

140vギターに…まりちゃんにしか作れない個性的かつ個人的な音のパノラマ。

180v

Marshall Blogではガール・メタル・バンドを指して「女性のパワー」のスゴさを頻繁にレポートしているが、何もガール・パワーの表れはメタルだけではないのだ。

170vこの愛らしくも暴力的なロックはもはやジェンダーもジャンルも超えたところにある。
150v
ギターをおろし自由を手にしたまりちゃん。

190vこれまた個性あふれるミュージシャンを従えてステージを支配するまりちゃんがまたカッコいい。

200vステージせましと上下に移動して熱唱する。これがもう少しすると、動きが上下でははなく前後に変わる。
205v
狂ったようにシンバルを打擲するまりちゃん。

210

220v鬼気迫る演奏(?)!

225v

230vそしていよいよ客席に。

240やっぱりこうでないと!

250この日も執拗に客席に入り込んでは自分の世界を自由に拡大していた。

260vそして、またギターを下げる。

270今日は出演時間が短くて残念だが、パフォーマンスの温度は変わらない。
クライマックスではいつも沸点に達する。

280vバックの5人の演奏もすさまじい!

290

300v

310

320

330v燃え尽きてギターを降ろすまりちゃん。
その後ろ姿は12Rを力いっぱい打ち合ったボクサーのようだ。

340vこれは11月12日にリリースされたばかりのアルバム『こわれた箱にりなっくす』。
初回限定盤はCD+DVDという仕様だ。今日現在、まだ内容を聴けていないのが残念だが、いいジャケットだ。

Cd2_2

発売に合わせたイベントやツアーも果敢に開催されているので、是非コンサートに足を運んで「まりこワールド」を体験してもらいたい。

Cd2_1今回はイベントなのでアンコールはなし。
最後、まりちゃんがひとりステージに残り、バスドラムに腰を掛け、ア・カペラで歌う。シットリとしたイキな演出だ。

350vそれからドラムに向かい軽くエイド・ビートを刻んで見せる。
…と、その瞬間…

370v破壊。

380vキース・ムーンよろしく、力いっぱいドラム・キットを蹴り放ったのだ!

390顔色ひとつ変えないまりちゃん。

400まるで演奏の一部のようだ。
そして、ひとこと…

410「ありがとう…」
カッコよすぎる。

後藤まりこの詳しい情報はコチラ⇒510mariko

420今日の記事は言葉少なだが、ヘタな文章より写真の方が十分に雰囲気が伝わると思った。だからそうした。

(一部敬称略 2014年10月8日 渋谷DUO MUSIC EXCHANGEにて撮影)

2014年11月13日 (木)

シュリンプヘッズ ツアー2014 at Garden (with 奥田民生)

シュリンプヘッズが帰って来た!
大好評だった『We are traveling』を引っ提げての今夏のツアーの再演。
10cd

今回もMarshall&EDENが大活躍!

10超満員の会場。

20松浦善博

30神本宗幸

40v高橋ROGER知久

50vKENTARO

60小笠原義弘

70オガンちゃんのEDEN。
ラックに収まっているゴールドのフロント・パネルのヤツがWT-800。キャビネットはD115XSTが2発。
自分では「まだまだよくなる」なんて言ってるけど、すでにすんばらしい音色!

80v今回も『We are traveling』と松浦さんのソロ作品からの曲を演奏。
オープニングは「きまっているのさ」。

90v歌詞にある通り、そして前回も書いた通り、レイド・バック系の「日本のロック」の香りがプンプン漂うゴキゲンな一品。最近「レイド・バック」という言葉もすっかり聞かなくなった。そういうサウンドがなくなったということだ。

メンバーがそれぞれ歌うのが、またいい。

100v2曲目は「夢のリモコンチャンネル」。
松浦さんのDuane Allman賛歌。歌詞がタマらん!

110v続いてはKENTAROさんのボーカルで「ギターとロックンロール」。久しぶりにGargoyle見たいな。

120ボーカルがオガンちゃんに回ってくる。「俺のピストルはどこだ」を熱唱!

130このボーカルを持ちまわるところがこのバンドのいいところ。
前回は神本さんも歌われたのだが今回は楽器に専念。

140ロジャーさんも今回はドラムに専念していた。

150それにしてもこのボトルネック・ギターってのは魅力的な奏法だよね。

160v私はコレ系のサザン・ロックに夢中になったことはないし、熱心に練習をしたこともないけど、実に魅力的な音色というか奏法だと思う。ペダル・スティールだけど、時々Buddy Emmondsの『Steel Guitar Jazz』なんてのを引っ張り出して来て聴くけど、やっぱりいいもんな~。

170ところで、松浦さんの腰!
タオルがブラ下がってる!
さすがにステージでコレをやってる人は見たことなかったな~。でも不思議とおかしくない。
多分、職人にお定まりのアクセサリーだからだろう。そう松浦さんは「スライド職人」だから。

200vそしてオガンちゃんのベース。
オガンちゃんもタオル付ければいいのに…「ベース職人」なんだから!

210vしかし、オガンちゃんのベースを聴いているとホントうっとりしてくるんよ。
ラインのカッコよさもさることながら、とにかくタイム感っていうのかな?普通に同じ音を8分で「♪デンデンデンデン」と弾いているだけでウネるんだよね。ま、コレができるからプロなんだろうけど。広規さんなんかもそう。
ベースだけ聴いていてもまったく飽きない。

220vソロもバッチリ!

230この構図!野音でめんたんぴんを見た時のことを思い出す。アレお邪魔させてもらっといてヨカッタな~。おふたりには感謝感謝です!

190
5曲目には「ひょっこりひょうたん島」、続いて「あの丘をめざせ」と松浦さんボーカル+オガンちゃんコーラスのパターンで演奏が続く。

240ロジャーさんはドラム・ソロも披露。
260v
フロント陣を引き立てるプレイに徹していたロージャーさんが爆発。まさに入魂のドラミング!
250

第1部もアッという間に最後の曲。シットリと弾き語りで「明日はどんな明日」。
こういう素朴な味わいは松浦さんならではのものだろう。
そして、しばしの休憩。

Oct_img_0074 休憩時には最前列にいたオガンちゃんファンの女性とスッカリ話し込んでしまった!

そして第2部。
奥田民生さんが登場。

290v今回の民生さんのMarshall。
JCM800 2203の上に乗っているのは1917。1973年製のPA用20Wヘッド。元来このヘッドは細長いコラム・スピーjカーと組み合わせで販売されていた。
バスケット・ウィーブのBキャビがカッコいい。

440v

「ギタリスト奥田民生」をタップリ堪能できるのがシュリンプヘッズに参加する民生さん。
バリバリ弾くのではなく、音を選んで必要なことだけ弾く姿が実にシブい。サウンドも極上だ。

3001曲目は「ロボッチ」。

310民生さんっていつもシングル・カッタウェイのハムバッキングのギターだ。それがMarshallによく似合う!

320…と思っていたら、MCではギターの話しに…。
「そのギターの素材は何なんですか?」と尋ねる民生さんに「木ィと金属」と答える松浦さん。
「木ィ」という言葉に吹き出す民生さん。
そう。なんで関西の人ってこういう発音をするんだろう。実に面白い
「木ッ」っとスタッカートで言えばいいのに、尻上がりに「木ィ」って音を伸ばしちゃうんだよね。東京の発音よりリズミカルというかメロディックというか、音楽的なんだよね。

325「表面に貼ってあるのはアルミですわぁ」と解説する松浦さん。
なぜかコレが大ウケ!
さっき休憩の時に話していた女性2人が「♪ア~ル~ミ、ア~ル~ミ」と盛り上げる。
「アルミってなんか女の子名前みたい(「有美」ちゃん)」ということで以降、このギターが「アルミちゃん」という名前になってしまった!このコーナーメチャクチャ面白かったな~。

180
MCは大爆笑でも一度演奏に戻ると真剣!

330ギタリスト三人衆のギター合戦もタップリ。3人スライドなんてシーンもあった。

335そういえばだいぶ以前、水道橋のJCBホール(今は名前が違うかな?)での民生さんのコンサートで、「このままではボトルネックが絶滅してしまう!ボトルネックの救世主!」とゲストで出演した松浦さんを紹介したのが実に印象的だった。

340v

ボトルネックの救世主、松浦さん。第2部でもその至芸をたっぷりと見せてくれた。

350v

「フィルモア最初の日」、インストの「Life in Bloom」…
410v
そして「息子」と続いた。

370vふたりのスライド・バトルもたっぷり。バトルといってもどっちがたくさん楽しむか…みたいな?
360
ギターを降ろしてハンド・マイクで歌うはツイストの「からまわり」。今度「Soppo」演ってもらいたいな。

380vここは「シンガー奥田民生」で大熱演!

390vそして最後は「九番目の約束」。

400v神本さんのピアノに導かれてそのまま「Layla」へ!あの後半のインストのところね。
420
ふたりDuane?コレがやりたかったのね?!

430

音楽をすることが本当に楽しそう…そんな姿を見せてくれたメンバーたち!

423v恥ずかしながら今気が付いたんだけど松浦さんとオガンちゃんってファースト・ネームが同じなのね。

425次回はロジャーさんの歌もゼヒ!(病気シリーズ?)

426vアンコールは「カヌー」。

450そして「快楽ギター」の2曲を演奏した。

460v2回目のアンコールでは民生さんのバンドでベースを弾いていらっしゃる小原礼さんが特別出演!

465最後はテーマソング的に演奏される「燃えろうぜ」。

今日もアッという間だったナァ。「日本のロック」もあるところにはある!
このエリアではボトルネックを保存することは「日本のロック」を保存するのに等しいということでもある。

470松浦善博の詳しい情報はコチラ⇒SLIDIN' & SLIPPIN'

Oct_img_0054_2(一部敬称略 2014年10月6日 下北沢Gardenにて撮影)

2014年11月12日 (水)

EITA PARK 2014・秋 ~時空海賊&TAKAEITA!食欲酒欲の秋~

今日もステージにはMarshall、NATAL、EDENのMarshallトリオ。もうコレだけでいいサウンドが期待できる?

10_2今日の主役はおなじみEITA。
一番最近ではAlbionのサポートとして登場してもらったが、EITAちゃんといえば何と言ってもコレ。
ここのところほぼ半年に一回ぐらいのペースで開催しているEITAちゃんの祭典『EITA PARK』!

20_2このイベントはいつも大人気で今日も超満員!写真はすべて後ろから撮影せざるを得なかった。
まずはオープニング・アクトとして登場したのがEITAちゃんのソロ。主役がオープニング・アクトから出てきちゃう!

30EITA

40v_2今日はJVM210Hと1960Aのコンビネーション。
100v
ギターのオミー。彼も根っからのMarshall弾きだ!

50下手のMarshallはJCM2000 DSL。
110v_2
ベースはつよぽん大西。

60ベース・アンプはEDEN WT-800とD410XSTのフル・スタック。
120v_2
ドラムはカンちゃん。

70NATALのバーチのキット。
130_2
EITAちゃんの自分のバンドということもあってギターの他にボーカルも担当。弾きながら歌うのはやっぱり大変?でも耳がいいから音程はバッチリだった。

80_2こんなポーズまで!

140
全4曲のうち2曲がインスト。ここぞとばかりにバリバリ弾くちゃうよ~!

90若さあふれるリズム隊も超強力!

150_2どうもパーマネントな活動はしないようだが、女性シュレッダーの先駆けなんだから、「ギタリストEITA」をアッピールする場として、インスト曲もガンガン増やしつつ、このバンドを継続していけばいいと思う。

160v_2続いての登場はTAKAEITA。
こちらもEITAPARKではおなじみ…って、現在のEITAちゃんのメイン活動だから当たり前か。

170_2ボーカルはTAKAE。

2_img_0102 途中ピアノを弾く場面もあったが、EITAちゃんは今度はギターに専念。

190パンチの効いた歌声が素晴らしいTAKAE。流行りの「レリゴー」も取り入れちゃっていい感じ。

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リズム隊はさっきと不動の3 人衆。

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2_img_0113 色んなタイプの曲を織り交ぜた全10曲…聴きどころ満載のステージだった。

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東京だけでなく、全国各地へ飛び回っているTAKAEITA。今後の活躍を期待している。
215

トリはお待ちかねの時空海賊SEVEN SEAS。

210Marshal K

220vギター、Prince Yo-。

230v_2ベースはたつほわ将軍。

240_2ドラムにマジュリー。

250v昔からこのバンドはみんな仲がヨカッタようだったけど、今もそう。
各メンバーも実に楽しそうに演奏する。あたかも自分の家に帰って来てくつろいでいるようだ。

270
おなじみのフラッグで盛り上がる。

260v_2ナント「freedom」という新曲も披露。
会場限定で新譜も発売された。ファンは大よろこびのハズだ。

280「Troi」から始まって「SHE」、「Chasing Light」等、アンコールを含めて11曲を演奏した。

290そして最後のセッション。
「ロック・ファンなら誰でも知っているのハズのコレだ~」と叫ぶMarshal K。
オッ!Led Zeppelinか?Deep Purpleか?はたまたWishbone Ash(そんなワケない)か?

ところが、曲が始まっても一向にわからん!

…と思って後で訊いてみたらHalloweenの「Eagle Fly Free」という曲だそうだ。
ごめんね~、こちとら「Eagle」ときたらRobin Trowerの「Day of the Eagle」かTrafficの『When the Eagle Fles』になっちゃうの。
世代の違いを感じるな~。でもよかよか。

300_2最後に「Wind of Tomorrow」を演奏。
アンコールではギターを弾かず歌に専念したEITAちゃん。一生懸命歌っております!
次回も楽しみだ!

310_2EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITAぶろぐ

320NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト



(一部敬称略 2014年10 月4日 大塚Hear+sにて撮影)

2014年11月11日 (火)

Tokyo Highschool Rock 2014

10月1日は「都民の日」で学校は休み。それでは、その日に高校生のバンドとゲストを集めたイベントを企画しよう…ということで始まったのが『Tokyo Highschool Rock』。
もう何回目になるのかな?
何しろMarshallは第1回目からサポートさせてもらっており(「赤痢オルガン鳥」とか「ほめ殺し」とかどうしてるのかな?)、過去何回か旧Marahall Blogでレポートもお送りしている。
ここ数回はお休みしていたので、今回は久しぶりの参加。
MarshalllだけでなくNATALとEDENもお手伝いさせて頂いた。

「高校生バンドを集めて」…なんていうとコンテストの類のイベントになるのがほぼ必定だが、このイベントは違う。
会場となる「Tsutaya O-グループ」のスタッフが出場を希望する高校生バンドを選びブッキングするというシステム。
結局。「審査を受ける」という観点からはコンテストということになるが、本番で買った負けた」を決する審査はいっさいない。
むしろ、「高校生でこんなバンドがいるんですよ!いいバンドでしょう!」と「O-グループ」の推薦する若いバンドの演奏を味わおう…といった具合だ。
したがって聴くに堪えないようなバンドは一切登場しないどころか、立派なオリジナル曲を携えたしっかりした演奏するバンドばかりなのだ。
それに加えることお楽しみのゲスト・バンド。
なかなかにゴージャスでにぎやかななイベントだけあって大いに盛り上がった。

10トップ・バッターは「えりんぎ」。
「レギンス」と混同してはいけない。「スパッツ」と間違てるようじゃ、あんたとはやッ「トレンカ」。
あ、いきなりゴメンね~。これはおじさんの会話ね。
おじさんは「エリンギ」、「レギンス」、「スパッツ」、「トレンカ」が名前も見た目もゴッチャゴチャになっているのだ!

「えりんぎ」は女の子の4人組。

20「まるまるまる、円周率」みたいな不思議な感じの自作曲とギターのチューニングの甘さはチョットThe Shaggsを連想させる。

30vオリジナリティたっぷりだ。

40vヤケにキメが多い曲なんかは聴きごたえ十分!

50vお友達軍団とのコール&レスポンスもバッチリ決まった!

60vMCが苦手とかで原稿見ながらしゃべったのも初々しくていいね!

70v続いての登場は「ドアノブロック」。
「ドアのブロック」?「Door ・Knob・Lock」?どちらかと思って訊いてみたら後者だった。

80マジなんだかフザケているのかわからないけど、西洋の看護婦さんのような、天使&悪魔の格好をしたボーカルさんのキュートな個性があまりにも強烈!

90v曲もポップなんだけどヒネリが効いてておもしろい!

100「We Will Rock」からリモコンの曲。

110v彼女が右手に持っているのはテレビのリモコン。これで時を止めちゃう。

120v時間が止まってるからメンバーは動かない。
130
その間にメンバーにイタズラしちゃえ!

150

「サンハイ」とか「もうイッカイ」とかいうセリフがメチャクチャかわいい。そんな彼女が突然デス・ボイスで絶叫!

160v

年甲斐もなく夢中になって見てしまった!
このバンド、ホント「一体ナニ考えてるんだか?」感が最高。決して審査しているワケじゃないんだけど、演奏力がアップして、もっと複雑な曲ができるようになればすごく面白くなりそう。
そんな可能性を感じた。

140vここで最初のゲスト、SUPER BEAVER。

170ボーカルは渋谷龍太。

180ベース、上杉研太。

190vドラムが藤原"26才"広明。

200何年ぶりになろうか?SUPER BEAVERは旧Marshall Blogに何回か登場してもらったことがあるのだ。

220
今回はギターの柳沢亮太さんが病欠していたが、サポートメンバーとともにハチ切れんばかりのパフォーマンスを見せてくれた。

230v「若いというのは武器。手放しでキラキラしてた。芯の部分で音楽を楽しんでいた。今日はそんな気持ち」という龍太さん。
確かにね~。「若い」というのは素晴らしい。ナゼ素晴らしいかというと何につけても「時間」があるからだ。
「体力」の他に、年を取って確実に失うものは「感性」と勉強する「時間」だ。とにかく人間一生勉強よ。
何も机に向かうだけが「勉強」jではない。「読書」をすればいい。若いウチに絶対にやっておいた方がいいことのひとつは「読書」だ。
色々なことが楽しめる理知的な人生を過ごしたいのなら「読書」をするしかない。私?もちろん後悔してますよ!大して読んじゃいない。でも、ゲームもない、アニメも盛んでない、そんな時代に生まれてヨカッタと思ってる。ゴメン!説教臭くなっちゃった!

210v

SUPER BEAVERの詳しい情報はコチラ⇒OFFCIAL WEB SITE

240三番手はMaker。

250センチな曲で幕を開けた。ホント、わかっちゃいるけど、最近は男女逆転しとるな~。
珍しいキーボード/ボーカルのバンド。
Moogのようなトーンによるフレーズづくりが印象的。

260vボーカルを徹底的にフィーチュアしたバンド・スタイル。シティ・ポップス・テイストっていうのかな?

270v

後で気が付いたんだけど、男性のボーカルはナントナントこのバンドだけ!

280v3曲目のサンバ調の作品が不思議なリズムと、ガツンと転調するサビの展開がおもしろかった。

290vCHAIN

300結成してちょうど1年。みんなに感謝しているという気持ちの良いMC。
ご両親はいつもどんなライブでも観に来てくれるそうだ。ま、その「ご両親」も私よりお若いんだろうけど…。310ここも張りのある元気で気持ちいい歌声のボーカルさんをガッチリとフィーチュアしたスタイル。

320vコーラスもバッチリ!
今日2人目のキーボードさん。全5バンド中、2バンドは最近ではキーボードは比率超高し!

330
それにしてもボーカルさんすごい!Paul McCartneyバリに歌のメロディと関係ないベースラインを歌いながら平気でスラスラ弾いてっちゃう!…といってもPaul McCartneyを知っている高校生もかなり少ないんだろうけど…。

340

若さあふれる疾走感がいいね!

350v最後の登場はDIRAIN。

360思い切りパワフルでイキのいいナンバーをブチかましてくれた。

380vノリノリのステージ!

390パワフルでクリスピーなドラミングもヨカッタよん!

3_img_0261 まるで武道館でコンサートをやっているかのように猛然とバンドをリードするボーカルさんの思い切りのよさがとても気持ちよかった!

370v

これで高校生バンドの演奏はすべて終了。
この後、ゲストの「忘れらんねえよ」が登場して大いに盛り上がってイベントは終了した。

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前述したが、男子のボーカルはひとりだけ。それもかなりフェミニンな感じ。そういう音楽だからそれはそれで全く構わないんだけど、やっぱりガール・パワーはすごいな~。
もちろん事前審査に偏りがあったワケでも、そういう趣旨があったワケでも決してないのだろうがこのイベントにかかわらず、「ロック」というと、何をやっても女子にスポットライトが当たってしまう。

35年ぐらい前は、バンド・コンテストがあると出場者のほぼ100%が男子だった。バンド・メンバーに女子がいるなんてことはまずなかった。
ガール・バンド?ないない!
だってThe Runawaysのデビューが衝撃的で、日本でも1977年にその向こうを張ってGIRLSというガール・バンドが出てきて大きな話題になった時代だったんだから。
その時代、そもそも女の子はロックなんて聴かないのが普通だったからね。
それが今では女子の方が男子よりよっ~ぽどオリジナリティに富んだホネのあるロックを演ってることはMarshall Blogの読者なら先刻承知のハズだ。
このイベントも第1回目の時の方が男子率が高かったような気がする。本当にガール・パワー恐るべし!

昔ばなしばかりで恐縮だが、私が高校の時、時代はほぼパンク前夜で、まだバンドのお手本といえばLed ZeppelinやDeep Purpleという時代だった。
弾けるワケないよね。コピーすることすら死ぬほど大変だった。でも、「アレを弾いてみたい!」の一心で必死に練習をした。
ラジカセがブっ壊れるぐらい何度も原曲を聞き直して、憧れのギタリストのフレーズ一音一音コピーした。「時間」があったから。
今はそんなことしないでしょ?「耳コピ」なんて言葉があることがそれを証明している。

それに、オリジナル曲なんてモノを演っているバンドなんて皆無だった。当たり前だよ。聴いてる音楽がQueenだとかYesとかだもん。自分たちが考えた曲なんてとてもじゃないけど恥ずかしくて作れない。

それがパンク/ニューウェイブ以降スッカリ様子が変わってしまった。音楽の方が思いっきりハードルを下げてしまったのだ。。
音楽は「誰にでもできる」ということになっていて、いかにも世の中そんな音楽ばかりになってしまった。でも音楽は鬱憤ばらしではないからね。
「誰にでもできる」音楽は所詮軽薄で、時間の経過とともに簡単に風化してしまうものだ。
最近の曲で将来、未来永劫歌い継がれていく曲はほとんどないだろう。音楽に力がなくなってしまった。
音楽が誰にでもできるようになったのはいいが、その結果、制作側の一部は大儲けしたかもしれないが、一般のリスナーは得るモノより失ったモノの方がはるかに大きかったのではなかろうか?

ロックの黄金時代を知っている世代にとっては、音楽が閉塞感に満ち満ちているようにしか見えない今こそ踏ん張りどころだと思っている。
今日、出演したバンドはどれも元気でカッコよかった。
こうした若い才能がしっかりと自分のやり方で楽器を練習して、偉大な先輩たちが作った音楽をミッチリ勉強する。そして、若い「感性」で自分たちの音楽をクリエイトしてくれることを期待している。「読書」も忘れずに!
洋の東西を問わず、60~70年代のロックを聴くことを強く勧める。(アイデアの宝庫だよ!)

400NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2014年10月1日 渋谷TSUTAYA O=WESTにて撮影)

2014年11月10日 (月)

SWS(そうる透・和佐田達彦・杉本篤彦)を楽しむ

前から一度見たかったスーパー・バンド、SWS。
S=そうる透
W=和佐田達彦
S=杉本篤彦
というメンバーによるインプロヴィゼーション・ミュージックと大爆笑のトークからなる複合エンタテインメント(?)!

1_img_0002そうる透

10v和佐田達彦

20v和佐田さんはEDENのWT-800とD410XSTを使用!

30杉本篤彦

40v杉本さんはMarshall JVM215C、JVMの50W、1×12"コンボだ。

50インプロヴィゼーション・ミュージックなのでリハはほとんどなし。インスピレーションが削がれちゃうからね。
Keith Jarrettのバンド版と言ったら言い過ぎか…?
3人は本番の1秒前まで世間話し。マスターに「本番ですよ!」と呼ばれるまで渋谷の話をして盛り上がっていた。

4月に各地をツアーをして大好評だったという。

60まず、1曲目「#$%&'`~=」という曲。4ビートのブルースだ。
一番最初に音を出した人に残りの2人が付いて行くというのが基本的なシステム。

70v杉本さんのソロ。シングルノートからオクターブ、そしてコード・ソロに発展させていく手法はWes Montgomery流であり杉本流。
杉本さんの右手が気になる人はコチラをご覧あれ。

80和佐田さんのソロ。ここはシブく指弾きで…。

90ドラム・ソロ。透さんフレーズ炸裂!
曲が終わる頃には「ツアーから帰ってきた」という曲名になった。よくあることだ。

100v絶好調の和佐田さんのMC。
まずはバンド名の説明から…「SWSはメンバーの頭文字。プロレス団体ではありません!」
年功序列制なので透さんが先頭に来る。
この後、人間は切羽詰まると何をするかわからない…いう話でひと笑い。

110v2曲目は「人間ナニをやったっていいんだよ」という曲。
変則エイト・ビートに和佐田さんのスラップが乗る。

120そこに杉本が16のカッティングで入り込む。もちろん親指で弾いてる。オクターブでテーマを弾いた後はハードなソロ!

3_img_0013 次の和佐田さんがあまっりにもスゴかった!これはみんなに見てもらいたい!素晴らしいスラッピング。もう壮絶としかいいようがない!EDEN効果なのかっ?それともカメラが向けられているからか?まさにいつもより多くスラップしてます!状態。

140v透さんのアクロバチックなキメでバンドはカオス状態に!
しかし、最後はビシッとそろえた!さすが!

150v和佐田さんが放つ「オシッコと屁が同時に出たオッサン」の話しでまたまた盛り上がる。確かに両方一辺には無理だ。
…ということで(どこがだ?!)、3曲目は「人生ピシッと行こう」。

まずは透さんのシンプルなエイト・ビート。

160軽快でちょっとコミカルなベースライン。テクノが入ってるな。

170さぁ、これに杉本さんがどういうメロディを乗せるか?…と思ったらさすがウマイ!
テーマというよりソロか…。実にうまい具合にメロディを展開させていく。透さんのハイハットの16分音符のフィルに合わせてシャープなフレーズを組合わせる。

180v今度は透さんが杉本さんのフレーズに合わてくる!

190v杉本さんはオクターブからコード・ソロへ移行して応酬!

195和佐田さんのソロ。、指弾きの素晴らしいテクニックを披露!しかし音がいい!よ~抜ける~!

200vここのMCも面白かったな~。
ツアー先で見つけたゆるキャラの話し。オカザえもんはチョット…。ん~、確かに!

210次の曲は話題が高知に飛んだことから「カツオのたたき」。
スネアで「タ・タ・キ」からサンバ調。これはカッコよかった!大歓声。

220Allmanの「Jessica」風のテーマ。もちろん即興。
ソロではダブル・オクターブ!ダプル・オクターブというのは2オクターブ離れた音を同時に弾く技法。基本的に1弦と6弦を組み合わせるため、楽器の構造上、弾ける音が1オクターブちょっとになってしまうのと、ネックに対して左手を常に平行に移動せざるを得ないため、弾くのが大変な技巧だ。…がさすがWesフリークの杉本さん!お見事!
そう、Wes Montgomeryは『Solitude(BYG)』というパリのライブ盤の中の「Here's That Rainy Day」でこの超絶技法をシレっとキメているのだ。

230_2第2部は和佐田さんのスラップで跳ねる軽快なエイト。

240v杉本さんがおしゃれなメロディを乗せる。ん~、いいフレーズが次から次へと出てくるね。
同じ短いフレーズを立て続けに2回。これまたWesかな?
『Willow Weep for Me』なるライブ盤の「The Surry With the Fringe on Top(飾りのついた四輪馬車)」という曲に同じようなシーンがある。
Wesがカッコいいフレーズをキメると、お客さんが「ヒュー!」と歓声を上げる。するとWesはすかさず同じフレーズを繰り返すのだ。
オクターブからポップなメロディのコードソロへ。
それにしてもJVMのクリーンが素晴らしい。Marshallのクリーンを見逃すのはあまりにももったいないよ~!

250vそして、透さんはハイハットとスネアを複雑に組み合わせた手順のソロ。
エンディングもバッチリきまった!透さんポロっと…「今、よく終われたな~」だって!

260v2部の2曲目は「横浜飛び出しXXX」…半分聞き取れず。一回聞き逃したらもうわからない。後で訊いてもわからない。

270次は「エロは地球を救う」。
レゲエ調。和佐田さんが弾くベースの2音はどうも「エ」と「ロ」のようだ。

280vグリッサンドで遊ぶ杉本さん。

290v機を見て透さんがシャッフルで切り込んで来た!ウマイな~。ガラッと風景が変わる。
さらに透さんは響き線を上げてティンバレス風のソロ。
派手に叩いてからまたスッとシャッフルに戻る。またまたウマイ!

300レストランの店員の日本語はおかしい…と和佐田さん。
コーヒーを頼むと必ずホットかアイスかを尋ねて来る。ま、仕事だから。
しかし!「ホットコーヒーください」と頼んでも「ホットですかアイスですか」と訊かれるのは解せん…確かに!

オーダーが済むと、確認のためにそのオーダーを繰り返してくれるでしょ?「コーヒーとトーストでよろしかったでしょうか?」。そして、支払の時に1,000円札を差し出すと「1,000円からでよろしかったでしょうか?」…ナゼ過去形を使う?
昔はこんな言葉遣いは絶対にしなかったハズだ。それでハタと思いついたのが…英語。
英語ならわかる。たとえばCan you~?やWill you~?のように相手にモノを頼んだり意志を尋ねたりする場合、Could you~?とかWould you~?のように助動詞の時制を過去にシフトバックしてやると「仮に」という意味が生じ、転じて丁寧語な表現になる。
これはいいですよ。そういうシステムを持つ言葉だから。
何で日本語でやるのよ?
一体誰がこんなことをし始めたんだろう?
外資系のレストランかなんかが、自社の「接客マニュアル」に取り入れてそんな変な日本語を使わせたのがキッカケなんじゃないか…なんて観てる。どうだろうか?
だって海苔屋のバアさんが「焼き海苔二帖でよろしかったですか~?」なんて言ってるの聴いたことないもんね。海苔は「帖(じょう)」と数えるんですよ~、念のため。
「言葉は生き物」と時代に合わせて変化していくのは一向にかまわないが、変種はやめてもらいたいな~。特にこうした相手を敬うようなシチュエーションにおいて使う表現はなおさらのことだ。

…ということで3曲目は「冷たいホットコーヒー」。
透さんから…サイドスティックを使ったカッコいいパターン!

310それにベースがドライブをかける。

320Tal Farlowばりの人工ハーモニクスからオクターブ。
「Killing Me Softly」が飛び出す!おおよそ原曲とは似ても似つかないバッキングなのにガンコに弾き通してしまう!

330vまたしても和佐田さんの素晴らしいスラップソロが出てきた!

340そのまま透さんとの死闘に突入!

345透さんもすさまじいソロで応戦!

350ここのMCでは食べ物の話し。ツアーにでるととにかくお腹が減るらしい。ツアーに出ているミュージシャンのfacebookの投稿は確かに行った先々のウマいものばかりだもんね。
でも、家や家族を離れての超ハードな仕事ゆえ、旅先でウマいもの頂くのは最高の楽しみであり、ストレス解消なのだ。
おかげでドンドン太る…と和佐田さん。

和佐田さんの「ままかり」の話しも笑ったな~。「ままかり」というのはニシン科の魚でサッパとも呼ばれている。ママ(ご飯)をカリ(借り)に行くほどおいしいというのが語源だそうだ。
それを酢漬けにしたものが岡山の名物なんだって。
それを食べた和佐田さん…後はやめておこう。

さてこのSWS、やっていることはSPICE FIVEとそう大きくは違わないのだが、演奏を組み立てる手順が違っていて、和佐田さんのトークからお題を引き出し、そのイメージで透さんがリズムを決める。それにベースが乗っかり、さらにギターがかぶさって…という展開だ。
いわば、透さんがお題をオノマトペのようにドラムで表現することによって曲が浮かび上がるのだ。
だからこの場合、「ままかり」、「ままかり」、「ままかり」、「♪ダダダドン」みたいなフィルひとつで曲の設定をするのだ。

370vコレはラテン調?マンボかルンバか?
ま、そうはいっても最後はみんな好きなことやっちゃってるんだけどね。それを見るのがまた楽しい!
透さん、どれもメチャクチャカッコいいな~。
…とアッという間に本編終了。

「アンコールはいいんですか?」、「ここでアンコールするもんでしょ?」。「しょうがないな~。じゃやるか!」

380アンコールはSPICE FIVE時代もやっていたお題のブルース。お客さんからキーと調とテンポのリクエストを受ける。
今回は「B」で「メジャー」で「早い」ブルースということに相成った。
ビートは任意なので…早い4ビートでやるのか思ったら超ハードなエイト・ビート!

390R&R調のフレーズをつづる杉本さん。、ジャズの人にBのキーはまずあり得ない。

400v指弾きで和佐田さんがグイっと入り込んでくる。

410v透さんの典型的なロック・ドラム・ソロ。

420やると思ってたけどやっぱり「Wipe Out」に突入!エンディングも定型でバッチリとキマった!
名人芸は楽しい。

430※本稿はPCを会場に持ち込み、実際の演奏を目の前で見ながらリアルタイムで作成した。

(一部敬称略 2014年9月30日 横浜Hey Joeにて撮影)