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2014年11月27日 (木)

2014 FIA世界選手権 第6戦 富士6時間耐久レース<後編>~二井原実登場

アレは私が中学の時かな?高校かな?
スーパーカーってのが異常なまでのブームになっていた。
前回も書いた通り、私は子供の頃から車には何の興味も持っていなかったので、消しゴムすら持っていなかった。

01そんなブームの中、「かうんたっく」というアマチュアのバンドもあったっけナァ。『ロックおもしロック』というテレビ番組のバンド・コンテストに颯爽と登場して、その私と同じ年ぐらいの少年はものすごいテクニックで寺内タケシの「津軽じょんがら節」を完璧に弾いて見せた。近田春夫さんに大絶賛されていた。

アレはビックリしたな~。あのギターの少年は今どうしてるんだろう…って西山さんだよ、彼は!

02

展示している車のメカも見れるようになってる。
こんなにデカいエンジンを積んでたらJVMのヘッドすら運ぶことができないネェ。なんて不便な車なんだろうネェ。

04「そうだ!どうせ撮るなら…」と思ってトライしてみたのがコレ。
カッコいいジャズのレコード・ジャケットといえば何といってもBlue Note。その有名なデザインを手がけていたのがReid Milesというデザイナーだ。
数ある名ジャケットの中で、Reid Milesが自分でベスト・デザインに選んだのがこの作品。
普通はFrancis WolffというBlue Note専属のフォトグラファーが撮った写真をベースにReid Milesがデザインを施すスタイルだが、この作品は写真もMiles。だからこそ気に入っているのかも知れない。
車通の人なら、この写真の車の名前ぐらいスラスラ言えちゃうんだろうけどね。「フェアレディZ」ではなさそうだな…。
ま、とにかくせっかくだから、何となくこのジャケットのマネっこをしようと思ったのですよ。

ちなみにこのアルバムはトランペットのDonald Byrdの1963年の『A New Perspective』という作品。
荘厳な合唱隊かなんかが入っちゃってものすごく特殊なジャズに仕上がっている。やたらと重苦しい作品だけどタマに聴くといいナァ。Kenny Burrellのブルース・ペンタトニックだらけのソロはゴキゲン!

Db結果…だからなんだ?っていう感じか?

05_2ま、仕方ないって!車に何の興味もないんだからこうなるよ。

07運転席。メッチャ狭くて低い。見ただけで腰がいたくなりそう。こんなに狭いところに何時間も閉じ込められて何百キロものスピードで走るなんてタマらないね~。渋滞がないからラクだってか?

06

レース場のようす。
スッゲ~の、お客さん達みんな300mmとか500mmとかの高級望遠レンズを付けたカメラを持ってきてて殺気立ってる。

10_2スタート直前、全車がアクセルを踏み込んでブイブイいい出すときの高揚感はなかなかのものだ。
まるで客電が落ちた時のコンサート会場のよう!
何年か前、ここでMARCYさんと恵子さんが「君が代」を歌って「Start to engine!!」と絶叫したのを思い出すな~。

20_2

…ということでスタート!
まずはゼロゼロ・マシン!ドライバーはブラック魔王。

30_2岩石オープン

40_2

ヒュードロ・クーペ

50_2クロイツェル・スポーツとマジック・スリー

60_2

…なんてあんまりやってるとレース・ファンに怒られそうだからこのあたりでやめておこう。

ところで、この『チキチキマシン猛レース』はアメリカの名作コメディ映画『グレート・レース』が下敷きになっていて、日本でのテレビ放映時の日本式の車の名前は赤塚不二夫がつけたそうだ。

マーブロ英語コーナーで幾度となく書いているが、こういうのも困りものでしてね。
アメリカ人と『チキチキマシン』の話しをしたくてもまず通じない。
コレ、日本人で原題をスラっと言える人はまずいないだろう。私は知ってたけど…『Wacky Races(変テコレース)』という。全然「チキチキ」じゃない。
で、「ブラック魔王」と言おうとして「Black Devil」なんて言っても通じない。さんまじゃない。それに「keng keng」なんて黙字を加えて英語っぽく表記してもダメ。
アレ、いつの間にかみんな「-g」って表記するようになったね。ユーミングの影響なんだろうけど、何もみんなしてそろえることはないと思うんg。

ブラック魔王の本名はRichard "Dick" Milhous Dastardlyという。イギリスのテリー・トーマスという俳優がモデルになっていて、『グレート・レース』ではプロフェッサー・ファイトという役名で、かのジャック・レモンが演じた。
ケンケンの本名はMuttleyという。「Prefecture, prefecture」ではない。
こういうのを知らないと外人とはスムースな会話ができん。苦労しっぱなしですわ。
これも「言葉を知ることは文化を知ること」の一端といえよう。
ちなみに車の名前は案外直訳に近くて、たとえば「岩石オープン」は「Boulder Mobile」だったり、「ヒュードロ・クーペ」は「Creepy Coupe」だったりする。さすが赤塚不二夫。日本語の方がカッコいい!

70_2で、ですね~、前回もそうだったんだけど、ここへ来ると音はスゴイんだけど、何をやっているのかサッパリわからんのですよ。
何が?ってレースの内容ね。どういう状況にあるのかがつかめない。練習なのか本番なのかもよくわからん。
…と思っていたら、どうもレースが終わったようだ。道理で静かになったと思ったら、Marshallが置いてあるステージにものすごい人だかりができた。
本日、レースに出場したドライバーたちがステージに登場したのだ。スゴイ人気!

100_2彼らの話しを聞いていてようやくわかった。
110v
今日はどうも予選だったらしい。

120v「明日がんばります!」なんてみんな言ってたからね。

130v_2

レーサーもみんなカッコいいね!
この人はイギリス人って言ってたかな?ステージのMarshallを指さして、「ボクの国の自慢のブランドだよ!」とは言ってなかったが、若くてニコニコしていてかわいい。どこかのアイドル歌手グループのメンバーみたいだ。

140vそして、この日のヘッドライナーがRyoさんから紹介される。

150v

二井原実!

170ピアノ一台をバックにステージを務める。

160
ピアノははんだすなお。すなおさん、マーブロ久々の登場!

180v

このおふたり、「歌うたい祭り 寿」というアルバムをリリースした。

200v

これがそのアルバム。オリジナル曲の他にLoudnessや古今のロックとロックのフィールドに近い名曲がふんだんに盛り込まれている力作。いいよ~、コレ。
この日もCDに収録された曲を中心に演奏した。
Cd2
ところで!この日は演奏されなかったのだが、このアルバムには「Love Hurts」という曲が収録されている。
往年のハード・ロック・ファンにはおなじみだろう。Nazarethのアレだ。元はThe Everly Brothersの1960年の曲だが、Nazarethがカバーして1975年にUKヒットチャートの5位にネジ込んで有名になった。
もうドロッドロのバラードなんだけど、Dan McCaffertyの超人的なボーカルがすさまじく素晴らしい。
何で私がこの曲で興奮しているのかというと、ズ~っと昔からこの曲は二井原さんに絶対ピッタリだと思ってたのだ。というか、こんなの歌える日本人は二井原さんだけでしょう。
だから、田川ヒロアキのファン・クラブのコンサートに二井原さんがゲスト出演されたとき、「何かいい曲はないか?」とヒロアキくんに相談され「Razamanaz!」と答えたのだ。イヤ、一方的に私がリクエストしたのかな?ま、そっちか…。
「Love Hurts」と言わなかったのはバラードよりもアップテンポがいいと思ったから。もちろん「Razamanaz」はNazarethの最高のロックンロール・チューンだ。
このあたりのブリティッシュ・ロックの名曲を二井原さんが歌うとタマらんよ。いつかClassic Rock Jamで歌ってくれたSladeの「Cum on Feel the Noiz」はいまだに忘れられない。
360v
「You Keep me Hangin' on」か…Rod Stewartバージョン。これも一時期流行った。Carmine Appiceがカッコよくてさ…。この曲も二井原さんにピッタリやね。

220アルバムにも収録されているが、意外な選曲は「Calling You」。
この曲のコーラスのメロディって何とも独特じゃない?有名なサビよりスゴいメロディだと思うんだけど、これを二井原さんがまるで消え入りそうなロウソクのような声で歌うと実にいいんだな~。

210

すなおさんの緩急自在、ダイナミクスに富んだピアノのバッキングがまた絶妙。

230v_2

Journeyの「Separate Ways」やLoudnessの「Like Hell」も熱唱。

240v_2

しかし、スゴイね。二井原さんの存在感は。
ちょっと声を出しただけで世界がガラっと変わって引き込まれてしまう。
やっぱり本当にスゴイ歌い手というものはそういうものだ。聴いている方は「声」にやられてしまうのだ。
だから最近のスットンキョウな声で演奏するバンドにはまったく感動しないね。ロックの声じゃなくてフォークの声でロックを演ろうとするから。決して悪いワケではなくて組み合わせ方が間違っているだけ。ナイロン弦をJVMにつないでOD2のレッド・モードで弾くようなものだ。(ま、これはこれで個性的だけど)
二井原さんの声は日本のロック界の至宝だ。

245「Loving' You」ベースの「寿」。「♪つるは千年、亀は万年」…これもホームラン王級の魅力を放っていた(ここ「ナボナ」に引っ掛けています)

250

熱唱に次ぐ熱唱で寒さを忘れたひと時だった。CDおススメですから!

260v二井原実の詳しい情報はコチラ⇒Rock Me Baby
はんだすなおの詳しい情報はコチラ⇒はんだすなお情報

280v_2そして最後はSUPERBLOODの面々が加わった!

290_2オカヒロ

310v阿川"Ryo"亮一

320v_2

大内"MAD"貴雄

340v

そして、二井原実と…
300v_2
はんだすなお

330_2曲はLoudnessの「Crazy Night」。

350エキサイティングだし、おなじみだし、大盛り上がり!

380v寒いのにこのオカヒロちゃんの格好!そう実に熱気あふれる演奏だったのだ!

2_img_0745Marshallくんたちもご苦労様でした。
帰りも渋滞がまったくなく、おかげさまでアっという間に帰ることができました…。

390SUPERBLOODの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

400_2

(一部敬称略 2014年10月11日 御殿場富士スピードウェイにて撮影)