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ライブ・レポート Feed

2015年1月22日 (木)

東京ネイルキャッツ~10th anniversary live~@東京キネマ倶楽部 <後編>

くわし~く書くチャンスを狙っているのだが、先週ヒョンなことから私が学生時代に一緒にバンドをやっていた人と30年以上ぶりに会うことになった。
何しろ出会った時には高校生だった私を深遠なロックの世界のどん底へと誘ってくれた恩人だ。当時私は学校一ロックに詳しいという自信があったが、4歳年上のこの方からは、まだ知る由もないロックから、ギターのことから、ずいぶん色んなことを教わった。
当然、「昔は色んなバンドがいたね~」なんて話しから始まって、普段耳にすることのない古いバンドの名前や懐かしい話が次から次へと出て来て最高に楽しかった。

2度ほど関西へのツアーに出かけたりもしたっけ。
その当時、全国どこのライブハウスに行っても壁に落書きしてあったバンド名があった。
コレは私の印象なので、「イヤ違う!」という人もMarshall Blogをご覧の方々の中には大勢いらっしゃるかも知れないが、本当によく見かけたことは確かだ。
そのバンドとはEARTHSHAKERとBOØWY。
「あ~、そうだったな~」なんて話しで盛り上がった。

時代は30年下って…。
私は仕事がら恐らく都内の90%以上のライブハウスにお邪魔したことがあると思っているのだが(実際には後から後からライブハウスができるものだから、その比率は下がる一方だ。どうもロックなどとは程遠い「建設業界の資本」が入り込んで新しいお店が乱立しているという噂を聞いた)、どのライブハウスに行っても必ず楽屋の壁に貼ってあるステッカーがある。
そのステッカーは黒字に白抜きでこう書いてある…「東京ネイルキャッツ」。

勝手に楽屋の壁にステッカーを貼ってよいかどうかということは別にして、ホントにどこでも見かけるのだ。あと「浅草ジンタ」もやたらよく見るな。
驚いたのは渋谷のはずれのお笑い芸人向けの小さなライブハウス。こんなところにもライブハウスがあったのかと仰天した。そしてまさか…とは思ったが、いたのだ…「東京ネイルキャッツ」が!壁に!
昔、子供ばんどが「全国のライブハウス踏破」みたいなことに挑戦していたように記憶しているが、まさにそんな感じでコマメにライブハウス行脚を励行している。
それだけ演奏の回数を重ね、研鑽を積んで来たワケ。要するに下積みだ。下積みをナメてはイカン。しっかりした下積み期間がホンモノの「ロック魂」を育てるのだから。

そして10周年を記念するコンサートをここ東京キネマ倶楽部で迎えた。
今日の出番は主役の東京ネイルキャッツ!

10ボーカル/ギターの高橋諄至。

10vギターを弾く時のアンプはもちろんMarshall。JVMの2x12"、50Wコンボ、JVM205Cだ。

20ベースは黒井伸明。

30ベース・アンプはEDEN WT-800とD410XSTが2台。(写真は別途撮影)

40vドラムはDr.袴田敏孝。

50v当日使用したドラム・キットはNATALのアッシュ。フィニッシュはグレイ・スパークルだ。

60そしてギターは徳留羊亮。

70v使用しているMarshallは1959HWとJCM2000 DSL100。演奏パートによって使い分けている。

80足元のようす。

90いつかはMarshallの壁を背負ってみたかったという徳さん。Marshallウォールにレフティが映える!

100さすが10年選手。堂々としたステージングで自分たちの思いを込めた音楽を存分に発散する。

110実は、ギターの徳さんとは結構古い付き合いになる。
ネタをバラせば、「私売る人、アナタ買う人」の関係だったのだが、彼の深いMarshall愛と温かいハートにホレて、歳はかなり離れているものの知らない間にスッカリ仲良くしてもらう間柄になったのだ。
私がMarshallから離れる時は大いに残念がってくれ、復帰した時には大層よろこんでくれた。

2_img_0213 ドラムの袴田さんともずいぶん前にお会いしている。それは徳さんの誘いでお邪魔した、テレビ朝日が主催したThe Rolling Stonesの映画のイベントでのことだった。
そのイベントにはトータス松本をはじめ、いくつかのバンドが登場したのだが、その中にはデビュー前のSCANDALがいたのをよく覚えている。

170…とそんな関係なのだが、残念ながら今まで何となくMarshall Blogに登場して頂く機会にがなく、今回が初登場となった。

180自らの音楽を「Peace Rock」と標榜しているだけあって、激しく力強い音の中に温かさや優しさを感じさせるところがこのバンドのカラーだろう。

190v徳さんのソリッドなカッティングはネイルキャッツ・サウンドの要。1959のいいところをウマい具合に引き出していた。

200vEDENがクリエイトするクリアなトーンでバンド・サウンドを分厚くする黒井さん。コーラスでも大活躍だった。

210
先述した初めてお会いした時には、「ウワ!すごいパワフルそう!」と思ったが、イヤ、そのルックスからの印象では誰しもそう思うハズなんだけど、袴田さんのドラミングは至ってセンシティブで音楽的だ。まるで歌うようにしてプレイする。
NATALアッシュの歯切れのよいサウンドが実にうまくマッチしていた。

220v
デビュー8年後の2012年、東京ネイルキャッツは念願のメジャーデビューを果たした。
3_img_0248
これは昨年リリースした第2弾シングルの『Brand New Day』。
このジャケット、すごくいいね!

115cd

もちろん、この曲もプレイし、大きな歓声を浴びていた。
230

 アツシさん、熱狂的なパフォーマンスだけでなく、実にうれしいことをしてくれた。
MCで、「もう大人なんだから」と若いファンの人たちに次週に控えていた衆議院議員選挙に行くように声をかけたのだ。
落ち着いた雰囲気は、これからの音楽界をリードしていくようなスケールの大きさを感じた。

175v やっとの10年、もう10年…きっと悲喜こもごもの1decadeだったに違いない。
これからも全国のライブハウスの壁にステッカーを貼りながら、根強く演奏活動を続けてもらいたい。
継続こそがパワーの源なのだから!10周年おめでとう、東京ネイルキャッツ!

240東京ネイルキャッツの詳しい情報はコチラ⇒公式webサイト

250vNATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年12月8日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2015年1月21日 (水)

東京ネイルキャッツ~10th anniversary live~@東京キネマ倶楽部 <前編>

最近は30~40年前と異なり、ロック・ミュージシャンの人口分布もすっかり変わり、50~60歳台のミュージシャンが相対的に増えてきた。
いつもいつも書いていることだが、「ロックがロックだった黄金時代」の音楽の薫陶を受けた人たちが活動を続け、その息吹を後世に継承することは誠に素晴らしいことだ。「隠居なんかしてらんネェ!」ということだ。
その結果、結成35年とか30年というバンドもそう珍しくなくなった。
35年前と言うと1980年。30年前で1985年。
パンク/ニュー・ウェイヴやMTVのムーブメントを経て、急速に日本でもロックが一般大衆化した時代に結成されたグループということになろうか?「時代に勢いがあった」ということになるのだろう。その勢いに乗ったパワーが今でも温存されているとしか思えない。

頭脳警察…Frank Zappaの「Who Are the Brain Police?」という曲から名付けられたこのバンドを、いつかMarshall Blogで詳しく触れたくて、そのチャンスが訪れるのをおとなしく待っている。
頭脳警察の結成は1969年…とPANTAが直々におっしゃっていた。途中、活動休止の期間が大分あったにせよ結成46年!あと4年で50年。是非とも実現させてもらいたい。

…とロック界の大先輩たちの話しで切り出してしまい多少筆が進めにくくなったのは自業自得。
ま、んなことは関係ない。今日明日と紹介するグループは結成10年!
最近はホレたハレたで一緒になった夫婦だって10年はとても長いモノ(ウチはもう銀婚も終わっちゃったけどネ)。
見知らぬ同士が「音楽」で結ばれて10年も同じ方向を向いている…なんてとても素敵なことだ。
そのバンドは「東京ネイルキャッツ」。

10その10周年を記念するコンサートが年末に開催され3つのバンドが駆け付けた。
東京ネイルキャッツが実際にここに登場するのは明日の記事になるが、ギタリストが大のMarshall好きということもあって、Marshallの壁がセットされた。
やはりロックの祭典は紅白の幕ではなく、Marshallの壁がもっともふさわしい。

20最初に登場したのは茨城は日立出身のTHE SALA。

30ボーカルのEmiko Otaka。

40vギター、Sou Inoue。

50もうひとりのギターはKouhei Tsutsumi。

60vベースのYoshihito Nakamura。

70vそして、ドラムはHiroki Yurugi。

80v私も若いバンドに接するのは特段珍しいことではないので、若いひとたちのパワーを目の当たりにすることには慣れているが…

90このバンドはすごかったナァ~。

100有り余るパワーをすべてステージにブチまけている感じ…とでも言えばよかろうか?

110ポップでわかりやすい急速調な曲で会場をグングン盛り上げる。

120vかと思うと、メンバー全員が右手を挙げてドラムを囲み、ゴスペル風にア・カペラで歌うシーンもあったりする。

130このベースのYoshihitoさんのアクションがすさまじく、飛ぶわはねるわ、走るわ、客席に降りるわの超ハイテンションで暴れまくっていたのも見どころのひとつだった。
150
THE SALAの詳しい情報はコチラ⇒official mobile site

140物販に飾られていた可愛いイラスト。

1602番手は2010年に結成された東京のバンド、camp。

170ボーカルとギターの細谷晃人。

260v

ベースは中谷。

200v鍵盤ハーモニカにエア子。
240
ドラムはHIRO-4。
250v

冒頭は以上の正式メンバーだけで演奏。
大半はそこへ加わったサポート・メンバーとの演奏。

190

サポート・メンバーの楽器はキーボードと…

210vトランペット。オーケストラやバンドの楽器の編成を決めることを英語では「instrumentalisation(インストゥルメンタリゼーション)」というが、このバンドのソレは実にユニーク。
鍵盤ハーモニカにトランペットが入っているバンドなんて初めて見た!

230しかし、サウンドの方はスイートなロック。やさしくかつ情熱的に歌い上げる細谷さんをみんなでサポートしている感じ?
180

かと思うとベースの中谷さんはTシャツを脱ぎ半裸に!いい身体しちょる…兄ちゃん、拳闘やってみないか、拳闘…って感じ。
ステージが進むにつれてこのルックスにふさわしいアツアツの展開となった。
280v

エア子さんはソプラノ・リコーダーも演奏。これまた珍しい!

270vしかし、鍵盤ハーモニカってのはなかなかいいもんでしてね。Donald Fagen、中村哲、小川文明、みんなすごく効果的に使ってカッコいい音楽をクリエイトしていた。哲さんなんか平気でジャズ・フレーズを弾くもんね。
エア子さんのプレイもcampサウンドの要になっているようだった。

290vcampの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

3003番目に登場したのは麒麟。

310ボーカル、上村雅史。

320vベース、角田陽栄。

330vドラム、丸山猛。

340vギターは昨年加入したばかりだという藤掛重人。

430v
「スタイリッシュなロックンロール」を標榜する麒麟。
昔、渡辺香津美さんもKYLYNというフュージョンのオールスター・バンドがあって私も一時ずいぶん聴き込んだが、麒麟はもちろんゼンゼン違う、まさに「スタイリッシュなロックンロール」。

350徹底的に「スカした」メンバーがクールにロックンロールをキメる。
昔はこの手のバンドが時々いたんだけどね…今はゼンゼン見なくなった。それだけにメッチャ新鮮!
チョット年配の方々だったら彼らのいでたちを見ただけでバンドのサウンドが聞えてくるんじゃないかな?
考えてみるとこの手のロックも日本独特のものと言えよう。
「スカす」なんて言葉も使わなくなった。

370
ま、正直言ってさすがにMarshallの壁はちょっとシックリ来ないな…。
新加入とは思えない藤掛さんのギター・プレイ。

360モヒカンに…

380vポマードで決めた短髪…もう両方できない。
ポマードつけるところもなくなって来ちゃった。
Sonny Rollinsみたいなモヒカンも毛があるうちに一回ぐらいやっておけばヨカッタ。
「ポマード」って言葉も聞かなくなったな~。

390vこの2人よるものすごくサッパリした塩味感のリズム隊がまたいいのだ!

440
全編を通じて一寸のスキもなくキメまくる上村さん。
MCでは「東京ネイルキャッツ、10周年おめでとう!でもさ、オレたち今年15周年なんだよね」と笑いを取っていた。

400vだってこの靴!
元来白い革靴を履くなんてのはスタイリッシュな証拠なのだ。
白い革靴を見ると映画『お熱いのがお好き(Some Like It Hot)』に出て来る悪役スパッツのことを思い出す。
英語のスパッツは日本のスパッツとは異なり、靴の中に小石や雪が入らないようにする覆いのようなもので、映画の中ではオシャレの象徴の小道具として使われている。
このスパッツ、ギャングの親分なんだけど、部下がコーヒーかなんかをそのスパッツにこぼしただけで殺しちゃうような超オシャレなワケ。
私はこのビリー・ワイルダー監督の作品をコメディ映画ベスト3にランクインしている。超おススメ。
変態だから音楽のおススメはアテにならないけど、私がおススメする映画は絶対に面白いよ。
映画の最後のセリフ知ってる?
流れはこれから観る人のために書かないが、「Nobody's perfect!」…「完璧な人はいないさ~!」。

410イヤイヤ、この上村さん、何でも完璧じゃないと気が済まない雰囲気が横溢している。やっぱこうでなきゃイカン!
そんなカミソリのようなロックンロールもまたよき哉。

420麒麟の詳しい情報はコチラ⇒麒麟official website

450<後編>につづく

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年12月8日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2015年1月20日 (火)

犬神家結集!「約束のあの場所で」~玉椿姫先行発売興行~

20周年のバックドロップに赤い幟、そしてMarshall、NATAL、EDEN…ここ最近の犬神サアカス團のフォーマルなステージのようすだ。
しかし、犬神凶子が手術のため音楽活動から遠ざかっていることは以前にもMarshall Blogでレポートした通り。
するとコレは前回同様犬神サアカス團Zのコンサートか…。

10_3その通り。
客電が落ちる…

30_3観客の前にメンバー全員が姿を現した。
3人だ。

40_2犬神の頭脳、ボーカルとドラムの犬神明。

50v_2メイプルのNATALが轟音を響かせる。
今日は12"と13"のツー・タム仕様。

60ボーカルとギターの犬神情次2号。

70v_4Marshall。ヘッドはJCM800 2203。キャビネットは1960A。

80v_3足元のようす。

90_22203のソリッドな歪みが犬神の曲調にピッタリ。

95_2ボーカルとベースの犬神ジン。

100v_2EDEN。ヘッドはWT-800。キャビネットはD410XSTが2台。

120v_3足元のようす。

130_2オープニングは犬神サアカス團Z(以下、単に「Z」)のオリジナル「陰謀論PART2」。
客席は満員!大ウケだ!

140_3続いてもZのオリジナルで「未来はない」。

150v_2ジン兄さんのよく練られたベース・ラインが手に取るようによく聞こえる。EDENの面目躍如たるところ!

160v_23曲目は犬神サアカス團の「鬼畜」だ。

170_2情次兄さんを中心に、代わる代わるボーカルを持ち回る。

180「共同体」、「Passion」とZのオリジナル曲が繰り出されてくる。

190ジン兄さんのボーカルで「こんなのロックじゃねえ」。
いつの間にか「ロック」が子供のものになってしまったことに対するZの叫び。

200v明兄さんもボーカルを担当。

210v「気ままな旅を」、「危険なハーブ」、「青い鳥」とこの後もZのオリジナルで固めた。
前回は犬神サアカス團のレパートリーが少々混ざっていたが、今回はほとんがオリジナル曲。
それも、凶子姉さんがいない間に演奏するための曲としてチャッチャと形を取り繕うなどということはまったくない。犬神家らしさがよく出た、パーマネントなレパートリーになり得るクォリティが高い曲ばかりなのだ。
恐るべきすごい創作意欲と能力!

220犬神サアカス團Zの詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

3_img_0426 ここで第一部が終了。
休憩の間に気になるグッズを紹介しておくと…よだれ手帳。
手帳はシリーズになっているそうだが、今年は食べ物をテーマにしたデザインになっている。
このジン兄さんのイラストも明兄さんの作品。

230そして、第二部がスタート。対バンの犬神サアカス團の登場だ。
いきなりモノスゴイ盛り上がりよう!

240そりゃそうだ、凶子姉さんがステージに上がったのだ!

250事前にアナウンスされてはいたので観る方もわかってはいたものの、うれしいもんだ。
見て!ホラ、凶子姉さんに羽がはえてる!

255犬神サアカス團のメンバーは…
ギターとコーラスに犬神情次2号。

260ベースとコーラスで犬神ジン。

270そしてドラムとコーラスは犬神明。

280v皆さんもウスウスお気づきのこととは思うが、バンドはZと同じである。
しかし、衣装の細部と…何よりも気持ちが違う!

285凶子さんがステージいてくれるこの安心感!そして凶子さんの存在感!

286さらに「歌う」という重要な仕事から逃れられる開放感と楽器に専念できるうれしさ!
これが犬神サアカス團だ!
久しぶりにステージに上がる凶子姉さんもうれしそうだが、バンドの3人も実にノビノビと演奏している感じがする!

290実は凶子さんはまだ静養中なのだが、この日はスペシャルで登場してくれた。
…というのも、このコンサートは2014年12月17日にリリースされたニューアルバム『玉椿姫』のレコ発記念だったのだ。

このニュー・アルバム、テーマは「命」。思いっきり犬神色の濃い仕上がりとなっている。
今回は詳しく触れないが、まず冒頭の啖呵売にやられる。バックに使われている曲は「ジンタ」っていうのかな?
私が子供の頃は本当に「見世物小屋」ってのがあったな~。
親に頼んで何回か見せてもらった。何と言って印象に残っているのは「タコ女」だった。「人魚」もいた。
この話しはまた今度ユックリすることにしよう。
とにかくこの『玉椿姫』、筋金入りの犬っこや犬っさんだけでなく、これから犬神を聴こうという人にもバッチリ。
しかも、Marshall Blogでもレポ―トした2014年7月の『祝20周年!犬神祭り千秋楽』でのライブDVDが付いているのだからうれしいなったらうれしいな!

300cd凶子姉さん、元気そうだ。そしてファンの前に立てて(実際には車イスに座っての歌唱)何よりもうれしそうだ!

310vオープニングは「絆」。

320v「運命のカルマ」、「花嫁」、「太陽を待ってる」と従来のナンバーを立て続けに演奏。

330vZはZ、本家は本家…まったく別々のバンドだということがよくわかる。この辺り、明兄さんの頭脳プレイが奏功しているのだろう。

340vそして、いよいよ『玉椿姫』からの曲を披露する。

350vOzzyが歌ってもおかしくないようなスローでへヴィな「血の下僕」、犬神節炸裂の「虚像の誓い」を演奏。

355vやっぱりいいね!バック陣の演奏もドンドン熱を帯びてくる。

360_2さらに13分にも及ぶ大作、アルバム・タイトル・チューンの「玉椿姫」。めまぐるしく変わる光景…コレも犬神の持ち味だ。また新たなキラー・チューンが誕生した。

1_img_0148 立った、凶子姉さんが立った!…って凶子姉さんはクララじゃないっつーの!

370v爆発的なお客さんの反応に凶子姉さんも感極まったのであろう、松葉杖を手に無理を押して立ち上がってしまった!
一際大きな歓声が上がったが、犬っこも犬っさんも心配していたに違いない。

380曲は「恐山」。

390vこれで本編を終了。

400vバンド・メンバーというよりも、家族の一員が戻って来た…という心温まるムードがステージに横溢していたように思う。

410vそれだけでなく、家族同様の仲間と音楽ができるというメンバーの喜びがお客さんにも伝わった感動的なステージだった。
こんなルックスでも犬神のステージは「♪あったかいんだから~」。

420アンコールには「天変地異」を演奏してこの日のすべてのプログラムを終了した。

430しばらくはZとしての活動が続き、凶子姉さんの本格復活は5月になるとのこと。
また、元気に4人で活動する團が楽しみだ。

440犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

450犬神家に繁栄あれ!
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NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年12月7日 渋谷TSUTAYA O-WESTにて撮影)

2015年1月17日 (土)

BRASH☆BEAT in "WITHIN"

前回も書いたが、ものスゴイ勢いでライブ活動を繰り広げるKOJI率いるBRASH☆BEAT。
1月20日、来週の火曜日、ゲストの格好でKOJIさんが目黒の鹿鳴館に再登場する。
その告知を兼ねて1月6日のライブのレポートをお送りする。

冒頭、緞帳に動画を投影して海外での活動がマネージャーの岩崎氏から報じられた。
これはロンドンのアビー・ロード・スタジオで現地のエンジニアとプレイバックを聴いているところ。コーラスを入れるとか入れないとかで論じ合っている。

10チリのバンド、La LeyのボーカルBeto CuevasとLAにて。
La Leyとはスペイン語で「The Law」という意味で、2001年にグラミー賞を、2000年と2003年の2度にわたりラテン・グラミー賞を受賞している。
KOJIさんはこのLa Leyと共演する予定。楽しみだ。

20今回はメンバーが1人ずつステージに上がった。
まずは山口PON昌人。

30ベースのSHOGO。

40ギターはHIDEだ。

50そしてメンバーが揃った。

60ボーカル/ギターのKOJI。

70v当たり前のことだが今回も誰も止めることのできない火の玉のようなパフォーマンス!

901曲目から代表曲「Are You Satisfied」。

100続けてアップテンポの「Crying for the Moon」。「♪涙を流す」のパートのメロディがすごく印象的。
140v
「心に銃を持つ少年」ではさらにテンポを上げる。この曲は歌いだしのメロディがカッコいいんだよ。
190
PONさんの暴れようが半端じゃない!
160v
簡単なMCを挟んでジャンジャン演奏が続いていく。
「Last Resistance」…コレがいい。

110この曲はスゴイ。4ビートなの。ギターもベースもドラムも4つ切り!ロック・バンドこんなの聴いたことない。
演奏はムズカシイはず。気をゆるめるといいように走っちゃうもんね。

N_img_0003歌詞もカッコいい。チョット、昔のPANTAさんみたいだ。
…と思ったら海外でもすごく評判がよく、どこでやっても大ウケなのだそうだ。

130「Tomorrow Never Knows」。ワンコードで有名なビートルズのそれとはまったく違う激しいナンバー。
かなり硬派なラブソング。

150MCをはさんで「Set Me Free」。
今日のエレクトリック・ギターはThinline。毎回変わるギターも楽しみのひとつ。

170v汗ダクのアクションもすさまじい。

180疾走感あふれるリズム隊も魅力的だ。はじけるような若きベーシスト…。
200v
そしてバンド・サウンドの要の腕利きベテラン・ドラマー。

225このバンドでのPONさんおはじけようがまたスゴイ。

230そして、NATAL(ナタール)の鋭利なサウンドが実にシックリくる。

240v派手なモノ同士、最高にお似合いのコンビネーションだ!

260そして「Searching for Truth」、「Let's Get Through the Night」をブッこんで終了。
M_img_0178
なんかメッチャ走った感じがするわ!
80

さて20日…目黒鹿鳴館には以下のバンドが出演する。
●以前Marshall Blogに登場してくれた話題のガール・バンド、「Moth in Lilac」
●PONさんがサポートする大阪のOUTPUT INFINITY。これまた話題のギタリスト、竹田京右クンが楽しみ。
●そしておなじみLinkerNationS。KOJIさんはココにゲスト出演する。
またしてもチョットしたMarshallまつり+NATALになりそうで楽しみ!
是非お出かけくだされ!

270火曜日、遊びに来いよ!

280BRASHBEATの詳しい情報はコチラ⇒KOJI☆STYLES

290NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2015年1月6日 目黒 鹿鳴館にて撮影)

2015年1月16日 (金)

黒沢健一 Live at the Globe vol.VI~大二 Plays NATAL

先月はいいコンサートが目白押しだったからね、去年のレポートはまだまだ続くよ。
このコンサートも本当に素晴らしかった。
場所は新大久保の東京グローブ座。
もちろんこの劇場の出自はロンドンのグローブ座(Globe Theatre:Theatreの綴りに注意。イギリス式だよん)。
オリジナルのグローブ座は1598年に建てられ、数多くのシェイクスピアの戯曲が初演された。
有名なタワー・ブリッジを背にウエストミンスター方面に向かってテムズ川沿いを歩いて行くと左側に現在もそのレプリカが姿を現す。
ココは高田馬場を背に新宿方面に向かって山手線に乗れば右側に姿を現す。

10黒沢健一の東京グローブ座での6回目のコンサート。
開演時間が迫り、続々とお客さんが自分の席に向かう。

30このコンサートは去年も同じ時期に開催された。すごく観たくてお邪魔したものの、あいにく当日はダブル・ヘッダーとなっていたため、リハーサルのみで本番を拝見することができず臍を噛む思いをした。

10_2今年もステージに上がるNATAL(ナタール)。

40もちろん叩き手は昨年同様、岡井大二。

50大二さんのキットはバーチ。グロス・バーガンディというフィニッシュ。
「バーガンディ」は英語名。フランス語では「ブルゴーニュ(bourgogne)」。ブルゴーニュ地方のワインの色に由来しているが、ワイン・レッドとは異なる色とされている31のアイスクリームに「」バーガンディ・チェリー」ってのがあるが、アレはおいしい。しかし、色のことなんか考えたこともなかったな。
他に「栗色」を意味する「マルーン(maroon:要するにマロンね)」という色あるが、これはフランス語ではボルドー・ワインの色に由来していて、「ボルドー」と呼ぶ。
ワイン・レッドとバーガンディは紫色が強い赤。マルーンは茶色が強い赤なんだそうだ。
確かにこの大二さんが使っているキットのフィニッシュはほとんど「紫」という感じ。ほどよくバーチの木目が浮き出ていて実に美しい。
NATALのフィニッシュはどれもすごくきれいだ。

60NATALロゴの下に貼ってあるのは「Marshall」のステッカー。
大二さんは前々からMarshallのステッカーをフロント・ヘッドに貼りたがっていたが、イザ貼るとなると案外控えめなヤツだったのが意外だった!

70コンフィギュレーションは12"、16"、22"、14"x5.5"。スローンもハイハット・スタンドもNATALだ。

80いよいよショウがスタート!

90極上の会場でジックリと黒沢さんの音楽を楽しもうと、立ち上がるお客さんはひとりもいない。満員のお客さんの目と耳が黒沢さんに集中する。

100黒沢健一

110vギターは菊池真義。

120vキーボードは遠山裕。
140v
ベースは山口寛雄。

130vドラムは大二さん。
すなわち昨年とほぼ同じメンバー。昨年はバンドにヴァイオリンが入ってたが、今回は違う形でヴァイオリンが後に登場する。

150v

オープニングは「TELEPHONE CRAZE」という曲。

160vコレコレ、この声!
チョット失礼かもしれないが、黒沢さんの声はしゃべるためではなく、まるで歌を歌うためのものかのようだ。「楽器」なのだ。
いつかも書いたが、クラシックの声楽の人たちは「声」のことを「楽器」と呼んでいるらしいが。まさにそれ。

2_img_0441 そして、大二さんのお言葉をそのままお借りすると、「黒沢くんは、大瀧栄一さん、山下達郎くん直系のポップ・ロック・マニアだからね。詳しいよ~」

170大二さんも音楽には際限なく造詣が深い。その大二さんがシャッポを脱ぐように(←コレは古い表現だ!)評する黒沢さん像にまずやられる。
大二さんも黒沢さんの音楽を緻密に真剣に演出することを楽しんでいるに違いない。

175v続いて「POP SONG」。

180vそれにしても大二さんのドラム!いい音だニャ~。黒沢さんの声と絶妙に溶け合って、聴いててウットリしてしまうわ。

190v「A Summer Song」、「Scene39」。「Carry On」を続けて演奏。

200どの曲も柔らかくやさしく、それでいてどこか力強いメロディが実に耳に心地よい。

210身動きひとつせず、ほんの一瞬たりとも聞き逃すまいという感じのお客さん。昔のロック・コンサートはみんなこうだった。
だって、音楽を聴きに来ているんだもん。「音楽を聴くだけならレコードでいいじゃん」という意見も当時あるにあったが、それを支持すつ人たちでも今みたいに客席で輪になって騒ぐなんてことはしなかった。やっぱりジックリ聴き入ってしまうような音楽がステージにあったからだ。
ところがですね、こういう座って聴き入るタイプのコンサート…実に撮影が大変なのだ。ひとつは腰。アホほど重いカメラをブラ下げて始終屈んでいないとお客さんの迷惑になってしまうからね。コレが辛い。
それとシャッター音。これにも気を使っているつもり。

220vここでヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロの弦カルがバンドに加わる。あ、「弦カル」というのは弦楽四重奏ね。
こんな編成誰が考えたのかね。チョット脱線。
昔はこんなのついぞ聴かなかったけど、モノによってはスゲエかっこいいよ。シューベルトの弦楽四重奏曲第14番なんてロック好きの人でもピンとくるものがあるんじゃないかな?「死と乙女」という曲。
それからショスタコーヴィチの弦カルはどれもメッチャかっこいい。King Crimsonを聴いているような気になる。
ストリングスが加わってステージが一段とゴージャスに!

230「イザやってみたらすごく大変だった」とMCでおっしゃっていたが、そのご苦労が報われるほどの完成度!
でもさ、やっぱりコレだけは見目麗しゅう女性がいいですな。
ゴツゴツのオッサンに後ろでヴァイオリン弾かれた日にゃ黒沢さんだって歌いにくかろうて。

240そんなゴージャスな伴奏を得て、黒沢さんの熱唱がさらに感動的に響く。
この編成で4曲を披露。
柔らかくも熱狂的な拍手を交えた大喝采を浴びた。

250バンドがそのまま再び加わってショウも後半に突入。

260v「君と夏と僕のブルージーン」、「Hello , It's Me」、「Day by Day」…。
前回も書いたけど「Mad Man Across the Water」だとか「Hello, It's Me」とか、タイトルが「またうれしい。

2_img_0365山口さんはウッドベースもプレイ。

280ものすごく幅の広いダイナミック・レンジをカバーする大二さんのドラミング。今にも溶けてしまいそうな繊細なプレイから、歯をむき出して喰いついてくるような獰猛なドラミングまで、本当に聴いていてどのプレイも美しい。
すべてNATALのおかげ…と言いたいところだが、すべて大二さんのテクニックと音楽性がそれを実現させていることは先刻承知。イヤ、やっぱりちょっとだけNATALの要素も入れさせて!

255
音は大きんだけど、ちっともうるさく感じない。目の前で叩いているのに遠くにいるような…遠くで叩いているのに目の前で叩いているような…コレが大二さんのドラミング。
こういうドラミングの代表選手としてElvin Jonesが挙げられる。
私も2度ほど実物を見たが、まさにそうだったな。
John Coltrane全盛の60年代、Elvinのドラムの音はそれこそ破天荒にバカでかかったらしい。あの身体だからね。
コンサートの時はColtraneのサックスとElvinのドラムの音しか聞こえず、Jimmy Garrisonのベースの音が全く聞こえなかったなんてことはザラだったという。それでも、ゼンゼンうるさくなかったという記述を読んだことがある。
やたらめったら複雑な手順と手の速さを誇示する若いドラマーを時々見かけるけど、どんなにシャカリキになっても大二さんのスネアの一発にはかなうまい。

ちなみに…当日黒沢さんがストリングスと演奏した「EQUINOX」。「春分」になるのかな?昼と夜の時間が同じことをさすが、Coltraneにも同名のオリジナルのマイナー・ブルースがある。
340
ストリングスがステージを降り、バンドだけになった最後半はゴキゲンな曲を立て続けにプレイ。

310v「Feel It」、「So What?」…おう、コレもいいタイトル!「Chinese Surfin'」…。

320_2このバンド、みなさんホントに楽しそうで、菊池さんや大二さんを中心にして楽屋でもとてもにぎやか。

330そんな勝手知ったる気の合った仲間だけに、「完璧の中の余裕」みたいなものが感じられて観ていて楽しいなったら楽しいな!
350v
本編最後はギターを降ろし「Wondering」と「Dreams」を歌い込んだ。
290v

アンコールは2回。1回目はバンドのみで「遠くまで」と「Rock 'n' Roll Band」、そして2回目は再びストリングを交えて「PALE ALE」…ああ、イングリッシュ・エールが飲みたくなってきた!

あのね、圧倒的にスゴイと思ったのは、エレクトリック・ギターに持ち替えて熱唱した黒沢さんのロックンロール。前回観れなかったじゃない?マジで感動しちゃった。
もうヤケクソにすごいロックンロール感なんだよね、「ロック」じゃなくて「ロックンロール」なの。
飛び出しナイフのような鋭い声も魅力的なんだけど、あの空気感は今の他のミュージシャンにゼッタイないな。
50年代の人たちが、Fats DominoとかLittle RichardとかElvisを初めて見た時もこんな感じだったんじゃないかしら…って思うほど。鳥肌が出まくったわ!
300v
期待通り!こんな素晴らしいショウでNATALが活躍していてうれしいわ~!
やっぱり死ぬほど音楽を聴き込んでいる人達の作る音楽は素晴らしい。
「いいミュージシャンは貪欲ないいリスナーたれ!」これは鉄則なのだ。

最後に…NATALは「ナタール」と「タ」にアクセントをつけて読みます。1965年創業のイギリスの老舗パーカッション・ブランドで、現在はMarshall傘下でドラム・キットとパーカッションを生産しています。
初めてMarshall Blogをご覧になられた方、今日は名前だけでも憶えて帰ってください!… 新人バンドじゃないっつーの!

360黒沢健一の詳しい情報はコチラ⇒kenichi kurosawa official website

2_img_0103NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年12月6日 東京グローブ座にて撮影)


2015年1月15日 (木)

「ありのままで~♪」いたら・・・あらっ、もう年末だ。 子供ばんど年忘れツアー「来年こそガツンといくぜ!」2014<後編>

「ラプソディ・イン・ブルー」や「ポギーとべス」、ジャズのスタンダードとなった数えきれないぐらいの名曲を残したGeroege Gershineの有名な作品に「Strike up the Band」という曲がある。
「strike up」というのは「歌い始める」とか「演奏し始める」という意味なのだが、この「Strike up the Band」の邦題は「バンドよ張り切れ」ということになっている。
子供バンドのレパートリーに「がんばれ子供バンド」っていう曲があるでしょ?
コンサートは冒頭からブっちぎりのロック・パフォーマンスだったのだが、中盤に入るとそれはますます熱気を帯び、その様はまさに「Strike up Kodomo Band」だ!がんばれ子供ばんど!

1_img_0060中盤に入って8曲目は「朝」。ジックリと歌い込むうじきさん。
2_img_0025

つづいてもシットリと「から回り」。
以上の2曲はライブ・ステージ初披露だとか。
齢を重ねて尚チャレンジ!素晴らしい!
200v

最近、コレを口にするミュージシャンが多くなった…「ストーンズを見てみぃ!70になってもロックしてるゼイ!」…って。
昨日の話しじゃないけど、40年近く前は「30歳を過ぎてもバンドなんかやってるヤツはバカだ」ぐらいことがごく普通に言われていた。当時現役の20代のミュージシャンがコレを言っていたんだよ。
男子30までに結婚するのが、マァ、当たり前の時代だからね。
でも世の中は変わった。
幸か不幸かロックは、だいぶ遠いところへ行ってしまって、元あったところに戻る気配がないようだ。
よく私はMarshall Blogで「若い人が昔のロックを聴くべき」と温故知新を強調しているが、実はこの反対は絶対に成り立たない。
つまり、若い人が昔のロックを聴くことができても、黄金時代のロックを経験していた人が今のロックを聴くことは「不可能」に近いと言っても過言ではないということ。
周囲を見てみるに、音楽の仕事に携わっている人以外の同年配の純粋なリスナーがテレビにでているようなバンドに夢中になっているのをまず見たことがない。
ベテランのリスナーはそうしたロックに飢えている。よって、いいロックが聴ける「ロック・ミュージシャンの高齢化」は大歓迎なのだ。
ベテランのロック・ミュージシャンは、それこそ「♪ありのままに」、ジャンジャンこのまま突き進んで欲しいと思う。60歳を過ぎてプレイしている人はそう珍しくなくなってきたが、80歳まで演奏したロック・ミュージシャンはまだいない。
ホント先輩方、みんな頑張って欲しいと思う。私も頑張って写真と文章で皆さんのご活躍ぶりをレポートしていきたいのだ!

もう少しだけ…。
今の若い人たちって、歳を取っても今夢中になって聴いているような音楽を聴くのかな?商売に差し障るのであまり具体的なことは書けないけど、我々の世代だと子供の頃に夢中になったLed ZeppelinやKing Crimson、頭脳警察や外道、それにオールディーズやブルース・ロックをこの歳になって聴いていても、マァ、おかしくはないような気がするんだけど、そういう音楽を知らない若い人たちは将来どうなるんだろう。大きなお世話か…。こんなことばっかり言ってスミマセンな。

210

現在制作中のニュー・アルバムでのチャレンジがタニヘイさんのアイデアによるインストルメンタル。これもチャレンジ!
「タニーズ・クリスマス・ワルツ」というタイトルで美しいインスト・ナンバーが披露された。

215v

続けて新曲「君こそスターだ」。トーベンさんの曲。

1_img_0223 そして「風来坊」。

2_img_0143 ここでもギター・チーム2人のイキの合ったプレイがフィーチュアされた。

1_img_0298 トーベンさんコーナーがやってきた!
「オレを起こすな!」

220v

ママママ、「マンモスの唄」。
コレ、永久凍土解凍の時、ものすごく印象に残ったナァ。
「マ、マ、マ、マ」のところは会場大合唱!
270v

 「イライラするゼ~」

260

はっぴいえんどの「いらいら」。トーベンさんの歌も素晴らしい。ロックの味わいを感じさせてくれる。6日前もスゴかった!

235

「ロックンロールトゥナイト」。
私にとってこの曲が一番「子供ばんど」かな…。

240

一時も力を緩めずパワフルにバンドをドライブしまくるやまとさん。
そうそう、楽屋でトーベンさんとNATAL(ナタール)の話しをしていたら、タニヘイさんがすかさず「ソレ大二が使ってるドラムだろ!すごい気に入ってたゼ!」っておっしゃってくれた。
するとすかさず、マルベリーズのドラマー、英太郎さんとお知り合いのやまとさんは携帯のディスプレイを私に見せてくれた。そこにはNATALを叩く英太郎さんの姿が!ちゃんとNATALをご認識なのだ。
今日はNATALは登場しないけど、皆さん、本当にありがとうございます。NATAL、恐ろしいまでのスピードで知名度をアップさせております!

230v

「のら猫」、「アル中ロックンローラー」とたたみ込んでくる!
うじきさんも渾身のギター・ソロを連発!

250

そして「サマータイムブルース」!
「♪アンタはまだまだ子供だよ」…やっぱり自然に一緒に歌っちゃうよね。

1_img_0209 そして、フロントの3人が重なって…

280

ジリジリとステージ・フロントに出て来た!

290

ネックを上げ下げ、上げ下げ、この派手なアクション、ちょっとシンドそうに見えなくもないが、あまりに楽しい!これが子供ばんどなんだよね~。

300

後ろのトーベンさんに注目!心霊写真ではないよ!

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本編最後は「ロックンロールシンガー」。
しめて19曲!怒涛のロックンロール大会!Marshallも大活躍!

320v

アンコールに突入。
お揃いのツアーTシャツで登場。曲は「踊ろじゃないか」。

330

途中で「やまとさんコーナー」が挿入される。やまとさんはウクレレを手に「君といつまでも」を独唱。
375
コレがまた実にいい声で素敵な雰囲気なのだ!
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そして、また「踊ろじゃないか」へ。
客席には風船が送り送り出され、盛り上がりは留まるところを知らないかのよう。

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最後の最後まで全力でロックしまくる4人に感動!36年前と何も変わっちゃいなかった!

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2_img_0285_3 最後はモップスの「たどりついたらいつも雨降り」。モップスは子供の頃、「月光仮面」のシングル買ったな~。

それこそ自分が「子供」の時からの印象なんだけど、子供ばんどってブリティッシュ・ロックでも、さりとてドップリとアメリカン・ロックでもない。すごく不思議な雰囲気を持っているんだよね。
ましてや気を衒ったロックをやっているワケではなくて、やっていることは、ごくごくスタンダードな楽しいロックンロールなんだけど、「子供ばんどロック」というか、この4人だけにしか漂っていない替えのきかない空気みたいなものがあるように思う。
子供の時に見た印象がこびりついているんだろうけど、今もその空気が少しも抜けていなかったのがうれしかった。

390v

ああ~、おもしろかった。ナンカ思いっきり「ロック」という音楽を聴いた感じがしたよ。
そしてそこにはMarshallがある。コレ、ロックの方程式。答えはひとつしかないのだ!
次回も楽しみにしています!


子供ばんどの詳しい情報はコチラ⇒【We Love 子供ばんど】

400v

4人がアンコールの時に着ていた今回のツアーTシャツ。
それにしてもこのイラストよく描けてるな~。完璧。
しかも、実物とイラストの衣装が同じという凝りよう!

2_img_0003
もひとつ。
なんじゃコリャ?!メチャクチャいいッ!
トーベンさんから頂戴したフォークロックス、2010年リリースのファースト・アルバム。
ファースト・アルバムといってもこのバンド、今年で結成25年を迎える老舗バンド。
Marshall Blog的にメンバーを紹介すれば、トーベンさん、mintmintsの向山テツさん、そして元Shigeo Rolloverで何回もマーブロに登場してくれた本多taco-bow正典さん。
そして、ROLLY&GlimRockersでも活躍中の永井ルイさん、センチメンタル・シティ・ロマンスや完熟トリオの中野督夫さんが参加している。
ビートルズへのリスペクト感溢れる曲のクォリティの高さが生半可じゃない。
メロディとコード進行と歌詞とオフザケの絡み合いがあまりにも素晴らしい。曲調もハワイアンやらセカンド・ラインまでゴッチャ混ぜで楽しいことこの上なし。
音楽を知り尽くしたベテランだけが到達し得る境地といえるアルバム。もう何回も聴いちまった!

フォークロックスの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

Fr(一部敬称略 2014年12月5日 新宿BLAZEにて撮影)



2015年1月14日 (水)

「ありのままで~♪」いたら・・・あらっ、もう年末だ。 子供ばんど年忘れツアー「来年こそガツンといくぜ!」2014<前編>

今日は前置きが長いよ。
それだけ今日の主役の歴史も長いっってこと。
以前のMarshall Blogに書いたことがあったけど、たぶんもう誰も覚えていないだろうからまた書く…思う存分書く。
愚にもつかないロック・ジジイの思い出話しだ。 

高校1年の時かな?
ある朝、ロック好きのクラスメイトが大きな声で騒いでいた。(←「思い出話し」となるとこのパターンが案外多い)
「昨日サ、スゴイの見ちゃったよ!ギターの人がサ、知っちゃいアンプのついたヘルメットをかぶってバリバリ弾いちゃうんだゼ!それで植木等の曲を歌っちゃうんだよ!」
「へ~、おもしろそうだネェ!何てバンド?」
「子供ばんどっていうんだよ」
「変な名前~!コミック・バンドなの?」
とにかくこれが生まれて初めて「子供ばんど」という名前を耳にした瞬間だった。

そういえば!と思い出して、長い間押入れの奥に入れてあった箱から取り出したのがこのカセット・テープ。
新宿ロフトで客席から録音したものだ。残念ながら家にはもうカセット・テープを再生する機械がないので中身は聴いていないが、おそらくまだ聴けるのではあるまいか?
2_img_0016
新宿ロフトといってももちろん今の歌舞伎町にあるロフトではない。西新宿にあった頃のロフト。
パンク・ムーブメントやジャパメタの隆盛でスッカリ有名になり、新宿ロフトはMarshall Blog読者の大勢の方も訪れたことがあると思うが、コレはまだ改装する前の頃のお店で録ったもの。
改装する前のロフトの店内は、レンガづくりになっていて、上手側の客席がバルコニーよろしく一段小高くなっていた。
こういうところこそ写真を撮っておけばヨカッタよネェ。今と違って写メなんてのはまだSFの世界のモノだったから…。


ロフトの創始者、平野悠さんの『ライブハウス「ロフト」青春期(講談社刊)』という本で調べてみると、どうやらコレは1979年8月26日の録音と思われる。
この日は『EXCITING NITE vol.2』というイベントで、子供ばんどの他にBAD SCENEと三文役者というバンドが出演していた。この本によると、他に2バンド出たことになっているが、名前を知らないばかりか、まったく見た記憶がない。
とにかく覚えているのは子供ばんど、BAD SCENE、三文役者の3バンドが出たということだけ。
なので、もしかしたら別の日のイベントの録音なのかもしれない。

当時高校生の私はこの三文役者のお手伝い、すなわちボーヤをしていたため、楽屋への出入りが自由だった。コカコーラのロゴがいっぱい入った派手なズボンを履いて、 ベースを肩にかけてノッシノッシとマンモスのように階段を下りてくるトーベンさんがすごい迫力で、ちょっとコワかった記憶がある。

この頃は、ライブハウスに入り浸っている高校生なんてほとんどいなかった。私はどこへ行っても最年少だった。今ではどこへ行っても最年長だワ、ハハ。何しろ出演者のご両親とほぼ同年配なんてことが珍しくないんだから!
で、最近ある記述でこんなフレーズを見かけた。
「ロックがまだ大人のものだった頃」
…そうなんだよね。コレですよ。昔はロックは大人が聴く音楽だった。
今は「商売最優先」の香りが強く、子供を喜ばすようなバンドばかりになっちゃった。ロックと歌謡曲の境が無くなったという方も言えるんだけど、両方のいいところを死滅させてしまったという言い方の方が一層適切だろう。
日本において「ロックの大衆化がもたらしたもの」は皮肉にも「ロックの幼稚化」だった。物事なんでもそうなんだろうけど。

ちなみに、「ライブハウス」という言葉は日本語だからね。外人はこの言葉を聞いて「生きた家」とまでは思わないし、すぐに意味は分かるようだけどけど、外人はこうは言わない。海外にこの言葉を使っても通じない。
海外では単に「club」という。「クラブ↗」じゃないよ。「ラ」にアクセントが来る。
下はロフトがあったあたりの西新宿。今は周囲のビルごとガラっと変わっちゃって、もうどこにあったか正確にはわからない。
0010
話しは変わって、今度は渋谷の屋根裏。
ある日、屋根裏を訪れると階段の壁に白黒のコピーの簡単なライブ告知のチラシが貼ってあった。そのチラシには、屋外のステージで「(確か)Scorpio」とかいうギターを、苦悶の表情を浮かべながらド迫力で弾いている人の写真が使われていて、見るからにすごいギターを聴かせてくれるバンドに思えた。
こっちは高校生で朝から晩までギターのことしか考えてなかったからね。私にもそんな時期があった。その写真が妙に魅力的だった。
そのバンドは静岡のトリオで「ソリッドスライダー」といった。一種のひとめぼれなのだろう、どうしてもそのライブに行きたくなった。チラシを見ると、それは子供ばんどとのダブル・ヘッドライナーだったので、お得感も倍増した。
で、行ってみた。
会場は原宿のクロコダイルで、お世辞にもお客さんの入りは良いとは言えなかった。今にして思えば、無名のバンドの集客を助けるために子供ばんどが友情出演的にステージに上がったのかもしれない。
ところが、最初に登場したこのソリッド・スライダーというバンドの演奏が、予想以上にすさまじく度肝を抜かれた。
ギターの人が「僕らは静岡からやってきました。ベースの○○くんとは兄弟で、家がお茶屋をやっているもんですから、機材のケースがお茶の箱なんですよ!」なんてMCをされていた。
Ted Nugentのコピーなんかを演奏していたが、ギターもさることながら、「歌」というか、「声」が尋常でなく、何しろその叫びっぷりに腰を抜かした。
このギター/ボーカルが後にLOOKで「シャイン・オン君が哀しい」の大ヒットを放った鈴木トオルさんである。
一方、ソリッド・スライダーに触発されたのか、子供ばんども破天荒の大熱演で、この日は狙い通り素晴らしいライブになった。
あまりにもお客さんの数が少なく、ステージ上のうじきさんと目が合っちゃいそうで、何かこう身体を動かしていないと申し訳ないように思えた。演奏に合わせてかかとを上げてリズムを刻んでいたら、うじきさんが私を指して「♪そこのヒザでとってるオニイさ~ん」と歌ってくれたっけ。

実はこの日のライブ、後日譚というか翌日譚があって、次の日、渋谷の明治通りの裏にあったPACOという楽器店にフラっと寄ったら、なんとそこにうじきさんがいらしてギターの試奏をしているではないの!何たる偶然!
店内はうじきさんと私しかお客さんはいないし、数時間前に会ってるし…で、恐る恐る話しかけてみた。
「昨日、クロコダイルで拝見しました…」
するとうじきさんは開口一番、
「ありがとう!あのギター、スゴかったね~!Scorpioっていうんだっけ、あのギター。スゴイ演奏だったよね~」とソリッド・スライダーの演奏をほめちぎっていらっしゃったのがすごく印象的だった。

まだある。
私は、前述の三文役者のボウヤから出世してバンドのメンバーに加わらせて頂いた。(一時期は違うバンド名だった)、埼玉大学の学際に出た時、子供バンドも出演していた。
この時教室が楽屋に割り当てられていて、黒板に大きな文字でこう書いてあった…
「うじき以下ガキばんど、しっかりやっておけよ!-大二」
「大二」とはもちろん岡井大二さんのことだ。
大二さんにこのことを話したら「エ~、俺、そんなエラそうなことしてた~?」と驚いていらっしゃったが確かであ~る。昔のことはバッチリ覚えているのである。
アレ?ところでさっき晩ゴハン何食べたっけ?

それから時代は大幅に下り、2011年。子供ばんどが再始動し、永久凍土解凍を宣言。その際、ある人の紹介でうじきさんから直々にコンタクトがあり、Marshallを使って頂いた。
そして今回…突然うじきさんから連絡を頂戴し、Marshall Blogの取材のお誘いを受けた。もちろんお言葉に甘えて喜んで新宿BLAZEにお邪魔した…というワケ。

トーベンさんはずいぶん前にはなるが、名古屋で開催された『Marshall Mania』というイベントや、大二さんとの「ダイベン」というバンド(ギターは中野のシゲさんだった)等、時々ご一緒させて頂いていたがやっぱりずいぶん久しぶりだったのでお会いするのがとても楽しみだった。

子供ばんどは「2000回ライブ達成」という偉業を過去に成し遂げているが、あの時代全国津々浦々、出ていない日本のライブハウスはないというぐらい精力的に活動を展開した。
今ではそんなバンドはそう珍しくないだろうが、子供ばんどの時代は、もちろんインターネットなんてあるワケないし、道路事情も今より格段に劣っていた。宣伝も移動も相当なご苦労だったハズだ。
それでも「ロック」という音楽の魅力がそうした苦労を吹っ飛ばしていたに違いない。
演る方も観る方も「ロック」が「ロック」だった素敵な時代を共有していたのだ。

以上…ジジイの思い出話し終わり。
今となっては、大二さんやうじきさんやトーベンさんらと一緒に仕事をさせて頂いているが、こんなこと高校生の時にどうして想像できようか…。楽しくてしょうがないわ!

さて、今回の子供ばんどは5月5日以来、7か月ぶりのステージ。
ツアーとは銘打っているが、東京と大阪1回ずつの公演という希少なもの。見逃すまいと会場はファンで埋め尽くされた。

10クリスマスも近いということでオープニングSEはMariahのアレ。「マライア」といっても笹路さんや土方さんのアレじゃないよ。

20うじきつよし

2_img_0022谷平こういち

40v湯川トーベン

50vやまとゆう

60v今回も、うじきさんはMarshall。

70v白のヘッドは1986年製のJCM800 2203。キャビネットも当然その当時に生産されたもの。
茶色いフレットクロスは元々は普通に黒かった。
この日、実際に使用したのはJVM210Hだ。

80vうじきさんの足元のようす。

90トーベンさんもMarshall。

1001992 SUPER BASSと言いたいところだが、さにあらず。

110v1976年製の1959。すなわちギター・アンプだ。キャビネットも普通の70年代の1960B。
トーベンさんはMarshallのベース・アンプがお好きなのだが、ご自分で所有していない。
キャビに貼られたテープからわかるように、この1959のハーフ・スタックはタニヘイさんの所有物。
コレがまたいい音なんだ!

120ステージの左はこうしてMarshallで固められたというワケ。うれしいな…と。

130オープニングは「ジャンピンジャックフラッシュ~サティスファクション」。

140この子供ばんどの「サティスファクション」を聴くと思い出すんだよナァ。ナニをかというと「ニュー・イヤー・ロック・フェスティバル」。
まだ浅草の国際劇場でやってた頃の話し。
当時モジャモジャ頭をされていたうじきさんがこの曲で、「満足できない!」と叫びながら、PAスピーカーによじ登って大暴れしていた。
それを見ていた内田裕也さんが「コレでいいんだ、ロケンローは!」とでも言いたげに、しきりに首をタテに振りながらうじきさんに拍手を送っていたシーン。
ま、実際には、コレはテレビで見た光景なのだが、ウチは国際劇場に近くで、このフェスティバルが始まるといつも楽屋口に様子を見に行ったりしていた。
1982年に国際劇場が取り壊されてからもう33年も経つ。King Crimsonの初来日もココで観た。
あんまり何度も言いたくはないんだけど…ロックがロックでいられたいい時代だった。
でも、いまだにこうして子供ばんどが元気よくステージで暴れてくれているのは本当にうれしい限りではないか!

150続いてファースト・アルバムから「キャプテンキッド」。

160v3曲目は「ギターマン」。
そうだそうだ、うじきさんには「GUITAR☆MAN」のディスコ特集の時にお会いしたんだった。あの時も疾風のごとくステージに現れて大暴れされていた。

170続いて「コメット・ハンター」。現役時代、後期の曲。

180この曲をはじめ、随所にうじきさんとタニヘイさんのギター・バトルがちりばめられた。

190v続けて「55」。トーベンさん絶妙のプレイ。
実は、5日前にもトーベンさんのステージを拝見したのだが、やっぱりスゴイね。「音楽の塊」という感じがする。

2_img_0100 そして、「Na.Na.Na」と「東京ダイナマイト」を矢継ぎ早に繰り出す。

195チョット前半書きすぎた。疲れたでしょ?ってんで、ここで切り上げます。
本当は1本で構成しようと思っていたんだけど、書き出したら止まらなくなっちゃった。2本に分けま~す。
後は<後編>につづく。


子供ばんどの詳しい情報はコチラ⇒【We Love 子供ばんど】

1_img_0045 (一部敬称略 2014年12月5日 新宿BLAZEにて撮影)

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2015年1月13日 (火)

NOT DEAD YET!~BRASH☆BEAT

演奏する音楽同様、猛烈な疾走感で活躍の幅を広げるKOJI率いるBRASH☆BEAT。
早くもMarshall Blog再登場!

10ボーカル&ギターのKOJI。

20vギターのHIDE。

30ベースはSHOGO。

40vそして、ドラムはおなじみ山口PON昌人。

50v今回もロンドンはAbbey Road Studioで録音されたKOJIさんのアルバム『NW8』からの選曲が中心。

2_nw8 オープニングは「Let's Get Through the Night」。

60v続いて「Rebel Street」。

70v一般的にBRASH☆BEATのサウンドは「パンキッシュ」ということになるのであろうが、私はそういう聴き方をしていない。もちろんそういう形容の仕方が正しいことは認るが…。

80私だったらBRASH☆BEATのサウンドをこう表現する…規格外の個性を持ったKOJIが率いる日本のロックの純粋なDNAを持つバンド…どうだろうか?
私には「パンク」という言葉より「日本のロック」という形容の方が聴いていてシックリくるのだ。

90それでいてブリティッシュの芳香を漂わせているところが多分にあるところがよろしい。
この「Rebel Street」という曲名にしても、「rebel」なんて単語が私にはDavid Bowieを連想させてとても好ましく思えるのだ。
実際にイギリスで演奏もしてるしね。
また、Firebirdがよく似合う、KOJIさん、デカいからね。

100vバック陣もKOJIさんのパワーを真っ向から受け止め、ガッツの入ったプレイを見せてくれる。

110v随所に出てくるHIDEくんのギター・ソロも聴きどころ満載!もちろんMarshallだ。

120vそしてPONさん!「え、そんなことやっていいの?!」という、これまた規格外のプレイがうれしい。派手なKOJIさんには派手なPONさんのドラミングがベスト・マッチする。

130vこの日もイベントの出演だったため、8曲という短時間ではあったがBRASH☆BEATらしさを十分にアッピールしたステージであった。

140vそしてこの日、BRASH☆BEATより先に舞台に上がったLinkerNationSのリサちゃんが登場。

150LinkerNationSはこの日が復活のステージ。
ボーカルの白希リサ。

160v小柄な体躯からはKOJIさんに勝るとも劣らないパワーで、圧倒的な歌声が飛び出してくる!
BRASH☆BEATのステージの最後を飾るにぎやかなパフォーマンスだった。

180vBRASH☆BEATの詳しい情報はコチラ⇒KOJI☆STYLES
LinkerNationSの詳しい情報はコチラ⇒白希リサの日常

190(一部敬称略 2014年11月  目黒鹿鳴館にて撮影)

2015年1月 9日 (金)

SHOW-YA~GLAMOROUS SHOW <後編>

『GLOMORPUS SHOW <後編>』に入る前に…物販コ~ナ~!
イヤ、ここで販売しているワケではないので、正しくはグッズ紹介コ~ナ~!
年に一度のお楽しみ。一度買えば一年楽しめるSHOW-YAカレンダーが今年も発売された!
そう、今年はSHOW-YAの30周年イヤー。今年だけの特別なカレンダーなのだ。

03え、何でそんなに勧めるのかって?
へへへ、1年かけて撮り貯めた私の写真が今回もテンコ盛りなのさ!
ありがたや、ありがたや。
ファンの皆様にお気に召して頂ければ大変うれしゅうございます!

05さて、<後編>。
335
ショウはニュー・アルバムのレパートリーの真最中!
かまっちゃいられない/今ゴキゲンなんだ/ロックンロールやってるんだよ/ロックンロールの真最中!(←コレ、わかる人いるかな?)

10_22人目のゲストが登場。

30サンプラザ中野くん

3_img_0143 曲はニュー・アルバムで採り上げられている「Runner」。

1_img_0386 やっぱり盛り上がりますな~!

1_img_0360 「まだ誰か出て来ると思ってる?もう出て来ないよ!」なんて恵子さんのMCを挟んでショウは後半戦。

70_2SHOW-YA名物(?)の個人MCは今回も最高の出来栄え!

寺田恵子

470v

五十嵐sun-go美貴
sun-goさんはこの後、すごいシーンを見せてくれた。写真も撮ったけど載せない。コンサートに来た人たちだけの素敵な思い出。

90仙波さとみ

100v中村美紀

110角田mittan美喜
120v
続くカバー曲はTHE YELLOW MONKEYの「JAM」。

130_2これまたあたかもSHOW-YAのオリジナル曲であるかのシックリ感。

140v_2演奏している方も完璧な入れ込みようだ。

150_2とってもいい雰囲気!さすが!
205v
ビックリするほどの大声で紹介された曲はX JAPANの「紅」。

160v_2これは演る方も観てる方も、皆さん燃えてたね~!

170v火の玉のような急速調に乗ってドライブしまくる5人!

180vやっぱりこうしたロック魂あふれる曲はSHOW-YAにピッタリだ。

4_img_0318 ニュー・アルバムのコーナーを閉じるにふさわしいド派手な瞬間だった。

200v_2ニュー・アルバム『Glamorous Show』のプロデュースは笹路正徳。道理で!
私はKazumi Bandの『頭狂奸児唐眼』に収録されている「Kang-Foo」という曲の笹路さんのピアノ・ソロが大好きで、今でも時々聴いている。
お会いする度にこの曲や笹路さんが著したChick Coreaのトランスクリプション・ブックの話しをしてしまうのだが、いつも自然と話題が「真空管」になってしまう。笹路さんはもちろんキーボードが本職だが、ギター・アンプへの造詣が大変深く、真空管の知識も実に豊富なのだ。
例のMarshallの本も出たことだし、またユックリお話しがしたいナァ。
210cd

サァ!残すところはすべてSHOW-YAのオリジナル・レパートリー。

210まずは「私は嵐」。

220v_2いいナァ~、やっぱり「嵐」が巻き起こるね。

230v_2このシーンは決して逃さない。毎回とらえているこのシーンの写真は私の「嵐」コレクションなのだ!

250v_2終盤に入ってますます凄みを増すsun-goさんのプレイとMarshallサウンド!
大胆にトリルを使ったリフは…

260v_2…「BATTLE EXPRESS」!
「♪Show me the power」って、誰もSHOW-YAのパワーにはかないません。熟女ナメてません!

270v本編最後は「限界LOVERS」。

330

コレで終わっちゃうのか~…と誰しもが思うすさまじい演奏。
240v

でもね、この「もうチョット聴きたい」感がSHOW-YAのコンサートの魅力でもあるのだ。

300_2「エ、もう終わり?」という感じもまったくないし、実にいい配分なのね。昔のコンサートはみんなこんな感じだった。
外タレの中には「エ、もう終わり?」ってのが時々いたけどね。

310_2最上の素材と渾身の演奏…

320v本編の最後を締めくくるに怒涛のパフォーマンスだった。

280

♪アンコール、アンコール!

340演奏の前にケーキがステージに登場し、バースデイ・セレモニーがセットされた。

350今日のお誕生会の主役はsun-goさんとmittan。

360sun-goさんは11月(私と同じ年の一日違い!私の方が一日アニキなの)、mittanは12月。
それぞれ何日がお誕生日なのかはSHOW-YAカレンダーをゲットすればわかるよ。

370オオ~、メッチャ可愛いケーキだよ~!食べるのがもったいないね!おめでとうございます!

380さて、アンコール。

400曲はこのポーズでおわかりの通りお待ちかね「FAIRY」。

410これもおなじみ恵子さんの「FAIRY」ポーズ。腰の弱い私にはとてもできません。
235v
さぁ、いよいよクライマックス!

420サオ回しもキマった!
コレ、昔の映像を見ると曲の途中でやってたんだね。

430イヤ~、今日も非の打ちどころがない完璧なステージ!
やっぱりもうチョット見たいな~…コレでいいのだ。

440SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAl SITE

<おまけ>
今日はチョット帰りに寄り道…中央通りの三井ホールの並びの居酒屋「庄や」でイッパイ。
ドワ!いきなり表に看板が出てる!うれしいね…というのもコレは私が撮った恵子さんの写真。もちろん撮影した時は恵子さん、飲み物は持ってなかったけどね。

居酒屋庄やとSHOW-YAの共同企画が開催されているのだ。期間限定で全国庄やでSHOW-YAにちなんだ料理がメニューに加わる。
10月の21日には目黒店で恵子さんが一日店長を務めたことも話題になった。

450vで、SHOW-YAにちなんだコラボ・メニューとは;
★カクテルで…
●限界LOVERS天使(アルコール分ソフト)
●限界LOVERS悪魔 (「私、濃いめの酒が好みなのよ」という恵子さんの好みにより、麦焼酎の割合が通常のものより大変多い)
★お料理で…
●SHOW-GA鍋
●復活!SHOW-YA豆腐
●骨のある肉いやつ
●ノリノリでピッツァ!
の6種類。
ファンの方のおススメで、お料理は全部頂いた。
どれもとてもおいしかったが、白眉だったのは「SHOW-GA鍋」。
かつおだしのスープで豚バラ肉とタップリの白髪ネギ、それに生姜を煮込んだシンプルなものだが、これは実にマイウ~!
ファンの方々もおっしゃっていたが、みんなが家で再現したという大ヒット鍋!さっそく次の晩の我が家の食卓にも並んだことは言うまでもない。
この逸品を考えた人はこの人…

460恵子さんだったのだ!さすが「一日おかみ」!
このコラボ・キャンペーン、今月末まで開催しているので是非お試しあれ!

80v

(一部敬称略 2014年11月30日 日本橋三井ホールにて撮影)

2015年1月 8日 (木)

SHOW-YA~GLAMOROUS SHOW <前編>

急勾配の登り坂をワキ目もふらず猛然と駆け上がる機関車のようなパワフルな活動を見せてくれた2014年のSHOW-YA。
年末はニュー・アルバムの発売に合わせて11月と12月に2回のコンサートを敢行した。

10そのうちの1本が今日ここにレポートする11月30日の日本橋三井ホールでのコンサートだ。
この会場は以前、曾我泰久のバースデイ・コンサートのレポートの時にMarshall Blogに一度だけ登場している。
銀座線三越前駅の真上というロケーションで便利極まりない。ちなみに銀座線の三越前駅は東京メトロ(旧営団地下鉄)の駅の中で唯一固有名詞が入っている駅名。
1930年代、新橋へ延伸しようとしていた東京地下鉄道(現東京メトロ)が資金難に陥った時、三越が全額出資して作った駅ということでガッツリと固有名詞が入っている。要するにあれは「デパートが作った駅」で、日本で初めてエスカレーターが設置されるという豪華な仕様となった。
それを聞いてダマっちゃいられなかったのがライバルの松坂屋。
「それじゃウチも!」と強引に上野松坂屋の下に作らせた駅が「上野広小路駅」。「上野~上野広小路」、「上野広小路~末広町」の駅間の距離が短いのはそのため。
しかし、上野広小路駅は、すでに路線が決定したところでの強引な駅設置であったため、はじめから計画に参画していた三越前駅のような自由は認められず、駅名には「松坂屋」の名前を入れることが認められなかった。
認められた権利は「駅構内に松坂屋以外のデパートの広告は出させない」と「将来銀座線が急行の運行を取り入れた時には必ず停車駅にする」という程度だったらしい。
悔しかっただろうな~、松坂屋。
今でも社内のアナウンスは「次は上野広小路、上野松坂屋前」…と松坂屋の名前が後付けになっている。

ところで、この三井ホールが入っている建物の真ん前、三越デパートのとなりには三井本館(旧越後屋があった三井財閥の総本山)が建っている。
その前身の建物は1902年の竣工で、関東大震災で瓦解。現在の建物は1929年、アメリカの業者が設計・施工したもの。
三井銀行、三井物産、三井鉱山、三井信託銀行(現在の三井住友ナントカカントカアーダコーダドータラコータラ銀行…銀行はようわかりませんな~)の本店として使用されていた。
地下には最大部材厚さが90cmもある扉を持つ金庫が設置されている。この扉、重さが50tにもなり、陸路で搬入すると日本橋が落ちる可能性があったため、ナント、傍らを流れる日本橋を使って水路で運んだという。
今も残る古き良き東京の逸話である。
東京は1923年の関東大震災と1944~45年の東京大空襲でほとんどを失ってしまった。もしこれら2つの惨禍がなく、建築物のメンテ費用を惜しまず大切に街を使っていれば、東京には間違いなく、ロンドンやパリに勝る劣らない古式ゆかしい美しい街並みが残されていたと確信している。
自然災害は避けられないにしても戦争はあまりにもバカバカしい。
…思い切り脱線させてもらいました。でも、この会場はそんなところにあるってワケ。

20寺田恵子

2_img_1246 五十嵐sun-go美貴

40v仙波さとみ

50v中村美紀

60v角田mittan美喜

70今日のオープニングは「OUT OF LIMITS」。

80ノッケからブッちぎりのドライビング・チューン!

30v

毎回書いているけど、ホント、見る度にパワーが増していくな~。

100「OUT OF LIMITS」のリフをカッコよくキメるsun-goさん!今日も元気だ、Marshallだ!そして爆音だ~!

110vヘッドはいつものJVM410H。

120足元のようす。

130後ろに見えるスピーカー・キャビネットもいつもの1960BDM。
やっぱり、こういうリフはこういう音で弾かないとね?「こういう」ってナニ?それはMarshallが鳴らすRockの音なんだよ。

140v続いて「LOOK AT ME」。
ク~、タマんなくカッコいいわ~。

1_img_0061 リズム隊も絶好調!

160v最高のドライブを聴かせてくれる!

170冒頭から出て来る見せ場の連続!

1_img_0080 MCをはさんで「OUTSIDER」。
3_img_0030

175 キャプテンのイントロもスッカリおなじみの「流星少女」。

180「オラ~、回せ~!」

4_img_0041 「流星少女」おなじみの光景。

1_img_0150_2 ホント、この曲も昔からあったかのようにしっかりとSHOW-YAのレパートリーとして定着したね。

200vそして、ここからはニュー・アルバム・コーナー。
そう、このコンサートはアルバムの発売を記念してのもの。日本のバンドのカバー曲を集めた『Glamourous Show』からのレパートリーが続く。

210cdまずはL'Arc~en~cielの「虹」。

220v続いてTHE MODSの「激しい雨が」。

230vさらにGLAYの「HOWEVER」。

240恵子さん強烈なケリが入る。何かに怒っているワケではない。誰も熟女をナメていない。

250vちょっと興ざめするようなことを言って甚だ恐縮なのだが、「正直」がモットーのMarshall Blog…実はワタクシ、この辺りの曲はゼンゼン通過してないので、何ともコメントのしようがないのよ。
ああ、どんどんメッキが剥がれて地金が出てきてしまうぅ!ワシの地金は腐っっとんじゃ。
でもね、ロクに知りもしないのにテキトーなことを書くとか、写真だけ固めてハイ終わり、なんてことが我慢できないものですから白状しておきました、ハイ。
もちろん「MORE」とか「CRAZY NIGHT」とか「Runner」とかは知ってるよ。
通過していないというのは「スキ」だからとか「キライ」だからとかいうのとは違いますからね!ただ、世代と嗜好が違うだけなんね。
260vそれでも、十分に、十二分に楽しめちゃうのはやっぱりSHOW-YAの個性と演奏力ということなのだろう。

270あたかも自分たちが書き育ててき曲を演奏する姿には一分のスキもない。

280v最初「カバー・アルバムを出す」と聞いた時、てっきり洋楽を集めた作品になるのかと勝手に思い込んでいた。
だって、オープニングSEがLed Zeppelinのバンドなんだから。
そして、一体どの曲が選ばれるのかとすごく気になっていた。
それの選曲が「日本のバンド」のものだということがわかった時には正直「アララ?」と思ったが、仕上がりを聴いて、期待ハズレではないということがすぐにわかった。

290この5人の声や楽器の音を聴いた瞬間、それらの曲がすべてSHOW-YAの自家薬籠中のモノになっていたことがわかったからだ。
ショウビジネスにおいては、何をやるにも「個性」と言うのはすべてに勝るもっとも大切な要素だということを教えてくれる最も適切な例ではあるまいか?

もうひとつ正直に言うと…このアルバムに入っているHOUND DOGの「嵐の金曜日」。コレよく知っている。30年ほど前、私がネクタイを締め、スーツを着て真っ当なサラリーマンを演じていた時代、よくカラオケで歌った曲なの。(高校の時に何曲かHOUND DOGのファースト・アルバムのコピーしてたんよ!デビュー直後のHOUD DOGも野音で観たっけナァ)
私はカラオケがキライでね、いつも苦痛だったんだけど、コレは気持ちよく歌わせていただいた。「ff」がヒットしたか、まだかぐらいの時で、周りのオッサンは誰一人HOUND DOGを知らなかった。
今度恵子さんと一緒に歌いたいな~。ウソです。いくらこっちも熟男とはいえ畏れ多くてそんなことできません。失礼しました!

300ここでゲストのクリス・ハートが登場!
曲はLUNA SEAの「ROSIER」。

310うれしいのは、クリスはMarshallなんだな~。JCM900 4100は彼自身のリクエスト。今日買ったというレスポールを弾きながらSHOW-YAとの共演を楽しんでいた。
1曲ではなんだってんで、ア・カペラで「きよしこの夜」を歌ってくれた。

320SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAl SITE

330v<後編>につづく

(一部敬称略 2014年11月30日 日本橋三井ホールにて撮影)

2015年1月 7日 (水)

mintmints x Mary's Blood + Albion

今の仕事に就いてからというもの、まったく満員電車に乗ることがなくなった。
それ以前も自転車で通勤することが常だったので、雨の日以外は満員の通勤電車に乗ることはなかった。
大分前に満員電車とは無縁のアメリカ人ギタリストをラッシュアワーの銀座線に乗せようとしたらマジギレされたことがあった。
「オレはこんなものに乗らんからな!」とキッパリ言われた。


今はもう私も乗れないな~。イヤ、そりゃ、乗らなければならない時は乗るけど、できれば避けたいものだ。(誰しもそうにキマってるか?)
…とそんな時、思いもよらぬ場所で「満員電車状態」に出くわしたのが今日レポートするライブ。
イヤ~、スゴかったな~。
出演はmintmintsとMary's Bloodのダブルヘッドライナー。ライブハウスの新装オープンを記念する企画だ。
そりゃたくさんの人が押し掛けるって!さほど広くない店内は完全にパンパンで、こっちも写真を撮る場所がない…ってんで場内やや後方に脚立を立てて強引に撮影した。
天井も低いため、お客さんの頭とは1mほどの隙間しかない。
ま、今日のMarshall Blogはその辺を割り引いてご覧頂きたい。

まず登場したのはAlbion。
Marshall Blogにも過去数回登場してもらっている人気ガール・バンド。

10ボーカルの百合。

20vキーボードの沙季。

30vベースの祥。

40vサポートで参加の釈迦。

50v先回までEITAちゃんが担当していたギター・パートは今回はサポートで結季が参加。
もちろんこうしたサウンドにはMarshallがマストだ。

2_img_0019いつも書いている「北欧系(←私が勝手にそう感じているだけ)」サウンドはそのままにぶっちぎりのパワーでオープニングを飾った。

70Albionの詳しい情報はコチラ⇒Albion公式ホームページ

80続いてステージに上がったのはおなじみMary's Blood!

160

ボーカルのEYE。

2_img_0208 ギターのSAKI。もちろんMarshall。ゼンゼン写ってないけど。
130
ベースのRIO。
140
ドラムのMARI。
150
サポート参加のギターは社。
ゴメンね~、社ちゃん、立ち位置が完全に死角に入っちゃっててゼンゼン見えなかったのよ。

105v男性ファンのすさまじい熱狂に包まれながら展開するMaryのへヴィ・サウンド。
彼女たちのステージに初めて接してからカレコレ約1年が経過するが、今回見てビックリしたのがアンサンブルが初めて見た時に比べて格段に濃密になったことだ。
ガムシャラにへヴィなサウンドで突っ走るのでは決してなく、メンバーひとりひとりの個性が思い切り前面に出てきて、それが有機的に結合してひとつのサウンドを作り出す…そんな印象を受けた。
私も40年近くの間に数えきれないバンドを見てきたが、こういう進化は上り調子のチームだけに見られる共通の特徴だ。

2_img_0258 8月にはメジャー・デビュー・アルバムを果たし順風満帆のMary's Blood。今年もその活躍が楽しみだ。
ファンの皆さんは先刻承知だとは思うが、最近バックラインを新しくしたちゃっきー。それを早くMarshall Blogで紹介したくてウズウズしている。

Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

120v

そしてトリはmintmints!

170石原"SHARA"愼一郎

180v_2五十嵐"sun-go"美貴

260

寺沢功一

200v向山テツ

205v…といういつもの鉄壁メンバー。
もちろんギター・サウンドも鉄壁。なぜならMarshallだから。

240

ステージ上手はMarshall村。ヘッドはすべてJVM410Hだ。
貴くん、ご苦労さま!

210SHARAさんの足元のようす。

220こちらはsun-goさん。

230Marshall Blogでもすでに紹介している9月にリリースしたアルバム『Hell Train』と同じ展開でステージはスタート。

Cdmm

つまり、オープニングSEに続いてアルバムのリード・チューン「Aladdin」が飛び出した!

250vいい曲なんだよね~。早くもmintmintsのスタンダードになった感があるね。

190

今日は持ち時間もそれほど長くないのでザックザクと新旧の人気曲が演奏される。

270vしっかし、鼻っ先数10cmまでお客さんが迫って来ていて、なかなか弾きにくいだろうにね~。
2_img_0387

てらちんは低音暴力団ぶりを遠慮なく発揮!

290vあ~、いつ聴いてもカ・イ・カ・ン…今日もテツ・ビートが冴えわたる!

300vSHARAさんのリードにsun-goさんのバッキング、イキの合ったツイン・リード、ソロの掛け合い…「図太いギター・トーン」という共通項もあって、そのどの場面も聴きどころがテンコ盛りだ。

315
このコンビネーションからもうひとつ味わうべきもの…それはロックの歴史とともにギターを弾き続けるベテランだけが持つ濃密にして荘厳な空気感だ。

280

古い伊万里のように、時間だけが与えてくれる滋味や旨味のようなものと言えばよいのか、香気がただよっている。ワインで言えば「full body」というヤツ。
この得も言われぬ味わいは、ブルースのようなトラディショナル・ミュージックのギターのそれとは明らかに違うし、ましてや速弾き一辺倒のシュレッディングとは一線を画するものだ。
ロックは誕生から長い長い時を経て、今や新しい鑑賞法が確立されているのである。
それが生かされるのも最終的には曲のクォリティにかかっていることは論を俟たない。
曲がつまらないインスト・ミュージックほど辛いものはないものね。
mintmintsのレパートリーはSHARAさんのペンによるものだが、「甘辛」の妙と言うか、長い間ミッチリとロックを聴き続けていなければこういう曲は書けないだろう。
だから「温故知新」を叫ばずにはいられないのだ。

310v

mintmintsの詳しい情報はコチラ⇒mintmintsオフィシャルホームページ

320(一部敬称略 2014年11月24日 上野音横丁にて撮影)

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2015年1月 6日 (火)

THE GOOD-BYE アンコール・ツアー

改めまして、明けましておめでとうございます。
Marshall Blogをご愛読の皆様におかれましては、よきお正月をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
本日よりMarshall Blogを再開させて頂きます。
本年も相変わらずのご支援を賜り度く何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、Marshall Blogはコンサートやイベントのレポートを時系列に沿って掲載していることをご愛読の方々はすでにご存知だと思う。
もちろん告知のタイミングがらみでわずかの例外はあるものの、ほぼ完全に「時系列」と言っても差支えないであろう。

「去年の最初の記事は誰だったかいな?」…と、前年の最初の記事をひも解いてみると…コレが驚いたことに今日登場するバンドと同じだったのだ!
繰り返しになるが、掲載の順番は操作していない。
こんなこともあるのか~、めでたいな~、と驚きつつご登場頂くのはTHE GOOD-BYE。
時は2014年11月22日…コレもゾロ目ゾロ目でめでたいな…と。(まだ、しばらくは昨年のライブのレポートが続くだでね)
場所は超満員の東京フォーラムC。
客電が落ちて、紗幕の向こうに3人の姿が見えた瞬間からそうれはもう興奮状態の極致!

10今回もTHE GOOD-BYEの3人にサポート・キーボードが2人加わった編成。

20当然Marshallを背にして登場した曾我泰久。

30今回はJVM410Hのフル・スタック(三段積み)!

40vやっぱり大きいステージにはフル・スタックがよく似合う!そして、もちろんヤッチンにもよく似合う!

50さっき触れた去年最初の記事はTHE GOOD-BYEのデビュー30周年を記念したコンサートで、今回はそのアンコールという位置づけ。
チョットここで種明かしをしてしまうと、「年のはじめの記事が同じバンド」という冒頭のサプライズはそれほどビックリすることではなくて、公演日にカギがあるだけ。
昨年のTHE GOOD-BYEの東京フォーラム公演は11月17日。今回は11月22日。公演日が近かった。それで1年、巡り巡ってアップがちょうど同じタイミングになったというワケ。規則正しい生活のみが成せるワザだぜ。
だから今年の11月下旬にTHE GOOD-BYEがコンサートを開いて、順調にMarshall Blogが回転すれば来年の最初の記事もTHE GOOD-BYEになる可能性が高いのだ。

60オープニングは「祭り気分でTake a Chance」。

70ステージ最前まで歩み出て満員の観客に挨拶をするヤッチン。もちろん客席からは大歓声が上がる。

80続いて「Let's Get Together」。

80vオールディーズ調の「Dance x 3」。こういう曲はいいナァ。
イントロはDavid Bowieの「Let's Dance」風。チョット調べてみると、Bowieの「Let's Dance」は1983年4月。
一方、「Dance x 3」が「気まぐれOne Way Boy」とのカップリングでリリースされたのが同年9月なので符合する。
勘違いや思い違いかもしれないけど、こういうことを考えるのが面白いし、長いこと色々な音楽を聴いているモノののひとつの楽しみでもある。
95
また、先人へのリスペクトが強く感じられるような創作活動が好きだ。
以前ご本人とも話したことがあるが、ヤッチンのソロの諸作もそういった偉大な先達へのリスペクト感にあふれていて、音楽を聴いていてとても気持ちがいい。
今の若い人たちの大きな不幸のひとつは、海外に手本となる音楽が極端に少なくなっていることだと思う。

90vそして「にくめないのがニクイのさ」。
「♪愛する 愛して 愛したら」…野村さんが高校の古文の授業中にひらめいたという例の歌詞。
小林先生の授業かな~。
そう、私は野村さんと同じ高校の出身なのだ!
イヤ、コレがですね、ロック業界に何人か後輩がいたりして、それが発覚した時のうれしさは存外に大きいもんでしてね。
担任が一緒だったりすると、楽屋で盛り上がるッたらありゃしない!

100この曲もいいナァ。Bメロの「I Saw Her Standing There」感といいサビとエンディングの「She Loves You」感といいタマらんわ。
ツインのギター・ソロも完璧!

110vドラムは衛藤浩一。絶好調!衛藤さんのコーナーは中盤でタップリと。

105オープニングで切れ目なく4曲をプレイした後、MCを挟んで更にたたみかけるように演奏したのが「昨日まではFunny Boy」、「Misty Night」、「Don't Make me Blue」…

1_img_0095 …「摩訶WHO SEE議」。
MCでも触れていたが、こういう言葉遊び的な野村さんの歌詞がまたTHE GOOD-BYEの特徴だよね。
シナロケの「You May Dream」なんかもそうだけど、80年代に入ってロックの裾野が広がり、何となく簡単な英単語が身近になって、こうした横文字混じりの歌詞をよく見かけるようになった。
一方長い英単語は取り入れなれないね。
ちなみに絶対に日本語の歌詞に入ってこないであろう…と思われる最も長い英単語は、「pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis」という医学用語らしい。
でもこの単語よ~く見て、分解して考えればそれほど難しくはない。
いつかヤッチンの曲に出て来ることを期待している?
115
冒頭から8曲を演奏し、竜巻のように暴れまわった後は新曲コーナー。「新曲」と聴いただけで客席からは大歓声が!
MCではTHE GOOD-BYEの「初期~中期~後期」の解釈の説明があって、まずは「初期っぽい」という「だからヤメないで」。
軽快なロックンロール。

140v続いては「I Can BE」という「中期っぽい」作品。イギリス英語で「I can」が「アカン」聞こえるという言葉遊びがからんでいる。
地方によっては「can」はハッキリと「カン」と発音するからね。「just」が「ジュスト」、「somebody」が「ソンボディ」とハッキリカタカナ発音しているイギリス人もいる。
これまたノリのいい曲でいかにもTHE GOOD-BYE風?
150v
そしてバラードで「LOVE」という曲が披露された。
昨年のコンサートでは2014年に新アルバムの発表宣言があったが、残念ながら延期。今年の活動に思いっきりファンの耳目が集まっている。
130v
さて、ここでしばらくアコースティック・コ~ナ~!
ステージ中央にイスが3脚用意され、上手にヤッチン、下手に野村さん、そして中央にスネアドラムとシンバル類を携えた衛藤さんが配置につく。

160v「毎度!」…衛藤さんが前に出てきただけでにぎやかになるね!
190v
曲はもちろん「花のお江戸は華盛り」。
カズーの吹き方があーでもない、こーでもないで大爆笑。
180v
このコーナーも人気があって、「浮気なロンリー・ガール」や「You惑May惑」、「マージー・ビートで抱きしめたい」や「僕らの祈り」が演奏された。

170v<お正月お年玉画像>
ちなみにコレがリバプールのマージー川です。

1_rimg0335_4 そしてショウは終盤に突入。コレがまた7曲連続の気合の入りまくった演奏!
当然ノリノリのナンバーばっかりで固めてきた。

200東京公演の曲目を並べてみると…「Out of the Time」~「浪漫幻夢」~「やさしく溶かしてDon't You Know」~「Real Me」~「悲しきRadio Girl」と続いた。

210そして、ヤッチンのソロでもおなじみ「YES! YES!! YES!!!」。

220vタオルが宙を舞う!
みんな楽しソ~!

230演ってる方も楽しソ~!
240
衛藤さんも入魂のドラミングでTHE GOOD-BYEをドライブさせる!
215
最後に「赤いポルシェ~Takeoff」で本編をまとめ上げた。

250東京フォーラムCホールは3階席までビッシリ!その満員のお客さんが一斉に「アンコール」を叫び出す。

260vアンコールの1曲目は「Hong Kong Blues」。

270v「聖 YAH!」…

280…「Gaah x3」と演奏して締めくくった。
310v
THE GOOD-BYEミュージックをタップリと2時間半!会場のファンは大満足だったことだろう。Marshallも大活躍だ!

1_img_0307 …コレで終わりと思ったら、ダブル・アンコール!
曲は「ペパーミント・パテ telephone」。

2_img_0299 熱気ムンムン、楽しいロックンロール…サービス満点の充実したロック・エンターテインメントだった。
今年はニュー・アルバムを出して、また11月下旬にコンサートを開いて、来年のMarshall Blogの初っ端にお会いしましょう!…あ~、もう1年終わっちゃった!

3_img_0205_2曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒【soga21.com】

320(一部敬称略 2014年11月22日 東京フォーラム・ホールCにて撮影)

2014年12月27日 (土)

秋CANTA '14 秋の少食健康習慣TOUR~千秋楽 at 新宿BLAZE

イヤ~、マイッた、マイった…。去年はセキひとつ出さなかったのに、2~3日前から高熱出してウンウン唸りながら寝込んでしまった。
ここ数年、熱なんか出したことなかったのでツラかったのなんのって!
今朝から大分ラクになった。

ところで、Marshall Blogによくご登場頂いているバンドやミュージシャンのコンサート会場にカメラを持ってお邪魔すると、たくさんのお客さんに声をかけられる。
「見てますよ!」
「いつも見てますよ!」
「こないだ鼻クソほじってたでしょ?」
「立小便したらダメですよ!」
「歯磨いてますか?」
「ウォシュレット長時間は体に良くないですよ!」
「万引きしたらすぐにつかまりますよ!」
とか…。
まるで保護観察期間の仮釈放中の元凶悪犯はこんな感じなのか?という気分になるが…というのは真っ赤なウソ。
ご覧になって頂いているのは私が鼻クソをほじり散らかしているところではなく、Marshall Blogのこと。
こうした激励のお言葉頂戴するのは実にうれしいものだ。Marshall Blogをやっている甲斐を感じる。
そして、こうした読者の皆さんの温かいお声が「毎日更新」の大きな原動力になっていることは間違いない。
私、褒められると伸びるタイプですのでドンドン声をかけてくださいね。その代り、文句は一切お断わりね。文句がある時は読まなきゃいいんだから。
怒られるとビビっちゃって何もできなくなるタイプですのでよろしくお願いします。

それで、最近フト気が付いたのだが、お声をかけて頂く確率というか機会というか、はたまたチャンスというか、状況というか、そういったものがバンドによってパターンが異なることがわかってきた。
例えば、Marshall Blogへのアクセス数がものすごい数に上る割には誰にも声をかけられないバンドもいれば、そうでないケースもある。
その中で、強力にポジティブなバンドのひとつがCANTAだ。
会場に入る時、開演前、終演後、退場時、私を見かけるとたくさんの方々から「Marshall Blog楽しみにしていま~す!」と本当によくお声をかけてくださる。

そんな熱心なCANTAファンの皆さんのご期待は裏切るわけにはいかない!…と床から這い出して今コレを書いているのであ~る!
どうしても年内にこの秋のツアーの千秋楽をアップしたかったからね!
そして、この記事が2014年のMarshall Blog納めになる。

10ルーク篁

20vMASAKI

30v雷電湯澤

40vまずは機材関係から…。
今日のステージのようす。

45ルークさんのMarshall。

501959をヘッドに戴いたフル・スタックが2セット。

60v実際に鳴らしているのはソデに設置してある1959RR。キャビネットはMF400B。

70足元のようす。

80続いて雷電さん。

90NATALである。
NATALは「ナタール」と「タ」にアクセント置いて発音する。ハイ、言ってみて!
「ナタール」。

1965創業のイギリスの老舗パーカッション・ブランド。
それをMarshall社が買収し、数年前からドラム・キットを生産している。
おかげさまで、Marshall Blogに登場してから1年チョット…多くの方からのご支持を頂戴し、自分でも信じられないぐらいのスピードで知名度がアップしている。
皆さん、ありがとうございます!

100雷電さんのキットは10"、12"、16"、22"のアッシュでフィニッシュはグロス・ブラック。
「音がいい。自分の技術で楽器をコントロールしやすい」と大好評をいただき、先のデーモン閣下と今回のCANTAの秋のツアーで全面的にご使用頂いた。

110それとすごくうれしかったのは雷電さんのこのお言葉…
「N-A-T-A-L…コレ、ロゴがすっげぇカッコいいんだよね~」
あ、ありがとうございます!同感ですッ!

120v…ということでステージ中央から下手をMarshall一家で占めさせて頂いたのが今回のCANTAのツアーなのだ!

130CANTAファンなら間違いなく全員の方にチェックして頂いていると信じているが、このツアー、初日の柏の公演もMarshall Blogでレポートさせて頂いている。
そして、今日が千秋楽。もちろん会場は超満員!
前回のレポートではネタバレを避けるために一切曲目を記さなかったので今回は遠慮くなくセットリストに沿ってレポ―トしましょうね。

140オープニングは「Feel Your Light」。

150力強いオープニングでまずはひと盛り上がり。

160vどのバンドも千秋楽になると演奏も完全にこなれて最高潮に達するケースが多いが、CANTAも同様。

180v
3人が「吸ったり、吐いたり」、本当に呼吸も合わせているかのようなコンビネーションを見せてくれる。

190
続けて「愛という名の下に」。

170vサード・アルバムのタイトルがスラっと出て来なくてお客さんに助けてもらう…という子芝居つきで「Fly!」。

200vルークさん、ギターをTriumph Vに変えて「Love Drives me Crazy」。

205ルークさんのギターの音が好きだ。とにかく昔聴いたMarshallの音がするからだ。

210特にこのVを弾いた時の音!
実にきれいに枯れた中域が張り出していて、ハッキリと聞こえてくるピッキングひとつひとつの音がいかにも「エレクトリック・ギター」を感じさせてくれる。

220v続けて「No, No, No, Yeah, Yeah, Yeah!」。
コレはちょっとCANTAっぽくない感じがしてまた楽しいね。

230v自らのNATAL評を証明するかのような雷電さんの緩急自在なドラミングがまた素晴らしい!

240シットリと「あなたに」…。

245vここはお客さん全員、いつも「シーン」と聴き入っちゃう。

250vルークさんの振りが印象的な「Fantasize」。

270

ナゼかはわからないんだけど、私にとってこの「Fantasize」と「HEAVEN'S WAITING」ってモノすごくCANTAのイメージを感じるんだよね。歌詞といい、メロディといい、演奏といい…。
自分だけのCANTAの代表曲なのだ。それがまた不思議と『My Generator』に入ってる。

260「Dry & Heavy Blues」では10ホール・ハーモニカをプレイ。

265今日も絶好調のMASAKIさん。思う存分テクニックを駆使したダイナミックなベース・プレイは見ていて快感そのもの!

275v自身が主宰する「東上線の会」を終えたばかりだという。昔一度拝見したけど、アレ、おもしろかったナァ。MASAKIさんの「ひとりハチャトゥリアン」というのにはハラがよじれるほど笑った。
…ということで、プレイだけでなく今日もMC最高!
宅配便のネタで大爆笑を誘った。面白かったネ。

2_img_0253 ショウは後半に突入して「1400km/h」。

280v時速1400kmのドライビング・チューン。

290v圧倒的な疾走感で会場は興奮のるつぼと化す!

300v続けて「Tonight3」。
200v_2

ヤカン・プレイは欠かせない。

330もちろん叩き手の良さによるものだが、NATAL、いい音だな~!

340vオオ~ッと、ここでサプライズ!

341vステージ下手から登場したのはバースデイ・ケーキ。

34211月21日が雷電さんのお誕生日…私と1日違いだ!そして、雷電さん、SHOW-YAのsun-goさんと同じ誕生日!

343景気よく「フ~」か~ら~の~

344いちごツマミ喰い!

344_2おめでたい儀式が終わっての本編最後の曲は「月とチャリとGuitar」。
本編12曲。これぐらいでいいのよ。
もうチョット聴きたいぐらいがいいの。サブ・タイトルにもあるでしょ、「少なめが調度いいよね!」って!アンコールもあるだろうし!

350v…で、ホラ、アンコール!
勝手に私のお待ちかね「HEAVEN'S WAITING」。何ともサビのメロディが印象的なのだ。

360次は皆さんがお待ちかねだったのでは?

380
タオル回しの「春の嵐」!

370vそして、アンコール3曲目は「オルタナ」。

390v一番最後はスゴかった!

395男性客を大勢ステージに上げての大合唱!「ア・ソング・フォー・ジ・アダルト」。
代わる代わるマイクを手にしてみんな元気よく歌ってくれた。CANTAも以前に比べて男性客が増えたかな?

チョット関係ないけどひとこと…最近、アメリカで騒ぎになった『The Interview』とかいうコメディがあるでしょ?アレ、邦題頼むから「ジ・インタビュー」にしてもらいたいんだよね~。

400そして、いつも通りルークさんは客席へ。

410続いて雷電さんたちも!
ペッチンペッチン頭を叩かれている左の人はベーシストの大桃俊樹さん。
最近は閣下のベンドで雷電さんと一緒にプレイされていた。

420一見ステージのようだが、ルークさん達がたっているのはミキサー卓の前!お客さんは全員後ろを向いている。

430そして、ステージに戻り、いつものカキ回し大会!

440イヤ~今日も色々盛りだくさんの楽しいステージでした。
来年も企画が盛りだくさんでCANTAの動きがますます楽しみだ!

450CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA official web site

1_img_0139NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年11月16日新宿BLAZEにて撮影)

***** お 知 ら せ *****
1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

B_original

そして、その日本語版がついに出来した!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
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なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

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<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

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アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税

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2014年12月25日 (木)

Guitar Show 2014~三宅庸介&足立祐二

いよいよ2014年も残すところ1週間。
年越しそばですよ。
ホントに今年も早かった。
今年も変則的な更新はあったにせよ、Marshall Blog毎日更新は何とか完遂できそうだ。
それもこれも、ご協力頂けるミュージシャンやその関係者の方々、そしてご愛読頂いている読者の皆様のおかげと感謝しております。
あんまり書くと年内の最終回で書くことがなくなっちゃうのでここでストップさせてもらうが、今年もずいぶんいろんな方々にご登場頂いた。
その中で、登場回数が高いグループに入って頂いているギタリストが三宅庸介さんだ。すなわちStrange Beautiful & Loud。
今日のレポートは11月下旬の三宅さんのステージ。
この後、三宅さんは年内はもう一度ギグを行っているが年内のMarshall Blogへのご登場はコレが最後となる。
今回は、足立YOU祐二さんのトリオを迎えてのダブル・ヘッドライナーという企画。(「ツーマン」とか「スリーマン」という言葉はとても恥ずかしい日本製英語ですから使わないようにしましょう)
10
2014年は三宅さんにとってもきっと重要な年になったに違いない。

20v

それは4月に渾身のセカンド・アルバム『Orchestral Supreme』をリリースしたからだ。
ファースト・アルバムの方法論を推し進め、一段と研ぎ澄まされた楽器の音で奏でられる孤高の世界。ジャケットもいい!(しつこいか?)
MarshallとNATALサウンドがテンコ盛り。

30cd

もし…もしですよ、レコード会社が完全に採算やらヒット性を度外視して、スタイルを問わず、ギタリストに自由に音源を作らせたらどういう音楽が出揃うだろう。
内容はミュージシャンのワガママし放題。スタジオ使い放題。人材使い放題。
しっかりとした演奏技術を持っていることだけが条件。
速弾き作品ばっかりになちゃうかな?
そこで思うのが、そうした時に三宅さんが追及しているような音楽が果たして出て来るであろうか?ということだ。
言い換えればオリジリティに満ちた音楽。
もちろん三宅さんの他にもそうした自分だけの音楽性で勝負をしているミュージシャンやバンドはたくさんいることだろう。
私はね、そういう人たちやバンドを応援したいんですよ。さもないと日本のロックは絶滅するよ、ホントに。
もちろん純なるMarshallプレイヤーということもあるけどね。

良識を持ってキチンと歴史を勉強し、経験を積んでいるプロ・ミュージシャンや業界関係者、音楽愛好家の方々と話をしていると、とにかく世の中の音楽がドンドンつまらなくなっているということでいつでも意見の一致をみる。これがホントの「世界の終わり」。
マァ、何をどうやってもうあのロックの黄金時代へ戻ることはできないことがわかっているだけに、『Orchestral Supreme』のような作品は砂漠のダイアモンドのように見えるのだ。ジャケットもいいし…。

40三宅庸介

50v山本征史

60金光健司

70今日の三宅さん、1959SLPと1960AXだ。

80v1959で育った世代の人だからね、前々から1959で弾くとSBLの音がどうなるかと考えていたんだけど…スゴかった。

90征史さんはいつもの1992SUPER BASS。

95vKKはNATAL。
NATALは「ナタール」と読みます。「タ」にアクセント。「ナタル」でも「ネイタル」でもありませんのでよろしく。

100今日はバーチのキットだ。

110v1曲目は景気よく「Virtue」。

120ドワ~、1959SLPから横殴りで飛び出してくるピュアなMarshallトーン!

130vその怒涛のサウンドに全く引けを取ることのないリズム隊!

140ドラムのフィルで入る2曲目は…

150『Orchestral Supreme』から人気の「murt'n akush」。

160このエキゾチックなテーマはいつ聴いてもカッコいい。初演時の衝撃は今も忘れない。5/4拍子に何の違和感も感じられない。お客さんに大ウケだったもんね。
170v
そしてワルツ、「Bloom」。このバンドは存外にワルツが多い。
210

続いて「mani」。これもハードなワルツ。

200

三笑亭可楽のようぬい味わい深い語り口で、三代目桂三木助のようにイキにベース・ラインを紡ぐ征史さん。
220
ちなみに三代目桂三木助(自殺した三木助のお父さん)は本名を「小林七郎」といって、ホンモノの博徒だった。鉄火場では「隼の七」と呼ばれていたそうだ。メッチャかっこよくね?
同じ賭博でも今のカジノなんかとは雲泥の差だよ。本当に日本の文化はこの先どうなっちゃうんだ?

180v感情を爆発させるKK。なんともドラマチックなドラミングだ。それを一身に受けるNATAL!何たる音楽的なコンビネーション!

190v「Petal」。これもいかにも三宅さんらしいメロディを持った曲。自分でも気に入っているとか。

230v

イヤ~、それにしてもスゲェな…1959は!70年代はみんなこれだったんだから!うまくなきゃ到底使えなかった。やっぱり「ロック・ギターの音色」そのものなんだよね。
だからこそ歴史に名を刻み、歴史を作り続けている。1959がまたロックのステージの主役になる時代が来ることを祈っている。それこそが「ロックの再興」だからだ。
ちなみに『アンプ大名鑑[Marshall編]』の監修の仕事をしていて一番大変だったのは1959のところだった。

240そして、「Ring」。奇跡のギター・リフ。まさに炎だ。そしてあなたにここにいて欲しい!

1_img_0205 中間のベースとドラムのキメはいつ聴いてもスリリング。
1_img_0254わかっちゃいるけどいつも鳥肌!

3_img_0179 最後は「if」。
SBLのテーマ曲的な存在?
三宅さんのこの熱演ぶり!きっと1959がこうさせたに違いない。

250_2三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Yosuke Miyake's Strange, beautiful & Loud

260v続いて登場したトリオは足立YOU祐二率いる「丸ノ内線の会」。
ベースのMASAKIさんが「東上線の会」っていうのをやってたけど、丸ノ内線も現れた。
丸ノ内線は銀座線に次いで2番目に古い東京の地下鉄路線。あの面妖なU字路線は軍の物資を運ぶための地下路だったとか…。
以前、東京になじみのない人に「新宿から池袋に行くにはどうするのが便利?」と訊かれて、「あ、それなら丸の内線ね。1本で行けるわよ!」と教えた人がいた。オイオイ、山手線を使いなさいってば!

270v今日のYOUさんはJCM900 4100。

280v独特なんだよね~、YOUさんのMarshallの音。YOUさんが一体どうやって音を作っているのかと思って、三宅さんが観察したところ、プラグ・インした瞬間からもうYOUさんの音になっていたという。

290また、曲が独特なんだよね~。ポップな部分とまるで火曜サスペンスで出て来そうなスリリングな部分が絶妙なバランスで混じりあっている。そこがタマらんのよ!

300v「どっかで聴いたがことあるような…」と思わせておいて、思い切り意表を突いてくる。これがYOUさんミュージックの快感。

310それにしてもなんて端正にギターを弾く人なんだろう。すべての音や動きが計算されつくしていて、見ていて「完璧」という言葉しか思い浮かばない。

足立祐二の詳しい情報はコチラ⇒You's Alien blog

320vアンコールは三宅さんが加わっての「Little Wing」。今年は、三宅さん、「Little Wing」のあたり年だったな~。

330ソロリソロリとギター・バトルに突入する。

340トリッキーなフレーズを連発するYOUさん!

345vスロー・テンポの曲なのに、どこからともなく、ものすごい熱気が押し寄せて来る。

350ややブルージーなフレーズを次々に繰り出す三宅さん。

355v

ふたりとも捨てフレーズのない濃密な演奏だった!

360皆さんには2015年も独自路線を突っ走ってもらいたいと願ってやまない。

370<おまけ>
チョット、これ見て!
いつも三宅さんのライブにお越し頂いているファンの女性の右手の薬指!「Marshall」だぜ!
ネイリストの方によると、最後の「l(エル)」ふたつが難しかったそう。
どうもありがとう!

380NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年11月21日高円寺SHOWBOATにて撮影)

***** お 知 ら せ *****
1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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そして、その日本語版がついに出来した!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

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ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

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アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
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体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
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2014年12月24日 (水)

杉本篤彦 Plays Wes Montgomery

クリスマス・イブか…。
テレビなんかを見ていると、ここ数年クリスマスに関する行事もものすごく縮退した感じがするんだけど…。以前はもっともっと大騒ぎしていたような気がする。
それじゃ静かに聖夜を過ごそうってんで、今日のMarshall Blogはジャズの話しでもしようか。
もちろんMarshallがらみ。
メタル一辺倒のシュレッダーの皆さんもWes Montgomeryの名前を聞いたことがあると思う。
ウェス・モンゴメリー…「モントゴメリー」ではない。
ジャズ・ギターの大巨人である。
「大巨人」といっても何かトンデモナイ奏法を発明したとかいうことではなく、すさまじいまでのテクニックと極端にデカい音楽的スケール、何とも味わい深い音色で、ジャズの世界では日陰者の「ギター」をいう楽器をサックスやトランペットと対等に渡り合える主役楽器に高めた「偉大なギターのイノヴェーター」ということになるのだろう。
ま、Wesの説明をしているとキリがないので、興味のある人は各自お調べいただきたい。

一般的にWesの愛器はGinson L-5CES。後年シグネチャー・モデルもリリースされている。
アンプはFenderの他にStandelというトランジスタ・アンプを愛用していた。
Wesはピックを使わず親指でピッキングしてたため、音の立ち上がりの速さを稼ぐために故意にトランジスタ・アンプを使っていたと私は見ているのだが、どうだろうか?
数年前、アメリカのMarshallのディストリビューターの副社長が私に興奮して話しかけてきたことがあった。この人はジャズ・ギタリストで、私がジャズを好きなのを知っている。
「シゲ!Standelを手に入れたぞ!しかも、●●ドルでゲットしたんだ!」
●●が結構な値段だったやに記憶している。
Standelは50~60年代のアメリカのスタジオ・ミュージシャンがこぞって愛用したブランドで、そのプレイヤーのリストを見ると、Merle Travis, Chet Atkins, Hank Garland, Buddie Emmons,そしてWes Montgomery。
要するにクリーン狙いですな…といってもまだ「ディストーション」を使う音楽がなかた時代の話しだからね。
反対に考えると、いかに「Marshallがロックを変えた」ということがわかるというものだ。
ところが、このStandelというブランドはなかなかの発明家で、ナント、世界で初めて「Piggy Back」を発売したというのだ。すなわち、アンプとキャビネットが別々になった我々で言うところの「スタック」である。
この他にも、世界で初めてギター・アンプのコントロールに「Treble」と「Bass」を分けて搭載したのもこの会社。さらにクローズド・バックのキャビを開発したのもこの会社らしい。ホンマかいな?

…とWesのアンプがわかったところで今日の主役に登場して頂こう。
もうMarshall Blogではおなじみの杉本篤彦だ。
杉本さんは1996年に『Club Montgomery』というWesのカバー・アルバムをリリースしているほどのWesファンだ。
S_img_0070
お相手はベースの江上友彦
S_img_0103
場所は池袋。
今日のレポートは「MONTGOMERY LAND」というドンズバの名前のジャズ・バーだ。

1_wm1マスターによれば、Wesの名ライブ・アルバムにちなんで「Full House」という店名にしようと思ったが、すでに同じ名前の店があった。
それでは、Wes Montgomeryにちなんだ他にゼッタイない名前を付けよう…ということで「MONTGOMERY LAND」と名付けたそうだ。
「Montgomeryland」はBuddy、Monkという兄弟と組んだThe Montgomery Brothersの1958年のアルバムのタイトルだ。
ま、こんな名前の店、他にあるワケないよね。
店内にはこんな肖像画も…『Boss Guitar』ですな。

S_img_0080ジャズ・バーにはつきものの高級オーディオ機器もバッチリ完備。McIntoshとJBLが中心のセット。
いつかは家にいいオーディオ・セットを据えて音楽三昧したいよな~。でも、本気でやるとなると、オーディオにかかるコストは楽器とひとケタ違うでね。
200Vの電気引き込んだりしてね。
そうそう、200Vで思い出したんだけど、横浜の元町の端っこにある「DON」というクレープ屋さん。学生の頃、今の家内(当時はいわゆる彼女)と元町でデートをすると、よくこの「DON」でクレープを買って食べた。30年以上前の話し。
で、その時のオジちゃんがいまだにクレープを焼いていて、先日EARTHSHAKERの取材に行った時に、ひっさしぶりに元町に寄って、家内とこのクレープ屋さんを訪れた。
「あっら~、そうですか~」なんて話から始まって、「元町もスッカリ変わってしまいましてね~。あんなにあった元町ならではのブランドがメッキリ減って、チェーン店ばっかりになってしまい、おもしろくもなんともないですよ!」とこぼしていた。
「しかし、30年以上もクレープを焼いていると、やっぱりその丸い鉄板も摩耗でダメになるでしょ?何代目かなんですか?」なんて訊いてみると、竹トンボみたいな道具でクルクル生地を伸ばしているぐらいでは、あの鉄板はまったくダメージがないらしい。
30年以上前と同じ鉄板なのだそうだ。ただ、アレを温めるヒーターとかスイッチ類がダメになってしまうので何度も交換したそうだ。
そこで驚いたのが、「ウチもね~、電力200V引いてるんですよ~」とそのオジちゃんが言うではないの!
「え~、クレープって200Vで焼いてるのかよ~」とビックリ。
イギリスの電気湯沸かし器よろしく、熱効率が100Vより断然良いのだそうだ。なんでもノウハウがあるもんですナァ。
…コレが言いたかっただけ。
ああ、あんまり身体の調子が良くないのに「クレープの200V」でだいぶエネルギーを消耗してしまった。

1_mc2 杉本さんもベースとのデュオでWesの曲ばかりを演奏するのは初めてのこと。
オープニングは、先にも出た名ライブ盤『Full House』から。
ジャケットがまたカッコいい!さすがBlue Note、Prestigeと並ぶ三大ジャズ・レーベル。これを見ながら演奏を聴けば、ギタリストなら誰しもL-5のナチュラルが欲しくなるというもの。
ロック一辺倒のギタリストには、このアルバムに収録されているDizzy Gillespie作のブルース、「Blue'n' Boogie」を是非聴いてもらいたい。さっき記した「すさまじいまでのテクニックと極端にデカい音楽的スケール」という意味がわかると思う。

Fh_2 杉本さんが選んだのは、Wes作のタイトル・チューンの「Full House」。これもカッコいい曲だ。
そう、Wesは数多くの名曲も作っているのだ。

S_img_0051 葉山のジャズ・フェスティバルそうる透・和佐田達彦とのトリオ、SWSでもレポートした通り、杉本さんは大のMarshall好き。
かつては第三世代のMGを愛用されていた。

S_img_0006 最近はJVMのコンボ。JVM215C。
さすがにチャンネル/モードはCLEAN/GREEN。もっともクリーンなサウンド。
杉本さんはMarshallのクリーンの魅力をよ~くご存じで、独特の奏法ともマッチして素晴らしい音を出してくれる。
Marshallのクリーンってスゴイ好き。

S_img_0052続いて「Mr.Walker」。
これはギター・ジャズ・アルバムの金字塔『The Incredible Jazz Guitar』からの1曲。

Ijg R&Bとかソウルっぽい音楽がハマる杉本さん。こうしたラテン調の曲もバッチリだ。
このアルバム、さすがに名盤中の名盤といわれるだけあって、やっぱり何回聴いても聴き飽きることがない。
でもね、このアルバムで一番好きな個所は1曲目の「Airegin」のTommy Flanaganのピアノ・ソロで2コーラス目に入る直前の4小節。いつも悶絶してしまう。
ちなみにこの「Airegin」はテナー・サックスの巨人、Sonny Rollinsのオリジナル。「Airegin」を反対から読むと「Nigeria(ナイジェリア)」になる。

S_img_0009_2 Gershwinの「Fascinating Rhythm」を引用する江上さん。右手の力が強いのか、弦高が低いのか、E弦が指板にバッチンバッチン当たる音がカッコいい!
ちなみにこの「Fascinating Rhythm」はDeep Purpleの「Burn」のリフの元になったと言われている…私はそうは思わないけどな~。

S_img_0016 再び『The Incredible Jazz Guitar』から「Four on Six」。これもWes作の有名曲。原曲がGeorge Gershwinの「Summertime」。
杉本さんの解説によると、この曲のタイトルは「6本の弦の上の4本の指」という意味なのだそうだ。
もしこれがDjangoなら「Two on Six」になる!

S_img_0035 以前、あのLenny Whiteが日本を代表するジャズ・ギタリストとこの曲で共演するのを観たことがある。
この曲はWesのオリジナル作品の中でもかなり有名かつ人気のある曲で、テーマにガッツリと大きなキメが入っているのだが、Lennyは全くそれを知らないで、ほとんどそのキメを無視してチンチキチンチキとレガートだけでテーマをやり過ごしていた。
Lennyといえば、Retuen to Foreverの『Hymn of the Seventh Galaxy』の頃、アメリカではドラム界のトップに君臨したと言われている人。そんな人がそんなだったんですよ!
ガンとしてキメなかったのは立派と言えば立派!Wesがキライだったんだりして!

ズ~と有名な5度のリフをでベースソロのバッキングをする杉本さんもカッコよかったが、ここは二人のスリリングな4バースが大きな見所だった。

S_img_0022『A Day in the Life』から「Angel」。Jimi Hendrixのアレではない。ブルージーなテーマを持つイージーリスニング編。
杉本さんお得意のダブル・オクターブが炸裂!
そこから素晴らしいコード・ソロへとなだれ込んだ。

S_img_0061 続いても人気曲。『Goin' Out of my Head』から「Nptown Blues」。ビッグ・バンドを従えて颯爽とソロをキメまくるWesが快感なのだが…

Goh こっちの方がカッコいい。(杉本さん、ごめんなさい!)Oscar PetersonのMPS盤、『Hello Herbie』。ギターはHerb Ellis。
ブレーキが効かなくなった大型トラックが山道の下り坂を全速力で走り抜けるようなドライブ感があまりにもすさまじい!
「Exactly Like You」という対照的な2曲目にも注目して欲しい。このHerb Ellisのバッキング。ジャズ・ギターを勉強している人なら必ずや聴いているであろう「4つ切り」の名演。1小節にたった4回しか弾かないのに、これをマスターするのは至難のワザ。
1小節に何百個の音符を詰め込むシュレッディングを習得するのも相当な鍛錬が必要だが、恐らく、カッコよくこの「4つ切り」を弾けるようになる方がそれより難しく、マスターするのに時間がかかるのではなかろうか?

Hh 前半はやや不思議な音使いで、後半はグイグイとブルース・フィーリング満点のフレーズをブチ込む。
杉本さんのソロは、シングル・ノート・ソロ、オクターブ・ソロ、コード・ソロと展開させていく。もちろんWesの手法そのものだ。

S_img_0092スゴかったのはコード・ソロ!
ザックザック弾きまくる杉本さんのコードの連発にピタリとつけるJVM。メチャクチャ音がいいのに加えて、押し出し感がハンパじゃない!
コードのひとつひとつの音がハッキリと、かつ伸びやかに飛び出してくる。
もちろんこれは杉本さんに「腕」によるものだが、やっぱりJVM…いいナァ。

S_img_0056 休憩をはさんで、第二部のオープニングは「Road Song」。ギター・ジャズの分野においてはPat Martinoの名演もよく知られている。
もともとは「O.G.D.」というタイトルだった。「O.G.D.」とは「Organ, Guitat & Drum」の略と言われている。
ここでも杉本さんはシングル・ノート・ソロ→オクターブ・ソロ→コード・ソロと展開し、熱っぽく名曲を仕上げる。

S_img_0046 続いて『Su Much Guitar!』の1曲目、「Twisted Blues」。
コレはあんまり聴かないナァ…と、CDを棚から出して来て聴いてみると…いいナァ。
こうして聴いてみると、ずいぶんWesも指グセで弾いていることがわかる。ヨソで聴いたフレーズがゴロゴロ出て来る。
この「Twisted Blues」という曲、今まで気にしたことがなかったのだが、コード進行が異常に難しく、ジャズ界の重鎮ベーシストがソロを断った…という逸話が残っているらしい。

3_smg …なんてことを全く感じさせないプレイ。

S_img_0084 ソロできっと何かのフレーズを引用してくれる江上さん。ここではMilesの「Jean Pierre」。
他の曲では「Rhythm-a-Ning」やら「Blue Bossa」やら元ネタを探すのも楽しい。
江上さんも元はEDENの「Higway Man」を使っていたとのこと。

S_img_0034 2曲続けてA&M時代からの1曲。いかにも杉本さんの選曲らしい。
まずは『Down Here on the Ground』から「Up and at It」。
これまたブルージーな8ビート・チューン。ゴリンゴリンのオクターブが冴えわたる!

S_img_0059 続けて『A Day in the Life』から一発屋Percy Sledgeの「When a Man Loves a Woman」。
ここはリバーブをシッカリと聴かせて鈴を鳴らすような音で弾いてくれた。もちろんJVM内蔵のデジタル・ディレイだ。ん~、いい音!
S_img_0072

これがアルバム『A Day in the Life』。第一部に演奏した「Angel」もこのアルバムに収録されており、もちろんThe Beatlesの「A Day in the Life」も演奏している。
ところで、この「A Day in the Life」が収録されている『Sergent Pappers~』がアメリカで発売されたのが1967年6月2日。
そして、このWesの「A Day in the Life」が録音されたのが4日後の6月6日のことだったそうだ。
この一連のCTIの作品はDon Seveskyらの大仰なオーケストラ・アレンジがされていることでよく知られているが、この曲も同様。
その大仰なアレンジがたった4日で果たして仕上げられたのか…という「?」がこの録音にある。
どうも、これはプロデューサーのCreed Taylorが裏で手を回して『Sergent Pappers~』を発売前にゲットしていたという話しが残っているらしい。
このアレンジを聴いて感動しまくったPaulは、未発表だった「Let It Be」をCreed Taylorに「もう、好きにしちゃって!」と寄贈したのだとか…ホンマかいな!という名盤だ。私は滅多に聴かないけど…。

Dil_2最後は『The Wes Montgomery』収録の「Jingles」。込み入ったテーマを持つ曲。

S_img_0126これも杉本さんの歌心を満載したソウルフルなソロが素晴らしかった。

S_img_0078杉本さんとMarshall…ジャズ・ギターの黄金コンビですナァ。
ひとりでも多くの人にこの温かくもスリリングな演奏と図太く美しいギター・サウンドを聴いてもらいたいと思う。

杉本篤彦の詳しい情報はコチラ⇒杉本篤彦オフィシャルブログ

S_img_0059_2杉本さんのパフォーマンスを土台に簡単なWes Mongomeryのガイドをしたつもりだったが、ロック・ギタリストの皆さん、いかがだだっただろうか?
Marshallのクリーン、いいよ~。

S_img_0124(一部敬称略 2014年11月14日 池袋MONTGOMERY LANDにて撮影)

***** お 知 ら せ *****
1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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そして、その日本語版がついに出来した!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

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<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

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アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税

コチラでお買い求めになれます⇒amazon

2014年12月22日 (月)

BATTLE OF FORCE 2014 <後編> MARINO&MEDUSA

『BATTLE OF FORCE 2014』の後編。
今日のトップ・バッターは、当日実際には2番目にステージに上がったMEDUSAから。

MEDUSAは1983年結成。1991年に活動を休止したが、紆余曲折を経て2010年に活動を再開した。

10_3この種のロックでは異例のツイン・ボーカル。
同性のマルチ・ボーカル・スタイルですぐに頭が浮かぶのはThree Dog Nightかクリスタル・キングか…。一時のThe MothersもFlo & Eddie、すなわちMark VolmanとHoword Kaylanを擁して独特の音楽世界を構築した。
つまり、バンドの最大の個性である「声」の幅を広げることによってサウンドの可能性を格段に高めることができるのだ。

20_2MEDUSAの中心人物、ドラムの河合正嗣。
ドワッ!ナント片手!

40v河合さんは不運にもこのコンサートの数日前に左手を骨折してしまった。
しかし!その逆境をモノともせずステージに上がったのだ!

50_2これぞ名人芸。目をつぶっていれば何にもわからん。何の不自由も感じられない。
よくスティックが折れてしまったり、誤って落してしまい片手で数小節を乗り切るドラマーを見かけるが、河合さん、ステージを通してそれだからね。
気迫もすさまじい!

70v

…かと思うと結構余裕で楽しそう!素晴らしいドラミングだった。
後でお訊きしたところ、身体のバランスを保つのにご苦労なさったそう…。
NATALを初めてお試し頂いてお気に召して頂いた。
河合さんは以前からNATALのことをとてもお気になすっていて、リハーサルでチューニングして鳴らしたら一発でハマってしまったとか。
演奏後もプロのドラマー仲間からも「メチャクチャよかったよ!」と好評だったそうだ。
大層お気に召して頂いてとてもうれしかった!
今度は両手でゼヒ!

60MEDUSAの詳しい情報はコチラ⇒MEDUSA Offisical Web Site

80_2そして、いよいよトリが登場!MARINO!

90吉田"LEO"隆

100v大谷"RAVEN"令文

120v鎌田"Mr.KAMADA"学

130v板倉"JUN"淳

140待ってました!…とばかりの大歓声!
土石流のように飛び出してくるハードなサウンドは「Midnight Believer」。

150令文さんの背後にはいつものMarshall。
180
やっぱり令文さんには1959。これが業界スタンダード。

170v続いて「Roll to Death」。

190v矢継ぎ早に「Break」。

160v
ドラムのイントロから「Shake Down」。
「♪Shake, Shake down」のくだりはもちろん大合唱だ。
210v
ファスト・チューンの連続にこの日の演奏にかける4人の限りなく高いテンションを感じざるを得ない。

200vまだまだ続く、HT(ハイ・テンション)ナンバーは「約束の丘」。

250

イヤ~、スゴイ!汗、汗、汗!そして轟音に次ぐ轟音!

240v

やっぱりロックはこうでなきゃいけネェぜ!…と言いたくなる見本のようなパフォーマンスだ!

220v「Station」~「Dancing in the Moonlight」。

230執拗に観客をあおる令文さん。お客さんもとめどなく盛り上がってしまう。

235MARINOのステージも終盤に差し掛かる。

235vメロディアスなソロが炸裂する「Far Away」。しっかし、いい音だにゃ~。ま、Marshallの正面のお客さんは1週間ぐらい耳から「キーン」が抜けないだろうけど…。

260「From all of us, to all of you」。

280vそして本編最後は「Impact」。

320

ひと口に「30年」といっても、人それぞれ、長い人もいればアッと言う間の人もいることだろう。果たしてロックはどうだったか…。
このMARINOの演奏を聴いていると、30年前が「昨日」のことで、でロックはナニも変わっていないような気がする。
しかし、鹿鳴館の外へ出るとそれが間違いであることを自覚せねばならない。
30年前が「昨日」であるかのように感じるのは「願い」であり、現実的に巷間のロックはそれとはとんでもなく遠いところへ来てしまった。

285

いつか令文さんのギターはサウンドだけでなく、ロックの黄金時代の空気をにヒネリ出してくれる…と書いたことがあった。
前回ご登場頂いた中間さんにしてもそうなのだが、こういう人たちは一種の「歩くタイムマシーン」だね。
いつでもあの「ロック」が「ロック」だった時代に連れて行ってくれる。
ここで言うロックとは野太いボーカルの声、ギター・リフとソロ、へヴィなリズム隊…これらを擁する音楽のことだ。
そして、このロックは不滅だ。なぜならオリジナルのロックの血統を正しく受け継いでいるからだ。

290v最後に大暴れする令文さん。もちろんお客さんの目は令文さんにクギ付けだ。
300v
アンコールは「Rising」と「犬も歩けば…」。
310
それにしてもすさまじいステージだった。「30年の時の流れ」なんて関係ないね!
ロックここにあり…この日出演したすべてのバンドが永久に活動してくれることを願っている!

330MARINOの詳しい情報はコチラ⇒MARINO公式サイト

令文さんは年明け10日に開催される『ROCK'NROLL RESEARCH』と銘打ったMarshallプレイヤーがゾロリと登場するイベントに出演する。お見逃しなく!

Gb 大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ

340vNATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年11月2日目黒鹿鳴館にて撮影)

***** お 知 ら せ *****
1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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2014年12月19日 (金)

BATTLE OF FORCE 2014 <前編> HURRY SCUARY&QUORUM

今から30年以上前、1982年の話し。
当時、LOUDNESSやBOW WOW、子供ばんど、カルメン・マキ&5X等、ハードでへヴィなロックが市民権を得、今までにない盛り上がりを見せていた。
1982年10月24日、新宿ロフトにMARINOと44 MAGNUMが出演した。それは『関西へヴィメタル東京殴り込みギグ』と銘打ったイベントで、関西で活躍しているへヴィ・メタル・バンドを紹介するのが目的だった。この前日と前々日にはEARTHSHAKERが2日連続で新宿ロフトに出演していた。
このイベントが大成功し、その流れで1984年、関西へヴィ・メタルの歴史的名盤といわれている『Battle of Metal』や『Heavy Metal Force』というアルバムが制作された。
今日レポートするのは、これらのアルバムの30周年を記念して催されたジャパニーズ・メタルの一夜『BATTLE OF FORCE 2014』だ。

冒頭、音楽評論家の大野祥之氏がステージ上に上がり、このコンサートに素敵な解説を付け加えてくれた。
なぜなら、『関西へヴィメタル東京殴り込みギグ』の企画を新宿ロフトに持ち込み、ブームに火をつけた人こそ大野さんだったのだから…。
30年前のことをまるで昨日のことのように話す大野さん。いい時代だった。
会場は超満員。
あの当時の熱気をそのままお客さんが持ち帰ってくれたかのようだ。

05このコンサートは東京と大阪で開催され、それぞれにオープニング・アクトが登場した。

10_2東京公演はおなじみQUORUM。

20浪岡真太郎

30v北川遊太

40v盆子原幸人

50石川達也

60v有り体に書けば「大先輩バンドに混ざって本格的なパフォーマンスを展開してオープニング・アクトの重責を見事に果たした」…とかなんとかなるんだろう。

80もちろんそのことに間違いはないのだが、育った環境がまったく異なる若者が30年の時を経て、同じ音楽の土俵に上がっていることを感慨深く思うのだ。

90v逆に言うと、30~40年前はみんなこんな感じだったんだけどね…。
でも、QUORUMにチープなレトロ感がないのは、やはろ70年代洋楽、つまりハード・ロックの芯にガッツリ喰いついているからだろう。
140v
今日も冴えわたる遊太くんのギター!
110v
もちろん遊太くんのギターもQUORUMのサウンドもMarshallなしには考えられない。だって、Marshallがなければできなかった音楽を演ってるんだから!

100vパワフルでタイトなドラミングを展開する達也くんはNATAL。

120達也くんは残念ながら今年末を以て脱退してしまう。今後の彼の活躍にも大いに期待したい。

130vハープも披露した真太郎くん。先月はIan Paiceとの共演を果たした。

150v今年は年間100回のライブ達成をめざしてまっしぐらに駆け抜けてきたQUORUM。
来年はSXSWへの出演も決まったという。
新ドラマーを迎えての新たな展開が実に楽しみだ。

QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site

160当日2番手で登場したのはMEDUSAだったのだが、記事のバランスを考慮して構成をアレンジする。
Marshall Blogでは先にHURRY SCUARYにご登場いただくことにしよう!

170南安秀

180vトミー・ポートマン

190v西野潤一

200v出原卓

210vそして、中間英明。

220v中間さんひっさしぶりだな~。この日、中間さんにお会いできるのも楽しみのひとつだった。
自分では「ゼンゼン変わっちゃったよ~」なんておっしゃっていたが、何にも変わっちゃいない!
330v
そして、変わらないものがもうひとつ。
それはMarshall。
240v
1959を背に相変わらずの轟音で楽しそうに、うれしそうに、ギターを弾きまくる中間さんが実に印象的だった。

230オープニングは「Inquisition」。

260この日を待ち望んでいたお客さんも多かったのだろう。ものすごい歓声!

270vソロの時は当然、中間さんが何かをキメるたびに客席がシャープに反応する。
250
切れ味のよい重低音でグイグイとバンドを引っ張る西野さん。

280vこのイベントのためにわざわざアメリカから駆けつけたというトミー。

290出原さんは「Legend Of Rock」や「鹿鳴館伝説」等のレポートでMarshall Blogには時折ご登場頂いている日本を代表するウルトラ・パワー・ヒッター。古巣でのプレイがこれまた素晴らしい!

300v2曲目は「Dirty Street」。「静」から「動」へハードに展開する構成。わかっちゃいるけどコレがタマらん!コレでいいのだ!

310vミディアム・テンポでジックリ聞かせる「We Can Try Again」。
2_img_0289
中間さんのソロ・アルバム『Point of No Return』から「In 2040, On The Beach」。メロディアスにして徹底的にハードなギター・ソロ!これぞ中間節。

320

続けて同じくソロ・アルバムから「Wings of Destiny」。この曲カッコいいナァ~。

2_img_0341 自在にメロディを操る指さばきが美しい。
この『Point of No Return』というアルバム、サウンド・プロデューサーとして森園勝敏さんが参画していて、だいぶ前にこの作品について森さんに尋ねたことがあった。
「もう完成していてほとんど手を入れる必要がなかったナァ」とおっしゃっていた。
こんな曲を聴けば、森さんの言葉も即座に納得できる。

2_img_0226

西野さんとトミーのコーラスが素敵な「Open Your Eyes」。

295時代のロックを代表するかのような「Crazy」。

2_img_0470雄々しく叫び狂うボーカルとギターに感動する。

350vそして最後は「Feelin' High」。

340
イヤ~、なんかひとつの格闘技の試合を見たような、ひとっ風呂浴びたような…軽薄な音楽しか見当たらない今にあっては暑苦しいほどの重厚感…しかし、コレこそが一時代「ロック」って呼ばれていた音楽そのものなんだよね。
30年という風雪に耐え抜いた「ロック」に最大の賛辞を送りたい。

360v中間英明の詳しい情報はコチラ⇒Official Website

370v<後編>につづく

380NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

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2014年12月18日 (木)

田川ヒロアキ at 日大&田川ヒロアキ in 岡山

我々の世代にとって、「学祭」というのはとても強い響きを持っていた。30年前ぐらいの話し。
そもそも今、「学祭」なんて言葉を使うのかしらん?
秋になると「いくつの大学に呼ばれた」というのがミュージシャンやロック・バンドの人気のバロメーターになった。
また、学祭への出演が成功への足掛かりとなることもあった。
「学園祭の女王」なんて表現ももはや死滅したのではなかろうか。
そして、どこでも安価で見ることができるそうした人気ミュージシャンのコンサートは大入りの満員で、祭りのメイン・イベントになり、テレビでもしょっちゅうレポートしていた。

今ではそうしたことが全くなくなった、というワケではないのであろうが、音楽に関していえば、残念ながらあの盛り上がりは完全に失せてしまったように見える。
趣味が多岐にわたり、若者が音楽に興味を示すケースが少なくなったことが大きな原因であろう。音楽よりもダンス。ギターよりもゲーム…。
いつの時代も若者は流行に敏感だ。その若者を惹きつけるような強烈な個性を持った同世代の音楽ヒーローがいないことも指摘されよう。
つまり時代の変化ということだ。

そんな環境にあって、田川ヒロアキが11月の初めに日本大学商学部の『きぬた祭』に出演して、かつての学園祭の盛り上がりを思い出させてくれるような気合の入った演奏を展開してくれた。
今日のメニューはまずそのレポート。

10残念ながら雨模様。

20学園祭といえば模擬店。コレハ何十年経っても変わらない光景だね。

30教室に設置されたステージで催されつ数々のアトラクション。

40ま~、それにしてもきれいな学校で驚いたよ。コレ、大学の中だからね~。

50こんなおしゃれな校舎、我々の世代は想像すらできなんだ。

60v今日の会場。巨大な体育館だ。
開演時間が迫り、続々とお客さんが入り始める。

70そして、ショウがスタート!

80今日はバッキング・トラックに合わせての演奏。
したがってお供はいつものJMD501のみ。
100
オープニングはいつも通りの「Sea Scape」。

115
巨大な会場の隅々まで美しいギター・サウンドが飛び交う!

120
人気曲「My Eternal Dream」。

2_img_0061 初めて見るお客さんは猛然と弾きまくるヒロアキくんの演奏に口アングリ。

140
MAZDAの一大イベント、『FAN FESTA 2014 in OKAYAMA』のテーマ・ソングも披露された。

105

軽快でポップな曲調で会場が盛り上がる!

90今秋、岡山・広島地区のテレビや街頭で頻繁に流れたこの曲の出来に満足だったのだろう。堂々たる演奏!

130v

ピアノで弾き語るのは「平和の風」。「♪風吹け、風吹け、平和を連れてこい」…ナンカこの曲の歌詞が染み入りますナァ。

150

どこまでも美しく迫る「Ave Maria」。照明も素晴らしい!

160

そして、炎の「カラムーチョ」も!

110vキマった~!

170vこれだけの大会場、次回は是非バンド・パフォーマンスで登場してくれることを期待している。

180コレは開場前のようす。物販も大好評だった。

185さて、ここから第2部。
場所は岡山。そう、例の『MAZDA FAN FESTA 2014 in OKAYAMA』の会場だ。
前日は天候が悪く、折からの寒波の接近ですさまじい寒さだったが、当日はご覧の通りの大晴天!

190特設ステージに颯爽と現れた田川ヒロアキ!

200v筑波、富士等々、日本中のサーキットに現れては激演を繰り広げる「サーキットの狼」!

1_dscn7439 もちろんどこのサーキットでヒロアキくんをサポートするのはMarshallだ。

210vこの出番の前日、レセプション・パーティが開催され、そこでも充実のパフォーマンスを展開した。

220vこのパーティにはロータリー・エンジンの開発者も出席され、ヒロアキくんの演奏を堪能されたそうだ。
Marshallで言えばKen Branみたいなもんだからね。(ken Branが誰かは下で紹介している『アンプ大名鑑[Marshall編]』をご参照あれ!)

「かつて独自のロータリーエンジンでルマン 24 時間レースを制し、そ して今も革新的な新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」で走る歓 びを提供するマツダと、先天性の全盲により一般的な演奏方法を見 ることなく、ギターのネックを逆から持つ独特なプレイスタイルを確立 した田川ヒロアキさんの曲には、独自の世界感を追求するという共 通性を持つことが採用のきっかけとなりました」…というのが今回のヒロアキくんのイベントへの起用の理由だ。
同社のお歴々も実際のヒロアキくんの演奏を見て、その起用の理由を納得されたことだろう。

230vおお!ギターと車の色がいっしょ!これは本番前日のようす。それにしても寒そうだな~。

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

240(一部敬称略 ①きぬた祭編:2014年11月1日 日本大学商学部体育館にて撮影 ②MAZDA編:2014年12月6&7日 岡山国際サーキットにて撮影→写真提供:吉岡美瑞穂さん)

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2014年12月17日 (水)

ALICE in The DEAD WORLD FINAL HALLOWEEN Party ”a closed wonderland”

Trick or treat!!
もうジングル・ベルなのに今頃ハロウィンでゴメンね。順番でやってるからね~。

それにしても!ここ数年のハロウィンの盛り上がりはスゴイね!…なんて書いてもだいぶ時間が経っっちゃってさすがに盛り上がらネェな…。ゴメンね、順番でやってるからね。

クリスマス、バレンタイン・デイ、そしていよいよハロウィン。意味もわからず着々と西欧文化を吸収して、上手にビジネスに転嫁しとりますな。まさに政府も国民も立派な「アメリカ病」。
次は何だ?
復活祭か?…鶏卵屋がよろこぶぞ!
謝肉祭か?…焼肉屋が困るぞ!
感謝祭か?…七面鳥の供給は間に合うか?
キリスト教が終わったら仏教か?でも仏教は「花まつり」ぐらいだもんな~。
…と少々毒づいてみたが、何が言いたいのかというと、何でも見境なくワケもわからずにマスコミの伝にひっかかりなさんな…ということ。どうせ全部商売の餌食になっちゃうんだから。
ま、それも日本経済を循環させているひとつの原動力には違いないんだけど、このハロウィンなんてのは、海外では子供のためのお祭りだからね。
試しに何人かの外人の友達に自国の様子を訊いてみたけど、特別なケースを除いては子供以外仮装なんかしないってサ!
「国際化」だの「グローバリゼーション」だのと騒いで、早期英語教育の導入なんて盛んにやってるけど、世界に出て外人を相手にするつもりなら、英語を勉強する前に世界の常識を勉強した方がいい。
同時に、外人にミッチリと説明できるよう、自分の国の文化や歴史を勉強するべきだと思う。

なんて書き出すと、この後、記事を進めにくくなってしまうが、んなことは先刻承知。
今日のレポートは10月31日のあるコンサート。
大声を出して渋谷の街を練り歩いて人様に迷惑をかけるゾンビ達と違って「ライブハウス」という密室での生バンド入りの仮装パーティ…すなわち、映画『ロッキー・ホラー・ショウ』のコンサート版と思っているから!
メッチャおもしろかったんよ!
…ということで、腰に手を当てながらハロウィンにTime Warp!(←我ながらウマい!)

当日最初に出演したのはB.T.T.Bというグループ。
この写真、演奏前に準備をしているワケではない。

10終始一貫して後ろか横向き。お客さんの方をほとんど向かないのだ!

20_2MCではちゃんとお客さんに話しかける。
リーダーの小柳氏。
小柳さんは私の友人なのだが、初めて演奏している姿を拝見した。スゴイ迫力!Graham Bond OrganizationとかHawkwindにいそうな感じ!

30v小柳さんに後から聞いた話しによると、このバンドは気の合う連中がポコっと集まってナニも決めずにとにかく演奏してみようという趣旨なのだそうだ。
70v
「集団即興演奏」という、こうした手法は、実はジャズの世界ではOrnette ColemanやJohn Coltraneが50年前以上に試みていて、ロックでも似た手法を取り入れた例がこれまでにもあったが、ポピュラリズムを追及するロックでは珍しいことだ。

ノイズに近い壮絶な演奏に乗るデス・ボイス。
40v

ケイオスに次ぐケイオス(最近、世間ではやたら「カオス」という言葉を耳にしますが「Chaos」は英語では「ケイオス」と発音するので、今のうちに直しておこう!)。ベースは2人いるし!

60v_2そして、パワーに次ぐパワー!
どんなスタイルであるにせよ、パワーを求めるロックにはMarshallは絶対に欠かすことのできない要素だ。
錯綜するめいめいのフレーズが偶然一体と化す瞬間は何とも言えない快感がある。
50v

続いての登場は、Vagu*Project。
ドラム・パートに打ち込みを使ったトリオ。今は「打ち込み」って言わない?「同期」?

80_2ギター&ボーカルのYuI。

90_2ベースはRyo。

100vギターはShinya。

110vこの格好はもちろんハロウィン仕様。いつもはこんな衣装を着けていないのだそうだが、実にキマっている!
120
YuIさんの黒い羽根がまた実によく似合ってる!

2_img_0014 Ryoさんなんかケンタウロスだからね。馬がくっついちゃってる。すごく動きにくそうだったけど、どうせやるならコレぐらいやんなきゃ!
そういえばお客さんの中に「トマトの輪切り(!)」の仮装をしているスゴイ人がいたナァ。

1_img_0027 バリバリとギター・ソロもキメるYuIさん。もちろん生粋のMarshallプレイヤーだ!

S_img_0016 ShinyaさんもMarshallだ。

S_img_0024 馬を背に暴れまくったRyoさん。

2_img_0032 基本的にはメタリックなサウンドなのだが、中には「祭りサウンド(っていったらいいのかな?)」のような曲からモロに中近東風のメロディをモチーフにした曲なんかもあってナニが飛び出してくるか見当がつかない。実におもしろい!
人間のプレイするドラムで聴いてみたい!

130Vagu*Projectの詳しい情報はコチラ⇒公式ホームページ

1403番目の登場はグリム。

150そしてこの日のヘッドライナーはSaTaN。
タイトルにあるように、ルイス・キャロルの『不思議のくにのアリス』をベースにしたショウ。「Final」とあるのは、過去に何回かこの演目をかけてきたが、この日を最後にする…ということだ。
ところで、この『不思議の国のアリス』、ルイス・キャロルというのはペン・ネームで、本当はイギリスの数学者が書いたものって知ってた?
これまでにもこの児童小説をモチーフにした音楽作品があったと思うが、やっぱり私はナント言ってもChick Coreaの『The Mad Hatter』だろうナァ、月並みだけど。
「Humpty Dumpty」なんて超有名曲も入っているし、全編Alice漬けのジャズ・ファンタジー巨編、とでも言おうか…この日、会場に来ていたSaTaNファンの皆様に…おススメしませんが…。

「The Satanic Horror Show」と銘打ったSaTaNのステージ。
冒頭はアリス役のHI-NAが登場。

155そこにMr.SaTaNが加わる。

160SaTaNはボーカルのMr.SaTaNと…

170vギターのHI-NAのデュオ・チーム。

180v昔はリズム隊もいたのだが、紆余曲折してメンバーが出入りしているいるうちに、この形に落ち着いたそうだ。

190何で私が取材にお邪魔したかと言うと、ある時ヒョコッとココ鹿鳴館にお邪魔した時、ステージに目をやると、何ともメルヘンチックなアイテムで埋め尽くされていて、異様な雰囲気。
スタッフの方に話しを聴いてみると、「SaTaN」だと言う。以前からポスターで見かけるモノすごいメイクをした2人に興味があった。
しかも、ギターの人はMarshallだという。そんなものだから、「ナニか面白そうな企画があったらMarshall Blogで取材させて!」とお願いしてあったのだ。それがこのイベントだったってワケ。

210

ここもサウンドはメタリックな曲が多いが、ショウ仕立てになっていて、まるでちょっとしたロック・ミュージカル。

220v

曲目や写真をズラズラとただ並べるのはMarshall Blogの流儀ではないが、ちょっと曲目だけでも惹かれるものがあると思うのでセットリスト、いや「ストーリー」を紹介しておく。
-STORIES-
opening~意味なしアリス
#1. ALICE in The DEAD WORLD/死体の国のアリス
#2. LAUGHIN' SONG(FROM WONDERLAND)/(不思議の国の)笑いの歌
#3. THE NIGHTMARE BEFORE HALLOWEEN/ハロウィン前夜の悪夢
#4. HELLP!/ヘルプ!
#5. THE BLOODY BRIDE~NIGHT OF THE LIVING DEAD/血塗れの花嫁~ゾンビ達の夜~
#6. The Revenge of Toys/おもちゃの逆襲
#7. Twinkle/トゥインクル~星になった二人~
#8. BLEED-GO-ROUND/ブリードゴーランド
#9. HELL IS HEAVEN!?/地獄は天国!?
#10. CORPSE'S PARADE/コープスパレード~死者達の行進~
#11. Hauntillusion!/ホーンティリュージョン!
#12. SAY GOOD-BYE/現世にさようなら

~地獄のENCORE
#13. (a)wi~S.O.S(Sacrifice of the SaTaN)/遺…悪魔のいけにえ

まるでAlice CooperがそれこそAliceを演じるためのものかのようだ。
こういうのスキなんだよね~。

230
それともうひとつスゴイのはお客さんとのコミュニケーション。
235
ステージに合わせて一糸乱れず、かつ一心不乱に踊りまくる!
みんなハロウィンで仮装しているもんだから、まるで「スリラー」の中に入り込んだ気分!

200ナニをするのかと思ったら用意してきたドリンク剤をみんなで飲み干すなんてシーンも…ビックリしちゃったよ!

260

HI-NAさんはア・カペラのギター・ソロも披露。

240vこんな格好でバリバリ弾きまくるギャップがまたおもしろい。

250ステージのセットに隠れて見えないが当然Marshall。JCM2000 DSL100と1960Aだ。

340v

アクションもハデハデ~!

280v

腰を低くして動き回るMad Hatter役のMr.SaTaNのパフォーマンスも実に魅力的だった。

270途中でマッシュルームを生でた食べるシーンも…「ホントにコレ生で喰って大丈夫なのか?」

290vメルヘンチックなナンバーからド直球のメタル・チューンまで、このバンドもナニが出て来るかサッパリわからないレパートリー。「Help!」まで演ってたからね。

300Mr.SaTaN、大熱唱!

310v宙を舞うギター!
内容といい、パフォーマンスといい、メチャクチャおもしろかった!来てヨカッタ~!

320vSaTaNの詳しい情報はコチラ⇒SaTaN Official Site

このサイトを見ると1月の鹿鳴館のワンマン・コンサートを以て「無期限活動停止」と謳っているが、そうなの?
もしそうならモッタイないな~。
このバンドも人間のリズム隊が入った状態で観てみたかったな~。

330さて、せっかくなので、ハロウィンで着飾ったファンたちの様子をご覧頂くことにしよう。
お願いして写真を撮らせて頂いた。

350紫の髪にお菓子のデコレーション!アリスというよりヘンゼルとグレーテル?ご自分で考えたそうだ。ナイス・デコレーション!

360もう見事としか言いようがない!このまま撮影所へ行ってホラー映画に出演できるでしょう!

370彼女はネコ。このピンクのシマシマのネコは「The Cheshire Cat(チェシャー・キャット)」というそうです。
「Cheshire」というのはイギリス北西部の地域(「-shire」はイギリスのひとつの行政区画)。もともと「grin like a Chshire cat(チェシャ猫のように笑う)」という慣用表現があって、キャロルはここからあのピンクのネコにチェシャー・キャットという名前を付けた。
この「grin like a Chshire cat」という表現は「ワケもなくニヤニヤ笑う」という意味。だから、あの猫、いつもニヤニヤ笑ってるでしょ?
なぜチェシャー・キャットがいつも笑っているかは諸説あるらしい。

380v「犬?」って訊いたら、「ウサギです~!」って叱られちゃった!ゴメンね~!そうだよね、アリスに出て来るのは、不思議の国への導き手の「白ウサギ」だよね!

390v一目瞭然。アリス。ただBloodyなAlice。死体の国から来たアリスだ。「I Love the Dead(その死体が好き)」はAlice Cooperの名曲だ。

1_img_0204皆さん、ご協力ありがとうございました。
あ~、おもしろかった。ハロウィンもこうしてる分にはなかなかいいもんだ。

400(一部敬称略 2014年10月31日 目黒鹿鳴館にて撮影)

***** お 知 ら せ *****
1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

B_original

そして、その日本語版がついに出来する!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

J_cover

<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

J_cover_with_belt
アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税

コチラでお買い求めになれます⇒amazon

2014年12月16日 (火)

KNOT FEST JAPAN 2014のCrossfaith

昨日のBring Me The Horizenに続いて今日はCrossfaith。
「続いて」という意味は、双方『KNOT FEST JAPAN 2014』に出演した…そういうつながりね。
また、この2つのバンドは大変近しい関係にあり海外で共演することも多い。
これはKNOT FESTの時のレポート。

10v見て!コレすごいでしょ。写真はほんの一部だからね。
みんなこんなスーツケースをゴロゴロ転がしながら泊りがけで観に来るんだよ。
帰る時、間違えないようにするの大変だろうな。ま、番号札と荷物を交換するんだろうけど、みんな同じ形してるからね。
これが一斉に海浜幕張駅に向かって移動する光景はさぞかし壮観で、ゴロゴロとスゴイ音がするんだろうな。

20そして、Crossfaith!
午後3時頃の登場だったのだが、まるでトリのステージのような盛り上がりよう!
すさまじいまでの人気、恐ろしいほどのハイ・テンション!
そういえば去年の今頃、渋谷のO-EASTで撮影させてもらったんだけど、あまりの熱気でレンズが曇ってしまって撮るのにひと苦労したんだった!
あの何倍もの規模で盛り上がりまくってる。

30Kenta Koie - Vocal

70 Hiroki Ikegawa - Bass

80Terufumi Tamano - Panorama, Program

90Tatsuya Amano - Drums。
そしてステージには上下8台ずつの1960!美しい!
50
ギターはKazuki Takemura。
60v
日本でもモノスゴイ人気を誇るCrossfaithだが、海外でも絶好調の活躍ぶりを見せる。実際にこの幕張の2日後には『APOCALYZE NOW 2014 TOUR』の一環としてイギリスはブリストルのステージに立った。
その後、ブライトン、ロンドン、バーミンガム、ニューキャッスル、グラスゴー、マンチェスターとイングランドとスコットランドを回った。
そして、いつもMarshallの壁を背後に従えてくれている。

サディスティック・ミカ・バンドが、The Beatlesを排出した国民の誇りとして他国のロックを認めようとしなかったイギリス人を前にロンドンで演奏してから40年…。
ロックはずいぶん遠いところへ来たが、40年前と比べ「世界」は格段に近くなった。
40
これが今のロック。そこからブルースの香りを嗅ぎ取ることは全く不可能だ。
あるのはすべてを破壊しつくさんともする圧倒的なパワーと勢いだ。
コレは確かに若い人でないとできない音楽だ。
体力的な理由もあるが、我々世代にはまったく組み込まれていない、演る方も、聴く方も若い人たちだけが持つ音楽的DNAがなせるワザといえよう。
PAシステムとデジタル・テクノロジーの発達と共にここまで来た今の若者のロック…The WhoやJeff Beck、Led ZeppelinがMarshallの爆音を得てロックを開拓した歴史を思い出さずにはいられない。

100Crossfaithの世界での活躍を祈って止まない

Crossfaithの詳しい情報はコチラ⇒Crossfaith OFFICIAl WEB SITE

110(一部敬称略 2014年11月15日 幕張メッセにて撮影)


***** お 知 ら せ *****

1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

B_original

そして、その日本語版がついに出来する!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

J_cover

<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

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アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税

コチラでお買い求めになれます⇒amazon