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2015年7月22日 (水)

Sound Experience 16 <後編>

さて、『Sound Experience 16』の後半は座長、三宅庸介率いるStrange, Beautiful & Loudの登場だ。

10_2三宅庸介

20v今日もJVM210Hと1960Bの組み合わせ。それにしても、うまいこと使わはる!

30v_2足元のようす。
新しいヤツが上段の真ん中に入り込んで来た。

40山本征史

50v_2征史さんもMarshall。1992SUPER BASSだ。

60v金光KK健司

70vNATALのアッシュ。12"、16"、22"のコンフィギュレーション。

80珍しく一曲目に「petal」が出てきた。

90「ここでナニを弾くんだっけな…」と考えているワケではない。その場その場の閃きで音楽が変化するのが三宅ミュージック。

100v_2よどみなく流れ出るワン・アンド・オンリーのフレーズとMarshallがクリエイトする最高のギター・トーンでその音世界を楽しむ。

120_2そして、当意即妙…

160v
以心伝心のリズム隊の妙技も味わい深いところ…毎回書いてるけど。

M_s41a3840続いて「stratify」。SBLのテーマ曲的イメージ。

140「♪ギュイーン」の瞬間。
三宅さんはトレモロ・アームを多用する。ハードなアーミングからサトルなアーミングまで三宅さんの重要な表現手段のひとつだ。
しかし、どんなアーム・プレイをしても目立ってチューニングが狂ったところを見たことがない。
物理的構造的に音程が狂わないことはあり得ないので、チューニングが保たれているように弾いているのだ。
それと、ギターの日頃の手入れ。きっと『ストラトのポテンシャルを200%引き出す極意』を見て研究しているのだろう。

145ところで、今日の三宅さんはノッている。
大きさや質ではなく、一段と音に勢いがある。
何しろ動きも激しく、二枚上の写真で見られるヘッドに付けた飾りを二曲目にしてもうすっ飛ばしてしまった!そして、私の目の前にポトリと落ちた。
三宅さん、そのことすらまったく気がつかない入り込みようだった。
170v
続けて「murt'n akush」。まだこの世に出てそう時間の経っていない曲だが、スッカリ重要レパートリーの仲間入りを果たしている。

180

前回の『Sound Experience 15』で初披露した「devil」。これもいい!

150v_2手前味噌ながら、また今更ながら、JVMってすごいギター・アンプだと思う。
ま、そう思うのは極単純な理由なんだけど。
JVMは今風のエグイ激歪みをギンギンに出してコンテンポラリーな音楽を演出する一方、三宅さんやSHARAさんや令文さんのような伝統のMarshallサウンドを知り尽くしたウルサ方をも満足させる力を持っているのということだ。
言い換えると、JVMは自分自身の確固たるサウンドを持っている一方、誰にでも弾き手の意志を汲んで、何色に染められるフレキシビリティに富んでいるということなのだ。
JVM、今日も一生懸命働いています!

M_s41a3854征史さんが操るSUPER BASSの音もまったくもって素晴らしい。出過ぎず、引っ込み過ぎず、とにかく深く、あたたかく、そしてブ厚い。何よりも個性的な音だ。

130_2

そしてKKのNATAL。あまりにも広いダイナミック・レンジと鋭いレスポンス。やはりロックを知り尽くしたMarshall傘下のドラム・ブランドだ。

190v_2そのようにして見ると、このバンドは演奏、サウンドともにまさに「三すくみ」なんですな。
誰がカエルで誰がナメクジで誰がヘビとは言わないが、仲のよい「三すくみ」。三人が等しい力を持って釣り合っている。でも、視線はにらみ合っているのではなく、三人が同じ方向を向いているのだ。
そういう関係が音楽をおもしろくすることは間違いない。CreamやThe Who(四すくみ)みたいなものか。
曲は「Bloom」から「If」へ。もう終盤だ。

200v_2そして、この日のハイライトがここにあった。

210v_312分にも及ぶ「Virtue」。

220vこれぞ火花を散らす「競演」。怪我人が出るのではないか?というすさまじさ!

230v命の薄皮を剥ぐような演奏とはこのことか…フトそんなことを思ってしまった。

SBLは今週の金曜日(7月24日)、高円寺のSHOWBOATに登場するので乞うご期待。
今回はアコースティックでの登場ということではあるが、共演は原田喧太。
一体どういう組み合わせ?JVMつながりか?
いずれにしても楽しみだ!

240v三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒YosukeMiyake's "Strange,Beautiful&Loud"

250そしてアンコール。

260v両バンド入り乱れてのセッション。

270曲はMountainの「Nantucket Sleighride」…は長いヤツか…。「Mississippi Queen」だ!だって「ミシシッピー」ってスペリングが難しんだもん…と思ったけど、この単語、頭の「M」を除いたすべての子音が重なるのね…これで覚えた。
三宅さんとMountain、似合うようには思えないナァ。
280Mountainって最近よく人の口に上るような気がする。気のせいか。昔は私もよく聴いたもんでしてね、こういう連中が気張って演奏すると実によろしいな。

290vもちろんギター・バトルもタップリと…。
あるイギリス人ギタリストからLeslie Westが実際に使ったピックをもらったことがあったけど、体系とは正反対にペラッペラなんだぜ。

300メンバーが入れ替わっての二曲目。庄太郎ちゃんがマイクを握る。
アレ?どっちで紹介したっけかな。「Killing Floor」だったっけか「Lemmon Song」だったっけか。ここではHowlin' Wolfにしておこう。いずれにしても「I should've quit you」だ。

310ハイ、ここで英語のお勉強。または私の知ったかぶり。
イヤな人は飛ばしちゃって!

「I should have quit you」とはどういうことか?これは仮定法過去完了ですな。
副島隆彦氏の『英文法の謎を解く(ちくま新書)』によれば、この仮定法過去完了と第五文型(あのSVOCってヤツね)のふたつが「英語」という言語において最も洗練された表現なのだそうだ。
第五文型は「OがCするのをVする」というしゃべり手が実際の動作に関係していないというトリッキーさがスリリングだ。コレがもっと自由に使いこなせればどんなにカッコいいか…第五文型が使いこなせれば文章が格段に簡潔かつスピーディになるからだ。
一方、仮定法は、「時制」という日本語においては重要でない言語システムを利用して法(ムード)を作り出す。ムードというのは「実際にはしなかったんだけど、やっぱりあの時しておけばヨカッタな~」という後悔の念のこと。
仮定法現在、仮定法過去、仮定法過去完了と三種類取り揃えられていて、仮定法過去完了が最もわかりやすいし、使いやすい。
「仮定法現在」は使われることが少ないようだ。過去なのに現在のことを言い表す「過去法過去」が感覚的に一番わかりにくいが、他の言い回しで簡単に逃げられるので心配ない。
その点、この過去完了はよく使う割に仕組みがわかりやすいので、この歌で思えておくとどこかで役に立つかもしれない。
形は「should(またはcould)+have+過去分詞」。これだけ。コレで「~しておくべきだったのにな~」とか「~できていたらヨカッタのにな~」とメッチャ後悔できる。
優柔不断な私なんかには絶対に必要な表現だ。
じゃ、この「Killing Floor」はどうか?
この歌はタチの悪い女にとっ捕まって殺されそうになっちゃう話しだ。そんな女、コワくてイヤですよね?敬遠しておいた方がいいよね。そんな女と付き合ったら後悔するよね?
そこで仮定法過去完了の出番。
歌い出しは「I should have quit you a long time ago」だ。「should」は「~すべき」、後悔の念を表したいので仮定法過去完了にするために「have」をひっ付ける。
「quit」はパソコンの電源を落とす時なんかにも使う「やめる」という意味の言葉。コレ、現在も過去も過去分詞も全部「quit」で自制変化しない動詞。「cut」とかといっしょ。
コレを並べると「I should have quit you」。「you」とはその女のことだ。
すなわち「もっとずっと前にオマエと別れておくべきだったナァ」という意味になり…「でも実際には別れていない」…だから「こんな目に遭ってしまった」…となる。
こういうこともわかると尚一層、ロックがおもしろくなるのではないかと…。
The Beatlesにもあるよね。「恋する二人」と放題が付けられた「I Should Have Known Better」。「I should have known better with a girl like you」…意味はもうお分かりだろう。考えてみるとコレは「Killing Floor」と全く反対のシチュエーションですな。アンサー・ソングだったりして!
なんてエラそうに書いている私も英語には苦労しっぱなしだ。だから私の場合は、I should have studied English harder!
庄太郎ちゃん、気持ちよく歌ってるのにこんなつまらないこと書いてゴメンね。

320v征史さんのブルース好きはSTANDのジャケットを見れば一目瞭然だ。

330v英二さんも最後まで猛烈にパワフルなドラミングをキメて見せてくれる!

340v熱唱する庄太郎ちゃん!
第一部のMCではロック史のさわりにも触れてくれた。

350ここでも白熱のギター・バトル。
言うまでもなく三宅さんにとっての「Killing Floor」はJimiだ。

360Black SabbathやらJimi Hendrixやら、ナンダカンダでロックの根底がガッチリ地続きになっていることをわからせてくれるようなセッションだった!
次回も楽しみ!

3701965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版制作中!)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2015年6月1日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)