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2015年7月27日 (月)

オリンパス・ホール八王子のグッドモーニングアメリカ <前編>

胃カメラ飲むのが好きな方いらっしゃいますか?
「バリウムが好き」という人がいるのは聞いたことがあるけど、さすが「胃カメラ好き」ってのは聞いたことないナァ。
もちろん私も大っキライ。それでも三回やったかな?
三回目の時は技術が格段に進歩していて、カメラの径が極端に細くなっていた。よって鼻から入れることができるようになっていたので、それに「挑戦」した。
口から突っ込むよりは全然ラクだった。ノドにカメラを通過させる時、「はい、カメラを飲み込むつもりで!」なんて言われる。苦しくはないのだが、コレが何とも心地悪い。唾をのむようにした瞬間ゴリッとカメラを押し込まれるのだ。
さて、この「胃カメラ」、日本人の発明だということはご存知か?
カメラ・メーカーのオリンパスが開発した。
元はゼロ戦のプロペラと機銃掃射のシンクロを研究していた人が開発に「挑戦」した。
ゼロ戦の機銃の弾丸は機体本体の前面で回っているプロペラの後ろから出て来る。
もし、弾丸の出て来るタイミングが合わなければ、自分でプロペラの羽を撃ち砕いてしまい、機体は推進力を失い即座に墜落してしまう。
つまり、あの弾丸は高速で回っているプロペラの羽と羽の間を縫って飛び出すのだ。
コレだけでもスゴイ技術だと感心する。
実際には、この技術はそれ以前からあって、ゼロ戦のエンジンをグレードアップする時に、後に胃カメラを開発することになるその人が担当したそうだ。
さて、この胃カメラ、やはり開発には相当な苦労があって、まさにそれは「挑戦」の連続だった。
まず、「カメラを口から突っ込んで胃の中をのぞいちゃおう!」という発想がすさまじい。
カメラの超小型化は必須なワケだが、大きな問題は照明だった。カメラは光源がないとフィルムが露光しない。
しかし、人間の身体の中は真っ暗なので、写真を撮るためにはカメラと一緒に照明も胃の中まで突っ込まなければならない。
また、カメラをそのまま突っ込むのも非常に危険だ。これにはゴム製の避妊具が使われたそうだ。
最初の頃は犬を使って実験に臨んだ。犬に麻酔を打ち、昏睡したところで避妊具に収めたカメラを犬の口から強引に突っ込む。
商品は急速に改良が加えられていったが、不幸にも胃壁や食道を破ってしまい、相当な数の犬を犠牲にしたらしい。
その後、ますますカメラは進化し、人間同士で試すことになっていったが、まだまだカメラが大きく、それを飲み下すのは地獄を見るより苦しかったという。
それなのにカメラにフィルムを入れ忘れて「ワリィ、ワリィ」なんてこともあって、被験者は激怒したらしい。そりゃそうだ。それほど苦しかったのだ。
以上の話しは吉村昭の『光る壁画(新潮文庫刊)』から抜粋した。大変おもしろい小説なので興味のある人は読んでみるとよろしいかと…。
人生、何事も「挑戦」だ!

そして、ここにも「挑戦」する4人の若者が…。

10『挑戦』と銘打ったグッドモーニングアメリカのホールコンサート。

20会場はグドモの地元、八王子の大ホール、オリンパスホール。
そう、だから胃カメラの話しをオープニングに持ってきた。

S_img_0055チャレンジャーたちは…
金廣真吾

30渡邊 幸一

40vたなしん

50vぺぎ

60ロビーにはファンからのメッセージが記された巨大な寄せ書きが!みんな「がんばって!」って応援してる。

70オープニングは2010年にリリースした最初のミニアルバムの最初の曲、「そして今宵は語り合おう」。(シングルとしてはライブ会場と通販限定で2009年に発売された)
ホールに集まった大観衆を目前に思い切り時計の針を戻した。

80幸一ちゃんはMarshall。

90vJVM210Hだ。以前ベテランから若手のギタリストまでを満足させてしまうJVMの優秀さについて触れた。
ね、この通り。血気盛んな若者のエモーションも見事に具現化してしまうのだ。

100JVMの裏にはスペアで以前使っていた1959が控えていた。70年代前半の4アウトプット期のモデル。

110たなちゃんはEDEN。

120ヘッドはWT-800。キャビネットはD410XSTが2台。

130vペギちゃんはもちろんNATAL。

140v本日初お目見えのキット。

150ブビンガだ。
フィニッシュはナチュラル。

160コンフィギュレーションは10"、12"、16"、22"。

170プレイヤー側から見るとこんな感じ。

180スネアはアルミニウムの14"x5.5"。ペギちゃんのお気に入り。ハードウェアもすべてNATAL。

190「フィニッシュが美しい!」という評判を頂戴しているNATALだが、とりわけコレは木目がきれい~!まるで高級家具みたいだ。
ブビンガは比較的重め。つまり木目が「密」ということで、その分音がソリッドだ。
ペギちゃんのパワー・プレイにベスト・マッチする。

200二曲目は「輝く方へ」。

2202,000人収容の大会場での演奏ということなどツユも感じさせないいつも通りの落ち着いたパフォーマンス。

230冒頭三曲は間髪入れない構成。
三曲目には約1年前にリリースした新しめのシングル曲「拝啓、ツラツストラ」を持ってきた。
『ドラゴンボール改』の曲。
コレは盛り上がるわ~。

240v_2

ホラ、ギンギンに盛り上がってる!

S_img_0190

幸一ちゃんから「色々な思い出がある八王子で凱旋コンサートができたこと、ありがとうございます!」とあいさつがあって、新曲を披露。

250このコンサートの三日前にリリースされた「コピペ」だ。

290v
時代の違いを感じるナァ。
タイトルからしてそうなんだけど、「♪SNSからSOS」とか「いいね」とか…我々が若かった時代にはカケラすら見いだせなかった設定だ。
パ行の言葉遊びもおもしろい。

260昨秋のメジャー・セカンドアルバム「inトーキョーシティ」から「何とかなるでしょう」。続けて2012年の「届いたらいいのに」をプレイ。

270v派手に新旧を取り混ぜたセットリストがいかにも凱旋公演という雰囲気を醸し出していてほほえましい。
「故郷に錦を飾る」という意味を英語で表現すると、この場合「Return to their hometown in glory」 となるが、まさに「Glory(栄光)」!
ちなみに「Old Glory」というのはアメリカ国旗のことを指す。

280グッドモーニングアメリカの詳し情報はコチラ⇒Official Site

300<後編>につづく

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版制作中!)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2015年6月13日 オリンパスホール八王子にて撮影)