つしまみれ~Album Concept Special Circuit 10 NIGHTS
ひっさしぶり~、つしまみれ!
Marshall Blogが新しくなってから初めての登場。
ある日、いきなりまりちゃんから電話をもらってコンサートへのお誘いを頂戴した。
残念ながらその日は先約が入っていたが、「待てよ…会場はもうひとつの現場と目と鼻の先…」ということでダブル・ヘッダーを組ませてもらった。
「バンドは水物」か…。
「水物」ってだいたいナンダ?
どれどれ…「一時的な利益だけで、長続きする見込みのないこと」、なるほど…。
または、「運に左右されやすく、予想外の結果を見ることの多い物事」…ん~、何ともコメントしづらいな。
昔、「水商売」ってのは「水」を使って料理をしたり、皿洗いをしたりする仕事のことだと思っていた。要するにこの「水」と同じだ。
しかし、人間の身体の60~65%は水分でできいる。だから我々には「水」は重要なのだ!
10周年を記念して盛大に開催されたコンサートのタイトルも「バンドは水物」だった。以前のMarshall Blogでもレポートしたっけ。
あの時は、会場のロビーにシャレで寿司屋の「すしまみれ」が出店を設置したりして何とも変わった雰囲気でおもしろかった。
そして今日レポートするこの日は、つしまみれの結成15周年を記念する一連の活動のグランドフィナーレのワンマン・コンサート。あれから5年か…。早いな。
「利益があるかどうか」は知らないけれど、「長続きする見込みのないこと」というのは完全に否定した3人。15周年だからね。彼女たちの活動は「水物」ではないってことよ。
イヤもう、音を聴いた瞬間、なつかしくて、なつかして…。昔の仲間ってのはホントにいいもんだ。タカダカ5年前とか思うかもしれないけど、この生き馬の目を抜くような業界、5年経つと世界は、ガラッと変わるからね。
そこで「つしまみれ」が昔とゼンゼン変わらず、全力疾走を続けていることがとてもうれしいのだ。
そして、もうひとつゼンゼン変わらないもの…それはまりちゃんのMarshall。
Vintage Modern2466だ。
今は製造が終了してしまったが、Marshallの黎明期に使用されていたKT66をパワー・ステージに搭載した、ヴィンテージのサウンドをモダンで使いやすい機能で再現した優れものだった。
それをまりちゃんは大事に大事に使ってくれている。
このコンサートがつしまみれ15年の歴史のマイルストーン的な位置づけでもあるのか、新旧のレパートリーを大混ぜに混ぜたパノラマ巨編。
「おじいちゃんのおズボン」やら…
「タイム・ラグ」やら、懐かしい曲もゾロゾロで「頭クラクラ」するわ。うれしいね。
私はつしまみれの独特な世界が好きでしてね、言葉遊びと日常生活のあるあるが、実にうまく混ざりこんだ歌詞とチョットひねくれたポップ感覚のメロディの絡み方が絶妙なのだ。
もちろんその世界を紡ぐまりちゃんの声と歌がいい。こんなことやってるけど…。マイクの匂いは大丈夫なのかな?
そして、相変わらず見事なのは平気で歌いながら複雑ギター・リフを弾いちゃうとこ。
歌が無意識なのか、ギターが無意識なのかコレはちょっとやそっとじゃマネできん。
そして、まりちゃんを破天荒にバックアップする強靭なリズム隊。コーラスもバツグン。
やよいちゃんの歯切れのよいベースも健在!
「こんなに重いドラム他にいるか?!」とまりちゃんに紹介されたみずえちゃん。
いつもマーブロで紹介している通り、へヴィな音を出すガール・バンドの優秀なガール・ドラマーはたくさんいるが、確かにみずえちゃんのドラムはその中でも最重量級だろう。問答無用でカッコいい。
もうひとつ、つしまみれ作品の魅力は「険悪ショッピング」とかあの「献血」のヤツとか、シアトリカルで、ややプログレッシブなサウンドにあると思うのだが、今回は両方とも出番なし。
こんな音を出すガール・バンド他にないでしょう?
もちろんクライマックスには、まりちゃんがチャンと暴れまくる。
まりちゃんは冒頭に使用した書道コーナーへ駆け寄り、歌いながらひとしきり屏風に何かを描くと…
墨汁に浸したマスクを被った!
いわゆるシッチャカメッチャカ。これも相変わらずで安心した!
年末には下北沢で5daysが控えていたり、以前より取り組んでいる海外での活動に力を入れたりと、15年経って尚元気なつしまみれなのであった。
まりちゃん、誘ってくれてありがとう!これからもよろしく!
つしまみれの詳しい情報はコチラ⇒つしまみれオフィシャルウェブ
(一部敬称略 2014年10月17日 Club Asiaにて撮影)
***** お 知 ら せ *****
1993年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。
そして、その日本語版がついに出来する!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。
<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!
帯(腰巻)が付くとこんな感じ。
アンプ大名鑑[Marshall編]
著 者:マイケル・ドイル、ニック・ボウコット
監 修:ワタシ
発 売:12月19日(金)
体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
価 格:本体4,500円+税
こちらでお買い求めになれます⇒amazon