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ライブ・レポート Feed

2016年4月18日 (月)

春CANTA'16 EVERYBODY NEEDS SOMEBODY 〜 欲しがられたい男達 〜

先日のMarshall GALAでも最高のパフォーマンスで大いに会場を沸かせてくれたルークさん。
その興奮も冷めやらぬうちに新しい音源、『EVERYBODY NEEDS SOMEBODY』を引っ提げてCANTAの春のツアーをスタートさせた。
10新しい音源とは、4月9日にリリースされた4曲入りのマキシシングル、『EVERYBODY NEEDS SOMEBODY』だ。

25vdそして、CANATAは14周年。
そのツアーの千秋楽を赤坂BLITZで迎えた…というのが今までのMarshall Blogの展開だよね?
ところが…そこはヨソとはチョイと違うことをするのがCANTAのいいところ。
このBLITZ公演は初日なのよ。
それをMarshall Blogがレポートしちゃおう!という趣向。
つまり、ツアーはまだまだこれから。
今日の記事は「お見逃ししなさんなよ!」という一編だ。
これからCANTAの最新のステージをナマでお楽しみになるという方のために、記事内の曲名は暗号でお送りします。
「暗号」は英語で「CODE」。これから発売されるMarshallの新商品の名前ですな。
そう、Marshall GALAにお越し頂いた皆さんはご存知の通り、ルークさんがこのCODEを日本で初めて公共の場で披露したワケ。
それにちなんで…。
暗号の方式はシンプルな「カエサル・シフト」でできています。
「カエサル・シフト」が何かは過去のMarshall Blogで調べてみてくだされ。

20

ルーク篁

30vMASAKI

40v雷電湯澤

50vもちろんルークさんはMarshallなんだけど、今回のステージのルックスはいつもとは様子が異なる。

60中央に1959と1960AX。
その両脇には1960とMODE FOURキャビがセットされた。

70メインが白いヤツ…Randy Rhoadsシグネチャーの1959RR。
下段に収まっているのは日本でのみ25台限定で発売された1959SEだ。

80今回もインストからスタート。
120v
そして、「Wlmi」。
あ、もう一回言っておきますが、CANTAに「Wimi」という曲はありませんからね。暗号よ、暗号。

90ウ~ン、やっぱりこの3人の寸分のスキもないガッチリしたアンサンブルはいつ聴いても気持ちがいいね。
ルークさんの分厚いMarshallトーンに彩られたギターと艶っぽい歌声…

100MASAKIさんの超絶なテクニックとスケールの大きなベース・ライン…

110v丁寧かつダイナミックにバンドをドライブさせる雷電さんのドラミング。

130v続けて「Vemrfsa」。
客席から「おかえり~」という声が飛んでいたが、メンバーの2/3が人間界を離れていた関係で、何でも9か月ぶりCANTAとなるそうだ。
しかし、まったくそんなブランクを感じさせない、毎晩どこかで演奏しているかのようなこなれた演奏だ。

135vギターを持ち変えたルークさん。
曲は「Fsyrh jsv Jviihsq」。

140続いて新作から1曲。

1505曲目は雷電さんスタート。
170v
日本語がタイトルになっている曲。

180vMASAKIさんのヤカンも登場!

160v

イヤ~、もうルークさんのMCも冴えに冴えちゃって会場は大爆笑!
演奏といい、トークといい絶好調!

190新作からタイトル曲、「Everybody Needs Somebody」。
あ、ココはレコ発のコンサートゆえ、タイトル曲はセットリストに入るにキマっているので暗号を解いておいた。

200vDeam Martinの「Everybody Loves Sombody」はMarshallの創業者でプロの歌手でもあったJim Marshallの愛唱歌で、パーティの時など必ず歌っていた。
そして、映画『ブルース・ブラザース』の挿入歌でご存知の方も多いと思うが、「Everybody Needs Somebody to Love」はKing Solomonこと、Solomon Burkeの1964年のヒット曲。
もはやCANTAもこの域…「Everybody Needs CANTA」なのだ。
「every」が来たら「単数」ね。

210vもう1曲。
男性の失恋の歌を書いてみたかったという「誰かのために」。
MCでは、会場販売分のCDが完売したことが告げられた!
「もっと持って来ればヨカッタ…」とルークさん。
240
新作収録曲の披露が終わったところでおなじみのレパートリーが緩急取り混ぜて飛び出してくる。

S41a0162CANTA名物、「しっとり泣こう」のコーナーで「Gvcmrk Hecw」…あコレ、また暗号に戻っています。
ジックリ聴かせておいてから…

250vそして「Izivchec」から「Jerxewmdi」でグイグイ盛り上げいく~!
230v
最終コーナーでも「Liezirw Aemxmrk」他、おなじみの曲を並べて観客を興奮のるつぼに叩き込んだ!

260

270本編の最終曲の直前には秋のツアーの前にアルバムをリリースする宣言をしたルークさん。
お客さんはそりゃもう大騒ぎにキマってる!

280

アンコールはツアーTシャツで登場。

290v

300v

310ルークさんの「コッテリ系いっちょう!」の掛け声で「Checw」。

320vさらに「Ehmiy!」、「Xsrmklx」でたたみ込んでいく!
もちろん、タライ回しも!

330最後は観客に飛び込んでのいつものアレ。

340何て言うの、コレ?「卓弾き」?

350…ということでメンバーがミキサー卓に大集合。
雷電さんって「Uncle Meat」お好きなのかナァ?
もうこの辺りがないとCANTAのショウが〆らないし、観た感じがしない!

360『春CANTA'16 EVERYBODY NEEDS SOMEBODY ~ 欲しがられたい男達 ~』は始まったばかり。
次は4月23日の柏PALOOZA。
そして、ツアーは6月4日の札幌まで続く。
ウェブサイトでスケジュールを確認してゼヒお出かけくだされ!

そして、ファンの皆さんならもうよくご存知。
ルークさんが7月にソロツアーを敢行する!
ツアーのタイトルは『25年目の「篁」~再発記念、THE 四半世紀「篁」LIVE!~』。
25年前にリリースしたルークさんのソロ・アルバム『篁』を再現するという内容。
バンドのメンバーは、K-A-Z(g)、若井望(g)、大桃俊樹(b)、LEVIN(ds)という布陣。
東京は7月28日のチッタか…ハイ、もう手帳に書いといた!
進撃のルークさん、相変わらずの忙しさだ!
あ~、Marshall GALAを早く済ませておいてヨカッタ!


CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA Official Web Site

375cd今回も会場お声をかけてくれたCANTAファンの皆さん、ありがとうございました!
先日の【号外】に記した通り、皆さんMarshall GALAにお越し頂いていて、好意的なご感想をたくさん頂戴しました。
私、完全にホメられると伸びるタイプです。絶対にシカってはいけません。
今後ともCANTAともどもMarshall並びにMarshall Blogをお引き立て頂きますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

380(一部敬称略 2016年4月9日 赤坂BLITZにて撮影)

2016年4月15日 (金)

ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編) vol.2~<後編>湯川トーベン、大谷令文&ロジャー高橋 and THE KEY PROJECT

さて、今年のリサーチも後半に入る。
昨年はトリで登場したTRR。今年は3番目に現れた。
10
TRRとは(今、私が勝手にそう呼んでいるんだけど…)
湯川トーベン
30v

大谷令文
20v
高橋ロジャー和久

40v令文さんの後ろにはハーフ・スタックが2セット…。

50今日の令文さんはJCM2000 DSL100と1960Aの組み合わせだ。

60v1曲目はトーベンさんの「天月」。

70vこのトリオはロックのカタマリが楽器を弾いているようなもんだからして、音の厚みが違う。

8070年代のロックの黄金時代の空気があふれ出ている。80年代以降の匂いは皆無。
コレでいいのだ!

90v「ケツ火、ケツ火」と呼んでいるのは「ケツに火がついた」、すなわちJimi Hendrixの「Fire」。

100vMore over, rover!
Let Raven take over!
(オラオラ、そこの、どかんかい!令文がいてこましたるで!)
ガツンとキマったギター・ソロ。アソコんとこね。
さすがJimi。たった7つの単語の中で、「-er」で3回も脚韻を踏ませてる。それともChasのアイデアなのかな?

1101曲はさんで「病気シリーズ」。歌うは当然ロジャーさん。コレ、タイトル「痛風」でいいのかな?
「2 Phoo」みたいな?

C_s41a0487 十八番、スパイダースの「バンバンバン」。

120いかにも波長がピッタリ合っている立て板に水のパフォーマンスだ。

130「バンドマン・ブルース」も人気曲。

140v続いてもおなじみイントロのこの曲!

160v「組曲:難聴」!
医学をテーマにしたシリアスな正統派ロック・チューン。
180…といいたいところだけど、今日もロジャーさんの爆笑難聴経験談で盛り上がる!

190v

200vロジャーさん、体温計の測定完了を知らせる「ピッ!」がまったく聴こえないそうである。
「エ、なんてッ?」
お客さんのレスポンスもバッチリだ!

210そして爆裂ドラム・ソロ!

220vインスト・パートも抜群のドライブ感で超ゴキゲン!

150

音といい、フレーズといい、呼吸といい、空気感といい、やっぱり令文さんのギターはロックそのものだ!

230v締めくくりはトーベンさんで「しょうもない僕」。
前回もこの曲で締めくくった。
湯川トーベン、最も「ロック」を感じさせるベーシストのひとりだ。とことんカッコいい!

240vやっぱり今年も最高のロック・パフォーマンスを披露してくれたこのトリオ。
他では見ることができない「ROCK 'N' ROLL RESEARCH」の名物だ。

250

260v

270vトーベンさんのプロジェクト「天月(てんつき)」。
コレ、いいんだゼ~。
『FOLKROCKS』にも唸ってしまったが、この『天月』も最高。
トーベンさん、メッチャいい仕事をされています。
今日、偶然にもここGBで天月のライブ!しかも、共演は昨日登場したスランキーサイド!
トーベンさんのロック魂を是非!

280cdTRR、リサーチ完了!

大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ

290v今回トリで登場したのはTHE KEY PROJECT。

300八重樫浩

310vエンリケ

320v工藤哲也

330v八重樫さんの愛機は…

340vJCM800 2203。今回は1960BXを組み合わせた。

350vこのトリオの特徴は何と言っても3人全員が歌うことだ。
もちろん歌がなかったとしてもバンドとして最強。
もうひとりメンバーが増えてジャズを演れば完全にThe Four Freshmenだ。
え、何もそんな例えすることないって?イヤ、最近買ったStan Kentonと共演しているライブ盤がエラク楽しかったもんでつい…。The Four Freshmenは歌も演奏も超一流のジャズ・カルテット。

3601曲目は同名の最新アルバムから「Open Your Heart」。

370さっそく工藤さんと八重樫さんのツイン・ボーカルがフィーチュアされる。
続けて八重樫さんのボーカル曲で「Shoot the Lover」。

380vゴキゲンなハード・ポップ・ナンバー。
「Shoot the Lover」…なるほど「修羅場」ね。アイデアの元は「La Bamba」だそうだ。

385v工藤さんが歌うのは「My Testament」。
しっかし魅力的なお声をしていらっしゃる。男の私が聴いてもウットリしちゃうね。

390vそして、その素晴らしいボーカルをサポートする的を得た完璧な演奏!

400八重樫さんの2203から繰り出される図太い音色は工藤さんの美声に匹敵する!

405v工藤さんがフロントに出てきてタンバリンを振りながら3人で歌う場面も!
コレもTHE KEY PROJECT ならではの光景だ。

410エンリケさんのボーカルは「まさかのTrouble」。
そういえば、この日、機材のトラブルがあったんだ。
さすがの大ベテラン、少しも慌てずに飄々と乗り切っていらした。

420vそして締めくくりは「Carried Away」。

430vファースト・アルバム「KEY YOUR ROCK UP!」からの選曲だ。

445

歌、演奏、ポップでハードなレパートリー…ワン・アンド・オンリーの音楽を展開するTHE KEY PROJECTもこのイベントになくてはならない存在だ。
THE KEY PROJECT、リサーチ完了!

440v

450v

460THE KEY PROJECTの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

465vそして、最後はお定まりのジャム・セッション。

470「今回は若いのだけで演ろう!」とステージに上がった5人。
50代が何人もいる。
そう、ホンモノのロックを知っている世代だ!だからいつまでも若い?

480今年も飛び出した「Born to be Wild」。

490今年のリサーチの結果…

500ロックは肉食、アンプはMarshall、ドラムはNATAL、ベース・アンプはEDEN…ということで…いい結果が出ました!

510コヤマさん、ありがとうございました。
来年もリサーチ楽しみしています。

520vおわり

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年1月9日 吉祥寺ROCk JOINT GBにて撮影)

2016年4月14日 (木)

ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編) vol.2~<前編>スランキーサイド&メリケンバンド

「やっぱり新年はリサーチしないと始まらないネェ…」とは吉祥寺エリアにお住いの方々の年明けのごあいさつ。
…なワケないか。
いよいよMarshall Blogの「ライブ・レポート」も本格的に2016年に入ったよ!ッて遅っせ~。
ゴメンね。でも内容は濃いからねッ!
とにかく去年の1月の「ROCK 'N' ROLL RESERCH」なるイベントが好評で今年も開催の運びとなった。

10今年も発起人はこのお方。
いつもどうもありがとう、小山さん!

C_s41a0147_2

出演はハッキリ言って昨年とまったく同じ。
みんな健康でヨカッタ!
昨日のプログレシブ・ロックとは極北の、ロックのロックたる魅力にあふれたゴキゲンなチームばかりだ。
まずはスランキーサイド。

20ギター&ボーカルのナベジ。

30vベースはトトキ。

40vドラムはヒジカタ。

50vプリミティブなロックとブルースの溶け合ったシンプルなサウンドは、まさに楽しむためにあるもの。
90
ナベジさんのMarshallサウンドがこのバンドにまたピッタリなんだ!

60v昨年はリンゴ・ロゴの1959のフルスタックだったけど、今年は普通の1959に1960BXのコンビがステージ上がった。

70vトトキさんが使っているのはEDEN WT-800とD410XSTのフルスタックだ。

80v1曲目は「明日になっちまう」。

100「日本のロック」の原型とにいえそうなサウンドにはあり余るパワーを感じる。

110v2曲目は「What do you Want」。
The Doorsの「Break on Through (to the Other Side)」みたいなストレートな爽快感がタマらん!
このDoorsの曲、Jim Morrisonが途中で私のことを呼ぶんだよね。「シゲ!」って。
180v
Marshallとジャズマスターのコンビネーションで説得力のあるソロを展開するナベジさん。
ギター・ソロは音数ではないことを教えてくれる。

130v「ロックンロールはブルース」と歌い出した曲は「ブルースが足りないぜ」。
Robert Johnsonでもいい、Muddy Watersでも、三大Kingでも、誰でもいい。
ブルースの巨人の音源を聴かせて、「それとロックが地続きになっている」と説明して、「あ、そうだったんスか?」と理解して納得する若いミュージシャンなんて今はいないだろうナァ。ビートルズも知らないんだからブルースに興味すら持たないのが普通だろう。
若いミュージシャンは圧倒的に音楽のリサーチが足りない。イヤ、若い人達には必要ないのか…ブルースは。なぜかというとブルースと関係ない音楽を聴いてきたからだ。
要するに今のロックには「ブルースが足りない」のだ。
あ、ちなみに何時も書いているように、私は特段ブルース好きではありません。でも少しは知ってる。必要だから。

140雰囲気もノリもバツグンのリズム隊もスランキーの大きな魅力だ。
120v
今回はイベントを通じてNATALを使用して頂いた。(コヤマさん、ありがとう!)
うれしかったのは、キットを見せた途端、出演者の多くの方がNATALをご存知で、「オ!コレってあの評判のいいドラムじゃん!」と声を上げてくれた方がいらっしゃった。
うれしいわ~。
音や品質の評判が広まっているのはありがたいことこの上ないのだが、読み方がまだまだでございましてね。
NATALは「ナタール」。
ナタルでもネイタルでもありませ~ん!
ナタール、よろしくお願いします!

150「葬列にまぎれこめ」。

160v「葬式」の類の言葉が曲名に使われるのは珍しい。Elton Johnぐらいしかパッと思い浮かばないナァ。
スランキーのこういうセンスがまたいい!

190

5曲目は「どうしたもんだい」。

170「そろそろ皆さんのロックンロールはリサーチできましたか?」と、ライブ告知をして最後のコーナーに突入する。

200v

「Ready to Rock」。
サンハウスの「なまずの唄」風のノリが気持ちいい。
「なまずの唄」はRobert Petwayの「Catfish Blues」からMuddy Watersの「Rollin' Stone」、サウンド的にはThe Kinksの「Milk Cow Blues」あたりを吸収しているワケなんでしょう?その元はSleepy John Estesだ。
でもコレでいい。
だって、もうこういうのは人類の音楽的財産じゃん。みんなで共有して遺産を伝承すべきだと思うんだよね。
The Rolling Stonesって名前だってこういうところから出てきているワケだし。
70年代前半のハードロックあたりまではこういうエキスがふんだんに盛り込まれていたのに、誰がこういう流れを断ち切っちゃったんだろうね?やっぱりパンク/ニューウェイヴあたりのところなのかな?
私は「さくら」より「なまず」の方が全然いいナァ。
そういう意味でもスランキーサイドに拍手を送りたい。

210

220

230vナチュラルなステージ・アクションもバッチリで、ライブハウスのステージに上がっている憧れのお兄さんたちを観ていた高校生の時の気分にしてくれる。

240スランキーサイドの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャルウェブサイト

250vナベジさんが最後に言い放った…「ロックンロールはMarshallがあるだけでいい…」
けだし名言!(一昨日はジャズもMarshall!なんて言っていたクセに)
スランキーサイド、リサーチ完了!

260v続いての出番はメリケン・バンド。
ここまでは出演順も昨年と同じ。安定のプログラム!

270コヤマタケシ

280vギターのKAPPA。
去年はレスポールだった。

290v今年のMarshallはJMP期の2203と1960A。

300vベースのJUN。

310vドラムはSONNY。

320vもうね~、ココはスゴイよ。
ロック魂があふれすぎちゃって、どうにも収集つかないことになってる。

330ボーカルの人に合わせてバンド・メンバーが想定外のハイテンションぶりを見せてくれるのだ!

340前回「ウチのバンドはコードが3つ、キーはE、リズムはほとんどシャッフル」なんて言っていた。
コヤマさんのいでたちや、イベントのタイトルからしていわゆる純粋なロックンロールと思いきや、実は結構なんでもありのハード・ロック。
プレスリーがハード・ロックを演ったらこうなります…っていうか、ミック・ジャガーがツェッペリンで歌ってるっていうか…。
そのミックス具合がこのバンドのオリジナリティをうまく弾き出しているのよ!

360v
80年代のMarshallの宝刀、2203の分厚い歪みが快感!

350v何しろひとっところに収まっていないコヤマさん。写真はほとんどカメラ目線だ!

3702曲目ではハーモニカを手に取った。名手である。

410v
コヤマさんはマイクを通して、10ホール・ハーモニカ(確か「ブルース・ハープ」という言葉はどっかの登録商標だったような…)をMarshallにつないでブロウする。
お気に入りはBluesbreakerとのことだが、持ち運びも大変なので、このシリーズではClass5のヘッドを使用している。
Marshallのリサーチに余念がないコヤマさんのこと、今はASTORIAに興味をお持ちのようだだ。ASTORIA CUSTOM(赤いヤツ)あたりでブカブカやったら相当カッコいいだろうな。
420v
「皆さん、うるさいですか~?50すぎてもこれだけ暴れてま~す!」

380コレぞロック・シンガーのお手本だよね。
ホントにこういう人がステージ・フロントに立つ機会が減ってしまった。
480v
こういう人とは「さくら」も「がんばれ」も関係ない人のことだ。すなわちロックンローラー!

400v
かれこれコヤマさんと知り合って10年が経つ。
出会いは名古屋で開催して頂いた「Marshall Mania」というイベントでのことだった。
そのイベントのレポートがあるので再掲しておこうっと!


Marshall Maniaに関する記事はコチラ⇒Marshall Mania 2

390初っ端から全力疾走のノリノリ状態だが、2曲を演奏してますます温度が上昇する。
天ぷらで言えば揚げ頃の180℃か?とんかつならそれよりチョット低めか?いずれにしても沸点がとっくに超えている。

430JUNさんもジャンジャン服を脱ぎ棄て大熱演!

520
はじめはこんな感じだったのに…

Img_0190 すぐにこんな感じ。普通の下着かと思ってビックリした!
JUNさん、1/3ぐらいは客席に降りてプレイしていた!

S41a0210 KAPPAさんのソロもバシバシきまる!
500

ここでもNATALが大活躍。
NATALバーチの鳴りのよさがメリケン・バンドのロック魂を揺さぶる!

C_s41a0282 メリケンバンドもチャンとブルースの芳香を放っている。
この声で「Walkin' Blues」みたいなのを演られるとやっぱりカッコいいよね。

470持ち時間イッパイに、歌って、弾いて、踊って、暴れて…ロックのコアに触れたひとときだった。
メリケンバンド、リサーチ終了!

490vメリケンバンドの詳しい情報はコチラ⇒Meriken Band official website

540<後編>につづく

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年1月9日 吉祥寺ROCk JOINT GBにて撮影)

2016年4月13日 (水)

プログレッシブ・ロックの聖地から~Neo-ZonkとZLETOVSKO

音楽の現場などでお近づきになった方に「どんな音楽がお好きなんですか?」などと社交辞令的に尋ねることはそう珍しいことではない。
クラシック?ジャズ?ロック?演歌?と徐々にターゲットを絞って行って、「あ、ワタシ、プログレッシブ・ロックが好きなんですよ」と答えられた場合、相手がどんなプログレッシブ・ロックを聴いているとあなたは想像しますかいね?
Yes?King Crimson?EL&P?Genesis?Pink Floyd?等の一時代を築いたメイン・ストリーマー?
ホッとする答えではある半面、もうさすがに会話が燃えないか?何せ40年ぐらい聴いて来てるでナァ。
Soft Machine?Matching Mole?Caravan?Hatfield & The North?National Health?Henry Cow?Gilgamesh?Slap Happy?…
カンタベリー好きだ~。2回行ったぐらいだから。
Jethro Tull?Manfred Mann's Earth Band?Hawkwind?Van Dar Graaf Generator?Beggar's Opera?…
そういうのってプログレか?
ナニナニ、イギリスものには飽きた?じゃ
Area?PFM?Banco?Gong?Ange?Magama?Focus?Finch?Trace?
イギリス以外のヨーロッパ列強ものもいいよね。でも、私はドイツものはからっきし苦手。レコード屋のプログレッシブ・ロック・コーナーで「ドイツ」のところはスッ飛ばす。
Anekdoten?Matts-Morgan?SBB?Omega?
辺境系は中古CDの値段が高くて買いにくい上に当たりハズレが極端にデカいからな~。
他にも南米系にもいいのがあるようだけど、残念ながら聴いたことがない。
…とナニが言いたいのかというと、プログレッシブ・ロックは実にすそ野が広い。
上記に限らず、もちろんアメリカや日本国内も含めて世界中で展開しているし、スタイルもあまりにもバラエティに富んでいて、ヘタをするとワケのわからないものとか、尺の長い曲はすべて「プログレッシブ・ロック」としてひとくくりにされている感じすらあるもんね。
だって、Third Ear BandとBrandXを果たして同じジャンルに突っ込んでいいものだろうか?
機械任せのKraftwerkと人力音楽曲芸の極致、Gentle Giantを同ジャンルとして捉えることにはどう考えたってムリがある。
これがブルーグラスだったら話しは簡単だ。ま、細かくは色んな流派があるんだろうけど、ブルーグラスは全部ブルーグラスのように思える。
ブルースもそう。極端なことを言えばコード進行がひとつしかないんだから。

つまりプログレッシブ・ロックはおもしろい…ということなのだ。(ドイツものは受け付けないけど)
で、何度も何度もMarshall Blogに書いてきているけど、プログレッシブ・ロックの本場、イギリスはダメよ。今は誰も聴いていないというイメージが猛烈に強い。
こんな雑誌も出ているには出ているけど、思い返してみるに、イギリスの人は自国のロックについてよく知っている人が多いけど、「プログレ・バカ」って今まで行き会ったことがないな…。
かつてのMarshallのエンジニアだった親友のスティーヴ・ドーソンと車の中でロックの話しをしていた時にプログレッシブ・ロックの話になって…あんなに色んなロックを聴いている人であるにもかかわらず、「ジェネシスなんてよう聴かんわ…(実際は英語)」と漏らしたのを聴き逃さなかった。
このようなことから、本場イギリスでもプログレッシブ・ロックの存在というのは特殊なものなのではなかろうか…というイメージが今ではとても強いのだ。
そんなだから、「貧すれば鈍する」で、本家にもいいバンドがいないのだろう。
先月、「これが"レジェンド"!! ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの新伝説!!」とMarshall Blogもビックリの「!」とともに帯に記された宣伝惹句に惑わされて「LEGEND」とかいうイギリスのバンドの1990年代初頭のアルバムを買って聴いてみたが、あまりにつまらなくてイッパツで目が覚めたわ!!
では私がそれにどんなサウンドを期待していたかというと…Yesかな?Gentle Giantかな?PFMかな?…要するに、好き嫌いの度合いは別にして、それらが私にとっての「プログレッシブ・ロック」という言葉の定義なのかもしれない。
(下の一番右のデザイン、メッチャかっこよくない?Genesisの『Foxtrot』特集)

C_img_2013 そして、日本。
御茶の水の明治大学のかつての記念館の前にあるレコード店が『クリムゾン・キングの宮殿』を世界で一番売る店舗であったということを飽きもせず、また引き合いに出すが、日本は間違いなくプログレ天国だ。
あのね、あんなに素晴らしいバンドを輩出しているのに、イタリア人にプログレッシブ・ロックの話をすると、PFMはイケるけど、Areaすら知らないようなヤツらばかりだった。とても「Raccomandata Rievuta Ritrno観たことある?」なんて話はムリ。
同じようにフランス人に尋ねると、GongもAngeも知っていたけど、「古い!」と笑われた。
もちろん訊く相手の世代や年齢にもよるけどね。
そこへ行くと、「自称プログレ好き」を標榜する日本人にプログレッシブ・ロックの話しをすれば、きっとEnglandもQuella Vecchia LocandaもAphrodite's Childも押さえていることは間違いない。
コレ、スゴイことだと思うんだよね。
ところが、イザ、演る方になると俄然寂しくなってしまう。
で、「日本のプログレッシブ・ロック」というと必ず付いて回るのが「四人囃子」の名前。必ず日本のプログレッシブ・ロックの代表みたいに扱われるけど、私にはそんな風にはとても思えない。
「一触即発」も「ネッシー」も「円盤」も「ラム」も音楽的、演奏技術的にシッカリした上質なロックにしか聞こえない。
強いて言えば「ピンポン玉の嘆き」ぐらいかナァ?
こんなにプログレッシブ・ロック好きな国民なのにクリエイトするサイドでは苦戦しているという印象が強いのは私だけであろうか?
言葉の問題なのかナァ。

そんなイメージを持っているだけにNeo-Zonkを発見した時には驚いた。
私にとってのプログレッシブ・ロックのイメージにドンズバだったからだ。
だから、どうしてもみんなに知ってもらいたくて、あるいはプログレッシブ・ロック復権の一助としてMarshall GALAに抜擢させて頂いたというワケ。
その甲斐あってか、評判もすこぶるよく、まだまだプログレッシブ・ロックはイケるのではないかとひとりごちた次第。

さて、話題はチト替わって、吉祥寺のシルバーエレファント。
オープンしたのは私が高校2年の時だったかな?調べてみると確かに1978年の開業だった。
仙川に住む友達と、「吉祥寺に新しくライブハウスがオープンしたらしいよ!」なんて、学校で話をしたことをウッスラと覚えている。
私はPlumage(プルーミッジ)という民間の音楽サークルのイベントで訪れたのが最初だったかな?高校生にしてそのステージに立ったことが猛烈うれしかったのを覚えている。
当時はライブハウスに出演するなんて夢のような出来事だったからね。
その当時は店内の装飾が真っ白だったように記憶している。
吉祥寺はウチから遠かったので、ほとんど行くことはなかったが、Bad Sceneを観に行ったのと、三文役者のメンバーとして再びステージを立ったことを覚えている。
そのシルバーエレファントが知らない間に「プログレッシブ・ロックの聖地」になっているっていうじゃないの。
さすが日本、聖地があるだけ素晴らしい。ロンドンには「パンクの聖地」はいくつかあっても「プログレの聖地」なんてまったくないからね。ま、「UFO」の跡地ぐらいか?

C_img_0248 そんなことをつれづれ考えながら、この日シルバーエレファントに向かったのはそのNeo-Zonkが出演していたから。
「聖地」にピッタリすぎるぐらいのプログレッシブ・ロック。

01大沼あい

02v長崎祥子

03v伊藤ショボン太一
…なんだけど、この日は、実はMarshal GALAの宣伝用の写真を撮りにお邪魔したのです。
なのでライブ・レポートはなし。
でも、アルバム『Luminous』から選ばれたいつもながらのゴキゲンなプロッグ・ナンバーを完璧に演奏してプロッグ・ロック・ファンを狂喜させたことだけは記録しておこう。
今週の金曜日には15日にはワンマン・コンサートがあるそうだ。

Neo-Zonkの詳しい情報はコチラ⇒neo-zonk site

3_s41a0366今日のMarshall Blogは、この日Neo-Zonkの後に登場したバンドをご紹介したい。
ZLETOVSKO(ズレトブスコ)というバンド。
バンド名はマケドニア語だそうだ。マケドニアってどこよ?
現地の言葉では「Злетовско」と綴るようだ。するってーとロシアの近く?…と思ったらバルカン半島なのね。

10

メンバーは、
キーボードが堀越功。

20vベースが桑原重和。

30vギターが伏見蛍。

40vドラムが吉田達也…という布陣。

50v伏見さんがMarshall JCM900 4100を使用。
伏見さんは他にケラリーノ・サンドロヴィッチのお仕事などをされているそうだ。

60vさっき、日本のプログレッシブ・ロック界は演る方が寂しいと記したが、それは全般的なことで、中にはヤケクソに素晴らしい活動をしている、あるいは活動していた方々もいらっしゃる。
私が知っているウチのそのひとつがこの「POCHAKAITE MALKO(ポチャカイテ・マルコ)」。
そのセカンド・アルバムの『LAYA』は私の愛聴盤のひとつだ。

70cd事前にZonkのあいちゃんから「対バンの方はかつてポチャカイテ・マルコをやっていた方」と聞いていたのでこの日を楽しみにしていた。
リハーサル後にそんな話をZonkの3人としていたら、「あ、ワタシがポチャカイテ・マルコをやっていたんです」と桑原さんが話かけてきてくださった。
少し話をさせて頂くと、やはり民族音楽がお好きとのこと。
もう「ポチャカイテ・マルコをやることはないだろう」というようなことをおっしゃっていたが、日本でももっとこういう音楽が聴かれるようになるといいんだけどナァ。

80vちょっと脱線で、民族音楽。
『LAYA』の中でも「♪サリガマパダニ」とパキスタンの宗教音楽が取り入れられていたが、私もそのカッワーリーが大スキで、今でも時折CDを引っ張り出してきてはヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの美声に酔いしれることがある。
そして、最近それに匹敵するヤツを見つけちゃったのがコレ。
『偉大なるクルアーン/イスラムの栄光』という、やはり宗教音楽。
コレを紹介するのは時節柄チョットどうかもと思ったが、あまりにも感動的だったので触れておく。
「クルアーン」というのは「コーラン」のことで、それを4人のオジちゃんたちが朗唱するというもの。日本で言えば般若心経を聴いているようなものなのだが、どうしようもなくカッコいい。
節々の最後に「エキベン」という言葉がやたらついて回るのが実に気になるのだが、アッラーを讃える言葉の一種なのだろうか。
とにかく正確な微分音階を操り、聴いたこともないメロディを熱狂的に織り上げていくサマは圧巻だ。
私も民族音楽が好きで、面白そうな安価なCDを見つけると買い込んで来るのだが、アフリカ系は苦手かな。

90cdそれと今日触れておかなければならないのがコレ。
もうMarshall Blogで何回も紹介しているのは、ホッピー神山さんの『A Meaningful Meaningnessless~意味のないものは、意味がある~ 』。
私の「日本のロック名盤」のベスト10から未来永劫漏れることがないであろう愛聴盤。

100cdこのアルバムでドラムを担当しているのが吉田さん。あまりにもスゴイ!

110肝心のZLETOVSKOといえば、Neo-Zonkのようにアクロバチックなキメをバシバシ決めるというタイプではないが、とにかくプログレッシブ・ロック。

120ギターの形だけではプログレッシブ・ロックには見えないけど、果てしない反復フレーズや独特の節回しはプログレそのもの!
私事ながら、大学の時の友達のトランぺッターにソックリでお会いした時かなり驚いた。

130スゴすぎちゃって「ウマい」なんて言葉が出て来ないね、吉田さんのドラムは。圧巻!
やっぱりこういうドラムでないとプログレッシブ・ロックは面白くならない。

140vピック弾きによる歯切れのよいラインをネジ込んでバンドの輪郭をよりシャープにする桑原さんのベース。

150v吉田さんのオペラ・ボイスも炸裂!
ホッピーさんとのデュオもいつか聴いてみたい!

1602年半のブランクがあったとはとても思えない充実したパフォーマンスで満員のお客さんを魅了したのであった。

170vZLETOVSKOの詳しい情報はコチラ⇒facebook

180(一部敬称略 2015年12月23日 吉祥寺シルバーエレファントにて撮影)

2016年4月11日 (月)

あの感動をふたたび!~30th Anniversary LIVE 『SHOW-YA BIG 30』 <後編>

30年にも及ぶSHOW-YAの歴史の中で意外にも初めてだった…というステージ上での5人対談で息を整えて、いよいよショウはクライマックスに突入。
30年を30曲で綴る「昭和史」の終盤、まずは藤山一郎の「青い山脈」から…イヤ違う、30年に及ぶ偉大なる「SHOW-YA史」!
コンサートも2/3が経過し、20曲目となる「水の中の逃亡者」は1987年のシングルだ。

10_3後半に入ってもまったくパワーが落ちる気配すらない寺田恵子

J_s41a10491988年の『GLAMOUR』収録の「Keep me in Your Heart」。

40v_keepジャンジャンいくよ~!もう止まらない!
続けて「ギャンブリング」。
この曲は1990年のシングルだ。

50_2フロントで激走する恵子さんをインスパイアし続けるメンバーたち!
仙波さとみ

60v_2中村美紀

70v_3角田mittan美喜

80v_2そして、五十嵐sun-go美貴。

90楽器チーム、mittan、キャプテンと続く3番目のソロはsun-goさんのギター!
ナンカYesみたいでカッコいいね。
Alan White、Rick Wakemanときて、Steve Howeだ。
クレイジーなら、ハナ肇、石橋エータローと桜井センリのデュオ、そして植木等。
ドリフだったらいかりや長介、荒井注、そして中本工事だ。

95vピロピロとシュレッドする「超絶系」ということではないが、sun-goさんは一聴してそれとわかる自分だけのスタイルを確立している。
そういう音楽家が「アーティスト」と呼ばれる。
そして、そのお供はMarshallだ。

100_2Where the rock is created, where Marshall is....ロックがクリエイトされるところ、Marshallあり…と誰かが言ったかどうかは知らないが、sun-goさんはJVM!
sun-goさんが真空管ギター・アンプの素晴らしさを教えてくれる。

10530周年を記念するにふさわしい大舞台に鳴り響く充実のソロ!

120v_2そのsun-goさんの入魂のプレイに惜しみない歓声が浴びせかけられた。

125ここで「私は嵐」!

125_araハードなギター・ソロから矢継ぎ早に飛び出す定番へヴィ・チューンに会場は大よろこびだ。

130_3さとみさんのピックアップ・ソロが炸裂!

140vお客さんもどうぞ~!

460_2
それどころか、恵子さんがステージから降りて来た~!

230_be
「♪あ~ら~し~」をみんなで大合唱!楽しいね~!

240 もちろん、お約束の…

150_2「嵐」ポーズ!これもキマった~!

160MCをはさんで最近の愛奏曲が続々と繰り出される。

170v_mcオラオラ、「OUTSIDER」をお見舞いするぜよ~!

180_2この曲のサビもホントにカッコいい。イヤがオウでも盛り上がるわ!

190SHOW-YAの新しいスタンダード、「流星少女」。

210vお客さんもタオルも準備万端!回せ、回せ~!

220_2お客さんの果てしないパワーと真っ向から向き合う熱演!

30_2

さらに「BATTLE EXPRESS」が続く。

250「♪Show me the power」というよりも恵子さんのパワーを大いに見せつけられる!

260v_2この曲のポイント、キーボードと…

J_s41a0857

ギターのバトルでクライマックスを迎える。

J_s41a0415前の曲に続いてキレッキレのギター・リフから猛然と疾駆するナンバーは「You Turm Me Over」!

305
この曲でもキャプテンが大活躍。
J_s41a0017
続けてsun-goさんが弾くおなじみのギター・リフで本編最後の曲が始まる。
300v_g

「限界LOVERS」だ~!

280_you

リリースしてから26年の間に何回演奏したのか、もはや本人たちにもわからないであろうこのSHOW-YAの代表曲。
この日の演奏はいつもとは異なる感慨深いものがあったに違いない。

325v

J_s41a0871

330v_2

340_2

110v

これで本編が終了した。
この恵子さんの表情!トライアスロンを連続3回ぐらい完遂したような果てしない充実感がほとばしっている!

Rそして、アンコール。
「SHOW-YAを支えてくれるたくさんの人に感謝します。SHOW-YAの旅はまだ始まったばかり…。
SHOW-YAはライブ・バンドです。
皆さんにいいSHOWを見せてあげる…という意味で作ったバンドです。居酒屋で付けた名前だけど…」
…と歌い始めたのは「限りなくはるかな自由へ」。

370v_3

『PROGRESS』収録の1曲。
しっとりとした恵子さんの歌の中に「まだまだやったるぞ!」的な力強さを感じずにはいられなかった。

360そして、いよいよ30曲目!
「FAIRY」~~~!

380v_2ラストを飾る、すなわち30年を締めくくるにふさわしい名曲。

270_be
客席も大興奮だ!

390終幕に向けて全力疾走する5人。

400_2

410v

420v_2

430v_2

440vいつも見慣れたアクションだけど、今日はやっぱり感慨深い!

450

もちろんサオ回しもバッチリとキマった!

470mittanもこの通り!

Img_0420ああ~、とうとう終わっっちゃった~!

350v_4お疲れさま~!
30曲で30年のSHOE-YAの歴史を編み上げた5人は大きな大きな歓声に包まれた。

490客席に降りて感謝の念を伝えるさとみさん。
みんなうれしそう~。
510_2
mittanは「30周年記念くつ」をプレゼント?!

500感涙にむせぶ恵子さん。

520_2「ありがとう~!」と地声で感謝の念を伝えて…

530気合をいれて31年目に突入した。

540v_2終演後、スクリーンに投影されるエキサイティングな写真の数々。
自分で言うのも何だけど、いい写真だナァ。
感動が増幅する!

550おめでとうSHOW-YA!
6月12日、日比谷野音でお会いしましょう!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

560おわり

(一部敬称略 2015年12月17日 東京国際フォーラム ホールAにて撮影)

2016年4月 8日 (金)

あの感動をふたたび!~30th Anniversary LIVE 『SHOW-YA BIG 30』 <中編>

楽し、懐かしのシングル盤コーナーの後はドバっと雰囲気が変わってアコースティック・コーナー。
広いステージの中央で恵子さんとsun-goさんにスポット・ライトが当たる。10_2「ふたりでなつかしい曲を演りたいと思います」と選ばれた曲は1990年の『HARD WAY』から「Blue Rose Blues」。
30v
水を打ったような静けさの中、つぶやくように、そして語り掛けるようにメロディを紡ぐ恵子さん。

20v音楽の場合、経過していった年月の重みはこうした静謐さの中でこそ表現されやすいのかもしれない。
小学校の時の音楽室の壁に「静けさの中からこそ美しい音楽は生まれる」という標語(?)が額に入れて飾ってあった。ベートーベンかなんかの言葉かね?…ま、ガキどもそんなこと知ったこっちゃなかったけど、私はよく覚えている。
それから、ギタリストのUli Jon Rothが「音楽の本当の美しさは『ラルゴ』の中にこそある」と35年ぐらい前の何かのインタビューで言っていたのを覚えている。
まさにそれらの言葉を想起させる2人の演奏だった。

40_2そして、恵子さんのテーマ・ソング的なレパートリー「The Rose」。
これまでも愛唱歌的に何回かステージで披露する恵子さんを見てきたが、アコースティック・ギターでの弾きがたりというシチュエーションが普通だった。

50今日はキャプテンのキーボードを得ていつもとは異なる雰囲気で情感を表した。

60そして、sun-goさんのハモり…コレがまたいい。
観客全員が予想外のアンサンブルに耳を傾けたね。

70v_2sun-goさんがステージから離れ、今度は恵子さんとキャプテンのデュオ。
1986年の『QUEENDOM』から「I can tell you」を披露。

80こうして「静か」コーナーが幕を下ろし、恵子さんがステージを降りる。

90v_2替わって登場したのはmittan!
ここは当然ドラム・ソロ!

100vいつもは最後に打ち鳴らす銅鑼を今日は最初にブっ放す。

110_2そして、いつも通りのパワフルなソロ。

120vSHOW-YAのコンサートの中でも人気のこのパート、「mittan!」の掛け声が会場中に響き渡る。

130_2
クラシック曲をバッキングにソロを展開。

115ドラムの人達みんなコレ好きネェ。
やはりCozy Powellは偉大なのね?中学2年の時にRainbowが初来日して武道館で観たけど…ドラムはあまり覚えてないナァ。
その代り、今日フォーラムでCozyを観た気になったよ!

140_2宙に高く舞うスティック2本!

150vキマった~!

160v_2メンバーが全員揃って、1990年の『HARD WAY』から「Life is Dancing」。

170_2恵子さんはお召し替えでパワー・アップ!

180vコレも楽しくていい曲だな。

190v_2ハードな曲調に散りばめなれたポップなセンスとでもいうのか、ドライブしまくるSHOW-YAとはまた一味違った魅力にあふれている。

200v一転ステージが暗くなり、キャプテンにスポット・ライトが送られた。

210_2キーボード・ソロだ!

220様々な音色を使い、シンフォニックな世界を作り上げる。

230vキーボード・ソロはここ数回のライブではご無沙汰だった。
今日のパフォーマンスは長尺だったのでファンは狂喜したに違いない。

240大喝采~!

250v_2荘厳な雰囲気からまたまた一転してステージは「しどけなくエモーション」でにぎやかに!

260_sido演奏はしどけないことはまったくなく、ソリッドそのもの。
270v「愛さずにはいられない」

280_aiしかし、SHOW-YAのレパートリーってスゴイよな~。掘っても掘ってもいいのがジャンジャン出て来る。

290v_21990年のシングル「叫び」。

300_sakeさらにシングル「孤独の迷路」。

310_280年代から90年にかけての作品で網羅したこのコーナー。
バラエティに富んだ曲の数々で観るものを決して飽きさせることがない。

320v_2それにしても、昔からのファンはうれしいし、楽しいことこの上ないだろうね~。
長年愛聴してきた大好きなSHOW-YAの名曲がワンサカワンサカ出てきて一緒に歌えちゃうんだからね。
私は14歳の時からコンサートに通い初めてほぼ40年が経つけど、ステージで演奏する曲を本当に全部知っていたことってほとんどない…初来日のKing Crimsonと10ccとZappa Plays Zappaは完璧だった。他にもあったかもしれないけど覚えてないな。
あ、初来日のVan Halenも全曲知ってた。デビューしたてでレパートリーが極端に少なかったからね。

330vここで大型トーク・コーナー~!
ステージには5脚のイスが並べられた。
舞台で5人並んでしゃべるのは初めてなんだって。
話題は当然「30周年」のことになるワケで…「デビューした時、30年後にこうなると思っていた?」と恵子さんが問いかける。

340「一生懸命やっていこうと思ってたけど、私が一番最初に辞めちゃってサ、ガハハハ!いろんなことがあって、でも、やっぱりこの5人がいいと思う。
今が一番いいじゃん!」

350v_2「30歳からがホンモノ…って言われていたから、この30周年を迎えてこれからが『ホンモノ』になるんだと思う。未知の世界でワクワクしています!」

360v「(10年後)40周年だから40曲演ろう!とかいうのはヤメようね~!覚えられない!譜面も見えなくなってる。
この30年、色んな人が関わってきてくれた。これは大変なことでとてもうれしいです。音楽とは『力』!」

370v_2「見た目は可愛いけど、毒を吐くよね!」と恵子さんに言われちゃったキャプテン。
イエイエとんでもない。
心温まる感謝と感激の言葉が述べられた。

380v人見知りのmittanからは最初怖がられていたというさとみさん。
車を降りる時に「ありがとう」とさとみさんが言ったことから打ち解けたとか…。
さとさんからもファンや関係者に対してていねいな感謝の言葉が贈られた。

390v…と、皆さん、30年の長きにわたる思い出や感謝の言葉を感慨深く綴ったのであった。
そしてこの後、ショウは怒涛のクライマックスに突入する。

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

400<後編>につづく

(一部敬称略 2015年12月17日 東京国際フォーラム ホールAにて撮影)

2016年4月 7日 (木)

あの感動をふたたび!~30th Anniversary LIVE 『SHOW-YA BIG 30』 <前編>

待ってた?
もう出ないんじゃないかって思ってたでしょ?
イエイエ、私はSHOW-YAファンを裏切るようなことをしません。
いつも会場で「Marshall Blogを楽しみにしています!」とあたたかいお言葉をかけてくださる皆さんのことを裏切る、だなんて、そんな…。
もう一度あの感動を味わって頂こうと思って温存していたのだ!…というのはウソで、もっと早くアップしたかったんだけど、ご存知の通り、色々あって遅くなっちゃった。
ゴメンなさい~!
でも、本当にあの時の感激をもう一度呼び覚まして頂こうと3本立てで構成したよ。
国際フォーラムに来れなかった方にも楽しんで頂けると思う。
好事魔多し。
以前にも書いたけど、こうした連作は<前編>ばっかりにアクセスが集中してしまって、回が進むごとに徐々にアクセス数が減ってっちゃうんだよね。後半の方が絶対いいにキマってるのにサ。
コレ、どうしてなんだろうね?
エ?内容がつまらないからだって?
そういうことか~!…ッて冗談じゃない!
ま、そんなことがないように今回も一生懸命書くからね!
明日の<中編>のアクセス件数が、もし<前編>より少なかったら<後編>のアップはやめようかな~。
そうでもしないと、あの30年に一度しかないSHOW-YAの激演に対して失礼だ!…なんて思いたくもなるぐらいの一大スペクタクルだった!
(こんだけ言っときゃ大丈夫だろう…)

さて、有楽町…開演前の長蛇の列。

10SHOW-YAの30周年を見届け、そして祝おうと大勢のファンが詰めかけた。

20祝い花の数も尋常じゃない!

30いよいよ開場!

Img_0070開演前、VTRの後、炎のSHOW-YAロゴ。そして、おなじみのオープニングのSEが流れる。

40ステージ中央の奥から姿を現したのは…
角田mittan美喜

50v中村美紀

60v五十嵐sun-go美貴

70v仙波さとみ

80v寺田恵子

90vとうとうSHOW-YAの30周年を締めくくる一大コンサートが始まった~!

100その記念すべきコンサートの1曲目に選ばれたのは「OUT OF LIMITS」。

S41a0114 今日は「自分を忘れて、光の速さで限界の彼方へ飛んでくぞ!」ということなのだろう。ノッケから縁起がいい。

110

背後で限界までsun-goさんにお付き合いするのはMarshall。

120キャビネットは愛用の1960BDMと今日は1960Bをプラス。

130ステージそでにセットされているのはいつも通りのJVM410H。
ナンダカンダでJVMはSHOW-YAの歴史の1/6ぐらいはお手伝いさせてもらっているかな?
鼻タカダカですわ。

140足元はこんな感じ。

150これで記念すべき30年目の轟音をブッ放す!

160vへへへ、今回はさとさんも。
むかって左端に赤いライトが4つ並んでいるのが見えるでしょ?

170コレなの。
EDENなの。
EDENのWT-800とD410XSTなのだ!

1802曲目は、欲しいものは…「奪いとれ」~!

210
ステージを自在に行き来するメンバーたち。
記念すべきコンサートにおあつらえ向きの大舞台だ。

2003曲目は「LOOK At ME!」。
最近の定番レパートリーで初っ端を華々しく飾る5 人!

190v

220v

230

240v

250v割れんばかりの大喝采!

260v「SHOW-YA30周年の記念のライブへようこそ!今日はWOWOWの生中継が入っているので失言できない!」と恵子さん。
「今日は30曲でSHOW-YAの歴史を振り返るよ~!」と観客を狂喜させる。
さっそく上着を脱ぎすてた!

270最初のMCの後は最新作『PROGRESS』から…

280クロマチックなイントロのメロディが印象的な「秒殺Crazy Love」。
曲も胸のすくドライビング・チューンなんだけど、コレ、歌詞がスゲエんだよな。ちょっとドキドキしちゃう?

J_s41a0167 得意の1弦開放を利用したsun-goさんのギター・ソロが炸裂!

300つづいてキャプテンのオルガン・ソロ!

310同じく『PROGRESS』から「SIGN」。

320vこれまたmittanのドラムがグイグイ来ちゃうスピード・チューン。

310_signみんなのコーラスも大フィーチュア。
SHOW-YAのコーラスって好き。

330sun-go+Marshallの轟音でキメるギター・ソロ!

350v

次のセクションでは、「SHOW-YAには30年の歴史があります。なつかしい曲をチョットだけ!」と、まずは1989年のアルバム『Outerlimits』から「TROUBLE」。

360_troubleお~、正統派ブリティッシュ・ロック・リフ!
問答無用でカッコいいわ!

370v結局こういう曲を演ってビシッと決まるガール・バンドってSHOW-YAだけなんだよね。
今と違って、当時は機材も前時代的だったので、本当に演奏能力が高くないと人前にでることなんかできなかった。コピー・バンドはライブハウスなんかに到底出られない時代。
ホント、SHOW-YAは『土佐日記』状態だったと思う。

380お次は1990年の『HARD WAY』の1曲目の「Metallic Woman」。

390v_metallicこれまたブリティッシュ・ハードの権化のようなへヴィ・チューン。

400vここでガラリと変わって、また『PROGRESS』に戻っての「Always on your side」。
今日初のバラードだ。
恵子さんの祈るような歌と…

410v_alwayssun-goさんの泣きのギターで会場は一気にセンチメンタルに…。
コレいい曲だな。

420v恵子さん曰く、「寂しい女のバラード」や「愚痴ぽい女が多かった」とか…。
そんな感じにはまったく見えませんが。
「ここからはシングル曲がイッパイ出てきます。『限界LOVERS』からしか知らない人もいるみたいだけど…(その前にもいい曲がいっぱいシングル・カットされてんだから耳の穴かっぽじってよく聴きやがれ!熟女なめんなよ!)…シングルのコーナーいってみよう!」
あ、( )の中は私の勝手な想像ですから、恵子さん、気にしないでね!

430vで、人気のシングル・コーナーの最初の曲は1985年「素敵にダンシング」のB面「AU REVOIR」。

440_au1985年つーことはまさに30年前!

450vB面とはいえ、こんなハード・ロックがシングル盤に収まっていたんだからいい時代だよね。
30年前か…サラリーマンの第一歩を踏み出した年だよ。
時折触れるように、私はsun-goさんと誕生日が一日違いなんだけど(sun-goさんが一日だけ妹)、sun-goさんって私が頭を横分けにしてた時からSHOW-YAやってんだもんな。スゴい。
私はというと、大学出て、地味ながら比較的大きい会社に潜り込んだので、定年まで勤めて、社長とは言わないけど、ま、せいぜい事業部長ぐらいにはなりたいな…なんて思ってたアノ頃。ちっちぇ~夢だったな。
今ではMarshall。イベントの司会までやっちゃって…。
そしてカメラを何台もブラ下げてSHOW-YAのコンサート会場を駆けずり回ってる!…一体今の自分の姿を誰があの時想像できようか…マジで今の自分でよかったわ。
これも音楽の魔力のせいなのだ。そういう意味ではSHOW-YAと同じ…ということにさせて頂こう。30周年でめでたいから。

J_s41a0389 シングル・コーナーの2番手は1987年の「その後で殺したい」。

470v_sono今も「夜のヒットスタジオ」とまったく変わらない!

480そしてこのコーナー最後は今でも時折セットリストに組み込まれる「ONE WAY HEART」。

490_oneこの曲は1986年のリリースだ。
くどいようだけど、私は仕事で富山にいた頃だ。寂しかったナァ、ひとりぐらしは。もう二度とイヤだ。
この頃SHOW-YAって富山に来てくれたかな?
この頃、富山の総曲輪(そうがわ)のジャズ喫茶にJohnny Griffinが来てビックリした。30年前でチケット代が8,000円もしたので行かなかったけど。

J_s41a0139 ホント、歴史ってスゴイ。
そのスゴイ歴史に生きる5人なのだ。

51030年の時を経て古くなるどころか、まったく新鮮。

520今でこそ聴きたい曲ばかりではあるまいか?

530v_soloナゼSHOW-YAが現役でバリバリにできるかを証明したかのようなコーナーだった。

540vSHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

Img_0016 <中編>につづく

(一部敬称略 2015年12月17日 東京国際フォーラム ホールAにて撮影)

2016年4月 4日 (月)

TAGAWA(田川ヒロアキ、長谷川浩二、寺沢功一)~セカンド・ツアー千秋楽!

長期にわたり、28本ものMarshall GALA関連の記事におつき合いくださいましてありがとうございました。
今日から通常のMarshall Blogに戻ります。


ご存知の通り、基本的にMarshall Blogは平日に毎日更新してるけど、そうなるとひと月に更新できる回数は20回。
そこへもってきて28本ものMarshall GALA関連の記事に集中してりゃ、いつものライブ・レポートが掲載されるのは大幅に遅れちゃう…イヤ、遅れちゃった。
でも、どれこもれも貴重なライブ・コンサートの記録であり、その瞬間はもう二度と戻って来ない。
…と、「通常マーブロ戻り記念」にいきなり脱線しすることにしよう。

“When music is over, it’s gone in the air. You can never capture it again.
(音楽は終わった瞬間、空中に消え去ってしまう。それを取り戻すことは絶対にできない)”
強烈な個性で一時代を築いたアルト・サックスの巨人、Eric Dolphyが1964年、死ぬ直前に録音した『Last Date』というライブ・アルバムに収録したジャズ界ではとても有名な言葉だ。
凡人がそんな言葉を発すれば、「そんなの当たり前じゃん?」、「だからどうした?」…ということになるが、「必聴盤ジャズ名盤」のリストに何枚もその名を残すような巨人のご箴言とあらば重みが違ってくる。
そして、その意味を考えてみたくもなる。
「ミュージシャンは命を削って音楽を作ってるんだ!我々が発する一音一音をシッカリと受け止めて心に刻んで欲しい!」ということぐらいになろうか?
ドルフィ―様、わかりました!…と勝手に理解してMarshall Blogに結びつけてみる。
Marshall Blogはミュージシャンたちのそうした熱演を写真と文章でつづり、記録を残しておきたいと常々思っている。動画全盛の今こそ価値があるとも思ってるのね。
だから、昨年末に取材したライブも例え時間が大幅に経過しようとも取り上げることにする。
さもないと、ミュージシャンたちの努力が何の痕跡もなく消え去ってしまって、思い出すことすらできなくなっちゃうからね。
ココに記録しておけば、Marshall Blogが続いている限り半永久的に記録が残る。
だから、話題がチト古くても記事を掲載しよう!
「何だよ、掲載が遅くなったイイワケかよ」と言われそうだが…その通り。
Eric Dolphyという大看板を拝借して大上段からいいワケさせて頂いた。
ま、Dolphyも許してくれるでしょう、レコードもCDも結構買ってるから!

コレがそのEric Dolphyの『Lst Date』。
30年以上前、我々が学生の頃はこういうジャケットのLPで親しんだ。

Ld1今のCDはこうなってる。
自作の人気曲「Miss Ann」や上の名言が収録されていること、さらにDolphyの最後の演奏の記録ということで人気がアルバムではある。
Eric Dolphyは腎臓を患って尿毒症で36歳で亡くなってるんだよね。
これから「ジャズでも聴いてみようかな?」なんてMarshall Blogをご覧になっているロック・ファンの方にはあんまりおススメしません。何せ暗い。
ロック・ファンがジャズを聴き出すには絶対Charles Mingusがおススメ。ちなみにEric DolphyもMingusのバンドのメンバーだった。

Ld2 ハイ、脱線終わり。
そこで、今日取り上げさせて頂きたるは、昨年12月15日に吉祥寺シルバーエレファントで開催されたTAGAWAのツアー・ファイナル。
「Marshall Blog楽しみにしています!」なんて、ずいぶん大勢の方にお声をかけて頂いたが、お待たせしました!

10田川ヒロアキ

20v寺沢功一

30v長谷川浩二

40vヒロアキくんはJVM210Hと1960Aを使用。
すごいスモークですナァ。冷凍庫の中で演奏しているみたい?

50v「この時」は確か試行錯誤を経た結果、新しいJVMのセッティングで臨んだハズ。

60v足元のようす。
コンパクト・マルチ・エフェクターはセンド&リターンに接続して、歪みはすべてJVMで作っている。
フットコント―ラーの1~3に3種類のチャンネルを割り当て、4にはループのオン/オフをアサインしている。
非常にシンプルなセッティング。
チャンネルはOD/REDを多用しており、ギターのボリュームをコマメに変えて音色を変えている。

70オープニングはTAGAWAのファースト・アルバム『Flying Carpet』通りの「Stranger Destroys Arms」。

80続けて「My Eternal Dream」。
先日のMarshall GALAでも演奏してくれたヒロアキくんのテーマ・ソング的レパートリー。

90ここもアルバム通りの展開。
お客さんもそれを知ってかかなりのノリよう!
そして、それに応えるヒロアキくん。
この日はヒロアキくんのアクションにも注目のまなざしが集まった。

100v低音暴力団と暴走機関車のコンビネーション!
この日もスゴかった!

S41a0091TAGAWAの2回目となるツアー。

110公演としてはコレが17本目で、『Flying Carpet』と銘打ったライブはコレが最後となる。

120前回のツアー時より3人のイキはピッタリ!すさまじい演奏が展開した。

Img_0043 TAGAWA名物(?)「Led Boots」。

135コレも最初に聴いた時は「オイオイ!」みたいなかんじもあったけど、今ではまるでTAGAWAの曲みたいだ。

140リズム隊のソロもガッツリ挿入!

150vマァ、3人とも弾くわ、叩くわのそりゃもう大騒ぎ。こっちはそれを見に来ているんだけど。

160vガラリと変わって「Train」。♪ダダッダダンのヤツね。

170vもちろん、MCも絶好調。
ツアー・ファイナルだけにツアーの思い出が盛りだくさん。
写真はてらちんだけど3人とも舌好調。
その様は完全に「口数セッション」だ!

3_3_s41a0134 コレもMarshall GALAで披露してくれた「キミを乗せて」。

190vヒロアキくんのソロから「Bound」。

Img_0036 それにしても美しいトーン。
やはりヒロアキくんにはJVMがベストマッチする!

220

『Flying Carpet』から「That'S Over」。

210vこの曲もTAGAWA名物。
リズム隊のソロが大きくフィーチュアされるのだ。
ハイ、てらちんファンの皆さん、お待ちどうさまでした!

S41a0124 「低音暴力団」の組長の名に恥じない迫力のプレイ!

240vハイ、浩二さんファンの皆さんお待ちどうさまでした!
260v
この日は特に長尺でタップリとそのスーパー・プレイを味あわせて頂いた。

S41a0099

本編11曲。
そして、アンコールは待ってましたの大巨編「Space Walker」。
コレもTAGAWA名物ね。

270v最後まで渾身のプレイで聴衆の度肝を抜いた3人。
やぱりこういうロックはいいね。絶対に守り通さなくてはいけない。

290ところで、今回で『Flying Carpet』関連のライブは終了となったが、今、この3人はスタジオにこもっている。
そうTAGAWAのセカンド・アルバムのレコーディング中なのだ!
今回はみんなで曲を持ちよってパワー・アップを図ろうという企画。楽しみだ!

300ヒロアキくんはソロ活動も絶好調だ。
3月の中旬から『春のOver Drive Tour 2016』と銘打った自分のソロ活動のツアーを展開している。

310v残すところ4月15日の東京公演のみ。この公演のみバンドでの上演で、初顔合わせのメンバーやゲストを迎えてまた何か楽しいことを企んでいるようだ。
場所はニコタマの「KIWA」。
ずいぶん前に撮影の仕事で行ったことがあるナァ。駅ビルで家内と寿司を喰ったな。あの寿司屋よかったよ。
…ということで、現在の「ソロアキくん(ショーンT)」を見にゼヒお出かけくだされ!

3_1overdrivetourflier田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

320v(一部敬称略 2015年12月15日 吉祥寺シルバーエレファントにて撮影)

2016年2月22日 (月)

激烈-Close Encounter-~FRUITPOCHETTEの島紀史

K_marshall_gala_emblem Marshall Blogにはもう何度となく登場している激烈メタル・アイドル・デュオ、FRUITPOCHETTE(フルーツポシェット)。
あ、「激烈メタル・ダンス・デュオ」というのは私が勝手にそう呼んでいるだけね。だってそうなんだもん!
コレがやっぱりカッコいいんですよ。
アレレ、でも今日はようすがチョイと違う。

10いつもはこうしてふたりが組で踊って歌って暴れまくるんだけど、今日はフロントがひとりなのだ。
このことについては後述する。

20そのひとりとは東志栞(あずましおり)。

30vギターはCONCERTO MOONの島紀史。

40vフルポシェ・サポート時はギターもアンプもCONCERTO MOONの時とは異なる。
衣装も…Marshallロゴシャツが定番だ!

50vJCM800 2203と1960Aを使用。

60vフルポシェに欠かせないシャープなリズム隊!
ベースは萩龍一。

70vドラムはKEN'ICHI。

80vオープニングは「蒼天-Paradox-」。

90vノッケからのブッ速いメタル・チューンで会場のボルテージが一気にアップ!

100鮮やかにキマるノンちゃんのソロ!

110v矢継ぎ早に「少女的-Decision-」。
続いても火に油を注ぐかのようなドライビング・チューンだ。

130
いつもはもうひとりのフルポシェ、寺谷美奈と掛け合いで歌うのだが今日は志栞ちゃんが孤軍奮闘。

120vますます冴えるノンちゃんのギター!

140vMCをはさんで「超絶-Fantastic-」。

150v激しくうねりまくるリズム隊。

160vこれぞへヴィ・メタルの律動だ!

170v「空色-Solution-」。
メロディアスなスピード・チューン。

180長年の愛器、ストラトキャスターとは異なる音像だが、やはりトータルでは完全に「島サウンド」。

190フレージングやアーティキュレーション、そしてMarshallサウンドが聴き紛うことなき島紀史のギターを演出するのだ。

200フロントのふたりが、すさまじい振付を一寸の狂いもなくシンクロさせるのがフルポシェの大きな魅力のひとつなのだが、今日はソロ。
320v
その穴を埋めんとする志栞ちゃんのアクションがまた果てしなく強力だ。

210v「堕天使-Repose-」。
この「漢字-英単語-」のタイトルもフルポシェの楽しみ。「repose」とは「休息」とか「静養」とかいう意味。

220vステージは「休息」どころかますます「あばれる」度がアップ!
240v
志栞ちゃんとノンちゃんのコンビネーションもバッチリだ!

230v超急速調の「闇-Happiness-」!

260これだけ動いて…
280v
これだけ歌って…

270コレだけニコニコして…これが志栞ちゃんのすごいパフォーマンス。
一時も目を離せない。

300v

ノンちゃんも辟易するスピード・チューン。
そこは超一流のシュレッダー、難なく完璧に自分の言葉で弾ききってしまう。
310
そして、ノンちゃんのソロの間の志栞ちゃんのアクション!
決してreposeなんかしない。

290ノンちゃんのギター同様、暴れまくる!
どっちを見ていいのかいつも困ってしまうよ!
250v
「灼熱-Drop-」へと続く。

330v

ノンちゃんもまさに「灼熱」のシュレッディング!

340vそして、「暴虐-Parasite-」で本編の幕を下ろした。

350vアンコールでは志栞ちゃんからひとこと。もちろん、体調不良を理由に欠席した相棒の美奈ちゃんのことについて触れたことは言うまでもなかろう。

360サイズが合わずに「大きくて踊りにくかった!」という靴は美奈ちゃんのものだったそうだ。
このライブは昨年末の12月17日。
その後、寺谷美奈ちゃんのフルポシェ卒業宣言が発されたのは先週の木曜日のことだった。
残念ではあるが、美奈ちゃんも、志栞ちゃんも、そしてフルポシェもますますの活躍を見せてくれることだろう。

370そしてアンコールの一曲は「幻惑-ChocolateBits-」。
420
最後を飾るにふさわしい直球ナンバーでステージの全員が完全燃焼した!

380v

390v

400v

410vがんばれフルポシェ!「爆音-Marshall-」がついてるぞ!

FRUITPOCHETTEの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

430vさて、開催まであと2週間となったMarshall GALA。
すでに何度もお伝えしている通り、島紀史率いるCONCERTO MOONが出演する。
Marshallとともにバンド・サウンドを育んできた日本を代表するへヴィ・メタル・バンドが、この「Marshallの祭典」でどんなステージを見せてくれるのかが楽しみだ。
「激震-CONCERTO MOON-」って感じになることだけは間違いない。

C_shima

C_kuze

C_nakayasu

C_aki

C_kawatsuka Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

K_marshall_gala_emblem

(一部敬称略 2105年12月17日 渋谷TSUTAYA O-NESTにて撮影)

2016年2月12日 (金)

三文役者~とうとうワタシも悪あがき!

子供の頃、駄菓子に使われている「チクロ」という人工甘味料が身体に大変悪いという情報が伝播して、母から「絶対に駄菓子を買って食べてはいいけない」とキツく注意された。
「チクロ」なんて名前、いかにも毒性が強そうだもんね。
しかし、今となっては「チクロ」なんていうものは可愛いもので、政府と大企業の思惑にいいように引き込まれ、知らない間に身体に悪いものをどれだけ摂取させられているか計り知れない世の中になってしまった。
食料品の成分表示の四角の中はカタカナの薬品名ばかり。
店頭に数日置いておいても悪くならない調理パンなんて昔だったら怖くて誰も手を出さなかっただろうし、土足で入店する店先に一日中フタをあけっぱなしにしてある「おでん」を「ウマいウマい」と喜ぶこともなかったろう。
ジタバタしても化学薬品まみれの食材から完全に逃れることができないのはわかっているが、我が家ではなるべく無農薬の野菜などを取り寄せて口にするように努めている。
私は完全に「肉派」なのでサラダや煮物のような野菜が主役の食べ物をそう喜ぶことはないが、でも食べてみれば、ちゃんと作った野菜はやっぱりおいしい。
そんな時にこれまで何度となく家内と話題になるモノスゴクどうでもよい話しのひとつに「野菜の王様は何か?」というのがある。
つまり、煮ても、焼いても、揚げても、蒸しても、茹でても、もちろん生でもおいしく食べることができる野菜は何か?ということ。
キャベツはかなり得点が高いように思う。
そして、その向こうを張るのが大根だ。
しかも、大根は消化を促す成分が多く含まれている上に殺菌作用を持ち合わせているので昔は漢方薬としても使われたそうだ。
そして、何しろ食あたりをしない。腐っているのを食べたらダメよ。
とにかく「当たらない」のが大根なのだ。
だから、演技が下手で人気が出ない役者さんのことを「大根役者」という。「当たらない」から。
同じ意味の言葉が「三文役者」なんだけど、「三文」という表現それ自体には「安価」とか「わずか」という意味が含まれている。
この写真のお店のお勘定が三文かどうかは知らないが、私なんかブレヒトのこの「三文オペラ」という言葉だけで特別な世界観を感じてしまう。
「三文役者」なんていい名前じゃん。以前にも書いたか?
先日東京新聞に「最近の若いバンドの名前がおかしい」という記事が出ていた。今醜聞で話題のバンドの名前も筆頭に挙げられていた。
記事を読み進めて驚いた。
インターネットの検索に引っかかりやすいということを念頭においてバンド名を決めるケースが少なくないっていうじゃない?
なんじゃそりゃ?

このまま放っておくとドンドン脱線して帰ってこれなくなるので強引に軌道修正。
…ということで今日は三文役者の話題。

10さっそくだけど、スゴイのが出てきた。
三文役者が1980年に新宿ロフトでレコーディングをした時のポスター。
私は高校2年生だった。もちろんお邪魔して全部見せてもらった。
「自主制作」なんて書いてある。
これも今や「死語」となった感が強いが、当時は「インディーズ」なんて言葉が全然一般的ではなかった。もしくはなかったのかな?
誰もが音源を世に出せるなんてことは夢のまた夢だった時代。
おっと!ここでまた脱線したくなったがガマン、ガマン。日ごろからマーブロを読んでいらっしゃる方なら私が何を書きそうになったかおわかりだろう。

15そして、これはそれより前、改装する前のオリジナル・ロフトの楽屋。そうレンガづくりだった。
写真は哲さん。
若けェ~。36年ぐらい前か。当時の三文役者は白塗りのメイクをしていた。
なつかしいな~。

16そして、今。
「魅せてやるぜ!!最後の悪あがき」で大暴れ中。
今日は昨年12月の「忘年会ライブ」の様子をお届けする。

20花之木哲

30vちぇりー

40v石井正夫

50vさとっちょ

60vオープニングは永遠のテーマ・ソング「三文役者」から…

70…「あやつり人形」。
90
おなじみの展開が私なんかにはメッチャしっくりくるね。
今日も哲さん、絶好調!
100
続いては「Dream Crush」。

80三文役者の中では比較的へヴィなナンバー。

110v哲さん特有の「東京スケッチ」。
詞と曲のバランスが絶妙だ。

120さとっちょはNATALバーチ。
歯切れのよい音像がたまらなく気持ちよい!

130定番のバラード、「セーラ」。
今日は一段と哲さんの声に力がみなぎっている!この後の忘年会が楽しみなのか?!

140ギターを下げたのは「To-Night」を歌うため。
これ、いい曲だな。

150哲さんの恋女房の大竹さんのプレイも冴える。
135
「Oh Oh Yeah!」
三文クラシックでスタートした前半。そして、後半はコンテンポラリーなレパートリーで固めてきた。

160v大竹さんの渾身のソロとそれをバックアップする哲さんのギター。

170三文役者は昔からあまりコーラスが入らないバンドでね。でも、さとっちょの確かなコーラスはサウンドの幅を大きく広げるのだ。

180vそのさとっちょとタッグを組む正夫さんのベースは着実だ。

190「Home Again」…

200v「Dear Friend」…とつなげた。

210vこの辺りの曲もすごくいい。
飾り気がなくて、ストレートで、なによりも肉食の「ロック」なのだ。
400
こうして第一部が終了。

220そして、第二部もまずはコンテンポラリーなレパートリーを並べる。

230「Hold on my Way」~「My Blues」。
第二部に入ってますますパワーアップする哲さん!

240v「Stay With me」。
偶然なんだろうけど、最近ジャンルを問わず「Stay With me」という曲をアチコチで見かけるような気がするナァ。もちろん三文の「Stay With me」は三文テイストが横溢している。

250ここで今日のゲスト。

260ワタクシ、牛澤滋由貴。

270vもちろんMarshallといっしょ。
JVM210Hと1936。
三宅さんやヒロアキくんの影響だ。
写真のギターは20年近く前にグリニッチ・ヴィレッジのマット・ユマノフというお店で買ったレスポール。
試奏していたら店員に「ウマい、ウマい」とおだてられ、いい気分になって買ってしまった。そしたら、このギター、その店員の委託品でやんの。道理で猛烈にホメてくれたワケだ。
でも気に入ってる。
このギターの写真を生前のレス・ポールに見せたところ、「きれいなギターだね~」とホメてくれたのがとてもうれしかった。
私もずいぶんギターを持っていたが、何年か前、Jim Marshallのお別れ会に出席する時の旅費を工面するためにほとんど全部処分してしまった。
今ではこの思い出のレスポールとES-175Dとテレキャスターしかなくなちゃった。
でもいいの。こうしてお気に入りがあるから。

280v足元のようす。
島崎藤村じゃないが、「歪みはすべてJVMの中である」と言いたい。
CLEAN/GREEN、CLEAN/CRUNCH、OD/GREENをプリセット。それにディレイをかましたLOOPのオンオフ、それにMASTER VOLの切り替えも5&6にセットした。
JVM210Hのフットスイッチは本当は4ウェイだが、役得でJVM410Hの6ウェイを使わせてもらったぜ。
ワイルドだろ?
このボリュームペダルもずいぶん使った。
36年ぐらい前に買ったものだが、何ら問題ない。

290曲はまずは「サド書簡」。
ツインリードが聴かせどころなのだ。

300でも私はこの曲の歌詞が大スキだった。
獄中のマルキ・ド・サドが書いた手紙を澁澤龍彦が翻訳したという歌詞。
曲は大変複雑で思い出すのに死ぬほど苦労した。昔、あんなに演奏したのにナァ。ここが私の才能のないところ。

310続いて「レッド・シュガー」。
コレは私が現役の時にできた曲なので、ま、これはスラスラ。
哲さん、ますます声が出てる!

330ん~、さとっちょのドラムの切れのよさもあってギターを弾いていて気持ちがいい!NATALと演奏するというのこういうことだったのか!
道理で評判がいいワケだわい。

340v33年ぶり!
みんなと演奏するのは33年ぶりなのだ!

305

哲さん、入魂のハード・バラード「魂」。

350vここではおいしいところを弾かせてもらった。
ところがですね~、指がどうにも動かない!
よくワールドカップではお茶の子さいさいで優勝しちゃうアスリートがオリンピックに出るとカラっきしダメっていうのがあるじゃない?
アレだと思ったよ。
指とかの問題じゃなくて、身体の芯が緊張していて、脳が指にうまく指令を出さないのよ。これにはマジでマイッたわ…というかビビった!

360もうね、MCの方が全然ラク。いくらでもしゃべっちゃう。
昔は人前で話すのがイヤでイヤで仕方なかったのに。
今回もお誘いを頂戴した時、ホント断ろうと思っていたの。
何しろギターを根詰めて弾いていなかったし、練習する時間はないし、曲も思い出して覚えなければならないし…。
それなのにどうせやるからには何か自分らしいことをやりたいし…。
でも、ライブハウスでギターを弾く姿を33年ぶりに家内に見せてやりたいし…多分彼女が最後に見たのは新宿ロフトでだったように記憶している。
そこで「どうなっても知らん」ということを哲さんにはご了承頂いて、「2~3曲」だっていうし、お言葉に甘えちゃうことにした。ま、マーブロのネタぐらいにはなるだろうと思ってよ。
でも、私がステージに上がったら一体誰が写真を撮るんだ?ってことになった。
「自撮り棒を使え!」なんて大竹さんはいってたけど、まさか!
セガレに撮ってもらったの。
ハイ、家族総動員です。

370とにかく、まず立って弾くことができない。
そこから始めましたよ。
で、次は曲。一体何をやればいいのやら…でも2~3曲なら何とかなるな…と2回しかない練習の初回に臨んだ。
みんなとっても親切にしてくれてとても楽しかった。
哲さんが「お前、アレ知ってるだろ?」、「この曲やってたよな?」と次々に候補曲を挙げ、結局7曲も演奏することになった。
今度はアレンジ。
何しろ練習はあと一回しかないので、二日後の次回までに自分のパートを考えていかなきゃ!
…と大竹さんが弾かないであろうパターンを大急ぎで考えた。
スタジオにMarshallを持ち込んで個人練習もした。
ま、結局、緊張してしまってやろうとしていたことの半分もできなかったんだけどね。
やっぱりね、これだけ久しぶりに、しかも練習する時間もなしに演るのは、勘のようなものが鈍っていて大変苦労しますな。
音を出すのが怖い瞬間があるワケ。「魂」なんかすごくいいアレンジを思いついたんだけど、身体で覚えていないのでうまくいかん!
それでも図々しく弾かせてもらったよ。

390「コルト'64」
ああ、コレを弾かせてもらうのはうれしいな。
この曲には付点四分のメジャーペンタでできたカッコいいキメがある。コレにハモリをつけようとしたんだけど、存外に難しかった。
息子にメロディを何百回も弾かせて音を確認した。完全に沖縄ペンタになったがすごく気に入っている裏メロ。

410もうこの辺になってくると、テコでも指が動かないので、「顔弾き」に変更。
実際には大したフレーズは弾いていない。
それにしてもですよ、こんな写真を見るにつけ、Marshall Blogに出て来るような人達はみんなカッコよろしいな~。
とてもああいう風にはならんわ。
あ、でもJVMは最高です。

420v正夫さんのベースをまた左耳から聴く機会があるなんてついぞ想像したことがなかったよ。
ホントうれしいわ。

430v「どしゃぶり」。
この曲のレコーディングの時にも遊びに行ったな~。夜中に録音して、大竹さんのアパートに朝までやすませてもらって、その足で学校へ行った。
思い出の一曲。
私も若かったんだね~。今はそんな体力ゼンゼンなし!
S41a4635
何かお父さんに付き添われているようで安心だわ~。

455

そして、最後…「回転木馬」。

480

哲さん&大竹さんの定型アクション。
昔、「お嬢さん」という曲があって、ギター・ソロの間中、大竹さんは首を絞められ続けたのであった。
…と何とか6曲を演奏し終えたのであった。

460

そして、アンコール。
コレは弾く予定ではなかったのだが、「いいから、お前弾いちゃえよ!」との哲さんのご指示で参加。

Img_0303 哲さんも入ってトリプル・ギター!

500
もう一曲は「三文役者 PartIII」。「Love Game」というタイトルでもおなじみだ。
「コレを演りたくてお前を呼んだ」という哲さん。
そう、私が現役の時にできたレパートリー。

440

ツインリードが聴きどころの一曲なのだ。

450コレがまた苦労した。
大サビのコード進行がE→B→Aと移動するんだけど、コレどうも頭の中でメロディと結びつかない。しかもキーはDbで「回転木馬」と混同しやすい。でも、こういうWishbone Ash的なドツイン・リードの曲を演奏するバンドも最近は見かけなくなったせいか偉く新鮮な感じがしたナァ。

470さらにアンコール。
今度は客席にいらした勝呂さんを迎えた。

510元頭脳警察の勝呂和夫。

520v正夫さんとともに『悪たれ小僧』のレコーディング・メンバーだ。

Cd

PANTAさんとはその昔、新宿ロフトのステージでご一緒させて頂いたことがあるので、『悪たれ小僧』の四人のうち三人と一緒に演奏させて頂いたことになる。
ということで、ご機嫌だった私は、普段は絶対にしない「ピースサイン」をついやっちまった!

530曲は「ヤケ酒ロックンロール」というシンプルなブルース。

540一応ソロも回して頂いて…。
イヤ~、盛り上がったな~。

550メンバーはおそろいのバンドTシャツでの登場だ。

560v

570v

580そして、感動のエンディング。
むしろ「悪あがき」というより「悪ふざけ」か?すみませんでした!だってメチャクチャ楽しかったんだも~ん!
結局全部で9曲も弾かせてもらっちまった!

590上にも書いた通り、思ったようには全然弾けなかったけど、自分がやりたかったことの可能性のことの片鱗ぐらいはつかんだかな?
何をやりたいのかはヒミツ。
もし、またこういう機会があればうまくやりのけたいと思っている。要するに自分のスタイルでギターを弾くということ。
終演後、メンバーのみんなが「今年一番の演奏だった!」なんておっしゃっていたが、私なんか33年の間で一番ヨカッタ!って他に一回もないじゃないのって?
やっぱりこうして自分たちだけの音楽を、自分たちで考えて作りだす作業というのは素晴らしく、そして何よりも楽しいね。
色々とアレンジを考えていてすごくそれを感じるいい機会となった。
ありがとう、三文役者!

600vさて、三文役者のオリジナルTシャツ絶賛発売中!ステージでは着なかったけど私も着ております!

610三文役者の詳しい情報はコチラ⇒三文役者Official Site

6201965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年12月11日 荻窪ルースター・ノースサイドにて撮影)

2016年2月 9日 (火)

東京ネイルキャッツ at 東京キネマ倶楽部

昨年結成10周年の記念イベントをココ、「東京キネマ倶楽部」で開催した「東京ネイルキャッツ」。そして、今回はワンマンで再登場。
その様子を「東京マーシャル・ブログ」がお送りする。
あ、ウチは「東京」付かないんだ…さびしいな。

ご存知の通り、来る3月6日にイギリスからMarshall社の社長も加わって「Marshall GALA」という英Marshall主催のイベントを開催する。
このイベントは、この東京キネマ倶楽部がMarshall公認のライブハウスとなったことを記念するもの。
東京キネマ倶楽部は下の写真のように、ご希望があればMarshallの壁を仕立てることができるというワケ。
もちろんMarshall、NATAL、EDENといったファミリー商品も豊富に取り揃えている。
最近はPAステムの進化やロックの草食化により、へヴィデューティなステージ設備を見なくなってしまったけど、やっぱり「Marshallの壁」は重要なロックの象徴のひとつだからして、この魅力を絶やすワケにはいかんのよ。
問答無用でカッコいいもんね~。
Marshall GALAのチケットはおかげさまでソールド・アウトになってしまったが、当日券が出る可能性もあるので、ご興味のある方は、今後も「東京マーシャル・ブログ」…イヤ、Marshall Blogのチェックをお願いします。
10
Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒【特報!!】 Marshall GALA

K_marshall_gala_emblem さて、東京ネイルキャッツのワンマンショウ。

20ボーカルのアツシが下手のサブステージから登場!

30オープニングは「Now or Never」。
ストレートなドライビング・チューン。カッコいい曲だ!

40ギター、徳留羊亮。

50v 徳さんとは長い付き合いであることは前回も書いた。
根っからの1959ファン。1950HWを大事に大事に使ってくれている。

60ベースは黒井伸明。

70EDEN WT-800とD410XSTを使用。

80vドラムの袴田敏孝。

90v NATALメイプルの24"ツーバス・キット。
フィニッシュはシルバー・スパークルだ。

100ギターとボーカルは高橋諄至。
150v

 ドラムの向かって右にセットしてあるMarshallのコンボを使用。
モデルはJVM205Cだ。

120ギターを手にして「Ride on! Tonight!」。

110v

続けて「No Message」。

140v

2006年のファースト・アルバムから「灰になって」。

130さらに「陽炎」という曲。

160この曲は2010年の『Scramble Generation』という共作アルバムからのチョイス。
ネイルキャッツは同名のイベントを主宰しているのだそうだ。

170v この身体にこのキット、さぞかし轟音のドラミングかと思いきや、アンサンブルとノリ重視の端正なプレイを見せてくれる袴田さん。

180アツシさんはまたギターを手にして「Stay」を熱唱。

190vシンプルかつソリッドにギターを鳴らすのが徳さんのスタイル。
1959とテリーを組み合わせているのは音へのこだわりの証明だ。

200vこれも2010年にリリースされたアルバム『Breath』から「ソウマトウ」。
ジックリと歌い込むアツシさん。
同アルバムから「Ring Dranker」も続けてプレイ。
240

ここで最初のゲストが登場。
SOUL-D!のyou!
250

アツシさんとふたりでパワフルに「LOVE SONG」という曲を熱唱した。

260v

この日のためにスーツを新調したというアツシさん。
「ステージ衣装にしか見えない」オーダーメイド。それでいいのだ。
だってステージで着る衣装なんだから!
私はキチっとステージ衣装をキメ込むバンドが好き。芸人とはそういうものだから。
220

「夢も希望もない」ではまたギターを手にする。
続けて「恋のパスポート」。いいタイトルだ。

270

何かアツシさんってマイク・スタンドを握って熱唱している姿のイメージ…下の写真みたいなヤツね…がやたら強いんだけど、こうして見ると、ずいぶんギターを弾いているんだよね。
安心してください、アンプはMarshallですよ。

210v

本職のギターの人はもうとにかくギターを弾くのが楽しくて仕方がない感じだ。
見ている方も楽しくなっちゃう。
280v
また、背後がこんな光景ならなおさらだよ。
コレばっかりはギタリストじゃないとわかならい!そして、いくら積んでもMarshallでなくては意味が全くない!

230二人目のゲストがステージに上がる。

290麒麟の上村雅史

300v 今日も靴がバッチリだ!

310「螺旋」をスタイリッシュにキメてくれた。
麒麟、いいんだよね。
我々が高校ぐらいの時は、バンド・コンテストがあると必ず一組は麒麟のような雰囲気のバンドがいたものだが、最近この手のバンドをスッカリ見かけなくなってしまった。
麒麟にはゼヒ頑張ってもらいたい。

320「困った人がいたら忘れないであげてください…」とうたったのは「忘れない」。
2012年にメジャー・レーベルからリリースしたマキシ・シングル。

J_s41a3522 『Sky Blue』から「walk」。

330「ビューティフル・ウェンズデイ」。
「Lazy Sunday Afternoon」、「Saturday Night」、「Blue Monday」、「Ruby Tuesday」、等々の曜日をテーマにした曲が数あれど、「水曜日」が題材の曲はかなり珍しいんじゃない?
「水曜日」はつづりもムズカシイし。でも、いい曲だ!

350v

「お前らノラないとずっとこの赤いまんまだぞ!」
途中、真っ赤な状態での長いアオリも見物だった。
赤い照明は撮りづらいぞ!
ちあきちゃん、お誕生日おめでとう!

J_img_0378 アルバムのタイトルにもなっている「Breath」では熱狂のタオル回し。

340ショウはクライマックスへ突入だ!

360楽しそう。

370着実にバンドをドライブさせる低音もこのバンドの聴きどころのひとつ。
しかし、EDENってのはよ~音が抜けますな~。

380vアツシさん、大熱唱。
ジャケットを脱がなかった。

390v 「みんなに新しい日が来ることを願っています」…本編の最後は「Brand New Day」で〆た。

400そして、アンコールでも汗が飛び散る全力投球!
ここで初めてジャケットを脱いだ。
460v
「リバーサイド」。
この「リバー」は天竜川だとか…。
天竜川は諏訪湖を源流とし、伊那、飯田を抜けて太平洋に注ぎ込む大河川だ。
アツシさんは飯田のご出身。
それで意気投合した。
私も昔の仕事で飯田へは何回行ったかわからない。あの地方を「下伊那」と言うが、最深部で南信濃村というところまで営業で出かけて行っていた。
「平安堂」という本のチェーン店があるでしょ?あのお店の本拠地は飯田だ。
「東京亭」というそばやがあって、そこの釜めしとざるそばのセットを食べるのが楽しみだった。
…って、全然関係ないじゃねーか!
せっかくのアンコールの雰囲気をブチ壊してしまった!ま、コレもアツシさんの故郷に関する話題ということでお許しいただこう。

とにかくこの曲でのアツシさんの絶叫はマジでスゴイ。

410「改札の前で」…

420セカンド・アンコールに入り「飛べない鳥」。

430最後までフルスロットルの大車輪!
徳さんだけでなく、メンバー全員が演奏することが楽しくてタマらない!という感じだ。

450
最後の最後は「今在るものたちへ」。

440v こうして、東京ネイルキャッツの東京キネマ倶楽部でのワンマン・コンサートの幕がおろされた。
起伏に富んだ曲の数々は見るものを飽きさせない。
アツシさんを中心としたステージ・マナーも上々で、経験も豊富。
いいバンドだ!
東京ネイルキャッツの詳しい情報はコチラ⇒東京ネイルキャッツ公式webサイト

470終演後、楽屋でジェイル大橋さんと。
すんごい久しぶりにジェイルさんにお会いした~。

480 (一部敬称略 2015年12月4日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2016年2月 8日 (月)

日本武道館のグッドモーニングアメリカ

私にとっての生まれて初めての武道館って何だろう…。
「忘れもしない…アレはいつの頃だっけな~。何や!忘れとるやないけっ!」という枕詞を挟まないと始まらない。
それは、ケロヨンだった。木馬座ね。
観音様の横の「木馬館」じゃないよ。
1966年、影絵作家の藤城清治が主宰していた人形劇団。
そのメイン・キャラクターがケロヨン。スゴイ人気だったんだよ。
1966年の12月から4年間にわたり11回も日本武道館で「ケロヨン・ショウ」ってのが開催された。
4歳の私は母に連れられてそれを観に行ったワケだ。
自身も映画が好きな母は、私が幼少の頃「ゴジラ」、「ガメラ」、「ガッパ」、「ギララ」、「恐竜グワンジ」等の怪獣映画から木馬座のような舞台まで決して面倒臭がらずに見せに連れて行ってくれた。
そういう幼児体験が今の自分につながっているのかも知れない。
映画狂いだった父がいなくなった今では、時々母と古い映画の話をしては楽しんでいる。ウチの母も私に似て(反対か?)、実に好き嫌いがハッキリしている。そんなだから好きな映画に関しては微に入り細に穿ち、オッソロしくよく覚えているんだ。
さて、そのケロヨン、当時ビートルズですら武道館の使用を大反対され、社会現象にまで発展したというのにもかかわらず、神聖な武道場に円形舞台を造り、そのまわりで本物のスポーツカーを10台も走らせて大反響をよんだ。
最後の公演では、福祉施設等に配られた招待券でお客さんが殺到して約3万人が武道館を取り巻き、機動隊まで出動したという。
東京でのひと夏の公演動員数が10万人から20万人だったそうだ。
ケロヨンってデカい目玉をウインクさせるんだけど(カエルだから)、その時中に入っている人がケロヨンのしっぽを引っ張るんだよね。それを見破った時はうれしかった。
失礼、まさかケロヨンでこんなに脱線してしまうとは思わなかった。
ちなみに初めての武道館で観たロック・コンサートはケロヨンから10年、1976年のRitchie Blackmore's Rainbowだった。もちろん母と一緒じゃないよ。
そして、Aerosmith、Kissと続いた。

そして、今日は初めて武道館のステージに上がったグッドモーニングアメリカのお話。

10「武道館決定!」のニュースを知った時には私もとてもうれしかった。
そして、「まだずいぶん先だな」と思っていたけど、アッという間にこの日が来ちゃったよ!

20開演前に武道館を取り巻く人・人・人!

30長い長い物販の行列だ。
50

40エントランス付近には数えきれないほどの祝花。

60オ~、星条旗柄!

70vこんなのも!

80さて、栄光の舞台に目をやると…

90上手から幸一ちゃんのMarshall。
JVM210Hと1959、そして1960A。

100足元のようす。

S41a2665 下手はたなちゃんのEDEN。
WT-800ヘッドとD410XSTキビネットのフルスタックが2セット。

110vそして中央にはペギちゃんのNATAL!

120ペダルやスタンド等のハードウェアもすべてNATALだ。

130うれしいな~。
NATALの武道館デビューではないんだけど、メインは初めて。このカットが撮りたかったのよ!

140キットはブビンガの10"、12"、16"、22"にアッシュの8"と10"を追加。14"×5.5"のアルミ・スネアも使用された。

150客電が落ちて大歓声があがる。
Rainbowのコンサートから約40年、この瞬間の感動は変わりない。
武道館だけが持つ独特の緊張感と雰囲気がもたらすマジックだ。

170ステージ両脇に設置された大スクリーンにイメージ画像が現れる
次はきっとたなちゃんの登場シーンになるだろう。
さぁ、今日は一体どこから登場するのかッ?

Img_0076 …と、鬼太郎やド根性ガエルのひろしの、イヤ、ドラゴン・ボールの野沢雅子さんのナレーションが流れる。
そして、アリーナ後方から歓声が聞こえてきたかと思うと…

180新体操の姿で現れた!

190そしてステージに上がって何をするのかと思ったら…。

200バク転!

210クルリッ!

S41a2726 キマッタ~!金メダル獲得!
しかし、いくらマットが敷いてあるといっても本場前よ!もし突き指でもしたらどうすんの?!…なんてことを心配させない気合を入れてしまうのが武道館なのよ。

220v「グッドモーニングアメリカはじめます!」

230v記念すべき武道館の1曲目は何を演ろうか?…と熟考したのではなかろうか?
「拝啓、ツラツストラ」を持ってきた。

240金廣真吾

250v渡邊 幸一

260vたなしん

280vペギ

290v「キャッチアンドリリース」、「光となって」…と立て続けにプレイ。

300『挑戦』と題されたコンサート通り、グドモの4人にとっては大きな挑戦だったのだろう。

310しかし、ステージの4人が驚くぐらいいつもグドモだった。

S41a2814 むしろ、タイトルが「平常心」でもいいぐらいの落ち着いた演奏。
「挑戦」とシャカリキになることはなく、4人をここまで連れてきた数々の曲とお客さんに丁寧に語り掛けているかのような演奏のように私には見えた。
もちろんお客さんのタイトルは「大興奮」なのだが。

330「コピペ」、「言葉にならない」、「突破していこう」、「inトーキョーシティ」、「ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ」と続く。

340v新旧取り混ぜたオールタイム・ベストの選曲だ。

350vMCを挟んだ後、次々と曲が続く。
「コールアップ」、「ミサイルをぶちかましてぇな」。昨日ホントにぶちかました人がいましたな。
大合唱の「空ばかり見ていた」。

360VTRコーナーに続いて演奏したのは「そして今宵は語り合おう」。

405

ジックリとうたう金ちゃん…

380おーっと!客席は携帯電話によるキャンドルライト!
これはサプライズ。
メンバーもウルルと来てしまったよ!

406

この後、大仁田厚が登場してみんなで「ファイヤー!」。
あら、たなちゃんの胸が真っ赤なのは何でかな?

400v

「アブラカタブラ」、「だけど不安です」、「友よ」と続く。夜明けは近い!

390そうそう、私はビックリしてしまったんです。何が?ってITにさ。
グドモがこの日に向けて企画した「みんなで作ろうグドモ武道館」という企画。
ファンのみんなが送ってくれた写真をモザイクにして、このスクリーンに写っている一枚の写真に組み上げた。
コレは、ま、みんなやってるから驚かない。
そうではなくて、ここでたなちゃんがクジである番号を引いた。

435
クジで選ばれた番号がいくつだったかは忘れちゃったけど、瞬時にしてこのモザイク画の中にあるその人の写真がクローズアップされるのよ!
コレ、すごくない?感動してしまったよ!

436
ここでスペクタキュラー!PVと同じく、おすもうさんが舞台に現れてみんなでダンス。

410曲は「ディスポップサバイバー」だ。

430「ファイティング・ポーズ」、「餞の詩」…。
410v

そしていよいよクライマックス。最終コーナーに入る。

450

「輝く方へ」、「ハローハローハロー」

440

そして、本編を締めくくったのは「イチ、ニッ、サンでジャンプ」。
この曲を最後に持ってきたのは実に感動的だったな。明るく楽しかったグドモの大ステージにピッタリだった。

460v本編全21曲。
バラエティに富んだ構成でファンのみんなを十分に楽しませてくれた。

470そして、アンコール。

480リクエストによる「アカクモエテイル」…

490v「STAY WITH ME」…

500そして「未来へのスパイラル」…

510こうしてすべての初の日本武道館でのすべてプログラムを終了した。

Img_0438_2 今週から全国9か所をめぐるワンマンツアーに出るグッドモーニングアメリカ。
進撃は誰にも止められない。

グッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒Official Site

5201965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年11月27日 日本武道館にて撮影)

 

2016年2月 4日 (木)

OZZFEST JAPAN 2015のANIMETAL THE SECOND

K_marshall_gala_emblem1996年にオジ―・オズボーンと奥方のシャロン・オズボーンによってアメリカでスタートしたへヴィ・メタル&ハード・ロックの祭典、OZZFEST。
日本には2013年に初上陸し、昨年11月に再上陸した。
前回はケンブリッジからやって来たThe Treatmentをレポートした
オイオイ、あれからもう2年かよ…ということは確実にあの時から2つ歳を取ったワケだ。
人生早いわ~。
ドンドンいいモノの見て、聴いておかないとあの世に行ってから後悔しちゃうぞ!
そこで、いいモノを見て来たよ!

10それはANIMETAL THE SECOND!

20QUEEN.M。

30vルーク篁

40vSAKI

50v田上陽一

60キーボードにTATOO。

70ベースは山下昌良。

80vドラムは本間大嗣というドリーム・チーム!

90加えてマニピュレーターにミスタークロウリー君。

100vうれしいことにですね、このバンド、ギター3人、全員Marshallなのだ!
やっぱりメタルなんだからそう来なくちゃ!
ルークさんはJVM410HとMF400B。

110SAKIちゃんもJVM。

120v

JVM410Hと1960A、自慢のTatooシリーズ!

130vそして田上さんはJCM2000 DSL100と1960A。

140色々な事情があって登場は朝の11時半。
それでもこのメンバー、前評判も高く、「Mr. Crowley」のオープニングSEに乗ってステージに登場した時には異常な盛り上がりを見せていた。

1501曲目は「Overture~Theme of ANIMETAL THE SECOND~」。
荘厳なメタル・インストゥルメンタル。

170ルークさんと…

180ちゃっきーの息のあったプレイ。
あこがれのルークさんとの初共演!
この時の感動を先日のMary's Bloodのワンマン・コンサートでも思い入れタップリに語っていた。
よっぽどうれしかったに違いない。
そうだろうね~、私がFrank Zappaのステージ上がらせてもらうようなもんだもんね。
そりゃ感動するにキマってる!

190『マクロスF』から「ライオン」。

200vQueen.Mさまの歌声がまた信じられないぐらい素晴らしいロック・ヴォイス!
まるで歌のMarshall!こういう人がまだいてくれるんだネェ~。問答無用でカッコいいわ。

160v

ルークさんの立ち位置が暗くて撮影に難儀した~!
でも、そこはさすがルークさん、そこにいてくれるだけで雰囲気が変わる!

210vハッと思ったんだけど、私、実はアニメタルって初代からUSA、そしてTHE SECONDと結構押さえているんですよ~。
225v
「巨人の星」とかはもちろんおなじみなんだけど、このTHE SECONDのレパートリーはさすがにわからないのが正直なところ。
何せ生まれてはじめて体験した日本のアニメといったら『鉄腕アトム』だから…。まだテレビが白黒しかなくて、真空管が入っていた時代。こちとらそういう世代なのですよ。

230
でも、この曲は知ってる。2曲目は『創聖のアクエリオン』からタイトル・チューン。何かのCMに使われていたもんね。
魅力的なサビのメロディがMさまの声にピッタリだ。

220しかし、すごい煙だな~。SAKIちゃんの燻製ができそうだ。

220v ココぞとばかりに猛烈なシュレッディングで迫るルークさん。
しかし、やっぱりJVMはいいナァ。抜けること抜けること!

250vSAKIちゃんは高崎さん張りのタッピングを披露。
激歪みながら粒立ちのよいトーンは、こちらもさすがのテクニックとそれを支えるJVM!

260バッキングに徹した田上さんのプレイもソリッドに聴かせる。
JCM2000は名器だったねェ。

270vさらにこのへヴィ・デューティなリズム隊!

290

現&旧のLOUDNESSIANのタッグだもん。すごくないワケがない。
あ、「LOUDNESSIAN」というのは私が勝手につけた名前ね。
デューク・エリントン楽団に在籍したことのあるミュージシャンは「エリントニアン」といって尊敬される。
また、バイロイトに何年も通い詰めているような熱烈なワグナー・ファンは「ワグネリアン」…この辺りから頂戴しました。

300v

そして、彩を加えるキーボードと…

280vコンピューター・マニピュレーション!
何という豪華なステージ!

310vそれなのにもう最後の曲だ。
『化物語』から「君の知らない物語」。

240v

お客さんたちもっと観たかっただろうナァ~。
次回はメイン・アクトでタップリとお願いします!

330

それにしてもちゃっきー、うれしそうだったナ。

320さて、そんなちゃっきーのために…ウソウソ、Marshallのために既報通りルークさんがMarshall Blogに出演してくれる。
何を演るかはまだヒ・ミ・ツ。

Luke2そして、ちゃっきーも一緒!ちゃっきー、またよろこんでくれるかな?

Saki_logoベースは重鎮、BARAKAから依知川伸一。

J_logo_ichikawaドラムは最近Naked Machineというバンドへの加入がキマった石川達也。

J_logo_tatsuya …なんですが、予てからお知らせしております通り、Marshall GALAのチケットは完売致しました。
お買い上げ頂きました皆様、誠にありがとうございました。
楽しいコンサートになるよう全力を上げて取り組む所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。
当日券がご用意できるかどうかは現在のところ未定です。
Marshall Blogで随時情報をアップしていきますのでご注目願います。


Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

K_marshall_gala_emblem_2

(一部敬称略 2015年11月22日 幕張メッセにて撮影)

2016年2月 3日 (水)

実は「あずきふらわあ企画」第2弾~あずきふらわあ&Stranege,Beautiful and Loud

K_marshall_gala_emblem く、く、暗い…。
コレ撮れるかナァ…?
初めてのハコ。
何とかシャッター・チャンスを狙って撮ったつもりだけど、人生で二番目に光の少ないライブハウスだった。

さて、タイトルにある通り、「あずきふらわあ企画」のイベントにお邪魔してきた。
「あずきふらわあ」の企画なんだからヘッドライナーは当然「あずきふらわあ」!
ひらがな表記のバンド名って文章に組み込むのがムズカシイ。見慣れないひらがなの連結ですごく読みにくくなっちゃうのね。なので「 」を付けているの。

210
あずきYUMI.吉越

220v
Charlie Tanaka

290v

Charlieさんは自身のバンド、梵天で何度かMarshall Blogにご登場頂いている。
白い1987Xを愛用。

235

Sorimachi Yuki Tetsuyuki

240v

ヒサジマ ヨシロウ

250v

何でもネコ好きが集まって結成されたとか…。

260

「ネコふんじゃった」と「イヌのおまわりさん」ってどっちが人気あるんだろう?
ネコと音楽の距離ってイヌよりも近い感じがするナァ。
ジャズメンのこと「Cat」って言ったりするし…。
こんなのご存じ?
イギリスはグラスゴー出身のシンガーソングライター、Al Stewartの1976年のアルバム。その名も『Year of the Cat』。
実は、私、コレ一回しか聴いたことがなくて、内容を全然覚えてない。
Al AtewartやらCat Stevens(お、コレもネコちゃん!)とかまったく受け付けないんだよね。
それなのにナゼこのLPを持っているかというと…大好きなジャケットなの。
パステル調で描かれたアイテムのすべてがネコのイメージになってる。
コレが実に凝っていて、Gitanes風のタバコは巻紙のガラまでネコちゃん。
ファッション誌の「Vogue」は「Mog」になっていたりする。「mog」とは「moggy」の略語。イギリスの俗語で「猫」を意味する。
Tabby、Pussy、Kitty、Scratch等、商品名も全部ネコ絡みで見ていて実に楽しい。
デザインはHipgnosis、さすが!
あ、私は特段ネコ好きとかいうことではありません。
でも30年以上前に純白のペルシャ猫を飼っていたことがあった。
耳がピンク色でとても美しいネコだった。
母がディズニーの『わんわん物語』の「レディとトランプ」から採って「レディ」と名付け、ずいぶん可愛がったが、引っ越しで飼えなくなり、泣く泣く知り合いに引き取ってもらった。
今は何と言ってもトランプだネェ。
以上、マーブロ史上初の「猫話し」。

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「あずきふらわあ」なんて可愛らしいバンド名だけど、サウンドはトンデモナイ!

270v

YUMI.さんの「桜ダイナマイト」級の雄叫びが炸裂するゴキゲンなカルテット。

280

もちろん腕利きが揃っているだけにYUMI.さんのボーカル以外も聴きどころが満点だ。

230

そしてYUKI.さんの破天荒に明るくキャラクターで楽しさ倍増!

300

何といっても曲がとてもよろしいな。
どの曲もフックがあって「ロックとは何ぞや」を示してくれているようだ。

310

暴走機関車のようにすさまじい勢いで持ち時間を終了した。

320

そして、アンコール。
♪ドンドダッタ、ドンドダッタ…いい曲だナァ。久しぶりにこういうリズムの曲を聴いた。ジェットコースターのように上下するメロディが実に印象的だ。

330v

こういう芯のしっかりしたバンドがジャンジャン活躍してくれることを願って止まない。

340
この日はいくつかのバンドが出演したが、「あずきふらわあ」の前に濃霧の向こうに見たものは…Strange,Beautiful and Loud!

10三宅庸介

20v山本征史

30v金光健司

40v三宅さんの奥にかすかにかすんで見えるMarshallは…

50vもはや完全に三宅さんの自家薬籠中の物となったJVM210H。

60征史さんもいつもの1992SUPER BASS。

65金光さんはNATALのバーチだ。

66v今ではどこのライブハウスに行ってもモクモクだけど、考えてみると、屋根裏だとかロフトだとか、昔のライブハウスはそんなんなかったんよ。
ホールのコンサートでもドライアイスのローフォグだけで、今みたいにロビーまでモクモクしているようなことはなかった。
だから昔のステージ写真ってカラっとしててきれいなんだよね。
そして、とにかくミュージシャン・フィーチュア主義。
私なんかそういう写真を見て育った世代なので、やっぱりああいう若いバンドさんでよく見かけるような写真、すなわちスモークやお客さんがメインのようなライブの雰囲気写真は苦手で、クッキリとステージの上のミュージシャンの姿を収めて、その音楽や才能を写真で表現したいと思っているんだよね~。
ま、とてももくろみ通りいってるとは自分でも思わないけど、そういうミュージシャンへのリスペクトだけは失わないつもりでシャッターを切ってるのです。
何にせよ、あのスモークの原料、「フォグ・リキッド」っていうらしいんだけど、開演前にスモークマシンにトボトボと補充している様子を見ると、コレ果たして身体に悪くないのかしらん?などと思ってしまう。
で、気になって調べてみるに、アレは「高純度のプロピレングリコール、脱イオン非界面活性化剤、脱イオン水」というものでできていて、その毒性は家庭用洗剤程度なのだそうだ。
だからライブ会場へ「チャーミー・グリーン」か「ママレモン」をタンマリ飲みに行くと思えば何でもない?
コレってカビの生えない餅やパンを食べているよりはマシということになるのだろうか?
何日も店先に置いておいても何ともないパンや、カビが生えない食べ物って、カビですらイヤがる物質ということだからね。それを「ウマい、ウマい」と言って食べちゃうだから日本人はスゴイ。
以前にも書いたけど、イギリスやオーストラリアのパンは一発でカビカビになっちゃうからね。
ご参考まで…。

70vオープニングは「if」。

80Strange,Beautiful and Loudのセカンド・アルバム『Orchestral Supreme』の冒頭に収録された曲。
三宅さんの好きなフランシス・レイの影響で作り上げた世界。
フランシス・レイは、『白い恋人たち』とか『ある愛の詩』とか、代表作を挙げたらキリがないほどのフランスの大作曲家だ。
ダークでへヴィなワルツ、「If」を聞いてフランシス・レイを連想する者はもちろん皆無であろう。
三宅さんが影響されたのは反復するメロディやコード進行等、作曲の手法に関することだ。

『イージー・ライダー』あたりのアメリカン・ニュー・シネマからだろうか?
映画音楽も有りものの音楽を体裁よくペタッと貼り付けて「はい、出来上がり」というのがスッカリ当たり前になっているよね~。
ウィリアム・フリードキンの「Tublar Bells」とかコッポラの「The End」なんかはものすごくウマくやった例のひとつだとは思うけど、昔の映画は必ずオリジナル・スコアの音楽が付いていた。
恐らくサイレント時代の名残りなんだろうが、ヒッチコックなんかはトーキーになっても全編にうっすらと音楽を流していた。『レベッカ』なんかそうだったように記憶している。
あ、ちなみに「ベッキー」というのは、一般的には「レベッカ」の愛称だからね。死んだ私の友人の彼女がレベッカ・ジョーンズという名前だったけど、友人や私はベッキー、ベッキーと呼んでいた。
さて、それらの音楽は、もちろんその映画のためだけに書き下ろされたスコアで、一流の作曲家が曲を作り、それを一流のオーケストラが演奏する。
何てゴージャスな時代だったんだろう!?
フランシス・レイはそこまで古くはないけれど、何しろ美しいメロディを映画のためにたくさん紡ぎ出した。
そういう意味では、「映画音楽」という楽しみもかなり縮小してしまった。

90vオープニングに演奏することも多いこの「If」は今やSBLのテーマ・ソングの感も強い。

100金光さんのフィルが鳴り出すと「来た来た来た~!」という感じになるSBLのパブロフ。

110v2曲目は「bloom」。

120v今日も「三宅+JVM」サウンドが絶好調だ。
征史さんのSUPER BASSに金光さんのNATAL…やっぱりいいわぁ。Marshallで固めたサウンド・アンサンブルは世界を征服する。Marshall帝国の太陽は沈まないのだ!

130新しいレパートリー「devil」。
コチラはアストル・ピアソラにインスピレーションを受けて作られたとか…。もちろんタンゴではない。三宅さんとラテンって「極北」って感じがするもんね。
「リフがあって、メロがあって」というコンセプトではなく、リフそのものを大きなメロディとして捉えて作曲したという。
私もどうもラテンが苦手なんだよね。サルサとか…。どうもそういう血が一滴も身体に流れていないような気がするの。

140うれしいことにこ「の曲のリフをMarshallとストラトキャスターで鳴らすのが楽しい」と三宅さんは言う。
楽器がアーティストをインスパイアし、アーチストが望む音楽をクリエイトしているとても良い例なのではなかろうか?

150v私の中のヒット曲、「murt'n akush」。ナチュラルな5/4拍子が独特の世界観を構築する。
あ、私はMarshall Blogで変拍子について触れることがよくあるが、変拍子がスゴイとか、特に素晴らしいなんてことはツユほども思っていないんよ。
ただ、4/4というあまりにも普通な曲想を飛び出して、変拍子に自分だけの世界を希求するアーティストの姿が好きなのだ。
この緊迫感は「がんばれ」やら「ありがとう」の草食系ブロイラー・ロックには絶対に感じることのできないものだ。

160そのワン&オンリーの三宅ミュージックはこの2人なくしては成就し得ない。
そういえば、2~3日前、征史さんに街でバッタリ会ったナァ。
征史さんは自分磨きのためにお出かけされていた。

170もう私は何十回とこの三人の演奏を見てきているが、本当に「いよいよ!」という感じがするんだよね。
あと、願わくば日本人の音楽的資質がこの音楽を受け入れて欲しいということだ。
30年前だったら十分にイケたハズなんだ!
それはこの音楽がアナクロということでは決してない。かえって新しい。
残念ながら周りがこうしたメインストリームになりにくい音楽(失敬!)を受け入れる素養を失ってしまったとしか言いようがない。
その証拠にこのような音楽をやっている人が他にもうほとんどいないでしょ?
70年代はオランダのFocusですら音楽誌の人気投票上位の常連だったのだから。

180v濃霧の向こうで「petal」と「virtue」を披露してSBLはステージを去った。
どれも三宅さんが何もないところから見つけ出した原石をピカピカに磨き上げた曲だ。
海外の人は、仕事で自分が苦労して生み出したモノを「Baby」と呼ぶが、三宅さんの曲たちはまさにそのBabiesという感じがする。
Wayne Shorterを得た『Miles in Berlin』以降の諸ライブ・アルバムのように、SBLはもう少しするとフリー・ブローイング時代のMilesみたいになるのではなかろうか?
レパートリー的には桂文楽、パフォーマンス的には古今亭志ん生といった風情?
これこそが即興音楽の一番面白いところだ。


それとね、今流行っているいるfacebookの「私を構成する9枚」とかいうヤツの中に三宅さんがMilesの『Nefertiti』を選んでいたので(三宅さんがこのアルバムを好きなのは以前から知っていたけど…)、久しぶりに聴いてみたら何かすごくわかるような気がした。
それは一般的に言う、Milesが念願のWayne Shorterを得て作りだしたジャズ的な世界というよりは、「サウンドの精神性」みたいなもので、SBLのサウンドをよく聞かなければ一向に理解できない感覚だと思う。
やっていることは異なれど、『Nefertiti』に関していえば、表題曲だけでなく「Riot」や「Pinocchio」とか、あるいはアルバムで『Miles Smiles』とか…重圧な雰囲気や精神性はSBLのそれに共通しているような気がする。
このバンドが世間一般で広く受け入れられる世の中が来ることを期待している。

190イヤ~、それにしても今日はすごい霧だった~!

Strange,Beautiful and Loudの詳しい情報はコチラ⇒三宅庸介ブログ

200さて、そのStrange,Beautiful and Loud、既報の通り、3月6日開催のMarshall GALAに出演して頂く。

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C_logo_kk Strange,Beautiful and Loudのようなバンドを広く紹介する機会を得るのは大変にうれしいことだ。
東京キネマ倶楽部にお越しくださる皆様にはゼヒ三宅さんたちのパフォーマンスに注目して頂きたい。
そして、三宅さんが繰り出すMarahllサウンド…他では滅多に聴くことができない「ギターの音」を聴かせてくれることはまず間違いない。

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

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1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年11月19日 高円寺CLUB MISSION'Sにて撮影)

2016年2月 1日 (月)

新田恵海1st Live「EMUSIC〜始まりの場所〜」、ショボンのNATAL

K_marshall_gala_emblem さて、ここはJCBホール、イヤ、今は東京ドームシティホールか…。
今日は『EMUSIC~始まりの場所~』と題されたコンサート。
私にとってはGary Mooreの日本での最後の姿を見た印象深い「場所」。(後にもう一度ロンドンで見た)。
この長蛇の列にいる人たちも、この「場所」での今日の催しが忘れられないことになるのだろう。

10ロビーには大量の生花が並ぶ。

20この日は声優の新田恵海の初めてのコンサートなのだ。
…といっても、素のMarshall Blogの読者の皆さんは「新田さんって、どちらの?」ということになるのではなかろうか?
恵海ちゃんは『ラブライブ』という超ド級人気アニメの声優さんだ。
アタシャ、アニメのことは300%わからないが、何でも人気ナンバーワンの作品だそうだ。

30恵海ちゃんのプロフィールを拝見すると、坂本真綾ちゃんがお好きとのこと。
で、思い出した。
かつての真綾ちゃんのコンサート・プログラム。
2004年のことだったのか…。JCM2000 DSL100のフル・スタックが時代を感じさせるな。
「表紙は憧れのMarshall三段積みです」と真綾ちゃんのひとことと、ご丁寧にも私への謝辞がクレジットされている。
こちらこそ…いい思い出です。

C_img_1859_2 さて、『EMUSIC~始まりの場所~』、会場は超満員!

4099.99%は男性だろうか?
場内は何せすさまじい男気!まるで三社祭りか諏訪の御柱!

50もちろんバンドが入ってのパフォーマンスだ。

60ステージにはNATAL!

70開演と同時に天地が裂けんばかりの声援だ!

80下手ギターのメッシーナ。

90v上手ギターはみっちゃん。

100vベースはてんさん。

110vキーボードのゆなっち。

120vそして、ドラムは伊藤ショボン太一。

130Total Objectionの関連で以前から知っているメンバーもいて、楽屋では例によってMarshall話で盛り上がって楽しかった。
肝心のショウの方はというと…コレがですねェ、恵海ちゃんも曲も可愛いくて、ジックリ味わっちゃったりなんかして…。

160

ショボンちゃんのキットはウォルナット。
彼のシャープなプレイとバッチリとマッチして最高のグルーヴを演出する。
ショボンちゃんはバーチのキットも愛用していて、現在はステイヴ・スネアの入荷待ち。
生粋のナタラーだ。
150

「ウォ~、こんなに近けェ!どうしよう!今夜眠れねーよ!」
「オレも~!」
…と最前列のファンの男の子。
これだけ夢中になれるのはうらやましい。

140とにかく曲に合わせて一糸乱れず変色するペンライトが美しい。
コレ、どうなってんの?
曲によって予めウェブサイトかなんかでペンライトの色が指定されるのかしらん?
とにかく絶景!

170テレビを見ていてフト気がついたんだけど、ゲームのCMあるでしょ?
アレっていつの間にか全部大人が出てくるようになった。
昔はゲームのCMって子供がやっていたように記憶している。
同じく、アニメ映画のCMもそう。
今では、涙流しながらいい大人がドラえもんの映画のコマーシャルに出てる。他にいい映画がないからね…。ハリウッドももはや死に体だし、映画会社だって売れるモノを作らなければすぐにつぶれちゃうもんね。
ゲームやアニメで育った世代がそのまま大人になって、消費を支えているからマーケティング的に仕方のないことなのだろうけど、そうした現象は、我々ジジイ世代にはやっぱり奇異に映るナァ。
「東映まんが祭り」の客席が全部大人だったらやっぱりおかしいと思うでしょ?
それが現実になってる。
こういう現象は海外では考えられないことだ…と言いたいところだけど、その海外の人たちが夢中になっちゃってるんだから、むしろ全世界的に見てアニメを見ない大人の方がマイノリティなのか?
ロックもアニメ抜きではニッチもサッチもいかないし…。
あ、コレね、アニメの悪口とかそういうことではゼ~ンゼンないんですよ。私だってマンガだけど手塚治虫の『きりひと賛歌』だの『MW』だの、もちろん『火の鳥』なんて大スキだ。
文化は移ろうものだから仕方ないし、人の楽しみをとやかくいうのはヤボというものだ。
ただ、「もっといいものがあるかもしれない」…という温故知新の姿勢を絶やさないようにして欲しいナァと願っているだけ。
作り手が商売のウマ味を覚えると、本当に消費者が満足するものは与えなくなるものだ。フランク・ザッパもそんなようなことを言っている。

何はともあれ結構な体験をさせて頂きました!

180ところで、ショボンちゃんは3月6日に開催するMarshallのコンサート『Marshall GALA』に出演する。
プログレッシブ・ロック・トリオ、Neo-Zonkでその持てるテクニックを惜しみなく披露してくれるハズだ。

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K_shoko_logo …なんですが、Marshall GALAのチケットは完売致しました。
お買い上げ頂きました皆様、誠にありがとうございました。
楽しいコンサートになるよう全力を上げて取り組む所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。
当日券がご用意できるかどうかは現在のところ未定です。
Marshall Blogで随時情報をアップしていきますのでご注目願います。


Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

K_marshall_gala_emblem_2

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年11月8日 東京ドームシティホールにて撮影)

2016年1月29日 (金)

TOKYO MX 『LIFE is V』 Presents D_Drive ワンマンライブ

K_marshall_gala_emblemMarshall Blogにはやや久しぶりの登場となるD_Drive。

10昨年11月にリリースしたサード・アルバム『R』が大好評だ。
実際、このアルバムは綿密に作り込まれた曲とダイナミックな演奏はD_Driveの魅力に横溢している。
そして、このシンプルなタイトル『R』!

20cd他にアルファベット一文字のアルバムってのを考えてみた。
すぐに浮かんできた作品が一枚あったが、他に何かあるかな?
考えてみたけど、ありそうなんだけど思い浮かばない。
『X』なんてのはいかにもありそうだよね?
「オ!」と思ったのはFrank ZappaのDweezilとAhmetというふたりの息子たちがやっていた「Z」というバンド。でも、アルバム名は『Shampoohorn』だった。
で、すぐに思いついた一枚とはコレ。
ジャズ・ギタリスト、Jimmy Raneyの『A』というアルバム。
Jimmy Raneyの名はそれほど人の口には上ることがないが、実に味わい深いギターを弾くクール派の名手だ。私にはチョット端正すぎちゃって、熱心に聴いている方ではないが、Stan Getzとの『At Storyville』の2枚なんてのは実によろしいな。
息子さんのDoug Raneyもジャズ・ギタリストでSteeplechaseからなかなかに良いアルバムを出している。

30cd…なんてこととは関係なく、今日のレポートは『R』リリース前の東京でのワンマン・コンサートのもようをお送りする。

40Seiji

50vYuki

60vShimataro

70vChiiko

80v会場はTSUTAYA O-WEST。
東京でのワンマン・コンサートではこれまでで最も大きな会場であったが難なく満員御礼!
数年前、「初の東京ワンマン!」なんてドキドキしていたのがウソのようだ。

90でも開演前、本人たちはチョットだけ動員を気にしていたようであった。私はゼンゼン心配してなかったよん!

100地道にコマメに東京でも演奏活動を続けて来た成果が確実に表れているに違いない。
Seijiさんとの関係でD_Driveの最初期から応援している私としては実に感慨深い。

110vそして、痛感するのは、やっぱり人と同じことをやってちゃダメってことかな。
オリジナル曲で自分たちだけしか演れないことを演る。音楽エンタテインメントの基本だ。
その結果、D_Driveミュージックが市民権を得たのだ。

120vオープニングは早速『R』から「Attraction 4D」。当然いきなりブっとばす!

140さぁて、今日はそんなバックラインかな?
安心してください、いつもと同じですよ!
そう、D_Driveサウンドの源なのだ。

Seijiさんは…

150vJCM2000 DSL100ECと1960AX。

160v足元のようす。

170Yukiちゃんも従来と同じの…

180vJCM2000 TSL100と1960Aだ。

190v足元のようす。

200そしてShimaちゃん。

210vEDEN WT-800とD410XSTの三段積み。

220v足元のようす。

230続いても『R』収録の「Drive in the Starry Night」。

240一体全体どんな「星空の夜」なんだ?って感じのハードなドライブ。

250さらにおなじみの「M16」が続く。

260MCをはさんで「Lost Block」から『R』収録の「Advance and Attack」。

270ハハン、『R』の曲を自然に散りばめておこうって作戦だな?
以前から演っていた曲もあるにはあるけど、どの曲も非常にすんなりセット・リストになじんでますな。

280そして「Cassis Orange」。
320
記念すべきファースト・アルバムからのチョイス。
ビックリしたナァ〇〇さん(当時のSeijiさんの私の呼び名、要するに苗字)から『Something to Drink?』を聴かせてもらった時は…「エ~、あの人、こんなことやってんの~?」って!
なんてことを思い出しているウチにSeijiさんのソロがキマった!

130
MCをはさんで雨音から始まるのは、Yukiちゃんフィーチュアの「Unkind Rain」でちょっとシットリ・ムードに。

300私にとってのその衝撃のファースト・アルバムからおなじみの「Peach Fizz」。

310お次はYUKIちゃん作の「Among the Distraction」。ここから2曲『R』の曲が続く。
テーマはIm-III-IV-Iというハードロックでは定番のコード進行ながら、アレよアレよという間にバラエティに曲想が広がっていくところが聴きどころだろう。
「among」か…イギリス人は「amongst」って言うんだよね。
2つのモノの間に位置している時には「between」、ある集団に囲まれている場合には「among」だ。

470

代わってSeijiさんの「Russian Roulette」。
D_Driveのコンサートではきっとセットリストに入れられる人気曲だ。
290
コレね~、絶対『R』の演奏も聴いてもらいたい。
ライブでの剛球パフォーマンスも素晴らしいが、CDでこの曲のフレーズひとつひとつの密度の濃さも楽しんでもらいたいのだ。

330もちろん人気のMCコーナーも充実。

340このバンドもみんなようしゃべる。

350「おもしろ担当」のChiikoちゃんも絶舌調だ。

360ショウはいよいよクライマックスに向っていく。

370Chiikoちゃんのドラムに導かれてドハードにドライブするのは「1,000,000 hp」。
390
2人のシュレッディングをフィーチュアする息もつかせぬ展開はまるで追いつ追われつのサスペンス・シーンを見ているようだ。

380ここでドラム・ソロ。

400パワフルかつスキルフルなドラミング。
420
その激演に…

410大喝采!

430続いてはShimaちゃんの出番。

Img_0238 Shimaちゃんもあのテク、このテクを駆使してのアクロバチックなソロを披露。

440また、音がいいのよ!EDENの表現力はShimaちゃんの豊かな音楽性にベスト・マッチする。

450「Mr.Rat Boots」からギタリスト2人のソロへ…。
490
こうして個々人のソロをフィーチュアするのは珍しい。
以前のD_Driveのコンサートになかったパターンだ。
500
みんなウマいんだからドンドン弾けばいい。
そして、器楽演奏のカッコよさをジャンジャン見せつけて欲しい。
ワン・アンド・オンリーのメタル・インスト・バンドなのだから!

S41a8785 さあ、ショウも最終コーナーに入った。
『R』のクローザー、「Now and Never」だ。
この曲はファンの耳にはなじんでいる曲。

510いつもコンサートの後半で狂ったように暴れまくるハード・チューンだ!今日もすさまじいぞ!

530本編の最後は「Champagne」。

540ファースト・アルバムの曲を持ってきて新旧取り混ぜて構成された全14曲の本編を締めくくった。

550アンコールでは早速ファンから「R」のクッションがプレゼントされた。

560アンコールはD_Driveのステージでは欠かせない2曲!

570「Screw Driver」と…

580「Over REV」。

590パフォーマンスといい、メンバーといい、お客さんといい、もう誰も止めることができそうにないとてつもないD_Driveの勢いを感じたワンマン・コンサートだった!

600D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

610さて、その絶好調のD_Drive。
既報の通り、3月6日開催のMarshall GALAに出演してくれる。
ノリにノッている4人の演奏を「Marshall」の名の下でお見せできるのがうれしくてたまらない!

C_seiji

C_yuki

C_shimataro

Chiiko Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

…なんですが、Marshall GALAのチケットは完売致しました。
お買い上げ頂きました皆様、誠にありがとうございました。
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当日券がご用意できるかどうかは現在のところ未定です。
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(一部敬称略 2015年11月6日 渋谷TSUTAYA O-WESTにて撮影)

2016年1月21日 (木)

ライブイコーゼ Presents 「Amplifier vol.5」 <後編>+α~サイバーニュウニュウ

ライブイコーゼ Presents 「Amplifier vol.5」、トリで登場したのは23年ぶりに完全復活を遂げたサイバーニュウニュウ。

10メカ・エルビス

20vレプリ・シン

30vそして、セミメタルA太郎。

40vA太郎さんといえばNATAL。
そう、昨日も登場したこのアッシュのキットはA太郎さん所有のものだったのだ。
コンフィギュレーションは10"、12"、16"、22"。

50スネアはアッシュのステイヴ、14"x6.5"。
NATALのステイヴは各方面で非常に高い評価を頂戴している。

601曲目はキラー・チューンの「ひねりつぶせ」。

70ボ・ディドリー・ビートから、「♪ひねりつぶせ!」とパンキッシュに展開する曲調が印象的だ。

80vあのね、この曲の「♪ひねりつぶせ」という言葉が気持ちいいの。
この日は演らなかったけど、「♪チンツーザイデポン!」とか、実際に口に出してみると語調が実にリズミックだ。
サイバーニュウニュウの曲の魅力のひとつと見た!

90忍者コールで登場したのは…

100サポート・メンバーの忍者ボーイヒデ。
パートはメカ・エルビスの操演。
「操演」だなんて、よ~考えるな~。つまりメカさんのスモークやネオンを操作するのが忍者ボーイのメインのタスクだ。

110vこの日はサイバーニュウニュウの人気レパートリーをなぞる構成。

120曲順はランダムなれど、いわば「ベスト・オブ・サイバーニュウニュウ」という構成で集まったファンをよろこばせた。

130vベスト5には入っていない曲ももちろん演奏。
150
「ベガスのエルビスになりたい」

140vボーカルはメカさんにスイッチ。
ベスト4に喰い込んでいる「キ印」。
このタイトルはOKなのか?

160vやはり何回見てもこの異様な出で立ちには圧倒される。

170このバンドも実に音楽のタイプの幅が広い。色んな音楽を聴き込んでいる証拠だ。
200v
昨日レポートした犬神サアカス團の凶子姉さんのMCじゃないが、確かにヘンではあるが、曲といい、歌詞といい、誰にも邪魔されそうにないワン・アンド・オンリーの世界を堅持している。

180その幅広い音楽性をガッチリとバックアップしているのがA太郎さんとNATALのコンビ。

190vこの日はドラムじゃないNATALも登場してA太郎さんとタッグを組んだ。

210それはNATALのカホン。
おかげさまでコレも大変評判がよろしゅうございます。

220vNATALのカホンはラージ(スタンダード・サイズ)とエキストラ・ラージの二種類。
フィニッシュはA太郎さんが使っているブラックの他に、
ナチュラルと…

C_cjan_lxl_swbnダーク・レッドがラインナップされている。
C_cjan_lxl_swbrアコースティック・セットの中の1曲は第二位に選ばれた「せめてつばを吐いて」をプレイ。

230vメカさん、しょうゆチュルチュルで給油中!

240レプリさんはハーモニカもプレイ。

250vシットリと雰囲気もなかなかにいいものだ。

270v

カホンが大活躍なのよ!

260vサイバーニュウニュウのステージも終盤にさしかかる。
曲は第一位に選ばれた「キリコ」。

300

「Roxanne」のようなマイナー・コードの四つ切りに乗せたメロディはサイバーニュウニュウならではのもの。

290

そして、最後は「アシッド・キングに捧げるうた」で全11曲のステージを締めくくった。

ライブイコーゼのウェブサイトはコチラ

280vそして、このイベントから約二か月。
2015年のクリスマス・イブにリリースされたのが『20世紀→21世紀 サイバーニュウニュウ復活祭』と題されたライブDVD。
その発売を記念するイベントが暮れもいよいよ押し迫った12月30日に渋谷のHMVで開催された。

320コレがそのDVD。
Marshall Blogでもレポートした8月30日の復活記念ライブの模様が収録されている。
スリーヴに使われているライブ写真はすべて私が撮影したものだ。
ニュウニュウさん、ありがとう!
410dvd
この日はレコード店内での音出しということもあって、いつもとはチョイと異なる楽器編成。というか、アコギセット。

350vベースは抜きでレプリさんはアコギを演奏。

360vA太郎さんはカホン。
NATALカホンここでも大活躍だ!

370vもちろん忍者ボーイさんもステージに上がったが、さすがスモークの操演はなし!
火災報知器が作動しちゃうからね。

380vそしてスペシャル・ゲストでアマデウスさん。
実はこの方、大分以前にMarshall Blogにご登場頂いたことがある。

390vDVDの売り上げも好調。
お買い上げ頂いたお客様にはメンバーからサインがプレゼントされた。

330

インストア・イベントとはいえ、タ~ップリ一時間、全力投球の熱演で見る人たちを大いによろこばせた。

サイバーニュウニュウの詳しい情報はコチラ⇒CYBER NEW NEW OFFICIAL SITE

400

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年11月1日 ①池袋手刀②渋谷HMVにて撮影)

2016年1月20日 (水)

ライブイコーゼ Presents 「Amplifier vol.5」 <前編>~犬神サアカス團

80~90 年代に活躍したバンドやミュージシャンの情報を提供するウェブサイト、「ライブイコーゼ」主催のシリーズ・イベント「Amplifier」に犬神サアカス團が出演した。

10_2

犬神サアカス團は昨年10月にニュー・アルバム『ここから何かが始まる』をリリース。
バンド名の出自である寺山修司のイベントにも出演し、レコ発ツアーも大成功。
まさに「進撃の犬神」の様相を呈しているのだ。

20cd犬神凶子

30v犬神情次2号

40_2犬神ジン

50v犬神明

60_2情次兄さんは今日もMarshall。

70_2愛用のJCM800と年季の入った1960A。

80v明兄さんはNATAL。

90_2NATALのアッシュ。

100_2会場は満員!
いつもの1曲目は「黒い花が嗤う」。
さっそくニュー・アルバム、『ここから何かが始まる』から。

11015秒にも及ぶシンフォニックなキメに導かれて凶子姉さんが歌い上げる人生哀歌。

120v続いては定番の「光と影のトッカータ」。

130_2「♪恋人ができました だけど今朝死にました」…何て歌詞!
この歌詞を聞くといつもNazarethを思い出す。

140不吉な予感満歳のハード・ドライビング・チューンはいつ聴いてもカッコいい!
PVも面白かったよね。

150_2「今日はヘンなバンドばかり集まったイベントです。ヘンなのが好きな人は全部楽しめると思います」…とMCで自己紹介。

160_22005年のアルバム、『スケ番ロック』からタイトル・チューン。
目も覚めるようなストレートなハード・ロック。
凶子姉さんの巻き舌唱法で歌われる歌詞がベスト・マッチする。

170_2しかし、「スケ番」って言葉も死語だな~。
今の若い人は聞いたこともなければ、何の略で、何の意味かも知らないでしょうな~。

180ドンドパッパ、ドンドパッパと景気よく「平成デモクラシー」!

240_2

コレもシンプルなハード・チューン。
しかし、犬神サアカス團を歌詞の意味がわからない欧米の人が聴いたらどう思うんだろうナァ。
320
こんなソリッドでハードなサウンドで、まさかこんなこと歌ってるとは思わないでしょう。
Alice Cooperなんてもんじゃないからね。今度、外人が家に来たら試してみよっと!

200v『ここ何』から「空の色は何色ですか」。

C_s41a8561GSのような懐かしくやさしいサウンド。
こうした曲に凶子姉さんの美しい声が乗るのも犬神サウンドの魅力のひとつ。

300

後半のMCでは明兄さんフィーチュア。
「そうだね。ハロウィンだから無礼講だね」…でこの出で立ち。
似合ってる!…のはいいんだけど、ハロウィンは前の日でした!

230v_2

近作『玉椿姫』から「虚像の誓い」。コレは配信シングル・カットされた。
オープニングSEのヤツね。

190v_2

典型的な演歌タイプの犬神サウンド。
ジン兄さんのスラップで盛り上がる!
しかし、ジン兄さんのヘアスタイル、強烈だな~。

250vそして、情次兄さんのソロ!
2203って犬神サアカス團の曲によく合うな~。そう、犬神サウンドはチャンとした肉食系ハード・ロックだから。
伝統のロック・サウンドにはMarshallは絶対に不可欠なのだ。
270_2
明兄さんノッテるゾ!

255v「せっかくなので新曲をもうひとつ」と演奏したのは、ゴキゲンな犬神ツイスト「死ねばいい」!
「♪口にセメント詰め込んで、呼吸器官を完全にふさぎたい」…コレもかなりスゴイ。
この一節だけでも普通の歌ではお目にかかれない単語ばかり。
また、エイトビートに乗せた言葉のリズム(符割り)がすごく気持ちいいのね。
日本語が母国語でうれしいと思うロック・バンドのひとつ。
日本語がわかるばっかりにイライラしちゃうのは…「ありがとう」&「がんばれ」の草食系ロック。

260ヨッシャ~、「白痴」!
大スキなの。

290_2止めどもなく疾駆するドライビング・ナンバー!ブリティッシュ・ハード・ロック、池袋で健在!
310

「♪でも本当はバカなんだろッ!」
スカっとするナァ~。

210_2

…と大盛り上がりで充実の8曲を演奏。この後、『ここから何かが始まる』のレコ発ワンマンがあったんだけど、犬っこの皆さんゴメンね、行かれなかったの。
また次回のMarshall Blogへの登場をお楽しみに!

330犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

ライブイコーゼのウェブサイトはコチラ

340v1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年11月1日 池袋手刀にて撮影)

2016年1月19日 (火)

関雅樹×岡井大二~所沢にMarshall、NATAL、EDENが鳴り響いた日

K_marshall_gala_emblem_2 コレな~んだ?

10そう里芋。
里芋ってこういう風になるってこの年になるまで知らなかった。
カッコつけるワケでは全くないんだけど、生まれも育ちも都会なもんだから、野菜のなり方とか生物や植物の季節感にやたらと疎い。
トウモロコシってあの先っちょの穂みたいがいつも食べている実になるのかとズッと思っていた。そしたらアータ、アレって茎の根元になるじゃないの!コレをしったのはもう所帯を持って大分時間が経ったぐらいの時だった。
アスパラガスも驚いた。以前勤めていた会社で信州に赴任していた時にヒョロヒョロと畑にアスパラガスが林立しているのを見て初めてそのなり方を知った。野菜の話題からMarshall Blogが始まったのはコレがはじめてじゃない?

20さて、今度はどうして里芋の出番かというと、ココへ来たから。
里芋の名産地なんですってね?…所沢。
生まれて初めて来た。

30駅前のWALTZというSEIBUが入っている建物の前での野外ライブがあったのだ。
この日は10月の末にしては、風邪もすこぶる強くメッチャ寒かった。

40出番を待つNATALとEDEN。

50この日はこの時期に開催される『ところざわ収穫祭~秋のミュージックフェスタ』というWALTZが主催するイベントなのだ。
ってんでこのポスターが所沢の街中に貼られたワケ。そう所沢ではもうすっかりNATALのロゴが一般市民の間で親しまれているのだ…ったらいいね。
70
さっきの里芋はその収穫祭での人気の売り物なのだ。

60かなりレベルの高いバンドやミュージシャンがいくつが登場したが、ウチはコレ。
ちなみにコレは無料ね。関ちゃんが昨年ひとりで出演して大好評だったことから、今年はバンドで登場することになった。

80ステージのようす。
あ、ちなみにこれらの楽器はSEIBUさんでは取り扱っていません。

90定刻通りに開演。

100関雅樹

110v今日の関ちゃんのMarshallは1974X。18Wのハンドワイアード・コンボ。18Wという低出力だが音量的は十分。
もう少し大きな現場になると1987の2x12"コンボ、2187Xを引っ張り出してくる。

120足元のようす。
いつもビッシリときれいにボードに収まっているのが見ていて気持ちいい。

130岡井大二

140v大二さん愛用のNATALバーチ。フィニッシュはグロス・バーガンディ。
大二さんはバスドラムに何も入れない。ノン・ミュート。
バスドラムの音はすべて大二さんの右足だけでコントロールする。コレができるのはNATALだけなのだそうだ。
別のイベント現場で大二さんのプレイを見てこのことを発見した超売れっ子ドラマーがものすごく驚き、NATALに興味を持っていたのを見て私はオドロイタ。

150今日はNATALのハンドハンマード・スネアのコッパーを使用。

160見た目の通り存在感のある骨太のサウンドが心地よい。

170宮野和也

180vEDENのWT-800とD410XSTを使用。

190v大二さんの軽やかな、しかし、説得力のあるドラムと…

200おなじみのベース・ラインで始まったのは「Chicken」。

210あまりにも有名なベース・ラインでこの曲がJacoの作品だと思っている人も多いようだがさにあらず。Pee Wee Ellisというサックス奏者の作曲。
アウトおかまいなしの相変わらずの関節(なんかカツオ節の一種みたいだ)が素晴らしい!

2202曲目は大村憲司の「Tokyo Rose」という曲。

230v私、大村さんって全然知らないんだけど、メチャクチャいい曲だな~。
関ちゃんがこんなんなっちゃうのも頷けるわ。

240続いては関ちゃんのオリジナルで「Your Colors」。
関ちゃんの家に遊びに行った時、CD棚を拝見して納得したんだけど、マァ、この人もいろんな音楽を聴いて勉強してるわ~。
しかも、私と方向性がゼンゼン違うから面白いし、彼の書く曲がとても新鮮に聴こえる。

250その作品を気の合った仲間が練り上げていく。

260vそりゃいいものができるわネェ。

270一回目のセットは関ちゃんの手によって大胆にアレンジが施されたThe Policeの「Every Breath You Take」。

Img_8513 風が強くてとにかく寒い!
ってんで、二回目のセットが始まる前に何か着るものを買って来ようと小走りで買い物に出たけどいいのなし…で、結局ガマン。
チェッ、厚手の上着を持って来ればヨカッタ…と後悔しているヒマもそうなく、二回目のセットがスタート。

1曲目は宮野さんの作品で「Duo」。
宮野さんの密度の濃い~ソロが炸裂。

300v続いてはThe Classics IVの「Spooky」という曲。The Spooky Toothなんてバンドもあったけど、「spooky」というのは「薄気味悪い」とか「オバケがでそうな」という意味。
以前、月も出ていない暗い晩、ジム・マーシャルの家からホテルに歩いて帰ってくる途中、生温かい風が吹いて、道端の木が揺れてザワザワザワザワと葉の擦れる音がした時、MarshallのMarkが「Wow!  Spooky!!」と言ったのが実に印象的だった。
こういう風に使ってもらうと英単語なんか一発で覚えることができる。
一方、いわゆる「虫の知らせ」みたいな現象に対しても「spooky」という言葉は使えるようだ。

310vタイトルは「spooky」でも曲はゼンゼンよろしい。
関ちゃん、なんだってThe Classic IVなんて知ってんだ?The Classics IVは60年代に活躍したフロリダ出身のバンド。
私は知りません。

320v

さっきの大村さんの曲じゃないけど、こうして知らない名曲を教えてくれていい刺激になる。
大二さんはお手のモノでしょうけど…。
大二さんはね、スゴイよ。
ロックの発展の歴史が大二さんの人生の歴史でもあって、しかも音楽制作の現場にいながら、実に客観的&論理的に音楽を分析されている。
大二さんと音楽の話しをすることは私にとって無上の喜びなのです。

330v音楽に興味のない人からの視線はこんな感じかな?

340大二さんはかなりパワーをセーブしてるけど、バンド演奏自体の音量は結構デカい。
イキだナァ、所沢!

350そしてU2の「With or Without You」。
U2の曲あたりをチョイスするところに世代の違いを感じるナァ。
アタシャU2っての全然知りません。

360vそれでも、チャンとこのトリオに向いていそうな曲を選ぶからスゴイ。

370v最後は四人囃子のスタンダード「lady Violetta」。
スペイシーにメロディを紡ぎ、奔放でスケールの大きい即興を奏でる関ちゃん。

Img_8567 宮野さんのソロもロマンチックに展開する。

390そしてガッチリとバンドをグルーヴさせる大二さん。まるで歌をうたっているかのようなドラミングだ。

400vこのようにして8曲の極上のサウンドが所沢の街にコダマしたのであった。
それにしても寒い!
いくら演奏はホットでも寒いものは寒い!

410ところで関ちゃんは「Arm Up Guitar School」というギター教室を開講している。
初心者はもちろん、ロック・ギター、ジャズ・ギターでステップ・アップを目指したい人は注目だ。
私も行こうかな?

詳しくはコチラ⇒Seki's Web

420vで、Arm Up Guitar Schoolにはドラム・コースもある。
先生はナント、大二さん!
大二さん、後進の指導には大変熱心で、モノスゴく真剣に教えてくれるんだって。
私も行こうかな。
でも、私の場合大二さんの貴重なお話を聞いているだけで終わっちゃうからな。
音楽を知り尽くした日本を代表する名ドラマーにレッスンを受けるいいチャンスだ!

詳しくはコチラ⇒Arm Up Guitar School ドラム・コース

430vさて、その大二さん。
既報の通り3月6日開催のMarshall GALAに出演してくれる。

K_marshall_gala_emblem盟友坂下秀実さんや、名ギタリスト、稲葉政裕さん、腕利きベーシスト、山崎洋さんとともに四人囃子のスタンダード曲、すなわち日本のロックのスタンダード曲を演奏する。
バンド名は稲葉囃子(いなばやし)。っつったってエビ反りはなし。
アレはイナバウアーか!
Marshall GALA、見逃さないでね!

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

440v1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年10月31日 所沢駅前WALTZ特設ステージにて撮影)

2016年1月18日 (月)

LOUDNESS情報

1985年、アルバム『THUNDER IN THE EAST』を引っ提げてアメリカへの進出を果たしてから早や30年。
「世界のLOUDNESS」の礎を築いたそのアルバムを完全網羅した構成で大好評を博した『LOUDNESS WORLD TOUR 2015 ″THE SUN WILL RISE AGAIN″
~30th Anniversary THUNDER IN THE EAST~in JAPAN』 と銘打った国内ツアーも昨年の12月に大好評のうちに終了した。
この時のもようはMarshall Blogでもレポートしている。
そして、年が明けて15日、その追加公演が東京で開催され、これまた大盛況であった。

10「これが見納め」というセットリストに観客全員が貪るようにして30年前に作り上げたLOUDNESSの音楽に入り込んでいる姿は感動的でもあった。

20…と書き出すと、今日はその時のレポートかな?とお思いかもしれないが、さにあらず。
この追加公演のレポートはまた別の機会にユックリとさせて頂く。
今日は別の話題。

25昨年は『THUNDER IN THE EAST』リリース30年の年であったが、本年2016年はLOUDNESSのデビュー35年の年に当たる。

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当然、世界に誇るロック・バンドであるからして色々な企画が目白押しだ。

40v_2そのひとつがコレ。
『雷神~Rising 高崎晃自伝』の上梓だ。

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コレがですね~、実に面白かった。
幼少期、アマチュア期、LAZY期、LOUDNESSの揺籃期から成長期、成熟期、そして現在、そしてソロ作品についても詳しく触れている。
これから読む方々のためにも詳しい内容をココに記すことはできないが、「エ~?!」なんて箇所も満載だ。
口述筆記の形態で、サクサクととても読みやすい。何だか目の前で高崎さんが本当に話してるかのようだ。声が聞こえてきちゃうの。

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この自伝を読んでいると、世界の第一線のバンドやギタリストの名前がLOUDNESSや高崎さんと同じステイタスでたくさん登場する。
Marshall Blogでもう何回も書いているが、海外の連中と一緒になって「日本のロック・バンド」という話しになると今だにLOUDNESSだけなのね。
そして、「日本のロック・ギタリスト」として開口一番、彼らから出て来る名前は絶対に「Akira Takasaki」なのだ。
このことに尚一層合点がいった。

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高崎さんの並々ならぬLOUDNESSへの情熱を感じるさせる内容であるのはもちろんなんだけど、ソロ活動について紙幅を割いているのも興味深く、特にソロ2作目の『氣』に関する記述は面白かった。
テープを回しっぱなしにして、集まったミュージシャンの生のクリエイティビティを記録したというこの作品、問答無用でカッコいい。好き。
Joe Zawinulも似た手法でWeather Reportの世界を作り上げたと聞くが、『氣』も音楽制作の場の「緊張感」がそのまま伝わって来るような作品であり、高崎さんならではの所業であろう。
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2010年にリリースされた菅沼孝三さんのソロ・アルバムで、高崎さんが出たばかりのMarshall JMD:1を使用され、レコーディングにご一緒させて頂いたことがあった。
あの日は午前中にスタジオに入った。
ギターの音作りなど「おちゃのこさいさい」で、Marshallであればすぐにご自分の音を出してしまう。
その後、すなわち音楽制作の段になると、もう集中力が尋常ではなくて、スタジオに籠りっきりで、…恐らく休憩もほとんど取らなかったんじゃないかな?…スタジオから出て来られた時にはもうスッカリ夜中の12時を回っていた。
それでも、高崎さんはケロっとされていて、「アレ、ええアンプやナァ」と何事もなかったかのようにおっしゃった。
「音楽の塊り」のような人だと思った。
夜中の12時までスタジオに詰めなくても『雷神~Rising』を読んでもらえばそんな高崎さんの音楽に対する姿勢が容易にわかることだろう。
中間部には高崎さんの愛器のコレクションが紹介してあり、そこにはMarshallのJMP-1や1960やGuv'norも掲載されているので是非注目してね。

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そして、コレはMarshall Blogでも既報のアイテム、『THUNDER IN THE EAST 30th Anniversary Edition』。
私の手元にあるのは『Limited Edition』。
①アルバム『THUNDER IN THE EAST』の最新リマスター音源にボーナス・トラックを加えたCD。
②120分にも及ぶドキュメンタリーDVD、『A Documentary of THUNDER IN THE EAST』。
③1985年のアメリカ―・ツアーを収録したライブDVD、 『THUNDER IN THE EAST 1985 US TOUR LIVE』。
…からなる『THUNDER IN THE EAST』づくしの記念アイテム。
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私は残念ながらリアルタイムでこのアルバムを聴くことはなかったが、こうして聴いてみてナニがスゴイって、やっぱり曲だね。
圧倒的に曲がいい。
もう空気からして海外のバンドだよ。
それと高崎さんのソロの密度の濃さ!コレ、ジャズでいたら完全にClifford Brownだね。ムダな音がただのひとつもない。
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欧米の連中はね、「スシ、スシ」なんて騒いでいたって絶対に「肉」の方がいいの。
LOUDNESSのスゴイところは、最上の曲とテクニックとロック・スピリッツという「肉」で連中を唸らせたところなんだよね。
②のDVDではそのアルバムをどうやって作り、どのようにしてLOUDNESSがアメリカに浸透して行ったかが具に記録されている。
メチャクチャおもしろかったし(特にMax Normanの箇所は最高!)、日本人として、やっぱり見ていてうれしいもんだ。
海外へ行って演奏する日本のバンドはドンドン多くなっていくであろうが、LOUDNESSのような形で海外に進出するケースはもうないでしょう。そういう バンドがいるとしたら、やっぱりLOUDNESSだけでしょうな。LOUDNESSがLOUDNESSを追い抜くより仕方ない。
高崎さんならやってくれるでしょう。

コンサートのシーンではどこを切っても高崎さんの背後にはMarshallのフル・スタック。
LOUDNESSの音楽制作にMarshallが関わっていることに誇りを感じる。

それにしても、「ロック」という音楽ジャンルで考えてみるに、今の若い人たちの草食系音楽とLOUDNESSの偉業が地続きであるとは思えないんだよナァ。
きっと違う世界のモノなんでしょう。

80そして、特報!
今週末、カリフォルニアのアナハイムにてNAMMショウが開催されるが、その中で『RANDY RHOADS REMEMBERED』というRandy Rhoadsへのトリビュート・コンサートが23日に開催される。
イベントは、昨年11月に95歳で逝去したRandyのお母さんDoloresへの追悼の機会にもなっている。

100v_3Randyのお兄さんのKelle Rhoads(この方、前のMarshall Blogにご登場頂いてるの)やBrian Tichyを擁するTHE MAD MANというホスト・バンドをバックに、Doug Aldrich他の錚々たるギタリストが競演を繰り広げる。
そこへ登場するのが我らが高崎晃!
チョット小さくて見にくいけど上段右列の上から四番目にクレジットされている(苗字のアルファベット順)。

Rrrf今年も全米ツアーやヨーロッパのフェスティバル等、海外での活動に忙しいLOUDNESSだが、2016年の幕開けとして高崎さんがアナハイムで一発カマしてくれるに違いない!
がんばれLOUDNESS!

LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

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(一部敬称略 ライブ写真は2016年1月15日 赤坂BLITZにて撮影)