ライブ・レポート Feed

2021年6月 9日 (水)

TREASURE☆ISLAND SEASON 38 <前編>~JEKYLL☆RONOVE & 5th DRAGON

 
『TREASURE☆ISLAND』というドラマーのSHOWさんが企画するイベント。
「SEASON 38」だから38回目! スゴイね。
大変ですよコレだけ続けるのは。
「Treasure Island」…「宝島」か。
何でもラスベガスにあったホテルの名前らしい。
相当カジノで儲けさせてくれそうないい名前ですな。

10そして、「宝島」といえばスティーブンソンね…読んだことないわ。

Tib_2でもこの小説を題材に据えたキース・ジャレットの『宝島(Treasure Island)』は一時期よく聴いた。
このアルバムのジャケットには「Treasure Island」と題したキース作の詩が載っているんだよね。15cdこんなの…
 
The treasure has always been there
It is not hiden but is only where certain people would look at all
Thus it remains a secret to the rest and to solace themselves
They say it's hidden Or buried to still their invading thoughts
ーーー
Some are calm and content or at peace, in their words
Some are stirred and cloudy but they are improving their vision
ーーー
Of the island
Of themselves
 
宝物はいつもそこにある
隠されてはいないのだが、特別の人にしか見えない場所にある
だから他の人には秘密のままで、その人たちの心を和らげている
彼らの邪な考えを沈めるために宝物は隠されているか埋められているらしい
―――

ある者は穏やかに満足気に、彼らの言葉の中の安らぎにおいて
ある者は興奮交じりに陰鬱に、しかしその者たちの見方を向上させている
―――
島の
自分自身の
 
…ってか?
こういう文芸の英文の翻訳は本当にムズカシイ。
ナンチャッテで訳せたとしても意味がわかんないわ。
キースはナニを言いたかったんだろう?…勝手に解釈すれば、コレは「音楽」のことと思ったりして…。
いろんな音楽があって、それらはいつでも聴くことができる宝物だけど、楽しみ方を知らないがために、それが「宝」だということがわからない…ナンチャッテ。
 
そのキース・ジャレットも脳卒中を二度患い、76歳にして演奏活動に復帰することが不可能になってしまった。
今年の2月にはキースのライバルだったチック・クリアも亡くなってしまった。
もはや桂文楽を失ってしまった古今亭志ん生のようだ。
「レジェンド」と言われるクラスのアーティストたちがひとりずつ姿を消して行くサマを見るのは音楽がドンドン衰退していくようで本当に心苦しい。

Kj さて、新横浜の「宝島」、トップに登場したのはThe 5th DRAGON。20ボーカルズはBoss the Golden Scream。

30ギターのDokumiso of Red crunch。

40vベースはAvenger of Blue gravity。

50vNezbone of Dark blustがドラムス。

60v「鋼鉄(メタル)に選ばれた5つの戦士(エレメンツ)」がThe 5th DRAGON…なんだけどこの日のエレメントは4つだった。
ギターのKenten of White shredはお休み…まさかメタルだけに更迭されたんじゃないでしょうな?S0r4a0013 サウンドは純正和風ヘヴィ・メタル。

70vDokumisoさん、モンゴルのギタリストみたいで雰囲気満点。
Img_0068 ギター・ソロでふんだんにフィーチュアされていた。
もちろんMarshall。

80物販の紹介コーナーではQRコードまで出て来たよ!
みんな色々考えるな~。90最初から最後までゴリッゴリのメタル・チューン。

85イベントのトップ・バッターとして大いに盛り上げてくれた!1005th Dragonの詳しい情報はコチラ⇒The 5th DRAGON Official Website110続いてステージに上がったのはJEKYLL☆RONOVE。120Jekyll

130vN★OTO

140vYOU

150vMayo

160vN★OTOくんはMarshall。

170vいつもの愛器、Silver Jubilee2555Xと1960BVのコンビネーション。180vそして、MayoちゃんはNATALなんだよね~(N★OTOくんのビデオのJekyll風に)。

190vMayoちゃんお気に入りのキット。

200バーチの12"、13"、16"、22"、14"x5.5"。

210オープニングはファースト・フル・アルバム『E=mc2』から「Rage Again」.

Img_0006_2ん~、コレコレ!
もうJekyllの歌声はいつ聴いても最高だわ~!220アレ?
考えてみると『ジキル博士とハイド氏』の原作は、『ジキル博士とハイド氏の奇妙な事件(The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde)』といって、作者は『宝島』と同じロバート・ルイス・スティーヴンソンじゃないの!

0r4a00782曲目は「Never Let Me Go」。

240_nlmgまだ音源になっていない新しい曲。
ジキロノらしくストレートにドライブする曲。

250v私は今回でコレが2回目のYouさん。
何の違和感もなし。
ズッと昔からこのポジションで低音を弾き出してきている感じ。260vだってこんなになかよしなんだモン!

265v「ありがとうございます!
皆さんこのような中、起こし頂きありがとうございます。
ご視聴頂いている皆さんもありがとうございます」

270v「カメラがどこかわかんない!」と言いつつ休憩中。

275「緊急事態宣言が出ている中、感染防止対策をバッチリして頂いています。
生ライブの躍動感は伝わっているでしょうか?
音の中に私たちの感謝の気持ちを目いっぱい詰め込んでお届けします。
シッカリ受け取ってください!」

280Mayoちゃんのワイルド極まりないドラムスが暴れまくる「Seize the Day」。
セカンド・アルバム『A Dream with a Dream』のオープナーにしてリード・チューン。

290_stdN★OTOのリフが絡んで…

0r4a0166 「♪Seize the day」!
Jekyll熱唱。

310ベースのピックアップ・ソロ!
340そしてN★OTOのソロ。
やっぱこの人はレスポールのイメージだな。
320「ストラトキャスターはリズムを弾くギター」、そしてレスポールは「メロディを弾くギター」なのだそうです。

330v最後は「金持ちを食らい尽くす」ようなハードな演奏だった!

0r4a0130 「どうもありがとう!
サビで手を上げてくれてメッチャうれしいです!
声も出せないこんな状況の中、何回もライブに来てくれてとてもありがたいです。
ヘアメタル研究会の皆さんにもお世話になって20年ぐらいになります」

350「あと2曲演ります。
コブシでお願いします!
最後行っちゃっていいですか?!」

360vMayoドラムでスタートするのは「SURVIVE」。
コレも『E=mc2』のオープナー。

370v_svしかし、カッコいい声だにゃ~。
Img_0167 そんな熱唱に呼応するかのような気合の入ったソロ。
380vもちろんリズム隊の2人にも抜かりは1ミクロンもない!Img_0162

0r4a0251 しかし、この人もロックを歌うために生まれて来たような人だね。
ステージに上がって声を発するだけで空気が締まるんだよね。
生徒たちが自習していたところにコワイ先生が入って入って来て教壇に登った感じって言うのかな?390こうしてジキロのの出番もクライマックスを迎える。

400最後を締めくくったのはコレもキラー・チューンのひとつ「Guilt and Innocence」。

510_gi今回は5曲とアッという間だったけど、ジキロノらしさを十分にアッピールできた4人だった!520

530v

540v

550v次回のステージは6月20日、新宿Wild Side Tokyoでのイベント。
また単独公演でジックリ観るのがが楽しみですな。

500JEKYLL★RONOVEの詳しい情報はコチラ⇒JEKYLL★RONOVE official site

570 ところで、N★OTOくんのデモビデオはご覧頂いておりますかな?
Marshall初のモデリング・アンプ「CODE」のデモンストレーションね。
まだご覧になってない方は今ココでゼヒ!
JekyllもMayoちゃんも出て来るヨ!

それからMarshallのレコード屋さん「マーシャル・ミュージック・ストア・ジャパン」がオープンしました!
Marshall Recordsのバンドの作品を販売するお店。
ゼヒ冷やかしにいらしてくだされ!
 
コチラへどうぞ!⇒Marshall Music Store Japan

Sstore_ad<つづく>
 

200_2(一部敬称略 2021年5月22日 新横浜NEW SIDE BEACHにて撮影)

2021年5月26日 (水)

TOKYO 2020 OLYMPIC TORCH RELAY<後編>


 
さて、『TOKYO 2020 OLYMPIC TORCH RELAY』イベントの開演時間が刻一刻と近づいて来た!Simg_0003報道陣も準備にあわただしい。426そして、いよいよスタート!
プログラムは今から始まる「オープニング・プログラム」と聖火を迎える「到着セレモニー」の2部構成。430_2総合司会は金子恵理子さん。
日本語でしゃべってからすぐに同じことを英語で話すセルフ通訳方式。
コレ、大変なんだよ。435vステージの上にはMarshallのロゴが映える………映えない!
真っ黒だぁ!
なんてね、いわゆる「大人のためのスポンサー事情」。
メイン・スポンサーに家電大手メーカーが名前を連ねていることへの忖度。
周囲の皆さんがすごく気にしてくれてありがたかったんだけど、気にしない、気にしない!
こちとら世界一のギターアンプ・ブランドよ…知っている人は誰がどう見てもMarshallだし、知らない人は一生知らずに終わるシロモノだから。
イギリスにも早速レポートしておいたけど、「世の中、金を出したヤツが一番強いんだから逆らってはいけない」ということで問題なし。
でも、やっぱりロゴが入っていた方がよろしいナ。440vヒロアキくんの出番は一番最初。
ステージに児童合唱チーム「綺楽凛(きらり)」が勢ぞろいしたところで、このコーナーの司会、篠田愛純さんが登場。450_2「田川さんは下関出身で、先天性の視力のハンディキャップのため、ギターの一般の演奏方法を見たことがないことからピアノのように演奏するスタイルを確立し、その超絶的な技巧により様々なサウンドを奏でています。
本日は東京五輪/パラリンピックに向けて制作された『Sky』を菊川よさこい蓮合キッズチーム『綺楽凛』の皆さんのコーラスと一緒に…。
そして山口県のよさこい総踊り曲『男なら』をよさこいチーム『馬関奇兵隊』と『菊川よさこい蓮合』の皆さまにステキな演舞で盛り上げて頂きます!」
ハハ、後ろでヒロアキくんが待機してるわ!

460v田川ヒロアキ登場。
まずはひとことご挨拶。
ココは時間との勝負だった。
ま、超パンクチュアルなヒロアキくんのことだから時間のマネージメントに関しては何の心配もいらないんだけどね。
あ、今「パンクチュアル(panctual=時間厳守の)」なんて書いてどこかの国の首都の知事さんみたいなことをしてしまったが、ヒロアキくんはその方とも共演してますからね。
「皆さんこんばんは、田川ヒロアキです!」

470_2「一生に一度あるかないかの記念すべき日だと思います」と切り出して「Sky」の制作過程とレコーディングの経緯を手短に説明した。
「『綺楽凛』の子供たちとレコーディングしてから2年が経ちました。その『Sky』を聴いてください」480v2009年の日比谷野音以来、今まで様々な場面でヒロアキくんの熱演を見て来たけど、やっぱり今回はいつもと異なる「スペシャル感」が強く漂っていたね。490_2感情をタップリ込めて歌い込むヒロアキくん。
楽屋ではいつもと全く変わらない様子にしていたけど、もう今日は歌い出しからその「スペシャル感」に呼応するような「やったるでフィーリング」が伝わって来ていた。

500_2そのヒロアキくんを大いに盛り上げたのが「綺楽凛」のお嬢さん方。
 
「♪大空 見上げて 心の叫びを描けば」

510「♪降る雨 吹く風 夜明けが塗り替えてく」
 
<前編>に書いたように、「綺楽凛」と生で共演するのはコレが初めての機会だった。
ヒロアキくん、とてもうれしそうだった。

520_2そして、思いの丈を指に託したギター・ソロ。
やっぱりMarshallじゃなきゃムリだわ。
他のアンプじゃとてもヒロアキくんの気持ちを音にしきれない。

530_2〆のポーズも心なしかいつもよりキマっているような?
まずは1曲、最高の出来で仕上げたぞ!540_22曲目。
「綺楽凛の子供たちからよさこいチームに入れ換わってにぎやかになりました。
20年前に民謡をよさこいにアレンジした曲です」
…と「男なら」を紹介。
よさこい部隊は、「馬関奇兵隊」と「菊川よさこい蓮合」のドリーム・チーム。550静まり返った会場に響き渡るよさこいサウンド!Simg_3796来場者は一糸乱れぬ演舞に目も耳も釘付けになる。

S20r4a0251 このエキサイティングなパフォーマンスを更にドラマチックに仕立てているのが「あおり」と呼ばれる掛け声だ。640菊川よさこい蓮合の方は大越則子さん。

Simg_3868_2 ヒロアキくんが上手を見ると…

Simg_3818親友の馬関奇兵隊の濱崎康一さん。
「♪ハ~ッ、ホッ!」と景気の良い合いの手が否が応でも雰囲気を盛り上げる。

590v私は生で見るのはコレが2回目。
前回は2015年の『世界ボーイスカウトジャンボリー』でのこと。
あの時は9つものよさこい連がくんずほぐれつの大演舞を披露してくれたが、ナンのナンの!
人数では比肩のしようがないが、今回も熱気にあふれた最高のパフォーマンスを見せてくれた!
570_2そして、ヒロアキくんのギター・ソロ!
大爆発!
「ギャハハ!こんなんココでやっちゃっていいの~?」というぐらいの弾きまくり!
♪ギュイーン、ギュイーンと、あまりのハチ切れぶりに見てて思わず笑っちゃったよ。Simg_3787もちろん音は最高。
広い会場の隅々まで抜け渡る真正ロック・ギター・サウンド!
アンプにロゴが付いていなかったので確かなことは言えないが、こんな音を出すのはMarshallに他ならないだろう…もういいか。失礼しました!
いつも浅草雷門の提灯をありがとうございます!(←わかってくれる人だけわかってください)

Img_3806 よさこいチームも盛り上がる一方だ。

600_2
650そして、ヒロアキくんもあおりに入る!

580_2お客さんに手拍子を促してさらに盛り上げるのだ!

645vステージの傍らでは「菊川よさこい蓮合」の大旗が威勢よくはためく。
そしてそれを見守る綺楽凛のメンバー。645徹底的にやりきったヒロアキくん。
思い残すことはナニもないだろう。

660vそして2つのよさこいチーム。
三千世界(この世のすべて)のカラスをスッ飛ばしちゃいそうなパワーみなぎる「男なら」だった!

670オープニング・プログラムはこの後、スポンサー企業さんのプレゼンテーションが続いた。
終了後、田川チームは楽屋のテント村で記念撮影。
皆さんが出演したのはこのイベントの実行委員会が提供する枠で、山口県民138万人の代表だったワケ。
他にもこの枠にふさわしい山口県出身の歌手や芸人がたくさんいらっしゃったことだろう。
しかし!
写真に写っている皆さんが「山口県」の顔として一生に一度しかないであろうステージに立ったワケよ。
おめでとう!

680ヒロアキくんは、最近そればかりでない。
数か月前には山口県立大学の客員教授に就任。
イヨッ、キョウジュ!
Syluそして、元々山口県の「ふるさと大使」を務めていたのだが、それに加えて下関出身ヒロアキくんは同市の「しものせき海響大使」に任命された。
イヨッ、カイキョウ!
下はその任命式の時の前田下関市長との記念写真。
「しものせき海響大使」は、文化的な側面から下関の発展を促進するのがその任務。

社会的なステイタスを確立している影響力のある人が任命される栄えあるポジションなのだ。

前田市長もギターを嗜んでいらして、ヒロアキくんと面会した時にはすっかりギター・ヒーローと直面したような風情だったとか…。

アンプはMarshallかどうかは聞いていない。

ま、ヒロアキくんファンだから当然三段積みをお持ちのことでしょう。

次の曲のテーマは間違いなく「ふぐ」だな。
「Who? Good!」なんてね。Skk2…と思ったら、ホラ!
ヒロアキくんの海響大使の名刺…早速ふぐだよ!S 今回は取材の数もスゴかった!
私が一緒にいる短い間ですら読売新聞やら地元のテレビ局やら、入れ替わり立ち代わりですよ。
下は身内のビデオ。
マネージャーの美瑞穂さんがインタビュアーに扮して本職のしゃべりっぷりを見せてくれた。
690ちなみにこのMarshall CODEというモデルのデモンストレーション動画でセッティングの解説のナレーションも美瑞穂さんの仕事。
実にウマいもんです。

ビデオカメラを回しているのはヒロアキくんとは30年以上のお付き合いだという木ノ切(きのきり)さん。
ヒロアキくんが高校生の時に出演したアマチュア・バンド・コンサートの時からのお付き合いだそうです。
もちろん山口ご出身の方で、私も半日ご一緒させて頂いて「道の駅」のことやその他の重要な情報を頂戴した。

Skks馬関奇兵隊の濱崎さんともMarshallをバックに記念撮影。

700そして、同級生も駆けつけてくれた!
ウソウソ!スミマセン!
あんまり親しそうにしたいたもんですから。
村岡嗣政山口県知事にもワザワザ楽屋を訪ねて頂いた。
何せホンモノの「Guv'nor(ガヴァナー=知事)」ですからね。

710下は2015年の宇部の「山口きらら記念公園」で開催された『世界ボーイスカウトジャンボリー』の時のようす。
もう6年も前かよ!

713この時は2人でギター・バトルを演ったんよ!

360 村岡さんは高校の時にプリンスに憧れてギターをやっていらしたという。
昔の写真を見せてもらったことがあるんだけど、バリッバリのロング・ヘアでロック野郎そのもの。
その後、東京大学でシッカリとお勉強されて自治省(当時)に入省された。
ココがそこら辺のロック野郎とチョット違うところ。420 この時も楽しかったナァ。
やっぱり馬関奇兵隊の皆さんと一緒だった。
タイからシリモンコン・ルーパスパットさん(中央)も駆けつけてくれたんだっけ。715村岡さんと一緒にお見えになったのは山口県議会の副議長、二木健治さん。
二木さんがケッサクで、ヒロアキくんの本当のファンで『Fly Away』もご自分で買って持っていらっしゃるっていうんだよね。
このお固そうなルックスで「チョーキング」がどうとか、ヒロアキくんとおしゃべりされている姿が憧れのロック・スターに面会したギター少年のようで微笑ましかった。

720ハイ、記念撮影。730ステージでは「オープニングプログラム」が終了した。

740ココからがメイン・イベントの聖火の「到着セレモニー」。

750聖火ランナーがこの花道を通過するワケ。
本当は聖火をつないでつないで県内を回ってココに到着する計画だったけど、山口県もそれを中止して最後の部分だけをフィーチュアすることになった。
いわばアメリカン・フットボールで言うと「タイ・ブレイク方式」ですな。
同点で制限時間内に決着がつかない時、途中を大幅にカットして、いきなりエンドラインの数ヤード前からプレイを始めて、ただタッチダウンできるかどうかを競って雌雄を決するスタイル。
サッカーで言えば「PK合戦」というところか。

760キタキタ~!
場内は「誰?誰?」の合唱。
実際、事前にアナウンスされていなかったからね。770ランナーはカヌー・スラローム日本代表選手の足立和也さん。
カヌー競技でオリンピックに出場するために大学を中退し、日本を代表するカヤックのコーチである市場さんという方の指導を仰ぐため、萩市に居住されたそうだ。780v点火!790ついた。
805v
無事に儀式が終了。
この後、村岡知事他のご挨拶があってセレモニーは無事に終了した。800お疲れさまでした~!
 
私もこの11年の間に宮古島やら、LOUD PARKやら、SPORTS OF HEARTやらMarshall GALAやら、Marshallと共に何度もヒロアキくんの大舞台にご一緒させてもらってきたけど、終演後にこんなにうれしそうに、楽しそうに、満足そうにしているヒロアキくんを見たのは初めてのことだった。
大仕事をやり遂げてホッとした…とかいうのではなく、故郷に帰り、故郷の人たちと故郷の人の前で自分の音楽を奏でたことがうれしくてならないようだった。
まさにヒロアキくんの曲が「大空」に飛び立った日だった。
故郷ってのはいいもんだね~。
 

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

810v

以前、本記事に併載していた「私の萩<後編>」はShige Blogに引っ越しました。
コチラ⇒Shige Blog 私の萩<後編>

S_2

200 
(一部敬称略 2021年5月14~15日 山口県萩市にて撮影)

2021年5月25日 (火)

TOKYO 2020 OLYMPIC TORCH RELAY<前編>

 
生まれて初めて降り立ったこの空港は島根県の萩石見空港。
いいね~、地方の空港って…広々としていて、とても静かなんだよね。
昨今のコロナ禍で羽田から日に2便飛んでいたウチの夕方の便が欠航だって。
ホントにANAさん頑張って耐え抜いて欲しい。
さもないと長年貯め込んできた私の虎の子のマイレージが水の泡になってしまうからね。
Simg_5444 これから向かうのは山口県の萩市。
後で地元の方に訊いてみたところ、東京との行き来には普通宇部空港を使うらしい。
飛行機の運航便数が多いのと、アクセスする道路の便が良いとか…。
そして、萩石見空港は「国内最優秀空港」というANA社内のコンペティションで4年ぶり2回目の優勝を果たしたそう。
「安全性」、「定時性」、「快適利便性」の3つのポイントにおいて全空港従業員が一丸となって業務を遂行している姿勢と結果が評価されたらしい。
前年は最下位だったんだって!
また、空港から萩へのルートも超快適だった。
新しい発見もあったし…。10私がどうして萩まで来ているのかと言うと…オリンピックの聖火リレーのイベントに田川ヒロアキが出演するので、Marshall Blogがその取材にお呼ばれしたのだ。
会場となったのは市役所や総合庁舎が立ち並ぶ町の中枢部にある「萩中央公園」。
当初、5月13日と14日の2日間にわたっての開催が予定されていたが、昨今の情勢を鑑み全プログラム通じてのハイライトとなるセレブレーションのパートだけが催行された。240天気は心配なさそうだ。
何しろ野外ステージは先月、日比谷野外音楽堂で地獄を見たからネェ。
でもこの翌日は丸1日雨だった。
そういう意味ではこの日はとてもラッキーだった。
コレがイベント・ステージ。250イベントのクライマックスはこの花道をトーチ・ランナーが駆け抜ける算段だ。

260入場者数は300限定。
来賓の方々のイスの配置もご覧の通りの距離が置かれ、厳格なコロナ感染拡大予防の態勢が取られていた。

270コレはオリンピックの聖火リレーのオフィシャル・ショップ。280スポンサー各社のPRブース。
NTT…

290コカ・コーラ…。
何せスポンサー様が神様ですから。
この後のその神様の力を目の当たりにすることになろうとは!

300ステージ裏のスタッフのテント村。

310野外イベントには付き物の光景だけど、コレ、閉め切っていると風が一切入って来ないので夏場は暑いのなんのって!

320ステージではヒロアキくんのリハーサルの準備中。
S0r4a0141 「よし、今日もいい音だ…と」
コーラスの子供たちもMarshallの音の良さに驚いていた。
「やっぱりギター・アンプは真空管アンプに限りますね!」と言ったとか、言わないとか…言うワケないか。

340ヒロアキくんは今日もJVM210Hと1960Aの組み合わせ。
「誇るべき歴史と美しい自然が織りなすふるさとを愛し、心のよりどころとなる、あたたかいまち」にもMarshallのロゴが映える!

350vまずはボーカルズとギターのサウンド・チェック。Simg_3660 そして、コーラスが入って「Sky」を演奏。
これまで何度もMarshall Blogで紹介してきた通り、オリンピック/パラリンピックで日本に来る人たちを迎えるために作った曲。
2019年、ロサンゼルスでレコーディング。
ギターの録音ではMarshall USAが用意してくれたJVMが使われた。
380昔で言えば三波春夫の「東京五輪音頭」的なアニバーサリー・ソング。
前のオリンピックの時、私は2歳だった。
もしくは、これも三波春夫で万博の時の「世界の国からこんにちは」。
万博の時は小学2年生だった。

「よいしょこーら 夢じゃない オリンピックの顔と顔」
「こんにちは こんにちは 世界の国から こんにちは こんにちは 握手をしよう」
「大空見上げて心の叫びを描けば 降る雨 吹く風 夜明けが塗り替えてく」
こうして見ると、エラくモダンだな~。
時代を感じるね~。
古賀政男に中村八大、そして田川ヒロアキ…ここまで来た!
やってることは同じですからね。440cd聴けば聴くほど味が出て来るのがヒロアキくんの曲。
いつの間にか「♪お、お、ぞら~…」って口ずさんだりしちゃうんだよね。390vそして、今日は菊川よさこい連合キッズチーム「きらり」の皆さんとの共演。
彼女たちは何と、レコーディングの時のメンバーそのままなのだそうだ。
そして、ライブでは初の共演となる。

Simg_3684 レコーディングから2年もの月日が経ってしまったので、全員声変わりしていたけど…冗談ですよ~。女の子ですからね、声変わりはありません。
リハーサルでも鈴を鳴らすような声で美しいメロディを歌い上げてくれた。

S0r4a0153そして、場面は変わって…
360本番で演奏するもうひとつの曲、「男なら」。
コチラは下関から「馬関奇兵隊」と「菊川よさこい蓮合」が参加しての演技。400ヒロアキくんは2000年からたくさんの「よさこい」チームのための曲を作って来た。
その中にあってこの「男なら」は「総踊り」といって、山口のよさこいを取りまとめるようなステイタスの高い曲なのだ。

410vヒロアキくんの大親友、馬関奇兵隊の濱崎さんの掛け声もリハーサルから力が入る。420この「男なら」は、一般民衆の間では長い間忘れられていた存在であったが、この曲を記憶していた萩市の助役の母がキッカケとなり、昭和11年(1936年)にレコードを制作。
それが大ヒットして「炭鉱節」と並ぶ全国的に知られる民謡となった。
そんな山口で最も有名な民謡をヒロアキくんがよさこいに作り直したというワケ。
私は田川バージョンしか知らなくて、下のCDを頂戴した時からすごく気に入っていたんだけど、今回、この曲の歴史を知ってオリジナルをYouTubeで聴いてみた。
ビックリ!
ヒロアキくん、よくコレをアソコまで持って行ったな~、とスッカリ感心してしまった。
やっぱりリズム面でのアレンジで苦労したとのこと。

On曲は、文久3年(1863年)尊王攘夷思想を強硬に押し出す長州藩が関門海峡を通過する外国船たちに向かって問答無用で砲撃を加えた。
その翌年、イギリス、アメリカ、フランス、オランダが手を携えて報復措置に踏み切ったからさあ大変。
コレがいわゆる馬関戦争、あるいは下関戦争。
「馬関」とは下関の昔の名前。
列強四天王にかなうわけがない。
そんなご時勢だったもんだから萩も外国船の襲来に備えるべしとして、「菊が浜」というところに全長2kmもの土塁を築いた。
この作業を支えたのが武士の妻や奥女中だったので、この土塁は「女台場(おなごだいば)」という異名を取ったのだそう。
そして、この作業をする時、士気を上げるために歌われたのがこの民謡「男なら」なのです。
 
♪男なら
お槍かついで お中間となって
ついて行きたや 下関
お国の大事と聞くからは 
女ながらも武士の妻
まさかのときにはしめだすき
神功皇后さんの 雄々しい姿が 
鏡じゃないかいな オーシャリシャリ
 
私が男だったら戦に出れるのにナァ。
でも女だそうもいかない。
でもイザという時には見てらっしゃい…みたいな。
「オーシャリシャリ」といいのは「おっしゃる通り」という意味。
要するに銃後を守る萩の女性の心意気を歌っているワケ。 
するってーと、萩の女性は気が強そうですな~。
 
戦後、連合国軍側から莫大な賠償金を請求されたんだけど、長州藩はそれに応じず、仕方なしに幕府が肩代わりしたんだよね。
しかも、長州藩は幕府とくっついてると攘夷はムリだな…と考えるようになって、今度はイギリスとくっついて討幕運動を推し進めることになっちゃった。
この頃、ヴィクトリア女王の時代イギリスはとにかくヒドイからね。
中国、インド、ミャンマーがとにかく散々な目に遭わされ、本国イギリスは東西の三角貿易で巨万の富を得、世界の覇者になった。
そもそも今の世界の問題の8割ぐらいはイギリスが元だと私は見ている。
私はイギリスの会社に勤めているぐらいで、イギリスが大好きなんだけど、過去にナニをしでかしたかということぐらいは勉強するようにしている。
一方、フランスは幕府にくっついて貧乏クジを引いた。
イギリスは倒幕を支持したとする論功行賞で、明治新政府は現在英国大使館がある皇居の隣の一番町の地所を未来永劫イギリスに貸し与える約束をして現在に至っているという。
何回かあの中に入ったことがあるんだけど、スゴイよ…イギリスなの。

430この「男なら」の3番の歌詞が「三千世界のカラスを殺し、主と朝寝がしてみたい」となっているらしい。
この都都逸は古典落語の「三枚起請」のサゲに使われているので、私は昔から知っているんだけど、民謡の歌詞の一部になっているなどということは知らなかった。
コレ、女郎の気持ちを歌った都都逸で、高杉晋作が作ったとされている。
なるほど「男なら」には「高杉晋作は男の中の男」なんてクダリも出て来るもんね。
江戸の昔はカラスがものすごく多かった。
大ゲサだけど、集まったカラスが一斉に飛び立つと空が真っ黒になったというぐらい。
そして、早朝になると腹を空かせたカラスが住民を起こそうとして「カアカア」と大合唱した。
住民を起こして、ゴミを出させて、それをエサに頂こうという利口なカラスたちの算段だ。
「大好きなおまいさんとこうしてユックリ床に入っていたいけど、カラスがうるさくてそうもしていられないよ」…という馴染みの客へのラブ・コール。
客は「おおそうか、別れるのは寂しいけどまた来らぁ!」となる。
コレは本当は女郎の手練の歌…要するにお世辞ですな。
「とっとと帰ってくれ」ということ。
女郎というのは、吉原を例に採ると「大引け」といって夜中の2時に仕事が終わり、朝6時には客を送り出すために起きなければならない。
客を送り出した後、二度寝をする時間が少しあったものの、昼は昼で忙しく、慢性のひどい睡眠不足だった。
つまりこの都都逸は、相手がいようといまいと「もっとユックリ眠りたい!」という女郎の睡眠への欲望を唄ったモノなのだそうだ。
コレは落語を通じての我々江戸チーム解釈なので長州サイドではまた別の理解があるかも知れません。
 
脱線しますよ。
最近、何度も引き合いに出して恐縮なんだけど、また川島雄三の『幕末太陽伝』が登場する。

Btdこの『幕末太陽伝』は「居残り差平次」をベースに「三枚起請」、「五人回し」、「品川心中」といった古典落語のスタンダートのエキスを巧みに織り込みながら、高杉晋作らの英国大使館焼き討ち事件前夜の品川宿を描いている。
で、この映画の中でこんなシーンが出て来る。
湯船に浸かったフランキー堺扮する佐平次が「♪三千世界のカラスを殺し~」と、いわば「男なら」の3番の歌詞を歌う。
すると湯船で隣にいる石原裕次郎が「おい、ヤメてくれんか。それはオレが作った文句だ。目の前でやられちゃさすがに照れる」。
裕次郎が演じているのは、そう、高杉晋作。
他に若き日の二谷英明が井野聞多、小林旭が久坂玄瑞を演じている。
左幸子も南田洋子も芦川いづみも若くて美しい。
フランキー堺、最高!
日本映画史に残る名作と謳われるだけあって、黒澤映画に匹敵するとでも言いたくなるぐらい完璧な作品。

Bath一方、上に書いた通り、落語でこの都都逸が出て来るのは「三枚起請」。
サゲがこの都都逸になっている。
五代目古今亭志ん生が有名だが、師匠は都都逸の説明はおろか、高杉晋作の名前を一切出さない。
志ん生は本名を美濃部孝蔵といって、お父さんが旗本だった。
いわば佐幕派…幕府の人だったんだから当然だ。
上に書いた馬関戦争が起こったのは、明治23年に志ん生が生まれるたった27年前の出来事だからね。
もしかしたら、志ん生は倒幕派の雄の名前を出すのがイヤだったのかも知れない。
一方、その息子の三代目古今亭志ん朝。
昭和の大名人=志ん生の大親友=黒門町の師匠=八代目桂文楽をして「この人は100年にひとり出て来るか出て来ないかの天才なんだからみんなで大切にしなければイケません」と言わせしめた超名人が志ん朝。
私も生前に一度だけ高座を拝見したが、ヨカッタね~。
その志ん朝の「三枚起請」を聴く…もちろん最高中の最高。
志ん朝は枕で都都逸の説明はするものの(上の私の説明は志ん朝の受け売り)、やはり「高杉晋作」の名前は一切出さないんだよね。
やはり、日暮里で生まれ育ち、お父さんの薫陶を受けた生粋の江戸っ子だからだろうか?
しからば!と思い立ち、志ん生の長男=志ん朝のお兄さん=池波志乃のお父さんである金原亭馬生はどうかと思ってYouTubeを検索してみたが見当たらなかった。
ちなみに「池波志乃」という芸名は、お父さんの馬生が池波正太郎のファンだったところから名付けられた。
馬生は池波さんにキチンと挨拶をして、許しを得てから娘にその芸名を付けさせたそうです。
ちなみに池波さんの生家は吉原にほど近い待乳山だ。

Ss

Sc

リハーサルは順調に進む。

Simg_3650 はためく菊連の大旗。
コレは大変な仕事だよ。
私なんか見ているだけで腰が痛くなってくるわ。S0r4a0168ヒロアキくんとよさこいチームは長いお付き合いだからね、もうイキの合いようはこの上なし。
後は本番で爆発するのみ。440記念撮影。
この皆さんが「山口県」の代表として今日のイベントに登場する。

450聖火皿とMarshall。
こんな機会はもうないだろうと思って撮っておいた。
やっぱりMarshallのロゴはどこでも映えるね。
この聖火の台、どうも「皿」って呼んでいたように聞こえたんだけど「皿」なのか?
コレ、萩焼にすればよかったのにね。
 
本番のようすは<後編>でレポートします。
 
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

460<つづく>
 
以前、本記事に併載していた「私の萩<前編>」はShige Blogに引っ越しました。
コチラ⇒Shige Blog 私の萩<前編>

S_2

 

200 
(一部敬称略 2021年5月14~15日 山口県萩市にて撮影)

2021年5月21日 (金)

PROG TOKYO 2021 SPRINGのALL IMAGES BLAZING~私のプログレッシブ・ロック

 
今日はプログレッシブ・ロックの話。
最近でこそ「プロッグ・ロック」なんていう言葉を耳にするようになったけど、また渡英の経験がなかった23年前のちょうど今頃、当時Marshallのデモストレイターをしていたジェフ・ホワイトホーン(現Procol Harumのギタリスト)から初めてこの言葉を聞いた時その意味がわからなかった。
「イギリスではやっぱりプログレッシブ・ロックが盛んなんですか?」と尋ねると、「プログレッシブ……プログレッシブ…ん?もしかして『プロッグ・ロック』のことを言ってるの?
ハハハ、今UKでそんなのを聴いているやつは1人もいやしないよ!」という言葉が返って来て大きなショックを受けた。
もうひとつ、2年前のMarshall GALA2の時、四人囃子SPIN OFF#1が演奏する「一触即発」を聴いたMarshallの社長の奥さんが「どこで拍手をすればいいのかわからなかったわ!さすがプロッグ・ロック!」と言っていた。
この曲をご存知の方は意味がおわかりのことと思う。
自称「Uxbridge Girl(Uxbridge=アクスブリッジはロンドン西部にある町の名前)」の奥さんは70年代のロックをリアルタイムで、しかもロンドンで経験している人。
だから「Prog Rock」なんて言葉がスラっと出て来る。
しかし「70年代のロックをロンドンで経験した」…なんて羨ましいよナァ。
ナニもバラカンさんだけでなく、当たり前の話だけどロンドンに行けばこういう人がゴマンといる。
70歳を超える女性から「Edgar Broughton Bandをよく観に行った」とお聞きしてビックリしたこともあった。
観に行くのも「ハマースミス・オデオン」とか「マーキー」とか「スピークイージー」だからね!
つくづく、ことロックに関して言うと、神様は決して公平ではないと思うよ。
 
さて、翻って見るに今の日本のプロッグ・ロックはどうか…。
若い人は「プログレッシブ・ロック」なんて言葉すら知らないでしょう。
最近、「英国ロック」という言葉をよく見かけるんだけどアレは何だろう?
その前は「UKロック」という言葉を散見した。
10年ぐらい前、オモシロがってイギリス人に「UK Rock」という言葉を使ってみたところ、「ナンダそりゃ?そんな言葉はこの世にないよ。アノね、それは『ブリティッシュ・ロック』っていうんだよ」と完全にバカ扱いされたわ。
まぁ、言葉もそんな具合だし、今はビートルズの音楽すら知らない人が多いぐらいなんだから、世代間の音楽の受け渡しはもはや絶望的だろう。
とにかくプログレッシブ・ロックが絶滅の危機に瀕している音楽の最右翼であることは間違いない。
 ところが!
その一方でこんなイベントが開かれているのはどういうことだ!
『PROG TOKYO』…うれしいじゃあ~りませんか!
2017年からスタートし、毎年春秋の2回開催されているという。
その名の通り、プログレッシブ・ロックのバンドが「プログレッシブ・ロックの聖地」の異名を取る吉祥寺のシルバーエレファントに集うイベント。
私は普段ロックの他にジャズだ、クラシックだ、民族音楽だ、と騒いでいるけど一番好きだったロックのジャンルはプログレッシブ・ロックなんです。
そこで、その遍歴をココに書いたんだけど、前置きがあんまり長くなってしまうので、巻末へ引っ越した。
お時間があれば最後まで読んでやってください。
10ココから先は5月2日に開催されたその『PROG TOKYO 2021 Spring』のレポート。
出演は、イベント・ホストのあらんちゃんバンド(仮)とALL IMAGES BLAZING(以下「AIB」)。
お邪魔したのはAIBの方。
AIBは以前にも何度かこのイベントに出演している。

さて、リーダーの片岡さんはKRUBERABLINKAに在籍した時からのお付き合い。
オランダにTraceというキーボーズ・トリオがいて、このバンドの音楽を紹介するに「クラシックの楽理とジャズのリズムや旋法を同じレベルで学んだ人が聴くとすさまじくオモシロイ」という記述があった。
Traceがクラシックのパロディやワンコードで延々とジャズ・フレーズをつなげていくサマはそんなのを学んでいなくても十分にオモシロイ。
この辺りのことを鹿鳴館の楽屋で片岡さんに持ちかけると「Traceってリック・ヴァン・ダー・リンデンのTraceですか?」とスラリとお答え頂いた。
その瞬間、「ああ、こっち側の人だ」と確信した。
そして、「『ALL IMAGES BLAZING』というバンドを新しく結成したので聴いてみてください」とファースト・アルバムを送って頂いた。
聴いてビックリ!
私が「プログレッシブ・ロック」という音楽に対して期待するサウンドがギッシリ詰め込まれていたのだ!
関西を拠点としているバンドだけになかなか拝見することができなくて、この日とうとうその機会が巡って来たというワケ。

10sこの日のステージは3枚目のアルバム『Crimson Red』のレコ発ツアーの東京公演。
今回のアルバムも前もって送って頂いていた。
ま~、こんなに色んなことを詰め込んじゃって!というのが第一印象だった。
でも、こういうの大好きなのよ!
Yesの『Close to the Edge』じゃないけど、本番でどこまでこのサウンドを再現できるのか、この日のナマ演奏をすごく楽しみにしていたのだ。
そして、聴いていてどうしても気になるのがアチコチに出て来るロックの名曲の断片やイメージの数々。
失礼かも知れないが、黙ってはいられない私のこと「アソコはアレですよね?」といくつか片岡さんに確認すると、イヤな顔ひとつせず「このアルバムではホンマに好きなことをやらせてもらいました。もうね、『オマージュ』とかいうんとちゃいますねん。好きなモノを好きなようにそのまま使ことるんですわ」と答えてくれた。
 
コレでいいのだ!
まさに正解であり、これこそが正しい「ロックの伝承」の仕方だと私は思うのです。
そもそもLed ZeppelinだってDeep Purpleだってブルースを素材に同じ手法で自分たちの音楽を作り上げたワケでしょう?
やっぱりコピーはどこまでいってもコピーでオリジナルにかなうワケがないからね。
コピーで音楽を伝承することはできないでしょう。
過去のいいものをドンドン取り入れて自分たちの音楽を磨き上げる温故知新の手法は音楽を活性化させるひとつの有力な手段だと思うのです。
そこで今日は私がこのアルバムに収録されている曲を聴いていて気が付いたことを交えながら、ライブのレポートをお送りしたいと思う。
95cdところで、もうひとつ気になったのはこのタイトル。
「Crimson」に「Red」といえば「うなぎに山椒」、「スイカに塩」みたいな「つきモノ」だけど(King Crimsonのことを言っています)、コレ両方とも「赤」という意味じゃない?
他にも有名なナサニエル・ホーソーンの『緋文字』の原題は「The Scarlet Letter」。
この「scarlet」も「緋」というぐらいだから「赤」を意味する。
また、色鉛筆に「Vermillion」という赤いヤツがあるでしょ?…コレは朱色を意味する。
「フーム…コレはオモシロそうだ」と思い、「赤」関係の英単語にどういうモノがあるかを調べてみた。
red, scarlet, vermillionの他にも…
garnet
cardinal
blush
carmine
magenta
claret
burgundy
rose…等々。
意味はご自分で確認して頂くとして…日本語で言う「ワインレッド」や「赤紫」なんてのも含めておいたけどかなりたくさんあるようだ。
戦争ばっかりやって来た民族の言葉だから、「血」の色を表現するために色々な言葉が使われるようになったのではないか?…なんて勝手に想像してみたよ。
でもね、こと「色」の表現に関しては恐らく日本語の敵じゃないと思う。
日本は着物に使う反物の色を表現するために、色の名前がアホほどたくさん存在している。
日本人は繊細なのよ。
そういえば1981年にKing Crimsonが初来日した時、私は今は無き浅草国際劇場で観たんだけど、「Red」を演奏する前にエイドリアン・ブリューが「The next song is…ア~カ~」ってやったのがすごく印象に残っている。
AIBの「Crimson Red」はジャケットにあるように夕焼けの「赤」ね。
  
『Crimson Red』のオープナー「Roll on Tomorrow!」が流れる中、メンバー4人が登場。

20キーボーズ/リーダーの片岡祥典。

Img_2604 片岡さんの機材。
並べてカッコいいのはMarshallだけじゃない。
鍵盤楽器もこうなると圧巻だ。
ああ、もしもピアノが弾けたらなぁ~。
でも、組み立てとバラシは大変だぞ!
15ギターは楠戸洋一50v楠戸さんはMarshall。
JCM900 4100と1960Aのハーフ・スタック。
「くすど」さんとはなかなかにお珍しい…フーム、岡山に多い姓なのか。60vベースは藤井博章70v藤井さんにはEDENをご愛用頂いている。
WTP-900だ。80ドラムスは尾崎正敏。90v1曲目はアルバム5曲目の「The Moon is Laughing at us」。
ノッケから壮大なスケールで鳴り響く片岡さんのオルガン。

110疾駆する7/4拍子のリフを経てギターが主題を奏でる。120そしてシンガーが加わる。
100ボーカルズは田中敦子。
30vボーカル・パートになるとクルリとリズムを変える。130v曲はその後も何度もリズムや調子を変えてクライマックスに向けて突き進んでいく。
そうだよ、コレだよ、コレですよ!
私が期待する「プログレッシブ・ロック」のサウンドは!1402曲目の「Change Before You Have to」もオルガンのサウンドがガンガン押し寄せて来る。
BbのペダルトーンでDeep Purpleの「Might Just Take Your Life」を匂わせる。
オルガン・サウンドっていいもんだナァ。
150v_cbyhtそして、コレは…Genesisの「Watcher of the Skies」のようなキメ。
160これまたスティーブ・ハケットがいかにも弾きそうなフレーズが乗っかってくる!
ク~、タマらん!
200サビ(っていうのかな?)の「♪Don't break me down, bring me down」のメロディとオルガンの合いの手がものすごく耳に残るんだよね。180v今度はYesで「Roundabout」。
しかも歌詞は「♪Hold down」と「Siberian Khatru(サイベリアン・カートゥル)」を思わせる。
コレがAIBサウンド…コレでいいのだ!
チャンとしたロックを聴き込んでいれば聴き込んでいるほどオモシロく、そしてカッコいい!
190「ありがとうございます!
『Crimson Red』という新譜を出したAll Images Blazingです。
今日の衣装は白、白、赤、赤…紅白引き分けですね。
こうなったのは別に仲が良いからというワケではありません。
(片岡さんの方を見て)エルトン・ジョンですよね?
電撃ネットワークじゃないよね?」205_mc「アー写をコレで撮って出したら電撃ネットワークの方からフェイスブックの友達申請が届きましたよ!
今日は初めて演る曲ばかり…9割が新曲です。
どうぞ楽しんで帰ってください!」
40v片岡さんの装束はもちろんこのレジ。
あ、久しぶりに書きますが、リアルタイムでエルトン・ジョンの全盛期を体験したイギリスの人はエルトン・ジョンのことを「レジ」と呼びます。
本名を「レジナルド・ケネス・ドワイト」といいます。
あ、今は「サー・エルトン・ジョン」か…。
ちなみに、「エルトン」はSoft Machineのサキソフォニスト、エルトン・ディーンから、「ジョン」はブルース・シンガーのロング・ジョン・ボールドリーから借用したとか…。
ボールドリーはロッド・スチュアート、ジュリー・ドリスコル、ブライアン・オーガー、ミッキー・ウォーラー等とSteampacketなんてバンドをやってましたな。
後にジェフ・グループに参加するドラムスのミッキー・ウォーラーはジム・マーシャルのドラム教室の生徒さんです。
 
下の写真はマンチェスターの中心地をブラブラ歩いていて出くわした小さな画廊の店頭に飾ってあった美術作品。
どこが「美術」なのかというと…270_3全面に小さなロケットが引き詰められている。
作品のタイトルは当然「Rocket Man」。
レジが相棒のバーニー・トウピンやプロデューサーのガス・ダッジョンらと運営していたレコード・レーベルも「Rocket Record」といった。
エルトンは今も「Rocket」が付いた名前の事務所を運営していて、イケメンのチェロ・デュオ・チーム、2Cellosが所属しているんよ。280_3次も片岡さんのキーボーズからで、静かにスタート。
曲は新譜の4番目に収録されている「Fall Asleep to Dreams」。210_fatdそこに藤井さんのフレットレス・ベースが絡む。
ん~、いい音だ~。
170初めてこの曲を聴いた時、もうイントロでグワっと来たわ。
もうね「No Quarter」と「Love to Love」なワケ。
片岡さん、よくこんなところに目を付けたな~。
ってんで「Love to Love」を聴いてみて驚いた、コレって7/4と5/4の変拍子になっていたのね?
高校の時よく聴いていた曲だけどゼンゼン気がつかなかった。
その時代以来聴いてなかったのでAIBのこの曲がすごく心に沁みた…イヤ、待てよ、違うわ。
2010年のロンドンの「High Voltage」でフィル・モッグが歌ってたわ。
年甲斐もなく小声で「♪みすてぃぐり~ん」と一緒に歌ったのを思い出した。
しかし、そもそも「No Quarter」と「Love to Love」のイントロって雰囲気がよく似ていたんだな。

220メロトロンをバックにシットリと歌い込む敦子さん。
ホンモノのメロトロンでなくたってゼンゼンOK。
この雰囲気が大切なのです。
230ワルツのパートではアコーディオン風のサウンドでまた異なった雰囲気を醸し出す。
なんて盛りだくさんなんだ~!250尾崎さんのドラムスから「I'm lost inside of you」。

260v_ilioy雰囲気がいきなりファンキーに!

270そして、次に出演したイベント・ホストのあらんちゃんバンド(仮)から月本美香を迎えた。
美香さんも以前から存知上げておりましてね。
この日はAIBが終わって失礼しなければならなかったので、残念ながらステージを拝見することができなかった。
なので、この1曲でその熱唱を楽しませて頂いた。280グルーヴ感満点の藤井さんのベース。
しつこいようだけど、いい音だ~。
ヌケがスゴイ。2902人のコンビネーションは完璧!300仲良し缶丸出しで見ているこっちもすごく楽しくなったよ。
330楠戸さんのギター・ソロ。
音を選ぶタイプのギターですな…いいもんです。
Vintage Modernをお持ちだと以前お聞きしたことがある。
アレは名器でした。
大切にしてください。310vココでもオルガンやクラヴィネット風サウンド、ストリングスと多彩な音色を使い分けて曲をパノミックに演出する。
320v2人の激唱とノリノリの演奏でドッカ~ンと盛り上がった!
CDでは「♪Storm is coming」のところがどうしても「トニー谷」と聞こえるのは私の「空耳」ということで…。

350「新しいコスプレ」と紹介したのが片岡さんがかけているサングラス。
音声センサーがついていて、キャッチした音の周波数で色が変わるというモノ。
写真はそのデモンストレーション中。
昔、リッケンバッカーにもそういうギターがありましたな。
340_l4ココで新作から離れて、ファースト・アルバムから「Love 4」。
380豪快にブっ飛ばすAIBのドライビング・チューン!

350v当然、こういう曲ではガツンとしたギター・ソロが不可欠だよね~。

365ドライビング・チューンとはいっても、そこはAIBのこと。
仕掛けやらキメ満載でカッコいいことこの上ない!
片岡さんのソロも爆発!
今にして思うとこの片岡さんのプレイもトニー・バンクスっぽかったんだな。

Img_2715本編を締めくくったのはニュー・アルバムのタイトル・チューン「Crimson Red」。
藤井さんのフレットレス・ベースがジト~っとしみ込んでくる。
400vメジャーになったり、マイナーになったり…そして、それをグッとまとめるかのようなサビのメロディがとても素敵だ。

390インスト・パートではギターと…430vキーボーズの掛け合いで聴く者の耳を惹きつける。410vひとしきり暴れた後…420戻った歌のパートが1曲目の「Roll on Tomorrow!」なんだな。Img_2608片岡さん、ウマい!
コレもGenesisの『A Trick of the Tale』なんかにも使われているテクニック。
こうしてループを結ぶことにより「コンセプト・アルバム感」というか「ドラマ感」が猛烈に引き立ってくる。

Img_2732この日、「Roll on Tomorrow!」は実際に演奏はしなかった(実はとても楽しみにしていたの)けど、オープニングSEに使われていたので見事にアルバムを再現したと言っていいでしょう。0r4a0083「どうもありがとう!」

440アンコールはセカンド・アルバムから「Too Late to Be Saved」。450_tlt最後まで一糸乱れぬバンド・アンサンブルで自分たちの音楽を綴った5人…

460v

470

480

490なんだけど、楠戸さんはこの日がAIBのラスト・ステージとなった。500このレコ発ツアーの残りはyasuさんというギタリストを新しく迎えて続行されることが数日前に発表された。
間髪入れず前進を続ける姿勢が素晴らしい!
どうか日本のプログレッシブ・ロックの火を艶やかに灯し続けてくだされ!
 
ALL IMAGES BLAZINGの詳しい情報はコチラ⇒Official facebook510v後はオマケ。
 
この「プログレッシブ・ロック」という言葉ほど、良く言えば「間口が広い」、悪く言えば「定義がいい加減」な音楽のジャンルはないね。
ハード・ロックはハード・ロックじゃん?
ブルース・ロックはブルース・ロックじゃん?
ジャズ・ロックはジャズ・ロックじゃん?
大変カチっとしている。
ま、ジャズ・ロックに関しては、ロックの人が演ると「ジャズ・ロック」だし、ジャズの人がやると「ロック・ジャズ」になるんだけどね。
屁理屈だけど、コレは演奏中に使っている音楽の言葉が作り出す違い。
で、ことプログレッシブ・ロックとなると…
*曲が長い
*ブルースを感じさせない
*変拍子を多用する
*珍しい楽器を使う
*メロトロンを使う
*何やらワケがわからない
*変
…等、この辺りのどれかが当てはまるとみんな一緒くたに「プログレ」にくくってしまう傾向があるでしょう?
別にどうでもいいことなんだけど、どう聴いても我々世代が認識している「プログレッシブ・ロック」とは様相を異にしているのにそう呼ばれているのはどうもガテンが行かない。
例えばDream Theaterとか?
あのDream Theaterのフォロワーさんたちの音楽は技術的には確かにスゴイけど、ナニをどうやってもプログレッシブ・ロックには聞こえない。
海外に行くと驚いたことにD_Driveの音楽も「プログレッシブ・ロックっぽい」って言われるんだよ。
要するに上に書いたように定義がメチャクチャなワケよ。
 
つまるところプログレッシブ・ロックか否かを判断するのは、曲の形式やインストゥルメンタリゼーションではなくて、その精神性が「進歩的」かどうかということなんじゃないかしらん?
例えば、Jethro Tullもプログレッシブ・ロック・バンドのひとつに数えられることが多いけど、『Thick as a Brick』や『A Passion Play』のようにA面B面で1曲の変拍子を含む長い曲を作って演奏しただけで、いわゆるプロッグ・ロックのサウンドではないと思うの。
一方、同じA面B面で1曲の『Tubular Bells』なんかは猛烈にプログレッシブ・ロック性を感じるでしょ?
トッドの『A Wizzard/A True Star』辺りもメチャクチャやってるけど全然プログレッシブ臭を感じない。
一番いい例はザッパだろう。
私は14歳の時に『Fillmore East - June 1971』を買ってから45年間フランク・ザッパの音楽を聴いて来たが(一時期中断あり)、彼の創作する音楽がプログレッシブ・ロックに聞こえたことはただの一度もない。
その時代に、従来のモノとは違う「進歩的(プログレッシブ)なロック」を作り出そうとして出来上がった音楽がタマタマ上の手法を取り入れていた…コレだけの話なんじゃないかしらん?
音楽理論と同じで理屈は後から付けられるからね。
そして、当時のロックに飽き飽きしていた人たちが「ウワ!ナンじゃこりゃ!」とビックリして飛びついた先がKing Crimsonであり、Pink Floydであり…。
そして、それらの音楽は人呼んで「プログレッシブ・ロック」となった。
…ってところじゃない?
だから、「人と同じがいい」みたいな現在風潮の音楽界からは生まれてこない音楽のひとつでしょう。
そもそも制作サイドが儲からないしね。
 
そこで、その考え方に則って最もプログレッシブ・ロックらしいバンドはナニか?と考えるとダントツでKing Crimsonだと思う。
アルバムごとにスタイルを変えて、80年代に入り、どのバンドも時代に媚を売る中『Discipline』を出したでしょう?
出てすぐに出来たばかりの渋谷のタワーレコードで買ったのを覚えている。
聴いてメチャクチャ感動した。
あの後、黄色いのや青いのを出してしばらく締まりがなくなったけど、またその後にスタイルを変えて自分たちだけの音楽を作り続けるこのスゴさね。
でも、もっとスゴイのは、このバンドがいつでも大衆の支持を受けていることでしょう。
好きなことをやって、売れて、それでいて芸術性が高い…こんなの他にマイルス・デイヴィスとパット・メセニーとフランク・ザッパぐらいじゃない?
 
さて、ここまでプログレッシブ・ロックを熱く語りたくなっちゃうのは冒頭で触れた通り、好きなのよ、プログレが…。
以前から折に触れてチョコチョコと何回か書いてはいることだけど、今日まで45以上年音楽を聴いて来て最も時間を費やした音楽はジャズなんだけど、ロックに関して言うとダントツでプログレッシブ・ロックなのね。
 
初体験は13歳の時にラジオで聴いた「21世紀の精神異常者」だった。
1976年のことだったので、アレは『宮殿』がリリースされてから7年後のことだったのか…。
問答無用で「カッコいい!」と思ったね。
そしてアルバムを買って聴いたけど、「Moonchild」の後半あたりはかなりシンドかった。
オコチャマだったから。
その次が『Tarkus』ぐらいだったかな?
コレは数寄屋橋のハンターで生まれて初めて買った中古レコードでもあった。
ココから私の中古レコード人生が始まったんだナァ。
こんな私でもYesやらPink Floyd等、一応王道ものにひと通り夢中になっていたワケです。
『The Dark Side of the Moon』は随分聴いたけど、Pink Floydはいまいち性に合わなかったな。
でも1977年に『Animals』が出た時は大騒ぎだったのをよく覚えている。
私も買って聴いたものの、前の2作ほどには夢中にはならなかったナ。
正直言って『Atom Heart Mother』もどこがオモシロイのかがよくわからん。
そのくせ、こんなことはやってます⇒【イギリス-ロック名所めぐりvol.9】 バタシー発電所

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ハードロックに飽きてしまっていたので、その後も色々とプログレッシブ・ロックを聴き続け、Gentle Giant、Van Der Graaf Generator、The Enid、Curved Air、Isotope、Greeslade、Nice、Brand X、Moody Blues、またSoft Machine、Caravan、Hatfield and the North、Matching Mole等のカンタベリー一派も好きでカンタベリーに行ってみたいと思ったもんです。
その後2回ほど訪れたけど、とても美しい町でロックを抜きにしても実にいいところだった。

そのレポートは⇒【イギリス - ロック名所めぐり vol.15】 カンタベリー…プログレの聖地
もう1回が⇒【Shige Blog】イギリス紀行 2015 その6~カンタベリー巡礼

とにかくブリティッシュ・プログレッシブは片っ端から聴いた。
でもね、RenaissanceとかCamelは苦手だった。
UKなんかも2枚目にはガッカリしたな…コンサートはヨカッタけど。

Gg

Bd
GongやAngeのフランス勢。
聞き慣れないAngeのフランス語の歌が最高にキテレツに聞えてクラスのロック好きの友達と大爆笑したものだった。
Gongは一般的に評価の低いこのライブ盤が好きだった。
1977年、リアルタイムで買った初めてのGongだったから。
Gongはデヴィッド・アレンの時代もいいし、後のピエール・モエルランのフュージョン期も好きでよく聴いたナ。
ちなみにこのスゴ腕ドラマーの苗字(Moerlen)の正確な発音が知りたくて毎年日本にやって来ていたフランス人に実演してもらったことがあったがとてもマネできなかった。
Atollとか、Zaoとか、Pulsarとか、Tai Phongとか、フランスもいいバンドがいるんだよね。
Magmaなんかも好きだったけど、後年ストラヴィンスキーを聴き出したら興味が失せちゃった。
スティーヴ・ヒレッジっていいよね。

Ange

Gon

イタリアものは今でも好きで時々聴いてる。
PFMを聴いてハマってすぐにArti e Mestieriを買った。
Banco Del Mutuo Soccorso、Formula 3、Quella Vecchia Locanda、Latte e Miele、Le Orme、New Trolls、Osanna…こうして見るとイタリアはなかなかに層が厚いな。
ディスク・ガイド本を見ては買い漁ったけど、どれも個性があってオモシロかった。
イタリア語は音が柔らかく、ロマンチックな響きなのでロックにもすごく合うんだよね。
それがオペラを通じてイタリアを世界一の音楽の国しているひとつの要因でもあるんだな。
大分前にPFMのヴァイオリニストに(マウロ・パガーニではない人)JCM2000のフル・スタックを貸し出したのはうれしかったけど、ライブは期待したほどではなくてちょっとガッカリした。

Pf

Aem

オランダにはFocusがいたしね。夢中になったナァ。
今日の最初に出て来たTraceとかFinchなんてもヨカッタ。

F3

Tr
ハンガリーのOmegaやAfter Cryingとか、ポーランドのSBBとか、大分後になって東ヨーロッパのバンドにも手を出した。
そんな中でポーランドを代表する歌手(らしい)、チェスワフ・ニーメンの下の2枚はすごくヨカッタ。
向かって左の『Niemen Aerolit』は「チャンとしたプログレッシブ・ロックが聴きたい!」という人におススメ。
この人、とにかく「歌を歌うために生まれて来た」としか思えないぐらいの魅力的な声の持ち主で、ひとつ前にリリースした向かって右の『Mourner's Rhapsody』にはそんな魅力が詰まっている。
プログレ臭もまあまあ。
で、スゴイのは一体ナニが起こったのかは知らないが、レコーディング・メンバーが「なんじゃコリャ?」状態。
まず、ドラムスがヤン・ハマー。
ベースが同じくマハビシュヌからリック・レアード。
ギターにジョン・アバークロンビーとスティーヴ・カーン。
キーボードはドン・グロルニック。
どういうワケがフルートがベテラン・サキソフォニストのセルダン・パウエル。
そして、ヴァイオリンがポーランドの名手、マイケル・ウルバニアク…この人はスウェーデンのSteeplechaseから何枚かリーダー・アルバムを出していて、チャンとしたビバップを演っている。ラリー・コリエルとの共演盤が私の愛聴盤なんです。
 
このニーメンみたいな場合もあったけど、こうした辺境モノは玉石混交もいいトコだったナ。
 
バルカン地方の音楽はすごく魅力的だと思うし、ロシアが本気になってスラブ系のメロディをロックに持ち込んだらまたオモシロいのが出て来そうな気もしている。

Niemen_2

Nie
…とマァ、私なんざぁ真のマニアの人にはとてもかなわないけど、一応若い頃に片っ端からプログレッシブ・ロックを経験してみた。
しかし、ドイツ勢だけはどうしてもムリだった。
Canぐらいならまだいいんだけど、Kraftwerkにはじまって、FausutとかTangerine Dreamとか、Ash Ra Tempelとか、マニュエル・ゲッチングとか、クラウス・シュルツェとか…ムリ。
ドイツ人と結婚した家内の親友がいるんだけど、この辺りの話になりましてね、その彼はこういうのが大好き。
で、ノイバウテンっているでしょ?
音楽が好みではないことも手伝って、この人のファースト・ネームがどうしても覚えられない…なんて話をしたら「アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのこと?」とスラっと口にしたのには笑った。
ちなみに私が知っているドイツ人は、特段若いワケでもないのにナゼかみなScorpionsをイヤがる…「古臭い!」っていうんだよ。

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Art

私が若い頃はパンクやらニューウェーブやらテクノなんてのが全盛で、「ぷろぐれっしぶろっく」なんてモノを聴いている人は周りにまずいなかった。
「80年代の商業ロック前夜」とでも言えばいいのかな?
ヘソ曲がりだった私は例によって『ベストヒットUSA』を見て喜んでいる連中の気が知れなかった。
その当時から「あんなのロックじゃない」ってやってたんだもん。
つくづく自分は「70年代ロックの化石のガンコジジイ」だと思うわ。
しからば何が一番好きか…と訊かれると(誰も訊いてくれないけど…)、「現時点で」というか、「最終的に」というか…いわゆる「プログレッシブ・ロック」の括りで言えば、イタリアのAreaが一番好きかな?
それと、イギリスに行くようになってから俄然オモシロくなったのがGeneis。
この2バンドは今でもよく聴いています。
ディメトリオ・ストラトス…ソロ・アルバムには腰を抜かしたけど、惜しいことをしたな。
Areaみたいなバンドがズット新作を作り続けてくれていればどんなにヨカッタか…。

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一度自由に自分のプログレッシブ・ロック遍歴のことを書きたいと思っていたのでスッキリした。
最後までありがとうございました。

 200_2 
(一部敬称略 2021年5月2日 吉祥寺シルバーエレファントにて撮影)

2021年5月13日 (木)

Girls Guitar Three vol.4~Rie a.k.a. Suzaku、Sena&瀬川千鶴

 
Rie a.ka.a Suzakuがホステスを務めるガール・ギタリストのイベント「GG3」。

330vベテラン男性ギタリストを3人揃えて「ジジイ3」というやり方もあるにはあるが、ガール・ギタリストを3人集めて「Girls Guitar Three」とした方が花があってよろしいな…と、ホンモノのジジイがこんなことを言うのもナンだが。
 
GG3は今回が4回目の開催。
そのウチ、Marshall Blogでレポートをお送りするのはコレが3回目。10vハウス・バンドを務めるのはエル・フリーデの星野李奈。450vそうそう、エル・フリーデのギターのりょうちゃん、オリジナルのMarshallを大事に使ってくれているそうだ。
ホント、今また見てもステキなデザインだよ。190v キーボーズは深井麻利恵。40vドラムスは森はるか。50v今回もNATALのCafe Racerでシャープなドラミングを聞かせて頂きました。

60最初のチームの演奏が始まる。80トップバッターはSena。70vSenaちゃんはいつもMarshall。
4x12"のハーフスタックだ。
90この日はJVM410Hと1960BV。100v1曲目は「Velinade」。110v続いて「PUZZLE」。
ゴキゲンなシャッフル!
Senaちゃんのステージは自身のプロジェクトのレパートリーで固められた。120なかなかに忙しい曲でハウス・バンドの皆さんも大変だ。
でもそこは「GG3」を支える皆さんですからね、安定したプレイで主役のギタリストをサポートした。
李奈ちゃんのテクニックは文句の付けどころがないし…

130v麻梨恵ちゃんは普段からモノスゴイ音楽をやっているし…140はるかちゃんの百戦錬磨ぶりも言うに及ばない。
160vまたNATALの音色がいいんだわ~。
150「ギタリストのSenaです!
はじめましての方が多いのではないかと思います。
ステキなイベントにお誘い頂いてとてもうれしいです!
こんな皆さんとご一緒できるなんて、緊張しています。
まだまだ下っ端の私ですがガンバります!」170vさざ波のSEからスタートしたのは硬派なワルツ「Hydrogenium」。
もちろん海をイメージした曲。180そして最後を飾ったのは「SOAR」。

190ハードな曲調で華やかに出番を締めくくった。
 
Senaの詳しい情報はコチラ⇒SENA'S OFFICIAL WEBSITE

200_2続いてステージに上がったのは瀬川千鶴。210v1曲目は「inside outside」。
ん?コレは10/8拍子か?
千鶴ちゃんが弾くギターはジャジーな音列を盛り込んだフュージョン・テイスト。

2202曲目はまさにそのフュージョン・エキスをタップリ詰め込んださわやかチューンの「Morning」。

240この「GG3」はセットごとの時間が短い上に転換もアッという間なので見ていて飽きないんだよね。
要するにショウのテンポが早い。
というのもバック・バンドが固定しているからなんだよね。
その代わりバンドの皆さんのご負担は大変なモノです。
譜面を見ながらとはいえ、持ち寄られた三人三様の曲をこなすのはなかなかにハードなことだと思う。250v

360

270v「ありがとうございます。
1曲目は変拍子の曲…ライブでは演らないんです。
難しいのでメンバーがイヤがっちゃう。
今日は'特別感'があったのでムリを言ってお付き合いしてもらいました。
2曲目はさわやかな曲。
ヘア・メイクやってもらったんです。
フュージョン女子は自分でやらないんですよ!」280続けての曲もオリジナルで「Trap」。
イキの良いロック・チューン。290vそして、出番を締めくくったのは…千鶴ちゃんは「ジェフ・ベックの'ストレイタス'」と紹介していましたが、ハイ、ここで覚えちゃいましょう。
「Stratus」は「ストレイタス」ではなくて「ストラトゥス」と読みます。
曲を作ったのはジェフ・ベックではなくて、ドラマーのビリー・コブハムです。
1973年リリースの『Spectrum』というアルバムに入っていますので是非オリジナルを聴いてみてください。Sp_2実は私もこのことを知ったのはそれほど昔のことではなくて、十数年前にフランクフルトの楽器ショウで知った。
Marshallのブースにダグ・アルドリッチがやって来て、バーニー・マースデンとナニか演ることになった。
確かダグの方からだったと思うんだけど、「'ストラトゥス'はどう?」とバーニーに提案すると、「ああ、いいよ。'ストラトゥス'ね」ってな調子だった。
横でそれを見ていた私は「(…そうか、アレは’ストラトゥス’って読むのか…)」と、得した気分になった。
もちろんスゴい演奏でした。
バーニーのギターの音のすばらしさと言ったらないよ。
最近はああいう純粋ないい音でギターを鳴らす人が本当にいなくなった。Simg_1310 千鶴ちゃんの熱演もかなりのもの。
弾きに弾き切って持ち時間を終了した。
 
この時と同じ月の下旬、千鶴ちゃんとは雨の日比谷野外音楽堂で再度ご一緒させて頂きました。S41a0367_2トリを飾るのはいつも通りRIE a.k.a. Suzaku。3001曲目は「Rudra」。310vRieちゃんのMCがまたいいんだよね。
いつも爆笑してしまう。
「前回、1年前にココでvol.2をやったんですが、女子でインストというとなかなか出演してくれるギタリストがいなくて…みんな断られちゃうんですけど、1年ぶりにvol.4を開催することができました!」

S41a0485ココでメンバー紹介。
「メタル系のはるか!」
RieちゃんとはるかちゃんはLOUDNESSの山下さんがやっているHARUKAというバンドで一緒なのね。
この時、初めて知ったんだけど、HARUKAというのははるかちゃんの「はるか」ではなくて、JR西日本の特急電車の名前なんだって。
てっきりSantanaとかVan HalenとかBon Joviみたいなヤツかと思い込んでいたわ。340vはるかちゃんの編み込みヘアも披露。350v李奈ちゃんの手によるものだそうです。
李奈ちゃんはMCでも大活躍だった。
S41a0164この時はるかちゃんが話していた音源付き写真集『森のはるか』が発売になった。
「森のはるか」なんてお菓子みたいでいいね。
「音源付き写真集」か…皆さん色んなことを考えますな~。

Mh 2曲目はGG3ではおなじみの「Wangan Street」。390続けて「Sunrise」。

S41a0454 最後は定番「Furinkazan」。

320「風林火山」ってのは元は孫子なんだね。
武田信玄ではない上に、「風林火山」という表記はどこにもないらしい。
どこからコレが出て来たかというと、どうも井上靖の『風林火山』からだという話があるようだ。
コレ、読んだけど全く覚えていないな。
 
曲は風のように速く、林のように静かではないし、火のように侵略はしないし、山のようにジッとしていない。
だからオモシロイ!
Rieちゃんのキラー・チューンのひとつ。
毎回取り上げられるだけあってバンドも「立て板の上の水の如く」だ!

370v
260v

380vくんずほぐれつの大混戦!

400今回も自慢の4曲をガッツリとキメ込んでくれたRieちゃん。
410vアンコールは全員集合のセッション大会。

420ココは正真正銘ジェフ・ベックのレパートリーで「The Pump」。
作曲はトニー・ハイマスとサイモン・フィリップス。

430この辺りも皆さん、お手のモノ。

460

30もう1曲はこのイベントのフィナーレで必ず演奏している「Led Boots」。
コチラはマックス・ミドルトンの作品。

470ドラム・ソロもバッチリとフィーチュアされた!

480ココでも三人三様のスタイルでソロを聴かせてくれたGG3。

473v

474v

475v今回もオモシロかったです!
Rieちゃん、ありがとう!
vol.5も楽しみにしています。
「我こそは!」という腕に自信があるガール・ギタリストの皆さん、Rieに連絡してあげてくださ~い!

500 

200_3
(一部敬称略 2021年4月9日 汐留BLUE MOODにて撮影)

2021年5月 7日 (金)

ユーリのライブから~Tatsuya Brush登場!

 
ドラマーの石川達也くんからのある日の架電。
「シゲさん、ブラシのいいのがあれば教えてください」
「ん?どうしたの?虫歯でも痛むの?」
「歯ブラシじゃありませんよ!ドラムスのワイヤー・ブラシです」
「あ、どうも変だと思った…」
 
「架電(かでん)」という言葉も変か?
37年前、学校を出て新入社員の時に初めて知った言葉なんだけど、コレ、世間一般ではあまり使われていないらしいね。
私のかつての勤め先は古い会社だったからナァ。
「架電」とは「電話をかける」こと。
法律用語から端を発した一種の業界用語らしい。
「至急」を表す「ウナ」なんて言葉もよく使われていた…ファックスの上に「ウナ」と書いてグルっと線で囲んで送るワケ。
それを受け取った方は「おお!急いでいるのか…じゃ早く対応しないとまずいナ」となる。
コレは元となっているのは「至急」を意味する英単語「urgent」のモールス信号から来ているのだそうだ。
「urgent」をモールス信号の略号にすると「u(・・ー)」と「r(・ー・)」で表される。
その「トントンツー」と「トンツートン」を日本語版のモールス信号に当てはめると「ウ」と「ナ」になることから「ウナ」が「至急」を意味する符号になった。
大至急のメールを海外に打つときには今でもタイトルに<URGENT!>なんて入れたりするけど、日本では全く耳や目にすることがなくなったナ。
 
話を戻して…「架電の件、どうなりましたでしょうか?」なんてよく言った使ったものだけど、いまやSNSに押されて電話の出番も少ないからね~。
電話をするのに「今、電話をしてよろしいですか?」とメールするなんて全く狂ってるよ。
電話してくりゃしてして来たで「今、電話してよろしかったでしょうか?」と来たもんだ。
過去形で言うな!過去形で!
「今、チョットよろしいですか?」でいいじゃねーか!
そもそもよろしくなきゃ電話には出ないんだよ!
それで、架電をしたけど通じないのでメールを打つ…というのが普通の道筋だと思うんだけどね~。
ホントに若いヤツらは電話に出ないよ。
ちなみに達也くんと私の間は電話を優先にしてごく普通に連絡を取り合っています。
年寄りの習性に付き合わせて悪いナ、達也くん。10ワイヤー・ブラシというのはこういうヤツね。
この針金の束でスネアドラムをサッサク、サッサクと擦る。
実にいいモノです。
名人の手にかかると使い込んだブラシは、不思議なことに針金の先端が3mmぐらいのことろでカクっと曲がるという。
 20 
達也くんの架電の内容は、「ジャズのコンボで演奏するので、ナニかブラシのプレイで参考になるCDを教えてくれませんか?」ということだった。
こういうのはスキよ。
…といっても「ブラシの名演」なんていうと枚挙にいとまがなくて、ハテ…ナニにしようかとニヤニヤしながら真っ先に思い浮かべたのが「ブラシの名人」の呼び名も高いエド・シグペン(Ed Thigpen)。
シグペンさんは1950年代から60年代の中盤まで栄光のオスカー・ピーターソン・トリオのドラムスの座を飾った大ドラマー。
「ジャズ・アルバム100選」なんていうと「定番」、「人気盤」、「安全盤」として間違いなく出て来る『プリーズ・リクエスト(We Get Requesrs)』のドラムスもシグペンさんだ。
35cdなんで「シグペンさん」なんて珍しく「さん」づけにしているのかというと…私、お会いしたことがあるんですわ。
もう大分前のNAMMショウでのこと。
ホテルのロビーにシグペンさんがひとりで立っていたんだけど、だ~れも気が付かない…というより元より知られていない。
私はすぐにわかって、「あ、エド・シグペンだ!ウワ、ホンモノのシグペンだ!ハハハ、動いてやがる!」とソワソワしてしまった。
それを見て取ったシグペンさんは私に向かってシッカリとウインクをしてくれたのだ。
調べてみると2010年に亡くなっているんだね。
あ~、写真を撮っておけばヨカッタ。
このことを自慢したくて今日の記事の構成をキメた。
 
シグペンさんはこんなブラシの教則ビデオも出していた。
ウチにあったと思ったんだけど、どっかへ入り込んでしまっていて探したけど出てこなかった。
このビデオにはブラシの動かし方を描いたブックレットが付いていて、それがまるで『おれは鉄兵』に出て来る上杉鉄兵が剣道の対戦相手の足さばきを分析したメモみたいでオモシロかったのを覚えている。
40vdシグペンさんは教則本も出していた。
出版社はAlfredだったのか…。
なつかしいな…ラシェールどうしてるかな?
日本が大好きな女性の担当者で、よくメールでニューヨークの様子と情報交換をしたものだった。50b…ということで、達也くんには下の『Mr. Taste』というギター・トリオ盤をおススメした。
またこのギターのトニー・ピュローン(Tony Purrone)というインドっぽいルックスの人がスゴくてね。
選曲もいいし、ギター・ファンにもおススメの1枚。30cdブラシはやっぱり魅力的なプレイなのか、こんな「ブラシの競演」みたいなDVDも出ている。
コレは私の親友のロブ・ウォリスがやっているHudson Musicの一作。
ブラシはうるさくなくていい。
60dvdもうひとつ…エルビンから1枚選ぶことにした。
色々迷ったけど、私の愛聴盤ということでトミー・フラナガンの『Eclypso』。
曲よし、演奏よしの7曲中、4曲をブラシで演奏している。
ベースのジョージ・ムラーツもカッコよくて、ピアノ・トリオ盤とはいえ、聴く時は耳を三等分してピアノ、ベース、ドラムにそれぞれ振り分けることにしている。70cdさて、その達也くんのジャズのお仕事とは、ユーリというシンガーソングライターのバックを務めるピアノ・トリオでの演奏。90ピアノは鈴木史門。

100ベースは永松徳文。

110そして、石川達也。120v達也くんの今日のNATALはCafe Racerの「TJ」というジャズ向けのキット。
10"タム、14"フロア、18"バスという組み合わせ。
小さくて可愛いでしょ?
でも鳴りはおっそろしくシャープ。

130スネアは14"x5.5"のメイプル。
ペダルもNATALだ。140vスティックとブラシを持ち替えながらこのキットを巧みに使いこなしていた。150 そして、主役のシンガーはユーリさん。
達也くんから「ジャズ」と聞いていたので、コッテコテのスタンダードを演るのかと思っていたらさにあらず。
その音楽性は「ジャズ」という枠に全くハマらない自由な発想に基づくものだ。
この日も独特の選曲がオモシロかった。160v1曲目は007シリーズ第2作目の『ロシアより愛をこめて』の主題歌「From Russia with Love」をボサノバで。
ユーリさんの007はコレだけに収まらず、時代を大幅に下らせて2012年の『スカイフォール』の主題歌も熱唱した。
多分、これまでMarshall Blogで「007」については書いたことがほとんどないんじゃないかな?
ナゼかというと…映画としては『ゴールドフィンガー』までで、私、他はチョット苦手なのよ。
でも下の写真を見てください。
私の007シリーズのチラシのコレクション。
『ゴールドフィンガー』あたりまではリバイバル公開の時のモノだけど、他は全部ロードショウ公開時のホンモノ。
こうして見ると写真の使い回しがヒドイな。170映画は苦手でも主題歌はいいね。
シャーリー・バッシーだの、トム・ジョーンズだの、ポールからシーナ・イーストンまで、イギリス色が濃くて実にいい。
番外編とはいえ『カジノ・ロワイヤル』のハープ・アルバートのマリアッチの主題歌も大好き。
でも一番好きなのは『ドクター・ノオ』でアーシュラ・アンドレスが歌うカリプソ「Underneath the Mango Tree」だったりする。
小学生の時に聴いて「なんていい曲なんだろう!」と思って一発で覚えた。
でもね、曲はどれもカッコいいんだけど、『ゴールドフィンガー』とか『サンダーボール』とか、歌詞を聞くと大ゲサで結構赤面モノなんだゼ。
ってんで主題歌集のCDなんかも持っていたりして…。
右は『Basie Meets Bond』というカウント・ベイシー・オーケストラが演奏した主題歌集。
007はどこへやらの徹底したベイシー調が心地よい。
ベイシーは『Basie's Beatle Bag』というビートルズものも作ったけど、原曲より個性を放っている珍しいビートルズ集になっている。180ジェイムズ・ボンドといえばピストルはワルサーPPK。
どうしてドイツ製のピストルを持たせたんだろうね?
調べてみると、原作では元々ベレッタを使っていたようだ。
ベレッタとて、アレは~、イタリアか?
ヒトラーが自殺に用いたのはワルサーPPKだったらしい…コレだな。


Ppk

終戦直後、ソ連兵の捕虜となってシベリアに抑留された日本兵に関する『帰還 ダモイ』という本、オモシロイよ。
よくある「寒くて、辛くて」という内容では一切ない。
頭のいい人主人公はロシア語をたちまち覚えて、収容所内でドンドン出世していく…みたいな内容。
その中でソ連軍からスパイを命ぜられ、ドイツ兵の捕虜に接し、果たしてヒトラーが本当に自殺したのかどうか調査させられるシーンが出て来る。
ヒトラーは自殺した後側近のモノが爆弾を仕掛けて死体を粉々にしたから、死体が残っていない…コレをスターリンが不審に思い、ヒトラーは生きているのではないか?と極度に疑っているので国を挙げて調査したというんだよね。
ま、この辺りに関しては色んな説があるようだけど、ヒトラーは死んだのか、生き延びたのか…。
コレ以上は書かない。
後は読んでのお楽しみ。
ユーリさんがロシア好きとおっしゃるので、少しだけそっち方面をカバーしてみた。
Dmi  
ジェイムズ・ボンドの愛車はアストン・マーチン。

Am へへへ、アタシャ工場へ行ったことがあるのです。
Marshallの工場からそう遠くないニューポート・パグネルというところに主力工場があって、車に興味はないんだけど記念にお邪魔してきた。
車はいいとして…Simg_2422 やってるやってる!
♪サクサクサクサク…ブラシ、バッチリです。190vユーリさんはグロリア・エステファンや吉田美奈子さんの曲を披露。
ホントに選曲の幅が広い。
NATALの紹介もして頂きました。
「月と女」と「Sinner Kingdom」というオリジナル曲も聴かせてくれた。
とてもいい感じだった。200第2部はニナ・シモンの「Feeling Good」からスタート。
ニナ・シモンって好きな人結構多いんだよね。
歌もスゴイけど、ピアノがメッチャかっこいいんだよな。
そして、その1曲目が終わった後、ユーリさんが後ろを振り返って小さな声で「スピーク・ロウ…」と指令を出した。
一瞬「ナニナニ?」みたいになっていたけど、史門さんのリードで曲はスタート。

210「NATALのタトゥーが入っています」なんてうれしいジョークをカマしてくれた史門さん。
力強いタッチでガンガン弾いちゃうピアノが実に気持ちいい!
聞いたらナント、史門さんは元ブルース・ギタリストでピアノは後から独学でマスターされたそう。
そんなことあるのかよ!
そういえばカウント・ベイシーもそうだったハズ。
羨ましい音楽的才能である。220vベースの永松さんも4ビートからスラップまで自然に弾きこなすテクニシャン。
幅広いユーリさんのレパートリーにもってこいのベーシストだ。230vこのお2人、女性のドラマーを擁して「海賊船」というトリオで活動されている。
ロック・ナンバーをピアノ・トリオで演奏するというコンセプト。
ジミ・ヘンドリックスの「Fire」なんかを演られていてね、こういうのはオモシロイね。240v_2「♪愛を語る時には小さな声で…」…「Speak Low」はクルト・ワイルが書いたラブ・ソング。
「クルト・ヴァイル」って呼ばれることが今は多いのかな?
私は「三つ子の魂」で「クルト・ワイル」で一生通す。
「フィル・リノット」や「ピーター・ガブリエル」と一緒。
スキでしてね~、ワイル。
ユーリさんもお好きとのことで、The Doorsやデヴィッド・ボウイなんかでロック・ファンにもおなじみの「Alabama Song」をレパートリーに入れていらっしゃるそうだ。
 
クルト・ワイルはユダヤ系ドイツ人で元々はクラシックの作曲家だったが、ナチスの迫害から逃れるために1935年にアメリカに移住した。
そして、アメリカでポピュラー音楽を勉強してブロードウェイ・ミュージカルのための曲を多数残した。
この「Speak Low」も『A Touch of Venus』というミュージカルの挿入歌。
「September Song」とか「Mach the Knife」とか、ジャズのスタンダードになって今でも頻繁に演奏されている。
「Speak Low」というとドンズバでウォルター・ビショップJr.のアルバムが頭に浮かぶが、ソニー・クラークの『Sonny's Crib』のコルトレーンの演奏も忘れ難い。
ちなみに「crib」というのは暗号を仮に解いた時の平文(ひらぶん)のこと。
この言葉がそういう意味で使われたのは、Marshallの本社の近くにあるブレッチリー・パークの暗号解読所が最初だった。
暗号の話をするとキリがなくなってしまうので興味のある方はコチラをどうぞ。
  ↓   ↓   ↓
【NAMM速報】 BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<前編>
それと…
【イギリス-ロック名所めぐり】vol. 46 ~ ブレッチリー・パーク <その1>

 
ジャズではギンギンに演奏することが多い「Speak Low」でも、元のミュージカルを聴くと、もう文部省唱歌のようにおとなしいの。
でも、やっぱりメロディの芯が太いから曲の力はそう演奏しても変わることがない。

Ssl

Ssc
クルト・ワイルは35年ぐらい前にハル・ウィルナーがプロデュースした『Lost in the Stars』というコンピレーション・アルバムでハマった。
も~、このアルバムが好きで好きで!死ぬほど聴いた。
まだCDが主流になる前のこと。
その後、手軽に聴けるようにCDを買おうとしたんだけど、コレが全く手に入らなかった。
レコード会社の知り合いに事情を尋ねると、リリースしてすぐに製造中止となり、再生産されていないからだという。
写真の右下のCDを北浦和のディスク・ユニオンで探し当てたのは5年ぐらい前かな?
しかし、こうして見ると色が全然違うね。
こりゃ、どう見ても色校をしてないな?
このシリーズもニーノ・ロータとモンクとディズニーのヤツまではオモシロかったけど、ミンガスのヤツはツマらなくて聴いていてイライラした。
とにかくこのワイルの作品集がズバ抜けて素晴らしい。25035年前にそのレコードを買ったのがココ。
当時住んでいた大阪は箕面の駅前のショッピングセンターの中にあったレコード屋のワゴンの中に500円で売っていたのをゲットした。
しかし、こういうことはオッソロしくハッキリと覚えているんだけど、最近はパソコンの操作法みたいなことになると5分前にやったことが皆目思い出せないんよ。
下の写真は2年前に大阪に行く機会があったので、なつかしくて箕面まで足を伸ばした時に撮ったモノ。
外見は全く変わっていなかった。255それでワイルにハマってベルトルト・ブレヒトとの作品集やら『三文オペラ』やらチョコチョコ買って聴いていた。
最近でも時々Spotifyで聴いているのです。
この人、そうした歌曲だけでなくてヴァイオリン協奏曲のようなチャンとしたクラシック曲もすごくいいんだよね。
260ユーリさんの「Speak Low」はボサノバ。
ココでも達也くんのブラシが大活躍!280v第2部でも「憂い顔のVenus」と「Night Birds」というユーリさんのオリジナル曲を披露。
コレまたとてもいい感じ。
それに続いて取り上げたのは「愛の嵐」。
「愛の嵐」って、あのルキノ・ビスコンティのアレ。
原題は「The Night Porter」。
その挿入歌が「Wenn ich mir was wünschen dürfte(望みはナニかと訊かれたら)」という曲。
実は…この映画観てないんだよね。
最近偶然にもこの映画はこのMarshall Blogで取り上げた。
というのは、主演を務めたイギリスの女優さん、シャーロット・ランプリングはジミ・ヘンドリックスの友達だったっていうんだよね。
よくフラットに遊びに来ていたという。
その辺りのことが気になる人はコチラをどうぞ。
   ↓   ↓   ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol. 61 ~ジミ・ヘンドリックスのロンドン <vol.4>
 
この映画の中でシャーロット・ランプリングが歌うのがこの歌だそうで…観たことないからエラそうには書きません。
ひとつだけ…この曲は元々マレーネ・ディートリッヒが歌ったそうで…。
Snp ディートリッヒと言ったら、Marshall Blogではビリー・ワイルダーの『情婦(Witness for rhe Procecution=検察側の証人)』を出さないとマズイ。
キメツだのエヴァだのも、好みは人それぞれだからいいだけど、『七人の侍』とかこういう映画を観ないで死んでいくのは、せっかく人間に生まれて来たのに損ですよ、大損。
このチャールズ・ロートンのメガネがいいね。
ロートンは「ヘンリー八世」を演ってもヨカッタ。Cl その後には驚いた。
ナント、香津美さんの『KYLYN Live』に収録されている矢野顕子さんが歌う「The River Must Flow」が出て来たのだ!
この時、何十年ぶりに聴いたことか!
ユーリさんの選曲、マジでスゲエな。
バリショーエ・スパシーバ!
290…と、驚いたところで最後の曲。
ホリー・コールの「Calling you」をハードなアレンジで。
達也くん、今度はスティックで遠慮なくバシバシと叩きまくっていました。
あ~、オモシロいライブだった!
S41a0188達也くん曰く「NATALの音がいいのは当たり前なんですが、叩いていて他のブランドのキットよりも周りの音がクリアに聞こえる気がします」とのこと。
そんなモノなのか…。
ありがたい感想だ。S41a0070さて、その達也くんが昨年末にバーチャルで開催された楽器フェアでのパフォーマンスの動画が公開されたのでゼヒご覧頂きたい。
人気ギタリストのMashaくん率いるSilexのインスト・バージョンの演奏だ。

そして、そのMarshaくんやI Don't Like Mondays.のChojiくん達とステージに立った一昨年の『Marshall GALA2』の動画もお見逃しなく!

 

200_2 
(一部敬称略 2021年4月2日 浅草舵輪にて撮影)

2021年4月27日 (火)

銀座のsimoの物語

 
今日はザギンから。
並木通りを挟んだルイ・ヴィトンのハス向かいのビルの中に入っているのが「ラウンジZERO」。
こんな大きくて立派な生演奏スペースがこんな銀座のやや真ん中にあるとは知らなんだ。10入り口のようす。
銀座だけ合って高級感バリバリ!
「ラウンジ」だからね。20こんな飾りも。

30今日のステージはガガ様の音楽とは恐らくこれからも関係を持たないであろうsimo。
4人のベテランが集まって実に味わい深い演奏を聴かせてくれる。
Marshall Blogには久しぶり、2回目のご登場。
メンバーの顔触れはおなじみさんなんだけどね。
グループとしては2回目。40「s」担当の関雅樹。

50v今日はこんなバックライン。
可愛いヤツを集めてみたよ。
システムは2系統。
パンダ組:JCM800の1959と1974Xのスピーカー・キャビネット
コアラ組:STUDIO VINTAGEのヘッドSV20HとそのキャビネットSV20C
60ステレオで両組班仲良く仕事をしております。
キャビネットは双方1x12"。70夜の銀座のように華やかな関ちゃんの足元。
イヤ、今は銀座の夜よりにぎやかか?

80「i」をご担当されているのはキーボーズの石井為人。

90v「m」はベースの宮野和也。

100v今日もお気に入りのEDENをご使用頂いている。
200W、2x10"コンボのEC210。120最後の「o」は岡井大二。130v今日のNATALはアッシュ。1404人そろって「simo」。
こういうのって大抵は「下」の名前の頭文字を並べるような気もするけど、「simo」は「上」の頭文字でそろえた。
あ…でも、ELPやBBAなんかも苗字(surname)だわ。
そういえば日本も下の名前で呼ぶのが結構普通になってきたもんナァ。
昔はいいことだと思っていたけど、日本が苗字大国ということを知った今ではそれもモッタイないような気がするのです。
毎日珍名さんに出くわすもんね。
私、自分の苗字もさることながら、結構な珍名さん好きでしてね。
今日は「旭爪」さんという苗字を発見した。
答えは休憩の時に。

150そうそう、カメラ。
『砂の器』は「亀嵩」…映画を観ても原作を読んでも、私にはナゼ皆さんが『砂の器』で感動するのかがわからない。
コレはリハーサルでもなんでない本番のようす。
何台ものカメラを導入してステージの模様が配信された。
しかし、すっかりコレも当たり前になったよな~。
はじめのうちは通信障害で現場が「上へ下への大騒ぎ」なんてこともあったけど、今はどこでも平気の平左のス~イスイだ。
今回のコロナ騒動では「配信用機材」と「Uber」と「持ち帰り用使い捨て食器」の3種が最も恩恵を被ったか?
結果論とはいえ、それらのコンテンツを生み出しているミュージシャンやライブハウス、レストランらが最も甚大な経済的ダメージを受けているのは何とも皮肉な話だ。
1601曲目は関ちゃんのオリジナル曲で「Spice」。
いきなりのレゲエでビックリしたお客さんもいらっしゃったと後で聞いた。
ジャマイカのスパイスねェ…調べてみるとオールスパイスを元にした「ジャーク(jerk)」というのがあって、揚げた鶏にまぶして使うのが定番らしい。
フランク・ザッパの曲で「Jesus Thinks You're a Jerk」という曲があるが、英語で「jerk」とは「最低な野郎」という意味。
他にもここには書けない意味もあるがそれこそシモネタ方面に行ってしまうのでコレ以上は書かない。
もちろんスパイスのジャークはコレとは関係ない。
元はスペイン語で「乾燥した肉」という意味からきているらしい。170v_sp関ちゃんのソロ。
うん、いつもながらの均整の取れた落ち着いたプレイ。180v続いてみや~んのベースをフィーチュア。190「ようこそいらっしゃいました。
初の銀座ラウンジZEROです。
去年の1月22日に演って以来1年3か月ぶりのsimoになります」
このライブも予定していた回の振り替えだった。
そして、直前で開演時間も変更されたのだった。
も~、ホントにコロナはいいこと何にもありゃせんよ。
200v2曲目はsimoの定番曲のひとつ、宮野さん作の「Koto」。
タイトルにふさわしい大人の1曲。
210_ktベースやキーボーズのソロが続いて…

220ギター・ソロがドラマチックに曲を盛り上げる。

S41a0135 「アッという間に1年が終わってしまいました。
日本全国回っていたのが当たり前だと思いましたが、ずっと家にいました。
さて、3月といえば卒業シーズン。
卒業生はかわいそうですね。
お客さんのなかに卒業の方がいらっしゃるかどうかわかりませんが、卒業にまつわる曲を演ります」

240vなんとユーミンの「卒業写真」!
こういうところがオモシロイ。
250_ssもちろんニューミュージック然とした「卒業写真」ではない。
為人さんの美しいキーボーズ・ソロと…

260v関ちゃんのトリッキーなソロでシッカリとsimo風に仕立てていた。270「皆さん、色々と生活が変わってしまったと思いますが、為人さんいかがですか?」

280「ボクはですね、高校の卒業がみんなより2か月遅れて、ひとりで卒業をしたことを思い出しました。
出席日数がたりなかったんです。
それで、柔道と体育の補習で何とか卒業しました」
為人さん、神戸の灘高等学校のOBでいらしゃいます。290v「ボクも出席日数が足りなかったけど卒業させてもらえました」
300v

「遅刻50回。
母が学校に呼び出されましてね…『アンタ、本当におかしいよ』と言われました」
お母さんが正しい。
50回も遅刻するなんておかしいってば。
ナンでみんなそんなに学校へ行きたがらないかね?
私なんか学校好きだったけどね~。
大学の1&2年は随分自由に為せてもらったけど、3年生の時にツケをチャンと払わせてもらいました…体育で。310vそして、第1部を締めくくったのはビートルズ。
コレははじめて…4人それぞれをフィーチュアして「Strawberry Fields Forever」。310_sff

320v

330v

340良質な素材を基に四人四様のプレイを披露してsimoらしさを発揮した。

350v休憩。
お!トイレでも宣伝!
simoだけに…。

35v銀座久しぶりでね~。
MarshallやNATALを積んで車で通ることはしょっちゅうなんだけど、銀座の地面を歩いたのは久しぶりだった。
映画が大好きだった私は47年前の12歳の時からこの街に通い始め、Lo-Dプラザやハンターがあった関係で就職して東京を離れるまでよく足を運んだ。
ずいぶん変わったよね。
私が記憶している銀座から数寄屋橋にかけたエリアの原風景って森永製菓の丸い広告塔、三愛、不二家、日劇かな?
SONYビルも三原橋もなくなっちゃった。
日比谷の方まで範囲を広げると、日比谷映画、有楽座、スカラ座、どれもなつかしい。360三越の下にマクドナルドの日本第1号店があった風景もよく覚えている。
380私はマクドナルドのモノをまず食べることがないので、特段コレを懐かしむ感情は湧いてこない。
ただ、このマクドナルドの向かいにある楽器屋/レコード屋さんの変化には声を上げて驚いた。
ほんと、ココ最近まで知らなかったのだが、1階のレコード売り場が携帯電話屋になってたの!
アソコは一種銀座のシンボルだったのに!
50年近くこの街を見て来た人間にとってはビックリもいいとこよ。
未来永劫変わることのない風景だと思っていたからね。
370休憩の時間を利用して三橋達也主演の日活映画『銀座二十四帖』なんて映画を紹介しておきましょう。
なかなかにトリッキーな筋立てで存外にオモシロかった。
昔の銀座が存分にフィーチュアされているのがとてもうれしい。
「ウワ!コレってアソコだよ!」なんて大騒ぎしながら観てしまった。
1955年に作られているんだけど、また俳優さんたちがみんな若くてキレイなんだ!
みんな個性的で、どう見分けていいんだかサッパリわからない薄っぺらな若い俳優さんとはワケが違う。
ちなみに下のポスターで黄色いワンピースを着ているのは北原三枝。
石原裕次郎未亡人ね…こんなだった。

390vf監督は「美は乱調にあり」の異名を取った川島雄介。
キャプテン・ビーフハートか~。
ナ~ンテ聞いた風なことを言っておりますが、恥ずかしながら私は黒澤作品以外の日本映画を観ないで育って、最近は進んで観るようにしているのね。
小津作品とか。
とても良くてね。人生まだ楽しみは残っている。
その中で飛びっきり気に入ったのがフランキー堺主演の『幕末太陽伝』。
も~、コレはタマらん。
そうなの、コレも川島雄介の写真なのです。
こっちには討幕の志士役でダンナの裕次郎が出てる。Btd_2 チョット前にこんな本を読んだのね。
黒澤作品に出演していた俳優さんのインタビュー集。
この中に三橋達也が出て来る。
日活の三橋達也が東宝の黒澤映画に出ているのは『天国と地獄』だけなのかな?
撮影中、黒澤さんは何度も三橋達也に謝ったっていうんだよね。
他の役者さんはボッコボコにするのに三橋さんにはやたらと優しかったらしい。
Kbナゼか…。
三橋達也は『天国と地獄』の中で主人公の三船敏郎扮する会社重役の「権藤」さんの秘書、「河西」役で出て来るでしょう。
それが権藤さんを裏切ってしまう…つまり汚れ役だ。
その汚れ役を日活の売れっ子に演じさせていることを黒澤さんは申し訳なく思っていたというんだよね。
ま、確かにそうだけど、もし私が俳優だったら河西さんの役を演りたいと思うけどな~。
また、三橋さんのチョット小ズルい感じがすごくいいんだよナァ。

400vfそんな役回りでしか知らない三橋達也だったんだけどこの『銀座二十四帖』を見てビックリ!
銀座の街をヒロポン禍から守る花屋の「コニイ」役を演じる三橋さんがカッコいい!
しかし、「コニイ」ってなんだ?「トニイ」というレコード屋さんは知ってるけど…。
下の帽子を被っているのがコニイ。
なるほど8年後に『天国と地獄』で演じる河西とは全然ちがう!
役者ってスゴイな~。
この女優さんは宝塚出身の月丘夢路。
こんなに可愛かった(失敬!)。
月丘さんは宝塚で越路吹雪や音羽信子と同級生だった。
そして、月丘さんのご本名が「旭爪」さんという。
コレで「ひのつめ」さんって読むんだって!410上のポスターの左下に出ている河津清三郎にも驚いた。
『用心棒』の女郎屋の忘八(楼主)、清兵衛と銀座の影のドンのこの違い!

Ks2_2

Sk3
一番驚いたのはこのハツラツとしたカワイコちゃん。
誰だと思う?
------ Thinking Time -------
浅丘ルリ子さんです。
イヤ~、古い映画って本当にいいもんですね。
昨日だかアカデミー賞の授賞式があったでしょ?
各賞の受賞者を見てももうアンソニー・ホプキンスしか知らなかったわ。
もうあの賞が『風と共に去りぬ』とか『ウエストサイド物語』とかと地続きのところでやっているとは思えんわ。

420「第2部を始めたいと思います。
楽しんで頂いておりますでしょうか?
『ナマの音を久しぶりに聴いたよ』なんて言われまして…『ナマ』はいいですよね・
この生演奏の文化はなくならないと信じています」

430vますは大二さんのドラムスでスタート。

440v_sbホレス・シルバーの「Senor Blues」。

450cdホレスはいいよ。
「ジャズっぽいジャズ」が聴きたいと思った時にホレス・シルバーを選ぶのはひとつの手だ。
曲はいいし、わかりやすいし、理屈抜きでジャズの楽しさを教えてくれる。

ShoraceちなみにELPのベスト盤に収録されている「Tiger in a Spotlight」という曲のキース・エマーソンのソロ。
セカンド・コーラスのはじめはディジー・ガレスピーの「Salt Peanuts」の引用で、それに続いて出て来るメロディはホレス・シルバー作のブルース「Quicksilver」なのよ。

Selp2 このチームおハコとだけあって堂々たる演奏!
貫禄のギター・ソロ。
460vそして為人さんの弾くフレーズの味わい深いこと!
本場仕込みですからね。470v「2曲目は…OASISご存知の人?ボクOASIS好きなんです」

480「I've All I Need」という曲。
ゴメン、関ちゃん、わからん。
でもギターはいい音だわ。
このピンクのテリー、セミホロウボディなんだよね。490vどんなタイプの曲でも完璧にこなすみや~ん。
一切文句を言わずいつもモクモクと弾いている姿に迫力がにじみ出ている。500vココでも為人さんのソロ。
今回のソロはほとんどシンセサイザーだった。510続いて関さん作の愛の歌「Laundry」。
関ちゃんの美しいギターがフィーチュアされ…

520v_ld為人さんのキーボーズで〆る。
 
ちなみにMarshallがあるミルトン・キーンズという街は大きい割にコイン・ランドリーが一軒もなく、長期滞在した時に大変困ったことがあった。530v「先日、村上ポンタさんがお亡くなりになられてビックリしました。
ポール・ジャクソンさんも…先輩方がバタバタといらっしゃらなくなって。
(大二さんを見て)気を付けてくださいよ!」

540v「68歳で~す!」
全く心配なさそうである。
「何十年も前のバンドですけど、四人囃子の全作品がリマスターされて再リリースされましてね…」

550v「身体を動かすことができるのが自分だけなんですけど、コラージュ相手のひとつと思って頂ければ…と思います!」
元気イッパイなのだ!

S41a0194 ここでポンタさん参加の1曲、大村憲司さんの「東京ローズ」。

560_trそして、本編の最後を四人囃子で締めくくった。
570_nt曲は1989年のアルバム『Dance』から「眠い月」だった。Dance極上のギター・サウンドが曲にベスト・マッチしていた。

0r4a0132 アンコール。
メンバーが登場するまで関ちゃんがポロポロと弾いたのはホーギー・カーマイケルの「The Nearness of You」。S41a0257「今回はコチラのお店のオーディションみたいな感じでもあったんですが…次回、決まりました!
5月ごろを予定しています。
最後はまたビートルズの曲をお送りします」580_enコレもこのバンドの定番。
ハイラム・ブロック好きの関ちゃんらしい「Dear Prudence」。
歌つき。
600

590v

610

620ジックリと音楽を味わう…そんないつも通りのsimoのステージだった。
 
simo/関雅樹の詳しい情報はコチラ⇒The Website of Masaki Seki630v 

200 
(一部敬称略 2021年3月25日 銀座Lounge ZEROにて撮影)

2021年4月22日 (木)

雲のむこうにいつも青空~amber lumberレコ発ライブ

  
久しぶりのamber lumber。
昨今のコロナ禍にあってamber lumberも活動には色々と制約を受けているに違いないが、このチームには踏みとどまることなく着実に前進し続ける力強さを感じる。
今日はその単独公演のレポート。
10v相変わらずの細かい物販がうれしい。
言い方は失礼かもしれないが、この「駄菓子屋」感がすごくいいんだよね。
幼い頃、駄菓子屋好きだったナァ。
ウチの近くの人気の駄菓子屋は「カネコ」といった。
看板すら掛かっていない普通の古い平屋建ての民家で、店名などなかったハズだ。
それを誰かが「金子ナニガシ」という玄関に取り付けてあった表札を目にして「カネコ」と呼び始めたのだろう。
当時、そのエリアの子供たちにとって「カネコ」はひとつの有名ブランドだった。
私の記憶では、一番安い商品は小さなビニール袋に入ったラーメンのような菓子で値段が2円だった。
アンコ玉のように1ケ5円などという値段は当たり前で、20円の商品となると大変な高級感を放っていたものだ。
まぁ、ラーメンが80円ぐらいの時代だからね。
駅前の立ち食いそばが50円ぐらいだったかな?
店番は決まってその家のクシャクシャなお婆さんで、ニコリともしていなかったが、カネコの人気は他の駄菓子屋を寄せ付けなかった。
品揃えが食べ物からちょっとしたオモチャまで、品揃えがケタ外れに豊かだったのだ。
私はここで1串5円の港常(みなつね:浅草に本社/工場があるアンズ菓子メーカーの老舗)のアンズの甘露煮が大好きでしょっちゅう買いに行っていた。
私の母は、姉2人がアメリカに嫁いでいて、その影響を受けているのか、何事に対してもとても合理的な考え方をする人で、都度アンズを買いに行く私を見かねて「何度もカネコに行くのはバカバカしいでしょう?箱で買って来なさい」と、今でいう「大人買い」をさせてくれたんだけど、子供にはそれじゃオモシロくもなんともないんだよね。
買うモノは決まっていても、10円玉を手にしながら色々と店先のモノを見るのが楽しんだから。
パチンコの機械を買って来て家でジャラジャラとやるようなものね。
落語で言えば「二階ぞめき」というところ。
お婆さんと写真撮っておけばヨカッタな~…でも50年以上前のことだからね。
顔は覚えているんだけど、声って忘れちゃうんだよね。
そんなことを思い出しながら、ライブ会場の店先でamber lumberグッズを眺めるのは楽しい。
いつも素見でスミマセン。
この「素見(ひやかし)」という言葉の発祥は日本堤の「紙洗橋」であることはMarshall Blogに何回も書いた。
20エッセイもズット続いている。
スゴイことだ。30CD購入の方へのサービスもバッチリ。
何とマメなことよ。40vさらに、開演前には征史さんが描いたamber lumberのマスコット・キャラクター「ネコ大仏」のカードが支給される。
裏返しになっていて、好きなカードを1人3枚…イヤ、仏様だから3柱かな?…引くことができる。
するとネコ大仏の傍らに「お悟し」の言葉が書いてあるというワケ。
この日は私1人だけだったのだが、征史さんのご厚意で家内の分も引かせて頂いた。50ショウは潮騒とともに定時にスタート。
60_ty森永JUDYアキラ70v山本征史80v「レコ発」の「レコ」とはコレ。
チョット前にマーブロで紹介した3枚目のアルバム『Hundred Suns』。
「月」の次は「太陽」ね。
このアルバムがすごくヨカッタのでこの日のショウを楽しみにしていたのです。100cdショウの冒頭はCDと同じく「Introduction P.S.」から「Heart to Heart」につなげてスタートした。110_hthアキラさんのギターを鳴らしているのはMarshall。120vMarshallのアコースティック楽器用アンプ、AS100D。
このモデルは、実はMarshallの商品ラインナップの中で、最長老の部類に入るのです。
つまり大変なロング・セラーなのだ。130アキラさんの歌声とギターに艶っぽくからみつくアコースティック・フレットレス・ベースもMarshallが鳴らしている。130vヘッドは100WのSUPER BASS1992。
このモデル・ナンバーがどういう風にしてキメられたのかは熱心なマーブロ読者の皆さんは知ってるよね?
キャビネットは2x12"の1936。
でも、「1936」は「1992」よりズット後の時代の商品で、番号の付け方は「1992」とは異なります。140v「amber lumberです!
ワンマンを演らせてもらのは久しぶりです!」
200_mc「レコ発ライブが出来なかったので、『レコ発』風味でお送りします!」

S41a0246 アルバムの曲順通りに「冗談じゃない」。
そう、例え誰かを論破しても、ヤラれた方は決していい気分にはならない。
facebookを見ていると時々チャンチャンバラバラやっている人を見かけるけど、坂本龍馬は絶対にエキサイティングな議論をしなかったとか…。
私は江戸っ子で佐幕派なので、龍馬ファンではないんだけど、若い頃『龍馬がゆく』を読んで、このことだけはすごく印象に残っているのです。
150v_jdnこの曲にはすごくamber lumberらしさを感じてしまう。

160v次もアルバムの曲順通りで「ランデブー」。170_rv「♪会えるのは満月の夜」…コレも「月」の歌なんだね。太陽ではない。180v「春ですな~、床が冷たくない」
2人は裸足でステージに立っているからね。
「春分の日、星座がひと回りしたと思ったら他愛のないことで両親が大ゲンカしちゃいまして…。
その最中に地震…もう大丈夫だと思ったらまたケンカを始めちゃって!
次にケンカしたら『2人の結婚式の時の写真をSNSに出すからね!』と言ってやりました」
コレはヤダわ。
「30年経って、故郷に帰りました」
アキラさんの故郷も一度訪れてみたいと思っているんだよな~。S41a0140 アルバムの収録曲通りにショウは進む。
沖縄テイストの「ウートートゥ~五の四までも~」。
歌い出し以外は征史さんの作詞。
沖縄に行った時に曲が降りてきたという。
Z3「ウートートゥ」というのは、「トートーメー」と呼ばれる位牌にお祈りするときに、両手を合わせてとなえる沖縄の言葉。
「あな尊い」がその語源だとか。220vココで征史さんがこの日使用しているMarshallを紹介してくれました。
ありがとう征史さん。
後はゴレンジャーの話。
しかし、この「なんとかジャー」ってのはスゴイよね。
私は「ゴレンジャー」よりチョット前の世代なんだけど、幼い頃妹が見ていたので知ってる。
このシリーズって連綿と続いてるでしょ?
最初が1975年だっていうから46年間。
今「ナニレンジャー」なんだろう?
調べてみると、「機界戦隊ゼンカイジャー」だって。その前が「キラメイジャー」、その前が「ルパンレンジャー」です。
「ニンニンジャー」だの「トッキュウジャー」なんてのもいる。
頭の「ナントカ戦隊」ってのもスゴイよ。
「魔神戦隊」、「炎神戦隊」…「マシン」に「エンジン」だよ。
どうでもいいけど子供が誤って漢字を覚えないようにしてくれよ。
ただでさえ日本語がおかしくなっちゃってるんだから。
しかし、コレおもしろいな。
大の大人が集まってアイデアを出し合うワケでしょう。
ク~、やりてーなー。
ギャハハ!「轟轟戦隊ボウケンジャー」なんてのもある…「ゴーゴー戦隊」だって!「♪マベビバラバラバラ」か?
コレ、完全にフザけながらやったな。
しからば私も…
「IT戦隊デンシジャー」なんてのどうよ。IT制御だぜ。
「和音戦隊マイナーメジャー」なんてのもある。マイナー・トライアドに長七度の音が加わる理論派だ。V続けて征史さんフィーチュアで「I Wanna Be Your Blood」。
コレはいいですよ。
征史さん、ウマいことやったな~。
も~、ホントに「ガンバレ」だの「ありがとう」の歌はいいよ。
「♪すべての薬に副作用がある クスリは毒 毒はクスリ」と来たもんだ。
まさに今の歌だ。
そして…「♪心臓 オレをポンプしてくれ  腎臓 オレを濾過してくれよ」…コレですよ!
そして、「アナタの血になりたい」って。270vココでアキラさんはドラムスにスイッチ。S41a0221 「ドクドク」とか「ドロドロ」と真剣に相の手を入れるアキラさんがユーモラス。
アキラさんはCDでもドラムスをプレイしている。
生まれて初めてのドラマーとしてのレコーディングだったそう。
S41a0230 一方、征史さんは20回ぐらいベースの音を重ねたそうだ。
サスガ!凝り性だからね~!S41a0257 「サンキュー赤血球!」
 
しかしね、こうして年を取って来てね、一番怖いのは「血圧」だね…高血圧。
アイツ…なんの症状も出して来ねぇ。
それで自分は隠れていて他の重大な病気を連れてきやがる。
イヤ、私の身に何かあったワケではないんだけど…事前に気が付いてナントカ食い止め中。
とにかく血圧だけは上げちゃダメ。
征史さん、次は「Anti-High Blood Pressure Blues」お願いします。
「難聴」をテーマにした曲もあるけど、超高齢化社会の今、こうした「病気ソング」はイケるかもよ。
若い人は誰も聴かないだろうけど。
やみくもに「ガンバレ」だの「元気出せ」と歌われるより格段にありがたい。
もうロックに新旧の交錯はあり得ない。
子供には子供のロック。
ジジイにはジジイのロックが必要なのだ!
275アキラさんのドラムスでもう1曲。
楽しそうだな~。
S41a0231 征史さんのヘヴィなベースが絡むのは「Arms〜39 for U〜」。S41a0148 ま、こういう歌のウマい人は何の楽器をやってもすぐにウマくなるんよ。
「楽器がウマいのに歌がヘタな人はいるけど、歌がウマいのに楽器の上達が遅い人」ってのはいないらしい。
デューク・エリントンだったかな?違う人だったかな?
エラ・フィッツジェラルドを例に挙げてそういっていた。
サミー・デイヴィスJr.もそうだし、楽器スタートのジョージ・ベンソンもそう。
ドラムスではグラディ・テイトなんてどっちが本職かわからないもんな。
あと、そういう人は大抵ピアノを難なく弾くよね。
 
それにしてもこのアキラさんの声!
「ドス」どころではないド迫力の歌いっぷり。
配信のカメラがアキラさんに迫る!305vSeijiさんも前の方でエキサイト!306vこういうところもamber lumberの魅力のひとつ。310お守りの見せっ子から…
280vファースト・アルバム収録の「青い月夜」を…。
この曲は他のミュージシャンにカバーされているそうだ。S41a0287 いい曲だもんね。
340パット・メセニーの曲に出て来そうな征史さんが出す「ヒュンヒュン」いうSEがまたいいんだよね。
寒風ふきすさぶ、ものすごく寂しい草原をイメージしてしまう。0r4a0078 「♪堪えなくていんだよ 今夜はウンと泣いていい」というところでヤラれる。
この曲と後で征史さんが歌う「思えども思えども」はテイストがよく似ているが、どちらも心を揺さぶられるんだよな~。330v第一部終了。
換気休憩。
その間も征史さんは休まない。
今度はミニのネコ大仏カードをお客さんに配って歩いたのだ。
コレは先に絵があって、フト思いついた言葉を後から付けているのだそうだ。350こんな世の中になっちゃったもんだから征史さんとも久しぶりにお会いした。
実は征史さんは私の落語の先生でしてね…落語と言っても演る方じゃないですよ、聴く方ね。
そんな話をするのを楽しみにしていたんだけど、反対に征史さんの方から鶴田錦史という薩摩琵琶の名人の話が出てしまった。
もう、コレMarshall Blogには2回ぐらい紹介しているんだけど、その鶴田さんの評伝『さわり』をお読みになり、感動して、最後のページを読み終わった後にそのまま最初に戻ってもう一度読んだというのだ。
この本に私と同じ苗字の人が出て来てビックリした。私の苗字は字面は普通でも結構珍名の部類に入るのです。
調べなかったけど、多分親戚だと思う。
360vbまた書くけど、鶴田さんは武満徹の出世作「November Steps」の初演をカーネギー・ホールで弾いた人。
小澤征爾を介してレナード・バーンスタインからニューヨーク・フィルの125周年を記念する作品を依頼されて武満さんが作曲した現代音楽を代表する1曲。
ま~、最初はかなりシンドかったけど、何とかしてこの曲を味わえるようになりたくて立て続けに聴いた時期があった。
するとですね、この琵琶と尺八がメチャクチャカッコよく聞えてくるんですよ。
間と音色がタマらないんだよね。
バーンスタインは「何て感動的な音楽なんだ」と聴きながら涙を流したらしいんだけど、さすがにそこまではムリだわ。
ロックもよっぽどネタがないのか、それともJ-POPに乗じたナショナリズムなのか、最近は和楽器を使うバンドを時々見かけるようになった。
でも、私にはとてもうまくいっているようには聞こえないナァ。要するにカッコいいとは思えない。
私も浅学ではあるけど、そうした手法が本当にうまくいっているのは他に秋吉敏子の「孤軍」とか「Minamata」ぐらいではなかろうか?
そんなキテレツなことをしなくても三味線や尺八等の日本の伝統楽器はは民謡や小唄で聴いた方がはるかにカッコいい。
380cd「さわり」というのはワザと楽器の音を汚く濁らせる仕掛けのこと…のはず。
ギターで言えば絶対に許されない「ビビり」ね。
英語だと「buzzing」とか言うけど、三味線や琵琶といった日本の弦楽器はワザとこのバズ・ノイズが出るように作られている。
このノイズこそが味わいのひとつで、ツルンツルンの音だとオモシロくもなんとない…と日本人なら思うワケですよ。
なんと風流な!
下のアフリカの「カリンバ」という親指ピアノなんかも同じ。
何本も飛び出している針金みたいのを親指で弾いて演奏するんだけど、針金の根元に輪っかが付いているでしょ?
針金を弾くとその振動で、この輪っかが「ジージー」とノイズを出すワケ。
このノイズが味わいなんだな。
370話を戻して…。
この人が『さわり』の主人公の琵琶師、鶴田錦史。
女性です。
390v ま~、私もこの方が女性と知って最初は仰天しましたよ。
鶴田さんは破天荒なことが色々あって、男性として生涯を全うした人なんですね。
下は鶴田さんを指導する武満さん。
武満さんは独学ですからね。本当の天才です。
「November Steps」の琵琶は最初から鶴田さんの起用を決めていたらしい。395こんなのそこら辺の凡百なロックなんかよりよっぽどカッコいいよ。Tk_2ちなみに武満さんはストラヴィンスキーから高い評価を受けて有名になる前の下積み時代、ずいぶん映画音楽の仕事をされていて、早坂文雄他のゴーストライターをされていた。
『七人の侍』の音楽の一部も担当されていて、勝四郎(木村功)としの(津島恵子)のロマンスのシーンの音楽は武満さんが書いたそうだ。ビックリ!
何の自慢気もなく下の本の中で述べている。Tm_2さて、第二部。
2曲ほど離れていたニューアルバム『Hundred Suns』に戻って「もうすぐ月は」。400_mtwアキラさんがジックリ歌い込むバラード。
続けて『Mother Moon』からもう1曲のバラード「半分の月」を披露して「月」もの3曲を並べた。410vamber lumberの「静」の世界。
コレもまたよき哉。420v「おっと、ジャケットを変えなきゃ」
実にマメマメしい征史さん。430ココでプレゼント・コーナー。
征史さんの誕生日のプレゼント。
そう、この日は征史さんのバースデイ・ライブでもあったのだ。440vジミ・ヘンドリックス柄のストラップ。
征史さん気に入っていたけど、コレは「貸しプレゼント」なんだって。
後で返却しなければならないそうです。450本当のプレゼントはこっち。460群馬県桐生市のスイーツ専門店、モンシェリの「赤城山の埋蔵金」。

470こんな感じ。
フィナンシェってぇヤツ。

Mcイザとなったらおじいちゃんがホンモノの埋蔵金のありかを教えてくれるというアキラさん。
悠々自適だ。480アキラさんのアルペジオに乗って…

485_yg「ヨルノガッコウ」
征史さんのメルヘン・サイドをフィーチュア。490v_yg続いては征史さんが切々と歌い上げるファースト・アルバム収録の「思えども思えども」。

500_ooコレもネコ曲。
ココのチームは動物が好きだね~。
ネコ、カニ、クジラ…。
それにしてもネコ好きの人って多いね~。510上に書いた通り、この曲はいつ聴いてもグッとくる。
もう、たまらなく切ない気持ちになっちゃうのだ。
ネコになりたいとは思いませんが…。520v本編残り3曲はすべてニューアルバムから。530_tnフォークソングの典型を聴かせてくれる「tane」。540でも、征史さんのベース・ソロがガツンと入って来るところあたりはamber lumber風。550v続けて「Whale Song」。
「amber lumberのクジラのカリプソ」とでも言べき1曲。

560_wsよく練られた言葉遊びが楽しいね!570vアルバム最後の曲で本編の最後を飾るのは…580v_as「あなたの下で」

590このホンワカ・ムードがよろしいな。

600アンコールは「ここにある宇宙」。

610_kauコレもamber lumberならでは世界。620v曲の後半はジミ・ヘン・ストラップを身にまとった征史さんが暴れまくる!
amber lumberのショウの見どころのひとつ。630

640vMarshallのサウンドが征史さんのプレイに完璧にマッチするのだ!

645

650v「山本征史!」
そう、今日は主役ですから…

660ということでバースデイケーキ進呈!

670「あにゃたがいるから私もいる」…ネコ大仏が鎮座ましましている。

680最後にもう1曲!

690「amber lumber」だ。

700アキラさんのカズーが鳴り響く!710そして征史さんの跳躍でフィニッシュ!715ありがとう!
とてもいいショウだった!
 
amber lumberの詳しい情報はコチラ⇒amber lumber Official Web Site

720落語ネタをたくさん入れようと思っていたけど、ゼンゼン入れられなかった!
 

200 (一部敬称略 2021年3月21日 神田SHOJIMARUにて撮影)

2021年4月16日 (金)

【がんばれSeijiさん!】D_Driveフロア・ライブ DAY1 [第2部]

 
D_Driveの『フロア・ライブ』レポートの<後編>。
床で演るから「フロア・ライブ」。
0r4a0150銭湯で演ったら「風呂屋ライブ」。
写真は地下鉄銀座線「稲荷町」駅から歩いて1分の「寿湯」。
こんな東京のど真ん中でありながら、20年ぐらい前まではにわかには数え切れないほど沢山の銭湯が散在していたものだが、今となってはこの寿湯を含めて2軒ぐらいしか付近に残っていない。

2ky かつては真向いに東京最後の「同潤会アパート」があった。Daもっと前、寿湯の一本駅よりの通りには古い四軒長屋があって、そこに噺家の林家彦六が住んでいた。
通称「稲荷町」、または「稲荷町の師匠」。
彦六は先代の林家木久蔵(現、木久扇)の師匠で、「林家彦六伝」という噺というか、漫談というか、をお聴きになったことがある人もいるだろう。
アレは殺人的にオモシロイからね。
稲荷町は彦六を名乗る前は「林家正蔵」といった。
「林家正蔵」と言う名前は「大」がつく名跡で、名人しか名乗ることができない重い看板なのです。
木久ちゃんはオモシロおかしくモノマネを交えて師匠の人となりを噺に仕立てているが、実際にはあのモノマネほど声は震えていないし、身体が揺れることもなく、怪談話や芝居話といったシリアスな噺を得意としていた。
私は若い頃は苦手だったけど歳を取った今聴くと、落ち着いていて、威厳があって、実に味わい深い。
彦六は「長屋こそ噺家にふさわしい住まい」として、終生その銭湯の近くのせまい長屋で暮らした。
Hs今、「林家正蔵」って誰だか知ってる?
そう、「下町の学習院」台東区立根岸小学校卒のこぶ平ね。
失礼ながら「正蔵」という大名跡を継げる能力はない…というのが世間一般的な見方なんだけど、この人は自分の実力を知っていて、「シリアスでムズカシイ大ネタはできません」みたいなことを自ら宣言したらしい。
コレは立派だよ。
じゃ「正蔵」を名乗るべきではない…と思いたくもなるんだけど、実はこの「正蔵」という名前はこぶ平のところの海老名家の噺家が継ぐ権利を持っているんだな。
じゃナンで彦六が「正蔵」を名乗っていたのか…。
12hk 昭和25年、ちょうどその時「林家正蔵」を名乗る噺家がおらず空跡になっていたので、「一代限り」という条件付きで彦六は海老名家から名前を借りたんだね。
本当は「ニキニキニキニキ二木の菓子」のこぶ平のお父さんの三平が継ぐことになっていた。
その後、林家三平が人気者になり、彦六は「正蔵」の名前を三平に返すと言ったのだが、人のいい三平は「イヤイヤ、兄さん、そのまま正蔵の名前を使ってください。もう大変なんスから」と彦六の申し出を断った。
三平は押しも押されぬ大スターになっていたので、名前を変えるのを得策と考えなかったのかも知れない。
何しろオモシロイからね~。
テレビでは「第7世代」とかなんとかいって騒いでいるけど、三平の方が全然オモシロイ。
もう、ジャズで言えばチャーリー・パーカー、ロックで言えばビートルズ、マンガで言えば赤塚不二夫ぐらいの革命児だったんだから。
そうこうしているウチ、近い将来に「正蔵」の名前を継ぐハズだった三平が1980年に死んでしまった。
そして同年、彦六は生前に海老名家に「正蔵」という名前を返上し、自分は「彦六」を名乗るようになった。
そしてその翌々年、「稲荷町の師匠」もこの世を去ってしまった。

Hsp皆さん、お餅ってカビがすぐ生えちゃうでしょう?
アレ、なんでカビが生えるか知ってる?
 
……Thinking time……
 
答えは…「早く食べないから」。
…と彦六が言ったことになってるけど、マァ木久扇師匠の創作だろう。
ウマいこと言うもんだ。
 
下がその彦六師匠が住んでいた長屋。
この小さな2階建ての木造の家を縦に割って、2世帯が今でも暮らしている。
イギリス風に言うと「Detouched House(デタッチト・ハウス)」ということになろうが、あれほど立派ではなく、木久蔵の噺によると中は滅法狭かったらしい…見ればわかるか。
今はTimesの駐車場になっているが、40年ぐらい前まではココに同じものが立っていた。
2棟並んで立っていたワケじゃないよ。つながっていたの。
つまり、横長のひとつの家を縦に4つに区切っていたワケ。
だから「四軒長屋」。
私の記憶では、彦六師匠の後を継いだのか、「ナントカ」という噺家の表札がかかっていて、隣りには「彫りナントカ」という刺青師が住んでいた。
タトゥーとはワケが違いますよ。
「浅草の彫り師」ですからね、ホンモノ中のホンモノですよ。
今は残っている方の部分に「藤間流」の日本舞踊の師匠がお住まいのようだ。12img_4938 参考までに…。
コチラは根岸の海老名家。
いわゆる「三平御殿」。
どっちに住みたいかはアナタの自由だ。12img_5133 急に落語の話なんかをしておかしいでしょう?
私は18歳ぐらいの頃に父の影響で落語を聴き始めたんだけど、聴かなくなるとパタリと聴かなくなるてぇヤツ。
聴いたり、聴かなかったり…コレの繰り返し。
で、今、何度目かの大落語ブームが私のなかで起こっているのです。
ゴメンね、「そんなのヨソでやれ!」って感じですよね?
やるつもりです。
 
参考までに…下がイギリスの長屋「Detouched House(デタッチト・ハウス)」。
ヴィクトリア様式っていうのかな?
一見すると、1棟の3階建ての家に見えるでしょう?
内部は縦に2棟に分けられていて、黒と緑のドアがそれぞれの入り口になってる。
彦六師匠の長屋とは偉い違いだ。
コレで建物の向こう側には「Backyard」と呼ばれる細長い裏庭が付いているのが普通で、私も何人かの友人の家にお邪魔したことがあるが、とても機能的で快適だ。
この建物もそうだけど、2世帯で建物がひとつということではなくて、こういう建物がズラーっとつながっていて、2世帯ずつ組みになって区切られている。Dhさて、書きたいことを書いて気が済んだ後は、『フロア・アライブ』の第2部。0r4a0076 竿を持ち替えての登場。0r4a0114SeijiS41a0190_2YukiS41a0676ToshiS41a0797ChiikoS41a0504 第2部の1曲目はYukiちゃん作の「逆鱗-GEKIRIN-」。S41a0593YukiちゃんのMarshallはいつもの「Blue Rose」のJVM410Hと1960A。0r4a0006矢継ぎ早にSeijiさんのリフで始まる「Russian Roulette」。S41a0680Seijiさんもいつもの「Seiji Vintage Special」。100v声が出せないからみんなで手拍子!S41a0715_2さらに「Amomg the Distruction」をつなげた。
ちなみにイギリスでは「among」を「amongst」と書くんだけど、コレがなかなかになじめない!
Toshiくんのソロ炸裂!S41a0261新鮮な空気の中、Dチューニング特集で派手に始まったフロア・ライブの1日目の第2部。0r4a0093「次はまだ音源になっていない曲を演ります。
私が飼っているインコ、ラムちゃんとレモンちゃんをテーマにして作った曲です」
出た~、「愛犬」、「お姉さん」、「ドラゴンボール」に続く「Yuki's Private Life」シリーズ。S41a0739曲は「Wings」…鳥だからね。
Yukiちゃんが16ビートのカッティングを奏でる。S41a0318でも結局はヘヴィなD_Driveナンバーとなる。
コレでいいのだ!
「インコの声をギターで演ったのははじめて」というSeijiさん。
ま、エイドリアン・ブリューじゃないからネェ。S41a0223 続いてもYukiちゃんナンバーで「Begin Again」。
この曲もスッカリ「Dスタンダード」の仲間入りをした感がありますな。
聴けば聴くほど味が出て来るスルメ曲。S41a0561私が特にそれを味わったのがこのビデオ。
皆さん観てくれたかしら。
Seijiさんに相談して私が編集させて頂いた。
D_DriveRの皆さんならすぐにおわかりだろうけど、大阪十三GABUでの『10周年記念コンサート』とウチの『Marshall GALA2』のビデオをミックスしてオフィシャル音源を重ねたモノ。
コレがなかなかに大変な作業だった。
いくら同じ曲を演奏している動画とはいえ、やっぱりスタジオで録音した音源とアドレナリンが出ている生演奏とでは大きな差が出て来るのが普通だからね。
でもD_Driveはすごく優秀で、テンポもそのキープもかなり正確でオフィシャル音源通りの生演奏。
それでも画面に映えるシンクロ・パートを探すのに苦労しましてね~。
作業に1週間ぐらいかかったわ。
おかげさまでイギリスからもおホメの言葉を頂戴しました。
と、いうことで、観たことがある人もまたどうぞ!
Seijiさんの弾くシンプルなリフがでスタートするのは「Attraction 4D」。
この曲は海外でもとても人気があるのです。S41a0812

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S41a0008ココで物販の紹介があって、明日のフロア・ライブの告知。S41a0150いよいよ初のフロア・ライブ最後のセクション。
Yukiちゃん作の「Drive in the Starry Night」。S41a0550今日もしっかりとフォーメーションがキマりました。0r4a0121 「Advance and Attack」…「てめえ、ヤル気か?」みたいな雰囲気の曲。
S41a0805この曲を聴くたびにそう思っていたら、それもそのハズ、コレはYukiちゃんが「進撃の巨人」をイメージにして作ったのだそう。
またマンガか…。
次はドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」かなんか読んでナニか作って頂きましょう! S41a0894 本がダメなら映画にしよう。
この曲にちなんでロバート・アルドリッチの『攻撃』という作品はいかが?
原題は「Attack!」。
私は音楽の道に入る前は映画に夢中で、古い作品しか観ないとはいえ、人よりは数多く観ているつもり。
その中にあってこの『攻撃』はいつでも「私のベスト10」に入って来る作品なのです。
舞台は戦場だけど、中身は全然違うから。
ちなみに神戸出身の淀川長治さんもこの作品をかなり高く評価されています。
少なくとも『ナントカ、部活やめるってよ』とか『シン・ナントカ』よりはタメになります。

At こういう重苦しいハードな曲にもこのリズム隊はバツグンのコンビネーションを見せてくれる。S41a00782人の高度なテクニックがEDENとNATALのいいところを引き出してくれるのだ。S41a0915今度はSeijiさんの人力ギター・シーケンサーから「The Last Revenge」。
そういえば「全国居酒屋甲子園」の時、この曲をASTORIAで弾いて頂きましたっけね~。

S41a0227_2本編を締めくくったのはエピローグ的1曲の「Over REV」。0r4a0135_3アンコール。
「今日はD_Drive初の『フロア・ライブ』にお越しくださいましてありがとうございました。
皆さまのおかげで『47都道府県ツアー』を再開することになりました」
と挨拶したYukiちゃんだったが…S41a0947すでにD_DriveのSNSで発表した通り、Seijiさんが参加できないため、『D_Drive感謝の47都道府県Drivingツアー』は一旦すべての予定をキャンセルすることとなった。

171532627_3831468190268371_88947898公演を楽しみにしていらした方も多かろうが、ココは仕方がないね。
みんなでSeijiさんの早期の復帰を祈ろうではないか!I2_2 アンコールはハーモニクスを活かしたリフから始まる新曲「Breakout」。S41a0955Yukiちゃんも7弦ギターに持ち替えてのヘヴィ・チューン。12s41a0977Toshiくんも5弦ベースに持ち替え。12s41a0969 ChiikoちゃんはNATALに変化なし。
完璧なサウンド。
そうそう、今回は完全にNATALの素の音だったでしょ?
何人かのお客さんに「NATALってすごくいい音ですね!」とおホメの言葉を頂いた。
うれしいね~。
イエイエ、叩き手がいいんですよ~。S41a0070こうしてD_Drive初のフロア・ライブの第1日目が幕を下ろした。

0r4a0145この企画のテーマは「フロアで演奏する」ということだけでなく、2日間でD_Driveのレパートリーをすべて披露するというモノでもあった。
残念ながら2日目はお邪魔できなかったので、セットリストのみココに記録しておく。
Marshall Blogの良いところは、写真でも文章でもなく、私が生きている間はライブの内容がズットこの世に残り続けるということなのよ。

12sl さて、今週末のD_Drive。
吹田「TAKE FIVE」の2日はYukiちゃん、Toshiくん、Chiikoちゃんの3人体制「C_Drive」で臨みます。
関西の皆さん、ゼヒ応援に行ってあげてください! 

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Seijiさんは完璧に治して早く元気に帰ってくること!
みんな待ってるよ~!120r4a0035 D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Website<つづく>

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200 (一部敬称略 2021年3月20日 新横浜strageにて撮影)

2021年4月14日 (水)

【がんばれSeijiさん!】D_Driveフロア・ライブ DAY1 [第1部]

 
昨晩、D_DriveがSNSを通じて公式に発表した通りリーダー/ギターのSeijiさんが、4月10日の名古屋公演後、身体の不調を訴え緊急入院した。
診断は脳出血とのこと。
地球をひとりで7周半もドライブした強靭なSeijiさんのこと、きっとすぐに復帰してくれることと信じている。10vMarshallやMarshall Recordsの仲間もみんな心配して見守っていてくれているよ!
 
Seijiさん、ガンバれ!
20 今日は3月下旬の新横浜strageからのライブ・レポート。
「strage」という単語の考察は前回やった。30 この日とその翌日は「フロアライブ」という企画。40v 床で演るから「フロアライブ」。
下の写真でおわかりの通り、ココはPAスピーカーがない。
要するに完全に「バンド生音」という環境。
ドラムスやアンプにマイクを立てる必要がないなら、お客さんと地続きのところで演奏しようじゃないか…というワケ。
いいぞ、いいぞ!
地代は60年代に逆戻りだ!
今はPAやモニターのシステムが必要以上に発達しちゃったもんだから、ステージ内の音量をやたらと下げて演奏するようになった。
でもね、やっぱりステージ内の音量が大きくないとダメなのよ…ロックは。
客席にいて聞こえて来る音量はたとえ同じでも、中でガツンと派手に作ったデカい音をPAスピーカーで大きくした場合と、中でチマチマと行儀よく出した音をPAスピーカーで大きくした場合とでは、サウンドの質がゼンゼン違う。
迫力が全く違うんだよね。
見た目の問題じゃなくして、アンガス・ヤングが30Wの1x12"のコンボであの音楽を演っていたらどうなると思う?
彼はPAから出ている音の元とは別にステージ上に配置している1960を何台もの1959を使って実際に全部鳴らしている。
それはとりもなおさずステージ内の音を大きくしてバンド・サウンドを分厚くするためでしょう。
見た目の問題だったら全部鳴らす必要なんかあるワケない。
それを見習ってか、同じオーストラリアのAirbourneという後輩バンドもステージに置かれた三段積み数セットを全部鳴らしてたな。
スゲえデカい音だった。
でも「ホンモノのロック」を十分に感じた。
日本ではもうこの辺りのことが忘れ去られているか隠されているね。
何でも利便性優先。
ステージに機材をゾロゾロ並べるよりPAで音を大きくした方がどう考えてもラクで経済的だもんね。
でも、それでいいのか?
ロックは本当に一度立ち止まって、商売のことから離れてすべてもことを少し考え直した方がいいと思う。
我々の世代からホンの少し下の世代の人たちぐらいのMarshallの壁に憧れた世代までは、ロックの本来持っているカッコよさや、迫力を体験していると思うけど、気の毒なのは今の若者よ。
「ロック」という音楽が本当はもっとカッコいいモノであることを教えてすらもらえない。
こんなに音楽が無料で自由に聴ける時代になったというのに大変皮肉な話だ。
あ、イカンイカン、つい書きすぎてしまった。
とにかく生音で演ったのさ、ね~Seijiさん。
50 したがって今回はいわゆる、誰が言ったか「プロレス入場」。
しかし、ウマいこと名付けたよね。
60自分の楽器がステージ上にセットされているChiikoちゃんを除く3人が客席の間を通って登場した。70オープニングは「Hyper Driving High」。
D_Driveの基本だ。80そこから「M16」。
コレもD_Driveの基本だ。S41a0053もう1曲続けて「Casis Orange」。
コレも基本。
何しろD_Driveの最も古くからのレパートリーだからね。
…アタマはド定番の3曲で固めてきたよ。
今回は2日間でレパートリー全曲演奏するというプランだ。
S41a0126 「どうもありがとうございます!
ココでもう何度か演奏しているんですが、フロアで演るのは初めてのことです。
アンプ類にマイクが1本も立っていないことにお気づきになりましたか?
PA一切なしです」
ゴメン、もう書いて一発ボヤいちゃった。
130v「今日はChiikoさんもNATALのフルセットです!」
「広い」っていいナァ。
0r4a0001 「ショウが終わったらゼヒ私たちの機材を見て行ってくださいね!」

140Chiikoちゃんのドラムスからスタートしたのは…

S41a0495 コレ。
親指を立てろ~!
「Thumbs Up」だ~。

0r4a0060ナンカ前よりガンガンに親指を立てるようになったな。
よかよか!
英語においては、「親指」って特殊なんだよね。
「親指と他の4本の指」という感覚があるらしい。
確かに人差し指は「index finger」、中指は「middle finger」、薬指は「ring finger」、小指はpinkyなんていうけど「little finger」、でも「thumb finger」ってのは聞いたことがない。
親指は別格で「thumb」という言葉が特別に用意されているというワケ。
語源はラテン語で「膨れる」という意味。
ちなみにこのYukiちゃんが取っているポーズの起源は「グラディエイター」だそうだ。
Yukiちゃんが親指を下向きにした時は「全員死刑」となる。S41a0166D_Driveお得意の「4人が主役」のスリリングなナンバー。
曲はMarshallの社長に献呈されている。S41a0022

S41a0212

S41a0236

S41a0350「♪D~ではじまり、eで終~わる、インストのバンドはD_Drive」…みたいな?
コレ、関西でもやってるのかな?
AGCってのは昔の「旭硝子」ね。
「竜馬がゆく」にも出て来る三菱グループの創始者、岩崎弥太郎…の弟、岩崎弥之助の次男である岩崎俊弥によって創業した会社が旭硝子。
S41a0177Marshall Recordsプロデュースのビデオは見てくれているよね?
久しぶりの「Runaway Boy」。
この曲を演るたびに書いているけど、D_Driveを始める前から友達だったSeijiさんからCDをもらって初めて聴いて驚いた思い出深いD_Driveの曲。
S41a0190 ギター・チームの妙技にも感動したけど…

S41a0093 疾駆するドラムスにも大いに感銘を受けたっけ。
そのドラマーが女性だと知ったのは後になってからのことだった。S41a0108 このブロックを締めくくったのはヘヴィなワルツ「The Lost Block」。0r4a0079 Toshiくんのベースがズドンと食い込んでくる。S41a0082 今日のToshiくんのイードゥンはWT-800とD210XSTにD410XSTのセット。
コイツ、マジでスゴイ音を出しやがる。0r4a0009 春が近づくと出て来るのが「どこかに春が」。
「私、この曲知らないんですよね~」
しからば教えてやろう。
イヤイヤ…そんなエラそうなことは言えない。
私は知ってるけれど、子供の頃コレを歌った、あるいは歌わされた記憶がない。
何しろこの曲にサビがあるのを知らなかったのだから。
 
作詞は百田 宗治。大正から昭和期の詩人、児童文学者にして作詞家のお方。
高等小学校(今の中学校)を卒業後、独学でフランス語を学んだ。ホイットマンやロマン・ロランの影響を受けた詩を作ったのだそうだ。
こんなこと書いていると頭脳警察の「まるでランボー」という曲を思い出すな…でもね、オレには詞なんてわからない。
一方、作曲は草川 信という人。長野のご出身で旧制長野中学(今の県立長野高校)から東京音楽学校(今の東京芸術大学音楽学部)に進みヴァイオリンとピアノを学んだ。
「夕焼け小焼け」を作ったスゴイ人。
いい「童謡」ってのはちょっとやそっとじゃ作れないからね。S41a0144Seijiさんもこの曲をご存じなかった。
日本の抒情歌や動揺をギターで奏でるイベントへの出演依頼があり、演奏を指定された曲が「どこかで春が」だった。
元が1分ぐらいの曲を3分以上に引き延ばすのに苦労したとか。
初めてD_Driveの演奏を聴いた時、「あ~、D_Driveっぽいイントロをくっつけたな」と思った。
そしたらアータ、あのイントロのメロディはサビのメロディだったのね?
上に書いた通り、この曲にサビがあるなんて知らなかったもんだから今回知ってビックリした。
ところが元のサビのメロディは長調(童謡だけに!)なんだけど、Seijiさんは短調にアレンジして曲のアタマに持って来たのだ。
コレは冴えてますよ。
さすがSeijiさん!いいアイデアだ。
たくさんホメて元気になって、早く復帰してもらわないと!
コレだけ書くとこの曲の聞こえ方もゼンゼン変わって来るでしょう?

S41a0461ということで1年に一回、この季節にしか聴くことのできない貴重なナンバー「どこかで春が」。

0r4a0135 桜も終わった今の季節は「緑雨」とでも表現されるのでしょうか?
コチラはいつまでも降り続く青い悲しい雨…ハイ、それでは弾いて頂きましょう。
D_DriveのYukiさんをフィーチュアして…「Unkind Rain」です。
Yukiさん、どうぞ!
S41a0554思う存分感情を込めて弾ききったYukiちゃん。S41a0563「おかげさまで『47都道府県ツアー』を再開することになりました!
東北と北海道に全く行けていなかったのでゴールデン・ウィークを使って1週間以上かけて回ります。
北海道では2日演ります。
コロナで中止になる前にはソールドアウトしていたんですよ!
以前行った時は機材をレンタルしたんですが、今回は車で全部持って行く予定です!
身体がもつか心配…。
次の2曲で換気タイムです」12s41a0149_2第1部締めくくりの2曲はまず「Chanpaign」。S41a0073 コレもメンバー総当たり的な曲。S41a0236_2ワンマンのように持ち時間がタップリある時にしか取り上げない曲だけど、実はすごくいいんだよな。S41a0320個人的に今にして思うと『Mazimum Impact』に入れてもヨカッタと思っているぐらいなのです。

S41a0227 全編にわたってフィーチュアされるChiikoちゃんのドラムス。

S41a0307冒頭でYukiちゃんが紹介してくれた通り、NATAL Chiiko Secialのフルセット!0r4a0003 そして「Mr. RAT Boots」で締めくくる。S41a0038やっぱり、最後のパートはいつ聴いてもカッコいいな。S41a0112サラっと場面が変わる所が実にニクイ演出なのだ。

S41a0035 D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official WebsiteS41a0074<つづく> 
 

200 (一部敬称略 2021年3月20日 新横浜strageにて撮影)

2021年4月12日 (月)

PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO~Steve Hackett(スティーヴ・ハケット)編

 
【Marshall Blog Archive】
<2010年10月1日、旧Marshall Blog初出>
 
引き続いて『PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO』のレポート。
加えまして、引き続き暑い夏の話し。
ロンドンの夏は暑いことは熱いけど、ダランダランに汗をかきまくるほど暑いという感じではなく、一般の家庭にはエアコンが付いていないのが普通だ。
マーシャルの工場の事務所も窓のある部屋には一切エアコンが付いていない。
空調ダクトすらない。
要するに建物を建てる前から「エアコンを取り付ける」という発想がないということだ(筆者註:コレを書いたのは11年年前のことで、最近ではイギリスの夏も暑さが厳しくなり、「ウチには何台もエアコンがある」とイギリスの友人に言うとすごく羨ましがられるようになった)。
身体を動した後に屋内に入ると確かに直後には暑いことは暑いのだが、窓を開けてジッとしているとサラ~と汗がひいて暑さを感じなくなる。
湿度の関係なのだろうが、羨ましい限りだ。
その代わり冬がね~。
 
何回も引っ張り出して来て甚だお恥ずかしい限りなのだが、先日レポートした通り、7月下旬にロンドンのヴィクトリア・パークで開催されたロック・フェスティバル『HIGH VOLTAGE FESTIVAL』に参加してきた。
そのレポの中で、「イギリスは夏でも涼しいのでロック・フェスもラ~クラク」的なことを書いた。
直射日光を浴びていると確かに暑いことは暑いのだが、もはや亜熱帯気候と化した日本に住んでいる人間にとってはマァ、大したことない。
それにひとたび日陰に入るとス~っと汗が冷えて上着をまといたくなる感覚ですらあるのだ。
ところがですよ…一緒に行ったMarshallの友人と後に話をすると、何と彼曰く、「アレはは暑くてシンドかった」って言うんですよ!
「シンドかった」ってア~タ…あれで「暑い」なんて言ってたら日本のロック・フェスどうすんのよ?そういう人は間違いなく夏の日本では生きて行かれませんな。
イギリスは5月ころからフェスティバルがスタートして、8月にはすべてを終わらせるんだってサ。
後は雨や曇りの毎日が続いて寒くなってしまい、野外フェスなんてとてもじゃないけどやっていられないというワケ。
 
さて、下はこのイベントのポスター&チラシ。
いいですね~。
YesやGreenslade、BudgieやUriah Heepなどのジャケットでおなじみのロジャー・ディーンを起用。日本だからサクランボなのかな?ハートの形をしている。
このフォントだけでプログレを感じさせちゃうからスゴイ!Prj この日トリで登場したのはスティーヴ・ハケット・バンド。Img_0285 いいナァ~。大英帝国の深い歴史の香りがプンプン漂う音楽とでも言いましょうか。
2日前にはCLUB CITTAで単独公演も行った。
ま、こんな暑い夜にジトっと汗をかきながら屋外で聴くような音楽ではおよそないような気もするが、タマにはこういうのもオツなもんか?
上述のイギリスの環境から察するに、バンドの方々もあの気温ではさぞかしシンドかったのでは?…などという心配をヨソに実に折り目正しい演奏を展開してくれたのであった。
Img_0290私自身はプログレが大好きなんスけど、歴史的を振り返るとプログレッシブ・ロックの舞台でのMarshallの出番は少ないことを認めざるを得ないのが残念。
その中でスティーヴは常にマーシャルを使用してきてくれてうれしい限り。
開演前に楽屋にお邪魔してそのお礼を申し上げました。
実際にお会いしてみると、スティーヴはこうしてステージや写真やでお見かけするのと同様、ものすごく気品漂う実直そうな紳士にして真摯な方だった。

120img_0378 今回はレンタルのJCM800時代の1959を使用。
右上、つまりLOUDNESS2のHighのチャンネルにインプットしていた。
「ホントは50Wで弾きたかったんだけどね…」と スティーヴ。
イエイエ、十分に素晴らしいサウンド!
バンドのアンサンブルの見事さもあるけど、「Ace of Wands」なんてレコードとまったく同じ音だった!
クリーンを基調とした美しい音色でした。
やっぱりマーシャルのクリーンはいいね。

02img_0366 ギターはレス・ポール・タイプを使用。Img_0352 トレード・マークのトレモロ・ユニットつき。Img_0496そんなスティーブをサポートするのは…ギターのアマンダ・レーマン。Img_0469 スティーヴとの息もピッタリ。Img_0312 多くの重要なパートをこなしていたところを見ると、スティーブは彼女に全幅の信頼を置いているのであろう。Img_0452ベースはリー・ポメロイ。Img_0332 「ポメロイ」さんというから有名なデイヴ・ポメロイのご兄弟かなんかかと思ったけど、デイヴはアメリカ人でナッシュヴィルのベーシスト。
リーはロンドンのベトナム人のコミュニティがあるホクストンの出身。
ホクストンで食べたフォーはおいしかった。
リーはTake ThatやJeff Lynne's ELOで活動している。
ギッチョでリッケンバッカーでピック弾き…ポール・ファンなのだろうか?Img_0391キーボーズはロジャー・キング。Img_0466 スティーブのような音楽でのキーボーズの役割はとても大きい。
集中してズッと鍵盤と向き合っていた。Img_0506ドラムスはゲイリー・オトゥール。Img_0423 次々に現れる変拍子もラ~クラクに叩きこなしていた。Img_0427そして、サックス&フルート他はロブ・タウンゼンド。

Img_0407管楽器が休みのパートもコーラスで大活躍。Img_0333…という6人編成で一糸乱れぬ濃密な演奏を繰り広げる。
 
またコーラス・ワークが途轍もなく美しいんだ!
私も暑さから逃れて楽屋で大二さんと話をしていたのだが、西洋人はこうしてコーラスをすると声が各人似て来て、キレイに混ざるようになるのだそうだ。
歌声の出し方をよく心得ているということか。Img_0286 見るからに几帳面そうなスティーブ。
細部にまでこだわった微細なギター・プレイがこの人の音楽に対する態度を表している。Img_0299ほとんどロックのイディオムを使用しないスティーヴのギターは独特だ。 Img_0375決して派手ではないが、かなりワン・アンド・オンリーなのではなかろうか?
下にも出て来るGenesisの傑作の1枚『Selling in England by the Pound』の1曲目「Dancing with the Moonlit Knight」等、ライトハンド奏法(今は「タッピング」っていうの?)をかなり早く取り入れていたしね。Img_04901975年のスティーブ初のソロ・アルバム『Voyage of the Acolyte』の最終曲「Shadow of the Hierophant」の4:45辺りから出て来る3連のトリル・フレーズなんてVan Halenの「Erruption」で出て来るあの有名なフレーズにソックリだからね。
エディはこのアルバムを聴いているのではなかろうか?
たとえこのアルバムを参考にしていたとしても、コレをアソコまでカッコよく昇華したエディはやっぱりスゴイ。
イヤ、もっと元のネタがあって2人ともそれを頂いてしまったのかもしれない…浅学にして真相はわかりません。Voaこの日、自身のソロ作品を中心にジェネシスの曲では『ブロードウェイ』から「Fly on a Windshield」や…

Img_0303人気曲の「Los Endos」などを演奏した。
Img_0500暑くてかなわなかったけど、演奏は素晴らしかった!12img_0285 またまた『HIGH VOLTAGE』の話になるが、初日の夜9:00過ぎ、帰り道にTransatlanticが出演中の「PROG ROCK STAGE」の前を通りかかると ちょうど「Mr. Steve Hackett!!」というアナウンスとともに大歓声が聴こえて来た。
そして始まった曲は「The Return of The Giant Hogweed」だった!
メッチャ観たかったけど、マーシャルの友達もいたし、マゴマゴしてると電車が大混雑してヤバいので涙を飲んで会場を後にしたのだった!
そして2日目にはスティーヴ・ハケット・バンドがその「PROG ROCK STAGE」に登場していた。
コレもガマン…だって電車がすごい混むんだもん!
  
さて、下は2007年に発刊されたマーブロではおなじみのCLASSIC ROCK MAGAZINEの別冊「PROG ROCK」という雑誌。120r4a0716 この号に『PROGRESSIVE ROCK BEST30』というチャートが掲載されていた。
プログレ発祥の地であるイギリスのロック関係者が選ぶ「プログレッシブ・ロックの名盤30選」。
チラリと上位だけ紹介すると(以下、珍しくアルバム・タイトルは故意に邦題を採用します);
 
5位 : Brain Salad Surgery (恐怖の頭脳改革)/ Emerson, Lake & PalmerBss 4位 : Close To The Edge (危機)/ YesCte_2 3位 : In The Court Of The Crimson King (クリムゾン・キングの宮殿)/ King CrimsonCk2位 : Wish You Were Here (炎) / Pink FloydWywh1位 : Selling England By The Pound (月影の騎士)/ GenesisSebp …と、Geneisが1位に選ばれていた。
「ピーター、スティーブ、マイク、トニー、フィルというメンツがもっとも充実した時期に作られたアルバム」と評されている。
それ以前にこのシリーズの『British Rock Best 100』で1位に選ばれたLed Zeppeinnの『Ⅳ』みたいな感じですな。
どういう基準で選んだのかは書いていないのだが、これを見て思うのは、プログレの超名盤として誉れ高い『宮殿』や『狂気』が妄信的に1位に選ばれていないこと。
日本だったらまず、『炎』より『狂気』だろうし、Genesisが5位以内にはいるかどうかも疑わしい。
仮にGenesisがランク・インしたとしても、『月影』が選ばれることはないのではないか?『フォックストロット』か『ブロードウェイ』になるのでは?
このあたりがイギリスの現場の感覚が漂ってくるようで実に興味深い。
「イギリス、量り売りします」なんてタイトルからしてイギリス人の好みにピッタリなのかもしれない。
ちなみに「Firth of Fifth」というタイトルのはエジンバラにある湾の名前(Firth of Forth)ののモジり。
  
中学から高校にかけてYesだのELPだのKing Crimsonだのはホントによく聴いた。
当時、こうしたメイン・ストリームの中では、私はKing Crimsonが一番好きでGenesisが一番苦手だった。
ところが、プライベートでロックを聴くことがあまりなくなってしまった今、例外的によく聴いているバンドの最右翼がGenesisなんだよね。
『Trespass』から『…And The There Were Three』の辺りまではライブ盤も含めどれもよろこんで飽きずに聴ける。
不思議なモノだ。
 
お、ソロソロ1時…昼ゴハンの時間だ!
それでは!Img_0351 
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 後日譚 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
スティーブを観たのはこの時が2回目だった。
その前は2003年、昔の赤坂BLITZで開催され、ジョン・ポール・ジョーンズがヘッド・ライナーを務めた『Guitar Wars』というイベントだった。
この時、スティーブはやたらブルース・ハーモニカを吹いていた。
そして、この野音で初めてご挨拶をさせてもらった。
その時、下のMarshallのバッグをお土産に持って行ったところ、スティーヴは大変喜んでくれた。0r4a0724レポートした野音の3年後、2013年にGenesisの曲を上演する企画でスティーブがまた日本にやって来た。
下がその時の写真。
1987Xと1960Aのハーフ・スタックが2セット。
今度は彼の希望通り50Wでプレイすることができたワケ。
Img_0700この時、リハが終わったスティーブとバック・ステージの廊下で遭遇。
するとSteveが私の顔を見るなりナニも言わず、スッと自分の楽屋に入って、すぐにまた廊下に戻って来てくれた。
彼の手にはナント、3年前に野音の楽屋でプレゼントした上のMarshallのバッグが握られていた。
「コレ、本当に便利なんだよ。いつも使っているんだ。改めて礼を言うよ!」…と言ってくれた。
うれしかった。
バッグを大切に使ってくれているのはモチロンだが、私のことを明確に覚えていてくれたのがもっとうれしかった!
アナタね~、「Watcher of the Skies」や「The Musical Box」、「Supper's Ready」や「I Know What I Like」、「The Lamb Lies Down on Broadway」や「Dance on a Volcano」…キリがないな…のギターを弾いた人が目の前にいて、自分のことを知ってくれているんですよ!
こんな感動はそうないでしょう?
Img_0823この時も撮影の条件が厳しくてね~。
かなり苦労してシャッターを切った。
しかし、『ストレンジ・デイズ』の2013年9月号に掲載されているライブ・レポートが私が撮った写真で埋め尽くされていたのを見た瞬間、その苦労はすべて報われましたとさ。0r4a0719

200(一部敬称略 2010年8月22日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)




2021年4月 9日 (金)

PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO~四人囃子編

【Marshall Blog Archive】
<2010年9月30日、旧Marshall Blog初出>
 

人間、夏になりゃ冬の寒さを忘れて涼しい秋冬が恋しいし、冬になりゃ夏の暑さを忘れて暖かい春夏が待ち遠しくなる。
1年という時の流れは実によくできたサイズですな。
さて、もうすっかり秋になってしまったけど、マーブロはまだ夏のレポートが結構残っている。
今日は臨場感を高めるために室内の温度を思いっきり上げて記事をご覧くださいまし。
というのも、お送りするのは真夏の野音のレポート。
暑かった~。
それも先週レポートした横田基地のイベントの翌日でしてね、2日間続けて朝から晩まで汗のかきっぱなしヨ!
これだけ汗をかいてちっとも痩せないんだからイヤになっちゃう。
よく野外コンサートのレポート評で「暑さに負けない熱いライブが繰り広げられた」なんて惹句が用いられるが、そりゃウソだ。
コリャ何をどうしたって暑いわ。この暑さに勝てる道理がない。
それにしても、いくら真夏とはいえ昔の野音ってこんなに暑くはなかったと思うんだけどな…。
まだ楽屋が木造でサ。
もちろん昼間は、特に日向の席は4時ぐらいまで死ぬほど暑くて汗ダラダラなんだけど、夕方になるといい風が入って来て、それこそ「熱い演奏」を客席から心地よく眺めたものだ。
その時分になるとスッカリ出来上がっちゃった連中がゲロ吐いて客席の上の方の踊り場で倒れていたりしてね。
 
さて、四人囃子。
今日の舞台は『JAPAN PROGRESSIVE ROCK FESTIVAL 2010』。
いいネェ~。
先日のロンドンの『HIGH VOLTAGE FESTIVAL』といい、プレグレ来てるんじゃないの~?(筆者註:この時から11年間…まったく来なかった。それどころか「プログレッシブ・ロック」という音楽の定義がドンドン歪曲して来ているように思う)
出演はSteve Hackett Band、いまだに綴りが正確に覚えられないRenaissance(ルネッサンス)、そして我らが四人囃子。

Img_0006森園勝敏はマーシャルを使用。
メインは1959HW。
キャビネットは1960HWの上下だ。
アレレ?と思った方もいらっしゃるかもしれない。
そう、向かって右のヘッドはスペアとして用意されたJMD100だ。
実際に使用されることはなかったが、森さんほどの名手に1959HWのサブとして指名されたのだから完全にその実力が証明されたようなものだ。Img_0003会場は超満員!
ああ~、日向の席の人、夕方までガンバって!水分摂ってよ!

Img_0012いよいよ演奏が始まる。
出番はトップだ。Img_0013もうメンバーは全員有名すぎてご芳名を記す必要もありませんが…一応やっておこう。
ギターは森園勝敏。12img_0089キーボーズは坂下秀実。

Img_0023ベースは佐久間正英。

Img_0214ドラムスは岡井大二。
(筆者註:この頃はまだNATALではなかった。
と言うより、まだNATALが日本に入って来ていなかった。
大二さんは、この時から数年後、日本に入って来てすぐに使い始めて頂いた譜代中の譜代ナタラーなのです)Img_0109「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」でスタート。Img_0064んん~、このギターの音!タマラン!

Img_00861959のボリュームはかなり小さめでクリーンなサウンド。
曲に応じてペダルを用いて歪みを作る伝統的なスタイル。
なんだかんだ言ってもこの方式が一番シンプルで一番いい。
でも、このスタイルでいい音を出すには、基本となるアンプのクリーンの音がしっかりしていることが必要条件。
その点、1959なら安心。ギター、アンプ、エフェクト・ペダル、それぞれの特長をしっかりと活かしてくれる。
マーシャルのクリーンって最高だ!

もうマーブロでも何回も書いているような気もするが、実際のジミ・ヘンドリックスの演奏を2回見たウリ・ジョン・ロートが言っていたことを思い出す…「ジミのサウンドは最高にクリーンだった」と。

この森さんの音!美しいことこの上ない!ああ、これがストラトキャスターの音か!って思い知らされるようなプレイ。
ストラトとマーシャルのコンビネーションも素晴らしい!

Img_0162森さんはギターの音色だけでなく歌声も渋くてカッコいい!Img_0078_22曲目は「泳ぐなネッシー」。
名曲だ~。
もうとにかく『ゴールデン・ピクニックス』って途方もない名盤だよね。
自分の中の日本のロックの名盤で必ずカウントされる1枚。
そして、あの名盤を四人囃子の方々は20歳ソコソコでペロっと作っちゃった。
昔の人(失敬!)は本当に偉大だ。
もちろん『一触即発』も大好きだけど、『ゴールデン・ピクニックス』の方がよく聴いた。
よく日本のピンク・フロイドと形容される四人囃子だけど、私などはあの凝り方など『ゴールデン・ピクニックス』に10ccの『How Dare You?』とかトッドの『A Wizard, A True Star』辺りが被ってしまうんですがね…どうだろう?
なんと言うか、1枚のアルバムが途轍もなく高価な宝石箱のような…。Img_0206そして「カーニバルがやってくるぞ」が続く。
これも 『ゴールデン・ピクニックス』からの1曲。
このイントロっていつもどうアレンジされているのか気になっていて、以前『From The Vaults』に収録されている渋谷屋根裏の満さんのバージョンをコピーしてみた。
でも、森さんの演奏を目にすると、これまた違うのね。
間にシャンソンの有名曲「パリ野郎」を挟むなんざ素晴らしいアイデア!Img_0187最高の名手が最高の素材を料理する。
『一触即発』と『ゴールデン・ピクニックス』からの曲が常に演奏されるが、何回聴いてもまったく飽きることはない。
しかも、いつも何がしかの新しいアイデアが封入されていて毎回新鮮だ。
これは、長年の風雪に耐えられるだけの良質の素材、つまりそういう曲がなければ絶対にできないことだ。
フランク・ザッパが何十年にもわたって、ひとつの曲を何度も何度もし直して演奏していたのと同じ。実は四人囃子は1976年のフランク・ザッパの来日時、今はなき浅草の国際劇場でオープニング・アクトを務めている。

Img_0174

Img_0132

 

Img_0183_2

Img_0222_2 ココで「ヴィオレッタ」登場。
「レディ・ヴァイオレッタ」ではありません「レディ・ヴィオレッタ」が正しい。
ところでこのギターの音!う、美しすぎるッ!
だから1959は好きだよ。
この至高の名曲がマーシャルで奏でられるこの幸せ!涙でファインダーも霞むゼイ!
楽しそうに演奏するお2人。イヤイヤ暑すぎちゃってもう笑うしかないのかも?!

Img_0224

Img_0117サングラスのお2人はクール。

Img_0128

Img_0076続いては『一触即発』から「おまつり」。
後日森さんと演奏したROLLYさんもMCでおっしゃっていたが、本当にこの歌詞の世界はスゴイ。
もちろん曲もスゴイ!Img_0192佐久間さんのリコーダー。
曲はもちろん「なすのちゃわんやき」だ。
ああ、今、日本のどこかにこんな曲を演奏するバンドはないかしらん?「自分でやれ!」って?できません、できません!Img_0241〆は当然のごとく「一触即発」。
イントロが始まると大きな拍手もすぐに止み、観客のすべての目と耳がステージに集中する。
ココから12分間、「空が落ち、海がせり上がってくる」ほどのスペクタキュラーを期待しているのだ!この日、真ん中のEmのパートをEmとC7に往復で弾いていたのがとても印象的だった。Img_0272今日は四人囃子について書けてヨカッタ…。

Img_0279 
*********************************
大分手を入れたが、以上が11年前に投稿した記事。
基本的には進歩ゼンゼンなしだった。
寸分もブレることなく、ズ~っと同じことをしております。
2012年末に前のMarshall Blogが終わってからというものお見せすることができないでおりましたが、「スピン・オフ四人囃子」の記事に合わせて復活させました。
 
今回の復活に当たり、チョット追補します。
それはウチの『From the Vaults vol.2』について。
この時の野音の楽屋でメンバーの皆さんにサインを入れて頂いた。
表紙には大二さんと佐久間さん。120r4a0195裏面には坂下さん。120r4a0198内側には森さん。
『ゴールデン・ピクニックス』時代の四人囃子のメンバーのサイン。
実はウチには『vol.2』がもう1セットあって、そちらには大二さんのメッセージとサインが入っている。
双方家宝です。
しかし、このセットがリリースされてから11年経つのか!
驚いたな…つい昨日のことのようなのに…。
そういえば、『Vol.1』が出た時に何かの機会で西山毅さんとご一緒させて頂き、そのセットの話をしたことを思い出した。
確か「買おうかどうか迷ってる」と私が言うと、「そんなに好きなら買っちゃいなよ!」とプッシュしてくれたんだっけ…。
あの時から10年以上経って西山さんが四人囃子に参加するなんてことになろうとは夢にも思わなんだ。
長いこと生きていると色んなことがあります。
四人囃子の音楽よ、永遠なれ!
120r4a0199四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site

 
これまたせっかくの機会なので、この後、同イベントに出演したスティーブ・ハケットのレポートも蔵出ししちゃいます。
 

200

(一部敬称略 2010年8月22日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2021年4月 8日 (木)

スピンオフ四人囃子 feat. 根本要&西山毅 <後編>

レポートの<後編>は本編のちょうど真ん中のMCから。10v_3ココでは要さんが大二さんのサポートを受けながら四人囃子の沿革を紹介した。
 
四人囃子はアマチュアの時代から「ミュージックマガジン(当時:ニューミュージックマガジン)」に取り上げられていたのだとか…。
だから『From the Vaults』のスペシャル・サンクスに「中村とうよう」さんがクレジットされていたのか。
とうようさん、その頃は編集長でしたからね。20要さん、「四人囃子のレコードはジャケットもヨカッタ」ともおっしゃっていらした。
そ~なんですよ。
昔の日本のロック・バンドは、ジャケットのデザインもすこぶるカッコよかった。
「あの音楽がまとっているジャケット」、「このジャケットに収まっている音楽」といった具合にオリジナリティが豊かで音と見た目が完全にマッチした名盤が多かった。
そりゃ30cm×30cmという大きなスペースだもんね。
デザインのし甲斐があったというものです。
配信リリースじゃ力の入れどころがないもんね。
だから動画になっちゃったのかな?アレはイカンよ。
そして、ジャケットの楽しみを知らない今の若い人たちは本当に気の毒だと思う。
30それで『ゴールデンピクニックス』のジャケットを改めてジックリ見直してみた。
イラストは佐藤和宏さんという方。
収録曲に登場するキャラクターが巧みに描き込まれている。
まず、カブトムシが飛んでいて「Flying」…どうにもウマいてぇヤツだ。40s空が破けて四人囃子が降りて来て、ジャケットの大半を覆う白い渦は空のようでもあり、海のようでもあり…コレがホントの「空と海の間」?
壊れかかった真っ赤な車に、ネッシー、そしてレディ・ヴィオレッタ。50ジャケットをひっくり返すと、表面では渦の端の方に隠れていたネッシーの好物のリンゴが宙を舞う。レコードB面の1曲目はそのリンゴが登場する「泳ぐなネッシー」なのだ。
60s
それを食べにネッシーが出て来た。
「リンゴが食べたくなっても顔を出しちゃいけないよ」と言われているのに!
そして、ナマケモノと円盤も登場する。
オモシロいねぇ。
…ということは、曲の内容を先に佐藤さんに伝えておいて描き込んでもらったということか。
それともまさか、全部録り終えた後、完成した音源を聴いてもらって急づくりで描いてもらったとか?
それはないでしょう。

レコード・ジャケットがお好きな方、Marshall Blogでもそういうカテゴリーがありますので、興味のある方はコチラをどうぞ⇒ミュージック・ジャケット・ギャラリー70さて、EXシアターのステージに戻って…。
次の曲は『一触即発』から「空と雲」。80_sk独特な歌詞の雰囲気をジックリと歌い込む要さん。
以前にも書いたことがあったが、この曲を聴くとどうも谷中の町並みを思い浮かべてしまう。
坂や古いお寺がたくさんあるからだ。
あの辺は犬ではなくて猫だけどね。
ついでに、「おまつり」を聴いた時に浮かぶイメージはナゼか「ねじ式」なんだよね。
85v_2三国さんのソロから…90西山さんのソロへ。
2人のベテランが紡ぎ出す濃いメロディの連続をしみじみと味わう。
1001979年の『NEO-N』から1曲。
「NAMELESS」だ。110この曲では三国さんがボコーダーを披露。120ココのMCでも昔の話に花が咲いた。
アルバム『包』のレコ発コンサートで日比谷野音にテントを張ろうとしたが都からNGが出てしまい、天幕業者まで決まっていたにもかかわらず断念。
代わりに真夏の野音の客席をアルミフォイルで「包」んだ話とか…。
照り返しがスゴかったろうナァ。
でもムラなく日焼けできたことでしょう。浜辺で使うマットと同じ原理だもんね。
でも反対にテントを張っていたら熱がこもっちゃってどうにもならなかったんじゃないかしら?
真夏の野音は暑いでな~。
そういえば、四人囃子が出演した2010年8月の『Progressive Rock Fes』も暑かったっけナァ~。
囃子の皆さん、出番以外は冷房のきいた楽屋から全く出て見えなかったもんね。160そして、要さんがココで紹介したのは、この日発売となったSEE・SAWレーベル時代の3タイトル、『Printed Jelly』、『包』、『NEO-N』を集めたCDボックス・セット。
もちろん特典の音源も収録されている。170s三国さんが弾くキーボーズのリフから始まるのは、その『包』収録の「機械仕掛けのラム」。
やっぱりいいリフはシンプルな音使いで出来てるんだよね~。
フランク・ザッパの「Inca Roads」なんてドとレとソの3つだけだし、「Smoke on the Water」だってシンプルなことこの上ない。
この「ラム」で使っている音は4つ。
半音程が出てこない。
そりゃそうだ、ホールトーン・スケールで作られているんだから。
ま、でもこの手の話のチャンピオンはデューク・エリントンの「C Jam Blues」じゃないかしら?
 
「Machine Work RAM」…勝手にキューブリックに触発されたタイトルだと思い込んでいたんだけど、『包』のリリースは1978年。
映画の『時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange)』は1971年で、大分前のこと。
1978年は『バリー・リンドン(75年)』と『シャイニング(80年)』の間なんだな~。
すると、佐久間さんをインスパイアしたのはアンソニー・バージェスの原作の方かな?
イヤ、ゴメンなさい。キューブリック好きなもんで強引に結びつけております。
 
こんなレポートもやっていますのでよろしかったらどうぞ⇒イギリス紀行2019 その12 ~ スタンリー・キューブリック展 <vol.1>
 
オレンジ⇒ラム(rum)⇒RAMというつながりか…この時代からコンピュータをテーマにしているのがすごいご慧眼である。
私はこの時代でコンピュータを扱っている曲ちいえば、他にはPANTA & HALの「HALのテーマ」ぐらいしか知らない。
今となってはAIが進化を遂げ、もはや人類はコンピュータなしでは何もできない一介の子羊(lamb=ラム)と化してしまった。ナンチャッテ。
180_lumすごく好きな曲で最初のMarshall GALAの時にリクエストさせて頂きました。0r4a01585人とも一時も目を離すことができない素晴らしい演奏!200v山崎さんのググ~っと低いところを行くベースがタマらんね。
EDENのいいところを思いっきり引き出してくれている。
L<前編>で少々落語のネタを挟み込んだところ、それをご覧になった四人囃子さんのSNSが志ん生のオハコだった「火焔太鼓」を引き合いに出してくださってうれしかった。
そう、豪放磊落で天衣無縫で当意即妙な大二さんのドラミングは五代目古今亭志ん生のイメージがありますな。
ところが、それだけではなくてセンシティブで緻密なプレイはまるで八代目桂文楽だ。
私はよく、ウェス・モンゴメリーを志ん生、パット・マルティーノを文楽に喩えるのだが、大二さんはその両方だね。
『七人の侍』だったら久蔵(宮口精二)と菊千代(三船敏郎)のミックス。
山手線で言えば「鶯谷」と「上野」の間ぐらいか?
イヤ、日暮里の師匠と黒門町(御徒町)の師匠の家の間ぐらいだから。
そんな大二さんにはNATALのドラムキットがピッタリなのだ!
ホントにいい音なの。
190締めくくりはギター・バトル。
220vココでも要さんのギター・プレイが冴える!230 今回、何度かこうしたギター・バトルのシーンがあったが、ピロピロいうだけのただの「速弾き自慢」ではなく、どれも双方から練ったフレーズが繰り出される聴きごたえのあるバトルだった。
240再び『DANCE』から「ai-sala-di SCENE」。250v_asds「ナウいロックとアラビアンを混ぜた曲を作りたかった」という大二さん。
「昔、前に出て演っちゃったけど、もう二度とやらない」280そのステージ前方でシンセドラムを叩きながらこの曲を歌う大二さんが観たい人はコチラ。
1989年のMZA有明でのコンサートを収録したDVD。好評発売中!
Fhm 「次は難曲中の難曲です」
もうコレだけで次に演奏する曲がわかってしまう。
270vハイ、「なすのちゃわんやき」。300_ncこれまた5人のイキがピッタリ合った素晴らしい演奏。
もっともイキがあってなかったら演奏できないような曲の代表だからね。
310v

320v

330v

340 

350ココでもギター2人が絡み合う見せ場が用意されていた。
345「この曲はコピーしていると段々チューニングが合わなくなってくるんですよね」と要さん。
絶対音感を持っている人を困らせてやろう…ということを標榜して作られた曲ということは知っていたが、大二さんがその手法を語ってくれた。360v「ネタをバラしちゃうと、アレはあらかじめドラム・トラックを録っておいて、再生速度をどれぐらい遅くすれば音程が半音下がるかを測っておくんですね。
速度調節のツマミに印を付けちゃうんです。
そして、そこに向けて徐々にドラム・トラック音源の再生速度を遅くしていき、そのテンポに合わせて他の人たちが演奏をする。
すべて録音した後、全編普通の速度で再生してやると自動的に音程が半音上がるワケです」
なるほど、ワウフラッターの応用というか、悪用というか…。
この大二さんの話を聞いて瞬時にして思い出したのが10ccの「I'm Not in Love」。
やっていることは全く違うが、そのクリエイト精神が同じ次元ではなかろうか…というワケ。
昔の人(失敬!)はエラかった!
 
10ccが「I'm not in Love」でナニをやったか興味のある人はコチラをどうぞ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】vol.43 ~ 10ccに会いに行く <前編>

370vやっぱりスゴイ曲だわね。
日本って今でもプログレッシブ・ロックが盛んじゃない?
発祥の地、イギリスでは「Prog Rock」と呼ばれているけど、聴いている人なんてほとんどいないからね。
その点、日本はスゴい。
何しろ、ディスク・ユニオンのかつてお茶の水の明治大学記念館の前にあった店舗は世界で一番『クリムゾン・キングの宮殿』を売る店だという話を聞いたことがある。
「世界一」ですよ、世界一。
そんな国なのにこの「なすのちゃわんやき」のような曲が他に見当たらないというのはどういうワケか…(あるのかも知れないけど)?
器楽演奏能力のレベルも極めて高いのにとても不思議な現象だと思うんですよ。
 
私もこの曲が大好きで、やはり『Marshall GALA』で大二さんにリクエストして「稲葉囃子」で演奏して頂いた。
その時のビデオがコレ。

大二さん、ココで感動のスピーチ。
「この曲が出来上がった時はみんなすごく喜びましたね…。
今となってはメンバーが3人も亡くなってしまったけど、森もミツルも今後いつでも戻って来れるように空席を保っているんです。
坂下、悔しいだろう…早く戻って来いよ!」
12s41a0400_2いよいよ本編最後。
「一触即発」だ。0r4a0145冒頭のソロは要さん!

3901日に2回しかリハーサルができないという12分に及ぶ四人囃子の音世界にドップリと浸かることができたお客さんはラッキーだった。400

410

420v

430

440「♪ああああ 空が破けて ああああ 声も聞こえない」450長いものがたりを経て到達するエンディング。
やっぱり何度聴いても感動するね~!460アンコール。
「今日のことを本当に幸せに思っていたんですけど坂下さんが事故に遭ってしまって一緒にできないのが悔しくてタマりません。
そんな想いを込めて1曲歌わせてください」470要さんの弾き語り。
名古屋公演でも大好評だった「泳ぐなネッシー」。
ワンステップ・フェスティバルの1曲目。
坂下さんの作品だ。480_onギター1本をバックに会場に響き渡る要さんの歌声。
490この歌を聴いて心を揺さぶられない人はよもやいないだろう。500v「最後の曲…コレはシングルですね」
大二さんから加えられた説明では四人囃子のシングルは3枚。
「レディ・ヴィオレッタ」と『酔拳』の「カンフージョン」とこの「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」。
あの…「カンフージョン」って「Kung fu」と「Fusion」の「カバン語(portmanteu)」だったんですね。
恥ずかしながら最近気が付きました。510「♪ズダストダン、ズダストダン…」
大二さんドラムスによるおなじみの滑り出し。530_seアタマのリード・メロディは要さんの担当。S41a0484 最後の最後で出て来た人気曲。
お客さんは大喜びだ。
名古屋の時は一番最初に演ったんだよ。
200西山さんはこの曲だけギターを持ち替えた。
しかし…リハーサルの時から拝見していてつくづく思った。
やっぱり真空管アンプの音っていいね~。
どんなに電気機器やコンピューターの技術が進歩しても、真空管アンプの音には絶対にかなわないよ。
12s41a0486 次はいつ観れるんだろう…チョット寂しい気持ちを抱えながらバルコニーからシャッターを切り続けた。
580v
560
550v

590v「ありがとうございました!」

610vメンバーの皆さんと握手を交わす大二さん。620そして、大二さんからごあいさつ。630「結成50年、デビューから45年。
『おとなしい反逆児』としてモノづくりに励んで来ました。
茂木くん、真ちゃん、佐久間くんはいなくなってしまいましたが、森やミツルは回復に向かっています。
坂下…悔しいだろう!早く帰って来いよ!」640v「みんなで作った音楽が少しでも皆さんの気になってもらえるような活動をしたいと思います。
メンバーの皆さんにはとても感謝しています。
キッカケを作ってくれた稲葉くんや小野瀬くんにもとても感謝しています」650「元のメンバーで五体満足なのは私だけですが、四人囃子の音楽がオモシロイと思ったらゼヒ手に取って頂きたいと思います。
今後ともよろしくお願いします!」660vかのレナード・バーンスタインが音楽を担当した『Candide(キャンディード)』というブロードウェイ・ミュージカル、あるいはオペレッタがある。
残念ながら劇の内容がオモシロくないということで、たった2か月の公演でクローズしてしまった。
しかし、さすがにバーンスタインの作品だけあって、有名な「Glitter and Be Gay」や殺人的な名曲「I'm Easily Assimirated」等、佳曲が目白押しの一作であることには間違いない。
バーンスタインは『Candide』の終演から4年後、あるコンサートの中でこう言った。
「悲しいことにミュージカルは終わってしまったけど、『序曲』が残った」とその曲を紹介し、タクトを振った。
この『Candide』の「序曲」はミュージカルが打ち切りになってから65年経った現在でも世界中のオーケストラが演奏している。(バーンスタインの変な記事に興味のある方はコチラをどうぞ⇒【Shige Blog】レナード・バーンスタインの/とアメリカ
 
そう、本当にいい「曲」って環境や時代がどんなに変わっても生き残ることができるんですな。
四人囃子の作品はまさに生き残って来たし、これからも生きながらえていく曲たちだと思っている。
今回もボックスセットで旧作がリイシューされたけど、『一触即発』や『ゴールデンピクニックス』他が何度も何度もリイシューされるサマはまるで『Kind of Blue』や『Saxophone Colossus』や『Portrait in Jazz』や『A Love Supreme』のようでしょう?

Kob

Sc

Pij

Ls 人類が滅亡するまで聴き継がれていく運命を背負ったジャズの名盤たちね。
 20代の若者が作った「四人囃子の音楽」というモノは『Candide』の「序曲」やこれらの名盤のようにずっと受け継がれていくだけの価値と力を持っていると思うのです。
大二さんは「自分たちの音楽に興味を持ってくれる人がいれば、この身体が動く限りお届けしたい」とよくおっしゃっている。
多分、そのお言葉に偽りはなかろう。
正直、そのあいだにひとりでも多くの若い人たちに観て、聴いてもらいたいと思う。
 
四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site
 
しかし…この記念すべきコンサートの写真をいつも通りに撮りたかったナァ。
コロナのアホンダラ!670P.S. 今回、とても良い機会なので、「From the Marshall Blog Vault」ということで2010年の『Progressive Rock Fes』の記事を次回お送りしたいと思います。
 

200(一部敬称略 2021年3月3日 EX Theater Roppongiにて撮影)

2021年4月 7日 (水)

スピンオフ四人囃子 feat. 根本要 & 西山毅 <前編>

 
「ようやく」というか、「とうとう」というか、「ついに」というか、「いよいよ」というか、「やっと」というか…とにかくこの日がやってきた!10いきなり脱線しますが、この「ようやく」他の4つの副詞ね、英語だと「finally」1語で全部言えちゃう。
もちろん「at last」とか「after all」に置き換えることもできるけど、日本語ほどバラエティに富んでいない。
日常生活における語彙の数が「日本語5万、英語2万」と言われるのがうなずける。
でも、「5万語」というのは昔の話で、日本人の語彙は恐ろしい速さで少なくなっているのではなかろうか?
「一触即発」なんて表現を使うのは四人囃子ファンぐらいなもんでしょう?
若い人たちがこの四字熟語を使っているのを耳にしたことがありますか?
 
スターダスト☆レビューの根本さんと、ギターの西山さんをフロントに迎えてのスピンオフ四人囃子。
このラインナップは大好評だった2018年5月12日に開催された名古屋のボトムライン公演以来。
あの時は楽しかったな~。
もう3年も経ってしまったのか…。
イヤ、本当はこのショウはもっと早く上演されていたハズなのだが、コロナのせいで大幅な延期を余儀なくされてしまったのだ。20_2会場は六本木のEXシアター。
完全な感染防止体制が敷かれての有観客公演。
客席はひとつ飛びとし、開演前には全席を念入りに消毒した。
もうホントにコレにはマイっちゃうね。
仕事がただただ増えるばかりで、良いことがナニひとつありゃしない。
もういい加減に終わって欲しい。
コロナでまたチョット脱線。
私は2週間に1回、イギリスのMarshallのスタッフとミーティングをしているんだけど、ここ1年というもの、冒頭はお互いのコロナの状況を報告し合うのが恒例となっている。
御存知の通り、イギリスは惨憺たるコロナ大国になってしまったが、基本的に「Be optimistic」を標榜していて、いつ話をしても明るい雰囲気に満ちていた。
何しろモンティ・パイソンの国の方々ですからね、「♪Always look on the bright side of life」なワケ。興に乗って電話口で一緒に歌っちゃったりしたこともある。
それが去年末になると、先が全く見通せない状況に元気を失い、さしものイギリス勢も完璧に「青菜に塩」状態に陥ってしまっていたようだった。
それが…ココのところ猛烈に元気を取り戻しているんですよ。
ワケを尋ねると、それはワクチンのおかげだった。
連中は「ワクチン打ちますか?それとも死にますか」という状況まで行っていたからね。
もう「ワクチン=大勝利」なワケ。自分のところで作ってるし。
ものすごい勢いで普及したのは日本のテレビでも報道している通りで、5月には8月に開催されるイベントのチケットを発売し出すそうだ。
ウチのMarshall Recordsのアーティストも秋のツアーの予定を発表し出した。
エンターテインメントのジャンルを問わず、一時期すべてのコンサートや実演の芸能が完全に消滅した国ですよ!
昨日の大阪のことといい、翻って日本はこんな調子でこの先一体どうなるんだろう?
このまま一生続くんじゃないか?なんて心配になってもおかしくなない。30客席から今度はステージに目をやると…
中央にNATAL。40大二さん愛用のバーチのキット。

50今日はタムタムが2つセットされている。

60スネア・ドラムは「ビーデッド/ハンマード・スチール」。
コレ、名前をナントカして欲しいんだよな~。
「チャーシューワンタンメン」みたいで長くてイケねぇ(←コレがわかる人は五代目古今亭志ん生ファンですね?)。
やってる私もクタびれたよぉ。イヤ、まだまだ始まったばかり。
サイズは14"×6.5"。
見た目は火をいれすぎた「常盤堂の雷おこし」みたいでエラくゴツいけど、案外ウォームなサウンドが魅力なのよ。70リハーサルのようす。
おお~!
85大二さん、Marshall GALA2のTシャツをお召しになられています。80vこのMarshallはキーボーズの三国さん用。
JVM410Hと1960BV。
90v三国さんは2015年に開催したご自身の還暦記念コンサート以来。
三国さんは昔からキーボーズにMarshallを愛用されていて、大分前にダイヤモンド・ユカイさんのレコーディングにお邪魔した時もオレンジ色の古い1959をお使いになられていた。
その1959がさすがにヘタってしまい、今では普通に世に出回っているMarshallをお使いになられていらっしゃる。
ということでJVMが登板した次第。
Deep Purpleのジョン・ロードが愛用していたことからもわかる通り、Marshallは70年代まではキーボーズ用のアンプを盛んに作っていたんですよ。100ベース・アンプはEDEN。
キャビネットは4x10"のD410XSTが2台。110v今回のヘッドはWTP-600が用意された。
120ああ、ASTORIA CLASSIC。
いいアンプだ~。
心底いいと思う。130西山さんには名古屋の時にお使い頂いて、今回もご指名に預かった。
コレはリハーサルのようす。140v西山さんもMarshallのTシャツだ~!
ありがたや、ありがたや。150会場のロビーにはグッズがズラリ。160イベントTシャツもバッチリ販売された。

170コンサートは配信も導入。180チケットはこんな具合。
いいね…昔のコンサートのチケットはみんなこんな具合だった。
今のコンビニで発券するチケットは味気ないもんナァ。
チケットを買うのには便利なのかもしれないけど、アレじゃ集めたってオモシロくも何ともないじゃんね。
発売日にプレイガイドやウドー音楽事務所に並んだ時代が懐かしいわ。
…と、注目して頂きたいのはこのチケットを持っている手の親指の爪!190左手が四人囃子のロゴ。
右手が『一触即発』のナマケモノなのだ!
熱烈な四人囃子ファンにご協力を頂きました。
ありがとうございました!200s_2コンサートの冒頭にステージに上がったのは…

210EXシアターの倉林支配人。
Marshall Blogでは「Led Zeppagain」の記事でおなじみね?
このコンサートに込めた想いを交えてひとことご挨拶。220v「四人囃子のコンサートは2013年のEXシアターの杮落し公演のひとつとして企画されましたが、残念ながら実現できませんでした。
代わって昨年4月30日、佐久間さんのご命日にコンサートを開くことになっていたのですが、それも新型コロナウイルスのせいでやむ無くキャンセルせざるを得ませんでした。
そして本日、坂下さんがご出演できなくなってしまいましたことは大変残念ですが、四人囃子のコンサート開催の運びとなりました。
緊急事態宣言下にもかかわらず、『コレだけはどうしてもやりたい』という私の思いに応え開催を実現してくれたスタッフ一同に心から感謝を申し上げます。
歴史的なコンサートとなることでしょう。
3月3日の桃の節句にふさわしく『五人囃子』での登場です」

230そして、メンバーがステージに現れた。240岡井大二R スピンオフ四人囃子のベースといえば…山崎洋。270vそして、2018年の名古屋以来となる…
300根本要と…
290v西山毅。280v残念ながら今回ご参加になれなかった坂下さんに代わり…310vキーボーズに三国義貴。320v♪ドコドン!
大二さんが叩き込むNATALのフロア・ドラムの音で始まった1曲目は「眠たそうな朝には」。
ドラムは「叩く」、太鼓は「打つ」…が正しいシンタックスであると鼓の大先生から教わりました。325実は前回もオープナーが「円盤」だったので大二さんのドラムからスタートしたんだよね。
その時、西山さんは3曲目からのご登場だったが、今回はスターティング・メンバーで最初からステージに上がられた。
倉林支配人がおっしゃった通り、最初から「五人囃子」だ。330_na要さんの歌声が心地よ~く曲に馴染んでいて素晴らしい。340西山さんのギターで始まる2曲目は「Chaos」。
「ケイオス」ね。
この西山さんが弾くギターリフの拍子が3日前のリハの時からズットわからなくて苦しんでいた。
佐久間さんが弾いた音源のイントロを聴くと7/8拍子だとすぐにわかるんだけど、私の「バカ耳」には西山さんが同じ拍子で弾いているようにはどうしてもも聞こえないいのね。
1234
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12
123…『春の祭典』みたいに聞えちゃって…でもコレ、結局7/8拍子なんだよね?
佐久間さんの方も大二さんのバス・ドラムが入ってアクセントをズラされると途端にわからなくなっちゃう。
西山さんはこのバス・ドラム入りのパターンを最初から弾いていたのね…という風に私のバカ耳は分析しています。350_ch前回は取り上げられなかった曲。
今回は四人囃子のすべてのアルバムから曲を取り上げようということで、この曲が収録されている1989年の『Dance』から2曲が選ばれた。
そのウチの1曲。360vホラ、先ほどのファンの方の爪…「Dance」バージョンもあるのだ!
400sこの曲では大二さんもボーカルズを披露。370キーボーズの「Peter Gunn」的なバッキングがやたらと耳に残る~。S41a0019「はい、曲が終わりました。
ようこそおいでくださいました!
令和3年3月3日という「3」が重なるひなまつりです」
とまずは簡単にご挨拶。
 
ところで…さっきから掲載している私が撮った写真ね…ズット高いところから失礼しております。
相手が「みこし」だったら大変です。「はやし」でよかった。
昔はお神輿にこんなことをしていたら、身体中に荘厳なアートを施した皆さんからドヤされるか、水をブッかけられたものです。
この日は完全な感染拡大防止策を期して、カメラマンも客席へ入り込むことができなかったのです。
コロナのバカったれ!
よって今回のレポートは、終始上手側のバルコニーから撮影した写真で構成していきますことご承知おきくださいまし。
何せ全く移動ができないので似通ったカットが多いけど、演奏中の写真はすべて異なっており、使い回しは一切ありません。
3903曲目も大二さんのシンバル・レガートから。410_om「♪ナニもすることがなくて…」…「おまつり」だ!

420山崎さんのベースがクッキリと聞こえて来て気持ちいい~!430あたりまえだけど、要さんの歌があまりにも素晴らしい。
「やっぱり『おまつり』を聴いたら一緒に歌ってしまった」…となる。440スピンオフ四人囃子の沿革について語る要さん。
「4年前に大二さんと飲んだ」⇒「一緒に演ろう」てぇヤツ。
そして、3年前に名古屋でその計画が実現して、この東京公演となった。450vココでまずはメンバー紹介。455vそして、皆さんからひとこと。
 
「大二さんたちに遊んでもらっていました」
三国さんは北海道のご出身で、札幌でミツルさんと演奏していていらした。
ミツルさんはその時代から街を歩くと女性からヒューヒュー!だったそうです。
三国さんは四人囃子の曲を演奏するのが今回は初めてで、身体の大きい坂下さんは手のサイズも大きく、代役を務めるのはとても大変だとか。
「坂下さんはホヤが好きで北海道にくるとよく食べてましたよ」
480「高校の時に初めて四人囃子を聴きました。
KISSが全盛の時代、四人囃子はムズカシかった」456「で、その高校の時、小岩の『音曲堂』という楽器屋さんでバンド・コンテストがあったんですよ。
1回戦で敗退。
その時の審査員が大二さんだったんですよ!」
西山さんは私と年がひとつ違いなんだけど、当時はアチコチでバンド・コンテストが開かれて私も高校の時には時々チャレンジしたもんです。
もちろん同じ高校生でも腕前は西山さんとは雲泥の差ですよ。
西山さんはその後、東京12チャンネルの『ロックおもしロック』という番組のバンド合戦で「津軽じょんがら節」を弾いて近田春夫さんから大絶賛され、翌日学校での大きな話題になった。
となると、大二さんのジャッジはどうだったのか?という疑問が残らなくはないが、昔はそういうチャンとした「ロック」を演奏しているミュージシャンがコンテストの審査員を務めていらした。
私も妹尾隆一郎さんとか、山岸潤史さんとか、鳴瀬善博さんの前で演奏したことがあった…さぞかしお耳汚しだったに違いない。460しかし、驚いたのは西山さんのおクチから「音曲堂」の名前が出たことよ!
今でもありますよ。
最上階にチョットしたホールがあってね、そこで各種のイベントを開催していた。
バンド・コンテストではなかったけど、何を隠そう、高校2年の時に私も舞台に上がったことがあった。
UFOのコピーを演った。今で言うとカバーとかトリビュートって言うのかな?
マイケル・シェンカー役よ。
いい思い出です。
小岩には「珈琲園」というすごくいいジャズ喫茶もあったんだよ…それはいいか。470v「ボクの世代ではリアル・タイムで聴くことはできなくて、四人囃子は『伝説のバンド』でした。
高校でベースを始めて、少しムズカシイことをやりたくなった時に先輩が四人囃子をススメてくれたんです。
あるセッションで稲葉さんと一緒になって『タマにやる?』と誘って頂いたのがはじまりです」
山崎さんは譜面を起こしたりする山崎さんはこのチームの影のまとめ役なのだ。
490「次の曲は『プリンテッド・ジョリー』から…」
S41a0165「『ジョリー』じゃなくて『ジェリー』ね」と大二さんからjollyなツッコミが入ったところで…「昼下がりの熱い日」。
名曲だよね~。
まるでご自分の曲のようにメロディを歌い上げる要さん。500_hsa三国さんのソロ。12s41a0121 西山さんのソロ。
タッピングを交えてのトリッキーでスリリングなプレイ!
音に全く無駄がない完成度の高いソロ構成は西山ならではのモノでしょう。
510v曲の〆のソロは要さんだ。
前回に比べて今回は要さんのギターへの重点が増したようだった。520そのまま「カーニバルがやって来るぞ(パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ)」。
私が一番最初に好きになった四人囃子の曲はコレかな?
中3かな?高1だったかな?もう40年以上も前、『ゴールデン・ピクニックス』を確かお茶の水のディスクユニオン(駅の横の画材屋の上にあったお店)で買って、聴いて、「Flying」が終わってブッ飛んだ。
こういう曲、私の中では「10cc的」っていうのかな?…もう大好きなの。
最初に聴いた時、「♪壊れかかったマットの車」という歌詞かと思ったのを今でも覚えている。530_carniこの曲もメロディだけではなく明るく楽しい歌詞が要さんの歌声にピッタリだ。540お楽しみの中間部。
「パリ野郎(Paris Canaille)」のメロディを華麗に奏でる三国さん。550vツイン・ギターのパート。
本当のことを言うと、ココの入り口はリットして欲しくないの。
レコードをさんざん聴いたからでしょうね。
ハモりバッチリ!
いつ聴いても楽しいナったら楽しいナ!560かき回しの締めくくりは大二さん。
ここぞとばかりにイアン・ペイス炸裂!
みんなさりげなく合わせるところがオモシロかった。
もう広規さんなんかはオモシロがって無視しちゃうからね。
C'est si bon!、お後がよろしいようで…。S41a0053 MCでは「パリ野郎」のことについて触れた。570「パリ野郎(Paris Canaille)」はシャンソンを代表する1曲。
作ったのはこのレオ・フェレ(Leo Ferre)という人。
私はフランス語はまったくの門外漢なので、調べてみるとこの「canaille(カナイユ)」というのは「下層民」とか「クズ野郎」とかいうヒドイ意味のようですな。
そんなゲスなヤツがなんでジャマイカへ飛んだんだろう?
音からすると舞台はパリのようだけど、ジャマイカでコトが起こっている設定なんだよね?
今度大二さんに訊いてみよう。
『ゴールデンピクニックス』のライナー・ノーツにはこの「Paris Canaille」のパートを「レゲエで演っている」と書いてあるんだけど、私のバカ耳にはレゲエのリズムには聞こえないな~。575v_smallチョット脱線してMarshall野郎パリへ飛ばせて頂きます。
この「Paris Canaille」、かのミシェル・ルグランがパリにまつわる曲をテーマにした1959年のアルバム『Paris Jazz Piano』というアルバムで、取り上げている。
2分チョットのごく短い演奏なんだけど、「Apris in Paris」、「I Love Paris」、「The Last Time I saw Paris」といったパリ丸出しのジャズ・スタンダードに交えてのシャンソン・ナンバーが実によろしい。Pjp2_2今、Gitanes Jazz Productionsという廉価盤レーベルに権利が移ってジャケットがこんなんなっちゃった。
ツマらんけど、このシリーズは安くてうれしい。Pjp2_1 しかし、「パリ」といえばコレだろう。
越前福井はヨーロッパ軒の「パリ丼」。
もう35年前ぐらいに一度食べて以来なんだけど、確か上に乗っかっているのはメンチだったように記憶している。
パリも行ってはみたいけど、やっぱり私は「ロン丼」かな?
Pd2 こういうご当地アルバムみたいな作品はいいね。
このニューヨークにまつわる曲を集めたメル・トーメの『Sunday in New York』なんかもそう。
私の愛聴盤。
日本でも東京をテーマにした曲を集めたアルバムなんてできたら楽しいのにな。
「黒門、根岸に稲荷町、なめくじ、日暮里、矢来町」…「Houses of Rakugo」なんて曲が入ってるの。12mynyc 曲単位だったらあるじゃんね。
一番カッコいいのは何といっても「東京ワッショイ」でしょう。
うまくまとまりました。
脱線終わり。Tw 1974年に開催された郡山ワンステップフェスティバルのお話。
スモーキー・メディスンをお目当てに参加した要さん。
スッカリ四人囃子にヤラれてしまい、コピーしてはオリジナル曲と偽って熊谷近辺を荒らし回っていたという…この話は名古屋でもされていたので、本当の話なのだろう。
ある時、あるツテを通じてその郡山の時のサウンドボード音源を収めたカセットテープが要さんの所に舞い込んできた。
現在正式に世の中に出回っているワンステップの四人囃子の音源はその要さんが所有しているカセットテープがソースになっているのだそうだ。
今、amazonのこのCDに関するコメントを見ていてこんなのを見つけた。
いま聞いたばかりの話なんだけど、この音源の元のカセットは根本要さんが持っていたものなんだそうです
ギャハハ!会場にいらした方かな?配信でお知りになったのかな?
 
郡山と来れば、それじゃ私も…かつてこんなイベントをお手伝いさせて頂いたことがあった。
このイベント会場に『郡山ワンステップフェスティバル』のポスターが燦然と飾ってあったのを思い出したのだ。S41a0151もう1曲『プリンテッド・ジェリー』から「ハレソラ」。580_hs前回、キーボーズと…
600西山さんのアンサンブルで彩られたイントロを聞いた時は感動したな~。
あの感動がよみがえったわ。
しかし、オリジナルはマンドリンでしょ?
素晴らしいインストゥルメンタリゼーション(←Ruth Underwoodが使っていて覚えた単語)だと思う。590メンバー全員の見せ場を集めた前半のハイライト。
要さんの伸びやかな歌声。610ピックでガツンと低音をお見舞いした山崎さん。

210v そして、ギター・バトル!615双方一歩も退かない硬派なギター・ソロ。

630おおっと!

640v西山さんが竿回しをキメこんだ!650v楽しさイッパイ盛り込んでショウは中盤にさしかかった。
 
四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site
S41a0331<後編>につづく
 

200(一部敬称略 2021年3月3日 EX Theater Roppongiにて撮影)

2021年3月18日 (木)

第2回福島酒援ライブ~デーモン閣下、アトミック・プードル、田川ヒロアキ他


「呑んで福島を応援しよう!」というイベント。
過去Marshall Blogでは『がんばっぺ福島』というライブ・コンサート・スタイルでの福島応援イベントのレポートを何度か掲載してきたが、コロナ禍の昨今、ショウの形式を採ることができないため、『福島酒援ライブ』と銘打って配信のイベントを開催している。
今日レポートするのはそのイベントの第2回目。
チケットを購入すると、事前に福島の酒が送られてきて、それを飲みながら配信ライブを見て楽しむという趣向だ。
しかし、日本酒はいいね。
若い頃は苦手だったけど、歳を取ってようやくその味わいがわかるようになってきた。
しかも、ここのところ人生で何度目かの「マイ落語ブーム」の真っ只中にありましてね。
熊吉や八五郎が湯呑茶碗でヒヤをキュ~っとやる場面をニヤニヤしながら楽しんでいる。
私は父の影響で18歳ぐらいから落語を聞き始めたんだけど、これほど「酒」のシーンが目につくことはかつてなかった。
本も映画も音楽も、鑑賞する年齢によって受け止め方がゼンゼン違うからね。
オモシロイものです。
この日、イベントに参加された方もライブを見ながらおいしい福島の酒をキュ~とやって楽しまれたことと思う。

12fsl ライブの会場となったのは『ピアシス』。
田川ヒロアキさんの結婚式の2次会のレポートにも登場した芝浦のレストランだ。

20スゴイ機材なのよ!

30まるでテレビ番組の収録風景だ…ま、テレビ番組みたいなモノなんだけどね。

40最初のセッティング、整いました。
「福島とかけて何ととく」
「台所につづく廊下とかけます」
「その心は?」
「ママ通る」
あのね、ワタクシ、郡山の美術館に集まった200人の前でコレをやったことがあるの。
馬鹿ウケ受けだったよ。
往きの新幹線の中で七転八倒しながら考えた甲斐があった。
ナンでそんなことをしたのかというと…興味がある方はコチラをご覧くださいまし。
    ↓   ↓   ↓
【SHEENA & THE ROKKETS 35周年記念特別企画】鮎川さんとMarshallとわたし

それと、「福島」といえば、こんなこともあった。
    ↓   ↓   ↓
★【Marshall Blog 11年目突入記念企画】RE-BIRTH WITH MUSIC! ~ いわき街なかコンサート2011
★いわき街なかコンサートin 平 2012 <前編>

もうMarshall Blogって以前のモノも含めると3,000本近く書いていて、その間色んなところに取材にお邪魔しているんだけど、まだまったくご登場頂いていない県がたくさんある中で福島はかなり深い縁を頂戴しているのです。50ソロソロ始まるよ~!
プログラムはここピアシスでのライブだけではなく、福島各地との多元中継で進行する。
この部隊がそれをコントールする。
75v開演前…イヤ、開宴前か?
各所から届けられたビデオ・メッセージが放映される。76そして、デーモン閣下の影のオープニングMCがあって司会者が登場。80ピアシスを経営するレストラン企業「株式会社無洲」の浅野正義代表取締役社長。110vフリー・アナウンサーの長沢裕。

120v福島から内堀県知事もご挨拶。
村岡山口県知事、小池東京都知事…これまでMarshall Blogには何人かの知事にご登場頂いている。
今回は中継でのご登場となってしまったが、内堀さんは日本で一番Marshall Blogに多くご登場頂いている知事さんなのだ。
ホンモノの「ガバナー」ですからね。130乾杯の儀。
福島から福島酒造組合の有賀理事長のご発声。140カンパーイ!

150福島の各会場との中継もバッチリ。
77そしてピアシスのステージで最初のパフォーマンスがスタートした。
福島和楽器バンドの登場。
まずは…160リーダーの遠藤元気の太鼓と…170v佐藤通芳の三味線のデュエット。
いきなりの熱演!180v次の曲ではメンバーが増えて…200琴の大川義秋。
 
お琴はどうやって数えるか皆さんご存知ですか?
「~面」と数えます。

210v尺八に小湊昭尚。

尺八も管理が大変な楽器なんですってネェ。220v久しぶりにMarshall Blogに尺八が出て来たのでチョット脱線させてね。
小澤征爾が武満徹の作品をレナード・バーンスタインに聴かせたところ大変気に入り、ニューヨークフィルの125周年記念のために「日本の楽器とオーケストラとの協奏曲を書いて欲しい」と武満さんに依頼してできたのが有名な「ノヴェンバー・ステップス」。
そして、1967年11月9日にニューヨーク・リンカーン・センターにおいて初演された。
この時に尺八を吹いたのが横山勝也という大家。
横山さんは尺八を何本も持参したのだが、片っ端から割れてしまって困り果ててしまったという。
ニューヨークの気候が尺八という楽器にマッチしなかったんだって。
この曲、尺八と琵琶が出て来るところが滅法カッコいいんだよね。
一方、その琵琶を担当したのは鶴田錦史という薩摩琵琶の天才演奏家。
武満さんは作曲する時に鶴田さん以外の琵琶弾きを考えていなかったという。
この方が鶴田さん…女性です。
イヤ、女性を捨てて男として半生を過ごされた。
マァ、私もコレを知ってビックリしましたよ。Swd で、すぐに買って読んだのが下の『さわり』という沢田さんの評伝。
とてもオモシロかった。
「さわり」というのはギターで言うと「ビビり」みたいなもの。
いわゆる「バズ・ノイズ」。
三味線でも琵琶でも「ビエン、ビエン」と弦がネックやボディに当たってノイズを出しているでしょ?
コレ、ギターやマンドリンのような西洋の楽器だったら絶対に許されない音なんだけど、日本人は感性がズバ抜けて豊かなので、それを「さわり」と呼び、このノイズを味わうことができる。
ちなみに「耳なし芳一」に出て来るような「琵琶がたり」という音楽は、戦前はものスゴイ人気だったらしい。
それが時代や世代が変わり、普及活動をしなかったがために人気が衰え、弾き手もいなくなり、戦後になるとほぼ絶滅してしまった。
今の日本の音楽の状況がこのまま続くと、多分ブルースなんて音楽は早晩無くなってしまうと私は見ている。
脱線終わり。
Swr
マイクを握っているのはさっき三味線の素晴らしい演奏を披露してくれた佐藤さん。
「君といつまでも」…じゃなくて、米米クラブの「君がいるだけで」を熱唱。230ピアシスの皆さんはペンライトを振り振り会場を盛り上げる。
本当にココの人たちはみんな暖かい。240続いて福島和楽器バンドのステージに加わったのは…

250小湊美和。

S41a0057まず美和さんは「民謡メドレー」を熱唱。
私でも知っているような有名な民謡をいくつか。
いいね、民謡は。
この声ですよ、声。
ロックとジャズはもちろん、クラシックの現代音楽から民族音楽、あるいは浪曲まで…色んな音楽をカレコレ45年以上にわたって聴いてきたけど、歌のある音楽ってのはとにかく「声」だね、声。
このことが本当にわかるようになって「スゴイ!」と思うようになった音楽のひとつのは「民謡」ですね。
「土着の音楽」というものは世界中のどれをとってもスゴイけれど、日本の民謡は世界的に見ても特にすさまじいオリジナリティを誇っている「声の音楽」だと思う。
美和さんは「太陽とシスコムーン」というアイドル・グループの元メンバーなのだそうだ。
一方、ご実家が民謡の「小湊流」という流派の家元だそうで、3歳の時から舞台に立たれていらっしゃる。
道理でスゲエと思った。
尺八の昭尚さんとは姉弟。
S41a0045民謡から一変して大流行りした「紅蓮華」。
なんとバラエティに富んだステージだったことよ。
280v法被を着た司会のお2人。
ピアシスのステージから離れ、「会津ほまれ」や「大天狗」等、福島の蔵元との交信。290そして…実演でないのが残念といえば残念なんだけど、やっぱりコレが出ないと!
いわきのハワイアンズ。300一方、ピアシスのステージは転換で大忙し!330ステージに上がったのはMarshall JVM210Hと1936。
真ん中の段のJVM410Hはスペア。340vベースアンプもMarshall。
ヘッドは400Wの3540。スピーカー・キャビネットは1x15"の1515。
どちらも80年代後半のモデル。350v準備もほぼ完了…でもなさそうか?
実は今回のイベントには『福島の酒まつり・味噌醤油まつり』という副題が付けられていて、こうしたピアシスの幕間に福島産の味噌や醤油のPRが挟み込まれた。
そういえば、就職して最初に赴任した富山の下宿では、そこの家のお婆さんが毎年オリジナルの味噌を作っていた。
生まれも育ちも東京の私は「味噌を作る」なんてことを考えたことすらなくて、人生で初めて「味噌を作るニオイ」をというものを体験した。
結構ビックリしたね。
それから何年も経って、ロンドンのハマースミスを散歩していたら、やはり人生で嗅いだことのないニオイに出くわして、この富山の味噌のことを思い出してしまった。
そのニオイの元がどうしても気になってホテルの女性にそのことを尋ねた。
ホテルのそばには有名な「London Pride(ロンドン・プライド)」というビールを製造するFuller's(フラーズ)の工場(ブリュワリー)があって、そのニオイはそこでホップを煮ているニオイだった。
そして、そのニオイはハマースミスに住む人々の自慢だって言うんだよね。
そのFuller'sは今や日本の会社となった。一昨年アサヒビールが買収したのだ。
ココがこの話の「ミソ」ね。

360「準備OK」となったところで浅野社長が次のパフォーマーを紹介する。370「ロックバンド!」

380出演は加納秀人…

390v五十嵐公太

400満園庄太郎によるアトミック・プードル。
に加えて…

S41a0299 田川ヒロアキ!

420v曲はアトミック・プードルの「One Two Step」。430メンバー全員がボーカルズを担当する元気な曲。
久しぶりに聴かせて頂いたけど、何というか…「イナセ」だね。

S41a0100 裃をつけた大仰なモノではなく、夏の暑い盛りに麻の浴衣を着た若旦那が横丁の湯屋にでも行くような気軽さがあって、ロック本来もの魅力である「シンプリシティ」が十分に発揮されているナンバー。
410vコレはコレで他にない日本のロック。
私なんかはやはり外道の音楽にその原点を見出してしまう。
やっぱり秀人さんはカッコいい。
490そして、そこに田川ヒロアキというアクセントが置かれていたのがオモシロい。
460vヌケヌケのMarshallサウンドで存在感バツグン!
470庄太郎ちゃん得意のアクションも見ることができた!440そしてお待ちかねのドラゴン・ファイア。
500vスゲエ出たな~!

510v会場のスタッフも大喜び!

515「改めましてありがとうございます。
2020年にプロデビューしましたアトミック・プードルです。
10年ぐらいやってきてメジャー・デビューしました!」
530「メジャー・デビューだもんね~」
皆さん、一体何度目のメジャー・デビューなのかしらん?
皆さん30年にナンナンとするキャリアをお持ちの方々ですからね。
秀人さんに至っては「キャリア50年」だよ。
「今演った曲はみんなで作った曲で評判がすごくいいんです。
アトミック・プードルの代表曲みたいになってしまいました」
そうでしょう、そうでしょう。520v「福島の森の奥深く…お前にも福島の酒を呑ませてやる…お前にも福島の味噌を舐めさせてやる…醤油をかけてやる…お前らみんな福島の発酵食品を喰わせてやろうか!」とデーモン閣下登場!540曲は「蝋人形の館」。
盛り上がること、盛り上がること!
550vそして、東日本大震災の復興を願った曲「SOLA」を披露。
ギター・ソロの時にはヒロアキくんに歩み寄り肩に手をかけた。560「福島を応援するこういう場で演るのは感慨深いモノがある」と、閣下は入魂の歌声を聞かせてくれた。570そして、福島和楽器バンドの皆さんが加わってのフィナーレ。
曲は閣下に合わせてキャンディーズの「やさしい悪魔」。580「♪あの人は~悪魔」ね。
すると閣下から…「何度も言うようだが…『悪魔』は『人間』ではない!」とのご指摘。
 
先日、『「ルシアー」と「ルシファー」」を混同された』と、ギターを製作している人がfacebookに投稿しているのを見て爆笑してしまったが、それと近いナ。
「ルシアー(luthier)」は「弦楽器製造家」のこと。
「ルシファー(lucifer)」は「魔王」だ。

590浅野社長がステージに上がる。
いよいよ「第2回福島酒援ライブ」の〆に取り掛かる。
「最後の曲は、春が1日も早く届くようにとキャンディーズの『春一番』を選びました。
全員で歌いたいと思います!」
620「♪雪が溶けて川になって流れて行きます」
いいね、昔の歌謡曲は…恐るべき普遍性の高さ!
私ですら歌えちゃう。600秀人さんも…

630社長もヒロアキくんも…

640庄太郎ちゃんも楽しく歌いました!

650「これからも続けていきたいと思います。
福島の復興はまだまだこれからです!」
…と盛りだくさんのイベントが終了した。
次回も楽しみだ!
320
福島酒援ライブの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

660

200_2 
(一部敬称略 2021年2月27日 ピアシス芝浦店にて撮影)

2021年3月15日 (月)

犬神サアカス團:単独興行2021<生き地獄遍>~私の松戸

 
千葉の松戸。
水戸街道の千住の次の宿場だったので、江戸の昔から賑やかだったそうだ。
遠いゼ~、水戸って。
東京から120km近い。東海道でいえば三島ぐらいか?
去年、初めて行ったけど、遠かった~。
その点、松戸は江戸川を渡ってすぐだからね、お隣さんだ。10チョット歴史っぽい話。
犬っ子の皆さんならお好きでしょう、歴史。
 
幕末の水戸藩の志士、関鉄之介を描いた吉村昭の『桜田門外の変』なんて読むと、昔の人たちは水戸から江戸まで平気で歩いていたことがわかる。
Mh 替わってコチラは日比谷線南千住駅の真ん前にある回向院。
両国にも「回向院」があるけど、コチラの回向院はかつてそこの別院だった。
両国の回向院は元々1657年の「振袖火事」として知られる「明暦の大火」の犠牲者10万8千人を葬ったのが始まり。
一方、コチラは近くの小塚原刑場での刑死者を葬るために建立された。
その刑死者の亡骸は「腑分け」といって、人体解剖に供された。
「解体新書」で有名な杉田玄白や前野良沢は、役人の立ち合いのもと、ココでその腑分けを行った。
この腑分けや小塚原には興味深い話がたくさんありましてね、今はお休み状態だけど、『私のディープ浅草』として、いつか犬神さんの記事の中で触れたいと思っている。
120r4a0114さて、この回向院にその関鉄之介の「遺墳(いふん)」がある。
で、この「遺墳」という言葉…調べてみると、字面はもっともなのだが、この言葉は辞書に出ていない。
私は持っていないんだけど、三省堂の『大辞林』にも出ていないそうだ。
ようするにお墓なんだけど、ダミーっぽい。
というのは鉄之介の立派な墓が水戸にあるから。
実はココにはあの有名な吉田松陰の墓もあるんだけど、松陰の故郷の萩にもあるワケ。
で、山岡荘八の『高杉晋作』を読むと、「吉田松陰の墓を掘り起こすために小塚原へ行った」という場面が出て来る…ように記憶している。
このように刑死者を一旦葬った墓のことを「遺墳」と呼ぶ…のかしらん?
私も金田一じゃないので辞書に出ていない言葉は正確にはわかりません。
ちなみに鉄之介は小塚原ではなく小伝馬町の牢屋で斬首されたようだ。
小伝馬町がまたスゴイんだわ…コレはまた別の機会に。120r4a0509_2回向院の前を走る通り。
12img_8270この通りを「コツ通り」と呼ぶ。
もちろん「コツ」とは「骨」のことだ。
小塚原にたくさんの骨が埋まっていたから。
どうよ、犬神らしくなって来たでしょうが?
吉原は「中」、品川は「南」、洲崎は「辰巳」、そして千住にあった遊郭のことを「コツ」というアダ名で呼んだんだね。12img_8268はい、松戸に戻ります。
そんな東京のおとなりさんの松戸でも、昔は遠かった。
というのは、私は小学校の低学年の頃、すなわち昭和45~46年(1970~1971年)ぐらいまで松戸にあったプールに通っていたことがあったのだ。
コレがすごく遠く感じたんだよね。
何で東京からワザワザ松戸のプールまで足を運んでいたのかというと、当時は「スイミング・スクール」なんてモノが盛んになり出した頃だったんだけど、プールがどこにでもあるという環境ではなかった。
もちろん屋外のプールは公営のモノが普通にあったけど、温水プールはまだ珍しかった。20_2その松戸のプールは「新松戸スターランド」といった。
松戸が地元である犬神の明兄さんとこの話をするたびに、都度「それは…もしかしたらサニーランドではないですか?」と慇懃な態度でお答え頂く。
「イエイエイエ、『サニー』ではなくて『スター』。黄色い三角の建物で、50mプールがあったんですよ」と説明してもどうもピンと来ないようなのだ。
アレだけの立派な設備を擁したプールを地元の方がご存じないとなると、いよいよ自分の記憶違いなのか?と思わざるを得なくなってくる。
あんなによく通ったのにナァ。
今回の取材でお邪魔した際にも明兄さんとこの話になった。
すると、それを聞いていた新しく犬神サアカス團に加入した若いベーシストが、「アレはサニーランドとは別で、スターランドは北小金にあったんですよ」と教えてくれた。
やっぱり、あったんだ!
12busせめて黄色い三角の建物の写真をだけでもインターネットに出てはいないか?と血眼で探してみても見つからない。
すると、外観の写真はないものの、一般の方のブログでこんなタイトルの投稿を見つけた。
『昭和40年代、松戸のスターランドに初の水泳クラブ』
そこにはこのスターランドの成り立ちついて簡単に書いてあるのだが…フーム、コレはオモシロイ。
そのインターネットの解説によると、このスターランドは「小金牧(こがねまき)」の牧士(もくし)の子孫である湯浅さんという方が経営していたらしい。
「牧(まき)」というのは幕府直轄の放牧地のことで、その管理をするのが牧士の仕事。
小金は、水戸街道の松戸の次の宿場でかなり栄えていた。
その中でも湯浅家は広大な敷地と豪壮な屋敷を構える地元の名士で、時代は下り、このスターランドは湯浅さんのかつての屋敷の一角に立てられていたという。
アレ、個人の家の中にあったのかよ!
まるでイギリスの「マナーハウス」だな。
その光景がハッキリとは思い出せないが、子供の目にはかなり山の中のロケーションという感じに映った。
北小金かなんかの駅まで送迎バスが行き来していて、しこたま泳がされた後、「なみだロート」で目を洗って、の帰りのバスの中でお母さんが作ってくれたおにぎりを食べるのが大きな楽しみだった。
売り物は別にして、私はお母さんと家内が握ってくれた以外のオニギリを食べることができません…そんなことはどうでもいいいか。
プールは冬季にアイススケート場となった…というから、通っていたのは夏の間だけだったのかな?
冬も通ったような気がするんだけどな~。
今でいう「トレーニング・ジム」のようなものも併設されていて、新松戸に住んでいた、後に宇宙飛行士となる毛利衛さんも通っていたそうだ。30でも、高校になると「私の松戸」はガラリと様相が変わった。
松戸出身のバンド、ウシャコダだ。
下は当時の週刊ポストの巻末の写真ページのスクラップ。
「今ロック界で注目されているバンド」みたいな特集で、他に「東京おとぼけキャッツ」や「なぞなぞ商会」が紹介されていた。
写真は渋谷の屋根裏だね。
私も屋根裏でウシャコダを何回か観た。
オモシロかったな~。40
「屋根裏のウシャコダ」と言えば、一度、三上寛がゲストで登場したことがあった。
ウシャコダがバック・バンドを務めた「なかなか」というシングル盤のプロモーションだったんだね。
「♪吉美家の牛丼はなかなかにうまい」と歌い出すこの曲。
もちろん「吉美屋」とは「吉野家」のこと。
曲が終わって、三上さんがステージを降りると、ウシャコダのボーカルズの藤井さんが「吉野家はツブれたよ~!」とおっしゃったの覚えている。
そう、このライブは昭和55年(1980年)…その年、吉野家は120億円の負債を抱えて倒産したのだった。
この曲もいいんだけど、その前に三上さんがギターの弾き語りで演奏したB面の「大感情」という曲に感動しちゃいましてね~。
次の日、シングル盤を買いに行ったんだけど、アレ、いつの間にか無くなっちゃったナ。
下はインターネットから拝借したもの。

Kan

「ウシャコダ」というバンド名は、海外の曲名だか歌詞からの引用ということは知っていたが、今回明兄さんからそれがソカの曲「Wish I Could(発音は'ウィッシャイクッド')」であることを教わった。
「ソカ」というのは「ソウル・カリプソ」のことね。
今回知ったんだけど、この「Whish I Could」という曲は他にもゴロゴロあるのね?
でも、重篤なイギリス病に罹患している私にとっての「Wish I could」はもっぱらコレ。
1967年のThe Kinksのアルバム『Something Else by The Kinks』の1曲目。
50cd「David Watts」という曲。
 
ボクはトロいお人よし
水とシャンペンの区別もできゃしない
女王様に会ったこともない
彼みたいだったらいいのにナァ
デヴィッド・ワッツみたいだったらヨカッタのにナァ
 
と歌われる。この最後の行が私の「ウッシャイクッド」。
コレを英語でやると「♪ I wish I could be like David Watts」となる。
いわゆる「仮定法過去」。
「現在の事実とは異なる状況を表す表現」ってヤツ。
「デヴィッド・ワッツみたいだったらよかった」のに、「でも実際は違う」…と、そこに書いていなくても書き手の残念な気持ちがコレで表現されるってんだけど、この「仮定法」ってのは日本語にない語法なので、なかなかピンと来ないんだよね。
「I wish I could be with you!(一緒にいられればヨカッタのにナァ!)」とか決まり文句で覚えちゃう。
そういえばPink Floydの『炎』もコレと同じだわ。
アレは原題が『Wish You Were Here』だから「アナタがここにいたらヨカッタのに(でもいない、まぁ残念ね)」という風になる。Pf この「David Watts」の中に「ウシャクッビーライク」とか「ウシャウシャ」とか盛大に「ウシャコダ」が出て来る。
もう~The Kinksが好きで、好きで!60cdどれぐらい好きかというと、中心メンバーのレイとデイヴのデイヴィス兄弟のロンドンの生家まで行っちゃうぐらい好き。
明兄さんも好きとおっしゃっていた。120r4a0064 もちろん松戸のウシャコダも大好きでね~。
向かって右はデビュー・アルバムの『土一揆』。
サインが入っているでしょう?
コレ、昭和55年(1980年)9月、私が高校3年生の時に日比谷の野音の客席で見かけたウシャコダのベースの恵福さんとドラムスの井野さんから頂戴した直筆サイン。
ナゼか偶然このレコードを持っていたんだよね。
本当の偶然だった。
では、ナニを観にいっていたのか…。
70
時は第一次漫才ブームの真っ只中。
タイトルは忘れてしまったが、とにかく「漫才とロックの融合」みたいなイベントだった。
当時は歌謡界とロックは全くの別物で、今のように「ロック」と呼ばれる音楽はまだまだ一般的な存在ではなかった。
そんな中、漫才サイドから出演したツービートのたけしさんはロッド・スチュアートの「Hot Legs」なんかを歌っていた。
バックバンドを務めていたのは東京おとぼけキャッツだった。
終演後、会場に来ていた友達の玉川くんが「あ~あ、モノマネ見たかったな~」と言った。
この日はバック・バンドに徹していたので、おとぼけキャッツのネタは一切演らなかったのだ。
「今日はイギリスからゲストがお見えになってます!ジェフ・ベック先生です!」「皆さん、こんばんは~、イギリスから来たジェフ・ベックで~す」と「Led Boots」の一節を弾いたりする芸が当時なんであんなにオモシロかったのか?
今にして思うと、プロ・ミュージシャンが一流の技術で上手にコピーをして真剣に演奏している様子がスゴくもあり、オモシロくもあり…ということになるのではなかろうか?
あの時代、プロは絶対にコピー曲を演奏したりすることがなかった。
まだ、「カバー」とか「トリビュート」というような耳障りの良い言葉はなかったし、コピー・バンドがライブハウスに出えられるチャンスなんてまずなかったのだ。
「プロ」と呼ばれる人たちはみんな自分たちだけの音楽を作ることに専念していたからね。
もちろんコピー・バンドにお金を払うお客さんもいなかった。友達のバンドの発表会みたいな場合は別ですよ。
そんな背景があったので、あのおとぼけキャッツのネタがオモシロかったのではないか…なんて考えてしまった。
実際、おとぼけキャッツの演奏はスゴくて、当時からThe Brecker Brothersの「Some Skunk Funk」とか演っていたからね。
私もコレを観に東京タワーまで行ったクチよ。
「屋根裏五日間連続出演」なんてのも行った。
下はリリースされてすぐに買ったファースト・アルバム。
なるほど、コレも昭和55年だったのね?
透さん、若い!
120r4a0763 この時、出演したバンドのお手伝いをさせてもらっていた関係で楽屋に入れてもらうことができた。
その頃の野音の楽屋はまだ木造だったんだよ。
何しろその頃は空前の漫才ブーム。
「もしかしたらテレビで人気の漫才師たちにサインをもらえるかも?」と、ワザワザ色紙を用意して行った。
そしてサインをもらった!
 
コレは「ザ・ぼんち」…そうなんです。
と言っても若い人は知らないだろうナァ。
おさむちゃんはすごく感じが良くて、ニコニコ顔でサインしてくれた。
この色紙に日付が入っていたので、上のレコードのサインもいつもらったのかがわかる…というワケ。
72vコレはゆうとぴあ。
あのゴムパッチンのね。
73vそしてコレはツービート。
他に『わっ毒ガスだ!』というツービートの著書にもサインをしてもらったのだが、いつの間にかどっかへ行っちゃった。
コレらの色紙だけ、何十年も経ってから出て来たの。
下のツービートのサイン、ほぼ全部たけしさんがしてくれた。
たけしさんもまだ人気が出始めた頃で、とても愛想がよく「はいはい、サインね、もちろんいいですよ~」ってなもんだった。
きよしさんは傍らで弁当を食べていて、たけしさんに「おい、サインしてやれよ」と言われ、箸を咥えながら「きよし」と名前だけ入れてくれた。
この2年後ぐらいに慶応大学の医学部の大学祭で再びツービートとご一緒させて頂く機会があった。
その頃、たけしさんはもう押しも押されぬ大スターで、楽屋は別、舞台裏ではお顔を拝見することすらできなかった。
「オールナイトニッポン」オモシロかったもんね~。
一方、きよしさんは野音の時とは違ってものすごく愛想がよくて、「イヤ、も~大変でさ~」と、舞台袖にいた私に色々と話かけて来てくれた。
いい思い出だ。
71vこんなシングル盤も買った。
調べてみるとこれも昭和55年(1980年)のリリースだったようだ。
もちろんタイトルは松坂慶子が昭和54年にヒットさせた『愛の水中花』のパロディ。
この頃、天中殺が大ブームだったからね。
一時「天中殺よりコワイ水中殺」なんてやっていたような気もするんだけど、今、インターネットで「水中殺」と検索してもナニも出て来ないわ。
リズムはレゲエ。
レゲエも流行り出しの頃だったのかな?
私はB面の「田舎デスコ」という曲が大好きだった。
ライブで演っているのも聞いたことがあるんだけど、メチャクチャおもしろかったナァ。80コレを買ったのは新小岩の駅前の商店街の中にあった「トーホー堂」。
演歌歌手は「トーホー堂の前でビール・ケースの上に立ってプロモーションをしないと売れない」と言われた演歌界では相当名の知れた「町のレコード店」だった。
時々お店を手伝っていたそこのお嬢さんが私と同じ歳ぐらいで、背が高く、なかなかの美人ちゃんだった。
上の『土一揆』もそうだが、チャクラのファースト・アルバムもこの店で買ったな。
この頃、秋葉原の石丸電気以外でレコードを買うことはまずなかったので、すごくよく覚えているのだ。90この頃から20年以上経って、ウシャコダのヴォーカルズの藤井康一さんとウクレレの仕事で少しご一緒させて頂く機会があった。
ジミー・ランスフォードの話をしたのが印象的だった。
さらにそれから20年近く経って…一昨年かな?
浅草の東洋館で藤井さんの舞台を観た。
高木ブーさん座長を務める「ウクレレ漫談協会」みたいな団体のお披露目の公演だった。
下の写真の真ん中で赤いズボンをはいている長身の方が藤井さん。
ポカスカジャン、ぴろき、タブレット純さんらに混ざって藤井さんは牧伸二さんのネタを披露した。
とてもオモシロかった。
そういえば藤井さんも一時期サキソフォンでおとぼけキャッツに参加されていたな。
で、この時「Marshallのシゲさんですよね?」と見知らぬ女性から声をかけられて本当に驚いた。
ライブハウスならそれも珍しくないんだけど、ココは浅草六区の演芸場ですからね~。
外では滅多なことはできないな…と思ったよ。

ちなみに、上で紹介した東京おとぼけキャッツのジェフ・ベック先生こと来住野潔(当時はキー坊キンタ)さんは奥さんとコンビを組み「世田谷系面白音楽」を標榜した「めおと楽団ジキジキ」で東洋館に時々ご出演されていて、ドンキの前でお見かけしたことがある。
いつかそうる透さんにこのことを話したら「そう、彼はね、ホンモノになったんだよ」とおっしゃっていた。
カッコいい。
100以上が「私の松戸」。
「どこが松戸じゃい?」ってな感じだけど、ココから先の現場は正真正銘、松戸です。
今日は『単独興行2021<生き地獄遍>』と題した犬神サアカス團の無観客/配信のライブ。
タイトルにある「遍」という字は私のタイプミスではない。
もちろんこういう時、普通には「編」という字を用いるが、ココでは故意に「遍」という字を当てた。
理由を聞いたワケではないが、「遍」というのは「行き渡る」という意味があるので、それを狙ったのだろう。
「普遍的」の「遍」だ。
つまり、今のコロナの時代「アナタ生き地獄、ワタシも生き地獄、同じ生き地獄ならいっそ狂ってロックンロール!」ということ…なんじゃないのって勝手に思わせて頂きました。

210v会場は松戸駅から徒歩8分のところにある『STAGE V(ステージ・ヴイ)』。110コロナ渦中で多くライブハウスが苦戦を強いられているにもかかわらず、昨年の9月にオープンされたという。
快挙である。
まさにこの「V」がコロナに勝つための「Victory」の「V」に見えてくるではないか!

120v一方、ドラム教室の生徒さんも募集中だ!130v店内に飾られた犬神サアカス團のシングル盤のコレクション。

140vおお~、さすが。
出典も飾ってある。

150vさて、ステージの上は…
明兄さんのNATAL。160久しぶりだナァ~。

170ギター・アンプはJCM2000 TSL60と1960Vのフルスタック。180vコチラはこの日は使われなかったがJVM401Hと1960のフルスタック。
今どきスゴイな~、ありがたいな~。190v…と思ってお店のチラシの裏に出ている機材リストを見てビックリ仰天!
JVMやJCM2000だけでなく、AVTやらJMD(CMD50というのはJMD50のことだと思う)まであるでないの~!
ヘタな楽器屋さんよりよっぽどスゴイな。
ありがとうございます!200さて、2019年11月9日の『Marshall GALA2』以来の犬神サアカス團!220犬神凶子

230v犬神明

240v犬神リンダ

250v犬神エイジ

260v犬神敦

270vメンバーが入れ替わって初めて耳にする犬神サアカス團の生音。
1曲は現メンバーになってからリリースした音源「目障りな異分子」。2803/5が世代の異なるメンバーとなって、果たしてどうなるかと正直チョット心配していたが…犬神サアカス團だわ!

290オルガンがいい感じ!
実は日本語で演る洋式のロックって鍵盤楽器のサウンドがシックリくることが多いんだよね。

S41a0044ギター・ソロの雰囲気が変わるとバンド全体の雰囲気も変わるもんですナァ。300「こんばんは、犬神サアカス團です。
みんなコメントありがとうございます。
コメントどんどん書いてくださ~い!ネガティブなことを書かれるとヘコんでしまうので書かないでくださ~い!」
わ~か~る~!ネガティブはイヤだよね~。

310v2曲目は「赤猫」。
コレ、「あかねこ」じゃなくて「あかぬこ」って読むの?320「赤猫」といえば、昨日の朝は大変だったよ~。
今、人生で何度目かの落語ブームの真っ最中で、一昨日桂文楽の「富久」を聞いてから床についた。
いいね、文楽の「富久」てぇヤツは。もう何回聞いたかわからん。
「桂文楽」ったってペヤングじゃないよ。
先代の八代目文楽、「黒門町の師匠」だ。
Km 朝、6時チョット前、けたたましい消防車のサイレンの音に飛び起きた!
ち、近い!
現場はウチのすぐ裏だった!
「富久」の方の火元は、隣の「糊屋のバアさん」の貧乏暮らしで点した爪の火だったが、こっちは近くの「肉屋のバアさん」だった。
サツマイモをチンしていたら煙が上がってビックリして119番したとか…。
火さえ出ていなかったらしい。
にもかかわらずこの消防車と消防員の数!
12f2人騒がせなことだが、大事に至らなくて本当にヨカッタ。
ところで、この落語によく出てくる「糊屋のバアさん」ね。
私は長い間「海苔屋のバアさん」かと思っていた。
「糊」といっても紙を貼り付ける「糊」ではなくて、洗濯の方の「糊」ね。英語で言えば「starch(スターチ)」…つまりデンプンのこと。
考えてみれば、昔、紙に使う糊はゴハンを使ってみんな自分で作っていただろうからね。
「赤猫」だったらどうしようかと思ったよ。
ちなみに、「赤猫」のことを英語で言うと…「Red cat」ではない。
「arson(アーソン)」という。
Marshall Blogでは第二次世界大戦後のイギリスで起こった最悪のアーソンのことに触れたことがあるので興味がある方はコチラをどうぞ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】vol.56~変わりゆくロンドン <その6>デンマーク・ストリート(後編)
F1そして、『地獄の子守唄』から犬神クラシック「廃墟の街」。
何とも重苦しいワルツ。
この曲のサビはムズカシイぞ~。

330_hm随所に出て来るギター・ソロ。
リンダくん、気合を入れて弾いてくれました。

340ココのMCではメンバーからそれぞれひと言ずつご挨拶。S41a0265曲は続いて『死ぬまでROCK!』から「ビザール」。

360_bz殺人鬼ビザールの物語。
久しぶりに聴いたけど、この曲ってカッコいいな。
ちょっとフリート・ストリートの『Sweeney Todd』をイメージしてしまった。
370v「bizarre(ビザール)」とは「風変わりな」とか「奇怪な」というチャンとした英単語。
実際に向こうの人が使っている言葉。
または1960年代の後半にフランク・ザッパが運営していたレーベルの名前。
ということぐらいしか私は知らない。
曲は全然ビザールではない、これまた重苦しいワルツ。

12bizarre_3 続けて「マッチポンプ」。
コレはわからん。
ギターが大活躍!380「尿道とっくに溜まりました~。お団子食べま~す」
コレはナンですか?
チョット見ない間にスッカリ置いて行かれてしまったようだ。390v次々と送られてくるコメントをチェックするメンバーたち。
もちろんネガティブなモノはない。
「明兄さん、『曲がいい』とすごくホメられてますよ!」0r4a0054 「そうだね、ウチは曲がいいね!」
いいです。
540_mcホメられたところで次…コレはおなじみ「恐山」。400_oz何となくですが、ココまで比較的渋めの選曲ですな。
談志の落語みたいに、始めおとなしくして聞き手を引き付けておいて、後でドーンのパターンかな?410vメンバーが変わって1年。
25年以上にわたって書き溜めた膨大なレパートリーがあるでね。
この1年の間にナニから手を付けたのか…という楽しみもあるよ。
420v_mc「尿道とっくに溜まりました~。お団子食べま~す」
あんまり何回もやるのでさすがに気になって明兄さんに教えてもらったよ。
「♪ 尿道の奥にたまったドス黒い憎悪のカタマリ 膨れ上がった膀胱を破裂させて身体の中へ逆流させる今」という「逆流」という曲の歌詞の一部だったのね?
こんなことしたらエリック・ドルフィーみたいに「尿毒症」で死んでしまうよ。
この曲を演奏しているのをコレまで見たことがないし、収録しているアルバムも持っていないので知らなんだ。
で、以前からやっているツイキャスで投げ銭があるとこのセリフをキメてくれる…という背景があったのか。350v_mc「運命のカルマ」が続く。430_ukなんかホッとするナァ。

440「桜散る中」でレッツ・ゴー!
ノッて来たぞ~!
480_myスモーク散る中、凶子姉さん熱唱!
460もうイッチョ「道行き」をブッ放す!

470はいはい、またコメントのチェックね。
どれどれ…
「バックドロップが欲しい」
「このライブを映像化商品化して欲しい」
配信はこうして観ている人と交信できるのがオモシロイといえばオモシロイね。
普通のライブじゃこうはいかないもんね。12s41a0108 「薔薇迷宮」…コレも初めて聴いた。
520v_kc次は思い出の曲…っていっても最近のことだけど。
『Marshall GALA2』でも演ってくれた「暗黒礼賛ロンクンロール」。

0r4a0015 時代は下って『玉椿姫』から「虚像の誓い」。
490v_mcココではオリジナル音源通りに敦くんがベース・ソロを披露。
530v「次はコレでハジけたいと思います!」とタンバリンを手にしたのは「ビバ!アメリカ」。550_va明兄さん、鬼気迫るドラミング!
それに忠実に答えるNATALドラムス!
555vさらに「命短し恋せよ人類」と犬神スタンダードが続いてゴキゲン!560_hb次で本編最後。
その前にメンバーからひと言。
 
「皆さん、コロナの中ストレスが溜まっていると思いますが、このライブを見てスッキリして欲しいと思います!」
12s41a0263「配信ライブもいいんですけど、生のライブも見て欲しいと思います!」

S41a0266「楽しかったです!
どんな形でも我々は楽しい時間をお届けしたいと思います!」

S41a0269 そして、明兄さん。
「そうだね。
ライブは3か月ぶりかな?明けましておめでとうございます!
このメンツで改めてやって行こうと思いますのでよろしくお願いします!」S41a0271 最後を締めくくったのはシットリと「箱舟」。S41a0093 もちろんアンコールもあったよ~!

570_imko「光と影のトッカータ」で5人が燃え尽きた!580v

590

600v

620v私の持論で「ロックバンドは歌とドラムス」というのがあって、ギターやベースの重要性はその次だと思っていたけど、ずいぶん変わるもんだナァ。
でも、犬神は犬神。
一番重要なのは「曲」です。
レナード・バーンスタインじゃないけど、何があっても曲が良ければ「音楽」は生き残ります。
これからも独自路線で徹底的に暴れて欲しい新生犬神サアカス團なのでした!

6303月21日は下北沢のCLUB Queでライブで~す!
 
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

640犬っこの皆さんはもうご覧頂いていると思いますが、2019年11月9日に開催したウチのコンサート『Marshall GALA2』の犬神サアカス團のライブ・ビデオです。
英語の字幕は本国Marshallのイギリス人に添削をしてもらっていますので安心してご覧ください。
「暗黒礼賛」の歌詞の英訳はメチャクチャ面白かった!
向こうの人に「本当にこんなこと歌ってるの?気持ち悪いバンドね!」と言われたわ。
間違いなくホメ言葉だろう。

 

200
(一部敬称略 2021年2月20日 松戸STAGE Vにて撮影)

2021年3月11日 (木)

SHOW-YA『HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN』<後編>

  
さて、<後編>。
よくウェブサイトで生年月日を入力する時に年がズラ~っと出て来て、そこから当該のモノを選ぶタイプのヤツがあるでしょ?
アレが大変なんだよね。
私の場合は1962年を探すことになるんだけど、カラカラカラカラカラカラと大幅にスクロールしないと行きつかない。
スタートが今年だとしたら60行近くのスクロールになるからね。面倒なのよ。
ま、「昭和の人間」ということですわ。
でもね、フト気が付いたんだけど私が生まれてから過ごした「昭和年間」は26年。
一方、「平成年間」は31年。
驚いたことに「平成」の方が長いんだよね。
そして、自分も父が亡くなった年齢まで生きるとして、「令和」がその時まで続くとしたら私の「令和年間」は27年。
これまた昭和より長くなっちゃうのよ。
全然「昭和の人間」じゃないのよ。
でも、やっぱりロックが一番クリエイティブだった1970年代があった「昭和」が一番好きだな。
006 

さて、前回からお送りしているSHOW-YAの日本武道館公演の再演。
開催されたのは1991年だから、さっきのスクロール画面だったら31行。
なかなかのさかのぼりようですよ、コレは。
31年前か…私は長野にいたな。
長野はヨカッタナァ。
長野にもMarshall Blogの愛読者がいらっしゃることでしょう。
今日はその方々へのサービスね。
 
007長野には7年半もの間お世話になりましてね。
下の子も生まれて、最高の子育て環境に恵まれた。
春は桜よりも「あんずの里」と呼ばれる安茂里に「ひと目十万本」と言われる桃色のあんずの花が咲き乱れ…

008夏はお弁当を持って朝から晩まで近所の市民プール。
昼間は暑いけど東京とは違って健康的な暑さなんだな。
夜には涼しくなるエアコンなどつけて寝たことなどは1回もなかった。009秋は菅平で草滑り。
チョット足を伸ばせば紅葉は見放題。010冬は裏山の飯綱高原でスキー三昧。
白馬や志賀高原もすぐに行けるけど、ワザワザ混んでいるところなんかに行く必要なナニもない。
リフト待ちなんてしたことがなかった。
生来、私は雪が好きなので、冬もほとんど苦にならなかった。
011土日は家の風呂に入ったことがなかった。
温泉巡りだね。012食べ物については個人的には特筆すべきことはそうない。
おやきだとか、漬物とか、山肉(今でいう「ジビエ」)とかは全然うれしくないの。
でも、黒姫の路上で清水に浸して売っていた獲りたてのトマトやトウモロコシのおいしさには絶句したものだ。
それとソバね。
ソバはずいぶん食べ歩いたナァ。
特に上田の「草笛」が大好きでね~。
今はこんなに立派になっちゃったけど、昔は掘立て小屋みたいな小さなお店でね。

122 何しろ盛りがすごくて。
噛んでなんかいたら、すぐにおなか一杯になっちゃうのでひたすら飲み込む。
松本の有名なお店なんかも行ったけど、量が少なくてね~。
草笛が何と言っても一番だ。
実は今でも年に1回食べているのだ。

0137年近くの間権藤のパブでハコバンをやらせてもらって、十分ギターで稼がせても頂いたし…本当に長野はいい思い出ばっかりだった。
家を買って永住しようと思ったぐらいなんだから。
でもね、社命で東京に帰って来てみると、はじめは猛烈に長野が恋しかったんだけど、すぐに東京の方がよくなちゃった。
空気が悪かろうと、水がマズかろうと、やっぱり生まれ育ったところだからね。
31年前にSHOW-YAが武道館で熱演していた時、私は信州でソバを胃の腑に流し込んでいた…ということで本題。
 
さて、コンサートは中盤もたけなわ。
スリリングなインストゥルメンタルのシーンに恵子さんが加わって曲は「魔性」に突入する。170_ms私は「魔性」という言葉を耳にすると即座にコレを思い出す。
1952年からやっている近所の「オンリー」という喫茶店。
子供の頃、「魔性の味」ってのは一体どんな味なんだろう?とすごく気になった。
ハハハ、「DAMON'S TASTE」だって。
先日、デーモン閣下とご一緒した時に教えて差し上げればヨカッタ!
結局、今の今までどんな味なのかは体験していない。2onlyコレもSHOW-YAっぽい曲。
SHOW-YAの魔性の味を挽き出しているのは…
 
寺田恵子
180v仙波さとみ

190v中村"Captain"美紀

200v角田"mittan"美喜

S41a1379そして、五十嵐"sun-go☆"美貴。

80_2sun-go☆さんは<後編>もMarshall。
当たり前か。
JVM410Hと…100_cab_21960BDM。

100_cab_1キャプテンとmittanのデュエット。
こんなの初めて見た。

210_rgこの中盤のインスト・コーナーっていうのかな?
バンド・フィーチュア・タイムとでもいうのかな?
私は感動してしまったよ。
今、「女性のバンド」って完全に珍しくも何ともなくなったでしょ?
速弾きをこなす人もいれば、パワフルでテクニカルなドラムスを叩く女性もいる。
みんなメチャクチャうまいよ。
でもね、インストでこんなに「ロック」を感じさせる女性チームって、今SHOW-YAだけじゃないかしらね?
やっぱりLed ZeppelinやDeep Purpleのようなハードロックのオリジナルから直接薫陶を受けた方々だからできるワザだと思いますよ。
もうヤケクソにカッコよかった。
この会場に来ている人、配信を見ている人だけでなく、世界の人に見せて自慢したかったよ。
220特大マレットを持ってまずはドラを一発…ジョワワワワ~ン!230_2mittanのドラム・ソロ~!240_2♪ドッチードッチーとバッキング・トラックに合わせて大暴れ。

250vそしてスティックを宙に舞わせる。
お客さんは心の中で大きな歓声を送ってくれた。260v「楽しんでますか?
去年、大変な思いをして、年明けにはもう少しよくなると思っていたんだけどね~。
『いつになったら終わるんだい!?』という時代だけど、みんなと一緒にナントカすればよくなっていくじゃん。
ココに来るにも勇気が要ったと思います。今日は本当にありがとう!
じゃ、行きますか…」270v「思いっきり心の中で叫べ~!」とつなげたのは「MAKE IT UP」。280_miuここから最後のセクション。
まだまだ出て来る飛びっきりのロックンロール。290スポットライトを浴びてバリバリ弾いちゃうsun-go☆さん。0r4a0585ステージ中央でしゃがんでみたり…

310v_2肩を出したりで恵子さんも猛ハッスルだ!
そういえば「ハッスル」という言葉も聞かなくなったな。
「昭和の言葉」なのか?

320おなじみ「LOOK AT ME」が続いた。330v_lamいつ聴いても楽しい曲。340_2「女だけのロックンロール」の最高峰ですからね~、楽しいにキマってる。350v今度はステージ・センターで弾きまくる!355恵子さんは奥の方から「♪ロックンロール!」

0r4a0489 続けて「Fairy~!」370_fr「なるほど…武道館の時はココで演ったのか…」なんていうことを知る楽しみもあった。
当時現場にいた人はさぞかし懐かしかったことでしょう。380「Shock my heart」ポーズ。
400「I can't see」ポーズ。

390_2ギター・ソロから…

410v三役そろい踏みと竿回しまで、ナント見どころの多い曲よ!

420_2「今日はどうもありがとう!
もう1曲…楽しんで帰ってよ~!」450v_mcsun-go☆さんのイントロで始まる本編を締めくくる曲はやっぱりアルバム『HARD WAY』から「ギャンブリング」。
比較的いつも取り上げられるSHOW-YAの代表曲だけど、今日はナンカ雰囲気が違うね。
皆さん。30年前のことを思い出しながら演奏したのかしら?
460v_gb 470v

480

510

500v_2こうしてアッという間に本編が終了した。520_2アンコール。
「どうもありがとう…本当に、本当にありがとう!
30年前はナニもしゃべれなくて『MCがへたくそ』と音楽誌に書かれて、叩かれて…今では笑いが取れるように成長しました!
ロック・コンサートでナンで笑わせなきゃイケないんだ!って思っていたけど、コンサートに来て笑って帰ってもいいよね~と思うようになりました。
さぁ~、お待たせしました!
30年前にはなかったコーナー!」

530そう、SHOW-YAコンサート名物のメンバーからのひと言コーナー!
いつも通りmittanから…
 
「こんばんはmittanです!
今は本当に大変な時で声も出せませんが…」550v_2「みんなの魂の声が聞こえてきます!
今のこの時を生きていきましょう!」560_2「こんばんは、さとちゃんで~す。
みんなに会えて本当に幸せ!
みんなに感謝しています」

570v_2「今年もよろしく~!」

580「本当にありがとう!
30年前の再現ライブということでひと言…あの時、30年後に再現するなんて1mmも考えませんでした」

590「あの時観ていたみんなもそうだったと思います。
時が経つってスゴイですね!」600「集まってくれてありがとう。
次のライブがまだキマっていないけど、キマった時にはまた集まってもらってライブの雰囲気を味わっていけたら…と思います」610「35年なんですね。
またガンバりたいと思います!」620v「配信ライブもありますからね~。
また見てみてください。
きっと皆さんの宝になると思います。
次のライブがキマったらホームページに載せますので見てくださいね!」
今回は恵子さんの曲間のMCも含めて、トークはすごく手短に済ませた。
というのも時間をすごく気にしていたんだと思う。
もう、本当にコロナ厳戒態勢で決行したライブだったのだ。
540v_2ジャケットを脱ぎ捨て、バラのタオルを肩にかけて「その後で殺したい」。630_sakまだまだパワーがふんだんに残っている恵子さん。
部隊を縦横無尽に駆け回る!640sun-go☆さんの英気あふれるソロも留まるところを知らない。

650v再びペンライトを手にした恵子さん。

660v_rrLded Zeppelinの「Rock'n'Roll」。
へ~、コレも武道館で演ったんですか~?670さて、いよいよ最後。670_gl締めくくりは「限界LOVERS」。

680v

690v

700

710v

720メンバーのみなさん、どんな気持ちだったんだろう?
30年前のことをそのままもう一度やる…なんて機会は普通の人にはないからね。730終了~!

750客席に向かって大きく手を振るメンバー。760恵子さんは奥で休憩。770vこんなご時勢なのでファンの皆さんとのタッチはなしね。

780そして、恵子さん最後のルーティンでショウは完結する。

795「みんな、愛してるよ~!」

790vしかし、キャプテンが「30年前には再現ライブをするなんて考えもよらなかった」とおっしゃっていたが、「30年後にライブ・コンサートを開くことができない」なんて世の中を想像することの方が難しかったのではなかろうか?
も~、いい加減に飽きたね、コロナ。
超インドア派の私でも、さすがにどこかへ出かけたいと思って来たわい!
 
愛され続けて30年。
武道館に行ったファンの方が、その時のゲットしたタオルを見せてくれました。
どうもありがとう!800SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

10

200 
(一部敬称略 2021年1月30日 芝メルパルクホールにて撮影)

2021年3月10日 (水)

SHOW-YA『HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN』<前編>


「メルパルクホール」と聞いて「五反田か…」と思った人はどうも私だけではなかったようです。
芝ね。
寛永寺ではない方の徳川家の墓所がある増上寺に近いのが「芝」。
増上寺には秀忠(2)、家宣(6)、家継(7)、家重(9)、家慶(12)、家茂(14)の6人が葬られている。
一方、寛永寺はというと…
家光(3)、家綱(4)、綱吉(5)、吉宗(8)、家治(10)、家斉(11)、家定(13)の7人と、隣りの谷中墓地に眠っている慶喜(15)を含めれば8将軍で我が寛永寺の勝ち!
だからナンだ?って話よ。
  
もんのスゴイ久しぶりに「メルパルク・ホール」に来たのはSHOW-YAの35周年記念イベントのひとつ『HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN』がココで開催されたから。001メルパルク・ホールで脱線。
このヒゲのオジちゃんがわかる方いらっしゃいますか?
明治生まれの映画/音楽評論家、植草甚一さん。002v_2もうひとり…2015年に休刊したジャズ雑誌の草分け『スイングジャーナル』の元編集長だったジャズ評論家の中山康樹さん。
003s_2最後に…音楽評論家の中村とうようさん。
残念ながら3人とも故人になってしまったが、私は音楽に関する文章はこの方々が書いたモノしかほぼ読まない。
特に若い「ライターさん」と呼ばれている方々が、しかつめらしく、小難しく、無意味なまでに高尚な文章で今のロックを語っているのを見るにつけ、ここまで理屈をコネ回さないと今のロックを解説できないのかナァ…と驚いてしまう。
当然、このMarshall Blogもお三方の影響の基に文章を綴っている。
植草さんの文章なんて実にいいもんですよ。心から音楽を楽しんでいるサマが伝わって来る。
平易で楽しい表現で音楽の核心を突くい中山さんの文章をいつも手本にしている…つもり。
漢字とひらがなのバランスなんてのは植草さんの『スクラップブック』シリーズを参考にしている…つもり。
とうようさんからは音楽の聴き方を学んでいる…つもり。004v_2そのとうようさんが1969年に創刊したのが『ニューミュージックマガジン(現ミュージックマガジン)』。
もう50年以上続いているシリアス系音楽雑誌。
この雑誌の名物は巻末のレコード評で、毎月出て来るたくさんの新譜に100点満点で点数をつけて、良いモノとつまらないモノをバッサバッサと区別していた。
レコード会社とモメたのか知らないけど、途中からこの点数制度は廃止された。
同誌の編集長として、1969年から79年まで842枚のレコード・アルバムについて評価を担当したとうようさんは、たった1度だけ、たった1枚だけに100点満点を与えたことがあった。0035vそれは岡林信康の1977年の作品『ラブソングス』。
コレだけ。
私はこのアルバムを発表した時、あるいは発表した頃の岡林信康を観たんだよね。
その会場がメルパルクホールだった。
中学校3年生だった。
それから数年後、憂歌団もメルパルクホールで観た記憶がある。
40年以上前の話よ…。
妙な角度から私のメルパルク・ホールの思い出をつづらせて頂いた。。

005cdその14年か15年後、SHOW-YAが武道館の大舞台に立っていた。
さて1991年、第1期SHOW-YA最後のツアーとなったのが『HARD WAY TOUR 1991』。
バンドとしては2回目の武道館でのコンサート。
35周年記念企画のひとつとして、その公演をこのメルパルク・ホールで再現した。
1991年というと、私は長野に住んでいて、リスナーとしてもロックから遠ざかっていたこともあり、全くそのことを知らなかった。
それがこうして時代を超えて体験できるこの日をとても楽しみにしていた。014時間通りに客電が落ちる。
そして、今回はメンバーがひとりずつステージに現れた。
コレも武道館の再現なのかな?

10最初に、角田”mittan”美喜。

20中村"captain"美紀

30仙波さとみ

40五十嵐"sun-go☆"美貴

50ステージが明るくなって最後に登場したのは…

60寺田恵子!

701991年の日本武道館のはじまり、はじまり~!801曲目はアルバム『HARD WAY』のオープナー「METALLIC WOMAN」。

90vsun-go☆さんの奏でるヘヴィなリフ!
武道館の30年後、Marshallがこのリフを鳴らしております。100vsun-go☆さんの後ろで音を出しているのは1960BDM。

110_cabアンプ・ヘッドはJVM410H。
要するにいつもの「sun-go☆rig」てぇヤツ。
「rig」っていうのは「機材」のことね。

120エキゾチックなフレーズから始まるギター・ソロ。
今日も轟音でブッちぎる!130v「どんなもんだい!?」的な恵子さん。
ものすごいパワー!
30年前も観たかったナァ。
1402曲目は「LIFE IS DANCING」。
キャプテンのオルガンが唸る!S41a0857 さとさんのベースがゴリンゴリンとうねる!
いいね~、ブギ。
こういうロックを演るバンドが日本からいなくなっちゃったからね。
0r4a0421 「SHOW-YA」と入ったペンライトを手にして歌う恵子さん。
声が出せないからね、お客さんにとってこういう小道具は重要なツールだ。

160v快適に飛ばす5人。
問答無用でカッコいい。
キメが実にいいんだよね。180恵子さんも楽しそうだ!190ギターとキーボーズの掛け合い。
300v_2「BATTLE EXPRESS」とはまた違ったバトルの雰囲気がいい。
150_lid次の曲もsun-go☆さんが奏でるリフから。
250『HARD WAY』3曲目の「SWITCh BLADE St.」。
230ココまでアルバム通りの展開。
どこまでもヘヴィに突き進む。240ギター・ソロから恵子さんとsun-go☆さんのカラミ。
並んだり…260向かい合ったり。
この曲もよろしいなァ。270「サンキュー!明けましておめでとう!
今日は『HARD WAYツアー』の再現ライブになります。
30年前だっけ?
30年間のライブを体験した人?」
結構客席の手が挙がっていた。S41a0811 「これからまた新たな歴史を作っていきましょう!
今日は最後まで楽しんで帰ってよ~!
さぁ、いきましょう!」S41a0814 sun-go☆さんが弾くおなじみのリフ。290v_waココでドカーンとブチかましたのは「私は嵐」。
フーン、武道館では4曲目で演ったのか…。300v恵子さんの衣装も30年前のモノを模した。
似ているヤツを恵子さん自らインターネットで探したとか。0r4a0399キャプテンのコーラスは今日も完璧でパワフル。
SHOW-YAの重要な武器のひとつ。320v愛奏曲だけあって、ホントに「嵐」のような演奏だ。325vギター・ソロが終わったら…330v下手へ走れ!340さとみさんのピックアップ・ソロ。
S41a0728 今度は上手へ飛んで「嵐」ポーズ!
このあたり、私の仕事のハイライトのひとつ。
カレコレ10年やらせて頂いております!
360歓声は聞こえないけど、客席から熱気がガンガン放出されているのがわかる。370もう1発sun-go☆さんのリフから「COME ON」。380v_co「♪カモン、カモン!」
ノリノリだ~!

390ギター・ソロもノリノリでキメた!

400v次はmittanのドラムスから始まった。410_wyrmこれまたストレートなエイト・ビート。
『HARD WAY』にもどって「WAY YOU ROCk ME」。
ジャズのスタンダードで「The Way You Look Tonight(今宵の君は)」という曲があるんだけど、もしかして「rock/look」のシャレなのかしらん?
420オルガンのソロ。
いいナァ、キーボーズが鳴り響くロックは!430vチョイと小粋にジージャンをはだけて片肌を見せる恵子さん。
曲調にピッタリだ。440vナント密度の濃い前半。
ハイライトの連続じゃん?
450「30年前はあまりしゃべらなかったよね。
あ、2人きりになっちゃったけど、別にココで漫才をするワケじゃないからね。
ツマらないMCでしょう?
でも、30年前はコレぐらいでみんなも喜んでいたんだよ!」
470そう、昔のロック・コンサートはしゃべらないのが当たり前だった。
というか、ロック・ミュージシャンは壊滅的にしゃべりがヘタでオモシロくないのがほぼ当たり前だった。
しゃべるコンサートはもっぱらフォーク。
いつの頃からロックのコンサートでこんなにしゃべるようになったんだろう?
若いバンドさんなんか、音楽どうでもしゃべりがオモシロくないと人気が出ないっていうもんね。
実際、トーク上手でオモシロい子が増えたけど、元のロック・コンサートからドンドン遠ざかっていくな。
恵子さんはトークが飛び切り上手なので毎回楽しみにしているけどね。480vステージに2人。

490曲はおなじみ「Blue Rose Blues」。
ジックリと歌い込む恵子さん。500vそれをsun-go☆さんのアコースティック・ギターがブルージーに包み込む。510vココも大きな見せ場。
ここから始まるコンサートの中盤も見どころが満載だった。520メンバーがそろって「何故」。
SHOW-YAファンが大切にしている曲のひとつ。530_nzあふれ出るキャプテンの分厚いキーボーズ。

540v「♪何故 愛し合うの 何故 憎み合うの」
恵子さんバラードの真骨頂。550vそして情感豊かに奏でられる泣きのギター・ソロ。560恵子さんの激唱。
客席からは舞台の上の熱演を一音たりとも見逃すまい、聞き逃すまいという雰囲気に満ちていた。570vそのままキャプテンのキーボーズ・ソロに突入。10_2いつもながらの壮大なプレイ。20_2密度の濃いメロディをジャンジャン放り込んでくるキャプテン。
150そこから「BATTLE EXPRESS」のインスト・パートへと連結した。
70_2どこまでもハードに…

40vヘヴィにドライブするリズム隊。50v息もつかせぬスリリングなキーボーズと…

30_2ギターの決闘!
ああ、SHOW-YAは素晴らしい!

0r4a0263SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

110<後編>につづく

200 
(一部敬称略 2021年1月30日 芝メルパルクホールにて撮影)

2021年2月19日 (金)

ハイダンシークドロシー @ streaming-LIVE-2021~ネェ、こっちで遊びましょう!

 
前回紹介したJADE FOREST COMPANYにに続き、配信イベント『@streaming-LIVE-2021』のステージに上がったのは「ハイダンシークドロシー」。
先日、ファースト・フルアルバムを紹介したが、Marshall Blogのライブ・レポートにご登場頂くのは今回がはじめてのこと。
ハイダンシークドロシー…名前がいいじゃんね~。
カタカナ表記で「・」を入れない字面がスッキリしている。
ハイダンシークドロシー…口にしても気持ちがいい。
10アルバムを紹介した時にも書いたけど、一番最初にこの名前を目にした時、バンド名の意味がピンとこなかった。
「ハイダンシーク」ってナンだろう?
「Hide and Seek」だったらすぐわかるんだけど、渡り音も表記して「ハイダンシーク」とやられてしまったのでチョットむずかしかった。
ところで、日本人は普段の生活で使っている平易な言葉を英語に変換することができない…なんてことは日常茶飯事で、その類の本も山ほど上梓されている。
特にこの子供の頃の遊びの名前を英語で答えなさいと言われたらそれこそお手上げだ。
 
例えば「鬼ごっこ」。
コレは「Tag」という。
鬼が逃げる子に触る時、あたかも「tag(付け札)」を貼るようなアクションをすることから来ているそうだ。

Oni じゃ、その鬼をキメる時のジャンケンは?
コレは最近テレビなんかで見かけるようになってきたけど「Rock, paper, scissors(石、紙、ハサミ)」ね。
「ジャンケンポン」の方がゼンゼンかっこいい。
「ジャンケンポン」を「ジャイケンホイ」と呼ぶのは西の地域か?
Jan 「ケンケンパ」は「hopscotch(ホップスコッチ)」というらしい。
「ダルマさんがころんだ」は「Red light, green light(赤信号、青信号)」だそうです。
「ダルマさんがころんだ」という文句は10文字でできているところに意味があるんですけど…。Dar 「イス取りゲーム」は「Musical chairs」。
「おままごと」が「Play house」。

Photo 「あやとり」は「Cat cradle(猫のゆりかご)」…コレは知ってる。
「〇×ゲーム」は「Tic-tac-toe」って言うんだって。

Maru 私なんかが一番夢中になったのは「缶けり」かな?
燃えたよね~。暗くなるまでやった。
飽きて来ちゃって鬼に黙って家に帰っちゃったりしてね。
あんなにオモシロい遊びを一体誰が発明したんだろう…と思っていたらアレ海外にもあるんだって!
缶はキャンベルのミネストローネかなんかだろうか?
英語で「缶けり」はそのまま「Kick the can」だそうだ。
コレでピンと来るのは「ドンドンパッ」ね。
すなわちQueenの「We Will Rock You」のこと。
最初の方に「♪Kick your can all over the place」という歌詞が出て来る。
もちろんコレは缶ケリをやっているワケではなくて、「人の迷惑顧みず、好き放題に無茶をやらかせ!」という慣用表現らしい。
このアルバム、私が中学3年生の時に発売されたんだけど、「ナンダこの曲は?」と思ったし、こんなに定着するなんてその時は夢にも思わなかった。Nowま、とにかくこういう英語は現地に住んでいないとなかなか覚えられないモノですな。
ノンネイティブの英語学習者にはその前に覚えた方が身のためになる英単語が山ほどあるからね。
ハイ、前置きは以上!
 
定刻にになりステージの照明が落ちる。
お立ち台の上に置かれたランプに自然と視線が集まる。20そして、SEが流れる中ハイダンシークドロシーが登場した!40谷琢磨

50v情次2号

60vジン90v靖乃100v情次さんはMarshall。70v愛器JCM800 2203と1960Aだ。80v1曲目はアルバム『ヒトリランド』のオープナー「メーズ」。
「♪ネェ、こっちで遊びましょう」…CD通りの谷さんの歌声が会場に鳴り響く。
ん~、コレはいいぞ~!120そしてバンドが加わる。130ジン兄の4ビート。
170vジョニーちゃんの爆発的なギター!0r4a0072 切れ味鋭い靖乃さんのドラミング。
160以前の記事で「CD通りにライブで歌うのだろうか?」みたいなことを書いたが…ゴメンなさい!
「CD通り」なんてんじゃない。もうそれ以上です。
完璧な歌いっぷりに度肝を抜かれた!150vギター・ソロも艶やか!
ギターは変わってもやっぱりジョニーちゃんの音だな。
つまりMarshallが出すジョニーちゃんのギターの音だ!

0r4a0233_2  コレがそのファースト・フルアルバム『ヒトリランド』。
ジャケットもいいネェ~。
ひとりオモチャに囲まれて涙を流す女の子。
彼女が手にしているのは心臓だ。
内容にベストマッチしたデザインではなかろうか?
私は「一人ランド」好きだけどね。
友達とワイワイやるのもタマにはいいけど、部屋に籠って音楽を聴いたり、映画を観たり、本を読んだり、落語を聴いたりする一人きりの時間の方がどちらかというと好きだ。
そうやって齢を重ねて来た。
心臓はどっちでもいい…でも江戸時代末期の「腑分け」には興味があって、関連の本を読んだりすることはある。
杉田玄白はもちろん、山脇東洋とか、山田浅右衛門(「首切り浅右衛門」のこと)とか、吉原の女郎だった美機女(吉村昭に『梅の刺青』という短編小説があります)とかね。大変にオモシロイ。
今も「Marshallの一人ランド」に籠ってコレを書いています。
30cd
靖乃さんのドラムスから始まる2曲目はアルバムの順序通りで「ページェント」。
380vランプを手にする谷さん。

210vジョニーちゃんスタイルのギター健在。
歪ませておいて「ジョコジョ~ン」と容赦なく6本の弦をかき鳴らす手法は爽快そのもの。
こういうのはMarshallじゃないとダメなのよ。220チョット歌謡曲っぽいサビのメロディがスゴイ。
230v「皆さま、改めましてハイダンシークドロシーです!
個人的には配信ライブは初めてです。
これだけの規模の会場でこれだけの人を集めて配信ライブをやるなんてスゴイよね~」235v「新年早々、愉快なイベントで始まりました。配信ライブも積極的にやっていきたいと思います!」
トークが上手な靖乃さん。236v「では次の『物語』を…」と谷さんがつなげた次の曲は3枚目の配信シングルとしてリリースされた「エルドラド」。
240_edこのバンドの音を耳にしたのはこの曲が最初だった。
「ジョニーちゃんが新しく始めたバンド」だということをSNSで知って早速に聴いてみたワケ。
245vワルツ。
歌のメロディをアコーディオンに置き換わったところを想像して目をつぶれば、恋に破れた美しい女性が涙をこぼしながらセーヌ河のほとりに佇む姿が見える…ホンマか?
ま、パリは行ったことすらねーけどよ。260要するに、今時の他のバンドにはない雰囲気なのよ。
で、やっぱり歌がスゴイな…と思った。250続けては谷さんとジョニーちゃんのデュエットから始まる。270v_hg曲もまた『ヒトリランド』から…「ヒナギク」。280vコレはね~、「名曲」と呼んでいいのではなかろうか?
Aメロのコード進行ね…G|G|Bm|Bm|Em|D|A|A|C|C|Bm|Bm|Cdim|Cdim|Em|Em…ぐらいになっているのかな?
この「Cdim」が爆発的にドラマを盛り上げちゃうんだな。290「♪薔薇、ヒナギク、風鈴草とアネモネ咲く庭へ あの坂道下った場所へ私を帰して」
歌詞がまたいいんだわ。300v可憐な言葉と魅力的なメロディ、そしてそれらを歌い上げる声と完璧な演奏…コレらが重なっているのがこの「ヒナギク」という曲。
「感動」が生まれる瞬間だ。
310Aメロのコード進行に乗って弾くギター・ソロも素晴らしい。315v見慣れているような、見慣れないような…ナンカ不思議な光景。
320アタマのデュエットのパートから最後に一度だけ出て来るメロディのパートまでの4分半のロマンチックなドラマ。
この曲を収録しているアルバム『ヒトリランド』の帯には「あの頃のあなたに、会いに行く。」という惹句が書かれているんだけど、この曲がそれをすごく感じさせてくれる。
恥ずかしながら、いい年こいてホロっと来ちゃったよ。
330再びランプを手にして歌った最後の曲はアルバムのタイトル・チューン「ヒトリランド」。

340_hl「♪ハハハ、ホホホ」と一度聴いたら頭にコビリ付いて離れないメロディ。350v歌詞はどうなんだろ、と後に歌詞カードを見てみると…何コレ?
何をやっているのかはすぐにわかったけど、いいアイデアだ。360強力なシンガーとギターを緻密にかつダイナミックにバックアップするこれまた強力なリズム隊。

370vん~、ナント聴きどころの多いバンドよ。S41a0427とにかく谷さんの歌には感動。
やっぱり歌のある音楽は「声」だネェ。
ま、楽器屋が言うのもナンだけど、「声」がすべてなのよ。
今のテレビから流れて来る巷間の音楽がオモシロくない大きな理由のひとつはそこにあるワケ。
どこを切っても似たような声と同じ歌い回し。
一般大衆ももういい加減飽きてもいいころだと思うのだが、なかなかそうはならないところにこの国民の芸術に対する深刻な病巣がある。
そして、その病巣が経済を回しているんだな。
世の中うまくいっているのか、いっていないのかサッパリわからん。390vこの日に演らなかった他のアルバム収録曲もどれもよくってね~。
CDを見ると作者のクレジットには「(谷琢磨/情次2号)」としか入っていないんだけど、ジョニーちゃんが全部曲を書いたのかな?
今さら失礼ながら「才能大開花!」って感じ。
よくやった!高校&大学の我が後輩!先輩はうれしい!
ただ個性が強い分、作り続けて行くことは大変だろうから、もう徹底的にガンバって頂きたい。
ハイダンシークドロシーは私のヒトリランドでの新しい楽しみのひとつなのだから!
それと、CDだけに入っている「Ave Maria」ね。
ロック界で「アヴェ・マリア」といえばほぼ間違いなくシューベルトの「アヴェ・マリア」を指すんだろうけど、ココではカッチーニの「アヴェ・マリア」を取り上げている。
谷さんの声が美しいのなんのって…で、思いついたのが、もしこういうクラシック系の焼き直しを演る機会があったらバーンスタインのオペレッタ『Candide』から「Glitter and Be Gay」を選んでもらいたいナァ。
絶対ににお似合いだと思う。
 
そういえば、一昨年の11月のMarshall GALA2の時のこと。
ショウが終わって、お客さんが退場する時、犬神サアカス團のファンの方が私に声をかけてくれた。
「寂しくなりますね~」と私が言うとその方は「いいえ、私は楽しみが増えると思っているんですよ!」と答えてくれた。
「ファンってのはホントにありがたいもんだ」とその時私はひとりごちたが、イヤイヤ、見事にその方のおっしゃった通りになっちゃったよ!
さすがファン、それを見抜いていたのね?
おみそれしました!400ハイダンシークドロシーの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

410 

200
(一部敬称略 2021年1月17日 渋谷DUO MUSIC EXCHANGEにて撮影)

2021年2月18日 (木)

JADE FOREST COMPANY @ streaming-LIVE-2021~翡翠の森を訪ねて

   
今日はMarshall Blog初登場のJADE FOREST COMPANY。
「Jade」は翡翠(ヒスイ)、「Forest」は森だから「翡翠の森の仲間たち」ってなところか?
「jade」という単語には「アバズレ女」みたいな意味もあるけどココではどう考えても「翡翠」の方でしょう。
10翡翠ってのはこういうヤツね。
化学式は「NaAlSi2O6」…つまりナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、酸素(O)の4元素によって作られている鉱物。
結婚記念日としては35年目が「翡翠婚式」あるいは「珊瑚婚式」になるそうだ。
するってーと、ウチは来年「翡翠婚式」だわ。20さて、今日の記事に「翡翠の森を訪ねて」という副題を付けてみた。
「翡翠のふるさと」の異名を取る「翡翠の名産地」、新潟県の糸魚川市を取り上げてみようというワケだ。
数年前に町が大火事に見舞われて一時はテレビや新聞でその名を喧伝されたが、私なんかは「フォッサマグナ」すなわち「糸魚川静岡構造線」という、東日本と西日本を分ける地溝帯の名称でその地名を知った。
そうでもなければ「いといがわ」なんて一生読むことができないさね。
コレ、今でも学校で教えるているよね?
下は私がたびたび訪れていた頃の北陸本線/大糸線の糸魚川駅。
今はもっとモダンな駅舎になっているようだ。

30この糸魚川に流れているのが、白馬の湧水を水源とする一級河川「姫川」。
ココには「奴奈川姫伝説(ぬながわひめ)」という神話があって、この地を治めていた豪族の娘に結婚を申し込むために「大国主命(おおくにぬしのみこと)」がワザワザ出雲から出て来たっていうんだよね。
よっぽどの美人だったんだろう。
「姫川」の「姫」はその「奴奈川姫」のことを指す。
急峻な山間に流れる姫川に並走する国道148号線の景色はなかなかに美しい。
40v一方、富山方面から糸魚川に向かうには「北陸道最大の難所」と言われる「親不知子不知(おやしらずこしらず)」を通過する。
昔、海からいきなりセリ上がった山肌に付けられた道を歩く時は自分のことで精いっぱいで、親のことも子供のこともお互いに構っていられない…っていうヤツ。
だから「親知らず、子知らず」。
ココを通る国道8号線は大型トラックの交通量もかなり多く、かつてはかなりの神経を使って運転したモノだった。
今ではトンネルや海上路が整備されて通行が各段にスムーズになり何ら問題がなくなった。
Osks冬にこの辺りを運転するのは決してうれしいことではなかったが、富山から新潟に入る手前にある朝日町は「たら汁」の名所で、コレを食べるという楽しみは大きかった。Tjも~、殺人的にウマい!
この世の終わりが近いのではないか?と思うぐらいに美味なのだ。
日本人に生まれてヨカッタ!と思わせてくれる食べ物の最右翼のひとつと言えるだろう。
イギリス人にはギター・アンプの音の良し悪しはわかっても、この味たら汁の味はわかんねーだろうな~。
ただ、食べる時には骨に十分注意をしないとダメね。Tj_2 話は姫川にもどって…。
姫川のあたりは、フォッサマグナというだけあって地層が複雑に重なっていて、日本で最も数多くの鉱物が1か所に集まっている地帯らしい。
そんなところだから翡翠が埋蔵されているワケ。
まさに「翡翠の森」なのだ。
80もうひとつ。
その複雑な地層がもたらす自然の恵みは「水」。
石灰分を多く含んだ水をそうした多種多様な鉱物が濾過するため甘く、「日本で最もおいしい水」の呼び声が高い。
確かにおいしい。
東京の人がひとたびココの水に慣れてしまったら、一生東京の水道水を飲むことなどできないだろう。
私がそうだった。
私の場合は隣の富山だったが、ひと月過ごした後に東京に帰省して実家の水道水を飲もうとしたところ、もうクサくて飲めなかった。
45その水も時に牙を剥く。
「姫川水害」と称される平成7年に発生した姫川の氾濫だ。
NYCの同時多発テロは2001年9月11日、東日本大震災は2011年3月11日、この姫川水害は1995年の7月11日…この3つの災害、発生したのがすべて11日なんだよ。
60この頃は長野に住んでいて、仕事でこの水害の調査しに出向いたことがあった。
激甚災害に指定されたぐらいだから、その被害はすさまじく、「コレがいつも通っていたあの道か?」と我が目を疑った。
写真はインターネットからの借り物だが、実際の光景はホントにヒドかったよ。50そして、現場に行って信じられないぐらいの暑熱に驚いた。
7月だから暑いのは当たり前なんだけど、すべてのエリアの地面にしみ込んだ大量の水が太陽の熱で蒸発しようとしているタイミングだったのだろう。
湿気と熱は筆舌しがたいモノだった。
後で知ったけど、ホーチミンの方がはるかに暑かった。70以下は脱線。
糸魚川駅のひとつ富山寄りの小さな駅は「青海」。
東京のゆりかもめにも「青海(あおみ)」という駅があるけど、新潟の「青海」は「おうみ」と読む。
無人駅にしても何ら問題が起こらないような小さな駅だが、昔は国鉄の貨物の取扱量がナント、全国で第7位だった。90それはナゼかというと、青海には電気化学工業という大きな総合化学メーカーがあるからだった。100今では「デンカ」と社名を変えている。
無尽蔵の石灰山を背景にした大正時代創業の無機化学工業のパイオニアとされてきたが、生化学の研究も盛んで、最近コロナの検査薬やワクチン関連製品の製造で株価がハネ上がったようだ。
私はかつてこの会社の株を持っていたが、もう何十年も前に売ってしまった。
かなりの損をした。
だから株はやらない。
110この工場で作られるセメントや苛性ソーダを運搬するために貨車が活躍していたんだね。
だから青海駅は全国でも指折りの貨物取扱量を誇っていたというワケ。
上のヒスイや水についてはこの会社の部長さんから昔聞いた話。
だからついでに触れさせて頂いた次第。
120さて、それでは今日の本題の「翡翠」の方にレッツゴー!130v『@ streaming-LIVE-2021』という配信イベントに登場したJADE FOREST COMPANY。
大小様々な争いの絶えない世界、差別や偏見をなくすために平和と理想を掲げ立ち上がった「異世界転生」のバンドなのだ!
140ボーカルズに魔威呼。

150ギターはチャッキー。

160チャッキーはJCM900と1960Aを使用。S41a0183ヴァイオリンはかみじょー。

180かみじょーさんはJCM2000 DSL100と1960A。190vヴァイオリンとMarshallの組み合わせっていいんですよ。
マウロ・パガーニではなかったけど、PFMのヴァイオリニストもMarshallを指定してくれて、その来日公演をサポートしたことがあった。200vアコーディオンは「えびさわなおき。」。

210vベースはジン。

220vドラムスはサットン。230vオープニングはファースト・アルバム『JADE FOREST COMPANY』から「フェアリーギャザリング」。240イントロからアコーディオンが鳴り響く!
ポルカ?
ケルト?260チャッキーの歪みの効いたバッキング。
270v愛らしい歌のメロデイが何とも不思議な感じでそれに乗っかってくる。270そして、雰囲気抜群のヴァイオリン。
こういうの好きです。
かつて、Dropkick Murphysとかいうトラッドとパンクを混ぜ込んだバンドがあったけど、この手のハイブリッドな切り口は私の好み。280v…と、フト思いだしたのが70年代の前半に活躍したウェールズはカーディフ出身の「East of Eden」というバンド。
このバンドは「Jig(ジグ)」というケルト・ミュージックとロックを融合させた音楽を標榜していた。
「Jig-a-Jig」とかいうヒット曲もあったんじゃないかな?
私はヴァイオリンを使ったロックが好きで、すごく若いころ片っ端からそうした音楽を聴き漁っていた時期があったのです。
2502曲目は「CONFLICT」。
ハードにキメるドライビング・ナンバー。
聞いたところによると、何でも「フォーク・メタル」というのが今ハヤっているそうで。
この「フォーク」というのは「さだまさし」とかの「フォーク」ではなくて「Folkore」、つまり「民族調」の「フォーク」ね?
80年代の中ごろに「ワールド・ミュージック」と銘打って随分流行したけど、またドンドンやってもらいたい。
もう完全にロックは終着駅に到着しちゃっているんだから、何か乗り換えの路線を見つけないと!
私はこういうの応援しちゃうよ…Marshall使ってくれればの話だけど。
クレツマー、スラビック、バルカン、まだまだネタはある。
Led Zeppelinを見ればハッキリわかるように、どうせロックは何かを混ぜて作る音楽なんだから、遠慮なくやるべきだ。
290_cf魔威呼ちゃんも激しく熱唱!
ゴメンなさい…以前にも他の現場で撮影したことがある魔威呼ちゃんだとは気がつかなかった!
その節はお世話になりました。300vこんなロックロックした曲でウッドベースを鳴らすのもいいもんだ。
弾き手は名手、元犬神サアカス團のジンちゃん。
310v「こんにちは!
私たち、7月に始動して去年のライブは2か月に1回ぐらい…今年は今日で2回目です。
こんなご時世ですが、積極的に活動していきます!
今年はもっと皆さんにお会いできる機会があればいいな…と思っています」
 
このチームは皆さんキャラクターがキマっていて、魔威呼ちゃんは「Priestess(プリースティス)」。
320v_mc「priestess」というのは「女司祭」とか「キリスト教以外の尼僧」という意味。
メタルのJudas Priestってあるでしょ?
あの「Priest」の女性形。
「ホスト」⇔「ホステス」
「スチュワード」⇔「スチュワーデス」
「アクター」⇔「アクトレス」
…なんかと同じなんだけど、最近は「男女平等」ということで、「Priestess」もあまり使われなくなってきているらしい。
こうしてドンドン言葉が少なくなっていく。
プリースティスが出席しても決して会議が長引いたりすることなんかないのにね。
そういえばジャズ界の大巨匠、ギル・エバンスに『Priestess』というライブ・アルバムがあったっけ。Gep3曲目は「森の主 SiLvan Lord」サットンさんのドラムスからスタート。

330_el今度はワルツ…哀愁のヴァイオリンが「ジンタ」みたいなイメージを醸し出す「Ewige Liebe」。

340タイトルの「エーヴィゲ・リーべ」はドイツ語で「永遠の愛」という意味。
だから歌唱にも一段と感情がこもる。

350こうした曲調でも「JongLeur」えびさわなおき。のアコーディオンが大活躍。360シットリとしたナンバーでもこのバンドならではのテイストを見せてくれる。

370ココでノートを見ながらのメンバー紹介。
このノートはナンカの経典って感じなのかな?

3764曲目は「アンチノミー」。
「Antinomie」ってのはドイツ語で「二律背反」という意味だそうで…このバンドは勉強になるナァ。380_atnコレも胸のすくようなドライビング・チューン。
「魔将軍General」チャッキーの気合の入れようがすさまじい!390v「Dark Knight」かみじょーさんのピックアップ・ソロ!400やっぱりMarshallで鳴らすヴァイオリンはいいね~。405vココでも熱気のこもった歌を聴かせてくれる魔威呼ちゃん!410ジンさんは「召喚術師Conjurer」。
ゴメンね、私の中ではまだ「ジン兄」なの。
名前が変わっても、楽器の形が変わってもゴキゲンなベースが変わることはない!420vファースト・アルバム未収録の「Into the Another World」。430_iaw最後はアルバムのトップを飾る「真緑の光翼」。
コレはJADE FOREST COMPANYのテーマ・ソング。
「異世界転生」バンドのキモを見せてくれた5人!
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500vこれからも自分たちだけの音楽をガンバって作り続けてくださいまし!
  
JADE FOREST COMPANYの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

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(一部敬称略 2021年1月17日 渋谷DUO MUSIC EXCHANGEにて撮影)