WOMEN'S POWER SPECIAL 2019~ AZAZEL+JEKYLL
日本を代表する女性ロック・バンドのイベントのひとつ、『WOMEN'S POWER』に久しぶりにお邪魔して来た。
『Marshall GALA2』で暴れまくってくれたMayoの…
AZAZELが仲良しのJEKYLLをボーカルズに招いたパフォーマンス。
AZAZELとJEKYLLが合体して「ジキゼル」。ステージに上がったのは…
空也
空也のリフからスタートしたのは「EGOIST」。
もちろんMarshallで。
こういうスタイルの曲はMarshallでないと音も見た目もサマにならない。
そしてJEKYLLの魅力的な歌声が炸裂!
カ~ッチョいい~!
やっぱりロック・ボーカルズは「声」じゃのう。
この曲も空也のギター・リフで滑り出す。
クラシックには「メヌエット」とか「ロンド」とか「ソナタ」とか曲の形式を表す言葉ってあるでしょ?
それと同じように、「ロック」というのはギター・リフとギター・ソロがある音楽の形式を指すんだよ。
そして、そういう音楽が死に絶えようとしているのだ。
ああ、何とかしてこの「ロック」の伝統を守りたい!yuriのデス・ボイス爆発。
当然Mayoのドラミングが曲をハードに演出する。
実に男っぷりのいいドラミングだ!
「AZAZELです!
みんな、平日でも来てくれるなんて…」「最高でーす!!」
ソレってN★OTOくんのタオルじゃないのッ?
「Carp」って書いてあるし。
「Women's Power、やっと出れました!30年以上も続いている伝統のイベントですからね」
第1回目が1991年だそうです。
スゴイよね。
「今日はMIYABIの代役を頼まれました。
いつもはJEKYLL☆RONOVEというバンドで汚い人たちと演っています。
この機会を頂きありがとうございます。
仲良しのAZAZELと一緒でテンションが上がっています!」
今日はJEKYLLとAZAZELで「ジキゼル」になっているけど、紗良ちゃんをボーカルズに迎える時には「サラゼル」になる。
先日、AZAZELのライブの予定を見ていて腹を抱えて笑った。
まだボーカルズがキマっていないらしく、その予定に「だれゼル?」と表記してあったのだ。
おかしくない? 「姉さん、とっても忙しいので今日引き受けてくれるなんて思いもしませんでした!」
…と、手に持っていたモノを頭上に掲げた。
「12月6日にJEKYLL☆RONOVEのニュー・アルバムが出ました!」
頼みもしないのにサプライズでジキロノの新作の宣伝をしたのだ。
いい人だ~!
コレがそのニュー・アルバム『A Dream within a Dream』。
ワタシも聴かせてもらったけど、いいのよ~。
もちろんN★OTOくんのギターはMarshallだし。
こういうロックを演っていてくれる若いバンドがいてオジちゃんとてもうれしいわ。
出番は早くも後半に突入。Mayoのバスドラムが容赦なく迫りくるのは「DISCLOSE」。
何周も回って、そろそろこういうハード・ロックのブームが起こってもいい頃だと思うんだけどな~。
イヤイヤ、「ブーム」はヤメとこう。
消費税増税前の駆け込み需要のように、そんな一時的な盛り上がりがあるから落ち込みが大きいんだ。
ハードロックというスタイルはクラシックでいえばモーツァルトやベートーベンのような「古典派」、絵画で言えばモネやルノワールのように、「ロック」という音楽スタイルの幹でいてさえくれればいい。
観客をアオりながら歌ってますます会場のテンションをあげるJEKYLL。
やっぱり仲良しのバンドのコラボレーションというのはいいモノですな。
出番の最後を締めくくったのは「Song for」。
全曲アップテンポで狂熱のステージを披露した4人だった!
みなさんはMarshall Blogには後日の『MAYO FEST』のレポートにご登場頂きま~す。
『MAYO FEST』ではMayoはNATALを叩いていますからね。
お楽しみに!
AZAZELの詳しい情報はコチラ⇒AZAZEL OFFICIAL WEB SITE
JEKYLL☆RONOVEの詳しい情報はコチラ⇒JEKYLL☆RONOVE official site
それと、本日!
ジキロノの2人、JEKYLLとN★OTOは「THE GOLD DIGGERS」というチームで吉祥寺のCressendoに出演する。 ドラムスはロサンゼルスをベースに活動するDOLLFACEのドラマー、misai。
misaiちゃんはNATALプレイヤーだ。
まさにゴールドな組み合わせが楽しみだ! 「gold digger」というのは「金鉱堀り」か
でも、さすがmisaiちゃんですな。
The Golddiggersはかつてラスベガスで活躍した女性のエンターテインメント・チームの名前。
ちなみに170年以上前にカリフォルニア集まった金鉱堀りを「49ers(フォーティナイナーズ)」という。
コレは1848年に金鉱が発見され、その翌年に殺到したから。「49年組」ってところか。
もちろんNFLの「サンフランシスコ・フォーティナイナーズ」の由来はコレ。
それとついでに…「金鉱堀り」の映画をご紹介。
1948年、ジョン・ヒューストン監督、ハンフリー・ボガート主演の『黄金』がそれ。
『黄金』なんてクソみたいな邦題が付いているが、原題は「シエラ・マドレの宝物」という。
かつてスティーブン・スピルバーグが何かのインタビューで「夢中になって観た」と言っていた。
「They sold their soul for the treasure of Sierra Madre」とある通り、砂金を見つけて欲に目がくらみ、ドンドン頭がおかしくなっていく金鉱堀り達の物語。
もうアカデミー賞に意味がなくなって久しいが、コレはアメリカのエンターテインメントが世界一だった頃の作品。
ちなみに、この作品は監督賞と助演男優賞(ウォルター・ヒューストン)がオスカーを獲得している。
残念ながらボギーは主演男優賞を獲れなかった。
『ハムレット』のローレンス・オリヴィエにかなわなかったんだね。
ローレンス・オリヴィエはイギリスのシェイクスピア男優。『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラ、つまりヴィヴィアン・リーの旦那様だった。
とにかく、コレは72年前の映画(黒澤明で言うと『酔いどれ天使』が公開された年)だけど、観ずに死んでいくのはあまりにもモッタイナイ!
私は父の影響で、子供の頃にこういう映画を観て育ちました。
ああ、また観たくなって来た!
(ほとんど敬称略 2019年12月11日 渋谷TSUTAYA O-WESTにて撮影)