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2018年1月20日 (土)

菅原卓郎とCODE100H~デジマートマガジンから

 
私も長いことMarshallの仕事に関わって来て、これまで色々なやシリーズが出て来るのを見てきた。
大きなシリーズともなるとなかなか全ラインナップを一辺に発売できない…というか、しないで来たのが普通だ。
JCM2000の時もそうだった。
DSLは、DSL401やDSL201等のコンボがヘッドの後に発売された。TSLの時などTSL601やTSL602がヘッドの発売から遅れること2年経ってから市場に投入されたのだった。
このヘッドを優先に発表する方式は、スタックがMarshallのシンボルということだけでなく、今にして考えてみると、「スタック王国」のアメリカの市場を考慮していたのかも知れない。
一方、フラッグ・シップ・シリーズとは別にエントリーモデルのMGシリーズなどは小さなモデルを先行して発売するのが常だった。
そして、今回のCODEシリーズも同じ。
TSLの時ほどではないにしろ、CODEもラインナップが出そろうのに時間がかかったな~。
CODE15、CODE25、そしてCODE50の登場から2年近くの時を経て、昨年の終盤にようやく発売されたのがCODE100のヘッドとコンボ。
こうして、ようやくシリーズが完結した。

20その甲斐あってか、CODEの100Wモデルが大変好調だ。
特にヘッドのCODE100Hが人気を呼んでいる。
機能的には他のCODEのモデルと大差はないが、「100W出力」という仕様なので、ライブでも活躍させることができるところが評価されているようだ。
そして、信じられないほどのコストパフォーマンス!
もうひとつ付け加えると、機能が必要以上に細かすぎず、シンプルでユーザー・フレンドリーな使い勝手がウケていると聞いた。

30そんなCODE100Hのインストラクション動画がデジマートマガジンにアップされ話題を集めている。
デモンストレーターは9nn Parabellum Bulletの管原卓郎!

40卓郎くんはズッとMarshallを愛用してくれている。
チョット時間をさかのぼってみよう。
コレは2008年頃の写真。

50この頃、Vintage Modernというシリーズが発表となり、それを試しているところ。
なつかしいな~。
10年前か…。
コレでVintage Modernの2466をスッカリ気に入ってもらって9mmのステージで愛用して頂いた。
このVintage Modernってのはいいアンプでね~。
残念ながらあまり長くない発売期間を経て製造を終了してしまった。

60v卓郎くんは大人でね~。
いつも笑顔ですごく落ち着いていて、発言も思慮深く、わたしよりズッと年下なのに人間ができていらっしゃる。
フランク・ザッパの息子、ドゥイージル・ザッパに会った時も同じ印象を受けたのをハッキリ覚えている。
もうネ、卓郎くんとおしゃべりをしようものなら、自分の軽さがフィーチュアされてしまって実に恥ずかしい!
人の話を最後までよく聞いて、瞬時にその意図を咀嚼して、完璧な計算を基に導き出した最も適切な返答を、相手にわかりやすくユックリしてくれるのだ。
でも、ずいぶん長いことお会いしてないんだよな~。
2014年のMETROCKの時に楽屋村で私を見つけて声をかけてくれたんだったっけ…。
あ、それと三軒茶屋の裏道を私が車で走っている時にスレ違ったんだことがあったんだ。
卓郎くんは運転している私にすぐに気がついて、通り過ぎて停まった私の車にワザワザ戻って来て挨拶してくれたんだよね~。

70vだから久しぶりに卓郎くんに会えるということで、カメラを持って今回の撮影にお邪魔するのをとても楽しみにしていたんだけど、どうしてもそれが叶わなかった。
撮影日の直前にウチのセガレが足に大ケガを負ってしまって、病院への送り迎えや入院の準備などで忙殺されてしまったのだ。
ま、私なんかいてもいなくても撮影には何の支障もないので、全く心配も要らないんだけどね。
却って静かでいいぐらいだ。
  
そして、いよいよその動画が完成して公開された。
案の定、卓郎くんは実によい仕事をしてくれた。
チョット内容を紹介しておくと…。
  
当然、CODEに入っているサウンドを紹介。
JTM45に始まって…

80JCM800…。
卓郎くんはJCM800で9mmのセカンド・アルバムのレコーディングに臨んだとのこと。
「(CODEには)最高の800が入ってる!」
なんてことを言ってくれた。
本心か否かはこの卓郎くんの表情を見ればわかるだろう。

90DSLのオーバードライブ・サウンド…

100ジョン・フルシアンテが好き…とJubileeはクリーン・トーンも。110同様にMarshallの最も重要なモデルのひとつである1959については、ラインのサウンドも収録。

130今回のデモンストレーションには同時発売のCODEのスピーカー・キャビネット、CODE412を使っているのだが、この1959では1960と組み合わせたサウンドも紹介してくれた。
それぞれ音像が異なるので、色々とトライして頂くのも一興だ。
120最後は卓郎くんのまとめコーナー。
操作性やCODEを使ってみたい場面、音の印象、気に入った機能、そしてCODE100Hの魅力…等について語って頂いた。
卓郎くんのトークはやっぱり説得力があるナァ…。
落ち着いているからナァ。
もし小学校の時に卓郎くんが同じクラスにいたら、間違いなくお母さんから「菅原くんを見習いなさい!」って言われてるな。
  
デジマートマガジンの動画はコチラ⇒菅原卓郎 meets CODE100H

  

9mm Parabellum Bulletの詳しい情報はコチラ⇒official site

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Marshall CODEの詳しい情報はコチラ⇒日本語版オフィシャル・ウェブサイト

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2018年1月11日 (木)

明けましておめでとうございます

  
新年あけましておめでとうございます
 
ナンダ、今頃?…とお思いになる方も多くいらっしゃることでしょう。
新年早々から更新をスタートさせようとしていたんだけど、年末から色んなことが身辺に起きてしまって、どうしても記事を制作する時間が取れなかったのです。
で、今仕込みの真っ最中。
ネタがないワケでは全くないのです。
日頃からカツカツでやっているものだから、不可抗力の出来事が勃発すると毎日の更新ができなくなりますな。
もうすぐ再開します。
  
しかし、最近は「年末年始感」がエラく薄らぎましたな。
新しい年に入ってもう10日が過ぎちゃった。
関東はもう松の内が明けているけど、関西はまだ松の内の最中。
まだそういう時節なのに「お正月」という感じがまったくしない。
それでもまた、今年確実にひとつ歳を重ねるのですわ。
インターネットで個人の情報を登録する時に生年月日を入れることがあるでしょ。
アレって入力する空欄の右側に印がついていて、それをクリックするとズラ~っと西暦が出て来て、その中から自分の生年を選ぶようになってるじゃない?
アレが年々面倒になっていくのよ。
あの西暦の順番は間違いなく現在から過去にさかのぼって表示されてるのが普通。
大変なの。
2018  2017  2016  2015…1965  1964  1963  1962と自分の青年に行きつくまで56行もさかのぼんなきゃならないのよ!
本当に古い人間になって来た感じがするのですわ。
ま、古くたって良いものは変わらない…なんてことを目指したいものです。
 
ところで、新年早々、イヤな話を見つけてしまった。
インターネットでは「音楽ビジネスの新しいモデルが定着し、アメリカの音楽市場がV字回復した」と喧伝されている記事をご覧になった方も多いと思う。
「新モデル」というのはストリーミングのことで、アメリカでは音楽業界の収益の60%をストリーミングが占めるようになったという。
ダウンロードによる配信は19%、CDなどのフィジカル商品はもはや16%と「まだCDなんてものがこの世にあるのか?」と言わんばかりの風前の灯。
レコードの復活は幻だったのか?…いつもなら、「音楽はレコードやCDで聴くモノだ!配信などで1曲ずつ聴いて音楽の良さのナニがわかる!」と青筋を立てて文句をいうところだが、今日は怒りの矛先がチョイと違う。
このインターネットの記事は「数人のヒップホップのミュージシャンがストリーミングを通じてヒットを飛ばし、巨万の富を得ている。だから音楽界に希望あり」のように私には読み取れるのだが、コレはダメだって!
日本もかなりそういう一極集中の傾向が強いが、こんなことやってると本当に音楽がダメになっちゃう。
しかも、その成功のカギは音楽ではなく、ITの取り扱いの巧拙によるところが大きいように感じ取れるのだ。
「売れている音楽」がダメな音楽だとは言わない。内容はどうでも多くの人に受け入れられるモノをクリエイトするのは大変なことだ。
でも、売れているものだけが「良いモノ」ではない。
聴き手にも他にもっとおもしろいモノはないかいな?と色々な音楽を興味を持ってもらいたいんだよね。
音楽界の「勝てば官軍」は芸術性を重要視しない、ただの「売上至上主義」だからね。
コレは相当マズイ状況だと思うし、そういう状況をいまだにアメリカン・ドリームのように扱って記事を書いている人の良識を疑う。
もし書き手が本当に音楽を愛している人なら、音楽の一極集中の危険性を訴え、「もっと色んな音楽を聴くべきだ」とココは警鐘を鳴らすべきだと思うのだが…というのはインターネットの個人登録の西暦を56行もさかのぼらなければならない古い人間の考えなのか?
  
でもね、イヤな話というのはコレでもない。
上のインターネットの情報に呼応するかのように掲載されていた新聞の記事だ。
その記事によると…2017年のアメリカの音楽業界の売り上げで、ラップ等のヒップホップ組がロック組の売り上げを抜き去ったというのだ!
我が同輩はココで悲鳴を上げているハズ。
そのデータは、当のストリーミングの再生数の集計によるものなのだが、シェアを見ると;
  
ヒップホップ、R&B    24.5%
ロック            20.8%
ポップ ス         12.7%
カントリー                       7.7%
ラテン                             5.9%
その他             28.4%
  
となっている。
R&Bは「ヒップホップ」の枠に繰り込まれてラッキーだったな。
「カントリー」が強いのがいかにもアメリカ。そして、ヒスパニック系の人口の多さを示しているのであろう「ラテン」が支持されているのもおもしろい。
1940年代、最も人気の高い音楽だったジャズは「その他」の中に埋没してしまっている。
  
とうとうこういう時代が来たね。
これからアメリカに生まれてくる子は、こういう音楽の勢力図を見て育つ。
そして、世界中の「アメリカ病」に冒された企業と若者がそれに追随する。
1980年代に商業アイテムとして甘い汁を吸い続けた「ロック」という音楽が斜陽の一途をたどっていることを認めざるを得ない。
文化の伝承に失敗したとしか言いようがあるまい。
でもね、コレはストリーミングを使っている人たちの中だけのシェアだから、先のインターネットのデータを照らし合わせてみると、アメリカ国内でストリーミングを使用して音楽を購入している人の60%の人のウチの24.5%がヒップホップの愛好者ということになる。
つまり全体の14.7%がコレにあたる。大したことない?
さらに、ストリーミングを使用しているリスナーは恐らく若い人が多いであろうから、そうしたヒップホップのような音楽の人気度が高まっているように見える…と分析できなくはあるまいか?
CD等のフィジカル・プロダクツ派の16%の人たちが全員ロックのCDを買っているとすれば、ヒップホップに勝ってるということよ…そんなことあり得ないか。
ヤダな~、ヒップホップ。Marshall使わないんだもん。
ま、私は何が何でもMarshall、NATAL、EDEN、そしてMarshall Blogを通じてロックを支持しますよ!
ちなみに、仕事でその必要がある時は別だが、私はストリーミングなるものをプライベートでは一生導入しないことでしょう。
だってそんな聴き方、音楽に対して失礼だもん。
 
今年も頑固ジジイとMarshall Blogをよろしくお願い申し上げます。

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2017年12月31日 (日)

さよなら2017 今年のMarshall Blogをホンの少しだけ振り返る

  
チョッ~ト、ゴメンなさ~い!
Marshall Blogは世間一般の動向に合わせて年末は28日まで更新するのを常としていたんだけど、今年は31日まで更新を続けようと思っていたのね。
ところが!
facebookなんかでつながっている方々はご存知だと思うけど、普段から仕事が山積みになっているところへ持ってきて、プライベートでエライことが起こってしまい、とても記事を更新する時間がなかったのです。
ま、ひとりで書いているから仕方ない。
でも年末のご挨拶はキチっとしておかないと気が済まないので、今日、この投稿で2017年のMarshall Blogを〆させて頂きます。
  
今年投稿した記事はコレを含めて242本。
2017年の公休日は117日なので稼働日数は248日なんだと。
そこへ年始と夏の休みを加えれば、マァ毎日更新は達成したかと…この計算も年々セコくなっているような気が自分でもしておりますが…。
これらの記事を書くためにホールやライブハウス、各種イベントに赴いた回数は131回。
計算が大幅に合わないのは2本立て以上の記事が多数あるため。『NAONのYAON』なんか今年は9本立てだったでネェ。
反対に取材にお邪魔したけど、残念ながら記事にならなかったライブもいくつかあるよ。
Marshall Blogのステイタスが少しはあっての話か、どこの現場へ行っても大変丁重に扱って頂いて、どこでも楽しく充実した取材になりました。
この場をお借りしましてご関係者の方々に心から感謝を申し上げます。
    
皆さま、今年もMarshall Blogをご愛読頂き誠にありがとうございました。
来年もMarshall NATAL、EDEN、そしてMarshall Blogをよろしくお願い申し上げます。

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2017年12月 9日 (土)

2017はSHOW-YA、2018もSHOW-YA

  
「年末か~…」。
この数年この時分になると、私にはうれしい季節の風物詩が届く。
それは、翌年のSHOW-YAのカレンダー!
今回の2018年分も私が撮った写真をたくさん載せて頂いた。
こうして苦心して録った自分の写真や文章が形になるのは、いつになってもとてもうれしいものです。
今年も「ロックの女王様」たちをイッパイ撮らせて頂いた。
それにしてもスタッフの方々、選ぶの大変だろうナァ。
私の感覚では、写真ってモノは撮るより、選んだり、キチッと保管したりする方がよっぽど大変だと思っている。

20去年は30周年記念ということで、色んな企画が目白押しだったが、今年はややユッタリ・ムードだった。
チョット今年のSHOW-YAを振り返ってみると…
スタートは4月の『NAONのYAON』。
コレはSHOW-YAのファンの方々とも話をしたんだけど、昨年の最後のコンサートが六本木で終了した時、「ああ、次は4月野音か…。まだ大分先のことだナァ」…なんて寂しがっていると、アッという間に年が明けて、年度が変わって『NAONのYAON』がやって来ちゃう。
ホント、早いよ。

057月には『GET YOUR SHOW-YA 2017』と題した夏のツアーで大阪、名古屋、川崎でコンサートを開催。
「今年は鹿鳴館がないんですかね~」とザンネンがっていたファンがいらしたが、チョット待てよ…
私なんか「エ~?! 鹿鳴館で演ったのって去年だっけ?今年じゃなかったっけ?」というアリサマ!
筒井康隆の小説で時間の経過がやたらと早くなってしまう男の話があったが、私はアレになっちゃってんのかね?

440そして、9月になると2年ぶりとなる待望のオリジナル・アルバム『AURORA』を発表。
コレはヨカッタ!
私なんか聴いた瞬間「そうこなくちゃ!」と快哉の声を上げたよ!
そして、2か月後のレコ発をメッチャ楽しみにしていた。
しか~し、「さとみさんが大ケガを負ってしまった」という衝撃のバッド・ニュース!

15cdレコ発ライブの直前に開催されたミニ・ライブと握手会ではさとみさん抜きで敢行。

120鹿鳴館が今年のことだったと勘違いしている私のことだからして、2ヶ月なんてアッという間にやって来る。
初めてお邪魔した品川のインターシティ・ホール。

10寺田恵子

30v_2五十嵐☆sun-go☆美貴

40v中村美紀

50v角田mittan美喜

60v やっぱりさとさんは欠席。
残念だったけど、その穴を埋めるべく趣向を凝らした内容がとてもステキだった。
今回はコレをもってインターシティのライブ・レポートに代えさせて頂く。

80エ?チャンとやれ!って?
もうMarshall Blog飽きたでしょうに~。
…なんてことはツユほども思っていないので、いつも通りドップリやりますので乞うご期待!
  
すでに次の『NAONのYAON』も4月29日に開催されることだし、来年もSHOW-YAと決め込みましょうや!
野音まで丸4ヶ月…またアッという間だぞ、コリャ。
  

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

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2017年12月 1日 (金)

【号外】 メランコリック写楽解散

ももすチャンが脱退したため、本日紹介したメランコリック写楽は解散しました。
おしまい。

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2017年11月28日 (火)

お待たせしました!いよいよCODE100発売!

  
Marshall歴代の名器のサウンドを詰め込んだCODEシリーズ。
クォリティの高さとお求めやすい価格で、日本だけでなく世界中で大好評を頂いております。
そんな中、「100Wモデルはまだかいな?」とか「スタックが待ち遠しいね!」というお声もを頂戴していました。
そのご期待に応えていよいよCODEの100Wシリーズが発売となります。
コレにてCODE家、ほぼ全員集合!
しかし、ココまで時間がかかったな~。
「CODEの意味とは?」なんてやっていたのがスゴイ昔のような感じがするわ。
ま、コレも「デジタル時代へのMarshallの回答のひとつ」として、それだけジックリと取り組んで来たというワケで…。
今回も驚きのコスト・パフォーマンスで迫ります。
是非、CODEの「100Wワールド」をご堪能くださいまし!

10今回発売となるのは100WのCODEのスタックとコンボ。
やっぱりMarshallとくればスタックだよね~。

20ヘッドはCODE100H。

30機能や操作方法は既発売のCODE50と同じ…なんだけど、プリセットの内容が異なっている。
あの音質とヴァーサティリティを100Wの出力で、ステージの上で活用したい!とお望みの方へのHoly Grailだ。

40リア・パネルはこんな感じ。
かなりシンプル。
CODE100系(電車みたいだな…)にしかない機能として、センド&リターンが搭載されている。
「好みのプリアンプとパワーアンプの間にお気に入りの自前のエフェクターをカマして、ヘヘヘ」…なんてことができるワケ。
スピーカー・アウトプットのミニマム・インピーダンスは8Ω。
だから1960Aをお持ちの方はMONO16Ωに結線してスピーカーを4発鳴らすこともできるし、STEREO8Ωにつないでタテ2発のスピーカーを鳴らすこともできる。
ただ、4発鳴らすときにはMONO4Ω、つまり1960のインプット・パネルを後ろから見て向かって左側には絶対に結線しないように…CODEが壊れちゃうからね。50同時発売のスピーカー・キャビネットはCODE412。
Marshall伝統の4x12"のスピーカー・コンフィギュレーション。
今回はAもBもなくて、この1種類だけ。

60コレ、アングルドになっているんだぜ。
サイズはかつてのAVT2000やMGのキャビネット同様、1960系よりひと回り小さい設計になっている。
スピーカーはCODEシリーズ用のカスタム・スピーカーを採用している。
701960Aに見慣れているとずいぶん雰囲気が違う感じがするわ。
ちょっとおサレな感じ?
このフレット・クロスが雰囲気づくりに役立っているね。
90リアはこうなってる。
入力は120Wでインピーダンスは当然8Ω。

80お次はコンボ。
CODEの100Wのコンボはそのまま「CODE100」。
12"のカスタム・スピーカーを2発搭載している。

110アンプ部の機能はCODE100Hと同じ。

120リア・パネルの様子。
コレもCODE100Hと同じ。
「ステージでギンギンにCODEを鳴らしたい」というコンボ派の方にベスト・マッチするモデル。

130以上、発売は明日、12月29日。
価格はすべてオープン・プライス。
  
あ、それと!
CODE100系には専用フットスイッチが付属しているが、パフォーマンスを存分に活かすには、やはり既発のフットコントローラーが欠かせないだろう。

135…と、CODEシリーズもほぼ完結したけど、このシリーズの魅力はハードだけではないからね。
「MY MARSHALL」なるウェブサイトのコミュニティを活用しなければCODEの楽しさを全部知ったことにはなりません。
「家に帰るまでが遠足」であるように、「MY MARSHALL」までがCODEなのです。
今、先生とっても良いことを言いましたよ~。
  
MY MARSHALLを利用するには本国Marshallの英語版ウェブサイトへの登録が必要だが、日本の輸入販売代理店のヤマハミュージックジャパンがその方法を説明しているのでご参照頂きたい。
  
詳しくはコチラ⇒CODEをフル活用するなら、MYMARSHALLへ登録!

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Marshall Blogをいつもご覧の方ならご存知の通り、普段「真空管アンプ、真空管アンプ」と騒いでるじゃない?
商売っ気の強いブランドだったら、手のひらを返したように、「CODEは真空管アンプに迫るサウンドです」ってな宣伝惹句を書くことだろう。
私は正直に言うよ。
どんなに優秀なデジタルの技術を持ってしても真空管アンプのサウンドにはどう転んでもかないません。
デジタル・デヴァイスは「こんなところか…」という「妥協」との戦いで、真空管アンプは「もっと良くなるはず」という「音」との戦いだと思ってる。
それはまるで、効果が大きいアミノ酸の開発の競争と、おいしい野菜を作るために土壌の研究から取り組んでいるサマに例えられるような気がするのだ。
でも、このCODEというシリーズは,、50年以上にわたるの歴史を俯瞰して、Marshallが苦心惨憺して開発した自分たちのオリジナル・サウンドを自分でモデリングしている「Marshallのカタマリ」のようなモデルなんですわ。
コレは真空管では実現できない。
考えてみれば、私なんかがMarshallを知った頃って「UNITナントカ」といって、今でいう1959や1987のようなビンテージのレンジしかなかった。
80年代に入りJCM800が、それから10年経ってJCM900が出て、JCM2000になって、JVMが現れた。
我々の世代はこの長い歴史をその時代の音楽と絡めてすぐ目の前で見て来たので、「Marshallがどういうもので、ナニをやって来たのか?」ということがごく自然に身体や耳に刷り込まれているけど、今の若い人はそうはいかないもんね~。
だからこそCODEを通じてMarshallの魅力を知ってもらいたいと思うのですわ。
CODEは、ホンモノがホンモノをマネしてるホンモノなんだから。
それで真空管アンプに興味を持ってもらって、将来バリバリと真空管アンプでギターを弾き倒して、「いい音」と「いい音楽」で聴衆を魅了してもらいたいと願っている。
とにかくデジタルからデジタルに買い上がることだけは避けた方がいいんじゃないかしらん?
だって人間はアナログでできているんだから!取り戻すべきはアナログですよ。
一方、本物のサウンドを良くご存知のベテラン勢の方々はCODE100をステージに上げて、曲ごとにMarshallを換えて演奏する…なんておもしろいんじゃない?
「この曲は1959で、コレは2203で演るか…」なんてね。
CODEの楽しみ方は色々なのだ!

100そんなCODEの魅力を伝えてくれるイベントが下記の要領で開催される。
KellyさんがCODE100で暴れくれるという企画。
定員がキマっているのでまだ空きがあるかどうかわからないが、是非、チェックしてくだされ!
 
期  日 :12月3日(日) 15:00開演
会  場 :イケベ楽器アンプステーション店内特設会場
定  員 :20名様

詳しくはコチラ⇒アンプステーション公式ウェブサイト

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2017年11月20日 (月)

【訃報】 マルコム・ヤングのこと

 
2014年から「Dementia」のためバンドを離れていたAC/DCのマルコム・ヤングが11月18日他界した。
1953年(昭和28年)の生まれというから享年64歳。
大分早い。
イヤ、それよりも2014年でバンドを脱退した時点で「もう復活はあり得ない」とアナウンスされているところを見ると、そのだいぶ前から病状に苦しんでいたハズだ。
若いのに大変気の毒なことだ。
「Dementia」とは「痴呆症」のこと。
私はこの言葉に敏感だ。
実際に苦しむのは罹患者より周囲の人達だったりするのだが、「その人が徐々にその人でなくなってしまう」あまりにも残酷な病気だ。
しかも、一旦罹患してしまうと、完治することがあり得ない。
昨今の情勢を観た時、妙薬が開発されない限り、私はあらゆる意味において日本という国はこの病気に滅ぼされてしまうのではないか?とさえ思っている。
  
さて、AC/DC。
私がこのバンドの音を初めて耳にしたのは高校生の時だった。
1977年、『ロック魂』という邦題が付けられた彼らの3枚目のアルバムが日本でリリースされた時だった。(国内盤の発売は1978年だったのかも知れない)
当時、プログレッシブ・ロックに夢中だった私は、「何とシンプルなハード・ロックなんだろう!」と驚き、そして「カッコいい!」とも思ったが夢中になることはなかった。
一番ビックリしたのは、前例を知らないBon Scottの声質だった。
次に、半ズボンでランドセルを背負っているリード・ギタリスト。
聞けばオーストラリアのバンドだという。
私はその頃からイタリアやフランスのプログレッシブ・ロック・バンドは部分的に聴いていたが、やはり「ロック」といえばイギリスかアメリカが当たり前で、「オーストラリアのロック・バンド」ということにかなり奇異な印象を持ったものだ。
例外的にSebastian Hardieなんてカッコいいプログレのバンドがオーストラリアにはいるのは知っていた。三文役者のギターの大竹さんに教えてもらったのだ。
 
Marshall Blogで何度か触れているが、日本は世界では「ロック後進国」と評価されている向きがあると聞いた。
AC/DCのコンサートのチケットが売れ残る国は経済先進国の中で日本だけなのだそうだ。
この傾向はAC/DCだけでなく、ストーンズなども同様と聴いた。
理由はカンタンだと思う。
若者がそうしたトラディショナルなロックを敬遠していて、世代間の伝承ができていないからだろう。
そんな世界的なオージー・バンドでも、イギリスへ行くとAC/DCってのは完全にブリティッシュ・ロック扱いなんだよね。
それは1960年代の初頭にオーストラリアに移民したヤング家がスコットランドのグラスゴー出身だったからかも知れないが、オーストラリアがイギリス連邦の一員だからではないか?と私は思っている。
国旗にユニオンジャックが入っているイギリス連邦の加盟国は、イギリスが戦争に巻き込まれた際、問答無用で女王(あるいは王)のために戦わなければならない。
ま、オーストラリアはイギリスの流刑地だった歴史を持つ子分みたいなものだから、そこは「世界の一等国」の自負を持つイギリスのこと、オーストラリアのロックをブリティッシュ・ロックにくくっちゃうことぐらい朝飯前なのかもしれない。
そうえば、オーストラリアには「芸能界がない」ということを現地の人から聞いたことがある。
正確に言えば、オーストラリア現地の芸人だけでは回せないということなのだろう。
しかし、そこは英語圏だからして、アメリカやイギリスのモノをチョチョイと拝借すれば何ら問題がない。
そして、ヨーロッパやアメリカからの慰問よろしく、オーストラリアやニュージーランドにツアーをしに来て、ついでに帰りがけに日本へ寄って小遣い稼ぎをする…ってとこでしょうな。
  
さて、この『ロック魂』。
上述のように、プログレ夢中なりし時にはじめて接したこともあって、その後のアルバムもいくつか買ってはみたものの、お熱になることはついぞなかった。
でも、私にはこの『ロック魂』で十分。
「Go Down」、「Dog Eat Dog」、「Bad Boy Boogie」、「Hell Ain't a Bad Place to Be」そして「Whole Lotta Rosie」…これだけロックの名曲が収録されていればバッチリでしょう。
マイルスで言えば「Kind of Blue」、コルトレーンで言えば「Blue Train」、古今亭志ん生で言えば「火焔太鼓/黄金餅」のカップリング盤、ぐらいスゴイ。(クラシックはいい例えが思い浮かばなかった)
そして、それらの曲の数々はMarshallがなければ絶対にこの世にあり得ない音楽なのだ。
  
ということで、『ロック魂』のタイトル曲に触れて、まずはマルコム・ヤングに哀悼の意を捧げたいと思う。
原題が「Let There Be Rock」。
まずタイトルがいい。
使役動詞「let」に「there is, there are」構文を組み合わせて「ロックあらしめよ」とした。
聖書の「創世記(Genesis)」からの引用。
 
God said, "Let there be light," and there was light.
神は言った「光よあれ」、すると光があった。
 
Frank Zappaもこのあたりをアレンジして演っている。「神は3つの間違いを犯した」ってヤツね。長くなるからかココには書かないけど。
この「Let There Be Rock」は曲だけでなく、曲奏がアキレるほどカッコいい。
内容は1955年の「ロック創世記」。
コレがChuck Berryの「Roll Over Beethoven」の「アンサー・ソング」というか、連作になっているところが実におもしろい。
チャック・ベリーの方は、「この刺激的な音楽でベートーベンなんかぶっ飛ばしちゃおう!チャイコフスキーにも教えてやろう」と歌っている。
そしてAC/DCの方は、そのチャイコフスキーに神様の役どころを回すのだ。
 
光よあれ、すると光があった
サウンドよあれ、するとサウンドがあった
ドラムスよあれ、するとドラムスがあった
ギターよあれ、するとギターがあった
ロックよあれ!

そして、皆さんご存知の通り、この後アンガスのギター・ソロに続くワケだ。
何というカッコよさ!トリハダ立つわ~。
ココでひとつ気が付かなければいけないのは、ネイティブの人たちは「翻訳」という過程を抜きにしてダイレクトにこのカッコよさを味わっているということだ。
残念ながら英語を解さない日本人は、私も含めてこのあたりのロックの愉しみ方を知らない。
だから「彼女がいなくなっちゃったので味噌汁を自分で作った歌」の方が好まれてしまうワケだ。
さて、チャイコフスキーは1893年に亡くなっているので、実際にはこんなことを言うことはできなかったのだが本当にいいアイデアだと思う。
こういうヤリ方こそが、ロックに対する本当に「リスペクト」なのではなかろうか?
しかし、チャック・ベリーはなぜチャイコフスキーにしたんだろう?
当時、アメリカとソ連は冷戦のさなかだったので、「チャイコフスキーよりビル・ヘイリーの方がカッコいいよ!」という一種の「あざけり」だったのかな?
それともアメリカではチャイコフスキーが人気だったのかな?
何しろこのアルバムは、今の日本の若い人たちに真っ先に聴いてもらいたい必須洋楽の1枚であることに間違いないと思っている。

Cdそして、時は下って2010年3月。
9年ぶりとなるAC/DCの来日公演にお邪魔した。
会場はさいたまスーパーアリーナ。
外タレの場合、たいていMarshallのサポートをすることでコンサートにお邪魔することが多いのだが、この時、AC/DCにはヘッド1個、キャビ1個の貸し出しもしなかった。
にもかかわらず迎え入れてくれたのはナゼだったか覚えていない。
  
Marshallの連中から「AC/DCは、バンドで1960を600台所有していて、本国に200台、アメリカとイギリスにそれぞれ200台ずつ保管してあって、ツアーの先々でそれらを活用する」ということを聞いて時は笑ったナ。
また、AC/DCの音楽を演るにはMarshallは絶対に不可欠で、ツアーで赴いた先々で程度のいいMarshallを手に入れる専門の鑑定師がいることも知った。
絶対ウソだと思ったけど、両方本当のことらしい。
当然日本にはそんな量のMarshallをキープしていないワケで、この時は専用飛行機ですべての機材を空輸したと聞いた。
機材と言っても、楽器だけでなく、PAシステムやステージの床板に至るまですべて持ち込み。
つまり、借り物がないので毎回同じ状態でで準部ができるというワケ。
スタッフも同様。
すなわち、演奏する空間さえあれば、世界中どこへ行っても自前のスタッフだけで大コンサートを開催できるというのだ。
同時にコレはツアー先の現地スタッフがステージ周りの世話をする需要が無いことを意味している。
したがって、よっぽどの関係者以外はステージに近づくことができない。
我々のような「平たい顔族」の人間が必要以上にステージ設備に近づこうものならすぐに部外者だとわかってしまうのよ。
ところがこの時、ツアー・マネージャーが私の胸の「Marshall」のロゴを見つけて声をかけてくれた。
「キミはMarshallから来たのかい?それならステージ設備を案内してあげよう!」
コレがメッチャおもしろかった。
以前にも部分的に紹介したことがあったように記憶しているが、今日のMarshall Blogはマルコムの仕事場をまとめて紹介して故人を偲ぶことにする。

T_img_0039 ステージ上手の1960BX。
コチラはアンガスのもの。
10台全部鳴らしている!

T_img_7566 コチラはマルコムのバックライン。
やっぱりこのLCフレットのキャビが並ぶといいね。
音なんか出さなくたって何とも言えない70年代のロックの芳香が漂ってくる。

T_img_7568 これらのキャビネットをどうやって鳴らしているのかというと、ステージの下には「Marshallルーム」とも呼ぶべき空間があって、そこに1959のタワーがセットされているのだ。

T_img_7569 ゼ~ンブ1959!
先述の鑑定士が目利きを働かせて集めた1959の逸品たちだ。
このステージの下のスペースにはギターのリペア・ルームまで設置してあって、ギター・テクがアンガスのSGの調整をしていた。
このステージ下には他にも仕掛けが隠されていて、ショウの間、ダックウォークをするアンガスを下から捉えてステージの大スクリーンに映す場面がある。
ツアー・マネージャーがステージ床に空けられた幅10cmぐらいの細長い穴を見上げて曰く、「ホラここを見てごらん。この上をアンガスが通過するんだよ!たった数秒だけどね!」
ステージ下の床にはレールが敷いてあって、アンガスの動きに合わせてカメラがそのレールの上を行き来するようになっているワケ。
アンガスがその上を通り過ぎるのはホントに数秒!
それだけのためにステージ床に細長~い穴を空けて、透明のアクリル板が埋め込んであるのだ。
他にも、他の世界的なバンドが使っていたという、アンガスのお立ち台みたいなヤツだとか、ペッチャンコになっているRosieだとか、ステージ後ろにズラリと用意された大砲だとか、惜しげもなくすべて見せてくれた。
メチャクチャおもしろかったし、世界を又にかけるバンドのスケールの大きさに圧倒された。

T_img_7571 別れ際には「お土産だよ!」といってピックをプレゼントしてくれた。
「アンガスのはないんだ…」とホンの少し済まなそうな表情をしていたけど、イエイエ、十分です。
マルコムのピック…大事にします。

T_img_7576 何しろ、世界中どこでも毎回同じ条件で演奏できるので、リハーサルの必要はなし。
極端なことを言うと、自家用飛行機で近隣の空港に着いて、そのまま会場にやって来て、ギターを受け取って、その流れで演奏することができるらしい。
ま、さすがにそんなことは本当にはしないであろうが、メンバーの姿はまったく見えなかった。

T_img_7573 アンガスやブライアンばかり目立ってしまい、ステージのやや後方でMarshallを背に一心不乱にギターをストラミングするマルコムはどうしても地味な存在に見えてしまったが、AC/DCサウンドの重要な役割を果たしていたことはよくわかっている。
ロック界の重要なバンドの要を失ったことは、ロック界の大きな損失であることに他ならない。
  
謹んでお悔やみ申し上げます。
LET THERE BE ROCK!!

T_img_7572 (敬称略 2010年3月14日 さいたまスーパーアリーナにて撮影)

2017年11月 6日 (月)

だから私は…D_Drive Yukiのケータイ

ここのところスケジュールがうまく合わず、MarshallBlogとはしばらくご無沙汰だったD_Drive。
相変わらずD_Driveはバリバリとライブ活動にいそしんでいる。
その激務を縫って、Yukiちゃん+D_Driveがスゴイことになった。

T_img_0673 D_Driveへの注目度の高さか、このニュースはおっそろしいほどの伝番力で巷間に広がっているので、ご存知の方も大勢いらっしゃると思う。
SONYの携帯電話、XperiaのコマーシャルにYukiちゃんとD_Driveがイメージ・キャラクターに抜擢され、この度その動画が公開となった。
コレによってYukiちゃんとD_Driveがこの携帯電話のカタログ、ウェブCM、そしてテレビCMに登場することになるのだ。
YukiちゃんのテレビCMの放映時期はまだ未定だが、昨日の昼間テレビを見ていたら、もうこのCMシリーズのウチの1本が流れていたので、ブラウン管の中のYukiちゃん、イヤ、コレは古いか…お茶の間でYukiちゃんに会えるのもきっともうすぐのことであろう。
しかし、「お茶の間」なんて言葉も死語だよな~。
  
そのテレビCMがコレ。
auの30秒バージョン。

おお~!
Yukiちゃんの声と軽い関西弁だ!
まずコレに感動。
撮影中、つい普段の口調で、「よってからに、ワテはエクスペリアでんがな」と言ってしまって何度かNGを出してしまったとか…(ウソ)。
曲はこのCMシリーズのために書き下ろされた「Voices」というオリジナルソング。
ま、ファンとしては「Runaway Boy」か「Russian Roulette」あたりでガツンといきたかったような気もするけど、Yukiちゃんだけそういうワケにもいくまい。
早くテレビで見たいね~。
もちろん、演奏はD_Drive。
そのMVがコレ。
「女優Yuki」の演技と、タッピングで始まる親の仇を取るかのような激しいソロに注目!

もうひとつ、撮影中につい口にしてNGを出してしまったセリフがもうひとつ。
「だから私は、Marshall。」
…なワケはないんだけど、レコーディングには愛用のJCM2000 TSL100を使用した。
コレね。

170SeijiさんはJCM2000 DSL100EC。

140vShimaちゃんもEDENでなくては気が収まらないハズだ。

153vさて、もうひとつ。
Yukiちゃんの「インタビュー編」なる動画も用意されている。

しかし、うれしいね、こういうのは。
コレを契機にドカっとブレイクしてもらいたいものだ。
  
いつも記事に書いているように、Seijiさんとは付き合いも長く、D_Driveには比較的最初期からお邪魔させて頂いている。
もちろん、今の前の時代からMarshall Blogにご登場いただいている。
それにしも、コレまで色々あったナァ。
…ってんで、新しいMarshall Blogになってから印象に残っている記事をチョコッとリストアップしてみた。
見落とした記事があれば是非チェックされたい。
 

祝!D_Drive初の東京ワンマンライブ (2012年8月5日)

6a0163044657d3970d0177448ef37e97_2  

YUKI in AKIBA~『Rocksmith』デモンストレーション (2012年10月27日)

Yuki_img_1353   

【NAMM2013レポート】Sunday~最終日 (2013年1月25日)

Nm_img_3426   

D_Drive in 平成26年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業 (2015年2月21日)

70   

【Marshall GALA レポート】 vol.9: D_Drive (2016年3月6日)

20 やっぱりこうして記録が残っているのは大変いいことだよね。
いつでも見て、楽しかったことを思い出せる。
やっぱりこう言うのさ…「だから我々は、Marshall Blog。」

T_img_0640今回をキッカケにD_Driveの音楽に触れてくれる人が爆発的に増加してくれることを願って止まない。
そして、器楽演奏のカッコよさを知ってもらって、楽器を演奏する人が1人でも多くなって欲しい。
だから私は、D_Drive。
  

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

150_3



2017年10月 2日 (月)

【号外/お知らせ】 記事最下部の「いいね!」ボタンについて

      
これまでMarshall Blogでは、それぞれの記事の最下部にfacebookの「いいね!」ボタンを表示しておりましたが、この度、そのボタンを削除させて頂きました。
長年にわたりましてそのボタンを押してMarshall Blogをお引き立て頂きました皆様には心から感謝申し上げます。
  
以前の記事内で、同じライブ・レポートを<前編>と<後編>に分けて掲載した時、<後編>で押されるその「いいね!」の数が必ず<前編>より少ない…ということを記しました。
テレビ・ドラマなどでは最終回の視聴率が際立って高い傾向がありますが、マァ、「SNSの場合はこんなものか?」と勝手に理解しておりました。
  
ところが今回、ある記事で<前編>と<後編>の「いいね!」の数に100倍以上の開きが出てしまい、さすがにコレはおかしいのではないか?と思い、私なりに調べてみました。
原始的ではありますが、「いいね!」を押してくだすった方の実際の数と記事に表示されている「いいね!」の数字を比べてみたのです。
するとどうでしょう…見事、実際に押して頂いた方の数が、記事の「いいね!」の数字より多かったのです。
つまり、何票かが「死に票」になっていたのです。
多少のタイムラグがあるのでしょうが、迅速性を身上とするIT関係のシステムにあっては、それも甚だ不都合なことではないか?と思うのです。
「不都合」であると私が思う理由は最後に記します。
さて、当方といたしましては、ブログを運営している会社にこの現象を報告し、相談してみました。
返答は「今のところ正常に機能しているのでしばらく様子を見て欲しい」ということでした。
  
ところが、とうとうこんなことが起こってしまいました。
自分が作ったものを自賛するのがイヤなので、私はこのボタンを一切押すことはありませんでした。
しかし、今回の問題の調査をするためにボタンを押したところ、驚くべことに目の前に表示されていた数字が減少してしまったのです。
同様の事象があったことは、ある方からもお聞きしていました。
もう「ダメだ、コリャ」と思いました。
  
また、ブログ自体のアクセス件数が極めて多いにも関わらず、この「いいね!」の数が信じられないほど少ないことも日常茶飯事でした。
すなわち、実際のMarshall Blogへのアクセス件数とこの「いいね!」の数が全く連動しないのです。
もうひとつ…10年近くMarhall Blogをご覧頂いている愛読者の皆様でもこのボタンの存在や意味についてご存知ない方が少なくないということもわかりました。
もうコレ、意味ないじゃん?
   
基本的に私はこういったデータにはなるべく拘泥しないように努めています。
こうした指標にこだわり出すと、際限なく、また手段を選ばず成績(と思われるもの)を伸長させることだけにノメリ込んでしまう恐れがあるからです。
コレは大企業の「売り上げ至上主義」に酷似しており、一時問題になった、無茶なことをする動画投稿者同様、ロクな結果をもたらさないことはわかりきっています。
私がやりたいことは、皆さんに興味を持って少しでも楽しく読んで頂けるような記事を書いて、長年培った経験を活かしてステキな音楽を紹介し、結果、Marshall、NATAL、EDENの宣伝に役立てることです。
コレに尽きます。
とは言え、こういった人気のバロメーターとなり得るデータは、にぎやかであった方が張り合いがあることも確かです。
しかしながら、そのデータが信用できないものであった場合は…?
謝ったデータを鵜呑みにして、「ああ、このブログはたった数人にしか読まれていないのか…」などという風評被害を被らないとも限りません。
よくある話ですが、この情報化時代、いかに適切な情報をつかみ取ることが肝要で、かつムズカシイかということを改めて思い知りました。
そこで、突然ではありますが、以上のことを勘案し今回の措置を取ることにしたワケです。
ご理解頂きますれば幸甚に存じます。
  
何やらシリアスな筆致になってしまいましたが、Marshall Blogは記事最下部の「いいね!」ボタンを廃止した以外にはナニも変わりません。
今後ともMarshall Blogをお引き立て頂きますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
  

Marshall_logo_square

M_natal_square_2

M_eden_square

2017年9月30日 (土)

【号外】 CROSSWIND 『LIVE II』出来!

  
今年5月に故小川銀次さんが率いたCORSSWINDの未発表ライブ音源の制作に関するクラウドファンディングの案内をした。
ただただ「クラウドファンディングやりま~す!」なんていう記事はMarshall Blogらしくないので、そのライブ音源を収録した会場、すなわち有楽町にあった「Lo-Dプラザ」の個人的な思い出を詰め込ませて頂いた。
その記事がコレ⇒CROSSWINDの未発表ライブ音源とLo-Dプラザの思い出
  
そして、そのファンディングは見事に目標を達成し、この度、そのライブアルバムが出来した。
タイトルは『LIVE II』。
ん~、シンプル~。
CROSSWINDは、同じLo-Dプラザでの演奏を収録した『LIVE』というアルバムを過去に発表しているので、音源としては直系の「続編」というワケだ。
しかし、内容はそのタイトルとは正反対で、CROSSWINDらしいたくさんの複雑な仕掛け含んだ、入り組んだ超絶な演奏が77分にもわたって収録されている。
録音はアナログ。
いいね…やっぱりあたたかい。
  
それにしても銀次さんのギターが素晴らしい。
音といい、フレーズといい、これほど「一聴して誰」とわかるギタリストもそう多くはあるまい。特に日本ではそうだ。
既成のフレーズにとらわれずに、さりとて、やたらと奇をてらうことなく、自分だけの歌を歌い上げている。
銀次さんと音楽の話をしていて、「ジョン・コルトレーン」の名前が出たことが幾度かあったが、確かに『Live at Village Vanguard』あたりのコルトレーンを標榜していたのかもしれないナァ…私には長尺のソロがそんな風に聴こえたよ。
録音は1982年。
時代はイングヴェイ前夜。
こういうギターこそ、イングヴェイ以降の若いギタリストたちに聴いてもらいたい。
こんなにバリバリ弾いているのに最後まで飽きさせない。
ナゼなら、ココに収録されているのは「ギターのための音楽」ではなく、「音楽のためのギター」だからだ。
それとね、そうる透のスゴイこと!
透さんはもちろん今でもキレッキレなんだけど、このキメだらけの音楽を微塵の狂いもなく、しかも至極音楽的に処理して見せてくれる。
まぁ、カッコいいことこの上ない。
このCDは不世出のインスト・ロック・バンドの貴重な音楽を35年ぶりによみがえらせ、後世に伝える重要な役割を果たしたと言えるだろう。
若い人が聴きなさい!

1_0r4a3705_2ライナー・ノーツには透さん他のCROSSWINDの元メンバーからのメッセージの他に、クラウドファンディングに参加された方々のお名前が掲載されている。
私が言うのもナンだけど…ご協力ありがとうございました。
クラウドファンディング期間終了後も「参加したい」という方々が多数いらっしゃったそうだ。
コリャ『LIVE III』も期待できるかな?

1_0r4a3707さて、この『LIVE II』の発表を記念してイベントが開催されることになった。
『CROSSWIND未発表音源追悼CD、『LIVEⅡ』爆音再生会』というタイトルのイベント。
内容はそう…そういうことです。
開催は10月29日(日曜日)。開演は13:00。
場所は新橋のライブバーZZ
CROSSWINDの元メンバーも参加して、にぎやかかつ豪華なイベントになるようだ。
  
そうそう、このアルバム、演奏だけでなくて、ところどころMCも収録されていて、若かりし銀次さんの肉声を聴くことができるの。
銀次さんがディスク・ジョッキーを務めた、あの不愛想なFMの番組を思い出してしまったよ!
私はまだ銀次さんの声を覚えているけど、こういうのはすごく貴重だと思うワケ。
幸いにもこうして銀次さんのギターのサウンドは半永久的に耳にすることはできるけど、「声」となるとそうはいかない。
人の声って、覚えているようでも、時間が経つと忘れてしまうものなんだ。

2017年9月14日 (木)

国を挙げてロックを盛り上げるぞ!あ、イギリスの話ね。

  
今日の記事は質問から…。
「音楽に夢中になっていますか?
自分の音楽で成功したいと思いますか?
音楽業界やその筋のエキスパートとお近づきになりたいですか?
自分の音楽を広く聴いてもらいたいですか?
もっとライブの機会を増やしてファンの幅を広げたいと思いますか?」 20 突然ビックリした?
今日の記事は、約1週間前に本国のMarshallのウェブサイトに掲載されたニュースの書き出しでスタートしてみた。
タイトルはコレ。

10 単語はたった4つだけどパッと見るとチョットややこしい。
文章は「BBC INTRODUCING」が「AMPLIFY」を「HOSTS」するということ。
「BBC INTRODUCING」というのは、BBCが放送しているラジオ番組の名前。
まだどことも契約をしていないデビュー前のバンドやアーティストを発掘するプログラムだ。
「HOSTS」はいいでしょう。新宿歌舞伎町のアレとは違いますよ。ま、ココでは「関わる」ぐらいの意味。
そして、「AMPLIFY」。
コレはMarshallのようなの増幅装置のことではなくて、イベントの名前。
Marshallのウェブサイトのニュースは、この記事の冒頭の引用から以下のようにつながっていく。
 
        *          *          *         *  
 
何百ものDJやアーティスト、そして業界のプロたちが、音楽で身を立てる方法をあなたに伝授する機会を見逃す手はありません。
他の人達よりもあなたが目立つように、また自分の曲がプッシュされるように、150にも及ぶ音楽やライフ・スタイルのブランド並びに製品を選択してください。
     
10月6~8日までエクセル・ロンドンにおいて、音楽業界の関係者が一ヶ所に結集して『Amplify(アンプリファイ)』が開催されます。
ユニークなワークショップのプログラムを通じて、一対一で業界のプロから成功のノウハウを学ぶチャンスが到来するのです。
  
DeezerやUrban Development、さらにLiveNationのような団体が担当する100を超える会合に250名を超す講演者を招き、さらに過去10年以上の間にBBC Music Introducingを通じて成功を収めた先輩たちから話を聞くチャンスがあります。
  
すでに一部が発表されている通り、The Libertines、Bugzy Malone、Blossoms and The Courteeners、また、Annie Mac、Huw Stephens、Steve Lamacq、Jo Whiley、MistaJamといったキラ星のような人気DJや業界のエキスパートの参加も決定しています。
    
ミュージシャンがこと細かなアドバイスが得、自分たちの曲が業界のエキスパートに耳に入るよう、BBC Music Introducing Feedback Centreが全面的にAmplifyと絡むこととなりました。

30 チケットの購入はコチラ⇒https://introducingamplify.com/tickets

Amplifyのプログラムの詳しい情報はコチラ⇒https://introducingamplify.com/programme

        *          *          *         *
 
…ってな感じ。
このニュースの原文はコチラ⇒Marshall Amplification Official Web Site

BBC MUSIC INTRODUCINGの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

 
Deezerとはフランスに拠点を置くストリーミングの会社。
Urban Developmentは音楽事務所っていうことになるのかな?制作会社っていうのかな?Marshall Recordsの事務所も入っているロンドンのKings Crossにほど近いTileyard Studioに居を構えている。
さらにLiveNationは数年前に日本法人も設立したエンタテインメント制作会社。20分に1回、世界のどこかでLiveNationが手掛けるイベントが開催されているという世界的な企業。
 
ExCeはロンドンにあるコンベンションセンター。ロンドンのウォーターフロント再開発地区であるドックランズ内にあり。東京ビッグサイトみたいなイメージだね。
 
そのイベントをMarshallがサポートします…と、マァそういうニュースだったワケ。
ね、ウェブサイトにもガッツリMarshallのロゴが入ってる。

40やっぱりイギリスはスゴイね。
ご存知の通りBBCといえば国営放送。
大ゲサに言えば国を挙げてロックを伝承し、新しい才能を育てている…ことになろうか。
さすがにブリティッシュ・インヴェイジョンからこっち、ロックを重要な外貨獲得のひとつと位置付けているのがよく理解できる。
エリザベス女王がクラプトンやジミー・ペイジやブライアン・メイなんかをバッキンガム宮殿に招いてレセプションをする国だ。
イギリスや16の主権国家の君主(オーストラリアの女王もエリザベス女王なのよ)にしてイギリス国教会の首長(プロテスタントの頂点)がロックくんだりのミュージシャンを家に招いてパーティをするんだよ。
日本で言えば天皇陛下が人間国宝級の歌舞伎役者や雅楽奏者を皇居に呼んで宴席を設けるようなイメージか?
連中はいいよね、言葉のバリアがないので、世界中に儲けの要素が転がっているんだもん。
人口は日本の半分、国土は2/3のイギリスという国が作り出すロックがいまだに世界のトップに君臨しているのは、やはりこういう努力を怠らないからということもあるのか?
同時に、いくらイギリスとはいえ、いかに新しい才能が枯渇して来ているかを表している…と見るのも妥当なのかも知れない。
  
(今日のバナーに写っているのはBBCタワーです)





2017年9月 7日 (木)

50人のロックンロール

  
今年の3月の記事で、Marshallの工場があるミルトン・キーンズがオープンして50年を迎えたことをレポートした。
  
記事はコチラ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】 vol.27~Marshallが「Milton Keynes Business Achievement Award 2017」を受賞!

10_2Marshall Amplificationは「ミルトン・キーンズ」という街の発展に貢献した企業として、この記念すべき年に、最も権威のある「Business Achievement Awards」という賞を受賞した。
そのお礼というワケではないんだろうけど、今回Marshallでは「50」にちなんだイベントを開催することにしたそうだ。

20場所は当然ミルトン・キーンズのMarshallの工場。
「シアター」と呼ばれている設備。
この建物がそれ。
これまでにもMarshall Blogに何度か登場しているが、コレを機に思いで写真を撮り混ぜてシッカリと案内しちゃおう。

30「Theater」じゃなくて「Theatre」ね、イギリスだから。
あ、そうそう、Wordでサ、「program」とか「honor」とか、イギリス綴りでタイプすると、ミス・スペリングを知らせる赤い波線が付いちゃんだよね。
「Programme」とか「honour」みたいなヤツね。「favour」もそう。
アレはどうかと思うんだけどナァ。
元はといえばイギリスの言葉じゃんか?こんなところにも「アメリカ病」が入り込んでいるのだと思うよ。
それなのに「シアター」は「theatre」とタイプしても赤い波線は付かないんだゼ。
おかしくない?
何かしらの一定の規則があるんだろうな。

40建物の前に停まっているのはジムが愛用していた「N1 AMP」のナンバー・プレートが付いたVOLVO。
「N1 AMP」とは「ナンバーワン・アンプ」ね。

50vね?
ジムの右にいるおジイちゃんはジョン・ケントといって、長年ジムのショウファーを務めた人。
最初チョットこわかったけど、色々なところで一緒になっているウチに仲良くなり、「シゲ、シゲ」とずいぶん可愛がって頂いた。ご高齢を理由に2005年にMarshallを離れたが、どうしていらっしゃるかな?
ジョンが運転するこの車に私も何回か乗せてもらった。
(写真は『The Father of Loud』より転載しました)

Jj コレがシアターのロビー…といっても2年前のようす。
90こっちはホールへの入り口。
時折模様替えをしているので今はもう写真とは違っているかもね。

60入り口のとなりの壁。
かなりのイメージ・チェンジなのよ。

100かつてはこんな感じで、同じ壁一面にサイン入りのアーティスト写真が飾ってあった。

70コレもかなり前に壁にかかっていたバックステージパスのコレクション。

80vこんな飾りを置いていたこともあった。

Img_0016Zakkのフル・スタックも。

120v中に入る。
どうだろう…スタンディングでギチギチに詰めれば500人以上入るかな?
かなり広い。

130ステージのようす。
基本的には商品のデモンストレーションに使用する。

140コレは2006年秋のVintage ModernとJVMの発表会の時のようす。
DougはVintage Modernを紹介した。

150研修会や展示のスペースとしても活用している。

160コレは上のVintage ModernとJVMの発表会の時のようすだね。
この時は「今話題のバンド」という触れ込みでThe AnswerがOA的に出演した。
出演したのはいいんだけど、The Answerの一番のウリのCormac Neesonのノドの調子が悪いとか言って、インストで演りやんの。
ま、ギター・アンプの発表会だから問題ないといえば問題なんだけどサ。
Cormacメッチャかっこいいからね~。

170こっちはMAシリーズを立ち上げた時か…なつかしいな。
同時にカラーMGもリリースしたんだね。

180またシアターはMarshallを愛用してくれているバンドのリハーサルの場として提供されることもある。
コレはZakk WyldeのBlack Label Societyの時のようす。

190リハなんだから何も壁まで作る必要はないと思うんだけど…。
でも、マイク・スタンドからギター・スタンドまで、何から何まで本番と同じ状態でリハをしている感じだった。
それがプロなんだね~。

200vBLSは何日かこもってミッチリとリハーサルをして、最終日、機材を片付ける前にMarshallの従業員をシアターに招待してその成果を披露した。
私もその一部始終を見せてもらった。
歌は抜きだったが、耳をツン裂くようなモノスゴイ爆音で、はじめは大人数だった従業員も最後の方ではわずかしか残っていなかったナァ。
そして、Zakkはこの後、ロンドンのヴィクトリア・パークで開催されたHigh Voltageにこのバックラインを従えて登場し、UKツアーに出かけた。
その時のようすはコチラ⇒HIGH VOLTAGEの思い出 <その2>210Casabianというレスターのバンドがリハーサルに使う時にカチ合ったこともあった。

220まさに機材が揃ったところというタイミングだったのだろう。
お母さんがコノ状態を見たら「コラ~、片づけなさ~い!」と怒り出しちゃいそう。
コレはアメリカ人から聞いたんだっけな~?
「部屋をキレイに片づけなさい!」とお母さんが叱る時、「Clean up your room, spick-and-span!」なんて言うらしい。
俄然気になるのは「spick-and-span(スピック・アンド・スパン)」でしょ?
そんな名前のバンドもいたよね?
コレは「真新しい」とか「チリひとつない」という問答無用でキレイな状態指す表現。
何でそう言うの?…知りたいでしょ?
16世紀ごろの英語では、「spick」は「釘」のことを、「span」は「木質チップ」という意味を表したそうだ。
当時は航海が盛んな時期で、安全を期して船に使う釘や木材は必ず新品を使っていたのだそうだ。
それが18世紀になると「とてもきれい」という意味に転じたんだって。
私はspick-and spanにするのが苦手な方です。

230新商品のテストやミュージシャンの試奏の場としても使われる。
広規さんもホラ!
同じベーシストの山田直子さんもココでEDENを試したことがあるんよ。
その昔、AC/DCのAngus Youngが試奏した時、通りの向かいの荒物屋まで音が聞こえたというが、シアターで試奏している分にはもうそういうことも起こるまい。
Ritchie Blackmoreもそんな話があったね。ノンちゃんがよく話してくれる。

240vそれから会議にも使われる。
昔は年に一回世界中のディストリビューターが集まって、新商品やプロモーションやマーケット対策等々、ありとあらゆることを話し合って情報を共有したものだ。
たいてい3日間、朝8時から5時近くまでドップリ英語でね~、ま~、疲れることこの上ない。

250英語もシンドイんだけど、寒いのがツラくてね~。
火の気がなくてとてもヒンヤリしてる。
「シゲ、風邪でも引いたのか?」と毎回訊かれたが、5、6月でもこっちは厚手のセーターを着なきゃとてもいられない。ダウン・ジャケットを着て会議に出たこともあった。
でも見て、奥に立っている2人、半袖でしょう?
アレはイギリスとカナダの人。
皆さん寒い国に住んでいらっしゃるんですよ。
オーストラリアも日本ほどは暑くないようなので、ウン、今考えてみると、日本が一番暑い国だったんだね。

260さて、コレでシアターの紹介は終わり。
ミルトン・キーンズの50周年を記念してMarshall Amplificationがココでナニをやるのかというと…コレ。
Led Zeppelinの「Rock and Roll」を50人同時に弾いてしまおう!という企画。

270_epコレに入ってるヤツよ。
CLASSIC ROCK誌によるところのブリティッシュ・ロックの名作第1位のアルバム。
ヨカッタ「B&%n」じゃなくて!
4s で、今、Marshallのウェブサイトでこのイベントへの参加者を募集している。
ご丁寧にMarshallのデモンストレーターのスティーヴがこの先発売されるCODE100Hで弾く教則動画と譜面まで提供してくれているよ。
  

3_2_50  

「50For 50」か…私だったら課題曲にFrank Zappaの「Fifty-Fifty」を選んでいたかも?!
  
ウェブサイトはコチラ⇒50 FOR 50

 で、ですね、このウェブサイトに出ている勧誘文がおもしろかったのでチョット訳出してみた。
こういうのは文化の違いがわかってすごくおもしろい。
コレを読んで「オレも!」、「私も!」というイギリスまで行ける猛者がいらっしゃれば、是非申し込んでみてくだされ!
当然ギャラは出ないけど限定のMS-2ぐらいはもらえるかも?
  
ココから。
------------------------------------------------------------------------
Marshall社はMarshallにしかできない方法でミルトン・キーンズ開設50周年を記念します。
限定生産するMS-2を使って、ひとつの曲をユニゾンで演奏する50人のギタリストをご招待します。
演奏技術は問いません。

その曲とは、レッド・ツェッペリンの「Rock and Roll」です。
  
開演:午後5時

  
<応募条件>
応募をする方は次の条件を承諾頂きます。
●参加者は9月27日(水:現地時間)の午後3時にMarshall本社にお越し頂き、3時45分から始まるリハーサルの準備を完了させておいてください。

  • 参加者は本番の時に譜面を見ることのないよう、予め練習してきてください。
  • 参加者は自分のギターを持参すること。
    3~5mのシールドまたはスクリーンされている良質なケーブルとピックも忘れずに。(註:チッ、ギター・ケーブルを「ギター・リーズ」って言って欲しかったな)
  • 交通費は自己負担です。
  • 参加するために必要とされる練習や教育に要する時間に関してはすべて参加者の責任となります。Marshallはそうした時間のために損失するかもしれない経済的なロスについて一切責任を取ることはありません。
  • 18歳未満の参加者は付き添いが必要です。
    Marshallの設備内で発生する参加者の行動や健康、安全に関してはその付き添いの方に責任を負って頂きます。
  • Marshallの施設内における飲酒、法的に禁止されている物質の摂取は厳禁です。
    疑わしき状態の参加者は演奏する機会を失い、退場して頂きます。違法の物質を発見した場合には警察に通報します。
  • 参加者は収録する映像や音声に関する権利が完全にMarshallに帰属することにご同意頂きます。使用に供される媒体は現存するもの、将来発明されるものを問いません。また、その権利は永久に継続するものとします。
    さらに、それらの素材をMarshallの許可なしに第三者に分配することを禁じます。
  • 参加者はその場にふさわしくない、もしくは他人に不快感を与えると思われる服装を着用しないでください。また、つまづきやすい服装や身体の弱点を露出するような服装の着用も控えてください(靴も同様)。
  • 参加者が直接的、または間接的にこのイベントに関して利潤を得ることを禁止します。

   

<タイム・テーブル>

3:00 – 3:45pm  工場内のシアターで練習

3:45 – 4:45pm  製品デモンスとレーションと展示会(Marshallが担当)

5:00~     50人による「Rock and Roll」パフォーマンス

5:15 – 7:00pm  King Creature(キング・クリーチャー)他によるライブ・ショウ(Marshallが担当)

7:00    終了

  

<場所>
Marshall工場内、シアター

 

★場内の駐車場は無料です。ファースト・アベニューとロマール・コートにも停めることができますがMarshallは駐車に関する責任は負いません。
(註:駐車場はコレね)

280

 <申込書>

名字

名前

年齢

演奏レベル  □ビギナー  □中級  □上級

メール・アドレス

電話番号
------------------------------------------------------------------------

コレ、もし日本の楽器メーカーがやったら曲はナニになるのかね?

290

 

2017年9月 6日 (水)

電波は飛ぶ、飛ぶどこまでも~Marshall HEADPHONESの新商品 <スピーカー編>

  
疲れ目の症状を緩和するための商品のテレビCMをよく見かけるでしょ?
飲み薬もあるよね。「目、肩、腰の疲れに!」みたいなヤツ。
ノドに関する商品も色々出てる。
鼻だってあるじゃんね。息の通りを良くするヤツとか、イビキ防止の絆創膏みたいなヤツとか。
花粉症の季節になると、目と鼻に関するこうした、いわゆる「ケア商品」は大忙しだ。
このあたりの商品の市場たるや相当巨大なモノに違いない。
じゃ耳は?
耳はケアされているのか?
耳栓のコマーシャルなんて見た記憶がないし、耳のケア製品って「耳かき」と「綿棒」ぐらい?
耳だって疲れてるゾ~。
耳は何も文句を言わないけど、クタクタになってるゾ~…と思うワケ。
私の耳は特にヒドイと思う。人一倍使ってきたからナァ。
  
なつかしいナァ。
ナショナルの「スタジオマックff」とかいう下のラジカセ。
1973年の発売だというから…そうそう確かに小学校5年生の時だった。
出てすぐに買ってもらった。
ワイアレス・マイクが内蔵されているのがカッコよかったんだけど、ほとんど使わなかったな。
コレ、調べてみると定価が34,800円だったそう。
1973年の大卒の初任給って80,000~85,000円だったっていうから、オッソロシク高価なものだったのね…天国にいるお父さん、ありがとう!
その頃、国鉄の初乗りは30円。ハガキの送料は5円だって!ダマってりゃ郵便料金ってものすごく高くなってるんだな~。
このラジカセで、FMの映画音楽の番組をエアチェックしてテープが伸びるほど聞いた。
その後、その映画音楽がビートルズに代わる中学1年生の終わりぐらいまでこのラジカセを愛用していた。
起きている間中、コレで音楽を流していた。
昔の電化商品は実にシッカリと作られていて、その間一度も調子が悪くなったことはなかった。
だから、そんな高価なモノではあったけど、オツリは3回ぐらい来てると思う。

Ff_2もうそれから何度も家の中のオーディオ機器は変わっていったが、今の今まで、家にいる間は起きている間中何がしかの音楽が鳴り続けている。
今は珍しくLaurindo AlmeidaとCharie Byrdのデュエット・アルバムを聴いている。
ブラジルもタマにはいいもんだ。
最近は、事務所ではMarshall HEADPHONESのBluetoothスピーカーの最大モデルWOBURNがヴォリューム1以下で音楽を鳴らしてくれている。Marshallらしく超ラウドなのだ。
コレはCDプレイヤーにRCAで直結させて使っている。

50r4a6474倉庫で作業する時も同様に音楽が付いて回る。
コチラはインターネット・ラジオの音源をBluetoothを利用して事務所のコンピュータからSTOCKWELLに送り出している。
おかげで、こうして四六時中音楽に囲まれているというワケ。
だから、耳が働きすぎだ!っていうのよ。
気の毒に、私のミミちゃん…。
Marshall Blogの取材でライブ会場に行けば、撮影場所の関係でドデカイPAスピーカーにさらされる。もちろんガッチリ耳栓はしているが、それでもものすごい負担だろう。
夜はイヤホンを突っ込まれて、寝入るまでジャズを聴かされてる。
真剣な話、耳って休ませなくて大丈夫なのかね?
目はつぶることができるけど、耳と鼻は心臓と同じで24時間働いてら…なんてことは今生まれて初めて気づいた。
ん~、確かに総じてBluetoothってのは便利だな。
ミミちゃんゴメン!

50r4a6469しかし、Bluetoothってなんで「青歯」なの?
昔は「味噌ッ歯」の子がたくさんいたけど最近は見かけなくなったね。しかし、「味噌ッ歯」なんてスゲエ表現がよく思いついたもんだ。見習わなきゃイカン。
「味噌ッ歯」は英語で「Circular Carries」っていうんだって。
今度どう?バンド名に…「サーキュラー・キャリーズ」なんてカッコいいじゃん?
チョット脱線。
子供と言えば…昨日のことなんだけど、遊びながら下校する女の子たちを見かけた。
我々も子供のころやった、ジャンケンの勝敗で歩数をキメて進むヤツだ。
グーで勝てば「グ-リ-コ」で3歩。
パーで勝てば「パ-イ-ナ-ツ-プ-ル」で6歩。
チョキで勝てば「チ-ヨ-コ-レ-イ-ト」でコレも6歩。
やったでしょコレ?
で、その女の子たちもコレをやっていたワケ。
ところがどうも様子がおかしいのよ。
まず、ジャンケンのかけ声は「3時のお~や~つ」ってやる。我々はどうだったっけ?「ジャンケンポン」だっけ?
そういえば、どこかの地方では「ジャンケン」のことを「ジャイケン」って言うでしょ?アレ不思議。
話を戻して…。
見ていると我々のモノとはゼンゼン流儀が違うのね。
グーで勝てば「グ-ミ」で2歩なの。3時のおやつだけにグミを食べるらしい。
で、チョキは「チョコ」なの。だから2歩。ま、コレは歩数の数え方は違えど、我々と同じ。チョコレートはやっぱりお菓子の王様だ。
さて、こうなるとパーが俄然気になってくるじゃん?
なのでしばらく見ていたら、勝負がどうにもグーとチョキで決まり続けている。
つまりグミとチョコよ。
とうとうガマンできなくてその女の子たちに尋ねた。
「オジサンの時はね、あ、オジサンは怪しいモノなんかじゃないんだよ。Marshall Blogっていうのやってるんだけど、見たことある?あ、ない。
イヤ、オジサンの時はグーはグリコで…」と説明した。
まず「グリコ」でポカンとしてるんだよ。
「で、オジサン、さっきから気になっちゃってるんだけど、パーで勝つとどうなるの?」と訊いた。
するとひとりの子が小声で「パフェ」と答えてくれた。
ん~、時代は変わったわ~。
待てよ、「グ-ミ」、「チョ-コ」、「パ-フェ」って全部2歩じゃないの?それじゃおもしろくないじゃん?!
お巡りさんが通りかかって職務質問されてもかなわないんで、お礼を言ってその場を去った。
  
さて、Bluetooth。
この奇妙な名前は「ハーラル・ブロタン(Harald Blåtand)」という10世紀のデンマーク国王に由来しているんだって。
この「ブロタン(Blåtand)」ってのを英語に音訳したものが「Bluetooth」。
「ブロタン」→「ブルタン」→「ブルトゥン」→「ブルートゥーン」→「ブルートゥース」ぐらいか?
古代のデンマーク語では「ブロ」は「浅黒い肌」、「タン」は「英雄」という意味なのだそうだ。
だから、その王様の名前の意味から英語名を決めていたら、「Bluetooth」は「Tanned Hero」かなんかになっていたハズ。
ロゴはその王様の頭文字の「H」と「B」を合体させたモノ。
で、この王様、ナニをやらかしたかというと、ノルウェーとデンマークという異種民族を「交渉」によって無血統合させた人なのだそうだ。
白人は戦争大好きだからね、こうして武力を用いないで国家間でなにかをやり遂げるというのはスゴイことなのだ。
開発者のエリクソン社はスウェーデンの企業で、「多数存在する無線通信規格を統一したい」という願いを、同じ北欧の仲間であるデンマークのブロタン王の偉業に絡めてBluetoothと名付けたのだそうだ。
思った通り味噌ッ歯とは関係なかった。

Bt  
Bluetoothの由来もわかったところで今日の話題。
でも、Bluetoothと関係のない、その先のMarshall HEADPHONESの新商品の話。
下の写真がソレ。
もう、後光がさしちゃってるよ!
何ていうモノかというと「WIRELESS MULTI-ROOM SYSTEM」というシロモノ。

190
見た目は今までのBluetoothスピーカーと何ら変わらない。
「マルチ」という言葉が気になるけど、「リモコンがついたのか?」ってぐらいの感じ?

200

ところがココにはスゴイ進歩が詰まってるんだって。
それな何かというと、Wi-Fi。
BluetoothではなくてWi-Fiで音源の電波を飛ばすことができるのだ!…って、「オマイさん、それがどういう意味かわかってるのかえ?」ってことでしょ?
そうなの、私はにわかには何のことやらその意味がわからなかったの。
一体どこからこんなにメカ音痴になっちゃったんだろうな~…ってんでMarshall HEADPHONESの方にお願いしてコレについて勉強させて頂いた。

250
結果!
BluetoothではなくWi-Fiを利用することによって、複数台のスピーカーを同時に鳴らすことができるのだそうだ。
そうか、Bluetoothって1回線しか電波を送ることができないもんね。
またSpotifyだのに直結できる利点があるのだそうだ、Wi-Fiだから。
他にもRCAジャック、普通のオーディオ・ミニ・ジャック、もちろん従来通りBluetoothも使用できる。
しか~し!
コレはWi-Fiの環境が整っている場所での話。
大分普及してきたのかも知れないけど、日本の一般家屋でWi-Fiが飛んでいる所なんてまだまだ少ないでしょう?
こんな私でもイギリスに行って帰ってくると、日本のIT環境の僻地っぷりには驚くわな。
決して困りはしないけど。
言い換えると、これだけWi-Fiの環境が異なると海外の人に不親切なんだよね。
一般の日本国民って、私も含めて本当に海外のことを知らないよ。いまだにテレビで喧伝されていることだけしか知らない。
かといってインターネットがあっても同様。
それどころか、インターネットが発達したおかげで、日本がドンドン世界標準から切り離されていってると思う。原因は英語。
英語が苦手なもんだから他の先進国に比べて極端に情報量が少ないのだ。
昔はよく「島国根性」という言葉を耳にしたけど、最近はまったく聞かなくなった。
開き直っちゃったんだね。
J-POPを見ているとそれを一番実感する。
それとね、ウィキペディア。
信頼性の問題は別にして、海外の事柄を調べるときには正直よくウィキを利用するが、海外の事物を調べる時、日本の記事を見ることはほとんどない。95%以上ぐらいは英語版を利用している。
だって情報量が雲泥の差だもん。英語も平易で読みやすいし。
マスコミの閉鎖性の問題もあるけど、その英語版ウィキを使うたびに、海外から取り残されていることを確信するのだ。
ITテクノロジーもそう。
昔、今のMarshallの社長のジョンが社内でITの仕事を担当していた頃…15年ぐらい前の話ね…私が工場に行くたびに「Cutting edge」という言葉を使って、「シゲ、今、日本の最新のIT機器はなんだい?ナニが流行ってるんだい?」と我が国のコンピュータ事情を尋ねてきていたけど、今は全く訊いてこなくなった。
Marshallの社長として時折日本に来るようになって、日本のIT環境のお粗末さを知ったからだ。
新しい携帯電話やゲームソフトが一日中テレビで紹介されていて、いまだに「日本は世界一のIT技術を誇る国」だなんて思っている人…違うんですよ!
こんな商品の出現を目の当たりにすれば、海外のWi-Fi普及の進みっぷりが知れようというものだ。
  
フフフン、こう見えてもウチはバッチリなんだ、Wi-Fi。家中ビュンビュン飛んでるの。
結構便利なもんだよね。
先日Marshallの社長が来日した時も、事務所にWi-Fiが飛んでるもんだからすごく安心していた。
  
で、話題を戻すと、今度はひとつの音源で複数のスピーカーを同時にならせるようになるワケね。
リビングでも、ダイニングでも、トイレでも、倉庫でも、スピーカーが置いてありさえすれば、同時にどこでもThe Shaggsが聴けるということ。もちろんAnthony BraxtonでもシュトックハウゼンでもOK。

210

そして、Wi-Fiを経由することによりBluetoothより音質が向上するそうな。
確かにBluetoothって音量のレベルがチョット低いもんね。

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プリセット・コントロールがついていて、自分がストアした音源にワンタッチでアクセスすることができる。
何だかCODEみたいだな。

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最初の写真にあったリモコンは実はスマホ。
「Marshall Multi-Room」というアプリをインストールすれば手元のスマホでスピーカーをコントロールできる。
ってコレ、もう完全にCODEじゃんか!

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環境に応じて3つのタイプがラインナップされる。
大きい方から、WOBURN、STANMORE、ACTONの3種類。
日本での発売は今のところ未定。

Marshall HEADPHONES製品の詳しい情報はコチラ⇒NAVYS
英語版はコチラ⇒Marshall HEADPHONES Official Web Site

260

しかし、1962年のこのJTM45から55年。
Marshallもずいぶん遠いところまで来たな~。
チョコやグミやパフェで小出しに歩んでいたら到底たどり着けんぞ。

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(協力:NAVYS INC.

2017年8月24日 (木)

【訃報】 ジョン・アバークロンビーのこと

  
ジャズ・ギタリスト、ジョン・アバークロンビ―(John Abercrombie)が心不全で亡くなった。
享年72歳。
今日は急遽予定を変更してこのジャズ界の大御所ギタリストについて少し書かせていただくことにした。

10_p「少し」というのは、彼について「少し」しか知らないからだ。
それなのにナゼ私がMarshall Blogでこの悲報を取り上げたのかは最後の方でわかる。
  
John AbercrombieはECMレーベルの看板ギタリストとして数々のアルバムを残しているが、私は彼の弾くギターが苦手でしてね~。
フワフワ、何ともつかみどころのないプレイのよさがどうも理解できないでいた。
下の写真はジャズの入門書によく出て来るDave HollandとJack DeJohnetteとのトリオ『Gateway』。
コレですら好んで聴くことはなかった。

2_img_0209 Gil Evansの有名なJimi Hendrix作品集『The Gil Evans Orchestra Plays the Music of Jimi Hendrix』。
1974年の作品。
ギターはアバークロンビ―と川崎燎。
これも名盤の誉れ高いアルバムだ。
私はGilが大スキで、少なくない枚数のアルバムを持っているが、コレが一番苦手。
だってホンモノのJimiを聴いていた方がいいもん。

30_2Gilのアルバムの流れからなのか、約20年後にはこんなアルバムにも参加している。
オルガ二ストのLonnie Smithのトリオ盤。
その名もズバリ『Purple Haze』ときたもんだ。
Lonnie Smithって、インド人みたいな、あのターバンを巻いたオッサンね。
タイトルになっている「Purple Haze」の他にも「Up from the Sklies」とか「Gypsy Eyes」なんかを演ってるんだけど…どこがいいのかサッパリわからん。
「Voodoo Chile」なんてコレ違う曲何じゃないの?というぐらい原型を留めていない。
「Purple Haze」に至ってはレゲエだもん。
  
他にもBilly Cobhamの『Crosswinds』や『Total Eclipse』なんかも聴いてはいるが、どうもシックリこなかった。

40_2私のアバークロンビ―はとにかくコレ。
Lew TackinがプロデュースしたGeorge MrazとPeter Donaldとのギター・トリオ・アルバム。
選曲がいい。
「In Your Own Sweet Way」、「My Foolish Heart」、「There is no Greater Love」、「Beautiful Love」、「Nardis」、そしてColtraneの「Bessie's Blues」。
Peter Donaldは初期の秋吉敏子のオーケストラで活躍したドラマーで、歯切れのようドラミングが快感。
Miroslav Vitous同様、チェコ出身のGeorge Mrazは好きなベーシストのひとり。
彼のコントラバスはヴァイオリンで言うストラディバリウスやガダニー二のような貴重品で、ケースだけで200万円するとかいう話を聞いたことがある。当たり前か。
また、ものスゴイ酒豪で、Thad Jones=Mel Lewis Orchestra(サドメル)の一員で来日した時、公演前日に大量の酒を飲み、翌日重度の二日酔いに陥ってしまった。
サドメルを「ビッグバンドのコルトレーン」と例えたトランぺッターがいたが、それほど困難極まりない音楽の低音部を割れるような頭痛の中でまったくピッチを狂わすこともなく完璧な演奏をしたらしい。
その音源はライブ・アルバムになっていて私も時折聴いているが、そうは思えないナァ。
そんな最高のリズム隊に乗って、フワフワではあるけど、縦横無尽に弾きまくるアバークロンビ―が実にクールでカッコいい。

50_2さて、Marshall Blogがなぜジョン・アバークロンビ―の訃報を掲載しているのかというと、コレ。
HUDSON MUSICというビジュアル・チュートリアル・グッズのレーベルの『The Hudson Project』というCD。
Steve GaddやTerry Bozzioらの教則ビデオを制作し、ビジュアル・チュートリアル・グッズをいち早く世間に定着させたDCIの創設者、ロブ・ウォリスとポール・シーゲルが1998年に立ち上げた教則ビデオ・レーベルがHUDSON MUSICだ。
前に勤めていた会社では、このレーベルがスタートする時からビジネスに関わらせて頂いた。
「日本に既に存在する同名のゲーム会社との商標問題はクリアになっているか?」なんてこともやったっけな。
主宰者のロブとは話もよく合って仲良く、とても楽しく仕事をさせて頂いた。
ロブもポールもドラマーだったので、HUDSON MUSICからはドラム系の作品が多くリリースされたが、アレでずいぶんドラムのことを勉強させて頂いた。
そのことが今のNATALの仕事に少なからず役立っていると思う。
このCDは、レーベル創設時にリリースした同名のビデオが元にあって、その音源だけをまとめた作品。
当時はまだDVDなんてなかったんよ。ビデオだけ。
そのうちDVDが出て来て「ビデオ」というモノが強制的に「VHS」と名前を変更させられ、その姿を消すまでそう時間はかからなかった。
このセッション、Bob Berg、John Patittucci、Peter Erskineというそうそうたるメンバーのアルバムで、色めきだったが、「なんだよ、ギターはアバクロかよ」とチョイとガッカリした…当時はね。

60ところがですよ、ビデオの中身を見てビックリ!
アバークロンビ―がMarshallを使っているじゃないの!
あのフワフワした音ってMarshallで出してたの?というワケ。
ま、いつもMarshallを使っていたのかどうかはわからないが、このセッションではJCM900の2x12"コンボ(2502、4502、4102のどれか)を使用している。
下はCDスリーヴの表4に載っている写真。
遠目だろうが、画像が不鮮明だろうが、ひと目でそれとわかるMarshallのルックスはあまりにもパワフルだ。
このことを知ってかなりアバクロが身近になったような気になった記憶がある。
ちなみに今も販売している1922という2x12"のスピーカー・キャビネットがあるでしょ?1936をひと回り小さくした感じのヤツ。
アレはこのコンボのエクステンション・キャビネットだったんだよ、確か。

70_2このHUDSON PROJECTがキッカケになったというワケでは決してないんだけど、ホント、ここ数年何となくアバクロが気になってチョコチョコと買っては聴いていたりした。
右のヤツは一部でギター・シンセを使っていて「アリャリャ~」という感じだが、普通のギターで弾くストレートアヘッド・ナンバーなんかはトリハダもの。
まぁ、アバクロもさることながら、Peter Erskineのカッコいいこと!
左の白いSteeple Chase盤はAndy LaVerneとのデュエット・アルバムもか~なり素晴らしい。
ウォーキング・ベースでピアノのバッキングを入れたり、ほとんどオーソドックスなギター・ジャズを聴かせてくれている。
『ピーター・パン』の「Never Never Land」なんか演っちゃって…選曲も大変センスがよろしい。
最後の「Softly」なんてめっちゃカッコいいよ。

2_img_0213今になって考えてみると、この人は既成のジャズ・フレーズを単純につなぐようなスタイルを全く採らず、自分だけのオリジナルのフレーズ、言い換えれば自分だけの単語や文章で音楽を綴っていたということなんだなァ。
私のバカ耳は長い間それを理解できなかったのだ。
そして、せっかくその良さがわかって来たというのに…今回の訃報だ。
残念でならない。
偉大なスタイリスト、そしてアーティストのご逝去を心からお悔やみ申し上げる次第である。
  
YouTubeに「The Hudson Project」の動画が上がっていたので紹介しておく。
アバークロンビ―の後ろのMarshallに注目。

(敬称略 ※冒頭の写真はCDのスリーヴから引用させて頂きました)

2017年8月 1日 (火)

松川純一郎 PLAYS ASTORIA

 
ま、言ってみたところでどうにかなるものでもないので、正直言いたくはない。
でも、いつも言っちゃう。
「早い!」
チョット前に108番目の除夜の鐘の音を聞いたかと思ったら、隅田川の花火大会も豪雨のうちに終わって、今日から8月だよ!
8月の浅草はサンバか…。
今年で36回目だって。
始まった時は「一体何じゃらホイ」と思ったけど、スッカリ定着しちゃったね~。
国際通りにまだ本当に国際劇場があった頃でね、キング・クリムゾンの初来日公演を観に行ったな~。
そして、8月といえばお盆だね。
東京は7月だけど。
コレなんで地方とひと月ズレているか知ってる?
アタシャてっきり何がしかの仏教の教えに則ってそう定められているのかと思ったらさにあらず。
東京と地方のお盆をズラすことによって、親戚演者を集まりやすくしているのだそうだ。
何だよ、最近の話なのか?!
…ということで今日は「盆」の話題。
ウソウソ!
さすがにMarshallとお盆は関係ない。
本当は「Vaughan」…すなわち、スティーヴィー・レイ・ヴォーンの話題だ。
ヤングギター誌8月10日売り号のダウンロード・コンテンツのひとつにスティーヴィー・レイ・ヴォーン風のチュートリアルが収録されているという情報。

10lo  
コレがその撮影風景。

20インストラクターはレイ・ヴォーン・スタイル・ギターの第一人者、松川純一郎。
以下、スティーヴィー・レイ・ヴォーンは「SRV」ね。

30vSRV風のプレイをするなら、ギター・アンプはかつてMarshallが手本にしたアメリカ製のブランドと相場がキマっていそうなものだが、松川さんはMarshall ASTORIA CUSTOMをご指名。

40Marshall Blogで何度も紹介した通り、松川さんは伊藤広規さんのKoki Tetragonのライブ・レコーディングでASTORIAを使用しており、大のお気に入りなのだ。

50vコレがそのASTORIAサウンドがテンコ盛りに収録されているKoki Tetragonのライブ・アルバム『The Classy Rock Gig』。

60cd_2ASTORIAにはコンボ・タイプとスタック・タイプがラインナップされているが、上の写真の通り、松川さんはコンボタイプのAST-1Cを愛用している。

70もう音作りはできているので、若干のカメラ・テストをしてすぐ本番。
ゼンゼン緊張していない感じはサスガ!…と思ったら緊張してたんだって!
丸っきりそうは見えない。80ブルージーなフレーズが次々に繰り出されていく。
ク~、わかっちゃいるけどいい音だな~。
SRVは後年、MarshallのMAJORなんかも使っていたんだってね。

90v監督と打ち合わせをしながら演奏するフレーズをキメて収録していく。

100実は私はSRVはゼンゼン門外漢でしてな。
商売柄あんまり言わない方がいいんだろうけど、Marshall Blogで時折触れている通り、私は大学に入った時分、すなわち1980~1981年あたりから急速にロックを聴かなくなり、20歳になると音楽の興味は完全にジャズに移行した。
それでも耳に入って来るロック系ギタリストの名前がふたつあった。つまり世の中がお熱だったギタリストたち。
ひとりは「イングヴェイ・マルムスティーン」。
そして、もうひとりは「スティーヴィー・レイ・ヴォーン」だった。
この2人ってスゴイよね。
アッという間に自分の音楽を広めて世界中に数え切れないぐらいのフォロワーを作ってしまった。
イングヴェイなんかは、そりゃテクニックはすスゴイけど、それよりも本当にスゴイのは、自分の音楽を確立して後進のギタリストに計り知れない影響を与えたことだ。
かつてベンチャーズがそうであったように、今の若手のシュレッド系はすべてイングヴェイの子供といって差し支えないだろう。
そして、ブルース・ロックの分野に目をやると、全く同じことがSRVに言えるのではなかろうか?

110vそれと…イングヴェイの方はわかるんだけど、SRVのようなブルース系のギタリストが大スターになるっていうところがまたおもしろいと思うんだ。
もちろん、コレはアメリカでの話ね。
日本発信でブルース・ギタリストがスター扱いされることはまずあり得ない。
ナゼなら、日本にはブルースのルーツが皆無だからだ。
アメリカもイギリスも「ブルース」を下地にロックを発展させたので、ブルースあるいはブルース・ロック系の音楽、それとそれらとかかわりが深い70年代のハードロックのような音楽が、時代を超えていつでも返り咲く機会がある…という風に私は見ている。
日本のロックのルーツはグループ・サウンズだからね(大二さんの受け売り)。
日本はクラシックもジャズもこれほど盛んなのに、こと軽音楽の分野に関して言えば、一般大衆はブルースに最も距離を置いているように感じる。
ま、私もどちらかと言えばそのクチなんだけどね。

120真剣にフレーズの構想を練る松川さん。
コワイぐらいの迫力だ。

130vホラ!
影がSRVになってる!

75v

冒頭の「お盆」は冗談にしても、「Vaughan」という名前だと誰を思い出す?
私ならSarahとRobert…以上。
この綴り、知らなかったら「ヴォーン」なんて絶対読めないよね。
「ヴォウグハン」か?
「Vaughan」という姓は、元々イギリス南西部の地域、Walesの姓なのだそうだ。
ケルト民族をルーツに持つWalishはケルト語の一派である「ウェールズ語」を長年使って来た。
英語が公用語として定着したのは18世紀のことだというから驚きだ。
それだけに今でもウェールズ語をルーツに持つ単語を交え、独特な英語が使われている…とか。
Marshallにもウェールズ出身の人がいて、「彼の英語が聞き取れない」と第三者に相談したところ「ああ、彼はウェリッシュだからね。オレもわからない時があるよ」…なんてことがあった。
で、「vaughan」というのはウェールズ語で「small」という意味を表すのだそうだ。

140次から次へと紡ぎ出されるSRV風のフレーズ!
この手のギター・スタイルを目指している人のはこの動画が最高の贈り物になることだろう。
  
松川純一郎の詳しい情報はコチラ⇒facebook

150vヤングギター9月号は8月10日の発売です。
  
ヤングギターの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

160

(一部敬称略 シンコーミュージックにて撮影)

2017年7月31日 (月)

岡井大二の青梅はAMAZINGだった!~私の青梅

  

今日の話題はコレ。

20vそう、梅。
同じ梅でも今日登場するのは下の写真の方。
上の梅と下の梅、色以外にどういう風に違うかわかる?
上の黄色い梅はもう熟していて、これから自家製梅干しになる。
梅と塩を広口のビンに入れて重石で漬け込んでやる。色や香りをつけるためにシソを入れることが多いが、ウチは入れない。
頃合いを見計らって漬かった梅を取り出して、しばらくの期間天日干しをする。
ビンの中に残った梅から出た水分は「梅酢」といって「グワシ!」とやる。
それは「楳図」か!
梅酢は除菌作用があって、昔はうがい薬や咳止めとして珍重されたらしい。
他に、漬物に使ったりして何のムダも出さない。昔の人は本当に賢い。
今ではその梅酢を原料に「梅ドレッシング」を作ったりもするそうだ。
取り出した梅は事務所の前の日の当たるところに置いておいて、雨が降ってきたら取り込むのが私の仕事。
Marshall AmplificationのAsia & Oceania Region Managerが製造に関わった梅干しだ…酸っぱさもしょっぱさも超ラウドだぜ!
かなり久しぶりに作るんだけど、化学調味料や添加物を一切入れない梅干しはすごくおいしいんだ。
海外では使用が厳しく禁止されているアミノ酸(グルタミン酸)が入っている食品をできる限り摂らないようにしているしね。
下の青い梅は梅酒になる。
おいしいもんね~、自家製の梅酒は!
もちろん化学系添加物は一切入らない。
実に完成が楽しみだ。
今日の舞台はこの青い方の梅。
つまり青梅ね。

10v_2

私が青梅に足を踏み入れたのは、人生でコレが初めてのこと。
東京の東の住人にとってはかなりの距離。
八王子のチョット先ぐらいに考えていたらトンデモナイのね?
お、目的地が見えてきた。

30ココが目的地。
民家ですな。
同じ「ハウス」でも、ライブハウスはMarshall Blogに数え切れないほど登場しているけど、もしかしたら普通の「ハウス」が舞台になるのはコレがはじめてのことかも知れない。

40コチラは榎本さんのお住まい。
もしくは、ご芳名の下にある通り「studio AMAZING」。

50ご新居で…結構なお住まいですな~。

60風通しのよいベランダでくつろいでいるのは、岡井大二とおなじみのギタリスト、関雅樹

70実は榎本さんは、ドラムスの録音ができるプロフェッショナル・クォリティのスタジオを自宅に作ってしまったのだ!
関ちゃんの手配で大二さんがお見えになり、そのスタジオでレコーディングをしたというワケ。
100v_2自宅のスタジオに「岡井大二」が現れるなんてまさにAMAZING!
セッティングに余念がない大二さん。

90録音に使用したキットはNATALのバーチ。
実際に大二さんがステージで何度か使っているモノだ。

80

セットを終えて軽くウォーミング・アップ。

120え、大二さんが使っているスネア?
気がついちゃった?
さすがお目が高い!
コレはNATALのStave Snare。
シェルが桶状になっている。
大二さんが叩くとスゴイんだわ!
宇宙の果てまで音が届きそうに抜けまくる!

130大二さんは案外慎重にセッティングをするが、自分の出したい音がシッカリと頭の中にあって、また楽器のツボを心得ているので時間はかからない。
一発でキメちゃう。

110

準備万端。
ヘッドホンをつけてイザ本番!

140スゴイ集中力!
コワいぐらいだ。
レンズを向けている私のことなど全く気にしない。

150ミキサー室でも関ちゃんが大二さんのプレイに集中している。
そう、コレは関ちゃんがアレンジとギターを担当した女性歌手の伴奏のレコーディングなのだ。

160まずは一回録ってみて…

170お~っと、関ディレクターがマイク位置の修正に飛び出してきた~!

180もう一回。

190v大二さんのドラミングはいつ見てもサウンド、フレーズともにこの上なく気持ちがいい。
それだけではなく、曲のコンセプトに合わせて当意即妙にプレイを変えて、音楽に当てハメていくクリエイティビティが何とも素晴らしい。
50年以上の音楽キャリアを誇る「歩くポップ・ミュージック辞典」みたいな人だからね、チョコチョコっとロックを聴いてツーバスを無遠慮に踏みまくる若者とは格も、ケタも、音楽への取り組み方も全く違う。
加えて大二さんのスゴイところは、今の若い人たちのロックもチャンと聴いているということだ。
オマケにいつまでもパワフルなのだからケチのつけようがない。

210カメラを持っていつまでもチャラチャラしていても目障りなだけなので、私は早々に現場を失礼させて頂いた。
大二さん、がんばって~!
  
このstudio AMAZING、今のところまだウェブサイトも広告も展開していない状態だけど一般開放している。
ご興味のある方は下記のアドレスへメールでお問い合わせください。
  
studio AMAZINGへのお問い合わせは⇒studio.amazing46@gmail.com

200さて、スタジオを後にして私はというと、青梅の街に散策へと繰り出した。
マーブロ名物「ワガママ観光ガイド」ね。
せっかく(ウチから)遠いところまで行くんだから、とウェブサイトで下調べをしておいた。
「古い映画の看板がたくさん飾っている街」…そうか、アレって青梅だったのか!と実は楽しみにして来たのよ。
それと、榎本さんからも情報を頂いて、まずは裏手の山の上にあるこの「青梅鉄道公園」に立ち寄った。

220私は鉄道には興味がないので中には入らなかったんだけど、こうして屋外に展示してある機関車などを眺めることができる。
「デゴイチ」ね。
一時期蒸気機関車ブームってのがあったよね。
こんなデカい鉄のカタマリが湯気で動くんだからスゴイよな~。
ちなみに蒸気機関を発明したジョージ・スティーブンソンはイギリスのノーサンバーランドの出身だ。
私がなんでこのノーサンバーランドを知っているのかというと、近くまで行ったことがあるから。
「Northumberland」と綴るんだけど、一発で読めなくて、当時Marshallに勤めていたエンジニアのスティーヴに笑われたので、かえって読み方だけは一発で覚えた。
ノーサンバーランドはニューキャッスルのチョット北に位置するイングランド最北の地域。
脱線。
ニューキャッスルのチョット南にサンダーランドというところがあるんだけど、熱心なロックファンの間ではFreeのライブ・アルバム『Free Live!』がこの街にあったホールとロンドンの南のクロイドンで収録されていることが知られている…かどうかは知らない。
で、2、3日前の東京新聞の夕刊に出ていたのがイギリスの特派員の方の話。
新聞社の海外特派員だから当然「英語の達人」なワケ。
ところがサンダーランドに取材に行って腰を抜かしてしまったという。
ナント、英語がゼンゼンわからなかったんだって。
ナゼかというと、訛りが強いことに加え、単語からしてロンドンなんかで使われている英語と全然違っていたのだそうだ。
津軽弁みたいなもんだね。
私もロンドンで乞食の英語がわからなくてホテルの人に標準英語に通訳してもらったことがあったが、それの比ではないようだ。
二ューキャッスル出身の人は「ジョーディ」と呼ばれていて、やはり訛りが強い英語を話すが、ブッ速いだけで、私にはそれほどキテレツなモノには聞こえなかった。
  
イギリス北部の珍道中はコチラ。
興味のある人はおヒマな時にどうぞ!
【イギリス-ロック名所めぐり vol.6】 サウス・シールズ(South Shields)
【イギリス - ロック名所めぐり vol.13】 Newcastle(ニューキャッスル)はよいところ
Shige Blog】イギリス紀行2012 その10~ニューキャッスル
【Shige Blog】イギリス紀行2012 その12~サウス・シールズ

230E10形式タンク蒸気機関車。

240vクモハ40054系。
私がかなり小さい頃、総武線ってこんなヤツが走っていたような記憶があるな。何しろ茶色だった。
「ク」は運転台つき。
「モ」は中間電動車。
「ハ」は普通車。
「4」は交直流。
「0」は通勤型あるいは近郊型の車両。
…とか意味があるんだよね。
昔の仕事で必要だったことがあって、ホ~ンのチョットだけ勉強したけど、「ム」しか覚えてない。
「ム」は無蓋車のこと。
要するに砂利なんかを積む屋根のついていない車両のことだね。

250山から下りて来て街の駐車場へ。

260おお~、さっそく!
『夕日のガンマン』って原題は『For a Few Dollars More』っていうのか…。
駐車場の係りのオバちゃんがまたヤケクソにいい人で色々と情報を提供してくれた。
何でも八王子から青梅にお嫁に来たというのだが、「青梅の方がゼンゼン好き!」とおっしゃっていた。

270駐車場の前のレコード屋さん。280vこっちは『シェーン』だよ。
西部劇が好きなのかな?
以前にも書いたことがあったけど、アラン・ラッド扮するシェーンって、ジャック・パランスとの決闘に勝って少年に別れを告げて去っていくでしょ?その後どうなったか知ってる?って話。
コレはサミュエル・L・ジャクソンとケビン・スペイシーの『交渉人』という映画の受け売りなんだけど、馬に乗ったシェーンが最後のシーンでどう見えるか…。
ご自分で確認してみてくだされ。
私は興味があったので、レンタルしてきて確認したわ。
かなりショックを受けたよ。子供の時に観たときと違う結末がそこにあったから。
しかし「詩情をたたえ秀麗とそびえ立つ名作西部劇の最高峰!」なんて固いコピーだな~。
昔はコレでよかった。

290西部劇だけじゃない。
『シェーン』の上は『ベニイ・グッドマン物語』。
「ベニイ」だからね…「犬神サアカス團」みたいだ。
もちろん観てるけど、私は『グレン・ミラー物語』の方が好き。
でも、コレ、そういえばベニー・グッドマンのお相手役を演じたのはドナ・リードなんだよね。
ジューン・アリソンよりドナ・リードの方が断然いいな。
「グッドマン」とは名ばかりで、結構根性が悪い人だったという話を聞いたことがある。
ちなみに、「チャーリー・クリスチャン」っていう名前を聞いたことがあるでしょ?
ジャズにおいては伴奏楽器だったギターをソロ楽器として使用して見せた大イノベーター。
今、メタルの皆さんがピロピロやっていられのも、もしかしたらチャーリー・クリスチャンがいてくれたからかも知れない。
そのチャーリー・クリスチャンはベニー・グッドマン楽団で有名になった。
この1930年あたりのジャズを「スウィング・ジャズ」という。
その後、1940年代に入って別のチャーリーが出現し、ジャズのすべてを変えてしまう。
チャーリー・パーカーが中心となって巻き起こした「ビ・バップ」のムーブメントだ。
ココからのジャズを「モダン・ジャズ」と呼ぶ。
300さて、街に繰り出すぞ~!

310おお~、そこら中にあるわ、あるわ!
また西部劇。

320フリッツ・ラングの『メトロポリス』ね。1927年に作られたSF映画。
コレ、大学の時かな?リバイバルで上映されていたけど観なかったな。
私にはBe Bop Deluxeで十分です。

330
コレのことね。
ライブ・アルバムの『Live! in the Air Age』。
高校の頃、よく聴いたわ~。
Bill Nelsonは結構好きだったが、今聴くとギター歪ませすぎでしょう?

1_bbd 邦画もちょくちょく混ざってる。
名作の誉れ高い小津映画だけど、私は苦手。
コレだったかな~?『晩春』っていうヤツだったかな~?
小津作品レギュラーの笠智衆の恩師が東野英治郎で、婚期を逃したその娘が杉村春子というキャストがすさまじかった。
だってみんな同じ年ぐらいでしょう?
…と思って調べてみると、笠智衆が1904年(明治37年)で年長。恩師ゆえズッと年上であるはずの東野英治郎が何と年下で1907年。
その娘役の杉村春子が1906年という強引な配役。
黒澤明だったら絶対にこういうことをしないだろう。リアリズムが一発で消し飛んでしまうからだ。
確か飛行機の中で他に観るモノがなかったんだよな。
ま、悪くはなかったけど、オコチャマな私には向かんわ。

335vん、コレはウマい!

345 傘屋さんに『雨に唄えば』だもん。
以前、水天宮に一階が傘屋さんで、その二階の喫茶店が「シェルブール」っていうのがあったけど、こういうのはよろしいね。
こないだデビ―・レイノルズがお嬢さんのレーア姫(キャリー・フィッシャー)とほぼ同時に亡くなったのには驚いたね。

340青梅駅。
改装中だった。
ソロソロお腹が空いてきたので、駅前に行けば何か食べ物屋があるだろうと思ったが、モス・バーガーが目に入るだけで目立ったお店はなし。
ココまで来てモスというのも芸がないので他を探すことにした。
ま、通りを歩いていればそのうち何かウマいもの屋に出くわすだろう…とタカをくくってしまったのが大きな間違いだった。

350駅前の八百屋さん。
「八百梅」なんていい名前だね。
ちゃんと「おうめ」って入ってるもん。

355vしかし…あまりにも人がいなさすぎる。
こんな光景を見たのは信州の飯山以来かも知れない。
そして、商店のほとんどがシャッターを下ろしている。
商店街が休みの日なのかな?

360あ、そうか!
ココ東京だったんだ。
あんまりノンビリしているもんだから忘れてた。
都議選の宣伝カーで小池さんの顔を目にして自分が東京都内にいることを実感した。
この森村さんという方は現職を破って当選したんだね。
政治のことには触れないでおくけど。

570そこかしこに出て来る映画の看板!
『百万長者と結婚する方法』ね。
マリリン・モンローにローレン・バコール、それにベティ・グレイブル…スゴイ時代だよな。
まだアメリカが、ハリウッドがヨカッタ時代の映画だ。

370コレは…「油屋」ってぐらいだから燃料屋さんだね。

380油だから『モダン・タイムス』。
コレもウマい!

390v薬屋さんには『Gone with the Wind』。
「風邪と共に去りぬ」…か。

395vコレは「青梅市民会館」。
50年の歴史を持っていたが、過日閉館した。
さっきの駐車場のオバちゃんはこのことを大層寂しがっていた。
今、青梅で最もにぎやかなのは、「まちの駅」という地元の特産物を販売しているお店で、何でもバスで乗り付けて来る団体客もいるとのこと。

396お、『グレン・ミラー物語』が出て来たよ。
またジャズの話で恐縮だけど、時代的に仕方ない。
「Moonlight Serenade」とか「String of Pearl」とか「Tuxedo Junction」とか、音楽好きの人なら世代を問わずグレン・ミラーの曲を聴いたことのない人はいまい。
この映画では飛行機の格納庫で演奏される(と思うのだが…)代表曲のひとつ「Chattanooga Choo Choo」は世界最初のゴールド・ディスクを獲得した。
それほど人気があった。
グレンミラー楽団にはその他にも「In the Mood」とか「Pensilvania 65000」なんていうヒット曲があるんだけど、ブルースなんだよ。
正確に言うと「ブルース形式」。
やっぱり日本とは音楽の環境とか下地が全然違うんだよね。
音楽の消費者の耳が肥えていたんだね。
これまで日本で一般の人までが口ずさむようなブルース形式の曲があっただろうか?
ソバ屋の出前までが歌ったという「Moanin'」がソレっぽいが、ブルースではない。
ちなみに、「Moanin'」を歌いながら出前をしているソバ屋を見たことがある人はいないらしい。
     
私はこの映画を何回観たかわからないけど、すべてのシーンが丁寧に、かつ可愛いらしく作られていてすごく好きなんだな。
特にリード・トランぺッターがリハーサル中にソロを終えてイスに座る時に譜面台に楽器をぶつけて唇を切ってしまうシーンがある。
トランぺッターにとって唇はサックスでいうところのマウスピースと同じ。
したがって唇を切ってしまったら吹くことができない。
主旋律を奏でるリード・トランぺッターが演奏できないとなるとバンドは成り立たない。
ところが公演は明日。
さぁ、どうするグレン!
…と、グレンは部屋にひとり閉じこもって五線紙を前にアレンジをし直す。
このシーンがアホほどカッコいい。
この映画の一番の見どころと言ってもいい。
ピアノで音を確かめながらベース・ラインの四分音符をキレイに五線紙に書きつけていく。
実はコレ、薄~く下書きがしてあって、キレイに書けるようになっているんだけどね。
そうして、仕上がったアレンジというのが、クラリネットが主旋律をオクターブ上で奏でるという手法。
コレを「Killer Diller Sound」といった。
「Killer Diller」というのは当時のスラングで「メッチャかっこいいもの」みたいな意味だったらしい。
こうして、グレンは予てからの「何か自分だけの新しいオリジナル・サウンドを確立したい」という夢をかなえ、大ヒットを飛ばしていく。
ああ、また観たくなってきた。
そのグレン・ミラーも第二次大戦中、戦地の慰問に赴く飛行機に乗ったまま行方不明になってしまった。
しかしですよ、いつも思うのは、日本軍がほぼ餓死状態の白兵戦を強いられている一方、アメリカはジャズのビッグ・バンドが戦地や基地を回って兵隊さんの応援をしていたんだからねェ。
余裕だよ。
最後に…「茶色の小瓶」っていう曲があるでしょう?
この映画でもその愛らしいメロディがラスト・シーンに効果的に使われていて観る者の涙を誘う。
で、この曲は19世紀のアメリカ人音楽家の作品なんだけど、元はアルコール中毒の夫妻の歌なんだって。
知らなかった!
 
『荒野の決闘』の原題は「My Darling Clementine」。
日本では「♪雪よ岩よ 我らが宿り」の「雪山賛歌」でおなじみね。 

400vまた小津に西部劇。

410草履屋さんは『哀愁』に『道』か…。
『哀愁』は後で出て来る。
  
「ザンパノが来たよ!」
ジュリエッタ・マシーナ演じるチョイと足りないジェルソミーナが子供ながらに憐れでね、『道』は小学校の時に観たきりだ。
『禁じられた遊び』とか、ああいう貧乏くさい映画がキライなのよ。
でもザンパノを演じたアンソニー・クインはすごく好きな役者。
『アラビアのロレンス』でハウェイタット族の首長、アウダを演じた時はカッコよかった。
他の部族はラクダなのに颯爽と馬に乗ってね。
戦争に翻弄されるドイツ軍の捕虜を演じた『25時』という戦争映画はすごくヨカッタ。
アレはまた観たいナァ。

420ビットリオ・デ・シーカか…このあたりはチト苦手だな。

430「キスする時は鼻が邪魔にならないのね?」…知ったことか!
『誰のために鐘はなる』ね。
それにしてもハラが減った。
誰かのためにラーメン屋のひとつぐらいあってもいいだろうに。

440『第三の男』は中学の時に岩波ホールに観に行ったっけ。

450イギリス映画かと思っていたらアメリカ映画だった『哀愁』。
『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラ、すなわちビビアン・リーはイギリス人で、アメリカの男性は「イギリスにはこんな美人がいるのか!」とブッたまげたという…ということは以前にも書いている。
実は『哀愁』はMarshall Blogでは既に何回か登場している。
というのもこの作品の原題が『The Waterloo Bridge』だから。
テムズ川にかかる大きな橋の名前だ。

460コレがそのWaterloo Bridge。

1_img_0440上から見るとこんな感じ。

6a0163044657d3970d0167692e87da97_2 ま、『哀愁』というより、なんといってもThe Kinksの必殺の名曲「Waterloo Sunset」の方が今やシックリくるか。
「テリーとジュリーは毎週金曜日の夕方にウォータールー駅で落ち合ってデートをしているけど、ボクはめんどくさがり屋だから、テムズ川に沈む美しいウォータールーの夕日を部屋から窓越しに眺めているのがパラダイスなのさ」だとさ。

1_img_0441

中にはかなりアブなそうな看板も混ざっている。
上で紹介している映画の看板は、青梅の街に映画館があった頃、実際にその映画看板を手掛けていた久保板観さんの手によるもの。
1993年に開催された『青梅宿アートフェスティバル』というイベントで約20年ぶりに久保さんが映画看板を制作したのがキッカケとなったのだそうだ。
以来、街興しの一環として久保さんの描く映画看板で町を飾り続けている。
制作には明星大学造形芸術学部の学生も商店街とのコラボで看板づくりに参加しているのだそうだ。
経費も莫大なものになるのであろう、それぞれがかなり汚れてしまっているのだけはチョット残念に思った。

470vバスの停留所には当然『バス停留所』!

480v中はネコだらけ。

490青梅は「ネコの町」でもあったんだね。
でも小津。

500気が付くとそこらじゅうネコが主役の映画の看板がかかってる!
さっき紹介した『シェーン』のコピーが『ニャーン』では「猫をたたえる名作最高峰」になってる。
そういえばネコが主役の映画ってあるかな?
『ハリーとトント』ぐらい?
アレはいい作品だったね。

510v私が子供の頃に飼っていたネコは時々どこからか芋虫を持って帰って来て、それを見つけた母がいつも飛び上がっていたな。
ちなみに私はニョディー・フォスターと生年が一緒で誕生日が一日違いなのよ。

520まぁ、『ニャジラ』は出やすいだろうな。

530こんな電話ボックスとオブジェも。
その向こうは『怪猫二十面相』と『第三の猫』。

535vこんなのもあったよ。
カレーライスを食べているのか…マジでハラ減ったな~。
朝かなり早い時間に高速のPAで食べたきりだもんね。
タマがうらやましい。
でも、見事に食べ物屋がないんだよな~。

540看板の方はもう何でもアリだ。
『Bone with the Cat』だって。
どういうことなんだろう?

550v『用心棒』は『用心猫』にすればよかったのに…。
ちゃんとピストルを持った卯之助猫まで描かれているのがうれしいね。
「空腹はつらいよ」!

560しかし、このネコづくし、東京の東では谷中が有名だけど、押しは青梅の方が断然強いね。
私はネコにナンの興味もないんだけど、facebookなんかを見ているとネコ人気の高いことよ。
皆さんがよろこぶかな?と思って並べてみた。

575青梅にはまだフィーチュアしているモノがあるよ。
それは「昭和」。
アッコちゃんが案内してくれる。
『ひみつのアッコちゃん』で思い出すのはウチの家内。
アレ?コレ以前に書いたかな?
小学校低学年の時の図工の授業で、「母の日にちなんでお母さんの絵を描きましょう」というお題が先生から出された。
すると、ある友達が実に巧みにアッコちゃんの絵を描いた。
ウチの家内は素直なもんだから、その子のお母さんが本当にアッコちゃんみたいにカワイくて、すごくうらやましく思ったらしい。
そんなバカな…。
先生はそれを見てその友達に「ウソを書いてはイケません!」と叱ったという。
ところが、その子はガンとして描き直さなかった。
後日、ウチの家内がその子の家に遊びに行った時、とうとうそのお母さんと対面した。
そこで家内は腰を抜かして驚いた。
ナ、ナント、その友達のお母さんは本当にアッコちゃんソックリだったというのだ!
テレビなどでアッコちゃんが出て来るとウチでは必ずこの話になる。
家内もよっぽどビックリしたのだろう。
ラミパス、ラミパス、ルルルルル。

580世間ではやたらと「昭和の香り」だとか「昭和の雰囲気」とかいう表現を使うけど、一体どういうのが「昭和」なんだ?と私なんかは不思議に思うワケよ。
元号が変わればすぐに文化が変わるワケないんだからさ。
「古臭い」のが「昭和」なのか?
でも、コレを見ると…失敬ながら「昭和の香り」がするわ~。
典型的な金物屋さんのルックスだね。
今はみんなホームセンターへ行っちゃうんだろうけど、昔はこういう金物屋とか荒物屋っていうのが大抵街にあった。

590「染物と洗張」のお店。
コレは昭和だわ。
「洗い張り」って知ってる?
昔、多くの人が普通に着物を着ていた時代の着物の洗濯方法ね。
着物をいったんほどいて、水洗いをし、針の付いた竹ひごや張り板にピンと張り、糊付けしてシワを伸ばしながら乾かしていく方法がそれ…って、私は知りませんでした!
着物ってスゴイよね。
昔の人の知恵や昔のモノっていうのは本当によくできている。
ムダがないんだよ。
冒頭の梅干しだってそうだったでしょ?
600v昔はポストはみんなコレだった。

610vこういう路地はいいね。
「障子紙、千代紙 その他 和紙各種取り揃えています」
千代紙なんて今使う子供いるのかな?

615vこの路地なんか未舗装だよ!
昔はこんなの全く珍しくなかった。
突き当りは蔵だね。
蔵は東京の真ん中にはほとんど残っていない。
誰かさんが焼夷弾を落として全部燃やしちゃった。

630vね、歩いていると時折こうして蔵を見つけるのよ。

640
この二階のデザインはステキだナァ。
でも、いくらステキでもハラの足しにならんわ。
ハラ減った~。
下はカフェなんだけど、もうそんなんじゃガマンできません。
ガッツリ何かを食べないと!

620vこの手の建物がたくさん並んでいる。
千葉の佐原や栃木市の街並みにはかなわないけど、かなり古い建物が残っていてうれしいにゃ~。

650この家なんかスゴイよ。

660文化庁が認めるところの国の有形文化財だもの。
  
さっきの話、「昭和」と「平成」を区別するとしたら、インターネットと携帯電話が「なかった時代」と「ある時代」ということじゃないかな…なんて最近思うんだよね。
もちろん、この違いには利便性やら犯罪やら、色んなものが絡んでくる。
私はそうした機器の出現によってヘンテコな犯罪が増えるよりも、少しぐらい不便だって平和な方がいいいいと思うんだけどね。
だって、元々は携帯電話なんかなくたって何ひとつ困ることはなかったんだから!
でもMarshall Blogはできなかったね。
そうした場合、私は今ナニをやっていたのだろうか?

670こういうのがすごく好きでしてね~、見ていて全く飽きないんだけど、もうハラ減ってガマンできん!
時計を見るともう三時じゃねーか!
誰か助けてくれ~!

680…と苦しんでいたら、お~!「かつ」の文字が目に飛び込んで来た!
やった、天の助けだ。
トンカツだ、トンカツだ、トンカツだ!
ナニ食べようかな~。ヒレか、ロースか、ミックスか!
もうこうなりゃいくらでも払う。
エビフライも付けちゃおうかな~。タルタルソースはかけないようにしてもらわないとイカンぞ。
嗚呼、ここまでガマンした甲斐があった。
ごはんとキャベツがおかわり無料だといいな~。
食うぞ~!

690…と思ったら…。
オイオイオイオイオイオイオイ、「がまかつ」って…。
「釣り針」じゃねーか!
オレは魚じゃね~ッ!
ガックシ。
こうなりゃ「四六のガマ」のカツでもいいんだけど…。

700やれやれ、「青菜に塩」状態でどうしようかと思ってトボトボ歩いていたら、途中に鶏肉屋みたいな店があったのを思い出して行ってみた。
「シカゴチキン」か…そういえば、studio AMAZINGに来ていた人がウマい鶏を食わす店がある…とおっしゃっていたな。
でも、あまりに小さい店なのでよく見落として通り過ぎてしまう…とか。
…ということを思い出した。
チョットのぞき込んでみると、鶏のモモの素揚げみたいのが数本陳列ケースに入っていた。
もう大分前に揚げたモノなんだろう。
きっと冷たくてカチンカチンに違いない。
しかし、こっちはもう本当にお腹と背中がくっつきそうな程のハラの減りようだ。
この先いくら歩いてもナニもないのはわかっている。
そこで、思い切ってそのモモを食べることにした。
薄暗い店内に向かって「このモモ1本くださ~い」と声をかけると、恐ろしく元気のないおジイさんが出て来た。
大病をされたのだろうか…食べた後のモモ肉の骨のように痩せきっている。
ありがとうございます」…と言ったのだろうか?…500円玉を一枚渡してモモ肉と引き換えた際、あまりの小声で聞き取れなかった。

710v白い紙袋に入ったモモを受け取ると、コレが意外にあたたかい…どころか熱い。
予想に反して、ナント揚げたてだったのだ。
要するにモモ肉のから揚げだ。
さっそくかぶり付いてみると…コレが本当に気を失いそうになるぐらいウマかったのだ!
塩が効いていて香ばしく揚った肉はこの上なくジューシーで、通行人の目も気にせず、道端でむさぼるようにして食べてしまった。
イヤ~、おいしかった。
極度な空腹であったことを差し引いても、もしかしたら今年食べたモノの中で一番おいしかったかもしれない。
困ったのは食べた後の骨。
あたりにゴミ箱がないのだ。
次に入る博物館に骨をそのまま持って行って「捨ててください」とお願いしたら、「鶏肉屋に返して来い」と言う。
その指示にしたがって鶏肉屋に引き返し、さっきのおじいさんに骨の処分をお願いしたら快く引き取ってくれた。
「そうだ!」と思って、あまりにもウマかったモモ肉のお礼をそのおじいさんに向かって言った。
「オジさん、メチャクチャおいしかったよ!ありがとう!」
おじいさんは少しだけほほ笑んで何かを口にしたが、その言葉は小声すぎてやはり聞き取れなかった。
コレならまた食べに来てもいいな…と思ったほどだったのだが、店先に近々閉店する旨の張り紙がしてあった。
もったいない。
シカゴチキンのおジイさん、お疲れさまでした!

720骨の処分を断られたのがこの博物館。
立派な土蔵造りのこの建物は元は医院だったらしい。

730平成15年秋にオープンした赤塚不二夫の記念館。
赤塚不二夫自身や親戚は青梅に縁はない。
赤塚さんは新潟で過ごした青春時代に映画館看板の仕事をしていたことがあって、その符合を得てココに開館させたそうだ。

740私の世代は、「おそ松くん」にはチョット早いんだけど、「バカボン」、「ア太郎」、「アッコちゃん」はドンズバ。
「バカボン」は少年マガジンで、残りのふたつはテレビで見ていた。

760館内は一階に作品にまつわるディスプレイがセットされている。

770「レレレのおじさん」の声をテレビで初めて聞いた時って感動しなかった?
ホントにあんな声だったのかな?

780v展示を見ていると、『もーれつア太郎』関連の展示が思いのほか多いことに気付く。
ニャロメとかココロのボスとか脇役がシッカリしてたからね。

790「イヤミ」なんて実にいい名前だね。
そうそう、名作ってのはまず登場人物の名前がいいんだよ。
「シェー!!」はゴジラもやってたもんな。

800v中学の時かな?
約40年前、東京12チャンネルの「モンティ・パイソン」の余りの時間にタモリが出て来た時は驚いた。
こんなのあんの~?みたいな。
タモリが赤塚不二夫の家に居候していた話は有名だ。

810このア太郎のソノシート持ってたよ!
なつかしいな~。
このテーマソング、作曲がいずみたくで、父が感心していたのを覚えている。

820二階はときわ荘の再現や原画が豊富に展示されている。
原画は撮影禁止。
どれもスゴクきれいなのには驚いた。
赤塚不二夫のマンガって、背景が真っ白なコマがやたら多いんだよね。アレは背景を書くのが面倒だったのかな?
私はそうは夢中になったことはないが、スゴク尊敬している。
手塚治虫をビートルズに例えるなら、赤塚不二夫はジミ・ヘンドリックスだと思っている。
そのココロは「誰もやらないことをやった」というオリジナリティへの畏敬の念だ。
今、アニメも音楽も赤塚不二夫ほどにクリエイティブなスタイルを作り上げる人はいまい。

830青梅赤塚不二夫会館のとなりが…

840『昭和レトロ商品博物館』だ。
文字通り昭和に活躍した様々な商品が陳列されている…というんだけど、チョットこわかった。
だって、こちとら昭和の中頃の生まれだからして、そうした人様からは「レトロ」と扱われているアイテムが全然当たり前のモノに感じられるかも知れないじゃん?
それでも忘れていたものがたくさんあって面白かった。

850ハッハ~!
「こうだった、こうだった!」というようなモノがズラリ。

860目に留まったのがコレ。
「昆虫採集セット」ってのはいくつも買ったな~。
考えてみれば残酷な話で、コレのおかげで犠牲になったセミはかなりの数に上るぞ。
この赤だの青だのの怪しい液体。「防腐剤」とかなんとか言ってたけど、一体何が入っていたんだろうか?
そういえば、コウモリって東京では全く見なくなったね。
昔は夕方になるとチラチラと空を飛んでいたんだけどね。
  
それとこの定規のセット!
新しいデザインの入れ物で発売されると毎回欲しくなっちゃってサ。
私はだらしないもんで、分度器とか三角定規とかたいてい何かを失くしてしまって、「セット」になっている期間はいつも短かった。
そういえば、分度器なんてもう何年も使ってないな。

880鉛筆削りなんてものがこの世にあることを忘れていたよ。
このチェックライターも見なくなったね~。

870コレは輸入薬品か。
デザインがカッコいい。

890「ポン」ね、ポン。
若い人は信じられないだろうけど、我々はこの牛乳のフタでずいぶん遊んだよ。
どうやって遊ぶのかというと、自分のポンと相手のポンを二枚重ねて、ヒックリ返した手の人差し指の爪でポンの端を上から押し込むようにしてはじく。
うまくやればポンがひっくり返る。
これを相手と交互に繰り返す。
二枚目をひっくり返した選手は手のひらを広げてその二枚のポンにタッチする。
タッチできれば勝ちで、相手のポンをゲットすることができる。
タッチできなければまた最初から始める。
みんなそれぞれ簡単にはヒックリ返されない強いポンを持っていて、負けが続くとソイツを出して来て勝負をかける。
要するに、フタの端が反り返っていなければなかなかヒックリ返らないワケ。
…ってんで、「修行」とか言って、フタの端を踏んづけてペッチャンコにしたりしてね。
ナンでこんなコトがおもしろかったんだろうな。
でも少なくとも「何とかDS」や携帯電話よりは健康的で経済的だ。
今になって考えてみると、コレってもしかしたら乳製品会社の販売促進策だったんじゃないのかね?
「ドンドン牛乳を飲んでフタを集めましょう」みたいな。
今、ポンどころか牛乳ビン自体見かけないもんね。

900今私にとっての「ポン」はもっぱらこちらのお方!

910vゴミ箱。
こんなものが懐かしく思えるようになるとはナァ。
小さいね。
使い捨ての現在、これじゃ小さくてとても間に合うまい。

920ウワ~!
コレ、大キライだった!
「吸入器」っていうんだっけ?
風邪を引くとコレをやらされてね~。
何やらクスリを温めて蒸気にして、それを吸ってノドに送り込む。
それほどやった記憶はないんだけど、ナゼかその薬の味は覚えてるぞ。
クスリを飲み込むワケでなし、ズッと口をあけっぱなしにしているもんだからビチャビチャになっちゃってね。
アレ、果たして効果のほどはどうだったかな?
でも何となく真空管に共通項を見出せる感じの前時代的なデザインがカッコいいな。

930少し離れたところにあるのが『昭和幻燈館』。
「幻燈」なんて死語だよね。
『青梅赤塚不二夫会館』、『昭和レトロ商品博物館』とこの『昭和幻燈館』、それぞれ入館料を取るんだけど、3館共通券というのがあって、800円で全部回れるようになってる。

940ホラここにもネコ。

950ココは「レトロ」の別館で2015年に展示を新しくして生まれ変わったのだそうだ。
入って右側に展示しているのが青梅の街のジオラマ。
コレは駅前の夜景。

960コレはネコの街だけど、昔はこんな雰囲気だったのかしらん?

970昔の映画館って立派だったんだよね。
アールデコ調の建物が多く、ロンドンなんかは今でも営業している映画館があるよ。
浅草はもう何もなくなっちゃった。

980その他、「Q工房」という墨絵画家の有田ひろみさんとぬいぐるみ製作家のちゃぼさんの作品が展示されている。

990モチーフはネコ。
愛猫家にはタマらないんじゃないの?ネコだけに。

1000イヤ~、結構歩いたな。
ま、結果おいしいものも食べたし、久しぶりに激古い映画も思い出したし、充実の一日だった。
駐車場に戻って来ると、さっきとは違う年配の女性が係りをしていて、また少し話し込んだ。
昔は青梅もにぎやかだった…なんて話から、「この先を左に曲がった路地には映画館が三軒もあったんですよ」と聞いて驚いた。
そこを通りかかった時にそれっぽい雰囲気が全くなかったので、ワザワザ見に行ってみた。
それが下の写真。
信じられん!
でも、私が小さい頃はそこらの商店街の中に平気で映画館があったもんですよ。
駅前のデパートの中に映画館が三つも入っていたりとかね。

1010そして、最初に戻って…大二さんのドラム。
やっぱり好きだ~。
三日前にクレイジーケンバンドの小野瀬さんと四人囃子の曲だけを演奏するライブに行ってきたけど、最高だった。
やっぱり、大二さんは四人囃子の曲を演奏している時が一番楽しそうだな。
そのドラミングは本当に歌を歌っているようなのだ。
私もずいぶんたくさんのドラマーを見て来たけど、こんなに音楽を感じさせるドラマーって他にいないと思うんだよね。
若いドラマーはゼヒ参考にして欲しいと思うよ。
あ、ドラムはNATALね。
  
ところで今日の記事、期せずしてMarshall Blog史上最多の写真掲載数となった。

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1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

  
(一部敬称略 2017年6月20日 青梅にて撮影)



2017年7月28日 (金)

Marshall EYEWARE~サングラスの新しいラインナップ

   
Marshallのメガネとサングラス、大のお気に入りで大切にいつも使っている。
そのMarshall EYEWEARが新作を発表しているので、今日はそのラインナップを紹介しちゃう。
しかし…私は生業としてこうしたファッション関係の仕事に関わったことはないけど、大変だよね~。
いつも「早い、早い」と騒いでいるけど、次から次へと新しいデザインの商品を市場に投入していかなければならないファッション関係の方々が感じる「時の早さ」は私の比ではないだろう。
かつて私が従事していたセメントなんて、紀元前3000年の古代エジプトの時代に発見されてからというもの、ほとんど変わってないんだから!

今回発表されたサングラスは16種類。
Marshall EYEWEARの魅力といえば、洗練されたデザインと高位な品質、そして、Marshallのスクリプト・ロゴ。それに加えてミュージシャンにちなんで付けられるモデル名だ。
今までのモデル名を踏襲したものある一方、今回は新しい仲間も加わった。
それではひとつずつお目にかけよう。

10まずは「BOB」。
Bob Dylanにちなんで付けられた名前ね。
内側の模様がイキだね。
見えないところのオシャレに気を遣う江戸っ子タイプ。
Bobblackconfetti_side_result台形で上の辺が下より長いく、手がレンズ・フレームの一番上についているデザインのことを「ウェリントン・タイプ」っていうんだって。
名前の由来はニュー・ジーランドのウェリントンにちなんでいる説があるが、他の説もいくつかあって正確なところは不明らしい。
ジョニー・デップがかけていたことで人気が再燃した。

Bobblackconfetti_result美人がかけるとこうなる。
アッタマちっちぇーなー。

Bob続いては「BRYAN」。
こういうのは見た目通りで、「ラウンド・タイプ」と呼ぶそうだ。
John Lennonをはじめ、マハトマ・ガンジー、島崎藤村、井上ひさし、笑福亭鶴瓶…丸メガネを愛用している人って結構多いよね。
でも、このタイプって似合う人と極端に似合わない人がハッキリしちゃう気がする。
私は全くダメ!
明治の文豪みたいな人の写真にやたらと丸メガネを見かけるのは、昔はコレがスタンダードなシェイプだったんだろうね。
江戸時代なんかの映画やドラマに出て来るメガも必ず丸い。
これは当時四角いレンズを作る技術がなかったからだろうか?

Bryanmattehavana_resultBRYANも上のBOB同様、前のモデル名の継続組。
Bryan Ferryの「Bryan」。
以前紹介した時に「Brian」と「Bryan」の違いについて触れた。
イングランド北部に「y」のブライアンが多いようなことを書いたが、あながちそうでもないようだ。
「Stacy」と「Staci」とか「Jeff」と「Geoff」のように、特段綴りの違いに意味がないようだが、「Bryan」というのは元々アイルランドのSurname、つまり、「姓」だったようだ。
それが派生してGiven name、すなわち「名前」に使われるようになったらしい。
ちなみに「John」と「Jon」は「h」の有無で意味が違うので要注意。
JohnはJohn、JonはJonathan。
ついでにJimはJames、JoeはJoseph。JackはJacobまたはJohn。
こういう愛称のことを「Diminutive」という。

Bryanmattehavana_side_result今度は「DEBBIE」。
当然BlondieのDeborah Harryから。

Debbieamber_resultコレもウェリントン・タイプ。
大き目のレンズとフレームでとてもかけやすいとのこと。
見るからに顔がスッポリ収まる感じだもんね。

Debbieamber_side_resultコレは大胆だな…ギザギザが。
「スタッド」って言うんだって。
このモデルは「FIONA」。
Fiona Apple Maggartというアメリカのシンガーソングライターにちなんでいる。

Fionared_leo_black_resultサングラスだけ見るとギョッとするようなインパクトだけど、こうして似合う人がかけるとカッコいいね~。
こんなのが似合う日本人はなかなかいないだろうな~。
頭が小さくて、細面で、鼻筋が通っていて、そして、背が高くないと、アニメに出て来る意地悪女子キャラみたいになっちゃいそう。

Fionaこういう吊り目っぽいデザインを「フォックス・タイプ」というそうだ。
よく「キツネ目」とかいうけど、実際のキツネの目って別に吊り上がってないと思わない?
西洋の童話でズル賢い役柄が多いからああいうイメージになっちゃったようだ?
日本は違う。新見南吉の「ごんぎつね」なんかは泣ける話だよね~。

Fionared_leo_black_side_resultコレも大胆だな~。
「GRACE」というモデル。
私が付けたら完全に溶接工員になっちゃうな~。

Gracesilver_on_silver_resultと~ころが、ホラこの通り!
コレも似合う人にはバッチリとハマる。
当然、Grace Jonesがモデル名の元。

Grace特徴は一枚もののレンズだそうです。
なるほど。
Marshallのロコは耳に引っ掛ける部分に入ってる。
Marshall EYEWEARの中でもハイエンド・モデルのひとつ。

Gracesilver_on_silver_side_result

Jack Whiteから名前がついた「JACK」。
フレームの上部分のみが眉毛のように太いのが特徴。
この手のデザインは「サーモント・タイプ」と呼ばれ、丸顔や四角顔の人にハマるそうだ。
Jackmatte_black_result

「サーモント(Sirmont)」ってなんじゃらホイ?と思って調べてみると…1950年代、アメリカ軍の将校にモントという人がいた。
このお方、眉毛が非常に薄く、ルックスに威厳が無いことにとても悩んでいたんだって。
昔、〚傷だらけの天使〛というテレビ・ドラマで、「眉毛のハゲ!」というセリフがあって大笑いしたが、まぁ、それに近かったんだろう。
それで、フレームに意匠を凝らして、モントさんの顔に威厳が出るようなメガネを作った。
そうして生まれたのが、このあたかも眉毛が濃いように見えるデザインのフレーム。
そこから「Sir Mont」という名前がついたんだって。
じゃ、メガネをハズした時どうすんだよ?
ズルっときちゃうじゃんね。
だからマジックで眉毛を書いちゃえばヨカッタんだよ。今なら入れ墨か?
でも、コレのおかげで、現在おしゃれを楽しんでいる人がたくさんいるというワケ。
アメリカの「眉毛のハゲ」に感謝だね?

Jackmatte_black_side_result

コレはそのサーモント・タイプと人気のラウンド・タイプを合体させたデザインの「HENRY」。

Henryred_leo_resultRollins BandのHenry Rollinsにちなんだ…と言ってもアタシャ全然知らないんだけど。
その代わりSonny Rollinsだったらいくらでも語れるぜ!
Henryred_leo_side_result

これも前ラインナップから引き継がれた「JIMI」。
「Jimi」という名前に説明は要らないだろう。

Jimiblack_leather_resultGRACE同様、ラインナップの中でもハイエンドのモデル。Jimiblack_leather_side_result

Joey Ramoneの「JOEY」。
こういうタイプのデザインを「ボストン・タイプ」という。
何で「ボストン」かというとTom Scholzが愛用していたから…ではない。
ゴメン!RamonesもBostonも全然知らないのです!

Joeymatte_havana_resultマサチューセッツのボストンで流行したためこの名前が付いたそうだ。
ボストンってハーバード大学やマサチューセッツ工科大なんがあるでしょ?
だから、アメリカの中でもエリート色が強く、知的なイメージがボストンにはあるんだって。
結果、このボストン・タイプには優しくて柔らかで、知的な雰囲気があって、ジョニー・デップがこのタイプのアイウェアを身に付けたことにより流行したらしい。
スゲエな、デップ。
ウェリントンとボストンの「トン2階級」制覇だ。

Joeymatte_havana_side_resultま、この写真では知的というより…どっちかっていうと、コエーな。

JoeyMarshall Blogらしく、「ボストン」で全然関係ない方へ脱線しておこう。
「ボストン」で私がおなじみなのは「Boston Tea Party」。
日本語では「ボストン茶会事件」なんて妙な訳が充てられているが、これはアメリカの独立直前にボストンで発生した暴動事件だ。
当時の植民地人が宗主国であるイギリスのヒドイ統治政策、すなわち、ビートルズの「Taxman」よろしく何でもかんでも税金をかけてしまうやり方に反抗して、港に停泊してあった船から積み荷の紅茶を海に投げ捨ててしまったという出来事。
「party」というのは、「パリ―ピーポー」のパーティではなくて、「党」という意味ね。
…ということにはさして興味がなくて、私がコレになじみがあるのは、The Sensational Alex Harvey Band(以下SAHB)に「Boston Tea Party」という曲があるからなのだ。
それがコレ。
歌詞を読むと、チャンとこの事件について歌っている。

カッコいいな~。
数年前にMichael Schenker Groupの前座として日本で演奏したと聞いたが、やっぱり、アータ、Alex Harveyがいなけりゃ残念ながら意味がない。
メッチャかっこいい声!ちょっと俳優のジョー・ペシみたいな。
Alexは47歳の若さで亡くなった。
死因は心臓発作だったが、グラスゴーの出身ゆえイギリス人の間では酒の飲み過ぎで死んだと思われているようだ。ま、酒も十分に関係していたんだろうけど…。
「スコットランドの出身」というだけで、イギリス人の間でも「大酒のみ」を意味するからね。
この人は元々R&Bの歌手で、私もその時代の音源を集めたコンピレーションCDを持っているが、タマらんよ!
そして、ピエロみたいな格好をしたギタリストはZal Cleminson。
MarshallとSGの組み合わせで独特のクランチ・サウンドを奏でた。
この人は1977年にSAHBが解散すると、自分のバンドを経てNazarethに加入した。
そして、1979年4月にNazarethが来日。
渋谷公会堂へ観に行ったけどカッコよかったな~。
Manny Charltonが下手、Zalが上手に立っていた。私の席は前から2列目のMannyの真ん前だったのでよく覚えている。
Nazarethは観に行っておいてヨカッタと思うロック・バンドのひとつだ。
でも、できればAlex HarveyのSAHBが観たかったな…。
   
次はもう大好きな「JOHNNY」!
なぜ大スキかというと、自分が愛用してるから。
ホントにかけやすくて、車を運転する時はい~っつもかけてる。
Johnnyblack_wood_side_resultコレもウェリントン・タイプの仲間。
ま、名前の由来がJohn Rydomというところが私には馴染まないが…。
しかし、この人、Jonny Rottenなんてステージ・ネームをよくつけたな~。
私は、パンクは大の苦手だけど、デビューアルバムのタイトルの「Bollocks」なんてのはいいね。
「bollocks」はイギリス英語で「最低のもの」を表すと同時に「最高のもの」を表す。
アメリカに住むイギリス人が車のナンバーの登録に「B.O.L.L.O.X」なんで申請してよろこぶらしい。
映画なんかの影響か、イギリス人はアメリカのスラングや変わった表現を容易に理解するが、反対にアメリカ人はイギリス人のスラングとか特殊な表現がわからないことが多いようだ。
かつてアメリカのスラングの本をMarshallの副社長に見せたところ、「普段は絶対に使わないけど、意味は全部わかる」と言っていた。
反対に、Marshallの若い連中に教わったスラング的な表現をアメリカ人に使うと、「?????」の嵐だったことがあった。Johnnyblack_wood_result次は「JUNE」。
何でいきなりJune Cater Cash?
Juneはシンガーソングライターで、Johnny Cashの奥さん。
あ、要するに上のJONNYとツガイになってるのか…。

Junered_glitter_side_resultなんかこう、ペネロープ号に乗っている淑女がかけていそうな…。
これは新入りさんかな?


Junered_glitter_result
モデルさんかけるとカッコいいな~。

Juneこれは初登場の「LEE」。
あ~、David Lee Rothね。
わかるような気がするな。

Leematte_havana_resultこうして実際にかけているところを見ると案外レンズが大きいね。
私には無理だ。

Leeこの「マット・ハバナ」というフレームは高級感があってステキだな。

Leematte_havana_side_resultこれも新しい「LIAM」。
こういうシェイプは「ティアドロップ」というそうだ。
ピックみたいだね。
LIAMは当然OASISのLian Gallagherから。

Liammatte_black_resultこのメタリックな感じは他のモデルと一線を画しますな。

Liammatte_black_side_result「MICK」も従来からのラインナップ。
まぁ、説明するまでもないだろう。
このMickはMott the Hoople、Bad CompanyのMick Ralphsから…んなワケない。
前回はMick Taylorでボケたんだっけね。
当然Mick Jagger。Mickolive_turtle_result

コレもティアドロップ・タイプ。
この形はアメリカ空軍にも正式採用されているパイロットの定番サングラスなんだって。
Mick元々は飛行中に太陽光線から来る眼球疲労を軽減させるために考案されたもの。
だからこの形のレンズは人間の眼球軌道を全てフォローするようになっているのだそうだ。
また、パイロット用のマスクを着用しても邪魔にならない形になっていて、ヘルメットを被ったままでも着用することが出来るまっすぐなテンプル(上の差し渡し)がこのシェイプの特徴だ。
しかしサ、骨格の違いからか、日差しの違いからか、白人はサングラスというものを洋服のように着用しているという感じだよね。
アメリカやイギリスに行って車に乗せてもらうと、必ずと言っていいほどみんなごく当たり前にサングラスをかける。
またソレがどんな冴えないオッサンでもよく似合うんだよね~。
昔はこういうの「トンボ・メガネ」とか呼んでた。
コレ、日本のメーカーが作ったら名前は「HIROKI」かな?

Mickolive_turtle_side_resultラウンド・タイプの「NICO」も既存のラインナップだ。

Nicosilver_crystal_resultシンプルで飽きの来ない落ち着いたデザインがいいね。

Nicosilver_crystal_side_result最後に紹介するのは「ROBERT」…Plantだ!

Roberthavana_resultウェリントン・タイプですな。
写真のカラーは「ハバナ」。
このカラー、ゴージャスでカッコいいんだけど私には似合わないんだよな~。
憧れのモデル?

Roberthavana_side_result以上の16種類。
今日ココで紹介したそれぞれのカラーはMarshall EYEWEARの輸入代理店のエムズ・プラスさんのおススメのモデルだ。
ラインナップはココに挙げただけでなく、それぞれのモデルごとにフレームとレンズのカラー・バリエーションがいくつかあるのでMarshall EYEWAREのウェブサイトをご参照頂きたい。
  
サングラスが大活躍する夏本番はこれからだからね。
Marshall EYEWAREでバッチリきめて夏をエンジョイしよう!←おおよそマーブロらしくないセリフですな。
  
Marshall EYEWAREの新しいラインナップの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

Marshalleyewear(敬称略)

2017年7月24日 (月)

MASHA & MY MARSHALL~CODEの魅力

  
おかげさまで絶好調のCODEシリーズ。
忠実にモデリングした歴代のMarshallサウンドを、アッと驚くリーズナブルな価格で提供するとあれば…そりゃうれしいよね。
それにしてもJTM45だの、1959だの、歴代のJCMシリーズだの…我ながらMarshallってつくづくスゴイと思う。
だってアータ、コレらのMarshallが作り出したサウンドってMarshallのオリジナルだよ。
時代の音楽のニーズを先取りして、研究に研究を重ねて自分たちだけのオリジナル・サウンドを作って来たのです。
そりゃ、最初はアメリカのアンプのコピーだったかも知れない。
でもサウンドは結果的に一番最初からオリジナルだったんだから!
そんなだからMarshallは人様が苦労して作り上げたサウンドをパクッとやっちゃうようなマネはしない。グレートブリテン及び北アイルランド連合王国のプライドが許さない。
そして、こうした自社のサウンドだけをモデリングして商品が成立するところがスゴイ。
しかも、モデリングの元となっているのはサウンドは「ロックの歴史」を作って来たサウンドだ。
ま、55年もやってるからね…。
すなわちCODEを弾くことは「ロックの歴史」を弾くことなのさ。
ヨソさんからまったく同じようなコンセプトのギター・アンプが既に出て来ちゃったのには驚いたが、ウチもかつては、そのブランドの商品を手本にしたのでおあいこか…。
で、Marshallの場合、歴代シリーズ毎のサウンドのキャラクターに大きな差があるので、余計にこの手の商品に価値が出るんだよね。
要するにロックの進化とディストーション・サウンドの変遷があるからこそ実現したモデルと言えるだろう。
コレ、世の中のエレクトリック・ギターの音がズ~っとクリーンだけだったらどう考えてもおもしろくないんじゃない?
「歪み」に感謝しなくちゃいけないな。
もはや世の中には歴代のMarshallをリアルタイムで体験したことのない若い世代のギタリストが多くなったと思うが、そういう人たちはCODEでそれらの未知のアンプを色々試してみて、気に入ったモデルのホンモノ、すなわちホンモノの真空管アンプにグレードアップしてみてはいかがだろうか?
きっともっとMarshallが好きになると思うよ。
やっぱり真空管アンプで鳴らすのがロック・ギターを弾く一番の愉しみだからね。
今日はそのCODEの最新情報。

05

   
まずは、SilexのMashaがサウンドを作って、デモ演奏してくれた動画がコレ。
かつてマーブロで「ヤングギター誌付録DVDに収録されている」…なんて紹介しちゃったけど、実際にはDVDはついていなかったの。
今はもうこうしてSNSで見て頂くことになっているのだそうだ。
そりゃそうだよね、考えてみればどうせ皆さんパソコンでDVDを見るなら配信しちゃった方が手っ取り早いにキマってる。
チョット余談だけど、私なんかあまりにも古式ゆかしくて、LPやらCDを何千枚も買い込んでるでしょ?
社会的には価値がなくても、中にはもう手に入れることはできないようなアイテム、あるいはこれからゲットするには精神的、肉体的にも、そして経済的にもかなりの労苦をともなうようなモノが多数あるワケ。
それで、「大地震は必ず起こる」って言ってるでしょ?
「どのLPやCDを持って行くか…」ってマジで悩んだりするんだよね。
でも、この配信だとかYouTubeがあれば、そんなことに悩む必要なんかほとんどないもんね。
私の場合は、かなりヘンテコな音楽が多いので、自分でそうした音源をキープしておかなければならない場合も結構あるんだけど、世間一般の音楽であれば、確かにLPやCDなどのフィジカル・プロダクツなんで不要だわな~。
にもかかわらずソニーがまたLPを作り出すとかいうのはどうなのよ?
「音があたたかい!」とか言って、レコードをパソコンやイヤホンで聴くの?
そんなの目もくらむような最上級の食材を使って「もんじゃ焼き」をするようなもんだよ。(もんじゃさん、ゴメンなさい。あなたは日本のジャンク・フードの王族の一員です)
話を戻して…コレがヤングギター6月号で登場した<前編>。

コチラが同誌7月号で紹介された<後編>。

   
CODEの醍醐味は、モノマネも楽しいけど、歴代のMarshallの名器を自由に使って自分だけのサウンドをクリエイトすることだ。
でもそれだけではない。
インターネットを通じてそれらのサウンドを世界中の人と共有できるということだ。
そこでズズイとフィーチャされるべくは本国Marshallのオフィシャル・ウェブサイト内にあるCODEのコミュニティ・ページ「MY MARSHALL」。

1_2mma   
この中に「PRESETS」というページがあって、世界中のCODEユーザーやMarshallが作ったプリセットが紹介されていて、もちろんダウンロードもできるようになっている。
画面はこんな感じ。

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皆さん、色んなプリセットを投稿されていて、特定のアーティストのギター・サウンドを模写したモノについて、ホンモノに似ているかどうか信じるのはアナタ次第なんだけど、まぁ、とにかく世界中のギター・プレイヤーが楽しんでることだけは確かなようだ。
実際、Marshallはこの機能を存分に楽しんでもらいたいと、MY MARSHALLを活用することをプッシュしている。
MY MARSHALLを利用するには本国Marshallの英語版ウェブサイトへの登録が必要だが、日本の輸入販売代理店のヤマハミュージックジャパンがその方法を説明しているのでご参照頂きたい。
  
詳しくはコチラ⇒CODEをフル活用するなら、MYMARSHALLへ登録!

1_2mm3   
上の動画で紹介したMASHAくんのプリセットもズラリとMY MARSHALLで公開されている。
こういう世界レベルで展開しているプロジェクトを見ていて「おもしろいな」と感じるのは国民性。
このMASHAくんのプリセットで参考にしているギタリストはJimi HendrixからBilly Joe Armstrongまで徹頭徹尾Marshallのギタリストたち。
ま、元々そういう企画だからコレは当たり前のことなんだけど、私なんか「当然でしょ!」と思っちゃうのね。
だって、Marshallが作ったサウンドなんだもん、Marshallを使っているギタリストのサウンドで固めなきゃおかしいでしょ…コレが我々の国民性。
ところが、ヨソの国の人たちが作ったプリセットを見るとそんなことは一切お構いなしなんだよね。
「コイツ、Marshallじゃないじゃん!」というギタリストのサウンドを平気で投稿しちゃう。
Marshallの方でも何ら分け隔てをすることはしない。
ポジティブに考えれば、「CODEがあればヨソのメーカーのアンプの音も出まんがな」ということか…。
  
MASHAくんのプリセットのページはコチラ⇒MY MARSHALL

10
  
他にもKelly SIMONZのプリセットもアップされているので要注目!
  
Kellyさんのプリセットのページはコチラ⇒MY MARSHALL

1_2kmm    
さらに…ヤングギター誌に掲載された記事のリーフレットが出来した。
雑誌の記事をそのまま印刷して他へ転用することを「抜き刷り(ぬきずり)」っていうんだけど、コレがそのCODEの特集の抜き刷り。
カラー見開きの4ページ。
コレは何Kgかな?チャンといい紙を使っとる!

20  
さて、この抜き刷りがどこでゲットできるかというと…コレが目印。

30vいわゆるPOPね。
紫の方がCODE50。

40緑の方がCODE25の両A面。
写真はアンプがCODE25なのに紫が表を向いてしまっているので、「悪い使い方」のいい例だ。
このCODEのPOPを施してある全国のMarshall Shopまたは楽器店でゲットしてね。

50こういうセットね。

60    
ヤマハミュージックジャパンではこういうこともしている。
コレはTwitterね。
  
詳しくはコチラ⇒Yamaha Guitar Japan Twitter

1_2mt     
まだある。
MASHAくんのCODEのデモがあるそうだ。
開催は8月6日。
「このMarshall CODEのモデリングクォリティ、かなり高度だ…」だって!
Marshall Blog読み過ぎなんじゃないの?
どうこう言うつもりはないけれど、子供みたいな行動はつつしまないと!ナンチャッテ。
シャレついでに言うと、黒澤明の『七人の侍』で村の長老の役を演っていたおじいさんいるでしょ?
「さむれーを雇うだ!」っていうシーンは有名。
あのおじいさん、お名前を高堂国典(こうどうこくてん)とおっしゃった。初期の黒澤映画の常連だった。
ご存命ならCODEの広告に出て頂きたかったな。
「高堂のCODE!」とかいって。
しかし、明治20年のお生まれだというから…遅かった!
明治20年というと、総理大臣が誰だったか知ってる?
そう、伊藤博文。
第一期の伊藤内閣。
高堂さんって、日本で一番最初の内閣ができた頃にお生まれになってる。スゲエ!
だからハラの減った侍を7人雇うぐらいなんでもない。
もっとも『七人の侍』が公開されたのが1954年というから、もう63年も前のこと。
この60年間で映画ってのはオッソロシク退化して幼稚になったもんだな~。

Kk イカン、イカン、MASHAくんが「高度」なんて言うもんだから、つい燃えちまった!
話を元に戻してもう一回。
MASHAくんのCODEのデモがあるそうだ。
開催は8月6日。
場所はイシバシ楽器さんの梅田店。
コレは「うめだみせ」って読むのかな?
なつかしいナァ、私も昔、島ノンちゃんなんかと何回かコチラでMarshall Roadshowを開いて頂き、司会を務めさせて頂いた。
ナント、そのウチの一回をMASHAくんは見ているっていうんだよね…恥ずかしい~!
何年か前に東京キネマ倶楽部で初めてMASHAくんに会った時、「Marshall Roadshowを拝見しました」なんて言われてビックリした。
でも、今度はデモンストレーターでの参加だ。
近かったら観に行っちゃうんだけどね~。
デモ、アタシ…客席でダマっていられないからな~。

Silexの詳しい情報はコチラ⇒Silex official website

1_masha_code_event0806  
ってんで、私はといえば、8月3日、八王子のMatch Voxで「グッドモーニングアメリカのペギちゃんとMagic of Lifeの翔太朗くんのNATALショウ」が開催されるんだけど、ご親切にもステージに上げてくれるっていうんでソコでしゃべりまくってこようと思ってるんですわ。

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しっかしですね~。
私が初めてMarshallなんてのを知ってから40数年。
そして、Marshallに仕事で関わり出してほど20年。
ずいぶん変わりましたわ~。

CODEに関するウンチクはコチラ。おもしろいよ!⇒BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<前編>

70(一部敬称略 協力:株式会社ヤマハミュージックジャパン)

2017年7月13日 (木)

Go! NATAL! Go!

 

今日の記事のタイトルは『フォレスト・ガンプ』から。アッチは「Run! Forest run!」だけどね。
  
さて、1965年の創業にもかかわらず、日本に入って来なかったがために見事に日本人の間には馴染みのないブランドだったNATAL。
でも、創業はMarshallよりたった3年後輩なだけなのよ。
Marshall傘下に入った後、日本に上陸した4年前、その名を知る者はMarshallの関係者とウチの家内ぐらいのものだったと言っても過言ではないであろう。
後はカルト的なT-Rexファンぐらいだったろうか?
しかし、最近大分認知度が上がって来た。
「石の上にも三年」、日本語版のウェブサイトもなしに、ココまでやって来れたのもNATALドラムにご理解を頂き、ブランドの普及に惜しみないご協力を頂いているドラマーや関係者の方々おかげ。
この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。
…なんて改まった挨拶からおっぱじめると、「ああ!NATALもいよいよ店じまいか!」なんて思われそうだけど、ゼンゼン違うゼ!
その反対だゼ!
おかげさまでNATALドラムスはどこへ出してもホントに高いご評価を頂戴していて、ドラマーだけでなく、PAやレコーディング・エンジニアの人たちから評判がいいのが実にうれしい。
NATALをライブハウスを持ち込むと、「コレは一体なんですか?どこのドラムですか?」と興奮交じりの質問を頂くことが多いのだ。
…ということはまだまだ知られていないということなんだけど、ま、仕方ない。
「継続は力なり」を信じるしかない。
継続しま~す!
ところで、もう一回言っておきますけどね、NATALは「ナタル」ではないからね…コロコロチキチキペッパーズじゃないんだから。
「ナール」と「タ」にアクセントを置いて発音してくださいね。

10さて、今日のMarshall Blogは、新しいNATALの仲間を紹介する。
いずれも日本のロックを背負っていくであろうバンドのリズムやグルーヴを支えるドラマーたちだ。
つまりNATALの良さがわかる腕利きたちってことよ。

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さてさてさてさてさて、初めに登場するのは、「メランコリック写楽」。
まずこの名前にヤラれる。
「メランコリック写楽」だぜ!
姉妹バンドに「ダイナミック北斎」と「エキセントリック広重」がいる…ワケない!
女性ボーカルを擁するギター、ベース、ドラムというカルテット。

20
コレは今年の1月にリリースした最近作。
4曲入りのシングル『地球でねむらせて』。
まぁ、ユニークよ。
切れ味の鋭いハードなギター・トリオの演奏を従えて、ボーカルスのももすちゃんがホンワカというか、フワフワというか、独特の歌声を聴かせてくれる。
ま、私は後藤まりこちゃん以降、こういうのには驚かないけれど、間違いなく我々が育った時代にはありえなかったロックの形態だ
歌詞がまたスゴイ。やりたい放題。
さすがにこうなると70年代の初頭に「日本語がロックのリズムに乗るとか乗らない」とか、そんなことはあまりにもバカバカしい論争に思えるし、その血脈は完全に途切れていると思う。
やっぱりロックはその時代、その時代の若い人たちの間で進化を遂げていることを認めざるを得ない。
聴き出すとコレがなかなかハマるんですわ。
私もまだまだ若いってか!(ウソこけ!)

30cdメラシャラのドラマーはヨコピーTHEグルーヴマスター。
NATALのブビンガを使用しているが、今年ブビンガはローズウッドとともにのワシントン条約の輸出入規制品の対象になってしまったので、NATALはブビンガのキットの製造を終了した。
ヨコピーはこのブビンガのキットで「THEグルーヴマスター」の名に恥じないゴキゲンなドラミングを聴かせてくれる。
余談だが、よくMarshall Blogで「私の虫の知らせがスゴイ」って時々書いてるでしょ?
今回のもスゴかった。
ヨコピーと電話で話をしていた時のこと。
齢を重ねて来ると記憶力が著しく劣化してくるのは皆さんもご承知の通り。
私もその例にもれず、このメラシャラのアルバムのタイトルが咄嗟に思い出せずに、「アルバムのタイトルって『涅槃で待つ』だっけ?」と半ば悪フザケ、半ば当て推量でヨコピーに言うと、彼は「イエ、『地球でねむらせて』です」と言ったきり会話が止まり、二の句が継げないでいる。
私は彼が怒ってしまったのかと思い、沖雅也の「涅槃で待つ」にまつわる話をして失礼を詫びた。
すると、ヨコピーは「でも、なんで知ってるんですか?」と反対に私に質問を投げかけて来た。
「え、『知ってる』ってナニを?ただちょっとフザけただけなんだけど…」と私が答えると、「違います。そうではなくて、『地球でねむらせて』のジャケットのイラストを描いた米沢チャイナという人のツイッターのアカウントが、『涅槃で待ってる』っていうんですよ!今、死ぬほどビックリしました!」
あやうく私より先にヨコピーが涅槃に入るとこだった。
ま、単なる偶然ですよ。
ちなみに「涅槃」を英語で言うと、皆さんお好きな「Nirvana」ですな。

40vメラシャラは8月2日にミニ・アルバム『月夜の超特急』をリリースする。
それに先駆けてリード・チューンの「ムーンレフト伝説」のミュージック・ビデオが公開された。
チョット見てみて!
特に!2:00以降をお見逃しなく!
しかし、この曲、サビの「♪渋っているのよ…」のあたりがエラク耳につくわ!

メランコリック写楽の詳しい情報はコチラ⇒メランコリック写楽-official-

50  
  
次はOZ RAM INDIOというバンド。
コチラはボーカルスとベースが女性、ギターとドラムスが男性の男女混成の4人組。

60

ドラムはRin。

70

実はRinくんは3年前の秋にMarshall Blogに登場したことがあるのですよ!
Rinくんの過去を見てみたい人はコチラ

55v3年の時を経て今NATALを使ってくれているというワケ。
100コレは『NAKED』という5月にリリースしたばかりの9曲入りのアルバム。
またスゴクいいんですわ。
ナニ?ドラマーがNATALを使ってくるからヒイキ目に言ってるんだろうって?
イヤイヤイヤイヤイヤ、確かにNATALがキッカケにはなっているけど、それは関係ない。
あのね、どれも曲にシッカリしたフックがあって、聴いていて実に気持ちがいい。
さりげないキメなんかがすごくカッコいい。
こういうの「エモーショナル・ロック」っていうのね?
何なのエモーショナルって?
んなことはどうでもいい。
若い人達がやっていることに伝統的な要素を求めることなく、自分が今の世代の若者になったような、すなわち40年ぐらい若返って聴いているような自然な感じを受ける。
小気味よく言葉をリズムに乗せるMegちゃんの声と歌い回しがいい。素直にロックを楽しんでいる感じ?
Rinくんとベースのrhythmちゃん(っていうのかな?)のがクリエイトするリズムも実にダイナミックでスケールが大きい。
そして、ギターのKaeDeくん。
実は彼とは以前一度イッパイやったことがあるんだけど、こんなギターを弾くとは思わなんだ。
「Larry Carltonが好き」と言っていた。その影響なのか、すごくフレーズを大切にしながらソロを弾いているのが伝わってくる。しかし、その切り口は非常にスリリングだ。
シュレッド系ではない、今のロックに溶け込みながらもガッツのあるソロを聴かせてくれる若きギタリストの出現だ。
また少しギターのトレンドが変わってくるのかな?
もちろんアンプはMarshall。
そうでなきゃウソだ。
正直に言おうか!若い人たちのロックもいいもんだ!

90cdRinくんが使っているのはアッシュのキット。
アッシュはこういう音楽にバッチリだよね。
ソリッドを絵にしたようなサウンド。しかし、どこまでもそのトーンは音楽的だ。
それがNATAL Drums!

110OZ RAM INDIOの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

(photo by Ryon)

T 今日最後に紹介するのはvistlip。
先週Zepp Tokyoで単独コンサートを開催し結成10周年を迎えた。
この写真はその時のもよう。

130残念ながら先約があり、コンサートにはお邪魔することができなかったが、エライ盛り上がりようだ!
ステージに寄って行くと…

140オワ~、NATAL!
そう、ドラムスのTohyaさんはアッシュのホワイト・スウォールを使用。
某ライブハウスのNATALアッシュを叩いて一発でお気に召して頂いたとのこと。
NATAL、やるな~。
vistlipは来る7月24日に新宿BLAZEでワンマン・コンサートがあるので楽しみにしているところなのだ!

150vvistlipの詳しい情報はコチラ⇒vistlip official website

(photo by @tk_nonseptic)

05_2

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト



(一部敬称略 ※Special Thanks:真壁雄太)

2017年6月11日 (日)

【号外】 Masha-Marshaller-Marshalist~CODEデモンストレーション動画

  
Marshall Blogを書く時に、いいタイトルが思いつく時はだいたい記事がスラスラ書ける。
イヤ、どうしても記事が書けない!なんて困ったことは今までほとんどないんだけど、気に入ったタイトルを付けることができた記事は尚一層筆が進むんだな。
今日のなんかメッチャよくない?
「Masha-Marshaller-Marshalist」だよ。
こんなの出て来るなんて天才だよ。
「自分で言うか?」と、呆れられてもいいわ。
明日のイベントで使うNATALを車に積み込んでいて急に思いついた。
「Masha」くんは、Marshallを途方もなく愛するギタリストだからして、原級では収まらない。
そこで、よく巷間でよく見かける「~ラー」に引っ掛けて比較級として「Marshaller」にするワケね。
「マーシャラー」…ホラ、これだけで「Marshall好きの人」という意味になるし、Mashaの比較級っぽくなる。
ま、そもそも「Masha」は固有名詞で形容詞じゃないんだけどね。
だったら最上級も欲しいじゃない?
最上級なら語尾に「-est」でしょう?
ま、シャレでやってるんだからココは「-ist」にしてしまって「Marshallist」にする。
「マーシャリスト」…ウワ~!もうMarshallと一心同体じゃ~ん?
そして、「Masha-Marshaller-Marshalist」となるワケだ。
え?アタマおかしいじゃないかって?
そう思う?
イヤ~、最近自分でもおかしんじゃないかと思ってるのよ。
あんまりいつもMarshallのことばっかり考えてるからアタマがおかしくなっちゃったんじゃ!
  
さて、私のアタマがおかしいということがわかったところで本題。
去る4月18日にそのMashaくんがヤングギター誌でCODEのデモ動画を撮ってくれた…という記事をMarshall Blogに掲載した。
まず、ココでお詫び。
その記事内で「付録のDVD」という表現をしたが、DVDは付いていない。
もうそういうのは時代遅れなんだって。
で、よろこんでいいんだか悪いんだか知らないけど、誰でも見れちゃう仕様だった。
「誌面連動動画」みたいなヤツ。
なので、今日はそれを紹介する。
この企画は、歴代のMarshallのサウンドを詰め込んだCODEで、古今東西のギタリストのサウンドをMashaくんが再現しちゃおう!というもの。
時代順に前後編に分かれての連載となった。
まず<前編>が掲載されたのはYoung Guitar誌の6月号。

June ナンカ、このGENERATION AXEってのもずいぶん前のことのようだね。
で、この6月号と連動しているのがこの動画。

そして、<後編>が一昨日発売されたYoung Guitar誌7月号に登場している。
ポールもスッカリお父さんだな~。マーロンくん、大きくなったろうな~。

July その動画がコレ。

前にも書いた通り、このデモは歴史順に構成されているので、Mashaくんからしたらはるか昔のサウンドを網羅している<前編>よりも、コンテンポラリーな<後編>の方がシックリいっているかもしれない。
しかし、いずれにしても、CODEをよく研究して練り上げ、弾ききってくれた。
さすが注目の若手ナンバーワン・ギタリストの所業だ。
Young Guitar誌面にはMashaくんが作ったセッティングや「My Marshall」などの情報が丁寧に掲載されている。
  
ヤングギターの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

50_2 動画の最後にはシッカリとSilexの新しいシングル『Everlasting Symphony』を紹介しているところがおもしろい。
真剣な話、他の若手メタル・バンドとはひと味違ったサウンドを皆さんにも是非楽しんで頂きたい。

55cd ところで!
おかげさまで、世界中でCODEが大ヒットしました!
お買い上げいただきました違いのわかるギタリストの皆さま、どうもありがとうございます。
そして、これからご購入を検討されている耳のよいギタリストの皆さま是非よろしくお願いします。
Marshallの歴代のサウンドが詰まっている…という魅力もさることながら、それらのサウンドがすべてMarshallが自分で作り出したオリジナル・サウンドであるということをご理解いただいてのヒットだと信じている。
JTM45、Bluesbreaker、1959、JCM800、JCM2000、JVM、それに1960、1936等のいくかのキャビネット…すべてMarshallが作ったオリジナルのサウンドなのだ!
CODEもモデリング・アンプではあるが、人様が苦心惨憺して作ったサウンドをパクッ!なんてやるのとは意味も次元も違う。
そもそも「モデリング」なんて言葉がおかしい。
ナニが言いたいのかはMarshallerやMarshalistの皆さんにはよくお分かりだと思う。

20

この人もそれをよ~くわかってる。
だからステージでは真空管のアンプしか使わない。
Mashaくんありがとう!
お疲れさまでした。
  
Silexの詳しい情報はコチラ⇒Silex official website

130v私はMarshall Blogにご登場頂いているたくさんの素晴らしいMarshallerやMarshalistに囲まれて本当にシアワセなのだ!