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2017年9月30日 (土)

【号外】 CROSSWIND 『LIVE II』出来!

  
今年5月に故小川銀次さんが率いたCORSSWINDの未発表ライブ音源の制作に関するクラウドファンディングの案内をした。
ただただ「クラウドファンディングやりま~す!」なんていう記事はMarshall Blogらしくないので、そのライブ音源を収録した会場、すなわち有楽町にあった「Lo-Dプラザ」の個人的な思い出を詰め込ませて頂いた。
その記事がコレ⇒CROSSWINDの未発表ライブ音源とLo-Dプラザの思い出
  
そして、そのファンディングは見事に目標を達成し、この度、そのライブアルバムが出来した。
タイトルは『LIVE II』。
ん~、シンプル~。
CROSSWINDは、同じLo-Dプラザでの演奏を収録した『LIVE』というアルバムを過去に発表しているので、音源としては直系の「続編」というワケだ。
しかし、内容はそのタイトルとは正反対で、CROSSWINDらしいたくさんの複雑な仕掛け含んだ、入り組んだ超絶な演奏が77分にもわたって収録されている。
録音はアナログ。
いいね…やっぱりあたたかい。
  
それにしても銀次さんのギターが素晴らしい。
音といい、フレーズといい、これほど「一聴して誰」とわかるギタリストもそう多くはあるまい。特に日本ではそうだ。
既成のフレーズにとらわれずに、さりとて、やたらと奇をてらうことなく、自分だけの歌を歌い上げている。
銀次さんと音楽の話をしていて、「ジョン・コルトレーン」の名前が出たことが幾度かあったが、確かに『Live at Village Vanguard』あたりのコルトレーンを標榜していたのかもしれないナァ…私には長尺のソロがそんな風に聴こえたよ。
録音は1982年。
時代はイングヴェイ前夜。
こういうギターこそ、イングヴェイ以降の若いギタリストたちに聴いてもらいたい。
こんなにバリバリ弾いているのに最後まで飽きさせない。
ナゼなら、ココに収録されているのは「ギターのための音楽」ではなく、「音楽のためのギター」だからだ。
それとね、そうる透のスゴイこと!
透さんはもちろん今でもキレッキレなんだけど、このキメだらけの音楽を微塵の狂いもなく、しかも至極音楽的に処理して見せてくれる。
まぁ、カッコいいことこの上ない。
このCDは不世出のインスト・ロック・バンドの貴重な音楽を35年ぶりによみがえらせ、後世に伝える重要な役割を果たしたと言えるだろう。
若い人が聴きなさい!

1_0r4a3705_2ライナー・ノーツには透さん他のCROSSWINDの元メンバーからのメッセージの他に、クラウドファンディングに参加された方々のお名前が掲載されている。
私が言うのもナンだけど…ご協力ありがとうございました。
クラウドファンディング期間終了後も「参加したい」という方々が多数いらっしゃったそうだ。
コリャ『LIVE III』も期待できるかな?

1_0r4a3707さて、この『LIVE II』の発表を記念してイベントが開催されることになった。
『CROSSWIND未発表音源追悼CD、『LIVEⅡ』爆音再生会』というタイトルのイベント。
内容はそう…そういうことです。
開催は10月29日(日曜日)。開演は13:00。
場所は新橋のライブバーZZ
CROSSWINDの元メンバーも参加して、にぎやかかつ豪華なイベントになるようだ。
  
そうそう、このアルバム、演奏だけでなくて、ところどころMCも収録されていて、若かりし銀次さんの肉声を聴くことができるの。
銀次さんがディスク・ジョッキーを務めた、あの不愛想なFMの番組を思い出してしまったよ!
私はまだ銀次さんの声を覚えているけど、こういうのはすごく貴重だと思うワケ。
幸いにもこうして銀次さんのギターのサウンドは半永久的に耳にすることはできるけど、「声」となるとそうはいかない。
人の声って、覚えているようでも、時間が経つと忘れてしまうものなんだ。