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2013年10月28日 (月)

『ウッポニウム・デヴァンダの新しいテキスト』~梅村昇史の作品展

先週末、Marshall Blogの一周年を迎えるにあたり、たくさんのお祝いや励ましのお言葉を頂きました。この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。
これほどまでに皆様のご支持を頂戴していると、もはや街中でヘタなこともできず、鼻クソをホジりながら中古CDを探すなどもってのほか!…などと改めて気を引き締めた次第です。
イヤ、中古CDを見る時は真剣ですので本当は鼻はホジりません。
そんなことよりも、とにもかくにも皆様に愛され、可愛がって頂けるような紙面づくりに邁進したいと思っております。
今後ともご指導ご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、Marshall Blog、毎日ご覧になって頂いていらっしゃる方は毎日。一日おきにご覧になっていらっしゃる方は一日おきに御対面いただいているのがブログの先頭のバナー。

ことあるごとに触れてきたのでご存知の方も多いかと思うが、このバナーは梅村デザイン研究所を主宰する「下町のヒプノシス」、梅村昇史先生の作品だ。

10私はこの梅村さんの作風が大好きで、ヴィジュアル的なアイテムが必要な時は、ナニをするにも梅村さんにご相談させていただいている。

いつも「痒いところに手が届く」仕事をしていただいていて、はじめて出来上がった作品に接する時、「オーッ!」っと感動の声をあげてしまうのを常としている。

それもそのはず、ヒプノシスは言うに及ばす、カル・シェンケルやソウル・バス、果てはデヴィッド・アレンの線描画まで私の趣味が氏と似通っているのだ。
また、梅村さんは私のフランク・ザッパの師匠でもある。ロック、ジャズ、クラシック、現代音楽に及ぶ幅広い音楽の知識やそこから発する独特の音楽論はいつも私を刺激してくれる。

20その梅村氏が作品展を開いた。「梅村作品のお祭り」だから「うめまつり」だ。
時期が大幅にズレているところも梅村さんらしくておもしろい。

30梅村さんの奥さまの渡辺千春さんもとても素敵な作品を輩出しているイラストレーターだ。先だっては「うめまつり」に先行して作品展を同じ場所で開催した。
40会場は東陽町のレコード・ショップ、ダウンタウン・レコード。
おシャレな店内にストックされているLPは一枚一枚まるで宝石のように大切に取り扱われていて実に気持ちがよい。

45CDのジャケットからタクシー会社のウェブサイト、近くの鍼灸院のチラシ…とありとあらゆる仕事をこなす梅村氏。柔軟性も抜群だ。
で、今回の作品展は「本とレコード」をテーマに作品が出展された。
60
ここはCDジャケットやアーティストのパンフレット等の展示。

65梅村デザイン手法のショウケースとなっている。

70これは泣く子もダマる大人気の「在日ファンク」のCDジャケット。

80梅村作品の大きな特徴のひとつであるメルヘンチックなタッチ。

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100このあたりは子供向けの絵本の挿絵。

110梅村さんの作品はたいてい登場人物がニコニコしている。

120着色も柔らかいものが多く、意匠もさることながら、絵の可愛らしさにいつも感心してしまう。

130これはJimi Hendrixの『Rockin' the USA』シリーズのジャケット。

140同シリーズ。
160Shige Blogのバナー。
そのとなりはMarshallの日本語版カタログの表紙。これをはじめて見た時は感激した。古今東西、楽器の日本語版カタログの表紙でこれよりカッコいいものはないと思ってる。

150これはSoft Machineの『Floating World Live』の日本版に使われたイラスト。

170今回の作品展の告知ポスター。可愛い!

180手掛けたCDジャケットの実物。
ところで私の持っている『Garden Shed』のCDってレコード針のスクラッチ・ノイズがエラク目立つんだけど、皆さんのはいかが?

190これは今回の作品展用に描き下ろしたイラスト集。
50可愛いものからキテレツなものまで見ていてまったく飽きない。

200コレ、真っ白のLPジャケット、すなわち30cm四方の白い厚紙の真ん中に穴が空けてあって、そこにレコードを入れるとレーベルが穴から顔を出し、作品が完結する仕組みになっている。

210線描、着色にはマーカーを使っている。

220音楽関連の作品。
これは2009年にZappa Plays Zappaが初来日した時の宣伝用チラシ。都内レコード店でイベントまでやったんだよね。
思えば植村さんのご紹介で、あの時はじめて梅村さんにお会いしたのだった。

2307枚組のFrank Zappaのボックス・セット。

240これも氏のデザインだ。

250収納されている7枚のCD。もちろんこのレーベルも梅村さんの作品だ。

260Soft Machine、『Floating Live』の実物。(CD盤はアタリです)

270『The Soft Macine Legacy』のCDジャケット。(CD盤はアタリです)
梅村さんお得意のコラージュ技法。
290Clint Eastwood作品の関連サントラ。Lalo Schifrinってアルゼンチンの人なのね?知らなかった!

280Jimi Hendrixの『Rockin' the USA』シリーズの実物CD。

310弘田三枝子の『サルサ人形の家』。以前、SHOW-YAのところで紹介したヤツ

300本邦初公開。
これはおなじみの田川ヒロアキの『Ave Maria』のオリジナル・アイデア。まだタイトル名も入っていない。

Ht2これも同様。
双方私の撮った写真を使ってデザインされている。LPで見てみたかった!

Ht3 ガラリと代わって制作サイドの意向で最終的にはこのデザインとなった。
これもカッコいい。
私なんぞの写真をどれもこんなにカッコよく使ってもらっちゃって!「馬子にも衣装」とはこのこった!

Ht1
これはGreatful Deadの本。タイトルはよく見ると「スケルトンキー」とカタカナで表記されている。

320以下は、梅村さんが創作した架空のシングル盤ジャケット。これがまた楽しい!
LPもそうだけど、この正方形の中の意匠というものは独特の世界を作り出す。

330これらのレコードは会場で販売されている。ただし架空のレコードなので盤は関係ないものが入っている。あくまでもジャケットのデザインを味わう。

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370このあたりなんかこのまますぐ「おかあさんといっしょ」のサントラに使えそう。

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得意の架空のZappa作品。

390しっかし、うまいこと描くな~!

400
これは氏が制作したZappaの架空のLiveアルバムのジャケット。私の宝物。ものすごくよくできていて、最近のZappaの作品のジャケットよりはるかによろしい。
Joe Traversももうデザインを梅村さんに任せればいいのに…。
ちなみにZappa Pays Zappaが初来日して渋谷のO-EASTに出演した時、Jamie Kime他のメンバーとあのさかの下のラーメン屋に言った。
みんな味噌ラーメンの熱さにヒーヒーいいながらおいしそうに食べてた。餃子が人気だった。
Joeはコーラを頼んだが、お店に置いてなくてスタスタ外へ出て行って自販機でコーラを買って戻って来た。ゼンゼンそういうの平気なのね。
私はお腹が空いていなかったのでビールを飲んだ。みんなにもすすめたが、「ビールなんか飲んだら演奏できなくなっちゃううよ!」と誰も口にしなかった。やっぱ毎晩弾いてても大変なんだね…Zappaの曲。

Ud_img_7159 これは見たことがある人も多いのでは?

405そう、オルゴールつきCDとして発売になった。

406梅村さんのセンスのよさはこうした線描のようなシンプルな作品でより強調される。

410「David Allenがスキ」というのも大いにうなずける。

420でも、本人曰く「私は絵描きではなくて、デザイナーなんですよ…」。
しかし、こんなん絶対描けんな…。

425これはCarnationのTシャツのデザインで不採用になったもの。すごくいいのにナァ。

430

これは、奥様の渡辺千春さんの作品。千春さんのイラストをポチ袋にした。作っても作ってすぐ売り切れちゃう!ウチの家内も今回ようやくゲットできた!

460こちらも千春さんが取り組んでいる豆本。メッチャよくできてる!
この豆本のおかげでメガネを新調することを決心。帰り道にすぐ作ってもらえるメガネ屋さんに寄ったよ。
でも、私は自分のメガネをその場で受け取ることができなかった。え、ナゼかって?遠近両用は時間かかるんだってサ!
毎日一日中、ずっとパソコンに向かってりゃ目も悪くなるわな。え、PC関係ない?ハイ、その通りの老眼です。

470私が梅村作品が好きな理由は、まず「品がある」ということ。そして、総じて可愛らしい。遊び心も満ち溢れている。何と言うか、見ていてイヤなところがまったくないのだ。
加えて、50~60年代、もっとも洗練されていた時代の欧米の意匠をキッチリと学び、それに流されることなく独自の世界を築いているということ。
そ して、「足し算と引き算の妙」とでも言えばよかろうか、アレを足しても、コレを削ってもダメ…というギリギリのバランス感覚が素晴らしい。これは色彩につ いてもいえて、作品の中で使われている色すべてが全力で引っ張り合って、あるいは押し合ってバランスを取っているような印象を受けるのである。

そんな梅村ワールドをこの作品展でタップリと味わっていただきたい。

梅村昇史の作品展は、10月25日(金)から11月4日(月)pm1:00~pm8:00、江東区東陽町ダウンタウンレコード(03-3645-0155)にて開催中。
※29日(火)と30日(水)はお店の定休日になりますので展示もお休みとなります。

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梅村昇史の詳しい情報はコチラ⇒梅村デザイン研究所/パンプロファクトリー

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(一部敬称略 2013年10月27日 東陽町ダウンタウンレコードにて撮影 ※記事中には実際に展示されていないアイテムも掲載されています)

2013年10月25日 (金)

祝!Marshall Blog一周年!

自分で「祝!」というのもおかしな話だけど、うれしいので素直に祝わせていただきます。
Marshall Blog、今日でちょうど丸1年!祝!

去年の10月29日にスタートしてアッという間に1年が過ぎちゃったよ!

最近ではコンサート会場でお声をかけていただくことも稀でなくなり、Marshall Blogの浸透度には驚くばかりです。本当にうれしい!これもすべて皆様のご協力の賜物。
ご支援をいただいている方々にはこの場をお借りしまして、心から感謝申し上げる次第でございます。
 
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さて、今日のMarshall Blog一周年を記念して(身内ですけど…)イギリスのMarshall Amplification本社のJonathan Ellery(ジョナサン・エラリー)社長からメッセージが届いたので紹介させていただきます。

Je1「みなさん、1歳の誕生日を迎えたMarshallのオフィシャル・ブログにようこそ。
このブログは我々のアジア&オセアニア地区マネージャーのShigeによって運営、コントロールされてます。100%オフィシャルの日本のマーシャルのブログです。」

「毎日更新されるレポートや素晴らしい写真の数々をお楽しみいただいていることと存じます。もしあなたのお友達が音楽シーンで何が起こっているかを知りたがっ て いるとしたら、このMarshallのオフィシャル・ブログこそ、彼らが訪れるべきサイトだということを忘れずに教えてあげてください。
そして、もしあなたがMarshall Blogを見逃せば、それだけ他の人に先を越されてしまうこと も忘れないでくださいね。」

「Marshall Blogをいつもご覧いただいている皆さまにおかれましては、Marshallは今やNATALやEDENを傘下に組み入れていることをご存知でしょう。 そして、年々それらのブランドが、Marshall Blogにおいてもとても重要な話題になっていくであろうこともご理解いただいていると思います。
ですからベーシストの皆さん、ドラマーの皆さんはもちろん、すべての音楽愛好家の皆さんにMarshall Blogをお楽しみいただけると思っています。」

「開始から1年、Marshall Blogはますます強力なものになってきました。この機会をお借りしまして、この1年にわたりご愛読いただいた皆さま、ご協力を頂戴した皆さまに厚く御礼を申し上げます。

また、ご登場いただきましたアーティストやバンドの皆さま、そして少なからずShigeのたゆまぬ努力なくしては成り立たなかった1年であり、心から感謝申し上げます。」

キープ・ブロギング、キープ・リーディング

社長 ジョナサン・エラリー

(原文後出)

エラリー社長、ありがとうございました。
Je2それにしてもこの1年は早かったな~。
以下、この1年に撮った写真を交えて現況の報告とお詫びとお礼とお願いを書き連ねさせていただく。

Mb_img_7687 この1年で300近い記事をアップした。
以前のMarshall Blogから通算すると1,200以上の記事を書いてきたことになる。
さすがにひとりでやっているものだから、同じことや似たようなことを何回も書いてしまっていることは承知している。
ライブ・レポートの掲載タイミングが1月遅れになってしまったり、『ロック名所めぐり』も休止状態、『Music Jacket Gallery』に至っては1年以上前の展示品を解説している始末だ。
そして、記事の制作にご協力いただいている皆様にはご迷惑をおかけしっぱなしで忸怩たる思いでいっぱいだ。
Nya1_img_7425 しかし、決してサボっているワケでもなく、「平日一日一回更新」を基本ルールに据えていることがこの現象の主たる原因だ。
つまりインプットの量がアウトプット量をはるかに多いということだ。
しかし、たったひとりでやっていると、これぐらいのネタを常時ホールドしておかないととてもではないが回転していかないのだ。
また、出演者の多いイベント系の記事はどうしても内容が膨らんで複数のエピソードにまたがってしまう。
100vさらに、素晴らしいショウやMarshall Blog精神に合致したコンサートは仔細にレポートしたいと思うし、写真で生計の一部を立てている身としては、いい写真が撮れた時はできるだけ多くの画像をアップして皆さんに楽しんでいただきたいとも願っている。
310v 一方では、10kgを超すカメラを首から下げて老体にムチ打ってコンサート会場をかけずり回ったり(腰がタマらんのよ!)、ない文才を無理やりに絞り出しては、身を削るようにして文章を綴るのもなかなかの労苦でしてね。
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でもね、撮った写真を適当に並べて、「ハイ、行って来ました」…という無責任なレポートだけは避けたいと思っていて、同じく身を削って自分の音楽を創作しているアーティストに対して失礼のないよう、記事を制作するにあたっては、一回一回心をこめてシャッターを切り、一文字一文字楽しみながら読める文章を書くように頭をひねっている。

10 それと、もうひとつのMarshall Blogに込めた情熱は、「伝承」だ。私はやっぱり60年代後半から70年代前半のロックこそが最もクリエイティビティに富んだ最良のロックだと思っている。
そうしたロックが「クラシック・ロック(海外では「ダイナソー・ロック(恐竜時代のロック=クソ古いということ)」などと呼ばれてどんどんリスナーが減少していく恐ろしい状態を少しでも食い止めたいのだ。
110_2それと並行して洋楽の絶滅を遅らせたい。2010年には邦楽:洋楽の比率は74:26だった。それがここ1~2年の間にとうとう洋楽のシェアは20%を切ってしまったようだ。近い将来、絶滅かそれに似た状態に陥ることは避けられないだろう。
Jimi HendrixやLed Zeppelinがない世界…こんなの考えられる?
でも、今の若者はそういう世界に生きているのだ。

410 NazarethやParisとは言わない、人間として生まれて来たからにはLed ZeppelinやDeep Purpleを楽しむ権利があるのではなかろうか?
若者は知らないだけなのだ。儲けになりにくいものを大人が取り上げて隠しているだけなのだ。
我々がお世話になったいいロックをMarshall Blogを通じて教えてあげたいのだ。
これは「大きなお世話」ではなく「ロックへの恩返し」だと思っている。

…とかなんとかエラそうなことを言っていても、ナント言ってもMarshall Blogの原動力は読者の皆さんのご支援とご協力頂く方々のご厚意だ。

60v おかげさまで取材に赴いた際、「やった!とうとうマーブロに出られるゾ!」とまるで成功の一端をつかんだようによろこんでいただくミュージシャンも少なからずいてくださるのだが(←コレこちらは最高にうれしいもんです)、Marshall Blogのステイタスをそこまで引き上げてくだすったのは読者や支援者の方々にほかならない。
本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。

90_2 それにしても、Marshall Blogをやっていて、こんなアンチ・デジタルおやじでも1年で世の中の変化を痛切に感じるのは、facebookやTwitterの存在だ。
数年間にMarshall Blogを始めた時には「いいね!」の「い」の字もなかった。イヤ、あったのかも知れないが、少なくとも気にするような相手ではなかった。

Pg_img_1862 それが今ではfacebookはMarshall Blogの更新を通達する大切なツールになった。
このブログの運営サイトにはどこを経由してMarshall Blogへたどり着いたのかがわかる機能がついている。

190v
それを調べるとわかるのだが、Marshall Blogへは、何といっても毎日ご愛読いただいていらっしゃる方々のダイレクトなアクセスが一番多い。ありがたいことだ。
そして、次に来るのがおそらくfacebook経由のアクセス。登場する内容が若者向きだと圧倒的にTwitterからのアクセスが増加する。
本当にこのfacebookやTwitterというSNSが生活の中心に存在していることを実感しているのである。

130
しかしね、今から45年ぐらいまでは家に電話ないのも珍しくなかったのよ。電話のない家は、電話が引いてある家の電話を使わせてもらってたんだから。
名刺にまで平気で人の家の電話番号を載せて、その末尾に(呼)なんて入れていた(らしい…その頃は子供だったのでさすがに本物は見たことがない)。
90
ウチは小さい頃アパートをやっていたので、階上の住人に電話がかかってくると、よく呼びに行かされていたものだった。
そんなんでも特段困ることはなかったハズだ。「連絡がつかなきゃ仕方ない…」で済んだのだ。
それが今では「携帯依存症」だなんてね~。
科学の進歩をどうこういうつもりはないのだが、そうした利便性が犯罪を誘導してしまうのが困り者だ。
facebookにしても、もう犯罪がからむようになって来た。私は近い将来、「いいね!」をした、しないで大きな事件が起こってもおかしくないとおもっている。ちっとも「いいね!」ではないのかもしれない。

100オッと!話がまたそれてしまった。Marshall Blogの歴史、すなわち脱線の歴史だから…。
で、何がいいたいのかというと、私の見識不足をタナに上げての話で恐縮なのだが、Marshall Blogの巻末にもついている「いいね!」について。
これは今のマーブロになって始めてみた。

190
このカラクリは一体どうなっているんですかね?
記事上の「いいね!」の多寡と実際のブログ本体へのアクセス件数がほとんど比例しないんだよね。コレはそういうものなのかしらん?

Ttc_img_6012つまり、記事内の「いいね!」の数が多い割にはアクセス件数はかなりの低空飛行。反対にアクセス件数が爆発的に多い割には「いいね!」が雀の涙…なんてことがよくあるんですよ。両方ドカッと来ることはかなり珍しい。
どうしたって実際のアクセス件数を重視せざるを得ないので、「いいね!」の数の動向に拘泥しないようにしているが、世間体ってものもあるからね…というのが人情だろう。まったく不可解だ。
「いいね!」の件は以上。

Sbl_img_4667これからもおもしろい記事づくりに全力を注いていくつもりです。
相変わらずのご支援をお願い申し上げます。
ですので、お読みいただいて、「いいね!」とお思いになったら下の「いいね!」を押してやってください。やっぱり「いいね!」ゼロだと寂しいもんね!

Km_img_9246最後にこんなヤドロクを見捨てず、文句ひとつ言わず心のこもったサポートをしてくれる家内にも深い感謝の気持ちを送りたい。

260あ~あ…またグジュグジュ書いてしまった!ま、これも一種のカタルシスということでご容赦くださいね。

1年間、たくさんの人と再会し、色々な人と出会った。これもMarshall Blogのおかげだ。
本当に楽しい1年だった。

150これからもMarshall、NATALそしてEDEN製品を何卒よろしくお願い申し上げます。
さ、月曜日の記事かかなきゃ!

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<ジョナサン・エラリー・メッセージ原文>
Welcome everyone to the 1st birthday of the official Marshall blog, run and controlled by our Asia and Oceania Region Manager, Shige and the only 100% official Marshall Blog of Japan.

I hope you have all enjoyed reading the reports and looking at the amazing pictures that are posted on a very regular basis. Don’t forget to tell all of your friends if they want to know what is happening in the music scene that the Official Marshall blog is the place to visit every day. Remember if you don’t visit you will miss out and everyone else will know more than you.

All of you who are regular followers of the blog know, Marshall now has Natal Drums and Eden Bass lines and over the next year the information on these will become a very important part of the blog material. So for all you Bass players, Drummers and music lovers alike the Marshall blog is the place to be, so tell everyone.

So one year on and the blog goes from strength to strength, I would like to take this opportunity to thank everyone who has visited the blog over that last year and everyone who has contributed to the blog. Also a big Marshall thank you to all the individuals and bands that have appeared on the blog and not least Shige as without his tireless effort none of this would have been possible.

Keep bloging keep reading

Jonathan Ellery MD Marshall

(写真と文章の内容には関連性は一切ありません。お写真を掲載できなかったご関係者の方々にはこの場でお詫び申し上げます。これはひとえに紙幅の関係によるもので、他意はございませんことご了承願います)

2013年9月19日 (木)

Let's Go to キネマ!~Live Rokugenshinリハーサル・レポート<CROSSOVER編>

鶯谷…山手線29駅の中で最も昇降客の少ない駅。いいじゃないの、セイセイして!

10近隣は徳川家の菩提寺、寛永寺と上野恩賜公園があるため高い建物があまり多くなく、東京23区の中でも最も景色のいい場所のひとつとされているそうだ。
それにしても台東区ってのは名所旧跡、祭りごとが盛りだくさんだナァ~。台東区のおまわりさんは大変だ。

20昔は寛永寺に京都からの僧侶を迎えることが多く、「江戸のウグイスは訛ってはる」と、京都のウグイスを連れてきたそうだ。それが月日を重ねるうちに鶯の名所になり、鶯谷という地名に落ち着いたそうだ。
かつては正岡子規もここに暮らし、近隣には「恐れ入谷」の鬼子母神がある。

30橋の上の改札を出て1分…

40そこに東京キネマ倶楽部がある。もう何回もMarshall Blogに登場してきているが、改めて名所案内、そして道順案内的に紹介してみた。

…というのは今週の土日、9月21日と22日にどうしても東京キネマ倶楽部にお越しいただきたいからなのだ!

50出し物は『LIVE ROLUGENSHIN』。
山本恭司さんをはじめとした日本を代表するスーパーギタリストたちが奏でる日本の美しいメロディをテンコ盛りに収録したコンピレーション・アルバム、『六弦心』&『六弦心 vol.2』のライブ・バージョンだ。

今日と明日のMarshall Blogはそのリハーサル現場からお送りする。

60_2今日は22日の<CROSSOVER DAY>のリハーサルだ。
100ショウはそれぞれのギタリストがCD『六弦心』と『六弦心vol.2』で披露した曲をプレイする他、色々な組み合わせで様々な曲を演奏する。これがおもしろい!
70演奏予定曲の一部は発表されているが、誰と誰が何を演るかは来てからじゃないとわからないよ~!
80恭司さんとホスト・バンドが伴奏を務める。ホスト・バンドはもちろんのこと、恭司さんもほぼ出ずっぱなし。

90入念なリハーサル!

110そして、六弦心プレイヤーたちが順々にステージに上がる。
鈴木茂!

120茂さん、ナントJVM210Cをプレイ!

130vいつもはアコギのICCOU。
ICCOUさんはVintageModernだ!

140おおっと!石黒さん、ここへ来て譜面の書き直し!オリジナル音源を聴いてスラスラその場で採譜してます。さすが!

Re1_img_1311 小沼ようすけ!

150もちろん歌ものも!

160天野清継!

170昔はよく小沼さんと仕事をしたもんだったのよ。今日は久々の再会でうれしかった!

180v恭司さん大忙し!

200vアコギのシーンもタップリ!これがまたいいんだ~。

220アコギ・コーナーをやってるうちに恭司さんたちは休憩、休憩…。

230とりあえず記念撮影。

240安藤まさひろ!

250v_2ホスト・バンドの面々は…

キーボード、マーブロでもすでにおなじみ石黒彰。

280
べースに二家本亮介。

260ドラムは山本真央樹。

270ん~、わかっちゃいるけど皆さんそれぞれ個性的なプレイで実におもしろい!
もちろんみんな究極のテクニシャンばかりなのに今日はそんな感じがしない。とにもかくにも「いい音楽」に満ち溢れてる!
Re1_img_2038ステージでリハーサルが進行する一方、控室では各出演者へのインタビューが行われた。

290「六弦心」への思いを語る恭司さん。

Img_2036_1リハは進む。
まずは曲をチェック!

Re1_img_2046曲はあの曲!来なきゃわかんない。
楽しいな~!

Re1_img_2050 これだけスゴイ音楽家たちが集まると色々なことが起こりますな。
休憩中の雑談から…

Re1_img_2058おお~っと!天野さんとICCOUさんの場外セッション!
カッチョえ~!
メチャ得した気分!

Re1_img_2062木村大!

Re1_img_2069こんな組み合わせ…おもしろそうでしょう?!

Re1_img_2065 『LIVE ROKUGENSHIN <CROSSOVER DAY>』の開催は9月22日。翌日は「秋分の日」でお休みだ!
秋の夜長に最高のギター・ミュージックを楽しみませんか?

Live Rokugenshinの詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website

東京キネマ倶楽部の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

Re1_img_2057 (一部敬称略 2013年9月19日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年8月22日 (木)

ブルースを弾こう!~ Kelly SIMONZの『へヴィ・ブルース・ロック・ギター』

Kelly SIMONZがブルースを弾いた。

新しい教則DVDの話し。

10_2もうこれは何回も書いてきたことなので、またぞろここに記すのも恐縮なのだが、大切なことなのでまた書く。この先も同じことを書き続けるかもしれない。

20v以前のMarshall Blogで大谷令文氏にインタビューした時のこと。令文さんはこうおっしゃった…。
「今の若い人たちの音楽を聴いていると『3』の感覚が希薄なように思います。『3』というのはもちろん『3連符』のことです。シャッフルとかブギとか…そういうタイプの音楽を演奏している若い子たちを見たことがない…」

かつて日本で大流行したリズムに「ドドンパ」というものがあった(私が生まれる前の話しですよ)。絶滅した。大学の社交ダンス部の部員でもない限り、若い人は「ルンバ」だの「チャチャチャ」なんて言葉すら聴いたことがないのではなかろうか?
一方、「サンバ」は意外な形で成長し続けているから面白い。こうしてみるとダンスの力ってのは音楽より強いこともあるようだ。

令文さんがご指摘されたように、近い将来「シャッフル」とか「ブギ」とかいう音楽は名前もろとも地球上から消え去ってしまうかも知れない。

30私も仕事柄色々なコンサートにお邪魔しているが、確かに若い人たちがザッカザッカとStatus Quoのようにブギを演奏しているなんて姿に出くわしことは一度もない。

清水のように済んだ美しい音ばかりを連ねたメロディが激しい8ビートに乗っている…というパターンが圧倒的に多く、観客が暴れて救急車がいつも駆けつけるというバンドが演奏している曲にも「ロックの毒気」のようなものを全く感じない。『見逃せない「LIVE ROKUGENSHIN in TOKYO 2013」!!』の回で述べたように、メロディだけ抽出すれば「童謡」に聞こえる。勘違いしないで欲しいのは「童謡」が悪いなんてことはないからね。

40そうした「ロックの毒気」のようなものというか「ロックをロックたらしめているもの」が「ブルーノート」から来ている(あるいは、来ていた)と思っていることもすでに書いた。「ブルーノート」は当然ブルースのキモだ。
つまりロックを征する者は必ずと言っていいほどブルースを通っているのだ(あるいは、いたのだ)。

ちょっと話しはそれるが、よく「ブルーズ」っていうでしょ?「ズ」って。音楽雑誌によっては、何かアレがいかにも正しいような印象を与えられるけど、私が知る限り英語圏の人は普通に「ブルース」って発音してますよ。ミシシッピやシカゴやテキサスに行くと「ズ」になるのかな?

エエい、脱線ついでに…。「Award」という言葉。この単語もスッカリ日本語になっちゃって、最近やたら「アワード、アワード」ってみんな口にするようになった。これがどうにも気になって…。「アウォードでしょ?正しく発音しろ!」といつも思っていたワケ。
そこで英米のネイティブさんに確認してみた。すると、「どちらでもいい!」だっていいやんの!
もうひとつ、「Signature」は「シグネチャー」で明らかに「シグネーチャー」ではありませんでした。
70vそんな大事なブルースも近いうちになくなっちゃうかも知れないね。

さっきから書いているように、今ですら若い人たちはブルースなんて聴かないワケで、これが彼や彼女たちの子供さんの世代になったらどうだろう。
ウチの下の子はダイヤル式の電話の使い方がわからなかった。当たり前だ、やったことがないのだから。多分缶切りも使えないだろう。当たり前だ。必要としたことがただの一度もないのだから。
必要のないものは知る必要がないということだ。また、知るキッカケがなければ必要にもならない。

レコード会社はブルースなんて売りだしてくれないよ、まったく商売にならないから。
マズイのは音楽を作るサイドにそうした伝統的な音楽に関する知識を持った人がいなくなることだ。
今、若手のロック・ミュージシャンの100人にひとりもSatus Quoを聴いたことのある人はいまい。イヤ、1000人にひとりもいないかもしれない。

知らなきゃ支持のしようがないからすたれる一方だ。それにブギやシャッフルというリズムは日本人のDNAに組み込まれていないので演奏するのが滅法ムズカシイ。ムズカシイことはドンドン避けられていく。
結果、このまま放っておいたらブルースも、ブギも、シャッフルもこの先「絶滅」しか道はない。

こんなことを書くとブルースやブルース・ロックを愛好者する方々は気を悪くされるかもしれない。
もし、そうだとしたら、マーブロにハラを立てていないで、どうか若い人たちにブルースのカッコよさを教えてあげて欲しい。
「素晴らしさ」だの「深さ」だのなんてことは後でいい。若者を一発でKOするようなカッコいい音源を耳にする機会を与えて、ブルースに対する興味をそそってあげて欲しい。皆さんのやりやすい方法で構わないから。
ブルースに限らず、私の場合はMarshall Blog。これを通じて「カッコいいロック保存運動」を展開しているところなのです。
60
話しを戻して…と

だいだい優れたミュージシャンはブルースを演奏するのがウマイものだ。ジャズの世界でもCharlie Parkerを筆頭に偉大なプレイヤーは数々のブルースの名演を残しているし、Miles DavisでもJohn ColtraneでもThelonious MonkでもCharles MingusでもBud Powellでもみんな自分のスタイルのブルースを持っていた。
Jimi Hendrixだって『Blues』というコンピレーション・アルバムを出している。

Kellyさんがステージでコテコテにブルースを演奏するのを見たことはない。
しかし、島紀史と2人でジックリと弾いたところを見たことがある。
2人ともエモーショナルで素晴らしかった。YngwieだってRitchieだってブルース弾かせたらカッコいいもんね。

シュレッディングや泣きギターの化身と化したステージしか見たことがない若い人なんかはブルースマンのKellyさんに驚いてしまうのでは?
私なんぞは、こないだもおもしろがってKellyさんにカントリーの提案をしてみた。ま、カントリーといってもDixie Dregs(SteveMorse)だけどね。超人的に速いカントリー・リックを含んだ曲。その曲を題材にKellyさんの右手のテクニックを楽しみたかったのだ。

すると、すんなりと提案を受け入れてくれた。それをそのまま弾く…とかいうことではありませんよ。アイデアの方向性を受け入れてくれたのだ。

これだけ書くと、メタルからブルース、カントリーまで節操無く弾く輩…なんてこと思う人もいるかもしれない。
決してそうではない。何でもできる…つまり何でも勉強しているのだ。案の定、アメリカでの活動を経験している彼はカントリー・ミュージックの重要性も十分に理解しているようだった。

80vそんなアメリカでの経験を持つKellyさんは当然ブルースの重要性をよく理解している。だからこそ、この稀代のシュレッダーがわざわざブルースを伝授しようという気になったに違いない。
また、そんな企画を実現させてしまったアトス・コーポレーションも称賛に値する。
50vこれがそのkelly SIMONZのブルース指南DVD『Kelly SIMONZ へヴィ・ブルース・ロック・ギター』だ。発売は2013年8月27日。

ジャケットの写真は私が撮影した。

90dvdv
内容はというと、ブルースの概念からコードについて、リズムやコード進行、スケールや細かなテクニック等々、
kellyさんのエデュケーターとしての経験をフルに生かしたキメ細かい仕事といえよう。

今の時代だからこそ重要な意味を持つ教則DVDに仕上がった。

100アトス・インターナショナルの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

110v私を知る方ならご存知だと思うが、実は私はブルースを能動的に聴くことはほとんどない。まったく聴かないことはないのだが、完全に「勉強聴き」なのだ。
ブルースのCDもゾロゾロ棚に収まってはいるのだが、それらは完全に資料と化している。
でもブルースの味方だから!

で、今この原稿を書くのにブルース気分を高めようとImmediateの有名なコンピレーション・アルバム『Blues Anytime』を聴いているんだけど、このブルースの人たちってどうしてかたくなに「三単現」の動詞の変化を拒むんだろうね。

「She don't need me any more」とか…。The Beatlesにもたくさんあるよね、こういうの。
もちろんそれは黒人の歴史に根差していることは理解しているし、リズム的にも「doesn't」がハマらなかったりするんだろうだけど、白人が真似することはないようにも思うのよ。この辺りも我々ノン・ネイティブには永久に理解できない得もいわれるブルース臭があるんだろうね。

英語の誤用と言えば、アメリカの友人に「日本語には冠詞がないので、使い方を正しくマスターするのに大変苦労する。aやtheを使わない英語はあなた方にとってどう響くのか?」と訊いたことがある。
答えは「意味は何ら問題なく通じるけど、その人の知性が低いように聞こえます」だった。
しかし、これがひとたび書類となると連中、「a」と「the」の区別はメチャ厳しいからね。苦労してるんスよ、私も!

それで、その歌詞に見られるブルース英語を日本語にどう訳すのかがまた興味深い。調べたことはないけど…。
上の例を用いれば「もう彼女はオイラのこと、いらねぇんだっぺ!」とかになりがちのような気がするな。でも絶対違うよね。
やっぱりブルースを極めるのはムズカシイ?!

120さて、ここでアトス・インターナショナルから発売されてるDVDで私の写真が使われている作品をドサクサに紛れて紹介させていただく。早い話し、自分の宣伝ですな。
でもDVDの内容も最高よ!

まずはD_Driveの初の東京ワンマンのもようを収録したライブDVD『D_Drive LIVE IN TOKYO』。
これは内容収録時に同時に六本木のmorph Tokyoというライブハウスで撮影させて頂いた。
宣伝ポスターの写真もやらせていただきやした。
今だから言うけど、この日、プレス・ピットに入り、演奏が始まってしばらくしたらどうにもハラが痛くなっちゃって…。トイレに行くには超満員のお客さんをかけ分けていかなければならないし、そもそも、そんなことをしていたらシャッター・チャンスを逃してしまう。イヤ~出たね~、アブラ汗が…。
どうしたかって?D_Driveの素晴らしい演奏で痛みを忘れた。それと気合少々。それほどスゴイ演奏がこのライブDVDには収録されてるの。

130dvdこれはD_Driveのベーシスト、Shimataroちゃんの教則DVD。上と同じ日に撮影したもの。
SHARAさん曰く、「こんなにイイ人今まで見たことない!」というぐらいイイ人がShimataroちゃん。ウチの下の子にルックスの雰囲気も性格も似てる。優しさとテクニックと音楽とベースへの愛情にあふれた一編。

140dvd
さて、大好評だった先立っての台湾遠征に引き続いてドシドシ海外への進出も視野に入れているようだ。
そして、忘れちゃならないのはKelly SIMONZのお伴はいつでもMarshallってことだゼ!

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒++Kelly SIMONZ Official Website++
150私がナニをやってるかはコチラ⇒Marshall BlogまたはShige Blog

(一部敬称略)

2013年8月12日 (月)

見逃せない『LIVE ROKUGENSHIN in TOKYO 2013』!!

「童謡なんてどうよ?」…こんな書き出し、どう読んでも動揺する?同様にどよめきが起こったのは土用の丑の日のうなぎに値段ね。「どうよ」を7つブッ込んでみた。どうなのよ?

さて、日本が誇る美しいメロディ…童謡。これを最高のギタリストの演奏でタップリ、ウットリ楽しんでしまおうという企画が山本恭司さんがプロデュースするところの『六弦心』だ。
2012年2月に発売されたアルバムは海外でも評判を呼び、「日本のメロディ」の素晴らしさを世界に向けてアッピールした。
6_1_2
「ギタリストのフィーリングで誰もが知っている童謡をアレンジして演奏する」とハードなロックに料理する人、フュージョンで迫る人…実におもしろい。

童謡というものは、そのほとんどがダイアトニック・トニック・ノートでメロディが作られているのが普通だ。キーがC(ハ長調)だったらピアノの白鍵の音だけを使っていると考えればいい。

一方ロックとかジャズは、元来ブルーノートを多用するのが普通であり、それがロックやジャズのカッコいいところなワケだ。ブルーノートとはダイアトニック・スケールの3、5、7番目の音絵御それぞれ半音下げた音…先程と同じくキーがCであればミとソとシを半音下げた音がそのメロディに使われている…とこうなる。

このことである。(久しぶりに池波庄太郎調である)

つまり、このお互いに両極端に位置する音楽をウマイ具合にゴッチャにするところが腕の見せどころなのだ。

まだある。ロックに限って言うが、「リズムを強調する」音楽でしょう?なので、メロディがシンプルであっても律動感に優れていさえすれば、カッコよく聴かせることができるところがある。
わかりやすい例のひとつとしては、The Beatlesの「Help!」。John Lennonが作ったこの曲のメロディは実にシンプルで、「♪When I was 」から「younger than」まで一つの音しか使っていない。
ま、Chuck Berryあたりのロックンロールが礎になっているのだろうけど、「I am the Walrus」なんかもメロディンは半音行ったり来たりするだけだ。
これの究極はナント言ってもAntonio Carlos Jobimの「One Note Samba」だろうが、この曲は最初「1音でメロディを作る」ことが前提になているのでチョット意味合いが異なる。

他方、童謡を見ると、そんな音をひとつだけ使った曲なんて見当たらない。比較的ドラマチックに音程が上下するメロディが多いことに気がつく。

童謡は完全にメロディ・オリエンテッドな音楽なのだ。「七つの子」や「花」や「赤とんぼ」のメロディを耳にして不快に感じる日本人はいまい。
こうしてみると、日本人は美しいメロディを味わうDNAを持った人種で、16ビート系のリズムを重視した音楽は極北にあると思うのだ。

ところで、最近の若手のバンドに(我々世代のいう)ロックっぽさがないと感じられるのは、先の「Help!」のようなシンプルなメロディを持つ曲が 少ないからなのかもしれない。もう出つくしてしまったとこともあるだろうし、Chuck BerryやLittle Richard時代の3コードできた本当にシンプルでストレートなロックを聴かなくなったからかもしれない。

反面、おもしろいことに私には時折耳にするパンク・ロック なんかが童謡に聞こえる。メロ・コアとかいうの?ちょっと詳しくはサッパリわからないけど、「メロディ重視」なんてことを標榜しているバンドの曲を 聴くと、童謡のようだ。そこにはロックが元来持っているハズのブルースのフィーリングが皆無だからだ。
何でもいい、試しにやってみるといい。童謡の曲を速い8ビートに乗せてガナリ立てると、アラ不思議、パンク・ロックになるよ。そうしてみるとパンク・ロックというのは至極日本的なロックなのかもしれない。

ま、そんなことを考えつつ、リズム 音楽vs.メロディ音楽…ギターを仲介にこれをいかにうまく手を取り合わせているかを味わうのが私流の「六弦心」の楽しみ方なのだ。

そして、大好評のファースト・アルバムから約一年、たくさんのリクエストに応えてリリースされたのが『六弦心 vol.2』。
30cd
発売に当たっては東京・代官山の蔦屋書店でフェアが開催され、D_DriveのSeiji&Yukiがイベントを開催した。
イベントのレポートはコチラ⇒D_Driveの六弦心~Live in 代官山

10
NAMMで一緒になった時、ちょうどSeijiさんは参加している『vol.2』収録の「どこかで春が」のアレンジの構想を練っている時分で、「曲がシンプルなのでかえってアレンジが厄介だ」とおっしゃっていた。
しかも、誰しもが知っていて、歌ったことのある曲だ。ヘタなことは絶対にできない。しかし、見事SeujiさんとYukiちゃんは大役を果たし我が春を迎えたのであった!

20vいいCD作品を聴けば、それを生で体験したくなるのが人情というものだ。
そして、熱狂的なリクエストに応えて企画されたコンサートが、『LIVE ROKUGENSHIN in TOKYO 2013』だ。しかも、2日にわたって開催されるというから太っ腹!
開催日時と出演者は…
★2013年9月21日(土) [Rock Day] 開場16:00/開演17:00
山本恭司、青木秀一、横関敦、梶原順、他
<ゲストギタリスト>斉藤光浩 and more…

★2013年9月22日(日) [Crossover Day] 開場15:00/開演16:00
山本恭司、小沼ようすけ、野呂一生、天野清継、ICCOU、鈴木茂、安藤正容 、木村大and more…

2日間ともギタリスト達のバックを務めるは…石黒彰(key)、二家本亮介 (b)、山本真央樹(ds)

しかも、会場は東京キネマ倶楽部
この豪奢な会場で極上のメロディを最高の演奏で楽しむ…どうよ?

6g_img_3958我がMarshallファミリーからの出演はすべて21日のRock Dayだ。

原田喧太

40avD_Driveから…

Seijiと…

50avYuki

60avそして、CDには参加はしていないが、スペシャル・ゲスト枠で田川ヒロアキの参加も決定している。70この世紀のギター・コンサート、見なきゃ公開するよ~!(「どうよ」ネタ切れ」)

当コンサートの詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website
6g2_img_3974※Marshall Blogは明日から夏休みを頂戴します。再開は19日です。

2013年8月 8日 (木)

Mr. Marshall Blog Goes to Nagoya~マーブロ名古屋へ行く

タイトルは1939年公開のアメリカ映画『スミス都へ行く(Mr.Smith Goes to Washington)』のモジリ。色々とウラの事情はあったにせよ、フランク・キャプラとジェイムス・スチュアートのコンビは実によろしい。『素晴らしき哉人生!(It's a Wonderful Life)』なんてわかっちゃいるけど泣ける。

さて、Marshall Blogは筆者が東京にいるもんだからどうしても東京のコンサートやイベントの話題ばかりになる。ちょっと格好をつけて言うと、あとはロンドンの話しとかね!
で、案外機会がない、というかほとんどチャンスがないのが国内の東京近郊以外で開催されるコンサート等の取材だ。
もちろん、取材したいイベントの類が東京以外にも山のようにあることはわかっている。しかし、色々な事情で実行できないのが現実なのよん。

ところが今回、取材のご依頼を頂き名古屋に出張して来た。場所は大須のElectric Lady Landの姉妹店ell.SIZE。

私はね~、こう見えても前のElectric Lady Landに出演したことがあるんよ。18歳の時だからもう太古の昔だね。当然アンプはMarshall。1959と1960AXを使っていた。

今と違って当時はツアーするバンドなんてあまりいなかった。ツアーしたって、旅先で集客できることなんてまず期待できないからね。
だって、レコードを出すか、雑誌に載るか、電波に乗るぐらいしかバンドの名前を地元以外の地域に伝播させる手段がなかったからだ。
CDと違ってレコードを作るには莫大な金がかかったし、ロック・バンドがテレビに出ることなんて皆無に近かった時代だ。
だから、地元以外のコンサートでは本当に「出演者の方が客の数より多い」なんてことが起こっていた。

私が参加させてもらっていたバンドは決して人気があったワケではなかったが、景気づけというか、話題作りというか、とにかく名古屋、京都、大阪を回ったりした。今となっては大変いい思い出だ。

10vさて、出演は上の写真にあるように当日はDouble Headliner(ダブル・ヘッドライナー)で、我らが中野重夫が参加しているDYNAGONと…
20vTrio the Collagens。令文さんたちは全国をツアーの後半をやっているところなのだ。
70
ちなみに!日本ではメイン・バンドが2つ出演するコンサートを「ツーマン」とか呼んでいるが、これは止めていただきたい。せめて「ツーメン」とするべきでしょう。でも、これも信州伊那あたりの麺料理みたいでシックリ来ない。
これも絶対違うと思って、「困った時のSteve Dawson」ということで、また正しい英語表現について訊いてみた。
で、こっちは『Rocky Horror Show』に出て来る「Double Feature Show」が「ツーマン」に当たる表現かと思ったんだけど、どうもこれは「2本立て映画」に使われる言葉のようだ。

それではコンサートの場合はどういうかというと、アラマ単純なのね、「Double Headliner」とか「Double Headline」でいいそうだ。少なくとも「ツーマン」よりはるかにカッコいいし英語っぽい。
こういう英語は現地に住まないと習得できないネェ~。でも、こういうことをひとつひとつ積み重ねて覚えていくことは英語の勉強においてとても大切なことだと思いますよ。
何故かというと、言葉は文化で、こういう言葉にこそ文化が染み込んでいると思うからなのね。

さて、このDYNAGON。これが実にいい!
最近はD_Driveやmintmints等、歌なしのインスト・バンドが話題を集めているが、DYNAGONもそう。
これがコッテコテのハードロック+プログレッシブ・サウンドで愉快痛快、気持ちイイことこの上なし!
お招きに預かって幸せだわ~!

110
メンバーはアメリカ帰りの疲れを一切見せない中野シゲオ。後から来るよ~。
シゲさん、SGだよ、SG!
30v加藤タケシ

40v宮田トシ

50v増井ヤスの4人。
60vそして、Trio the Collagensは大谷令文、小笠原義弘、ロジャー高橋からなるもうマーブロではおなじみの重戦車プレイヤーたちだ。

70_2実はMarshall Blogが今回お邪魔した目的はもうひとつある。
それは中野重夫がパーソナリティを務めるFM愛知の人気番組『中野重夫のKeep on Rockin'』に出演するためだったのだ。

この番組はゲストを招いてインタビューしたり、楽器をスタジオに持ち込んでジャムセッションをしたりと、楽器の話しを延々としたりと、ロック好きにはタマらん構成になっていて、ナント6年も続いているのである。

実は私は今回が2回目の登場で、前回は5年位前かしらん?年末年始にかけて、つまり年内最後と新年最初の放送に出してもらったことがあった。

今回は前回と異なり、正式なイギリスのMarshallのスタッフとしてお招きをいただき、Marshallの50周年の話しや、Marshall Blogについて、ロック全般の話し、NATALやEDENについて、マー本のこと等々、このMarshall Blogの一部を切り取ったような内容をベラベラと語らせていただいた。
ダメなんだよね、しゃべりだすと止まらなくなっちゃって…。

もちろんメインの収録はDynagonへのインタビューと…

80_2オガンちゃんとのインタビュー…

90_2それに令文さん、ロジャーさんとのインタビューだ。
昔からの仲間たちだけあって、話しが弾む!

これらのインタビューでひと月分の放送ソースとなった。光栄にも私めの登場する番組が2回分だそうだ、あんな取りとめのない話をどう編集するのか楽しみだ!

放送は今月の末あたり(このへんがシゲさんらしい)から9月にかけてということだ。
東海中京方面のロックファンのみなさまどうぞよろしくお願いします。

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ところでコンサートの内容はというと…これが双方また滅法スゴかった!近日中に詳しいレポートを掲載するのでそちらをお楽しみになすってくださいまし!
120DYNAGONの詳しい情報はコチラ⇒DYNAGON Web

130(一部敬称略 2013年8月6日 名古屋ell.SIZEにて撮影)

2013年7月26日 (金)

SHOW-YA 23年ぶりのシングルをリリース!

昨年3月、22年ぶりのニュー・アルバムをリリースしたSHOW-YA。
今春には5年ぶりの『NAONのYAON』を大成功させ、来年の開催も決定させた。

Marshall Blogでは『NAONのYAON』を5回にわたり具(つぶさ)にレポートさせていただいた。掲載までにちょっと時間はかかってしまったが、ビックリするほどのアクセス件数でSHOW-YAの勢いを再確認した次第である。内容は次の通り;

vol.1 : SCANDAL、Cyntia、DESTROSE登場!

vol.2 :LoVendoЯ、平野綾、星屑スキャット、Yuki&Chiiko登場!

vol.3 : シシドカフカ、土屋アンナ、夏木マリ、矢沢洋子、杏子登場!

vol.4 : 中川翔子、相川七瀬登場!

vol.5(最終回) : SHOW-YA登場、そしてフィナーレ!

「~ぶり」が多くて恐縮だが、一昨日、今度は23年ぶりのシングルが発売された。
タイトルは『V.S. MYSELF』。
CD2曲とDVD3曲がカップリングされた2枚組だ。しかも、DVDは『NAONのYAON』のステージを完全収録!上でいうとvol5.のとこですな。

もちろん内容は言うに及ばず素晴らしいもので、いわゆる「会心の出来」というヤツだ。sun-goさんのMarshallサウンド全開よ!
またジャケットに使われている写真がいいね!(自分で言っとかないと…)

Sleeve そして、この『V.S.MYSELF』の発売を記念して、新宿のタワーレコードではパネル展が開催されている。

Vs_img_5382野音で撮影した写真を中心にパネルが構成されている。一枚一枚見せてあげたいのはヤマヤマだけど、『V.S.MYSELF』を買いに新宿まで足を運んだついでに私めの入魂のショットをご覧いただきたい!(いつまでやってるか不明のため、お出かけの際にはお店のご担当者にご確認願います)

Vs_img_5389 そして、明日7月27日は『QUEENS BIRTHDAY』。色々と企画が盛りだくさんなコンサートですぞ!赤坂BLITZでお待ちしております。

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

(一部敬称略 協力:タワーレコード新宿店)

2013年7月25日 (木)

Royal Baby誕生記念…それとは関係ないThe Rocky Horror Showのはなし

しかし、色々とあることないこと(基本的にないことは書いてませんが…)、よくもこんなに続いてるナァ~と我ながら感心してしまうね、このマーブロは…。
それもこれもすべて応援してくださる皆様のおかげと心から感謝申し上げます。今までどうもありがとうございました。

エ、もう終わり?


んなワケないない!

「見てますよ!」とか「アレ、おもしろかったですよ!」とかMarshallのシャツを着てコンサート会場にいるだけでたくさんの方々らあたたかいはげましのお言葉をかけていただいております。うれしいです。
おかげさまでアクセス件数は上がる一方…愛読いただいている方々にこの場をお借りして心から感謝申し上げます。
これからもおもしろい記事づくりに鋭意邁進していたいと思っております。何卒Marshallをよろしくお願い申し上げます。

…って、何でこんなこと突然あらたまって書いているかというと、大変にうれしいことがあったのだ!ここのところズーッと苦労していたんだけど、このブログの作成プログラムが異常に使い辛くなって、イライラして何回PCをヒックリ返したかわからない状態だったんですよ。
さんざん文句を言った結果(何しろこっちは毎日たったひとりで記事を書いてるかんね。すこしでもプログラムが悪化すればすぐに変化がわかるのよ)それがこの度、大幅に改善されたのです。もう気持ち良くて気持ち良くて!心機一転、またバリバリ書く気になったのです、ハイ。


さて、「うれしいこと」といえば、何といっても「Royal Baby」ね。生まれたね~。男の子。エリザベス女王が亡くなったら、向こう80年ぐらいはHis Majestyのもと、イギリス国家が「God Save the King」になるね。どうするQueen、どうするSex Pistols!

ホントここのところ、時代が「イギリス特集」をやっているのではないかというほど話題がテンコ盛りだった。

エリザベス女王の在位60周年記念の『Diamond Jubilee』やそれに続くロンドン・オリンピック…
(写真はDiamond Jubileeの記念コイン)

Mrb_img_5377Marshall Amplification創業50周年とそれを記念するコンサート『50 YEARS of LOUD LIVE』の開催。

50img_9065そこへもってきてキャサリン妃のご出産…とおめでたいことずくめだ。
かつてはエリザベス女王から叙勲され、昨今ではアン王女が工場をお訪ねになるほどロイヤル・ファミリーと親交のあるMarshall社の一員として心からお祝い申し上げます。

さて、ご出産に関しては、日本のテレビ局でも生まれる前からずいぶんと時間を割いてSt.Mary's Hospitalからのレポートを展開していた。

このSt. Mary's HospitalというのはPaddingtonにある1845年開業の由緒ある病院だ。
今回はじめて知って驚いちゃったのは、私の日本人の友人がナントここで出産の経験をしていたのだ。
テレビでも報じていたが、やはり彼女の時もえらく短い入院期間、というか入院時間でビックリしたそうだ。
それよりも問題は病院で出された食事だったそうで、いかに病院であろうとも、例のあの冷たく味気のないサンドイッチが供されガックリしたそう。
キャサリン妃のはどうやらもっとおいしいサンドイッチらしいよ。

さて、もうひとつ。下の写真も今年生まれたMarshallのRoyal Baby。Buddyちゃん。彼はウチの社長の奥様のお孫さん。キャーイーでしょう?
プレゼントした日本の甚平(jimbei)を着てニッコニコ(本人はまったく気が付いておりませんが…)。
会ったことはないんだけど、もう可愛くて可愛くて!

ウチの下の子は小さいころ色が真っ白で目が大きくて鼻が高くて、髪の毛がオレンジ色だったのでよく「外人の赤ちゃん」と言われ、大学の時でもクラブの後輩に「先輩ってハーフっすか?」なんてよく訊かれたようだが、ゼ~ンゼン。Buddyちゃんに比べたらゼ~ンゼン偽物よ。

おばあちゃんの話によれば、Buddyちゃんが生まれる時も、朝の6時に病院に入り、1時半に生まれて、夕方5時ぐらいにはもう家に帰ってたんだって。日本は1週間ぐらい入院するでしょ?でも彼女は日本式の方がお母さんもゆっくり休めていいって言ってた。
ほんと赤ちゃんの笑顔には癒されますな~。

Mrb_img_5369_3さて、Buddyちゃんとガラリと変わってこのコワモテ!

Steve1
サングラスを取るとこんな感じ。コワいですね~。

彼はMarshall社の中でも古参の部類に入るベテラン社員のSteve。こんなルックスで、しかもおどろどろしい「なんとかメタル」が大好きと来てる。目があったら最後、ブッ飛ばされますから。

Steve2
ウソウソ、このSteveが実にいい人で、私のことを「Bro!」と呼んでいつもよくしてくれる。
仕事はブッ早いし、頼りになるBroなのだ!
下の写真は去年の11月、Movemberの頃、ヒゲを剃ったところ。ま、こうしてみると普通のおじちゃんだ。

そのSteveがある日、『The Rocky Horror Picture Show』を見に行ってきたという。30年前の話などではなくて先週の話しだ。
彼ほどのロック通がまさかこの映画を観ていないワケはないので、どうしたことかと思い尋ねてみると、「『Rocky Horror』が40周年なんだ、bro」というではないの。

そうか…『ロッキー・ホラー』も40周年なのか~と感心し、貧弱極まりない私の「ロッキー・ホラー・グッズ」を引っ張り出して今日の記事を書くに至った。教えてくれてありがとうBro!

今年40周年を迎え、なるほど調べてみれば、舞台の方はイギリス国内をツアーし、映画もそこらじゅうで上映されているようだ。

Steve3DVDの類。いっぱいあるように見えるが、2種類なの。

ご存知の通り、『The Rocky Horror Show』は元々は舞台ミュージカルで、初演はロンドンのSlone SquareにあるRoyal Court Theatreで、40年前の1973年のことだった。
ちなみにこの劇場を背にした通りはKing's Roadといって70年代のロンドン・パンク・ファッションの発祥の地となったところだ。今はパンクの「パ」の字も感じられないとても賑やかなショッピング・ストリートになっている。近くで偶然に見つけた「イギリス陸軍博物館」にフラリと入ったことがあったが、案外面白かった。

話しを戻して…この作品はRochard O'Brienという人が、子供のころから好きだったSF映画とB級映画の融合を目指して原案を制作し、歌詞を書き、曲をつけてミュージカルに仕立て上げたというもの。
そして、1974年にはロサンゼルスのRoxy Theaterで上演され、世界中でカバー公演が開催された。1975年には映画化となり、たくさんの信者を作り出した。

私は一回も映画館に足を運んだことがないのだが、コスプレをしたり、映画の進行に合わせて観客も同じことをしたりしながら鑑賞するので有名な作品だ。
東京では今は無き「有楽シネマ」で週末のオールナイトでこの映画を長い間かけていたように記憶している。

Rhs_img_5278こちらはCD。主役のDr.Frank-N-Fruter(フランクンフルター博士)に扮したイギリスの俳優Tim Curryはロンドンのオリジナル・キャスト、ロサンゼルスRoxyのオリジナル・キャスト、さらに映画『The Rocky Horror Picture Show』の3つをこなし、押しも押されず大スターとなった。
後年、『ホームアローン』のニューヨークに行くヤツに意地悪なホテルマン(あれはPlaza Hotelだったかな?)として出演していた。笑っちゃった。

このCDは右が映画のサウンドトラック。左がオリジナルのRoxyキャスト盤。演奏もアレンジもRoxyの方が断然よろしい。

ここに収録されている「Sweet Transvestite」と「Time Warp」をかつて名古屋のなぞなぞ商会がカバーをしていて、「Sweet Transvestite」ではテンポを上げて、映画同じように、ボーカルの遠藤豆千代が自己紹介する場面が異常にカッコよかった。あれは渋谷の屋根裏で観たんだっけ。
一方、「Time Warp」も最高にカッコよかった。なぞなぞ商会はFrank Zappaのカバーを独特のオリジナル日本語歌詞をつけて演奏することでとても高い評価を得ていたが、この曲に付けられていた歌詞もまたすさまじいもので、「♪膵臓、心臓、子宮、肛門へ」という歌いだしだった。
話しはそれるが、Zappaのカバーの方もすごくて、特に「Carolina Hard Core Ecstacy」を改作した「Japanese Hard Core Ecstacy」の「俺の目をつぶしてくれ(原曲はCan't remember what became of meというゼンゼン関係ない歌詞)」という箇所にはショックを受けた。

Rhs_img_5292これはだいぶ前にNYCのBroadwayで買ったソングブック。B級丸出しのイラストが魅力的!
Rhs_img_5283表4はこんな感じ。この作品の元ネタはSFとB級映画だけでなく「Transvestite」つまり性倒錯者にあって、40年間は相当センセーショナルなものだったハズだ。今では「女装家」なんて職業もあるようで、あまりにも時代が変わったとしか言いようがない。

そして、変わらないのはこの作品の人気だ。
このあたりが今日一番訴えたかったところなのだが、この『The Rocky Horror Picture Show』というのはほとんどの欧米人が観る映画で、大抵の人が挿入歌を歌えたりする。
それはさっきなぞなぞ商会のところで触れた「Time Warp」のことだ。
この曲はRichard O'Brienが自演するRiff Raffという奇怪な男が歌う軽快な8ビートのロック・ナンバーだが、アメリカなんかでは(オーストラリア人も知ってる)これを高校卒業のダンス・パーティ(prom:『BAck to the future』でMichael J. Foxが「Johnny B. Goode」を弾くあの「深海パーティ」とかいうヤツね)で踊るというのだ。

イギリス人だってそう。特に女性なんかに「Time Warp」の話しをすると、振り付けまで見せてくれて、「アレ、手はどっちだっけ?」、「ここで足を上げるんだけっけ?」なんて楽しそうに説明してくれる。ピンク・レディみたいなもんですな。

ようするにですね、いつも書いているように音楽の存在が、特にロックの存在が日本とはまったく違うってことなのね。もうこういうところからしてゼンゼン文化が違う。
日本はもう「J-POP」っていうくくりで小さくまとまっちゃって、ロック文化は当分仮死状態のままであろう。
「椎名林檎がハード・ロックだって?ふん、ハード・ロックも舐められたもんだ」と誰かが何かに書き込んであって、それに味方する人がワンサカいたのを知ってうれしかった。
「国民的ロック・バンド」と形容され、「サザンはロックはない!」ってくれる人も多いようだ。
でも、このことは椎名林檎もサザンには何の問題もなくて、そうした言葉の誤用を流布させる制作側に大きな問題があると思うのだ。
何も音楽を知らない人が「ハード・ロックといえば椎名林檎でしょう!」と聞かされれば、「椎名林檎」はハード・ロックだと思うっちゃうよね~。んじゃ、Deep Purpleはどうするの?
大変危険なことだと思うのです。

いつも書いてるけど「アーティスト」とか「楽曲」とかもうやめたら?「歌手」は「歌手」、「曲」は「曲」っていうべきだよ。それから「参戦」だとか「降臨」とかもやめた方がいいと思うな~。
日本は「言霊の国」、小学校から英語の勉強なんていりません。もっと自分の言葉を愛し、正しく使う訓練をしましょう。

Royal Babyの誕生と『The Rocky Horror Show』の40周年を記念して最後は日本のロックを憂いてみた。前半とトーンがエラク違っちゃったな。

『The Rocky Horror Show』を観たことのないロック・ファンの方、まずは観てみてください。

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(敬称略)


2013年5月20日 (月)

mintmintsフォト・セッション!~寺沢功一誕生日スペシャル!

Shige Blog 2012年7月5日初出

ポップでハードでテクニカル、おまけにキュートでスリリング…こんな形容がmintmintsの音楽にピッタリだと思うがどうだろう?ベンチャーズのテケテケから始まって、ロック・インスト・バンド数あれど、クォリティの高い曲にこれだけの要素がごく自然に混ざり合っているのはmintmintsだけ。ギター・ミュージックの楽しさをとことん教えてくれるのがmintmintsなのよ!

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そう、mintmintsは言わずと知れたEARTHSHAKERの石原SHARA慎一郎のソロ・プロジェクトじゃんね。

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これまで『whitemints』と…

Whitemints

『Splash』の2枚のアルバム発表をし、大きな支持を得ている。
Splash

そのmintmintsが9月にニュー・アルバムを発表する!ってんでツアーやらリハやら、アルバムのアートワークやら色々と身辺がにぎやかになってるのよ!
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で、今日のレポはそんなソワソワ、ワクワクのmintsのリハにお写真撮りがてら潜入してきた!

このあたりがその時に撮ったポートレイト。

石原"SHARA"慎一郎。
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ベースは寺沢”てらちん”功一
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もう一枚、てらちん!実は今日の今日、お誕生日なのだ!おめでとうございま~す!
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五十嵐"sun-go"美貴
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向山テツ
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もうみんな明朗快活な人たちだから、始終ケタケタ笑って実に楽しい!この明るさがmintsの音楽性に反映されているんだね~。

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でも、ひとたびプレイし出すと真剣そのもの!
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誰ひとりヘラヘラしていないし、納得がいくまで何回でも同じ個所を確認して練習する。キャリア豊かな超一流のプロだから当然か。
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この辺りはSHARAさんとsun-goさんのハモリのチェック。
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SHARAさんが作った練りに練ったメロディに慎重に副旋律を重ねていく。

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みんなでアイデアを出し合いどんどん曲を磨き上げていく。いいナァ~、入りてぇーなー、mints。
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オッと!忘れないうちに書いとかなきゃ!!
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ギターのメロを殺さない、それでいて曲の厚みを極限まで増す完璧なベース・ライン!さすがトップ・ロック・ベーシスト!今日が誕生日だ!

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快感、そしてまた快感!もういつ聴いてもテツさんのドラムにはマイるね、鳥肌立っちゃって困っちゃう!
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さて、mintmintsは9月14日の金沢を皮切りに京都、大阪と『love & mints tour 2012』と銘打ったツアーを敢行する。

エ、東京は?って?東京公演は来る今度の日曜日、7月8日と28日に新代田Boogie Stockで催されるんだけど、完全ソールド・アウトなのよ~。ゴメンね~。

ニュー・アルバムお楽しみに!ジャケットもお楽しみにね!
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mintmintsの詳しい情報はコチラ⇒mintmints News

石原SHARA慎一郎の詳しい情報はコチラ⇒石原"SHARA"慎一郎Official Site
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(一部敬称略 2012年7月3日 新代田Boogie Stockにて撮影)

WeROCK No. 029

Shige Blog 2012年6月19日初出

2012年6月14日発売のWeROCK No.029にマーシャルの特集が掲載されています。文章、写真ともに担当させていただきやした!

表紙は閣下ね。

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ジムの生涯とマーシャルの歴史…

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マーシャル・ミュージアム展示の名器、珍器…

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マーシャル社社長、ジョン・エラリー氏のインタビューやマーシャル・プレイヤーのメッセージなど盛りだくさんの内容でで構成されています。

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是非ご覧くだされ~!

WeROCKの詳しい情報はコチラ⇒WeROCKオフィシャル・サイト

2013年5月12日 (日)

ギターマガジン6月号~ジム・マーシャル追悼文

Shige Blog 2012年5月15日初出

これまで結構多くの文章を書いてきたけど、いくらやってもうまくならないし、語彙も増えるワケでもない…子供のころから、みんなが嫌う作文の時間がそう苦痛でもなくて、ま、「ヘタの横好き」でここまでやって来たということかな。

そんなんでも、パソコンのキーボードから指を離した瞬間「ヨッシャ!」とガッツ・ポーズを取りたくなる会心の文章を書いた「つもり」になることがある。

今回、ギター・マガジンからそんな機会をいただいた。

ジム・マーシャルへの追悼文執筆のご依頼を頂戴したのだ。

ギター・マガジンへの寄稿は実はこれが初めてではなくて、2008年4月号の「フランク・ザッパ特集」でも資料を提供し、数ページの記事を担当するという僥倖に恵まれた。

しかし、今回は「追悼文」…はたして上手に書けるかどうか心配したが、書き出してみると止まらなくなってしまい、「あれも書きたい!」、「これも記録に残したい!」と内容は膨らむばかり…ボリュームを圧縮するのに苦心惨憺してしまった。

結局、推敲に推敲を重ね、涙をこらえて内容を縮めてに縮め、何とか規定の文字数に抑え込んだ。

活字にはできなかったものの、色々なことを思い出しながら書いていると、また別の涙がこみ上げてきた。

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自分なりにジムの偉業を尊敬し、別れを惜しむ納得の文章に仕上がったと思う。これもジムのパワーのなせるワザか…。

是非、ご一読あれ。

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ギターマガジン6月号の詳しい情報はコチラ⇒リットーミュージック公式ウェブサイト

(敬称略)

好評の『Relaxin' at IWAKI ALIOS』~秘蔵写真で分析する伊藤広規の魅力!

Shige Blog 2012年5月10日初出

とてもうれしい知らせが届いたよ!

5月2日にリリースした『Relaxin' at IWAKI ALIOS』がどうにも大好評なのだ!

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日本を代表するベーシスト、伊藤広規のライブ盤だ。

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やっぱり、いい加減みんないい音楽を聴きたがってるんだナァ~…と思わざるを得ない大快挙にひとりほくそ笑んでいる。だっていいもんね~。

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私はこの名作に自分の撮った写真をスリーブに使っていただき、かつライナー・ノーツを執筆させてもらう僥倖にあずかったが、その中にこんなことを書いた…広規さんは、平気でアマチュア・バンドのライブに出演してしまうような人で、根っから音楽を愛し、音楽の力を信じている人…と。
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そんな片鱗を見せてくれたのがこの今年1月のライブ。
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パワフルな演奏!Processionというバンド。
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メンバーは…

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…とご覧の皆さまには馴染みがないかもしれない。

ベースは我らが伊藤広規!気合いの入った演奏だ!
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それもそのはず、実はこのバンド、広規さんの学生時代の仲間でやってるバンドなのだ! …ってシレっと言ったけど、スゴクね?だってバンドの中に山下達郎の右腕がいるんだゼ!もちろん、お友達にとっては広規さんはその前に「お友達」なんだけど。

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キーボードもプロ。広規さんのパートナーのくり子さん。『Relaxin' at IWAKI ALIOS』の最終に収められている名曲「わたげ」の作曲者だ。

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ホントに広規さんはスゴイよ。アマチュアのステージだからといって、バカにしたりナメたりする風情など微塵も見せない!それどころか、ナンカ自分が一番楽しんでいるかのような極上のプレイなのよ!ツェッペリンの「ロックンロール」なんかを演奏したんだけど、ものすごいドライブ感!

ベースの仕事をしていて、休みの日に趣味のベース?でも、気心の知れた昔からの仲間と楽しそうに演奏する姿は、達郎さんのステージとはまた違った広規さんの魅力をアッピールしていた。

ま、もっともナニに向けてドライブしているかっていうと「打ち上げ」なんだけどね!イヤ、実際、この日の打ち上げはメッチャ楽しかった!同じく広規さんが高校時代にいっしょにバンドやっていたというお友達がもうヤケクソに強力で、腹がねじれるほど笑わせていただきました。

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ところ変わって…横浜。
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森園勝敏。

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伊藤広規。

以前から展開しているデュオ・チーム「こうもり」。あ、この名前はウソです。今勝手に思いつきで書いちゃいました!

以前から展開しているデュオ・チーム「森広規」。これ、私が昔お世話になっていた鉄工所と同じ名前なんだよね…「森工機」ていうんだけど。あ、またウソです!

本当の名前は「森園・伊藤」。ウワ!黒板の右端に書いてある「今日の日直」みたい!このストレートさがまたいいんだけどね。

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この2人、ナント誕生日が1日違い!仲いいですよね~!はるばる南阿蘇からバースデイケーキが届けられたよ!

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当然、2人の「バースデイ・ライブ」ってことになるんだけど、当日スゴイことが起こった!ナント、予定していた会場の設備に不具合が出て使用不可となり、本番直前にライブ会場を同じ横浜の「YCC」に変更したのよ!出演者も、スタッフも、お客さんもみんなで引っ越し!私も子供の頃からずいぶんライブに通っているけど、こんなのははじめてだな。よかったぜ~、会場が東京ドームじゃなくて!

そんなことぐらいで文句を言ったりする人なんかひとりもいなくてね…実にいい雰囲気なのですよ!

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それもこれも、この2人の演奏が素晴らしいからなの!

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曲はブルースをブルースを中心にいつも2人が演奏しているシブいスタンダード集。張り合うワケでもなく、かといってダレるワケでもなく、2人の音楽を愛でる気持ちがにじみ出てくるような深~いパフォーマンスなのだ。いくら聴いてもまったく飽きることがない!

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お客さんも、鋭くもあたたかい2人の演奏を舐めるようにして味わう。いいね、こういうライブは。

アレ、今気がついたけど、ここって天井が船みたいになってるんだ?!
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ここでも広規さんのドライブ感!ドラムがいらないくらいにグイグイと音楽引っ張っていく!

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私が思うに、広規さんのベースってトリッキーで派手なことを実はやっているんだけど、それを感じさせないところがあるのね。ただのリズム楽器ではなくて、「音楽を作るベース」とでも言うのかな?やることすべてがその音楽にカチッと組み込まれていく。決して出しゃばらないけど、ものすごい存在感!結果、目立ってる!みたいな。いるじゃないそういうベース弾く人って。

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でも、この赤いジャケットは充分に派手だ!え?何で「赤」かって?イエイエぜんぜんまだですよ!
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森さん、実は先月体調を崩されましてね。大変心配しましたが、今はお元気になられました。森さんにもしものことがあったらどうしよう?!日本のギターはどうしたらいいんだ?!

森さんは日本のギター界の宝なのだから…気をつけていただかないと困ります、ウン。また極上のフレーズでシブ~くブルースをキメる森さんを味わいに行こう!皆さんも必ず、必ずライブを観てくださいね。がんばれ森さん!

この日はゲストでマリさんも2曲歌ってくださり、2人のお誕生日に素敵な花を添えてくれた。

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伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規オフィシャル・ウェブサイト

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『Relaxin' at IWAKI ALIOS』はレコミンツ他、ディスク・ユニオン、タワーレコード、HMV等の大手CDストア他の店舗、並びに各種通販でお買い求めいただけます。

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伊藤広規のベースの魅力をこのアルバムで十二分にお楽しみあれ!

そうそう!今年もいわきの「街かどコンサート」への出演が決定したんだって!またこの5人の奇跡の演奏の再演がのぞめるかも?! 楽しみ!

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(一部敬称略 2012年1月29日 浅草KURAWOOD、2月19日 横浜YCCにて撮影)

2013年5月 3日 (金)

名盤誕生!伊藤広規ライブ・アルバム『Relaxin' at IWAKI ALIOS』

Shige Blog 2012年5月1日初出

実は明日という日、「2012年5月2日」という日を指折り数えて待っていた。「エッ?何の日だっけ?」って?

誕生日でも結婚記念日でも、はたまたクレジット・カードの引き落とし日(あ、これはうれしくないな…)でもない!明日は、伊藤広規のニュー・アルバム『Relaxin' at IWAKI ALIOS』の発売日なのだ!

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アルバムは昨年10月16日に開催された『いわき街なかコンサートin平』の一幕を切り取ったライブ盤だ。

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会場は日本屈指の音響を誇る福島県のいわきアリオス。

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以前、よそのブログでもレポートした通り、広規さんの呼びかけで日本を代表する音楽達人が終結した!

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ドラムは青山純。

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ギター&ボーカルは森園勝敏。

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サックスと鍵盤ハーモニカは中村哲。

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ボーカル&ギターはKaz南沢。

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そして、ベースは親分、伊藤広規!

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これだけのメンバーが集まるのだから演奏が悪かろうハズはない!しかも広規さんの親友でもある音響界のカリスマ、岡田辰夫が音作りを担当するのだから、何とかCDとして記録を残し、ひとりでも多くの人に聴いてもらいたい!というのが人情だろう。

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そこでやってくれました!あの奇跡の演奏が『Relaxin' at IWAKI ALIOS』としてCDになってくれたのでした!

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広規さんはかねてより東日本大震災のチャリティ・プロジェクトを個人で立ち上げており、都内のライブハウスを中心に積極的な活動を展開している。このアリオスのパフォーマンスはその広規さんの活動に賛同した仲間が集まって実現したものだ。だからバンド名も「伊藤広規&His Friends」!

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タイトルの通り、リラックスした雰囲気の曲を、音楽の達人がリラックスして奏でるリラックスした内容なのだが…

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…トンデモナイ!カミソリのように鋭い演奏に聴き入り、シャッター・ボタンを押す手が止まってしまう!
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曲はスティーヴ・ミラー・バンド、ジョン・ハイアット、ヤング・ラスカルズ…
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…デイヴ・メイスン、ビル・ウィザーズ…とシブどころのカバーが選ばれている。
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その中にKazさんのオリジナル曲や…
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アラうれしい!「Lady Violetta」も収録されているのだ!

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とにかくひとりひとりの楽器演奏の技量がものスゴイもんだから、とにかく飽きさせない。どれもこれも唸ってしまう見事な演奏!

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これだけの名人が集まるとヘタをすれば「オレが、オレが」で演奏がギスギスしたりしてしまう危険性があったりなかったりもするが(あるのかないのか、どっちなんだ?)、この5人はむ~ッかしからの付き合いの気心の知れたFriendsだからそんなことは起こり得ない。

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自分の弾きたいように、叩きたいように、吹きたいように、そして歌いたいようにやっていれば完璧にして実に味わい深い音楽が出来上がってしまうのね。

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この日はギタリスtとして参加した森さんも1曲シブいノドを聴かせてくれる。
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本番は時間を超過してのパフォーマンスとなった。止まらなくなっちゃうんだネェ~、名人たちでも。ま、これだけゴキゲンな演奏だもん、ムリもない!

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シゲブログのこと、本当はね、1曲ずつ演奏曲目を解説したいところなんですけどね。でも今回はそれをしません。

何故なら、このCDには各曲を詳細に解説したカッコいい写真入り16ページの豪華ブックレットが付いてるからなの。それを見て、読んで頂きたいのです。

これが言いたくて今日の記事を書いたワケでは決してござらんが、その解説と写真は私が、ア~、担当させていただきました。

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制作サイドから「自由に書いてよい」というありがたいご指示を頂戴し、書きも書いたり8,000字。

楽しかったナァ~。うれしかったナァ~。子供の頃からやりたい仕事だったんだよね!しかも題材が広規さんたちだもんね~タマリマセン!

あれも言いたい、これも言いたい!ととめどもなく頭に浮かんでくることを、ズッパズッパと取捨選択しつつ心をこめて書きました。でも、言いたいことはただひとつ。「こうしたいい音楽をいい演奏で、そしていい音で楽しんでもらいたい」ということなのです。

一昨日、友人から得た情報で驚いたのだが、現在の日本の音楽シーンを代表するビッグネームのシングルCDが初動で1,000枚も売れないそうだ。大変なことですよ。もちろん配信だの何だの色んな要素があってのことなのは充分承知している。でも、この情報の本質は「『CD』が売れてないのではなくて『音楽』が売れてない」というところに突き当ると考えている。まったく新鮮味のない現在の音楽シーンがアノ手コノ手で先へ進もうとすればするほど自殺行為につながってしまうのではないか?開いている方位があるとしたら、「過去」方面しかないのではなかろうか?つまり温故知新。

おかげさまで『Relaxin' at IWAKI ALIOS』の予約数は期待をはるかに上回るものらしい…。きっとこのCDからは宣伝の段階でも「いい音楽」のニオイがしてるんだよ!

是非、みなさん聴いてください!ブックレットでお会いしましょう!

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そして、発売日の翌々日、5月4日に「『Relaxin' at IWAKI ALIOS』リリースライブパーティ」が開催される!

場所は横浜YCC(横浜クルージングクラブ)。限定50名のスペシャルライブ!

パーティ及び伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規オフィシャル・ウェブサイト

さらに!今夏には関西方面も回る大規模ツアーも計画している!乞うご期待!

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『Relaxin' at IWAKI ALIOS』はレコミンツ他、ディスク・ユニオン、タワーレコード、HMV等の大手CDストア他の店舗、並びに各種通販でお買い求めいただけます。

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いわきアリオスの詳しい情報はコチラ⇒いわき芸術文化交流館アリオス公式ウェブサイト
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(一部敬称略 2011年10月16日 いわき芸術文化交流館 中劇場にて撮影)

Shigeo at Hard Rock Cafe~Jimi Hendrix Tシャツ発表会!

Shige Blog 2012年5月2日初出

Hard Rock Cafe Tokyoにカメラを持ってお邪魔するのは久しぶりだ…Mr. Bigの記者会見以来。アノ時は写真を撮っている私に向かってポールが「シゲさ~ん、シゲさ~ん!」とさかんに声をかけて、くうれしいやら恥ずかしいやら…楽しかった!

今日も楽しいイベントでお邪魔している。ここは何かと楽しいな~。

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実はハードロックカフェでは「シグネイチャー・シリーズ」と銘打って、オリジナルのTシャツを制作、販売している。そして、今回は第29弾にしてジミ・ヘンドリックスが登場した!

アイテムはジミのサインが入ったチャリティーTシャツとピンズ。

Tシャツは、ジェイニー・ヘンドリックス(ジミの義理の妹)の協力の元、ハードロックカフェとアラン・アルドリッジ(ハードロックカフェのロゴデザイナー)、フェンダー・ミュージカル・インストゥルメントの共同企画によるもの。

2011年にロンドンで行われたハードロックカフェ主催のコンサート、「Hard Rock Calling」で披露された特製のストラトキャスターをモチーフにしている。

ワタシ、10年以上前の話しだけど、そのジミの義理の妹さんのジェイ二ーにお会いしたことがありましてね…。「すきや~き」とか「てんぷ~ら」とか「ふじや~ま」程度の日本語を披露してくれたっけ。とッてもチャーミングな方でしてね、今でも彼女からもらった「Hendrix Experience」のロゴの入った名刺は宝物として、立川談志の名刺といっしょに大切に保管してある。

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ピンのデザインはにウッドストックの時に使用していたギター が元になっている。やっぱいいよナ~、こういうのって!

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で、今日はそのTシャツやグッズの発表会なのだ!つまりファッション・ショウ!

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モデルさんたちが新作のシャツをまとい店内を回る。
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次から次へと登場するお召し物とモデルさん…こういうのも写真撮ってて楽しいね!
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素敵なウォーキングでとても華やかな雰囲気!

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フレアバーテンディングも登場!

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あのトム・クルーズがやってたヤツね。これがまた見ごたえタップリ!

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そして、なぜシゲがここにきたかといえばシゲさん!ジミヘンといえばシゲさん!
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ハードロックカフェのイキなはからいで東京、横浜、大阪、福岡と中野重夫の演奏を組み込んでくれたというワケ!
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まさか、このロケーションで愛用のSUPER100JHを炸裂させるワケにもいかないので、VintageModern2266Cを使用したが、これがまた実にゴキゲン!
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まずはア・カペラの「アメリカ国歌」でごあいさつ!この後、前述のファッションショーがあって…。

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シゲさん、再登場!

後はマイナス・ワン(直前に入手!ね?、シゲさん)を使っていつものパフォーマンスを展開。

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「Foxy Lady」のフィードバックもすべてバッチリきまり、「Red House」dではお得意のシブ~いブルース・フレーズでギターを泣かせ…
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本人より回数を多く弾いている「Purple Haze」で〆た。

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短いながらも入魂のステージだった!

普段、マイナス・ワンではあんまり演奏したがらないシゲさんだけど、直前にいいパートナー(音源)が見つかってヨカッタ!これでまた活動の場所が広がるかも!

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ちなみに大阪はRollOverとして出演し、これまた大いに盛り上がったとか…そう、ジミヘンは不滅なのです!

中野重夫の詳しい情報はコチラ⇒ShigeoRollover Official Web
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いつもの白のストラト…リアにはTシャツと同じモチーフが!シゲさんもますますこのギターが可愛くなったことだろう。

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Tシャツとピンは国内7店舗をはじめ世界中のハードロックカフェ、ハードロックホテル&カジノで販売され、売上の一部はThe Fender Music Foundation、The Jimi Hendrix Park Foundationに寄付される。

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(一部敬称略 2012年3月19日 Hard Rock Cafe Tokyoにて撮影)

2013年4月28日 (日)

【SHOW-YA 3DAYS : DAY2】『流星少女』をシューティング!~ニューアルバムとPV

Shige Blog 2012年4月26日初出

「SHOW-YA祭り」の2日目は22年ぶりのニューアルバム『GENUINE DIAMOND』の紹介とリード・チューン『流星少女』のPV撮影のレポートだ!

22年ぶり!2 decades and 2 years! これは長いですよ~。前回のリリース時に生まれた赤ちゃんが就活をしている時分だからね。私は22年前はサラリーマンで、赴任先のある地方都市で毎週末、パブでハコバンやってた。楽しかったな、アノ頃は…。

そんな時空を超越して飛び出して来たニュー・アルバムだから、もう存在感が違う!

まず、ジャケット。赤いエンボス紙に大胆に刻印された『GeNuiNe DiaMoND』の14のアルファベット。大文字と小文字が入り乱れている。この画面では色がグレイに出てわかりにくいが、そのレタリングは銀箔(?)仕様になっている。光り輝く5つのダイアモンドたちにふさわしいゴージャスなデザインだ!

既存曲のセルフ・カバーも含まれた極めつけの12曲!歌詞、メロディ、アレンジ、演奏…どの曲も、スミからスミまでSHOW-YAのエッセンスがタップリ盛り込まれている。実に丁寧なつくりだ。ニヤリとしちゃうぜ、何回も!

なんのかんの言っても、やっぱり曲のクォリティが高いよね。どんなに激しい曲でもそこにはキチンとした「歌」があって、現在の凡百のロック・バンド(っぽいの)とは全く一線を画している。

今の音楽シーンを見回してみて、日本語で歌うハード・ロックという観点においては、SHOW-YAというバンドは抜きん出て輝く存在なのではなかろうか?でもSHOW-YAは昔と何も変わっていないと思う。カッコいい音楽は変わる必要がないからね!

本当は1曲ずつ解説したいんだけど、これから聴く人に変な先入観を与えてしまっても申しワケないので遠慮しておきますね!

『GENUINE DIAMOND』の詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAl SITE特設ページ

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そして、アルバムのリード・チューン『流星少女~Shooting Star 196X~』のプロモーション・ビデオの撮影が敢行された。

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撮影会場は鴬谷の東京キネマ倶楽部。昭和文化の象徴であるキャバレーを改造した大人気のライブハウス。高い天井、広いステージ、ゴージャスな内装…と、ここで演奏したがるバンドは枚挙にいとまがない。そう、ここは今も昔も「おもちゃ箱をヒックリ返した」ような場所なのだ!

ちょっと関係ないんですが、富山に住んでいた時に個人的に結構ウケたんですが、向こうのみなさん「ヒックリ返す」と「テックリ返す」っていうんですよね~。お年寄りの方だけかな?それ聞いたこっちがテックリ返りましたわ。

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いよいよ撮影が始まった!

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そういえばこの曲をお披露目したての頃、「りゅうせいしょうじょ」をどう綴るか決まってなかった。「りゅうせいしょうじょ」か「リュウセイショウジョ」か…。結局、漢字で「流星少女」になったのね?素晴らしい!漢字は素晴らしい!「~Shooting Star 196X~」というサブタイトルまでついた。

エ、これ「X」のところは「0(ゼロ)」を代入していいんですかね?「A?B?」…なんて言いたくなってしまうのは私の悲しい「性~SAGA~」。

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いっしょにいるだけで楽しくなる明るくゴージャスなダイアモンド!

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低音でグイグイとバンドを引っ張るセクシーなダイアモンド!

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バシバシと必殺フレーズを決めるクールなダイアモンド!

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バンド・サウンドを分厚くするエレガントなダイアモンド!

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怒涛のドライブ感でバンドをプッシュするパワフルなダイアモンド!

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恵子さんは緊張するそぶりなど微塵も見せないリラックス・ムード。

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何かすまなそうにしているsun-goさん…。もしかしてアノことかな?

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黄金のラメがちりばめられたこの美しいドラムセットは初登場だ!

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あんまり張り切りすぎたせいか恵子さんのブーツがッ!

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ひとたび演奏が始まると、いつものライブとかわらない鬼気迫るパフォーマンスを展開する!

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「カッ~ト!」の声がかかると、リラックス、リラックス!

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みんな楽しそうだ!

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特に恵子さん!

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そしてまたマジ・モード。

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メンバー各々のソロでの撮影だ。

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さすがベテラン!

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何回もも撮り直すことなど全くなく、サクサクと撮影が進む。

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mittanも新しいドラムセットがピッタリとキマっていい調子!
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自分のパートが終わってリラックスしているさとさん。

オ、何を撮ってるんだ?

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答えはコレ。mittanを上からパチリ。

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キネマ倶楽部を選んだロケハンも大成功!
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バンドの雰囲気と曲と演奏と雰囲気がピッタリとマッチした!

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昨日も書いたが、本当にドンドン際限なくカッコよくなるSHOW-YA。このいつまでも光り輝く5つのダイアモンドたちのますますの活躍を願って止まない。Shooting!

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それでは、ご覧ください!SHOW-YA、22年ぶりのアルバム『GENUINE DIAMOND』より「流星少女~Shooting Star 196X~」!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAl SITE

明日の「春のSHOW-YA祭り」の最終日は『GENUINE DIAMOND』のレコ発記念ライブだよん!お楽しみに!
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(一部敬称略 2012年某日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年4月24日 (水)

【お知らせ】Marshall Blog URL変更のお知らせ

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Marshall Blog読者各位

平素よりMarshall Blogをご愛読賜りまして誠にありがとうございます。

標記の件、すでにお気づきの方もいらっしゃるかと存じますが、この度Marshall Blogはイギリスの本社と協議のうえ、下記の通りURLを変更いたしました。

旧) http://marshallblog.lekumo.biz/mne

       ↓    ↓    ↓

新)  http://www.marshallblog.jp

旧URLは今まで通り有効です。私はまったくITに疎いため明確な説明ができずもどかしい思いをしておりますが、色々と実験をしてみるに、旧URLからでも自動的に新URLに読み替えられてMarshall Blogにアクセスされるようです。

そのため慌ててブックマークの変更等の作業をしていただく必要はありませんが、これからはとにかくマーブロといえば、www.marshallblog.jp でお願いします!

それから、この変更にともない画面上のfacebookの「いいね!」の回数がすべてご破算になってしまいました。

せっかく皆様に貴重なお時間を頂戴してお読みいただき、かつ、ご評価を頂いたにも関わらずこんなことになってしまい誠に申し訳ございません。

記事制作にご協力頂きましたアーティストやご関係の皆様にも深くお詫び申し上げます。

もしよろしければ古い記事をご再読いただいた折にはカチッと「いいね!」を押してやってくださいませ。

これからもMarshall BlogはMarshallやファミリー商品にまつわる話題を中心に、そしてアーティストさんたちの話題も盛りだくさんに、楽しくマニアックでガンコな記事づくりを目指してまいります。

相変わらずのご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

Marshall Amplification plc

Asia & Oceania Region Manager

Shige

2013年4月20日 (土)

【お知らせ】Shige Blogが移転します

平素よりMarshall Blogをご愛読賜り誠にありがとうございます。

標記の件、Marshall Blogに先行すること6か月、2012年4月にスタートした姉妹ブログであるShige Blogは、現在Marshallの副教材的な存在として、また、Marshall以外の話題を掲載して現在に至っております。ご愛読いただいております皆様にはこの場をお借りして併せて深く御礼申し上げます。

さてこの度、諸般の事情により Shige BlogのURLを変更しました。新しいURLは http://www.shigeblog.biz  となります。

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この移転に伴い、Shige Blogに掲載していたMarshallに関する記事をMarshall Blogに引っ越すことに致しました。多数ではありませんが、更新のない週末に数本ずつ公開させていただきます。

Shige Blogの記事をすでにご覧いただいていらっしゃる方も多いかと存じますが、Marshallに関する記事をアーカイブ的に一本化したいという目的によりますことご理解願います。

さしあたりまして、ジム・マーシャルの思い出をつづった記事をこの後アップさせていただきます。

Shige Blogの方も徐々に整備を進めてまいります。その間、Marshall Blogからのリンクがうまく作動しないこともあろうかと存じますが、あらかじめご了承くださいませ。

今後ともMarshall製品、Marshall Blogを何卒よろしくお願い申し上げます。

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2013年3月18日 (月)

ピック・アップをマーシャルがピック・アップ!

おかげさまで大好評の『Marshall Chronicle』のプロデューサーからご連絡を頂戴し、また一緒にひと仕事させていただいた。

今回はピック・アップの本。

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古今東西のシングルコイル・サイズのピックアップをかき集めて、実際にギターに乗せて、録音して解説しようという企画。

試奏用アンプはマーシャル。そして、試奏されるピックアップの写真をすべて撮影する…とまぁこういうお仕事なんだね。

これが大変だった。

この試奏されるピックアップが1ケや2ケなら造作ない。しかし、「大全」である。「大全」。

集めも集めたり、その数66ケ!阿鼻叫喚の磁石とコイル地獄!死んだわ~、腰。

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それにしてもスゴイね。このピックアップ業界(?)ってのも。ギター・パーツ・ビジネスの主役になっちゃって。各者各様工夫が凝らして会あっておもしろい。

昔はこんなんじゃなかったよね。私がギターに夢中になってた頃は「ディマジオってのがスゴイらしいよ!」ぐらいで、こんなにウの目タカの目で喧伝されることは無かったように記憶している。

私もセス・ラバーが巻いたというハムバッキングが乗っているレス・ポールを持っているが、まぁそれで満足かなァ。別にそれでいいバップ・フレーズが頭に浮かぶワケでもなければ、指が早く動くワケでもない。

それでもこれだけ盛り上がっちゃうのは、やっぱり男のロマンなんだろうね~、こういうのは。

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何せすごい作業だった。

ゾロリと並んだ試奏に供されるピックアップたち。

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これをいちいち試奏用のギターに乗せ換えなければならない。当然ギターを換えてしまうと音が変わって比較にならないからね。

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ものすごいスピードで、かつ正確に、そして巧妙にピックアップが次から次へと交換されていく。

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この超人的な重労働を一手に引き受けてくださったのはMarzismの石井正人氏。

ピックアップの取り付けだけでなく、採寸など細かい作業もすべて引き受けてくれた。

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そして、今回試奏に使われたのはDSL100Hと1960A。2代目のDSLだ。

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ピックアップが交換されたギターをとめどもなく次々に試奏していくという今回の荒行に挑んでくだすったのは菰口雄矢氏。

これはね~、マジで大変な仕事ですよ。繰り返すけど、1ケや2ケならいいけど、アータ、66通りものピックアップ弾いてひとつひとつコメントしていくなんてのは人間業じゃござんせん。

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一方ではせっせとピックアップの交換!

え?私はって?後日、夜中までかかって66ケいっぺんに写真を撮ったですよ~。おかげでビルのシャッターがガッチリ閉まって車が車庫から出せなくなってしまったじゃないの!

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さすが、新進気鋭の人気ギタリストだけあって耳もスゴイ!ひとつひとつのピックアップの特性、特徴、いいところ、そうでないところ…をテキパキと指摘していく。

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イヤ~ホントにスタッフの苦労と努力がつまった良書になったと思う。

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さて、菰口氏、先日紹介した『六弦心 vol.2』にも参加していることに注目~!

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氏は本作で「旅愁」を演奏しているが、味わい深いフレーズを重ねて大変素晴らしい作品に仕上げている。是非聞いてみて欲しい。

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最後にひとつ。内容にどう書いてあるかは別にして、頭に入れておいた方がいいことをひとつ。音をよくするのはピックアップの交換ではござらん。ピックアップを換えて音がよくなるのはそれなりの技術を身につけている人の場合です。基本的にギターの音の良し悪しを決めるのは機材でもギターやアンプの改造でもなく弾き手の指です。ピックアップの交換をするのは技術を身につけてからでもゼ~ンゼン遅くありません。

音をよくしたくてピックアップ代を稼ぐためにバイトをするぐらいなら家でスケールの練習をした方がよっぽど手っ取り早く音がよくなるし、金も時間もかからずゼッタイ得です。

そして、腕を上げた時に自分の音のイメージに合致しそうなピックアップを愛器に乗せてあげましょう。その時のためにこの本はきっと大切なピックアップ・バイブルになると思うよ。そして付録CDで菰口氏の素晴らしいプレイとDSLのサウンドを楽しんで欲しい。

発売は3月25日。

詳しくはコチラ⇒シンコーミュージック公式ウェブサイト

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2013年3月12日 (火)

六弦の心、日本の心…

メロディ、リズム、ハーモニー…「音楽の3大要素」!なんて学校の音楽の授業で習ったけど、やっぱり音楽はメロディだな。

いいリズムがないといいメロディも生きてこないし、ハーモニーでメロディのあり方がいかようにも変わってくるので、もちろんメロディ以外の要素もとても重要であることは論を俟たない。

でも、メロディというものは、人間で例えると「第一印象」みたいなもので、とりあえず清潔にしておくとか、少しでもおしゃれしておかないとまず人様の心をつかむのは難しいでしょう。

「付き合ってみると、あいつスゲエ性格がよくてサ…」という人間の根幹をなすのがリズム。「しかも、あいつ絵もウマイし、暗算もスゴイし、酸辛湯麺作らせたらプロ並みでやんの!」とその人が持つ特技のようなのがハーモニーだったりするような気がするんだよね。

でも、やっぱりその人が持っている印象というか、雰囲気というか、ま、率直に言って「見てくれ」がよくないと、その人の性格や特技がわかるほどは緊密になれないってこと。

だから、メロディは大切なのだ。

それに、気分がいい時、何か作業をしている時、口ずさむのはメロディだよね。まさか、「♪チーチッキ、チーチッキ」とリズムパターンを口にする人はかなりまれだと思うし、ひとりじゃどうあがいてもハーモニーは作れない。

だから、メロディは楽しいのだ。

さて、最近我々はいいメロディに飢えていると思うんですよ。テレビをつければどこを切っても同じようなメロディに歌詞。CMに使われている曲もいつも同じ。よくもマァあれだけ人と同じことができるよナァ~と思うよね。ちょっと前の車のCMでジミの「Cross Town Traffic」が使われているのが妙に新鮮だったっけ。

ま、CMの音楽に関しては「商品を売らんかな」で音楽を選んでいるのだろうから、少なくともクセナキスやソニー・シャーロックやアンソニー・ブラクストンあたりは使えないだろうけどね…。でも、そのうちシャッグスあたりは登場しそうな感じがするな…。食べ物のCMに使われたら面白いな。

以上でオープニング・トークおしまい!

そんないいメロディに飢えた我々に最適なプレゼントが『六弦心』のCDだった。人気ギタリストがオリジナルのアレンジで童謡を奏でるという企画だ。もちろんギター・インスト。

下がそのCDのvol.1。

「いいメロディは国境を越え聴衆の琴線に触れるであろう」という企画も的を得、世界51か国で配信されたそうだ。

山本恭司さんを中心に11曲が10組のギタリストによって演奏され、我がマーシャル陣からは石原SHARA慎一郎と原田喧太が参加した。

SHARAさんは♪春のうららの~、の「花」を、そして喧ちゃんは「夕焼け小焼け」を演奏。どちらも2人の個性がにじみ出た素晴らしい演奏だ。

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こうした誰でも知っているメロディを料理するというのは実に大変なことだと思うね。しかも、たいていこの手の曲は「歌謡一部形式」といって「トロイメライ」のようにメロディがひとつしか出てこないサビのない作品が多く、展開のさせ方も難しい。しかも、それぞれの尺が4小節とか8小節と極端に短いのも頭痛のタネのハズだ。

さらに、ギターの魅力を前面に押し出さなければ意味がないし、かといって弾きまくったところで曲の良さが出てくるとも思えない。さりとて、メロディをただなぞったところでどうしようもない…。

そうしたことを考慮すると、ギタリストだけの力量では追いつかない、音楽家としてのスケールの大きな実力が問われる企画だと思う。逆に言えば、この『六弦心』に参加すること自体が名ギタリストとしての証となるのではなかろうか?

そして、vol.1の発売から約1年、恭司さんをプロデューサー(もちろん演奏も!)に迎え、前作と同じく10組のギタリストが11の名作に挑んだ。

今回マーシャル・ファミリーから参加したのはルーク篁、そして、大抜擢のD_DriveのSeijiとYuki!よかったね~!

ルークさんは「七つの子」、SeijiさんとYukiちゃんは「どこかで春が」を取り上げている。

発売は2013年3月20日。

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さて、その発売に先立って、代官山の「蔦屋書店」にて『六弦心vol.2展』が開催されているのでここでご案内させていただく。

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会場は2階の音楽関連のフロア。

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エスカレーターを上がると『Vol.2』に参加したギタリストたちのポスターがズラリと並ぶ。お、あのYukiちゃんのポスターは見覚えがあるね~!

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その反対側ににはSeijiさんやルークさんのポスターが…。SeijiさんとYukiちゃんのポスターはD_Driveの初の東京でのワンマンの時のショットだね。

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もちろんCDも陳列。

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さらに参加ギタリストの詳しいプロフィールが展示され…、

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所有するギターも目の当たりにすることができる。

これは恭司さんモデルだね。

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こちらはSeijiさん(左)とYukiちゃんのギター。

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こちらは先日、某社のピックアップの特集本の制作時、すべての試奏をDSL100Hでこなしてくれた菰口雄矢さんのギター。(この本についてはまた別の機会に紹介さしてくださいまし)

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じ~っくり聴いてください。そして、しみじみ味わてください。この美しい言葉と美しい旋律を持っている国に生まれてきた喜びをかみしめようではありませんか!もちろんギター好きという品のいい趣味を持ち合わせていることもね!

『六弦心vol.2』の詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website

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2013年3月11日 (月)

I Thought I was Going to Die~英音楽誌が伝えた大震災

今頃こんな話を切り出すのもどうかと考えたが、震災からちょうど2年の今日、これも「ひとつの記録」としてこの記事をマーシャル・ブログに残しておこうと考えた。

下は「The World's Biggest Selling Weekly Rock Magazine(世界で一番売れてる週刊のロック雑誌)」を標榜するイギリスの音楽誌KERRANG!の2011年3月26日号。

普段この雑誌を目にすることはほとんどないのだが、2年前にイギリスに行った時、本当に偶然この本を手に取った。そして、ひとつの記事が目に入った。

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I thought I was going to die.....

これはあるミュージシャンのシリアスな言葉…『死ぬかと思った』。その目に止まった記事というのは、震災の時、ちょうど日本に来ていたミュージシャンの体験記だった。

誌面にはスリップノットのドラム、Joey Jordisonのバンド、MurderdollsやBlack Veil Brides、All That Remains等が登場している。

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ところでMurderdollsはマーシャルを使用しており、例によって渋谷のO-EASTに取材に出かけたのが震災前日の2011年3月10 日のことだった。Murderdollsは翌日にも東京公演があったが、その日にライブの写真を撮らせて頂けるということで、当日の本番のプレスピットには私ひとりだけが入っていた(…ようだったが、あるいは他の方もいらっしゃったかもしれない)。下がその時に撮った写真。

会場は超満員で、バンドのメンバーもノリノリの激しい演奏で素晴らしいライブとなった。中には翌日のライブも楽しみにしていたファンの方も大勢いたことだろう。

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そして翌日、2011年3月11日14時46分、地震発生。

マーダードールズのボーカル、Wednesday 13がKERRANG!誌に語っている。

「床が揺れ出した時に、オレはTGI Friday'sにいたんだ。周囲の人が叫び声を上げ出した。オレはコートと携帯を手に取って外へ走り出た。外の方が安全だと考えたんだ」

そして続ける…

「街路樹やビルディングが真横に揺れていたよ。オレのまわりの物、すべての物が揺さぶられて壊れていった。マジで死ぬかと思ったよ。取材で別行動をとっていたジョーイを除いた仲間は何とか探し出すことができた。ジョーイとは何時間も連絡が取れなかったんだ。まったくパニクったよ。ついに彼といっしょになった時は抱き合ったぜ。もう大興奮だった。ホント、その点ではラッキーだったよ」

当然、11日の公演は中止。結果的にこの時の来日公演の様子を写真に収めたのはマーシャル・ブログだけとなった。

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我々日本人は生まれた時から日常的に地震を経験しており、不幸にして地震がそう珍しいものではなくなってしまっているが、イギリス人などは、ほとんどの人が生まれてからただの一度も地震を経験していないという。

地震から約1か月後、たくさんの外国人と会う機会があり、地震の時の様子を訊かれると私は決まって次のように説明した。

「地震発生日、私はたまたま仕事を休み家でノンビリしていた。私の住む家は木造でしかも大層古く、当然その揺れ方たるや尋常でなかった。(Wednesday13ではないが、)このまま家の中にいたら間違いなく潰されてしまうと思い、家の外へ飛び出そうとしたが、揺れが大きすぎて歩くことが大層困難だった。外へ出ると、あちこちで悲鳴が起こり、電信柱はクネクネと曲がり、電線はとび縄のように大きく旋回していた」

この話を聞いた外国人たちは、みんな顔をしかめてOMG状態の表現をしていたが、いくら口で説明したところで地震の経験のない人たちにはこの恐ろしさはわかるまい。

また、原宿のアストロ・ホールでサウンドチェック中だったBlack Veil Bridesのボーカル、Andy SixはKERRANG!に対し、(古い家の話を除き)私とまったく同じ表現でその時の恐ろしさを語っている。

5月にはアイアン・メイデンのニコにも会ってこの時の話になったが、「あの時は参った」と言っていた。メイデンもジャパン・ツアーを予定していて、ブルース・ディッキンソンが操縦する自家用ジェット機で名古屋に来ていたが、すべての公演がキャンセルとなり、次のツアー先にそのまま移動したのだった。

今日であれからちょうど2年。いまだに30万以上もの人たちが避難生活を余儀なくされ、過去の日常を取り戻せずに苦しんでいるというのはあまりにもヒドイ話である。

改めて犠牲者の方のご冥福をお祈りし、一日も早い復旧・復興を心から祈っています。

(一部敬称略 ライブ写真は2011年3月10日渋谷O-EASTにて撮影)