THE ROCKS HEAVEN vol.17~CODExo13
今回のシリーズの第1回目、「OZMA-X」の記事の冒頭で「両国」のことを書いたが、そういえば『ワイルド7』に「両国」という隊員がいたネェ。
『ワイルド7』とか『秘密探偵JA』とか、皆さんもお読みになった?
私が学生の時に『ワイルド7』が猛烈にハヤりましてね、さかのぼって『秘密探偵JA』は全巻、『ワイルド7』は『地獄の神話』という話まで夢中になって読んだ。
オートバイには何の興味も持たなかったが、隊員が持っている各種のピストルには大いに惹かれた。
で、このワイルド7の「両国」ってのは火薬とか爆発のオーソリティなんだよね。
コレ、今考えてみると1966年のアメリカ映画『プロフェッショナル(The Professionals)』のアイデアだよね。
両国とは似ても似つかないバート・ランカスターが「ダイナマイトの達人」役を演じた。
リー・マービン、ロバート・ライアン、ジャック・パランス、クラウディア・カルディナーレ、それに主演のバート・ランカスター…当時のハリウッドにはよくもこんなスゴイ俳優が揃っていたものだと思う。
小学生の時以来この作品を観ていないけれど、「弓の達人」を演じたウディ・ストロードという黒人の役者が大変カッコよかったことを覚えている。
そして、監督はリチャード・ブルックスだからしてオモシロくないワケがない。
しかし「70mm」なんて懐かしいね。
ブルックスが同じバート・ランカスターを使って1961年に撮った『エルマー・ガントリー(Elmer Gantry)』というオモシロい作品がある。
ランカスターはコレでアカデミー主演男優賞を獲得した。
ものスゴイお調子者で弁の立つ、女性にだらしのない男が期せずして宗教の指導者になってしまう話なんだけど、山田洋次はコレを観て「(井上ひさしが評するところの)至上最強の架空の人物」である「車寅次郎」のキャラクターを思いついたのではないか?との妄想を私は抱いている。
OZMAさんが大の映画好き…ということで今回のシリーズの最終回の冒頭を強引に映画に関する話でまとめてみた。
さて、楽しい時間が過ぎるのは早いもので『THE ROCKS HEAVEN vol.17』もアッという間にトリのご登場となった!
壮大なSEが流れる中、ステージに姿を現したのは「CODExo13」。
Marshall Blogへは2度目のご登場だ。
SEIJIROU(以下「成二郎さん」)
KAGEROW(砂川和也)
Marie
諸星和明
MARI
オープニング曲は「Cloud Sky」。
さっそくKAGEROWさんのワウワウ・ペダルを使ったハードなソロが炸裂!
KAGEROWさんはMarshall。
「JCM2000 DSL100」と「1960A」の組み合わせだ。
冒頭から一発で「CODExo13の世界」を作り上げた!
今回の演奏曲目はCODExo13が昨年リリースしたアルバム『KOWAII』に収録されている曲で構成された。
このアルバム、コワくてカワいいだけではありません…『(KOWAII)』なのです。
つまり「カッココワいい」のだ!
2曲目は「NOIZ」。
MARIちゃんが叩き出すストレートなロックビートに…
諸ちゃんの超重低音がからみつく。
そして成二郎さんと…
LITAさんのツイン・ボーカルズがダイナミックに響き渡り…
KAGEROWさんのギター・ソロで…
CODExo13サウンドが完璧に仕上がった!
「声が聞こえるわ…みんなの声が!
『CODExo13』です。一応コレを言っておかないと。
今日はありがとうございます」
まずココでメンバーを紹介。
その最後に「今日も怒っている…かもしれない」とKAGEROWさんを紹介すると…
「オイ!怒っていないんだよ。
表情が見えないんだからわからないだろう?
お客さん、カワイイだけじゃダメですか?」
かなりのコワモテでいらっしゃいますからね~、どうしても怒っているように見えますな。
「大丈夫です!そしてボーカルの成二郎です。
みんな最後まで楽しんでいきましょう…助けてね、みんな」
KAGEROWさんのタッピングを交えたギター・ソロのイントロから…
成二郎さんと背中合わせで「最上のSAMURAI WAR」。
Marshallを背にしたMarieちゃんのパンチの効いた歌声と…
成二郎さんの叫びがココでも絶妙のコンビネーションを生み出す。
中間のギター・ソロではKAGEROWさんがステージ中央に歩み出て…
フィンガーボードの上で激しく左手を滑らせてエキサイト!
怪しげなSEにヘヴィなリフ…続いては「大人の遊園地」だ。
身体全体で音を出しているような諸ちゃんの重量級のベースがモノを言う。
「♪大人の遊園地 子供は覗いちゃダメだよ」
サングラスをハズした成二郎さんがジトっと歌って曲をシアトリカルに演出する。
上で紹介した『KOWAII』のブックレットにはそれぞれの曲にインスピレーションを得て描かれた成二郎画伯の絵が掲載されている。
下は今演奏している「大人の遊園地」のイメージ。
コレらを見ながらCDを聴くのがまた楽しい。
ヘヴィに始まった曲は日本風味タップリに展開。
「♪ねんころり ねんころり」
独特のメロディで組み立てたギター・ソロも十分に印象的だ。
曲中での成二郎さんのアナウンスメント。
「我々、東京で演るのは久しぶりなんですけれども…今年の予定はまだまだ決まっていません。
もしかしたら年末あたりにライブをやるかもしれません。
ところで…オレ、嫌われてるみたいに見えちゃうんでできればチョットずつ前の方へ来てください。
笑ってる場合じゃないよ。
ありがとう…キミたち達のために歌うよ」
と、遠慮しがちなお客さんをステージ前の「恥じらいゾーン」に引き寄せておいて…
絶叫!
KAGEROWさんのギター・ソロが「大人の遊園地」の門扉に閂を降ろした。
「オン・ドラムスMARI~!」
矢継ぎ早にMARIちゃんのソロ!
ツーバスの連打すさまじく…
華麗かつ勇猛なスティックさばきを披露した!
そのまま曲は「Be Afraid」へと続く。
大人しいバッキングに諸ちゃんのベースが唸る出だしから…
CODExo13純正のヘヴィ・チューンへと展開する。
ビブラートを存分に効かせた成二郎さんが伸びやかなノド。
Marieちゃんのハモリ・パートがカッコいい!
KAGEROWさんのソロもタップリ。
コレもカッコいい曲だ。
「なんかいい感じになってきた。
さっきドラム・ソロの時に楽屋に行って、出てくる時に口の中に飴を入れて来たんですよ。
それがようやく口の中で溶けてなくなりまして…」
「あ、ウチのスタッフが秩父から『秩父飴』っていうのを持って来てくれたので、喉の痛い人とかコレどうぞ。
秩父飴…コレね、長持ちしすぎる。
本番前に舐めるもんじゃないわ。
最前列の人、アメいる?」
とお客さんに飴をプレゼント。
「他に欲しそうなヤツはいるかな?
そこでカメラ持ってる場合じゃないぞ!…アナタですよ!」
「先輩、先輩、アメもらってくださいよ!」と諸ちゃん。
この「先輩」ってのは私のことです。
諸ちゃんは大学の後輩で学部まで一緒なのよ。
この日、開演直前に卒論の話をして大笑いをしてしまった。
彼は古典の大作を卒論のテーマに取り上げた。
私なんかJ.D.サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』だったからね。
理由はカンタン…「単位が取りやすい」というウワサがあったから。
「Marshall Blogの社長さんもどうぞ!」とご紹介頂いて私もひとつ頂きました。
成二郎さん、ごちそうさまでした!
コレが秩父飴。
創業が「1864年」ということは明治維新の4年前。
「池田屋事件」や「禁門の変」で京都がてんやわんやになっていた年。
また、下関では「長州藩vs.イギリス・フランス・オランダ・アメリカ」の「下関戦争」が勃発している。
そんな時に秩父ではノンキに蜂蜜を原料とした飴を作り出していたんだネェ。
そういえば昔の仕事で「秩父セメント」の工場へ行ったっけナァ。
長年にわたってセメントの主原料である石灰石を採掘した結果、山の形状が変わってしまい、それにともなって周辺の気候も変化してしまったっていうんだからスゴイよ。
「じゃあ次は、皆さんのご協力なくしては成り立たない曲を演ります。
あの~コレ、なんか『日本のハードロックのハッピーな夏の曲』ということでアメリカのラジオ局で選ばれたんです。
どう考えても、日本語にしか聞こえねぇなっていう歌です」
「私が『♪ウーマン、ウーマン』って言いますから、みんなには『コ』に近い『ゴ』で『ゴー!」』って答えてもらいたいんです。
『ウーマン、ゴー、ウーマン、ゴー』って。
ボクらコレをモンゴルでもやったんですが、みんなナニもわからずに大声で叫んでいました。
それを通訳のお姉さんにモンゴル語に訳してもらいながらやったらみんなドン引きしちゃった!
もう2度と呼んでもらえないんじゃないかと思います、アハハハ!」
CODExo13の重要なレパートリー「ネバネバWoman Go!」。
やっぱり真空管アンプが出す太くヌケのよいギターの音は他のどんな機材を持ってしてもマネが出来ません…ということをKAGEROWさんが実演で教えてくれて…
「♪ホ~ミタイ ウーマン」
「ゴー!」
盛り上がりに盛り上がって最後の曲。
「March of the Braves」をコッテリと演奏した5人!
独特な音世界でこの日を艶やかに締めくくったCODExo13であった!
〆のご挨拶はMARIちゃん
「本日の公演はこれにて終了でございます。
私は影ナレというワケではないんですが、そんな感じで出て来ました」
「本日は本当にありがとうございました!」
CODExo13の詳しい情報はコチラ⇒CODEex13 Official
<おしまい>
