NAKED MACHINE 10th Anniversary~ROCKMAYKAN FINAL SPECIAL GIG<前編>
昨年の12月21日、「最後の目黒鹿鳴館」と銘打って臨んだNAKED MACHINEの単独公演が本間さんの腰痛を理由に変則的な内容になったことはMarshall Blogでもレポートした。
それから9ケ月…満を持してNAKED MACHINEの4人が帰って来た。
本当に最後の目黒鹿鳴館の舞台を踏むために!
入り口に飾られた祝い花。
何せ10周年ですからね。
今回のショウは2部構成で、第1部を『Meet&Greet プレミアムライブ』とした。
開演時間となりDJが一旦終了。
舞台のスクリーンに「MONOCHROME HEART」のビデオが流れる。
そしてNAKED MACHINE登場。
「皆さ~ん、ありがとうございます!
お足元のチョットだけ悪い中、ご来場頂きましてありがとうございます。
今日は約1年ぶりぐらいの『リベンジ・ワンマン』です。
みんな揃ってる?
だいたいみんな知ってるから…あっ!いないと思った人がいたわ。
でもいない人もいるナァ…ま、そのうち現れるでしょう」
…とまずは出欠確認。
「みんな、DVDもらいました?
さっき『MONOCHROME HEART』がかかっていたでしょ?
『モノクローム』だからビデオは白黒なんですけど、アレのカラー・バージョンを私がお作り致しました。
業者に頼んで1回目失敗して…自腹を切って制作したんです。
プレーヤーとパソコン、どちらでも観ることができますのでどうぞお楽しみになってください」
ひと通りご挨拶が済んで…
「それでは、まず1曲目は本間さんのチョイスです」
第1部はメンバーがリクエストした曲を取り上げるという趣向だ。
この曲を選んだ理由を語る本間さん。
ギターのスタイルが源ちゃんとゼンゼン違うという曲。
本来とは異なるスタイルのギターを源ちゃんに弾いてもらいたくてリクエストしたものの、ドラムスのスタイルも本間さんのテイストと違うため演奏がムズカシイという。
KANちゃんは高校生の時に演ったことがあるというのはビリー・アイドルの「Rebel Yell」。
続いて源ちゃんのリクエスト曲は、中学生の頃から大好きだったというDIOの曲。
中学生の時にはブルース・リーやジャッキー・チェンにも憧れていた源ちゃん。
ジャッキー・チェンにファン・レターを出したところ直筆ではなかったものの、チャンと返事が送られて来たそうだ。
ハード・ロックが好きになったのは中学2、3年生の頃だった。
演奏したのは「The Last in Line」。
KANちゃんのリクエストは彼女が常日頃から「歌いたい!」と思っていた曲。
「源ちゃんのギターを聴かせたかった」というそのチョイスは…。
イングヴェイ・マルムスティーンの「I’ll See the Light Tonight」。
源ちゃんがマルムスったのを初めて観た。
富士山頂の本間さ~ん、そちらはどんな具合ですか~?!
大分霧が濃くなって来たので第1部の最後の曲にいきましょう!
第1部を締めくくった啓祐さんのリクエストは「セシナハ―」。
正確にはボン・ジョビの「You Give Love a Bad Name」。
人気曲をビシっと演奏してファンの皆さんを大いに楽しませた。
その後はご来場のお客さんひとりひとりと記念撮影。
もう目黒鹿鳴館の舞台で写真を撮ることなんてないでしょうから、コレは強力な記念になりますな。
あ~、私も撮っておけばヨカッタ!
この日の屋台村のようす。
いつになく品数の多い屋台。
セール品も展示され、多くのお客さんで賑わった。
DJを担当したのは元NAKED MACHINEのベーシスト、峯村"Ruzer"武憲。
そして、いよいよ第2部の『単独ライブ』がスタートした!
今回のオープニングは「EVIL EYES」。
KAN
里村源多朗
岡本啓祐
本間大嗣
この時を待ちに待っていたファンからさっそく激烈な歓声が浴びせられた!
矢継ぎ早に閃光のような本間さんのフィルから…
源ちゃんのギターへ。
2曲目は「GO TO THE TOP」だ!
源ちゃんはもちろんMarshall。
「JCM2000 DSL100」と「1960A」の組み合わせ。
やっぱり真空管アンプによるアナログづくしのギター・サウンドは素晴らしい。
ノリにノったKANちゃんの歌声が激しくもみずみずしい。
切れ味鋭いドライビング・チューンから…
啓祐さんのベースがモノを言う3曲目の「Walk Don't Run」へ。
NAKED MACHINEの特徴ひとつである転調づくしのスリリングな1曲。
そして源ちゃんの華麗極まりないソロ!
快調、快調!
「『NAKED MACHINE 10th Anniversary FINAL ROCKMAYKAN SPECIAL GIG』にようこそお越しくださいました。
ありがとうございま~す。
お足元がチョットだけ悪かった中、よくぞこんなに集まってくださいました。
『プレミアムライブ』からの皆さん、今年もたくさん待たせちゃってゴメンね。
峯ちゃんのDJがあったから楽しく過ごせたかな?
楽屋の方でも音が出ていたんだけどズっと一緒に歌っていたんだよ。
前にいたメンバーとこうして一緒にワンマンを盛り上げられるなんて今日はとてもいい日だと思います。
うれしいです!」
「『峯ちゃんもいるなんていいな~、ナンカいいな~NAKED』と初代のボーカルの藤重さんからも連絡を頂きました。
『大阪にいるから応援に行かれないけどガンバってね!おめでとう!」と言ってくれました。
良い人達に出会えていてホントにありがたい」
「今日は色んなところでライブを演っていますが、ココに来てくれてありがとうございます。
9ヶ月ぶりに鹿鳴館に戻って来ました。
そして先ほども言いましたが、本間さん、お帰りなさい!
もうドラムスの音が大きくて前の3人はすでに死にそうになっています。
今日はワンマンですから最後まで全力を出し切りますので皆さんには楽しい1日を過ごして頂きたい思っています。
最後までついて来れるか!」
大丈夫です。
皆さん入場料を支払っているのでどんなことがあっても最後までついて来てくれます!
2019年発表のフル・アルバムのタイトル・チューン「TURN ON THE IGNITION」。
「ウッ!」
転調からの源ちゃんのソロ。
ソロの最中に2回転調するトリッキーなパートをお聴き逃しなく!
キラー・チューンのひとつだけあってKANちゃんの歌にも熱がこもる!
本間さんのタイトなドラムスと…
啓祐さんのヘヴィな低音がカラミ合って抜群のロック・グルーブをクリエイトするのは…
「WING OF TOMORROW」
立体的なフレーズでソロを組み立てていく源ちゃん。
ステージ下手ではKANちゃんと啓佑さんがイキの合ったフォーメーションをキメ込んだ!
後半はみんなで手をフリフリして…
KANちゃんと一緒に歌ったよ。
間髪を入れず7/4と4/4拍子を組み合わせたベースのリフでスタートするのは最近作『MONOCHROME HEART』から「THE DEVIL OF THE HATRED」。
コレはハードな中にロマンティックな要素をふんだんに盛り込んだ「隠れた名曲」なのよ。
ウソウソ、全然「隠れて」なんていません。
思いっきり前に出ています。
ただ「隠れた名曲」って表現を一度使ってみたかったの。
美しい源ちゃんのソロ。
コレを「美しい」という表現して何の異論もあるまい?
「♪生まれたことさえ罪なのか?」
情感をタップリと込めたKANちゃんの熱唱がまた素晴らしい。
ああ、いいナァ、ハードロックって。
中間部の不気味なメロディをフィーチュアした器楽パートもタマらん!
私はコレを聴くといつもトム・ハンクスの映画『ビッグ』を思い出してしまうのだ。
さらに続けて「CHAINED MYSTERY」。
この曲は珍しい。
前曲と同じテイストの1曲。
コレは源ちゃんのDio愛を表出した1曲なのかしらん?…ってなことを勝手に想像して聴くと、後半のソロがなおさら劇的に聞こえてくる。
「メチャメチャ久しぶりに『CHAINED MYSTERY』を聴いたろう?
この曲だけは初代ボーカルの藤重さんの歌詞をそのままイジらずに歌っております。
メロディもその通り歌っておりますので大変に難しい曲です。
色んな歌い方を試してやっと最近歌えるようになってきたと思っております。
今日は単独公演ですので普段聴けない曲や、『アレも好きだな、コレも好きだな』っていう曲をすべて出しますので準備しておいてください!」
「10周年ということですが、私はこのバンドは2016年の4月からなんです。
その年の4月にココで『NAKED with KAN』っていうライブに出演したんだよね。
その後、クレッシェンドのライブで『入ります。加入します』って言って、本間さんが2018年の4月に加入された。
コレは大ニュースになりまして、それからもう7年も続けてくださっています。
腰も悪くしちゃって、還暦も過ぎちゃって…ありがとうございます。
これからも若々しく、耳がつぶれそうなドラムを弾いてくださいね」
「そして啓祐さんが2021年。
『1回ライブしよう!』なんて言っていたらコロナになってしまって…。
それでも辞めることのないようにしたかったので細々とライブをやって来ました。
昔の曲を弾いてくれたり、啓祐さんのカラーではない曲も作っちゃったりして、色々とありがとうございます。
色んな曲が生まれるのも源ちゃんの作曲能力の高さだと思うんです。
みんなそれぞれ好きな曲があると思うのですが、私も時期によって色々と変化します。
ライブで演った時にお客さんがノッてくれたらその曲がもっと好きになっちゃたりするとかね。
色んなことがある中で、次はファンが多い曲を演りたいと思います」
と、KANちゃんがNAKED MACHINEの10年を総括。
KANちゃんと源ちゃんの2人で奏でる切ないメロディ。
一転して源ちゃんが弾くシャープなリフから…
ゴキゲンなドライビング・ナンバーと化す「Eternal Moon」。
「人気がある曲」というのはよくわかります。
一度聴いたら忘れない印象的なサビのメロディ。
だから私もこのメロディは一度で覚えました。
啓祐さんのベース・ソロが曲が持つドラマをふくよかに演出して…
コンパクトながら濃密な内容がギューギューに詰まったソロを源ちゃんが放り込む。
続けて本間さんのツーバスが炸裂する「DON'T SAY ANYTHING」。
啓祐さんのベースとガッチリ噛み合って最強のロック・グルーヴが押し寄せてくる。
そんなリズムに乗ってKANちゃんが力強く叫ぶのだ!
源ちゃんのソロもバッチリとキマって…
前半終了。
NAKED MACHINEの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEBSITE
<後編>につづく
