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2013年8月22日 (木)

ブルースを弾こう!~ Kelly SIMONZの『へヴィ・ブルース・ロック・ギター』

Kelly SIMONZがブルースを弾いた。

新しい教則DVDの話し。

10_2もうこれは何回も書いてきたことなので、またぞろここに記すのも恐縮なのだが、大切なことなのでまた書く。この先も同じことを書き続けるかもしれない。

20v以前のMarshall Blogで大谷令文氏にインタビューした時のこと。令文さんはこうおっしゃった…。
「今の若い人たちの音楽を聴いていると『3』の感覚が希薄なように思います。『3』というのはもちろん『3連符』のことです。シャッフルとかブギとか…そういうタイプの音楽を演奏している若い子たちを見たことがない…」

かつて日本で大流行したリズムに「ドドンパ」というものがあった(私が生まれる前の話しですよ)。絶滅した。大学の社交ダンス部の部員でもない限り、若い人は「ルンバ」だの「チャチャチャ」なんて言葉すら聴いたことがないのではなかろうか?
一方、「サンバ」は意外な形で成長し続けているから面白い。こうしてみるとダンスの力ってのは音楽より強いこともあるようだ。

令文さんがご指摘されたように、近い将来「シャッフル」とか「ブギ」とかいう音楽は名前もろとも地球上から消え去ってしまうかも知れない。

30私も仕事柄色々なコンサートにお邪魔しているが、確かに若い人たちがザッカザッカとStatus Quoのようにブギを演奏しているなんて姿に出くわしことは一度もない。

清水のように済んだ美しい音ばかりを連ねたメロディが激しい8ビートに乗っている…というパターンが圧倒的に多く、観客が暴れて救急車がいつも駆けつけるというバンドが演奏している曲にも「ロックの毒気」のようなものを全く感じない。『見逃せない「LIVE ROKUGENSHIN in TOKYO 2013」!!』の回で述べたように、メロディだけ抽出すれば「童謡」に聞こえる。勘違いしないで欲しいのは「童謡」が悪いなんてことはないからね。

40そうした「ロックの毒気」のようなものというか「ロックをロックたらしめているもの」が「ブルーノート」から来ている(あるいは、来ていた)と思っていることもすでに書いた。「ブルーノート」は当然ブルースのキモだ。
つまりロックを征する者は必ずと言っていいほどブルースを通っているのだ(あるいは、いたのだ)。

ちょっと話しはそれるが、よく「ブルーズ」っていうでしょ?「ズ」って。音楽雑誌によっては、何かアレがいかにも正しいような印象を与えられるけど、私が知る限り英語圏の人は普通に「ブルース」って発音してますよ。ミシシッピやシカゴやテキサスに行くと「ズ」になるのかな?

エエい、脱線ついでに…。「Award」という言葉。この単語もスッカリ日本語になっちゃって、最近やたら「アワード、アワード」ってみんな口にするようになった。これがどうにも気になって…。「アウォードでしょ?正しく発音しろ!」といつも思っていたワケ。
そこで英米のネイティブさんに確認してみた。すると、「どちらでもいい!」だっていいやんの!
もうひとつ、「Signature」は「シグネチャー」で明らかに「シグネーチャー」ではありませんでした。
70vそんな大事なブルースも近いうちになくなっちゃうかも知れないね。

さっきから書いているように、今ですら若い人たちはブルースなんて聴かないワケで、これが彼や彼女たちの子供さんの世代になったらどうだろう。
ウチの下の子はダイヤル式の電話の使い方がわからなかった。当たり前だ、やったことがないのだから。多分缶切りも使えないだろう。当たり前だ。必要としたことがただの一度もないのだから。
必要のないものは知る必要がないということだ。また、知るキッカケがなければ必要にもならない。

レコード会社はブルースなんて売りだしてくれないよ、まったく商売にならないから。
マズイのは音楽を作るサイドにそうした伝統的な音楽に関する知識を持った人がいなくなることだ。
今、若手のロック・ミュージシャンの100人にひとりもSatus Quoを聴いたことのある人はいまい。イヤ、1000人にひとりもいないかもしれない。

知らなきゃ支持のしようがないからすたれる一方だ。それにブギやシャッフルというリズムは日本人のDNAに組み込まれていないので演奏するのが滅法ムズカシイ。ムズカシイことはドンドン避けられていく。
結果、このまま放っておいたらブルースも、ブギも、シャッフルもこの先「絶滅」しか道はない。

こんなことを書くとブルースやブルース・ロックを愛好者する方々は気を悪くされるかもしれない。
もし、そうだとしたら、マーブロにハラを立てていないで、どうか若い人たちにブルースのカッコよさを教えてあげて欲しい。
「素晴らしさ」だの「深さ」だのなんてことは後でいい。若者を一発でKOするようなカッコいい音源を耳にする機会を与えて、ブルースに対する興味をそそってあげて欲しい。皆さんのやりやすい方法で構わないから。
ブルースに限らず、私の場合はMarshall Blog。これを通じて「カッコいいロック保存運動」を展開しているところなのです。
60
話しを戻して…と

だいだい優れたミュージシャンはブルースを演奏するのがウマイものだ。ジャズの世界でもCharlie Parkerを筆頭に偉大なプレイヤーは数々のブルースの名演を残しているし、Miles DavisでもJohn ColtraneでもThelonious MonkでもCharles MingusでもBud Powellでもみんな自分のスタイルのブルースを持っていた。
Jimi Hendrixだって『Blues』というコンピレーション・アルバムを出している。

Kellyさんがステージでコテコテにブルースを演奏するのを見たことはない。
しかし、島紀史と2人でジックリと弾いたところを見たことがある。
2人ともエモーショナルで素晴らしかった。YngwieだってRitchieだってブルース弾かせたらカッコいいもんね。

シュレッディングや泣きギターの化身と化したステージしか見たことがない若い人なんかはブルースマンのKellyさんに驚いてしまうのでは?
私なんぞは、こないだもおもしろがってKellyさんにカントリーの提案をしてみた。ま、カントリーといってもDixie Dregs(SteveMorse)だけどね。超人的に速いカントリー・リックを含んだ曲。その曲を題材にKellyさんの右手のテクニックを楽しみたかったのだ。

すると、すんなりと提案を受け入れてくれた。それをそのまま弾く…とかいうことではありませんよ。アイデアの方向性を受け入れてくれたのだ。

これだけ書くと、メタルからブルース、カントリーまで節操無く弾く輩…なんてこと思う人もいるかもしれない。
決してそうではない。何でもできる…つまり何でも勉強しているのだ。案の定、アメリカでの活動を経験している彼はカントリー・ミュージックの重要性も十分に理解しているようだった。

80vそんなアメリカでの経験を持つKellyさんは当然ブルースの重要性をよく理解している。だからこそ、この稀代のシュレッダーがわざわざブルースを伝授しようという気になったに違いない。
また、そんな企画を実現させてしまったアトス・コーポレーションも称賛に値する。
50vこれがそのkelly SIMONZのブルース指南DVD『Kelly SIMONZ へヴィ・ブルース・ロック・ギター』だ。発売は2013年8月27日。

ジャケットの写真は私が撮影した。

90dvdv
内容はというと、ブルースの概念からコードについて、リズムやコード進行、スケールや細かなテクニック等々、
kellyさんのエデュケーターとしての経験をフルに生かしたキメ細かい仕事といえよう。

今の時代だからこそ重要な意味を持つ教則DVDに仕上がった。

100アトス・インターナショナルの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

110v私を知る方ならご存知だと思うが、実は私はブルースを能動的に聴くことはほとんどない。まったく聴かないことはないのだが、完全に「勉強聴き」なのだ。
ブルースのCDもゾロゾロ棚に収まってはいるのだが、それらは完全に資料と化している。
でもブルースの味方だから!

で、今この原稿を書くのにブルース気分を高めようとImmediateの有名なコンピレーション・アルバム『Blues Anytime』を聴いているんだけど、このブルースの人たちってどうしてかたくなに「三単現」の動詞の変化を拒むんだろうね。

「She don't need me any more」とか…。The Beatlesにもたくさんあるよね、こういうの。
もちろんそれは黒人の歴史に根差していることは理解しているし、リズム的にも「doesn't」がハマらなかったりするんだろうだけど、白人が真似することはないようにも思うのよ。この辺りも我々ノン・ネイティブには永久に理解できない得もいわれるブルース臭があるんだろうね。

英語の誤用と言えば、アメリカの友人に「日本語には冠詞がないので、使い方を正しくマスターするのに大変苦労する。aやtheを使わない英語はあなた方にとってどう響くのか?」と訊いたことがある。
答えは「意味は何ら問題なく通じるけど、その人の知性が低いように聞こえます」だった。
しかし、これがひとたび書類となると連中、「a」と「the」の区別はメチャ厳しいからね。苦労してるんスよ、私も!

それで、その歌詞に見られるブルース英語を日本語にどう訳すのかがまた興味深い。調べたことはないけど…。
上の例を用いれば「もう彼女はオイラのこと、いらねぇんだっぺ!」とかになりがちのような気がするな。でも絶対違うよね。
やっぱりブルースを極めるのはムズカシイ?!

120さて、ここでアトス・インターナショナルから発売されてるDVDで私の写真が使われている作品をドサクサに紛れて紹介させていただく。早い話し、自分の宣伝ですな。
でもDVDの内容も最高よ!

まずはD_Driveの初の東京ワンマンのもようを収録したライブDVD『D_Drive LIVE IN TOKYO』。
これは内容収録時に同時に六本木のmorph Tokyoというライブハウスで撮影させて頂いた。
宣伝ポスターの写真もやらせていただきやした。
今だから言うけど、この日、プレス・ピットに入り、演奏が始まってしばらくしたらどうにもハラが痛くなっちゃって…。トイレに行くには超満員のお客さんをかけ分けていかなければならないし、そもそも、そんなことをしていたらシャッター・チャンスを逃してしまう。イヤ~出たね~、アブラ汗が…。
どうしたかって?D_Driveの素晴らしい演奏で痛みを忘れた。それと気合少々。それほどスゴイ演奏がこのライブDVDには収録されてるの。

130dvdこれはD_Driveのベーシスト、Shimataroちゃんの教則DVD。上と同じ日に撮影したもの。
SHARAさん曰く、「こんなにイイ人今まで見たことない!」というぐらいイイ人がShimataroちゃん。ウチの下の子にルックスの雰囲気も性格も似てる。優しさとテクニックと音楽とベースへの愛情にあふれた一編。

140dvd
さて、大好評だった先立っての台湾遠征に引き続いてドシドシ海外への進出も視野に入れているようだ。
そして、忘れちゃならないのはKelly SIMONZのお伴はいつでもMarshallってことだゼ!

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒++Kelly SIMONZ Official Website++
150私がナニをやってるかはコチラ⇒Marshall BlogまたはShige Blog

(一部敬称略)