見逃せない『LIVE ROKUGENSHIN in TOKYO 2013』!!
「童謡なんてどうよ?」…こんな書き出し、どう読んでも動揺する?同様にどよめきが起こったのは土用の丑の日のうなぎに値段ね。「どうよ」を7つブッ込んでみた。どうなのよ?
さて、日本が誇る美しいメロディ…童謡。これを最高のギタリストの演奏でタップリ、ウットリ楽しんでしまおうという企画が山本恭司さんがプロデュースするところの『六弦心』だ。
2012年2月に発売されたアルバムは海外でも評判を呼び、「日本のメロディ」の素晴らしさを世界に向けてアッピールした。 「ギタリストのフィーリングで誰もが知っている童謡をアレンジして演奏する」とハードなロックに料理する人、フュージョンで迫る人…実におもしろい。
童謡というものは、そのほとんどがダイアトニック・トニック・ノートでメロディが作られているのが普通だ。キーがC(ハ長調)だったらピアノの白鍵の音だけを使っていると考えればいい。
一方ロックとかジャズは、元来ブルーノートを多用するのが普通であり、それがロックやジャズのカッコいいところなワケだ。ブルーノートとはダイアトニック・スケールの3、5、7番目の音絵御それぞれ半音下げた音…先程と同じくキーがCであればミとソとシを半音下げた音がそのメロディに使われている…とこうなる。
このことである。(久しぶりに池波庄太郎調である)
つまり、このお互いに両極端に位置する音楽をウマイ具合にゴッチャにするところが腕の見せどころなのだ。
まだある。ロックに限って言うが、「リズムを強調する」音楽でしょう?なので、メロディがシンプルであっても律動感に優れていさえすれば、カッコよく聴かせることができるところがある。
わかりやすい例のひとつとしては、The Beatlesの「Help!」。John Lennonが作ったこの曲のメロディは実にシンプルで、「♪When I was 」から「younger than」まで一つの音しか使っていない。
ま、Chuck Berryあたりのロックンロールが礎になっているのだろうけど、「I am the Walrus」なんかもメロディンは半音行ったり来たりするだけだ。
これの究極はナント言ってもAntonio Carlos Jobimの「One Note Samba」だろうが、この曲は最初「1音でメロディを作る」ことが前提になているのでチョット意味合いが異なる。
他方、童謡を見ると、そんな音をひとつだけ使った曲なんて見当たらない。比較的ドラマチックに音程が上下するメロディが多いことに気がつく。
童謡は完全にメロディ・オリエンテッドな音楽なのだ。「七つの子」や「花」や「赤とんぼ」のメロディを耳にして不快に感じる日本人はいまい。
こうしてみると、日本人は美しいメロディを味わうDNAを持った人種で、16ビート系のリズムを重視した音楽は極北にあると思うのだ。
ところで、最近の若手のバンドに(我々世代のいう)ロックっぽさがないと感じられるのは、先の「Help!」のようなシンプルなメロディを持つ曲が 少ないからなのかもしれない。もう出つくしてしまったとこともあるだろうし、Chuck BerryやLittle Richard時代の3コードできた本当にシンプルでストレートなロックを聴かなくなったからかもしれない。
反面、おもしろいことに私には時折耳にするパンク・ロック なんかが童謡に聞こえる。メロ・コアとかいうの?ちょっと詳しくはサッパリわからないけど、「メロディ重視」なんてことを標榜しているバンドの曲を 聴くと、童謡のようだ。そこにはロックが元来持っているハズのブルースのフィーリングが皆無だからだ。
何でもいい、試しにやってみるといい。童謡の曲を速い8ビートに乗せてガナリ立てると、アラ不思議、パンク・ロックになるよ。そうしてみるとパンク・ロックというのは至極日本的なロックなのかもしれない。
ま、そんなことを考えつつ、リズム 音楽vs.メロディ音楽…ギターを仲介にこれをいかにうまく手を取り合わせているかを味わうのが私流の「六弦心」の楽しみ方なのだ。
そして、大好評のファースト・アルバムから約一年、たくさんのリクエストに応えてリリースされたのが『六弦心 vol.2』。
発売に当たっては東京・代官山の蔦屋書店でフェアが開催され、D_DriveのSeiji&Yukiがイベントを開催した。
イベントのレポートはコチラ⇒D_Driveの六弦心~Live in 代官山
NAMMで一緒になった時、ちょうどSeijiさんは参加している『vol.2』収録の「どこかで春が」のアレンジの構想を練っている時分で、「曲がシンプルなのでかえってアレンジが厄介だ」とおっしゃっていた。
しかも、誰しもが知っていて、歌ったことのある曲だ。ヘタなことは絶対にできない。しかし、見事SeujiさんとYukiちゃんは大役を果たし我が春を迎えたのであった!
いいCD作品を聴けば、それを生で体験したくなるのが人情というものだ。
そして、熱狂的なリクエストに応えて企画されたコンサートが、『LIVE ROKUGENSHIN in TOKYO 2013』だ。しかも、2日にわたって開催されるというから太っ腹!
開催日時と出演者は…
★2013年9月21日(土) [Rock Day] 開場16:00/開演17:00
山本恭司、青木秀一、横関敦、梶原順、他
<ゲストギタリスト>斉藤光浩 and more…
★2013年9月22日(日) [Crossover Day] 開場15:00/開演16:00
山本恭司、小沼ようすけ、野呂一生、天野清継、ICCOU、鈴木茂、安藤正容 、木村大and more…
2日間ともギタリスト達のバックを務めるは…石黒彰(key)、二家本亮介 (b)、山本真央樹(ds)
しかも、会場は東京キネマ倶楽部!
この豪奢な会場で極上のメロディを最高の演奏で楽しむ…どうよ?
我がMarshallファミリーからの出演はすべて21日のRock Dayだ。
原田喧太!
D_Driveから…
Seijiと…
Yuki!
そして、CDには参加はしていないが、スペシャル・ゲスト枠で田川ヒロアキの参加も決定している。
この世紀のギター・コンサート、見なきゃ公開するよ~!(「どうよ」ネタ切れ」)
当コンサートの詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website※Marshall Blogは明日から夏休みを頂戴します。再開は19日です。