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2013年7月25日 (木)

Royal Baby誕生記念…それとは関係ないThe Rocky Horror Showのはなし

しかし、色々とあることないこと(基本的にないことは書いてませんが…)、よくもこんなに続いてるナァ~と我ながら感心してしまうね、このマーブロは…。
それもこれもすべて応援してくださる皆様のおかげと心から感謝申し上げます。今までどうもありがとうございました。

エ、もう終わり?


んなワケないない!

「見てますよ!」とか「アレ、おもしろかったですよ!」とかMarshallのシャツを着てコンサート会場にいるだけでたくさんの方々らあたたかいはげましのお言葉をかけていただいております。うれしいです。
おかげさまでアクセス件数は上がる一方…愛読いただいている方々にこの場をお借りして心から感謝申し上げます。
これからもおもしろい記事づくりに鋭意邁進していたいと思っております。何卒Marshallをよろしくお願い申し上げます。

…って、何でこんなこと突然あらたまって書いているかというと、大変にうれしいことがあったのだ!ここのところズーッと苦労していたんだけど、このブログの作成プログラムが異常に使い辛くなって、イライラして何回PCをヒックリ返したかわからない状態だったんですよ。
さんざん文句を言った結果(何しろこっちは毎日たったひとりで記事を書いてるかんね。すこしでもプログラムが悪化すればすぐに変化がわかるのよ)それがこの度、大幅に改善されたのです。もう気持ち良くて気持ち良くて!心機一転、またバリバリ書く気になったのです、ハイ。


さて、「うれしいこと」といえば、何といっても「Royal Baby」ね。生まれたね~。男の子。エリザベス女王が亡くなったら、向こう80年ぐらいはHis Majestyのもと、イギリス国家が「God Save the King」になるね。どうするQueen、どうするSex Pistols!

ホントここのところ、時代が「イギリス特集」をやっているのではないかというほど話題がテンコ盛りだった。

エリザベス女王の在位60周年記念の『Diamond Jubilee』やそれに続くロンドン・オリンピック…
(写真はDiamond Jubileeの記念コイン)

Mrb_img_5377Marshall Amplification創業50周年とそれを記念するコンサート『50 YEARS of LOUD LIVE』の開催。

50img_9065そこへもってきてキャサリン妃のご出産…とおめでたいことずくめだ。
かつてはエリザベス女王から叙勲され、昨今ではアン王女が工場をお訪ねになるほどロイヤル・ファミリーと親交のあるMarshall社の一員として心からお祝い申し上げます。

さて、ご出産に関しては、日本のテレビ局でも生まれる前からずいぶんと時間を割いてSt.Mary's Hospitalからのレポートを展開していた。

このSt. Mary's HospitalというのはPaddingtonにある1845年開業の由緒ある病院だ。
今回はじめて知って驚いちゃったのは、私の日本人の友人がナントここで出産の経験をしていたのだ。
テレビでも報じていたが、やはり彼女の時もえらく短い入院期間、というか入院時間でビックリしたそうだ。
それよりも問題は病院で出された食事だったそうで、いかに病院であろうとも、例のあの冷たく味気のないサンドイッチが供されガックリしたそう。
キャサリン妃のはどうやらもっとおいしいサンドイッチらしいよ。

さて、もうひとつ。下の写真も今年生まれたMarshallのRoyal Baby。Buddyちゃん。彼はウチの社長の奥様のお孫さん。キャーイーでしょう?
プレゼントした日本の甚平(jimbei)を着てニッコニコ(本人はまったく気が付いておりませんが…)。
会ったことはないんだけど、もう可愛くて可愛くて!

ウチの下の子は小さいころ色が真っ白で目が大きくて鼻が高くて、髪の毛がオレンジ色だったのでよく「外人の赤ちゃん」と言われ、大学の時でもクラブの後輩に「先輩ってハーフっすか?」なんてよく訊かれたようだが、ゼ~ンゼン。Buddyちゃんに比べたらゼ~ンゼン偽物よ。

おばあちゃんの話によれば、Buddyちゃんが生まれる時も、朝の6時に病院に入り、1時半に生まれて、夕方5時ぐらいにはもう家に帰ってたんだって。日本は1週間ぐらい入院するでしょ?でも彼女は日本式の方がお母さんもゆっくり休めていいって言ってた。
ほんと赤ちゃんの笑顔には癒されますな~。

Mrb_img_5369_3さて、Buddyちゃんとガラリと変わってこのコワモテ!

Steve1
サングラスを取るとこんな感じ。コワいですね~。

彼はMarshall社の中でも古参の部類に入るベテラン社員のSteve。こんなルックスで、しかもおどろどろしい「なんとかメタル」が大好きと来てる。目があったら最後、ブッ飛ばされますから。

Steve2
ウソウソ、このSteveが実にいい人で、私のことを「Bro!」と呼んでいつもよくしてくれる。
仕事はブッ早いし、頼りになるBroなのだ!
下の写真は去年の11月、Movemberの頃、ヒゲを剃ったところ。ま、こうしてみると普通のおじちゃんだ。

そのSteveがある日、『The Rocky Horror Picture Show』を見に行ってきたという。30年前の話などではなくて先週の話しだ。
彼ほどのロック通がまさかこの映画を観ていないワケはないので、どうしたことかと思い尋ねてみると、「『Rocky Horror』が40周年なんだ、bro」というではないの。

そうか…『ロッキー・ホラー』も40周年なのか~と感心し、貧弱極まりない私の「ロッキー・ホラー・グッズ」を引っ張り出して今日の記事を書くに至った。教えてくれてありがとうBro!

今年40周年を迎え、なるほど調べてみれば、舞台の方はイギリス国内をツアーし、映画もそこらじゅうで上映されているようだ。

Steve3DVDの類。いっぱいあるように見えるが、2種類なの。

ご存知の通り、『The Rocky Horror Show』は元々は舞台ミュージカルで、初演はロンドンのSlone SquareにあるRoyal Court Theatreで、40年前の1973年のことだった。
ちなみにこの劇場を背にした通りはKing's Roadといって70年代のロンドン・パンク・ファッションの発祥の地となったところだ。今はパンクの「パ」の字も感じられないとても賑やかなショッピング・ストリートになっている。近くで偶然に見つけた「イギリス陸軍博物館」にフラリと入ったことがあったが、案外面白かった。

話しを戻して…この作品はRochard O'Brienという人が、子供のころから好きだったSF映画とB級映画の融合を目指して原案を制作し、歌詞を書き、曲をつけてミュージカルに仕立て上げたというもの。
そして、1974年にはロサンゼルスのRoxy Theaterで上演され、世界中でカバー公演が開催された。1975年には映画化となり、たくさんの信者を作り出した。

私は一回も映画館に足を運んだことがないのだが、コスプレをしたり、映画の進行に合わせて観客も同じことをしたりしながら鑑賞するので有名な作品だ。
東京では今は無き「有楽シネマ」で週末のオールナイトでこの映画を長い間かけていたように記憶している。

Rhs_img_5278こちらはCD。主役のDr.Frank-N-Fruter(フランクンフルター博士)に扮したイギリスの俳優Tim Curryはロンドンのオリジナル・キャスト、ロサンゼルスRoxyのオリジナル・キャスト、さらに映画『The Rocky Horror Picture Show』の3つをこなし、押しも押されず大スターとなった。
後年、『ホームアローン』のニューヨークに行くヤツに意地悪なホテルマン(あれはPlaza Hotelだったかな?)として出演していた。笑っちゃった。

このCDは右が映画のサウンドトラック。左がオリジナルのRoxyキャスト盤。演奏もアレンジもRoxyの方が断然よろしい。

ここに収録されている「Sweet Transvestite」と「Time Warp」をかつて名古屋のなぞなぞ商会がカバーをしていて、「Sweet Transvestite」ではテンポを上げて、映画同じように、ボーカルの遠藤豆千代が自己紹介する場面が異常にカッコよかった。あれは渋谷の屋根裏で観たんだっけ。
一方、「Time Warp」も最高にカッコよかった。なぞなぞ商会はFrank Zappaのカバーを独特のオリジナル日本語歌詞をつけて演奏することでとても高い評価を得ていたが、この曲に付けられていた歌詞もまたすさまじいもので、「♪膵臓、心臓、子宮、肛門へ」という歌いだしだった。
話しはそれるが、Zappaのカバーの方もすごくて、特に「Carolina Hard Core Ecstacy」を改作した「Japanese Hard Core Ecstacy」の「俺の目をつぶしてくれ(原曲はCan't remember what became of meというゼンゼン関係ない歌詞)」という箇所にはショックを受けた。

Rhs_img_5292これはだいぶ前にNYCのBroadwayで買ったソングブック。B級丸出しのイラストが魅力的!
Rhs_img_5283表4はこんな感じ。この作品の元ネタはSFとB級映画だけでなく「Transvestite」つまり性倒錯者にあって、40年間は相当センセーショナルなものだったハズだ。今では「女装家」なんて職業もあるようで、あまりにも時代が変わったとしか言いようがない。

そして、変わらないのはこの作品の人気だ。
このあたりが今日一番訴えたかったところなのだが、この『The Rocky Horror Picture Show』というのはほとんどの欧米人が観る映画で、大抵の人が挿入歌を歌えたりする。
それはさっきなぞなぞ商会のところで触れた「Time Warp」のことだ。
この曲はRichard O'Brienが自演するRiff Raffという奇怪な男が歌う軽快な8ビートのロック・ナンバーだが、アメリカなんかでは(オーストラリア人も知ってる)これを高校卒業のダンス・パーティ(prom:『BAck to the future』でMichael J. Foxが「Johnny B. Goode」を弾くあの「深海パーティ」とかいうヤツね)で踊るというのだ。

イギリス人だってそう。特に女性なんかに「Time Warp」の話しをすると、振り付けまで見せてくれて、「アレ、手はどっちだっけ?」、「ここで足を上げるんだけっけ?」なんて楽しそうに説明してくれる。ピンク・レディみたいなもんですな。

ようするにですね、いつも書いているように音楽の存在が、特にロックの存在が日本とはまったく違うってことなのね。もうこういうところからしてゼンゼン文化が違う。
日本はもう「J-POP」っていうくくりで小さくまとまっちゃって、ロック文化は当分仮死状態のままであろう。
「椎名林檎がハード・ロックだって?ふん、ハード・ロックも舐められたもんだ」と誰かが何かに書き込んであって、それに味方する人がワンサカいたのを知ってうれしかった。
「国民的ロック・バンド」と形容され、「サザンはロックはない!」ってくれる人も多いようだ。
でも、このことは椎名林檎もサザンには何の問題もなくて、そうした言葉の誤用を流布させる制作側に大きな問題があると思うのだ。
何も音楽を知らない人が「ハード・ロックといえば椎名林檎でしょう!」と聞かされれば、「椎名林檎」はハード・ロックだと思うっちゃうよね~。んじゃ、Deep Purpleはどうするの?
大変危険なことだと思うのです。

いつも書いてるけど「アーティスト」とか「楽曲」とかもうやめたら?「歌手」は「歌手」、「曲」は「曲」っていうべきだよ。それから「参戦」だとか「降臨」とかもやめた方がいいと思うな~。
日本は「言霊の国」、小学校から英語の勉強なんていりません。もっと自分の言葉を愛し、正しく使う訓練をしましょう。

Royal Babyの誕生と『The Rocky Horror Show』の40周年を記念して最後は日本のロックを憂いてみた。前半とトーンがエラク違っちゃったな。

『The Rocky Horror Show』を観たことのないロック・ファンの方、まずは観てみてください。

Rhs_img_5288
(敬称略)