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ライブ・レポート Feed

2024年5月17日 (金)

Vowz-Vooz再び!

 
2023年4月7日、ジョセフくんのソロ・ライブで華やかにデビューしたVowz-Vooz(バウズ-ボーズ)。
その時からちょうど1年。
その後、活動しているんだかしていないんだかサッパリわからない感じがしないでもなかったが、何やらまた急に飛び出して来た。
今日はそんなVowz-Voozのステージを1年ぶりにレポートする。
2度目のMarshall Blog。
冒頭に出て来た「ジョセフくん」とは「ジョーくん」のことね。
「Joe」というのは「Joseph」の愛称(dimunitive)だから…最初だけ正式な名前で記してみた。
180_2
今回Vows-Voozはイベントへの参加でそのオープニングを務めた。
1曲目は「Storm is Blowin'」。
10塚本"Joe"旭20v松浦和亦0000r4a0086ココまでバンドの中核の2人は前回と変わらず。
問題はこの先…しばらく見ないウチにメンバーが大幅に入れ替わっちゃった。
 
桜久(Saku)はカズマくんのSpadreiのベース。40v村田彼方はTORNADO-GRENADEのドラムスだった。60vそして、キーボーズにこまちゃんを迎えた。50vまずはおなじみのTORNADO-GRENADEのレパートリーでツカミはバッチリ!70続けざまにカズマくんが弾くヘヴィなリフが迫りくる!
100v_2やっぱりこういうロックはMarshallじゃないとね!
今日のカズマくんは愛用の「JMP-1」を「JCM2000 DSL100」のパワーアンプで増幅して「1960AX」で鳴らすシステム。80v1年ぶりに目にするこのコンビネーション。
気の合った相棒とのイキは相変わらずピッタリだ。90そしてギター・ソロ。
もう一方の相棒とのイキもバッチリ。
音もプレイも一体何の文句をつけようか!0r4a0103続いて「Love to the Shock」。
130徹底的に燃えたぎるドライブ・チューン!120桜久くんも元々からいるメンバーであるかのように自然に暴れまくる!140ココでもカズマくんが華麗にソロをキメて見せてくれた。
250「We are VOUZ-VOOZ!」0r4a0210 「ハァ~、ハァ~、ハァ~、ハァ~、ハァ~、ハァ~」
気合の入った熱唱で息が切れる。
そんなんで最後までイケんのかッ~!
ココでメンバー紹介をした。
ま、いわゆる休憩ですな。
0r4a0344カズマくんのギターがショッパナから活躍する3曲目は「Soul of Challenger」。190彼方くんの…ずっと「シャドウ」と呼んでいたのでナンカ変だな…ヘヴィなグルーヴと…180vシンプルなリフに乗ってJoeくんが絶叫!170_3こまちゃんのシンセサイザーのソロから…0r4a0225 ギターとのアンサンブルを経てカズマくんのソロへ。
ワイルドでありながら緻密なパフォーマンスが魅力のスリリングな1曲。0r4a0229 次の曲はそのこまちゃんのキーボーズからスタート。200v_4雰囲気を替えてちょっとダンサブルな「Cry for the Light」はTORNADO-GRENADEのレパートリー。210カズマくんは曲調に合わせてうまく構成したギター・ソロを披露した。220v全身を使って声を振り絞るJoeくん。
ロック・ボーカルズはやっぱりこうでなきゃ!
260曲が終わると間髪入れず彼方くんのプリミティブなパターンのドラムスが続く。Img_2911 そのリズムに合わせて観客が手拍子をする中カズマくんのギターが縦横無尽に駆け巡る。0r4a0452 そのまま「Wings of Steel」。
「♪Wings of steel, don't think, feel!」
240_5「♪アアアアアアアアアアアアアアアアアア~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!」230vこれまたTORNADO-GRANEDE時代のナンバー。270v「ノリノリ」の上に「ノリノリ」が3つぐらい積みあがる猛演だった!280「ハァ~、今日は久々にライブだぁ~!
今日という日をすごく、すごくすごく、すごく、すごく、楽しみにしていた。
だから新曲を持って来たぜ!」300新しい曲とは「The Naked Dance」…ナンダ、「はだか踊り」か!?310_6「はだか踊り」なんて言ったら思いっきり叱られてしまいそうなゴキゲンなハード・チューン。320激ノリの桜久くんと…330v彼方くんの鉄壁のロック・リズム・コンビに支えられて…
350vこまちゃんのオルガンのソロ!340さらにカズマくんのソロがつづく!360しかしこの2人、仲がいいな~。370「ラスト~!」380_7出番を締めくくった曲はTORNADO-GRENADEのキラー・チューンのひとつ「Love Never Dies」。
「悪だ!」も「サングラスの儀式」もないけれど、スッカリあの頃を思い出して私も目頭が熱くなってしまった…ウソです。
とても楽しかったです!
380v 390v 400v 410vやっぱりこういう理屈抜きのロックはいいよ。
問答無用でゴキゲンだよ!420v何だか今後の活動もどうなるんだかわからないような感じだけど、こういう時はお客さんが言ってやらなきゃいけない。
「オマエら最後までイケんのか~!?」
結成した限りはチャンと最後までやってくれ!
 
VOWS-VOOZの詳しい情報は一応コチラ⇒Vows-Vooz X430この日、リョータくんが来ていたので楽屋で「TORNADO-GRANADEマイナス1」の記念撮影。
懐かしいね。440さて、カズマくんは…イヤ、アックスKAZUMAはつい先日発表されたニュー・アルバムを引っ提げてDamian Hamada's Creaturesのステージに上がる。
60vd6月1日の大阪で幕を開ける今回のツアーは『魔界小学校修学旅行~魔界巡礼~』。
チョット前に「入学式」をやったと思ったらもう「修学旅行」だ。
時の経つのはげに早い…「はげに早い」じゃありませんからね。
「げに」というのは「本当に」ということを意味する副詞です。
Tfアックスはこの自慢の「JMP-1」と「9200」のアンプ類にスピーカー・キャビネット「1960BV」を組み合わせてステージに臨む。
このギター・サウンドもどうぞお楽しみに!Rigそして、カズマくんのMarshallのデモ・ビデオ公開中!
カズマくんと2人で一生懸命作ったビデオです。
別にチャンネル登録も高評価もしなくていいからゼヒ見てチョーダイ!

 
<BREAK the CODE>

<STUDIO JTM>

<VINTAGE REISSUE PEDALS>

 

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 
REIGNING DAYSはMarshall Recordsの発足とともにデビュー・アルバム『エクリプス(Eclipse)』を発表したデボンシャーのトリオ。
アルバムに収録されたシングルが大きな評判を呼び、「グラヴィティ(Gravity)」はケラング!のトップ20に食い込んだ。
2019年に惜しまれつつ解散。『Eclipse』は英気溢れるいちブリティッシュ・バンドの唯一の記録となったしまった。
 

<Empire>

<Friendly Fire>

<Inhaler>

Marshall Recordsからのアルバム『レイニング・デイズ』絶賛発売中!
 
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200 (一部敬称略 2024年3月24日 西川口Heartsにて撮影)

2024年5月15日 (水)

amber lumber~ワンマンライブ 山本征史生誕祭 <後編>

 
amber lumber征史さんのお誕生日ライブの第2部。10v アキラさんがドラム・スティックを握って「Arms 39 for U」からスタート。400_39まぁココは「ドスの利いた」という表現を使っても許されるでしょう。
今時の男性ロック・シンガーなんて軽くひと吹きでスッ飛ばすことができるであろうアキラさんの歌声が炸裂!
ギターで言えばMarshallの壁で出したサウンドだ。410vココでも征史さんが爆発。
「炸裂vs.爆発」の重大な局面。420しかしこの毛はナンだ?! 雲仙普賢岳か!
でも人間は「ケ(毛)」じゃくて「キ(気)」ですから。
生えていない人の「ク(苦)」を考えてもごらんなさい。
ま、生えていないということが「コ(個)」の特徴と思うことも「カ(可)」なんだけど。
…と、何とか「カ行」でまとめてみた。
こんなことをしてみたくなったのは、最近また何度目かのマイ「井上ひさしブーム」にさらされているから。
毛はあるに越したことはありません。430vそしていつもの流れへと発展する。
征史さんの歌で「I wanna be your blood」だ。440_iwb「♪ドクド~ク、ドクド~ク」とアキラさんが「ドク」を吐いて…460征史さんが叫ぶ!
いつにもない力のこもった歌いっぷり。
450vコレがバースデイ・パワーというモノなのか!118a1162「サンキュー、赤血球!」
そうか…征史さんがいつもやるコレは「キュー」がシャレになっていたのか。
この時初めて気が付いた。
しからば次回は「サンキュー!赤血球!1992!」なんてのはいかがでしょう?470その「1992」とは征史さんが長年愛用しているMarshallのベース・アンプ「1992 SUPER BASS」のことね。
120v「チョット~、なんか今までの中で1番いい…よくできたんじゃない?
段々ホラ、育っていく」
例のガット・ギターを再び手に取ったアキラさん。
「さっき『いい音』ってホメられたからまた使っちゃおうかな。
カワイイんだよ~」
520v「そのヘッドのところのインレイは自分の落書きなんですよね?
すごくカワイイ」
500「そうそう。
デザインをアレコレと考えて100枚ぐらい描いた。
最初はもっとややこしい絵だったんだけど、段々シンプルになっていってこういうインディアンのヤツみたいになったの。
もうひとつ他の場所にも入れてもらおうかな?と思ったら『もう遅いです』って言われちゃった!」
480vコレがそのアキラさんがデザインしたヘッドのインレイ。
なるほどトライバルな雰囲気だ。
絵については、征史さんの腕の良さは先刻承知だけど、いつかのコーヒーの袋とかこないだの7周年のTシャツとかアキラさんも実にウマいよね。
510「もうひとつみんなで作ったヤツ」と紹介した曲は「モノラル」。
530_yuさらに続けてはやさしいアルペジオに乗って歌うワルツ「雪うさぎ」。
545v_spare1拍削った「♪雪うさぎ」の変拍子のパートが曲に緊張感を与える。
後半の征史さんのベース・ソロもスッキリしていてとてもステキ。
550さらにもう1曲つなげたのは「呼吸とテレパシー」。
この曲はここのところの単独公演では毎回取り上げてられてきている愛奏曲。560v征史さん、またしても大暴れ!
Marshallに全幅の信頼を置いて征史さんが一心不乱に頭を前後に振る。
570vそして征史さんの可変ペダルの下…エリザベス・カラーのネコになってんの。
コレも今回初めて気が付いた。
ま、「いっそネコになりたい」ぐらいの人ですから不思議なことではあるまい。118a1048 「私は知っています…今日ココに来ている人は割とお墓参りに行っていないことを。
お盆っていうのはご先祖様が帰って来るんだけど、お彼岸っていうのはあの世と近づく日なのでお墓参りに行かなくてもいい。
それで次は何年か前のお彼岸にできた曲なんですが、元々は沖縄に行った時に山本さんが歌詞を書いて、私がなかなか曲を付けられず…それでもお彼岸の時に出来たんです。
初めて歌ったのにみんなが『♪ウートートー』って歌ってくれた。
沖縄ではご先祖様に手を合わせる時に『ウートートー』ってやるんだけど、きっとそうするとご先祖様に近づくんだと思うよ」600誰もがジッと聴き入ってしまう「ウートートー」。620_utut海を想わせる深遠なベース・サウンドをともなって…
118a1273今日もアキラさんが聴く者の心を揺さぶった。
いつかこの曲に号泣した若い男の人がいた。
でも気持ちはわかるよ。
580v「半年後の8月10日にココSHOJIMARUで私のお誕生日ワンマンライブが入っています。
割と直ぐ来ちゃうんじゃない?」
710「そうだと思いますよ。
あと結成記念日の11月10日ね。ソコも抑えてます。
それまでは羽のばしてて」670…と今後の予定を発表して「半分の月」。
amber lumberの「月シリーズ」のウチの飛車角曲…690_htイヤ、王将かな?
アキラさんの情感のこもった歌はお客さんの心に王手をかけたハズだ。700v「次で最後…いっぱい演ったのにアッという間ですね。
今日もとてもいい音です。
Marshallってやっぱスゴいね。素晴らしい!幸せです!
世界中でまずアコべをMarshallに突っ込んでる人なんていないから。
要はコノ組み合わせで弾けることってまずないから。
世界中でココにしかない」
ありがとうございます!
740「まったく…ココにしかない歌を今から歌おうと思います。
太陽がまん丸だっていうのを一昨日初めて知ったんだけどサ、あんなデカいのにまん丸なんだよ!」
そうなんだって。
大気の乱れで光が屈折してしまうため地球からは観測することがとてもムズカシイらしんだけど、太陽観測衛星がそれを可能にした結果、太陽は自然界でもっとも丸い物体であることがわかったのだそうだ。
いわゆる「真球」というヤツ。
「丸」で思い出すのが手塚治虫。
手塚先生は若い頃、フリーハンドでコンパスよりも正確に真円を描くことができたそうだ。
それが、歳を取るにつれてどんなに正確に描こうとしてもドンドン歪んでしまうようになってしまったんだって。
老いには勝てんのう。
720「皆さん、太陽を見続けると目に悪いですからね。
も~、この人に騙されましたからね。
太陽を見て呼吸するだけで栄養が摂れる…ホンマですか?そんなエエことない言うて山口県の下関の夕日で試してみたんですわ。
すごくキレイな海の夕日…映画のスクリーンを見るようにひたすら落ちていく夕日をずっと見ていたら左目が網膜剥離になったの。
目が焼けちゃったのよ!」008a9009 「でもそんなこと言ったら私はその前に山本さんに傷を負わされてますからね。
頭蓋骨骨折してるんだから!」
680v征史さんが車のトランクを閉めようとしたら蓋がアキラさんの頭に激突してスゴイ音がしたという。
幸いアキラさんの身体が頑強だったので手術をするようなことはなかった。
一方の征史さんの目は2度にわたる手術を余儀なくされたそうな。
008a8989_2「目の手術」といえば、お墓詣りの話も出たところで…。
下の高さ5メートルはあろうかという、恐らくは谷中霊園で最も大きな板碑。
コレは「井上達也先生」の偉業を称えたモノ。
井上先生は明治初頭にスクリバ(東大医学部に胸像あり)やシュルツ等のドイツ人医師らが設立した東大医学部の眼科学教室の初期メンバーで、お茶の水にあるあの大きな大きな「井上眼科病院」の創立者。
日本の眼科学の父みたいな存在だ。
今、谷中霊園の勉強をしていましてね…その研究結果を「犬神サアカス團」のライブ・レポートで『私の谷中墓地』として展開しています。
今日はそのサワリだけ。Img_0061さてココのMC、そのトランクのトラブルのおかげでアキラさんの頭がイビツになったやら、ポメラニアンは毛が無くなると丸くなるやら、大谷翔平に欠点はないやら、この世の中は実はホログラムで全部ウソかも知れないやら、話がいいように拡大して…
730vいつも通り本編最後に演奏する「ここにある宇宙」が始まった。
770アキラさんの激唱に続いて…760_kku曲の後半はこれまたいつも通りの征史さんの独壇場!
790v今日も足でペダル類を自在に操作し…
780vベース・ギターを振りかざして…800本編のフィニッシュ!810そしてアンコール。
 
「アンコールを頂きありがとうございます。
今日のアンコールは、久しぶりに山本さんに歌ってもらおうと思います」
118a0942「リハーサルの時から歌詞が全然思い出せなかった。
去年もコレを歌おうと思って全然歌えなかったんだよね。
今日も危ない橋を…リベンジです」
118a1039amber lumberのファースト・アルバム『運命の輪っか』ではアキラさんが歌っている「アイラ―ビュー」。
820_ily初めて聴いた時、「♪かつてボクには未来がなかった」という強烈な歌い出しがとても印象的だった。820v最後は「Amber Lumber」。830_al「♪ガラクタだけどお宝だ」
ナンカ久しぶりに聴いたような気がする。
ココのところ単独公演では演っていなかったよね?840vアキラさんのカズーも完璧にキマって…850v完了!860と思いきや、「最後は四股を踏んで〆る」というのを思い出しで…870豪快にドスコイ!880四股で演奏を締めくくったアキラさんが「♪ハッピーバースデー」を歌うと…ケーキ入場!890征史さんは吹かずに手で扇いでローソクの火を消した。
お誕生日おめでとうございます!
うれしそうな征史さん。900vそれもそのはず、征史さんがプレゼントされたのはアキラさん御用達の世田谷の「ヴォアラ」特製のニャンコ・ケーキだったのです。
ホントにネコ好きね~。
920最後は少し相撲の話をして終わり。
今年も盛りだくさんのお誕生日ライブだった!
 
amber lumberの詳しい情報はコチラ⇒amber lumber Official Web Site

910 

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200 (一部敬称略 2024年3月22日 神田SHOJIMARUにて撮影)

2024年5月13日 (月)

amber lumber~ワンマンライブ 山本征史生誕祭 <前編>

  
今回のamber lumberの単独公演のレポートは昨年も開催された征史さんのお誕生日ライブ。
10v前回は客入れBGMに相撲甚句が使われていたが今回は「There Will Never Be Another You」が会場に流れていた。
「もうひとりのアナタはいないことでしょう」という意味のタイトルから「貴方だけを」とか「貴方なしでは」なんて邦題が付されることがあるジャズのスタンダード中のスタンダード。
曲自体は1942年の『Iceland』というミュージカルの挿入歌なのだが…『アイスランド』?
イギリスに行くと「Iceland」というスーパーマーケットをよく見かける。
コレ、ナニかというとその名の通りありとあらゆる冷凍食品を取り扱っているスーパー・マーケット。Icelandclapham『アイスランド』ねぇ…私は人様より多くの映画を観ているつもりではいるけど『Iceland』なんて映画は影も形も観たことがない。
もちろん人の口に上っているのを耳にしたこともない。
そんな映画ではあるが、バーンスタインの『キャンディド(Candide)』同様に音楽だけは残ったというワケ。Ilf_ そんな名曲だからしてモダン・ジャズのアルバムを聴いていると、チョクチョク「There Will Be Never Another You」のコード進行を拝借したオリジナル曲に出くわす。
同じ曲を吹き込んでしまうと著作権使用料を支払わなければならないので、昔のジャズ・ミュージシャンはよくこういうことをした。
ジャズの場合はアドリブ・パートに入っちゃえば「でもそんなの関係ネェ」だからね。
そして「There will~」のコード進行を元に新たに作られた曲の代表がホレス・シルバーの「Split Kick」という曲(アート・ブレイキーの『A Night at Birdland』収録)。
「よくもマァ、こんなカッコいい曲が作れるもんだナァ」と聴く度に感心してしまうのだが、コード進行はまさにパクリなのよ。Nab そんな名曲を実にうまく使ったのが1982年の『ガープの世界(The World According to Garp)』。
ジョン・アーヴィングが著した原作を映画化することは不可能と云われていたにもかかわらず、『明日に向かって撃て!』や『スティング(The Sting)』、『スローターハウス5(Salghterhouse-Five)』の名匠ジョージ・ロイ・ヒルがうまい具合に撮り上げた。
ちょっとココでサブ脱線をお許し頂きたい。
この『明日に向かって撃て!』という邦題ね。
原題は『Butch Cassidy and the Sundance Kid』という。
ご存知の通り「ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド」というのは19世紀末のアメリカで「ワイルドバンチ」をいう徒党を組んで銀行強盗や列車強盗を働き、ボリビアまで逃げた末に銃撃戦で射殺された大悪党だ。
この映画は私が小学6年生ぐらいの時にリヴァイバル上映されて、バート・バカラックの主題歌の効果もあって大きな人気を呼んでいた。
でも、私はそんな悪党が巻き起こした仕儀にスポーツ青春映画よろしく「明日に向かって撃て!」とは何事だ?と思っていた。
これは悪事を推奨しているかの錯覚を受ける…悪党が主役の「青春映画」ではあるのかも知れないが。
そして、後に気になったのが原題にある「the」。
「Butch Cassidy」には何もついていないのに「Sundance Kid」には定冠詞の「the」が付いている。
ナゼか?
コレ、「ブッチ・キャシディ」の方は人名なんだけど、「サンダンス・キッド」というのはニックネームなんだよね。
「Sundance」なんてファースト・ネームがあるワケないもんね。
だから「唯一の」という意味合いで「the」がついているというワケ…ではなかろうか?
ま、どうでもいいか?
イヤ、「起きている間中、私はこんなことばかり考えている」という話し。Basさて、『ガープの世界』。
まず、ロビン・ウィリアムスやグレン・クローズを主役に配し、脇をジェシカ・タンディやジョン・リスゴーが固めたキャストがとてもヨカッタ。
この作品は「The Will Never Be Anoter You」だけでなく、下のポスターの赤ちゃんとビートルズの「When I'm Sixty-Four」を組み合わせたタイトルがズバ抜けて良いアイデアだった。
かつて私はこの映画が大好きで、今でもこのタイトルを見るだけで泣くことができる。
もうひとつ泣けるのは自分が64歳まであとわずか…ということ。
「64歳なんて一体いつのことだよ」と思いながら曲を初めてこの曲を聴いた13歳の頃から50年経ったなんて信じられんわ。20pで、肝心の「There Will Be Never Another You」。
今回のSHOJIMARUや『ガープの世界』で使われていたのはナット・キング・コールのバージョン。
1955年の『Nat King Cole Sings for Tow in Love』というアルバムに収録されていて、私は映画を観てすぐに買いに行ったわ。
ネルソン・リドルのオーケストラをバックに「Love is Here to Stay」やら「Tenderly」やら甘ったるい曲をあの美しい声で聴かせてくれる好盤。
30cdその美しい声の持ち主がこの人。
ナタリー・コールのお父さんね。
この人、楽屋でステージ用の服に着替えた後は絶対にイスに座らなかったという。
ズボンにちょっとでもシワがよってしまうのをキラっていたのだそうだ。10_nkc定刻になり『山本征史生誕祭』がスタートした。
「なんか今日、男子率高くない?私も遂にアレかしら?」
40「アッハハハ!…モテ期かしら?
あ、そうか山本さんのお誕生日だから男性率高いのか?
先に言っちゃったけど今日は山本さんの誕生日です」50v「ありがとうございます。
イヤ本当に毎年お付き合いくださってありがとうございます。
今日も精一杯演らせて頂きますので最後までよろしくお願いします!」60v 森永"JUDY"アキラ
70v_at山本征史
80v1曲目は「青い月」。 
実は昨年の征史さんのこのお誕生日ライブの時も「青い月」を1曲目に演奏した。
ナニか特別な思い入れでもあるのかしらん?008a8828続けて「あたし待ってんの」。85_amt説得力あるアキラさんの歌とシャープなストラミングが絶妙な味わいを醸し出すおなじみの1曲。008a8856 そのアキラさんのゴキゲンなギターの音を出しているのがMarshall。
ココSHOJIMARUでのワンマン・ライブではスッカリおなじみの『AS100D』。
「AS」は「Acoustic Soloist」の頭文字。
アコースティック楽器用アンプの傑作だ。110アキラさんの歌に導かれて奏でられるコンパクトながら滋味深い征史さんのソロ。100征史さんもSHOJIMARUのライブではおなじみのMarshall「1992SUPER BASS」。
この日も2台のMarshallがamber lumberサウンドのお手伝いをさせて頂いた。120v「ありがとうございます。イヤ~なんかありがたいね。
よく言うじゃん?…『他人も自分みたいに思えたらいい』みたいなさ。
人が幸せになったらソレをよろこべる人になったらいいんでしょ?
でも実際は誰のことも好きじゃないんじゃないか?って思うくらいに人の幸せをよろこべないんだよね。
どうしたらいいんだろう?…『人の不幸は密の味』」
008a8989「三次元の人間界には過去、現在、未来ってあるけどホントは全部一緒らしいんだ。
その概念がどうしても理解できなくて。
過去も未来もココにあるっていうのが理解できない。
いつ理解できるのかな?
だから多分私は過去に傷ついたコトを死ぬまで言い続けるよ。
コレでつながったかな?」118a1056とアキラさんがつなげたのは「毒を吐く」。
今日もまるで匕首を突き立てるような鋭い歌声で毒を吐いてくれた。
130_dhアキラさんのストラップを見よ!
何せアキラさんにはジミヘンがついているのだ。135vそのまま、またファンキーなストラミングに乗って「冗談じゃない」。
本当にこのストラミングは聴いていて気持ちがいい、というか安心感が強い。
140v_jjn征史さんのソロ。
たちまちエキサイトして…
150v爆発!
コレが第1回目。
160vギターをガットに持ち替える。
「半年ぐらいかかってカワイイ子が出来ちゃったんです。
岐阜県の可児市のギター・メーカーから『早くキメてください!』って催促されつつ何回も行ったり来たりしているウチにヘッドのデザインを私がやることになったんだけど、またそのデザインが決まんなくて…。
『あなたのデザインさえキマればもう全部完成します』っていう状態でグズグズしてた。
かわいいでしょ?」
180v「音もカワイイんですよ。
私たちはラッキーよね。
今日もMarshallの良い音で演奏できて…」
おホメの言葉ありがとうございます!190v「そうは言っても森永さんは機材をナニひとつ車から降ろしていないんですよ。
自分の荷物が来たら降ろせばいいのに『あっ、あっ』とか言ってギターの1本も降ろさない。
今日もボクが全部降ろしました」
210v「だって女の子だから…。
見掛け倒しで何にも出来ないんです。
山本さんがいなくなってもこの子(ギターのこと)と一緒にしばらく曲を作ったり頑張ったりして~いこうと思いますよ」220v歌詞のお題を出してくれた人がほぼお越しになっているというので「最後のひとつ」。220_sh今頃ナンですが、この愛らしいワルツは亡くなった人のことを歌っているという解釈で良いのであろうか?
詞も曲もとても良い出来だと思う。230「酔漢」、「財布」、「芝の浜」の三題で作ったという『芝浜』に匹敵する…と言ったらホメ過ぎか?
三遊亭圓朝の『鰍沢』も三題噺なんだよね?240v『鰍沢』といえば林家彦六(ex. 林家正蔵)。
下の写真、私が大学の頃は右側の木造の建物が駐車場の部分までつながった四軒長屋だった。
場所は銀座線稲荷町駅の裏。
今では残された部分の部屋のひとつに藤間流の日本舞踊の師範がお住まいだが、昔は「彫ナントカ」という彫師が住んでいた。
タトゥーじゃないよ、浅草のホンモノの彫師だ。
その長屋に「稲荷町の師匠」の林家彦六が住んでいた。
正蔵師匠の『鰍沢』、とてもいいですよ。
10_img_4938 新しいガット・ギターが相当お気に召している様子のアキラさん。
「ありがとうございます。
イイでしょ?カワイイっしょ?
コロナの時に家で借り物のガット・ギターで配信してたんだけど、それを返せって言われちゃったものだからガット・ギターが欲しいナァと思っていたの。
だからコレ、配信の画角に収まるサイズなの。
どうぞ、お誕生日の山本さん。おしゃべりして頂いてください」
250「今日は話したいことがないんですよ。
相撲も見てはいたんですけど森永さんとは話が合わないし。
相撲好きは相撲好きなりの見方がありますからね。
そんな思うようにいかない気持ちを歌ってみましょうか」260征史さんの歌で「思えども思えども」。280_oo久しぶりだよね。
ウチは動物を飼わないけど、私はネコはキライではありません。
だからとても好きな曲。290v「♪いっそネコに ネコになって」のところで今回もグッと来てしまった。
泣かせる曲だ。300v「今日のセットリストがなかなか決まらなくて二転三転したんですよ。
ところで最近、ウチの母がニワトリの卵を孵して今朝ヒヨコが生まれたんだよ。
8個あっためて、1羽だけ孵った」310「セットリストはいつもだいたい決まるが本番の5分前とかですからね。
そのニワトリは家の中で普通に飼ってるの?
森永さんのことお母さんと思ってるんじゃない?」
320v「人のことを親だと思ってる感じ。
食用の大っきくなったヤツなんだけど、カァちゃんが言うには1メートルぐらいになるみたい。
足にも毛が生えていてジュラ紀みたいな。
そんなのがコッコッコッってやってるワケ…ヤバいね」
アキラさんのSNSへの投稿によると、そのジュラ紀っぽいニワトリは「天草大王」という地鶏なのだそう。
330v「天草大王」だなんて名前からしてスゴイが、なるほど見てくれもスゴイ。
立派なニワトリだナァ(サイズは未確認)。
アキラさん曰く「食べるとおいしいヤツじゃん?」
天草大王は明治中期に熊本の天草地方で作出していたが昭和に入って一旦は絶滅したのだそうだ。
ところが残された情報を基に2000年に復活に成功。
アキラさんのお見立て通り、熊本県内のみ飼育されている大型の食用鶏なのだそうです。10_birdギターを鉄弦に持ち替えて「Heart to Heart」。350v四分音符をポツンポツンと置いていく征史さんのベースが独特。
そして耳に残る「♪Heart to Heart」のコーラス。008a8862 第1部最後に持ってきたのは楽しい楽しい「ランデヴー」。
この曲のAメロのリズムって10/8拍子というか、4/8と6/8拍子が組み合わさって出来ているのね?
360_ldvアキラさんにニジリ寄ってグイグイとグルーヴを引っ張る征史さん。370お誕生日のプレイはノリノリだ!380「ありがとうございました!」
しばし休憩。
 
amber lumberの詳しい情報はコチラ⇒amber lumber Official Web Site

390<後編>につづく
 

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<Nowhere>

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200 (一部敬称略 2024年3月22日 神田SHOJIMARUにて撮影)



2024年5月10日 (金)

THE BIRTHDAY EVE ~Sally 誕生前夜~ 後編:Sally BAND SET

 
さて、もはや阿鼻叫喚の激烈狂宴と化したSallyちゃんの誕生前夜祭も最終段階に入る。10_4宴の幕を華やかに閉じるべく「Sally~BAND SET~」がステージに姿を現した。590IBUKI600v坂下昌宏610v_3かんちゃん620vかんちゃんはかつてNATALでビデオを録ってくれたこともあるんよ。630本日2回目の登場となるYuki。640v下手に移動した愛用のJCM800 2203。650vそして、主役Sally。
本日3回目のステージ。660vもちろん締めくくりもMarshall。
「JCM2000 DSL100」と「1960A」。670v_21曲目は「Can't Say a Word」。
ドワ~!「触ると危険」なヤツ。
近寄っただけで大ヤケドをしそうなSallyちゃん作のスピード・チューン!680_itdIBUKIちゃんMarshall Blogへのご登場は2015年以来。
「迫力のカタマリ」のような雄々しい歌いっぷりが素晴らしい。690_2ギター2人のアンサンブルから…700各々のソロへ。000s41a0029 これぞメタルの醍醐味!S41a0055 シャープでヘヴィなリフからスタートする2曲目の「Into The Desire」もSallyちゃんのオリジナル。S41a0024_2 これまたどこまでも突っ走るドライビング・ナンバー。
坂下さんと…
710かんちゃんの鉄壁のリズム隊が暴れまくる!
810vそしてSallyちゃんのソロが襲い掛かって来た~!
720_2「Sally BANDで~す。
Sallyちゃん、お誕生日おめでとう!」
ココでこの日のバンド・メンバーを紹介。
730_2「主役で~す。どうもありがとうございます!
皆さん、死にそうなほどの熱をありがとうございます。
若干後方の方が引いております。
ケガだけはなさらないようにお願いします」
ね?Sallyちゃんが心配するぐらいの客席の熱気だったワケよ。740v「私自身ライブハウスで歌うのが1年ぶりぐらいでして、ライブ活動ってこんな感じだったっけ?みたいな…。
おノボリさんみたいになっていますが、やっぱりライブハウスって最高だね。
コノ雰囲気いいね!
今日はこのメンバーでサポートじゃなくて『Sally BAND』として盛り上げていきます。
私も全力でいきますのでよろしく!」750続いては例のSallyちゃんが各バンドに与えたミッション曲。
Sallyちゃん自身は44MAGNUMの「I'm on Fire」を選んだ。760_iof図太い声で伸びやかに歌うIBUKIちゃん…You're on fire!780vもちろんココでも最高のソロを聴かせてくれたSallyちゃんもYou are on fire!
「on fire」というのは「素晴らしい」とか「カッコいい」とかいう意味ね。
790_2今度はLipstickのレパートリーから「Drop Down」。S41a0098 オリジナル、Lipstick、カバーと幅広いチョイスでギター・ソロを披露したSallyちゃん。
どのシチュエーションでも的を得たプレイが飛びだした。S41a0017 ココでSallyちゃんからCD販売の情報。
「X等々では告知させて頂いているんですが、今BGMで流して頂いているこの曲他、Sallyの人生でほぼほぼ初のインスト・オリジナル3曲を収録したCDが今日から発売になりました~!
あまりに急だったんですが、なるべく早くみなさんにお聴き頂きたいということで一旦はCD-Rという形にして持ってまいりました。
もちろんメタルですので熱い気持ちでドライブしたりとか、仕事中のBGMにしたりゼヒご購入よろしくお願いします!」000s41a0228 「さびしいね…残り1曲になってしまいました。
盛り上がっていきますか!
じゃ、ラスト!」
000s41a0160本編の最後、すなわちこの日のイベントの本編の最後を飾ったのはSallyちゃんのオリジナル曲「Lost at Sea」。
ギター2人のアンサンブルから展開する痛快なドライビング・ナンバー。
この日演奏した3つのSallyちゃんのオリジナル曲のアレンジはすべてYukiくんが担当している。
そういえば、曲自体は似ても似つかないけどロリ―・ギャラガーにも同じタイトルの曲があったな。850IBUKIちゃんがMCで言っていた通り、完全に「Sally BAND」と化した5人!S41a0287  
880v 850v 860v 000s41a0279 この日の主役の登場とだけあって死ぬほど盛り上がった~!890時間の関係もあってステージを降りずにSallyちゃんが挨拶をしてそのままアンコール的なパートに進む。
Sallyちゃんのパンクチュアルさも立派。
「どうもありがとうございます!
出演頂いたバンドさんのお陰でもあるんですが、最初から最後までホントに恐ろしい勢いで盛り上がって頂いて本当に感謝しております。
そして、ココにお集りの皆さまの記憶に残るような1日になればナァ~と思います。
折角ですから最後に各バンドさんのボーカリストの方を皆さんをお呼びしてセッションをやらせて頂きたいと思います」000s41a0299 Kちゃん、REMIちゃん、Salaちゃん、愛ちゃんが合流。
「さきほど『Drop Down』を演奏したんですが、Lipstickをご存知の方は『あの曲をまだ演っていない』と思うのではないでしょうか?
盛り上がっていきますか?」
910…と、Sallyちゃんが最後の曲に行こうとした時、「Sallyさん、Sallyさん、その前に~、今日は何の日ですか?」とかんちゃん。
するとバースデイ・ケーキが運び込まれた。
920そしてフ~。
S41a0304とてもうれしそうなSallyちゃん。
940v「私からチョットいいですか?
さっき『同窓会みたいだね』って話してたじゃん?
Sallyちゃんにとっては同窓会っぽかったと思うし、私にとってもすごく同窓会っぽかったのね。
みんなも経験があると思うけど、人って大人になると疎遠になっちゃうじゃん?
『アイツ何してるかな?ま、いいか』って言っているウチに10年ぐらい経つと友達だったヤツがただの知り合いみたいになってたりするからね。
今日は久しぶりに会ってとてもうれしかったし、Sallyちゃんがそんな機会を作ってくれたって思ってるんですよ。
本当にありがとう!」
私にとってもこのイベントは、「数えてみるに20人の出演者のうち15人が知り合い」という同窓会についでに呼んでもらったラッキーな「用務員のオジさん」みたいな感じだった。
私も長いことやっているけどこんなの珍しい。
やはりIBUKIちゃんが言うように本当に久ぶりの方々とお会いできてとても楽しかった。
私からもSallyちゃんにお礼を伝えたいと思います。820v「皆さん、本当にありがとうございます!
今回は本当に私の独断と偏見で自分が好きな人たちしかお呼びしてないんですよ。
皆さん、お忙しいのに速攻で出演の依頼を快諾してくださいました。
本当にうれしくてしょうがない…泣きそう!」900v演り残したというLipstickのナンバー「MARIA」で…970最後はにぎやかにもうひと盛り上がりした!980「♪Maria、Maria」
Sallyちゃんも歌を披露…アララ、どうもようすがおかしいゾ。
1000感極まって泣き出しそうなのだ!950そして、泣いちゃった!
コレがホントの「泣きのギター」だ!990イヤ~、ホントに盛り上がったわ~。1010私は最初から最後まで脚立に上がりっぱなしで身動きが取れず、エコノミー症候群になるのではないかと気が気でなかったが最後まで無事完走!
記念写真も撮りました~。
あ~楽しかった。
Sallyちゃん、お誕生日おめでとう!
 
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<Your Tears>

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200 (一部敬称略 2024年3月20日 目黒LIVE STATIONにて撮影)

2024年5月 7日 (火)

THE BIRTHDAY EVE ~Sally 誕生前夜~ 中編:HADES & LOC divide xxx AMNS

 
Crimzon Flareとがしゃめたるセッションによる激烈パフォーマンスですでにスッカリ盛り上がったSallyちゃんの誕生前夜祭。
10_2今回のレポートはつべこべ言いません。
まずコレをご覧くだされ。
先週公開となった新しいビデオ「NO!!!!!!!!!!」。

そう、3番目にステージに上がったのはHADES(ヘイディーズ)!
この「NO!!!!!!!!!!」をオープニングに持って来た!
「!」の数は10個で正しいですか?…「No」だったりして。0000r4a0156_2 Sala
80v空也30vyuri50vMayo60vビデオ同様、Marshallと…40vNATALが大活躍!70「We are HADES!!!!!!!!!!」
キマった~!
000s41a0577ドワ~、客席からものスゴいリアクションが返されてくる!100_eg矢継ぎ早に空也ちゃんが弾くシンプルなギター・リフが勇ましい「EGOIST」。
AZAZEL時代の1曲。
S41a0640Mayoちゃんと…
110vyuriちゃんが生み出すひたすらストレートなドライブ感が快適!120v_2ロック・ボーカルズ然としたSalaちゃんの堂に入ったパフォーマンスがカッコいい。S41a0679 Mayoちゃんのバスドラムが迫り来る続いての曲もAZAZEL時代のナンバーで「DISCLOSE」。140v_dclSalaちゃんの歌声が眼前で輪を作ってクルクルと走り回る観客に突き刺さる。150空也ちゃんのギター・ソロが炸裂して…160Yuriちゃんのゴリゴリ・ベースのパートもスリリングだ。S41a0811「どうもありがとう!
今日はギタリストSallyのお誕生日…生誕前夜ですね。
おめでとうございます。
Sallyちゃん、いる?……いない?
そっかぁ、Sallyちゃんにせっかく誕生プレゼントを用意してたんだけど、このまんまココに置いておこう。
そうすれば『あ、コレはHEADESからだな』ってすぐ気が付くでしょう。
もし気が付かなかったらウチらが持って帰るからさ」
180「あいッ!」
しきりにMayoちゃんの相いづちが入る。
S41a0718「みんなの熱い声援がたぶんSallyちゃんへの一番のプレゼントだからね。
みんな、今日は死んでください。
コッチも最後まで体力残させないつもりでイキます。
最後まで立っててくださいよ~!
ところで今日は、Sallyちゃんから重大な課題を与えられております……Mayoのあの顔を見てください」
000s41a0767次に演奏する曲のテンポが速くなりすぎないようにイメージを整えているところだって。000s41a0774「私はこの曲を歌ったことがないんですよ。
練習して、覚えて、はじめて皆さんの前で披露します。
だからスゴく緊張してるんけど、みんなのパワーで私の緊張なんか吹っ飛ばしてくれるよね?」200v_2「Sallyちゃんからの課題」というのは例の「80年代か90年代の名曲を1曲演奏する」というヤツ。
そこでHADESはこのMotley Crueの「Kickstart My Heart」を選んだというワケ。
そしてSalaちゃんが初めて歌った…と。
20HADESにピッタリのノリノリ・ヘヴィ・ナンバー!220vとても初めて歌ったとは思えないSalaちゃんのMotley Crue。
210v_kmhそして、空也ちゃんのソロもフィーチュアされてとてもいい感じだった。230vもちろん気にしていたテンポもバッチリだゼ!
S41a0775 「ヤバイヤバイ!一気にノドがカラカラになったよ。
「Kickstart My Heart」って曲知ってる?
Sallyちゃん、よろこんでくれたかなぁ?
こういうオファーがなかったら、なかなかカバーを演らないの。
私があんまりカバーが好きじゃないので絶対ヤダって言い張っていたんです。
今日は誕生日ということでSallyちゃんのリクエストに応えて特別に演りました。
じゃ今度はSallyちゃんへのご褒美だけじゃなくて、ガンバってカバーを演った私たちもご褒美欲しいんだけどいい?」250もちろん「ご褒美」というのは、「パワーをよこせ!」ということ。270_hx曲はAZAZELの「Helix」。280グルグルとらせん状になった目前の客席のパワーに一歩も引かないSalaちゃん!
240_2そのままのテンションで最後の曲へ。
今日はほぼ1年前にリリースしたアルバム『BRINGS』収録の「NO!!!!!!!!!!」で始まり、そのリード・チューンで締めくくるという寸法。

305cd曲は「BRING IT ON!」。
持てる力を惜しみなく客席にブツけたHADESの4人。310v 320v 330v 340vHADESもいい加減スゴかったけど、お客さんもスゴかった!350_2HADESの詳しい情報はコチラ⇒HADES Official Website

S41a08044番手はMarshall Blog初登場の「LOC divide xxx AMNS」。
「What does LOC stand for?(LOCって何の略ですか?)」…そう「stand for」は「(略語などを)表す」という意味。
この表現はよく使う。
海外のITの浸透度は日本なんかとは全く比べ物にならなくて、Marshallとメールでやりとりをしていると文中にやたらと「〇△X」式のアルファベットを3つ並べた略称が登場する。
こういうのは「頭字語」っていうんだけど、いちいちナニをstand forしているのか調べなくてはならないので面倒で仕方がない。
困るのは例えその略語の正式名称がわかっても意味がサッパリわからない時ね。
で、頭字語にした時のアルファベットをそまま読むタイプを「イニシャリズム(initialism)」という。
「CIA」とか「CEO」とか…向こうではコレ式が多いようで、日本人だったら「シア」とか「セオ」とか読みがちでしょう。
日本人は省略が大好きだから。
コレは今に始まった話ではなくて、日本人の間では何百年も前から言葉を省略することが当たり前になっている。
一番わかりやすいのが屋号と名前の組み合わせ。
例えば「綿屋半兵衛」が「綿半」、「鍋屋久左衛門」が「鍋久」、「炭屋平六」が「炭平」みたいな…コレ全部長野に実在する、あるいは実在した会社の名前なんだけど、むか~しからこういうことをしてきた。「紀文」なんてのも同じ。
「アケオメ」とか「コトヨロ」なんてのは全く感心しないけど、「アタボー」なんてのはスゴイ発明だと思う。
じゃ英語には「シア」とか「セオ」みたいなことをしないのか?というとそうではない。
そういう普通の単語のように読む頭字語のスタイルは「アクロニム(acronym)」という。
私の当て推量なので全くアテにならないが、頭字語のアルファベットが4文字になると途端に様子が変わってこのアクロニムが出張ってくる傾向があるようだ。
たとえば「AIDS(エイズ)」、「OPEC(オーペック)」、「NASA(ナサ)」とかね。
でも「OECD」を「オエシデ」と読んでいるのを耳にしたことがない。
ま、「SDGs」とか「LGBT」も同様。
これらの頭字語はただ綴りと発音の関係上アクロニムにはならないだけなんでしょうな。
要するに洋の東西を問わず、人間のクチというのはとても横着で楽に発音する方に言葉が引っ張られてしまうんだね。
「ラ抜き言葉」なんてのも同じ理由で発生しているらしい。
ちなみに「SNS」っていう頭字語は「エスエヌエス」と言っても「スンス」と言っても海外では通用しませんからね。
向こうの連中は「Social media」って言っています。
 
さて、では「ロック」じゃない…「エル・オー・シー」は何の頭字語かというと「Last One Call」。
いいね、10ccの究極の名曲「Don't Hang Up」を思い出す。
ステージに上がった4人は…360長谷川愛370vまゆこりん390vNOHANA380vそして2回目の登場となる本日の主役Sally。400vLOCは本来はマルチ・ボーカルズを擁する8人組のチーム。
今回は選抜メンバーというスタイルで半分の4人体制でステージに臨んだ。
上の4人の名前の頭文字を並べると「AMNS」になる。
コレはアクロニムの「アムヌス」ではなくてイニシャリズムの「エーエムエヌエス」でOK。
そこで今回の名義は「LOC divide xxx AMNS」とした。
1曲目は昨年11月にリリースしたLOCのシングル「Liberty」。0r4a0200 もちろんLOCでもSallyちゃんはMarshall。
406「JCM2000 DSL100」と「1960A」で図太いサウンドを出してくれた。120v もはやグラグラと煮えたぎった客席からの大きな歓声に応える愛ちゃん。420_2「皆さんLOCで~す!盛り上がってますか~!最高じゃないですか!
そしてSallyちゃん、お誕生日おめでとうございます。
今日はバースデイ・イヴということで皆さんの盛り上がりがスゴイですね。
最高です。ありがとうございます!
さて、去年の11月にLOCが結成されまして、本当はメンバーは8人編成なんです。
今日は選抜メンバーの4人でお届けしますが、やっぱり元は8人なので半分になると、力が小っちゃくなっちゃうかと思ったんですが1曲目でこんなに盛り上がってくれたのですごく楽しいです」
…と愛ちゃんからも本日のバンド形態の説明があって次の曲へ。
440v続いてはカバーでGLAYの「誘惑」。460ywあ、コレか!
この曲、テレビでサビのメロディはよく聞くけど、「誘惑」っていうタイトルだったとは全く知らなんだ!470_2お立ち台に上がってバッチリとソロをキメて見せるSallyちゃん。480v人気の曲だけあって激しく盛り上がる!475「続けてもカバー曲です。
手を上げて私たちと一緒に盛り上がって頂けるとうれしいです!
大丈夫そうですか!
ハイ!ハイ!ハイ!もっと~!ハイ!ハイ!ハイ!
いい感じ~!」490_mc3曲目は中島美嘉の「GLAMOROUS SKY」。500まるでこの4人編成が元々の形であるかのような充実度。
カバー曲とはいえ、聞かされなければまさか半分のメンバーで演っているとはツユほども思うまい。510「ありがとうございます。盛り上がってますか~!」
見ればわかるでしょう?最高潮ですってば!
「最高じゃん!これヤバイ!でも、次で終わり」S41a1009「もう何度も訊かれていると思いますが、バースデイ・イヴということでSallyちゃんとしてはどういう1年にしたいですか?」430v_2「真剣に答えるならば、第一想起されたい年にしたいですね。
『メタルギタリストと言ったらSallyちゃん!』みたいな感じのね。
そんな年にしていきたいと思いますのでよろしくお願いします」
一聴して「コレはSallyちゃんのギターの音だ!」と思わせるサウンドづくりを目指してください!
もうチョット言うと「お、コレはSallyちゃんが弾くMarshallの音だ!」みたいな。
最近はそういうギタリストがもうほとんどいなくなっちゃったから。
楽しみにしています!
450早くも最後の曲に取り掛かる。540v_2シングルでリリースしている配信ドラマ『見上げた空に、あなたを想う』の主題歌「First and Last」。550v_2出番のFirstとLastを自慢のオリジナル・ナンバーで締めくくったLOC。
4曲とコンパクトではあったがとても楽しいステージだった。
Rrrそして、Sallyちゃんの出番はまだまだ続く。570v LOCの詳しい情報はコチラ⇒LAST ONE CALL Official Website580_3<後編>につづく
 

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<Birdsong>

<Today We're Warriors>

<Monsters>

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200 (一部敬称略 2024年3月20日 目黒LIVE STATIONにて撮影)

2024年5月 4日 (土)

THE BIRTHDAY EVE ~Sally 誕生前夜~<前編>CRIMSON FALRE、がしゃめたるセッション & 私のベティ・デイヴィス


先日初めてMarshall Blogにご登場頂いたSallyちゃんに早くも帰って来て頂いた。
今回は『THE BIRTHDAY EVE~Sally 誕生前夜~』と日本のメタル・ファンにはなじみが深そうなタイトルを冠したSallyちゃんのバースディ関連のイベント。
開催されたのが3月20日で「イヴ」ということはSallyちゃんの誕生日は3月21日なのね?
小学校の低学年の頃はきっと大変なこともあっただろうな。
だって、3月の下旬といえば年度末もいいところ。
4月の初めに生まれた子とはほぼひとつ歳が違うワケで、そんな子たちと同じことをしなければならないのだから大変なハンディキャップがあって然るべきなのだ。
ナゼこんなことを考えるのかというと、つい先日、2月に初めての孫が生まれたばかりから。
まぁ、そうはいってもそうした生まれ月の差なんてのはアッという間になくなってしまうのかな?
早や生まれの皆さん、いかがでしたか?
ところで、日本の学期を「4月始まり」と定めたのは、学校が補助金を支給してもらうために政府の会計年度に合わせたからで、そしてその会計年度を4月始まりと決めたのには農業が大きく関わっている。
江戸の昔は「年貢」という形で米によって税を納めていたが、明治になりそれを金で支払うようになった。
米を収穫して、それを販売して、換金して、という過程を経ていると海外のように暦年で1年を〆ることが難しいため、チョイと時期を遅らせた4月を新しい会計年度のスタートに定めることがふさわしいとなったそうだ。
しからば海外の学校はどうか?
アメリカをはじめとして9月を新学期としている国が圧倒的に多い。
一方国の会計年度はかなりマチマチで、例えばイギリスとカナダは日本と同じ4月スタート、アメリカは10月スタート、ドイツ、フランス、イタリアなどは暦年だ。
コレはどういうことか?
実はこの海外の学校の「9月始まり」も農業が関係していて、農繁期である夏に学校を休んで家の畑仕事を手伝い、収穫が終わって落ち着いた9月に新しい学期を始めることとしたそうだ。
米と麦の違い…ということか?
でもいいもんですよ、「4月始り」というのは。
桜が咲いて、新緑が輝いて…いかにも「さぁ勉強するぞ!」って感じじゃない?
したためしはなかったけど。
10さて、今回はココから本題に入るまでが長い。
久しぶりにMarshall Blogらしいオープニング。
古い映画の話。
興味がある人にはゼヒ読んで頂きたいし、まっぴらゴメンという方はどうぞ遠慮なくスクロールしてくだされ。
 
さて、つい冒頭で「新年度」に関することを書いてしまったが、本当は「前夜」という意味の「イヴ」について書こうと思っていた。
ところが、それについてチョット面白いことを発見してしまったので、誰が登場するのか今は皆目見当がつかないが「クリスマス・イヴ」の時の記事のネタようにその「発見」をキープしておくことにした。
そこで今回は同じ「イヴ」でも女性の名前の「Eve」について書いてみることにした。
そもそも「Eve」というのは「Evelyn(エヴェリン)」や「Evangeline(エヴァンジェリン)」などの愛称(diminutive)。
フランク・ザッパに「Evelyn, a Modified Dog」という曲があるが、あの「エヴェリン」。
「Evangeline」というロビー・ロバートソン作の曲もあった。
意外なのが「Genevieve」。
日本ではフランスの女優のジュヌヴィエーヴ・ビジョルドのようにコレを「ジュヌヴィエーヴ」と読んでいるが、英語圏では「ジェネヴィーヴ」と発音していて、その愛称も「Eve」なのだそうだ。
もちろん「Eve」単体でも正式な名前として一般的だ。
「Eve」とか「Jane」とか「Emma」とか、一音節の名前って覚えやすくていいな。
「Sarah」や「Sandra」の愛称の「Sally」も一音節だ。
さて、その女性の名前の「イヴ」ね…私の場合、真っ先に頭に浮かぶのは、ヘビにそそのかされて禁断の実を食べてアダムと共にエデンの東に追放された「イヴ」ではなくて、1959年のアルフレッド・ヒッチコックの最高傑作『北北西に進路をとれ(North by Northwest)』なのです。
この中でエヴァ・マリー・セイントが演じる美人の悪役の名前が「イヴ・ケンドール」だった。
何しろ好きな映画でこれまで軽く10回は観てる。
25_nbn_59そして、ドンズバの「イヴ」は1950年の『イヴの総て(All about Eve)』。
そういえば「All About Eve」というイギリスのバンドがいたっけネェ。
この映画もいいですよ~。
アン・バクスターが演じる女優の卵「イヴ」がファンを装い、大スター女優であるマーゴに「出待ち」をして接近し、まんまと付き人になる。
するとイヴは徐々にその本性を現し、マーゴの座を奪い、自分が大スターになっていくのだがその本当の姿は誰も知らない…みたいなハリウッドの裏話もの。
無名時代のマリリン・モンローが出演していることでも知られているが、マーゴを熱演したベティ・デイヴィスが素晴らしい。
アン・バクスターやマリリン・モンローの可愛さをヨソにアータ、ベティときたらウチの近所の製麺屋の不愛想極まりないオバさんソックリなのよ。
この製麺屋というのが東京中の有名なラーメン屋に麺を供給している業界では知らない者がまずいないであろう超有名企業で、朝の3時から太いの、細いの、ありとあらゆる麺を製造している。
その忙しさのせいか、そのオバさんは始終しかめっ面をしているのだ。
その姿はまさにイヴにしてやられて不満タラタラのマーゴそのもの。
もちろんウチではそのオバさんのことを「ベティ」と呼ばせて頂いている。
 
20_eve_50
ココで「イヴ」から「ベティ」に話が替わる。
興味のない人は遠慮なく飛ばしてくださいね~。
 
1981年にキム・カーンズが「ベティ・デイビスの瞳(Bette Davis Eyes)」という大ヒットを飛ばしたが、コレはジャッキー・デシャノンというシンガーソングライターの焼き直し。
この歌に出て来る「ベティ・デイヴィス」こそが例の製麺屋のオバさんのベティ・デイヴィス。
ナニを歌っているのかは知らんが、聴いているとグレタ・ガルボなんて名前も出て来る。
この後のライブ・レポートの展開を考慮するととても大きな声では言えないが、私はプライベートにおいては基本的に80年代以降のロックを好んで聴くことがまずないんだけど、この曲はオリジナル、カバーともにとてもいい出来だと思っています。30_epで、この製麺所のオバさん…じゃない、ベティ・デイヴィスというのが『イヴの総て』の中のマーゴどころじゃない本当の大女優で「名作」の呼び声が高い映画にたくさん出演している。
例えばコレ。
1934年、『痴人の愛』という邦題が付けられているが、原題はそれとは全然関係ない『Of Human Bondage』。
フラれても、ヒドイ目に遭わされてもベティ・デイヴィス演じるアバズレ女のことが好きで好きで仕方がないアホな男を描いた1本。
このベティが美しくも何ともないのだが、ただただ可愛げがなく憎たらしいところが実に素晴らしい。
こんな役、ベティ・デイヴィスじゃなきゃできない。40_hb_34元はウィリアム・サマセット・モームの『人間の絆』。
上に書いたようにアバズレにゾッコンとなってしまう主人公の男はもはや「痴人」に違いないが、それにしてもタイトルの「痴人の愛」とは何事か?

50b_2 映画の公開当時に話題となっていた谷崎の「痴人の愛」に内容が似ているので同じタイトルにした方がウケがよかろうと考えてこういう乱暴なことをしちゃったワケだ。
映画会社の宣伝マンのやることといえば今も昔も大差ないことがコレでわかるというものだ。 Ca そして、他のモームの映画化作品といえば『雨(Rain)』。
コレ、大学の時に原文で読まされたイヤな思い出があるんだけど、内容自体には結構ショックを受けたように記憶している。10_rb この短編は1932年に同じタイトルで映画化された。
コレもなかなかヨカッタ。
主演の娼婦役を演じたのがジョーン・クロフォード。
この人はフランチョット・トーンという男優をめぐってある有名女優と深刻な三角関係に陥り、その女優と心底憎み合う仲になってしまった。
その女優こそがベティ・デイヴィスだった。
この話はジェシカ・ラングとスーザン・サランドン主演で『フュード』とかいうTVドラマになっているそうだ…観たいな。
Ra そのフランチョット・トーンという人は私もほとんど馴染みがないが、この人が主役を務めるビリー・ワイルダーの『熱砂の秘密(Five Graves to Cairo)』という作品はヨカッタ。
下のポスターで大写しになっているドイツの軍服姿のオジちゃんがいるでしょう?
この人はエリッヒ・フォン・シュトロハイムというドイツの有名な映画監督兼俳優で、この人が出てきた途端フランチョット・トーンはちょっとどころではなく影が薄くなってしまったナ。
相手が悪かった。Nh1_2 ベティ・デイヴィスはモーム原作の映画にもう1本出演している(まだあるのかも知れない)。
1940年の『月光の女』という作品で原題は『The Letter』。
ベティはココでも心優しいダンナを欺く性悪女を演じている。
顔が顔だけに大変にピッタリな役どころで、先が読めてしまいそうなドンデン返しを名匠ウイリアム・ワイラーの演出とベティの熱演で見応えのある1本に仕上げた。
淀川長治はこの作品を「私の1000本」の内の1作に選んでいるんだよね。
「ベスト1000」ならどんな映画でも簡単にランク・インしちゃいそうなんて思うでしょう?
ところが淀川さんってビデオやDVDではなく、試写室でチャンと「映画」として生涯に84,000本もの映画を観たと云われているからね。
そのウチの1,000本ならかなり選りすぐりの作品なんですよ。
45_lt_40時代は一気に下って1961年。
ベティはフランク・キャプラ作品に出演する。
さっきからチョコチョコと監督の名前を挙げているけど、私はウイリアム・ワイラー、ビリー・ワイルダー、フランク・キャプラの作品を1本でも多く観るようにしているのね。
そんな中でDVDを買った1作。
お婆さん版『マイ・フェア・レディ』といった風情の作品で、お乞食さんのベティが街のチンピラの手によって美しく変身するところが見もの。
ココでのベティは非常にキレイです。70_pom_61その翌年、アクション映画の巨匠ロバート・アルドリッチの演出でベティは『何がジェーンに起こったか?(What Ever Happened to Baby Jane?)』に出演する。
本領発揮!このベティは本当にすさまじかった!
アタマをヤラれたお婆さんがその妹を逆恨みして自宅に軟禁する話。
姉妹の間に一体何があったのか?…というヤツ。
そのイカれた婆さんを演じるのがベティ。
そして、ベティに虐げられる妹を演じるのがナント、私生活での本当の宿敵ジョーン・クロフォード!
こんなキャスティングをする方もする方だし、仕事を受ける方も受ける方だ。
この作品のおかげで2人が仲直りした…なんていうオチがついたのかと思いきや、スッカリ仲が悪いままで終わったらしい。
向こうの人は「水に流す」という精神が希薄ですからね。
私はロバート・アルドリッチが好きなこともあるけど、それを差っ引いてもとても好きな映画。80_jane_62この作品にはビリー・ワイルダーの1951年の『サンセット大通り』を参考にしているパートが散見されるが、同作品のグロリア・スワンソンに勝るとも劣らないベティの怪演が恐ろしくも素晴らしい。
他にこの役を演じることができる女優は当時はまずいなかったであろう。
ところで、ナゼ私がこの場をお借りしてこんな100年近く前の古い映画を引っ張り出してホメそやしたりするのか?
「古いから良い」ということを主張しているワケで決してはなくて、ただ単に「オモシロい」ものを紹介しようとしているだけの話ですからね。
インターネットはおろか、アニメもゲームもロックもない時代、一般大衆を楽しませてひと山当てようと、世の中のすべての才能が集中したエンターテインメントのひとつが「映画」だったのです。
そんな時代に創られたモノがツマらないハズがなくて、それを知らないで死んでいくなんてあまりにもモッタイないと思うのです。
世間ではこういう私のような振る舞いを「大きなお世話」と呼ぶんだろうけど、良いものをみすみす見逃す手はないよ。
日本映画だったら溝口健二の『西鶴一代女』、黒澤明の『七人の侍』、木下恵介の『二十四の瞳』、成瀬己喜男の『浮雲』、川島雄三の『幕末太陽傳』…こうした監督たちは今のゴジラの70年も前に海外でズバ抜けて高い評価を受けていたんですよ。
それを知らないで死んでいくなんて人類として生まれて来てモッタイなさすぎます。
そんな人生、Marshallがないロックぐらいツマらないじゃないか!…結局コレが言いたかったりして。
ハイ、オープニング終わり。
Sb あ~、書いた~、スッキリした~!
 
さて、Sallyちゃんの「誕生前夜」ライブ。
入り口にはこんなにゴージャスな祝い花が贈られていた。90v「さらなる高みを目指して」…4月の始業式の校長先生のご挨拶みたいでいいね。
私が通った中学&高校の校長先生は明治39年(1906年)生まれのおジイちゃんで、マァ~とにかく飛びっきり話が長かった。
どうだろう、中高一貫校に通わせてもらった私の場合、校長が6年間変わらなかったので始業式や終業式、文化祭や体育祭等のイベントでの校長のご挨拶を延べ50回は聞かされたであろうか…イヤ、ご講話を拝聴させて頂いたであろうか?
それがどうだ?
一体ナニをお話になっていらしたのか?
毎度いかなる箴言を頂戴していたのであろうか?
見事にナニひとつ覚えていない!
お父さん、お母さん、ゴメンなさい…きっとあのダラダラとした長い話も月謝の一部だったのですね?
若者よ、年寄の言うことを聞きたまえ!
そして勉強したまえ!大いに本を読みたまえ!自分自身のためだぞ!…とこの美しい赤いバラを眺めて思ってしまった(←ウソです)。
100ステージのようす。
上下にMarshall。
中央にNATAL。
コレがロックを演る現場のデフォルトの光景だ。110今下手に見えているMarshallは「JCM2000 DSL100」と「1960A」。120vドラム・キットはNATALのブビンガ。130上手にも「JCM2000 DSL100」と「1960A」。
そして一番上に乗っているのが「JCM800 2203」だ。140vさて、Sallyちゃんの「誕生前夜イベント」の最初のステージはCrimzon Flare。
バンド名の「z」の表記は私がスペリング・ミスをしているワケではなく「Crimzon」で正しい。
ちなみに日本人は時折「スペルがわからない」のように「スペル」という言葉を使うが英語的にはコレは誤用。
「spell」という言葉は「つづる」を意味する動詞で、コレを名詞として使うと「呪文」とか「魔力」を意味してしまう。
ジミヘンも「Purple Haze」で「Whatever it is, that firl put a spell on me」って歌っているでしょ?
それ以前にはスクリーミング・ジェイ・ホーキンスの「I Put a spell on You」という有名なR&Bの曲があった。
だからどうしても「つづり」という意味で「spell」という言葉を使いたいのであれば「spelling」と動名詞にしてやらなきゃダメね。
だから「スペリング・ミス」ね…でも「Crimzon」は間違えではありません。
 
まずは壮大なインストゥルメンタル・パートから。
145Yuki170vReanne180vShoko190vサポート参加のMari。200vそして、Keiichi。210ノッケからバリバリ弾いてくれているYukiくん。
彼とはLuluの頃からのお付き合いだからカレコレ10年になる。
ありがたいことに彼はズッ~とMarshallでギターを鳴らしてくれている。220Yukiくんは1959も愛用してくれているが、この日はオリジナルのJCM800 2203を使用。
この日、集合時間に会場の入り口でYukiくんに出くわしてビックリ!
彼はこの2203を積んだコロコロを手にしていたのだ。
つまり20kgにもなるこのアンプヘッドをワザワザ電車で運んで来てくれたというワケ。
昔は時々そういう熱血ギタリストを見かけたものだったが最近はスッカリご無沙汰だ。
「利便性より音質」…Yukiくんの姿勢にギタリストのあるべき姿を見たような気がしたよ。
Yukiくん、どうもありがとう!2301曲目は2022年にリリースしたバンド名を冠したフル・アルバムから「Twilight Time」。
Keiichiくんのハイトーン・ヴォイスが炸裂!
時空海賊SEVEN SEASの時からだから彼とも長いよ~。
ライブやイベントはもちろんのこと、ニッポン放送の公開収録とかウチの近所のスタジオでやっていたバンド練習とかずいぶんお邪魔させてもらったっけ。
なので以下親しみを込めて「Kちゃん」と呼ばせて頂くことにする。
240「元気ですか?ありがとうございます。
Crimzon Flareです…よろしくお願いします!
Sallyさんの誕生日祝いに来ました。おめでとうございます!
出番が1発目ということで皆さんの心に灯をともしに参りました。
今日は最後までよろしくお願いします!」250v「オレたちの歌」と紹介した2曲目はその名も「Crimson Flare」。
こっちは「Crimzon」ではなくて「Crimson」ね。
Yukiくんが弾くリフが突き進み…
280v「♪ホイホイホイホイ!」
Kちゃんが客席をアオる。
もちろん凄まじい反応が返されてくる!
260_cf曲が猛然と疾駆する中、各メンバーがソロを披露して紹介される。
ベースから…
290ドラムスへ!
実は…2014年9月8日の『渋谷革命』というイベントのレポートで、お2人揃ってMarshall Blogにご登場頂いているんですよ。
あの時から10年も経ったのか!300v…と驚きつつYukiくんも激烈なソロを聴かせてくれる。S41a0130 そして、Reanneさんへとつなぎメンバー全員がフィーチュアされた。
Reanneさんは先日清水保光さんのライブ・レポートでマーブロにご協力頂いている。
するとナンのことはない、このバンドさんはメンバー全員がMarshall Blogに過去にご登場頂いているワケ。310ギターとキーボーズのアンサンブル・パートを経て曲はクライマックスを迎えた。320矢継ぎ早にキーボーズの壮大なサウンド。330v_fbそして、これまたすさまじい猪突猛進型メタル・チューンと化す「Fire Bird」。340「♪Fire bird」
Kちゃんのハイトーン・ヴォイスが炸裂する中…
360v高速テンポに乗って繰り広げられるギターと…350キーボーズのい掛け合いがとてもスリリングだった。S41a0132 「ありがとうございます!
みなさん、楽しんでいますか~?
今日はSallyさんからひとつお題を頂戴しております。
それは「80年か90年代のロックのカバー曲を1曲セットリストに組み入れる」…ということで、我々ファイヤー・メタル・バンドにふさわしい燃えたぎるような曲は何だろうかと考えました。
そこで知らない人も、知ってる人も盛り上がることができるであろうこの曲を選びました」370そしてKちゃんが絶叫した曲のタイトルはSex Machinegunsの「Fire」。380「♪ファイヤ~~~!」390イケイケ~!
ガンガン弾いたれ~!
やっぱりMarshallで鳴らすギター・ソロはいいね。
Yukiくんが2203をガンバって持って来てくれた甲斐が十二分にもあるというもんです。
そして三宅庸介、島紀史と日本を代表するロック・ギタリストに系譜が受け継がれる「Marshallに黒いストラトキャスターのコンビネーション」…大谷令文さんが確立した日本の「ロック・アイコン」のひとつと呼んでよんでいいだろう。
S41a0044_2 出番を締めくくったのは先に触れたファースト・アルバムから「Rising Fire」。400_rf全部で5曲。
エエッ!…マジか?もう20曲ぐらい聴いたような感じがするぞ!
そんな圧倒的なパワーを発散した5人!410 420 430v 450v 460v「Fire Bird」、「Fire」、「Rising Sun」と「火」つながりでまとめたステージ。
バンド名からして「Flare(ゆらめく炎)」だからそれもごく自然なことだろうけど、とにかく火の元だけは気をつけてくれよ!470Crimzon Flareの詳しい情報はコチラ⇒Official X
480続いてステージに上がったのは「がしゃめたるセッション」。
オープニングはMotley Crueの「Live Wire」。490一ノ瀬500vREMI510vSATORU520v森はるか530vそして「本日の主役」、Sally。540vこのチームもバリバリのMarshallサウンド。550vそしてはるかちゃんはNATAL。560この日もパワフルにそしてエレガントにブビンガのキットを鳴らしてくれた。570この曲名の「Live Wire」というのは「スゴ腕」とか「精力的な人」とかいう意味ですからね。
このセットにピッタリのオープナーですな。580「LIVE STATIONの皆さん、こんばんは!がしゃめたるセッションです!
Sallyちゃんの誕生前夜ということで今日のがしゃめたるセッションはSallyちゃんが選んだセットリストでお届けしようと思っております。
おかげさまでハードロックやヘヴィメタルの名曲が揃ったセットリストになっているんですが、皆さん、メタルはお好きですか?」
590v客席から「イエ~イ!」と元気なお返事。
「ありがとうございます。
今日はこの会場を80年代に戻してそんなハードロック、ヘビーメタルをたくさん演奏していきたいと思いますので最後まで楽しんでいってください!
その前にこのかわいい本日の主役とその脇役たちをご紹介致します」
バンド・メンバーを「脇役」と称して紹介して…「本日の主役はコノ人…オン・ギター 、Sally!」
595「今日はこんなにたくさんの方にお集まり頂きまして本当に本当にありがとうございます!
配信でご覧の方もたくさんいらっしゃるようでありがとうございます。
明日がリアル誕生日でで二十ンン歳になります…今ぐらいからボカしておこうと思っています。
今日は誕生日の前日ということで、もう知ってる方は知ってると思うんでが、LOUDNESSさんのファースト・アルバムのまるパクリで『THE BIRTHDAY EVE~SALLY 誕生前夜~』というイベント名にさせて頂きました。
今日は出演の皆さんはハードロックやヘヴィメタル演るバンドさんばかりなので、私たちもココでLOUDNESSさんの曲を演りたいと思います」
やっぱりタイトルはそういうことだったのね?
600Sallyちゃんが選んだのは「Soldier of Fortune」。
610_sof「ワザワザ大阪から来たのに今日は脇役」と紹介されたREMIちゃん。
イエイエ、ガツンと熱唱してくれてとてもじゃないけど「脇役には収まりきらない!」的熱演。610vSallyちゃんのギター・ソロ…620さらにSATORUちゃんのソロも爆発して見どころ満載!
SATORUちゃんも超久しぶりのご登場。
調べてみたら以前ご登場願ったのは、昔のMarshall Blogの2010年3月の記事だった。
14年前!630vこの日のSATORUちゃんが着ていたTシャツがまたスゴかった。
思わず楽屋で写真を撮らせてもらっちゃいました。640もう1曲LOUDNESS。
LOUDNESSスタンダードの1曲「In the Mirror」だ!
はるかちゃんと…640v_itm一ノ瀬ちゃんの超ヘヴィ級のメタル・グルーヴが心地よい!
一ノ瀬ちゃんも昨年末にDamian Hamada's Creaturesのライブ・レポートでMarshall Blogにご登場頂いている。
650REMIちゃんとSallyちゃんのコンビネーションもバッチリ!660水を得た魚のようにバリバリ弾いてくれたSallyちゃん。665v「皆さん、盛り上がってますか?!
熱いライブになっていますか!?」
ライブや物販の告知をしてもうひとつジャパメタ・ナンバーを演奏。
670v「歪みはMarshallで作る」というSallyちゃんが弾く分厚いハードなギター・リフが会場を突き抜けたのは…680v_srr44MAGNUMの「Street Rock'n Roller」。690一ノ瀬ちゃんのソロ!700vその後ろではるかちゃんのドラミングが凄まじい疾走感を演出する!710vさらにもう1曲続けたジャパメタ・ナンバーはDEAD ENDの「The Awakening」。720皆さんとても楽しそう!725もちろん客席も最高に盛り上がっちゃってる!
750_hlでも、一番楽しそうだったのはSallyちゃんだったナ。
740「皆さん、イケますか~!」
730がしゃめたるセッションが最後に演奏したのはJudas Priestの「The Hellion〜Electric eye」。
ステージ中央で肩を寄せるSallyちゃんと一ノ瀬ちゃん。
760そこにStatoruちゃんが加わって…770さらにREMIちゃんが突っ込んで来た~!7804人の後ろで1人で暴れまくるはるかちゃん!S41a0482 イヤ~、盛り上がったわ~。
コレで2バンド目。マジか!
あと3つも残ってるけど客席の皆さん大丈夫なの?…と心配したくなるぐらいの大騒ぎだった!
800<中編>につづく

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<Lowlife>

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200

(一部敬称略 2024年3月20日 目黒LIVE STATIONにて撮影)

2024年4月24日 (水)

EAST of EDEN -World Premiere Special Showcase [Encore]-


待望のEAST of EDENの2度目のライブ。
今回は前回のライブのタイトル『World Premier Special Showcase』に[Encore]を付し、会場をZepp Hanedaに移動しての開催となった。10v会場ロビーに飾られた祝い花。20ひと際目を惹くのがコレ。30「禁断の果実」がたわわに実ってる!
コレについてはこの後脱線させて頂きます。
40ブワ~っとCO2が盛大に吹き出して定刻通りにEAST of EDENのショウがスタート!50Yukiちゃんは前回同様Marshallを背に上手に陣を配した。60Yukiちゃんの背中のMarshallはいつも通りの「JVM410H」と「1960A」。70一方下手側のわかざえもんちゃん愛用のMarshallはJCM800シリーズのベース・アンプ・ヘッド「1992 SUPER BASS」とベース用4x12"キャビネットの「1935A」。
今回もわかざえもんちゃんが最高のサウンドをココから出してくれた!
75vところで、もうひとつYukiちゃんの背後に見えるのは…80vEAST of EDENのロゴ・サイン。
リンゴに巻き付くヘビ…カッコいいね。
もちろんこのリンゴは食べると知恵がついてしまう禁断の実。
すなわちアダムのリンゴ…「Adam's Apple」。
そしてイヴをそそのかしてそのリンゴを食べさせたのがヘビというワケね。90「Adam's Apple」はマイルス・デイヴィスが好んで演奏した人気の高いブルース・ワルツ「Footprints」が収録されている1967年のウェイン・ショーターの人気盤。
このアルバムは「Footprints」の他にもタイトル曲や「El Gaucho」なんてカッコいい曲が入っているのでおススメ。
そういえば、「ノド仏」って英語で「Adam's Apple」っていうんだよね。
いい機会だからその由来を調べてみると…コレは英語だけでなく、キリスト教圏のところはそう呼んでいるらしい。
だからフランスでは「pomme d'Adam」になる。
「pomme」は「リンゴ」ね。
ノド仏はアダムがリンゴを食べてノドに詰まらせた時のデッパリ…ということが元になっているらしい(諸説あり)。
で、禁断の「知恵の樹」の実を食べたアダムとイブは裸が恥ずかしくなってイチジクの葉を身にまとうようになり、さらに今度は「生命の樹」の実を食べて永遠の命をゲットしようとしたが神様の怒りに触れ、エデンの東に追放された…みたいなことは前回書いた。
一方、2人をそそのかしたヘビはその罰として神様に足を没収されて地面を這って生きなければならないハメになった…ということはそれ以前はヘビにも足があったのか?
それではヘビにならないような気がするが…。
100cd他方、映画では1966年に名匠ジョン・ヒューストンが監督した『天地創造』という作品があった。
何しろコレは原題が『The Bible』といって、旧約聖書をそのまま映画化したという3時間近い大作だった。
1976年、私が中学2年生の時にリヴァイバル公開されて、シネラマで上映できるテアトル東京に観に行った。
映画の中ではバベルの塔の建設やノアの方舟のクダリが実写化されていて、当然アダムがリンゴを食べてしまうシーンも登場した。
でもゼンゼン覚えていないナァ。
ジョン・ヒューストンの仕事にしては冗長で、映画自体としては結構苦痛な3時間だった記憶がある。110fこの前の年、スタンリー・ドーネン監督でサン=テグジュペリの『星の王子様(The Little Prince)』が映画化された。
スタンリー・ドーネンといえば『雨に唄えば』や『踊る大紐育』等を作ったミュージカル映画の大巨匠だが、中学1年だった私はさすがに「『星の王子様』というガラではなかろう」…と思って観に行かなかった。
ところが、この中でボブ・フォッシーがヘビに扮して踊っていることが世間で大きな話題となり、そのシーンだけは知っていた。
その「ボブ・フォッシーのヘビ」が私の中ではいつの頃からか完全に「アダムとイヴのヘビ」に変換されていて、「ボブ・フォッシーがアダムにリンゴを食べさせた」と思い違いをするようになっちゃったのね。
実はコレを書く少し前までそんな状態でホントに直前になって「あ、別物だったわ!」と気がつく始末。でも、このまま書き進めちゃう。
150f 
ボブ・フォッシー(Bob Fosse)はミュージカルの振付師で、映画監督としても名高く、1973年には『キャバレー』でアカデミー監督賞を獲り、同じ年にトニー賞とエミ―賞も獲得したスゴイ才人。
そんな人はかつていなかった。
しかも、その頃のアカデミー賞やトニー賞といえば今とは全く価値が違うからね。
更に人種差別や猥談をネタにした毒舌漫談家の半生を描いた『レニー・ブルース』や同じく自身の半生を題材にした『オール・ザット・ジャズ』でもアカデミー監督賞にノミネートされた。
どれもとてもクォリティの高い作品だった。
そんなフォッシーがスタンリー・ドーネンのご指名で自分で振り付けたヘビのダンスを「星の王子様」の前で踊って見せた。

120f_2

130f_2

140f_2  
今ではそのシーンはYouTubeで見ることができるのでゼヒご覧頂きたいと思うのだが、ボブ・フォッシーを知らない人たちはそのダンスを見てビックリすると思う。
ナゼか?…マイケル・ジャクソンのダンスは完全にコレのコピーであることを知るであろうからだ。
私みたいな年寄りで若い頃から古い映画を観つけている輩にはこのフォッシーのダンスもフレッド・アステアのそれを元にしていることが簡単にわかると思うのだが、まぁ、ナニしろカッコいい。
ハゲていても十分にカッコいい。
「Beat It」や「Billie Jean」は言うに及ばず、「Thriller」やムーンウォークの原形のような振り付けも出て来る。
このことを皆さんに知ってもらいたくて書いた。
ちなみに「Beat It」や「Thriller」の振り付けをしたのはマイケル・ピータースという人だそうだ。
脱線終わり。
Bf_2満員の会場はもう興奮のカタマリ以外の何ものでもない!
175オープニングは「This Moment」。
ノッケからYukiちゃんもノリノリだ!
160_tmバッチリとソロもキマって…170v「楽園へようこそ!」0r4a0015_2 Ayasaさんのヴァイオリンが鳴り響いて「無重力飛行」。
ヤッパリいいな~、ヴァイオリンのロックは!180_mjhYukiちゃんのコーラス!
Yukiちゃんとのお付き合いもカレコレ15年ぐらいになるけど、コーラスをやっている姿は初めて見た!185お立ち台に上がって…190ギター・ソロ炸裂!200「Yukiさん」とあかねちゃんに突然振られて…230v「気ィ抜いてました」240vわかざえもんちゃんのスラップ・ベースがフィーチュアされる3曲目は「New Day」。
ギターを持ち替えたYukiちゃん。255vステージの上下で展開する…
270vAyasaさんとの掛け合いのソロがスリリング!260v_rk7弦ギターの特性を活かしたYukiちゃんのギターがヘヴィに鳴り響く「螺旋回廊」が続いた。280v_ddこういうエキゾチックな雰囲気の曲ってヴァイオリンがものすごく効果的にサウンドするんだよね。
320v_viaクリーン・トーンのリフが印象的なドライビング・チューンは「Deep Dive」。
このフレーズ耳に残るワァ。
やっぱりいいね、Marshallのクリーン・トーン。
この太いクリーンは真空管アンプならでは。
ソロもこのヌケヌケのトーンで弾いてくれた。
S41a0166 一方、ヘヴィなパートはどこまでもヘヴィなサウンドで!
やっぱりいいね、Marshallのヘヴィ・サウンド。
この激しい歪みサウンドは真空管アンプならでは。S41a0195ココのMCではメンバーの衣装が話題となった。
全員黒を基調とした衣装ながらデザインが全く異なる。
あかねちゃんに「Yukiさん、カッコいいね!」と振られて…
「ありがとう。カッコいい?
私もこんなシュッとしたおしゃれなスーツ着せて頂いて大満足でございます!」300v衣装にも満足したところで会場限定販売CD収録の「echo echo」。
またギターを持ち替えてココはシットリと…。
中間部のプロッグ・ロック的な展開がタマらんな。
0r4a0147 AyasaさんのヴァイオリンとYukiちゃんのファンク・ストラミングがとてもよいコンビネーションをクリエイトしていた「残された果実」。330_nkココであかねちゃんがステージから降りてインストゥルメンタルの「YELLOW CARD」を演奏。
各メンバーのソロがフィーチュアされて…
340_ycYukiちゃんもお立ち台に上がり…350思う存分弾ききった~!360vあかねちゃんがステージに戻って「鈍色のラビリンス」。370_nlまたまたYukiちゃんがコーラスで活躍!380vところで「鈍色(にびいろ)」ってどんな色だと思う?
「鈍色」とは下のような濃い灰色を指します。
日本人というのは英語圏の人たちに比べると2.5倍もの言葉を使って生活していると云われているけど、その語彙数は減るばかりでしょうな。
みんな本を読まないから。
その中でも特に減っている言葉は「色の名前」なんですよ。
ナゼか…それは女性が着物を着なくなったから。
日本人の感性ってとても敏感で、反物の色を表現するために驚くほどたくさんの色の名前を作ったんだね。
まったくモッタイないことです。
でも、モノが消滅すなると名前がなくなってしまうのは宿命でございましてな。
「十能」とか「焙烙」とか「羅宇」なんて言葉は知らないでしょう?
モノ自体を見かけなくなっちゃったから。390v_color_2ヴァイオリンが奏でるリフが魅力的な「花美」。
この曲の「♪スタンダップ、スタンダップ」のパートは前回聴いてとても印象に残った。S41a0284Yukiちゃんが行った~!
センターのお立ち台で颯爽とソロをブチかました!400_hbそして「Chasing the Moon」が本編を締めくくった。410v_cmこの場面でもYukiちゃんは7弦ギターとともにセンターのお立ち台に上がって大きな歓声を浴びた。420そして、客席の「EOE!EOE!」のコールに包まれてメンバー再登場。430アンコールの1曲目はBS-TBSのドラマ『御社の乱れ正します!』の主題歌「Judgement Syndrome」を演奏した。
ビデオもリリースしたばかり。
440vそして各メンバーからひと言。
「ありがとうございます!
今日2回目ですね…まだ2回しかライブを演っていないんですよね。
でもお客さんのこの一体感…もう何回か演っている感じですね。
これからツアーも演ることになりましたし、我々の進化を楽しんで頂きたいと思います。
今日も本当にありがとうございました!」450vメンバー全員の挨拶が終わったところで、この日最後の曲。460_ev「Evolve-Extended Version-」をスゴイ熱量でブッ放してEAST of EDENの2回目のステージを終了させた。
何しろスゴイ盛り上がりだったわ~!
470vEAST of EDENの詳しい情報はコチラ⇒⇒EAST of EDEN Official Website500_2 

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日本が世界に誇るインストゥルメンタル・バンド、D_Drive。

<だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>

<Wings>

<Thmbs Up>

<Begin Again>

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200 (一部敬称略 2024年3月19日 Zepp Hanedaにて撮影)

2024年4月22日 (月)

BLINDMAN~LIVE2024ーOUTBURST OF EMOTIONーvol.2

 
昨年9月、『EXPANSION』から3年ぶりの新作となるミニ・アルバム『OUTBURST』をリリースしたBLINDMAN。  
残念ながら他の用事と重なってしまい前回のレコ発にお邪魔できなかったので、今回の単独公演は絶対に見逃すまいと意気込んで目黒鹿鳴館に向かった。
ところで「outburst」とは「out=外へ」と「burst=突然噴出する」を組み合わせた英単語で、どうにも抑えきれない感情をドッカ~ンと発露するような時に用いられる英単語。
そう、まさにメンバー5人のハードロックの感情がoutburstしたショウだった!
 
会場
は超満員。
おなじみの5人がステージに上がると熱狂的な歓声が沸き上がった。20Ray

S41a0203 中村達也40v松井博樹50v戸田達也60v實成峻70v1曲目は『EXPANSION』から「Love Drifter」。75続けて「Running Wild」。
いつかも『お熱いのがお好き(Some Like it Hot)』という映画のマリリン・モンローを引き合いに出して「run wild」の意味を説明したが、コレは「自由気ままにふるまう」とか「暴走する」とかいう意味。
場内は「♪Runnin' wild!」の大合唱。
80_rw達也さんのスリリングなソロ!
「やっぱりこういう音楽はMarshallじゃないとダメ!」…と説得してくれているようだ。90これまでJCM800 2203を使っていた達也さんだが、今回はJCM2000 DSL100を使用。100v2曲続けてのOutburstでお客さんは完全にrun wild。
中学から高校にかけてこの手のロックと緊密に過ごした私にとっては「カッコいい」とか「気持ちイイ」とかを通り越して最早「ありがたい」わ。110「2024年、BLINDMANの東京ライブ…皆さん、お久しぶりです!
前回は11月でしたのでそんなに間が空いてはいません。
あの時はオーソドックスな代表曲を中心に演りましたが、今日はマニアックな曲や普段は演らない曲…我々もホントに何年ぶりに演ったんだろう?みたいなレアな曲を交えてお届けしたいと思います。
最後までタップリ楽しんでってくださいね!」120vココで最新作『OUTBURST』から1曲。130cdシンプルなテーマ・リフが猛烈な疾走感を演出する「Destiny」。S41a0235 「Blindmanish」とでも言おうか、端正にそしてコンパクトにBLINDMANのエキスを詰め込んだイメージの1曲。150続けて「…in the Dark 」。160_itd初出の同名のミニ・アルバム『…in the Dark』、ベスト・アルバム、そしてリレコーディング・アルバム『Evergreen』と何度も取り上げられて来たミディアム・ファスト・テンポの重要ナンバー。
170そして同じく何度も取り上げられている「Castle in the Sand」が続く。180_cus5年ぶりぐらいに演奏したというレア曲。
でも聴いていてゼンゼンそんな感じがしない。190いつも演奏している曲の中に混ざっていても何の違和感もないのだ。
まさにBLINDMANの音楽性がブレずに来た証拠であろう。200v「すごい久しぶりな感じの曲でした。
今日はそんな感じのレアな曲をたくさん用意していますので楽しみにしていてください。
ところで巷では『推し活』っていうのが流行ってるんですかね。
皆さんは『BLINDMAN推し』ですね?
『推し活』は世界を平和にするらしいですからね。
そんな皆さんのご貢献で我々も張り合いが出ております。
本当にどうもありがとうございます!」210達也さんが弾く三連のリフ。220v_miwl『OUTBURST』からの2曲目は「A Man in Wonderland」。230cdこういう三連の曲が出て来るとうれしくなるね。
もう若い人たちのロックではこういうリズムが絶滅した感がある…というのは私だけでなく、多くの「ロック良識派」の意見。240ひと際耳を惹くRayさんが熱唱するサビから転調して達也さんのギター・ソロへ。
絶妙のコンビネーション!250松井さんのオルガンが鳴り響いて『Blazing Crisis』から「-land」つながりで「The Wasteland」。260v_wlコレも普段出て来ない曲?
ミディアム・スローのヘヴィ・ナンバー。
やはりサビの展開が素晴らしい。
完全に海外のハードロックだ。270ややエキゾチックなフレーズでソロを組み立てる達也さん。
珍しいパターン。280v果てしなくドライブしまくるのは「Survive」。
『Reach for the Sky』からの1曲。295峻くんのドラムスが大爆発!290v_svこの「♪ゾンゾゾンゾゾン  ゾンゾゾンゾゾン」というのは「BLINDMANビート」と呼ぶべき独特のノリ…と、私は前から思っている。300v疾駆するリズム隊に呼応する達也さんのソロ。
たまらなく絶好調だ!310「どうも…外は風強い?
花粉多い?…オレも花粉症スゲエんだ。
こんなに集まてくれて本当にありがとう!
こうやってお客さんがいっぱいいるのってヤッパリいいよね。
BLINDMANの今後の予定は決まっていないんですけど…曲でも作ろうかな~。
私ごとになりますけど、去年の12月に『THE MAN』という企画で演奏する機会があったんですよ。
それでスタジオ入った時にANTHEMの柴田さんから『中村くんは曲作りとかまだガンガン出来る?』と尋ねられて『全然出来ません!』って答えました。
そしたら柴田さんが『そうだよね。ちなみにそういう時って周りのメンバーはどんな感じ?…"出来ないって言っているけど本当は出来てるんでしょ~?"とか言わない?』って。
『そう、それです!』ってなったのね」
イヤイヤ~、本当は出来てるんでしょ~、カッコいいヤツが!
330v「とにかく大変でフルアルバムとなると大分遠くなる感じなので、あくまでもチョット曲作りに入ろうかという予定だね。
本当に色々とスゲエんだよ。
心も体も膝関節も大変なんです。
マァ頑張りますが、もちろんライブも何個かボチボチ入れていこうとは思っていますので今年もよろしくお願いします」S41a0488 「それでは中村達也の新曲制作に期待を寄せましょう!
みんなでプレッシャーかけましょうね。
こんな感じでレアな曲ガンガン続きますが、みなさん、大丈夫ですか?
ついて来れますか!」320vこの辺りでショウは中盤。
『To the Light』から「A Pain in the neck」。350_pinこれまた切れ味鋭いドライビング・ナンバー。
サビのバッキングのパターンが大層カッコよろしいナァ
360v松井さんと…
370v達也さんの掛け合いのソロから2人のアンサンブルへ!
380v簡単に客席を大興奮させちゃうイキのいいナンバーなんけど「A pain in the neck」って「メンドくさい」っていう意味の成句なんだよね。
イヤイヤ「It isn't a pain in the neck」!390同じく『To the Light』から。
「No Quarter」を想起させる松井さんのキーボーズでスタートする「Angels Cry」。410vココまでとはガラリと雰囲気を替えたシットリ・ナンバー。
400_acRayさんの思い入れタップリの熱唱を味わうシーン。420vそのRayさんがステージを降りて始まったのは凄まじい迫力のブギ。430_ib峻くん作曲の「Ignorant Boogie」。
「ignorant」というのは「無視する」という意味の動詞「ignore」の形容詞なんだけど、この単語って「ingorant」とか名詞の「ignorance」になると「無知の」とか「無知」という意味に変わっちゃうんだよね。
コレを知らないでMarshallの前の社長とメールをしていて赤っ恥をかいたことがあった。
恥をかけば一発で覚えるね。
440v峻くん、エライ!
既に上に書いたけど、こうした三連のグルーヴのロックをこうやって何とか保存して頂きたいのだ。ん?…コレってまさか朝ドラの影響?
450
キレッキレのリズムにキレッキレのギター・ソロ!
やっぱりブギというリズムは魅力的だ。460そのまま峻くんのドラム・ソロへ。470v音を選ぶソロ。
迫真のパフォーマンスに大きな喝采が寄せられた!480Rayさんが戻って『Reach for the Sky』からタイトル・チューン。490_rfsコレもたまらない正調ハードロック+BLINDMANビート・ナンバー。
500あまりの迫力に目黒エリアが停電してしまいそうだ!510v白熱のギター・ソロもテンコ盛り!Rrr Rayさんが「Ignorant Boogie」の作曲者である峻くんにマイクを渡す。
「みなさん、お元気でしたか?
さっきインストを演ったんですけど何と、ボクの曲でございます。
BLINDMANで中村さんが作った曲以外の曲を演ったことが今まであったのだろうか?…みたいな。
『チョット楽しい感じのインストをなんか作るか!』みたいなに中村さんがおっしゃったんですが、『ド素人の書いた曲なんですがあるにはあるんですよ』って言ったら『演ってみよう!』ということになったんです。
各自のソロも交えてカッコよく仕上げて頂きました」
カバー以外で達也さんの曲以外を演奏したのは今回が初めてのことだそうです。
520「さて、11月にお越し頂いた方もいらっしゃると思うんですが、今日はコンセプトをガラッと変えてのセトリになっております。
『Wasteland』なんてボクが8年前に加入した時の1発目のライブで演った曲なんです。
8年振りなんですよ!ビックリ仰天な感じです。
コノ後も『ハァ~』ってなる感じの曲がありますからね。
新作の話も出ましたし、ライブも全く決まっていないワケではありませんので、我々の予定に関しては各種SNSをチェックして頂きたいと思います」530v峻くんコーナーが終わった辺りから後半に突入する。
まずは『Expansion』からこれまた強力にBLINDMANビートが際立つ「Promise of Love」。
このサビのメロディは最近のステージには欠かせなかったモノだ。
540_pol2度登場するギター・ソロがそのサビとセットになっているかのようにロマンティックに鳴り響いた。550v松井さんのピアノから「The Tears of God」。550v_tog『Blazing Crisis』にオープナー。
ホント、バラエティに富んだ選曲だ!
それができるのはバンドに歴史があるから。
BLINDMANを来年は結成30周年?
560『OUTBURST』から2曲。
130cdまずはこのミニ・アルバムの新曲「Diamond Dust」。
達也さんが弾くクリーン・トーンのアルペジオ。
とかく「歪み、歪み」と世間では騒ぎがちだが、Marshallはクリーン・トーンも得意なのだ。570_dd存分に声を振り絞ってのRayさんの絶唱。
ドラマチック極まりない!S41a0779 もう1曲は『OUTBURST』に収録している再録音曲のウチのひとつ「The Bed of Nails」。580_bon前の曲とは打って変わっての爆走っぷり!590v客席と一体になっての手拍子。
タイトルは日本語で言い表せば「ツライ状態」を意味する「針のムシロ」だけど、この「針のムシロ」は楽しいねぇ!
600「長丁場、ホントどうもありがとうございます。
次に会えるのはいつかな?
まだチョット東京のライブが決まってないのかな?
次回もまたまたお誘い合わせの上ゼヒ遊びに来て頂きたいと思います。
じゃあ、その前にガッツリ盛り上がっていきましょう!
最後の力振り絞っていきますよ!
まずは懐かしいところからいってみましょうか。
一緒に歌いましょう!」
610v楽しい時間は過ぎるのが早いものでもう本編最後のセクション。
まずはおなじみ「Why Did You Come Back?」 。630 「♪Why did you come back」…620_wdcb「♪Why did you come back」
Rayさんの「一緒に歌いましょう!」という誘いに応じて大合唱640『Reach for the Sky』から「Now or Never」。
このキーボーズが利いたイントロ!650v私はこの曲が大好きなのです。
「♪Eavryday, everynight」…Rayさんの歌い回し方が最高に気持ちいい。
660vそして、毎回書いているけど一度しか出てこない大サビ!
何度聴いても素晴らしい。680本編の締めくくりは『To the Light』のオープナー「Rising Sun」。680v見よ、このRayさんの汗!
完全に草津状態だ。
激演ぶりが容易に窺えようというモノ。S41a0794 本編最後の達也さんのソロ…690v松井さんも!S41a0727 イヤ~、本当に火がつきそうな大熱演で本編を締めくくった!
700アンコール。
まずは達也さんからひと言。
「なかなかの長丁場なのにみんな元気だね!
BLINDMANのライブ…ホント、楽しみつつ出来る限りやっていこうと思ってます。
お越しになれる時は是非とも会場に足を運んでください。
よろしくお願いします!」
710v「今日は結構暑くて花粉も飛んでる中みんなスゴいね!
ステージ上もすごく盛り上がって楽しい感じです。
どうもありがとう!」
720v「皆さん、本当にありがとうございます!
もうチョット楽しもうか。
いいですか!
コレも懐かしい曲です…いってみよう!」730vアンコールは2曲。
まずは『Turning Back』から「Without a Word」。S41a0904そして、もう1曲は『OUTBURST』で再録音された「Living a Lie」。
最高のドライビング・チューンに客席は大興奮!
740_encアンコールを入れて全21曲。
一時たりとも気の緩むことのない演奏で観客をノックアウトした5人。750v 000s41a0429  770v 780v 790vああ、いつまでもこういうロックが生き残って欲しい…Marshallとともに。
もう私はこのことしか考えられんよ!800BLINDMANの詳しい情報はコチラ⇒BLINDMAN Official Site

810 

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 
イギリス南西部のコーニッシュ出身のキング・クリーチャー。
本場のブリティッシュ・ハードロックを存分にお楽しみあれ!

<Desolation>

<Captives>


Marshall Recordsからのセカンド・アルバム『セット・ザ・ワールド・オン・ファイヤ』絶賛発売中!
このアルバム、すごくいいよ~!
 
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200(一部敬称略 2024年3月17日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2024年4月15日 (月)

LOVEROCK NIGHT <後編>~THE LOVEROCK VIOLENT

 
『LOVEROCK NIGHT』の後半はイベント・タイトルそのままにTHE LOVEROCK VIOLENTがステージに上がった。
10vミュージカルや映画の「Overture(序曲)」よろしくTHE LOVEROCK VIOLENTはインストルメンタル曲でスタートする。
コレがまずカッコいい。
いかにも「最上のステージを見せてやるゼ!」という気合が発散しているようだ。
今回は「No.5」。25木村直樹30Atsuo40v清水賢治50v臼井"OZMA"孝文60v乙部-オトチ-ヒロ70vそのまま「激情」へ。80v_gj「♪落ちていく、落ちていく」のパートがとても耳に残る。
ドラマチックで適度にハードな曲調が実に心地よいのだ。
90ギター・ソロ。
AtsuoさんはMarshall。100v「JCM900 4100」と「1960A」。
Atsuoさんは「CH.B」、すなわちハイ・ゲインのチャンネルを主に使用している。110v「サンキュー、どうもありがとう!
LOVEROCK VIOLENTです。
今年初めてのライブ、皆さん最後まで楽しんでくださ~い!」120_m気持ちよくハードにドライブする「Escalation」が続く。
直樹さんの声や歌い方によるところも大きいのであろうが、この曲も「♪Escalation, escalation」のパートがすごく印象に残るんだよね。
130_esc中間部で出て来る直樹さんのストラミングのピックアップ・ブレイクは実にいいアイデアだ。
アコスティック・ギター導入の効果大。
000s41a0263直樹さんの「ギター・ソロいくぞ~!」の掛け声でAtsuoさん爆発!150そしてエンディングの「♪Escalation」のリフレインのパートのOZMAさんのベース・ラインのガンコ感が凛々しい!
130さらに「♪タンタンタン」と入れるアクセントも秀逸だ。160_acc矢継ぎ早に直樹さんのシャウトが冴える「Fallen Angel」。160v_fa「♪Do what you want, do it」
このバンドはコーラスもリッチ。170清水さんのキラキラ・サウンドのキーボーズも効果的。180vゴキゲンなドライビング・リズムに乗って繰り広げられるギター・ソロ。
LOVEROCK感満点!190vココで雰囲気がガラリと替わる。
もの悲しい清水さんのピアノが流れ…
200v_ih思い入れタップリに直樹さんが歌う。
曲は「一輪の花」。210vいい曲だ。
そしても直樹さんの声と歌い方が曲にどうしようもなくマッチしているのだ。
「いい曲」というのはそういう時に生まれるモノよ。220清水さんのフルートの音色…というのか、ビートルズが「Strawberry Fields Forever」でメロトロンを使ってやっていたアレ…のパートをはさんで…230vAtsuoさんのソロ。
曲は時間が経つにつれて際限なくドラマ性を帯びる。240v途中でサングラスをハズし、ますます音楽の中に入り込んだ直樹さん。
こうしたバラードもこのチームの大きな魅力なのだ。250「どうもありがとう!
なかなかライブをやらないLOVEROCK VIOLENTなので話のネタはあんまりないんですが、ココはMCの箇所なのでチョットしゃべります。
ずいぶん前のことなんだけど、下北でライブが終わった後、珍しく“あちゅお”が『チョット腹減ったんでナニか食ってから飲みに行きませんか?』って言うのでハコのすぐ近くのラーメン屋さんに2人で入ったんです。
ボクも彼とは結構付き合いが長いつもりだったんですけど、彼が『メンマ好き』っていうことをその時初めて知ったんです。
自分もメンマのコリッコリッとした食感が大好きなんです。
それで『極太メンマ』っていうモノをあるところで見つけまして、『すごいの見つけた!』とラインでAtsuoに伝えて無事にさっき渡しました」
260v「皆さん、メンマでお酒って飲めます?
イケますか?…別にいいんですけど」
270v長髪に細身、長身で色白、そしてギターを提げた姿が自然で背後には必ずMarshall。
「カッコいいロック・ギタリスト」の定義はコレにつきる。
それともうひとつ…それは「寡黙」であること。
今回、私は初めてAtsuoさんがステージの上でしゃべる場面に接したが、その話題がまさか「メンマ」とは!
そう、カッコいいギタリストには「意外性」も欠かせないね。
最終的にはMarshallが似合わなきゃダメだ。
Atsuoさんはバッチリだ。0000r4a0475「若い時はよく友達とラーメン屋さんのメンマで飲んだ記憶がけっこうあるのよ。
それでさっき『よし!MCはメンマでいこう!』って決めました。
さて、ライブの方なんですが、9月にSUPERBLOODとやることが決まっています。
あとボクがアコースティックで『マンスリー・ライブ』っていうのをやってるんですが、9月で100回目を迎えることになりました。
毎月やって100回目ですから8、9年ぐらいですね…スゴイですよね。
その100回目に仲間を集めてナニか一緒に演りたいな、とみんなに話したら『オ~、ええんちゃう、えんちゃう?』ってなりました」280「それ『ええんちゃう』ってボクですやん!
チョットいいですか?直樹さん。
100回もやってるんでしょ?でもボク、2回ぐらいしか出たことない…ナンやったら1回しか出てへん。
まさか100回もコッソリやっていたなんて…。
今また『LOVEROCK VIOLENT脱退』の危機が訪れましたね。
あ、ココでしゃべるつもりは全然なかったんですよ…って言うたら嘘に聞こえますけど。
井上Atsuoまでがしゃべり出したんで…学校で割と席順が前の方やったやろ?
ボク『臼井』やからキミの後やで」
ココで学生の時の五十音順の出席番号の話になった。
となるとどうしても話したくなるのが私が中学2年の時のクラス。
その時ひとクラスに59人いたんだけど、私の出席番号が「ウ」の一番最初でも18番だったの。
浅岡、麻生、阿部、有賀とか、「ア」と「イ」だけで私の前に17人もいたんだぜ。
あれはフザけてクラス割りをしたのかな?
で、「折笠」がア行の最後で出席番号が25番。
つまり2年C組の42%が「ア行」だった。
この時より以前、そしてその後ともに大学を卒業するまで出席番号が2ケタになったことはただの一度もなかった。
520vOZMAさんの話はつづく。
「私がやっているバンドはどれも音楽自体はシリアスで笑う瞬間なんてないんです。
だからもうこのMCだけが息抜きと言いますか、私の生き甲斐になっています。
演奏では厳しい木村直樹のバンマスの視線をかわすことが出来ませんので、ココだけが私のオアシスと言われております。
ライブが少ないんですが、LOVEROCK VIOLENTよろしくお願いいたします。
ボクのバンドは東京で演らないですよ。
もう東京捨てました…京都も捨てましたけど。
ボクのお客さんが来ぃひんところは片っ端から捨てていくんです…と言うことで、東京で私を見たいという方はご近所ご親戚お誘いの上ゼヒLOVEROCK VIOLENTのライブにお越しくださいませ」290ひとつ言っておきますが…。
ライブ・レポートのこうしたMCの部分はライブの時にトークを録音しておいて、後に家内が文字にしてくれたものを私がアレンジしている。
家内は実際のおしゃべりに一切手を入れることなく忠実に文字起こしをして私にパスしてくれるのだが、その文字列を見ると、その時ナニをしゃべっていたのかが不可解でそのまま使えることはほぼない。
日本語というのは語順で文章の意味を作る英語やフランス語と異なり、話し方によっては主語や述語が文頭にあろうが文尾に付け加えようが意味が通じてしまう大変便利な言語なのだが、コレは「しゃべり言葉」の話。
それを文章にするとたちまち読解するのが難しくなるのだ。
私はそのしゃべったままのオリジナルの文字列を何度も読んだり、その時のことを思い出したりして元の内容や雰囲気を壊すことなく文章を整え、さらに「敬語」の使い方をあらかた訂正し、「ラ抜き」言葉や文字にすると目障りな「音便変化」を訂正したりしているワケ。
コレね~、こんな風に書くといかにも大変そうだけど、読書好きの輩にとってはとてもオモシロい作業なんです。
「なくて七癖」とはよく言ったもので、ライブでおしゃべりを聞いていると全くわからないんだけど、マァ皆さん、ものすごい口グセをお持ちていらっしゃる。
「メッチャ」や「スゴイ」を連発する人、すべての文尾が「…ですけど」となってしまう人、気にし出したら枚挙にいとまがない。
ひとつ言えるよくない傾向は、やはり若い人は全く敬語ができませんな。
それと「させて頂く」の多用…最近「させて頂く症候群」という言葉があるらしいが、コレはちっとも丁寧に聴こえない。
最近、ある若いギタリストが新しいギターを買って、そのことをSNSに投稿した際「新しいギターを入手させて頂きました」と書いていたのにはビックリした。
自分で買ったのであれば「入手した」で良いし、誰かから貰ったのなら「頂戴しました」で十分なハズだ。
そんな中にあって、OZMAさんのMCね。
ニヘラニヘラとしゃべって「MCが生き甲斐の人」なんておっしゃっているが、OZMAさんのトークを文字お越しした時、その完成度はかなり高い。
私も人前で話す機会があるのでよくわかるのだが、起承転結がハッキリしていて、その筋立てに沿って話を進めて行くのでしゃべる内容がクリアで言葉選びが適切なのだ。
OZMAさんはかなり多くの映画をご覧になっていて、我々が一緒になると必ず話題がそちらの方面に向かってしまうのだが、やはりその映画鑑賞の経験からストーリー立てて話をする訓練ができているのかも知れない。
ベースだけでなくトークにも注目のOZMAさんなのである。
「OZMAトーク論」終わり。000s41a0507「コレ…結構ね、ナンちゅうか、我々もこういうクダけたMCをするようになりましたが、この後曲につなげるのが大変な時があるんですよ。
それを敢えてやってみようと…」310直樹さんがチャレンジで敢えてつなげて演奏したのは自身が大好きだという「I Surrender」。320_is竹を割ったかのようなストレートなドライビング・チューン。
ちなみに貿易用語で「Surrender」っていうのがあるんですよ。
「surrender」というのは「降参」という意味なので初めてこの言葉を輸入業務の書類で見つけた時にはギョっとしたものだった。
コレは輸出者がその貨物に対する所有権を放棄して、正式な船荷証券(B/L)抜きで貨物の受け渡しをするシステム…確かそんなのだった。0r4a0437ステージ中央でソロを放つAtsuoさん。
前柵に片足を乗せてクールにキメているが、頭の中は楽屋で待っている直樹さんからのプレゼントの「極太メンマ」だろう…んなことたぁないか。
370「♪I surrender~」
360vギュ~~~、でも「I surrender」…コレでもOZMAさんは降参しなかった!
さすがのロック魂!
S41a0377 キタキタキタ~!
乙部さんの強烈なビートでスタートする「She's so good」。380v_ssgこの曲も直樹さんのボーカルズの魅力炸裂!
いい声だナァ。
400「♪オイオイオイオイ」の掛け声も楽しく…
390_2「ギター!」410コッテコテのロック・ギター・ソロから…420v「オン・ドラムス、オトチ~!」430「オン・ベース、OZMA~!」440v「オン・キーボーズ、清水賢治!」450v「♪ラ~ラ~ラ~、ラ~ラ~ラ~」
LOVEROCK VIOLENT全員をフィーチュアしたキラー・チューン!460_lala心臓音のSEに清水さんの荘厳なオルガンの音とギターが被さって「鼓動」。S41a0421まだまだ出て来るイキのいいスピード・チューン。
客席が燃え上がる!
480v「オーライ、ギター!」490Atsuoさんのシャープなソロ!500vコレは否が応でも盛り上がるわ~!
470_kd「コレ…MCでしょうか?
今の熱量はもう本編終わり…っていう雰囲気でしたよね。
もう帰りそうになりました、私。
皆さんはお気づきかどうかわかりませんが、実は井上Astuo、木村直樹、私、カッコが一緒だと思うんです。
奇しくもジャケットのブランドがみんな同じ!
もうエンドースしようかと思ってますよ。
下のパンツも黒でね、ブリーフも黒だと思います。
その上手!そういうことでよろこばない!」
540v「ホントにどうしようもないですね。
Astuoファンはね…よろこんでないか?
それに引き換え、この下手の閑散としたこと…そんなこと無い。そんなこと無い。
にぎやかですねぇ~。
下手にいる人は自動的にボクのファンと認定されますからね。
もしボクの前から移動したら呪いながらその人のことズ~っと見ていますからね。
自動的に下手に集まらざるを得ないシステムになってるのがLOVEROCK VIOLENTです。
残り数曲ありますんで笑い倒してくださいね」
300v「残り2曲です。
去年、6月と11月に『No.5』のツアーをやったんですが、2回目の福岡の時、野郎ばっかりでガラが悪くなってしまったんですが、その次の日の広島では逆に「キャー!オズマさん!」って両極端でしたよね?」
550「ナンなの、それは?ボクに媚びを売っているみたいな…。
その秋の『No.5』のツアーの時もボクは脱退の危機を迎えていましてね。
最後の京都公演に於いては『井上Astuo殺害事件』を企てました。
アレは本気でしたね。
脱退することは心に固く誓っていたんですが、その前に『井上Astuoを殺す』って思ったんです。
ま、それを聞いてAstuoくんもよろこんでいたんですけどね。
と言うのは、機材の搬入をしてたんですよ。
搬入が終わってクタクタになってボクが車を移動しようとしていたところに満を持して井上Astuoが手で髪をなびかせて出て来たんです。
ボクはもう『もうええやろう!』と思ってそのままハンドルを左に切ってひき殺そうとしたワケです。
でも、なんとかね殺人未遂で終わりました、ハイ」560vそんな「殺伐としたMCに雰囲気がよく似合う曲」と紹介されたのは「異邦人」。
清水さんのシットリ・ピアノから。570v_ihjフレットボードの隅々までを使う音域の広いOZMAさんのベースが曲のスケールを広げる。590v再びアコギを手にした直樹さんの熱唱!
ホント、この手のバラードが素晴らしい。
私はオコチャマでいつまでたってもブッ速いにぎやかな曲の方が好みなんだけど、直樹さんのバラードはズッと聴いていたい気持ちになるね。
600v本編の最後は「目眩」。
乙部さんの勇猛なドラミングにテンションが上がる!
610v_mmiメンバーが一丸となって…630v 640 650v直樹さんの激唱を猛サポートした!580v「OK、ギター!」
最前列のAtuoさんファンの皆さん、大よろこび!
OZMAさんの殺人計画が実行されていたらこのシーンはなかった!
0r4a0614本編のエンディング…直樹さん、ジャ~ンプ!
残念!背中になってしまった!680アンコールではまず清水さんとOZMAさんがステージに現れた。
「アンコールありがとうございます。
LOVEROCK VIOLENTはホントにスケジュールが決まりません。
次のワンマンライブはいつか?…決まっているんですが先過ぎやね。
先過ぎて皆さんがLOVEROCK VIOLENTのことをを忘れてしまうのではないか?と私は心配なんですけど、皆さんは大丈夫でしょうか?
秋口になります」
690v「ツアーをやるのかな?やるとしても2本ぐらいですかね?
ま、全員、富士と名古屋に集合してくださいね。
今年のLOVEROCK VIOLENTはそれより西には行きません。
私たちは西日本のことを絶対に顧みません…かといって東北を顧みるのかと言うと東へも行かない。
こぢじんまりと近場、近場で済ますということですね」
メンバーが誰もクチを挟まなかったけどコレで大丈夫なんスか?700vさて、OZMAさんと清水さん以外はTシャツに着替えて登場したアンコールの1曲は「面影」。720_ok最後の最後までLOVEROCK VIOLENT感濃厚極まりないナンバーで大いに観客を楽しませてくれた5人。730v 
740v 750v 760v 770v最後はまたインストルメンタルの「Rage」で〆る!
『風と共に去りぬ』で言えば「Exit Music」というヤツ。
 
最近、OZMAさんと『風と共に去りぬ』の話をしていて、2人でこの世には「Exit Music」というモノがあることを発見してしまったのです。
780「今年初めてのライブにこんなに集まってくれてどうもありがとうございました!
また機会を作ってライブをするので今年もよろしくお願いします!」790vこのステージの構成が実にいいのだ!
0000r4a0670 直樹さん、ジャ~ンプ!
お~っと、また背中!
ナンダよ~!本編の最後で下手側を向いて飛んだのでワザワザこっちへ移動して来たというのに!
今度は事前に打ち合わせをしておくことにしよう。800「ありがとうございました!」
今日もとってもカッコよかった!
 
THE LOVEROCK VIOLENTの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEBSITE
810<おしまい>

☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆
 
「やっぱりロックは骨太なヤツに限る!」という貴兄におススメなのはBAD TOUCH!
筋金入りのブリティッシュ・ハード・ロックをお楽しみアレ! 
 
<I Get High>

<Strut>

<I've Got the Music in Me >
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9img_9727 

200 (一部敬称略 2023年3月15日 渋谷GUILTYにて撮影)

2024年4月12日 (金)

LOVEROCK NIGHT<前編>~電氣ベンベン

  
『LOVEROCK NIGHT』と題するライブに出演した「電氣ベンベン」。
以前からそのバンド名を存じ上げてはいたが、今回Marshall Blogに初めてご登場願った。10v_2「電氣ベンベン」か…いい名前だな。
「犬神サアカス團」はMarshall Blogの常連だが、その「團」のような「気」の旧字体がまずいい。
「當(=当)」とか「體(=体)」とか「畫(=画)」とか「學(=学)」とか、書く際には画数が増えてチト面倒だがルックスがカッコいい。
当然、今から見ればこうした難しい文字が明治&大正の時代には平気で新聞にも使われていたワケだが、読者には何の不自由もなかった。
ナゼならすべての漢字にルビが振ってあったからだ。
よく「江戸時代、日本人の識字率は世界一だった」という記述を目にするが、それは海外の国々の社会構造が日本と異なっていたためで、本当に日本人の識字率を世界一にしたのはもっと後のこと。
すなわちこの新聞のルビの功績が大きかったということだ。
このルビは太平洋戦争中まで継続されたが、ただでさえ小さい漢字の活字にそれよりいくつも級数の低いひらがなの活字を組み合わせるのに大変な時間と手間がかかる。
そこで「国語審議会」なるものが「コレさ~、漢字を簡単にしちゃえばルビなんて要らなくね?」ということを思いつき、漢字のルックスを簡素化し、新聞はといえば例えば「拉致」を「ら致」、あるいは「拿捕」を「だ補」などと読みにくい感じをひらがなを用いて表記するようになったそうだ。Asちなみに「新聞」というモノは、嘉永4年、乗っていた船が紀伊半島沖で難破し2ヶ月にわたり太平洋を漂流した挙句アメリカの商船に発見されて渡米し、日本人で初めてアメリカの市民権を取得した浜田彦蔵(ジョセフ・ヒコまたはアメリカ彦蔵)が日本に持ち帰ったモノとされている。
このことは吉村昭先生の『アメリカ彦蔵(新潮文庫刊)』で楽しく知ることができる。Ah そして数年前、現代語に訳され昭和39年に上梓された浜田彦蔵の手記を高田馬場のブックオフで見つけて小躍りしながら即買いした。
だって税抜きで各100円だったんだもん!
Img_0426で、ココは荒川区にある「吉村昭文学記念館」にある先生の書斎を忠実に再現したコーナー。
書架に見える本は先生の蔵書の実物。000190その書架に『アメリカ彦蔵自伝』の2冊を見つけた時はうれしかったね。
あんなに夢中になっていたフランク・ザッパにももう触手が動かなくなった今、吉村先生にだけは素直にミーハーになれる私なのです。
ヘソ曲がりでアマノジャクでワガママな私はこれまで「本当に熱心な誰かファン」になったことがなかった。
真理ちゃんに百恵ちゃんにも興味なし。
でも、ザッパと吉村先生だけは別。390 さて、「電氣ベンベン」の下の句の「ベンベン」。
私が住むこの古い寺町には昔から年寄りが多く、かつては三味線や大正琴の音色が絶えなかった。
明治37年(1904年)生まれの祖母もかなりヘタクソながら三味線を嗜み、どこから現れるのか、「高橋さん」というヨボヨボ極まりない「おっしょさん」が週に1度家に来ていたことを思い出す。
何年経っても2人で「♪こんぴらふねふね~」と演っていた。
その祖母は私がギターに夢中になっていることを知っていて、自分のことをミュージシャン仲間だとでも思っていたのであろうか、私が中古のMarshallを買うと「どんなモノか?」と部屋に様子を見に来たことがあった。
その頃まだロックに夢中だった私はアルバムが出たばかりで、コピーしたてのオジー・オズボーンの「Crazy Train」を祖母に弾いて見せた。
「コリャ、相当ウルサイもんだね」と言っていた。
Marshallだからね。
42年も前の話。

ところで話は反れるが、数日前にテレビで報じていたニュースに小さなショックを受けた。
それはこのことである。
先頃、千葉にお住いの明治44年生まれの薗部さんというおジイちゃんがなくなり、厚木在住で大正2年生まれの涌井さんという方が「国内の男性の最高齢」のポジションをゲットした。
ちなみに大正2年というのは徳川慶喜が亡くなった年だそうだ。
このニュースは、「日本から明治生まれの男性が絶滅した」ということを意味しているのね。
オイオイ、私が子供頃には自分のジイちゃん&バアちゃんをはじめ、明治生まれの人なんて当たり前だったんよ。
大正生まれの人なんて「ものすごい年寄り」なんてイメージが全くなかったからね。
い~か~に自分が古い人間かということを思い知ったのだ。
大正は15年までで、13年生まれの人が今年100歳だからね。
高峰秀子、京マチ子、乙羽信子が大正13年生まれだというのだからこれまたビックリ。
ご存命であればデコちゃんも乙羽ちゃんも、シリーズで唯一寅さんより年配のマドンナを演じた国際女優の京さんも100歳だった。
だから「大正生まれ」の方がこの世からいなくなるのも時間の問題だ。
次は「昭和ひとケタ」の番。
そして早晩私たち昭和30年代生まれにもおハチが回って来るだろう。
 
閑話休題。
その祖母はギターを抱えて家を出る私を見つけるたびに必ずこう訊いた。
「なんだ、今日もベンベンか?」
明治の人にはエレキ・ギターの音が「♪ベンベン」と聞こえるらしい。
しからば、バアさんの三味線はどうか?
日本では一般的に三味線の音色を文字であらわす時は「♪チントンシャン」とする。
ウッソだろ~。
絶対にアレは「♪チントンシャン」とは聞こえん。
しかしながらこの擬音語とか擬態語というのは実に素晴らしい日本語の特長だと思う。
シンシンと雪が降る」か?
雪はシンシンと降るわねェ。
ヒタヒタと迫る刺客の足音」?
ヒタヒタと聞こえてしまったら気づかれてしまうだろうと思わなくもないがヒタヒタやっていれば心配無用。
「巨人がノッシノッシと歩く」
一体「ノッシノッシ」とはナンだ?でも巨人はノッシノッシ歩くわナァ。
ヨボヨボのおジイさん」
おジイさんは本当にヨボヨボしているのが普通だ。
五代目古今亭志ん生は近所の習い事の先生を指して「横町のデコボコ」とやるクスグリを使ったが、こんなにオモシロイ表現が英語にできるか?ってんだ。
「英語20,000、日本語50,000」という記述をどこかで読んだことがある。
コレは日常生活で使われる語彙の数を示していて、以前このことを知り合いのイギリス人に話したらイヤな顔をしていた。
我々は知らず知らずの内に英語圏の連中より2.5倍もの言葉を使って生活しているらしいのだ。
しかし、その50,000語の中にはこうした擬声語や擬態語も数多く含まれているのではないかと思うのね。
でも今の若い人たちはダメだよ、本を読まないから…当て推量だけどせいぜい10,000語ぐらいしか使わないんじゃないの?WWW
人間の知性を高める唯一の方法は「読書」だから。
コレは私の持論なんだけど、「読書家で東大に行かない(あるいは行けない)人はいるが、東大生で本を読まない人はいない」…どうだろ?
私も子供の頃にもっと読んでおけばヨカッタ。
ところで、エレキ・ギターの音色を表現した「テケテケ」なんてのは擬音語の白眉だと思う…と言いたいところだが、コレは擬音ではないということをつい最近知った。
コレは1964年のアストロノウツの「Movin'」というインスト・ナンバーに日本語歌詞をつけて焼き直した「太陽の彼方」という曲に出て来る「♪乗ってけ、乗ってけ、乗ってけサーフィン」の「テケ」なのだそうだ。
しからば「ベンベン」とは何の擬音か…コレは三味線の音色を表現する言葉らしい。
話が一周したところで本題。

さて、電氣ベンベンのステージ。 
1曲目は「邯鄲(かんたん)の夢」。
シンプルなギター・リフからスタートするソリッドなヘヴィ・チューン。20_kyデンジャーデンコ30v_2飯島丈治40v諸星和明50v_4サマンサ60v飯島さんが使用したアンプは…70Marshall。
「JCM900 4100」と「1960A」だ。80v「邯鄲の夢」というのは、昔々、中国の趙という国の都「邯鄲」で盧生(ろせい)という貧乏書生が仙人から枕を借りてうたた寝をした。
寝ている間、50年あまりもの間超リッチになる夢を見たが、目を覚ましてみると炊きかけた粟もまだ煮えておらず、自分は相変わらずの貧乏書生だった…という話し。
転じて人の世の栄枯盛衰は儚いモノだ…という意味。
私も若い頃、酒を飲んで意識を失いトイレでブッ倒れたったことがあった。
倒れた時の物音にビックリして駆けつけたた家の人に揺り起こされた時、「あ~、ずいぶん寝たな~」と思ったら1分も経っていなかったという「逆浦島現象」を体験したことがあった。
私の場合、意識を失っている間に「栄」も「盛」もなかったけどな。
90シアトリカルなアクションで観客の耳目を一身に集めるデンコさん。
デンコさんは飯島さんが弾くギターのフレーズに「白昼夢のような白く乾いたイメージ」を抱き、夢にまつわる寓話を歌詞にしたそうだ。100v_el続いては「elegy」。
「Elegy」というと私の場合、頭に浮かぶ曲が3つあって、まずは「湯の町エレジー」。
次にJ.J.Johnsonという大トロンボニストが作った有名なバラード。
でもチャンピオンは誰が何と言おうと穐吉敏子の「Elegy」。
エレジーというのは「哀歌」とか「悲歌」とか訳される音楽の種類で元々は死者に捧げる曲を指した。
「挽歌」なんてのも「elegy」の訳語だそう。
チャールズ・ブロンソンの『狼の挽歌(原題は'Violent City')』なんてのは夢中になって観たよね。
語源はギリシア語の「elegeia(エレゲイア=嘆き)」だそうだ。110高い壁に閉ざされた街、そこに流れる川、古い夢…という暗い景色をデンコさんが歌う。120まさに濃い灰色のダークなワルツ。
飯島さんのギター・ソロが重くのしかかってくる!S41a0021_2村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」という小説の舞台をイメージしているとのことだがそれはココだけのヒ・ミ・ツ。
私も村上春樹を読むことは絶対にないので好都合である。
イヤイヤ、それよりこのデンコさんの声!
ノドを極限まで絞り切ったようにして歌う姿を凝視してしまうのは決して私だけではないであろう。0r4a0028_2エンディングのリフレイン、Bm|A|G|Bmと繰り返しておいて歌が抜けた後、そのままエンディングに向かうのかと思うとさにあらず。
Bm|A|B♭m|Bm|C|G|G♭|Bmと変化し、B♭m→Bmの半音進行がとても魅力的に響く。
ハイ、半音に弱い私なのです。
0r4a0015デンコさんが光と風について歌うのは「風待ち」。
電氣ベンベンのレパートリーにあってこうした明るい曲調は珍しいのだそうだ。
そうでしょうネェ、この日初めて観た私にもそれがわかります。
140_kz諸星さんのベースと…
150vサマンサさんのドラムスが生み出す「ゆらぎ」のグルーヴがとても気持ちよい。S41a0120光がさし、風が吹き、デンコさんが指さす先には彼女が子供の頃から慈しんだ動物たちの魂が存在している…というメルヘン・テイストの1曲。160v曲が終わってデンコさんが取り出したのは「ひさご」…瓢箪のことね。
小道具にも気を遣っている。
水を口に含んでブハ~っとやって見せた。170_2サマンサさんがシンバルを打擲して…200v_ctベースが絡み…210v_2ソリッドなギター・リフが被さって曲が動き出す。
コレもヘヴィなワルツ。220v曲は「clocktower」。
タイトルはスーパー・ファミコンのコワい系のゲームから。
ホントだ…同名のゲームがあった。
何でも殺人鬼が徘徊する館から脱出するゲームだとか…。
230vホントだ、コワいわ。
デンコさんは夜の森の朽ちた時計塔とそこに眠る謎を断片的に描いている。
236射るような視線をファンに注ぐデンコさん。
コワいといえばコワい。
しかし、ファンにはこの視線がタマらないのだ。190_2ところで…。
この曲なんかもすごくいい例なんだけど、私はこういうタイプの音楽が「日本のロック」のひとつの理想形として後世に受け継がれていって欲しいと思うんですよ。
それは「日本のハード・ロック」ということね。
ブリティッシュ・ロック然としたギター・リフとソロ、ヘヴィなリズム、そして「日本」を感じさせる知性的な内容の歌詞で構成するロック。
冒頭で少し触れたけど犬神サアカス團なんかはまさそれ。
人間椅子なんかもそう。
個人的な嗜好が強い意見だということは百も承知、二百も合点。
電氣ベンベンにはロックがもっともクリエイティブだった70年代の残り香を嗅ぐことができるのだ。0r4a0083 「デンコちゃーん!」
曲が終わるやいなや客席から盛んに呼び声が上がる。
「本日はお招き頂きましてありがとうございます。
来て頂いた皆さま、ありがとうございます。
配信をご覧の皆さまもありがとうございます。
スタッフの皆さまもありがとうございます。
GUILTYの皆さまありがとうございます。
最後まで楽しんでいらしてください」250v_2ヤケにサッパリしたMCの後は「Hello World」。
サマンサさんのハリのあるロック・ビート。260_hlギロリ目力。270トレモロを利かせたアルペジオから一転してオドロオドロしいリフ。
そう、だからこういう曲のことをさっき言ったワケ。280v「Hello World」というのは、コンピュータ言語が数ある中で、どの言語を使おうが最初に画面に表示する例文のことだそう。
BASICだろうが、JAVAだろうが、「それではまず最初に『Hello world』と画面に表示させてみましょう」とやるらしい。
私はコンピュータはあまり好きではないので全くこのことを知らなかったが、コンピュータに関するロックの名曲なら知っている。
あ~、テクノ・ポップなんかじゃありませんよ。
そんなのよりズッと前の曲。
例えばPANTAさんの「HALのテーマ」、例えば四人囃子の「機械じかけのラム」…歌詞といい、曲といい極上の逸品だ。
「外の世界と接触する内なるモノ」というイメージのこの曲もとてもいい感じだ。
290_2ギター・ソロもタップリ!
やっぱりこういうロックのギターはMarshallだよナァ。
0r4a0142 「海の底から届いた手紙」という歌詞の一節は、海底ケーブルの通信速度の速さや圧損の少なさを称えているのだそうです。
エエッ?海底ケーブルの性能について歌った曲なんて初めて聴いた!320ところで…。
ナマイキながらこのMarshall Blog、原則的にコピー・バンドと正式な音源を出していないバンドさんは取り扱わないことにさせて頂いているんだけど極マレには例外もあるのね。
その例外のひとつが今日のこのチーム。
これだけ個性豊かなロックをやっているにもかかわらず、実は正式な音源を発表していない。
ウェブサイトも運営していない。
すなわちモッタイない…ということで「Marshall Blogの例外のひとつ」になって頂いた。
で、その音源を制作していない理由を尋ねたところ、メンバー各々の思いはあれどデンコさんとしては、「音楽=ライブ」というのが一番の理由。
音楽には生演奏の場でしか伝わらないことがあるので、目の前に1人しかいなくても、1,000人いたとしても、その時、その場所にいる人に届けば良い…と考えているのだそうだ。
330v_2また音源を制作するための時間を設けるとライブの機会を削らざるを得ないということが不本意でもあるそうだ。
さらにバンマスの飯島さんとしては、既存の曲が今のままで完成しているとは思っていないということもあるそうだ。
でも、どこかで妥協して音を残しておかないと、このままではモッタイない!
音楽家の使命は、そりゃ人前で演奏して感動を与えることも大事だけど、音楽を創って何らかの形で残しておくことことが本業だと思うのです。
下は真宗大谷派の坂東報恩寺の外壁に掲げられているおさとし。
Img_0147飯島さんのギターが導く次の曲は「蒼ざめた馬」。
340_auロシアの「B.ロープシン」というペンネームで革命家たちの内面を描いた小説を書いたボリス・サヴィンコフという作家の代表作のタイトルが「蒼ざめた馬」。
デンコさんは小さい頃に読み聞かされたロシア語の古い絵本に載っていた絵の景色をイメージしている。350_2大学の時、ゼミで「カラマーゾフの兄弟を読む」という夏休みの宿題があったけどテコでも読まなかった。
ギターに忙しかったから。
仕方なしに子供向けの「カラマーゾフの兄弟」を買って、その解説だけを読んで強引に感想文を書いて宿題を提出した。
結局、最終的にはこのゼミの単位を取ることはできなかった。
でも歳を取ったらユックリとトルストイだのプーシキンだののロシア文学を味わいたい…なんてことを思っているウチに歳を取ってしまった。
コリャ、生涯ラスコーリニコフすら読まんな。
ということで代わりと言ってはなんですが、先日『終着駅』というトルストイの映画を観てみた。
『サウンド・オブ・ミュージック』でトラップ大佐を演じたクリストファー・プラマ―がレフ・トルストイを演じるというのでチョット「?」だったけど、コレがなかなかにいいのよ。
特に妻のソフィ役のヘレン・ミレンがヨカッタな。
期待せずに観たせいもあって思わぬ掘り出し物に巡り合った気分になった。
Tt さて、電氣ベンベンのロシア…こんなイメージの挿絵が載っている絵本があるのか?
コレでは同じロシアでも香月泰男の「シベリア・シリーズ」ではないのか!
となると、コレこそが正調電氣ベンベン・ナンバーということで納得できる。360v出番の最後に近づくにつれてますます演奏に熱気がこもる!300デンコさん、どうしたのッ!?
380v「蒼ざめた馬」のエンディングからディレイ・トリックを使ったギターが残り…390vそのまま最後の曲へ。
カッコいい展開!
曲のタイトルは「泡沫」と書いて「うたかた」と読ませる。400_hmバンドを去っていったかつての仲間への思いをアップ・テンポのマイナー・チューンに込めてデンコさんが歌う。
その時の悲しみの感情が込められているのでパフォーマンスもドラマチックだ!410vそして、3人がデンコさんの絶唱をドラマチックに演出した。420v

430v_2曲はギター・ソロで締めくくられ…440vそのひと幕がコレ…飯島さんににじり寄るデンコさん!
0r4a0190 こうして全7曲で電氣ベンベン独自の世界を構築して見せてくれた。460v当日はデンコさんお手製のフィナンシェが来場者に振る舞われた。
ごちそうさまでした!15v<つづく>
 
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オルタナティブなパンクロッカー、パーティ・スターター、混沌の使者…そんな呼び名がピッタリのDegenerates。
揺れ動くブリティッシュ・ロック・シーンの中にあって、このチームをもっとも印象的なバンドのひとつにしているのは、アンセミック・ロックの暴動と侵略がもたらすカッコよさ、そして存在感と魅力に満ちたライブ・パフォーマンスだ。

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200 (一部敬称略 2024年3月15日 渋谷GUILTYにて撮影)

2024年4月 8日 (月)

Girls Guitar Three vol.7<後編>~Rie a.k.a. Suzaku&セッションの巻

 
Mayto.ちゃんとSallyちゃんの出番が終わってただ今転換中。
その場をつなぐのは李奈ちゃん。
「配信をご覧の皆さま、ありがとうございます。
爆音すぎて配信状況は一体どうなっているんだろ?
さて、今日はギター・アンプがMarshallをご用意しています」
10vコレですね。
李奈ちゃん、ご紹介どうもありがとう!20はるかちゃんも…
「私が使ってるNATALドラムス。
コレもご用意して頂きました。
すごく良い音でしょ?
わかります?
すごく良い音なのでタップリと楽しんでいってください!」
30vコレですね、NATALドラムス。
「ナタル」でも「ナダル」でもない…「ナタール」。
はるかちゃんご紹介どうもありがとう!
40そして第3番目のギター刺客にしてこのイベントを主宰するRie a.k.a. Suzakuが登場。
改めて今日のバンド・メンバーを紹介した。
「バックの皆さん、過酷な体験を毎回申し訳ございません!
お疲れでしょうがよろしくお願いします」Img_2460 Rieちゃんのヘアスタイルにはいつも刮目してしまうが、とりわけ今回のはスゴイ。
コレ、照明が髪の毛に当たってシマシマになっているワケはありませんからね。
青地に紫の線が入ってるの。
家内曰く、まるでツタンカーメン…神々しい~!
そういえば高校の時、世界史の先生がかなりのご高齢でこの「ツタンカーメン」を「ツインタンクアンメン」と発音していた。
その授業を受けていた生徒全員が何のことやらわからず、「チャーシューワンタンメン」の類のどこかのラーメン屋のメニューだと思い込んだ。
ちなみにツタンカーメンを発掘した考古学者の母国のイギリスではこの「Tutankhamun」を「トゥートゥアンカーン」と「ム」にストレスを置いて発音する。
それにしてもうらやましいナァ…染めるところがあって。50v_3場面はツタンカーメンのエジプトではなくてインド。
1曲目は「世界」をテーマに据えたアルバム『World Journey』から「Rudra」というインディアン・ナンバーRie風。60なるほどエキゾチックにしてオリエンタルな雰囲気。70v_rdr中間部で李奈ちゃんのソロ。
超低音でのゴリンゴリンが気持ちいい。75v「Rudra」とはインド神話に登場する「暴風神」のこと。
和式に言えば「風神」さまか…。
ソロではRieちゃんのギター暴風が吹き荒れた。80「ありがとうございます。
私、『MUSES』という世界初の女性のフュージョン・バンドを作りました。
去年の10月にアルバムを出しました。
次はそのアルバムから1曲お送りします。
いつもたいてい『Wangan Street』という曲を演るんですが、今日はせっかくだから『このメンバーでだったらどうなるかな?』っていう感じで演奏します」90v曲は「Jet Streem」。
「日本航空がアナタにお贈りする音楽の定期便…ジェット・ストリーム。こんばんは城達也です」…なんてFM東京の番組があったネェ。
約50年前…私が中学1、2年生の頃、この番組の最初の部分だけよく耳にした。
懐かしくなってチョット調べてみたら…この番組まだやってるのね!?
今のパーソナリティは福山雅治だって。
100_jsなるほど、なるほど、クールなキメからスタートするモロにフュージョニーな1曲。
Rieちゃんがテーマを提示し終わると曲はガラリと表情を変える。120v曲を切り放すかのように各メンバーのソロをタップリとフィーチュアしたのだ。
まずははるかちゃんから。140vおお!コレは!
ロック色の濃いハードなソロ。
150ツイン・ペダルを踏む足の動きも軽やかかつパワフルに、色とりどりのプレイを見せてくれた。155vキマった~!
カッコよかった~!160続いて李奈ちゃん。
170千両ベース役者の登場といった風情でスラップがバカチコと唸るまくる!
堂々たるパフォーマンス。
180vさらにKahoちゃん。
190ココはオルガンでグバ~っとひと暴れ!200v最後はRieちゃんが締めくくる。
ワーミー・バーを激しく上下させて…210v徹底的にハードに弾きまくった!
13分を超える大熱演。
やっぱりライブはこうでないとね~。
まさにRieちゃんのステージのハイライトとなった。
220KahoちゃんのピアノをバックにRieちゃんがシットリとギターを奏でるのは『World Journey』のフランス編「Paris Dusk」。230_pd自分で「気分はすっかりゲイリー・ムーア」って言っていたけどまさに。
メジャーになるサビの展開がすごく魅力的な曲だ。
「パリの黄昏」か…いいね、行ったことないけど。
私は「Waterloo Sunset」でもう大満足なもんスから。240「ありがとうございます。
早いもので次が最後となります。
その後には濃厚なセッションが待ってますから!
我々は前座みたいなモンですよ。
さて、フランス編から今度は『World Journey』の南極編にいきます。
曲は涼しいんですけどココは暑いですね。南極じゃなくて南国。
ところで、南極の曲を書けって言われたら皆さんどうします?
行ったこともないじゃん?…そんなとこ。
だから『南極なんて氷とペンギンしか思い浮かばない!』って社長に言ったの…なんてやっているウチに作った1曲です。
果たしてコレを聞いて皆さんに南極を思い浮かべて頂けるかどうか…?
心だけでも涼しくいきます!」250v曲は「Ice World」。
私もロック、ジャズ、クラシック、民族音楽と長いこと音楽を聴いてきたけど「南極をテーマにした曲」ってのは記憶にないナァ。
「North pole(北極)」という言葉は、アーロ・ガスリーの「Coming into Los Angels」という曲に出て来るけど。
あるいは、エスキモーの民謡ってのも聴いたことがある。
でも「南極」は知らないナァ。
Rieちゃん、もしかしたらコレ世界初なんじゃないの?
探せば出て来るか…?260_iwどこまでも果てしなく続く純白の大地。
反対に太陽が全く沈まない「白夜」、反対に太陽が全く上がらない「極夜」、
遠くにかすむペンギンの群れ!
う~ん、南極のイメージが浮かんで来たぞ!
Img_2534というのは、昭和35年に筑摩書房から上梓された『世界ノンフィクション全集50巻』の第1巻に「世界最悪の旅(The Worst Journey in the World)」という南極探検に関する1作が収録されていて去年読んだのね。
RIeちゃんは「World Journey」だけど、こっちは「Worst Journey」。
「南極探検」というと誰しもノルウェイの「ロアール・アムンゼン」の名前が真っ先に思い浮かぼうが、この「世界最悪の旅」はアムンゼンの後塵を拝すこと1ケ月にして南極点に到達し、隊員のほぼ全員が死亡したというイギリスの探検家の南極での体験を綴った手記。
彼の地の凄まじい自然の脅威が描かれていて、一番印象に残ったのはその気温。
極寒の折にはマイナス70度近くまで気温が下がり、そんな時についウッカリ手袋をせずに金属部分に触ろうものなら手が完全に付着してしまい、お湯をかけて氷を溶かすか、金属に付着している部分の皮膚を剥ぐよりその場を脱する方法がないとか。
そんなだからマイナス20度ともなると、とても暖かく感じるのだそうだ。
私はかつて仕事で金沢港にあるマイナス25度の魚の保冷庫に入ったことがあったが、せいぜい10分が限界だった。
それ以上時間が経つと両足の腿に変調をきたして動けなくなってしまうのだ。
さらにマグロの急速冷凍庫というのにも入ってみたがコチラはマイナス50度。
20秒もガマンできなかった。
ちなみに南極の最低気温の記録はマイナス89度らしい。
なんてことを書くといかにもこの本がオモシロい感じがするけど、何しろ約100年前の著作を明治生まれの人が翻訳しているので文章があまりにも昔風で読みほどくのに大変な労苦を味わった。
それでも歯を食いしばって何とか読破した「私の世界最悪の読書」のウチのひとつ。
この叢書、あと49冊ウチに残っているんだけど、果たして読み抜くことができるのか?
それを考えると私の気持ちは「マイナス89度」である。
Img_0400そんな過酷な南極の環境をよそにこの曲はRie節がテンコ盛りの楽しい南極旅行だった。270v「ありがとうございました…もう呼んじゃいますか?
たぶんセッションの時間が一番長くなると思うんですよ」
…と、ソロの出番を終えたMayto.ちゃんとSallyちゃんをステージに呼び込んだ。
「このメンツで一体ナニを演ろうか?ってすっごい悩んで最後まで曲が決まらなかったんです」280で、考えに考えた結果選んだのは、以前GG3で一度演ったことがあるという「Black Magic」。
と聞いてまさかジャズのスタンダードの「That's Old Black Magic」か?それともフリートウッド・マックの「Black Magic Woman」か?と個人的に色めき立ったが、それはオールド・リスナーの浅はかさ…レブ・ビーチのソロ・アルバムからの1曲目だそうです。
ゴキゲンなハード・ドライビン・ナンバー!
290
GG3名物のセッション・コーナー。
テーマの後はまずはMayto.ちゃんのソロ。
300v使用しているのはMarshallの50Wの2x12"コンボ「JVM205C」。310続いてSallyちゃん。320vSallyちゃんのMarshallは「JVM210H」と「1936」の組み合わせ。330vそしてセッション・リーダーのRieちゃんのソロが続き三人三様のプレイを大いに楽しむことができた。
コレがGG3の魅力。
しかし、皆さん弾くよね~!
340そんなギター陣3人に1人で立ち向かったのがKahoちゃん。
350メタル系の音楽が初めてとは全く思えないハマりっぷり!Img_2690「Led Boots」、「Stratus」とジェフ・ベックがらみの曲を取り上げて来たこのGG3のセッション・コーナー。
今回もジェフ・ベック。
マックス・ミドルトン作の「Freeway Jam」だ。
はるかちゃんのシャッフル・リズムに乗って…
400李奈ちゃんのベース・ソロからスタート。
410オリジナルは1975年の『Blow by Blow(=「一打一打念入りにレポートする」というボクシング中継の用語)』に収録されている曲だが、1977年、私が中学3年生の時にリリースされたヤン・ハマーとのライブ盤でこの曲を耳にした時はジェフ・ベックがカッコ良すぎて座りションベンしたね(失礼!)。
ライブのバージョンはテーマ・メロディをチョットいじって5度の音を入れていたのもまたカッコよかった。
GG3はオリジナルのバージョンでテーマを弾いた。
360_fwjこの曲でもMayto.ちゃんからSallyちゃん…380そしてRieちゃんへとソロを回して思う存分弾き狂って頂きました。390Kahoちゃんのオルガン・ソロを経て、最後はみんなでテーマをバッチリとキメて大盛り上がり!420今回も楽しかった~。
毎回出演者を決めるのに苦労しているというRieちゃん。
大変でしょうが次回も楽しみにしています!430v最後はみんなで恒例の記念撮影で締めくくった。
440 

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200 (一部敬称略 2024年3月5日 汐留BLUE MOODにて撮影)

2024年4月 5日 (金)

Girls Guitar Three vol.7<前編>~Mayto.&Sallyの巻


Rie a.k.a. Suzakuが主宰する女性ギタリスト&プレイヤーが集うイベント『Girls Guitar Three』が久しぶりに開催された。
今回で7回目。
Marshall Blogでレポートする度に書いているが、このイベントは大変にアット・ホームな雰囲気であることに加え進行がすごくスムーズで観ていて実に楽しい。
もちろん一番の魅力はこの場に集ったミュージシャンの熱気あふれる演奏であることは書くまでもない。
今回も充実のステージが展開した。10vステージの上にはMarshall。20_2そしてNATAL(ナタール)。
「ナタル」でも「ナダル」でもありません…「ナタール」です。30_23人のギタリストと組手を交える今回のホスト・バンドの皆さんは…
  
Kaho40v星野李奈50v_2森はるか60v最初にステージに上がったのは…70_2Mayto.80vMayto.ちゃんはJVMの50Wの2x12"コンボ「JVM205C」を使用。90_21曲目はおなじみの「Beat It」。0r4a0028あのソロの風味もタップリにバリバリと弾き切ってくれた!0r4a0076「はじめまして…ギタリストのMayto.です。
『GG3 vol.7』にお越しくださいましてありがとうございます。
お食事とお飲み物を楽しんでいらっしゃいますか?
私は昨年の5月までHAGANEいうバンドにいたんですが、そこを離れて昨年12月に新しくMana Diagramというメタル・バンドを始めました。
『ギタリストがメイン』というライブで弾くのは今回が初めてなので今日はドキドキしながら参りました。
1曲目からノッテくださってとってもうれしく思っています!」120v続いてはそのMana DiagramのレパートリーからMVにもなっている「Glitter Wind」。
暴走機関車よろしくはるかちゃんのメタル・ビートが猛烈な勢いで突き進む!140vgwそのビートに乗ってmayto.ちゃんがあらゆるテクニックを駆使して弾きまくるのだ。150vドッシリとした低音でヘヴィなグルーヴをクリエイトする李奈ちゃん。180転調を繰り返しながら曲は緊張感あふれる展開で一気に駆け抜けた。170そのまま続けてコレもMana Diagramのナンバーで「SHOCKS」。190_shこれまたグイグイと押しまくるドライビング・チューン。
ソフトなMCのイメージとは全く異なる「ハード&ヘヴィ」の権化。
Mayto.ちゃん、ニコニコしているけどそのプレイはどこまでもパワフルだ!
200vシンセにピアノにKahoちゃんのキーボーズも大活躍!Uuuこの曲もやたらと仕掛けが組み込まれていて聴きごたえ満点!
210Mayto.ちゃんはハードながらも緩急自在にメロディアスなプレイを聴かせてくれた。220v_2「皆さん、ありがとうございます。
普段ボーカルズのUYUが歌っているメロディをギターで弾いたらどうなるんだろう?って思いながら今回初めてMana Diagramの曲をギター・インストにしてみました。
ギターだからこそ出せるニュアンスとか音を届けたいという思いでアレンジしました。
今演奏した2曲は歌ありのバージョンをサブスクでも聴くことができますので、気になった方は是非聴いてみてください」
230v「今日は雰囲気がすごくあたたかくて素敵なイベントだな~と思っています。
お声をかけて頂いたRieさんに感謝しながら演奏しています。
この後にご登場されるSallyさんは、私が高校生の時からずっと仲良くしてくださっているんです。
今日は初めての共演です。
そんなご縁もありながら、Rieさんは憧れの女性ギタリストですし今日このイベントに出演できたことは本当に光栄だと思っています」240…と挨拶をして出番の最後の曲に取り掛かった。
曲は「Free Wing」。
250_fw昨年ソロ・ギタリストとしてやっていくことを決心した時に自分を勇気づけるために作ったという曲。
260vそういう時は景気よく派手な曲調になりがちだと思うがココはシットリとまとめて、ジックリと聴かせて出番を締めくくった。Img_2108 Mayto.の詳しい情報はコチラ⇒Mayto. Official website270転換の間、李奈ちゃんがMCマイクを握って次の刺客が登場するまでの間、ステージ上のホステス・バンドのメンバー紹介をした。280はるかちゃんが力強く叩くハイハットのカウントで飛びだしてきたのは…285v_pijキタキタキタキタキタキタキタ~!
これまた紛うことなき正統派メタル・サウンド!0r4a0307_2 2番目に登場したのはSally。300v_pijSallyちゃん、この日初対面の私に向かって魔法のようにうれしいことを言ってくれたんですよ。
「私、歪みは全部アンプで作っていますから!」
だから、そんなSallyちゃんは当然Marshall。310今回は「JVM210H」と2x12"スピーカー・キャビネットの「1936」を組み合わせて使用した。
「ピュアな真空管アンプ・サウンド」とはこのこった!
320v李奈ちゃんもバトル・モードで迎え撃った!
曲はオリジナルの「Plot in Jealousy」。330弾くわ、弾くわ、そのギター・パワーたるや尋常ではない。350v続いてもオリジナル曲で「MISSION」。
Kahoちゃんはメタル経験がないと言っていたけど大丈夫だったのかな?360_msというのも、この曲も徹頭徹尾暴れまくる凄まじいまでのメタル・チューンなのだ。380やっぱり真空管アンプだネェ。
いいように音が抜けてくる。
せっかくこれだけ弾くんだからMarshallで弾かなきゃモッタイない。
Sallyちゃんはそのことをよ~くわかっていらっしゃる。400v「皆さん、こんにちは、Sallyと申します!よろしくお願いします!
しゃべりながらチューニングをしようと思っていたんですが、このスタンドの高さだとチューニング出来ないということがわかりました。
今日は平日にもかかわらずたくさんご来場頂きまして、配信の皆さまもご覧頂き誠にありがとうございます!
李奈さん、私、チューニングをしますんでその間マイクを持っていてもらっていいですか?
李奈さんとも、なんだかんだ月1くらいで会ってたんですよね」
410v_2マイクを握った李奈ちゃん。
「そうなんです…sallyちゃんとは以前レーベルが一緒だったんです。
月に1回それで顔合わせていんですが、Sallyちゃんがこんな風に弾いてる姿を見るのは今日が初めてなんです。スゴイですね、ホント!
リハーサルの時、あまりの爆音でなんにも聞こえないんですよ!
コレ今ナニをやってるんだろう?、ナニが起きてるんだろう?と思いながら、はしゃいでるSallyちゃんはカワイイな…みたいな。
Sallyちゃんはズ~っと、一生ギター弾いてるイメージですね。どんな時でも」430v「確かにそうですね。
まず、流れて来る同期の爆音で人を殺せそう?
あんまり弾きすぎもよくないんですけど…。
最近ははるかさんとも毎月のようにご一緒させてもらってます。
キーボードのKahoさんは今日お初です。
よろしくお願いします!」420「そしてRieさん、『GG3』お招き頂きまして本当にありがとうございます。
Rieさんとは前に『Metal Matsuri』というロンドンで開催されたイベントでご一緒させて頂いたのが最初でした。
そこから数年経って、また同じステージを踏めることを光栄に思います。
Mayto.さんともお互いに高校生ぐらいの時から地味に交流があるんですが、イベントでご一緒することは全然なかったので今日は2人ではしゃいでいました。
そして最後にはみんなでセッションも出来るということでそれも楽しみにしております!」440v『Metal Matsuri』で思い出した。
アレはロンドンのイズリントンの「O2アカデミー」で開催したんだったよね?
で、そのロンドン。
南西の郊外に「Surrey」という行政区画がある。
日本語では「サリー」とか「サーリー」って表記しているんだけど、ココにはヘンリー8世が住んでいた「Hampton Court Palace(ハンプトン・コート宮殿)」という城があることで知られているのね。
でもSallyちゃん的には「ヘンリー8世」よりも、ココはエリック・クラプトンとジェフ・ベックの地元と言った方がシックリくるでしょう。
「Sally」と「Surrey」…スゴいギターつながりだと思わない?0000img_1101ココで1曲カバーを取り上げた。
はるかちゃんの一風変わったドラミング・パターンからスタートしたのはテレビ番組の主題歌の「情熱大陸」。450vコレがナント、ラテンというか、サルサというか完全に想定外のアレンジだったのだ!460ブッとい音色でテーマ・メロディを歌い上げるSallyちゃん。470vKahoちゃんのピアノ・ソロ。
ん~、大変に素敵なフレーズが出た!480vそしてハード極まりないSallyちゃんのソロ。
ピッキングが実に勇ましい!490曲が終わるとSallyちゃんはまたチューニングに取り掛かる。
というのは、音程が狂っているのではなくて、曲によってチューニングが変わるのね。
それを1本のギターで演奏するので忙しいことこの上ない。
「まさかの『情熱大陸』ということでナニかまつわるエピソードでもあればよかったんですけど…ただ好きな曲ということだけで選びました」Img_2281 チューニングも完了し、楽器や物販やスケジュールについてキビキビと語った。
そして出番最後の曲にを演奏した。
このサクサク進行する感じがこの「GG3」のいいところ。500v曲は「Astray」。
コレもそれこそ人を殺しそうな激烈メタル・チューン。
510_ast李奈ちゃんも矢堀さんと演ったり、こうしてドメタルを演ったり、ホントにプレイの幅が広いワァ~。
全く感心しちゃう。520vSallyちゃんはツユほどのスキ間も見せず力強いメタル・トーンで弾き通す!540vやっぱりこういうプレイはMarshallをフルに使って弾くに限りますナァ。
530全4曲。
煙が出るようなギター・プレイで観客を圧倒した!340vSallyの詳しい情報はコチラ⇒X560<つづく>
 

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200 (一部敬称略 2024年3月5日 汐留BLUE MOODにて撮影)

2024年4月 2日 (火)

曾我泰久『50th Anniversary Special Live』Thank You Dear Friend<後編>

 
さぁ、ヤッチンの芸能生活50周年を記念するコンサートのレポートの最終回。
ショウの内容は時代的にいよいよ「現在のヤッチン」に突入。
そしてクライマックスの到来だ!
まずはsourcesの3人がおごそかにあのメロディを奏でる。

野津永恒10v加賀谷綾太郎20v日高隼人30vこのメロディを耳にすれば次にナニが来るのかファンの皆さんはもう百も承知、二百も合点。
だから総立ちだ。40ジャケットを脱いだヤッチン。
曲は「Carry on」。
まさに今のヤッチンを代表する愛奏曲だ。
50v_2転調してのエキゾチックなメロディのサビ。
キーは「A」から「E」へとダイナミックに完全5度転調するがその流れは全くの自然。
「神様チャンスを」…じゃない、一番売れた「She Loves You」を抜きビートルズ関連で最大のセールスを記録したポールの「Mull of Kyntire」なんかもそうなんだよね。
アレはバグパイプの間奏を挟んでタテ型に「G」→「D」→「A」と5度ずつガンガン転調しちゃうんだけど、ヘタをすると転調したことに気がつかないかも知れない。
この「Carry on」もそう。
もはやヤッチンもポールの域なのね。
「サー・ヤッチン」だ!60おお~っと!待ってました!
ココでヤッチンのア・カペラのギター・ソロ。70_2毎回ゴメンね、でもコレが私のお仕事なの…ってんで紹介するとヤッチンのギターの音を出しているアンプはMarshallの人気モデル「STUDIOシリーズ」。
その中の「CLASSIC」というラインの「SC20H」と「SC212」。80vヤッチンの足元はこうなっている。
大変シンプル。90_2そして長年愛用しているギター。
これらの機材で気持ちよ~くソロを弾いてから…100v「約束の場所で」のイントロをつなげた。110v_yb今日ものっつのシンセが発するシタールのサウンドが効果的だ。
ヤッチンとヒロアキくんのコーラス・アンサンブルも完璧!120_2全曲で書いているけど、この曲もサビの展開もとても魅力的だ。
あんまり何回も書いてきたせいかフト面白いことに気がついた。
それは日本人と欧米人の曲の構成に対する感覚の違い。
日本のポピュラー・ソングは古来よりサビで劇的に盛り上がるような曲の展開を好むが、ポピュラー歌曲の傑作の数々を生んだコール・ポーターやアーヴィング・バーリンらに代表される「ティンパンアレイ」の音楽は、例外はもちろんたくさんあれど「Verse (バース)」、つまり日本でいうところの「Aメロ」に気合を入れて作られていることを発見した。
例えば「All of You」、「True Love」、「Somebody Loves Me」、「April in Paris」…ま、挙げ出したらそれこそキリがないが、こうしたミュージカルやジャズのスタンダード曲として100年近くの間歌い継がれてきた曲は、歌い出しあるいは頭の数小節のウチに必殺のメロディを持って来ている。
ヤッチンがいつかオープニングSEに使っていたリチャード・ロジャースの「Bali Ha'i」なんてのもとても良い例だ。
ガーシュインの「Swanee」のようにサビのメロディがベラボーに魅力的な例外曲もたくさんあるけれど、反対にサビのメロディがどうしても思い出せないなんて曲も実際少なくない。
そしてその「必殺のメロディ」のほとんどが半音階を実にうまく使っていることがわかる。
「半音階」こそ人の心を揺さぶるカギなのだ。
上に挙げたような曲は100年近く前に作られたモノなので現代のリスナーの感覚と異なるのかも知れないが、演歌のようにグバ~っとサビで盛り上げる日本の曲との大きな違いを見て取るのであ~る。
今回、ヤッチンのおかげでコレを発見した。130v_2エキゾチックなフレーズを交えたギター・ソロ…田川ヒロアキ。
いい音だ~。
140v_2ヒロアキくんのMarshallは「JVM210H」と「1960BV」。150v歪みのサウンドは全てMarshallで作っているヒロアキくんの足元もシンプル。160_2ココでグッとアクセルを踏み込んで…0r4a0396「Please believe me」
ああ~、何たるホーム感!いつものヤッチン!170v_pbm「田川くん!」
ヒロアキくんの歌のパート。180「♪時計を回すのさ~」
210キメを和佐田さんとバッチリ合わせて…190ギター・チームのアンサンブル。200最後はヒロアキくんのギター・ソロでビシっと締めくくった!220v_2矢継ぎ早にファンキーさんと…230_ngs和佐田さんの強烈なグルーヴ!240v_2それにヤッチンのストラミングが被さって…250v「流されて」だ!260_2しかし、この曲の和佐田さんのベースはいつ聴いても強靭極まりない。280v_2そんなリズム隊に乗ったヒロアキくんのソロも鉄壁。
短いサイズにタッピングやハーモニクスを詰め込んで暴れまくった。290vファンキーさんのバスドラムでつないで…300v_yyy「みんな楽しんで頂けましたでしょうか?
ありがとう!
それではお手元にタオル、タオルがない方はハンカチ、ハンカチがない方はティッシュ…投げて人に当たっても怪我をさせない物をお手元に用意して!
最後にもうちょっと盛り上がっていきたいと思います。
いくよ~!」
S41a0832さっき「サー・ヤッチン」なんて書いたけど、ココは「プリンス・オブ・ウェールズ劇場」のジョンになってもらって…
「それではお金のある人はお札を…硬貨はダメ、お金のない人はハンカチかティッシュ…投げて人に当たっても怪我をさせない物をお手元に用意して!」
…とやってもらいたいんだど、やるワケないな。
スイマセン、品位のないことを書いて。
しかし、やっぱりジョン・レノンってスゴイな。
王室の人たちの前でコレを言ったんだから。
Pwt_2 さぁ~、本編の締めくくりだ!
もちろん曲は「YES! YES!! YES!!!」。320ココでもヤッチンと…330vヒロアキくんが歌のパートを割り振って…340v_2「ナイス!」360_22番も…370「ナイス!!」380本編最後の歌のパートから…390v「ナイス!!!」400_2今日もたくさんのタオルが宙に浮かんで華々しく本編を終了した!410そしてアンコール。
まずはTシャツに着替えたヤッチンが1人でステージに上がる。
「皆さま本当に最高な1日を作ってくださいましてありがとうございました。
いつも言っておりますが、たくさんの先輩方、お友達、ホントに良い人たちに恵まれて今の自分があるということをつくづく実感しています。
今日もお忙しい中たくさんの方が集まってくださって50周年のお祝いをしてくださいました。
ホントに最高にうれしいです!」420v「なんか自分の中では『50年』っていうことに実感がわかないんですが、この節目を迎えてここで終わるワケではなく、ここから更に上のステージに行きたいと思っておりますのでこれからも力を貸してやってください。
よろしくお願い致します」
と挨拶をしてメンバーをステージに呼び込んだ。
440v_2「本当に最高の時間をありがとうございました。
感謝の言葉って『ありがとう』以上に何かないのかな?…って思います。
今日は『ありがとう』の1万倍ぐらいの気持ちです。
ココはひとつの通過点なんですが、この50周年を機にもっとみんなと色んな景色を見てみたいなと思いますのでグッと皆様のギアを上げて曾我泰久の布教活動をよろしくお願いします。
それではせっかくアンコールを頂いたのでもうチョットだけお付き合いください」
430_2本編で熱気が最高潮に達した客席に向かって深々と感謝の言葉を述べ、「本当に感謝の気持ちを込めて歌う」という言葉を添えてミュージカル俳優の石井和孝さんと共作した「Melodies for you」を熱唱した。460v_2のっつのピアノから始まり、やがてバンドが加わりヤッチンの声と絡み合い最上のハーモニーとなる。450_mfyジ~ックリと歌い込んで50周年を記念するこの場に感動の嵐を呼び込んだ。470vその感動を断ち切るようにファンキーさんのバスドラムが切り込んで来た!
これからもう1回盛り上がるのだ~!
560曲は「Stand Alone」。
480_saメンバー全員イベントTシャツに着替えてヤッチンの50周年を記念するイベントの最後を飾った!
490v_2 500v 510v_2 520v 530v 540v 550v「どうもありがとうございました!」590メンバーが去ってひとりステージに残ったヤッチン。
415「ありがとうございました。
イヤ~本当、あの時から50年後にこんなことがあるなんて思いもよりませんでした。
郷ひろみさんと歌っていたあの鼻たれ小僧がね~」
600「こうなったら行けるところまで行きたいと思います。
皆さんも元気でついて来てくださいよ!
これからもどうぞよろしくお願い致します」610「どうもありがとう!」620ヤッチンの初のMarshall Blog3本立て、いかがでしたでしょうか?
イヤ~、書いたわ~。
もう書くことがありませんからね。
次回のショウは全曲新しい曲にしてもらわなきゃ。
ますますの創作活動に期待しております。
芸能生活50周年おめでとうございます。630v曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com
640<おしまい>
 

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200 (一部敬称略 2024年月3月3日 日本橋三井ホールにて撮影)

2024年3月31日 (日)

曾我泰久『50th Anniversary Special Live』Thank You Dear Friend<中編>

 
「ベンのテーマ」、そして「気になる女の子」を歌い終わったヤッチン。
「ひょっとしたら皆さまの中にはこの頃からボクのことをご存知の方もいらっしゃるかも知れませんね。
この時代より少し後のTHE GOOD-BYEで出会ったという方が非常に多いと思います。
そこで、もしかしたら皆さまの知らなかった時代…すなわち50年前のボクのオハコを聴いて頂きました」
10「そして、春休み中に郷ひろみさんのコンサートで色んなところを周りました。
ちょうど郷ひろみさんが『花とみつばち』を出した時でした。
ジャニーズ・ジュニアの子たちが本当に楽しそうにその曲で踊ってるのを見て『ボクもああいう風に踊りたいな~』と思ったんですが、ボクの出番は『ベンのテーマ』1曲だけだったんです。
でも小学校5年生でしょ?ジ~っとおとなしくしているワケないじゃない?
なのでジュニアの人たちに踊りを教えてもらって最初のウチはステージのソデで踊ってたの。
やがてソデで踊っているだけではツマらなくなってしまって、ステージ用の衣装の箱から一番派手なヤツを選んでそれを着て踊っていたんです。
それでソデから段々ステージの方に出て行っちゃったの。
もう最後はセンター!
そしたらジャニーさんがそれを見て思いっきりよろこんでくれましてね。
『ユーたちもヤッチンを見習いなよ!』ってすごくホメてくれたんです。
今でもそれを思い出します」S41a0142 「そんなことがあって春休みのツアーが終わるとその年の4月の7日から始まった『レッツゴーヤング』というNHKの番組にレギュラー出演することになったんです。
当時は鈴木ヒロミツさんとフォーリーブスが司会をやっていました。
コレってスゴくない?
3月3日にオーディションに合格して、その翌月の7日にはNHKの生放送番組に出てるんだよ。
『リトルリーブス』というフォーリーブスの弟分のグループを組んで出演したんです。
リトルリーブスの写真がコレです」
30「みんな埴輪みたいな顔してる。
コレが『リトルリーブス』というボクが初めて組んだグループ。
その中の1人は3月3日以前に赤羽台団地で鼻をタラして遊んでいたんだよ!
それがたったひと月の間にガラッと変わっっちゃった。
なかなか経験できないことを凝縮した時間の中でさせて頂いたと思います。
で、このリトルリーブスを経て次の年、1975年に2人組の『リトルギャング』としてデビューするんですね…レコードデビュー。
なので来年の7月25日は、ワタクシ…レコードデビュー50周年でございます!
安心してください!
まだ周年が続きますからね」
40v「コレがリトルギャングの写真。
相方の松原秀樹は今や日本を代表するベーシストになっております。
この話も散々してきたので皆さんには耳にタコだと思うんですが、松原秀樹くんとは楽器の取り合いをしましてね…」
70「次はファンの方々から頂いたキャンペーンの時のスナップ写真。
当時もキャンペーンとかがいっぱいあったんですね
その時の写真がコレ…中学1年生だよ。
ネェ~、見えないでしょ?
後ろに写っているのは秀樹さんなんですけど、真剣にサイン書いていてボクだけカメラ目線。
コレがリトルギャングのデビューにつながっていくんですね」
90「それでは…折角ですので、ここで『アイ・ラブ・ユー』は……歌いません。
聴いたところで、皆さんフーンって感じだと思うよ。
感動なんてございませんよ~!
でも、もしかしたら来年の50周年の時には歌うかもしれないけど」50vギターを降ろしたヤッチン。100ココで歌ったのはリトルギャングの1975年シングル盤「アイ・ラブ・ユー」のB面の「幼なともだち」。
YouTubeでオリジナル・バージョンを聴かせてもらいましたが…ま~、ヤッチンの声のカワイイこと!
キーは「C」。
そして今回は「E」。
大分下がった…って当たり前か。
まさかオリジナル・キーというワケにはいかないわね。110vこの曲もヴァイオリンのアレンジが実に美しい。
ストリング・セクションのアレンジはどなたが担当されているのだろう?
120加えて軽いクランチ・トーンでヒロアキくんがナゾる歌メロ。
これまた美しいときてる。
130vクリーンもクランチも得意なのがMarshall JVM。
ワイルドに歪むサウンドばかりがMarshallではないのだ!140vいい曲だな~…作曲は馬飼野康二さん。
わかりやすくて、親しみやすくて…。
ヤッチンの「キッズ・バージョン」もとてもいいけど、それとは全く異なる大人のバラードに仕上がった「還暦過ぎバージョン」も素晴らしい!
ヤッチンもレコードを出した時にはこの曲を49年後に歌うなんて想像していなかったかも知れないねェ。
  
ところで、「歌謡曲」というのは日本人が作った素晴らしい日本固有の音楽文化だったと思うのだが、今となってスッカリ抹殺されてしまったのはかえすがえすも残念なことだ。
「アイ・ラブ・ユー」がリリースされた1975年のレコード大賞受賞曲は布施明の「シクラメンのかほり」だった。
私は歌謡曲にノメリ込んだことは生涯にただの一度もないが、例えば1975年のヒット曲をチェックしてみると驚いたことに上位の曲はほとんど歌うことができる。
昔はこうしておジイちゃんから幼稚園生、私のような極端なアマノジャクまでが歌える歌がたくさんあったんです。
それが今ではどうですか?
「去年アクセス数が多かった」と云われる曲をツラっと調べてみると……知っている曲は見事に1曲もなかった!
150「どうもありがとう。
当たり前ですけれど、当時歌っていた時から時間を重ねて来て、色んなことがあって、良いことも悪いこともたくさんあって、今60を過ぎてこの歌を歌うとホントに沁みるところがいっぱいあり、改めていい曲だな~と思いました」
ヤッパリね。
160「さて、リトルギャングが終わりますと今度は『ギャングス』というグループになります。
このグループで楽器を手にするワケですね。
事務所に長谷部徹くん、大野祥孝くんという楽器が出来る2人がいて、その2人とバンドを組めということでなかば無理やり楽器を始めることになったんです。
本当にあの時、楽器を勧められていなかったら今こうやってギターを持ってなかったと思うんですね。
そうやって考えると本当に色んな出会いがあり、色んなことがあって今が成り立っているということを強く感じます。
当時はちょうど事務所が一番低迷している時期で、ボクらがやっていたのは当時放映していた『飛びだせパンポロリン』といういう番組の体操のお兄さんみたいな仕事でした。
他は『歌うヤンヤンスタジオ』でバック・ダンサーをやっていました。
先日友達から大場久美子さんの後ろで踊っている人を指して『コレ、もしかしてヤッチン?』と訊かれました。
明らかにボクだった!」
私には10歳離れた妹がいて、彼女はいつも「パンポロリン」を観ていたので、もしかすると私はその時すでにテレビの中のヤッチンに会っていたのか!?
「♪ゲンコツ山のタヌキさん」。
先月ウチも孫が生まれましてね、見ていると赤ちゃんって本当に「オッパイ飲んでねんねする」んだよね~。
ハイハイ、大場久美子さんのビデオ観ましたよ~。
私もすぐにヤッチンってわかりました。
170v「そうしたことをやりながらドンドン楽器を練習していって「ANKH」というバンドになるんですね。
そしてボクが20歳の時にいよいよANKHからTHE GOOD-BYEになっていきます。
実はそのANKHの頃から作曲を始めていたんですが、初めて作った歌かもしれない…イヤ記憶がマダラでさ…初めて作ったのが何なのか実はハッキリとはわからないんですが、多分初めて作って作品になったのはANKHのデビューシングルのB面の『至近距離』という曲でした」
190vヤッチンから聞いた話では、ANKHで「ニューイヤーロックフェス」に出演し、今はなき浅草国際劇場の舞台を踏んだそうだ。スゴイ。
ここで1曲。
ギターを持ち替えて次に演奏したのはANKHの時代に作り、THE GOOD-BYEで花咲いたという「ふたりだけのX’mas」。
リズムはスカ。
200_fxm綾太郎くんと…210v隼人くんが奏でる「サンタが町にやってくる」のオブリガードや…220vのっつも加わった中間部のクラシカルなアンサンブルが楽しい。
240v音源を聴いてみると、この曲はTHE GOOD-BYEの頃からこのリズムで演っていたんだね。
ヤッチンのレパートリーにあってはレアなリズム・パターンだけどメロディはまさに曾我節!230続けてTHE GOOD-BYEの初期の作品「イマジネーションブルー」。
この曲は今でも時折取り上げているよね。
タイトルからするとまた沖縄旅行を想像しちゃいそうだけど曲はさにあらず。
のっつが弾くForeignorのミック・ジョーンズのようなピアノが効いたシリアスなナンバー。
でも決して「氷のように冷たい」などということはない。
250v_ibヤッチンとヒロアキくんのツイン・リード・パート。260さらにヤッチンのソロ。
もちろんヤッチンもMarshall。270vSTUDIO CLASSICシリーズから「SC20H」と「SC212」。
ギャングスの時に楽器を押し付けられていなければこのMarshallもこのステージの上にはなかったかも知れないね。
ということは私もヤッチンの写真を撮っていなかったワケで…。
280vすると今年のヤッチン・カレンダーの図柄も別のモノになっていたワケで…。
こういうことを考えるとホントに不思議だね。
0r4a0043「どうもありがとう。
『ふたりだけのX'mas』は原型をANKHの時に作っていて、1度ライブで披露したことがあるような気がするんですが全く記録に残っていません。
その後、THE GOOD-BYEの時に作り直して2枚目のシングルのB面に収録しました(A面は『涙のティーンエイジ・ブルース』)。
一方、『イマジネーションブルー」は、ボクが11歳の頃から芸能界にいたからかも知れないんですけれど、ボクは大人への不信感っていうのがすごく強ったんですね。
なんか『ソガちゃん、ソガちゃん!』とかね。
もう昔のテレビ局の人ってC調な人が多かったの…いい加減ってことね。
だからナンカ大人ってイヤだナァ…っていうのをすごく強烈に感じたことがあってそんな大人への不信感を『イマジネーションブルー』で吐き出したというワケです」
300v「さぁ、ココでTHE GOOD-BYEのコーナーにいこうかと思うんですけれどまだヤメておきます。
だって長くなっちゃうんだもん!
THE GOOD-BYEは今年もしかしたらライブあるかも知れません。
その時にタップリ聴いてね!
ということでココからは色んな方とコラボして作った曲をお届けします」
290「ボクは独学で色んな曲を作って参りました。
そんな中、ソロ活動に入ってしばらくして自分が好きなことだけをやっていて果たして良いのだろうか?…ということにブチ当たったんですね。
というのは他の皆さまは世の中の人にアピールする曲をいっぱい作っているワケですよ。
自分はそういう曲からチョット外れてきて…というかそういう曲が作りたくないと思っていたんです。
そう思いながらもやっぱりそういう風にやらなくてはいけないのかな?ってなった時に自問自答したんです…そもそもボクは一体ナニが好きなんだろう?
そう考えた時にパッと出て来た答えがやっぱりビートルズだったんですね。
そしたらビートルズのパロディみたいな曲がいっぱい出来たの。
そうして曲を作っていくウチにそれらをミュージカルに仕立てられないか?と思いついたんです。
当時はミュージカルを多く演っていたものですから」
310「それでそれまで何度も共演させて頂いた中村龍史(りょうじ)先生というミュージカルの演出家にボクがやってみたいと思っていたことを相談したんです。
すると中村さんは『オ~、それはオモシロいね!』とおっしゃって、それをとにかく形にすべくボクが企画と音楽を提案したんです。
そして龍史さんが演出してくださり、奥様の留美子さんが脚本を書いてくださいました。
それで『アイ・ラブ・ジョーカーズ』という作品ができ上がりました。
コレはボクのこの50年の芸能生活の中でも特に大きな部分を占めていまして、自分が頭で描くことを形にできたことで大きな自信につながったんですね。
そこでココで『ジョーカーズ』の曲を歌ってみたいと思います」300ファンキー末吉さんのドラムスからスタートしたのは…320_ko「She Loves…」
チガウチガウ!「神様チャンスを」だ!
330和佐田達彦さんのこういうクラシカルなプレイ、なんかとても新鮮だナァ。325vなるほど、コレはビートル・マニアのヤッチンならではだわ!
ヤッチンは首をフリフリ。
楽しい~!340vピアノによるのっつのソロ。
コ、コレは…うまいことやったナァ。350私はこういうコンセプトが好きでしてね。
こうした試みは後世に音楽の遺産を伝承するための最適な手段のひとつだと思っている。360ところでビートルズのパロディとなると古今東西枚挙にいとまがないだろう。
その中にあって世界的によく知られているのがイギリスのThe Rutles。
「Always Look on the Bright Side of Life」という海外では超有名な曲で知られるモンティ・パイソンのエリック・アイドルとボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンドのニール・イネスが結成したチーム。
一聴して元ネタがわかる曲もあるけど、ピアノのヴォイシングだけを移植して丸っきり別の曲に仕立てていてもどこか似ている曲もあったりして実にオモシロイ。
またニール・イネスの声がジョンにソックリなのよ。
何しろジョージのインドものまで網羅してるからね。
パロディのハズなのになぜかオリジナリティが濃厚でコレはコレで良質なビートルズ派のポップスとして十分楽しめちゃう。
でも私にとって最も興味深いのはピーター・オリ―・ハルソールというギタリストが参加していることなのね…どこで弾いているのかサッパリわからないんだけど。
この人はもう故人なんだけど、アラン・ホールズワースの向こうを張ることができる本当にスゴいギタリストだった。
ギッチョと白いSGで弾くジャズよりのプレイがトレード・マークでね。
私は高校1年生の頃からオリーが好きで、一時期彼が参加しているアルバムを探しては買い漁っていた時期があった。
ケヴィン・エアーズのバックを長年務め、来日して九段会館のステージ立ったこともあったが愚かなことに私は見逃してしまったのです。 
そしたら1992年に43歳の若さで逝ってしまった。
Rt私も映画から音楽に入り込んだキッカケはビートルズだったので、ビートルズは今でも好きだし時折聴いています。
最近よ~くわかったのが、ビートルズの音楽を100%楽しむには英語力が必要だということ。
ビートルズの曲ってメロディやアレンジが究極的に素晴らしいことは言うまでもないんだけど、英語の歌詞を覚えて一緒に歌えてこそその魅力が本当にわかるのだと思うんですよ。
だから総じて映画が苦手でビートルズの言葉を直接受け止めることができない日本人は彼らの音楽を60%ぐらいしか楽しんでいないと言えるでしょう。
そこへ行くと英語のネイティブさんたちにはあの歌詞の意味を楽しむことができることは言うまでもなく、彼らが考えた言葉の連なりをあのメロディに乗せて歌うと口がスゴク気持ちいいんですよ、口が。
それとやっぱりイギリスの文化を知っているから楽しさは倍増する。
最近発見したのが「Lady Madonna」の「♪See how they run」という歌詞。
コレ、「Three Blind Mice(3匹の盲目のネズミ)」というイギリスの「Nursery Rhyme(ナーザリー・ライム)」、すなわち童謡の一節なんだよね。
イギリスの人はこういうことを知っているので聴いていて余計にオモシロイというワケ。
…ってなことでMarshall Blogでも何度かビートルズについて書いているので興味のある方は是非どうぞ。
 
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.31~『Let It Be』を観たよ
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.35~The Beatles was here! <前編>
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.36~The Beatles was here! <後編>
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.66~リバプールに来た!

000img_7886 「どうもありがとう。ジョーカーズの『神様チャンスを』でした。
今の曲の作詞は中村龍史さん、作曲が曾我泰久でございまして、こうしてホントに色んな方とコラボレーションをさせて頂きました。
次はボクとの接点がなかなか見当たらないのではないかと思うんですが元聖飢魔Ⅱのエースさん。
エースさんと一緒に曲を作ったんですね。
ボクが先にサビを作ってエースさんがそこに歌詞を付けてくれて、Aメロ、Bメロをそれぞれで作ったんです。
なかなかねこういう風に分担することはないんですね。
そういう珍しいたスタイルで作った『Every single day』です」370vこれまでにも度々ライブで披露して来た1曲。
やっぱり何と言っても耳を惹くのは印象的なサビのメロディなんだけど、そこへ持って行くプロセスが大変スムーズで美しい。
そのパートをどちらが担当したのかは存じ上げないが、まさかこの曲が藤子不二雄状態であるなんてしらされなければ永遠にわからないであろう。
何よりも曲にヤッチン・ムードが横溢しているところもこの曲の魅力のひとつだ。
380v_esdヤッチンの泣きのギター・ソロも出て来てサービス満点の1曲。
ギター・アンプはMarshallでございます。390「自分の中にはなかったタイプの曲で、自分1人だったらこの曲は出来ていなかったのではなかろうかと思います。
エースさんとも『またライブ演りましょう』とか、『一緒に曲を作りましょう』とお互いに言ってはいるんですがなかなかスケジュールが合わないんです。
『来年こそは絶対にね!』と去年言っていたので今年はどこかで実現したらいいなと思っています。
楽しみにしていてください」
400v「続きましてのコラボレーションは、ボクの憧れの人でもあるんですが、J-POP界の巨匠、『Mr.メロディ』の異名を取る杉真理さんと共作させて頂いた曲があります。
杉さんってとても当たりが優しいんですね。
曲を作っていると割にズバッと『これカッコ悪いんじゃない?』とか『ダサいんじゃない?』って厳しく指摘される方も中にはいらっしゃるんですね。
でも杉さんは全く違って『曾我くん、コレはこういう風にしたらどうかな?』って言ってパターンを5つぐらいすぐに出してくれたりするんですよ。
引き出しがすごく多い。
必ずなんかハッとするような、『ポップスのマジック』っていうんですが、それを持ち込んでくださるんです。
また一緒に曲作りをしたいとずっと思っておりまして、ラブ・コールを送ろうかと思っております」400キタキタ~!
私も好きな「僕の月面計画」。410_bgkこの曲もサビがすごくいいんだよね。
杉さんが「Mr.メロディ」ならヤッチンを「Mr. サビ」と呼びたくなってしまうよ。
ヤッチンはヴァースの最後の「♪アダムとイヴ…」のパートからサビの「♪グッバイ僕の月面計画」までノン・ブレスでスラーで歌っちゃう。
コレが気持ちいい。
つなぎ目が滑らかになって余計にサビのメロディが際立つんだな。
420ヒロアキくんとのツイン・リード・パートと…430ちょっとノスタルジックなのっつのピアノ・ソロもバッチリ!440vで、この曲にも出て来る「アポロ」ね。
あのチョコレートが発売されたのは我々が小学校の低学年の頃だったか?
アポロ11号が月に行った時。
あの形もさることながら半分イチゴになっているのがうれしかったでしょ?
そんなことも思い出させてくれる楽しいナンバー。
ところで、杉さんのこの曲に持ち込んだ「ポップスのマジック」はどの部分だったのであろうか?
知りたいナァ。
ヤッチンのことだからまたいつかMCで話してくれることだろう。
450「どうもありがとう。
杉真理さんと共作した『僕の月面計画』を聴いて頂きました。
色んな方と共作することが出来てホントにうれしい限りでございます。
この先も色んな人の力をお借りして新しい曾我泰久をみんなにご紹介できたらいいなと思っております。
他にもミュージカルを通じて生まれた縁もすごく多いんですが、今日は『ミュージカル界の父親』と呼んでいる尾藤イサオさんもお越し頂いております。
コロナ禍の間はお会い出来なかったんですが、『ミュージカル界の母親』の木の実ナナさんとお会いしました。
ナナさんとは毎日メールでやりとりしているんです。
いまだにボクのこと『ティム』って呼ぶの。
まるで母親のように『今日は寒いから気を付けて』とか『地震大丈夫だった?』そういうメールを送ってくださるんです。
そうして本当に様々な縁に触れることが出来たからこそ今こうやって楽しく歌が歌えているということを痛感致します。
それでは、次はそんな色んな場面を思い浮かべながらコノ曲を歌ってみたいと思います」
460vその前に…またしても「我々世代ばなし」になりますが、尾藤さんといえば『あしたのジョー』だよね~。
「♪サンド~」の声にシビれた。
私は尾藤さんのあの声がすごく好きで、1978年、高校1年生の時に尾藤さんが『悲しき願い』の再録音のシングル盤を出した時にすぐ買った。
尾藤さんって子供の頃はプロのジャグラーだったんだよね。
実はウチの子たちの中学校の先輩なの。Img_0244 さて、中盤のハイライト。
感動のコーナー。
476バラードの「ALBUM」をタイトル通りヤッチンの芸能生活の歴史を物語るスライドを投影しながら歌ったのだ。480次々と投影されるヤッチンにとってとても懐かしいスライド。490vギター・ソロもはさんで…
540感動的に歌い上げるヤッチン。510vチビッ子だった写真は曲が進行するに連れてやがて今のヤッチンに。
私が撮影した写真もご採用頂いた。
520ヤッチン史の一部に加わることができて光栄でございます。530そして「Dear Firend」。555_dfこの曲も普段のライブで取り上げられる1曲。
しかし、『Thank You Dear Friend』と銘打った芸能活動の50周年を記念するこの場での歌唱はひときわ心を込めたことであろう。560vそしてこの後にはエキサイティングな展開が待っていた!

曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com570<最終回につづく>
 

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200 (一部敬称略 2024年3月3日 日本橋三井ホールにて撮影)



2024年3月28日 (木)

曾我泰久『50th Anniversary Special Live』Thank You Dear Friend<前編>


去る3月3日、曾我泰久の「芸能生活50周年」を記念するコンサートが開催された。10v会場はヤッチンの「ホーム」とも呼ぶべき、過去に何度も年明けのバースデイ・コンサートを開催したおなじみの日本橋三井ホール。
20この記念すべき機会に寄せられた夥しい数の祝い花。30開場前には記念グッズを求めるファンの方の長い行列ができていた。40入り口に展示されたヤッチンの「50年の歩み」ポスター。
一番左の「今のヤッチン」は私が撮った1枚。
ご採用ありがとうございます!
しかし…「50年」ってアータ、簡単に言いますけどスゴイですよ。
半世紀(half century)が1回、10年(decade)が5回、干支が4回と1/6回って来ちゃうんだから。
チョットやソットの時の流れではござんせん。
その50年の間、生き馬の目を抜くようなエンターテインメント界で休むことなく活動を続けて来たてぇんだからそのヤッチンの努力と意欲は並大抵のモノではなかったハズ。
よって今回のコンサートはヤッチンの50年の充実した活動を振り返る極めて特別なプログラムとなった。
そこでMarshall Blogではコンサートを内容を仔細に記録すべく、3本立てでレポートをお送りすることとした。
ヤッチン初のMarshall Blog3本立て!
50さて、レポートを始める前に1回目の脱線をしておきましょう。
 
Marshall Blogで時折触れているように私はヤッチンと同じ学年なのね。
私は11月20日の生まれなので翌1月7日生まれのヤッチンとは48日しか生年月日が違わない。
育った場所は近くはないにしても、東京にあってはかなり庶民的なエリアでコレも同じ。
そこで50年前のことを覗いてみよう!という趣向。
下はまさに50年前の1974年、すなわち昭和49年に「移動教室」で日光へ行った時の写真。
ヤッチンも日光へ行ってココで記念写真を撮ったんじゃないかな?…それとも早くも仕事で行けなかったかな?
私は最後列の右から2番目にいるわ。
ずいぶん先生に叱られたけど楽しかった。
しかしこの写真、いくら陽明門が写っているとはいえヒドいロケーションだな。
Sd ココから先のことはこの記事をご覧の多くのヤッチン・ファンの方々の記憶に残っているかも知れない。
では…この当時の国鉄の初乗り運賃っていくらだったか覚えていますか?
30円だった。
今は150円だから5倍になった。
あの頃は切符が厚紙で出来ていて、まだ自動改札なんか想像すらしたことのなかった時代。
駅員さんが切符バサミをカンカラカンカラ鳴らしていたのが懐かしい。
国鉄の運賃も高くはなったけど、まだ日本はカワイイものでしてね。
今、ロンドンの地下鉄の初乗り運賃は6.70ポンドだっていうからナント約1,300円!
東京から有楽町まで乗っても、上野から御徒町まで乗っても、新宿から大久保まで乗っても1,300円!
私が20年チョット前に初めてロンドンに行った時は2.70ポンドだったから20年チョットで2.5倍。
ロンドンの地下鉄は世界で一番古く、そして一番高い。
んんん?日本は50年で5倍、ロンドンの地下鉄は20年で2.5倍…ということは運賃の上昇率としては大して差がないんだな~。
ちなみに当時の東京の地下鉄の初乗り運賃は60円だった。
国鉄の倍もしていたんだね。
Ss 銭湯はどうか?
今、東京の銭湯は520円だって?
50年前は75円だった。
約7倍。
もっとも銭湯は「値段」云々よりも「存続」云々の問題の方がはるかに深刻だからナァ。
下は秋葉原のど真ん中にある「燕湯」…まだやっているのかな?
私が住むエリアはとても古い町ゆえ10年ぐらい前までは銭湯が7、8軒あったが、今ではたった1軒を残すのみとなってしまった。
そういう意味で最近すごく心配なのは町の豆腐屋さん。
そんなエリアだからおかげさまでウチの周囲には古くからやっている豆腐屋がまだいくつか営業していて助かっているが、後継者不足を理由にそれらが消滅してしまう日もそう遠くないであろう。
何時間煮込んでも「鬆(す)」が入らないようなスーパーで売っている豆腐なんてコワくて喰えたもんじゃない。
50年チョット前ぐらいは鍋を持って豆腐屋へお使いに行かされたものだった。
ヤッチンもやらされたんじゃないかしらん?
私はその豆腐屋のオジさんの顔を覚えているわ。
328さんまやいわしが高級魚になったりして、食べ物の様相もずいぶん変化を遂げた。
そして、食べ物に関してこの50年で一番大きく変わったのはラーメンの地位ではなかろうか?
昔、ラーメンは「貧しい家庭の常食」というイメージだった。
「お父さんの給料日がまだ先だから今日もラーメンよ」…ウチは父が職人だったのでこうしたことは一切なかったが、1950年代の映画を見ると貧乏を表現する小道具として頻繁にラーメンが登場する。
それが今は何だ?…ミシュランだぁ?
私はそうした昔のことを知っているので、今でも800円以上のラーメンを食べることにはどうしようもないほどの抵抗感を抱く。
何しろ50年よりチョット前…近所の「つばめ軒」という(今でいう)町中華のラーメンの値段が80円だったことを覚えているのからね。
チャーハンはもうチョット高くて100円ぐらいだったかな?
…とか言ってますけどラーメンは大好きです。
でも最近は年のせいかどこで食べてもしょっぱくてネェ。
コレが実にツラくてお店でラーメンを食べる時には必ず「薄味でお願いします」と注文している。
すると時折フザけて「ハイ、コチラのお客さん高血圧!」なんて言われるわ。
ほっとけ!
10_rm オモシロイなぁ…でもコレで最後ね。
コンサートの値段。
今はスゴイね…外タレのコンサートは2万、3万が当たり前だもんね。
ビリー・ジョエルが100,000円、ロッド・スチュアートが35,000円だって?
「イヤ~、あの内容なら安い」なんて言いたくなる気持ちはわからないでもないけど、それは「意地」というモノでしょう。
高すぎるよ。
50年前ドンズバでなくて恐縮だけど、下はその48年前の1976年末から1977年の春にかけて武道館で観たコンサートのプログラム。
私は中学2年生でココから私の「ロック人生」が始まった。
レインボウもエアロスミスもS席でチケット代は3,000円だった。
キッスだけは高くて4,500円だったかな?
このようにコンサート・チケットが高額になってしまった理由として「CDが売れないから」と喧伝されているけれど、それはそうなるわな。
でも、私はそれだけではないと思っている。
もうひとつの大きな理由のひとつは「過度な一極集中」ではなかろうか?
アノ手コノ手でマスコミが作ったスターにあまりにも多くの民衆が群がりすぎているのでは?
簡単に言えば「みつ豆と林長二郎」…すなわち音楽の受け取り手の姿勢があまりにもミーハーに過ぎるということ(「林長二郎」というのは後の「長谷川一夫」ね)。
ごく少数のバンドが音楽マーケットを寡占しているのもコンサート・チケットを高額にしている原因なのではなかろうか?
その状態ではチケット購入の競争は激しくなるものの音楽の質に関する競争が起こらない。
コレは大きな悲劇ですよ。
まだ何とかライブハウスにはいいバンドが残っているので、そうしたグラスルーツの音楽シーンにも光を当てて「アレもあるけどコレもある」という状態にしておかないと音楽が腐りきってしまう。
では、その反対にこの50年で徹底的に安くなったものがあります。
それはナニかご存知か?
答えは「音楽」。
アラ不思議…「安くなった」どころか50年の間にほとんどタダ同然になっちゃった!
色んなことがあったけど、「50年」はやっぱり長いね。
最後にヤッチンがデビューした昭和49年のレコード大賞受賞曲は「襟裳岬」だったそうです。
寅さんのマドンナは、お盆が吉永小百合、暮れが十朱久雄のお嬢さん、十朱幸代だった。
0r4a9122 さて、さてさて!
『50th Anniversary Special Live~Thank You Dear Friend』と銘打ったヤッチンの芸能生活50周年を記念するコンサート。
ステージ奥のスクリーンにコンサートのロゴが映える。60そして客電が落ち、メンバーがステージに現れる中、そのスクリーンに次々とイメージ・スライドが映し出される。70お客さんは一人残らず「Ready!」。80始まった~!
♪ジャカジャ~ン!
まずは盛大なかき回し。
90「みなさま、ようこそいらっしゃいました!」100「本日、めでたく芸能生活50周年を迎えることが出来ました。
今日は最後まで思いっきり楽しんでいってね~!」110vそしてドラムス!
この記念すべきコンサートのために久しぶりに「あのメンバー」が集結した。

ファンキー末吉120v和佐田達彦130v田川ヒロアキ140vsourcesから野津永恒。150v1曲目は「UP BEAT」。160さっそく総立ちの観客を前にいつものポーズを交えて歌うヤッチン。170のっつのエキサイティングなソロ。S41a0718 その間、ヤッチンは上手でヒロアキくんに接近。190そしてヒロアキくんのソロ。
このシャープなサウンドはもちろん…210vマーシャル!
ヘッド「JVM210H」とスピーカー・キャビネット「1960BV」。
ヤッチンの記念すべきショウに大輪の花を添えるにふさわしいサウンドだ!
いつもコレだけど。220v続けざまに「21st Century」。
230vもちろんヤッチンもMarshall。
1月のバースデイ・ライブで使用してスッカリ味をしめてしまった…あ、失敬…スッカリ気に入ってしまった世界中で大人気のSTUDIO CLASSICシリーズから「SC20H」と2x12"キャビネットの「SC212」。205v22世紀までスッ飛んで行きそうなドライビング・チューン!0r4a00642曲目にして客席炎上。
あたかも神田明神のクライマックスの熱狂がそのまま継続しているかのような盛り上がりようだ。0r4a0077 ファンキーさんのドラム・イントロをバックに右手を高々と上げるヤッチン。
立てた指が示す先は「月」。240v_adとなると、曲は「アポロでドライヴ」。250人気曲の連続にお客さんは大喜び。260vこの曲のサビはホントに好き。
私が一番よろこんでいるかも!
とにかく、アポロだけにロケット・スタート大成功!
270「改めましてこんにちは。
ようこそいらっしゃいました!
皆さま、熱い熱い声援を本当にありがとうございます。
今日3月3日…私が芸能界に入ってちょうど50年。
『50年』だって!…ネェ~。
今日は感謝の気持ちを込めて1曲1曲を大切に大切に歌っていこうと思っております。
最後まで楽しんでいってください」
280ココでメンバー紹介と恒例のひと言コーナー。
まずはこの日のために4年ぶりに中国からお帰りになったファンキーさん。
「ホントに今日のライブはかなり前からブッキングされていましてね、コレに合わせて帰って来たというのは本当なんですよ。
他にもブッキングが色々とありましてね、何を考えたのか昨日機材を車から降ろしちゃったんですよ!
で、今日はスティックも持たずに来てしまい娘に取りに帰ってもらったんです。
私は今日、ナニをしにココへ来たのか…お祝いしに来たんでしょうか?っていう感じですね。
今日は余計にドラムスを叩きたいと思いますのでよろしくお願いします!」
300v「曾我さん、おめでとうございます。
去年ボクらも10周年を迎えました。
豪華なメンバーに囲まれての今日の演奏を本当に楽しみにしていました。
今回も曾我さんに鍛えて頂いたコーラスもガンバります!」

そのsourcesの10周年を記念するコンサートのレポートはコチラ
  ↓   ↓   ↓
sources~10th Anniversary LIVE<前編>
sources~10th Anniversary LIVE<後編>

310v「日高です。よろしくお願いします。おめでとうございます!」
ヤッチン曰く「考えてるようで考えてない…でもハートはすごく熱い男。それが日高隼人」
320v「綾太郎です、よろしくお願いします。
曾我さん、50周年本当におめでとうございます。
今日も全力でバックアップさせて頂きますので気持ちよく歌って頂けたらと思います。
よろしくお願いします!」
330v「ヤッチン、50周年おめでとうございます!
50周年ってスゴイと思います…半世紀ですよね。
私も生まれていたかどうかも知らないぐらいの時期ですね。
今日は久しぶりにこのメンバーというのがまたいいと思いますし、次はまた同じこのメンバーで50年後びゼヒ演りましょう!」
340「タテ線の服を着ると細く見えると聞いたので、色のことなんて全く気にせず家にあるタテ縞の服を持って来たんですけどチョットこの場にふさわしくない感じもするんですが…。
本番前に自分の姿を見たらあまり変わらなかったですねネェ…ヤセて見えへんやん!
マァ、ベースで大分隠れてるから大丈夫かなと。
それはそうと、50周年おめでとうございます。
人間、年齢は重なっていきますのからね、やっぱり老いとの闘いでございます。
私の立ち位置から見るとボーカルズの方はいつも後ろ姿なんですね。
ヤッチンは後ろ姿も全然老けていなくてカッコいいんですよ。
コレは良い見本が目の前にいるな…と思って私もチョット姿勢を良くして歩いてたんですけど、先日駅でPASMOを落としたんですよ。
そしたら床がツルンツルンで拾えなかったんですね。
そのかがんだ時の姿!…絶対に不細工やわ~って思ったんですわ!」
わかります!
チョットした段差を下りる時なんかにハッと自分で気づくんだよね。
「アレ?今、ものすごくおジイさんみたいな動きだったナ」って。
ナニをするにも「よっこらしょ!」と言ってしまうとかね。
無理して若ぶって怪我をするよりよっぽどいい…と考えましょう。
350v「今日はこの最高のメンバーでお送りしますのでどうか大いに楽しんでいらしてください!
今日は50周年ということで過去を振り返っての曲もお届けしようと思っております。
さて、50年の間にはやっぱり色んな節目、節目がありました。
そうした中でやっぱりソロ活動を始めた時というのはとても大きな節目でした。
そこでソロ活動始めた時には既に歌っていた曲を2曲お届けします」360まずは…作った時には航空会社の沖縄便のコマーシャルになったらいいなと思ったという「Just summer for you」。
そういえば昔、沖縄旅行のTVコマーシャルってしょっちゅうやっていたもんね。
沖縄が日本に戻ったのはヤッチンがデビューする2年前のこと。
我々が小学校4年生の時。
それまで沖縄は「日本」ではなく「アメリカ」で現地の通貨がドルだということを聞いて驚いた記憶がある。
我々は沖縄の歴史についてもっと知っておく必要があると常々思っているんだけど、詳しいことは他日を期すことにする。
370_jsfyこの曲から加わったsourcesのヴァイオリン・チーム。
 
加賀谷綾太郎380v日高隼人390v美しいヴァイオリンのアンサンブルに包まれてヤッチンが歌うこの曲…「沖縄」というより「カリフォルニア」?
ナゼなら歌い出しのメロディを耳にすると「Darlin'」を連想しちゃうから。
さわやかでヤッチンの声がベストマッチするとてもいい曲だ。400v「ギター、田川ヒロアキ!」とヤッチンがコール。
モジュレーションを効かせたメローなソロ。
でも内容はソロの間に2回も転調する厄介なシロモノ。
410vもう1曲はファンキーさんが叩き出す軽快なリズムが楽しい「Steppin' Out」。440vソロになってこれから何かが起きるんだ!というワクワクした気持ちを曲に詰め込んだという。
まさにそんなイメージの曲。
だからタイトルも「step out」なのね?
ヤッチンはこの曲でソロ活動の第一歩を踏み出したのだ。
S41a0132 デモテープを作っている時、カウベルがなかったので鍋の蓋で代用して夜中に録音したそうだ。
それゆえこの曲の仮タイトルは「午前3時の鍋」だったとか。
あら、そんなタイトルもオツなものですよ!
450v今回いつになくバッキング・コーラスの活躍が目立った。
ヒロアキくんはこれまでにも随所でヤッチンの歌にハーモニーを付けてきたけど…460v_choやっぱりコレはヤッチンに鍛えられて「コーラスの愉しみ」を覚えたというのっつの効果なのかしら?
ずいぶん歌っていたね。
コーラスってオモシロイもんね。470v「さて、ここからは私が芸能界に入った頃のお話をしたいと思います。
今からちょうど50年前の3月の3日…当時『プラチナゴールデンショー』というなんとも輝かしい名前の日本テレビのテレビ番組がありました(タイトルは「プラチナ万年筆」が一社提供していたことから。そんな時代があったのね)。
その番組のレギュラーがフォーリーブス、郷ひろみさん、そして当時のジャニーズ・ジュニアの方々でした。
その番組の中でジュニアのオーディションをやったことがあったんですね…もうこのことは何万回もしゃべって来たのでココにいらっしゃる皆様はもうご存知だと思います。
郷ひろみさんの大ファンだった2つ年上のボクの姉が、弟の履歴書をそのオーディションに送ればもしかしたら郷ひろみさんに会える機会があるんじゃないか?と思ったみたいなんですね。
でも姉もボクもまさかオーディションに合格するなんて思っていませんでした。
当時は今みたいに証明写真のボックスがなかったので、履歴書の写真なんてそう簡単に撮れる物ではなく町の写真館に行く必要があったんです。
なのでその写真を撮るためにおバアちゃんにお小遣いをお願いしたんですね」
290v「ボクは『ジャニーズ・ジュニア』がどういうものなのかも知らなくて『好きな体操が出来るところ』と聞いて体操クラブみたいなものかと思っていたの。
で、コレが50年前にオーデイションに応募した時の写真です。
これで合格したんだよ!」
510「この写真、もう光で飛んじゃって目と鼻の穴しかわからないじゃない?
コレでよく最初の書類選考を通過したナァと…。
しかもまだ芸能界に入ったワケでもないのに勝手に自分でサインなんか考えちゃって!」520v「見たこともないワケのわからないサイン。
多分ボクが書いたんだと思うけど全然覚えてないの」
イヤイヤ、確かに我々が小学生の頃、サインを考えるのが流行りましたよ。
しかし、スゴいサインだな。
コレは二度と同じ風に書けないでしょう…それじゃサインの意味がない!
子供のやることってのは全くカワイイもんだ。
530「そうしたらナントこのオーディションの予選会の結果を知らせる通知ハガキが届いたんです。
書類審査を通過したので、この通知状を持参のうえ3月3日の日曜日に初台の日本テレビの分室にお集り下さいっていう内容。
『3月3日の日曜日』…今日と一緒じゃん!
13時、今日は外で東京マラソンをやっていましたね」
540「その分室のリハーサル・ルームに何百人っていう方々が来ていて、フォーリーブス、郷ひろみさん、ジャニーズ・ジュニアが審査をしているところに10人ぐらいずつ送られていくわけですね。
ボクはその中の75番だった。
コレ見て!もうこんなにビリビリになってる。
50年経つとこんなになるんだね…オレ61だけど。
(客席から笑い声)…滋さんがウケてくれた」
失敬!
イヤ、いつも自分が言っているようなことをヤッチンが言ったので思わず吹き出してしまったのです。
550v「ココには歌を歌える人は譜面を持参のこと…と書いてあるんです。
当時、ボクはフィンガー5のアキラくんが大好きでした。
特に歌手になりたいとか、芸能人になりたいとかっていう考えは全くなかったんですが、アキラくんみたいに歌えたらいいな~と思って、フィンガー5のファースト・アルバムを聴きまくってレコードと一緒に歌っていたんです。
それがキッカケでオーディションの時に『この中で歌える人?』って言われた時にボクは『ハイ!』と手を上げました。
『キミは何を歌えるんですか?』と訊かれて『"ベンのテーマ"が歌えます』って言ったんですね。
そしたら『こんなチビがあのマイケル・ジャクソンの曲を歌うのか?』と周囲の人に驚かれて『じゃあ、歌ってみてください』と言われた、
それでア・カペラで『♪ベン~』って歌ったの。
歌詞が日本語だったので皆さんズッコケちゃったんですが、最後まで歌い切ったらホントにその場がすごく盛り上がったんですね。
このオーディションの受験資格は12歳からで、その時ボクは11歳だったから年齢的にはNGだったんですがジャニーさんが『ボクが彼の面倒をみますから』ということで合格したんです」
【ヤッチンへの業務連絡:この日、話そうと思って忘れてしまったんだけど、私の同級生でスゴいヤツがいるんですよ。ジャニーズ事務所がらみの話。アタシャ腰を抜かして驚いた。今度ご一緒した時にお話しましょう。ヤッチンもきっと驚くよ】
490v「歌える人は譜面(メロディー譜)を持参…」とハガキに書いてある。
ヤッチンの話によれば伴奏してくれるわけでもなし、メロディを記しただけの譜面なんて一体ナニに必要だったのであろう?
知りたいナァ。
しかし、このハガキをよく50年もの間保存しておきましたね~。
ね~、何でもかんでも安易に捨ててしまうのは決して良いことではないんですよ。
私はアンチ断捨離派なのです。
560「ボクの初舞台の時の写真。
3月3日に『ベンのテーマ』を歌ってオーディションに受かって、その2週間後ぐらいに春休みの郷ひろみさんのツアーに一緒に連れて行ってもらいました。
郷ひろみさんと『ベンのテーマ』をデュエットするシーンをショウの中に作ってもらったんですね。
それがボクの初舞台でした」
570「その初日が山口県の防府で、確か飛行機で行ったと思うんですが当時はまだボクは小学校5年生でしょ?
しかも、とても5年生にも見えないぐらい幼かったんですよ。
だからみんなが本当に可愛がってくれて、飛行機乗る時に『ヤッチン、パスポート持ってきた?』とか『ヤッチンね、飛行機乗る時は靴を脱ぐんだよ』って言われて本当に靴を脱いだらみんなに笑われました」
そのチョット前ぐらいまでは飛行機の中は土足厳禁だったからね。580vということでその思い出の「ベンのテーマ」を。
 
のっつのピアノに導かれて…590_bn50年前のオーディションの時のことを思い出しているのであろうか、ヤッチンが思い入れたっぷりにその魅力的なメロディを綴る。600vヴァイオリンの伴奏に…610のっつとヒロアキくんのコーラスが何とも美しい!S41a0453 曲のバックグラウンドもあいまって実に聴きごたえのあるシーンだった。620v芸能生活48周年の時ほか、ヤッチンはこの「ベンのテーマ」を何度か取り上げて来た。
その度にこの曲に関する似たようなことを書いてきて恐縮だが今回も書く。
50周年だから。
 
ヤッチンが働き始めた頃、同じ学年の私はナニをやっていたのかというと、一応中学受験の準備。
おぼっちゃんだったから。
それとモデルガンに夢中だったかな?
そして映画。
映画狂いの父の影響で、その父が薦めるテレビの洋画劇場で放映される作品を全て観た。
だから私は小学校5、6年生の頃にはかなりの量の監督、俳優、作曲家に関する知識を持っていた。
だって淀川長治のラジオ番組を楽しみにしていたんだから。
映画に関しては同じ年頃の子には絶対に誰にも負けなかった…というより、クラスの男の子たちは百恵ちゃんや淳子ちゃん、女の子はそれこそひろみくんや秀樹さんに夢中でロバート・アルドリッチだのウィリアム・ワイラーなんて知っている子は1人もいなかった。
ヤッチンはこの曲をフィンガー5のレコードで知ったと自分の経験を話してくれたが、私は『ウイラード』の続編である映画の『ベン』を観て知った。
この曲は元々はダニー・オズモンドのために書かれた曲で、作曲したのがジョージ・ガーシュインやアル・ジョルソンと仕事をしていたというウォルター・シャーフという人…。
そして作詞が007の主題歌やアンドリュー・ロイド・ウェッバーに詞を提供したドン・ブラックという人…。
こうしたことはヤッチンがこの曲を取り上げていたことで最近知った。
Benで今回、このドン・ブラックという人のキャリアの中にアンドリュー・ロイド・ウェッバーのミュージカル『サンセット大通り(Sunset Boulevard)』が挙がっているのを発見して大いに恥ずかしくなってしまった。
というのは、1996年にブロードウェイの「ミンスコフ劇場」まで観に行ったほど私はこのミュージカルが大好きだったのだ。
今でも好きで時々CDを引っ張り出しては聴いている。
にもかかわらずこの「ドン・ブラック」という名前が頭の外にあったのだ。
それで今回ヤッチンのおかげで「ドンブラ」に対する認識を新たにした…というワケ。
下は私のコレクション。
劇場ではプログラムを販売していなかったので代わりに買ったソングブックとロンドンとブロードウェイのオリジナル・キャストによるCDが2枚。
それと何と言ってもこの作品を観たという証である「PLAYBILL」…コレが一番の宝物。
ブロードウェイの初演では主役のノーマ・デズモンドをナント、グレン・クローズが演じた。
もちろん私はそれを観ることはできなかったが、私がミンスコフで観た時はエレイン・ペイジがノーマを演じた。
エレイン・ペイジはウエスト・エンドの『キャッツ』でグリザベラを演じ、最初に「Memory」をヒットさせたウエスト・エンドの大物。
だからブロードウェイでもスゴい喝采を浴びていた。
『キャッツ』、『エビータ』、『オペラ座の怪人』等々、メガ・ヒット作をたくさん生み出したウェッバーのキャリアにあってこの『サンセット大通り』は失敗作の部類に入るのかも知れない。
私は元々ビリー・ワイルダーが作った映画がトコトン好きでこのミュージカルに興味を持ったんだけど、ジャズ色の濃いこのミュージカルが本当に好き。
リード・チューンの「As If We Never Said Goodbye」なんて聴いてごらん。
いい曲すぎて涙が出ちゃうよ。Img_0243もうひとつネズミの「ベン」にちなんで…。
緒形拳と夏目雅子の主演で映画にもなった吉村昭先生の『魚影の群れ(新潮文庫刊)』という短編集に収録されている「海の鼠」という話。
1950年に愛媛の日振島という離島で異常発生したネズミと住民の戦いを描いた作品。
昔、『ガンバの冒険』というTVアニメがあったでしょう?
この作品を読めば主人のガンバがなぜあれほどまでに「ノロイ」というイタチを怖がっていたかの理由がわかるよ。
ネズミ好きの人にはタマらない一作。
反対にネズミがキライな人は絶対に読まないようにしましょう。
脱線終わり。Unヤッチンのやさしい歌声と郷ひろみさんの歌声がどう絡み合っていたんだろう…聴いてみたかったな。
あの声で「ベンで~す」ってやったのかな?
ちなみにYouTubeをチェックしたけど見つかりませんでした。630_knokもうひとつヤッチンがフィンガー5のレコードに合わせて歌っていたという「気になる女の子」。
最近もTVコマーシャルに使われていたね。640フィンガー5がこの曲を焼き直したのが1973年。
私は当時はゼンゼン知らなかった。
その後何となくはこの曲を知るようになったけど、それを確実にしてくれたのはいつかライブにお邪魔したThe Paisleys(ザ・ペイズリーズ)なんだよね。
元はアメリカのメッセンジャーズ(Messangers)というチームの1971年のヒット曲なんだけど、そんなだから私にはコレがヤッチンが作った曲に聞えて仕方ない。
また雰囲気がすごくマッチしているからね。
650v今日もこの曲を軽快に楽しくキメて見せてくれたヤッチンなのであった!
しかし、フィンガー5ってのは衝撃的だったよね。
クラスの子たちはみんな「♪恋のテレフォン・ナンバー」って歌っていたもんね。
その前の「個人授業」が1973年。
幼かった我々には考えが及ばなかったけど、前掲したようにその前年の1972年に沖縄が日本に返還され、沖縄出身のフィンガー5は世情の象徴みたいな存在でもあったんだろうね。
そしてフィンガー5は本土に進出する沖縄のミュージシャンたちの嚆矢となったことは間違いない。
何しろいまだにそこらじゅうで「♪ヘ~イヘイヘイヘ~イヘイ」ってやっているんだからスゴイ。
0r4a0083 <つづく>
 

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200 (一部敬称略 2024年3月3日 日本橋三井ホールにて撮影)



2024年3月22日 (金)

Ayasa x D_Drive 振替公演

 
「D_Driveウソつかない」…2023年9月23日に開催する予定だったAyasaさんとのダブル・ヘッドライナー。
Ayasaさんが体調を崩し、企画は公演はD_Drive単独公演となったが、公演中にYukiちゃんが舞台の上からその幻の企画を必ず実現するという宣言を発した。
今日は実現となった当該の振替公演のレポート。
会場はオリジナルの企画通り新横浜のNew Side Beach。
しかし、相変わらず見事な告知板だナァ。
10会場のロビーに飾られた祝い花。20vこんなのあるんだネェ。
出演者それぞれに宛てられている。30屋台村ではこの公演のためのスペシャルグッズが人気を呼んでいた。40定刻となり満員のお客さんの前にまず姿を現したのは…50Ayasa60ギター、ベース、そしてドラムスを従えてのパフォーマンス。
オープニングは「華讃歌」。
0r4a0037_2「音戯の舞」、「千本の矢」と魅惑の音色で次々と人気曲を奏でていく。
やっぱりヴァイオリンはアコースティックだよね~。
70v1976年、私が中学2年生の時にRoxy Musicのライブ盤が発表されてね、1曲目の「Out of the Blue」のエディ・ジョブソンが弾くエレクトリック・ヴァイオリンのカッコよさにブッたまげたものだったけど、イヤイヤイヤイヤ、ナント言ってもアコースティックですよ。Vvココ数年は「20世紀で一番カッコいいヴァイオリン協奏曲」との呼び声が高いアラム・ハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」。
私が愛聴しているのはズービン・メータ指揮のイスラエル・フィル盤。
ソリストはイツァーク・パールマン。
コレはホントにカッコいい。
数年前にギタリストの田川ヒロアキさんが出演した大きなイベントの楽屋で古澤巌さんとご一緒させて頂いたことがあった。
古澤さんはソロ・アルバムを制作している最中で、「いいネタがなくて困っているんですよ」とおっしゃった。
私などを相手にナゼそんなお話をされたのかは記憶にないが、私はココぞ!とばかりにこの曲を提案してみた。
すると古澤さんは「おお!アレはカッコいいですよね!そうか!ハチャトゥリアンがあった!」と私の提案を喜ばれお礼の言葉を頂戴した。
この時の提案が実現したかどうかは知らない。Vc で、私はといえば、冒頭だけでもいいからギターでこの曲を弾いてみたいと思っていた。
もちろん耳でコピーする時間などないので「楽譜があればいいのにな…」と思ったら…あった。
楽器フェアの時にバーゲン品のコーナーで「全音楽譜出版社」のゾッキ本を発見したので。
で、撮頼してみた。
ダメ…ゼンゼン弾けず。
せっかくお金を出して買った楽譜を無駄にするのも忍びないので、試しにウチに出入りしている速弾き自慢の若いギタリストに楽譜を渡して「コレも練習だ。譜面をさらってギターで弾いて聴かせてくれ!」という指令を出した。
「わかりました!」と彼は自信満々に楽譜を持ち帰った。
しばらくこのことを忘れていて、何か月か経ってからその若手ギタリストにその後どうなったかを尋ねてみた。
「イヤ~、やってみたんですけど、難しいくてゼンゼンできないんですよ。タッピングしようがスウィープしようが歯が立たないです。ゴメンなさい!」
ま、そんなもんでしょう。10_score Ayasaさんはオリジナルの公演が幻になってしまったことに対するお詫びをキチンと述べてから次から次へとAyasaナンバーを繰り出した。
「Invitation from a fairy」、「phoenix」…。
S41a0043MCを挟んでドドドっと5曲連続で最後まで弾き切った!
まずは「告白の夜」、「鏡花水月」…「籠鳥恋雲」、「ナデソコロデオ」。
どこか「和」を感じさせる曲調がユニークだ。
0r4a0033そして日本語の曲名ね。
いつの頃からかこの国にポピュラー音楽は「英語の歌詞でもないのに曲名だけが英語…しかもアルファベット表記」という珍なる状態に陥ってしまっているのでこうした日本語の曲名は大歓迎だ。
我々は「日本語」という世界一美しい言語を自然に身に着け、世界最高峰の文学を言語を読むことができ、これまた溝口、小津、黒澤といった世界レベルの巨匠が作った1950年代の映画をそのまま楽しめ、さらに歌舞伎や落語といった世界がうらやむエンターテインメントもオリジナルの言葉で味わうことができる大変な特権を持っているのだ。0r4a0055そしてAyasaさんの出番を締めくくったのは「亡霊たちの舞踏会」。0r4a0038_2怒涛のごとく押し寄せるAyasaナンバーに客席の熱気は最高潮に達した。
全10曲、たエキサイティングながら気品に溢れたステージに仕上がった。80現在転換中…。

ちょうどよい機会なので、舞台を転換している間に最近観たヴァイオリンにまつわる映画を2本ご紹介しましょう。
まずは1998年のカナダ映画『レッドバイオリン(The Red Violin)』。
17世紀にクレモナで作られたヴァイオリンの名器が時代を超えてさまざまなヴァイオリン奏者の手に渡って巻き起こされる数々の悲劇。
フラッシュ・バックの組み方が大変にトリッキーで、はじめはかなり「ナンじゃコリャ?」となるが、観ているウチに組み込まれたエピソードが少しずつ絡み合っていき、最後の方には「なるほど!」と観ている者をうならせる。
この作品の脚本を担当した人はかなり腕が良いのでは?Rvもうイッチョ。
2013年のドイツ映画『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト(Teufelsgeiger。「Teufels」は「悪魔の」、「Geiger」は「ヴァイオリニスト」という意味のドイツ語。英題はThe Devil's Violinist)』。
コレはチョット創作に過ぎるんじゃないの~?
すさまじいまでの演奏テクニックを持っていたホンモノのパガニーニは病弱で、身体はやせ細り顔色も悪く、まるで死人のようなルックスだった。
自分の演奏テクニックを盗まれることを極端に嫌い、楽譜も暗号で記していたとか。
そしてその亡霊のようなルックスや奇怪な振る舞いゆえミステリアスな噂が立つことも珍しくなく、あるコンサートでは演奏中に弦が切れ、また1本、また1本と残っていた弦が順に切れていき、とうとうすべての弦が切れてしまってもヴァイオリンから音が出続けたという。
ウソだろう~。
などというエピソードとは全く関係なく、この映画の中のニコロ・パガニーニはヘソ下三寸に人格を持たず、70年代の破滅型ロック・スターのように描かれていて私はガッカリ。Pnnさて、ところ変わってココはロンドンの「マリルボン(Marylebone)」というエリア。
この前の道をD_Driveのメンバーと歩いたのがもうはるか昔のことのようだ。190ココにあるのが「王立音楽アカデミー(Royal Academy of Music)」。
ロックで言えばエルトン・ジョンやリック・ウェイクマンの母校。
アンネ・ゾフィ・ムター他、もちろんクラシックのスゴイ演奏家をたくさん輩出している。
この学校には「ヨーク・ゲイト・コレクション」という楽器の博物館が付属していて、ベートーヴェンが使ったピアノなんてのが展示されている。
また、ココはヴァイオリンのコレクションが自慢で、ストラティヴァリウス、アマティ、グァルネリなんてのがゴロゴロ並んでいる。
もちろん入場無料。00200vそこに200年前のパガニーニのロンドン公演の告知ポスターなんてのが飾ってあって、隣はこのパガニーニのポートレイトが掲げられている。
ヴァイオリンを奏でているニコロ・パガニーニ。
よく見ると…410vドワッ!
弦が3本切れている!
安心してくだい、弾いてますから!
ミステリアスな伝説は確かに存在したのだ。
420さて、舞台の転換もスッカリ終わったところで…D_Drive!115Seiji120vSeijiさんのMarshall。
JVM410Hと1960B。130vYuki140vYukiちゃんもJVM410Hと1960A。
Yukiちゃんのトレード・マークのBlue Roseはこの時まだ休暇中。150vToshi160vToshiくんも愛用のEDEN。170vChiiko180vChiikoちゃんはもちろんNATAL。190立錐の余地もない客席に向かってまずブッ話したのは「だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)」。
Ayasaさんの日本語タイトルのレパートリーに対抗して邦題で言うたった!
もう一度言いますが私は「日本語タイトル擁護派」です。
英語のタイトルは英語を自在に操れるようになった時に作った英語の歌につけてあげなさい…が基本の理念。
200_16今日もSeijiさんが弾くスリリングなテーマ・メロディが観客に突き刺さる!0r4a0162 続いて「M16」。0r4a0290 「ギター銃撃戦」もいつになく熾烈だ!210Yukiちゃんのファンク・ストラミングが間髪入れずに続く。
「Wings」だ。
D_Driveは英語のタイトルでもいいんですよ~、歌詞がありませんからね。
でも…歌詞はないけど歌はある!
けだし名言。
220_wg今日もド迫力のド低音が暴れまくるToshiくんのベース!230「皆さん、こんばんは。D_Driveです!
『Ayasa×D_Drive』にご来場頂きましてありがとうございます。
9月にワンマンになってしまった公演の振替でございます。
本日やっと全員集合できました。
去年の2月くらいにAyasaさんとイタリアンを食べながら、『タバスコすごいかけるな~』と思いながらこの公演の打ち合わせをしたんですよ。
それは2月のことでしたのでちょうど1年前。
それが今日こうして実現してメチャメチャうれしいです!
最後までよろしくお願いします」
240v「で、このまま次の曲に入りたいところなんですが、ちょっとワーミー・バーの調子が…。
直しますのでチョットとお時間を頂戴します」
S41a0396しゃべりながらワーミー・バーをキコキコやっていると思ったら調子が悪かったのね?
本当はYukiちゃんはこの「ギター用可動式音程変動装置」のことを単に「アーム」と言いましたが、「トレモロ・アーム」の海外での一般的な呼称は「Whammy bar(ワーミー・バー)」と言います。
D_Driveはイギリスのレコード・レーベルと契約しているので、また海外に行ってアームの調子が悪くなった時に困らないように勝手ながら世界標準の呼称に修正しました。
日本は「シールド」という言葉に代表されるように世界に通用しない音楽や楽器の方言がたくさんありますからね。
大きなお世話でしょうがMarshall Blogはそうした偏りを都度是正する努力をしています、ハイ。
そういえば数日前、とあるイベントにNATALを持って行った時、私が「コレがNATALのドラム・キットです」とイベントのスタッフの女性に説明をすると大層驚いて「日本人で『ドラム・キット』という言葉を使う人に初めて会お会いしましたよ!」と喜んでいた。
訊くと彼女はロンドンで同様の仕事をしていたのだそうだ…やっぱりね。
そんなところだと思った。
260vYukiちゃんはSeijiさんがヘッドの裏にいつも取り付けてあるレンチを拝借してその場で修理。0000s41a0304 「コレはなかなかレアですよ。本番中にギターのメンテナンスするYukiちゃん。
皆さんはコレを一番にSNSに書くんでしょうね…いいと思いますよ」
250vその時のようす。
Yukiちゃん、楽屋に引っ込むでもなく、お客さんの眼前でワーミー・バーの修理したのだ。
これはまさにギターのマグロ解体ショウなのか?!…チガウって!
でも昔、「アコギのネック着脱ショウ」ってよくやったわ。
お客さんの見ている前でアコギのネックを外してまた取り付けるの。
270そして難なく修理完了。
「イケました!調節が難しいんですよ…硬すぎたり、柔らかすぎたり。
ところで、ココでバイオリンやってる方はどれくらいいらっしゃいますか?
……おひとり?」S41a0292「スゴイな。
ヴァイオリンってカッコいいですよね…あの音色はズルいですよね。
ちょっとギターではムリですからねぇ。
全く知識がなくて何の楽器を訊かれていたら絶対『ヴァイオリン!』って答えていたと思う」
280v「確かに…チェロとか。私も演りたかったナァ」0000s41a0398 たとえヴァイオリンやチェロのような擦弦楽器を嗜んでいたにしてもこの2人にはMarshallを使ってロックを演って頂きます。
というのは、ヴァイオリニストを擁するロックといえば、何と言ってもイタリアン・プロッグ・ロック。
その最高峰で世界的な大成功を収めたたのがかつてマウロ・パガーニという名ヴァイオリニストが在籍していたPFM(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ=「素晴らしいパン屋のマルコーニ」という意味)でしょうネェ。
他にもイタリアには規格外ほどに素晴らしいバンドが山ほどいますからね。
アレア、バンコ・デル・ムッツォ・ソッコルソ、フォルムラ・トレ、アクア・フラジーレ、クエラ・ヴェッキア・ロカンダ、イ・プー、アルティエ・メスティエリ、ニュー・トロルス、イル・ヴォ―ロ、チェル・ベッロ、ラ・エッテ・ミエーレ、レ・オルメ、オザンナ、そしてマクソフォーネ。
どれも一時期夢中になって聴いた。
ちなみに私が古今東西で一番好きなロック・バンドはもしかしたら最初に挙げたアレアかも知れない。
そもそもイタリア語ってロックにすごくマッチする言葉なんだよね。
イタリア語で演るロックは大変にロマンティックにサウンドするんだ。
さて、そのPFM。
大分前に来日した時、Marshallのレンタルの依頼を受けたことがあった。
リクエストはJCM2000 DSL100のフル・スタック…つまり三段積み。
もちろん大好きなバンドなので喜んで貸し出し、職権乱用でチッタの公演にお邪魔させていただいた。
てっきりそのMarshallはフランコ・ムシーダというギタリストが使うものかと思っていたらトンデモナイ!
名前は忘れちゃったけど、ヴァイオリニストがそのDSLの三段積みを使ったのよ!
やっぱりさすがMarshall。
ギターだろうとヴァイオリンだろうと音ヌケの鋭さは格別で実にカッコいいトーンだった。
だからSeijiさんもYukiちゃんもヴァイオリニストに転身した時にはMarshallを使ってもらいます。
もちろんAyasaさんも大歓迎!
下の写真は興味のない人から見ればゴミ同然の私のイタリアン・ロックCDコレクション。
まったく大したことはない。Ipg そういえばYukiちゃんがワーミー・バーを直している姿を見て思い出した。
昔ね、ロイ・ブキャナンっていうテレキャスターしか弾かないアホほどスゴいギタリストがいたのね。
今はどうか知らないけど、昔はロック・ギターを弾く人はもれなくジェフ・ベックの「哀しみの恋人たち('Cause We ENded as Lovers)」をコピーしたのね。
「耳コピ」なんてキテレツな言葉が存在しなかった時代。
コピーは耳でするにキマってら…鼻じゃできんだろう。
あの曲はスティーヴィー・ワンダーが作ったんだけど、ジェフはロイ・ブキャナンに影響をうけてこの曲をレコーディングした。
そして、ジェフはジャケットに「Dedicated To Roy Buchanan and Thanks To Stevie Wonder」とクレジットしてロイに敬意を表した。
ま、そんなギタリストがロイ・ブキャナン。Bbb 私が高校生の時、そのロイが来日した。
もちろんチケットをすぐに買って後楽園ホールに観に行った。
スゴイ演奏だった。
で、演奏中にギターの弦が切れてしまってね。
今ならギターテクが出て来てサササと替えのギターと取り換えるんだけど、ロイには替えのギターなんてない。
1953年製のテレキャスター1本だ。
して、その時ロイはどうしたか?
少しも慌てず、しゃがんで歌い続けながらお客さんの前で悠然と新しい弦を張って見せたのですよ。
そのカッコよさと言ったらなかったね。
下はその時のコンサートのプログラム。
観逃さないでホント~によかったヨカッタと思うコンサートのひとつであり、私の音楽人生の中の宝物のひとつ。
Rbところで、いつもMarshall Blogをご覧頂いているD_DriveRの皆さん。
今日の記事はチョットおかしいと思いませんか?
いつも余計なことを書いているマーブロだけど、今日は特にそれがしつこい。
ここいらで種明かしをしておきましょう。
実はこの日、照明がサービス満点で思うように写真を撮ることができなかったのよ。
スモーク、逆光、LED、ストロボ、光量不足、そして居場所なし…と写真撮影が嫌うすべての要素が猛威を振るっていたので、その撮れ髙は私の基準では全滅に近かった。
もちろん写真撮影のためにライブをやっているワケではないことは百も二百も承知しているし、キツい現場にはこれまで数えきれないほど何度も遭遇して来たけど、この日は格別だった。
冬眠前のD_Driveの最後のステージだったので、本当はガッツリ写真を撮って具にショウの内容をレポートしようと思ったんだけど断念。
かわりに脱線で記事を膨らませた次第でございます。
この先、そんな感じで読み進めてください。
 
Yukiちゃんのトレモロ修理ショウに続いては、そのYukiちゃん作の「Begin Again」。
今年15周年を迎えたD_Driveが10周年の時に発表した1曲。290_baハードにそしてシャープなChiikoちゃんのスティックさばきが際立つ。300Yukiちゃんがヴァイオリンで弾く「Begin Again」を聞いてみたいね。
S41a0449 Toshiくんがベースをブイブイいわせている傍ら、SeijiさんとYukiちゃんの親指が上がった!310_tuそうなると続いての曲はもちろん「Thumbs Up」。320さらにSeijiさんのセンチメンタルでノスタルジックなメロディから「U_Me」。
もう梅の季節ですナァ。
つい先日もこんなことを言っていたような気がするが、アレは去年のことか…。
330_umToshiくんの極太低音が奏でる梅エキスがタマらん!
340v「ありがとうございます。
今の季節にぴったりな梅の曲「U_Me」をお送りしました。
さて、今年私たちはおかげ様で15周年を迎えることができました。
2009年の1月に活動を始めてガンバってきました。
こうして15年という長い歴史の中でたくさんの人との出会いを経験させて頂きました」
350「今まで年間で約80本やっていたんですよ。
なので延べ1,000回近くライブをやってきたことになるんですよ」
390「すでに発表している新しいバンドの方針通り、半年ぐらいの間ライブが空いてしまいます。
次は15周年記念ライブになります。
9月7日が大阪の十三『GABU』。
そして11月16日がココ『New Side Beach』で開催しますので皆さまのお越しをお待ちしております」380v残すはあと2曲。
まずはSeijiさんの人力シーケンサーから…400v_lr「The Lasr Revenge」。
今日も華麗なギター・ソリがキマった!400D_Driveの出番を締めくくったのは「Cassis Orange」。410_coもっとも古いレパートリーのひとつで区切りをつけたことは感動的であった。
この4人揃った姿は半年の間お別れ。
410v 420v 430v 440v「ありがとう!」
しばしの別れを惜しむファンから大きな歓声が浴びせられた。444さて、YukiちゃんがMCで触れていた通り、D_Driveはこの公演を境にライブ活動を大幅に縮小することになった。
残念&寂しい限りではある。
すると当然Marshall Blogへの登場もしばらくなくなるというワケ。
ということで、アンコールの登場を待つ間に「マー索くん」を使ってD_Driveの過去のMarshall Blogへの登場頻度を調べてみた。
年ごとの登場回数を表したのが下の棒グラフ。
D_Driveとマーブロの歴史は長く、当然昔のMarshall Blogにも頻繁にご登場頂いていた。
そして今のMarshall Blogが始ったのが2012年のこと。
その年の登場回数が2回と少ないのはMarshall Blogがスタートしたのが10月だったから。
やっぱりロンドンや上海に行った2019年が一番多いね。
次いでライブの回数が多かった2022年。
数えると今回の記事を入れて延べ157回。
今のMarshall Blogの掲載記事の数は2,293本に上るので、Marshall Blog全記事の6.8%がD_Driveに関する話題ということになる。
そりゃMarshallのレコード・レーベルと契約をしたんだから盛んに出るのも道理だわね。
そして、これらのD_Driveの記録はMarshall Blogが続く間、半永久的にいつでも接することができる。
誰も言ってくれないから自分で言うけど、D_Driveの記事に限らず、我ながら「いい仕事」していると思うわ。
Marshall Blogがなかったらほとんどナニの記録も残らないんだから。

Data
アンコール。
「アンコールありがとうございます。
もう1曲演っちゃってもいいですか?
ココからはもちろんお呼びしなければイケないよネェ。
Ayasaさん、カモン!」
445Ayasaさんがイベント・タオルを持って登場!450いよいよ5人が揃って演奏したのは、Xperiaつながりで「Voices」!460全員イベントTシャツに着替えてお客さんと共に5人揃っての演奏を楽しんだ。470v 480v 490 500v「皆さん、ありがとうございました!
Ayasa×D_Driveでした。
ありがとう!」510 

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日本が世界に誇るインストゥルメンタル・バンド、D_Drive。

<だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>

<Wings>

<Thmbs Up>

<Begin Again>

Marshall Recordsが世界にリリースするセカンドアルバム『DYNAMOTIVE』絶賛発売中!

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200 (一部敬称略 2024年2月25日 新横浜New Side Beachにて撮影)

2024年3月19日 (火)

SUPERBLOOD in CAT冬FES 2024

 
さて、4年越しに開催された待望のイベント『CAT冬FES2024』。10v転換の間は緞帳が下ろされ、ギッチギチで立錐の余地がまったくない客席スペースにはDJのチョイスによるロックが大音響であふれかえる。
曲に合わせて歌う人、腕を振り上げる人、身体を揺らす人…スゴイ熱気だ。
こんな様子を目の当たりにしていると70~80年代の従来型のロックが絶滅の危機にさらされているようにはとても見えないんだけどネェ。
何とか若い人たちに引き継がせることができないものか…。
20NAKED MACHINEの次の次にステージに上がったのはSUPERBLOOD。
いよいよトリの登場だ!
ライトが当たらないので下の写真では判別しづらいが、ノッケからステージ前の両端にあるスピーカーの上にメンバーが乗ってお客さんをアオっている。
このテンション、ハンパではないぞよ!30RYUSUKE KAWAMOTO
40vOKAHIRO50vRYO60vMAD大内
70vSUPERBLOODがMarshall Blogにご登場頂くのは2017年の5月以来だから…7年ぶり!
マジかよ?そんな経ったのか!
カメラを持ってお邪魔しようとは思っているんだけど、いつも先約があったりしてなかなか都合がつかなかったんよ、ゴメンね。801曲目は「RESISTANCE」。
OKAHIROちゃんのリフからスタートするゴキゲンなドライビング・チューン。85vもちろんギター・ソロもタップリ!
OKAHIROちゃんが弾いているモデルは「Bich」っていうんだっけ?
B.C. Richのギターはボタンが何やらイッパイついていて中学生の時に欲しいナァと思ったものだ。
OKAHIROちゃんはこういうギターがすごくよく似合うね。Img_1464 そのままマッドさんのドラムスがつないで「guilty guilty」へと続く。
マッドさん、久しぶりだ~。
全然変わっていなくてうれしくなるわ。
90_ggそしてこちらも全く変わっていないのがこの「OKAHIROCK」っぷり!Img_1494 さっきからOKAHIROちゃんが聞かせてくれている極太なギター・サウンドを出しているのはもちろんMarshall。
彼の愛器はJCM800シリーズが始まる前の「2203」。
すなわち2203の初代モデルだ。
110以前にも書いたけど久しぶりだからまた書いてやれ。
「2203」は「100Wのマスター・ボリュームつきのギター用のアンプッド」がその定義。120今では2203といえば下のようなボディの両端までフロント・パネルが広がっているタイプがおなじみだけど、コレはJCM800シリーズがスタートした1981年からのこと。
当時のMarshallファンはこのルックスに度肝を抜かれたというが、私はその頃大学生でギターにまだ夢中だったけど全く記憶にないナァ。10_2203 オリジナルの2203は1975年から製造が開始され、OKAHIROちゃんの2203は1976年製。
当時は下の写真のようにスピーカーのアウトプットが4つ搭載されていた。
「♪大きい音はいい音だ」とばかりに、まだ「ロックが本当にロックだった時代」に作られたアンプ・ヘッド。
いい時代だよ。
それが今じゃナンダ?
チマチマチマチマ、蚊の鳴くようなギターの音を出しやがって!
あ、イカン…つい本音が出てしまった。
今ではMarshallも小さい真空管のモデルを作っているのを忘れていた!
でも敢えて言おう。
いくらPAのテクノロジーが発達したところで、ステージの中の音が小さいと迫力に欠けて「ロック」という音楽の魅力が半減してしまうんよ。
AC/DCがステージの上の何十台ものMarshallを実際に鳴らしているのはそういう理由だ。
最早そういうことを知っている人自体が少なくなっちゃったんだよね。130こっちもだんだん乗ってきたぞ。
ってんで、参考までに1976年にリリースされたアルバムを少し並べてみようか?
OKAHIROちゃんのMarshallが製造された年に発売されたアルバム。
*Presence / Led Zeppelin
*Rocks / Aerosmith
*Trick of the Tail / Genesis
*Zoot Allures / Frank Zappa
*The Royal Scam / Steely Dan
*Sad Wings of Destiny / Judas Priest
*Destroyer / Kiss
*Fly Like an Eagle / Steve Miller Band
*A Day at the Races / Queen
*Jailbreak / Thin Lizzy
*Hotel California / The Eagles
まだまだイッパイあるけど、どうだい?…ロックだろう?ワイルドだろう?
私は中学2年生で、ロックに狂い出した年だったんだけど、こんな時代があったなんて…今となっては目眩がしてきますな。
ちなみにMick Ronsonはこの年、ボブ・ディランの『Hard Rain』のレコーディングに参加している。
 
話題を戻して…
一方のRyuさんもMarshall。140RyuさんのMarshallは「オレンジ色のニクイヤツ(←今となってはもう誰も知らないか?)」
1998年に限定発売した「Orange Crush」シリーズのJCM2000 DSL100と1960A。
今は「デザイン・ストア」という自分の好みの外観のMarshallを自由にオーダーできるシステムがあるが、25年前のこの当時はそんなことは「夢のまた夢」で、Marshallが時折「赤」だの「紫」だののカラー・モデルを生産する企画を不定期に立てて限定で販売していた。
この「Orange Crush」の前年には35周年を記念してビンテージ系モデルの真っ白バージョンを発表している。150v久しぶりのSUPERBLOODはそんなMarshallサウンドに満ち溢れたステージだったというワケ。Img_1465 シアワセ、シアワセ。
ちなみにRYOさんもとてもいいMarshallのベース・アンプを持ってるんだゼ。Img_1474「オ~、イエ~!
Cathouseの30周年おめでとうございます。
30年の中には乗り越えなきゃならない壁もあったかと思いますが、TAKEさんとUckyさんがその壁を乗り越えてくれたおかげで今があります。
ありがとうございます!
コレからまた10年、20年、30年、40年、50年、100年、一緒に荒波を乗り越えていきましょう!」170v_mRYUさんのご挨拶に続いては昨年リリースした5曲入りCD『I SEE THE LIGHT』から「Ride the Tide」。175cdコレもOKAHIROちゃんが弾く図太いギター・リフからスタート。180v_rttシンプルに徹するRYOさんの8分のベース・ラインと…190ひたすらロックにグルーブするMADさんのコンビネーションが気持ちいいことこの上なし!200v「♪ウォウォウォ~」
ロックはコレよし。210vそしてカッコいいギターソロが来れば更に言うことなし…で、キタ~!
コレがSUPERBLOOD!
まさに潮に乗ってるわ!
220v続いての曲ではゲストが登場!230_ssfNAKED MACHINEからKANちゃん。
スペシャル・ゲストの達人!240曲は「SUPER SOUL FEVER」。
ダンサブルな1曲。
KANちゃんに持って来いではあるまいか!
100OKAHIROちゃんがココでも華やかなギター・ソロをキメておいて…260「♪スパソーフィバ!」
水を得た魚のように賑やかなパフォーマンスを披露するKANちゃん。
RYUさんとのコンビネーションも完璧~!270そのまま続けて2017年のアルバム『Raise Your Hands』からタイトル曲。
OKAHIROちゃんと…280_ryhRYOさんがオクターブ・ユニゾンで弾くブリティッシュ・ロック・スタイルのリフに…290vRYUさんのラップ調のボーカルズが重なる新旧折衷のナンバー。Img_1532 何かもう色んな要素が入っちゃってオモシロイわ!
「ジャンル、国境、民族、血統を越え、世界に発信することを願って命名」したという惹句にウソ偽りはないな、コレは。0r4a0185OKAHIROちゃんのソロになると…310vMADさんが倍テンに!
イケイケ~!Img_1872 そして、バキュ~ン!
ヤ、ヤラれた~!
イヤね、こんなことを書いたらSUPERBLOODのメンバーや熱心なファンの皆様に「ナンだ!上から目線でナマイキな!」と怒られそうだけど、私も50年にわたってロックに接して来た経験があるのでチョイと言わせてもらいますよ。
それは、冒頭にある通り7年ぶりに接したSUPERBLOODのスケールがあまりにも大きくなっていてビックリしたということ。
演奏技術とかそういうことを言っているのではありません。
本当に「ゴキゲンなバンド」になっているということよ!
自分たちの音楽を自信を持ってノビノビと演奏している姿が実に頼もしい。
同時に素晴らしく思ったのはメンバー・チェンジがないこと。
メンバー4人が同じ方向を目指して、互いに切磋琢磨し合いながら音楽をクリエイトしようする気概が感じられる。
要するに「ロックが本当にロックだった時代」、すなわち70年代のロックバンドの心意気を感じたのサ。320v「おおうち~!」の掛け声がかかる中、MADさんからひと言。
「オイオイ!苗字で呼ぶんじゃない、苗字で!
Cathouseの30周年をともに祝いたいと思う!」
(客席から)「おおうち~!」
「だから苗字で呼ぶんじゃない!
人の話しを聞け!
バンコク帰りの我々ですがどうかよろしく。
ガンバってるんでみんなオレたちを助けてくれ~!」Img_1870ということで、2014年の記念すべき初CD『Rescue Me』からタイトル曲。350vココからSUPERBLOODが始まった。360v2014年の富士スピードウェイは楽しかったね~、かなり寒かったけど…。
その時の様子はコチラ。
  ↓  ↓  ↓
2014 FIA世界選手権 第6戦 富士6時間耐久レース<前編>~SUPERBLOOD登場

370v「SUPERBLOOD、ギタリスト、OKAHIRO!」とRYUさんが叫ぶと…330v_m ジャケットを脱ぎ捨てて気合を再注入したOKAHIROちゃんがア・カペラでソロを披露。380vこのフレーズ、この音色、そしてこのアクション…ロックだナァ。
満員客席から上がる大歓声を浴びて思い切り弾きまくった!
440v出番の最後、すなわちイベントの本編の最後を締めくくったのは『I SEE THE LIGHT』のリード・チューン「RUNAWAY TRAIN 14」。
4人が激烈に燃え上がった!Img_1567   410v  000img_1908  
420v全7曲、コンパクトながらSUPERBLOODの魅力に満ち溢れたステージだった!
あ~、楽しかった。
Cathouse、30周年おめでとうございます!
450SUPER BLOODの詳しい情報はコチラ⇒SUPERBLOOD OFFICIAL WEBSITE

460 

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆

70年代のロックがお好きなご貴兄に…GRAND SLAM。
 
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200 (一部敬称略 2024年2月24日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)

2024年3月15日 (金)

NAKED MACINE in CAT冬FES 2024

 
前回に引き続いてのMarshall Blog初登場ネタ。
でも今回はイベント…DJ TAKE & Uckyによる『Cathouse』。
寡聞にして存じ上げなかったが、このイベント・シリーズ、ナント30周年を迎えたそうだ。
スゴイ。本当にスゴイと思う。
こうしたイベントものって始めるより続ける方がはるかに困難を伴うからね。
30周年、おめでとうございます!
今次開催されたのは『CAT冬FES 2024』。
10v出演は5バンド…いわゆる「ゴーマン」。
転換時にはステージに緞帳が下ろされてDJがイカしたロックをブッ放し続ける。
私でも聞き覚えのある曲が多くてうれしいね。0000r4a0160 そして緞帳が上がって登場したのは…20NAKED MACHINE!
オープニングは「MONOCHROME HEART」。30コレが昨年10月にリリースした3曲入りCD『MONOCHROME HEART』。
そのタイトル・チューンをいきなりお見舞いしたのだ。40cdKAN40v里村源多朗50v岡本啓祐60v本間大嗣70v源ちゃんが奏でる火花が飛び散るかのような攻撃的なリフ。
こりゃタマらんぜよ!Img_0711 こういうのはやっぱりMarshallが出すサウンドじゃないとサマにならない。
今日の源ちゃんは「JCM900 4100」と「1960A」。90v鉄壁のリズム隊が早くも大爆走!120ギターと同じラインで弾く啓祐さんのベースが曲を徹底的にヘヴィに演出する。130vKANちゃんの歌声が激烈なそのバンド・サウンドに乗って…140vギター・ソロ!
チラリと顔を出すディミッシュ・フレーズが効果的だ。Img_1175続いてはNAKED MACHINEのキラー・チューンのひとつ「The Vanity of the World」。150_vowこれまた痛快に突っ走るドライビング・ナンバー。
意表をつく転調が相変わらずカッコいい!
160v源ちゃんの肩に手を乗せて気合を送り込むKANちゃん(←ホンマか?)170本間さんはコチラ。
ツーバスが暴れまくる!

Img_1237 そしてギター・ソロ。
ハード・ロック・ギターの理想型がココにある。
180v「ありがとうございます…みんな、久しぶりだね!
なんと2月の末で今年初めてのライブです。
ようこそお越しくださいました。
そして以前に開催できなかったこの『CAT冬FES』。
2年越しで……エ、4年!? そんなに経ったの?
ハイ、4年越しで実現しました!」
200_2「そして、ナント!
『CAT HOUSE』の30周年おめでとうございます!
本当に今日はもう最初から、楽しくて、楽しくて。
NAKED MACHINE、心を込めて久しぶりのライブを歌わせて頂きたいと思います。
よろしくお願いします!」
スゴイな!
4年も保留されていたなんて…私だったら諦めちゃうよ。
190vギターのボリュームを下げて出すクリーン・トーンの源ちゃんのアルペジオに…220_tmKANちゃんの歌声が乗って始まるのは「Trust Me」。230vひとたび源ちゃんがギターのボリュームを上げると…MarshallサウンドによるいかにもNAKED MACHINEらしいハードなリフが炸裂!240vそのハードなリフに呼応する…Img_0762 リズム隊の疾走感がこれまた実に気持ちいいのよ!Img_1243 もちろんこの曲でもガッツリとギター・ソロ。
選び抜かれた音を完璧な配列でつなげた極上のメロディが詰め込まれている。Img_1175_2 しかし、この曲ってサビがすごくいいんだよね。
NAKED MACHINEの特徴である転調も盛り込まれている。Img_0845 突然ですが…ココで丸ノ内線「新宿三丁目」から地下鉄に乗ってロンドンのディストリクト線かサークル線の「タワー・ヒル駅」まで移動するよ。
駅の改札を出るとこんな眺め…いきなり中世の世界。
コレは「ロンドン塔(Tower of London)」。
かつては国王の城だったが色々な用途で使われ始め、しまいには監獄や処刑場として機能した。
「アレ、いいの?…オマエ、そんじゃいっぺんロンドン塔行ってみる?」というのは「死刑!」と同じ意味だった時代があったらしい。280有名なヘンリー八世の2番目のお妃であったアン・ブーリンは施設内にある下の写真のモニュメントの場所で首を落とされた。
 
この辺りのことはMarshall Blogでジックリ取り扱っているので興味のある方はコチラをご覧あれ。
   ↓     ↓     ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.63~ヘンリー八世と六人の妻 <その3:アン・ブーリン>
330このロンドン塔の塀の外はこんな感じ。
テムズ川にかかるタワー・ブリッジがすぐ隣。
310そのテムズ川からロンドン塔に船で入ることができる水門がある。
290
冠木(かぶき)に付けられたプラークにあるのは「Traitor's Gate(トレイターズ・ゲイト=裏切り者の門)」。
テムズ川を下ってやってきた罪人のロンドン塔への入り口。
ココを通り抜けた者は二度と外へ出ることはなかった。
300アン・ブーリンもこの門をくぐってロンドン塔に運び込まれたという。320vそこで本日の4曲目は『MONOCHROME HEART』収録の「Traitor's Gate」。
CDでは水が滴る音と「ギィィィィ」と門扉が開く音から始まるんだゼ。
まるで実物を見て来たかのような演出がうれしい。
40cdライブでは源ちゃんが弾くリフから。
おお~、「Traitor's Gate」のイメージにピッタリじゃ!340tg3/4と4/4拍子が交錯するハードな1曲。
0r4a0097「♪アナタだけのために首を捧げた」
コレはアン・ブーリンのストーリーというワケではないけど、いいね、いいね~。
「♪キレイに落としてね」。
アンの首がキレイに落ちたかどうかは上で紹介した「名所めぐり」をご覧ください。
Img_0853ちなみに「裏切者」を表す代表的な英単語にはこの「traitor」とそれよりよく知られる「betrayer(ビトレイヤー)」というのがあるんだけど、「betrayer」は「個人的な裏切り者」を指す。
一方の「traitor」は「国を裏切る」みたいな大きな裏切者を指す。
例えば「シーボルト事件」の高橋作左衛門景保とか「ゾルゲ事件」の尾崎秀実(おざきほつみ)が「traitor」だ。
一方、源ちゃんのギター・ソロは…裏切らないナァ。
期待通りの弾きっぷり!
360v最後の「Traitor's gate」の連呼がうれしいね!
ホントに素晴らしい!
ナゼ私がこの曲にこんなに興奮しているのかというと、それは源ちゃんとKANちゃんがMarshall CODEのデモ・ビデオの撮影に来てくれた時のこと。
撮影後の打ち上げの席で私がこのロンドンの「Traitor's Gate」の話をした。
すると2人が「『Traitor's Gate』っていいね~。曲を作ろうかな~」ということになった。
そしたら本当に作って最新作に収録してくれちゃったのよ!
ん~、やっぱりNAKED MACHINEは裏切らない!
チョットこの曲に関連して…「絞首台」のことを英語で「ギャロウズ(gallows)」というんだけど、ナゼか複数形なの。
どう?次は「Gallows」なんて曲。
370その時撮影したビデオはコチラ。
まだご覧になられていない方は是非どうぞ!
続いては「Fire Fire」。380_ffコレは前回見た時にも演奏した本間さんがアメリカで活動していた時代のEZOの曲。390vコレもタイトル通りやたらと熱気あふれるナンバーなのだ。
アッチッチよ。
400「歌える人がいる、エヘヘヘ…歌いたくなっちゃうか?
一緒に歌おうね!
さぁ、私たちはあと2曲で終わりです。
NAKED MACHINEはまた3月にみなさんの前に現れると思いますのでまた遊びに来てくださいネ!」
…と、直近の予定を案内。400v残りの2曲のうちのまず1曲目は源ちゃんのギターから「Glory Days」。410_gdあと2曲と聞いて客席がさらにヒートアップ!420その熱気を最後まで正面から受けて立つKANちゃん。
気合の入りようが見て取れる。430最近オリジナル・ピックを製作して物販で販売しているというKANちゃん。
源ちゃんとのギター・バトルが楽しみだ!450そしてNAKED MACHINEの出番を締めくくったのは…0r4a0066いつも通りの「Fight to Survive」だ!470v「♪Fight!」500v「♪Survive!」510v「♪Alive!」
毎回同じでスミマセン。
でもこうするのが好きなのです。520vピック・アップからスタートする源ちゃんのソロ。
いい音だ。
Marshallの音だ。
真空管アンプの音だ。
客席の一番後ろにいる私の耳にシッカリと飛び込んで来る。
「ああいうの」だととてもこうはいかない。480 ステージ下手のようす。
こちらも燃えています!
490そしてステージ後部では本間さんが大スパーク!440 「どうもありがとう!どうもありがとう!」Img_13847曲、粒よりのNAKEDナンバーを揃えて臨んだステージ。
最高にカッコよかった!535NAKED MACHINEの詳しい情報はコチラ⇒NAKED MACHINE OFFICIAL WEBSITE

0r4a0142 <つづく>
 

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筋金入りのブリティッシュ・ハード・ロックをお楽しみアレ! 
 
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9img_9727 200 (一部敬称略 2024年3月24日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)

2024年3月13日 (水)

Risky Melody~メジャー・デビュー記念/10th Anniversary Tourライブ「Love is ...」FIRST DAY』

 
今日はMarshall Blog初登場のRisky Melody(リスキー・メロディ)。10vメジャー・デビュー・シングルのリリースとバンドの10周年を記念するツアーの初日ということで豪華な祝い花が会場のロビーに並んだ。20ステージ奥にメンバーひとりずつのポートレイトがディスプレイされた後、凄まじい歓声を浴びながら5人がステージに姿を現した。
レーザーがギンギンに飛び交う1曲目は「REBOOT」。
100_rbtALICE40vAsumi50vAsumiちゃんはMarshall。
この日は「DSL100H」と「1960A」を使用した。60vAYA70vHaRU80vayae90v大興奮の客席に向かってパワフルな歌声を浴びせかけるALICEちゃん。110vAsumiちゃんもお立ち台に上がってソロ!120「ノッてますか~?ひとつになって行きましょう!」
そんな…ワザワザ確認しなくても客席のようすを見ればノッているかどうかは一発でわかる!
30「♪ウォウオウオウ~」
2曲目はRisky Melodyのライブの定番曲「ALL AS ONE」。
130_mc「みんなで歌うぞ!」
150vメンバーの歌に合わせてもちろん客席は大合唱。
160vとにもかくにも盛り上がりが尋常ではないぞ、コリャ!0r4a0065「皆さんこんばんは…Risky Melodyです!
本日はメジャー・デビュー記念ライブにお越し頂きましてありがとうございます!」
大事な記念ライブということで、ALICEちゃんのご挨拶につづいて各メンバーからもひとことずつお礼の言葉が述べられた。
170v_mc続いてはとびっきりダンサブルなナンバー「OUT THE JOKER」。180_otjもはや熱気のカタマリと化した客席を前にALICEちゃんも大熱唱。190vそして、それに応えるお客さん。
この燃え上がりの連鎖は抑えようがない!195 AYAちゃんの印象的なキーボードのフレーズからスタートするのは「CRAZY LOVE」。
ウッワ~、このフレーズ耳に残るわ~!
200_cl鬼気迫るドライビング・チューン!220Asumiちゃんはスイープを駆使したトリッキーなソロをブチ込んだ。230vALICEちゃんがジャケットを脱ぎ捨ててさらに気合を入れる!240_jh曲は「銃口に花束を」。
『傷だらけの天使』のタイトルみたいだね…と言ってもダレもわからないか。
250ココでもAsumiちゃんのギターをフィーチュア。250vしかし、このチームはキーボーズのアレンジが実に巧みですな。
聴いていてすごくオモシロイ。
Img_0485 「ありがとうございます!
今まで全部自分たちで詞を書いて来たんですが何か足りないナァ…という感じがして、このままメジャー・デビューしていいのだろうか?という葛藤があったんです。
そこで、新たな挑戦としてメジャー・デビューの曲の大事な詞をどなたかに託す…ということもアリなのではないか?と未来への大きな決断をしたんです。
その時、私の心の中で密かに作詞をお願いしたいという方がありました。
今回はその『私の中のスター』の相川七瀬さんに詞を書いて頂いたんです!
こんなことがあっていいのか…と思って半年間過ごしていましたよ~」260v「七瀬さんが飼っていらっしゃったネコの名前が『リスキー』ちゃんというので、もしかしたらそういうところで縁を感じて頂けたのかなと思いますね~」Img_0554そして「一生に一度の」とメジャー・デビュー・シングル「いたいいたいあい」を紹介。
お客さんはこの曲を人前で演奏するRisky Melodyの目撃者となった。280vややヘヴィなミディアム・テンポでやっておいて…0r4a0082 そして「♪いたいいたいあいは」のパートで大爆発!
270転調を加えつつストレートに突き進むサマは気分爽快!0r4a0147告知のコーナーを経て、さらにショウのボルテージは上がっていく。300_akまずはAsumiちゃんが弾くリフから「アイのカタチ」。
ALICEちゃん、再びジャケットを身にまとった。
私も仕事がら無数のライブ・ステージを観てきたが、音楽のジャンルを問わず一度抜いたジャケットをまた身に着けるケースは珍しい。
310vコレはもう問答無用にブッとばすヤツ!
意表をついた転調が耳を惹く。330v曲の後半ではAsumiちゃんのギターがガツンとフィーチュアされた!
アンプはMarshallです。
320vさらに曲はAYAちゃんのピアノ・ソロから2人のアンサンブルへと続く。
Img_0485次は「いたいいたいあい」のカップリング曲で「記憶の岸辺」。
曲調がシットリ・ムードに変わるとALICEちゃんの歌声がガラリと替わるのはお見事。340_kkMCをはさんで「My Story」。
Asumiちゃんがアコースティック・ギター、ayaeちゃんがパーカッションに持ち替え。370_msこの布陣でもう1曲「閃光よりも眩しいヒカリ」を感情豊かに歌い上げた。380v_smh下北沢で「VOICE FACTORY」というライブハウスを運営するRisky Melodyがコロナのピンチの時に作ったという曲が続く。0000r4a0033 曲はその名も「To Survive」。
430Asumiちゃんはギターを持ち替え。410v「この曲が私たちを強くしてくれた」という曲の説明が納得できる勇猛なハード・チューン。360v「そんな私たちのホーム…今もピンチなんですが、実は未来に向けて現在改装中です!
Risky Melodyが変わっていってもそこだけは変わらずに『みんなとの思い出の場所』として守っていきたいと思っています。
そんな大切な場所に対する気持ちを歌った曲です」
590…というMCに続いて「Place of Destiny」。
「運命の場所」か…ALICEちゃんのMCを聞いた後にはココは「運命の在処(ありか)」なんてしておきたいね。
0r4a0098ツーフィンガーで小気味よいグルーヴを醸し出すHaRUちゃん。
Img_0398 「ライブも終盤!いこうか~!」Img_0572 クライマックスに向けて更にパワーアップしたのは「Reflection」。450_rf「♪Now or never」のコーラスと交錯するALICEちゃんの激唱!460「さぁ、タオルを持っている人は一緒に回していきましょう!」470_ed今度はタオルでステージと客席が一体となった「ENDLESS DREAM」。
皆さん、とても楽しそうでした。
00img_0670 バンドの10年間を振り返るMCの後は「PHOENIX」。
まぁ~、コレがまたスゴかった。
480掛け声とともに会場全体がジャ~ンプ!500「10周年、ココからがスタートでございます!
これまでいいことや苦しいことが色々とありましたが、みんなの想いや愛情でRisky Melodyは存在できています。
だけどその愛情が信じられなくて人を傷つけてしまったこともありました。
10周年を迎えることができればその時は『愛』をテーマに活動したいとズット思って来たんです。
そして、みんながいたからココまで続けることができました…ありがとうございます。
これからはその恩返しができるバンドになりたいと思います!」510vそして、この1年の活動のテーマである「いたいいたいあい」のカップリング曲「Love is...」を5人が一丸となって演奏して本編の幕を降ろした。520v 210v_2 530 540 560vこうして狂熱の中、『Love is...』の本編が終了。570本編が終わった瞬間に凄まじい「アンコール!」の叫び声が会場を満たす。580アンコールの1曲目は「UNITE」。
そして、2曲目にもう一度演奏した「いたいいたいあい」では作詞者の相川七瀬さんが登場して会場を沸かせに沸かせた。0r4a0171 そして、この記念すべきライブの最後を締めくくったのは「Risky Melody」。
最期の最後まで全力疾走した激情のステージ!
メジャー・デビューおめでとうございます。
ツアーいってらっしゃい~!610v  620v 630v 350v 640vRisky Melodyの詳しい情報はコチラ⇒Risky Melody Official Site

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<Monsters>

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200 (一部敬称略 2024年2月22日 赤羽ReNY alphaにて撮影)



2024年3月 8日 (金)

A DOUBLE BOOKING <後編>~J-street R&R Band

 
この日最初に登場したsimoの関雅樹が「地元のおじさんのバンド特集」と説明したイベント『A Double Booking』。
「地元」とは「所沢」。
後半はその所沢の大ベテラン・チーム、J-street R&R Bandが登場した。
今、ショウの方は休憩中なので、その間脱線させて頂きますよ。
10vMarshall Blogで何度も触れて来たんだけど、私は父の影響で10歳にならないうちから映画に夢中だった。
いつの間にかスッカリ消え失せてしまったけど、毎晩のように放送されていたテレビの洋画劇場に父が推薦する映画が登場する時には間違いなく欠かさず観ていた。
父の推薦する映画にはハズレが全くなかった。
ビデオもない時代、目を皿のようにしてブラウン管に向き合った。
今考えてみると当時は実にノンビリしていた時代で、『大脱走』とか『荒野の七人』とか長尺の映画は前後編に分けて放送されるのが普通だった。
「後編」を待つ間の1週間が長くてネェ。
そんな作品のひとつがヴィクター・フレミング監督の『風と共に去りぬ』だった。
最近の若い人たちってサブスクの映画なんかを倍速で観たりしていると聞いた。
「信じられない!」と言いたくなるが、それも無理からぬことと思ったりもしているのね。
要するに観る速度を倍にしなければ鑑賞に耐えない映画だっていうことでしょ?
そんなこと…『風と共に去りぬ』や『七人の侍』に対して絶対にでませんよ。
さて、下は他人から見ればゴミ同然の私の映画チラシのコレクションから(←犬神サアカス團「たからもの」より)。
美しい「スカーレット・オハラ」を演じたヴィヴィアン・リーは実はイギリス人。
南北戦争を背景にディープ・サウスを舞台にしたこの映画のヒロインを演じたのはアメリカ人ではなかった。
この映画が公開された時、アメリカのボーイズたちは「イギリスにはこんなに美しい人がいるのか!?」と腰を抜かして驚いたらしい。
私は女性的で心やさしいメラニーを演じた東京生まれのオリヴィア・デ・ハヴィラントの方が好みだったりもするな…目がとても大きくてよ。
さて、この作品でアカデミー主演女優賞を獲得したヴィヴィアン・リーは、この12年後にエリア・カザン監督の『欲望という名の電車』で「ブランチ・デュボア」を演じて再びオスカーを獲得した。
こっちもモノスゴク良くてネェ。好きで好きで一体何度観たことか…
ロンドンの「ヴィクトリア&アルバート博物館(通称『V&A』)」に行くと『欲望という名の電車』で獲得したオスカー像と撮影時に使用したブランチのカツラが展示されている。
興味のある人はコチラをご覧あれ。
  ↓  ↓  ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.41 ~ V&A『Theatre & Performance』の最新展示

15ところでナゼ突然『風と共に去りぬ』なのかと言うと…J-street R&R BandがオープニングのSEにこの映画の主題曲である「タラのテーマ」を採用していたから。
マックス・スタイナーが作ったこのメロディの美しいこと!
映画の中で感動的に使われるのは、第1部の最後で空腹に耐えかねたスカーレットが土にまみれた痩せ細ったラディッシュを口にして「今後は盗みをしようと、人を殺そうと、私は自分と家族を飢えさせはしない!」と宣言をするシーン。
もうひとつは、強くなり過ぎちゃったスカーレットが両親も娘も兄弟も、そして最愛であったハズの夫レッド・バトラーも失い、ひとり残されてしまったスカーレットが口にするラストシーン。
「Tara...home.  I'll go home.  And I'll think of some way to get him back.  After all tomorrow is another day!(タラ…私の家。タラへ帰ろう。そして彼を取り戻す方法を考えよう。とにかく明日という日は今日と違う日なのだから!)」
ココに「タラのテーマ」がドーン!と被さって来る。
イケね、コレを書いているだけ涙が出て来てしまったわい。
しかし、「ララ」だけじゃなく、「タラのテーマ」とか「エデンの東」とかニュー・シネマが跋扈する前のハリウッド映画には殺人的に良い曲がゴロゴロしていた。
さて、ステージの方。
「タラのテーマ」が流れる中、「Tokorozawa...home.  We'll back home.  And we'll thing of some way to get back the good old rock'n' roll.  Today is a big and special day!」とは言わなかったが…20「Are you ready!?」と景気のよい声が上がった。
いよいよJ-street R&R Band(以下「Jスト」)の登場!
1曲目は「Crazy driver」。
30吉角英麿40v伊賀武氏
50v荒井謙次70v伊東昌喜
320v平岡利之100v小原智雄140v吉角さんと伊賀さんのツイン・ボーカルズ!
これぞ聞き違いなど起こりようががない「日本のロック」!
ウ~ム、Jストの音楽を聴くのはこの時が初めてのことだったんだけど、このサビには猛烈な親近感を覚えるな。
きっとコレが私の中の「日本のロック」の原風景のひとつなのであろう。
180ああ、Marshallを通じてレス・ポールとストラトキャスターが奏でるこのツイン・リード…涙が出て来るわ。
S41a0591伊賀さんのアーシーなリフからスタートする2曲目は「Department girl」。S41a0581 ゴキゲンな軽いクランチ・トーンを送り出しているのはMarshall STUDIOシリーズから「ST20H」と「ST212」。
STシリーズはMarshallの第一号機である「JTM45」の三代目モデルを小出力カしたすぐれもの。60vメンバー紹介をする後ろにドラムスが加わる。190v_dg小原さんが叩いているのはNATALの新商品「ZENITH(ゼニス)」。
50~60年代のビンテージ・テイストを忠実に再現したキットだ。
150ドスの利いた声でコッテリと歌い上げる吉角さん。210そして伊賀さんのソロ。
70年代にタイム・スリップしたようだ。
こういうギターは不滅だね。
イングヴェイ以降はずっとピロピロづくしだったからナァ。
230「改めまして所沢最強コミックバンド『J-street R&R Band』です!
よろしくお願いします。今日は存分に楽しんでいってください!
前回もコレをかぶったんですが、お客さんからは『アレどうなの?』なんて反応でした。
でも意外にもメンバーから「いいよ!」て言われたので今日もこの姿で現れました」
寡聞にして「J」がナニを意味しているのかは存じ上げないが、今でこそ「『J』ナントカ」というのは珍しくないけど1981年の結成当時にはかなり珍しかったのではなかろうか。240v雰囲気を替えて3曲目は「Raindrops」。250_rd吉角さんの声がユッタリ・ムードの中でより一層存在感を際立たせる。
「♪キミの町まであと少し」…いいナァ。日本のロックだナァ。
この町は所沢であろうか、それとも飯能であろうか?
260v伊賀さんと…270平岡さんのコーラスがサウンドを分厚く演出する。
誰かさんが平岡さんを「コワい」と言っていたが、イヤイヤ、このとてもやさしい歌声はそんなことを微塵も感じさせない。280v続いては「Milk」という新しい曲。
曲を新たに作り続けているというのも立派!
290_mk小原さんと平岡さんがヘヴィ級のグルーヴを繰り出すミディアム・テンポのナンバー。300v「あいみょんみたいな優しい曲」と紹介していたけど、「あいみょん」ってこんな曲を演ってんの?
ところで平岡さんが使っている今日のMarshall。310実はヘッドはJCM800時代の1959…つまりギター・アンプ。
じゃあスピーカー・キャビネットも?
ギター用の4x12"キャビ「1960B」と思いきやさにあらず。
コレは「IBS(Integrated Bass System)」というベース・アンプのシリーズのひとつで、2×10"+1×15"のスピーカーが搭載されておりバイアンプができるようになっている。
120vその証拠にリア・パネルには2つのインプットを搭載している。
こんなん初めて見たわ。
130伊東さんがエレピのサウンドでファンキーなソロをキメる!220そして荒井さんがハードなソロで曲を締めくくった。330荒井さんもSTUDIOシリーズ。
永遠の名機「JCM800 2203」を小出力化した「SC20H」と「SC212」だ。80v「ありがとうございます。どこが『あいみょん』なんだよ!」
ヤッパリそうだったのね?350v「次に演る曲は1984年にヤマハの『EAST WEST』というバンド・コンテストで決勝大会までいった時の曲です。
ボクは所沢の地区大会に出て、そこで優勝して決勝大会まで駆け上がったんですが、実はその所沢大会の時の審査員が森園勝敏さんだったんです。
森園さんがボクらの曲を選んでくれて、終わった後に『いい曲だね!』って言ってくれたのをみんなですごくよろこびました。
今日は本当に森園さんとご一緒出来てとてもうれしいです」
森さんからそんなことを言われたら照れるね。
懐かしいね、EAST WEST。
私も高校の時に…つまり1978~1979年にかけて何度か予選会に出たけど、その時の審査委員は妹尾隆一郎さん、山岸潤史さん、鳴瀬喜博さんの皆さんだった。
「ギターの人(私)がワウワウを踏む時にリズムが乱れる」とナルチョさんに指摘され、大分前にこのことをご本人にお話したら「エラそうなことを言ってスミマセン!」と大爆笑されていらっしゃった。
そして、Jストのスタッフの方に頂いた情報によると、1984年の決勝大会ではsimoの岡井大二さんが審査員のひとりをお務めされている。
ところでこの『EAST WEST』という名称ね、イベントの関係者が当時津田沼かどこかにあった英会話教室の名前だったそうだ。0r4a0465 1984年度のEAST WESTのライブ・アルバムにも収録されているその曲は「Fortuity」。
「fortuity」とは「偶発的な出来事」という意味。
0r4a0371 おっとな~!のサウンド。
こういう曲を演るバンドがコンテストに出ていたんだからスゴイ時代だった。
森さんがおっしゃったようになるほど良い曲だ。
「♪Take a chance」を2度繰り返すところがすごく魅力的だな。
370v伊賀さんのソロが華麗に曲を彩る。410vディミッシュ・フレーズにハッとさせられる伊東さんのオルガン・ソロ。
聴きどころ満載の1曲だ!420「お礼だけ言わせてください。
ブルース・アレイ・ジャパンのスタッフの皆さん、諸々ありがとうございます!」430vお客さんから伊東さんへお誕生日のプレゼントが渡されるひと幕も。
「みんな、今日はボクのために集まってくれてありがとう!」
440その伊東さんのピアノをバックに…450v切々と吉角さんが歌い上げるバラードは「あの空の下」。460vコンパクトながら効果的なツイン・リードのアンサンブル。
こうしたサウンドがこの世から消えてしまったのは一体いつからなんだろう?
BAD SCENEとかなつかしくて仕方ないわ。
480「それでは、そろそろラストです。
皆さん、飲んでます?
たくさん飲んでくださいね。食べ物もどんどん頼んでください。
そうすれば私たち、またブルース・アレイさんから呼んで頂けますのでね。
よろしくお願いします!」0000r4a0395 「Rollingh down the J street」はノッケから気持ちのよいツイン・リード・ギター。500_rdtsめんたんぴんとか、センチとか、歌詞も含めてやっぱりこういうサウンドが「日本のロック」の雛形のひとつだよな~…この日、なんかモノスゴクそれを感じてしまった。
530荒井さんが絶妙なオブリガードを入れ込んで来て…520vエキサイティングなソロを披露!545v今の曲でガツンと盛り上がっておいて本編の最後を飾ったのは「Draggin' on the highway」。510最後の最後まで「J-street R&R Bandサウンド」をブチかましてくれた6人。
若い人にも聴いてもらいたいナァ…コレが「日本のロックだよ」って。560v 570v  580 590 
770v 
610vお客さんから花束贈呈。
そういえばステージと同じぐらい、あるいはそれ以上にエキサイトしていたテーブルがあったナァ。
それでいいのだ!615アンコールではsimoの関雅樹と森園勝敏が合流。
「ありがとうございます!Jスト”最高でしたね!
せっかくですのでちょっとインフォメーションさせてください」
関ちゃんが着ているのは伊賀さんとやっている「TZ's(ティーザーズ)」のロゴTシャツ。
「TZ's」とは「トコロザワーズ」だって。620そして関ちゃんが手にしているのはこのチラシ。
TZ'sのライブ告知。FlJ-street R&R Bandに森さんと関ちゃんが加わってのアンコールの1曲目はJストのレパートリーから「そんなon the Road」。630イメージ・チェンジしてきた吉角さん。
曲はサビ付きのシャッフル・ブルース。640vコレぞジャム・セッションの醍醐味、ギター合戦だよ~!
伊賀さんがボトル・ネックで攻めて来れば…0r4a0503 後輩もボトルネックで応酬。S41a0745 後輩の師匠はホンの少しの音数でスゴイ世界を創りあげ…670v荒井さんがハードに締めくくった!680v「森園さん、その節は審査員をして頂きありがとうございました。おかげさまで優勝することができました。
関雅樹と森園勝敏でした。ありがとうございました!
かなり盛り上がってますけど、次に演る曲は唯一のカバーです。
44年前にこのバンドを結成してしばらくして演っていた曲です」710再び伊東さんのピアノをバックに…
750吉角さんがおなじみの歌メロを被せたのはレイナード・スキナードの「Free Bird」。740vこの曲でも伊賀さんがゲイリー・ロッシントンのパートでボトルネックの妙技を見せる。
ところでこの伊賀さんが弾いているギター…見たことないでしょ?0r4a0511 コレは関ちゃんのスタッフであり、私の友人のギター・ビルダーが作っている「七画の音工店」のオリジナル。
薄めのマホガニーのボディから出ているとは思えないシッカリした太い音が出ていた。730そして、お待ちかねの後半のギターのパート。
まずは荒井さんがアレン・コリンズが弾いた通りにプレイ。790リズム隊がココで大爆発!600v 
780vそして伊賀さんがボトルネックをハズしてギター・バトルに加わった!S41a0854 好きなだけ弾いてください!
かつてはこういう音楽がもてはやされていた時代があったんだ…いい時代だった。800当然のごとく盛り上がりに盛り上がって『A Double Booking』の幕を降ろした。
割れんばかりの拍手と歓声が6人に浴びせられた。
 
J-street R&R bandの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site810*オマケ*
どうでもいいことなんだけど、私は「死ぬまでに持っているCD5,000枚を全部聴く」という荒行に取り組んでいる。
アルファベット順に1枚1枚聴き進めていて、大分前にジャズを終えて、今ロックの「G」が終わって現在は「H」と格闘しているところ。
正直私はフランク・ザッパ以外のアメリカン・ロックを自ら進んで聴くことはほとんどなく、「G」の時に超久しぶりにグレイトフル・デッドを泣く泣く聴いた。
これぞ「荒行」!
そしてレコードの頃はに3枚組で販売していた『Europe '72』というライブ盤を聴いて驚いた。
アルバムの最後に「(Walk Me Our in the)Morning Dew」というボニー・ドブソンというカナダのシンガーソングライターの曲が収録されている。
コレはジェフ・ベックがBBA時代に「Morning Dew」として取り上げていた曲なので古いロック・ファンの方ならきっとご存知の曲であろう。
それでこのデッドのバージョン、オリジナルとは似ても似つかないアレンジなんだけど、コレが「Free Bird」の前半にソックリなのだ。
放っておくと本当にアレン・コリンズがギターを持って乱入して来そうなぐらい。
デッドのライブ盤のリリースが1972年11月、「Free Bird」が収録されているレイナードのファーストアルバムのレコーディングが1973年の3~5月…フフフ、アレン・コリンズかロニー・ヴァン・ザントはかなり高い確率で『Europe '72』を聴いていると思う。
ああ、昔のロックはたのしい!

<おしまい>

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 

Thin Lizzyがお好きなご貴兄に…GRAND SLAM。
 
<Gone Are the Days>

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200 (一部敬称略 2024年2月18日 目黒ブルース・アレイ・ジャパンにて撮影)