STORM KEEPER vol.5 ~ JEKYLL★RONOVE & 紗良
ひ~っさしぶりの厚木Thunder Snake。
『STORM KEEPER』というシリーズ・イベントの第5回目にお邪魔してきた。今回のレポート、まずは「What's Up」でスタートした紗良のステージから。Marshall BlogではHADES(ヘイディーズ)のシンガーとしておなじみの紗良ちゃんだけど、かつて一度だけ…HADESに加入する前、『MAYO FEST』の時にソロ・アーティストとして出てもらったことがあるのです。
「ソロ紗良」としてのご登場はその時以来。
新しい曲も披露する気合の入りまくったステージ。「ONE TIME」という曲が続く。
HADESとは異なるトラディショナルな雰囲気が実によろしい。その極めつけはコレ…紗良ちゃんが「ロックンロールっぽい」と表現していた4曲目の「Deity」という曲。
この曲は私のようなオールド・ファン、つまり70年代のロックで育ったオッサンにはかなりグサっと来るのではなかろうか?
ナゼなら、サビのコード進行が「I-IIm-IV-I」とFacesの「Stay with Me」と同じで、テンポは異なれど、歌に入る直前のギターのフレーズなんかもイアン・マクレガンのピアノによく似ていて、ハッキリ言って実にカッコいいのだ!
ちなみに「Stay with Me」は「歌謡一部形式」というか、「Deity」よりシンプルでコードは前述の4つしか出て来ない。
とにかくイントロを除いて最初から最後まで出て来るコードは4つだけで歌のメロディが変わっていくという手法。
いつかポール・ギルバートもソロのライブの時にこの曲を取り上げて楽しそうに演奏していた。
Facesのロッド・スチュワートとは似ても似つかない紗良ちゃんの声と歌い方がまた最高にチャーミング!
やっぱりこうして曲と歌声と演奏がウマ~い具合に合体した時にいい曲が生まれるね。
ここのところSpotifyでしょっちゅう聴いているんだけど、何回聴いても楽しい曲だ。 MCをはさんでさわやかに「Find a Way」。
ドヘヴィな「Forget That」…「BAD」が続けると客席の熱気は最高潮に達した。 そして、紗良ちゃんのステージを締めくくったのは「Fighter」。これもとても紗良っとしていてすごくいい感じ! キマったゼ~!
紗良ちゃんの激唱ぶりに客席は大いに盛り上がり、この日の3番手にバトンを渡した。
紗良の詳しい情報はコチラ⇒Official Website続いてステージに上がったのはJEKYLL★RONOVE。
久しぶりのジキロノ。
んんん~、それにしても久しぶりだ…前回はいつMarshall Blogに出てもらったんかいな?と思って恐る恐る「マー索くん」を使って調べてみると!
マジかよ!
2022年11月22日、シングル『II FACE』の発売記念ライブ以来だっていうんだよ。
言い換えると、2023年は一度もマーブロに出てもらっていないということになる!
にわかには信じがたいが、コレは事実なので今更ジタバタしても仕方ない。
悪かったナァ、ジキロノちゃん。
メンバーは…
JEKYLL(以下「スミレちゃん」)。 N★OTO(以下「NAOTO」)…の2人。
「トワ・エ・モア」や「チェリッシュ」、「ダ・カーポ」と同じ男女混成のデュオ。
自分で振っておいて、勝手に脱線します。
今の若い人は「トワ・エ・モア」なんて知らないでしょ?
さかのぼること52年前、1972年の2月に札幌で冬季オリンピックが開催された。
私はその時小学校3年生だった。
この「トワ・エ・モア」というチームが歌った「虹と雪のバラード」という曲が札幌大会の公式テーマソングに選定されていた。
そして、開会に先立って全校生徒がこの曲を覚えさせられた。
何か月前から始めたのかはわからないが、音楽の授業では100%この歌に集中したのはもちろん、朝と帰りの学活でも歌わされたような記憶がある。
歌詞と譜面に雪の結晶のイラストが施された藁半紙のプリントはアッという間にボロボロになった。
でも実際、とてもいい曲なんだよ。問答無用の名曲サ。
ところが、学校にいる間中、それだけひっきりなしに歌わされるものだからウンザリしちゃって、飽きっぽい私などはこの曲に強いアレルギー反応を示すようになってしまった。
そんな話を同じ年の生まれで横浜出身の家内に話すと、やはり横浜の小学校でも同じことをしていたらしい。
ま、今となってはその頃を思い出して、家内とグラス片手に「なつかしいね~!」とか「あの頃の日本はヨカッタね!」なんて言いながらこの曲を歌ったりするのも一興なんだけど、考えて見るとあれだけ練習した割にはイベント等で人前に出てこの歌を披露した記憶が一切ないんだよね。
家内も同じことを言っていた。
しからばアレは一体何のためにやらされたのか?
死ぬほど歌って覚えて終わりだったのか?
しかし、アレは有無を言わせず国民一丸となって五輪大会を盛り上げんとする、「教育勅語」や「先陣訓」を暗唱した戦前戦中の国威発揚行為と大差ないように思えてくるナ。
コレは人と違うことをするのを極端に恐れる、国民の90%がミーハーである日本人だからこそできる行動なのではなかろうか?
そして、間違いなくそのミーハーの皆さんが日本経済を回してくれているのだからありがたい話だ。
脱線終わり。
ジキロノのステージはNAOTOくんの弾くシャープなギター・リフからスタート。 オープニングはジキロノのキラー・チューンにひとつ「HELTER SKELTER」。
リズム・セクションはバッキング・トラックが担当。
実はこの曲は我が家では「スミレちゃんのお誕生日の曲」と呼ばれている。
その理由はヒ・ミ・ツ。ノッケからギター・ソロもバッチリとキマった!NAOTOくんのギター・アンプはMarshall。
ヘッドが「JCM800 2555X Silver Jubilee」、スピーカー・キャビネットは「1960BV」という組み合わせだ。
NAOTOくんも真空管ギター・アンプの素晴らしさを知り、その魅力を伝える「Valve Amp Ambassador(略称「VAA」)」のひとりなのだ。
2曲目は2019年の『A Dream within a Dream』から「Biblical Sence」。
「Dream」という単語が2度出て来るということでこの曲のタイトルを見るといつも「Dream a Little Dream of Me」という曲を思い出す。
一度聴いたら忘れられないとろけるような甘いメロディが大きな魅力の1931年の古~い曲だ。
同じ「Dream×2」でもコチラはそれとは似ても似つかないギンギンに盛り上がるダンサブルな1曲。
スミレちゃんが歌う「♪Love is exstacy」のフレーズは一度聴いたら忘れることができない。ステージ狭しと上手、下手へと移動して演ずる2人。ウッカリしているとステージに上がっているのが「2人きり」ということを忘れてしまいそうなはりきりパフォーマンスだ。夏はこの方が涼しそうでいいわい。「We are JEKYLL★RONOVEッ!みんな、愛してるよ!」
♪ジョコジョ~ン!
スゲエ、あたかも人間が演奏しているかのようにバンドがちゃんとついて来てる!
「こんばんは、JEKYLL★RONOVEです」
スゴイ歓声!
「なにコレ!スゴい!メッチャうれしいよ!幸せだよ、ワタシ…本当に!」
たくさんのお客さんのポジティブな反応に思わずたじろぐスミレちゃん。
「今日はみんなスゴいね!みんな最高で~す!
今日負けたからホントは最高じゃないけど…」
まだコレをやっていたか~、タオル芸!うれしいね。
今、広島は2番なんでしょ?目指せ優勝!
「みんなのパワーに負けないようにしなくちゃ!
ところで今日けっこう天気悪くなっちゃったのはコイツ(NAOTOくんのこと)のせいですから!
野球も球場に応援に行くと負けるらしいから。
JEKYLL★RONOVEのライブの日は絶対に雨なんだよね」
「そう。洗車した次の日も絶対に雨。
だから、『オレが車洗った』ってXとかに投稿したら次の日は雨だから…ここマジです。
今日出演のバンドはみんな熱気がスゴイ!
ガンバってTSPさんにつなげたいと思います。
みんなついて来れるかぁ!」
ココでまた「♪ジョコジョ~ン」といきたかったんだけどバンドのメンバーが準備できておらず、そのまま次の曲に進んだ。
だからかぁ…下は今週の火曜日、お茶の水某所から東京ドーム方面を眺めたところ。
西の空がアッという間に黒くなった。
前の日、あんまり暑いので行水を兼ねて珍しく我が家の「Marshall号」を洗ったばかりだった。
黒い雲がアッという間に近寄って来てゲリラ豪雨。
せっかくキレイに洗った車は台無し。
しかも雨はすぐに止みやがんのよ!
さてはNAOTOくんもこの前の日に車を洗っていたんだな?
今度車を洗う時には事前にNAOTOくんに連絡してからにしよう! 続いた曲は「Fight of Flight」。
ギターを持ち替えたNAOTOくんのヘヴィなリフとともに始まるこの聞き慣れないこのタイトルは新曲。スミレちゃんの歌声がまさにピッタリのダンサブルなナンバー。もちろんギター・ソロも大胆にフィーチュア。 コレは間違いなくジキロノのライブの定番曲になるな。
だって超ノリノリだもの!ガラリと雰囲気を替えて『II FACE』収録の「What Does It Take to Make You Love Me?」。 スミレちゃんがその魅力的な声で切々と歌い上げるバラード。
そして、バラードにはつきものの泣きのギター・ソロ。
さすが「VAA」、Marshall Jubileeの太く乾いた音色がスミレちゃんの歌声の向こうを張った。曲の最後の最後まで情感豊かに歌い上げたスミレちゃん。
しかしカッコいい声だなぁ。Marshallの音だわ。
会場の誰しもがジックリとその歌を聴き入っていた。
「皆さん、ありがとうございます!シアワセです!
でも残り2曲となりました。
大の巨人ファンのSHUさんにコノ曲を捧げたいと思います」
TSPのSHUちゃんは「大の巨人ファン」なのか~?
私も彼とはもうずいぶん長い付き合いだけど、野球の話なんてただの1回もしたことがなかったので全く知らなんだ。
昨年の8月9日にリリースした「Struck Out!」。
「8月9日」…「野球の日」だって!
爆発的なドライビング・チューン!
ファンキーなパート…
ワイルドなギター・ソロ…
スリリングなキメ… と、色んな要素を詰め込んだジキロノのジオラマみたいな1曲。
文句なしにカッコいい!
アっという間に最後の曲。
JEKYLL★RONOVEの出番を締めくくったのは『II FACE』から「Never Let Me Go」。
盛り上がったわ~!
全身全霊をかけて臨んだかのような熱血のステージ。
冒頭、演奏が始めった時のバッキング・トラックに合わせた演奏に正直さびしい印象を受けたが、ステージが進んでいくウチにそんなことが全く気にならなくなった。
人間の耳は、良いところを拾って聴こうとする性質があるのだそうだ。
よくコンサートの感想で「イヤ~、PAがヒドくてさ…でも3曲目ぐらいから良くなったよ」とかいうのを耳にするでしょう。
アレって、よっぽどの問題がある場合を除きミキサー卓の人はたいてい何もやっていないらしい。
つまり無意識のウチにお客さんの耳が良い音だけを取り込むように働いた結果なのだそうだ。
時間が経った時に今回のジキロノのステージの感想を訊かれてバッキング・トラックのことに触れるお客さんは恐らくひとりもいないであろう。
それほど2人のパフォーマンスが熱を帯びていたということだ。「本当にどうもありがとう!最高!」
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<オマケ>
VAAのNAOTOくんはMarshallのデジタル・アンプ「CODE」のデモンストレーターを務めてくれている。
「真空管アンプ大使なのに?」と訝しむ方もいらっしゃるかも知れない。
イヤイヤ、普段からホンモノの真空管アンプを使っているからこそデジタル機器のよいところを引き出すことができるのだ。
そのビデオがコチラ。
<つづく>
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<I Get High>
<Strut>
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