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2017年6月12日 (月)

【NAONのYAON 2017】 vol.4 : Mary's Blood & GUITAR GIRLS COLLECTION

 

6番目にステージに上がったのはMary's Blood。

410EYE

420SAKI

430RIO

440MARI

450そして、サポートのYASHIRO。
570

手を広げたEYEちゃんの絶唱で始まるのは「Wings」。

470それを受けてSAKIちゃんのギターが泣き叫ぶ。
この曲、サビのバッキングのギターがカッコいいんだよね。

490Maryが最初にこのステージに立った時はオープ二ング・アクトとしてだったんよね。
思い返してみると、2014年のお正月にSAKIちゃんに誘われて私は初めてMaryのステージを見た。
その後、単独コンサートも何回もお邪魔してきたんだけど…スゴイね。
その勢いたるやスゴイ!
こないだのLIQUID ROOMでも壮絶なパフォーマンスを見せてくれた。
だから、こうして大観衆の前で野音の空に向けてMarshallの爆音を轟かせているMaryの姿を見るのがとてもうれしいんだ、オジさんは!
510

2曲目はタオル曲の「Ready to Go」。
この曲なんかMaryの魅力がすごく詰まっていると思うんだよね。
タオルは我々の世代にはピンと来ないけど、このAメロの展開がすごくシックリくる。
要するにトラディショナルなロックのフィーリングが垣間見れるのだ。
だからMaryがスキ。

500ストレートなドライビング・チューン。

520リズム隊の2人が叩きだすビートが実に気分爽快!

530そしてSAKIちゃんのソロ。
イケイケ、ちゃっきー!

480

ものスゴイ歓声の中、3曲目に移る…つまり最後の曲。
「エ~!」
「お前らうるせえんだよ!」とは言わない。
コレを痛快にキメて見せるのはMary's Bloodのお姉さんバンドのシンガーだ。

540メジャー第3弾アルバム『FATE』から「Counter Strike」。

545これまたアホほどハードなナンバー!
休日出勤している厚労省や環境省のオッサンは今頃ブったまげてるハズだ!
事務所でヘドバンしてたりして…ポマードのアタマで。
「♪あ~、文科省じゃなくてヨカッタ!」なんっつってね。

550ステージ下手でモクモクとギターを弾いているYASHIROちゃんだけど、ギターだけでなくコーラスでも大活躍している。
SAKIちゃんとのツイン・リードもスリリング。
先ごろリリースしたソロ・アルバムも好評だ。
460
熱唱・激唱・絶唱のEYEちゃん。
たった3曲で20曲を歌ったかのような濃さがスゴイ!

560ライブDVD『LIVE at LIQUIDROOM ~Change the Fate Tour 2016-2017 Final~』もヒット!
7月14日にはクラブチッタで『WORLD GUITAR GIRLS COLLECTION vol.0』と銘打つゲストを迎えたCyntiaとのダブルヘッドライナー・ショウが決まっている。(「ツーマン」ではない。ダブルヘッドライナーだ)
コレ楽しみなのよ~。
Marshall Blog的には5月13日のLIQUID ROOMでのレポートを近日掲載する予定にしているのでそちらの方もお楽しみに!

580Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

590「今年もありがとうございます!こんなハードな曲を演っていいんですかね?」とEYEちゃんからお礼の言葉が述べられた。
「このまま己の道を歩んでいきなさい。ただ、首と腰を大事にしてね!」と恵子姐さん…でもあり、恵子姉さんでもあり。
そう、Mary's Bloodは本当にSHOW-YAの妹バンドになったのだ。

600「アレ、SAKIは?」
そう、SAKIちゃんの姿が見えないと思ったら、まだステージ中央に残ってる。

610イエ~イ!
いつものヤツ…Marshall JVM410Hと1960AのTattooシリーズとのツーショット。
SAKIちゃんは次の出し物にもこのまま出演しちゃうのだ。

620v次の出し物とはコレ。
「GUITARGIRLS COLLECTION」というオールスター・セッション・バンド。

830

ステージに上がっているのは下手から順に…。
Cyntiaのベース、AZU。

650vMary's Blood班からYASHIRO。

660vLi-sa-X再び!

670vSAKI

640v

ドラムはむらたたむ。

680vメエタリック・スピンのカワイ・トモーゾ。

690vCyntiaからYUI。

700v同じくCyntiaからAYANO。
AYANOちゃんって毎回後半はひっぱりダコで忙しいんだよね。

705vSAKIちゃんが一番背が高いからセンターなんだって!
さて、『NAONのYAON』が2013年に復活してから今回で6回目。
ありがたくも全部の公演にオフィシャル・フォトグラファーとして参加させて頂いている…ということは全部観てるワケ。ほとんどファインダー越しだけど。
で、観ていて「本当に大変だろうな~」といつも思うのが台本づくりなのね。
自分でも時折やるのでその苦労がよくわかる。
出演者の選定はもちろん、時間の配分、転換の段取りや楽器の取り回し等々…ものすごくアタマを使っているハズ。
でも、おそらく一番重要視していることは「お客さんを飽きさせない」ということなんじゃないかしらん?
何しろベテランのお客さんも多い。
同じことを繰り返していたら、いくら心優しいお客さんだって次回来てくれなくなっちゃうかも知れないじゃん?
そこでアノ手、コノ手で企画を練りまわしているに違いない。ご苦労さまです。
で、今回のコレ、以前にやったことがあったのかどうかは寡聞にして存じ上げないが、私は過去5回の中では見たことがなかった。
まさに出るべくして出た『NAONのYAON』ならではの企画だと思った。
こういうのはやっぱり楽しいよね。
他にもジワリジワリと過去5回とは異なる演出が散りばめられていておもしろかった。
私はといえば、「さあ、次のMarshall GALA、どうしよう~」とシャッターを切りながら冷や汗をタラしたのであった…と言いつつ、いくつかおもしろいと思われるアイデアが浮かんでいる私なのであった。

710で、ナニを演ったのかというと、ロックの名曲、すなわち「Great Riff」のオンパレード!
以下、演奏した曲名と写真は必ずしもマッチはしてないけど…こんな感じ!

720「Burn」から始まって(今日は「Burn」許す!)…

730v

「Smoke on the Water」…

740

B'zの「ultra soul」…こういうところに世代の大きな違いを感じますな~。

750「Don't Tell me You Love me」…Night Ranger

760Santanaの「Europa」。
「エウロパ」か「ヨーロッパ」かの結論はまだ知らず…。

770「One」…Metallica。

780もっかい「Smoke on the Water」に戻る。
なかなかに複雑な構成。
リズム隊もコレを頭に叩き込むの大変だったと思うよ。

790v

たむちゃんはSORAMIMIというバンドで2015年のオープニングアクトで出演しているね。
今回は本編での登場!おめでとう!

800v

ハードロックだけじゃない、「Hotel California」なんかも出て来た!

810

そして、最後はまた「Burn」に戻って完結。
やっぱり70年代のロックの生命力ってのはスゴイね。オリジナルだからなんだよ。
7分30秒!
圧倒的なパーフォーマンスは『NAONのYAON 2017』前半のハイライトだった。
コレ、次もやるな…多分。

775

はい、お疲れさまでした~。
恵子さん「スゲ~、圧巻じゃん!」
SAKIちゃん:この企画、ドキドキでした~!
YASHIROちゃん:初めての経験で、こんなギタリストの皆さんの中に入ってヨカッタんでしょうか?
トモーゾさん:グルジアからメタルの素晴らしさを伝えに来ました。
YUIちゃん:楽しかったです!
恵子さんからLi-sa-Xちゃんに…「タメがヨカッタね~。末おそろしいわ~」
  
イヤ、役者ぞろいでとってもおもしろかったね!
『NAONのYAON 2017』も前半を終了し、この後10分間の休憩に入った。

840<つづく>

(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2017年6月 9日 (金)

【NAONのYAON 2017】 vol.3 : Gacharic Spin & Cyntia

  
お待たせしました~。
今日から『NAONのYAON 2017』のレポートを再開します。
ジラしちゃってゴメンね、ゴメンね~。
ではでは、さっそく。  

本編4番目の出演者はGacharic Spinだ~!

10ベースはF チョッパー KOGA。
KOGAちゃんの怒涛のアオリでステージがスタート。
70v

ドラムスとボーカルズのはな。

50v_2

ギターはTOMO-ZO、キーボーズとボーカルズがオレオレオナ。

140
そして、パフォーマーの1号 まい。

60v_2「ダンガンビート」から立て続けに「Lock On!」。

30v

すさまじいまでのパワ~!
最低音域から最高音域まですべての音を使って攻め寄せて来る感じ?

90

タオルを振り回してお客さんも一瞬にしてクライマックスに到達する。

80もうこうなると止まらないまさに弾丸状態。Lock onされているから逃げることもできない!

40v_2

曲のエンディングにはお定まりのまいちゃんの「けん玉パーフォーマンス」。

100v難なく成功!
今、相方の3号 ねんねちゃんが休養中なのでチト寂しいね。
2人分のパフォーマンスをひとりでこなしたまいちゃんの気迫は「スゴい」のひと言に尽きる。

110v「『NAONのYAON』のステージに立てること、ありがとうございます!」とあいさつをした後、この日比谷野外大音楽堂で単独コンサートを開催することがアナウンスされた。
6月24日なのでもうすぐだ。「梅雨の真っ最中だ~!」なんて言ってたけど、大丈夫、大丈夫!
「シャキシャキ踊りますか?!」と次に「シャキシャキして!」を持ってきた。

120「♪シャキシャキしって~、シャキシャキしって~」のパートは一度聴いたら忘れられない。
コレね、口にするとスゴク気持ちがいいんだ。無意識のウチに口ずさんでいたりして…。
何せ「メガシャキ」というドリンク剤のテレビCMにも使われていたからね。
それとね、またこの曲の振付がいいのよ。

130そして、ココで『NAONのYAON』名物のコラボ・シーン。
Gacharic Spinと共同作業をするのはダレだ?!

150久宝留理子!

160v曲は「学園天国」。
定番というか、反則というか、コリャ~盛り上がる以外にやることないじゃんね~!

170v2つの個性が激突。
Gacharic Spinのパワーと留里子さんのエンチャント・・ヴォイスのブレンドは最強。
こりゃ大変な「学園」だわね!

180vこのイベントならではの取り合わせにお客さんも興奮が隠せないようだった!
  

Gacharic Spinの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

190しかし、天気がバッチリですな~。
やっぱり恵子さんの神通力は強力だ。
ポンチョを着る必要がなくてとホッとしているところへ登場したのはCyntia。

200SAKI

210vYUI

210AYANO

220vAZU

230vサポート参加の夏芽。

240v「Return to Myself 〜しない、しない、ナツ。」を1曲目に。
1989年の浜田麻里のシングル曲。
大槻さんの作曲なのね。

250Gacharic SpinやCyntiaあたりは、2013年に復活して以降の『近代NAONのYAON』の常連だ。

260vそれだけにもうスッカリ堂に入ったステージはお見事!

280vAZUちゃんのスピーカー・キャビネットは今はなき名器VBC412。
毎回言っているけど、コレいいキャビだったんだよね。ベース用4x12"スピーカー・キャビネットの最高峰。今、探している人結構いるんじゃないかな。
コレのヘッド、VBA400もとてもヨカッタ。
エントリー・レベルのベース・アンプ・シリーズ、MBも今は小型コンボしか生産していないが、このシリーズの上位機種もスゴクよかったんですよ。
それなのに皆さん「Marshallはギター・アンプ」という先入観にとらわれすぎちゃうんだよね。だからMarshallのベース・アンプ・レンジはいつも早く終わっちゃう。で、無くなってから探し出す。
VBC412をゲットしたAZUちゃん、ナイス・チョイス!

520r4a3281「次は夜の曲を歌います…メッチャ明るいけど!」と昨年末にリリースした最近作『Urban Night』からタイトル曲をプレイ。

270v

ちょっぴりハードで都会的な曲調がオシャレ!
チャーミングなCyntiaにベストマッチの曲だ。

290vCyntiaの詳しい情報はコチラ⇒Cyntia Official Website

  

ハイ、またコラボレーション・コーナー。
今度は12歳のガール・ギタリスト、Li-sa-Xちゃんの登場だ!
オワ~、テレビのコマーシャルの女の子!
中学に上がったばっかり。

300vそして、待ってましたの小比類巻かほる!

310v「Kohhyさんといえばこの曲!」とSAKIちゃんが曲を紹介する…「City Hunter」。

330

「♪愛よ消えないで…」とかほるさんが歌い出した途端、客席からは大きな歓声が沸き上がった!
「かほるさんとMarshall」の図。いいね~。

320Li-saちゃんは完璧なカッティング!
そうか!
「Li-sa-X(リーサーX)」ちゃんて「Racer X」をモジッているのね?
ウマいことやるナァ。
オジちゃんね、ポールと友達なんだよ。ナンダカンダでポールはMarshallだから。
ナニせ、このMarshall Blogが再開した時に一番最初に登場してくれたアーティストがポール。前のMarshall Blogの一回目もポールだったのよ。
他にもポールの記事はたくさんあるので「Marshall Blog Paul Gilbert」で検索してみて!
Bruce Bouilletのファンだったりして…この人も腱鞘炎に苦しんだのか…。

340vSAKIちゃんも大先輩とのデュエットをガッチリ楽しんだ!

360

かほるさんが登場してステージを切り回した途端、舞台の雰囲気がガラリと変わった。
やっぱりベテランってそういうものだよね。
今年の『NAONのYAON』はいつもとはひと味違う気がした。
 
小比類巻かほるの詳しい情報はコチラ⇒Kohhy's Official Website

350ココのインタビューコーナーの主役はやっぱりLi-sa-ちゃんでしょう。「こんなにたくさんの方の前で演奏できてうれしいです」…なんて話をしていたら時間が来て…

370あ~、時の番人に連れていかれちゃった!
この後、かほるさんもLi-sa-ちゃんもまた登場してくれます。
ひとまずバイバ~イ!
  
Li-sa-Xの詳しい情報はコチラ⇒ソニーミュージックオフィシャルサイト

380v<つづく>


(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2017年6月 6日 (火)

【NAONのYAON 2017】 vol.2 : SILENT SIREN、ЯeaL & Chelsy

「寺田だ~!今年もこの季節がやってきました~。NAONのYAONにようこそ!」
オープニング・アクトが終了し、ステージ下手から元気よく恵子さんが飛び出してきた!
ああ~、『NAONのYAON』だ~!
すごくホッとする。ナンカ家に帰ってきた感じ?
光栄なことに2013年の復活以来、今回で6回目。世界でも他に類を見ないロック・イベントのすべての回でオフィシャル・フォトグラファーを拝命頂いているのだ。ナント光栄なことか!
今日もガンバルぞ~!

10v「天気が良くてよかったね~!『天気予報で雨マークつけたとこは死ね!』って思ったよ!大丈夫。雨なんか私が吹き飛ばしてやるから!」
この「頼りになる」感、ハンパなし。ヘタな政治家の公約の100万倍は信頼できる。
さっそく事務連絡。
「このイベントは終わりがキマっているんです。8:30以降は音出しダメなの。サッサとやらないとSHOW-YAの時間が短くなるからね!時間との闘いです!」

20そして、今年もゴングの音も高らかに「時の番人」が登場!

30あ~、この場面にもホッとさせられるな~。
恵子さんといつものお三方…

40神取忍

50v井上貴子

60v遠藤美月
At0r4a2799

「時間厳守でいきますよ、姐さん!」
Oas41a0139
「今年は若い子たちがイッパイなので、アンコールに出したいの!」
80
「厳守の厳守でいきます!」…神取さんが言うと「厳守っぷり」に拍車がかかる!

V 「姐さん、15秒前です!」
さっそく厳守爆発!

70v

「それじゃ、みんな、準備はいいか!カウントダウンいくぞ~!

90v「5、4、3、2、1!まずはSILENT SIRENだ~!」

100場内から大きな歓声が上がり、『NAONのYAON 2017』がSILENT SIRENとともに時間厳守で始まった~!

105ボーカルズとギターのすぅ。

120vキーボーズのゆかるん。

130vベースはあいにゃん

140vドラムスはひなんちゅ。

150vSILENT SIRENは2015年の夏に続いて2回目の登場。

160「1曲目から踊っていきたいと思います!」
240v

曲は昨年3月にリリースしたメジャー4枚目のアルバム『S』から「チェリボム」。
200
場内は「♪チェリ、チェリ、ボム」と大騒ぎ!

180v懐かしいな「Cherry Bomb」って。
私が中学2年生のときだったっけかナァ…The Runawaysにはビックリしたわ。
260
まさかあの時、女性バンドがこんなにポピュラーになるとは思わなんだ。
今や日本のロックは女性なしでは成り立たないだろうね。

155
続いて「八月の夜」。
1s41a0194

この曲も同様に『S』からのチョイスだ。

210vドストレートなエイト・ビートが小気味よい。

220軽快な曲調にガール・バンドならではの歌詞とパーフォーマンス!
「八月の夜」かぁ、寝苦しくてイヤだな~。今年はまた猛暑らしいよ。

1s41a0156 「毎日天気予報を見ていました。恵子姐さんと同じで『雨なら死ね!』と思っていました!」
そうだそうだ!
この晴天はすぅちゃんの協力もあったのね?
「次の曲はジュリ扇を振りたいと思います。懐かしいでしょ?皆さん、思いっきりNAONのYAONを盛り上げていきましょう!」
ギターを持ち替えて…
170v

曲は「フジヤマ・ディスコ」!

250vこの曲ね~「♪フジヤマ・ディスコ」っていうフレーズがおっそろしく耳に残るんだよね。
とても大切なことだ。

190

続いてもノリノリの「ぐるぐるワンダーランド」。
230
ココはタオルね。ぐるぐる回す。
この曲、かわいカッコいいな。

270v「次はコラボレーションしたいと思います!」と恵子さんをステージに迎え入れる。
「イヤ~、お呼び頂きありがとうございます!」

280一番最初のバンドから恵子さんがマイクを握るのは珍しい。

290曲は「リンダリンダ」。

300「一緒に歌って!」で場内は大合唱!

310前回登場時のSILENT SIRENの持ち時間は3曲で、うち1曲は相川七瀬ちゃんとのコラボだった。
今回は全部で5曲!
スゴイ。その勢いがうかがえるというものだ。
SILENT SIRENは6月から全国ツアーを開始し、11月には日本武道館で2公演を開催するそうだ。

320トップ・バッターでこの盛り上がりよう!
今年の『NAONのYAON』もにぎやかになりそうだ~!
   
SILENT SIRENの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEB SITE

330本番二番手はЯEAL。
今回が初登場となる大阪出身のグループ。

340この野音から11日後にリリースされたファースト・アルバム『19.』から「秒速エモーション」とシングルカットされていた「カゲロウ」を演奏。

3501997年と1998年生まれのお嬢ちゃん方。
え、1998年っていつよ?
こないだの1998年か?!
ああ、1月6日に東京で大雪が降った年ね…って覚えているぐらい最近じゃんか!
へへへ、私がコレを覚えているのにはワケがあるんだけどココには書かない。
それぐらいの若さあふれるピチピチのパフォーマンスだった!
  
ЯeaLの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

360続いては2年ぶりの登場となるChelsy。

370ボーカルズとギターのMIO。
  
あ、今回初めての人もいるかもしれないのでチョット注記しておくと、正式な英語では「vocal」は必ず「vocals」と複数形で表わすのね。
ひとりでも普通は必ず複数形。キーボードも「キーボーズ」と常に複数形。
…なので、最近のことだけど、Marshall Blogでは「ボーカルズ」と正しい英語を使うようにしているの。
え、「ココは日本だからどうでもいい?」って?そういう人は海外に行った時に大いに恥をかいてください!
ついでに「ツーマン」とか言って笑われて来てくだされ!
「ツーマン」はイカン。お里が知れる。あまりにもヒドイ和製英語表現だ。
Marshall Blogは「ダブル・ヘッドライナー」、「ダブル・ヘッダー」、あるいは「ダブル・フィーチュア」という正しい英語を使うようおススメしています。

380vベースはSHIZUKA

390vドラムスはさっきオープニングでカホンをプレイしていたAMI。

400ギターのKAHO。

410v2年前に初めて『NAONのYAON』のステージに上がった時は2番目の登場だった。
今回は3番目。

420前回同様、MIOちゃんはまずアコースティック・ギターを下げて歌った。
曲は「Restart」。
今から10日前に発表したミニ・アルバム『WILL BE FINE TOMORROW』のリード・チューン。
そう!「Always Look on the Bright of Life!!」でいこう!(モンティ・パイソンより)

430v印象的なメロディがところどころにちりばめられたチャーミングな曲。

440「私が今から叫びます!一緒に叫んでください!」
MIOちゃんが前回も使用した赤いテリーに持ち替えて歌った次の曲は「Kite」。
「では大きな声で、オ~、イエ~イ!」

450昨年の9月にリリースしたシングル。
さっきとはうって変わったアップテンポ・ナンバー。

460vでも、このバンドはそうしたスピード・チューンでも「元気一発!」みたいなガムシャラ感がない。女性らしいやさしい雰囲気に満ち溢れているところが素敵だ。

470v考えてみると、この手の音楽は「ガール・ロック」のひとつの到達点なのではなかろうか?
文学で言えば紀貫之の「土佐日記」の最終巻ということになろう。480vこの曲もディミニッシュをうまく使ったメロディに胸がキュンとしちゃうのね。
人はクロマチックに弱いんだ。

490_2「AMIちゃんは笑顔がステキだよね~」と恵子さん。
AMIちゃんもすかさず「お姐さんにホメられました。うれしい~!」
「千葉はいい人が多いんだよ!」…恵子さんのおっしゃる通り。あ、私は千葉の出身ではないけど、親近感メッチャ大。
最近テレビCMでよくロケ地に使われている千葉の佐原(さわら)という所に先日行ってきたけど、すごくヨカッタよ。戦災を免れたため、古い町並みが残っていて、それを観光資源にしているんだけど、私にとっては伊能忠敬の出身地ということで一度行ってみたかった場所だったのだ。

Chelsyの詳しい情報はコチラ⇒Chelsy Official Site

500<つづく>


(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2017年6月 5日 (月)

【NAONのYAON 2017】 vol.1 : オープニング・アクト

 

"Is that a real poncho? Is that a Mexican poncho or is that a Shears poncho?"
1973年のFrank Zappaのヒット曲、「Camerillo Brillo」の一節。
「アレはホンモノのポンチョ?それともメキシコ製の?イヤ、それともシアーズで売っているポンチョ?」
06_1「いいえ、コレはMarshallのポンチョ型雨合羽です」…前日の天気予報を見て、今年ばかりはマジで雨を覚悟した。
「いよいよコイツの出番がきたか…」と、前の日にカメラの機材バッグの中にしっかりとこのポンチョを押し込んだ。
今まで使ったことがなかったのだ。
もちろん、雨の野音ほどツライものはないので、何とかこのポンチョを着ないで済むように祈りはしたが、チョット着るのが楽しみだったりもしたりして…イヤイヤ、そんなこと考えちゃイカン。

07そして、『NAONのYAON 2017』当日。
天気予報通り、早い時間は晴れ。いい感じ!
でもこの後、ドンドン天候が悪くなるというのだ。
コレで?ウッソだろ~?
そこで、現場に着き次第楽屋へお参りにお邪魔した。
お参り?ナニに?
もちろん恵子姐さんにキマってる。
「天気予報を見ると今日はさすがにマズイっすね?」
「ダイジョブ、ダイジョブ!雨なんか私が吹き飛ばしてやる!」
この恵子さんのひと言が聞きたかったのだ。
恵子さんが「降らない」と言えば雨は降らないのだ!
そして、今日もMarshallのポンチョを着る機会がないであろうことを確信した。

10場内では順調にリハーサルが進行していく。

30コレが今年のステージ。

40いつもよりMarshall率高し。
そうなるとやっぱりカッコいいね~。ナゼかって?コレがロックの舞台の正式な形だからよ。
伝統的にそういうことになってる。
そして、中央にはオープニング・アクト用のNATALのドラム・キット。
コレは私が一番好きな景色のひとつ。
上高地と同じぐらい美しい。

50sun-goさんのMarshallはいつも通りステージの袖のにセットされている。

60キャビネットの1960BDMはステージ一番上手に配置。コレもいつも通り。

70v場外には会場を待つお客さんの長蛇の列。
コレもいつも通り!
この列を見るとグンと興奮度が増してくる。

80会場入り口にはたくさんの祝い花。

90物販も準備完了。

100

1102時になった!
『NAONのYAON 2017』がいよいよ開場する。

120お客さんの入場開始から2分ほどズラしてオープニング・アクトがスタートする。

130恵子さんの影アナ。
「寺田恵子だぁ~!みんな今日は来てくれてありがとう!天気もよくてヨカッタね~!
『Cute Girls Live~ROAD TO NAONのYAON』でオープニング・アクト出場権を獲得したバンドの演奏が始まります!
みんな楽しんでくれ~!」と、最初のバンドが紹介された。

140まずは軽音部追加枠で愛知から参加した「ポタリ」。
曲は「Are You Ready?」

150鈴木 奈津美

160v中西 詠美

170v内田 愛子

180v茄子川

190v強烈なフェイントで始まった元気イッパイのパフォーマンス。
一番最初の出番はメッチャ緊張するだろうな~…なんてことはみじんも感じさせない堂に入ったトップパッターぶりだった!
  
ポタリの詳しい情報はコチラ⇒ポタリOFFICIAL WEBSITE

200二番手は「軽音楽部枠」でグランプリを獲得した佐藤ゆき。

210「高校2年生です(!)。このようなステージで歌えるのはとてもうれしいです。」とゆきちゃん。

220vソロ名義での出演。
パーマネントなバンドと思うほどバック陣とのイキはピッタリ。

230v

240v

250v

260v演奏したのは「let me dream」…「癒される~」と恵子さん。
緊張が解けたのか、終演後やっと笑顔を見せてくれたゆきちゃんだった。

275v三番手はインディーズ枠でグランプリを獲得したチロル。

Oa0r4a2713出身は神奈川」。
曲は「last words~いつでも空は青く澄んでいる」。
300
大竹智紗

280v中村恵美

290v西村有里香

310v 2010年に高校の軽音楽部の仲間で結成したというのだからイキは長い。
それだけにこなれたパフォーマンスが気持ちいい!
  
チロルの詳しい情報はコチラ⇒チロル official web page

340「現場の寺田です~!」
アレ!あんなところに恵子さんが!
下手側の階段。
よく関係者が座って観てるエリア。
ところで何で恵子さんメガネをかけているんだろう?女子アナ風ってこと?

350「次はCute Girlsスペシャル・ユニット!名付けてCute Girls!」

360…と紹介されてステージに上がったのは…

370フロントにDrop'sの中野ミホ、しなまゆのモリユイ、そしてLily's BlowのNANA。

380まずはミホちゃんの歌で「コール・ミー」。昨年リリースしたDrop'sのアルバム『IN LIVE SOMEWHERE』からのチョイス。

400v
バックを務めるのは…
キーボーズにヨーコ。

420v下手ギターがさはら。

430vカホンを叩くのはAmi。

440v上手のギターにAyumiという布陣。

450v曲が変わってモリユイちゃんにマイクが渡される。
しなまゆの「好きな人」。

390v

さらにNANAちゃんが今年2月リリースしたメジャー・デビュー・シングル『NAI NAI NAI』にリレーされてスペシャルなパフォーマンスが終了した。

410v

やっぱりこういうのは『NAONのYAON』ならでは企画だからね。
オープニング・アクトとは思えない充実のプログラムだった。

460さぁて、お客さんもそろったことだし…ソロソロ『NAONのYAON 2017』が始まるぞ~!

470<つづく>

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2017年6月 3日 (土)

NATALと祝う石川達也のバースディ <その3> ~REDRUMとグランド・フィナーレ

  
今日は6月3日。
「Rock Meの日」ということで、土曜日だけど変則的にMarshall Blogを更新しちゃいます。
というより、三本立てのクロージングを週またぎにしたくないもんね。
  
『Tatsuya Ishikawa’s 27tth Birthday Live Event』も最後の出演者がステージに上がった。
しかし、ナンだね。
このイベントは、各バンドの持ち時間が30分というほぼちょうどいい長さであることに加え、完全に機材を使い回したことにより、大幅に転換の時間を短縮できたところがすごくヨカッタね。
ドラマーがひとりだったので、最も時間を要するドラムス周りの転換や調整の必要がなかったのだ。
こういうイベントの成否は、演奏の中身もさることながら、いかに転換の時間を短くできるかにかかっていると私は思う。
どんなに素晴らしい演奏を目の当たりにしても、幕間の待ち時間のイライラでそんなの吹っ飛んじゃう。
データが残っているのかどうかは知らないけど、ウッドストックなんてどうだったんだろうね?
「演奏している時間」と「転換に費やした時間」の割合はどれぐらいだったんだろう?
映画なんかを観ているとサクサク進んでいるような感じがしなくもないけど、トラブルは多かったようだし、転換に膨大な時間を使っているハズだ。
だからJefferson Airplaneの出番が明け方になったり、日曜日にトリで出演する予定だったJimi Hendrixの出番が月曜日の朝になって、50万人いた観客がたったの3万人になってしまった。
だから、私なんかもコミ入ったイベントの現場に行った時、最初に目を通すのはタイムテーブルに載っている転換の時間。「転換20分」とか書いてあると、もうその日は覚悟を決めなければならない。
ミュージシャンも大変だよ。
お客さんである皆さんがステージに接するのは本番だけだけど、日中から始まるイベントなんか、トップバッターは朝8時頃現場に入らなければならない。
一番最後に全員参加のフィナーレなんてのがあると、12時間以上現場にいなければならない。一日の仕事の大半が「待ち」ということになる。
「待ち」ってのはミュージシャンに限らず、ショウビジネスでは避けられない仕事の一部なんだけどね。
それでみんな手持無沙汰なもんだからタバコを吸っちゃう。
見てるとゲームをやって時間をつぶしている人もやたら多いね。
読書をしている人はあまり見かけない。ましてや心を落ち着けるために写経をしている人なんかはいないナァ。
  
「entertainment」には「娯楽」という訳がよく当てられるが、「もてなし」という意味もあって、お客さんを「もてなす」には飽きさせないことを考えるのが肝要なのね。
ところがね、あんまり矢継ぎ早に次から次へと出し物をステージに上げちゃうと、それはそれで観ている方もゲンナリしちゃうものなのよ。
このあたりのサジ加減が難しい。
さすがに14歳の時から40年以上古今東西のコンサートを観てきているので、自分なりのこだわりの進行ってものがあって、イベントの台本を書いていていつもこのあたりにすごく神経を使うのね。
昨年のMarshall GALAの台本を書いていて最も時間をかけて考えたのは実際にこの部分だった。
その点、この達也くんのイベントは飽きずに比較的アッという間に最後まで来ちゃった。
  
最後に達也くんの誕生日を祝ったのはREDRUM。

10_3QUORUMから北川遊太。

20v_3同じくQUORUMから盆子原幸人。

30_2そして、石川達也。
泣いても笑っても本編最後の出し物!

40_2REDRUMは達也くんが参加していたQUORUMの前身バンド。
REDRUMは「murder(殺人)」のバックワード(逆さ読み)。
しかし…一体何回観たかな~『シャイニング』。
大学の時か?封切り時に映画館へ観に行ったけど、ダニーが書いた「REDRUM」の文字が鏡に逆さに映るシークエンスにはゾッとした。
ワタシ、好きでコロラドにあるこの映画のモデルになったホテルへ泊まりに行ったから。
そして、劇中で使われている音楽の一部がバルトークの「弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽」の第三楽章であることを数年前に発見してすごくうれしかった。
あのダニーが幽霊を見ちゃう時のコワい音楽ね。
でも、この曲、コワいのは第三楽章だけなのよ…第一楽章も結構コワいか?
イヤ、その第三楽章がやたらとコワく聴こえるのもキューブリックがコワいシーンに使ったからなのです。
第二楽章も第四楽章もメッチャかっこよくて、もし、『シャイニング』を観ていなかったら第三楽章も「ヘンな曲だな~」で終わっていたハズ。
スゴいな~、キューブリックは。
キューブリック映画の音楽というと、『2001年』のツァラトゥストラとかシュトラウスばっかり有名だけど、『アイズ・ワイド・シャット』のショスタコーヴィチなんて感動的ですらある。
ま、キューブリックも感動させようとしてやってんだろうけど。
『博士』の「We'll Meet Again」、『オレンジ』の「雨に唄えば」のコントラプンクト、すなわち「対位法」も強烈すぎるぐらい強烈だった。
コレは音楽の「対位法」とは異なり、凄惨なシーンに美しい音楽や陽気な曲を故意にかぶせて印象を強くする演出技法ね。
映画を観ているとよく出て来るやり方なんだけど、ものすごくショッキングにコレが使われていると思うのは黒澤明の『生きる』だね。
それはブランコに乗って志村喬が口ずさむ「ゴンドラの唄」ではなくて、「逢引きをやめる」と切り出す小田切みきにすがる志村喬の憐れなふるまいのすぐ後ろで、裕福な私立学校の女学生たちが楽し気に誕生パーティをしているシーン。
コレは強烈だった。
もうちょっとキューブリックで脱線ね。
私が初めてキューブリックの映画を観たのは1975年に公開された『バリー・リンドン』だった。
ビデオがない時代、もちろん映画館へ赴いた。
それが長いばっかりで退屈でね~。こっちは13、14歳だったから西ヨーロッパの歴史的背景なんてサッパリわからないから。
でも、映画の中で使われていたクラシック音楽の数々がすごく気に入って、映画を観た数日後に御茶ノ水の駅前にあった小さなレコード店でミュージック・テープを買った。
収録されていたのはおとなしい曲ばかりであったが、好きで一時期結構聴き込んだ。
題名がもうわからないのだが、特にモーツァルトの一曲と、メインのテーマ曲として使用されたシューベルトの「ピアノ三重奏曲第二番」が気に入っていた。
キューブリックは、この作品で18世紀の様子をリアルに再現しようと、最新の機材を導入し、ローソクのほのかな明かりだけで夜間の室内のシーンを撮影した。
そればかりでなく、音楽もすべて原作の時代に合わせ、18世紀の曲だけを採用しようと努め、その当時使われていた楽器、すなわち実際に1700年代に製作された楽器を使用して録音しようとしていたらしい。
こういうところ、『赤ひげ』で内部が絶対に見えないにもかかわらず、大量の薬の引き出しの中すべてに実際に薬を入れさせて撮影に臨んだという黒澤明と同じですな。
さて、この『バリー・リンドン』、あれから40年近く経って、イギリスが身近になった今観るとメッチャクチャいいんだよね。大スキ!
ストーリーも役者の演技も映像も音楽も、どれも素晴らしい。
『時計じかけのオレンジ』の撮影の時、マルコム・マクダウェルが「どうやって作品を監督するんですか?」と巨匠の監督手法について尋ねた時、キューブリック本人がこう答えたという。
「I don't know what I want but I do know what I don't want」
カッコよくね?
達也くん、ゴメン!大幅に脱線しちまった!「REDRUM」なんて言うもんだから!
50_2遊太くんも幸人くんも久しぶりのMarshall Blog登場。
昔はQUORUMにもしょっちゅう出てもらっていたんだけどね。

60曲はQUORUMの「3J」とJimi Hendrixで「Voodoo Chile」。

7026曲目まで来た!

80その三人にRosebud Twinsが加わる。
Rosebud!「バラのつぼみ」やね?
私が中学の時、『ローズバッド』という映画が封切られた。

90コレコレ!
私は観ていないんだけど、チラシを持ってる。
ピーター・オトゥールにリチャード・アッテンボロー、ピーター・ローフォードも出てる。名優ぞろいだ。アッテンボローは『ジュラシック・パーク』の琥珀のおじいちゃん。著名な映画監督でもある。
名前を挙げたこの3人、すべてイギリス人。アメリカ映画なんだけどね。なんでなんだろう?
監督はオットー・プレミンジャー。
原作はヘミングウェイの孫娘のひとり、ジョーン・ヘミングウェイの共著。ヘミングウェイにはマーゴという女優のお孫さんもいて一時日本でもずいぶん話題になったが、自殺したんだってね。
下のチラシに「シネラマ」ってあるでしょ?
今の若い人はこんなの知らないよね?
要するに超大画面の映像システム。3台のカメラで同時に撮影して、それを同じく3台の映写機でスクリーンに画像を映し出すシステム。
当然、この手法で撮影された作品は上映できる映画館が限られており、私が何回か経験したのは銀座一丁目にあったテアトル東京だけ。
『七人の侍』はシネラマではないけど、小学生の時、父に連れられてこの映画館で観たな。
シネラマは制作にアホほどコストがかかるためそれほどは普及しなかったらしい。
「大きいことはいいことだ」のいい時代の産物だ。
今、何でも小さくなっちゃったもんね。
小さいギター・アンプなんてあまりに悲しいわ。
ひとつ、映画の規格について話が出たところでおもしろい曲をひとつ紹介しておく。
それは1957年のミュージカル映画『絹の靴下(Silk Stockings)』。夏木マリじゃござんせんよ。
音楽はCole Porter。音楽監督は、今はクラシックでブイブイいわせているけど、元はジャズ・ピアニストのAndre Previn。
元はもちろんブロードウェイ・ミュージカルで「All of You」という大スタンダードを生み出した作品として知られる。
コレに出てくる「Stereophonic Sound」というフレッド・アステアとジャニス・ペイジがデュエットする挿入歌がおもしろい。
「広告なんか出さなくても、スターが出ていなくても、Glorious Technicolor、Breathtaking Cinema Scope、それにStereophonic Soundがあれば心配ない」と歌詞に色々な映画の専門用語が出て来る。
歌のテーマが映画でなくても、こういう類の曲って日本はまったく出て来ないね。
こういうところにアメリカの文化を感じ取るんですよ、私は。
この映画、あの破天荒に美しい、私の父の世代のあこがれ、シド・チャリシがコミカルなロシアのスパイ役で登場するのもうれしい。
昔の美人は本当に美しかった。
そして、昔のアメリカのエンターテインメントは本当にスゴかった。

そして、「Rosebud」といえば『市民ケーン』。
「映画好き」として恥をさらすことになるけど、私、この映画史上ナンバーワンの名作といわれる『市民ケーン』を観ていないのです。
PDの映画のDVDって、今すごく安く買えるじゃない?
「やっぱり『市民ケーン』は観ておかないとマズイだろう」と思い、数年前に意を決してDVDを買ってきたら不良品で見事再生できず。
結果、観ずじまい。
ココでまた映画の話題で脱線したいところだけどヤメとく。
脱線の〆にひとこと。
こういう脱線の箇所を飛ばして読んでいる方も多いと思うんだけど、あるいは古い話ばかりでウンザリしている方もたくさんいらっしゃることでしょう。
アノね、私は脱線で古いモノとか懐かしいモノを紹介しているつもりは毛頭ないんですよ。
ただただ「いいモノ」を紹介しているつもりなの。
中には完全に騙されたつもりで、脱線で紹介した映画なり音楽なりを体験されて「すごくヨカッタ!」とお礼を言ってくださる方もいらっしゃる。
こういう時はうれしよね。
だから脱線はやめられません!

50r4a5840 The Rosebud MouthからSEKUとTAKA!

100_2それぞれのオリジナル曲を演奏。
いいぞ、いいぞ!
QUORUMナンバーは「Limousine」と「Danger」。久しぶりに聴いた~!
The Rosebud Mouthから「Rock’N'Roll Chauffeur」と「Life In The In Groove」を演奏した。
「chauffeur」なんてフランス語だからなかなか綴りが覚えづらいよね。「お抱え運転手」という意味。
昔、ジム・マーシャルのショウファーを長年務めたジョン・ケントっていうおジイちゃんがいてね。私はずいぶん可愛がってもらった。
ある時、「今日は孫の誕生日なんだよ!」なんて話をしてくれて、「何をプレゼントするの?」と訊くと、「『ナニを』だって?Marshallにキマっているじゃないか!」って誇らしげに言ってたな。
お孫さんはギターをやっているらしく、当時出たばかりのミニ・スタック(今でいうMGシリーズ)をプレゼントしたらしい。
なつかしいな~。
ジョンがMarshallを離れて以来一度も会ってないけど元気にしてるかナァ?
私ね、工員さんを除いての話、ディストリビューターまで含めて、多分世界のMarshall関係者のOldest10に入ってると思う。
向こうの人は簡単に職を変えちゃうからね。続けているだけで自動的にドンドン古くなっていっちゃうの。

110_2こうして本編が終了。
31曲でドラムを叩いた達也くんが何かを手にして奥から出て来た。

120プレゼント・コーナー!
KANちゃんがクジを引く役。
「♪ナニがでるかな?」と、ここでも大活躍!
Marshallからも1959の三段積みを賞品に提供したんだけど、達也くんが楽屋に忘れてきてしまったので写真には写っていない…というのはウソで、ささやかにMarshallバッグとNATALティーシャツを提供させて頂きました。

130_2そして、アンコール!

140全員参加しての最後の一曲はKISSの「Rock & Roll All Night」。

150_2ハダカ祭!
「安心してください、はいてますよ!」ってのゼンゼン見かけなくなったな。

160_2アラ?リョータくんもいつの間にか加わってる!

170v_2ボーカル陣大ハッスル~!

190_2最後は達也くんからひとことご挨拶。
「アンコールを入れて32曲叩かせて頂きました!来年は無いわ」だって!

200v_3で、肩車。
結局みんなコレをやりたい。

S41a0120 「ありがとうございました~!」

210で、終わり。
すぐに30歳になっちゃうよ。
そして、30代なんてアッという間だよ。
40代はもっと早い。
すぐに50歳になってアレよアレよという間に還暦だ!
還暦の時またやろうぜ!NATALがあれば楽に叩けるよ、32曲。
…って、オレ、生きてればその時「米寿」だわ!
あ~、めでたいなったら、めでたいな!

230ココで今回のレポートの一番最初の達也くんの言葉に戻る。

240「全32曲…もしNATALじゃなかったらとても最後まで叩けなかったと思います!」
達也くん、ありがとう!
そしてお誕生日おめでとう!

60 <おわり>

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2017年4月8日 大塚Hearts+にて撮影)

2017年6月 2日 (金)

NATALと祝う石川達也のバースディ <その2>~BLACKCOFFEEとNAKED MACHINE

『Tatsuya Ishikawa’s 27tth Birthday Live Event』の三番手はBLACKCOFFEE。

10

澤田天岳(まさたか)

20v

岡田暁彦

30v石川達也
まだまだ元気!

40vBLACKCOFFEEは以上の三人によるトリオ。
約二年前に一度Marshall Blogにご登場頂いたことがある。

この時の記事にも書いたけど、私は砂糖もミルクも入れないで飲むコーヒーが好き…というか、もう30年前からブラック派なの。
で、先日Marshallの社長が事務所に来たのね。
イギリス人というとすごく「紅茶」というイメージが強いよね?
もちろん彼らは紅茶もよく飲むけど(レモンティは飲まない)、コーヒーの方が飲む回数が多い。
Marshallの工場に行って周囲を見ていると、かえって私の方が紅茶を飲むぐらい。私は紅茶も大好きだし。
述の通り私は「ブラック」でしかコーヒーを飲まないので、事務所には砂糖もミルクも置いていないワケ。
で、社長に「コーヒーか紅茶か」どちらを飲むかを尋ねると、案の定「コーヒーが飲みたい」という。
私はイギリス人がコーヒーを飲む時大量の砂糖を使うことを知っていたし、社長もそのタイプであることがわかっていたので、コーヒーを淹れる前に砂糖もミルクも置いていないことを告げて不自由をお詫びした。
すると、「ノーノー!心配しなくていいよ!ブラックで飲むからゼ~ンゼン大丈夫だよ!」
ウチの社長はメッチャデカくて、一見少しオッカナイ雰囲気があるけど、ものすごく優しくて、何でもよく気が付く人なのね。
こっちも「砂糖&ミルクなしでOK」と言ってくれることを期待していなかったと言えばウソになるけど…。
私は一日一杯しか飲まないんだけど、コーヒーがすごく好きで、ストレート・コーヒーを毎回飲むたびにミルで挽いて淹れてるのね。
当然おいしいワケよ。
社長はその挽きたて&淹れたてのコーヒーを口にすると、親指を立てながら、「シゲ!このコーヒーはメッチャおいしいね!」…と大喜び。
そりゃそうだ、連中が飲んでいるのはいつも大抵インスタントだからね。
アッという間にそのコーヒーを飲み干したので、「Care for another?(もうひとついかが?)」なんて訊いてみると、「Of course!!」と喜んではいるのだが、何やら様子がおかしい。
変だなと思っていたら、社長はすまなそうに「シゲ…、やっぱり…砂糖探して来てくれない?」だって!
家訓その1…「イギリス人はブラックコーヒーが苦手」
ま、社長命令だから…住まいへ戻って探したけど、どうしても見つからなかったので諦めていただいた。
それでも二杯目もおいしそうに飲んでたわ。
コレがMarshallとブラックコーヒーの最近の関係。
50

天岳くんと岡田くんは他にLinxというバンドをやっている。
もうだいぶ前の話…渋谷の地下にあるライブハウスに行った時のこと。
そこは地下から四階だか五階まで各階がライブハウスになっていて、「Linx」が出演するという表示を見かけたので天岳くんと岡田くんを訪ねて行った。
窓口の女性に事情を話して楽屋に通してもらおうと思ったのだが、「ハァ?澤田さん?Linxに澤田さんなんてメンバーはいやしませんよ!」とキッパリ。
名前を間違えているのかな?…と不思議に思ったが、「Linxというバンドはひとつじゃない」と聞いたことをその場で思い出して諦めた。
エラく恥ずかしかった。
そういえば、そのビルの階上に入っているライブハウスに脚立を忘れてきてしまったことがあった。
すぐに電話を入れたんだけど、「ありません」の一点張りでロクに探してくれもしなかったナァ。
ライブハウスもそれぞれで、これだけ長いこと色々な店に行っていると様々なことに出くわす。
今日は二人に会えてヨカッタ!

60v天岳くんもいつもMarshallだ。

25
達也くんはNATALのTシャツにお召替え。
気を遣ってもらっちゃってワルイね~!

70v一曲目はFab Fourの「Come Together」。
コレが12曲目だという達也くんに向かって「ココで休憩してくださいね。ボクらは箸休めみたいなモノだから」と天岳くん。
BLACKCOFFEE流の大胆なアレンジが施してある。

80v続けて「Born to be Wild」。
コレをヒットさせたカナダのSteppenwolfってのは、日本ではこの曲しか知られていないけど、世界的にはスゴイ人気だったんだよ。

100

三曲目はインストで「Isn't she Lovery」。
アレ?今日初のインストかな?

110

岡田くんがベース・ソロを披露。
S41a0663
いつもニコニコの天岳くん。
私もこういう笑顔の絶えない人になりたかったよ。
そんな天岳くんにピッタリの曲だ。

120vせっかくの機会だからこのStevie Wonderの名曲をギター・インストで取り上げているとても出来のいいジャズのアルバムを紹介しておこう。誰もよろこばないとは思うけど。
一枚はイギリスのChicagoと言われたIfというバンドに在籍したギタリスト、Terry Smithの『Terry Smith with the Tony Lee Trio』というアルバム。
コレがいいんだ~。

Tsもう一枚はJoe Beckの『Relaxin'』というギター・トリオ盤。
Jeff Beckじゃないよ、Joe Beck。
ロックしか知らない若い頃、この名前を聞いてギョっとしたが、Joe BeckはMiles Davisのレコーディングに参加したこともある腕利きギタリストなんよ(「Circle in the Round」という曲で延々とウードみたいなフレーズを弾かされている)。2008年逝去。
双方、おとなしくて実に趣味のよい作品だ。
「Isn't She Lovely」が両方とも一曲目に収録されているので、よく似たアルバムという印象がある。

Jb ハイ、達也に戻る。
続けてRichie Kotzenの「High」という曲をプレイ。
180
ココでスペシャル・ゲスト!
この後に登場するNAKED MACHINEからKANちゃんがステージに上がった!

130

曲は「丸の内サディスティック」。東京事変の曲。

140v「普段絶対にKANちゃんがやらない曲」ということで天岳くんが選んだそう。

150

芸達者なKANちゃんのこと、たとえ普段やらない曲でも屈託のないパフォーマンスでステージの雰囲気をガラリと変えちゃいますな。

160

KANちゃんは、この後に登場するNAKED MACHINEはもちろん、抽選会のアシスタント等々大活躍だった。

170

またBLACKCOFFEEに戻って、いつも演奏しているという「Story」という曲。

190

達也くんが二年にわたり「どうしてもやりたい!」と言い続けた結果、新曲を演ることになった。

200v未完成でまだタイトルも決まっていないという作品だったが、新しいモノに取り組む時の独特の初々しさが率直に感じられた。

210vそして、「最後はみんなで歌える曲を!」とWinery Dogsの「SHINE」。

230vコレで17曲終了。
早いものでもう後半に入った。

240vさてステージ転換の間、NATALコマーシャル!

250
今日、達也くんが使っているドラム・キットはNATALのブビンガで~す!
コンフィギュレーションは10"、12"、16"、22"。
バスドラムにはミュートを入れていませ~ん。

260
残念ながらNATALはもうブビンガのキットの生産を終了してしまったので、現在は代わりにウォルナットをプッシュしています。

50
今日のベース・アンプはEDEN。
ヘッドは先代のフラッグ・シップ・モデルWT-800。現在のフラッグ・シップ機はWTP-900
キャビネットはD410XSTが二台。

280v_2さて、四番手の登場!
NAKED MACHINEだ!

290

KAN

300v里村 源多朗

310v杉浦智和

320v峯村武憲

330v石川達也
三枚目のベロだしショット。こうして見ると達也くん、舌長いね~。
火さえ吹ければいつでもベースに転向できるだろう。340vオープニングは「Evil Eyes」。

350

イキのいいNAKED MACHINEのオープニング定番曲だ。

360v源ちゃんはMarshall。
今日は持ち込んでいないが、愛器は1959だ。

370

二曲目も質実剛健に「To The Top」。

380v今日も威厳のあるギター・ソロが素晴らしい。
源ちゃんは寡黙だが、ギターは雄弁だ。そして決して饒舌には陥らない。

390v段々苦しくなってきた?
ココにこんなにパワーの要るセットを持ってくるなんて!でもNAKED MACHINEを最初に出すワケにはいかないもんね~。
がんばれ~、自分で立てた企画だということを忘れんな~!

560v

三曲目に「Chained Mystery」。

410

今回もこの曲への歓声多し。
KANちゃんの歌声もさらに張りが増すというものだ。

420

ココでも源ちゃんのツボを得たソロ。
ナンカさ、私はプロ野球のことはサッパリわからないんだけど、代打でバッター・ボックスに入って、初級でホームランを打っちゃう選手って感じがするんだよね。うまく言えないな。
もちろん源ちゃんは代打じゃないんだけど…要するに「職人」のイメージ?

430

そんなプレイを尚も元気よくプッシュする達也くん。

445vNAKED名物、源ちゃんのア・カペラ・ギター・ソロ。

450

縦横無尽にフレット・ボードの上を滑っていく四本の左指。

455vひとつのミス・タッチもなく滑らかに弦の上を行き交うピック。
見ていて安心と緊張が交錯する!

S41a1018 そして、このサウンド!

460v弾き手のエモーションを極限まで表現するのが真空管アンプの最大の魅力だ。
人間の耳はアナログだ。
やはりアナログにはアナログのサウンドを与えてやらないと!
最近、ベースアンプのマネをしてか、やたら小さいギター・アンプが出回り出しているが、Marshallのアンプ・ヘッドがナゼ愚直なまでに大きいままでいるかを考えてもらいたいものだ。

470vココでサプライズ・コーナー。

480

KANちゃんから達也くんへバースデイ・プレゼントが渡された。

490vハコの中身はペンダント。

500vさっそく付けてみる。
よく似合うぞ~!
誕生日おめでとう!

510vさて、いよいよNAKED MACHINEのステージも後半に突入する。

520

四曲目に「Standing Alone」。

530v続いては名曲「Eternal moon」!
いい曲なのよ~。

440

最後を締めくくったのは「Fight to survive」。

580vこの曲ではドラム・ソロもフィーチュアされた。
とてもラクはできません。

620v達也くんの汗みどろの激演に大歓声~!

630

全六曲、ハードなロックが何たるかを教示するかのパフォーマンス!
実は今日のセットリストは三月の鹿鳴館とまったく同一のもの。
すなわち、ベスト・セレクションということだ。

590v

やっぱりこういうロックはよろしいな。

600v

私ぐらいの世代だと、「ロック」という言葉を使う時、無意識に頭の中でイメージするロックがこの手のモノである人は多いのではなかろうか?

610v

残念ながらスケジュールが重なりお邪魔できなかったが、先日の『源太朗生誕祭』も大盛況だったと聞く。
NAKED MACHINEの快進撃を期待するばかりである。

640

NAKED NACHINEの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIALWEBSITE

650

※明日は土曜日ですが、Marshall Blogは更新されます!


<つづく>

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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(一部敬称略 2017年4月8日 大塚hearts+にて撮影)

2017年6月 1日 (木)

NATALと祝う石川達也のバースディ <その1>~ Highschool Dream BandとFury of Fear

「全32曲…もしNATALじゃなかったらとても最後まで叩けなかったと思います!」
…とは今日の主役、自身のバースディ・コンサートを終えた直後の石川達也の言葉。
NATALがあまりにもよく鳴ってくれるので、力んでドラムスを叩く必要がなく、32曲もの長丁場を容易に乗り切ることができたと、いうのだ。
うれしかった。
おかげさまでどこへ行ってもドラマーの皆さんからとてもいい評価を頂戴しているNATALだけど、こうして目の前で壮絶なステージをこなした姿を見た直後だけに、その感想はお世辞でも社交辞令でもないドラマーの真実の言葉に感じられる。
でもサ、考えてみると32曲もの重厚なプログラムを組んだのは自分なのではないですか~?
NATALだったからヨカッタものの、もしNATALじゃなかったらどうするつもりだったのよ?
あ、NATALがあるから32曲も組み上げたのか。
そんな絶大な信頼をNATALに寄せてくれる石川達也。
日頃からNATALをご愛用頂いている感謝の気持ちを込めて達也くんの27歳の誕生日を祝うコンサートのレポートを編ませてもらうぜ!
やっぱり「ああ、NATALを使っていてヨカッタ!」って思ってもらいたいからサ!
題して『Tatsuya Ishikawa’s 27tth Birthday Live Event』!
自分自身で企画するバースデイ・コンサート。
今日から豪華三本立てのレポートだ!

10まずはステージのようす。
Marshall、NATAL、EDEN…コレが正しいロック・コンサートのステージの光景。
Marshallはお店のJCM2000 DSL100とJCM900 4100。
終盤でJVM210Hのハーフスタックが助っ人でステージに上がった。
20さっきからギャアギャア騒いでいるように、今日一日、達也くんはNATALの前に座りっぱなしとなる。

30vNATALのブビンガ。

40コンフィギュレーションは10"、12"、16"、22"。

50ものすごく歯切れがいい割には音に厚みがあって超ゴキゲンなサウンドだ。
達也くんもバスドラムをノン・ミュートにして臨んだ。
だけどですね、NATALはもうブビンガのキットの生産を終了してしまった。
現在はウォルナットをプッシュしている。

60ベース・アンプはEDEN。
ヘッドは先代のフラッグ・シップ・モデルWT-800。現在のフラッグ・シップ機はWTP-900
キャビネットはD410XSTが二台。

70vまずは顔合わせのミーティング。
知っている人達ばっかりでうれしいわい。

80何から何まで仕切る主賓。
これに加えて長時間にわたってドラムスもプレイしようというのだから恐れ入る。

90物販コーナーではこの日だけしか入手できない貴重なグッズを用意され人気を呼んでいた。

100まずステージに上がったのはこの日だけのプロジェクト、THE THONTAX(ザ・ソンタックス)!
ウソウソ!
でも、こんな名前のバンドがソロソロ出て来てもいいかと思ってサ。
ホントの名前は「Tatsuya Ishikawa's Highschool Dream Bnad」。
メンバーは…

110TORNADO-GRENADEから塚本”Joe”旭。

120vギターに同じくTORNADO-GRENADEから松浦カズマ。

130vカズマくんもいつもMarshallを愛用してくれている。

140ベースはDIVIDED BY ONEのKOTAが駆けつけた。

150vドラムは企画、運営、広報、人事、総務、経理、財務、営業、そして余興のコーナーではドラムスを披露する石川達也!
ドラム・キットはNATALだ…しつこいか。
「ナタル」じゃなくて「ナタール」ですからね。「タ」にアクセント。

160vさっきはTHE THONTAXなんて冗談を書いたが、実はこのチーム、高校の時に演りたくても演れなかった達也くんの気持ちを実際に忖度して編成したバンドなのだ。
したがってレパートリーは往年のジャパメタの名曲が取り上げられた。

170一曲目はFLAT BACKERの「Hard Blow」。

180vアノ、曲の解説めいたことはほとんどしませんので。
読者に皆さんにはどうせ「釈迦に説法」になるだろうから。

190v達也くん、うれしそうだな。

200やったらおもしろいな…と思っていた「ワルネタ」をMCに導入。
ウマいこと仕込んであって面白かったぜ!オマエら、ホントにワルだな。
240v
二曲目はLOUDNESSの「In the Mirror」。
コレはよく知ってます!

210vなるほど、わかっちゃいるけどNATALはよく鳴るな~。
とにかく音がいい。とても音楽的だ。
このバスドラムの粒立ちの良さ!タマりまへん!

220達也くんと鉄壁のコンビネーションを組み上げたKOTAさん。

230vJoeくんからお客さんに質問。
「ジャパメタで一番有名な曲は何でしょう?」
お客さんからLOUDNESSの「Crazy Doctor」とかEARTHSHAKERの「MORE」とかの声が上がったがJoeくんはそれらを否定し、次の曲で答えを発表した。

250Make upの「ペガサス幻想」!…なのだそうだ。

260この曲あたりって若い人みんな大好きだよね。
ものすごい世代に違いを感じるんよ。
最初聴いた時、「先生YEAH!」って歌っているのかと思った。
調べてみるとこの曲は1986年なのね。案外古い。
1986年といえば、私もう社会に出てサラリーマンやってました。営業。
チョット待てよ…達也くんは27歳の誕生日って言ってるから1990年の生まれか?
すると、コレってキミが生まれる前の曲なのか?!
何もそんなに驚くことはないか…私が「Johnny B. Goode」を弾くようなもんだ。
それにしても私はそんな若い人たちと一緒に仕事をしているワケか!
道理で楽しいと思ったよ~。
普通の会社にいたら、社内の話題は病気、血圧、老眼、ハゲ、肥満、介護の話、それに上司あるいは部下の悪口ばっかりだぜ。イヤだ、イヤだ。
そこへいくとこっちは「聖闘士星矢」だかんね!
ところで聖闘士星矢ってダレ?

270四曲目は44 MAGNUMの「No Standing Still」。

275

そして、出番を締めくくったのは「Do You Understand?」。ANTHEMだ。

280vゴメンナサイ、私は詳しくなくてわからないんだけど、演奏した曲は「ペガサス幻想」だけでなく、すべて皆さんが生まれる前とか、少なくとも幼い頃の曲なんじゃないの?

290vつまり、生まれた時から日本のへヴィ・メタルがあったってことなのね?
それじゃ洋楽なんて聴くワケないよね~。
そういうことなんだな~。

300vそうした憧れの曲の数々で演る方も観る方も大いに盛り上がったトップ・バッターのステージだった。

310v達也くん、仲間たちからの忖度、ヨカッタね!こういう忖度なら大賛成だ。よろこんで一票投じよう。
とても楽しそうで大変よくできました!

320v続いてエルガーの「威風堂々」でステージに上がったのはFury of Fear。
「威風堂々」か…この曲は六つあって、我々がよく知っている曲は第一番。原題は「Pomp and Circumstance」という。
新しい発見があったので、ココでイギリスの文化を題材に思いっきり脱線したいところなのだが、今日はやめておいて別の機会にやらせて頂くことにする。
でもナニ?
二、三日前にリリースしたRitchie Blackmoreの新曲って「Land of Hope and Glory」ってのッ?
コレ、「威風堂々」に歌詞をつけた歌。「エルサレム」と並んで、イギリス人が国家の次に大好きな大好きな歌。
やっぱりRitchieもイギリスが好きなのね。
行きたいな~、ロンドン。

330西村直人

340v西村守

350vサポート・ベースの岡村勇太。

360vドラムスは当然石川達也。
まだまだ元気だ。
今日二枚目のベロ出し写真。
時折こうして舌を出して体温を調節している。

370vFury of Fearと石川達也の愛のキューピットはワ・タ・シ。
Marshall GALAでThe Shred Mastersというセッション・バンドを組む時に守くんと達也くんにご参加頂いたのだ。

380一曲目は「Lost Innocence」。
この曲、「♪ココには帰る場所がない」という歌詞がすごく耳に残るんだよね。

390vさっそく守くんのソロに爆発して頂く。

400vThe Shred Mastersの時は「ツーバスは久しぶり」と少し心配していたようだったが、Furyとの共演を何度も果たした今ではもうお茶の子さいさいだぜ!

410v続いては「Till the End of Time」。

420当然この曲もドへヴィなメタル・チューン。

430vコリャさっきよりバスドラムのドコドコが激しいね。
今のドラマーは大変だよな~。
今となってはハードなロックにおけるバスドラムの使い方がまったく変わってしまった。

S41a0458 冷酷なまでに弾きまくる守くん。
いつもニコニコの実にもの静かな青年だが、ギターを抱えてステージに上がった途端、誰に遠慮することなく「オレが、オレが」と「六弦の鬼神」と化す。
コレでいいんですよ。ギタリストはこうでなくちゃダメ!

440vもちろん安心して「鬼神」と化すことができるのも強靭な用心棒が背後に控えているからだ。
その用心棒の名前は「麻五十五郎」。
彼が持っている、誰にもマネをすることができない無敵の必殺技を「真空剣」という。
あ、違う「真空管」だ!
若い人にはなんのこったかサッパリわからないだろうから一応説明しておくと、これは黒澤明のパロディなの。
「麻」はマーシャルの「マ」ね。
「五十五」はMarshallが今年で55周年を迎えるから「五十五郎」。
つまり、「麻五十五郎」というのは黒澤明の名作、『用心棒』に出て来る三船敏郎演ずる主人公、「桑畑三十郎」に引っ掛けてあるというワケ。「桑」ではなく「麻」。「三十歳」ではなく「五十五歳」。
みんな!悪いことは言わないから死ぬ前に黒澤明の映画だけは観ておきなよ!
興味のある人はおススメ作を教えてあげるから、ライブ会場で私を見かけたら尋ねて来てくだされ。

510
達也くんがボンベで酸素を体内に送り込んだところで次の曲。
450
これまた急速調の「Crest」。
エエイ!「急速調」って書くだけムダか。全部早いんだから。
ここのところ、ある事情があってパソコンのキーボードをあんまり長い時間叩かないことにしてるのよ…。

460電光石火の守くんのギターに一歩もヒケを取らない直人くんの絶唱。
一生懸命やっている姿がカッコいい。
さっき、チョット剣のことを書いちゃったけど大丈夫だったかな?

470おりゃ~!
鬼神さまのソロ。
猛烈なピッキングで開放弦フレーズを弾き狂う!

480v達也くんもスゴイわ!
まだ二つ目のバンドなのにそんなに飛ばして大丈夫なのか?
「ハイ、大丈夫です。NATALがよく鳴ってくれるので、こう見えても楽に叩いているんですよ!」と私はテレパシーで演奏中の達也くんと話をした…ような気がしたんですよ、この時も。

490v「新曲を演ります」とアナウンスしてプレイをしたのは「Grandmoutain」というナンバー。
540

ユックリな出だしから、濃密な展開を見せる魅力的な曲だ。

505v直人 「一番早い曲を演奏するバンドをよく二番目に持って来たね!」
達也 「だから、二番目にしたんだよ!」
守  「オレのギターの音メッチャいいな~!イングヴェイを観てきました!」
達也 「今日限定発売の缶バッジ買ってください!」
ナンだ、このバンド?!
自分勝手のカタマリだ!
でも、ギターの音がいいのは事実で、ホンモノの真空管のアンプを使って弾いているからです。
ギターの音を作っているのは「アンプ七割、ギター三割」…今日はコレだけ覚えて帰ろう!。
…と、「Hunger Never Filled」。
お、この曲ね。
Furyのキラー・チューン。

520もう、こういうプレイ・スタイルのお手本みたいなソロを徹底的に聴かせてくれる。
これがシュレッディングだ~!
確かに音はいい。やっぱりMarshallだな~。

530v

全六曲、Fury of Fearのステージの最後を飾ったのは「Tails of End of World」。
500

セットリストの一、二を争うスピード・チューンでこの通り燃え上がった!

Fury of Fearの詳しい情報はコチラ⇒Fury of Fear Official Website

550二バンド目終了。
残すところ21曲!
がんばれ達也!NATALがついてるぞ!

560v<つづく>

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年4月8日 大塚hearts+にて撮影)

2017年5月30日 (火)

Koki Tetragonの『黄金のロックナイト』

久しぶりの荻窪。
前回お邪魔した時もそうだったのだが、偶然にも今日も雨。
そんな空模様にもかかわらず、ルースターには熱心な音楽ファンが多数詰めかけた。

10プログラムはコレ。
伊藤広規率いるKoki Tetragon!
そう、大人はロックの刺激に飢えている?!

20今日は去る4月5日にリリースされたKoki Tetragonのアルバム、『The Classy Rock GIG at Yokohama STORMY MONDAY』のレコ発ライブなのだ。

30コチラは同時発売されたDVD。

40会場にセットされたCDとDVD。
特典もバッチリと用意されていた。

50広規さんのライブ会場といえば~…熊本は南阿蘇、キャラメル・プディングの激うまプリン。

60今回もおいしかった~。
ホラ、NATALもよろこんでるよ。

キャラメル・プディングの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ブログ

70そして、マスターの「EXILEです!」の紹介とともにショウが始まった!

X 伊藤広規

90v松川純一郎
当時話題になった松川さんのフォトグラフィック・スマイル(from Mr.Big)。笑顔ってのはいいもんだ。

100v窪田晴男

120v岡井大二

130v今晩の大二さんのNATALはバーチ。

140スネアはNATAL自慢のメイプル・ステイヴの14"x5.5"。
大二さん、ぞっこん!
信じられないぐらいの音抜けの良さだった。

150一曲目は「Cissy Strut」。
当然CDとDVDの収録曲が演奏される。
曲についてはCDのライナー・ノーツやレコーディング時のレポートに書いておいたので、今回はグダグダと書きません。

160_csコレはオープニングにもってこいの曲だよね。
松川さんと…

170窪田さんのギターが早くも暴れまくる!

180そして広規さんのソロが渋い。

190となると、大二さんだってダマっちゃいられない!

200続いては「Red Baron」。
Billy Cobhamね。

210v_rbこの曲はレコーディング時には演奏されたが、CDには収録されなかった。
だもんで、今ではその音源が特典アイテムのひとつになっている。

220v二曲インストが続いたところで松川さんの歌で「Steady Rollin' Man」。

230v_srmココでも窪田さんと松川さんのギターがガッツリとフィーチュアされた。

240さて、次の曲…ジミヘンの「Wind Cries Mary」。
アレ、また始まった…譜面がない~。

250_wcm広規さんのところにあったので一緒に見よう、ということになってポジション・チェンジ。
「EXILEと紹介されたからには立ち位置ぐらい替えなきゃね!」だって。

260ま、譜面ナンカなくたって難なく演っちゃう方々なんですけどね。

270アルバム中最速のナンバー、「Lady Day and John Coltrane」。
イヤ、この曲、そのレコーディングの時に初めて聴いたんだけど、耳に残っちゃって、残っちゃって!
こういうのを「スゴイ曲」っていうんだろね。
最近、Coltraneが人生最後の演奏をする前のNewportでの写真というのを見たんだけど、スゴかった。
多分Jim Marshallの撮影だと思うんだけど、ステージ袖にソプラノとテナーを持ってうつむきながら立っているだけの写真。妖気が漂っていた。『明日のジョー』の最後のひとコマみたいなの。

280vそして、タマらないのは大二さんのドラムよ!

290v右手のシンバル・レガート!

300「♪チンチキチキチン、チンチキチキチン」。「ラム」のアレね。
このレガートを聴いているだけでも一曲聴ける。
320

こんなに指と手首を動かして…しかも何十年も。
大二さん、腱鞘炎大丈夫なのかナァ。
ドラマーはプレイする時のポジションが正しければ腱鞘炎にかからない…と誰かが言っているのを聞いた。
まさに大二さんがそれなんだろうね。ドラム・スローンに座った時の姿勢がすごくいいもん。
310

広規さん、曲が終わってから、「コレ、弾く前に練習しなきゃダメなヤツじゃん」ですって!
イエイエ、文句なく完璧でございました。

330v一部を締めくくったのはバラード。
Bob Dylanの「You Make me Feel my Love」。
松川さんがやさしく語りかけるように歌う。

340vそして窪田さんのロマンチックなギターで第一部を終了した。

350しかし、このお店は素晴らしい。
とにかくお越しになったお客さんを楽しませようという気概が伝わってくる。
最初この苗字のサービス・システムを知った時には笑った。
でも、ウチは絶対に二杯目が無料になることはない。
「目さん」も「属さん」も一生順番が回ってこないだろう。
そして、マスターがスゴイ。
開演前のMCでは大いに笑いを取り、、真ん中の休憩タイムでは笑いだけでなく、資格まで取ったというプロ・レベルの手品でお客さんを楽しませてくれるのだ。
こんなハコ、日本国中どこを探しても他に見当たらないだろう。

360マスターの手品にビックリしたところで第二部。
コレは「新曲」と言えばいいのかな?
「Talk to me Baby」…知らないな~、と思ったらElmore Jamesだって。
だ~か~ら~、ブルースは苦手なんだってば~。

360_ttmbそしてCDのオープナー「Teaser」。
ココはワイルドにノッちゃうところ。

370次は正真正銘の新曲。
広規さんが歌っているのは「Tetragonのテーマ」。
メロディは「ウルトラマン」なんだけどね。
リハの時にも歌ってらしたけど、まさか本当に本番でやっちゃうとは!
さすがエンターティナーの最高峰!

380CDネタに戻って「I Got the Same Old Blues」。
今日もハンパな小節数ながらナチュラルな仕上がり。
本当に不思議な曲だ。

390v_soドンドン曲が続く。
「♪ドッドドッド」と広規さんの三連中抜きから始まるのは「Brush with the Blues」。
CDには収録されなかった曲。
よってコレも音源が限定特典アイテムになっている。
だから急いでCD&DVDをゲットしてね!

400v_bb今度は窪田さんの新曲。
ナゼか山本リンダの「どうにもとまらない」。

410_dt「キーを間違えた!」なんておっしゃっていたけど、演奏の勢いは本当にどうにも止まりそうにない感じだった!

420vそして、本編の最後は名曲「The Joker」。

430v広規さんの見事なグルーヴ!
ミディアム・スローな曲だけど、グイグイ感がすごいのよ。

450
ああ、しかし、大二さんが叩くNATALの音色は素晴らしいナ~。
「音楽がそこにある」って感じがするわ。
ドラム・キット購入を考えている違いのわかるドラマーさんはマジでNATALを選択肢に加えた方がいいでっせ。
460

以上が本編。
「ココから先はアンコールということで!」とそのまま演奏を続けたKoki Tetragon。
こういうところがまたいいんだよナァ~。

460v_rmwまだ演っていなかった重要なレパートリー…「Rocky Mountain Way」。

S41a0087松川さんはボトルネックを披露。

470v最後まで強靭な低音でバンドをリードした広規さん。
広規さんのプレイを見るたびに「いいバンドには必ずいいベーシストがいる」という自分自身の言葉を再認識してしまう。

480v活動40周年を迎えた広規さんは何しろ絶好調。
Koki Tetragonは7月11日にCD&DVDを収録した関内のSTORMY MONDAYでライブを開催した後、9月には名古屋、大阪、京都、神戸、札幌と巡業をすることが決定している。
そして9月12日にはまたSTORMY MONDAYで「ただいまコンサート」が開催される。
「♪来たぞ我らのテトラゴン」…お近くにこの四人がお邪魔した際はお見逃しなく!

伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒ITO KOKI official web site

CD&DVD収録時のレポートはコチラ⇒THE CLASSY ROCK GIG/Koki Tetragon(三本立て)

490

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年4月11日 荻窪ルースターにて撮影)

2017年5月29日 (月)

本城未沙子~Birds of Paradise

今日は主役も現場もMarshall Blog初登場。
場所は池袋。
知り合いもいるので滅多なことは言えないが、池袋ってのはライブハウスが林立する新宿、渋谷と肩を並べる繁華街でありながら、昔からライブハウスとは縁遠いイメージがあるのだがどうだろう?
ロックに狂って屋根裏やロフトに日参していた高校時代、池袋のライブハウスに行ったという記憶がまったくない。
40年近く前、あの頃は本当に池袋にはライブハウスがなかったのかな?それとも個人の活動範囲の問題かな?
池袋のパルコの屋上で東京おとぼけキャッツを観たぐらいだ。
そして、今でも池袋に足を向ける回数は他の繁華街に比べると決して多くはない。
そんなだから今日のレポートの舞台も初めてお邪魔するライブハウスということになる。
Black Holeというお店。
昔、『ブラックホール』っていうディズニー映画があったね。私は観ていないのだが、好きなアーネスト・ボーグナインが出演していたので予告編を覚えている。
それでこのお店さん、ものすごく親切なの。スッカリ恐縮してしまった。

10vそして、今日の主役は本城未沙子。
先に記した通り、ありそうでなかった「元祖メタル・クィーン」のMarshall Blog初登場だ。
未沙子さん、ようこそMarshall Blogへ!
ショウのタイトルは『Birds of Paradise』。
おお~、「Birds of Paradise」といえばParkerですな?
正確にはアッチの鳥は単数で「Bird of Pradise」。
Jerome Kern作曲の大スタンダード「All the Things You Are」のコード進行を借用し、モダンジャズ創設者のひとりにして天才アルト・サックス奏者のCharlie Parkerが絶頂期にDialレーベルに吹き込んだ一曲。この時のトランぺッターはMiles Davisだった。
1947年の録音だというから今年でちょうど70年!アタシャ、日頃からそんな古い音楽を聴いてよろこんでいるのか~。
ちなみに70年経った今でもその独創性と演奏技術においてCharlie Parkerに勝るアルトサックス奏者はいないし、未来永劫出て来ないと言われている。つまり「オリジナルの強さ」ということになる。
そういう意味ではMarshallと共通点があると言えなくもない。
…と、まず軽く脱線しておいて…。
(ココで注釈で脱線!今、未沙子さんとやり取りをしていたら、「Bird-of-Paradise」というのは「極楽鳥」のことだと教わった。さすがに鳥のことまではわからないの。
で、私にとって「極楽鳥」といえばPANTA & HAL。PANTAさんがMarc Bolanに捧げた名曲だ)

20v『Birds of Paradise』と銘打った未沙子さんのバースデイ・コンサート。

30本城未沙子

40vギターに是永功一。
是永さん、久しぶりのご登場。

50v是永さんはJCM2000 TSL100を使用。
コレ、長いことお使いでいらっしゃる。コレがホントの「コレナガ」、なんちゃって。
是永さんと初めてご一緒させて頂いたのは福山雅治さんの横浜アリーナの時だったっけかな?
ずいぶん前のことだけど、その時もこのTSLがステージに上がっていた。

60キャビはお店の1960A。
ウワッ、なつかしいな~。

70「Orange Crunch」。
1998年ぐらいだったかな?…の限定生産品。
当時は今みたいに自由にカラー・モデルなんてオーダーができなくて、こうして「限定品」として、世界統一で黒以外のカバリングのモデルをリリースしていた。
オレンジ色のカバリング自体はかなり昔からあるものだ。

80キーボーズは潮崎裕己

100vベースはおなじみ満園庄太郎

110vドラムスは小柳"CHERRY"昌法

120vオープニングは「魔女伝説」。

90
「♪ズンズク、ズンズク」…ハード・ロック!
私の中の「ロック」の定義はやっぱりこの手の「ハード・ロック」なんだな。
適度にハードでへヴィなヤツが私の「ロック」。

130中間部のカッコいいキメからギター・ソロへ!

150続けて「LOVE ME FOREVER」へ。
未沙子さんの余裕シャクシャクの歌いっぷりと誰も寄せ付けないかのような存在感がスゴい!

180
「春なのに…、日曜日なのに…、忙しいのに、ありがとうございます。お花見行きましたか?」
そうか、この時は桜が満開の頃だったのね。
お友達が投稿するfacebookの写真で目黒川の桜を満喫したという未沙子さん。

155vMCの後は1989年のアルバム『VISUALIZE』から「蜜のビート~HONEY BEAT」。

160ミディアム・ファスト・テンポで軽快に歌い上げる。

170v庄太郎ちゃんがベースを効かせるのは「TILL THE BREAK」。

190vこの曲も冒頭とはうって変わったポピュラー・チューン。
幅広い曲調のレパートリーだ。

220v

そんなバラエティに富んだセット・リストを完璧に支えるバック陣。

200百戦錬磨のベテラン勢だけに聴いてて安心、そしてスリリング!
ちなみに潮崎さんとCHERRYさんもMarshall Blogに初めてご登場頂いた。

210「SECURITY BLANKET」でハデに盛り上がる!

230vココで最初のゲスト登場。
FATE GEARのMina隊長!

240vMina隊長が演りたかったという曲、「夏は誰も愛さない」。

250タイトルからは想像できないドライビング・チューン!
ギター・ソロもバッチリ!

270v

未沙子さんとMina隊長のFATE GEARは3月にダブルヘッドライナーで鹿鳴館で共演した。
だからイキもピッタリ!

260「(リハーサルの)スタジオの時、メッチャ緊張してしまって弾けなかった!でも今日は大丈夫。!本番に強いのです!」と次の曲に進む。
今日一番早いナンバーだという「DISTRACTION」!

S41a0305「コレ歌っていた時、17歳だった!」という未沙子さん。
むしろ当時より今の方がパワフルなのでは?!

290vMina隊長はお店のJCM900 4100 Orange Crunchを使用。
やっぱりこういう気骨のあるハードなロック・ギターは真空管アンプで弾かなきゃダメだ。
さもないと「ウソ」になってしまう。
そのあたりのをことを100%理解しているかのようなMina隊長のプレイだった。

300vFARTE GEARのMV見てね!
Marshall、NATAL、EDENが大活躍しとります。
また、ライブのビデオも必見ね。
MarshallだけでなくNATALサウンドも炸裂してるってばよ~。
下のFATE GEARのウェブサイトから入ってチョーダイ。

FATE GEARの詳しい情報はコチラ⇒FATE GEAR OFFICIAL SITE

310前2曲とガラッと変わってシットリ・ムードに突入。
1983年のアルバム『THE CRUISER』から「TOO LONG」。
「♪トゥロン、トゥロン」、「♪ソロン、ソロン」が耳に残る~。

320v次の曲…ああ、未沙子さんやっちゃった~!
私に大脱線の機会を与えてしまったのね?
歌ったのは「嵐が丘(Wuthering Heights)」。
中にはこの曲を「さんまのテーマ」と思っている人がいるかも知れない。
それは鹿鳴館ね。

S41a0383 「Wuthering Heights」は1978年のKate Bushのデビュー・シングルにして最大のヒット曲。
Kateがデビューした時、私は高校1年生ぐらいだったが、「Dave Gilmourが見出した」とか何とかで、鳴り物入りで登場したように記憶している。(チョット!GilmourもCBEなのッ?!)
何しろ「どこか破けているんじゃないか?」と思わせるあのキテレツな声にはビックリ仰天した。
プログレッシブ・ロックに夢中だったその頃の私にとって好みの音楽ではなかったが、シングル盤は買った。
それが下の写真。
実はコレだけではなくて、滅多に聴かない割りにはナゼか彼女のアルバムはほとんど全部家に揃ってる。
本国イギリスでは今でもものすごい人気で、昨年ハマースミス・オデオンで開いた久しぶりのコンサートのチケットが取れた!とMarshall社の社長夫人のエリーがすごく喜んでいた。
エリーは同じ頃、他にFleetwood Macも観に行ったんだよ。
いいよな~。イギリス人に生まれたかったな~。
…とココまでだったら普通の脱線。
ココはまだまだ続く「大脱線」。
さて、この曲の最後に遠慮がちに出て来るギター・ソロを弾いているのはスコットランド出身のIan BairnsonというThe Alan Parsons Projectに在籍したギタリスト。
セッション・ギタリストとしても活躍していて、Pilotの大ヒット曲、「Magic」のあのハモリのギターの一部を弾いているそうだ。
この人は6ペンス硬貨をピックの代わりにしていたのだが、Barian Mayとどっちが早かったのかね?
ちなみに6ペンス硬貨の流通が終了したのは1980年なので現在はまったく見かけることはない。
昔のイギリスの貨幣制度は、ポンドの他にギニー、シリング、ペンスという補助貨幣が存在し、しかもそれぞれが12進法だったり、20進法だったりしてやたらと複雑だった。
このイギリスの貨幣制度のことを年配の方に聞くとおもしろいのだが、複雑すぎてサッパリわからない。
先日もMarshallの社長と上野のアイリッシュ・パブに行った時にこんな話になって(当然、私が持ちかけたのだが…)、結局よくわからずじまいだった。
おまけに「ストーン」の話になってさらに話がこんがらがった。
イギリスの人って体重を「stone」という単位で表すのよ。
貨幣制度のことについては、Bryan FerryがRoxy Musicの『Country Life』に収録されている「Three and Nine」という曲で歌っていることを以前にも書いた。
で、昔、6ペンスは1/40ポンドに等しかったが、1971年の「十進法化制」の施行によってペンスの価値が2.5倍に改められた…コレもよくわからん。
でも、この法改正によって100ペンスが1ポンドとなり、いっぺんにイギリスの貨幣制度がシンプルになった。
確か、この時に「シリング」が廃止されたんじゃないかな?…コレはエリーから聞いたことがある。
で、この6ペンス、「Sing a Song of Sixpence」という詞でマザーグースにも登場する。
見た目がきれいだからなのかな?
それにメロディが付けられて、マザーグースの中でも最も有名な曲らしい。私は知らなかった。
こういうマザーグースのようなわらべ歌のようなものを「Nursery Rhyme(ナーサリー・ライム)」という。
「nursery」は「子供部屋」。「rhyme」は「韻」という意味。
で、Genesisはコレに引っ掛けて『怪奇音楽骨董箱』という邦題で知られるアルバム『Nursery Crime』を制作した。意味は「子供部屋の犯罪」。ウマいな~。
もっとウマいのは私。
この後、話をもう一度Geneisに接近させる。
さて、話を元に戻すと、「Wuthering Heights」の録音を担当したエンジニアは、このIanのソロの録音レベルをもっと上げてギター・ソロを目立つようにすればよかった…と後悔したそうだ。
確かにあまり注目したことがなかったが、今聴いてみると実にいいフレーズを弾いているのよ。6ペンスコインで。ギターはレスポールかね?
Ianはこの後、『Lionheart』、『Never for Ever』、『The Dreaming』等のKateのアルバムに参加した。
Cimg_0186「嵐が丘」か…エミリー・ブロンテね。
「世界の三大悲劇」とか「世界の十大小説」とされているらしいが、ま、女性が読む小説だよね。
ところが私は読んでるんだな~。
しかも、高校の時にお姉さんのシャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』とセットで読んだことがあるのですよ。
ナンでかっていうと、進学する大学で英米文学を専攻することになっていたからなの。
『嵐が丘』はKateの歌のおかげで、ヒースクリフとキャシーという主人公の名前が一生忘れられないモノとなったが、内容は双方何も覚えていないな~。
どちらかというと『ジェーン・エア』の方がおもしろかったような気がする。
「世界の十大小説」に向かって失礼千万ですな。
そんなだから、イギリスに行ってもガイドブックに必ず出ている「嵐が丘」のモデルになったヨークシャーのハワースなんてところに行きたいなんて思ったことがない。
ロックの名所だけで大満足。ヨークは行ったけどね。
そのモデルになっているという場所は、どうにも風の強い荒野と聞いている。あ~、ますます行きたくない。
それもそのはず、「嵐が丘」の原題に使われている「wuthering」という言葉は「ビュービュー風の吹く」という意味らしい。
「…らしい」というのは、この単語、英和中辞典には出ていないマイナーな単語なのだ(少なくとも私が使っている大修館書店の「ジーニアス英和辞典の第3版」には出ていない)。
実際、普段の外人とのやり取りの中でこの単語が出て来たことは当然一度もない。
ところが!
この変な単語をアルバムのタイトルに使っているロック・グループがある。
それがGenesisだ。
彼らの8枚目の『Wind & Wuthring』がそれ。邦題では『静寂の嵐』なんて名前にさせられちゃってる。一応撞着を狙ったんだろうね。
どちらかというとGenesisの諸作の中では人の口に上らない一枚だけど、すごくいいんだよね。
コレとか前作の『A Trick of the Tail』とか、Phil Collinsは素晴らしい仕事をしていると思う。
実際、Steve HackettがGenesisの曲だけを演った何年か前の来日公演でもこのアルバムのB面の曲をほとんど演奏していた。
その中の一曲がアルバムの最終曲「Afterglow」。
コレがまた面白い。

Cww
Phil Collinsはこのアルバムの後、1977年のこのアルバムのレコ発ツアーでボーカルズに専念するために自分に代わるドラマーを雇う。
白羽の矢を立てたのがFrank ZappaのところにいたChester Thompsonだった。
そのツアーが『Seconds Out』という2枚組ライブ・アルバムとなった。
『Wind & Wuthering』のレコ発ツアーゆえ、当然そのアルバムに収録されている前掲の「Afterglow」も収録されている。
この曲の最後のところ…コレがタマらない!
ChesterがZappa時代に演奏していた人気曲「Trouble Everyday」の有名な二小節のドラム・フィルをそのまま叩いているのだ。
ドラマーでもあるPhil Collinsが「ココであのフィルを叩いて欲しい」とChesterに頼んだとかいう話だ。
ああ、こういう話は死ぬほどおもしろい。
知りたいことはまだまだ山ほどあるのだ。
このバンドはその後来日も果たし、私は新宿厚生年金会館に観に行った。
大脱線おわり。

So_2 未沙子さんのキャシー、とても魅力的だった!
ヒースクリフになりたいわ!

340v「あげていきましょう!」とショウも中盤に差し掛かる。
クールなリフがハードロック・フィーリングを爆発させる「Midnight Flower」。
続く「7 Seas World」はプロレス団体DRAGON GATEのユニット、OVER GENERATIONのテーマソング。
コレを未沙子さんがカバーしている。

350vさて、2人目のゲスト。
MASHAの登場!
Crying Machineで颯爽とMarshall Blogに登場して以来、現在はSilexでスッカリおなじみの若きギター・ヒーロー。

360vこの日のMarshall。
上はさっきMina隊長が使ったJCM900 4100のOrange Crush。
Mashaくんは下のJCM2000 DSL100を使用した。
キャビはJCM900時代の1960A。

370v当日、Mashaくんの足元で初めて目にしたのがコレ。
Marshallのブースター系ペダル、BluesbreakerII(BB2)。
日本は世界一のエフェクター天国だ。
それゆえ、最近は誰も知らないようなマイナーなブランドのエフェクターを使っていることがひとつのステイタスになっているような印象を受ける。
ま、そういうのもひとつの愉しみだということは理解するけどね。釣り具と同じ。
だから反対に、エフェクター界にあっては「Marshall」というメジャーなブランドはアダになっているような気がする。
その代表のひとつがコレ。
発売当時、現Procol HarumのGeoff Whitehornが「BB2は最高だ!」と言って愛用していたモノ。
さすがMashaくん、そんなこととはツユしらず、サウンド・クォリティでバッチリBB2を選んでくれた。
音はどうかって?
聴くだけヤボでしょ!

380さて、何を演ったかつーと、「Stratus」。
シ~ッ!マーブロ愛読者の方はダマってて!

390ココは当然是さんとのギター・バトルでしょう。

400ナウいシュレッディングで攻め込むMASHAくん!
420v
シブいアウト系フレーズを織り込んで迎撃する是永さん!
ギター好きにはタマらないシーンだ。
425v
MASHAくんを交えてもう1曲演奏したのは「Lost in Hollywood」。

355

前半のセレブ風のイメージとはガラリと変わって黒と赤でまとめた衣装がカッコいい!
スタンダールですな?
読んだわ~、「赤と黒」も「パルムの僧院」も…でもナニも覚えちゃいない。

410そして、Rainbowという素材。
まさにこのシーンにピッタリでないの!

430メタルの大先輩との共演で曲も思いっきりクライングのMASHAくんなのであった!

Silexの詳しい情報はコチラ⇒Silex official website

440v「巻きでいくよ~!」
ショウはいよいよ終盤に突入する。

460v「SHAKE IT BABY」をガツンとかまして…

470

アレ?
どっかで聴いた歌詞だと思ったら「ALL RIGH NOW」?

470vメッチャ大胆なアレンジにビックリ!

490

さらに「JUST A CARNIVAL」…
500
「Music On」と4曲連続でたたみかけ、圧倒的なクライマックスを演出した。

480激烈に盛り上がった後、グッと落として本編を締めくくったのはバラードの「キミがいるから」。
何とも盛りだくさんでゴージャスな内容だったよ~!

510vアンコールは全員おそろいのシャツで登場。
「私の大好きな大好きな曲。4月7日はシーナの日。愛を込めて歌います」…

530と、(私世代には)おなじみのイントロから「レモンティ」!

540イヤ、実はこの日のチョット前、MASHAくんがMarshallの事務所に来た時、昔の日本のロックの話になってサンハウスの名前を出した。
すると若いMASHAくんが知らないというので、いくつかサンハウスの曲を聴かせてあげた。
その中に当然「レモンティ」も入っていたんだよね。
だから、当日未沙子さんがこの曲を取り上げてMASHAくんとふたりしてビックリ!
未沙子さんの紅茶もレモンがタップリ入ったパンチの効いたモノだった!

550vするとそのMASHAくんがケーキを持って登場。

560フゥゥゥゥ~!

570未沙子さん、お誕生日おめでとうございま~す!

580v
MASHAくんが加わって演奏したこの日最後の曲はRIOTの「WARRIOR」。

580元々こういう日本語の歌詞の曲であるような感すらあるハマり具合。

590MASHAくんもバンドの一員であるかのような溶け込みよう!
会場は総立ちでこのにぎやかなフィナーレに参加したのであった。

600何かと「初めて」が多かった今日のライブ。
スッカリ楽しませて頂きました。
改めまして、未沙子さん、お誕生日おめでとうございます!

本城未沙子の詳しい情報はコチラ⇒本城未沙子の『魔女rity☆毬乃rity』

610(一部敬称略 2017年4月18日 池袋Black Holeにて撮影)

2017年5月26日 (金)

Dream Kingdom ロックの伝承強化書 <後編>~ARESZの巻

今日も川崎から。
川崎球場跡のスタジアム。
ココはかつてロッテ・オリオンズのホーム球場だったのかな?
野球は見事に見ることがないのでサッパリわからないが、今ロッテは何ていうチーム名なのかしらん?
あ、「マリーンズ」っての?…アレか、サマソニをやるところか。
それでも小学二年生ぐらいまではご多分に漏れず私にも野球に興味を持った時期があった。
その頃は大洋ホエールズとか、ヤクルトはアトムズって言ってたかな?
パ・リーグ西鉄ライオンズとか東映フライヤーズとか…そんな時代だった。
そこで、いつものMarshall Blogらしく、「川崎球場」の歴史で一発脱線しようかと思ったが、調べてみるとあまりにも波乱万丈の歴史があって、とてもまとめきれそうにないのでやめた。

10_2これからアメリカン・フットボールの試合が始まる…って、イケね!
場所を間違えた!
でも、もう間に合わない!

20_2仕方ないから、もうココで始めちゃえ!
キックオ~フ!

30v

そして、『Dream Kingdom ロックの伝承強化書』のトリ前に登場したARESZとお客さんの試合が始まった!

40
瑠海狐<るみこ>

50v
那都己<なつき>

60v
雅己<まさみ>

80v
翔己<しょうい>

70v

今回もサポート・ドラムスは鉄兵だ。

90
那都己くんはMarshall。
今日はJCM900 4100と1960A。

100v

翔己くんもMarshall。
3560というヘッドと1960Aを組み合わせて独特のサウンドを作っている。
このサウンド・メイキングの話を近々詳しく公開する予定。

110

今日もオープニングは「BATTLE MODE」。

120

猛烈な「ホイホイ」のあおりから飛び出す火の玉チューン。

130v

今日もARESZならではのツイン・ベースが唸りを上げる。

170

雅己くんのパートはベース。
いわゆる「ベース・ライン」を奏でる仕事。

160v

翔己くんのバートは「自由」。
仕事をしないでベースを持って遊んでいる。
…というのはもちろんウソで、6弦ベースという楽器の機能の限界を追求し、ベース、ギター、キーボーズのパートをベース一本でこなしている。

150

その低音域陣にのって那都己くんがソロをお見舞いする!
ショットガン・フォーメーションからのロング・パスといったところか。

140v

タイト・エンドの瑠海狐さんがそのボールをキャッチして、2曲目の「闘争本能」へのパス成功!
ん…「タイト」?瑠海狐さんが?
何の話をしているのかというと、「アメリカン・フットボール」ね。今、その試合中なの。
「タイトエンド」というポジションは、オフェンス・ライン(攻撃する時の守備)とレシーバー(駆けずり回ってパスされたボールをキャッチする人)の両方の特性を持つアメフトのゲームにおける重要かつ花形のポジションのひとつ。
アメフトは各ポジションの仕事が厳格に決まっており、選手の体形がその適性を左右する。
ごっついヤツは「ライン」といって、最初から最後までガツンと相手チームに激突して守りっぱなし。
蹴るのがうまいヤツはキック専門。「キッカー」ね。
身軽な「レシーバー」や「ランニング・バック」は走ってボールを取ってばかり。
敗戦処理のシーンだけに出て来て遠くにボールを蹴るだけの「パンター」なんてヤツもいる。
変なスポーツだよね。
で、タイトエンドの選手はどういう体系の人が向いているかというと、比較的背が高く、パスを取るという仕事に関しては、レシーバーやランニングバックほど足が速くなくていいらしい。
その代わり、ラインとして相手チームのディフェンスとガツンと当たることもあるので、体重があった方がいいとされている。
身体が重い方がいいということは、瑠海狐さんは…アッ、つい…後はご想像にお任せします。

180
今日はアメフトでやっているので、チョットなつかしネタで脱線させてね。
いつ日本にアメフトが入って来たのかは知らないけど、私が小学生6年の頃、すごいアメフト・ブームがあったのね。
その頃はよく「アメラグ」なんて呼ばれていた。「アメリカン・ラグビー」ってことなんだろうね。
ついでに、サッカーを漢字で書くと「蹴球」、ラグビーは「闘球」。バスケは「篭球」、バレーボールは「排球」。
アメフトは何ていうか知ってる?
「鎧球(がいきゅう)」という。
じゃ、怒られた時は?
「お灸」…ナンチャッテ。
で、ですね、その頃、何だか知らないが、アメリカのプロ・アメフト・リーグのNFLのロゴをあしらった「グルービー・ケース」っていうのがものすごく流行ったのよ。
翔己くん、コレ知ってる?
ただの厚紙でできたA4サイズのハコなんだけど、何しろ流行った。マジソン・バッグと同じ時期だったのかナァ?
私はマイアミ・ドルフィンズのヤツが欲しかったんだけど、どうしても手に入らなくて、二番目に欲しかったワシントン・レッドスキンズのヤツを買って使っていた。
でね、コレのおかげで、NFLのチーム名とフランチャイズ地を全部覚えちゃった。
別にアメフト・ファンではないのに…だよ。
アレから40年以上経った今ではフランチャイズが大分変わってしまったのでわからないチームがたくさんあるけど、現在でもあの頃のチーム名は言えますよ。
ウルトラマンの怪獣の名前も見れば全部言える。ウルトラセブンはチョット怪しいが、多分全部イケる。
それで、10年ぐらい前に取引先のアメリカ人で、アメフト・マニアのヤツがいたの。
最初、私は彼が大のアメフト・ファンであることを知らなかったんだけど、セガレ二人がやっていたので(二人とも今でも社会人チームでやっている。冒頭の写真はその試合から)、何の気なしにアメフトの話をしたところ、期せずしてエラク盛り上がってしまった。
とりわけ、私が昔のNFLのチーム名を片っ端から言えることにかなり驚き、大興奮していた。
日本にはほとんどアメフトが伝わっていないと思い込んでいたらしいのだ。
どんな具合だったかというと、彼が「シカゴ?」と地名を言うと、すかさず私が「ベアーズ」と答える。
「セントルイス?」…「カージナルス!」
「サンフランシスコ?…「フォーティ・ナイナーズ!」
「カンザス・シティ?」…「チーフス!」…これはCount Basieで今もおなじみ。
「ヒューストン?」…「オイラーズ!」
「ハッハッハッ、バカだナァ、シゲは。オイラーズなんてとっくの昔になくなったんだよ。今はテキサンズが正しい」なんて引っ掛け問題もあった。
そんなの知らないっつーの!
そしたらコイツ、二回目に仕事仲間と来日した時、挨拶もそこそこに、その同行者にこう言った。
「シゲってスゲエんだぜ!NFLのチーム名を全部覚えてるんだ。いいか、見てろよ!」
「ミネソタ?」…「ヴァイキングス!」
「ボルチモア?」…「コルツ!」
「な!スゲエだろ!昔のチーム名まで知ってるんだよ、シゲは!」と、もう自分のことのように自慢げに騒いでいた。
ま、「芸は身を助く」とまでは言わないけど、グルービー・ケースのおかげで彼らと一気に仲良くなれたし、「外国語を勉強することは相手の国の文化を勉強すること」を痛感したな。
ちなみに私は、こうしてMarshall製品と昔のロック(特にブリティッシュ)、それにジャズとハリウッド映画だけで人脈を作って来ました。
それにしても、このただの箱に「グルーヴィー」なんて単語を当てたのは誰だろう?
あの時代で「groovy」なんて言葉を知っているのはまずジャズ好きと考えていいのではなかろうか?
そういう人が開発チームにいたんだろうね?

Gc 今、「groovy」といえばまずコレ。
Red Garlandのピアノ・トリオの名盤、1957年の『Groovy』。
ジャケットが問答無用でカッコいいよね~。
冒頭に収録されているルートと5度の二音だけを使って作られたDuke Ellintonの「C Jam Blues」の名演で知られる人気盤。「ジャズの入門盤」とされていて、滅多に聴くことはないが、たまに聴くと実にいい。

C2gv 大好きなRed Garlandのピアノ・トリオの愛聴盤はもっぱらコレ。
1956年の『Red Garland's Piano』。
チョット渋めの歌モノスタンダードが詰まっていてすごく好き。
Redのピアノもコロコロと味わい深いフレーズの連続で何度聴いても飽きない。
またArt Taylorのドラムがいいんだ~。
ハイ、脱線終わり!
試合に戻ります。

C2rgbココでも那都己くんのソロがナイス・パスを演じた。
しかし、彼はロング・パスは打たない。確実にボールをキャッチして、着実にゲインを重ねさせるソロだ。
もちろん防具はホンモノの真空管アンプだ。
ホラ、またファースト・ダウンを獲った!

190
「闘争本能」はライブでは必ずセットリストに加えられる観客参加の人気曲だ。

200

瑠海狐さんの「♪クラ~ッシュ」の掛け声の後に発されるアサインメントに沿って演者も観客も共通のフォーメーションを取る。

Img_0236 コレは「人形焼」。

210v
コレは「たこ焼き」。

220v
コレは「桜」かな?

230
ココでカバー曲をひとつ。

240v

2002年にリリースされたジャパメタのカバー・アルバム『魂(スピリット)Ⅱ』にARESZが参加した際のレパートリー。
LOUDNESSのナンバーから当然「アレスの嘆き(Ares' Lament)」。

250

今でもLOUDNESSのステージで頻繁に取り上げられる重要な曲。
「lament」とは邦題にあるように「嘆き」とか「悲しみ」とかいう意味で、トロンボーンの大スター、J.J. Johnsonの作品に「Lament」という有名なバラードがある。
「Ares' Lament」も美しいバラードだ。

Img_0422 ARESZバージョンは…もちろん急速調のスピード・バージョン!
コレでいいのだ。

270v

「地獄へ落ちろ~!」…四曲目は「Going to Hell」。

260

この曲でもツイン・ベースの魅力が爆発!

290

ギター・ソロもドラマチックにフィーチュアされる。

280v

担当パートが「自由」だけあって、翔己くんのハジケ具合もハンパじゃない。
両手はもちろん全身が6弦ベースと化すのだ。

300v

ハイ、アタマ回して~!
アメフトにコレはありません。
325
最後は血の繋がらぬ暗黙の同志に捧ぐ「Soldigers of Cause。」

320

短い持ち時間を暴れ具合の濃さで解消せんとする五人!

330

340v

350v

360v

370

そしてタッチダウン!

380v

今日もスゴイ試合、イヤ、ステージだった。
イエローもレッドも、はたまた担架も出なくてヨカッタ。
え?トライ・フォー・ポイントはどうしたって?(註:トライ・フォー・ポイントはタッチダウンをキメた後、ボーナス的に与えられる得点加算のチャンス。キックしたボールがフィールドゴールを通過すれば1点加算される。よってコレがうまくいけば、タッチダウンの6点とこの1点で計7点を得ることができる。
「1点ぐらいがなんだ?」と思われるかもしれないが、「ああ、あの時のトライ・フォー・ポイントさえうまくいってれば勝てたのに!」なんて局面も結構見かける大切なパートだ)

390

こっちこっち。
同じポイントでもこっちはラリー型。
ARESZの春のライブ・シリーズ『艶炎春嵐』のスタンプ・ラリー。
今晩の名古屋Heart Land公演を含めて、もう残すところ5回になっちゃったけど、4か所のライブに参加すれば非売品のポストカードがもらえちゃう。

400

そのポストカードがコレ。
何だよ、私が撮った写真じゃねーかよ~。
あ~あ~、こんなに大きくクレジット入れちゃって!うれしいじゃねーか!
ありがとう、ARESZ!
もちろん、7か所、10か所、14か所と数多く参加したファンにはそれ相応のプレゼントが待ってるそうだ。

410

ということで、最後はタマにはこんな写真でも…。
しかし、今日の記事、アメフトを全く知らない人には迷惑だったろうな。
ARESZの皆さんは知ってるかな?
  
ARESZの詳しい情報はコチラ⇒official website of ARESZ

420

<オマケ1>
コレはARESZの楽屋で発見した旧式の血圧計。聴診器で測るヤツだ。
取り扱いに慣れてしまえばデジタル・タイプのモノより、この旧式の血圧計の方が適正な値が得られるとのこと。
ステージでのあまりに激しいアクションを考慮して、健康管理をバンド自ら厳しくしているそうだ。
信じるか信じないかはアナタ次第だ。

Img_0492




<オマケ2>
今晩ARESZが出演する名古屋のHeart Landは過去二回Marshallのイベントを開いて頂いたことがあるんよ。
興味のある方はコチラをどうぞ⇒Marshall Mania 2


<おわり>

(一部敬称略 2017年4月2日 CLUB CITTA'にて撮影)

2017年5月25日 (木)

Dream Kingdom ロックの伝承強化書 <前編>~大山まきの巻 featuring 山口"PON"昌人

昨日レポートしたイベントの翌日…珍しく連チャンでCLUB CITTA'だよ。
今日は『Dream Kingdom ロックの伝承強化書』というイベント。
このイベントは「レジェンドから若手へのロックの伝承」を旗印に新旧のバンド/ミュージシャンが集まって開催された。
連日盛りだくさんで人生まったく飽きないわ~。
しかし、こういうのはいいね。
いつも書いている通り、ロックはクラシックやジャズと大きく異なり「遺産の伝承」という作業に完全に失敗しちゃっているから、こういうイベントは大歓迎。特に若い人にドンドン参加してもらいたいと日ごろから願っている。
ジャズなんかは歴史に名を残す生き神様みたいな大御所がキャリアは浅いけれども才能あふれる孫みたいな年齢のミュージシャンと平気で共演しちゃうのね。
そうして細々ながら文化の伝承というか延命作業に勤しんでいる。ま、ジャズは「アメリカ文化最大の発明のひとつ」といわれているからね。国を挙げてそうした活動に力を入れている局面も少なくないのであろう。
ロックは残念ながらそういう新旧の交流ができないね。
とにかく商売第一だから。
いくらホンモノのLed Zeppelinを観たことがあると言っても、60歳のギタリストが平均年齢23歳のバンドに正式加入するなんてことはあり得ない。
しかし、ここまで極端ではないにしろ、メンバー間の年齢差が大きいバンドがチラホラ出て来ていることは知っている。とても素晴らしいことだと思っている。
実際にMarshall Blogでもそういうバンドをプッシュしようとしていたが、本格的な活動をする前に空中分解してしまったのが残念でならない。
そうした年齢差バンドはやはり70年代前半あたりの伝統的なロックを嗜好する若者が主体になることが多いね…というか、それしかやりようがない。
だって、反対を考えてみて。
「好きです~」、「ありがとう~」、「さくら~」、「ごめんね~」、「がんばれ~」、「負けるな~」…あとナニがあったっけ?
そういう曲を演るバンドに腕の立つオッサンが入ってみたところでどうすんの?
逆に結構おもしろいか?
やっぱり音楽性の問題というのは大きいよね。
ジャズというのはアドリブを楽しむ音楽だから、曲はコード進行を提供する単なる「素材」とみなすことができるので、同じ曲を演ったり聴いたりすることができる(実際は同じ曲を繰り返し聴くと飽きる)。
クラシックは曲自体を楽しむのは当然のこととして、偉大な楽聖の創作物を誰がどのように料理するのかを楽しむ音楽だ。
同じベートーベンの第九でも「ベームのはゆるくてイライラする」とか「トスカニーニはドライブするな~」とか…。
もちろん器楽曲もそれぞれのヴィルトーゾのテクニックや曲の解釈の違いを楽しむ。それだけにクラシックの連中は何十分もある大曲の中の16分音符一個にこだわるのだ。ヤダね~。
でも、コレが「古典の芸能」の楽しみ方。題材が同じでも一向にかまわない。
そういう観点からするとクラシックと古典落語は楽しみ方が同じなのだ。
以前SNSの書き込みでコピー・バンドの是非を問う書き込みに「クラシックとジャズなんて全部コピーじゃないか!」という意見があったが、コレは驚いた。
かなり若い人の意見だったんだろうけど、コレには日本人の音楽的民度の低さを目の当たりにした気になった。
さて、しからば、そうした古典芸能の愉しみをロックに引き直すとどうなるか?
「地獄」なんですよ。
飢えたハイエナのようにさまよい、色々な音楽を探して食んでいる私のような人間にとっては阿鼻叫喚の単調地獄。
例えば「Burn」、例えば「Stratus」…ロック史に残る名曲であることは十分に認めるが、私の場合この辺りはもう耳にできたタコが擦り切れて血が噴き出している。
つまり、ロックの場合は同じ題材を使いまわすことが難しい。どうしても飽きちゃうもん。
そうした題材の使いまわしが比較的困難なことも世代間に大きな溝を作る要因になっているのではなかろうか…。
あのね、私がアチコチで見聞きする限り、現在のロック音楽における「世代間の溝」って、皆さんが考えているよりはるかに大きくて深くて、最早誰にも埋められないものだと思うよ。
え、大きなお世話だって?
トンデモナイ!
真空管のアンプでカッコいいギターが唸りを上げる魅力的なロックが盛んにならないとコチトラ商売にならないのよ!
うん、今日はこのあたりのことがボヤキなしでうまく書けたな。
ほんだば、「伝承」の部に入ることにしまっせ!

10v_psこのイベントにはゲストも含めて8つのパフォーマーがステージに上がった。
Marshall Blogではそのうち2つを取り上げさせて頂く。
まずはこのお方。
Marshall Blog初登場。

30シンガーの大山まき。

110v

実は、寡聞にしてこのステージを拝見するまで存じ上げなかった。
しかも、舞台に上がる数分前までご挨拶できなんだ。
もちろん人伝に許可は頂戴していたものの、それもいきなり舞台の下からカメラを向けるのは失礼なので、出番直前のまきちゃんをつかまえて「Marshall Blog用の写真を撮らせてください」とあいさつをした。
すると、「可愛く撮ってくれるならいいですよ~!」…と元気ハツラツにしてチャーミングなお返事!
こうなると、この時点で取材がうまくいくことがわかっちゃう。そういう感じがしちゃう。
そして張り切っちゃう。
やっぱり何事も波長とリズムですよ。

120v

まきちゃんを紹介してくださったこのお方…山口"PON"昌人。

50vギターは斉田和典。
1img_0067

ベースはZILCONIAの藤田克洋。
…というバンド編成。

70PONさんはもちろんNATAL。

1s41a0161 お気に入りのアッシュのツーバスのキットだ。

80もうチョット引くとこんな感じ。

90このNATALで暴れまくって頂く。
最近PONさんには「公」のNATALだけじゃなくて「私」の方でもお世話になっておりましてね~。
こんな所でナンですが…色々とありがとうございます。

100v  一曲目は2014年のミニ・アルバム『アダムの声帯』のオープナー「ダリア」。

40v

コレがですね~、もう「パワフル」なんて言葉で形容したら失礼なレベル。
もう攻めることしか知らない「歌の爆撃機」!

140

当然そんなパワフルな歌声だからバック陣も強靭でなければならない。
それだけにPONさまのワザが光ってくるというもの。

130v続けて演奏した「恋するノケモノ」は2013年のファースト・ミニ・アルバム『愛すべきけものたちへ』からのチョイス。

150v「ノケモノ」って「野獣」?
紹介しましょうか?
ピリリと辛いポップ・チューン。
サビの「♪ドキドキ」のメロディがカワイイな~。

170

こんなポップ寄りのナンバーもバッチリのPONさん。

160v口を開けばハードなロックの話ばかりなので、どちらかと言えばその手の音楽が専門というイメージがPONさんにはあるが、こうしたポップめな曲も完璧。
森友さんの時もバッチリだったもんね。

180そんなPONさんのドラミングを背に軽快に突っ走るのが「浮世ドライブ」。

190藤田さんのベース・ソロ!
230v
まきちゃんのヒート・アップは留まるところを知らない。
カッコいいわ~。
「四の五の言わせない!」的な迫力が漂っている。
210v
もちろんPONさんもまきちゃんのテンションにピタリと付けて来る。

200vココで一曲Janisを…「Move Over」 。
大爆発。
来るんじゃないかと思ってたよ~。だってまきちゃんにピッタリだもん…声といい、ノリといい。

280v

電車のイスなんかで「チョット詰めてください」なんて時に「Move over please?」なんて使うことがあるんだけど、なんかカッコつけているようで照れちゃうんだよね。
それは間違いなくこの曲のせいだ。
「♪バッツ、バッツ、バッツ、バッツ」…ココでもPONさんのドラミングがすこぶる気持ちいい!
NATALアッシュ、音カッコよし!

250何しろ素晴らしいまきちゃんの声!
そこらへんの草食系バンドで歌っている男の子が十人束になってかかってもかなうまい。
ますます女子の男子分野への浸食が進んでいるね~。
しかし、意外にも伸びないのがリード・ギター分野だ。
シュレッディング・ヒロインはいても、野太い音色でドッシリと弾く女子ってのはなかなか出て来ないね。
指や手首の力の問題なのかな?
そこへデジタル・テクノロジーが入り込んできたために余計に進化できなくなってしまっているのではないか?
太いギターの音を出したければ、やっぱりホンモノの真空管のアンプを使わなきゃ無理だよ。
見てみな、まきちゃんのノド。間違いなくEL34が四本以上入ってる。

260キマった~!
そうそう、このイヤミのない歌い方もカッコいいの。ヘンに外人気取りでやられるのは聴いててタマったもんじゃないからね。
ちなみにまきちゃんは2013年に『あさげ』というDeep PurpleやAerosmith等のカバーを収録したアルバムをリリースしている。

Img_0143 『愛すべきけものたちへ』から「修羅場deダンス?」。
こんな曲もおもしろい。

1img_0134まきちゃんの出番の最後を飾ったのは疾走感炸裂の「アコメタル」。
ド迫力の歌声が観客を圧倒する!

240v
ギター・ソロも大爆発!

60

そして、PONさんの圧倒的なドラミング!
愉快痛快、最高のNATALサウンドを聴かせてくれた。
300v

イヤ~、カッコよかったな~。
やっぱり音楽は「歌」だよ。
また新しい楽しみがひとつ増えた!
  
大山まきの詳しい情報はコチラ⇒大山まきOfficial Site

290<後編>につづく

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年4月2日 CLUB CITTA'にて撮影)

2017年5月24日 (水)

牙音 -Act.2- ~ Mary's Bloodの巻 <最終回>

13:30にスタートした『牙音-Act.2-』。
Mary's Bloodが登場したのは19:20!スタートからすでに6時間が経過。
なんかSilexがステージに上がったのが数日前のことのようだ。

10 Mary's Bloodの出番はトリ前。
人気のほどがうかがえるというモノだ。

20_2

EYE

30

SAKI

40v_2
RIO

50v_2

MARI

60

サポート参加の社-yashiro-。

70v_2

すさまじい激流サウンド!
1曲目は「Counter Strike」。
昨年10月にリリースしたアルバム『FATE』のオープナーだ。

80

その激流の主流のひとつがSAKIちゃんのギター。

90v_2

SAKIちゃんのトレードマーク、Marshall JVM410Hと1960Aのハーフ・スタックのTattooモデル。
このハーフ・スタックがあるところSAKIちゃんあり…日本でこのMarshallを使っているのはSAKIちゃんだけだからね。

100v_2

「いい球、打者ダメ(←ストライクっていうことね)」のド真ん中スピード・チューン。
これぞMaryの醍醐味。

110v_2

攻めまくるSAKIちゃん。
華麗なシュレッディングで観客にカウンター・パ~ンチ!

120v_2

EYEちゃんの絶唱に導かれし2曲目は「Wings」。

130_2

これまたMaryらしい正統派メタル・チューン。

140v

リズム隊の疾走感が気持ちいい!
160v_2

中間部のキメからSAKIちゃんのソロ。
サビの印象的なメロディをトレモロで奏でるところが何ともカッチョいい。
170v
観客をあおるEYEちゃん!
開演後6時間を経てもお客さんのレスポンスはシャープだ。
皆さん、お好きね~。

150_2

2014年のメジャー・デビュー・アルバム『Countdown to Evolution』から「Marionette」。
260v
2015年の夏の『NAONのYAON』の1曲目にプレイした曲。

180

ほどなくしてMary大活躍の今年の『NAONのYAON』のレポートを掲載するのでお楽しみに!

190v

この曲は「SAKIソロ」が大爆発!
ギターと一体と化したSAKIちゃんのパフォーマンスは鬼気迫るものだ。
はい、ご覧の通りMarshallが背後でガッチリとサポートしてます。
ちなみに「サキコロ」はジャズ史に残る名盤とされるSonny Rollinsの『サキソフォン・コロッサス(Saxophone Colossus)』の日本での略称だ。「コロッサス」とはバカでかい彫像のこと。
Marshallを背後に据えたステージのSAKIちゃんの姿はもはや「サキ・コロッサス」だ!…なんてことを書いてよろこんでいる自分が好き。

200v

同じく『Countdown to Evolution』から「Coronation Day」。
「coronation」は以前やったね。「戴冠」という意味だ。

210v

ステージ下手でもくもくとギターを弾く社ちゃん。今日はMarshallを弾いている。
ギターにコーラスにと大活躍なのだ。
先ごろ出したソロ・アルバム『ASTRAIA』も大好評だ。

230

そして最後も『Countdown to Evolution』から「Promised Land」。
「Promised Land」とはヘブライ語聖書(ユダヤの聖書)で、神がイスラエルの民に与える」と約束した土地。
メタルの女神さまがMaryに与えたこのキラー・チューンが「Promised Land」だ。
そういえば思い出した!
前の会社にいた時のこと。だいぶ前ね。
ある日海外の知らない人からメールがポコンと届いて、「見てもらいたい商品があるので会って欲しい」という。
商品の詳細については、エチケットとしてココでは触れないが、何しろギターをうまく演奏するためのアクセサリーだったと考えて欲しい。
特に断る理由もないので面会の要請を受け入れた。
数日後、そのメールの発信者が2人で会社に現れ、私に名刺を差し出した。
その名詞に目をやると、見たことがないワケではないが、普段まったくなじみのない形の文字が並んでいた。
それらはヘブライ文字だった。
先方はヤル気満々のオジサンとヤケに冴えない若者のコンビで、当時今よりゼンゼン痩せていて、髪の毛があって、それを長く伸ばしていた私の姿を見てすぐにオジサンがこういった。
「キミはロックンローラーだね!見てすぐにわかったよ!」
多分コレが我が人生で「ロックンローラー」と呼ばれた最後の瞬間だったろう。
で、その商品を実際に見せてもらった。
それは予め聞いていた通りギター演奏に使用するアクセサリーで、オジサンはジム・マーシャルやレオ・フェンダーよりスゴイ楽器を作ったかのような勇猛果敢な説明をしてくれた。
そのサマはまるで「啖呵売」だった。
しかしながら正直、箸にも棒にもかからないアイテムで説明を聞いていて閉口してしまった。
手渡された資料には色々な機能が書いてあるのだが、商品のどこをどう見てもそのような機能を発揮するような仕掛けが見当たらない。要するに商品の中身がカラなのだ。
そのことを尋ねると、「それはこれからあなたが自分で好きに開発してください」などという始末。
オイオイ…。
ココはビジネスだからして、「残念ながら興味がない」ということをキッパリと告げると、さっきまでの威勢の良さはどこへやら今度は世界の終わりが来たような悲しそうな顔をして、「せっかく地球の裏側から遠路はるばるやって来たのに…」とメソメソし出した。
今度は「泣き売」だよ!
そうかと思えば、傍らでは、さっきの冴えない若者が私のギターを手に取ってその未完成の商品を使ってバリバリ弾きだすではないの。コレがまたメチャクチャうまいときてる!
「上手ですね」と社交辞令程度の言葉を投げかけると、「バークリーを出てるんですよ!」などと急に元気になった。
アレにはマイったナァ…コレが私のイスラエルの思い出。
だからどうした?と言われればどうにもならない話。
  
Maryの「約束の地」は文字通り約束通りの大激演!

240

この曲、サビがいいんだよね。
そして、クライマックスはSAKIちゃんと社ちゃんのツイン・リード。

250v

こうして牙むき出しのメタル・サウンドでトリ前の大役を果たした5人なのであった!

270v

280v

290v

300

310v

…ということで、Marshall BlogでのレポートはMary's Bloodがトリ。
そういえば前作『Bloody Palace』からの選曲がなかったな…アレ、好きなんですけど。
  
先日の恵比寿リキッド・ルームのワンマン・コンサートにもお邪魔してきたのでレポートをお楽しみに!
それと、7月14日。
『WORLD GUITAR GIRLS COLLECTION vol.0 feat.Mary's Blood & CYNTIA』という、同じココCLUB CITTA'で開催されるイベントも楽しみだ。
コレの詳細は『NAONのYAON』のレポートの中で触れる。

320v

さ~ら~に~、今年1月22日にLiquid Roomで開催された『Change the Fate Tour』の千秋楽の模様を収録したライブDVDがヒット中だ。
コチラはBlu-rayバージョン。

Db

コチラは従来型のDVD…ウチはまだコッチ。

Dv

(一部敬称略 2017年4月1日 CLUB CITTA'にて撮影)

2017年5月23日 (火)

牙音 -Act.2-~exist†traceの巻

ヒ~、アブね~!
またやっちゃうところだった…。
こないだっから「layとlie」とか「rawとlaw」とかややこしい英単語の話をしてるけど、実は今日ご登場頂くチームの名前にもややこしい単語が入っている。
exist†trace、久しぶりの登場だ。
イヤ、「ややこしい」と思っているのは自分だけのことだろう。
ナニがややこしいかというと、単に自分がアホなだけなんだけど、いっくらやっても「exist」の綴りが覚えられない。
「exsist」と「x」の後にどうしても「s」を余計に入れてしまうのだ。
exist†traceは「存在の痕跡」という意味でこの「exist」を使っているが、実はこの単語、ビジネス文書などでは比較的よく使うおなじみの単語で、「the existing 〇〇」のように使って「今存在している〇〇」みたいな意味を作る。
現在手元にあるものと未来に入手するものを明確に区別する時にとても便利な表現だ。
ところが、いっつも「s」を入れちゃうんだよね~、「x」の後に…。
でもナンカ、この記事を書いたことによってようやくマスターできそうな気がするな。
ありがとう、exist†trace!
それと、70年代の中頃にRick van der Lindenというキーボーズ奏者が率いるTraceっていうバンドがいてね、「オランダのEmerson, Lake and Palmer」と言われていた。
「クラシックの楽典や楽理とジャズのリズム技法や旋律を同レベルで正式に学んだ人がTraceの音楽を聴くとすさまじくおもしろい」と言われていたらしい。
ジャズもクラシックもずいぶん長いこと聴いてきてはいるものの、その楽理も技法も正式に勉強したことがないせいか、Traceの音楽を「すさまじく」おもしろいと思ったことはない。
でも、結構好きで今でもたまに聴くことがある。
何とかその「すさまじさ」を感じてみたいと思ってるんだけどね~。

Tc_2 ちなみに、オランダ人ってメッチャ英語ウマいんだよね。
ま、オランダ語は英語の祖先みたいなものだからね。でも、同じゲルマン語系の言語を話すドイツ人よりゼンゼンうまい。
あと、北欧の人も英語がうまいナァ。なんでもスウェーデンなんかは政府が発行する公的な刊行物は全部英語だっていうからな。
日本もある日いきなりそれをやってみな…「早期英語教育」なんて騒いでいる政治家先生、みんな目を白黒させらぁ。
日本ではどんなに早くから英語を詰め込んだって受動的に英語をマスターすることは無理でしょうナァ。
生活様式が極端に西欧化されたと言われていても、文化的な思考回路が欧米人とまったく違うからね。
外国の言葉を学ぶのはその国の文化を学ぶことと丸っきりイコールだから。
完璧な英語が話せれば、英語圏の人とスムーズなビジネスをすることは当然期待できるが、「映画も知りません」、「音楽も聴きません」では最終的に相手がその人に興味を持つことはないだろう。「英語がうまい人」で終わってしまう。
でも、英語圏の人と接する時にそれよりマズイのは、やはり「英語ができない」ということだろう。「英語なんてできなくてもハートで通じるよ」とか「ブロークンで十分!」なんてことをよく聞くが、その場は何とかなっても、おそらく最後まで相手と本当の信頼関係を結ぶことはなかなか難しいと思う。
なぜなら、英語圏の人達は、いくら表面上はニコニコつくろっていても、英語をできない相手を「自分たちと同じ人間」とはみなさないのが本当ところだからだ。「英語ができない人」として区別される。
ま、コレは大ゲサではあるし、もちろん例外の人もいくらでもいるだろうが、基本的にはそう思っておいた方がいい。まずこの意識から始めないとダメ。
だから「英単語は100語で十分」なんていうやり方は絶対に止めた方がいい。滅多に使うことのない難しい単語もできるだけ身に付けておいた方がいい。
若い人も「ツーマン」なんてみっともない言葉を使うのは厳に謹んで、正しい英語を学ぶクセをつけた方がいい。
で、自分はやっているかというと「否」。気をつけてはいます。でも、この年だともうこの辺の事情がわかっただけでお腹イッパイだわ。だから若いうちにやっておいた方がいいのよ。
さぁ、脱線はこれぐらいにして、『牙音 -Act.2-』のステージに場所を移そう。

10exist†traceは3番手の登場だ。
会場もいい感じであったまってきたところにさらに煮え湯を注ぎ込んだ!

ジョウ

30vmiko

40v乙魅(おみ)

50v猶人

60vMally

70vmikoちゃんはMarshall。
足、長ェな~。カッコいいな~。
ホント、日本人の体形もヒザから下が長くなってカッコよくなった。
exist†traceはいわゆる「ヴィジュアル系バンド」。
その中にあって女性的キャラがmikoちゃんの役回りだ。
例えそうだとしてもここまで足が長い必要はなかろうて。
昔サ、よせばいいのにThe DarknessのDan Hawkinsと2人で並んで写真を撮ったことがあるんですよ。彼、大のMarshall好きだから。
私もThe Darkness大好きだったからうれしかったんだけど、撮った写真を見てアタシャ驚いたよ。
Danの又下が私の首ぐらいの高さなんだもん。
さすがにそれは大ゲサなんだけど、同じ人間とは思えなかった。私の足なんかないのと同じだ。
だからmikoちゃんには近寄らないようにしている。

80vmikoちゃんの愛器。
JVM410H1960A
もうずいぶん長いこと使ってもらってるんだ~。

90v今日は乙魅ちゃんもMarshall。
JCM900 4100と1960A。

100vオープニングは昨年の3月にリリースしたミニ・アルバム『THIS iS NOW』から「DREAM RIDER」と続けてタイトル・チューンの「THIS IS NOW」。

110vお~!これだこれだ!コレがexist†traceサウンド。
ツイン・ボーカルをフィーチュアしたパワフルなサウンドだ。
歌は楽器の王様…歌えるメンバーが複数いるバンドってのはいいもんだ。
20

MCをはさんでアルバム『WORLD MAKER』から「ダイアモンド」。
そして、最近作から「キミと雨と秘密。」を披露。
140

ここで勝手に驚かせていただきますよ。
この曲が収録されているのが昨年の11月にリリースしたミニ・アルバム、『ROYAL STRAIGHT MAGIC』。
もちろんタイトルはポーカーの「役(ハンド)」のひとつから取られている。
器用に何でもこなしてしまうexist†traceのメンバー5人がそろえば「マジックを起こせるんだ!」という発想からこのタイトルが付けられたそうだ。
コレね。
Cmocd1911
で、ナゼ驚いたのかと言うと、ウチは本当に偶然にも先週Donald Byrdの『Royal Flush』を紹介したばかりだったから。
あるイベントの出演者がMarshallプレイヤーばかりだったので、コチラもポーカーに強いハンドに引っ掛けたのであった。
「Royal Straght」も「Royal Flush」も同じ。
両方我々がよく言うところの最強のハンド、「Royal Straight Flush」を指す。
前回ドナルド・トランプのことも書いてしまったので、今回は「女性とトランプ」というお題で別の情報を…。

RfLady Ga GaがTonny Bennettとのコンビで取り上げてリバイバル・ヒットしたようなのでご存知の方も多いかも知れないが、「The Lady is a Tramp 」という有名なリチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの名曲がある。
かつてはフランク・シナトラの愛唱歌だった。
この「トランプ」はいわゆるカードのトランプではなくて「ふしだらな女」とか「売春婦」とかいう意味だが、歌の中に登場する女性は上流階級で「鼻持ちならない」というニュアンスになっている。
このカッコよく軽快なナンバーをゼヒElla Fitzgeraldの歌で聴いてもらいたい。
下がこの曲を収録している1960年の『Mack the Knife-Ella in Berlin』というライブ・アルバム。
ジャズの入門盤の1枚として有名なアルバム。私もジャズを聴き始めの頃よく聴いた。
ロックもいいけど、若いうちにドンドンいろんな音楽を聴いて楽しんでくださいな。
一般的に老若男女を問わず、日本人は音楽を知らなさすぎる!
しかし、Marshallと関係ないな…。
今日はチョット写真が少ないので脱線で紙幅を稼いでおります。

Ef 持ち時間が30分しかないので残り2曲!
ガツンと激しく「BLAST」。

150そして最後は前掲のアルバム『WORLD MAKER』同様「VOICE」で締めくくった。

160v久しぶりのexist†trace。
ま、敢えて「ガール・バンド」と書くが、ツイン・ボーカルをフィーチュアしたパワフルな曲調は他のガール・バンドとは一線を画するもので、相変わらずのexist†traceだけの世界をクリエイトしていた。

120v

さて、exist†traceは『the 19th challenge』と銘打って、4月から12月まで毎月19日にワンマン・ショウを開催している。
何で19日かと言うと、「イグジスト」の「イグ」が「1-9」なんだって!
ま~ホントに皆さん色んなこと考えるわ~。
「古今亭志ん朝を育てる会」みたいな感じだね。
会場は恵比寿club aim。
この一味違うなサウンドをゼヒ体験あれ!

130

exist†traceの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

170(一部敬称略 2017年4月1日 CLUB CITTA'にて撮影)

2017年5月22日 (月)

牙音 -Act.2-~Silexの巻

コレは昭和38年ぐらか…。
だから写真の中で「いい顔」をしている上品そうな子供は、この後登場するSilexのMashaくんではない。
50年以上の前の私だ。
カラー・フィルムが高かったんだろうナ、この時代はモノクロがスタンダードだ。
帽子なんかかぶっちゃって、どこへ行く時だったんだろう?…完全に「よそ行き」の格好だ。
この車…クラシックだナァ。一体何代前のクラウンだろう?
少しはお金持ちのお坊ちゃまに見えるだろうか?
だが、残念ながらこの車はウチのモノではない。運転がキライな父は終生車に興味を示さず、後年、仕事で使う建築資材や残土を積むためのライトバンを1台買っただけだった。
写真の私は十二分に可愛いが、残念ながら一日限りの「天ぷら」のお坊ちゃまというワケ。
ちなみに私は「お坊ちゃん育ち」と言われるのがそうキライではない。お坊ちゃんじゃないから。
「よそ行き」といえば、昭和38年3月、その日に限ってタマタマよそ行きの格好をして公園で遊んでいた当時4歳の男の幼児が裕福な家の子と間違えられ、誘拐されて殺害されてしまうという悲惨な事件があった。
今の若い人は知らないだろうが、世に言う「吉展(よしのぶ)ちゃん事件」だ。
その吉展ちゃんが連れ去られた公園というのが、この写真の場所から歩いて5分もかからないところに今もある。
左の奥に写っているオバさんが立っている通りは江戸時代に将軍様がよく歩いたという道だ。
今は年に一度、七夕の時だけにぎやかになる。普段は寂しい寂しい商店街だ。
終戦からほぼ20年、50年前は東京のド真ん中でもこうして道がロクに舗装されていなかったんだナァ。
でもいいな、昔の東京って…。いつも書いているように関東大震災と東京大空襲で古いモノがなくなってしまったが、今よりはゼンゼン素敵だ。
海外からの観光客の数は増えているようだが、東京の街はドンドン魅力を失っていっているような気がする。
写真に話を戻すと…とてもよく撮れていると思う。
先週三回忌を無事に終えた私の父の撮影。
写真に凝った時期があったワケではないようだが、父は若い頃写真が好きで、コンクールで何度か賞を獲ったこともあると聞いた。
どうしても正面から車全体を収めたかったんだろうな…。
こうしてガツンと画面をワイドに使ってしまうスタイルはどこか私の撮る写真と似ているような気がするな…黒澤明気取りでシャッターを切ったに違いない。
お~い、お父さん!アナタが撮った写真がMarshall Blogに載ってるよ!三回忌記念だぞ!
クレジットもチャンと入れておいた!

10さて、ナンだってこんな写真を載せたのか…。
イヤね、この頃、私が夢中になって見ていたテレビ・マンガが『鉄腕アトム』と『鉄人28号』だったらしい。
アトムは何となく覚えている。
主題歌のイントロのヴァイブのメロディがホール・トーン・スケールだということを知ったのはかなり後になってからのことだ。
一方、『鉄人28号』はほとんど覚えていないんだよね。
ナニこれ、今になって調べてみると、この「鉄人28号」ってのは太平洋戦争の末期に大日本帝国陸軍が起死回生の秘密兵器として開発したロボットなんだって?
で、その秘密兵器の開発は1号から始まって28号機にして完成を見たということらしい。
それが戦後に現れて正太郎少年がラジコンで操作して悪と戦うという。
つまり、もしアレが戦時中に開発されてたら奇跡の戦局逆転を目指して、鉄人28号がアメリカの兵隊さんをブっ殺しまくる…という設定になっていた。
スゲエな。
でも、コレって鉄人28号の形はしていないが、現実になっているんだよね。
つまり遠隔操作によって敵地を攻撃する無人の爆撃機のようなヤツ。
昔の人ってのはホントにスゴイ…イヤ、手塚治虫がやっぱりすごい。
私はマンガを読む習慣が一切ないが、『火の鳥』だけは何年かに一回読み返している。
今回は、ある時は命の価値に開眼する世捨て人、、ある時は生命の滅亡に歯止めをかける未来の科学者に扮して登場する各巻共通のキャラクター「猿田」に関心があって数冊読み返してみた。
もちろんこの我王、あるいは猿田博士は神話に出て来る「猿田毘古神(古事記)」あるいは「猿田彦命(日本書紀)」が元ネタになっている。
特に猿田関係で得たところはなかったが、今回も読んでビックリした。
今の我々が生きる現実の世の中が手塚治虫が50~60年前に描いたマンガの世界にますます近づいてきているからだ。
読んでいて恐ろしくなってくる。
同じマンガでも『ちーちゃんはちょっと足りない』とは大分志向を異にしていますな。
しまった!コリャ大分脱線しちゃったな…。
どうやって話を元にもどそう?
ココは強引に~、鉄人28号。
夢中になって見ていた記憶はないのだが、主題歌は知っていて、「スゴイものがあるな」…と長い間思っていた。
「♪夜の街にガオー 夜のハイウェイにガオー」…ホントはこの先がおもしろいのだが、最近はこういう歌詞の引用もシビアになっているようなのでここで留めておく。興味のある人はインターネットで調べてみて!
「ガオー」だよ、「ガオー」。
おもしろくない?
作詞作曲は三木鶏郎。歌詞だけでなく、シンプルにして勇猛なメロディも素晴らしい。
  
さて、ココまで書いて致命的な誤謬に気がついた。
…というのは、この『鉄人28号』の「ガオー」から今日レポートするイベントのタイトルを導こうと思いついたのだが、一字違っていたのだ!
もう今更引き返せないのでこのまま突っ走ることにする。
そのイベントとは『牙音 GAON』。

20北海道の名門バンド、SABER TIGERが主催するへヴィ・メタル系のイベントが『牙音』だ。
2回目の開催。

30ナント!新日鐵住金(新日本製鐵+住友金属工業)もJFE(川崎製鉄+日本鋼管)もビックリの「キューマン」!
9つのバンドがここCLUC CITTAに集結し、昼の一時半からメタルの祭典が繰り広げられた。
今日から3回にわたってのレポート。
Silexが登場することはもうバレてしまっているが、向こう2日間、誰が登場するかは当日のお楽しみ~!
もちろんMarshallファミリーのバンドにキマってる。

40チッタの大舞台にトップで登場したのは我らがSilex!

50Pete Klassen

60vMasha

70vMashaくんは愛用のJCM800 2203
ホ~ラ、また2203だ!
今日のキャビはJCM900ロゴ時代の1960Bだ。

80v足元のようす。
次回に登場する時はまた変わってるよ。乞うご期待。

90hibiki

100vhibikiくんはEDEN。
今日のヘッドも人気のTERRA NOVA TN501

110キャビネットはD410XLTD115XLT

120vそして、Yosuke。

130v今回もサポートでYosisiがステージに上がった。

140vお、今日のオープニングは「Standing on The Grave of Yesterday」だ!

150ファースト・シングル、『Silent in Exlosion』のリード・チューン。
イヤ、シングルだから「リード・チューン」もクソもないか…。
この「シングル」とか、「ミニ・アルバム」とか。「マキシ・シングル」とか、いまだのコレらの別がわからん!

160今日もクライングなソロでブッチぎるMashaくん。

170ステージ上手ではhibikiくんのベースが大暴れしてる!
アレ?いつも下手なのに今日は上手だな。

180v2曲目もファースト・シングルに収録されている「Cancion De Amor」。

190サビの展開が意外なスピード・チューン。
ココでもMashaくんがクライング!
340

Mashaくんの弾くギターはよく練られていて美しい。
ただやみくもにシュレッドするのではなく、そこに何かこう「思想」のようなモノを感じるんだよね。
それがMashsaくんの言うところの「クライング」なのかどうかは知らんけど、耳をそばだてたくなるソロであることは間違いない。
ただ「速く弾く」ということしか表面に出て来ない若いギタリストも正直見かけるが、やっぱりそういうギター・ソロを聴くのはツライ。「また、ギター・ソロか!もう速いのは十分わかったから!」ということになってしまう。
290v
Mashaくんのギターをそういった魅力的なものにしている要素のひとつは何と言っても音色だ。
それと曲のクォリティ。
「音色」は人間で言えば「声」だ。
声のつまらない人の歌なんて聴きたくないでしょ?
Mashsaくんのギターはいい声をしている。
ハード・ロックやへヴィ・メタルのギターのいい声はMarshallが出しているということだ。
やっぱりこういう音楽を演るには少なくともホンモノの真空管のアンプでなきゃ無茶だよ。
持ち運びはツライけどね…その分いい仕事をしてくれる。

210続けてファースト・シングル収録の「Cry in the Starlight」。
ココのところSilexのステージではオープニングを務めてきたナンバー。

220それだけに気合いの入りやすい重要な曲だ。
人気曲をつなげたところにこのステージへの意気込みを感じる。

230歌だけでなくPeteのステージさばきもSilexの見どころのひとつだ。

240Peteがかき回すとステージが大きくなるような感じがするのだ。
今日のステージは実際に大きいが、それ以上の会場で暴れているイメージを受ける。

250いた~!スモークが濃すぎてなかなか顔がハッキリ見えなかったYosukeくん。
いつもながらの怒涛のドラミング!

260vコチラも「熱演」では絶対負けないYosisi。
グバーっとバンドのアンサンブルを分厚くしていたが…ファンの私としてはもっと徹底的に暴れてもらいたい!

270v5月17日に全国発売されたばっかりのセカンド・シングル『Everlasting Synphony』からタイトル・チューン。

280コレがそのセカンド・シングル『Everlasting Synphony』。

55cd いまにもSilexらしいロマンティックなサビのメロディを持ったドライブング・チューン。
そのメロディをPeteがド迫力で歌い上げる。
300
この曲のソロもテクニカルにしてまったく曲の雰囲気を損なうことのないよく練られたものだ…コレが「クライング」のヤリ方か~!

200v
竿チームの息はピッタリ。
時折hibikiくんがMashaくんにカマすジャブがまたおもしろい。世間一般では「チョッカイ」と呼ばれている行為だ。

310なかよし。

320vきょうだい。

330そして、最後を締めくくったのは同じく『Everlasting Synphony』から「Cry for You」。
このシングルの収録曲の2/3のタイトルに「Cry」という単語が使われてるでね。
実は、最近私腱鞘炎をやってしまいましてね…その激痛にクライングなんですわ。
どうもいい年寄りがカメラとパソコンで右腕を使いすぎたようだ。

350このイベントは1時半に始まり、終演は9時少し前を予定する8時間近くにわたる超ロングランの興業であった。
その滑り出しをSilexが務めたのは完璧は演出だったと言えるのではなかろうか?

360

370

380v

390

400vSilexの詳しい情報はコチラ⇒Silex official website

410vこの日、ライブ会場で先行発売された『Everlasting Synphony』も大好評だった!420(一部敬称略 2017年4月1日 CLUB CITTA'にて撮影)

2017年5月19日 (金)

BOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOZE!!

今日は新人さんを紹介する。
札幌出身の23歳のチームで名前をBOOOOZE(ブーズ)という。
もちろん英単語の「booze」からきている。
「booze」というのはスラングで、名詞では「酒」を意味する。「酒」を意味する単語は他にも主に蒸留酒を指す「liquor」だの、ズバリ蒸留酒を表す「spirits」などがあるが、「booze」は「alchohol」同様、種類を問わず酒全般を指す。
でも不思議なことに、日本でいう「酒屋」は英語で「liquor store」とか「liquor shop」という。
イギリスには「corner shop」なる、大抵はイスラム系の人が営んでいる食料品から雑貨を扱うコンビ二のような小さな店がたくさんあって、普通は酒類も置いてある。
そこの看板には必ず「Off License」と記されている。
前にも触れたことがあったかもしれないが、この「Off License」ってのが長い間の謎だった。
こちとら、ライセンスがないなら酒は売れないんじゃないの?…という感覚だ。
で、ある日、この「ライセンス」というのは、「そこで客に酒を飲ませてもいい」ということを意味していることに気付いた。
つまり酒を売るだけ。税金の下限なのか、道徳的な理由なのかはわからないが、酒を売る場所と飲む場所を明確に区別しているんだね。
一方、酒を飲ませてもいい店は「On License」ということになるが、この手のコーナー・ショップでそういうサインを見たことがない。
今では滅多に見かけないけど、日本にも昔は「オン・ライセンス」の酒屋ってそこら中にあったんだよ。つまり、乾きものかなんかを出して、その場で酒を飲ませちゃう酒屋。
実際に私の実家のすぐそばにもそういう酒屋があって、夕方になると日焼けしたオジサンがわんさか集まって来てガヤガヤやっていた。子供ながらにガラが悪いとは思ったが、今にして思うとよき昭和の光景ということになる。
そこがセブンイレブンになってからもう40年は経ったか?もう「いい気分」になっているオジサンはそこにはいない。
お、イカン、「booze」だった!
一方、「booze」には動詞もあって、「大酒を飲む」という意味になる。
ハッキリした語源はわかっていないが、元はオランダ語という説が有力らしい。
そして、これから紹介するこのBOOOOZE、メンバー全員がアルコール好きということからこのバンド名にしたのだが、飲む量がスゴイことから「o」を4コも入れてしまったという。
体力の有り余っている若い連中と飲み比べてもかなうワケがないので、こっちは今日のタイトルには「o」を20コも入れてやったぜ…コレは完璧にワイルドでしょう~?
どこで接点を得たかというと、原田の喧ちゃんの紹介。
そのライブが昨日都内であったので早速お邪魔してきた。

10_2コレがBOOOOZE。
都内でチョコチョコとステージに上がっているのでご覧になったことのあるMarshall Blogの読者もいらっしゃるかも知れない。
では、ご存知ない方に…彼らどういう風に見える?
え、Marshallを使ってるようだって?
そりゃそうだ。
そうでなきゃMarshall Blogに出ることはできない。
パッと見てどんな音楽を演っているように見える?
今時の草食系ロック?
そう見えてもおかしくない。
でもそんな草食系のバンドをMarshall Blogが率先して紹介すると思う?

20コレがライブ会場の物販コーナー。
『GET BACK』というタイトルの5曲入りミニ・アルバム。
アタシャ、驚いたよ~。
コレ聴いて驚いたよ~。
勝手に解釈させてもらえば、この「Get Back」はポールの「Get Back」と同じ意味だろう?
ポールはジョンに向かって歌ったけど、BOOOOZEの「Get Back」はロックに向かって叫ぶ「Get Back」。
すなわち「Get back, Rock!  Get back to where you once belonged! (ロックよ、帰って来い!お前が元いた場所へ帰ってくるんだ!)」ということ。
そう、BOOOOZEの演っている音楽は「草食系ロック」とはかけ離れた70年代初期のサウンドを礎にした今風のロックだったのだ。
またいいのが出て来たよ~!
若いのにも~、オジちゃん、タマりまへんわ!

30メンバーは…

ボーカルズ&ギターに佐藤陽(あきら)。

50v_2ギターに伊藤大貴。

60v_2ベースは北川翔太。

Cimg_0076 ドラムは5107010(ごとうなおと)だって…イコール、後藤尚音。
80v
コレ、いつか書こうと思っていたんだけど、ちょうどおあつらえむきの連中が現れたので今書く。
いつの頃からか、フルネームで漢字でキチンと表記するステージネームが姿を消したでしょう?
みんな下の名前のアルファベット表記かアダ名になっちゃった。
ヘタすると長いこと付き合ってて苗字を知らないミュージシャンとかいるもんね。「え!アナタそんな名前だったの?」みたいな。
なんでこんなことになったのかしらん?
それにしても、コレはまさか野球のイチローの影響なのかしらん?
このバンドは古式ゆかしくチャンとフルネームを漢字表記している。
TORNADO-GRENADEなんかもほぼそうだ。すごくいい傾向だと思う。
やっぱり名前だけの芸名では大成した時にものすごく安っぽく聞こえると思うのですよ。
「hibari」じゃ何だかわからん。「美空ひばり」だからスゴイんじゃん?
「サブロー」とか「ハチロー」じゃいかんて。「北島三郎」、「春日八郎」だからカッコいいんだよ。チャンと業績と名前が釣り合ってくる。
外人はよく変名を使うよね。
エルトン・ジョン正体がレジナルド・ドワイトだということはよくココにも書いている。ロバート・ジンママンとかマック・レベナックなんてのは有名だ。
スティーヴ・タラリコって誰だか知ってる?コレはスティーヴン・タイラー。
しからば、ジョセフ・アンソニー・ヤコビ・パッサラクァは?コチラはジャズ・ギターの大家、ジョー・パスの本名。
移民で成り立つアメリカは世界中の名前が集まってるからね。耳なじみのない複雑な名前だと割りを食うことになりかねない。ポーランドの名前なんてサッパリ読めないもんね。
そこへいくとシュワルツェネッガーってのはスゴイ。
しかし、ナンだね、私もよく文句をならべるわナァ。「Marshall Blogは写真と脱線と文句でできている」なんて言われそうだわ…あながち間違いではない。
   
さて、いよいよ私の前に姿を現したBOOOOZE。
1曲目は「GET BACK」。

40

CD1曲目のコレを車の中で聴いてヤラれたんだ。
まず…このイントロのカッコいいことよ!
70年代初頭のロンドンからタイム・スリップしてきたみたいだ。

90v_2そして日本語の歌詞。
私の感覚としては、ロック的にはチョット厳しい語感が耳につくが、コレも彼らの世代の感性なのだろう。よかよか!
むしろ堂々と日本語で勝負しているところに好感が持てる。
聞いた話では、英語詞のバンドは若い人が集まるロック・フェスティバルに極端に出にくくなるそうだ。
そういう世の中だから仕方ない。

100vギター・ソロ。
トラディショナルなテイスト。この曲にシュレッディングは必要ない。

Img_0047 やっぱりこういうロックはチャンとしたバックラインで演ってもらわないとマズイだろう。
大きな「画竜点睛を欠く」ことになってしまう。
まず、少なくともホンモノの真空管のギター・アンプが必要だ。
ブリティッシュ・ロック・サウンドだからして、Marshallでなければ話にならん。

1101987を愛用している大貴くんだが、今日はJVM210Hと1960A。
まずはコレでよし…と。

120v足元のようす。
段ボールに並べたコンパクト・エフェクター。アットホーム感満点だ。
JVM2純正のフット・コントローラーを駆使していた。

130芯の太いベースを弾く翔太くんにはEDENのヌケのよいサウンドがピッタリだ。
Billy Sheehanのファンなのかな?Richどうしてるかな?会いたいな。

140vEDENの三段積み。
キャビはD410XSTが2つ。

150vヘッドはWTP-600。
BOOOOZEのへヴィなサウンドにはもってこいの抜け抜けトーン。

160尚音くんはNATAL。

17012"、13"、16"、22"のメイプル。フィニッシュはブラック・スパークル。

180チョットしか見えないけど、茶色いスネアは14"x5.5"のメイプルのステイヴ・スネア。
大二さんも一発でホレ込んだ名器だ。

190続いての曲は「銃声」。
コレまた胸のすくようなブリティッシュ・テイストのへヴィ・チューン。

200陽くんの声は斯界のフォーク調の草食系シンガーのそれとは一線を画しているものの、ハード・ロック仕様のズ太い声というワケではない。
もちろん志村けんのようなハイトーン・ヴォイスともワケが違う。
私には今風な声に聞こえる。
しかし、とにかく曲調にマッチする声と歌い方なのだ。
コレでもう少し歌詞が聞き取れるようになれば文句なし。
そう、歌は音楽の命。
どんなにいい声でも曲にマッチしていなければ意味がないし、どんなにいい曲でもヘナチョコの声で歌われたら台無しだ。
また、その両方がよくても歌い方や歌詞がヘボかったらやっぱり聴けたものではない。
歌詞を別にすると、このバンドはそのコンビネーションがすごくウマくいっていると思う。

210vこの曲はドへヴィなイントロとコーラスから意外な展開のサビに続くんだな。
その意外性がおもしろい。
コーラスでは翔太くんのベースが大暴れ。

260v_2 そして、例によってトラディショナルなギター・ソロ。コレでいいのだ。

230vCDと同じ曲順で演奏は続く。
3曲目は「ねがい」。

240このあたりは7:3ぐらいで今風のサウンドか?
サビ前のメロディが印象的。大サビの展開もおもしろい。
この曲をそこらの今の若いバンドがやっていたら、普通の今の草食系のロックになってしまうだろう。
そうはさせないのがBOOOOZE。
ハード・ロック・テイストが根底にシッカリと流れているのだ。

250vこんなミディアム・ナンバーだとパワー・ヒッターの尚音くんのドラムが一層へヴィに響くね。
そして、やっぱりNATALって音がいい。
新しくドラム・キットを購入する予定や必要がある、違いのわかるドラマーはゼヒNATALをお試し頂いてからナニをゲットするか決めるべし!

270v「右脳」というCDには収録されていない曲も取り上げられた。
しかし、ナンだってこんなトラディショナル風味のハード・ロックを志向しているのかと思い、終演後陽くんに訊いてみたところ、お父さんの影響が大きいのだそうだ。
お父さんったって、私とほぼ同年齢よ。
その影響でブルースをはじめとした黒人音楽をよく聴いてきたとか。
それなら大丈夫だ。

280ギターのカッティングで始まるのは「Naive」。

290vゴキゲンなファスト・チューン。

300CDで初めてBOOOOZEを聴いた時、イギリスのThe Answerを思い出した。
どこか同じスピリットを感じたのだ。
いつも言っている、本来あるべき姿であって欲しい70年代前半までのロックのテイストが今の若者の感性と融合し、見事によみがえっていると感じた。
ただのクラシック・ロックの模倣とは異なり、自分たちの世代を反映させているので、非常に若々しくもあるのだ。
そして、コレが今のロックに対するひとつの提案であってほしいと思った。

310最後を締めくくったのは「静寂が聞こえるか」。
コレも堂々たるドライビング・チューン。
320

へヴィにへヴィに展開する曲調をドラマチックに演出するリズム隊。

340陽くんのシャウトと…

350v

大貴くんのギター・ソロがより一層伝統的な世界をクリエイトする。

330v

昨日、「最近JCM800の活躍がやたらと目立っているのはその時代のロックが戻ってくる兆候だとうれしい」などと書いたが、BOOOOZEのようなバンドを見ると、その期待が叶えられそうな気がしてくるのだ。

370冒頭のライブハウスの案内にあるように、このライブは一昨日のものだ。
記事のアップがライブの1ヶ月後、2か月後も当たり前のMarshall Blogがこんなに早いペースでレポートをアップするなんて珍しいでしょう?
コレは超法規的措置などでも、ネタがないワケでもゼンゼンなくて、単にタイミングを計ったものなのだ。
…というのは来る27日に目黒の鹿鳴館にて我が里村源太朗のバースデイ・ライブがあって、そこにBOOOOZEが出演することになっているのね。
NAKED MACHINEファンの皆さんにはBOOOOZEの鑑賞ガイドに、まだ行こうかどうか迷っている人には決心の足しに…そんなつもりで超特急で記事を書き上げたとうワケ。
でもね~、先約があって私は当日行かれないの!この日、4つ重なってるのよ!この土日集中を何とかして欲しい!あとライブハウスのホール内完全禁煙ね。
ってんで私の分までシッカリ観て来てね!
NAKEDのギター、源ちゃんも杉浦さんもMarshallだし、ドラムスの達也くんはNATALだし…そのあたりもタップリ楽しんできてよ!

390vそれとコレ。
冒頭で紹介したミニアルバムの『GET BACK』。
このバンドはアレンジも凝っているので、スタジオ録音音源も聴きごたえ満点だよ。アタシャもう何回聴いたことか…。
ライブ会場で売っているので興味のある方はゼヒ。

Gb がんばれ若者!ロックは若いキミたちが作っていくのだ!
  
BOOOOZEの詳しい情報はコチラ⇒Official facebook

Img_00371965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年5月17日 目黒LIVE STATIONにて撮影)

2017年5月18日 (木)

No sleep 'til Saitama STSN-9 <後編> Blind Bird番外編3とDisqualia

眞子内親王がご結婚されるとのこと。
今日はいきなり時事ネタ。
こういうことを書いておくと後で見た時の楽しみが広がる。
「内親王」というのは天皇陛下から見て直系で二親等以内の後続に与えられる称号。英語では眞子さまの場合は「Princess」。
ご結婚により眞子さまは皇籍を離れることになるが、コレはどういう感覚なんだろうナァ。
反対に皇室に入るってのはどんなもんなんだろうか?
ク~、入りて~、皇室!
ブログやっちゃうんだよ、皇室で。
「コーブロ」とかいって。
世界中の公務にカメラを持参してバリバリ撮ってアップしちゃう。
ロイヤル・ファミリーとMarshallの話かなんかしちゃって。
アメリカでは当然Zappaの話題よ。
「皇居名所めぐり」なんて絶対見たいじゃん?
お宝のレポートなんて相当見ごたえあるよ。
…なんてバカなことを考えているからドンドン忙しくなっちゃうのだ。
庶民が一番か…。
  
さて、『No sleep 'til Saitama STSN-9』の三番手はBlind Bird。
その番外編。
以前とは異なるラインナップでの演奏を観るのは初めてのことだ。

10桐嶋直志

20v河野充生

30v山口PON昌人
ココまでは以前と変わりなし。

40v4月末のステージを最後にBlind Birdを去った小松優也の代わりに「ゲスト・プレイヤー」という形でギターで参加したのはONOCHIN。
Marshall Blog初登場。

50vさらにBlind Bird初のキーボーズ…盛山こういち。
せいやんはKellyさんのサポートで何度もMarshall Blogにご登場頂いている。

120v

ONOCHINさんはMarshall。
そうさ、ギターがMarshallサウンドでなきゃBlind Birdは成り立たない。
それはBlind Birdが本物のロックだからだ!

160v

JMP時代の2203。
しっかし、ほんとに最近やたら2203なんだよね。

60v直志さんも数年前からずっとMarshall。

70ホ~ラ、直志さんもオリジナルJCM800の2203だ。
ね~、こうしてJMP以前(1975年製)、JMP、オリジナルJCM800、リイシューJCM800を問わず2203がここのところ大爆発なのです。
加えて2555Xの復活でしょ?
コリャ「八百会」かなんか作ったらどうかね?
新旧のJCM800シリーズのモデルのオーナーが集まってイッパイやりながら真空管アンプの素晴しさを語り合うの。
エエイ、そうなりゃVintageのオーナーも、JCM900のオーナーも、JVMのオーナーも、Vintage Modernのオーナーも、SUPER BASSのオーナーも真空管アンプが好きなヤツよって来い!でもMarshallじゃなきゃイヤよ…みたいな。
それにしてもこの800旋風が70年代のような骨太ロックの再興の兆候だったらうれしいな。
最近流行のデジタルのヤツとか新機軸のパーツを使ったギター・アンプとかあるでしょ?
いろいろと私の周りのギタリストに話を聞いてみると、意外なことに若い人たちはあんまり興味を示してないようなんだよね。
かえって経験を積んだベテランさんの方々の方が抵抗がないみたい。
ベテランの方々は真空管アンプの本当のよさを知っているので、最終的にはそんなに心配ない。
世の中うまくできているということか?

80vPONさんはNATAL…じゃない~。
今日は出入りの激しいイベントだでね。ドラム・キットは持ち込めない。

90いつもはこんなだったり…

100こんなだったり…。
ちなみにコレはイギリスのNATALのスタッフがみんな「Super cool!」と大絶賛した写真。
あ、撮ったのは私ですわ。
イエイエ、PONさんとNATALがカッコいいだけの話。

110 オープニングは「Spicy Sweet」。
辛くて甘いOxymoron(撞着)はソリッドなハードロック。

140直志さん、ギターを降ろしての二曲目は「Loser」。

150vこの曲も『Spicy Sweet』から。
ファンクっぽいノリのへヴィ・チューン。
170
コレはBlind Birdの鉄壁のリズム隊の腕の見せ所。
PONさんと…

165v河野さんのコンビネーションのうねりを楽しむ。
こんなの聴くとホントにカッコいいバンドだと思うよ。

190v

「番外編3へようこそ~!」と直志さん。
「ナゼ番外編かと言うと、実は小松優也が脱退します。で、今日はスペシャルゲストを迎えて演っているからです。」と今日の「番外編」の説明があった。
このステージの時は優也くんのBlind Birdの最後のライブがまだ残っていた。
曲は「Keep the Tension」。
早い話が『Spicy Sweet』の曲順で演ってる。

180いいバンドにはブルースやこうした三連のレパートリーがきっとあるもんだ。
しかし、カッコいい曲だ。
「♪キッザテンショ、キッザテンショ」

200せいやんとのリハはたったの一回だったとか…。
いいロックを演る連中はダラダラとリハはやらないってことよ。

220v
バッチリとバンドに溶け込んでいるONOCHINさん。
しっかし細い!うらやましい!
人生、一度でいいからこういう体躯になってみたかったな…。

210vまだCD通りに演っちゃうよ…シットリめに「Bala-Bala」。

S41a0652 再びギターを手にする直志さん。
曲は『Spicy Sweet』のクローザー、「絶叫スパイラル」。

230気分爽快、誰にも止めることのできないドライビング・チューン!

280
この河野さんのベース!
どんなにハードなナンバーでもゲロゲロ弾いたりしない大人のベース。
すなわち、本当にベースらしいベースということ。

260v
もちろんPONさんが後ろから「これでもか!」とあおってる!
こういうロックはいいナァ。

270v
名盤『仮想粒子』から「Still」。

240ONOCHINさんのギターも決してピロピロすることのない従来型のロック・ギター。
ロックはコレでいいのだ!後はMarshallがRock度を倍増してくれる。

250v最後はバンドのテーマソング「Blind Bird」。
やっぱいいナァ、Blind Bird。
優也くんが抜けても絶対にKeep your tension!!

290vBLIND BIRDの詳しい情報はコチラ⇒BLIND BIRD official web site

300vそして、このイベントを締めくくったのはDisqualia。

10 IBUKI

20v成美

30v葉月

40vRISA☆RISA
60v
サポートで参加の大場和香。

50v折に触れて書いているけれども、それにしてもガール・メタルの元気のいいことよ。
今、人前に出ているバンドの男女比率って一体どれぐらいになっているんだろう?
何の論証もなく感覚でモノを言うことはあまり好きではないが、私がロックを聴き出した70年代の中頃は皆無に近かった。イヤ、本当に全くいなかったのではなかろうか。
80年代に入ってThe Runawaysが出て来る前の有名どころといえば、それこそThe Shaggsぐらいだけだったのはないだろうか?それを考えるとThe Shaggsってスゲエな。あの音楽だからか…。
70
それが今では男よりゼンゼン元気がいいもんね。
その第一集団で快進撃を続けているのがDisqualiaだ。
ま、いいロックであれば性別なんて関係ない。
80
そして、いいロックのステージには必ずMarshallが並んでいる。
  
Disqualiaの華やかで熱狂的なステージでイベントは幕を下ろした。
バラエティに富んだ出演者で大変豪華なイベントでした~!

90v Disqualiaの詳しい情報はコチラ⇒Disqualia Official Website

  

(一部敬称略 2017年3月26日 さいたま新都心VJ-3にて撮影)

2017年5月17日 (水)

No sleep 'til Saitama STSN-9 <前編> D_DriveとTORNADO-GRENADE

ストレート・フラッシュかな?
フルハウスよりは上手だろう。
Donald Byrdというトランぺッターに『Royal Flush』というアルバムがある。
マァ、Blue Noteは別格にしても、昔のジャズのレコード・ジャケットってのはホントにオシャレでカッコいいな。
四つあるトランプのマークのうちスペードだけが左上に描かれているでしょう?
スペードは主に「騎士」とか「貴族」を表している。
だからスペードの絵札に描かれている人物は、キング(13)がダビデ王、クイーン(12)がバラス・アテナというギリシャ神話の「戦いの女神」、ジャック(11)はオジェ・ル・ダノワなるカール大帝の騎士を描いているそうだ。
Donald Byrdは『Black Byrd』という1973年のフュージョン系のアルバムで大ヒットを飛ばし大スターになった50年代からのBlue Noteの看板アーティストだった。
だからスペード扱い。
お、「ドナルド」で「トランプ」…どこかで聞いた組み合わせだな。スゴイ偶然だな。
最近、アメリカでは生まれた子供に「Donald」という名前を付ける親が減っているそうだ。

Rf さて、「ストレート・フラッシュ」と言ったのは、今日レポートするイベントの顔ぶれのこと。
Marshall Blogでおなじみのバンドが一堂に会してくれたのだ。
「Marshall Blogでおなじみ」ということはMarshall Blogによく登場するバンド、すなわちMarshallのファミリー製品を愛用してくれているバンドということだ。
『No sleep 'til Saitama STSN-9』というイベント。
タイトルの意味はわからない。
  
まずステージに上がったのはTORNADO-GRENADE!

10…とトップ・バッターのバンドの紹介も終わったところで今日の記事はコレでおしまい!
短かッ!

(一部敬称略 2017年3月26日 さいたま新都心VJ-3にて撮影)

   

   

  

  

  
   
   
   

  

  

   

  

  

  
   

   

   

   

  

  

    

  

  

  

  

  

  

  

  

…というのはウッソ~!
ビックリした?
オレってワルだ。
TORNADO-GRENADEは…  

塚本”JOE”旭

20
松浦カズマ

Img_0051
真壁雄太

40
寺沢リョータ…コワい。

50v
ドラゴンシャドウ村田

60
カズマくんはMarshall。
JCM900 4100と1960A。

70
雄太くんも当然Marshall。

80
愛用の2555X Silver Jubileeと1960Aだ。

90v
今日もスロットル全開のステージ!
オープニングは「LOVE NEVER DIES」。  100v炸裂するツイン・リード。

110疾走感あふれるリズム隊!

120vいい加減若いのにいいバンドだよ!
ワシゃ涙が出て来るよ。

130v続いて「Wings Of Steel」。
来る5月24日に発表するセカンド・ミニ・アルバム『Mighty Flugel』からのチョイスだ。

140vこれがその新作『Mighty Flügel』。
そうか…『LOVERUPTION』からもう1年2ヶ月も経つのか…アレ、とうとうサンプル盤くれなかったな…。

Mf 2曲目の〆にはコイツ!

150ウワッツ!…ノケ反ったら照明がちょうど顔面に!
大変なお仕事です。

160左右から迫りくるシュレッディングの嵐!

170vMarshallサウンドてんこ盛りのギター・スペクタキュラーだ!

180v3曲目はその新作のタイトル・チューン「Mighty Flügel」。
「Flügel(フリューゲル)」とはドイツ語で「翼」という意味。
ハイ、ここから脱線。
「フリューゲル・ホーン」、あるいは「フリューゲル・ホルン」って楽器知ってる?
我々は単に「フリューゲル」って呼んでいるけど、Art Farmerなんて名手もいて、ジャズでよく使われるコルネットみたいなトランペットの兄弟楽器。イヤ、ホルンの仲間か?
昔、フェリーニじゃないけど、ホルンを「オカマの楽器」と言ったヤツがいたな。
その心は…「掘るん」だって。ウマい!かどうかわからない。
フリューゲル・ホーンってのはこういうヤツ。

Fh トランペットみたいなんだけど違う。
管の径が太くて、巻がゆるいことからトランペットよりゼンゼン柔らかい音が出る。
「♪ポロペ~」みたいな。「♪パラパ~」ではない。
ギターで言えばトランペットがリア・ピックアップでボリューム&トーン全開。一方、フリューゲルはフロント・ピックアップってトーン絞り気味って感じかな?
で、コレがナゼ「翼のホルン」なのか?
大昔、この楽器にはバルブが付いてなくて、二人一組になって本体を水平に倒して吹いたそうだ。
その水平にした二本のラッパが翼のようだったから…だってさ。諸説あるようだけど。
トランペットより柔らかい音を出すために深めカップ(凹み)のマウスピースを使うのが普通。結果、素人にも音が出しやすくなる。
へへへ、よく知ってるでしょう?
大学でビッグ・バンドをやっていた時、よくラッパのヤツに借りて遊んでたから。だってトランペットはチョットやソットじゃ音が出ないんだもん!
 
さて、こっちのフリューゲルはTORNADO-GRENADE臭満開のナンバーに仕上がった!

190v相変わらずの「温故知新」サウンド。

200昭和のハードロックの伝統に根差した平成生まれの若者の感性の融合だよ。

210さらにニュー・アルバムから…って、コレ、レコ発みたいじゃないの!
MCで新譜のこと言ってなかったじゃん!
「ワル」ネタばっかりだった。

250でも最後は定番の「SSR」!

255vすなわち「Sex, Spice, Rock 'n Roll」!

256v大分浸透してきたこの曲、最後の合唱のところは盛り上がるね。

260vコレはコール&レスポンスだって。

Img_0199お定まりの脱サングラス!

270今日もカッチリ返還の儀が執り行われた。

280そして、大ジャ~ンプ!
トップバッターとして会場を大いに沸かし、思い切りパワーを発散させてステージを降りて行った。
今回はサンプル盤もらえるかな?
  
TORNADO-GRENADEの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

290(一部敬称略 2017年3月26日 さいたま新都心VJ-3にて撮影)

   

   

  

  

  
   
   
   

  

  

  
   
   
   

  

  

  
   
   
   

  

  

  

  

  

    
   
    
     
    
    
…というのはウソウソ!
もうしません。
どれぐらい皆さん下までスクロールするのかチョット実験がしてみたかったの。
ココまで下ってこなかった人が「D_Driveなんて出てないじゃん!え、アレまだ先があったの?」と二回見ればアクセス件数が上がるじゃん?
ウソ、これも冗談!
ただのイタズラです。
D_Driveちゃん、ごめんチャイ!
  

で、D_Driveは二番手の登場。
「_」はアンダー・バー、二つの「D」は大文字、後は小文字。
コレが正しい「ディードライブ」の表記法だ。

300Seiji

310vYuki

320vShimataro

330vChiiko

340v今日もSeijiさんのMarshallが暴れてる!

350JCM2000 DSL100ECと1960AX。

360vYukiちゃんのMarshallも猛威を振るってるぞ!

370JCM2000 TSL100と1960A。

380vShimaちゃんの轟音はEDENから。
先代のフラッグシップ・モデルWT-800だ。

390v今日のオープニングは「Advance and Attack」。
チョット前のシリーズでは「Hyper Driving High」をトップに持ってくることが多かった。
そんなフレキシビリティもD_Driveのステージの魅力。
430

続いては定番「M16」。

410v今日も緻密なギター・コンビネーションがスリリングだ。

420二人の掛け合いはこの曲の見せ場!

400

今日は持ち時間が短いでね。
サクサク行っちゃうよ~。

420vココまで続けて「Attraction4D」。

440v「今週三回目のステージ」だというMCをはさんで「Mr.Rat Boots」。
あ、セカンド・アルバムの再々プレスの残りもわずかですってよ!

450「オラオラオラオラ~!」とChiikoちゃんのドラムから突っ走れ!
ちなみに本当に「オラオラ」と言っているワケではありません。
そういう感じ…ということね。
このドライブ感、コリャやっぱり言ってるな?

500

SeijiさんとYukiちゃんの掛け合いのリフがこの曲の二つ目の目印。

460vShimaちゃんのソロ。
イヤ~、スゲエな、EDENの音って!こんなにヌケていいのかしらん?

470

コレはこの曲でのSeijiさんのキメ・ポーズ。
540v
最近作のシングルから「The Last Revenge」。

465これまた幾重にも仕掛けがはりめぐらされたゴージャスな一品。

480美しく完璧にハモるサビの二本のギターが魅力的だ。

490そして最後はD_スタンダードの「Cassis Orange」。

530前回のMarshall Blog登場時は三宅さんとのインスト・タッグだったが、今回は他の三組の出演バンドすべてが歌モノ。
インスト・メタルのカッコよさをバリバリに見せてくれた四人だった!

510v

550v

560v

570vD_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

580<つづく>

(一部敬称略 2017年3月26日 さいたま新都心VJ-3にて撮影)←コレはホンモノのクレジットです。今日はコレでホントに終わり。その証拠にもうこれ以上下にスクロールしませんから。

2017年5月16日 (火)

Go Go Heroes! Okahiro 55th Birthday Special <後編>

 『Okahiro 55th Birthday Special』、次なるステージはKISS THE WoRLD。

10DIE

20vMAD

40v_2

木村世治

30vそしてOKAHIRO。
例のタスキはかけていないけど、「本日の主役」だ。
お召替えしての登場。
今日もOKAHIROちゃん自身のチョイスによる写真でお送りしますよ~。

50v_2主役がギタリストで筋金入りのロック野郎と来れば、何が何でもMarshallが背後に必要だ。

60v_3フルスタックが2セット。
OKAHIROちゃんが長きにわたって愛用している1975年製の2203のフルスタックは向かって左側だ。詳しくは昨日の記事を見てチョ。

70v_21曲目は「RAINBOW」。
おお!いい感じ!
今回、このバンドを初めて拝見したが、そう、実にいい感じなのだ!

80_2 「理屈抜きの楽しいロック」感満点。
私はゴタゴタとヘリクツを積み重ねた小難しいロックが好きなんですけどね、こういうストレートなものもいいもんですよ。
そもそも「Rock」とはそういう音楽だ。

110v

続けて「SKYLARKING」。
Johnny MercerとHoagy Carmichaelが書いた、「Skylark」というよく知られたジャズのスタンダードがあるが、コレは鳥の「ヒバリ」という意味。
Hoagy Carmichaelは第二のアメリカ国歌と言われる「Stardust」を作った人。「Georgia on my Mind」やあの美しい「The nearmess of You」もCarmichaelの作曲だ。
ちなみに「Stardust」は最も有名なヴァースを持つ曲としても有名だ。私ですらこの曲を口ずさむ時、ヴァースから歌っちゃうもんね。
で、この「skylark」という言葉には動詞もあって、「バカ騒ぎをする」という意味。かたや「ひばり」、かたや「バカ騒ぎ」…この相反する意味はシャレから端を発したのではなかろうか?
こういうところが英語を学ぶひとつの楽しみ。

100_2

「オレ、いいバンドやってるな~。KISS THE WoRLD最高だな。このバンドでギターを弾くことができてうれしいよ!」とOKHIROちゃん。
そして、「ロック・ギタリストはMarshall背負ってナンボでしょ!」…と。コレは私がうれしかった!

90v

「Love Love Motion」…このバンドは可愛らしい感じの曲がすごくいいね。OKAHIROちゃんがギターを弾くのにピッタリのバンドって感じがするぞ。

120DIEさんの歌うバラード「MOTHER HEALING」。
KISS THE WoRLDはDIEさんとMADさんが中心になって結成したバンドとか。
DIEさんも昔のMarshall BlogにはRa:INで何度かご登場頂いているのよ。

130v同じ赤いTシャツだけどMADさんのはSUPERBLOODの時に来ていたモノの色違い。
ウマいこと考えたな…元のデザインはHipgnosisだ。

150v

「次の曲はね…オレが歌います」といよいよ王子の歌の出番!

155歌うは「HURRY GO ROUND」。
ココ、今日の一種のハイライトじゃないの~?

160v最前列、ジックリ。
156
カッコよく歌おうみたいな気負いがまったくない素直な歌い方がいいな。
OKAHIROちゃんって普段話す声がいいんだよね。チョット鼻にかかかった感じで口跡も魅力的だ。

170v_3世治さんはギター/ボーカルズも披露。

140v

「IMAGINARY LAND」、「against」を演奏し、最後は「KISS THE WoRLD」で盛り上がって出番を終えた。
何度か「KISS THE WoRLD」とタイプしているうちに思ったんだけど、この「o」だけが小文字になっているのはもしかして「チューの口の形」を表してるのかしらん?
こんなオッサンにそんな可愛らしいことを想像させてしまうような可愛いステージだった。
  
KISS THE WoRLDの詳しい情報はコチラ⇒facebook

180_2そして、OKAHIROちゃんのお誕生会の最後を飾ったのは「SUPER HARDROCK SESSION」なるワンオフ・バンド。

190二井原実の登場だ!

200_2このセットのメンバーは…OKAHIROちゃん。

210v_2RYUくん

220v亮さん

230v_2そしてMADさんという面々。
MADさんの「MAD co.」シャツ、白→赤ときて、最後のシャツは黒だった。

240vこのセットの幕を開けたのはAerosmithの「What It Takes」。
意外にもバラード。

250_2二井原さんのひと声でステージの雰囲気がガラリと変わる。
すごいミュージシャンってのは楽器の別を問わずみんなこうだ。
「Happy birthday~!Come on guitar!」
260v

2曲目はハードにDIOの「Stand Up And Shout Dio」。
OKAHIROちゃんのギターも二井原さんの声と共に猛り狂う!
280
「どうだ!スゲエだろう!ボリュームは11。スパイナル・タップだぜ!」
270v_2
ご存知ないお客さんが多かったように見受けられたが、『This is Spinal Tap』はMarshall Blogには何度か登場しているイギリスのロック・バンドの架空のアメリカ・ツアーで起こるドタバタを描いた1984年のアメリカ映画。
日本においては劇場では公開されなかった。つまりマニアックな映画。
1984年の日本人のエンタテインメント感覚では、劇場での公開を見送ったのが正解だったであろう。今ならミニ・シアターでイケるか?
でもロック・ミュージシャンはみんなコレが大スキ。
マニアックといっても、『スタンド・バイ・ミー』や『めぐり逢えたら(←クソ邦題。原題は'When Harry Met Sally…'という)』や『ミザリー』を撮ったロブ・ライナーの劇場用映画の処女作ですからね。
もう何回も書いてるけど、OKAHIROちゃんファンの皆さんのためにまた書いちゃえ!
映画には主役のナイジェル・タフネルが機材に関するインタビューを受けるシーンがあって、自分のMarshallのボリュームの目盛りが「11」まで付いていることを自慢する。
自分のMarshallは普通のモノよりより音が大きいということを言いたかったんだけど、そのインタビュアーは何の関心も示さない。
このあたりがギターをやっている連中にとってはタマらなくおもしろいワケ。
OKAHIROちゃんが言っていた「11」とはこのこと。
私はこの映画を30年近く前に衛星放送でたまたま観て一発でハマった。
その時は、まさか後にMarshallの従業員になろうなどとは夢にも思わなかったが、映画の制作にはMarshallも関わっていて、主役のナイジェルは映画の公開から6年後の1990年にスタートしたJCM900シリーズの広告にも登場した。
その広告の中でナイジェルがこう言っている…「今や目盛りは20まで…9も音がデカいじゃねーか!」
いわゆる楽屋落ち。
当時この広告を日本語に置き換えても誰も意味を理解することができなかっただろう。
反対に世界中の人たちはこの映画を観ていたというワケ。それなのに日本では未公開。
日本人が置かれているエンタテインメントの状況がよくわかる話だ。
このナイジェル・タフネルはイギリスの貴族の出身で、女優のジェイミー・リー・カーティス(トニー・カーティスのお嬢さん)はこの映画を観て一目ぼれしてとうとう結婚してしまった。ナイジェルはJim Marshallとも仲がヨカッタらしい。
下は『This is Spinal Tap』の公開25周年を記念した作った「Spinal Tap」仕様のMS-2。
私の宝物だ。
チャンとボリュームの目盛りが11まで付いていることはいう間でもなかろう。

N_img_0004 Ronnie James Dio、2曲目。
Ritchie Blackmore's Rainbowの「Kill the King」。観たな~Rainbow初来日…この曲を初めて聴いたのは14歳の時だった。
Img_0740
もう二井原さんの歌声がタマらんわ~。
もうひとつタマらんのは、見て!二井原さんのリスト・バンド!

290_2
Jon Lordが出てきちゃった!となると…

400v

やっぱり「紫の炎」なんでしょうね~。

Img_0826 さらにJourneyの「Separate Ways」。
申し訳ありませんがJourbeyは一切ノー・コメント…私に振らないで!
Aynsley DumberもSteve Smithも好きです。
Stve SmithのRonnie Scott'sでのライブ盤、『Buddy's Buddies』はSteve Marcusが最高にカッコいいので愛聴盤なのだ。
でも、Joueneyはゴメン。

275vYesterday & Todayの「Forever」。
この曲ってよく取り上げられるね。

295v

ココでLOUDNESSナンバーを2曲。

Img_0905 「アレスの嘆き」…ココでアレスを持ってくるところがスゴイな。
もちろん最後のパートはみんなで大合唱。
シャッターを切りながら私も歌いました、ハイ。

S41a0665 もうひとつは「Crazy Doctor」。

Img_0631 そりゃ盛り上がるにキマってるわな!

Img_0714 もちろん定型ソロをバッチリとキメた!

300

 アンコールではお定まりのバースデイ・ケーキの儀が執り行われたが…

330出て来る、出て来る!

340次々に登場するバースデイ・ケーキ。合計4つ!
OKAHIROちゃんの人望の厚さを物語ってるね。

350そしてRYUくんが持ってきたケーキは…

360二井原さんへ!
そう、二井原さんも3月生まれなのであった!

370最後は全員参加でLOUDNESS!

380曲はわかっていてもうれしい「Crazy Nights」!

390お客さんも「♪M.Z.A.」で大合唱!

410イヤ~、盛りだくさんで実にゴージャスなお誕生会だったよ~。

420最後にOKAHIROちゃんからごあいさつ。
「このメンバーに誕生日を祝ってもらえて最高!(お客さんに)みんなも来てくれてありがとう!今日のことは一生忘れません!
名残惜しいな…ズっとここに居ようかな?
来年もまた祝ってもらえるように一生懸命ギターを弾きます!
応援してください!
あ、バンドも応援してください!」

430OKAHIROちゃん、おめでとうございました!
そして、激演お疲れさまでした!
最近、そこら中でバースデイ・ライブってのをやってるじゃない?
昔はこんなことしなかったんだよ。私が知ってる限りでは、屋根裏やロフトでこんな光景を目の当たりにしたことはない。ケーキが今よりベラボウに高かったのかな?
イヤ、インターネットの出現でミュージシャンがお客さんに身近な存在になったからだと思う。
どこでもケーキをステージに出して、ローソクを消して…と、そんなしょっちゅう出くわしているお誕生会イベントだけど、今日ほどの祝福を受けている人って見たことがないかも知れない。
ファンの方が好きなミュージシャンの誕生日を祝うのは自然のことだろうけど、同業者からこんなに祝福される人は滅多にいないんじゃないかしらん?
OKAHIROちゃんの「人徳」を見た気がするわ。
8ヶ月兄貴!お見それしやしたぜ!

OKAHIROの詳しい情報はコチラ⇒minority

440(一部敬称略 2017年3月25日 代々木Zher the Zoo YOYOGIにて撮影)

2017年5月15日 (月)

Go Go Heroes! Okahiro 55th Birthday Special <前編>

今日は代々木から。
かつて総武線沿線の住人だった私は、毎朝代々木駅を通過して通学していた。
山手線29駅の中で最も昇降客の数が少ないのは鶯谷駅。
鶯谷駅はMarshallのオフィシャル・ライブハウスである「東京キネマ倶楽部」から徒歩2分という素晴らしいロケーションだ。
では、都内の総武線の駅、すなわち小岩~三鷹間(ホントはお茶の水から三鷹間は中央本線の仲間)の中で最も昇降客の少ない駅はどこか知ってる?
答えは平井駅だそうだ。
「平井」といえば。先ごろ亡くなったex.月の家円鏡(橘屋圓蔵)の地元だ。昔ラジオでよく「平井小学校、平井小学校」と騒いでいたのを覚えている。
コレを自分に引き直して考えてみるとどうだろう。
つまり、都内の総武線の駅で最も利用する機会が少ない、あるいは少なかった駅はどこか?
私の場合、代々木のような気がする。
信濃町もかなりいい勝負か…。
そんな代々木は今日もかなり久しぶりだ。
それなのに…。
この日、駅のホームに降りると、向こうから巨大な白人がトボトボ歩いてくるのが見えた。
お互いに近づいてビックリ!
ドイツ人と結婚した家内の友人の家で開かれたホームパーティに招かれた時に私の隣に座ったミヒャエルだった。
彼、その時スッカリ呑み潰れちゃってね、みんなで地下鉄の駅まで肩を貸して歩かせたんだよ。
ヨーロッパ人の中でも特に体格がいいと言われるドイツ人。
女性もスゴくデカいからね。フランクフルトの街なんかを歩いていると、ホントに自分が小人になったような感じになる時があったぐらい。
その人も190cm近い長身である上に、かなりかなり恰幅がよい体型で、そのあまりの重量に驚いた。
日本人と違って骨格がものすごくガッチリしていて、おっそろしく身体の密度が高いんだよね。
アレ、骨自体が重いんだよ。
日本人の体躯と比較すると、まさに石造りの家と木造の家の違いという感じだ。
10vそんな代々木だからして、このライブハウスへ来るのもかなり久しぶりだ。
今日の出演はSUPERBLOOD他…ギタリスト岡田弘、オカヒロのバースデイ・コンサートだ。!

20
開演前に会場に入るとスタッフの皆さんがせわしなく準備に追われていたが、何やらすでにすごくにぎやかで楽しそうな雰囲気!
物販のセットも完成。
ひとつビックリしたことがあった…というのは、オカヒロちゃんのポスター、後ろにNATALのロゴがガッツリ写っていたのよ。うれしいですわ。
おかげさまでドンドン広がってるからね、NATAL。
140
トップでステージに上がったのはSUPERBLOOD。

30RYU

40vRYO

50vMAD大内

60vそして、本日の主役、OKAHIRO!
今日と明日のOKAHIROちゃんのソロ写真はすべて自身のチョイス。
私が選んだ写真は一切ありません。
つまり「こういう風に見られたい」というOKAHIROちゃんの意思表示ですからね~。
ファンの皆さんはそのあたりもお楽しみあれ。

70v今日は特別な日。
だから長年Marshallを愛し続けてくれているOKAHIROちゃんにMarshallの壁。

80

フルスタックを2セットとOKAHIROちゃんの愛器たち。
アレ、あんなにいつも使っていたのに「シュワルツ」っていったっけ?レスポール・カスタムが見えなくなっちゃったね。
それにEagleを使う人なんて久しぶりに見たような気がするぞ。

90

OKAHIROちゃん所有の1975年製の2203。
2203の正式発表は1976年のことだから、コレはかなりレア。
1981年にJCM800シリーズに移行する前の2203はいわゆる「JMP」と呼ばれているスタイルだが、コレはそれよりも前の1959ルックスの2203。
ラージ・ロゴは後から付け替えられたのかな?それにしても信じられないぐらい状態がいい。
40年前のモノですよ!
ちなみにMarshallによる2203の定義は、「100W、マスターボリュームつき、2インプット」ということになっている。

100

足元のようす。
左上のグラフィック・イコライザーなつかしいな~。
Van Halenが使っているってんですぐに買いに行ったことがあった。
私にもそんな時代があったのだよ。

110

RYOさんもMarshall。

120v愛用のMB450H。
コレ、名器なんですよ。
もう製造していないけど、勝った人はラッキー。
ズバ抜けてコスト・パフォーマンスに長けたモデルと言われている。
何せ開発者が来日した時、コレを使っているベーシストのライブに連れて行ったら「アレ?こんなにヨカッタっけ?」と腰を抜かしたぐらいなのだ。
RYOさん、まだPOPステッカーを貼ったまま大切に使ってくれている。うれしいね、こういうのは。

130

さて、SUPERBLOODは、ライブ会場では先行して発売され話題になっているが、この5月24日に『RAISE YOUR HANDS』なるファースト・アルバムをリリースする。
「Raise your hand!」か…中学の英語の先生がよく授業で言ってたな。
この「raise」という単語は「挙げる」という意味の他に、問題や案を「提起する」という意味でよく使われるんだよね。
ここでは「hand」が複数形になっているので、万歳みたいな格好かな?
レコードのスクラッチ・ノイズから始まるストレートでゴキゲンなアルバムだ。
日本だけでなく東南アジアにも活躍の場を広げるSUPERBLOODの勢いを感じざるを得ない。

4ryh_jacketオープニングはファースト・ミニ・アルバムのクローザー「P.A.T.E」。

150イケイケ~!
遠慮会釈の一切ないぶっ飛ばしナンバー!

160OKAHIROCKの誕生会の幕開けににもってこいだ!

170v_2続いては新作『RAISE YOUR HANDS』から「Round and Round」。

180これまた胸のすくようなハード・ブギ。
若いバンドさんの音楽にはこういう三連の曲がほとんどないからね。
そんなところもSUPERBLOODの魅力だ。
190v
OKAHHIROちゃんのシャープなギター・ソロ。
なんだコレ!
後半の転調がメッチャかっこいい!

200

年季の入ったパワフルかつスキルフルなMADさんのドラム!
ホントMADさんっていつでもニコニコしていて素敵だ。
この日、久しぶりにお会いしたが、私を見かけるなり「ウッシ~!」と駆け寄ってくれた。
私はそういう人になりたい。

210v

MBを使いこなして素晴らしい低音でバンドをグルーブさせるRYOさん。
この曲ではコーラスでも大活躍だ。
RYOさんと初めてお会いしたのはヒロアキくんのLOUD PARKの時か。
それ以来、横田基地や富士スピードウェイなんかで色々とお世話になりっぱなしだ。

205

その横田基地で私はOKAHIROちゃんと初めて出会った。
TYOで出演していたのだが、当時ルックスがDoug Aldrichみたいでビックリしたのを覚えている。
実は、学年はひとつ違うのだが私はOKAHIROちゃんと同じ年ということもあって、それからとても仲良くしてもらい、TYOの他、DENIAL、BLUES DETOX等々にお邪魔させて頂いた。
ホントにロックの塊のような人だからして、いつでもMarshallを可愛がってくれてとても感謝している。
お誕生日おめでとう!
8ヶ月ほど弟させて頂きます。
しかし、「オカヒロ」なんて愛称うらやましいよな。
日本人はよく苗字と名前を一文字ずつ取って略称を作るけど、私なんか「ウシシゲ」だもんね。
言いにくいし、カッコ悪いし、ともすれば浅瀬に生息する節足動物の名前みたいだ。
最近は下の名前だけを取って芸名にする人がやたら多いけど、略称をそのまま芸名に使っている人はそんなにいないでしょう。
アメリカのブルース・ミュージシャンで「Keb' Mo'(ケブモ)」という人がいるが、この人の本当の名前は「Kevin Moore(ケヴィン・ムーア)」…略して「ケブモ」。日本だけではない。

220

続いても『RAISE YOUR HANDS』から「WANDERLUST」。
ジャズ・ヴァイブラフォン奏者のMike Mainieriにも同名のアルバム&曲があるが、「Wanderlust」というのは「放浪癖」という意味。
Minieriの「Wanderlust」もフュージョン・ミュージック史に残る名曲だが、SUPERBLOODの「Wanderlust」もカッコいいね!
RYUくんの「♪Do You Wanna Love Me」のリフレインが印象的だ。

230vここでもOKAHIROちゃんのハードなソロがさく裂!

Img_0100 続いては『RAISE YORU HANDS』のオープナー、「IN/OUT」。
CDではレコードのスクラッチ・ノイズから始まるへヴィ・ナンバー。
RYOさんのベースが快感!

240サビはポップな展開となるが、それをハードにそしてドラマチックにまとめ上げちゃうのがSUPERBLOOD流!

270v

そして、タイトル・チューンの「Raise Your Hands」。
紫に煙るチョットファンク調なハード・ナンバー。

250ココで前作から「NO REASON TO CRY」で一旦クールダウンしておいて最後の追い込みに入る。

290
「LOVE IS MYSTERIOUS」も新作から。
そして、続く「Rescue Me」は前作からのチョイス。
このあたりはSUPERBLOODの中でもチョット毛色の変わった、音楽性の幅の広さが垣間見れる曲たちと言って差し支えないだろう。

310

そして、最後は4人が猛スピードで駆け抜ける!
『RAISE YOUR HANDS』の2曲目、「Going Savage」だ。

280v

S41a0302

300v

Img_0298 オイオイオイオイ、ウッソだろ~。
今調べてみたら、前回富士スピードウェイでSUPERBLOODを観た時からもう3年も経ってやがんの!
あの時はまだレパートリーが少なかったのか「The Boys Are Back in Town」なんて演っていたけど、今回はゼンゼン違う。
とんでもなくスケール・アップして、魅力的なハードロックを聴かせてくれた。
何よりも「ノッテる感」がすさまじいね。
調子のノッテいるバンドっていうのは見ていて実に気持ちがいいもんだ!

まだまだ続くOKAHIROちゃんのお誕生会!
 
SUPERBLOODの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

260

<後編>につづく

(一部敬称略 2017年3月25日 代々木Zher the Zoo YOYOGIにて撮影)

2017年5月12日 (金)

サーキットのギター狼リターンズ!~筑波サーキットのTAGAWA

今日はゴールデン・ウィーク中に開催されたイベントのレポート。
鯉のぼりがが上がっちゃう季節ネタなので、掲載の順番を変えて早めにアップさせて頂く。
真夏の汗ダックダクの中で鯉のぼりが出てるレポートを見るのもイヤなもんでしょ?

10さて、過去二回(かな?)ほどレポートしてきている、筑波つくばサーキットの『オールドナウ・カーフェスティバル(OLD/NOW Car Festival)』。
今頃ナンですが、このイベントはゴールデンウィークの恒例行事として、毎年5月5日に開催される筑波サーキット最大の自動車イベントなのだそうだ。
第一回目はの開催は、ナ、ナント!1986年!
つまり30年以上続いていたのだ。
「いたのだ」と書いたのは、今月の5日、すなわちこのレポートの回をもってこのイベントが終了することになったのだ。
したがって、今回の名称は『OLD/NOW Car Festival Finale』とされた。
同じ「最後」でも「final」は「last」と違って、スッカリ終わっちゃうことを意味するからね。
さびしいね。

20何しろゴールデン・ウィーク中の開催だからして心配なのは高速道路の渋滞。
テレビのニュースでヨソの人の渋滞を見るのは大好きだけど、自分が巻き込まれるのはまっぴらゴメンだ。
なので、かなり余裕を持って家を出て来た。
柏でチョットつまってしまったけど、他はスイスイ。
おかげでエラク早く着いてしまった。よってステージはまだカラの状態。
今年も田川ヒロアキがMarshallとともにこのステージに立つ。
しかも今回は寺沢功一、長谷川浩二とのトリオ、TAGAWAでの登場だ!

30三回目ともなると勝手知ったるところで、スイスイと裏の楽屋テントに向かう。
アレ?まだ11時なのにもうお弁当を食べてる人がいる!
暑いんだよね~、こういうテントの中って…ということもあって、先にイベント会場内の様子を撮影することにした。

40_2 いつも言ってるけど、私は完全に車の門外漢なので、ここから先、何らかの知識を記すことは不可能です。
車好きな人は写真を見て楽しんでくれればよし。
私のように車に興味がない人はチャッチャとスクロールすればよし。
  
ズラリと並んだロータス。

50コレ、パブみたいでカッコいいな。
78万円だって。案外安いんだな。

90
実は!
私はロータスがイギリスの車だってことを知らなかったんよ。

100

そうなると、イギリスってすごいよね。
ロールス・ロイス、ジャギュア、アストン・マーチン、ミニ・クーパー、ベントレー…車に興味がない私でもこれだけ知ってる。
ま、ニューポート・パグネルのアストン・マーチン本社ぐらいは行ったことがあるけどね。
アストンとジャギュアの工場はMarshallに比較的近いんだよ。

6070万円!…コレも安いな。
って、中古車センターじゃないっつーの!
失礼しました…お高いんですよね?こちら。

70チキチキマシンみたいなやつ!
『グレート・レース』っていう映画観たことある?

110ピット建屋の周辺は高級車がズラリ!

120この辺りはポルシェ・コーナーか…。
ああ、コレが全部中古レコードだったらいいのにナァ。

140

こんなカバンみたいなヤツも!

150vこういうタイプも展示されていたけど、実際には使っていないのかな?みんなタイヤがツルツルだったもん。

160これじゃ車検通らないよ、絶対。

170エンジンのようす。

180運転席。
コースをグルグル回るだけなのにカーナビが要るのかね?
しかし、狭いな~。
これじゃMarshallどころかギターも積めないじゃん?

190もう一台の方の運転席。
消火器が足元に備え付けられている車なんてイヤじゃない?

200vおなじみ「サーキットの狼」コーナー。

210ココはフェラーリ・コーナー。
なんつってもイングヴェイを思い出すな~。(イングヴェイは「インギー」と呼ばれることをすごくイヤがっていました)
イングヴェイってフェラーリのロゴ・ステッカーを何枚も持ち歩いてるんだぜ。

230やっぱりカッコいいな。

240車の半分がエンジンじゃん!
これもMarshallが積めないので私は要りませ~ん!

250これからフェラーリのデモ・ランだそうで…。

260ゾロゾロとコースに向かう。
ついて行ってみよう!
ダメダメ、赤いスポーツカーについて行ってはダメ!
皆さん、「赤いフェアレディ殺人事件」って知ってる?
1980年代の初頭、富山と長野で女性が殺害されるという事件があったんだよ。
その犯人が赤いフェアレディZに乗っていてね、当時「赤いスポーツ・カー」の男について行っちゃいけない…と言われたんよ。
その事件の発生から約10年ほどの時が経って…私は以前勤めていた会社で、長野に赴任することになった。
当時は大阪に住んでいて、業務の引き継ぎで長野に出張した時のことだった。
これから赴任する土地なので、右も左もわからなければ、地元の情報などナニもありはしない。
まだインターネットがない時代だからね。
よって現地のスタッフの指示通りに、あるホテルに投宿したのだが、宿泊費が滅法が安いのだ。
ま、地方なんで都会の宿泊費より格安であることは想像に難くないが、それでもどう考えても安すぎた。
二泊ぐらいした後だったろうか、これから同じ釜の飯を食うことになる現地の仲間三人と夜イッパイやった時に何の気なしにこのことを尋ねてみた。
三人ともどうも反応が鈍い。
「おかしいな…」と思ってしつこく尋ねていると、上司となる人物がこう切り出した…。
「お前、『赤いフェアレディ殺人事件』って知ってるか?」
「あ、はい。確か…赤いスポーツ・カーの男にさらわれて若い女の人が富山と長野で殺されてしまった事件ですよね」
「やっぱり知ってるのか…」
「10年ぐらい前ですよね?それと私の泊まっているホテルと何か関係があるんですか?」
「あの事件な…お前が泊まっているホテルで起こったんだよ」
「ヒエ~!」
気の弱い私は、その晩まったく眠れなかったとサ。
今日の脱線でした。

270ピットに並んで出走のタイミングを待つフェラーリ軍団。

180v
コースからは前の出演者(?)、マツダ軍団がハケていく。
290

そしてフェラーリのデモ・ラ~ン!

300やっぱりこの音がスゴイよね!

310しかし、ナンダカンダ言って一番稼いでる車はコイツだろう。
「♪のりもの集まれ 色んな車 ドンドン出てこいはたらく車」…ウチの上の子がよく歌ってたナァ。
知ってるコレ?
「♪ケガ人、病人、急いで救急車」とか「♪ビルの火事にはハシゴ消防車」とかいう歌詞でありとあらゆる実用車が出て来て車のお勉強をしましょう!という歌。
ウチの子、アッという間に歌詞をそらんじましてナァ、天才かと思ったけどゼンゼン違ったわ。
コレを私が「♪棺桶焼き場に運ぶよ霊柩車」とか「♪先っチョ軟球気になるバキューム・カー」とかフザけて歌っていたら家内にものすごく怒られた。
185
グッズ売り場も人気の的だ。

320ミニカー屋さん。

330コレは車のイラストを売ってるお店。

340プラモデル。

350世界中の車のカタログね。

360シート屋さん。
コレは実際に車にくっつけるのかな?
それとも座イスがわり?

370アクセサリー屋さんは定番だね。

380で、ステージがある会場へ戻って来たよ。

390コレも見納めか…。

400食べ物の出店も多数並んでいる。
  

今回はいつもより多くの写真を掲載して詳しく会場のレポートをした。
…というのも冒頭に書いた通り、今回が最後ということなので、このブログに資料的な価値を付加しようと思ったのだ…コレはマジです。

410ステージに上がっているはLily Babies

420すごいハイトーン・ヴォイス!

430v両端のボーカルさんはヒロアキくんのソロ・コンサートに出演してくれたことがあって、Marshall Blogにも一度ご登場頂いている

440その時もこの筑波サーキットが縁で出演と相成ったそうだ。

45060&70年代の洋楽のスタンダードを次々に演奏するステージ。
このポーズ…The Supremesの「Stop! In the Name of Love」ですわな。
長野でハコバンやってた時、よく演奏したっけな~。

460ヒロアキくんは楽屋で準備万端。

465「何とかジャー・ショウ」は子供たちに大人気。
てらちんも見に出て来てたな。戦隊モノ好きだからね。
コレは「何レンジャー」なんだろう?
ことの起こりはやっぱり「秘密戦隊ゴレンジャー」か。
調べてみると、このシリーズ、1975年からだって!スゲエな、40年以上「レンジャー」してる!
我々の時は「マン」だったね。

470ヒロアキくん、ペダルのセッティング中。
何とかレンジャーが悪を退治してくれたので安心して作業ができるね。

480簡単なサウンド・チェックの後は司会のおねえさんが登場。

490ヒロアキくんとTAGAWAを紹介。

500そしてTAGAWAのステージが始まった!

510田川ヒロアキ

520v寺沢功一

530v長谷川浩二

540vヒロアキくんはMarshall。
愛用のJVM210H1960A
Marshallのスタックって見た目が野外の現場にすごくマッチしてると思う。
Jimi HendrixやAlvin Leeのウッドストックをはじめ、世界中の空の下で轟音を出し続けてきた実績の賜物だ。
今、最早ギターの世界は、利便性を追求するあまり、音だけでなく、ステージ上の見た目も度外視されてしまうようになってきてしまった。
屋根があってもなくても、ロック・ギタリストの背後にはMarshallのスタック・アンプがベスト・マッチするものなのだ。

550一曲目はバッキングトラックを使ったソロ、「Seascape」。

560v耳慣れたメロディが今年も筑波の青空にこだました。

570そして、最強のリズム隊がなだれ込んで来て「My Eternal Dream」。

580_medヒロアキくんのテーマ・ソングというか、キラー・チューンというか、レース・サーキットという舞台にふさわしいスリリングな曲。
Marshall GALAでも演奏してくれた…私がリクエストしてくれたんだけど。

590v猛烈にドライブするてらちんの低音!
「低音暴力団」の組長ならではド迫力の演奏だ。

600目の覚めるような疾走感。
やっぱり音の押し出し感がハンパではない浩二ドラミング。

610vMCをはさんで次の曲のイントロ的に短いギター・ソロをプレイ。
やっぱりMarshallすごいね…野外でもギンギンに音が抜けて来る。
「音の抜け」のことを向こうの連中は「cut through」って表現するんだけど、まさにソレ。

620_sgs続けてプレイしたのは「Stranger Destroys Arms」。
ヒロアキくんのメタル版反戦曲。

630_da楽屋ではしきりに「野外は好きじゃないんだよね~」とこぼしていた浩二さん。
とてもそういう風には思えない入魂のドラミング。

640お得意のメタル・テイスト。
左手の指が縦横無尽にフレットボードの上を駆け巡る…弾き方間違えてるけど。
でもね、見た目ではどうしても左手に注目してしまうけど、ヒロアキくんのギター・サウンドのカギは右手のピッキング握っている、と私は思っている。
アップかダウンか、強くか弱くか、弦に対して平行に弾くか角度をつけるか…ものすごいバリエーションを使い分けて音を変えているのがよくわかる。

4img_0245 ココで歌モノ。
サーキットでのイベントでは大抵演奏されるビートルズの「Drive My Car」。
もちろんTAGAWAバージョン。

660てらちんもコーラスを担当。
てらちんはTAGAWAのセカンド・アルバム『Wind』では歌でも暴れてるからね~。
  
本家ビートルズの「Drive My Car」のコーラスは大変気になる箇所があって、コレはJohn Lennonなんだろうな~。
セカンド・コーラスの最後の「♪But I show you a better time」の「time」の声が裏返っちゃってる。
コレ、子供の頃から気になってた。
ポールがドスのきいた声とベースでカッコよく演っているのに、「画竜点睛を欠く」というか、どうしてGeorge Martinもポールも録り直させなかったんだろう?
チャンネルの関係でがんじがらめになっていたのかな?
でさ、フト思ったんだけど、ビートルズが車をテーマにしている曲って、もしかしたらこの曲だけなんじゃない?
電車は「Ticket to Ride」や「One after 909」か?
潜水艦まで出て来るのに、車の曲が見当たらない。
「Magical Mystery Tour」?ま、アレも映画としてはバスが主役かもしれないけど、曲としては車とかドライブをテーマに据えたモノではない。
  
その正反対がThe Beach Boys。
海、サーフィン、太陽、車…ああ、能天気なビーチ・ボーイズ。「Little Deuce Coupe に」「Little Honda(コレはバイク)」だもんね。
ココでロンドンとロサンゼルスの差が出る。
私は断然ロンドン派だけど、Brian Wilsonはやっぱり好き。
そこへいくと「女の子」ってのは共通のテーマだ。

670v最後を締めくくったのはMAZDAファンフェスタの公式テーマ・ソング「キミを乗せて」。

4img_0250 この曲もMarshall GALAで演ってくれた。
「車」を取り除いたら何も残らないような車が主役の曲。
「OLD/NOW Car Festival」ファイナルのステージをポップなメロディで飾った。

680短いながらも壮絶なドラム・ソロで会場に来ていた大勢の家族連れのお客さんの度肝を抜いた浩二さん。
それを見ていた子供たちが終演後に浩二さんのことを「ドラムレンジャー」と呼んでいた…という情報は入って来ていない。

690今日も「てらちん低音節」がさく裂!
さすが日本を代表するロック・ベーシストのプレイだった!

700vこのフェスティバルは今回までのような形としての開催は今年が最後となるが、また形を変えて来年もこの姿が見れるとうれしいね!

710v30分と短い持ち時間だったがTAGAWAの魅力が爆発!
てらちん、ガッツ・ポーズ!

720ヒロアキくんも得意のポーズでお客さんの歓声に応えた。

730v後はレースをチョット見ておこう。

740難しいね、この流し撮りってヤツは。

750富士スピードウェイの時もそうなんだけど、このカー・レースってのは何をやっているんだかいつもサッパリわからないんだよね~。

760さかんに場内アナウンスで解説をしてくれているんだけど、誰がトップでレースの状況がどうなっているのかがわからないの。
…ということで高速道路が混む前に早々に会場を後にしたのであった。

770さて、最新の田川ヒロアキ情報をふたつ。
まずは、「Neo Glee Ensemble Project」というチームの『Winds and Waves』という5曲入りのアルバム。
「よさこい」の作曲なども手掛けているヒロアキくんの他流試合シリーズと呼んでもいいのだろうか…「筑波山麓合唱団」とのコラボレーション。
あ、ちがう、つい筑波に引っ張られてしまった!
でも、四六時中こんなこと考えてるんですわ(←コレ、軽いシャレになっています)。
では、Take2。
兵庫は灘高校のグリー・クラブとの共演盤。
参加しているのは他に….島田聖子(key)、西尾Bun博文(b)、岡野リキ(ds)、織谷ひろこ(per)…といつもとは異なる面々。
田川ヒロアキくんはギターと歌、加えてバンド・アレンジで参加している。
コレがね、いいんですよ~。
おもしろいんですよ~。
私は結構コーラスものが好きで、ジャズでもCount BasieとThe Mills Brothersの『The Board of Directions』だとかFour Freshmenだとか、Lambert, Hendricks and Rossとか、思い出しては聴くことがあるんよ。

780cdそんなこともあってとても楽しめた一枚なのだが、収録曲になかなかのインパクトがあるのも魅力のひとつ。
だって、
1. Ride the Chariot
2. おてもやん
3. 平和の風
4. Ave Maria
5. 坂本九メドレー(上を向いて歩こう/涙くんさよなら/見上げてごらん夜の星を)
だもん。
「Ride the Chariot」はいわゆる二グロ・スピリチュアルズ。現在では白人の合唱団も取り上げているスタンダード曲になっているようだが、成り立ちは間違いなく「線路は続くよ」系のヤツ。
ここからブルースやジャズが生まれた。
ま、そんな堅っ苦しい話は抜きに軽快なリズムに乗ったコーラスとヒロアキくんのギターを十分に楽しむことができる。
続く「おてもやん」も強烈。
こうした大胆なアレンジを施した曲がとても魅力的だ。
ヒロアキくんの愛奏曲も二曲。
感情豊かに歌い上げる「平和の風」は灘校の皆さんのおかげでいつになく荘厳な仕上がりになっているし、「Ave Maria」もいつもとはまったく異なる気持ちでメロディを奏でているのが手に取るようにわかる。
最後の灘校グリー・クラブの十八番の「坂本九メドレー」も面白かった。
メドレーといってもストレートに名曲を三つ並べた構成になっているが、タップリとヒロアキくんのギターがフィーチュアされてとてもゴキゲン!
しかし、この歌詞!「涙くんさよなら」ね。聴いてるこっちが「涙くん」だわ。
ナニナニ、、「悲しいことばっかりだったけど、ステキな恋を見つけたので、しばらく涙は流さない」だ?
コレ、失恋した時の涙くんの猛威と来たらすさまじいものがあるよ。
でもさ、「振り向かないで」なんて曲もそうだけど、昔の歌は本当に可愛いよ。
何だ?今の歌は「ありがとう、ありがとう」って。ロック・バンドまでお礼ばっかり言ってやがる。
あ、イカンイカン、またいつもの悪いクセが…。
ところで、このアルバム、全編にわたってヒロアキくんのソロが実によくできてるんですよ。
「上を向いて歩こう」のギター・ソロなんてどうしちゃっやの?
コレ、アドリブなのかな~…だとしたら相当スゴイな。
別に作り込みであっても何ら問題ないんだけどね。
チョットホメすぎかもしれないけど、ハードロック版のLarry Carltonとでも言おうか、フレーズ、音色、構成ともに完璧と言って差し支えないのではなかろうか?
そう、その音色!
ラインでチャチャチャと済ませるのではなく、JVM210Hと1936の音をマイキングして録ったそうだ。
聴いてすぐにわかった。やっぱり面倒がらずにチャンと作り込むといいものができますな。
やっぱりアナログにはかなわないんですよ、楽器は。
ナゼか?人間の耳がアナログだから。
このアルバム、難を言えば…もうチョット聴いてみたい感じ?
790_cdもうひとつのニュース。
八王子のLive Bar X.Y.Z.→Aで8年(!)にわたってシリーズで展開してきた『田川ナイト』が同店の閉鎖にともない、一旦終了することとなった。
毎回楽しみにしていた方も多数おいでのことと思うが、心配はご無用!
現在、場所を変えての開催を準備している。
詳細は明後日のX.Y.Z.→A最後の『田川ナイト』で発表されるとのことだ。
お楽しみに!
 
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒fretpiano

800vそれにしてもこの日は暑かった!
帽子かぶってるもんだから、またスッカリ顔が二色になっちまった!
イヤだな~、暑いの。

43me

(一部敬称略 2017年5月5日 筑波サーキットにて撮影)