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ライブ・レポート Feed

2017年7月20日 (木)

Marverics & Mystics~BLINDMAN & APHRODITE

  

すでにMarshall Blogでも数回レポートしている目黒鹿鳴館のシリーズ企画、『Marverics & Mystics』。

10今回の出演は、冒頭にBLINDMAN。

20ボーカリスト レイ

30中村達也

40v戸田達也

50v松井博樹

60實成峻

70vBLINDMANはほぼ1年前にも同名の企画で鹿鳴館の舞台を踏んでいる。
その時のレポートを見ると、「Marshall Blogが新しくなってから初めての登場だ。おかえりなさい、BLINDMAN!」とあった。
それからというもの、BLINDMANには既に何度かMarshall Blogにご登場頂いている。
要するに絶好調なのだ。

80

…というのも、若きドラマーを迎えて昨年末にリリースしたアルバム『TO THE LIGHT』が大好評で、まさに「いつやるの?今でしょ」状態ということなのであろう。
こうした伝統的な名門ロック・バンドの元気がいいとうれしいね。とても頼もしく思える。

75cd1曲目は『TO THE LIGHT』のオープナー「Rising Sun」。
ク~、相変わらずの真性ブリティッシュ・ハード・ロック・サウンド!

90v…とくればMarshallがなければ始まらない。
達也さんは今日も愛用のJCM800 2203で暴れまくる!

100間髪入れずタイトル・チューンの「To The Light」。

110ズッシリとした思いミディアム・テンポに乗ってレイさんがジックリとメロディを聴かせる。
歌い出しのメロディが実にいいのよ!

120達っつぁんのソロ。
泣かせます、歌わせます…余計なことは一切歌わない威厳のあるギター・ソロだ。

130vMCをはさんでタイムマシーン。
1999年の『Being Human』から「Blame Yourself」。
ハハハ、ジャズのスタンダードには「Don't Blame Me」という曲があるんだけどね。

140続けて1998年の『Sensitive Pictures』からも1曲セレクトされた。
「When the Full Moon Rises」だ。
20年も前のレパートリー。
それでも峻くんは立て板に水のごとくスティックをさばいていく。
この曲が世に出た時って峻くんはまだ小学校低学年だって!
そう!
こういう新旧のミュージシャンの混じり合いこそ今のロック界に絶対に必要なことだと思うのよ。
   
ん~、BLINDMANでのNATAL…いいな。
やっぱり地産地消、ブリティッシュ・ロックにはイギリスのドラムスがベスト・マッチするということ。

150vソロでは密度の濃いフレーズを編み上げ、バッキングでは重要な役割を担うキーボーズ。
松井さんのプレイからも目が離せない!

160v2回目のMCをはさんで飛び出したのは「A Pain in the Neck」。
辛いよね~、寝違えちゃうと!

170コレはそんな首の筋の痛みなんか一発で吹っ飛んじゃうゴキゲンなナンバー。
『TO THE LIGHT』に収録されているんだけど、サビのバッキングがヤケクソにカッコいい!

180v順調にブッ飛ばしまくる達也さんのソロ!

190v新作からの選曲はココまで。
残りは過去のレパートリーを取り上げた。
BLINDMANには長い歴史があるからね~。
古いファンも大よろこびだ。
2012年の『BLAZING CRISIS』からタイトル・ナンバー。

210

その前作『Subconcious In Xperience』から「Turn Around the Heat」。
もっとさかのぼって2000年の『…IN THE DARK』から「The Touch of Gray」もプレイした。
レイさんはいくつバンドをされているのが存じ上げませんが…また新しい強力なプロジェクトへの参加が決定したそうで…そちらの方でもワタシのことよろしくお願いします!

200v達也さんのギターもタップリとフィーチュア。
ファンはうれしいよね~。
「イングヴェイ以前」と言ったら間違いなのかしらん?やっぱり私なんかはこういうギターがシックリくるわ。

220vそして、最終コーナーへと差し掛かる。

230再度『BLAZING CRISIS』から「The Tears of God」。

240vそして最後を締めくくったのは『BEING HUMAN』から「Living a Lie」。

250vもうノリにノッテる自分たちの演奏を聴かせたくてしょうがない!…という情熱が伝わってくるかのようなステージ。
こういうロックならいつでも大歓迎だ!

260v8月20日にはTAGAWAとのダブル・ヘッドライナーが決まっている。
場所はここ目黒鹿鳴館。
見逃せませんな~。
達也さんとヒロアキくんのギター対決も見ものだけど、浩二さんと峻くんの師弟対決もスゴそうだ。
とにかくMarshallサウンドがテンコ盛りのライブであることは間違いない!
  

BLINDMANの詳しい情報はコチラ⇒BLINDMAN Official Web Site

270vBLINDMANに続いてステージに上がったのはAPHRODITE。

280岡垣正志

290v荒木真為

300v西村守

310vANI-Katsu

320v堀江睦男

330v

ココのチームはメンバーやサウンドが安定しているのはもちろんのことなんだけど、皆さん、衣装もいつも同じでメッチャ安心感があるな~。
コレぞ様式美。
イメージというのはホント大切だ。

340APHRODITEは昨年の11月にも同じイベントに登場しているが今回もその時と同じ曲をオープニングに持ってきた…「アンシャン・レジューム」。
浅学にしてこの言葉をし知らなかった私は意味を調べて前回のレポート記事内に記した。
そしたら、アータ、小池さんよ!
「小池さん」ったってラーメンばかり食べている小池さんじゃないよ。
小池都知事ね。
記者会見だか何だかでガンガン「アンシャン・レジーム」って盛んに言うじゃんよ!
驚いたよ~!
小池都知事がAPHRODITEのファンだとは知らなかった!

350vドラマチックに展開するスピード・チューン。
ドラマチックな曲にはドラマチックなギターの音色が必要だ。

360vとなるとMarshallの出番だ。
西村さんはJCM2000 DSL100を使用した。

370岡垣さんのカッコいいキーボーズからスタートするのは「人形愛」。

390v

APHRODITEのステージでは必ず演奏されるスタンダード曲だ。

380vちょっとテンポを落として「Long Live The Dead」。

400こうした重厚なサウンドではこのへヴィなリズム隊がいてこそ。

410このフィールドでは「名リズム隊」と呼んで何ら差し支えはなかろう。

420お!「詩人シャロ―」だ!
難解すぎてわからんわ!
前回は瀧口修造のアブナイ詩を紹介したんだっけね。

470

ココでAPRODITE名物、岡垣さんのキーボーズ・ソロ・コーナー!

450vスポット・ライトを浴びて幽玄にして壮大な世界を演出する岡垣さん。

460徐々にエキサイトして鍵盤たちとマジでタイマンを張るこのコーナーは人気の的だ!

490

APRODITEのステージももう終盤だ。
へヴィに「Fear」をプレイ。

480v今回は西村さんのア・カペラのギター・ソロも披露されファンを狂喜させた。
このソロに限らず、今回はいつもより西村さんのフィーチュア度が高いと感じたのは私だけか?
ハイ皆さん、Marshallギタリストさんはドンドンフィーチュアしてあげてくださいね!

440「Edge Of The World」をロング・バージョンで演奏。

510そして、様式美を貫くAPHRODITEのステージにもってこいの曲を最後にプレイした。
「紅蓮の炎」だ!

520キーボーズは岡垣さんにいいように蹂躙され叫び声をあげる!

500やっぱりこうしたブリティッシュ・ロックを基調としたサウンドってのはいいね。
「ロック」を聴いているという感じがしますな。
人の数だけ「ロック」があるのだろうが、「原風景」とかいうの?私にとっての最終的な「ロック」ってやっぱりブリティッシュ・ハードなんだな。
13歳の時、Rainbowの『Rising』がリリースされ、比較的すぐに聴いて「ナンじゃ、コリャ?ずいぶんやかましい音楽だな…」と思った瞬間に刷り込まれたんだろうね。
今となってはプライベートではこの手の音楽を聴くことは全くないけど、今日のようなプログラムとくればいつでも楽しむことができるのだ。
「三つ子の魂百まで」っていうヤツ。
この後、岡垣さんがJILL'S PROJECTで再びステージにあがる。
ギターはノンちゃん。
楽しみだ!

530岡垣正志とAPHRODITEの詳しい情報はコチラ⇒Masashi "Jill" Okagaki Official Website

540つづく
  

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年6月10日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2017年7月14日 (金)

KRUBERABLINKA~春のクルベラ 新曲も聴いてね

 
「待ってました!」のクルベラブリンカ、春の東京公演。
日本人ならではの独自のロック道を邁進するクルベラブリンカの音楽はいつ聴いてもクリエイティブだ。
場所は東京のホーム、四谷三丁目のソケーズ・ロック。
まずは驚いたのはコレ。
お店の数軒隣にあるラーメン屋の前に置いてあった生麺の通函。
私はこの製麺屋をよく知っていて、「こんなところまで配達しているのかよ!」とビックリした次第。
この製麺屋に話を聞いたことがあるのだが、何でも都内ではラーメン屋が増える反面、製麺屋がメッキリ減ってしまってオーダーの一極集中が進んでいるそうだ。
製麺屋さんを見たことがある人ならわかると思うのだが、事業所の周りは小麦粉で真っ白け。
恐らく近所から苦情が殺到したりして、町中で営業できなってしまうケースも少なくなかったのではなかろうか?
「ライバルが減って、オーダーが増えれば景気が良くていいね~!」なんてことを言ったら、「冗談じゃないですよ!製造がオーダーに追い付かず、従業員は休みなく夜中の2時から働いているんですよ!」…なのだそうだ。
ラーメン屋が一斉に開店する11時ぐらいには配達を完了していなければならないのだから、なるほど大変な状況が想像できる。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」…か。
どこの業界も大変だよ。
この製麺屋さんは小売りもしていて、ラーメンだけでなく、時々餃子とかワンタンの皮を買いに行くんだけど、ヤケクソにおいしいの。
作りたての餃子の皮なんて、アンをくるみやすいし、焼いた時の食感から香りから…一度食べちゃうとそこらのスーパーで売っているヤツはとてもじゃないけどマズくて食べられなくなっちゃう。
もちろん生ラーメンもおいしい。
コシがあってノビにくく、大きめのナベにタップリのお湯で茹でてやると最高にうまい。
コレでおいしいスープがあれば最高なんだけど…そこまではやっていないのです。
あ、イカン、ライブハウスに戻らなきゃ!

2_img_3837さて、今回は珍しく白いシャツに身をくるんだ和重さん。
コレまた珍しく、冒頭にご講話があった。
それは、この日限定で販売したカクテル「メロン」の説明。

2_img_0063クルベラブリンカの曲を元に、ジンをベースにして作られたカクテルだ。
「メロン」はね~、思い出深いんですよ。
いつか書いたことがあったけど、高校の時の古文の先生のアダ名だったから。
禿げていて、頭が人一倍大きなことから付けられたアダ名だったが、大きさだけでなく、その強度もズバ抜けていた。
学校の本館の入り口の分厚いガラス・ドアが閉まっていることに気付かず、アタマから突っ込んで、そのガラス・ドアを粉々に砕いてしまった。ところが、メロンのアタマには傷ひとつ付かなかった…という武勇伝があった。
顔はおもしろかったけど、授業はツマらなかったナァ。

10_2クルベラブリンカは…
ボーカルスに赤尾和重。

40v_2ギター、鈴木広美。

50vベースに鎌田学。

60vドラムスは泉谷賢。
いつもの4人。70v和重さんの冒頭のMCに続いて1曲目に演奏したのはヘビー・チューン、「場所」。90v続いてギターのイントロから始まるのは「TEST TUBE」。

80双方、最近作『Conicalify』からのチョイス。
クルベラブリンカはアルバムを一枚一枚を実にていねいに、そして着実に作っている感じがするね。
やっぱりミュージシャンはアルバムを作るのが生業だからして、彼らのアルバム制作に向き合う真摯な態度にはいつも感心させられる。

30cd_2

「改めまして『クツベラ』…、イヤイヤ、クルベラブリンカです!」
いきなり『赤尾のギャグ単』からのネタを披露!
そして、ご挨拶の後に紹介されたのが…ワタシ。
Marshall Blogが取材に入っていることに加えて機材の紹介をしてくれた。
和重さん、いつもありがとうございます!

105vまずは広美さんのMarshallから。

110vヘッドはJVM210H。
2x12"のスピーカー・キャビネットは1936ね。
Marshall好きの和重さんはそのサウンドを「温度の高い音」と形容されている。120v足元のようす。

130_2鎌田さんのEDEN。

140vヘッドはTERRA NOVA TN-501。
スピーカー・キャビネットはD410XST。
和重さん曰く、「以前のモデルより少し音がハッキリしていた感じ?」
そうなんです、こんな小さい鳴りで音ヌケ抜群、そして音作りの幅もすこぶる広いモデルなのです。

150泉谷さんのNATALはメイプル。
「鳴りが『ボンっっっ』と太くてカッコイイ!」とのこと。
その通り!

160_2「選挙の街宣カーで『大きなマイクで失礼します!』と言っているのがありますよね。『大きなマイク』ってどんなやろ?」
そうそう、わかる!
私の場合、「セメント」なのね。
生コンクリートを指して「セメント」っていう人が結構多いんだよね。「セメン」とか言う人もいる。
セメントはコンクリートを作る材料の粉です。
そこに水を加えて混ぜると「セメント・ペースト」。
それに砂を混ぜたものが「モルタル」。
さらに砂利を入れたものが「コンクリート」ですから。
街で見かけるコンクリート・ミキサー車(専門用語では「コンクリート・アジテーター車」という)の後ろのグルグル回っているヤツに入っているものは固まる前のコンクリート、すなわち「生コン」で、セメントではありません。
せっかくいい機材紹介をして頂いたのに、相変わらず「セメント」ネタで燃えてしまってすいません!

170v_m楽しい機材紹介コーナーに続いたのはセカンド・アルバムのタイトル・チューン「海図」。

180♪ザザッザ、ザザッザと迫りくるミディアム・テンポのへヴィ・チューン。
カッコいい曲だにゃ~。
190v転調に合わせてめくるめくようなフレーズを繰り出す広美さんのソロ。

100v 4曲目は久しぶりに取り上げられた「メロン」。
前の曲と同じく『海図』に収録されているアコースティック・ナンバーだ。
「メロン・ソーダみたいな曲が欲しいわ!」と言ったら出来た曲だとか。
ホンマかいな?!
次回はゼヒ「遺伝子組み換え操作をしていない材料で作ったビールみたいな曲が欲しいわ!」でお願いします。

200_m冒頭に書いた通り、この日は特別にこの曲にちなんだカクテル「メロン」が販売された。
和重さんはその「メロン」を片手にジックリと歌い上げたのだ。
210vメロン色のライトに包まれたギター・ソロはここでも自由奔放だ!

220v場面変わって『Blanko』から「ピエロの心臓」。

230_pクールに5/8拍子を刻むボンちゃん。
とてもナチュラルな変拍子だ。

240vファーストから「砂山」。
コレは和重さんのお気に入りなのかな?
よく取り上げられるナンバーだ。
途中ガツンと四度進行するので、マイナー・ブルースっぽいイメージもあるが、演歌のようなテイストもあるので、レコーディングの時は「『演歌メタル』ということで紅白に出れるかな?」と冗談を飛ばし合ったとか。
和重さんでも紅白出たいんだね~。
でも、もはや紅白での演歌の地位もずいぶん変わっちゃったもんね。
我々の世代やそれ以降の世代で演歌を聴いている人なんてもうほとんどいないでしょう?
すると、演歌は近い将来の絶滅を避けられないだろう。
こうして考えみると、演歌もほとんど「伝承」ができなかったのではなかろうか。
その次は我々の世代のロック、すなわち70年代前半以前のロックがこの世から消え去るでしょうね。
だって状況が演歌と同じだもん。
チョット失礼しますよ…。
いいですか、芸術とか芸能ってものは作り手はもちろん重要なんだけど、それと同じぐらい、イヤそれ以上にそれらを味わったり、楽しんだりする人たちの方が大切なんだよね。
簡単に言えば、「芸術家より消費者の方が大事」ということ。
ナゼなら、芸術や芸能はなければないで片づけられるけど、作っている方はそれを嗜んでくれる人たちがいないことには創作物に意味が出て来ない。
誰かが楽しんでこその芸術や芸能ってことよ。
いつか戦前の琵琶の音楽の話をしたけど、聴き手がいなくなって絶滅した音楽はこれまでいくらでもある。
ひとつの音楽分野が消滅するってのはスゴイことだよね。
「トリビュート」と称してして昔の名曲を演奏する「コピー・バンド」が今は大流行りだが、コレも実は「伝承」とか「保存」にはならないと考えた方が妥当だろう。
理由は、演っている側と聴いている側が同じ世代だからだ。
若い人が興味を示しさえすれば、その手のモノに巨大な意義が見出せるだろう。
反対に落語を見てみて。
あの芸は、時折ブームのようなことが起こりつつ、細々ながらももう何百年も続いている。
徒弟制度がほぼ確立されていて、芸の伝承が確実に行われているということがひとつ。
ガムラン音楽みたいなもんね。
ガムランには譜面がないため、師匠が弟子に教え込むしか存続させる手段がない。
もうひとつは、落語を楽しもうとするお客さんが世代を超えて回転し続けているから。
歌舞伎もそう。
クラシック音楽やジャズもそう。
ロックだけはまったく違う。
だから、ロック業界も音楽を作ることよりも、音楽を聴く人を作る方が先決だと思うんだよね。それも若い聴き手を増やさなきゃダメ。
ま、こんなの釈迦に説法か…。
どうやってやるかは知らんよ。私の仕事ではない。
私はこのブログを通じて、ジャンルを問わず自分が魅力的だと思う音楽の情報を発信するだけ。
ま、結局の延命策は、ひたすらいい音楽を作るしかないんでしょうな。
クルベラブリンカのように替えのきかないクリエイティブなオリジナルを曲を作って、その時々の最も効果的な手段を使ってその魅力を広めるしかないでしょう。
もうひとつのアイデアとしては、作曲、作詞、編曲を楽理からキチンと勉強した専門家にお願いするということ。
軽音楽の「大政奉還」とでも言おうかね。
顔がカッコいいというだけで、つまらない自作曲を賛美してはイカンよ。
消費者サイドももっと「いいもの」と「悪いもの」を区別する能力を身に付けた方がいいと思う。ツケは自分に回って来る。
イカン、イカン、固い脱線になってしまった!

2_img_0031 「砂山」では鎌田さんのフレットレス・ベース・ソロがフィーチュアされた。
毎度言っているけど、MODULUS、なつかしいナァ。忘れじのベース・ブランドなのです。

260ふたたびタンバリンを手にした和重さんが熱唱しているのは「タンバリン」…じゃない「マンダリン」。
この曲は配信のみの発表だったので、いずれのCDにも収録されていないが、ライブではよく取り上げられる人気曲だ。

270_mdココでクルベラブリンカ・ライブの前半の名物、広美さんのギター・ソロ・コーナー。
弾くわ、弾くわ…独特の音色で徹底的に音符をブチ込んでくる!

280vそして、鎌田さんと…

290vボンちゃんが加わり…

300vスリリングなインプロヴィゼーションへと展開し…

305ダラブッカを小脇に抱えた和重さんが加わって「帳」。
コレもクルベラブリンカのステージに欠かせない、そしていかにもクルベラブリンカらしい1曲。
ディミニッシュの使い方がカッチョいい!

310_機材の紹介からメロン、インスト・パートからクルベラ・スタンダードまで盛りだくさんの第一部はこれで終了。

320黒い衣装にお召替えしての第二部。
いつもであれば、アコースティックを2曲ほど差し入れるところだが、今回はバンド形態で演奏が始まった。

330_cb曲は「Chamber」。
『Conicalify』の2曲目に収録されたドロップDのへヴィ・チューン。
ショウのオープ二ングにもってこいのノリノリな雰囲気を作り出す。

340vそして、今日のライブのタイトルにある通り、新曲を披露。
曲名は「Cell Division」。広美さんの作品。
「細胞分裂」やね。
「細胞」つながりでは、他に「単細胞」という曲が『海図』に収録されている。

350_cd「今どきの子ども達が大好きな、疾走感があって転調の多い曲を創ってみようか」…というコンセプトで作ったのだそうだ。
私も初めて聴いたのだが、オイオイオイオイ!コレどうなっちゃうんだ?という展開の転調ぶり!
無茶するな~。
ハイ、メッチャ私好みの曲でございます。

360vもうひとつ新曲が飛び出した。
「闇夜へドライブ」という曲。
前の「Cell Division」とは対照的なストレートな曲調。

370_ydこういう飾り気のない芯の通った曲をバッチリとキメるのもクルベラ流!

380vこの2人のコンビネーションがウネリを作り出すのだ。

390「ケッ、新曲はこれぐらいにしといたるわ!」と、ドライビング・チューンから一転して今度はバラード。(本当は和重さんは「ケッ」とはおっしゃっていません。上品な方ですので!SNSでは時折自分のことを「オレ」と呼んだりしていらしゃいますが…コレが滅法おもしろい!)
クルベラブリンカはさっきの「砂山」をはじめとした独特なバラード曲をいくつか持っているが、第二部では『Blanko』から「夜光虫」を取り上げた。

400_ycそして、新曲のお披露目と並ぶ第二部のハイライトがコレ。
続けて『BLANKO』からタイトル・チューンの「ブランコ」。

410_blメンバー各人のソロがフィーチュアされ、その技術を競ったのだ。

420v

430v

440v

450ナント総尺15分!
クルベラブリンカの「Space Truckin'」?
「お客さんを楽しませまくろう!」という趣向を凝らした演出の数々がニクイね?!

460「ラスト・ソング、聴いてや!」
第二部を締めくくったのも『Blamko』からの1曲、「案外」。アルバムもこの曲で締めくくっている。
景気のいいスピード・チューンで華々しく本編を終了した。

470v_agアンコールでは再びダラブッカを抱えて登場した和重さん。
このダラブッカという打楽器は「ドゥンベク」という名称の方がよく知られているだろう。
ウチの家内のライブのメモを見たら「鼓」と書いてあった。
一番わかりやすい!

475_cd曲は『Conicalify』から「カルデラ」。
Ian Gillan好きの和重さん。本当はコンガを叩きたいのだ。
IanがDeep Purple時代に使っていたコンガがNATAL製ということもご存知で、NATAL製のコンガをご所望頂いているのだが、まだ日本に入って来ていないのです。
いつかCaz Gillanを実現させましょね!

480最後までシャープなソロを聴かせてくれた広美さん。
新しいクルベラブリンカ・シャツをお召になっての熱演!

490v今度はカシシを手にした和重さん。
「案外」、「カルデラ」とアルバムのクローザーが続き、またしてもファーストアルバムの最後を飾った曲「業火」を持ってきて幕を下ろした。

510また、アンコールで演奏した2曲はデビュー作と最近作からのチョイスでもあった。
その間隔は5年!
早いな~。クルベラブリンカが始動してもう5年か!
メンバーは変わっても、全く微塵もブレない音楽に対するその姿勢が素晴らしい。

500v

今日は何となく、ここまでのクルベラブリンカの活動を総括するような意図もあったのかしらん?
新曲もあったことだし、ナンカそう思いたくなるような総花的なセットリストだったじゃんね?
おもしろかった~!
しかし…今回のライブの和重さんの最後のひと言は強烈だったよ!
「今度は9月にお邪魔します。
今日は大変大きなマイクで失礼いたしました~!」
ウマい!メッチャ狙ってた!

2_img_0222 さて、Marshall Blogでもレポートしたが、昨秋行われたTerra Rosaのワンオフ再結成ツアーのもようがライブ・アルバムとして7月26日にリリースされる。
クルベラブリンカの和重さんが歌うTerra Rosa。クルベラブリンカのルーツを探る意味では貴重な音源になることは間違いないだろう。

515cd毎回、一作一作を丁寧に作り込んでくるクルベラブリンカ。
大変かもしれないが、新作が楽しみだ。
アタシャ、「Chamber」のスタジオ・バージョンをとても楽しみにしてるのだ。

  
KRUBERABLINKAの詳しい情報はコチラ⇒KRUBERABLINKA Facebook

520v 

<オマケ>
おなじみMarshall社社長のジョナサン・エラリーと。
機材の紹介をしてくれたもんで、ジョンもよろこんでおります!

2_s41a0010  

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

 
(一部敬称略 2017年5月27日 四谷Sokehs Rockにて撮影)

 

2017年7月12日 (水)

Song for You~amber lumberの魅力

  
最近、征史さんに感化されてまた落語が気になっている。
落語は音楽と違って、BGR(バック・グラウンド・落語)というワケにはいかないので、一旦聴き出すとひと言も聞き逃すまいとジックリ噺と対峙しなければならない。
持て余している時間がゼンゼンない昨今、落語の生活への闖入は困りモノなのだが、古今亭志ん生のCDを買って来て「稽古屋」、「後生うなぎ」、「らくだ」あたりを久しぶりに聴いた。
コレがもうおもしろくて、おもしろくて…やっぱり聴き出したらヤメられんわい。
征史さんの落語に対する情熱や造詣の深さには全く及ぶべくもないが、どれも大学の頃、一時期落語に夢中になった時分に耳にした音源ではあるものの、細かいところはもう大分忘れていた。
また、昔に聴いた時とものすごく噺の印象が違っていて、今では、なんというか「風情を味わう」っていうのかな?
志ん生が発する言葉のひとつひとつに興味が集中してしまう。
今の生活の中では決して聞くことのない単語の数々や江戸っ子ならではの言い回しみたいなものが最高に愉快なのだ。
「横丁の隠居のデコボコ」なんて表現、何度聞いても吹き出してしまう。
落語は情景から登場人物までのすべてをたったひとりの演者が表現する世界でも稀有なパフォーマンスだと聞く。
人前でパンツ一丁になって笑いを取ろうするようなあまりにもクダらない芸とはワケもケタも違うのだ。
特に志ん生は声の質がユーモラスな上に、天衣無縫な語り口と奇想天外なくすぐり(ギャグ)が最高におもしろい。
関東大震災の時に東京中の酒がなくなったら困るというので真っ先に酒屋へ飛び込んだという話や、高座で居眠りをしてしまった志ん生を敢えて起こさず、お客さんがその寝ている志ん生の姿を見て楽しんだとか、エピソードにもこと欠かない。
噺の前半と後半でいつのまにか主人公の名前が変わっちゃってる…なんて録音も残っている。
学生の頃、『びんぼう自慢』なんて自伝も読んだが、まさに落語を演るために生まれて来たような人だ。
ジャズ・ギターで言えば間違いなくウェス・モンゴメリーだろうナァ。
一方、「黒門町の師匠」、八代目桂文楽もよく聴いた。
長い噺を何度演っても数秒しか変わらなかったという完全主義者。
こちらはパット・マルティーノだ。
そんな大名人文楽も、「道場でなら負けないが、志ん生さんと真剣で勝負をしたら斬られる」と言ったとか。
カッコいいナァ~、昔の人は。
今じゃ文楽ってペヤングだぜ。
失敬ながら、私は円鏡は「円鏡」、こぶ平は「こぶ平」、小益は「ぺヤング」と呼んでいる。
私は13歳ぐらいからドップリとロックにハマったが、10代の終わりにジャズと落語の愉しみを知ったのは超ラッキーだった。人生がまったく変わった。
今ではクラシックに持っていかれそうなの。
先日、征史さんと二人で「噺塚」を訪れたのだが、実は征史さんとは噺家の好みが正反対なのよ。
あんまり志ん生や文楽の話をしていると後で怒られそうなので今日の本題に入ることにしよう。
  
『Song for You』と題したアコースティックのイベント。

10ココに出演したのがamber lumber。
アコースティック・ギターとベースのデュオ・チームだ。

20ボーカルスとギターは森永JUDYアキラ

30v同じくボーカルスと、ベースの山本征史
この二人がamber lumber。

40v「アンバーです!」「ランバーです!」「ふたり合わせてアンバー・ランバーで~す!」なんてことは全くない。ディーゼル・エンジンじゃあるまいし…。
「amber」は琥珀。「lumber」は材木。
もちろん征史さんのこと、このふたつの単語を並べたのには幾重にも重なる深い意味があるのだ。
今年1月に結成され、5月に下の10曲入りのファースト・アルバム『運命の輪っか』を発表した。

50cdおおよそ私がプライベートで聴くようなサウンドではないのだが、征史さんからサンプル盤を頂戴してハマってしまった。
コレが実にいいのだ。
そのライブがあるというので駆けつけた。
今日はその際のレポートだ。

60征史さんのマメさとamber lumberにかける思いが化学反応を起こしたかのように会場にはいろんなアイテムが用意されていた。
コレはジャケットに使われたイラストの原画。
もちろん山本画伯の作品。
私はフザけて「幼稚園生の作品」などと言ったが、描けるもんじゃありませんよ。
そんなこたぁよ~くわかっていてそう言ったのだ。

70裏ジャケに使われた緑色の蝶。

80スリーヴ表4のハートの炎のローソク。
器用なもんですナァ。
またナント発想の柔らかなことよ!

90当然『運命の輪っか』も販売していて、その他にも…

100手作りのブレスレット…

110花札の絵柄をあしらったキーホルダー(コレはアキラさんの作)なども並んでいた。

120来場特典としているのは「本日のエッセイ」。

130征史さんは別バンドのSTANDのライブの時、お客さんにその日に演奏する曲の歌詞を印刷して配っていたりしたが、amber lumberでは征史さんとアキラさんが毎回エッセイを書いてお客さんに読んでもらうという趣向を取り入れた。
ココに「amber lumber」の由来なども詳しく記されているので、気になる人はどうにかしてバックナンバーをゲットするべし。
ひとつだけ…vol.1には琥珀の説明から流れ流れてマッコウクジラが登場するのだが、アレって英語で「Sperm whale」っていうんだって。
それを指して征史さん曰く「なんだか他人とは思えない」だって…バカなこと言ってんじゃないよ!
とにかくマメです。

140さらに最近よく見かけるスタンプラリーみたいなこともしていて、特典のCDも用意されていた。
写真はないのだが、このスタンプがまた凝っていて、消しゴムで作った手作りのハンコなのよ!
このCDのラベルもそう。
イモ判の要領で消しゴムを削ってペタンとやってるの。150ライブの1曲目はアルバムの最後を飾っているアキラさんの作品「毒を吐く」。
アキラさんが語るように歌う恨み節にのって…

170v_dh征史さんのべースが絡んでくる。
独特なサウンドだ。
歌詞はズトっと重いが、決して暗くはない。
「♪歌え、歌え」のリフレインがすさまじく印象的だ。

180v征史さんはエレクトリック・アコースティック・ベースをMarshallで鳴らしている。
コチラはStrange,Beautiful and Loudでおなじみの1978年製の1992SUPER BASS。

190vそして、メインで活躍したのがASTORIA CLASSIC。
ギター用のアンプだが、色々試した結果、このサウンドが征史さんの理想に一番近かったとのこと。
以前、是方博邦さんがエレガットをコレで鳴らしたが、やっぱりナチュラルで素晴らしい音色だった。
やはり、その楽器の持つ最も美しい部分を自然に引き出すことを使命に生まれて来たASTORIA CLASSICならではの仕事だ。

2002曲目は征史さん作の「Amber Lumber」。
テーマ・ソングということになるのかな?
「ガラクタだけどお宝だ」…なるほど。「ガラクタ」の中には「タカラ」が入ってるんだね。

210_al4ビートで軽快に飛ばすゴキゲンなナンバー。
後半ではアキラさんのKAZOOが登場する。

210vMCをはさんでamber lubmerのファンク・チューン、「Eしか弾けない」。
Sly Stoneがお好きだというアキラさん。
その影響が反映されているのかしらん?
ところでアキラさんのニックネームの「JUDY」。
何でも山下洋輔さんの命名なのだそうだ。
Judy Garlandの「JUDY」かと思ったら、「ジュディ・オング」の「ジュディ」なんだって!

220_eアキラさんが押さえているのは、なるほどE7#9。
いつの間にか世間では「ジミヘン・コード」と呼ばれているヤツ。誰か「Strange Kind of Womanコード」と言ってくれ!あの「B→A→E7#9→B」ってメッチャかっこよくない?
amber lumberのE7#9は「♪Eっていい」、「カッコいい」のコール&レスポンスでクライマックスを迎える。

220vこの曲はCDの1曲目に収録されていて、楽器好きの方ならアキラさんのコード・ストラミングに絡んでくる征史さんのベースに耳を奪われることだろう。
ホンの少し歪んだトーンが実にカッコいい。

230vこの曲のサウンドはアコースティック・ベースで録ったオリジナル・トラックを1992と1960Aでリアンプしたものだそうだ。

235v

240コレ見て!
征史さんが全曲録音の手順を図解で記録したモノ。
エフェクターのつなぎ順はもちろん、アンプのセッティングまで詳細に記してある。
ま~、ずいぶん色んなことをやってるんだね~。
やっぱりこうやって徹底的に作り込まないといいモノはできないよ。
ココで岡井大二さんの名言…「名盤ができるまでには、それが名盤となる過程を経て来ている」(若干アレンジ済)。

250

アキラさんが「E」でキメた!

260「青い月夜」。
一切飾りのない四分音符だけの四つ切りギターに、アキラさんの深い声が乗るふたりの共作のバラード。

270v

「♪泣いて 泣いて 泣いて 君の涙が涸れたなら 僕が舟をだすから」…なんてロマンチックな歌詞なのよ!
作詞は征史さん。
私は夜叉の頃からの征史さんを知っているが、その時は単なる豪放磊落なベーシストだとばかり思っていた。
ところがSTANDの時に、征史さんが作る曲を聴いて「ウワ~!この人めっちゃロマンチックじゃんけ!」と気が付いた。
このamber lumberの世界はその「征史ロマンチシズム」の世界でもあるのだ。

250vこの曲のレコーディングではMS-2も使用された。
Marshall GALAの時にMarshallの社長、ジョナサン・エラリーから出演者にプレゼントされた世界に50個しかないサイン入りMS-2だ。

240v次はアルバム2曲目の「あたし待ってんの」。
アキラさん作の16ビート・チューン。
『運命の輪っか』のアルバムとしての魅力のひとつはこの曲が2番目に収録されているということ。

280_amつまりカッコいいということ。
CDでもコンサートでも2曲目にトロいの持ってきちゃ絶対ダメ!…というのが私の持論なのさ!
歌詞と曲調とアキラさんのドスのきいた声が完璧にマッチしていて実にエキサイティングだ!

290vアキラさんの熱唱に呼応するように気迫のこもったソロを展開する征史さん。

Img_0505 とにかく楽しそうなふたり。
いい大人が音楽で遊んでいる感じ。
すごく無邪気で明るい雰囲気が伝わってくる。
音楽を作る楽しさやうれしさを改めて教えてくれてるようだ。

300ココで征史さんのロマンチシズムが極限まで炸裂する。
曲は自作の「思えども思えども」。

310_ooコレはね~、何だか知らないけど、きますよ~。
ヘタするとポロっときちゃう。
「ネコになりたい」なんて思ったことは生まれてこの方一度もないけれど、ものすごく胸が締め付けられる曲なの。
こんな曲滅多にない。
征史さんの声と歌い方でなければダメ。
いつもStrange,Beautiful and Loudで狂ったようにハードなベースを弾いている人のやることとは到底思えん。
音楽ってホントおもしろい。

320vまたねぇ、控えめに合わせるアキラさんのコーラスが泣かせるんだ。
この作品は静かなるキラー・チューンだよ。

330amber lumberの出番もいよいよ最後に曲となる。

340_ku音数の少ないギター・アルペジオでアキラさんがポツリ、ポツリと言葉を置いていく「ここにある宇宙」。350v場面は一転!
征史さんのベースが大爆発。

360v相対するように雄たけびを上げるアキラさん…とはならない。
まるで征史さんのベースが別の次元の出来事であるかにように自分の世界からは出ないでいるのだ。
ナゼならアキラさんの宇宙がそこにあるから。

370vなんのこっちゃない、ディレイを派手に使ったりして、SBLの時よりよっぽどクレイジーなベース・プレイなのよ。
コレもamber lumberのウリなんだな。

380全7曲。
短い時間ではあったが、存分にその独特の世界を展開したふたり。

390v今後の活動が楽しみなamber lumberなのであった!

400vamber lumberの詳し情報はコチラ⇒amber lumber Official Website

410(一部敬称略 2017年5月26日 目黒LIVE STATIONにて撮影 ※レコーディング時写真提供:山本征史氏)

2017年7月11日 (火)

さよなら優也、また逢う日まで! <後編>

  
ゲスト・コーナーの続き。
ベースとドラムスが入れ替わってThe Ironmans。

370
ベースに満園庄太郎。

400v
ドラムスに満園英二。

410v

そして、小松優也。
390
Black Sabbathのカッコ良さを伝えるコピー・バンドということで、Strange,Beautiful and Loudの対バンで一度だけMarshall Blogに登場したことがあった。

420
今回もクォリティの高い「Fairies Wear Boots」を聴かせてくれた。
コレはZakk WyldeもMarshallの50周年記念コンサートの時に取り上げていた曲だ。

430v
ココでまたメンバーが入れ替わる。

440
ドラムスにHIMAWARI。

450v
ヴォーカルスに久保田陽子。

460v
庄太郎ちゃんはそのままで…

470v

「High Wire」という曲。
BADLANDSというバンドの曲?
何しろ超正統派のハードロックでゴキゲン!

480
横浜のCLUB SENSATIONで4回ほどこのメンバーで演奏したそうだ。
メンバーの息の合った楽しい演奏だった。

490
「アコギのトリオと言いながらここからはバンド形式で進めます」とまたメンバーが入れ替わり、後半のメイン・パートとなった。

500
アコギなトリオから本園太郎。

510v

ベースは山田章典。

530v

山田さんはEDENのTERRA NOVA TN-501でプレイ。
やっぱコレいいナァ。
どこへ行っても評判よろしいわ。

540
ドラムスは外薗雄一。

550v
そして、もうひとりアコギなトリオから陽子さん。

560v
チョッ~と!ココでビックリ仰天よ!
ナニを演るのかと思ったら「I Saw the Light」。
トッドの名曲中の名曲!
630
ソロもボトルネックで演るかな~?と思ったら普通に弾いてた。
フレーズはバッチリとコピーされてたよ。

570
続いてはNeil Sedakaの「Breaking Up Is Hard To Do」。
コレは~「悲しき慕情」か?
何てタイトルだ!
1962年か…このあたりの曲は本当に素晴らしいね。いわゆる「オールディーズ」…時々聴きたくなる。
この後、ビートルズの出現により、ブリティッシュ・インヴェイジョンの時代に突入し、アメリカの音楽もドンドン変わっていくんだな。
このビートルズ前夜のアメリカのポップ・ミュージックなんて若い人たちはもっと勉強するべきだと思いますよ。
きっと曲作りのいいヒントが転がっていると思う。
それが済んだらティン・パン・アレイ。
ポップスなんてだいたいこの辺で完成しちゃってるんだよ。あとは全部、手を変え品を変えての焼き直し+順列組み合わせだ。

590

Raspberriesの「Let's Pretend」にAmericaの「A Horse With No Name」。
今、こんな曲知ってる人いないでしょう?
かく言う私も完全に門外漢で、双方ベスト盤しか持ってない。
でも、Raspberriesって名前の割にはハードなサウンドでカッコいいんだよね。

580v

ん~、いい音だな~。
深くて、芯があって、何よりも音ヌケが素晴らしい。
弾き手がいいのか。

610
ナンダ、ナンダ!
ココでまたしてもビックリ!
だって10ccの「The Things We Do For Love」なんて演るんだも~ん!
650
アレ?コレ今日初めてのイギリスもの?
あ、Sabbathがあったか。
10ccはスタジオ・ミュージシャンが集まって結成したマンチェスター出身のチーム。
この曲が収録されている『Deceptive Bends』まではどのアルバムも最高に素晴らしい。

620v

「Sundown」という曲。
Gordon Lightfootという人?
スミマセン、全く存じ上げません。
Lou Donaldsonの『Light-Foot』は大好きなんですが…。
それに続いてはJackson Browneの「Here Come Those Tears Again」。
そういう感じの曲が次々と出て来る。
私の趣味にはカスリもしないけどな。

1_img_0308
Olivia Newton-Johnの「Xanadu」。
コレの作曲はThe Idle Race、Move、ELOのJeff Lynneだからイギリスものだ。
わかっちゃいるけど、いい曲作るよな~。

640v

The Eaglesの「Take It To The Limit」をはさんで優也くんが最後の曲を歌う。
その前にご挨拶。
「今日はありがとうございました。次が最後の曲です。ボクのこと忘れないでくださいね。北海道に帰ったらバンドをやります。
もっともっと渋い音をだせるように頑張ります!」

2_img_0253
最後は本園さんの歌う「Rock Steady」。

2_img_0230
優也くんもバッチリとソロをキメて有終の美を飾った。

2_img_0266
当然、アンコール。
優也くん、最後のご挨拶。
「悔いのないように演奏して北海道に帰りたいと思います。
12年前、14本のギターを車に積んで、北海道からフェリーで仙台まで行きました。東京までの高速道路の長さにビックリしました。東京に来た時、まず東京タワーに行き、そこで決意表明をしたんです。
今回もフェリーで戻ります。
東京に来るときは寂しかったけど、北海道に帰る今回は寂しくありません!」
そして、優也くんの歌でThe Eaglesの「New Kid In Town」。

2_img_0252
そして、Silverの「Musician」。
Silverか…久しぶりにCDを引っ張り出して聴いてみよう。
奇しくもこのレポートの<前編>に書いたけど、音楽で食っていくのは本当に大変ことだよ。
この曲、沁みるネェ。
まさにベストな選曲だ。

1_img_0362
そして、最後。
Orleansの「Dance With Me」。

660

大好きな仲間と弾いて、歌って、コーラスして、優也くんに悔いはなかったことだろう。

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最後はみんなで記念撮影。

670
そして、出演者の皆さんと個々に写真を撮って東京での最後の演奏の思い出を作った。

680

690

700

710

720

730

740

760
最後にMarshallと!

770
打ち上げのようす。
こうして優也くんは5月30日に東京を離れ、故郷の札幌に帰って行った。
今頃、みよしののカレーと餃子を食べながら、北の大地で自分の音楽道を邁進していることだろう。
Marshallと共にね!
優也くん、色々とお世話になりました。
どうもありがとう!

780
(一部敬称略 2017年5月25日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)

2017年7月10日 (月)

さよなら優也、また逢う日まで! <前編>

  
決してカッコつけているワケではないのよ。
それでもこんなこと書いて気を悪くする方もいらっしゃるかも知れない。
でも書く。
というのは、「東京に出る」…ということがわからないのだ。
こちとら生まれも育ちも東京だからして、「田舎から都会へ出て来る」という感覚、その重大さ、恐怖、そして期待がどうしても実感できないのだ。
昔と違って今では各種の交通機関が発達し、国内どこでも日帰りができるようになったワケだが、それでも故郷を離れて、見知らぬ土地へ行くというのは大ごとであることは間違いない。
それはわかる。
私もかつては転勤族だったので、「見知らぬ土地へ行く」という感覚については知らないワケではない。
しかし、何かを志して「東京に出る」というのとそれとは全く次元の異なる話であろう。
そして、故郷へ帰る…東京での暮らしがどうであったにせよ、これまた万感の思いがあるに違いない。
今日のMarshall Blogの主役は小松優也。
12年前に上京し、先々月故郷札幌へ帰ったギタリストの物語だ。
  
先日10年ぶりにATOMIC TORNADOが一夜限りの再結成をし、そのライブのレポートを掲載した。
そこでも書いたのだが、私は2005年に優也くんが上京し、ATOMIC TORNADOのリハーサルに初めて参加する場に居合わせた。
ちょっとトッポい感じで、「さぁ、コレから暴れてやるぞ!オレのギターを食らいやがれ!」という気概に満ちあふれていた。
で、当時の写真を掲載しようと色々探したのだが、どうしても出て来なかった。
何度もATOMIC TORNADOのステージにはお邪魔したのだが、写真に全く興味がない時分だったので、元々撮ってなかったのだろう。
 
2007年になると、優也くんは発売になったばかりのVintage Modern 2466のハーフ・スタックを買ってくれた。
「こういうアンプを待っていたんです!」と喜んでくれたのを思い出す。
そんなこともあって、優也くんとの関係は続いた。
  
2008年、ランディ・ローズのシグネチャー・モデル1959RRが発売になった時にはヤングギター誌の付録DVDでデモンストレーターを務めてくれた。

20この頃にはMarshall Blogもスタートしていて、私も始めたばかりのカメラを携えて収録スタジオにお邪魔した。

30v翌2009年、ATOMIC TORNADOが活動を停止すると自身のバンド、SAMURAI JADEを結成。
向かって右の上のMarshallが2466。

40vイの一番に送ってくれたアルバムを聴くと、いかにも優也くんらしいトラディショナルなハード・ロック・サウンドでニンマリした。
そうした音楽を演奏するバンドが激減していた頃だったので、大いに期待を寄せたものだった。

50しかし、アッという間にきれいサッパリと解散。
早かったな~、アレは。
すごく「モッタイない!」と思ったよ。

60v途中、田川ヒロアキとのセッションなんてのもあったが、それからしばらくの間は優也くんと没交渉の時期が続いた。
そして、2014年、ドラマーの山口PON昌人がNATALを使用するようになり、PONさんの誘いでBLIND BIRDなるバンドの存在を知った。
聴けばギターは「小松優也」だというじゃないの!
ベースの河野充生は以前から存じ上げていたし…よろこび勇んで直近のライブに足を運んだのであった。
だから私はサード・アルバムの『仮想粒子』からのおつきあいで期間が短い。
しかし、BLIND BIRDの音楽をエラク気に入ってしまって、Marshall Blogで何度も取り上げたのは読者の皆さんもご存知の通り。

70取り分け、BLIND BIRDにおいての優也くんのプレイはとてもクリエイティブで、ソロにバッキングにとその活躍を楽しみにしていた。
それがアータ、「BLIND BIRDを抜ける」っていうじゃないの!
もうガックリだったよ。
聴けば「故郷の札幌へ帰る」という。
  
東京で12年…。
干支がひと回りする間に優也くんが見た東京はどんなだったろう?
まさか「木綿のハンカチーフ」は持って帰らなかったろうが、楽しく、充実した、実のある東京での音楽生活であったことだろう。

80vそして、5月25日、たくさんのゆかりのあるゲストを招いて優也くんが出演する東京での最後のコンサートが開催された。

10v

ショウの母体は優也くんが8年にわたって取り組んでいたアコースティック・トリオ「アコギなトリオ」。

90久保田陽子

100v本園太郎

110vそして、主役の小松優也。

120vそして、優也くんの東京でのギタリスト生活を支え続けたMarshallが最後までお供を務めた。

130vアコギなトリオで使用したのはASTORIA CUSTOM。

140足元のようす。

145オープニングはThe Eaglesの「Seven Bridges Road」。
そう、このトリオは洋楽の名曲をオリジナルのアレンジとコーラスで聴かせるグループだ。

160「今日の主役、小松優也~!」

150
2曲目は「Mrs.Robinson」。

1803人のコーラスが美しい!

280

続けて3曲目はChicagoの「25 Or 6 To 4」。
コレは「4時25、6分前」ということですからね。
時間を表す「~to…」とか「~past…」は、「イギリス英語の表現だ」という説明をあるウェブサイトで見かけたが、そうかナァ~。
Marshallの社長なんかは私が「A quater passed ten」なんて言うとワザワザ「ten fifteen」って言い換えるよ。
私が思うに、この表現はアメリカ英語だと思うんよ。
現にこの曲の作曲者、Robert Lammはブルックリン生まれだし。

170v

今度は優也くんの歌で「Ohio」。
Neil Youngね…私が聴かない系。

200v

The Bee Geesの「Melody Fair」。

1_img_0003 この曲、最初の歌い出しの2小節、つまり「♪Who is the girl with the crying face」のところって4/4+3/4になってるんだよね。
歌詞に合わせてリズムを操作しちゃう。Frank Zappaみたいだ。
270v
コーラスものの定番、「California Dreamin'」。
The Mamas and PapasのCass Elliotについてはコチラを見てね。

190客席は満員。
「毎回これぐらいお客さんが来てくれれば札幌に帰らなくても済んだんですけど…」
そういうことだよね。
極限まで少しの人しか音楽で食えない世の中だ。
ま、「芸能で身を立てる」ことの厳しさと難しさは太古の昔から変わらないであろうが、特に今のロック業界ってのは厳しいものがあると思う。
ものスゴイ皮肉なことに、ロックという音楽が一般大衆の間に普及し、演奏者の寿命が延び、若者は学校で簡単に演奏の勉強ができるようになり…音楽を取り巻く環境がこんなににぎやかになっているのに、音楽だけでメシを食うことが究極的に難しくなった。
誰でも音楽ができる反面、誰も音楽で食えなくなってしまった。
それもこれも「音楽の無料化」が招いた結果なんだろうネェ。

220v最初のセットの最後を飾ったのはBonnie Raittの「I Can't Make You Love Me」を…
210
陽子さんの熱唱で。

240vカナダのNeil Young、オーストラリア(元はイギリス出身)のThe Bee Geesを除けば、全部アメリカの歌。
私はこうしたアメリカのロックをプライベートで聴くことはまずあり得ないが、タマにはいいもんだな。
演奏がいいからか?!

260vここからはゲストのメンバーが順々に入れ替わるバンドのセットになる。

290

BLIND BIRD仲間の山口PON昌人。

300v今日はイベントだからしてPONさんのキットを持ち込むことができなかったが、普段はこんな感じ。
NATALアッシュの最新のキット。
先週のFEEL SO BADのレコ発ライブはこのキットで超ド級のドラミングを聴かせてくれた。

2_img_0421宍倉聖悟

310v目黒郁也

320vそして、小松優也。
曲は優也くん歌うところの「Route 66」。

330vこのあたりのコーナーではアンプをスイッチ。

340vJVM210Hと1960BVが使用された。
この1960の横置きは優也くんの一種のトレードマークなんだけど、私はスキではない。
だって栄光のスクリプト・ロゴがタテになってしまっていてカッコ悪い…と思っていたら、ある親友のギタリストが一枚の写真を見せてくれた。
それはLifetime時代のAllan Holdsworthで、ナント、1960Bの上に横にした1960Aを乗せた写真だった!
ク~、アタシャどうしたらいいんだ!

350vPONさんのド派手なドラミングとパフォーマンスでバンドは66号線を猛ドライブするのであった!

360<後編>つづく

(一部敬称略 2017年5月25日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)

2017年7月 7日 (金)

TOSSED JAM~小笠原義弘・宅間善之・椎谷求・丹菊正和

 
いつもスカイツリーの見えるところにいて、タマに東京タワーを目にすると、「アッレ~、こんなに小さかったけか?」なんてつい思ってしまいますな。
サイズという点では話題はスカイツリーに譲らざるを得ないが、東京タワーの見慣れた佇まいはエレガントで美しい。
ココは六本木。

10v私はこうした盛り場がまったく苦手で、用もないのにプラプラと寄りつくなんてことはまずしない。
六本木に来る用事といえば、Hard Rock Cafe Tokyo。
以前、名所めぐりの『vol.26~ハイド・パークのカドッコで』に記したように撮影の仕事を頂戴していた頃はよく足を向けた。
20_2 それとライブ・ハウスですな~。
もう影も形もなくなっちゃったけど、ピット・インはよく来たものだ。
大学の時、初めて香津美さんを観たのもココだった。

20こんなアルバムもあるもんネェ。
今となってはこのアルバムの主もいなくなっちゃった。
そういえばこんな入り口だった。

Ahそれと、ピット・インよりもう少し六本木通りに行ったところにスペースシャワーさんがあって、数年前の一時期、何回か足を運んだ。
そう、このMarshallの本を編むための打ち合わせだった。

130_2そして、そのピット・インのあったビルの通りを挟んだ道をほんの少し入ったところにまた新しいライブ・ハウスがオープンした。
現場に来てみて思い出したのだが、このあたりには昔も中規模のライブハウスがあって、弾き語りのシンガーソングライターのライブで一度お邪魔したことがあったナァ。
今回オープンしたのは「Ho'okipa Square(ホオキパ・スクエア)」というジャズ系のお店。
場所がらソフィスティケイトされた雰囲気だが、値段もお手頃で、仕事帰りにちょっとジャズでイッパイなんて時にもってこいのライブハウスといえよう。
「Ho'okipa」というのはハワイのマウイ島にあるビーチの名前。
ウインドサーフィンのメッカとしてその名を知られているそうだ。
「ライブハウスが多すぎる!」と普段ブーブー言っている私だが、それはロック系のお店の話。ジャズのお店なら何ら問題あるまい。

30今日ステージに上がるのはTOSSED JAMというコンボ。

40v実は2015年に「YOKOHAMA 4」という名前でMarshall Blogに登場しているヴィブラフォン入りのカルテットだ。

50ヴィブラフォンの宅間善之

60vギターの椎谷求

70v椎谷さんはMarshall ASTORIA CLASSICを使用。

80足元のようす。

90ベースは小笠原義弘。

100vオガンちゃんはEDEN。

110vWTP-600とD410XSTのコンビネーションだ。

120ドラムはは丹菊正和

125vさて、今日は本題に入る前にスペシャル・セミナーをお届けしたいと思う。
「ヴィブラフォンの組み立て方」講座だ。
宅間さんにお願いして、組み立てるようすを撮影させて頂いた。
こんなの滅多に見れないよ!
コレを読んでおけば、いつヴィブラフォンの組み立てを頼まれても大丈夫。
ま、組み立てはできても肝心の演奏は無理だろうけど。
何しろこの楽器は打楽器の技術でピアノを弾いているようなもので、楽器の中でも取り分けマスターするのがムズカシイと言われている。
  
さて、まずはメインとなる台を取り出す。

130その台に足を取り付けて…と。

140取り付けるとこういう感じ。

150共鳴パイプを台に取り付ける。

160これでヴィブラフォンらしくなるね。
でも、まだ音を出すことはできない。

170ピアノでいう白鍵用の音響パイプも取り付けよう。

180実は、今回宅間さんが使用するのはシンセ・ヴィブラフォンだ。
今、台に取り付けている銀色のバーは音板に取り付けたピックアップからの信号を受け取る装置。

190こんな感じで取り付けられる。

200上から見たところ。

210vそしていよいよ音板を乗せる。

220まずはピアノでいう黒鍵の方から。

230ビヨーンと広げて台の上に広げて乗せる…。

240音板を乗せたら、ひとつひとつを正しい位置にハメ込んでいく。

250白鍵の方も同じ。

255音板が正しく配置されたところで今度はピックアップの結線をする。

260音板ひとつひとつにピエゾのピックアップが取り付けられていて…
290
それらをさっきの銀色のバーにつないでいくワケだ。

270そしてそのピエゾから送られてきた信号はこの装置でミックスされてシンセサイザーのコンソールに送られる。

300そして、そのコンソールから出て来た音をアンプリファイするという仕組み。
イヤま~、合体がデカい楽器だけに取り扱いは大変だよね。
でも、それだけにこの楽器から得られるサウンドは何モノにも替えられない美しさがある。
楽器というものはCDなんかで再生される音とナマで聴く音の差が大きいものだけど、ヴィブラフォンほどその差が大きい楽器はないのではなかろうか?

310会場は超満員!
しかし、お店は天井も高く、すごくユッタリしていてとてもいい雰囲気だ。
  
1曲目は椎谷さん作の「Mouffetard」。
フランスに実際にある通りの名前が曲名。

320ジンタを想起させる何ともレトロスペクティブな雰囲気が魅力の1曲。
ソロが各メンバーに回される。
ま、挨拶がわりのソロやね。

330

340

3502曲目は「水が集まるところ」を意味する「Xel-ha(シェルハ)」。マヤ語だそうだ。
宅間さんの作品。
自然な森の中をイメージしたような静謐なサウンド。
390v

丹ちゃんはギロとコンガ、ドラムスとコンガと、器用にひとり二役をこなす。
得意の「スパイシー・ビート・パーカッション」だ。

370v続いてはチョット意外な「Take Five」。
昔はね~、この曲を作曲したPaul Desmondが性に合わなかったんだけど、今は大好き。
ま、『Time Out』を聴くことはまずありませんが…。

380_t5ヴァイブのふくよかなサウンドが曲によくマッチするね。

360v

前回も取り上げた椎谷さんのオハコ、Bill Withersの「Ain't No Sunshine」。

400v第一部の最後を飾ったのは「Shotgun」という曲。
テキーラをボン!とテーブルの上に置くイメージなんだって。
ここでオガンちゃんのベースが炸裂。
もうこのベース・ラインを追っているだけで曲が楽しめるどころか、ドンブリ飯が3杯はイケる。

410v_sgその素晴らしいプレイに乗って椎谷さんもディストーション・サウンドで自由闊達なソロを展開。
ん~、やっぱASTORIAの音ってスゴイな。

420v宅間さんは3本マレットで目にも止まらない早いパッセージを遠慮なくブチ込んでくるし!

430vあ~、快感。
またEDENが演出するオガンちゃんのベースの音の素晴らしいことといったら!

440v第二部は丹ちゃんの歌で「Unlucky Day」。
最近はドラムだけでなく、歌の仕事でも忙しいとか。
このソフトな歌声は確かに替えのきかないものだ。

450丹ちゃんの熱唱を追いかけるように各人のソロがフィーチュアされる。

460v

470v

480v続いてはこの日、日本語のタイトルを持つ唯一の曲「夜光列車」を演奏。
前回も取り上げた宅間さんの作品。
「夜行」ではなくて「夜光」で間違いないのよ。

490_yrココでもオガンちゃんのベース・ソロをフィーチュア。

500v一部の「Take Five」につながる流れなのか、次に飛び出したのは「The Girl from Ipanema」。

510_imさて、次はこの日のギグの見どころのひとつとなった宅間さんの作品「Labyrinth」。
宅間さんのご厚意で譜面をココに掲載させて頂く。
パッと見ると四分音符と二分音符がおしとやかに並んでいるように見える。
私でも初見でメロディをなぞることができそうな譜面ヅラなのだが、そうは問屋が卸さない。
演奏しているうちに自分が迷路の中にいるように、どこを演奏しているのかかわからなくなってしまうらしいのだ。
だからタイトルが「迷宮」。
実際、リハーサルの時も何度もやり直しとなるシーンが見受けられた。

520v曲は何の問題もないナチュラルなもの。
しかし、この真剣な顔!
こういう曲こそおもしろいんですよ。

530宅間さんの他にオガンちゃんと椎谷さんのソロがフィーチュアされた。

540vもちろん本番は完璧。
残念ながら(?)誰も「迷宮」に入り込むことはなかった。

550vヴァイブに関するおもしろい話をうかがった。
Frank Zappaはマリンバやヴィブラフォンを加えるインストゥルメンタリゼーションを好み、Ruth UnderwoodやEd Mannという大名手の演奏をフィーチュアしたが、演奏する際には必ずマリンバやヴィブラフォンにチューニングを合わせていた。
ナゼなら鍵盤打楽器はチューニングというものが一切できないので、バンドの基音とならざるを得ないから。
それで、他の楽器をチューニングする時に、故意にマリンバやヴィブラフォンの音程より高くしたり、低くしたりすることがあるのだそうだ。
周囲の楽器のチュー二ングによって、バンドの中での鍵盤打楽器の聴こえ方が変わってくるのだ。
つまり、低くチューニングすると鍵盤打楽器が目立って聴こえたりするのだとか…。
こういう話はメッチャおもしろい!

560vそして、本編最後の曲。
オガンちゃんの作品で「Valle Colorado」。

570vブッ早い7/8拍子で灼熱の演奏を繰り広げる!

580もちろんオガンちゃんのベース・ソロが大フィーチュア。
本編を締めくくる手に汗握るパフォーマンスだった。

590vアンコール。
「今回演った曲はムズカシかったですね~。ホテルに入ってムチャクチャ練習しましたわ~。でもまたやってみたい!」と今回のステージを振り返るオガンちゃん。
「アンコールは、せっかく盛り上がったのにこの曲かい!という感じです」

600オガンちゃんが心を込めて歌うBilly Joelの「New York State of Mind」。

610あ~、こういう曲でのヴィブラフォンはタマりませんな~!

620v小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒DANCIN' FUNKY BASS!!!

630_2そう、是非またやってチョーダイね!
このコンボは選曲も演奏も実に楽しみどころが多いのだ。
うん、場所はココHo'okipa Squareがいいね。

640(一部敬称略 2017年5月23日 六本木Ho'okipa Squareにて撮影)

2017年7月 5日 (水)

原田喧太 Guitar Circus Vol.6

  
Marshall Blogでも過去に何回かレポートしている原田喧太の『Guitar Circus』。
2014年の公演が収録されてDVDにもなった。
あの時はジャケ写の撮影を担当させてもらったんだけど、もうアレから3年か!
そして『Guitar Circus』も今回で6回目。
早いな~。
そもそも私が喧ちゃんと初めて仕事をしたのが2001年に開催したZildjianのイベントの時だったから、もうかれこれ16年になるのか。
エ…、16年前ってアタシャまだ30代だったんじゃん!
ホントにこりゃアッという間に一生終わっちゃうな~。

Gs 「おばんです…」のひとことで始まった今回の『Guitar Circus』。
まずは喧ちゃんがソロでステージに上がった。

3img_0017 そして、2曲目の「Lluvie」で…

20ゲストが加わる。

30Tomo Fujita

40vはたけやま裕

2img_0271 同じメンバーでイントロが「ノルウェイの森」になってる「Halleluja」。
チョット前に「ノルウェイの森」が「Norwegian Wood」の訳として適当ではない…なんてことが取り沙汰されていたネェ。
重箱の隅の隅をつつくような話に驚いたが、私はそういう話題はキライではない。
でも、ビートルズの音楽の最上の楽しみ方は、聴くことももちろんなのだが、歌詞の意味を把握した上で英語で一緒に歌うことにあると思っている。
その後に「Wood」が「森」か「家具」かを考えても遅くない。
自分も含めて日本人はビートルズの音楽を半分も楽しんでいるとは思えないのだが、この先、天変地異かなんかで日本人が英語を自国語のようにマスターして、英語を難なく聞いたり話したりするような時代が来た時、新たにビートルズのスゴさを知ることだろう。
もちろん、その時には「ツーマン」などというトンチキな和製英語は絶滅しているに違いない。
70
Tomoさんのことを「大好きなギタリスト」と紹介していたが、喧ちゃんはTomoさんと演奏するのが本当に楽しそうだ。

60v2010年リリースの『心ノ音』から「白い雨」。
決して少なくない数のお客さんが一緒に歌を口ずさんでいたのが印象的だった。
つまり、名曲なのだ。
35v
そして、アコースティック・セットの最後を締めくくったのはPrinceの「Purple Rain」。

80v「さぁ~、皆さんロックンロールの時間です!」
しばしの休憩をはさんでステージに姿を見せたのはKATAMALI。

90満園庄太郎

2img_0239 満園英二

110vそして喧ちゃんはようやくMarshallにプラグイン。

120v愛用のJVM410Hと今日は2x12"キャビネット、1936のコンビネーションだ。

130vKATAMALIの1曲目は「Strength」。

140さっそく飾り気のないプリミティブなロックが炸裂!
それがKATAMALIの魅力だ!
180

続けて「Criminal」。

160フィンガーボードの上を縦横無尽に走り回る4本の指。
喧ちゃんのギター、絶好調!

170vギターを持ち替えての1曲は「Live」。

190ディレイ・トリックを使用した華麗なソロ。

200vココでまたTomoさんと裕さんが合流する。
曲は松田優作の「天国は遠くの街」。

210前の曲が終わったところで、「ノド、終わった…」なんて言っていた。
ここのところライブが10連チャン以上だったのだそうだ。
イヤイヤ、でもゼンゼン大丈夫。
この通り最後まで熱のこもった歌声を聴かせてくれた。

220vTomoさんのフィーチュア・コーナー。
2010年のアルバム『Pure』から「Driving in Texas」。

230指弾きも交えてドラマチックなソロを展開する喧ちゃん。

240当然、Tomoさんとの掛け合いで見せ場を作るよね~。
260
裕さんはもう何度も『NAONのYAON』でご一緒させて頂いている。
パーカッション・サウンドがすごく曲にマッチしていてカッコよかったな…。

2img_0071 続いてTomoさんスタンダードの「Kyoto」。

250よく歌うソロで観客の耳を奪う。
280v
このあたりからステージは猛然と盛り上がり度を増していく。
曲は「The Good Life」。
ステージにの前面で英二さんが客席を盛り上げる光景はKATAMALIのステージのルーティン!

270もう一発Tomoさんの人気チューン、「Just Funky」!

300

喧ちゃんもこういうの好きだからね~、ソロにも気合いが入っちゃうよ~!

290vTomoさんとの共演でもう1曲。
ギターを持ち替えて 「Running Out」。

310vTomoさんがステージを降り、KATAMALIに戻って庄太郎ちゃんがハーモニカを吹くのは「R&Rに溺れよう」。
コレよくできるよな~。いつも感心しちゃう。

320v喧ちゃんは「ノドがダメ」どころか、ますます鬼気迫る熱唱で観客を魅了した。

330本編最後は「Free Way」。

350もちろんギターもバリバリ弾いた喧ちゃんだったけど、今回は歌の熱演がすごく印象に残ったな。

360vアンコール。
もう一回「Kyoto」を演奏したのだが、今度はメタル・バージョン!

370ハードに迫るTomoさんは見ものだった。
次回はFlying Vで登場すること必至!

3img_0116 最後の最後でもうひとりゲストが加わった!

380足立祐二
ビックリ!的な…ウソ、リハの時にお会いしてるから。

390vYOUさんはJCM900 4100と1960Bを使用。

400v曲はStevie Wonderの「Superstition」。

410いつも通り独特のYOU節が炸裂!
この音と歌い回しはホントYOUさんならではのものだ。
430
当然ギター・バトルで盛り上がる!

420アッという間に最後の曲。
いつも『Guitar Circus』の最後に演奏する曲…「生きてるうちが花なんだぜ」。
前も書いたけど、ホント年々この曲が心に沁みるようになってるわ~。

440「♪生きてるうちが花なんだぜ~、花なんだぜ~」…やっぱ一緒に歌っちゃうよね~。
「オラ、スタッフも歌え~!」と喧ちゃんが指さした先で大声を出して歌ったのは…

445BOOOOZEのギターの大貴くん。

450v今回も感動的なエンディングで充実の舞台を締めくくった。
喧ちゃん、ホントすごい熱演だったな~。

460現在は大黒摩季さんのツアーで大忙し!

原田喧太の詳しい情報はコチラ⇒原田喧太Official Web Site

470(一部敬称略 2017年5月20日 下北沢GARDENにて撮影)

2017年7月 4日 (火)

犬神サアカス團の騒乱!混乱!大狂乱!

 

昨年11月に発表した、目下のところの最近作『黄金郷』の発売記念ツアーは今年はじめに完了。
ユックリ休む間もなく、引き続いて春のツアー、『犬神サアカス團の騒乱!混乱!大狂乱!』を催行した犬神サアカス團の4人。
今日はその千秋楽のレポートだ。
しかし、犬神さんはエライね。
曲を作ってCDにして、ツアーをやって、気の利いた物販のアイテムを考えて…バンドのテイストを変えることなくず~っとコレを繰り返してる。
しかも、コレを本当に当たり前のことのようにやってる。
いわゆる「イヌガミクス」というヤツだ。
もう日本ローリング・ストーンズだね、犬神さんは。大したもんですよ。

10今回は上述の通り、何かの新作の発表に引っ掛けてのツアーというワケではない。
膨大なレパートリ―の蓄積からセレクトされた「犬神アルマナック」といったところか。
強いて言えばフィーチュアのしどころは上のバナーにあるように『暗黒礼賛ロックンロール』か。
20
ココはメンバー同士も大変仲がよろしいな。
  
電気人間・犬神情次2号

20v情次兄さんの機材。
向かって左のJCM800 2203と1960Aが愛用のMarshall。

30足元のようす。

40学者犬・犬神ジン

50vジン兄さんの機材はEDEN。

60v今回のヘッドはWT-600。
キャビネットいつも通りのD410XSTだ。

70おかま芸者・犬神明

80v明兄さんのNATALはメイプル。
フィニッシュはブラック・スパークル。

90そしてへび女・犬神凶子。

110v凶子姉さんの機材は赤い手袋と…

130赤い足袋に赤い鼻緒の草履。
上下赤で統一されている。
今回、凶子姉さんはこの他にも数々の機材を利用して満員のお客さんを楽しませた。
追々紹介していこう。

1401曲目は2011年の『死ぬまでROCK!』から「猟奇の国のアリス」。

120

普段は演らない曲。
犬っ子としてキャリアの短い私などには初めてナマで耳する曲だ。
160v
この「アリス」も色々なところで取り上げられる人気モチーフだ。
ディズニーの「不思議の国のアリス」の主題歌は愛らしいワルツで、ジャズのスタンダードにもなっている。
そして、「アリス」を題材にしたジャズといえば何と言ってもChick Coreaの『The Mad Hatter』が真っ先に挙がるだろう。
ココのところ長い間Chick Coreaの劣化が喧伝されているが、『The Mad Hatter』 を発表した1978年頃は油の乗ったいい仕事をしていた。

Mh ルイス・キャロルも犬神サアカス團とお近づきになれてさぞかし喜んでいることだろう。
作詞は凶子姉さん。

150vつづけて犬神スタンダードの「命みぢかし恋せよ人類!」

170ココでMC。
挨拶の後、早々とMarshall Blogの取材が入っていることをアナウンスしてくれました。
凶子姉さん、ありがとう!
コレが他のバンドだと客席が「おおおおお~!」ってなって、帰り際にファンの皆さんが私を見つけて「記事を楽しみにしています!」と声をかけてくれるんよ。
しかし!
犬っ子、犬っさんは実にクールでしてね。
凶子姉さんがステージでMarshall Blogのことに触れても「シ~~~ン……」。
終演後に誰かが声をかけてくれるなどということは今までただの一度もない。
恥ずかしがってるか、Marshall Blogを見ないようにしているか、見てもMarshall Blogが気に食わないかのどれかだな。
あるいは本当は犬神サアカス團が好きではない…とか?
いいの、いいの、それでいいの。
ホントにバンドによってファンの皆さんの動向ってのがマチマチで、それがまたおもしろいんだよ。
  
「さぁ~、ウジウジしてるヒマはないよ!せっかく生まれて来たんだから!」と2005年の『スケ番ロック』から「最新型アンドロイド」。

190_ngグッと新しくなって『玉椿姫』から「逃げろ!」。

200_nt

もう1曲続けて「妄想天国」。
2006年の『形而上のエロス』からの情次兄さんの作品だ。
180
MCをはさんで最近作『黄金郷』から「樹海」。

230_jk    
今度は2006年の『待ちわびた日~形而上のエロス外伝』に収録されている「小悪魔エレジー」。
スゴイな~、行ったり来たりで。
一体どうやって曲順を決めたんだろう。
何か法則めいたモノでもあったのだろうか?

220v

中盤にさしかかったところで出て来たのが新曲「暗黒礼賛ロックンロール」。
ハイ、私やっちゃいました。
正直に白状します。
「礼賛」をつい「れいさん」と呼んでしまいました、ハイ。
正しくは「らいさん」ね。もちろん知ってたんだけど、チョットした気のゆるみから「皆さんの誤解を招きかねない表現」をしちゃったよ!
でも、その「発言は撤回した」からいいでしょ?
「今後は説明責任を果たし、全力で職責を全うしたい」と思っている。

240_arま~、よくやるわ~。
この曲がシングルになっているんだけど、バンド・スコアが付いてる。
曲はシンプルでストレートなメディアム・テンポのへヴィ・ロックだ。

250ギターとベースはタブ譜のみの表記。
しかし、このタブ譜というのは功罪あるナァ。
オジちゃんが子供の頃はタブ譜なんてモノはこの世になかった。いわゆるオタマジャクシだけ。
ギターの場合、親切なスコアには「1/13」とか「3/8」とか音符の下に記してあった。
コレ「1弦の13フレット」とか「3弦の8フレット」とかいう意味。

260CDには模範演奏の他、各パートのマイナス・ワン・バージョンが収録されていて、スコアにはメンバーからの演奏のアドバイスまで掲載している。
そして、このロゴ!
よ~、やるわ~。
コレを一ツ橋の方に持って行っちゃダメよ。

2702004年のシングル『都合のいい女・ほんとにほんとにご苦労さん』のカップリング曲、「愛の亡霊」。
そして、ジョニーちゃんの作品、「猫町」。
萩原朔太郎?
「犬神」に憑かれた者は肉ばかりを食い、「猫神」に憑かれた者は魚ばかりを食う。

280おなじみ「ビバ!アメリカ」で爽快にブッチぎる!

290_va凶子姉さんの「機材 その2」登場…タンバリンだ!

310続けて情次兄さんの歌う「開かずの踏切」。
前回、『夜行列車極楽行』に収録されている曲を演奏するのを見たことがない…とMarshall Blogに書いたところ、今回この「開かずの踏切」とさっきの「猫町」が取り上げられた。
コリャMarshall Blogに書いたからだな?と思って情次兄さんに確かめたところゼンゼン関係ないんだってよ…なんだよ。
ま、普段演らないような曲を並べたということだ。

320情次兄さんが歌っている間ステージからさがっていた凶子姉さんが「人面疔」を歌いに戻って来た。
しかし…歌詞といい、曲調といい、今時こんな曲人前で演ってんの世界広しといえどもこのバンドだけだろうな。
ウン、このままどんどん続けて欲しい。

330v_nmまた機材を手にしている!
凶子姉さんの「機材 その3」は…ドワ~、「ぬさ」だ。
神社で神主さんがファサッファッサと左右に振るアレ、「ぬさ」とか「大幣(おおぬさ)」とかいう。
あの儀式で穢れを祓うんだね。
最近は見かけなくなったが、以前の犬神のステージには卒塔婆が設置されていた。
してみると、犬神サアカス團っていうのが神仏混淆なんだね。

340間奏では凶子姉さんが大エキサイト!
狂ったようにぬさを振りまわす姿に明兄さんも笑っちゃってる!

350vショウは最終セクションに入る。

360_mmm「メメントモリ」…
そうか、リストの「死の舞踏(Totentanz)」は「メメント・モリ」と関連しているのか…。
この話はまた別に機会に。

370v『セタカムイ』からの曲は「残酷楽園」。
このアルバムにはチョーカッコいい「ドグマの呪い」が入ってるよね。

380v本編を締めくくったのは2003年のシングル「最後のアイドル」。

390vココで凶子姉さん、「機材 その4」を導入。
それはポンポン!

400ぬさに続いて振り回し系機材が活躍し、にぎやかに本編の幕を下ろした。

410そして、アンコール。
また出て来た凶子姉さん機材。「その5」だ。
今度は「かわいいウチワ」。
曲は2008年にライブ会場限定にて販売されたシングル曲で、後にベストアルバム『籠の鳥、天空を知らず』にも録された「かわいい音頭」。

420おそろいのウチワを振ってチョチョンがチョン。

430vみんなやたらと楽しそうだな。

440v音頭っていうのもすごいリズムだよね。
「リズム」より「間」を優先する国、日本が誇るオリジナル・リズム。
何といってもコレとドドンパがすごい。
四分音符ふたつに三連ふたつなんて間抜けなリズムは日本人以外に考え付かない偉大な発明だ。
なんでも名前は都都逸の「ドド」とルンバの「ンパ」から来ているとか…。

445v教わらなくても自然と盛り上がっちゃうのは日本人の証拠。
外人はこのリズムを耳にしても恐らく眉一つ動かさないだろう。
あるは眉をひそめるかもしれない。

450通常営業に戻って「運命のカルマ」。
すばらしいMarshallのクランチ・サウンドで犬神ミュージックを演出した情次兄さん。

470vナゼかジン兄さんだけアンコールで着替えなかったのよ。
写真を取り違えているワケではないぜ。
ジン兄さんのEDENの音はヌケ過ぎるぐらい抜けていた。
こういうへヴィ・ロックのベースはこういう音を聴かせなきゃイカン!

480v明兄さんの叩くNATALの音はいつ聴いても痛快だ。
このドラム・サウンドも今となっては犬神サウンドの重要な要なんじゃねーの?

490アンコールの最後は「念仏谷」。

495この後、もう一度メンバーがステージに上がり「絆」を演奏した。
タンバリン、ぬさ、ポンポン、ウチワとマッシブな機材陣を動員して観客を魅了した凶子姉さんなのであった!

500vフィニッシュ。
ムムム、ジン兄ナゼ飛ばぬ?!

2img_0220 終演後のようす。
会場は死人(しびと)の群れでゴッタ返している。
あ、失礼!お客さんだった!

510皆さんのお目当ては物販。
スゴイ売れ行きなの!

520犬神さんのアイテムは凝っていておもしろいもんね。

5img_3737

5img_3738

5img_3740

5img_3742

5img_3736 大好評だ。

530おお~、「暗黒礼賛ロックンロール」のスコア…いやCDも!
何のパートか存じ上げませんが、練習がんばってください!

540犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

5501965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年5月13日 高田馬場PHASEにて撮影)

2017年7月 3日 (月)

Mary's Blood~Queen's Blood Feast

 

熱気ムンムン。
イヤ、こりゃ「熱気」なんてもんじゃないな…もはや「殺気」とでも呼びたくなるようなテンションの高さだ。
Mary's Bloodの『Queen's Blood Feast』のツアー・ファイナル。
そんなただならぬ会場の雰囲気の中、開演予定時間が少し過ぎたところで客電が落ちる。
メンバー4人+1がステージに躍り出て轟音一発!…と思いきやさにあらず。

10ステージに現れたのはRIOちゃんとMARIちゃんのリズム隊のみ。

20ヘビィなコンビネーションが会場の雰囲気を一気に盛り上げる。
しかし、スゴイ熱気だわ~。

30そして、他のメンバーがステージに登場した!

40EYE

50vSAKI

55v社-yashiro-

56vSAKIちゃんのバックにはMarshallが良く似合う。

60vトレードマークのJVM410Hと1960AのTattoo。
しかし、改めてこうして見てみるとスゲエ絵柄だな。
アメリカのタトゥー・アーティスト、Emily Woodの作品。
70vMarshallとEmilyのコラボではこんなモデルもあった。CUSTOM TATOO JVM1-HとC110。

5j12_2 5人がそろったところで1曲目は2012年のミニ・アルバム『SCARLET』から「Ms.Carrie」。
「Scarlet」か…Maryはなんか文学的な匂いがしていいナァ。
ホーソンね…高校の時に『緋文字(The Scarlet Letter)』を読んだがサッパリ何も覚えとらんナァ。

80続けて同アルバムから「Burning Blaze」。

90さらに『Countdown to Evolution』から「Wings」でアタマ3曲を固めて来た。

100Mary's Bloodは2016~2017年にかけての『Change the Fate Tour』からココLIQUID ROOMでの公演をDVD化してヒットを飛ばした。
今回はその凱旋コンサートとでもいおうか、まさに「Feat」の名にふさわしい劇的な幕開けとなった。
「feast」とは「競演」のこと。
普段、外人のパーティでこの言葉が使われることはない…というか、見たことがない。
きっと、さぞかし豪華絢爛な宴を指すのであろう。
語源はラテン語の「祝祭」。「festival」も同じ語源だ。

110「カッコいいか、コノヤロ~!」とEYEちゃん。
「DVDに勝るライブを繰り広げていきますので楽しんでいってください!タオル、用意してね!」
曲は「Ready to Go」。

190

ギターを弾きながらタオルを振り回すSAKIちゃん。忙しい!

200

続けて「Crime and Punishment」。

S41a0053 今回のセットリストはファンの人気投票に基づいて構成された。
「みんな激しい曲を選び過ぎ!」とEYEちゃん。
イヤイヤ、ライブ・コンサートはそうでなきゃ!
元よりレパートリーに静かな曲が少なかったが、Frank Zappaはコンサートで絶対にバラードを演らなかった。
ナゼならZappaはお客さんが好きなモノを知っていたから。

S41a0187『Countdown to Evolution』から「I, Lament」。
いいね、「lament」なんて言葉。

120続けて「Song for You」。
そして、「Queen of the Night」…お、モーツアルトですな?
チョット脱線。
「夜の女王(Königin der Nacht) 」というのはモーツァルトの『魔笛』の有名なアリア。
聴けば皆さんも「あ、なんだコレか…」と思うであろう有名な曲。メッチャかっこいい。
作曲されたのは1791年なんだけど、当時はクラシック音楽もかなり煮詰まっていて、みんな音楽よりも演奏のテクニックを競うことに夢中になっていたらしい。
そういう状況の中でこの「夜の女王」は、女性の声楽曲の中の超難関のひとつだったんだって。
ナゼかというと、メロディに「ハイF」という高音が出て来るからで、この声を出せる歌手が当時はほとんどいなかったらしい。当時の人間の声の高さの限界に挑んだ体育会系ナンバー。
今は食べ物もいいし、上野の学生さんでも歌える人が何人もいるでしょうけどね。
ま、私はオペラや声楽はゼンゼンまだ素人だけど、ドイツのエッダ・モーザーという人の歌を聴いてトリハダが盛大に出ちゃったよ。人間ってスゴイなぁ。
ギター界もコレとこの『魔笛』の時代と同じ。
ここまで速弾きが当たり前になってしまって、これからどういう展開になっていくか楽しみにしているんですよ、私は。

130ここまでが前半。
相変わらずの大人気で、上手サイドは「チャッキー・フィーバー」が吹き荒れる!
「フィーバー」という言葉も聞かなくなったな。

140vMCをはさんで「ほぼ初披露」だという新曲を演奏。

150v「Loser」という曲。静かに始まり激しく展開していく。

160v昨年10月にリリースした『FATE』から「Change the Fate」を経てドラム・ソロ。
さらにSAKIちゃんのア・カペラのギターソロが炸裂した。
Mary'sのコンサートの中でもとりわけ人気のあるパートだ。

180_as

パワーはますますアップされ、本編は最終コーナーに入る。

1702013年の『AZURE』から「Veronica」。
しかし、スゴイ熱狂度!

175v矢継ぎ早に「Marionette」。
しかし、この『Countdown to Evolution』ってアルバムは人気があるね~。

S41a0109_2

そして本編を締めくくったのは定番「Bite the Bullet」。

S41a0086

「♪Rocket can't stop it!  Bullet can't stop it!」
もう誰もMaryを止められない!
(註:「Rocket can't stop it!  Bullet can't stop it!」はFrank Zappaの「Cheepnis」という曲の一節。歌詞の中の「it」は怪獣を指している)

0r4a5295とても止められないのでアンコール!
EYEちゃんデザインによるTシャツで登場だ!

220まずは新曲を披露。
アンコールで新曲を演奏するってのはなかなかスゴイ。
よっぽど作品に自信がなければできないことだ。

230v曲は「It's Alright」。
難なく大ウケ!さすが!

240v「残りの曲で体力使い果たして帰ってもらいたいです!」…と「Mebius Loop」。

S41a0382 Maryのパワーもすごいけど、お客さんのエネルギーもいい加減スゴイんだよ!

260v
ギターにコーラスに大活躍の社ちゃん。
SAKIちゃんとのツイン・リードもバッチリきめてた。

270v

「Campanula」。
ココで発見。
みんなが手を振るところをこうして後ろで見ていたんだけど、当たり前のことだとは思うが、(後ろから見てステージに向かって)上げた腕をみんな左にはググイと盛大に曲げるんだけど…

250

右側にはそうは曲げないんだよ。
これはみんな右腕を上げているからに他ならない。
お客さんが全員ギッチョだったら反対のことが起こるはず。見てみたい。

S41a0357 華麗なテクニックとアクションでファンを魅了したSAKIちゃん。
人気、実力ともにトップ・フィメイル・ギタリストの一角になったね~。
『MUONのYAON』の頃がなつかしいナァ。

290v

最後は「Promised Land」。
Mary's Killer Tuneに客席は大興奮!
内容、演奏、雰囲気、すべてが熱狂的な素晴らしいコンサートだった!

280Mary's Bloodの次の大舞台は来る7月14日にCLUB CITTA' KAWASAKIで開催される『WORLD GUITAR GIRLS COLLECTION vol.0 feat.Mary's Blood & CYNTIA』だ。
コチラもお見逃しなく!

300Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

310(一部敬称略 2017年5月13日 恵比寿LIQUID ROOMにて撮影)

2017年6月27日 (火)

ATOMIC TORNADOのA story behiNd a Decade <後編>~ATOMIC TORNADO 

  
さて、<後編>はこの日のメイン、ATOMIC TORNADOの登場だ。
場内にはCDやTシャツ等、見慣れた物販の風景…アレ?左端にこういう場所では見慣れないアイテムが…。

10_3そう野菜。
ゲストで出店されていた「奄美くらふとファーム」の作品。
島らっきょうやら色とりどりの細いニンジンやらあまり馴染みのないアイテムが並び大人気!

20ウチは「野菜セット」というのを頂いたが、目玉はコレ。
トマト・ソースに使うサン・マルツァーノ種というトマト。こんなのそこいらのスーパーで売ってないじゃん?
私ね、トマト・ソース作るの大好きなの。
家族の夕食に作るだけでなく、お昼に缶詰のトマトでトマト・ソースを作ってパスタにかけてひとりで食べてる。
さっそくこのトマトでソースを作ってみたが、おいしかった。缶詰のホール・トマトより甘味がある。

30で、ですね、このトマトもすごくおいしかったんだけど、その「野菜セット」に入っていたコレ!
化学肥料を一切使わない「さとうきび」だけで作った黒糖。
私は元より黒糖の味が好きなんだけど、アータ、コレね、殺人的においしいのよ!
チョット小ぶりに割ってあって、適度な大きさのヤツを舌の上に乗せて少し転がしてやる。
いい香りが鼻から抜ける。
黒糖は舌の上ですぐに柔らかくなって、それを舌と上アゴで優しく潰してやるんだよ。
で、そのまま舌を左右に動かしてやると、上品で優しい甘味が口の中に広がるんだな。それも控えめに…。
コレがおいしいのなんのって!
洋菓子のように舌にいつまでも残ることのない、さわやかな甘味。
問題はいくらでも食べれちゃうことなんだよな~。一旦食べだすととまらなくなっちゃう!
もちろん、すぐに食べてしまってお取り寄せしたさ。

40それともうひとつ。
コレはパッション・フルーツの皮で作ったオリジナル製法のジャム。
やっぱりバカみたいに甘いことがなくて、素材の風味がググイと引き立った上品なお味。
ウチはヨーグルトにかけて頂いたが、バカうまだった。
何でも鴨肉のソテーなんかに使ってもおいしいとのこと。

5pj2 丹精を込めてコレらを作ったのがこの方。
「奄美くらふとファーム」の土屋さん。
こういう熱心なお百姓さんがいるからこんなに美味しいものが食べられるというワケ。
聞くところによると、元は音楽関係のお仕事をされていたとか…それで今日こんなところで物販やってるのね?
一念発起して奄美に移住し、一年間ミッチリと農業の勉強をして起業された。
つまり作る側もパッションのカタマリなのだ。
  
奄美くらふとファームの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

50さて、ATOMIC TORNADO。
なつかしいな~。

60小松優也

70v_2
大舘義直

90v_2大舘寛幸

110v_2大内優
このバンドって、ココまでみんな苗字に「大」か「小」が付いてるんだよ。
しかも誰が「大」で、誰が「小」かがとてもわかりやすくなっている。

120v_2ボーカルズはエキストラで北海道から参加したDummy。
130v
優也くんは愛用のJCM800 2203を持ち込んだ。
その前はVintage Modern 2466と425Bを使っていた。「こういうのを待っていたんです!」と発売してすぐに買ってくれたんだよね。
10年前の話。

80_3
ダッチ―もMarshall。
同じく約10年前、JVMが出てすぐにJVM410Hを導入してくれた。
つまりダッチ―は日本で最も早い時期からJVMを使用したプレイヤーのひとりだった。

100v_2
10年前に沼袋のサンクチュアリでリハーサルをしていたところにお邪魔したのが最初だった。
優也くんがギターを肩にかけ、白い紙袋を手にして遅刻して現れ、「今、北海道から出てきました!」って言っていたように記憶している。

150_21曲目は「DyNAmite」。
「♪ダ~イナ~マイト!」って、イヤ~、なつかしいな~。

160vそうだそうだ、優也くんのギターがこんなだった。

170vダッチ―も昔のままじゃん!

180v勉強不足で恐縮なんだけど、このバンドは何だって「デオキシリボ核酸」に拘っていたのかしらん?
それと、最初のデビューが1992年だとか…。25周年だよ。
2001年に再結成し、2008年に活動を停止したというのだから、私がお付き合いさせて頂いたのは最晩年だったのね?
アルバム『TORNADO EYE』を2007年にリリースした時は、顔にメイクを施して、「レインボーマン」みたいにメンバーが「水の精」とか「火の精」とかに扮していたんだよね。

190_22曲目は「Reach for the Star」。
この日のステージはアルバムを発表から10周年という企画なのだそうだ。

200_2ATOMIC TORNADOは2007年にアルバムをリリースしたものの、オリジナル・メンバーであり、ボーカルズの土屋陽輔が難聴を罹患し、2008年に活動を停止。
アルバムを発表してから10年を経過した現在も再結成を望む声が絶えなかったが、肝心のシンガーが不在とあって実現が阻まれていた。

210_2そうした中、北海道のメタル・シーンで活躍するDummyを得、一回限りの特別公演として再結成と相成った。

220vステージは「DestiNAtion」、「Secret Society」、「Swallow Fly Eternity」と続き、首を長くしてこの日待っていたファンを狂喜させる。
会場はいつの間にかパンパンだ!

250_2

ステージは中盤に差し掛かり、雰囲気を変える。
起承転結の「転」のコーナーで「Follow the Light」。

1img_0561 「深海」…

1img_0332 「Power Game」。
ナンダカンダで色々なライブで出くわすダッチ―弟。
優也くんはBLIND BIRDなんかでしょっちゅうMarshall Blogに出てもらっていたが、メンバーの中で優也くんの次にMarshall Blogに出てくれているのは寛幸くんなんだな。

1img_0500 スーパー・ハードなドライビング・チューン「Breaking the Law」。

1img_0305「Spiral Illusion」から大内くんのドラムソロへ。

230_2「チャリ~!」の歓声が飛び交う中パワフルでテクニカルなソロを披露した。

240vエキサイティングなドラム・ソロが終わると、どこからともなくカレーのいい香りが…と思ったDummyくんがドンブリを片手に登場。

260そして、そのままドンブリを手にして「みよしのカレー」を熱唱。
寡聞にして私は知らなかったのだが、北海道内で店舗展開している餃子とカレーのチェーン店なのだそうだ。
…ッと、チョット待った!
今、調べてわかったのだが、コレ「みよし」の「カレー」じゃくて。カレーの「みよしの」なのね?
何だよ、誰も教えてくれねーよ!
しかし、私も70年代から長いことライブ・コンサートを観て来たがカレーのドンブリ片手に歌う人は初めて見たな。
というのも、Dummyくんは熱狂的な「みよしの」のファンで大使を務めているのだそうだ。
そして、札幌市民であれば誰もが知っているこのテーマ・ソングを作ったのだそう。

270v_2さて、ココでステージは大きな展開を見せる。
1img_0313

アレ?マイクを握って絶叫しているのは物販で野菜を売っていた「奄美くらふとファーム」の土屋さんじゃないか!
シラジラしいか…。
ATOMIC TORNADOのシンガー、土屋陽輔。
曲は「地球~The Planet Earth~」。
久しぶりの陽輔さんの歌声!

1img_0570 ナント、ステージに立って歌うのは9年ぶりのことなのだそうだ。
何ら問題なし。
受粉業務の合間を縫っての凱旋だ!

300_2ココでDummyくんが合流。
「ゴメンね、『Breaking the Law』みたいなハードな曲を作ちゃって!」
「イエイエ、素晴らしい曲です!」
なんて会話があって本編最後の曲。

350_2
「One Life to Live」だ!
380
あ~、なつかしいな~。

1img_0659

このジェスチャーで思い出した。
290v
ATOMIC TORNADOは、ありがちな「美学系」のへヴィ・メタルとチョット毛色が違っているところがおもしろかった。
まさにこの曲なんかを聴いて、重苦しくない「さわやかなメタル」という印象を受けたのを覚えている。

1img_0647 そして、アンコール。

1img_0343 演奏を始める前にメンバーから今日のイベントに対するコメントが述べられた。
「この日を迎えることができて幸せです!」
340_2

「チョット寂しいけど、こんだけ楽しめたんだからいいや!気の利いたことを言いたかったけどダメだわ!」
ダッチ―弟はこの後しばらく音楽活動を休止してしばらくの間、育休に入るのだそうだ。
また元気に帰って来てくれよ!

320_2

「9年前にやり残したことがあるので今日やろうと思います」
今頃ナンだ、ナンだ?

330
「シンミリするのもナンですが…10年前に上京して来て、物事の重みがわかる年齢になってきた。
10年前と同じメンバーでこうして演奏することで東京にいた時の区切りができた、と思っています。
みんなに『ありがとう』と言いたいです。」
優也くんは5月末をもって故郷の札幌へ帰っていったのだった。
今ごろ北の大地でどうしてるかな~。
みよしのカレーを食ってるのか。
私も北海道はまんざら縁がないワケじゃないんだぜ。
平成19年に亡くなった私と同じ姓の北海道大学の名誉教授はウチの親戚だ。

310「本当のラスト、行くぞ!」…とコールされたタイトルは「D.N.A.」!

360v

コレもなつかしい!
結構覚えているもんだな~。
もちろんATOMIC TORNADOのキラー・チューンだけに客席の熱気も最高潮に達する!

370_2陽輔さんは南に、優也くんは北に…いくら交通の便が発達したといえども、昔の仲間がキッチリと集まるということはなかなかに難しいものだ。
齢を重ねれば尚更のこと。
この5人+1が集まるのはコレが本当に最後かも知れないな。

401v

402v

403v

404v

1img_0367

1img_0623 お客さんもステージの上の6人の姿をシッカリと脳裏に焼き付けたことと思う。
ちなみに大内くんが9年前にやり残したこととは、ドラムスをプレイしながらのお客さんとの掛け合いだった。

1img_0354 お疲れさまでした!
陽輔さん、次の収穫時の黒糖もよろしくです。
注文したいので作ったら教えて!

410_2(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)

2017年6月26日 (月)

ATOMIC TORNADOのA story behiNd a Decade <前編>~TORNADO-GRENADE & Fury of Fear 

  
最近、ひとつ気が付いたことがある。
それはMarshallのモデル名の呼び方について。
ま、私は仕事でやっているので余計にそうなのかもしれないが、Marshallの商品名を口にする時、シリーズ名ではなくて、そのモデル固有の名前を言うクセがついている。
また、この傾向は一般に年配層に多く見られ、比較的ベテラン勢のギタリストやコアな若手ギタリストには特に当てハマると言える。
一方、若い人はシリーズ名しか口にしない傾向が強い。スタジオにお勤めの方なども同じ。
どういうことかと言うと、例えばJCM800 2203を例に取れば、年配層は「2203」と呼び、若い人は「八百」とだけ呼ぶ。
また、JCM2000 DSL100の呼び方も同様に「DSL100」と「二千」と別れる。
JCM900 4100も同じ。「4100」と「九百」だ。
コレは至極当然のことで、JCM800をリアル・タイムで経験したベテランは、シリーズには他に「2204」や「2210」があったことをご存知であろうし、JCM2000であれば、若い人が「2000がスキ」と言えば、「TSL?それともDSL?」と訊いてみたくなるのがベテランのMarshall好きの人情というものであろう。
いずれにしても、こうして商品の固有名詞がマーケットの中で連綿と生き続けているというのはスゴイことだと思う。
このことは、今CODEがヒットしている理由のひとつになっているのではなかろうか?
じゃ、JVMは?
10年以上前にJVMシリーズが発売された時、海外では「JVM4」と「JVM2」という呼び名があった。
ディストリビューターを務めていたその頃、私もこの呼び方を日本で定着させようと躍起になった時期があったが、うまくいかなかったな。
時代の変化とネーミングの重要性を痛感しますな。
あ、コレは「JVM」という名前が良くない、と言っているのではありませんよ。
とかく人でもモノでも名前というのは大切だ…ということが言いたいねん。
ちなみに以上のことは以下の本文と何ら関係はない。
  
さて、今日は若手のバンドから。
なつかしのATOMIC TORNADOのワンオフの復活ライブに出演したTORNADO-GRENADE。
「TORNADO対決」ってか?

10_2塚本JOE旭

20v松浦カズマ

30v真壁雄太

40v寺沢リョータ

50vドラゴンシャドウ村田

60v新譜もリリースし、奮闘努力の甲斐あってバンド活動もいよいよ軌道になってきた!…と言いたいところだけど、解散だってよ、解散。
先日正式に発表した。
来る7月30日の西川口Heartsがさよならコンサートだ。
このステージのMarshall Blogのレポートはないので、億劫がらずにHeartsカレーを食べるついでに西川口まで足を伸ばして、彼らの最後の雄姿を見届けて頂きたい。
さてと…「さよならコンサート」の情報も告知したことだし、今日のレポートはコレでおしま~い!

70v<後編>につづく

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  


  
  
  

  
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  



  
  
    


  
  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  

  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  

  
  
  

  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  

  
  
  

  
  

  
  
  
  


  
  
    


  
  
  

  
  

  
  
    


  

  
  

  
  
  

  
  

  
  
    
  
  
  

…と思ったけど、若い割にはメタル的に骨のあるバンドでMarshall Blogとしても応援していたので、やっぱりレポートしておこう。
へへへ、ダマされた?
『Sgt. Peppers』みたいでしょ?
前回、コレに引っかかって頂いた方もたくさんいたようだが、このスリリングなトラップを見抜いた方も少なくないようだった。
なので、今回はブランクの幅を思いきり長くしてみたよ。
「こんなに空白の部分を長くして本当にこのまま画面を閉じられたらどうしよう…」と少し心配にもなったが、PCでご覧になっている方はスクロール・ゲージでわかっちゃうんだよね、「まだ先があるぞ!」って。
もうやらないから!
  
さて、TORNADO-GRENADOのステージは「Love Never Dies」からスタート。

80_2JOEくんがいつも通りのハイテンションで叫びまくる!

90vフロントのギター・チームも押したり引いたり完璧なコンビネーションだ。

100vなのに解散とはね~。
少し前、facebookに「若いバンドがすぐ解散してしまうのは一体どういうこったい!」的な投稿をしたところ、フレンズさんから予想以上に多くの反応を頂戴した。
ココでそのことについて書く気はない。
ただ、今回のTORNADO-GRENADOの解散を指してその投稿をしたワケではなないということは記しておきたい。
飽くまでも若いバンド全般の話だ。
とりわけこのバンドはモッタイなかったな。
TORNADO-GRENADEは、70年代のハードロック・スタイルから最近のへヴィメタルを俯瞰しているような曲づくりに、アニメ等の現代の若者になくてはならない必須科目やコミカルなセンスを加えたスタイルを確立しようとしていると思ったんだよね。
つまり、いつも書いているロックの伝統を今の世代に伝えることができるバンドだと信じていたのですよ。
そして、こういう若者を観るために若者が集い、CDを買ったりすることによって「伝承作業」ができやしないかと期待していたのだ。
せっかくいいのが出て来たと思っていたので、モッタイないというより悔しいな。

110v2曲目は新作の『Mighty Flugel』から「Wings of Steel」。

120v

いつも2曲目のエンディングには例の儀式がある。
解散までにライブの取材ができるかどうかも定かではないし、もう見れなくなるかも知れないので、今日はこのシーンをパラパラマンガ風に克明に記録しておこう。
まずは雄太くんがステージの中央に歩み出て…

130

JOEくんが雄太くんの又ぐらに頭を突っ込む。

140「せ~のッ!」でJOEくんが肩に載せた雄太くんを天高く持ち上げる。

150

ステージの中で一番の重労働だ。
もちろん雄太くんはJOEくんの肩の上でギターを弾き続ける。

160

オリャ~!第一体型完成!

170

そして、Joeくんがヒザの下をつかんで、雄太くんが前傾姿勢を取る。

180

オッシャ~!第二体型完成!
ココまでで見落としてはならないのは、左右で陣形を整えているカズマくんとリョータくんの動きだ。
この二人のポジションは通常「コーナー・バック」と呼ばれており、相手のレシーバーをブロックする役割を担っている。
勝敗に大きく関わる相手方のパスを食い止める重要なポジションだ。

190そしてトゥッティでキメのポーズ。
まずは上手から…

200そして、下手までパン。

210カズマくんがマイクを握り、中央の二人のアクションを実況する。

220そして、雄太くんがエビ反り!
コレ、最初の頃はやってなかったんだよね。
ギターはズッと弾きっぱなし。

230逆さに見るとこんな感じ。

235ついでにタテもやっておくか。

236そして、Vサインで終了。
さぁ、コレでMarshall Blogが続く限り、このあってもなくてもいいアクションの記録がMarshall公文書として残されることになった。
ウソウソ、もうすぐでコレが見れなくなるなんて寂しいナァ。

240新作からのナンバーが続く。
タイトル・チューンの「Mighty Flugel」。

250このバンドはへヴィにしてフレキシブルなリズム隊も魅力的だった。

260v五人のキャラクターも明確になっていたしね。

270vさらに新作から「Dive into the Ocean」。
「ocean」は不加算名詞なんだよね。「the ocean」と冠詞を付けて使うのが普通とされているので、失敬ながら勝手にタイトルの「ocean」に「the」を加えさせて頂いた。
290

ギター・チームは二人ともMarshall。
この日も鉄壁のギター・アンサンブルを披露してくれた。

300ああ、この二人のギター・アンサンブルももうすぐバイバイなんだナァ。

310v出番を締めくくったのはバンドのテーマ・ソング「Sex, Spice, Rock'n Roll」だぁ!

320EXILEのグルグルもバッチリきまったぜ!

280

そして、最後。いつも通りのサングラスのシーケンス。
こういう目のデザインを「しじみ目」っていうらしいね。
私はズッと「スイカの種」と表現してきた。

330vサングラスを雄太くんが預かって…

334オーナーに返還。

335キマった~!
ああ、コレももう見れなくなるんだナァ。

340フィニ~ッシュ!

350もちろん「ワル」のMCも滞りなく差し込まれ、コンパクトながらもTORNADO-GRENADEの魅力を爆発させたいいステージだった。
冒頭に書いたように残念ながら「さよならコンサート」にお邪魔することはできないが、まだMarshall Blogに登場してもらう機会は残っていると思うのでお楽しみに!
  
TORNADO-GRENADEの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

360お待たせ、まもちゃん!
二番目に登場したのはFury of Fear。

370西村直人

380v西村守

390vサポート・ベースの岡村勇太。

400vドラムスは石川達也。

410v今日はイベントなのでドラム・キットを持ち込んでいないが、達也くんの普段はこんな感じ。
NATALドラマーだ。

420おかげさまでNATALは実際に試したドラマーの皆さんから相変わらず高い評価をお受しておりまする。
一昨日は知らぬ者がまずいない日本を代表するトップ・ロック・ドラマーの方にご使用頂き、この上ないおホメの言葉を頂戴した。
うれしいね~。
若いドラマーさんたちの間でもメッチャ評判がよろしい。自分でも半信半疑だわ。
ドラム・キットのご購入を予定しているドラマーの皆さん、今、NATALが狙い目でっせ!

430vさて、前半のブランクで紙幅を割いて長くなってしまったので、今日はココまで。

<後編>につづく

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)


  
  

  
  

  
  
    


  
  
  


  
  
  

  
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  



  
  
    


 
  
  
  
  
  



  
  
    


  

  
  

  
  
     
  
  
  
  
  
 
  
  

  
 
  
 
  
  

 
     
  
  
  
   

  
  

  
  
  
ウソウソ!ゴメンなさい!
「もうやらない」って言ってたのにね~。
こういうことがしたいんですよ。ギャグの基本は「繰り返し」だから。
もう本当にやりませんから!…今回は。
  
オープニングは「Lost Innocence」。

440いかにもFuryらしいストレートなメタル・チューン。
例の「♪ココには帰る場所がない」のヤツ。

450v「皆さん、コブシを上げていきましょう!」
二曲目は「Till the End of Time」。
コレまたFuryらしい若さあふれるイケイケ・チューン。

460v今日は借り物だけど、もちろんまもちゃんはMarshall。
すさまじい高速ピッキングで会場の空気を切り裂いた!
やっぱMarshallじゃないとダメね、こういうギターは。

510

多摩川を渡って「神奈川県初進出」だという今回のステージ。
次は帷子川を渡って横浜に進入かな?
 
日本橋を出て最初の宿場が「品川宿」。
「川崎宿」、「神奈川宿」と続き、東海道五十三次の四番目の宿場が「程ケ谷(保土ヶ谷)宿」。
私の家内はこの程ケ谷の本陣の末裔だ。
「本陣」とは 江戸時代以降の宿場で、大名や旗本、幕府役人、勅使、などおエライ人たちの宿泊所として指定された家。
昔、横溝正史に『本陣殺人事件』なんてのがあったね。ATGが映画化した。
今でいう民泊だが、原則として一般の者を泊めることは許されなかった。つまり「宿屋」ではない。
そういうった高級官吏たちの宿泊所だからして、当然一介の地域の民家では本陣に指定されることはない。それなりの社会的な地位がある家が本陣を務めた。
生麦事件って知ってるでしょ?
1862年、薩摩藩が生麦村を通過しているところ、馬がいうことを聞かず、その行列に割り込んでしまったイギリス人を供回りの藩士が斬り殺してしまった有名な事件。
これが原因で薩摩藩とイギリスがタイマンを張って「薩英戦争」に発展した。
で、その事件の日、薩摩藩の一行は「程ケ谷宿」に投宿した。
おそらく家内の祖先が給仕をしたことだろう。
そして、一方のイギリス人。
斬殺されたイギリス人が所属していたグループのリーダーの名前は「Marshall」さんといった。
この事件が起こったのはMarshallアンプや私がうまれるちょうど100年前のことだった。
このことは例によって吉村昭の『生麦事件』を読んで知ったんだけど、さすがに驚いたな。ゾクゾクっときたよ。

480「ずっとFuryを追いかけて来てくれている人にはなつかしいナンバー」と紹介されたのは「Savior Never Die」。

490前の二曲に比べグッとテンポを落としジックリ歌い上げる直人くん。

530vそれを受けてドラマチックなソロを展開する守くん。

470v

守くんって色々なことにエネルギッシュに取り組んでいてね~。
彼のfacebookへの投稿なんかを見ているとホントにエライと思うよ。
ある時はイベントのアイデアを提案してみたり、ある時はへヴィメタルの衰退を憂いてみたり…。
若いのに危機感を持っているというか、意思を持ってギターを弾いているということが言えるだろう。
まもちゃんたちのようなメタル系ギター弾きにとっては、今の音楽の環境はあまりにも気の毒だけど、考えてみると50年ぐらい前はロック自体が冷遇されていたワケだから…「歴史は繰り返す」ということを信じれば、とにかく続けていくより道はない。
ただね、やっぱり人と違うことをやらないと!
イングヴェイから離れて、他の音楽をジックリ勉強してまたイングヴェイに戻ったらどうかしら?…なんて思うワケよ。
せっかくのテクニックがあるんだから、人とは違う活用の仕方を考えることこそアーティストとしての使命であり、宿命であり、仕事なのではないかしらん?

560vその守くん、また新しいことを始めた。
ま、手法は珍しくないにしても、「FOF団」なるFury of Fearのファン・クラブ的なモノを立ち上げたのです。
「フォフ団」と読むのかと思ったら「エフオーエフ団」だそうです。

5fof 早くもステージは後半に入る。
達也くんのドラムスからスタートするのは…

1img_0208_1

Furyのステージは必ず取り上げられるキラー・チューン「Hunger Never Filled」。

520
しかし、よく弾くな~。
腱鞘炎だけは気をつけてね~。皆さんの宿命の職業病だ。
やっぱりギタリストは誰でも一度は苦しむようで、その話を聞いただけでビビっちゃう…と思ったらテメエがなっちまった!
ギターなんかもうほとんど弾かないクセにだよ!
原因はカメラとパソコン。
パソコンをイジるのもだいたい一日六時間ぐらいが限度なんだって。
それなのにMarshall Blogや他のことをやっていると、ガッツリ連続ではないにしても一日16時間ぐらいパソコンをイジる時も珍しくないのよ。
そのように私だけでなく、パソコンのやりすぎで腱鞘炎に罹っている人が今ものすごく多いんだって。
あとスマホもかなり危ないらしい。
おもしろいのは、最近はコンピュータで音楽を作るでしょ?
そのせいで楽器の弾き過ぎではなくて、パソコンの使い過ぎで腱鞘炎になっちゃうミュージシャンも少なくないらしい。
マジで痛いっスよ。朝、激痛で目が覚めたぐらい。
今はおかげさまで大分ラクになったけど、ピーク時には、腕全体がシビれて、ホント、涙が出たわ。
一回かかってしまうと完治が難しいので、皆さんお気をつけあそばせ!

540v
若者よ、続けなさい。
大いに勉強なさい。
そして、ナニがあっても自分の思う道を往きなさい。
まずは、とにかく続けるのです。
       
                              ―マーシャル・ブログ

550最後を締めくくったのは「Tales of the End of the World」。

570Fury of Fearも持ち時間イッパイに自分たちの思いのたけをブッ放したのであった。

580vまもちゃん、先日の『Generation Axe』にすっかり触発されて、7月の中旬にFury of Fearの主催で『Generation Shred』なるイベントを開催する。
TORNADO-GRENADEも出演するのでメタル好き、Marshall好きの諸兄は吉祥寺に集合だ!

FofcFury of Fearの詳しい情報はコチラ⇒Fury of Fear Official Website

590<後編>につづく

今度は本当に終わりです。

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)

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2017年6月23日 (金)

EXCITERS MEETING <後編>~CONCERTO MOONの巻

  
D_Driveに続いてCONCERTO MOONがステージに上がった。

10_2島紀史

20v久世敦史

30v中易繁治

40v河塚篤史

50vそしてサポート参加の遠藤均。

60v再びドカンとMarshallサウンド。
うれしいね。

70Marshall MAJOR 1967が2台と年季の入った1960B。

80vいつもの長~いオープニングSEに導かれ、ステージに上がった5人がまず演奏したのは「Savior Never Cry」。

90いきなりの人気ナンバーに会場が一気に燃え上がる!
なんつーか、「お客さん」という乾いたスポンジが水ではなく、ものすごい勢いでCONCERTO MOONを吸収しているようなのだ。

100キタキタキタ~!
この音、このフレーズ!
そう、コレが島紀史だ。

110v続いて「It's not Over」。

120ノンちゃんと久世ちゃんの挨拶に続いて「Angel of Chaos」。

130v皆さんはダムの放水って見たことある?
湛水が規定量を超えた時、重力式ダムのてっぺんから思い切り水を放出するあのシーンがノンちゃんの今のソロのイメージ。
アレ、放たれた水が落ちるところを「水打ち」っていうんだけど、時間が経つとあの硬いコンクリートが水流で削られ、摩耗されてツルッツルのスベッスベになっちゃうんだゼ。
その「水打ち」の滑らかさがノンちゃんのギター・ソロだ。

15099年のアルバム、『RAIN FOREST』から2曲。
「Lonely Lat Journey」と「Victim of Desire」。

160vこうしたクラシカル・ナンバーも完全に自家薬籠中のモノとしているリズム隊。

170v今日もへヴィに快走中!

180v「楽しんでますか?今、レコーディングをしています。ビックリするくらいのモノが出来上がるかと思います」と近況を報告かたがた新作への期待をあおった。
すごい自信!
自らハードルを上げた久世ちゃん。
しかし、そこは百戦錬磨で海千山千のCONCERTO MOONのこと、ファンの期待を裏切るようなことは万が一ないだろう。(久世ちゃん、ハードルをもう一段階上げといたぜ!)

185vギターを持ち替えて「From Father to Son」。

260v

「Black Flame」…もちろん、フォーメーションもバッチリキマってた。

210

さらに「Take you to the Moon」とづなげた。
しかし、いい音色だな。
太く、伸びやかで、カシカシとピッキングの音も力強く高らかに、まるで歌を歌っているようだ。
Stanly Jordanって知ってる?
80年代の初頭にタッピング・ギターでジャズを演った黒人のギタリスト。
当時は大層話題になり、再生Blue Noteからのリリースとあって話題性も高まり、アルバムもずいぶん売れたハズだ。
人気が上がると同時に「果たしてギターの音がコレでいいのか?」という評論家の意見も台頭した。
要するにピッキングを全くしないので、両手で指板上の弦を叩くサウンドが従来のギターの音と大きな隔たりを見せていたのだ。
このことはね、この人が出て来た時にすぐに私も気が付いた。
フレーズ自体はギンギンにバッピッシュでカッコいいんだけど、別にコレならピアノやサックスでもいいじゃん…ということ。
ギターの音色をもってしてそういうフレーズを弾くからカッコいいワケ。
ギターという楽器の一番の魅力はビブラート(海外では「ヴァイブラートォ」)と昔から言われているが、ことロック・ギターに関してはピッキングのノイズも大きな魅力だということよ。

S41a0594早くも最終セクション。
「エ~!」
最近作から「Between Life and Death」。

190遠藤さん、お久しぶり!
以前からおなじみのサポート・メンバーだ。

200島田勘兵衛がお百姓さんから受け取った米のように、一音たりともおろそかにしないソロ。
すさまじい集中力だ。

220vそして、出番の最後を締めくくったのは「Change my Heart」。

230しかし、久世ちゃんの歌。
ヤケクソにカッコいいわ。
CONCERTO MOONに入った頃は、正直、ただ声が出る…という感じだったけど、今はそのどこまでも野太い声に磨きがかかり、言葉の発し方とか歌い回しが異常なまでにカッコよくなった。
この人の歌は日本のメタル・ボーカルズを背負っていく実力と魅力があると思うんだよね。
やっぱり、環境が人の才能を伸ばすということか。

240そして、この2人のコンビネーションもすごく自然に映るようになった。
以前は久世ちゃんがチョットおっかなビックリみたいなところがあったが、今はもうゼンゼン平気。
日本の名門メタル・バンドのフロント・マンの自身があふれ出ている。

250新作が楽しみだゼイ!
  
CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

270「せっかくなので…」とアンコールはD_Driveとのセッションとなった。
「セッションはイヤなんですよ…グダグダになるでしょ?それがイヤなの。でもD_Driveとだったらグダグダにならないと思うので…やります!」
そう、ノンちゃんの言う通り。
永久に続くかと思われるペンタトニックづくしの速弾きギター合戦に付き合わされるのは結構キツイ。
たいていそういうギター・バトルって、静かに掛け合いを始めるじゃない?
最終的には盛り上がらないと気が済まないワケで、そうするとクライマックスに達するまで時間がかかるワケ。
コレをひとつのショウで三回も演られるとさすがに悲鳴を上げちゃう。
私が演出するなら、ノンちゃんが言うように絶対にグダグダ演って欲しくない。
ソロを回すならワンコーラスを一回ずつにするな…「そのワンコーラスだけのソロで思い切り腕を見せて盛り上げてくれ!」とお願いする。
もう今はギターのテクニックが出尽くしてしまったからね。40年ぐらい前に比べると、速く弾くことの希少性が格段に低くなり、その意味も薄れてしまった。
速く弾くよりも、いかに密度の濃い魅力的なフレーズ、あるいはオリジナリティあふれるメロディを弾くことを目指す局面が今だと思う。
若いバンドにギター・ソロがないのは間違いなくこのあたりが遠因のひとつだろう。
練習するのもシンドイし、速弾きを体得しても皆同じに聴こえるし…。
ところが、反対にギター・ソロやアドリブ・パートがないロックもまたツマらないもんでしてね。音楽の楽しみの一部を削り取ってしまったのと同じだから。
だからVan Halenはスゴかった。
何とかして新旧のロックの融合ってものが図れないものだろうか…。
290

さて、ナニを演るか…。
ノンちゃんだからナニを演るのかはだいたいわかるけど。

280やっぱり「♪スッピ~~~ドキッ!」。

300当然ギター・バトルとなるが、ノンちゃんがMCで口にした通り、グダグダはやらない密度の濃い展開となった。

310

320v

330v

340vこの曲を聴くと「♪宵越しの金は持たないオレだ」とか「♪米食べろ、豆つまめ」とかいう歌詞がすぐに思い浮かんじゃうんだけど、コレ、原曲の最初のコーラスは「Good Golly Miss Molly」とか「Tutti Frutti」とか「Lucille」とか、Little Richardの代表曲のタイトルで固められているんだね。
知らなかった。
実際Deep Purpleは「Lucille」をレパートリーにしてたし、Little Richardへのリスペクトということ?
今度、ノンちゃんに会ったら訊いてみよう。
そもそも「Speed」というのは薬物を意味していて、「米」も「豆」も薬物。
「豆(beans)」はその後に出て来るNew Orleansに韻を踏ませている。
歌詞をパッと読んで気が付いたことはコレぐらいなんだけど、やっぱり向こうの人がうらやましいよね。
こういうフックを自然に楽しむことができるんだから。
いつも書いているけど、私も含めて、日本人は洋楽の半分も味わっていないと思う。
映画の字幕も読まないような若い人たちが言葉のわかるJ-POPに取り込まれちゃうのも無理ないことなんだよね。
どっかでこういうトリヴィアルなことの講義をやらせてくれないかナァ。誰も聴きたがらないか…。

S41a0578 途中で他のDeep Purpleの曲も織り交ぜ、グダグダにならないガッチリとしまったセッション・コーナーとなり、お客さんを喜ばせた。
私といえば、脚立の天端が尻肉に食い込んで痛いのなんのって!ショウの中盤から地獄の苦しみを味わってしまった。尻に深紫のアザができるかと思った。
次回あの脚立を使うときは絶対にクッションを持参せねばなるまい。
あ、ちなみに「Deep Purple」は1930年代のジャズ曲のタイトルですからね。

350_2(一部敬称略 2017年4月16日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)

 

2017年6月22日 (木)

EXCITERS MEETING <前編>~D_Driveの巻

   

もうクセでね…どうしても「West Side」という言葉が先に出てしまう。
『ウエストサイド物語』をひとりで観に行ったのは、忘れもしない…アレはいつのことだったっけな~。
なんや、忘れとるやんけ!…イヤ、昨日一昨日とLOUDNESSさんにご登場頂いていたものだから少しばかり二井原さんのギャグを拝借してみた。
映画『ウエストサイド物語』は、中学校一年生の時に日比谷のスカラ座にひとりで観に行ったのが最初。
それからテレビで観て、今でも時々DVDで観て、サントラ盤やバーンスタインのCDを聴いて、Dave LiebmanやRichi Coleのジャズのカバー・アルバムを聴いて…かれこれ42年の付き合いなるのでコレもやむを得まい。
間違えずにユックリ言うと…新宿の…ライブハウス…WILD(無事通過!)…SIDE…TOKYO。
復唱すると、新宿のライブハウス、WILD SIDE TOKYOの開店8周年を迎えるイベントにD_DriveとCONCERTO MOONが出演した。
要するにCONCERTO MOONとD_Driveの「ダブル・ヘッドライナー」だ。「ツーマン」ではない。
今日&明日はそのレポート。
まずは「D_Drive編」。
10
余計なお世話なんだけど…驚いたことにアメリカに「Ddrive」っていうバンドがあるんだね~。
インターネットをやっていて偶然出くわしたんだけど、Don MancusoなるLou Grammのバンドのギタリストがやってるんだとか…。
Lou GrammはForeignorが初来日した時に武道館に観に行ったが、やっぱり「ディー・ドライブ」と来れば、「Dは大文字、アンダーバーに小文字でdrive」のD_Driveだよ。

すなわち…  
Seiji

20vYuki

30vShimataro

40vChiikoのおなじみの面々。
ちなみに「D-Rive」というアイドル・グループもいるようだ。

50vD_Driveは今年で8年目だからWILD SIDE TOKYOとほぼ同級生。
CONCERTO MOONとはすでに昨年3月のMarshall GALAで同じステージに立っている。
120
オープニングは「Advance and Attack」から…

70「Attraction 4D」。
そして…

80「M16」と、立て続けに3曲ブチかました。
もうこの3人の表情で演奏への入れ込み具合が容易に想像できるでしょ?

90v「8周年おめでとうございます!今日は普段あまりやらない曲を演ったりします!」とYukiちゃんの挨拶が入り、次の曲を紹介した。

S41a0166 Seijiさんが『トムとジェリー』をイメージして作ったという曲、「Mr. Rat Boots」。
110v
『上には上がある』というトムとジェリーのデビュー作の原題は「Puss Gets the Boot」という。
「puss」というのは「ネコちゃん」という意味。
この曲とは関係なしに、皆さんネコがお好きだよね~。
確かこのShimaちゃんもネコ好きのハズだ。
今週、とある「猫の町」に行ってきた。谷中じゃないよ。
近々レポートをアップするので乞うご期待。
100

さて、今日もD_Driveのドライブ機器をチェックしておこうか。
まずはSeijiさんから。

130ご存知の通り、向かって右がSeijiさん愛用のJCM2000 DSL100ECと1960AX。

140足元のようす。

150YukiちゃんもMarshall。

S41a0170現在発売中のWeROCK誌のYukiちゃんのコラム、『Yuki姐さんの…「ツーマンと言うんじゃない!」』に…あ、コラムのタイトルが違うわ!
Take2。
Yukiちゃんのコラム、『Rock Guitar Cafe』にナゼYukiちゃんがMarshallを使うのかが詳しく書いてある。
タイトルは「私はマーシャル・サウンド!」…コレは本当です。
いいことがた~くさん書いてあるので是非ご覧あれ。
結論を急げば、やっぱりホンモノの真空管のアンプが一番!ということよ。

5wr059 YukiちゃんはJCM2000 TSLと1960A。

170v足元のようす。

180ShimaちゃんはMarshallファミリーのEDENを愛用。

190この日はWT-800ヘッドとD410XSTキャビネットを2台積み上げ8x10"仕様でステージに臨んだ。
実は、コレはCONCERTO MOON対策だったのね。
運搬手間の都合上、普段はキャビネットについてはEDEN以外のモノを使用することが多いのだが、この日は特別。
CONCERTO MOONのド迫力サウンドに負けまいとどうしてもキャビネットもEDENにしたい!とShinaちゃんからリクエストがあったのだ。
EDENのキャビ、メッチャ破壊力あるからね。重すぎて腰への攻撃力もハンパじゃないけど。
やっぱり電気楽器というのはムダに大きかったり、重かったりすることはないのね。全部音と関係している。
楽器もオーディオも電気で音を出す装置は「小さいことはいいことだ」より「大きいことはいいことだ」が根本だよ。
「小さいパラゴン」なんてどんなに科学が進歩しても実現できっこない。

200v曲は続々と繰り出してくる。
「Runaway Boy」から…

220v一変してYukiちゃん作のバラードの「Unkind Rain」。
久しぶりだったので緊張したとか…。
コレを書いている今、すなわち昨日の午後、東京はスゴイ雨よ。
関西でも記録的な豪雨だとか…まったくUnkindだ。

280v

好評の「Seijiさんケガシリーズ」は新ネタを披露。
捻挫が治って来たかと思ったら今度はアバラをやっちゃったとか…。
私も5~6年ぐらい前にやったんだけど、Seijiさんに話を聞いてみたら状況はまったく同じ。わき腹を強打してアバラ骨にヒビが入った。
コレがものすごく痛いんだよね~。
厄介なのは治療法がないことで、何しろ放っておくより治療のしようがない。痛み止めを飲むほどでもないし、クスリはできるだけ飲みたくない。
だから、セキやクシャミが出るときなんざ地獄の苦しみよ。
Seijiさんはステージでは脳内でアドレナリンを出して痛みを和らげているとか…。

290v
続いてもYukiちゃんの作品で「Shape of Your Life」。

T 季節限定演目「どこかに春が」。
W そして、最近作からSeijiさん作の「Last revenge」でブッとばす!

S41a0163 リズム隊のいつも通りの激演が気持ちいい!

230

240そして最終セクション。
このYukiちゃんのポーズは「Russian Roulette」。
今回の会場はステージ前にプレスピットがないため、170cmぐらいの高さの脚立を持参して客席の一番後ろに設置。そして、終始その上から撮影した。
いつも間近でD_Driveを見ることが多いのだが、こうしてヒキで見ていると、ステージ上のメンバーの所作が見渡せておもしろい。
するとあることに気付いた。
Yukiちゃんって、この「Russian Roulette」のタイトルコールだけではなくて、ずいぶん色んなポーズを取ってるんだな~。

210
コレは曲中のハンドクラッピングのパート。二拍三連で手を打つとこ。

250ひとりしかいないのにナゼか「前へならえ」も!
我々が小学生の時って、やたら「前へならえ」をやらされたな。
腕が疲れちゃってサ。朝礼が大ッキライだった。
一番前のチッコイ奴がうらやましかった。だってホラ、両手を腰に当てるだけじゃん?
それと「小さく前へならえ」は意味がないと思う。

260こんな勝利のポーズまで!
Yukiちゃんは忙しい…ということを再認識した。

270vとかなんとか言ってるウチに早くも最後の曲。
「エエ~!」

300最後はDスタンダードの「Screw Driver」。

310熱狂的な演奏で自分とお客さんのアドレナリンを思い切り分泌させたSeijiさん。
興奮が冷めた時のアバラの痛さは想像を絶するものだろうよ。
お大事に!

320D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

330<つづく>

(一部敬称略 2017年4月16日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)

2017年6月21日 (水)

LOUDNESS~“LIGHTNING STRIKES” 30th Anniversary 8117 <後編>

 

子供の頃、テレビで『タイガーマスク』を見ていてすごく不思議に思ったことがあって、父にこう尋ねたのを覚えている。
「『タイガーマスク』ってどうしてこんなに早く終わっちゃうの?」
父の答えは「楽しい時間は過ぎるのが早いんだよ」。
最近のコンサートの終盤の常套句だ。
もちろん私の父は音楽家ではない。「第九」ならぬ「大工」だったが、そんな説明でもあの時は「なるほど…」と納得したような記憶がある。
  
楽しい時間は過ぎるのが早いもので、『LOUDNESS~“LIGHTNING STRIKES” 30th Anniversary 8117』も本編の最終セクションに入る。
まさに「タイガーマスク」状態。
草も木もない舞台にあったのは極上のロックだった!
  
照明がガラリと変わり、ミラーボールが幽玄な世界を醸し出す。

10_2曲は「ARES' LAMENT」。

20いいハードロック・バンドには必ずバラードの名曲がある。
LOUDNESSには「ARES」がある。

30_2本編の最後に向かって突っ走るための区切りのようなポジションだが、効果は抜群。
曲がいいからね。
満席のすべての観客がステージの演奏をジックリと聴き入り、そして二井原さんと一緒に歌った。

40舞台は一変。
堰を切ったように爆走するのは「IN THE MIRROR」!

50v_itm轟音で「待ってました!」の掛け声はかき消されてしまうが、まさに「待ってました!」の人気曲。
終盤に入っても集中力とテンションが全く衰えることのない4人。

二井原実

60v山下昌良

80v鈴木政行

90v_2高崎晃

ギターソロ炸裂。
やっぱり問答無用でカッコいいわ~。

100v_2曲が終わり…ひとりステージに残る高崎さん。

110_gsそう、ココは高崎さんのア・カペラのギター・ソロ・パート。

120v_2幻想的で深遠な世界。

130vそして、目も覚めるようなハードなプレイ。

140vソロの間中「タッカン!」の呼び声が止むことはなかった!

150vメンバーが舞台に戻り演奏したのは「WHO KNOWS」。
コレが『LIGHTNING STRIKES』から最後に取り上げたナンバー。

170v_wk軽快に飛ばすややポップなチューン。
こういう曲にLOUDNESSのスケールの大きさを感じるんだよね。
外国のバンドのテイストというか…。

10r4a1736 こうしてリリースから30周年を迎えたアルバム『LIGHTNING STRIKES』から「Black Star Oblivion」と「Complication」の2曲を除く7曲が再現された。

08

本編は残すところあと2曲!
「エ~!」
だからタイガーマスクだって言ったでしょ!

190双方、LOUDNESSのコンサートでは毎回演奏される人気曲が取り上げられた。

200vまずは「CRAZY NIGHTS」。

210v_2おお~、とうとう高崎さんんもお立ち台に上がった~!

220vソロ!
ステージ下手のお立ち台の上の高崎さんに観客の目と耳が集まる。

230_2「CRAZY DOCTOR」と双璧をなすLOUDNESSの大人気曲で爆発的なクライマックスを迎え、そのまま本編最後の曲へ!

250v本編を締めくくったのは「SPEED」!

260音速で走り抜けるLOUDNESS!

240_sp

ステージを何度も横断して観客をあおる山下さん。

270もはや光の速さで高崎さんのギターが会場を飛び交う!

280v本編の最後に「SPEED」を持ってくるなんざ…いいな~。
最初のMCで二井原さんが「今日は長いですよ!」なんておっしゃっていたが、ゼ~ンゼン。
アッという間に終わってしまった!

284アンコールでは高崎さんがドラム・スティックを携えて登場。
現在形のルックスにお色直し済だ!

285vナント、高崎さんのドラム・ソロ。

290_2高崎さんのドラム・ソロは樋口さんの追悼イベントなどで何度か拝見したことがあるが、相変わらずの見事な腕前!

300キメの「♪ジャカジャーン」では二井原さんのギターが活躍した。

310v思いっきり叩きまくって気分爽快!
大きな歓声に応える高崎さん。

320v_2アンコールを演らない時もあるLOUDNESSだが…アレがまたカッコいい…今日は高崎さんのドラム・ソロに導かれて数曲を演奏した。
アンコールでも新旧を織り交ぜたバラエティ豊かな選曲となった。

330vまずは2001年の『SPIRITUAL CANOE~輪廻転生~』から「THE END OF EARTH」と「STAY WILD」。
(私は)初めて目にするレスポールを提げた高崎さんの艶姿!

340v_2続けて2008年の『METAL MAD』からタイトル曲を。

350v_2ギターが変わってもやっぱり高崎さんの音。
若干甘めに響くが、耳に入ってくるのは間違いなく高崎さんの音だ。

360v鐘の音ふたつ。
ブラジルのホアン・ペルナンブーコという人が作った「鐘の音(Sons de Carrilhões)」というショーロの名曲があるが、日本のメタル・ファンにとっての「鐘の響き」といえばはコレだろう。

370「THE SUN WILL RISE AGAIN」!

380vすさまじいまでのメタル魂が爆発する2014年のアルバムのタイトル曲。
もう会場は熱気で燃え上がりそうだ!

390_2そこに追い打ちをかけたのが「S.D.I」!
キタキタキタ~!

400日本が世界に誇るLOUDNESSの激ドライビング・チューンのひとつ。
やっぱりカッコいい曲だよな~。

410v最後の演目とだけあって燃え上がり感もハンパじゃない!
どんなに激しく、どんなに荒々しく弾いても高崎さんのギターは型崩れすることが絶対にないんだな。
「完成した獰猛さ」とでも言おうか。

420_2髪を振り乱しながらのお客さんの「♪S.D.I」の合唱もスゴイ迫力だった!

430ソロのパートも含めて全22曲。
『LIGHTNING STRIKES』の収録曲を中心に新旧のレパートリーを取り交ぜたゴージャスなセットリストはLOUDNESSの長い歴史と偉大な業績の証だ。440現在新作のレコーディングに取り組んでいるLOUDNESS。
これほど新作が楽しみな日本のバンドも他にそうあるまい。
早く聴きたいナァ~。

450『LIGHTNING STRIKES』の30周年を記念した『30th ANNIVERSARY Limited Edition』も好評発売中だ!

Ls30LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

460(一部敬称略 2017年4月13日 ZEPP TOKYOにて撮影)

2017年6月20日 (火)

LOUDNESS~“LIGHTNING STRIKES” 30th Anniversary 8117 <前編>

 

2016年はバンドの結成35周年を迎え、バラエティに富んだ立体的な企画でファンを狂喜させたLOUDNESS。
年が明ければ当然バンドは36周年ということになり、干支が3周したことになるが、2017年はアルバム『LIGHTNING STRIKES(国内盤タイトル:SHADOWS OF WAR)』の発売30周年にあたる。
『LIGHTNING STRIKES』は、LOUDNESSが世界的にブレイクするキッカケとなった名盤『THUNDER IN THE EAST』を超え、ビルボードのチャートで64位をマーク。
バンドの歴史上、アメリカでのセールスの最高位を獲得した。
その記念すべき作品の発売30周年を記念してLOUDNESSは4月に全国6か所を巡るツアーを実施した。
今日と明日はZEPP TOKYOで開催したそのツアーの千秋楽のもようをレポートする。
ツアーのタイトルの「8117」は当然「8186」のアレ。36年の歴史を物語る日本で最もへヴィな4桁の数字だ。

Ls今回のステージセット。
『LIGHTNING STRIKES 2017 30TH ANNIVERSARY』のバックドロップが誇らしい。

10今回の高崎さんのバックライン。

20v安定の「世界がうらやむ」高崎セットだ。

30ステージ袖に控える愛器たち。

40vお、一番奥に見慣れないシェイプの竿が!

50vオープニング。
激音一発!

60高崎さんがステージ中央に進み出てソロをカマしてくれた。
そして、おなじみのリフが飛び出すと…

70ステージ上下にセットされたお立ち台にメンバーが颯爽と現れた!

80二井原実

90v山下昌良

100v鈴木政行

110vそして、高崎晃。

120vリフ一発、歌声一発で会場を煮えたぎらせた曲は「LOUDNESS」。

130観客のテンションの高さに応えて密度の濃いソロを爆発させた高崎さん!

4140続けて演奏したのは「Rock Shock」。
「♪ロックショ~」の雄たけびが響き渡る。

150_rsやっぱり2曲目にこういうテンションの高い曲が飛び出すと盛り上がりますな~!

165
そして、ココでも天衣無縫に暴れまくる高崎さんのソロ。
絶対に観客に息をつかさせない!

160vMCをはさんで早速『LIGHTNING STRIKES』からのナンバーを披露する。
190_sld
アルバムの7曲目に収録されている「Dark Desire」。
シングル「Let It Go」にカップリングされた曲だ。

200

ギター・ソロでは高崎さんがドラム・ライザーに腰をかけて華麗なタッピングを見せてくれた。
こうしたシーンは高崎さんには珍しい。

180v続けても『LIGHTNING STRIKES』から。
シャープなギターリフから始まったのは「STREETLIFE DREAMS」。
しかし…わかっちゃいるけど、素晴らしいギターの音色だナァ。

210vここで『LIGHTNING STRIKES』から離れて「CRAZY DOCTOR」。

220_cdやっぱ盛り上がるよね~!
こうして『LIGHTNING STRIKES』のレパートリーに人気曲がちばめられてショウは展開する。

230みんな大好き、「CRAZY DOCTOR」のギター・ソロ。

240vもちろん盛大な歓声が高崎さんに浴びせられた!
280
リズム隊も絶好調。

245v規格外にへヴィにウネるのは、LOUDNESSならではの独特なグルーヴだ。

246v短いMCの後に演奏したのは「GERALDINE」。
1983年のシングル曲。

260v_grコレ、珍しいよね?
いい曲だ。
シングル曲らしく、適度にハードで適度にポップ。このサジ加減がとてもいい感じ!

270v山下さんをフィーチュアするパートが続く。
スケールの大きいベース・ソロ。

290LOUDNESSの低音域をハードに鳴らすだけではない山下さんの幅広い音楽性がにじみ出た演奏だ。

300v続けてあんぱんさんのドラム・ソロ。

310毎回披露されるドラム・ソロはお客さんも勝手知ったるところで、客席と息のあったド迫力のプレイが見ものだった。

320v高崎さんが登場し、再びドラム・ライザーに座りタッピングで美しいイントロを奏でる。

330v_swイントロの静謐さから一転しへヴィに突き進むのは「SHADOW OF WAR」。

340vカッコいいな~、このソロ!
高崎さんのギターのエッセンスがタップリ詰め込まれていると言えやしまいか。

350vここは『LIGHTNING STRIKES』と同じ曲順で「Let It Go」を続けた。

360v_ligファンの人気投票で13位をマークしたナンバー。
6枚目のシングル。
通常のステージでもよく取り上げられるLOUDNESSスタンダードだ。

370v続いても『LIGHTNING STRIKES』から「ONE THOUSAND EYES」。
285
ハードロックのお手本のようなソリッドなリフ!
400v
お立ち台に上がって観客をあおる二井原さん!

380_ote次々と出て来る『LIGHTNING STRIKES』のナンバー。
今回のコンサートのハイライトだ。
ドラムのキッカケから疾駆するナンバーは「FACE TO FACE」!

390コレもカッコいい曲だナァ。
こうした曲が集まっているからこそアメリカでのセールスが伸びたんだネェ。
当たり前のことだけど、音楽の種類を問わず、やっぱり曲のクォリティこそがモノを言うね。

410ナント密度の濃いソロ!
「メロディ、テクニック、音色」が三位一体となったソロが高崎晃のギター・ソロだ。

3img_0198_2LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

420<つづく>
 
(一部敬称略 2017年4月13日 ZEPP TOKYOにて撮影)

2017年6月16日 (金)

【NAONのYAON 2017】 vol.9 最終回 : SHOW-YA<後編>&グランド・フィナーレ

 

さぁて、さてさて!
『NAONのYAON 2017』のレポートも今日で最終回。
小出しに進めたせいもあるけど、過去最長の9本立て。
皆さんいかがでしたか?
いつもMarshall Blogが『ライブ・レポート』で目指しているのは「音楽の絵本」…プラス脱線。
私的には今回のレポート…デヘヘ…なかなかうまくできたかな?と。
さ、「終わり良ければすべてよし」で最後までシッカリとレポートしますので今日もよろしく~!
  
『ぱちんこ北斗の拳』とタイアップのブッ早い新曲をバッチリ決めて見せたSHOW-YA。
「次の曲も同じく…」と『北斗の拳』つながり。
「『北斗の拳』といえばこの曲。この曲をSILENT SIRENのすぅと一緒に演ろうと思います」
コレが最後のコラボ・コーナー。
「でもさ、この曲ってクリスタル・キングさんだから男の声なんだよね。どうしよかね~…あ、男?そうだ、今日は男がいるじゃん!」
「おおにし~、けんじ~」と愛ちゃんをステージに呼び込んだ。

10vダーク・ブラウン・ヴォイスで「お~、呼んだ~?」
「あ~!その声が必要!じゃ行くよ!」
愛ちゃん、4回目の登場。
今日はも~『NAONのYAON 愛がある限り』みたいな感じやね。でも、可愛いし、盛り上がるし、大歓迎!
40v

この濃さ1000%のふたりにすぅちゃんがスッポリはさまれて演奏したのは「愛をとりもどせ!」。

20こういう勇ましい曲は恵子さんの独壇場でしょう。

30vこれまた盛り上がりに盛り上がって男女混合競技が終了。
「You are shock!」が耳に残るわ~。

50「次はいよいよ最後の曲!この曲はこの人と歌います!」…で登場したのは荻野目ちゃん。
「思いっきりアタマ振って帰れよ~!」…コレは荻野目ちゃんじゃなくて恵子さんのセリフですからね。

60この6時間近くにわたる大舞台の最後を締めくくっているバンドはSHOW-YA。
五十嵐sun-go美貴

70v仙波さとみ

80v中村美紀

90v角田mittan美喜

100v後半から出ずっぱりだったsun-goさんを支えたのはMarshall。

110vハイ、最後の紹介いきます。
sun-goさんのMarshallはヘッドがJVM410H。

120スピーカー・キャビネットはMegadethのDave Mustineのシグネチャー・モデル、1960BDM。

130vsun-goさんはコイツらの轟音で日比谷の街を震わせた。

140v本編を締めくくったのは「限界LOVERS」。
おなじみの代表曲に荻野目ちゃんが参加するという意外な組み合わせに場内は大興奮。

150客席の熱気もスゴイけど、ステージ上のエキサイトメントもスゴイ!

160恵子さんのテンションはいつも通りの「限界」の極み!

190v「♪限界まで、限界まで」…荻野目ちゃんも大熱唱。

200vすさまじい熱気に包まれながら曲はクライマックスへ!

140r4a4738

サオ回しの儀。

240クルリンパッ!
速くて見えなかったかも知れないけどバッチリ成功!

250エンディングも完璧!
最高にハイテンションな「限界LOVERS」だった。
 
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA オフィシャルサイト

260そして、アンコールはいつも通り全員集合…なんだけど、Li-sa-Xちゃんはまだ12歳なので時間の制限があり残念ながら参加できず。

270もう1曲。
NAONのYAONのテーマ・ソング「Rock Love」!

280スゴイな~。全員女性だぜ。
あ、ひとり違うか。
こんなコンサート、世界広しといえども絶対にコレだけだよ。

285アンコール名物のギター・ソロ回し。
YASHIROちゃん。

290SILENT SIRENのすぅちゃん。

300ちゃっきー!

310ЯEALのYurikaちゃん。

320Gacharic SpinのTOMO-ZOちゃん。

330ChelsyのKAHOちゃん。

340CyntiaのYUIちゃん。

350そして、sun-goさん!

360激しいパフォーマンスで強風に立ち向かったアドレセンスちゃん。

370八面六臂の活躍だった愛ちゃんと素晴らしい歌声で観客を魅了したかほるさん!

390
みんな楽しそう~!

380「Rocl Love」!!!

400

410ん~、このシーンは何回撮っても緊張するわ。
絶対にしくじれないじゃん?
05

430最後はみんなでジャ~ンプ!

440ありがとうございました~!

450全員がステージから姿を消し、ひとり残る恵子さん。

460「今年はどうもありがとう!
みんな…愛してるよ~!!」
また来年!

470楽しかった。
本当に素晴らしいイベントだった。
今、こうして全体を見返してみて思うことはただひとつ。
今、日本が急速に、そして劇的にそのあり方を変えようとしているが、「音楽家が自分の音楽を自由に創造し、一般市民がそれをいつでも気軽に楽しむことができる国」でありつづけて欲しい…と切に願う次第だ。

480<おわり>


19日(月)のMarshall Blogはお休みします。


(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

【NAONのYAON 2017】 vol.8 : 荻野目洋子&SHOW-YA<前編>

 

「次の方も初登場ですね!」とかほるさんに紹介されて登場したのは荻野目洋子。
「こんばんは~!荻野目洋子です。初上陸です!楽しみに来ました。
実は私、ロック大好きです。ロックに染まっていきます!」

10vナント、白いエクスプローラー・モデルを提げて現れた!
20
曲は驚きの「Rock and Roll」!
Led Zeppelinね、レッド・ツェッペリン。
外人風に言うと「レッゼペリン」。

30v_2荻野目ちゃんをバックアップするのは、そのまま前のセットに引き続いてSHOW-YAの皆さん。

40v_2いつもコンサートのオープニングSEに「Immigrant Song」を使っているぐらいだからね。

50v_2長い間慣れ親しんできた黄金時代のロック。

60v_2さすがに演奏は堂に入ったモノだ!

70_2荻野目ちゃんの歌もエネルギッシュそのもの!

100_2

パワフルなパフォーマンスにSHOW-YAのメンバーもノリに拍車がかかる!
110_2
楽しそう~!
ところで、Marshall Blogでは時折珍名さんを話題にすることがあるが、「荻野目さん」もかなり珍しい苗字だろう。
荻野目ちゃんご自身のブログによると、お父様が栃木のご出身とか。
調べてみると、なるほど大田原市に「荻野目」という地名がある。
日本人の苗字の7割は地名に由来しているゆえ、間違いなく出自はこれであろう。
ちなみに「荻野目」というのは「萩が生えている小さな空間」を意味するらしい。
日頃からこんなことばかりしているものだから、「名前」というモノ全般にすごく興味を持つようになった。
人名はもちろん、芸名、バンド名、商品名、地名…。
で、「荻野目さん」という苗字をそのまま使ったプロデュースのセンスがスゴイと思うんだよね。
やっぱりプロはスゴイよ。

90_2「次の曲は若い子たちと一緒に歌おうかな」
荻野目ちゃんが「ダンシング・ヒーロー」を大ヒットさせた年には私は就職してたでナァ。
「若い子たち」なんて荻野目ちゃんが言うのは不思議な感じがするわ。

120「盛り上がっていこう~!」と選んだ曲はこれまたナントナントの「Lovin' You Baby」。KISSね。
140
ステージに上がったのは中野ミホちゃん、モリユイちゃん…

130CyntiaのSAKIちゃんとEYEちゃん。
150
当然盛り上がるにキマってるよね~。

160v…と思っていたら愛ちゃんが恵子さんとともに三たび登場!

170「今日だけの最強コラボで~す!」
DVDを送ってもらって恵子さんがフリを覚えたという次の曲は…

180_2「ダンシング・ヒーロー」!

190_3流行歌を一切聴かない私でもバッチリ知ってる大ヒット曲。
この曲が街中に流れていた年、私は就職して、雷鳥に乗って、4時間かけて富山に赴任したのだった。
やっぱりいい曲だよね。

200v恵子さん、予習の甲斐あって、振り付けもバッチリ!
アドレセンスのダンスに比べれば楽勝か?
220v_2

愛ちゃんもスッカリお楽しみムードで会場を思いっきり盛り上げる!

210完璧にキマりましたな~!

230「踊れましたね~!」と荻野目ちゃん。
そして、短いトークの後、荻野目ちゃんと愛ちゃんがステージを後にした。
  
荻野目洋子の詳しい情報はコチラ⇒Yoko Oginome Official Website

240_2「ココに残ってるの…SHOW-YAさんじゃないの?」
大歓声。
「次はSHOW-YAだぁ~!」

250今回の1曲目は「私は嵐」。

260何回目のメンバー紹介になろうか…でもやっちゃう!
五十嵐sun-go美貴

270vsun-goさんのMarshall
ヘッドが「……(皆さんで正しいモデル名を入れてください)」。

280スピーカー・キャビネットが「……(皆さんで正しいモデル名を入れてください)」。
その通り!
覚えて頂いてありがとう!

290v仙波さとみ

300v中村美紀

310v角田mittan美喜

320vそして、歌に、踊りに、進行に、一分の狂いもスキも見せずにコンサートを切り回した寺田恵子!

330v時の番人のおかげで今回も野音の「嵐」をジックリと堪能することができる。
いつか、やたらとテンポが早い時があったからね~。

140r4a4432 sun-goさんのギター・ソロから…

350vさとみさんのピック・アップ・ソロ!
ココは私が上手から下手へダッシュするところ!

360vそして、今度は上手にダッシュ!
「嵐」ポーズだ。
この流れがシャッターを切っていて最もエキサイティングなシーンだ。

370今日もキマった!

380ものすごい歓声!
みんなコレを待っていたんだゼイ!

390v「嵐」は定番だからして欠かせないとすると次の曲は?
「LOOK AT ME!」だ~。

400vキャプテンのコーラスが日比谷の夜空にこだまする!

430

遠慮会釈なくバンドをプッシュするmittan!

440

「女だけのRock'n'Roll Day」のクライマックス展開中~。

420「雷雨に当たらなくてヨカッタね~。コレなら持ちそうだね」
数回、ほんのチョットお湿りはあったものの、まったくノー・プロブレム。
いつだったか、天気予報は雨だったのに本番ではほとんど降らず、終演後、駐車場から出た途端に猛烈なドシャ降りっていうのがあったからね。
恵子さんのおかげです。
「次に演る曲はSHOW-YAの新曲です。早い曲演りま~す。スゲェ早いから!
新曲はサ、歌とかわからないじゃないか~。そういう時は適当にアタマとか手を振っとけ!」
50r4a4434sun-goさんのシャープなリフから始まるこの曲は…

 470v

 「NO REGRETS」!

460v今回のレポートのvol.5で紹介した『北斗の拳』のパチンコのアレだ。

Pachi2

なるほどコレは早いわ~。ブッ早い!

480vタイアップとかそういうのを抜きにして、これからSHOW-YAの重要な1曲になりそう!

500

気分爽快、愉快痛快な1曲を楽しんで次回はいよいよ『NAONのYAON 2017』レポートの最終回だよ~!

50r4a4540 SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA オフィシャルサイト

450v

<つづく>

明日は土曜日ですがこのまま続けてMarshall Blogを更新し、『NAONのYAON 2017』の最終回をお届けします。是非ご覧くださいますようご案内申し上げます。
 
(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2017年6月15日 (木)

【NAONのYAON 2017】 vol.7 : 久宝留理子&小比類巻かほる

 
2時から始まったコンサートも7時近くになっていよいよ最終コーナーに入った。
台本には「ACT11」と謳ってあるが、実際には12番目の演目となる。
七瀬ちゃんからのコールを受けてステージに上がったのは久宝留理子!
2回目の『NAONのYAON』…27年ぶりの登場だ!

10バックを務めるのはSHOW-YAの4人。
『The Last Waltz』のThe Bandみたいでカッコいいな。
  
五十嵐sun-go美貴

20v仙波さとみ

30v中村美紀

40v角田mittan美喜

50vそして、Mary's BloodサポートのYASHIRO…ではなくて、ギタリスト、YASHIRO!

60vタイトルコールに続いて軽快に飛び出してきたのは「早くしてよ」。
そうか、待ち合わせのタイミングを弄するなんてのも恋人同士ならではだよな~。
私はいつでもpunctualを心がけていました。
この留理子さんの歌で思い出した。
よく外人は「時間にルーズ」というけど、私はそう思わないんだよな。
もちろん相手にもよるんだろうけど、私が付き合ってきた人は概してみんな時間にシビアだった。
ビジネスの付き合いだからかな?
その中で飛びっきりキチっとしているのがウチの社長。
必ず5分前には待ち合わせ場所に来てる。絶対に人を待たせない。
そんなもんだから、一度Marshallの工場の近くで待ち合わせした時、約束の時間になっても姿を現さないことがあって、アレにはかなりビビった。
何かのっぴきならない事件が発生したか、待ち合わせの場所や時間を私が間違えているか、私の時計が狂っているか、このどれかに違いない…。
このことをジョンに伝えると、「ア、ごめん。ちょっと家を出るのが遅れた」ということだったが、絶対に自分のミスだと思った。
「先々の時計となれや小商人」なんていう川柳があるけど、信用ってのは本当に大切だ。

70sun-goさんは黒いFairyに持ち替えてのサポート。

75vアンプはMarshall JVM410Hと…

601960BDMだ。

70v「次の曲はこの人と一緒に演りたいな、と思って!」
と呼び込まれたのは、はるな愛。
「他の人の時に出てきていい?」と言っていた愛ちゃん、さっそくの再登場だ。
「昔からすごく顔が似てるって言われるの。26年ぐらい前の曲をまさか愛ちゃんと一緒に歌うなんてね~」と留理子さん。
「この曲が大スキで、私のテーマソングだと思って歌っています。タイトルも好きだよね~」という愛ちゃんのコメントで演奏したのは…

80「男」!

90留理子さんの張りのある声と愛ちゃんのダーク・ブラウン・ヴォイス(この言葉の意味が知りたい人はThe Kinksの「Lola」という曲を聴いてみて!まさにこの場にふさわしい表現!我ながら冴えてるゥ~)が絶妙にミックスされる「♪あいあいあいあい…」のパートで盛り上がりが最高潮に達するよね~。

100あまりにもバッチリのパフォーマンスで思わずハグハグ!

110今度は留理子さんが次のステージを紹介する。
「初登場…小比類巻かほる!」

120vこのステージではYASHIROちゃんが抜けて、ギターにはGacharic SpinからTOMO-ZOがジョイン。

130v同じくGacharic Spinからオレオレオナと、

140v今日2回目の登場となるむらたたむが加わる。

150vまずはこの曲で会場を沸かす…おなじみの「Hold on me」!

160自信に満ちた優雅な所作で歌う姿が何ともカッコいい!
音楽に入り込んで一体になっているのだ。

170vTOMO-ZOちゃんのソロ。

180しかし、『NAONのYAON』初登場だとは…。
かほるさんのステージがコンサートの音楽性の幅をガバっと広げたね。

190_2「次の曲はMary's BloodのEYEちゃんと一緒に歌います!」…と紹介されてEYEちゃん登場。

200選んだ曲は「Together」。

210vコレもかほるさんのソウルフルな声とEYEちゃんのパンチーな声がうまく混ざりあって実にいい感じ!

220vそもそも曲がいいもんね~。
コレとか「Dreamer」とか、クォリティの高い曲が目白押しだ。

225

バックのSHOW-YAの演奏もこのコーナーではシティ・ポップス・バンドに早変わり。
完璧!

230v

240

250v

260vロック色が濃い『NAONのYAON』のプログラムにあってかほるさんのソフィスティケイトされた熱唱は大きなアクセントとなった。
コンサートが始まってから5時間以上が経過したが、飽きてるヒマなんてゼンゼンないぞ、『NAONのYAON』!

280v小比類巻かほるの詳しい情報はコチラ⇒Kohhy's Official Website

290<まだ結構つづく>
 
(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2017年6月14日 (水)

【NAONのYAON 2017】 vol.6 : はるな愛&相川七瀬

 

『NAONのYAON』がサクサクと進んでいく。
時間に厳しいからね。
イヤ~、アドレセンスちゃんの時は風がスゴかったね~。
この後も風は続いたけど、何ら問題なし。
天気の神様は雨を降らしたいんだけど、恵子さんの雨止めのパワーにかなわないもんだから風を送り込んで来た…と言いたいところだけど、実は何回かチビッと降っちゃったのね。
「あ~ダメか。ポンチョか…」と覚悟をキメると、何とか持ちこたえちゃう。
やっぱり恵子さんパワーなんだな。
こんな雨、晴れのうちだわ。
ありがたや~。
   
「あの方の登場です…はるな愛!」

10v愛ちゃん、颯爽と登場!

20v「来たよね~。女性ばかりのイベントに来れたよね~」

40「さぁ~、皆さん!せっかくなので会場を松浦亜弥ちゃんのコンサート会場にします。ここからあややでお願いします!」
…とサスガ、ものすごい切り回しよう。
「せ~の、あやや~!」

50vそして、おなじみのあの芸を!
「Yea!めっちゃホリディ」…ナマで見れてうれしいわ~!

60「もっともっとさらけ出して…」
スゲエ~、テレビと同じだ~!

70vしかし、キャワいいな~、愛ちゃん。
120v
テレビで見るより肌がツルッツルでカワイイの!

80もうこの芸については何ら説明を必要としないでしょう。
そういえば「エアあやや」なんて言ってたけど、最近、この「エア〇〇〇」っていう言葉は全く使われなくなったね。
「エア・ギター・ブーム」もスッカリ去ってヨカッタ、ヨカッタ。
どんなにアレが流行ってもMarshallは1台も売れないからね。

110

また衣装がとてもヨカッタ。
千代紙というか、着物風のガラでとてもよく似合ってる。
後ろ向きの写真がなくて残念なんだけど、帯?ベルト?もスーパー・ゴージャスなの。

S41a0133 あ~、スキな芸だったので満足、満足。
愛ちゃんがギターやってたらMarshall GALAに出てもらいたいところなんだけどね~。
「スゴイよね~。コレがMarshallだよね~。やっぱり三段だよね~」なんつって、一緒に司会やりたいナァ。

90r4a3680 「終わりました~!」

S41a0145_2 愛ちゃんだけがステージに残ってしまったので、SHOW-YAの皆さんをステージに呼び込む。

130「うれしい~!夢みたい。SHOW-YAのお姉さんたち、私の青春ですよ!
せっかくなので地声で歌いた~い!」
「地声」というところがスゴイ。
「私、去年演歌歌手でデビューしたんです。私のオリジナルでやりたいよね~。恵子姐さんも一緒に歌って!」
「私も歌って'ええの'?」と恵子さん。

140曲は「えぇねんで」。

150恵子さんもフリまで覚えて大変だよナァ。

160バックはSHOW-YAの皆さま。

S41a0469

S41a0571

14s41a0195

S41a0588私の方はといえば、このコーナーはマスコミ用の速報写真で愛ちゃんと恵子さんのツーショット写真をキメ込まなければならないところ。
緊張するんだよね、コレが!

170ということをヨソに、団扇を片手にステージを右へ左へと華麗に飛び回る愛ちゃん。

180v「演歌」といっても、イキのいい鯔背(イナセ)なシャッフル。
「ママサンタ」みたいな大サビの展開がメッチャ意表をつくよね~!
200v
恵子さんとのイキもバッチリだった!

210

「きれいにメイクしてきたけどゼンゼン落ちないよね~」

250

「テレビだとちっとも歌わせてもらえないからココで歌いたい~!
他の人の時にも出て来ていい?」

230「イエーイ!」
みんなすごくキャワイイな~!
コレ、すごく好きな1枚。
 
はるな愛の詳しい情報はコチラ⇒AI am a girl

240…と思っていたら!
「はいはい、ガールズトークは終了、終了!」

260と、時の番人の強制連行されてしまった。

270続いてステージに上がったのは相川七瀬。
やっぱり七瀬ちゃんが出て来ないと『NAONのYAON』感が出ないね。
1曲目は昨年10月にリリースしたアルバムのタイトル曲「NOW or NEVER」。

280今年七瀬ちゃんのバックを務めるのは…
Gacharic SpinからHANA。

290v富田京子の強力ドラム・チーム!

300vベースは渡辺敦子。

310vギターはYUI。
CyntiaからはAYANOがキーボーズで参加した。

320vそして、Li-sa-X。
出番、多いね~!

330v「雨は止んでいます!このままロックします!」
2曲目は「世界中の誰よりきっと」。

340このセットの組み合わせもかなりダイナミック・レンジが広かったよね~。あ、イカン、うつっちまった。

420v

YUIちゃんのギターもフィーチュアされた。

410v
「次の曲はこの2人も呼んで一緒に歌います!」
と呼びこまれたのは…

370中野ミホ

380vモリユイ
この3人が一丸となって歌ったのは「夢みる少女じゃいられない」。

390v「待ってました!」の人気曲で盛り上がる客席に密度の濃いリズムをねじ込むリズム隊。

350v

360v

400v

やはり盛り上がりますな~。
でも、まだまだ続く『NAONのYAON 2017』!
  
相川七瀬の詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEBSITE

430<つづく>
 
(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2017年6月13日 (火)

【NAONのYAON 2017】 vol.5 : スペシャルユニット&夢みるアドレセンス(+SHOW-YA)

 

皆さまのお楽しみを少しでも長く持続させて頂こうという殊勝な気持ちで、今年は例年よりもやや小出しにお送りしている『NAONのYAON』のレポート。
今日で第5回目を迎えてコンサートも後半に突入する。
休憩中にはSHOW-YAがタイアップした「ぱちんこ『北斗の拳7転生』」の「NO REGRETS」&「愛をとりもどせ!」が4月26日に配信限定シングルとしてリリースされたことがアナウンスされた。

Pachi2 休憩を終えるとステージ下手から恵子さんが登場。

10 「みんな、後半戦の準備はできてる?」と、次の演者が紹介された。

20今回だけの組み合わせによるスペシャル・ユニット!

30このユニットで歌声を聴かせてくれるのは…稚菜

40そして、石田ミホコ

50バンドにはおなじみ、ドラムに富田京子とベースに渡辺敦子
そしてギターは今日大活躍のSAKIが入った。

60曲はタイマーズの「デイドリームビリーバー」。

70元はもちろんThe Monkeesの1967年のヒット曲。
1967年は『サージェント・ペパーズ』が出た年。他にも永久に朽ち果てることはないであろうロックの名盤がゾロゾロと発表されたとした。
今から50年前…私5歳。
この年を境に若者文化のすべてがガラリと変わってしまったという。
このあたりから69年までが。ロックの最もクリエイティブだった時代。
そんな時代の名曲中の名曲だ。
80
チョット脱線しますね。
今回、この曲のことを調べていて驚いた。
ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』なんかもそうなんだけど、この時代、有名なジャズ・ミュージシャンがこうしたポピュラー・ソングのレコーディングに参加しているケースがよくあって、この曲もそう。
何しろ、アレンジを担当したのがショーティ・ロジャースだっていうんだから驚きよ。
ロジャースはトランぺッターで、「ウエスト・コースト・ジャズ」というジャズの一流派の立役者なのだ。
ロックの隆盛により下火になってしまったジャズじゃ食えないもんだから、こういう仕事で生計を立てていたんだろうネェ。
そして、もうひとつ…そのトランペットでこの曲に参加しているのはこのお方…カンドリさん。

V …というのはもちろん冗談だけど、間違いではない。
やはりウエスト・コースト・ジャズのトランぺッターでピートとコンテのカンドリ兄弟という人たちがいたのだ。
「Daydream Believer」の録音に参加しているのはお兄さんのピートの方。この人、1923年生まれ(大正12年:関東大震災があった年でジム・マーシャルと同じ生まれ年)だというから生きていれば94歳だ。だからレコーディングした時は44歳。ジャズ・ミュージシャンとしては最も脂の乗り切っていた時期だ。
でも、どちらかというとジャズ界では4歳年下のコンテの方が名前の通りがいいかな?
一時はザ・カンドリ・ブラザース(The Candli Brothers)という兄弟コンボをやっていた。
私も1957年の下写真のアルバムを持っているけど、珍しいツイン・トランペットがなかなかに快感なのであります。古き良きジャズが実にいいモノです。
うれしいのはギターでハワード・ロバーツとバーニー・ケッセルが参加していること。
ロバーツはテレビの仕事をしていたし、バーニーは上で触れた『Pet Sounds』にも参加している。
こういうのって、どっかで見たことない?
そう。今のアニソン。
ロックじゃ食えない腕利きのミュージシャンがアニメの音楽をサポートしているのとまったく同じ。
だから、早いところロックはアニメと手を組んで助けてもらうべきだと私は思っている。だって演ってる音楽は同じなんだもん。ココはファンを共有して共存を図るべき局面だ。

5518jhaw4zl_ss500 …という脱線とは全く関係なしに、このスペシャル・ユニット、ゴキゲンな演奏!

90稚菜ちゃんの心のこもった歌と…

100パンチをきかせたミホ子ちゃんの声が実にうまくマッチして上質の「ビリーバー」を聴かせてくれた。

7s41a0011稚菜ちゃんは後輩だし、みんな恵子さんの仲良しとあって、ホッコリしたインタビュー・コーナーでスペシャル・ユニットのコーナーを締めくくった。

110『NAONのYAON』にはきっとあるアイドルのコーナー。
今年は「夢みるアドレセンス」。120志田友美

130京佳

140荻野可鈴

150曲は「アイドルレース」。
1960年代のイギリスにMoveやELOのJeff Lynneが在籍していたことで知られるThe Idol Raceというバンドがあったんだよ。
ルックスや曲名からして、安泰なアイドル・ソングかと思ったら大間違い。それじゃ『NAONのYAON』にゃ出れません。
コレがハードなサウンドに超早口の歌詞を乗せた痛快なナンバーなのよ!

80r4a3537 この時、風がものすごく強くなっちゃってチョットかわいそうだったの。

夢みるアドレセンスの詳しい情報はコチラ⇒夢みるアドレセンス公式ウェブサイト

160「次の曲はぜひSHOW-YAの皆さんといっしょに演りたいんです!」…とSHOW-YAの登場を乞う。

170「え、やるの?いいの?」

180「じゃ、やろうか!」
恵子さん、うれしそうだな~。こういうの好きだからな~。
「センターで踊ってくださ~い!」…曲は「ファンタスティックパレード」。

190開演してから6時間近く。
ココではじめてSHOW-YAの5人が姿を現したワケ。
ウマいな~、この演出!
思わず手を叩いてしまった…と言いたいところだが両手はカメラでふさがっているので、「ウマい!」と小声で口に出しておいた。

200五十嵐sun-go美貴

210仙波さとみ

220中村美紀

230角田mittan美喜

240「『夢みるSHOW-YA』で~す!」
イヤ~、この5人の皆さんがようやく出て来てくれた。
このホーム感!
ホッとするわ~。

250「アドレセンス(adolescence)」というのは「青春期」という意味。
10代の若者を指す言葉には「teenager」という言葉もあるが、コレは13歳から19歳までを指す。
ナゼ13歳かというと「-teen」という言葉は「13」からだから。
同様に「〇〇ティーン」と呼ばれている数字は「19」まででしょ?
同じ10代でも11歳と12歳はそれぞれelevenとtwelveだから「teenager」には入らない…らしい。
一方、「adolescence」は通常「13~16歳」を指すのだそうだ。
いわゆる「ロー・ティーン」と言われているヤツだが、「ロー・ティーン」という表現は「ツーマン」と同じ日本語英語で、正式な英語には存在しない。「ツーマン」などという変テコリンな言葉を使わず、「ダブル・ヘッドライナー」という正しい英語を使おう!
形容詞の「adolescent」が大人になると「adult」になる。

260これまたド派手なアップ・テンポ・ナンバー。

270ココでようやくsun-goさんのMarshallサウンドが聴けた。

280ヘッドは愛用のJVM410H。

290スピーカー・キャビネットは1960BDM。

300この「アイドル系+SHOW-YA」っていつも猛烈に盛り上がるんだよね~。

305元気イッパイのアドレセンスの3人!

310

320

330…とチョット前までアドレセンスの素晴らしいコラボ!
イヤイヤ、現役のアドレセンス。
SHOW-YAの5人はロックがある限り永遠に「青春期」なのだ!

340全力投球の恵子さん!
見ていて実にすがすがしいし、とても楽しい!

350「シンドかった~!」と恵子さん。
370
「口も早いし、踊りも早いし、スゴイね~!」

360「口が回らないし、手足も回らない!」とmittan。

380sun-goさんは「加入希望!」だって。
見たい!sun-goさんが入ったとこ!

390あ~、盛り上がったところで…<つづく>
  
(一部敬称略 2017年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)