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2017年6月26日 (月)

ATOMIC TORNADOのA story behiNd a Decade <前編>~TORNADO-GRENADE & Fury of Fear 

  
最近、ひとつ気が付いたことがある。
それはMarshallのモデル名の呼び方について。
ま、私は仕事でやっているので余計にそうなのかもしれないが、Marshallの商品名を口にする時、シリーズ名ではなくて、そのモデル固有の名前を言うクセがついている。
また、この傾向は一般に年配層に多く見られ、比較的ベテラン勢のギタリストやコアな若手ギタリストには特に当てハマると言える。
一方、若い人はシリーズ名しか口にしない傾向が強い。スタジオにお勤めの方なども同じ。
どういうことかと言うと、例えばJCM800 2203を例に取れば、年配層は「2203」と呼び、若い人は「八百」とだけ呼ぶ。
また、JCM2000 DSL100の呼び方も同様に「DSL100」と「二千」と別れる。
JCM900 4100も同じ。「4100」と「九百」だ。
コレは至極当然のことで、JCM800をリアル・タイムで経験したベテランは、シリーズには他に「2204」や「2210」があったことをご存知であろうし、JCM2000であれば、若い人が「2000がスキ」と言えば、「TSL?それともDSL?」と訊いてみたくなるのがベテランのMarshall好きの人情というものであろう。
いずれにしても、こうして商品の固有名詞がマーケットの中で連綿と生き続けているというのはスゴイことだと思う。
このことは、今CODEがヒットしている理由のひとつになっているのではなかろうか?
じゃ、JVMは?
10年以上前にJVMシリーズが発売された時、海外では「JVM4」と「JVM2」という呼び名があった。
ディストリビューターを務めていたその頃、私もこの呼び方を日本で定着させようと躍起になった時期があったが、うまくいかなかったな。
時代の変化とネーミングの重要性を痛感しますな。
あ、コレは「JVM」という名前が良くない、と言っているのではありませんよ。
とかく人でもモノでも名前というのは大切だ…ということが言いたいねん。
ちなみに以上のことは以下の本文と何ら関係はない。
  
さて、今日は若手のバンドから。
なつかしのATOMIC TORNADOのワンオフの復活ライブに出演したTORNADO-GRENADE。
「TORNADO対決」ってか?

10_2塚本JOE旭

20v松浦カズマ

30v真壁雄太

40v寺沢リョータ

50vドラゴンシャドウ村田

60v新譜もリリースし、奮闘努力の甲斐あってバンド活動もいよいよ軌道になってきた!…と言いたいところだけど、解散だってよ、解散。
先日正式に発表した。
来る7月30日の西川口Heartsがさよならコンサートだ。
このステージのMarshall Blogのレポートはないので、億劫がらずにHeartsカレーを食べるついでに西川口まで足を伸ばして、彼らの最後の雄姿を見届けて頂きたい。
さてと…「さよならコンサート」の情報も告知したことだし、今日のレポートはコレでおしま~い!

70v<後編>につづく

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  


  
  
  

  
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  



  
  
    


  
  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  

  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  

  
  
  

  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  

  
  
  

  
  

  
  
  
  


  
  
    


  
  
  

  
  

  
  
    


  

  
  

  
  
  

  
  

  
  
    
  
  
  

…と思ったけど、若い割にはメタル的に骨のあるバンドでMarshall Blogとしても応援していたので、やっぱりレポートしておこう。
へへへ、ダマされた?
『Sgt. Peppers』みたいでしょ?
前回、コレに引っかかって頂いた方もたくさんいたようだが、このスリリングなトラップを見抜いた方も少なくないようだった。
なので、今回はブランクの幅を思いきり長くしてみたよ。
「こんなに空白の部分を長くして本当にこのまま画面を閉じられたらどうしよう…」と少し心配にもなったが、PCでご覧になっている方はスクロール・ゲージでわかっちゃうんだよね、「まだ先があるぞ!」って。
もうやらないから!
  
さて、TORNADO-GRENADOのステージは「Love Never Dies」からスタート。

80_2JOEくんがいつも通りのハイテンションで叫びまくる!

90vフロントのギター・チームも押したり引いたり完璧なコンビネーションだ。

100vなのに解散とはね~。
少し前、facebookに「若いバンドがすぐ解散してしまうのは一体どういうこったい!」的な投稿をしたところ、フレンズさんから予想以上に多くの反応を頂戴した。
ココでそのことについて書く気はない。
ただ、今回のTORNADO-GRENADOの解散を指してその投稿をしたワケではなないということは記しておきたい。
飽くまでも若いバンド全般の話だ。
とりわけこのバンドはモッタイなかったな。
TORNADO-GRENADEは、70年代のハードロック・スタイルから最近のへヴィメタルを俯瞰しているような曲づくりに、アニメ等の現代の若者になくてはならない必須科目やコミカルなセンスを加えたスタイルを確立しようとしていると思ったんだよね。
つまり、いつも書いているロックの伝統を今の世代に伝えることができるバンドだと信じていたのですよ。
そして、こういう若者を観るために若者が集い、CDを買ったりすることによって「伝承作業」ができやしないかと期待していたのだ。
せっかくいいのが出て来たと思っていたので、モッタイないというより悔しいな。

110v2曲目は新作の『Mighty Flugel』から「Wings of Steel」。

120v

いつも2曲目のエンディングには例の儀式がある。
解散までにライブの取材ができるかどうかも定かではないし、もう見れなくなるかも知れないので、今日はこのシーンをパラパラマンガ風に克明に記録しておこう。
まずは雄太くんがステージの中央に歩み出て…

130

JOEくんが雄太くんの又ぐらに頭を突っ込む。

140「せ~のッ!」でJOEくんが肩に載せた雄太くんを天高く持ち上げる。

150

ステージの中で一番の重労働だ。
もちろん雄太くんはJOEくんの肩の上でギターを弾き続ける。

160

オリャ~!第一体型完成!

170

そして、Joeくんがヒザの下をつかんで、雄太くんが前傾姿勢を取る。

180

オッシャ~!第二体型完成!
ココまでで見落としてはならないのは、左右で陣形を整えているカズマくんとリョータくんの動きだ。
この二人のポジションは通常「コーナー・バック」と呼ばれており、相手のレシーバーをブロックする役割を担っている。
勝敗に大きく関わる相手方のパスを食い止める重要なポジションだ。

190そしてトゥッティでキメのポーズ。
まずは上手から…

200そして、下手までパン。

210カズマくんがマイクを握り、中央の二人のアクションを実況する。

220そして、雄太くんがエビ反り!
コレ、最初の頃はやってなかったんだよね。
ギターはズッと弾きっぱなし。

230逆さに見るとこんな感じ。

235ついでにタテもやっておくか。

236そして、Vサインで終了。
さぁ、コレでMarshall Blogが続く限り、このあってもなくてもいいアクションの記録がMarshall公文書として残されることになった。
ウソウソ、もうすぐでコレが見れなくなるなんて寂しいナァ。

240新作からのナンバーが続く。
タイトル・チューンの「Mighty Flugel」。

250このバンドはへヴィにしてフレキシブルなリズム隊も魅力的だった。

260v五人のキャラクターも明確になっていたしね。

270vさらに新作から「Dive into the Ocean」。
「ocean」は不加算名詞なんだよね。「the ocean」と冠詞を付けて使うのが普通とされているので、失敬ながら勝手にタイトルの「ocean」に「the」を加えさせて頂いた。
290

ギター・チームは二人ともMarshall。
この日も鉄壁のギター・アンサンブルを披露してくれた。

300ああ、この二人のギター・アンサンブルももうすぐバイバイなんだナァ。

310v出番を締めくくったのはバンドのテーマ・ソング「Sex, Spice, Rock'n Roll」だぁ!

320EXILEのグルグルもバッチリきまったぜ!

280

そして、最後。いつも通りのサングラスのシーケンス。
こういう目のデザインを「しじみ目」っていうらしいね。
私はズッと「スイカの種」と表現してきた。

330vサングラスを雄太くんが預かって…

334オーナーに返還。

335キマった~!
ああ、コレももう見れなくなるんだナァ。

340フィニ~ッシュ!

350もちろん「ワル」のMCも滞りなく差し込まれ、コンパクトながらもTORNADO-GRENADEの魅力を爆発させたいいステージだった。
冒頭に書いたように残念ながら「さよならコンサート」にお邪魔することはできないが、まだMarshall Blogに登場してもらう機会は残っていると思うのでお楽しみに!
  
TORNADO-GRENADEの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

360お待たせ、まもちゃん!
二番目に登場したのはFury of Fear。

370西村直人

380v西村守

390vサポート・ベースの岡村勇太。

400vドラムスは石川達也。

410v今日はイベントなのでドラム・キットを持ち込んでいないが、達也くんの普段はこんな感じ。
NATALドラマーだ。

420おかげさまでNATALは実際に試したドラマーの皆さんから相変わらず高い評価をお受しておりまする。
一昨日は知らぬ者がまずいない日本を代表するトップ・ロック・ドラマーの方にご使用頂き、この上ないおホメの言葉を頂戴した。
うれしいね~。
若いドラマーさんたちの間でもメッチャ評判がよろしい。自分でも半信半疑だわ。
ドラム・キットのご購入を予定しているドラマーの皆さん、今、NATALが狙い目でっせ!

430vさて、前半のブランクで紙幅を割いて長くなってしまったので、今日はココまで。

<後編>につづく

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)


  
  

  
  

  
  
    


  
  
  


  
  
  

  
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  



  
  
    


 
  
  
  
  
  



  
  
    


  

  
  

  
  
     
  
  
  
  
  
 
  
  

  
 
  
 
  
  

 
     
  
  
  
   

  
  

  
  
  
ウソウソ!ゴメンなさい!
「もうやらない」って言ってたのにね~。
こういうことがしたいんですよ。ギャグの基本は「繰り返し」だから。
もう本当にやりませんから!…今回は。
  
オープニングは「Lost Innocence」。

440いかにもFuryらしいストレートなメタル・チューン。
例の「♪ココには帰る場所がない」のヤツ。

450v「皆さん、コブシを上げていきましょう!」
二曲目は「Till the End of Time」。
コレまたFuryらしい若さあふれるイケイケ・チューン。

460v今日は借り物だけど、もちろんまもちゃんはMarshall。
すさまじい高速ピッキングで会場の空気を切り裂いた!
やっぱMarshallじゃないとダメね、こういうギターは。

510

多摩川を渡って「神奈川県初進出」だという今回のステージ。
次は帷子川を渡って横浜に進入かな?
 
日本橋を出て最初の宿場が「品川宿」。
「川崎宿」、「神奈川宿」と続き、東海道五十三次の四番目の宿場が「程ケ谷(保土ヶ谷)宿」。
私の家内はこの程ケ谷の本陣の末裔だ。
「本陣」とは 江戸時代以降の宿場で、大名や旗本、幕府役人、勅使、などおエライ人たちの宿泊所として指定された家。
昔、横溝正史に『本陣殺人事件』なんてのがあったね。ATGが映画化した。
今でいう民泊だが、原則として一般の者を泊めることは許されなかった。つまり「宿屋」ではない。
そういうった高級官吏たちの宿泊所だからして、当然一介の地域の民家では本陣に指定されることはない。それなりの社会的な地位がある家が本陣を務めた。
生麦事件って知ってるでしょ?
1862年、薩摩藩が生麦村を通過しているところ、馬がいうことを聞かず、その行列に割り込んでしまったイギリス人を供回りの藩士が斬り殺してしまった有名な事件。
これが原因で薩摩藩とイギリスがタイマンを張って「薩英戦争」に発展した。
で、その事件の日、薩摩藩の一行は「程ケ谷宿」に投宿した。
おそらく家内の祖先が給仕をしたことだろう。
そして、一方のイギリス人。
斬殺されたイギリス人が所属していたグループのリーダーの名前は「Marshall」さんといった。
この事件が起こったのはMarshallアンプや私がうまれるちょうど100年前のことだった。
このことは例によって吉村昭の『生麦事件』を読んで知ったんだけど、さすがに驚いたな。ゾクゾクっときたよ。

480「ずっとFuryを追いかけて来てくれている人にはなつかしいナンバー」と紹介されたのは「Savior Never Die」。

490前の二曲に比べグッとテンポを落としジックリ歌い上げる直人くん。

530vそれを受けてドラマチックなソロを展開する守くん。

470v

守くんって色々なことにエネルギッシュに取り組んでいてね~。
彼のfacebookへの投稿なんかを見ているとホントにエライと思うよ。
ある時はイベントのアイデアを提案してみたり、ある時はへヴィメタルの衰退を憂いてみたり…。
若いのに危機感を持っているというか、意思を持ってギターを弾いているということが言えるだろう。
まもちゃんたちのようなメタル系ギター弾きにとっては、今の音楽の環境はあまりにも気の毒だけど、考えてみると50年ぐらい前はロック自体が冷遇されていたワケだから…「歴史は繰り返す」ということを信じれば、とにかく続けていくより道はない。
ただね、やっぱり人と違うことをやらないと!
イングヴェイから離れて、他の音楽をジックリ勉強してまたイングヴェイに戻ったらどうかしら?…なんて思うワケよ。
せっかくのテクニックがあるんだから、人とは違う活用の仕方を考えることこそアーティストとしての使命であり、宿命であり、仕事なのではないかしらん?

560vその守くん、また新しいことを始めた。
ま、手法は珍しくないにしても、「FOF団」なるFury of Fearのファン・クラブ的なモノを立ち上げたのです。
「フォフ団」と読むのかと思ったら「エフオーエフ団」だそうです。

5fof 早くもステージは後半に入る。
達也くんのドラムスからスタートするのは…

1img_0208_1

Furyのステージは必ず取り上げられるキラー・チューン「Hunger Never Filled」。

520
しかし、よく弾くな~。
腱鞘炎だけは気をつけてね~。皆さんの宿命の職業病だ。
やっぱりギタリストは誰でも一度は苦しむようで、その話を聞いただけでビビっちゃう…と思ったらテメエがなっちまった!
ギターなんかもうほとんど弾かないクセにだよ!
原因はカメラとパソコン。
パソコンをイジるのもだいたい一日六時間ぐらいが限度なんだって。
それなのにMarshall Blogや他のことをやっていると、ガッツリ連続ではないにしても一日16時間ぐらいパソコンをイジる時も珍しくないのよ。
そのように私だけでなく、パソコンのやりすぎで腱鞘炎に罹っている人が今ものすごく多いんだって。
あとスマホもかなり危ないらしい。
おもしろいのは、最近はコンピュータで音楽を作るでしょ?
そのせいで楽器の弾き過ぎではなくて、パソコンの使い過ぎで腱鞘炎になっちゃうミュージシャンも少なくないらしい。
マジで痛いっスよ。朝、激痛で目が覚めたぐらい。
今はおかげさまで大分ラクになったけど、ピーク時には、腕全体がシビれて、ホント、涙が出たわ。
一回かかってしまうと完治が難しいので、皆さんお気をつけあそばせ!

540v
若者よ、続けなさい。
大いに勉強なさい。
そして、ナニがあっても自分の思う道を往きなさい。
まずは、とにかく続けるのです。
       
                              ―マーシャル・ブログ

550最後を締めくくったのは「Tales of the End of the World」。

570Fury of Fearも持ち時間イッパイに自分たちの思いのたけをブッ放したのであった。

580vまもちゃん、先日の『Generation Axe』にすっかり触発されて、7月の中旬にFury of Fearの主催で『Generation Shred』なるイベントを開催する。
TORNADO-GRENADEも出演するのでメタル好き、Marshall好きの諸兄は吉祥寺に集合だ!

FofcFury of Fearの詳しい情報はコチラ⇒Fury of Fear Official Website

590<後編>につづく

今度は本当に終わりです。

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)