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2016年1月

2016年1月29日 (金)

【Marshall GALA号外】 チケット完売しました!

K_marshall_gala_emblem 本日の記事でも触れましたが、おかげさまでMarshall GALAのチケットが完売致しました!
ありがとうございます!
チケットをお買い上げ頂きました皆様には心から感謝申し上げます。
Marshall GALAがご来場頂きます皆様の心に残るようなコンサ―トになるよう精一杯努力する所存でございます。
3月6 日、東京キネマ倶楽部でお待ち申し上げております!
尚、当日券の販売につきましては現在のところ未定です。
Marshall Blogで情報を随時発信させて頂きますので、チケットをお買い逃した皆様におかれましてはご留意のほどお願い申し上げます。

L_img_0327




TOKYO MX 『LIFE is V』 Presents D_Drive ワンマンライブ

K_marshall_gala_emblemMarshall Blogにはやや久しぶりの登場となるD_Drive。

10昨年11月にリリースしたサード・アルバム『R』が大好評だ。
実際、このアルバムは綿密に作り込まれた曲とダイナミックな演奏はD_Driveの魅力に横溢している。
そして、このシンプルなタイトル『R』!

20cd他にアルファベット一文字のアルバムってのを考えてみた。
すぐに浮かんできた作品が一枚あったが、他に何かあるかな?
考えてみたけど、ありそうなんだけど思い浮かばない。
『X』なんてのはいかにもありそうだよね?
「オ!」と思ったのはFrank ZappaのDweezilとAhmetというふたりの息子たちがやっていた「Z」というバンド。でも、アルバム名は『Shampoohorn』だった。
で、すぐに思いついた一枚とはコレ。
ジャズ・ギタリスト、Jimmy Raneyの『A』というアルバム。
Jimmy Raneyの名はそれほど人の口には上ることがないが、実に味わい深いギターを弾くクール派の名手だ。私にはチョット端正すぎちゃって、熱心に聴いている方ではないが、Stan Getzとの『At Storyville』の2枚なんてのは実によろしいな。
息子さんのDoug Raneyもジャズ・ギタリストでSteeplechaseからなかなかに良いアルバムを出している。

30cd…なんてこととは関係なく、今日のレポートは『R』リリース前の東京でのワンマン・コンサートのもようをお送りする。

40Seiji

50vYuki

60vShimataro

70vChiiko

80v会場はTSUTAYA O-WEST。
東京でのワンマン・コンサートではこれまでで最も大きな会場であったが難なく満員御礼!
数年前、「初の東京ワンマン!」なんてドキドキしていたのがウソのようだ。

90でも開演前、本人たちはチョットだけ動員を気にしていたようであった。私はゼンゼン心配してなかったよん!

100地道にコマメに東京でも演奏活動を続けて来た成果が確実に表れているに違いない。
Seijiさんとの関係でD_Driveの最初期から応援している私としては実に感慨深い。

110vそして、痛感するのは、やっぱり人と同じことをやってちゃダメってことかな。
オリジナル曲で自分たちだけしか演れないことを演る。音楽エンタテインメントの基本だ。
その結果、D_Driveミュージックが市民権を得たのだ。

120vオープニングは早速『R』から「Attraction 4D」。当然いきなりブっとばす!

140さぁて、今日はそんなバックラインかな?
安心してください、いつもと同じですよ!
そう、D_Driveサウンドの源なのだ。

Seijiさんは…

150vJCM2000 DSL100ECと1960AX。

160v足元のようす。

170Yukiちゃんも従来と同じの…

180vJCM2000 TSL100と1960Aだ。

190v足元のようす。

200そしてShimaちゃん。

210vEDEN WT-800とD410XSTの三段積み。

220v足元のようす。

230続いても『R』収録の「Drive in the Starry Night」。

240一体全体どんな「星空の夜」なんだ?って感じのハードなドライブ。

250さらにおなじみの「M16」が続く。

260MCをはさんで「Lost Block」から『R』収録の「Advance and Attack」。

270ハハン、『R』の曲を自然に散りばめておこうって作戦だな?
以前から演っていた曲もあるにはあるけど、どの曲も非常にすんなりセット・リストになじんでますな。

280そして「Cassis Orange」。
320
記念すべきファースト・アルバムからのチョイス。
ビックリしたナァ〇〇さん(当時のSeijiさんの私の呼び名、要するに苗字)から『Something to Drink?』を聴かせてもらった時は…「エ~、あの人、こんなことやってんの~?」って!
なんてことを思い出しているウチにSeijiさんのソロがキマった!

130
MCをはさんで雨音から始まるのは、Yukiちゃんフィーチュアの「Unkind Rain」でちょっとシットリ・ムードに。

300私にとってのその衝撃のファースト・アルバムからおなじみの「Peach Fizz」。

310お次はYUKIちゃん作の「Among the Distraction」。ここから2曲『R』の曲が続く。
テーマはIm-III-IV-Iというハードロックでは定番のコード進行ながら、アレよアレよという間にバラエティに曲想が広がっていくところが聴きどころだろう。
「among」か…イギリス人は「amongst」って言うんだよね。
2つのモノの間に位置している時には「between」、ある集団に囲まれている場合には「among」だ。

470

代わってSeijiさんの「Russian Roulette」。
D_Driveのコンサートではきっとセットリストに入れられる人気曲だ。
290
コレね~、絶対『R』の演奏も聴いてもらいたい。
ライブでの剛球パフォーマンスも素晴らしいが、CDでこの曲のフレーズひとつひとつの密度の濃さも楽しんでもらいたいのだ。

330もちろん人気のMCコーナーも充実。

340このバンドもみんなようしゃべる。

350「おもしろ担当」のChiikoちゃんも絶舌調だ。

360ショウはいよいよクライマックスに向っていく。

370Chiikoちゃんのドラムに導かれてドハードにドライブするのは「1,000,000 hp」。
390
2人のシュレッディングをフィーチュアする息もつかせぬ展開はまるで追いつ追われつのサスペンス・シーンを見ているようだ。

380ここでドラム・ソロ。

400パワフルかつスキルフルなドラミング。
420
その激演に…

410大喝采!

430続いてはShimaちゃんの出番。

Img_0238 Shimaちゃんもあのテク、このテクを駆使してのアクロバチックなソロを披露。

440また、音がいいのよ!EDENの表現力はShimaちゃんの豊かな音楽性にベスト・マッチする。

450「Mr.Rat Boots」からギタリスト2人のソロへ…。
490
こうして個々人のソロをフィーチュアするのは珍しい。
以前のD_Driveのコンサートになかったパターンだ。
500
みんなウマいんだからドンドン弾けばいい。
そして、器楽演奏のカッコよさをジャンジャン見せつけて欲しい。
ワン・アンド・オンリーのメタル・インスト・バンドなのだから!

S41a8785 さあ、ショウも最終コーナーに入った。
『R』のクローザー、「Now and Never」だ。
この曲はファンの耳にはなじんでいる曲。

510いつもコンサートの後半で狂ったように暴れまくるハード・チューンだ!今日もすさまじいぞ!

530本編の最後は「Champagne」。

540ファースト・アルバムの曲を持ってきて新旧取り混ぜて構成された全14曲の本編を締めくくった。

550アンコールでは早速ファンから「R」のクッションがプレゼントされた。

560アンコールはD_Driveのステージでは欠かせない2曲!

570「Screw Driver」と…

580「Over REV」。

590パフォーマンスといい、メンバーといい、お客さんといい、もう誰も止めることができそうにないとてつもないD_Driveの勢いを感じたワンマン・コンサートだった!

600D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

610さて、その絶好調のD_Drive。
既報の通り、3月6日開催のMarshall GALAに出演してくれる。
ノリにノッている4人の演奏を「Marshall」の名の下でお見せできるのがうれしくてたまらない!

C_seiji

C_yuki

C_shimataro

Chiiko Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

…なんですが、Marshall GALAのチケットは完売致しました。
お買い上げ頂きました皆様、誠にありがとうございました。
楽しいコンサートになるよう全力を上げて取り組む所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。
当日券がご用意できるかどうかは現在のところ未定です。
Marshall Blogで随時情報をアップしていきますのでご注目願います。

K_marshall_gala_emblem_2
(一部敬称略 2015年11月6日 渋谷TSUTAYA O-WESTにて撮影)

2016年1月28日 (木)

SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.6 <後編>

たんこぶちんのエネルギッシュな演奏の後、コンテストは後半に突入する。
『SCANDAL コピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』、泣いても笑ってもあと3組!

後半のトップ・バッターは「月とミルクティ」というバンド。
演奏曲は「DOLL」。
人気の高いSCANDALスタンダードだけに会場も盛り上がる。

10_2いいバンド名だね。サマセット・モームかと思ったらさにあらず。
ヴォーカルさんの独特なパフォーマンスが観る者の目を惹き付ける!

20v

30v

40v

50v

60

70v出たよ、中学校一年生!
今回の最年少は愛知から参加のSHIOKA with THE 5STARS☆。
しかも結成して3ヶ月だってよ!…というのはこのコンテストのために結成したとか。

80_2演奏したのは「声」。
私が初めてバンドコンテストに出たのは高校一年の時だったかナァ。Wishbone Ashのコピーかなんか演ってボロボロだった。それに比べて何とレベルの高いことよ!
こうしてアマチュア・バンドの年齢をグッと引き下げたSCANDALの存在は大きいと思う。

90v_2

100

110v_2

120v3,000組の最後を締めくくるのは生姜乙女バンド。
バンド名に「乙女」なんて入ってるとドキッとしたりして…あ、安心してください、下司な意味で言っているのではありませんよ!
神奈川出身の高校生。

130_2選曲は「下弦の月」。
観客も総立ちのノリノリの演奏はコンテストの幕を下ろすにふさわしい華やかなものであった。

140v

150_2

160_2

170_2エントリー6組の熱演が終わったとこでステージにはSCANDALのコンサートではおなじみのMarshallが登場。
MAMIちゃんのMarshall、JCM2000のDSL50と1960AVと1960AXだ。
お待ちかねのSCANDALのミニ・ライブの始まり~!

180_2もうね~、SCANDALのステージはお客さんのパフォーマンスもスゴイのね。
とにかく「SCANDALと一緒に楽しんじゃおう!」感がすさまじい。要するに「熱狂的」ってヤツなんだけど、見ていてうらやましい。
今日も演る方も観る方もスロットル全開だ!

240_2

Marshall Blogには久々にご登場頂く4人。

HARUNA

200vMAMI

210vTOMOMI

220vRINA

230v1曲目は「瞬間センチメンタル」。

190_2

続いて「少女S」。

250vMAMIちゃんのシャープなプレイ!

260_2やっぱりMAMIちゃんにはMarshallがピッタリなのだ!

270_2ボーカルとベースの他にも、ステージせましと大きなアクションで魅せるTOMOMIちゃん!

280v切り込み鋭く、でもおしゃれにバンドをドライブさせるRINAちゃん!

290_2新曲「Sister」を演奏した後は「Your Song」へと続く。

300_2途中でアコギもプレイしたHARUNAちゃん。
存在感抜群のパフォーマンスはSCANDALをSCANDALたらしめる。

310v持ち時間は短いけど、思いっきりSCANDALを見せてあげましょう!的なサービス精神がタマらない。
そんなSCANDALのステージにもちろんコンテストの出場者たちも熱狂状態!

320_2最後は「Image」。
このコピーバンド・コンテストでのSCANDALの姿を見るのはこれが最後なのだ。
寂しくなるナァ。

330v3月には『Yellow』と題したニュー・アルバムを発表する予定のSCANDAL。今年もまたスキャンダラスな年になりそうだ!

SCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAL Official website

340_2さぁ、ドキドキワクワクの表彰式。

350_2まずはSCANDALのメンバー各賞。
HARUNA賞は月とミルクティの松岡詩歩ちゃん!
この顔!感激を絵に描いたような表情!

360_2受賞者を読み上げるMAMIちゃん。

370_2MAMI賞はHi-Dearの中田朋華ちゃん!
MAMIちゃんから賞品として手渡されたのはMarshall MG10CF。

380_2TOMOMI賞は生姜乙女バンドの河野未完ちゃん!

390_2そして、RINA賞はSHIOKA with The 5 Stars☆の小島拓海くん!
みんなおめでとう!

400_2そして、いよいよグランプリの発表!
ダラララララララララララララララ……………優勝は生姜乙女バンド!
「ドワァァァァァ~ン!!(号泣する音)」
この瞬間が一番おもしろかったりする。

410_2審査委員長から表彰を受ける生姜ちゃん。

420イヤ~、いいナァこういう涙は!
最後のコンテストの最後に出て最後のグランプリに輝いた生姜乙女バンド。
おめでとう!

430最後に各賞を受賞した皆さんをもう一度紹介してレポートを終わることにしよう。

HARUNA賞を獲得した松岡詩歩ちゃんの月とミルクティ。

440MAMI賞の中田朋華ちゃんはHi-Dear!

450そして、RINA賞の小島拓海くんはSHIOKA with The 5 Stars!

460フランプリとTOMOMI賞をダブルでゲットした生姜乙女バンド!
ヨカッタね~!!

470…ということで『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』はこれにて完結。
またこうしたエンターテインメント性の高いバンド・コンテストの開催を願うばかりである。

(一部敬称略 2015年11月3日 品川ステラボールにて撮影 ※MG10C提供:株式会社ヤマハミュージックジャパン)

2016年1月27日 (水)

SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.6 <前編>

2015年11月3日、恒例の『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』が開催された。

10この人気コンテスト、Marshall Blogでも何回かレポートしてきたが、今回で第6回目を迎えた。
これまでに3,000にも及ぶバンドやヴォーカリストが参加してきたそうだ。
名実ともに日本を代表するバンド・コンテストのひとつなのだが、今回の開催が最後となった。
最初の頃は審査員をさせて頂き、また、直近の3回はオフィシャル・フォトグラファーとして採用して頂いたりと、公私共に思い入れの深かったイベントだけに実に残念だ。
会場ロビーに飾られている関係冊子に掲載されている自分が撮った写真を見て寂しくなってしまった。

20_2 …とはいえ、今回は過去最多となる637組もの参加応募があり、人気イベントの最後を飾るにふさわしいにぎわいを見せた。

冒頭、SCANDALの4人がステージに上がる。それだけでもう大歓声!

Img_00124人にマイクが渡され、イベントに対するコメントを口にした。
SCANDLの4人は審査員を務める。

S41a9194明るくフレッシュな印象はまるで自分たちがコンテストに出場するような感じ?世界をまたにかける人気バンドとは思えないほどのフレンドリーさ!コレがまたSCANDALの人気の秘密なのだ。

S41a9208ステージにはMarshall。
どんなところでもMarshallはロックを志す者のマスト・アイテムなのだ!

60v_2 今回も前回同様、本選の前にオープニング・ゲストとしてKANIKAPILAが登場。

30_22013年にこのコンテストで優勝した久留米出身の7人組。昨年2月にメジャー・デビューを果たし、地元福岡を中心に精力的な活動を展開している。

X ボーカル&ギターのYOSHIKA。

50同じくボーカル&ギターでLEONA。

60vギターとボーカルのMIZUHO。
75v
MIZUHOちゃんは過去2回MAMI賞を受賞し、Marshall MG10をゲットしている実力者なのだ!

70パーカッション&ボーカルのAOI。

80ベースはKANA。

90vキーボードとボーカルのNATSUKO。

100vドラムはPIPPI。

120ナンダカンダでKANIKAPILAを3年越しに見て来た。お父さんみたいなこと言ってなんだけど、女の子ってのはキレイで華やかになるネェ。ウチはヤロー2人なもんだから、汚くてゴツいばっかりでどうにもならない。
華やかになったのは容姿だけでなく、演奏も曲も実に素晴らしかった。
YOSHIKAちゃんはウクレレも披露。

130直前にリリースされた2枚めのシングル「トラブルメイカー」を含む3曲で会場が大盛り上がり!オープニング・ゲストの重責を見事にこなしたKANIKAPILAなのであった!

KANIKAPILAの詳しい情報はコチラ⇒KANIKAPILA OFFICIAL WEBSITE

140そして、いよいよ本選に突入。
栄えある『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』最終回のトップ・バッターを務めるのは神奈川県出身のwinry's(うぃんりーず)。
前回に続いての出場となる高校生バンド。曲は「Welcome Home」。

150

160

170

180

190バンド・コンテストの幕開けとはとても思えないような堂々とした演奏と盛り上げよう!会場総立ち。
2年連続出場の貫録を見せてくれた!

200続いては「SCANDAL BABY」を演奏した大阪出身のHi-Dear。
コチラも前回出場済み。前回は「Welcome Home」を演奏した。

260

220

230

240

250前半最後となる三番手は「きゃんぱす」。静岡からの参加だ。
曲は「Sparkling」。

270

280

290

300

310

320結成してまだ半年しか経っていないとは思えないしっかりしたアンサンブルで前半を締めくくってくれた。

330続いてはKANIKAPILAに続いてステージにあがったのはゲスト・バンドの「たんこぶちん」。

335

ヴォーカル&ギター、MADOKA。

340ギターのYURI。

350キーボードのCHIHARU。

360唐津出身の5人組。
この第2回と第3回のこのコンテストの出場者で2013年にメジャー・デビューを果たした。
1995~1996年生まれの皆さんだ。
ところで、1995年当時の総理大臣って誰だか知ってる?この質問は日本国民には難問のひとつだが、私も当然わからない。
調べてみると村山さんだって。最近の話しだわ!

370このコンテストのひと月前にはスペインで開催されたイベントにも出演したとか。
向こうの連中は驚いたんじゃないの~?
いつもマーブロで書いている通り、「ガール・バンド」というのは日本独特の文化だからね。さぞかしたんこぶちんの演奏に大きな声援が送られたことだろう。

380ベースはNODOKA。

390ドラムはHONOKA。
MADOKAちゃん-NODOKAちゃん-HONOKAちゃんってリズムが気持ちいいナァ。

4008月にリリースした3枚めのアルバム『TAMCOBUCHIN vol.3』の中から3曲を演奏した。
来月には『TAMCOBUCHIN vol.4』のリリースを控え大忙しのたんこぶちんだ!

たんこぶちんの詳しい情報はコチラ⇒たんこぶちんオフィシャルサイト

410<後編>につづく

(一部敬称略 2015年11月3日 品川ステラボールにて撮影)

【号外】 Marshall GALAのチケットはお早めに!

先般より大騒ぎしておりますMarshall GALAですが、いよいよチケットが残りわずかとなりました!
お越しくださる予定にしているけど、まだチケッをお求めでない方はどうぞお急ぎください!

L_yg_img_0292_2 Marshall GALAチケットのお申し込みはコチラ⇒イープラス

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

K_marshall_gala_emblem

2016年1月26日 (火)

【NAMM速報】 オマケ~御大現る!

オマケ的にもう少しNAMM関連の話題を…。

10 チョット前まではMarshallのスタンドいえば黒くて四角いモノばっかりだったんだけど、ずいぶん様子が変わったもんだよね~。

20サングラス(Eyewear)に携帯電話にスピーカー…信じられんわ~。

30やっぱりCODEの反響は大きかったようだ。

40CODEも楽しみだけど、ASTORIAもね~。
久しぶりにMarshall Blogで触れたところ、「早く弾いてみたい!」というご要望を頂戴してうれしい限りなのです。
ああ、オレも早く弾きたい!

50…と見どころ満歳のMarshallのスタンドが何やら賞をゲットしたようだ。
そういえば去年、「外人の目から見たNAMM」みたいな話題で会場でインタビューを受けて欲しいとNAMMから連絡があったんね。行かなかったので丁重にお断りしたけど、ビックリしたわ。
アレかね?「YOUは何しにNAMMへ?」みたいな?密着取材は困るナァ~。
それから何やらチョコチョコと連絡を頂戴するんだけど行かないからね~。

60 Marshall Blogではスッカリおなじみ。元Grim Reaperのニック(左)。
それと、右は「どっかで会ったことあるオジちゃんだな~」と結構考えた。
で、キャプションを見てなるほど!
Motorheadのローディなのよ!
「オジちゃん」なんて言っても私より若いかもしれないな…。

70そして現れたのは御大、YJM!!
左からエンジニアのサンチャゴ、YJM、いつもイベントの写真をマーブロに送ってくれるアーティスト担当のジョエル、そしてデモンストレーターのスティーヴ。

G 「おう、挨拶はいいから新製品を弾かせろよ。あんだろ、何か?」
とさっそく試奏室へ…。
まずはMini Jubilee。
「エ?ナンダよ、オイ、ずいぶん小っちゃくなっちまったナァ…(試奏)…コレ20Wなのか?スゲエな。メッチャ使えるやんけ!」

90vそして次はCODEに取り掛かる。
「Marshallもデジタルってか?どれどれ、おもしろそうじゃねーか?貸してみろ、オラ…(試奏)…(驚)」

100v「オイ、ちょっと待て、何だコレ?スゲエじゃねーか!コレほんとにデジタルなのか?マイッタな~。オイ、チョット自由にイジらせろ。」
110v「♪When you lose your virginity~」と小声で口ずさみながら…
「エ~っと、プリ・アンプは1959、パワーアンプはブリティッシュのEL34と…。キャビはまずは1960だな。エフェクターはディレイを軽くコーラスでもかけてみるか?…(弾)ウォー!ノッて来たぞ~!」

120v スティーヴとツー・ショット。
「CODEよろしく!」
…と御大が言ったかどうかは知らない。
こういうの様子を目にするとNAMM行きたくなっちゃうね!
あ、ちなみに「」内の御大のセリフは私の勝手な想像です。でも、CODE気に入ってくれたと思うよ。

130 これでNAMMの話題は本当に最後ね。

140 (写真提供:Marshall Amplification plc, Joel Manan and Steve Smith)

2016年1月24日 (日)

【NAMM速報】 こんなにちっちゃくなっちゃった! <追補版>

…ということでNAMM 2016ももう最終日。
この後、最大の難関が待ち受けている。
それは展示会につきものの「お片付け」だ。
「お片付け」は準備する時よりはるかにキツイ。数日間立ちっぱなしで大騒ぎして疲れ切った身体であたらなければならない。Marshallの重さが搬入時の倍ぐらいに感じて容赦なく腰を攻めてくる。
でも、何よりもツライのはさびしくなっちゃうこと。「祭りの後」ってヤツ。
さっきまで色とりどりの衣装を着た人達がスッカリ姿を消し、あんなに賑やかだった会場からネオン・サインが消え、野球帽を被ったTシャツ姿の屈強そうなオジさんたちが工具を手にして続々と現れる。
次々と展示品が運び出され、華やかだったスタンドの飾りは無残にも粉々にされる。
赤や青に彩られていた展示場の床は、見る見るうちに不愛想な灰色のコンクリートへと豹変する。
コレが実にさびしいのよ。
そして、翌日には寝食を共にした友人に別れを告げ、ああ、また10時間内外にも及ぶフライト…。

さ、その前にMarshallのスタンドからもうひとつ新商品のシリーズを紹介しよう。

10それは、このふたつのモデル。
見た目の通り、「Mini Silver Jubilee」というシリーズ。
こんなに小さくなっちゃった!

20こちらはお父さんの2555X。
Marshallの25周年、Jim Marshallの音楽ビジネス在勤50年を記念して1987年に発表したモデル。
昨夏にMarshallスタック生誕50周年を記念してリイシューしたところ世界的に大ヒット!
アメリカなんかバカ売れだった。
日本でもおかげさまで大変に評判がよく、コレを通じて新しいプロ・ギタリストのお友達が増えた。
だ~から言ったんだよ。
Jubileeのリイシューのリクエストはもうずいぶん前からしてたの。…というより「JCM800系で2チャンネルのモデルをリイシューしようよ~、2210とか2205とかJubileeとか」…みたいにね。
それからずいぶん時間が経っていよいよ去年実現して大ヒット→ホレ、見たことか!という図式。
ま、私の提案ドンズバでリイシューが実現したとは全く思わないが、「スタック50周年」をターゲットにアイデアを温めていたということだ。

30そして、お得意のミニ化。
まずは20Wヘッドの2525H。

40基本的な仕様は2555Xと同じ。

50ただし、ワッテージが低い分、パワー管(EL34)がが2本という構成になっている。

60もうひとつは20Wコンボの2525C。

70搭載しているスピーカーはCelestion G12M-25。

802525Hのコンボバージョンなのでコントロールは同じ。

90ところで、Jubileeはオリジナルの時代にも100W(2555)や50W(2550)ヘッドだけでなく、こうしたコンボやミニヘッドがラインナップされていた。
コンボは1X12"が2554、2x12"が2558。ややこしいんだよ、このシリーズは。
驚くことにこの2554のアメリカの広告には「Marshall Jazz」のキャッチコピーのもと、ナントBill Friselが起用されていた。
当時のこれらのコンボの出力は50W/25Wで、今回の2525CはJubileeシリーズ初めての20W仕様となる。
Mini Jubileeシリーズはヘッドも20Wで、LOWパワーにすると5Wまで落ち込んでくれるので使い勝手がよいだろう。

オリジナルのJubilee他にも2555や2550よりひと回り小さい2553というモデルも発売されていた。
さらにダウン・サイジングしたSilver Jubilee 3005 Lead12というモデルもあった。
フロント・パネルには「Jubilee 25~50」と記してある通り、Jubileeシリーズが出た1987年だけに限定で発売された。
回路はトランジスタ。ま、どちらかというと、Jubileeの系譜というよりパネルの構成からしてもLead12のミニ・スタックのシルバーという印象が強い。
100vこのふたつ、日本での発売価格&時期の情報はまだ入って来ていないが、とても楽しみなモデルだ。

20

そして、すでにフランクフルトで発表されているASTORIA(アストリア)シリーズ。
NAMMでは初めての登場となった。
完成品を去年の5月に工場で試させてもらったんだけど、コレがまたおっそろしくいい!
とにかく「素晴らしい」としか言いようがない。
ようやく日本にも上陸するので、Marshall Blogで試奏レポートを衝撃の誕生秘話とともにお送りするのをとても楽しみにしている。

ASTORIAはすでにMarshall Blogでも興奮まぎれに紹介しているが簡単にラインナップだけに触れておくと…

超極上のクリーン・サウンドのASTORIA CLASSIC。

110ビロードのような歪みのASTORIA CUSTOM。

120そして2チャンネルのASTORIA DUAL。

130ゼヒお楽しみに!

T_photo_2_2さて、Marshall以外のファミリー・ブランドも益々元気だぜ!
まずはNATAL。

C_photo_2お得意の屋根の展示。
コレ、片付ける時、結構大変なのよ!

C_photo_1NATALも世界的ににグングンと浸透度が上がっているので鼻息が荒い。

C_photo_3ロックだけではなく、アメリカではジャズの世界でも活躍し出している。

C_photo_4 新しいカラーも続々登場。

140

海外ではハンドハンマード・スネアとステイヴ・スネアが大人気とのこと。

160やっぱり海外でも音だけでなく仕上げの美しさも人気の理由なんだって。
150
日本でも一生懸命普及活動をしているけど、こないだもある現場にNATALのキットを持って行ったところ、「お!これこれ!コレ、スゲエ評判いいんだぜ!」なんて言われた。
その後、「これ何て読むの?」なんて訊かれてズッコケたが、評判がいいことは間違いないようなので、ま、いいか。
「ナタール」といいます。

170vパーカッションの展示もにぎやかだったようだ。

180そして、EDEN。

C_photo_5EDENも弾いてビックリ、こんなにいいベース・アンプなの?とお褒めの言葉を頂戴することが実に多い。
おかげで愛用者も増殖し続けている。
弾いて気にいるとみんな言うんだよね~、「コレ、ええでんナァ~」って!

C_photo_6 新しいフラッグシップ・モデルWT-900が大好評。

200そして、新商品のTerra Novaが注目を集めていたようだ。

210可搬性に優れた軽量設計にして充実の機能。
コンプレッション回路、エンハンス・コントロール、トーンの微細なコントロールを容易にする4段階のEQ等々、使い勝手はまるでWorld Tourシリーズのようになっている。

230500WのTN501と225WのTN226がラインナップされている。
どうでもいいけどベース・アンプってドンドン小さくなっていくナァ。

220v…とにぎやかなMarshallファミリー。
今年もよろしくお願いします…って新年の挨拶みたいになっちゃったね。
ハイ、今年のNAMMも終わり!

240※Marshall Blogは明日&明後日、代休を頂戴します。

2016年1月23日 (土)

【NAMM速報】 BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<後編>

クッソ~、ブレッチリ―のヤツらヤリやがったな~!
問答無用でカッコいいじゃねーか…しかも、実にウマい!
まずはコレをご覧あれ…

NAMMショウも例年通りにぎにぎしく開催されているようだ。
MarshallのJoelから写真が送られてきた。
昨日はあんなこと書いちゃったけど、こういうの見るとやっぱり行きたくなってくるな…。
音楽マニアとして、いつかは仕事抜きの「完全レジャー」で参加してみたいものだ。

10s
今年のMarshallのスタンド。
ASTORIAとJubileeのおかげでエラくカラフルになってますナァ。

20チビッコいJubileeも今回のNAMM発表なのだが、やはり主役は何といってもCODE。
ドーンと真ん中に鎮座ましましている。

30v PLAY WITHOUT LIMITS.…コレがCODEのキャッチ・コピー。
そう、CODEで制限なくMarshallサウンドを楽しんでもらいたい…というワケだ。

60v昨日はCODEのネーミングについて自分でも呆れるほどグダグダ書かせて頂いたので今日は商品の説明をすることにしよう。

C_c_code_group4まずは、どんな感じかチョットこのデモンストレーションを見てくだされ。

…って感じ。
CODEは伝統のJTM45から最新のJVMまでバラエティに富んだ機種のプリアンプ、パワーアンプ、そしてスピーカー・キャビネットを選択し、サウンドを作り上げるモデリング・アンプだ。
100通りの完全プログラマブルで、プロ仕様のエフェクターも内蔵されている。


モデリングの技術はMarshallとスウェーデンのオーディオ・ソフトウェアのパイオニア、Softube社とのコラボレーションで、それをMST(Marshall-Softube)と呼んでいる。
SoftubeはJMD:1シリーズの開発にも関わっていたのでその名前を覚えている方もいらっしゃるかもしれない。
JMDの音質の評価はすこぶる高かったので、CODEも十分に満足して頂けるハズだ。

40年前からMarshallに接している私のようなオールド・ファンには信じられないような気もするが、そこは時代の流れ…。
Marshallも今回のCODE大胆にITテクノロジーを導入した。
たとえば…「Marshall Gateway」というiOSやAndroid用のアプリによりBluetoothを通じてCODEのリモート操作が行えたり、他のCODEユーザーとプリセットのデータ交換ができたりする。
もちろんUSBポートがついているのでインターフェイスとしてDAWにも大いに活用できる。
…って威張ってるワケではござらんよ。他のメーカーが既にこんなことをしているのは私ですら百も承知よ。
イヤ~、Marshallってのはつくづくスゴイ会社だな~と思ってね。
今頃こんなことヨソのブランドがやったって何の話題にもならないけど、Marshallの場合、「え~、あのMarshallがッ!?」ってことになるでしょ?
やっぱり50年の間に積み重ねてきた財産はダテや飾りじゃないことを思い知る。
それは他でもない、Marshallが常にロックという音楽の中心にいたからなんだということを痛感する。

100マァ、こんな感じ。
携帯の機種は例のMarshallのLONDONね。
Marshall GATEWAYをインストールして…と

C_2gw_screen_1_2プリアンプはJTM45で、パワーアンプはビンテージ系にしてやれ…。30Wだからキャビは1936でよし。

C_2gw_screen_9_2

エフェクターを選んで…と。
…って横着しないで手をのばしてアンプを直接イジればいいじゃん?とも思うが、アンプ本体をイジるよりもこうした方が操作しやすいことがあるらしい。
オイオイ、ホントにこれがMarshallか?なんて思いたくもなるけど、ナンダナンダ、おもしろそうじゃないの~。

C_2gw_screen_2_2さて、気になるMSTのモデリングの内容だが、プリアンプは14種類。
まずはJTM45(2245)、

Jtm45_2245 1962 Bluesbreaker

1962bb_front 1959。Marshallは「Plexi」としか記していないので69年あたりの1959をイメージしているのかもしれない。

1959slp_front JCM800 2203

Jcm800_2203_2 JCM2000のDSL100

C_dsl100 Silver Jubilee

2555xJVM410H…他となっている。

Jvm410h_frontパワー・アンプセクションは特定のモデルを設定しているワケではなくて、次の4種類からチョイスできるようにななっている。( )の中はイメージしているパワー管だ。
CLASSIC MARSHALL 100W(EL34)
VINTAGE MARSHALL 30W(5881)
BRITISH CLASS A(EL84)
AMERICAN CLAS A/B(6L6)

C_img_0133 次にキャビネット。
当然1960。
それと1960V。

1960a_front1960AX

1960ax_front1936と1936V。

1936v_front1912

1912e_frontココで面白いのが1974X。
あのスピーカーの音色とコンボ感の絶妙なコンビネーションをモデリングしたかったんだろうね。

1974x_front そしてエフェクターは24種類。
コンプレッサー、ディストーション系、オート・ワウ、ピッチ・シフター、コーラス、フェイザー、フランジャー、トレモロ、ディレイ(タップ・テンポつき)、リバーブ等々。
最大5種類まで同時に使うことができる。
ヘッドホン・アウト、ライン・インの端子、チューナーもついてます。
以上がCODEの概要。

エディティングの様子を収めた動画がアップされているので参考にしてくだされ。
英語版で恐縮だけど、クリスがドップリと本場のイギリス英語で説明してくれている。
Marshallの工場へ行くとみんなこんな感じの英語でしゃべってます。

もう一度ラインナップを紹介しておくと…

<CODE25>

110s_3

115コントロールはこんな感じ。アナログ感も強くてトラディッショナルなプレイヤーでも使いやすそう。

120クローズド・バック。

130スピーカーは1x10"。

140続いて<CODE50>

150CODE25よりコントロール・パネルの面積が広がり、ノブがひとつ増えている。
増えたノブは「EDIT」。より操作がしやすくなる。

155

160CODE50もクローズド・バックだ。

170CODE50のスピーカーのコンフォギュレーションは1x12"。

180<CODE100>は2x12"。

190コントロールはCODE50と同じ。

200

210
これ、音よさそうだな~。実戦でも十分にイケそう。

215そして<CODE100H>。

220CODE100のヘッド・バージョン。

225今回は<CODE412>というAキャビのみ発売となった。
4x12"で入力は100W。カスタム・スピーカーを搭載。

240コレ書いていいのかな~?ま、いいか。
もちろん私はCODEのことはずいぶん前から知っていて、昨年の5月に超出来立てのプロトタイプを試させてもらったことは昨日書いた。
それがスゴクよかったことも書いたし、とてもCODEには期待しているのね。
ただ、その最初の計画では、小ワッテージのモデルしか出さないように聞いていた。
最近は、PAやモニターの進化、コンピュータとの連動等、レコーディングやステージの環境が大きく変わってしまってから久しく、大型のアンプが活躍する場が世界的に減っているからね。
でも私の場合、仕事の性質上、広いステージや大爆音の現場でもガンガン使ってもらえる100Wモデルが欲しかったワケ。
で、仕方なくあきらめていたんだけど、こうしてフタを開けてみると100Wモデルが出るじゃないの!
しかもヘッドまで!
とてもうれしかった~。

250販売価格と時期はまだ未定。
早くも世界中の代理店から膨大な数のオーダーが集まっているらしい。全モデルが潤沢に市場に出回るまでには時間を要するかもしれない。

50vああ、早くMarshall Blogに出てもらっているギタリストたちに試させたい!
試奏レポートをお楽しみに。
Marshall Blogは毎日チェック!
また忙しくなりそうだ!

明日もMarshall Blogは更新されるかもしれません。

270

2016年1月22日 (金)

【NAMM速報】 BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<前編>

Marshall Blogをやっていると、時の流れの速さを痛感することが多い。
アレからひと月、アレからもう一年、アレから早三年…ていうヤツ。
NAMMショウみたいに毎年恒例の行事は特にそれを感じさせる。
今年も昨日(現地時間)からNAMMショウが始まった。

今年も私は東京でこうしてMarshallのブースをヴァーチャルで開いている。
コレが一番!
初めてNAMMに行ったと時はも~うれしくて、うれしくて…。
通路やブースで有名なミュージシャンを見かけるといちいち狂喜乱舞したものだった。
しかしその後、年を追うごとに現地での仕事が増え続け、現地では時間に追われっぱなしでニッチもサッチもいかない状態になってしまった。今ではその殺人的な忙しさばかりがNAMMの思い出になっている。
最も忙しかった時で、大小、公私ひっくるめて合計31個のアポイントに臨んだことがあった。こうなると自由な時間は皆無だ。
今でもそうだけど、私、自分で言うのもナンですが、モノスゴイ仕事したんよ。仕事がおもしろくてしょうがなかった。海外の友達も多かったし。
でも4日間、毎日朝から晩まで、食事の時間も含めてすべて誰かと会って英語で話している状態は結構シンドイい。
こっちだって英語の達人なワケではないので、少ない脳ミソを四六時中フル回転させなきゃならない。なるべくうまく、そして早く英語を話さないと、連中からバカにされるからね。コレは疲れるよ~。
彼らは決して顔には出さないが、大抵の連中は英語が話せない輩を信用しない。どんなに酒を飲んでワイワイ楽しくやったとしても、言葉が通じないと最終的なコミュニケーションは成立しない。コレ、私が苦労して体得した外人と付き合うためのひとつの処世訓。

それで、NAMMの会場内はやかましいことこの上ないもんだから、英語を聴き取るのも大変だし、大声で英語をしゃべることは大幅に体力を消耗させる。
もうね、Lealand SklarやTony Levinどころじゃない。(この二人は必ずNAMMに来ていて、その風貌からやたらと目につく)
それと、人の多さ。
初めて行った90年代の後半の頃はそんなでもなかった。まだ、「業者オンリー」の鉄則が守られていたのか、場内で子供を見かけることなんてほとんどなかった。
今では子供ばっかりだもんね。どう見ても「業者」じゃない。
それと中国や台湾の業者の台頭ぶりも驚くばかりだ。日本人も圧倒的に増えた。
「業者のための楽器展示会」が「みんなのNAMMショウ」みたいになった感すらある。
そして、IT技術の進化による情報戦のすさまじさ!
昔は一番早いNAMMレポートは「社内の出張報告」と相場がキマっていたが、今では猫も杓子もその場で「現地レポート」だもんね。
それでも、海外の友人にたまに会う機会なので、そういう面では私もNAMMを楽しみにしていた。
イケね、イケね、今日はNAMM自体のことを書くつもりじゃなかったんだ。
ヤバいな、この時期が来たらまた来年も同じことを書きそうだ。

10ハイ、NAMMのMarshall。
今年はスゴイの発表しちゃいました!
待ってたんよ~、コレ!

シリーズの名前は「CODE(コード)」。
まず名前がいい。
「経済開発協力機構」じゃないよ。アレは「OECD」だから。
Marshallの商品名って今までは事務的な名前が多かったでしょう?要するに何かの頭文字をつなげるタイプね。スタートが「JTM」だから自然の成り行きなんだけど、「JCM」とか「DBS」とか「DSL」とか…。
もちろん「MODE FOUR」とか「Vintage Modern」という普通名詞から成るシリーズもあったんだけど、それとて機能や音の性質を表す事務的なもので、愛称っぽいモノではなかった。
それがどういう風の吹き回しか、ここのところ「ASTORIA」とか「CODE」だなんて…。
とにかくここ数年、50周年をはさんでリイシューものとか、チビッコものばかりで、完全なる新しいシリーズの発表から遠ざかっていたので、「ASTORIA」にしても「CODE」にしても大歓迎なのだ。
30
「CODE」はMarshallが自信を持って世に放つデジタル・アンプのシリーズだ。
黒と白と金…まずはMarshallカラーが引き立ちますな。

20この「CODE」、実は昨年の5月に工場に行った時、ひと足先にコンボを試させてもらった。
写真の右の人はR&Dチームのピーター。ヒゲがよく似合うじゃん!
やさしくて物静かなピーターが懇切丁寧に商品を説明してくれた。
まだ、プロトタイプ真っ盛りという状態であったが、これが実に素晴らしかった!
まずはコンセプトがバッチリ。
そして、音や弾き心地の素晴らしさ…「こういうのが欲しかった!」と思わず叫んでしまった。
商品の詳細は今日明日で追ってお知らせすることにして、まずこの「CODE」という商品名の周辺から話しをスタートさせる。
ものすごく長い話しだけどMarshallファンには楽しんでいただけると思う…と信じて一生懸命書く。
今日は「読み物」です。
では…。

40東京で言えば銀座線のような、ロンドンの地下鉄のスター路線、ピカデリー・ライン。
この路線が重要な理由は、ロンドンの名所多くを通っているだけでなく、西側の終点のひとつがヒースロー空港であることに尽きるだろう。
そして、西側にはもうひとつ「Uxbridge(アクスブリッジ)」という終点駅がある。
熱心なMarshallファンならこの名前に聴きおぼえがあることだろう。
「76 Uxbridge Road」…そう、1960年にJim Marshallが初めて出した楽器店の住所だ。
この辺りのことはコチラに詳述してあるので未読の方は是非ご覧頂きたい。
でも、Jimの店があった場所はこの地下鉄のアクスブリッジ駅からはかなり離れているので注意。バスに乗らないと行かれない。
もし、何かの拍子に行くことになった時は国鉄のHanewell駅から行くこと。

50じゃ、このピカデリー線の反対側の終点はどこか?
大分前に行ってみたことがある。
ピカデリー線の東の終点駅は、Cockfostersという。

60コックフォスターズはロンドンの中心からチョット外れればどこでも見かけることができる普通の街だ。
ところが、ほとんどの人が知らない…と言うか、何の興味も示されないのだろうが、ここには戦時中にスゴイものがあった。
話はアメリカに飛ぶ。
第二次世界大戦時、カリフォルニア州バイロン・ホット・スプリングスというところ「日本兵捕虜秘密尋問所」という秘密の施設が設置された。
暗号名を「Tracy(トレイシー)」といい、捕虜となった日本兵から有益な軍事情報を引き出すための専用施設であった。
アメリカは大戦後期、対日本戦を効率的に遂行するために、諜報作戦を徹底的に強化した。
はじめは日本語がしゃべれる純アメリカ人は国内に数人しかいなかったが、急速に教育を推進し、数年後には数万人がペラペラになったという。
相手を知るのはその文化を知ることが手っ取り早く、「言葉=文化」ということを熟知していたのだ。そこへいくと日本は「鬼畜米英」とか言って、「敵国語」として英語を閉め出す始末だった。
そして、そうした情報収集に当たっては、何といっても捕らえた捕虜から情報を引き出すのが最も手っ取り早かった。
日本が中国大陸や南方戦線で決死の肉弾戦、あるいは白兵戦を強いられ戦死者、餓死者が量産されている時に、アメリカはステーキにかぶりつきながら頭脳戦で戦局を更に優勢に導いていたというワケ。

話は脱線するけど、開戦は1941年でしょ?
この年ってCharlie Christian他の先進的なミュージシャンによって、ハーレムのMinton's Playhouseでビ・バップが産声を上げた年だからね。モダン・ジャズがスタートした年。
Charlie Parkerが「Now's the Time」だの「Billie's Bounce」だの「Donna Lee」だの、Savoyでレコーディングしていたのは戦時中の話だ。信じられん!
日本が「ぜいたくは敵だ!」なんてやっている頃、アメリカでは音楽ファンがビ・バップに夢中になっていた。
こんなんでかなうワケないよ。

話を戻して…トレイシーでは日本語力を十分に習得した尋問官が、捕虜への人道的配慮を示しながら懐柔的に情報を引き出したという。要するに拷問や詰問など全くしないで、やさし~く捕虜に接してあげたのね。
「生きて虜囚の辱めを受けず」という旧日本軍の戦陣訓を叩き込まれていたはずなのに、尋問官の戦略的な温情に簡単に心を開いちゃったというワケ。
率直に言えば、みんな飢えていたのでメシを喰わせれば何でも白状しちゃったらしい。
笑っちゃうのは、氏名を問われると多くの兵士が「長谷川一夫」と答えたらしい。
アメリカ人の尋問官は長谷川一夫のことを知らなかったので、「日本にはなんて同姓同名のヤツが多いんろう?」と思ったという。今なら全員「木村拓哉」だろう。
他にも「聖徳太子」とか「石川五右衛門」とかダイナミックな連中がたくさんいたらしい。
そうして捕虜から多くの情報を引き出すことに成功したアメリカは、日本軍の機密事項を驚くほど正確に握っていたという。

ところで、このトレイシーで活躍した尋問のテクニックはアメリカが開発したものではなく、イギリス軍によるものだった。
イギリスは早くから情報戦の重要性を認識し、ドイツ兵への尋問がスムースに行えるよう研究を重ねていたのだ。
イギリスのその研究機関は「MI19」といい、ここコックフォスターズに施設を構えていた。
元々はロンドンの中心部のテムズ川沿いにあったのだが、ドイツ軍の空襲を避けるために、ロンドンの東の郊外に居を移したのだ。
ちなみに007のジェイムズ・ボンドの所属は「MI6」ね。
で、アメリカ軍はここコックフォスターズに出張して来て、尋問のテクニックを伝授してもらいトレイシーを立ち上げたのだそうだ。
「情報」というものがいかに大切か…という話。

70さて、ここで…その大切な情報を守る有効な手段は何か?
そのひとつとして挙げられ有力な手段が「暗号」である。

「暗号」は英語で「code」という。

「cipher(サイファー)」という言い方もあるが、「code」で十分だ。
そして、下の写真をご覧頂きたい。
Bletchley(ブレッチリ―)というのはMarshallの本社&工場があるところだ。
この標識は「暗号解読者の故郷、ブレッチリ―へようこそ」…となる。
今度の新商品はこの「code」から名付けられたワケ。
「BLETCHLEY」ではなく「CODE」にしたところがミソだろう。さすがMarshall。

80「暗号解読」って言ったって、ブレッチリ―のそれは生半可なモノではなかった。


暗号というものは紀元前から存在し、古くはシーザー(カエサル)なんかも使っていたという。
もちろん戦争の技術のひとつとしてである。
暗号にもたくさんの方式があるのだが、連中はアルファベットがあるので基本的にはあるアルファベットを異なるアルファベットに置き換えて元の文章(「平文」という)をわからなくしてしまう(スクランブル)のが標準的な手法だ。
シーザーは「A」を「D」に、「B」を「E」にという風にアルファベット26文字を並行してズラす単純な方法を用いた。これを「カエサル・シフト」という。

で、一般的に暗号を作る側と解読する側とどちらが強いか?ということになると、歴史的に常に解読者側が勝利をおさめてきたという。
どんなに複雑でこねくり回した暗号でも、それを見破るテクニックがあって、後は勘と才能と時間と根気の勝負なのだ。
もっとも一般的な方法が「頻度分析」という手法で、暗号化された文章の中に繰り返すパターンを発見し、そこから少しずつ手がかりを探っていくというのだ。
例えば、英語の場合、一文字の単語は二つしかない。「a」と「I」だ。
また、「as」「in」「of」「on」二文字の単語は前置詞に多い。さらに言語の性質上重要な頻出単語といえば定冠詞の「the」だ。コレは三文字。
こういうことを手掛かりに地道に糸口を探していくのである。
コンピュータなどなかった時代なので、人海戦術でこの作業をしていたワケ。
特にイギリスは先のトレイシーよろしく、人や武器を投じてムヤミに戦うよりも、情報を集め、相手の動きを掴んで、それに対する有効な手立てを企てた方が時間的にも経済的にも有利であると考えていた。
特にイギリスも国内に資源の少ない国ゆえ、アメリカに物資の補給を頼っていた。その輸送船をドイツのUボートがつけ狙うので困っちゃうワケ。
ドイツはコレでイギリスを兵糧攻めにするつもりだったらしい。
当時、ドイツの潜水艦は世界一優秀で、Uボートこそ世界を征服することができる最強の武器のひとつとされていたんだって。
だからイギリスはそのUボートの動きが何としてでも知りたい!
もうこの時代は、無線を傍受するのはお茶の子さいさいだった。しかし、傍受した電文は暗号でスクランブルされている。
ところが、イギリスは早くから「暗号解読」の重要性を認め、研究を重ねていたことからドイツ軍の動きを具に掴んでいた。
しかし、第二次世界大戦中のある時からドイツの通信に見慣れない暗号を発見する。
この暗号がどんなテクニックを使ってもどうしても解読できない…。
なんじゃコリャ~!
その暗号こそ「Enigma(エニグマ)」と呼ばれるドイツ軍が誇った軍用暗号の歴史上最も複雑かつ最悪な暗号だった。
「エニグマ」というのはギリシャ語を語源とし、「謎」を意味する。
英語では「なぞなぞ」のことを「riddle」というが、「enigma」でも通じる。発音は「イニーグマ」だ。

下の写真のタイプライターに毛が生えたような機械が「エニグマ暗号機」。
ドイツ軍はコレでその複雑極まりない暗号を作り出していた。
詳しい仕組みに触れていると紙幅がいくらあっても足りなくなるので簡単に説明すると、手前のアルファベットのキーを叩くと、その電気信号が「スクランブラ―」と呼ばれる仕掛けを三回通過してまったく関係のないアルファベットに変換される。その変換されたアルファベットはキーの上にある丸いポチポチが光ることによって知らされる。もちろん、キーを打つたびに違うアルファベットに返還される。
その変換されたアルファベットの暗号文を書きとって通信士に渡すと、その通信士はモールス信号に変換して打電する。
ちなみに、トンツー、トントンツーってやるこのモールス信号っていうのは打つ人によってどうしてもクセが出てしまい、こういう無線を傍受して信号を注意深く聴いている人には、打ち手が誰であるかがわかるそうだ。もちろん、会ったこともなければ名前もわからないのだが、「ああ、今日はあの人が打ってるナ」とハッキリ区別できるのだそうだよ。
さて、一方、受け手はどうするか?
暗号の受け手にもエニグマ暗号機が用意されていて、打ち手がしたことの逆のプロセスを経て平文を手に入れる。
さらにプラグボードと言われる装置が更に暗号の変換パターンを複雑にした。
しかも、イギリス軍にとって厄介だったのは、この暗号のトリックが毎日変わることだった。
つまり、24時間以内に暗号を解かないと、掴みかけたヒントが水泡に帰し、また振り出しに戻ってしまうのだ。
180
結論をやや急げば、この「エニグマ」を解読したのがアラン・チューリングというケンブリッジ大学の教授で、その作業がここブレッチリ―で行われたのだ。
下の写真はMarshallのピンナップ・シリーズの宣材写真なのだが、撮影したのは友人のマット。場所はブレッチリ―・パーク。50周年記念コンサートの二日ぐらい前の撮影だ。
第二次大戦中、後ろの建物の中で暗号を解読する作業が行われた。
最盛期にはここに暗号研究家、クロスワード・パズルの達人やチェスの名人等、何百人もの人が詰め、暗号解読の作業に従事していたという。
C_bp
ブレッチリ―はロンドンから電車でちょうど一時間ぐらいの静かな街だ。もちろん極秘の任務ということもあってこうした郊外の地が選ばれたのであろう。
時の宰相、ウィンストン・チャーチルは、先に述べた理由で暗号解読に特段の理解を示し、膨大な資金提供に応じ、更にはブレッチリ―にも激励に訪れたという。

120 アラン・チューリングはどのようにしてエニグマを解読したのかというと、「Bomb」と呼ばれるオリジナルの機械を開発したのであった。
人間では到底処理ができない天文学的な規模の順列組み合わせの分析をこの機械にやらせたのだ。
この「Bomb」こそが現在のコンピュータの礎といわれているのだ。
また、エニグマにはひとつだけ弱点があった。それは、エニグマ暗号機はすべてのアルファベットを別のアルファベットに変換してしまう性質があって、元のアルファベットのままにしておくことが出来なかったといういうのも解読のヒントになったらしい。

こうしてイギリスはチューリングのエニグマ解読の功績によって、ことごとくドイツのUボートから自軍の物資輸送船を守ることに成功した。
他にも、ドイツ軍の攻撃を未然に防ぐことに大いに活躍したBombは戦争の終結を数年早めたとまで言われている。
しかし!
ここがまたスゴイところなのだが、チャーチルは解読した暗号によって得たドイツ軍の攻撃の情報を無視させたこともあったという。
たとえば、ブレッチリ―にほど近いコヴェントリー(ジャガーの工場があるところ)を空爆するという情報を得ても、それを無視して好きなようにドイツ軍に爆弾を落とさせたのだ。
理由は簡単。
あまりドイツの先回りをすると、ドイツ軍が「アッレ~?もしかしてイギリスの連中、エニグマちゃんを解読しちゃったのかな~」と勘ぐられ、更に複雑な暗号を編み出すことが必至だったからである。
余裕である。
実は、チャーチルはコレと同じようなことをアメリカにもしている。
チャーチルは得意の自国の情報ネットワークを駆使して、日本の真珠湾攻撃をかなり前から知っていたのだが、アメリカの戦意を鼓舞するためにワザとルーズベルトに知らせなかったというのだ。

それほど国家に貢献したチューリングであったが、任務の性格上、表舞台に出ることはなく、同性愛者であったことも災いして戦後は不幸な時を過ごし、1954年、41 歳の時に自殺を遂げた。
今ではコンピュータの開祖的存在としての評価が高まり、去年チューリングの当時の手書きのノートがオークションに出品され、1億2千万円もの値がついたとか。

このアラン・チューリングの話は『イミテーション・ゲーム』という映画になっている。
ってんで、さっそく借りて来て観たが、ガッカリ。
アカデミー脚色賞受賞っていうけど、一体どこがいいんだろう?私なんかにはウスっぺらくてゼンゼン面白くなかった。
あのね~、脚本の書き方が浅くて主人公はおろか、脇役にすら感情移入できないんだよね。伏線の張り方が甘いというか…フラッシュバックの仕方もややわかりにくいし、
それにアメリカよりの英語の発音も気に喰わない。
チューリングたちはそんな英語を絶対に話してないって!
これイギリスの資本も入っているのにナァ。アメリカのマーケットを意識しているんでしょうね。
何よりもコレ、暗号の知識がないとかなり内容がわかりにくいんじゃないかな?
ま、「アラン・チューリングはいかにしてエニグマを解読したか?」という「プロジェクトX」的な展開を期待していた私も悪いのだが…。

90v

…ということで、去年ブレッチリ―に家内と行った時、ブレッチリ―・パークに寄ってみた。
ブレッチリ―の駅から歩いて4~5分のところなのだが、Garyが工場から車で送ってくれた。
駐車場で、「私たちを下車させたいのでゲートを開けて駐車場に入らせて欲しい」と守衛のオジちゃんにGaryが頼むとオジちゃんが快くゲートのバーを上げてくれた。
するとGaryがそのオジちゃんに向かって言ったのは「Thank you!」ではなくて「Lovely!」だった。「ラベリー」みたいに発音するんだよね。
家内がエラく感動してしばらく「lovely」ばっかり言っていたが、そう、これがイギリス英語ですよ。

130上の写真の建物がエニグマ解読関連の博物館になってる…らしい。
「らしい」ってなによ?
そうなの、入らなかったの。
だって入場料が(当時の為替レートで)3,700円もするんだもん!
次回のために、Marshallの友達にタダ券を探しておくように頼んでおいた。

140入り口には『イミテーション・ゲーム』の宣伝が…。

150ちなみにエニグマ関連の映画にはその名もズバリ『エニグマ』ってのがあるのだが、コレも「プロジェクトX」的な「エニグマ根性記」ではなくて、戦争ロマンものらしい。ヨカッタよ、見ないで!
でも、この映画、ナゼかミック・ジャガーが製作してるんだよね~。どうしちゃったんだろう?

Egd駅からMarshallの工場に行く途中にこんなパブもある。

190その名も「ジ・エニグマ・タヴァーン」。
ここまでくると新商品の名前も「CODE」より「ENIGMA」の方がヨカッタような気がして来たな…。

200ブレッチリ―ついでに…これは「Voong's」というジムのお気に入りだった中華料理店。
ベトナム人が経営していて、ここだけの話しだけど、スゲエんだ…味が…。
ジムはココのスペア・リブが大スキで、会食の時、私がジムの隣に座ることがあると、「シゲ、私にあの世界一おいしいスペアリブを取ってくれないか?」なんてことがよくあった。
いい思い出だ。

210さて、長い間お付き合い頂いてありがとうございました。気が済みました。
実はですね、この記事を書くためだけに本を二冊読んだのですよ。
こんなことばっかりしているから時間がいくらあっても足りないんだけど、「ブレッチリ―」なんて言葉を聞くといても立ってもいられなくなる。
一冊は、サイモン・シンというイギリスの物理学者の『暗号解読(新潮社刊)』というヤ~ツ。
コレがですね~、もう底抜けに面白ろかった。
元々、暗号に興味があったせいもあったけど、こんな面白い本はここのところ読んだことなかったな。
吉村昭の『ふぉん・しぃふぉるとの娘』以来かな?
古今東西の暗号の歴史と解読のテクニック、もちろんエニグマについても詳述している。
あんまり面白かったので、このサイモン・シンの本をamazonで取り寄せて何冊か読んでみた。
どれもベスト・セラーらしい。
ついでだから書いちゃうけど、前作の『フェルマーの最終定理』ってのもメッチャ面白かった。
他に、『ビッグバン宇宙論(上・下)』…コレはよくわからなかったので、まだいつか読み返してみようと思っている。
で、今読んでいるのは『代替医療のトリック』という本。なかなかに興味深い。
とにかく『暗号解読』はおススメ。

100
もう一冊は『暗号機エニグマへの挑戦』っての。
コレはダメ。
ゼンゼン挑戦していない。
ブレッチリ―・パークを舞台にした推理サスペンスみたいな小説だった。
110
もうひとつ…今度は音楽の「エニグマ」ついて…。
音楽で「エニグマ」といえば~、エルガーでしょ。
エルガーといえば「威風堂々」。
イギリス人はもうコレ大スキだからね。歌詞をつけて「Land of Hope and Glory」って歌にして大きなイベントのフィナーレには必ずコレを歌う。
そのエルガーの代表作が「エニグマ変奏曲(Enigma Variations)」。写真はBBCが制作したこの曲にまつわるドキュメンタリーDVDでなかなかに面白い。
この「エニグマ」はドイツの暗号とは関係ない。
各曲が実在する誰かをテーマにして作曲されていて、その曲名がその人の頭文字になっている。それが「ナゾ」ってなワケ。
名曲です。
ビートルズでおなじみのアビィ・ロード・スタジオのこけら落しはこの人だったんですよ。
あのスタジオはオーケストラがすっぽり入るというのが売りで、エルガーが棒を振ったのよ。

220以上で、新商品の名前の解説は終わり。
どうして「CODE」なのかがドラマチックにお分かり頂けたたと思う。

さて、このCODE、冒頭に「デジタル・アンプ」と記した。
もちろん最近流行のデジタル・テクノロジーに対応した機能を搭載しているのだが、Marshallファンにとって最大の魅力は、歴代のMarshallの名器のプリアンプが14種類、パワーアンプが4種類、キャビネットが8種類のサウンドがモデリングされていることだろう。
加えて24種類のエフェクツを自在にミックスして自分だけのMarshallを楽しめるのだ。

ラインナップはコンボが三種類とヘッドとキャビネットがひとつずつという構成。
フフフ、コレも当初の計画に大分変更が入って期待していた通りになった。

まずは25W、1x10"コンボのCODE25。
チョット写真が大きめなのね、コレ。実際には一番チビッコです。

240_code2550W、1x12"のCODE50。

250_code50100WのCODE100は2x12"だ。

260_code100さらに100WヘッドのCODE100H。

270_code100h4専用キャビネットのCODE412も用意されている。

280v_code100h3明日はこのCODEを詳しく解説する。
あ、明日は土曜日だけどMarshall Blog更新しますのでよろしく!

290

2016年1月21日 (木)

ライブイコーゼ Presents 「Amplifier vol.5」 <後編>+α~サイバーニュウニュウ

ライブイコーゼ Presents 「Amplifier vol.5」、トリで登場したのは23年ぶりに完全復活を遂げたサイバーニュウニュウ。

10メカ・エルビス

20vレプリ・シン

30vそして、セミメタルA太郎。

40vA太郎さんといえばNATAL。
そう、昨日も登場したこのアッシュのキットはA太郎さん所有のものだったのだ。
コンフィギュレーションは10"、12"、16"、22"。

50スネアはアッシュのステイヴ、14"x6.5"。
NATALのステイヴは各方面で非常に高い評価を頂戴している。

601曲目はキラー・チューンの「ひねりつぶせ」。

70ボ・ディドリー・ビートから、「♪ひねりつぶせ!」とパンキッシュに展開する曲調が印象的だ。

80vあのね、この曲の「♪ひねりつぶせ」という言葉が気持ちいいの。
この日は演らなかったけど、「♪チンツーザイデポン!」とか、実際に口に出してみると語調が実にリズミックだ。
サイバーニュウニュウの曲の魅力のひとつと見た!

90忍者コールで登場したのは…

100サポート・メンバーの忍者ボーイヒデ。
パートはメカ・エルビスの操演。
「操演」だなんて、よ~考えるな~。つまりメカさんのスモークやネオンを操作するのが忍者ボーイのメインのタスクだ。

110vこの日はサイバーニュウニュウの人気レパートリーをなぞる構成。

120曲順はランダムなれど、いわば「ベスト・オブ・サイバーニュウニュウ」という構成で集まったファンをよろこばせた。

130vベスト5には入っていない曲ももちろん演奏。
150
「ベガスのエルビスになりたい」

140vボーカルはメカさんにスイッチ。
ベスト4に喰い込んでいる「キ印」。
このタイトルはOKなのか?

160vやはり何回見てもこの異様な出で立ちには圧倒される。

170このバンドも実に音楽のタイプの幅が広い。色んな音楽を聴き込んでいる証拠だ。
200v
昨日レポートした犬神サアカス團の凶子姉さんのMCじゃないが、確かにヘンではあるが、曲といい、歌詞といい、誰にも邪魔されそうにないワン・アンド・オンリーの世界を堅持している。

180その幅広い音楽性をガッチリとバックアップしているのがA太郎さんとNATALのコンビ。

190vこの日はドラムじゃないNATALも登場してA太郎さんとタッグを組んだ。

210それはNATALのカホン。
おかげさまでコレも大変評判がよろしゅうございます。

220vNATALのカホンはラージ(スタンダード・サイズ)とエキストラ・ラージの二種類。
フィニッシュはA太郎さんが使っているブラックの他に、
ナチュラルと…

C_cjan_lxl_swbnダーク・レッドがラインナップされている。
C_cjan_lxl_swbrアコースティック・セットの中の1曲は第二位に選ばれた「せめてつばを吐いて」をプレイ。

230vメカさん、しょうゆチュルチュルで給油中!

240レプリさんはハーモニカもプレイ。

250vシットリと雰囲気もなかなかにいいものだ。

270v

カホンが大活躍なのよ!

260vサイバーニュウニュウのステージも終盤にさしかかる。
曲は第一位に選ばれた「キリコ」。

300

「Roxanne」のようなマイナー・コードの四つ切りに乗せたメロディはサイバーニュウニュウならではのもの。

290

そして、最後は「アシッド・キングに捧げるうた」で全11曲のステージを締めくくった。

ライブイコーゼのウェブサイトはコチラ

280vそして、このイベントから約二か月。
2015年のクリスマス・イブにリリースされたのが『20世紀→21世紀 サイバーニュウニュウ復活祭』と題されたライブDVD。
その発売を記念するイベントが暮れもいよいよ押し迫った12月30日に渋谷のHMVで開催された。

320コレがそのDVD。
Marshall Blogでもレポートした8月30日の復活記念ライブの模様が収録されている。
スリーヴに使われているライブ写真はすべて私が撮影したものだ。
ニュウニュウさん、ありがとう!
410dvd
この日はレコード店内での音出しということもあって、いつもとはチョイと異なる楽器編成。というか、アコギセット。

350vベースは抜きでレプリさんはアコギを演奏。

360vA太郎さんはカホン。
NATALカホンここでも大活躍だ!

370vもちろん忍者ボーイさんもステージに上がったが、さすがスモークの操演はなし!
火災報知器が作動しちゃうからね。

380vそしてスペシャル・ゲストでアマデウスさん。
実はこの方、大分以前にMarshall Blogにご登場頂いたことがある。

390vDVDの売り上げも好調。
お買い上げ頂いたお客様にはメンバーからサインがプレゼントされた。

330

インストア・イベントとはいえ、タ~ップリ一時間、全力投球の熱演で見る人たちを大いによろこばせた。

サイバーニュウニュウの詳しい情報はコチラ⇒CYBER NEW NEW OFFICIAL SITE

400

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年11月1日 ①池袋手刀②渋谷HMVにて撮影)

2016年1月20日 (水)

ライブイコーゼ Presents 「Amplifier vol.5」 <前編>~犬神サアカス團

80~90 年代に活躍したバンドやミュージシャンの情報を提供するウェブサイト、「ライブイコーゼ」主催のシリーズ・イベント「Amplifier」に犬神サアカス團が出演した。

10_2

犬神サアカス團は昨年10月にニュー・アルバム『ここから何かが始まる』をリリース。
バンド名の出自である寺山修司のイベントにも出演し、レコ発ツアーも大成功。
まさに「進撃の犬神」の様相を呈しているのだ。

20cd犬神凶子

30v犬神情次2号

40_2犬神ジン

50v犬神明

60_2情次兄さんは今日もMarshall。

70_2愛用のJCM800と年季の入った1960A。

80v明兄さんはNATAL。

90_2NATALのアッシュ。

100_2会場は満員!
いつもの1曲目は「黒い花が嗤う」。
さっそくニュー・アルバム、『ここから何かが始まる』から。

11015秒にも及ぶシンフォニックなキメに導かれて凶子姉さんが歌い上げる人生哀歌。

120v続いては定番の「光と影のトッカータ」。

130_2「♪恋人ができました だけど今朝死にました」…何て歌詞!
この歌詞を聞くといつもNazarethを思い出す。

140不吉な予感満歳のハード・ドライビング・チューンはいつ聴いてもカッコいい!
PVも面白かったよね。

150_2「今日はヘンなバンドばかり集まったイベントです。ヘンなのが好きな人は全部楽しめると思います」…とMCで自己紹介。

160_22005年のアルバム、『スケ番ロック』からタイトル・チューン。
目も覚めるようなストレートなハード・ロック。
凶子姉さんの巻き舌唱法で歌われる歌詞がベスト・マッチする。

170_2しかし、「スケ番」って言葉も死語だな~。
今の若い人は聞いたこともなければ、何の略で、何の意味かも知らないでしょうな~。

180ドンドパッパ、ドンドパッパと景気よく「平成デモクラシー」!

240_2

コレもシンプルなハード・チューン。
しかし、犬神サアカス團を歌詞の意味がわからない欧米の人が聴いたらどう思うんだろうナァ。
320
こんなソリッドでハードなサウンドで、まさかこんなこと歌ってるとは思わないでしょう。
Alice Cooperなんてもんじゃないからね。今度、外人が家に来たら試してみよっと!

200v『ここ何』から「空の色は何色ですか」。

C_s41a8561GSのような懐かしくやさしいサウンド。
こうした曲に凶子姉さんの美しい声が乗るのも犬神サウンドの魅力のひとつ。

300

後半のMCでは明兄さんフィーチュア。
「そうだね。ハロウィンだから無礼講だね」…でこの出で立ち。
似合ってる!…のはいいんだけど、ハロウィンは前の日でした!

230v_2

近作『玉椿姫』から「虚像の誓い」。コレは配信シングル・カットされた。
オープニングSEのヤツね。

190v_2

典型的な演歌タイプの犬神サウンド。
ジン兄さんのスラップで盛り上がる!
しかし、ジン兄さんのヘアスタイル、強烈だな~。

250vそして、情次兄さんのソロ!
2203って犬神サアカス團の曲によく合うな~。そう、犬神サウンドはチャンとした肉食系ハード・ロックだから。
伝統のロック・サウンドにはMarshallは絶対に不可欠なのだ。
270_2
明兄さんノッテるゾ!

255v「せっかくなので新曲をもうひとつ」と演奏したのは、ゴキゲンな犬神ツイスト「死ねばいい」!
「♪口にセメント詰め込んで、呼吸器官を完全にふさぎたい」…コレもかなりスゴイ。
この一節だけでも普通の歌ではお目にかかれない単語ばかり。
また、エイトビートに乗せた言葉のリズム(符割り)がすごく気持ちいいのね。
日本語が母国語でうれしいと思うロック・バンドのひとつ。
日本語がわかるばっかりにイライラしちゃうのは…「ありがとう」&「がんばれ」の草食系ロック。

260ヨッシャ~、「白痴」!
大スキなの。

290_2止めどもなく疾駆するドライビング・ナンバー!ブリティッシュ・ハード・ロック、池袋で健在!
310

「♪でも本当はバカなんだろッ!」
スカっとするナァ~。

210_2

…と大盛り上がりで充実の8曲を演奏。この後、『ここから何かが始まる』のレコ発ワンマンがあったんだけど、犬っこの皆さんゴメンね、行かれなかったの。
また次回のMarshall Blogへの登場をお楽しみに!

330犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

ライブイコーゼのウェブサイトはコチラ

340v1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年11月1日 池袋手刀にて撮影)

2016年1月19日 (火)

関雅樹×岡井大二~所沢にMarshall、NATAL、EDENが鳴り響いた日

K_marshall_gala_emblem_2 コレな~んだ?

10そう里芋。
里芋ってこういう風になるってこの年になるまで知らなかった。
カッコつけるワケでは全くないんだけど、生まれも育ちも都会なもんだから、野菜のなり方とか生物や植物の季節感にやたらと疎い。
トウモロコシってあの先っちょの穂みたいがいつも食べている実になるのかとズッと思っていた。そしたらアータ、アレって茎の根元になるじゃないの!コレをしったのはもう所帯を持って大分時間が経ったぐらいの時だった。
アスパラガスも驚いた。以前勤めていた会社で信州に赴任していた時にヒョロヒョロと畑にアスパラガスが林立しているのを見て初めてそのなり方を知った。野菜の話題からMarshall Blogが始まったのはコレがはじめてじゃない?

20さて、今度はどうして里芋の出番かというと、ココへ来たから。
里芋の名産地なんですってね?…所沢。
生まれて初めて来た。

30駅前のWALTZというSEIBUが入っている建物の前での野外ライブがあったのだ。
この日は10月の末にしては、風邪もすこぶる強くメッチャ寒かった。

40出番を待つNATALとEDEN。

50この日はこの時期に開催される『ところざわ収穫祭~秋のミュージックフェスタ』というWALTZが主催するイベントなのだ。
ってんでこのポスターが所沢の街中に貼られたワケ。そう所沢ではもうすっかりNATALのロゴが一般市民の間で親しまれているのだ…ったらいいね。
70
さっきの里芋はその収穫祭での人気の売り物なのだ。

60かなりレベルの高いバンドやミュージシャンがいくつが登場したが、ウチはコレ。
ちなみにコレは無料ね。関ちゃんが昨年ひとりで出演して大好評だったことから、今年はバンドで登場することになった。

80ステージのようす。
あ、ちなみにこれらの楽器はSEIBUさんでは取り扱っていません。

90定刻通りに開演。

100関雅樹

110v今日の関ちゃんのMarshallは1974X。18Wのハンドワイアード・コンボ。18Wという低出力だが音量的は十分。
もう少し大きな現場になると1987の2x12"コンボ、2187Xを引っ張り出してくる。

120足元のようす。
いつもビッシリときれいにボードに収まっているのが見ていて気持ちいい。

130岡井大二

140v大二さん愛用のNATALバーチ。フィニッシュはグロス・バーガンディ。
大二さんはバスドラムに何も入れない。ノン・ミュート。
バスドラムの音はすべて大二さんの右足だけでコントロールする。コレができるのはNATALだけなのだそうだ。
別のイベント現場で大二さんのプレイを見てこのことを発見した超売れっ子ドラマーがものすごく驚き、NATALに興味を持っていたのを見て私はオドロイタ。

150今日はNATALのハンドハンマード・スネアのコッパーを使用。

160見た目の通り存在感のある骨太のサウンドが心地よい。

170宮野和也

180vEDENのWT-800とD410XSTを使用。

190v大二さんの軽やかな、しかし、説得力のあるドラムと…

200おなじみのベース・ラインで始まったのは「Chicken」。

210あまりにも有名なベース・ラインでこの曲がJacoの作品だと思っている人も多いようだがさにあらず。Pee Wee Ellisというサックス奏者の作曲。
アウトおかまいなしの相変わらずの関節(なんかカツオ節の一種みたいだ)が素晴らしい!

2202曲目は大村憲司の「Tokyo Rose」という曲。

230v私、大村さんって全然知らないんだけど、メチャクチャいい曲だな~。
関ちゃんがこんなんなっちゃうのも頷けるわ。

240続いては関ちゃんのオリジナルで「Your Colors」。
関ちゃんの家に遊びに行った時、CD棚を拝見して納得したんだけど、マァ、この人もいろんな音楽を聴いて勉強してるわ~。
しかも、私と方向性がゼンゼン違うから面白いし、彼の書く曲がとても新鮮に聴こえる。

250その作品を気の合った仲間が練り上げていく。

260vそりゃいいものができるわネェ。

270一回目のセットは関ちゃんの手によって大胆にアレンジが施されたThe Policeの「Every Breath You Take」。

Img_8513 風が強くてとにかく寒い!
ってんで、二回目のセットが始まる前に何か着るものを買って来ようと小走りで買い物に出たけどいいのなし…で、結局ガマン。
チェッ、厚手の上着を持って来ればヨカッタ…と後悔しているヒマもそうなく、二回目のセットがスタート。

1曲目は宮野さんの作品で「Duo」。
宮野さんの密度の濃い~ソロが炸裂。

300v続いてはThe Classics IVの「Spooky」という曲。The Spooky Toothなんてバンドもあったけど、「spooky」というのは「薄気味悪い」とか「オバケがでそうな」という意味。
以前、月も出ていない暗い晩、ジム・マーシャルの家からホテルに歩いて帰ってくる途中、生温かい風が吹いて、道端の木が揺れてザワザワザワザワと葉の擦れる音がした時、MarshallのMarkが「Wow!  Spooky!!」と言ったのが実に印象的だった。
こういう風に使ってもらうと英単語なんか一発で覚えることができる。
一方、いわゆる「虫の知らせ」みたいな現象に対しても「spooky」という言葉は使えるようだ。

310vタイトルは「spooky」でも曲はゼンゼンよろしい。
関ちゃん、なんだってThe Classic IVなんて知ってんだ?The Classics IVは60年代に活躍したフロリダ出身のバンド。
私は知りません。

320v

さっきの大村さんの曲じゃないけど、こうして知らない名曲を教えてくれていい刺激になる。
大二さんはお手のモノでしょうけど…。
大二さんはね、スゴイよ。
ロックの発展の歴史が大二さんの人生の歴史でもあって、しかも音楽制作の現場にいながら、実に客観的&論理的に音楽を分析されている。
大二さんと音楽の話しをすることは私にとって無上の喜びなのです。

330v音楽に興味のない人からの視線はこんな感じかな?

340大二さんはかなりパワーをセーブしてるけど、バンド演奏自体の音量は結構デカい。
イキだナァ、所沢!

350そしてU2の「With or Without You」。
U2の曲あたりをチョイスするところに世代の違いを感じるナァ。
アタシャU2っての全然知りません。

360vそれでも、チャンとこのトリオに向いていそうな曲を選ぶからスゴイ。

370v最後は四人囃子のスタンダード「lady Violetta」。
スペイシーにメロディを紡ぎ、奔放でスケールの大きい即興を奏でる関ちゃん。

Img_8567 宮野さんのソロもロマンチックに展開する。

390そしてガッチリとバンドをグルーヴさせる大二さん。まるで歌をうたっているかのようなドラミングだ。

400vこのようにして8曲の極上のサウンドが所沢の街にコダマしたのであった。
それにしても寒い!
いくら演奏はホットでも寒いものは寒い!

410ところで関ちゃんは「Arm Up Guitar School」というギター教室を開講している。
初心者はもちろん、ロック・ギター、ジャズ・ギターでステップ・アップを目指したい人は注目だ。
私も行こうかな?

詳しくはコチラ⇒Seki's Web

420vで、Arm Up Guitar Schoolにはドラム・コースもある。
先生はナント、大二さん!
大二さん、後進の指導には大変熱心で、モノスゴく真剣に教えてくれるんだって。
私も行こうかな。
でも、私の場合大二さんの貴重なお話を聞いているだけで終わっちゃうからな。
音楽を知り尽くした日本を代表する名ドラマーにレッスンを受けるいいチャンスだ!

詳しくはコチラ⇒Arm Up Guitar School ドラム・コース

430vさて、その大二さん。
既報の通り3月6日開催のMarshall GALAに出演してくれる。

K_marshall_gala_emblem盟友坂下秀実さんや、名ギタリスト、稲葉政裕さん、腕利きベーシスト、山崎洋さんとともに四人囃子のスタンダード曲、すなわち日本のロックのスタンダード曲を演奏する。
バンド名は稲葉囃子(いなばやし)。っつったってエビ反りはなし。
アレはイナバウアーか!
Marshall GALA、見逃さないでね!

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

440v1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2015年10月31日 所沢駅前WALTZ特設ステージにて撮影)

2016年1月18日 (月)

LOUDNESS情報

1985年、アルバム『THUNDER IN THE EAST』を引っ提げてアメリカへの進出を果たしてから早や30年。
「世界のLOUDNESS」の礎を築いたそのアルバムを完全網羅した構成で大好評を博した『LOUDNESS WORLD TOUR 2015 ″THE SUN WILL RISE AGAIN″
~30th Anniversary THUNDER IN THE EAST~in JAPAN』 と銘打った国内ツアーも昨年の12月に大好評のうちに終了した。
この時のもようはMarshall Blogでもレポートしている。
そして、年が明けて15日、その追加公演が東京で開催され、これまた大盛況であった。

10「これが見納め」というセットリストに観客全員が貪るようにして30年前に作り上げたLOUDNESSの音楽に入り込んでいる姿は感動的でもあった。

20…と書き出すと、今日はその時のレポートかな?とお思いかもしれないが、さにあらず。
この追加公演のレポートはまた別の機会にユックリとさせて頂く。
今日は別の話題。

25昨年は『THUNDER IN THE EAST』リリース30年の年であったが、本年2016年はLOUDNESSのデビュー35年の年に当たる。

210

当然、世界に誇るロック・バンドであるからして色々な企画が目白押しだ。

40v_2そのひとつがコレ。
『雷神~Rising 高崎晃自伝』の上梓だ。

70

コレがですね~、実に面白かった。
幼少期、アマチュア期、LAZY期、LOUDNESSの揺籃期から成長期、成熟期、そして現在、そしてソロ作品についても詳しく触れている。
これから読む方々のためにも詳しい内容をココに記すことはできないが、「エ~?!」なんて箇所も満載だ。
口述筆記の形態で、サクサクととても読みやすい。何だか目の前で高崎さんが本当に話してるかのようだ。声が聞こえてきちゃうの。

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この自伝を読んでいると、世界の第一線のバンドやギタリストの名前がLOUDNESSや高崎さんと同じステイタスでたくさん登場する。
Marshall Blogでもう何回も書いているが、海外の連中と一緒になって「日本のロック・バンド」という話しになると今だにLOUDNESSだけなのね。
そして、「日本のロック・ギタリスト」として開口一番、彼らから出て来る名前は絶対に「Akira Takasaki」なのだ。
このことに尚一層合点がいった。

110v

高崎さんの並々ならぬLOUDNESSへの情熱を感じるさせる内容であるのはもちろんなんだけど、ソロ活動について紙幅を割いているのも興味深く、特にソロ2作目の『氣』に関する記述は面白かった。
テープを回しっぱなしにして、集まったミュージシャンの生のクリエイティビティを記録したというこの作品、問答無用でカッコいい。好き。
Joe Zawinulも似た手法でWeather Reportの世界を作り上げたと聞くが、『氣』も音楽制作の場の「緊張感」がそのまま伝わって来るような作品であり、高崎さんならではの所業であろう。
85cd
2010年にリリースされた菅沼孝三さんのソロ・アルバムで、高崎さんが出たばかりのMarshall JMD:1を使用され、レコーディングにご一緒させて頂いたことがあった。
あの日は午前中にスタジオに入った。
ギターの音作りなど「おちゃのこさいさい」で、Marshallであればすぐにご自分の音を出してしまう。
その後、すなわち音楽制作の段になると、もう集中力が尋常ではなくて、スタジオに籠りっきりで、…恐らく休憩もほとんど取らなかったんじゃないかな?…スタジオから出て来られた時にはもうスッカリ夜中の12時を回っていた。
それでも、高崎さんはケロっとされていて、「アレ、ええアンプやナァ」と何事もなかったかのようにおっしゃった。
「音楽の塊り」のような人だと思った。
夜中の12時までスタジオに詰めなくても『雷神~Rising』を読んでもらえばそんな高崎さんの音楽に対する姿勢が容易にわかることだろう。
中間部には高崎さんの愛器のコレクションが紹介してあり、そこにはMarshallのJMP-1や1960やGuv'norも掲載されているので是非注目してね。

60

そして、コレはMarshall Blogでも既報のアイテム、『THUNDER IN THE EAST 30th Anniversary Edition』。
私の手元にあるのは『Limited Edition』。
①アルバム『THUNDER IN THE EAST』の最新リマスター音源にボーナス・トラックを加えたCD。
②120分にも及ぶドキュメンタリーDVD、『A Documentary of THUNDER IN THE EAST』。
③1985年のアメリカ―・ツアーを収録したライブDVD、 『THUNDER IN THE EAST 1985 US TOUR LIVE』。
…からなる『THUNDER IN THE EAST』づくしの記念アイテム。
50

私は残念ながらリアルタイムでこのアルバムを聴くことはなかったが、こうして聴いてみてナニがスゴイって、やっぱり曲だね。
圧倒的に曲がいい。
もう空気からして海外のバンドだよ。
それと高崎さんのソロの密度の濃さ!コレ、ジャズでいたら完全にClifford Brownだね。ムダな音がただのひとつもない。
30
欧米の連中はね、「スシ、スシ」なんて騒いでいたって絶対に「肉」の方がいいの。
LOUDNESSのスゴイところは、最上の曲とテクニックとロック・スピリッツという「肉」で連中を唸らせたところなんだよね。
②のDVDではそのアルバムをどうやって作り、どのようにしてLOUDNESSがアメリカに浸透して行ったかが具に記録されている。
メチャクチャおもしろかったし(特にMax Normanの箇所は最高!)、日本人として、やっぱり見ていてうれしいもんだ。
海外へ行って演奏する日本のバンドはドンドン多くなっていくであろうが、LOUDNESSのような形で海外に進出するケースはもうないでしょう。そういう バンドがいるとしたら、やっぱりLOUDNESSだけでしょうな。LOUDNESSがLOUDNESSを追い抜くより仕方ない。
高崎さんならやってくれるでしょう。

コンサートのシーンではどこを切っても高崎さんの背後にはMarshallのフル・スタック。
LOUDNESSの音楽制作にMarshallが関わっていることに誇りを感じる。

それにしても、「ロック」という音楽ジャンルで考えてみるに、今の若い人たちの草食系音楽とLOUDNESSの偉業が地続きであるとは思えないんだよナァ。
きっと違う世界のモノなんでしょう。

80そして、特報!
今週末、カリフォルニアのアナハイムにてNAMMショウが開催されるが、その中で『RANDY RHOADS REMEMBERED』というRandy Rhoadsへのトリビュート・コンサートが23日に開催される。
イベントは、昨年11月に95歳で逝去したRandyのお母さんDoloresへの追悼の機会にもなっている。

100v_3Randyのお兄さんのKelle Rhoads(この方、前のMarshall Blogにご登場頂いてるの)やBrian Tichyを擁するTHE MAD MANというホスト・バンドをバックに、Doug Aldrich他の錚々たるギタリストが競演を繰り広げる。
そこへ登場するのが我らが高崎晃!
チョット小さくて見にくいけど上段右列の上から四番目にクレジットされている(苗字のアルファベット順)。

Rrrf今年も全米ツアーやヨーロッパのフェスティバル等、海外での活動に忙しいLOUDNESSだが、2016年の幕開けとして高崎さんがアナハイムで一発カマしてくれるに違いない!
がんばれLOUDNESS!

LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

90v

(一部敬称略 ライブ写真は2016年1月15日 赤坂BLITZにて撮影)

 

 

2016年1月15日 (金)

GRANRODEO 2015 G10 ROCK☆SHOW RODEO DECADE DAY1 <後編>

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GRANRODEOの10周年を記念するコンサート『G10 ROCK☆SHOW RODEO DECADE』、二日間のうちの第一日目のレポートの<後編>。
ところで、このコンサートのタイトルにある「decade」という単語。もちろん「10年間」という意味なんだけど、この言葉のどこに「10」という意味が入っているか知ってる?
そう、「deca」ね。ギリシャ語で「10」という意味。
「デカメロン」なんて聞いたことがあるでしょ。高校の時に「デカメロン」というアダ名の古文の先生がいた話を以前書いたことがあったが、こっちは「デカいメロン」という意味。
ホンモノのボッカチオの「デカメロン」は、イタリアのフィレンツェ郊外に集まった10人の紳士淑女がヒマつぶしに10日間の間に知っている限りの話を語るという設定。「デカ」は「10」で「メロン」もギリシア語で「日」という意味。したがって「デカメロン」は「10日間」ということになる。
ちなみにdl(デシリットル)の「デシ」もその仲間。

…なんてことは関係なしに興奮のソロ・コーナーが終了するやいなやKISHOWさんが再びステージに現れる。

10今度はダンサーを大勢引き連れての登場だ。壮観!

20ヤッホー ワンダホー』思い出すな。あの時は女性ダンサーじゃなかったけど…。

30曲は「バラライ」。
10周年を記念した9月にリリースしたベスト・アルバムに収録されている新曲。

40軽快なテンポと親しみやすいメロディはGRANRODEOのポップな魅力に満ち溢れている。
ダンスもバッチリ!

50_para転換中、しばし映像を楽しんだ後はe-ZUKAさんとKISHOWさんの出張タイム!

60_kizuフロートに乗って会場中を行進する。

70曲は「僕だけの歌」と「チキン・ヒーロー」。
KISHOWさんファンの皆さんゴメンね。あまりにも会場が広いのでe-ZUKAさんを追いかけると、KISHOWさんは撮影できないのね。

80v_kizu再びダンサーが登場。

85「ロンリーファイター」。コレもポップ感が疾駆するGRANRODEOらしい曲だ。
87
ここでKISHOWさん、ダンサーを引き連れてランウェイを闊歩!

110ダンサブルな「Y・W・F」で会場が揺れる~!

86

曲は続けて「SEA OF STARS」。

120富士急ハイランドではe-ZUKAさんがフルアコを持ってバリバリのジャズ・フレーズで固めたアコースティック・バージョンを披露してくれた。
今日はに~ぎやか~!

130_lonlyひとしきり盛り上がった後、GRANRODEOの2人はセンターステージへと移動する。

140しばし、トーク。
KISHOW「色んなことがあったけど、本当にこんな日が来るとはね~。本当に10年やって来たんだ~、感極まるね。10年間という時間の重みを感じます」
e-ZUKA「48になってこんなことやってるとはおもわなかった。でも、やめるワケにはいかない」…と10周年記念への感想を語った。
そういえば、チョット前までe-ZUKAさん、しきりに「♪あったかいんだから~」やってたのにね~。もはやそれもなつかしい。ホント、時の流れの速さに驚かざるを得ない。

150定番のアコースティック・コーナー。
まずは「delight song」をしっとりと。

160VALさんと瀧田さんが合流する。

170曲はアコースティック・バージョンの「変幻自在のマジカルスター」。

180当然(?)ステージがセリ上がる。

190v「セリ上がり」はGRANRODEOのトレードマークなのだ!いいな~一回でいいから乗っかってみたいな~。

200みんなしてステージに戻っていよいよ終盤だ!

210_carma「カルマとラビリンス」のSEから「silence」。

230v_silence今度は上手のVIP席に闖入!

240ギャルたちも大よろこび!イヤ、どっちかっていうとe-ZUKAさんの方が大よろこびかッ?!

300
続けて「カナリヤ」。

250今度はランウェイに出て弾きまくるe-ZUKAさん。

260魅力的なサビを持つこの曲はコンサートのクライマックスにピッタリだ。

270しかし、クライマックスにはまだまだ早い。

280間髪入れずに「The Other Self」。

290vもうイントロだけで割れんばかりの大歓声が沸き起こる。

310ナンカ、すごい瞬間にカメラを持って立ち会っているのを実感するな~!興奮するわ~。

320vここで人気の「Go For It ”style EDGE"」。

340もちろん「IGPX」で最高潮!!
コンサートのハイライトだ!

350vでもハイライトはココだけじゃない。

「modern strange cowboy」でブッ飛ばす!

330

もはや4人にとってはこのステージすら狭すぎるゾ!

365VALさんもラスト・スパート!

366本編最後の曲で締めくくる前に、ふたりからもう一度10周年の感動とファンへのお礼の言葉が述べられ、「今より先を」を演奏した。

3s41a6869 以上17曲で本編を終了。
え~、17曲しか演ってない?ナンカその倍は聴かせてもらった感じの充実感だわ!

380そしてアンコール。
ふたりともTシャツ姿で登場した。KISHOWさんは白。

400_ene-ZUKAさんは「G10」印の黒。

410アンコールの1曲目は「デタラメな残像」。

415vギター・ソロでは華麗なタッピングが炸裂。

416v続いて「Rose Hip Bullet」。

3s41a6930 ここでも華麗なシュレッディング。
めくるめくテクニックを使っていながらもあくまでも曲になじむソロを弾くのがe-ZUKAさん流。

440v「ダブル・アンコールも待ってま~す!」なんて言いながらアンコールの最後に演奏したのはホッコリと「HAPPY LIFE」。

450以上の3曲をプレイしてアンコールを終えた。

430

当然これで終わるワケはなくダブル・アンコール。

460曲は予想通りの「Can Do」!

470お客さんも「Can Do」を待っていたかのような凄まじいレスポンス。

480会場に銀テープが飛び交う。

490これが正真正銘のクライマックス!
GRANRODEOの10周年だ~!

500KISHOWさんのジャンプも鮮やかにキマった!

510イヤ~、今回も面白かったな~。
GRANRODEOのコンサートはホント、「いいもん見たわ~」って気にさせてくれる。
KISHOWさんの声といい、e-ZUKAさんのギターといい、ロックに対する愛情と情熱が実にいい形の化学反応を起こしていると思う。
「Rock Show」の名に恥じない最高のエンターテインメントなのだ。

530最後のもう一度ふたりからごあいさつ。

540GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

560さて、<前編>でも紹介したe-ZUKAさんも参加してくれるMarshallのコンサート、Marshall GALA。

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チケットが残り少ないのでe-ZUKAさんファンのロデオ・ボーイ&ロデオ・ガールは是非お早めにお求めくだされ。

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

Marshall GALAチケットの申し込みはコチラ⇒イープラス
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(一部敬称略 2015年10月24日 幕張メッセにて撮影)

2016年1月14日 (木)

GRANRODEO 2015 G10 ROCK☆SHOW RODEO DECADE DAY1 <前編>

S_marshall_gala_emblem 幕張メッセに来たよ。
サマソニをはじめとするフェス以外の時には滅多に来ないナァ。
今、世間では都内及び近郊のいくつかのコンサート会場が一斉に閉鎖する「2016年問題」とかいうので大騒ぎしているけど、幕張は平常通り営業するようだからウハウハじゃんね?

10ロビーにはズラ~~~~~~~~っと花、花、花!スゴい数!こんなの見たことない。

11数々のお花の送り先はGRANRODEO様。

1210周年記念なのだ。
コレなんかスゴイよ。

13v場内に足を踏み入れる。

14全部ロデオ・ガールとロデオ・ボーイ。

15加えてロデオ・ジジイとロデオ・ババア…あ、私たち夫婦のことです。
そういえば昔、外道で「アロハ・ババア」って曲があったけどね。

16ロジャーくんとジーナちゃんがお出迎え。
31
フェスティバルの時のようにフード・コーナーも充実している。

35シール・プリントのコーナーも設置。

36ひときわ賑わいを見せていたのがコレ。

40GRANRODEOのふたりの歴代の衣装が展示されていた。

50

60「あ~、コレはあの時の!」なんて皆さん楽しそうに写真を撮っていましたな。

70

80職権乱用でリハーサルにお邪魔しま~す。

90GRANRODEOのステージといえばコレっしょ?!

110ステージ上下に鎮座まします12台のMarshallフル・スタック!
ロック・ショウには不可欠の光景だ。
140

さすがGRANRODEO、舞台も牛柄!

120_2 そして、開場。

145会場は超満員。
前方中央のスペースはスタンディング、両脇と後方はイス席という設定だ。

150そして、客席内に設けられたサブ・ステージとそこへつながる花道。
ホールの規模を活用したスペクタクルな舞台設備。

155今回の客席はそれだけではない。
ドラムをはさんで両側に雛壇が組み上げられた。

160そして、そこには水着の女の子が着席するというゴージャスな企画。

170ステージ上下にはその水着の女性たち専用のバーカウンターまで設置された。
よ~やるわ~!

174 そして、いよいよ開演!
GRANRODEOの10周年を記念するコンサート2日のうちの初日。

180オープニングのSEに続いて、電飾に映し出されたe-ZUKAさんのピアノに合わせて歌うKISHOWさん。曲は「We wanna R&R SHOW」だ。

185 オリャ~、GRANRODEOのROCK☆SHOWの始まりじゃ~!

190KISHOW(谷山紀章)

200v_wee-ZUKA(飯塚昌明)

210vオープニングにふさわしいGRANRODEOのロック賛歌!

220♪しがなかったふたりがチョットずつオオゲサに夢をかなえて…早10年!

230今では万単位のお客さんを熱狂させている!

240今宵もふたりのお供は…
瀧田イサム

250v長井"VAL"一郎

260v今回もノッケから最高のハジケ具合でブっちぎる!

270_we続けて「シャニムニ」。

290v_shani疾風怒濤のドライビング・チューン!

300_shani2曲目にこういう曲が出て来るともう盛り上がりは止めどもないよね。

310_shaniもうイッチョ立て続けに演奏したのは…
340v_dar

2008年にリリースした9枚目のシングル「Darlin'」。

330_darこれまた竹を割ったようなストレートなナンバーで盛り上がりに拍車をかける。
320_dar

アタマ3曲だけで凄まじいロック感を構築してしまうあたりはさすが。気分爽快!
今日はGRANRODEOの10周年を記念するコンサートだ…「アットいう間の10年。いろいろな思いの詰まったお祭り騒ぎにしたいと思います」とKISHOWさん。

350_mcMCの後は「メモリーズ」。
昨年の6月リリースのシングル。『黒子のバスケ』のオープニング主題歌だ。

360_memoe-ZUKAさんはVに持ち替え。
ハードさとポップさが実にウマい具合にブレンドされたカッコいい曲だ。

370_memo上手水着席をあおるe-ZUKAさん。
MCでは「水着の女性たちの勇気に拍手!」なんて賛辞を送っていた。

385_memo目も覚めるようなメタル・チューン「tRANCE」。

380v_memo_2矢継ぎ早にグイグイと「アウトサイダー」を押し込んでくる!

420_out

中間部の掛け声のパートが今日は一段と力強い。

410_once火の玉のようなギター・ソロをお見舞いだ!

430_onceこのセクションの最後を飾るのはちょっとポップに「Once & Forever」。
Y
メロディアスかつドラマチックなギター・ソロに耳が奪われる。
Elton Johnのギタリスト、Davey JohnsotonやAerosmithのJoe Perryのようにいつも通りほぼ1曲毎にギターを持ち替える。
ギター好きにはうれしいんだけど、後で写真を選ぶ時がタイヘンなのよ!

430v_out水着女子も怒涛の展開に大ハシャギ~。

450アレレ?と思ったのはこの後の展開。
もうソロ・コーナーなのよ。
トップバッターはVALさん!

450_val相変わらずパワフル&スタイリッシュなソロ。

470v決して冗長にならない構成で大喝采を浴びた。
VALさんとのイベント楽しかったナァ。あれからもう2年近く経つのか…。

480_val続いて瀧田さんが登場。

490_takkiデビュー20周年を迎え、昨年末に初のソロ・アルバムをリリースした瀧田さん。
2s41a6079
高度なテクニックと凄まじい気合で6本の弦をはじきまくる。

500_takkiそして、VALさんとのコンビネーション。
530_rhythm

ステージ狭しと走り回る瀧田さん。

520_takkiVALさんが猛烈にプッシュして…

510_takki

フィニ~ッシュ!

534v続いてステージに現れたシルエット。

535e-ZUKAさんの登場。

540_eもちろんせり上がる…

545v上がる…

550_eまだ上がる~!

570v_eこんな高所で弾いているとは思えないパフォーマンス。
e-ZUKAさん、コワくないのかナァ?

580_eMarshallらしい中域の貼り出した図太い音色で超絶フレーズを止めどもなく奏でてくれた。
あ、降りてきた。

590この続きは<後編>で。今、まだまだ前半だよ。

GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

さて、ここのところ大騒ぎしているMarshallのコンサート、Marshall GALA。
既報通りこの企画にe-ZUKAさんが参加してくれる。

K_e_zuka_logo_2 ほぼ演奏曲もキマった。キヒヒ、ナニを演るかは観てのお楽しみ!
チケットが残り少ないのでe-ZUKAさんファンのロデオ・ボーイ&ロデオ・ガールは是非お早めにお求めくだされ。

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

Marshall GALAチケットの申し込みはコチラ⇒イープラス
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(一部敬称略 2015年10月24日 幕張メッセにて撮影)

2016年1月13日 (水)

プログレッシブ・ロックの救世主~Neo-Zonk登場!

昨日Marshall GALAのチケットを発売致しました。チケットを早速お買い上げ頂きました皆様には心から御礼申し上げます。
おかげさまで好評を頂戴し、残席がわずかとなっています。チケットのお買い求めはお早めにどうぞ!

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さて、今日は女性アイドル・デュオ・チーム、Neo-Zonkの最新CDの紹介から…タイトルは『LUMINOUS』。

Cd 「luminous」とは、「光を発する」とか「明るい」とかいう意味の形容詞だ。
一方、「光を放つ」というような意味だと「glow」という単語がある。「蛍の光」は英語に直訳すると「the glow of a firefly」。でも、これを英語圏の人に伝えてもあの「閉店のテーマの曲」は連想されない。あの「蛍の光」はスコットランド民謡で、原題は「Auld Lang Syne」という。
このスコットランド語を英語で意訳すると「Times gone by」となり、ま、「懐かしきあの頃」みたいな意味になるらしい。
この曲が挿入歌として使われたのが1940年の『哀愁』という古い映画。
メロドラマの権化のような、戦争が恋人を引き裂く悲恋物語。
私は中学生ぐらいの時にテレビでこの映画を観て、子供心に「なんじゃらホイ?」と思ったわ。
大分後になって知ったのは、この映画の原題が『Waterloo Bridge』ということ。
ズ~っとイギリス映画かと思っていたらアータ、これアメリカ映画だったのね。
というのも、タイトルの他に主役を演じたヴィヴィアン・リーはイギリス人なものだからてっきりイギリス映画かと思っていたの。
ヴィヴィアン・リーは『哀愁』の前年に当たる1939年、『風と共に去りぬ(Gone With the Wind)』のスカーレット・オハラ役でアメリカ・デビューした時に「イギリスにはこんな美人がいるのか?!」と多くのアメリカの男性が腰を抜かしたらしい。
ああ、また観たくなってきたな、『風と共に去りぬ』。
ちなみにこの映画の中でスカーレットのお姉さんのメラニーを演じていたオリヴィア・デ・ハヴィラントは、イギリス人の両親の間に何と東京で生まれている。お父さんはケンブリッジを卒業して英語の教授として東大(当時「帝大」)に招かれていた。
私は小学生の頃から何度となく『風とともに去りぬ』を観て来ているが、最初に観た時からたくましく生き抜くスカーレットより、やさしく女性的なメラニーの方に惹かれた。今、こうして年を取ると尚更だな。
このオリヴィア・デ・ハヴィラント、実妹がヒッチコックの『レベッカ』なんかを演ったジョーン・フォンテーンで、母親が姉ばかりヒイキするので子供の頃から仲が悪かった。(ちなみに『レベッカ』で共演したイギリスの有名なシェイクスピア俳優、ローレンス・オリヴィエはヴィヴィアン・リーの夫だった)
洋の東西を問わず姉妹間には「お下がり」の習慣はあるもので、オリヴィアは妹に譲る服をワザワザ破いて着れなくしてから渡すような意地悪をしていたらしい。
あの優しいメラニーの実態は根性の悪いクソガキだったようだ。
この姉妹は二人とも演技の才能が豊かで、お姉さんのオリヴィアは二回アカデミー賞を獲得し、妹はヒッチコックの『断崖(原題は邦題とはゼンゼン関係ない「Suspicion」)』で主演女優賞を獲得。実際スゴイ演技だった。
アカデミー賞史上はじめての姉妹受賞者となった。
ところが、『断崖』と同じ年に別の映画でオリヴィアも主演女優賞にノミネートされていたからサァ大変。
妹の受章により、もちろん姉妹の中は一層険悪となり「アカデミー賞が引き裂いた姉妹関係」として、オールド映画ファンでは知らない者がいないぐらい有名な話となった。
メラニー、実はイヤなヤツなんだよ。
でも、このオリヴィア・デ・ハヴィラントさん、1916年(大正5年)生まれというから今年で満100歳。ご存命である。
ヴィヴィアン・リーがらみで『欲望という名の電車』について書こうかと思ったけど長くなっちゃうので止めておく。何か「電車」の話題にでもなった時に強引に書かせてもらうことにしよう。
以上で脱線終わり。じぇじぇじぇ、正月早々の大脱線!ワイルドだろ~?

さて、どうやって話を戻したらいいんだっけな……そうだ、「luminous」だ。
「luminous」と「glow」は共に「光を発する」という意味だけど、このふたつの言葉の間には相容れない決定的な違いがある。それは、「luminous」はラテン語、「glow」はゲルマン語を源としていることだ。
「glow」は蛍のようにポワンとした優しい明かりのことを表す。
一方の「luminous」は、イルミネーションよろしく、今日これから紹介するNeo-Zonkのように色とりどりに光り輝いている状態を指す。

Neo-Zonkは2009年に大阪で結成されたZonk-Monkを前身としており、2014年に活動を開始した女性ふたりのキーボード奏者によるプログレッシブ・ロック・グループなのだ。
つまりギターレス。「zonk」とは「泥酔する」とか酔いつぶれる」とか「眠り込む」とかいう意味がある。グループ名にそういう思いを込めたのかどうかは確認していない。
ギターがいないんじゃMarshallとは縁遠くても当然なハズ。それがどうしてお近づきになったのか…この人のおかげ。
伊藤ショボン太一…NATALの若きエンドーサーだ。

10vこれまでにも何度かMarshall Blogに登場してもらっているショボンちゃんは、若いワリには色んな音楽を勉強していて、ロックだけでなく自分でジャズのグループも率いている。
プロのミュージシャンに対して「若いワリには」なんて言ったら大変失礼になるが、最近の若いミュージシャンの中には驚くほど音楽を知らない人が結構いるもんだからつい…。
それで、以前私が「プログレッシブ・ロックが好き」なんて言ったことを覚えていてくれたのであろう。親切にもこの日のライブに誘ってくれたのだ。
リハーサルがちょうど始まるぐらいの時に会場にお邪魔した。
挨拶をして、リハーサルを拝見させてもらったのだが、一曲だけでその場を失礼した。
想像をはるかに超えてスゴかったのだ。
それで、他の曲は本番の時の楽しみに取っておきたくなってしまったというワケ。

そして、ショウが始まった。
NATALを挟むような形でステージ両側にキーボードが設置される。

20上手のキーボードは長崎祥子。

30下手は大沼あい。

40v真ん中で張り切ってるのが伊藤ショボン太一。

50vショボンちゃんのNATALはウォルナット。
彼はバーチのキットも所有している。
現在Staveスネアの入荷待ち中。

55オープニングは「Air」という曲。
チョット見てこれ!
かなりの「Black Page」状態。
「4/4拍子の曲はほとんどないんですよ~」なんていうふたりの言葉通り、5/8だの7/8だの9/16だの…要するにそういう音楽だ。

Img_0159

凄まじく複雑なリズムやキメをこともなげにシレっと聴かせる…それがNeo-Zonkの音楽なのだ。
それがちっとも難しくない。イヤ、楽理的に聴いたら面倒なことになるが、普通に聴いていたらひたすらカッコいい「インスト・ロック」なのだ。
もうこういうの大スキなの。ショボンちゃんありがとう!
しかも、同期は一切なしのすべて人力。
聴こえている音はすべて三人が実際にナマで奏でている音だ…ってこんなこと当たり前なんだけど、今、「桜」じゃあるまいし、あまりにも「同期」という手法が当たり前になっていて、それもどうしたものかと常日頃思っているのだ。
昔、Bay City Rollersが来日した時、「ステージの本人たちは楽器を弾いているフリをするだけで、演奏がテープだった」とかいう噂が流れたことがあったが、「同期」ってそれと大差ないと思うワケ…古くからロックを聴いている頑固ジジイにはそう思えるのね。

60二曲目はこのバンドのオハコ的なレパートリー「U.T. - a hole in danger」。
「hole」が付いたプログレの曲というとPFMの「Four Holes in the Ground」を思い出すが、アレに匹敵するぐらいカッコいいって言いたいぐらいカッコいい。

70vショボンちゃんのフィルからオルガン・リードのファンキーな調子で曲は進む。

70またね、ベースがカッコいいんだ。
ベースは交替でキーボード二人の左手か足が担当している。

80サビでは典型的なマイナーのII-Vフレーズが使われていたりして楽しいな。
そして…聴く者の度肝を抜くこと間違いなしのシンフォニックなキメ!

M_s41a4605「こんなこと普通やるか?」的な無茶なキメ!
どうやって合わせているが甚だ疑問だったが、リズム的なタネ明かしをしてもらって納得。
ま、タネがわかったところで「やれ!」と言われてもまったくできないけど…。

100ファンキーなムードから一転してハードなエイト・ビートへ!
あいちゃんのシンセ・ソロが唸る!

110そしてまたファンクにもどる瞬間のカッコいいこと!
Neo-Zonkのドラムはサポート席になっていてショボンちゃん以外にもプレイをしてきているが、祥子ちゃんに「最後のキメでドラムがからんできたのはショボンさんがはじめて!」と言わしめて、すっかりテクニシャンぶりをみせてくれた。

120v三曲目は「Mirage」という6/8の急速調ナンバー。
祥子ちゃんがメロトロン風のサウンドでメロディを奏でる。

130ショボンちゃんのソロ。
絶好調だったばょ。
それにしてもドラムの音がいいな~。

140バスドラとベースのカラミが実に気持ちいい!

150四曲目は「Into the Green World」。
コレはわからなかった…。

160ヒナステラのようなテーマ・リフが11/8拍子が基本でできているところまではわかったんだけど、三回数えると4小節目で合わなくなってしまう。
どうしても気になって第一部の終演後、どういうリズムなのか教えてもらった。
答えは11/8+11/8+11/8+7/4ということだった。コリャわからんワケだわ。
アウト・フレーズを多用したあいちゃんのロング・オルガン・ソロが聞きごたえ満点。
330v

呼応するように祥子ちゃんがシンセでソロを弾きまくる。

180ここでも力強く、頼もしいショボンちゃんのドラミングが光る。
190
MCがまた可愛くて楽しい…というか、さっきまであんな壮絶な演奏をしていた女の子と同一人物とは到底思えん!

185第一部の最後は前身のZonk Monk時代から演奏している「Disorder」。
これまた聴きごたえ十分すぎる~!
あいちゃんの壮大なパイプ・オルガンから曲はスタート。

200ラテン・フィレイバーのテーマから…

210vまたまたヒステリックなキメが炸裂!
祥子ちゃんのハープシコードが出て来るわ、ドハードに攻めまくるわでもうやりたい放題し放題!
こういうのが聴きたかったんよね~。

220第二部は「When You Wait for Someone in the Rain」という7/8拍子の曲でスタート。
この日、発売された二曲入りミニ・アルバムに収録されている曲。
310
CDではおしとやかにキーボード二台で奏で上げているが、バンドでの演奏はまたまた壮絶。
このアルバム、二曲入りとうたっていたが、シークレット・ナンバーと称してライブの音源が数曲収録されていてこれがまたウハウハだったの!
当然、この日の分のCDは完売。

Img_0127 続いては「バトル」をテーマにした「Going up」。
赤コーナーはオルガンのあいちゃん。
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青コーナーはエレピの祥子ちゃん。
16ビートの3/4やスローでヘヴィなパートで華麗に弾きまくるふたり。

90v

そのミニ・アルバムに収録されている「go-on」。
250
バラードということなんだけど、そこはNeo-Zonkのこと、おとなしく収まっているワケがない。
ピアノのバッキングもさりげなくハードだし…
240

ショボンちゃんのバスドラがまたグイグイ押し込むわ、押し込むわ。

250vこの曲ではあいちゃんがフルートを披露。
余技なんてものとは程遠いしっかりした吹奏。Ian McDonaldを思い出したよ。

260「最後なのに…」と紹介した曲のタイトルは「Prologue~flow the time」。
『Luminous』に収録されている超大作。
まるで『忠臣蔵』か『ベンハー』でも始まりそうな大仰なイントロが耳を惹きつける。
ティンパニーの音は足で出しているのね?

290v

そのイントロから展開するドラマチックでスケールの大きな構成はミュージカルの序曲のようだ。

270基調は5/4拍子。Lalo Scifrinのアレみたい?

280ドラマチックな展開のせいか、Rick Wakemanの作品のようなイギリス的な雰囲気が漂う。おりゃ~、7/4のブッ速いエイト・ビートじゃい!

300vあいちゃんのスリリングなシンセ・ソロ!
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祥子ちゃんも同じくシンセで応酬!

320イヤ~、とにかくスゴイ演奏でアッという間に本編が終わっちゃったよ。
こちとら根っからのギター好きなもんでこんな仕事をさせてもらっているし、ギター・アンプ屋としてこんなこと言っちゃイケないのはわかってるんだけど、このバンド、ギターがいなくてホントにヨカッタな~。
絶対に必要ない。
Joe ZawinulがWeather Reportにギタリストを入れなかった理由がわかるような気がしたナァ。ま、考えている次元はゼンゼン違うんだろうけど、多分、このバンドにギターが入った途端、新鮮さを失ない、普通のバンドになってしまうのではないか?と思うワケ。
絶対にこの編成でもっともっと変なコトをやってもらいたい。

380

アンコールは「Promnade」という速いエイト・ビート。
これがまた妙なキメがあって面白いのだ。

360

途中で急速フォー・ビートにリズム・チェ~ンジ!ク~~~、「さぶイボ」が出る~!
ショボンちゃんのフォー・ビートを聴いたのはこれが初めてではないが、えらくスウィングするんだよ。

350Herbieの「Cantalope Island」も出てきたりして…。
そう、この祥子ちゃんはところどころHerbieっぽいプレイが見受けられるように思った。後でそのことを尋ねたが、特に影響を受けているワケではないそうだ。
それと、キーボードの二人はベースのパートを交替で担当しているのだが、曲中でそれを引き継ぎするところが実にカッコいいんだな~。

370vしかし、ヘヴィ・メタルだけじゃなくて、いよいよプログレッシブ・ロックも女性が活躍する時代が来たんだな~。
普段から書いているように私はプログレッシブ・ロックが大スキでしてね。Neo-Zonkがプログレの救世主に見えたよ。
本場のイギリスでも斜陽感が顕著なこの手の音楽が、わが国のうら若き女性の手でこうして生きながらえているのはファンとして素直にうれしく思った。
女性のロックは日本が世界一だね。
若い草食系ロック男子は、マネしなくてもいいから「こういう音楽がこの世にある」ということを勉強して欲しいと思う。

Neo-Zonkの詳しい情報はコチラ⇒neo-zonk-site

390さて、さてさて、これだけ書けばプログレ好きでなくてもNeo-Zonk観たくなったでしょう?
Neo-Zonkは既報通り3月6日開催のMarshall GALAに出演する。

K_ai_logo

K_shoko_logo

K_shobon_logo 彼女たちの音楽とともに、ギタリストに囲まれて祥子ちゃんやあいちゃんがどんなプレイを見せてくれるかが楽しみだ。
あいちゃんのシャープでクールなベースラインはEDENが引き受ける。
ドラムは「技術と安定」のショボンちゃん。
ショボンちゃんが奏でるNATALのサウンドに存分に酔いしれて頂きたい。
アノね、実はこのバンドのリハを見た瞬間から「コレはGALAでみんなに紹介せにゃアカン!」って思ったんよ!
Neo-Zonkの出番がコンサートの大きな見せ場のひとつとなることと期待している。

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog
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1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2015年10月16日 高田馬場 音楽室DXにて撮影)

2016年1月12日 (火)

【Marshall GALA】チケット発売となりました!

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本日午前10時、Marshall GALAのチケットが発売となりました!
席数が少ないため、発券数も制限され大変恐縮ですが、観覧を切望される皆様のお手に行き渡り、楽しいひと時をご一緒できますこと心待ちにしております。

Marshall GALAチケットの申し込みはコチラ⇒イープラス

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このMarshall GALAは、Marshallが「公認しているコンサート」ではなく、「東京キネマ倶楽部の公認ライブハウス化」を記念し、英Marshall Amplification社が企画するコンサートです。

準備に追われる忙しい毎日ですが、徐々に演奏曲目もキマってきて大興奮しています。今すぐにでも発表したいところだけど、お楽しみは当日まで取っておくことにしましょう!

既報の通り、コンサートには、私も含めて総勢31名の出演者、9セットのパフォーマンスが予定されています。
イベント・タイプのコンサートとなると、転換の時間が多くなるのは宿命ですが、その幕間もご来場のお客様に退屈させないようアレやコレやと様々なアイデアを練っているところです。少しだけ期待してください!

今後、Marshall Blogでは出演者の最近のライブ・レポート等を掲載し、盛り上げていきたいと思っています。
ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

3月6日、鶯谷でお会いしましょう!

東京キネマ倶楽部の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

2016年1月11日 (月)

【訃報】ピエール・ブーレーズとデヴィッド・ボウイ逝く

昨年末、Lemmyが急逝してしまい驚いたばかりだが、年明け早々音楽家の訃報が二件飛び込んで来た。
ひとりはフランスの作曲家・指揮者のピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez)。2016年1月5日死去。享年91歳。
…と言っても、指揮者としてのブーレーズの名前は昔から知っていたものの、作品に親しんでいたというワケではない。
それでもここで取り上げているのは、ブーレーズが『Boulez Conducts Zappa: The Perfect Stranger』というFrank Zappaの作品集を残しているから。
それとて愛聴しているワケではないのだが、やはりジャンルを問わず世界的に名の知られた芸術家を失うのはとても寂しことだし、哀悼の意を表したかった。

下の写真でZappaのCDジャケットの下にあるのは、にフランクフルトで毎年開催される世界最大の楽器の展示会「Frankfurt Musik MESSE」に十年前ぐらいに行った時、ドイツの楽譜出版社のブースにいきなり飛び込んで、「現代音楽の作曲家の写真集があれば売ってください!」とお願いしてみたところ、「こんなのでよければ…」と無料で頂戴した本。
バルトーク、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチ、コダーイ、メシアン、シュトックハウゼン、リゲティ、ワイル等々、興味深い人達がズラリと網羅されていて、ガツンとブーレーズが1ページ割かれている…のはいいんだけど、ドイツ語で読めん。でも私の宝物で大切にしている。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

M_img_0538 そして、とうとう入って来てしまったイヤなニュース。
10日、18か月間に及ぶ癌との闘病生活を経てDavid Bowieが亡くなった。
Marshall的には、直接はほぼ関係ないかも知れないが、全盛期を共にした相棒、Mick RonsonはMarshall MAJORの愛用者だった。

中学生の時に『Ziggy Stardust』を初めて聴いた時は感動したナァ。冒頭の「Five Years」でまずヤラれた。「こんなにいい曲がこの世にあっていいものか?」と思った。
リアル・タイムで聴いた彼のアルバムは『Station to Station』からだったが、次の『Low』でもう聴かなくなっちゃった。スミマセン。
でも、『Station to Station』以前のアルバムはほとんどすべて持っていて、最近もよく「Life on Mars」を聴いていたところだった。
Bowieの生まれ故郷にも行った。
テムズ川の南岸のブリクストンという街である。

M_img_7212「Bowieの生まれた街」ということ以外の大した予備知識なして訪れたのだが、地下鉄の駅から出た瞬間、「アレ、ここはヤバい系?」とピンときた。
何しろ黒人ばかりなのだ。
それでも「ロック名所めぐり」のネタになりそうな所だけ写真を撮って街を離れたのだが、後で調べてみたら案の定、昔このエリアはギャングの巣窟だったそうだ。
The Whoの『さらば青春の光(Quadrophenia)』の冒頭ではこんなシーンが出てくる。
若者が麻薬のやり取りをしているところで、一人が「オイ、このヤク、どこで手に入れたんだよ」と言うと相手が「ブリクストンにキマってんだろ」みたいな場面だ。
Bowieはそんなところで生まれたのだ。

M_img_7230 私が高校の時に来日したが観に行かなかった。その模様がライブ・アルバムにもなった。
ナゼか興味がわかなかった…というのはやはり『Low』以降の作品に全く惹かれず当時いい印象を持っていなかったからだと思う。
同時に、80年代のロックのポップ化をどうしても受け入れることができなかったのだろう。
何度も書いているように、私にとっては、やはり80年代は「ロックの暗黒時代」なのだ。
「Let's Dance」とかナニがいいのがサッパリわからなかったナァ。
私にとってのBowieは「Rock 'n' Roll Suicide」であったし、「Time」であったから。


反対に初来日は観たかったナァ。
1973年の4月。
Bowieは「オロンセイ号」という豪華客船で横浜港にやって来た…ということを知ったのはミュージック・ライフ誌のバック・ナンバーでだった。
極度の飛行機嫌いだったBowieはアメリカ・ツアーに行く時もクイーン・エリザベスを使ったとか…。
時期的には『Ziggy』の翌年の来日で、レパートリーも最高。
山本寛斎がデザインした「出火吐暴威」と書かれた衣装に包まれたステージのBowieの姿はすこぶるカッコよかったらしい。当たり前か。
名古屋、広島、神戸、大阪と回り、東京の会場は渋谷公会堂と新宿厚生年金だった。
すべての公演を終了し、また横浜港からウラジオストクへ渡り、シベリア鉄道で陸路ユーラシアを横断したという。優雅な時代である。

なんだかんだで結局Bowieを追いかけることは全くしなかった。
もしかしたら一番好きになったのは最近なのかもしれない。
頻繁にイギリスに行くようになってからだ。
私の感覚ではイギリスにおけるDavid Bowieの音楽は、日本でのそれより比べものにならないぐらい偉大なもので、イギリス人の生活の中にDavid Bowieの歌があるようなイメージがあるのだ。
今でも地下鉄のコンコースのストリート・ミュージシャンは、最新のヒット曲のように「Space Oddity」を歌うし、街に流れる「Changes」のイントロや、「Diamond Dogs」や「Young Americans」をロンドンで耳にするとメチャクチャ刺激的に響くのだ。
イギリス人にとってはビートルズやストーンズに比肩するホンモノの「"Heroes"」のうちの一人だったのだ。

『Ziggy』のジャケットを撮影した場所には何回も訪れている。
もちろんMarshall Blogでレポートしているので是非ご覧頂きたい。

Marshall Blog:【イギリス‐ロック名所めぐり vol.3】 ピカデリー・サーカス周辺

本当のスター・マンになってしまったDavid Bowie。また、ロックは偉大な財産を失ってしまった。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

2016年1月 9日 (土)

【Marshall GALA号外】 チケットの発売について他

Marshall GALAのエンブレムがイギリスから送られて来た~!
安心してください。パクってませんから!
これからしばらくの間、イヤってほどお目にする機会があるかと思いますが、可愛がってやってくださいまし。

Marshall_gala_emblem さて、予てよりお知らせしておりました通り、Marshall GALAのチケットが1月12日より発売となります。

L_img_0327 発売につき、下記の通りご連絡申し上げます。
●イベント名称: Marshall Gala (マーシャル・ガラ)
●開催日 : 2016年3月6日(日)
●会場  : 東京キネマ倶楽部
●開場/開演 : 開場16:15/開演17:00
●入場料 : 前売3,500円 当日4,000円(税込/イス席/全席自由/1ドリンク別)
●発売 : イープラスより。窓口はコチラ

※客席は一階のイス席のみです。会場内イッパイにイスをご用意致しますが、後方の席の場所によっては若干見辛いこともありますこと予めご了承ください。
※入場方法は、発売するチケットに先着順で付された番号に従って入場し、お好きな席に座って頂く方式となります。

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall GALA

以降、Marshall GALAの最新情報はここMarshall Blogで公開してまいりますのでご留意のほどお願い申し上げます。

さて、本公演につきさっそくYOUNG GUITAR誌の公式ウェブサイトでご案内を頂きました。

Ygl2 是非ご覧下さいませ~!
YOUNG GUITAR公式ウェブサイトはコチラ

2016年1月 8日 (金)

POWER AND THE GLORY Vol.20 <後編>~Fury of Fear

さて、『POWER AND THE GLORY Vol.20』の後編。
この日、序盤に登場したのは若手メタル・バンド、Fury Of Fearだ。

10_2西村直人

20v_2西村守
このふたり、苗字は同じだが血縁はないそうだ。

30v_2文月りら

40v_2サポート参加の石井健裕。

50v_2Fury of Fearは両西村氏が中心となって2011年に結成された。
これまで自主制作でリリースした三種のアルバムやシングルからセレクトした10曲に新曲を加えた全14曲入りのベスト・アルバム、『The Beginning Of Collection』が好評だ。

Fofb昨年の9月には、Kellyさんとの共演でMarshall Blogで紹介したKeijiくんと日本テレビの『news every.』に出演した。
「都内で活動するヘビーメタルバンド」というのがFury of Fearのことだ。

G_fofk何しろサウンドは伝統の正統派ヘヴィ・メタル。
西村両氏は今年25~26歳になるが、この手のサウンドを熱心に追求している姿はとても頼もしく見える。

70v_2もちろん、正統派ヘヴィ・メタルとくれば花形はギター。
そしてその花形をバックアップするのはMarshallと相場がキマっている。
この日はハコのMarshallを使用したが、守くんの愛機は1959だ。ん~、トラディッショナル~。
90
正統派メタル・バンドには正統派シュレッダーは欠かせない。
守くんはお兄さんの影響で12歳の時にベースをはじめ、JacoやらMarcusに夢中になっていたとか…。
同時にDeep PurpleやYngwieやVan Halen、Paul Gilbertを聴いていたのだそうだ…12歳でだよ。年上の兄弟がいるっていいよな~。
ちなみにお兄さんはバークリーを卒業してブルース、ジャズ・ギタリスト、サポート・ギタリストとして関西で活動しているとのことだ。
守くんはといえば、その後15歳の時に、今でも最大のアイドルであるYngwieに憧れてギターに転向した。そして、専門学校でKellyさんと出会い、大いに薫陶を受けたそうだ。

80vオープニングは「Hunger Never Filled」。
幕開けに持って来いの疾走チューン。

110

クラシック・ライクな中間部のギター・ソロをはじめ、守くんのシュレッディングが響き渡る。

100v二曲目はこれまたブッ速いドライビング・チューン。当然か…。
幾分70年代がかった曲調が小気味よい。

120派手なアクションは見せないが、ステージ上手でモクモクと低音を刻み続けるりらちゃん。かなりの存在感!

130vツーバス・フレーズを連発して猛烈にバンドをプッシュする石井さん。

140_2三曲目は「Power of Jade」。
お、コリャますますクラシック・ロック風だぞ。

160_2

Bメロの展開が面白い。
中間部の仕掛けもスリリング。若いながらも、いかにも色々な音楽を聴いてきたかがうかがい知れる一曲。

155v続けて「Beyond the Gate」。タイトルからしてソレっぽいじゃん?
FOFのメロディアスな面を思い切り前面に押し出した曲。
180
歌メロとハードなギター・リフのコントラストが面白い。

170v_2まだまだ飛び出すタイトなアップ・テンポ・ナンバー、「Crest」。
「crest」っていうのは単語の意味としては「鶏のトサカ」のことなんだけど、「勇気」とか「誇り」の象徴とされている。

150_2

ここでもメロディを重視した守くんのシュレッディングが炸裂!
ピッキングがシャープだ。

190v_2こんなこともしちゃう!
215v
最後は昨年四月にリリースした初のフル・アルバム『Lost Innocence』からタイトル・チューン。

200vもちろんこれもクロージングにふさわしいハード・ナンバー。
この日演奏した六曲は冒頭に紹介したベスト・アルバム『Beginning of Collection』にすべて収録されている。
要するにFOFのエキスを思いっきり放出したステージだったということだ。

210v_2しかしですね、考えてみるとこの手の音楽をやっていくのは本当に大変なことだと思うな~。需要と供給と手間と経済性をそれぞれ量るとジャズと同じぐらい大変な音楽になっていて、この道を追求するのは実に過酷なことのように見える。
だって様式があまりにも決まっているでしょ?他の言い方をすれば、自由度がまったくない音楽なワケだもんねェ。
みんなが同じ様式に取り組んでいるだけにバリエーションも極端に少なく、「順列組み合わせ」も通用しない。
かつてパンクにアイリッシュを合体させたバンドを見たことがあったが、そんなことは正統派メタルには絶対に許されない。
ギターだってジングリー・ジャングリーみたいなタイプの音楽と違って、速弾きができて初めてスタート・ラインだからね。
ボーカルだってハイ・トーンが必須だし、どんなに目が回ろうと髪を振り乱して頭を振らなければならない。
ツーバスにスタック・アンプ…機材だって大変だ。
重厚長大と軽薄短小…今流行の草食系のロックとはすべてにおいてエライ違いだ。
だからこうして若い人達が、連綿とこのある種ムズカシイ音楽を伝承している姿を見るとうれしい気分になってくるし、こういうシリアスな音楽をやっている連中こそドームで演らせてあげたいと思うよ。
この若きメタル・バンドを見ていてそんなことを感じでしまった。
がんばれ、Fury of Fear!

Img_0921 Fury of Fearの詳しい情報はコチラ⇒Fury of Fear Official Website

270_2

さて、先日発表して我ながら驚くほど大きな反響を頂戴したMarshall Gala。

K_marshall_gala_emblem 今日紹介したFury of Fearから守くんが出演する。
225ショウの冒頭に前途有望なミュージシャンに弾き狂ってもらって景気づけてもらおうという魂胆なのだが、先に述べたようなメタル衰退に歯止めをかけんとする若き勇者たちにMarshallからエールを送りたかったのだ。
守くんが登場するセットの名前は「The Shred Masters」。
Galaのために編成した四人組みのメタル・バンドだ。
そう!思いっきりシュレッディングしてもらうってばょ。
このバンド名はもちろんココから。
かつてMarshallから発売されていた歪み系エフェクターの名前なのよ。

 

Sm_3The Shred Mastersのメンバーは;
元Crying MachineからMasha。
残念ながらMashaくんは最近Marshall Blogに登場してもらう機会がないのだが、The Shered Mastersでは音楽監督(←コレ、よくジャズで使う言葉なのね。一度使ってみたかった!)をお願いした。
先日、Mashaくんからさっそくアイデアを聴かせてもらったのだが、ヒヒヒ、面白くなりそうだよ。

230vベースはAlhambra、元Light Bringerのhibikiくん。EDENプレイヤーだ。
ベーシストにだって思う存分シュレッドしてもらう。

240v_2ドラムは昨年奇跡の復活を遂げたCyber New NewからセミメタルA太郎。こよなく愛するNATALで金属爆発してもらう。
この日は「セミメタルA太郎」ではなく「リアルメタルA太郎」だ!

250vそして守くん。


The Shred Mastersの出番は冒頭。ノッケから楽しみでしょう?
Marshall Galaのチケットは1月12日、e+イープラスで発売開始となります。
席数がそれほど多くないのでソールドアウトにご注意ください。

Marshall GALAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall GALA

260v_21965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2015年9月27日 目黒鹿鳴館にて撮影)