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ライブ・レポート Feed

2017年3月27日 (月)

METYA-METYA-EEYAN!!~ARESZ&つしまみれ編

1月に高田馬場Club PHASEで開催された6日連続のイベントの3日目。

10v久しぶりのつしまみれ!

10まり

20vやよい

30vみずえ

40v以前はよくMarshall Blogに登場してもらっていたのだが、ここのところずいぶんご無沙汰だった。

50相変わらずの3人でうれしかった名。

60…といいたいところだけど、この時はこの3人に大きな変化が加わろうとしていた。
それは、この日の次のステージを最後にみずえちゃんが、つしまみれを脱退してしまうということだった。
アルバム、『あっ、海だ。』をリリースするチョット前ぐらいからのお付き合いかな?
だからカレコレ8年が経っている。
みずえちゃんのタイトでダイナミックなドラミングが好きだった。
NATALを叩いてもらったこともあったっけ。

70vつしまみれの3人は1999年、学生の時の結成以来のメンバーだからね。
大変な出来事が目前に迫っていたが、狂熱のステージはそのまま。80「おじいちゃんのおズボン」とか「脳みそショートケーキ」とかつしまみれスタンダードを交えてのセットリスト…なつかしい~!

90「タイムラグ」では頭クラクラ~!
そうだ、このやよいちゃんのアクション!相変わらずカッコいい~。
昔は「♪梅ウマい、種デカい」なんて鼻歌をよく歌っていたもんよ。

100vまりちゃんもこの通り!

110ステージの後半から猛烈にヒート・アップして…

115vやりたい放題!…がつしまみれのステージの魅力。
つしまみれはこうでなきゃイカン!

120vみずえちゃん、最後なのにこんな写真しか撮れなくてゴメン!
これからも頑張ってくだされ!

140vそして、つしまみれの今後の活動に大期待!

つしまみれの詳しい情報はコチラ⇒つしまみれオフィシャルウェブサイト
130v
そして、ARESZ。

20瑠海狐<るみこ>

30v_2那都己<なつき>

40v_2雅己<まさみ>

50v翔己<しょうい>

60vこのバンドはドラムスが不在ゆえ、「猫の手」と称して庸ドラマーが参加する。
「猫」というより、バンドの場合は「虎」という感じだが…。
今回ステージに上がったのは鉄兵。
今日、ココまでのところスモークとLED照明のせいでドラマーの写真が撮れん!

701曲目は「BATTLE MODE」。

80_bm「戦闘型重鋼楽団」の名にふさわしいメタル・チューン。

90vさっそく翔己くんのタッピングでARESZ特有のアンサンブルを醸し出す。
翔己くんはMarshall 25/50 Jubilee Bass Series 3560を愛用している。

100v_2そして、遠慮なくギター・ソロ炸裂!
Marshall JCM2000 DSL100と1960Aを使用。

110v思い切り過ぎるぐらい思いっきりカマしてくれたオープニング。
じゃかましいことこの上なし!
しかしそれが「暴れ系Live BAND」の醍醐味!

120v_22曲目は「Come on baby☆ロック魂」。

130_cbr2013年にFEEL SO BADの倉田冬樹がプロデュースした5枚目のアルバム『Skill』からのチョイス。

Skillタイトルに「Come on baby」なんて言葉が入っていると、ついRitchie Valensあたりの雰囲気を勝手に想像してしまうのは年寄りの悪いクセか?
「Come on Let's Go」から50年も経つと「Come on」と言われてもそう簡単には近寄れそうもないドヘヴィなナンバーになる。

140でも比較的トラディショナルなハード・ロックな曲調。
ツイン・ベースの重量感がいい味を出している。

150v「♪ロック、ロック、ロック、ロック、たましい~」…わかってます、わかってます!

160v曲調に合わせたトラディショナルなギター・ソロ。コレもいい感じだ!

170vイヤ、まったく…ロック魂がほんの少しでも欠けていたら、とてもじゃないけどできないパフォーマンスの連続だ。

170

「連続」といえば…ARESZの物販コーナーに貼ってあった告知ポスター。
イヤイヤ、おみくじの方じゃなくて…

180このカレンダー。
公演日とチケットの発売日が記入してるんだけど、この週末の連続公演!
スゴイな~。
大阪からやって来て3連チャンとか…。4公演連続なんてこともある。
2013年、Steve HackettがGenesisの曲だけを演奏しに来日した時が3公演連続だった。
この時、最終日にオフィシャルで撮影に入らせて頂いたのだが、トイレでバッタリ一緒になったシンガーと少しおしゃべりをしたのだが、「3公演連続だなんてバカげてる!」と真剣にその苦労を訴えていた。
ご存知の通りGenesisの音楽はボーカルズのパートよりインストゥルメンタルのパートの方がはるかに長い。
そこへいくと、上演時間が短いとはいえ、ARESZは「♪ありがとう~」とか「♪ゴメンね~」とか歌ってるバンドとはまったく違うからね。
瑠海狐さんの全編ガナリっぱなし、アタマ振り回しっぱなし、MCではしゃべりっぱなしだ。
楽団さんも同様の決死のパフォーマンスだからね。
その上で3連チャンなんてラクラクこなしちゃう。
長年の訓練ってのはスゴイものだ。
でも、健康管理と車の運転だけには気を付けてね!

190東京アナウンス学園を優秀な成績で卒業しているとしか思えない瑠海狐さんの「立て板に水」のMCをはさんでファースト・ミニ・アルバムから「Going to Hell」。
「地獄へ落ちろ~!」

200_gthオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ~!
見てるだけで目が回ってくるぞ、オジちゃんには!

210地獄からの地響きのようなディストーション・ヴォイスが観客の耳に突き刺さる!

220メロディアスかつコンパクトにまとめられる那都己くんのソロ。
ARESZ程よいソロ・サイズがありがたい!

230vこの曲、元々はベースがひとりのアレンジだったが、ミニ・アルバムに収録するにあたりツイン・ベースにアレンジし直したのだそうだ。
効果バツグン。
ブリンブリン、ゴヨンゴヨン、これまた地獄の底から鳴り響いてくるかのような極悪低音サウンド!
そういえば、「極悪サウンド」というとたいて低音だよね。
「トレブリーな極悪サウンド」って聞いたことがない。実際、耳にはこっちの方がはるかに悪いと思うんですけど。

240ARESZの代表曲のひとつ「破壊殺戮洗礼の獄」はサード・アルバム『衝撃波』のオープナー。
Sgh
これまたヘッド・バンキングの真骨頂曲。
何せ動画『ARESZの暴れ方講座』の題材にもなってるからね。
しかし、私、このバンドだけは絶対に入れないな。

250_hssもちろん曲はヘドバンにピッタリの高速ヘヴィ・チューン。

260vどうしようもなく獰猛に疾駆するバンドに乗って瑠海狐さんが叫び狂う!

270あまりの熱演に何かに翔己されて、イヤ、憑依されてしまった那都己くん!

290vあ、戻って来た。
そしてシャープなソロをお見舞いする!

300v機関銃のようにツーバス砲をブチかます鉄平くん!

310v「邪道も極めれば王道也」…とにもかくにも続けることが大切なのね。
ARESZは今年で結成23年。和製メタルの王道を進め!

320vステージの最後を飾ったのは同じく『衝撃波』から「闘争本能」。

330_th「♪クラッ~~~~~シュ」のところもモチロンなんだけど、「♪ひらりひらりと」の陰旋法にも似たメロディが印象に残る、ステージでは必ず取り上げられるであろうARESZ代表曲のひとつ。

340vそして瑠海狐さんの「♪クラッ~~~~~シュ」の掛け声からのジェスチャーの指示。

390v「タコ焼きふたつ!」

400「人形焼き!」…その他モロモロ!
これが楽しいよね!

410vそしてメンバーの全員が燃え尽きる!

350v

360v

370v

380v

X 全5曲…え、5曲しか演ってないの?
ホンマかいな?すごいボリューム感だな~。
今日もすさまじいステージでした!
未体験のメタル・ファンはゼヒご体験あれ!

  

ARESZの詳しい情報はコチラ⇒official website of ARESZ

420<つづく>

(一部敬称略 2017年1月18日 高田馬場 club PHASEにて撮影)

2017年3月24日 (金)

これがこれかたたがわのこれかたがわだわ

今日のレポートも今回初めてお邪魔したライブハウスから。
横浜は関内の大老舗、「Stormy Monday」。
普段近しくして頂いているミュージシャンが数多く出演していらして、以前から一度行ってみたいと思っていたハコだが、若干遠いこともあって、なかなかお邪魔する機会に出くわさないでいた。
それが突然のチャンス到来…。

10取材のお相手は「これかたがわ」。
Marshall Blogには二回目の登場だ。
ちなみに今日の記事の題名をどう読んだ?
正解は「コレが是方田川の『これかたがわ』だわ」。
漢字ってスゴイでしょ?
この視認性の高さは、とても英語にマネできるシロモノではない。
コレがまた漢字だらけになっちゃうと読みにくくなっちゃうからおもしろい。いわゆるBlack Pageね。
先日、三軒茶屋のとんかつ屋に入った時、隣のテーブルに座った外人の女性がノートを手にしながら、日本人の男性相手に夢中になって日本語の練習をしていた。その手にしていたノートはお手製の辞書。おそらく実際に出くわした日本語の表現が書き込まれているのだろう。
聞くともなしに彼女の話に耳を傾けていると、相手に話しかけているのは、すべて日本語に関する質問。まったく休むヒマなく質問の雨アラレ。
特に、動詞の変化で時制を表す英語と、文尾の数文字でソレを表現する日本語とのシステムの違いに苦労しているようだった。
「します」とか「しました」とか「するでしょう」?
現在と過去は「し」なのにどうして未来になると「する」になっちゃう?
そして、食事を先に済ませた彼女達が席を立つ時に「勉強がんばって!」と英語で話しかけると、ニッコリと微笑みながら、まだ食事をしている私の隣にドッカと座って、いかに日本語の勉強が大変かを説明し出した。
その苦労を英語で話すことができるのがとてもうれしかったらしく、ものすごい勢いだった。
彼女がまず口にしたのは「ひらがな」と「カタカナ」の煩わしさだった。
私は「イヤイヤ、ひらがなとカタカナだけでも、反対に漢字だけでも日本語は読み書きができないんだよ。そして、その三つがあるから日本語は世界でももっとも美しい言語なんだよ」と言わせて頂いた。
それと、日にちの呼び方がサッパリわからないと言っていた。
つまり「ついたち」、「ふつか」、「みっか」、11からはシステマチックに変化するのにナゼ20になると「はつか」なのか?とか…なるほど、そう言われてみりゃそうだ。こういう話を聞くのは実におもしろい。
彼女、アッという間に日本語がペラペラになるだろうな。
ナゼなら現地に住んで、疑問に思うことを好きなだけ質問できて…これぞ外国語習得の王道。
ま、それよりも何よりも、彼女の日本語がすぐに上達するだろうな…と確信したのは、彼女が日本語を勉強することを心から楽しんでいるようだったからだ。
さ、私もまた英語の勉強しなきゃ!

20v是方博邦と田川ヒロアキのギター・デュオ・チーム。

60その間にドッカリと構えているのはMarshall ASTORIA。

70

グリーンのヤツがクリーンのCLASSIC。
ブルーが2チャンネルのDUAL。
合わせてクラデュア、またはデュアシック。

80是方さんがASTORIA CLASSICを使用。
ASTORIAが徹底的に美しいクリーン・トーンを作り出しておいて…

90v_2足元のペダルで色付けをする。

100ヒロアキくんはASTORIA DUAL。

110ヒロアキくんはASTORIA DUALのクリーン・チャンネルの方だけを使用して、この足元のペダルで音を作っている。
いつものJVMでは歪みのチャンネルでクリーンを作っているがASTORIAの時は反対のことをしている。

120さて、一曲目は「Eのブルース」。
曲の内容は当然キーがEの12小節のノーマルなブルース。

130_eヒロアキくんの足元でもうひとつ紹介すべきは右足に取り付けたフットタンバリン。
これでシャンシャンやってた。

140そしてハーモニカも!
ちゃんととベンドを多用した本格的なプレイ。

150vそしてハーモニカをそのままネックの上で滑らせてボトルネック。

160v腕時計の前例があるように、どうもヒロアキくんは金属製のモノを持ってギターを弾くとすべてスライド・バーにしてしまう習性があるようだ。

170是方さんの濃い~ソロ!
ヒロアキくんと是方さんの出会いは、長年ヒロアキくんがシリーズで展開している『田川ナイト』のゲストに…とファンキーさんが紹介してくれたことからなのだそうだ。
その初対面の時に初めて是方さんと演奏したのがEのブルースだったのよ。

180その『田川ナイト』は明日開催。
場所は八王子のLive Bar X.Y.Z.→A。
もうしばらくするとお店が閉店していまうため、カウントダウンのライブとなる。
そういえば、前回「これかたがわ」を取材させてもらったのはX.Y.Z.→Aだった。
遠いので私は数えるほどしかお邪魔できなかったが、雨後の竹の子以上に増え続けるライブハウス業界の中にあって、ミュージシャン・マインドに富んだ名物ライブハウスがひとつ減ってしまうのは本当に残念なことだ。

250v

他方、ヒロアキくんはタモリのテレビ番組で是方さんの演奏に接して感動。
当時すぐにCDを買いに走ったそうだ。
是方さんは是方さんで、和佐田さんからヒロアキくんが演奏する動画を見せられて「山口にスゴイのがいる!」とブッ飛んだらしい。
だから当然の出会いだったのかもしれない。
260_kd
二曲目は即興。
今日のテーマは「春夏秋冬」。
ということでまずは冬。ナゼか冬から。
今、冬だからね。
冒頭、是方さんがディレイで雪を舞わせる。

190_snそこにヒロアキくんがテーマ・メロディをアドリブで乗せていく。

200vその雰囲気を咀嚼して是方さんがギターで語り返す…という展開。

210vJeff Beckの大ファンの是方さん、この時、Jeffの来日が間近だった。
三回の東京公演すべて観に行かれるとおっしゃっていた。
そして、もう春。
即興でもう一曲。
ヒロアキくんの即興といえば、SPICE FIVEなつかしいナァ。 

230_ipv続いては「Little Wing」をインストで。
是方さんのメロディのなぞり方がカッコいい!

240_lwココで歌特集。
ヒロアキくんの歌で「海岸通り」。
季節は夏になったのかな?

265もうひとつ…是方さんの定番、「アジアの純真」。
いつもそうなんだけど、な~んの飾りつけもなくサラっと歌うところが気持ちいい。

270v_aj休憩をはさんで第二部。
第二部のアタマはソロで演奏することになっとる。

280v_wnw今回の是方さんのチョイスはディズニー。
「A Whole New World」は『アラジン』か…。
こうしたソロ・バラードでもギュイーンとやっちゃうんだよね。そのギュイーンに深い味わいがあるんだな~。

290対するヒロアキくんは何とマイコーの「Beat it」。
ギター・ソロは完コピ。

300_biそして、メッチャ派手なカデンツァ。
バッキング・トラックを使っての演奏だったんだけど、そのドラム・パートはヒロアキくんが実際にドラムスを叩いて録音したのだそうだ。
よ~、やるわ!
それにしてもASTORIAの音の素晴らしいこと!もちろん70%は弾き手のおかげ。

310vMCではヒロアキくんからASTORIAの説明があって、「今日はMarshall対決!」なんて話してもらった。
是方さん、ガットに持ち替えて「Garota de Ipanema」=「The Girl from Ipanema」。
ああ、ブラジルの娘、リリちゃんどうしてるかナァ。会いたいナァ。

320_imヒロアキくんはギターを叩いてパーカッショ二スト役。

330vまた何やら鈴みたいな打楽器もプレイしたよ。

360v_tg

是方さんは是方さんでエレガットをASTORIAにつないじゃった。
コレがハウリングもまったくなくて、ウォームで実にいい音なんだ!ラインの音より全然いい。
日本人はアコギ・アンプを使わなさすぎる。
あ、ASTORIAはアコギ・アンプではござんせんからね。

340この曲、ホンワカな雰囲気とは裏腹に、サビがガンガン転調して厄介なんだよね。
是方さんをそこをガッツで乗り切っちゃう感じ。
硬派なイパネマが気分爽快!

350vヒロアキくんの歌で、これまた定番の「切手のないおくりもの」。
コレはいい曲だね。素直にそう思います、ハイ。

S41a0118さて、ショウもたけなわ。
やっぱりコレが出てこなきゃ…「Ave Maria」。

S41a0060 ヒロアキくんが弾く美しいメロディ。是方さんの含蓄に富んだフレーズ。
曲想がドンドン広がっていく!

380vそして最後は「Superstition」。 

390v_ssココはギター・バトルで燃えるとこ。

370v_am

ホラホラまた腕時計ハズしてる!!

400はい、スライド・ウォッチ!

410v是方さんのアドリブ・ソロってホントに濃いんだよね、味が!
グイグイと頑丈なフレーズが押し出されてくる。一音でも聞き逃したら損をする。

420vアンコールはスパイク・リーの映画『モ’・ベター・ブルース』から「Mo' Better Blues」。
この映画、音楽はBranfordも担当してるのか…。
スパイク・リーの映画って観ないな~。『マルコムX』ぐらいか?「コインの贈り物」ってか?
20年以上前にニュー・ヨークに行った時、現地のツアーに参加してハーレムに連れて行ってもらった。ガイドさんが「ココでスパイク・リーの最新作、『クルックリン』のロケが行われたんですよ!」なんて説明してくれたけど感動しなかった。
でもコレはいい曲だ。
「モ・ベター」か…小森のオバちゃまの訃報って聞いた記憶が全くないのは私だけであろうか?

430_mbbな~んでも自然に弾きこなしちゃうヒロアキくん。
当然この曲でも美しいプレイを聴かせてくれた。

440ギターという楽器の魅力満載のいいライブだった!
  
是方博邦の詳しい情報はコチラ⇒是方博邦Official HP
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

450ちなみに…Stormy Mondayさんは高速の入り口がやたらと近くてすごくうれしい。
 
(一部敬称略 2017年1月22日 関内Stormy Mondayにて撮影)

 

 

2017年3月23日 (木)

EITA PARK 2017~ D_Drive & 時空海賊SEVEN SEASの巻

ひとつはさんでこの日四番目に登場したのはD_Drive。
EITA PARKへは初の出演となる。

10Seiji

20v_2使用MarshallはJCM2000 DSL100ECと1960AX。

30vYuki

40v_2 JCM2000 TSL100と1960A。

50v_2Shimataro

60v_2ヘッドはEDEN WT-800。

70_2Chiiko

80v実はD_Driveの四人には先日紹介したMarshallの事務所に既に遊びに来てもらっていて、Jimとの記念撮影をさせて頂いた。

90_2 しかし、D_Driveもいい加減モノスゴイ数の東京のライブハウスで演奏してきてるよね~。
でも、ココは今回が初めてとのことだ。
その初めてのハコではじめに演奏したのは「Hyper Driving High」だった。

100_2このフィードバック音が交錯する混沌としたところからイン・テンポになって…

110v_2息の合ったツイン・リードのテーマに入って行くところは何度聴いてもタマらんね。
コレを初めて聴いてから何年経ったかな~?

1_s41a0773 二曲目は『R』収録の「Advance and Attack」。
珍しい展開じゃん?

130v_2ヘヴィな曲をヘヴィヤーに演奏するヘヴィエストなリズム隊。
一応説明しておくと、heavy-heavier-heaviestということね。
比較級、最上級は中学で教わる英語の基本表現だけど、本当にうまく、英語らしく自然に使うのはすごくムズカシイ。
「クラスで一番背が高いのはジョンくんです」とかやって終わっちゃうからダメなんだよね。
ネイティヴの人は等級の「as ~ as」の「~」に句を入れたり、「The 比較級, the 比較級(~であればあるほど…だ)」なんて比較級を使って実に巧みに自分の気持ちを表現しますな。
アタシャ、モノスゴク考えちゃってゼンゼンだめ。

140再び『R』から「Now or Never」。

150_2チョット、ここで「思い出し訂正」。
元のネタは2015年11月のD_Driveの単独コンサートのレポート
それはココで演奏した二曲が収録されているD_Driveのサード・アルバム『R』のこと。
コレね。

20cd 他にタイトルがアルファベット一字のアルバムとしてジャズ・ギタリストのJimmy Raineyの『A』を紹介した。

30cd その時、他にもあるような気がするがすぐには思い出せない…としたが、あったよ。
ナゼこの時スルっと出てこなかったのか我ながら情けない。
それはJethro Tullの『A』。またしても「A」。
コレをどうしても付け加えたかった!

Jt_a さて、MCをはさんで最新シングルから「Shape of Your Life」。

160_2Yukiちゃんのペンによるハード・バラード。
こうした曲調もD_Driveの魅力のひとつ。

170v_2持ち時間はもう後半。
同じシングル収録の「The Last Revenge」。

180コチラはSeijiさんの作品。
でもこの人ね~、こんなポーズ取っちゃってるけど、MCの告知コーナーでつい「ツーマン」という言葉を使ってしまって、大勢のお客さんに「ダブル・ヘッドライナー!」って訂正されたんだよ。
しかも、2回も!
ハッハッハッ!…私に隠れて普段は「ツーマン」という言葉を使っているのがバレでしまったね…Seijiくん。

190v_2残り二曲はDスタンダードの「Attraction 4D」と「OverRev」。

200v_2インヤ~、すんごい熱気で出番なんかアッという間だったよ!

Img_0400D_Driveは今週の金曜日の24日…明日!高円寺SHOW BOATでStrange, Beautiful and Loudと共演する。
ダブル・ヘッドライナーね。「ツーマン」じゃないからね、Seijiさん。
どちらもいつもMarshall Blogで騒いでいる現在のギター・インストゥルメンタル・ロックの最高峰だ。
ご覧になったことのない人には「花まつり」と「クリスマス」を同時に楽しむ絶好のチャンス。ゼヒお出かけくださいませね。

  
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

210この日のヘッドライナーは当然時空海賊SEVEN SEAS!

220Marshall、イヤ失礼、またやっちまった!
Marshal K

220v_2EITA
最後の出番だよ~!
360v
Prince Yo-

240vYo-くん、冗談かと思っていたら、本当にTSL60に直つなぎ!ギターとMarshallの間はギター・リードだけ!
だから音は素晴らしいよ。「極太」の権化。

250たつほわ将軍

254vそしてドラムはMajyu Lee。

255vすなわち前回のMarshall Blog登場時と変わらぬ黄金メンバー。
昔、ドラムはロシアのスパイ、ガチニコフだったんだよね。「ガチニコフ」ってすごくいい名前だと思っていたので覚えてる。ガチニコフ、どうしてるんだろう?

260vオープニングが「Toroi」。
もうこの曲だけで盛り上がりが最高潮!

270続けて「SHE」。
以前、SEVEN SEASってウチの近くのスタジオで練習しててね、当時中学生だった私のセガレがファンだったこともあって一度遊びに行ったことがあった。
「せっかく来てくれたから」と息子のために演奏してくれたのがこの曲だった。

280ナニげに久しぶりに演奏したという「Parallel World」。
演奏自体が久しぶりなんだから、どれも久しぶりにキマってる。

290次々と出てくる代表曲にお客さんは大喜び。

300vYo-くん、今日はアンプを持参していないけど、普段JVM410Hを使ってくれている。
実は彼は日本で最も早い時期にJVMを買って使い始めてくれたギタリストのひとりなのだ。
つまりもう10年は経っているということ。

310vコレも久しぶりに取り上げたという「Fly to the Heaven」。
見て!EITAちゃんの笑顔!
とにかくメンバー全員楽しそうだ!

320そうだよ、手旗だよ…「The Pirates' Flag」。
いつか書いたっけかな?私、手旗信号ホンの少しできるんよ。イヤ、もう忘れちゃったか…普段あんまり使わないからナァ。

350vもう最終コーナー。「Feel」を演奏。
独特のアクションも健在の将軍。プレイも着実だ!
340v
疾風のように現れて疾風のように去って行ったMajyu Lee。
それだけにドライブ感もバツグン。そしてNATALを魅力的に響かせてくれた。
330
〆は「Chasing Light」。
「♪振り返ればいつも」…ああこのメロディ、心にしみると言うか、時の流れを感じると言うか…。
自分より20歳以上も若い連中を捕まえて「昔の仲間」なんて呼んでは失礼かもしれないけど、楽屋でメンバーと一緒にいたら昔の話が次々と出て来てとても懐かしかった。
強引に言わせてもらうけど…「昔の仲間」ってのはいもんだナァ。

Zアンコールは「The Wind of Tomorrow」。
しかしね、スゴイ人気なんだよ、いまだに。
「メンバーが忙しかったりでなかなか集まれないので、次回ライブはいつになるか未定ですが、もしみんなの都合がつくようならまたライブやりたいですね」…なんて、EITAちゃんは中学の同窓会の幹事の〆の挨拶みたいなことを言っていたけど、またジャンジャンやればいいじゃん。
もうあの頃とは時代も変わってるし、また昔とは違った活動ができるんじゃない?
「昔の仲間」として楽しみにしているぜ!
  
EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITAぶろぐ

3701965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月15日 新宿Cat's Hallにて撮影)

2017年3月22日 (水)

EITA PARK 2017~Acoustic SEVEN SEAS & EITA (+TAKAEITA)の巻

それにしても行ったことのない都内のライブハウスってのはまだまだあるもんだな~。
東京23区内に「ライブハウス」と呼ばれているものは一体何軒あるんだろう?
マンハッタンとロンドンのウエスト・エンドにあるライブハウス(イギリスでは単に「club」と呼ぶ)を足した数より多いだろうね。
「閉店した」という話より「また新しくできた」ということを耳にする方が多いような気がするな。
だからきっとまだまだ増え続けているのだろう。
今日のレポートは初めてお邪魔した新宿のライブハウス「Cat's Hall」から。
コレが入り口。
機材を搬入出するルートは他にない。
マジでバスドラムが下ろせるのが心配になったが無事通過!

20v

このハコは以前、ボクシング・ジムだったのだそうだ。
だから天井にはサンドバッグを吊るしたフックが残っている。
おもしろい作りになっていて、表にもう一軒あるライブハウスと地下の楽屋でつながっている。
昭和のスキー宿みたいに、楽屋にあるドアを開けると、そこは隣のライブハウスの楽屋だ。
スキーか…。
そういえばマーブロでスキーについて書いたことないな。
私、10歳の時、すなわち45年前に初めてスキーを履きましてな…こう見えてもスキーとくれば、「普通」です。
スキーの道具やあり方もずいぶん変わったよね。私が始めた時、靴はまだヒモだったからね。ストック(今は「ポール」って呼ぶのかな?)は竹製だった。
ま、こんな話をし出すとキリがないので別の機会に譲ることとしよう。

302014年10月以来となる『EITA PARK』のレポート。
今日レポートする回は今年の1月のモノだから、前回から2年と3か月も経ってしまったのか…相変わらず時の流れが早い。
Marshall Blogのレポートとしては大分ご無沙汰してしまったが、その間にも『EITA PARK』は開催されていた。
  
さて、シンプルに『EITA PARK 2017』と題された今回の『EITA PARK』もEITAちゃんを中心に、ゲストを招いて充実の内容で催された。
冒頭に登場したのはAcoustic SEVEN SEAS。  
40ピアノをプレイするEITA。

50vMarshal K。
ウワ!
一日何回も「Marshall」ってタイプする生活を何年も続けているでしょ?
「Marsha」と来て、「l」を一回しかタイプしないというのはモノスゴク過酷だ!自然に、本当に無意識に「Marsha」まで来ると「l」のキーをトトンと二回叩いてしまう!

60v一曲目は「風、渡る、キズナ」。
名前の通り、時空海賊SEVEN SEASのナンバーをシットリとデュオでプレイするチーム。

70「Replica」と続いた。

80「けーちゃんの歌は合わせていて楽しい」というEITAちゃん。
最後を「Sky」で締めくくった。

90EITAちゃんが再び登場したのはEITA(+TAKAEITA)。
要するにEITAソロ・バンド。

100メンバーはEITA。
ギターに持ち替えたよ~!
アンプはJVM210Hと1960A。

110vもう一人のギターは真琴。

120vベースは、つよぽん。

130vドラムはカンちゃん。

140vキットはNATALアッシュ。
またカンちゃんがいい音出すんだ~!
カンちゃん曰く、「NATALを知らない若手ドラマーはもういないですよ!」…そうか~?
ま、例えそれがお世辞だとしてもうれしいもんです。
カンちゃん、ありがとう。

150雰囲気をガラリと変えて弾け飛ぶEITAちゃん!

160最近歌うのが楽しい…という彼女が最初にお見舞いしたのが「絶対零度」という曲の歌ありバージョン。
170v
下は2017年1月15日発売、すなわちこのイベントの当日にリリースされたEITAちゃんのソロのベストアルバム『by myself』。
結果的に今回のEITA PARKはレコ発でもあったというワケ。

165cdそのニュー・アルバムにも収録されているインスト・ナンバー「The Terminal」が後に続いた。

180vEITAちゃんのインスト・ナンバーはよく作り込まれていて複雑だ。

190v「インスト・ナンバーが難しすぎる!」という苦情がメンバーから出るそうだが、ナンノナンノ、どの曲も皆さんラクラクこなす、

210v

『be myself』にはピアノ曲として収録されている「鳳仙花」。

200v花とか植物の名前って全くウトいな…。小学校低学年の時にはヒヤシンスとかクロッカスとか習ったのにナァ。
鳳仙花ってどういうんだっけ?と気になって調べてみた。ああ、こういうヤツか。
英語で「バルサム」っていうんだって。
バルサムといえば、マーチン・バルサム。色々観たけど、ヒッチコックの『サイコ』のアーボガストという私立探偵の役がメチャクチャ印象に残ってるな。
アーネスト・ボーグナインとかリー・マーヴィンとか、ジョージ・C.スコットとか、ロバート・ライアンとか、バート・ランカスターとか…男臭く、シブい役者がスッカリいなくなった。
女優はエリザベス・テイラーや、デボラ・カーや、グレース・ケリーや、ヴィヴィアン・リーのような、正統派で本当に美しい女性がもてはやされなくなった。
アメリカ映画が幼稚でつまらなくなった原因のひとつはコレだ。映画もロックも子供のモノになってしまった。その子供向けエンターテインメントを大人が喜んでいるんだから救いようがない。日本も同じ。

Balsam コチラの「鳳仙花」は歌入りバージョン。
プロに向かって失礼だけど、ま、長い付き合いだから許してもらうこととして…EITAちゃん、歌うまくなったナァ。道理で歌うのが楽しいワケだ。

215またインストに戻って「Fireworks」。

220vなるほど、この曲も小難しいキメが満載だ!
225
MCで「次に演奏するのは新曲」と発表されると大きな歓声が沸き上がった。

S41a0600 「Tsunagu」という曲。この日が初披露。
歌詞がTAKAEちゃんのことを歌ったものになっている。
演奏していて色々と考えるところもあったそうだが、ガツンと盛り上がるシーンとなった。
230
元気のいいポップ・チューン「Rolling Days」でさらに盛り上がる!

Img_0290 短いMCをはさんで最後の曲。
『by myself』にボーナス・トラックとして収録されている「オルタナディブ」。

S41a0561 EITAちゃんの歌とギターが炸裂して大盛り上がりで出番を終了した。

S41a0592ジャーンプ!しておわり。

EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITAぶろぐ

240<つづく>

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月15日 新宿Cat's Hallにて撮影)

2017年3月17日 (金)

THE NINTH APOLLO pre "本当のチケットフリーイベント"

「タダより高いものはない」、「タダより怖いものはない」…割と大切にしている格言かな?
無償で何かの施しを受けるのは。後々何かと厄介なことが起こるケースがあるからね。
で、この格言を英語で言い表すとどうなるのか調べてみると、こんなのが出て来た。
 
There is no such thing as a free lunch.(タダの昼メシなんてものはありゃしない)
 
ナゼか「昼メシ」。
どうして豪華なディナーじゃないんだろう?
私の知る限り、西欧の人たちのお昼ご飯はかなり質素なものだ。リンゴ一個とかね。
サンドイッチにコーラに小さなポテトチップ…Marshallの連中はみんなコレ。
ハハン、そうか…そんな質素な食事でさえタダということはありえないということか。
  
でも、このイベントは本当にタダ。
「無料でひたすら音楽を楽しむ」というイベント。
大阪のインディーズレーベルTHE NINTH APOLLOの主催だ。

10会場はTSUTAYA O-EAST。
いつものステージの他に客席にサブ・ステージが設置され、メインに6バンド、サブに4つのバンドが交互に登場した。

20双方のステージでMarshallファミリー製品が大活躍した。

30終盤で登場したハルカミライ

40Marshallのギター・サウンドで満員の観客を猛烈にエキサイトさせた!

1_img_0008続いてトリのひとつ前にメインステージに登場したのはYONIGE。

50今、注目のバンドとあって熱気がスゴイ!

60コチラのステージではNATALとEDENが大活躍。

70牛丸ありさ

80vごっきん

90vNATALサウンドは今風のテイストの音楽にもバッチリとマッチする。

100vYONIGEの詳しい情報はコチラ⇒yonige OFFCIAL WEBSITE

1201965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年3月1日 渋谷TSUTAYA O-EASTにて撮影)

2017年3月15日 (水)

KRUBERABLINKA~クルベラブリンカ 新春ロックショウ

『新春ロックショウ』と銘打った、赤尾和重率いるKRUBERABLINKAの東京での今年最初のステージ。
会場はコレで二回目となる四谷三丁目のSokhes Rock。
この辺りは、何だか知らないけどやたらとラーメン屋が多いんだよね。
その分競争が激しいのだろう、久しぶりに来たら隣のラーメン屋が閉店していた。
で、ラーメンもいいんだけど、近くにすごくいいフランス料理店があってね。
もちろん私はフランス料理より、レバニラや半チャンラーメンの方がはるかに性に合っているんだけど、約10年前、日本に住むアメリカ人の友達に教えてもらってからというのものその店が気に入って、決して頻繁ではないが食べに行っている。
ゼンゼン気取っていなくて、値段もリーズナブルでね…教えてあげたいけど、ゴメンナサイ、お店の名前がわからないのよ。
皆さんも偶然見つけたらゼヒ!って行けるワケない!
細い路地からチョット引っ込んだところにあるので絶対わかんないよ。
  
さて、今日もピエロの前でMarshall、NATAL、EDENがステージに上がってる!
絶景かな、絶景かな~!

10前回はアルバム『Conicarify』の発売記念ライブだった。
今回は『新春ロックショウ』ね。

20cd 赤尾和重

30v鈴木広美

40v広美さんはJVM210Hと1936。
2x12"を使用しているのは音圧を会場の規模に合わせるためだ。

50v足元のようす。

60鎌田 学

70v鎌田さんは先代のフラッグシップ・モデルのEDEN WT-800。
キャビネットはD410XLT。

80v現在のEDENのフラッグシップ・モデルはWorld Tour Pro WTP900だ。

9_wt900pro2

で、今メッチャ人気なのがTERRA NOVA N501。

9_stn501_hr_2

泉谷 賢

90vNATALのアッシュ・キット。
フィニッシュはグレイ・スパークル。

100オープニングはサード・アルバムのタイトル・チューン「Blanko」。
和重さんと後ろのピエロの手がユニゾンになってるの。

110_blCDでは「Brighton Rock」のようなSEでスタートするこの曲。
ライブではアタマっからガツンとカマしてくれる。
ガツンとKRUBERABLINKAだ!

120vコレ、コレ、こういうロックに頑張ってもらいたいのよ!
私が思うところのロックの黄金時代のサウンド…70年代ロック!

130母に便乗して昼の洋画劇場で観た一本がバート・ランカスター、トニー・カーティス、ジーナ・ロロブリジータの『空中ぶらんこ』。
監督は『第三の男』を撮ったキャロル・リード。イギリス人なんだけど、この映画はアメリカ映画。
原題はDeep Purpleファンもよろこぶ『Trapeze』という。
「trapeze」とは曲芸用のブランコのことだが、普通のブランコは英語で「swing」という。
「ブランコ」の語源は種々あるようだが、私はポルトガル語の「balanco(バランソ)」から来ているという説を採りたい。
ナゼなら仲良しのブラジル人女性の友達がいるから。リリちゃん、元気かナァ…。

140続けて「マンダリン」。
今度は中国語の「満大人」。「中国の役人」という意味。
皆さんはベラ・バルトークの「中国の不思議な役人(英題:The Miraculous Mandarin)」という曲を聴いたことがありますか?バルトークはハンガリーの人。
ココだけの話…メッチャかっこいいよ。
そこら辺のヘタなロックより全然スリリングだから。
ロックもいい加減飽きてきたけど、ジャズは苦手だナァ~…なんて人がいたらおススメ。
ロック感覚で聴けます。
ダメならまたDeep PurpleかRainbowかWhitesnakeでガマンしてくださいな。
豆知識をチョコっと…ハンガリーの音楽というと、まずフランツ・リスト。そしてこのバルトーク。それにリゲティ。リゲティもメッチャかっこいい。
他に、ブロードウェイ・ミュージカルの作曲家、ジグムンド・ロンバーグ。
ジャズ・ギタリストのがボールザボ。ジャズでは「枯葉」で有名なジョセフ・コスマもハンガリー人だ。
ロックではOmegaとかSolarisっての日本でも有名か?
このOmegaは東欧を代表するバンドとされ、ヤケクソに人気があって、現地ではラクラクとスタジアム級でコンサートをしているらしい。
双方代表作を買って聴いてみたけど、まあ一回聴けばいいってとこか?
最近After Cryingというバンドの『Fold Es Eg』ってのを聴いてみたけど、コレはヨカッタ!

150_madさて、「Mandarin」は前回も演奏したが、2014年のクリスマスに配信のみでリリースした『冬のクルベラ』の中の1曲だ。

160タンバリンを手にした和重さん。
ディアム・ファストでちょっとファンキーなフィールのナンバーはkruberablinkaの中にあっては若干異色?

170vMCをはさんで再び『BLANKO』から「ピエロの心臓」。

180v_psドシッと腰を落ちけたような三連のヘヴィ・ナンバー。

190v的を得た広美さんのソロがバッチリと曲にマッチする。

200vMCからシットリとバラード、「砂山」につなげる。
ファースト・アルバムをリリースしてからもう5年も経ったのか!
そういえば、あのアルバムではオガンちゃんがベースを弾いたんだよね。
しかし、改めて聴くとすごくいい曲だ。
210v_syココで鎌田さんのベースがフィーチュアされた。
今日はフレットレスがメイン。Modulusね。なつかしい。

1_s41a0148 そして、定番の広美さんのア・カペラのギター・ソロへ。

230_gs

はじめチョロチョロ、中盤から鬼神のごとく弾きまくる広美さん!
客席から大きな拍手が沸き上がっていた。
あ~、やっちまった。とうとう撮っちゃった…広美さんの後ろ。
にぎやかなところに集まるって言うからね。

240v

そのままセカンド・アルバムの『海図』収録の「帳」へつなげる。
ちなみにこのアルバムのジャケットに使われている写真は、私がマーシャル公認のライブハウス、東京キネマ倶楽部で撮影した時のものだ。
イヤ、時々言っておかないと…。

250キレッキレのドライビング・チューン。コレもカッコいい曲だ。

255この曲で和重さん、ダラブッカなるパーカッションを持ち出してギター・ソロのバッキングや叩き語りを披露!
ダラブッカというのはドゥンベクと同じ。エジプトの楽器かな?
ジャンべとかこのダラブッカのような形をした打楽器の総称を英語で「ゴブレット・ドラム」というそうだ。なるほどね。

256v三度『BLANKO』から「案外」。

270_agKRUBERABLINKAの特徴的な言葉の使い方が表れた曲。
310
しかし、サウンドはすさまじい。
「案外」なんて言葉をフィーチュアする曲想なんで普通出てこないよね。
そんな独特な言葉の使い方のセンスが発揮される一曲なのだ。
280v
そんな曲だからして、ホラ、後ろのピエロの手が和重さんの天使の羽みたいになってる!このままどこかへすっ飛んでいきそうだ。

1_img_0181 ブリティッシュ・ハードのひな形のようなストレートなナンバー。

290vこんな曲だもん、当然、広美さんのソロがバッチリとフィーチュアされる。

300v…と、クルベラ度200%で前半のステージを終了した。

260v

しばしの休憩をはさんでステージに戻った和重さん。

315vコレも恒例の広美さんとの完全アンプラグド・コーナー。
まずは『海図』から「野ばら達へ」。

320_ac大人しいフリをしている曲だが、ユニークなコード進行に乗せた歌詞がまたスゴい。

330vもう一曲は「変なヤツ」でおなじみの「キウイ」。アコースティックによくマッチするナンバー。
MCでも説明していたけど、「キウイ」は食べる方じゃないからね。

340MCでは使用しているMarshallファミリー楽器の紹介とその日のライブがMarshall Blogでレポートされることが発表された。
それが今日のコレ。
和重さん、ありがとうございます!
1_img_0208
そして、バンドはんが合流して演奏したのは「サイコロ」。
コレも『BLANKO』から。
『BLANKO』、人気だな~。

220

そして、ココで『Conicarify』からのチョイス。
「サイプレス」…ゴッホですな。「ゴッホ」は英語で「ゴッ」と発音することは以前にも書いたね。「ホ」を発音しちゃうと通じない…のをメトロポリタン美術館で見たことがある。
日本人だった。必死に「ゴッホ~、ゴッホ~」と案内の人に訴えていたが、サッパリ通じない。で、その係員がハッ気が付いて「もしかしてあなたは『ゴッ』のことを言っているんですか?」ということで一件落着。アレは勉強になった。
ついでに…「エッフェル塔」は「アイフル・タワー」ね。
「サイプレス」は「糸杉」。
フィンセントもテオもビックリの、これまたクルベラ度満点のヘヴィ・ナンバーだ!

1_img_0186広美さんがカマすディミニッシュが強烈だな。

1_s41a0008MCをはさんで最終コーナーに突入する。
『海図』から「Zulu Suit」。

1_s41a0144和重さんが手にしているのはカシシという楽器。
カゴでできたマラカスみたいなもんやね。
結構小道具が活躍するのよ。
350_zs

鎌田さんのベース・ソロ再び!

370vEDENとModulusのVJの組み合わせがクリアでド迫力のベース・サウンドをクリエイトする!
「VJ」だなんて詳しいでしょう?二度ほどサンフランシスコのModulusの工場に行ったことがあるんだ~。20年も前の話よ。

380ショウをスタートした時からまったくテンションを変えずにシャウトし続ける和重さん。
全速力で走り続ける蒸気機関車の火室がノドに組み込まれているようだ!
日本が誇る「ロックの声」のひとつだ。
360v
もう一曲『Conicalify』から「Caldera」。390_cd「笑う」、「悟る」、「嘆く」…コレはとにかく和重さんのボーカルズが耳に残る曲。

400そして、ドラマチックな曲展開。
久しぶりのKRUBERABLINKAの東京公演の本編最後を飾るにふさわしい一大スペクタクルだった!

450vアンコール。
まずは「業火」。
記念すべきファースト・アルバムの最後を飾ったミディアム・ファストのヘヴィ・チューン。

455_gk余裕シャクシャクでシャウトする和重さんが実にカッコよろしいな!

460vそして、やっぱり最後はコレ。
KRUBERABLINKAのキラー・チューン、「Don't be so mad」!486_dbsm問答無用で疾駆する四人!

1_s41a0486

460

490v

480今日も日本のハードロックをタンマリと堪能させてもらいました!
やっぱりこういうロックはいいね。
KRUBERABLINKAにはこれからもジャンジャンとユニークはハードロック作品を世に問うて頂きたい!
次回の東京公演は同じくSokhes Rockで5月27日。
楽しみ~!
 
KRUBERABLINKAの詳しい情報はコチラ⇒KRUBERABLINKA Facebook

5201965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月14日 四谷Sokehs Rockにて撮影)

 

2017年3月14日 (火)

犬神サアカス團 ~『黄金郷』レコ発巡業

あけましておめでとうございます。
そうなんです。
マーブロがようやく新年を迎えました…というのは、今日の記事が2017年の一発目のライブだったのよ。
いくつかすでにレポートしている2017年のライブやイベントもあるけど、何しろ今日が本格的な年明けなのですわ。
いつもは2月ぐらいにマーブロの新年が明けるんだけど、年末に大型のコンサートが続いたことや「名所めぐり」をいくつか突っ込んだせいもあって例年より遅くなってしまった。
ライブ・レポートだけ先にアップしていっちゃえばいいじゃん?と思うかもしれないけど、同じ作業ばっかりやってるとどうしても飽きて来ちゃって筆の進みが遅くなっちゃうのよ。
そこで合間にロンドンに行ったりして気持ちを切り替えて、またライブ・レポートを書く。
そうして文章を書くストレスを文章を書いて解消している…と言えば少しは「文豪」っぽいか?そんなバカな!ってか。
とにかく、そんなことをカレコレ2,000回以上やっております。
2,000回といえば、去年の10月に「1,000回記念」ということでたくさんの方々からお祝いのメッセージを頂戴したけど、あれからもうソロソロ100回だよ。もうすぐ1,100回!早いよな~。
で、今日は犬神さま。

10早いのはマーブロの更新が重ねる回数だけじゃなくて、犬神サアカス團のアルバム・リリースもかなりいいペースだね。
2015年の10月に『ここから何かが始まる』をリリースしたかと思ったら、もう次作。
最近作『黄金郷』を発表したのは昨年の11月のこと。
でも、もう1年経っちゃってるのか~。
あの寺山さんのイベントなんか、もうずいぶん昔のような感じがするよ。
今日のレポートはその新作『黄金郷』のレコ発ライブの千秋楽のもようをお送りする。
ところで、1年に1作、着実に新作を発表するなんてのは大変なことだ。
でも、それがミュージシャンの本来の仕事だからね。
大工が家を作るのと同じく、「音楽をつくる」のがミュージシャンの生業だ。
人前で生演奏をするのも大切なことだけど、それも最終的には音源を売るためのPR手段だからね。
少なくとも昔はそうだった。
ミュージシャンの本当の仕事は、昔はレコード、今でいえば「CD」を作ることであって、ロゴ入りTシャツや携帯のケースを売ることではまったくない。
そういうのは部のスタッフの仕事であって、音楽家は真っ先に音楽を作らなきゃ!誰かのコピーでもマネッコでもない、自分たちだけの音楽を作るんだから本当は悪夢のような仕事のハズなんですよ、ミュージシャンってのは。
でもそうなっていないのが今の音楽界やミュージシャンの大きな悲劇だ。
多くのミュージシャンが音楽だけで喰えるようになって、独創的で魅力的な音楽にあふれた日々がまた戻って来るといいねェ。
音楽の「黄金郷」を期待している。

20cdそれまでの間は物販もやむなし。
今回も物販では新しいアイテムを引っ提げて来たよ~。

30新年だからね。
年の初めは手帳が用意される。
今年は「その日暮らしの手帖」だって。
ちなみに「手帳」と「手帖」は同じ。「帖」という字が当用漢字ではないので「手帳」が普通に使われるようになったらしい。

40新しい缶バッジは「見世物小屋」のキャラクターのイメージなんだって。
いつかどこかに書いたのを覚えているけど、私が若い頃はお酉さんなんていうと、たいてい見世物小屋が立ったもんですよ。
昔は浅草にもあった。アレは常設展だったのかな?
バッジを見ると…
明兄さんは「おかま芸者」
情次兄さんは「電気人間」
ジン兄さんは「学者犬」…という役回り。
そして、凶子姉さんは「へび女」。
へび女は見た記憶がないけど、アリス・クーパーみたいにクビ蛇を巻き付けるオバさんは見世物小屋に出ていたことがあるような気がする。
他にも「人魚」とか「タコ女」ってのがいたけど、中身は男だった。コレはハッキリ覚えている。
子供ながらに一番ビックリしたのは、浅草で観たパフォーマンス。
ビーチクに丸く切った金色の折り紙を貼った上半身裸の太ったオバさんがステージに登場して、ポリバケツを紐でつないだ5円玉を目にハメて、今のヘドバンよろしく、一心不乱に頭を振りまくる…という芸だった。バケツの中には少量の水が入っていたような…。
今から50年以上前に見たライブなので細部に誤りがあるかもしれないが、すごく衝撃的だった。
お父さんが「新世界」の場外馬券売り場に馬券を買いに行っている間、そんなライブを観ながら待っていたんだよね。
今にして思うと一体どういう親なんだっつーの!コレも前に書いたか?
ま、多少の思い違いは入っちゃっているだろうけどね…。

50ストッキングの新作。

60vモチーフは「死と天女」?シューベルトみたいだな…アレは「死と乙女」か。
「死と乙女」はシューベルトの弦楽四重奏曲第14番のこと。この第一楽章はメッチャかっこいいよ。イタリアン・プログレなんかが好きな人は一発でハマると思う。
このストッキング、絵柄がとてもよくて欲しいんだけど、穿くワケにいかないもんナァ。

70「腐乱腐乱」ね。よ~やるわ!
犬神様には「腐乱のあなた」なんて曲あるもんね。
80
CDの冒頭と同じ音源が流れメンバーが登場。
このCDのオープニングがまたいいんだ。
研究熱心な明兄さんのセンスが光りますな。

90犬神凶子

100犬神情次2号

110v情次兄さんはJCM800 2003と1960A(向かって左)ね。

120足元のようす。

130
犬神ジン

140vジン兄さんはEDENの旧フラッグシップ・モデル、WT-800とD410XSTをふたつ。

150v現在のEDENのフラッグシップ・モデルはWorld Tour Pro WTP900だ。

9_wt900pro2で、今メッチャ人気なのがTERRA NOVA N501。

9_stn501_hr_2足元のようす。

160そして明兄さんは…

170v赤いバスドラム・ヘッドがまばゆいNATALのバーチ・キット。

180明兄さんが叩く最高にヌケのよいNATALのドラム・サウンドは犬神サアカス團の重要なポイントだ。

190オープニングは『黄金郷』3曲目の「パンディモニアム」。

200超ストレートな典型的ノリノリの犬神チューン。

210v以前にも書いたが「pandemonium(パンデモ二アム)」とは「大混乱」という意味で、「伏魔殿」とか「悪魔の巣窟」とかいう意味。
「pan」は「すべて」、「demon」は「悪魔」、これがくっついて「pandemonium」というひとつの単語になっている。
悪魔が全部集まっちゃった状態を表す。

220続いては「サキュバス」。この2曲はCDと同じ流れ。
「サキュバス」についても以前書いた。
アレを書いた後、下の子(「子」といってももう大人)と『ローズマリーの赤ちゃん』をまた観ちゃったよ。

230_sc前の曲とは異なる急速調のドライビング・ナンバー。

240この曲は凶子姉さんの美しい声が実によく映える。

250v「今日はデート気分で黄金郷を探しに行こう!」というMCに続いて「ビザール」。
2011年の『死ぬまでROCK!』からのチョイス。珍しい。

260_bzヨーロッパ調のマイナー・ワルツ?カッコいいわ~。
こんな曲演奏しているバンド、日本には犬神様の他に決していまい。
「殺人鬼ビザール」という歌詞がでてくるが、「ビザール」とは「bizarre」。「奇怪な」とか「異様な」という意味。普通に使う英単語。
ちなみに1967年にFrank Zappaが興したレーベルを「Bizarre Records」という。

270v続けて「黄泉の国」。
コレも初めて聴いた。2003年の『神の犬』から。
何せスゴイ数のレパートリーだからね、犬神様は。

280v_ykコレはおなじみ、「ビバ!アメリカ」。
「♪アメリカ、アメリカ、憧れの国 アメリカ、アメリカ、呪われた夢」か…。
アメリカってどうなっちゃうんだろうね。そして、その奴隷の日本はもっとどうなっちゃうんだろうね。
ま、マーブロは政治には触れないことにしていますんで…ハイ。

290_va情次兄さんのコンパクトなソロが炸裂!

300v「今、アメリカ、黄泉の国、ビザール、ヨーロッパへ行って来た。次、どこへ行きましょうか?」
え?! コレ、そういう企画なの?…あ、そうだ、デート感覚で黄金郷を探しに行くんだった!
で、「赤痣の娼婦」。
20年ぐらい前の凶子姉さんの頭の中へ行ったのだった。

310v_as2010年のシングル『Dead End Kids』のカップリング曲「天変地異」。
コレも珍しいんじゃないの?
プリプリ以来こういうリズムの曲ってなくなったな~。The Supremesの「You Can't Hurry Love」みたいなの。
いい曲だ。

320_tp「天変地異までデートで行っちゃったね!」
ココでニュー・アルバムに戻って「死に行く日に」。
340
この曲は発表前から演っていたので、もはやおなじみですな。
コレも凶子さんの声をジックリ味わう曲。

330v_sih同じく『黄金郷』から「骨壺」。

350v_ktこうした物悲しいミディアム・スローの曲も犬神様らしさにあふれている。
昔、『墓場の鬼太郎』だったかな~。「幽霊列車」みたいな話があって、その駅名のひとつが「骨壺」っていうんだよね。アレは漫画だったかな?テレビアニメだったかな?ま、「荻窪」のパロディだったんだろうね。

360MCをはさんでニュー・アルバムからの曲を続ける。
「病葉」…コレ「わくらば」って読むの?
歌詞は犬神ワールドの真骨頂。

390_kg

この曲は中間部のヘヴィなキメがカッコいいんだ。
380_sk

そして、ギター・ソロを経て…

365テンポ・アップ!

366アレ?!
このバンド、すごい!
ギターとベースを合わせてもノブが2つしかない!

367コレは結構レアだよ。

368前作『ここ何』から「生命の起源」…

400_ti『黄金郷』から「ケガレ」。
新旧行ったり来たりで忙しいったらありゃしない。

410v_skkMCをはさんで最終セクションに入って畳みかけてくるのは『黄金郷』から「虎の威を借る狐」だ。
この辺りはもう「桃源郷」。

415ニューアルバム中の最速チューン「生存狂騒曲」で大盛り上がり!

480
続けて『セタカムイ』収録の「ドグマの呪い」。
この曲、メッチャかっこいいな~。
みんな楽器の音が曲想に完璧にマッチしている。
情事兄さんの2203はクールなギター・リフを実に色っぽく演出する。JMP2203が登場したのは1975年のことだからね。2203の回路にはブリティッシュ・ハード・ロックの酸いも甘いも詰め込まれている。

420ギターとのオクターブ・ユニゾンでリフを弾くパートなど、EDENの輪郭のハッキリしていて音ヌケの鋭いサウンドが爆発的な威力を発揮する。

430そして、正統派大英帝国ドラム・サウンドのNATAL。
ブリティッシュ・ハードの伝統を和風に引き継ぐ犬神サアカス團の曲に合わないワケがない。
ようするに70年代のロックの黄金時代のサウンドだ。

440凶子姉さんもいつになくアクションが大きいぞ!

450v左に…

460v右に大暴れ!

470vそして、いつの間にか本編最後。
デートの末にたどり着いたのは「エル・ドラード」。

1_s41a0159 こうして黄金郷探しの旅は終わった。
明兄さんはこんな格好で旅に出ていたのであった。

490vそして、アンコール。

495アンコールの1曲目は「花嫁」。

500そして、「ロックンロール・ファイヤー」へとつなげた。

510メンバーは全員おそろいのTシャツ。

520v例の「腐乱腐乱」だ!

520ジン兄さんの充実の物販ガイドも挟み込まれたよ。

540さらに定番「命みぢかし恋せよ人類!」を披露。

550実はコレ、3回目のアンコールなんだけど、「死ぬまでROCK!」。
ジン兄さんのオリジナル・アクションをみんなで楽しんだね!

560「死ぬまでロック~!」

1_img_0080そして、ジャンプもキマった!
2人ともよく飛んでる!

570今日はすごいサービスだったね!
十分犬神様参りをさせて頂きました。
今年もジャンジャン楽しませてくだされ!Marshall、NATAL、EDENと共にお願いします。
  
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

5801965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

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★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月5日 高田馬場CLUB PHASEにて撮影)

2017年3月13日 (月)

Sound Experience 23 ~ Strange,Beautiful and Loud

三宅庸介率いるStrange,Beautiful and Loudのレギュラー・ライブ、『Sound Experience』の第23回目。

10_2三宅庸介

20vいつものJVM210Hと1960B。

30v足元のようす。
今回は緑のヤツのようすが違うね。

40_2山本征史と1992 SUPER BASS。

50_2金光健司

60v_2金光さんのNATALはいつものバーチのキットだ。
その金光さんのドラムからスタートしたのは…

70_2ファースト・アルバム『Lotus and Visceral Songs』のオープナー、「stratify」。
この曲をアタマに持ってくるのは久しぶりじゃないかしらん?

80v続いてはセカンド・アルバム、『Orchestral Supreme』から「murt'n akush」。

110v_2
連続するキラー・チューンで三宅さんの音楽を一気に開花させる鉄壁のリズム隊。

90v決して替えのきかない三宅さんの身体の一部だ。

100_2比較的新しい曲、「devil」もSBLの屋台骨になっていくであろうキラー・チューン。
三宅さんのステージは前半で思いっきり攻め込んでくるのが特徴。

120_2そして、真ん中で思い切りジト~っとヘヴィに沈殿する。
今日は「bloom」と「solitary past」。
先日三宅さんとこんな話をした…というのは、「三宅ナンバーを異なるインストゥルメンタリゼーションで演ったらどうか…」って。
インストゥルメンタリゼーションというのは、どの楽器をどのパートに割り当てるかということ。例えば三宅さんが弾くメロディをヴァイオリンに弾かせたり、征史さんのベースラインをバス・トロンボーンが吹いたりとかね。
すごいアレンジャーが三宅さんの曲をオーケストラにアレンジしたものを聴いてみたいというワケ。
そしたら、三宅さんも似たようなことを考えていたようで、バッチリ話が合ったんだけど、この「solitary past」なんて一番面白くなるんじゃないかしら…なんて私は思うのである。

130_2続けて「ring」。
このギター・リフは日本のロック史に残したいナァ。

140v_2ここで「if」。
快調に飛ばす三宅さん!

160_2三宅さんの愛奏曲「petal」。
JVMから繰り出されるサウンドがいつも通り素晴らしい。

190_2

最後を締めくくったのは「virtue」。

180v

最近、「virtue」で締めくくることが多い。

170v_2

「命を削るようにして演奏する」…この表現が三人にピッタリと当てはまる演奏だ。
後半の緊張感は見ている方も息が詰まりそうになってしまう。

150

今日はね、ワザとゴチャゴチャ書かなかった。
言いたいことがひとつだけだから。
それは…「皆さん、いい加減SBLを一度観に来てみてくださいね!」
コレが言いたかったの。
YouTubeなんかじゃ全然ダメ。
現場に来て、この三人の演奏の溶岩のような熱気とMarshallの風を直に感じて欲しいのだ。
今時こんなギターの音は他では決して聴くことはできまい。
そして、タッピングがどうとか、速弾きがどうとか、そういうこととは異なる「ギターが作り出す音楽の世界」がココにあるから。
大きなお世話だろうが、日本人はもっともっといろんな音楽を幅広く聴くべきだ。
200_2対バンもしくはゲストを迎えるのがこのシリーズのやり方。
ゲストはたいていギタリストなんだけど、今日はシンガーをお招きした。

210久保田陽子

まずはBeck, Bogert and Appiceの「Black Cat Moan」をパワフルに熱唱!

220v続いてはLed Zeppelinの「Since I've Been Loving You」。
この曲の歌い出しの元ネタはMoby Grapeの「Never」という曲。
Zeppelinは「毎日朝の7時から夜の11時まで働いて…」と歌う。コレは大変。
ところが、元ネタのMoby Grapeの方は「朝の11時から夜の7時まで働いて」…コレは文句言えないでしょう?
三宅さんのJimmy Pageもまたよき哉。
260

そして、「The Bell Of Silence」と「A Song Of Oblivion」というオリジナル曲をふたつ演奏した。
ロックの伝統を踏まえた魅力的な曲たちだ。

1_img_0223

240_2

250今日はヤケに簡単だな?と思う方もいらっしゃるかも知れない。
写真が撮れなかったんですよ!この照明だと!
フォトグラファーがみな口を揃えて言っているように、LEDの照明はホントに厄介だ。
このピンク(元は赤だったかな?)のライトはソラリゼーションがかかってしまってロクな写真が撮れない。
あと青も困る。みんな紫色になっちゃうんだよ~。

230v

Strange,Beautiful and Loudのライブ会場でお会いしましょう!

三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange Beautiful & Loud

1_img_00111965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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(一部敬称略 2016年12月26日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)

2017年3月10日 (金)

LOUDNESS 『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』 <後編>

さて<後編>。
『SAMSARA FLIGHT』限定盤のDisc2を聴きこんだお客さんは次に出てくる曲がお見通しだったかもしれないが、次に何が出てくるか知っていれば知っていたでまた楽しいものよ。
それに演奏する曲を全部知っているというコンサートってのは案外少ないものだ。
私も40年チョットの間に数えきれないほどのコンサートに行っているけど、完璧に全部の演奏曲目を知っている公演っていうのはほとんどない。
もちろん全曲知っているようなアーティストだから大枚はたいてコンサートに行くワケなんだけど、、ハッキリとすべての曲名を言い当てられたのは10ccとZappa Plays Zappaだけかな?King Crimsonの初来日もそうだったかも。
たいてい新曲を演っちゃうんでなかなかコンプリートは難しいんだよね。
今日は演奏曲目すべてを愛聴しているというお客さんばかりだったでしょうな~。
そりゃ盛り上がるにキマってるわ!

10二井原実

20v高崎晃

30v山下昌良

40vさぁ~ジャンジャン行くぞ~、ベスト・ヒットLOUDNESS!
鈴木政行のドラムから発進するのは…

50_21992年の『LOUDNESS』から「Slaughter House」。

60_alハード・ロックの粋を集めたような曲と演奏。
やっぱりいいね、こういうロックは!

70vココでグッと落として「Ales' Lament」。
高校の時、ケンカだったら誰にも負けないロック好きの友達がいた。
ソイツはDeep Purpleなら「Child in Time」、Scorpionsだったら「We'll Burn the Sky」、UFOは「Martian Landscape」という風に、ハード・ロック・バンドのバラードが大好きだった。
私は(今でも)派手なスピード・チューンの方が好みなので、意見が対立したが、そいつが癇癪でも起こしてブッ飛ばされてもかなわないので、最終的にはいつも折れたが、ナニ、そうしたバラードをジックリ聴いてみるとなかなかにいいもんでしてな…結果、ソイツにそうしたタイプの音楽の魅力、すなわちハードロック・バンドのバラードの良さを教わったことになる。
もちろん、バラードの良し悪しはスピード・チューンにも増して曲のクォリティが明暗を分けるワケで、結果、いいバンドにはいいバラードのレパートリーが必ずある。
もうわかりますね。
この「Ales' Lament」がLOUDNESSの「それ」だということ。

100v

そんな名曲だからして最後の部分は会場のお客さんと大合唱。

80_2「Ales' Lament」からベスト10圏内に入って次は「Like Hell」。
前曲と打って変わっての剛速球チューン。
このコントラストが結果的に実にうまくできている。

90v_lhここでも「♪Like hell!」の大合唱。
高崎さんの炎のプレイが続く。
この曲のリフもカッコいいよな~。とにかくロックはまずリフよ!
LOUDNESSを発掘したかまやつさんは「フリフリ」、LOUDNESSは「リフリフ」。こんな所にも符合を感じたりするのは私だけか?

110vあんぱんさんのドラム・ソロが続く。

120_2中盤に出てくるこのパートもLOUDNESSのコンサートに不可欠のものだ。

130v「あんぱ~ん!」の掛け声が飛び交う中、猛然とスティックをさばき、ペダルを高速で踏みまくる!
もちろん大ウケだ!

140_2ドラム・ソロの終盤でメンバーがステーにジ戻る。

150vこれまたイントロ・リフだけでバカでかい歓声が沸き上がった。

180v
曲は「Gotta Fight」!
この曲なんか丸っきり外国の曲に聴こえる。
最近のメタル系の音楽、「メロスピ」とかいうの?アレ、どっからああなっちゃったの、ヘヴィ・メタルって?
残念ながら私にはいいメロディには聴こえないし、どのバンドも同じに聴こえちゃうんだよな~。
メロディアスというよりも「合唱コンクールの課題曲」?
演奏はガチャガチャすごいけど、ロック・フィーリングを見出すことはムズカシイ。従来の「ロック」と呼ばれていた音楽にはないメロディだから。
「年」なだけか…オレが。
やっぱりパンクとかニュー・ウェイブの血脈(けちみゃく)ということになるんだろうか?
「ヘヴィ・メタル」ということでくくれば同じところへ入ってしまうのかも知れないが、LOUDNESSの音楽とは似ても似つかないモノだ。

160vとことんワイルドながら、曲調に合わせて余計なことは一言も漏らさない高崎さんのソロ。
240

そしてアームをキカせたギターからこのリフ!「LOUDNESS」!

210v

タイトルとは関係なしに、私なんかはこの曲にものすごくLOUDNESSを感じてしまうんだよね。

190_2クールなリフ、最高のギター・サウンド、ド迫力のボーカルズ、ヘヴィでコンテンポラリーなシャッフル・リズム、シンプルなキメと仕掛け、印象に残るメロディ…

200_2加えて猛り狂うギター・ソロ。
Who could ask for anything more with rock?(他にロックにナニを望もうぞ? ※George Gershwinの有名な「I Got Rhythm」の一節より)

170v

MCをはさんで「Soldier of Fortune」。

230v_sof

コレも人気のある曲だよね。
今6位。

220「みなさんまだまだイケますか~!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
いよいよベスト5に突入するよ!

250「♪ズガガガガガガガガガガガガ」…すさまじいイントロから「Dream Fantasy(夢・Fantasy)」。

3_s41a0720 1984年の『DISILLUSION~撃剣霊化~』から。
このアルバムはすごいね。
オリジナル盤に収録されている9曲のうち、4曲も今回の人気投票にランクインしてる。
LOUDNESSのマスターピースのひとつだ。

260_dfこのソロのキメのメロディもスゴイな。短いフレーズを繰り返すところ。
こういうのこそ「メロスピ」なんじゃないの?
高崎さんがつくるメロディは「ロック」そのものだ。
「ジャズっぽい」とか、「ナントカっぽい」というのがどこを切ってもみじんも出てこない。
切っても、砕いても、搾っても、すり下ろしても、とにかく「ロック」しか出てこない。

270vその象徴とも言える曲が続く…

280_sdi「S.D.I.」だ!

310v_2
こういう人気投票モノのセットリストって、絶対元気のいい曲が多くなるので演奏する方は大変だ…という感じはしないナァ。
力を込めて声を絞り上げる二井原さんの姿に思わずこちらもシャッター・ボタンを押す指に力が入る。
お客さんはみんな拳を握ってしたハズだ。

300v_2
疾風怒濤、獅子奮迅、電光石火、目の覚めるようなギター・ソロ。
しかし、いい音だな~。何よりも音が美しい。

290vとうとうベスト3に入るよ~!
「In the Mirror」。
コレもイントロドンで客席ド~ン!

320_imやはりこの辺りになると今でもライブのたびに演奏されるLOUDNESSスタンダードで固まってくるね。
「In the Mirror」が第3位ということは、残りの2曲がわかっちゃいそうだけど、それはそれでワクワクじゃん?
ココは素直に二井原さんの激唱を楽しむ。
曲を追うごとに声量が増す日本が世界に誇るヴォイスだ!

330v鬼気迫る高崎さんのソロは、テンションを落とすということを知らない。

350_2

MCで二井原さんからファンへのお礼の言葉が述べられ、ショウはとうとう最後のセクションに入る。
残すところあと2曲…まずは「Crazy Nights」。

360v_cdLOUDNESSのコンサートでは必ずといっていいほど取り上げられる曲だが、今日はなんだか感慨深いな。

370サングラスをはずし客席をあおる二井原さん。

380v客席はもう大騒ぎ!当然だよな~。真ん中のところね。

390そこへダブルストップのベンドでギターが切り込んでくる。
この曲の真ん中のアウト・スケールのタッピングはいつ聴いてもスリリングだ。
また、こういうプレイが高崎さんに似合うんだよね。

400v最後の曲、すなわちLOUDNESSファンに最も人気のある曲…「Crazy Doctor」。

410_cdこの曲で35年を燃やし尽くした4人!

420v

430v

440

450v_2泣いても笑ってもデビューから35年目、最後のソロだ!

460v鮮やかにキマった~!

470コレですべて終了。
アンコールはなし。カッコいい~。
最高のショウだ、もうこれ以上演る必要はないのだ!

480_2大歓声に包まれるメンバー。

490そして、ごあいさつ。

500後ろのスクリーンには35周年イヤーに実施されたすべての記念事業を列記した。
スゴイね~、Marshall Blogもいくつも参加させて頂いた。

520最後にステージを降りたのは高崎さん。

530いつまでも手を振るファンのみなさん。
終わっちゃったね~。寂しいね~。
次は40周年だね!
560
メンバーとスタッフ一同からのメッセージでコンサートが締めくくられた。

540はい、Marshallもご苦労さまでした!

550さて、ニギニギしく過ごした35周年イヤーも終了し、LOUDNESSは休むことなくバイタリティあふれる活動を続けている。
36年目となる2017年は、ビルボードのチャートにおいて、名盤『THUNDER IN THE EAST』を凌いでLOUDNESS史上全米最高位をマークした『LIGHTNING STRIKES』のリリース30周年記念イヤーとなる。
その記念盤もすでにリリースされている。

Ls そしてその30周年を記念した国内ツアー『「LIGHTNING STRIKES」30th Anniversary 8117』が4月2日の広島を皮切りにスタートする。
このツアー後には、また海外フェスに出演するため日本を離れる予定で、年末までライブはないかもしれないって!
じゃ、観なきゃダメじゃん!
4月13日のツアー千秋楽が終わったら19日のシカゴを振り出しに7か所、7回公演の全米ツアー。
そして5月6日は恒例のOUTRAGEとの『LOUD∞RAGE FEST 2017』。
  
…とまた2017年もLOUDNESSの周囲はにぎやかだ!  
  
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

   

(一部敬称略 2016年12月30日 EX THEATER ROPPONGIにて撮影 ※All Photos by オレ)

2017年3月 9日 (木)

LOUDNESS 『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』 <前編>

愛聴盤なのだ…『SAMSARA FLIGHT~輪廻飛翔~』は。
LOUDNESSの結成35周年を記念して発表された企画盤。
完全期間限定で生産された初回限定盤には、セルフ・リメイク・ナンバーを収録した通常盤に加え、ファンが選んだ人気曲を収めたCDと2015年9月の『THUNDER IN THE EAST』の完全再現ライブのDVDが追加されていた。

10cdこちらが通常盤。
限定盤も中身は表1がこのデザインのゲイトフォールド・ジャケットに3枚の盤が収まっているという仕組み。
なんでワザワザこの通常盤を取り上げたのかと言うと、このジャケット・デザインね。
いいよね。
どこかWishbone Ashの『Argus』を想起させる重厚なたたずまい。後期のHipgnosisのテイストも感じさせる。(ま、『Argus』はHipgnosisだから当然か)
コンテンツが重厚だからジャケットも重厚な雰囲気を発散させるのだ。
最近のバンドのアルバムはいいものが少ない…というか、手塩にかけて制作した自分たちの虎の子の音源に、よくもあんなに軽薄不評な洋服をまとわせることができるな~、とすごく不思議に思う。
私は残念ながら才能の完全なる欠如により音楽家にはなれなかったが、もし私がミュージシャンだったら、フォントのひとつひとつに至るまでジャケットに凝るな。
コレもLPで育った世代だからなのかも知れない。
『SAMSARA FLIGHT』のジャケットの30cm×30cmの世界を見てみたかった気がする。

Sf さて、このアルバムをはじめ、さまざまな企画で35周年イヤーをにぎやかに演出したLOUDNESS。
Marshall Blogにとっても、ことあるごとに現場にお邪魔して取材をさせて頂いた充実の記念年だった。

20logo_3そして、その記念すべき年の締めくくりに用意されていたのが今日と明日でレポートするコンサートだ。

30題して『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』!
会場は前日の『Rock Beats Cancer vol.5』に引き続いて六本木のEX Theater。イギリスだったらEX Theatre。
どうしてイギリスは「-re」でアメリカは「-er」なのかは以前に説明した。

40入り口ロビーにはおびただしい数の祝い花。

45そして、ホワイエにはファンの皆さんやさまざまな写真をコラージュして制作された栄光のLOUDNESSロゴのデコレーション!

50近くで見るとこうなってる。コレは「DN」の辺りかしら?

6035周年のファンの想いが詰まっとる!
LOUDNESSファンならこのデコレーションに胸を躍らせて場内に向かったハズだ。

70そして開演。

80客電が落ちるとステージの紗幕にバラエティに富んだイメージ画像が投影された。

90あ、初めに言っておくけど、このコンサート最高だったの。
そこで、残念ながら会場に来れなかったファンの皆さんのために、今日はかなり細かくやっとくから。

100次々に現れるイメージ画像。

110コレはLOUDNESS HIND号か?
ゴールデン・ハインド号はイギリスで最初の世界一周に成功した船の名前。

120こんなパターンものも。
徐々にステージの中か見えて来た!…と同時に紗幕越しに演奏が始まる!
160

曲は「Ghetto Machine」。

1504人の影がクッキリと!
「♪Ghetto Machine」の叫びが繰り返される中…

170紗幕が…

180振り落とされた!

2_s41a0046


ドワ~、何たる緊張感!

190何たる感動!

20035周年イヤー最後のLOUDNESS登場!
カッチョいい~!

210高崎晃

230v二井原実

240v山下昌良

250v鈴木政行

260vすさまじい歓声だ~!

265今回、高崎さんの背後にはMarshallの4段積み!
やっぱりよく似合う。
世界が知っている高崎さんの姿だ!

270ステージはこのようにセットされた。
山下さんのバックラインもいい加減スゴイな。
ロックのコンサートの舞台はどこもこうであって欲しいよな~。
やっぱりスピーカーの上に血圧測定器みたいのがポコンと乗っている姿はね~。便利なのはよくわかるけどチョット…。
久しぶりにコレを言うけど…やっぱり、「利便性は風情を殺す」ね。

280大興奮の中、2曲目につなぐ。

290_mw1984年の4枚目のアルバム『DISILLUSION~撃剣霊化~』から「Milky Way」。

300v胸のすくようなスピード・チューン。

310vもうナニをやっても盛り上がってしまうこのテンションが写真から少しは伝わるであろうか?

315猛烈な快演に惜しみない歓声が送られる。

320プレス・ピットにはビデオ撮影用のレールが設置された。
つまり、このコンサートのもようがニコ生で放映されたのだ。
コレが大変でしてね、スチール撮影には…。
迫りくるビデオ・カメラが搭載されているトロッコを何度も何度も避けながらシャッターを切らねばならないのね。
右目はファインダー、左目はトロッコを見ながらシャッターを切る。

325続いては近作『METAL MAD』からタイトル・チューンを。

330_mmこのシンプルなリフがいいんだナ~。
やっぱりロックは「リフ」だ!高崎さん作るリフは「天才の閃き」だ。
誰だっけな~、シェンカーだったっけかな~、リッチーだったっけかな~、とにかく世界最高峰のハードロック・バンドのギタリストがあるインタビューで、「いいリフを作るのは本当にムズカシイ」と語っていたのを読んだことがある。
今の音楽にカッコいいリフを聴く機会がほとんどなくなった…結果、カッコいいロックが減った。

340そして、二井原さんの声。
ドスを利かせて歌うこの曲は二井原ボーカルズの真骨頂のひとつだ。

350ワウを踏んでのソロ。
この疾走感がタマらない。

360v鐘の音。
さらに新しいところから『The Sun Will Rise Again』。

370_swra二井原さんの雄叫びからLOUDNESSが疾駆する!

380ハードに、しかしメロディアスに…高崎さんのソロが響き渡る。
やっぱり見せ所が満タンなのね。

390v続けて…おなじみのイントロは「let It Go」だ!

400v_ligLOUDNESSのこういうメジャー調のメタル・チューがまた素晴らしい。

420オリャ~!
ガラっと変わって「SPEED」じゃ~!

440v巨岩が転がり落ちて行くようなドライブ感!
ベースと…

450vドラムスのスリリングな掛け合い。

430_sp

そして、高崎さんのソロがやるたい放題にに炸裂する。
この濃い展開があまりにも気持ちいい~!

470v

人気曲の連続で、観客の興奮が会場の屋根を吹っ飛ばしそうだ。(←コレ、10ccのEric StewartのMCの改作です)
「人気曲の連続」たってそれが当たり前。
『SAMSALA FLIGHT』限定盤のDisc2の収録曲を逆から順に演奏しているのから。
すなわち、コンサート・タイトルにあるようにファンの人気投票による「ベスト・ヒットLOUDNESS」の生カウントダウンなのだ!

460今日の<前編>では12位の「Speed」から17位「Ghetto Machine」までをお送りした。
明日の<後編>をお楽しみに!
  

LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

480(一部敬称略 2016年12月30日 EX THEATER ROPPONGIにて撮影 ※All Photos by オレ)

2017年3月 7日 (火)

DON BROCO Plays NATAL

「♪どんぐりころころ どんぐりこ」
子供の頃はそういう歌詞だと思っていた。
正しくは、「♪どんぐりころころ どんぶりこ」だ。
今頃「え、アレ『どんぐりこ』じゃないの?』なんて驚く人は、よもやMarshall Blog読者の中にはいまい。
 
ナゼそんな話をするのかというと、イギリスにDON BROCO(ドン・ブロコ)というバンドがいるからなのね。
2月に開催されたONE OK ROCKのジャパン・ツアー『ONE OK ROCK 2017 “Ambitions” JAPAN TOUR』の大阪公演にそのDON BROCOが出演した。

10DON BROCOは、2008年にデビューしたベドフォードの出身の4人組。
べドフォードはMarshallの工場があるミルトン・キーンズの隣町的ロケーションだ。

20Vocals:Rob Damiani

30vGuitar : Simon Delaney

40vBass : Tom Doyle

50vDrums : Matt Donnelly

60vベースのTomはEDENを、そしてドラムスのMattはNATALを愛用してくれている。
Mattのキットはアッシュのシルバー・スパークル。
ほかに14"×5.5"でメイプルとブビンガのスネア・ドラムが用意された。

80

実は、今日のレポートは『ライブ・レポート』のカテゴリーに入れてはあるものの、実際のコンサートを観ていないのでレポートはできない。
「こういうことがあった」…というだけ。
だってDON BROCOがゲストとして登場したのは大阪公演だけだったんだもん。
コレだけ観に行くにはちょっと遠すぎるわ。

70

2年前にMarshallの工場に行った時にDON BROCOがちょうどシアターでリハーサルをやっていた。
Marshallの友人が「DON BROCOはスゴイ人気なんだよ」と教えてくれた。
それだけに観たかったんだよね~。
…ってんで、DON BROCOのマネージャーには「NATALもEDENも面倒見てあげるから次は東京で演ってね!」と言っておいた。
まぁ、とにかく最近のNATALは勢いづいている。

DON BROCOの詳しい情報はコチラ⇒Official website

90

(敬称略 2017年2月25日大阪城ホールにて撮影 ※写真提供:H.I.P.  Photo by Rui Hashimoto)

2017年3月 3日 (金)

Rock Beats Cancer vol.5 <DAY5:最終回>~ LOUDNESS+LAZY+GRANRODEO+ゲスト!

いよいよ『Rock beats Cancer vol.5』のレポートも今日で最終回。さびしいな~。
会場はといえば…LAZY、GRANRODEO、LOUDNESSと立て続けにスゴイの観ちゃったお客さん、大興奮!
これから3バンドのメンバー入り乱れてのジャム・セッションなの。

10まずステージに登場したのは…

20高崎晃

30v_2井上俊次

40鈴木政行

50v影山ヒロノブ

80v

そしてANTHEMから柴田直人。
柴田さん、お久しぶりです。
以前は弦の仕事でよくご一緒させて頂いた。お元気そうで何より。
柴田さんもガンの罹患経験者で、このイベントの開催に大きく賛同している。

60v曲はLAZYの「Dreamer」。名盤『宇宙船地球号』からのチョイスだ。

70ブリティッシュ・ハード・テイストのドライビング・チューン。

90この曲は作詞も高崎さんなのね。
Bメロで4小節だけメジャーになるところがすごくイカしてる!

100かつての盟友同士のコンビネーションもバッチリだ!

110そしてエンジン全開で爆走する高崎さんのソロ。
37年前の曲。
こういうのを昔は「ロック」って呼んでた。

120「このメンバーでもう1曲。オレたちが少年だった時に演ってた曲。
かまやつさんにスカウトされたキッカケの曲です。そして、オレたちの思い出の曲です!」と影山さんの言葉に続けて「Burn」を演奏した。
1977年、LAZYはこの曲を演奏しているところをかまやつひろしさんに認められデビューの誘いを受けたのだ。
そのかまやつさんが一昨日ご逝去された。
この場をお借りして謹んでお悔やみ申し上げます。

130_b立て板に水の演奏。
40年前のことを思い出したりしているのかしら?

180

キーボード・ソロ。もちろん完璧!

150「♪ブワァ~~ン」
影山さん、完璧に激唱!

140v

ギター・ソロ。当たり前すぎるぐらいに完璧。

170vGlenn Hughes好きの柴田さん、もちろん完璧!

160v

今でこそハード・ロック系のイベントのセッションで頻繁に「Burn」が取り上げられるけど、40年前ともなると、この曲を完璧に演奏するアマチュアなんてまずいなかった。
バンド・コンテストなんかで高校生がチャレンジする姿を何度か見かることがあったけど無残なのが多かった。
そもそもキーボーズがいないとかね。
何しろ、譜面なんかない時代だからして、まずコピーができない。
例え音が採れてもうまく弾けない。
Coverdaleのような声なんか出るワケないし…Glenn Hughesのパートなんか無理にキマってる。
マシなグループにおいては、キーボーズはピアノをやっている子が多いので比較的いい線行くし、ギターも根詰めて練習するヤツが多いので何とかなるにしても、ドラムはどこも悲惨だった。
あんなん高校生にできるワケない。何たって相手はIan Paiceだもんね。
で、最近、日本人もラクラクこの曲を演奏できるようになったのはナゼか?…なんてことをあるバンドのシンガーと話たことがあったが、結論は出なかった。
1970年代に比べて食べ物の西欧化が進んだのが理由のひとつではなかろうか?という見解はあった。
アメリカに押し付けられた化学薬品入りの食材を山ほど摂取することにより肉体が進化して、日本人もスゴイ演奏をする下地が出来上がったというのに、ロックの方がスッカリ草食化してしまったのは音楽の神様のイタズラか?
ほんの一部のロックを除いては男性的な声も、目の覚めるようなギター・ソロも需要がなくなってしまったのは「皮肉」としか言いようがない。
1902曲演ったところでもっとメンバーを呼び込んじゃう!

200二井原実!
もう「fromナニナニ」なんて書かないよ!

210KISHOW!

220e-ZUKAさんも加わって最後の曲がおっぱじまった!

230何を演るのかと言うと…ウスウスわかってたけど、LOUDNESSスタンダードの「Crazy Night」!(本当は事前にセットリストを頂いているので先刻お見通しなの)

270

ヘヴィな名リフ曲をガッチリと固めるリズム陣!

240vステキなカップル!

260v影山さんとKISHOWさんが同時に歌う「Crazy Night」なんて滅多にないでしょ!

300
当然、ココは高崎さんとe-ZUKAさんのギター・バトルでしょ!

280まずe-ZUKAさん。おいしいフレーズ連発!

Img_0853

山下さんと柴田さんのツイン・ベース!LOUDNESSベース史の一部!

310

まだまだ盛り上がるぞ~!
320
井上さんのソロをはさんで…

250

高崎さんのソロ!

Img_0800「Rock Beats Cancer vol.5」を総括するかのようなスペクタキュラーなフレーズがテンコ盛り!

290最高の盛り上がりでエンディングを迎えたのであった。

330高崎さんのキメのポーズに倣うe-ZUKAさん!

340今回参加しなかった方はゼヒ「vol.6」にお出かけくださいね!

チョット語らせてもらいますが…アニメ関係者の方々からお聞きした話。
どうも想像以上にロックとアニソンの間の壁は高く、隙間は広く、溝は深いようですな~。
具体的には書けないような、その状態を表す事例をいくつかお聞きした。
ロック・サイドの第三者意見なんかもたくさんお聞きしたが、そっちの状況も同じ。
ま、『ロミオとジュリエット』で言えばモンタギュー家とキャピュレット家…
『ウエストサイド物語』で言えばジェット団とシャーク団…
『用心棒』で言えば新田の丑寅一家と馬目の清兵衛一家…
要するに、どう見ても仲がよろしくない。
やってることは同じロックなのに…イヤ、私にはそう聴こえる。
ロックだろうが、アニメだろうが、そんなの関係ないと思うんだけどね~。
正直言うと、私も70年代のロックで育った人間だからして、最初はアニメとロックの融合に抵抗があった。でも、GRANRODEO等のロック・ミュージシャンがクリエイトしているアニメ音楽を目の当たりにして全く意識が変わったよね。
「同じロックに変わりがないじゃないか!」ということ。
若い頃だったら「ロックとアニメの融合」なんて絶対に許さんよ。私は超硬派でロック極右の「ロック至上の差別主義者」だったから。何せ青春を全部費やしたからね。
  
ココはね、とにかくロックと硬派ロック系アニソンの交流を図るべきだよ。さもないとロックが絶滅しちゃう。チョットとなりの家から輿入れしてもらうだけ。だってやってることは基本的に同じなんだから。
世界規模の社会的趨勢から言ってもうロックはアニメにはかなわないでしょう?文化の主役はもはやアニメだもん。私はアニメも見なければゲームもやらないけどそう思わざるを得ない。
そして、、長いものに巻かれた方がいい時もある。
もう、人間が減る一方なんだから。若者はドンドンいなくなっちゃうんだから。
変なところで脱線するけど、先日仲良くしているフランス人と食事をする機会があった。その時、少子化に話題が飛んだ。
皆さんもご存知の通り、フランスは国の徹底的な少子化対策で状況が好転したと伝えられているが、どうもそれもウソらしい。正確に言うとフランス人の出生率はまったく改善されていなくて、移民の出生率が上がって、それをカウントする「数字のトリック」だと憤っていた。
この状況は他のヨーロッパ諸国も同じで、同じ計算の仕方をすればドイツも少子化対策に成功した…ということが言えるのだそうだ。こんなこと日本のニュースで聞いたことないでしょ?正しい情報を得るのは何とムズカシイことか!
  
さて、話は戻って…いいですか、崇高な芸術でも良質なエンタテインメントでも、それを受け止める人、すなわち消費者がいなければ絶対成立しない。ゴッホを見てごらん。
だからココはファンの取り合いじゃなくて、ファンの共有を狙うべきと思うんよ。
GRANRODEOみたいなバンドがもっとロック・フェスに出てロック派の若者の前で演奏するとか、アニメのテーマ・ソングにクラシック・ロックの名曲と採用するとか手段はいくらでもある。
双方にファンを広げてガッポリ儲ければいいじゃん?
とにかくロックは今、アニソンの力を借りるべきだと思うよ。で、Marshallを使ってカッコいいロックをクリエイトする競争をして欲しい。
もう「ありがとう」の歌はウンザリでしょう?!
  
GRANRODEOファンのみんな!ダマされたと思って70年代の「ロックの名盤」と呼ばれているモノを聴いてみて!イヤ、Marshall Blogはダマしはしないから。80年代ではなくて70年代ね…ココがミソ。
ロック・ファンの皆さん、「アニメの音楽」という先入観を取り払ってGRANRODEO等のハード・ロック・ベースのバンド音楽を聴いてみて!こっちはダマされたつもりになる必要があるかもね。
…なんて、今回は私が日ごろ考えたり、願ったりしていることを具現化したようなイベントだった。
  
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website
GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website

350<Rock Beats Cancer Fesについて>
2008年11月30日に肝臓がんで亡くなった樋口宗孝さんの偉業を後世に伝えるためにLAZYのメンバーである井上俊次、影山ヒロノブ、高崎晃各氏の理解と支援により設立されたのが「樋口宗孝がん研究基金(MHF)」。
そして、樋口さんが晩年に力を注いだ後身育成の意思を引き継ぎ、将来のある子供たち、そして、それらの年代でガンを体験した若者たちを音楽で勇気づけるために「樋口宗孝がん研究基金」が開催するチャリティー・コンサートが「Rock Beats Cancer FES」だ。

Rock Beats Cancerの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

400

おしまい


(一部敬称略 2016年12月29日 EX TEATER ROPPONGIにて撮影)

2017年3月 2日 (木)

Rock Beats Cancer vol.5 <DAY4>~ LOUDNESS

いよいよ『Rock Beats Cancer vol.5』も大詰め。
2014年のアルバム、『The Sun Will Rise Again』のオープナー、「Nourishment of the Mind」がオープングSEで流れる中、メンバー4人がステージに上がった。

10アルバムの進行通りそのまま「Got to be Strong」へ。
「Got to be Strong」、久しぶりだ!好き。

20高崎晃

30v二井原実

40v山下昌良

50鈴木政行

60Dチューニングの高崎さんのシャープなギター・リフに乗って爆発する胸のすくようなスピード・チューン!

70そして、高崎さんのソロ!
大歓声が沸きあがる!このシュンカンが大きなカイカン。

80毎回書いているけど、このサウンドこそ長年にわたって世界が憧れて来た「Takasaki Tone」。

90vいきなりの超重量級サウンドに会場の温度が上昇する。
続けて2012年のアルバム『2・0・1・2』から「The Stronger」。

100二井原さんもノリノリ!

110さらに続けて今度はLOUDNESSクラシック1981年の『THE BIRTHDAY EVE~誕生前夜~』から「The Street Woman」。
3/4が4つに4/4がひとつ…実にカッコいいリフ。

120v_swそして、最高にクールな三連のリズム。
「Heavy Chains」なんかもそうだけど、LOUDNESSの三連の曲っていいんだよね~。
今、若いバンドさんにブギをはじめとしたこうした三連の曲ってあるのかしらん?

130v

中間部のキメのパートも最高にスリリングなのだ!

Img_0673 ここまでアタマ3曲、「Strong」、「Stronger」、「Street」と、タイトルに全部「st」が入ってるの気が付いた?

140v「普段、LOUDNESSはメンバーではない人を入れて演奏することはないんですが、今日はイベントということでゲストを呼び込みたいと思います」と二井原さんの紹介でステージに現れたのGRANRODEOのe-ZUKAさん!
高崎さんと固い握手!

170e-ZUKAさん、緊張してるのかな~?

175曲は「Crazy Doctor」!

180いつもと違う雰囲気でコレもいいな~。イベントの楽しさココにありだ!

190ve-ZUKAさん、名曲での高崎さんとの共演にご満悦の様子。

200二井原さんも加わってLOUDRODEO!
楽しいなったら、楽しいな!

210もちろん期待のギター・バトルも!
炎のタッピング対決添えだ!

230山下さんとも合流!
にぎやかな「Crazy Doctor」だったね~。

240アンパンさんのドラムからつないだ「The Love of my Life」。

250_loml2006年の『Breaking the Taboo』から。
コレ、いい曲だな~。
260v
Frank Zappaにもまったく同じタイトルの曲があるけどゼンゼン違う。あっちはドゥー・ワップ・スタイルだから。
二井原さんの絶唱がすさまじい!
270

その叫びに呼応するかのような情熱的な高崎さんのソロ。
このイントロとアウトロのカッコ良さったらないよ。

280ギターを持ち替えた高崎さんが重苦しいリフを奏でるのは「The Sun will Rise Again」。

290v_swraLOUDNESSの出番ももう後半。
後半にしてドップリと密度の濃いナンバーの登場だ!

300地底を突っ走るかのような山下さんのベースがすごい迫力!

310vこの曲のタッピング・ソロも実に見事!高崎さんの名ソロのひとつに数えられてしかるべきだろう。

320v「2016年もアッという間でしたが皆さまの幸せをステージから祈っています」と二井原さんから〆のMCが入り最終セクションに突入した。

330アンパンさんのツーバスが炸裂!

S41a0579 曲は「King of Pain」だ!

340_kpここのところご無沙汰だったこの曲、久しぶりに聴くとスゲエな~。

350圧倒的なパフォーマンスに観客も押されっぱなしだ。

360閃光のようなギター・ソロ。いくら聴いても聴き足りない!

370vそして最後は定番の「S.D.I.」。
このワンツー・フィニッシュは強烈だった。

3802016年はLOUDNESSの35周年イヤーということで、テーマを設けたコンサートが続いたが、今日はイベントということで、新旧を大胆に取り混ぜたフレキシブルなセットリストが印象的だった。
この時、35周年イヤー終了まであと2日。
コレで終わると思ったら大間違い!
LOUDNESSはこの翌日にも同じ舞台に上がり豪華絢爛なヘヴィ・メタル・ショウをブチかましてくれたのだ。
この様子も近々Marshall Blogでレポートするので乞うご期待。

390v

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430v

440vLOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

450v<Rock Beats Cancer Fesについて>
2008年11月30日に肝臓がんで亡くなった樋口宗孝さんの偉業を後世に伝えるためにLAZYのメンバーである井上俊次、影山ヒロノブ、高崎晃各氏の理解と支援により設立されたのが「樋口宗孝がん研究基金(MHF)」。
そして、樋口さんが晩年に力を注いだ後身育成の意思を引き継ぎ、将来のある子供たち、そして、それらの年代でガンを体験した若者たちを音楽で勇気づけるために「樋口宗孝がん研究基金」が開催するチャリティー・コンサートが「Rock Beats Cancer FES」だ。

Rock Beats Cancerの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

400

つづく…明日は最終回のジャム・セッション!LOUDNESSとLAZYとGRANRODEOが合体だ!

460(一部敬称略 2016年12月29日 EX TEATER ROPPONGIにて撮影)

2017年3月 1日 (水)

Rock Beats Cancer vol.5 <DAY3>~ GRANRODEO

さて、『Rock Beats Cancer vol.5』、本編2番手で登場したのはGRANRODEO!
このコンサートのことを初めて耳にした時、「LOUDNESSとGRANRODEOの共演」と知って色めきだったっけ!
伝統的なハード・ロックを軸に新旧がこうして交わることは本当に素晴らしいことだと思う。バンドの交流もそうだが、何といってもお客さんの交錯に期待したいのだ。
GRANRODEOを観に来た若いファンはLOUDNESSを観て驚き、LOUDNESSを観に来たベテランはGRANRODEOが演っている正統派ハードロックを楽しむ。
もう「アニソン」やら「ヘヴィメタル」なんて柵はなし。
そうでもしないと本当に日本のロックは絶滅しちゃうよ。もう若い人が少ないんだから!

10ロデオ・ボーイ、ロデオ・ガールたちがたくさん押し掛けたこともあって、ショッパナからすさまじい盛り上がりを見せた!

20KISHOW(谷山紀章)

30ve-ZUKA(飯塚昌明)

40vこの光景!
図々しいながらものすごいホーム感。
初めて撮るバンドってどうしてもあるじゃない?そういう時はアウェイ感がやっぱりすごいワケ。
今日はGRANRODEOといいLOUDNESSといい、実にいい感じ!

50フロントの2人をサポートするのは…
瀧田イサム

60v長井VAL一郎

70v「今日は名前だけでも覚えて帰ってチョーダイ!」とオープニングに持ってきた曲は「The Other self」。

80_os2013年10月の20枚目のシングル。
『黒子のバスケ』のオープニング・テーマ。

100パッヘルベルの「カノン」をモチーフにしたようなメロディのソロ。ん~、さすがe-ZUKAさん!
最高のロック・トーンを演出するのは愛用のMarshall JCM2000 DSL50と1960A。e-ZUKAさんの股の間に見えているヤツね。

90v_2 ノッテるKISHOWさん、いきなりのジャ~ンプ!

110vダウン・チュー二ングのギターがヘヴィに成り響く。
140v

続けて演奏したのはテレビアニメ『黒神 The Animation』のオープニング・テーマの「tRANCE」。

130v目も覚めるようなヘヴィ・チューン!
e-ZUKAさんがこの後のMCで、「LOUDNESSの『S.D.I.』が始まったかと思いましたがパクリではありません!」だなんて言ってたけど、それほど激しいナンバー。

120_tr
矢継ぎ早に「21st CENTURY LOVERS」でグッとポップに突っ走る!

150_21前の曲とのコントラストが実に鮮やか。

160ジャンプもう一発!

180v

いつもとはチト違う展開でアタマ3曲、ガッとカマしてくれた。

170GRANRODEOは大阪で開催された「vol.1」にも出演している。
MCでは再び出演できたことに関する感謝の言葉が述べられた。
「平均年齢48.75歳。今日の4組中、最年少の我々が新曲を演ります!」

190…と紹介したのは、このコンサートのひと月前にリリースされたシングル『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第2期エンディングの主題歌、「少年の果て」。

200_sh前の3曲とガラっと変わって、ミディアム・ヘヴィのGRANRODEOもまたよき哉。

210起伏の激しい情熱的なギター・ソロが曲にベスト・マッチする!

220続けて「日常ホライズン」。

230_nh水を得た魚のように徹底的にドライブしまくるリズム隊。

250v

同じ魚でもこのリズム隊は「雷魚」だ!

260

ん~、ん~、ん~、とにかく素晴らしいソロ!問答無用でカッコいい!
e-ZUKAさんて、ピッキングの音がカッコいいんだよね。

270v

「♪壊して いらして超えて 歩いて 歩いて 歩いて」のパートがメッチャ印象的。

240v中華なイントロで客席に扇子が見え隠れしているこの曲は「SEA OF STARS」。いつも華やかなお姐さんが出てくるヤツ。

280_sosしっかし、KISHOWさん、カッコいい声だな~。

320

ステージに3人集まった光景に…

300見て!この盛り上がりよう!

310「ようやく緊張が取れて来ました!みんなで盛り上がれる曲をもう少し演ります!GRANRODEOでした。また会いましょう!」と早々に〆の挨拶をして…

330_dz次に続いたのが「デタラメな残像」。
テレビアニメ、『ブラスレイター』のオープニング・テーマにしてGRANRODEOの8枚目のシングル。

340ギター・サイドから言わせてもらえば、この曲の見どころは何と言ってもe-ZUKAさんの鮮やかなタッピングでしょう!お見事!

360KISHOWさんの熱唱が続く中、GRANRODEOのステージもいよいよ佳境に突入する。

370「♪ジゴゴジ~ゴ、ジ~ゴ~ゴジゴ」のSEだけで大歓声が沸き上がるのは「ROSE HIP-BULLET」。
400

この曲、最後の「♪赤く」の「く」の音がBで、Emに5度解決させているんだよね。楽器のソロではジャズでもロックでも3度か5度で解決させるのは常套的な手段だけど、歌のメロディでは相当珍しいんじゃないかしら?。
コレがe-ZUKAさんのや~り方か~ッ!
締めくくりにふさわしい激烈チューンで燃え上がる4人!

380v_rhb

390

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430v全8曲、コンパクトにまとまったステージ。
相変わらずGRANRODEOはカッコいい。
何せ曲のクォリティが高い!
いつもは特大ステージでの単独公演だけど、こうしたイベントでのパフォーマンスもいいもんだ。

440v

GRANRODEOは去る2月8日に7枚目のアルバム、『Pierrot Dancin'』をリリースした。
左が初回限定盤。右が通常盤。
間違い探しみたい?!
そして、偶然にも今日Zepp Diver Cityにて発売記念のミニ・ライブが開催される!

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GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website

450<Rock Beats Cancer Fesについて>
2008年11月30日に肝臓がんで亡くなった樋口宗孝さんの偉業を後世に伝えるためにLAZYのメンバーである井上俊次、影山ヒロノブ、高崎晃各氏の理解と支援により設立されたのが「樋口宗孝がん研究基金(MHF)」。
そして、樋口さんが晩年に力を注いだ後身育成の意思を引き継ぎ、将来のある子供たち、そして、それらの年代でガンを体験した若者たちを音楽で勇気づけるために「樋口宗孝がん研究基金」が開催するチャリティー・コンサートが「Rock Beats Cancer FES」だ。

Rock Beats Cancerの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

400

つづく…明日はいよいよLOUDNESS!

Img_0468 (一部敬称略 2016年12月29日 EX TEATER ROPPONGIにて撮影)

2017年2月28日 (火)

Rock Beats Cancer vol.5 <DAY2>~ LAZY

本編に突入した「Rock Beats Cancer vol.5」。
会場はすでに熱気ムンムンだ。

Img_0032 客電が落ち、舞台にLAZYを迎える。

104人がまずステージに上がって演奏したのは名作の誉高い『宇宙船地球号』から「遥かなるマザーランド」。

20高崎晃
380
井上俊次

40山本直哉

50v岩田ガンタ康彦

60v高崎さんの奏でる壮大なメロディが会場に響き渡る。いい曲だな~。

S41a0055 そしてシンガーが登場!

90影山ヒロノブ。
これで役者がそろった!
130v

さっそく飛び出しのは「感じてナイト」。

Img_0119 ヘヴィでかっこいい!
LAZYメッチャ久しぶり!恐らく前回拝見したのは2010年のことだったと思う。

140v「こんなに忙しい時にたくさん集まってくれてありがとう!このイベントに戻って来れてうれしいです!松崎しげるです!」と影山さんのごあいさつがあって、久しぶりに演奏するという「ULTRA HIGH」。

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「♪ウルトラ~」の叫び声が炸裂するヘヴィ・チューン。
350

高崎さんも「♪ウルトラ~」。
S41a0105
そしてソロが炸裂!!

150もちろん、そのギター・サウンドは世界がうらやむ高崎トーン。長い間世界中のギター・ファンを虜にしてきた高崎さんの「声」だ。
80
続けて再度『宇宙船地球号』から「Earth Ark」。
シャープなリフに乗って展開するドライビング・チューン。

160_ea

「Kill the King」にも通じる正統派ブリティッシュ・ハード・ロック。いいナァ~、やっぱりこういうのは!

170v中間部のキメから高崎さんのソロへ。
ハードでメロディアス、ダラダラと余計なことは言わないのが高崎さんのソロだ。

180v「スージー(高崎さんのこと)が演ろうって言ってくれたので初期のシングルを2曲お送りします。なつかしい曲を楽しめよ~!」…とチョイスされたのは1978年の「地獄の天使」。

190v_jt1978年と言えば私は高校生だった。
下の高崎さんのギター・コレクションの本の中のインタビューでも語らせてもらったが、この当時、通学する時間が異なれど私は高崎さんと同じ高校にいた。
井上さんも同じ。
そんな話を開演前に井上さんとさせて頂いて楽しかったな~。井上さんは当時「ポッキー」さんだった。

80v_2 「地獄の天使」なんてまずタイトルがイカしてる。
「♪汗の光った柔肌も 赤く塗ったくちびるも 堕落の味がする」…スゲエ歌詞だ!今時こんなのないよ。
続いては1979年の「愛には愛を」。

210_aa
どちらもすこぶる歌謡曲。どこをどう聴いても昭和歌謡。

220昭和の曲だからして当たり前なんだけど、約40年前にバンドでコレを演っていたんだからLAZYってスゴイ。
印象としてはもっと「アイドル、アイドル」していたのかと思っていた。

230最近のバンド形態のつかみどころのない音楽よりゼンゼン芯が通っていてカッコいい。
今の若い人たちはこういうメロディを知らないんだろうな~。
70v
「歌謡曲」ってのは、当時熾烈な音楽実験の場であったことを思い知らされるような気がする。
あんな時代はもう二度と戻って来ることはないだろうね。

240vさらに続けて1998年の『Happy Time』から「My Rest Pose」。
サビのメロディが素晴らしいな~。コレはいい曲だ。

250v_mrp高崎さんの泣きのギターも感動的だ。

260本編の最後は樋口さんと2006年に46歳で早逝したベースの田中宏幸さんとの共演で締めくくった。

270_ls曲は『宇宙線地球号』から「Lonely Star」。
歌はファニー、田中さんだ。

310

高崎さんはLAZY時代の白いVに持ち替えた。

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アコースティックを提げ熱唱するミッシェル!

280v

時折スクリーンに目をやり鍵盤を叩くポッキー。

320

緩急のフレーズを織り交ぜて感情豊かなソロを展開したスージー。

290

次回の結集はいつだろう?

Img_0027 その時もまた今回のように最高のパフォーマンスを見せてくれることだろう。

200v

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370<Rock Beats Cancer Fesについて>
2008年11月30日に肝臓がんで亡くなった樋口宗孝さんの偉業を後世に伝えるためにLAZYのメンバーである井上俊次、影山ヒロノブ、高崎晃各氏の理解と支援により設立されたのが「樋口宗孝がん研究基金(MHF)」。
そして、樋口さんが晩年に力を注いだ後身育成の意思を引き継ぎ、将来のある子供たち、そして、それらの年代でガンを体験した若者たちを音楽で勇気づけるために「樋口宗孝がん研究基金」が開催するチャリティー・コンサートが「Rock Beats Cancer FES」だ。

Rock Beats Cancerの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

400つづく…明日はGRANRODEO!

Img_0078 (一部敬称略 2016年12月29日 EX TEATER ROPPONGIにて撮影)

2017年2月27日 (月)

Rock Beats Cancer vol.5 <DAY1>~オープニング

まだ昨年のライブ・レポートをやっとりますが、あと2本でほぼ終了。
しかし、その2本が濃い!
双方LOUDNESSがらみだ。
そのウチのひとつが『Rock Beats Cancer Fes』のレポート。
もう今週はコレに尽くす。
今日からドドッと5回にわたって掲載するのでお楽しみに!

10さて、フェスの会場は六本木のEXシアター。

202008年11月30日に肝臓がんで亡くなった樋口宗孝さんの偉業を後世に伝えるためにLAZYのメンバーである井上俊次、影山ヒロノブ、高崎晃各氏の理解と支援により設立されたのが「樋口宗孝がん研究基金(MHF)」だ。

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晩年、樋口さんが力を注いだ後身育成の意思を引き継ぎ、将来のある子供たち、そして、それらの年代でガンを体験した若者たちを音楽で勇気づけるために「樋口宗孝がん研究基金」が開催するチャリティー・コンサートが「Rock Beats Cancer FES」だ。
2013年2月以来4回催され、今回が5回目の開催となった。

60v
会場の入り口ロビーには寄付コーナーが設置され…

40会場後は趣旨に賛同したお客さんの列が絶えることがなかった。
75
オリジナル・グッズも人気の的だ。

70寄付を終えたお客さんたちが会場に入り…

80開演時間を迎えた。

90本編に先立ちステージに上がったのはSEKIRARA。

100大波ユリカ

110vミーア・クボコ

120vドラムは梅灸院マドカ。
ベースはサポート参加。

160

ユリカちゃんはJCM2000 DSL100を従えて爆発的にエネルギッシュなパフォーマンスを展開!

140そしてクボコちゃんもステージ狭しと大暴れ!

150…と、ココまで書いて思い出した!
何かこのバンド知ってるな…と引っかかっていたんだけど、SEKIRARAは2015年の夏の『NAONのYAON』のオープニング・アクトでトリを務めたバンドだったのだ。
したがってMarshall Blogの登場はコレで2回目。

Img_0016 昨年初頭にはファースト・フル・アルバム『盲目なキスに儚い傷を』を発表。
そしてこの2月22日には3曲入りのファースト・シングル「SIGNAL」をリリースしたところ。

170樋口さんの意思を次いだ後進がパワフルにオープニング・アクトの重責を果たした!

180SEKIRARAの詳しい情報はコチラ⇒SEKIRARA OFFICIAl SITE

190そして、本編。
司会がステージ登場する。

200司会は樋口宗孝がん研究基金事務局長の柳澤昭浩さんと高橋和奈さん。
「Rock Beats Cancer」の趣旨と歴史が説明され、寄付への厚い御礼の言葉が述べられた。
 
Rock Beats Cancerの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

210いよいよ「Rock Beats Cancer vol.5」のスタートだ!

220トップバッターはLAZY!
続きはまた明日!

230つづく

(一部敬称略 2016年12月29日 EX TEATER ROPPONGIにて撮影)

2017年2月24日 (金)

Joe Satriani ~ Surfing to Shockwave Japan Tour 2017 <追補版>

単独公演としては15年ぶりの来日となったJoe Satriani。
イヤ~、素晴らしいショウだった!
私はJoeを観たのは今回が2回目。
前回はウェンブリーで開催されたMarshallの50周年記念コンサートの時だった。
前日のリハーサルの時、別室で彼が弾くところをすぐ目の前で拝見したが、「ギターのうまい人だな~」と思った。アレは大きな役得だった。
私も職業柄、数えきれないほどのスゴ腕のギタリストの演奏を目の前で見て来たが、とにかく「うまい!」と感じた。
それも、特に速く弾くわけでもなければ、トリッキーなプレイをするワケではまったくない。
何か呼吸みたいなものが独特なんだよね。日本人にはこういう感じの人はいない。
それと何せ出てくる音が素晴らしくてトリハダが立ってしまった。
そんな経験をしていたものだから今回の来日公演もとても楽しみにした。
今回のメンバーは…
Joe Satriani

10vギターとキーボーズにMike Keneally。
Mikeは2008年に単独で来日し、原宿アストロホールでホッピーさんや鬼怒さんと共演した時以来。
その翌日に新宿のディスクユニオンで弾き語りのミニ・ライブを開催した。Frank Zappaの「The Idiot Bustard Son」とビートルズ「And Your Bird can Sing」を取り上げていたっけ。
ご存知の通り、MikeはZappaバンドの最後のサイド・ギタリスト/ボーカルズを務めた人だ。
当時、Mikeが使っているアコギの仕事をしていた関係でフランクフルトの展示会で一緒になるのがすごくうれしくて、「Carolina Hard Core Ecstasy」のイントロの弾き方がを教わったりした。
すごく楽しかった。
20v
さて、MikeもMarshall。
Joeのシグネチャー・モデルJVM410HJSと1960Bを使用した。
キーボーズのソロ・コーナーもあったりして、比較的キーボーズの仕事の比重が大きかったが、ギターに関しては、時折訪れるソロやJoeとの掛け合いで素晴らしいテクニックと音楽性を見せてくれた。
この人、「天才」って言葉がよく似合う。

1_s41a0010 ベースはMikeの盟友、Bryan Beller。
Bryanもフランクフルトで何回も観たな。
Mikeと組んでアコースティックでZappaの曲を演奏していた。
超絶も超絶、やっぱり「Inca Roads」はすごい人気だった。
今回はステージ上手で派手なアクションをキメつつ、着実なプレイでバンド・アンサンブルを強固なモノにした。

30vドラムスはMarco Minneman。
今日は何だか「Frankfurt MESSE思い出の会」みたいになっちゃったけど、この人も10年以上前にフランクフルトで初めて観た。
それは某シンバル・メーカーが主催する、Thomas Lang、Johnny Rabbとのドラム・トリオのコンサートだった。
マァ、ドラムのゲップがいいように出たけど、「またエライ人が出て来たな~」と感心したものだった。
Eddie Jobsonの来日公演もこの人だったかな?
この人もZappa好きなんだよね。
今回もタップリとドラム・ソロですさまじいテクニックを見せてくれた。

40v Joeはもちろん自分のシグネチャー・モデル、JVM410HJSを使用。
指定キャビネットはすべて1960Bだ。
ステージにはハーフ・スタックが3台セットされたが、使用したヘッドは真ん中のみ。両端の2台はスペアだ。
キャビネットは向かって右と中央のモノを鳴らした。

1_s41a0004 セッティングは大変シンプルだ。
基本的にはJVMの2つのセンド&リターンのうち「Programmable Serial FX Loop」から外部のマルチ・エフェクターにつないでいる。
それとJVMのEmmulated line Outから信号を取り出して恐らくPAへ送っているのだろう。
西欧ではギターもベースのように、スピーカーをマイキングした音とアンプからのライン・アウト信号を混合して音作りをすることが多いらしく、JVMはその需要に応えるべくEmmulated Line Outを搭載した…なんてことをJVMの発売時にクリニックでずいぶん実演つきで説明したけど、日本人はゼンゼンこれを使わないね。
でも、こんな大ギタリストがこの機能を使っていることによって、JVMのEmmulated Line Outの優位性が証明されてヨカッタ、ヨカッタ。
後で変更になったかもしれないが、サウンド・チェックの時のコントロールは全チャンネルGAINが10。
MASTERは1、2とも6ぐらい。
このモデルはCLEANとCRUNCHのトーン・ヴォイシングが普通のJVMと異なっていて、OD1とOD2は若干歪みが抑え気味になっている。
OD系のセッティングはEQはすべて4ぐらい、VOLUMEは5。
繰り返すが、コレはサウンド・チェックの時のセッティングなので本番では大きく変わっているかもしれない。
ギター・テクの人が弾いた時はモッサモサな音だったんだけど、Joeが弾いたらアラ不思議!
鋭くも太く美しいサウンドが洪水のように飛び出してきた!

50コレがJVM410HJS。
見た目としての通常品との違いはフロント・パネルの上部がカバリング仕様になっていることと通常ホワイトのパイピングがゴールドになっていること、さらにストラップに1959等に使われているビンテージ・タイプのものが採用されている…ことかな?
機能的には上で触れたように、トーン・ヴォイシングが通常品とは異なる他、4つのREVERBがNOISE GATEに置き換わっている。
JoeはそれぞれTHRESHOLDを4にセットしていた。

60ショウはアンコールも含めて2時間。
チト、私は詳しくないのでよくはわからないが、セットリストはオールタイムベストといったところか…。
それにしてもスゴイね、あの完璧さは…。
自己の持ち得る能力を超えたところへ行って勝負するミュージシャンもいるが、たいていプロは持っている力を全部出さず、余裕を考慮して演奏するものだ。
人それぞれだけど、どうだろう、7割ぐらいの力で演っているのかね?
でも、Joeを見ていると7割どころか3~4割ぐらいで演っている印象を受けるナァ。
何というか、お茶を飲みながら楽しくおしゃべりをしている感じ?
それは、きっとJoeが「ギターを弾いている」ということよりも、「ギターで作った自分の音楽を奏でている」ということが伝わるからではなかろうか?
もちろんやっていることや出ている音は筆舌しがたいほどにスゴイんだけどね。
そして、この音の良さは何人も否定することができはしないだろう。
やっぱり真空管のアンプだよ…Joeは言葉では言わないかも知れないけど、彼のギターがそう言ってるじゃん!
ところで、Joeって還暦なの!?
若い!

70v(敬称略 2017年2月8日 中野サンプラザホールにて撮影)

2017年2月22日 (水)

Thunder Snake ATSUGI 14th Anniversary SPECIAL LIVE!!~D_Driveの章

コレは前にも書いたことがあるのを覚えているんだけど、もう一回。
まだMarshall Blogを始めるずっと前、ココに中野のシゲさんのShigeo Rolloverが出演したことがあって、遊びに来がてら、頼まれてギター・テクを務めたことがあった。
その日に限って弦が切れたり、チューニングが大幅に狂ったりと大忙しだった。
昔はステージ上手にそでがあって、そこで待機をしていたんだけど、そこには出口がなくて一回入ったらステージを横切って出て行くしかない。
で、この日は思いのほか進行が押して、小田急線の急行の最終時間が近づいてきてしまった。
厚木はウチから滅法遠いでね~。
鈍行に乗ることになったらエライことになる。
しかし、ステージの熱演はどうにも終わりそうにない。
それで意を決して「Manic Depression」だか「Foxy Lady」が終わったところでステージ中央のシゲさんに近寄り、耳元で「シゲさん、ゴメン、オレ帰るわ!」と謝ってステージを横切らせてもらった。
シゲさんもあんな人だからステージの上で「おお、そうか!気をつけてな!ありがとう!」なんて平気で言っちゃって…。
あの後は何事も起こらなかったようなのでヨカッタ、ヨカッタ。
このライブハウスが14周年ということだからそれほど昔の話ではないのだけれど、今よりノンビリしてた感じがするナァ。
イベント3番目の登場はD_Drive!

10Seiji

20vYuki

1_img_0256Shimataro

40vChiiko

50v1曲目は「The Last Revenge」。

60目下の最新作の2曲入りシングルに収録されたSeijiさんの作品。
あのサビのメロディがすごく印象的なヤツね。

70cdコレね、いつもサビのことを書いているけど、ギターの二人が奏でるコーラスのメロディがまたいいんよ。

80そして今日も~!Marshall!!

90SeijiさんはいつものDSL100ECと1960AX。

100vYukiちゃんもMarshall。

110YukiちゃんはTSL100と1960Aのコンビ。

120v曲の中間部ではShimaちゃんのベースもフィーチュア!
ShimaちゃんはEDENヘッドを使用。

130v現在は製造していないひとつ前のフラッグ・シップ、WT-800。

140今のフラッグ・シップ・モデルはコレね。
World Tour Pro Series、WTP900。
『用心棒』で言えば「丑寅の親分」だ。

150_3そして、幅を利かせている子分がコイツ。
Terra Nova SeriesのTN501。
メッチャ評判いいの。売れてます。
こちらも『用心棒』で例えれるなら…って、例えたいんだけど、仲代達也扮する「卯之助」だ。
可愛い顔はしてるが危ねぇヤツ。

160今日も一発目から最善列のD_Driverの皆さんが思い切り盛り上がっちゃってる!

170続いてもハードにいくぞ~!
喰らえ「M16」!ギャ~!

180_mこの曲のテーマのメロディってすごくD_Driveっぽいと思うんだけどいかがだろう?
チョット和風で他にない旋律だ。
初めて聴いたのはもうずいぶん前なのでいつの事かは覚えていないが、その時そう思った。
そして、気が付いたら口ずさんでた。
270v

この曲のシンボルは何といっても、ギタリスト二人による中間の「♪ティラリラリ~ン」の掛け合いだよね。

200v続けてキラー・チューン、「Cassis Orange」。
何か今日はグイグイ来てるな~。
勝手知ったるハコのこと、演奏しやすいせいもきっとあるのだろう。

210_coShimaちゃんのベースのキメから…

220必殺のハモリ。
何となくアレだね。「ツイン・リード」なんてありきたりの言葉じゃなくて、こういうのは「ギター・ソリ」なんて呼びたくなっちゃうよね。
「ソロ」じゃなくて「ソリ」。サンタが乗ってるヤツじゃないよ。
ジャズのオーケストラでサックスならサックス、トランペットならトランペット、同じ楽器だけでアンサンブルを演奏することを「ソリ」っていうのね。イタリアの言葉。
全員で同じことをするのは「トゥッティ」。これもイタリア語で「全部」という意味。
ソリのアクロバチックかつスリリングなアンサンブルはビッグバンド・ジャズの強力な魅力のひとつなワケ。
穐吉敏子のオーケストラはメチャクチャ複雑なサックス・ソリが有名だった。
実際すさまじい演奏がいくつも残っている。
だから、一時アメリカの音楽界ではFrank ZappaかToshiko Akiyoshiに使われていたミュージシャンはどこへ行ってもノン・オーディションで採用になったという話を聞いたことがある。
ちなみにトロンボーンのBruce Fowlerという人は両方のバンドに在籍した経験を持っている。
ビッグ・バンドの管楽器というのは、もちろん役割がそれぞれ決まっていて「リード・ナニナニ」というのはメロディを吹くもっとも重要なパート。
で、二番はソロが多い。そして、三番はリードの裏メロを吹くアレンジが普通。
ただでさえ複雑なリードのメロディの裏メロだから、すさまじくキテレツなフレーズが多い。普通の人間ではとても覚えきれない、イヤ、覚えられてもうたえないような素っ頓狂なメロディを吹き続けるのだから大変だ。文字を読むように自由自在に譜面が読めなければ全く歯が立たない。
だから、よ~く耳を凝らして敏子さんの曲の三番アルトのメロディを聴いていると結構笑える。
おっと話が反れましたな。
そんなパフォーマンスを思い起こさせる超絶アンサンブル・パートがあるのがこの「Cassis Orange」。
要するにとても二本のギターで演っているとは思えない重厚なアンサンブルなのだ。
ま、二人は何でもなく演ってるけどね。

私流に文章にするとこういうことになる。

230続いてはYukiちゃんコーナー。
ウソウソ、実際にそういうコーナーはない。
でも、YukiちゃんのMCから彼女の作品が立て続けに演奏されたのだ。

240_ncまずは冒頭で紹介したシングルから「Shape of Your Life」。

250vメジャーのスロー・ナンバー。
こういう曲調は今までなかったんじゃない?
スローと言ってもハードだけどね。
D_Driveのソング・ライティング・チーム、すなわちSeijiさんやYukiちゃんに尋ねてみたんだけど、やっぱり曲に色々な仕掛けを考えるのが大変なんだって。
本当にそうだと思う。
いいメロディは後から出てくるかもしれないが、仕掛けやトリックは一回使ってしまうと転用が利かない。
「あのパターンのヤツや!」ってなっちゃうからね。
そこがシンドイって言ってた。----そうなの~?
鮭って白身魚だって知ってた?----そうなの~?
海水って太平洋より大西洋の方がしょっぱいって知ってた?----そうなの~?
Marshall Blogって盆暮れ土日を除いて毎日更新してるって知ってた?----うん、毎日更新するのは本当に大変だってマーブロのオジイちゃんが言ってた!
…このCMがテレビで放映されていない地域にお住いの方、スミマセン。
一応コチラをリンクしておきます。

260続いてはセカンド・アルバム、『Accelerator』から「Unkind Rain」。

30v

ホントに頭にくる雨ってあるんだよな~。
何だって、よりによってこんな時に降るんだよ~ってヤツ。たいてい海に行く日。
そんな曲。
ジト~っと重苦しいバラードもいいもんだ。
なんとなく「No Quarter」みたいな感じだ。
そうそう、みんなあの「晴れ男」とか「雨女」とか言うの好きだよね~。私はアレ、言ったことないな。「枯れ男」だから。
「雪女」ってのはいないのかね?
1965年の小林正樹の『怪談』で雪女を演じたのは私の親戚なんだけど、それよりあの映画、音楽が武満徹なんだよね。
また観たいな~。

190

ところで、スゴイ話がある。
Yukiちゃんが以前からやっていたブログ、「Lady Blue Rose and Me」。
コレがですね、厳しい審査を経て、晴れてアメブロの「芸能人有名人ブログ」に認定されたのだ!
ちょっとやそっとじゃ達成できない偉業なのだそうですよ。
アクセス件数はもちろん、普段の素行から、箸と茶碗の持ち方、靴を脱いだ時にちゃんと揃えているか、普段「ツーマン」という言葉を使ってやしないか(Seijiさんはココが弱点だ。まだつい言ってしまう時がある)…等々の審査を潜り抜けてようやく認められるという権威あるものなのだ。
おめでとうYukiちゃん!
そして!
そのバナーに使われているのがこの日のライブで私が撮った「おさしん」なの。
どうもありがとう!
お願いだからどしどしマーブロにリンクして!
  

Yukiちゃんのブログはコチラ⇒Lady Blue Rose and Me
  
コレがそのバナー。

1_aby_2

続けて「Lost Block」。
ワルツのキメが轟わたる人気曲。
290
Chiikoちゃんの暴れようがスゴイ!
今日は4バンド中2バンドが女性ドラマーだね。
すごいな~、女性。

280_lbもう一度MCが入って、後はもう最終セクション。
おなじみの曲が並んだ。
まずはYukiちゃん作の「Among the Distraction」。

300v_2
ノリやすいヘヴィなエイト・ビートでまず盛り上げておいて…

290_adスリルに満点の「Russian Roulette」。
この辺りは『R』からのチョイスね。

310v_rr_2何でもありのスペクタキュラー。
興奮が最高潮に達する!

320そして最後はピョンピョン跳ねて「Screw Driver」!

340_sd全9曲。今日もアクセルベタ踏みの4人なのであった!

350v

1_img_0178

380v

390vD_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

400おしまい

(一部敬称略 2016年12月10日 Thunder Snake ATSUGIにて撮影)




2017年2月21日 (火)

Thunder Snake ATSUGI 14th Anniversary SPECIAL LIVE!!~TSPの章

厚木Thunder Snakeの14周年を記念するイベント、2番目にステージに上がったのはTSP。
Marshall Blogへが久しぶりの登場だ!

10_2STEVIE

20vShu

30vTHUNDER

40vHINA

50v



オープニングは2012年、TSP初の音源、ミニ・アルバム『MAD CLUSTER』からタイトルチューン。

60直前のBLIND BIRDとはまったく異なるコンテンポラリーなサウンドで会場の雰囲気がガラリと変わる。

S41a0288 「クラスター」というと、ま~ず、頭の中に浮かぶのは「トーン・クラスター」。「音塊」ってヤツ。楽理的には「房状和音」という。
「cluster」は「房」という意味だからね。
ピアノを鍵盤をグバーン!っと腕でいっぺんに押さえて出てくるような文字通り音の塊り。
山下洋輔やセシル・テイラーみたいなフリー・ジャズの人たちがよくやってるヤツ。
でも、コレはジャズの概念や技法ではなくて、元はクラシック。
アメリカのヘンリー・カウエルという人が考え出した概念で、ジョン・ケージやルー・ハリソン(←この人、メッチャかっこいい!)、さらにガーシュインはこの人のお弟子さんだったそうだ。
クラシック音楽は名前こそ「クラシック」だけど、やってきたことは常に「コンテンポラリー」で、今の巷間の音楽はほとんどクラシックが遠い昔に既にやってしまっていることなんだよね。
…ということは今日のレポートに何ら関係ない。
で、なんで「トーン・クラスター」の話を持ち出したかと言うと、そうして音に固めて出すことによってものすごいパワーを生み出そうとしたんだね。
このTSPのサウンドが「トーン・クラスター」だって言いたかったワケ。
90
そのサウンドの要は何と言ってもShuちゃんがクリエイトするそのギター・サウンド。

70vShuちゃんの長年の相棒。
Marshall JMP-1とパワー・アンプEL34 100/100。それにMODE FOURシリーズのキャビネット、MF400A。
もうこのセットになって何年経つんだろう?Shuちゃんが試奏しに来た時のことは覚えているんだけど…。

80v昨年の10月に正式加入したシンガー、STEVIE。
このステージは正式加入からまだ2か月しか経っていない時分であったが、もう完全にバンドとバンド・サウンドに溶け込み、パフォーマンスをバッチリ切り盛りしていた。

100v立て続けに「NO STANDING STILL」。

120vMCをはさんで「Killing Bites」。

130密度の高い、ゴリンゴリンのサウンドでバンドをうねらすリズム隊。

140vケンカ腰のHINAちゃんのドラミングはいつ聴いても迫力のクラスターだ!

150vファースト・ミニアルバムから「Damon's Ride」。

160v要所要所で効果的にはさまれるギター・ソロがまたTSPらしさのアッピールでもある。
ん~、いい音だ。
Marshallのラック・シリーズは1989年のSERIES 9000でスタートしたが、当時はものすごい反響で。世界的にアホほど売れたらしい。
その後、90年代に入りJMP-1やEL34の前身9000番台を発表するとこれまた大ヒット。
こうして今でも愛用するギタリストが多い。
今ではラックの「ラ」の字も騒がなくなっっちゃったもんね~。
でも、Marshallのラック・シリーズってのは名門なんだよね。
ラック・システムは80年代のLAあたりのスタジオ・ミュージシャン(←コレ、ほぼ死語?)が使い出したことに端を発し、一大ブームが来て、そして後を濁さず去って行った。
今はそんな機材にブームを起こすようなミュージシャンってのがいなくなったよね。
「誰が使ったから売れた」みたいな傾向を年々見かけなくなっているような気がする。
それだけ音楽の力がなくなっているんだナァと思うよ。
ごく僅かな例外を除くと、楽器には自分でブームを起こすほどの力はない。ただの工業製品だからね。
音楽についていくだけなんだもん。
いい音楽が出てこないといい楽器は出てこない。
ギター・アンプに関して言えば、今がいい例だと私は思っている。

170そんな愛機をバックにステージ上で暴れまくるTSPのみなさん。

180さらに続けて「附和雷同」。
2015年の『TSP II』は、おごそかにお琴の演奏から始まり、この「附和雷同」につづく。
正しくは「付和雷同」ですからね。

190v最後のMCをはさんで最終セクション。
同じく『TSP II』から「the times」。

230
「回れ、回れ~!」
客席はもう熱気の海!

210ドラムスだけでなく、所々でシブいノドを聴かせてくれるHINAちゃん。
主役級の大活躍はいつも通り!

250v
HINAちゃんと完璧なコンビネーションでバンドをうならせたTHUNDER。
名前も今日のイベントにベスト・マッチだ!

240
ステージ狭しと暴れ回り、TSPのパフォーマンスをみせつけたSTEVIE。

220そして総帥、Shu。
がんばれ後輩!

200v

最後に「矛盾」を演奏して持ち時間を終了した。

TSPの詳しい情報はコチラ⇒TSP OFFICIAL WEB SITE

260つづく

(一部敬称略 2016年12月10日 Thunder Snake ATSUGIにて撮影)

 

2017年2月20日 (月)

Thunder Snake ATSUGI 14th Anniversary SPECIAL LIVE!!~BLIND BIRDの章

厚木のライブハウス、Thunder Snakeが14周年を迎え、記念ライブが企画された。
今日のレポートはそのうちのひとコマ。4つのバンドが登場した。
フフフ、「ツーマン」ダメ、「スリーマン」ダメ…とくれば、バンドが4つ出た日にゃさすがに「フォーマン」とか言うと思った?
もしくは「ダブル・ヘッドライナー」、「トリプル・ヘッドライナー」と来たらその次はどうなるんじゃいと思った?
じゃ、今日はまたコレで脱線してみるか…。
single、double、tripleまでは誰でも知ってる。元はラテン語。正確な意味は「~倍」だ。
しからば「4倍」はどうなるか…「quadruple(クワッドループル)」という(「ル」にアクセント)。略して「quad」と言ったりする。
もう15年ぐらいは経ってるかな~。
以前、JCM2000の後継機種をどうすっべか?という会議があって、Marshall先進国の関係者がイギリスの本社に集まって会議を開き、アイデアを募ったことがあった。
私はいつもの調子でゴチャゴチャと色んなアイデアを出したんだけど、その中に「4チャンネルのモデルはどうスか?」というのがあった。
JCM2000シリーズはDual、Tripleとやったので、こうなりゃ次は「4しかない!」と思って「Quad Super Lead」というアイデアを出したのだ。
すると会議の時に、司会のMarshallの担当者が「誰だっけな~、誰か4チャンネルとか言ってたヤツがいたな~。Quadだってよ!誰が言っていたんだっけな~?」と、あたかもバカ者扱いしやがんの。
私は下を向いていましたが…。
それから数年経って…、見ろ!JVMを!
4チャンネルじゃねーか!
ま、今となっては懐かしい話ですな。
新商品のアイデア出しの会議で、話がアクセサリーなんかに及ぶとおもしろいんだよ。
みんなそれぞれ自分のお国事情に合わせて勝手なことばっかり言っちゃうワケ。
「お前、ソレ!ゼッタイ自分が欲しいだけだろ!」みたいなアイデアがジャンジャン出てくる。
昔は朝から夕方までビッチリ話し合ったもんでしてね、私なんか英語を聴きとるのに必死で、クタクタになっちゃったもんです。
話を少し戻すと、上のdual。意味としては「二重」ということになるんだけど、じゃ「三重」は何ていう?
trial?…チガウ、チガウ!それ「トライアル」で意味が変わっちゃう!
答えは「triple」でOK。
不思議なことに「2」の時だけdualという別の言い方があるんだって。
ハイ、それで話をもっと戻して「4」。
ダブル・ヘッドライナー、トリプル・ヘッドライナーと来たんだから「クワッドループル・ヘッドライナー」と言いましょう!…ということは言わない。さすがに長い。」
「4バンド」でいいでしょう。英語なら「Four bands」だ。
ナゼなら、この「クワッドループル」という言葉は、英語圏でも滅多に使われることがないらしいからだ。
…ということで4バンドが結集したイベントのうち、3バンドのステージを3日間にわたって紹介する。
トップバッターはおなじみBLIND BIRD。

10桐嶋直志

20v小松優也

30v河野充生

40v山口PON昌人

S41a0215

オープニングは人気の「hi-lite」。
私が名盤と評するサード・アルバム『仮想粒子』の最後を飾るキラー・チューン。

50
ストレートなヘヴィ・テイストから中間のテクニカルなインスト・パートに移る構成が実にスリリングだ。
ん~、この声!この声がBLIND BIRDの声。

60vそしてその声を支える楽器陣。
やっぱりギター・サウンドはMarshallでないとダメね。直志さんの声に負けちゃう。

70v優也くんはJCM800 2203。
キャビネットは1960Aを横にしてBキャビに見立てて使っている。
80v猛然と突き進むマニッシュなギター・ソロ!
シュレッディングだけがギター・ソロの魅力ではない!と訴えかけているかのようだ。
優也くんのギター・ソロはロック・ギターのプリミティブなカッコよさを思い起こさせてくれる。

90「ドラマチック」に「ダイナミック」をドップリ注ぎ込むのがPONさんのドラム。
PONさんはNATALだ…と言いたいところだが、今日はイベントなので借り物キットを使用。
140
普段はこんな感じ。
再び活動を始めた古巣のFEEl SO BADでもNATALで大暴れしてくれている。
150
そして相変わらずインテレクチュアルな河野さんのベース。
コレでBLIND BIRDが飛翔する。

130

この曲のMVがあるので紹介しておこう。
発表から少々時間が経ってはいるが、BLIND BIRDの魅力を知るにはもってこいのフッテージだ。
もちろんMarshallやNATALが大活躍!

2曲目は目下のところの最新アルバム『Spicy Sweet』から「Keep the Tension」。
先日のお台場の野外ステージでも演奏していた曲だ。
適度にポップなメロディがキレッキレのシャッフルに乗ってスッ飛んで行く!

100

河野さんのスタッカートで刻む3連はお見事!
今時こんなベース弾く人いない!。

S41a0147 ワウを効果的に使った優也くんのソロ。
この曲、メッチャかっこいいと思うんですけど…。
最後のパートはいつ聴いてもトリハダものだ。

S41a0162 直志さんもギターを提げる。
アンプはもちろんMarshall。

110

直志さんもJCM800 2203を愛用している。
キャビネットのセッティングは優也くん仕様だ。

120v

同じく『Spicy Sweet』からジトッとマイナーに攻めるミディアム・ナンバー、「Bala Bala」。

170v

この曲も中間にハッとするようなキメがあるんだ。
こういう予想だにしない仕掛けをシレっと織り込んでくるところがいい。

160続けてセカンド・アルバム『Mescal Soul Drive』のオープナー、「凡才」。

180彼らのライブでは定番のドライビング・チューン!

190vさらに同アルバムからバンドのテーマ・ソング「Blind Bird」。

200はじけるようなパワフル・チューンだが、決してそれだけには終わらないテクニカルなテイストが素晴らしい。

210vスキルフルな連中だけが醸し出す深みのあるテイストとでも言おうか、サウンドに威厳があるね。

240

持ち時間の加減でもう最後の曲!
名盤『仮想粒子』から「Still」。
甘くせつないメロディがすごく印象的なんだけど、コレ、変なんだぜ。
Aメロが…

I|Idim|IIIm|IIIm|IIm7|V7|

…というコード進行で、6小節ワンパターンになってる。
二回目はコレのが後ろに1小節くっついて7小節でひとパターンになってるの。
ディミニッシュをうまく使った曲ってやっぱりすごく魅力的だよね。
最近の若いバンドさんの演っている曲はダイアトニック・コードとそのアヴェイラブル・ノートだけで作られているモノが多いのでスリルも何もあったもんじゃない。
人の心を動かす音楽のカギのひとつは「半音」にあると思うんだよね。

230_2とにかくBLIND BIRDってこういうトリッキーなことを結構やってんだよね。
さりげなく変拍子になってたりとか…。

250v詩と歌詞がそういう仕掛けによってすごく活かされてくる。
要するに工夫して演っていることが自然なんだな。
音楽はムズカシイことをやればいいってもんじゃないからね。
いくらムズカシイことをしていても自然にかつ、カッコよく聴こえなければなんの意味もない。
Zappaを聴けば私の言っていることがすぐわかる。

Img_0006ホントにいいバンドだと思いますよ、BLIND BIRDは。
その良さを失わずにガンガン突っ走ってくれることをひたすら願っている。
このまま4人で…さすればその良さもQuadrupleだ!

Blind Birdの詳しい情報はコチラ⇒BLIND BIRD official web site

260つづく

(一部敬称略 2016年12月10日 Thunder Snake ATSUGIにて撮影)