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2017年2月21日 (火)

Thunder Snake ATSUGI 14th Anniversary SPECIAL LIVE!!~TSPの章

厚木Thunder Snakeの14周年を記念するイベント、2番目にステージに上がったのはTSP。
Marshall Blogへが久しぶりの登場だ!

10_2STEVIE

20vShu

30vTHUNDER

40vHINA

50v



オープニングは2012年、TSP初の音源、ミニ・アルバム『MAD CLUSTER』からタイトルチューン。

60直前のBLIND BIRDとはまったく異なるコンテンポラリーなサウンドで会場の雰囲気がガラリと変わる。

S41a0288 「クラスター」というと、ま~ず、頭の中に浮かぶのは「トーン・クラスター」。「音塊」ってヤツ。楽理的には「房状和音」という。
「cluster」は「房」という意味だからね。
ピアノを鍵盤をグバーン!っと腕でいっぺんに押さえて出てくるような文字通り音の塊り。
山下洋輔やセシル・テイラーみたいなフリー・ジャズの人たちがよくやってるヤツ。
でも、コレはジャズの概念や技法ではなくて、元はクラシック。
アメリカのヘンリー・カウエルという人が考え出した概念で、ジョン・ケージやルー・ハリソン(←この人、メッチャかっこいい!)、さらにガーシュインはこの人のお弟子さんだったそうだ。
クラシック音楽は名前こそ「クラシック」だけど、やってきたことは常に「コンテンポラリー」で、今の巷間の音楽はほとんどクラシックが遠い昔に既にやってしまっていることなんだよね。
…ということは今日のレポートに何ら関係ない。
で、なんで「トーン・クラスター」の話を持ち出したかと言うと、そうして音に固めて出すことによってものすごいパワーを生み出そうとしたんだね。
このTSPのサウンドが「トーン・クラスター」だって言いたかったワケ。
90
そのサウンドの要は何と言ってもShuちゃんがクリエイトするそのギター・サウンド。

70vShuちゃんの長年の相棒。
Marshall JMP-1とパワー・アンプEL34 100/100。それにMODE FOURシリーズのキャビネット、MF400A。
もうこのセットになって何年経つんだろう?Shuちゃんが試奏しに来た時のことは覚えているんだけど…。

80v昨年の10月に正式加入したシンガー、STEVIE。
このステージは正式加入からまだ2か月しか経っていない時分であったが、もう完全にバンドとバンド・サウンドに溶け込み、パフォーマンスをバッチリ切り盛りしていた。

100v立て続けに「NO STANDING STILL」。

120vMCをはさんで「Killing Bites」。

130密度の高い、ゴリンゴリンのサウンドでバンドをうねらすリズム隊。

140vケンカ腰のHINAちゃんのドラミングはいつ聴いても迫力のクラスターだ!

150vファースト・ミニアルバムから「Damon's Ride」。

160v要所要所で効果的にはさまれるギター・ソロがまたTSPらしさのアッピールでもある。
ん~、いい音だ。
Marshallのラック・シリーズは1989年のSERIES 9000でスタートしたが、当時はものすごい反響で。世界的にアホほど売れたらしい。
その後、90年代に入りJMP-1やEL34の前身9000番台を発表するとこれまた大ヒット。
こうして今でも愛用するギタリストが多い。
今ではラックの「ラ」の字も騒がなくなっっちゃったもんね~。
でも、Marshallのラック・シリーズってのは名門なんだよね。
ラック・システムは80年代のLAあたりのスタジオ・ミュージシャン(←コレ、ほぼ死語?)が使い出したことに端を発し、一大ブームが来て、そして後を濁さず去って行った。
今はそんな機材にブームを起こすようなミュージシャンってのがいなくなったよね。
「誰が使ったから売れた」みたいな傾向を年々見かけなくなっているような気がする。
それだけ音楽の力がなくなっているんだナァと思うよ。
ごく僅かな例外を除くと、楽器には自分でブームを起こすほどの力はない。ただの工業製品だからね。
音楽についていくだけなんだもん。
いい音楽が出てこないといい楽器は出てこない。
ギター・アンプに関して言えば、今がいい例だと私は思っている。

170そんな愛機をバックにステージ上で暴れまくるTSPのみなさん。

180さらに続けて「附和雷同」。
2015年の『TSP II』は、おごそかにお琴の演奏から始まり、この「附和雷同」につづく。
正しくは「付和雷同」ですからね。

190v最後のMCをはさんで最終セクション。
同じく『TSP II』から「the times」。

230
「回れ、回れ~!」
客席はもう熱気の海!

210ドラムスだけでなく、所々でシブいノドを聴かせてくれるHINAちゃん。
主役級の大活躍はいつも通り!

250v
HINAちゃんと完璧なコンビネーションでバンドをうならせたTHUNDER。
名前も今日のイベントにベスト・マッチだ!

240
ステージ狭しと暴れ回り、TSPのパフォーマンスをみせつけたSTEVIE。

220そして総帥、Shu。
がんばれ後輩!

200v

最後に「矛盾」を演奏して持ち時間を終了した。

TSPの詳しい情報はコチラ⇒TSP OFFICIAL WEB SITE

260つづく

(一部敬称略 2016年12月10日 Thunder Snake ATSUGIにて撮影)