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2018年3月

2018年3月30日 (金)

ベトナムへ行ってきた!~私のホーチミン vol.1

  
仕事でベトナムに行ってきた。
アメリカ、イギリス、ドイツ以外の海外の国を訪れるのはコレが初めてのこと。
感想は?と訊かれたなら、何よりも真っ先に口から出て来るのは…
「暑い!」
Marshall Blogは夏になるといつも「暑い、暑い!」と大騒ぎしてるでしょ?
まさにあの「暑さ」を先取り!
見るモノ、接するモノ、初めてのモノばかりで、大いに「カルチャー・ショック」を受けて来た。
しかも巨大なショック…別の言い方をすれば「特大のマーブロ・ネタ」だ。
何しろ街に出ると、そこは「驚き」の宝庫で、見聞きしたことを後で忘れてはイケない、と小さなノートを持って歩いて、気になったことを可能な限りそのノートに書き綴った。
大切なマーブロのネタだからね。
今、そのメモを見直してこの記事を書こうとしているのだが、せっかく記したそのメモにほとんど意味を見い出すことができなかった。
ナゼなら、見聞きしたモノの印象がどれもこれもあまりにも強烈すぎて、頭の中にコビリ付いてしまいメモを読み返す必要がなかったからだ。
私が好奇心の強い方だからかも知れないが、こんな年寄りでもまだまだ感動できることに驚いたよ。
よくインドを代表に挙げて、アジア諸国への旅行に合う人と合わない人がいる…という話しを聞く。
コレ、ホントにそうだね。
ニューヨークに行っても、ロンドンに行っても、そんなこと考えたことがなかったけど、まさにソレだよ。
エ、ベトナムは私に向いていたかって?
フフフ、それはこれから連載するベトナム・レポート「私のホーチミン」をご覧になって推測してくだされ。
あ、もう一度言っておきますが、コレは仕事で行った空き時間に体験したことを記したものですからね。
遊びではござんせん。
途中でMarshallが出て来る予定です。
では…Chao mung quy khach den Viet Nam!(ベトナムへようこそ!…取りあえず読めん)

Vfさて、渡航に際してまず最初に悩んだのがビザのこと。
今回は仕事で行ったワケなんだけど、「ビジネスでの渡航となるとベトナムはビザが必要」って聞いたんだよね。
ビザが必要だということを知らず、36時間かけてブラジルまで行って入国できずに帰って来た人を知ってるもんだから、イヤがオウにも確実を期したいところ。
ところが、どうにも情報が錯綜している。「必要」、「不必要」に意見が分かれたのだ。
…ってんで、代々木のべトナム大使館に電話で確認してみた。
何といってもコレが一番確実でしょう?場所は代々木でも、大使館の中はヴェトナム国なんだから。
ところがね、ココが見事に電話に出ないんだよ。
夜討ち朝駆け、とにかくいくら電話しても自動音声が応対するだけで、テコでも人間が出て来ない。
さすがにコイツはおかしい…と思ってインターネットで調べてみると、なるほど、どうやらココは電話に出たタメシがないことで有名らしい。
しからば…と、大阪の領事館にかけてみたがココもつながらない。
すると、福岡の総領事館ならイケる…ということがわかって早速電話をしてみた。
とても親切にしてくれたんだけど、何しろ日本語が怪しい。
「エエッ?仕事で行くんですかッ?あ~、ビザ要ります、要ります」って言うのよ。
「エ~、マジかよ!」と思ったけど、「15日以内であれば、観光であろうと、ビジネスであろうとビザは無用」という情報が優勢だったので、もうメンドくさくなって「エエイ、ママよ!」と、放っておくことにした。
 
次に困ったのがお金。
「物価が信じられないぐらい安い」ということは耳にしていても、一体どれぐらい両替しておけばいいのか全く見当がつかない。
最後の最後まで悩んで、空港の両替屋で30,000円分ほどべトナム・ドンに両替してもらった。
おお~!ド~ンと来たね~。
増えも増えたり、30,000円が5,300,000ドンに!
チョットうれしい。
札のデザインは全部ホー・チ・ミン。
しかし、コレ、計算が大変なんよ。
位取りが感覚的にスッとできないのね…1ドンは0.005円弱なんて考えたらまずムリ。
「10,000ドンは50円弱」
もうコレだけ覚えておいて、後はケタをズラす作戦しかない。
簡単な計算なんだけど、現場では結構あわてちゃって恥ずかしい場面もあったな。
この話はまた後で…。

1_bills成田で出くわしたポスター。
「龍のアゴの鱗」よろしく、ラクダは後ろ足を触られるのがすごくイヤなの。
触るとメッチャ怒るから街でラクダに出くわしても絶対に触らないように…ということは以前にもMarshall Blogに書いた。

15v飛行機はコレ。
ボーイング767。
古いわ…コレは古いぞ。
調べてみると初めて運行したのが1982年というクラシック・モデル。
Marshallで言えばオリジナルのJCM800の時代だぞ。
やっぱり新しい機体はアメリカだのヨーロッパだのに回すんだってサ。
おかげで、久しぶりにタテに使うんだかヨコに使うんだか、にわかにはわからないコードが付いたリモコンを使って飛びっきり小さな画面で映画を観たわ。
昔はコレでもうれしかったもんだけどね~。
かかっている映画もアメリカ便なんかに比べると極端に本数が少なく、古めのタイトルが多い。
また、座席の前後の間隔も新しい機体に比べると明らかにセマイんだよね。
それに今の飛行機は背もたれを倒す時、座面が前にズレて、背もたれが後ろに倒れないような設計になっているんだけど、この頃の座席はグワン!と容赦なく後ろに倒れちゃう。
だから前の人にそれをヤラれるとエライ迷惑なんだよね。
コレ、航空運賃がアメリカやヨーロッパ行の便と変わらないのにおかしいね…考えてみると。

10最近は飛行機に乗っても観たい映画がなくて困りものなんだけど、久しぶりにこんなヤツを観てみた。
ま、悪くは言うまい。

Oe 私は中学生の時に日比谷映画でこっちの『オリエント急行殺人事件』を観たの。
アルバート・フィニー、リチャード・ウィドマーク、ジョン・ギールグッド、ショーン・コネリー、アンソニー・パーキンスにヴァネッサ・レッドグレーヴ…西部の大悪役、シェイクスピア役者、ジェイムス・ボンド、精神異常者とスゴイ顔ぶれ!
対して新しい方は、ケネス・ブラナー、ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチ…と人気役者を揃えているんだけど、皆さん大変個性を隠していらっしゃる。それでもジョニー・デップとジュディ・デンチがヨカッタかな?
コレ、ケネス・ブラナーが監督もやってるのか。
ナンでコレを題材にしたんだろう?
というのは、この話ってトリックがすごく陰惨であまり好きになれないんだよね。
同じクリスティなら、いつも言ってるビリー・ワイルダーの『情婦』の方がゼンゼンいい。

Oe_2で、こういう時は、もう寅さんに頼るしかない。
ヒロインが「いしだあゆみ」の1982年の作品。コレは見たことがなかった。
宮津とか伊根が出て来てなつかしかったナ。
やっぱりいいわ、寅さんは。
黒澤、寅さん、若大将は日本映画の宝だから。

1_3ot なんてやってるウチに着いた。
いつもヒースローだのLAだのだから、6時間半がエラク早く感じるわ。
日本との時差は2時間。
これもラク~。
でも、アレが気になってるんだよね…そう、入国審査。
果たしてビザは要るのか、要らないのか!

20入国審査のスペースはガラガラに近くてありがたいんだけど、何やら列の進み具合が際立って遅い。
ひとりひとりの審査にやたらと時間がかかっているのだ。
それに前の人たちの様子を見ていると、何やら書類を出して審査官に見せているではないの。
「やっぱりビザの審査をしているんだ~」
…と小心者の私は少々ビビったりもしたが、ここまで来たらジタバタしても始まらない。
私の番が来て、毅然とした態度で若い女性の審査官が待つカウンターへ歩み寄る。
パスポートを出す。
すると、その審査官はナント、私の顔をロクに見もせず、携帯電話をズッとイジくっているではないの!
パスポートを機械に入れて何やら処理をしているのだが、エラク時間がかかっている。
すると、その若い審査官は、相変わらず携帯をイジりながら小声でボソッと何かをつぶやいた。
とても聞き取れるような声の大きさではないので「Sorry?」と訊き返すと、携帯をイジりながらさもメンドくさそうに「Return ticket!」って言いやがんの。
失礼なッ!
「Would you mind if I asked you for showing your return ticket?」ぐらい言え!…なんてことよりも、「ナ~ンダ!ビザ要らないんじゃん、やっぱり!」とうれしくなって、審査官が不愛想につき返してきた自分のパスポートを受け取りながら、「さんきゅ~!」とお礼を言ってその場を離れたのであった。
他の人たちが審査官に見せていたのは、ビザ関連の書類ではなく、ただの帰りの航空券だったのだ!
さて、チョットお香のニオイが漂うカルーセルで荷物を受け取って、外に出ようとすると、「サー、サー」と呼び止められて、荷物を「X線検査機に通せ」と言う。
イヤ、別に構わないけど、ココで検査してどうすんのよ?
  
それにしても、どこの空港でもあの入国審査官ってどうしてあんなに愛想が悪いんだろうね?
「入国してくる外国人には徹底的に失礼な態度を取るべし」…と、マニュアルに書いてあるとか、ないとか。
あんな態度で仕事をしていてもツライばっかりだと思うけどね。
私のセマい知見を通して言わせて頂くなら、ロンドン・ヒースローの審査官が一番いいような感じがするな。
世界で一番うるさいとか言われているイギリスの入国審査だけど、色々細かく質問して来た時にチャンと答えると実にキチっと応対してくれるし、冗談を言おうものなら、ケタケタ笑ってもくれる。
要するに積極的に自分の仕事をしているという感じがするのだ。

30ターミナル・ビルの外へ出る。
グワァァァァァ~…ナ、ナンダ、この暑さは!
どても長袖なんか着ていられない。
あのね、家を出る時は薄いダウン・ジャケットを着ていたんですよ!
暑いだけではなく、重い!
強力な湿気のせいで暑さに重みを感じるのだ。
でも、コレは我々も知っている暑さなの。いわゆる「まとわりつくような」蒸し暑さ。
まさに梅雨明け直前で、真夏に差しかかろうとする時のアレね。
もちろんうれしくはありません。
  
このベトナムの首都、ホーチミン市にある空港は、正式には「タンソンニャット国際空港」という。
「タンソンニャット」なんてマンガかナンカに出て来そうな名前だね。
日本政府の援助を得てこのターミナルビルが作られた…ということが書いてあるプラークが建物を出たところに飾ってある。
それにしても、アツいな~!…と思いながら、プラークから目を離し、前方を見てまた驚いた!

40ナンダ、この人出は?!
ビートルズでも来るのかッ?!
コレで夜の10時ぐらいだったかな?
何しろモノスゴイ人なのよ!
ものスゴい数の人の話し声で構内がワンワン響いっちゃってる。

50ズラリと並んだホテルのお出迎え。
あんまり多くて自分が泊まるホテルの出迎えを見落としちゃったよ。

60それにしてもすさまじい人出!
この時間帯は到着便が多いんだって。
あの入国審査のようすではそうは見えないんだけどナァ。
ホテルのお出迎えだけでなく、一般の人のがたくさん来てる。
ナゼか?
迎えに行くとお駄賃で何かもらえる…という発想があるらしい。

70次に驚いたのはコレ。
オートバイというかスクーターというか…。
空港のロータリーには数え切れないほどのタクシー・バイクが待機していて、道路も単車で埋め尽くされている。
思わず笑ってしまったよ!
でも、オートバイについて驚くのはまだ早かった!
 
ホテルの迎えの人は英語がバッチリだったんだけど、運転手さんはサッパリだめ。
私が「Hot~!」を連発していたら「hot」はわかるらしく、ギンギンに車の冷房を効かせてくれた。
今度はそれが寒いのナンノって!
10時を過ぎているにもかかわらず、道路がエラくエキサイティングで、15分も乗ったところでホテルに到着。
降りた途端「ギャ~、暑い~!」。

80ホテルはやや古めながら、べトナムにあっては、ひと目で超一流とわかるシロモノ。
少々不思議なチェックインのシステムを経てエレベーターに乗る。
カードキーを差し込まないと動かない仕組みで、コレが実に面倒。
日本語で操作方法が記してあるところを見ると、よほど日本人のお客さんが多いと見える。
そのせいか、ホテルには日本人の従業員が常駐していた。

Img_5977イヤ~、今日は後半からビックリ続きでございましてな~。
部屋の洗面台の表示を見てまたビックリ。
水が飲めない…。
イヤイヤ、水が飲めないこと自体で驚いているワケではなくて、こんなに大きくて立派なナリをしているホテルなのに水道水が飲めないことに驚いたのね。
でも実際、水道水が飲めない国への旅行ってコレが初めてのことなのよ。

90洗面台には2本のミネラル・ウォーターが常備されている。
ナンで洗面台に置いてあるんだろう?
マァ、いくら蛇口をヒネッて出て来る水が飲めなくても、部屋には電気ポットがあるんだから、それでグツグツと煮沸して殺菌すれば大丈夫だろう?…思ったが、旅の初日でハラを下してもナンなので、ホテルの日本人スタッフのところまで出向いて確認した。
「ダメです、ダメです!絶対に止めた方がいいです!私も家では完全にミネラルウォーターを飲んでいます。洗面台のペットボトルの水はいくらでも補充しますのでお好きなだけ使ってください」と言う。
アブねぇ、アブねぇ。
調べてみると、水道水が問題なく飲めるのは世界で15か国ほどしかないんだって!
アジアから中近東にかけては日本とUAEの水道だけだそうだ。
ついでにヴェトナムの水についてインターネットで調べてみた。
果たして歯磨きに使って大丈夫かどうか…。
すると、「大きなホテルの水道から出て来る水ならまず大丈夫。ただし、絶対に飲むべきではない」とあった。
それなら…ということで、水道水で口をゆすいで、最後にペットボトルの水で口の中を洗う方策を採ることにした。
だって、ペットボトルの水で歯を磨くなんてナンカ申し訳ないような気になっちゃうじゃん?
この貧乏性がイケなかった…かどうかは、今でも不明なのだが後でやや困ったことに…。
100水は飲めなくてもWi-Fi環境は完璧。
日本よりよっぽど充実している。
そんなこんなのビックリ続きでスッカリ疲れてしまって、部屋の冷蔵庫のビールを飲んで早々に寝てしまった。

140滞在2日目の朝。
この日は「リラックス・デイ」とMarshallが称した自由行動日。

150いつもMarshall Blogに書いている通り、海外へ出てまずウンザリしてしまうのが朝食。
期待せずにホテルのレストランに行ってみると…

160トンデモナイ!
ありとあらゆるモノが取り揃えてあって、楽しいやら、おいしいやら!

170果物の種類も豊富。
この黒いブツブツのドラゴン・フルーツとかいうのを初めて食べてみたけど、特段おいしくはないね。
マンゴーがすごくおいしかった。

180ホテルの展望テラスからホーチミンの市街を望む。

190こうして見ると東京とまったく変わらないね。
文京区あたりみたいな?

200ホテルにはプールもあるの…入らなかったけど。
だって口に水が入ったらどうすんの?
その分塩素がスゴイのかな?
ちなみに、アフリカ諸国を漫遊した私の勇敢な友人は、耳に入った水に細菌が含まれていて、感染症に罹り大変な目に遭ったということだった。
水道の注意を見た時、真っ先にこの友人のことを思い出した。そして、彼女の勇気に敬服した。

210これが滞在したホテル「NEW WORLD」。
残念ながらエントランスを改装していたが、写真を見ると一流ホテルらしく、以前もゴージャスなモノだったようだ。

220vこんなに立派なのに水が飲めないとはネェ…まったく信じられない。
さっそく朝9時過ぎに街に出てみる。

230暑い~!
そしてスゴイ湿気!
外に出た瞬間からジト~っと汗が出て来る。
 
ホテルの前を無数のバイクが通り過ぎて行く。

240昨日の夜も見た通り、すごい数のバイクが道を走っている。
でも、こんなのゼンゼン序の口だったよ。

250バイクの切れ目を狙って通りを渡る。
こちとら東京生まれの東京育ち…コレぐらいの交通量で道が渡れなかったら生きて行かれんって!…と思ったのは大間違いだった!
ホテルの前は公園になっていて、朝からダンスを楽しんでいる人たちがいた。
ユッタリとした踊りではあったが、こんな暑さの中で身体を動かすなんて信じられん。

255ホラね。
平日の朝にもかかわらず何もしていない人たち。
朝からこの暑さじゃこうなっちゃうよ。
みんなスマホをイジっている。

256下の写真の真ん中よりチョット左に見えている白い建物がホテル。
まだ100mも離れていない。
それなのに、一体何人のオートバイの男に声をかけられたことか!
要するにバイクの後ろに観光客を乗せて街を案内する商売。
コレがまたスゴイのよ、積極的で!
しかもみんな日本語がうまい。
ひとりやたらとしつこい奴がいてね~。
「ドンさん」っていったっけかな?
私が日本人であることを確認すると、シートをガバっと開けてアルバムを取り出し、日本人と一緒に写っている写真を見せるワケ。
そうかと思うと同じところから輪ゴムで留めた分厚い名刺の束を取り出して見せてくる。
見ると、全部日本人の名刺。
それがもらってから軽く50年は経っていようかというシロモノで、もうドロッドロのボロッボロなの。
要するに、「私は日本人と親しいので安心してください」という自己アッピールなの。
そんなの知ったこっちゃない!
カワイコちゃんにしがみついて単車に乗るならまだしも、誰が小汚い見ず知らずのオッサンのバイクの後に乗るってんだよ?
疑ってかかっちゃ悪いけど、アレで単車の後に乗って、仲間が待つ人気のない場所に連れて行かれて身ぐるみでもハガされたらどうすんのかね?
ま、そんな気配があった時点で後ろからガツンとやっちゃうけどサ。
でもコワいよ。
アレに乗る観光客なんているのかしら?

260キタキタキタキタキタ~!
とめどもなく走り来るバイクの軍団。
でも、驚くのはまだ早い。

270コンシェルジュに尋ねたところ、ホテルのロケーションはホーチミン市の中でもど真ん中の繁華街なのだそう。
東京で言えば銀座四丁目みたいな場所。
そのど真ん中から100mも歩くとこんな感じ。280お世辞にもキレイとは言えない、

310さっきも書いた通り、まだ朝の10時前なんだけど、もう暑いのナンのって!
その暑さのせいもあって、そこら中に異臭が漂ってるの。
そのニオイのバラエティの豊かさったらない!

320vコレはナニかの食べ物屋さん。

330コレは楽器屋さん。
こうして楽器屋には出くわしたけど、CD屋はなかったな。
DVD屋はマーケットの中に1軒あって、全部コピー商品のようだった。

340v「三井住友建設か」…と思って写真を撮っていたら…「二ホンのカイシャ、二ホンのカイシャ、イチジカン#$%&&」と声をかけてくる。
そんなことわかっとるワイ!と思って振り向くと…さっきのドンさんよ。
もう~、シツっこいな~。

290こうして国の中心地のそのまた中心で日本の建設会社がこんなにドデカイ工事を請け負ってる。
さっきの空港のターミナル・ビルもそうだけど、日本ってこんなにヴェトナムに近かったのね?
まったく知らなかった。

300その工事現場の向かいがホーチミン最大の市場、ベンタイン市場。

360こうした店がこの中に1,500も入ってるんだって!
冷房が効いてないのよ。
もう暑くてどうにもならん!
見ると、現地の人は平気な顔をしているけど、観光客はみんな汗ダラダラよ。
380コレがまたスゴイ。
メイン通路の各店先には下の写真のような赤いビニールのイスが出ていて、そこに座っている店員が一心不乱にスマホをイジっている。
そして、ひとたびカメラを提げた観光客(私のこと)が目に入った途端、奥の方の店先にいる店員までもが手を挙げて「オニーサーン、オニーサーン」と絶叫するのだ!
「君子危うきに近寄らず」…コリャ中に入ったら面倒なことになるな…と思って小さい通路に避難。

370細い通路はこんな感じ。
こうなると珍しくも何ともない。
子供の頃から目にしているアメ横の風景と丸っきり同じだもん。

390何しろゴチャゴチャと色んなモノがあるのよ。
でもメインは有名ブランドのコピー品だね。
服でも靴でもバッグでも何でもあるんだけど、面白いのは「見るからに高級品」というアイテムを見かけないんだよね。

400こういう民族カラーが濃厚なのはいいね。

410ベンタイン市場の横の通り。

350ここが夜になるとガラリと様相を変える。
その様子はまた別の機会に。

420同じくベンタイン市場に併設している屋外のマーケット。

430にぎやかな通りへ出ると、やはり道を覆い尽くすバイクの軍団!

440あんまりスゴイ数なのでつい面白くて何度もシャッターを切っちゃうの。

450街はこんな雰囲気。

460建物の大きさやデザインがおっそろしくバラバラなんだよね。

470べトナムはフランスの植民地だったので、コレがその名残りか?なんてシャレた建物も時々見かける。

480しかし、こうして見ると結構エアコンが付いてるね。
こんな表通りに面した建物なのに、平気で室外機がムキ出しになってる。
でも、多分普通の民家はほとんど持っていないんじゃないかしら?
ところが…気がついた?…電線がないんだよ。
ところどころCABシステムになってるの。

490街の中にいる現地の人の80%は物売りなんじゃないかしら?
手前のオジサンは靴直し。
奥のオバサンふたりはモヤシの芽を取っていた。
でもね、私が子供の頃は、靴直し、傘直し、鍋直し、なんて職業のオジサンがごく普通に街中にいたし、行商のオバサンなんてのが千葉からたくさん来てたよね。

500でも、さすがに天秤棒を担いだ人を見た記憶はないな。

510コレはナニを運んでいるんだろう?

520このオバサンの天秤棒は片方がキッチン、片方がショップになっている。
揚げパンというか、ベビー・カステラというか、そういう類の揚げ物のお菓子なんだけど、油の状態が気になるナァ。
いつ取り替えたんだろう?みたいな。

530似ているけど、こっちのオバサンは違うお菓子を製造販売している。
向かって左のタライには炭で熱したギザギザの鉄板が入っていて、そこに溶いた小麦粉のようなモノを流し込む。
要するにベルギー・ワッフルみたいなヤツなんだけど、向こうが透けて見えるぐらいに薄い。
大して売れているようには見えないんだけど、オバサン、ジャンジャン作っては右側のタライに在庫を積み増していく。
ハイハイ、植え込みの向こう側。
ヤラれてますな。

535駐車違反だね。
カーキ色の制服を着ているのがお巡りさん。
そういえば、確かに路上駐車している車って見かけなかったな。
アレだけのバイクの交通量だからして、道に車を止めて車線でも塞ごうものなら大パニックになっちゃうもんね。
でもね、街中に駐車場ってないんだよ。
大きなビルの地下の駐車場なんかは別にして、日本によくある「三井のリパーク」とか「Times」みたいなヤツが全くない。

Img_6009 コレは別の現場。
お巡りさんがメッチャ恐い。
「オンドリャー!」みたいに、アタマから湯気を出して真っ赤になって本気で怒鳴ってんだぜ!
湯気が出ていたのはやたらと暑いせいかも知れないけど、あんなに怒鳴ってるお巡りさんなんて日本では見たことがないよ。

Img_5981コレも何かの食べ物屋さん。
日本にいた時はこういう屋台系の食べ物にトライしてみようかと思っていたんだけど、多くの人に止められて手を出さないことにしたので写真だけ。

536こういう人がイッパイ歩いてるのよ。
サングラス屋さん。
扱い商品はサングラスだけでなく、扇子をいつも持ち歩いていて、通りすがりにタイミングよく「パサッ」とその扇子を開いて「買って」みたいに声をかけて来る。
それがね~、この写真はオバサンだけど、ナゼか、ハッとするようなカワイコちゃんがコレをやってるのを何度も見かけるのよ。

537vこのオジサンのお店はかなり小規模だ。
買う人いるのかナァ…と思っていると、見てると白人の観光客が結構買ってるんだよね。
きっと持って来るのを忘れたのだろう。
白人ってチョット日が出ただけでもすぐにサングラスをかけるでしょう?
アレはカッコをつけているワケではなくて、東洋人の黒い眼玉に比べると、光彩が薄い分、光を通しやすく、我々より光をまぶしく感じるからだ。
欧米のホテルなんかもそうなんだけど、外人の家に行くとやたらと暗いんだよね。
アレ、イライラしてくるんだけど、外人はああいう状態が丁度いいらしい。

538vウワ~、こんな細い道路もバイクであふれかえってる。
この交差点は珍しく信号があるな。
ハイ、よーい…

550ド~ン!
べトナムではナント、国民の85%の世帯にバイクがあるんだって!
なんとその台数、4,500万台!
日本は原付から大型まで全部合わせても1,100万台らしい。
そして、べトナムの街を走るバイクのほとんがHONDA製。
べナムではバイクのことを「ホンダ」と呼ぶという説もあるようだ。
それがね、とにかくクラクションを鳴らすんですよ。
これだけ走ってりゃ、当然車間も縮まって接触事故も多くなるわね。
それを防ぐために、とにかくクラクションを鳴らしまくる。
車でも単車でも、多分日本人が生涯で鳴らすクラクションの数をべトナムでは5分で稼いじゃうんじゃないかしら?
まず鳴らす…だもん。
鳴らしておいて避ける…みたいな。
しばらく街中を歩いていると、クラクションの音でイライラして来て、「ウルせ~!鳴らすんじゃねーよ!」と大声で叫びたくなる。

560<メッチャつづく>
 

200 
(2018年3月12~18日 ヴェトナム、ホーチミン市にて撮影)

2018年3月29日 (木)

Mary's Blood~Supporter's Club限定LIVE「A Night at the KINEMA CLUB」

  
もう一発Mary's Blood!
今回は東京キネマ倶楽部から。
Mary's Bloodとしては初めてのキネマだったのかな?
2016年3月、SAKIちゃんにはMarshall GALAでこの舞台を踏んでもらっている

10今日レポートするステージは昨年末に開催したMary's Bloodファンのための特別イベント。
すなわち「Supporter's Club」の会員だけが参加できるライブ・イベントなのだ。
90EYE

30vSAKI

40vね~、SAKIちゃん、メバチコが治ってめでたくアイパッチがハズれました。

50vMarshallはもちろんそのまま。
JVM410Hと1960AのTattooモデル。
Mary's Bloodのギタリストのトレード・マークだ。

60v_3RIO

70vMARI

80v_2そして、もちろん-yashiro-もステージに上がっている。
20「今日はSupporter's Club限定です。身内の集まりだから打ち上げのノリでやっていこうと思います!」
いいネ、いいネ!
しかしEYEちゃんの衣装はとても打ち上げ向けには見えないと思うんですけど…。
Marshall公認のライブハウスである東京キネマ倶楽部のオシャレな雰囲気に合わせてくれたんだって!
どうもありがとう!

100どんなシチュエーションでもシャープなギター・ソロを聴かせてくれるSAKIちゃん。
今日は視界も広がって、思う存分ダイナミックに弾きこんでる~!

110v_2「紅」なんか取り上げちゃって、普段Maryのステージでは聴けない曲を盛り込んで確かにいつもとは違う雰囲気だ。
2_img_0001「普段聴けない曲」といえばこのコーナー。
アミダクジで選ばれた3曲をその場で演奏しよう…というワケ。

130_2選ばれたのは…と言うより、当たったのは…

1402012年の『Scarlet』から「Ms. Carrie」。
120続いて、2013年の『Azure』から「Blue Heaven」。
(この時点で)一昨年に演奏して以来だとか…。

2_img_0304 最後に2016年の『FATE』から「Chateau de Sable」。

1_img_0030ソロもバッチリ。

2_img_0268 「心臓に悪いな~」…なんて言ってたワリには難なく当選した3曲をプレイしたのでございました。
アミダクジには50曲から絞った18曲をエントリーしたそうだ。
古い曲を聴いてもらうタイミングをMaryサイドで作らなければ…という思いで3~4年の間ゼンゼン演っていない曲を選んだ。
これはまたいつも応援してくれるサポーターさんへの恩返しでもあったんだって。

1_img_0359 「次からは飛ばす曲ばかりを演ります!ついて来てね!アキレス腱とか気をつけてね~!」
ア、アキレス腱?
誰かナンカあったのッ?

1_img_0094 3曲のドライビング・ナンバーが飛び出した!

160_2今日も息の合ったプレイで魅せるSAKI&-yashiro-のギター・コンビ。

170_2EYEちゃんはRIOちゃんのサポート?

2_img_0375 火の玉のようなスピード・チューンでキネマ倶楽部が煮えたぎる~!

180アンコールでは冒頭にニュー・アルバムのレコーディングの進捗状況がレポートされた。

1_img_0323 そこでこの特別イベントならではの特別企画。
ニュー・アルバムに収録される曲のコーラス・パートをサポーターの皆さんにこの場で歌ってもらって録音し、うまくいけば採用しちゃおうというのだ。
早速その場でパートワケをして練習。
そして、すぐ本場。
とてもいい感じだったけど、結果はどうだったのかしらん?
この場に居合わせたファンの皆さんはニュー・アルバムのリリースが待ちきれない?

155コーラスのレコーディングも終わって後は派手にイベントの幕を降ろすだけ!
EYEちゃんはサブ・ステージに上がって観客をあおる。

150_2SAKIちゃんは今日も最後までバリバリのギター・プレイを聴かせてくれました。
やっぱりハードなギターを弾くならMarshallやね~!

2_img_0151Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

190コレが来る4月18日にリリースされる4枚目のアルバム『Revenant』の初回限定盤。

10cd_2こちらは通常盤。
リリースが待ち遠しいね!

1_mbcdMary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site
 

200 (一部敬称略 2017年12月26日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2018年3月28日 (水)

【訃報】さようなら、ケン・ブラン!

 
3月25日、ケン・ブランが永眠した。
熱心なMarshallファンの皆さんには「Ken Bran」の名前はよく知られているところであろう。
今日は急遽予定を変更して、Marshallの技術面を支えた創設メンバーの1人を偲ぶ。

10ジム・マーシャル、ダッドリー・クレイヴン、そして、ケン・ブランの3人の奇跡の邂逅がなければ、ロックの歴史を強烈に彩った「Marshall」という名のギター・アンプはこの世に生まれてこなかった。
そして、我々はあの歪みでギターを弾くことができなかったのだ。

20ケンは最初、ジムの楽器店にリペア・マンとして雇われた。
その後、ジムがロックの将来性に目をつけ、世界に通用する「ロックンロールのためのギター・アンプ」を開発するアイデアをケンに持ち掛ける。
そのアイデアに同調したケンは、すぐさま当時EMIに勤めていた天才エンジニア、ダッドリー・クレイヴンの引き抜きを提案し、ジムはそれを受け、ダッドリーの採用に成功。
ここから最初のMarshallアンプの開発が始まった。
下はそのMarshall発祥の地、ロンドンの西、Uxbridgeにあるジムの最初の楽器店の跡。
今は床屋になっている。
試行錯誤の末、3人はココでまずプロトタイプを5台製作。
しかし、評価は…「Close, but no cigar」。
つまり、「当たらずとも遠からず」というヤツ。(この英語表現は、「惜しいけど、賞品の葉巻は差し上げられない」…というタモリ倶楽部の「空耳」のTシャツみたいなモノ)
30そして、もう1台、すなわち6台目のプロトタイプの製作に踏み切った。
コレがバッチリとハマって、「Marshall」というギター・アンプのサウンドが決定した。
一般的な歴史ではこのサウンドを選んだのがピート・タウンゼンドということになっている。
1962年のこと。
コレがその時に制作された最初のMarshall、JTM45。

50この写真はイギリスのMarshallの工場にある、ミュージアムで撮影したもの。

60真空管がキレイなことでわかるように、現在でも立派に稼働し、リファレンス機として利用されている。
Marshallサウンドの原点が詰め込まれているからだ。

70「ロックンロール」という時代のニーズに見事に答えたJTM45に端を発し、1965年には世界で最初の100Wのギター・アンプ、「1959」を発表。
Marshallは快進撃を続けた。

8070年代のなかば、ロンドンのある楽器店から「Marshallと同一仕様の商品を別のブランドで販売したい」というリクエストを受け、実行に移したのが下の「NARB」。
ナゼ、こんなことをしたのかは、当時のMarshallの配給態勢が背後にある。その頃、Marshallは自分で自分の商品を販売することができなかったのだ。

90さて、ブランド名をどうするか…ということになって、「BRAN(ブラン)」とするのが何といっても手っ取り早い。
しかし、マズイ。
ナゼなら同名のシリアルが流通していたから。
「BRAN」というブランド名の採用は見送られた。

Serial その代案として採用されたのが「NARB(ナーブ)」。
「BRAN」の綴りを逆さにしたモノだ。

2100 ケンの記憶によると、NARBはたった24台しか製造されなかったそうだ。

140vモデルも1種類のみ。
コントロールにはトレモロが搭載されている。110リアパネルには「MADE IN ENGLAND BY NARB ELECTRONICS」と謳ってあるが、回路はJMP時代の1959のトレモロつきと同一だった。

120「Marshallと同じ仕様で…」というリクエストだったのだから問題はない。

130コレらの写真のNARBは山口県のMarshall Museum Japanに所蔵されている、世界的に大変珍しいモノだ。

135また、ケンの伝説として、The Guv'norがある。
80年代終盤に来日した際、秋葉原のラジオ・デパートに出向き、何やら電気パーツをバッグいっぱいに買い込み帰国した、
それからしばらくして、長い間封印していた「歪み系ペダルの製造を再開する」と日本に送られて来たのが初代のThe Guv'norのプロトタイプ。
その送られて来たサンプル中身を見ると、秋葉原で買ったパーツがふんだんに使われていた…という。
このことはもう何度もMarshall Blogに書いたが、コレが最後になるかもしれないな。
この話を教えてくれた、ケンを秋葉原に連れて行った方も先日若くしてお亡くなりになってしまった。

150私はケンに一度もお目にかかったことがなく、この伝説のMarshallの創始者の一角にどうしてもお会いしたいと常々願っていた。
Marshallの古株のスタッフにケンの所在を尋ねても誰も知らず、「ジムしか知らない」という話だった。今回わかったことなのだが、ケンはMarshallをリタイアした後は、ビジネスから退き、隠居生活を送っていたらしい。
ところが、チャンス到来!
2012年に開かれた「ジムの生涯を祝う会」にケンが出席されたのだ。
この時、「シゲはケンを知ってるだろ?」と、アメリカの年配の友人が私をケンにこう紹介してくれた。
「シゲはかつて日本でMarshallのディストリビューションをしていたんだ」…そう、この時が人生初の浪人期だったのです。
「お会いできる日を長い間待っていました」と自己紹介をする私の目をジっと見て、ケンは「そうか、そうか」とニコニコしながら私の話を聞いてくれた。
本当にうれしかった。
この写真は私の宝物のひとつだ。

170ダッドリー・クレイヴンも既にこの世におらず、これで「Three Wise Men」と呼ばれるジム、ケン、ダッドリーの3人すべてが鬼籍に入ってしまった。
 
このジムやケンを中心にしたMarshall黎明期のストーリーは、「音楽を作るための独自の道具」の開発物語であり、誰も、そして何も知らない「無」の段階から作り上げたところがあまりに偉大だと思うのだ。実際には、上で紹介した最初のMarshallは他社の商品をお手本にしたモノだが、目の付け所を大きく変えて、オリジナル商品に仕立て変えたと言えるだろう。
時代が時代だけに仕方のないことではあろうが、テクノロジーの進化を吸収して世に出て来る新しい楽器は、「技術」はオリジナルかも知れないが、「音楽を作る道具」としては、どこか違う方向へ進んでいるような気がしてならないのだ。
そう、Marshallはアンプという道具を通じて「ギターのサウンド」そのものを作ったのだ。
こんな時代だからこそ、弾き手の方々には「ホンモノ」の、あるいは「オリジナル」の素晴らしさと優位性を十分に知っておいて頂きたいと感じる。
  

下の写真は50周年の時、工場に訪れたケンをキャッチしたモノ。
アメリカのニック・ボウコットからお借りした。
偉大なるエンジニアのご冥福を心からお祈り申し上げ、最後にニックの言葉をそのまま転用してケンにお別れ告げたいと思う。
ケン、どうもありがとう!
  
REST IN PEACE, KEN, AND THANK YOU, SIR: THE ROCK WORLD LITERALLY WOULDN'T BE THE SAME WITHOUT YOU - Nick Bowcott
(安らかにお眠りください、ケン。ありがとうございました:文字通り、アナタがいなければ今のロックの世界は別のモノになっていたことでしょう - ニック・ボウコット)

160 

200

(一部敬称略  ※写真提供:Mr. Nick Bowcott - Thank you very much, ADMF!、Marshall Museum Japan

2018年3月27日 (火)

Spring Has Come With Good News

  
ようやく暖かくなって来ましたな~。
私が通っていた高校が採用していた英語のリーダーの教科書…一年生の一番最初の単元のタイトルが「Spring has come with Easter」だった。
それは覚えているんだけど、英語圏の人に向かって「Hey! Spring has come with Easter!」とやったことはただの一度もないな。
「Easter」とは「復活祭」のこと。
イエス・キリストの復活を祝うお祭りですな。
神の預言者であるイエスが十字架にかけられて処刑されたことはよく知られているが、その処刑後に復活、すなわち生き返っていることを知らない人は多いかもしれない。
メル・ギブソンが制作した『パッション』なんて映画の最後でも、ややオカルチックにこの復活のシーンが描かれていたよね。
その復活を祝うのが、この「イースター」というイベント。
「父の日」や「母の日」なんかもそうだけど、このイースターというお祭りは開催日が固定されていない。
どういうわけか欧米はこういう祭日が多いね。
いつやるかと言うと、キリストが復活したのが「日曜日」だったということで、「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日」ということになっている。
わからんね。
満月なんて、いつも気が付いた時に満月になってるもんね。
ちなみに「春分の日」は英語で「Spring equinox day」という。(「秋分の日」は「Autumn equinox day」)
Equinox(イクイノックス)…何となくカッコよくね?
ハイ、ジャズが好きな人はジョン・コルトレーンを思い浮かべることでしょうな。
『Coltrane's Sound』に収録されているマイナー・ブルースが「Equinox」。

Csギター関連ではラリーコリエルのジョン・スコフィールドとジョー・ベックと組んだギター・トリオ・アルバム『Tributaries』で取り上げていた。
「equinox」というのは「昼夜平分時」、すなわち「昼と夜の長さが同じ」という意味。

Lc で、今年のイースターはいつかと言うと、4月1日。
来年は4月21日なんだって。
ナニをするのかと言うと、クリスマスと同じように、家族でご馳走を食べて過ごす(らしい)。
クリスマスと違うのは、イースターならではの遊びがあること。
例の「卵」ね。
色を付けた卵を家の中に隠して見つけてみたり、スプーンに乗せた卵を持って競争したり、卵を割らないように転がしたり…実に素朴である。
でもね、まだ小さい子供がいるイギリスの家族を見ていると、こうした質素で伝統的な行事をすごく大切にしている感じがするんだよね。
言い換えると、ムヤミにお金を使うことなく、家族と一緒の時間を楽しみつつ文化の伝承に取り組んでいる…というか。
慣習でも建造物でも、とにかく先人が作り上げて来たモノを大切にしているように思える。
このイースター、まさかマネしないとは思うけど、日本人がやると卵にパソコン入れちゃったりするんだろうな~。
宗教的背景が全くないにも関わらず、何でもかんでも商売に結びつけて外国の文化のマネをすることは厳に慎んでもらいたいと思うのよ。
それより我々は、これまたもうすぐやって来る4月8日が何の日かを知っておいた方がいい。
とにかく春は縁起のいいイベントが多くていいね。…ということで、今日のマーブロは春のおめでたい話題をいくつかお送りする。
要するに宣伝ですわ。

  

★布袋寅泰とNATAL

 
去る3月24日「新体感ライブ」と銘打って、布袋さんがロンドンで60分のスタジオ・ライブを行った。

10実は布袋さんとは、大分前にアコギのお仕事でご一緒させて頂いたことがあった。
その時からしばらくして、Marshallに出張した時にヒースロー空港でお見かけしてご挨拶させて頂いた。
「ああ、あの時の!今日はどうしたんですか?」
「これからMarshallで会議なんです」
なんてお話をさせて頂いた。

20s その今回の布袋さんのライブをサポートしたのがスティーブ・バーニー(Steve Barney)というドラマー。
NATALのエンドーサーなのだ。
つまり布袋さんのコンサートでNATALサウンドが鳴り響いた!というワケ。

30コレがその時のSteveのNATALキット。

40アメリカで人気急上昇中のシリーズ、Cafe Racer。

50ペダルもNATALですな。

60SteveはEurythmicsのAnnie Lennoxの片腕ドラマー。
シンプルで深みのあるロック・ドラミングがカッコいい!

70 演奏のもようが配信されたが、残念ながら私はまだ聴いていない…聴いてみたい。
 
詳しい情報はコチラ⇒布袋寅泰新体感ライブ特設サイト

80s   
 

★中村パーキング
 
中村パーキングは2012年結成の愛知出身のチーム。

1_np 1月に4曲入りミニ・アルバム『Lauren e.p.』をリリースした。

Npcd そのリード・チューン「回想ライダー」のMVがコチラ。

ドラムスは久田将也。
NATALだ~!
将也くんが使っているNATALはメイプル。フィニッシュはタバコ・フェイドだ。
NATALのドラム・サウンドに乗ってガンガン前進して欲しい!

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中村パーキングの詳しい情報はコチラ⇒-official web site-

★INTERAGE
 
コチラはMArshallとEDEN。
INTERAGE(インテレイジ)はまっさらのバンド。
ドラムスの大野Dewey卓郎くんとは以前からの知り合いで、今回のこの新しいバンドの情報を頂戴した。

H_s__876547 コレがINTERAGEのトレイラー。
MarshallとEDENを使っているということは…正統派にして本格派にして硬派ということよ!
ドラムスがNATALじゃないところが残念だが、ま、「おいおい」お願いします。
そのデビュー・ライブが7月7日に決定した。
場所は渋谷のMilkyway。
こちらも楽しみだ!

 

200_2 
(一部敬称略 ※Steve BarneyのNATALの写真提供:George Frederick)

2018年3月26日 (月)

Mary's Blood "Flag of the Queendom" ~Premium Night~

 
来る4月18日に4枚目のアルバム『Revenant』を発表するMary's Blood。
コレが初回限定盤。

10cdこちらは通常盤。
「revenant」というのは「戻ってくる」、「帰ってきた人」、「亡霊」、「幽霊」という意味。
基本的に「長い間留守にしていた状態から戻って来る」ような意味合いを持つ単語だが、Maryの場合は前作の『FATE』のリリースが2016年の10月。
1年半ぶりのMaryのアルバムでの「revenant」はファンを狂喜乱舞させるに違いない。

1_mbcd さて、今日は今からさかのぼること4ヶ月。
昨年の11月に開催された『"Flag of the Queendom" ~Premium Night~』のようすをレポートする。
前回のツアーの千秋楽だ。
チョット時間が経っちゃったけど、Marshall Blogではリック・ウェイクマンの『ヘンリー八世の六人の妻』に関する記事を連載しているところなので丁度いい。
Maryとはヘンリー八世と最初の奥さんであるキャサリン・オブ・アラゴンのお嬢ちゃんね。
コレが有名な「ブラディ・メアリー」のMary。
実はヘンリー八世の2番目の奥さんとの娘、エリザベス一世が統治していたテューダー王朝期の後期にもうひとりの「Mary」がいた。
スコットランド女王のメアリー・スチュアート。
コレがまた悲惨!
この辺りも書いていくつもりなので、そちらの記事もお楽しみに。
「ヘンリー八世」の第1回目の記事はコチラ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】vol.28~ヘンリー八世と六人の妻 <前編>

30cd_2 ところで…。
カミラってゼンゼン見かけなくなったな…カミラとはエリザベス女王が大キライなあの「カミラ」。
つまり、チャールズ皇太子の今の奥さん。
カミラは以前、アンドリュー・パーカー・ボウルズという社交界の人気者の奥さんで、そのアンドリューはアン王女と交際していた。
アンはMarshallの工場に遊びに来てくれたチャールズ皇太子の妹ね。
ややこしい…それがロイヤル・ファミリー。
で、エリザベス女王は王位をチャールズに譲らないようなことを言っているようだけど、もし、そうなるとしたら次のイギリスの王位はケンブリッジ公ウィリアム王子ということになる。
先日の「Knight(ナイト)」の叙勲式で、リンゴ・スターの肩に剣を当てる立派な様子を見ていると、「もうウィリアムでいいじゃん」と思っちゃう。
ちょっとアタマが気の毒だけど…。
髪の毛がみんな弟のヘンリーの方に行っちゃった…私はウィリアムの気持ちがわかるゼイ。
いずれにしても、次のイギリスの君主はQueenではなく、Kingになることは確実だ。
すると、現在のイギリスの国家「God Save the Queen」は「God Save the King」に変わる。
印刷屋は大忙しだ。
ここで気になるのが、イギリスの正式な国名。
イギリスのことを「イギリス」と呼んでいるのは(多分)世界で日本だけで、連中は自分の国がそんな名前で呼ばれているなどとは夢にも思っていない。
実際にイギリス人にこのことを話すと「ハァァァ?…『イギリス』ってナニよ?!」と大いに不思議がる。
イギリスの正式な国名は皆さんもよくご存知の通り「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)」という。
おかしいと思わない?
君主が「女王様」から「王様」に変わる時は国歌が「Queen」から「King」に変わるのに、エリザべス二世という女王が統治しているにもかかわらず、国名が「Queendom」にならず、ずっと「Kingdom」のままだった。
気にならない?
私はとても気になるので調べてみた。
コレはどうも正式国名が表す通り、我々が「イギリス」と読んでいる国はイングランド、スコットランド、ウェールズ、そして北アイルランドの4つの王国が連合して(実際は合併)できているので、イングランドの都合だけで名称を変えることはできないかららしい。
ここ品川インターシティホールはもう完全にメアリー女王の「Queendom」!

30暗転したステージに浮かび上がる5人のシルエット。

35轟音一発!
「Bite the Bullet」で幕を開けた!

40EYE

50SAKI

60v_2RIO

70MARI

80v-yashiro-

90vもちろんSAKIちゃんのお供はMarshall。

100vSAKIちゃんのトレードマーク、JVM410Hと1960AのTattooモデル。

110vそして、今回もうひとつSAKIちゃんのお供をしたのは、ファンの方からプレゼントだというアイパッチ。
モノモライに罹っちゃったんだって。
SAKiちゃんが付けるとこのギンギラのアイパッチもスゲエ自然だナァ。
関西では「モノモライ」のことを「メバチコ」って言うじゃない?
昔勤めていた会社で大阪に赴任した時にコレを地元育ちの同期のヤツに教えてもらって大笑いした記憶がある。
「メバチコ」とか「サブイボ」とか実に面白い表現である。
しかし、「ちくわぶ」を売っていないのはマズイ。

120vいつも通りの豪放なサウンドで「XOXO -kiss & hug-」…

130「Paranoid Delusion」とつなげる。

140v今日もSAKIちゃんの燃えたぎるギターが観客を直撃!

150アタマ3曲ブッ続けにカマす。
「初のインターシティホール!後ろも見えるぜ!今日はファイナル。皆さんの全力を見せてくれますよね!…

160
…タオル持ってる?」
と、続けて「Ready to Go」。

1_0r4a6105 もちろん客席はバッチリとタオルが用意されていて大盛り上がり!

3_img_0026 『FATE』から「HANABI」。

170アップテンポのメジャー・チューンが楽しいなったら楽しいな!

180v短いMCを挟んで『Bloody Palace』から「Song for You」。

190v『Countdown to Evolution』から「I, Lament」が続く。

210vEYEちゃんが「今回の17本のツアーをこなしてきてひと皮剥けた」とMCで言っていた通り、濃厚かつ流麗なパフォーマンスが続いた。

220v「Infinite Love」と「Campanula」を経て…

3_img_0062 SAKIちゃんのギター・ソロ。
ひときわ大きな歓声が上がるMaryのライブの人気コーナーだ。

245お~、ビデオカメラを持ち出してお客さんを撮影し出した!

250あ~、自撮りまで~!

260もちろんギターも思う存分弾くまくり!

240v「ちゃっき~」の大きな歓声に包まれてソロ・コーナー終了!

270この後新曲を披露した後、「Burning Blaze」をプレイ。

300そして、ショウは最終セクションに突入する。
「一緒に行こうかッ!」
290vEYEちゃんが旗を振り回すのは「Coronation Day」。

280そして5人が一丸となって「Mebius Loop」から「Promised Land」へ怒涛のパフォーマンスをつなげた!

310v

320v

340v

330

360SAKIちゃんと-yashiro-ちゃんのスリリングなツイン・ギターのパートもバッチリ~!

305本編14曲。
爆音のQueendomは一旦幕を降ろした。

370お色直しして登場したアンコールは新作に収録されている「Halcyon Days」で始まった。
つまり、この時はまだ未発表曲…あ、今でもそうか。

1_0r4a6542 そしてEYEちゃんはMCでこう言った。
「徳間ジャパンに移籍してニュー・アルバムを持ってまた戻ってまいります!」
お~、だから今回のアルバムのタイトルが『Revenant』なのか~。
スゲエな、この伏線の張り方!

2_s41a0904 「旗を持っている人は今出してくださいね~!」とこれまた『Revenant』から「It's Alright 」。

390みんなで旗をフリフリ盛り上がった~!

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440さらにもう1曲。
おなじみの「Marionette」でステージでのすべてのプログラムを終了した。
「ステージでの」というのはこのもうひと盛り上がりあったんだよね~。

4_img_0215 終演後、品川インターシティホールのロビーを埋め尽くすファンの皆さん!

460ここでMary's Bloodの4人とファンへの懇親会が開かれたのだ。

470リラックスした雰囲気で楽しいトークが進む。

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510プレゼント・コーナーも盛り上がったよ~。

520MARIちゃんはスティック。

530SAKIちゃんはお手製のメッセージカードに当選者のお名前を添えて…。

540最後はメンバーがファンの皆さんに名刺をプレゼントして終了。
何とマァ盛りだくさんの一日だったこと!
 
Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

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(一部敬称略 2017年11月19日 品川インターシティホールにて撮影)

2018年3月13日 (火)

チョットおやすみ…

  
事前に何の断りもなしにスミマセン!
今週から来週にかけてMarshall Bogの更新をお休みさせて頂きます。
…と言うのも、実はこういうところへ来ておりまして…

0r4a5903 いわゆる「ベトナム」です。
  
旅先で「私の~」シリーズを書こうかと思ったんだけど…ダメ。
生まれて初めての東南アジアでおもしろいこと多すぎ!
つまり、良いことも悪いことも書きたいことがテンコ盛り!
それゆえ、東京へ帰ってジックリと筆を取りたいと思います。

0r4a5867 でもひとつだけ…暑い!
アツイアツイアツイアツイアツイ!
そして、信じられないほどの湿気。
そうだナァ…日本の梅雨の一番シンドイ時の9掛けぐらい?
もう汗が出て出て止まりゃしない!

0r4a5853 「私の」ファンの皆さん(そんなのいるのかっ!?)、お楽しみに!
あ、コレもちろん仕事で来てます。

0r4a5955 

200



2018年3月12日 (月)

FATE GEARのニュー・アルバム『7 years ago』

 
美しいステンド・グラス。
ステンド・グラスってのはいいよね。
宗教的な関わりを持っていなくても、見る者を何となく清廉な気持ちにしてくれる。
でも、ステンド・グラス、すなわり「Stained Glass」の「stain」ってのは単語としては「汚れ」という意味なんだよ。
「Stained」なんてバンドもいるね。
もちろん「Stained Glass」の「stained」の方は「着色された」という意味ね。

10教会は結構スキ。
ロンドンを歩いていて名も知らない古い教会に出くわした時、チョコッと覗くだけでも大変に心が落ち着くものだ。
そういえば、コレも以前書いたことがあったけど、ニューヨークの5番街にある有名なセント・パトリック教会に早朝に行った時のこと、キチっとネクタイを締めた出勤前のビジネスマンが何人も来ていて朝の礼拝をしていた。
ひとりのサラリーマンがベンチで寝ているホームレスを見つけると、無言で財布を取り出し、スッとお札をそのホームレスの上に置いて、そして、あたかも何事もなかったかのように黙って教会を出て行った。
その時、「コレが『mercy』ってヤツか…」とそのステキな光景を目の当たりにして、朝早く教会を訪れた価値があったワイ…と思ったが、フト、「果たして自分にはコレができるだろうか?」と自問自答したね。
まずしないし、できないだろうナァ。
ついでに書くと、コレもビックリしたんだけど、ホームレスがマクドナルドに入って来て、テーブルに付いてすぐさまテーブルに突っ伏して居眠りをしてしまった。
それに気づいた店員がスススとそのテーブルに近寄って来た。
私はテッキリ「出て行ってください」と追い出すのかと思った。
ところが、その店員の手にはあたたかいコーヒーが握られていて、そのテーブルに突っ伏して寝ているホームレスの頭の横にそのコーヒーをそっと置いて、ナニも言わずカウンターに中に戻って行ったのだ。
コレも結構驚いたな…映画を観ているんじゃなくて、目の前で、しかも音楽もナニもなしに無音で起こった小さなドラマだったから。
アメリカって「国」は全く狂っているけど、「人」は捨てたもんじゃないんだよね。
ま、どこも同じか…。

20立派なパイプオルガンだぜ!

30「あ~、どうせまたロンドンの教会で撮って来た写真を載せて『今日は名所めぐり』じゃないんだけどね~、なんて言うんだろ?」なんて思ってるでしょ?
45違うんよ。
敢えて場所は伏せるけど、コレ、東京の隣県の街中にある教会なの。
ビックリするよ。

40外から見ると何の変哲もない近代的なビルディングなのね。
でも、中に入って階上に上がると、4フロア分や5フロア分は優にあろうかという巨大な吹き抜け構造になっていて、そこが美しい教会になっているのよ。

1_img_0007 その祭壇にセットされたのがコレ。

50v今回ココにMarshallファミリーのギアが運び込まれたのは、FATE GEARのニュー・アルバムのリード・チューンのミュージック・ビデオを撮影するためなのだ。

240実はFATE GEARはチームの形態を大幅に変更した。
どういうことかというと、4人のコアとなるメンバーはそのままに、必要な人材を都度エキストラ的に迎える、いわゆる「プロジェクト」方式に移行した。
「Steely Dan式」と言えばわかりやすく思う人も多いかもしれない。
その「クルー」と称するメンバーとは…
 
ギターはMina隊長。60vベースはErika。

70vキーボーズはYuri。

80vそしてドラムスはHaruka。

90v教会の祭壇にセットされたのはJVM410Hのフルスタック。

100vEDENのWTP-600とD410XST。

110vさらにNATALのアッシュのツイン・バス・ドラムのキット。

120ペダルやスローンもNATALだ。
ムービーには一切映らないんだけどね。
ここまで気を遣うところがスゴイ。まるで黒澤明だ。
黒澤明は『赤ひげ』で、中を一切撮らないにも関わらず、薬箪笥の引き出しにホンモノの薬を入れて撮影したという。
リアリズムが違って来るのだそうだ。

130vコレは隊長の使用楽器。

150さすが、ギアだらけになってる!

1_20r4a3570 コチラはErikaさまの愛器。

160Yuriちゃんの楽器もこんな調子だ。

170Harukaちゃんはこんな感じ。

1_0r4a3651 さて、今回撮影するのは4月にリリースが予定されているニュー・アルバムに収録されている「7」years ago」という曲だ。
コレが曲と同名のニュー・アルバム『7 years ago』。
我々世代はロジャー・ディーンを連想せずにはいられないタッチ。

180cdこのイラストを描いたのはドラムスのHarukaちゃん。

190vファースト・アルバムのジャケットのデザインもHarukaちゃんの手によるもの。
コレが出た時、「ジャケットがいい」って書いたでしょ?
本人に尋ねたら、ホラね、Harukaちゃんは正式に美術の教育を受けているんだって。
やっぱりその道をキチンと勉強した人の作るモノは一味違うもんよ。

200cd歌詞カードの背景にはムービーを撮影した教会の写真があしらわれている。

210

220で、私はというと、上のアーティスト写真とイメージ写真の撮影を担当させて頂いた。
それがサ、また例によって時間がなくて大慌てで撮ったのよ。
ムービーの撮影が終わったところで照明をセットして、光をキメて…。
メンバーの皆さんには転換の時間を省くために近くで待機をしてもらっておいて、次から次へと超特急で撮影した。
下の写真もしかり。
隊長にとにかくジッと立ってもらっておいて、あの手この手でシャッターを切りまくった!
「30分で!」というのははじめから不可能だったのはわかっていたけど、大分早く片づけた。今までで一番大慌ての現場だった。
メンバーの皆さん、ご協力ありがとうございました。
すごくいいロケーションだったので、時間さえあればもっと色々やってみたかった!
でも、面白かった。

230cd さて、肝心のムービーの方。

240_2 今回歌声を聴かせてくれたのは…
Manamiと…

250v荊(いばら)のふたり。

260vさらにヴァイオリンのJillが加わった。
私はプログレ愛好家なのでヴァイオリンが入ったロックって好きなんだよね~。

270vJillちゃんの愛器もギアだらけ!
駒の辺りが光ってるんだぜ!

280vいきなり「♪惨劇の鼓動」という絶叫から始まるこの「7 years ago」。
はじめ聴いた時ビックリして飛び上がっちゃったよ!

290FATE GEARらしい息もつかせないスリリングなスピード・チューン。
中間のギター・ソロの落ち着いたプレイが印象的だった隊長。

300v頭を上下左右に振りきっての大熱演はHarukaちゃん。
こういう仕事はドラマーさんが圧倒的に一番大変な目に遭います。

310v「多人数制プロジェクト」という触れ込みに生まれ変わったということだが、こういうのもいいのかもね。
アルバム制作に関しては、その都度、画家が必要な色の絵の具を選ぶようにミュージシャンを選んで理想とする音楽を作る。
ソロ・アーティストというのはそういうモノだけど、グループでやったっていいじゃない。
昔はバンドというのは「運命共同体」という体をなしていたが、今はひとりのミュージシャンはいくつものバンドを掛け持ちしているのが普通だもん…もうこんな形態があってもおかしくはない。
そもそも、レコーディング技術の発達により、「CDとライブでの生の演奏がまったく別モノ」なんてのは常識になってしまったのだから、『Revolver』以降のビートルズのように、ライブでの再現性を考えずにスタジオの制作物に徹底的に凝るのもいいことだと思う。

320v爆音の向こう側から聞こえて来るヴァイオリンの音色がいいんだよね~。
ヴァイオリン1本あるのとないのとでは曲の印象がガラリと変わるから不思議だ。

340隊長の後を引き継いで華麗なソロを聴かせるYuriちゃん。

330スゴイんだよErikaさまのアクションが!
以前観たライブの時もそりゃスゴかったけど、この撮影でもスゴかった。
当然何回もテイクを重ねるワケなんだけど、毎回燃え尽きそうな激しい動きで曲のドラマ感を豊かにした。
430vManamiちゃんと荊ちゃんのコンビネーションもバッチリ!

360ところで、この多人数制、アルバムでは大山まきちゃんが筆頭シンガーとして、4曲であの激ノドを披露しているのがうれしい。
まきちゃん、カッコいいでね~。

370vそして、ナタ友でもある山口PON昌人氏もアルバムにコメントを寄せてくれている。
私はPONさんの紹介でまきちゃんを知った。
広がるね~、Marshallファミリーの輪!

380vハイ、休憩!
お仕事とはいえ大変ですよ、同じことを何回もやるってのは。
でも、同じことを同じように何回もできるのが「プロフェッショナル」なんですよ。
私には到底ムリ!

390そしてまた気を撮りなおして~「♪惨劇の鼓動」!

400そして出来上がったのがコレ!
アルバムが発表されるまでの間、このムービーで新生FATE GEARとMarshall、NATAL、EDENとのコラボレーションをお楽しみアレ!

FATE GEARのニュー・アルバム『7 years ago』は4月11日の発売。
ひと足先に聴かせてもらったけど、壮大な序曲「Prelude of Earth」に始まるFATE GEARの新しい世界は「多人数制」の利点を活かし、しかも、Mina隊長を中心にしたバンドのコンシステンシーが最後まで貫かれている一大ガール・メタル・アルバムに仕上がっている。

450 FATE GEARにはもうドンドン好きなことをやって暴れまくってもらいたい!
MarshallとNATALとEDENと一緒にね!

410v来る3月22日は初台DORRSで開催される「闘魂地獄祭り~第9獄~」に出演。

420v他にもアルバムのリリースに向けて色々なイベントが予定されているので、ウェブサイトをチェックして欲しい。

1_s41a0220 がんばれFATE GEAR!
とにかく続けてね!

440FATE GEARの詳しい情報はコチラ⇒FATE GEAR official site

1_img_0017 

200
(一部敬称略 2018年1月撮影)

2018年3月10日 (土)

【イギリス-ロック名所めぐり】vol.28~ヘンリー八世と六人の妻 <前編>

    
Marshall Blogで何度か触れているように生前の父は大工職人で、私は中学に入る頃になると、小遣い欲しさによく父の仕事を手伝った。
コワし専門。
ハンマーで古い家の壁をブチ壊すのが面白そうだったので志願したのが最初だった。
アレは見た目ほど面白くもなければ楽チンでもなくて、マァ土壁のホコリの凄まじいこと。
それよりも私はあのニオイがキライだった。
他にも色々やったな。
例えば下地の釘打ち。
見えないところの釘だから私に出番が回って来る。
今みたいな電動の釘打ち器なんてないから玄翁(ゲンノウ=カナヅチのこと)で1本ずつ打ち込んでいくんだけど、何百本を打っていると、玄翁を握っていた右手がバカになっちゃってね…そういう日はギターの練習ができなかった。
アレってトントン打ってるだけじゃ釘は入って行かないんよ。
打つごとにグッと釘を押し込んでいかないと余計疲れちゃう。
さすが父はそれこそ子供の頃から私の祖父にやらされていたので、速さが違う。
私が10回以上叩くところを3打でキメちゃう。
カナヅチの打面は左右で異なるなんてことも教わった。
1日働いて5,000円もらっていたかな?
そこは親子なので、シンドい時もラクな時も5,000円。
当時はまだ土曜日は学校があって、日曜日しか休みがないので、手伝いを頼まれてすごくイヤな時もあったが、今こうしてみるとそういう機会はどれも亡き父との実に楽しい思い出で、イヤイヤながらも付き合っておいて本当にヨカッタと思う。
 
あの日は大西さんの事務所の床を張り替える仕事だった。
「リノリューム」ってあるでしょ?あのゴムのジュータンみたいの。
床板にボンドをまんべんなく塗ってリノリュームの巻筒を乗せて、筒を開きながらクルクルと回して貼り付けていく。
アレが重いのなんのって!
ヘロヘロになって作業を終えると「ハイ、お疲れさん」と5,000円を渡してくれる。
いわゆる「とっぱらい」だ。
それで5,000円を握りしめて、その足で秋葉原の石丸電気へ行った。
行先は当然レコード館ね。
それで買ったのが『Yessongs』。
中学校3年生の時だから1977年、41年前の話。
私の人生、13歳の時から、手にした小遣いはほとんどレコードか楽器になった。
その前は映画だった。
洋服も欲しくなければ、車にも興味がなかった。
最近でも月に30~40枚のCDを買い込んでいたけど、チョット熱が冷めてきたかな…かといってお金が残らないのはどういうことか?

10LP3枚組で5,700円。
消費税なんて悪法が無い時代だから5,700円は5,700円。
700円自分で足したんだね。
「ウォ~!本みたいになってんじゃん!」…同じLP3枚組でも『ウッドストック』や『Wings Over America』などと違って豪華な装丁に興奮したものだ。
ポールのライブ・アルバムは世界的な紙不足の影響で3枚組にもかかわらず普通のゲイトフォールド仕様になったんだよね。
Toddの2枚組『Todd』がシングルジャケットになっているのも同じ理由。
このYesのライブ・アルバム、リリースされたのは1973年かな?
当時のレコード会社の担当者が、予想に反するあまりの売れ行きの良さにブッたまげて、笑いが止まらなかったそうだ。
エエッ、皆さんどうよ?
プログレッシブ・ロックの3枚組のライブ・レコードが売れて売れて仕方ない時代があったんですよ。
エエッ、どう思いますかね?
ミュージック・ライフ誌の人気投票でELPが1位だった時代があったんですよ。
エエッ、信じられないでしょう?

20そして、聴いた。
まず「長い!」と思った。
ナニがって、今で言うオープニングSEね。
ストラヴィンスキーの『火の鳥』。
誰のアイデアだか知らないけど、ナンでストラヴィンスキーにしたんだろうね。
「火の鳥」はセルゲイ・ディアギレフの委嘱によるバレエ組曲で、1910年にパリのオペラ座で初演を迎えた。
ディアギレフのことはニジンスキーのことを絡めて以前にMarshall Blogで書いたことがあるが、少し付け足すと、ディアギレフは「天才を見つける天才」と言われ、「バレエ・リュス(Ballets Russes=ロシア・バレエ団 )」という団体を主宰し、多くのバレエ音楽を作曲家に依頼した。
ラヴェル、ドビュッシー、プロコフィエフ、サティ、レスピーギ、プーランク(クープランではない)、そしてストラヴィンスキー。
音楽の教科書に出て来るような人たちがディアギレフの依頼でたくさん曲を残したんだね~。
ストラヴィンスキーについては、『火の鳥』だけでなく、『ペトルーシュカ』、『春の祭典』、『結婚(後出)』なども「バレエ・リュス」のための作品だった。
ディアギレフは踊りや音楽だけでなく、バレエを「総合芸術」と捉え、美術にも力を注いだ。
こっちもスゴイよ。
ピカソ、マティス、ローランサン、ミロなどが舞台美術を担当し、ココ・シャネルも金銭的にバレエ・リュスの活動を支援したのだそうだ。
すごい時代ですよ。
でもね、ヴァイオリニストの前橋汀子が旧ソ連に修行に行っていた時、まだショスタコーヴィチが新曲を発表して、ストラヴィンスキーやムラヴィンスキーが自作の曲の指揮をしていたらしい。
前橋さんがこんなことを言っている。
あの誰でも歌うことができるであろう有名なチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」を指して…「あの曲を本当にチャンと弾くには、チャイコフスキーのオペラが理解できなければムリ」
カッコいい…でも、なんでだろ~。
前橋さんは1943年の生まれで斎藤秀雄(桐朋学園の創設者のひとり。「サイトウ・キネン・オーケストラ」の人ね)のお弟子さんだ。
中学生の時から独学(!)でロシア語を勉強して、17歳の時にレニングラード音楽院に留学したのだそうだ。
スゴイなぁ。
チャイコフスキーが大スキだったんだろうね~。
   
もうちょっとストラヴィンスキーのことを書かせてもらう。
ナゼなら、最近いっちばん好きなアーティストだから。
ここのところMarshall Blogで「ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチ、バルトークが好き」なんてことを書いているけど、ここへ来て、イゴール・ストラヴィンスキーがアタマいくつも抜きん出たね。
とにかく、聴いててメッチャおもしろい。
コレでMarshallを使ってくれていれば言うことないんだどね~。
もうね、本当にオモチャ箱をひっくり返したような騒ぎで、散らかったオモチャは絶対片付けない…みたいな。
プログレッシブ・ロック・ファンなら絶対楽しめると思うよ。
Yesだの、クリムゾンだの王道を聴いて、ブリティッシュの泡沫プログレ・バンドを聴いて、イタリアンやフレンチやジャーマンを聴いて、さらに東欧の辺境を聴いて、それでもまだプログレが聴きたい人はもうストラヴィンスキーに行っちゃうのが手っ取り早いと思う。
私なんか真剣に「ロック」として聴いています。
だってさ、「春の祭典」にしたってあの最初の方のチャンク(♪ゾンゾンゾンゾン)のパートなんて完全にロックじゃん。
他にもスゴイのがいくらでもあって、この人、もしかしたらプログレ・ファン?と思いたくもなっちゃう。
例えば、さっきも挙げたこの1923年の『結婚(Les Noches)』。
この曲は以前にも紹介したことがあるけど、まずインストゥルメンタリゼーションが狂ってる。
ピアノx4、ティンパニ×4、クロテイル×2(チーンとなる真鍮のカタマリ)、その他パーカッションがゴチョゴチョ。
加えて4声の混声合唱に4人の独唱者。
これで一体ナニをしようというの?
それはね、私を含めたロック・ファンの皆さんにわかりやすく言うのであれば、フランスのMagmaですよ。
クリスチャン・バンデとかヤニク・トップのアレね。
『Kohntarkosz』とか『M.D.K.』とか、あの辺。
ヘタをすると「コバイア語」で歌ってんじゃねーの?みたいな。
熱心なファンの方には失礼だけど、『結婚』を聴いてしまったら最後、もうMagmaには戻れない。
とにかくカッコいい。
こんな楽器編成だし、内容は変態だし…というのでこの曲は滅多に演奏されることがないらしい。
それで数年前、国内最大級のクラシックのフェスティバル『ラ・フォル・ジュルネTOKYO』で演奏されるというので話題になっていた。
メッチャ聴きに行きたかったんだけど行かれなかった。
下のNAXOS盤が私が持っていr「結婚」。カップリングされているのは「Oedipus Rex(オイディプス)」、つまり「エディプス王」をテーマにしたオペラ。
コレもいいよ。
とにかく、ストラヴィンスキーの作品はオーケストラのバレエ音楽を中心に協奏曲、室内楽、器楽曲までどれでも楽しめる…ロックとしてね。
宗教音楽と歌曲はゴメン…ツライ。
Nocesさて、『Yessongs』に戻って「火の鳥」。
「火の鳥」って「全曲版」と「組曲版」、さらに何回か改訂が施されているため、複数のバージョンがある。
私も「全曲版」と「組曲版」の両方を持っているけど、そんなに気にならないナァ。いつも途中で寝ちゃうから。
もっとも演奏される頻度が高いのは「組曲版」の「1919年版」なのだそうだ。
『Yessongs』に使われているのは「組曲版」の最後の「Final」という曲。
で、久しぶりに『Yessongs』を聴いて思い出した。
コレ、原曲は一番最後にB→C→Db→F→Db→C→Bというカッコいいメロディが来て、そのままBで終わるのね。
ところがYesはあたかも曲がつながっているように、リック・ウェイクマンがメロトロンでタイミングよくBmの和音を弾いてオープニングの「Siberian Khatru」につなげる。
こんなの忘れてたわ。
ストラヴィンスキーがコレを聴いていたら頭から湯気を出して怒るでしょうな。
この「Siberian Khatru」という曲も初めて聴いた時はブッたまげた。
なんで「アルプス一万尺」?…みたいな。
私は『Yessongs』よりもスタジオ・バージョンの方が好きだった。
ちなみに「Siberian」の正しい読み方は「サイベリアン」ね。
「シベリアン」では外人には通じない。
「Khatru」というのは意味のない言葉だったらしい。
ジョン・アンダーソンがレコーディングの時に仮歌で「♪カートゥル、カートゥル」と歌っていたそうだ。
後年、やっぱり私みたいなモノ好きがいて、「Khatru」という言葉が中東のイエメンにあることを突き止めた。
意味は「あなたが望むように」ということだそうです。

下はジャケットがカッコいいと思って載せた「火の鳥」のブーレーズ盤。グラモフォンのブーレーズのジャケットはどれもカッコいいね。
「火の鳥」っていつも「ペトルーシュカ」と抱き合わせになっていることが多いんだけど、さすがピエール・ブーレーズはひと味違う。
「4 Etudes」と「Fireworks」という曲を組み合わさっている。
私はこの盤は持っていないが、両曲とも他の人の演奏のCDを持っている。
もちろん、いい曲です。

Fbそういえばあのカステラに羊羹が挟まっているヤツ、なんで「シベリア」っていうんだろうね?
昔のパン屋には必ず置いてあったけど、最近は滅多に見ないね。
カステラに羊羹を挟むなんてスゲエ発想だよな。
調べてみると、シベリアは明治時代からある古いお菓子で、名前の由来がたくさんあるそうだ。
その中で最も有力とされているのは、「カステラと羊羹の層が、シベリアの永久凍土の層に見える」なんだって…ウソだろ~。
シベリアか…今また吉村昭を読んでるのね。
『大黒屋光太夫』という得意の漂流もの。
どうも有名な話らしい。
江戸時代の伊勢白子浦の漁師が江戸に航海する途中、時化にあって漂流の末、ロシアに行ってしまう話。(剛さん、ありがとうございます)
スゴイね~、このシベリアの寒さっていうのは。
日本人なんかはそういう本当に寒い場所で暮らすDNAを持っていないので、「寒さ」で死んじゃうらしい。
吉村昭の小説はホントに素晴らしい。もう何冊読んだかな~。

Cbソロソロ本題に入りますよ。
 
『Yessongs』はYesの絶頂期を捉えたハイライトのカタマリのようなライブ・アルバムだけど、あの中でリック・ウェイクマンのキーボーズ・ソロにハマった人は相当多いのではないかしらん?
そして、あの演奏の元ネタが『ヘンリー八世と六人の妻』なるソロ作品に収録されていることを知って、当該のアルバムを買い込んだ人も少なくないハズだ。
もちろん私もそのひとり。
私が持っているLPの帯にはこうある。
「天空を舞い、地を裂く圧巻のキーボード・プレイにインストルメンタル・ロックは一つの完成を見た!」
大ゲサだな~。
そうか~?
確かにカッコいいし、何の文句もないんだけどね。
そもそも、『ヘンリー八世と六人の妻』という題材がいい。
リック・ウェイクマンは他にも「アーサー王と円卓の騎士」をテーマにしたアルバムもあるけど、こうしたテーマは日本でいえば「赤穂浪士」みたいなもんでね。
やっぱりイギリスはカッコいいな~、なんて思っちゃうワケ。
そして、このアルバムと『Yessongs』の演奏を聴き比べてみると、ライブの方はおっそろしくウマくダイジェストにしているな~、とまたまた感心しちゃうんだよね。

1_img_5775 で、今回はこのアルバムを掘り下げてみたいと思ってる。
大した名所が出て来なくて申し訳ないんだけど、読んだ後はこのアルバムが以前にも増して興味深く聴くことができるハズ。
イギリスの歴史に詳しい人は読まなくてもいいです。
では…脱線過多で16世紀のイギリスにゴーゴゴー!
 
1973年に発表したリック・ウェイクマン初のソロ・アルバム『ヘンリー八世と六人の妻(The Six Wives of Henry VIII)』。
まずはジャケット。
この写真はBruce Raeという人が有名な「マダム・タッソーろう人形館」で撮ったもの。
だからリックの後に写っているのはヘンリー八世と3人の妻のろう人形。
リックはホンモノだ。
恐らくリックを何度も歩かせて自然な姿を撮ろうとしたんだろうね。
でも奥さんが3人しか映っていない。私だったら絶対にNG。もっと引きで撮ってリックと7つのろう人形が入るようにするな。
でもネ、この写真の中にはもっとヒドイことが起こっている。
気がついていた人はいるかな?。
CDじゃ小さくてチョットわかりづらいかも。
LPを持っている人は引っ張り出して来てよく見てみて。
向かって一番左の女性(最初の妻、キャサリン・オブ・アラゴンだと思う)の上。
男の人が写っちゃってるでしょう?
コレ、心霊写真ではなくて、後ろのカーテンをキチッと閉めなかったので隣の展示ルームの人形が見えちゃってるの。
スタッフもヒドイど、このフォトグラファー、ファインダーを覗いていてわからなかったのかな~?
それともよっぽど慌てていたのか?
出来上がってから気が付いたリックはこの写真に大層ガッカリしたそうだ。

30cdこの男性の人形…ナニかというと、元アメリカ合衆国大統領のリチャード・ミルハウス・ニクソン。
だからザッパに「Dickie's such an Asshole(リチャードはそんなクソ野郎)」なんて歌われちゃうんじゃん?…イヤ、この写真についてはニクソンに何の落ち度もない。
懐かしいね、この顔。
私なんかは「アメリカの大統領」といえばこの顔だ。

Rmn_2 ついでに紹介しておくと、これがベイカー・ストリートにある「Madam Tussauds(マダム・タッソーろう人形館)」。
ココでこのジャケットの写真が撮影された。

36_3とにかく入場料が高いもんで1回も入ったことがない。
それでもロンドンの観光名所としていつもたくさんの人でにぎわっている。
この周辺のことは【イギリス-ロック名所めぐり】vol.21~メリルボーン周辺に書いておいたのでご覧になられていない方はゼヒ!

35ところで、ジム・マーシャルはリック・ウェイクマンと仲がヨカッタらしい。
ある時、ジムの夕食にお供させて頂いた帰りの車の中でのことだったように記憶しているが、ジムが私にこう訊いた。
「シゲはいつ日本に帰るんだい」
「明日の夕方の便に乗ります」
「そうか、じゃダメだな。明後日、リック・ウェイクマンが工場に来るんだよ」
「ああ!残念です!(チッ、なんだよ~!)」
ということがあった。
メッチャ会ってみたかった。
ウェンブリーのMarshallの50周年記念コンサートで息子さんには会ったけど。
さて、下のポートレイトを見てください。
1962年に作られたこの世で最初のMarshall、JTM45を手にしてご満悦のジム。
これは1998年ぐらいに制作したポスター。
胸に金色のペンダントが見えるでしょ?

1_32n1 なつかしいナァ。
DSLとTSL。
一体誰がこんな写真を撮ろうって言ったんだろうね?
やっぱり胸には金のペンダント。

1_2dtゲイリーとのツーショットでも金色のペンダント。
ジムはネクタイが好きではない…って言ってた。

1_2gm2005年、JTM45/100のリイシューの前で。
このモデルの取説に私の名前を載せてもらったのは私の一生の記念。
写真のジムの格好はナンのことはない、今の私のライブ会場で着ているユニフォームと丸っきり同じじゃんね。

1_2j45コレは2008年ぐらいの写真だろう。
ジムがサインをしているのはVintage Modernのポスター。
このポスターの写真撮影のホンの数日前にジムは倒れた。
それでも何とか予定通りに撮影の仕事をこなした…と聞いた。
片手でサインをしている。
以前より調子が悪かった左手が悪化し、自由に動かせなかったからだ。
それゆえ、会食の時に私はジムのお皿にスペアリブを乗せる係り何度かさせてもらった。
やっぱり金のペンダント。

1_2poそして、最晩年のジム。
やはり金の丸いペンダントをしているでしょう?

1_2an1このジムがいつも身に付けていたペンダントは「Grand Order of Water Rats」という音楽業界の社交クラブの会員の証なのね。
このクラブは1989年にロンドンで発足された由緒正しいモノ。
いわゆるイギリス人得意の「ノブレス・オブリージュ」に則ったものなのだろう、このクラブはショウ・ビジネスで稼いだお金を社会に還元するチャリティの団体でもある。
この「ノブレス・オブリージュ」だけは日本の富裕層や政治家にガンガン勉強してマネしてもらいたい素晴らしいヨーロッパの文化だよね。
いいですか、昔は戦争があるとイギリスの貴族は競って自分から戦地に赴いたのだそうだ。
それはひとつの「ノブレス・オブリージュ」だったワケ。
優位な地位にあるものが下位の者を思いやる慈悲の心や行動ね。
実はコレにはもうひとつ理由があって、貴族たちは戦争をスポーツとして楽しんでいた側面もあったらしい。
いかん、変なところで脱線した。イヤ、しょっちゅうイギリスに関する本を読んでいるもんで…。
で、このWater Rats、簡単に会員になれるものではなくて、定数が決まっており、メンバーが死んだりして誰かが脱会しな限り新しい会員を迎えない。
それで、ジムが金のペンダントをしているのは、このペンダントが写真に写り込むたびに、1回数ペンスの寄付が発生する…みたいなことをジムが言っていた。
どういうシステムになっているのかジムの説明ではよくわからなかったけど、とにかくこのペンダントをして写真に写るとチャリティになるらしい。だからジムはいつもこの金のペンダントを首から下げていた。
で、このクラブのメンバーがスゴイ。
ジムがWater Ratsのことを話してくれた時の会長はボブ・ホープだって言ってた。
ロック界のメンバーはブライアン・メイ、ロイ・ウッド、ニコ・マクブレイン、ジムの親友のバート・ウィードン(故人)、ジムの息子のテリー等が名を連ねている。
ああ、そういうことか!
今気がついた。
ジムはニコをすごくよく可愛がっていたし、ジムが亡くなった時のお別れ会に丁寧な弔辞がブライアン・メイから届いたのは、このWater Ratsのつながりだったのか!
そんなことで、ジムはリックとすごく仲がヨカッタそうだ。

Logoそして、もうひとつ。
リックは若い頃、ロンドンの西のはずれ(Uxbridge)にあったジムの楽器店でSaturday Boy、つまりバイトをしていたのだそうだ。
「ジムの店でバイト」というとミッチ・ミッチェルばかりが有名だけど、リックもそうだったんだって。
どっちの店かな?
今は床屋になっている第1号店か?

38その向かいの第2号店か?
ジムの店でバイトしていた有名ミュージシャンなんて掘り起こせばまだ出て来そうだね。
 
ジムの楽器店、すなわちMarshall誕生の地についてのレポートはコチラ。
この取材をした時は本当におもしろかった!
【イギリス‐ロック名所めぐり vol.1】 マーシャルの生まれ故郷<前編>
【イギリス‐ロック名所めぐり vol.2】 マーシャルの生まれ故郷<後編>

352今日はリック・ウェイクマン初のソロ・アルバム『ヘンリー八世の六人の妻』の話をしていますからね~。
コレですよ~!
30cdさて、トニー・ケイの後任として1971年にYesに加入した年の末、リックはA&Mとアルバムを5枚リリースの契約を交わす。
A&Mはよっぽどリックが欲しかったのかね~。ナント、リックが欲しいと言っていた、かつてクラーク・ゲーブルが所有していたという1957年のキャデラックをプレゼントしたという。(ギャラのウチだったみたいだけど)
コレが同型のキャデラック。
カッコいい~…けど、要らない。
ウチの車庫の全く入らないし、MarahallもNATALも積めないもん。
私の「良い車」の基準は1960がタテに積めるかどうか…だ!
そもそも燃費が相当悪いだろからね。ウチではムリだ。
1_1957そして、リックはソロ・アルバムの制作に着手する。
Yesのメンバーとして『Fragile(こわれもの)』のツアーで全米を回っている時、ヴァージニアの空港の売店で4冊の本を買った。
その中に『The Private Life of Henry VIII 』というヘンリー八世と六人の妻に関する本があり、その中のアン・ブーリン(2番目の妻)の箇所を読んでビビビと来ちゃったらしい。
今風に言えば、「降りて来た」ってヤツよ。
すると、以前録音した自作曲のテーマのメロディが移動中の飛行機の中で頭をよぎり、あちこちのコンサートのサウンドチェックで弾いてみるととてもいい感じだった。
それで、飛行機の中、ステージの上、あるいは家のピアノの前で浮かぶメロディを書き留め、6人の妻たちを表現する音楽を摸索していった。
そして、それをひとつにまとめたのがこのアルバムというワケ。
ジャケットを見開いた右下にこんなことが書いてある。
リック曰く、「このアルバムはヘンリー八世の六人の妻の解釈を音楽的に表現している。音楽の内容はそれぞれのキャラクターの人生とはリンクしていないかもしれないが、私はキーボーズという楽器を通じて自分のコンセプトを表現した」…みたいな。

しかしサ、音楽配信のせいでこういうアルバムはなくなるね~。
モッタイないよな~、ドンドン世の中がツマらなくなってる。
まさに「何でもあるけど、何にもない」というヤツ。
30cdレコーディングは1972年、Yesのツアーの合間を縫ってロンドンのモーガン・スタジオとトライデント・スタジオで行われた。
リックはトライデント・スタジオのハウス・ピアニストをしていたのね。
デヴィッド・ボウイの録音にちょくちょく参加しているのはこれが理由。
まさにホームでの録音だった。
下がソーホーにほど近いところにあるトライデント・スタジオ。
 
トライデント・スタジオのスゴさについてはコチラをご覧あれ⇒【イギリス-ロック名所めぐり vol.7】 ソーホー周辺 その2
38vアルバムに収録されているのは6曲。
すなわちヘンリー八世の6人のお妃の曲だけだが、実はヘンリー八世自身をテーマにした曲も用意していた。
レコーディングは奥さま方の曲から取り組んだが、作業が進むにつれレコードの収録可能時間の限界が見えて来て、最終的にヘンリー八世の曲をカットせざるを得なくなってしまった。
ダンナはツライね。
そのため、アルバムのタイトルは最初『Henry VIII and His Six Wives(ヘンリー八世と六人の妻)』とされたが、ヘンリー八世の曲が入らないので『The Six Wives of Henry VIII(ヘンリー八世の六人の妻)』と変更したんだって!
  
それではこのアルバムの主人公たちについて見て行ってみましょう。
まずは、ヘンリー八世。
1491年に生まれ、幼くして亡くなった兄アーサーの後を継いで1509年にイングランド国王に即位した。
スゲエ肩幅!
身長は190cm近くあっそうだ。
白人で190cmなんて珍しくなかろうに…と思うでしょ?
ところが、白人でも昔の人はすごく小さかったんだってよ。
田舎で見かける築200年ぐらいの古い住居の入り口なんか、身長172mの私でも思いっきりかがまないと入ることができない。
そういうサイズだったらしい。
だから190cmなんていったら完全に巨人よ!
脚に注目…このムキっとしたふくらはぎが自慢で、コレを見せたいがためにタイツ姿の肖像がが多かった。
身体も丈夫で頭も大層ヨカッタんだって。
この医学が発達していなかった時代、「身体が丈夫」ということはとてつもない長所で何しろ天然痘を自力で治したとか…。
一方、オツムの方といえば、8歳の時にラテン語で手紙を書き、フランス語とスペイン語も堪能で、天文にも興味を持ち、グリニッジでトマス・モア(『ユートピア』の著者。後出)と天体の観測に努めた。
これがグリニッジ天文台の元なんだと。
しかし、どんなに丈夫で頭がいいか知れないけど、性格悪そうだにゃ~。
でも、やっぱりイギリス人の間では人気のある君主なんだよね。
日本でいうと徳川家康級かな?
で、やっぱり徳川家の15人の将軍と同じで、イギリスの学校では「ヘンリー八世の六人の妻」を覚えさせられるんだって。
先日もNAMMでマーシャルの連中とこんな話になって(自分が振ったんだけど…)、みんな言えなかったな~。
「じゃシゲ、言えんの?」と来るからサラサラっと6人の名前を挙げてやった。
みんなビックリしてた。
徳川15は言えないけど、ヘンリーと七福神は頭に入ってる。
ま、こんなことをして人脈を作ってるワケ。
だって、外人がいきなり「イエヤース、ヒデターダ、イエミーツ…」って15人の徳川将軍家の名前をそらんじたらかなり面白いでしょ?
こんなことを思いついたのもこのリック・ウェイクマンの作品のおかげなのさ。

40v後はほぼ脱線。
ぜんぜん『名所めぐり』じゃなくてスミマセン。
 
やはりこれだけ有名な歴史上の人物たちとなると関連する映画もたくさんあるワケで…あの手、この手でいまだに映画化やドラマ化されてる。
その中でとりわけクラシックなのはコレでしょう。
1933年のイギリス映画、『ヘンリー八世の私生活』。
コレ、リック・ウェイクマンが読んでヒントを得たという『The Private Life of Henry VIII』と原題が同じなんだけど、別物。
ヘンリー八世の人生を超駆け足で描いていて、いきなり2番目の奥さんの処刑のあたりから話がスタートする。
でも、「八っつあん」の粗野でダイナミックなイメージが実にうまく描かれていると思う。
この作品は第6回のアカデミー賞で作品賞と主演男優賞にノミネートされた。
アメリカ制作以外の映画が作品賞や主演男優賞にノミネートされるのはこの作品が初めてのことで、作品賞は逃したものの、ヘンリー八世を演じたイギリスの大名優、チャールズ・ロートンは見事主演男優賞を獲得した。
ちなみに先週やってたアカデミー賞は第90回だからね。古い話よ。
この映画の中で、どうしてもトランプで勝つことができない4人目の妻、「アン・オブ・クレーブス」を演じているのはロートンの私生活での本当の奥さん、エルザ・ランチェスター。
アン・オブ・クレーブスって、肖像画と実物が全然違うということでヘンリーは結婚をイヤがったっていうんだよね。「クレーブス」ってぐらいだから。
要するに美しくなかったらしい。
それを奥さんに演じさせちゃうところが面白い。

50dvd_2コレは何度も引き合いに出していて恐縮なんだけど、また紹介しちゃう。
ナゼなら、このウィリアム・ワイラーの名サスペンス『情婦』を観ないで死んでいく気の毒な人を1人でも減らしたいから…大きなお世話だけど。
この中で病み上がりの辣腕弁護士を演じているのがチャールズ・ロートン。
そして、その看護婦を演じているのが、またまた本当の奥さん、エルザ・ランチェスター。
まぁ、この映画だけはとにかく観て頂くしかない。
昔の映画がいかに面白かったかを痛感すること間違いない。
ディートリッヒのカッコよさとロートンの名演に注目。

60dvd_2もうひとつ、ロートンの古いイギリス映画を…。
マンチェスターを舞台にした『ホブソンの婿選び』という1954年制作のホーム・コメディ。
ココではチャールズ・ロートンは3人の娘を持つガンコバカ親父を演じている。
伏線がキチ~っと張られた脚本が何しろよくできていて、テンポも速く、映画の出来として非の打ち所が全くない。
それもそのはず、監督は『アラビアのロレンス』や『戦場にかける橋』で知られるデヴィッド・リーン。
おもしろくない映画を作るワケがないじゃんね。
チャンスがあったら観てみてください。
ちなみに『戦場にかける橋』でデヴィッド・ニーブン率いるイギリス軍がクワイ河にかけた橋のモデルはエジンバラの「Firth of Forth」という河にかかる「Forth Bridge」。
Genesisの名盤、『Selling England by a Pound』に収録されている「Firth of Fifth」はコレが元ネタ。
もひとつオマケに、この『Selling England by a Pound』はCLASSIC ROCk MAGAZINEが選ぶ、「プログレッシブ・ロック名盤」で第1位を獲得している。
ま、確かに名盤だけど、日本人にはわからないグッと来るものがイギリス人にはあるんだろうね。
『アラビアのロレンス』、また観たいナァ。
ロレンスって同性愛者だったでしょ?
あの時代、イギリスでは同性愛は犯罪だった。だから自分が同性愛者ということを知ったロレンスはあんなに悩んだ。以前はそんな背景もは知らずに観ていたナァ。70dvd_2さて、ヘンリー八世にもどってもうひとつ…。
それは映画『ゴースト』のワン・シーン。
幽霊になったサムを演じるパトリック・スウェイジが、ウーピー・ゴールドバーグ扮するイタコのオダ・メイに霊媒を依頼する場面。
ややインチキだし、ゴタゴタに巻き込まれるのをイヤがるオダ・メイが寝られないように枕もとでサムが歌を歌い続ける。
その曲がハーマンズ・ハーミッツの「ヘンリー8世君」。原題は「I'm Henery the VIII, I am」
とても可愛い曲だよね。
この曲のオリジナルはハリー・チャンピオンという人の持ち歌で、ハーマンズのバージョンは歌詞がひとつしかない。
そして、ピーター・ヌーンが間奏でこう言う。
「Second verse, same as the first(2番を歌うよ~、1番と同じだよ)」
つまり、終わりがないということ。
サムは「霊媒の仕事を受けてくれないなら永久に枕元で歌い続けるぞ!」という意味を込めてこの曲を選んだんじゃないかね…なんて思うんですよ。
この映画では「Unchained Melody」が話題になったけど、私はこの「I'm Henery VIII, I am」の方が全然印象深かった。

80dvd_2ハリー・チャンピオンという人は、1910年頃に活躍したコックニーの歌手でコメディアンだそう。
1911年の録音を聴くと、ドでかいバースが付いていてまるで違う曲のようだ。
そして、コックニー訛りがスゴイ!メッチャかっこいい。
ところでこの曲、ナンでヘンリー八世なのかというと、結婚した隣の未亡人には前夫が7人もいて、その誰もが「ヘンリー(エンリー)」という名前。
「ウィリー」ってヤツも「サム」っていうヤツもいなかった。
この歌の主人公もヘンリー。
だから、8人目のダンナとなる自分は「ヘンリー八世君」だというワケ。
ナニがおもしろいんじゃいッ?
ま、6人もの奥さんを娶ったヘンリー八世のパロディということなのかね?
でもヘンリー八世の奥さんって6人のうち「キャサリン」と「アン」が2人ずついるんだよね。
  
ハーマンズはマンチェスターか…。
月並みだけど、「ミセス・ブラウン」とか、「見つめあう恋」とか、「この世の果て」とか、ハーマンズ・ハーミッツっていい曲演ってるよね。
ちなみに「見つめ合う恋(There's a Kind of Hush)」のアレンジはジョン・ポール・ジョーンズ。
イヤ~、昔の曲はいいな~。
オールディーズ聴きたくなってきた!
コニー・フランシスでも引っ張り出して来ようかな。
最近は「ヒット曲」というものが全くなくなったでしょ。
そりゃ若い人の間だけとか局地戦ではハヤっている曲もあるかもしれないけど、天地真理やジュリーや百恵ちゃんやピンクレディの歌のように、年寄りから子供までが、日本国民の全員がソラで歌えるような曲が完全に絶滅してしまった。
IT化とか何とかいって、簡単に音楽が無料で手に入るようになった反面、音楽が民衆から遠いところへ行ってしまったのはまったくもって皮肉な話だ。
あの時代はもう二度と戻って来ないよ。
ナゼならもう作り手にそういう時代を知っている人がいないから。

90cd_2コレでヘンリー八世のことがよくわかって頂けたと思う…どこがじゃい?
イヤ、一辺に説明できないので、追々やっていきますから。
 
さて、ココで外へ出てみますよ。
コレはシェイクスピアの家、ストラトフォード・アポン・エイヴォンに近いところにあるウォリック城。
「upon〇〇」というのは「川沿いの」という意味だってことはいつか書いた。
だからシェイクスピアのところは「エイヴォン川沿いのストラトフォード」ということになる。
ニューキャッスルもそう。「Newcastle upon Tyne」すなわち「タイン川沿いのニューキャッスル」というのが正式な地名。
この「upon〇〇」は川が大きく蛇行しているところに付けられる地名らしい。

100「Warwick」って綴るんだけど、コレは「ワーウィック」ではなく「ウォリック」と読む。
この辺りは「ウォリックシャー」という地籍なのね。
1068年、「征服王」の異名を取るウィリアム一世が建築し、1088年にはウォリック伯が所有した。
「ウォリック伯」というのは人の名前ではなくて、イングランドの貴族の伯爵位の中で最古の爵位。
だから日本で言えばどうなんのかな?
「ナニナニの守」とかの「国司」みたいなモノかな?
日本のアレは結構いい加減なようだけど、この「ウォリック伯」はかなりチャンとしてるみたい。

120…というような固っ苦しい話はヤメて城の屋上に出てみる。

130曇っているけど絶景かな~!
150かなりの段数の階段を上って屋上に出るんだけど、建物が全部つながっていて回廊みたいになっているのね。
見物客は一方通行で進まなければならず、途中で引き返すことができない。
そんなもんだから、入り口には係りのお姉さんが立っていて、「大丈夫ですか?入ったら最後、引き返すことはできませんよ。かなりシンドイですよ」と見物客に説明する。
足腰に自信のない人はそこで止めておくというワケ。

140vま、ホントに結構シンドかったけど、この眺めには代えられまい。

160まるでレゴで作ったような家が連なってる。
コレはアトラクションでもなんでもなくて、実際に人が普通に住んでるのよ。

170屋内に入る。
マァ、豪華絢爛だこと…

180vってイギリスの古い城の中はどこもこうだけどね。

190vお定まりの天蓋付きベッド。
こんなの落ち着かないゼ~。

185城内を歩いて見て回ると…お!
1、2、3、4、5、6…

186やっぱり…ヘンリー八世と六人の妻!

210やっぱり観光客に人気がある。
有名だからね。
「キャサリン・オブ・アラゴン、アン・ブーリン…ああ、学校でやったわね~。なつかしいわ~」とこのお婆さんが言っているかどうかは知らない。

200v立派なポートレイトも飾ってあって…。

220vところが、どこをどう調べても、ココは歴史的にヘンリー八世は関係ないみたいなんだよね~。
240v要するに、飾りなの。
観光地に行くと、由来しているアイテムってどこにでもあるじゃない。
たとば上田に行くと真田幸村だの六文銭だの。
甲府に行けば武田信玄だの風林火山だの。
ま、ソレらはその観光地に根差しているモノだけど、「定番中の定番」という意味でココと同じ。
このウォリック城とヘンリー八世は関係ないながら、イングランド全体の観光地として、イギリスの歴史で最も有名なこの人の人形を飾っている…ということみたい。
 
というのも、このウォリック城って、観光業者がガッツリと入り込んで、中世をテーマにしたアミューズメント・スポットとして仕立てられているのですよ。
やっぱやることが徹底しているわ。
こんなこと日本じゃ絶対考えられない。
どこかの不動屋さんが彦根城を買い上げて「井伊直弼の大冒険」なんてのはやらないでしょ?
どういうことかというと、コノお城、1978年に民間に払い下げちゃってるんだよね。
それを買ったのが、さっき出て来たマダム・タッソーろう人形館の「タッソー・グループ」。
知らなかったんだけど、このタッソー・グループって、ディズニーに次ぐ世界で2番目に大きいレジャー会社だったそうだ。
「だった」というのは2007年にアメリカの大手投資運用会社ブラック・ストーンに買収されたから。

230v城の後を流れているのがエイヴォン川。

250ほとんどまっ平でまるで堀のように流れは穏やかだ。

260川には段差があって、水の落下地点のそばに大きな水車を設置している。
多分、元々の流れがゆるいせいだろう、段差によって強引に加速させた水流で水車を回しているのだ…と思う。
それでも日本の山岳水力発電で回すタービンの速さに比べると、この水車の回転速度はギャグにしか思えない。

270vところがですね、コレはイギリスで最初の水力発電プラントで、1894年から稼働をスタートさせ城内の電力を賄い、余った電力はバッテリーに蓄電することにより電気自動車や電気ボートに利用された。
しからば日本の水力発電はどうかというと…。
これが!
1891年にもう稼働を開始してるんですよ。勝った!
山の多い日本のこと、北部を除いてほとんど平坦な地形のイギリスより水力発電が進歩していたのかと思うとさにあらず。
日本の最初の発電所は京都の蹴上発電所で、琵琶湖疎水を利用したというのだから、やってることはウォッリック城と同じなのよ。
何でもイギリスから教わった日本だからね、コレには結構ビックリ。

280こういう古い機械を見るのはおもしろい。
まだ実際に使っているんでしょうナァ、古時計のようにノ~ンビリと動く100年以上も前に作られた発電機器を見ていると何ともいえない感覚になるのよ。

290v城の隣には「ピーコック・ガーデン」というのがあって、コレがまたアホほど美しい。

300名前の通りクジャクがそこら中をほっつき歩いてんのよ。
ドバっと羽を広げているところは観れなかったけど、アチコチで「グエッ、グエッ」って啼てる。

310v次回からはヘンリー八世の六人の奥さんたちひとりひとりにスポットを当ててアルバムと聴き比べてみましょうね。
LPやCDを持っている人は用意しておいて!
六人の皆さん、結構悲惨です。

<中編>につづく

2018年3月 9日 (金)

ヤバイTシャツ屋さん "Galaxy of the Tank-top” TOUR 2018

  

ココは映画『マイ・フェア・レディ』の舞台となったロンドンのコヴェント・ガーデン。

1_img_04391980年に観光客を対象としたショッピング・センターに生まれ変る前は映画にあるように大きな食料品の市場だった。
1_2rimg0472ネクタイを使った連続殺人事件を描いた晩年のヒッチコックの傑作サスペンス『フレンジ―』で、その殺人鬼が普段働いている職場もこのどこかにあった青果店だ。

1_img_1207辺りにはこうしたストリート・パフォーマーがアチコチで自分の芸を披露している。

1_img_0436最近では日本でもよくこういうのを見かけるようになったね。

1_img_0437ショッピング・センターの正面でのパフォーマンスともなるともう大変な騒ぎ。
いつもたくさんの観光客でゴッタ返している。
最寄りの地下鉄の駅は「コヴェント・ガーデン駅」だが、曜日と時間によっては昇降客を捌ききれず、隣の「レスター・スクエア駅」を使ってくれ!という利用制限が発せられる。
「隣の駅」と言っても呼べば聞こえるような距離なので、何ら問題はないのだが。ロンドンの地下鉄の料金は普通に乗ると殺人的に高額で、そんな距離の1駅間乗るだけで800円近く取られるんよ。
もちろんそんな人はいないけどね。
1_img_0446大道芸はといえば、それほどビックリするような芸ではないんだけど、何しろ客さばきがメッチャうまい!
ロンドンなんていうと、何となくこうした大道芸の類が街中で見れると思うでしょ?
ところが驚いたことに、ロンドン市内で大道芸をやっていいのはこのコヴェント・ガーデンだけ。
そう言われてみると、確かに他でこんなことをやっているのを見たことがない。
ロンドンは観光客の数がハンパでなはいので、交通の妨げにならないように気を配っているのだろう。
地下鉄のコンコースで演っているパフォーマンスは管轄が別。
アレも厳しいオーディションを通らなければならない。

1_img_0447マーケットの中は衣料やオシャレな日常品を扱う店が軒を連ねている。

1_img_0442コレは2012年の6月のようす。
ユニオン・ジャックがスゴイでしょ?
この時、ロンドン中がこうだった…というのは、エリザベス女王の在位60周年のイベントをやっていたのね。
それはそれは見事だったけど、寒かった!
その時の様子は ↓ ↓ ↓ にレポートしているので興味のある人はどうぞ!
★イギリス紀行2012 その16~ロンドン2 <女王陛下のロンドン 前編>
★イギリス紀行2012 その17~ロンドン3 <女王陛下のロンドン 後編>
1_img_7643世界中から観光客が集まる人気スポットというだけあって、やっぱり有名ブランドのショップも少なくない。
おもしろくないね、そういうのは。
でも、そうではなくてフリマ的にハンドメイドのオリジナル商品を扱っている小さな出店も結構あってね…コレを見て歩くのが存外におもしろい。

1_img_0443で、ひとつ見つけたのが、Tシャツを扱う店。
ニコニコ、ニコニコ、上品で見るからに優しそうなオジさんが店番をしている。
チラっと商品に目をやると、そのオジさんの雰囲気にふさわしく、どれもメルヘンチックで可愛らしい。
全部そのオジさんが作っているオリジナル商品ということなんだけど、それらをよく見て絶句!
どれもがデザインがエグイのだ。

1_img_0445でもおもしろいので、一番無難なヤツを1枚買った。
下の息子へのお土産だ。
それが下の写真。
「PEE & POO」…すなわち「オシッコとウンコ」。
セガレも「珍しい」と喜ぶかと思ったら、ナンだよ…「さすがにウンコはヤバい!」と言って、息子は3年経った今も着ることはない。
イヤ~、アレ、ホントに「ヤバいTシャツ屋さん」だった!
  
コレが言いたくてココまで引っ張った。

1_img_0001さて、ロケーションはコヴェント・ガーデンからいきなりお台場。
開場直後のZepp Tokyoには若い人たちでイッパイ!

10そうそう、コレコレ、この格好。
Tシャツ、スパッツにヒザ丈の短パン、そして首からタオル。
「若さ」の象徴だぜ!
今度どこかの現場へ行ってこの格好で撮影してみようかな?
オッサンには似合わないぞ~!

20会場は立錐の余地まったくなしの超満員!30Marshall Blog初登場の「ヤバいTシャツ屋さん」だ!

40こやまたくや

50vたくやさんはMarshall。

60正面を向いているのはタオル掛け(正体はJCM900 4100だったかな?)と1960A。

70実際に音を作っているのは横っチョを向いているDSL100H。

80ベースは、しばたありぼぼ。

90vドラムスは、もりもりもと。

100vコレは1月10日にリリースされたセカンド・アルバム『Galaxy of the Tank-top』の初回限定版。CD+DVDの2枚組。

Cdんで、こっちはCDだけの通常盤初回プレス。
我々が子供の頃は、今「タンクトップ」と呼ばれているシャツは「ランニング」と呼ばれていた。
ところで、ノースリーブの肩が丸出しになっているシャツのことを総称して「タンクトップ」というらしい。
昔、水着のことを「タンクスーツ」といって、肩が丸出しのデザインだった。それの上半身の部分だけだから「タンクトップ」。
ちなみに「タンク」とはプールのこと。当時は「海水浴」という習慣がなかったからね。
「ランニング」は同じタンクトップでも、ガバチョと首の部分が空いている形をしているモノ。
要するに運動しやすくなっているワケ。
一応「Tシャツ」の方もやっておくと、もちろんアルファベットの「T」の形をしているからそう名付けられたという説が有力だが、「Training Shirt」の「T」という説もあるらしい。
元はアメリカ海軍の船乗りたちが下着として愛用していたモノで、色は白。
船内でキツイ仕事をする上で着やすく、洗えばすぐ乾くし、タオルにも使えるわ、もし敵に降参する時には白旗にもなった。
第二次世界大戦中、撃ち落とした敵機のパイロットがTシャツを着ていて、それを見た日本軍の兵士は「ウワ!アメ公のヤツらは下着で戦っているのか!?」とビックリ仰天したのは有名な話。
今日の記事は若い人たちも読んでくれていると思うので書いておこう。
ところで、73年前の今日の夜中、つまり1945年3月10日に「東京大空襲」があって、2時間半も立たないウチに10万人の東京の一般市民が犠牲になったことを知っておくこと。
そして、もうひとつ「平和でなければ音楽もできない」ということも知っておくべき。
 
しかし、このジャケット、可愛いデザインだね。

105cdこのZepp Tokyoでのライブは上のアルバムのリリースを記念するツアーの千秋楽で、ダブルヘッドライナー公演を2日間開催した。
両日とも完全ソールド・アウト。
この日の対バンはKANA-BOON。
あ、初めてMarshall Blogを見る人に言っておかなきゃ!
Marshall Blogでは「ツーマン、スリーマン」という言葉は絶対に使いません。
「ダブル・ヘッドライナー、トリプルヘッドライナー」と正しい英語で表現しています。
だっておかしいでしょ…「ツーマン」なんて英語はありません。
せいぜい「ツーメン」。
そうですよね、ありぼぼちゃん?!

110オープニングはいきなりニュー・アルバムのオープナー「Tank-top in your heart」。
120オワ~、コレぞ若い人のロックだぜ~!

130シンプルでストレート、パワフルでアグレッシブ!そして何よりも「自由」で「愉快」!
私たち世代が若い時に聴いたロックとは全く違うモノだけど、「ロック」としての根本は変わらんのだ。

1401曲ごとに沸き上がる耳がツン裂けんばかりの歓声。
この感動→トリハダ!
ん~、若い頃を思い出す~!
よくマンガであるじゃない?若い人たちが楽しそうにしているのを見ておジイさんが「ワシだって若い頃は!見てろよ!(グキッ)アイテテテ!」みたいの…アレです。
そうなんです、波平さんは私より年下です。

1_img_0237「DANCE ON TANSU」、「メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲」とニュー・アルバムからのナンバーが続く。

190vメロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲がどういう曲がわからないので、この「メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲」という曲がメロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲ぽいのかどうかわからないけど、アルバムでは10曲目に入っているという撞着が面白いね。
しかし、長いタイトルだな。
頭脳警察というバンドに「指名手配された犯人は殺人許可証を持っていた」という長いタイトルの曲があるがかなわないな…。
でもネ、この曲、日本のロック史に残る短い曲で、ディミニッシュ・コードに合わせてタイトルを1回言うだけ。その間、15秒。
そんなやり方もあります。

200「今日、最初に出てくれたKANA-BOONとヤバTは大阪の三国ヶ丘にあるFUZZというライブハウスの出身で、その2つのバンドでこうしてZepp Tokyoという大きなステージに立つことができてとてもうれしいです!」
そんな感動的な挨拶をして大歓声に包まれたたくやさん。

150ガンガンいきます。
スカで「Tank-top of the world」。
関西弁でやっちゃうところがまたいいね。
もちろん、カレン・カーペンターズの2人も、Creamの3人もビックリしているだろう。(Creamが演奏した「Sitting on Top of the World」はWalter VinsonとLonnie Chatmonという人の作品)

240チョット落ち着いて「眠いオブザイヤー受賞」。160v「♪敷布団 on 俺 on 掛け布団」ね。
ホントこのバンドは言葉の使い方がおもしろい。
大丈夫ですよ~…歳を取って来ればヒツジなんて10匹も数えれば難なくコテンとイケます。
それで、すぐに目が覚めます。
そして、またすぐ眠くなります。
「眠いオブザイヤー」は簡単に獲得できます!

170ニュー・アルバムからドカンと「Universal Serial Bus」。
20年前なら何の意味かサッパリわからないであろう歌詞。
とてもいいアイデアだと思う。
そう!アレって裏表がわかりにくいよね。
絶対に会ってると思ってブスっとやると刺さらない。
向きがさかさまのヤツもあるじゃない?
ホント、1回じゃ刺さらない。

180ありぼぼちゃんの歌で「ベストジーニスト賞」。
ヘヴィで勇猛果敢なベース・プレイもさることながら、よく抜ける歌声とツボを得たトークが素晴らしいありぼぼちゃん。
たくやさんとのコンビネーションは絶妙だ。
さすが大阪や!

330vケーブルもこんなに長い!
今時ワイアレスを使わないなんて…スキ!

300「無線LANばり便利」、「I wanna go home」、「ウェイウェイ大学生」とファースト・アルバムからのナンバーが続く。
チョット拝見しましたが、「流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い」なんて曲、バリスゴいね。
この歌詞!
若い人が見たらナンてことないんだろうけど、コレが今のロックなんだよね。
バリ勉強になるわ~!
ヤバTゼンゼン、ヤバくない。バリありがたいわ!

210vそして、この「I wanna go home」ってのはいい曲だよね~。

220vコレもおもしろかった…「L・O・V・Eタオル」!
「♪タオル~!」ってところでは吹き出しちゃったよ!235ところで、このセキュリティ態勢。
朝礼か?
開宴直前にゾロゾロと柔道部、空手部、レスリング部、アメフト部の方々がゾロゾロ入って来てプレスピットに並んだ時、写真部&新聞部としては正直ビビったわ。
「ああ、そういうヤツか!」って…。
あのネ、若い人たちィ、今でこそクラウド・サーフィンなんてやってるけど、私が若い頃は公演中イスから立ち上がっただけで警備のお兄ちゃんがスッ飛んで来て怒られたもんだったんですよ。

230ダラダラとカメラのファインダーを覗いていたらマジでケガするからネェ。
こっちも真剣ですよ。
もちろん「おケガなくっておめでたい」だったけどね。(Kさん、ありがとうございました!)
ところで、この靴。
脱げちゃうのはわかるけど、気がつくといつの間にかなくなってるんだよね。
コレ、本人がまた前の方へ送られて来て回収して帰るのかね?
1曲終わるごとに客席で靴を拾った人が「コレ誰の~?」ってやって、みんなで助け合ってんの。
そういえば以前、「下敷きを失くした」というお客さんがいて、みんなで探したライブがあったっけ。
ナンだってこんな所へ下敷きなんか持って来るのか。

250ツイン・ボーカルズが魅力的な「とりあえず噛む」。
あ、「ボーカル」という言葉、この単語と「キーボード」は常に複数形で使うのが正しい使い方です。(例外あり)

Tk さらに「サークルバンドに光を」とニュー・アルバムからナンバーを固める。

270「ネコ飼いたい」…マァ、よく盛り上がること!
ネコ飼ってください!

380ショウも終盤!
「スプラッピ・スプラッパ」で容赦なくたたみかけて来るよ~!

260たくみさんのガッツあふれるギター・プレイ!
DSLの音だ~!
やっぱりいいロックはMarhallが出すギター・サウンドが不可欠なのだ!

290v「ヤバみ」~!
この曲いいな~。
3人ともバリカッコいいわ!

Ybm2 本編を締めくくったのは「ハッピーウェディング前ソング」。
コレも楽しいね~。
とにかく最高にハッピーなフィーリングで本編の幕を降ろした。

320v

280

340アンコール、アンコール、アンコール…。
  
コレは人気が出るのは当然ですよ。
歌詞といい、曲といい、MCを含めたパフォーマンスといい、お客さんが喜びそうなこと、好きそうなこと、楽しめそうなことが全部入ってるもん。
とにかく、曲が魅力的だよね。
人を惹きつけるエキスをガッチリと吸収してる。

360アンコールの1曲目は「ドローン買ったのに」。
せっかくドローンを買ったのに法律が変わってしまって使えなくなっちゃうという悲劇。

370ギャハハハ!
肩幅の広い人の方が、狭い人より発言に説得力が増すって!
そんな曲が「肩 have a good day -2018 ver.-」。
私は子供の頃ズット水泳をやっていたので肩幅は広い方だが説得力はない。
収入もヤバい。
2_img_0011それじゃコレはどうだ!
肩幅メッチャ広かろう?
収入は16世紀初頭、イギリスではダントツでトップ!
誰かって?
ヘンリー八世じゃ!
ウチでは「八ッつあん」と呼ばれてる。
1533年にローマ教皇から破門されて、翌年勝手にオリジナルでイギリス国教会、すなわちプロテスタントを始めたんじゃ!
この肩幅だからな~…確かに説得力あるわ~。

40vアンコールの最後は「喜志駅周辺なんもない」。
近鉄長野線…乗ったことないな。
富田林なのね?
ホントだ…ストリート・ビューで見てみると、確かになんもありませんな~。
そんな情景がとてもよく表現されていますな…ホンマか?

2_img_0108アンコール3曲を演奏してフィニッシュ!

350でもコレだけじゃ終われない…ということで衣装を替えてステージに姿を現した!
着て来たTシャツが盟友KANA-BOONからのプレゼントだそうだ。

400もう1曲!
「♪シャシャシャ」と始まったのは「あつまれ!パーティーピーポー」。

410コレもいい曲なんだよね~。
サビの展開で感動してしまうよ。

Ppp もりもとさんの口笛もフィーチュア。
スゲェうまい!

415こんなシーンも!

420しかし、うれしいね。
世代を超えてこうしてMarshallが今のロックをサポートしているということが!
Marshallはヤバくないのでガンガンやっちゃってくだされ!
450イヤ~、おもしろかったな~。
アッという間に終わっちゃったよ!
また観たいな!…と思っていたら、東名阪でこのツアーの追加公演が決定しているそうだ。
ドレドレ…東京は3月14日のZepp Diver City。
やった、すぐじゃん!と思ったら出張で行かれね~!
残念!
また別の機会を楽しみにすることにしよう。

440ヤバいTシャツ屋さんの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEB SITE

460(一部敬称略 2018年2月23日 Zepp Tokyoにて撮影)

2018年3月 7日 (水)

STARMARIE 単独公演 FANTASY CORCUS~第四幕 悪魔、はじめます~

  
Marshall Blogへは2度目の登場となるSTARMARIE。
前回、☆sun-go☆さんの紹介で初めて拝見してスッカリ気に入っちゃった。
だから今回の公演もとても楽しみにしていた。

10会場は前回同様、中野サンプラザホール。
前回はファンからの寄せ書きや、音楽関係者の方々からのメッセージがホワイエに飾られていたが、今回はメンバーのサイン入りポスターが貼られていた。

20夥しい数の祝い花。
お、「NAONYAON SHOW-YA」賛から!…ということは~、そう、今年も4月29日に開催されるNAONのYAONにSTARMARIEが出演することがキマっているのだ。
おめでとうSTARMARIE!

30コレは2月14日にリリースされたばかりのニュー・アルバム『FANTASY WORLD IV』。
今回のショウはこのアルバムに収録されている曲をタップリと交えて進行した。

40cd紗幕が上がってステージに姿を現したSTARMARIEの5人!

50木下望

60v高森紫乃

70v中根もにゃ

80v松崎博香

90v渡辺楓

100v今回はニューアルバムのビジュアルに合わせて全員おそろいの衣装。

110そして、今回も五十嵐☆sun-go☆美貴!

120vそして、背後には2台のMarshall。
JVMのフル・スタックだ!

130v実際に☆sun-go☆さんのギターを出しているのは、このステージそでにセットされたJVM410H。
いつもと一緒。

140出番を待つ愛器。
こっちは見慣れないヤツが入っとるな。

150v足元のようす。

160ベースは梅田潤

170vそしてドラムスに吉田太郎

180vそう、今回のステージはバンドを従えての登場なのだ!
しかも、メンバーはMarahall Blogではおなじみ、諸星カーくんの「Volt-ageバンド」。
コレはうれしいですよ。

190オープニングは早速ニューアルバムから「悪魔、はじめます。」。
できれば「悪魔」ははじめてもらいたくないけど、この発想というか、言語感覚というか、コレがナントもタマらないのね。
そういえば、若い頃、通っていた自動車教習所の教官が「飽くまでも」という表現を「悪魔までも」と間違えて覚えてしまっていて、「悪魔までも車線を変える3秒前にウインカーを出す」とか「悪魔までも一時停止する」とか説明するもんだから、そのたびに吹き出しそうになった。
悪魔まで笑うのをコラえたけど、ハンコもらえなかったよ。

200_3続いて「三ツ星レストラン・ポールからの招待状」。

230相川らず元気に歌って、激しく踊るエキサイティングなステージ!

220v観客をアオっておいて…

240「屋上から見える銀河 君も見た景色」へと続けた。

210スポットを浴びる☆sun-go☆さん。
上手がエラくゴージャスだ~!

250「スペル・オブ・ザ・ブック」…「人生があらかじめ書かれた本」ね。「アカシック・レコーズ」ってヤツ。
強引に落語で言えば「死神」だ。
そして「サーカスを殺したのは誰だ」を演奏。

260ハイ、☆sun-go☆ファン&SHOW-YAファンの皆さんお待ちどうさまでした!

270五十嵐美貴をタップリとフィーチュアしたコーナー。

280v照明を一身に浴びて客席を見下ろす☆sun-go☆さん!

290vこれまで何回☆sun-go☆のステージを観て、何千回シャッターを切ってきたかわからないけど、このシーンは「いがら史」に残るカッコ良さだったんじゃない?

300ア・カペラでゴリンゴリンと弾いておいて…

310vポーズ!
キマったわ。
マジで☆sun-go☆さんってカッコいいわ~。
誕生日が一日違いでうれしいわ~。

320v曲は「ママは天才ギタリスト」へ。

330「ギタリストの☆sun-go☆」が自分のバンド、もしくは関わったユニット以外で全面リアレンジした曲をCDとして初めてリリースしたのがこの曲。
すなわち、ギタリスト生活40周年で初めてのこと。

340v前回に引き続いて『ワイドル(Wildなidol)』として、STARMARIEとバッチリ共演した!

370☆sun-go☆さんフィーチュアでもう1曲。

360v「姫は乱気流☆御一行様」だ!

400ノリのいい和風ドライブング・チューン(?)。
☆sun-go☆さんにピッタリ!

380v2回目とだけあってSTARMARIEのお嬢さん方もまるで6人目のメンバーのように☆sun-go☆さんを盛り立てる!

350何か、もう☆sun-go☆さんはSTARMARIEのステージには不可欠だね~、Marshallとセットで!
あ~、マジでカッコよかった。夢見そうだわ。
この日、このステージを観た☆sun-go☆ファンはラッキー!

410v☆sun-go☆さんが定位置に戻って、MCが挟み込まれた。
「ついにやってきました単独公演!」
バンドのメンバーとニューアルバムが紹介された。
前回は本編にMCが全く入らなったからね。

1_img_0180 そのニューアルバムから「妻はハイドに会ってはいけない」。
コレもスゴイ歌詞だな。
スティーブンソンもビックリだよ。

420ココでも「悪魔、はじめます」。

425ステージ中央にギターの悪魔が出て来た!

426お、そのポーズは~…

427クル…

1_img_0207_2リン…

428パッと~!
この望ちゃんと博香ちゃんの得意げな表情がかわいい。

429☆sun-go☆さんの「悪魔コーナー」はこれで終わり…ホントはそんなコーナーはありません。

4295ステージはサクサクと進む。
ひとり純白のロングドレスに着替えて登場したのは柴乃ちゃん。
前回に引き続いてピアノの腕前を披露した。
そして、MCでは「今回は生バンド。そのバンド・メンバーとして参加しています」と自分のポジションについて触れ、「これからも成長して大きなSTARMARIEになって行かれるようにガンバっていきます!目標のためなら悪魔にもなって進んで行きたいと思います」
STARMARIEの目標は武道館でのコンサートだ。

430v「次の曲のテーマは『強さ』です。弱さを知っている人間が一番強いんじゃないかという思いを込めて演奏します」
…とニューアルバムから「ラ・カンパネラ 君に贈る」を披露。

440続いて「さよならお弁当」。
コレはね~…何ともショッキングな曲だよね。
前回のコンサートのレポート記事にも書いたけどエラい衝撃を受けたわ。

450続けて「星祭りの夜、君を殺しに行く」で柴乃ちゃんのピアノ・コーナーは一旦終了。

460v盛りだくさん!
今度はもにゃちゃんと楓ちゃんがイスに座りながらややシットリと1曲。

470「賢者のローブ」だ。
いい曲だ。

480ショウは終盤に入るよ。

490「狂おしき月下の舞踏会」…

500「かけおちしようよ」…
520「涙のパン工場『コンセル・カマタ』」…と続く。
535vしかし、今頃ナンですが、よくこうしてフリを覚えてスラスラと踊れるよナァ。
仕事とはいえ感心しちゃう。

550STARMARIEはそのフリが独特なんだよね。
コレオグラファーの人を尊敬しちゃうわ。
手を交差させてジクジク動かしたり、ハンドルを握るところを演出したり、加えて複雑なフォーメーション、見ていて全く飽きない。

555本編で2曲を残してMC。
ひと言ずつご挨拶。
みんな感激してホロホロになっちゃった。

560それでも曲は続く。

530v「私の居ない世界で君は明日を迎えられる?」

510vドワ!博香ちゃん号泣!
人のMCの時には元気だったのに、自分がしゃべる番になったら感極まって大泣きしちゃったの。

580もにゃちゃん、やさしいんだね~。
曲の間中ズッと博香ちゃんの方を抱いてサポートしてた。

2_img_0527 本編の最後はニューアルバムから「ドント・ルッキン・フォー・ミー」。

570イヤ~、STARMARIEファンはもちろん☆sun-go☆さんファンにも十分楽しめる盛りだくさんな内容だったわ~!

590vアンコールの1曲目もニューアルバムから「星の旅人たち~明日、世界がなくなるとしたら~」。

600お客さんとの別れを惜しみつつ、さっきまでの感動の涙を引っ込めて元気に歌って踊った5人。

610

630v

640v

660v

2_img_0622

670v最後にもう一度バンド・メンバーが紹介される。
「私たちのママ!本当にカッコいい~!」って。
「ママ」!…確かにパパではない。

680vそして、最後の曲。
「名もなき星のマイホーム」を演奏。

715息の合ったバンドのパフォーマンスも素晴らしかったね~。

690

700

710v最後は「いい?飛ぶよ!せーの!」でジャ~ンプ!
タイミング合わね~!
今年は全国ツアーが組まれ、マレーシアにも出張するそうだ。
武道館の舞台を目指してガンバレ!

720STARMARIEの詳しい情報はコチラ⇒STARMARIE OFFICIAL WEBSITE

730五十嵐☆sun-go☆美貴の詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ブログ

740

200_2(一部敬称略 2018年2月4日 中野サンプラザホールにて撮影)

2018年3月 5日 (月)

BLIND BIRD 桐嶋直志さん逝く

  
あまりの驚きにどうやって書き出していいのかわからない…。
いまだに信じられないのだが、BLIND BIRDのフロント・マン、桐嶋直志さんが去る2月22日に心不全で急逝された。
A40v私が初めて直志さんにお会いしたのは2014年4月のことだった。
場所は目黒の鹿鳴館。

A10Marshallを通じて昔からの知り合いの小松優也くんと…

320v_2 NATALをご愛用頂いている山口PON昌人さん、

A30更に三宅庸介さんとの共演を通じてお近づきになった河野充生さんが参加しているバンドということで近しい印象はあったのだが…。

340v 失敬ながら主役の直志さんだけは存知上げていなかった。
初めてお会いする直志さんはとても礼儀正しく、「すいません!ボク、Marshall使ってないんですよ!」なんてすまなそうにご挨拶してくれたっけ。

180v_2 事前にPONさんから聴かせてもらっていたサード・アルバム『仮想粒子』の出来も素晴らしく、私は一発でBLIND BIRDが気に入ってしまった。

A20cdそして、ちょくちょくライブの会場に足を運んではMarahall Blogにレポートを掲載させて頂いていた。
ある時、直志さんが私にこう言ったのを覚えている。
「あの~、ナンでボクらにそんなに親切にしてくれるんですか…?」
もう何度もお会いしているのにこんなことを訊いてくるなんて、驚くやら、おかしいやら。
「BLIND BIRDが好きだからですよ!」
と答えたと思う。
そして、何回かライブに通っているウチにステージに異変が起こった。

A60v直志さんのギター・アンプがMArshallになっていたのだ!
モデルは優也くんとおそろいのJCM800 2203 と1960Aだった。
この時も驚いたナァ。

A504枚目のアルバム『SPICY SWEET』もスゴクよかったんだよね。

10cd こんなイベントにもお邪魔したっけな~。
寒いし、時間は早いしで、かなりお客さんの入りはしょっぱかったけど、4人は曇り空に向けて爆音を轟かした。

A70「Keep the Tension」を演ったのをよく覚えてる。

A80その後、期せずして優也くんが脱退。
新しいギター、ONOCHINさんを迎えてからは、本当にタマタマ足が遠のいていて、実はPONさんに連絡をして「今度またカメラを持って遊びに行くよ!」なんて話をしたばかりだった。
携帯の通話記録を調べると、このPONさんとの電話は2月20日…直志さんが亡くなる2日前のことだった。

A90あの声といい、作る曲といい、そしてあの存在感といい、なかなか他に例を見ない音楽家だった。
また日本のロック界は大きな才能を失った。
 
直志さん、どうぞ安らかにお眠りください。

A110v<Marshall BlogのBLIND BIRD>
飛べ、BLIND BIRD!
在と無とのはざまで生きる髭 ツアー・ファイナル~BLIND BIRDニュー・アルバム発表!!
BLIND BIRD~TOUR FINAL 初ワンマン!!!!!!!!!
New Year, New Era Blind Bird Tour 2015 Final
Spicy Sweet Tour Final‼︎ 
Electric Killer Show!!のBlind Bird
Thunder Snake ATSUGI 14th Anniversary SPECIAL LIVE!!~BLIND BIRDの章
CHIMERA GAMES TOKYO Vol.2~BLIND BIRD とKeiji by ZERO
No sleep 'til Saitama STSN-9 <後編> Blind Bird番外編3とDisqualia

 

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