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2014年3月

2014年3月31日 (月)

Mate Kamaras on Stage!

六本木のSTB 139。
ココもなくなっちゃうんだってね~。新宿厚生年金、渋谷BOXX、横浜BLITZ、渋谷AX…それに2017年には中野サンプラザホールも閉鎖してしまうとか。寂しくなるね。
特にこのSTB 139は思い入れがありましてね。2001年に私が脚本を書いて、大満足のいく結果となったイベントが開催された場所なのだ。

10_5ずいぶん色々なショウを見て来たし…。Marshallの登場頻度は多くなかったろうが、寂しくなるナァ。
今日はガツンとMarshall。そしてNATAL(ナタール)!

40_3基本的にロックのハコではないので、あと何回来れるかわからないウチの一回が今日のレポートということになる。そんなチャンスを与えてくれたのが…

20_5マテ・カマラス

30_4ギターは岡崎司

50v_3岡崎さんのMarshallはJVM410Hと1960AV。
以前レポートしたSKOMBサイケデリック・ペインの時と同じ。

55vキーボードは松田信男。

60v_2同じくキーボード、松崎雄一

70v_2ベースは大桃俊樹。

80v_4そしてドラムは松田翔
このバンドスゴイ。メンバー5人のウチ3人の名字に「松」が付いていて、ウチ2人が「松田さん」!

90v松田さんのキットはバーチの「ROCk」というキット。12"、13"、16"、22"、14"x5.5"というコンフィギュレーション。フィニッシュはタバコ・フェイド。

100_5「よく鳴る~!」とリハーサル後もひとりステージに残ってNATALドラムの「鳴り」を味わう松田さん。お気に召して頂いてうれしいわん!

110_5さて、マテさんはというと正式な音楽の教育を受け、ヨーロッパ各地で人気ミュージカルの重要な役をこなしてきたハンガリー出身のシンガーだ。
2003年~2005年の間にウィーン500回再演された『エリザベート』のトート役が当り大人気を得るに至った。
その後、2007年に初来日を果たし、東京と大阪で『エリザベート』のツアーを開催。さらに、ミュージカルコンサート『スーパー・ライブ』で姿月あさと、武田真治等と共演した。
一昨年には東宝版の『エリザベート』に出演し、東京、福岡、名古屋、大阪のツアーですべての曲を日本語で歌い上げた。

120_4…という人気ぶりで今回の昼夜の東京公演も満席の大盛況ぶりであった。
その数々のミュージカルの曲を集めたアルバムを発表。そのレコ発ライブというワケ。
とにかくすごい熱唱!

130v_4そして、松崎さんをはじめとしたマテの歌を際立たせる…

140v_4完璧なサポートが見事だった。

150v_4こういう時は正直に言った方がいい。残念ながら不勉強で『エリザベート』の事を私は知らない。が、俄然燃えたのはこのシーン。

160v_3『The Rocky Horror Show』の「Sweet Transvestite」を歌ってくれたのだ!
『Rocky』の中では主役のDr. Frank N. Furterが登場する時に歌われる重要な曲。それでこんなコスチュームをまとっている。

165オリジナルの歌詞では「♪A sweet ransvestite from transsexual, transylvania」と「trans-」で頭韻を踏ませるところがおもしろい。「transvestite」はよくTVに出て来る「服装倒錯者」。「transsexual」は当然「性転換者」とか「性倒錯者」。「Transylvania」はルーマニアの地名。もちろんドラキュラの故郷だ。Frank Zappaに「Transylvania Boogie(『Chunga's Revenge』収録)」というヤケクソにカッコいい曲がある。

180_5歌詞の内容は異なるが、これをマテさんは日本語でうまく料理していた。

190_3寡聞にして、他の曲にはなじみがなかったが、どれも親しみやすく味わい深い佳曲ばかりだった。
170_5ブルース・ハープも披露!

200v_4岡崎さんをはじめとするバンドのメンバーを「2007年からの僕のトモダチ」と紹介するマテさん。岡崎さんとのイキも仲もピッタリだ。

210_3マテさんを見ていて思ったのは、歌だけでなく言葉をすごく大切にしているんだな…ということ。
もちろんマテさんは、もう日本語も流暢で、MCも無難にこなすのだが、これは大変なことですよ。
よくヘタな英語に接した外国人が「ワタシノニホンゴヨリヨリゼンゼンウマイ!」と英語で言うが、おかしいでしょ?それは。
これを言う人のほぼ全員は日本語なんか勉強したことないハズなのよ。そうでなければ、そのセリフは日本語で発されるべきなんだな。
こっちはドロドロになって英語の勉強してるからね。このセリフを告げられて一緒にされた時点でもうその英語は失格なのだ…と思ってる。
では、本当に英語がウマイ時にはどう言われべきか?「How have you been in the States」とか「When did you live in London?」とか、そう言われるハズなのだ。
何かジョークを言った時には「I like your sense of humour」なんてのも最高の褒め言葉だ。英語と知性の両方を称えられたことになる。

で、外国人が日本語を勉強するのは我々が英語を勉強するのとは断じてイコールではない。何しろ彼らは「イチ、ニ、サン」から覚えなきゃならないんだからね。
我々は英語を勉強していばくてもかなり多くの英単語を知っている。またこれが変に日本人を英語から遠ざけたりもしているんだけどね。
それに漢字の前にひらがな、カタカナもやらなきゃならない。語彙も英語の倍以上必要とされている。我々日本人はかなり高度な言語を使っている優秀な民族なのよ。

イヤイヤ、そんなことを言おうとしたのではない。マテさんの言葉に対する真摯な態度。
「日本語で歌います」とか「ハンガリー語で書いた曲です」とか曲に使う言葉の情報を与えてくれる。
これは言葉を大切にしている証拠と見た。

ちなみにハンガリー語というのはこうしたポップソングにうまく乗るね。なんか哀愁があってとてもよろしい。
イタリア語もすごくいいんだよね。ロマンティックでロック・ビートにもよく乗る。だからPFMとかAreaとかBancoのような国際的なバンドが出て来れたのかもしれない。
反対なのがフランス語。AngeとかAtollあたりを聴いていると、シリアスな曲なのにズルっと来ちゃうようなところがあるもんね。好きだけど。

220v_3言語はどうあれ、歌詞に込められた想いを完全に理解してこそ歌い込むのが歌手の仕事なのだ。
マテさんは「歌」の意味を重視し、言語を超越して熱唱していた。これが言いたかった。

240v_3日本の楽器を使って音楽を作ってみたいというマテさん。その創作意欲は旺盛だ。

230_2変幻自在に様々なギター・サウンドでソロにバックに素晴らしいプレイを見せてくれた岡崎さん!

250_5ん~、やっぱり音がいいな~、NATAL。バスドラのリッチなサウンドがまずタマラン!とても音楽的なドラム・キットなのだ。ホントは叩き手がいいからなんだけどね!

260vとても「歌」のひとときでした。そんな現場でもMarshallとNATALはベスト・マッチなのだ!

マテ・カマラスの詳しい情報はコチラ⇒Mate Kamaras Official Website日本語版270_3Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年1月9日 六本木STB139にて撮影)

2014年3月28日 (金)

GRANRODEO LIVE 2014 G9 ROCK☆SHOW <後編>

炎あり、魔女あり、カラーガードあり、メンバー各人のソロあり、そしてもちろん胸のすくロックチューンテンコ盛りで『GRANRODEO LIVE 2014 G9 ROCK☆SHOW』もアッという間に後半に突入してしまった。
出ベソを歩くKISHOWさんとe-ZUKAさん。手ブラだ。

80_2今、ふたりが立っているのは出ベソの先端に設置されたサブ・ステージ。すなわちアリーナのほぼド真ん中だ。
「前の方の人は我々の後頭部しか見えないね。ゴメンね、すぐ終わるからね~」

90_2VALさんと瀧田さんが呼びこまれる。

100と、このアリーナのド真ん中で始まったのはアコースティック・セット。
「このメンバーで今年もやっていきます!」

110e-ZUKA

120v_2KISHOW

130v_2瀧田イサム

140v長井VAL一郎…の4人が「このメンバー」だ。

150v_2アコースティック・セットで演奏したのは「21st CENTURY LOVERS」。

160v今までの盛り上がり感とは打って変わってのホンワカ・ムード。
e-ZUKAさんの柔らかいアコギのサウンドに瀧田さんの豊かなアコべの音。それをムード満点で支えるVALさんのカホン。
170vそこに乗っかるKISHOWさんのウットリするような美声。
こんなGRANRODEOもまたよき哉…なのだ。

180_2お客さんも演奏に応えるようなあたたかい拍手を送っていた。

個人的にツボにハマったのはe-zukaさんのMC。
さいたまスーパーアリーナでは、客席の階数を「1階席」とか「2階席」とか呼ばずに「200レベル」とか「300レベル」という名で呼んでいる。
で、「200レベルのひと~」、「500レベルのひと~」なんてe-ZUKAさんが呼びかけるんだけど、笑ったのはその後、「ま、ボクらは4人中3人が『シャクレベル』なんですけどね…」なんて言うのよ!おかしくて、おかしくて…今、コレを書いていてもひとりで爆笑してる。

155アコースティック・セットの後は当然の大騒ぎ大会。
「偏愛の輪舞曲」のSEの中、ステージに戻った4人が奏でるのは…

190v「偏愛の輪舞曲」!
195Marshallだけでなくレーザー光線も背に受けてe-ZUKAさんのソロが冴えわたる!
230v出た!KISHOWさん、ジャ~ンプ!
310v「soul crazy」

200_2VALさんのヨコまで上がってソロをキメるe-ZUKAさん。
240「ベロベロにしたろか、お前ら!」…。「ベロベロ」って、どんなッ…?
260_2「Once & Forever」

210v「シャニムニ」

250_2もうこのあたりはもうみんなベロベロ!あ、ホントにベロベロになってしまった!

270_2「modern strange cowboy」

280_2ギター・フリークらしくe-ZUKAさんは今日も何本もギターを取り換えたが、このシグネチャー・モデルRODEOholicの使用頻度が一番高かったようだ。これとMarshallの組み合わせがいいのだ!

290vKISHOWさん、「このステージがあるから頑張れる」
e-ZUKAさん、「すべてファンの皆さんのおかげ。幸せであるとともに、(ファンを)誇りだと思っている」と感謝のMAがあって…

「Can Do」!

275本編最後の曲とあってすざまじい気合で臨むふたり!

330vこれで本編全19曲。何回も書くけど、アッという間だわ。

320「ぐらん!」…「ろでお!」…怒濤の呼び戻し!

340_2そして登場。
e-ZUKAさんは出ベソ先端のステージのピアノに向かう。
無数のサイリウムが美しい!

350会場にいる全員の視線がアリーナ中央の2人に集まる。

360_2「We wanna R&R SHOW」

370_2シットリトしたムード…そして、e-ZUKAさんがギターを手に取り、

380_2大爆発!
405アンコールの2曲目は2月12日に発売されたシングル「変幻自在のマジカル・スター」。

410_2あ、この時はまだ発売されてなかったんだ!人気アニメ『黒子のバスケ』の第2期のオープニング・テーマ。
色々と直近の活動予定が発表されたが、今年もGRANRODEOの周辺はにぎやかになりそうだった。楽しみ!

440vチョット真剣な話しをするね。
つい最近、欧米の楽器関係の人たちと音楽の話しをする機会があった。
「日本の音楽の状況は?」と訊かれて「日本のロックはアニメとゲーム、そしてインターネット・ミュージックをなくしては成り立たない状況にある」と答えた。
私の英語は残念ながら完璧ではないが、コレぐらいは難なくで言えるし、意味は完全に通じていた。しかし、彼らは私の言ったことがまったく理解できないらしかった。

今、日本の若い人たちは「ロック」という言葉を意識していなくても、似通った種類の音楽をアニメやゲームから吸収していることは間違いないだろう。何せレコード会社がそういう販売戦略を立てていることを見れば明らかだ。レコード会社にとっては売れさえすれば音楽の名前なんてどうでもいい。「商売」とはそういうものだ。
海外でも日本のアニメやゲームが一般化していることは私が説明するまでもない。ところが、欧米の若者にとってはロックとアニメは完全に別物であるようなのだ。

話しはそれるが、「ボカロ」もどうも馴染みがないようで、「言葉とメロディをコンピューターに入力してやるとコンピューターがそれを実際に歌ってくれる」と説明した。
ま、正確ではないかもしれないが、私の説明にそう大きな間違いはないハズだ。すると、彼らの反応はどうだったか?

大爆笑。ハッキリ言って大笑いされた。

彼らの感覚で言えば。「歌は人間だけのものであり、歌うことは人生の楽しみのひとつ。何が悲しくてコンピューターに歌をうたわせなくてはならないのよ?」ということのようだ。

こうしたロックの環境にもっとも厳しさを見せるのはイギリス人だ。最近はロクなバンドも出て来ないクセに他国のロックをなるべく認めないかのようにしている。
その寄りどころは、ビートルズを輩出し、ブリティッシュ・インヴェイションやハード・ロックでアメリカや世界を支配したからだ。繰り返して書くが、イギリスには「UK Rock」という言葉は断じて存在しない。彼らには誇り高き「British Rock」という言葉しかない。

反対に寛容なのはドイツ人のような気がするな。ものすごく「伝統を嫌う」というより「伝統を壊したがる」という方が適切かもしれない。フリージャズが人気なのもうなづける。

390vいつも通り話しは大きくスライスしているが、私もガチガチの「ロック擁護派」であるし、ブリティッシュ・ロック派であることは今でも変わりはない。
しかし、今は最近のようなロックの在り方もよかろうかと思っている。それもGRANRODEOのようなバンドであるならば…の条件付きだが…。

たとえアニメからだろうが、ゲームからだろうが、若者がGRANRODEOが奏でるようなロックを「カッコいいロック」として聞いてもらえればそれでいい。

では、GRANRODEOのロックとは何か…カッコいいギター・リフとギター・ソロ、男性的なワイルドなボーカル、へヴィなリズム隊…ロックの定義に直結している。
コレを60年代後半~70年代前半のクラシックなロックのステレオタイプと笑わば笑え。何があってもこの時代のロックが最もカッコいい。ロックは必ずここへ戻ってくる。何故なら、本当にカッコいいものを求めるのは人間の性だからだ。

それを証明しているのがこのスーパーアリーナに集まった20,000人の若者たちだ。
君らは「ロック」を聴いたんだよ!もしGRANRODEOの音楽が好きなら、話しは簡単だ。ロックの本当の楽しみはもうそこまで来ている。
Marshall Blogを参考にするのもよかろう。

GRANRODEOを見るといつも連想するのがSWEETとか、SLADEとか、復活後のAEROSMITHなどだ。
つまり、良質なハード・ロックをポップに楽しく響かせるという意味だ。そんな時代に備えてみんなもギター・ソロの練習をしておいた方がいい。
そんな意味ではGRANRODEOは次の世代の音楽の嚆矢であると思っている。
420話しは戻って…お定まりの「Go For It!」

430もちろん「IGPX」で大盛り上がり。このコーナーも大好き!
450vここでアンコールは一旦終了。
でももちろんこれじゃ終われない!
430_1もう一度登場して最後の最後に演奏したのは「Beautiful world」。

460ダンサーも勢ぞろいしてのハッピー・ムード。いい曲だな~。

470このシーンはいつもみんなリラックスしていて、見ていてとても楽しい。

480こういう曲を持っていることと、この演出がまたGRANRODEOの魅力なのだ。

490vKISHOWさん最後の大ジャンプ!

500v素晴らしい演奏を披露してくれた4人!
よくみるとジーナちゃんの名札には「ことよろ」って書いてあるのね。

510持てる力を出し切ってハグハグするふたり!

520感動のフィナーレなのであった!
あ~、今日も最高のロック・ショウを堪能した!
530GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website

540(一部敬称略 2014年1月5日 さいたまスーパーアリーナにて撮影)

2014年3月27日 (木)

GRANRODEO LIVE 2014 G9 ROCK☆SHOW <前編>

ただいま…。Marshall Blog、恥ずかしながら、ようやく帰ってまいりました!

「春休み」と謳って更新から遠ざかっていたけど、ダラダラ、ゴロゴロ休んでいたワケでは決してなく、ま、「取材旅行」感覚でマーブロのネタ集めにと、しばらく西の方面に旅してたんですゥ。
そのネタはおいおい披露していくことにして、今日のこの復活の第一弾はライブ・レポート大作で行くことにした!

あ、皆さん、完全にお気づきのこととは存じますが、英Marshallのイメージ一新に合わせて、Marshall Blogのイメージも衣替えして以来、バナーのデザインを毎日差し換えています。
そのうち時間が経てば一周して、同じデザインのバナーが使い回されることになるかもしれませんが、とりあえずはその日に使われたバナーはその日のウチにしか見ることができません。記事の更新とともに新しいバナーに変わってしまうのでゼヒ毎日チェックしてやってください。
そして、記事の最後のfacebookの「いいね!」をポチることもどうぞお忘れなく!

これからもご愛読のほど、そしてMarshall、NATAL、EDENをお引き立てのほど何卒よろしくお願い申し上げます。

…ということで、ここらへんでおなじみGRANRODEOにご登場願おう。
場所はさいたまスーパーアリーナ。1月5日に開催された『GRANRODEO LIVE 2014 G9 ROCK☆SHOW』のもようだ。

10v会場を埋め尽くす20,000人のファンたち。
開演前から熱気ムンムン!

20SEが流れる中、客電が落ちる。
そして、GRANRODEOの2人が~、

30ドッカ~ンと壁を突き破って、ユニオン・ジャックのオープン・カーで登場した~ッ!

40なんじゃ~、この盛り上がりようはッ!
これだけの人が一斉に歓声を上げるとさすがにスゴイね。
この歓声だけでも感動。
10_2ステージ・ライトが輝き…

60おなじみの4人がステージ上に揃った。

70まずはGRANRODEOのふたり…

80KISHOW

90e-ZUKA

100v瀧田イサム

120v長井VAL一郎

130vオープニングは「The Other self」。

140今日も最高のロック・スペキュタキュラーになることはマッチガイない。

150vそして、e-ZUKAさんをしっかりとバックアップするMarshallウォール!やっぱコレがなくちゃね!
当日のリハーサル後、楽屋にご挨拶にお邪魔すると、e-ZUKAさん自らステージを案内してくれててMarshallウォールを間近に見せてくれた。
そのうれしそうな姿を見るのがうれしい。Marshallはギタリスの夢が詰まった魔法の黒い箱なのだ!
180「アウトサイダー」から3曲目の「SUPERNOVA」へと続く。
アタマ3曲ブッ続けで場内は上へ下への大騒ぎ。
170そしてここでMC。
「新年あけましておめでとうございます。KISHOWです!」で大歓声。
ハイ、すみません。お正月だったのよね~。エエイ、もうこうなりゃ行った人も行ってない人も、もう一回お正月気分を味わっちゃって!

190そしてe-ZUKAさん。
「超ことよろ!」
この後のひとことがうれしかった。
「超マーシャル!」
で、また大歓声よ!もっと言って!
2014年はじめてのライブということで2人とも「気合が入る宣言」となった。

160_24曲目は「愛のWarrior」。
KISHOWさん、上着を脱ぎ捨ててノースリーブに。

220_7 やっぱe-ZUKAさんには「超マーシャル」がピッタリだ。弾きまくる、弾きまくる!

2005曲目は「カナリヤ」。
ロック・ギターを弾く者としてMarshallを背にすることほどモチベーションを高めるものはない。
このe-ZUKAさんの表情!
「Passion」から…
210「baby bad boy」。

230まさに炎のギター!火の玉ロック!
ちなみにJerry Lee Lewisの半生を描いた『グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー』ってのなかなかいいよ。

240vアッツイんだゼ~、コレ。
華やかなロック・ショウにピッタリのギミックだ。

250そして、ステージは一変。何やら怪しい雰囲気に…。

260「ウィッチハンター」

280こういう演出がまた素晴らしく、一時もステージから目が離せない。もうみんな瞬きをするのも忘れて夢中になって観てる!

270ステージ脇からカラーガードが登場した!

281カラーガード(Color Guard)は日本語では「旗衛隊」。バッキンガム宮殿にいる黒く長いモコモコの帽子をかぶった兵隊さんもコレの仲間。元々は軍隊の規律を保つための存在だった。
もちろんその手にした旗にはGRANRODEOのロゴマークが鮮やかに染め抜かれている。

282ステージ中央の出べそ(これ正式名称何ていうんだろう?)を練り歩くGRANRODEO。

283そして、一斉に踊り出す。

284この「Beat it, LOVE!」から「Snow Pallet」のあたりは前半のハイライトといってもよかろう。

286

287v
215v大会場での大コンサートならではの華やかで楽しい素晴らしい演出だった。
288矢継ぎ早にリズム隊のフィーチュア・タイム。ここも人気のコーナーだ。
まずは瀧田さんのベース・ソロから。様々な技術を繰り出してテクニシャンぶりをアッピール!

290大ステージの上下を全速力で突っ走りぬける!

300つづいてVALさん。
パワフルなドラム・ソロ。入魂の叩きっぷりに大歓声が沸き起こる!

310_2壮絶なデュエットも。
ドラム台がせり上がりVALさんがあんな高さまで上がっちゃった!

320vそして、ドラム台の下から現れたるはe-ZUKAさん。

330待ってましたのギター・ソロだ!

340ア・カペラで縦横無尽に弾き倒す。
このコーナーを初めて見た時は驚いた。ベラベラと超絶シュレッディングをカマした後、e-ZUKAさんがバリバリと弾き出したのが純正バップ・フレーズだったからだ。メッチャかっこよかった。

350v今回はジャズ・プレイはなかったが、マァ、おいしいロック・フレーズをイヤってほどテンコ盛りにしちゃって!こんな大観衆の前で…気持ちいいだろうナァ~。
36それにしてもこのギター・サウンド!やっぱりMarshallだからこうなる。e-ZUKAさんが使っているのはJCM2000 DSL50。

360後半ではリズム隊との共演で盛り上げる。

370そして、お待ちかね!

380ギターを換えて出べその中央まで飛びだすe-ZUKAさん。
ギターのヘッドの先端からグリーンのレーザーが発射される!

390レーザーが左右のフラッグに当ると…

400ジーナちゃんと…

410ロジャーくんが現れるのだ!

420vああ、この大歓声、マーブロ読者の皆さんにも聞かせてあげたいな~。
50コンサートも前半の締めくくりに入る。「NOT for SALE」。

20_2e-ZUKAさんのギター・サウンドはもちろん最高だけど、KISHOWさんの声もまた素晴らしい。
前にも書いたかもしれないけど、男が聴いてもホレボレする。
MarshallでいえばオリジナルのJTM45か?

30v_2e-ZUKAさんもステージ狭しと走りまくる。
37メンバーが近くにくる箇所それぞれで大きな歓声があがる。これぞロック・コンサート!これでいいのだ。

35vアッという間に前半最後。

40_2ややミドルテンポの「恋音」で後半へつなげた。

50_2GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website

75<後編に>につづく

(一部敬称略 2014年1月5日 さいたまスーパーアリーナにて撮影)

2014年3月17日 (月)

【お知らせ】マーブロの春休み

平素よりMarshall Blogをご愛読いただきまして心から御礼申し上げます。


週末や年中行事の日を除いては毎日の更新を心がけているMarshall Blogですが、諸般の事情より、本日からしばらくの間、不定期にアップさせていただきます。

「ナ~ニ、アイツ、ネタがなくなったんだろうよ、ヒヒヒ…」とお思いになる方もいらっしゃるかも知れませんが、残念ながらそうではありません。
『ライブ・レポート』などはようやく2014年分に入ったばかりで、順番待ちの記事が山になっています。
そうした記事にご協力いただきましたミュージシャンの方々、ならびにその掲載を心待ちにされているファンの皆様にはご迷惑をおかけしますことこの場をお借りしまして深くお詫び申し上げます。

ま、ようするに充電期間です。春休み…。
これからも従前にも増して楽しい記事をお送りしていく所存でございます。
しばらくの間、見逃した過去の記事などをチェックしてお楽しみいただきますようよろしくお願い申し上げます。

あ、お休みとか終了というワケではありませんからね!「不定期掲載」ですから。掲載時は今までと同様にfacebookやTwitterでも告知させていただきます。

以上ご理解のご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。



2014年3月14日 (金)

血のメアリー~Mary's Blood登場!

明けましておめでとうございます…なのだ。
何のことかと言えば、実は今日の記事から『ライブ・レポート』は2014年分に突入したのだ。遅い!

今日はその新年にふさわしいピッチピチでイキのいいガール・メタル・バンドを紹介する。
まずはメンバー紹介から…

10ボーカルのEYE

20vギターのSAKI

30vベースのRIO

40vドラムのMARI

50vバンドはMary's Blood(メアリーズ・ブラッド)。
元来は女性5人による編成であったが、3人が脱退し、オリジナル・メンバーのEYEとMARIにSAKIとRIOが加わって現在のカルテットになった。

今日の出番は2014年1月3日。Future RECORDS presents『 NEW YEAR SPECIAL LIVE atZepp Diver City TOKYO』というイベント。

60 SAKIはMarshallプレイヤー。

70v弾きまくるわ、弾きまくるわ!

80フェミニンなルックスからは想像できないほどハードなシュレッディングが心地よい。
流麗かつパワフルなギター・ソロはガール・メタル・バンドの泣き所だったが、最近はそれを克服して余りあるバンドが増えてきた。
Mary's Bloodもそのひとつといえよう。
そうしたガール・シュレッダーのMarshall率ってかなり高いように思う。ひとつには音質。そして、女性特有の美的感覚も手伝ってのチョイスなのではなかろうか?
やっぱMarshallカッコいいもん!
ロックの持つ本質的なカッコよさは女性によって伝承されていくのかもしれない。

85v余裕~!

90vところでMary's Bloodというバンド名。カッコいい。
由来はウォッカとトマト・ジュースのアレからだそう。
その「ブラディ・マリー」というカクテルは、1553~1558年にわたってイングランドを統治したメアリーI世にちなんで付けられた。

熱心なカトリック信者であるメアリー1世は、父ヘンリー8世以来の宗教改革を覆し、イングランドをローマ教皇を中心とするカトリックに復帰させた。
このメアリー1世のお母さんは、ヘンリー8世の最初の妻で、スペインからワザワザ輿を入れた「アラゴンのキャサリン」。そもそも親父のヘンリーはこのキャサリンと別れたくて、離婚を認めないカトリックから離反した。

結果、ヘンリー8世は生涯6人の妻をめとったが、キャサリンの次の奥さんは映画にもなっている有名なアン・ブーリンだ。キャサリンはその6人の妻のうちでも人気のあった人だったらしい。(映画『ブーリン家の姉妹』でも好意的に描かれていた)

そんなもんだから、メアリーは親父のことなんか好きなハズはなく(だと思う)、統治下で徹底的にプロテスタントを迫害し、女性や子供を含む約300人を処刑した。そこから、「ブラッディ・メアリー」と呼ばれた。
だからカクテル飲んでヘベレケになっている場合じゃないのよ。

ちなみにYesのLP3枚組の『Yessongs』のC 面のRick Wakemanのコーナーあるでしょ?あの面はアルバムの中でも最も人気のあるところだと思うけど、あそこでRickが弾いているのが「Catharine of Aragon」、ブラディ・マリーのお母さんの曲だ。

昔はイギリス王室なんか何の興味もなかったんだけどね、イギリスに行くようになったり、現地の人と付き合うようになってから自然と勉強するようになった。ヘンリー8世のくだりは特に面白い。Herman's Hermitsの曲も好き。『ゴースト』思い出すね!

100vさて、Mary's Blood。
多数のバンドが出演するだけに持ち時間が短い中での熱演。圧倒的な音圧で一気に会場の雰囲気をロック・フィーリングであふれかえさせた。

110ステージせましとアクションをキメるRIO。

120着実なプレイでバンド・サウンドの土台を築いていく。

130vMARIのドラミングがまた素晴らしい!
150vまさに電光石火!そしてヘヴィなドライブ感。ロック・ドラムの芯を食った目も覚めるような演奏だった。

140これは昨年7月にリリースされた6曲入りのミニ・アルバム『AZURE』。はちきれんばかりのドハードなナンバーがテンコ盛りだ。

Mbcd来週、3月21日にはワンマン・コンサートが控えている!

160vMary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

170v(一部敬称略 2014年1月3日 ZEPP DYBER CITYにて撮影)

2014年3月13日 (木)

陰陽座 『冬の三都に馳せ侍ふ也』 東京公演

本当に久しぶりの陰陽座。
昔はちょくちょくコンサートにお邪魔させていただいたが、Marshall Blogがマーシャル社の直営になってからはコレが初めての登場だ。
今回の取材にあたり、事前にスタッフの方やマネージャーさんに電話をして、恐る恐る取材を申し入れたのだが、答え一発、あまりにも快くご了承いただいた。

当日になり、会場の東京ドームシティホールの楽屋にお邪魔すると、メンバーの方々も私の姿を見つけて「お久しぶりです!」と気軽に声をかけてくれた。とてもうれしかった!
「昔の仲間」なんて言ったら分不相応にすぎるかもしれないが、本当に素敵な人達だ。
…ってんで久しぶりの陰陽座、気合を入れて拝見させていただきました。

10東名阪と三都をめぐるツアー。久しぶりのワンマン・コンサートということもあってか、会場はもうパンパン!
個人的な印象だが、この会場はとてもホーム感が強いナ~。「陰陽座のコンサートというとココ」…みたいな。
チケットが一枚も残らない完全売り切れの大入り満員状態!ま、いつものことだけど…。

20黒猫

30瞬火

40v招鬼

50v狩姦

60そしてサポート・キーボードの阿部雅宏。

70vドラムには土橋誠。

80vひっさしぶりに機材を見てみよう!
まずはMarshallの壁。これは必須。ありがとうございます。問答無用で陰陽座のステージにはお似いだ。
この壁もしばらく見ないうちに進化した。以前はヘッドなしの4段4列、最上段のみAキャビで構成されていた。
それが今回並べられたのは同じ4段積みでも、ヨコ5列、そして最上段がJCM900 4100になった。こっちの方がMarshall感が強くてゴッキゲン!!

90招鬼さんのラック。名機JMP-1が入っている。

100vこちらは狩姦さん。
JMP-1に加えて100W+100Wのステレオ・パワー・アンプ、EL34 100/100がセットされている。
ま、自画自賛で恐縮だが、久しぶりにEL34 100を見ると、そのシンメトリックで黄金の美しいフロント・パネルにホレボレするね~。重いんだよ~。でも、いいアンプやキャビネットは重いと相場が決まってる。

110vこちらは瞬火さんのバックライン。
失礼ながら知らなんだ、瞬火さん、EDENだったのね!うれしいワ~!
でも、以前の取材時にはMarshall社にはEDENの「E」の字もなかったのでまったく意識していなかった。よく見てみると「Marshall」の中にはも「D」も「N」もないな…。
でも今はEDENブランドはMarshall社のものです。

こちらは最近Marshall Blogにもちょくちょく登場しているWorld Tour 800、WT800だ。

120こちらはNavigator 1000。
瞬火さんという素晴らしいプレイヤーを擁してEDENも心強い!

130オープニングは「吹けよ風、轟けよ雷」。待ちに待ったファンの歓声で会場が揺れ動く!

150続いてはファースト・アルバムから「百の鬼が夜を行く」を配置。新旧織り交ぜたバラエティに富んだセットリストでお客さんを狂喜させる。
190それにしても陰陽座のレパートリーはスゴイ。
コレ、大変だよ。瞬火さんのクリエイティビティにはまったくもって恐れ入る。

160私は音楽の、あるいは音楽家の理想的な姿としてパット・メセニーを例に引くことが多いが、陰陽座もこれに当てはめることができるかもしれない。
それは、オリジナリティがあって、それが自分のやりたいことであり、芸術性が高く、なおかつ一般的な聴衆からの支持が大きいとされているということだ。
タイトルや歌詞を英訳してしまっては何の意味も無いが、陰陽座も海外に誇れ得る日本を代表するバンドのひとつだろう。
日本人に海外のバンドのマネができても、海外のバンドに陰陽座のマネは決してできまい。

2353,000人が扇子に一斉に舞う姿は圧巻だった!

180演奏はモチロンのことだが、異常にカッコいいのは瞬火さんの曲紹介。「蒼き独眼ンンン!」には鳥肌が立った。
ショウの間、曲名に故意に触れないバンドやミュージシャンもいるが、私は曲名を紹介することに賛成だ。
ましてや瞬火さんのようにカッコよく紹介できればそれもその曲の一部になるのだ。だって、みんなイアン・ギランの「ソンコーハイウェイスター!」にはシビレたでしょ?

200惜しげもなくテクニックを披露する2人のギタリスト。色々な音楽を聴いて、とても勉強熱心なのを私は知っている。
そんな2人の壮絶なソロの応酬!

210また、陰陽座を陰陽座たらしめるハードで抜けの良いギター・サウンドもこのコンサートの見どころ(聴きどころ)のひとつだった。

220v「喰らいあう」で締めた本編は全18曲。約2時間のステージ。

170もちろんコレでアンコールをチョチョいと演って終わる陰陽座ではない。
2361度目のアンコールでは「焔之鳥」、「鳳翼天翔」、「がいながてや」の3曲をプレイ。

230そして2度目のアンコール。
「骸」と「にょろにょろ」だ。

240しかし、当然呼び戻しの声が収まる様子もなく…

2603度目のアンコールに突入する。ここでは5曲を演奏。本編で演奏した組曲「九尾」の一部、「殺生石」をアンコールに持ってくるなんてイキだ!

270しかし、タフだ。
この後も2度のアンコールに応じ、締めて5回登場した6人。

280カレコレ4時間近くが経過したが、ショウのはじめと何ら変わらない集中力で鉄壁のパフォーマンスを披露してくれた。普通のコンサート悠に2回分だぜ!
わかっちゃいるけど、恐るべきは陰陽座!

もうひとつスゴかったのはお客さん。早めに入場した人は5時間近く立ちっぱなしだったワケ。ところが、疲れの表情を見せている人なんかひとりもいなくて、みんなみんな、幸せそうな顔をして楽しそうに会場を後にしたのだ。あの晩、床に入ったはいいけど、みんな興奮して眠れなかったんじゃないのかね?
私も中学生の時にRainbowの初来日公演を観た夜はそうだった…イヤ、あれは耳がキンキンしていたからか…1976年のお話し。古い話しだニャ~。
え、この陰陽座の時はどうだったかって?みなさんによくしてもらって大満足の一日、グッスリ休ませていただきました。歳を取ると、もう滅多なことでは耳もキンキンしないんじゃ!

これが2013年の私の最後の現場となったが、最高のコンサートで締めくくることができたよい年末となった。

2902つめのベストアルバム『龍凰珠玉』を発表し、『式神謳舞』なるライブDVDをリリース。そして矢継ぎ早にシングル『青天の三日月』がもうすぐお目見えする。
絶好調の陰陽座なのだ!

Cds陰陽座の詳しい情報はコチラ⇒陰陽座公式庵頁
140(一部敬称略 2013年12月29日 東京ドームシティホールにて撮影)

2014年3月12日 (水)

人間椅子 『バンド生活二十五年 ~猟奇の果~』

こんなことを書くと「あまりに図々しい!」と呆れる読者もいらっしゃるかもしれないが、Marshall Blogの書き出しは朝のワイド・ショウ番組でやってるようなオープニング・トークを気取っているんですわ、ハハ…。
何かその日の内容にちなんだ話題を(半ば強引に)取り上げて、記事につなげていこうとしているワケ。
やりやすい書き出しのパターンのひとつに、「語句の解説」というのがある。その日の主役がアルバムやツアーのタイトルに使っている言葉などを頼まれもしないのに説明しちゃうという迷惑な荒業。
で、今回も「それで行こう」と思い立ったのは「猟奇」という言葉。

人間椅子がバンド生活25周年を記念した開催したコンサートのサブ・タイトルが、「猟奇の果」なのだ。江戸川乱歩だね。

そそるよね~、猟奇。猟奇事件。結局みんな興味あるんだよね。
言葉の意味は「奇怪・異常なものに強く興味をひかれ、それを捜し求めること」だ。

もしこのMarshall Blogのオープニング・トークをお好みという方がいらっしゃれば、それこそ「猟奇」ということになろう。

10和嶋慎治

20v鈴木研一

30vナカジマノブ

40vこの開演前に執り行われたのが「BEST FUNDOSHIST AWARD 2013」の授賞式。
「フンドシスト」なんていうと犬に関係するドイツのナンカの賞みたいだけど(「犬」はドイツ語で「Hund(フント)。だからダックスフント」。「ダックス(Dachs)」はアナグマ)、要するに「褌(ふんどし)」を締める人のことだ。
「その年に、ふんどし普及に貢献し、活躍された著名人」が受賞の対象となり、メンバー全員がふんどし愛用者で、鈴木さんがコンサート会場で魅せるふんどし姿が話題となった…がゆえの、おめでたい受賞!鈴木さんは長年のふんどし愛用者だそうだ。

でもね、本当にいいんだってね、ふんどし。ブリーフと異なって腿の付け根がフリーでしょ?アレがものすごく身体にいいって聴いたことがある。
この授賞式を傍で見ていて、マジで私も締めてみようかな…と思った。
黒地で、前の▼のところ、Marshallのスクリプト・ロゴを白地で染め抜いちゃってサ!
イギリスの連中にプレゼントしちゃおうかな?日本のサイズじゃ収まんなかったりして…あ、イカン、イカン、マーブロは下ネタは避けるようにしています。

そういえば、ふんどしは「はく」ではなく「しめる」が正しいコロケーションだ。
「褌を締める」…日本語ってカッコいい!

おめでとうございます!

50…とおめでたい儀式を終えたところで開演。
昨年9月に向かいのWESTを2日間超満員にしたばかり。今日のEASTも超満員!
コレ、武道館でやった方がいいんじゃないの?…的な。

60いつも通り『萬燈籠』の「此岸御詠歌」に導かれて登場する。
まず演奏したるは「新調きゅらきゅきゅ節」。

70もういきなりのハイテンションでお客さんも「♪きゅっきゅきゅ~、きゅっきゅきゅ~」の大合唱。

80v今日の和嶋さんのMarshallは2段積みの4連。使用しているのは左から2番目のお札が貼ってある愛用の1987Xと1960TV。

90この2段積みの横並びもなかなかいいね。Jimmy Pageみたいで。
照明が青でも赤でもやっぱりMarshallは映える!
並んでサマになるのはMarshallとウルトラ兄弟と仮面ライダーだけですから!

95引くとこんな感じ。

100「爆弾行進曲」から「りんごの泪」へと続く。

110客席を埋め尽くす、立錐の余地などまったくない超満員の客席を眼下にエキサイトする和嶋さん!

120堰を切ったように飛びだし来る、何ともへヴィなサウンドがタマらん!

130v『萬燈籠』から「時間からの影」。
150「怪人二十面相」。コレもカッコいいな。
小学校の時は、「黄金虫」だの「青銅の魔人」とか「サーカスの怪人」とか「電人M」とか江戸川乱歩を夢中になって読んだ時期もあったけど(もう忘れているので私に乱歩の話題を振るのはご遠慮ください)、今にして思うと、どれもスゴイ語感だよな。
「怪人二十面相」なんて言葉出ないよ、フツー。
「明智小五郎」って子供ながらにいい名前だなって思ったもん。ものすごくアタマよさそう。

140「九相図のスキャット」。
「九相図(くそうず)」というのは、外に転がった人間の死骸が朽ち果てる経過を9段階にわけて描いた仏教絵画。趣味悪いな~。
でも、昔の人は伊達や酔狂でこんなことをしたワケではなく、人間の身体がグッシャグシャになっていくサマを描いて、修行僧の煩悩を払い、現世の肉体を不浄なもの、無常なものと悟るための修行なんだそうですよ。だってチベットだかどこかでは「鳥葬」が最も尊い弔い方だとか聞いたことがある。
『猟奇の果』らしくなってきたッ!
ダム好きも一種の猟奇よの~。

160「ねぷたのもんどりこ」。ここも「♪ヤーレヤーレ、ヤーレヤー」の大合唱。
「♪ね~ぷたのもんどりこッ」って口に出してごらん。語感が気持ちいいでしょ?
一時期テレビに出ていた中国系の女の子が「日本語で一番好きな言葉は?」と訊かれ、彼女は「接着剤」と答えていた。
何でも「セッチャクザイ」という音が中国語にはないらしく、口にすると気持ちがいいのだそうだ。
言葉って実に面白い。でも、接着剤そのものを口にしてはイケませんよ、アレ辛いから。

165この曲にはそうした言葉の魅力が詰まっていると思う。
200「品川心中」。

180_2和嶋さん、ここで本格的に噺を披露。「1,000人の前で落語をやるのは大御所だけですよ」と鈴木さんに突っ込まれちゃった!

今もやってるのかな?昔は「東横落語会」とかホール落語なんていうのがあった。今はなき新宿厚生年金会館なんかでやるんだからそのキャパは軽く1,000人を超えたもんですよ。
今はそんなに人が集まるのかしらん?
私はその東横落語会で志ん朝と談志を見た。寄席に行くことはなかったし、談志さんは寄席に出なかったので好きな2人をいっぺんに観れてうれしかった。小さんも出てたな。入船亭扇橋もメッチャよかった。
志ん朝さんが「佃島」を演ったのをハッキリ覚えているのだが、談志さんはナンカ軽い話しをかけたような気がする。
もうチョット脱線しますね。だって和嶋さん落語なんか演っちゃうんだもん!

2ni_img_0091 それから何年かして、平成2年、私が長野に住んでいる時に権堂という飲み屋街で談志さんにバッタリ出くわした。彼は小坂憲次の選挙応援で信州に来ていたのだ。
私も少々酔っていて、大好きな落語家を目の前にしたもんだから興奮して談志さんのモノマネを本人の前でついやってしまった。

「地べたを掘ったって、一文たりとも出てきやしねェ!」

すると、談志さんは「お。『鼠穴』だね?今日は面白い人に会ったな!」とお付きの人に命じて私に名刺を差し出させたのだ。『鼠穴』は「わらしべ長者」に似た人情噺の大ネタだ。
下の写真がその時に頂戴した名刺。私の宝物のひとつだ。もうその談志さんもいなくなっちゃった…。
もし私が落語演る機会があったら『寝床』をやりたいナ。

Ni_danshi2 静止して立て板に水のごとく語らう和嶋さんのギターのヘッドに発見!
お守りがくくりつけてあるのだ!

190v「黒百合日記」。これも『萬燈籠』から。

170ニヤリ…鈴木さんの不敵な笑い。スゲェ迫力!

210「冥土喫茶」、「踊る一寸法師」、「相剋の家」と代表的なナンバーがゾロリと続く。
人間椅子の面目躍如たるところ!

220vここでノブさんのフィーチュア曲、「蜘蛛の糸」だ。

300vいろんな掛け声が飛び交う中、力いっぱい叫び狂うノブさん。ここもひとつのハイライトだった。

240「天国に結ぶ恋」。

250vバンド生活25年という大きな足跡を残す記念碑的なイベントもあと僅かとなった。

260本編の最後は定番「針の山」。
270この曲、人間椅子のバージョンの方がオリジナルより全然カッコいいよね!

280歌詞もいいが、何といっても鈴木さんの声がいい。間違いなくこの曲はこういう声で歌われるべきだ!

290ノブさんのラスト・スパート!渾身のドラミング!

230こうして全15曲に及ぶ猟奇の宴は終了した。
310v
アンコールには開演前に受賞した「BEST FUNDOSHIST AWARD 2013」の賞状を手にして登場!

320「どうじゃ!」
大歓声が沸き上がる!これを見て会場に来ていた多くの男子が翌日からブリーフを脱ぎ捨て、ふんどしをキリッと締めた…かどうかは定かではない。
鈴木さん、よくお似合いです!

325アンコールは「猟奇が街にやって来る」と…

330v「地獄風景」。

340v「アニキ~」だの「ダム~」だのノブさんへの声援も絶えることがなかった!
そういえばノブさん、開演前のふんどし姿の撮影の時、はじめは下だけ脱いでふんどしを見せていたんだけど、「やっぱ、これでなきゃ!」と自主的に上まで脱ぎだして文字通り「ふんどし一丁」で撮影に臨んだのであった。そのあたりの人間のデカさ(?)も人気の秘密だね。ダム好きに悪人はいない。ダムを作るほうは色々あるのかもしれないが…。
3502回目のアンコールは「どっとはらい」。

355v和嶋さん、大跳躍!
370v

360v

380v

390「25年」…四半世紀ですからね。「継続は力なり」。人間椅子にはホント、元気をもらうわ!

「I Love the Dead」だとか「Welcome to my Nightmare」とかAlice Cooperも昔は猟奇的なナンバーを携えていたが、すっかり丸くなってしまった。
後期のGraham BondだとかQuintessenceのようなドロッドロしたサウンドを出すバンドはあっても、ポーを題材に徹底的にその世界を追及している海外のバンドなど私は浅学にして知らない。
人間椅子のディスコグラフィを眺め、そこに収録されている曲のタイトルを片っ端からチェックしてみる…こんなバンド、世界にふたつとあるまい…と独りごちる。
人間椅子にはどうかこの猟奇の旅を続けて欲しい!

400そして5年経てば30周年だ。5年なんてアッという間だからね。その時は武道館だな…。
ますますの発展を大いに期待している。

まずは3月20日の「人間椅子vs. ZAZEN BOYS」!

410人間椅子の詳しい情報はコチラ⇒人間椅子オフィシャルサイト

420(一部敬称略 2014年1月18日 TSUTAYA O-EASTにて撮影)

2014年3月11日 (火)

フィル・ウェルズ・インタビュー~その7

AC/DC

P:ウェンブリーのステージにAC/DCを観に行った時はスゴかったですよ。コンサートの後、マネージャーに連れられてバンドのメンバーにあいさつに行ったのですが、廊下がマーシャルだらけになっ

Pw_img_7793_2ていました。アソコの廊下は狭いんですよ。

S:そうそう、やたらと細くて長いんですよね!アソコにマーシャルが並んだら相当狭い! 
P:その通り。バンドの連中は話してみるとすごく親切な人達でした。
S:実はAC/DCのバック・ステージを数年前に東京で見せてもらいました。すごくラッキーだったと思います。バック・ステージを見ることができた数少ない日本人のひとりだったかもしれない。ゲストは完全にシャットアウトされていたので。
「マーシャルの方ですか? それではどうぞ!」と快くバック・ステージに招き入れてくれ、ツアー・マネージャーが付きっきり案内してくれました。
P:それは素晴らしい!
S:ちなみに、ステージの真下は見られました? あそこには1959のタワーがいくつかありましたでしょ?
P:はい、そうですね。
S:マルコムのピックもお土産にいただきました。アンガスのはもらえませんでしたが…(笑)。
P:1枚だって何もないよりずっといいですよ!

Wembley Arenaの狭い廊下はコチラ⇒【50 YEARS OF LOUD LIVE】当日リハーサル~その1

プログレッシブ・ロック

S:ハハハ!ところで、あなたはロック・ファンですか?
P:ロックといっても、私はオールド・スクールです。
S:エルヴィスとか?
P:いえいえ。エマーソン、レイク&パーマー、ジェスロ・タル…プログレッシヴ・ロックが好きです。
S:私と同じですね!
P::私はそういった音楽を聴いて育ちました。ヘンドリックスも同様です。でも、モダン・ロックはマァ良いのですが、音が大き過ぎます。
私のCDのコレクションには、ザ・ナイスに関連するものしべてが網羅されています。結局はキース・エマーソンということなのですね。ザ・ナイスから始まり、すべての時代のLPを持っています。(注:イギリスにはELPファンが想像以上に多い)
後は、あまり有名ではないバンド…。

Pw_img_7777S:例えば?
P:トゥモロウという名前のバンドがいました。
S:スティーヴ・ハウの?
P:そうです。そういう感じのバンドたちです。
現代のバンドも悪くなないのですが、私の好みではないんです。アイアン・メイデンは紹介されて聴きました。一緒に仕事をしたので、バンド・メンバーのサインが入った腕時計ももらいました。しかし、彼らのCDは持っていません。AC/DCは1枚しか持ってないな…。でも、彼らを観に行くのは楽しい。ライヴというのは素晴らしいものです。
初めて姪を連れて…38歳になるので若いとはいえませんが…ジェスロ・タルのコンサートに行きました。彼女はクラシック音楽が好きで、タルを一度も見たことはなく、学校でフルートやピアノの先生をしていました。ロックというジャンルには馴染みがなかったんです。
そこで彼女を連れてジェスロ・タルのコンサートに行きましたが、彼らの演奏に圧倒されて「素晴らしかった!」と言っていました。他のことはさておき、イアン・アンダーソンはフルートを吹きますでしょ? S:1本足で。
P:そうそう。最近の話では、彼の頭はハゲ上がってしまったということでした。昔は金髪だったのですが…。
S:髪のことは私の前で言わないでください!
P:ハハハ!イエイエ、そういうことじゃないですよ!とにかく、そういうスタイルが私の好きな音楽です。その他にはそんなに好きなバンドはいません。年のせいだと思います。プログレで育ったんだと思います。
S:プログレは英国人の間では大きな存在ですね?
P:はい。

ゲイリー・ムーア

S:今回50周年のコンサートがありますが、出演するすべててのギタリストがアメリカの出身です。もしゲイリー・ムーアが生きていたら、出演してくれたと思いますか?
P:もちろんです。彼とは2~3度話をしたことがあります。私の経験からして気難しそうでした。しかし、彼はマーシャルが大好きでした。それは純粋かつ単純なことで、彼の欲しいものをマーシャルが提供してくれるから、マーシャルが好きだった。最後までずっと、それだけでした。彼に関する面白い話がありますよ。
S:何ですか?
P:バーミンガムでゲイリーがプレイしていた時のことなんですが、その時、私の息子が大学に通っていました。そこで息子は「ゲイリーを観に行きたいんだけど、チケットが手に入らないかな?」と言いました。
そこで私は2枚…実際は3枚ですが…のチケットを手に入れました。一緒に観に行ったのですが、その時ゲイリーはブルースだけをプレイしていました。素晴らしかったです。コンサートは最高でした。
ところが、アンコールの2曲目では“DSL”の調子が悪くなってしまいました。
しかし、あんなに素晴らしいプレイはこれまでの人生の中で観たことがありませんでしたよ。

Pw_img_77841960の上にDSLの50W、つまりDSL50を置いて、となりにフェンダーのTwinもつないであったのですが、ステージの反対側にはDSL 50がもう1台設置してあり、使ってはいませんでしたが、照明が当たっていました。つまりステージの両側にDSL 50が置いてあったのです。
そして、ゲイリーは調子の悪くなったDSL50の電源をオフにして、反対側のアンプの電源を入れ、プラグ・インしました。
それからたった15秒かそこらで、元通りノリノリでプレイし始めました。アンコールの最後で2~3曲が止まってしまったんですが、みんな拍手喝采でした。
ギグの後、片づけをしているステージの上でギター・テクのグラハム・リリーと話をしていた時、若者2~3人が我々のところに近寄ってきて「ゲイリーのピックはありますか?」と訊いてきました。
グラハムはその若者にゲイリーのピックを1枚渡しながら、「明日このピックがebayに載っているのを見たくないよ!」と言っていました。
若者は「やった!すごい!」と大喜びで立ち去りました。
そして、私はその壊れたアンプを持って帰って修理して、次のギグの時までに送っておくことをグラハムに約束し、「Gary Moore」とフロント・パネルに書かれたDSL50を肩に担いで…50Wヘッドは軽いですから…グラハムと別れました。
すると、さっきピックを手に入れた若者がホールの外にいて大きな声でもらったピックを友達に自慢していました。
そして、ゲイリーのアンプを肩に担いでいる私の姿が目に入った途端、彼は絶句してしまったのです。その時の彼らの顔ときたら!すごく面白かったです。
S:まさかさっきのオジサンがマーシャルの人だったとは?!…みたいな?

マノウォー

P:ハハハ!
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドのマノウォーが、今は何と呼ばれているか知りませんがハマースミス・オデオンでライヴを行なっていました(今はHMV Hammersmith Apollo)。3000席はある開場です。そこに行ったのですが、リーダーのベーシストがステージ上で1600Wの電力を消費していました。
S:(笑)
P:キャビネットが32台。18インチが16台…ベースですからね。4×10インチが16台。それで1600Wを使っていたんです。
リード・ギタリストはスタックが3台。3300WのPAがありました。私達は耳をちゃんと保護してはいましたが、もう痛くて大変でした。ですから長居はできませんでした。スラッシュ・メタルでもあるので…ベーシストはたくさんペダルを持っていて、ゲイン・ペダルを踏むんですが、通常の爆音がさらに爆音になり、もうバカげているとしか思えない音量でした。もっとゲインを上げるとどんどんラウドになっていきます。人生最大の爆音ライヴでした。全く存在感がなかった。音楽の存在感はありましたよ。ただただうるさかったんです。
でも、ケータリングは最高でした。ツアー時には大抵会場内に飲食出来る場所が用意されていますが、本当においしかったです。
S:そっち?!(笑) 

ジム・マーシャル

S:ジムの思い出を話していただいていいですか? 何か印象的なお話はありませんか?
P:もちろんありますよ。
たとえば…1977年に私がマーシャルで働き始めた日から一週間が経ったぐらいの時のことです。工場内にスピーカーや抵抗などが保管されている倉庫がありました。その頃の工場の従業員の平均年齢は22~23歳ぐらいで若い戦力が中心だったと思います。最初にその倉庫の管理を担当したんです

Pw_img_7820私はトランスをその倉庫に取りに行ったんですね。場内では色んな従業員に出くわしますから当然挨拶をして歩きます。
そしてカヴァリング作業の場所を通りがかりました。倉庫へは、カヴァリングの工程のところを通らなければ行かれなかったんです。その時、私はそこにいる若い人に「あのカヴァリングで働いてるジジイは誰?」と尋ねました。すると「え?あれがこの会社のオーナーだよ!」という返事が帰ってきました。
S:(笑)
P: おかしなことに、私の面接はその1週間前、当時のマネージング・ディレクターのマイク・ヒルによって行なわれたのですが、場所はジムのオフィスでした。ジムはデスクの端っこで何かの作業をしており、私はマイクと共にジムとは反対の方を向いて座っていたのです。私は就職の面接だったのでとても緊張して周りがあまり目に入らなかったんですね。
とにかく、ハッキリと見た最初のジムの姿は彼がカヴァリングの作業をしている時だったのです。
S:ウワ!私も見たかったな!ジムが社長室で帳簿をチェックしている姿は何回か拝見したことはあります。
P:はい。おそらく5~6年はその倉庫の仕事をしていました。ある時、ジムの秘書から電話をもらいました。「12時にオフィスに来てもらえませんか」と言うので、「アレ? 何かしでかしちゃったかな?」と思って行ってみたところ、ジムに来客があって、技術的な質問を受けることになっていました。そこで助っ人が欲しいということだったのです。
ジムの部屋に行くと秘書が「間もなくリムジンが到着します」と言うのです。どういう事だろう?と思っていると、ジムと昼食を一緒にすることになったのでした。それからレストランに出かけ、席について、お客さんから技術的な質問をされるたびに私が返答しました。ジムはワインを注文しました。ご存知かもしれませんが、ジムは赤ワインが好きでした。「すみません、胃もたれするのでワインは飲めないんですが…」と言いましたが「そうかい、じゃあグラス1杯ぐらいなら」するとボトルが1本運ばれて来ました。「私のおごりなんだから、飲んでもらうよ」と言われました。
S:ハハハ、ジムはすすめ上手でしたもんね。
P:結局、仕事に戻る頃にはもうヘベレケ…。
S:(笑)私も同じような経験があります!
P:私はもう寝る事しか頭にありませんでしたよ!
まあ本当に…彼は素晴らしい人だなと思いました。そして1ヵ月後、また同じオファーが来ました。3度ぐらいやっていると、段々ジムがボスだということが実感できるようになってきました。「ミスター・マーシャル」です。
ある日「よければ『マーシャルさん』じゃなくて『ジム』と呼んでくれ。君次第だが…」とジムに言われました。
そこでまたレストランに行った時から、彼を『ジム』と呼ぶことになりました。その方が適切だと思ったので…。
しばらくすると友達と呼べるような関係になりました。ジムはそれまでの自分のことについて話をしてくれたりしました。
他の人にも話していることですが、アンプに関する話や物事がどうして起こったか、そしてヘンドリックスみたいな人達との会話なども教えてくれました。話していてとても楽しかったです。トラブルに巻き込まれた人がいると…例えば忠誠心に関わるようなことがあると、ちょっと気まずい…気まずいというか、緊張して話しづらくなりますが、彼はそういうことはありませんでした。
私に対して怒っていたことがあったかどうかは知りませんが、彼とは一度も問題を起こしたことはありませんでした。私は尊敬するに値する人として扱われたんだと思います。私もジムのことをいつも良い人だなと思っていました。私もとても良くしてもらいました。
S:本当の「親分」だったんですね?
P:その通り。彼は常に私を酔っぱらわせようとしていました。最後に会った時でさえも!3年前に容態が深刻になる前のことですが…あ、2年前ですね。レストランにいて…毎年もらうウィスキーがあるのですが、これまでに1本も開けたことがありませんでした。初めてもらった1994年から、フル・セットでずっととってあります。それで私は94年と95年のウィスキーをジムのところに持って行きました。ジムはその両方にサインをしてくれました。
それからランチに行ったのですが、そのウィスキーの話しになり、「あのウィスキー、本当には飲んだことがないの?」とジムに訊かれて「本当にないんですよ」と答えました。すると他の誰かが「開けて飲めばいいじゃん!」と言ったのです。
するとジムが私の方に振り返り、「イヤイヤ、フィル、開けないで取って置いておきなさい。私がさっきサインをしておいたんだから!値段がついて高く売れるぞ!」と言うんです。
「そういう理由でもらったんじゃないですよ?」と大盛り上がりになりました。
結局、そのウィスキーを出してきて、チョコっと口にしましたが、なかなか良かったです。ジムにはそういうユーモアのセンスがありました。

つづく

(一部敬称略 2012年9月 英Marshall社にて撮影・収録 ※協力:ヤングギター編集部、平井毅さん&蔵重友紀さん)

2014年3月10日 (月)

黒沢健一 Live 2013~Rock'n Roll Band without Electricity~

東京は大久保、東京グローブ座。
恥ずかしながら、こんな素敵なホールがあるなんて今まで知らなかった。
16世紀末にロンドンのテムズ川南岸に建てられ、多くのシェイクスピア作品が上演された劇場「Globe Thetre」を模したもの。
今でもBig Benを背に、美しい景色を眺めながらテムズ川の南岸をテクテクとさかのぼると左側に現れる。オリジナルのGlobe Theatreは17世紀の半ばに取り壊されたので、現在の建物はレプリカだが、オリジナルに忠実に復元するために鋼材を一切使わない完全な木材建築となっている。
実際に行ってみると、「古さ感」はないが、なかなかいい感じ。第71回アカデミー賞を受賞した映画『恋に落ちたシェイクスピア(Shakespeare in Love)』を観てから訪れると楽しさは倍増するだろう。
ちなみに「globe」というのは「地球」という意味。「池袋地球座」なんて映画館があったが、「Globe Theatre」が出自なのだろう。

10_2そんな素敵な劇場には素敵な音楽がよく似合う。

20そのコンサートは「Rock'n Roll Band without Electricity」と題された。

30主役は黒沢健一。

40ギター、菊池真義

50vキーボード、遠山裕

60vヴァイオリン、藤縄陽子 from Lalala Strings

70vベース、山口寛雄

80v_2そして、ドラムが岡井大二!

90v大二さんはNATALのアッシュのキットを使用。

100_212"タム、16"フロア、22"バス、14"×5.5"スネアというコンフィギュレーション。ハードウェア類もNATALだ。

100v普段はニコニコしている大二さん。ひとたびドラム・キットに向き合うとニコリともせず音楽に没頭する。
力を入れず、サラッとなでるように叩くスタイルがたまならくカッコいい!
ところが、大二さんが出すドラムの音は大きい。ところがまったくうるさく感じない。芯があって、音色がトコトン美しいのだ。
110_2昔、ニューヨークのVillage Vanguardで観たPaul Motianを思い出す。まったくシャカリキになっているワケではないのに音が異常に大きいのだが、まったく不快ではなかった。ちなみにその時のメンバーはサックスはJoe LovanoでギターがBill Friselというトリオだった。
そういう意味ではElvin Jonesもそんな感じだったな…。

大二さんは打楽器の持つ「音の美しさ」をアッピールできる稀有な存在だと思う。
またその演奏にがんばって付いて行くNATALが健気で愛らしいではないか!

120_2このあたりで白状しておくが、これらの写真はすべてリハーサルの時に撮影したモノ。
実はこの日、先約があり、ドップリ時間が重なってしまって本番を観ることができなかったのだ!でも、どうしても黒沢さんを観たかったので無理をお願いしてリハーサルを取材させていただいたというワケ。

130物腰がやわらかく、とてもやさしい黒沢さん。ところがナント言うか、「音楽的迫力」とでも言おうか、オーラの強さが生半可ではない。
大二さん曰く「達郎さんに追随するポップ・ミュージック・マニア」…ん~、確かにそんな感じが醸し出されてくる。

135v大二さんとの関係は当然L⇒R。大二さんも相当なマニアだからね、メチャクチャ相通じるんだろうね。

140v「Show Must Go On」、「Soul Kitchen」、「So what?」、「SPEAK EASY」、「Mad Man Across the Water」、「I'm in Love」、「HELLO, IT'S ME」、「TO LOVE SOMEBODY」、「Goodbye」…ん~、もうHow dare you!!

150vセット・リストに挙がっている曲名を見て、私もニンマリ。こういうの好きだな~。
不勉強にして黒沢さんの音楽に接したことはなかったのだが、何より曲のクォリティが高い!
やはり、いい音楽を作る人は例外なくいい音楽を聴いている。
リハーサルとはいえ、まったく手を抜かず自分の音楽に入りこんでいる黒沢さんの姿を見て確信した。

160_2そして、それを完璧にサポートする大二さんとNATAL。

170vクッソ~、本番観たかったな~!
でも、またひとつ楽しみが増えたというものか…

180_3黒沢健一の詳しい情報はコチラ⇒黒沢健一オフィシャルサイト
岡井大二の詳しい情報はコチラ⇒四人囃子オフィシャル・ウェッブ・サイト

190Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、今ならNAMMでフィーチュアされていたStave Snareシリーズもご用意しています。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 東京グローブ座にて撮影)

2014年3月 7日 (金)

RISING!!~HardなRockのCafeから

「ローム…」

映画史上、もっとも短い名セリフ。これを発したのはもちろんある国の王女、アンを演じた、『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーン。
劇中の記者会見中、外遊でもっとも印象に残るの場所を訊かれ、答えた時のひとこと。グレゴリー・ペック扮するアメリカ人新聞記者とのローマでのひとときのロマンスを胸に反芻しながら発した言葉だ。
この映画を観て、このシーンで「ジワッ」と来ない人はいまい。オードリーだからサマになる。
美しく、愛らしく、楽しく、悲しく、たった一言でまるで観ているモノがアン王女とローマをデートして来たかのような気持ちになる。さすが巨匠ウィリアム・ワイラーの演出だ。

ちなみに、この映画の中でカメラマンを演じたのがエディ・アルバート。カメラが仕組まれたライターは日本製だった。この映画は1953年におアメリカ公開。戦後から10年も経たないうちに、日本はこうした精密機器の製造に一日の長があったのだろうか?優秀だな~、日本人って。

脱線ついでに…そのエディ・アルバートが準主役を演じる『攻撃(Attack)』という戦争映画がある。1956年の作品。アメリカ陸軍の内幕を暴く内容とされスポンサーがつかず、監督の名匠ロバート・アルドリッチが自力で資金をかき集めて作った渾身の一作。主役のジャック・パランス(Van Dyke Parksの『Song America』にこういうカリプソの曲があるでしょ?)の演技があまりにもすさまじい。
コレ、日本のすべてのサラリーマンの中間管理職に観てもらいたい映画だと思ってる。内容には触れないが、自分が勤める職場に当てはめて観てみれば、次の日から世界が変わるよ。
もうひとつ、今のアメリカ映画と比べて観るもよし。アメリカ映画の現在のあまりの幼稚さが浮き彫りになる。もうアカデミー賞に意味はない。

さて、前置きは終わり。ナゼ、ローマなのか?今日はHard Rock Cafeのお話し。
10まずは、Hard Rock Cafeが世界規模で展開しているバンド・コンテスト「Hard Rock RISING」のお話しから…。

去る3月4日、「ハードロックカフェ東京」にて東京エリアのライブ・パフォーマンスを通しての決勝戦が開催された。
世界中のお店からこの決勝戦で選出された優勝バンドがウェブサイトで審査を受け、イタリア・ローマで開催される『Hard Rock LIVE』に出演できるというワケ。だから「ローマ」なのだ。
30私はといえば、昨年に引き続き審査員と撮影で参加させて頂いた。ではイザ、会場へ!
20出場バンドは3つ。昨年はパンク、ニュー・ウェイブ系のバンドが多かったが、今回はガラリとようすが変わり、ハード・ロック、ファンク、ロンクンロール系のバンドが登場し、Hard Rock Cafeらしいスケールの大きなコンテストになった。

まず。最初の登場は…。
それがサ、マーブロ読者にはおなじみのQUORUMなの。うれし恥ずかし、ファンのような、お父さんになって見守るような何とも不思議な気分。

40浪岡真太郎

50v北川遊太

60v盆子原幸人

70石川達也

80vま、コンテストであろうと、ワンマンであろうとまったく変わりのないロック・パフォーマンス!

904人の音楽性とテクニックが前面に押し出された演奏だったが…

100やはり遊太と…

110v幸人のバトルは大きな見どころとなった。最近のバンド・コンテストでこんなことが観れることはまずあり得ないだろう。

120 達也のドラミングも普段通りの熱気が爆発!

130_3もちろん真太郎の雄叫びも相変わらずロックの魅力に満ち溢れたものであった。

140フロアを埋め尽くしたお客さんは応援団というより、ファンだろう。大いに盛り上がった20分だった!

150vさて、グイグイと勢いを増しているQUORUM。待ちに待ったデビューCDが発売され注目を浴びている。
骨のあるリアルなロックがお好みの人は要チェックだ!Marshallサウンド満載!

QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site

145cd 続いての登場は、ガラリと変わってファンク系のDanDamJoeというバンド。

160

170v

180v

200v

210v

220v

230vこの手の音楽をやるにしてはギター×2にベース&ドラム、ツイン・ボーカルという変わった編成。
ジャパン・テイストが入った曲がとても魅力的だった!

DamDanJoeの詳しい情報はコチラ⇒dandamjoeのブログ

240そして、最後は「名も無きバンド」という名前のバンド。略して「ナモバン」!

250これが名前が無いのはもったいないとしかいいようのないゴキゲンなバンド!聞けばアメリカでの活動が盛んらしい。

2_tr_a_img_0256_2 ギターのShaku Keiji(シャク)。

270v吉永朝来(アサコ)

280vドラムの木村貴史(キム)。

2_tr_a_img_0247 アサコと…
350vシャクが歌い分ける問答無用の超陽気なロックンロール。330

アサコの声がとてつもなく魅力的だ。

310vシャクは普段はMarshallを愛用してくれている。

320vMCで「ピザ好き」を英語でアッピールしたキム。

325v20分の限られた時間であったが、すさまじく勢いのあるパフォーマンスで、この3ピースバンドの魅力を出し切った!

340vその結果、優勝は「名も無きバンド」の手に!ま、どこが優勝してもおかしくない内容だった。

360優勝バンドの名前をボードに書き入れる記念すべき瞬間!

370賞金が店長から渡される。

375しかしうれしそう!おめでとう!ロームへ行って来い!

名も無きバンドの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

380最後にスポンサーのひとつ、Budwiserのバドガールたちと記念写真。
あ、幕間には彼女たちのカッコいいダンス・パフォーマンスが披露されたことも書き加えておこう。

私も審査員としてひとことコメントさせていただいた。いつもマーブロに書いているようなことを言わせてもらった。すなわち、「若い人こそいい黄金時代のいいロックを聴いて、若い感性で新しい音楽を作って欲しい」…と。
ありがたくも多くのお客さんがフムフムと頷きながら聞いてくれたけど、私はしゃべりだすと止まらなくなるので要注意だ。

390そして、もうひとつのHard Rock Cafeの話題は上野!
上野の店舗はJR上野駅の構内にあって、い~つも満員だ。
上野店は世界初の駅構内のお店で、国内では7番目に出展された。ちなみに六本木は世界で4番目の古株だ。

410vそういえば大分前にコロラドからバイク好きのアメリカ人が来て、「上野に行きたい」とリクエストがあり連れて行ったことがあった。
ご存知の通り、上野から鴬谷方面に向けての昭和通りは両側に無数のオートバイ屋が並んでいる…イヤ、もう「並んでいた」と言った方が正確か…。最近は随分さびれてしまった。
そのアメリカ人は口にこそ出さなかったが、斜陽感丸出しのバイク屋街にガッカリしたようすだった。
上野駅への帰途、彼がもうひとつ繰り出したリクエストは「シゲ、上野にハードロックカフェが出来たって聞いたんだけど連れて行ってくれるかい?」だった。
「もちろん!」と彼のリクエスト通り出来たばかりの上野店に連れて行ってあげた。
彼はHRCグッズのコレクターでもあり、世界の行く先々でグッズをゲットしているとのことで、上野のショップでもアレコレ買い込み、バイク街のことはスッカリ忘れてとても楽しそうだった。
そんなことを思い出してしまった。

2002年の開店だから、あれから早12年…その上野店が去る2月25日にリニューアル・オープンした。
400店内はすごく明るい雰囲気。

420v自慢のゴージャスなバー・カウンター。

430ゆったりしたスペースが奥にあり、パーティも出来るようになっている。何しろ上野駅まで徒歩0だからね、便利この上なし!

440店内に所狭しと展示されたメモラビリアも一段とグレードアップした。

445メモラビリアは来店して頂いてからのお楽しみ…ということでここでは詳しく触れないが、ホンノ少しだけ紹介すると…。
Les Paulのセーター。Mary Fordのはないよ。
ワタシね、ニューヨークでLesに遇ってサインをもらったことがあってね。なつかしいな~。(ナンチャッテ!)

450上の方に飾ってあるアイテムはハシゴに登って撮った。これが結構コワくてね~。若い頃は高いところなんか何でもなかったのよ!でも苦労の甲斐あっていいのが撮れました!

Ladder 私の一番は何と言ってもコレ!Ian Andersonのサイン入りフルート!これは欲しいな~!
この他にもマイコーの「#$%&」とか…、マドンナの「◎▽■▲」などが展示されている。

460バー・カウンターの壁には「Take Time To Be Kind」とある。これはHRCのスローガンで、他に「Love All, Serve All」、「Save The Planet」、「All Is One」、「Music For Life」、「Humanity Is International」などがあるそうだ。

470もちろんショップも充実!

480とにかく一度遊びに来てちょうだい!

Hard Rock Cafeの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

2_tr_img_0192 (一部敬称略 RISINGは2014年3月4日 hard Rock Cafe Tokyoにて撮影)

2014年3月 6日 (木)

【緊急告知】見逃さないで!~田川ヒロアキ&三宅庸介のエグいライブ

楽しみなライブがやって来る。

10田川ヒロアキと三宅庸介のジョイント・コンサートだ。
時は3月10日、場所は高円寺SHOW BOAT。

20これはそのリハーサル風景。
ムム?田川バンド、いつもと様子が違うぞ…!

30ファンキー末吉、そうる透、和佐田達彦、菅沼孝三、江川ほーじん、長谷川浩二、寺沢功一等々、日本を代表するリズム陣との共演を果たしてきたヒロアキ君。
今回は思いっきり若手を引き連れての登場なのだ!

40ドラムはDIRTY OLD MENの岡田翔太朗。

50翔太朗君は先日のライブ・レポートにも登場してくれた。

60DIRTY OLD MENは人気TVアニメ『弱虫ペダル』の主題歌「弱虫な炎」を演奏している結成10年を迎えた人気バンドだ。

70cdベースは永井双樹。
Joe ZawinulはJacoをWeather Reportに迎えるにあたり、「好きなドラマーを連れて来い」とドラマーの選択をJacoに一任したという。ベースとドラムは一心同体だからということだ。
そして、Jacoが連れて来たドラマーがPeter Erskineだった。その後、Weather Reportはバンドの黄金期を迎えた。
このエピソードと同じく、双樹君は翔太朗君が連れて来た。

80vヒロアキ君のやさしい指導のもとリハーサルはなごやかな雰囲気で進んだ。

90「チョーっと指にマメできないんですか?」「ゼンゼン平気だよ!」なんて場面も。

100ヒロアキ君は当日JVMを弾く予定。LOUD PARKを思い出すな~。

110ヒロアキ君のブランド、FretPianoのオリジナルTシャツ。
「HIROAKI TAGAWA」の下にはスパンコールの点字で「マーシャル魂」と書いてある…ウッソ~。
もちろん上下段ともその上のアルファベットを点字化したものだ。ファンの方からのプレゼントで一点モノ。市販はされていない。

120定番「Ave Maria」に混ざって新曲も披露される!

130v翔太朗君は若い割にはジャズや70年代のロックをよく勉強している。「いいミュージシャン=いいリスナー」という公式に間違いはない。

160残念ながら今の若いミュージシャンの多くは驚くほど昔のロックを聴いていないのは実情だ。特段キラっているようすもない。ただ文化の伝承に失敗し、イヤ、故意にかもしれないが、とにかく世代が断絶しているのだ。
もっとも、ロックの黄金期から遠く40年も離れたところへ来ているのだからムリもない。
しかし、60~70年代前半のロックは間違いなく「ロックそのもの」だ。
若いミュージシャンこそ、その時代の音楽を吸収して自分達の音楽を育むべきだ。ジャンプをする前に身体をかがめるのと同じだ。

170だからこうして百戦錬磨のベテランと若いミュージシャンの交流はどんどん推進していくべきだと思っている。
若手はベテランから知識と経験を得、ベテランは若手からエネルギーと感性を吸収する。これでいいじゃないの!

180vいつもと異なる田川ヒロアキ…実に楽しみだ!

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

190vそして、この3月10日の高円寺、ひとりでも多くの人に見てもらいたいのは、共演者が三宅庸介だからだ。
Yosuke Miyake's Strange, Beautiful and Loud…ああなんてエグイ組み合わせなんだろう!まるで動くマーブロじゃんけ!

210三宅庸介

220v山本征史

230v金光KK健司

240v三宅さんは何しろ燃えている。そう、既報の通り4月2日に『Orchestral Supreme』なるニュー・アルバムをリリースするからだ。
ま、ハッキリ言ってジャケットの写真は私が撮った。おかげさまで方々からおほめの言葉を頂戴している。うれしいです。
でもね、正直、私は自分が見たい三宅さんの姿がファインダーの中に飛び込んで来た時にシャッターを切っただけなんよ。この写真を選んだ三宅さんこそ鋭い!
ジャケットより素晴らしいのが内容だ。何しろ出色の仕上がりだ。
収録されている曲は「三宅庸介」のかたまりだ。誰にも真似できない唯一の世界が広がっている。
また、主役のギターの音色があまりにもロックだ。
ある意味、MarshallとStratocasterの組み合わせによって生み出される、現時点における最高のトーンがここに捉えられているのではなかろうか?これもまた誰にも真似のできないものだ。

実際にナマのパフォーマンスも体感して欲しい。そのチャンスが目の前にあるのだから!

250cdStrange, Beautiful & Loudは明日、3月7日に三軒茶屋Grapefruit Moonにも登場する。

260こちらは大谷令文さんがゲスト。この日、令文さんはJVMを弾く予定。1959の権化、令文さんはツアーではTSL601を使ってくれたりしているがJVMは初めてだろう。現在のMarshallのフラッグシップモデル、JVMでどんな音を出すのかコチラも楽しみだ!
それとね、選曲。三宅さんと何を選ぶのかなぁ~?エグイ曲演るんだろうなぁ~。これも楽しみのひとつ。

三宅さんの『Orchestral Supreme』は4月2日発売だが、7日の三茶と10日の高円寺公演で会場限定で先行発売される。私も現物を見るのが初めてなのでとても楽しみにしている。

三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange, Beautiful and Loud

270エエイ、これも紹介しちゃえ!私の宣伝。田川ヒロアキ『Ave Maria』。
このジャケット写真も私が撮影したモノ。デザインは下町のヒプノシス、梅村デザイン研究所。まだ聴いていないは是非聴いてチョ!

280cdみなさん、お待ちしていま~す!

あ、そうそう当日のドラムはNATALのバーチのキットが使用されます。金光KK健司&岡田翔太朗のベテラン&若手コンビが叩きだすNATALサウンドにも注目!ドラマーさんもお待ちしています!

290(一部敬称略)

2014年3月 5日 (水)

SHOW-YA 『V.S. MYSELF~熟女なめんなよ!歳忘れ暴れ倒しGIG~』<後編>

さて、後編。
SHOW-YAの忘年会、イヤ、『歳忘れ暴れ倒しGIG』…冒頭6曲を終わったところでもう盛り上がりも最高潮!この先、一体どうなんの?!
160_2寺田恵子

280_2五十嵐sun-go美貴

30v中村美紀

40v仙波さとみ

50v角田mittan美喜

…と、メンバーは昨日と同じ。

60v7曲目は「AU REVOIR」。恵子さんとキャプテンの作品。
これは数曲前にやったSHOW-YAのデビュー曲「素敵にダンシング」のカップリング曲。

100v_2いつもコンサートの最後に演奏していた曲で、かつては「Last Scene」というタイトルだった。
「Au Revoir」とはフランス語で「さよなら」という意味。
両A面の名にふさわしい堂々とした正統派ハードロック。

135v今日もチョット触れておきましょうね。お仕事だから。
sun-goさんのバックラインはヘッドがMarshall JVM410H、キャビネットは1960BDMだ。
そして、今日3月5日はsun-goの日ね!

136さて、ドンドン行くよ~。
お次の登場は1990年3月のシングル「叫び」。カップリングが「奪いとれ」だったんだね。

200「限界」、「嵐」と速い曲が続き、趣向を変えてテンポをミディアムに落として発表されたのがこの曲。
「夜のヒットスタジオ」や「ミュージックステーション」でも演奏した。最近は演奏されることがなかったが、実は「限界」と並ぶヒット曲なのだ。

210vキャプテンのキーボードから始まる「孤独の迷路(ラビリンス)」。1987年発表。「ラビリンス」という言葉も一時流行ったよね。

360vMCをはさんで「愛さずにいられない-still be hangin' on-」。1988年のシングル。

290vこの頃、SHOW-YAは「Glamour」というアルバムのミックス・ダウンでLAに赴いており、ROXYでコンサートをやったそうな。スゲェな、ロンドンのMARQUEEだけでなくROXYまで!
最近のROXYのようすはコチラでチェックね。

305「水の中の逃亡者」が続く。1987年の発表で、テレビ番組のテーマソングにもなった。
しっかし、どうでもいいけど、いい加減SHOW-YAってスゲエな。
今、こんなバンドないでしょ?いくらガールバンド隆盛といっても土台ケタが違うと言わざるを得ないっしょ?

320「その後で殺したい」。物騒なタイトルの曲は1987年の作品。Black Widowですな。ちなみにAlice Cooperの「Black Widow」も名曲だ。
400ズラズラとヒット曲が続いた後はお待ちかねの「演芸コーナー」!あ、失礼、お楽しみMCコーナー…ってんでステージ前方にズイと現れたmittanのご講話。

220vいつものmittan節炸裂で大盛り上がり!

225もちろんキャプテンも!

230vキャプテンは冷たいおしぼりと爽健美茶が苦手とか…。

240v切れ味鋭いさとさんの「アノね、芦田愛菜だよ」!

250あ~あ~、完全に休憩状態!

260_2おなじみの…

270…ジュラクよ。
MCも最高に楽しいSHOW-YAなのだ!

140vところで2階の飲み放題席はどうなったかな?
私はプレス・ピットから出られないので、まさかどんなんなってるか見に行くワケにもいかない。そこで2階でヒキの写真を撮っていたウチのアシスタントに様子を訊いたところ、やはり生半可な盛り上がり方ではなかったらしい。
とにかくみんなガブガブ飲んじゃってお代わりをもらいに行く人が後を絶たず、「SHOW-YA見ながら飲めるなんてサイコー!!!」と叫んでいた人もいたらしい。
もう、飲みながらアタマ振っちゃうもんだから、その酔い方も強烈だったみたいよ。
10_2ここで最新シングル「V.S. MYSELF」が登場。23年ぶりだぜ!
420このセクションは最近いつもプレイしている曲が続くので「立て板に水」状態。
370vゆっくりした曲なんざ全く入り込むすき間がない大ハードロック大会だ!

1sy_img_0135 これぞSHOW-YAの醍醐味!

300v_2「ギャンブリング」 
これは1990年発表のシングル曲。

380vこのあたりのお客さんのようすを見せてあげたいな~。

390とにもかくにも「SHOW-YA大好き」感があふれ出ちゃってどうにもならない感じ。
430vそれを知って、チャンと受け止めるメンバーがまた素敵ではないの!

410v「私は嵐」 1989年の発表。

450堰を切ったように迫りくるハード・ドライビング・チューンがまだ続く!

455v何回味わってもエキサイティングなパートだ!
480さとさんのベースのピックアップもバッチリ!

1sy_img_0103 お決まりのポーズもキマった。ここはハズせませんから。

500v最後は「限界LOVERS」。これも1989年。曲は恵子さんとsun-goさん。
440v説明不要の大ヒット曲だ。
会場は大合唱だったね~。もう2階席も「限界」なんじゃないの?
460vこうして本編16曲が終了。ほとんどすべてシングル曲で構成された。

520vこの長さがまたちょうどいいの。
普段聴けない曲がゾロゾロと並んでホント、充実したコンサートだった!

ちょっとアンコールまでの間に告知。
5年ぶりに開催された昨年に引き続き、今年も『NAONのYAON』が開催される。4月29日だ。今回も豪華メンバーがゾロリと揃ってニギニギしく開催される。絶対観に来てね!
詳しくはコチラ⇒NAONのYAON 2014 OFFICIAl WEBSITE

530vそしてアンコール!
330v今日のアンコールはmittanのドラムソロから!
340いつも通りの大熱演に盛大な感性が浴びせられた。
350_2見て!この盛り上がりよう!

535「Battle Express」と…

540「Fairy」で…

560vメンバー5人が…

570v完全に…
550v最後まで…

1sy_img_0095 燃え尽きた!

580vさぁ、後は打ち上げ兼忘年会だ!
ご一緒させていただきましたが、とても楽しい忘年会でした!
しっかし、マゴマゴしてるとすぐに今年も忘年会になっちゃうな!

590SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

600(一部敬称略 2013年12月28日 ZEPP DYBER CITYにて撮影)

2014年3月 4日 (火)

SHOW-YA 『V.S. MYSELF~熟女なめんなよ!歳忘れ暴れ倒しGIG~』<前編>

以前にも何度か書いたが、昨年Marshallの社長夫妻が来日した時、Marshallを愛用してくださっているミュージシャンにご参集いただきパーティを催した。
もちろんsun-goさんをはじめ、数人の女性ギタリストやドラマーも参加してくれた。それを見て社長夫人は、「日本にはこんなにシリアスな (「ちゃんと楽器が弾ける」という意味)ガール・ミュージシャンがいるのね。イギリスにはカワイコちゃん歌手はいるけど、ミュージシャンはいないのよ。これぞガール・パワー!」とよろこんでいた。
ロックはイギリスの主要輸出産業のひとつだ。そのロック王国が生んだMarshallの社長の奥様を驚かすほどのパワーを持っているのが日本のガール・バンド。
特に昨今のガール・バンドの隆盛と浸透ぶりは、アニメやゲームと並んで、もはや今や日本が誇るオリジナルの文化とみなしていいのではなかろうか?
そして、その先駆者のひとつであり、革新者であり、女王である存在がSHOW-YAであることに異論を唱える者はなかろう。

それなのに昨年末に開催されたコンサートのタイトルといったら…『V.S. MYSELF~熟女なめんなよ!歳忘れ暴れ倒しGIG~』…コレがいい!エエイ、最高にカッコよかったゼイ!

10会場ロビーにズラリと並んだ花たち。

30オリジナルTシャツも好評だ。「熟女ナメんなよ!!」って誰もなめませんからッ!

40豪華コンサート・プログラム。スッカリ売り切れになっちゃってたけど、コレがまた素晴らしい!

50中は私が撮らせていただいた写真がギッシリ満載なのだ!家宝、家宝。

60今回は「飲み放題席」というスペースが設けられ、グデングデンになりながら、SHOW-YAを見て暴れ倒そう!という凄まじい企画。この専用入り口から酒豪達が「元を取らん」と意気揚々と階段を上がって行った。

20いよいよショウがスタート。

70寺田恵子

80v五十嵐sun-go美貴

90v中村美紀

100v仙波さとみ

110v角田mittan美喜

120vいつもの5人。ああ、このホーム感がタマらない!
そしてこのゴージャスなステージセットが何とも素晴らしい。

170いつも通りsun-goさんの機材を紹介しておく。ゴメンね~、仕事だから許してね~。

130愛用のアンプ・ヘッドはMarshall JVM410H。

140キャビネットはMarshall初のシグネチャー・キャビネット、1960BDM。MegadethのDave Mustineのモデルだ。

150足元のようす。左はJVM4に付属している専用フットコントローラーだ。

160オープニングは「奪い取れ」。

180ドワ~、すごい音圧!

190vいきなりのスロットル全開。これぞロックの迫力だ!

200v2曲目は「流星少女~Shooting Star 196X~」。

210コレは個人的にも印象深い曲。カメラがなかったらアタシもタオル振り回すんだけどな~。

2203曲目は「Look at Me」。
80キタ、キタ~!sun-goさん、ソロ炸裂!
270v「年末だよ、全員集合!」と恵子さん。「今年(2013年)は29年目、普通は30周年にシングルを発売したりするけど、29年目にやっちゃいました!」
2013年は『NAONのYAON』の復活や23年ぶりのシングル「V.S. MYSELF」を発表するなど、にぎやかな一年だった。
全員集合してこうして年末に騒ぐなんて実に素晴らしいことだ。

240しかも、今回はただ騒ぐだけではなく、SHOW-YAが発表した古今東西のシングル曲をすべて演っちゃおうというオールド・ファンならうれしすぎて座りションベン(下品でスミマセン!寅さん観てると思って許してくだセイ)しても無理ないという超絶企画!

250vそのシングル・コーナーの最初は「ONE WAY HEART」。
1986年発表。とんねるずのテレビ番組のテーマ・ソングになった曲。
2902013年7月のBLITZの『QUEENS BIRTHDAY』でも演奏した。ポップなメロディが魅力的だ。
70v続いて「しどけなくエモーション」。
これも1986年の発表。
作詞は湯川れい子さん。作曲はキャプテンだ。

260
「しどけない」って使わない言葉だよね。私も人生いい加減長いことやってるけど、「あ~、彼女ってシドケナイよね~!」なんて言ったこともなければ、聞いたこともない。
意味を正確にとらえている人はいるかな?いない?じゃ、ここで勉強しとこう。「しどけない」とは「身なりが乱雑でしまりがない」こと。または「分別のない」という意味。
「しどけなくエモーション」…か。いいタイトルだよね。曲ももちろん最高!

300vまだまだ続くシングル・コーナー。

310v続いては「素敵にダンシング (Coke is it)」。
20v1985年のSHOW-YAのデビュー曲だ。
ロンドンはSt. John's Woodのおなじみ「Abbey Road Studio」でミックスダウンされ、12”(30cm)のシングル盤として発売された。
このあたりの話しは別の切り口でまたそのうち「名所めぐり」で紹介するつもり。

90サブタイトルに「Coke is it」とある通り、コカ・コーラのCMソングだった。SHOW-YAのメンバーもCMに登場していたらしいが、まったく覚えがないな…1985年と言うと…就職して、いきなりドサで富山にいたわ。富山ではきっと放映されてなかったんだろうな。見たいナ。

110自販機にもSHOW-YAの皆さんのポスターが貼ってあったんだって!またそういうのやって欲しいナ~。

130v…とこの曲を終了したところで、さとみさんが発見!

132 ステージそでのスタッフがコーラを手にしている!スゴイ!ナント言うか10cc的楽屋落ちの演出。歴史がなきゃこんなことできませんゼ!

Cc…と、ここまで超なつかしのナンバーを3曲プレイ。
プレス・ピットからフト、後ろの客席を見ると、熱心なファンの皆様の目がもうウルウル…。

280まだ、ショウは前半だというのにオッソロしいまでの充実感。今日もいいコンサートになること間違いない!
150v

そうそう、明日、3月5日は「sun-goの日」なのだ!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAl SITE

320v<後編>に続く

(一部敬称略 2013年12月28日 ZEPP DYBER CITyにて撮影)

2014年3月 3日 (月)

gift to you~DIRTY OLD MEN登場!

あ~、オレもスッカリDIRTY OLD MANになっちまったな~。

実はこの表現、外国人と話す時にほんの時々使ってるんだ。「No, you're really young!!」と言われるのを期待して自分のことを指して謙遜して言う。

歳の話しで言うと、映画『ガープの世界』の中でロビン・ウィリアムスが若い娘に向かって「18歳か…世界で一番セクシーな言葉だ」というイヤらしいセリフがあった。Alice Cooperの大ヒット曲は「Eighteen」だ。

「Dirty Old Man」という言葉はビートルズの歌にも出てきたような気がしていたがアレは「Mean Mister Mustard」の「Such a mean old man」だった。「mean」はイギリスでは「ケチな」とか「しみったれた」とかいう意味で使われる。

今日のマーブロの主人公は実際にはdirtyでもmeanでもないMarshall Blog 初登場のバンド。

Do_img_0063紗幕にメンバーの姿が投影される。

20そして、紗幕が落とされ演奏がスタート!

30DIRTY OLD MENだ!

40ボーカル&ギター、高津戸信幸。

50vギター、山下拓実。
150vベース、渡辺雄司。

70vドラムは岡田翔太朗。

80vステージ中央にはMarshallとNATAL(ナタール)!90今はスゴイね。
この日は、「T2D」というサービスが導入された。
え、「T2D」も知らんのかって?あ~、知りません。
「T2D」というのは「Totte(録って)-Dashi(出し) Delivery」の略なんだって。
公演内容を収録し、その日のうちに音源などのコンテンツを手に入れることができるサービスのこと。会場でシリアル番号の書かれたカード等を購入して、そのコンテンツをダウンロードするのだそうだ。
デジタル・テクノロジーというものは海賊盤まで駆逐してしまったということか…。

120v高津戸さんが2003年に高校の同級生と成したのがDIRTY OLD MEN。2013年は、ちょうど10年の節目に当っていた。
その10周年を祝うために一度だけ開かれたイベントが、今日レポートしているコンサートだ。昔の曲から最新アルバムの曲、そして新曲まで幅広く演奏された。

130「昔の曲は聴かない。毎日新しい曲を作っているから」…強烈な個性でバンドをリードする。高津戸さん。
「10周年にあたって作った曲を最初から聴いてみた。最初はへったクソだね~」とMCで言っていたが、制作意欲を失わず常に前進し続けるということは並大抵のことではない。
それだけに「10周年」というマイルストーンの重みを誰よりも感じていたに違いない。

140vその高津戸さんの思いを完璧にサポートする各メンバー。

60一部のスキもない演奏に会場は大いに盛り上がった。

熱唱、熱演の連続!

160ソリッドな拓実さんのギター!

210vそして、翔太朗くんのドラミングは実にパワフルかつコンパクトだ。

170v彼は若い割には70年代のロックにも詳しく、訊けばジャズまで勉強しているという。な~るほど、いいドラムを叩くワケだ。やはりいいプレイヤーはいいリスナーでなければならないのだ。

180vキットはアッシュのトラディッショナル・カスタム。12"ワンタム、14"と16"のフロア、22"のバスドラムに14"×5.5"のスネアで構成されたキットで、翔太朗くんは14"をハズして使用している。実にシンプルなキットだが、彼のテクニックが鮮やかな彩りを演出してくれる。
190来る3月10日、翔太朗くんはナント、あの田川ヒロアキと共演する!彼のドラミングがヒロアキ君の超絶ギターにどう絡むか楽しみじゃないの!こうした新旧(「旧」とは申し訳ないが、ヒロアキ君、「旧」役を引き受けてくれ!)の交わりはこれkらの音楽界の救いの一手になると思うよ。

ベテラン勢は若者の新しい感性とエネルギーを吸収し、若者勢はベテランの技術と経験と知識を享受する。コレができるのは今しかない。絶対にここから何かが生まれるハズだ!
場所は高円寺SHOW BOAT。しかも、対バンは三宅庸介のStrange, Beautiful & Loudだ!Marshallづくし。NATALサウンドをチェックしたい人もどうぞ!
詳しくはコチラ⇒FretPiano

100さて、DIRTY OLD MENの活躍は、とどまるところを知らず、現在テレビ東京他にて放映中の人気アニメ『弱虫ペダル』のオープニングテーマに「弱虫な炎」という曲が使用されているのだ!
ウチのセガレに訊いたんだけど、自転車競技をテーマにしたこのアニメ大人気なんだって。
我々の世代で自転車モノのマンガといったら「ひとりぼっちのリン」か「サイクル野郎」だったな。

Sissy 「手をつなごうぜ!隣の人と手をつなごう!」

220v2回のアンコールを含み全24曲がプレイされた。満員の観客もDIRTY OLD MENの10年の節目を感慨深く、そしてノリノリで見守った。
2005月には『「BALZING」TOUR  2014』と冠した大ツアーが控えている。これからの展開が楽しみなバンドだ。

230それでは最後に「弱虫な炎」のプロモーション・ビデオを見ていただこう!ドラム・キットに注目。必ず見てチョ!

DIRTY OLD MENの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEB SITE

240Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、今ならNAMMでフィーチュアされていたStave Snareシリーズもご用意しています。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2013年12月20日 赤坂BLITZにて撮影)