【50 YEARS OF LOUD LIVE REPORT】当日リハーサル~その1
今日から『50 YEARS OF LOUD LIVE』のリハーサルのようすをお届けします。
「オ~イ~、またリハーサルかよ!『ドカベン』じゃあるまいし、一体いつまでコンサートやってんだよ~」という声が聞こえて来そうね。ハイハイ、本当ですね。ゴメンナサイね。
でも、これは絶対にやりたかった企画なのですよ。日本人でひとりだけスタッフとして参加しているという使命感に燃えて、この一大イベントを具に(これテレビの漢字のクイズによく出るヤツね。漢検一級か?準一級か?「つぶさ」ね)レポートしなければ気が済まないのだ!
実は、今日から始まるレポートは将来スゴイことになるよ。だってサ、ライブ・コンサート自体はビデオにも収録されていくらでも後で観ることができるけど、アータ、今日みたいな搬入の場面とか、今後ゼッタイ見れないけんね。そんなとこビデオに撮るヤツなんかいないもんね。ここが写真の強みなのだ!
また、その時は覚えていても時間が経つと忘れちゃうもんですよ。「あ~あ~、こうだった、こうだった」なんて一枚の写真がキッカケになってたくさんのことを思い出すなんてことはしょっちゅうあるじゃんね。
そうした記録として、このマーシャル・ブログはマーシャルを未来につなげるのだ!ナンチャッテ!
ま、早い話し、シゲ・ブログを見ておわかりのように、徹底的にやらないと気が済まないのですよ。では…みなさんを『50 YEARS OF LOUD LIVE』の舞台裏にお連れしましょう。
コンサート当日の朝、起きると大快晴!こんなの珍しい!私の経験では、この時期のロンドン、早朝からアホみたいに晴れることは珍しい。朝は必ず曇っているか薄曇りで寒々しい。時間が経つにつれて「晴れ」の日は晴れて来る。途中、「シャワー」とか呼んでるけど、無遠慮に雨が降って夕方からまた晴れだすというパターンが多い。朝から雨の日はもう重苦しいのなんのって!
とにかく、このマーシャルにとって「晴れの日」は最高の晴れの日になった。天国のジムが天気の神様に頼んだとしか思えないぐらい!
ニックやサンチャゴ、アメリカのフォトグラファー、マットと4人でホテルを後にする。ホテルはウェンブリ―・アリーナのほぼとなり。ガラガラ撮影機材を運びながらアリーナの入り口を探すが、開いているところがない。
私は事前にバックステージ・パスをもらっていたので、中に先に入って持っていない人のパスを取ってくることになった。荷物をニックに預けて、サンチャゴと大分歩いて見つけた入口には黒人のガードマンがいて、メッチャこわい。しかも、今朝家でカミサンとお金のことでケンカしてきたとしか思えないぐらいに機嫌と愛想が悪い。マジでコワイよね~。
サンチャゴと二人で事情を説明してとにかく中に入ってパスをもらって来た。
これがパス。
このトラックで昨日のリハーサル会場から機材がヨコ持ちされた。
外で開梱してキャビだけを持ちこむって作戦だな?
他にもゾロリと機材が搬入される。
マーシャル・スタッフの部屋は左。こちらはステージ下手側で、上手側には小さい部屋がたくさんあって、アーティストの控室に充てられていた。
ウワ!角を曲がるとバカ長い廊下!すると誰かがすかざず「スパイナル・タップみたいじゃん!」、「違う会場へ行っちゃうんじゃないの?」と冗談を飛ばす。みんなタップ大好きだから。
これが有名なウェンブリ―・アリーナの廊下。あ、廊下が有名なワケではありませんよ。ウェンブリー・アリーナの廊下なんか写真に撮るヤツはいないだろうし、滅多に見れないと思って…。
ステージはもう大分出来上がっていて、ビデオ用のサブステージが組み上げられようとしていた。
このレイアウト!ま~、我々の感覚とは大分違うよね!
張り切るゲイリー!いつもニコニコだ。
こっちはカール。2人とも私の仲良し!
黄色いジャケットを着ているのは設営スタッフ。もちろん蛍光カラーで注意を引き不意の事故を防ぐようにしている。
「イヤ~、スゲェ数のマーシャルだべ~」「アレ、片づけんのかと思うとゾッとすっべな~。」と話している…ワケない。
ステージから客席を見渡す。8,000席。ココ、こないだオリンピックでバドミントンやったとこだから。
反対に客席の最後尾からステージを見る。ちっちゃ~!
ステージの裏側。そこに立ってるのは我が友サンチャゴ・アルヴァレス。日本のギター誌にもちょくちょく出てる人ね。
だんだんできてきた~!ジムのポートレイト入りNATALのドラムセットを組み立て中!
ロゴもバッチリ!デカイ!
シューティングを確認して…と。
ハウス・バンドのリハが始まった!そういえば「キックくださ~い」とかやってなかったような気がするな。
ノリノリのブライアン!今日は体力勝負の大仕事だよ~!
キーボードはアダム・ウェイクマン。寅年。ご想像の通り、リック・ウェイクマンのご子息でオジー・バンドのキーボード・プレイヤーだ。ちなみにリック・ウェイクマンはウォーター・ラッツのメンバーでジムの知り合いだった。大分前、ジムが元気だったころにマーシャルに行った時、ジムがこう言ったことがあった…「シゲ、いつ帰るんだい」 、私が「明日です」と答えると、そうか、「明後日、リック・ウェイクマンが工場に来るんだけど会えないな…」…と。会いたかったのに~、言わないで~!
ドラムはブライアン・ティッシー。ホワイトスネイク。いいよね~、この人のドラム!
一方、ロビーでは…。
ディスプレイの準備が着々と進められていた。スティーヴ大活躍!
「あ~あ、マーシャルを足げにしていいのかね~」とカールがスティーヴをからかっているところ。
へっちゃら、へっちゃら!フランクフルトの展示会の準備や解体でもそうだけど、ま~、この人たちはナニをやるんでも、いつもケタケタケタケタ笑いながら楽しそうにやるんよね~。
こうしてみるとデカイな~。
入口中二階のディスプレイ。
これをドーンと張ってお客さんを迎えるワケ。
中ではハウスバンドのリハが終わったようだ。
リハの一番手はダグ。
もちろん文句なしのカッコよさ!
今日はJVM410HとYJM100を1960BXに組み合わせた。
カフェインも満タンでヤル気マンマン!
ボーカルはティム・リッパー・オーウェンズ。
なんかリハだけで満足できそうな気合の入れっぷりだ!
もうここのセットは1曲目が鳥肌大会でしてね…。
足が長い!
本番に向けてドンドンとヒートアップしていく!
つづく 19