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ライブ・レポート Feed

2013年5月28日 (火)

WHITESNAKE Live in Japan~Doug AldrichのMarshall

2011年のLOUD PARK以来の来日となったWHITESNAKE。今回は香川まで足を延ばした全7回公演のジャパン・ツアーだ。

Dougとは昨年の9月のWembley以来。あの時に撮影した写真を渡したところ大層よろこんでくれた。

彼はいつだってMarshall Blogに快く協力してくれる。

Marshall Blogのスタート時にはメッセージも送ってくれた。⇒A Message from Doug Aldrich

で、開演前にMarshallをバックに記念撮影。

相変わらずカッコいいわぁ~。

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さて、今回の来日公演…ステージはMarshallオンパレード!

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ギター・アンプもベース・アンプもすべてMarshall!気持ちいい~!

やっぱり誰が何といおうとコレですよ、コレ。ロックはコレでいいの!

実はWHITESNAKEのMarshall WallはLCのキャビネット、つまりXキャビが基本なんだけど、今回はチョイと事情があってスタンダード・ブラックのフレット・クロスのキャビが並んだ。

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ステージ袖にセットされたDougのヘッド類。上がメインの1959。

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これがメインの1977年製の1959。

ご覧の通り改造が施されていて、マスター・ボリュームつきの2チャンネル仕様になっている。通常のVOLUME1と2はMASTERとなり、Inputの左下についているノブがGAINに変更されている。他にも派手な改造が加えられている。

Input部は完全に1 Input仕様になっていて、上段のジャックはまったく使用しないためか、ホコリがはいらないようキッチリとふたがしてある。

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下段はJMP時代(1981年以前、JCM800シリーズが発表される前)の2203。1978年製。こちらも2チャンネル仕様に改造されているが、メインの1959ほどではない。

右端のVOLUMEのノブがLes Paulのモノが使われているが、特に意味はない。ありあわせのモノを使ったようだ。Inputの下のノブはGAIN。

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背面のようす。

まずメインの1959から。プリ管(ECC83)が2本増設されている。パワー管はカリフォルニアの真空管ディストリビューターのARS ElectronicsのEL34が搭載されている。

一番左のノブはその横についているSEND/RETURNのSENDレベル。さらにその隣にはループのACTIVE/BYPASS切り替えスイッチがついている。その隣が出力を切り替えるスイッチ(ちょっとここ不確かです)。その右はMASTERのA/Bを切り替えるフットスイッチのジャックだ。後はSPEAKER OUT。

つまり、大ざっぱにいえば、MASTER VOLUME回路を2系統にして、出力を変えることによって音色をコントロールしているということだ。

パワー管には前回交換した日付が記され、ヒューズ・ボックスの横にはしっかりと予備のヒューズが貼りつけられている。

一方、下段の2203はACTIVE/BYPASSのスイッチか、出力切り替えのスイッチのどちらかがないだけで、後は1959と同じ仕様に改造されている。

こちらはどうも使われていないようであったが、キャビネットには結線されていた。

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もう一度キャビネットの写真を…。

こちら(ステージ上手)がDougのキャビ群。すべてBキャビだ。Dougは1959を2台に、2203を1台に結線している。上に書いたように2203はスペアのようだが、1959チームの方は常時2台とも鳴らしている。鳴らしているキャビはBV。

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足元のようす。

Dougはヤケクソにいろんな音色を使うギタリストではないが、それでもシンプル!

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エフェクターはラックにも組み込まれている。

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Dougの愛竿たち。

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今日はこれでおしまい。

「エ、ライブのレポートはどうしたって?それは明日の楽しみだ!ナニ?待ちきれないって?それじゃ、少しだけ…予告編だゼ!」

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「じゃ、また明日な!」

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Doug AldrichのMarshall50周年記念コンサートのようすはコチラ⇒【50 YEARS OF LOUD LIVE】vol.2

つづく

(敬称略 2013年5月7日 中野サンプラザホールにて撮影 協力:Creativeman Productions

 

2013年5月23日 (木)

Kelly SIMONZ~"the 5th" High Resolution Live 2013

Kelly SIMONZがシリーズで開催してきた東京キネマ倶楽部でのコンサート。今回は第5回目を迎えた。

昨日レポートしたCrying Machineのが出番を終え、いよいよ御大の登場!

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今回もbAd TRIBEでのパフォーマンス。

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Kelly SIMONZ

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Tim Miller

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Yosuke Yamada

もうマーブロではおなじみの面々だ。

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Kellyさんもシリーズ・コンサートということで観客を飽きさせないよう毎回色々な趣向をこらしてきた。

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今回は対バンがあって時間がいつもより短いということもあろうが、オープニングのビデオを除いては何の仕掛けも弄さないかなりストレートなステージ。

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ギター1本(実際には数本だけど…)とマーシャルさえありゃ十分!…的な、ガッツのあるステージ。

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弾いて弾いて弾きまくり、そして歌いまくる。何となくいつもより密度の濃さとスムーズさを感じさせるステージ運びが結果的に素晴らしいコンサートを演出した。

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Kellyさん自身もすごく生き生きと演奏していたように見えた。

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もちろんそれも信頼のリズム隊が控えてのこと。

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バンドとしての結束もも深まり盤石の態勢での激演。

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カメラ目線だが頭は演奏に集中しているYosuke。

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彼のドラミングもbAd TRIBEサウンドに欠かせない要となった。

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オープニングは「Future Destination」。

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いきなりKelly節全開で滑り出し好調!

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続いて「Anything Goes」。Cole Porterの同名曲とは似ても似つかないハード・チューン!

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Kellyさん言うところの「インストゥルメンタルだぜ!」の代表のような曲だ。

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この日もKellyさんのMarshallは絶好調!図太くも美しいトーンが迫りくる!

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「Silent Scream」

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地を這うようなTimのベースが大活躍の「Time」。

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そして、泣きの部。「Blue Monday」だ。このバラードがまたいい具合にプログラムに挟み込まれているんだな…。

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聴く者すべての魂を揺さぶるビブラート!

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「Angel Eyes」…

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「Aftermath」と歌を交えた熱演が続く。

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情感タップリに弾き込まれたのは「Cry for the Moon」。

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故Gary Mooreに捧げられた曲だ。

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怒涛のドラミングで最後までバンドをドライブさせまくったYosuke!

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激演はまだ続く!「悲愴」だ。

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「Now Your Turn」で本編は終了。この曲はなんかすごくKellyさんのショウのエンディング・テーマにぴったりだよね。

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アンコールは「Opus#1」。

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猛然とスパートするKelly SIMONZ!しっかしよう弾くナァ~。

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この曲や今日は演らなかったけど、「Rondo KSV007」あたりが一番Kelly Musicを感じさせるな。それは誰も踏み込むことのできないKelly SIMONZだけの聖地だからだ。

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そしてアンコール2曲目はCrying MachineのMASHAを呼び込んでの演奏。

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「Kelly SIMONZ」さんですか?」とMASHAがある楽器店でエフェクターを試奏しているKellyさんに声をかけたことから付き合いが始まったという。KellyさんはMASHAを「トーンで音楽している数少ない音楽家の友人」と呼ぶ。

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曲は「Eternal Flame」。MASHAが昔がんばってコピーした曲だ。

Kellyさんのこの顔!Scarlet Gardenの時もそうだが、お父さんのように後輩をやさしく見守るKellyさんのニコニコ顔が好きだ。

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憧れのミュージシャンとの共演。うれしいだろうナァ~。

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しかし演奏は「共演」には収まるハズもなく、すぐさま「競演」に早変わりした。

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すさまじいシュレッディングの応酬!昨日も書いたが、ふたりともフレーズの密度が濃いので聴いていてもまったく飽きることがない!

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最後はbAd TRIBEとCrying Machineでご挨拶。

ああ、また今日もいいコンサートだった!おい、ちょっと待て、7人しかいない。ひとり足んねーぞー!

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Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒++Kelly SIMONZ Official Website++

Crying Machineの詳しい情報はコチラ⇒Crying Machine Official Web Site

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(一部敬称略 2013年4月27日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年5月22日 (水)

Their Time Has Come ~Crying Machine登場!

シリーズで展開している東京キネマ倶楽部でのKelly SIMONZのコンサート。『"the 5th" High Resolution Live 2013』と題されてその第5回目が開催された。

今回サポート・アクトとして登場したバンドがCrying Machine。2009年結成の関西出身のバンドだ。

また、関西ですよ。ロックの世界において、どうしてこうも関西勢というのはいつの世も強いのだろう。私も大阪に数年住んでいたことがあるが、生活は別に東京と変わらないといえば変わらない。ポークカレーとチクワブがないことぐらいか?それなのに古今東西、ナント関西出身のバンドの強力なことよ!

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これがですよ…大変によろしい。何の予備知識もないままに当日のリハーサルではじめて音を聴いたのだが、思わず聴き入ってしまった。

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メンバーは;

Hundred Voltage VocalのHILE

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Emotional GuitarのMASHA

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Satanic KeyboardのYOSISI

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Stylish BassのFUKO

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Alternative DrumのSHUNの5人。

ひとりひとりのキャラが際立っていていい感じ!

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「ま、シゲさんが「いい!」なんて言うところを見ると、どうせギターのヤツがピロピロっとバップ・フレーズを弾いたかプログレ風味がちりばめられている…とかそんなところだろう」…なんて思ってるでしょ?

ゼンゼンちゃうねん。

サウンドはX JAPAN以降世代のハード~メタル風味にB'zが好きだった、あるいは好きなんだろうナァと思わせるものだが、まったくそれだけに収まらない、「バンド」としての魅力にあふれかえっているのだ。

下は2012年9月に発表されたセカンド・アルバム『The Time Has Come』。A面とB面に6曲ずつ収録されている…といってもまさか両面CDというワケではなく、B面の1曲目にインストを持ってきてチョイと雰囲気を変えてはいるが、全12曲が続けて収録されている。Kellyさんがライナーを寄稿している。

ああ~、色々言いたい!

どの曲もよく練られていて、聴きどころが満載だ。「Sail Away」 という曲の3:02から3:15には度胆を抜かれたよ。中間部のアイリッシュ風のパートも最高にカッコいい。

ギター・リフも秀逸だ。

我々世代がCrying Machineというバンドを形容するとすれば、シンプルに「ポップなハード・ロック」ということになってしまうのだが、前述のA/B面のアイデアもしかり、このバンドにはロックの黄金時代と今をつなぐ見えないパイプのようなものを感じたね。

できればCDを聴いてからライブを観たかったな…。

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こちらは5月8日に発売されたばかりのシングル『Brilliant Future』。「Brilliant」はイギリス人がよく使う言葉だ。アメリカ人は滅多に言わないような気がするな。やっぱりCrying Machine、ちゃんと黄金のブロティッシュ・ロックを吸収しているか?

爽快なドライビング・チューンが2曲収録されている。Mashaのギターもスロットル全開だ。

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さて、ライブ。

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当然ステージでのパフォーマンスもCDとまったく変わらない密度の濃さで抜群の演奏力を見せる。

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「100V」どころか「230V」もあるのではないかいうステップアップしまくりのHILE。

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最初から最後まで気合の入った歌いっぷりは見事だ。

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ハッキリ言って、この人は最高です。『The Time Has Come』にも数々の作品を提供している中心人物ひとり。

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もう、とにかくアクションがスゴイ!ま、気を悪くされるかもしれないが、「ふなっしー」のような鋭敏な動きでステージ狭しと暴れまくる。どうにもそのアクションが曲とマッチしておらず、かえってモノスゴイ存在感をクリエイトしてしまう。あんまり動きが速くて写真が撮りにくいのがタマにキズってか?

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Flying Vベースを下げて黙々と低音を刻み続けるFUKO。

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え、なんでこういう音楽やってるの?と思わせなくもないたたずまいだが、よく練られたベース・ラインがガッチリとバンド・サウンドに食い込んでいる。

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パワフルでへヴィなドラミング。

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SHUNのドラムはCrying Machineのサウンドをハードに演出している大きな要素だ。

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そしてMASHA。

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ギター・ソロが絶滅しそうな状況下、皮肉なことに続々と現れ続けるシュレッダー。弾けないか、弾きすぎるか…MASHAはこの激しい2極化の環境下に現れた新しいギター・ヒーローかもしれない。

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そのカギは「メロディ」とトーンを含めた意味での「フィーリング」だ。

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MASHAも他の追随を許さない抜群のテクニックを持ったシュレッダーだが、それだけに収まりきれないスケールの大きさがあり、また反対に密度の濃さを感じさせる。

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そして、トーン。おそらく右手のアタックがものすごく力強く正確なのであろう。じつに小気味のいいギター・サウンドだ。愛器は1987。彼も根っからのマーシャリストだ。名前からしてMASHAだからね。Marshallはそういうギタリストを裏切らないし、Marshallを愛するギタリストはそれを知っている。

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シュレッディングというのは両刃の剣のようなところがあって、好きな人なら死ぬまで速く弾いてくれることを望むのだろうが、そうでない一般ファンにはチトつらい。全部同じに聴こえちゃうからね。いいメロディとD難度の技をうまくちりばめることがどうしても肝要になってくる。

Paul GilbertやJoe Satrianiなんかはそういうところを実にうまくコントロールしていて、ギターだけ弾いていても観る者を飽きさせない。このMASHAのプレイにもそういうところがあるように思える。そして、ギター・ソロが曲を殺すことがない。

曲があってのギター・ソロ…彼はそれがよくわかっているのではなかろうか?

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私がこのバンドをなぜ気に入ったのかというと、答えはいつもMarshall Blogに書いてきたことを感じたからだ。

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それは、もうロックが進化することができなくなっていて、音楽の抜け殻しか作れなくなってきていることは論を俟たない。これを打開するにはもう温故知新しかない。でも、ただ古いモノを聴いてそれをマネするだけでは意味がないというか、またぞろロクでもないものができてしまうことは明らかだ。

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60年代や70年代初頭のロックがなぜあれほどクリエイティブでカッコよかったかというと、アレを生み出す空気があったからで、今同じことをやっても「ああ、なつかしい」で終わってしまうだろう。

今の若い人たちには、自分の育った環境で培った感性を持って温故知新をしてもらいたいのだ。

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これは私が勝手に感じたことなので本人たちはどう思うかはわからないが、Crying Machineはそれ実践しているように見えたのだ。

今回のアルバムはセルフ・プロデュースで制作されたが、次回はドロッドロのブリティッシュ・ロッカーのベテラン・ギタリストあたりがプロデュースを手伝ったら面白くなるのでは?と個人的好みで期待したりもしている。

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アコギももって歌ってみたかったというHILE。バッチリきまってたよん!

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少しの乱れも見せずに1時間のステージを完璧にこなしたMASHA。すごい集中力だ。

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動きに目が離せないYOSISI!

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エレガントにステージを舞い、バンドをドライブさせたFUKO。

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SHUNのハードなドラミングも最後まで爆発し続けだった!

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なんか一筋の光明をCrying Machineに見出したような気すらしたね。まさに「Brilliant Future」だ。そしてそんなバンドをMarshallがサポートしていることがうれしい。やっぱりいいロックにはMarshallが必要なのだ。

「The time has come」…そう、Crying Machineの時代が来た。

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Crying Machineの詳しい情報はコチラ⇒Crying Machine Official Website

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(一部敬称略 2013年4月27日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年5月21日 (火)

SHOW-YA 『GENUINE DIAMOND RELEASE TOUR~HARDEST ROCK~』

Shige Blog 2012年7 月20日初出

ホンマ、毎回書いてるけど…とにかく乗りに乗ってるSHOW-YA…シゲブログでは開始早々【3Days】で登場して頂いているが、もうとにかく素晴らしい。見るたびにグレードアップしていくようで(コレも毎回書いてる!)、一体どこまで登りつめるのか楽しみでしょうがない!

今日のレポは大分時間が経ってしまったが、ニュー・アルバム『GENUINE DIAMOND』の発売記念ツアーのファイナルだ。会場はLIQUID ROOM。

ここのところ、しばらくイングリッシュ・エールばかりだったので恵比寿に帰って来た!

「アップが遅いじゃねーか!」って?! ヘヘヘ、ワザとなのよ、ワザと。…というのも残念ながらSHOW-YAのライブの間がしばらく空くでしょ?ファンのみなさん、さびしいと思ってね…忘れた頃にド~ンと写真満載でお送りしようという算段なのさ!

今回のレポは、かなりボリューミー。これで9月まで待てるでしょ?

エ、待てない?んじゃ繰り返し読んでシゲブログのアクセス回数上げちゃってくだセイ!
ところで、このレポート、必ず『GENUINE DIAMOND』を流しながら読んでね!持ってない人はまずCDを用意しよう!

コレです。

Gd
じゃあ、いきま~す!!
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ステージには紗幕。オープニングSEが流れるまで、SHOW-YAのアーティスト写真が投影される。そして、SHOW-YAデビュー当時からの写真をフラッシュ!そこに投影されるセリフ…

「女達の戦いは始まった…」 、「戦いは決してやめない…」

キマった~! 紗幕に映るメンバーの影!会場のあちこちで歓声が上がる。観客はいきなり超興奮状態に!

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ドォォォォォ~ン!文字通り、幕が落とされ、戦いの火蓋は切られた!

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強力な女戦士達の登場だぁ!
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まずは「Bloody Rose ~薔薇の紋章~」、そして「奪い取れ」。いきなりのハードな2曲に、ソールドアウトのLIQUID ROOMが揺れたね!
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「命の火花は咲き乱れるままに」、「嵐の荒野に一人咲き誇る」…「Bloody Rose」という、ちょっとゴシックでサディスティックなタイトルとは印象が異なる気高い歌詞が、今のSHOW-YAそのものだ。

今回SHOW-YAのメンバーは、新しい衣装でお出ましだ。ロック・コンサートはひとつの総合エンターテインメントだからね。

誰でも知ってる超ベテラン・ベーシストがあるインタビューで「若いミュージシャンに何か伝えたいことは?」と訊かれて「キタねー格好でステージに立つなって言いたい」とズバリおっしゃっていた。その通り!

こうしてキチッとステージ衣装を身にまとってお客さんをエンターテインするというのは非常に大切なことだと思う。

ボーカルの寺田恵子。透き通るような白い肌に黒が映える。胸の薔薇のタトゥーと同じ、赤と黒の衣装がとっても魅惑的!
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キーボードは中村”captain”美紀。今日は一段と艶やかな出で立ちだ。

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ギター、 五十嵐”sun-go”美貴。ハードな黒い革の衣装。戦う彼女にふさわしい戦闘服だ!
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ベースは仙波さとみ。ロングストレートの髪の毛に似合う、流れるようなラインの黒い衣装。白いベースが彼女の武器。
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ドラムの角田”mittan”美喜。大胆に脇があいたオーガンジー(生地の種類)のコスチューム。mittanにピッタリ!

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音楽、衣装、ステージング、照明、セットリスト……。そのトータルコーディネートが、SHOW-YAのRock Showなのだ!
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「Rolling Planet」、「SURVIVOR」、「BATTLE EXPRESS」と続く。ん~これはなかなかいいショット!
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「情熱の薔薇を撒け 人生はパレード」…恵子さんの華やかさ、はかなさ、危うさと良く合う歌詞だ。
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おーっと、気をつけれっ! sun-goの大きなアクションに、ファンはハートを鷲掴みにされる。彼女の足と一緒にブーンと振り回される気分だ。ただし、カメラマンの頭をふんづけてはいけない!
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「SURVIVOR」は、会場全体でサビを歌う。
今回リリースされた『GENUINE DIAMOND』に収録された新曲だが、ライブでは一昨年から演奏されている。回を重ねるごとに進化し、今回のCD収録となったわけだが、レコーディング後のライブでも、さらに進化中だ。スゲェ!

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ハァ~…(ため息)。この情熱的な表情と、声に、すっかりマイってしまう。絶対に手を抜かないからね、恵子さんは!
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『GENUINE DIAMOND』リリース後、単独でインストアライブを行った恵子さん。情熱的なアコースティックギターの弾き語り。
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このブログを読んだ人の中にも、彼女のアコギライブを体験した人もいるハズだ。

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あちこちの会場で、老若男女を問わず観る者を虜にしてきた。ひとつひとつステージが、全部彼女の武器になるのだ!
そう、向かうところ敵なし!それどころか、向かうところの敵を首ったけにして引き連れてくる。
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続いて「OUTSIDER」、「性~SAGA~」、そして「流星少女~Shooting Star 196X~」。「OUTSIDERは」、イントロのユニゾンが強烈だ。

『GENUINE DIAMOND』について、TVでキャプテンがコメントした言葉が印象に残っている。
「このアルバムは技術的にも最高傑作。誰にもコピーできない。」 ク~、カッコいい!キャプテンが言うところがまたタマらん!静かな声でのコメントだったが、その自信に満ちあふれ微笑んだ顔は忘れない。

さとさんもバリバリに乗りまくってる!
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さて、SHOW-YAのライブのもうひとつのお楽しみ!こればっかりはライブに来ないと観れないよ~!

「どーもー!こんにちはー!mittanでーす!」…そうMCコーナー!
「達人」みったんがマイクを持つと、そのパワフルなドラミングからは想像できない、mittanワールドが広がる。ちょっと言葉では伝えられないな。もうマイクを持ったその場おもしろい!味わいたければ……ライブに来なきゃダメだ!
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後ろではなにやらヒソヒソ。ナニを話してるんだろう?!
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sun-goの「オッケー!」って。もう何でもオッケー!

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どう、このものすごく楽しそうなこのダンス。思わずこちらも踊っちゃう。
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さて、こんな大爆笑のおしゃべりコーナーから、バラードナンバーの演奏へ。気持ちを切り換えて…「In My Arms」…と。

「ごめん、入れない」とつぶやいたsun-go、笑いすぎちゃったの!でも、策座に気持ちを入れ換えて…と。そして、観客の高まった心をぐいっとつかんで、曲の世界へ一気に引き込んでいくギター。
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つらいことがあっても、泣けない、苦しいことがあっても、泣けない…
そんな、泣きたくても泣けない大人達のために、SHOW-YAが奏でる大人の子守歌なのだ。
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しっとり落ち着いたところで、ソロコーナー。
中村”captain”美紀!!
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彼女に操られる新旧の鍵盤たち。クロい衣装がカッコいい。

これぞハードロック・キーボード!という壮大なソロを弾きまくるキャプテン。このコーナー大好き!
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続いて、角田”mittan”美喜!
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さっきの「みったんワール」ドはまぼろしだったのか?攻撃的な激しいプレイが炸裂。「流星少女」のPVの時から愛用している新色のスリータムのセットで、オーディエンスを煽る。
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そして、彼女自身のテンションを上げる銅鑼。もちろん、ファンも銅鑼があれば最高潮。
ジョワ~~~~~ん。五臓六腑に染み渡る銅鑼の音。

しかしサ、こうしてイエスみたいにメンバー各人の器楽演奏を見せるバンドってもうほとんどなくなっちゃったよね。そういう意味でもSHOW-YAのやっていることはまったく正しいと思っちゃうんだよね。
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ソロコーナーのドラムから流れるように続くのは……「Count8」。

この曲は、SHOW-YAのリズム隊(さとさん+みったん=さとみったん)の曲だ。さとみったんの曲には、「Rock Train」、「Paranoia Paradise」などリズムに特徴がある曲が多いけれど、この曲は特にノリがいい。4ビートだもんね。他のメンバーも、演奏するのがとても楽しそう!
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ノリノリの恵子さん、ち、近い!実はこういう写真撮るのムズカシイんだよね。皆さんニョキって乗り出してくれるんだけど、絶対に照明が当たらないから顔が真っ暗になっちゃうの…。さすが恵子さん、これは結構うまくいった。

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さとさんのベースはメロディアスなことでよく知られているけど、今回のアルバムでの彼女の存在感は特にスゴイ。SHOW-YAの曲のベースライ ン自体は、動きが複雑だ。でも、彼女の長い指が指板の上を動く時、押さえていると言うより、まるでなでているように滑らかに見える。とても艶めかしい のだ。
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そして、クライマックスはこの3曲。みんな、ヘッドバンキングの準備はいいか。頭振って帰れよ~っ!!
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と繰り出されるのは怒涛の3曲!「ギャンブリング」、「私は嵐」に続いて「限界LOVERS」だ!クライマックスだよん!
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とにかく最後の最後まで力いっぱい歌い上げる恵子さんの迫力は誰にもマネができん!

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そして、何よりもバンドのCD再現力がハンパない。
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「私は嵐」サビの大合唱!つい一緒に歌っちゃうよね~!
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JKN48(熟女ナメんなよ48と読む)を卒業するが、こんなパワフルでゴージャスで妖艶なJNK48、見たことあるか?
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sun-goもこれでもかと弾きまくっている。彼女の図太いサウンドは何物にも替え難い。一心不乱にギターをかき鳴らす様は、トリハダものなのだ。
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そして、サオまわし。だんだんうまく撮れるようになってきた!

本編が終わり、メンバーはステージから下がったが、鳴り止まない「SHOW-YA」コール!!

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そして、アンコールはしっとりこの曲から。「Life With You」
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ファンを見つめながら歌う恵子さん。ターゲットになった人はナミダボロボロ、大泣き!スゲエ、恵子さん、人ひとり歌で思いっきり泣かせちゃった!

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深い歌詞。覚えやすいコーラスのメロディ。新しいSHOW-YAスタンダードの誕生だ。
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しっとりした後に「メンバー紹介」。mittan、ステージの前に登場。

「みなさんごいっしょに~!A!B!C!、A!B!C!」って…何かと思ったらエー!ビー!スィー!えー!びー!すー!」だって!ここは恵比寿 LIQUID ROOM。 18歳の頃、この街でバイトをし、プロを目指していた、という感動的な話しもひっついた。
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mittanの「えー!びー!すー!」に合せてバスドラを踏む恵子さん。シェルの色と髪の色が良く似合っている。
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さとさんもお立ち台に乗り、ファンを盛り上げる!
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ステージと客席が一体になるってこういうこと。SHOW-YAのライブでは、この時に何て言うか知ってる? そう、「WE ARE SHOW-YA!」です。ファンとスタッフはSHOW-YAの6人目のメンバー。そんなこと言われたらファンのみなさんはグっと来ちゃうよね。
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最後はおなじみの「Fairy」!
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そしてファンと「フェアリー」の大合唱。恵子さんは会場にマイクを差し出す。気持ち良さそうな表情だ。sun-goも「私に聞こえるように歌ってよ」とばかりに、挑発的な表情を作る。
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そして、どんなに激しくても乱れない演奏。それがSHOW-YAの実力だ。

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恵子さんも悔いが残らないようにしているのか、と思えるほどのヘッドバ~ンキング!
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ステージ前の柵に足をかけるさとさん。ここ、結構ステージと柵の間に距離があるんだよね。でも、さとさんはそんなことモノともせずヒラリ!とひとっ飛び!ファンも大よろこび!

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最後は、ファンの声援に全員で挨拶。
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SHOW-YA、22年ぶりのアルバム『GENUINE DIAMOND』のツアーはこの日で終了。

最近はTVへの露出度も増え、復活したことを知ってライブ会場に足を運ぶ旧来のファンや、新しいファンもどんどん増えている。

LIVEに参戦してファンになった人、インストアライブでファンになった人、TVを見てファンになった人、そして昔からファンの人、みんなで今後も戦い続けるSHOW-YAについていこうではないの!
「戦いは決してやめない…」のだから!

来春、うれしいことにあの伝説のイベント「NAONのYAON」を復活させるという。

そして、それに先駆け、この秋から、ジャンルを問わず女性アーティストとSHOW-YAがバトる新企画「NAONのBATTLE」が開催される!これは楽しみだ!このシリーズの予定は…

「NAONのBATTLE~Vol.1」 × ZONE     9月9日(日) 赤坂BLITZ OPEN 16:30 START 17:00
「NAONのBATTLE~Vol.2」 × 土屋アンナ 10月19日(金) 渋谷O-WEST OPEN 18:00 START 18:30

もう遠慮なくジャンジャンやってもらいたいね!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

(一部敬称略 2012年5月19日 恵比寿LIQUID ROOMにて撮影)

TSP ETERNAL PHOENIX TOUR 2012

Shige Blog 2012年7月13日初出

沢田泰司の魂を受け継ぐバンド…TSP。

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6月6日に初のミニ・アルバム『MAD CLUSTER』を発表した。

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そして、リリースに合わせた『ETERNAL PHOENIX TOUR 2012』と銘打ったツアー敢行。実際にはこの後もう1公演が追加されたが、代々木でのツアー・ファイナルの様子をレポートする。

いよいよ再始動した姿をわが目で確認しようと会場は完全ソールド・アウトの超満員となった!
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ギターのShu。TSPのリーダーであり、魂であり、頭脳であり、そして原動力だ。
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ドラムはHINA。ボーカル、ドラム・ソロと大活躍!

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TAIJIのパートという大役をこなすベースのYou+。
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ボーカル、【K】。

最近は名前の表記に凝る人が増えたナ。にぎやかで楽しい!

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1曲目から得体の知れない何か危険なものが爆発したかのような疾走感!

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そして、アリが入り込む隙間もないくらいの万全のまとまり感!

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TAIJIが乗り移ったかのような鬼気迫るShuのギター・プレイ!オープニングはニューアルバム収録の「THE REASON」だ。
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ギター・プレイだけでなく、味のあるMCも魅力だ。

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次いで演奏されたのは、「TSP」と決定する前にバンド名の候補となっていたという「Desperate Angel」。
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3曲目はアルバムのタイトル・チューン「MAD CLUSTER」。HINAの歌がまたいいんだナ~。

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「MAD CLUSTER」以外にも数曲で渋いノドを聴かせてくれたHINA。TSPサウンドの大きなチャームポイントとなっていることは間違いない。

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おまけにド迫力のドラム・ソロも!

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ドラム・ソロにジョインしてベース・ソロを披露したyou+。

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TSPサウンドの重要な要素であるへヴィネスをガッチリと支えただけでなく、ショウを盛り上げる重要なキーマンぶりを見せた。

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大爆音の中でTSPのボーカリストとしての存在感を十二分にアッピールした【K】。

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緩急自在な歌いっぷりは見事だった。「デーモン、デーモン、デーモンズ・ライド!」のリフレインが耳に残ってる!
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このHINAのポーズが新生TSPの充実ぶりを明確に表しているように見える!
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ニュー・アルバム全曲を中心に、アンコールを含む13曲を鉄壁の演奏で編み上げた。

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5人目のメンバーとして紹介されたTAIJI。

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これらのショットは2010年12月5日に高田馬場でのTAIJIの雄姿。偶然にも撮らせてもらっていた。

今回のステージでは姿を見せることはできなかったが、間違いなくTAIJIの魂はステージの上にあった…。

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そして、へヴィネスの饗宴は一時の隙間もなく最後の最後まで繰り広げられたのであった。

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TSPの詳しい情報はコチラ⇒TSP Official Website

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(一部継承略 2012年6月17日 代々木Laboにて撮影)

 

2013年5月20日 (月)

Dos a tres caids!~CONCERTO MOON 炎の三番勝負~<vs. 人間椅子:後編>

Shige Blog 2012年7月10日初出

続いての登場はお待ちかねの人間椅子!

ギターの和嶋さんとは昨年末、ベーシストの山本征史さんのイベントの時に「和嶋工務店」として島紀史氏や三宅庸介氏とともにご一緒させていただいたが、人間椅子を見るのは今回がはじめて。もちろんテレビでは昔からチョクチョク拝見してはいたが…。楽しみにしていた。

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ショウがスタート!オワ~、カッチョいい!
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へヴィなリフに乗った独特の世界観がタ、タマラン!
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和嶋さんのギターの音がまたスゴイ!前回ご一緒した時は「自分のキャビネットじゃないので音がいつもと違う」とおっしゃっていたが、なるほどコリャすさまじい!
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昨日も出したけど、もっかい。向かって右のセットが和嶋さんのマーシャル。ヘッドは1987。キャビネットは1960TV。そうなんですよ、この1960TVはユニットがCelestionのG12M-25。いわゆるGreenback。ビンテージ・サウンドのイメージが強いが、使いようによってはものすごく凶暴な音を出してくれる。何年か前に「Blood Red Shoose」というデュオ・バンドの女性ギタリストがDSL50と1960TVを組み合わせて使っていたが、あれもドスのきいたものスゴイ音だった。(1960TVは入力が100Wしかないので使い方に気をつけてね!)

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そう!ノンちゃんも絶賛の和嶋さんのサウンドは実にドスがきいている。SGとの組み合わせの手本のようなサウンドだ。SGとマーシャルといえばアンガス・ヤング?ザッパ?それともザル・クレミンソン?(この人はグラスゴー出身だ。やっぱこないだ行けばよかったナ、Glasgow)それとも和嶋慎治?…というぐらい自己を確立したサウンドだ!

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ベースは鈴木研一。ねずみ小僧での格好をしてイカ天に登場したのは衝撃だったな。ナレーターが「日本文学との融合!そうか、こんなやり方があったのか?!」とか言ってたような気がするが、格好や題材もさることながら、やっぱり70年代サウンドをしっかりと踏襲した音楽に魅力を感じたね。ブラック・サバスとかよく形容されているようだけど、私にはアリス・クーパーとかそれこそセンセーショナル・アレックス・ハーベイ・バンドとかを感じる。Budgieのカバーの映像なんかも残っていますよね?いいナァ~。

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そして鈴木さんは出家された。しかし、その誇り高きサウンドはナニも変わっていない!

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ドラムはナカジマノブ。タイトでへヴィなドラミングが人間椅子サウンドにベストマッチだ!

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和嶋さん、CONCERTO MOONを指して「あの人たちの楽屋から聴こえてくるのはプロレスかディープ・パープルの話しばっかり!しばらくディープ・パープルの話しをしていたかと思うとプロレスの話しになる。でまた、しばらくするとディープ・パープルの話しをしてる」

いやはや、まったく和嶋さんのおっしゃる通り!特にノンちゃんと耕作さんがスゴイ。このふたり、今回のリハで3日間いっしょにいたらしいんだけど、3日間を通じて7割がたディープ・パープルの話しだったらしい。

そして、和嶋さんが続ける…「まったく、ニック・シンパーだのロッド・エヴァンスだの…誰も知らんつーの!」

和嶋さんゴメンナサイ!ニック・シンパーの話しを出したの私なんです!ナゼかというと、以前にレポートした「ジムマーシャルの生涯を祝う会」にニック・シンパーが来ていたんですよ。それを話したのです。彼と認識できる人は会場におらず、例え「ディープ・パープルの初代ベーシストだってば!」と説明を受けても「ロジャー・グローバーじゃないの?」ってなことになってしまう。そんな時は「シーッ!本人に聞こえちゃうよ!」なんてことになる。

あ、ここはディープ・パープルの「Hush!(シーッ!)」にひっかけております。ウマイ!初期のヒット曲ね。これこそニック・シンパーがベースじゃん。

ってな具合で和嶋さんのMCがまた愉快!
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また楽しみがひとつ増えた!
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人間椅子の詳しい情報はコチラ⇒人間椅子オフィシャルサイト

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さてアンコール。人間椅子が1曲プレイ、そして和嶋さんの呼び込みでCONCERTO MOONのメンバーが加わる。
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人間協奏曲(またはムーン・チェア)は人間椅子の3人にノンちゃんと久世ちゃんという布陣。

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「なんだい、コンチェルト・ムーンってバンドはMCがウケないとピックを投げられるのかい?」、「いえ、あれピックじゃなくて二銭銅貨なんですよ(こんなことは言っていません)」なんてなごやかムード。それだけにこれからの爆発ぶりが楽しみだ!

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そして、ジャージャ、ジャージャ、ジャージャージャージャージャジャジャと必殺の名曲がスタート!おわかりですよね?!
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大正解!「Speed King」!結局、ディープ・パープル!
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それにしても何とピッタリコンとした選曲!
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上手のふたりに負けずにこっちもきれいにまとまってる!

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何物にも替え難いパープル・チューン!燃えまくるノンちゃん!
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全員が一丸となった鬼気迫る熱演!
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間奏では和嶋さんがジョン・ロードのフレーズを、ノンちゃんがリッチーのフレーズを再現して会場を大いに沸かせた。

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ギター・バトルもハンパじゃない!

歯弾き…
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背弾き…
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暴れ…
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ブギュ~ン、ギュイーン、ピック・スクラッチ合戦!

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「ナ~ナナナナ~」のところ。気持ち良さそう!

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こっちも気持ちよさそうだ!

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インヤ~、素晴らしい演奏でした~。おもしろかった~。
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楽屋でパチリ!お疲れさまでした~!

さて、「三番勝負」の第2試合の相手はEARTHSHAKERだ!8月26日、場所は同じくここ渋谷BOXX。奇跡の対決をお見逃しなく!

CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site
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(一部敬称略 2012年6月23日 渋谷BOXXにて撮影)

Dos a tres caids!~CONCERTO MOON 炎の三番勝負~<vs. 人間椅子:前編>

Shige Blog 2012年7月9初出

先日レポートしたのはKelly SIMONZ率いるBad Tribeとの血で血を洗う大決戦だった。そして、CONCERTO MOONはまたここに自ら新たな対決の場を設けた。

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その名も「炎の三番勝負」!今、乗りに乗ってるCONCERTO MOONが3つのバンドと対決する。
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とにか~く!刺激的な対抗バンドを迎えて燃えに燃えまくってみようという暑苦しくも華麗なイベントなのだ!

第1勝負は結成20年を優に超すベテラン「人間椅子」!コイツぁ、楽しみだゼイ!

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持ち時間は1時間ずつ。だからモタモタしとれん!

1曲目は『Rain Forrest』収録の「Victim of Desire」。超ストレートなブリティッシュ・ハード・ロック・テイストが最高に気持ちいい!!
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今日もノッケからスロットル全開の親分、島紀史!
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今日も1959での登板。向かって左側がノンちゃんのセット。今日はハーフスタック。お札が貼ってあるのが和嶋さんのマーシャル。触らないように…。
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足もとのようす。最近チョコチョコとアタッチメントのないようが入れ替わってる。
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ドラムは人気者、長田昌之
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前回から加わってくれているオリジナル・メンバーの三谷耕作。

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耕作さんのバックライン。これナント1959。1992ではない。キャビはHIWATTの4×12"。
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ボーカル、久世敦史
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2曲目はグッと新しく「Savior Never Cry」。
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もう完全に入りこんでるノンちゃんの雄姿!凄まじい熱気だ!さっきまで楽屋でずっとディープ・パープルの話しに興じていた人と同一とは思えない!
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これまたストレートな「Run to the Sky」が3曲目。久世ちゃんの声がバッチリとマッチするナァ。
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何となくだけど、スロットル全開の中に今日はエラク落ち着いてプレイしている感じがする。ノンちゃんのソロも端正に聴こえる。時間が短い分、ジックリと弾きこんでいるという言い方もあるかもしれない。すごくいい!
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もちろん爆発ぶりはいつもと何ら変わらないんだけどね。
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ホントにこの人のベースはスゴイ!ジェット・エンジンのついた重戦車ってとこか?もうバンド・アンサンブルにトロリとマーブル状に溶け込んでいるんだけど、アイデンティティは全く失われていない。どこにベースがいるかすぐわかる。
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テクニックや音楽性もさることながら、このベースの音!ビンテージ系のマーシャルのベース・アンプの音って、これにしか出せない独特の味わいがあるんだよね。某プロフェッショナル・ギタリストも「これまでの人生のウチで一番いいベースの音かもしれない!」と終演後絶賛されていたが、ホント、そう言いたくなるのは当然の極上サウンド!1959ってスゲェな。100Wだゼィ。
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長田ちゃんは安定したドラミングで全曲ファスト・テンポのセットリストを難なく乗り切った。

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親分とのイキは完璧すぎるくらいピッタリ!曲はもちろんギャグの時もピタリとつける長田ちゃんの機転の早さは天下一品だ。コッテリだ。
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1時間の尺では残念ながらドラム・ソロもお披露目できないが、その分、パワー全開!もっとも何時間叩いても、どれだけソロをやってもパワーは最後まで落ちないんだけどね。

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『Life on the Wire』から「Cheating Fortune Teller」。イントロのリフがタマラン!

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もうCONCERTO MOONの声と化した久世敦史。「Over the Fear」「Live to Win」「From Father to Son」と続く。
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クラシック・レパートリーを完全に消化して、イヤ昇華させてCONCERTO MOONワールドを紡いでいく。
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そして「It's Not Over」、「Angel of Chaos」、「Change my Heart」と最後まで丁寧に新旧のレパートリーを編み込んだ。こういうのっていいな…。

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…というのも、総帥・島紀史が弦残のCONCERTO MOONに満足し、自分の歴史と将来をバンドのメンバーに預けているかのような印象を受けたからだ。
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それにしても完全無欠のギター・プレイ!心から快哉の声を上げたい!でも、1時間はちょっと短いナ…。
と物足りない感を故意に残させつつ、舞台を人間椅子に受け渡した。セッションがまた一層楽しみとなる!

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CONCERTO MOONのくわしい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

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<後編>につづく

(一部敬称略 2012年6月23日 渋谷BOXXにて撮影)

2013年5月17日 (金)

Koenji Rock Show!!!~STAND他登場!

今日の主役はベーシスト。先週も登場してもらった…

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山本征史!

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今回は山本征史率いるトリオ、STANDのライブのレポート。

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メンバーはCONCERTO MOONの総帥、島紀史。ノンちゃん。

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ドラムは金光KK健司。征史さんとともに先週も登場してもらった。

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征史さんはおそらく伊藤広規と並んでマーブロへの頻出度が高いマーシャル・ベーシストだ。

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夜叉を15年間にわたり牽引し、サンハウスの柴山俊之率いるZi:LiE-YA に在籍し、現在は三宅さんのStrange Beautiful & Loudや人間椅子・和嶋慎治の和嶋工務店で活躍しているのが征史さん。 日本ロック・ベース界の重要人物のひとりだ。

そして満を持して立ち上げた自身のバンドがこのSTANDだ。征史さんは「メタル色の強い、歌もののロックンロール」とSTANDの音楽を形容しているが、まさに言い得て妙。

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「ロックなんてこんなもんさ!」と突き放しておいた先にホンモノのロックを感じさせるというか、ものすごい情熱を感じるんだよね。ロックってこんなもんですよ!
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大分前にマーブロでも紹介したことがあるが、これデビューアルバム。ジャケットからしてこれだもん。あんまりスゲェ。Hipgnosisもビックリのインパクトだ。ところが内容は全然マジでカッコいいロックなんだゼ。

曲が粒ぞろいで、ロックがまだ大人のものだった時代を思い出させてくれる充実の内容だ。

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その征史さんのお供を長年務めているのがこの1977年製の1992 SUPER BASS。

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ギターの島紀史については、マーブロ上ではもはや何の説明も必要としないだろう。

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最近お熱のMAJOR 1967で登場だ。

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最近はすっかりメジャー・ハンター(?)と化したノンちゃん。今2台目。ますます理想郷に近づいてきた?!

早くPigを見つけてもらって、その音を聴いてみたい!

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足元のようす。

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ヘッドルームが大きいせいか、とてもクリア(クリーンという意味ではない)でヌケの良いサウンドが素晴らしい。音はデカイがやかましくはない。

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ノンちゃんの1959もVintageModernのサウンドも好きだが、これもかなり好き。

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もうひとつ好きなのは、STANDでプレイする時のノンちゃんの姿だ。

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とても楽しそうなのである。…というとCONCERTO MOONの時は辛そうなのかというと、もちろんまったくそうではない。STANDの時はどこかリラックスしていて、そのさまは(昔の)高校生がお小遣いをためてようやく借りたスタジオに入って、日頃の練習の成果を思う存分発表しているような…。絶品だ。

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またKKのドラムが素晴らしい。素材の性質上、シンプルにストレートにひたすら音楽をドライブさせることに専念する。Strange~のKKとは違うパワー・ヒッターとしての魅力が爆発する。

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この3人のエネルギーとテクニックがぶつかり合うもんだからタマッタもんじゃない!

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それと忘れてはならないのはこのバンドは歌ものバンドということ。

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この征史さんの声がまたいいんだ。鼻にかかった他ではチョット見かけない(聴きかけない?)タイプの声で、それが曲とすさまじい演奏にうまい具合に絡み合うのだ。

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もちろん2人のインタープレイもタップリ!

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ノンちゃんの火を噴くようなプレイはいつも通り。

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熱しきった油の中に見え隠れするおいしいフレーズがたまらない!

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ベースを弾いても…

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歌をうたっても…

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大熱演の征史さん!

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1992は100W のヘッドだ。基本的には1959と回路が近い。ベースの100Wアンプといえば今ではヘタをすりゃ練習用のアンプぐらいに感じるが、1970年代の最初のころはみんなコレだった。やっぱりロックの音なんだよね。

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そういうこともあってSTANDのサウンドが大変にシックリ来るのかもしれない。

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今、なかなかこうしたロックのエキスを詰め込んだバンドに出くわさないからね。STANDにはこの調子で我が道を突き進んでいってもらいたいのだ。

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山本征史の詳しい情報はコチラ⇒山本征史Official Site

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この日続いての登場は加納秀人率いるATOMIC POODLE(アトミック・プードル)!

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加納秀人

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満園庄太郎

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五十嵐公太

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イヤ~、久しぶりだ、秀人さん!最後にお会いしたのは五反田で開催された『Classic Rock Jam』の時だから…2011年1月。え~、そんな前かよ~!この日、楽屋を訪ねた私を見つけるやいなやハグハグしてくれた。

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ゼンゼン変わらない秀人さん。まずヤケクソに若い!「拾得」の時となんら変わらないロックのかたまりだ!

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秀人さんも、もちろん外道デビューの頃からの根っからのMarshallistだが、大きい会場でしかMarshallを使用しない。

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1970年代初頭の、日本のMarshall史でいえば黎明期の1959を所有しているのだが、音がまったくクリーンな分、ケタ違いにラウドなので大きい会場でないと使い辛いのだ。

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庄太郎ちゃんもマーブロへの登場頻度がかなり高いベーシストだ。もちろんそれだけ多くの現場をこなす人気ベーシストということだ。

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彼のベースも好きだナァ。

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カッコいいからね。派手なアクションに目を奪われがちだけど、アップテンポの曲で現れるランニングのラインなんてタマらんよ!サウンドも男らしい!

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公太さんは前回のClassic Rock Jam以来。ストレートなドラミングが気持ちいい!

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以前からではあるけど、リード・ボーカルもフィーチュア!

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歌にコーラスにもちろんドラムにATOMIC POODLEの要の公太さんなのだ。

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ATOMIC POODLEはかなり前、つまりデビューしたての頃から見せてもらっている。最初の頃は外道のレパートリーが多かったが、今回は「いつものところでブルースを」と「宇宙からの叫び」ぐらいだったかな?

大半がオリジナル曲で構成されるようになっていた。これらの曲がまたいい!適度にポップで適度にハードで…やっぱりロックを知り尽くした人たちが、「ロックで人を楽しませる」という目的で書いて、そして演奏しているように見えたね。ヒイキ目まったくなくして、すごくいい!

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庄太郎ちゃんの「Fire」も飛び出した!

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この日のトリは高橋竜の「帰ってきた謎の高橋竜セッション」。

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もちろん竜さんの本職はベーシストで、大槻ケンヂの特撮や難波さんのNUOVO IMMIGRATO、令文さんとの竜文などで大活躍している。やはりMarshallのベース・アンプをお使いいただいている。

しかしこの日はアコギを手にボーカルとして登場。声スゴイからね、竜さんは。

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素材はTOTOをはじめとした80年代のヒットソング。

私は80年代に入って2年ほど経ったあたりからFrank Zappa以外のロックをリアルタイムでまったく熱心に聴かなくなった。「80年代がロック暗黒時代のはじまり」を唱えるひとりで、「ベスト・ヒットUSA」にも何の興味のなかった。ヘソ曲がりだからね。

しかし、こうして30年の時を経てそうした時代の曲を聴いてみると、なかなかいいもんだね~。これは、それらの曲が結果的に30年の風雪に耐えられる素養を備えていたということなのであろう。もちろん竜さんたちの演奏が素晴らしいということもある。

今巷間流れている曲が30年後にどうなっているか…。ロックの黄金時代を知る人たちには愚問といえよう。その時、いったい誰がそれを懐かしんでいようか?30年後なら何とか見届けられるかな?興味あるな…。まずはγ-GTPを減らすことから始めなきゃ…。

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三者三様、実におもしろいライブだったな…。やっぱりこういうロックはいいね!

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(一部敬称略 2013年4月22日 高円寺SHOWBOATにて撮影)

2013年5月15日 (水)

Strange Beautiful & Loud~Sound Experience 7

三宅庸介の音楽をタップリ、ジックリ楽しむシリーズ『Sound Experience』。

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出演はおなじみStrange Beautiful and Loudとゲスト・ギタリストだ。

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最近ではスーパーでグレープフルーツを見かけると「Stratify」のイントロのドラムが聞こえてくるようになった!

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Strange Beautiful and Loudは

三宅庸介

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山本征史

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金光KK健司

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普段、普通の音楽を聴いている人、特に若い人にとってはキテレツ極まりない音楽に聴こえるんだろうナァ。人間だもの、得意不得意の別はあるにしても、時代に迎合しない極めて独創的な道を歩んでいるこのようなバンドは徹底的に応援したい。

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三宅さんの音楽が特段「新しい」などと言うつもりは毛頭ない。だって「新しい」ということがエライともまったく思わないんだもん。

テレビでよく新人のバンドが紹介されて「新しい」とか「今までにない」とか喧伝しているのをよく見かけるが、「お~コレは!」なんていうのに出くわしたことがない。ただのマスコミの「売らんかな」の宣伝惹句にしか聞こえない。

まさかマスコミは本気でそう思って宣伝しているのだろうか?

そうかと思うと、アイルランドの若いバンドが60年代風のロックを演奏していて「新鮮だ!」と大絶賛していたりする。何ていうグループだったっけかナァ。エルトン・ジョンがプロデュースを買って出た…とかいう。別に新鮮でも何でもないよ。騒いでいる連中が勉強不足なだけだ。

ま、これはしょうがないのはよくわかってる。「音楽は振り子」だから。どんなにカッコいいロックでもさすがにみんな同じことをやって、時間が経てば何か新しい(実際には、新しいと勘違いしている)ものを求めるのは自然の摂理で、そこにマスコミのビジネスチャンスがあるワケね。

それよりも、新しいか古いかは別にして、曲の良し悪しというのは大変重要な問題で、この点は明らかにレベルが低下してきた、というより出尽くした感があると思うね。だからそれを「新しい!」と騒いでごまかしているのではないかと観ている。

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そうだな…ビートルズの「I Will」やら「For No One」とか「Here There and Everywhere」とかと最近テレビによく出ている「○○○○○(ここは好みでないバンドやミュージシャンの名前を好きに入れてください)」の曲を比べてごらん。

どっちがいいかは自動的に答えが出てくるでしょ?比べることに無理もあるけど…相手はマッカトニー卿だからね。

ハイ。次に、そうした名曲を若い人たちが全く知らないという風に思ってください。知っているのは「○○○○○(ここは好みでないバンドやミュージシャンの名前を好きに入れてください)」のどこまで行っても平坦でつまらないバラードばかり。

どうでしょうか?若い人たちが気の毒に思えてこない?

ここで重要なのはビートルズだけではなくて、ジミ・ヘンとかツェッペリンとか、人類は無限の音楽財産を持っているということなのよ。ナゼみんなでそれを教えてあげない?!

そんなビートルズの連中にしたってエルヴィスをはじめとしたアメリカのロンクンロールをキッチリと学んだからこそああいう新しく素晴らしい音楽を生み出すことができたんでしょ?ちゃんと勉強しないと…。古きをたずねる時が来たんですって。

いつ温故知新を実践するの?今でしょ?(最近こればっか)

とにかく、我々は与えられるものを甘受するだけでなく、それに惑わされないようにしっかりと過去の遺産を吸収しておくべきなのですよ。

大幅に脱線してしまったが、最近行ってきたフェスティバルで見た光景がいつになく胸に突き刺さったもんだからつい書いてしまった。ステージの音楽に合わせて飛び跳ねて踊り狂っているだけのいつもの光景なんだけどね…。

また、いつもと同じこと言ってら!と思われるだろうが、マーブロは私がやっている以上は言い続けます。

三宅さん、ごめんなさい。またやっちまった!

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かといってですな、三宅さんの音楽にものすごく郷愁を覚える…とかそういうことはない。だから面白いんだろうね、聴いてて。新しいとか古いとか、そういうことを超越した音楽だから。

しかし、ギターのサウンドは確実に愛着を感じるものだ…それはヘンドリックス。

三宅さんのフロントの音にはまったくもって感心してしまう。

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その三宅さんのギター・サウンドは愛用のDSL100と1960BVとストラトキャスターから生み出される。

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ベースもMarshallだ。

以前から書いてきたが、征史さんのMarshallベース・サウンドが実にこのバンドのサウンドにマッチする。

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SUPER BASS1992。1977年製。

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三宅さんの宙を飛び交うギターを迎え撃つような自由なプレイが素晴らしい。

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このバンドでベースを担当するのは相当難しいだろうが、最高にオモシロイんじゃないかな?

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それも、このドラムあってこそ!

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歌うように、メロディを奏でるようにドラムを叩く人だ。

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耳をそばだてなければ聞き取れないようなピアニシシモの音からハイドンの94番も(それこそ)ビックリのフォルテシシモまで自由自在にクリエイトするダイナミクスの魔術師だ。

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Brian Tichyも好きだというKKだが、ま、私は勝手に心の中で「Dan Gottlieb」だと思ってるんね。

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ね、こうして三宅さんの一挙手一投足に目と耳をそばだててピタリとマッチしたドラミングを提供する。

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ま、こうしたストイックな音楽の求道者三人が集まって展開する音楽をひと目見ようと動員数も順調に上向いている。

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ショウの内容はアルバム『Lotus and Visceral Somgs』からの曲を中心に演奏される。 いつも通りの白熱した演奏。

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アレ?何だこりゃ?と気が付いた。…といっても何の写真かはわかるワケがないよね。これはアルバムには入っていない「If」という曲のサビを弾いているところ。て何枚か撮ってみた。

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これが三宅さんの曲にしては非常に覚えやすいメロディで、アルバムに入っていなくても毎回ライブで演奏されるからとてもなじみが深い曲なのね。

「アレ?」と思ったのはメロディが半音下がるだけなのにフィンがリングがエラク忙しい…。で、よ~く観ていてわかったのが、半音下の音をワザワザそこだけ違う弦で出しているんですわ。

これはサキソフォンなんかでいう「オルタネイト・フィンガリング」というヤツ。音が同じなのに違う押さえ方で出してやることによって複雑なニュアンスを加える手法ね。マイケル・ブレッカーはエリック・クラプトンのフレーズをこれを使ってサックスで再現していたりするね。比較的昔から使われている手法だけど、やっぱりブレッカーにようにブッ速く吹ききるには大変な技術を必要とするらしい。

ギターと言う楽器は弦の太さとフレットの高低で音程を定めているため、構造上場所は違えど同じ音を出すポジションがいっぱいあるでしょ?このことがギターを演奏技術を複雑にして、色んなことができるようになっているワケ。

その点、サックスは弦が1本しかないのと同じようなものだから、違うところを押さえていたら同じ音なんか出そうにないと思うけどさにあらず。こういうオルタネイト・フィンガリングってのがたくさんあるんだって。クラリネットなんかもっとすごくて、同じ音列でも上昇する時と下降する時とでは押さえるところが違ったりするってーじゃんね。オモシロイもんですな(以上、協力はサックス吹きの親友)。

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一応三宅さんに確認してみたところ、大当たり。ニュアンスを豊かにするためにこのテクニックを使っているとのこと。5弦解放のAか6弦5フレットのAなんてことは考えることはあっても、こんな比較的速いフレーズでこういうことをするところがいかにも三宅さんらしい。

ちなみに初めてこのころを指摘されたそうだ…エヘン!

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「Stratify」や「Bloom」、「Fantasia」等アルバム収録の曲を4曲、それ以外の「Petal」、「If」等、全8曲を演奏して本編を終了した。

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やっぱり阿吽の音楽というか、会話で成り立つ音楽というか、こういうタイプの音楽は演奏者がこなれればこなれるほど迫力が増して面白くなってくる。

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しかし、それが過ぎてしまうと、それこそ新鮮味を失い始めてしまう恐れがある。

そのカギはやはり「曲」にあると思う。演奏者の力をいつまでも引き出し続ける魅力な「曲」。三宅さんの作品にはそうした能力を持った曲が揃っているのだ。

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ちょーっと三宅さん、どしたん、その汗!まるで風呂上がりじゃないの!マー風呂か?

…と後で訊いたら、かわいそうに下手側のエアコンが壊れていて三宅さんのところだけサウナ状態だったそうですわ。

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アンコールにはゲストを迎え入れる。

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今日のゲストは…

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足立YOU祐二! 的な?

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まずは「Stratus」。また出たよ~!前回書き忘れちゃったけど、三宅さん曰く、Stratocasterの「Strato」もどうやらこの言葉に関係しているらしい。

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怒涛のソロ・バトル。これはスゴカッタ!

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YOUさんはJVM410Hと三宅さん所有の1936を使用。JVMの使用チャンネルはOD1/GREENだ。ゲインをやや低めに設定して、さらにギターのボリュームを調整して音を作る。

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このサウンドがまた独特でしてね。MarshallじゃないMarshallの音?

以前にもシェイカーの工藤さんや甲斐さんたちといっしょのバンドでDSLのサウンドを聴かせていただいたけど、あんなDSLの音初めて聴いたもんね。今回もそう。

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2曲目は三宅さんの歌で「Litte Wing」

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もちろん歌につづいてはまたギター・バトル。繰り返し何度も順番が回ってくるたびに、YOUさんは毎回必ずその回のソロのテーマというか、見せ場のようなものが出てきて(もちろん即興)、時にはひとりで、時にはふたりでそれを展開していく様が何ともスリリングだった。

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YOUさんJVMをして曰く、「ボリュームを落としてバッキングをした時もギターの音がバンドによ~くなじむ」…なるほど。

もちろんソロの時のサウンドも絶品だ。

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三宅さん、当日のリハの時、YOUさんがどうやってJVMで音を作るか観察されたらしい。「フムフム、ゲインは?トレブルは?」みたいに…。ところが、最初に音を出した瞬間からもうYOUさんの音だったのでどうにも観察のしようがなかったって!

それにしてもこれほど「もっと聴きたい!」と思わせるギター・バトルも珍しいな…。

Sound Experience 8 も楽しみじゃん?!

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三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange Beautiful and Loud

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(一部敬称略 2013年4月18日 三軒茶屋Grapefruit Moonにて撮影)

 

2013年5月12日 (日)

島紀史、 ケリー・サイモン~神南の大決戦<後編>

Shige Blog  2012年5月25日 初出

ワイルドじゃないかもしれないけどヨ~、コーラの入ったペットボトルのフタを閉めてヨ~、思いっきり振って振って振ってヨ~、フタを開けてみな~!吹き出すだろ~?スゴイ勢いだろ~…それが今のコンチェルト・ムーンなんだゼ~。

と長田ちゃん言っている…かどうかはわからない。でもこの顔を見ればわかる!

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『ATTACK IF THE DOUBLE AXEMEN vol.2』レポートの後編はCONCERTO MOONの登場だ!

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冒頭に長田ちゃんが言っている(本当は言ってない)通り、信じられないくらいの勢い!

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CONCERTO MOONのライブを撮り出してからずいぶんと時間が経つ。何回ステージを経験しただろうか…。
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それでも、このバンドのパワーというか爆発力というか…何といえばよいのか、固体がいきなり気体になってしまうようなその勢いには毎回毎回驚かされる。
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ベーシストが変わっての初ツアー。さすが気心の知れた昔の仲間との演奏だ!

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CONCERTO MOONの総帥、島紀史。

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バンドで2番目に古い。ドラムの長田昌之。
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昨年9月にCONCERTO MOONの初ステージを踏んだ久世敦史。
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このツアーが久しぶりの登板となるCONCERTO MOONオリジナル・メンバーの三谷耕作。
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久世ちゃんの初ステージの時にも充分に感じたことなのだが、実にみずみずしい!オッサンぞろいのバンドにはにつかわしくない形容かもしれないが、「みずみずしい」としかいいようがないのだ。
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しばらくキーボード、ベース、ボーカル、ベースと数年の間にメンバーの出入りが何回かあった。ま、気丈なノンちゃんのこと、そんな素振りは全く見せることはなかったが、音楽的にもバンドの運営的にも苦労や心配は絶えなかったことであろう。

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それが旧友の帰還によって払拭されたのであろう、実に素晴らしいプレイの連続であった。

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それは「いつもより多く弾いてます!」とか「いつもより速く弾いてます!」とかいう類のものではなくて、「楽しさ」に裏打ちされたスーパー・プレイだったように感じた。「これだよ!オレが待っていたのは!」と心の中で叫んだに違いない。

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そんなノンちゃんと共に大いに演奏を盛り上げたのが、久世ちゃんだ。

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声量がますます増し、もう完全にCONCERTO MOONの声になった!
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このポーズが目印だ!

1曲目の「Savior Never Cry」から休みなしの大熱唱だかんね。やっぱりロックはこういう声じゃないと!
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耕作さんのCONCERTO MOONでの演奏を見るのははじめてではない。、が、今回すごく思ったのは、重さはそのままに、バンドの低域がすごくクリアになったということ。そしてドライブ感が増した。ベースの音が抜けて聴こえてくるのだ。
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現在はサポート・メンバー扱いとなっているが、私なんかはこのままずっとCONCERTO MOONの低域を支えてもらいたいと願っているのよ!
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長田ちゃん、こないだバッタリ会ったね。比較的近くに住んでいるのにまったくすれ違ったこともなかったのにね…。あれからおいしいもの食べれた?…それはヨカッタ!…という長田昌之
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今回は時間の関係で渾身のドラムソロはなかったが、濃~いドラミングを1時間のパフォーマンスにブチ込んでくれた。

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選曲は最近作『Savior Never Cry』からタイトル曲をはじめ4曲。

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合間には「Surrender」や「Inside Story」、「Take You to the Moon」、「Changing My Heart」、「From Father to Son」といったおなじみの曲がプレイされた。

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こうした旧作をなんのケレン味もなく自家薬籠中のものにしてしまうところに久世ちゃんのスゴサを感じる。

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見ての通り。すっかりといいコンビのノンちゃんと久世ちゃん。その姿は「From father to Son」だ。

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ギターをPAにこすりつけるアクションもいつより気合いが入った!

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…とまあ、約1時間。息をつくヒマもないくらいの疾走感あふれるステージだった。

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この後は、『Dos a tres caidas!~コンチェルト・ムーン 炎の三番勝負~』と銘打ったライブが開催される。また勝負だ!最初の試合が6月23日、同じ渋谷BOXXで人間椅子と…楽しみだ!

ところでメタル界はこれからスペイン語が流行るの?ヴァモス!

CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Ofiicial Site

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オラ!そしていよいよAxemanのそろい踏みだ!ギターバカ一代!いいネェ~!

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曲は「Kill the King」!このリフは盛り上がるよね~!何たってはじめて聴いたのが武道館でのホンモノの演奏だったからね。

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久世ちゃんの「でんじゃーでんじゃー」という歌声がまたいい!
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2曲目はJudas Priestの『Screaming for Vengeance』から「The Hellion~Electric Eye」だ。
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よく聴いたなぁ~、このアルバム…ってウソです。でもね、中2ぐらいの時にジューダスが出てきてラジオで「the Ripper」を聴いた時の衝撃ったらなかったのよん!
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その時の衝撃を思い出させてくれる感動的なパフォーマンス!
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素晴らしいソロの応酬!「オレが、オレが」だけではない「ゆずり合いの精神」も見受けられる完璧なバトル。これが大人のギター合戦だ!え?とてもそうには見えないって?このふたりじゃやむを得ないな!
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そして、これに戻る。

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ああ、感動的なフィナーレ!ギター愛する者どうしの心の交流。みんなギターが大好きなんだ!

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前のブログの時から一体何回書いたか皆目見当もつかないが、本当にこうした器楽をふんだんに取り入れた音楽を保護しないとマズいよ。もちろん、技術を競うだけがギターや楽器全般の喜びや楽しみでは決してないけれど、ギターを低くぶら下げて、少々歪ませてジャンジャカとコードをストラミングしているだけがギターではまったくない。ロック・ギターのもっともカッコいいところを切り捨てちゃってる!

このふたりのように弾けるようになるには、毎日10時間以上の練習を何年も積んでこなければならないだろう。普通の人間にはそんなこと出来ないのが当たり前だ。練習できることこそが「才能」だからね。

でも、こういう演奏を見て「ああカッコいいな!オレもソロ弾きてーな!」なんて思ってくれるギターキッズが出てきてくれればそれでいいのだ!

そういう意味でも実に内容の濃い、意義深いライブだった。
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(一部敬称略 2012年4月21日 渋谷BOXXにて撮影)

 

島紀史、 ケリー・サイモン~神南の大決戦<前編>

Shige Blog 2012年5月24日 初出

小さい頃「どうしてゴジラとガメラが戦わないんだろうな…やればいい勝負になるのにな」と思った人は、私だけでは決してあるまい…。

もちろん、その頃はまさか「怪獣が所属する映画会社が違うから戦わない」なんてことはまったく知らなかった。

そこへいくとハリウッドではエイリアンとプレデターを組み合わせるという暴挙に出たことがあった。「天ぷらとスイカ」あるいは「うなぎと梅干」的なあまり食い合わせがいいとは思えない企画だと思った。しかも続編まで作っちゃうのだからよっぽどネタに困っていたに違いない。

その点、音楽はいい。もちろんレコード会社の契約等の制限はあるにせよ、「見てみたい!」というドリームマッチが比較的簡単にかなうのだから。戦って街が破壊されることもないし…。

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前回、中間英明を迎えて大好評だった『ATTACK OF THE DOUBLE AXEMEN』。去る4月にこの好企画が再現された。
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今回のカードは島紀史率いるCONCERTO MOONと…

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Kelly SIMONZ率いるBAD TRIBEという組み合わせ。

それ聞いただけでギター好きにはトリハダもんだろう~?

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今回のDOUBLE AXEMENは倉敷、高知、博多、大阪、名古屋、東京と6ケ所を巡るツアーとなった。

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で、そのツアーに先駆けてPR動画を撮影しているところが、今ご覧いただいている写真だ。

かなりいい感じ?!

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格闘家らしく、「正々堂々と戦おうゼ!」と固い握手を交わしているワケではないが、このふたりが揃うと、どうも格闘技っぽくなってしまうのは恐ろしいまでの気迫がそうさせるのか?

イヤ、彼らはギター格闘家なのだ!

これは実はどうしても撮りたかった構図なの。ガメラとゴジラが握手している写真が見当たらなかったので…。

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元ネタはコレ。Thad Jones & Mel Lewis Jazz Orchestraの『Live in Tokyo』ね。ノンちゃんがメル・ルイスでケリーさんがサド・ジョーンズだ。(これについては特に意味はない)

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そしてライブ!渋谷BOXXでの千秋楽のようす。

ツアー中登板の順序を日によって変えていたそうだが、この日はKelly SIMONZ's BAD TRIBEの先攻だ。

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今回はダブル・フィーチュア・ショウということでワンマンの時のような演出は一切なし。
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ショッパナからフル・スロットルのブッ飛ばし大会!

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メンバーはおなじみベースにティム・ミラー。

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ドラムは山田陽介。

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そしてKelly SIMONZ。

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この日も、Jaw Droppingな超絶技巧で観客の度肝を抜いてくれた。

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たたみかける怒涛のハードドライビン・チューン!盛り上がるのなんのって!
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ティムは安定したプレイでBAD TRIBEサウンドを下支えする。

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流暢な関西弁を交えたMCコーナーも人気だ!
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ふたりのイキもピッタリで、お互いに自分たちがやろうとしていることを理解しているのがわかるようだ。

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ますますバンド・サウンドに溶け込んできた陽介のドラミング。
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アクションもバッチリだゼ~。かなりワイルド!

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このふたりの相性も抜群だ!

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インスト曲も人気のコーナーだ。歌の入った曲とはまた雰囲気をガラリと変えるところがまたニクイ!徹頭徹尾弾きまくる雰囲気がアリアリと出てくるのでお客さんも期待に胸をふくらませてしまうのだ!みんなどれだけギター好きなのよ~?!
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私もバンド状態のインスト・コーナーが大好き!やっぱ手に汗握っちゃうよね!実際はカメラを持っているので握れないんだけどサ。

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Kellyもファインダーをのぞくのがとても楽しいアーティストのいひとりだ。「どうやって撮ってやろうか!」とアレコレ考えるのが最高に楽しいのだ。また、こういう人って、「ああ、今あそこのライトの下に立てばいいのが撮れるのになぁ!頼むから動いてくれ!」と念じると、どうもそれが不思議と伝わるらしく、その通りに動いてくれるんだよね~。

以前のブログのライブ・レポートではモノクロ写真を多数使っていたが、もうやめ。総天然色でKellyの魅力を引き出すことに最近努めている。
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Kellyの魅力は目にも止まらない光速弾きだけではない。心を揺さぶるようにて大きく弦を揺らすビブラートで歌い上げるバラードも人気の的だ。だからバラードで大歓声が沸き起こる。
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そしてまたエンディングに向けて大スパート!
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ティムもノリノリで観客をあおる!
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1時間程度のショウではあったが様々な要素がふんだんに盛り込まれた楽しいショウであった!

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Kelly SIMONZ's BAD TRIBEの詳しい情報はコチラ⇒++Kelly SIMONZ Official Website++

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ライブはもちろんのこと、教則本、レッスン、SNSと八面六臂の活躍を続けるkelly SIMONZ。これからはどんな活動を展開するのかとても楽しみだ!

<後編>につづく
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(一部敬称略 2012年4月21日 渋谷BOXXにて撮影)

好評の『Relaxin' at IWAKI ALIOS』~秘蔵写真で分析する伊藤広規の魅力!

Shige Blog 2012年5月10日初出

とてもうれしい知らせが届いたよ!

5月2日にリリースした『Relaxin' at IWAKI ALIOS』がどうにも大好評なのだ!

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日本を代表するベーシスト、伊藤広規のライブ盤だ。

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やっぱり、いい加減みんないい音楽を聴きたがってるんだナァ~…と思わざるを得ない大快挙にひとりほくそ笑んでいる。だっていいもんね~。

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私はこの名作に自分の撮った写真をスリーブに使っていただき、かつライナー・ノーツを執筆させてもらう僥倖にあずかったが、その中にこんなことを書いた…広規さんは、平気でアマチュア・バンドのライブに出演してしまうような人で、根っから音楽を愛し、音楽の力を信じている人…と。
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そんな片鱗を見せてくれたのがこの今年1月のライブ。
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パワフルな演奏!Processionというバンド。
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メンバーは…

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…とご覧の皆さまには馴染みがないかもしれない。

ベースは我らが伊藤広規!気合いの入った演奏だ!
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それもそのはず、実はこのバンド、広規さんの学生時代の仲間でやってるバンドなのだ! …ってシレっと言ったけど、スゴクね?だってバンドの中に山下達郎の右腕がいるんだゼ!もちろん、お友達にとっては広規さんはその前に「お友達」なんだけど。

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キーボードもプロ。広規さんのパートナーのくり子さん。『Relaxin' at IWAKI ALIOS』の最終に収められている名曲「わたげ」の作曲者だ。

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ホントに広規さんはスゴイよ。アマチュアのステージだからといって、バカにしたりナメたりする風情など微塵も見せない!それどころか、ナンカ自分が一番楽しんでいるかのような極上のプレイなのよ!ツェッペリンの「ロックンロール」なんかを演奏したんだけど、ものすごいドライブ感!

ベースの仕事をしていて、休みの日に趣味のベース?でも、気心の知れた昔からの仲間と楽しそうに演奏する姿は、達郎さんのステージとはまた違った広規さんの魅力をアッピールしていた。

ま、もっともナニに向けてドライブしているかっていうと「打ち上げ」なんだけどね!イヤ、実際、この日の打ち上げはメッチャ楽しかった!同じく広規さんが高校時代にいっしょにバンドやっていたというお友達がもうヤケクソに強力で、腹がねじれるほど笑わせていただきました。

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ところ変わって…横浜。
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森園勝敏。

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伊藤広規。

以前から展開しているデュオ・チーム「こうもり」。あ、この名前はウソです。今勝手に思いつきで書いちゃいました!

以前から展開しているデュオ・チーム「森広規」。これ、私が昔お世話になっていた鉄工所と同じ名前なんだよね…「森工機」ていうんだけど。あ、またウソです!

本当の名前は「森園・伊藤」。ウワ!黒板の右端に書いてある「今日の日直」みたい!このストレートさがまたいいんだけどね。

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この2人、ナント誕生日が1日違い!仲いいですよね~!はるばる南阿蘇からバースデイケーキが届けられたよ!

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当然、2人の「バースデイ・ライブ」ってことになるんだけど、当日スゴイことが起こった!ナント、予定していた会場の設備に不具合が出て使用不可となり、本番直前にライブ会場を同じ横浜の「YCC」に変更したのよ!出演者も、スタッフも、お客さんもみんなで引っ越し!私も子供の頃からずいぶんライブに通っているけど、こんなのははじめてだな。よかったぜ~、会場が東京ドームじゃなくて!

そんなことぐらいで文句を言ったりする人なんかひとりもいなくてね…実にいい雰囲気なのですよ!

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それもこれも、この2人の演奏が素晴らしいからなの!

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曲はブルースをブルースを中心にいつも2人が演奏しているシブいスタンダード集。張り合うワケでもなく、かといってダレるワケでもなく、2人の音楽を愛でる気持ちがにじみ出てくるような深~いパフォーマンスなのだ。いくら聴いてもまったく飽きることがない!

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お客さんも、鋭くもあたたかい2人の演奏を舐めるようにして味わう。いいね、こういうライブは。

アレ、今気がついたけど、ここって天井が船みたいになってるんだ?!
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ここでも広規さんのドライブ感!ドラムがいらないくらいにグイグイと音楽引っ張っていく!

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私が思うに、広規さんのベースってトリッキーで派手なことを実はやっているんだけど、それを感じさせないところがあるのね。ただのリズム楽器ではなくて、「音楽を作るベース」とでも言うのかな?やることすべてがその音楽にカチッと組み込まれていく。決して出しゃばらないけど、ものすごい存在感!結果、目立ってる!みたいな。いるじゃないそういうベース弾く人って。

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でも、この赤いジャケットは充分に派手だ!え?何で「赤」かって?イエイエぜんぜんまだですよ!
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森さん、実は先月体調を崩されましてね。大変心配しましたが、今はお元気になられました。森さんにもしものことがあったらどうしよう?!日本のギターはどうしたらいいんだ?!

森さんは日本のギター界の宝なのだから…気をつけていただかないと困ります、ウン。また極上のフレーズでシブ~くブルースをキメる森さんを味わいに行こう!皆さんも必ず、必ずライブを観てくださいね。がんばれ森さん!

この日はゲストでマリさんも2曲歌ってくださり、2人のお誕生日に素敵な花を添えてくれた。

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伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規オフィシャル・ウェブサイト

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『Relaxin' at IWAKI ALIOS』はレコミンツ他、ディスク・ユニオン、タワーレコード、HMV等の大手CDストア他の店舗、並びに各種通販でお買い求めいただけます。

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伊藤広規のベースの魅力をこのアルバムで十二分にお楽しみあれ!

そうそう!今年もいわきの「街かどコンサート」への出演が決定したんだって!またこの5人の奇跡の演奏の再演がのぞめるかも?! 楽しみ!

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(一部敬称略 2012年1月29日 浅草KURAWOOD、2月19日 横浜YCCにて撮影)

2013年5月10日 (金)

ひっさしぶりの手数セッションはやっぱりスゴかった!の巻

エ~、また今日も田川ヒロアキ?!

その「また」である。3連チャン。でも今日は主役ではない、今日は3人のメンバーが全員主役の手数セッションだ。

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以前のマーブロには頻繁に登場してもらっていたが、今のMarshall Blogになってからは意外にもこれが初登場。

元々は八王子のLive Bar『X.Y.Z.→A』のほーじんさんの企画で始まったこのバンド。あんまりスゴかったてーんで後に再演。それが評判に評判を呼んでパーマネント化した。Marshall Blogが休んでいた間もセッセとライブを重ね、今となってはこのバンド特有のひとつの大きなスタイルを確立したといっても過言ではないだろう。

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全国各地からのお呼ばれも多、数々のツアーもこなしてきた。

つい先日、4月下旬にも9連続という無謀というか乱暴というか強硬スケジュールをこなしてきたばかり。途中、高速道路でタイヤがバーストしてしまうという命に関わる派手なアクシデントも発生したが、各地で絶賛を浴びながら無事に帰還した。

これはそのツアーのPVの撮影時のもよう。真剣にツアーの日程を説明しているふたりの後ろでスゴイ形相で走り回っているのはほーじんさん。

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参加しているというより完全に邪魔をしている?孝三さんはとりあえず完全無視状態。

とにかくお疲れさまでした!

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さて、今日のレポートはちょっと日をさかのぼること3月下旬の高円寺SHOWBOATの時のもようだ。

ひっさしぶりの手数セッション…愉快痛快、スカッとする好演がテンコ盛りでやっぱりスゴかった!

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元祖手数王、菅沼孝三。

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江川ほーじん

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田川ヒロアキ

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今日はJCM900 4100と1960Aのコンビだ。

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一年以上ぶりに観る手数セッションはいい意味で何も変わっていなかった!

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ワザとワザの応酬、興奮のインタープレイだ!

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「Ave Maria」とは似ても似つかないゲリラ戦が手数セッション。

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あーあー、譜面台ぐらい出せばいいのに!

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やっぱりスカッとするナァ~、ほーじんさんのプレイ。

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でもこの日は実はとラブが降りかかっていてややそっちも気になるようす。それは後半でレポートするね。

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レパートリーはおなじみの手数スタンダードが中心。

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宙返りができるタイガー戦車… そんなイメージのリズム隊。ちなみにコンピュータは搭載していない。すべてアナログの人力走行だ!

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やっぱり好きだな、孝三さんのドラム。

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いつかまたビッグ・バンドでプレイしてもらう日を夢見ていたりしているんよ。また「Magic Flea」演ってもらいたいね。

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この写真!Buddy Richみたいでしょ!

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この日も2部構成。

第2部は着替えて出てきたヒロアキくんのア・カペラのギター・ソロから。

何も変わっちゃいない!

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「何も変わらない」というのは実はとてもスゴイことで、演っている方も飽きずに、そして聴いている人たちを飽きさすことなく同じことをするのがホンモノのアーティストなのだ。欧米ではそういう人たちが歓迎され尊敬される。

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もっともインプロヴィゼーション比率が極端に高いこのバンドのことだから、毎回全曲新曲ということも言えるがね。

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それで笑っちゃったのが、どうも「手数セッションは演奏はスゴイけど、曲がどうも…」という人がいるらしくて、ヒロアキくん曰く「だから曲じゃないって!手数の品評会なんですよ!」

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いつも曲のクォリティの重要性を説くマーブロだけど、こうしたバンドにはそれは無用。

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「名演あれど、名曲なし」

これぞインプロヴィゼーション・バンドの真髄なのだ。

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だからこそ一音一音に命をかける。

このほーじんさんの表情…さっきPVの撮影でふざけまくっていた人とは完全に別人だ。

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ほーじんさんのア・カペラ・ソロもすさまじい!

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あまりの熱演ゆえ、ストローでジュースを吸い上げて水分を補給しながら演奏する。エ、違う?

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もちろんこれは一般的にトーキング・モジュレーターと呼ばれているもの。ほーじんんさんのハンド・メイドで「トーク・ボックス」と名付けられている。

「Let It Be」を熱唱している。ボカロなんてらん、いらん!これで十分よ!

このほーじんさんを観てみろ!Beck Boggert & Appiceの『Live in Japan』ライブを聴いてみろってんだ!ボカロなんか比べ物にならんぐらいカッコいいぞ!(ボカロについてはまた他の機会でジックリと…)あ、Joe Perryもうまく使ってたよね。

ところでこのトーキング・モジュレーター、昔はJeff Beckにあこがれてサ、ラジカセにギターつないで、カミの筒をくっつけたイヤホンを口の中に入れてマネっこをして楽しんだっけな…そういうのやらなかった?

ところが、このトーキング・モジュレーターなるもの、「加えたパイプの振動が脳に悪影響を与えて使いすぎるとアホになる」という噂が流れてね。ラジカセ作戦をみんなピタリとやらなくなった時期があったんよ。今考えてみれば元々アホがそんなことをやるワケであって、気にすることはなかったんだけどね!

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しっかし、これだけ弦を叩きつけているとなると、いつかは右手の親指がすり減ってなくなってしまうのでは?と心配のひとつもしたくなるぐらいのバカチコぶり!痛快!

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また、フレーズがいいんだよね~!

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ソロが孝三さんにバトンタッチされる。

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孝三さんのソロ。

まずはジョウ・ハープ。

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ディジュリドゥ。

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おなじみパチカ。

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沖縄の軽打楽器、三板(さんば)。

それにホーミーも。

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西洋の打楽器、ジャズ・ドラム・セット。

宙を舞うスティック!

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ガッチリとくわえこんだスティック。

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もう孝三さんのドラム・ソロを何回拝見しただろうか…ゼンゼン飽きない。毎回もっと見たい!と思わせるところが何と言ってもスゴイ!

30年ぐらい前、Dizzy Gillespieの『Dream Band Jazz America』というビデオをジャズ喫茶で観た。そこに登場したMax RoachがCount Basie Orchestraのドラマー、"Papa" Joe Jonesに捧げて「Mr. Hi-Hat」という曲を演奏していた。それは文字通りハイハット1本だけを使ったすさまじい演奏で、もう目が点になった。その足で同じレーザー・ディスクを買いに行った。

後年、孝三さんがそのMax Roachのハイハット・ソロと同じことをされていてまた驚いた。もう驚いてばっかりなんです、私の人生。何か頼んでるか、何か探してるか、何か謝ってるか、何かに驚いてるか…これだけで人生の起きている時間の大半を過ごして来ました…。

で、幸運にも2001年に世界一のシンバル・メーカーに関するイベントの台本の制作を頼まれた。その時出演したドラマーは孝三さんの他に、そうる透さんと大坂昌彦さんで、まっさきに頭に浮かんだアイデアがこの「Mr. Hi-Hat」だった。つまり、この3人のスーパー・ドラマーがハイハットだけでバトルをしたらどうなるであろうか…。孝三さんにこのアイデアを持ちかけるとすぐに迎合してくれて、ハイハットだけを使った曲を作ってくれたのだった。あんなスゴイ演奏もう二度と見れないだろうナァ…。

孝三さんのドラム・ソロを観ているとたいていこの時のことを思い出すのだ。

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特別ゲストも登場。

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ヒロアキくんのお琴にのって「さくらさくら」を熱唱するケロミン。

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ほーじんさんのトラブルとはコレ。車の荷台のヘリの部分に弁慶の泣き所を強打してしまったのだ。これは痛いですよ。エグれる寸前ぐらいのところまで行っちゃってたからね~。みなさん、機材の積み下ろしには十分気をつけましょう!

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好例の順手・逆手交換コーナー。

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2人ともヘタ~!

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やっぱりコレだな。楽しそうなふたり!

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「Let It Be」、「Come Together」、「All my Loving」と、メンバーが好きなビートルズ・ナンバーも交えてますます手数ぶりが冴えたライブだった。

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とにかくこういうライブは観れるうちに数多く観ておくに限る。この先、世代が変わったらこういうことができる人たちの数が極端に減るだろうからね。

そういう意味でもいつまでも、そして何が何でも手数セッションには無茶な演奏を続けていってもらいたいのだ。

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菅沼孝三の詳しい情報はコチラ⇒手数王 菅沼孝三オフィシャルウェブサイト

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田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

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(一部敬称略 2013年3月25日 高円寺SHOWBOATにて撮影)

2013年5月 9日 (木)

Marshall and Car Race~田川ヒロアキ in 筑波サーキット<後編>

大盛況のOLD/NOW CAR FESTIVAL。

会場には車以外にも車に関するグッズを販売する露店がズラリ。ミニカーからキーホルダーから生写真から色んな物を販売している。笑っちゃったのは何の変哲もないSDカード。要するに車やレースクイーンを撮影するカメラマンたちへのサービスだ。

あ~あ、これらが全部中古レコードかCDだったらナァ~。

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さて、30分のステージを終え、マネージャーと現れた先は…

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レース・サーキット。

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大急ぎでマーシャルをセットするスタッフ!

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早く、早く!

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演奏直前に何やら小声で話しかけるスタッフの親分。「田川ちゃん、行っちゃって!ドーンと行っちゃって!」と伝えているのかどうかはわからない。

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もう弾いていいすか~?と訊いているワケではない。 まだレースに出場する車が到着していない。

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車の到着を待ち構えている…の図。

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来た来た!

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レースが出走する車はスタート・ポジションにつく。

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こういう車ね。なんていうのかわかりませんが…。レーシングカー然としたヤツね。

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ドライバーがスタートラインに立ち、ヒロアキくんの「君が代」を受ける。

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ライブの時にはかぶっていた帽子を脱いで国歌演奏に臨む。

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マーシャルの君が代だ!

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普段のライブでは緊張しないが、さすがに大舞台で「君が代」を演奏するとなると話しは違う…と言っていたヒロアキくん。なるほど緊張は隠せないようだ。

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どんな「君が代」になるとも知れず演奏の開始を待つ選手たち。

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いよいよ演奏が始まった!

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アンプはJMD100と1960Aを2台。

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いきなり♪ギュイーンだ! もちろん遠慮無用の大爆音!

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あ~あ~、メロディを奏でる他にライトハンドも交えて、マァ、やりたい放題!いいね~!

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選手の皆さんもさぞかし驚いたことだろう。ギュイーンだから。

実は国家斉唱というか国家演奏というか、撮影するの今年入って2回目なんだよね。「君が代」って歌ってると長いけど、撮影しているとものすごい短いのよ!シャッター・チャンスを逃さないように必死なのです!

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キマッタ~!

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このドヤ顔!

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「オイ、我ながらキマッタぜ~」…などとカッコつけている時間などまったくなく…

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大急ぎで撤収~!

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早くしないと轢かれてまうど~!

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これがその実際の演奏の動画。

チョコチョコとカメラを持って動き回っているのは私…。落ち着きがなくて恥ずかし~。一体どういう展開になるのかわからないし、シャッター・チャンスは逃したくないし、気がつきゃ逆光だし…で、アタフタしているのですわ。

<書き足し部分>

冒頭のグイーンはもちろんエンジンの音。こういう芸当の元祖的存在と言えばJimi Hendrixで、もちろんMarshallがなかったら実現できなかった。

1978年にカリフォルニアのオンタリオ・モーター・スピードウェイ(この時も!)で開催された『Carifornia Jam2(「カル・ジャム・ツー」なんて呼ばれて、確か東京12チャンネルかなんかでテレビ放映した記憶があるな…)』にはカナダの強力なHendrixフォロワーのFrank Marinoが出演してこのグイーンをやった。そして、そのグイーンに合わせて頭上を飛び交うセスナ機が急降下したりして観客の度胆を抜いた。やっぱスケールがでかい!

これを知ってかヒロアキくんもこのグイーンをかましたったワケや。

爆音で知られるMarshall。何年か前に「Marshallの爆音でガラスが割れるか?」というテレビ局の企画に付き合って、大学の研究室にこもって日がな一日Ebを弾き続けたことがあった。その時に測定ではEbの音が供試体の板ガラスを一番振動させる周波数だったからだ。ま、色々な条件が重ならないととてもガラスを割ることができないことがわかり、結果的に番組自体はボツになった。

それでもガラスの振動はすさまじいものでMarshallの爆音ぶりには満足のいく結果だった。

しかしね、このレーシング・カーのエンジン音たるやMarshallの比じゃないね。この音はホントにデカイよ。ま、みなさんそれがよくてサーキットにお見えになるんでしょうけどね。

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国歌演奏も無事に済んでいよいよレースがスタートした。

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ちょっとこれだけ岩石オープンみたいだね。そういえば、『チキチキマシン猛レース』っていうのは原題を『Wacky Race(ヘンテコレース)』というのは知っていたんだけど、ブラック魔王とケンケンの本名は知らなかった。ブラック魔王はRichard "Dick" Milhous Dastardlyという。「Rchard Milhous」というのは元アメリカ大統領のニクソンの名前。ケンケンはMuttleyという。

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ちなみにこれらの写真はレースふたつ分を混ぜている。

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そしてイベント・ステージのエリアに無事帰還。

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待っていたのはサインを求めるファンの人たち。CDの販売も好調だった!

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サインももうお手のもの!「田川」と幾何学的な文字面なのでサインもしやすい。これが「渡嘉敷さん」とか「瀧澤さん」とかだったら大変だったぜ。

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すべて終了後、「体験ラン」のお誘いが…。オリジナルのマツダコスモでサーキットを走ろうというのだ。

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「生きててよかった~!」と大喜びのヒロアキくん。

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アレ? 運転はしないのか…。

それではコースを1周。いってらっしゃ~い!

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レーサー気分を味わえたようで、ご満悦のヒロアキくん。大興奮で降りて来たよ。ヨカッタね!

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田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

5月23日には昨日紹介したメンバーによるライブも開催されるので要チェック!

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(一部敬称略 2013年5月5日 筑波サーキットにて撮影 ※取材協力:株式会社オルウェイズ

 

2013年5月 8日 (水)

Marshall and Car Race~田川ヒロアキ in 筑波サーキット<前編>

曜日の感覚がスッカリなくなって久しいが、やっぱり世の中ゴールデン・ウィークとなるとやっぱりなんかウキウキするね。

皆さまにおかれましては楽しい連休をお過ごしになられたことと存じます。

私はといえば…どこへ行ったってものすごい人出だし、お金はかかるし、疲れるし…で、ゴールデン・ウィークは家でゴロゴロしながらテレビの渋滞情報を見るのを一番の楽しみにしている。

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でも今年はここへ来た。筑波サーキット。

5日に開催されたのが車に関する催しがテンコ盛りの「オールド・ナウ・カーフェスティバル」という車のイベント。

1986年から続いているってーんだからスゴイ。

フェラーリ・カップ、JAF筑波スーパーFJ選手権シリーズ第2戦、ロードスター・パーティ・レースⅡ 第2戦、数々のデモ・ラン(こんな言葉あるのね?)等々、色んな企画が目白押し。

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え?車に興味があるのかって?ないない。まったくないのよ!私は電車育ちでしてね、親が運転ギライということもあって残念ながら見事に興味ないんだよね~。趣味的な感覚で「車が欲しい」と思ったことはマジで人生で一度もないかもしれないのよ。

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会場は、ま~、よくもこんなに集めたな~と感心してしまうぐらいの車であふれかえってる。

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ポルシェとかフェラーリぐらいはわかるんだけどあとはサッパリだな。ただ、最近車に詳しいギタリストから教わったんだけど、Jeff BeckですっかりおなじみになっちゃったBilly Cobhamの「Stratus」は「層雲」という意味で、ランチャ・ストラトスの「ストラトス」なんだそうだ。この単語、辞書を見ると発音は「ストレイタス」になっているけど、向こうの人は「ストラトゥス」と発音するから海外でこの曲を演奏する人は要注意!

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フェラーリ。これは知ってますよ。ああ、イングヴェイがいたらナァ~。

The Beach Boys的な意味合いでなく、ロックと車ってのはすごく近しいよね。Marshallもなんかのレースのスポンサーをしていたし、いつかラリーのゲームでMarshallのロゴを付けた車が走っていたりもした。

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でも、今回このフェスティバルにお邪魔したのはコレ。残念ながら車とは関係ない。

田川ヒロアキがライブ・イベントに登場し、かつ、レースの前の国歌演奏をするってーんで駆け付けた!

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この日は実にいい天気だったでしょ。楽屋はステージ横のテント。イヤ~、風がまったく通らないビニールハウス状態なもんで暑いのなんのって!!

出番前のヒロアキくん。手数セッションの怒涛の9連続ライブ・ツアーが終わってまったく休むヒマがない!

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イベント・ステージではレース・クイーンの撮影会。

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ちょっと私も撮らせてもらった。 初めての経験。

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司会の方が仕切りまっくてクイーンたちに「あっち向け、こっち向け」って指図をするのがおもしろい。

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カメラマン諸氏、みなさんすさまじいまでの気合と高級機材でパチパチ撮りまくる!

それがですね~、ちょっとその仕上がりを除き見たんだけど、メッチャクチャうまい!これスタジオで撮ったんじゃないの~?と我が目を疑うぐらい。

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イヤ~、色々な世界があるもんだな…と。

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出番を待つJCM900 4100とMF280A。

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ちびっ子相手にこんなショウも。「秘密戦隊ゴレンジャー・ショウ」!ウソウソ、古すぎか…。今のはえ~と、「獣電戦隊キョウリュウジャー」だよ、もちろん。この「~ジャー」もよく続いてるよね~。少子化が進んで苦戦されているんだろうけど、是非がんばって欲しいと思う。「食卓戦隊デンシジャー」とか、「六弦奏者リックデリンジャー」とかね。

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コレしかしね~、大変ですよ。この炎天下で衣装をつけて暴れまくって…。

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これからの季節、もっとも厳しい仕事のうちのひとつだろう。

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でも子供たちがうれしそうにしている姿はナニモノにも代えがたいですな…。ウチの子も「ジュウレンジャー」ってのに夢中になっていたっけ。子供たちに夢を売る素晴らしいお仕事です。

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キュウリュウジャーの後に登場するは我らが田川ヒロアキじゃー!

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実は、ヒロアキくんはこの日を大変楽しみにしていたという。

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彼は目の障害がなければカー・レーサーになりたかったという。鋼鉄の塊が音速で走り来る姿を想像して書いた曲が彼のテーマ・ソング的曲「My Eternal Dream(永久なる我が夢)」。これでライブが始まった!毎回ライブでも演奏される人気曲だ。

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それをいよいよホンモノのレース場で演奏したのだ!

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今回のバンドのメンバーは…

ベースにFUKUSHIN。

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ドラムにはその盟友、田口耕郎…というトリオ編成。

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夢がかなったというだけあって、ノッケからドライブしまくる!

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さっきまでちょっと見せていたお疲れモードも跡形もなく吹っ飛んでまさに会心の出来!

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「夢をかなえる」ということは、すごいパワーを生み出すということやね。どんな時でも「夢」をもたなきゃいかん!

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ガラッと変わって最新作『Ave Maria』からメンデルスゾーンとショパン。

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なんかこういうところで聴くクラシック曲って妙にプログレっぽく響くな…。

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これもヒロアキ流のシャレか?ビートルズ好きの彼が選んだ次の曲は「Drive my Car」。そのまんまじゃないの~!

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原曲よりちょっとハードに仕上げたアレンジはこのリズム隊とバッチリ!

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今回はボーカル曲がひとつだけということもあって一曲入魂の絶唱!

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そして、「Ave Maria」。

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快晴の休日の午後を美しく彩る。しかし、弾き手のよさもあるけど、マーシャルってきれいな音を出すよナァ~。

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今回演奏時間が30分と短く、もう最後の曲。

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これまたレースっぽい曲、というかそのままズバリの「Speedway」。アルバム『Ave Maria』のオープナーだ。

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ゴリゴリのドライビング・チューン!

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FUKUSHINさんのベース・ソロも大フィーチュア!

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思いっきりバンドをプッシュする田口さん。

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こういう機会なので当然初めて田川ヒロアキを見たお客さんも多く、また、生のロック・バンドを普段見ることのない人たちが集まるワケだが、緩急取り混ぜたレパートリーもよく、ものすごい反響だった。

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目のハンディキャップだの、変な弾き方だの、そんなことはまったく関係なしに、田川ヒロアキが自分の音楽とギターで多くの人々を感動させた瞬間だった。恐るべし「逆手戦隊タガージャー」!

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田口さんのリードでステージを降りるヒロアキくん。この後、すぐに国家の演奏だ!さぁささぁさ、急いでサーキットへ向かえ!

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田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

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<後編>につづく

(一部敬称略 2013年5月5日 筑波サーキットにて撮影 ※取材協力:株式会社オルウェイズ

2013年5月 7日 (火)

Guitar☆Man #003

回を重ねるごとに人気と話題が集まるGuitar☆Man。4月上旬に開催された3回目の会場は六本木のスイートベイジル 139。会場の雰囲気がショウの内容をよりゴージャスなものにした。

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おなじみのチャリティ・ギターの展示。

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会場は満席。みんな大好きなあの頃のロックを今か今かと首を長くして待っている。

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今回のギター・エンジェルは佐々木心音ちゃん。

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鈴木茂さんにギターが手渡され、「Guitar☆Man #003」が始まった。

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オープニングはDeep Purpleの「Burn」。

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「Foxy Lady」でメンバーが紹介される。

今回のメンバーは座長の伊藤広規

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もちろんベース・アンプはMarshallだ。VBA400とVBC810のコンビ。TシャツまでMarshallだ!

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ギターは鈴木茂

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そして横内健亭。

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キーボードは重実徹。

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ドラムは小田原豊

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ボーカルは左からアラキマキヒコ、坪倉唯子、浦田健志

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J-POPメドレーは「黄砂に吹かれて」~「神様お願い」~「木枯らしに抱かれて」~「BAN BAN BAN」。

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続いては洋楽メドレー。「Brown Sugar」~「White Room」~「Helter Skelter」~「Detroit Rock City」が演奏された。

ナント言ってもここは浦田さんの「Helter Skelter」。素晴らしいシャウトで日本人離れしたノドを聴かせてくれた。

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司会はおなじみNACK5の山本昇。

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茂さんのチョイスでMoby Grapeの「Omaha」。Moby Grapeは1960年代後半に活躍したアメリカのバンドだ。

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ここでもうひとり加わったギタリストは北海道出身の外園一馬。VintageModern2266Cでブルージーにプレイ。

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横内さんとのイキもピッタリだ!

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The Venturesの「Memphis」。

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これまでは同じ内容を2回上演してきたが、今回は休憩をはさんでの2部構成となった。

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第一部を締めくくったのはLed Zeppelinの「Good Times Bad Times」。

昔、あるベテラン・ギタリストがリハーサルでこの曲のリフを弾いて、「本当にカッコいいリフだな~!」とつぶやいたのを聴いてから一段とこの曲が好きになった。

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ここは広規さんのスーパー・プレイ。本家JPJにも負けない素晴らしいベース・プレイ!

私が今一番聴きたいのは広規さんが弾くエントウィッスルだ、「Real Me」とか「Baba O'Riley」なんか弾かれた日には腰が抜けるかも?!

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休憩をはさんで第2部がスタート。

スタートはまたメドレーだ。

Deep Purpleの「Hush」…

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Nirvanaの「Smells Like Teen Spirit」…

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そしてJanisの「Move Over」…

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あまりにもスゴイ坪倉さんの熱唱!トリハダ立ちまくり!

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ここでゲストが登場。

山本恭司だ!

多くの人がすでにご存知の通り、恭司さんはスノー・モービルで右手を大破してしまった。

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それでも不屈のミュージシャン・シップで左手一本で参加。

「吼」印のミュートの力を借りて大熱演!

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…というか、いつもと変わらないほどの完璧なプレイ!

曲は「Purple Haze」。

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それとBB&Aでおなじみの「Sweet Sweet Surrender」。Steve CropperやDuck Dannとサックスで活動を共にしていたメンフィスのソングライター、プロデューサー、Don Nixの作品だ。

ちなみに外国人が寄ると触ると演奏するジャム・セッションの超定番曲「Goin' Down」もDon Nixのペンによるものだ。

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それにしても恭司さんのプレイ!ほとんどをグリッサンドとハンマリング並びにプリングオフで弾かなければならないという途轍もない制約の中で実に中身の濃い刺激的な演奏を披露してくれた。

恭司さんはVintageModern2466のパワー・アンプとキャビネットを使用。KT66の太いサウンドがプレイの美しさを際立たせていた。

もちろん演奏後には盛大な歓声が送られたことは言うまでもない。

最新の情報では大分よろしいようでギプスも小型化された。一日も早いご快癒を願っている。日本のロック・ギターの宝だからね!

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さらにゲストが加わる。

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上田正樹

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しっかし、スゴイね。もう登場しただけでガラリと雰囲気が変わる。思いっきり引き込んじゃう。

ソロを回すときに「Your turn...」とやるのが滅法カッコいい。とても自然なのね。

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私は昔からジャズ以外の黒人音楽を聴くことがほとんどなくて、ソウルやR&Bを滅多に聴かないし、聴くとしてもいまだに勉強聴きの域を出ない。でもね、高校の時、上田さんの「Try a Little Tenderness」や「I Can't Turn you Loose」を聴いたときはシビれたナァ~。「オーティス、聴いとるか、オーティス!」と天国のOtis Reddingに語りかけてから歌うその姿はもう完全に音楽の化身となっていた。その時のことを思い出しちゃった!

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「Feelin' Fine」、「That's What All I Wanna Do」…

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そして、「I've Been Working on the Railroad」が演奏された。

上田さんからの説明もあったが、日本ではこの曲は「線路はつづくよどこまでも」として時代を超えて愛唱されているが、元は過酷な労働に従事する線路工夫の労働歌だ。

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そしてショウも大詰め!

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Jimi Hendrixの「Manic Depression」。もともとは「Bipolar Disorder(バイポーラー・ディスオーダー)」という病気の名前。躁状態と鬱状態を繰り返す症状で、日本語では「双極性障害」という。ロンドンの記者会見で、同席したマネージャーのChas Chandlerがジミと記者との受け答えを見て「まるでManic Depressiveだな」といったのを聴いたジミが翌日この曲を持ってきたという。

Jimiスタンダードの中でも珍しいワルツの名曲だ。

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全員一丸となった演奏!

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そして、本編最後の曲。これには驚いた!Rick Derringerの「Rock 'n' Roll, Hoochie Koo」なんだもん!

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1970年、Johnny Winterのバンドが初吹き込みのゴキゲンなロック・チューンだが、作者はRich Derringer。1973年に自分のバンドでもレコーディングしてヒットした。

一般的に日本で「デリンジャー」というとピストルの名前が先に出てくるかもしれないが、Rick DerringerはSteely Danのレコーディングにも参加している名ギタリストで、『Royal Scam』の「Green Earings」のシャープなギター・ソロが彼が弾いていたりする。Alice Cooperの必殺の名曲「Under my Wheels」のソロもDerringerだ。Toodの『Something/Anything』や『Back to the Bars』にも参加しているし、Led Zeppelinの最後のアメリカ・ツアーのオープニング・アクトも務めている。

Derringerという自分のSurnameを冠したバンドも率いていた。近年はどこかのギター・メイカーでシグネチャー・モデルを出してNAMMショウなんかでもかつてはよく見かけたが、『All American Boy』や『Spring Fever』のジャケットに見られるような美少年の面影はなかった。

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特段、Rick Derringerのファンなワケでもないんですけど、「ギタリスト」としてもっと日本でも評価されていい人だと日頃から思っていたもんでつい…。

そして、こんな曲が出てくるこのショウの懐のデカさに感動したりして…。

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ギターだけでなく、こうした「隠れた名曲」的な、または「忘れられている名曲」的なものを押入れから引っ張り出してきてくれるのもGuitar☆Manの魅力のひとつなのだ。

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そしてアンコールは、きっと毎回1曲は演奏されるであろうJeff Beckの曲。

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今回は「Freeway Jam」だ。
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広規さんの三連のグルーヴがバンドをグイグイ引っ張っていく!

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さらにゲストのふたりとボーカル陣が加わる。

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恭司さんを気遣う上田さん。恭司さんの演奏を「マジックのようなプレイ」と大絶賛。
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アンコールはGuitar☆Manのテーマソングともいうべき「Smoke on the Water」。

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「上田さんがDeep Purple?!」的なパフォーマンスも楽しい熱のこもった素晴らしい演奏!

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やっぱり名曲は不滅なのだ!

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次回のGuitar☆Manは5月9日。明後日ね。

土方隆行氏、今剛氏を迎えて渋谷のJZ Bratで開催される。お見逃しなく!

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Guitar☆Manの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

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(一部敬称略 2013年4月10日 六本木スイートベイジル139にて撮影)

2013年5月 5日 (日)

他流試合は朝飯前じぁい!~田川ヒロアキ vs. 天游

Shige Blog 2012年5月11日初出

おお!ナンダ?今日のタイトルはッ?プロレスか?! テンリュウと戦うって…田川ヒロアキ、一体大丈夫なのか??
んなワケないよね~?

天游…「鬼太鼓座(おんでござ)」出身の和太鼓奏者だ。Img_0072 今日は『エレキと和太鼓のコラボレーション』というイベントのレポートだ。
最近はちょっと和太鼓づいてましてね。和太鼓を撮るのは実にエキサイティングなのです!Img_0049まずはじめに天游の和太鼓のソロ・パフォーマンスからスタート。Img_0087日本人ならやっぱりタイコ!このド迫力の律動感はシックリくるね~。

Img_0304天游が手にしているのは? そう、ふとんたたき。
和風で何か目立つものはないか…ということで目に付けたのがふとんたたき。バッチンバッチンと高域リッチな音になる。

あ、ちなみにふとん干した後、取り込む時にふとんって叩かない方がいいらしいよ。

Img_0158全編あせみどろの大熱演!
大太鼓のパフォーマンスはやっぱり何といってもハイライトだよね!大喝采が起こっていた!

Img_0374そして田川ヒロアキ!お?今日は珍しくジャケットを着ての登場だ。

Img_0184第2部は、田川&天游を中心としたバンド形態でのパフォーマンスだ。

Img_0127田川ヒロアキ

Img_0103天游

Img_0280キーボードはもんた&ブラザースなどでご活躍の林政宏。

Img_0362ベースはヒロアキくんのライブではおなじみの仮谷克之。いいんだ~、またこの人のベースが!

Img_0153「音楽に国境はない」なんてよく言われるけど、あるんですよ。やっぱり強引にまったく起源や歴史の違う楽器をゴッチャにしてひとつのいい音楽を作るのってムズカシイんですよね。

「音楽に言葉はない」とも言うでしょ。あれはフィーリングが合って、演奏する人たちの間には言葉は無いんだけど、楽器には言葉があると思うんですよ。文法というのかな?

で、言葉はその使われる地方によって異なるワケで、国が違えば言葉も違って当然。すると、楽器に言葉があるとすれば国境もあるというのが私のヘリクツ。

Img_0311ま、どうでもいいんだけど、強引に音楽や楽器をひっつけてもうまくいかないこともある…と思うのですよ。

で、過去にもずいぶんと東西の音楽交流みたいなことが試されてきているワケだけど、この手の創作で一番成功していると思うのは穐吉敏子の「孤軍」とか「ミナマタ」だと思っている。もろに和楽器を西洋音楽に取り入れて素晴らしい効果を出しているだけでなく、逆に西洋楽器を和のイメージで使用したりするところがスゴイ。文句なくカッコいい。これが一番大事!

Img_0110_2今回はギター、ベース、キーボードに和太鼓という編成…つまりドラムが和太鼓に代わった格好。

Img_0121これが案外素直にいってて大変おもしろかったナ。

Img_0376でもさ、こうして見ると、西洋のポピュラー音楽、つまりジャズとかロックってものすごくドラムのサウンドに支配されているんだナって思うね。特にシンバル。シンバル・レガートの音って想像以上に我々の耳に入り込んでいるんですよ。

Img_0135_2今回はリハーサルの時間も充分にとれなかったようだが、バンドの編成を考えて曲を書き、ジックリとアレンジをすればもっともっとおもしろいものができそうだ!

Img_0238そして第3部は田川ヒロアキのソロ・パフォーマンス。

12img_0179クラシック曲をアレンジしたしっとりした演奏に観客はうっとり。Img_0199この粘っこいクランチトーンがいいんだよね~。

Img_0211ジャケットを脱ぎすてて大ハッスル!
ア・カペラのソロではいつも通り超絶技巧をテンコ盛りにした。

Img_0380ワン・ステージのうち、必ず歌われるであろうバラード。今日は「平和の風」だ。特にセカンド・ステージの歌が素晴らしかった!

Img_0546いつも「ギターはいいけど歌には自信がない」なんて言ってるけど、なんのなんの!心に染み入る実に深い歌唱ッぷりだったのだ!

Img_0438さあ、歌も終わったことだし!弾き倒すゾ~!っと!

Img_0425曲は「My Eternal Dream」。

Img_0418ヒロアキくんがF1のテーマ・ソングをイメージして書いた疾走感あふれるドライビング・チューンだ。

Img_0512得意のスライド・ウォッチも存分に披露!終了後には会場を割れんばかりの喝さいで満たした! 

Img_0536サイン会も大忙し!

Img_0465田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

Img_0249※当日のステージは2回公演でした。レポートでは双方のステージの写真を混合しました。

(一部敬称略 2012年3月4日 聖蹟桜ヶ丘アウラホールにて撮影)

 

 

2013年5月 1日 (水)

ALHAMBRA vs. D_Drive ~2nd IGNITION~<その2:ALHAMBRA&あぶらどらいぶの巻>

昨日と連続してお送りしているのはALHAMBRAの春のツアーのファイナルのレポートだ。

そこにD_Driveが共演しているので『ALHAMBRA vs. D_Drive ~2nd IGNITION~』という触れ込みとなっている。

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『~2nd IGNITION~』となっているのは、もちろんALHAMBRAとD_Driveの顔合わせが2回目ということ。前回も大好評だったのでその再演となった。この再演を楽しみにしていたお客さんも多かったようで、会場は立錐の余地がまったく大満員だったのね。

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ああ、それにしても久しぶりだナァ~、ALHAMBRA。

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前回渋谷で見たのはずいぶん昔のことで、あの時はLIGHT BRINGERとのダブル・フィーチュアだったっけ。今やそう多くは見かけないシンフォニック・ロック・サウンドで大変楽しめたことを記憶している。

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数年ぶりに拝見したALHAMBRAは相変わらずの荘厳なオリジナル・サウンドで、またしても素晴らしいステージを展開した。

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キーボードでリーダーのYUHKI

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いつも通りのハイ・テクニックでALHAMBRAサウンドの核を形成している。実はYUHKIさん、古くてね…。古いって「人間が」じゃないですよ。だいぶ前からお付き合いさせていただいているということね。

フランクフルトで一緒になった時は楽しかったナ。あるメーカーの商品デモ演奏で「Alaska」かなんか弾いちゃって!そう、YUHKIさんのキーボード・プレイはプログレ好きの魂を揺さぶるカッコよさがあるのだ。

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ボーカルはJUNKO。

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JUNKOさんの美しいオペラチック・ボイスもALHAMBRAサウンドの大きな特徴だ。

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ギターのTOSHIHIRO。

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今日のTOSHIさんはVintageModernを使用。以前はJCM900 4100も使用していた。

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実はTOSHIさん、古くてね…。古いって「人間が」じゃないですよ。だいぶ前からお付き合いさせていただいているということね。

私は彼が弾く端正な中にも一種狂気を帯びたようなフレーズが好きで、Marshallの初のデジタル・アンプJMD:1のデモ動画への出演をお願いした。

あの時は他にも巨匠・土方隆行氏(私は勝手に心の中で『日本のサトリアーニ』と呼んでいる)の音源、島ノンちゃん、田川ヒロアキくん、そしてこのTOSHIさんの動画を制作した。

各人3曲を書き下ろしてもらってそれぞれの曲名の頭文字を「J」、「M」、「D」にしたりして…あ~、楽しいな~。こうして才能のある人たちと好きなことをやるというのは!

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おかげさまで日本でのJMD:1シリーズのセールスは世界でもトップクラスだった!!

あの動画を制作する時にも何度もテイクを繰り返して納得のいくような仕上がりにした。しかもソロのフレーズが毎回180度異なる完全なアドリブで聴いていて最高に面白かったナ。いわゆる完全主義者なのだ。

そんなプレイを心がけるTOSHIさんの魅力が十分に発揮されたステージだった。

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ベースはHIBIKI

実はHIBIKIさん、古くてね…。古いって「人間が」じゃないですよ。だいぶ前からお付き合いさせていただいているということね。イヤ、そうでもないか。

HIBIKIさんとの初めての出会いは(なんか送別会のあいさつみたいだな…) 、先に記したALHAMBRAとLIGHT BRINGERのライブの時だった。

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その後、O-EASTのイベントで一回撮影させてもらったんだけど、アレなんのイベントだったっけな~。LIGHT BRINGER、ガーゴイルX.Y.Z.→Aらが出たんだけど、その時に撮った写真を大層気に入ってもらいましてね…。Yo-くんがサポートで出てたな。あれはラブリはメジャー・デビューする直前だったような…。

それで先日の『QUEENS OF NOISE IN TOKYO』の時に再会。イヤ、その前にもMorphで行き会ったな…。なんだ結構顔を合わせてるじゃんね。というか、こうして縁がある人というのは自然にこうなるんだよね。ラブリの次の次の東京でのライブも楽しみにしてるんだ~。

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5弦ベースを自在に操ってALHAMBRAの低域をドラマチックに演出する。

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ドラムはTETSURO。

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起伏に富んだALHAMBRAの曲の数々を完璧に叩きこなす!

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私は生来、プログレッシブ・ロックが大好きなんだけど、日本はなかなか「プログレ・バンド」の安住の地がなかった。四人囃子を筆頭にコスモス・ファクトリーとかNOVELAとか新月とか…いいバンドはいっぱいいたのだが…。

「プログレッシブ・ロック」とは何ぞやとかいう話になると、「Progressive」という言葉の意味をとらえて「進歩的な」バンドがプログレ・バンドということになりがちで、それでは何が「進歩的」かという問題になっちゃってね。

で、ひとつうまく逃げた定義に「ブルースを感じさせないロック」というのがあって、なるほど…と思わなくもないが、すると今テレビやラジオから流れてくる最近のロックはほとんどがプログレになってしまう。…でしょ?

ま、そんなの揚げ足を取ってるだけなんだけどね。ゴメンね。とにかく日本のプログレッシブ・ロックってあまりにも冷遇されてると思わない?

白雲なびく駿河台…眉秀でたる若人が、文化の潮を導き、明けの時代の鐘をつこうと集まる、おお明治大学の正面にあるレコード屋さんはナント、「世界で一番」…「世界で」ですよ!一番『クリムゾン・キングの宮殿(The Court of the Crimson King)』を販売した店なんだそうよ。とにかく日本人ってプログレが大好きなのね。

そうでなければMaxophoneだのMuseo RosenbachだのFormula 3だのAreaだの今頃日本に来ないって。

今挙げた4つのバンドの名前イギリス人に言ったって誰も知らんよ。ま、イギリス人は自分の国のロック以外を「ロック」と認めたがらないという理由もあるけどね。

ちなみにイタリア人の仲良しのマキシミリアーノにそんな話をしても知っているのは、せいぜいPFMとかAreaぐらいのもんだ。Arti& MestieriもOsannaも多分知らないハズだ。Quella Vecchia Locandaとかスゴくいいんだけどね…。(…といいながら今SBBのライブを聴きながらコレを書いている。でも、つまらんなコレ)

ところが日本人は知っている!恐るべきプログレ・リスナー大国!それなのにプログレ・バンドの数が圧倒的に少なく演奏される機会も極端に少ない。

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ALHAMBRAがプログレ・バンドであると言っているワケではないし、彼ら自身もそんな範疇にいるとは考えていないことも知っている。だけどね、ナンカYUHKIさんにはそういうプログレの可能性を強く感じるんだよね。

技術の粋を尽くしたドロッドロのプログレッシブ・ロックをクリエイトしてもらいたいな~。

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ARK STORMの佐々井さんも参加!

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曲を追うごとに盛り上がりまくるステージ!

TOSHIさんのギター・ソロもバッチリとキマる!音抜けも完璧。VintageModernだからね。

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そのころ楽屋では…SeijiさんとYukiちゃんがセッションで演る曲をピロピロとおさらい中!

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ALHAMBRAも90分の持ち時間を完全に燃焼しきったのであった!

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ALHAMBRAの詳しい情報はコチラ⇒ALHAMBRA OFFICIAL SITE

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そして、2曲のALHAMBRAのアンコールを挟んでALHAMBRAとD_Driveのギター・チームが合体した「あぶらどらいぶ」が登場!

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前回はD_HAMBRAとしていたが、今回は「あぶらどらいぶ」だって!お客さんもそのあたりの経緯をよくわかってるのでノルわ、ノルわ!

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しかも1曲目は「Burn」。

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この曲とLed Zeppelinの「Rock 'n' Roll」を聴くたびに日本人の演奏レベルが大変アップしたことを感じる。

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35年ぐらい前はこんな曲を歌えるヤツ、プロでもそういなかったもんね。食べ物がよくなったんでしょう。次にドラム。歌のバックの狂ったように叩きまくるところが難しかった(…ってやったことないけど)。それと、高校生のバンドってキーボードがいなかった。それとも自分は男子校だったからかナァ。

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昔の高校生は誰もこの曲を「ばーん」なんて呼ばなかったんだよ。みんな「紫の炎」って呼んでたよ。それが今ではマイホームまで建てちゃって!

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YUHKIさん、激演!

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やっぱりこういう曲は盛り上がるね。演ってる方も実に楽しそうだし…。

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そして最後はALHAMBRAの人気曲「Missing You」。

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オ!「ショルキー」っての?久しぶりに見た!George Duke以降、猫も杓子もコレだった時代があったな。Chickまで使ってたもんね。

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キーボードの席はたいていステージの横か後ろに位置していてなかなか前に出る機会はないからね。こういう楽器はステージを華やかにしてとてもいいと思う。

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スリリングでメロディアスなソロをかますYUHKIさん!

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みんなで合唱するパートのスゴさといったら!

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お客さんも待ち構えていたかのようにノドを枯らして大絶叫!

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3時間を超える充実のステージ!

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アッという間にフィナーレを迎えた。

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これだけの人気だもん、きっと「~3rd IGNITION~」もあることでしょう!その時までお楽しみに!

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(一部敬称略 2013年3月24日 新宿RUIDO K4にて撮影)

2013年4月30日 (火)

【変則2本立て】ALHAMBRA vs. D_Drive ~2nd IGNITION~<その1:D_Driveの巻>

イヤ~、昨日の『NAONのYAON』ホントに楽しかった。4時間を優に超える長丁場だったけど、飽きる場面がひとつもなかった。むしろもっと観たいぐらいだったね。

さて、その『NAONのYAON』という舞台で大活躍したのがこのふたり。

Yukiちゃんと…

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Chiikoちゃん。

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今日の記事はそれよりさかのぼること約2か月。

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仲良しの快進のICHIGEKIとのカップリング・ツアーのファイナルのレポート…。そして、後半はAlhambraとのジョイント・ライブのレポートだ。

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野音でのD_Driveの演奏も観たいのだが、残念がら『NAONのYAON』のステージは男子禁制なのでチト出演はムズカシイ。

でもこの日のライブではもちろん大活躍の2人…

Seijiと…

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Shimataro.。

もうマーブロではおなじみの顔ぶれだ。

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それにしても、ここのところのD_Driveの快進撃は目を見張るものがある。

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発表した2枚のアルバムは繰り返したプレス分も順調に売れ続け、シングルは売り切れ。

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ライブ会場はどこも満員だし…

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夏には2度目の東京でのワンマンも決定した。

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そして、ギター・チームは『六弦心 vol.2』へも参加した。

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数年前は観たくてもなかなか東京に来てくれるような環境ではなかったのに…。

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まさに八面六臂の大活躍なのだ。

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そんな活躍ぶりゆえ、今日のような変則的な掲載方法になっちゃったのです。

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この日も大変な盛り上がりようだった。

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ところで、これほどまでにD_Driveがウケ出しているのはどういうことだろうか…。

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まずは、インストのへヴィ・メタルという音楽スタイル。

SHARAさんのmintmintsように他にまったく例がないワケではないが、現在の日本の音楽シーンを考えるとかなり特異な存在だ。ようするにワン・アンド・オンリーで、他では聴けないサウンドだということ。

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この後、同じようなインストのバンドが出てきたら「お、D_Driveみたいじゃん?」と言われるのではないか?という彼ら独自のスタイルを確立していてきた。

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そのサウンドが新旧のロックを実にうまい具合にブレンドして作られているのがサウンドのカギではなかろうか?

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このあたりはSeijiさんの計算が奏功しているのだろう。

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ドロップ・チューニングも取り入れたギターリフなんかはまさに今様のごくシンプルなものなのだが、曲全体として見ると(聴くと)70年代のロックがしっかりと息づいている感がある。

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マーブロで言っているのはまさにこういうことで、「温故知新」の好例ではなかろうか。

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各人の器楽演奏の技術レベルもしっかりしているのも他の若いバンドと異なる大きなポイントだ。

Shimaちゃんのベース・ソロなんかすさまじいの一言に尽きる。

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そして、Chiikoちゃんのドラム。楽器の鳴らしどころがよくわかっているダイナミックなドラミングは女子ドラム界を背負って立つ実力を持っている。

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フロント陣ふたりのツイン・リード・パートももちろん大きな魅力だが、これもThin LizzyやWishbone Ashのそれとはまったく異なる。

そうした70年代のツイン・リードは、練りに練った味わい深いメロディを美しい音色で情感豊かに弾きこむスタイルしかなかった。

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この2人のツイン・リードもそうしたパートがないわけではないが、メインとしているのはアクロバティックな超速弾きの合奏。

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穐吉敏子のオーケストラのサックス・ソリのような役割をしている…といってもピンと来ないか…。要するに曲に大きなアクセントを与えるハイライト・コーナーのようなものに徹している。

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毎回MCも楽しみにしている。なんか上り調子で自分たちの目指した頂点に近づかんとするイキイキとした雰囲気がすがすがしい。

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もちろん、「おもしろ担当」もいるし…。このショットは完全に「カメラ目線」の心持ちなのだ。

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そのD_Driveサウンドにナンダカンダ言って絶対に欠かせないものはコレだ…

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SeijiさんのDSL。

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YukiちゃんのTSL。

やはりD_Driveの最大の魅力であるギター・サウンドをクリエイトするにはMarshallは欠かせない。このバンドでのMarshallの音を聴いているといかにMarshallのサウンドが「抜ける!」ということを強く実感する。

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それとステージ・マナー。

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どんなにエキサイトしてもブルータルにならないし…

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演奏している間、メンバー全員いつもニコニコしている。

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D_Driveの演奏している姿を見て「楽しそう!」とギターを手にする若者がひとりでも増えることを願ってやまない。

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(以上、2013年2月21日 渋谷Star Loungeにて撮影)

はい、みなさん、新宿へ移動しますよ~! 渋谷⇒原宿⇒代々木⇒新宿。ホラ、もう着いた。

ここは新宿RUIDO K4。

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ここからは3月末に開催されたAlhambra(アルハンブラ)とのジョイント・ライブ、『ALHAMBRA vs. D_Drive ~2nd IGNITION~』のレポート。

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今日も大熱演の4人!

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この日はAlhambraとD_Driveの2バンドの出演とあいなったが、これが各々90分!というほとんどワンマン×2という状態。

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…ということで、タ~ップリとD_Driveスタンダードを楽しむことができた。

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先に述べたようなD_Driveの魅力が大爆発!

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Alhambra目当てに来場したお客さんたちにも大いにアッピールしたハズ。

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たまには真剣な表情を見せるChiikoちゃん。イヤ、ニコニコしている時も真剣だ!

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ツイン・リードの切れは満点!もちろんこの日もMarshall。

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ご覧の通りのノリノリ大盛況!

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D_Driveの今後の活動にはますます目が離せません!

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D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

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<下巻>につづく

(一部敬称略 2013年3月24日 新宿RUIDO K4にて撮影)

2013年4月28日 (日)

【SHOW-YA 3DAYS: DAY3】『GENUINE DIAMOND』発売記念ライブ~Live at BOXX!

Shige Blog 2012年4月27日初出

「春のSHOW-YA祭り」の最終日は3月20日に開催されたニュー・アルバム発売記念ライブのレポート。

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これが22年ぶりにリリースされたSHOW-YAのニュー・アルバム『GENUINE DIAMOND』。タイトルがまさにふさわしいGENUINE(ホンモノの)なロック!聴けば当然死ぬほどライブが見たくなるような内容だ!

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ってんで、会場のBOXXは立錐の余地がまったくない満員大御礼!カメラを持つ手を下に降ろすことすらできないゾ!
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SHOW-YAのみなさん、シゲブログ3日間のご登場ありがとうございました!

「いいんだよッ!」と寺田恵子さん。

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「楽しかった~!」と五十嵐sun-go美貴さん。

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「ありがとね!」と仙波さとみさん。

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「こちらこそありがとうございました」と中村美紀さん。

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「次はリキッドで!」と角田mittan美喜さん。…とは皆さんおっしゃっておりませんが、とにかくありがとうございました!

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今日の1曲目はコレ!そう「Bloody Rose~薔薇の紋章~」。『GENUINE DIAMOND』の1曲目だ!
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イギリスではメッチャクチャよかったり、悪かったりするものに「Bloody」という言葉をつける(アメリカでいう「f**ckin'~」)。そして、気に入ったものは「lovely」と称賛する。これを中学校の時に習った付加疑問文にする。

「It's bloody lovely, isn't it?」

「t」はハッキリ発音すること。イギリス人の前でコレをやったら結構ウケます。でも親しい人にだけにしてね!

オルガンと絡むリフがカッコいいね!
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で、まさにBloody Lovelyなオープニング!文句のつけようがありやせんぜ!ワズント・イット?!

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2曲目もアルバム通りの「OUTSIDER。」

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この曲もいいな。起伏に富んでいて、サビがすごくSHOW-YAらしくて。真ん中の7/4拍子のところが曲の大きなアクセントになってる。作曲は恵子さんとキャプテン!

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MCをはさんでおなじみの曲を続けて3曲。

私は恵子さんのMCが滅法楽しみでございやしてね…。
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「OUT OF LIMITS」

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「TROUBLE」。 もうみなさん全力疾走状態!カンボジアに行かなくてもオリンピックに出れそうな勢いだ!

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とにかくドライブしまくり!

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「奪い取れ」
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当然ここで私はシャッター切りながら「♪うばいとれ~」と口ずさみます。もうみんな汗だくでノリノリよ!

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6曲目はバラード。愛する男性を想う女性の素直なラブソング。ん~、しみるワ~。

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と、思ったらホロっと来ちゃったのは恵子さん!こんなとこがまた魅力的なんだナ~。

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ギターソロ!ギターも泣いてるゼイ!

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「息ができないほど」が7曲目。

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そして昨日タップリPVのことを紹介した「流星少女~Shooting Star 196X~」。

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キャプテンの手巻きオルガン風のワルツで曲が始まる。いい雰囲気だ。そして一転して阿鼻叫喚のハード・チューンとなる。
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これも至極SHOW-YA的なナンバーだけにメチャクチャ盛り上がる!

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ショウはほぼ中盤。まったく皆さん疲れを見せませんな!まさにOut of Limitsを知らないBattle Express!

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ここでSHOW-YA名物(なの?)のメンバー紹介。イヤ、自己紹介?

前に出て来ただけで大ウケのmittan!お客さんをつかむのに1秒とかからない!

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ここのコーナーはメンバー皆さんのキャラが出てすごくおもしろいナァ~。実はいつもすごく楽しみにしているのです。

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記念撮影までしちゃって!

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アルバム収録の『In My Arms』。

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そして、キャプテンのキーボード・ソロ。

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幻想的な導入部からシンフォニックなサウンドへと展開する。

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こういう器楽パートがあるところもSHOW-YAのショウの魅力なのよ。
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続いてドラム・ソロ。

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ドコドコドコドコ、スッタンスタスンタンスタスタタン…ロック・ドラムの鏡!

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どうしても毎回「パワフル」だの「ダイナミック」だのという言葉で形容してしまうが、しょうがない。パワフルでダイナミックなんだから!

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mittan休む間もなくいよいよショウはクライマックスへ!

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10曲目となる「Count 8」はニュー・アルバム収録のさとさんとmittanの作品。

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そして、「Look at Me」
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「Battle Express」ときて…
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「限界LOVERS」で本編は締めくくられた。

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お待ちかねのサオまわし!

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へへへ、段々うまく撮れるようになってきた。何せこれ撮るためにわざわざレンズ換えてるかんね!今日もうまく回ってヨカッタ!カッコいいぞ!
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怒涛のカーテンコールでアンコール!お揃いのTシャツのデザインはいつもとちょっと違うイメージ?

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アンコール1曲目は「Rolling Planet」。

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2曲目は「私は嵐」。「♪ワタシは~」とシャッター切りながらつい歌っちゃうね!

今日は恵子さんピース・マークじゃないよん!

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アンコール最終曲は「Fairy」。やっぱイイ曲だ!

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今日も実にいいステージだった!またこの長さがちょうどいいのよ!長くもなく短くもなく…そういうところも計算しつくしているのだ!

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完全燃焼の5つのGenine Diamond!

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終演後の握手会も大盛況だった。

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来月には『HARDEST ROCK』と銘打ったレコ発ライブ・ツアーが敢行される。皆さんも是非「HardestでGenuineなロック」に直に触れてほしい!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE
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(一部敬称略 2012年3月20日 渋谷BOXXにて撮影)