Dos a tres caids!~CONCERTO MOON 炎の三番勝負~<vs. 人間椅子:前編>
Shige Blog 2012年7月9初出
先日レポートしたのはKelly SIMONZ率いるBad Tribeとの血で血を洗う大決戦だった。そして、CONCERTO MOONはまたここに自ら新たな対決の場を設けた。
その名も「炎の三番勝負」!今、乗りに乗ってるCONCERTO MOONが3つのバンドと対決する。
とにか~く!刺激的な対抗バンドを迎えて燃えに燃えまくってみようという暑苦しくも華麗なイベントなのだ!
第1勝負は結成20年を優に超すベテラン「人間椅子」!コイツぁ、楽しみだゼイ!
持ち時間は1時間ずつ。だからモタモタしとれん!
1曲目は『Rain Forrest』収録の「Victim of Desire」。超ストレートなブリティッシュ・ハード・ロック・テイストが最高に気持ちいい!!
今日も1959での登板。向かって左側がノンちゃんのセット。今日はハーフスタック。お札が貼ってあるのが和嶋さんのマーシャル。触らないように…。
足もとのようす。最近チョコチョコとアタッチメントのないようが入れ替わってる。
ドラムは人気者、長田昌之。
前回から加わってくれているオリジナル・メンバーの三谷耕作。
耕作さんのバックライン。これナント1959。1992ではない。キャビはHIWATTの4×12"。
ボーカル、久世敦史。
もう完全に入りこんでるノンちゃんの雄姿!凄まじい熱気だ!さっきまで楽屋でずっとディープ・パープルの話しに興じていた人と同一とは思えない!
これまたストレートな「Run to the Sky」が3曲目。久世ちゃんの声がバッチリとマッチするナァ。
何となくだけど、スロットル全開の中に今日はエラク落ち着いてプレイしている感じがする。ノンちゃんのソロも端正に聴こえる。時間が短い分、ジックリと弾きこんでいるという言い方もあるかもしれない。すごくいい!
ホントにこの人のベースはスゴイ!ジェット・エンジンのついた重戦車ってとこか?もうバンド・アンサンブルにトロリとマーブル状に溶け込んでいるんだけど、アイデンティティは全く失われていない。どこにベースがいるかすぐわかる。
テクニックや音楽性もさることながら、このベースの音!ビンテージ系のマーシャルのベース・アンプの音って、これにしか出せない独特の味わいがあるんだよね。某プロフェッショナル・ギタリストも「これまでの人生のウチで一番いいベースの音かもしれない!」と終演後絶賛されていたが、ホント、そう言いたくなるのは当然の極上サウンド!1959ってスゲェな。100Wだゼィ。
長田ちゃんは安定したドラミングで全曲ファスト・テンポのセットリストを難なく乗り切った。
親分とのイキは完璧すぎるくらいピッタリ!曲はもちろんギャグの時もピタリとつける長田ちゃんの機転の早さは天下一品だ。コッテリだ。
1時間の尺では残念ながらドラム・ソロもお披露目できないが、その分、パワー全開!もっとも何時間叩いても、どれだけソロをやってもパワーは最後まで落ちないんだけどね。
『Life on the Wire』から「Cheating Fortune Teller」。イントロのリフがタマラン!
もうCONCERTO MOONの声と化した久世敦史。「Over the Fear」「Live to Win」「From Father to Son」と続く。
クラシック・レパートリーを完全に消化して、イヤ昇華させてCONCERTO MOONワールドを紡いでいく。
そして「It's Not Over」、「Angel of Chaos」、「Change my Heart」と最後まで丁寧に新旧のレパートリーを編み込んだ。こういうのっていいな…。
…というのも、総帥・島紀史が弦残のCONCERTO MOONに満足し、自分の歴史と将来をバンドのメンバーに預けているかのような印象を受けたからだ。
それにしても完全無欠のギター・プレイ!心から快哉の声を上げたい!でも、1時間はちょっと短いナ…。
と物足りない感を故意に残させつつ、舞台を人間椅子に受け渡した。セッションがまた一層楽しみとなる!
CONCERTO MOONのくわしい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site
<後編>につづく
(一部敬称略 2012年6月23日 渋谷BOXXにて撮影)