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2013年5月 1日 (水)

ALHAMBRA vs. D_Drive ~2nd IGNITION~<その2:ALHAMBRA&あぶらどらいぶの巻>

昨日と連続してお送りしているのはALHAMBRAの春のツアーのファイナルのレポートだ。

そこにD_Driveが共演しているので『ALHAMBRA vs. D_Drive ~2nd IGNITION~』という触れ込みとなっている。

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『~2nd IGNITION~』となっているのは、もちろんALHAMBRAとD_Driveの顔合わせが2回目ということ。前回も大好評だったのでその再演となった。この再演を楽しみにしていたお客さんも多かったようで、会場は立錐の余地がまったく大満員だったのね。

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ああ、それにしても久しぶりだナァ~、ALHAMBRA。

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前回渋谷で見たのはずいぶん昔のことで、あの時はLIGHT BRINGERとのダブル・フィーチュアだったっけ。今やそう多くは見かけないシンフォニック・ロック・サウンドで大変楽しめたことを記憶している。

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数年ぶりに拝見したALHAMBRAは相変わらずの荘厳なオリジナル・サウンドで、またしても素晴らしいステージを展開した。

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キーボードでリーダーのYUHKI

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いつも通りのハイ・テクニックでALHAMBRAサウンドの核を形成している。実はYUHKIさん、古くてね…。古いって「人間が」じゃないですよ。だいぶ前からお付き合いさせていただいているということね。

フランクフルトで一緒になった時は楽しかったナ。あるメーカーの商品デモ演奏で「Alaska」かなんか弾いちゃって!そう、YUHKIさんのキーボード・プレイはプログレ好きの魂を揺さぶるカッコよさがあるのだ。

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ボーカルはJUNKO。

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JUNKOさんの美しいオペラチック・ボイスもALHAMBRAサウンドの大きな特徴だ。

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ギターのTOSHIHIRO。

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今日のTOSHIさんはVintageModernを使用。以前はJCM900 4100も使用していた。

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実はTOSHIさん、古くてね…。古いって「人間が」じゃないですよ。だいぶ前からお付き合いさせていただいているということね。

私は彼が弾く端正な中にも一種狂気を帯びたようなフレーズが好きで、Marshallの初のデジタル・アンプJMD:1のデモ動画への出演をお願いした。

あの時は他にも巨匠・土方隆行氏(私は勝手に心の中で『日本のサトリアーニ』と呼んでいる)の音源、島ノンちゃん、田川ヒロアキくん、そしてこのTOSHIさんの動画を制作した。

各人3曲を書き下ろしてもらってそれぞれの曲名の頭文字を「J」、「M」、「D」にしたりして…あ~、楽しいな~。こうして才能のある人たちと好きなことをやるというのは!

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おかげさまで日本でのJMD:1シリーズのセールスは世界でもトップクラスだった!!

あの動画を制作する時にも何度もテイクを繰り返して納得のいくような仕上がりにした。しかもソロのフレーズが毎回180度異なる完全なアドリブで聴いていて最高に面白かったナ。いわゆる完全主義者なのだ。

そんなプレイを心がけるTOSHIさんの魅力が十分に発揮されたステージだった。

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ベースはHIBIKI

実はHIBIKIさん、古くてね…。古いって「人間が」じゃないですよ。だいぶ前からお付き合いさせていただいているということね。イヤ、そうでもないか。

HIBIKIさんとの初めての出会いは(なんか送別会のあいさつみたいだな…) 、先に記したALHAMBRAとLIGHT BRINGERのライブの時だった。

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その後、O-EASTのイベントで一回撮影させてもらったんだけど、アレなんのイベントだったっけな~。LIGHT BRINGER、ガーゴイルX.Y.Z.→Aらが出たんだけど、その時に撮った写真を大層気に入ってもらいましてね…。Yo-くんがサポートで出てたな。あれはラブリはメジャー・デビューする直前だったような…。

それで先日の『QUEENS OF NOISE IN TOKYO』の時に再会。イヤ、その前にもMorphで行き会ったな…。なんだ結構顔を合わせてるじゃんね。というか、こうして縁がある人というのは自然にこうなるんだよね。ラブリの次の次の東京でのライブも楽しみにしてるんだ~。

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5弦ベースを自在に操ってALHAMBRAの低域をドラマチックに演出する。

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ドラムはTETSURO。

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起伏に富んだALHAMBRAの曲の数々を完璧に叩きこなす!

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私は生来、プログレッシブ・ロックが大好きなんだけど、日本はなかなか「プログレ・バンド」の安住の地がなかった。四人囃子を筆頭にコスモス・ファクトリーとかNOVELAとか新月とか…いいバンドはいっぱいいたのだが…。

「プログレッシブ・ロック」とは何ぞやとかいう話になると、「Progressive」という言葉の意味をとらえて「進歩的な」バンドがプログレ・バンドということになりがちで、それでは何が「進歩的」かという問題になっちゃってね。

で、ひとつうまく逃げた定義に「ブルースを感じさせないロック」というのがあって、なるほど…と思わなくもないが、すると今テレビやラジオから流れてくる最近のロックはほとんどがプログレになってしまう。…でしょ?

ま、そんなの揚げ足を取ってるだけなんだけどね。ゴメンね。とにかく日本のプログレッシブ・ロックってあまりにも冷遇されてると思わない?

白雲なびく駿河台…眉秀でたる若人が、文化の潮を導き、明けの時代の鐘をつこうと集まる、おお明治大学の正面にあるレコード屋さんはナント、「世界で一番」…「世界で」ですよ!一番『クリムゾン・キングの宮殿(The Court of the Crimson King)』を販売した店なんだそうよ。とにかく日本人ってプログレが大好きなのね。

そうでなければMaxophoneだのMuseo RosenbachだのFormula 3だのAreaだの今頃日本に来ないって。

今挙げた4つのバンドの名前イギリス人に言ったって誰も知らんよ。ま、イギリス人は自分の国のロック以外を「ロック」と認めたがらないという理由もあるけどね。

ちなみにイタリア人の仲良しのマキシミリアーノにそんな話をしても知っているのは、せいぜいPFMとかAreaぐらいのもんだ。Arti& MestieriもOsannaも多分知らないハズだ。Quella Vecchia Locandaとかスゴくいいんだけどね…。(…といいながら今SBBのライブを聴きながらコレを書いている。でも、つまらんなコレ)

ところが日本人は知っている!恐るべきプログレ・リスナー大国!それなのにプログレ・バンドの数が圧倒的に少なく演奏される機会も極端に少ない。

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ALHAMBRAがプログレ・バンドであると言っているワケではないし、彼ら自身もそんな範疇にいるとは考えていないことも知っている。だけどね、ナンカYUHKIさんにはそういうプログレの可能性を強く感じるんだよね。

技術の粋を尽くしたドロッドロのプログレッシブ・ロックをクリエイトしてもらいたいな~。

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ARK STORMの佐々井さんも参加!

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曲を追うごとに盛り上がりまくるステージ!

TOSHIさんのギター・ソロもバッチリとキマる!音抜けも完璧。VintageModernだからね。

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そのころ楽屋では…SeijiさんとYukiちゃんがセッションで演る曲をピロピロとおさらい中!

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ALHAMBRAも90分の持ち時間を完全に燃焼しきったのであった!

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ALHAMBRAの詳しい情報はコチラ⇒ALHAMBRA OFFICIAL SITE

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そして、2曲のALHAMBRAのアンコールを挟んでALHAMBRAとD_Driveのギター・チームが合体した「あぶらどらいぶ」が登場!

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前回はD_HAMBRAとしていたが、今回は「あぶらどらいぶ」だって!お客さんもそのあたりの経緯をよくわかってるのでノルわ、ノルわ!

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しかも1曲目は「Burn」。

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この曲とLed Zeppelinの「Rock 'n' Roll」を聴くたびに日本人の演奏レベルが大変アップしたことを感じる。

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35年ぐらい前はこんな曲を歌えるヤツ、プロでもそういなかったもんね。食べ物がよくなったんでしょう。次にドラム。歌のバックの狂ったように叩きまくるところが難しかった(…ってやったことないけど)。それと、高校生のバンドってキーボードがいなかった。それとも自分は男子校だったからかナァ。

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昔の高校生は誰もこの曲を「ばーん」なんて呼ばなかったんだよ。みんな「紫の炎」って呼んでたよ。それが今ではマイホームまで建てちゃって!

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YUHKIさん、激演!

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やっぱりこういう曲は盛り上がるね。演ってる方も実に楽しそうだし…。

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そして最後はALHAMBRAの人気曲「Missing You」。

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オ!「ショルキー」っての?久しぶりに見た!George Duke以降、猫も杓子もコレだった時代があったな。Chickまで使ってたもんね。

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キーボードの席はたいていステージの横か後ろに位置していてなかなか前に出る機会はないからね。こういう楽器はステージを華やかにしてとてもいいと思う。

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スリリングでメロディアスなソロをかますYUHKIさん!

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みんなで合唱するパートのスゴさといったら!

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お客さんも待ち構えていたかのようにノドを枯らして大絶叫!

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3時間を超える充実のステージ!

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アッという間にフィナーレを迎えた。

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これだけの人気だもん、きっと「~3rd IGNITION~」もあることでしょう!その時までお楽しみに!

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(一部敬称略 2013年3月24日 新宿RUIDO K4にて撮影)