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ライブ・レポート Feed

2013年4月28日 (日)

【SHOW-YA 3DAYS:DAY1】 Live at O-WEST~『WOMEN'S POWER 20th Anniversary』より

Shige Blog 2012年4月25日初出

とにっかく、カッコいいわ~。ホント、見るたびにカッコよくなるんだから絶対にスゴイ…SHOW-YA!

今日のネタは少し古い。今年1月9日に開催された『WOMEN'S POWER 20th Anniversary』というガール・バンドが大挙して出演するイベント。かまびすしいイベントは大歓迎だ!

SHOW-YAは3月7日に22年ぶりにニュー・アルバム『GENUINE DIAMOND』をリリース。このライブはその発表に向けた気合いの入ったものだっただけにどうしてもレポートしたかった。

それなら徹底的にやらせてもらっちゃおう!ということでシゲブログでは【SHOW-YA 3 DAYS】と銘打って春のSHOW-YA祭りをお送りする。

で、久しぶりにこの日に撮った写真をチェックしてみたよ!ま、自分で撮った写真を見て言うのも恥ずかしいっちゃ恥ずかしいのだが、ファイルを開けた途端出たね、トリハダ…。イヤ、写真がいいんじゃなくて、SHOW-YAがいいということね。

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当然トリでの登場。やっぱりSHOW-YAが出て来ただけで空気が引き締まるね!

ボーカル、寺田恵子!

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ベース、仙波さとみ!

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ドラム、角田mittan美喜

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キーボード、中村美紀

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ギターは五十嵐sun-go美貴。今日のメンバー紹介は「ミキ」さんを3人並べてみました!

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オープナーは「Out of Limits」。しっかし、このサウンドの厚みはナンダ~?! モノスゴイ音圧!

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経験と自信と独創性が猛烈な化学反応を起こしてこの驚異的の音世界をクリエイトするのだ!

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2曲目にはもう「私は嵐」!エ、もう出しちゃう?ハハ~ン、恵子さん、チョチョチョっとやっつけちゃおうってんだな?

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複数のバンドが出演するイベントで持ち時間が少ないとはいえモノスゴイ飛ばしようだ!

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SHOW-YAのステージを見ていると、方向性は言うに及ばず、本当に全員のベクトルが、太さも長さも一致している印象を受ける。(ところであのベクトルってなんだったんだろうな?高校を卒業してから実際に「ベクトル」を使った人は、極端に少ないんだろうな~)

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3曲目は「TROUBLE」。渾身のドラミングを展開するmittan!今回は時間がないのでいつも楽しみにしているMCはなしだ。残念だがワンマンの時までとっておくことにしよう!

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「奪いとれ!」が4曲目。ドンドン攻めまくるゾ~!

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シャッターを切りながら無意識のうちに「♪うばいとれ~」と歌っちゃってる自分がいるもんね~!最前列の人、チェックしないでね!恥ずかしいから!ちなみにヘドバンはできませんから。エ、写真がブレちゃうからかって?イエイエ、2~3回アタマを揺すっただけでめまいがしちゃうのよ!毛も抜けそうだし…。

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5曲目は「OUTSIDER」。ニュー・アルバム『GENUINE DIAMOND』では2曲目に収録されている。

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この曲、サビのメロディが実にカッコいい!すごくSHOW-YA的な曲だと思うのだがどうだろう?

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リフにソロにバシバシとクールなギタープレイをキメルsun-go。そう、クールなところが魅力なんだ、彼女は!

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ストレートなドライブング・チューン、「性~SAGA~」。

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キャプテンのキーボード・ソロが炸裂!

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寸分の狂いも見せず、とまることを知らない全力疾走の「美しき蒸気機関車(mittanゴメンナサイ!ホメ言葉です!)」!「ダイナミック」という言葉はmittanのためにある!
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『GENUINE DIAMOND』のリード・チューン、「流星少女」は恵子さんのモノローグとキャプテンの幻想的なキーボードでスタートする。

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一転、sun-goのへヴィなリフから爆発的なドライビング・チューンへと変貌する。ライブのひとつのハイライトだ!

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そして「Battle Express」、と待ってましたの「FAIRY」!大好き「FAIRY」。ニュー・アルバムにも入っててうれしいな!

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恵子さんって本当にスゴイわ~。緩急自在に余裕で歌う姿はトコトンかっこいい!フェイクなんか絶対しないもんね!

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カメラ目線をありがとう、恵子さん!でもちょっと「ピースサイン」って古くないスか?イヤ、私の世代はこれでいいんですけどね!私は「衣紋掛(えもんかけ)」という言葉を平気で使いますから。

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そしてアッと言う間に最後の曲!ああ~、もっと見たいなぁ~、もっと撮りたいなぁ!と思いつつ最後に「限界」を堪能したのであった。

この後、他の出演者とのジャム・セッションがあって、チチチチチチチチ、チェリー・ボ~ムをプレイ。なつかしいな~。昔の音楽書籍見ると「チェリー・ボンブ」と表記されていたりしてね。なんかいいダシが取れそうじゃない?

素晴らしい演奏だった!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

明日は【SHOW-YA 3 DAYS】のDAY 2をお送りします!

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(一部敬称略 2012年1月9日 渋谷O-WESTにて撮影)

かぎって書く~ズンコの魅力

Shige Blog 2012年4月24日初出

今日は変なタイトルでしょ?何となくつけてみた。

ところで、来月から開業だというのにこんな調子で間に合うのだろうか…?

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…なワケないね。すっかりスカイ・ツリーも景色に溶け込んじゃってる。これは浅草吾妻橋からのながめ。スカイ・ツリーのおかけで浅草もにぎわいを取り戻している…

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というのも昼間だけの話でね…。夜はこんなよ。戦前はこのあたりが東洋一にぎやかだったんだゼ~、ワイルドだゼ~。今はスッカスカだゼ~。

この雷門を背にして、浅草通りに向かって20mほども行くと右側のビルに「ZINC Asakusa」というジャズのライブ・ハウスがある。今日はそこからのレポート。

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出演はズンコ。

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2007年結成の女性ボーカルとギターのデュオ・チームだ。

男女のボーカル&ギターのコンビと言うとダレ?タック&パティ?エラ&ジョー?結構、デパートとか地下街のイベントでお見かけするような気もする。でもそういうのはほとんどがジャズのデュオだよね?でもこのズンコはチト違うんだナァ~!
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メンバーはボーカルのずんこ。
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ギターのもだん・ぎたー。「もだん」がファースト・ネームで「ぎたー」がファミリー・ネームですな。日本の方で、もちろん本名ではありません。

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そしてこれが彼女たちの最近作『いたって走る』。変でしょう?「いたって走る」んだって!じつはこのバンドはギタリストの三宅庸介さんに教えてもらったのね。

「シゲさんならコレ絶対気に入りますよ!ジャズお好きだから…」とCDを預かったのです。ま、三宅さんの勧める音楽なら間違いないと思ってさっそく聴いてみた。

ナンジャコリャ~ッ?なのだ!ナンカ今までにない感覚ではあるんだけど、ヤケに親しみやすいような、そうでないような、カッコいいような悪いような、きれいなような汚いような、でもつかみどころはシッカリしていて、「なるほどコリャ気に入るわ、さすが三宅さん!」ってなことになった。気に入りゃ見たくなる。で、見た!

曲のタイトルもアルバム表題の「いたって走る」、「なるようになるな」、「だれかはだれか」、「まねきねこ」等々、言葉遊びに似たような…。

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「一体全体、どんな人がこんな音楽を演っているんだろう?」 CDにはメンバーの写真もないし、わからないことはすぐウェブ・サイトという世代でもない。「ガリッガリに痩せてて、超神経質なマッド・サイエンティスト風の人がギター弾いてんだろうな~」ということに自分の中ではしておいた。

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そしたらア~タ、実際のもだん・ぎたーさんは、くじら料理店のマスターみたいな人で、手はドラえもんみたいだし、おっそろしく礼儀正しいし…いたって普通の方だったのですよ!

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しかし、音楽や楽器へのこだわりは尋常ではござらん!ギブソンL7を2204につないで独特のサウンドで独特の音楽を展開するワケだ。

2204は2203の50Wバージョンね。1975年に「Master Model」として発表された。みんな2203とか2204はJCM800の中のモデル名だと思っているかもしれないが、800シリーズの前から存在していたのね。そして、1981年、Rose Morrisとの販売契約が満了するのを待って。JCM800シリーズのラインナップのひとつとして華々しく再デビューさせたんですな。ちなみに「JCM800」というのは故ジム・マーシャルも愛車のナンバーから付けられたんだよ。

もだん・ぎたーが愛用する2204はそのJCM800に変わる前のもの。いわゆるJMP(Jim Marshall Product)の2204なの。だからルックスも1959みたいにコントロールパネルが真ん中なのです。

反対にJCM800時代になっても生産を続けていた1959は4インプットながらJCM800のデザインに引っ張られてワイド・フロント・パネルになった。

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マスター・モデルといっても、もだんは(もだん、もだんって言ってるとお好み焼きみたいだ)これを歪ませて使っているワケではなく、フラット・ワウンド弦を張ったL7を力いっぱいストラミングするというスタイル。ヘタに歪ませるよりよっぽどスゴイ音がする。なんというか、ゴロゴロ、ゴロゴロと夕暮れのゲリラ豪雨の時の雷のようだ!
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一方、ずんこは高域がとても美しいクリスタル・ヴォイス。それをもだんのギターにからめてドッシリと歌う。これが独特のオリジナル曲にマッチして絶妙な味わいを醸し出す。それがズンコなのだ。

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レパートリーは、もだん曰く「ケッタイな曲」が中心。ケッタイな曲とはオリジナルの曲。

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ま、確かにケッタイである。まだロックを聴き始めの子供の頃にズンコ聴いてたら夜うなされていたかもしれないな。

ところが替えがきかない妙な味わいがあって、ドンドン次の曲が聴きたくなってくる。1曲の尺も短くて「エ、それで終わりでいいの?」みたいにあっさりしている。何とも不思議!

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元々はメタル好きのもだん。ジャズ・ギターにハマってからはその道をまっしぐら!ビッグ・バンドのギターを演っていたそうだ。

もだんはズンコのことを「世界一おとなしいメタル・バンド」と呼ぶ…ん~、メタルねェ。

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だから、コレは「ロッケンロー!」と叫んでいるの図。ちょっと恥ずかしそうだ…。

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気持ちはわかるが、メタルでは片づけられない特殊な立ち位置にいることはこの表情を見てもわかるだろう。

また、スーツがいいね!演奏が引き締まるよ。真夏の屋外のジャズ・フェスティバルで、ルー・ドナルドソンのバンドのある日本人が「Tシャツで演奏しよう」と提案したら、ルーは「イヤ、暑いがネクタイを締めて演奏しよう。その方が演奏が引き締まる」と言われ、本当のアーティスト魂を見たようだと記してあるのを何かで読んだことがある。もだんもその域に達しているのだ!

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ケッタイな曲ばかりではなくて、女性ボーカル+ギターといえば…そうボサノヴァ。曲はジョビンの「おいしい水」。「あがじゅべべ~」ね。ずんこの透き通った声が実にやたらメッタラこの曲にマッチする。

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他にもアルバム『いたって走る』に収録されているガガさまの「Pokerface」も!これもとってもよかったな~。高音部がいいのよ。

さて、ようやくやって来たぜ!前からどうしても書きたかったんだけど、マーブロ止めて書く場所がなくてサ。いきます。ガガさまの衣装というか格好のことなんだけど、みんな「奇抜」とか「斬新」とかいうじゃない?アレって、ピーター・ガブリエルのお下がりなんじゃないの?40年ぐらい前に使ってたヤツ。見てすぐにそう思ったんだけどな~。新しくもなんともないよ!テレビで誰かいえばいいのにな~。もっと勉強してもらいたいね。今、人類のエンターテインメントに必要なのは温故知新だと思ってるから。エ、大したことじゃないって?イヤ、アタシャがまんできん!

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そして、個人的にうれしかったのはカウント・ベイシー・オーケストラの十八番、「Shiny Stockings」。フランク・フォスターですな。もだんのスウィンギーな四つ切りがゴキゲン!スキャットまで披露してくれた。

この曲、チョー好きなバージョンがあって、それは1972年のサンタ・モニカ・シビック・オーディトリアムのライブ『Jazz at the Santa Monia』のエラ・フィッツジェラルドとカウント・ベイシーがいっしょに演ってるヤツ。もう何十回聴いてもサブイボ出る。歌はもちろんだけど、エラのスキャットと「ア~、カウント・ベイシー」と名前を呼ぶところがタマラン!このライブでのエラのカッコよさはオールスター・ジャムのところでも爆発していて、ソリストの名前を呼ぶところがあまりにもステキ!「スタン・ゲッツ」だの「ハリー・エディソン」だの「ボン、ボン、アル・グレイ」だの…ああ、また聴きたくなって来たけどCD持ってない!LPだ~!

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ズンコの魅力はまだある。それはもだんのMC。もう存在だけでも笑いが取れそうなのに、コッテコテの関西弁で引っかき回されてはかなわない。別に面白いことをそう言うわけではないのだが、最高におもしろい!

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感情の込めにくいタイプの曲の連続にも見受けられるが、ずんこの熱唱ぶりはやはり最大のみどころだった。

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この人、瞳が澄んでいてとても美しく、その声とあいまってズンコの魅力を際立たせてくれる。となりのおじちゃんがああいう感じだからなおさらだ!

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テレビをつければAKB、オネエに子役に韓流…もう飽き飽き!なんかもうちょっと本当にしっかりしたエンタテインメントに接してみたいナァ…なんて方にはきっといい刺激になるのではなかろうか、ズンコ。おすすめです。

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ズンコの詳しい情報はコチラ⇒ズンコのホームページ

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普段は大阪を中心に活動しているが東京にも時折きて演奏しているので東京の方々、是非お見逃しなきよう!
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KRUBERABLINKAの和重さんからのプレゼントのピックケースとともにパチリ!

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この日、遊びに来てくれた三宅庸介さん。もだんのL7を手に取りス~ラスラ。昨日のKRUBERABLINKAもそうなのだが、ジムの悲報といい、ズンコといい、シゲブロはスタート以来三宅さんにお世話になりっぱなしなのだ!

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そして浅草の夜は更けていくのであった…しかし人いね~!あのねここは戦前は東洋一にぎやかな…もういいか!浅草もがんばれ!

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(一部敬称略 2012年1月14日 ZINC Asakusaにて撮影)

2013年4月19日 (金)

QUEENS OF NOISE IN TOKYO その3~RAJAS

さて、TAKAEITA、KRUBERABLINKAと続いたこのコンサート『QUEENS OF NOISE IN TOKYO』もいよいよトリを迎える。

RAJASの登場だ!

会場にはRAJASのロゴをあしらったシャツを着ているファンも目立ち、その相変わらずの人気の高さがうかがえる。

この会場こはプレスピットがないため、客席の後ろの方に脚立を立ててそれに乗って撮影することが多い。もちろん、後ろのお客さんが見えなくなってしまうので、お願いをして視界を遮らせていただいている。

この時も、後ろの女性にご挨拶をしたが、声掛けついでに「どちらのファンの方ですか?」と尋ねたところ「ラジャスです!」と声高らかに答えてくれた姿がすごく可愛かった。本当にRAJASのショウを楽しみしてる!という感じ。お邪魔してスミマセンでした!あの時撮った写真が今日掲載されています。ご協力ありがとうございました。

RAJASの結成は1980年。正直に言っておこう。失礼ながら、実は私はRAJASを存じ上げなかった。RAJASがファースト・ミニ・アルバムを1984年に発表した時にはロックに飽きてジャズに夢中になっていた。

「ロックに飽きた」というのはパンクだの、テクノだの、ニュー・ウェイブだの、切っても切ってもそんなんばかりだったのと、いつもここで書いているようなハード・ロックが急速にポップ化し、ロック本来が持っていたハズの牙や刃のようなものが見受けられなくなったように感じたからだ。

ロックがつまらなくなったから、それを打破するためにパンクやニューウェイヴが出てきたとされるのが一般論だが、私にはそうして出てきたロック自体がつまらなかった。

そこへいくと、当時で30~40年も前に隆盛を極めた「ジャズ」は新鮮だった。何が何だかわからなかったが、とにかくカッコよかった。かれこれ30年近く聴いてきたが、いまだにサッパリわからない。だからいまだにオモシロイし、まったく飽きることがない。

それと最近は同時に懐古趣味も手伝ってか、70年代のブリティッシュ・ロック・サウンドを基調としたロックを希求する傾向が強くなった。これは昔からマーブロをご覧になっていただいている方にはよくおわかりのことだと思う。

そこで初めて接したRAJAS…これがヤケクソによかった!チッ、もっと昔から知っとけばよかった。♪I should have known better with the band like Rajasだったのサ。

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メンバーは…

森川邦子

20v

後藤晃宏

30v

遠藤コースケ

40v

七條義則

50v

福村高志

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RAJASは2013年4月、つまり今月、9年振りとなる新作、そして再結成後初のフルアルバム『MOTHER OF THE EARTH』をリリースした。
これが、またハードさとポップさがいい塩梅にミックスされた実に素晴らしい出来なのだ!

昔を知らない私が言うのもなんだけど、「SPACE HERO」、「WORLD OF LOVE」、「あなたがいたから」あたりの曲は他のバンドにはない自然なポップさと女性ボーカルの強みを大変上手に生かしたRAJASならではの佳曲だと思う。もちろん他のへヴィな曲やバラードも聴きごたえ十分。スキ。

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ステージはというと、このニューアルバムの曲が中心に演奏される…かと思いきやそうでもなく、アンコールを入れた全9曲中の3曲が『MOTHER IF THE EARTH』から選曲された。

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つまりファンにはおなじみの曲もキッチリと演奏された充実のプログラムだったというワケ。

オープナーは「STRAIGHT FIGHTER」。

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ギター陣はふたりともMarshallだ。

今日は5人のギタリスト全員がMarshall。お客さんもドップリとMarshall浴をしてもらった。これが本当の「マー風呂」。これ前も使ったかな?

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やっぱりこうした伝統的にしてカッコいいロック演る時はどうしてもMarshallのギター・サウンドでなきゃダメだね。Marshallからは図太いギターの音だけじゃなくて、そういうカッコいいロックの空気もジャンジャンでているから。

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そして3曲目にはニュー・アルバムから「REAL」。アルバムに収録されているのは2曲目になるが、『MOTHER IF THE EARTH』には「Venus & MARS」という序曲的なインスト曲が最初に入っているためこの「REAL」が1曲目のような存在になっている。つまり自信作だ。

こうしたコンセプチュアルなアルバムもCDがなくなってしまえば二度と味わうことができなくなってしまう…。(またコレだ…)

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イントロと中間のツイン・リード・パートがタマラン!この手のツイン・リードはいいナァ。歌えるメロディを2人で朗々と奏でる…これも70年代ロックの象徴的パフォーマンスだ。あと70年代といえばメロトロンね。

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引き続いてニュー・アルバムのタイトル・チューン「MOTHER OF THE EARTH」。これもツイン・リードの旨みを活かしたドライビング・チューン!

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鉄壁のリズム隊が炸裂する。

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福村さ~ん!イヤ、今日はババチャンと呼ばせてもらいましょう。

ババチャンとはMarshallを通じて案外長いおつきあいをさせていただいいている。

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初めてお会いした時、「元RAJASのドラマー」と聞いてもピンとこなかったのは正直なところで、理由は先に述べた通り。その時は演奏家ではなく裏方仕事をされていた。今にして思うと結構いろんなことやらせていただいたナァ。どう考えても不釣り合いなミュージシャンのステージに強引にマーシャルの壁を作ってもらったりしてね…。いつも楽しかったな~。

プレイ自体は他のバンドで拝見したことがそれがこんなにすごいバンドのドラマーだったとは!

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ババチャンの超ド級の重量プレイはルックス通り!

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そして、スティックを離せば爆笑MC。人気があるワケだ!

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そして、アルバムのテーマ的地球賛歌(と勝ってに解釈している)「STARCHILD」を熱唱。とても印象に残ったパートだ。

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「LIAR」、「SHOCK!」といったおなじみの曲も演奏し、ファンを大いによろこばせた。

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軽快なアクションも大きな見どころのコースケさん。

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パーフェクトなプレイの傍ら豪快にワイン・ボトルをあおり続けた後藤さん!「この人がこんないい曲作るなんてね~」と言われてしまい、会場は大爆笑!

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アルバムでも素晴らしいギター・サウンドで臨んでくれたギター・チーム。レコーディングでもMarshallを使ってくれていると願うが、ステージではふたりともガッチリと最高のMarshllサウンドを聴かせてくれた。 最高のギター・コンビだ!

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こうしていいバンドを見るとホントに思うね「この星に生まれて」ヨカッタって!

「SPACE HERO」 聴きたかったナァ~。

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RAJASの詳しい情報はコチラ⇒RAJAS OFFICIAL WEB SITE

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そしてアンコール。

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アンコールはRAJASに赤尾和重とTAKAEが合流する形で演奏された。

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また2対1と世代の異なる3人の爆笑MCがうれしい。

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曲はRAJASの「ROCK WITH YOU」。

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大先輩2人に挟まれてもまったくものおじしないTAKAE。堂に入った歌いっぷりがすでに大物!

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イヤ~、三者三様、実におもしろいコンサートだったな~。アッという間に終わっちゃった!

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このイベント、「女性ボーカル大集合」の趣きで企画されたワケだが、最近は本当に本当に本当に女性ミュージシャン、女性バンドの活躍が目覚ましい。バンド・コンテストも女性の出場者が当たり前でパワフルな演奏を見せてくれる。

30年ぐらい前に比べるとプロ、アマ合わせたロック・ミュージシャンの男女比率ってどれくらい変わったかね?99.8:0.2が60:40とか?今度こんな話をCazさんとユックリしてみたい。

昔はギターでもドラムでも男性が演奏して、女性がキャーキャー騒ぐのが相場だった。「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり」って『土佐日記』だっけ?それが今では総・紀貫之状態になった。

女性プレイヤーの演奏技術も著しく向上した。それに加えて一般的なロック自体が軟弱化、草食化、無毒化、女性化しているせいか、相対的に女性のバンドが凛々しく、骨太で、そして力強く見える。こう思っているのは私だけだろうか?

そうしてロック界に女性が深く進出できるていのは、Cazさんや森川さんのような偉大な先人がいたからこそだと思う。そして、そうした歴史を作った偉大な先人たちには偉大な音楽があったことを忘れてはならないだろう。今日に残る、もしくは連綿とその系譜がつながるような偉大なロックを聴き、そして自分たちでクリエイトしたという努力と時代的チャンスがあった。

こんなことはあり得ないし、考えても意味のない偏った考え方なのだが、もし、今の音楽シーンをそのまま30年前に持って行けたとしたら、そこで活躍したミュージシャンはその30年後には誰ひとり残っていないのではなかろうか?

性の別なくとにかく改めて「いいものはいい!」ということを感じいった。ああシアワセ…。

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『QUEENS OF NOISE IN TOKYO』他の記事は下をクリック!

KRUBERABLINKA

TAKAEITA

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(一部敬称略 2013年3月20日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年4月18日 (木)

QUEENS OF NOISE IN TOKYO その2~KRUBERABLINKA

いいですか?「ロック」ですよ、「ロック」。質問をひとつ…

いわゆる「ロック」のボーカルと言われてあなたは誰を頭に思い浮かべますか?

ロバート・プラント?イアン・ギラン?カヴァーデイル?ロッド・スチュアート?スティーヴ・マリオット?ロジャー・ダルトリー?ロニー・ジェイムス・ディオ?…ディオをのぞいた他が全部イギリス人なのは私がアメリカンよりブリティッシュ・ロックを好むからだし、ロニーもイギリスのバンドにいたワケだから全部イギリスだ。そして、彼らにはイギリス以外の共通項がある。

それは「男性的で野太い声」だ。まさかラ・ムーのボーカルがロックっぽいとお思いの方はいないであろう。

「ロックが歌謡曲化した」時代がかつてあったが、今では「歌謡曲がロック化」したんだね。「バンド=ロック」だとして、テレビにでているバンドの形態をしている人たちのボーカルの声は我々が知っている「ロック」の声ではないでしょう。思いっきり女性の声で歌っている男性ボーカルもいるもんね。ま、それも個性といえばそれまでなんだけど…。少なくとも「ロック」とは言い難いだろう。

昔は先に挙げたボーカル・グレイツのような野太い声が出ない人はボーカリストにはならないもんだったよね。そういう人はフォークを演ってた。

私は小学校の音楽会の時、クラスを代表して「エーデルワイス」を歌った。歌がうまいということよりも、ま、声がデカくて元気がよかったということなの、たぶん。でも、ロックを聴くようになってからは歌はやめたね。だって、自分の声はロックを歌う資格のない細い声なんだもん。それにギターの方がおもしろいと思ったし。サラリーマンやめてからすっかりカラオケもやらなくなった…ま、元から好きじゃないけど。

それと最近のボーカリストで目につくのは、めったやたらのハイトーン。「とにかく速ければいい」というギターの速弾き合戦みたいに、、とにかく声が高ければいい…みたいな。ケヴィン・エアーズはどうすんのよ?でもあれでもカッコいいロックだぜ。

ま、どう歌おうが、どうロックをやろうが、大きなお世話なんだけどね。でもね~。

野太い男性的な声とカッコいいギター・リフにソロ…ギターの音はマーシャルだ。ステレオタイプなどと思わないでいただきたい。これはロックのひとつの揺るぎない「定義」なのだと思っている。

『QUEENS OF NOISE IN TOKYO』の2番目のバンドはこの「定義」のかたまりだ!皮肉なことに男性的な素晴らしいボイスは女性によるものだが、定義自体が曲がることはない。この素晴らしいロックの声を持ったシンガーのバンドを堪能していただきたい。

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赤尾和重率いるKRUBERABLINKA(クルベラブリンカ)。マーブロでは昨年10月の東京キネマ倶楽部でのライブのレポート以来2度目の登場だ!

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KRUBERABLINKAは今年2月にニュー・アルバム『Kaizu』を発売したばかり。

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地元関西ではレコ発のライブを開催した。キネマではシレっと『Kaizu』収録の新曲を演奏したが、東京ではこれが現実的にアルバムお披露目ライブのようなタイミングとなった。

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赤尾和重

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鈴木広美

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山崎浩一

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泉谷賢

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片岡祥典

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この5人がKRUBERABLINKA!

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私はこのバンドがオープニングSEに使っていたヌスラット・ファテ・アリ・ハーンが大好きなんだけど、今回は模様替えでカッワーリー(パキスタンの宗教音楽。これを聴きながら興奮してあの世にいくのが最上のシアワセとされる)ではなくなったいた。

1曲目は『Kaizu』の1曲目、「宇宙は滾(たぎ)れ」。漢検準1級ぐらいの問題に出てきそうな「滾る」。ま、私は難なく読めたけどね…。歌詞がスゴイことはShige Blogにも記した通り。

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昨年のキネマでも演奏されたアップ・テンポのキラー・チューンだ。

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ノッケから気合が入りまくりの大ロック・スペクタクル!

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独特なギター・リフとツボを押さえたシャープなギター・ソロが魅力の広美さん。

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今回はDSL100Hと1960Aコンビネーションだ。

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冒頭でもちょっと触れたが、こうしたロックの鏡のような音楽にはマーシャルから繰り出されるギター・サウンドが一番しっくりくる。

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2曲目はファースト・アルバムから「だれも」。

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「誰もいない」のリフレインが印象的なへヴィ・ブギ。

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MCをはさんで『Kaizu』から「エナメル」。いいハード・ロック・バンドの作品には必ずあるであろうスローなへヴィ・チューン。

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へヴィといえばこのリズム隊!

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今回はベース・ソロはなかったが、山崎さんの存在感の大きいストレートなペース・プレイがバンドのサウンドを引き締める。

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そしてポンちゃんのクリスピーなドラミング。

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この2人が化学反応を起こし、KRUBERABRINKAを重金属に仕立て上げるのだ。

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アレ?っと思った方も多いことだろう。そう、メンバーが変わったのである。

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ナント、ロック・キーボードの人なんだろう!「ロックのオルガンはこう弾くんじゃい!」と言わなかったが、言ったも同然。こういうキーボード・プレイヤーがいるとバンド・サウンドは俄然分厚くなる。

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みんな聴きたいギター・ソロもバッチリきまる!やっぱマーシャルって音抜けが素晴らしい!

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4曲目はファースト・アルバムから「砂山」。

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ここはジックリ、シックリのCazさんの聴かせどころじゃい!

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続いて広美さんのギター・ギター・ソロ。

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またまたキマった!

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そのまま『Kaizu』の4曲目に収録されている「帳」。

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これもいかにもKRUBERABLINKAらしいアップ・テンポの重要曲だ。

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B音連発のシンプルにしてインパクトの強いリフを持つ『Kaizu』のタイトル曲「Kaizu」。

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「♪心の声をもっと叫ぼう」と歌い上げるCazさん。アルバムのタイトル・チューンだけあってとても印象的な曲だ。
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いつも楽しそうにベースを弾いている山崎さん。

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残すは最後1曲。

当然、「Don't be so Mad」!これが来るとわかっていてもつい興奮しちゃうね!ファースト・アルバムのオープニング。5人が一体となってこの疾走感あふれるKRUBERABLINKAの代表曲を奏でる姿には誰もが圧倒されてしまう!

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今日は50分の持ち時間でちょっと物足りませんな。聴きたい曲がまだまだあったんよ、「太陽」とか「業火」とか…。ニュー・アルバムからは「野ばら達へ」も聴きたかった。

イヤイヤ、ガマンガマン。次回の東京でのワンマンあたりまで2枚のアルバムを聴いておとなしく待つことにするとしよう。

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ロック、ロックした秀逸な曲と確かな技術に裏打ちされた完璧な演奏。非の打ちどころのないステージ・マナー。やっぱりKRUBERABLINKAは「ハードロックなんたるか」を定義づけんとする見応えのあるステージだった。

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そんな素晴らしい曲と演奏をそのままパックしたニュー・アルバム『Kaizu』…是非聴いてもらいたい。

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ホラ、Cazさんも言ってる…「メッチャ、ええで!アメちゃんいるか?」って!

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KRUBERABLINKAの詳しい情報はコチラ⇒KRUBERABRINKA facebook

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赤尾和重の詳しい情報はコチラ⇒kazue akao official website

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(一部敬称略 2013年3月20日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年4月17日 (水)

QUEENS OF NOISE IN TOKYO その1~TAKAEITA

本格派?正統派?王道派?実力派?…どういう言葉で形容していいのかわからない。全部あてはまるし、全部物足りない感じだし…。

とうにかくそういう感じが詰まりに詰まった女性ボーカルを要するバンド、3組が集まったライブが開催された。名づけて『QUEENS OF NOISE IN TOKYO』。

出演は元時空海賊SEVEN SEASのEITA率いるTAKAEITA。赤尾和重のKRUBERABLINKA。そしてRAJAS。KRUNERABLINKAを除いては双方マーブロ初登場だ。

前後編の2本立てでお送りしようかと思ったが、写真の量も多く、レイアウトも思うようにいかなかったので、もう1バンド1回ずつの記事に仕立ててみた。

加えて主演ギタリスト5人、全員Marshallだ。ちょっとした「Marshall祭り」を楽しんでいただければ幸いである。

今日はトップバッターのTAKAEITAの出番。

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TAKAEITAはその名が示すように、TAKAEと…

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EITAのユニット。

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それにバンドがくっついているという格好だ。

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イヤ~、ひっさしぶりだナァ~EITAちゃん!

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パワフルなシンガーと組んでとてもいい具合にギターをプレイしていた!

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またバンドがうれしいメンバーなのよ。

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ドラムがMajyu-Lee

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ベースはたつほわ

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そして、 YO-。

最近のミュージシャンはいろいろと名前の表記がバラエティに富んでいる!

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冒頭に書いたように、やはりTAKAEITAもTAKAEの歌うメロディを重視した正統派ロックサウンド。

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太くエネルギッシュなTAKAEの歌がバンド・サウンドをリードする。

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激情的に…

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時に感傷的に…

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緩急メリハリのついた歌いっぷりが魅力的だ。

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相棒のEITAちゃん。

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根っからのMarshallプレイヤーだ。

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こうして見ると彼女とも結構古い付き合いをさせてもらっていましてね~。クリニックなんかよくやったナァ。大阪まで行ってやったりもしたもんね。

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ギターの腕前は相変わらずで、十分にテクニシャンぶりを見せてくれた。

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そしてもうひとりのギター、Yo-くん。

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彼も久しぶりにご一緒させてもらった。Light Bringerのサポートをした時以来か…?

彼も長い付き合いだ。YO-くんは以前はMarshall以外のアンプを使っていたが、JVMが発売となった時にMarshallに切り替えてくれた、日本でももっとも古いJVMプレイヤーのひとりといえよう。

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流麗なシュレッディングは相変わらず!

ふたりとも7弦なんだね。

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そしてたつほわ(将軍)も昔からの仲間。

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彼が完全に昔の出で立ちのままステージ上がっているのはうれしかったな。彼もテクニック系のベーシストで、ところどころそのテクニシャンぶりを見せつけてくれた。

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そう、みんな海賊の残党なんだね。…なんていいうと物騒か…。もちろん時空海賊SEVEN SEASで活躍していたメンバーだ。

ギターのふたりとはずいぶん色々やったんよ。なつかしいな~。うれしいな~。昔の仲間ってのは実にいいもんだ、ウン。

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出番の中ほどではキーボードとのデュエットも披露された。

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しっとりと歌いこむTAKAEちゃん。

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そうだよ、そういえばEITAちゃんはピアノ出身だっていってたな。だからギターのタッピングが楽にできるのだ!

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そして後半はバンド一丸でドーン!

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曲を重ねるごとにエキサイトぶりが増加していくTAKAEちゃん。

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もちろんバンドさんも負けてはいないゾ!

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2人の仲はピッタリ!

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SEVEN SEASの頃は「よくそれだけ動いて弾けるナァ」というぐらいステージ狭しと飛び回っていたEITAちゃん。

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エキサイティングはギタープレイはまったく昔のままだが、いい意味で貫録が出た感じがするね。これがまたマーシャルの太いサウンドと絡み合って実にいい感じだ。

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しばらく会わないうちにスッカリ成熟の域に達したEITAちゃんのギター。これからもパワフルな活動に期待している…と思ったらグッドニュース!

来る6月14日、【EITA PARK 2013 ~時空海賊再集結&TAKAEバースデー~】というコンサートが同じ目黒鹿鳴館で開催される。つまり、時空海賊SEVEN SEASの再結成だ!Pure Marshallだ!

以前、SEVEN SEASの活動が止まってしまったときに「なんで~」と残念がる声をずいぶんと聞いたからね。これはファンよろこぶでしょう。私も息子連れて取材に行っちゃおうかな~!

タイトルにあるようにもちろんTAKAEITAも出演する。それにしても『EITA PARK』なんていい名前つけたね~!がんばれ!

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EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITA Web

TAKAEITAのMy Spaceはコチラ⇒TAKAEITA MYSPACE

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つづく

(一部敬称略 2013年3月20日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年4月12日 (金)

D_Driveの六弦心~Live in 代官山

日本を代表するギタリストが集まって美しい日本のメロディを奏でるコンピレーション・アルバム『六弦心』の第二弾が3月20日にリリースされ大きな反響を呼んでいる。

やはりこうした良質のギター・アルバムというのはいつの世も人気が集まるものだ。

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発売に合わせて東京代官山の蔦屋書店で『六弦心 vol.2』展を開催していたことはマーブロでもレポートした通り。

おお!今ちょうどテレビのニュースに蔦屋さんが出てる!あッ、店長もギンギンに映っちゃってるゾ!何の騒ぎかというと、村上春樹の新作が今日の午前0時に発売になるんだそうだ。スゴイね~。終電がなくなるのに大勢の人が列を作っている。発売前に3回増刷で史上最高の初版数50万部をマークしたそう。CD業界もこれぐらい盛り上がるといいね~。

電子書籍じゃないんだね。最初に紙媒体でひと儲け…はじめに「紙」じゃトイレと反対か…。な~んて、私は紙の本(こんなの当たり前にワザワザ書籍をこういう表現で呼ばなきゃならないのが呪わしい)を死ぬまで支持しますね。活字なんて紙で読むもんだよ。「考え方が古い」なんて言いなさんな。「本は紙でできている」もんだ。

だからこうして紙の本を大体的に売ろうという企画は大賛成だ。もとより内容がいいからみんなこうしてフィジカル・プロダクツを買うんじゃないの?CDだって内容が優れたものが出てくれば少しはこれに近づくんじゃないかと思いたくもなる。

ところで、私は村上さんの本ってのは恥ずかしながら読んだことがない。例外として読んだのは『さよならバードランド(From Birdland to Broadway)』という白人ジャズ・ベーシスト、ビル・クロウが著した本だ。腰を患い入院した時にジャズ・ミュージシャンの親友がお見舞いに持ってきてくれた。この本の巻末には村上春樹のおススメのジャズのレコードが紹介してあって、そのマニアに驚いた。

きっと村上さんも電子書籍や音楽配信を反対していると思うよ。イヤ、村上さんがこの辺りの問題にどんな論陣を張っているかもわからないし、これだけ自分の本が売れているんなら紙だろうが、電気だろうが興味ないかもしれない。詳しいことはわからないので、そう「思いたい」。

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そして去る4月7日、同じ蔦屋書店の2階で『六弦心 vol.2』の発売記念ライブ・イベントが開かれた。

この2階スペースはCD売り場になっていて、こうしたイベントが時折開催される。ちょっとした楽器も販売していて、間0社るのMS-2なんかが店頭に並んでいる音楽に非常に熱心なお店なのだ。

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出演はD_DriveのSeijiとYuki。

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イベントに合わせてCDだけでなく2人の教則DVDやD_DriveのライブDVDも取り揃えられて、会場は「六弦心」とD_Drive一色となった。この場合二色っていうのかな?

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D_DriveとくればもちろんMarshall!

1時間程度のミニ・ライブとはいえ音にこだわる二人のこと、手を抜くことなくいつも使っているマーシャルがセットされた。

SeijiさんはDSL100ECと1960AC、YukiちゃんはTSL100 と1960Aだ。

マーシャルの背後に青空…やや珍しい光景じゃない?

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そして夕刻、いよいよ開演時間となった。

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本屋さんとは思えないゴージャスな空間!

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会場はもちろん満員。

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大きな拍手に迎えられていよいよスタート!

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いつもライブでプレイしているD_Driveのレパートリーが次々と飛び出す。

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そしてYuki。

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いつもライブ・ハウスで大騒ぎしているお客さんと異なり、キチンと椅子に座っているお客さんの前では演りづらいかな?なんかいつもと目線が違うような…。

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さすがにライブハウスと違っていつもの爆音というワケにはいかない。

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でもうまい具合にボリュームを調整して実にバランスのよいプレイを披露してくれた。こういうイベントにつきもののオケのトラブルもなし!

ま、それでも偶然そこに居合わせた子供たちは両耳を押さえてたけどね。ま、10年もすればライブ会場の最前列で大騒ぎしていることでしょう。

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いつも書いているようにMCも楽しいのがD_Drive。

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楽器のことや「六弦心」参加のエピソードが語られる。

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D_Driveの『六弦心 vol.2』でのお題は「どこかで春が」。Seijiさん、この歌を知らなかったとのこと。

「ムズカシイ~」とちょうどNAMMで一緒になった時も言っていたが、確かに音数の少ないこの曲、料理するのが大変だったことだろう。音楽は時としてシンプルであればあるほど演奏が難しくなる。

なるほど~、そう言われてみればそうなのだが、この曲って、4/4拍子2小節の後、2/4拍子がくっついてるのね。

子供も歌って案外そういうとことがあって、昔発見したのは『おかあさんといっしょ』の挿入歌で「透明人間」という歌があった。車の中で子供のためにかけていて気付いたのだが、これも変拍子だった。作曲者のクレジットを見ると、ハハンなるほど…渋谷毅さんだった!どうりでカッコいいと思った。

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さて、いよいよ「どこかで春が」を演奏する!

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おお~っと!トラブル発生!オケのトラブルではない!

しかし、トラブルなんてモノともせず心を込めた演奏が展開された。いい曲だニャ~。

Seijiさんの真剣な表情!

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Yukiちゃんも!

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そして最後は自分たちの曲を激しく演奏して終了。かなり中身の濃いイベントだったね~。

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終演後のサイン会も長蛇の列だった。

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D_Driveのリズム隊、しまたろChiikoも会場で応援!

この後、YukiちゃんとChiikoちゃんは4月29日に日比谷野外音楽堂で開催されるSHOW-YAのビッグイベント、『NAONのYAON』に出演する。

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ホンマ、D_Driveの勢いは誰にも止められへんわ~!

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内容だけでなく、ジャケット写真もカッコいいD_Drive東京発のワンマン・コンサートをつぶさにとらえたライブDVD『Live in Tokyo』もよろしくね!

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それにしても、昔の曲ってよくできてるよね~。今、偶然テレビでフランス映画の『冒険者たち(Les Aventuriers)』をやっているけど、40年近くぶりに観てる。この映画、リノ・バンチュラもアラン・ドロンも魅力的だが、とりわけジョアンナ・シムカス(シドニー・ポワチエの奥さん)の美しさ、可愛さったらこの上ない。小学生の時にこの映画を初めて観て、一発で彼女の名前を覚えてしまった(シムカスなんて名前はギリシャ系かな?)。特に潜水服を着せて海の底に彼女の骸を沈めるシーンはあまりにも印象的だ。

もうひとつ一発で覚えてしまったものがあった。それはこの映画の主題歌だ。ピアノと低音部を使ったスリリングな音列に続いて口笛でかなえられる対照的な物悲しいメロディ。10歳かそこらで一回聴いて覚えた曲が40年も頭に残っているのはもちろんメロディが素晴らしいから。

もう人類はこうした素晴らしいメロディを生産することができなくなっているのではなかろうか?テレビを見たり巷間の音楽を聴いていると真剣にそう思ってしまう。

『六弦心』を聴こう。そして、美しいメロディを思い出そう。SeijiさんとYukiちゃんが心を込めて弾いてくれているから…。

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Offiial Web Site

六弦心の詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website

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(一部敬称略 2013年4月7日 代官山 蔦屋書店にて撮影)

 

2013年4月10日 (水)

Plastic Tree 東京キネマ倶楽部一週間公演「裏インク」

黄色いライトに染まった観客で立錐の余地がまったくないある日の東京キネマ倶楽部。

Plastic Treeが7日間連続のライブを敢行した。もちろん連日この通りの超満員。

日替わりでテーマとする「色」が決められており、取材に訪れた3日目は「黄色」。そのため、客電も写真の通り黄色にセットされているのだ。

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Plastic Treeは1993年結成。マーシャル・ブログ初登場である。

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ボーカル&ギター、有村竜太朗。

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ギター&キーボード、ナカヤマアキラ。

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ベース、長谷川正。

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ドラム、佐藤ケンケン。

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マーブロ初登場というぐらいなので、私も今回初めてPlastic Treeのショウを拝見した。

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もちろん人気の高いバンドなのでその名前は十分に認識していた。しかしこの日が私にとって初プラトゥリ・ステージ。実は結構以前から関わりがあったのだ。その関わりについては後に記す。

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見た目から想像するにPlastic Treeはボーカル&ギターの竜太朗さんの個性がかなり前面に出ているバンドと思われるであろう。

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事実そういう部分も大きいのだが、バンド全体ではこれがなかなか一筋縄でいかない独特の雰囲気とサウンドを持っているのだ。

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けだるそうなキャラクターの竜太朗さんは何とも言えない魅力があって…

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このバンドのフロントマンとしての役割を完璧に演じている。

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さらに、このバンドをこのバンドたらしめているのは、ギターのアキラさんであろう。

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先に書いた以前からの関わりというのは、実はアキラさんは2007年初頭ぐらいからのJVMプレイヤーなのだ。長いことJVMを使っていただいているギタリストの方はもちろんまだいらっしゃるが、2007年の初頭というのはJVMが発表になってすぐのこと。その発売になったばかりのJVMを引っ提げてPlastic Treeが武道館公演に臨んでいただいたのがものすごく印象に残っていたのだ。

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今日は改造版のJVMとMFキャビをメインに使っていたが、予備にはしっかりと通常のJVM410Hがスタンバイされていた。

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アキラさんのギター・プレイはヌーノ・ベッテンコートのシグネチャー・モデルから想像されるサウンドとはほど遠く、まったく独創的なものだ。

ディレイを多用したそのプレイはまるでデヴィッド・トーンのような幻想的なサウンドをクリエイトする。

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その独特なギター・プレイが同期のサウンドと絶妙にマッチしているのだ。そして、至極ポップな歌メロとイビツにも美しく絡み合う…というところがPlastic Treeの私流の味わい方だ。

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同期の操作の他、キーボードも担当している、アキラさんはまさにこのバンドのサウンドの核なのだ。

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その独創性をガッチリとバック・アップするリズム隊も魅力的だ。

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アキラさんの繊細なギター・プレイと好対照なワイルドなプレイを見せるベースの正さん。

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アクションも派手で目を惹く存在だ。

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クリスピーなドラミングでバンドをプッシュするケンケン。

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同期のサウンドと寸分のズレも見せずに正確なビートをたたき出す。

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このシンプルでストレートなドライブ感もこのバンドの人気の的だ。

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もちろん幻想的な雰囲気の曲ばかりではまったくない。そもそも、「幻想的」みたいに感じているのは私ぐらいなのかもしれないな。だいたい私みたいなオッサンもひとりだけだし…。

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でも感じ方は人それぞれ。すごくよかった。

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で、エキサイティングなドライビング・チューンも数多く用意されていて観ているものを飽きさせない。

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ショウの後半はこの通りのノリノリ状態なのだ!

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もちろんそんな時はアキラさんもガシガシ弾きまくる。

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でも、どこか、こう、なんか違うんだよな。趣味ガラ、仕事ガラ、ずいぶんと色んなギタリストを見てきたが、アキラさんはかなり独特な方に入るな~。

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竜太朗さんも、やたらめったら観客を煽ることはせず…

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あくまでも歌で観客をエキサイトさせようという感じ。

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こうして熱狂のうちに本編が終了。

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アンコールにはアコギを携えて竜太朗さんがサブ・ステージに登場。しっとり感満点だ。

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最後はおそろいのTシャツに着替えて登場!

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「プラトゥリのライブ、いつノルの?」、「今でしょ!」みたいな盛り上がり感。もちろんステージもお客さんもずっとノッてるんだけどね!

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キネマ倶楽部からは、残り4回4日間、この調子でブっちぎったやに聞いた。さすがPlastic Tree。また是非観たいバンドだ。ますますの活躍を期待して止まない。

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Plastic Treeの詳しい情報はコチラ⇒Plastic Tree Website

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(一部敬称略 2013年3月13日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年4月 8日 (月)

田川ヒロアキ~Live at Marquee

昨年末に発表したアルバム『Ave Maria』が好評の田川ヒロアキ。

自分のバンドを引き連れて老舗ライブハウス、江古田マーキーに登場した。

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ライブハウスからのラブコールで実現したというこのライブ。超老舗からお声がかかるとはさすが田川ヒロアキ。着実に認知度をアップさせてきていると言わざるを得まい。

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マーキーさんって私が子供の頃からあったけんね。当時住んでいた家から遠かったもんでお邪魔したことがなかった。で、今回、初マーキー。うれしかった。

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今日はJCM2000 TSL60と1960Aで登場。
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今日の田川バンドのメンバーは…

田川ヒロアキ

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ファンキー末吉

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石黒彰

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そして仮谷克之

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ショウは『Ave Maria』からの曲を中心に構成された。

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アルバム『Ave Maria』は最新の田川ヒロアキの魅力が詰め込まれた力作で、緩急自在のギター・ミュージックが楽しめるようになっているが、今日のライブも当然アルバム同様密度の濃い演奏となった。
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しかも、ドラムはファンキーさんだ。

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変拍子を含み、クルクルと場面が変わる難曲「Symphony」も難なくキメて、名手ぶりをアッピール。

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数々の場面でヒロアキくんをサポートしてきた仮谷さん。 ファンキーさんとは「カリオペア」や「メカリヤ」といったカバー・バンドでも活躍中だ。

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気心の知れたプレイでガッチリとバンドの基盤を支える。

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そして、『Ave Maria』収録曲のアレンジでも大活躍の石黒さん。

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美しいバッキング、スリリングなソロとライブでも大活躍!

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それにしても暗い!撮影むずかしい!

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今日は愛用のJMDではないが、太くつややかなマーシャルのサウンドは田川ヒロアキのギターにベストマッチする。

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もちろんMCは爆笑の嵐!全員がしゃべりまくるぞ!

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第二部はお約束のア・カペラのギター・ソロでスタート。

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ま、正直このソロも相当な回数を見てきたが、ますます堂に入り円熟味が増してきた。

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ソロの構成に気を遣いすぎることなく、自分のやりたいことをやりたいだけやっている解放感が小気味いい。

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とは言っても、もうすでに数多くの大舞台をこなしてきたベテラン・ギタリストだからね…。

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「アヴェ・マリア」、「メンデルスゾーン」、「カノン」等のクラシック系バラードでは…

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美しく繊細にメロディをなぞることに専念する。

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オリジナルのバラードでは感情豊かな熱唱を見せてくれた。特に『Ave Maria』収録の「With Love―愛をこめて」はヒロアキくんらしいロマンティックなメロディが印象残る佳曲に仕上がった。

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一方、「My Eternal Dream」や「Speedway」らのアップ・テンポの曲ではひたすらドライビング・ギター・マシーンと化す。

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やはりそこは最高のリズム隊。

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バンドをドライブさせるには本職中の本職だ…

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エキサイティングな演奏はお手のもの!

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大好きなビートルズのカバーも披露。

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ファンキーさんはド迫力のドラム・ソロも見せてくれた。

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ソロとくれば石黒さんも当然負けちゃいない!ヒロアキくんとのソロ・バトルはいつも大きな見せ場となる。

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仮谷さんのソロは痛快だ。スラップからディストーション・ソロへつないで燃え尽きる!

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アンコールは定番の「Beat to Hit」。

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お得意のコール&レスポンスで盛り上がる!

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江川ほーじんさん&菅沼孝三さんとの手数セッション、和佐田達彦さんとのスパイス・ファイブ、小川文明さんとの小川田川、是方博邦さんとのこれたがわ…ずいぶん色々やってんなー…そして自己のバンドと八面六臂の活躍を展開する田川ヒロアキ。

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これからの活躍がますます楽しみになっている!

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田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

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(一部敬称略 2013年3月15日 江古田マーキーにて撮影)

2013年4月 4日 (木)

Meet You at Crawdaddy Club~Trio the Collagens(大谷令文、小笠原義弘&ロジャー高橋)

「『レイブン・オータニ』という男はそんなにスゴイのか?!」

昔、来日した時にジョー・サトリアーニが発した言葉だという。アメリカで一体どのように伝わっているのか様子を知りたいところだが、スティーヴ・ヴァイも同様のことを日本に来た時に尋ねたという。

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そう、大谷令文はスゴイのである。そしてこの日もやっぱりスゴかった。

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今日の令文さんはトリオtheコラーゲンズでの登場。

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大谷令文

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小笠原義弘

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ロジャー高橋

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今日の令文さんは借り物の1959のフルスタック。

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足元のようす。何でもこの愛用のバッファ・アンプがお釈迦とのこと。名ギタリストに30年も仕えたとあらば機材も本望だろう。

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この3人の顔ぶれは観たことがあるような、ないような…。ブラック・タイガーとは違うし…。

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気の合うメンツ(気の合うミュージシャンは多かろうが…)との演奏で思い切り弾きまくっていた令文さん。

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音がデカイのなんのって!というかむやみやたらと歪んでいないので、おとが抜けまくるのね。

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それでもね、1959の使い方や鳴らし方を知っている、こういう人の爆音ってものはそううるさくない。当たり所によっては、そりゃ時々めまいしちゃうけど、もうこれは完全に「マーシャル浴」だから。

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1960から出る「ロック・イオン」を思いっきり浴びた方が身体にいい。

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フロントの2人、デカイ!ホント、出してる音といい、ルックスといい日本人離れしてるわ。

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それにしてもオガンちゃんのベースの素晴らしさよ!

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ここにベースのすべてがあると言っても過言じゃないね。

そして、 これが世界レベルのワザなのね。オガンちゃんのベースを聴くたびに世界の壁は厚いと思い知らされる。…って別に私は世界を狙っていません。世界の音楽の層がただあまりにも厚いということね。

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こんな人にベース弾いてもらってギターを弾いたらどんなだろう…きっと気持ちいいんだろうな~。

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スラップもハーモニクスもエフェクツもライトハンドも速弾きもない。そこにはただただベースがあるだけ。それも飛び切りの音楽をクリエイトするためのベースだ。

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ichiroちゃんとの活動やThe卍、Black Tigerなどいろいろなシチュエーションでロジャーさんを観てきたが、このバンドはとてもいい。

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いつもロック魂爆裂のロジャーさんのプレイが実にカッチリとハマっているような気がするのだ。

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見よ、この熱演!

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1曲目は「いいのだ」。

そして「Sister Spider 」。ク~、これぞロック!

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すさまじすぎる「Razor Boogie」!「最近の若いモンは三連を知らん…」ぐらいのことをおっしゃっていたのが印象的だった。

レイ・ゴメスの「West Side Boogie」と対決させたくなる。本当にこういう曲を演る人がいなくなったよな。そういえばレイ・ゴメスもストらとと1959のコンビネーションだった。

ん~、令文さんはブギも確かに日本人離れしとるワイ。

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しかもこのリズム隊だもんね!

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極上のブギになるのもごく当たり前のことだ。

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次の曲には驚いた!

ナント、 スコーピオンズの「Polar Nights」!やるか~、普通こんな曲!いかにもウリ好きの令文さんらしい。

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これが人生初めてのスコーピオンズだというオガンちゃん。まーそうだろうなァ。しかも「Polar Nights」だもんね。

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ところで、Crawdaddy Clubというのは、Shige Blogで紹介した地下鉄District線の終点のひとつRichmondにあったクラブ(ライブハウス)の名前。

数々のメモラビリアを飾って輝かしき70年代ロックをフィーチュアした新宿のこの素敵なお店が、chmondのCrawdaddy Clubから命名したのかはわからない。

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これがRichmondの風景。喧騒なWest Endから地下鉄で30分も行けばこんな美しい風景が広がる。

Crawdaddy Clubは1962年にスタートし、ローリング・ストーンズが最初の演奏をした場所となった。その後、ヤードバーズやレッド・ツェッペリンもロング・ジョン・ボールドリー、エルトン・ジョン(ちなみにエルトン・ジョンの本名はレジナルド・ドワイト。エルトン・ジョンの「ジョン」はロング・ジョン・ボールドリーから、「エルトン」はソフト・マシーンのエルトン・ディーンから借用している)、ロッド・スチュアートらが出演している。

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『Raven Eyes II』から「Call on Me」。

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この日はオリジナル曲も演奏されたが、カバー曲もとても魅力のあるものばかりだった。

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独特なアレンジのビートルズの「I, Me, Mine」。

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さらにビートルズがらみでジョン・レノンの「Jelous Guy」をインストで。

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令文さん、この曲好きだなぁ。確かに名曲だけど。

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ザ・スパイダースの「なればいい」。

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このオガンちゃんの表情!聴いてる方も演ってる方も抜群にゴキゲンなのさ!

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コージー・パウエルの「Killer」。ゲイリー・ムーアへのトリビュートか。

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どんな曲をやってもバッチリとロックしてしまう。

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不滅の名曲「おやすみ」。サビの「♪おやすみ」の「み」をスタッカートで歌うところがまたステキ!

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本編最後はBluestone Companyの曲でクローズ。

元マーシャルの社員でサイモンという友達がいてね…いまでも仲良くしているけど、この彼がSavoy TruffleやBluestone Companyの大ファンだった。何の前触れもなしに、初めて彼の口からこれらのバンド名が出た時は驚いたナァ。さすがオガンちゃんがベースを弾いていたバンドだけのことはある。

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そしてアンコール。

ロジャーさん歌う「難聴」。

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「♪オレはナンチョー」のリフレインがカッコよくも、おかしくも、悲しくもある。

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職業病。でも、まさか微音じゃマーシャル鳴らせないもんナァ。

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ホント、自分の身体を犠牲にして素晴らしいロックを奏でてくれているんだ~、感謝。

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最後は『Raven Eyes II』から「Lullaby」。

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問答無用で素晴らしい演奏だった。

これは当日遊びに来ていた三宅庸介さんとも意見が一致したのだが、この3人が奏でる音楽は「ホンモノ」だということ。

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「ホンモノ」というのはイギリス人が奏でるブリティッシュ・ロックと大差ないということだ。それは演奏技術、たとえば指が速く動くとか高い声が出るとかそういうことではなく、空気が「ホンモノ」なのだ。

それはまるで、1970年代の中頃に隆盛を極めていたブリティッシュ・ハード・ロックがそのままタイム・ワープして新宿に来ているような感覚なのだ。それも、誰もがもてはやすメインストリームのブリティッシュ・ロックではない。どこかくぐもったイメージのあるミュージシャンズ・ミュージシャンという感じがする。

日本人のロックも技術的には西欧のロックと大差ない感はあるが、このバンドのようにブルースから派生したゴリっとしたロック感が出せるバンドはほとんどないのではなかろうか。

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それを実現させているのは、たとえばこの令文さんのギターの音。1959や1987を弾かせてもっともマーシャルっぽい音を出す人のひとりであることは間違いない。こういう人は海外でプレイすると相当ウケるだろう。

そして、曲。令文さんと話をしているとゲイリー・ムーアやウリ・ジョン・ロートの話しは当たり前にしても、ジャンゴ・ラインハルトからフェアポート・コンベンション、PFM、果てはフォルムラ・トレの名前まで出てきてしまう。やはりいいミュージシャンは絶対にいいリスナーなのだ。

多量のインプットから絞り出したアウトプット令文さんの作る曲がカッコ悪かろうハズはない。。「ここをこうするとロックになる」のようなツボを知っているのだろう。ただのロックかもしれないが、それは永久に古くならないホンモノのロックなのだ。

弱ったな…また令文さんのマーシャル・サウンドが聴きたくなってきたぞ!

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大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ

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これは令文さんがフラメンコのカンテの永潟三貴生さんと組んだMINIE MYME TRAINのセカンド・アルバム。

アコースティック・ユニットだけに、今日とはまったく別の令文さんが味わえる。静謐で深淵なギターもまた大谷令文なのだ。

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(一部敬称略 2013年2月11日 新宿Crawdaddy Clubにて撮影)

2013年4月 3日 (水)

Guitar☆Man #002

2月10日、大好評でスタートした「Guitar☆Man」。早くも3月7日にその第2回目のショウが催され、また大盛況のうちに幕を閉じた。

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今回も展示されたチャリティ・ギターの数々。

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出演者のサインがどんどん増えていく!

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今日のマーシャルはJVM210Hと…

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広規さんのVBA400+VBC810。

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開演前に南阿蘇の熱狂的な広規さんファンから届けられたプリンの差し入れ。これがまた殺人的においしいんですよ。私も大ファンでしてね、ドンブリで食べるのが目下の夢!マジです。

お取り寄せもできます。詳しい情報はコチラ⇒キャラメル・プディング

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ショウは前回同様、小林克也氏のナレーションに乗って、アニメーションからスタート。

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今日のギター・エンジェル。

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ギターが野呂さんに渡されて準備完了。

この日も入れ替え制の2回公演。双方同じ内容だ。このレポートでは両公演で撮影した写真を混ぜて使用している。そのため突然衣装が変わったりしていることを予めご了承願いたい。

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難波さんのオルガンの音で演奏はスタート。ああ、中学の時に初めて聴いた時の感動がよみがえる!あの頃は素直だったナァ…これで十分に興奮できた。今ではちょっとやそっとの刺激では興奮しない立派な音楽変態になってしまった…。

「Highway Star」の『Live in Japan』バージョン。近年になって日本公演の全容が明らかにされたが、やっぱり耳なじんだコレが一番ね。やっぱりこの時代のロックには大きな大きな魔力があったね。

そういえば今朝のワイドショウを見て笑った。それには10代前半の女の子のあるへヴィ・メタルのボーカル・ユニットのコンサートの熱狂ぶりを伝えたものだった。ま、我々の世代に説明するとすれば、ただ単にアイドルがへヴィ・メタルを歌っているという状態を想像してもらえば十分にこと足りるだろう。歌のテーマも可愛いものだ。

テレビ・レポーターが会場に来ていたお客さんにインタビューをしていた。ちょうど納豆をすすっている時だったので、短いインタビュアーの質問をハッキリととらえることはできなかったが、「こういうのはお好きですか?」みたいな内容であったことは間違いない。

するとその若い男性のお客さんは「ええ。私は『ロック』が大好きなんですよ。ですからこれは無視できませんね!」と嬉々としてお答えになられていた。この答えから察するに、この男性は「でぃーぷ・ぱーぷる」をちゃんと聴いたことは人生で一度もないだろう。

可愛い少女3人が歌うへヴィ・メタルも「ロック」…他方、レスター出身のジョナサン・ダグラス・ロードのハモンドオルガンとノッティンガムの小兵ドラマー、イアン・アンダーソン・ペイスのスネアドラムにはじまって声高らかに歌い上げるハード・ロック讃歌もまた「ロック」である…らしい。

昔、流行った美人ボーカルのジャズとオーネット・コールマンの『クロイドン・コンサート』とどっちのジャズ、がいいかなー?…的な。

どちらを好むのかはもちろん個人の自由だ。実は私もしばらく前にこの女の子のグループのパフォーマンスをナマで見たことがあった。その時はカラオケだったが、一生懸命に歌い、踊り、それはとても好感の持てる内容だった。キチッとしたスタッフが付いているのだろう、曲の出来も申し分なかった。「ロック」という枠さえなければ大変可愛く元気のいいアイドル・グループだと思うんだけど…と思った。

どうしてこれを「ロック」にしちゃうんだろう?このワイドショウで、またひとつ作る側が「ロック」を「ロック」から遠ざけている現状を確認した。

パープルもツェッペリンもない「ロック」…。ビートルズのない人生…。どう思う?

イケね、ついいつもの調子でここでこんなに書いちまった!

とにかく『Guitar☆Man』でロックの魅力を体験してもらいたいのね。

ちなみに、パープルの輸入盤の『ライブ・イン・ジャパン』は『Made in Japan』というタイトルで、ジャケットの写真は日本で撮ったものではなく、ロンドンはフィンズベリー・パークにある有名な「Rainbow Theatre」で撮影されたものが使われている。

その写真の中に写っているイアン・ギランの黒いコンガはNATAL(ナタール)製だ。ナタールはMarshallのドラム/パーカッション・ブランドだ。

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Official Web Site (英語版)

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演奏が始まった!

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「Purple Haze」で今日のメンバーが紹介される。

親方でベース・マンの伊藤広規

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今回のギター・マン…2人だからギター・メン。

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野呂一生

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元シュガー・ベイブの村松邦男。

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キーボードは前回に続いての出演、難波弘之

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ドラムは元村八分やシュガー・ベイブの上原ユカリ裕。

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ひとり増えた充実のボーカル陣。

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StuartO

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Micky-T

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浦田健志

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そして安奈陽子。

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フィードバックをキメる野呂さん。ん~、やっぱマーシャルがよく似合う?!

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村松さんはダンエレクトロがよく似合うな~!

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すかさず「Smoke」のパープル2連チャン。

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今日もゴキゲンな…

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広規グルーヴ!

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開会宣言は難波さんの担当(?)。「ギターマンはじめま~す」

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洋楽にこだわらず邦楽の名曲も演奏するのがGuitar☆Man。

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小泉今日子の「木枯らしに抱かれて」がすんごいアレンジで披露された。

もちろん、「Down Town」も演奏されたことは言うまでもない。

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続いてはマウンテンの「ミシシッピー・クイーン(「ミシシッピー」のつづり難しいからここだけはカタカナね)。誰、マウンテンやりたかったの?

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今回も司会はNACK5の山本昇。

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軽快な関西弁で出演者の魅力を引出ていく。

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百戦錬磨の音楽達人ともなると話も実におもしろい!

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特に広規さん?今日はいつもよりキリッとしてる!と山本さんに言われてしまったよん!

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続々とロックの名曲が演奏されていく。

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「Sunshine of Your Love」から…

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モンキーズまで…。

それにしても人類は偉大な音楽遺産を作ってきたものだ。

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Guitar☆Man名物(?)、長尺名曲メドレーにのぞむ。

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譜面を用意する野呂さんと村松さん。

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弾いている最中はどうしても楽器から手が離せないのでドベーっと長い譜面を広げて弾く側が移動していく。ジャズのビッグバンドのベーシストはよくこれをやってるね。

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2人で仲良く1枚。

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どんな難曲が来ても何ら問題のない…

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盤石のリズム隊!

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♪ドンドンパッで盛り上がる「We Will Rock You」。

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そういえば、難波さんから「広規はピアノもギターもすごくウマイ!」と称賛されていた広規さん。「でも、ちゃんと弾かないんだよね~、おチャラけちゃって…」とも…。そこが広規さんらしくてカッコいいところ!

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「哀愁のヨーロッパ」。そろそろ出ると思ってた!

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今日も広規グルーヴをタンマリとエンジョイしました!

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いつもにぎやかで大熱演のボーカル陣!村松さんリクエストの「お説教」もヨカッタ!

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そしてアンコール。

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まずはジェフ・ベックの「Led Boots」。

35年位前の「ジャズ批評」にジャズ・ギタリストの愛聴盤(あるいは影響を受けたレコード)を特集した号があって、夢中になって読んだ。香津美さん をはじめ、トニーの『Emergency』を挙げる人がすごくたくさんいらっしゃった。当時、このレコードはプレミアがつくほど入手が困難で悶々と日を過 ごした。その中で、野呂さんはジョー・パスの『For Django』を挙げていらっしゃった。私もその頃1曲目の「Django」のソロが好きでコピーしてたりしたもんだから、「そうか、野呂さんもこれコ ピーしたのか…」と勝手に想像していたことを思い出す。

そのジャズの野呂さんがこうしてジェフ・ベックの代表曲をマーシャルで弾くなんておもしろいナァ~。これこそギター☆マンの醍醐味じゃない?

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この日、難波さんのフリでデビュー当時の話しが出て大変おもしろかった。
その時、話しに出はしなかったが、カシオペアは1978年頃、新宿ロフトに毎月レギュラーで出演していた。もちろん今のロフトじゃないよ。にわかには信じられない話しだが、当時は動員に苦労していたらしい。その後の大成功は万人の知るところだ。その頃の私は根っからのハード・ロック・バカだったので見に行かなかったのが悔やまれる。

当時のロフトの出演者の顔触れを見てみると、プリズム、フライング・ミミ・バンド(ゲストが高中さん。土方さんいこの時いたのかな?)、長谷川きよし、クリエイション、PANTA & HAL、ARB、桑名さん、上田正樹等々。ああ、あの日に帰りたい…。

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広規さん、必死の形相!これもまたいいもんだ。

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アンコールにはナンとヴァン・ヘイレンの「Jump」が飛び出した!

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今日の出演者(ボーカル陣をのぞく)は全員「Jump」世代ではないけれど…

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全員でジャンプしたね~!これもGuitar☆Manのいいところ。

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お疲れさまでした~!

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ハイ、記念撮影!

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次回のGuitar☆Manは来週の水曜日、4月10日六本木のスイートベイジル139で開催されます。

詳しくはコチラ⇒Guitar☆Man公式ウェブサイト

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(一部敬称略 2013年3月7日 目黒Blues Alley Japanにて撮影)

2013年4月 2日 (火)

A NIGHT AT CROCODILE WITH S Four

関雅樹率いるカルテット、Sekiのカルテットということで『S4』。先日レポートした森園勝敏のRepublic Saxophoneと似てそう異ならないバンドだ。

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リーダーの関雅樹。

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ギターは森園勝敏

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ドラムは岡井大二。

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そしてベースは大関明子

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先に「Republic Saxophoneと似てそう異ならない」と書いたが、まさにその通りで、メンバーだけでなく、選曲も似通っている。つまり、この素晴らしい演奏に接するチャンスが2倍あるということだ。

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この日もロック、ブルース、フュージョンの代表曲から隠れ名曲までがピックアップされ、とろけるような演奏が繰り広げられた。

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関ちゃんは愛用の2187を使用。曲によって2204に切り替える。スペイシーにそしてダイナミックに切り込んでくるギターはいつもの通り。

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ソロだけでなく、地味なような派手なような、バッキング・プレイも充実している。

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森さんのギター!とにかく素晴らしい!

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前回のレポートにも記したが、音数が減って迫力が増すなんてのはこういうレベルの人だけができる芸当。

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ず~っとソロを聴いていたいと思わせる真のギター・アーティストだ。

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大二さんも素晴らしいプレイ!

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音はデカイがまったくうるさくない。いわゆる遠鳴りというヤツやね。エルヴィンみたい。

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大二さんのドラミングを見るといつも「西洋っぽさ」を感じてしまう。

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見るたびに存在感を増すアキちゃん。

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ものすごく重いグルーヴが快感!

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アンプはEDENのWT800とD410XST。図太いトーンで演奏に計り知れない重量感を加えた。

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この日は対バンが入っていたため1部構成でアンコールを入れて全10曲が演奏された。

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まずはベック・ネタ。「Goodbye Prok Pie Hat」と「The Pump」。ポツン、ポツンと音を置いていく森さんの枯れたソロに対し…

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ジェット戦闘機が切り込む!(この表現気に入っています)

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「ジェット戦闘機」といってもバンバン弾を撃ってすっ飛んでくというワケではないよ。関ちゃんのギターはまったくシュレッディングのカケラもない。鋭いトーンがアクロバチックに会場を飛び交うイメージだ。

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そして奇想天外なフレーズ。こちらもいくら聴いていても飽きないソロだ。

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セカンドラインでもなんでも来いの大二さんのドラムに導かれて「Cissy Strut」。The Meters。

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アキちゃんのベースがガッチリと大二さんのドラムに食い込む!

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「Third Degree」…

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マイルスのブルース・ワルツ、「All Blues」。

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今日はアキちゃんのベース・ソロもガッツリとフィーチュアされた。

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ソロも渋い!

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フレディ・キングの「Tore Down」。森さんの選曲に影響されてこないだフレディ・キングのライブ盤を買ってしまった。キングさんたちの音源を買うのはアルバート・キングのライブ以来ずいぶん久しぶりのことだ…30年は軽く経ってるな。…というくらいブルースは聴かない。でも、フレディ・キング、カッコよかったナ。

同じきっかけでJ.J.Caleも数枚買った。ハイハイ、恥ずかしながら買ったことありませんでしたよ、この年になるまで。John Caleは買ったことあるけど。それで驚いた。J.J.Caleなのかクラプトンなのか、どちらをフォローしているのかは知らないが、桑田桂祐ってJ.J.Caleの歌い方にソックリなのね。静かな曲ね。もうほとんどモノマネ状態じゃん?やっぱちゃんと勉強してるんね~。

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「Danger Zone」から「Promise me the Moon」。

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関ちゃんとアキちゃん(名前似てるな)の仲良しアクションが楽しかった~!

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そしてアンコール。

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やっぱりコレがこないと…。♪ジャジャッね。

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「Lady Violetta」。「レディ・ヴァイオレッタ」ではなく「レディ・ヴィオレッタ」。

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やっぱりいい曲だよね~。

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しかもこのメンバーて演られた日にはタマッタもんじゃござんせん。まだ何百回も聴きたい曲だ。

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そして最後は「Palace of the King」。

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全10曲。充実の演奏。

森さんは今また体調不良でちょっと第一線から離れたが、すぐに戻ってきてくれるハズだ。

関ちゃんや森さんのライブは、とにもかくにもひとりでも多くの音楽ファンに接してもらいたい。

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プライベートのギターの個人レッスンもしているので関雅樹の詳しい情報をチェック!コチラ⇒Seki's Web

関ちゃん、そろそろ禁煙?

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(一部敬称略 2013年1月31日 原宿CROCODILEにて撮影)

2013年3月29日 (金)

SHOW-YA~SMOKIN' at O-EAST

今日は3月29日。何の日だ?!

SHOW-YAファンなら即座にこう答えるよ…「NAONのYAONのちょうど1ヶ月前の日!」って。いよいよ押し迫って来ましたな。とても楽しみだ。

このイベントは日比谷野外音楽堂の90周年の記念事業のひとつなのだ。90年前ということは1923年(大正12年)。ジム・マーシャルが生まれた年なのだ!

さぁ、あとひと月ワクワクしながら過ごすとして、今日は1月に開催された渋谷O-EASTでのライブのレポートをお送りしちゃうのよ。偶然今週は全部O-EASTからのレポートになった。

え、「エラク遅いじゃねーか!」ってか?そう、「NAONのYAON」まで間が空いてしまうので今日までキープしといたのさ!

では…。

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22年ぶりのニュー・アルバム『Genuine Diamond』やライブDVD『HARDEST ROCK』を発表し、充実した1年を経、年が明けての最初のライブ。

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会場は超満員!ほんと、SHOW-YAの凄まじいまでの勢いを感じざるを得ないね。

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ズラリと並んだ名曲、人気曲にこの日も満員の観客が熱狂した。

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今日もsun-goのマーシャル・サウンドが鳴り響く!

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ステージ上手ソデにセットされたアンプ類。ヘッドはおなじみJVM410H。

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足元のようす。

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キャビネット。音を拾っているのは下段の1960BDMだ。

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…と、ここまではいつもと同じ展開。

今日はですね、いつもと趣向を変えてレポートを作ってみた。いつもはショウの流れに沿って写真を並べていくが、今日は各メンバーさん毎に写真を並べてみた。ちょっとした写真集として楽しみつつ、この素晴らしいライブの雰囲気を味わってもらいたいと思う。

ナゼかっていうとね、写真が絞りきれないんですよ。もうみなさんカッコよすぎちゃって!会場はもう何回撮影したか数えきれないO-EAST、ステージ上には大好きなSHOW-YA…お気に入りの写真も増えようというものでしょ。アレも見せたい、コレも見せたいって。まずは恵子さんから。

寺田恵子

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今日のオープニングは「BATTLE EXPRESS」。

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ショウの間、必ず一度はくれるカメラ目線。

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客席を睥睨する恵子さん。りりしいことこの上ない!

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キャプテンとのデュエット。

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キチット計算されたマイク・スタンドを使ってのアクションも恵子さんのカッコよさのポイントだ。

 

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やっぱり恵子さんのカッコよさは筆舌し難いね。

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全編、一時も手を抜くことなく全速力で走りぬけるサマには本当のロック・シンガーの誇りと魅力を感じる。

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中村美紀

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多彩なキーボード・プレイでバンドのサウンドを分厚くするキャプテン。

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シンフォニックなキーボード・ソロのコーナーをいつも楽しみにしている。

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コーラス・ワークも完璧!恥じらいのMCも大きなみどころ?

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キーボードが入っているバンド自体が減少して久しいが、やっぱりこうして何台もの鍵盤楽器に囲まれて…

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奥にはレスリー…やっぱカッコいいよね。

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笑顔のキャプテンがまた素敵だ。

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そういえば今回はキーボード・ソロと「流星少女」をくっつけなかったな…。

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「in My Arms」からそのまま突入したキーボード・ソロ。どこに入っていてもカッコいいものはカッコいい!

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仙波さとみ

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さとさんは何となくバシっとした写真が多くなる。

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こういうヤツね。激しいアクションだからどうしもこういう絵になるのだ。ん~、我ながらカッコいい。イヤ、さとさんがカッコいいんだけど…。

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マーシャルの前で1枚。

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ゴリンゴリンのベース・サウンドも大きな魅力だが、さとさんのベースラインってメロディアスなんだよね。

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それでいてハード。でも、主張しすぎることのないハード・ロック・ベースのお手本のようだ。

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「Count8」のさとさんは最高にカッコいい!

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ベース・ソロの最後にJack Daniel'sを片手にステージに登場するsun-goさん。

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グビ、グビ…

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五十嵐sun-go美貴

sun-goさんもグビ、グビ…

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ご満悦。

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今日も岩石のようなギター・サウンドで観客を揺さぶったsun-goさん。

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JVMと1960BDMがクリエイトするギター・サウンドはもうSHOW-YAにはなくてはならなもの。

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ソロにリフに最高のギター・サウンドが炸裂する。

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この3枚はとても似てるけど、選びきれなかった。どれもお気に入り。sun-goファンの皆さんはいかが?


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クールにふるまうsun-goさんも素敵だが、情熱的にギターをかきならす姿も素晴らしい。

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やっぱりギタリストの背中にMarshallロゴが見えるとロック感が増すねぇ~。

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フロント陣の絡みのアクションも見逃したらいかんね。

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sun-goさんとさとさん(コレ読みにくいナ)、恵子さんとさとさん。

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くっついては離れ、離れてはくっつく、この加減がまたとてもいい具合なのだ。

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角田mittan美喜

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ドライブ、またドライブ、壮絶なドラミング!

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MCの時とはまるで別人のmittan。いや、MCの時が別人なのか…。

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緩急自在、臨機応変にバンドをプッシュする。

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もちろんドラム・ソロもバッチリと披露してくれた。

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ドラム・ソロの直後にものすごい歓声を浴びるmittan!

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全編見どころ満載のSHOW-YAのコンサートだが、人気曲が集中する本編の後半は特に目が離せない。

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今日は「Rplling Planet」、「ギャンブリング」、「私は嵐」、「限界LOVERS」と続いた。

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本編、全14曲。一時も目を話すことができないスリリングなショウだった。

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そしてアンコール。

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また…

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グビグビのsun-goさん。

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まずは「Waht Do You Say」。

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ピンクのヤツがすっかりお似合いの可愛い恵子さん。

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もう会場は大熱狂!

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たくさんのバラを花を抱えて客席に投げ入れた恵子さん。

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最後の曲は…

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「Fairy」!

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やっぱりいい曲だニャ~。

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しかし、恵子さんに絶唱ブリはいつもお見事!ほんとカッコいいわ~。MCはおもしろいし!

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もう終わっちゃうよ~!

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大歓声に応える5人。

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アンコールを含め全16曲。

野音につなげるいいアクセントになった。

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終演後の握手会も大盛況なのだ!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

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…ということでいよいよ次は『NAONのYAON』。マーシャル・ブログでおなじみの方々も登場するからね~、本当に楽しみなイベントだ。

NAONのYAONの詳しい情報はコチラ⇒NAONのYAON 2013

みなさん、次回は野音でお会いしましょう!

(一部敬称略 2013年1月20日 渋谷O-EASTにて撮影)

 

 

2013年3月28日 (木)

WE LOVE BAKUFU SLUMP 署無者もしくは罪無非

月曜日からお送りしている爆風スランプの偉業を称えるトリビュート・アルバム『爆風トリビュートComplete』の発売記念ライブ『WE LOVE BAKUFU SLUMP』のレポート。

今日はナミダ、ナミダのシリーズ最終回!

30cd

米川英之のフィーチュア・コーナー。

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ハウス・バンドのギタリストとして大活躍の米川さん。

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ここでは渡辺英樹田口智治が加わった米田渡としてのユニット。

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まずはオリジナルで「Getting Better」。

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貫録のステージ!

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そして、どこで出るかと皆様お待ちかねの「Runner」!

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爆風最大のヒット曲とあって、他の出演者も大勢加わったゴージャスな演出だ。

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当然観客もそれにこたえるかのような合唱!まちがいなくショウのひとつのクライマックスとなったことは言うまでもない。

で、「Runner」が出てしまったのでコンサートももう終わり…

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というのは大間違い。

この後、ROLLYが登場した。

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ROLLYさん、実は出演者にお名前が挙がっていなかった。

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それだけにお客さんは大興奮!要するにサプライズだ。

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出てきた瞬間、ツカミは完璧!

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ROLLYさんは「ギターが似合うギタリスト」のトップクラスにランクされると個人的に思ってましてね。ビシッとキマるんだよね。

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2000年に開催された第1回目のマーシャル祭りにご出演いただいた時からお付き合いさせていただいていて、これまで何度となく写真を撮らせていただいてきた。

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ROLLYさんも撮影するのがとても楽しみにミュージシャンのひとりだ。何たってロック魂満載だし!

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そのロック魂を爆発させて演奏した曲が「たいやきやいた」。

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やっぱり、ROLLYさんもものすごい存在感というかアッピール感というか、ま、要するにエンターテイナーとしての大きな華を持っているんだよな~

タモリ倶楽部でファズを作った時もヨカッタもんね。あのマーシャル三段積みがまたスゴかった?

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米川さんとのギター・バトルもタップリ!

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ギター・バトルとマーシャル…なんと美しいコンビネーションよ!やっぱりいかなるシーンでもそこにマーシャルがある限り、完璧なロック・ステージの演出を約束するのだ!

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1曲というのはちょっとさびしいような気もするけど、充実のステージ…何か短い間にひとつのロック・ショウを観たような気がした。

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恐るべしROLLYさん、偉大なる爆風スランプ!そして、素晴らしきかなこの企画!

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そして大トリの登場だ。 そう、まだこのグループが残っている。X.Y.Z.→A!

『ウッドストック』でいえばジミ・ヘンドリックスだ。ウッドストックの時は、時間が押しに押してしまい、ジミの出番が月曜日の朝にズレ込んでしまった。お勤めの人たちは当然帰ってしまっているので、40万人いた観客が減りに減り、たった3万人(それも3万!)の前で演奏した。

今日はそんなこと全然なくて、大したトラブルもなくこうしてトリを迎えることができた。

X.Y.Z.→Aがすべてを締めくくる~!

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二井原実

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橘高文彦

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和佐田達彦

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ファンキー末吉

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もちろん各メンバーのキャリアから考えれば当然のことなのだが、X.Y.Z.→Aは音楽もスピリットも今の日本ロック界の最高峰に君臨しているバンドの一角であることは論を俟たない。

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まずはオリジナル曲を1曲プレイ。

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橘高さんのマーシャル・サウンド久しぶりだ~。このVとの組み合わせが生み出す独特のミッド・リッチ・サウンドがタマラン!橘高さんのギター・サウンドもまた日本を代表するマーシャル・サウンドといえよう。

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橘高さんとやったマーシャル・ロード・ショウ楽しかったナァ~。あの時は「全部で1時間半もやれば十分」と事前に打ち合わせていた進行だったが、ステージでふたりで夢中になってしゃべっていたら、ショウの前半だけで軽く1時間半経ってしまい驚いた!

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今日のコンサートもそんな感じ。アッという間に最後になってるぞ~!

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大雪の影響で進行にトラブルがありそうでなかったと何回も書いてきたが、実はひとつだけ出順が変更になったグループがあった。それがこのX.Y.Z.→Aだった。

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でも、最終的にはX.Y.Z.→Aがトリを務め、ますますショウの盛り上がり度が上がったと思うし、それにふさわしい最高の演奏だった。やっぱり天気はこのイベントの味方をしたということになるんじゃないの?!

とうとうお別れの時間が来てしまった!

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フィナーレは「リゾ・ラバ」。

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出演者ほぼ全員参加の大合唱。壮観!

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ギター・バトルも!

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エンディングもキマッタ!

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お互いの熱演に敬意を表し合う。

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あとは自由行動。

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あ~あ~、もうやりたい放題!

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最後はファンキーさんにマイクが渡された。

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爆風スランプの中心人物として、このビッグ・イベントの主宰者として、そして音楽家として、来場した観客に感謝の意が表された。

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お疲れさまでした~!

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で、カンパイ!マグロが待ってるよ~!

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そして最後に記念撮影をしたのであった。

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あ~、それにしても楽しいイベントだった。こういうよくできているイベントってのは、後から写真の整理をしても、文章を書いても実に楽しいものである。

昼の大雪にはまったく驚かされたが、ほんの少し進行を変えただけでスムースにショウが完了したことも特筆すべき点であろう。

最後にこんなこと言うのもなんだが、テレビから流れてくる曲以外、爆風スランプの作品を耳にしたことがなかった。決して「聴かずギライ」とかいうことではない。ただ世代がジャスト・ミートしておらず、爆風が本当に爆風を吹かせていた頃にはタイプの違う音楽を聴いていたというだけのことだけだ。そして、今回のこのトリビュート・コンサートでその作品に接し、曲のクォリティがあまりにも高いことに仰天した。

歌詞のストーリー性や諧謔性、下ネタ性、そしてロマンチック度、そのどれもが高い水準にあり、ロックのエキスがふんだんに盛り込まれた曲にそれらが乗る。演奏技術は完璧。これがウケないワケがない。

やはり、これこそが「ロックがロックだった頃」のロックを熱心に聴いてきた世代の人たちのなせるワザなのではなかろうか?今、テレビに出て「がんばれ」だの「負けるな」だのを連呼している凡百のバンドやメロディのセンスのカケラも感じられない退屈なバラード歌手とは土台ケタが違う。

この日のすべての事象がこのイベントに与してくれたのがわかるような気がした。

ファンキー末吉の詳しい情報はコチラ⇒ファンキー末吉HomePage!!

30cd

(一部敬称略 2013年1月14日 渋谷O-EASTにて撮影)

2013年3月27日 (水)

WE LOVE BAKUFU SLUMP 王無棒

一昨日からお送りしている爆風スランプの偉業を称えるトリビュート・アルバム『爆風トリビュートComplete』の発売記念ライブ『WE LOVE BAKUFU SLUMP』のレポート。

今日はその第3回目。

30cd

続いて雷鳴が鳴り響くがごとくステージに登場したバンドはロリータ18号

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ボーカルの石坂マサヨ。

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ギターのKick。

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ベース、たこち。

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ドラムのTO-BU。

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曲は「うわさになりたい」。これもよくテレビでかかってたよね~。

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MC5あたりを連想させるプリミティブでストレートな演奏が爽快だ!

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シュレッディングだけでなく、ソリッドなギター・プレイもマーシャルに任せなさい!

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4人とも疾風迅雷のパフォーマンスで会場を盛り上げるが…

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やっぱりマサヨさんのかきまぜ方が尋常じゃなくすさまじい!

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この通りだもん!

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それに負けじと暴れまくるメンバーたち。

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何しろ「うわさ」になるような激演だった~!

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さぁて、いよいよ和佐田さんのウクレレ弾き語りにGoサインが出た!意気揚々とステージ中央に躍り出る和佐田さん…アレ、マイクスタンド低ッ!誰も何もしてくれない?これも和佐田さん一流のギャグなので心配ご無用。

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ご満悦の表情でやさしく歌いはじめた曲は…

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ファンキーさんの向こうを張って「京都マイラブ」。

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とてもしっとりとした味わいで、後半に向けてのとてもいいアクセントになった。もしかしてこれも計算ずくなのかしらん?!

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でも、よかった「南国マイラブ」じゃなくて…。

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さて、ここから後半戦。ハウス・バンドが戻ってきてゲスト陣の歌のバックを務める。

ドラムは当然ファンキー末吉。

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ベースは和佐田達彦。

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ギターは米川英之。 それにキーボードの田口智治と前半で客席を沸かせたギターの小畑秀光がステージに上がる。

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そしてゲスト…まずは曾我泰久が登場した。

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ヤッチンはバラード「それから」で勝負。

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ヤッチンの甘い歌声に観客はウットリ…。

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写真奥に見えるコーラスは衛藤さん。

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バックバンドも1月のライブよろしく、ヤッチンのほぼレギュラー・バンドだけあって息もピッタリの名唱となった。 先日はジャズのライブも行ったという。ヤッチンの今後の活動には要注意だ。

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ジャンジャン出てくる豪華ゲスト陣!

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次は44MAGNUMの梅原"Paul"達也。

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曲は「愛がいそいでる」。

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ひとことずつ歌詞を噛みしめるように心を込めて歌うPaulさん。

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しかもゴージャスなコーラスつき!

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この曲は爆風スランプ8枚目にして初のバラードのシングルとなった。

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自信がなければなかなかバラードをシングルにできないけんね。それだけに名曲だ。まさに大ベテランのPaulにピッタリの選曲といえよう。

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またしてもガラっと雰囲気が変わってバンドで登場したのがPEACE$TONE

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ボーカルは元モーニング娘。の福田明日香。

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ソリッドで元気ハツラツな演奏が心地よい!

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曲は「週間東京少女A」。

しっかし楽しい!

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またハウスバンドが戻って共演したのはオズNARUMI

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沖縄出身のNARUMIちゃん。楽屋では雪の話題でおお盛り上がり。沖縄雪降らないもんね~。

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昨日は自分のバンド、 オズで自作曲を交えて好演してくれた。

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今日は「きのうのレジスタンス」のみを熱唱。

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前回も書いたが、本当にこの曲はNARUMIちゃんにピッタリだ。まるでオリジナル曲のように聴こえる。

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これからの活動に注目したい存在だ。

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前夜祭でも異彩を放ち大いに雰囲気を盛り上げたザ・キャプテンズの傷彦。今日も八面六臂の活躍で監修の注目を集めた。曲は「満月電車」。

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ここでの和佐田さんのプレイについて触れておかなければなるまい。あまりにも素晴らしいランニング・ベース!ここはほとんどシャッターが切れなかった!

ランニング・ベースで思い出した。長い割におそらくつまらない話…オールド・ファンには少しは響くかな?

高校の時、新宿のルイード(今みたいにKナントカなんてのはなくて、東口のタカQか三峰の上にあったライブ・ハウス。シャネルズが出ていた店で、ロフトや屋根裏とちょっと趣が違った)に「誰がカバやねんロックンロールショー」を観に行った。私は結構「誰カバ」が好きで、高校の文化祭の時に「どこかで狼がないている」を演奏したことがあったのだ。

お店のフロアには丸テーブルがいくつも置いてあって、ひとりで行った私は年配の夫婦(といっても今の自分より若かったんだろうナァ)と相席になった。お店の人が私とその2人が同じグループだと思ったのか、それともこの店のシステムなのか、我々のオーダーが1枚の伝票にまとめられた。

ショウは期待した通り、爆笑につぐ爆笑、熱演に次ぐ熱演で最高だった。好きだった東京おとぼけキャッツのギター、キー坊金太さんがサプライズ・ゲストで登場されたのもうれしかった。

ちなみに金太さんはレコード・コレクターズの2005年5月号の「レコード・コレクター紳士録」にご本名のキスノキヨシさん名義で登場されていて、充実したコレクションとともに70年代のロック・シーンについて実に興味深い話をされている。何しろ74年にロンドンはフィンズベリー・パークのレインボー・シアターでアルヴィン・リーを観て、そこに来ていたポール・マッカートニーにサインをもらったというのだ。うらやましい…。

そして、現在は奥様のカオルコさんと「めおと楽団ジキジキ」というユニットでご活躍されている。これはキヨシさんのギターをバックにカオルコさんが額で鍵盤ハーモニカを弾きまくるというすさまじい芸風で、ある日、本当に偶然テレビで遭遇した。興奮した。だって、東京タワーや屋根裏で見た金太さんがデカデカとテレビにでていたんだから!後日、このことをそうる透さんにお話ししたら、「そう。彼はね、ホンモノになったんだよ…」という深~いお言葉を発せられた。

スミマセン、和佐田さん。脱線にもホドがありますよね。話しを戻して…。

で、誰カバ。ステージの一幕でこんなことがあった。メンバーがソロを自慢するコーナーがあって(あったんだと思う。何しろ30年以上前のことですからね。そうハッキリは覚えていられない)、ベースの人に何かやってみろ、ということになった(なったんだと思う。何しろ30年以上前のことですからね。そうハッキリは覚えていられない)。

すると、土建屋の格好をしたベースの人がせまいステージの上を突然全速力で走り回ってこう言った…「ドヤ?! ランニング・ベースやぁッ!」

これが言いたかっただけ…。おもしろかった。

この後が大変だった。さっきの相席になった年配のカップル…伝票が私といっしょになっているのをいいことに、勘定を支払わないでシレッと帰っちゃいやがんの!高校生の私は驚いたね。慌てたわ~。結局事情を説明して勘弁してもらった…っと言っても何も悪いことはしてないのよ!

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もちろん、和佐田さんのはステージの上を走り回る必要など何もない正真正銘のランニング・ベース。もうそれはそれはスゴかった。ファンキーさんのドラムとガッチリかみ合って尋常ではないグルーヴ感を発揮していた。こういうプレイを見るとベースをやりたくなってしまうよね。

シリアスな和佐田さんも、またいい。

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つづく

(一部敬称略 2013年1月14日 渋谷O-EASTにて撮影)

2013年3月26日 (火)

WE LOVE BAKUFU SLUMP 天無人

昨日からお送りしている爆風スランプの偉業を称えるトリビュート・アルバム『爆風トリビュートComplete』の発売記念ライブ『WE LOVE BAKUFU SLUMP』の本祭り。

30cd

第2回目の今日はEARTHSHAKERのつづきから…

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爆風スランプのナンバーから「ひどく暑かった日のラヴソング」をシェイカー流にこんがり料理した後は…

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「Radio Magic」!

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こうした日本のロック史に残る名曲が自然になじむのもこのイベントのステイタスの高さを物語っているといっていいだろう。

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いいナァ~。この安定感、この親近感!

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EARTHSHAKERのような大御所がショウの前半にシレっと出てしまうところがまたカッコいいではないか!

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映画『ウッドストック』でいえばThe Whoって感じやね。

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SHARAさんもこの祭典を存分に楽しんでいたようだった。

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さすが!たった2曲という短い時間ながら、やっぱり巨大な存在感をアッピールした。これがEARTHSHAKER!

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ここで再度三井ぱんと大村はん。

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渋い声と…

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深いギター…

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前後の派手なパフォーマンスとこの2人の泥臭い演奏の落差がまたいい。

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しゃべりの達人が勢ぞろいで幕間のMCは問答無用で大爆笑!

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衛藤さんのキャラがいい味を出すんだ~。こないだのヤッチンの時も最高に愉快だった!

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さらに!これがまたおもしろかった~!

7年ぶりの大雪ということで、首都圏の交通網はズタズタ…。電車は遅れるわ、道路は混むわで、お客さんだけでなく、果たして肝心の出演者が集まるのかいな?という心配がなくもなかったが、ショウは台本通りにスムースに進行した。

そしてお待ちかねの手数セッションの出番が回ってきた…アレ、ほーじんさんがいない!孝三さんもヒロアキくんもスタンバイOKなのに!

実は私、さっき近くの食べ物屋さんでほーじんさんにバッタリお会いしたのですよ。だからいないワケがない!

それじゃー…というんで、ほーじんさんがお見えになるまでの間、和佐田さんがウクレレの弾き語りでつなごうというワケ。実はここまで何回か和佐田さんのウクレレ弾き語りの出番のチャンスがあったが、なかなか演らせてもらえない!いよいよチャンス到来!

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…と思った矢先にほーじんさん登場! またしても和佐田さん、出番のチャンスを失ったのであった!

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手数セッション+ボーカル。

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ボーカル、三井雅弘。

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ベース、江川ほーじん

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ドラム、菅沼孝三

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そして、おなじみ田川ヒロアキ

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曲は昨日と同じ。

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まずは「東の島にブタがいた」。

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さすが手数!三人が一丸となった演奏はまさに「鉄壁」!

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どの曲を演っても手数セッションらしさが横溢している。

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このほーじんさんの表情!

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この曲では豪華コーラス隊が加わった。

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コーラス隊の方が目立っているような…。

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相変わらずのシャープなプレイを披露するヒロアキくん。

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ニュー・アルバム『Ave Maria』も大好評だ。

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CDで聴くことができるようにメロディをとことんまで歌い上げるプレイもヒロアキ君のひとつの大きな魅力だが、こうして破天荒なプレイではじけ飛んでしまうところも人気の的だ。

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キタキタキタキタキタ~!はひふへほーじんの究極のスラップ!

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やっぱり手数はこのほーじんさんのハジケぶりがつきものだね!

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小振りの会場で真ん前で見るほーじんさんもいいけど、こうして大会場で暴れまくるほーじんさんがまた素晴らしい。

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孝三さんはプレスピットからどうしても死角に入ってしまい、写真が少なくて申し訳なかったのだが、もちろん手数は多いよ!

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このセットも盛り上がったな~。

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歌に司会にと大活躍の三井さん。

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歌声も手数の演奏にぴったりマッチしていて、あたかもいつも一緒にプレイしているメンバーのひとりのようだ。

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続いては「無理だ!」

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「前夜祭」のレポートの時にも書いたが、これは以前から手数セッションで演奏されていた。もちろん、このCDのためのアイデアだったのだが、「とにかく速く演る」がテーマの壮絶な演奏!

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ウソ偽りないその急速テンポはまさにスピード・キング。はっきりいってナニをやっているのかわからない時もある?!

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上に書いたほーじんさん「スワ遅刻」の件、実はこれまたスゴイ話があって、タイム・テーブルの時間が1時間分ゴッソリ抜けていて、それに記載されている手数セッションの出番の時刻が実際の出番より1時間も後になっていたのだ!登場時刻だけを見ていたら誰でもその時間に合わせた行動をしてしまうだろう。

ナ~ニ、イベントにアクシデントはつきもの。別に遅刻したワケでもないし、万事OKなんだけど、この楽しいイベントにあってもおかしくなさそうなスリリングなシーンをほーじんさんが演出してくれた…ということ。まさか本当にほーじんさんの仕込みだったりして?!

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もっとも、この3人+1人が出てきて演奏を始めた途端、全員、んなこと忘れちゃってたけどね!

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3人のうち誰ひとりかけても手数セッションのサウンドは成立しない。その総本山が孝三さんだ。なにせ元祖「手数王」だからね。ジェリー・ブラウンの話は手数セッションの別のレポートにまた記すことにしよう。それと、また孝三さんのビッグ・バンド聴きたいな~。

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たった2曲だったけど、やっぱりスゴイ演奏でショウの大きなみどころのひとつとなった。

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三井さん、あまりの熱演に撃沈!

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つづく

(一部敬称略 2013年1月14日 渋谷O-EASTにて撮影)

2013年3月25日 (月)

WE LOVE BAKUFU SLUMP 大無人

先週からお送りしている爆風スランプの偉業を称えるトリビュート・アルバム『爆風トリビュートComplete』の発売記念ライブ『WE LOVE BAKUFU SLUMP』。

熱狂の前夜祭が大成功のうちに終了し、今日はいよいよ本祭りが開催される。

開催されるのだが…

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何じゃ、コリャ?! 首都圏は7年振りの大雪でどこもかしこも真っ白けのけ!カメラを入れた重いガラガラを引きずるのも地獄の苦しみで、会場のO-EASTに着くまでにもうヘロヘロになっちゃったよ。

O-EASTやO-WESTは何かと思い出深い大好きなライブハウスだ。O-WESTではマーシャル祭りを開催した。

2004年の新潟県中越地震の時はちょうどO-EASTにいた。天井から吊り下げられたPAスピーカーが揺れ(防災対策が完全なのでパニック一切なし)、観客はビックリ。誰が出演していたがは覚えていないが、そのバンドは地震にまったく気づかずにそのまま演奏を続けた。演奏中あまり観客がにぎやかだったので、その曲の終了後、「どうだい!よかったろ?!」みたいなMCをしたところ、観客が口ぐちに「地震だった!」と告げるとそのバンドは驚いたやら、恥ずかしいやらで目を白黒させていた。

そして、2年前の3月10日にもO-EASTにいたことはちょっと前のマーブロに書いた

さらに今回の大雪だ。今日も忘れようにも忘れられないコンサートになることは必至だろう。

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しかもこの日は成人式。せっかくの晴れ着が気の毒に…。

でもね、雪はすべても無垢の純白に塗り替えてくれる縁起のいいものだそうですよ。天候も味方してくれたと思おうじゃないの!

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今日もマーシャルづくしだよん!昨日は撮れなかったからね。ステージ上手のようす。向かって右から橘高さんの1987と1960AX、SHARAさんのMF400B、ヒロアキくんのJMD501、みんなで使うDSL100と1960A。 コレに加えて下手にはDSL100Hと1960Aがワンセット用意されている。

やっぱり、こういう大舞台はマーシャルじゃなきね~!積んで、並べてサマになるのはマーシャルだけよ!

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こちらも昨日どうしても撮影できなかった…三井ぱんと大村はん。

このふたりで記念すべきコンサートは幕を開けた!

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三井雅弘

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ギターはサビエル大村

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曲は「スパる」。

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渋い三井さんの声と深い大村さんのギターでジックリと聴かせた。

なんか、このイベント、昨日に引き続いてあまりにも色々な方々が出るので何となくウッドストックを連想してしまった…というのは大ゲサか?しかも、三井さんの声と大村さんのルックスがリッチー・ヘヴンス的だったんだもん!

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ファンキーさん率いるハウス・バンドが登場。

ファンキー末吉

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ベースは和佐田達彦

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ギター、米川英之。それにキーボートの田口智治が加わった布陣だ。

バンド形態以外の出演者の伴奏はハウス・バンドが担当した。

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そこへ、昨日の前夜祭でも大いに会場を沸かせた小畑秀光が合流。

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曲は昨日と同じ「びっくりミルク」と「人間はなぜ」。

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しかし、ステージも客席も昨日とは打って変わって大きいため、派手なアクションが演奏をより充実したものにしてしまう!

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最高にパワフルな演奏に大喝采が送られた!

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総合司会は昨日同様、三井さん。三井さんひとりでもおもしろいのにそこにいろいろな人が絡んで、さらに爆笑シーンを作り出していく。

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続いての登場はCutt

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昨日はマイクを握っての登場であったが、今日は予定通り弾き語りのスタイル。

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「月光」を熱唱!

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このセットも心がこもった素晴らしい演奏となった。

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森田釣竿がステージに上がる。

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歴史的にこうした漁師系のミュージシャンっていうのが時折出てくるね。やっぱり日本人は「魚」だよ。

…と思ったら、森田さん、「漁港」の人なのね。だいぶ前に野音で拝見しましたわ。パンタさん企画の反戦イベントで、4月の雨のエラク寒い日だったけど、妙にテンションの高い「漁港」のステージをみんな食い入るようにして見入っていたのを覚えている。

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O-EASTには大きい楽屋が2つあって、この日、上の階の楽屋の芳名表のひとつが「マグロ様」となっていた。昔、「マグロ丸」というバンドがあったが、まさかそれじゃあるまいし、また海系の新しいバンドか…と思っていたらホンモノのマグロだった!

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ホンモノのマグロを森田さんがステージで解体していくという趣向。

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鮮やかな手つきで巨大なマグロに包丁を入れていく!…ってなんのレポート?マーシャルの「M」はマグロの「M」ってか?

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それしにても新鮮でいいマグロだ!終演後、楽屋でご相伴にあずかったが、ウマイのなんのって!

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手に持っているのは目玉! こんなライブ初めて見た!だってボーカリストがマグロの目玉持って歌ってるんだゼ!

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切り分けたマグロをちゃんとビニール袋に入れて客席にプレゼントしたには笑った!

マグロのおかげでまったく歌が耳に入らなかったかも…!曲は「45歳の地図~COME BACK青春!~」。

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今度は雰囲気がガラリと変わって…
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ファンキーさんの弾き語りで「坂出マイラブ」。

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ジックリ、しっとり、なかなかにいい雰囲気!

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そして、またまた雰囲気が変わる!

しっかし忙しいショウだ!でも、こんなだから全然飽きない!

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EARTHSHAKER!

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あ~、何たるホーム感!いつも撮らせていただいている方々がファインダーに入ってくると本当にホッとするもんですわ。

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西田"MARCY"昌史

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石原"SHARA"愼一郎

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甲斐"KAI"貴之

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そして、工藤"KUDO"義弘

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今日もSHARAさんはJVM410HとMF400Bのコンビネーションだ。

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爆風の曲は「ひどく暑かった日のラヴソング」をプレイ。

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シェイカーらしいアレンジでバッチリきめる!やっぱりシェイカーはいいナァ~。

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MARCYさんも楽しそうに大シャウト!

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相変わらずのブッといギター・サウンドが心地よい。何をどういう風にやってもSHARAさんの音はSHARAさんの音だね。

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EARTHSHAKERつづく

(一部敬称略 2013年1月14日 渋谷O-EASTにて撮影)

2013年3月22日 (金)

WE LOVE BAKUFU SLUMP 前夜祭 <後編>

爆風スランプの偉業を称え、総勢70名以上が参加して制作された2枚組のトリビュートCD『爆風トリビュートComplete』。このCDの発売を記念して催されたライブ『WE LOVE BAKUFU SLUMP』の前夜祭。昨日に引き続きその<後編>をお送りする。

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Cuttに続いて登場したのは44MAGNUMの梅原"Paul"達也。

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さすが大御所!堂々たる存在感で「愛がいそいでる」を熱唱!

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ここで、ハウス・バンドのメンバーとして活躍する米川英之をフィーチュア。

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田口智治と…

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渡辺英樹も加わり、米田渡でC-C-Bの「Beat the Meat」をプレイ。

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ここも相当盛り上がった!
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ツヤのある音色で縦横無尽に弾きまくる米川さん。存分にそのテクニシャンぶりを見せてくれた。

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そして、「Runner」。会場は完全に興奮状態だ!

写真では隠れてしまっているが、菅沼孝三も加わり、ツイン・ドラムになっている。

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まだまだ続く飛び道具!

江川ほーじん田川ヒロアキを呼び込んで手数セッションだ!

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これが何ともゴージャスなファンキーさんと孝三さんのツイン・ドラム!

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三井さんをボーカルに迎えて「東の島にブタがいた」と…

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超速「無理だ!」。何が無理ってこのテンポ?以前から手数セッションのステージで見聞きしていたが、今日は御大も加わってなおさらすさまじい~!

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思いっきり混沌状態にしておいて、まるで火消しのように登場してくれたのが上野まなちゃん。

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さわやか~。飲みすぎた後にいただくお茶漬けよろしく、かわいい歌声でボサノバをサラサラっと流し込んでくれた。曲は「カンカン」。最高のスマイル~!

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それにしてもファンキーさんってメチャクチャいい曲をたくさん作ってるよナァ~。

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そしていよいよ最後のコーナーに突入!

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二井原実、登場!

また、ガラリと雰囲気が変わるからスゴイ!

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またベースが仮谷さんにスイッチして2曲を演奏。

ドラムが孝三さんということなので、デッド・チャップリンの曲が選ばれた。

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「Far Away」と「Money Eater」。

やっぱり圧倒的な迫力で一瞬のうちに聴衆の心をわしづかみにしてしまう二井原さん!

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米川さんのギター・ソロも冴えわたる!

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そして、ここで二井原さんがスペシャル・ゲストを呼び込んだ。

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この人、1986年結成のアメリカのベテラン・へヴィメタル・バンド、スキッド・ロウのギタリスト、スコティ・ヒル。

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田川ヒロアキのギターを借りてブルースを1曲。

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「弾き方が違うぞ~!」のかけ声に会場は大爆笑!

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もちろん本場仕込みのギターは…ってこんな表現はヤダね!やっぱり、プレイに説得力があるというか、華を持っているというか…西洋人特有のロックのDNAをまき散らすね。

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ロックのDNAなら二井原さんもまったくヒケをとらないけどね!この盛り上げようは天才の域を超えている!

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もちろんお客さんも大喜びよ!

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スコティも実に楽しそう!

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大喝采を浴びるスコティ・ヒル。

この時は、ステージのスコティを撮影しただけだで、彼に直接挨拶をすることもなかった。ところが、偶然は恐ろしいというか、世界は狭いというか、このライブの数日後、たまたまあるイベントで知り合った方を介してスコティと電話で話す機会を得たのだ。

話をしたところ、最高に感じのいい人で、写真の使用もふたつ返事でOK。「マーシャル大好き」ということで、私も大好きになってしまった!

また日本に来るというので、その時にはカメラかついで絶対取材に行かなくちゃ!

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そして、いよいよフィナーレ!

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出演者が勢ぞろいして「リゾ・ラバ」を大合唱!

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ファンキーさんもラスト・スパート!

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みんな楽しそう!

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冒頭に登場して思い切り会場を沸かしたザ・キャプテンズの傷彦も加わって最高のフィナーレとなった。

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最後はみんなで記念撮影。あ~、本当に面白かった~。

コレ、まだ前夜祭だかんね。明日のO-EASTはどんなことになるのやら…。

まさかあんなことになるとはね~。朝起きて驚いた~!

ファンキー末吉の詳しい情報はコチラ⇒Funky末吉HomePage!!

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注:大爆笑の総合司会をご担当された三井さん。司会だけでなく「三井ぱんと大村はん」というユニットで渋く「スパる」を聴かせてくれたのだが、イスでの演奏だったためにステージ上のふたりがまったく見えず撮影不可…。その他にもご登場いただいたが、それぞれ15秒ほどの出番で、しかも照明がめっぽう暗かったため残念ながらこちらも撮影できす…。ファンの皆様失礼しました。次回からのO-EASTのレポートではしっかりご登場いただきますのでご期待ください。

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(一部敬称略 2013年1月13日渋谷Milky Wayにて撮影)

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Shige Blog更新しました⇒エイドリアン・ブリューを撮ったよ

2013年3月21日 (木)

WE LOVE BAKUFU SLUMP 前夜祭 <前編>

2階のキャバレーを通り過ぎて、4階の渋谷屋根裏の入口の横の壁に貼ってあったチラシで初めて目にしたような気がする。それを見て「ばくふうじゅう」って言っていたら、ちょっと年上のギタリストの友人に「アレ、『ばっぷがん』って読むんだぜ」と教えられた。

一方、日曜の朝、11時ぐらいに東京12チャンネルで放映していた『ロックおもしロック』という番組の中のアマチュアのバンド合戦に妙な出で立ちで変な曲を演奏していたのが「スーパー・スランプ」だった。

あれから随分と時間が経ったが、ファンキーさんやほーじんさんやホッピーさんと今こうしてお近づきにさせて頂いている姿を誰があの時想像できたであろうか?

そして、爆風スランプが活動を休止してから14年。こちらももう随分時間が経った。そして、その偉業をたたえるべく、バラエティ豊かなミュージシャンが集い、爆風スランプへのトリビュート・アルバムを発表した。

そのアルバム発表記念イベント『WE LOVE BAKUFU SLUMP』が2日間にわたって開催された。両日ともふんだんにマーシャルが使われるということでマーブロも完全取材を敢行。これがまぁ、楽しいのなんのって!2日間大いに爆風スランプの音楽を堪能してきたのであった。

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初日は『前夜祭』と銘打って渋谷のMilky Wayで開催された。

当然のことながらもう超満員で、ステージ前で撮影することなんて到底ムリムリ!一番後ろに陣取って、ほとんど最初から最後まで脚立に上りっぱなしという過酷な環境。でも、あんまりおもしろいんでアッという間に終わっちまった!

でもね、まったくマーシャルが見えん!なので、一応紹介しておくと、使用されたモデルはJCM900 4100にDSL100H。それぞれに1960A。さらに田川ヒロアキのJMD501。基本的にギターはほぼ100%マーシャル・サウンドとなった。

主催のファンキーさん。そして総合司会を務めた三井雅弘さん。MCが圧倒的におもしろいさね。

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2番目に登場したバンドからレポートスタート。

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沖縄からやってきた4人組、「オズ」。

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ボーカルのNARUMIちゃんが何しろ魅力的!

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チャーミングにして最高にパワフル!

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登場した途端、グイッと観客を惹きつけてしまう力強い魔力(?)を持っているようだ。

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オズはタイトなオリジナル曲の他、爆風スランプのナンバーは「きのうのレジスタンス」を演奏。

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これまたサビのメロディがNARUMIちゃんの声にピッタリでジックリと聴き込んでしまったよ。

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会場の雰囲気がグッとしまって登場したのが2月にアムステルダムでのレコーディングを終了させたCRACK BANQUET

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2010年結成のイキのいいバンドだ。

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これまたキャラの濃いフロント!カミジョウテツヤ。

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とにかくものすごい勢い!

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ワイルドなギター・プレイはシタンダアキラ。

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紅一点、サックスのユアサイクカ。

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こういうストレートなロックってのはやっぱいいもんだね。

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ベースはフルヤシュンスケ。

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オリジナル曲2曲の他に爆風スランプの「シンデレラちから一杯憂さ晴らしの歌今夜はパーティー」を演奏。

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メンバーひとりひとりのキャラクターが立っていて、それでいて統一感のある演奏が素晴らしかった!サマソニへの出演も決定しているこれkらの活動が楽しみなバンドだ。

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ここからはファンキーさんも参加してのハウス・バンド+ゲストの演奏となる。

まずは小畑秀光が歌う。

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「びっくりミルク」をじっとりとヘビィにプレイ。これがまたいい!

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ファンキーさんの気合の入ったドラミングが切り込んでくる!

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小畑さんはDSL100Hを使用…まったく見えないけど…。

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ベースはマーブロでは田川バンドなどでおなじみの仮谷克之

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2曲目は「人間はなぜ」。しっかし、なんちゅー歌だ?! でもロックはこれでいいのだ!聴いてて♪気持ちいいから~!

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ここはここでまた大盛り上がり!ホントに今日は芸達者ばっかりで飽きないわ~!

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次に登場するはCutt

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雰囲気がグッと変わる。

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ギターを抱えて歌う予定だったが、マイクだけの熱唱に予定変更。

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ハウス・バンドのギター米川英之のソロも冴えわたる!

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出演者のスタイルや方法はそれぞれ異なれど、熱演に次ぐ熱演で、その爆風スランプへの尊敬と愛情がひしひしと伝わってくる。後半も実に楽しみなのだ~!

ファンキー末吉の詳しい情報はコチラ⇒Funky末吉HomePage!!

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つづく

(一部敬称略 2013年1月13日 渋谷Milky Wayにて撮影)

2013年3月15日 (金)

Paul Gilbert Live in Japan~DAY2

ポール・ギルバート来日公演レポートの2回目。2013年1月16日のステージのレポート。

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アッチャ!皆さん衣装が昨日と同じだった。でも昨日アップしたのは15日の初日に撮った写真だけで構成しているし、今日は正真正銘16日撮影の写真でお送りします!

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両日とも満席。男性客圧倒的に多し!年齢層は高め。

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ギター好きが大集合したコンサートだ。

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バンド・メンバーは昨日紹介した通り、キーボードはエミ・ギルバート。

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ベースはケリー・レミュー。

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ドラムはトーマス・ラングだ。

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1曲目は『Vinrato』のオープニング曲でもある「Enemies (in Jail)」。

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イントロのホール・トーンのフレーズがカッコいい!

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このホール・トーンの部分はなんでもチャカ・カーンが演っている「And the Melody Still Lingers On」 すなわちガレスピーの「A Night in Tunisia」にヒント得たという。 このチャカの「チュニジア」を初めて聴いた時は興奮したな~…って実はチャカにではなくて、このアレンジにね。

もちろん曲の中に有名なチャーリー・パーカーの「Famous Alto Break」と呼ばれるピック・アップ・ソロを使ったところね。Dialというレーベルのレコーディングでのファースト・テイクで飛び出したバードの超絶神業ソロ。残念ながら他のレコーディング・メンバーのミスでそのテイクがボツになってしまった。その後何テイクかやり直したが、ファースト・テイクのような奇跡は起こらなかった。

チャカのテイクではバードのソロにユニゾンでハービーがシンセを重ねている。

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世の中スゴイやつっているもんで、大学の時いっしょにやっていたテナー・サックスのヤツがこのソロをラクラクと吹いていた。普通サックスなんて家で練習したりできないでしょ?だから「どうやってコピーしたの?」と訊いたら「え、家にあったリコーダーで…」っていうじゃない?リコーダーでチャーリー・パーカーをコピーするのもスゴイし、コピーしたということは、あの複雑極まりないフレーズをリコーダーで吹けるワケだから恐ろしい。その友達は当然のようにプロになって今でも大活躍している。今週彼のステージを撮影してきた。

ポールがアイデアを得たのはこの部分ではなく、さっきも書いたようにイントロのホール・トーンのヴォイシングだ。

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この曲、実に密度が濃くていいね。それにこの曲を私に聴かせるのが楽しみ…とポールが言ってくれていたのもうれしい。

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そういえば、一昨日に降った大雪で大変な目に遇ったって言ってたな…。FMの生ライブ番組に出るためにどこかそう遠くないスタジオに行ったんだけど、行きは40分で着いたけど、帰りは4時間かかったとか…。

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2曲目はアルバムの2曲目「Rain and Thunder and Lightning」 。

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一転してハードなリフのドライビング・チューン!

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4ビートになったりして、コロコロと曲が展開していく…こういう曲はいいねぇ。大好き。さすがトーマス・ラング!

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エミさんのジャジーなソロも大フィーチュアだ。

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ポールのソロも大爆発!

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4人がものスゴイ勢いで押し寄せてくるような演奏がタマラン!ポールはきっとこういうのやりたかったんだろうね~…というこのバンドのショウケース的な曲と見たが、どうなのよ?

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続いてタイトル曲「Vibrato」。オクターバーを聴かせたリフがクール!いかにもポールらしい軽快なファンキー・アメリカン・ロックだ。

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Racer Xのレパートリーから「Scarified」。

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あまり目立った場面はなかったが、着実に自分のパートをこなしたケリー。以前、フレディ・ネルソンと来た時もちょっと似た感じのベーシストだったな。こういう控え目なタイプのベースが好きなのかな、ポールって?あ、これは失言かな?

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もうひとつカバーが続く。パット・トラバースの「Go All Night」。ホント、パット・トラヴァース好きだな~!

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『Vibrato』から「Bivalve Blues」。こってりドップリのマイナー・ブルース。「Bivalve」っていうから真空管がプッシュ・プルで動いている歌かと思ったらトンデモナイ!

真空管の話が出たところで今回のマーシャルの話を…。写真にあるように今回はJVM410Hと1960Aのコンビを2セット。VintageModernも捨てがたかったようだが、JVMでいくことになった。

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その2台のJVMをステレオでふって、曲によってはそれぞれ回転数の異なるフェイザーをセットしてステレオ感を倍増させるという手法。11月のギター・クリニックの時と同じセッティングだ。

で、「Bivalve」というのは「二枚貝」のこと。「海の底で悲しい歌を歌う以外にやることがない」という切ない歌なのよ。このあたりはさすがポールで、ブルースの歌詞の傾向をそのまま踏襲しているということだろう。

「オイラがもし●●だったら~」とか「オイラは、●●なのさ~」みたいなヤツね。「Catfish Blues」とか…。この手の歌だと、私はサンハウスの「ナマズのうた(そのままだ~)」なんてのが大好き!菊さんの歌が猛烈にカッコいいからね。

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『Vibrato』からの曲が続く。「Put it on the Char」。何でもこれはもともと「char」ではなくて「chair」だったのをレコード会社のスタッフが「i」を落としてしまった。それでも意味が通じるのでそのままにしておいた…というこれまたいかにもポールらしい話。インストだからOK。

「char」というのは鉄板のこと。イギリスへ行くとレストランのメニューに「Char Grilled Stake」というのを見かける。これはよくステーキにアミアミの焦げ目をつけて焼くでしょ?あれを焼くのが「char」。ギタリストでもたむけんでもない。

オクターバーを使ったポール・ギルバート・フレーズ炸裂のへヴィ・チューン。ここでもホール・トーン・スケールをうまく使ってるね。

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そして先ごろ亡くなったデイヴ・ブルーベックの「Blue Rondo a la Turk」。家が牧場だったために若い頃は「カウボーイにジャズができるかよ!」ってな侮辱も受けたらしいが、何せ1959年にこの曲「トルコ風ブルー・ロンド」が収録された『Time Out』がビルボードのヒット・チャートの2位まで上がる大ヒットアルバムになっちゃたもんだから一気にスター・ピアニストになってしまった。このアルバムにはロック・ファンにもおなじみの「Take Five」が収録されている。

私はデイヴ・ブルーベックよりも「Take Five」を作曲した相棒のアルト、ポール・デスモンドの方が好きかな。どう聞いても病み上がりで録音したとしか思えないような元気のない音色が昔は好きでなかったけど、この頃とてもよくて…。枯れてて。ま、熱心に聴いているワケではないけど、聴いてるこっちも存分に「枯葉」状態になってるのね?

で、「Take Five」を演らないのがこのバンドのいいところ。

ここはエミさん、思いっきりフィーチュア!

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この9/8拍子の妙チクリンなテーマをやすやすと弾いて、ブルースのパートでは裏コードを駆使した過激なフレーズがバンバン飛び出した。

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ポールとの掛け合いの場面も幾度となくフィーチュアされ、キーボード・プレイヤーとしての実力と存在感を十二分にアッピールした。

さらに『Vinrato』から「Atmosphere on the Moon」。

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ここでトーマス・ラングのドラム・ソロ。これがまたスゴイときてら!

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トーマスを見たのはずいぶん久しぶりのことだ。大分前に親友のHudson Musicの社長、Rob Wallisにすすめられてフランクフルトで観た時以来だ。ロブはあのDCIの創設者。もう長い付き合いで、いっしょに仕事をすることはなくなったが、いまだに仲良くしてもらっている。先日もNAMMで行き会ってお互いの子供の成長の話しで盛り上がった。

さて、そのロブがすすめてくれたコンサートというのがドイツのシンバル・メーカーが主催したもので、当時、新進気鋭とされた3人のドラマーの腕比べ的な企画で、出演者がマルコ・ミネマン(マルコもポールとやってるよね?マルコはその後、エディ・ジョブソンのバンドで来た時にO-EASTで観た)、ジョニー・ラッブ、そしてトーマス・ラングという顔ぶれ。もちろん全編ドラム・ソロだったけど面白かった。あの、私、ドラム好きですから。

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テクニックとパワーがマッチしたすさまじいソロで会場を大いに沸かす!

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スティックも無事キャッチ!

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素晴らしいドラマーだ!

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Racer Xの「Technical Difficulties」をはさんでポールさんの弾き語りコーナー!

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完全にポールとギターだけという演出で音量的にはもっともおとなしい時間帯ではあったが、ストンプをしながらRacer XやMr.Bigのレパートリーを9曲演奏。コンサートのハイライトといってもよかろう。

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「To Be with You」

「Hurry Up」

「Mr. Spock」…

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「Paris Hilton Look Alike」

「Alligator Farm」

「Superheroes」…

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「Space Ship One」

「To Be with You」

「Green-Tinted Sixties Mind」

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いつも楽しそうに演奏するポールだけど、このコーナーは特に楽しそうだったな~。

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バッチリ決まった~!

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もうひとつ『Vibrato』から「Pronghorn」。プロングホーンというのはカモシカみたいなヤツ。

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ここでもエミさんのソロをフィーチュア。

上にも書いたが、ふたりの掛け合いは見応え十分だった。

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ポールが弾くフレーズを正確になぞるエミさん。完璧なアドリブ!エ、これも?といった長いポールの奏でるギターのフレーズもエミさんがキーボードで再現してしまう。

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本編最後はゴキゲンな「Down to Mexico」でしめくくった。

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ここでポールのMC…ソングリストには次の曲は「アンコール」って書いてあるよ。でも引っ込まないでこおまま演っちゃおうか!…とそのまま演奏を続けた。

アンコールはすべてカバー曲。ポール曰く「ボクのギターの先生はカバー・ソングなんだよ!」

もったいぶらず平気でカバー・ソングを演奏する。先人へのリスペクトとエンタテインメント精神を感じるね。カッコいいですよ。

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今回用意された曲はまず、フェイセズの「Stay with Me」。1971年のアルバム『A Nod Is as Good as a Wink...To a Blind Horse(馬の耳に念仏)』から。これいい曲だよね~。

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オリジナルではロン・ウッドのソロの前にロッド・スチュアートが「ギッター!」っていうんだけど、そこもちゃんと再現しているのがかわいかった。自分がギターなのに!

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そして「Still Got the Blues」。当然トリハダ。シングル・コイルでもメッチャ太い音!というかポール・ギルバートの音やね。ギターのボリュームを上げ下げして音色を的確に作るサマもカッコよかった!

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ここで出てきたのがジョージー・フェイム。1970年のシングル「Somebody Stole my Thunder」。なんでここでジョージー・フェイム?

ちなみに、ミッチ・ミッチェルはかつてジョージー・フェイムとブルー・フレイムスのドラマーだったんよ。で、バンドがなくなって、受けたアメリカ人ギタリストのバンドのオーディションで最後まで競ったエインズリー・ダンバーにコイン・トスで勝った。そのアメリカ人ギタリストがジミ・ヘンドリックスだったのね。

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ポリスの「Synchronicity」。

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エミさんのコーラスが素敵だった!

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そしてAC/DCの「C.O.D」と「Beating around the Bush」ですべてを終えた。

「♪Beating around the bush!」って叫ぶケリーがよかったね。「Beat around the bush」は「藪のまわりを叩く」という意味。「Don't beat around the bush!」で「まわりくどいことを言うな!」という意味になる。幸いまだ外人に言われたことはないがそろそろ言われそうだナ。

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アンコールに若干違いがあったが、本編は2日ともまったく同じセットリスト。

両日とも本当にエンタテインメント性に長けた素晴らしいコンサートだった。もちろんマーシャルの音も最高!

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Paul Gilbertの詳しい情報はコチラ⇒Paul Gilbert Official Site 

※現在のHomeのページに使われている写真は今回の来日公演時に撮影したものです。ってんで是非見てみてくだされ!

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(一部敬称略 2013年1月16日 赤坂BLITZにて撮影)

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Shige Blog更新しました⇒『カイズ』~クルベラブリンカのセカンド・アルバム

2013年3月14日 (木)

Paul Gilbert Live in Japan~DAY1

昨年9月に発表した『Vibrato』を引っ提げてのポール・ギルバートの来日公演。東京では赤坂BLITZで2日間開催された。今回のアルバムはポールの思い入れも深いようで、マーブロでもこのアルバムにまつわる話題をこれまでいくつかアップしてきた。

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そんな時期の来日公演だけにショウの取材をとても楽しみにしていた。ポールは快く取材をOKにしてくれて両方の東京公演にお邪魔をしてきた。

今日はその初日、1月15日のようすをレポートする。

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今回のバンドはポールの他にベース、キーボード、ドラムというカルテット編成。

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プログラムはもちろん『Vibrato』を中心に組まれていた。

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しかし、そこはポールのこと、当然サービス精神満点、起伏に富んだセット・リストで一流のロック・ショウを演出していた。

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もはや、ギタリストとかシンガーとかいう枠を完全に通り越して、一大エンタテイナーという地位を確立しているように見えるよね、ポールさんは。

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ポール・ギルバート

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キーボードとコーラス、エミ・ギルバート。

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ベースとコーラス、ケリー・レミュー。

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ドラムはトーマス・ラング!

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『Vibrato』のレコーディングに参加したメンバーでもあり、息の合った演奏はさすが!

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個人的にはインストのパートが増えていつも以上に楽しめたな~。

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徹底的にお客さんを楽しませようとする姿はいつも通り。

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照明もバッチリとショウの内容にマッチしていて素敵だった。

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中盤ではパット・メセニー・モデルを持ち出して弾き語りを披露。

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いい表情!

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乾坤一擲、「ここぞ!」というところで決めるハイテクニックが光る。しかし、いまだに「速弾きの王様」みたいに紹介されるのを目にするけど、どうなんだろうね?

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もはや速弾きはポールの音楽では山椒みたいなものだと思いますが…。

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エミさんとの掛け合いもスリリングで見応え十分!

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今回はエミさんのソロもタ~ップリとフィーチュアされた。

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マーシャルはJVM410Hと1960Aを使用。ステレオで2セットが用意された。

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盤石なリズム隊。

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しかも、演奏は実にそつなく自然だ。

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そんなリズム隊にのって縦横無尽に自身の音楽を奏でるポールが実に楽しそう!

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おなじみ、アンコールはカバー・ソングで固められた。

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このコーナー、どんな曲が選ばれるか…これがまた楽しみなのね。

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アンコールの構成に若干の変更が加えられたが、2日ともほぼ同じ進行。どちらも素晴らしい出来でまったく飽きずに2日間連続して楽しめた。

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JVMを使ってもシングル・コイル・ギターの特長がいいように強調されて気持ちいいわ~。

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ショウの詳しい内容はまた明日…お楽しみに!

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Paul Gilbertの詳しい情報はコチラ⇒Paul Gilbert Official Site 

※現在のHomeのページに使われている写真は今回の来日公演時に撮影したものです。ってんで是非見てみてくだされ!

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<DAY 2>につづく

(一部敬称略 2013年1月15日 赤坂BLITZにて撮影)