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2013年4月 4日 (木)

Meet You at Crawdaddy Club~Trio the Collagens(大谷令文、小笠原義弘&ロジャー高橋)

「『レイブン・オータニ』という男はそんなにスゴイのか?!」

昔、来日した時にジョー・サトリアーニが発した言葉だという。アメリカで一体どのように伝わっているのか様子を知りたいところだが、スティーヴ・ヴァイも同様のことを日本に来た時に尋ねたという。

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そう、大谷令文はスゴイのである。そしてこの日もやっぱりスゴかった。

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今日の令文さんはトリオtheコラーゲンズでの登場。

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大谷令文

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小笠原義弘

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ロジャー高橋

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今日の令文さんは借り物の1959のフルスタック。

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足元のようす。何でもこの愛用のバッファ・アンプがお釈迦とのこと。名ギタリストに30年も仕えたとあらば機材も本望だろう。

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この3人の顔ぶれは観たことがあるような、ないような…。ブラック・タイガーとは違うし…。

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気の合うメンツ(気の合うミュージシャンは多かろうが…)との演奏で思い切り弾きまくっていた令文さん。

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音がデカイのなんのって!というかむやみやたらと歪んでいないので、おとが抜けまくるのね。

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それでもね、1959の使い方や鳴らし方を知っている、こういう人の爆音ってものはそううるさくない。当たり所によっては、そりゃ時々めまいしちゃうけど、もうこれは完全に「マーシャル浴」だから。

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1960から出る「ロック・イオン」を思いっきり浴びた方が身体にいい。

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フロントの2人、デカイ!ホント、出してる音といい、ルックスといい日本人離れしてるわ。

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それにしてもオガンちゃんのベースの素晴らしさよ!

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ここにベースのすべてがあると言っても過言じゃないね。

そして、 これが世界レベルのワザなのね。オガンちゃんのベースを聴くたびに世界の壁は厚いと思い知らされる。…って別に私は世界を狙っていません。世界の音楽の層がただあまりにも厚いということね。

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こんな人にベース弾いてもらってギターを弾いたらどんなだろう…きっと気持ちいいんだろうな~。

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スラップもハーモニクスもエフェクツもライトハンドも速弾きもない。そこにはただただベースがあるだけ。それも飛び切りの音楽をクリエイトするためのベースだ。

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ichiroちゃんとの活動やThe卍、Black Tigerなどいろいろなシチュエーションでロジャーさんを観てきたが、このバンドはとてもいい。

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いつもロック魂爆裂のロジャーさんのプレイが実にカッチリとハマっているような気がするのだ。

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見よ、この熱演!

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1曲目は「いいのだ」。

そして「Sister Spider 」。ク~、これぞロック!

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すさまじすぎる「Razor Boogie」!「最近の若いモンは三連を知らん…」ぐらいのことをおっしゃっていたのが印象的だった。

レイ・ゴメスの「West Side Boogie」と対決させたくなる。本当にこういう曲を演る人がいなくなったよな。そういえばレイ・ゴメスもストらとと1959のコンビネーションだった。

ん~、令文さんはブギも確かに日本人離れしとるワイ。

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しかもこのリズム隊だもんね!

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極上のブギになるのもごく当たり前のことだ。

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次の曲には驚いた!

ナント、 スコーピオンズの「Polar Nights」!やるか~、普通こんな曲!いかにもウリ好きの令文さんらしい。

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これが人生初めてのスコーピオンズだというオガンちゃん。まーそうだろうなァ。しかも「Polar Nights」だもんね。

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ところで、Crawdaddy Clubというのは、Shige Blogで紹介した地下鉄District線の終点のひとつRichmondにあったクラブ(ライブハウス)の名前。

数々のメモラビリアを飾って輝かしき70年代ロックをフィーチュアした新宿のこの素敵なお店が、chmondのCrawdaddy Clubから命名したのかはわからない。

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これがRichmondの風景。喧騒なWest Endから地下鉄で30分も行けばこんな美しい風景が広がる。

Crawdaddy Clubは1962年にスタートし、ローリング・ストーンズが最初の演奏をした場所となった。その後、ヤードバーズやレッド・ツェッペリンもロング・ジョン・ボールドリー、エルトン・ジョン(ちなみにエルトン・ジョンの本名はレジナルド・ドワイト。エルトン・ジョンの「ジョン」はロング・ジョン・ボールドリーから、「エルトン」はソフト・マシーンのエルトン・ディーンから借用している)、ロッド・スチュアートらが出演している。

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『Raven Eyes II』から「Call on Me」。

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この日はオリジナル曲も演奏されたが、カバー曲もとても魅力のあるものばかりだった。

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独特なアレンジのビートルズの「I, Me, Mine」。

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さらにビートルズがらみでジョン・レノンの「Jelous Guy」をインストで。

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令文さん、この曲好きだなぁ。確かに名曲だけど。

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ザ・スパイダースの「なればいい」。

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このオガンちゃんの表情!聴いてる方も演ってる方も抜群にゴキゲンなのさ!

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コージー・パウエルの「Killer」。ゲイリー・ムーアへのトリビュートか。

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どんな曲をやってもバッチリとロックしてしまう。

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不滅の名曲「おやすみ」。サビの「♪おやすみ」の「み」をスタッカートで歌うところがまたステキ!

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本編最後はBluestone Companyの曲でクローズ。

元マーシャルの社員でサイモンという友達がいてね…いまでも仲良くしているけど、この彼がSavoy TruffleやBluestone Companyの大ファンだった。何の前触れもなしに、初めて彼の口からこれらのバンド名が出た時は驚いたナァ。さすがオガンちゃんがベースを弾いていたバンドだけのことはある。

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そしてアンコール。

ロジャーさん歌う「難聴」。

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「♪オレはナンチョー」のリフレインがカッコよくも、おかしくも、悲しくもある。

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職業病。でも、まさか微音じゃマーシャル鳴らせないもんナァ。

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ホント、自分の身体を犠牲にして素晴らしいロックを奏でてくれているんだ~、感謝。

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最後は『Raven Eyes II』から「Lullaby」。

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問答無用で素晴らしい演奏だった。

これは当日遊びに来ていた三宅庸介さんとも意見が一致したのだが、この3人が奏でる音楽は「ホンモノ」だということ。

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「ホンモノ」というのはイギリス人が奏でるブリティッシュ・ロックと大差ないということだ。それは演奏技術、たとえば指が速く動くとか高い声が出るとかそういうことではなく、空気が「ホンモノ」なのだ。

それはまるで、1970年代の中頃に隆盛を極めていたブリティッシュ・ハード・ロックがそのままタイム・ワープして新宿に来ているような感覚なのだ。それも、誰もがもてはやすメインストリームのブリティッシュ・ロックではない。どこかくぐもったイメージのあるミュージシャンズ・ミュージシャンという感じがする。

日本人のロックも技術的には西欧のロックと大差ない感はあるが、このバンドのようにブルースから派生したゴリっとしたロック感が出せるバンドはほとんどないのではなかろうか。

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それを実現させているのは、たとえばこの令文さんのギターの音。1959や1987を弾かせてもっともマーシャルっぽい音を出す人のひとりであることは間違いない。こういう人は海外でプレイすると相当ウケるだろう。

そして、曲。令文さんと話をしているとゲイリー・ムーアやウリ・ジョン・ロートの話しは当たり前にしても、ジャンゴ・ラインハルトからフェアポート・コンベンション、PFM、果てはフォルムラ・トレの名前まで出てきてしまう。やはりいいミュージシャンは絶対にいいリスナーなのだ。

多量のインプットから絞り出したアウトプット令文さんの作る曲がカッコ悪かろうハズはない。。「ここをこうするとロックになる」のようなツボを知っているのだろう。ただのロックかもしれないが、それは永久に古くならないホンモノのロックなのだ。

弱ったな…また令文さんのマーシャル・サウンドが聴きたくなってきたぞ!

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大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ

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これは令文さんがフラメンコのカンテの永潟三貴生さんと組んだMINIE MYME TRAINのセカンド・アルバム。

アコースティック・ユニットだけに、今日とはまったく別の令文さんが味わえる。静謐で深淵なギターもまた大谷令文なのだ。

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(一部敬称略 2013年2月11日 新宿Crawdaddy Clubにて撮影)