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2013年2月

2013年2月28日 (木)

曾我泰久Special LIVE! LIVE! LIVE! <後編>

怒涛のロック・ギター・コーナーを経て大盛り上がりの『曾我泰久 Special LIVE! LIVE! LIVE!』。後半に向けて熱狂度はますますアップ!

雰囲気も変わって演奏されたのは「君の歌」。今、大暴れしていった野村義男が作詞、ヤッチンが作曲の共作。

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ここで、バック・バンドをフィーチュアするコーナーに入る。

まずは田川ヒロアキがア・カペラでギター・ソロを披露。

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ヤッチン曰く、「彼を見ているとホント、ギターキッズになってしまう!」

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いつも通りの危なげないプレイで大喝采を浴びた。 もちろんMarshall JMD501がお供だ。

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そしてバンド編成で「My Eternal Dream」。

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こうしたドライビング・チューンでも圧倒的なテクニックが光る和佐田達彦

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疾走感あふれるファンキー末吉のドラミングがまた最高に気持ちいい!

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この曲は田川自身のテーマ・ソングともいうべき十八番。ここぞ!とばかりにすさまじい演奏を繰り広げる。

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ますますギター・プレイに磨きがかかる田川ヒロアキ。

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ベース・ソロもバッチリと披露!プレイだけでなく芯がしっかりしたベース・サウンドも和佐田ベースの大きな魅力のひとつ。

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そして、ド迫力のファンキーさんのドラム・ソロ。竹を割ったような小細工無用のストレートなドラミングがメッチャ気持ちいい!

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今日は広いステージでアクションもバッチリ~!

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サポート・バンドのインスト・コーナーを経てアコースティック・ギターで加わるヤッチン。曲は「Another World」。

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オープン・チューニングでかき鳴らすヤッチンがカッコいい!まるで「カシミール」のアコギ版だ!

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「約束の場所で」。シングル『music life』に収録された1曲。

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「Round & Around」 と続きショウはクライマックスへと導かれる。

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それにしても、ヤッチン、スタイルはいいし、歌うまいし、そしていつもいつでもニコニコしていて素敵な人だ。後日、ほかのイベントの楽屋でご一緒させていただいた時も、やさしくて、もの静かで、親切で、上品で、ニコニコで…なんかやさしい兄貴みたいな…。ああ、私もこういう大人になりたかったナァ~。とても学年が一緒とは思えません。

そういえばドゥィージル・ザッパに初めて会った時もこういう印象だったな~。

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ヤッチンのバラエティに富んだレパートリーを緩急自在に完全サポートしたサポート・バンド。

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こちらも見どころ満点のハイライトのひとつだった。

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ヒロアキくんは自分のバンド3月15日、江古田の超老舗ライブ・ハウス「マーキー」でファンキーさんと共演する。これも楽しみだ。もちろんマーシャルがお供するでござる。

詳しい情報はコチラ⇒fretpiano Staff Blog

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「Stand Alone」。ヤッチンがソロ活動を始めたときに作ったという曲。くじけそうになった時に今でも自分で口ずさむという。音楽にはそういう力があることを信じている人だけが作れる曲だ。

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総立ちの会場。お客さんもヤッチンの歌や演奏を一音も聞き逃すまいという真剣な態度で臨む。激しいときには激しく、静かな時には静かに音を味わうようにしてステージを凝視する姿が印象的であった。

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いよいよ本編最後。「Dear Friend」ではギターを置いて歌に専念する。

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祈るようにして歌うヤッチン…。

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20歳の頃に書いたというこの曲はヤッチンの作品の中でももっとも人気のある曲で自身でもとても大切にしているという。そして、これからもずっと歌い続けていくであろうという。ミュージシャンというのは素敵な職業だ。

こうして本編が終了した。

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そして、アンコール。

ヤッチンがひとりずつメンバーを紹介した後に演奏されたのは「21st Century」。演奏する側も観る側も実に楽しそうだ!

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最後は今日の出演者全員が大集合。

その前にヨッちゃんからバースデイ・ケーキのプレゼント!明日でナントゲージューというヤッチン。若い!年齢より20は軽く若い!お誕生日おめでとう!

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曲は「愛を育てよう」。

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芸達者が勢揃いのフィナーレは何とも圧巻!

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昨日もチョコッと書いたが、私は今回初めてヤッチンのライブに接したが、同世代ということもあって聴いていた音楽も一部重なることもあるのであろう、演奏される曲が無理なくとてもシックリ来るものばかり…。時折ニヤリとさせられる部分もあったりして実に聴いていて楽しかった。リクエストを言わせてもらえば、もっとギターが聴きたかったかな?

お客さんのマナーも素晴らしく、演奏者、演出等どれをとっても一流のエンタテインメントだったと思う。

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曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒Soga Yasuhisa Official Web Site

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(一部敬称略 2013年1月6日 日本橋三井ホールにて撮影)

2013年2月27日 (水)

曾我泰久Special LIVE! LIVE! LIVE! <前編>

長きにわたって安定した活動を第一線で続ける曾我泰久。50回目の誕生日の1日前にたくさんの仲間が駆け付けた今年初頭のライブ。バラエティに富んだ内容でとても楽しいライブとなった。

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曾我泰久。若い!

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バックは腕利きぞろいだ。

ドラムにファンキー末吉

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ベースは和佐田達彦

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ニュー・アルバムが好評田川ヒロアキ。アンプはもちろん愛用のJMD501(現在製造中止)。

このトリオが中心となり、多数のゲストを迎え、ピアノやストリングスが加わるというゴージャスな演奏となった。

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1曲目は「Up Beat」。初めからライブを意識して作ったというイキのよいナンバーでスタート。

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続いて「ハダカノココロ」。そう、一度きりの人生、こうしていいライブ楽しまなくちゃ!

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「OH・MY・GOD」。ビートルズを意識して作ったという曲。なるほどヤッチンの曲はどれも耳になじみやすく、どれも安心して楽しめる!

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私は今回初めてヤッチンのライブに接した。昔、THE GOOD-BYEをテレビで見ていた頃、ヤッチンはバリバリとリード・ギターを弾いていた…ような気がする。「すげぇギターうまいナァ」という印象が強いのね。ところが、今回のライブではソロはほとんどヒロアキくんが弾いていた。

もちろん、ヒロアキくんもそれを受けて極上のプレイでヤッチンの期待に応えていたことは言うまでもなかろう。

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アコギに持ち替えて「Go Ahead Again!」。

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ライブ用にソウルっぽいアレンジに仕上げた「One More Kiss You!」。

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そしてここからゲスト・コーナー。

雷鳴のごとくにぎやかにトップ・バッターで登場したのがTHE GOOD-BYEのドラマー、衛藤浩一!

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完全にお祭り状態で、曲は「花のお江戸は華盛り」。にぎやかだ~!

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祭り装束だけでなく、蜘蛛の巣まで仕込んでくる入念な演出!

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ヤッチンも楽しそうだ!

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そして杉真理が登場。雰囲気がグッとマイルドに!

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詩は杉さん、曲を共作した「同級生」を披露。

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ユニオン・ジャックのシャツがバッチリの杉さん。

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ふたりのやさしい歌声に会場はホンワカ~。

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続いてもTHE GOOD-BYEの盟友、ベースの加賀八郎

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作詞を加賀さんが担当したTHE GOOD-BYE時代の曲、「Going Home」をこれまたホンワカと熱演!

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ヤッチンはウクレレに持ち替え。

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ここでも安定したテクニックを見せてくれた。

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ん~、心温まる歌唱に演出。曲がいいからね。

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そして石井一孝がステージに上がる。

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数日前、「ロック名所めぐり」で偶然『レ・ミゼラブル』のことを書いたが、石井さんはマリウスの役を400回以上演じ、2003年には史上最年少の35歳でジャン・バルジャンの役を射止めたスター俳優だ。マリウス役からジャン・バルジャン役に就いた人は世界で3人だけだそうだ。

ヤッチンとはみるからに気が合う音楽仲間という感じでおしゃべりにも熱が入る!

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曲は共作の「Melodies for You」。

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2人ともいかにもこの曲を大切にしているようで、丁寧な歌いまわしが印象的だった。

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また舞台は大きく雰囲気を変える。

野村義男が登場したのだ!

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ギターを交換してみる。

ギターのポジションが高いの低いのと爆笑MCで会場がさらに盛り上がる!

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ヨッちゃんの尽きることないギャグ!しかし、真剣に「オレ、エアギター反対だから…」という意見が飛び出してうれしかった。同意します。ギターはちゃんと練習して弾けたほうがエアなんかより全然面白いよ。

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THE GOOD-BYEの「midnight Train」。

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このコーナーはヨッちゃんらしくロック・テイストあふれるエキサイティングな場面となった。

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ギター合戦が楽しい!

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ファンキーさんがフロント陣を思い切りプッシュ!

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和佐田さんもファンキーさんとの鉄壁のコンビネーションでゴリゴリとドライブさせる!

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ヨッちゃん、ヤッチンと交じってウルトラ・テクニックをかますヒーちゃん!

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この勢いが止まるワケもなく、このセットでもう1曲「Doll」を演奏。

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ヨッちゃんも活力あふれるプレイで思い切り盛り上げる。

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何しろ、2曲を演奏してアンコールがかかってしまうぐらいの盛り上がりようだったんだから!

そして、コンサートは後半へと突入する。

曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒Soga Yasuhisa Official Web Site

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<後編>につづく

(一部敬称略 2013年1月6日 日本橋三井ホールにて撮影)

2013年2月26日 (火)

祝!復活Republic Saxophone

Republic Saxophoneは森園勝敏のバンドで、ほぼ1年ほど活動を休止していた。理由は森さんの健康。

その森さんが見事復活を果たし、Republic Saxophoneの活動を昨年末に再開させた。祝!

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復活の場は森さんのホームでもある西荻窪のTerra。くつろいだ雰囲気の中で最高の演奏が繰り広げられた。

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森園勝敏

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ベースは大西真

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キーボードは石井為人。

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ドラムはおなじみ岡井大二。

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オープニングは「Susie Q」。

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Freddie Kingの「Tore Down」。

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さらにJ.J. Caleの「Crazy Mama」。何たる渋さ、何たる安定感!

それに森さんの選曲は実に勉強になるわ。Fredie KingやらJ.J. Caleなんて自分では絶対聴かんもんね。

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…といってもそれらはただの形式というか、単なる材料にすぎなくて、聴いている音楽は「森園勝敏の音楽」なのだ。

続いて「After Midnight」。これはクラプトンのカバーで有名にあったが、これも元はJ.J. Caleの曲。

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そして、ジャズ・ギタリストの関雅樹が加わる。関ちゃんはちょっと前にもマーブロに出てもらった

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曲はCharles Mingusの「Good Bye Pork Pie Hat」。ロック・ファンにはJeff Beckの「Wired」ですっかり有名になったが、もともとはミンガスの代表作…のひとつ。ミンガスは名曲が多いからね。ミンガスのことはこないだ「Guitar★Man」の時にちょっと書いたね。

この曲はミンガスがテナー・サックスの巨人、Lester Youngにささげた曲。レスターはポーク・パイ・ハットがお気に入りだった。初めてレコーディングしたのは1959年3月のことで、そのわずか2か月後にレスターが急逝し、多くのジャズメンがこの曲をカバーした。ロックでは先に書いた通りベックのバージョンに人気が集まるが、1966年にはPentangleもカバーしている。John McLaughlinのアコギ・バージョンもJoni Mitchellの歌バージョンも素晴らしくカッコいいが、私はナント言ってもRhasaan Roland Kirkの『The Return of the 5000 Lb. Man』が一番好き。このアルバム自体が大の愛聴盤なのね。

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森さんのはベック・バージョンだ。

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森さんがタメタメで音数少なくジックリ弾いているかと思うと関ちゃんがジェット戦闘機のように鋭く切り込んでくる。このコントラストがこの師弟の面白いところだ。

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ここで何しろスゴかったのは為人さん。 実はこの写真は「Pork Pie Hat」の時に撮ったものではない。あまりにもカッコいいソロをジックリ聴きたくてシャッターを切るのがイヤだったのだ。なんてウィントン・ケリーみたいなことを言っとりますが…でもホントこういうプレイに出会うとシアワセ~!

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為人さんはバークリー出身のジャズメン。ザ・プラターズのメンバーとして全米を回ったり、レイ・チャールズと共演した経験を持つキーボードの達人だ。もちろんこの曲以外でも最高のプレイを聴かせてくれた。

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ジェフ・ベックの「Behind the Veil」。『Guitar Shop』収録のあのレゲエのパターンのヤツだ。惚れてまうやろ!森さんは存外にこのアルバムに収録されている曲をよく演奏する。

一部最後はデヴィッド・フォスター、ダニー・コーチマー、ジム・ケルトナーらが在籍したLAのバン、Attitudesの「Promise me Moon」。森さんはこの曲を1979年のアルバム『Cool Alley』で取り上げている。ちなみにこのアルバムのドラマーはジム・ケルトナーだ。

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森さんを支える4人の演奏も素晴らしいのひとことに尽きる。

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安定感に優れているばかりでなく、ベテランの滋味がいいように出ているのだ。

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そして、ダラダラとインプロヴィゼーションで時間をつぶすなどということは絶対にしない。良質なシングル盤を次から次へと聴いているようで実に楽しい。

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やっぱりこういう立派な演奏を多くの人に見てもらいたいものだ。

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ここで休憩。

これは森さんの足元。

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このおもちゃ箱をひっくり返したようなヤツは関ちゃんの。アンプは2187。森さんもマーシャルだ。

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さて、2部がスタート。

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2部では大西さんに代わって日本のタル・ウィルケンフェルド、大関明子が登場。

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曲はやはりベックの「The Pump」。

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2曲目はこれまたたくさんの人が取り上げているThe Metersの「Cissy Strut」。 へヴィな大二さんのドラムが気持ちいい!

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続いては「Mercy, Mercy, Mercy」。スイス人Joe Zawinul作。

アキちゃんはいつも通り大ベテランに混ざっての好演。

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彼女のベースはメチャクチャ重い。奇を衒ったプレイがまったくない分、限りない確実性がバンドに安定を与える。

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ここでゲスト。

きもちのいい夕方に

ボタンの穴から

のぞいたらくしゃみなんて出そうになって

アァ、空がやぶける

アァ、音も立てずに

ロック・ファンならだれでも知っている、イヤ、日本のロックの最重要部分として知っておかなければならない名曲の歌詞だ。

曲は「一触即発」。作曲は森園勝敏、そして、作詞はこの写真中央の末松康生。

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末松さんは自己のブルース・バンド「よろこんで」で活躍中だ。

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「都都逸をやろう」とリクエストがあったが、「このバンド、都都逸はやっていない」ということでブルースに変更。カッコいいブルース・ハープをキメてくれた。

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さすが、稀代の名作詞家、コメの銘柄をちりばめた最高に素敵なブルースを歌ってくれた。結局都都逸?

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続いてはBuzzy Feitenのオリジナル・ジャズ・ブルース「Buzzy's Blues」。バズ・フェイトンもフレットの開発ですっかり有名になっちゃったけど、出てきた時は「またスゲェギタリストが現れた!」って大騒ぎだったんよ。アタシャ、ハードロックに夢中でチョコッと聴いただけだったけど…。

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森さんは案外Larsen=Feiten Bandの曲を演奏したりする。

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本編最後は「Lady Violetta(レディ・ヴィオレッタ)」。

間違いなく日本の音楽史に残る世紀の名曲だけあってすべてが聴きどころだが、やっぱりソロに入るEm7をG/Aに置きかえたところの果てしない展開感は何にも代えがたい快感だ。

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ここは関ちゃんが素晴らしかった!ま、いつもこの曲のソロを楽しみにしてるんだけど、今日は最後に一発かましてくれた。関ちゃんのギターはロック・フレーズとジャズ的アウト・フレーズが実にいい塩梅で混ざりこんでいて、ソロを聴くのが楽しみなギタリスト。今日もそんな感じで気持ち良く弾き込んでいたが、そのの最後を#11thで〆たのだ。

こんなこと、普通のロック・ギター・ソロだったら「あ、間違えてら!」となってしまうが、関ちゃんはそこに向けてその前のソロの中でちゃんと物語を作ってきているから何の違和感もまく「カッコいい~!」となってしまう。

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アンコールではまずはの「Ya Ya」という曲をプレイ。間違っても桑田圭祐じゃないよ。関ちゃんに聴いたらスティーヴ・ミラーの「Born 2 B Blue」収録の古い曲だと。で、調べてみた。作曲はLee Dorseyというルイジアナの黒人ミュージシャンの曲。このリー・ドーシーの作品のほとんどはアラン・トゥーサンが務めており、バックはThe Metersが担当している。

この曲はペトゥラ・クラークもレパートリーに加えている。 他にもジョン・レノンが『Rock 'n' Roll』に収録している。それよりも映画『アメリカン・グラフィティ』にも挿入されていた。チッ、ペトゥラ・クラークを除いて全部持ってるけど気が付かなかったからアタシも情けない…。

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そして、またまたフレディ・キングの「Palace of the King」。

オルガンのモジュールを操る為人さん。また、このオルガンがいいんだ~!

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アキちゃんのベースで大西さん再登場!

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大二さんのダイナミックなドラミング…いいナァ~。

「All Blues」をプレイ。

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あ~、今日もいい演奏だった~ 。なんか森さんのライブってアッという間に終わっちゃうんだよね。もちろん、ジックリと演奏を聴かせてくれるもんだから時間の過ぎるのが異常に早いのね。

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森さん自身によれば、実はまだ100%は復調しておらず、左手の薬指と小指の動きが自在ではないという。元々、音数が多い方ではないし、速弾きなどとは違う世界の人なのだが、音数が減った分、ますます凄みが増した。一音一音、魂を込めるようにして弾くギターは「凄まじい」の一言につきる。本当に素晴らしいギターだ。

この森園勝敏の至芸、ジャンルを問わずギター・ファンの人たちには見逃して欲しくない。そして、いい音楽のそばにはいつもマーシャルがるってこと…。

まずは復活を心から祝いたい!

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(一部敬称略 2012年12月28日 西荻窪Terraにて撮影)

2013年2月25日 (月)

【50 YEARS OF LOUD LIVE】vol.6~Yngwie Malmsteen

早くも前半戦が終了した「50 YEARS OF LOUD LIVE」。後半戦に入る前にしばしの休憩。

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ロビーの展示コーナーはたくさんの人でにぎわっていた。

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プレス・ピット内のようす。これ全員カメラマン。トイレに行っている人や外で休憩している人もいるので、実際にはこんなものでは済まない。今にして思うと、いくら好きとはいえ私もよくがんばった~。

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一旦自分の出番を終えてエミさんとステージ袖に遊びに来たポールをパパラッチ!

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総合司会のアル・マレイが登場して後半がスタート!アルの絶叫で紹介されたのは…

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イングヴェイ・マルムスティーン!!

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足早に逃げ去るアル!

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ここへ来て今日初めての大スモーク!スゲェ、ウルトラマンも到底かなわない無敵の怪獣でも出てくるような迫力だ。

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1曲目は「Baroque & Roll」。

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仕事柄 ずいぶんイングヴェイを見てきたけど、今日は一段とスゴイにゃ~!

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やはりイングヴェイの体の一部、Marshallのお祭りとあって気合が入っていたに違いない。

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昨日のリハーサルから張り切っていたもんナァ。(イングヴェイのリハーサルの画像はありません)

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それにガップリ四つに応えるブライアン。昨日のあるドラマーと話しをしていたんだけど、やっぱりプロ・ドラマーの間でもブライアンの評価はズバ抜けて高いようだ。久しぶりに現れたロック・ドラムのスターだ。ホワイトスネイクやめなきゃよかったのにナァ~。

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この時は私の位置からはどうしても死角でイングヴェイのバックラインが撮れなかった。

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もちろん使用マーシャルはYJM100だ。YJM100を2台に1960AとBを組み合わせてイングヴェイのシンボルの4段積みを作っていた。写真は前日、リハーサルを終えたイングヴェイの機材。

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ちなみにこの日、ステージのレイアウトの下限もあったのだろう、みんなハーフ・スタックにしていたが…

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3段積み以上にしたのは見事にイングヴェイだけ。もちろんイングヴェイのリクエストだろう。

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「エ?ハーフ・スタックだ?んじゃ俺ゃ弾かねーぞ!」と言っているようではないの?

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それにしてもスゴイよ。ドッカーンっと現れて何が何だかわからないような大騒ぎなのだ。

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そ、それにしても写真が撮りにくい!キツイ色の照明のすさまじい点滅、スモーク!これがイングヴェイのステージ演出。

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さすが、イングヴェイ、すべての観客の目をくぎ付けにし、一挙一動に大歓声を集める。

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2曲目は「Evil Eyes」。

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みんなイングヴェイの演奏だけでなくイングヴェイのイメージを楽しんでいる!イメージというものは作るよりもかたくなに守り通す方が難しい。

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それは「スタイル」という言葉に置き換えられるかもしれないが、こういう人の場合、イメージという言葉のほうがシックリくるような気がする。

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メイプル指板の白いストラトキャスターを4段に積まれたマーシャル・スタック…。ロングヘアにぴったりの黒いパンツ…

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世界のどこへ行ってもこの様式を崩さない姿勢はとにかく立派だと思う。プロ中のプロだ。

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以前にも書いたことがあるが、前回の来日時(ディープ・パープルとのダブル・フィーチュア)に設計者のサンチャゴ・アルヴァレスとともにYJM100の最初のプロトタイプをイングヴェイに見せに行ったことがあった。楽屋を訪ねようとした時、ちょうどイングヴェイが廊下に出てきて、我々が裸のアンプ・ヘッドを手にしているのを見つけ、あいさつもそこそこに「お、それか!すぐに試そう!」とステージへそのプロトタイプを持ち込んだ。

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その時、ステージではドラム等のサウンド・チェックの真っ最中だったが、イングヴェイは「ハイハイ、ちょっとやめて~」みたいな調子でそのプロトタイプをセットしていきなり爆音で弾き出した。目の前30cmの距離でだ。

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スゴかった。もちろん本番だけでなく何度かリハーサルのイングヴェイも見たことがあったが、さすがに本当に目の前でアレをやられたらひとたまりもない!でも、圧倒されたのはその技術だけでなく、その存在感も同様であった。存在感がギターを弾いているとでも言おうか…。

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そして、そのプロトタイプをエフェクターのつなぎ方を変えたりしていろいろと試す姿は、まるで小さい子がミニカーのセットをプレゼントしてもらいイジくり回す姿と同じだった。思い通りの音が出るとコチラを見てニヤリとする仕草などはたまらくキュートだったね。

いい迷惑だったのはサウンド・チェックを中断させられた音響のスタッフだったのは言うまでもない。

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その時、楽屋で半日ほどイングヴェイ一家といっしょの時間を過ごしたが、いろいろな話が聴けて実に楽しかった。また、その話が音楽から政治から経済から話題が飛ぶ飛ぶ!よ~く話を聞いていないといつ矛先がこっちに向いてくるかわからんからこっちも必至だったけどね。

そして、程なくしてそのプロト・タイプがYJM100へと昇華したのだった。

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イングヴェイの持ち時間最後の曲は「Far Beyond the Sun」。

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この日も当然イングヴェイ式マーシャル・サウンドが炸裂!

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どんなに激しく弾いても、決して汚くは弾かない。普通にギターを使う範囲においては、一流の人はみんなそうだ。いつでも美しく弾く。

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もうやりたい放題!

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持ち時間がたった3曲分しかないのでイングヴェイもその魅力を爆破すべくもうダッシュなのだ!

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これらは撮りたかったアングル!

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フィン・コステロっていう人が撮った有名なリッチーの写真もあるよね。へへへ、それをやりたかったの。

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アッという間に3曲終了!王者の風格を見せつけられた!

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しかし、「50周年」とか関係ないステージだったような気もする…。

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でもこれでいいのだ!なぜならイングヴェイ・マルムスティーンだから!

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イッチョあがり~!

ものすごい喝采!

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つづく

(一部敬称略 2012年9月22日 London Wembley Arenaにて撮影)

 

2013年2月22日 (金)

【イギリス‐ロック名所めぐり vol.3】 ピカデリー・サーカス周辺

昨年のイギリスはエリザベス女王の在位60周年を祝う「Diamond Junilee」やロンドン・オリンピック、マーシャル創業50周年記念(コレは我々だけか…)等ビッグな行事が目白押しだった。

私はちょうど「Diamond Junilee」のさなかにイギリスにいて、ヒドイ目にもいい目にもあったことはシゲ・ブログでレポートした通り。

で、そうした行事にからんで日本のテレビでもやたらと露出の多かったロンドン。そして、「ロンドン」というと決まって画面に映し出されるのがここピカデリー・サーカス(Piccadilly Circus)だ。

「Coca Cola」のネオンサインに交じって「SANYO」や「TDK」等の日本企業のロゴがデカデカと喧伝されている光景はおなじみだろう。最近は韓国の企業のネオンサインが富に増え、世界の経済勢力図が激しく変化したことを痛感する。(下の写真は数年前のもの。1988年から居座り続けたSANYOロゴは2011年に韓国Hyundai Motorsにとって代られた)

この「Coca Cola」の場所に2002年、「Imagine all the people living life in peace」というサインが掲げられた。これは今年80歳のなられたヨーコ・オノのアイデアによるもので、3,500万円(当時)の費用が投じられたらしい。

さて、このピカデリー、現地の人は「ピキャディリ」と発音するのだが、「ピ」と「ディ」に強くアクセントを置く。「山谷山谷」とアップダウンの激しい単語で初めて聞いた時には思わず吹き出してしまったことを覚えている。

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ピカデリー・サーカスのシンボル、「エロスの像」…と言われているがこの像は正しくはアフロディーテ(ヴァンゲリスが在籍したギリシャのアフロディテス・チャイルドのアルバム『666』は名盤)の子供、エロスさんの弟のアンテロースなんだそうだ。アンテロースは「返愛の神」で相互愛や同士愛の象徴だって。

ま、何しろ観光客が一日中群がってパチパチ写真を撮ってにぎわっている。

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ピカデリー・サーカスはロンドンいちの繁華街ウエスト・エンド(West End of London)のパブリック・スペースで、いくつもの大きな通りが結集するジャンクションでもある。ウエスト・エンドのオフィス賃貸料は世界で2番目に高いそうだ。1番は我々のところ?それともニューヨークかな?

「サーカス(circus)」というのはラテン語で「円(circle)」という意味。それでは「ピカデリー」というケッタイな名前の由来は?

17世紀に仕立て屋のロバート・ベイカーというおじちゃんが「ピカディルス(Piccadills)」とか「ピカディリス(Piccadillies)」というバラエティに富んだ襟の付いた服で一山当て、その儲けたお金でこのあたりに「Pickadel Hall」やら「Pickadilly Hall」という劇場を造った。それがそのままこのエリアの地名として残ったのだ…って。

エロスからリージェント通りとピカデリー通りを望む。はじめてここに来た時はタワー・レコードもヴァージンもあったけど、もう跡形もない

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この二股の向かって左の通りがシャフツベリー・アヴェニュー(Shaftesbury Avenue)。多くの劇場が密集しているエリアだ。この辺りは東京でいえば渋谷の駅前のようで、何しろ交通量が多い。以前大型の観光バス2台で、マーシャルの社員全員でこのあたりに繰り出したことがあったが、道端にバスを止めた途端、運転手が気が狂ったように「早く降りろ!早く降りろ!」と絶叫していたっけ。ちょっと停車しているだけでトンデモないことになってしまうのだ。

昔は「○○ピカデリー」という映画館があった。たとえば「丸の内ピカデリー」。今の有楽町のマリオンの場所にあった日劇の裏の松竹系の大型封切館で「エクソシスト」から「ET」までずいぶん通った。ちなみにその向かいは朝日新聞の本社で、あんな場所に印刷所があって、日劇の裏はいつもインクのにおいがプンプンしていた。私は新しい本の匂いが好きで、クンクン嗅いで回ったワケではないが、映画館もあり、カントリー・ラーメンもあり、好きなエリアだった。

この映画館「ピカデリー」の名前はこの劇場街の集まるロンドンのピカデリーから名づけられたのだろう。で、ちょっと調べてみると、この「丸の内ピカデリー」の「ピカデリー」は戦後、進駐軍が「ピカデリー劇場」と命名したことの名残なのだそうだ。

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現在でも続く「Les Miserables」の公演。10年以上前はチャリング・クロスのパレス劇場でかかっていたが、さすがに人気も衰え、それよりも小ぶりなQueens Theatreで上演されている。

私は17~18年近く前にこれをブロードウエイで観た。ビクトル・ユーゴーなんて子供のころに読んでいるワケもなく、ジャン・バルジャンの名前と「民衆の歌 - Do You Hear the People Sing?」以外、何の予備知識も持たず観たのね。当時こっちゃ英語なんかまったくわかりゃせんから(今も?)、曲だけを聞いて楽しむつもりだったワケだが、何しろまわりの女性が観ながらやたらとシクシク泣いていて、ヤケに湿っぽい印象が強い。他方、何しろ曲が素晴らしくて、その足でCDを買いに行った。

開演前に横に座っていた小さい子供たちがテナルディエの「The Master of the House」を合唱していたには驚いたな。やっぱり日本とはケタ違いに子供のころから聴く音楽の幅が広いと思った。

このミュージカル、作曲はクロード・ミッシェル・シェーンベルクといって、この人のおじいちゃんのお兄さんにあたる人が「浄められた夜」でおなじみのアルノルト・シェーンベルクだ。

映画が盛り上がってるからミュージカルもリバイバル・ヒットするかもね。

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さて、このピカデリー・サーカスから歩いて2~3分ほどのところにある通りがこれ、「サヴィル・ロウ」。サヴィル・ロウ→サヴィロウ→セヴィロウ→背広になったのは有名な話。要するに我々がスーツを指すときに使う言葉「背広」の語源となった通りの名前だ。

このSavileというのは第三バーリントン伯爵の奥さん、ドロシー・サヴィルにちなんで名づけられた。

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(下の写真の通りはSavile Rowの突き当りの建物で、違う通りに立っているのだが、あまりにも立派な出で立ちなので撮影した)この通りは、昔は服の仕立て屋さんがずらりと並んでいた。外から見た限りではそう多くのテイラーが存在しているようには見えないが、「ギーヴス&ホウクス(Gieves & Hawkes)」という超老舗が残っている。

昔はオーダー・メイドの服しか扱っていなかったが、時代も変わり、現在は既製品も多く販売している。しかし、こうした服屋の真骨頂は何といっても採寸からすべて手作りで仕立ててもらう「ビスポーク(Bespoke)」と呼ばれる完全オーダーメイドなのだ…なんてエラそうに言っていると、「おまえ、ビスポークで作ったことあんのかよ?!」なんて叱られそうだが、私はマーシャルのシャツとストレッチのGパンで満足です。だって、こんなところでスーツなんか仕立てたら40万円ぐらいになるでしょ。っていうので、実際には半オーダーメイドのものに人気が集まっているそう。

この「ビスポーク」という言葉は「Be」と「Spoke」からなる造語で、「話しかけられる」という意味。つまり、スーツを作るときに「あーでもない」、「こーでもない」とジャンジャン注文を聞く職業…というわけね。イギリスの英語はおもしろい。

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これはSavile Row。この通りにスゴイものがある。

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それがコレ。ビートルズのAppleの元本社社屋だ。

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ここの屋上で1969年1月30日、有名な「Roof Top Concert」が開かれ、「Get Back」、「Don't Let me Down」、「I've Got a Feeling」、「One After 909」、「Dig a Pony」などが演奏され、一部がアルバム『Let It Be』に収録され、ほかの一部も『Anthology 3』に収められている。

この企画はそもそもバンドを元の状態に戻そうとして「原点回帰」、つまりライブ演奏をするというポールの提案から始まったらしいが、その演奏場所の候補として、Chalk Farmにある有名なRoundhouse(そのうちこのコーナーに出てきます)の名が挙がっていたらしい。それ見たかったナァ。

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映画『Let It Be』では、ジョージ・ハリソンが車から降りてファンの目を避けるようにして急ぎ足で降りていく階段。地階にはレコーディング・スタジオがあった。

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この写真はごく最近撮ったものだが、入口を工事していた。

演奏が行われたのは極寒の1月。気温は2℃だったという。映画の中では「ただでビートルズの演奏が聴けて得した!」なんていうおじさんもいたけど、確かにこんな街中でバンドの演奏されたら周りはビックリするわね。

コンサートは警官が割り込んできてコンサートを中止させて終了となるが、この警官の乱入も予め決められていた演出だった…という説もあるようだ。ジョンの有名な「I hope we passed the audituon」なんてギャグも決められていたのかね?

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そして、ピカデリー・サーカスからウェストミンスターに向かってリージェント・ストリートを下ると(写真では奥がピカデリー・サーカス)…

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この建物に出くわす。これは元BBC Paris StudioまたはParis Theatreがあった建物。

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ビートルズの『Live at the BBC』のスリーヴの4人の後ろに見える建物がそれだ。

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4人はここを歩いたワケね。

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この劇場は元来は映画館であったが、BBCがRadio 2 やRadio 4用のコメディ番組の収録のために劇場に改造した。同時に数えきれないほどの名バンドもこのステージに立ち、BBC Radio 1の看板DJ、ジョン・ピールの番組でそのすさまじい演奏がオンエアされ、また、少なからずの音源がStrange Fruitという自身のレーベルから『Peel Session』としてCDになった。ツェッペリンの『BBC Session』の音源もここで収録されている。

キャパは400にも満たず、ステージの高さも30cmほどしかなかったために、出演者と観客の距離感が非常に短く、それも功を奏し多くの名演を生んだ。そして、このParis Theatreは1995年まで使用され、Peel Sessionはジョン・ピールが亡くなる2004年まで続いた。

The Beatles、 Pink Floyd、Jeff Beck、King Crimson、Genesis、Slade、Deep Purple、Queen、Fleetwood Mac、Status Quo、Hawkwind、AC/DC等、挙げだしたらまったくキリがないが、イギリスの新進気鋭(当時)のバンドを中心に世界中の優れたアーティストが出演した。

ここで今日触れておきたいのはSoft Machice。このカンタベリーの雄も『The Peel Sessions』名義のライブアルバムを発表している。このライブ・アルバムには参加していないが、ロバート・ワイアットらとバンドを結成したケヴィン・エアーズ(Kevin Ayers)が18日に亡くなった。私は特にケヴィンのファンではないが、案外アルバムは揃っている…というのはケヴィンのお抱えのギタリスト、ピーター”オリー”ハルソール(Peter "Ollie" Halsall)が大好きだからだ。ピーターも大分前に鬼籍に入ってしまった。こうなると、九段会館のコンサートは是が非でも行くべきだった…。この場をお借りして哀悼の意を表します。

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ピカデリー・サーカスからチャリング・クロス・ロード(Charing Cross Road)に出てテムズ川方面に下るとトラファルガー広場(Trafalgar Square)に出る。サッカー・ファンの方は、ワールドカップのパブリック・ヴューイングの会場としておなじみであろう。

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広場に面しているのはナショナル・ギャラリー(National Gallery)。やモネやルノアール、ドガ、セザンヌ等の印象派のから、ゴッホ(ちなみにゴッホの英語発音は「ゴッ」で「ホ」は発音しない)やゴーギャン、スーラ等の新印象派の見ごたえのある作品がズラリと並ぶ。宗教画も豊富にてロハ。

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この広場は1805年のトラファルガー海戦の勝利を記念して造られた。広場の中央にあるモニュメントの先っチョに乗っかっているのはこの海戦を勝利に導いたホレイショ・ネルソン提督だ。ナポレオン率いるフランス軍をやっつけちゃったのね。

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ロック・ファンで「提督(admiral)」といえばSir. Paul McCartney MBEの「Uncle Albert/Admiral Halsey」と相場が決まってら。ホンマかッ?! 

で、ナショナル・ギャラリーの隣りにはナショナル・ポートレイト・ギャラリー(National Portrait Gallery)という肖像画だけを展示している美術館がある。

ここにはポール・マッカートニーのポートレイトが飾ってある。ロック大国のイギリスだけにミュージシャンの肖像画がたくさんあるかと思うと期待外れで、ポールのほかにはBlurのポップアートのポートレイトがあるだけ。チョットここは強引ですな。

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さて、また場所を変えて… ピカデリー・サーカスを背にリージェント通り(Regent Street) を西にちょっと行ったところ。

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リージェント通り沿いの表のビルをくぐるとこんなところに出る。ここはロック・ファンならだれでも見たことのある場所のハズなんだが、言われなければまずここがどこかはわかるまい。

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David Bowieの『Zigy Stardust』のジャケットを撮影した場所なのだ。

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こっちの方がわかりやすいかな?こちらは最近撮影したもの。

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裏ジャケは電話ボックスのボウイ。

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その電話ボックスもまだある。

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こちらは最近撮った写真。残念ながら電話ボックスが見えなくなってる。

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この通りは今は高級そうなイタリア料理のレストランが何軒か並んでいる。

ここで世紀の名盤のジャケットが撮影されたことなど誰も知らずに今日もたくさんの人たちがスパゲッティをすすっている。

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つづく

(一部敬称略)

2013年2月21日 (木)

REQUEST OF THE MOON~ファンが選ぶCONCERTO MOONベスト20<後編>

「ファンが選ぶCONCERTO MOONのベスト20を演奏する集い」レポートの後編。

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火の玉(fireball)のような勢いで12曲を突っ走ってきた。

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ここから残された8曲は人気第1位に向かって順に演奏された。

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さっそく第8位。99年のアルバム『Rain Forest』収録の「Unstill Night」。

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いかにもノンちゃんらしいリフに乗ったドライビング・チューン。

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「Time to Die」と「Change My Heart」が同点で6位。

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汗だくなのはノンちゃんと久世ちゃんだけではない。

耕作さんも…
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長田ちゃんも…

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完璧なコンビネーションでバンドをプッシュする!

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遠藤さんも渾身のプレイで勝利感満タン!
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第5位は「Alone in Paradise」 。

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98年のアルバム『Fragments of the Moon』から。
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クラシックなレパートリーも自在に自家薬籠中のものとしてしまう久世ちゃんの吸収力もスゴイ。
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こっちのコンビネーションも抜群だ。実に楽しそう!

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第4位が「Concerto Moon」。

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アッレ~、この曲が1位かと思ってたりしたんだけどね…個人的には。

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17曲を演奏して本編が終了。残り3曲の発表はアンコールに持ち越されることになった。

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♪アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!

そして 、島紀史が再びステージ現れた!

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謎の覆面ドラマー!

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なんだ、長田昌之ちゃんじゃないか!誰かと思ったよ~!
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まずは第3位に選ばれた曲を演奏する。

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「From Father to Son」だ!

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やはり長年演奏され続けているクラシック・ムーンも根強い人気を誇るね。

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耕作さんも自分のオリジナルTシャツで登場しているぞ!

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そして、第2位は「Angel of Chaos」。
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近作の同名アルバムから。

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クラシックなレパートリーが上位を占めるような雰囲気がなくもなかったが、ここへ来てコンテンポラリーなアルバムからセレクトされた!
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ここで第1位の発表を残して5人はステージから姿を消した。

そして、2度目のアンコール。
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いよいよ最後の1曲を残し、興奮気味のメンバーたち!
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選ばれた曲は久世ちゃんの初参加作となった『Savior Never Cry』からタイトル曲「Savior Never Cry」!

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最近作からの曲が人気第1位という結果は実によろこばしい!

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ファンのみんながCONCERTO MOONの進んできた道を、そしてこれから進んでいくであろう道を支持しているに違いないからだ。
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出た!ノンちゃんの必殺技、寝弾き!

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モニターに隠れて残念ながら見えないが、ギターに覆いかぶさって弾いている。これは満足のいくプレイができた時にノンちゃんが見せるよろこびの表現なのだ…と私は見ている。

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20曲を熱演した5人のスーパーマンたち。複数形だからスーパーメンか(中華料理みたいだな…)。CONCERTO MOONってホントすごいバンドだ!

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CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

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(一部敬称略 2012年12月21日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年2月20日 (水)

REQUEST OF THE MOON~ファンが選ぶCONCERTO MOONベスト20<前編>

まだまだ続く昨年末のライブのレポート。

今日は12月21日の目黒鹿鳴館でのCONCERTO MOONのライブ。

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この日は来場したお客さんにノンちゃんが密かに録音した新曲のデモンストレーションを収録したCDがプレゼントされた。

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また、物販ではオリジナルTシャツに混じって2013年の卓上カレンダーも販売された。

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2012年のライブの名場面集だ。私が撮った写真がすべてではないが、あった、あった、あの場面やこの場面、あっという間の1年だったネェ。
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こちらは今回のライブとは関係なしにファンクラブ会員にプレゼントされた「月協奏曲夫婦箸」。ファンクラブに入っておくと得だよ!

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ステージ上に配置された今日のセット・リスト。1曲目から20曲目まで全部「ひみつ」だ。

そう、今日のマーブロのタイトルが示す通り、今日のセットリストはコンチェルト・ムーンの人気曲ベスト20で構成され、それが本番中に実際に演奏されるという演出なのだ。もちろん20曲の順番すべてがメンバーの頭の中に入っているワケではなく、これはダミー。ノンちゃんのギター・テク、石井ちゃんの力作だ。

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今日のノンちゃんのセット。メインはすっかり心の師匠に倣って1967 MAJORになっている。

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お、令文さんとおそろいのエコー・チェンバー!足元はそれのON/OFFスイッチだけのスッキリ状態。
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ノンちゃんのエフェクター類。昔はもっとゴテゴテいろんなもんが入っていたんだけど、年々エフェクター・ボードの中身が簡素になってくる。

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こちらはステージ下手のマーシャル。向かって右はベースの三谷耕作の1959。左は遠藤均が使用したJCM2000 DSL100。

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そして、ショウが始まる。今日は長丁場だぞ~!

ノンちゃんが颯爽とステージ上に現れた!大喝采!

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音が目に見えるような大爆音のロケット・スタート!

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ロック・バンドの人気曲の投票となると派手なファスト・チューンが有利に決まってる。これから20曲、全速力の怒涛のパフォーマンスが繰り広げられるのだ!

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島紀史

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長田昌之

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久世敦史

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サポート参加の 三谷耕作。

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同様にキーボードは遠藤均。

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オープニングは「Dream Chaser」。この曲が第20位というワケではない。

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ショウの後半、上位ランキングの曲のみ第1位に向かって順に演奏された。

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ここ鹿鳴館はCONCERTO MOONにとってはホーム・グラウンドのようなもの。そうしたなじみの深い環境でこの集大成的な企画をお披露目できるのもさぞかしやり甲斐があったことだろう。

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「Over and Over」、「Like a Beast」、「The Shining Light of the Moon」と続く。

それだけにノンちゃんも容赦なく気合をブッ込む!

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もう完全にフロント・マンとしても地位を確立した久世ちゃん!

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こないだメタルとは縁もゆかりもないライブでいっしょになってビックリしちゃった!
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毎日いきいき長田ちゃんも入魂のドラミング!

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たまにはこんなショットもよかろうに…。

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この企画を耕作さんで実現できたのもよろこばしいことでないの!

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またしてもブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリなのだ!気持ちいい!
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「Lonely Last Journey」、「Lies and Betrayal」、「Tell Everything」、「King and the Judas」…

もちろん一糸乱れぬ弦チームのコンビネーション。

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ニヤリ…「このバンドはキーボードのサウンドがシックリくる」と確信したシーン…かどうかは私は知らない。

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ノンちゃんのギターとの掛け合いはショウのみどころのひとつであった。
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これでもか!と互いに一歩も引かないソロの応酬!!

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「Holly Child」、「Into the Fire」と来て…

一転してしっとりとノンちゃんのギターを堪能できる「Rain Forest」。
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お客さんの耳目がノンちゃんの指先に注がれる。気持ちいいだろうニャ~、こんなんしてギター弾いたら!
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そして、ショウは後半戦に突入する。

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まったく疲れを見せない長田ちゃん。後半戦に向けてパワー全開だ!

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しっかし、CONCERTO MOONってすごいよ。これだけのパワーで理屈抜きに徹頭徹尾ストレートなメタル・チューンを演奏し通すバンドは日本の宝といえよう。

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CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site
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<後編につづく>

(一部敬称略 2012年12月21日 目黒鹿鳴館にて撮影)

【やや号外!】ポール・ギルバートの公式ウェブサイトに…

我らがポール・ギルバートの公式ウェブサイトにマーシャル・ブログの写真が使用されています!まったく光栄なことで…。

すぐに変わっちゃうかもしれないので今すぐClick!

まずはコチラ⇒「TOP」      よっしゃ表紙!

それとコチラ⇒「TOUR」     メッチャ忙しいのね~!

双方1月の来日公演の際に私が赤坂BLITZで撮影したもの。実際にはこれらの写真はまだマーブロに登場していません。

このライブも近々レポートしますのでどうぞお楽しみに!

2013年2月19日 (火)

Strange Beautiful & Loud~Sound Experience 6

ゾロリと並んだベテランそうな3台のマーシャル・ハーフ・スタック。もうこれだけでいいライブになる予感がする?!

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三宅庸介率いるStrange, Beautiful and Loud…「孤高のトリオ」の印象がますます際立ってきた。

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今、日本になければならないバンドのひとつであることは間違いない。
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マーシャル&ストラトキャスターの三宅庸介。

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ベースは山本征史

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金光KK健司

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三宅さんの愛用マーシャルはDSL100と1960BV。DSLはもっとも初期の1997年製。生誕から16年を経てますます鳴りまくっている。

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足元のようす。
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今日も「If」でショウの幕を開ける。 イントロとサビのメロディが大変印象的な曲。

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いつ聴いてもすごく三宅庸介を感じさせるテーマ的な作品と私はとらえている。

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魅惑の闇のワルツ…2曲は「Mani」。

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たおやかに歌いまくるギターが素晴らしい。

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鉄壁のリズム隊も健在だ。

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バリエーション豊かなベース・ラインでアンサンブルを分厚くする征史さん。

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また、このSUPER BASSの音がいいんだ~!

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征史さんのマーシャルは1977年製の1992。

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いつも書いているが、このあたりのマーシャルのベース・アンプ、つまりSUPER BASSってのは実によろしいな。

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表現力に長けたKKのドラミングのこのバンドの大きなみどころのひとつだ。
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群を抜いて幅の広いダイナミックレンジと、まるで三宅さんの思考回路がそのままインプットされたような息のあったプレイは驚嘆に値する。

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MCでは三宅さん直々にマー本『Marshall Chronicle』の紹介が!

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三宅さんは、石原SHARA慎一郎、ルーク篁、島紀史の各氏とマーシャルについての対談に参加してくれて、濃~い話題を提供してくださった。さすが、第1級のマーシャル・ソムリエ!

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「これ、仲間うちでは『大人のエロ本』って呼ばれてるんですよ!」…結構、結構!男なら誰でも読みたくなりますわな!こないだNAMMへ持って行って海外の人たちにも見せたけど、みんな「Wow!」だの「Amazing!」だの「Unbelievable!」だの、大変な賛辞を頂戴した。

そして、この『Marshall Chronicle』、おかげさまで初版は完売!増刷が決定しました!100%私がやったワケではないけれど、苦労した~。がんばった甲斐があったってもんだ。毎日朝から夜中までかかりきりで取り組んだからね。

ご支援をいただきました皆様どうもありがとうございます!まだご覧になられていない方は是非!

Marshall Chronicleの詳しい情報はコチラ⇒日本で初めてのマーシャル本、『Marshall Chronicle』ついに出来!~メイキング・オブ・マーボン

amazonでもお求めいただけます⇒amazon

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「Ring」、「Stratify」 と続く。「Stratify」は名盤『Lotus and Visceral Songs』のオープニング曲。5/4拍子のテーマを持った、これまたいかにも三宅さんらしい強烈な印象を持った作品だ。

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それもそのはずタイトルからして「Stratify」なんて三宅さんらではのもの。この次は「Marshallology(マーシャル学)」なんて曲をお願いしたいものだ。

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同じアルバムから、しかも収録順に4曲をプレイ。「Sorcerer」、「Bloom」、「Solitary Past」、「Fantasia」。

関係ないけど、「Sorcerer」といえばマイルスが真っ先に来るんだろうが、ハンガリーのギタリスト、ガボール・ザボのライブ・アルバム『The Sorcerer(1967年)』もすごくいいぞ!クリーン・サウンドといえば聴こえはいいけど、よくもマァこんなペラペラなサウンドで弾けるナァ~…みたいな。でもこれがいいんだナァ。昨日も聴いちゃった!ギタっていいナァ。

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「Solitary Past」…これも実に三宅さんっぽい。このイントロのコード!1弦からE、Gb、E、Cかな?完全にディスコード。でも、これ一発で三宅ワールド全開だね。げに自分だけのイメージやスタイルを作りだすというのは大切なことだとつくづく思う。

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アップテンポの曲を並べてギンギンに盛り上がるとかいう雰囲気ではないのだが、3人とも自分たちの音楽にドンドン入り込んで内面から白熱化していくさまがよくわかる。

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そして、三宅さんが頭の中に描いている音を完璧に具現化していくのだ。
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す、すごい!まったく同じポーズ!バンドがいかに一体化しているかの証拠か?!

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「Petal」と「Virtue」を演奏して本編は終了。

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今日はちょうど三宅さんの誕生日ということで、アンコールでは自分で自分にプレゼントが送られた。そのプレゼントというのはバースデイ・ケーキのような「モノ」ではなく「人」 だ。マーシャルを使う人…。

足元はこれ。

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その「人」のマーシャルがコレ。

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1974年製の1959。ヘッドの上の変圧器とテープ・エコーでもうわかっちゃうのね…。

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もちろん大谷令文だ!

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つまり三宅さんは自分への誕生プレゼントとして令文さんとの共演を選んだというワケだ。

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久しぶりに接した令文さんのギター。 相変わらず最高の図太いトーンにしびれた~!「いい音」ってのはこういうのを指すことはマッチガイない!
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2人が選んだ曲は、まず「Scatterbrain」。

オリジナルとは異なりスロー・テンポのアレンジ…と思いきや当然爆発!

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ユニゾンで完璧にあのテーマを弾ききるサマは圧巻!

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一音一音に魂が込められる!

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影響を受けた大先輩を相手に一歩も引けを取らない三宅さん!誕生日だしね!
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もちろん令文さんも容赦なし! めちゃくちゃスリリング!

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2曲目は令文さんの名曲「Raven Eyes」。

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もう完全に「ギターの鬼」と化している!

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それにしてもカッコいい曲だ!令文さんのやることはすべて「ホンモノ」感がある。後日詳述しますね。
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この曲は間違いなく三宅さんのリクエストなのだろう。そういえばノンちゃんも「Raven Eyesいいんだよな~」って言ってたっけ…。

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2人ともデカイから迫力があるのなんのって!

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楽しそうな三宅さん!最高のお誕生会になりましたな?!

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三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Yosuke Miyake's Strange, Beautiful and Loud

大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ

最後はギター・デュオでGary Mooreの「Sunset」を厳粛にプレイした。

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冒頭に書いたように「いいライブ」になるということはわかってはいたけど…素晴らしかった~!

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お誕生日おめでとうございます!

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(一部敬称略 2012年12月19日三軒茶屋Grapefruit Moonにて撮影)

2013年2月18日 (月)

Kelly SIMONZ~The End of the Beginning

まだレポートしていない昨年のライブが残っている。そのうちのひとつが12月16日、ホームともいうべき東京キネマ倶楽部で開催されたKelly SIMONZのライブだ。

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『東京キネマ倶楽部 the forth 「The End of the Beginning」 "The best of best Kelly SIMONZ 1998-2012"』と銘打った(なげぇ~)ワンマン・コンサート。

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Kellyさんの超速IT作業によりすでに世に出ている写真も多く、もはや「なつかし感」すら漂うかもしれないが、写真集として楽しんでいただければマーブロとしてもうそれで本望!

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マーシャルの前でパチリ。これ、リハーサル時に撮ったかと思うでしょ?イエイエ本番のさなかなのよ。さすが、どんな時も余裕のKellyさん。私のサインでシレっとマーシャルの前に移動して本番中にポーズをつけてくれた!
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今日は上手にフル・スタックが3セット設置された。
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使用された1959、1987はともに改造を施してある。

1987はEQをほとんど中点に設定。

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1972年製の1959はMiddleをフル、Bassを8にセットするかたわらPresenceも8程度まで上げ、輪郭を際立たせている。

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足元のようす。いたってシンプル。

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BAD TRIBEの面々…

Kelly SIMONZ

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Tim Miller

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Yosuke Yamada

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冒頭、Kellyさんは下手のサブ・ステージから登場。
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オープナーは「Eternal Flame」。

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しょっぱなから怒涛の超絶全開でケリー・ワールドを炸裂させる。

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2曲目は「Cry For Love」。

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前回はいろいろと仕掛けを盛り込んだ演出だったが、今回はかなりストレートな進行だ。

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やはり慣れ親しんだホーム・グラウンドでの演奏だけあってケリーさんものびのびだ~!

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BAD TRIBEという「バンド」としての統一感も猛烈にアップしている。

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重厚な低音でケリーさんの向こうを張るティム。

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フロント陣を徹底して鼓舞するYosuke。

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NAMMでのデモンストレーションでフィーチュアされた新しいギターもこの時披露された。

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「Forever」

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NAMMでの演奏も孤軍ながら充実したものであったが…

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(順序は後先ながら)やはり盟友と組んずほぐれつのパフォーマンスを展開する姿は一層超絶技に魔力をふりかける。

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「Blue Monday」

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泣きのソロ炸裂!

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ケリーさんも思いっきりステージを楽しんでる!

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「Angel Eyes」

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しっとりと、そして激しく「As Years Passing By」…

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中盤の「Soul Free」では白熱のドラム・ソロを披露したYosuke。

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これでもか!とたたみかけるパワー・プレイに…

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会場から大きな拍手が湧き上がった。

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そしてショウは後半戦に突入。「後半戦いってみよ~」←本当はこんなこと言いません。

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「Future Destination」から「Anything Goes」。

ケリーさんの曲のタイトルってこの「Anything Goes」とか「Angel Eyes」のようなドンズバなものや、「As Years Passing By」のようにジャズのスタンダードを連想させるものがいくつかある。いい感じだ。

日本のメタルの曲のタイトルって英語圏の人が本当に使うんかいな?というビッグ・ワーズを使ったものや(外人がジューダス・プリーストのアルバム・タイトルを指すとき以外に「Vengeance」って言葉を口にしたのをいまだかつて聞いたことはない)、形容詞と名詞の組み合わせでできているものが圧倒的に多いからね。間違っても「Ship arriving too late to save a drowing witch」なんてのはないね。

そこいくと、ケリーさんの曲のタイトルはちょっと普通の日本のメタル曲のそれとは違うね。これもアメリカ生活の経験がモノを言っているんだろうな。

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余裕~その2。もちろん本番中!

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途中で弦をぶっちぎるほどの熱演!

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ティムのクリアで図太いゴリンゴリンのベース・サウンドも間違いなくBAD TRIBEの重要なサウンド・ファクターだ。

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ケリーさんと何度もポジションを交換し存在感を示すTim Miller!

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もちろんトレードマークのクラシック・ネタも思いっきり見せてくれた…「悲愴」だ。

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他にも「Opus #1」、「Stay in my Heart」、「Silent Scream」等の人気曲もプレイ。

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『The best of best Kelly SIMONZ 1998-2012』と副題されただけのことはある、アンコールも含めた全18曲、充実のワンマン・ショウだった。

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全編スロットル全開の演奏で会場を魅了した3人!

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終演後、ちょうどイギリスから日本に遊びに来ていたマーシャル社のグレイスとパチリ。右はグレイスのボーイ・フレンドのデイヴ・ロイド。デイヴはGetgoneというバンドでドラマーとして活躍している。

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Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website

Kelly SIMONZのNAMM 2013での活躍はコチラ↓

【NAMM2013レポート】Thursday ~初日 その2

【NAMM2013レポート】Friday ~2日目

【NAMM2013レポート】Saturday ~3日目

【NAMM2013レポート】Sunday ~最終日

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(一部敬称略 2012年12月16日東京キネマ倶楽部にて撮影)

      

 

2013年2月15日 (金)

【50 YEARS OF LOUD LIVE】vol.5~Zakk Wylde

前半戦の最後に登場したのはZakk Wylde!

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まずはステージに残ったKerryと1曲。

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Black Sabbathの「Fairies Wear Boots」だ。
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もちろんボーカルもザック自身。

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まるでオジーが乗り移ったかのような演奏。あたかもザックのオリジナル曲のようだ。
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ケリーも極自然にバンドの演奏に溶け込んでいる!
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ケリー流ソロを思いっきりブッ込む!!

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受けて立つザック。

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まるでボクシングのへヴィ級のタイトル・マッチを目の前で見ているようなド迫力!やっぱ外人はスゴイよ。

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一心不乱にギターに入り込むザック。
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ドラムはおなじみブライアン・ティッシー。

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2曲目もブラック・サバスの「Into the Void」。

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元々重苦しい曲だが、ザックが弾くとその重みは極限にまで達する。

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これらの選曲はやはりオジーへのリスペクトということなのであろう。

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ザックとはオフ・ステージでも何回も会っているが、普段から迫力というか、圧迫感というか、ケリーとはまたどこか違った近寄りがたい雰囲気がある。

それでも、このコンサートの数日前に、私に見せるためにマーシャルの友達が生後数か月の女の赤ちゃんを工場に連れてきた。ちょうどザックがそこに通りかかった。ザックはその赤ちゃんを見てニッコリ…さすがに「ピーカブー」とかはやらなかったが、そのザックの顔が至極かわいく魅力的であったのを私は見逃さなかった。そういうところがまた、この人の魅力なんだよね。

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それにしてもスゴイ爆音!

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Nick Bowcottがバンドに加わる。

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ナンダカンダいってニックも何度も登場して大活躍なのだ!

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ニックはNew Wave of British Heavy Metal時代に活躍したへヴィ・メタル・バンド、Grim Reaperの創設者でありギタリストだ。

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ニックは新しいDSL、DSL100Hを使用していた。

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さすが、今日はBlack Label Societyのシャツを着てる!

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ザックの持ち時間最後の曲はBlack Label Societyの「Stillborn」。

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いかにもザックらしいへヴィ・チューン・昨日のリハでも最後に演奏していた。

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しかし、素晴らしいトーンだ。
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延々と続く凄まじいカデンツァ。
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ザックの今回のバックライン。

もちろんアンプは2203ZW。

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足元のようす。

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キャビネットはメタルグリルのBキャビ。スピーカーの種類は不明。以前はECフレットのキャビネットを積んでいたが、2年前のHigh Voltageの時にはすでにこのメタルグリル仕様のものを使っていた。

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確かに音はバカでかい。しかし、トコトン美しい。一音一音がクリアで図太い。どんなに早く弾こうが、ロングトーンをかまそうが、ゆったりしていて、音のひとつひとつがひどく音楽的なのだ。こういう感覚のギターを弾く人ってなかなか日本にはいない。

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何人も侵害することのできない確固たる自分だけのスタイル!

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根っからのマーシャルリスト、ザック・ワイルドのステージ完結!

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再び司会のアル・マレイが登場して紹介されたのは…

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Jesse Hughes(ジェシ・ヒューズ)。
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この人はカリフォルニアをベースに活動をするEagles of Death Metalというバンドのフロント・マンだ。

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これにて前半終了。後半に入る前に休憩がはさまれた。

つづく

(一部敬称略 2012年9月22日 London Wembley Arenaにて撮影)

2013年2月13日 (水)

EARTHSHAKER絶好調!

順調にツアーをこなすEARTHSHAKER。今日のレポートは年末(遅くてスミマセン!でも順番にやってんのよ!)のHEAVEN'S ROCKでのステージ。

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さすがベテランの味…撮りなれているせいもあるが、最高のホーム気分。

撮影と音楽の両方を楽しんじゃえ!

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西田MARCY昌史

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石原SHARA慎一郎
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甲斐KAI貴之
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工藤KUDO義弘
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今日もゴキゲンのギター・サウンド!

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SHARAさんの愛機、もうすっかりおなじみのJVM410H。下段はサブのJCM2000 TSL100だ。

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キャビネットはMODEFOURシリーズのMF400B。

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このコンビネーションこそSHARAサウンドなのだ!

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MMARCYさんも絶好調!
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全身を震わせて魂を爆発させる。

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このライブは昨年12月のものだが、「来年も」、つまり今年もぜん速力で駆け抜けると宣言し会場を沸かした。実に頼もしい!

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着実に自分の仕事をこなす甲斐さん。
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このメロディアスなベースラインがあってこそのシェイカー・サウンドだ。

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鉄壁のギター・プレイを見せてくれたSHARAさん。

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ちょっといつもとは違うイメージを持って撮影してみた。

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何とかこの分厚いギター・サウンドを写真に収めようとしているつもりなのだ!

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ソロにバッキングに荒々しくも繊細なギター・プレイでシェイカー・サウンドの核を構成するSHARAさんのギター。

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盲腸のキズもすっかり癒え(って何年前の話だ?!)、全編4輪駆動でシェイカーをドライブさせた工藤さん。

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定番のドラム・ソロもバッチリきまった!

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オープニングが「炎に身を焦がして」、そして「火の鳥」。

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MARCYさんのMCが入って、「SULLY」、「SHOCK ME」と続く。

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「THE COURSE OF LIFE」、「そこにある詩」

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「誇りである為に」で工藤さんのソロ!実は工藤さんのドラム・セットって前から見ると隙間がなくて顔を撮るのが実に厳しい。今日は、セットのヨコにスペースが入ったので思いっきり寄って撮ってみた!工藤さん、お邪魔しました~!

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「LABYRINTH」、「K?R?K?R」…

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ドンドン盛り上がって行く!

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「DON'T LOOK BACK」、「GAMBLER」…

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ショウのクライマックスに入った!「挑戦者」…

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そして「MORE」。

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本編の最後は楽しい楽しい「RADIO MAGIC」!
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最後までビシッとキメるSHARAさん!
アンコールは「愛だけは消さないで」、「WALL」そして「走り抜けた夜の数だけ」をプレイ。

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会場が大合唱するライブってのは実に感動的でいいもんだ!やっぱりそういう曲が揃ってるからね、シェイカーは!

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アンコールも含めて全19曲、全速力で駆け抜けた!

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やっぱりEARTHSHAKERのようなバンドがいてくれないと日本のロックは寂しいね。何といっても日本のロックの幹なんだから!枝はいくらでも生えてきて、すぐに枯れていく。幹は枯れることがないのさ!

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終演後の握手会も長蛇の列だ。

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EARTHSHAKERの詳しい情報はコチラ⇒EARTHSHAKER OFFICIAL SITE

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(一部敬称略 2012年12月14日HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3にて撮影)

2013年2月12日 (火)

【イギリス‐ロック名所めぐり vol.2】 マーシャルの生まれ故郷<後編>

ジムの生家を訪ねた後は、いよいよマーシャル・アンプが1962年に産声を上げた場所、Uxbridge(アクスブリッジ)を訪れることにしよう。

まずは、White Cityの駅まで戻る。

Uxbridgeの最寄りの駅はBritish Railway(イギリスの国鉄。地上を走っている)のHanewellだ。この駅を通る路線のロンドンの始発駅(Terminal Station)はPaddington(パディントン)。ターミナル駅だけあって5つもの線がPaddington駅を通っているが、White City駅の属するCentral線は通っていない。そこで、Paddington駅に停まるCity & Hammersmith線とCircle線のWood Lane駅まであるくことにする…ったってすぐ近くだ。

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途中、右手にBBCのドデカイ設備がある。これ本社社屋なのかな?中学生の頃『モンティ・パイソン』には夢中になった。

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Wood Lane駅のホームからHammersmith方面をのぞむとパラボラ・アンテナがゾロリと見える。
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London Paddington駅。駅のようすはシゲ・ブログをご参照いただきたい。

日本の鉄道はイギリスのそれをお手本にしているワケだが、もはや日本の鉄道網の方がはるかに進歩してしまっている。JRと地下鉄の乗り入れなどはその一例で、本家イギリスも研究しているという話しを聞いたことがある。

その日本のシステムに比べてイギリスの国鉄が旧態依然としているのを感じるのはこのターミナル駅たちだ。ま、これも風情があっていいのだが、実際には不便なことが多い。ターミナル駅というのは文字通り、その路線を終結(Terminal)させる駅のこと。簡単に言えば終点だ。

東京も東海道は東京駅、東北方面は上野駅、中央本線は新宿駅とターミナル駅がないワケではないが、ターミナル駅から直接自由に乗り換えて他の方面に行けるため、「ターミナル感」が乏しい。ちなみに、私が子供の頃は、房総方面の路線のターミナル駅は両国だった。

イギリスの国鉄は、マーシャルのあるブレッチリー(Bletchley)からロンドンのターミナル、ユーストン(London Euston)駅に着けばそれで終わり。エジンバラから出て来てロンドンのターミナル、キングス・クロス(London King's Cross)駅につけばそれで終わり。カンタベリーから帰って来てヴィクトリア(London Victoria)駅に着けばそれで終わり。そのターミナル間を移動する場合には地下鉄等の交通機関を使わなければならない。ま、東京も同じなんだけど、感覚が違うんだよなァ。

ああ、こんなこと書いているとまたロンドンへ行きたくなっちゃう!

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で、目的地のハンウェル(Hanwell)駅は、パディントンからヒースロー空港方面行きの各駅停車しか停まらない小さな駅だ。パディントンから15~20分ぐらい。イギリス国鉄はものすごく飛ばすんよ。

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古式ゆかしい駅名の看板。

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これは「Hanwell」というiPodなんかをつなげて鳴らす家庭用パワード・スピーカー。

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もちろん、このマーシャルの発祥地であるHanwellにちなんで名づけられている。お、この手はGraceだな?

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まぁ、なんとノンビリとした駅舎だろう…。

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駅員の詰め所と待合室。

 

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ナント!待合室には暖炉が!もう使ってはいないんでしょうけどね…。

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ホームから地上に降りる階段。
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外に通じる廊下。こんなの撮るつもりじゃなかったんだけど、あまりの雰囲気につい…。地下ダンジョンへの道かと思った!
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駅舎じたいはレンガ造りのクラシックな建物だ。
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テッキリ無人駅かと思ったらインド風の駅員さんが改札で切符をチェックしていた。
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この互い違いの矢印はイギリスの国鉄のシンボル・マークだ。
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駅前のようす。
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何もない…。総武線でいえば小岩とか平井あたりの感じだろうか…。もっとも小岩も亀戸も駅前はものすごくにぎやかだけどね。

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あたりは完全な住宅街。電車で20分乗るか乗らないかぐらいで、あのウエスト・エンドの喧騒とはまるっきり趣を異にするこれほどまでに閑静な住宅街になってしまう。

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町中に必ずある古い教会。

このハンウェルにはHanwell Community Centreという公民館のような施設があって、1969年ごろにはThe Whoが『Tommy』を中心にしたセットリストのツアーのリハーサルをそこで行っており、ピートが挿入歌「Sally Simpson」を歌っている写真が残っている。その頃はもうマーシャル使ってないけどね。

また、同じころDeep Purpleもそこで『In Rock』用の曲をつくり、リハーサルをした。Ian Paiceの回想によると、この施設はいつもあいていて、安くて、かつメンバーがその頃住んでいた家が近かったらしい。ロジャー・グローバーによれば、「その頃あの辺で爆音が出せるのはHanwell Community Centreぐらいだった」 「Speed King」も「Child in Time」も「Hard Lovin' Man」もここハンウェルから生まれたのだった。

さらに、Uriah Heepもここで結成されたという(Nigel Olssonってヒープにいたのね?知らなかった!)。Deep PurpleとUriah Heepが隣りどうしの部屋で同時に練習をしたこともあっというのだからすごい!

もうひとつ。Led Zeppelinは『I』のレパートリーを中心にプログラムされた4回目の全英ツアーのリハーサルをHanwell Community Centreで行った。1969年のことである。

失敗したナァ~。こんなの前から知っていたら訪ねてきたのにナァ。次回ロンドンに行ったときに取材してきます。下の写真はただの古い教会でHanwell Community Centreとは何の関係もありません…。

でもね、ロンドンのこういうところが大好きなんだよね~。狭いところにブリティッシュ・ロックのいろんな話しがひしめきあってる。アメリカじゃこうはいかんからね。

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駅から10分ちょっと歩いたろうか…。アクスブリッジ・ロードにブチ当たる。「Uxbridge」の語源は「Wixanという種族の橋」で、その「Wixan」が展示で「Ux」となった。Wixanというのはアングロ・サクソン人の祖先で7世紀にはその存在が確認されている。これはまだ全然いい方で、ロンドンのはずれあたりに行くとローマ時代の名残の地名というのがあって、ここでは即座に例を引くことはできないが、まったくどう読むかわからないような場所がある。ちょうど、京都や奈良に難読の地名多いのと似ている。
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これが駅から来てアクスブリッジ・ロードに当たり、ちょっと右に折れたところ。「果たしてジムの店の後は見つかるのだろうか」…ちょっと興奮!

この通り、結構な交通量で、通りも両側に様々なお店が連なってなかなかにぎやかなところだ。

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通りを少し行く。

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ジムの元あったお店の番地は「76」と「93」だ。ロンドンの街で目的地を探すのは実はとても簡単だ、すべての建物に番号(番地)が付いているので、通りさえ間違わなければ、その番号にアプローチしていくだけでよい。

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「93」!これだ!

これはジムのお店の第2号店があったところ。1号店では手狭になり、1961年に引っ越した先だ。ここでピート・タウンゼンドとともJTM45の開発に取り組んだのだ!

好きな人は行ってごらんなさい。興奮するよ~。

そして、この店舗の奥ではジムがせっせとキャビネットを作っていたという。
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2号店「J&T Marshall」の開店当時の写真。これ、たぶん当時はこの通りもものすごくにぎやかだったに違いない。まったく治安が悪いという感じはしないが、この辺りは明らかに斜陽ムードが漂っているもんね。

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そして、通りを渡る。これはすぐにわかった。

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Uxbridge Road76、ジムが1960年、37歳の時に初めて出したお店「Jim Marshall & Son」があった場所だ。今はもう完全に床屋さんだ。それにしても超ド級の狭さ!

本当にここにクラプトンやピートやリッチーが来てたんかいな?と疑いたくなるほど狭い!これ、楽器を展示したらお客さんほとんど入れないんじゃないの?

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ここのショウウィンドウに置いてあったドラム・セットをミッチ・ミッチェルがいたずらをし、それがジムとの出会いになり、ジミ・ヘンドリックスが1959のフル・スタックを3セット買うことにつながっていったワケだ。ジミが訪れたのはこちらではなく、向かいの2号店だ。

またまた大興奮!

ここは2号店が開店した後、小売り部門を閉め、ダッドリー・クレイブンやケン・ブランの研究室になった。
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これはジムのお店の一番最初のカタログとされているもの。

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この写真の上から3行目。太字で住所が記してある。「76 UXBRIDGE ROAD, HANWELL」…

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つまりここだ。
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反対側から「J&T Marshall」のあった場所をのぞむ。

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マー本にも書いたけど、この場所には、ジムの業績をたたえ、ロンドンの名所旧跡を案内するBlue Plaque(ブルー・プラーク)を掲げるべきだと思う。

ところで、この「Marshall Chronicle」は写真の90%ぐらいとたくさんの文章、企画、解説、監修を担当させていただいたが、実は歴史のところと、このハンウェル探訪のところが一番やっていて楽しかったのよ。

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ここをジミやリッチーやピートが歩いていたのかと思うとアータ、興奮しまっせ~。床屋のオッサン、そこんとこわかってんのかな~?たのんますよ~、ホントに。

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この【イギリス‐ロック名所めぐり】はもちろんこれからドンドン続けていくが、これを元に旅行会社の方で「ロンドン・ロック・ツアー」みたいな企画できないかね?もちろんマーシャルの工場見学つきね。あ、ガイドはやらせてもらいますよ!

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つづく

2013年2月 8日 (金)

Guitar☆Manを見逃すな!~リハーサル潜入レポート!

ロックの名曲を超一流ミュージシャンの手でよみがえらせて「ギターの魅力を見直そう!」という企画が『Guitar☆Man』。サブタイトルが「SMOKE ON  THE WATER <FIRST GIG>」というんだから徹底している。そういえばマーシャルの『50 YEARS OF LOUD LIVE』の全員参加のフィナーレも「Smoke on the Water」だった。やっぱロックは♪ジャッジャッジャ~よ!

いよいよ今週の日曜日(2013年2月10日)に開催される第1回目のコンサートが近づきリハーサルが行われた。今日はそのレポート。ようするに日曜日の宣伝で~す!

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ここでいつも書いているように楽器は音楽あってこそのもの。音楽も楽器がなくては成り立たない。いい音楽こそが楽器を進化させ、いい楽器が音楽を通じ自らを発展させてきた。

今、このバランスが崩れまくっている。先人の素晴らしい音楽遺産との間にミッシング・リンクが生じ、音楽のアイデアが底をつき、音楽の深みがなくなる反面、デジタル・テクノロジーの恩恵により昔では考えられなかったことが何でもできるようになってしまった。

その結果、テクノロジーを制覇し、進化を希求する人たちの音楽が、器楽演奏能力と音楽性の両面において一番退化しているという大変不思議な現象を生んでいるように見える。

もうどうあがいても新しいものはできない。テクノロジーを駆使した「新しく聴こえそうな音楽」は現れるものの、内容としては何ら新しいものではない。殊に日本のロックっぽい音楽は、方向性が湾曲し、どんどんフォーク化しているようにも感じる…というとフォークに失礼なんだけど、つまり、「それ、バンドでなくて弾き語りで演ったらいかがでしょうか?」という意味ね…。

もっともこんなエラそうなロック論をぶったところで、チャールズ・ミンガスがまだ存命のころ、70年代初期のインタビューでの一言でイチコロなんだけどね…「何だ(怒)、今のロックってのは(怒)?あんなものオレが20年前(1950年代)にやってたことじゃないか!(怒)」…意味はわかってるつもり。やっぱ巨人はスゴイわ。

 今朝新聞で読んだが、今年のグラミー賞の候補者はルーツ・ミュージック色が濃いんだってね。私はグラミー賞自体には昔からとんと興味がないが、この記事を読んでアメリカ人は今の音楽の状況に気づき、「温故知新」を取り入れ出したのかな?と思った。アメリカン・ルー・ミュージックはアメリカ人の大変大きな遺産ですからね、大切にしているんだろうな~…とも感じた。

そして、同時にポピュラー音楽のルーツを持たない日本人の音楽はどこへ向かい、どこへ戻ればいいのだろう?

私の答えは「洋楽」だ。ロックはみ~んな、アメリカ人とイギリス人に教わった。

この手の企画が、オヤジたちが「あれ知ってる!」、「これ知ってる!」の懐古趣味でよろこぶだけのものでなく、若い人たちが会場に足を運び、「こんな曲があったのか!」と感銘を受ける場に成長してくれればよいと思っているし、そうなればギターなんて自然に流行り出すであろうと個人的には信じている。だって、あの時代のロックを聴けばロックやベースがカッコいいと思い、自分でもやりたくなるのが自然だもん!

いい音楽があって、いいミュージシャン(アーティストなどとは軽々しく呼ばない)がそれを奏でる…もうそれだけでいいのよ。

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『Guitar☆Man』はシリーズのイベントで、毎回出演者が変わっていく。

やっぱり名人芸は見ておくべきなのよ。やれ、「ローウェル・ジョージを見ておけばよかった!」とか「ロイ・ブキャナン行けばよかった!」なんて聞くけど、(私は両方観てます。心の中で自慢。でも、ツェッペリンもBBAも観てないからエラそうなことは言えない。ただの例です)我々の身近に観ておかなきゃならない人がたくさんいらっしゃる。私は志ん朝も談志も観ておいて本当にヨカッタと思ってるからね。

ま、失礼な話に聞こえるかもしれんばいけど、もう誰も到達することのできないような音楽的至芸を身につけた達人たちも齢を重ね、いつ観れなくなるとも限らない。でも、これは真剣な話で、最近日本のロック界は不幸な出来事が続いていることもあって、音楽関係者とそんな話をする機会が増えた。

ナゼ、二度とそういう人がもう出てこないかというと、そういう達人はもっともロックがよかった時代、自分の耳だけでリアルタイムに音楽を勉強した人たちだからだ。その時代の空気感が詰め込まれているということもある。

69年製の1959SUPER LEAD、60年代のアメリカ製のセルマーや59年のレス・ポール等が今の技術を持っていてもまったく同じに再現できないのと似ているかもしれない。いい意味で人間が良質のビンテージ楽器なのだ。

『Guitar☆Man』の出演者はそんな音楽達人ばかりが集められる。

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今回のヴァーチュオーゾたちは、企画に深くかかわった伊藤広規がベース。

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ギターに北島健二。
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土方隆行。
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キーボードは難波弘之。

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ドラムが渡嘉敷祐一。
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ボーカルはMicey-T、StuartO、浦田健志の3名。(写真はStuartOさんが欠)

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やっぱりスゴイ演奏だ。まるでCDを聴いているかのよう。

このコンサートもうセット・リストの一部が発表になっていて、その中にナント、フォーカスの「Sylvia」が入っていた。うれしい!

もちろんヤン・アッカーマンの"F"のオクターブのカッティングから始まるワケで、カッティングとくればカタやんだ!もうこの時点でタマラン!

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そこへ加えて北島さんがメロディを乗せる!もう歌いまわしがアッカーマンで、オシッコちびりそうなぐらいカッコいい!

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さらにタイス・ヴァン・レアとまったく同じオルガンがかぶさってる!

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もとは歌詞が乗る予定だったこのフォーカス最大のヒット曲、もう何回聴いたかわからんけど、こうして人間(達人)が演奏しているのを聴くと「こんなことやってたんだ~」と新しい感動を呼ぶ。

2年前にロンドンでアッカーマン抜きのフォーカスを見たけど、こっちの方がよっぽどホンモノっぽいな…。70年代にはこのオランダのグループがミュージック・マガジン誌のリーダーズ・ポールの上位にいたんよ~。そんな時代があったのさ。

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また渡嘉敷さんのドラムがそれっぽい~!

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…とすべての曲がこんな具合で聴きどころ満載!やっぱ名人芸は素晴らしい!

このGuitar☆Manにいいところは、洋楽だけでなく、上質な日本のロックっぽい歌謡曲も演奏してしまおうというところ。賛成であ~る。それらは一流の作者の作品だ。こうした達人たちの手で演奏されて息を吹き返すことほどうれしいことはない。

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「はいはい~」。いつでもホンワカ・ムードの広規さん。

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趣旨に賛同し、Marshallもサポートさせていただいた。

今回北島さんはVintageModern2466と1960Aを使用。

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土方さんはJVM410Hと1960A。

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広規さんは1992SUPER BASSと1982。1994年に限定発売された「Barney」とあだ名される1982Bキャビを擁した通称「ヘンドリックス・スタック」、1959LTDのベース版。といいたいところなんだけど、これSUPER BASSも生産されたんだ?モノの本にも出ていない。 ちょっとフィル・ウェルズに確認してみよう。広規さんはリンクして使用している。

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ギターの魅力はマーシャルの魅力。今回のGuitar☆Manはマーシャルの魅力をそのまま楽しんでいただくことにもな~る!

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「Purple Haze」のエンディングの説明をする北島さん。

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2004年だったかな?『Hand Wired Show』と称して、土方さんと北島さんにお願いして東京と大阪で1974Xと2061Xのデモ・ショウを開催した。

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東京ではFuzzy Controlが、大阪ではSavoy Truffleに共演していただいて、最高のギター・ショウになった。おふた方ともあの時と何も変わらない素晴らしいプレイだ!私は司会もやらせていただいたが、楽しかったな~、あの時も。

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休憩が多いが、広規さんも気合が入る!また、この1992、ウソみたいに音が抜ける!広規さんのグルーヴにピッタリじゃん?!

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難波さんはいつもの通り、ニコニコと繊細な演奏でバンド全体をやさしく包み込む。難波さんのキーボードが鳴り出すと、バンドの音の厚みがドバっと増す!

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渡嘉敷さんは土方さんが玉置浩二さんのサポートをしていた時にはじめてお会いした。楽屋でツェッペリンの未発表音源を嬉々としてお聴きになられていた。そういうお方!ビシッ~としたドラミングが快感!

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とてもみんな楽しそうだ!これはきっといいコンサートになるよ~。だって、演奏している人たちが一番楽しそうだからね!これぞ音楽の基本!

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「そろそろ休憩しよーかー」。ああ、広規さんのパートナー、くり子さんと3人でロンドンをブラついた時を思い出す~!これぞ広規流!スタジオの周囲にパブがなくてヨカッタ?

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すぐに書いとかないと!土方さんは自分で見やすいようにすべて譜面を書き直している(リサイズともいう)!これぞプロ根性!

いつか土方さんが「こんな感じ…」と実際にレコーディングで使用している譜面を持参して話をしてくれたけど、スタジオの仕事を始めた若かりし頃、譜面が苦手で猛烈に訓練をされたそうだ。土方さんでもそうだったのだ。

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譜面を読みほどく広規さん、チョー真剣!

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私はミュージシャンが譜面に何かを書き込んでいる姿がすごく好きなんです。絶対カッコいい!

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確認に余念がないメンバーのみなさん。仕上がりが楽しみだ~!

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…というわけで、

開催は2013年2月10日(日)。場所は汐留BLUE MOOD。

当日は17:00と20:00の二回興行(入れ替え制)。入場料は、前売り(全席自由): ¥4,000 当日: ¥4,500 + お食事(¥1,000) + 1ドリンク(¥500)となっている。

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Guitar★Manの詳しい情報はコチラ⇒ Guitar★Man公式ウェブサイト

素晴らしい音楽を!素晴らしい演奏を!いっしょに楽しみましょう!

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(一部敬称略 2013年2月7日 都内某スタジオにて撮影)

2013年2月 7日 (木)

【50 YEARS OF LOUD LIVE】vol.4~Phil Campbell, Kerry King, Coley Taylor and Ripper Owens

さて、「50 YEARS OF LOUD LIVE」の4人目に登場したギタリストはMotorheadのPhil Campbell。

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この日のために製作された世界に2本しかないアニバーサリー・ギターを引っ提げての登場。数日前に工場に配達されてきたのを見たぞ!

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ここはエンディングを除きもっとも登場アーティストが膨らんだパートになった。後ろに見える若い男の子はフィルの息子さん。いいナァ~、出れて!でも、お父さんがモーターヘッドってどんなかね?就職の面接かなんかで「お父さんのご職業は?」と訊かれて「イヤ、モーターヘッドのギターなんスよ」と答える。さぁ、面接の結果はいかに?「ベースでなくてヨカッタ~」なんて言われたりして…。

でも、実際のフィルはとても愛想がよくて感じのいい人なんよ。

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ボーカルはおなじみCorey Taylor。

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選曲は意外にもThin Lizzyの「Still in Love with You」。アルバム『Night Life(1974)』に収録されたThin Lizzyの曲の中でもっともロマンチックとされるバラードだ。

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バラードでも絶唱のコリィ。本当に大活躍だ。昨日ずいぶん練習したもんね~。

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延々と続くエンディングのソロ。レコードではゲイリー・ムーアが弾いた。作曲のクレジットはフィル・リノットになっているが、もともとはゲイリーが1969年に書いたという。アルバム『Night Life』録音時(1974年)、ゲイリーはシン・リジーを離れていたが、この曲のソロのパートはゲイリーがすでにレコーディングしていた。このアルバムから加入したブライアン・ロバートソンがギターを録音し直したが、ゲイリーのソロの部分を録り直すことを断ったという。

ゲイリーに捧げるかのようなフィルの渾身のソロ!

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マーシャルの連中は「ゲイリーが生きていればこのコンサートによろこんで参加してくれたに違いない」と口をそろえて言っていた。コリィもフィル・リノットへのリスペクトを込めての熱唱だったか。

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会心のプレイに満足げなフィル・キャンベル!

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そこへ、Kerry Kingが合流。
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考えてみるとケリー・キング・モデルは何度もマーブロに登場しているが、本人が現れるのはこれが初めてかも?!

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曲はMotorheadの「Ace of Spades」!

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オリャ~!いったらんかい~!

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ま~、さっきのバラードとエライ違いだこと!

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ドラムはハウス・バンドのブライアン・ティッシー。ちなみに先のシン・リジーのドラマー、ブライアン・ダウニーもNATALを使っている。
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全員が一丸となった火の玉のような演奏!

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存在感抜群のケリー!
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撮りやすいわ~、ケリーは!

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どう撮っても絵になる!ある意味ものすごいフォトジェニックな人だ。

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続いての曲はPanteraの「Mouth for War」。

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ここからニック・ボウコットが加わる。ニックはダイムバッグ・ダレルの親友だった。昔はよくパンテラのシャツを着ていたものだ。

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ここでもケリーの存在感は何ひとつ緩むことなし!

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ステージの最前まででてきて一心不乱にソロを弾きまくる!

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コリィの出番はここで終了。初めから大フィーチュアで、期待に応える最高のステージを見せてくれた。個人的には「Ace of Spades」が一番ヨカッタな。リフレインの絶叫が最高にカッコよかった!

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替わってRipper Owensが加わる。
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曲はJudas Priestの「Hell Bent for Leather」。
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ジューダス1978年のアルバム『Killing Machine』からの選曲だ。
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リッパー在籍時の曲を演らないところがまたシブイ。
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ケリーが使用しているマーシャルはもちろん自身のシグネチャー・モデル、2203KKだ。

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ふたりのイキもピッタリだ。やはりジューダスは人気が高いね!渋谷陽一氏がFMの番組で「ジューダス・プリストのニュー・アルバムから…」と「The Ripper」を紹介して、イントロでぶっ飛んだのも今でも覚えている。

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にぎやかなセットで楽しいパートだった!

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つづく

(一部敬称略 2012年9月22日 London Wembley Arenaにて撮影)

 

2013年2月 4日 (月)

【NAMM2013レポート】Sunday~最終日

順序が後先になったが今回のマーシャル・スタッフのユニフォームを紹介する。スラッシュ・シグネチャー・コンボの発表ということもあって前身頃にはスラッシュのロゴ・サインとスタッフの愛称(ディミニュティブ:アンソニー→トニーとかローレンス→ラリーとかね)かニック・ネームが刺繍されている。

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袖にはマーシャル・スクリプト・ロゴとジム・マーシャルのオートグラフ。

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背中はゴシック調のフォントで「Father of Loud RIP」とジムのポートレイトがあしらってある。

これを着て街へ出た時、ジムを知らない人はこれを見てどう思うんだろうかね?「ああ、この人、よっぽどおじいちゃんのことが好きだったのね~」って?

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さて、手前ミソながらやっぱり人気のマーシャル・ウォール!毎日毎日、引きも切らず大勢の来訪者が壁の前で記念撮影をしていく。みんな「お、マーシャル!」なんて言って必ず足を止めていくのだ。

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となりのブースからSamantha!

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そしてChad!

マーシャルがあるだけでみんなすぐに仲良くなれる。マーシャルは世界の共通語なのさ!みんなロックが好きだから。何回も書くけどこの黒い箱の中には夢が詰め込まれている。

そして、ただ並べているだけでこれだけたくさんの人をよろこばせてあげられるなんて、マーシャル冥利に尽きるね。やっぱり人類にはマーシャルの壁が必要なんだ!

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さて、最終日のケリーさん。
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昨日のトリプル・ヘッダーの疲れをおくびにも出さず今日もフル・スロットルだ。

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最終日は2回の登板。

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最終日とあって気合も入りまくり、ここまでの6回の演奏の集大成のような熱演だった。
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世界から集まった人々を相手にした久しぶりのアメリカでの演奏に燃えまくったケリーさん。こういうのを快演というのだろうな…脇目もふらず何かに向かって猛烈に突進する姿は美しい。
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4日間の演奏を無事に演奏し終わり、「日本にケリーあり!」を十分に主張したケリーさんだった。さすがにちょっとお疲れの様子であったが、もうきっと次のステップのことを考え始めていたに違いない。

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website

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ところで、マーブロにはなるべく食べ物のこと等、音楽や楽器にに関すること以外は書かないようにしているのだが、これはチョット書いておきたい!

こういう機会で海外へ来ると、昼食をスキップしたり、せざるを得ないことが多い。理由は時差ボケで空腹になるサイクルが狂ってしまうこと。それから忙しさ。ミーティング等で昼食を摂る時間を逃してしまうことも多い。

でも、最大の原因は食べたいものが何もない…ハンバーガー、ピザ、サンドイッチ等々、こういうところの食べ物にウンザリしてしまう…というのが一番の理由だ…。

それに、何かも高い!何しろ500mlよりちょっと大きいPETボトルの水が$3もするんけんね。驚くわ。しかも、会場内は乾燥していてひどくノドが乾く。ノドが乾くたびに$3も払っていたら身上つぶれてしまうがな!あれほど物価の高いロンドンより金がかかる。

で、どうするかというと、PETボトルの水を最初は一本買って、中身を飲み終わったら水道の水(給水機がある)をリフィルするのだ。ロサンゼルスの水は何というか、味の素が入っているような、すごく人工的な味がして、飲み終わった後に何かイヤなものが舌に残る感じがする。東京の水もかなりひどいのでそう苦にはならんがね。

イギリス人にロンドンの水とどっちがマシか尋ねてみると、「ほぼ同じ」という答えだった。水の話しをカナダ人にしてみると、「どこもかしこもマズイ。一番おいしい水はカナダさ!」だって。

さて、この最終日、時間が空いた3時頃、猛烈な空腹感を覚え、何か食べる決心をした。それに今晩はブースの片づけをしなければならないので、とにかく何かをハラに入れておかないとマズイ。しかし、食べたいものがない…、ハンバーガーにするか、ターキー・サンドイッチにするか…どれも食べたくないナァ~。もうウンザリだ…。

と逡巡していたら発見!「アッレ~?こんなのあったんだ!?」と快哉の声を上げたのが下の写真のヤツ。チャーハンに焼きそば、それに鶏を甘辛く煮たのが乗っかってる。

値段を見ると$11もするけど、もう我慢できない!さっそく列に並んでレジに進む。なにせハラ減ってるからね~。すると、チンタラやってるんだな、レジが…。どうしてこういうところでコーラ1杯買うのにクレジット・カード使うんだよ~!通信の速度が遅いらしく、一人当たり5分ぐらいかかってる。イヤ、さすがに後ろの奴らもブーブー文句を言ってる。

「オレのチャーハンが冷めちゃうじゃねーかよー!」と心の中で悲鳴をあげつつひたすら待つ。そして支払い。ちょうどテーブルも空いて後はただ食べるだけ。うれしいなったら、うれしいな!食うぞ~!

そして、食べてみる。

絶句…。

ナンダコレハ?

ともすれば悲鳴をあげてしまうところだった。殺人的にマズイのである。空腹と期待感が頭の中で勝手にこの食べ物の味付けをしていたのだろう…あまりの落差と驚きにイヤ、もはやこれは感動の域に達していたかもしれないゾ。

次に思ったのは「一体どうしてこういうものを作ってしまうのだろう?」ということ。「わからないなら誰かに訊けよ!」と怒鳴りたくなってくる。まわりの西洋人はペロリと平らげていたが、ちょっと私はムリ。ひと通り上に乗ってる鶏肉を食べて(これは観念しさえすればそう悪くない)おしまい。いっぺんに食欲が失せてしまったのだ。

間違いなく日本人は、三食世界で一番おいしいものを食べているに違いない。朝は焼き魚、卵、のり、納豆、味噌汁…。昼はバラエティに富んだ各種定食。夜は鍋にすき焼き、お好み焼き…。
西洋人は質素だよ~。朝はシリアル、かなりよくてトーストにハムエッグ、昼はサンドイッチ、ポテチ、りんごかバナナ、夜は冷凍食品をチンして終わり…。

食べ物に関しては本当に日本人でよかった!

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最終日はD_Driveが3回登板した。

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D_Driveもトッコトン気合を入れた演奏で8回のデモンストレーションをこなした。

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この日もデカい黒人のおじちゃんが音量測量機を手にしてジッと様子を見ている。あ~、そしてとうとう…。ブース内に入って来てYukiちゃんの前に立ち、「音を下げて!」のジェスチャー。ハイ、わかりましたとちゃんと音量を下げて演奏続行。ベースなんかスゴイ小さくしたんだけど、実によく聞こえる。スゴイ音抜けだ。

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各デモでは惜しげもなくD_Driveの代表曲が繰り出された。オープニングは常に「Cassis Orange」。この曲は非常に日本人っぽいメロディを持っていると日頃から思っていたし、それがD_Driveっぽい部分でもあると思っていた。ようするにツカミはバッチリということだ。

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他にも「M16」、「Hyper Driving High」、「Screw Driver」、「Lost Block」、「Russian Roulette」等の代表曲が毎回演奏された。

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派手なプレイで存在感を十分に示したShimataro。D_Driveの魅力はギターだけではないことを証明してみせた。

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ちょっとかわいそうだったChiikoちゃん。でも実はD_Drive、前の日の晩に地元のライブハウスに出演したんだって!もちろんドラムもOK。きっともんのすごいドラミングだったんだろうね。見たかった!

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デモの合間を縫ってマーシャルのブースを訪れる。ちょうどジョン・エラリー社長が外に出ていたので機を逃さず記念撮影!

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すると、ジョンが「あそこで撮ろう!」とジムの壁に移動して一枚。

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

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…というワケで、アッという間に2013年のNAMMショウも無事終了。

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マーシャルを片付けるのはお手のモノだが、今回はナタール・チームを手伝うことにした。実際に触れて商品を覚えたかったからだ。それに、どう考えてもマーシャルより腰にやさしいと踏んだワケだ。

ところがだ!確かにそれぞれのアイテムに重いものはないのだけれど、あれドラム・セットってのは分解するとものすごいパーツの数に膨れ上がるのね~。それが読めなかった!「あ~、やっぱりマーシャルやっときゃよかった…」と後悔しながらバスドラのヘッドをはずす…。でもとても勉強になりましたわ。

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空き箱でふざけるジェイソン。向こうの人はこういう時、絶対に焦らない。自分のペースでゆったりと仕事するんだよね~。こちとら江戸っ子でどうにもチンタラやってられねー!ってんで率先して何でも片付けちゃう。するとものすごく感謝される。こっちはせっかちなだけなんだけどね。

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昼間の喧騒がまったくウソのようなひっそりとしたメイン通り。

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オイオイ、もうよそのブースはすっかり作業が終わって帰っちゃってるじゃんかよー!

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…といつ終わるともしれない無間地獄と思われたが、ナントカ片付いた!

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はい終わり!疲れた~。これらのスタックは業者が来ていっぺんに引き取っていく。10時半だよ、10時半!昔、フランクフルトで12時近くまでかかったこともあった。それに比べればマシな方だわ。

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もう解体業者も数少なくなってヒッソリとした会場。この時間でも出口にセキュリティのおばさんがいて、持ち出すものをチェックしてる。我々はホテルに持って帰るためカホン他いくつかパーカッションを持参していた。するとそのおばさんがオレンジ色の書類を差出し、ナニを持って出るかを書き込めという。変なとこ厳重なんだよな~。

そうそう、そういえばトイレ。6時ぐらいになると1か所か2か所を残して全部閉鎖してしまう。「Closed」と書いたパイロンが置いてあるのだが、みなそれに気づかずおかまいなしに入ってきてしまう。すると、トイレの掃除のアジア系の人が怒る、怒る!「早くしろ~!」と怒鳴りまくっている。何しろ用を足してる後ろに立って「早く、早く!」と急き立てるんだから出るものもでなくなってしまう?!それでも大声で「Thank you!」と告げると「ハイよ~!」と案外やさしかった。

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今回久しぶりに参加したNAMMだったけど、10年ぐらい前に比べたらおっそろしく来場者が少ないように感じたナァ~。聞けば去年よりにぎわっていたらしい。でも、昔はこんなもんじゃなかったよね。日曜日ともなれば会場のメインの通りは元旦の浅草寺みたいで身動きが取れないぐらいの人出だった。今回は日曜日の午後なんかガラガラだったもんね。もしかしたら一般の入場者を厳しく排除したのかもしれない。

それと、来場するミュージシャンが減ったような気がする。自分が熱心に歩き回らないせいもあるんだろうけど…。見かけるミュージシャンはいつも来ている人ばかりなので、私の感覚がボケてしまったのだろう。

でも、個人的には古い友達にたくさんあって近況を報告し合い、マーシャルの連中とワイワイやって…楽しかったナ。

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翌日、日本へ帰るの日、南カリフォルニアらしい雲ひとつない青空だった。滞在中珍しくずいぶん雨が降ったもんね。しかし、この頃自分の飛行機はとっくの昔に出発しとったんじゃ!

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<おまけ>

NAMM会場を歩いていると、CDや商品のサンプル、小冊子などなど色んなモノがもらえっちゃったりする。でも、それもめっきり少なくなったような気がする。

色々と細かく見て回る時間がないせいもあろうけど、昔はもっといろんなモノを配っていたようなイメージがあるな~。これも景気が優れないせいか…。

で、今回自分からすすんでもらって来たのがこの雑誌。HAL LEONARDのブースだ。HALは全米で一、二を争う音楽出版社だ。ここの社長には昔から可愛がっていただいている。ご令嬢のローレンちゃんが「Trinity Irish Dancers」というアメリカでナンバー1のアイリッシュ・ダンス・チームのメンバーのひとりで、去年来日公演に招待していただいた。その様子はシゲ・ブログでレポートしているが、お父さんもこのシゲ・ブログの記事を大変よろこんでくださり、同僚に「見ろ!見ろ!」と迫ったとか…と、ブラッド・スミスというその迫られた同僚から聞いた。ブラッドはレッチリのチャド・スミスのお兄さんだ。

HAL LEONARDのブースでこれらの雑誌を眺めていたら、「好きなの持ってってください~」とショーンという社員が親切に声をかけてくれた。ので、この2冊をいただいた。「Guitarist」誌のアンプ特集と大好きなイギリスのCLASSIC ROCKの姉妹誌PROG ROCKだ。しかも、特集がジェネシスの『Foxtrot』!「Supper's Ready」のことが何やら詳しく書いてあるらしいのでショーンに丁重にお礼を言ってもらって来た。

帰ってきて、このPROG ROCKを外袋(英語でWalletという)から出してニンマリ…。表紙がカッコいい~!ピーターとキツネの頭の女性がフォックストロットを踊っているというアイデア。何かすごく得した気分になっちゃった!

何年か前に来日したスティーヴ・ハケットと少し話しをしたことがある。その時はレンタルのJCM800 時代の1959を2台使用していたが、本当は1987がお好みだとか…。次回は50Wで演りたいと言っていた。大人しくて、威厳がある感じのとても素敵な英国紳士だった。

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このシリーズ、これにておしまい

(一部敬称略 2013年1月25日ロサンゼルス、アナハイムNAMMショウにて撮影)

2013年2月 1日 (金)

【NAMM2013レポート】Saturday~3日目

NAMMの3日目は土曜日。木&金曜日は比較的落ち着いているが、土日になるともう信じられないくらいの混雑ぶりで、目抜き通りは完全に「仲見世通り」状態となる。
その前にマーシャル・ブースをもう少し撮っておこう。
奥がミーティング・ルーム。ここに世界中からディストリビューターが訪れ、会期中には数えきれないほどのミーティングが執り行われる。
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受付カウンターってほどではないけれど、ここでマーシャルのバッグが販売された。フランクフルトではほぼ全種のマーシャル・グッズを取りそろえて販売されるが、ここではイベントで取り扱われない簡易バッグのみが販売された。
NAMM会場にはこのマーシャル・バッグをブラ下げた数えきれないくらい大勢の人が行き来した。いったい何万枚売ったのかな?
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マーシャル冷蔵庫のディスプレイ。冷蔵所があんまり溶け込みすぎてて、はじめ冷蔵庫のディスプレイだとは気がつかなかった。
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さて、今日もケリーさんのデモは絶好調!何とこの日はトリプルヘッダー!日に3回もデモ演奏に取り組んだのだ。
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人前でおんなじことを日に3度もやるのは実に大変なこと。私もかつて、一回当たり1時間半のマーシャルの講義なるものを日に3回やったことがあったが、3回目は死んだね。
体力的なこともあるけど、ずっと集中してなきゃならないのが滅法疲れる。同じことを何回もやるのはある種苦痛だし、かといって聴いている人が毎回異なるので、違うことをするワケにはいかないし…。
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レイド・バックした音楽で「♪ほんにゃら~」と演奏するならまだわかるが、ケリーさんの場合は毎回火を噴くようなシュレッドに次ぐシュレッドだ。ちょっとでも手を抜いたらいっぺんに瓦解してしまう剃刀のような音楽だから何回も演るのは本当に大変だってば。
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そこはケリーさん、鬼の集中力で毎回フル・スロットルで弾ききった!さすがのケリーさんも昨日早めに寝たという。その効果は絶大?!何せケリーさんの場合、ローもセカンドもない。いきなりギアをトップいれなきゃならないからね。
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才能のある人というのは練習をしなくても演奏できる人ではなく、練習を苦にしない人のこと…つまり、同じことをいくらでも集中してできる人のことを指すのだ…と思う。ベートーベンだったか、モーツァルトの言葉をアレンジしてみました。スゴイ人って「イヤ、練習なんかしません」なんて言ったりするけど、アレ、練習を練習って感じてないんだぜ。イヤになるぜ~、単純なことを何回も繰り返しやるのは…ああ凡人でよかった~。

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website
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元ホワイトスネイクのブライアン・ティッシーがブースにやってきた。「元」というのは当然ホワイトスネイクを辞めてしまったから。ダグから連絡があって5月に来日するって聞いてただけに残念!

ひと通り今回のBONZO BASHの話しをした後に「なんでホワイトスネイク辞めちゃったの?! 5月に東京で会うの楽しみにしていたのに!」と訊くと「イヤ~、やりたいことが他にたくさんあってさ…」だそうだ。そういえば、BONZO BASHではかなりギター弾いてたな…と思って、「もしかしてギタリストとして?」と尋ねると「ギターとドラム両方だよ!」だって。

聴けばブライアンは実はジミー・ペイジの大大大ファンだそう。とこのタトゥーを見せてくれた。なんと、ジョン・ボーナムではなくジミー・ペイジのシンボルが入っちゃってる!

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ブライアンからもらったBONZO BASH記念ピック。

それにしてもこのブライアン・ティッシー、9月のウェンブリーの時も「エラク感じのいい人だナ~」と思ったが、本当にニコニコ明るくて素敵な人だ。それに、ここ最近とみにこの人のドラマーとしての人気が高まっているようで、会場内でもひっぱりダコだったし、もちろんBONZO D…イヤ、BONZO BASH(危ない!すぐ、BONZO DOGって言いそうになっちゃう!)でもひときわ声援が大きかった。間違いなく世代を担う名ドラマーだ。

ブライアンはNATALプレイヤーだ。

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ダグもやって来た!何せ忙しそう!昨日BONZO BASHに出演して今日は会場でサイン会。そして、もう次の日はツアーに出るといっためまぐるしい活動ぶり。表にいたらサイン&写真攻めになってしまったのでエラリー社長が裏に連れて来た。5月が楽しみだ!
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ダグの右手見て…。これが付いてる。これは昨日のそのBONZO BASHのパスなの。ダグと同じとしうことは、ま、VIP待遇?な~んて、マーシャルはスポンサーをしているので2階席へ上がれたってだけね。

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さて、FUJIGENさんのブースで大暴れしたもうひとつの日本からの刺客はD_Drive。

ここでまず公開するのは前日の金曜日、つまりNAMM2日目のようす。実は初日は第三者の責によるやむを得ない事情で出演の時間が大幅にくるってしまい、私が出席するミーティングと重なってしまい見ることができなかった。

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今日は晴れてそのステージを目の当たりにすることができた!ヒヒヒ…。

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この日を待ちわびていたSeiji!

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この日を待ちわびていたYuki!

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この日を待ちわびていたShimataro!アララ、全部同じになっちゃった!

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…というくらい気合を入れていたのですよ!

うれしそう!このYukiちゃんの表情からもその気合の入れっぷりがわかるというもの。

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Seijiさんも入魂のプレイ!
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この人も実に楽しそうだ!いつもニコニコしている聖人のよなShimaちゃんだが、ニコニコぶりが倍増してるもんね!
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海を渡っての演奏に臆することなく、いつも通りピッタリと息の合ったプレイを聴かせてくれたギター・チーム。

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ただひとついつもと違うのはChiikoのドラムがないこと…。やっぱり4人そろってのD_Driveを披露して欲しかったが、スペースや音量の問題でNG。いつか4人でリターン・マッチをしてください。
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でもChiikoちゃんも来てるの。とっても仲良しのD_Driveなのであった。

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サイン攻めに会うYukiちゃん。

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地元のTV曲からインタビューを受けるYukiちゃん。デッケェなァ、インタビュアー!Yukiちゃんがメッチャ小さく見える?!

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「チョット、アナタノハヤサニツイテイケマセンデシタ」なんて言ってるのかね?んなことないか…。やっぱりこうした可憐な東洋の女性が目にも止まらない速さでギターを弾き倒すなんてのは類を見ないだろうからね。大きなニュース・ソースになるのだろう。

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かわって翌土曜日のデモンストレーション。

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もう完全にフィーリングをつかんだのだろう、もうス~ラスラの余裕演奏!もうホントに演奏を楽しんでる感じ?

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でもですね、ひとつ問題が発生。それは、音がデカすぎるって怒られちゃったの!ま、いつもに比べれば全然大したことないんですよ。まわりもガチャガチャすさまじい騒音だし…。
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実は犯人はベース。もちろん、Shimataroちゃんだけ音を大きくしていたわけでは決してない。

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むしろ犯人はこのEDENの2×10"の180Wコンボ・アンプなのだ。プラクティス・アンプなのに十分に実戦で使えるパワフルなヤツ。信じられないくらい音抜けがよいので大きく響いてしまうのだ!なんてよろこんじゃイカンか…。

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あんまりイエロー・カードが出ちゃうとデモできなくなっちゃうからね…音量に気をつけながら演奏するShimataroちゃん…には見えないナァ~、ノリノリで。(注:実際には音量を下げて問題なく演奏しています)

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しまった!「Can you follow my spped?!」ってYukiちゃんにステージで叫んでもらうべきだったな~。

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バリバリ弾く女性ギタリストがいるバンド…ということだけではもちろんなく、インストのメタル・ギター・バンドということで注目度も高かったに違いない…。

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毎回大勢の人がブースを訪れてきた。

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

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帰り道外で出くわしたサイン。「NAMMは一般の方々には開放しておりません」…なんだけどどう見ても楽器業界で働いている人じゃない人をたくさん見かけるんだよね~。だって格安航空券業者のNAMMツアーとかあるもんね。これはどういうことなんでしょうか…と昔から不思議に思ってるんだよね。フランクフルトなんかは最後の日だけだったかな?一般の人も受け入れるようになっているんだけど、NAMMはあくまでトレーダーさんのための展示会なんじゃ。

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帰りは大渋滞だ~!

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次回、最終回につづく

(一部敬称略 2013年1月25日ロサンゼルス、アナハイムNAMMショウにて撮影)