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2022年12月

2022年12月30日 (金)

来世でもMarshall!!~現世のCASPA NatasumiとMarshall

 
CASPAが昨年末に活動休止を発表した時は本当にガッカリしてしまったっけ。
ところが!
しばらくの間鳴りを潜ませていたものの、いよいよ活動を再開させて今月上旬ライブハウスのステージに戻って来た!
ヨカッタ、ヨカッタ!
そのCASPAのギタリストがNatsumiちゃん。10vNatsumiちゃんはいつでもMarshall。
楽器フェアの大舞台でも…20v汐風そよぐ夏の渚でも…30v熱狂のライブハウスでも当然Marshall。40そして、テレビ番組の収録スタジオでもMarshall。
70このMarshallはテレビ東京で来年1月4日の深夜0:30からスタートするドラマ『来世ではちゃんとします 3』のオープニング映像の撮影のために用意したモノ。
1959と1960Aね。
110v夜中の12時まで起きていることが全くない私は、残念ながらこのドラマのことを存じ上げなかったが、何でも人気の4コマ漫画を実写ドラマにコンバートした作品だそう。
もう『3』だからね、その人気が窺えるというモノだ。50オープニングの映像に出演されているのがこの方々。60その映像がコレ。
曲は大森靖子さんの「ムゲンライセ」。

映像の中でギターを弾いている人はNatsumiちゃんではない…見ればわかるか。
でも、使っているギターはNatsumiちゃんの愛器のレスポール・カスタムなのだ。90vそう、自身は出演していないが、ギター演奏の演技指導と楽器の調達をNatasumiちゃんが担当したというワケ。100やっぱりこういう映像にMarshallが映り込んで来ると全体の印象がガラっと変わって「シマる」よね。
問答無用で「ロック」になる。
そりゃMarshallは60年間もロックをクリエイトするお手伝いをし続けている「ロックのための必須道具」なんだもん、当たり前といえば当たり前のこと。
この大きな黒いハコの中にはロックの夢とカッコよさが詰め込まれているのサ!
「夢」はこの大きさであるべきなのよ!
ねぇ、カスタムさん!
(ちなみに筆者は27年前、生前のレス・ポールさんにニューヨークでお会いして少しお話をしたことがあります)
1959活動を再開したCASPAには大いに期待していますからね!
現世はMarshallでガンバレ、Natsumiちゃん!
 
CASPAの詳しい情報はコチラ⇒CASPAオフィシャルウェブサイト

120v

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 
クールな女性シンガーがお好きなアナタにピッタリのバンドはREWS!
 
<Birdsong>

<Today We're Warriors>

<Monsters>

<Heart is on Fire>


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200 (一部敬称略 写真提供:NatsumiHoney Burst)

2022年12月29日 (木)

MLB Cafe TOKYOの田川ヒロアキ~私の後楽園

 
今日は久しぶりの後楽園から。
野球はおろかスポーツに全く興味がない私のこと、東京ドームなんて入ったことありゃせんわ…と思ったらレッチリだの、社会人野球の応援だの、で何回か入ったことがあったわ。
でも、遊園地の方に来るのはかなり久しぶりだぞ。
東京の東部の人間にとっての遊園地は「後楽園遊園地」か浅草の「花やしき」だからね。
子供の頃はよく来たものだった。
ところで皆さん、昔々、今東京ドームがあるところにナニがあったかご存知?
元々は水戸藩の上屋敷があった…というか、このあたりは全部水戸藩の上屋敷の敷地だった。
よく広さを表現するのに「東京ドーム〇〇個分」なんて例えるけど、家の敷地に東京ドームが入ってしまうなんてのはスゴイじゃないか?
「上屋敷」とは大名とその家族が過ごす江戸藩邸のひとつ。
水戸藩といえば、尾張、紀州と並ぶ徳川御三家の一角だからして、その上屋敷といえばベラボーにゴージャスだったのもうなずける。
上屋敷の下が「中屋敷」。
ココでは隠居や世継ぎが起居した。
その下が「下屋敷」で、庭園を備え、火事の避難宅や藩所有の機材や食料を保管する倉庫のような役目を果たした。
桜で有名な「隅田公園」は水戸藩の下屋敷の跡だよ。
だからあんなに立派な日本庭園が残っている。
10コレは全く知らなかったんだけど、明治に入ると同地には「東京砲兵工廠」が立った。
「工廠(こうしゃ)」というのは軍の工場のことね。
来年100周年を迎える関東大震災。
その慰霊碑がある両国の横網公園は、元は「陸軍被服廠」といって軍服を作る工場だった。
そんな具合でかつて東京ドームがあった場所では昭和10年まで小銃を中心とした武器を作っていた。
「代々木公園」だって陸軍の練兵場だったワケだからね。
下の絵ハガキの写真は、お茶の水から水道橋へ向かう神田川沿いの眺め。
煙突が並んでいる辺りが「砲兵工廠」。
欧米列強に追い付け追い越せで「富国強兵」に勤しんでいた時代はこんな街中に軍の工場があったんだよ。
この鉄道は「甲武鉄道」という路線だった。
それが国鉄になり、今の中央線になった。
こんな話、東京以外の人にはオモシロくも何ともないですよね。
でも私は最高にオモシロい。
東京が大好きだから!
Hhkその後、同地には後楽園球場ができ、その横には競輪場が建設され、遊園地が併設された。
下の写真の上の方の楕円のヤツが競輪場の後。
写真ではもうプールになってしまっているナ。
遊園地の展望タワーがなつかしいね…何度も乗った。
写真の右側の白山通りの地下を走る「都営三田線」は、私が子供の頃は「都営6号線」と呼ばれていた。
また、今の「都営浅草線」は「都営1号線」だった。
50年以上前の話よ。
Kreこの「後楽園競輪場」は都が戦後の財政難を補助するために導入した競馬、競艇、オートレース等の「公営ギャンブル」のひとつだった。
後楽園の競輪場は1972年に閉鎖されたが、私は一度だけ父に連れられて行ったことがあった。
耳に赤鉛筆をはさんだ夥しい数の汚いオジさんが金網にへばり付き、「まくれ~!まくれ~!」と大量にツバを飛ばして絶叫している光景は子供だった私にとってかなりは強烈だった。
ジャンが入ると「あの鐘が鳴るとあと1周でレースがひとつ終わるんだよ」と父は教えてくれた。
この光景も私の後楽園のひとつ。
Kr 皆さんは下の写真のおジイさんをご存知?
年配の東京の人でないとわからないかな?
この人は1967年から1979年まで3期12年、東京の都知事を務めた「美濃部亮吉(みのべりょうきち)」という人。
私なんか「都知事」といえば、断じて「太陽の季節」でも「緑のタヌキ」でもなく「美濃部さん」のイメージが強い。
革新系の都知事で、「ドロッドロだった隅田川を魚が遡上できるまでにキレイにした良い人」というのが子供の頃の印象。
そして1972年、美濃部さんが公営ギャンブルを廃止し、後楽園競輪を閉鎖した。
理由は、ギャンブル依存症による生活破綻、家庭の崩壊、青少年への悪影響、八百長事件の頻発等、大きな社会問題を引き起こしていたから。
他にも東京都が絡んでいた公営ギャンブルがあったが、都が単独で運営していたのがこの「後楽園競輪」と「大井オートレース」だったので、2つが廃止の対象となった。
最近「IR」とかいうワケのわからない言葉を弄して政府はカジノの導入を企んでいるが、その是非は50年前に答えが出ているのですよ。
だから国民は歴史を勉強しないとダメなんだね。
Mnbその後、「後楽園競輪場」は「後楽園プール」となり、赤鉛筆を耳に挟んでいたオジさんたちは若者や子供へと姿を変えた。
入場料が安くなかったので小学生だった私は数えるほどしか行かなかったが、「流れるプール」がとても楽しかった。
でも、下の写真のようにいつ行ってもイモの子を洗うようで、今考えると不衛生極まりなかったな。
その後、プールで遊ぶ年齢を過ぎた頃、一度だけ後楽園プールを訪れたことがあった。
誰が考えたのか知らないが、このプールの脱衣場でオーディオ機器のセールが開催されたことがあったのだ。
私は小遣いを握りしめて激安で販売していたオルトフォンかなんかの輸入カートリッジを買いに行った。
Kp後楽園ホールへも何度か入ったナァ。
一番最初は父に連れて行ってもらった遊園地の帰り、下の写真のビルの前を通りかかった時にタマタマ見つけた『底抜け脱線ゲーム』の無料公開録画だった。
ナマ「金原二郎」よ!
父は客席でよろこんで観ていたっけナァ。
29krhそういえば、後楽園球場のバックネット裏で観た「巨人×大洋」の試合の時に前の席に座っていたのが「石井伊吉」だったことがあった。
誰のことだかわかる?…「毒蝮三太夫」です。
「ウルトラマン」のアラシ隊員の頃は「石井伊吉(いよし)」と名乗っていた。
お父さん、握手してもらってすごくよろこんでいた。
ナンカこうしてみると、私の「後楽園の思い出」は「父の思い出」だったような気になって来たナ。
写真は父ではなくて、毒蝮三太夫さんですよ。Ii 高校になってロイ・ブキャナンとフランク・マリノを後楽園ホールで観たのもとても良い思い出だ。
下のプログラムは45年前に実際に後楽園ホールで買ったモノ。
0r4a0713 大学の頃、ハンターのバーゲンをやっていたのもこのビルだったか?
「青いビル」って言っていたような気がする。
何十枚も買ったけど、下のレコードをそのバーゲンで買ったことを覚えている。
Tf ローラースケートをしに来たこともあるし、家内とアイススケートでデートしたこともあった。
こうしてみると、後楽園の思い出って結構マッシブだな。
今まで一度も考えたことがなかった。
 
そして、コレが今の後楽園。
ここからが本題です。
トイレに行かれる方は今どうぞ!20クリスマスが近いということで、盛んにイルミネーションが輝いていた。30b電気代は大丈夫なのか?40v節約した方がいいんじゃないのか?50v今日、後楽園を訪れた目的はココ。
大リーグをテーマにしたレストラン「MLB cafe TOKYO 東京ドームシティ店」。60ココのステージに田川ヒロアキが登場して数曲演奏するのだ。80入って行きなり目に飛び込んでくるのはドジャースの背番号「2」のオジちゃん。
完全スポーツ音痴の私にはコレが誰かを知る由もなく…調べてみるとトミー・ラソーダ。
顔は知ってると思ったら野茂がドジャースで活躍していた頃の監督だそうだ。90MLB Cafeといえば「田川ヒロアキ」…でもないか?
でも、『Sports of Heart』というイベントでヒロアキくんがMLB Cafeの恵比寿店に何度か出演したことはMarshall Blogでレポートした。
下はその時の写真。
恵比寿店は2020年12月で閉店したそうだ。
130_2司会者の紹介の後ステージに登場したヒロアキくん。
ココ、メッチャ大きいんよ!100満席のお客さんに届ける最初の1曲は…
150vオハコの「Ave Maria」。110vもちろんヒロアキくんといえばMarshall。
でも今日のMarshallはいつもと勝手が違う。130この日ヒロアキくんが使ったのはMarshall初のフルデジタル・モデリングアンプ「CODE50」。
Marshall60年の歴史における代表機種のサウンドをデジタル・テクノロジーを駆使して詰め込んだスグレモノ。
ヒロアキくんはレギュラーの真空管アンプとは別に現場によっては「CODE50」を使ってライブをこなしてくれている。140ところでこのイベントがナニかというと、『LIFE WAVE 大忘年会』と題した企業の忘年会。
コレが大変にゴージャスな忘年会なのだ!
やはり先述の『Sports of Heart』が縁となっての出演と相成った。120アンプのモデルは変わってもMarshallで弾く限り「ヒロアキ・ギターサウンド」は不変。
ヒロアキくんにはサウンドだけでなく、誰にもマネできない独特の歌い回し方があるからね。160vそのヒロアキ節と美しいサウンドで満員のお客さんを魅了する。170また曲もいいからね~。
曲、音、演奏が完全に三位一体と化した素晴らしいパフォーマンスだった。180v「みなさん改めまして…初めまして、ギターの田川ヒロアキと申します。
よろしくお願いします。
今回は開催、誠におめでとうございます。
私もこうして初めて参加させて頂きましたが、お招き頂きありがとうございます。
今のこのご時世、こうしたパーティを開催するのはなかなか大変だったと思います。
最初からずっと私も参加させて頂いてとても楽しんでおります!」
190ヒロアキくんの自己紹介と企画参加への経緯と感想を詳しく述べた。
200vココで司会者からギターの弾き方についての質問。
「一体ナンダってそういう弾き方になってしまったんですか?」と、はじめは誰しもが疑問に思うヤツ。
初めはギターを床に置いて琴のように弾いていたが、ロック・ギターというのは立って髪を振り乱して弾くものということを知って…215v練習して少しずつ立って弾けるようになったものの、左手はもうやり直しがきかない!という話。
我々ヒロアキ・サポーターにはおなじみの話だけど、初めてそのストーリーを耳にした当日のお客さんたちは他人のことかと思って大爆笑!
ま、実際この話はオモシロいもんね~。
丸々聞きたい方はヒロアキくんのライブへどうぞ!
210「…というわけで時間もそろそろ来たようなので、最後にもうひとつタイアップ曲をお届けします」220v今日の出番は次で終わり。23011月にリリースした待望のニュー・アルバム『FACE』からの2曲をチョイス。
105cdまずは『FACE』の冒頭を飾っている「Introduction」。240v「Seascape」を彷彿とさせるスケールの大きなサウンドから…250エキサイティングな「ZERO」へ!
260v高校生を対象に、50ccのエンジンを搭載した自作のバギーカーの性能を競い合う「全日本高等学校ゼロハンカー大会」。
2002年からスタートしたこの大会のテーマ曲をヒロアキくんが作曲した。
その曲が「ZERO」。265vダニー・ガットンが出て来そうなカントリー調のパートが印象的なイキのよい曲。
お客さんは大ノリ!S41a0150 万雷の拍手を浴びて出番を終了させた。270v田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

290ヒロアキくん自信が当日使用したCODEをデモンストレーションするビデオはコチラ。


ところでこの「MLB Cafe TOKYO 東京ドームシティ店」は移転のため、今年いっぱいで閉店するそうだ。
ヒロアキくんの一度限りのココでのライブ、しっかりとMarshall Blogが記録した!
70 

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 
日本が世界に誇るインストゥルメンタル・バンド、D_Drive。

<だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>

コチラはSONY Xperiaとのコラボレーションで制作した最新ビデオ<Wings>。

<Thmbs Up>

<Begin Again>

Marshall Recordsが世界にリリースするセカンドアルバム『DYNAMOTIVE』絶賛発売中!

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200 (一部敬称略 2022年12月8日 MLB Cafe TOKYO 東京ドームシティ店にて撮影)

2022年12月24日 (土)

はなわ単独ライブ2022~トランペットは蔵の中

 
今日は「エンコ」から。
「エンコ」なんて言っても今は知らない人の方が多いだろうナァ。
「エンコ」というのは、そっち方面の符丁で「浅草」のこと。
「浅草公園」の「公園」を逆さにして「エンコ」。
対してお隣りの「上野」は「ノガミ」と呼ばれていた。
そのエンコ…じゃない、浅草にある日本中央競馬会の「WINS浅草」の裏手に「初音小路飲食店街」という小さな飲み屋が数軒集まったエリア。10_2 この辺りは1960年に公開された日活映画『浅草姉妹』の舞台となったところ。
映画は1959年のこまどり姉妹の同名のヒット曲を元ネタに据えた、いわゆる「歌謡映画」と呼ばれるもので、実際にこの辺りで流しをしていたこまどり姉妹も出演している。
1時間にも満たない短編作品。
観てみると、一旦は更生した元不良青年の葛藤を描く「勧善懲悪」ストーリーで、毒にも薬にもなるワケではないが存外にオモシロかった。
あまり出ては来ないのだが、60年以上前の浅草の光景を見ることができてうれしくなる。
WINSが建つ前にあった「新世界」の姿や「どぜう」で有名な「飯田屋」の2階から「合羽橋本通り」を見下ろす景色など、浅草の人間にとっては快哉の声を上げてしまうであろうシーンがいくつか挿入されている。20pコレが今の初音小路。30映画の舞台になっている居酒屋は「おくやま」という名前だが、実際にこの辺りに存在していたのかどうかは全く確かではない。
が、映画の中でしきりに「初音小路」という看板が出て来るので、この近くという設定であることはほぼ間違いがないであろう。
「奥山」というのは江戸の昔から栄えていた浅草寺裏のエリアの名称。40こんな場末感満点の飲み屋街だが、今では土日になると若い人たちが行列を作っているのを見かける。
何でも初音小路で売っている「うなぎのオニギリ」というのが大人気なのだそうだ。
下の写真がその行列の店。50その初音小路を抜けて突き当たったところにあるのが「浅草花劇場(あさくさ かげきじょう)」。60v_2裏というか、「花やしき」の敷地内。
オープンは2019年4月。
浅草はかつては、ニューヨークのブロードウェイ、ロンドンのウエスト・エンドに匹敵する東洋一の劇場街だった。
だから浅草にこういう施設ができるのは大歓迎だ。
そして、前から一度「花劇場」に入ってみたかったのだ。
そして、チャンス到来!
花やしきの敷地内に足を踏み入れるのは40年以上ぶりのこと…まだ「ビックリハウス」ってあるのかしらん?70そのチャンスを作ってくれたのは、はなわさんが4年ぶりに開催した単独ライブ『トランペットは蔵の中』。80v前説が終わってはなわさんのバンドがステージに姿を現した!
ノリの良いリズムを打ち出しているドラムスはNATAL!140今回、全公演のドラムスを担当したのは田邊ミサト!150vミサトちゃん愛器はNATALの最高機種のウォルナット。160カラーはミサトちゃんのリクエストを的確に実現した世界にひとつしかないフィニッシュだ。170vそのリクエストとは「深い海の底から太陽が上がってくる感じをグラデーションで」。
ミサト・オーダーのグラデーションとウォルナットの木目のコンビネーションが最高に美しい。
見た目だけでなく、もちろん音が素晴らしい。
ミサトちゃんのダイナミックなドラミングにベストマッチなのだ!180_2そして思いがけずうれしかったのはステージ上手に設置されたMarshall。
ナントASTORIA CLASSCのスタックじゃないの!
現在は生産していないASTORIA CLASSICは、Marshall初の「ブティック・アンプ」として発表されたクリーン・サウンド専門の30Wのハンドワイアード・モデル。
音の良さについては書く必要あるまい。
現在このモデルはマイケル・シェンカー・フリークである「マカロニえんぴつ」の田辺くんも愛用しているが、コレをゲットした日本人ギタリストはラッキーだった。190v_2はなわさんの歌をガッチリとサポートするミサトちゃん。
やっぱりダイナミック!210シークレット・ゲストを交えてのホロリとさせられるナンバーも織り交ぜてショウは進行していく。S41a0344どんな曲でもミサトちゃんはヴァ―サタイルなドラミングではなわさんの熱演を確実にサポート。240v_2ショウの後半では、はなわさんは楽器を降ろしマイクを手にして本編の最後まで歌に集中した。S41a0368ミサトちゃんも真剣な表情でドラミングに集中。300後半も緩急自在なプレイで「はなわさんの音楽」づくりを緻密にサポートした。S41a0335一番最初のステージゆえ、開演前には「とても緊張する!」と言っていたミサトちゃん。
イヤイヤ、堂に入った完璧な演奏にお見それ致しました!380アンコールでは全員が赤いTシャツに着替えて登場。
ミサトちゃんもひとこと挨拶。340vはなわさんのアオりでお客さんも総立ち!
あのヒット曲を含めてアンコールは2曲。360vこうして4年ぶりとなったはなわさんの単独公演が大盛り上がりのウチに終了した。
とても楽しいショウだった!0r4a0132そして、改めてミサトちゃんのドラミングとNATALのサウンドに感動したのであった!S41a0025ところで、「トランペットは蔵の中」とは、はなわさんの奥さんが衝動買いしたトランペットがすぐに蔵の中に収められ、そのまま眠っている…という実話から。
でも、この話は笑えないの。
30年以上前にニューヨークへ行った時に衝動的に買ったトランペットがウチの押し入れの中にも眠っているから!  390  

200 (一部敬称略 2022年11月26日 浅草花劇場にて撮影)

2022年12月23日 (金)

LOVEROCK NIGHT『2』~THE LOVEROCK VIOLENT

 
『LOVEROCK NIGHT「2」』、ショウの後半はヘッドライナーのTHE LOVEROCK VIOLENT。
Marshall Blogへは2度目のご登場だ。
前回は2018年のこと…ウワッ!アレからもう4年半以上も経ったのかよ!
101曲目は「Rage」。20木村直樹30vAtsuo40v清水賢治50v臼井"OAMA"孝文60v乙部ーオトチーヒロ
 
4年前と全く変わらない面々でうれしいな!
70vアンサンブルそのものが押し寄せて来るようなド迫力のインスト・ナンバーでショウは幕を開けた。
「新曲いくよ~!」80_skいきなりの新曲披露!
「Escalation」と直樹さんがタイトルを告げて曲が始まった。
直樹さんはREACTION以来のご登場。
しつこくて申し訳ないけど、もうアレから1年経ったんか!今年のことかとばかり思っていたわ。90v_es乙部さんのドラムスと…Img_1739 OZMAさんのベースのコンビネーションが作り出すグルーブに乗った小気味よいナンバー。0r4a0620 客席もノッケから大エキサイティング!110_2 そして、Atsuoさんのギター・ソロが炸裂。100Atsuoさんはこの日、JCM900 4100と1960Aを使用した。S41a0003 「サンキュー!改めましてTHE LOVEROCK VIORENTです。
お久しぶりでございます。
あいにくの雨ですが…まだ降ってるんでしょ?
オレらも来るとき大変でした。
風も強いし…飛ばされそうになっちゃって!
以前はこのスタイルでずっとやってきたんですけど、最近はカホンを叩いたり、ギターを持ったりと荷物が多いんですよ。
それを考えると大変ですよ…バンドをやっていくということは。
今日はMOONSHINEのデビュー・ライブということで…最高だったでしょ?
ボーカルの藤重さんから『チョット一緒に演らないか』ってお誘い頂いて『じゃあ、やろうか!』って決まったワケです」
120v「いつもそうなんですけど、新曲を演る時ってメッチャ緊張すんの。
いくつになってもですよ…どんだけ長いことやってきても新曲ってやっぱりドキドキ、ドキドキ。
どうでしたか『Escalation』?
(拍手)
まだ戦争が終わっていないじゃないですか?
本当はこんな話どうしようかと思っていたんだけど、どうしても胸が痛い。
それで『コレはいつになったら終わるんだろう?』という思いで歌詞を書いたんですよ。
今朝できました!
今日はチョット珍しいセトリでお届けします。
前半がLOVEROCK前期。
で、後半がこのメンバーになってからのLOVEROCK。
そういう風に今日はお届けしたいと思います。
LOVEROCKが始まった時、一番最初にこの曲でスタートしたね…」140v「この曲」とは2011年リリースの「面影」。
0r4a0472
シンプルなロック・ビートがグイグイくる1曲。
そうか、コレがTHE LOVEROCK VIOLENTのスタートか!
0r4a0529 10年経ってもサウンドにブレなし!
0r4a0538 心臓の音に清水さんが奏でるオルガンの音が被さる。160v_kd2012年リリースの「鼓動」。170今度は胸のすくようなドライビング・チューン!180ココでもAtsuoさんのソロをタップリと!190v「どうもありがとう!『一輪の花』!」
と直樹さんが次の曲のタイトルを口にするとすかさず…0r4a0815清水さんのオルガンと…210v_ih直樹さんの悲しく切ない歌が流れ出す。
このバラードも「面影」とともに2011年の最初のマキシシングルに収録された。
220清水さんのキーボーズの音色はピアノに代り…
240vバンド・アンサンブルがこの曲の美しいメロディを最高にドラマチックに演出する。230「♪ヘイヘイヘイヘイ!」
キタキタキタキタ~!
直樹さんがお客さんをアオり出すと雰囲気は一変!260_ssg 2012年リリースの「She's So Good」!
270v
「ギター、Atsuo!」280「オン・ドラムス、オトチーヒロ!」290v「オン・ベース、オ~ズ~マ~!」300v「オン・キーボーズ、清水賢治!」310「オン・ボーカルズ、木村直樹!」
曲の中でメンバー紹介。
盛り上がるのなんのって!0r4a0514 再びギターを手にした直樹さん。
「はい、どうも~!
今日は配信もあるんでそっちも意識しておかないとね。
最近は慣れたけど、配信は大変ですよ。
昨日のTwitterで『MCが聞こえづらい』とか言われて…。
チャンとナニを言っているかわかるよね?
配信をご覧の皆さん…見てるか~?聞こえるか~?活舌大丈夫か~?
もともとオレは活舌が悪いからね。
『直樹は声が低いから聞き取りにくいのよ』って先輩から言われて、声のピッチを上げようとするんだけどすぐに直ぐ下がっちゃうんだよね。
今日のライブは『LOVEROCK年内最後』ということで、ホントに集まってくれてありがとうございます!」
320vギターのチューニングに取り掛かる。
「この前のREACTIONの時にYuki兄が『チューニングしながらはしゃべれねぇ』って言ってたよな…ウン、確かにしゃべれねぇな。
今日来て頂いた皆さん、愛してます!
来年になってしまうと思いますが、オレたちもガンガン活動していくんでこれからもよろしくお願いしま~す!」Img_1748Atsuoさんのギターからスタートするのは「光」。
2013年の3枚目のマキシシングル。
340v_hkrこれまたストレートなロック・ビートと直樹さんの声と歌い回しが絶妙に絡み合うナンバー。350v清水さんが被せるキーボーズのサウンドがカッコいい。0r4a0564 片膝を折ってソロを弾くAStsuoさん。
カッコいい。
ひと言もしゃべらずにただひたすらギターに専念する姿があまりにクール!
誰の言葉だったっけかな~、リッチー・ブラックモアかな?
「オレが言いたいことは指が言ってくれる」
まさにこのことである。
355v直樹さんの高速ダウン・ストラミングがなお一層曲にドライブ感を与えていた。360時は下り、清水さんのピアノとともに2019年の「異邦人」が続く。
このあたりから「今のメンバー」のレパートリーかな?
ちなみに英語圏の人に「レパートリー」と言っても絶対に通じません。
フランス読みをして「レパトワ」と発音しないとダメ。370_ihj雰囲気がガラっと変わり、直樹さんの心をさらけ出すかのような情感豊かな歌声が会場に広がる。380v今度は泣きのギター!
やっぱり言いたいことは指が言っている!400vSEに続いてOZMAさんのベースと…
390vAtusoさんのギターのアンサンブルによるイントロ。0r4a0379曲は「激情」。
この曲も直樹さんのボーカルズの魅力が存分に押し出されたLOVEROCK感満点のナンバー。0r4a0778 乙部さんのドラムスが一気に雰囲気を変える。
本編最後の「目眩」だ!
Img_1713サビのメロディがカッコいい!
も~、この頃になるとお客さんが乗っちゃってスゴイんだわ。
チョット驚いたのは直樹さんの男性客からの人気ぶり。
「ナオキ、ナオキ」と掛け声が一時も止まることがなかった!460vその直樹さんを劇的にそして完璧にサポートする4人!430v

440v

450v

Img_1715 こうして本編が終了。
 
そして、間を空けずしてメンバーがステージ戻りアンコールが始まった。
「ありがとうございます!
配信の皆様もありがとうございます!
活舌が良くて配信でも声の通りが良い清水です!
自信があります。
こんばんは、ようこそいらっしゃいました!イエーイ!」
清水さんのMC爆発!
笑ったわ~。330v_2ココで物販の紹介をしてOZMAさんのトーク。
「いいですか?ボク、しゃべっても…。
こんばんは~!今日は久しぶりに上手との温度差をメチャクチャ感じています。
なんか『Atsuo~!』とか『ナオキ~!』みたいな掛け声は聞こえて来るんですけど、上手からは『OZMAさんステキ!』という声が一切聞こえて来ない!
だから上手には行かない!
上手の皆さんは今日初めて見たんじゃないですか?…この『ボク』という物体を。
『小さい妻』って書いてオズマです。
今日はTHE LOEROCK VIOLENTの今年最後のライブでございます。
こんなに集まって頂いて感謝しております。
ボクの曲は一切無いんですけども…。
ありがとうございます!」Img_1774 今回のTHE LOVEROCK VIOLENTの方の取材はOZMAさんの口利きで入らせて頂いた。
OZMAさんとは残念ながらMarshall関連のカラミは全くないんだけど、お互い大の映画好きということもあって何かと親しくさせて頂いている。
OAMAさんの方が幅広く観ていらっしゃって私はゼンゼン敵わないんだけどね。
お住まいも比較的近所なので、映画の話を肴にご一献と思っているのだがなかなか実現しないのが悔しい。
そして音楽の方といえば、OZMAさんはたくさんのプロジェクトを抱えていらして、それぞれCDを制作して留まることなく前進させているところがスゴイ。
凄まじいまでの創作意欲だ。
この日も新しいCDを会場にご持参されていた。
1枚はOZMA-Xの『OZMADNESS』。Oz もう1枚はNERVOUS BREAKDOWNの『GET NERVOUS』。
双方、伝統のハードロックに根差した飛び切りイキのいいロック。
老若を問わずこうしてハードなオリジナル曲をブチかましてくれるバンドがジャンジャン出て来くれるとうれしいんだどね~。
それにしてもすべての曲を提供している「Takafumi Usui」という人、スゴイな。
一瞬どこの人かと思ったら…OZMAさんだわ!Nb「じゃあみんな1つになりましょう。僕らの大好きな曲です!」490vアンコールは「I Surrender」。
本編の最後に引き続いて会場は興奮の嵐!0r4a0695 直樹さんに捕獲されたOAMAさん。
グイグイと首を絞めつけて…510「ダメ、苦しい!ヤメて、弾けない!」なんてことはお構いなし。
OZMAさんも必死の形相で何とか乗り切った!0r4a0872そしてして、ココがまたヨカッタ。
「I Surrender」からそのままオープニングで演ったインストゥルメンタル「Rage」をつなげたのだ。
530v

550v

560v映画のエンドロールよろしく、ライブの内容を反芻させるような演出が最高にカッコよかった。
なんかヴィクター・フレミングの『オズの魔法使い』を思い出してしまった…と思ったら、それもそのはず!
ココに「オズ」がいらっしゃった!
こちらの「オズ」さんは「小津」にもお詳しいですからね。
540v「サンキュー!」
今日は素晴らしいロック・パフォーマンスを2つも観れてマンゾク、マンゾク!
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200 (一部敬称略 2022年11月23日 渋谷GUILTYにて撮影)

2022年12月21日 (水)

LOVEROCK NIGHT『2』~MOONSHINEデビュー!

 
アレは春先ぐらいのことだったかな?
ウチの…「ウチ」というのは「NATAL」のことなんだけど、ウチの金光さんから「近々新しいバンドを立ち上げますよ!」と聞かされた。
それが、「ベテラン・ミュージシャンが集ってオリジナル・ナンバーを演奏するバンド」だっていうんだから期待が大きいにキマってる。
最近はコピーやらカバーじゃナニも残らないからネェ。
先日、ロンドンのコンサート・プロモーターから久しぶりに連絡があった。
特に用事があったワケではなくて、「最近の日本のロック界はどうなっている?」的な探りの連絡だった。
私はこう答えた。
「コロナも大分落ち着いてきて、アリーナのような大規模なコンサートを開くビッグ・ネームは以前とあまり変わない状況になって来た。
一方、グラスルーツのフィールドはコロナが落ち着いてもお客さんがライブハウスに戻って来ず、大変な苦労を強いられていて、特に若いバンドの解散や活動休止が目立っているように見える。
一方、年配のミュージシャンはコピー・バンドに忙しいようだ」
「グラスルーツ・フィールド」というのは小ぶりのライブハウスを回って自由に自分たちの音楽を展開している活動分野のこと。
ロックは歴史的にいつもそうしたカテゴリーから新しい音楽を生み出してきた。
すると、私の説明を聞いたそのイギリス人の友達はこう言った。
「イギリスも全く同じだよ。
人気のあるバンドは絶好調だが、やはりグラスルーツのフィールドはいまだに大苦戦している。
問題は小さなライブハウスにコピー・バンドとかカバー・バンドが出る傾向が強くなってきたことなんだよ。
年配の客が集まっては酒を飲んで、バンドの演奏に合わせて古い曲を歌って騒いだりしている。
そうした年配の客は若い客に比べると酒を飲んで店に金を落とすので、ライブハウス側も自然とそういうバンドのブッキングを増やしてしまうんだ。
大変危険な状態だと思う。
だって、こんなことをやっていたら新しい音楽が出て来なくなってしまうじゃないか!」
ロックの本場がそんな有様では困りますわな~。
興味本位に「そういうコピー・バンドってどんなバンドの曲を演ってるの?」と尋ねてみた。
「オアシスとか演ってんだよ!」…エ?そんなの日本のコピー・バンドに比べたらゼンゼン新しいじゃん?!
 
で、今回その金光さんが参加している新しいバンドが、以前Marshall Blogにご登場頂いたTHE LOVEROCK VIOLENTのライブに出演するということを聞いて喜んで駆けつけた次第。10会場は渋谷のGUILTY。
先日10年ぶりかに訪れたかと思ったら、すぐにまたお邪魔することになった。
こういうのって不思議ね。
 
定刻通りにショウはスタート。
「こんばんは…『MOONSHINE』と申します」
その新しいバンドの名前は「MOONSHINE(ムーンシャイン)」。201弦の開放を利用した独特なリフ。
ギターはCharlie Tanaka。30vドラムスの金光健司と…40vベースの河野充生のStrange,Beautiful and Loudコンビのシャープなリズムが加わり…50vボーカルズの藤井重樹のスーパー・ボイスが爆発する。60vそれがMOONSHINE!
初ステージの1曲目に披露したのは「嘆きと嘘」。
ベテランが作り出すオリジナル・ロックの世界。
こういうのを待っていた!
0r4a0241 CharlieさんはMarshall。70JCM2000 DSL100と1960BV。80vヘッドは、その昔私がMarshallに発注した限定のビンテージ・バージョンのDSL100。
50台輸入して即日完売してしまったので、後に追加した(…ように記憶している)。
スモール・ホワイト・ロゴ、ECフレット、ゴールド・パイピング、ゴールド・ビーディング、ノン・コーナー・ガード、ゴールド・ハンドル…という風にオーダーするとこうなる。90金光さんはもちろんNATAL。100vこの日は現在では生産していないブビンガを使用。120金光さんはすべての素材のNATALのキットを実戦で試して頂いている。
どれも高いご評価を頂戴しているが、その中でもブビンガはとてもお気に召していらっしゃるようだ。130ところで、「Moonshine」とはナンぞや?
言葉の意味としては「moon」の「shine」だから「月の輝き」となるワケだけど、「moonshine」は「密造酒」のことを指す。
ナゼかと言うと、人目を避けるため。夜間に月明かりの下で酒を作っていたから。
ココまでは以前から私も知っていた。
「Moonshiner」なんてブルーグラスの専門誌もあるしね。
ところが、今回この記事を書くに当たって念のために「moonshine」について調べてみると、この説が後から作られた俗説だということがわかった。
Ms「moonshine」という言葉は1425年頃からイギリスで使われ出した言葉とされているそうだ。
その当時は「moonlight」と同じく「月光」という意味だったが、その時代の詩人が「moonshine」を「幻想的なモノ」とか「実体がないモノ」と意味合いを変えて良い言葉として使った。
一方、トマス・モアなどは、この言葉を宗教的に対立している相手の見解を非難するために「実体がなく、意味のないもの」という意味で否定的に使ったそうだ。
そこから「moonshine」という言葉がネガティブなイメージで使われるようになり、「闇取引」をも意味するようになった。
そんなことから「密造酒」のことも「moonshine」と呼ぶようになったらしい。
するとトマス・モアってのは一体誰なんじゃい?ということになる。
興味のある方はコチラをどうぞ!
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【イギリス-ロック名所めぐり】vol.65~ヘンリー八世と六人の妻 <その4:ジェーン・シーモアとアン・オブ・クレーヴズ>

Tm続けて演奏した2曲目は「過ぎし日の残像」。140_shz6/8拍子のヘヴィ・チューン。
藤井さんが口にする言葉がサウンドに完璧にマッチしていて気持ちいい。150河野さんのベース!
こういうのを「ウネる」という。160vそして、空間を埋め尽くす金光さんのドラミングがサウンドを分厚くする。170vトドメを刺すのはCharlieさんのギター。
既成のロック・ギター・フレーズを断ち切ったかのような独特な歌い回し。
ピロピロばかりのギターに喝を入れているかのようなプレイだ。180v「ありがとうございます、MOONSHINEです。
よろしくどうぞ!…よろしく!よろしく!
MOONSHINEとしてのライブは1度演ってるんです。
でもその時はオリジナルも4曲演りましたが、カバーも4曲演ったんです。
カバーとオリジナル半々だったんです。
ですから、それを『デビュー・ライブ』と呼ぶにはどうかなぁ~と言う感じでした。
で、今日は正真正銘、全曲オリジナルを演ります。
オレ1人で曲を書いたんだぜ!…そんなわけあるかっ!
アハハハハ!
おとなしそうな顔をしていますけど、河野くんだけ『エエエエッ!』みたいな顔をしています」
210v「今のところ、ボクの曲が多い…」
さすが河野さん、落ち着いたご反応。200v「なるほど、なるほど!
現状、『割合としては』っていう感じですね。
ところでサウンドチェックの時にですね、オズマさんから『お客さんを乗らせる気ないやろ?』って言われましてね。
エヘヘヘヘ…それではお客さんが乗れる曲を聞いてもらおうかな
いいですか!お客さんを乗らせる気の曲ですよ!」190v_2そんな紹介をして始まった3曲目は「Ride the Wind」。220_rtwなるほど、コレはストレートなドライビング・ナンバーでお客さんも乗りやすい。225でも、ただただ突っ走るだけのロック・チューンではなく、どこか他にない感じがするんだよナァ。
今のロックにありがちなキャッチ―なメロディを徹底して排除しているように聞こえるからか?
そこが私にはとてもいい感じ。
140ストレートなロック・ビートにはストレートなロック・フレーズ。
ココではトラディショナルなフレーズをくみ上げてソロを披露したCharlieさん。240そのCharlieさんが弾く奇抜なリフで始まるのは「がんじがらめ」。
スゲエ分厚い音!245v_gjg藤井さんは以前、藤岡幹大と組んだNight BuzzというチームでMarshall Blogにご登場頂いたことがあった。
この曲はそのNight Buzz時代のナンバー。260v地を這うような河野さんのベースがすこぶるカッコいい。
河野さんのベースってホントにワン・アンド・オンリーだぜ。250ハハハ!
このギター・ソロも完全にCharlieさんだけのギターだわ。
他の人はこんなことしない。
このバンドはオモシロイ!270「唐突なMCですけど…MOONSHINEです!
何度も言うようですが…MOONSHINEです。
覚えて帰れ!
乱暴か?…ゴメンなさい!覚えて帰って下さい!
今日はボクらの音楽を初めて聴く人がほとんどだと思います。
つまりみなさんにとっては全て新曲なワケですよね。
こんな感じで私たち進めてるんですけどいかがなものでしょうか?
(拍手)
ありがとうございます!
それではお客様的にも新曲、我々的にも新曲、を演りたいと思います。
カッコいいんだぜ~。他のも全部カッコいいんだけどな!」290v金光さんのカウントから始まった新曲「咆哮」。
いかにもジックリ聞かせる感満載のミディアム・テンポでのスタート。300v_hkCharlieさんが奏でるこれまた奇抜なリフ。310v「♪なり振り構わずに咆えてみろ 力の限り叫んでみろ」
テンポが倍になって藤井さんの咆哮が重なる。320Charlieさんの咆哮。
誰にもマネすることができないCharlieさんだけの叫び声だ!0r4a0204 曲は様々な顔を見せて幕を閉じる。
あのシンプルなリフのメロディが耳にこびりつくわ~。
そう、シンプルなモノこそ印象に残るのだ。330「今日は『LOVEROCK NIGHT 2』ということでTHE LOVEROCK VIOLENTさんのイベントに呼んで頂きました。
どうもありがとうございます!
ボクら日本語のタイトル、日本語で歌詞を書いて演っています。
まぁ日本語のタイトルは歌詞が日本語なんで当たり前なんですが、意図的にパート、パートで和製英語みたいなのが出てくるところもあるものの、歌詞の中はあまり英語を使わないようにしているんです。
そんな感じの詞とこういう曲を絡ませたらどうなるのかナァ…みたいなところも楽しんでもらえたらいいと思います。
そして、素直に乗って頂ければ一層うれしいです」
とってもいいことだと思います。
問答無用で応援するわ。
いつの間にか日本のロックとか歌謡曲の曲名ってほとんどがツマらない英語になっちゃったよね。
誰がこんな風にしてしまったのよ!
昔は「一触即発」とか、「指名手配された犯人は殺人許可証を持っていた」とか、「ぶっこんでやれ」とか、カッコいい日本語のタイトルの曲がたくさんあって、みんな徹底的にオリジナリティを競っていたんだよ。
それがナンダ?
もうヤメようよ、英語がカッコいいとかいうのは!
どうせみんな英語しゃべれないんだからサ。
ヘタな英語なんかより音も見た目も日本語の方がはるかに上品でカッコいい。
この世界一美しい言語をもっと大切に扱わないとイカン!
考えてみると、戦時下の「敵性語の制限」が復活したら日本のロックの歌詞は一瞬にして全滅するな。
今、生き残れるのはMOONSHINEだけだ…イヤ、バンド名がダメだ。
「月光」に変えなくては!…「忍者部隊」になっちゃうけど。
340v
続いて「Cracked Memories」…360_hkイヤ、違う!「ひび割れた記憶」。
380vところどころ出て来る金光さんが叩き出すストレート・アヘッドなロック・ビートがすこぶるカッコいい!
ま、私もこうして外来語をたくさん使っておりますが、相手が外国から入った文化だからコレは仕方がない。390vココでもグルーブ感あふれる河野さんのベースが素晴らしい!
こういうベース・パートだけで音楽になっちゃう人のベースってのはタマらんね。
370クライマックスで飛び出すCharlieさんソロ。400vその後の藤井さんの凄まじい歌声。
コレぞ「咆哮」!0r4a0115 「ありがとうございます。
歌詞を見ると『今』とか『過去』とか『未来』とか『明日』とか…そういう言葉が多いね。
当たり前か?
歌詞ってのは元々そういう感じですもんね」410v「藤井さんの歌詞ってスゴイですよね。
濃いんですよ。
でもアルバムが出ていないのでまだみんな知らない」
420v「そうだね、来年は是非ともアルバムを作って皆さんに聞いて頂きたいな~と思ってます。
今日演った曲は全部入れちゃうよ。
そりゃあそうだよ…コレしかないんだから!
さあさあさあ、ドンドン聴いて頂きましょう。残り2曲しか無いよ!」
430vいよいよ最後のセクション。
まずは「明日が壊れても」。
ウン、確かにタイトルがいいね。
「ひび割れた記憶」とか、1950年代の松竹映画みたいで私なんかには実にシックリくる。440_akミディアムスローのロック・ビート曲。
あ、私は「エイト・ビート」とか「フォー・ビート」という言葉を使わないようにしているのでこうなるんだけど、禁を解いて書くなら、この曲はジックリと腰を落ち着けたエイト・ビート・ナンバー。
この曲の歌のメロディはとても印象に残った。450薄いクランチのアルペジオによるバッキングから、心地よいディストーション・サウンドの鋭いソロ。
ワーミー・バーを大胆に使ってコンパクトにまとめたプレイが小気味よい。460vギター・ソロの後転調すると、尚一層藤井さんの絶唱感が引き立つ!
いい曲だな、コレ。480vMOONSHINEの(実質)デビュー・ライブの最後を飾った曲はその名も「Moonshine」!490_ms出番最後の曲なので何やらブッ速い曲が来るのかと思ったらさにあらず。
520vこれまたジックリ聞かせる三連のロマンチック・ナンバー。
470vChralieさんと…
540v金光さんのコーラスも被さって、曲はとてもドラマチックに展開した。Img_1581 いいね~、MOONSHINE!
かつて「ロックが大人のモノだった」ことを思い出させてくれたわ!
オリジナル曲をドンドン増やしてグラスルーツ界隈を暴れまわってもらいたい!550<THE LOVEROCK VIOLENT編>につづく 
 

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200 (一部敬称略 2022年11月23日 渋谷GUILTYにて撮影)

2022年12月19日 (月)

JEKYLL★RONOVE ニューシングル『II FACE』発売記念ライブ <後編>

 
アコースティック・セットが終わり、サポートの2人がステージに戻る。
後半戦に突入だ!10_vnアコースティックの雰囲気から一転、ハードにシャウトするJEKYLL(以下「スミレちゃん」)。
曲は「Venom」。
「venom」というのはヘビとかサソリとかが持っている「毒」のこと。
歌詞に「I gave a soul to Ronove」なんて文句が出て来る。
コレはJEKYLL★RONOVE(以下「ジキロノ」)のテーマソングみたいな位置づけなのかしらん?20v今日初めて7弦ギター取り出したN★OTO(以下「NAOTOくん」)。
リフの成り立ちからして7弦丸出しのヘヴィ・ギター!
30v後半の幕開けにふさわしい1曲。
まだまだガンガン盛り上がるぞ~!40この曲には「ロミオとジュリエット」の1節が出て来たりしてスミレちゃんの教養の高さを示しているんだけど、うれしいのは「Catch-22」ね。
コレはジョセフ・ヘラーという人の小説のタイトル。
「catch」は「落とし穴」、「22」は「米軍規22項」を意味する。
「22項」というのは、「気が狂ってしまった場合、自分から申告すれば除隊することができるが、気が狂っていることを自覚できるウチは正気だから除隊できない」…一体ナンやねん?という規則。
そこから転じて「板挟み」とか「四面楚歌」を意味するスラングになった。
「I'm in a catch-22!(ニッチもサッチもいきやしねぇ~!)」みたいに使うんだけど、実際にコレを口にしているアメリカ人にもイギリス人にもお目にかかったことがない。
この小説は1970年に映画化もされて、日本では私が小学校3年の時に封切られた。
父の影響でその頃から洋画を観ていた私はこのタイトルのことをすごく不思議に思ったのを覚えているんだけど、一度も観たことがないでいた。
監督はマイク・ニコルズだし、アラン・アーキン、マーチン・バルサム、アンソニー・パーキンス、マーチン・シーン、ジョン・ヴォイト等々すごい役者がたくさん出ていることもあって数年前にDVDを買った……買ったんだけど、まだ観てないのよ!C22 達也くんのマーチ風のスネア・ドラムスに…0r4a0382 NAOTOくんの哀感漂うギターが被さってスタートするのは「Dear One」。50v_do『II Face』を締めくくっているミディアム・スローのバラード。70スミレちゃんは分厚いディストーション・ギターと起伏に富んだベースラインにのって魅惑のメロディを歌い上げる。60vその美しいディストーション・サウンドはMarshallから。Yy NAOTOくんはSilver Jubilee 2555Xと1960BVを愛用している。140 「さぁ~!みんな手を上げていきましょう~!」
しかし、カッコいい声だ。
以前にも書いたことがあるが、何年か前、ゲスト・ボーカルズとして若い女性バンドでスミレちゃんが歌った時のこと絶対に忘れない。
自習の時間で大騒ぎとなっていた教室に、いきなり先生が入って来て一喝したかのような歌いっぷりでカッコいいことこの上なかった。
男女の別を問わず、こういう声で歌を歌う音楽を「ロック」って昔は言ったんですよ。
ジキロノは「ロック」だ!80_ghh雰囲気は一転。
ソリッドなリズムを繰り出すのは満園正太郎と…90vドラムスの石川達也。
また舌を出してる。
達也くんとのお付き合いもいい加減長くてウチではこれまでに撮った夥しい数の達也くんの写真を保管している。
その写真の7割方で舌を出しているんだよね。
しかし、改めてこうして見てみると、なるほど長くて立派な舌ですな。
いつも出しているから伸びちゃったのかな?
牛角だったら結構取られるよ、コレは。
100v達也くん愛用のNATAL。
どんなベロシティ(速度)の曲にも対応する。180 お客さんと一体となって手を振るのはシングル『Oneness』から「Go Hand in hand」。110ココの場面はトリッキーだったんだよね~。
ナニが起こったのかは書かないけど…。
バンドが始まって以来の椿事だったそうです。120vNAOTOくんお得意の「背中弾き」も飛び出してとにかく大いに盛り上がった!130おおおおお?!
庄太郎ちゃんも!136達也くんはドラムスを叩きながら上のような景色を見ています。Img_1159 「ありがとうございます!
ナニごともなく完璧でしたね!」…え?
140vん…?
「♪Don't stop rock 'n' roll」…NAOTOくんが歌う「Don't Stop R N 'R」が会場内に流れ出した。
この曲をライブで演るか演らないか…というジキロノのライブではおなじみの論争が始まった!
すると庄太郎ちゃんから「今度演ったらいいよ」とプッシュが入った。
ツルの一声で「庄太郎さんに言われたら演るしかないですよ!でも他の曲と比べたら薄っぺらな曲なんもんで…」となった。
150v庄太郎ちゃんの「薄っぺらも大事だよ。なんでも重厚がいいってもんじゃないじゃん?」のひと言でNAOTOくんの運命が決定。
NAOTO発言は、この2022年12月19日公開のMarshall Blogに記録しておきます。
「♪One for the money, two for the show…」のナマの歌声が楽しみだ!160v先生方も物販を紹介。
「達也と申します。
コレ、オリジナルのタオルです…シルエットと名前が入っています。
それと、ハンドメイドのシンバル・ネックレスを持って来ました」
170vコレがその達也グッズ。
好評発売中!173『II Face』のレコ発ライブの本番も残すところあと2曲!0r4a0421 まずは前曲に引き続いて『Oneness』から「Uncover」。
達也くんのドラムスが猛進するドライビング・ナンバー。

Img_1141 トラディショナルなコード進行に乗ってスミレちゃんが熱唱する光景は、クドいようだけど「ロック」そのもの!Img_1083NAOTOくんはコンパクトな空間を徹底的にシュレッド!Img_1207 本編の最後を締めくくったのは「Guilt or Innocence」。180_goジキロノのキラー・チューンに客席は大盛り上がり!190vNAOTOくんが下手のスピーカーの上にやって来て…200向こう正面のスピーカーの上には庄太郎ちゃん!210その2人を容赦なくプッシュする達也くんのドラミングがまたスゴイ!
230vノリノリのお客さんの姿を目の当たりにしてほほ笑むスミレちゃん。
今日は思いっきり自分の好きなようにジキロノの音楽を聴かせることができた喜びがにじみでているかのようだ!220v最高に密度の濃い13曲を演奏して4人は一旦ステージを降りた。250シングル『II FACE』絶賛発売中!260cd 「今日は本当にありがとうございます!
歳を重ねるごとに感謝の気持ちでイッパイになります。
若い頃っていろんな方に出会ってもなかなかその出会いに感謝できない時ってあるじゃないですか?
なんかそういうことを当たり前に思ってしまうんですよね。
でも、年を重ねるごとに出会った人との『ご縁』っていうモノを深く感じることができるようになりました。
今日もこうして貴重な時間を使ってお越しくださった皆さんに心から感謝申し上げます」270「それとですね…『歳を重ねる』と言えば、NAOTOが愛用しているギター・アンプのMarshallは、ナント今年で創立60周年と言うことです!
そして、今日写真を撮影してくださっているMarshallの牛澤さん…ご夫妻でいらしてくださってるんですけど、ナント牛澤さんも60周年をお迎えになりました!
今日は他にもおめでたいことがいくつか重なっておりまして、そんな日にこうしてワンマンをやらせて頂いております。
本当ににありがとうございます。
と言うことで最後の最後にこの曲をお届けしたいと思います」
 
スミレちゃん、どうもありがとう!
私もいよいよ『歳を取る』ということの例に挙げられるようになって来ました!
アノね、そんじゃ言っておきますがね…私はロックの世界の入った時期が同世代の他の連中に比べるとかなり早かった。
1970年代の話ね。
当時は高校生で渋谷の屋根裏や新宿のロフトに通う高校生なんてほとんどいなかったワケ。
だからどこのライブハウスに行っても必ず最年少だった。
「え?キミ高校生?いいね~若くて!オレにもそんな頃があったよ!」と、どこでへ行っても言われた。
それがどうだ、エエッ? 今となってはどこへ行っても最年長だよ。
こうなりゃカメラのシャッターが切れなくなるまで、パソコンのキーボードが叩けなくなるまでMarshall Blogを書き続けて「世界最長Marshallジジイ」を目指すよ。
略して「マージ―」…ビートルズも驚くぞ!
こうして歳を取ってつくづく思うのは…「死んだらおしまい」ということ。
ミュージシャンが物故すると、「今頃天国で〇〇とジャムってんだろうな…」なんて投稿をよくSNSで見かけるけど、そんなことはありません。
「死」は「無」です。
こんな世の中になってしまったけど、とにかく健康で一日も長く現役で過ごしていきたいと思っていますのでジキロノもガンバれ!
Marshallが応援しています!280vアンコールで演奏したのは…もちろんこの曲「Helter Skelter」!290スミレちゃんはとても勉強熱心でロックの歌詞のクリシェ(決まり文句)をよく引用するけど、こういうのはどうかしら?
「You ain't heard nothing yet!」と叫んでから曲をスタートする。
コレは1920年代に活躍したアル・ジョルソンという歌手のセリフ。
ジョルソンは1927年に『ジャズ・シンガー』という世界で最初に成功したトーキー映画に出演した超人気歌手。
ガーシュイン兄弟がこの人に曲を書いていたんだからスゴイ。
そして、彼の口グセが「You ain't heard nothing yet!」だった。
「アナタはまだナニも聴いていない」という意味から日本では「お楽しみはこれからだ!」という訳が付けられている。
けだし名訳。
ジョルソンはユダヤ系の白人だけど、顔を黒く塗って黒人のマネをして人気を得た(ミンストレル・ショーの借用)。
だから「ain't(=are not)」と「nothing」と、黒人がよく使う二重否定という文法的な誤りを故意に入れているワケ。
1946年のアル・ジョルソンの伝記映画『ジョルソン物語』という作品はよくできていてオモシロいですよ。Ajs おなじみの「Helter Skelter」のイントロが流れると、「You ain't heard nothing yet!」とスミレちゃんが叫んだ!
そうまさにお楽しみはコレからなのだ!…とやる。
そして、すべての演奏が終わったら「Jekyll Ronove has left the building!」で〆る。
コレは自分で調べてください。
ロックに関する極めて重要な英文です。300vまさにそんな空想通りの展開!ステージ上の4人がひとつのゴールを目指して一丸となった!
310v
330v

Img_1250_4 エンディング間際…下手のスピーカーの上に移動して来た庄太郎ちゃん。360vそして…370vドラゴン・ファイヤー!380vドラゴン・ファイヤーのクリア・ファイル絶賛発売中!390タップリ楽しませて頂きました!
やっぱりこういうロックはいいね。
問答無用で素晴らしい。
さっきのスミレちゃんのMCじゃないけど、こうして歳を取ってしまったけど、私は若返ってもう一度人生を歩みたいなんてことは全く思わない。
でもロックだけは、ジキロノが取り組んでいるような1970年代のトラディショナル・テイストに回帰してもらいたいと思っている。
ロックが一番クリエイティブだった時代の「ロック」。
ま、残念なことに「戻る」どころか「絶滅」しそうなんだけどね。
だからジキロノには本当にガンバってもらいたいのだ!400コレで楽しかったJEKYLL★RONOVEのシングル『II FACE』の発売を記念するライブの記録を半永久的に残すことができました。
記録しておかなかったらナ~ンにも残らない。
でも、こうしておけば、いつでも、どこでも、行った人はこの時のことを思い出すことができるし、行かなかった人はその様子を窺い知ることができる。
そう、Marshall Blogに登場することは「残す」ということなのです。
それがMarshall Blog!
410JEKYLL★RONOVEの詳しい情報はコチラ⇒JEKYLL★RONOVE official site

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クールな女性シンガーがお好きなアナタにピッタリのバンドはREWS!
 
<Birdsong>

<Today We're Warriors>

<Monsters>

<Heart is on Fire>


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200 (一部敬称略 2022年11月22日 新宿Wild Side Tokyoにて撮影)

2022年12月16日 (金)

JEKYLL★RONOVE ニューシングル『II FACE』発売記念ライブ <前編>

 
今年7月に新しいシングル『II FACE』を発表し、その直後に対バンを従えての発売記念ライブを開催したJELYLL★RONOVE。
その時のことはMarshall Blogでレポートした。
そして今回、「単独公演」という形で再びリリースを記念するライブのステージに立った。
 
ところで、私は毎月イギリスのMarshallの本社に活動報告書…いわゆる「月報」を送っているんだけど、もちろんそれは英語で書かねばならない。
一応公式な書類なので、翻訳ソフトなどはアブなっかしくて使えず自分のトロい頭で翻訳している。
その作業の中で以前から悩んでいたのが「発売記念」という言い回しだった。
最近は多いでしょ?「レコ発」とか「〇周年」とか…コレらの記念行事の開催を英語でどう表現するか?
日本人の感覚だと「memorial」みたいな言葉を使いたくなるのではないかと想像するが、この言葉は斎場のCMなどに見られるように「生死」が関わって来るので、少なくとも「レコ発記念」には使えないということはハナからわかっていた。
結局、ゴマカシゴマカシやっていたんだけど、ある時何かの英文の記事を読んでいてブチ当たったのが「mark」という言葉。
「コレだ!」と思ったね。
こんなことは英語を公用語とする国に住むことができれば即座に難なく覚えるんだろうけどね。
真の英語の文化から遠く離れた日本に住んでいる以上はこうしてひとつひとつ地道に覚えていくより他に方法がない。
だから、今回のことはMarshallへのレポートに…
"A Marshall family band, JEKYLL★RONOVE held a gig which marked releasing their new single CD.(マーシャル・ファミリーのJEKYLL★RONOVEが新しいシングルCD発売を記念するライブを開催した)"としるしていおいた。
実にスッキリしたゼ!
お退屈さま…でも、歌詞に英語のパートが少なくないJELYLL★RONOVEの記事のオープニングにふさわしいと思って書いてみた。10v会場の入り口にはファンご一同様より贈られた立派な祝い花が飾られていた。
立て札にはチャンと「2ndワンマンライブ」って謳ってあった…サスガ!20v場内に設置されたにぎやかな物販コーナー。30庄太郎ちゃんのドラゴン・ファイヤーのクリア・ファイルと…
「May Dragon Fire be with you」…「ドラゴン・ファイヤーがアナタとともにありますように…」って!
おかげさまで20年以上ご一緒させて頂いております!40Silexの達也グッズもバッチリ展示!
CDにタオル、シンバルで作ったアクセサリー。
大変好評と聞いた。50今回の目玉はやっぱりコレかね。
『II FACE』柄のTシャツ。60コレがそのシングル『II FACE』。
「Two Face」については前回のライブ・レポートに記しておいたので興味のある方はコチラをどうぞ。70cdオープニングは『E=mc2』から「Survive」。100JEKYLL(以下「スミレちゃん」)110vN★OTO(以下「NAOTO」)120vNAOTOくんはSilver Jubilee2555Xの愛用者。
先日のガンズの日本公演をタップリ楽しんで来たようだ。140足元のようす。
Marshallの「Jackhammer」が組み込まれているのがうれしい!150ベースは7月のライブに引き続いて満園庄太郎。160vドラムスはSilexの石川達也。170vもちろん達也くんは今日もNATAL。
メイプルの3タムのキットでど迫力のドラムサウンドを聴かせてくれた。180強力にして最高のリズム隊を得たJEKELL★RONOVE(以下「ジキロノ」)の2人…200今回も自慢のオリジナル・ソングで集まった観客を大いに魅了した。Img_0912 2曲目は2019年にリリースした2枚目のフルアルバム『A Dream within a Dream』から「Biblical Sence」。240達也くんが叩くこういうディスコ・ビートみたいなプレイもいいもんだナ。
コレをSikexで聴くことできないからね。
そういえばこの日、Mashaくんと颯くんが応援に来てくれていた。
210v_bsシャープにキメるNAOTOくんのソロ。
やっぱりMarshallとレスポールの組み合わせはいつの時代も無敵なのだ!230vこの曲、「♪Love is ecstasy」のメロディがメチャクチャ耳に残るのだ!220vモノすごい客席の反応。
アタマ2曲ですでにEcstasyだ!250_weare「ハイ、ありがとうございます!皆さん、こんばんは!
ビックリしました…こんなにたくさん集まってくださっているとは思ってなくて…。
本当に感謝の気持ちでイッパイです。
ワンマンをやるって決めてからというもの、ステージに上がったらお客さんがひとりもいない…みたいな夢を毎晩のように見てきました。
起きている時もそういうことしか想像できなくて…もう心配性なんですねぇ、私は。
でもそんな悪夢を打ち破ってくださる方が見事にこんなに集まってくださって…平日のお忙しい中、ありがとうございます。
お仕事を早退したり、休んだりしてくださったのかなぁ~なんて思ったりして、すごくうれしいです」

0r4a0241 「7月にレコ発ライブを厚木でやりました。
もうすっかり寒くなりましたね~。
年々時が経つのをすごく早く感じるようになっていますが、今回はレコ発の『in 東京バージョン』ということになります。
そして、こうしてまたバンド形態でステージに立てたことをうれしく思っています」
…と、「神」と崇め奉るサポート・メンバーの2人に「柱」という助数詞をつけて丁重に紹介したスミレちゃん。
Marshall Blogを読んでくれてありがとう!
ちなみにこの数を数える時にくっつける「助数詞」ってヤツね。
元々は中国から伝わったモノなんだけど、この神様や仏様を数える時に使う「柱」という助数詞は日本のオリジナルなのだそうです。
ま、神道に根差した言葉なのでそれも当然のことか。
「a bunch of grapes」とか「a clove of garlic」とか、助数詞って英語にもメチャクチャたくさんあって、チョットやソットではマスターできないようになっているんよ。
コレ、英語圏の人たちのモノの見方を知るにはすごく有意義なんだけど私は既に諦めています。260vココでいよいよ『II Face』からの曲が登場。
1曲目の「Never Let Me Go」だ!270_nlmg_2 しかしカッコいい声だな~。
Marshallでいえばハンドワイアードの1959だね。
「♪時間は一握の砂」…石川啄木まで出て来てドッキリ!
ちなみに啄木はヒドいヤツだったらしいよ。
0r4a0157ギターを持ち替えたNAOTOくんも猛ハッスル!280神々とのコンビネーションもバッチリだ!300

0r4a0344 『A Dream Within a Dream』から「All is Vanity」。
イントロのギターのメロディが不吉…スキ。315スミレちゃんがラップ調に歌う1曲。
310_aiv「ラップ調」といっても「ヨォヨォ」とは縁もゆかりもないヘヴィなナンバー。
340vそして、サビはメロディアスに…。
「vanity」とは「虚栄心」。
「試験に出る英単語」の結構前の方に出て来る受験生の習得必須の英単語のひとつ。
「All is vanity」は「すべてのことはむなしく、はかないものだ」と、旧約聖書の「コレヒトの言葉」に出て来る文句。
「般若心経」の根本的な郷里であるところの「色即是空」に当たるそうだ。
330vギターソロも大爆発だ!320「ありがとうございます!
やっぱり爆音はいいですね~。すごく楽しいです!
皆が手を振ってくれたり、頭を振ってくれたりして応援してくださるのが尚更うれしいし、楽しいです。
今回のジキロノがリリースしたシングルに収録されている曲は先日の厚木でも演奏しました。
音源の方の3曲のドラムスは五十嵐公太先生がプレイしてくださっているんですが、石川先生は今日のライブのためにその公太先生のプレイをものすごい短期間で完コピして来てくださったんです。
本当に大感謝でございます!
99.9%覚えて来て頂いて、後残りの0.1%は『あっ、そこでそう来ますか?』みたいなフレーズをいっぱい詰め込んでくださっています」
350v「テヘペロ」0r4a0360 その7月の厚木のライブがDVDになったんだけど、庄太郎ちゃんや公太さんが知らないウチに商品化されていたというので大騒ぎ!
なんとこの日、会場へ向かう車の中でその映像を実物に見て知ったという。
会場は大爆笑!
もちろん一度はチャンと許可を頂いての商品化。
360MCの後は「Change of Mind」。
350_comやはり『A Dream~』に収録されているこの曲。
アルバムを初めて聴いた時、スミレちゃんが歌う冒頭のメロディがものすごく印象に残ったのを覚えている。360vオープニングとは違うレスポールに持ち替えたNAOTOくん。
上手のフロアのスピーカーの上に繰り出してのソロ!370ドラマチックに展開するこの曲を鋭いドラミングで律動させる達也くん。
まだ脱がない。380そのまま続けて『II FACE』から「What Does It Take to Make You Love Me?」。
ややスローなテンポでのスミレちゃんの熱唱。
声の良さと歌のうまさが引き立ちますナァ。
ウットリしてまうわ。400v_wdiその歌声に呼応するかのような情感豊かなNAOTOくんのソロが曲をより一層ドラマチックに演出する。410vココでサポートの2人は一旦ステージを降りて楽屋へ戻った。420楽屋のようす。
ウェット・ティッシュやら小型扇風機やらが満園先生と石川先生のために用意されていた。
この気の使いよう!
「石川先生」でドキっとしちゃったよ!
高校の時、「石川先生」っていうコワい古文の先生がいてね~。
「魔太郎」というアダ名で『魔太郎がくる』の魔太郎にウリふたつだった。
私が高校の頃はまだ体罰フリーで、何か気に喰わないことがあると我を忘れて怒り狂い、猛烈なビンタを繰り出す先生だった。
私も1回だけやられたような記憶があるな。
私もおとなしい方ではなかったので、ずいぶんビンタされたけど「このうらみはらさでおくべきか」なんて一度も思わなかったナァ。
それどころか、こうしてとてもいい思い出になっている。
ちなみにこの「このうらみはらさでおくべきか」は入江たか子の「化け猫映画」が出典なんだよ。
そして、入江たか子というのは貴族の家系の女優さんでお父さんが子爵だった。
しかも入江たか子は原節子、山田五十鈴とともに「日本の映画史上に残る三大美人女優」のひとりと言われた。
それが「化け猫」を演ったんだネェ。
昔の映画は本当にオモシロい。
430先生方には「おやつ」も用意。
サクマの「いちごみるく」か~。
スキーに行く時は必ず持って行ったな…リフトに乗っている時に舐めるヤツ。
しかし、このアメはおっそろしく商品寿命が長いよ。
私が子供の頃からあるからね。
調べてみたら…1969年の発売だって!
まだMarshallがハンドワイアードで製造していた頃よ。
 
ステージのスミレさん、楽屋からの脱線、以上です!
マイク、そちらにお返ししま~す。
420_2「ハイ、ココからはチョットしたバー…私たちが『バーの流し』の雰囲気だと思ってください」
先生方が楽屋で「いちごみるく」を舌の上で転がしている間、ジキロノの2人はアコーステックのコーナーに突入した。440「1曲目は私が20歳の時に書いた曲です。
当時の私は氷室京介さんの事務所に所属しておりまして、『氷室さんから1ヶ月で50曲書いて来なさい』と愛のムチを頂きました。
とても厳しい環境下で鍛えて頂きまして、まだ何もわからないまま、『曲って一体どうやって書くんだろう?』みたいなところから始まりました。
その頃の厳しい経験が今も生きているんですね。
1ヶ月で50曲書くとなったら、本当にトイレ行ってる間も、ご飯を食べてる時も、普通にただ歩いている時もずーっと『曲を何か書かなきゃ!』と考えているんですよ!
それが今でも身体に染み込んでいます。
とにかく必死でした。
そんな中で生まれた、私の中では思い出の詰まった曲です」450vコレはスミレちゃんだけではなくて、みんなヤラれるらしいですよ。
「まずは100曲作って来なさい」とか。
それで昔ゴダイゴのタケカワユキヒデさんのインタビューで驚いたことがあった。
ゴダイゴの後、作曲家として生計を立てていた時期、ナント毎日4曲作っていたんだって!
毎日ですよ!
恐らくジングルのようなモノも含めての話なんだろうけど、でも「毎日4曲作る」って!?
やっぱりプロの何かを作り出す能力と集中力と執念ってスゴイと思ったわ。
曲は「Shaky Dance」。
460_sd大切に大切にひとつずつの音を出すNAOTOくん。480vそのNAOTOくんのギター1本でスミレちゃんだけの世界を創り出す。
やっぱりこういうのは元の曲がよくないとこうはならないからね。
いい曲です。
470v「これはサプライズなんですけど、この『Shaky dance」の音源を今日から販売します。
『コレずっと演ろうよ!』って言ってたんだよね。
バンドで演ってもカッコいいと思うし!」
500v「次の曲はその3年後の23歳の時に作った曲です。
その後も、勉強しなきゃと思って色んな曲を書いては色んな人に聴いてもらったりして…。
そしてこの曲が生まれたんです。
結局のところ、どんなに頑張っても今の自分の精一杯なところまでしかできない…ということに気づいた瞬間にできた曲です」
490アコースティック・セットの2曲目は『A Dream~』に収録されている「This Is Me」。510_timアルバムの方はバンド・バージョンだが、このセットではNAOTOくんのストラミングだけ。520スミレちゃんの声がより一層高らかに会場に響いた。Img_1052 お客さんたちは「一音も聴き逃がすまい」という姿勢で2人の演奏に向き合っていた。540<後編>につづく
 

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<Your Tears>

<Miss You in the Dark>


<Shake Shake>

 
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200 (一部敬称略 2022年11月22日 新宿Wild Side Tokyoにて撮影)

2022年12月14日 (水)

ART~D_Drive with ENTERART <後編>

 
換気中。
しかし、ココと表のNEW SIDE BEACHさんの掲示板はホントいつ見ても見事だよね~。
ホレボレしちゃう。10いつも賑やかなD_Driveの物販コーナー。
おかげさまで『DYNAMOTIVE』、引き続き大好評を頂戴しております!
昨日、Marshall Recordsとインターネット・ミーティングをしたんだけど、ヨーロッパでも評判がとても良いそうだ。
うれしいね~。
今度、日本のポップ・カルチャーを取り扱っているイギリスの『NEO Magazine』という雑誌にSeijiさんとYukiちゃんのインタビューが載る予定。
その手の雑誌ではイギリスで一番知名度が高い雑誌らしい。
結構気合の入った質問で翻訳していてオモシロかった。20休憩の間にスッカリと空気が入れ替わったところで第2部スタート。
冒頭はD_Drive単独の演奏。0r4a0161まずは『DYNAMOTIVE』から「Runaway Boy」。
Img_0547伝統の「Dクラシック」。
D_Driveはもうすぐ14年目に突入する。
こうして時を経た曲がいつまでも新鮮に聞こえるのも「Driving Rock」の魅力だ。40間髪入れずChiikoちゃんの短くシャープなフィルがリードするのは「Attraction 4D」。50v_4dSeijiさんのリフ。
実に心地良いディストーション・サウンド!Img_0617よいギター・サウンドはMarshallから!20v続けて「Mr. RAT Boots」。
グイグイ来て気持ちい~!70_mrbもちろんココではToshiくんフィーチュア。
今回は特に暴れまくるでなく、テクニカルは側面をグッと押し出した大人のプレイ。80vやはり音がいいわ~。40vアップ・テンポのナンバーが3つ続いて第2部は早くも大きな盛り上がりを見せた。
そりゃ盛り上がるよね。S41a0314「ありがとうございます!では後半戦のスタートです。
『DYNAMOTIVE』と『Maximum Impact』に収録されたナンバーを取り混ぜて聴いて頂きました。次も『DAYNAMOTIVE』からの1曲です」100vSeijiさんのラジカセ・ギター・サウンで「古き良き街(I Remember the Town)」。110v_irtアップテンポ3曲の後のミディアム・ファスト・チューン。130v実に心地の良い展開だ!140v華麗なギター・ソリから…150v手拍子へ。
D_Driveって思っているより手拍子ナンバーが多いんだよね。
コレがまた楽しい。
160次はChiikoちゃんが必殺のフィルでイントロを弾き出す。
「逆鱗ーGEKIRINー」だ!170v_grChiikoちゃんが鳴らしているのはNATALドラムス。
普段ココで「フロア・ライブ」を演る時はステージを独り占めしてツイン・バス・ドラムのフルセットを組むのだが、今日のロケーションはステージ下。
場所を取らないようにバス・ドラムもフロア・タムもシングルのコンパクトなセットが組まれた。
50vローDチューニングを活かした激烈な演奏。180vToshiくんのベースに全員が乗っかってくるパートはスリル満点!190一方、ステージの上では「壊れる音と」をテーマに据えたパフォーマンスが展開した。
まさにウロコを触られた龍が怒り狂っているかのような赤いライトの下で演技をする3人のダンサー。S41a0331 そして、照明がガラっと変わって今度は青。
そう、「Unkind Rain」だ。520曲に合わせてユックリと身体を動かす3人。
テーマは「流して平す雨の音と」。
530Yukiちゃんが情感を込めてもの悲しいメロディをつなげていく。540vその美しい音色を出しているのはMarshall。
30vユックリ、ユックリ…3人が動く様は非情の雨がしおしおと煙るように降っているようだ。550vそして、Toshiくんのベース・ソロ。
いつもイケイケのToshiくんだけど、この曲のソロでは哀愁に満ちた静かなソロを聴かせてくれる。560v曲のエンディングとともにユックリと静かに姿を消したダンサーたち。570「皆さん、プログラム見て頂けましたでしょうか?
私たちのセットリストの他にダンスの意味合いというか、どういうことを表現してるのかが書いてあります。
今日はこういう風に私たちのセットリストとは別にダンスのストーリーが流れてるという感じで、そのプログラムを見ながら『こんな思いがあるんだ』と感じながらご覧頂けたらオモシロイかな~と思っています。
そして、今日は昨日と全く同じセットリストで演っています。
2日とも演奏曲目を全く同じにするということは我々には結構珍しいことなんですよ。
昨日もお越し頂いた方もいらっしゃいますが、2回ぐらいご覧頂いてちょうどいい…という感じがします。
やっぱり情報量が多いので、どこを観たらよいのか…ということがありますからね。
この2日間で終わっっちゃうのは寂しいですね」
580v「寂しいし、モッタイない。
こういうのどうです?みなさん。もっと演ったほうがいいと思います?
(拍手)
ありがとうございます。
でも、Yukiちゃんのお姉さんがニューヨークに住んでいるのでなかなか出来ないんですよね。
スケジュールが合いませんからね。
なので簡単に予定が組めないんですけど、確実にスケジュールが合うような時には演ろうかと思っています。
そして、コレに関してはボクにも夢があるんです。
『ART』でも『チェリーを三つ入れてください。』でも、どちらの作品でもいいんですがニューヨーク公演を演ってみたいな~と思っているんです!」
590v「遠いな~、ニューヨークは!
そうですね~、そういう機会を期待しながらラスト2曲へ移りたいと思います。
皆さん、今日は本当にありがとうございました!」600vまずはSeijiさんが弾く「飛び道具的リフ」が迫りくる「Russian Roulette」。610v_rrこの曲も手拍子だもんね。
620Seijiさんの弾くリフに合わせて「♪シャンシャンシャン、シャンシャンシャン」と両手を合わせるのは人気のパート。630vSeijiさんのプレイにも力がこもるというモノよ!640矢継ぎ早にChiikoちゃんの「♪タスタスタスタス」。
『ART』の本編を締めくくったのは「1000000hp」!650_hp最後はもちろんENTERARTの皆さんもステージに登場した。Img_0092 演奏はいつも通りのハラハラドキドキの「大楽器弾き倒し祭」!670v一方、ステージでは…ナンだ、ナンだ、ナニが始まるんだ?!S41a0364 演奏と…690vステージに視線を行ったり来たり。695写真を撮っている私も忙しいよ~。700vベールをアタマに巻いたダンサーが脚立に上ってクライマックスを迎えると同時に…705vD_Driveの演奏も完全燃焼した!710vこうして本編が終了。
チョット最後にひとこと言わせてもらいますが…今日のD_Driveは暗くて撮りにくかった!
それもそのハズ、演奏しているのは客席エリアなんだもん。
充分な照明が当たらないのは当たり前だわね。720次回の首都圏エリアのライブは全員ステージの上だよ。
お隣のNEW SIDE BEACHでの公演はもうすぐ!Nsb_2 …ということでアンコール。
「アンコールありがとうございます。
今日はお楽しみ頂けましたでしょうか?
私たちこのような機会を頂いて大変うれしく思っております」730vココでChiikoちゃんから物販の紹介。S41a0373 今回フィーチュアされたのは「だるまさんは転ばない」をモチーフにした「だるまリストバンド」。0r4a0065音に反応してチカチカ光るヤツ。
コレ、実際に付けてみると存外に楽しいな。
「Red Light, Green Light」という英題にちなんだ赤と緑。0r4a0063ところで、我々は「OK」を出したりもらったりする時に「ゴー・サイン」という言葉を使うでしょ?
「あの稟議書でゴーサインが出たわ!」みたいに。
コレ、完全に和製英語で外国では通じない。
英語圏でコレいう時は「give a green light」とか「get a green light」と言う。
もちろんこの「green light」は信号の色のこと。
今では間違えることはないけど、つい「blue light」って言ってしまって意味が通じない…なんて場面以前に何度かあった。
「横浜」じゃないっつーの。
私が大好きなフランク・ザッパに「Blue Light」というカッコいい曲があるので余計言いたくなっちゃうワケ。
信号機の3色は全世界共通だが、「進め」を「青」と呼んでいるのはどうも日本だけらしい。
他はみんな「緑」。
しからば、ナゼ日本は「青信号」って言うんだろう?
下の写真のように信号機の「青」は誰がどう見たって「緑」じゃんね。
コレは日本人の古来からの言語感覚によるモノらしい。
昔は「緑信号」と呼ばれていたんだけど、終戦後に制定された道路交通法の前身の法律を定める時に「青信号」と言い換えたそうだ。
「青りんご」、「若葉が青々としている」…みたいに我々には緑のモノを「青」と呼ぶ感覚があるでしょ?
どうもコレから来ているそうですよ。
あ、「青っぱな」もそうだ。アレも緑っぽいじゃん?
最近は「青っぱな」を垂らしている子供を見かけることもメッキリなくなったナ。
アンコールの脱線終わり。Gl ココでSeijiさんからうれしいひとこと。
「『Maximum Impact』や『DYNAMOTIVE』のライナーノーツを書いてくれたMarshallのシゲさんが今日もいらっしゃっているんですけど、なんと今日がお誕生日です!拍手~!
おめでとうございます!」
どうもありがとうございます!0r4a0428Yukiちゃんがダンサーの皆さんを呼び込んだ。735そして、お姉さんのYukariさんからひとこと。
「皆さん、こんにちは、Yukiの姉のYukariです!
ありがとうございます。
ココでENTERARTエンターアートのダンサーを紹介させてください」0r4a0424 橋本さくら770v下野のぞみ
 
『チェリーを三つ入れてください。』で活躍した2人なのだ。780「今までは割とシリアスな感じだったと思うんですが、これから演る『Get Away』という曲には振り付けをして皆さんに楽しく踊って頂けるようにしました。
ビデオで見られるようになっているのでご覧頂ければと思います。
そして、今回1回だけに限らずこれからもこうしたコラボレーションを企画して頂ければうれしいです」

0r4a0421 「珍しくメンバー紹介をしちゃおうかな?」と今度はYukiちゃんがD_Driveの面々を紹介した。
そうか…そういえばD_Driveは「オンなんとか」っていうメンバー紹介はやって来なかったね。
アレもサ…いつのまにかああやって「on~」と英語らしくやるようになった。
それは構わない。
でも…D_Driveは歌い手がいないから書くけど、「on vocals」と「-s」を付けてメンバーを紹介する人はまずいないね。
パート名を示す「vocal」は常に複数形にするのが一般的な英語表現です。
「on drums」と「on keyboards」も同じ。
そんなに英語がカッコいいと思っているならチャンとした英語でやった方がいい。
ま、「ツーマン」よりはマシだけど。
「ツーマン」だけはトコトン恥ずかしい。790アンコールの1曲目はYukariさんが案内した通り『DYNAMOTIVE』からYukiちゃん作の「Get Away」。800なるほど、「Get Away」にゴーゴー・ダンス風の楽しい振付が付けられた!810いつものD_Driveのライブに個性あふれる舞踏を加えてアートの無限の可能性を与えてくれた3人!
今回は『DYNAMOTIVE』の曲が中心で、『チェリー』の時とはゼンゼン違ったパフォーマンスがとても興味深かった。
S41a0410_2

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S41a0434最後はおなじみの「Screw Driver」で『ART』のステージを締めくくった。860v

870v

Img_0141

890v「ありがとうございました~!」900最後の最後に記念撮影タ~イム。 
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE
Yukariの詳しい情報はコチラ⇒Yukari Osaka Official Web Site

910コレで楽しかったD_DriveとENTERARtのコラボレーション『ART』の記録を半永久的に残すことができました。
記録しておかなかったらナ~ンにも残らない。
こうしておけば、いつでも、どこでも、行った人はこの時のことを思い出すことができるし、行かなかった人はその様子を窺い知ることができる。
そう、Marshall Blogに記事が出ることは「残す」ということなのです。
それがMarshall Blog!
SeijiさんのD_Driveに関する記録もスゴイけどね。
「いついつMarshall Blogに登場」なんてことまですべて細かく記録されている。920さて終演後、私にもサプライズが!
D_DriveRの皆さんが私の還暦を記念するお花とグッズを贈ってくださったのです!930v江戸切子の赤いグラス。
還暦だからね、赤です。
コレで白鶴をグッとやって赤ちゃんに戻ります。940おお!ありがたき還暦!
 
D_DriveRの皆さん、どうもありがとうございました!950

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200 (一部敬称略 2022年11月20日 新横浜strageにて撮影)

2022年12月13日 (火)

ART~D_Drive with ENTERART <前編>

 
人気のシリーズ企画「フロア・ライブ」を通して今やD_Driveの首都圏エリアの一大ホームとなった新横浜strage。
今回もそのホームでのライブのレポート…なんだけど、お店の「TODAY'S MENU」に記された内容がいつもとチョイと違う。
「ART」、そしてD_DriveとENTERARTと表記されている。10v_2D_DriveRさんご一同様からのありがたき祝い花の立て札も「祝開催! ART D_Drive with ENTERART」となっている。15v続いて会場内のようす。
SeijiさんのMarshall。20vYukiちゃんのMarshall。30vToshiくんのEDEN。
いつも通りのフロア・ライブの光景。
40v…かと思ったら、ChiikoちゃんのNATALもフロアにセットされている。
結果、ステージは「もぬけのから」。50v「もぬけのから」は正しく漢字で書くと「蛻の殻」。
下がそれ。
セミやヘビのヌケガラのことを「もぬけの殻」という。
「から」は「空」じゃありませんよ。9mk 今日はそんな状況でお送りするショウ、「ART」。
D_DriveとENTERARTの共演だ。60v_po「ENTERART」はYukiちゃんのお姉さんが主宰するダンス・パフォーマンス・プロジェクト。
神戸で『チェリーを三つ入れてください。』というD_Driveとの共演を成功させたのはすでにMarshall Blogでレポートした。
 
チェリーを三つ入れてください。<前編>~私の新開地(上)
チェリーを三つ入れてください。<中編>~私の新開地(下)
チェリーを三つ入れてください。<後編>~私の三ノ宮

この時から早くも3年も経過しやがんの。
コロナ直前のとても楽しい思い出だ。
この「D_Driveの音楽とコンテンポラリー・ダンスの融合」の形を変えて再演するのが今回レポートする『ART』だ。70開場時間となった。
会場に入ったところからもう「ART」。120ランプを持ったパフォーマーたちがお客さんを迎え入れる。130ちょっとコワい?140慣れない雰囲気に、一瞬ギクっとなっているお客さんもいらっしゃった。150ランプを手にした3人のパフォーマーが場内を逍遥する。160満席。
2日間、2回の公演のチケットはすべて売り切れ。
『チェリー』を未見のお客さんは「これから一体どうなるんだろう…」という緊張の面持ちを隠せない。
一方、その頃楽屋では…
200リラ~ックス!1905分ほど開演時間を押して『ART』がスタートした。
曲は『DYNAMOTIVE』から「Be Yourself」。
フロアで演奏する4人の後ろのステージにダンサーが1人登場する。210Seiji220vYukiS41a0006 Toshi0r4a0238 Chiiko250vひとり舞台で舞うのはYukiちゃんのお姉さんのYukariさん。
ダンスのテーマは「私の昔話をしようと思う」。
260脚立を利用してのパフォーマンス。
この脚立が最後まで重要な役割を果たす。S41a0015 曲の後半に差し掛かるとYukariさんはマスクと上衣を脱いでパフォーマンスに変化を加えた。S41a0037 2曲目は同じく『DYNAMOTIVE』から「Breakout」。290_boSeijiさんが弾くリフにつけるアクセントが今日もカッコいい。295冒頭からヘヴィなサウンドをブッ放すChiikoちゃん。
ココでのライブはいつも生音だけど、今日はいつもよりドラムスの生音が近くてお客さんは気持ちヨカッタのではなかろうか?
Chiikoちゃんのドラムスの生音の破壊力ってスゴイからね。310v相方のToshiくんもノッケからハジけまくり!
今日もバリバリと規格外の低音をお見舞いしてくれそうだ。320v手拍子でお客さんをアオるYukiちゃん。
7弦ギター曲を2つつないで『ART』はヘヴィにスタートした。330「皆さんこんにちは!
D_Drive、そしてENTERARTの『ART』にご来場くださいましてありがとうございます。
開場の時からENTERARTの『ART』な空間をお楽しみ頂けたと思います。
私たちのロックとコンテンポラリー・アートのコラボレーションをタップリ堪能してお帰り頂きたいと思います。
ENTERARTとD_Drive…ほとんどの方がご存知だと思いますが、私の実の姉のYukariがこのENTERARTを主宰しております。
姉はニューヨークのコンテンポラリーダンス・カンパニーに所属しているんですが、帰国する機会があったのでナニか一緒に出来ないか?…ということで、今日こうして『ART』を開催することになりました。
実際はコロナになる前の2020年1月に『チェリーを三つ入れてください。』というコラボレーション作品を神戸で上演しました。
私たちも新しいアルバムも出したことですし、新しい曲でまた新たに振付をしてもらって…という感じで今日は新しいパフォーマンスがたくさんお見せできると思います」
360「『チェリーを三つ入れてください。』の時は大きな会場だったんですが、今日はそれよりチョット規模は小さくなります。
でも、ダンサーとバンドが共演する企画というのは非常に珍しいんですよ。
インストなんで歌詞が無い我々は楽器の演奏で表現するしかない。
ダンサーさんは身体。
しゃべるワケではないので、身体で表現するんですね。
演奏とその身体の動きでひとつのモノを表現する。
非常におもしろい…演っててボクらもおもしろいんです」
350v「しかもコンテンポラリー・ダンスとロック結構離れてると思うんですよ。
コンテンポラリー・ダンスを演る時の音楽でROCKって少ないと思うんです。
ですから今日はレアなケースをご覧頂けるかなぁ~と思っております。0r4a0157チョット補足させて頂きますと…歴史的かつ基本的には音楽は舞踏の道具なんですよ。
踊りが先にあるの。
言い換えると、音楽は聴いて楽しむモノではなくて、どちらかというとそれに合わせて踊って楽しむための「道具」なんですよ。
クラシックからしてそう…もちろんオペラとか管弦楽曲に代表されるような鑑賞専門の音楽もあるけど、「ナントカ舞曲」なんて枚挙にいとまがない。
その代表はヨハン・シュトラウスかな?
ジャズも同じ。
元々はダンスをするための音楽がジャズだった。
ロックだってそう。
「ロックンロール」という言葉は身体を「ロック=揺らす」や「ロール=回す」とかいう意味だから。
だからダンスと音楽がくっ付くのは全く自然のことなのだ。
また、ダンスとロックの融合というのも昔はよくやっていたような気がするな。
確かにYukiちゃんが言うように、今となってはロックはダンスと別れてアニメと結婚しちゃった感じですな。9jazz 今日の出し物の中で「この曲のイントロはやり易いんじゃないの?」と思っていた曲が次に来た。
「だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)」だ。
いつものストップ・モーションのシーンからChiikoちゃんのスネア・ドラムが炸裂!S41a0245 そしてSeijiさんが奏でる最高にクールなメイン・テーマのメロディ。
380vダンサーはステージの上でベールで作ったボールを投げたり、解いたり。
コレは「無垢な時代」を表現している…なるほど!
370_rlglそして、「Begin Again」へとつなぐ。
ココのクダリも何回聴いてもカッコいい~。420v_baダンサーはそのベールを身にまとい、楽しそうにジャレあっている。390D_Driveの皆さんは後ろを見ながら演奏するワケにはいかないので、ステージでナニを演っているのかが気になる。Img_0066 あ…見ている人もいる。400曲のイメージに合わせてステージの上で活発に走り回る3人。410「あ、こんなこと演っていたんですか?!…ビックリ!」440v楽しそうだナァ~。
果たしてお客さんはステージの上か、下か、どちらを観ているんだろう?
ココは「上」だな。
430v親指が立った。450v_tuおなじみの「Thums Up」ポーズ!460vToshiくんのベースがブイブイ唸る!470v「Thumbs Up」はD_Drive単独の演奏。480「今年の夏にMarshall Recordsから世界リリースされましたセカンド・アルバム『DYNAMOTIVE』の収録曲をお聴き頂きました。
たくさんの方にご購入頂いて、みなさんタップリお聴き頂いていることと思います。
今日は『DYNAMOTIVE』からの曲を色々と演らせて頂こうと思っています。
ところで、レコーディングって、録音して終わりではなくて、その後にしなければならない作業が色々あるんですね。
そのひとつが、ミキシングという作業で、バラバラになっている各楽器の音源をミックスするワケです。
D_Driveの場合、『Maximum Impact』も『DYNAMOTIVE』もニューヨーク在住の日本人の方にそのミキシングという作業をして頂いています。
そのミキシングをご担当頂いた方が昨日・今日と会場にいらしています。
今年のグラミーで『最優秀ジャズ・アルバム賞』を獲得したアルバムのミキシングを手掛けた人です。実は…別に隠してるワケではないんですが…。
どれぐらいの方がご存知なんだろう…私の兄だって言うことを。
あっ、結構ご存知ですね。
私の義理の兄がミキシングをやってくれました。
私たちのアルバムもいい感じにして頂いて、Marshall Recordsからも高い評価を頂いているんですよ!」
520v別に隠しているワケではないのだが…どれぐらいの方がご存知なんだろう…『チェリーを三つ入れてください。』の時に私がその方にお会いしているということを…。
ということで今回、記念撮影をして頂きました。
『DYNAMOTIVE』に「Akihiro Nishimura」とクレジットされている方…それがアッキーさん。
80vまた紹介しちゃおっと!
コレがそのグラミー賞を獲得したアルバム『SKYLINE』。
ゴンサロ・ルバルカバ、ロン・カーター、ジャック・ディジョネットからなるピアノ・トリオ・アルバム。
このアルバムはすごくいいですよ。
録音だけじゃなくて演奏が素晴らしい。90cそして、コレがアッキーさんが獲得したグラミー賞のトロフィ。
当日アッキーさんが写真を見せてくれたので、「是非マーブロに!」とお願いして後にシェアして頂いた。
私は普段、「ハヤリモノ」で騒いでいるグラミーなどには何の興味もないんだけど、その一方ではこうした芸術性の高い作品にキチっとスポットライトを当てていることには大きな敬意を表したい。
売れ線の音楽だけで浮かれているだけじゃない…それがアメリカなんだよね。
ヨーロッパも同じで、日本とは丸っきり状況が違う。
コレは聴衆のレベルの差なんですよ。
日本人は何事もひとつ当たると100%それだけになってしまう。
音楽でも、美術でも、映画でも、「アレもあるけど、コレもある」という状態を保っておかないと物事が発展しないことを欧米の連中は知っているんだと思う。
だからD_Driveなんかは価値のあることをしていると思うよ。
CDを買って頂いたりライブに足を運んでご支援を頂いている方には敬意を表したい。
100v授賞式でのスナップもお借りした。
ピアノのゴンサロ・ルバルカバと。
ゴンサロはキューバの出身で、どうだろう…私が学校を卒業した後の1985年ぐらいから一気にその名が知られるようになった感じかな?
キューバの音楽事情ってのは世界でも指折りですからね。
スゴイ人ですよ。
時々、同じキューバのチューチョ・バルデスと間違えてしまうのはココだけの話ね。
アッキーさん、私とのツーショットの時よりチョットだけうれしそうにしている風に見えるか?…当たり前か!110vチョット脱線。
ナンダって私がこのピアノ・トリオのことをこんなに書くのかというと、ドラムスにジャック・ディジョネットが参加しているから。
ベースで参加しているロン・カーターとともに時期は違えど、2人はともにマイルス・スクールの卒業生だ。
ロンもグリニッジ・ヴィレッジの「ヴィレッジ・ヴァンガード」で観たけどチョット、ん~だったかな…その時はずっとチェロを弾いていたせいかも知れない。
ところがディジョネットはホンモノを観て本当にブッ飛んでしまった。
今の家内と観に行った1983年の『Live Under the Sky』。
ディジョネットはソニー・ロリンズのカルテットで出演して、タップリとドラム・ソロを演ってくれた
コレは「くれた」というのがミソで、私はドラム・ソロはいつだって手短にお願いしたい方なのだ。
ところが、ディジョネットのソロはいつまでも観ていたいぐらい本当にスゴいソロだった。
それ以前から好きだったけど、ドップリと惚れ直したという次第。
私の人生の3大ドラムソロは、そのジャック・ディジョネットと、UKで来日した時のテリー・ボジオ。
それと1977年のサンタナの来日公演で観たグラハム・リア。
多分、死ぬまでコレは変わらないだろうナァ。
若い時に観ているから感動の度合いが違う。
そんな私のアイドル・ドラマーが参加したアルバムこそがアッキーさんが手がけた『SLYLINE』なのだ。
D_Driveも早くグラミー賞にノミネートされないとイカンな。
もちろんカテゴリーは「Best Prog Rock Band」ね。
脱線終わり。
0r4a0164 「皆さん、入場された時にポストカードを受け取って頂いたと思うんですが、その裏にQRコードがついています。
それを読み取って頂くと今日のプログラムや出演者のプロフィールが見れるようになっています。
ご覧になっていない方は休憩の時に是非チェックしてみてください!」530vそのポストカードと言うのはコレ(左)。
右はこの日のために用意されたステッカー。0r4a0539続いての曲はYukiちゃんのファンク・ストラミングが特徴的な「Wings」。
540v_wiこの曲もD_Driveのみのパフォーマンス。550v

560v

570v曲の最後の方にダンサーが登場して次の「U_Me」につなげた。580_umここでもベールを大胆に活用。
600テーマは「時が行けば幼い君も大人になると」。630以前、「後半のToshiくんが弾く和旋法のピックアップ・ソロのパートでYukiちゃんが日本舞踊を舞ってみたら海外でウケるのでは?」なんてことを書いたことがあった。640v我ながらそのことが気になって「梅」に関する日本舞踊にはどんなモノがあるのかチョット調べてみた。
オイオイ、想像をはるかに上回る演目数だぜ!
端唄の「梅にも春」、長唄の「松竹梅」、有名な「梅は咲いたか」に「梅と桜」、大和楽という新しい日本舞踊の流派にはズバリ「梅」という演目もある。
Seijiさんは正しかった。
桜もいいけど、日本人は「梅」だよ!
どうせ梅干しスキなんだから!
 
9nb

しかし、そうして考えてみると、ロックの分野において「梅」をテーマに引っ張り出してきたSeijiさんの所業は大きな功績だぜ。590バラエティ豊かに展開する「梅」の風景を表現するメンバーたち。620vレコーディングの時にこの曲が一番ムズカシかったというChiikoちゃんも、今ではすっかり自家薬籠中のモノにした。
前にも書いたか?…でも本当にそういう感じがするんだから何回書いてもよかろう。660v「『DYNAMOTIVE』から2曲お送りしました。
続いては『Maximum Impact』からいってみようかな~と思っています。
ところで、さっきの『U_Me』みたいな曲はコンテンポラリー・ダンスにすごく合いますね。
私も後ろを見たかった!」
680v「D_Driveには割と色んなタイプの曲がありますからね。
すごいアップテンポとか激しい曲に振付が入ってくるとなるとすごく新鮮ですね。
斬新というか、姉の振り付けとダンサーの即興の部分も結構多いと思うんですけど、やっぱり私たちの想像していない動きだったり、すごい速い曲なのに敢えてゆっくり動いたりとか…そういう風なところもあってとても奥深いですね。
やっぱりアートな世界って本当に奥が深くてオモシロイな~って思います」670『maximum Impact』から「The Last Revenge」。
Seijiさんのディレイ・トリックを使ったイントロ。690v_lrYukiちゃんが弾くメイン・リフ。
不滅のD_Driveのキラー・チューンのひとつ。
710vこの曲もD_Driveのみのパフォーマンスだった。700ダンサーが加わって換気休憩の前の第1部を締めくくったのは「M16」。720脚立にベールを絡ませてのパフォーマンス。730ますますエスカレート!
770振付のテーマは「この場所は私たちを甘く甘く甘やかす」。740

750v

760vバンド・チームが押したり引いたりしているウチに…
780アッという間に第1部終了!
D_Driveのライブってホントいつもアッという間なんだよね。
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Website

790<後編>につづく
 

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200 (一部敬称略 2022年11月20日 新横浜strageにて撮影)

2022年12月 9日 (金)

THE EVERLASTING LIGHT~Lift Off! New Silex <後編>

 
やっぱりこれじゃヘンだよな…と考えたのは、<前編>での新加入のシンガーの「Choさん」という呼び方。
だってChoさんだけ「さん」付けはおかしいでしょう?
Mashaくんも達也くんも昔から知っていて、かなり年下なので「くん」付けで呼ばせてもらっている。颯くんなんて彼が学生の頃から知っていて、学園祭にお邪魔したこともあるし、そもそも私の「子供」よりも「孫」に近いぐらいの世代の人だからして「さん」付けはかえって不自然だ。
「Kohtaさん」はドラマーの方と同じ呼び名になってしまうのでシックリこないし、「kohtaくん」と「くん」付けにした方が座りが良い。
翻って「Choさん」…ナゼか自然と「Cho」には「さん」を連ねてします。
ナンでそうなっちゃうのかチョット考えてハタと思い当たったのがドリフ…ドリフターズね。
我々の世代だと「チョー」と来られると自然に「さん」を付けてしまうのが普通なのでなかろうか?
「歯ァ磨いたか?」、「宿題やったか?」の「長さん」である。
そこで、ひとりだけ「さん」ではヨソヨソしいので<後編>からは親しみを込めて「Choくん」と呼ばせて頂くことにする。
「Choくん」…ちなみに間に「ち」を入れれば「趙治勲」。
コレで白黒ハッキリしたな。(註:念のために説明しておきますが「趙治勲」というのは史上最強の棋士のこと。『白黒』は碁石に引っ掛けたシャレです)
 
そんなところから始まる新生Silexの東京でのお披露目公演、『THE EVERLASTING LIGHT』のレポートの<後編>。
まずはKohtaくんのキーボーズでスタート。10「Cry for the Moon」だ。
いいメロディだナァ。
この美しいメロディを感情を込めてChoくんが完璧に歌いこなす。20v そして、曲はKohtaくんのソロを経て…30vMashaくんのソロへ。50vドラマチックに、センチメンタルに…そして、ダイナミックに曲が展開して終わる。40ココでChoくんがステージを降りて4人体制のSilexとなった。
お楽しみのインストゥルメンタル・コーナーだ。
メンバーの皆さん、これから死ぬほど弾いて頂きます。60_2曲は「Wind from the East」。
悲し気なメロディを情感豊かに奏でるMashaくん。
それもそのはず、コレはMashaくんが敬愛するジーノ・ロートに捧げた曲なのだ。
90v_2そのMashaくんの感情をくみ取った3人の演奏も素晴らしかった。0r4a0099_2

S41a0054

S41a0127 今度は3人が姿を消し、Mashaくんだけがひとり舞台に残った。100_gs「Aria」と名付けたバッキング・トラックを使っての独奏。
前曲の情感をますます拡大したかのような感動的なプレイ。110v_2タイトル通り「G線上のアリア」の名旋律が聴く者のムネに突き刺さった!120いい演奏もいい音から。
Mashaくんの美しいギターの音色はMarshallが出しています!
130v_2メンバーがステージに戻る。
「ドラムスの達也です。
今日初しゃべり…東京初の新生Silex楽しんで頂けてますか?
こうしてライブができるのもうれしいですね。
ボクが加入したのは2020年でコロナの前なんですけど、初ワンマンがなくなってしまったり、これまで色々とありました。
ですから、全メンバーが揃った状態でこうしてライブができることが今すごくうれしくて!
待っていてくれた皆さんのおかげです。
ありがとうございます!
これからドンドン演っていきましょう!」140v_2もう1曲インストゥルメンタル・ナンバーを…。
コチラはおなじみの「Foevermore」。160_fmこれまた壮絶な演奏だった。170vしかし、こういう音楽って作るのもナンなんだけど、各パートの皆さん、よくフレーズを覚えていられるナァ…と、いつも感心してしまう。
180_2ドラム・フィルも同様。
クラシックのコンチェルトやピアノ・ソナタのソリストほどではないにしても、「覚える」ということはそれだけ繰り返し練習をしていることに他ならず、人前で1曲演奏するために膨大な時間を費やしているハズ。
しかも、1回限りではなく、それをアタマと身体でキープしていなければならない。
商売とはいえ、大変なことですよ。
190この曲ではタップリとkohtaくんがフィーチュアされた。200v_2「キマったゼイ!」という表情でしょう、コレは。
ハイ、バッチリとキマっていましたよ~!220まだ続くインストゥルメンタル・コーナー。
なんかYesみたいでいいね。225達也くんのドラム・ソロだ!220v_2バリエーション豊かなパターンでソロを組み立てる。250「♪シャンシャンシャシャシャン」と、お客さんのアオリもはさんでいい感じ!0r4a0240 最後は渾身の乱れ打ち!
徹底的にドカドカ演って頂きました!
S41a0538 達也くんの相棒はNATAL。
素晴らしい叩き手のおかげで今日も抜群の音を聴かせてくれた。265Choくんがステージに戻って「Your Star will Shine」。
5月のライブでは「新曲」と紹介された曲。
270_yswsジャケットを脱ぎ捨てて一層エキサイティングに声を張り上げるChoくん。280v_2続いてはコレもSilexスタンダードの1曲と言ってもいいでしょう…「Destiny」。290_dstショウが佳境に入り熱気がドンドン上がって行く!300ドラム・ソロの熱演の疲れもみじんも感じさせない達也くんのパワー・ドラミング!
230v_2さらに叩き込むようにして「Standing on the Grave of Yesterday」を演奏した。
私が一番最初に耳にしたSilexの曲。
310_2Bメロっていうのかな?グッと落とすところ。
その初めて聞いた時のこと、このパートはライブで歌うのが難しいだろうな…と思ってMashaくんにも言った覚えがある。
Choくん、完璧。聴いていて安心、安心。
サビのハイトーンから何から全編を通して難なくサラリと歌いこなして見せてくれた。
S41a0627
Kohtaくんはホントに朗らかでいいナァ~。
私はこういう人になりたいよ、いつもニコ二コね。
そして、弾くところは弾く!
80vしかし、ナンですな。
曲の作りの丁寧さとギターを中心としたレベルの高い器楽演奏能力で、Silexはこの手の音楽を演奏するバンドの現在の最高峰のひとつと言って間違いないであろう。
そして今般手に入れた「声」がそれを確固たるものにしたと思う。360v_2「次で最後の曲になります。駆け抜けて参りましたが、あっという間でしたね。皆さん、楽しんでますか?」
400「新生Silex楽しんでますか?
素晴らしいですね~。最後に言っておきたいことありますか?」と颯くんにマイクを向けるChoくん。
「新しく”Cho”さんと“Khota”くんが入って新しい風をビュンビュン吹かせいくので今後ともよろしくお願い致します!」
370_2「さっきのしゃべりで自分のハードルを上げてしまった!
ソレもコレもオモシロイから!
次の曲最後になりますが…本当にあったかいね。
こんなに皆さんに愛されているSilexのメンバーの一員になれて幸せです。
ファンの皆様と一緒に大躍進して参りたいのでお力添えをどうかよろしくお願いいたします!」380v「やっぱりシンパシィーを感じます。
彼とボクとでは10歳違うんです。
ボクは彼ぐらいの時はもうチョットしゃべれたかなぁ~…一緒ぐらいかな。
すごく雰囲気が好きなんです。この似たような感じがいいでしょ?
次の曲でホントに最後です。
みんな知ってるSilexの曲はもう全部演ったんじゃないかな?
これだけたくさんの方に駆けつけて頂いて本当に感謝しております。
それでは、最後の曲でテンションを最高潮にしたいと思います。
ありがとうございました!」390v最後を締めくくったのは「Cry for You」。400_cfyアンコールをしないのがSilex流。
つまり本当に今日の最後の最後。
コレがまた実にカッコいい!
燃えたね、5人が!410v

420v

S41a0630

440v

460v_2フィニッシュ!
「ありがとう~!」
客席から割れんばかりの拍手がSilexに送られた!470_2最後にMashaくんからご挨拶。
「楽しかった~、ありがとうございました!
本当に終わりです。こういうスタイルでやってきておりますので。
改めましてメンバーを紹介したいと思います。
いつものベーシスト 颯…ようガンバらはった!
ドラムスの達也…今回で2回目のライブ。
いろいろな爪痕を残しまくったキーボーディスト、Khota。
そしてSilexが新たに手に入れることができました声…スーパー・ボーカリストのCho!」
そして、ChoくんがMashaくんをこう紹介した。
「そしてそして言わずもがな、もう日本のメタル界の至宝…ギター、Masha!
この5人で新生はSilexやっていきます!」480「ありがとうございました~!」
 
Mashaくん、Silexの再始動おめでとう!
とにかくこれからナニがあってもSilexの音楽を創り続けてください!  

Silexの詳しい情報はコチラ⇒Silex Official Website

500_2コレで楽しかった新生Silexの船出を記念するライブの記録を半永久的に残すことができました。
記録しておかなかったらナ~ンにも残らない。
こうしておけば、いつでも、どこでも、行った人はこの時のことを子細に思い出すことができるし、行かなかった人はその様子を窺い知ることができるというワケ。
Marshall Blogに出ることは「残す」ことなのです。
それがMarshall Blog!
 

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200 (一部敬称略 2022年11月19日 四谷Honey Burstにて撮影)

2022年12月 8日 (木)

THE EVERLASTING LIGHT~Lift Off! New Silex <前編>


今回と次回はSilex。
タイトルの「Lift off」というのは「発進!」みたいな意味。
ロケットを打ち上げる時なんかに「リフトフ!!」なんてやるアレ。
そう、Silexが装いも新たに再スタート切ったのでそんな文句を並べてみた。
 
ところで、日本人というのは何事も名称を省略するのが大好きじゃない?
もうすぐこのシーズンがやって来るけど「あけおめ」とか「ことよろ」とか、そうした程度の低い省略は全く感心しないけど、「言葉の省略」は日本語の得意とするところであり、「あたぼーよ!」のように既に江戸時代にもそうした言葉の省略は頻繁に行われていたようだ。
そこで、Silexを省略するして呼ぶとなるとどうなるか…きっと「サイレ」とやるハズ。
ま、「サイレ、サイレ」とSilexのことを呼んでいる人にはまだお目にかかったことがないが、もしそうだとすると、とにかく思い出すのは「さ入れ言葉」。
もちろんそれに呼応して「ら抜き言葉」が頭に浮かぶことはココに書くまでもなかろう。
  
「さ入れ言葉」は「休まさせて頂く」のように不必要な「さ」を入れてしまう日本語の誤用法。
「休ませて頂く」が正しい。
これを揶揄して芸人の'ぴろき'が「それでは次の話に移らささささささせて頂きます」なんてやるのが猛烈にオモシロい。10sa反対に必要な「ら」を省略してしまうのが「ら抜き言葉」。
「食べれる」とか「見れる」のように、「ら」を入れなければならない所から「ら」を抜いてしまう誤用法。
正しくは「食べられる」、「見られる」。
この2つは教則ビデオの字幕の監修の仕事をしている時にプロの翻訳家の方から教わった。
20saテレビを見ていてもアナウンサーが「建立」を「けんりつ」と読んだり、「キラ星のごとく」を正しく言えなかったり、不必要に英単語を導入したり、頻繁にそんなことに出くわす。
「言葉は生きもの」とか言うけれど、こうした知性を欠く事象を放置していたら日本語の衰退を免れることはできまい。
でも、そういう私も…「免れる」は「まぬがれる」かと思っていたら「まぬかれる」が正しいそうな。
 
と、こうして「さ」と「ら」が出たところでSilex。
上に記したように今回、新生の…つまり「さら」のSilexがお披露目公演を開催した。
『THE EVERLASTING LIGHT』と銘打ったライブ。
会場は先回と同様、四谷のHONEY BURST。30p_2会場に入る前から楽しい。
開場前に現場に到着すると、入り口のドアが閉まっていた。
爆音が漏れ聞こえてきて、まだ中では盛んにリハーサルをやっていた。
そこで中に入ろうとしたのだが、ドアを押しても開く気配がない。
「押してもダメなら引いてみな」って言われてもドアノブがないので引くもできない。
「アラ~、カギが締まってるわ」としばらく待つことにした。
やがてリハーサルが終わり、メンバーが外に出て来た。
「ガラリ!」
おお!驚いたことにこのドア、引き戸だった!
こういうところのドアといったら決まって押戸でしょう?
カギなんか全くかかっていなかったのよ。
完全にコントで見るヤツと同じで、家内と大笑いしてしまった。
人間の先入観なんてまったく役に立たんわい。

40a_340b_3
会場内に並べられたSilexグッズ。
ココのグッズはずいぶん高級感が漂っているな。50コチラは達也くんグッズ。
シンバルで作ったアクセサリーとタオル。60会場はソールドアウトのフルハウス!
2017年のアルバム『Arise』収録されている「A Thousand Miles」が流れる中、定刻通りにSilexがステージに現れた。
メンバーを変更&増強して新たに生まれ変わったSilexの東京での記念すべき1曲目は「Arise」。
70Masha80vMashaくんのMarshallはJMP-1とJCM800 2203のパワー・アンプのコンビネーション。
スピーカー・キャビネットは1960Aだ。90v石川達也100v達也くんのNATALはメイプルの3タム・システム。110颯(はやて)110v新加入のKohta。120vそして、ボーカルズに抜擢されたのはCho。130v この日のために溜め込んだ気合を大放出するかのようなMashaくんのソロ。140vハナから何となくチーム内の良い雰囲気が伝わってくるね~。0r4a0068 少々マイクのトラブルがあったけど気にしない、気にしない!
とにかく1発目が思いっきりバッチリと決まった!160Mashaくんのギターが初っ端から炸裂する2曲目は「Metal Nation」。
180Choさんの声!
スゴイね。
何の引っ掛かりもなくスコーンと抜けて来る!
コレは楽しみだぞ~。
170_mn達也くんとNATALの化学反応が引き起こす至高のドライブ感!200vトリッキーに転調してのギター・ソロ。210vそして、キーボーズのソロにつなげる。
この人、何て朗らかなんだろう!…人間、いつもニコニコしていたものです。
でも、プレイはシビアだ!
190vカデンツァでも華麗に歌いまくったMashaくんのギター。0r4a0167「こんばんは!
Silexが帰って参りました!ありがとうございます。
我々はつい先日、大阪でライブをしました。
前回から新ボーカルズにCho、新キーボーズにKohtaを迎えてバンドを再スタートさせたところでございます。
今日が2回目です。
皆さん、今日はタップリと楽しんで帰ってもらいますよ~!
(大拍手)
スゴイ!こんなたくさんの人にお越し頂けて感謝致します。
Silexの役者が揃いましたね…ということでガンガンやっていきたいと思いますので、ドンドン演奏する曲を聴いてお帰りください。
よろしくお願いします!」220v「Choと申します!そして、キーボーズは“Kohta”くん。
このメンバーでやっていきますので今日は盛り上がって行ってください!
マスクをご着用のうえであれば声出しはOKです。
みんなと一緒に盛り上がりたいと思います…ハイ、盛り上げてください!
よろしくお願いします!」
230vMashaくんとChoさんの挨拶の後は「Everlasting Symphony」。240_esSilexのキラー・チューンのひとつをラクラクと歌いこなすChoさん。
ん~、いい声だナァ。250v指弾きとピック弾きを使い分けて歯切れの良い低音を組み込んでくる颯くん。S41a0059 鋭角なフレーズを満載したキーボーズ・ソロ!
テクニカルにして味わい深いフレーズ満載だ。260vシングル・コイル・ピックアップのトーンの魅力を余すところなく伝えるかのようなギター・ソロ。
それを送り出しているのがMarshall。
やっぱり真空管アンプのサウンドはEverlastだ!S41a0071 続けて「One Evening in Paradise」。290_oepココまではアルバム『Arise』と丸々同じ進行。300v「これまでの曲をこのメンバーで演るとこうなります」という感じ?
お客さんも全曲知っているもんだから「ホホウ~」と頷きながらステージに耳目を傾けていた…かどうかはわからないが、とても親切なセットリスト。280v_3 今度はキーボーズと…320vギターのカラミからスタート。0r4a0177 曲は「Call of the Northern Wind」。
すっかりバンドに溶け込んでいる颯くん…じゃない、反対だ!
もうChoさんがいい感じでステージをリードしていた。340「Masha!」350Mashaくんのギターを目の当たりにしたのは5月以来のこと。
あの時も「新生Silex」だったんだけど、今回はメンバーも増えてパワー・アップしたSilexだからね。披露するのがうれしくてタマらない!…という感情がこもったソロの弾きっぷりだ!360v「ありがとうございます。いかがでしょうか?みなさん楽しんでますか?
もうチョット声出しても良いですよ!盛り上がってってくださいね。
声を出して頂いて、手を振って頂いて…でも立ち上がると他のお客さんのご迷惑になるかも知れないのでご配慮くださいね。
声の方はもうボクにぶつける気持ちで…『ぶつかり稽古』って感じでやってください!
改めまして、この度Silexに加入致しましたChoと申します。
そして、キーボーズがKohtaくんです。指が何本あるのかチョットわからない感じですね。
あとのメンバーはみなさんご存じだと思うので割愛させて頂きます」…といいつつメンバーを紹介。370「Silexは今後、ドンドン活動していきたいと思っていますので、引き続きお引き立てのほどよろしくお願いします。
ボーカルズが変わったからとか、キーボーズが入ったからSilexファンを止めようとかいうのはチョット…。
キーボーズの正式加入はSilex初のことですからね。
(颯くんに向かって)なんかあるんですか?」380「皆さん、楽しんでますか?
我々も新しい楽器を手にしました。
グレードアップした新生Silexをどうぞ楽しんでください!」と、新しい5弦ベースを見せびらかした…
イヤ、紹介してくれた。
うれしいよね、新しい楽器って。
私だって昔は食事を抜いてでもお金を貯めてギターを買ったもんですよ。S41a0188 次に用意されていたのはまだ音源化されていない新曲「Sore Through Endless Time」。400_steコレまた目の覚めるようなアップテンポのドライビング・チューン!
スゲエなぁ。410歌のメロディは正真正銘のSilex節!420タイトルの「sore=上昇」通りまさに「天空を駆け巡る」かのような華麗なソロ。430新たなキラー・チューンのひとつとなるであろう一瞬のスキも見出せない緻密な1曲。
早期の正式音源化が待ち望まれる。440tenそのまま間髪を入れず達也くんのドラム・フィルが入ってSilexスタンダードの1曲「Cancion de Amor」へ。
460vこの曲のサビの歌メロは本当に印象的だ。
460行け、颯くん!
タッピングを交えたソロ!S41a0266バッチリきまった!
やっぱ新しい楽器はダテじゃねーな。S41a0268 それと、最後の歌の前のキメのギターのフレーズは最高にカッコいい。470「楽しいね!」
480v「楽しんでま~す!
最近は朝ごはんを食べいてるだけでも楽しい。
今年はご飯食べすぎないように気を付けているんですけどね。
Silex全員で大躍進するように!
大躍進していきましょうよ!
マイク返しま~す」490v「この感じでヘヴィメタルになるんでしょうか?…わからないな。
今日は時間がタップリあるのでたくさん曲を持って来ています。
トントンと意外にいい感じに進んでいてですね、もう少しモッタイぶっていこうかと…。
まぁ、いつものSilexの曲ではありますが、いつも通り楽しんで頂きたいと思います。
みんなも安心できるでしょ?…この2人が入ってね!
ボクも心強いです」500これまでとはチョット雰囲気を変えて「Made of Lies」。510_molChoさんが名曲の呼び声高いこのバラードを完璧に歌いこなす。530そしてそれを劇的に演出するのがMashaくんのクライング・ギターなのだ!
 
Silexの詳しい情報はコチラ⇒Silex Official Website
540v
Marshallのデジタル・アンプ「CODE25」のデモンストレーション・ビデオで「Made of Lies」のインストゥルメンタル・バージョンを聴くことができます。
<後編>につづく

  
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KING CREATUREのセカンド・アルバム『セット・ザ・ワールド・オン・ファイア』。
残念ながらこのアルバムを最後にリード・ギタリストのデイヴ・エヴァンスが脱退してしまったけど、このアルバムはすごくいいですよ。
単なるヘヴィ・メタル・バンドの枠を超えた作品と言えるのではないかしらん?
イギリスにはいつの時代もこういうバンドがいてくれるのがうれしい。
やっぱり本場の連中はアブラっこいわ!

Kc2 こんな感じ。
 
<荒廃> 

<とりこ>

 
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200 (一部敬称略 2022年11月19日 四谷Honey Burstにて撮影)

2022年12月 7日 (水)

amber lumber 『Hermits』発売+6周年記念ワンマン・ライブ<後編>

 
amber lumberが毎回ライブ会場で配布しているエッセイ(No.310)によると、「『ハーミッツ』は普段ライブでやらない曲や、お互いの古いレパートリーをかき集めた作品。(中略)ハーミットよりハーミッツの方が響きがかわいいし、お蔵入りの曲に改めて光を当てた作品集なので複数形にしました」とあった。
そうか…「ハーミット」はamber lumberの2人ではなくて「曲」のことだったのね?
修験道よろしく、音楽に身を捧げるために浮世から身を隠した2人…とかいう筋立てかと勝手に思い込んでいた。
下は私が所有する2人のサイン入りの『Hermits』。
征史さんはいつもこうしてメモを添えて作品を送ってくださる。
こういう気遣いはとてもうれしいモノです。0r4a0529 コチラはおなじみ、ライブ会場で配られるネコ大仏の「おさとし」。
ナンカますますバリエーションが増えていい感じ。
もしかして「尾崎放哉(おざきほうさい)」の影響が出てきているのであろうか?
尾崎放哉については近い将来Marshall Blogの副教材『Shige Blog』で取り上げようと思っているので興味のある方はどうぞお楽しみに…。
それにしても、征史さんスゴイよナァ。
毎回、コレをやっているんですよ。
最近の日本は「音楽作品の売り上げにおいて、CDの占める比率が高い異常な国」と世界から見られているらしい。
大きなお世話だ!
音楽業界は本当に悲惨なことになってしまった。
こういう「音楽とビジュアルを結び付ける」なんて愉しみは近い将来完全に絶滅してしまうだろう。
征史さんにはガンバり続けてもらいたいものだ。0r4a0531コレは熱烈なamber lumberファンの方のハンドメイドのネコ大仏彫金。
非売品です。45_2…ということで休憩が終わってステージに2人が帰って来た。
「じゃあ2部はこの曲から…。
コレは6年前に『1人で演りますからいいです!』って言ったにもかかわらず、真っ先にamber lumberで演った曲です」Img_0008 ファースト・アルバムから「毒を吐く」。
ギターのボディを軽く叩いて毒を吐き出すアキラさん。0r4a0103 鷹揚にアキラさんの吐く毒を受け止めているかのような征史さんのベース。
30_2「♪歌え歌え歌え キミはうたうたいだ」…ココで「感動」でしょう。
40v6年前か…私ですら懐かしい感じが強い。
この曲が収録されている『運命のわっか』はよく聴いた。
他のアルバムもとても好き。0r4a0087雰囲気が変わってアキラさんが切れ味の鋭いストラミングに乗せて歌うのは『Hundred Suns』から「冗談じゃない」。50_ldnその鋭いギターの音を出しているのはアキラさんの背後にセットされたMarshall。70v_2茶色いカバリングが目印のMarshall AS100D。
1994年にこのモデルの前身であるAS80Rが発売され、AS100Dにグレードアップされたのが2000年。
それからずっと生産を中断することなく世界中で販売し続けられている人気機種なのです。
日本はいまだに「ライン神話」が崩れないのでアコーステック・アンプの優位性が語られる機会が少ない。
こんなに音がいいことをアキラさんが実証してくれているってのによ~!
日本の音楽界はホントにナニをやっても世界の基準からハズれているのよ。
その割には「世界、世界」って騒ぐのね。80_216分音符で細かくギターを刻むアキラさんに対して寡黙に低音を引き込むのがこの曲の征史さんのプレイ。
60vそして、ソロで爆発。90_2激歪みのベース・トーンが会場を駆け巡る!Img_0204 そしてジャ~ンプ!
ココは征史さんの「静」と「動」の差も見もの。
着地は無事成功しています。100vアキラさんの6年前の回想。
「ホント、最初に会った時ね、山本さんがヘヴィメタルの人って知らなかったんだよね。
また言っちゃうけど6年前の今日、池袋のLIVE INN ROSAってとこで山本さんがやっていた'らいぶら'っていうアコースティック・ユニットと対バンになったんだよね。
だから、まさかヘヴィメタルの人とは思わなかった。
もうブッチャケ全部言いますけど、それより半年も前に山本さんからその'らいぶら'のCDを頂いていたんですよ。
それをね…そのライブの前日に聴いたの。
『ヤベーヤベー、対バンするんだからチョットぐらい聴いとかねぇとな~』…と思って。
それで聴いてみたらメッチャよかったんだわ!
こんなに歌が良かったんだ、あの人…とか思いながら、『アノ~、明日よろしくお願いします。歌メッチャいいですね!』なんてメールとかしちゃって!
そしたら、なんだか喜んでたわ」
120「たまたま1回だけ演った女性ヴォーカルのバックのメンバーで対バンだったんですよ。
ボクらの前にソロで演ってて…。
森永さん、黒い服を着て地味~に演ってたんだけど、とにかくタイムがいいなと思った。
リズムね…リズムが素晴らしいし声もいい。
コレはチョットいいな~と思って、終わってから『タイムがすごくいいですね!』と言ったらニコっとして…」
そんな出会いがあって、共通の知り合いを媒介にして一緒に演奏する機会を得、それが今のamber lumberにつながった…という「amber lumber史」が披瀝された。
130_2アキラさんのソロ・アルバム『Arms』、amber lumberの『mamma mia!』から「少しずつ」。0r4a0108 アキラさんによると計3回吹き込んでいるという必殺の愛奏曲。
amber lumberのライブでもきっと演奏する静かなキラー・チューンだ。280v_2お客さんたちは身じろぎもせずアキラさんの魂の歌に集中していた。
270v_2「私、最近ブログをやっていて、そこに書いたような気がするんですけど、毎年毎年こうやって新しい気持ちになるじゃん?
また新しい1年が始まる!って言う感じで…そんなことを書いたんですよ」290「で、この“SHOJIMARU”も、周年月が6月だったんだけど、オープンしたら途端に雨漏れかなんかの問題が起きて営業が止まっちゃったんだよね。
それでリニューアル・オープンしたのが11月だったの!
それでその時にちょうど章二丸さんが私たちの演奏してるYouTube動画をタマタマ見てくれて、『あのベーシストいいからウチでも演れるといいな』…ってこの11月のライブが始まったの。
それでこのTHE SHOJIMERUと共に毎年11月に記念ライブが出来るというワケです」310v「ボクらのライブの日はもちろん来て欲しいけど、ボクらのライブじゃない日にもねぜひココに足を運んで盛り上げて頂きたいと思います!」320今度はアキラさんがドラム・スティックを握るコーナー。Img_0299 征史さんのヘヴィなベースと一体となってグルーヴを生み出すのは「ARMS39-for U」。360_iwbbアキラさんのドラムス・コーナーでは必ず取り上げられてきたこの曲もソロ・アルバム『Arms』に収録されている。
この曲を聴くとナゼか頭脳警察を思い出す私。330v_2そして、アキラさんのドラムスに乗って、征史さんフィーチュアの「I Wanna Be Your Blood」。
へへへ、コレ好きなんだ~、医学ロック。
390征史さんの気合の入った歌声が聴く者の血を躍らせるゼイ!
今日、リード・ボーカルズでは初めての出番ですからね。370v「♪ドロドロ! ドロドロ!」
アキラさんのドスの利いた合いの手がまたいい!350歌もベースもそれこそ「熱い血潮」がたぎる激演なのだ!400v「サンキュ~!」
キマった~!
盛り上がった~!
410v_2ココでまた大きな場面転換。
今度はドラムスもギターからも放れたアキラさんが、マイクだけを手にして「青い月夜」を歌ったのだ。420_atこの曲もグッとくるナァ。
最初のクライマックスは「♪泣いて泣いて泣いて こらえなくてもいいんだよ 今夜はうんとないていい」。
ココでまずホロっと来る。
420v_2そして「♪泣いて泣いて泣いて 君の涙が涸れたなら 僕が舟を出すから」で撃沈。
作詞は正史さん。
こんなロマンチックな言葉がよく出て来るもんだ。0r4a0083 それをアキラさんが作ったメロディと声で歌うもんだからこっちはタマったもんじゃないわね。440v_2「今日配ったエッセイにも書いたんだけど、次の曲をamber lumberで演ったらどうなの?って思っていたんだよね。
すっごい気に入って『Rough』というアルバムにも、『Arms』というアルバムにも入れた。
今回は間宮さんにアレンジもしてもらってまた入れた。
それでこの歌がね、ホントまさかね、amber lumberのレコ発でこうやって出来るとはね~」
460v「アルバムでは6曲目に入れているんですけど、中盤のクライマックスみたいな感じになっています。
我ながらスゴイ名演…本当に素晴らしい」
470v「素晴らしい!ホント、演出が素晴らしかった!
この曲の聴きどころは、も~、山本征史のベース…そして私のコーラスです。
一番の聴かせどころだからゼヒそこを聴いてもらいたい!…だって私、コーラス出来ないんだから!
生まれてこのかたコーラスが苦手でしてね~。
歌を歌う人って簡単にコーラスができるとみんな思ってるじゃん?
だから『コーラスして!』とか気軽に言われるんだけど本当にできないのよ。
本当に苦手で、どう歌っていいのか全然わからないんだけど、今回は間宮さんが全部『ココだよ。ココだよ』って教えてくれたの!」
Img_0366「コレ、ボクが同じ事を言ったら殺されるんですよ!
『amber lumberはコーラスが聴きどころなんですよ!』だなんてとても言えない!」490v「今日、こんなにお客さん来てくださるとは思わなかった…本当にありがとうございます。
じゃあ、暗~い曲で…心して聞いて下さい。
2002年の『Rough』というアルバムを作る直前に出来た曲です。
あの時は出来上がったばっかりで録音しました」480v『Hermits』から「ホントはね」。
「暗い」というより、どこまでも深遠なワルツ。
ギター感が大の『Hermits』とホーン満載の『Arms』のバージョンを聴き比べてみるに…どっちもいいな。
いずれにしてもアキラさんのこの曲への傾倒ぶりが窺えるような歌唱だ。
そして、そんなアキラさんの感情がこのライブでも十分に伝わってきた。
要するに「入り込む」ってヤツ。
Img_0399なるほど征史さんのベースが素晴らしい。
ギュワーンと派手に暴れまくるのもamber lumberでの征史さんの魅力のひとつだけど、こうした歌のバックに徹したプレイもまた素晴らしい。Img_0020「ありがとうございました。
だんだんドラえもんみたいな声になってきた!」
「今日はお越しくださいまして本当にありがとうございました!
6年演って来てヨカッタ。
もうあんなことやこんなこといっぱいあったんですけど、続けてきてよかったです」 450本編の最後は『運命のわっか』から「ここにある宇宙」。
amber lumberのライブの本編の最後で頻出するナンバー。
6年目の記念日もコレで締めくくった。
500v今日も後半に征史さんのベース・ソロが爆発!
足でエフェクターのツマミを回して…
430v♪ギュバギュバギュバギュバギュバギュバ…!
あ~あ~、あんなに足をヒネってる!510vこうして征史さんはベース弾きの鬼神と化してしまうのであった!530vこうして…540こうして…550vこう…。
火は点けませんのでご安心あれ!560v「どうもありがとうございました~!」570v アッという間にamber lumberの6周年を記念する濃密なショウの本編が終了した。580すぐさまアンコール。
「アンコールありがとうございます!
今日のセットリストを考えたのは山本さんなんだけど、なんか最後にこう重いのをズドドド!と持ってきたね。
ビックリしたわ。ちょっとイメージがさ!」
590「この間、北海道へはこのベースを持って行ったんですけど、飛行機を降りた時にもう壊れていたんですよ。
『鳴れへんな~』と思いながら普段より大きいボリュームで演ったんです…楽器が鳴らへんから。
そしたら『ベース、すごい良い音してましたね~!』とか言われて、『イヤ~、チョット鳴り切らへんのやけど…』なんてやっていたんです。
ボリュームを上げてるから、音自体はメッチャ聞こえるんですわ。
で、今日はMarshallの100Wの真空管Marshallアンプです。
コレはもう最高!30年使っているホントのオレの相棒なんです。
一方、釧路にはダイナミックなライブハウス(註:アキラさんによるとそこはレストランらしい)があって、そこには300Wの他のメーカーの真空管アンプが置いてあってそれを使ったんです。
300Wですからね。
ベースは割れていたんだけど、メチャメチャよく音が聞こえるの!
『そこにある宇宙』のソロなんか演った瞬間、あんまり音がスゴイので2人で笑い飛ばしてしまった!
その釧路が終わってみたら……ベースに入った亀裂が3本に増えていたんですわ!
そこから後は厳しい戦いやったんですけどね」
605vコレが征史さんを30年サポートし続けている「Marshall 1992 SUPER BASS」。
120v他方、下はアキラさんのギターのヘッドのようす。
ココでこのピンクのヒモについても征史さんから説明があった。
「ちなみにこのピンクの紐がナゼ巻き付けられているのかと言うと…『苫小牧ジャム』。
ボクたちを本当の家族のように歓迎してくれるライブハウスが苫小牧にあって、そこでは投げ銭でライブを演るんです。
で、あるお客さんがカバンの中からピンク色のヒモを出して来たな~と思ったら、そのヒモに千円札が5枚ほどホチキスで止まっていたんです!
それで、演歌歌手が首にかけるオヒネリみたいな感じで、2人でその5千円のヒモをぶら下げて演ってたんですよ!」
フーム…今度Marshallをどこかに貸し出すときにはピンクのヒモをくくりり付けてみるか…。Img_0389「私もなんか、マウントとりたいな…あった!
私も歯が入ってさ…アッハハハハ!
人前で口を開けるでしょ?だから歯はチャンとしたいじゃんね?。
歌を歌うために歯医者に行くワケ。
だけど、いつの間にか歯を入れるために歌っている…という。
え?早く歌えよ!って?…ホントにね。
では、私の今のところまでの人生の最高傑作を聴いてください。
これも山本征史と一緒に演ったおかげで日の目をみました。
私は本当ボツにしようと思っていたんです」
600アンコールの1曲目。
アキラさんの今のところの最高傑作と自負している曲は「半分だけの月」。610_ht_alウン、確かにいい曲だもんね~。
お客さんも真剣にアキラさんの歌声を味わっていた。
そうして、まずはジックリと演っておいて…620vもう1曲…テーマ・ソングの「Amber Lumber」で盛り上がる!640vアキラさんのカズーが鳴り響いて最後の最後をにぎやかに締めくくった。
650vこの2曲でアンコールが終了したが、アンコールを求めるお客さんの拍手がどうにも収まらない!
「え、いいんですか?」と遠慮しつつもう1曲。
 
もう1曲にぎやかに「とりあえずハッピー」。670vこれまたほのぼのと盛り上がったんだわ~。
楽しかったネェ!680v「ありがとうございます!
ありがとうございました!
amber lumberでした!」690v「ありがとうございました!」
 
コレで楽しかったamber lumberの6周年を記念するライブの記録を半永久的に残すことができました。
こうしておけば、いつでも、どこでも、行った人はこの時のことを子細に思い出すことができるし、行かなかった人はその様子を窺い知ることができるというワケ。
それが…Marshall Blog!
 
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200 (一部敬称略 2022年11月10日 神田THE SHOJIMARUにて撮影)

2022年12月 6日 (火)

amber lumber 『Hermits』発売+6周年記念ワンマン・ライブ<前編>

 
最近はどんなハンパな数の年回りでも「~周年」という枕詞をつけてライブを開くことが多くなった。
かつては「~周年」に適用されるのは「5年ごと」か「10年ごと」、海外では「25年ごと」と相場がキマっていたんだけどね。
でもそれはこっちの勝手な感覚で、「周年」という言葉は、物事が始まってからどのくらいの年数が経過したのかを表す際に用いられることになっているので、特に節目の年にしか当てはめられないという法はないようだ。
だから「周年」という言葉をバンドの年齢を示すような感覚で使っても何ら問題に感ずることはないのだが、好事魔多し。
コレって「時の流れの早さ」をものすごく実感させられるんだよな~。
最初期から応援しているamber lumberが「6周年」…ということは「アレからもう6年経ったのか!」
と、時の早さに驚き感じざるを得ない。
ま、1年前にも「5周年記念ライブ」のレポ―トをしているので、そんなに驚くことはないハズなんだけどね。
 
今日&明日はその6周年に加えて新しいアルバムの発表を記念したライブのレポートをお送りする。
amber lumber、6周年おめでとうございます!
05コレが今回発表したamber lumberの第5作目、『Hermits』。
「hermit」…「世捨て人」ね?
ジャケットはもちろん征史さんの筆によるもの。
この意匠、『Led Zeppelin IV』の内ジャケかと思い込んでいた。Hm タロット・カードの「The Hermit」なのだそうだ。
そして、タロット・カードでは「hermit」に「隠者」という訳語当てるのだそうで。
タロット・カードも昔ずいぶん流行ったよね…アタシャ全然知らないんだけど。290vしからば、私がナゼ「hermit」を「世捨て人」としたか。
それはトッド・ラングレンが1978年に発表したこのアルバム『Hermit of Mink Hollow』から。
当時、高校1年生だった私はトッドが好きで、発売されてすぐに秋葉原の石丸電気レコード館に買いに行った。
このアルバムには『ミンク・ホロウの世捨て人』という邦題が付けられていて、「ほほう、『hermit』というのは『世捨て人』という意味なのか」と刷り込まれてしまった。
もちろん「隠者」でも「世捨て人」でもOK。
「世を捨てる」から「隠れる」ワケだもんね。
語源はなるほど、ギリシア語の「eremites」で、「不毛の地に住む人」という意味なのだそうだ。300cd英語には時々とてもシャレっ気のある単語があるじゃない?
例えば…「belly button(おなかのボタン)」とか「arm pit(腕のくぼみ)」とか。
前者は「ヘソ」、後者は「わきの下」という意味。
「lady bug」で「テントウ虫」なんてものシャレているけど、この「lady」は「マリア様」のことだからチョット成り立ちが違う。
「蝶」を意味する「butterfly=バターの蠅」もオモシロイけど、コレは魔女がらみの話だったかな?
そこで、取り出しましたるが「ヤドカリ」。
自分の家を持たず、空き家の貝殻に入り込んでひとり寂しく過ごす…なんか「世を捨てた隠者」のようではありませんか?
それもそのはず、英語でヤドカリのことを「hermit crab(世捨てガニ)」というのです。
オシャレでしょう?
昔は縁日や商店街に行くと「ヤドカリ売りのオジサン」ってのがいたもんだけど、最近はメッキリ見かけなくなった。
310_280_2さて『Hermits』のジャケットのイラストに戻って…ネコ大仏が手にしている杖の先。
アララ、Appleのロゴ・マークになってる!
「リンゴをひとカジり」ね。
これは誰がカジったとされているのかご存知ですか?Appleそれは第二次世界大戦中にドイツの難攻不落の暗号「Enigma(エニグマ=謎)」を解読した「Bombe(ボンベ)」というコンピュータの元祖を開発したイギリス人の数学者にして同性愛者だったアラン・チューリングとされている。
チューリングの暗号解読の功績のおかげでヨーロッパ戦線の終結が2年早まったと言われ、現在ではイギリスの最高額紙幣(イギリスでは紙幣のことを「ノート」という)である50ポンド札の顔になっている。
そんなスゴイ人なんだけど、当時のイギリスは同性愛が法律で禁じられていて、チューリングはそれを苦に青酸カリを塗ったリンゴをひとカジりして落命したという。
そのコンピュータの元祖の開発者に敬意を表してスティーブ・ジョブスらのAppleコンピュータの創設者は自社のロゴ・マークに「チューリングのカジったリンゴを選んだ」…という話がある。
アラン・チューリングの話はMarshall Blogですでに何回も書いたので興味のある人はこんなんをご覧になってみてくだされ。
 ↓  ↓  ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol. 46 ~ ブレッチリー・パーク <その1>

950squidそれと右手に持っているランプ。
ウイスキーのボトルに見えちゃうのは私だけだろうか?
すると征史さん扮するネコ大仏の「Hermit」がウイスキーでアキラさんをおびき寄せて「Hermits」になる…なんてのは読みすぎか?
でもこういうことを考えるのは楽しい。
 
はい、前置きはココまで。
イザamber lumberの6周年記念+レコ発ライブの現場へ!Wh_2 会場内の壁に飾られたこれまで発表したアルバムに使用したビジュアルたち。20増えたね~。
コレぞ目で見る「amber lumber6年」の足跡。10グッズいろいろ。
amber lumberのオリジナル・グッズはハンドメイド感満点のワンオフ・アイテムばかりで他のバンドさんたちの取り扱い商品とはひと味もふた味も違う。30もちろん『Hermits』も店頭に並んでいた。40定刻通りamber lumberの2人がステージに上がる。
「ありがとうございます!今日はレコ発です!」と手を広げるアキラさん。
「いい感じですね。そして6周年です!」と付け加えた征史さん。
50さっそく『Hermits』のオープナー「ボクの場所」。60_bb森永JUDYアキラ70v山本征史80v いかにもアキラさん調のホッコリ・チューン。
「amber lumerのライブが始まったわ~」と感じさせてくれる。80CDにはバンド・フォーマットのスタイルで収録されているが、こうして2人のギターとベースだけの演奏。
となるとamber lumberテイストがなお一層引き立つのだ。
90アキラさんのファンク・ストラミングでスタートする2曲目はセカンド・アルバム『Mother Moon』収録の「ドウシテコンナニコワイノダロウ?」。
ナ、ナンだッ?!
ギターの音がメチャクチャいいのだ!90v手前ミソながらMarshallのアコーステック楽器用アンプ「AS100D」がアキラさんのギターを鳴らしております。
それにしても素晴らしいギター・サウンド。
さすがはMarshall内で1、2を争うロング・セラ―・モデルだぜ!100いつも通り征史さんもMarshall。
150v1992 SUPER BASSだ。
amper lumberの征史サウンドにはコレが欠かせない!120v足元のようす。
演奏中、足でエフェクターのツマミを回しやすいように色んなものがくっついている。
ナンカ眺めるだけで楽しいペダル・ボードだ。130そんな機材を使ってフレットレス効果テンコ盛りのソロを聴かせてくれた征史さん。110今日も2人の歯車がガッチリ噛み合ってとても楽しいショウの滑り出しとなった。140「オン・ベース、山本征史~」155 「ちょっ~と、ギターの音、良いでないですか!
今日もMarshallさんからアンプをお借りしてますよ。
一方、アチラの方のMarshallは自前です。
でも、ホント良い音ですね。スゴイね!」
と、アキラさんが盛大におホメの言葉を発してくれた。
その時、私もちょうどアキラさんの目の前にいたので「弾き手がいいから!」とお返ししたが、ホントに弾き手がよくないとこういう音にはならないんですよ。
「機材、機材」と騒ぐけど、良い音の成分の7割以上は演奏する方のテクニックだから。
イヤ、もっとかな?Img_0227 3曲目は3枚目のアルバム『Hundred Sun』から「ランデブー」。160_rvいい曲。
カリブ・テイストっていうのかどうかわからないけど、2人がこの曲を演奏するとそっち方の気分になってしまう。
ま、「そっちの方」と言ってもカリブ地方なんてまったく行ったことないんだけどね。
でもこの曲はmalavoi(マラヴォワ)を思い出させてくれる。
マルチニークの名門バンドね。30年とチョット前に聴き狂ったの。170v効果絶大な「♪ニューニュー」とウナるフレットレス・ベースでそんな雰囲気を醸し出す征史さん。180vホラ、アキラさんサイドに出張して来るほど征史さんもノリノリなのよ!0r4a0063 「♪コーヒーは苦いよ 本当は甘くして飲みたいよ ウイスキーも苦いよ でもウイスキーは甘いよ」と、この曲は歌っているけど…知ってた?
コービーも酒もタバコも、「嗜好品」と呼ばれている類のモノは最初は苦かったりクサかったりして、おいしいと思わないのが普通でしょ?
他にもクセやニオイに慣れることによっておいしいと感じる食べ物がたくさんある。
クサヤとかパクチーとか…私、パクチー全く食べられないんです。
ところが、老若男女、人種を問わず、ひとりの例外もなく、初めて口にした人に「マズイ」と思わせない食べ物がこの世にあるんだって。
それは何だと思う?190_su_co答えは「砂糖」。
そんな書き出しで始まる下の本、オモシロいよ。
アヘン戦争や奴隷貿易等、18世紀あたりのイギリスがしでかした数々の悪行を勉強していて巡り合った1冊。
岩波書店の「ジュニア新書」というシリーズなんだけど、ゼンゼン「大人新書」だから。
ブックオフの100円の新書コーナーにゴロゴロしています。Sss「ありがとうございます!」
ココで観客としてご来場されていた友達のミュージシャンを紹介。
また、Marshall Blogを「歴史のあるブログ」としてご紹介頂き、取材に入っていることについて言及して頂いた。
ありがとうございます。

「イヤイヤイヤイヤ…も~、6年って。アっという間ですね」
200「6年前の明日という時の私の投稿…『幸せな足音が聞こえてくるよ』って書いていましたわ。
ホントに『幸せの足音』だったのかなぁ~」
230v征史さんによると、そのアキラさんの言葉がファースト・アルバムの帯の惹句になっているというので確認してみると…ホントだ!
Obi2「今日、折込のチラシの中にボクが手書きで描いた『あにゃたにぴったりなアルバムはにゃんだろう』っていうチャート図を折り込んでいますので、ゼヒやってみてください。
Yes、Noで進んで行くと『あにゃたにぴったりなアルバムはセカンド・アルバムですよ』とか『5枚目ですよ』とか、それで当たったヤツを2枚、3枚お買い上げ頂くと幸せになれます…お互いに。
そういうシステムになっています」210vこの白いヤツね。
Marshallには行きつきませんのでご心配なく。
0r4a0002_2今回のアルバムで唯一間宮さんがアコーステック・ギターを弾いているという曲「最後のひとつ」を次に演奏した。
「そら豆」をキーワードにして始まるリラックス・ムードのワルツ。
0r4a0185いかにも「アキラさん作」を思わせるナンバー。
『Hermits』は既存の曲をコンパイルする手法で作り上げたが、この曲はここ1年以内に作られた新しい曲だ。
250vCDでは何ともキバツなフレーズのキメが中間部に挿入されていて度肝を抜かれるが、ココでは2人でとてもいい感じのホッコリ・ムードに仕上げられた。260「ありがとうございます!
今回のアルバムの中身は、昔作ったすごく古い歌とか、山本さんがやはり昔作った歌とか、amber lumberでアルバムに入れたんだけどライブで全然演奏しない曲とかを入れて作りました。
山本さんから『お蔵入りナンバーを集めてアルバムにします』って言われた時にはビックリした。チョット弱くないかなぁ~とか思ったんだけど、曲順通りに聴いたら自分で言うのもナンなんですけどスゴイのよ!」
270v「ま、8割方間宮さんの力かな?
でもナンカ録っているウチにねボクたちも上手くなってる。
普段のレコーディングって、ギターとボーカルズを最初に録るんですよ、弾き語りで。
それで、森永さんが弾き語りで演ったのを見たりして、ボクがベースを後で入れていく。
ギターと歌は全部スルーで1曲分録っているから、ところどころ合わせるということはせず、全部スルーで演れるまで録るんですね。
ところが間宮さんのレコーディングに関しては、細かく『ココだけやり直そう』ってやるんです。
歌もそう。
だからすごく時間がかかるんです。
でも、普段やっていないレコーディングで歌もベースもすごくウマくなってるな…って思います」
280v…と、いつもと違う方法で録音したのが今回の『Hermits』。
最初に聴いた時、ほとんどの曲がバンド・フォーマットなのが意外だったけど、アレンジのオモシロさが実にウマい具合にフィーチュアされたアルバムだと思った。
Hm次に演奏したのは ファースト・アルバムに収録されていた「思えども思えども」。
コレは征史さんの作品で、征史さん自身が歌って来たんだけど、『Hermits』ではアキラさんが歌っている。
そして、今回のステージでもアキラさんがマイクに向かった。320_oo思うように自分の気持ちが届かない…ネコの好きの征史さんらしくネコになってその思いを遂げようとするロマチックな1曲。
コレがどうにもグッと来るんだナァ…ということは、この曲を演ったライブのレポ―トの時に毎回書いて来た。330vやっぱり来るんだよ。
アキラさんが歌ってもグッと来た。
もちろん素晴らしい歌声にヤラれちゃうんだけど、今回はこの曲の「素材」としてのスゴさを十二分に目の当たりにすることになった。
私はネコになりたいなんて思ったことはただの一度もないんだけど、ナゼかヤケクソに感動しちゃうんだよね。340v「今の『思えども』は今日、ココに来てから初めて合わせました。
最初に演った『ボクの場所』とか、さっきの『最後のひとつ』も演ったことがなかった。
先日、北海道に1週間行って来て、その間『僕の場所』はどんなに短いライブでも毎回演ろうと決めたんです。
おかげで大分馴染んできましたね。
で、ワンマンやるとね、普段と違うことしたいな~って思うんですよ。
演奏する曲を前日に伝えたりすると心の準備をしちゃうから、会場に来てから『1曲目、アレ演るで』とかやるんです」
350v「今日の1曲目の『ボクの場所』は2部で演るのかな~と思ってた!
それが1曲目だよ!
はぁ~?
1曲目に1番高い声を出さなきゃいけない…っていうね。
ヨシ!次…なんだっけ?
わかった!コレは再度今回のアルバムに入れたんだけど、以前からワリと演っていた曲。
しかも、6年前に初めて一緒に演った曲なんだよね」Img_0364 アキラさんの2009年のソロ・アルバム『Arms』から「キミの知らないボク」。
ギターのボディを叩きながら歌うアキラさんと…0r4a0107 たゆたうようにして、アキラさんの歌声、ギター、打音に溶け込む征史さんのベースが心地よい。380アキラさんによると、Marshallの「AS100D」はギターを叩いた時の音もウマい具合に出してくれるのだそう。
それもお気に入りの理由のひとつのようだ。0r4a0101 続けて第1部最後の曲。
400_ktまだ正式音源としては発表されていない「呼吸とテレパシー」。
アキラさんの新しい曲。
この曲の発表にちなんで今年初めに開催したワンマン・ライブは『呼吸とテレパシー』と題された。410v征史さん爆発!425v凄まじい勢いで上半身を前後に振るアクションは見る者すべてを圧倒せずにはいられないであろう。440v「ありがとうございます!
じゃあチョット休憩して2部演ります!」
370_ksb<後編>につづく
 

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フォーク、ロック、ポップの要素を巧みに混ぜ合わせた音楽をクリエイトする4人組のKeywest。
こんな感じ。
 
<C'est La Vie>
 
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200 (一部敬称略 2022年11月10日 神田THE SHOJIMARUにて撮影)