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2022年12月16日 (金)

JEKYLL★RONOVE ニューシングル『II FACE』発売記念ライブ <前編>

 
今年7月に新しいシングル『II FACE』を発表し、その直後に対バンを従えての発売記念ライブを開催したJELYLL★RONOVE。
その時のことはMarshall Blogでレポートした。
そして今回、「単独公演」という形で再びリリースを記念するライブのステージに立った。
 
ところで、私は毎月イギリスのMarshallの本社に活動報告書…いわゆる「月報」を送っているんだけど、もちろんそれは英語で書かねばならない。
一応公式な書類なので、翻訳ソフトなどはアブなっかしくて使えず自分のトロい頭で翻訳している。
その作業の中で以前から悩んでいたのが「発売記念」という言い回しだった。
最近は多いでしょ?「レコ発」とか「〇周年」とか…コレらの記念行事の開催を英語でどう表現するか?
日本人の感覚だと「memorial」みたいな言葉を使いたくなるのではないかと想像するが、この言葉は斎場のCMなどに見られるように「生死」が関わって来るので、少なくとも「レコ発記念」には使えないということはハナからわかっていた。
結局、ゴマカシゴマカシやっていたんだけど、ある時何かの英文の記事を読んでいてブチ当たったのが「mark」という言葉。
「コレだ!」と思ったね。
こんなことは英語を公用語とする国に住むことができれば即座に難なく覚えるんだろうけどね。
真の英語の文化から遠く離れた日本に住んでいる以上はこうしてひとつひとつ地道に覚えていくより他に方法がない。
だから、今回のことはMarshallへのレポートに…
"A Marshall family band, JEKYLL★RONOVE held a gig which marked releasing their new single CD.(マーシャル・ファミリーのJEKYLL★RONOVEが新しいシングルCD発売を記念するライブを開催した)"としるしていおいた。
実にスッキリしたゼ!
お退屈さま…でも、歌詞に英語のパートが少なくないJELYLL★RONOVEの記事のオープニングにふさわしいと思って書いてみた。10v会場の入り口にはファンご一同様より贈られた立派な祝い花が飾られていた。
立て札にはチャンと「2ndワンマンライブ」って謳ってあった…サスガ!20v場内に設置されたにぎやかな物販コーナー。30庄太郎ちゃんのドラゴン・ファイヤーのクリア・ファイルと…
「May Dragon Fire be with you」…「ドラゴン・ファイヤーがアナタとともにありますように…」って!
おかげさまで20年以上ご一緒させて頂いております!40Silexの達也グッズもバッチリ展示!
CDにタオル、シンバルで作ったアクセサリー。
大変好評と聞いた。50今回の目玉はやっぱりコレかね。
『II FACE』柄のTシャツ。60コレがそのシングル『II FACE』。
「Two Face」については前回のライブ・レポートに記しておいたので興味のある方はコチラをどうぞ。70cdオープニングは『E=mc2』から「Survive」。100JEKYLL(以下「スミレちゃん」)110vN★OTO(以下「NAOTO」)120vNAOTOくんはSilver Jubilee2555Xの愛用者。
先日のガンズの日本公演をタップリ楽しんで来たようだ。140足元のようす。
Marshallの「Jackhammer」が組み込まれているのがうれしい!150ベースは7月のライブに引き続いて満園庄太郎。160vドラムスはSilexの石川達也。170vもちろん達也くんは今日もNATAL。
メイプルの3タムのキットでど迫力のドラムサウンドを聴かせてくれた。180強力にして最高のリズム隊を得たJEKELL★RONOVE(以下「ジキロノ」)の2人…200今回も自慢のオリジナル・ソングで集まった観客を大いに魅了した。Img_0912 2曲目は2019年にリリースした2枚目のフルアルバム『A Dream within a Dream』から「Biblical Sence」。240達也くんが叩くこういうディスコ・ビートみたいなプレイもいいもんだナ。
コレをSikexで聴くことできないからね。
そういえばこの日、Mashaくんと颯くんが応援に来てくれていた。
210v_bsシャープにキメるNAOTOくんのソロ。
やっぱりMarshallとレスポールの組み合わせはいつの時代も無敵なのだ!230vこの曲、「♪Love is ecstasy」のメロディがメチャクチャ耳に残るのだ!220vモノすごい客席の反応。
アタマ2曲ですでにEcstasyだ!250_weare「ハイ、ありがとうございます!皆さん、こんばんは!
ビックリしました…こんなにたくさん集まってくださっているとは思ってなくて…。
本当に感謝の気持ちでイッパイです。
ワンマンをやるって決めてからというもの、ステージに上がったらお客さんがひとりもいない…みたいな夢を毎晩のように見てきました。
起きている時もそういうことしか想像できなくて…もう心配性なんですねぇ、私は。
でもそんな悪夢を打ち破ってくださる方が見事にこんなに集まってくださって…平日のお忙しい中、ありがとうございます。
お仕事を早退したり、休んだりしてくださったのかなぁ~なんて思ったりして、すごくうれしいです」

0r4a0241 「7月にレコ発ライブを厚木でやりました。
もうすっかり寒くなりましたね~。
年々時が経つのをすごく早く感じるようになっていますが、今回はレコ発の『in 東京バージョン』ということになります。
そして、こうしてまたバンド形態でステージに立てたことをうれしく思っています」
…と、「神」と崇め奉るサポート・メンバーの2人に「柱」という助数詞をつけて丁重に紹介したスミレちゃん。
Marshall Blogを読んでくれてありがとう!
ちなみにこの数を数える時にくっつける「助数詞」ってヤツね。
元々は中国から伝わったモノなんだけど、この神様や仏様を数える時に使う「柱」という助数詞は日本のオリジナルなのだそうです。
ま、神道に根差した言葉なのでそれも当然のことか。
「a bunch of grapes」とか「a clove of garlic」とか、助数詞って英語にもメチャクチャたくさんあって、チョットやソットではマスターできないようになっているんよ。
コレ、英語圏の人たちのモノの見方を知るにはすごく有意義なんだけど私は既に諦めています。260vココでいよいよ『II Face』からの曲が登場。
1曲目の「Never Let Me Go」だ!270_nlmg_2 しかしカッコいい声だな~。
Marshallでいえばハンドワイアードの1959だね。
「♪時間は一握の砂」…石川啄木まで出て来てドッキリ!
ちなみに啄木はヒドいヤツだったらしいよ。
0r4a0157ギターを持ち替えたNAOTOくんも猛ハッスル!280神々とのコンビネーションもバッチリだ!300

0r4a0344 『A Dream Within a Dream』から「All is Vanity」。
イントロのギターのメロディが不吉…スキ。315スミレちゃんがラップ調に歌う1曲。
310_aiv「ラップ調」といっても「ヨォヨォ」とは縁もゆかりもないヘヴィなナンバー。
340vそして、サビはメロディアスに…。
「vanity」とは「虚栄心」。
「試験に出る英単語」の結構前の方に出て来る受験生の習得必須の英単語のひとつ。
「All is vanity」は「すべてのことはむなしく、はかないものだ」と、旧約聖書の「コレヒトの言葉」に出て来る文句。
「般若心経」の根本的な郷里であるところの「色即是空」に当たるそうだ。
330vギターソロも大爆発だ!320「ありがとうございます!
やっぱり爆音はいいですね~。すごく楽しいです!
皆が手を振ってくれたり、頭を振ってくれたりして応援してくださるのが尚更うれしいし、楽しいです。
今回のジキロノがリリースしたシングルに収録されている曲は先日の厚木でも演奏しました。
音源の方の3曲のドラムスは五十嵐公太先生がプレイしてくださっているんですが、石川先生は今日のライブのためにその公太先生のプレイをものすごい短期間で完コピして来てくださったんです。
本当に大感謝でございます!
99.9%覚えて来て頂いて、後残りの0.1%は『あっ、そこでそう来ますか?』みたいなフレーズをいっぱい詰め込んでくださっています」
350v「テヘペロ」0r4a0360 その7月の厚木のライブがDVDになったんだけど、庄太郎ちゃんや公太さんが知らないウチに商品化されていたというので大騒ぎ!
なんとこの日、会場へ向かう車の中でその映像を実物に見て知ったという。
会場は大爆笑!
もちろん一度はチャンと許可を頂いての商品化。
360MCの後は「Change of Mind」。
350_comやはり『A Dream~』に収録されているこの曲。
アルバムを初めて聴いた時、スミレちゃんが歌う冒頭のメロディがものすごく印象に残ったのを覚えている。360vオープニングとは違うレスポールに持ち替えたNAOTOくん。
上手のフロアのスピーカーの上に繰り出してのソロ!370ドラマチックに展開するこの曲を鋭いドラミングで律動させる達也くん。
まだ脱がない。380そのまま続けて『II FACE』から「What Does It Take to Make You Love Me?」。
ややスローなテンポでのスミレちゃんの熱唱。
声の良さと歌のうまさが引き立ちますナァ。
ウットリしてまうわ。400v_wdiその歌声に呼応するかのような情感豊かなNAOTOくんのソロが曲をより一層ドラマチックに演出する。410vココでサポートの2人は一旦ステージを降りて楽屋へ戻った。420楽屋のようす。
ウェット・ティッシュやら小型扇風機やらが満園先生と石川先生のために用意されていた。
この気の使いよう!
「石川先生」でドキっとしちゃったよ!
高校の時、「石川先生」っていうコワい古文の先生がいてね~。
「魔太郎」というアダ名で『魔太郎がくる』の魔太郎にウリふたつだった。
私が高校の頃はまだ体罰フリーで、何か気に喰わないことがあると我を忘れて怒り狂い、猛烈なビンタを繰り出す先生だった。
私も1回だけやられたような記憶があるな。
私もおとなしい方ではなかったので、ずいぶんビンタされたけど「このうらみはらさでおくべきか」なんて一度も思わなかったナァ。
それどころか、こうしてとてもいい思い出になっている。
ちなみにこの「このうらみはらさでおくべきか」は入江たか子の「化け猫映画」が出典なんだよ。
そして、入江たか子というのは貴族の家系の女優さんでお父さんが子爵だった。
しかも入江たか子は原節子、山田五十鈴とともに「日本の映画史上に残る三大美人女優」のひとりと言われた。
それが「化け猫」を演ったんだネェ。
昔の映画は本当にオモシロい。
430先生方には「おやつ」も用意。
サクマの「いちごみるく」か~。
スキーに行く時は必ず持って行ったな…リフトに乗っている時に舐めるヤツ。
しかし、このアメはおっそろしく商品寿命が長いよ。
私が子供の頃からあるからね。
調べてみたら…1969年の発売だって!
まだMarshallがハンドワイアードで製造していた頃よ。
 
ステージのスミレさん、楽屋からの脱線、以上です!
マイク、そちらにお返ししま~す。
420_2「ハイ、ココからはチョットしたバー…私たちが『バーの流し』の雰囲気だと思ってください」
先生方が楽屋で「いちごみるく」を舌の上で転がしている間、ジキロノの2人はアコーステックのコーナーに突入した。440「1曲目は私が20歳の時に書いた曲です。
当時の私は氷室京介さんの事務所に所属しておりまして、『氷室さんから1ヶ月で50曲書いて来なさい』と愛のムチを頂きました。
とても厳しい環境下で鍛えて頂きまして、まだ何もわからないまま、『曲って一体どうやって書くんだろう?』みたいなところから始まりました。
その頃の厳しい経験が今も生きているんですね。
1ヶ月で50曲書くとなったら、本当にトイレ行ってる間も、ご飯を食べてる時も、普通にただ歩いている時もずーっと『曲を何か書かなきゃ!』と考えているんですよ!
それが今でも身体に染み込んでいます。
とにかく必死でした。
そんな中で生まれた、私の中では思い出の詰まった曲です」450vコレはスミレちゃんだけではなくて、みんなヤラれるらしいですよ。
「まずは100曲作って来なさい」とか。
それで昔ゴダイゴのタケカワユキヒデさんのインタビューで驚いたことがあった。
ゴダイゴの後、作曲家として生計を立てていた時期、ナント毎日4曲作っていたんだって!
毎日ですよ!
恐らくジングルのようなモノも含めての話なんだろうけど、でも「毎日4曲作る」って!?
やっぱりプロの何かを作り出す能力と集中力と執念ってスゴイと思ったわ。
曲は「Shaky Dance」。
460_sd大切に大切にひとつずつの音を出すNAOTOくん。480vそのNAOTOくんのギター1本でスミレちゃんだけの世界を創り出す。
やっぱりこういうのは元の曲がよくないとこうはならないからね。
いい曲です。
470v「これはサプライズなんですけど、この『Shaky dance」の音源を今日から販売します。
『コレずっと演ろうよ!』って言ってたんだよね。
バンドで演ってもカッコいいと思うし!」
500v「次の曲はその3年後の23歳の時に作った曲です。
その後も、勉強しなきゃと思って色んな曲を書いては色んな人に聴いてもらったりして…。
そしてこの曲が生まれたんです。
結局のところ、どんなに頑張っても今の自分の精一杯なところまでしかできない…ということに気づいた瞬間にできた曲です」
490アコースティック・セットの2曲目は『A Dream~』に収録されている「This Is Me」。510_timアルバムの方はバンド・バージョンだが、このセットではNAOTOくんのストラミングだけ。520スミレちゃんの声がより一層高らかに会場に響いた。Img_1052 お客さんたちは「一音も聴き逃がすまい」という姿勢で2人の演奏に向き合っていた。540<後編>につづく
 

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<Your Tears>

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200 (一部敬称略 2022年11月22日 新宿Wild Side Tokyoにて撮影)