Marshall Blogに掲載されている写真並びに記事の転載・転用はご遠慮ください。
【姉妹ブログ】
【Marshall Official Web Site】
【CODE/GATEWAYの通信トラブルを解決するには】

« 2021年3月 | メイン | 2021年5月 »

2021年4月

2021年4月30日 (金)

ゴールデンウィークには2012 楽器フェアオンライン Special Liveをどうぞ!

 
しかし…。
隔年で開かれる楽器フェアが、昨年はコロナのおかげでオンラインでのヴァーチャル開催となったのが12月のはじめ。
あれから丸4か月になるのに、コロナが収束するどころか、ますますおかしなことになって来ちゃったね~。
こんなことってあるのかよ~!と驚きを隠せませんな。
結果、今年のゴールデンウイークも家でおとなしくしている方がよさそうだ。
さて、そんなゴールデンウイークを少しでも彩って頂こうと、以前Marshall Blogでレポートしたその楽器フェアの時のビデオ…動画っていうのか?…を公開する運びとなりました。
ゼヒお楽しみくださいませ!
 
まずは…
  
FATE GEAR

S0r4a0840 冒頭に起こった配信のトラブルも何のその、最後まで思いっきり熱のこもった演奏を聴かせてくれた!

Marshall Blogの記事がコチラ
  ↓   ↓   ↓
2020楽器フェア オンラインのFATE GEAR

S0r4a0984続きましては~
 
MUTANT MONSTER
S0r4a1357シンプルでストレートなサウンドはまさにOK! OK!
明るく陽気にいきましょう!(ぴろきか!)

Marshall Blogの記事がコチラ
  ↓   ↓   ↓
2020楽器フェア オンラインのMUTANT MONSTERS0r4a1312※Marshall Blogの中でレポートしている内容と動画の間に齟齬があってもカンベンしてください。アーカイブってコレがコワイんだよな。

以上が1日目のようす。
2日目は…
 
SILEX featuring Masha

2日目は先約があって私は現場にお邪魔することができなかったのです。
残念ながらボーカルズのダンがいない3人編成のインストSilexだけど、達也くんと颯くんのSilexは初めてなのでこの動画を楽しみにしていたのだ!
なのでMarshall Blogの現場レポートはなし。
その代わり、MashaくんがMarshall CODEをデモンストレーションしたビデオ『Break the CODE』をどうぞ!

それとMarshall GALA2のビデオもお忘れなく!

今回、ナマ演奏ではなく、ビデオで出演して頂いたのは…
 
亀本寛貴(GLIM SPANKY)
亀本さんも『BREAK the CODE』に出演して頂いていて、コレはその拡大版。
そのオリジナル版がコチラ。


そして、最後にご紹介するのは…
 
Kelly SIMONZ
Kellyさんのギター・セミナーをどうぞ~!
kellyさんのMarshall GALA2のビデオもお楽しみくださいましね。

次回はリアルで開催されますように…。

 

200

2021年4月27日 (火)

銀座のsimoの物語

 
今日はザギンから。
並木通りを挟んだルイ・ヴィトンのハス向かいのビルの中に入っているのが「ラウンジZERO」。
こんな大きくて立派な生演奏スペースがこんな銀座のやや真ん中にあるとは知らなんだ。10入り口のようす。
銀座だけ合って高級感バリバリ!
「ラウンジ」だからね。20こんな飾りも。

30今日のステージはガガ様の音楽とは恐らくこれからも関係を持たないであろうsimo。
4人のベテランが集まって実に味わい深い演奏を聴かせてくれる。
Marshall Blogには久しぶり、2回目のご登場。
メンバーの顔触れはおなじみさんなんだけどね。
グループとしては2回目。40「s」担当の関雅樹。

50v今日はこんなバックライン。
可愛いヤツを集めてみたよ。
システムは2系統。
パンダ組:JCM800の1959と1974Xのスピーカー・キャビネット
コアラ組:STUDIO VINTAGEのヘッドSV20HとそのキャビネットSV20C
60ステレオで両組班仲良く仕事をしております。
キャビネットは双方1x12"。70夜の銀座のように華やかな関ちゃんの足元。
イヤ、今は銀座の夜よりにぎやかか?

80「i」をご担当されているのはキーボーズの石井為人。

90v「m」はベースの宮野和也。

100v今日もお気に入りのEDENをご使用頂いている。
200W、2x10"コンボのEC210。120最後の「o」は岡井大二。130v今日のNATALはアッシュ。1404人そろって「simo」。
こういうのって大抵は「下」の名前の頭文字を並べるような気もするけど、「simo」は「上」の頭文字でそろえた。
あ…でも、ELPやBBAなんかも苗字(surname)だわ。
そういえば日本も下の名前で呼ぶのが結構普通になってきたもんナァ。
昔はいいことだと思っていたけど、日本が苗字大国ということを知った今ではそれもモッタイないような気がするのです。
毎日珍名さんに出くわすもんね。
私、自分の苗字もさることながら、結構な珍名さん好きでしてね。
今日は「旭爪」さんという苗字を発見した。
答えは休憩の時に。

150そうそう、カメラ。
『砂の器』は「亀嵩」…映画を観ても原作を読んでも、私にはナゼ皆さんが『砂の器』で感動するのかがわからない。
コレはリハーサルでもなんでない本番のようす。
何台ものカメラを導入してステージの模様が配信された。
しかし、すっかりコレも当たり前になったよな~。
はじめのうちは通信障害で現場が「上へ下への大騒ぎ」なんてこともあったけど、今はどこでも平気の平左のス~イスイだ。
今回のコロナ騒動では「配信用機材」と「Uber」と「持ち帰り用使い捨て食器」の3種が最も恩恵を被ったか?
結果論とはいえ、それらのコンテンツを生み出しているミュージシャンやライブハウス、レストランらが最も甚大な経済的ダメージを受けているのは何とも皮肉な話だ。
1601曲目は関ちゃんのオリジナル曲で「Spice」。
いきなりのレゲエでビックリしたお客さんもいらっしゃったと後で聞いた。
ジャマイカのスパイスねェ…調べてみるとオールスパイスを元にした「ジャーク(jerk)」というのがあって、揚げた鶏にまぶして使うのが定番らしい。
フランク・ザッパの曲で「Jesus Thinks You're a Jerk」という曲があるが、英語で「jerk」とは「最低な野郎」という意味。
他にもここには書けない意味もあるがそれこそシモネタ方面に行ってしまうのでコレ以上は書かない。
もちろんスパイスのジャークはコレとは関係ない。
元はスペイン語で「乾燥した肉」という意味からきているらしい。170v_sp関ちゃんのソロ。
うん、いつもながらの均整の取れた落ち着いたプレイ。180v続いてみや~んのベースをフィーチュア。190「ようこそいらっしゃいました。
初の銀座ラウンジZEROです。
去年の1月22日に演って以来1年3か月ぶりのsimoになります」
このライブも予定していた回の振り替えだった。
そして、直前で開演時間も変更されたのだった。
も~、ホントにコロナはいいこと何にもありゃせんよ。
200v2曲目はsimoの定番曲のひとつ、宮野さん作の「Koto」。
タイトルにふさわしい大人の1曲。
210_ktベースやキーボーズのソロが続いて…

220ギター・ソロがドラマチックに曲を盛り上げる。

S41a0135 「アッという間に1年が終わってしまいました。
日本全国回っていたのが当たり前だと思いましたが、ずっと家にいました。
さて、3月といえば卒業シーズン。
卒業生はかわいそうですね。
お客さんのなかに卒業の方がいらっしゃるかどうかわかりませんが、卒業にまつわる曲を演ります」

240vなんとユーミンの「卒業写真」!
こういうところがオモシロイ。
250_ssもちろんニューミュージック然とした「卒業写真」ではない。
為人さんの美しいキーボーズ・ソロと…

260v関ちゃんのトリッキーなソロでシッカリとsimo風に仕立てていた。270「皆さん、色々と生活が変わってしまったと思いますが、為人さんいかがですか?」

280「ボクはですね、高校の卒業がみんなより2か月遅れて、ひとりで卒業をしたことを思い出しました。
出席日数がたりなかったんです。
それで、柔道と体育の補習で何とか卒業しました」
為人さん、神戸の灘高等学校のOBでいらしゃいます。290v「ボクも出席日数が足りなかったけど卒業させてもらえました」
300v

「遅刻50回。
母が学校に呼び出されましてね…『アンタ、本当におかしいよ』と言われました」
お母さんが正しい。
50回も遅刻するなんておかしいってば。
ナンでみんなそんなに学校へ行きたがらないかね?
私なんか学校好きだったけどね~。
大学の1&2年は随分自由に為せてもらったけど、3年生の時にツケをチャンと払わせてもらいました…体育で。310vそして、第1部を締めくくったのはビートルズ。
コレははじめて…4人それぞれをフィーチュアして「Strawberry Fields Forever」。310_sff

320v

330v

340良質な素材を基に四人四様のプレイを披露してsimoらしさを発揮した。

350v休憩。
お!トイレでも宣伝!
simoだけに…。

35v銀座久しぶりでね~。
MarshallやNATALを積んで車で通ることはしょっちゅうなんだけど、銀座の地面を歩いたのは久しぶりだった。
映画が大好きだった私は47年前の12歳の時からこの街に通い始め、Lo-Dプラザやハンターがあった関係で就職して東京を離れるまでよく足を運んだ。
ずいぶん変わったよね。
私が記憶している銀座から数寄屋橋にかけたエリアの原風景って森永製菓の丸い広告塔、三愛、不二家、日劇かな?
SONYビルも三原橋もなくなっちゃった。
日比谷の方まで範囲を広げると、日比谷映画、有楽座、スカラ座、どれもなつかしい。360三越の下にマクドナルドの日本第1号店があった風景もよく覚えている。
380私はマクドナルドのモノをまず食べることがないので、特段コレを懐かしむ感情は湧いてこない。
ただ、このマクドナルドの向かいにある楽器屋/レコード屋さんの変化には声を上げて驚いた。
ほんと、ココ最近まで知らなかったのだが、1階のレコード売り場が携帯電話屋になってたの!
アソコは一種銀座のシンボルだったのに!
50年近くこの街を見て来た人間にとってはビックリもいいとこよ。
未来永劫変わることのない風景だと思っていたからね。
370休憩の時間を利用して三橋達也主演の日活映画『銀座二十四帖』なんて映画を紹介しておきましょう。
なかなかにトリッキーな筋立てで存外にオモシロかった。
昔の銀座が存分にフィーチュアされているのがとてもうれしい。
「ウワ!コレってアソコだよ!」なんて大騒ぎしながら観てしまった。
1955年に作られているんだけど、また俳優さんたちがみんな若くてキレイなんだ!
みんな個性的で、どう見分けていいんだかサッパリわからない薄っぺらな若い俳優さんとはワケが違う。
ちなみに下のポスターで黄色いワンピースを着ているのは北原三枝。
石原裕次郎未亡人ね…こんなだった。

390vf監督は「美は乱調にあり」の異名を取った川島雄介。
キャプテン・ビーフハートか~。
ナ~ンテ聞いた風なことを言っておりますが、恥ずかしながら私は黒澤作品以外の日本映画を観ないで育って、最近は進んで観るようにしているのね。
小津作品とか。
とても良くてね。人生まだ楽しみは残っている。
その中で飛びっきり気に入ったのがフランキー堺主演の『幕末太陽伝』。
も~、コレはタマらん。
そうなの、コレも川島雄介の写真なのです。
こっちには討幕の志士役でダンナの裕次郎が出てる。Btd_2 チョット前にこんな本を読んだのね。
黒澤作品に出演していた俳優さんのインタビュー集。
この中に三橋達也が出て来る。
日活の三橋達也が東宝の黒澤映画に出ているのは『天国と地獄』だけなのかな?
撮影中、黒澤さんは何度も三橋達也に謝ったっていうんだよね。
他の役者さんはボッコボコにするのに三橋さんにはやたらと優しかったらしい。
Kbナゼか…。
三橋達也は『天国と地獄』の中で主人公の三船敏郎扮する会社重役の「権藤」さんの秘書、「河西」役で出て来るでしょう。
それが権藤さんを裏切ってしまう…つまり汚れ役だ。
その汚れ役を日活の売れっ子に演じさせていることを黒澤さんは申し訳なく思っていたというんだよね。
ま、確かにそうだけど、もし私が俳優だったら河西さんの役を演りたいと思うけどな~。
また、三橋さんのチョット小ズルい感じがすごくいいんだよナァ。

400vfそんな役回りでしか知らない三橋達也だったんだけどこの『銀座二十四帖』を見てビックリ!
銀座の街をヒロポン禍から守る花屋の「コニイ」役を演じる三橋さんがカッコいい!
しかし、「コニイ」ってなんだ?「トニイ」というレコード屋さんは知ってるけど…。
下の帽子を被っているのがコニイ。
なるほど8年後に『天国と地獄』で演じる河西とは全然ちがう!
役者ってスゴイな~。
この女優さんは宝塚出身の月丘夢路。
こんなに可愛かった(失敬!)。
月丘さんは宝塚で越路吹雪や音羽信子と同級生だった。
そして、月丘さんのご本名が「旭爪」さんという。
コレで「ひのつめ」さんって読むんだって!410上のポスターの左下に出ている河津清三郎にも驚いた。
『用心棒』の女郎屋の忘八(楼主)、清兵衛と銀座の影のドンのこの違い!

Ks2_2

Sk3
一番驚いたのはこのハツラツとしたカワイコちゃん。
誰だと思う?
------ Thinking Time -------
浅丘ルリ子さんです。
イヤ~、古い映画って本当にいいもんですね。
昨日だかアカデミー賞の授賞式があったでしょ?
各賞の受賞者を見てももうアンソニー・ホプキンスしか知らなかったわ。
もうあの賞が『風と共に去りぬ』とか『ウエストサイド物語』とかと地続きのところでやっているとは思えんわ。

420「第2部を始めたいと思います。
楽しんで頂いておりますでしょうか?
『ナマの音を久しぶりに聴いたよ』なんて言われまして…『ナマ』はいいですよね・
この生演奏の文化はなくならないと信じています」

430vますは大二さんのドラムスでスタート。

440v_sbホレス・シルバーの「Senor Blues」。

450cdホレスはいいよ。
「ジャズっぽいジャズ」が聴きたいと思った時にホレス・シルバーを選ぶのはひとつの手だ。
曲はいいし、わかりやすいし、理屈抜きでジャズの楽しさを教えてくれる。

ShoraceちなみにELPのベスト盤に収録されている「Tiger in a Spotlight」という曲のキース・エマーソンのソロ。
セカンド・コーラスのはじめはディジー・ガレスピーの「Salt Peanuts」の引用で、それに続いて出て来るメロディはホレス・シルバー作のブルース「Quicksilver」なのよ。

Selp2 このチームおハコとだけあって堂々たる演奏!
貫禄のギター・ソロ。
460vそして為人さんの弾くフレーズの味わい深いこと!
本場仕込みですからね。470v「2曲目は…OASISご存知の人?ボクOASIS好きなんです」

480「I've All I Need」という曲。
ゴメン、関ちゃん、わからん。
でもギターはいい音だわ。
このピンクのテリー、セミホロウボディなんだよね。490vどんなタイプの曲でも完璧にこなすみや~ん。
一切文句を言わずいつもモクモクと弾いている姿に迫力がにじみ出ている。500vココでも為人さんのソロ。
今回のソロはほとんどシンセサイザーだった。510続いて関さん作の愛の歌「Laundry」。
関ちゃんの美しいギターがフィーチュアされ…

520v_ld為人さんのキーボーズで〆る。
 
ちなみにMarshallがあるミルトン・キーンズという街は大きい割にコイン・ランドリーが一軒もなく、長期滞在した時に大変困ったことがあった。530v「先日、村上ポンタさんがお亡くなりになられてビックリしました。
ポール・ジャクソンさんも…先輩方がバタバタといらっしゃらなくなって。
(大二さんを見て)気を付けてくださいよ!」

540v「68歳で~す!」
全く心配なさそうである。
「何十年も前のバンドですけど、四人囃子の全作品がリマスターされて再リリースされましてね…」

550v「身体を動かすことができるのが自分だけなんですけど、コラージュ相手のひとつと思って頂ければ…と思います!」
元気イッパイなのだ!

S41a0194 ここでポンタさん参加の1曲、大村憲司さんの「東京ローズ」。

560_trそして、本編の最後を四人囃子で締めくくった。
570_nt曲は1989年のアルバム『Dance』から「眠い月」だった。Dance極上のギター・サウンドが曲にベスト・マッチしていた。

0r4a0132 アンコール。
メンバーが登場するまで関ちゃんがポロポロと弾いたのはホーギー・カーマイケルの「The Nearness of You」。S41a0257「今回はコチラのお店のオーディションみたいな感じでもあったんですが…次回、決まりました!
5月ごろを予定しています。
最後はまたビートルズの曲をお送りします」580_enコレもこのバンドの定番。
ハイラム・ブロック好きの関ちゃんらしい「Dear Prudence」。
歌つき。
600

590v

610

620ジックリと音楽を味わう…そんないつも通りのsimoのステージだった。
 
simo/関雅樹の詳しい情報はコチラ⇒The Website of Masaki Seki630v 

200 
(一部敬称略 2021年3月25日 銀座Lounge ZEROにて撮影)

2021年4月26日 (月)

【イギリス-ロック名所めぐり】vol.64~ヘンリー八世と六人の妻 <その3:アン・ブーリン>

 
あんまり脱線しすぎて自分でも続けるのがスッカリ面倒になってしまった、ヘンリー八世よりよっぽど悪名高いこのシリーズ…久しぶりに続編を書く。
何しろこのシリーズ、第1回目の投稿が2018年3月10日のこと;
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.28~ヘンリー八世と六人の妻 <その1>
 
そして、続く第2回目が2019年3月28日の投稿;
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.34~ヘンリー八世と六人の妻 <その2:アラゴンのキャサリン>

 
この時は2年以上ぶりの投稿にして、『名所めぐり』としては30回も間が空いてしまった。
その間、BREXITあり、コロナあり、世の中がこんなに変わるであろうことを誰が想像したであろうか!
 
ということで第3回目を始ます。
前回はヘンリー八世の最初のお妃、「アラゴンのキャサリン(Catherine of Aragon)」を取り上げた。
1502年、当時の世界最強国、政略結婚でスペインからワザワザ輿入れしてきたのに、相手のアーサー王が結婚半年にして肺炎で亡くなってしまい、憐れキャサリンは16歳にして未亡人になってしまう。
…ってんでキャサリンは、アーサーに替わって王の座についた弟のヘンリー八世と夫婦の契りを交わすワケだ。

10v憧れの「アンちゃんのお嫁さん」ということで、はじめのウチ、夫婦仲はうまくいっていたものの生まれて来たのがメアリーと名付けられた女の子。
そのメアリーが後に「ブラディ・メアリー」と化すことは前回どころか何回かMarshall Blogに書いた。
まあ、「また男の子を産めばいいさ」とセッセと世継ぎづくりに励むが、どうもうまくいかない。
コレは「兄弟の妻を娶ると子供ができない」という呪いではないか?とナーバスになってしまうヘンリー八世。
一方、7回ものご懐妊をへて流産を繰り返したキャサリンの老け込みは激しく、ヘンリー八世はだんだんキャサリンのことが疎ましくなっちゃうのね。
男って勝手ね。
そこへ現れたのが、かつてはキャサリンの侍女を務め、かつ姉がヘンリー八世の愛人をしていた若きアン・ブーリン。
ココまでが復習。
今日はヘンリー八世の2番目のお妃、アン・ブーリンのお話。
リック・ウェイクマン的には、アルバムB面の2曲目。
フル・タイトルは「Anne Boleyn 'The Day Thou Gavest, Lord, Hath Ended'」。
このタイトルの後半の部分については後で解説する。
 
15cd
 
2. Anne Boleyn(アン・ブーリン)
数日前、facebookにThin Lizzyの「Phil Lynott」は「リノット」か?それとも「ライノット」か?という投稿をしたところ、やれ「本人はライノットと言っていた」とか、「アイルランドの人にリノットと矯正された」とか、たくさんのコメントを頂戴して大変オモシロかった。
今、公の場に出す英文の翻訳に取り組んでいて、「Phil Lynott」が出て来たので、いい機会だと思いMarshall Recordsとの電話ミーティングの時に確認した。
答えは「両方通用するが、私はリノットと発音している」とのこと。
ミーティングに参加していた女性社員も「リノット」。
2人ともロンドンの人だ。
加えて、フィルと同郷のアイルランドの友人がfacebookの私の投稿を自動翻訳で読んで、「その地域ではみんな『リノット』って呼んでいるわよ」と助け船を出してくれた。
そこで私も自信を持って「リノット」と綴る決心をした…というワケ。
こういうのオモシロイね~。
もっとオモシロかったのは、皆さんもこういうのがお好き…ということがわかったということ。
 
で、この「Boleyn」ね。
コレ、一番最初に字面だけで「ブーリン」と表記したのだとしたらスゴイ。
普通だったら「ボレイン」でしょう。
多分黒船の「ペルリ」みたいに音から入ったんでしょうね。
ネイティブの人は「ブン」と「リ」に思いっきりストレスを置いて発音する。
少なくとも「ブーリン」ではない。
まさに「『ゴエテ』とはオレのことかとゲーテ言い」ってヤツですな。
 
下はロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーが所蔵している1533~1536年に油彩で板に描かれた作者不詳のアン・ブーリンの肖像画。
当時はフランスが世界で一番おしゃれで、華やかで文明的とされていて、そこで思春期を過ごしたフランス帰りのアンはそりゃ~ソフィスティケイトされた知的な女性だった。
よく、アメリカに何年か留学して帰って来ると、気が狂ったように舌を巻き上げた「r」の発音でアメリカン・アクセントを強調する日本人女性とはワケが違う。
アレってナゼか女性に多いんだよね。
聞いていてかなり恥ずかしい。
ナゼああしたくなるのかというと、「r」の発音は腕の見せ所、舌の巻き所で、ものすごく「上手に英語をしゃべっている感」を味わうことができることと、「発音うまいだろう?感」をアッピールするのがラクなんですね。
実は私もアレを目指していた。
ところが、イギリス人と付き合うようになってしばらくすると、猛烈にアレが恥ずかしくなってキッパリと止めた。
だから日本人が「♪ハッピボ~ッデ~」ってやっているのを目にすると鳥肌が立つ身体になってしまった。
  
さて、アンは瞳の美しさは尋常でなかったそうだ。
血色が悪く、黒子も多かった上に全くの貧乳だったらしいが、とにかく男性を虜にしてしまう知的な女性の魅力に満ち溢れていた。
首には自分の名前の頭文字の「B」か「AB」というアルファベットが付いた真珠のネックレスを常用していた。
真珠のついたフード、それにコーディネイトした真珠の首飾り、毛皮が付いた黒いドレス、襟の周りの飾り、「B」の下の扁平な真珠等、当時のおしゃれのキモがふんだんに盛り込まれていて、フランス帰りのアンがいかに洗練されていたかを物語る肖像画なのだそうだ。
20vイギリス国教会設立のキッカケとなったことや悲劇的な末路をはじめとして、ナンといっても6人の奥さんのウチで最もドラマ性の高い生涯だっただけに、アンを主人公にした映画やドラマがいくつも作られてきている。
いくつか見たけど玉石混交もいいところで、シモ基調で作られたヤツまであった。
推薦するのは、繰り返しになるけど新しいところで『ブーリン家の姉妹(The Other Boleyn Girl)』。
どうも脚色に過ぎるようだが、それだけに大変オモシロかった。
30v_dvこの作品でアンを演じたのはナタリー・ポートマン。
確かに胸の辺りがスッキリしている。
でもとてもいい感じだった?
チョット背丈が気になったかな?
40v
それから1969年のアメリカ映画『1000日のアン(Anne of Thousand Days)』。
コレもとてもヨカッタ。
ヘンリー八世はイギリスのリチャード・バートンが演じた。エリザベス・テイラーの御主人を何回か務めた人ね。50dvココでアンを演じたのはカナダの女優さん、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド。
やっぱり「B」の真珠のネックレスをしている。
も~、この人がすごく魅力的で、気性が激しいとされていたアンをうまく演じていたように感じた。
多分、ホンモノはこれほど可愛くはなかったんじゃないかしらん?っていうぐらいカワイイの。
ちなみに英語圏の人は「Genevieve(ジュヌヴィエーヴ)」をそのまま「ジェネビーヴ」と英語読みしちゃう。
愛称は「Gen(ジェン)」。
60v下はヘンリー八世が初めてアンに会った時の様子。
アンはヘンリー八世の最初のお妃のキャサリンの侍女だった。
敬虔で威厳のあるキャサリンとは正反対の性格で、ヘンリー八世がアンに一目惚れしちゃうんだな。
しかし、お姉さんがヘンリー八世の愛人となって煮え湯を飲まされたことを知っていたアンは、「愛人になって欲しい」というヘンリーの申し出を拒む。
嫌がられれば嫌がられるほど燃えてしまうヘンリー。
もちろん金銀財宝ザックザクのプレゼント攻勢もしかけてみた。
何しろ一時期はダイヤモンドやら金やらの装飾品を毎日欠かさずプレゼントしたっていうんだから!
アンになりたいワァ。
こうした押し引きが6年間も続いたというんだから、いい加減お互いに根性が座っている。
この6年間を「King's Great Matter(王様の大問題)」というのだそうだ。
そして、とうとう、キャサリンとの婚姻関係にありながらヘンリーはアンと祝言をあげてしまう。
当時、カソリック教徒は離婚が許されなかったので、キャサリンと別れることもできない。
重婚ももちろんNG。
そんじゃ~、ということで「キャサリンとの婚姻は無効ね。結婚していなかったことにしま~す」という強引な筋書きを仕立てた。
そんなんカソリックの総本山であるバチカンが許すワケもなく、後に「じゃ、カソリック辞めればいいんでしょ?辞めれば!」と「イギリス国教会(Church of england)」を設立して自らが首長に収まった。
ちなみにこのイギリス国教会の教派のひとつに「聖公会」というのがあるんだけど、英語ではコレを「Anglican church」という。
コレが不思議なんだけど、自分が書いた文章をもっとホンモノの英語っぽく改良してもらいたい時ってあるでしょう?
この作業をすることを「Anglicise」っていうんだよね。いつでも「A」は大文字。
「Would you Anglicise my texts for the web site?(ウェブサイトの英語をもっと英語っぽくしてくれない?)」みたいに使う。
65そして、憐れキャサリンはロンドンから北へ90km離れたケンブリッジのキンボルトン城というところに追いやられ、そこで49歳の生涯を終える…というようなことがどの本を読んでも書いてあるんだけど、コレどうしてスペインの国王はダマっていたんかね~。
「おのれ、あのヘンリーのイノシシ野郎!三流国の田舎王のクセにウチの娘をよくも、よくも!」というシーンがあってもいいと思うんだけど、そういう記述に出くわしたことがない。Kc さて、場所は変わってココはイングランド南東部のサーリー州(the county of Surrey)。
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ピーター・ガブリエル、ジュリー・アンドリュースの出身地ね。
ロンドンのベッドタウンで「豊かな中流階級の人が住む場所」というイメージらしい。
2012年にオリンピックの自転車のロード競技はココでやったのか…。
70
ロンドンのウォータールー駅から電車で30分ぐらいだったかな?
ココにあるのが…80ヘンリー八世が住んでいた「Hampton Court Palace(ハンプトン・コート宮殿)」。
アンとの愛の巣。90ココは元々、ヘンリー八世の統治下で枢機卿を務め、権力と冨をほしいままにしたトマス・ウルジーの住まいだった。
キャサリンとの離婚がローマ法王から認められずスッタモンダしているうち、ヘンリー八世が怒り出し、自分の地位がヤバくなってきたもんだからこの宮殿を惜しげもなくヘンリー八世にプレゼントしてご機嫌を取ったという。
コレ、ナンカの映画でこのシーンが出て来たような記憶があるんだけど忘れた。
「ほほう、ウルジーよ…それがしは随分といい家に住んどるのう」
「イエイエ、滅相もござりませぬ、陛下。もしお気に召して頂けるのであれば、すべてを陛下に献上させていただきます!」
「あ、そう? 全部? いいの? 悪いね~ウルちゃん」
「ナニをナニを!陛下のモノは陛下のモノ。私のモノも陛下のモノでござりまする~!」
「フムフム、ういヤツじゃのう」
「(た、助かった~…)」…みたいな(筆者註:大分脚色しています)。
ヘンリー八世の重臣は大逆罪で逮捕され死刑になる中、最終的にウルジーだけは死刑にならなかった。
やっぱりこの宮殿のプレゼントが効いたか…。
しかし、ロンドンに護送される途中に病死してしまった。
100
ま~、スゴイですよ。
中も…105v外も。
見応え十分。
ロンドンへ行く機会がある歴史好きの方はゼヒ足を伸ばしてご覧になることをおススメします。

104両側の壁にかかった巨大なタペストリーが自慢の大食堂。
ココで毎晩飲めや歌えやの酒宴が催されていた。110すると当時の格好をした人たちが始まり寸劇が始まる。
チャンと演奏してたよ。120この人がヘンリー八世役。
肩幅が狭くて迫力がないな~。130vこのホールの天井のどこかに「AB」だかなんだかが彫り込まれているという話だ。
それほどヘンリー八世はアン・ブーリンにお熱だった。150下は別のアンの肖像画。
大分印象が違うな…。
 
さて、ヘンリー八世にとっての一大事である「お世継ぎ問題」はどうなったか…。
アンはめでたく懐妊するが、生まれて来たのは女の子。
ヘンリー、ガッカリ…ココからアンに対する態度がガラリと変わってしまう。
それでもその後何とか妊娠をするのだが、ヘンリー八世が女官のジェーン・シーモア(3番目の妻)とイチャついているところを発見してヒステリーを起こし、流産させてしまう。
男の子だったらしい。
何とか男の子を生まないと自分の身が危ない…とわかってはいてもヘンリーはもう自分に興味を示してはくれないし、かといって不倫で身ごもるワケにもいかない。
もしバレたら一発で死刑だからね。
そこで弟にその相手を頼む…なんていうシーンも『ブーリン家の姉妹』に出て来るが、コレは脚色なのであろうか、どの本にもそんなことは書いていない。
結局、今度はアンのことが邪魔になってしまったヘンリー八世は「不倫」と「王殺害計画」の濡れ衣を着せてアンを「ロンドン塔」に送ってしまう。
まったくヒデエ話よ。
63vコレが悪名高きロンドン塔(Tower of London)。
昔は「オメェ、いっぺんロンドン塔に入ってみるか?」というのは死刑宣告と同じだったそうだ。
入ったが最後、決して生きては出られない。
でもコレ、別に刑務所だったワケではないのよ。
1066年にイングランドを征服した「ウィリアム征服王」が、ロンドンを外敵から守るために作らせた城塞。
1078年から20年かけて一部を完成させ、その後、リチャード1世が城壁の周囲の濠の建設を始め、ヘンリー3世が完成させた。
元々は議事場、兵器庫、造幣所、宝物庫、そして極悪人を収容する牢獄の設備だったんだけど、途中からは監獄&刑場と化した。
もちろん世界遺産。160ロンドンの東部に位置しているので周りにはこんなローマ時代の遺跡が散在している。170ロンドンを観光する時に真っ先に行き先が挙がる名所だからして、年間200万人が訪れるんだって。
入場料は大人ひとり29.9ポンドだから4,500円。
私は2回行ったけど、2回目はLondon Passを使って入った。
だってタッケぇんだもん!175ガイドの話に耳を傾ける観光客の皆さん。180説明をしているのは「ビフィーター」と呼ばれるロンドン塔の衛兵さん。
正式には「The Yeomen Warders(ヨーマン・ウォーダーズ)」という。
これ、コスプレではなくてホンモノの衛兵さんで、実際にはガイドなんかの仕事をしている。
この写真を撮る時、チャンとひと声かけてお願いしたが、快く応対してくれたものの、ニコリとしなかったよ。
衛兵さんだからニヤニヤしていられないのよ。
オジちゃんのドテっ腹にある「ER II」はエリザベス女王のこと。
「E」はもちろん「Elizabeth」。
「II」は二世の「II」。
じゃ「R」は?
コレはラテン語で女王を意味する「regina(リジャイナ)」の頭文字。
だからエリザベス女王はサインをする時は「Elizabeth R」と署名する。
王様の場合も「R」を付けるそうだ。
やはりコレもラテン語で王を意味するのが「rex(レックス)」であることから。200vお酒が好きな人はこのジンを思い浮かべることでしょう。
「BEEFEATER」とは「beef+eater」、すなわち「牛肉を食べる人」という意味。
ロンドン塔の衛兵たちは、国王主催のパーティーの後、食べ残された牛肉の持ち帰りを許されたことからその名がついた。
コレはイヤミなのかね?それとも特権階級を意味したのかね?

210いわゆる「イギリスの兵隊」さんんも勤務している。
この人もバッキンガム宮殿の衛兵同様、多分ホンモノでしょう。

220アン・ブーリン役かな?
一緒に写真を撮ってもお金を取られることはない。225ロンドン塔名物のカラス。
コレらのカラスがロンドン塔を去るとイギリス王国が壊滅するという言い伝えがある。230v足環が付いているのを見ればわかるように、カラスがロンドン塔からいなくならないようにチャンと管理されていて、一羽ずつ名前も付けられているそうだ。

240vコレは店主がエサを与えるからなのか、吾妻橋のウンコビルの向かいにある佃煮屋にやって来ては看板の上でよく休憩していたカラス。
東京のカラスの方がはるかに割腹がいい。
食べ物が良いのだろう。
コイツこそが「Beefeater」だったりして…。250vま~、高いお金を取るだけ合って見どころは満載。
250こんな教会とか…
Img_0969_2でも一番人気は「クラウン・ジュエル」と呼ばれる王家に代々伝わる王冠などの宝物だろう。
写真の撮影が全面的に禁止されているのでどんなモノかをお見せすることはできない。

280でも一番充実しているのは武具甲冑の類の戦グッズの展示だろう。
270ま~、世界の4割を征服した戦争好きの国だけあって、とにかくイギリスの博物館はこうした戦争関係のアイテムの展示に出くわすことが多い。
しかし、「東インド会社」なんて普通に学校で習うけど、17世紀から19世紀中盤にかけてヒドイことしたんだよ~。
特にインド、中国、ミャンマー、シンガポール、マレーシアなんてのはメチャクチャやられたんだから。
日本の学校ではコレを教えない。
終戦直後、GHQがそうしたことを記した本を焚書扱いして記録を抹消しようとしたんだね。
260vそうは言ってもコレらの展示は圧巻だ。305こんな幼児用の甲冑なんてのもあるのか?300vコレは現存するヘンリー八世の6つの甲冑の内で最も初期のモノ。
要するに…細い!
こういうのを見るといつも思うのだが、ウマが気の毒でしょうがない。Simg_0633こんなのもある。
1613年に二代将軍徳川秀忠からジェイムス一世に外交上の贈り物として献上されたモノとされている。
スゴイね、さすがエンゲレス。
パーフェクトな状態で保存されている。310vさて、今回ももうひと息。
本題に戻る。
コレはタワー・ブリッジの上の廊下からロンドン塔を見下ろしたところ。
ロンドン塔に送られてくる罪人は、テムズ川を下る船でやってきた。320テムズ川に面した水門が付いていて、コレを「Traitor's Gate(裏切り者の門)」と言う。330_2普通、罪人は夜間にココに運ばれるのがしきたりであったが、アン・ブーリンの場合、白昼堂々と連れてこられた。
340vココに入ったらとにかくもう一巻の終わりなのよ。
皮肉なことに門の上の格子はアンの戴冠式に合わせてロンドン塔の改装をした時に作ったものなのだそうだ。
350水門の上はこんなようす。

360アンの罪状は「不倫」と王の殺害を計画したとされる「大逆罪」。
もちろん無実のハズなのよ。
アンと離婚の手続きをするのが面倒だからいっそのこと処刑してしまった…という。
判決は「火あぶりの刑」。
イヤ、それじゃあまりにも気の毒だということで、ヘンリーは減刑を命じ、斬首刑にした。
そうなんですよ。
火あぶりの刑ってのはあまりにもキツいのだそうだ。
下のような絵を見たことがあるでしょう?
かなり熱いよ、コレは。
たいてい火であぶっている傍らで担当者が棒でナニかを突っついている。
最初、コレは火力を強めるために薪をひっくり返しているのかと思っていたらさにあらず。
焼かれて死ぬまでの時間があまりにもシンドイので、ある程度あぶったところで命のあるうちに槍で身体を突き刺して絶命させてラクにしてやるのだそうだ。
いずれにしても昔は残酷だよ。

400s「タワー・グリーン」と呼ばれる芝生の広場。
ココで10人が首を切られている。
そのウチの2人はイングランド王妃、またひとりはイングランド女王だ。
そうそう、私は全く平気なんだけど、霊感の強い人はロンドン塔へはいかない方がよいということです。Img_0986チョット前に『こわい絵』という本やら展示会があって、下の絵が紹介されていたでしょう?
見たことがある人も多いのではないかしら?
この絵の中の女性がそのイングランド女王のジェーン・グレイ。
たった9日間だけ女王の座に君臨し、やはり無実の大逆罪で斬首刑となった。
この時、ジェーンは16歳だって!
斬首台の周りにワラが敷いてあるでしょ?コレは後で血を掃除するの手間を省くためのモノ。
右の死刑執行人は斧を手にしている。
普通は斧を使ってズバッと首を切り落とした。
この絵ではどこかの密室で刑が執行されようとしているけど、実際にジェーンの首を切り落としたのは上の写真の広場だった。
つまり、この絵は丸っきり「空想」で描かれたようだ。
だってジェーンが死刑となったのは1554年で、この絵が描かれたのが1833年だっていうんだもん。
300年以上の開きがあるのよ。

Sjg「絵」といえばドイツの画家、ハンス・ホルバイン。
この「大使たち(The Ambassodors)」という絵も見たことあるでしょう?
真ん中の下にガイコツのだまし絵が描かれていることでとても有名な絵。
ホルバインの作。
コレはトラファルガー広場のナショナル・ギャラリーに行けば無料で見ることができます。Sthe_ambassadorsホルバインはヘンリー八世のお気に入りの画家だった。
下はホルバインが描いたヘンリー八世が40歳頃の肖像画。
上の「大使たち」などの作品でホルバインはとても有名になっていたが、かなりビビりながらこの絵を描いたらしい。
何しろモデルさんの迫力がモノすごくて、粗相があって怒らせでもしたら命の保証がないからね。
そうした威圧的な雰囲気もスゴかったが、何しろ上背が190cmもある巨人だ。
体格も良い上に、肩や胸、ふくらはぎ等に詰め物をしたり、上着にスリットを入れたり、ありとあらゆる手を使ってて少しでも身体を大きく見せる工夫をしていた。
だからこの肩幅はホルバインの誇張だけではなさそうだ。
ちなみに侍の裃ってあるでしょ。
袖がなくて肩が三角になっている上っ張り。
あれも身体を大きく見せて相手を圧倒するためのモノなのだそうです。
何よりも驚くのは、この絵を描いたのは自分の奥さんのアンが首を落とされようとしていた時のことだったという。
 
ハンス・ホルバインは4番目の奥さんの時にも登場するので名前を覚えておいてね。

H8タワー・グリーンの中央にあるモニュメント。370アン・ブーリンはココで首を落とされた。
ヘンリー八世はアンを思いやって一発で首が落ちるようにフランスの熟練した死刑執行人を招き、斧ではなく、特別な刀を作りそれを使って執行させた。
というのは、当時結構ミスが多くて、苦しみながら死んでいった罪人も少なくなかったから。
やられる方は「手元が狂った」じゃ済まされませんからね~。

390フランスにも山田浅右衛門みたいな人がいたんですな。
「山田浅右衛門」は江戸時代、将軍様の刀の切れ味を試す「御試御用(おためしごよう)」という仕事を代々してきた人。
名前は世襲だから「山田浅右衛門」というのは職名みたいなものだ。
御試御用というのは死刑になった罪人の身体を使って刀の切れ味を試すのが業務だったが、生きている人間の首を切り落とすこともあったという。
かなりリッチだったらしい。
というのはこの仕事の手当てが良いからではなく、死体から取り出した肝臓や胆嚢や脳で作った薬が高額で売れたから。
下の写真は明治の中頃に撮られた9代目、すなわち最後の「浅右衛門」の姿。
この人、落語の「死神」みたいに命が短い人を完璧に言い当てることができたという。

Ay コレはどこの本にも書いていないイギリス人の友達から聞いた話。
アンの死刑執行の前に、その特別な刀が本当に切れるのかどうか、自分の首で試して欲しいと申し出た男がいたそうだ。
そんなことをしたら死んじゃうじゃんね。
 
アンはもちろんこの処刑に納得がいくワケはなかったが、執行前には首を切り落としやすいように髪の毛をアップにして、死刑執行人に「うまくやってくださいね。私は首が短いから…」と言ったという。
この日から10日後、ヘンリー八世は第3の妻、ジェーン・シーモアと結婚した。420そしてアンの娘、エリザベス一世は成長して王位に就き、スペイン無敵艦隊を破るなどして、イギリスを世界の第一等国にのし上げた。
皮肉な話である。430v

さて、リック・ウェイクマンの「Anne Bolyne」(リック・ウェイクマンやってたのを忘れてたよ)。
やっぱり6人の妻の中でも最も人気のある人だけあって、リックも相当入れ込んで作っているような感じがするね。
全編を通じて聴くことができる哀愁を帯びたピアノの調べが美しい。

440cd6:35から場面が変わったところがタイトルにある「The Day Thou Gavest, Lord, Hath Ended」。
ジョン・エラートンという人が作曲した「この日も暮れゆきて」という讃美歌。
1870年の作品だというからアン・ブーリンの時代とはかなりかけ離れている。
リックのイメージで曲の最後に付け足したのであろう。
実際にとてもいい曲だ。
1897年のヴィクトリア女王の「Diamond Jubilee(在位60周年記念式典)」の時や、1997年に開かれた「香港返還」の行事で歌われた。
その間、ちょうど100年。
それもそのハズ、100年前イギリスはアヘン戦争で香港を強引に割譲させて、向こう99年間、イギリスの租界とさせる条約を中国に結ばせたからだ。

290v_2<つづく>
 

200

2021年4月22日 (木)

雲のむこうにいつも青空~amber lumberレコ発ライブ

  
久しぶりのamber lumber。
昨今のコロナ禍にあってamber lumberも活動には色々と制約を受けているに違いないが、このチームには踏みとどまることなく着実に前進し続ける力強さを感じる。
今日はその単独公演のレポート。
10v相変わらずの細かい物販がうれしい。
言い方は失礼かもしれないが、この「駄菓子屋」感がすごくいいんだよね。
幼い頃、駄菓子屋好きだったナァ。
ウチの近くの人気の駄菓子屋は「カネコ」といった。
看板すら掛かっていない普通の古い平屋建ての民家で、店名などなかったハズだ。
それを誰かが「金子ナニガシ」という玄関に取り付けてあった表札を目にして「カネコ」と呼び始めたのだろう。
当時、そのエリアの子供たちにとって「カネコ」はひとつの有名ブランドだった。
私の記憶では、一番安い商品は小さなビニール袋に入ったラーメンのような菓子で値段が2円だった。
アンコ玉のように1ケ5円などという値段は当たり前で、20円の商品となると大変な高級感を放っていたものだ。
まぁ、ラーメンが80円ぐらいの時代だからね。
駅前の立ち食いそばが50円ぐらいだったかな?
店番は決まってその家のクシャクシャなお婆さんで、ニコリともしていなかったが、カネコの人気は他の駄菓子屋を寄せ付けなかった。
品揃えが食べ物からちょっとしたオモチャまで、品揃えがケタ外れに豊かだったのだ。
私はここで1串5円の港常(みなつね:浅草に本社/工場があるアンズ菓子メーカーの老舗)のアンズの甘露煮が大好きでしょっちゅう買いに行っていた。
私の母は、姉2人がアメリカに嫁いでいて、その影響を受けているのか、何事に対してもとても合理的な考え方をする人で、都度アンズを買いに行く私を見かねて「何度もカネコに行くのはバカバカしいでしょう?箱で買って来なさい」と、今でいう「大人買い」をさせてくれたんだけど、子供にはそれじゃオモシロくもなんともないんだよね。
買うモノは決まっていても、10円玉を手にしながら色々と店先のモノを見るのが楽しんだから。
パチンコの機械を買って来て家でジャラジャラとやるようなものね。
落語で言えば「二階ぞめき」というところ。
お婆さんと写真撮っておけばヨカッタな~…でも50年以上前のことだからね。
顔は覚えているんだけど、声って忘れちゃうんだよね。
そんなことを思い出しながら、ライブ会場の店先でamber lumberグッズを眺めるのは楽しい。
いつも素見でスミマセン。
この「素見(ひやかし)」という言葉の発祥は日本堤の「紙洗橋」であることはMarshall Blogに何回も書いた。
20エッセイもズット続いている。
スゴイことだ。30CD購入の方へのサービスもバッチリ。
何とマメなことよ。40vさらに、開演前には征史さんが描いたamber lumberのマスコット・キャラクター「ネコ大仏」のカードが支給される。
裏返しになっていて、好きなカードを1人3枚…イヤ、仏様だから3柱かな?…引くことができる。
するとネコ大仏の傍らに「お悟し」の言葉が書いてあるというワケ。
この日は私1人だけだったのだが、征史さんのご厚意で家内の分も引かせて頂いた。50ショウは潮騒とともに定時にスタート。
60_ty森永JUDYアキラ70v山本征史80v「レコ発」の「レコ」とはコレ。
チョット前にマーブロで紹介した3枚目のアルバム『Hundred Suns』。
「月」の次は「太陽」ね。
このアルバムがすごくヨカッタのでこの日のショウを楽しみにしていたのです。100cdショウの冒頭はCDと同じく「Introduction P.S.」から「Heart to Heart」につなげてスタートした。110_hthアキラさんのギターを鳴らしているのはMarshall。120vMarshallのアコースティック楽器用アンプ、AS100D。
このモデルは、実はMarshallの商品ラインナップの中で、最長老の部類に入るのです。
つまり大変なロング・セラーなのだ。130アキラさんの歌声とギターに艶っぽくからみつくアコースティック・フレットレス・ベースもMarshallが鳴らしている。130vヘッドは100WのSUPER BASS1992。
このモデル・ナンバーがどういう風にしてキメられたのかは熱心なマーブロ読者の皆さんは知ってるよね?
キャビネットは2x12"の1936。
でも、「1936」は「1992」よりズット後の時代の商品で、番号の付け方は「1992」とは異なります。140v「amber lumberです!
ワンマンを演らせてもらのは久しぶりです!」
200_mc「レコ発ライブが出来なかったので、『レコ発』風味でお送りします!」

S41a0246 アルバムの曲順通りに「冗談じゃない」。
そう、例え誰かを論破しても、ヤラれた方は決していい気分にはならない。
facebookを見ていると時々チャンチャンバラバラやっている人を見かけるけど、坂本龍馬は絶対にエキサイティングな議論をしなかったとか…。
私は江戸っ子で佐幕派なので、龍馬ファンではないんだけど、若い頃『龍馬がゆく』を読んで、このことだけはすごく印象に残っているのです。
150v_jdnこの曲にはすごくamber lumberらしさを感じてしまう。

160v次もアルバムの曲順通りで「ランデブー」。170_rv「♪会えるのは満月の夜」…コレも「月」の歌なんだね。太陽ではない。180v「春ですな~、床が冷たくない」
2人は裸足でステージに立っているからね。
「春分の日、星座がひと回りしたと思ったら他愛のないことで両親が大ゲンカしちゃいまして…。
その最中に地震…もう大丈夫だと思ったらまたケンカを始めちゃって!
次にケンカしたら『2人の結婚式の時の写真をSNSに出すからね!』と言ってやりました」
コレはヤダわ。
「30年経って、故郷に帰りました」
アキラさんの故郷も一度訪れてみたいと思っているんだよな~。S41a0140 アルバムの収録曲通りにショウは進む。
沖縄テイストの「ウートートゥ~五の四までも~」。
歌い出し以外は征史さんの作詞。
沖縄に行った時に曲が降りてきたという。
Z3「ウートートゥ」というのは、「トートーメー」と呼ばれる位牌にお祈りするときに、両手を合わせてとなえる沖縄の言葉。
「あな尊い」がその語源だとか。220vココで征史さんがこの日使用しているMarshallを紹介してくれました。
ありがとう征史さん。
後はゴレンジャーの話。
しかし、この「なんとかジャー」ってのはスゴイよね。
私は「ゴレンジャー」よりチョット前の世代なんだけど、幼い頃妹が見ていたので知ってる。
このシリーズって連綿と続いてるでしょ?
最初が1975年だっていうから46年間。
今「ナニレンジャー」なんだろう?
調べてみると、「機界戦隊ゼンカイジャー」だって。その前が「キラメイジャー」、その前が「ルパンレンジャー」です。
「ニンニンジャー」だの「トッキュウジャー」なんてのもいる。
頭の「ナントカ戦隊」ってのもスゴイよ。
「魔神戦隊」、「炎神戦隊」…「マシン」に「エンジン」だよ。
どうでもいいけど子供が誤って漢字を覚えないようにしてくれよ。
ただでさえ日本語がおかしくなっちゃってるんだから。
しかし、コレおもしろいな。
大の大人が集まってアイデアを出し合うワケでしょう。
ク~、やりてーなー。
ギャハハ!「轟轟戦隊ボウケンジャー」なんてのもある…「ゴーゴー戦隊」だって!「♪マベビバラバラバラ」か?
コレ、完全にフザけながらやったな。
しからば私も…
「IT戦隊デンシジャー」なんてのどうよ。IT制御だぜ。
「和音戦隊マイナーメジャー」なんてのもある。マイナー・トライアドに長七度の音が加わる理論派だ。V続けて征史さんフィーチュアで「I Wanna Be Your Blood」。
コレはいいですよ。
征史さん、ウマいことやったな~。
も~、ホントに「ガンバレ」だの「ありがとう」の歌はいいよ。
「♪すべての薬に副作用がある クスリは毒 毒はクスリ」と来たもんだ。
まさに今の歌だ。
そして…「♪心臓 オレをポンプしてくれ  腎臓 オレを濾過してくれよ」…コレですよ!
そして、「アナタの血になりたい」って。270vココでアキラさんはドラムスにスイッチ。S41a0221 「ドクドク」とか「ドロドロ」と真剣に相の手を入れるアキラさんがユーモラス。
アキラさんはCDでもドラムスをプレイしている。
生まれて初めてのドラマーとしてのレコーディングだったそう。
S41a0230 一方、征史さんは20回ぐらいベースの音を重ねたそうだ。
サスガ!凝り性だからね~!S41a0257 「サンキュー赤血球!」
 
しかしね、こうして年を取って来てね、一番怖いのは「血圧」だね…高血圧。
アイツ…なんの症状も出して来ねぇ。
それで自分は隠れていて他の重大な病気を連れてきやがる。
イヤ、私の身に何かあったワケではないんだけど…事前に気が付いてナントカ食い止め中。
とにかく血圧だけは上げちゃダメ。
征史さん、次は「Anti-High Blood Pressure Blues」お願いします。
「難聴」をテーマにした曲もあるけど、超高齢化社会の今、こうした「病気ソング」はイケるかもよ。
若い人は誰も聴かないだろうけど。
やみくもに「ガンバレ」だの「元気出せ」と歌われるより格段にありがたい。
もうロックに新旧の交錯はあり得ない。
子供には子供のロック。
ジジイにはジジイのロックが必要なのだ!
275アキラさんのドラムスでもう1曲。
楽しそうだな~。
S41a0231 征史さんのヘヴィなベースが絡むのは「Arms〜39 for U〜」。S41a0148 ま、こういう歌のウマい人は何の楽器をやってもすぐにウマくなるんよ。
「楽器がウマいのに歌がヘタな人はいるけど、歌がウマいのに楽器の上達が遅い人」ってのはいないらしい。
デューク・エリントンだったかな?違う人だったかな?
エラ・フィッツジェラルドを例に挙げてそういっていた。
サミー・デイヴィスJr.もそうだし、楽器スタートのジョージ・ベンソンもそう。
ドラムスではグラディ・テイトなんてどっちが本職かわからないもんな。
あと、そういう人は大抵ピアノを難なく弾くよね。
 
それにしてもこのアキラさんの声!
「ドス」どころではないド迫力の歌いっぷり。
配信のカメラがアキラさんに迫る!305vSeijiさんも前の方でエキサイト!306vこういうところもamber lumberの魅力のひとつ。310お守りの見せっ子から…
280vファースト・アルバム収録の「青い月夜」を…。
この曲は他のミュージシャンにカバーされているそうだ。S41a0287 いい曲だもんね。
340パット・メセニーの曲に出て来そうな征史さんが出す「ヒュンヒュン」いうSEがまたいいんだよね。
寒風ふきすさぶ、ものすごく寂しい草原をイメージしてしまう。0r4a0078 「♪堪えなくていんだよ 今夜はウンと泣いていい」というところでヤラれる。
この曲と後で征史さんが歌う「思えども思えども」はテイストがよく似ているが、どちらも心を揺さぶられるんだよな~。330v第一部終了。
換気休憩。
その間も征史さんは休まない。
今度はミニのネコ大仏カードをお客さんに配って歩いたのだ。
コレは先に絵があって、フト思いついた言葉を後から付けているのだそうだ。350こんな世の中になっちゃったもんだから征史さんとも久しぶりにお会いした。
実は征史さんは私の落語の先生でしてね…落語と言っても演る方じゃないですよ、聴く方ね。
そんな話をするのを楽しみにしていたんだけど、反対に征史さんの方から鶴田錦史という薩摩琵琶の名人の話が出てしまった。
もう、コレMarshall Blogには2回ぐらい紹介しているんだけど、その鶴田さんの評伝『さわり』をお読みになり、感動して、最後のページを読み終わった後にそのまま最初に戻ってもう一度読んだというのだ。
この本に私と同じ苗字の人が出て来てビックリした。私の苗字は字面は普通でも結構珍名の部類に入るのです。
調べなかったけど、多分親戚だと思う。
360vbまた書くけど、鶴田さんは武満徹の出世作「November Steps」の初演をカーネギー・ホールで弾いた人。
小澤征爾を介してレナード・バーンスタインからニューヨーク・フィルの125周年を記念する作品を依頼されて武満さんが作曲した現代音楽を代表する1曲。
ま~、最初はかなりシンドかったけど、何とかしてこの曲を味わえるようになりたくて立て続けに聴いた時期があった。
するとですね、この琵琶と尺八がメチャクチャカッコよく聞えてくるんですよ。
間と音色がタマらないんだよね。
バーンスタインは「何て感動的な音楽なんだ」と聴きながら涙を流したらしいんだけど、さすがにそこまではムリだわ。
ロックもよっぽどネタがないのか、それともJ-POPに乗じたナショナリズムなのか、最近は和楽器を使うバンドを時々見かけるようになった。
でも、私にはとてもうまくいっているようには聞こえないナァ。要するにカッコいいとは思えない。
私も浅学ではあるけど、そうした手法が本当にうまくいっているのは他に秋吉敏子の「孤軍」とか「Minamata」ぐらいではなかろうか?
そんなキテレツなことをしなくても三味線や尺八等の日本の伝統楽器はは民謡や小唄で聴いた方がはるかにカッコいい。
380cd「さわり」というのはワザと楽器の音を汚く濁らせる仕掛けのこと…のはず。
ギターで言えば絶対に許されない「ビビり」ね。
英語だと「buzzing」とか言うけど、三味線や琵琶といった日本の弦楽器はワザとこのバズ・ノイズが出るように作られている。
このノイズこそが味わいのひとつで、ツルンツルンの音だとオモシロくもなんとない…と日本人なら思うワケですよ。
なんと風流な!
下のアフリカの「カリンバ」という親指ピアノなんかも同じ。
何本も飛び出している針金みたいのを親指で弾いて演奏するんだけど、針金の根元に輪っかが付いているでしょ?
針金を弾くとその振動で、この輪っかが「ジージー」とノイズを出すワケ。
このノイズが味わいなんだな。
370話を戻して…。
この人が『さわり』の主人公の琵琶師、鶴田錦史。
女性です。
390v ま~、私もこの方が女性と知って最初は仰天しましたよ。
鶴田さんは破天荒なことが色々あって、男性として生涯を全うした人なんですね。
下は鶴田さんを指導する武満さん。
武満さんは独学ですからね。本当の天才です。
「November Steps」の琵琶は最初から鶴田さんの起用を決めていたらしい。395こんなのそこら辺の凡百なロックなんかよりよっぽどカッコいいよ。Tk_2ちなみに武満さんはストラヴィンスキーから高い評価を受けて有名になる前の下積み時代、ずいぶん映画音楽の仕事をされていて、早坂文雄他のゴーストライターをされていた。
『七人の侍』の音楽の一部も担当されていて、勝四郎(木村功)としの(津島恵子)のロマンスのシーンの音楽は武満さんが書いたそうだ。ビックリ!
何の自慢気もなく下の本の中で述べている。Tm_2さて、第二部。
2曲ほど離れていたニューアルバム『Hundred Suns』に戻って「もうすぐ月は」。400_mtwアキラさんがジックリ歌い込むバラード。
続けて『Mother Moon』からもう1曲のバラード「半分の月」を披露して「月」もの3曲を並べた。410vamber lumberの「静」の世界。
コレもまたよき哉。420v「おっと、ジャケットを変えなきゃ」
実にマメマメしい征史さん。430ココでプレゼント・コーナー。
征史さんの誕生日のプレゼント。
そう、この日は征史さんのバースデイ・ライブでもあったのだ。440vジミ・ヘンドリックス柄のストラップ。
征史さん気に入っていたけど、コレは「貸しプレゼント」なんだって。
後で返却しなければならないそうです。450本当のプレゼントはこっち。460群馬県桐生市のスイーツ専門店、モンシェリの「赤城山の埋蔵金」。

470こんな感じ。
フィナンシェってぇヤツ。

Mcイザとなったらおじいちゃんがホンモノの埋蔵金のありかを教えてくれるというアキラさん。
悠々自適だ。480アキラさんのアルペジオに乗って…

485_yg「ヨルノガッコウ」
征史さんのメルヘン・サイドをフィーチュア。490v_yg続いては征史さんが切々と歌い上げるファースト・アルバム収録の「思えども思えども」。

500_ooコレもネコ曲。
ココのチームは動物が好きだね~。
ネコ、カニ、クジラ…。
それにしてもネコ好きの人って多いね~。510上に書いた通り、この曲はいつ聴いてもグッとくる。
もう、たまらなく切ない気持ちになっちゃうのだ。
ネコになりたいとは思いませんが…。520v本編残り3曲はすべてニューアルバムから。530_tnフォークソングの典型を聴かせてくれる「tane」。540でも、征史さんのベース・ソロがガツンと入って来るところあたりはamber lumber風。550v続けて「Whale Song」。
「amber lumberのクジラのカリプソ」とでも言べき1曲。

560_wsよく練られた言葉遊びが楽しいね!570vアルバム最後の曲で本編の最後を飾るのは…580v_as「あなたの下で」

590このホンワカ・ムードがよろしいな。

600アンコールは「ここにある宇宙」。

610_kauコレもamber lumberならでは世界。620v曲の後半はジミ・ヘン・ストラップを身にまとった征史さんが暴れまくる!
amber lumberのショウの見どころのひとつ。630

640vMarshallのサウンドが征史さんのプレイに完璧にマッチするのだ!

645

650v「山本征史!」
そう、今日は主役ですから…

660ということでバースデイケーキ進呈!

670「あにゃたがいるから私もいる」…ネコ大仏が鎮座ましましている。

680最後にもう1曲!

690「amber lumber」だ。

700アキラさんのカズーが鳴り響く!710そして征史さんの跳躍でフィニッシュ!715ありがとう!
とてもいいショウだった!
 
amber lumberの詳しい情報はコチラ⇒amber lumber Official Web Site

720落語ネタをたくさん入れようと思っていたけど、ゼンゼン入れられなかった!
 

200 (一部敬称略 2021年3月21日 神田SHOJIMARUにて撮影)

2021年4月16日 (金)

【がんばれSeijiさん!】D_Driveフロア・ライブ DAY1 [第2部]

 
D_Driveの『フロア・ライブ』レポートの<後編>。
床で演るから「フロア・ライブ」。
0r4a0150銭湯で演ったら「風呂屋ライブ」。
写真は地下鉄銀座線「稲荷町」駅から歩いて1分の「寿湯」。
こんな東京のど真ん中でありながら、20年ぐらい前まではにわかには数え切れないほど沢山の銭湯が散在していたものだが、今となってはこの寿湯を含めて2軒ぐらいしか付近に残っていない。

2ky かつては真向いに東京最後の「同潤会アパート」があった。Daもっと前、寿湯の一本駅よりの通りには古い四軒長屋があって、そこに噺家の林家彦六が住んでいた。
通称「稲荷町」、または「稲荷町の師匠」。
彦六は先代の林家木久蔵(現、木久扇)の師匠で、「林家彦六伝」という噺というか、漫談というか、をお聴きになったことがある人もいるだろう。
アレは殺人的にオモシロイからね。
稲荷町は彦六を名乗る前は「林家正蔵」といった。
「林家正蔵」と言う名前は「大」がつく名跡で、名人しか名乗ることができない重い看板なのです。
木久ちゃんはオモシロおかしくモノマネを交えて師匠の人となりを噺に仕立てているが、実際にはあのモノマネほど声は震えていないし、身体が揺れることもなく、怪談話や芝居話といったシリアスな噺を得意としていた。
私は若い頃は苦手だったけど歳を取った今聴くと、落ち着いていて、威厳があって、実に味わい深い。
彦六は「長屋こそ噺家にふさわしい住まい」として、終生その銭湯の近くのせまい長屋で暮らした。
Hs今、「林家正蔵」って誰だか知ってる?
そう、「下町の学習院」台東区立根岸小学校卒のこぶ平ね。
失礼ながら「正蔵」という大名跡を継げる能力はない…というのが世間一般的な見方なんだけど、この人は自分の実力を知っていて、「シリアスでムズカシイ大ネタはできません」みたいなことを自ら宣言したらしい。
コレは立派だよ。
じゃ「正蔵」を名乗るべきではない…と思いたくもなるんだけど、実はこの「正蔵」という名前はこぶ平のところの海老名家の噺家が継ぐ権利を持っているんだな。
じゃナンで彦六が「正蔵」を名乗っていたのか…。
12hk 昭和25年、ちょうどその時「林家正蔵」を名乗る噺家がおらず空跡になっていたので、「一代限り」という条件付きで彦六は海老名家から名前を借りたんだね。
本当は「ニキニキニキニキ二木の菓子」のこぶ平のお父さんの三平が継ぐことになっていた。
その後、林家三平が人気者になり、彦六は「正蔵」の名前を三平に返すと言ったのだが、人のいい三平は「イヤイヤ、兄さん、そのまま正蔵の名前を使ってください。もう大変なんスから」と彦六の申し出を断った。
三平は押しも押されぬ大スターになっていたので、名前を変えるのを得策と考えなかったのかも知れない。
何しろオモシロイからね~。
テレビでは「第7世代」とかなんとかいって騒いでいるけど、三平の方が全然オモシロイ。
もう、ジャズで言えばチャーリー・パーカー、ロックで言えばビートルズ、マンガで言えば赤塚不二夫ぐらいの革命児だったんだから。
そうこうしているウチ、近い将来に「正蔵」の名前を継ぐハズだった三平が1980年に死んでしまった。
そして同年、彦六は生前に海老名家に「正蔵」という名前を返上し、自分は「彦六」を名乗るようになった。
そしてその翌々年、「稲荷町の師匠」もこの世を去ってしまった。

Hsp皆さん、お餅ってカビがすぐ生えちゃうでしょう?
アレ、なんでカビが生えるか知ってる?
 
……Thinking time……
 
答えは…「早く食べないから」。
…と彦六が言ったことになってるけど、マァ木久扇師匠の創作だろう。
ウマいこと言うもんだ。
 
下がその彦六師匠が住んでいた長屋。
この小さな2階建ての木造の家を縦に割って、2世帯が今でも暮らしている。
イギリス風に言うと「Detouched House(デタッチト・ハウス)」ということになろうが、あれほど立派ではなく、木久蔵の噺によると中は滅法狭かったらしい…見ればわかるか。
今はTimesの駐車場になっているが、40年ぐらい前まではココに同じものが立っていた。
2棟並んで立っていたワケじゃないよ。つながっていたの。
つまり、横長のひとつの家を縦に4つに区切っていたワケ。
だから「四軒長屋」。
私の記憶では、彦六師匠の後を継いだのか、「ナントカ」という噺家の表札がかかっていて、隣りには「彫りナントカ」という刺青師が住んでいた。
タトゥーとはワケが違いますよ。
「浅草の彫り師」ですからね、ホンモノ中のホンモノですよ。
今は残っている方の部分に「藤間流」の日本舞踊の師匠がお住まいのようだ。12img_4938 参考までに…。
コチラは根岸の海老名家。
いわゆる「三平御殿」。
どっちに住みたいかはアナタの自由だ。12img_5133 急に落語の話なんかをしておかしいでしょう?
私は18歳ぐらいの頃に父の影響で落語を聴き始めたんだけど、聴かなくなるとパタリと聴かなくなるてぇヤツ。
聴いたり、聴かなかったり…コレの繰り返し。
で、今、何度目かの大落語ブームが私のなかで起こっているのです。
ゴメンね、「そんなのヨソでやれ!」って感じですよね?
やるつもりです。
 
参考までに…下がイギリスの長屋「Detouched House(デタッチト・ハウス)」。
ヴィクトリア様式っていうのかな?
一見すると、1棟の3階建ての家に見えるでしょう?
内部は縦に2棟に分けられていて、黒と緑のドアがそれぞれの入り口になってる。
彦六師匠の長屋とは偉い違いだ。
コレで建物の向こう側には「Backyard」と呼ばれる細長い裏庭が付いているのが普通で、私も何人かの友人の家にお邪魔したことがあるが、とても機能的で快適だ。
この建物もそうだけど、2世帯で建物がひとつということではなくて、こういう建物がズラーっとつながっていて、2世帯ずつ組みになって区切られている。Dhさて、書きたいことを書いて気が済んだ後は、『フロア・アライブ』の第2部。0r4a0076 竿を持ち替えての登場。0r4a0114SeijiS41a0190_2YukiS41a0676ToshiS41a0797ChiikoS41a0504 第2部の1曲目はYukiちゃん作の「逆鱗-GEKIRIN-」。S41a0593YukiちゃんのMarshallはいつもの「Blue Rose」のJVM410Hと1960A。0r4a0006矢継ぎ早にSeijiさんのリフで始まる「Russian Roulette」。S41a0680Seijiさんもいつもの「Seiji Vintage Special」。100v声が出せないからみんなで手拍子!S41a0715_2さらに「Amomg the Distruction」をつなげた。
ちなみにイギリスでは「among」を「amongst」と書くんだけど、コレがなかなかになじめない!
Toshiくんのソロ炸裂!S41a0261新鮮な空気の中、Dチューニング特集で派手に始まったフロア・ライブの1日目の第2部。0r4a0093「次はまだ音源になっていない曲を演ります。
私が飼っているインコ、ラムちゃんとレモンちゃんをテーマにして作った曲です」
出た~、「愛犬」、「お姉さん」、「ドラゴンボール」に続く「Yuki's Private Life」シリーズ。S41a0739曲は「Wings」…鳥だからね。
Yukiちゃんが16ビートのカッティングを奏でる。S41a0318でも結局はヘヴィなD_Driveナンバーとなる。
コレでいいのだ!
「インコの声をギターで演ったのははじめて」というSeijiさん。
ま、エイドリアン・ブリューじゃないからネェ。S41a0223 続いてもYukiちゃんナンバーで「Begin Again」。
この曲もスッカリ「Dスタンダード」の仲間入りをした感がありますな。
聴けば聴くほど味が出て来るスルメ曲。S41a0561私が特にそれを味わったのがこのビデオ。
皆さん観てくれたかしら。
Seijiさんに相談して私が編集させて頂いた。
D_DriveRの皆さんならすぐにおわかりだろうけど、大阪十三GABUでの『10周年記念コンサート』とウチの『Marshall GALA2』のビデオをミックスしてオフィシャル音源を重ねたモノ。
コレがなかなかに大変な作業だった。
いくら同じ曲を演奏している動画とはいえ、やっぱりスタジオで録音した音源とアドレナリンが出ている生演奏とでは大きな差が出て来るのが普通だからね。
でもD_Driveはすごく優秀で、テンポもそのキープもかなり正確でオフィシャル音源通りの生演奏。
それでも画面に映えるシンクロ・パートを探すのに苦労しましてね~。
作業に1週間ぐらいかかったわ。
おかげさまでイギリスからもおホメの言葉を頂戴しました。
と、いうことで、観たことがある人もまたどうぞ!
Seijiさんの弾くシンプルなリフがでスタートするのは「Attraction 4D」。
この曲は海外でもとても人気があるのです。S41a0812

S41a0215

S41a0206

S41a0008ココで物販の紹介があって、明日のフロア・ライブの告知。S41a0150いよいよ初のフロア・ライブ最後のセクション。
Yukiちゃん作の「Drive in the Starry Night」。S41a0550今日もしっかりとフォーメーションがキマりました。0r4a0121 「Advance and Attack」…「てめえ、ヤル気か?」みたいな雰囲気の曲。
S41a0805この曲を聴くたびにそう思っていたら、それもそのハズ、コレはYukiちゃんが「進撃の巨人」をイメージにして作ったのだそう。
またマンガか…。
次はドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」かなんか読んでナニか作って頂きましょう! S41a0894 本がダメなら映画にしよう。
この曲にちなんでロバート・アルドリッチの『攻撃』という作品はいかが?
原題は「Attack!」。
私は音楽の道に入る前は映画に夢中で、古い作品しか観ないとはいえ、人よりは数多く観ているつもり。
その中にあってこの『攻撃』はいつでも「私のベスト10」に入って来る作品なのです。
舞台は戦場だけど、中身は全然違うから。
ちなみに神戸出身の淀川長治さんもこの作品をかなり高く評価されています。
少なくとも『ナントカ、部活やめるってよ』とか『シン・ナントカ』よりはタメになります。

At こういう重苦しいハードな曲にもこのリズム隊はバツグンのコンビネーションを見せてくれる。S41a00782人の高度なテクニックがEDENとNATALのいいところを引き出してくれるのだ。S41a0915今度はSeijiさんの人力ギター・シーケンサーから「The Last Revenge」。
そういえば「全国居酒屋甲子園」の時、この曲をASTORIAで弾いて頂きましたっけね~。

S41a0227_2本編を締めくくったのはエピローグ的1曲の「Over REV」。0r4a0135_3アンコール。
「今日はD_Drive初の『フロア・ライブ』にお越しくださいましてありがとうございました。
皆さまのおかげで『47都道府県ツアー』を再開することになりました」
と挨拶したYukiちゃんだったが…S41a0947すでにD_DriveのSNSで発表した通り、Seijiさんが参加できないため、『D_Drive感謝の47都道府県Drivingツアー』は一旦すべての予定をキャンセルすることとなった。

171532627_3831468190268371_88947898公演を楽しみにしていらした方も多かろうが、ココは仕方がないね。
みんなでSeijiさんの早期の復帰を祈ろうではないか!I2_2 アンコールはハーモニクスを活かしたリフから始まる新曲「Breakout」。S41a0955Yukiちゃんも7弦ギターに持ち替えてのヘヴィ・チューン。12s41a0977Toshiくんも5弦ベースに持ち替え。12s41a0969 ChiikoちゃんはNATALに変化なし。
完璧なサウンド。
そうそう、今回は完全にNATALの素の音だったでしょ?
何人かのお客さんに「NATALってすごくいい音ですね!」とおホメの言葉を頂いた。
うれしいね~。
イエイエ、叩き手がいいんですよ~。S41a0070こうしてD_Drive初のフロア・ライブの第1日目が幕を下ろした。

0r4a0145この企画のテーマは「フロアで演奏する」ということだけでなく、2日間でD_Driveのレパートリーをすべて披露するというモノでもあった。
残念ながら2日目はお邪魔できなかったので、セットリストのみココに記録しておく。
Marshall Blogの良いところは、写真でも文章でもなく、私が生きている間はライブの内容がズットこの世に残り続けるということなのよ。

12sl さて、今週末のD_Drive。
吹田「TAKE FIVE」の2日はYukiちゃん、Toshiくん、Chiikoちゃんの3人体制「C_Drive」で臨みます。
関西の皆さん、ゼヒ応援に行ってあげてください! 

12s41a0177

S41a0236_2

S41a0494_2
Seijiさんは完璧に治して早く元気に帰ってくること!
みんな待ってるよ~!120r4a0035 D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Website<つづく>

X

200 (一部敬称略 2021年3月20日 新横浜strageにて撮影)

2021年4月14日 (水)

【がんばれSeijiさん!】D_Driveフロア・ライブ DAY1 [第1部]

 
昨晩、D_DriveがSNSを通じて公式に発表した通りリーダー/ギターのSeijiさんが、4月10日の名古屋公演後、身体の不調を訴え緊急入院した。
診断は脳出血とのこと。
地球をひとりで7周半もドライブした強靭なSeijiさんのこと、きっとすぐに復帰してくれることと信じている。10vMarshallやMarshall Recordsの仲間もみんな心配して見守っていてくれているよ!
 
Seijiさん、ガンバれ!
20 今日は3月下旬の新横浜strageからのライブ・レポート。
「strage」という単語の考察は前回やった。30 この日とその翌日は「フロアライブ」という企画。40v 床で演るから「フロアライブ」。
下の写真でおわかりの通り、ココはPAスピーカーがない。
要するに完全に「バンド生音」という環境。
ドラムスやアンプにマイクを立てる必要がないなら、お客さんと地続きのところで演奏しようじゃないか…というワケ。
いいぞ、いいぞ!
地代は60年代に逆戻りだ!
今はPAやモニターのシステムが必要以上に発達しちゃったもんだから、ステージ内の音量をやたらと下げて演奏するようになった。
でもね、やっぱりステージ内の音量が大きくないとダメなのよ…ロックは。
客席にいて聞こえて来る音量はたとえ同じでも、中でガツンと派手に作ったデカい音をPAスピーカーで大きくした場合と、中でチマチマと行儀よく出した音をPAスピーカーで大きくした場合とでは、サウンドの質がゼンゼン違う。
迫力が全く違うんだよね。
見た目の問題じゃなくして、アンガス・ヤングが30Wの1x12"のコンボであの音楽を演っていたらどうなると思う?
彼はPAから出ている音の元とは別にステージ上に配置している1960を何台もの1959を使って実際に全部鳴らしている。
それはとりもなおさずステージ内の音を大きくしてバンド・サウンドを分厚くするためでしょう。
見た目の問題だったら全部鳴らす必要なんかあるワケない。
それを見習ってか、同じオーストラリアのAirbourneという後輩バンドもステージに置かれた三段積み数セットを全部鳴らしてたな。
スゲえデカい音だった。
でも「ホンモノのロック」を十分に感じた。
日本ではもうこの辺りのことが忘れ去られているか隠されているね。
何でも利便性優先。
ステージに機材をゾロゾロ並べるよりPAで音を大きくした方がどう考えてもラクで経済的だもんね。
でも、それでいいのか?
ロックは本当に一度立ち止まって、商売のことから離れてすべてもことを少し考え直した方がいいと思う。
我々の世代からホンの少し下の世代の人たちぐらいのMarshallの壁に憧れた世代までは、ロックの本来持っているカッコよさや、迫力を体験していると思うけど、気の毒なのは今の若者よ。
「ロック」という音楽が本当はもっとカッコいいモノであることを教えてすらもらえない。
こんなに音楽が無料で自由に聴ける時代になったというのに大変皮肉な話だ。
あ、イカンイカン、つい書きすぎてしまった。
とにかく生音で演ったのさ、ね~Seijiさん。
50 したがって今回はいわゆる、誰が言ったか「プロレス入場」。
しかし、ウマいこと名付けたよね。
60自分の楽器がステージ上にセットされているChiikoちゃんを除く3人が客席の間を通って登場した。70オープニングは「Hyper Driving High」。
D_Driveの基本だ。80そこから「M16」。
コレもD_Driveの基本だ。S41a0053もう1曲続けて「Casis Orange」。
コレも基本。
何しろD_Driveの最も古くからのレパートリーだからね。
…アタマはド定番の3曲で固めてきたよ。
今回は2日間でレパートリー全曲演奏するというプランだ。
S41a0126 「どうもありがとうございます!
ココでもう何度か演奏しているんですが、フロアで演るのは初めてのことです。
アンプ類にマイクが1本も立っていないことにお気づきになりましたか?
PA一切なしです」
ゴメン、もう書いて一発ボヤいちゃった。
130v「今日はChiikoさんもNATALのフルセットです!」
「広い」っていいナァ。
0r4a0001 「ショウが終わったらゼヒ私たちの機材を見て行ってくださいね!」

140Chiikoちゃんのドラムスからスタートしたのは…

S41a0495 コレ。
親指を立てろ~!
「Thumbs Up」だ~。

0r4a0060ナンカ前よりガンガンに親指を立てるようになったな。
よかよか!
英語においては、「親指」って特殊なんだよね。
「親指と他の4本の指」という感覚があるらしい。
確かに人差し指は「index finger」、中指は「middle finger」、薬指は「ring finger」、小指はpinkyなんていうけど「little finger」、でも「thumb finger」ってのは聞いたことがない。
親指は別格で「thumb」という言葉が特別に用意されているというワケ。
語源はラテン語で「膨れる」という意味。
ちなみにこのYukiちゃんが取っているポーズの起源は「グラディエイター」だそうだ。
Yukiちゃんが親指を下向きにした時は「全員死刑」となる。S41a0166D_Driveお得意の「4人が主役」のスリリングなナンバー。
曲はMarshallの社長に献呈されている。S41a0022

S41a0212

S41a0236

S41a0350「♪D~ではじまり、eで終~わる、インストのバンドはD_Drive」…みたいな?
コレ、関西でもやってるのかな?
AGCってのは昔の「旭硝子」ね。
「竜馬がゆく」にも出て来る三菱グループの創始者、岩崎弥太郎…の弟、岩崎弥之助の次男である岩崎俊弥によって創業した会社が旭硝子。
S41a0177Marshall Recordsプロデュースのビデオは見てくれているよね?
久しぶりの「Runaway Boy」。
この曲を演るたびに書いているけど、D_Driveを始める前から友達だったSeijiさんからCDをもらって初めて聴いて驚いた思い出深いD_Driveの曲。
S41a0190 ギター・チームの妙技にも感動したけど…

S41a0093 疾駆するドラムスにも大いに感銘を受けたっけ。
そのドラマーが女性だと知ったのは後になってからのことだった。S41a0108 このブロックを締めくくったのはヘヴィなワルツ「The Lost Block」。0r4a0079 Toshiくんのベースがズドンと食い込んでくる。S41a0082 今日のToshiくんのイードゥンはWT-800とD210XSTにD410XSTのセット。
コイツ、マジでスゴイ音を出しやがる。0r4a0009 春が近づくと出て来るのが「どこかに春が」。
「私、この曲知らないんですよね~」
しからば教えてやろう。
イヤイヤ…そんなエラそうなことは言えない。
私は知ってるけれど、子供の頃コレを歌った、あるいは歌わされた記憶がない。
何しろこの曲にサビがあるのを知らなかったのだから。
 
作詞は百田 宗治。大正から昭和期の詩人、児童文学者にして作詞家のお方。
高等小学校(今の中学校)を卒業後、独学でフランス語を学んだ。ホイットマンやロマン・ロランの影響を受けた詩を作ったのだそうだ。
こんなこと書いていると頭脳警察の「まるでランボー」という曲を思い出すな…でもね、オレには詞なんてわからない。
一方、作曲は草川 信という人。長野のご出身で旧制長野中学(今の県立長野高校)から東京音楽学校(今の東京芸術大学音楽学部)に進みヴァイオリンとピアノを学んだ。
「夕焼け小焼け」を作ったスゴイ人。
いい「童謡」ってのはちょっとやそっとじゃ作れないからね。S41a0144Seijiさんもこの曲をご存じなかった。
日本の抒情歌や動揺をギターで奏でるイベントへの出演依頼があり、演奏を指定された曲が「どこかで春が」だった。
元が1分ぐらいの曲を3分以上に引き延ばすのに苦労したとか。
初めてD_Driveの演奏を聴いた時、「あ~、D_Driveっぽいイントロをくっつけたな」と思った。
そしたらアータ、あのイントロのメロディはサビのメロディだったのね?
上に書いた通り、この曲にサビがあるなんて知らなかったもんだから今回知ってビックリした。
ところが元のサビのメロディは長調(童謡だけに!)なんだけど、Seijiさんは短調にアレンジして曲のアタマに持って来たのだ。
コレは冴えてますよ。
さすがSeijiさん!いいアイデアだ。
たくさんホメて元気になって、早く復帰してもらわないと!
コレだけ書くとこの曲の聞こえ方もゼンゼン変わって来るでしょう?

S41a0461ということで1年に一回、この季節にしか聴くことのできない貴重なナンバー「どこかで春が」。

0r4a0135 桜も終わった今の季節は「緑雨」とでも表現されるのでしょうか?
コチラはいつまでも降り続く青い悲しい雨…ハイ、それでは弾いて頂きましょう。
D_DriveのYukiさんをフィーチュアして…「Unkind Rain」です。
Yukiさん、どうぞ!
S41a0554思う存分感情を込めて弾ききったYukiちゃん。S41a0563「おかげさまで『47都道府県ツアー』を再開することになりました!
東北と北海道に全く行けていなかったのでゴールデン・ウィークを使って1週間以上かけて回ります。
北海道では2日演ります。
コロナで中止になる前にはソールドアウトしていたんですよ!
以前行った時は機材をレンタルしたんですが、今回は車で全部持って行く予定です!
身体がもつか心配…。
次の2曲で換気タイムです」12s41a0149_2第1部締めくくりの2曲はまず「Chanpaign」。S41a0073 コレもメンバー総当たり的な曲。S41a0236_2ワンマンのように持ち時間がタップリある時にしか取り上げない曲だけど、実はすごくいいんだよな。S41a0320個人的に今にして思うと『Mazimum Impact』に入れてもヨカッタと思っているぐらいなのです。

S41a0227 全編にわたってフィーチュアされるChiikoちゃんのドラムス。

S41a0307冒頭でYukiちゃんが紹介してくれた通り、NATAL Chiiko Secialのフルセット!0r4a0003 そして「Mr. RAT Boots」で締めくくる。S41a0038やっぱり、最後のパートはいつ聴いてもカッコいいな。S41a0112サラっと場面が変わる所が実にニクイ演出なのだ。

S41a0035 D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official WebsiteS41a0074<つづく> 
 

200 (一部敬称略 2021年3月20日 新横浜strageにて撮影)

2021年4月13日 (火)

【訃報】John Kentさんのこと

 
「John Kent(ジョン・ケント)」なんていかにもミュージシャンらしい名前だけどさにあらず。
私のイギリスのお友達だ。
イエイエ、「お友達」などと申しては大変失敬に当たるぐらい年上のお方…イヤ、お方だった。
そのジョンが「先週お亡くなりになった」とワザワザMarshallの社長が私に知らせて来てくださった。
そうか…ジョンもか…。
と言っても、ジム・マーシャルとそう年が変わらなかったハズなので、80歳台も後半の大往生だったに違いない。
今日は全くの私事になってしまうが、ジョン・ケントの思い出を記して哀悼の意を表したいと思う。
そこで早速ジョンの写真を探したのだが見事に1枚もなかった。
そこで取り出したるのがジムの伝記本『Fathers of Loud』。
この本にジョンが写っていることをMarshall の社長のジョンが(ややこしい!)思い出させてくれた。Fol_2下の写真がそれ。
ジムの生家や最初の楽器店等、Marshallの誕生に関わるロンドンのランドマークを2003年にジムと一緒に回った時に撮られたモノ。
「Number 1 AMP」号をバックに微笑む2人。
ジョンはジムの運転手であると同時に大の親友だった。
業務上、常に車の中でジムと一緒だったので、「社内で会社の内情に一番詳しいのではないか?」という冗談があったぐらいの関係だった。
後ろの席の会話がイヤでも聞こえて来ちゃうからね。122kentジョンはジムの運転手を務めていない時は来客の送り迎えもしていて、何度もジョンにヒースローと工場の間を運転してもらった。
見るからに「イギリスのおジイさん」という感じで、一番最初にお会いした時はチョット恐い感じがしたが、実は全然そんなことはなく、車の中ではいつもニコニコしながらヘタな私の英語に応対してくれた。
そうして、何度もお会いしているウチに私もジョンと仲良くなり、日本から持って行って食べなかったカップ麺を差し上げたりするようになった。
次に会った時には「あのヌードルおいしかったよ!家族みんなで分けて食べたんだ」なんて言ってくれた。
 
ある時、車にMGのミニ・スタックが積まれていて、そのことを尋ねると「イヤ、今日孫の誕生日なんだよ。だからMarshallをプレゼントしてやるんだ!」とうれしそうに答えてくれたこともあった。

Mg15ms 今では舞台が中国に移り、スッカリ規模が縮小してしまったようだが、かつては世界一の楽器展示会だった「MUSIK MESSE(ムジーク・メッセ)」が毎年ドイツのフランクフルトで開催されていた。
MarshallとFenderはロック楽器のカテゴリーでは最大の展示ブースを設営していて、ジムはそこでサイン会を催すために毎年参加していた。
ジムは車でやって来た。
イギリスから英仏海峡トンネル(Channel Tunnel)でドーバー海峡をくぐり。フランスに入り、ベルギーを経てフランクフルトに向かう、4か国を跨ぐドライブだ。
順調にいって9時間ぐらいかかるって言ってたかな?
この運転を担当していたのがジョンだった。
ジョンが私に仲良くしてくれたのは、毎年フランクフルトで1週間毎日顔を合わせていたこともあったろう。
そのフランクフルトに最初に行った時のこと。
展示会は朝の10時からが5時まで開いていて、販促品の準備やブース内の観客の整理などで結構忙しく、閉会した後、夜はみんなで会食するのが普通だったので、会場の外の様子をうかがうことができなかった。
私にとっては生まれて初めてのドイツで、どうしても街の様子が見たくなり、ある時会食を辞退してひとりで地下鉄に乗って街に出かけた。
次の日の朝、ブースでMarshallの連中にこのことを話した。
その中にジョンがいた。
すると、その話を聞いたジョンが急に怒り出してしまった。
最初はフザけているのかと思ったら、トンデモナイ!
かなり真剣に怒っているのだ。
「シゲッ、そんなことしちゃ絶対にイカン!フルンクフルトという街は世界で最も多様な人種が集まった危険極まりない場所なんだ。
Marshallのボーイズ(←確かにこう言った)も街へ行く時には何人かのグループで行くのがルールになっているんだよ。
それを夕方にひとりでノコノコ出かけていくなんて冗談じゃない!
二度としてはイケないよ!」
ビックリした。
12img_0499ま、「知らぬが仏」ということか?
期待して行ってみると暗くて何やらツマらない街だった。
サッサとホテルに帰ったためコワイ目には全く遭わなかったけど、ジョンの話を聞いて後でゾっとしたよね。
私が経験した大都会といえば、ニューヨーク、ロンドン、上海、東京ぐらいのモノだけど、確かにフランクフルトが一番コワイ感じはするな。
そもそも街の雰囲気が何となく冷たいんだよね。
でも思い出は楽しいことばかり。
1週間丸々Marshallの連中と過ごすので、Marshallという会社のことはもちろん、音楽のこと、イギリスのこと、英語に関すること…フランクフルトではずいぶん色んなことを教わった。
私、メチャクチャ一生懸命やるからすごく可愛がってもらったのよ。
とても懐かしいし、あの頃がもう二度と戻って来ないのかと思うととても寂しく感じてしまう。
12img_0494 ヒースローからMarshallの本社に行く時、M1という高速道路(もちろん無料)に乗って行くのが一番早いんだけど、時間によっては渋滞地獄でニッチもサッチもいかなくなってしまうので、地元のドライバーたちは信号がほとんどない下のような田舎道をグングン進むことを選択する。
この途中の景色が美しいのなんのって!12img_5658 こんな小さな村を通って行くのも実に楽しい。
そこである時、ハンドルを握るジョンに「イギリスの田舎は本当に美しいですよね」と言うと「イヤイヤ、シゲ、こんな景色で驚いていてはイカンぞよ。
ベルギーなんてココとは比べ物にならないぐらいキレイだぞ!」
私なんかにはコレで十分なんだけど、生まれた時からこんな美しい景色に囲まれて生活している人が「キレイ」っていうんだからベルギーも行ってみたいと思ったよ。12img_2771ジョンと撮った写真が一枚もない。
Marshallに来ればいつでも会えるから…とさして撮る必要を感じなかったのかも知れない。
それがある時、ジョンがジムより先にリタイヤするという話が伝わって来た。
それでも、またいつか会えるだろうと思っていた。
一枚でもいいから一緒に写真を撮っておけばヨカッタ。
もうジムもジョンもいなくなっちゃった。
 
今のMarshallの本社に勤めている若い人はジョンはおろかジムとも会ったことがないからね。
こういうことはチョットしたことなんだけど、私は「ジム・マーシャルと仕事をした最後の日本人」としてこうしたMarshallの歴史を書き残しておきたいと思うのである。
 
さようならジョン・ケント…色々とお世話になりました。Jk
 

200




2021年4月12日 (月)

PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO~Steve Hackett(スティーヴ・ハケット)編

 
【Marshall Blog Archive】
<2010年10月1日、旧Marshall Blog初出>
 
引き続いて『PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO』のレポート。
加えまして、引き続き暑い夏の話し。
ロンドンの夏は暑いことは熱いけど、ダランダランに汗をかきまくるほど暑いという感じではなく、一般の家庭にはエアコンが付いていないのが普通だ。
マーシャルの工場の事務所も窓のある部屋には一切エアコンが付いていない。
空調ダクトすらない。
要するに建物を建てる前から「エアコンを取り付ける」という発想がないということだ(筆者註:コレを書いたのは11年年前のことで、最近ではイギリスの夏も暑さが厳しくなり、「ウチには何台もエアコンがある」とイギリスの友人に言うとすごく羨ましがられるようになった)。
身体を動した後に屋内に入ると確かに直後には暑いことは暑いのだが、窓を開けてジッとしているとサラ~と汗がひいて暑さを感じなくなる。
湿度の関係なのだろうが、羨ましい限りだ。
その代わり冬がね~。
 
何回も引っ張り出して来て甚だお恥ずかしい限りなのだが、先日レポートした通り、7月下旬にロンドンのヴィクトリア・パークで開催されたロック・フェスティバル『HIGH VOLTAGE FESTIVAL』に参加してきた。
そのレポの中で、「イギリスは夏でも涼しいのでロック・フェスもラ~クラク」的なことを書いた。
直射日光を浴びていると確かに暑いことは暑いのだが、もはや亜熱帯気候と化した日本に住んでいる人間にとってはマァ、大したことない。
それにひとたび日陰に入るとス~っと汗が冷えて上着をまといたくなる感覚ですらあるのだ。
ところがですよ…一緒に行ったMarshallの友人と後に話をすると、何と彼曰く、「アレはは暑くてシンドかった」って言うんですよ!
「シンドかった」ってア~タ…あれで「暑い」なんて言ってたら日本のロック・フェスどうすんのよ?そういう人は間違いなく夏の日本では生きて行かれませんな。
イギリスは5月ころからフェスティバルがスタートして、8月にはすべてを終わらせるんだってサ。
後は雨や曇りの毎日が続いて寒くなってしまい、野外フェスなんてとてもじゃないけどやっていられないというワケ。
 
さて、下はこのイベントのポスター&チラシ。
いいですね~。
YesやGreenslade、BudgieやUriah Heepなどのジャケットでおなじみのロジャー・ディーンを起用。日本だからサクランボなのかな?ハートの形をしている。
このフォントだけでプログレを感じさせちゃうからスゴイ!Prj この日トリで登場したのはスティーヴ・ハケット・バンド。Img_0285 いいナァ~。大英帝国の深い歴史の香りがプンプン漂う音楽とでも言いましょうか。
2日前にはCLUB CITTAで単独公演も行った。
ま、こんな暑い夜にジトっと汗をかきながら屋外で聴くような音楽ではおよそないような気もするが、タマにはこういうのもオツなもんか?
上述のイギリスの環境から察するに、バンドの方々もあの気温ではさぞかしシンドかったのでは?…などという心配をヨソに実に折り目正しい演奏を展開してくれたのであった。
Img_0290私自身はプログレが大好きなんスけど、歴史的を振り返るとプログレッシブ・ロックの舞台でのMarshallの出番は少ないことを認めざるを得ないのが残念。
その中でスティーヴは常にマーシャルを使用してきてくれてうれしい限り。
開演前に楽屋にお邪魔してそのお礼を申し上げました。
実際にお会いしてみると、スティーヴはこうしてステージや写真やでお見かけするのと同様、ものすごく気品漂う実直そうな紳士にして真摯な方だった。

120img_0378 今回はレンタルのJCM800時代の1959を使用。
右上、つまりLOUDNESS2のHighのチャンネルにインプットしていた。
「ホントは50Wで弾きたかったんだけどね…」と スティーヴ。
イエイエ、十分に素晴らしいサウンド!
バンドのアンサンブルの見事さもあるけど、「Ace of Wands」なんてレコードとまったく同じ音だった!
クリーンを基調とした美しい音色でした。
やっぱりマーシャルのクリーンはいいね。

02img_0366 ギターはレス・ポール・タイプを使用。Img_0352 トレード・マークのトレモロ・ユニットつき。Img_0496そんなスティーブをサポートするのは…ギターのアマンダ・レーマン。Img_0469 スティーヴとの息もピッタリ。Img_0312 多くの重要なパートをこなしていたところを見ると、スティーブは彼女に全幅の信頼を置いているのであろう。Img_0452ベースはリー・ポメロイ。Img_0332 「ポメロイ」さんというから有名なデイヴ・ポメロイのご兄弟かなんかかと思ったけど、デイヴはアメリカ人でナッシュヴィルのベーシスト。
リーはロンドンのベトナム人のコミュニティがあるホクストンの出身。
ホクストンで食べたフォーはおいしかった。
リーはTake ThatやJeff Lynne's ELOで活動している。
ギッチョでリッケンバッカーでピック弾き…ポール・ファンなのだろうか?Img_0391キーボーズはロジャー・キング。Img_0466 スティーブのような音楽でのキーボーズの役割はとても大きい。
集中してズッと鍵盤と向き合っていた。Img_0506ドラムスはゲイリー・オトゥール。Img_0423 次々に現れる変拍子もラ~クラクに叩きこなしていた。Img_0427そして、サックス&フルート他はロブ・タウンゼンド。

Img_0407管楽器が休みのパートもコーラスで大活躍。Img_0333…という6人編成で一糸乱れぬ濃密な演奏を繰り広げる。
 
またコーラス・ワークが途轍もなく美しいんだ!
私も暑さから逃れて楽屋で大二さんと話をしていたのだが、西洋人はこうしてコーラスをすると声が各人似て来て、キレイに混ざるようになるのだそうだ。
歌声の出し方をよく心得ているということか。Img_0286 見るからに几帳面そうなスティーブ。
細部にまでこだわった微細なギター・プレイがこの人の音楽に対する態度を表している。Img_0299ほとんどロックのイディオムを使用しないスティーヴのギターは独特だ。 Img_0375決して派手ではないが、かなりワン・アンド・オンリーなのではなかろうか?
下にも出て来るGenesisの傑作の1枚『Selling in England by the Pound』の1曲目「Dancing with the Moonlit Knight」等、ライトハンド奏法(今は「タッピング」っていうの?)をかなり早く取り入れていたしね。Img_04901975年のスティーブ初のソロ・アルバム『Voyage of the Acolyte』の最終曲「Shadow of the Hierophant」の4:45辺りから出て来る3連のトリル・フレーズなんてVan Halenの「Erruption」で出て来るあの有名なフレーズにソックリだからね。
エディはこのアルバムを聴いているのではなかろうか?
たとえこのアルバムを参考にしていたとしても、コレをアソコまでカッコよく昇華したエディはやっぱりスゴイ。
イヤ、もっと元のネタがあって2人ともそれを頂いてしまったのかもしれない…浅学にして真相はわかりません。Voaこの日、自身のソロ作品を中心にジェネシスの曲では『ブロードウェイ』から「Fly on a Windshield」や…

Img_0303人気曲の「Los Endos」などを演奏した。
Img_0500暑くてかなわなかったけど、演奏は素晴らしかった!12img_0285 またまた『HIGH VOLTAGE』の話になるが、初日の夜9:00過ぎ、帰り道にTransatlanticが出演中の「PROG ROCK STAGE」の前を通りかかると ちょうど「Mr. Steve Hackett!!」というアナウンスとともに大歓声が聴こえて来た。
そして始まった曲は「The Return of The Giant Hogweed」だった!
メッチャ観たかったけど、マーシャルの友達もいたし、マゴマゴしてると電車が大混雑してヤバいので涙を飲んで会場を後にしたのだった!
そして2日目にはスティーヴ・ハケット・バンドがその「PROG ROCK STAGE」に登場していた。
コレもガマン…だって電車がすごい混むんだもん!
  
さて、下は2007年に発刊されたマーブロではおなじみのCLASSIC ROCK MAGAZINEの別冊「PROG ROCK」という雑誌。120r4a0716 この号に『PROGRESSIVE ROCK BEST30』というチャートが掲載されていた。
プログレ発祥の地であるイギリスのロック関係者が選ぶ「プログレッシブ・ロックの名盤30選」。
チラリと上位だけ紹介すると(以下、珍しくアルバム・タイトルは故意に邦題を採用します);
 
5位 : Brain Salad Surgery (恐怖の頭脳改革)/ Emerson, Lake & PalmerBss 4位 : Close To The Edge (危機)/ YesCte_2 3位 : In The Court Of The Crimson King (クリムゾン・キングの宮殿)/ King CrimsonCk2位 : Wish You Were Here (炎) / Pink FloydWywh1位 : Selling England By The Pound (月影の騎士)/ GenesisSebp …と、Geneisが1位に選ばれていた。
「ピーター、スティーブ、マイク、トニー、フィルというメンツがもっとも充実した時期に作られたアルバム」と評されている。
それ以前にこのシリーズの『British Rock Best 100』で1位に選ばれたLed Zeppeinnの『Ⅳ』みたいな感じですな。
どういう基準で選んだのかは書いていないのだが、これを見て思うのは、プログレの超名盤として誉れ高い『宮殿』や『狂気』が妄信的に1位に選ばれていないこと。
日本だったらまず、『炎』より『狂気』だろうし、Genesisが5位以内にはいるかどうかも疑わしい。
仮にGenesisがランク・インしたとしても、『月影』が選ばれることはないのではないか?『フォックストロット』か『ブロードウェイ』になるのでは?
このあたりがイギリスの現場の感覚が漂ってくるようで実に興味深い。
「イギリス、量り売りします」なんてタイトルからしてイギリス人の好みにピッタリなのかもしれない。
ちなみに「Firth of Fifth」というタイトルのはエジンバラにある湾の名前(Firth of Forth)ののモジり。
  
中学から高校にかけてYesだのELPだのKing Crimsonだのはホントによく聴いた。
当時、こうしたメイン・ストリームの中では、私はKing Crimsonが一番好きでGenesisが一番苦手だった。
ところが、プライベートでロックを聴くことがあまりなくなってしまった今、例外的によく聴いているバンドの最右翼がGenesisなんだよね。
『Trespass』から『…And The There Were Three』の辺りまではライブ盤も含めどれもよろこんで飽きずに聴ける。
不思議なモノだ。
 
お、ソロソロ1時…昼ゴハンの時間だ!
それでは!Img_0351 
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 後日譚 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
スティーブを観たのはこの時が2回目だった。
その前は2003年、昔の赤坂BLITZで開催され、ジョン・ポール・ジョーンズがヘッド・ライナーを務めた『Guitar Wars』というイベントだった。
この時、スティーブはやたらブルース・ハーモニカを吹いていた。
そして、この野音で初めてご挨拶をさせてもらった。
その時、下のMarshallのバッグをお土産に持って行ったところ、スティーヴは大変喜んでくれた。0r4a0724レポートした野音の3年後、2013年にGenesisの曲を上演する企画でスティーブがまた日本にやって来た。
下がその時の写真。
1987Xと1960Aのハーフ・スタックが2セット。
今度は彼の希望通り50Wでプレイすることができたワケ。
Img_0700この時、リハが終わったスティーブとバック・ステージの廊下で遭遇。
するとSteveが私の顔を見るなりナニも言わず、スッと自分の楽屋に入って、すぐにまた廊下に戻って来てくれた。
彼の手にはナント、3年前に野音の楽屋でプレゼントした上のMarshallのバッグが握られていた。
「コレ、本当に便利なんだよ。いつも使っているんだ。改めて礼を言うよ!」…と言ってくれた。
うれしかった。
バッグを大切に使ってくれているのはモチロンだが、私のことを明確に覚えていてくれたのがもっとうれしかった!
アナタね~、「Watcher of the Skies」や「The Musical Box」、「Supper's Ready」や「I Know What I Like」、「The Lamb Lies Down on Broadway」や「Dance on a Volcano」…キリがないな…のギターを弾いた人が目の前にいて、自分のことを知ってくれているんですよ!
こんな感動はそうないでしょう?
Img_0823この時も撮影の条件が厳しくてね~。
かなり苦労してシャッターを切った。
しかし、『ストレンジ・デイズ』の2013年9月号に掲載されているライブ・レポートが私が撮った写真で埋め尽くされていたのを見た瞬間、その苦労はすべて報われましたとさ。0r4a0719

200(一部敬称略 2010年8月22日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)




2021年4月 9日 (金)

PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO~四人囃子編

【Marshall Blog Archive】
<2010年9月30日、旧Marshall Blog初出>
 

人間、夏になりゃ冬の寒さを忘れて涼しい秋冬が恋しいし、冬になりゃ夏の暑さを忘れて暖かい春夏が待ち遠しくなる。
1年という時の流れは実によくできたサイズですな。
さて、もうすっかり秋になってしまったけど、マーブロはまだ夏のレポートが結構残っている。
今日は臨場感を高めるために室内の温度を思いっきり上げて記事をご覧くださいまし。
というのも、お送りするのは真夏の野音のレポート。
暑かった~。
それも先週レポートした横田基地のイベントの翌日でしてね、2日間続けて朝から晩まで汗のかきっぱなしヨ!
これだけ汗をかいてちっとも痩せないんだからイヤになっちゃう。
よく野外コンサートのレポート評で「暑さに負けない熱いライブが繰り広げられた」なんて惹句が用いられるが、そりゃウソだ。
コリャ何をどうしたって暑いわ。この暑さに勝てる道理がない。
それにしても、いくら真夏とはいえ昔の野音ってこんなに暑くはなかったと思うんだけどな…。
まだ楽屋が木造でサ。
もちろん昼間は、特に日向の席は4時ぐらいまで死ぬほど暑くて汗ダラダラなんだけど、夕方になるといい風が入って来て、それこそ「熱い演奏」を客席から心地よく眺めたものだ。
その時分になるとスッカリ出来上がっちゃった連中がゲロ吐いて客席の上の方の踊り場で倒れていたりしてね。
 
さて、四人囃子。
今日の舞台は『JAPAN PROGRESSIVE ROCK FESTIVAL 2010』。
いいネェ~。
先日のロンドンの『HIGH VOLTAGE FESTIVAL』といい、プレグレ来てるんじゃないの~?(筆者註:この時から11年間…まったく来なかった。それどころか「プログレッシブ・ロック」という音楽の定義がドンドン歪曲して来ているように思う)
出演はSteve Hackett Band、いまだに綴りが正確に覚えられないRenaissance(ルネッサンス)、そして我らが四人囃子。

Img_0006森園勝敏はマーシャルを使用。
メインは1959HW。
キャビネットは1960HWの上下だ。
アレレ?と思った方もいらっしゃるかもしれない。
そう、向かって右のヘッドはスペアとして用意されたJMD100だ。
実際に使用されることはなかったが、森さんほどの名手に1959HWのサブとして指名されたのだから完全にその実力が証明されたようなものだ。Img_0003会場は超満員!
ああ~、日向の席の人、夕方までガンバって!水分摂ってよ!

Img_0012いよいよ演奏が始まる。
出番はトップだ。Img_0013もうメンバーは全員有名すぎてご芳名を記す必要もありませんが…一応やっておこう。
ギターは森園勝敏。12img_0089キーボーズは坂下秀実。

Img_0023ベースは佐久間正英。

Img_0214ドラムスは岡井大二。
(筆者註:この頃はまだNATALではなかった。
と言うより、まだNATALが日本に入って来ていなかった。
大二さんは、この時から数年後、日本に入って来てすぐに使い始めて頂いた譜代中の譜代ナタラーなのです)Img_0109「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」でスタート。Img_0064んん~、このギターの音!タマラン!

Img_00861959のボリュームはかなり小さめでクリーンなサウンド。
曲に応じてペダルを用いて歪みを作る伝統的なスタイル。
なんだかんだ言ってもこの方式が一番シンプルで一番いい。
でも、このスタイルでいい音を出すには、基本となるアンプのクリーンの音がしっかりしていることが必要条件。
その点、1959なら安心。ギター、アンプ、エフェクト・ペダル、それぞれの特長をしっかりと活かしてくれる。
マーシャルのクリーンって最高だ!

もうマーブロでも何回も書いているような気もするが、実際のジミ・ヘンドリックスの演奏を2回見たウリ・ジョン・ロートが言っていたことを思い出す…「ジミのサウンドは最高にクリーンだった」と。

この森さんの音!美しいことこの上ない!ああ、これがストラトキャスターの音か!って思い知らされるようなプレイ。
ストラトとマーシャルのコンビネーションも素晴らしい!

Img_0162森さんはギターの音色だけでなく歌声も渋くてカッコいい!Img_0078_22曲目は「泳ぐなネッシー」。
名曲だ~。
もうとにかく『ゴールデン・ピクニックス』って途方もない名盤だよね。
自分の中の日本のロックの名盤で必ずカウントされる1枚。
そして、あの名盤を四人囃子の方々は20歳ソコソコでペロっと作っちゃった。
昔の人(失敬!)は本当に偉大だ。
もちろん『一触即発』も大好きだけど、『ゴールデン・ピクニックス』の方がよく聴いた。
よく日本のピンク・フロイドと形容される四人囃子だけど、私などはあの凝り方など『ゴールデン・ピクニックス』に10ccの『How Dare You?』とかトッドの『A Wizard, A True Star』辺りが被ってしまうんですがね…どうだろう?
なんと言うか、1枚のアルバムが途轍もなく高価な宝石箱のような…。Img_0206そして「カーニバルがやってくるぞ」が続く。
これも 『ゴールデン・ピクニックス』からの1曲。
このイントロっていつもどうアレンジされているのか気になっていて、以前『From The Vaults』に収録されている渋谷屋根裏の満さんのバージョンをコピーしてみた。
でも、森さんの演奏を目にすると、これまた違うのね。
間にシャンソンの有名曲「パリ野郎」を挟むなんざ素晴らしいアイデア!Img_0187最高の名手が最高の素材を料理する。
『一触即発』と『ゴールデン・ピクニックス』からの曲が常に演奏されるが、何回聴いてもまったく飽きることはない。
しかも、いつも何がしかの新しいアイデアが封入されていて毎回新鮮だ。
これは、長年の風雪に耐えられるだけの良質の素材、つまりそういう曲がなければ絶対にできないことだ。
フランク・ザッパが何十年にもわたって、ひとつの曲を何度も何度もし直して演奏していたのと同じ。実は四人囃子は1976年のフランク・ザッパの来日時、今はなき浅草の国際劇場でオープニング・アクトを務めている。

Img_0174

Img_0132

 

Img_0183_2

Img_0222_2 ココで「ヴィオレッタ」登場。
「レディ・ヴァイオレッタ」ではありません「レディ・ヴィオレッタ」が正しい。
ところでこのギターの音!う、美しすぎるッ!
だから1959は好きだよ。
この至高の名曲がマーシャルで奏でられるこの幸せ!涙でファインダーも霞むゼイ!
楽しそうに演奏するお2人。イヤイヤ暑すぎちゃってもう笑うしかないのかも?!

Img_0224

Img_0117サングラスのお2人はクール。

Img_0128

Img_0076続いては『一触即発』から「おまつり」。
後日森さんと演奏したROLLYさんもMCでおっしゃっていたが、本当にこの歌詞の世界はスゴイ。
もちろん曲もスゴイ!Img_0192佐久間さんのリコーダー。
曲はもちろん「なすのちゃわんやき」だ。
ああ、今、日本のどこかにこんな曲を演奏するバンドはないかしらん?「自分でやれ!」って?できません、できません!Img_0241〆は当然のごとく「一触即発」。
イントロが始まると大きな拍手もすぐに止み、観客のすべての目と耳がステージに集中する。
ココから12分間、「空が落ち、海がせり上がってくる」ほどのスペクタキュラーを期待しているのだ!この日、真ん中のEmのパートをEmとC7に往復で弾いていたのがとても印象的だった。Img_0272今日は四人囃子について書けてヨカッタ…。

Img_0279 
*********************************
大分手を入れたが、以上が11年前に投稿した記事。
基本的には進歩ゼンゼンなしだった。
寸分もブレることなく、ズ~っと同じことをしております。
2012年末に前のMarshall Blogが終わってからというものお見せすることができないでおりましたが、「スピン・オフ四人囃子」の記事に合わせて復活させました。
 
今回の復活に当たり、チョット追補します。
それはウチの『From the Vaults vol.2』について。
この時の野音の楽屋でメンバーの皆さんにサインを入れて頂いた。
表紙には大二さんと佐久間さん。120r4a0195裏面には坂下さん。120r4a0198内側には森さん。
『ゴールデン・ピクニックス』時代の四人囃子のメンバーのサイン。
実はウチには『vol.2』がもう1セットあって、そちらには大二さんのメッセージとサインが入っている。
双方家宝です。
しかし、このセットがリリースされてから11年経つのか!
驚いたな…つい昨日のことのようなのに…。
そういえば、『Vol.1』が出た時に何かの機会で西山毅さんとご一緒させて頂き、そのセットの話をしたことを思い出した。
確か「買おうかどうか迷ってる」と私が言うと、「そんなに好きなら買っちゃいなよ!」とプッシュしてくれたんだっけ…。
あの時から10年以上経って西山さんが四人囃子に参加するなんてことになろうとは夢にも思わなんだ。
長いこと生きていると色んなことがあります。
四人囃子の音楽よ、永遠なれ!
120r4a0199四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site

 
これまたせっかくの機会なので、この後、同イベントに出演したスティーブ・ハケットのレポートも蔵出ししちゃいます。
 

200

(一部敬称略 2010年8月22日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2021年4月 8日 (木)

スピンオフ四人囃子 feat. 根本要&西山毅 <後編>

レポートの<後編>は本編のちょうど真ん中のMCから。10v_3ココでは要さんが大二さんのサポートを受けながら四人囃子の沿革を紹介した。
 
四人囃子はアマチュアの時代から「ミュージックマガジン(当時:ニューミュージックマガジン)」に取り上げられていたのだとか…。
だから『From the Vaults』のスペシャル・サンクスに「中村とうよう」さんがクレジットされていたのか。
とうようさん、その頃は編集長でしたからね。20要さん、「四人囃子のレコードはジャケットもヨカッタ」ともおっしゃっていらした。
そ~なんですよ。
昔の日本のロック・バンドは、ジャケットのデザインもすこぶるカッコよかった。
「あの音楽がまとっているジャケット」、「このジャケットに収まっている音楽」といった具合にオリジナリティが豊かで音と見た目が完全にマッチした名盤が多かった。
そりゃ30cm×30cmという大きなスペースだもんね。
デザインのし甲斐があったというものです。
配信リリースじゃ力の入れどころがないもんね。
だから動画になっちゃったのかな?アレはイカンよ。
そして、ジャケットの楽しみを知らない今の若い人たちは本当に気の毒だと思う。
30それで『ゴールデンピクニックス』のジャケットを改めてジックリ見直してみた。
イラストは佐藤和宏さんという方。
収録曲に登場するキャラクターが巧みに描き込まれている。
まず、カブトムシが飛んでいて「Flying」…どうにもウマいてぇヤツだ。40s空が破けて四人囃子が降りて来て、ジャケットの大半を覆う白い渦は空のようでもあり、海のようでもあり…コレがホントの「空と海の間」?
壊れかかった真っ赤な車に、ネッシー、そしてレディ・ヴィオレッタ。50ジャケットをひっくり返すと、表面では渦の端の方に隠れていたネッシーの好物のリンゴが宙を舞う。レコードB面の1曲目はそのリンゴが登場する「泳ぐなネッシー」なのだ。
60s
それを食べにネッシーが出て来た。
「リンゴが食べたくなっても顔を出しちゃいけないよ」と言われているのに!
そして、ナマケモノと円盤も登場する。
オモシロいねぇ。
…ということは、曲の内容を先に佐藤さんに伝えておいて描き込んでもらったということか。
それともまさか、全部録り終えた後、完成した音源を聴いてもらって急づくりで描いてもらったとか?
それはないでしょう。

レコード・ジャケットがお好きな方、Marshall Blogでもそういうカテゴリーがありますので、興味のある方はコチラをどうぞ⇒ミュージック・ジャケット・ギャラリー70さて、EXシアターのステージに戻って…。
次の曲は『一触即発』から「空と雲」。80_sk独特な歌詞の雰囲気をジックリと歌い込む要さん。
以前にも書いたことがあったが、この曲を聴くとどうも谷中の町並みを思い浮かべてしまう。
坂や古いお寺がたくさんあるからだ。
あの辺は犬ではなくて猫だけどね。
ついでに、「おまつり」を聴いた時に浮かぶイメージはナゼか「ねじ式」なんだよね。
85v_2三国さんのソロから…90西山さんのソロへ。
2人のベテランが紡ぎ出す濃いメロディの連続をしみじみと味わう。
1001979年の『NEO-N』から1曲。
「NAMELESS」だ。110この曲では三国さんがボコーダーを披露。120ココのMCでも昔の話に花が咲いた。
アルバム『包』のレコ発コンサートで日比谷野音にテントを張ろうとしたが都からNGが出てしまい、天幕業者まで決まっていたにもかかわらず断念。
代わりに真夏の野音の客席をアルミフォイルで「包」んだ話とか…。
照り返しがスゴかったろうナァ。
でもムラなく日焼けできたことでしょう。浜辺で使うマットと同じ原理だもんね。
でも反対にテントを張っていたら熱がこもっちゃってどうにもならなかったんじゃないかしら?
真夏の野音は暑いでな~。
そういえば、四人囃子が出演した2010年8月の『Progressive Rock Fes』も暑かったっけナァ~。
囃子の皆さん、出番以外は冷房のきいた楽屋から全く出て見えなかったもんね。160そして、要さんがココで紹介したのは、この日発売となったSEE・SAWレーベル時代の3タイトル、『Printed Jelly』、『包』、『NEO-N』を集めたCDボックス・セット。
もちろん特典の音源も収録されている。170s三国さんが弾くキーボーズのリフから始まるのは、その『包』収録の「機械仕掛けのラム」。
やっぱりいいリフはシンプルな音使いで出来てるんだよね~。
フランク・ザッパの「Inca Roads」なんてドとレとソの3つだけだし、「Smoke on the Water」だってシンプルなことこの上ない。
この「ラム」で使っている音は4つ。
半音程が出てこない。
そりゃそうだ、ホールトーン・スケールで作られているんだから。
ま、でもこの手の話のチャンピオンはデューク・エリントンの「C Jam Blues」じゃないかしら?
 
「Machine Work RAM」…勝手にキューブリックに触発されたタイトルだと思い込んでいたんだけど、『包』のリリースは1978年。
映画の『時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange)』は1971年で、大分前のこと。
1978年は『バリー・リンドン(75年)』と『シャイニング(80年)』の間なんだな~。
すると、佐久間さんをインスパイアしたのはアンソニー・バージェスの原作の方かな?
イヤ、ゴメンなさい。キューブリック好きなもんで強引に結びつけております。
 
こんなレポートもやっていますのでよろしかったらどうぞ⇒イギリス紀行2019 その12 ~ スタンリー・キューブリック展 <vol.1>
 
オレンジ⇒ラム(rum)⇒RAMというつながりか…この時代からコンピュータをテーマにしているのがすごいご慧眼である。
私はこの時代でコンピュータを扱っている曲ちいえば、他にはPANTA & HALの「HALのテーマ」ぐらいしか知らない。
今となってはAIが進化を遂げ、もはや人類はコンピュータなしでは何もできない一介の子羊(lamb=ラム)と化してしまった。ナンチャッテ。
180_lumすごく好きな曲で最初のMarshall GALAの時にリクエストさせて頂きました。0r4a01585人とも一時も目を離すことができない素晴らしい演奏!200v山崎さんのググ~っと低いところを行くベースがタマらんね。
EDENのいいところを思いっきり引き出してくれている。
L<前編>で少々落語のネタを挟み込んだところ、それをご覧になった四人囃子さんのSNSが志ん生のオハコだった「火焔太鼓」を引き合いに出してくださってうれしかった。
そう、豪放磊落で天衣無縫で当意即妙な大二さんのドラミングは五代目古今亭志ん生のイメージがありますな。
ところが、それだけではなくてセンシティブで緻密なプレイはまるで八代目桂文楽だ。
私はよく、ウェス・モンゴメリーを志ん生、パット・マルティーノを文楽に喩えるのだが、大二さんはその両方だね。
『七人の侍』だったら久蔵(宮口精二)と菊千代(三船敏郎)のミックス。
山手線で言えば「鶯谷」と「上野」の間ぐらいか?
イヤ、日暮里の師匠と黒門町(御徒町)の師匠の家の間ぐらいだから。
そんな大二さんにはNATALのドラムキットがピッタリなのだ!
ホントにいい音なの。
190締めくくりはギター・バトル。
220vココでも要さんのギター・プレイが冴える!230 今回、何度かこうしたギター・バトルのシーンがあったが、ピロピロいうだけのただの「速弾き自慢」ではなく、どれも双方から練ったフレーズが繰り出される聴きごたえのあるバトルだった。
240再び『DANCE』から「ai-sala-di SCENE」。250v_asds「ナウいロックとアラビアンを混ぜた曲を作りたかった」という大二さん。
「昔、前に出て演っちゃったけど、もう二度とやらない」280そのステージ前方でシンセドラムを叩きながらこの曲を歌う大二さんが観たい人はコチラ。
1989年のMZA有明でのコンサートを収録したDVD。好評発売中!
Fhm 「次は難曲中の難曲です」
もうコレだけで次に演奏する曲がわかってしまう。
270vハイ、「なすのちゃわんやき」。300_ncこれまた5人のイキがピッタリ合った素晴らしい演奏。
もっともイキがあってなかったら演奏できないような曲の代表だからね。
310v

320v

330v

340 

350ココでもギター2人が絡み合う見せ場が用意されていた。
345「この曲はコピーしていると段々チューニングが合わなくなってくるんですよね」と要さん。
絶対音感を持っている人を困らせてやろう…ということを標榜して作られた曲ということは知っていたが、大二さんがその手法を語ってくれた。360v「ネタをバラしちゃうと、アレはあらかじめドラム・トラックを録っておいて、再生速度をどれぐらい遅くすれば音程が半音下がるかを測っておくんですね。
速度調節のツマミに印を付けちゃうんです。
そして、そこに向けて徐々にドラム・トラック音源の再生速度を遅くしていき、そのテンポに合わせて他の人たちが演奏をする。
すべて録音した後、全編普通の速度で再生してやると自動的に音程が半音上がるワケです」
なるほど、ワウフラッターの応用というか、悪用というか…。
この大二さんの話を聞いて瞬時にして思い出したのが10ccの「I'm Not in Love」。
やっていることは全く違うが、そのクリエイト精神が同じ次元ではなかろうか…というワケ。
昔の人(失敬!)はエラかった!
 
10ccが「I'm not in Love」でナニをやったか興味のある人はコチラをどうぞ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】vol.43 ~ 10ccに会いに行く <前編>

370vやっぱりスゴイ曲だわね。
日本って今でもプログレッシブ・ロックが盛んじゃない?
発祥の地、イギリスでは「Prog Rock」と呼ばれているけど、聴いている人なんてほとんどいないからね。
その点、日本はスゴい。
何しろ、ディスク・ユニオンのかつてお茶の水の明治大学記念館の前にあった店舗は世界で一番『クリムゾン・キングの宮殿』を売る店だという話を聞いたことがある。
「世界一」ですよ、世界一。
そんな国なのにこの「なすのちゃわんやき」のような曲が他に見当たらないというのはどういうワケか…(あるのかも知れないけど)?
器楽演奏能力のレベルも極めて高いのにとても不思議な現象だと思うんですよ。
 
私もこの曲が大好きで、やはり『Marshall GALA』で大二さんにリクエストして「稲葉囃子」で演奏して頂いた。
その時のビデオがコレ。

大二さん、ココで感動のスピーチ。
「この曲が出来上がった時はみんなすごく喜びましたね…。
今となってはメンバーが3人も亡くなってしまったけど、森もミツルも今後いつでも戻って来れるように空席を保っているんです。
坂下、悔しいだろう…早く戻って来いよ!」
12s41a0400_2いよいよ本編最後。
「一触即発」だ。0r4a0145冒頭のソロは要さん!

3901日に2回しかリハーサルができないという12分に及ぶ四人囃子の音世界にドップリと浸かることができたお客さんはラッキーだった。400

410

420v

430

440「♪ああああ 空が破けて ああああ 声も聞こえない」450長いものがたりを経て到達するエンディング。
やっぱり何度聴いても感動するね~!460アンコール。
「今日のことを本当に幸せに思っていたんですけど坂下さんが事故に遭ってしまって一緒にできないのが悔しくてタマりません。
そんな想いを込めて1曲歌わせてください」470要さんの弾き語り。
名古屋公演でも大好評だった「泳ぐなネッシー」。
ワンステップ・フェスティバルの1曲目。
坂下さんの作品だ。480_onギター1本をバックに会場に響き渡る要さんの歌声。
490この歌を聴いて心を揺さぶられない人はよもやいないだろう。500v「最後の曲…コレはシングルですね」
大二さんから加えられた説明では四人囃子のシングルは3枚。
「レディ・ヴィオレッタ」と『酔拳』の「カンフージョン」とこの「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」。
あの…「カンフージョン」って「Kung fu」と「Fusion」の「カバン語(portmanteu)」だったんですね。
恥ずかしながら最近気が付きました。510「♪ズダストダン、ズダストダン…」
大二さんドラムスによるおなじみの滑り出し。530_seアタマのリード・メロディは要さんの担当。S41a0484 最後の最後で出て来た人気曲。
お客さんは大喜びだ。
名古屋の時は一番最初に演ったんだよ。
200西山さんはこの曲だけギターを持ち替えた。
しかし…リハーサルの時から拝見していてつくづく思った。
やっぱり真空管アンプの音っていいね~。
どんなに電気機器やコンピューターの技術が進歩しても、真空管アンプの音には絶対にかなわないよ。
12s41a0486 次はいつ観れるんだろう…チョット寂しい気持ちを抱えながらバルコニーからシャッターを切り続けた。
580v
560
550v

590v「ありがとうございました!」

610vメンバーの皆さんと握手を交わす大二さん。620そして、大二さんからごあいさつ。630「結成50年、デビューから45年。
『おとなしい反逆児』としてモノづくりに励んで来ました。
茂木くん、真ちゃん、佐久間くんはいなくなってしまいましたが、森やミツルは回復に向かっています。
坂下…悔しいだろう!早く帰って来いよ!」640v「みんなで作った音楽が少しでも皆さんの気になってもらえるような活動をしたいと思います。
メンバーの皆さんにはとても感謝しています。
キッカケを作ってくれた稲葉くんや小野瀬くんにもとても感謝しています」650「元のメンバーで五体満足なのは私だけですが、四人囃子の音楽がオモシロイと思ったらゼヒ手に取って頂きたいと思います。
今後ともよろしくお願いします!」660vかのレナード・バーンスタインが音楽を担当した『Candide(キャンディード)』というブロードウェイ・ミュージカル、あるいはオペレッタがある。
残念ながら劇の内容がオモシロくないということで、たった2か月の公演でクローズしてしまった。
しかし、さすがにバーンスタインの作品だけあって、有名な「Glitter and Be Gay」や殺人的な名曲「I'm Easily Assimirated」等、佳曲が目白押しの一作であることには間違いない。
バーンスタインは『Candide』の終演から4年後、あるコンサートの中でこう言った。
「悲しいことにミュージカルは終わってしまったけど、『序曲』が残った」とその曲を紹介し、タクトを振った。
この『Candide』の「序曲」はミュージカルが打ち切りになってから65年経った現在でも世界中のオーケストラが演奏している。(バーンスタインの変な記事に興味のある方はコチラをどうぞ⇒【Shige Blog】レナード・バーンスタインの/とアメリカ
 
そう、本当にいい「曲」って環境や時代がどんなに変わっても生き残ることができるんですな。
四人囃子の作品はまさに生き残って来たし、これからも生きながらえていく曲たちだと思っている。
今回もボックスセットで旧作がリイシューされたけど、『一触即発』や『ゴールデンピクニックス』他が何度も何度もリイシューされるサマはまるで『Kind of Blue』や『Saxophone Colossus』や『Portrait in Jazz』や『A Love Supreme』のようでしょう?

Kob

Sc

Pij

Ls 人類が滅亡するまで聴き継がれていく運命を背負ったジャズの名盤たちね。
 20代の若者が作った「四人囃子の音楽」というモノは『Candide』の「序曲」やこれらの名盤のようにずっと受け継がれていくだけの価値と力を持っていると思うのです。
大二さんは「自分たちの音楽に興味を持ってくれる人がいれば、この身体が動く限りお届けしたい」とよくおっしゃっている。
多分、そのお言葉に偽りはなかろう。
正直、そのあいだにひとりでも多くの若い人たちに観て、聴いてもらいたいと思う。
 
四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site
 
しかし…この記念すべきコンサートの写真をいつも通りに撮りたかったナァ。
コロナのアホンダラ!670P.S. 今回、とても良い機会なので、「From the Marshall Blog Vault」ということで2010年の『Progressive Rock Fes』の記事を次回お送りしたいと思います。
 

200(一部敬称略 2021年3月3日 EX Theater Roppongiにて撮影)

2021年4月 7日 (水)

スピンオフ四人囃子 feat. 根本要 & 西山毅 <前編>

 
「ようやく」というか、「とうとう」というか、「ついに」というか、「いよいよ」というか、「やっと」というか…とにかくこの日がやってきた!10いきなり脱線しますが、この「ようやく」他の4つの副詞ね、英語だと「finally」1語で全部言えちゃう。
もちろん「at last」とか「after all」に置き換えることもできるけど、日本語ほどバラエティに富んでいない。
日常生活における語彙の数が「日本語5万、英語2万」と言われるのがうなずける。
でも、「5万語」というのは昔の話で、日本人の語彙は恐ろしい速さで少なくなっているのではなかろうか?
「一触即発」なんて表現を使うのは四人囃子ファンぐらいなもんでしょう?
若い人たちがこの四字熟語を使っているのを耳にしたことがありますか?
 
スターダスト☆レビューの根本さんと、ギターの西山さんをフロントに迎えてのスピンオフ四人囃子。
このラインナップは大好評だった2018年5月12日に開催された名古屋のボトムライン公演以来。
あの時は楽しかったな~。
もう3年も経ってしまったのか…。
イヤ、本当はこのショウはもっと早く上演されていたハズなのだが、コロナのせいで大幅な延期を余儀なくされてしまったのだ。20_2会場は六本木のEXシアター。
完全な感染防止体制が敷かれての有観客公演。
客席はひとつ飛びとし、開演前には全席を念入りに消毒した。
もうホントにコレにはマイっちゃうね。
仕事がただただ増えるばかりで、良いことがナニひとつありゃしない。
もういい加減に終わって欲しい。
コロナでまたチョット脱線。
私は2週間に1回、イギリスのMarshallのスタッフとミーティングをしているんだけど、ここ1年というもの、冒頭はお互いのコロナの状況を報告し合うのが恒例となっている。
御存知の通り、イギリスは惨憺たるコロナ大国になってしまったが、基本的に「Be optimistic」を標榜していて、いつ話をしても明るい雰囲気に満ちていた。
何しろモンティ・パイソンの国の方々ですからね、「♪Always look on the bright side of life」なワケ。興に乗って電話口で一緒に歌っちゃったりしたこともある。
それが去年末になると、先が全く見通せない状況に元気を失い、さしものイギリス勢も完璧に「青菜に塩」状態に陥ってしまっていたようだった。
それが…ココのところ猛烈に元気を取り戻しているんですよ。
ワケを尋ねると、それはワクチンのおかげだった。
連中は「ワクチン打ちますか?それとも死にますか」という状況まで行っていたからね。
もう「ワクチン=大勝利」なワケ。自分のところで作ってるし。
ものすごい勢いで普及したのは日本のテレビでも報道している通りで、5月には8月に開催されるイベントのチケットを発売し出すそうだ。
ウチのMarshall Recordsのアーティストも秋のツアーの予定を発表し出した。
エンターテインメントのジャンルを問わず、一時期すべてのコンサートや実演の芸能が完全に消滅した国ですよ!
昨日の大阪のことといい、翻って日本はこんな調子でこの先一体どうなるんだろう?
このまま一生続くんじゃないか?なんて心配になってもおかしくなない。30客席から今度はステージに目をやると…
中央にNATAL。40大二さん愛用のバーチのキット。

50今日はタムタムが2つセットされている。

60スネア・ドラムは「ビーデッド/ハンマード・スチール」。
コレ、名前をナントカして欲しいんだよな~。
「チャーシューワンタンメン」みたいで長くてイケねぇ(←コレがわかる人は五代目古今亭志ん生ファンですね?)。
やってる私もクタびれたよぉ。イヤ、まだまだ始まったばかり。
サイズは14"×6.5"。
見た目は火をいれすぎた「常盤堂の雷おこし」みたいでエラくゴツいけど、案外ウォームなサウンドが魅力なのよ。70リハーサルのようす。
おお~!
85大二さん、Marshall GALA2のTシャツをお召しになられています。80vこのMarshallはキーボーズの三国さん用。
JVM410Hと1960BV。
90v三国さんは2015年に開催したご自身の還暦記念コンサート以来。
三国さんは昔からキーボーズにMarshallを愛用されていて、大分前にダイヤモンド・ユカイさんのレコーディングにお邪魔した時もオレンジ色の古い1959をお使いになられていた。
その1959がさすがにヘタってしまい、今では普通に世に出回っているMarshallをお使いになられていらっしゃる。
ということでJVMが登板した次第。
Deep Purpleのジョン・ロードが愛用していたことからもわかる通り、Marshallは70年代まではキーボーズ用のアンプを盛んに作っていたんですよ。100ベース・アンプはEDEN。
キャビネットは4x10"のD410XSTが2台。110v今回のヘッドはWTP-600が用意された。
120ああ、ASTORIA CLASSIC。
いいアンプだ~。
心底いいと思う。130西山さんには名古屋の時にお使い頂いて、今回もご指名に預かった。
コレはリハーサルのようす。140v西山さんもMarshallのTシャツだ~!
ありがたや、ありがたや。150会場のロビーにはグッズがズラリ。160イベントTシャツもバッチリ販売された。

170コンサートは配信も導入。180チケットはこんな具合。
いいね…昔のコンサートのチケットはみんなこんな具合だった。
今のコンビニで発券するチケットは味気ないもんナァ。
チケットを買うのには便利なのかもしれないけど、アレじゃ集めたってオモシロくも何ともないじゃんね。
発売日にプレイガイドやウドー音楽事務所に並んだ時代が懐かしいわ。
…と、注目して頂きたいのはこのチケットを持っている手の親指の爪!190左手が四人囃子のロゴ。
右手が『一触即発』のナマケモノなのだ!
熱烈な四人囃子ファンにご協力を頂きました。
ありがとうございました!200s_2コンサートの冒頭にステージに上がったのは…

210EXシアターの倉林支配人。
Marshall Blogでは「Led Zeppagain」の記事でおなじみね?
このコンサートに込めた想いを交えてひとことご挨拶。220v「四人囃子のコンサートは2013年のEXシアターの杮落し公演のひとつとして企画されましたが、残念ながら実現できませんでした。
代わって昨年4月30日、佐久間さんのご命日にコンサートを開くことになっていたのですが、それも新型コロナウイルスのせいでやむ無くキャンセルせざるを得ませんでした。
そして本日、坂下さんがご出演できなくなってしまいましたことは大変残念ですが、四人囃子のコンサート開催の運びとなりました。
緊急事態宣言下にもかかわらず、『コレだけはどうしてもやりたい』という私の思いに応え開催を実現してくれたスタッフ一同に心から感謝を申し上げます。
歴史的なコンサートとなることでしょう。
3月3日の桃の節句にふさわしく『五人囃子』での登場です」

230そして、メンバーがステージに現れた。240岡井大二R スピンオフ四人囃子のベースといえば…山崎洋。270vそして、2018年の名古屋以来となる…
300根本要と…
290v西山毅。280v残念ながら今回ご参加になれなかった坂下さんに代わり…310vキーボーズに三国義貴。320v♪ドコドン!
大二さんが叩き込むNATALのフロア・ドラムの音で始まった1曲目は「眠たそうな朝には」。
ドラムは「叩く」、太鼓は「打つ」…が正しいシンタックスであると鼓の大先生から教わりました。325実は前回もオープナーが「円盤」だったので大二さんのドラムからスタートしたんだよね。
その時、西山さんは3曲目からのご登場だったが、今回はスターティング・メンバーで最初からステージに上がられた。
倉林支配人がおっしゃった通り、最初から「五人囃子」だ。330_na要さんの歌声が心地よ~く曲に馴染んでいて素晴らしい。340西山さんのギターで始まる2曲目は「Chaos」。
「ケイオス」ね。
この西山さんが弾くギターリフの拍子が3日前のリハの時からズットわからなくて苦しんでいた。
佐久間さんが弾いた音源のイントロを聴くと7/8拍子だとすぐにわかるんだけど、私の「バカ耳」には西山さんが同じ拍子で弾いているようにはどうしてもも聞こえないいのね。
1234
12345
12
123…『春の祭典』みたいに聞えちゃって…でもコレ、結局7/8拍子なんだよね?
佐久間さんの方も大二さんのバス・ドラムが入ってアクセントをズラされると途端にわからなくなっちゃう。
西山さんはこのバス・ドラム入りのパターンを最初から弾いていたのね…という風に私のバカ耳は分析しています。350_ch前回は取り上げられなかった曲。
今回は四人囃子のすべてのアルバムから曲を取り上げようということで、この曲が収録されている1989年の『Dance』から2曲が選ばれた。
そのウチの1曲。360vホラ、先ほどのファンの方の爪…「Dance」バージョンもあるのだ!
400sこの曲では大二さんもボーカルズを披露。370キーボーズの「Peter Gunn」的なバッキングがやたらと耳に残る~。S41a0019「はい、曲が終わりました。
ようこそおいでくださいました!
令和3年3月3日という「3」が重なるひなまつりです」
とまずは簡単にご挨拶。
 
ところで…さっきから掲載している私が撮った写真ね…ズット高いところから失礼しております。
相手が「みこし」だったら大変です。「はやし」でよかった。
昔はお神輿にこんなことをしていたら、身体中に荘厳なアートを施した皆さんからドヤされるか、水をブッかけられたものです。
この日は完全な感染拡大防止策を期して、カメラマンも客席へ入り込むことができなかったのです。
コロナのバカったれ!
よって今回のレポートは、終始上手側のバルコニーから撮影した写真で構成していきますことご承知おきくださいまし。
何せ全く移動ができないので似通ったカットが多いけど、演奏中の写真はすべて異なっており、使い回しは一切ありません。
3903曲目も大二さんのシンバル・レガートから。410_om「♪ナニもすることがなくて…」…「おまつり」だ!

420山崎さんのベースがクッキリと聞こえて来て気持ちいい~!430あたりまえだけど、要さんの歌があまりにも素晴らしい。
「やっぱり『おまつり』を聴いたら一緒に歌ってしまった」…となる。440スピンオフ四人囃子の沿革について語る要さん。
「4年前に大二さんと飲んだ」⇒「一緒に演ろう」てぇヤツ。
そして、3年前に名古屋でその計画が実現して、この東京公演となった。450vココでまずはメンバー紹介。455vそして、皆さんからひとこと。
 
「大二さんたちに遊んでもらっていました」
三国さんは北海道のご出身で、札幌でミツルさんと演奏していていらした。
ミツルさんはその時代から街を歩くと女性からヒューヒュー!だったそうです。
三国さんは四人囃子の曲を演奏するのが今回は初めてで、身体の大きい坂下さんは手のサイズも大きく、代役を務めるのはとても大変だとか。
「坂下さんはホヤが好きで北海道にくるとよく食べてましたよ」
480「高校の時に初めて四人囃子を聴きました。
KISSが全盛の時代、四人囃子はムズカシかった」456「で、その高校の時、小岩の『音曲堂』という楽器屋さんでバンド・コンテストがあったんですよ。
1回戦で敗退。
その時の審査員が大二さんだったんですよ!」
西山さんは私と年がひとつ違いなんだけど、当時はアチコチでバンド・コンテストが開かれて私も高校の時には時々チャレンジしたもんです。
もちろん同じ高校生でも腕前は西山さんとは雲泥の差ですよ。
西山さんはその後、東京12チャンネルの『ロックおもしロック』という番組のバンド合戦で「津軽じょんがら節」を弾いて近田春夫さんから大絶賛され、翌日学校での大きな話題になった。
となると、大二さんのジャッジはどうだったのか?という疑問が残らなくはないが、昔はそういうチャンとした「ロック」を演奏しているミュージシャンがコンテストの審査員を務めていらした。
私も妹尾隆一郎さんとか、山岸潤史さんとか、鳴瀬善博さんの前で演奏したことがあった…さぞかしお耳汚しだったに違いない。460しかし、驚いたのは西山さんのおクチから「音曲堂」の名前が出たことよ!
今でもありますよ。
最上階にチョットしたホールがあってね、そこで各種のイベントを開催していた。
バンド・コンテストではなかったけど、何を隠そう、高校2年の時に私も舞台に上がったことがあった。
UFOのコピーを演った。今で言うとカバーとかトリビュートって言うのかな?
マイケル・シェンカー役よ。
いい思い出です。
小岩には「珈琲園」というすごくいいジャズ喫茶もあったんだよ…それはいいか。470v「ボクの世代ではリアル・タイムで聴くことはできなくて、四人囃子は『伝説のバンド』でした。
高校でベースを始めて、少しムズカシイことをやりたくなった時に先輩が四人囃子をススメてくれたんです。
あるセッションで稲葉さんと一緒になって『タマにやる?』と誘って頂いたのがはじまりです」
山崎さんは譜面を起こしたりする山崎さんはこのチームの影のまとめ役なのだ。
490「次の曲は『プリンテッド・ジョリー』から…」
S41a0165「『ジョリー』じゃなくて『ジェリー』ね」と大二さんからjollyなツッコミが入ったところで…「昼下がりの熱い日」。
名曲だよね~。
まるでご自分の曲のようにメロディを歌い上げる要さん。500_hsa三国さんのソロ。12s41a0121 西山さんのソロ。
タッピングを交えてのトリッキーでスリリングなプレイ!
音に全く無駄がない完成度の高いソロ構成は西山ならではのモノでしょう。
510v曲の〆のソロは要さんだ。
前回に比べて今回は要さんのギターへの重点が増したようだった。520そのまま「カーニバルがやって来るぞ(パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ)」。
私が一番最初に好きになった四人囃子の曲はコレかな?
中3かな?高1だったかな?もう40年以上も前、『ゴールデン・ピクニックス』を確かお茶の水のディスクユニオン(駅の横の画材屋の上にあったお店)で買って、聴いて、「Flying」が終わってブッ飛んだ。
こういう曲、私の中では「10cc的」っていうのかな?…もう大好きなの。
最初に聴いた時、「♪壊れかかったマットの車」という歌詞かと思ったのを今でも覚えている。530_carniこの曲もメロディだけではなく明るく楽しい歌詞が要さんの歌声にピッタリだ。540お楽しみの中間部。
「パリ野郎(Paris Canaille)」のメロディを華麗に奏でる三国さん。550vツイン・ギターのパート。
本当のことを言うと、ココの入り口はリットして欲しくないの。
レコードをさんざん聴いたからでしょうね。
ハモりバッチリ!
いつ聴いても楽しいナったら楽しいナ!560かき回しの締めくくりは大二さん。
ここぞとばかりにイアン・ペイス炸裂!
みんなさりげなく合わせるところがオモシロかった。
もう広規さんなんかはオモシロがって無視しちゃうからね。
C'est si bon!、お後がよろしいようで…。S41a0053 MCでは「パリ野郎」のことについて触れた。570「パリ野郎(Paris Canaille)」はシャンソンを代表する1曲。
作ったのはこのレオ・フェレ(Leo Ferre)という人。
私はフランス語はまったくの門外漢なので、調べてみるとこの「canaille(カナイユ)」というのは「下層民」とか「クズ野郎」とかいうヒドイ意味のようですな。
そんなゲスなヤツがなんでジャマイカへ飛んだんだろう?
音からすると舞台はパリのようだけど、ジャマイカでコトが起こっている設定なんだよね?
今度大二さんに訊いてみよう。
『ゴールデンピクニックス』のライナー・ノーツにはこの「Paris Canaille」のパートを「レゲエで演っている」と書いてあるんだけど、私のバカ耳にはレゲエのリズムには聞こえないな~。575v_smallチョット脱線してMarshall野郎パリへ飛ばせて頂きます。
この「Paris Canaille」、かのミシェル・ルグランがパリにまつわる曲をテーマにした1959年のアルバム『Paris Jazz Piano』というアルバムで、取り上げている。
2分チョットのごく短い演奏なんだけど、「Apris in Paris」、「I Love Paris」、「The Last Time I saw Paris」といったパリ丸出しのジャズ・スタンダードに交えてのシャンソン・ナンバーが実によろしい。Pjp2_2今、Gitanes Jazz Productionsという廉価盤レーベルに権利が移ってジャケットがこんなんなっちゃった。
ツマらんけど、このシリーズは安くてうれしい。Pjp2_1 しかし、「パリ」といえばコレだろう。
越前福井はヨーロッパ軒の「パリ丼」。
もう35年前ぐらいに一度食べて以来なんだけど、確か上に乗っかっているのはメンチだったように記憶している。
パリも行ってはみたいけど、やっぱり私は「ロン丼」かな?
Pd2 こういうご当地アルバムみたいな作品はいいね。
このニューヨークにまつわる曲を集めたメル・トーメの『Sunday in New York』なんかもそう。
私の愛聴盤。
日本でも東京をテーマにした曲を集めたアルバムなんてできたら楽しいのにな。
「黒門、根岸に稲荷町、なめくじ、日暮里、矢来町」…「Houses of Rakugo」なんて曲が入ってるの。12mynyc 曲単位だったらあるじゃんね。
一番カッコいいのは何といっても「東京ワッショイ」でしょう。
うまくまとまりました。
脱線終わり。Tw 1974年に開催された郡山ワンステップフェスティバルのお話。
スモーキー・メディスンをお目当てに参加した要さん。
スッカリ四人囃子にヤラれてしまい、コピーしてはオリジナル曲と偽って熊谷近辺を荒らし回っていたという…この話は名古屋でもされていたので、本当の話なのだろう。
ある時、あるツテを通じてその郡山の時のサウンドボード音源を収めたカセットテープが要さんの所に舞い込んできた。
現在正式に世の中に出回っているワンステップの四人囃子の音源はその要さんが所有しているカセットテープがソースになっているのだそうだ。
今、amazonのこのCDに関するコメントを見ていてこんなのを見つけた。
いま聞いたばかりの話なんだけど、この音源の元のカセットは根本要さんが持っていたものなんだそうです
ギャハハ!会場にいらした方かな?配信でお知りになったのかな?
 
郡山と来れば、それじゃ私も…かつてこんなイベントをお手伝いさせて頂いたことがあった。
このイベント会場に『郡山ワンステップフェスティバル』のポスターが燦然と飾ってあったのを思い出したのだ。S41a0151もう1曲『プリンテッド・ジェリー』から「ハレソラ」。580_hs前回、キーボーズと…
600西山さんのアンサンブルで彩られたイントロを聞いた時は感動したな~。
あの感動がよみがえったわ。
しかし、オリジナルはマンドリンでしょ?
素晴らしいインストゥルメンタリゼーション(←Ruth Underwoodが使っていて覚えた単語)だと思う。590メンバー全員の見せ場を集めた前半のハイライト。
要さんの伸びやかな歌声。610ピックでガツンと低音をお見舞いした山崎さん。

210v そして、ギター・バトル!615双方一歩も退かない硬派なギター・ソロ。

630おおっと!

640v西山さんが竿回しをキメこんだ!650v楽しさイッパイ盛り込んでショウは中盤にさしかかった。
 
四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site
S41a0331<後編>につづく
 

200(一部敬称略 2021年3月3日 EX Theater Roppongiにて撮影)

2021年4月 2日 (金)

【BREAK the CODE】vol.17~SPADREI 松浦カズマ

 
Marshall CODEの魅力をお伝えする動画シリーズ『BREAK the CODE』の第17弾はSPADREIの松浦カズマ。

10v…と言ってもナンのコッチャかわかるまい。
元TORNADO-GRENADOのカズマくんが新しく結成したバンドが「SPADREI」。
まずは読み方だけさらっておくと、「スペードライ」と読む。
英語圏の人だと「スパッドレイ」になっちゃうかな~?
次回のイギリスとミーティングの時に試してみよう。100そのカズマくんはもちろんMarshall。20_2根っからのMarshall好きとあって、スッカリ気に入ってくれたCODE25を実にうまく使いこなしてくれている。30ホラ、カズマくんのCODE25に付けられたこの「亦」マークがお気に入りの証。
この「亦」は「有朋自遠方来、不亦楽乎。」でおなじみね。
え、コレ?
「友遠方より来る、亦た楽しからずや」ね。
「カズマ」くんの「マ」はこの「亦」が当てられているのね。50ギターにも亦ホラ。

40このギターをご覧頂けば一目瞭然、カズマくんは高崎晃さんの超大ファンで、子供の時からLOUDNESSをずっと追いかけているのだ。60すると!
WeROCK誌で『マーシャル CODEで作るLOUDNESS 81-84の高崎 晃サウンド』という企画が公開された。
何たるタイミング!
そこで、WeROCKさんのご協力を得て『BREAK the CODE(以下、「BTC」)』で実際にやってみよう!ということになった。70v今回のカズマくんのBTCの冒頭は、WeROCK誌が監修したセッティングをそのまま用いてLOUDNESSの初期のギター・サウンドの再現にトライしてみた。
80そして、その後はカズマくんが作ったオリジナル・サウンドを3つほどご紹介頂いた。
どれも上出来!
120v中でも出色なのはSPADREI(スペードライ)のギター・サウンド。
実はですね、このスペードライがスゴイんですよ。
何がスゴイって、シンガーさんの「声」。
久しぶりにこういう声で歌う若者のロックを聴いたよ。
要するにノドが張り裂けんばかりのシャウト系ボーカルズね。
実にうれしい!90_3その素晴らしい歌声が聴けるスペードライのファースト・シングル「Give Me Your Voice」を、今回はカズマくんがCODEを使ったインスト・バージョンで奏でてくれた。

130cdそれだけじゃなくて、近日リリース予定のセカンド・シングル「雷鳴-Rain Make-」もムリをお願いしてチラっと収録させて頂いた。
宣伝、宣伝!
早くライブが観たいわ~。
150cd歌だけじゃなく、TORNADE-GRENADEの時からカズマくんは曲作りがウマいでね。
2曲ともとてもいい感じだ。
そして、肝心なところをビシっとキメて見せるツボを得たギター・プレイ。
コレがまたいい。
CODEを使ってその辺りをバッチリと披露してくれた。110vコレだけ書いたら見たくなるでしょう?
ゼヒ、見てやってくださいまし!
バンド名の由来も説明してくれています。

…ってなことでSPADREI(スペードライ)とCODE、よろしくお願いします!
 
SPADREIの詳しい情報はコチラ⇒SPADREI Official Site Japan

140Marshall CODEの詳しい情報はコチラ⇒Marshall日本版ウェブサイト
BREAK the CODEのアーカイブはコチラ⇒Marshall日本語版ウェブサイト

170v

200