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2024年3月

2024年3月31日 (日)

曾我泰久『50th Anniversary Special Live』Thank You Dear Friend<中編>

 
「ベンのテーマ」、そして「気になる女の子」を歌い終わったヤッチン。
「ひょっとしたら皆さまの中にはこの頃からボクのことをご存知の方もいらっしゃるかも知れませんね。
この時代より少し後のTHE GOOD-BYEで出会ったという方が非常に多いと思います。
そこで、もしかしたら皆さまの知らなかった時代…すなわち50年前のボクのオハコを聴いて頂きました」
10「そして、春休み中に郷ひろみさんのコンサートで色んなところを周りました。
ちょうど郷ひろみさんが『花とみつばち』を出した時でした。
ジャニーズ・ジュニアの子たちが本当に楽しそうにその曲で踊ってるのを見て『ボクもああいう風に踊りたいな~』と思ったんですが、ボクの出番は『ベンのテーマ』1曲だけだったんです。
でも小学校5年生でしょ?ジ~っとおとなしくしているワケないじゃない?
なのでジュニアの人たちに踊りを教えてもらって最初のウチはステージのソデで踊ってたの。
やがてソデで踊っているだけではツマらなくなってしまって、ステージ用の衣装の箱から一番派手なヤツを選んでそれを着て踊っていたんです。
それでソデから段々ステージの方に出て行っちゃったの。
もう最後はセンター!
そしたらジャニーさんがそれを見て思いっきりよろこんでくれましてね。
『ユーたちもヤッチンを見習いなよ!』ってすごくホメてくれたんです。
今でもそれを思い出します」S41a0142 「そんなことがあって春休みのツアーが終わるとその年の4月の7日から始まった『レッツゴーヤング』というNHKの番組にレギュラー出演することになったんです。
当時は鈴木ヒロミツさんとフォーリーブスが司会をやっていました。
コレってスゴくない?
3月3日にオーディションに合格して、その翌月の7日にはNHKの生放送番組に出てるんだよ。
『リトルリーブス』というフォーリーブスの弟分のグループを組んで出演したんです。
リトルリーブスの写真がコレです」
30「みんな埴輪みたいな顔してる。
コレが『リトルリーブス』というボクが初めて組んだグループ。
その中の1人は3月3日以前に赤羽台団地で鼻をタラして遊んでいたんだよ!
それがたったひと月の間にガラッと変わっっちゃった。
なかなか経験できないことを凝縮した時間の中でさせて頂いたと思います。
で、このリトルリーブスを経て次の年、1975年に2人組の『リトルギャング』としてデビューするんですね…レコードデビュー。
なので来年の7月25日は、ワタクシ…レコードデビュー50周年でございます!
安心してください!
まだ周年が続きますからね」
40v「コレがリトルギャングの写真。
相方の松原秀樹は今や日本を代表するベーシストになっております。
この話も散々してきたので皆さんには耳にタコだと思うんですが、松原秀樹くんとは楽器の取り合いをしましてね…」
70「次はファンの方々から頂いたキャンペーンの時のスナップ写真。
当時もキャンペーンとかがいっぱいあったんですね
その時の写真がコレ…中学1年生だよ。
ネェ~、見えないでしょ?
後ろに写っているのは秀樹さんなんですけど、真剣にサイン書いていてボクだけカメラ目線。
コレがリトルギャングのデビューにつながっていくんですね」
90「それでは…折角ですので、ここで『アイ・ラブ・ユー』は……歌いません。
聴いたところで、皆さんフーンって感じだと思うよ。
感動なんてございませんよ~!
でも、もしかしたら来年の50周年の時には歌うかもしれないけど」50vギターを降ろしたヤッチン。100ココで歌ったのはリトルギャングの1975年シングル盤「アイ・ラブ・ユー」のB面の「幼なともだち」。
YouTubeでオリジナル・バージョンを聴かせてもらいましたが…ま~、ヤッチンの声のカワイイこと!
キーは「C」。
そして今回は「E」。
大分下がった…って当たり前か。
まさかオリジナル・キーというワケにはいかないわね。110vこの曲もヴァイオリンのアレンジが実に美しい。
ストリング・セクションのアレンジはどなたが担当されているのだろう?
120加えて軽いクランチ・トーンでヒロアキくんがナゾる歌メロ。
これまた美しいときてる。
130vクリーンもクランチも得意なのがMarshall JVM。
ワイルドに歪むサウンドばかりがMarshallではないのだ!140vいい曲だな~…作曲は馬飼野康二さん。
わかりやすくて、親しみやすくて…。
ヤッチンの「キッズ・バージョン」もとてもいいけど、それとは全く異なる大人のバラードに仕上がった「還暦過ぎバージョン」も素晴らしい!
ヤッチンもレコードを出した時にはこの曲を49年後に歌うなんて想像していなかったかも知れないねェ。
  
ところで、「歌謡曲」というのは日本人が作った素晴らしい日本固有の音楽文化だったと思うのだが、今となってスッカリ抹殺されてしまったのはかえすがえすも残念なことだ。
「アイ・ラブ・ユー」がリリースされた1975年のレコード大賞受賞曲は布施明の「シクラメンのかほり」だった。
私は歌謡曲にノメリ込んだことは生涯にただの一度もないが、例えば1975年のヒット曲をチェックしてみると驚いたことに上位の曲はほとんど歌うことができる。
昔はこうしておジイちゃんから幼稚園生、私のような極端なアマノジャクまでが歌える歌がたくさんあったんです。
それが今ではどうですか?
「去年アクセス数が多かった」と云われる曲をツラっと調べてみると……知っている曲は見事に1曲もなかった!
150「どうもありがとう。
当たり前ですけれど、当時歌っていた時から時間を重ねて来て、色んなことがあって、良いことも悪いこともたくさんあって、今60を過ぎてこの歌を歌うとホントに沁みるところがいっぱいあり、改めていい曲だな~と思いました」
ヤッパリね。
160「さて、リトルギャングが終わりますと今度は『ギャングス』というグループになります。
このグループで楽器を手にするワケですね。
事務所に長谷部徹くん、大野祥孝くんという楽器が出来る2人がいて、その2人とバンドを組めということでなかば無理やり楽器を始めることになったんです。
本当にあの時、楽器を勧められていなかったら今こうやってギターを持ってなかったと思うんですね。
そうやって考えると本当に色んな出会いがあり、色んなことがあって今が成り立っているということを強く感じます。
当時はちょうど事務所が一番低迷している時期で、ボクらがやっていたのは当時放映していた『飛びだせパンポロリン』といういう番組の体操のお兄さんみたいな仕事でした。
他は『歌うヤンヤンスタジオ』でバック・ダンサーをやっていました。
先日友達から大場久美子さんの後ろで踊っている人を指して『コレ、もしかしてヤッチン?』と訊かれました。
明らかにボクだった!」
私には10歳離れた妹がいて、彼女はいつも「パンポロリン」を観ていたので、もしかすると私はその時すでにテレビの中のヤッチンに会っていたのか!?
「♪ゲンコツ山のタヌキさん」。
先月ウチも孫が生まれましてね、見ていると赤ちゃんって本当に「オッパイ飲んでねんねする」んだよね~。
ハイハイ、大場久美子さんのビデオ観ましたよ~。
私もすぐにヤッチンってわかりました。
170v「そうしたことをやりながらドンドン楽器を練習していって「ANKH」というバンドになるんですね。
そしてボクが20歳の時にいよいよANKHからTHE GOOD-BYEになっていきます。
実はそのANKHの頃から作曲を始めていたんですが、初めて作った歌かもしれない…イヤ記憶がマダラでさ…初めて作ったのが何なのか実はハッキリとはわからないんですが、多分初めて作って作品になったのはANKHのデビューシングルのB面の『至近距離』という曲でした」
190vヤッチンから聞いた話では、ANKHで「ニューイヤーロックフェス」に出演し、今はなき浅草国際劇場の舞台を踏んだそうだ。スゴイ。
ここで1曲。
ギターを持ち替えて次に演奏したのはANKHの時代に作り、THE GOOD-BYEで花咲いたという「ふたりだけのX’mas」。
リズムはスカ。
200_fxm綾太郎くんと…210v隼人くんが奏でる「サンタが町にやってくる」のオブリガードや…220vのっつも加わった中間部のクラシカルなアンサンブルが楽しい。
240v音源を聴いてみると、この曲はTHE GOOD-BYEの頃からこのリズムで演っていたんだね。
ヤッチンのレパートリーにあってはレアなリズム・パターンだけどメロディはまさに曾我節!230続けてTHE GOOD-BYEの初期の作品「イマジネーションブルー」。
この曲は今でも時折取り上げているよね。
タイトルからするとまた沖縄旅行を想像しちゃいそうだけど曲はさにあらず。
のっつが弾くForeignorのミック・ジョーンズのようなピアノが効いたシリアスなナンバー。
でも決して「氷のように冷たい」などということはない。
250v_ibヤッチンとヒロアキくんのツイン・リード・パート。260さらにヤッチンのソロ。
もちろんヤッチンもMarshall。270vSTUDIO CLASSICシリーズから「SC20H」と「SC212」。
ギャングスの時に楽器を押し付けられていなければこのMarshallもこのステージの上にはなかったかも知れないね。
ということは私もヤッチンの写真を撮っていなかったワケで…。
280vすると今年のヤッチン・カレンダーの図柄も別のモノになっていたワケで…。
こういうことを考えるとホントに不思議だね。
0r4a0043「どうもありがとう。
『ふたりだけのX'mas』は原型をANKHの時に作っていて、1度ライブで披露したことがあるような気がするんですが全く記録に残っていません。
その後、THE GOOD-BYEの時に作り直して2枚目のシングルのB面に収録しました(A面は『涙のティーンエイジ・ブルース』)。
一方、『イマジネーションブルー」は、ボクが11歳の頃から芸能界にいたからかも知れないんですけれど、ボクは大人への不信感っていうのがすごく強ったんですね。
なんか『ソガちゃん、ソガちゃん!』とかね。
もう昔のテレビ局の人ってC調な人が多かったの…いい加減ってことね。
だからナンカ大人ってイヤだナァ…っていうのをすごく強烈に感じたことがあってそんな大人への不信感を『イマジネーションブルー』で吐き出したというワケです」
300v「さぁ、ココでTHE GOOD-BYEのコーナーにいこうかと思うんですけれどまだヤメておきます。
だって長くなっちゃうんだもん!
THE GOOD-BYEは今年もしかしたらライブあるかも知れません。
その時にタップリ聴いてね!
ということでココからは色んな方とコラボして作った曲をお届けします」
290「ボクは独学で色んな曲を作って参りました。
そんな中、ソロ活動に入ってしばらくして自分が好きなことだけをやっていて果たして良いのだろうか?…ということにブチ当たったんですね。
というのは他の皆さまは世の中の人にアピールする曲をいっぱい作っているワケですよ。
自分はそういう曲からチョット外れてきて…というかそういう曲が作りたくないと思っていたんです。
そう思いながらもやっぱりそういう風にやらなくてはいけないのかな?ってなった時に自問自答したんです…そもそもボクは一体ナニが好きなんだろう?
そう考えた時にパッと出て来た答えがやっぱりビートルズだったんですね。
そしたらビートルズのパロディみたいな曲がいっぱい出来たの。
そうして曲を作っていくウチにそれらをミュージカルに仕立てられないか?と思いついたんです。
当時はミュージカルを多く演っていたものですから」
310「それでそれまで何度も共演させて頂いた中村龍史(りょうじ)先生というミュージカルの演出家にボクがやってみたいと思っていたことを相談したんです。
すると中村さんは『オ~、それはオモシロいね!』とおっしゃって、それをとにかく形にすべくボクが企画と音楽を提案したんです。
そして龍史さんが演出してくださり、奥様の留美子さんが脚本を書いてくださいました。
それで『アイ・ラブ・ジョーカーズ』という作品ができ上がりました。
コレはボクのこの50年の芸能生活の中でも特に大きな部分を占めていまして、自分が頭で描くことを形にできたことで大きな自信につながったんですね。
そこでココで『ジョーカーズ』の曲を歌ってみたいと思います」300ファンキー末吉さんのドラムスからスタートしたのは…320_ko「She Loves…」
チガウチガウ!「神様チャンスを」だ!
330和佐田達彦さんのこういうクラシカルなプレイ、なんかとても新鮮だナァ。325vなるほど、コレはビートル・マニアのヤッチンならではだわ!
ヤッチンは首をフリフリ。
楽しい~!340vピアノによるのっつのソロ。
コ、コレは…うまいことやったナァ。350私はこういうコンセプトが好きでしてね。
こうした試みは後世に音楽の遺産を伝承するための最適な手段のひとつだと思っている。360ところでビートルズのパロディとなると古今東西枚挙にいとまがないだろう。
その中にあって世界的によく知られているのがイギリスのThe Rutles。
「Always Look on the Bright Side of Life」という海外では超有名な曲で知られるモンティ・パイソンのエリック・アイドルとボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンドのニール・イネスが結成したチーム。
一聴して元ネタがわかる曲もあるけど、ピアノのヴォイシングだけを移植して丸っきり別の曲に仕立てていてもどこか似ている曲もあったりして実にオモシロイ。
またニール・イネスの声がジョンにソックリなのよ。
何しろジョージのインドものまで網羅してるからね。
パロディのハズなのになぜかオリジナリティが濃厚でコレはコレで良質なビートルズ派のポップスとして十分楽しめちゃう。
でも私にとって最も興味深いのはピーター・オリ―・ハルソールというギタリストが参加していることなのね…どこで弾いているのかサッパリわからないんだけど。
この人はもう故人なんだけど、アラン・ホールズワースの向こうを張ることができる本当にスゴいギタリストだった。
ギッチョと白いSGで弾くジャズよりのプレイがトレード・マークでね。
私は高校1年生の頃からオリーが好きで、一時期彼が参加しているアルバムを探しては買い漁っていた時期があった。
ケヴィン・エアーズのバックを長年務め、来日して九段会館のステージ立ったこともあったが愚かなことに私は見逃してしまったのです。 
そしたら1992年に43歳の若さで逝ってしまった。
Rt私も映画から音楽に入り込んだキッカケはビートルズだったので、ビートルズは今でも好きだし時折聴いています。
最近よ~くわかったのが、ビートルズの音楽を100%楽しむには英語力が必要だということ。
ビートルズの曲ってメロディやアレンジが究極的に素晴らしいことは言うまでもないんだけど、英語の歌詞を覚えて一緒に歌えてこそその魅力が本当にわかるのだと思うんですよ。
だから総じて映画が苦手でビートルズの言葉を直接受け止めることができない日本人は彼らの音楽を60%ぐらいしか楽しんでいないと言えるでしょう。
そこへ行くと英語のネイティブさんたちにはあの歌詞の意味を楽しむことができることは言うまでもなく、彼らが考えた言葉の連なりをあのメロディに乗せて歌うと口がスゴク気持ちいいんですよ、口が。
それとやっぱりイギリスの文化を知っているから楽しさは倍増する。
最近発見したのが「Lady Madonna」の「♪See how they run」という歌詞。
コレ、「Three Blind Mice(3匹の盲目のネズミ)」というイギリスの「Nursery Rhyme(ナーザリー・ライム)」、すなわち童謡の一節なんだよね。
イギリスの人はこういうことを知っているので聴いていて余計にオモシロイというワケ。
…ってなことでMarshall Blogでも何度かビートルズについて書いているので興味のある方は是非どうぞ。
 
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.31~『Let It Be』を観たよ
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.35~The Beatles was here! <前編>
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.36~The Beatles was here! <後編>
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.66~リバプールに来た!

000img_7886 「どうもありがとう。ジョーカーズの『神様チャンスを』でした。
今の曲の作詞は中村龍史さん、作曲が曾我泰久でございまして、こうしてホントに色んな方とコラボレーションをさせて頂きました。
次はボクとの接点がなかなか見当たらないのではないかと思うんですが元聖飢魔Ⅱのエースさん。
エースさんと一緒に曲を作ったんですね。
ボクが先にサビを作ってエースさんがそこに歌詞を付けてくれて、Aメロ、Bメロをそれぞれで作ったんです。
なかなかねこういう風に分担することはないんですね。
そういう珍しいたスタイルで作った『Every single day』です」370vこれまでにも度々ライブで披露して来た1曲。
やっぱり何と言っても耳を惹くのは印象的なサビのメロディなんだけど、そこへ持って行くプロセスが大変スムーズで美しい。
そのパートをどちらが担当したのかは存じ上げないが、まさかこの曲が藤子不二雄状態であるなんてしらされなければ永遠にわからないであろう。
何よりも曲にヤッチン・ムードが横溢しているところもこの曲の魅力のひとつだ。
380v_esdヤッチンの泣きのギター・ソロも出て来てサービス満点の1曲。
ギター・アンプはMarshallでございます。390「自分の中にはなかったタイプの曲で、自分1人だったらこの曲は出来ていなかったのではなかろうかと思います。
エースさんとも『またライブ演りましょう』とか、『一緒に曲を作りましょう』とお互いに言ってはいるんですがなかなかスケジュールが合わないんです。
『来年こそは絶対にね!』と去年言っていたので今年はどこかで実現したらいいなと思っています。
楽しみにしていてください」
400v「続きましてのコラボレーションは、ボクの憧れの人でもあるんですが、J-POP界の巨匠、『Mr.メロディ』の異名を取る杉真理さんと共作させて頂いた曲があります。
杉さんってとても当たりが優しいんですね。
曲を作っていると割にズバッと『これカッコ悪いんじゃない?』とか『ダサいんじゃない?』って厳しく指摘される方も中にはいらっしゃるんですね。
でも杉さんは全く違って『曾我くん、コレはこういう風にしたらどうかな?』って言ってパターンを5つぐらいすぐに出してくれたりするんですよ。
引き出しがすごく多い。
必ずなんかハッとするような、『ポップスのマジック』っていうんですが、それを持ち込んでくださるんです。
また一緒に曲作りをしたいとずっと思っておりまして、ラブ・コールを送ろうかと思っております」400キタキタ~!
私も好きな「僕の月面計画」。410_bgkこの曲もサビがすごくいいんだよね。
杉さんが「Mr.メロディ」ならヤッチンを「Mr. サビ」と呼びたくなってしまうよ。
ヤッチンはヴァースの最後の「♪アダムとイヴ…」のパートからサビの「♪グッバイ僕の月面計画」までノン・ブレスでスラーで歌っちゃう。
コレが気持ちいい。
つなぎ目が滑らかになって余計にサビのメロディが際立つんだな。
420ヒロアキくんとのツイン・リード・パートと…430ちょっとノスタルジックなのっつのピアノ・ソロもバッチリ!440vで、この曲にも出て来る「アポロ」ね。
あのチョコレートが発売されたのは我々が小学校の低学年の頃だったか?
アポロ11号が月に行った時。
あの形もさることながら半分イチゴになっているのがうれしかったでしょ?
そんなことも思い出させてくれる楽しいナンバー。
ところで、杉さんのこの曲に持ち込んだ「ポップスのマジック」はどの部分だったのであろうか?
知りたいナァ。
ヤッチンのことだからまたいつかMCで話してくれることだろう。
450「どうもありがとう。
杉真理さんと共作した『僕の月面計画』を聴いて頂きました。
色んな方と共作することが出来てホントにうれしい限りでございます。
この先も色んな人の力をお借りして新しい曾我泰久をみんなにご紹介できたらいいなと思っております。
他にもミュージカルを通じて生まれた縁もすごく多いんですが、今日は『ミュージカル界の父親』と呼んでいる尾藤イサオさんもお越し頂いております。
コロナ禍の間はお会い出来なかったんですが、『ミュージカル界の母親』の木の実ナナさんとお会いしました。
ナナさんとは毎日メールでやりとりしているんです。
いまだにボクのこと『ティム』って呼ぶの。
まるで母親のように『今日は寒いから気を付けて』とか『地震大丈夫だった?』そういうメールを送ってくださるんです。
そうして本当に様々な縁に触れることが出来たからこそ今こうやって楽しく歌が歌えているということを痛感致します。
それでは、次はそんな色んな場面を思い浮かべながらコノ曲を歌ってみたいと思います」
460vその前に…またしても「我々世代ばなし」になりますが、尾藤さんといえば『あしたのジョー』だよね~。
「♪サンド~」の声にシビれた。
私は尾藤さんのあの声がすごく好きで、1978年、高校1年生の時に尾藤さんが『悲しき願い』の再録音のシングル盤を出した時にすぐ買った。
尾藤さんって子供の頃はプロのジャグラーだったんだよね。
実はウチの子たちの中学校の先輩なの。Img_0244 さて、中盤のハイライト。
感動のコーナー。
476バラードの「ALBUM」をタイトル通りヤッチンの芸能生活の歴史を物語るスライドを投影しながら歌ったのだ。480次々と投影されるヤッチンにとってとても懐かしいスライド。490vギター・ソロもはさんで…
540感動的に歌い上げるヤッチン。510vチビッ子だった写真は曲が進行するに連れてやがて今のヤッチンに。
私が撮影した写真もご採用頂いた。
520ヤッチン史の一部に加わることができて光栄でございます。530そして「Dear Firend」。555_dfこの曲も普段のライブで取り上げられる1曲。
しかし、『Thank You Dear Friend』と銘打った芸能活動の50周年を記念するこの場での歌唱はひときわ心を込めたことであろう。560vそしてこの後にはエキサイティングな展開が待っていた!

曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com570<最終回につづく>
 

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200 (一部敬称略 2024年3月3日 日本橋三井ホールにて撮影)



2024年3月28日 (木)

曾我泰久『50th Anniversary Special Live』Thank You Dear Friend<前編>


去る3月3日、曾我泰久の「芸能生活50周年」を記念するコンサートが開催された。10v会場はヤッチンの「ホーム」とも呼ぶべき、過去に何度も年明けのバースデイ・コンサートを開催したおなじみの日本橋三井ホール。
20この記念すべき機会に寄せられた夥しい数の祝い花。30開場前には記念グッズを求めるファンの方の長い行列ができていた。40入り口に展示されたヤッチンの「50年の歩み」ポスター。
一番左の「今のヤッチン」は私が撮った1枚。
ご採用ありがとうございます!
しかし…「50年」ってアータ、簡単に言いますけどスゴイですよ。
半世紀(half century)が1回、10年(decade)が5回、干支が4回と1/6回って来ちゃうんだから。
チョットやソットの時の流れではござんせん。
その50年の間、生き馬の目を抜くようなエンターテインメント界で休むことなく活動を続けて来たてぇんだからそのヤッチンの努力と意欲は並大抵のモノではなかったハズ。
よって今回のコンサートはヤッチンの50年の充実した活動を振り返る極めて特別なプログラムとなった。
そこでMarshall Blogではコンサートを内容を仔細に記録すべく、3本立てでレポートをお送りすることとした。
ヤッチン初のMarshall Blog3本立て!
50さて、レポートを始める前に1回目の脱線をしておきましょう。
 
Marshall Blogで時折触れているように私はヤッチンと同じ学年なのね。
私は11月20日の生まれなので翌1月7日生まれのヤッチンとは48日しか生年月日が違わない。
育った場所は近くはないにしても、東京にあってはかなり庶民的なエリアでコレも同じ。
そこで50年前のことを覗いてみよう!という趣向。
下はまさに50年前の1974年、すなわち昭和49年に「移動教室」で日光へ行った時の写真。
ヤッチンも日光へ行ってココで記念写真を撮ったんじゃないかな?…それとも早くも仕事で行けなかったかな?
私は最後列の右から2番目にいるわ。
ずいぶん先生に叱られたけど楽しかった。
しかしこの写真、いくら陽明門が写っているとはいえヒドいロケーションだな。
Sd ココから先のことはこの記事をご覧の多くのヤッチン・ファンの方々の記憶に残っているかも知れない。
では…この当時の国鉄の初乗り運賃っていくらだったか覚えていますか?
30円だった。
今は150円だから5倍になった。
あの頃は切符が厚紙で出来ていて、まだ自動改札なんか想像すらしたことのなかった時代。
駅員さんが切符バサミをカンカラカンカラ鳴らしていたのが懐かしい。
国鉄の運賃も高くはなったけど、まだ日本はカワイイものでしてね。
今、ロンドンの地下鉄の初乗り運賃は6.70ポンドだっていうからナント約1,300円!
東京から有楽町まで乗っても、上野から御徒町まで乗っても、新宿から大久保まで乗っても1,300円!
私が20年チョット前に初めてロンドンに行った時は2.70ポンドだったから20年チョットで2.5倍。
ロンドンの地下鉄は世界で一番古く、そして一番高い。
んんん?日本は50年で5倍、ロンドンの地下鉄は20年で2.5倍…ということは運賃の上昇率としては大して差がないんだな~。
ちなみに当時の東京の地下鉄の初乗り運賃は60円だった。
国鉄の倍もしていたんだね。
Ss 銭湯はどうか?
今、東京の銭湯は520円だって?
50年前は75円だった。
約7倍。
もっとも銭湯は「値段」云々よりも「存続」云々の問題の方がはるかに深刻だからナァ。
下は秋葉原のど真ん中にある「燕湯」…まだやっているのかな?
私が住むエリアはとても古い町ゆえ10年ぐらい前までは銭湯が7、8軒あったが、今ではたった1軒を残すのみとなってしまった。
そういう意味で最近すごく心配なのは町の豆腐屋さん。
そんなエリアだからおかげさまでウチの周囲には古くからやっている豆腐屋がまだいくつか営業していて助かっているが、後継者不足を理由にそれらが消滅してしまう日もそう遠くないであろう。
何時間煮込んでも「鬆(す)」が入らないようなスーパーで売っている豆腐なんてコワくて喰えたもんじゃない。
50年チョット前ぐらいは鍋を持って豆腐屋へお使いに行かされたものだった。
ヤッチンもやらされたんじゃないかしらん?
私はその豆腐屋のオジさんの顔を覚えているわ。
328さんまやいわしが高級魚になったりして、食べ物の様相もずいぶん変化を遂げた。
そして、食べ物に関してこの50年で一番大きく変わったのはラーメンの地位ではなかろうか?
昔、ラーメンは「貧しい家庭の常食」というイメージだった。
「お父さんの給料日がまだ先だから今日もラーメンよ」…ウチは父が職人だったのでこうしたことは一切なかったが、1950年代の映画を見ると貧乏を表現する小道具として頻繁にラーメンが登場する。
それが今は何だ?…ミシュランだぁ?
私はそうした昔のことを知っているので、今でも800円以上のラーメンを食べることにはどうしようもないほどの抵抗感を抱く。
何しろ50年よりチョット前…近所の「つばめ軒」という(今でいう)町中華のラーメンの値段が80円だったことを覚えているのからね。
チャーハンはもうチョット高くて100円ぐらいだったかな?
…とか言ってますけどラーメンは大好きです。
でも最近は年のせいかどこで食べてもしょっぱくてネェ。
コレが実にツラくてお店でラーメンを食べる時には必ず「薄味でお願いします」と注文している。
すると時折フザけて「ハイ、コチラのお客さん高血圧!」なんて言われるわ。
ほっとけ!
10_rm オモシロイなぁ…でもコレで最後ね。
コンサートの値段。
今はスゴイね…外タレのコンサートは2万、3万が当たり前だもんね。
ビリー・ジョエルが100,000円、ロッド・スチュアートが35,000円だって?
「イヤ~、あの内容なら安い」なんて言いたくなる気持ちはわからないでもないけど、それは「意地」というモノでしょう。
高すぎるよ。
50年前ドンズバでなくて恐縮だけど、下はその48年前の1976年末から1977年の春にかけて武道館で観たコンサートのプログラム。
私は中学2年生でココから私の「ロック人生」が始まった。
レインボウもエアロスミスもS席でチケット代は3,000円だった。
キッスだけは高くて4,500円だったかな?
このようにコンサート・チケットが高額になってしまった理由として「CDが売れないから」と喧伝されているけれど、それはそうなるわな。
でも、私はそれだけではないと思っている。
もうひとつの大きな理由のひとつは「過度な一極集中」ではなかろうか?
アノ手コノ手でマスコミが作ったスターにあまりにも多くの民衆が群がりすぎているのでは?
簡単に言えば「みつ豆と林長二郎」…すなわち音楽の受け取り手の姿勢があまりにもミーハーに過ぎるということ(「林長二郎」というのは後の「長谷川一夫」ね)。
ごく少数のバンドが音楽マーケットを寡占しているのもコンサート・チケットを高額にしている原因なのではなかろうか?
その状態ではチケット購入の競争は激しくなるものの音楽の質に関する競争が起こらない。
コレは大きな悲劇ですよ。
まだ何とかライブハウスにはいいバンドが残っているので、そうしたグラスルーツの音楽シーンにも光を当てて「アレもあるけどコレもある」という状態にしておかないと音楽が腐りきってしまう。
では、その反対にこの50年で徹底的に安くなったものがあります。
それはナニかご存知か?
答えは「音楽」。
アラ不思議…「安くなった」どころか50年の間にほとんどタダ同然になっちゃった!
色んなことがあったけど、「50年」はやっぱり長いね。
最後にヤッチンがデビューした昭和49年のレコード大賞受賞曲は「襟裳岬」だったそうです。
寅さんのマドンナは、お盆が吉永小百合、暮れが十朱久雄のお嬢さん、十朱幸代だった。
0r4a9122 さて、さてさて!
『50th Anniversary Special Live~Thank You Dear Friend』と銘打ったヤッチンの芸能生活50周年を記念するコンサート。
ステージ奥のスクリーンにコンサートのロゴが映える。60そして客電が落ち、メンバーがステージに現れる中、そのスクリーンに次々とイメージ・スライドが映し出される。70お客さんは一人残らず「Ready!」。80始まった~!
♪ジャカジャ~ン!
まずは盛大なかき回し。
90「みなさま、ようこそいらっしゃいました!」100「本日、めでたく芸能生活50周年を迎えることが出来ました。
今日は最後まで思いっきり楽しんでいってね~!」110vそしてドラムス!
この記念すべきコンサートのために久しぶりに「あのメンバー」が集結した。

ファンキー末吉120v和佐田達彦130v田川ヒロアキ140vsourcesから野津永恒。150v1曲目は「UP BEAT」。160さっそく総立ちの観客を前にいつものポーズを交えて歌うヤッチン。170のっつのエキサイティングなソロ。S41a0718 その間、ヤッチンは上手でヒロアキくんに接近。190そしてヒロアキくんのソロ。
このシャープなサウンドはもちろん…210vマーシャル!
ヘッド「JVM210H」とスピーカー・キャビネット「1960BV」。
ヤッチンの記念すべきショウに大輪の花を添えるにふさわしいサウンドだ!
いつもコレだけど。220v続けざまに「21st Century」。
230vもちろんヤッチンもMarshall。
1月のバースデイ・ライブで使用してスッカリ味をしめてしまった…あ、失敬…スッカリ気に入ってしまった世界中で大人気のSTUDIO CLASSICシリーズから「SC20H」と2x12"キャビネットの「SC212」。205v22世紀までスッ飛んで行きそうなドライビング・チューン!0r4a00642曲目にして客席炎上。
あたかも神田明神のクライマックスの熱狂がそのまま継続しているかのような盛り上がりようだ。0r4a0077 ファンキーさんのドラム・イントロをバックに右手を高々と上げるヤッチン。
立てた指が示す先は「月」。240v_adとなると、曲は「アポロでドライヴ」。250人気曲の連続にお客さんは大喜び。260vこの曲のサビはホントに好き。
私が一番よろこんでいるかも!
とにかく、アポロだけにロケット・スタート大成功!
270「改めましてこんにちは。
ようこそいらっしゃいました!
皆さま、熱い熱い声援を本当にありがとうございます。
今日3月3日…私が芸能界に入ってちょうど50年。
『50年』だって!…ネェ~。
今日は感謝の気持ちを込めて1曲1曲を大切に大切に歌っていこうと思っております。
最後まで楽しんでいってください」
280ココでメンバー紹介と恒例のひと言コーナー。
まずはこの日のために4年ぶりに中国からお帰りになったファンキーさん。
「ホントに今日のライブはかなり前からブッキングされていましてね、コレに合わせて帰って来たというのは本当なんですよ。
他にもブッキングが色々とありましてね、何を考えたのか昨日機材を車から降ろしちゃったんですよ!
で、今日はスティックも持たずに来てしまい娘に取りに帰ってもらったんです。
私は今日、ナニをしにココへ来たのか…お祝いしに来たんでしょうか?っていう感じですね。
今日は余計にドラムスを叩きたいと思いますのでよろしくお願いします!」
300v「曾我さん、おめでとうございます。
去年ボクらも10周年を迎えました。
豪華なメンバーに囲まれての今日の演奏を本当に楽しみにしていました。
今回も曾我さんに鍛えて頂いたコーラスもガンバります!」

そのsourcesの10周年を記念するコンサートのレポートはコチラ
  ↓   ↓   ↓
sources~10th Anniversary LIVE<前編>
sources~10th Anniversary LIVE<後編>

310v「日高です。よろしくお願いします。おめでとうございます!」
ヤッチン曰く「考えてるようで考えてない…でもハートはすごく熱い男。それが日高隼人」
320v「綾太郎です、よろしくお願いします。
曾我さん、50周年本当におめでとうございます。
今日も全力でバックアップさせて頂きますので気持ちよく歌って頂けたらと思います。
よろしくお願いします!」
330v「ヤッチン、50周年おめでとうございます!
50周年ってスゴイと思います…半世紀ですよね。
私も生まれていたかどうかも知らないぐらいの時期ですね。
今日は久しぶりにこのメンバーというのがまたいいと思いますし、次はまた同じこのメンバーで50年後びゼヒ演りましょう!」
340「タテ線の服を着ると細く見えると聞いたので、色のことなんて全く気にせず家にあるタテ縞の服を持って来たんですけどチョットこの場にふさわしくない感じもするんですが…。
本番前に自分の姿を見たらあまり変わらなかったですねネェ…ヤセて見えへんやん!
マァ、ベースで大分隠れてるから大丈夫かなと。
それはそうと、50周年おめでとうございます。
人間、年齢は重なっていきますのからね、やっぱり老いとの闘いでございます。
私の立ち位置から見るとボーカルズの方はいつも後ろ姿なんですね。
ヤッチンは後ろ姿も全然老けていなくてカッコいいんですよ。
コレは良い見本が目の前にいるな…と思って私もチョット姿勢を良くして歩いてたんですけど、先日駅でPASMOを落としたんですよ。
そしたら床がツルンツルンで拾えなかったんですね。
そのかがんだ時の姿!…絶対に不細工やわ~って思ったんですわ!」
わかります!
チョットした段差を下りる時なんかにハッと自分で気づくんだよね。
「アレ?今、ものすごくおジイさんみたいな動きだったナ」って。
ナニをするにも「よっこらしょ!」と言ってしまうとかね。
無理して若ぶって怪我をするよりよっぽどいい…と考えましょう。
350v「今日はこの最高のメンバーでお送りしますのでどうか大いに楽しんでいらしてください!
今日は50周年ということで過去を振り返っての曲もお届けしようと思っております。
さて、50年の間にはやっぱり色んな節目、節目がありました。
そうした中でやっぱりソロ活動を始めた時というのはとても大きな節目でした。
そこでソロ活動始めた時には既に歌っていた曲を2曲お届けします」360まずは…作った時には航空会社の沖縄便のコマーシャルになったらいいなと思ったという「Just summer for you」。
そういえば昔、沖縄旅行のTVコマーシャルってしょっちゅうやっていたもんね。
沖縄が日本に戻ったのはヤッチンがデビューする2年前のこと。
我々が小学校4年生の時。
それまで沖縄は「日本」ではなく「アメリカ」で現地の通貨がドルだということを聞いて驚いた記憶がある。
我々は沖縄の歴史についてもっと知っておく必要があると常々思っているんだけど、詳しいことは他日を期すことにする。
370_jsfyこの曲から加わったsourcesのヴァイオリン・チーム。
 
加賀谷綾太郎380v日高隼人390v美しいヴァイオリンのアンサンブルに包まれてヤッチンが歌うこの曲…「沖縄」というより「カリフォルニア」?
ナゼなら歌い出しのメロディを耳にすると「Darlin'」を連想しちゃうから。
さわやかでヤッチンの声がベストマッチするとてもいい曲だ。400v「ギター、田川ヒロアキ!」とヤッチンがコール。
モジュレーションを効かせたメローなソロ。
でも内容はソロの間に2回も転調する厄介なシロモノ。
410vもう1曲はファンキーさんが叩き出す軽快なリズムが楽しい「Steppin' Out」。440vソロになってこれから何かが起きるんだ!というワクワクした気持ちを曲に詰め込んだという。
まさにそんなイメージの曲。
だからタイトルも「step out」なのね?
ヤッチンはこの曲でソロ活動の第一歩を踏み出したのだ。
S41a0132 デモテープを作っている時、カウベルがなかったので鍋の蓋で代用して夜中に録音したそうだ。
それゆえこの曲の仮タイトルは「午前3時の鍋」だったとか。
あら、そんなタイトルもオツなものですよ!
450v今回いつになくバッキング・コーラスの活躍が目立った。
ヒロアキくんはこれまでにも随所でヤッチンの歌にハーモニーを付けてきたけど…460v_choやっぱりコレはヤッチンに鍛えられて「コーラスの愉しみ」を覚えたというのっつの効果なのかしら?
ずいぶん歌っていたね。
コーラスってオモシロイもんね。470v「さて、ここからは私が芸能界に入った頃のお話をしたいと思います。
今からちょうど50年前の3月の3日…当時『プラチナゴールデンショー』というなんとも輝かしい名前の日本テレビのテレビ番組がありました(タイトルは「プラチナ万年筆」が一社提供していたことから。そんな時代があったのね)。
その番組のレギュラーがフォーリーブス、郷ひろみさん、そして当時のジャニーズ・ジュニアの方々でした。
その番組の中でジュニアのオーディションをやったことがあったんですね…もうこのことは何万回もしゃべって来たのでココにいらっしゃる皆様はもうご存知だと思います。
郷ひろみさんの大ファンだった2つ年上のボクの姉が、弟の履歴書をそのオーディションに送ればもしかしたら郷ひろみさんに会える機会があるんじゃないか?と思ったみたいなんですね。
でも姉もボクもまさかオーディションに合格するなんて思っていませんでした。
当時は今みたいに証明写真のボックスがなかったので、履歴書の写真なんてそう簡単に撮れる物ではなく町の写真館に行く必要があったんです。
なのでその写真を撮るためにおバアちゃんにお小遣いをお願いしたんですね」
290v「ボクは『ジャニーズ・ジュニア』がどういうものなのかも知らなくて『好きな体操が出来るところ』と聞いて体操クラブみたいなものかと思っていたの。
で、コレが50年前にオーデイションに応募した時の写真です。
これで合格したんだよ!」
510「この写真、もう光で飛んじゃって目と鼻の穴しかわからないじゃない?
コレでよく最初の書類選考を通過したナァと…。
しかもまだ芸能界に入ったワケでもないのに勝手に自分でサインなんか考えちゃって!」520v「見たこともないワケのわからないサイン。
多分ボクが書いたんだと思うけど全然覚えてないの」
イヤイヤ、確かに我々が小学生の頃、サインを考えるのが流行りましたよ。
しかし、スゴいサインだな。
コレは二度と同じ風に書けないでしょう…それじゃサインの意味がない!
子供のやることってのは全くカワイイもんだ。
530「そうしたらナントこのオーディションの予選会の結果を知らせる通知ハガキが届いたんです。
書類審査を通過したので、この通知状を持参のうえ3月3日の日曜日に初台の日本テレビの分室にお集り下さいっていう内容。
『3月3日の日曜日』…今日と一緒じゃん!
13時、今日は外で東京マラソンをやっていましたね」
540「その分室のリハーサル・ルームに何百人っていう方々が来ていて、フォーリーブス、郷ひろみさん、ジャニーズ・ジュニアが審査をしているところに10人ぐらいずつ送られていくわけですね。
ボクはその中の75番だった。
コレ見て!もうこんなにビリビリになってる。
50年経つとこんなになるんだね…オレ61だけど。
(客席から笑い声)…滋さんがウケてくれた」
失敬!
イヤ、いつも自分が言っているようなことをヤッチンが言ったので思わず吹き出してしまったのです。
550v「ココには歌を歌える人は譜面を持参のこと…と書いてあるんです。
当時、ボクはフィンガー5のアキラくんが大好きでした。
特に歌手になりたいとか、芸能人になりたいとかっていう考えは全くなかったんですが、アキラくんみたいに歌えたらいいな~と思って、フィンガー5のファースト・アルバムを聴きまくってレコードと一緒に歌っていたんです。
それがキッカケでオーディションの時に『この中で歌える人?』って言われた時にボクは『ハイ!』と手を上げました。
『キミは何を歌えるんですか?』と訊かれて『"ベンのテーマ"が歌えます』って言ったんですね。
そしたら『こんなチビがあのマイケル・ジャクソンの曲を歌うのか?』と周囲の人に驚かれて『じゃあ、歌ってみてください』と言われた、
それでア・カペラで『♪ベン~』って歌ったの。
歌詞が日本語だったので皆さんズッコケちゃったんですが、最後まで歌い切ったらホントにその場がすごく盛り上がったんですね。
このオーディションの受験資格は12歳からで、その時ボクは11歳だったから年齢的にはNGだったんですがジャニーさんが『ボクが彼の面倒をみますから』ということで合格したんです」
【ヤッチンへの業務連絡:この日、話そうと思って忘れてしまったんだけど、私の同級生でスゴいヤツがいるんですよ。ジャニーズ事務所がらみの話。アタシャ腰を抜かして驚いた。今度ご一緒した時にお話しましょう。ヤッチンもきっと驚くよ】
490v「歌える人は譜面(メロディー譜)を持参…」とハガキに書いてある。
ヤッチンの話によれば伴奏してくれるわけでもなし、メロディを記しただけの譜面なんて一体ナニに必要だったのであろう?
知りたいナァ。
しかし、このハガキをよく50年もの間保存しておきましたね~。
ね~、何でもかんでも安易に捨ててしまうのは決して良いことではないんですよ。
私はアンチ断捨離派なのです。
560「ボクの初舞台の時の写真。
3月3日に『ベンのテーマ』を歌ってオーディションに受かって、その2週間後ぐらいに春休みの郷ひろみさんのツアーに一緒に連れて行ってもらいました。
郷ひろみさんと『ベンのテーマ』をデュエットするシーンをショウの中に作ってもらったんですね。
それがボクの初舞台でした」
570「その初日が山口県の防府で、確か飛行機で行ったと思うんですが当時はまだボクは小学校5年生でしょ?
しかも、とても5年生にも見えないぐらい幼かったんですよ。
だからみんなが本当に可愛がってくれて、飛行機乗る時に『ヤッチン、パスポート持ってきた?』とか『ヤッチンね、飛行機乗る時は靴を脱ぐんだよ』って言われて本当に靴を脱いだらみんなに笑われました」
そのチョット前ぐらいまでは飛行機の中は土足厳禁だったからね。580vということでその思い出の「ベンのテーマ」を。
 
のっつのピアノに導かれて…590_bn50年前のオーディションの時のことを思い出しているのであろうか、ヤッチンが思い入れたっぷりにその魅力的なメロディを綴る。600vヴァイオリンの伴奏に…610のっつとヒロアキくんのコーラスが何とも美しい!S41a0453 曲のバックグラウンドもあいまって実に聴きごたえのあるシーンだった。620v芸能生活48周年の時ほか、ヤッチンはこの「ベンのテーマ」を何度か取り上げて来た。
その度にこの曲に関する似たようなことを書いてきて恐縮だが今回も書く。
50周年だから。
 
ヤッチンが働き始めた頃、同じ学年の私はナニをやっていたのかというと、一応中学受験の準備。
おぼっちゃんだったから。
それとモデルガンに夢中だったかな?
そして映画。
映画狂いの父の影響で、その父が薦めるテレビの洋画劇場で放映される作品を全て観た。
だから私は小学校5、6年生の頃にはかなりの量の監督、俳優、作曲家に関する知識を持っていた。
だって淀川長治のラジオ番組を楽しみにしていたんだから。
映画に関しては同じ年頃の子には絶対に誰にも負けなかった…というより、クラスの男の子たちは百恵ちゃんや淳子ちゃん、女の子はそれこそひろみくんや秀樹さんに夢中でロバート・アルドリッチだのウィリアム・ワイラーなんて知っている子は1人もいなかった。
ヤッチンはこの曲をフィンガー5のレコードで知ったと自分の経験を話してくれたが、私は『ウイラード』の続編である映画の『ベン』を観て知った。
この曲は元々はダニー・オズモンドのために書かれた曲で、作曲したのがジョージ・ガーシュインやアル・ジョルソンと仕事をしていたというウォルター・シャーフという人…。
そして作詞が007の主題歌やアンドリュー・ロイド・ウェッバーに詞を提供したドン・ブラックという人…。
こうしたことはヤッチンがこの曲を取り上げていたことで最近知った。
Benで今回、このドン・ブラックという人のキャリアの中にアンドリュー・ロイド・ウェッバーのミュージカル『サンセット大通り(Sunset Boulevard)』が挙がっているのを発見して大いに恥ずかしくなってしまった。
というのは、1996年にブロードウェイの「ミンスコフ劇場」まで観に行ったほど私はこのミュージカルが大好きだったのだ。
今でも好きで時々CDを引っ張り出しては聴いている。
にもかかわらずこの「ドン・ブラック」という名前が頭の外にあったのだ。
それで今回ヤッチンのおかげで「ドンブラ」に対する認識を新たにした…というワケ。
下は私のコレクション。
劇場ではプログラムを販売していなかったので代わりに買ったソングブックとロンドンとブロードウェイのオリジナル・キャストによるCDが2枚。
それと何と言ってもこの作品を観たという証である「PLAYBILL」…コレが一番の宝物。
ブロードウェイの初演では主役のノーマ・デズモンドをナント、グレン・クローズが演じた。
もちろん私はそれを観ることはできなかったが、私がミンスコフで観た時はエレイン・ペイジがノーマを演じた。
エレイン・ペイジはウエスト・エンドの『キャッツ』でグリザベラを演じ、最初に「Memory」をヒットさせたウエスト・エンドの大物。
だからブロードウェイでもスゴい喝采を浴びていた。
『キャッツ』、『エビータ』、『オペラ座の怪人』等々、メガ・ヒット作をたくさん生み出したウェッバーのキャリアにあってこの『サンセット大通り』は失敗作の部類に入るのかも知れない。
私は元々ビリー・ワイルダーが作った映画がトコトン好きでこのミュージカルに興味を持ったんだけど、ジャズ色の濃いこのミュージカルが本当に好き。
リード・チューンの「As If We Never Said Goodbye」なんて聴いてごらん。
いい曲すぎて涙が出ちゃうよ。Img_0243もうひとつネズミの「ベン」にちなんで…。
緒形拳と夏目雅子の主演で映画にもなった吉村昭先生の『魚影の群れ(新潮文庫刊)』という短編集に収録されている「海の鼠」という話。
1950年に愛媛の日振島という離島で異常発生したネズミと住民の戦いを描いた作品。
昔、『ガンバの冒険』というTVアニメがあったでしょう?
この作品を読めば主人のガンバがなぜあれほどまでに「ノロイ」というイタチを怖がっていたかの理由がわかるよ。
ネズミ好きの人にはタマらない一作。
反対にネズミがキライな人は絶対に読まないようにしましょう。
脱線終わり。Unヤッチンのやさしい歌声と郷ひろみさんの歌声がどう絡み合っていたんだろう…聴いてみたかったな。
あの声で「ベンで~す」ってやったのかな?
ちなみにYouTubeをチェックしたけど見つかりませんでした。630_knokもうひとつヤッチンがフィンガー5のレコードに合わせて歌っていたという「気になる女の子」。
最近もTVコマーシャルに使われていたね。640フィンガー5がこの曲を焼き直したのが1973年。
私は当時はゼンゼン知らなかった。
その後何となくはこの曲を知るようになったけど、それを確実にしてくれたのはいつかライブにお邪魔したThe Paisleys(ザ・ペイズリーズ)なんだよね。
元はアメリカのメッセンジャーズ(Messangers)というチームの1971年のヒット曲なんだけど、そんなだから私にはコレがヤッチンが作った曲に聞えて仕方ない。
また雰囲気がすごくマッチしているからね。
650v今日もこの曲を軽快に楽しくキメて見せてくれたヤッチンなのであった!
しかし、フィンガー5ってのは衝撃的だったよね。
クラスの子たちはみんな「♪恋のテレフォン・ナンバー」って歌っていたもんね。
その前の「個人授業」が1973年。
幼かった我々には考えが及ばなかったけど、前掲したようにその前年の1972年に沖縄が日本に返還され、沖縄出身のフィンガー5は世情の象徴みたいな存在でもあったんだろうね。
そしてフィンガー5は本土に進出する沖縄のミュージシャンたちの嚆矢となったことは間違いない。
何しろいまだにそこらじゅうで「♪ヘ~イヘイヘイヘ~イヘイ」ってやっているんだからスゴイ。
0r4a0083 <つづく>
 

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200 (一部敬称略 2024年3月3日 日本橋三井ホールにて撮影)



2024年3月22日 (金)

Ayasa x D_Drive 振替公演

 
「D_Driveウソつかない」…2023年9月23日に開催する予定だったAyasaさんとのダブル・ヘッドライナー。
Ayasaさんが体調を崩し、企画は公演はD_Drive単独公演となったが、公演中にYukiちゃんが舞台の上からその幻の企画を必ず実現するという宣言を発した。
今日は実現となった当該の振替公演のレポート。
会場はオリジナルの企画通り新横浜のNew Side Beach。
しかし、相変わらず見事な告知板だナァ。
10会場のロビーに飾られた祝い花。20vこんなのあるんだネェ。
出演者それぞれに宛てられている。30屋台村ではこの公演のためのスペシャルグッズが人気を呼んでいた。40定刻となり満員のお客さんの前にまず姿を現したのは…50Ayasa60ギター、ベース、そしてドラムスを従えてのパフォーマンス。
オープニングは「華讃歌」。
0r4a0037_2「音戯の舞」、「千本の矢」と魅惑の音色で次々と人気曲を奏でていく。
やっぱりヴァイオリンはアコースティックだよね~。
70v1976年、私が中学2年生の時にRoxy Musicのライブ盤が発表されてね、1曲目の「Out of the Blue」のエディ・ジョブソンが弾くエレクトリック・ヴァイオリンのカッコよさにブッたまげたものだったけど、イヤイヤイヤイヤ、ナント言ってもアコースティックですよ。Vvココ数年は「20世紀で一番カッコいいヴァイオリン協奏曲」との呼び声が高いアラム・ハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」。
私が愛聴しているのはズービン・メータ指揮のイスラエル・フィル盤。
ソリストはイツァーク・パールマン。
コレはホントにカッコいい。
数年前にギタリストの田川ヒロアキさんが出演した大きなイベントの楽屋で古澤巌さんとご一緒させて頂いたことがあった。
古澤さんはソロ・アルバムを制作している最中で、「いいネタがなくて困っているんですよ」とおっしゃった。
私などを相手にナゼそんなお話をされたのかは記憶にないが、私はココぞ!とばかりにこの曲を提案してみた。
すると古澤さんは「おお!アレはカッコいいですよね!そうか!ハチャトゥリアンがあった!」と私の提案を喜ばれお礼の言葉を頂戴した。
この時の提案が実現したかどうかは知らない。Vc で、私はといえば、冒頭だけでもいいからギターでこの曲を弾いてみたいと思っていた。
もちろん耳でコピーする時間などないので「楽譜があればいいのにな…」と思ったら…あった。
楽器フェアの時にバーゲン品のコーナーで「全音楽譜出版社」のゾッキ本を発見したので。
で、撮頼してみた。
ダメ…ゼンゼン弾けず。
せっかくお金を出して買った楽譜を無駄にするのも忍びないので、試しにウチに出入りしている速弾き自慢の若いギタリストに楽譜を渡して「コレも練習だ。譜面をさらってギターで弾いて聴かせてくれ!」という指令を出した。
「わかりました!」と彼は自信満々に楽譜を持ち帰った。
しばらくこのことを忘れていて、何か月か経ってからその若手ギタリストにその後どうなったかを尋ねてみた。
「イヤ~、やってみたんですけど、難しいくてゼンゼンできないんですよ。タッピングしようがスウィープしようが歯が立たないです。ゴメンなさい!」
ま、そんなもんでしょう。10_score Ayasaさんはオリジナルの公演が幻になってしまったことに対するお詫びをキチンと述べてから次から次へとAyasaナンバーを繰り出した。
「Invitation from a fairy」、「phoenix」…。
S41a0043MCを挟んでドドドっと5曲連続で最後まで弾き切った!
まずは「告白の夜」、「鏡花水月」…「籠鳥恋雲」、「ナデソコロデオ」。
どこか「和」を感じさせる曲調がユニークだ。
0r4a0033そして日本語の曲名ね。
いつの頃からかこの国にポピュラー音楽は「英語の歌詞でもないのに曲名だけが英語…しかもアルファベット表記」という珍なる状態に陥ってしまっているのでこうした日本語の曲名は大歓迎だ。
我々は「日本語」という世界一美しい言語を自然に身に着け、世界最高峰の文学を言語を読むことができ、これまた溝口、小津、黒澤といった世界レベルの巨匠が作った1950年代の映画をそのまま楽しめ、さらに歌舞伎や落語といった世界がうらやむエンターテインメントもオリジナルの言葉で味わうことができる大変な特権を持っているのだ。0r4a0055そしてAyasaさんの出番を締めくくったのは「亡霊たちの舞踏会」。0r4a0038_2怒涛のごとく押し寄せるAyasaナンバーに客席の熱気は最高潮に達した。
全10曲、たエキサイティングながら気品に溢れたステージに仕上がった。80現在転換中…。

ちょうどよい機会なので、舞台を転換している間に最近観たヴァイオリンにまつわる映画を2本ご紹介しましょう。
まずは1998年のカナダ映画『レッドバイオリン(The Red Violin)』。
17世紀にクレモナで作られたヴァイオリンの名器が時代を超えてさまざまなヴァイオリン奏者の手に渡って巻き起こされる数々の悲劇。
フラッシュ・バックの組み方が大変にトリッキーで、はじめはかなり「ナンじゃコリャ?」となるが、観ているウチに組み込まれたエピソードが少しずつ絡み合っていき、最後の方には「なるほど!」と観ている者をうならせる。
この作品の脚本を担当した人はかなり腕が良いのでは?Rvもうイッチョ。
2013年のドイツ映画『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト(Teufelsgeiger。「Teufels」は「悪魔の」、「Geiger」は「ヴァイオリニスト」という意味のドイツ語。英題はThe Devil's Violinist)』。
コレはチョット創作に過ぎるんじゃないの~?
すさまじいまでの演奏テクニックを持っていたホンモノのパガニーニは病弱で、身体はやせ細り顔色も悪く、まるで死人のようなルックスだった。
自分の演奏テクニックを盗まれることを極端に嫌い、楽譜も暗号で記していたとか。
そしてその亡霊のようなルックスや奇怪な振る舞いゆえミステリアスな噂が立つことも珍しくなく、あるコンサートでは演奏中に弦が切れ、また1本、また1本と残っていた弦が順に切れていき、とうとうすべての弦が切れてしまってもヴァイオリンから音が出続けたという。
ウソだろう~。
などというエピソードとは全く関係なく、この映画の中のニコロ・パガニーニはヘソ下三寸に人格を持たず、70年代の破滅型ロック・スターのように描かれていて私はガッカリ。Pnnさて、ところ変わってココはロンドンの「マリルボン(Marylebone)」というエリア。
この前の道をD_Driveのメンバーと歩いたのがもうはるか昔のことのようだ。190ココにあるのが「王立音楽アカデミー(Royal Academy of Music)」。
ロックで言えばエルトン・ジョンやリック・ウェイクマンの母校。
アンネ・ゾフィ・ムター他、もちろんクラシックのスゴイ演奏家をたくさん輩出している。
この学校には「ヨーク・ゲイト・コレクション」という楽器の博物館が付属していて、ベートーヴェンが使ったピアノなんてのが展示されている。
また、ココはヴァイオリンのコレクションが自慢で、ストラティヴァリウス、アマティ、グァルネリなんてのがゴロゴロ並んでいる。
もちろん入場無料。00200vそこに200年前のパガニーニのロンドン公演の告知ポスターなんてのが飾ってあって、隣はこのパガニーニのポートレイトが掲げられている。
ヴァイオリンを奏でているニコロ・パガニーニ。
よく見ると…410vドワッ!
弦が3本切れている!
安心してくだい、弾いてますから!
ミステリアスな伝説は確かに存在したのだ。
420さて、舞台の転換もスッカリ終わったところで…D_Drive!115Seiji120vSeijiさんのMarshall。
JVM410Hと1960B。130vYuki140vYukiちゃんもJVM410Hと1960A。
Yukiちゃんのトレード・マークのBlue Roseはこの時まだ休暇中。150vToshi160vToshiくんも愛用のEDEN。170vChiiko180vChiikoちゃんはもちろんNATAL。190立錐の余地もない客席に向かってまずブッ話したのは「だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)」。
Ayasaさんの日本語タイトルのレパートリーに対抗して邦題で言うたった!
もう一度言いますが私は「日本語タイトル擁護派」です。
英語のタイトルは英語を自在に操れるようになった時に作った英語の歌につけてあげなさい…が基本の理念。
200_16今日もSeijiさんが弾くスリリングなテーマ・メロディが観客に突き刺さる!0r4a0162 続いて「M16」。0r4a0290 「ギター銃撃戦」もいつになく熾烈だ!210Yukiちゃんのファンク・ストラミングが間髪入れずに続く。
「Wings」だ。
D_Driveは英語のタイトルでもいいんですよ~、歌詞がありませんからね。
でも…歌詞はないけど歌はある!
けだし名言。
220_wg今日もド迫力のド低音が暴れまくるToshiくんのベース!230「皆さん、こんばんは。D_Driveです!
『Ayasa×D_Drive』にご来場頂きましてありがとうございます。
9月にワンマンになってしまった公演の振替でございます。
本日やっと全員集合できました。
去年の2月くらいにAyasaさんとイタリアンを食べながら、『タバスコすごいかけるな~』と思いながらこの公演の打ち合わせをしたんですよ。
それは2月のことでしたのでちょうど1年前。
それが今日こうして実現してメチャメチャうれしいです!
最後までよろしくお願いします」
240v「で、このまま次の曲に入りたいところなんですが、ちょっとワーミー・バーの調子が…。
直しますのでチョットとお時間を頂戴します」
S41a0396しゃべりながらワーミー・バーをキコキコやっていると思ったら調子が悪かったのね?
本当はYukiちゃんはこの「ギター用可動式音程変動装置」のことを単に「アーム」と言いましたが、「トレモロ・アーム」の海外での一般的な呼称は「Whammy bar(ワーミー・バー)」と言います。
D_Driveはイギリスのレコード・レーベルと契約しているので、また海外に行ってアームの調子が悪くなった時に困らないように勝手ながら世界標準の呼称に修正しました。
日本は「シールド」という言葉に代表されるように世界に通用しない音楽や楽器の方言がたくさんありますからね。
大きなお世話でしょうがMarshall Blogはそうした偏りを都度是正する努力をしています、ハイ。
そういえば数日前、とあるイベントにNATALを持って行った時、私が「コレがNATALのドラム・キットです」とイベントのスタッフの女性に説明をすると大層驚いて「日本人で『ドラム・キット』という言葉を使う人に初めて会お会いしましたよ!」と喜んでいた。
訊くと彼女はロンドンで同様の仕事をしていたのだそうだ…やっぱりね。
そんなところだと思った。
260vYukiちゃんはSeijiさんがヘッドの裏にいつも取り付けてあるレンチを拝借してその場で修理。0000s41a0304 「コレはなかなかレアですよ。本番中にギターのメンテナンスするYukiちゃん。
皆さんはコレを一番にSNSに書くんでしょうね…いいと思いますよ」
250vその時のようす。
Yukiちゃん、楽屋に引っ込むでもなく、お客さんの眼前でワーミー・バーの修理したのだ。
これはまさにギターのマグロ解体ショウなのか?!…チガウって!
でも昔、「アコギのネック着脱ショウ」ってよくやったわ。
お客さんの見ている前でアコギのネックを外してまた取り付けるの。
270そして難なく修理完了。
「イケました!調節が難しいんですよ…硬すぎたり、柔らかすぎたり。
ところで、ココでバイオリンやってる方はどれくらいいらっしゃいますか?
……おひとり?」S41a0292「スゴイな。
ヴァイオリンってカッコいいですよね…あの音色はズルいですよね。
ちょっとギターではムリですからねぇ。
全く知識がなくて何の楽器を訊かれていたら絶対『ヴァイオリン!』って答えていたと思う」
280v「確かに…チェロとか。私も演りたかったナァ」0000s41a0398 たとえヴァイオリンやチェロのような擦弦楽器を嗜んでいたにしてもこの2人にはMarshallを使ってロックを演って頂きます。
というのは、ヴァイオリニストを擁するロックといえば、何と言ってもイタリアン・プロッグ・ロック。
その最高峰で世界的な大成功を収めたたのがかつてマウロ・パガーニという名ヴァイオリニストが在籍していたPFM(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ=「素晴らしいパン屋のマルコーニ」という意味)でしょうネェ。
他にもイタリアには規格外ほどに素晴らしいバンドが山ほどいますからね。
アレア、バンコ・デル・ムッツォ・ソッコルソ、フォルムラ・トレ、アクア・フラジーレ、クエラ・ヴェッキア・ロカンダ、イ・プー、アルティエ・メスティエリ、ニュー・トロルス、イル・ヴォ―ロ、チェル・ベッロ、ラ・エッテ・ミエーレ、レ・オルメ、オザンナ、そしてマクソフォーネ。
どれも一時期夢中になって聴いた。
ちなみに私が古今東西で一番好きなロック・バンドはもしかしたら最初に挙げたアレアかも知れない。
そもそもイタリア語ってロックにすごくマッチする言葉なんだよね。
イタリア語で演るロックは大変にロマンティックにサウンドするんだ。
さて、そのPFM。
大分前に来日した時、Marshallのレンタルの依頼を受けたことがあった。
リクエストはJCM2000 DSL100のフル・スタック…つまり三段積み。
もちろん大好きなバンドなので喜んで貸し出し、職権乱用でチッタの公演にお邪魔させていただいた。
てっきりそのMarshallはフランコ・ムシーダというギタリストが使うものかと思っていたらトンデモナイ!
名前は忘れちゃったけど、ヴァイオリニストがそのDSLの三段積みを使ったのよ!
やっぱりさすがMarshall。
ギターだろうとヴァイオリンだろうと音ヌケの鋭さは格別で実にカッコいいトーンだった。
だからSeijiさんもYukiちゃんもヴァイオリニストに転身した時にはMarshallを使ってもらいます。
もちろんAyasaさんも大歓迎!
下の写真は興味のない人から見ればゴミ同然の私のイタリアン・ロックCDコレクション。
まったく大したことはない。Ipg そういえばYukiちゃんがワーミー・バーを直している姿を見て思い出した。
昔ね、ロイ・ブキャナンっていうテレキャスターしか弾かないアホほどスゴいギタリストがいたのね。
今はどうか知らないけど、昔はロック・ギターを弾く人はもれなくジェフ・ベックの「哀しみの恋人たち('Cause We ENded as Lovers)」をコピーしたのね。
「耳コピ」なんてキテレツな言葉が存在しなかった時代。
コピーは耳でするにキマってら…鼻じゃできんだろう。
あの曲はスティーヴィー・ワンダーが作ったんだけど、ジェフはロイ・ブキャナンに影響をうけてこの曲をレコーディングした。
そして、ジェフはジャケットに「Dedicated To Roy Buchanan and Thanks To Stevie Wonder」とクレジットしてロイに敬意を表した。
ま、そんなギタリストがロイ・ブキャナン。Bbb 私が高校生の時、そのロイが来日した。
もちろんチケットをすぐに買って後楽園ホールに観に行った。
スゴイ演奏だった。
で、演奏中にギターの弦が切れてしまってね。
今ならギターテクが出て来てサササと替えのギターと取り換えるんだけど、ロイには替えのギターなんてない。
1953年製のテレキャスター1本だ。
して、その時ロイはどうしたか?
少しも慌てず、しゃがんで歌い続けながらお客さんの前で悠然と新しい弦を張って見せたのですよ。
そのカッコよさと言ったらなかったね。
下はその時のコンサートのプログラム。
観逃さないでホント~によかったヨカッタと思うコンサートのひとつであり、私の音楽人生の中の宝物のひとつ。
Rbところで、いつもMarshall Blogをご覧頂いているD_DriveRの皆さん。
今日の記事はチョットおかしいと思いませんか?
いつも余計なことを書いているマーブロだけど、今日は特にそれがしつこい。
ここいらで種明かしをしておきましょう。
実はこの日、照明がサービス満点で思うように写真を撮ることができなかったのよ。
スモーク、逆光、LED、ストロボ、光量不足、そして居場所なし…と写真撮影が嫌うすべての要素が猛威を振るっていたので、その撮れ髙は私の基準では全滅に近かった。
もちろん写真撮影のためにライブをやっているワケではないことは百も二百も承知しているし、キツい現場にはこれまで数えきれないほど何度も遭遇して来たけど、この日は格別だった。
冬眠前のD_Driveの最後のステージだったので、本当はガッツリ写真を撮って具にショウの内容をレポートしようと思ったんだけど断念。
かわりに脱線で記事を膨らませた次第でございます。
この先、そんな感じで読み進めてください。
 
Yukiちゃんのトレモロ修理ショウに続いては、そのYukiちゃん作の「Begin Again」。
今年15周年を迎えたD_Driveが10周年の時に発表した1曲。290_baハードにそしてシャープなChiikoちゃんのスティックさばきが際立つ。300Yukiちゃんがヴァイオリンで弾く「Begin Again」を聞いてみたいね。
S41a0449 Toshiくんがベースをブイブイいわせている傍ら、SeijiさんとYukiちゃんの親指が上がった!310_tuそうなると続いての曲はもちろん「Thumbs Up」。320さらにSeijiさんのセンチメンタルでノスタルジックなメロディから「U_Me」。
もう梅の季節ですナァ。
つい先日もこんなことを言っていたような気がするが、アレは去年のことか…。
330_umToshiくんの極太低音が奏でる梅エキスがタマらん!
340v「ありがとうございます。
今の季節にぴったりな梅の曲「U_Me」をお送りしました。
さて、今年私たちはおかげ様で15周年を迎えることができました。
2009年の1月に活動を始めてガンバってきました。
こうして15年という長い歴史の中でたくさんの人との出会いを経験させて頂きました」
350「今まで年間で約80本やっていたんですよ。
なので延べ1,000回近くライブをやってきたことになるんですよ」
390「すでに発表している新しいバンドの方針通り、半年ぐらいの間ライブが空いてしまいます。
次は15周年記念ライブになります。
9月7日が大阪の十三『GABU』。
そして11月16日がココ『New Side Beach』で開催しますので皆さまのお越しをお待ちしております」380v残すはあと2曲。
まずはSeijiさんの人力シーケンサーから…400v_lr「The Lasr Revenge」。
今日も華麗なギター・ソリがキマった!400D_Driveの出番を締めくくったのは「Cassis Orange」。410_coもっとも古いレパートリーのひとつで区切りをつけたことは感動的であった。
この4人揃った姿は半年の間お別れ。
410v 420v 430v 440v「ありがとう!」
しばしの別れを惜しむファンから大きな歓声が浴びせられた。444さて、YukiちゃんがMCで触れていた通り、D_Driveはこの公演を境にライブ活動を大幅に縮小することになった。
残念&寂しい限りではある。
すると当然Marshall Blogへの登場もしばらくなくなるというワケ。
ということで、アンコールの登場を待つ間に「マー索くん」を使ってD_Driveの過去のMarshall Blogへの登場頻度を調べてみた。
年ごとの登場回数を表したのが下の棒グラフ。
D_Driveとマーブロの歴史は長く、当然昔のMarshall Blogにも頻繁にご登場頂いていた。
そして今のMarshall Blogが始ったのが2012年のこと。
その年の登場回数が2回と少ないのはMarshall Blogがスタートしたのが10月だったから。
やっぱりロンドンや上海に行った2019年が一番多いね。
次いでライブの回数が多かった2022年。
数えると今回の記事を入れて延べ157回。
今のMarshall Blogの掲載記事の数は2,293本に上るので、Marshall Blog全記事の6.8%がD_Driveに関する話題ということになる。
そりゃMarshallのレコード・レーベルと契約をしたんだから盛んに出るのも道理だわね。
そして、これらのD_Driveの記録はMarshall Blogが続く間、半永久的にいつでも接することができる。
誰も言ってくれないから自分で言うけど、D_Driveの記事に限らず、我ながら「いい仕事」していると思うわ。
Marshall Blogがなかったらほとんどナニの記録も残らないんだから。

Data
アンコール。
「アンコールありがとうございます。
もう1曲演っちゃってもいいですか?
ココからはもちろんお呼びしなければイケないよネェ。
Ayasaさん、カモン!」
445Ayasaさんがイベント・タオルを持って登場!450いよいよ5人が揃って演奏したのは、Xperiaつながりで「Voices」!460全員イベントTシャツに着替えてお客さんと共に5人揃っての演奏を楽しんだ。470v 480v 490 500v「皆さん、ありがとうございました!
Ayasa×D_Driveでした。
ありがとう!」510 

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日本が世界に誇るインストゥルメンタル・バンド、D_Drive。

<だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>

<Wings>

<Thmbs Up>

<Begin Again>

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200 (一部敬称略 2024年2月25日 新横浜New Side Beachにて撮影)

2024年3月19日 (火)

SUPERBLOOD in CAT冬FES 2024

 
さて、4年越しに開催された待望のイベント『CAT冬FES2024』。10v転換の間は緞帳が下ろされ、ギッチギチで立錐の余地がまったくない客席スペースにはDJのチョイスによるロックが大音響であふれかえる。
曲に合わせて歌う人、腕を振り上げる人、身体を揺らす人…スゴイ熱気だ。
こんな様子を目の当たりにしていると70~80年代の従来型のロックが絶滅の危機にさらされているようにはとても見えないんだけどネェ。
何とか若い人たちに引き継がせることができないものか…。
20NAKED MACHINEの次の次にステージに上がったのはSUPERBLOOD。
いよいよトリの登場だ!
ライトが当たらないので下の写真では判別しづらいが、ノッケからステージ前の両端にあるスピーカーの上にメンバーが乗ってお客さんをアオっている。
このテンション、ハンパではないぞよ!30RYUSUKE KAWAMOTO
40vOKAHIRO50vRYO60vMAD大内
70vSUPERBLOODがMarshall Blogにご登場頂くのは2017年の5月以来だから…7年ぶり!
マジかよ?そんな経ったのか!
カメラを持ってお邪魔しようとは思っているんだけど、いつも先約があったりしてなかなか都合がつかなかったんよ、ゴメンね。801曲目は「RESISTANCE」。
OKAHIROちゃんのリフからスタートするゴキゲンなドライビング・チューン。85vもちろんギター・ソロもタップリ!
OKAHIROちゃんが弾いているモデルは「Bich」っていうんだっけ?
B.C. Richのギターはボタンが何やらイッパイついていて中学生の時に欲しいナァと思ったものだ。
OKAHIROちゃんはこういうギターがすごくよく似合うね。Img_1464 そのままマッドさんのドラムスがつないで「guilty guilty」へと続く。
マッドさん、久しぶりだ~。
全然変わっていなくてうれしくなるわ。
90_ggそしてこちらも全く変わっていないのがこの「OKAHIROCK」っぷり!Img_1494 さっきからOKAHIROちゃんが聞かせてくれている極太なギター・サウンドを出しているのはもちろんMarshall。
彼の愛器はJCM800シリーズが始まる前の「2203」。
すなわち2203の初代モデルだ。
110以前にも書いたけど久しぶりだからまた書いてやれ。
「2203」は「100Wのマスター・ボリュームつきのギター用のアンプッド」がその定義。120今では2203といえば下のようなボディの両端までフロント・パネルが広がっているタイプがおなじみだけど、コレはJCM800シリーズがスタートした1981年からのこと。
当時のMarshallファンはこのルックスに度肝を抜かれたというが、私はその頃大学生でギターにまだ夢中だったけど全く記憶にないナァ。10_2203 オリジナルの2203は1975年から製造が開始され、OKAHIROちゃんの2203は1976年製。
当時は下の写真のようにスピーカーのアウトプットが4つ搭載されていた。
「♪大きい音はいい音だ」とばかりに、まだ「ロックが本当にロックだった時代」に作られたアンプ・ヘッド。
いい時代だよ。
それが今じゃナンダ?
チマチマチマチマ、蚊の鳴くようなギターの音を出しやがって!
あ、イカン…つい本音が出てしまった。
今ではMarshallも小さい真空管のモデルを作っているのを忘れていた!
でも敢えて言おう。
いくらPAのテクノロジーが発達したところで、ステージの中の音が小さいと迫力に欠けて「ロック」という音楽の魅力が半減してしまうんよ。
AC/DCがステージの上の何十台ものMarshallを実際に鳴らしているのはそういう理由だ。
最早そういうことを知っている人自体が少なくなっちゃったんだよね。130こっちもだんだん乗ってきたぞ。
ってんで、参考までに1976年にリリースされたアルバムを少し並べてみようか?
OKAHIROちゃんのMarshallが製造された年に発売されたアルバム。
*Presence / Led Zeppelin
*Rocks / Aerosmith
*Trick of the Tail / Genesis
*Zoot Allures / Frank Zappa
*The Royal Scam / Steely Dan
*Sad Wings of Destiny / Judas Priest
*Destroyer / Kiss
*Fly Like an Eagle / Steve Miller Band
*A Day at the Races / Queen
*Jailbreak / Thin Lizzy
*Hotel California / The Eagles
まだまだイッパイあるけど、どうだい?…ロックだろう?ワイルドだろう?
私は中学2年生で、ロックに狂い出した年だったんだけど、こんな時代があったなんて…今となっては目眩がしてきますな。
ちなみにMick Ronsonはこの年、ボブ・ディランの『Hard Rain』のレコーディングに参加している。
 
話題を戻して…
一方のRyuさんもMarshall。140RyuさんのMarshallは「オレンジ色のニクイヤツ(←今となってはもう誰も知らないか?)」
1998年に限定発売した「Orange Crush」シリーズのJCM2000 DSL100と1960A。
今は「デザイン・ストア」という自分の好みの外観のMarshallを自由にオーダーできるシステムがあるが、25年前のこの当時はそんなことは「夢のまた夢」で、Marshallが時折「赤」だの「紫」だののカラー・モデルを生産する企画を不定期に立てて限定で販売していた。
この「Orange Crush」の前年には35周年を記念してビンテージ系モデルの真っ白バージョンを発表している。150v久しぶりのSUPERBLOODはそんなMarshallサウンドに満ち溢れたステージだったというワケ。Img_1465 シアワセ、シアワセ。
ちなみにRYOさんもとてもいいMarshallのベース・アンプを持ってるんだゼ。Img_1474「オ~、イエ~!
Cathouseの30周年おめでとうございます。
30年の中には乗り越えなきゃならない壁もあったかと思いますが、TAKEさんとUckyさんがその壁を乗り越えてくれたおかげで今があります。
ありがとうございます!
コレからまた10年、20年、30年、40年、50年、100年、一緒に荒波を乗り越えていきましょう!」170v_mRYUさんのご挨拶に続いては昨年リリースした5曲入りCD『I SEE THE LIGHT』から「Ride the Tide」。175cdコレもOKAHIROちゃんが弾く図太いギター・リフからスタート。180v_rttシンプルに徹するRYOさんの8分のベース・ラインと…190ひたすらロックにグルーブするMADさんのコンビネーションが気持ちいいことこの上なし!200v「♪ウォウォウォ~」
ロックはコレよし。210vそしてカッコいいギターソロが来れば更に言うことなし…で、キタ~!
コレがSUPERBLOOD!
まさに潮に乗ってるわ!
220v続いての曲ではゲストが登場!230_ssfNAKED MACHINEからKANちゃん。
スペシャル・ゲストの達人!240曲は「SUPER SOUL FEVER」。
ダンサブルな1曲。
KANちゃんに持って来いではあるまいか!
100OKAHIROちゃんがココでも華やかなギター・ソロをキメておいて…260「♪スパソーフィバ!」
水を得た魚のように賑やかなパフォーマンスを披露するKANちゃん。
RYUさんとのコンビネーションも完璧~!270そのまま続けて2017年のアルバム『Raise Your Hands』からタイトル曲。
OKAHIROちゃんと…280_ryhRYOさんがオクターブ・ユニゾンで弾くブリティッシュ・ロック・スタイルのリフに…290vRYUさんのラップ調のボーカルズが重なる新旧折衷のナンバー。Img_1532 何かもう色んな要素が入っちゃってオモシロイわ!
「ジャンル、国境、民族、血統を越え、世界に発信することを願って命名」したという惹句にウソ偽りはないな、コレは。0r4a0185OKAHIROちゃんのソロになると…310vMADさんが倍テンに!
イケイケ~!Img_1872 そして、バキュ~ン!
ヤ、ヤラれた~!
イヤね、こんなことを書いたらSUPERBLOODのメンバーや熱心なファンの皆様に「ナンだ!上から目線でナマイキな!」と怒られそうだけど、私も50年にわたってロックに接して来た経験があるのでチョイと言わせてもらいますよ。
それは、冒頭にある通り7年ぶりに接したSUPERBLOODのスケールがあまりにも大きくなっていてビックリしたということ。
演奏技術とかそういうことを言っているのではありません。
本当に「ゴキゲンなバンド」になっているということよ!
自分たちの音楽を自信を持ってノビノビと演奏している姿が実に頼もしい。
同時に素晴らしく思ったのはメンバー・チェンジがないこと。
メンバー4人が同じ方向を目指して、互いに切磋琢磨し合いながら音楽をクリエイトしようする気概が感じられる。
要するに「ロックが本当にロックだった時代」、すなわち70年代のロックバンドの心意気を感じたのサ。320v「おおうち~!」の掛け声がかかる中、MADさんからひと言。
「オイオイ!苗字で呼ぶんじゃない、苗字で!
Cathouseの30周年をともに祝いたいと思う!」
(客席から)「おおうち~!」
「だから苗字で呼ぶんじゃない!
人の話しを聞け!
バンコク帰りの我々ですがどうかよろしく。
ガンバってるんでみんなオレたちを助けてくれ~!」Img_1870ということで、2014年の記念すべき初CD『Rescue Me』からタイトル曲。350vココからSUPERBLOODが始まった。360v2014年の富士スピードウェイは楽しかったね~、かなり寒かったけど…。
その時の様子はコチラ。
  ↓  ↓  ↓
2014 FIA世界選手権 第6戦 富士6時間耐久レース<前編>~SUPERBLOOD登場

370v「SUPERBLOOD、ギタリスト、OKAHIRO!」とRYUさんが叫ぶと…330v_m ジャケットを脱ぎ捨てて気合を再注入したOKAHIROちゃんがア・カペラでソロを披露。380vこのフレーズ、この音色、そしてこのアクション…ロックだナァ。
満員客席から上がる大歓声を浴びて思い切り弾きまくった!
440v出番の最後、すなわちイベントの本編の最後を締めくくったのは『I SEE THE LIGHT』のリード・チューン「RUNAWAY TRAIN 14」。
4人が激烈に燃え上がった!Img_1567   410v  000img_1908  
420v全7曲、コンパクトながらSUPERBLOODの魅力に満ち溢れたステージだった!
あ~、楽しかった。
Cathouse、30周年おめでとうございます!
450SUPER BLOODの詳しい情報はコチラ⇒SUPERBLOOD OFFICIAL WEBSITE

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200 (一部敬称略 2024年2月24日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)

2024年3月15日 (金)

NAKED MACINE in CAT冬FES 2024

 
前回に引き続いてのMarshall Blog初登場ネタ。
でも今回はイベント…DJ TAKE & Uckyによる『Cathouse』。
寡聞にして存じ上げなかったが、このイベント・シリーズ、ナント30周年を迎えたそうだ。
スゴイ。本当にスゴイと思う。
こうしたイベントものって始めるより続ける方がはるかに困難を伴うからね。
30周年、おめでとうございます!
今次開催されたのは『CAT冬FES 2024』。
10v出演は5バンド…いわゆる「ゴーマン」。
転換時にはステージに緞帳が下ろされてDJがイカしたロックをブッ放し続ける。
私でも聞き覚えのある曲が多くてうれしいね。0000r4a0160 そして緞帳が上がって登場したのは…20NAKED MACHINE!
オープニングは「MONOCHROME HEART」。30コレが昨年10月にリリースした3曲入りCD『MONOCHROME HEART』。
そのタイトル・チューンをいきなりお見舞いしたのだ。40cdKAN40v里村源多朗50v岡本啓祐60v本間大嗣70v源ちゃんが奏でる火花が飛び散るかのような攻撃的なリフ。
こりゃタマらんぜよ!Img_0711 こういうのはやっぱりMarshallが出すサウンドじゃないとサマにならない。
今日の源ちゃんは「JCM900 4100」と「1960A」。90v鉄壁のリズム隊が早くも大爆走!120ギターと同じラインで弾く啓祐さんのベースが曲を徹底的にヘヴィに演出する。130vKANちゃんの歌声が激烈なそのバンド・サウンドに乗って…140vギター・ソロ!
チラリと顔を出すディミッシュ・フレーズが効果的だ。Img_1175続いてはNAKED MACHINEのキラー・チューンのひとつ「The Vanity of the World」。150_vowこれまた痛快に突っ走るドライビング・ナンバー。
意表をつく転調が相変わらずカッコいい!
160v源ちゃんの肩に手を乗せて気合を送り込むKANちゃん(←ホンマか?)170本間さんはコチラ。
ツーバスが暴れまくる!

Img_1237 そしてギター・ソロ。
ハード・ロック・ギターの理想型がココにある。
180v「ありがとうございます…みんな、久しぶりだね!
なんと2月の末で今年初めてのライブです。
ようこそお越しくださいました。
そして以前に開催できなかったこの『CAT冬FES』。
2年越しで……エ、4年!? そんなに経ったの?
ハイ、4年越しで実現しました!」
200_2「そして、ナント!
『CAT HOUSE』の30周年おめでとうございます!
本当に今日はもう最初から、楽しくて、楽しくて。
NAKED MACHINE、心を込めて久しぶりのライブを歌わせて頂きたいと思います。
よろしくお願いします!」
スゴイな!
4年も保留されていたなんて…私だったら諦めちゃうよ。
190vギターのボリュームを下げて出すクリーン・トーンの源ちゃんのアルペジオに…220_tmKANちゃんの歌声が乗って始まるのは「Trust Me」。230vひとたび源ちゃんがギターのボリュームを上げると…MarshallサウンドによるいかにもNAKED MACHINEらしいハードなリフが炸裂!240vそのハードなリフに呼応する…Img_0762 リズム隊の疾走感がこれまた実に気持ちいいのよ!Img_1243 もちろんこの曲でもガッツリとギター・ソロ。
選び抜かれた音を完璧な配列でつなげた極上のメロディが詰め込まれている。Img_1175_2 しかし、この曲ってサビがすごくいいんだよね。
NAKED MACHINEの特徴である転調も盛り込まれている。Img_0845 突然ですが…ココで丸ノ内線「新宿三丁目」から地下鉄に乗ってロンドンのディストリクト線かサークル線の「タワー・ヒル駅」まで移動するよ。
駅の改札を出るとこんな眺め…いきなり中世の世界。
コレは「ロンドン塔(Tower of London)」。
かつては国王の城だったが色々な用途で使われ始め、しまいには監獄や処刑場として機能した。
「アレ、いいの?…オマエ、そんじゃいっぺんロンドン塔行ってみる?」というのは「死刑!」と同じ意味だった時代があったらしい。280有名なヘンリー八世の2番目のお妃であったアン・ブーリンは施設内にある下の写真のモニュメントの場所で首を落とされた。
 
この辺りのことはMarshall Blogでジックリ取り扱っているので興味のある方はコチラをご覧あれ。
   ↓     ↓     ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.63~ヘンリー八世と六人の妻 <その3:アン・ブーリン>
330このロンドン塔の塀の外はこんな感じ。
テムズ川にかかるタワー・ブリッジがすぐ隣。
310そのテムズ川からロンドン塔に船で入ることができる水門がある。
290
冠木(かぶき)に付けられたプラークにあるのは「Traitor's Gate(トレイターズ・ゲイト=裏切り者の門)」。
テムズ川を下ってやってきた罪人のロンドン塔への入り口。
ココを通り抜けた者は二度と外へ出ることはなかった。
300アン・ブーリンもこの門をくぐってロンドン塔に運び込まれたという。320vそこで本日の4曲目は『MONOCHROME HEART』収録の「Traitor's Gate」。
CDでは水が滴る音と「ギィィィィ」と門扉が開く音から始まるんだゼ。
まるで実物を見て来たかのような演出がうれしい。
40cdライブでは源ちゃんが弾くリフから。
おお~、「Traitor's Gate」のイメージにピッタリじゃ!340tg3/4と4/4拍子が交錯するハードな1曲。
0r4a0097「♪アナタだけのために首を捧げた」
コレはアン・ブーリンのストーリーというワケではないけど、いいね、いいね~。
「♪キレイに落としてね」。
アンの首がキレイに落ちたかどうかは上で紹介した「名所めぐり」をご覧ください。
Img_0853ちなみに「裏切者」を表す代表的な英単語にはこの「traitor」とそれよりよく知られる「betrayer(ビトレイヤー)」というのがあるんだけど、「betrayer」は「個人的な裏切り者」を指す。
一方の「traitor」は「国を裏切る」みたいな大きな裏切者を指す。
例えば「シーボルト事件」の高橋作左衛門景保とか「ゾルゲ事件」の尾崎秀実(おざきほつみ)が「traitor」だ。
一方、源ちゃんのギター・ソロは…裏切らないナァ。
期待通りの弾きっぷり!
360v最後の「Traitor's gate」の連呼がうれしいね!
ホントに素晴らしい!
ナゼ私がこの曲にこんなに興奮しているのかというと、それは源ちゃんとKANちゃんがMarshall CODEのデモ・ビデオの撮影に来てくれた時のこと。
撮影後の打ち上げの席で私がこのロンドンの「Traitor's Gate」の話をした。
すると2人が「『Traitor's Gate』っていいね~。曲を作ろうかな~」ということになった。
そしたら本当に作って最新作に収録してくれちゃったのよ!
ん~、やっぱりNAKED MACHINEは裏切らない!
チョットこの曲に関連して…「絞首台」のことを英語で「ギャロウズ(gallows)」というんだけど、ナゼか複数形なの。
どう?次は「Gallows」なんて曲。
370その時撮影したビデオはコチラ。
まだご覧になられていない方は是非どうぞ!
続いては「Fire Fire」。380_ffコレは前回見た時にも演奏したまだ音源化されていない曲。390vコレもタイトル通りやたらと熱気あふれるナンバーなのだ。
アッチッチよ。
次のCDには収録されるのかしらん?400「歌える人がいる、エヘヘヘ…歌いたくなっちゃうか?
一緒に歌おうね!
さぁ、私たちはあと2曲で終わりです。
NAKED MACHINEはまた3月にみなさんの前に現れると思いますのでまた遊びに来てくださいネ!」
…と、直近の予定を案内。400v残りの2曲のうちのまず1曲目は源ちゃんのギターから「Glory Days」。410_gdあと2曲と聞いて客席がさらにヒートアップ!420その熱気を最後まで正面から受けて立つKANちゃん。
気合の入りようが見て取れる。430最近オリジナル・ピックを製作して物販で販売しているというKANちゃん。
源ちゃんとのギター・バトルが楽しみだ!450そしてNAKED MACHINEの出番を締めくくったのは…0r4a0066いつも通りの「Fight to Survive」だ!470v「♪Fight!」500v「♪Survive!」510v「♪Alive!」
毎回同じでスミマセン。
でもこうするのが好きなのです。520vピック・アップからスタートする源ちゃんのソロ。
いい音だ。
Marshallの音だ。
真空管アンプの音だ。
客席の一番後ろにいる私の耳にシッカリと飛び込んで来る。
「ああいうの」だととてもこうはいかない。480 ステージ下手のようす。
こちらも燃えています!
490そしてステージ後部では本間さんが大スパーク!440 「どうもありがとう!どうもありがとう!」Img_13847曲、粒よりのNAKEDナンバーを揃えて臨んだステージ。
最高にカッコよかった!535NAKED MACHINEの詳しい情報はコチラ⇒NAKED MACHINE OFFICIAL WEBSITE

0r4a0142 <つづく>
 

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<I Get High>

<Strut>

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9img_9727 200 (一部敬称略 2024年3月24日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)

2024年3月13日 (水)

Risky Melody~メジャー・デビュー記念/10th Anniversary Tourライブ「Love is ...」FIRST DAY』

 
今日はMarshall Blog初登場のRisky Melody(リスキー・メロディ)。10vメジャー・デビュー・シングルのリリースとバンドの10周年を記念するツアーの初日ということで豪華な祝い花が会場のロビーに並んだ。20ステージ奥にメンバーひとりずつのポートレイトがディスプレイされた後、凄まじい歓声を浴びながら5人がステージに姿を現した。
レーザーがギンギンに飛び交う1曲目は「REBOOT」。
100_rbtALICE40vAsumi50vAsumiちゃんはMarshall。
この日は「DSL100H」と「1960A」を使用した。60vAYA70vHaRU80vayae90v大興奮の客席に向かってパワフルな歌声を浴びせかけるALICEちゃん。110vAsumiちゃんもお立ち台に上がってソロ!120「ノッてますか~?ひとつになって行きましょう!」
そんな…ワザワザ確認しなくても客席のようすを見ればノッているかどうかは一発でわかる!
30「♪ウォウオウオウ~」
2曲目はRisky Melodyのライブの定番曲「ALL AS ONE」。
130_mc「みんなで歌うぞ!」
150vメンバーの歌に合わせてもちろん客席は大合唱。
160vとにもかくにも盛り上がりが尋常ではないぞ、コリャ!0r4a0065「皆さんこんばんは…Risky Melodyです!
本日はメジャー・デビュー記念ライブにお越し頂きましてありがとうございます!」
大事な記念ライブということで、ALICEちゃんのご挨拶につづいて各メンバーからもひとことずつお礼の言葉が述べられた。
170v_mc続いてはとびっきりダンサブルなナンバー「OUT THE JOKER」。180_otjもはや熱気のカタマリと化した客席を前にALICEちゃんも大熱唱。190vそして、それに応えるお客さん。
この燃え上がりの連鎖は抑えようがない!195 AYAちゃんの印象的なキーボードのフレーズからスタートするのは「CRAZY LOVE」。
ウッワ~、このフレーズ耳に残るわ~!
200_cl鬼気迫るドライビング・チューン!220Asumiちゃんはスイープを駆使したトリッキーなソロをブチ込んだ。230vALICEちゃんがジャケットを脱ぎ捨ててさらに気合を入れる!240_jh曲は「銃口に花束を」。
『傷だらけの天使』のタイトルみたいだね…と言ってもダレもわからないか。
250ココでもAsumiちゃんのギターをフィーチュア。250vしかし、このチームはキーボーズのアレンジが実に巧みですな。
聴いていてすごくオモシロイ。
Img_0485 「ありがとうございます!
今まで全部自分たちで詞を書いて来たんですが何か足りないナァ…という感じがして、このままメジャー・デビューしていいのだろうか?という葛藤があったんです。
そこで、新たな挑戦としてメジャー・デビューの曲の大事な詞をどなたかに託す…ということもアリなのではないか?と未来への大きな決断をしたんです。
その時、私の心の中で密かに作詞をお願いしたいという方がありました。
今回はその『私の中のスター』の相川七瀬さんに詞を書いて頂いたんです!
こんなことがあっていいのか…と思って半年間過ごしていましたよ~」260v「七瀬さんが飼っていらっしゃったネコの名前が『リスキー』ちゃんというので、もしかしたらそういうところで縁を感じて頂けたのかなと思いますね~」Img_0554そして「一生に一度の」とメジャー・デビュー・シングル「いたいいたいあい」を紹介。
お客さんはこの曲を人前で演奏するRisky Melodyの目撃者となった。280vややヘヴィなミディアム・テンポでやっておいて…0r4a0082 そして「♪いたいいたいあいは」のパートで大爆発!
270転調を加えつつストレートに突き進むサマは気分爽快!0r4a0147告知のコーナーを経て、さらにショウのボルテージは上がっていく。300_akまずはAsumiちゃんが弾くリフから「アイのカタチ」。
ALICEちゃん、再びジャケットを身にまとった。
私も仕事がら無数のライブ・ステージを観てきたが、音楽のジャンルを問わず一度抜いたジャケットをまた身に着けるケースは珍しい。
310vコレはもう問答無用にブッとばすヤツ!
意表をついた転調が耳を惹く。330v曲の後半ではAsumiちゃんのギターがガツンとフィーチュアされた!
アンプはMarshallです。
320vさらに曲はAYAちゃんのピアノ・ソロから2人のアンサンブルへと続く。
Img_0485次は「いたいいたいあい」のカップリング曲で「記憶の岸辺」。
曲調がシットリ・ムードに変わるとALICEちゃんの歌声がガラリと替わるのはお見事。340_kkMCをはさんで「My Story」。
Asumiちゃんがアコースティック・ギター、ayaeちゃんがパーカッションに持ち替え。370_msこの布陣でもう1曲「閃光よりも眩しいヒカリ」を感情豊かに歌い上げた。380v_smh下北沢で「VOICE FACTORY」というライブハウスを運営するRisky Melodyがコロナのピンチの時に作ったという曲が続く。0000r4a0033 曲はその名も「To Survive」。
430Asumiちゃんはギターを持ち替え。410v「この曲が私たちを強くしてくれた」という曲の説明が納得できる勇猛なハード・チューン。360v「そんな私たちのホーム…今もピンチなんですが、実は未来に向けて現在改装中です!
Risky Melodyが変わっていってもそこだけは変わらずに『みんなとの思い出の場所』として守っていきたいと思っています。
そんな大切な場所に対する気持ちを歌った曲です」
590…というMCに続いて「Place of Destiny」。
「運命の場所」か…ALICEちゃんのMCを聞いた後にはココは「運命の在処(ありか)」なんてしておきたいね。
0r4a0098ツーフィンガーで小気味よいグルーヴを醸し出すHaRUちゃん。
Img_0398 「ライブも終盤!いこうか~!」Img_0572 クライマックスに向けて更にパワーアップしたのは「Reflection」。450_rf「♪Now or never」のコーラスと交錯するALICEちゃんの激唱!460「さぁ、タオルを持っている人は一緒に回していきましょう!」470_ed今度はタオルでステージと客席が一体となった「ENDLESS DREAM」。
皆さん、とても楽しそうでした。
00img_0670 バンドの10年間を振り返るMCの後は「PHOENIX」。
まぁ~、コレがまたスゴかった。
480掛け声とともに会場全体がジャ~ンプ!500「10周年、ココからがスタートでございます!
これまでいいことや苦しいことが色々とありましたが、みんなの想いや愛情でRisky Melodyは存在できています。
だけどその愛情が信じられなくて人を傷つけてしまったこともありました。
10周年を迎えることができればその時は『愛』をテーマに活動したいとズット思って来たんです。
そして、みんながいたからココまで続けることができました…ありがとうございます。
これからはその恩返しができるバンドになりたいと思います!」510vそして、この1年の活動のテーマである「いたいいたいあい」のカップリング曲「Love is...」を5人が一丸となって演奏して本編の幕を降ろした。520v 210v_2 530 540 560vこうして狂熱の中、『Love is...』の本編が終了。570本編が終わった瞬間に凄まじい「アンコール!」の叫び声が会場を満たす。580アンコールの1曲目は「UNITE」。
そして、2曲目にもう一度演奏した「いたいいたいあい」では作詞者の相川七瀬さんが登場して会場を沸かせに沸かせた。0r4a0171 そして、この記念すべきライブの最後を締めくくったのは「Risky Melody」。
最期の最後まで全力疾走した激情のステージ!
メジャー・デビューおめでとうございます。
ツアーいってらっしゃい~!610v  620v 630v 350v 640vRisky Melodyの詳しい情報はコチラ⇒Risky Melody Official Site

650 

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<Birdsong>

<Today We're Warriors>

<Monsters>

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200 (一部敬称略 2024年2月22日 赤羽ReNY alphaにて撮影)



2024年3月12日 (火)

【告知】田川ヒロアキ~NHK TRUE COLORS SPECIAL LIVE 2024


「マーブロさんは何か告知ありますか?」
「ハイ!エット~、去る3月7日、NHKホールにて一般財団法人「日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS」が主催する『TRUE COLORS SPECIAL LIVE 2024』という音楽とダンスのコンサートに田川ヒロアキが出演したんですが、そのもようがテレビで放映されるんですよ!」
…と今日はライブの後半の雰囲気でスタートしてみた。
10s_2
コンサートではヒロアキくんはもちろんMarshallをプレイ。
事前のリハーサルからJVM210Hと1960Aを持ち込んでガッツリいつもの音を作って臨んだ。20本番当日。30v控室は5号室。
前回私がココへお邪魔したのは2019年11月のこと。
D_DriveのYukiちゃんが「うたコン」で石川さゆりさんと共演した時だった。
コロナの2月前のこと。40「祝 御出演」!
ヒロアキくんに届けられた祝い花。
というか、コレは祝い飴かな?50sステージ袖に準備されたMarshall。
もちろんヒロアキくんの愛器であるところのJVM210Hと1960A。
ご苦労様です…重いでしょう?
でも、この重さこそがデジタル・アンプには到底マネすることのできないどこまでも突き抜ける無敵の「田川サウンド」をクリエイトしてくれるのです。60本番前のリハーサルのようす。
たくさんのスタッフが見守る中で入念に音作りを進める…と言ってもヒロアキくんはJVMさえあればサササっといとも簡単に仕上げちゃうんだけどね。70リハーサルのようすもカメラが追い続ける。90よし。
いつも通りのサウンド完成!100vそして本番の衣装に着替えて直前のリハーサルに臨む。110「イヤモニの調子はどうかな?」
80vリハーサルの合間にはインタビューにも応じる。
忙しいよ~。120共演の皆さんと記念撮影。130佐藤ひらりちゃんと。
ひらりちゃんはパラリンピックの開会式で国歌を独唱した人。
今回1曲ヒロアキくんと共演した。140さて本番。150vヘッドセットも装着して出番のタイミングを窺うヒロアキくん。
この続きはテレビで!
160v『TRUE COLORS SPECIAL LIVE 2024』テレビ放映は次の通り。

★日   時:3月17日 16:00~17:00
★チャンネル:NHL Eテレ
 
お見逃しなく!
うちはもう忘れないように録画予約しておきました。180s田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano170v(一部敬称略 2024年3月7日 NHKホールにて撮影 ※写真提供:吉岡美瑞穂さん…ありがとうございました!)
 

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<K.B.B.>

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2024年3月11日 (月)

【追悼】仮谷克之さんのこと

 
数日前にギタリストの田川ヒロアキさんから仮谷さんが急逝された旨の連絡を頂き腰を抜かして驚いた。
仮谷さんとは昨年の9月、THE GOOD-BYEの40周年を記念するコンサートの時に昭和女子大人見記念講堂でお会いしたのが最後となった。
その時は本当にご挨拶程度ではあったが、よもやお身体を悪くされていらっしゃるようには見えなかった。
仮谷さんにはMarshallが取り扱っている頃、何度かEDENを弾いて頂いたことがあったものの楽器を接点にした仕事は決して多くはなかった。
しかし、田川さんのライブの取材の時にご一緒させて頂くことが多く、Marshall Blogに何度もご登場頂いた。
今日はそうした記事を振り返って故人を偲ぶ。Img_0490考えてみると仮谷さんに初めてお会いしたのは「ベーシスト」としてではなかった。
八王子の「X.Y.Z→A」で手数セッションがライブ・レコーディングをした際、仮谷さんは「レコーディング・エンジニア」としてご参加されていて、その時が初対面となった。
それは2011年2月19日の時のことで(20日もライブを開催)、私はスチール写真を担当させて頂いた。
確かその時は「今日エンジニアさんは『バビロン大王』のベーシストの仮谷さんです」と紹介された記憶がある。
ほーじんさん、孝三さん、ヒロアキくん…このトリオは本当にスゴかった。
その音源が仮谷さんのエンジニアリングによって残されているのは今となっては本当にありがたいことだと思う。
10_20110219_20_2ベーシストとしての仮谷さんに初めて接したのはその手数セッションの半年後…
Img_0472三軒茶屋の「GRAPEFRUIT MOON」での三宅庸介さんのバンドとのダブルヘッド・ライナーの時のこと。20_110829_se_2それから2年後の江古田Marqueeのヒロアキくんのライブ。
ファンキーさん、石黒さんを交えたカルテット。50_130315この時ベラボーに照明が暗くて往生したのをよく覚えている。
仮谷さんから頼まれてこのカレー屋の帽子をかぶっているソロのポートレイトを何枚か撮影して差し上げた。60_130315_marqueeコレは2014年4月の吉祥寺GB。
手数セッションと五星旗3rdのダブル・ヘッドライナー。
このライブは本当に愉快だったナァ。70_140419gb2ほーじんさんとのベース・バトル!80_140419_gb屋外の仮谷さん。
2015年5月のつくばサーキット。
90_150515_2この時もEDENを使ってバリバリ弾いて頂いた。
何度か記事にも書いたように記憶しているが、私は猪突猛進的で勇ましいことこの上ない仮谷さんのスラップのソロが、すごく好きだった。
100_150515_2016年4月のヒロアキくんの新譜『Over Drive』リリースツアー。
会場は二子玉のKiwa(現在の「ジェミニ・シアター」)。110_160415_kima_odt2この時もEDENだった。
リハーサルの時、仮谷さんが外に出ていた私に電話をかけて来て「スピーカーが1ケ飛んでいますよ!」と教えてくれた。
もちろんそんなこと何ら問題にせず、この日もド迫力のプレイを聞かせてくれた。120_160415_kiwa_odtコレは2017年のヒロアキくんバースデイ・ライブ。
130_17611_birth1ヒロアキくん、二井原さん、石黒さん、千里ちゃんとともに充実の演奏を披露してくれた。140_17611_bitth2二井原さんが神妙な面持ちで壇上からご挨拶をされているこの場面は2017年11月23日、ヒロアキくんの結婚披露宴。150_171123_1スーツ姿の仮谷さん!
帽子をとった姿を拝見したのはこの時が初めてだった。160_171123_2ヒロアキくんのライブの制作などに携わっている八王子の「ALWAYS」の創立20周年記念パーティが開かれたのは2019年3月のこと。170_190312_2ヒロアキくんの披露宴同様、記念の式典とあってピリっとしまった感じが凛々しかった。180_190312_1こうして何度も仮谷さんとご一緒させて頂いたことは忘れられない思い出となった。
下の写真は上で触れた江古田Marqueeの時に仮谷さんに頼まれてシャッターを切ったポートレイト。
仮谷さんが長年にわたってこの写真をfacebookのプロフィールにご採用頂いていたことをとても光栄に思う。
仮谷さん、色々とご協力ありがとうございました。
 
素晴らしいベーシストのご逝去を悼み心からご冥福をお祈りいたします210v 

200

2024年3月 8日 (金)

A DOUBLE BOOKING <後編>~J-street R&R Band

 
この日最初に登場したsimoの関雅樹が「地元のおじさんのバンド特集」と説明したイベント『A Double Booking』。
「地元」とは「所沢」。
後半はその所沢の大ベテラン・チーム、J-street R&R Bandが登場した。
今、ショウの方は休憩中なので、その間脱線させて頂きますよ。
10vMarshall Blogで何度も触れて来たんだけど、私は父の影響で10歳にならないうちから映画に夢中だった。
いつの間にかスッカリ消え失せてしまったけど、毎晩のように放送されていたテレビの洋画劇場に父が推薦する映画が登場する時には間違いなく欠かさず観ていた。
父の推薦する映画にはハズレが全くなかった。
ビデオもない時代、目を皿のようにしてブラウン管に向き合った。
今考えてみると当時は実にノンビリしていた時代で、『大脱走』とか『荒野の七人』とか長尺の映画は前後編に分けて放送されるのが普通だった。
「後編」を待つ間の1週間が長くてネェ。
そんな作品のひとつがヴィクター・フレミング監督の『風と共に去りぬ』だった。
最近の若い人たちってサブスクの映画なんかを倍速で観たりしていると聞いた。
「信じられない!」と言いたくなるが、それも無理からぬことと思ったりもしているのね。
要するに観る速度を倍にしなければ鑑賞に耐えない映画だっていうことでしょ?
そんなこと…『風と共に去りぬ』や『七人の侍』に対して絶対にでませんよ。
さて、下は他人から見ればゴミ同然の私の映画チラシのコレクションから(←犬神サアカス團「たからもの」より)。
美しい「スカーレット・オハラ」を演じたヴィヴィアン・リーは実はイギリス人。
南北戦争を背景にディープ・サウスを舞台にしたこの映画のヒロインを演じたのはアメリカ人ではなかった。
この映画が公開された時、アメリカのボーイズたちは「イギリスにはこんなに美しい人がいるのか!?」と腰を抜かして驚いたらしい。
私は女性的で心やさしいメラニーを演じた東京生まれのオリヴィア・デ・ハヴィラントの方が好みだったりもするな…目がとても大きくてよ。
さて、この作品でアカデミー主演女優賞を獲得したヴィヴィアン・リーは、この12年後にエリア・カザン監督の『欲望という名の電車』で「ブランチ・デュボア」を演じて再びオスカーを獲得した。
こっちもモノスゴク良くてネェ。好きで好きで一体何度観たことか…
ロンドンの「ヴィクトリア&アルバート博物館(通称『V&A』)」に行くと『欲望という名の電車』で獲得したオスカー像と撮影時に使用したブランチのカツラが展示されている。
興味のある人はコチラをご覧あれ。
  ↓  ↓  ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.41 ~ V&A『Theatre & Performance』の最新展示

15ところでナゼ突然『風と共に去りぬ』なのかと言うと…J-street R&R BandがオープニングのSEにこの映画の主題曲である「タラのテーマ」を採用していたから。
マックス・スタイナーが作ったこのメロディの美しいこと!
映画の中で感動的に使われるのは、第1部の最後で空腹に耐えかねたスカーレットが土にまみれた痩せ細ったラディッシュを口にして「今後は盗みをしようと、人を殺そうと、私は自分と家族を飢えさせはしない!」と宣言をするシーン。
もうひとつは、強くなり過ぎちゃったスカーレットが両親も娘も兄弟も、そして最愛であったハズの夫レッド・バトラーも失い、ひとり残されてしまったスカーレットが口にするラストシーン。
「Tara...home.  I'll go home.  And I'll think of some way to get him back.  After all tomorrow is another day!(タラ…私の家。タラへ帰ろう。そして彼を取り戻す方法を考えよう。とにかく明日という日は今日と違う日なのだから!)」
ココに「タラのテーマ」がドーン!と被さって来る。
イケね、コレを書いているだけ涙が出て来てしまったわい。
しかし、「ララ」だけじゃなく、「タラのテーマ」とか「エデンの東」とかニュー・シネマが跋扈する前のハリウッド映画には殺人的に良い曲がゴロゴロしていた。
さて、ステージの方。
「タラのテーマ」が流れる中、「Tokorozawa...home.  We'll back home.  And we'll thing of some way to get back the good old rock'n' roll.  Today is a big and special day!」とは言わなかったが…20「Are you ready!?」と景気のよい声が上がった。
いよいよJ-street R&R Band(以下「Jスト」)の登場!
1曲目は「Crazy driver」。
30吉角英麿40v伊賀武氏
50v荒井謙次70v伊東昌喜
320v平岡利之100v小原智雄140v吉角さんと伊賀さんのツイン・ボーカルズ!
これぞ聞き違いなど起こりようががない「日本のロック」!
ウ~ム、Jストの音楽を聴くのはこの時が初めてのことだったんだけど、このサビには猛烈な親近感を覚えるな。
きっとコレが私の中の「日本のロック」の原風景のひとつなのであろう。
180ああ、Marshallを通じてレス・ポールとストラトキャスターが奏でるこのツイン・リード…涙が出て来るわ。
S41a0591伊賀さんのアーシーなリフからスタートする2曲目は「Department girl」。S41a0581 ゴキゲンな軽いクランチ・トーンを送り出しているのはMarshall STUDIOシリーズから「ST20H」と「ST212」。
STシリーズはMarshallの第一号機である「JTM45」の三代目モデルを小出力カしたすぐれもの。60vメンバー紹介をする後ろにドラムスが加わる。190v_dg小原さんが叩いているのはNATALの新商品「ZENITH(ゼニス)」。
50~60年代のビンテージ・テイストを忠実に再現したキットだ。
150ドスの利いた声でコッテリと歌い上げる吉角さん。210そして伊賀さんのソロ。
70年代にタイム・スリップしたようだ。
こういうギターは不滅だね。
イングヴェイ以降はずっとピロピロづくしだったからナァ。
230「改めまして所沢最強コミックバンド『J-street R&R Band』です!
よろしくお願いします。今日は存分に楽しんでいってください!
前回もコレをかぶったんですが、お客さんからは『アレどうなの?』なんて反応でした。
でも意外にもメンバーから「いいよ!」て言われたので今日もこの姿で現れました」
寡聞にして「J」がナニを意味しているのかは存じ上げないが、今でこそ「『J』ナントカ」というのは珍しくないけど1981年の結成当時にはかなり珍しかったのではなかろうか。240v雰囲気を替えて3曲目は「Raindrops」。250_rd吉角さんの声がユッタリ・ムードの中でより一層存在感を際立たせる。
「♪キミの町まであと少し」…いいナァ。日本のロックだナァ。
この町は所沢であろうか、それとも飯能であろうか?
260v伊賀さんと…270平岡さんのコーラスがサウンドを分厚く演出する。
誰かさんが平岡さんを「コワい」と言っていたが、イヤイヤ、このとてもやさしい歌声はそんなことを微塵も感じさせない。280v続いては「Milk」という新しい曲。
曲を新たに作り続けているというのも立派!
290_mk小原さんと平岡さんがヘヴィ級のグルーヴを繰り出すミディアム・テンポのナンバー。300v「あいみょんみたいな優しい曲」と紹介していたけど、「あいみょん」ってこんな曲を演ってんの?
ところで平岡さんが使っている今日のMarshall。310実はヘッドはJCM800時代の1959…つまりギター・アンプ。
じゃあスピーカー・キャビネットも?
ギター用の4x12"キャビ「1960B」と思いきやさにあらず。
コレは「IBS(Integrated Bass System)」というベース・アンプのシリーズのひとつで、2×10"+1×15"のスピーカーが搭載されておりバイアンプができるようになっている。
120vその証拠にリア・パネルには2つのインプットを搭載している。
こんなん初めて見たわ。
130伊東さんがエレピのサウンドでファンキーなソロをキメる!220そして荒井さんがハードなソロで曲を締めくくった。330荒井さんもSTUDIOシリーズ。
永遠の名機「JCM800 2203」を小出力化した「SC20H」と「SC212」だ。80v「ありがとうございます。どこが『あいみょん』なんだよ!」
ヤッパリそうだったのね?350v「次に演る曲は1984年にヤマハの『EAST WEST』というバンド・コンテストで決勝大会までいった時の曲です。
ボクは所沢の地区大会に出て、そこで優勝して決勝大会まで駆け上がったんですが、実はその所沢大会の時の審査員が森園勝敏さんだったんです。
森園さんがボクらの曲を選んでくれて、終わった後に『いい曲だね!』って言ってくれたのをみんなですごくよろこびました。
今日は本当に森園さんとご一緒出来てとてもうれしいです」
森さんからそんなことを言われたら照れるね。
懐かしいね、EAST WEST。
私も高校の時に…つまり1978~1979年にかけて何度か予選会に出たけど、その時の審査委員は妹尾隆一郎さん、山岸潤史さん、鳴瀬喜博さんの皆さんだった。
「ギターの人(私)がワウワウを踏む時にリズムが乱れる」とナルチョさんに指摘され、大分前にこのことをご本人にお話したら「エラそうなことを言ってスミマセン!」と大爆笑されていらっしゃった。
そして、Jストのスタッフの方に頂いた情報によると、1984年の決勝大会ではsimoの岡井大二さんが審査員のひとりをお務めされている。
ところでこの『EAST WEST』という名称ね、イベントの関係者が当時津田沼かどこかにあった英会話教室の名前だったそうだ。0r4a0465 1984年度のEAST WESTのライブ・アルバムにも収録されているその曲は「Fortuity」。
「fortuity」とは「偶発的な出来事」という意味。
0r4a0371 おっとな~!のサウンド。
こういう曲を演るバンドがコンテストに出ていたんだからスゴイ時代だった。
森さんがおっしゃったようになるほど良い曲だ。
「♪Take a chance」を2度繰り返すところがすごく魅力的だな。
370v伊賀さんのソロが華麗に曲を彩る。410vディミッシュ・フレーズにハッとさせられる伊東さんのオルガン・ソロ。
聴きどころ満載の1曲だ!420「お礼だけ言わせてください。
ブルース・アレイ・ジャパンのスタッフの皆さん、諸々ありがとうございます!」430vお客さんから伊東さんへお誕生日のプレゼントが渡されるひと幕も。
「みんな、今日はボクのために集まってくれてありがとう!」
440その伊東さんのピアノをバックに…450v切々と吉角さんが歌い上げるバラードは「あの空の下」。460vコンパクトながら効果的なツイン・リードのアンサンブル。
こうしたサウンドがこの世から消えてしまったのは一体いつからなんだろう?
BAD SCENEとかなつかしくて仕方ないわ。
480「それでは、そろそろラストです。
皆さん、飲んでます?
たくさん飲んでくださいね。食べ物もどんどん頼んでください。
そうすれば私たち、またブルース・アレイさんから呼んで頂けますのでね。
よろしくお願いします!」0000r4a0395 「Rollingh down the J street」はノッケから気持ちのよいツイン・リード・ギター。500_rdtsめんたんぴんとか、センチとか、歌詞も含めてやっぱりこういうサウンドが「日本のロック」の雛形のひとつだよな~…この日、なんかモノスゴクそれを感じてしまった。
530荒井さんが絶妙なオブリガードを入れ込んで来て…520vエキサイティングなソロを披露!545v今の曲でガツンと盛り上がっておいて本編の最後を飾ったのは「Draggin' on the highway」。510最後の最後まで「J-street R&R Bandサウンド」をブチかましてくれた6人。
若い人にも聴いてもらいたいナァ…コレが「日本のロックだよ」って。560v 570v  580 590 
770v 
610vお客さんから花束贈呈。
そういえばステージと同じぐらい、あるいはそれ以上にエキサイトしていたテーブルがあったナァ。
それでいいのだ!615アンコールではsimoの関雅樹と森園勝敏が合流。
「ありがとうございます!Jスト”最高でしたね!
せっかくですのでちょっとインフォメーションさせてください」
関ちゃんが着ているのは伊賀さんとやっている「TZ's(ティーザーズ)」のロゴTシャツ。
「TZ's」とは「トコロザワーズ」だって。620そして関ちゃんが手にしているのはこのチラシ。
TZ'sのライブ告知。FlJ-street R&R Bandに森さんと関ちゃんが加わってのアンコールの1曲目はJストのレパートリーから「そんなon the Road」。630イメージ・チェンジしてきた吉角さん。
曲はサビ付きのシャッフル・ブルース。640vコレぞジャム・セッションの醍醐味、ギター合戦だよ~!
伊賀さんがボトル・ネックで攻めて来れば…0r4a0503 後輩もボトルネックで応酬。S41a0745 後輩の師匠はホンの少しの音数でスゴイ世界を創りあげ…670v荒井さんがハードに締めくくった!680v「森園さん、その節は審査員をして頂きありがとうございました。おかげさまで優勝することができました。
関雅樹と森園勝敏でした。ありがとうございました!
かなり盛り上がってますけど、次に演る曲は唯一のカバーです。
44年前にこのバンドを結成してしばらくして演っていた曲です」710再び伊東さんのピアノをバックに…
750吉角さんがおなじみの歌メロを被せたのはレイナード・スキナードの「Free Bird」。740vこの曲でも伊賀さんがゲイリー・ロッシントンのパートでボトルネックの妙技を見せる。
ところでこの伊賀さんが弾いているギター…見たことないでしょ?0r4a0511 コレは関ちゃんのスタッフであり、私の友人のギター・ビルダーが作っている「七画の音工店」のオリジナル。
薄めのマホガニーのボディから出ているとは思えないシッカリした太い音が出ていた。730そして、お待ちかねの後半のギターのパート。
まずは荒井さんがアレン・コリンズが弾いた通りにプレイ。790リズム隊がココで大爆発!600v 
780vそして伊賀さんがボトルネックをハズしてギター・バトルに加わった!S41a0854 好きなだけ弾いてください!
かつてはこういう音楽がもてはやされていた時代があったんだ…いい時代だった。800当然のごとく盛り上がりに盛り上がって『A Double Booking』の幕を降ろした。
割れんばかりの拍手と歓声が6人に浴びせられた。
 
J-street R&R bandの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site810*オマケ*
どうでもいいことなんだけど、私は「死ぬまでに持っているCD5,000枚を全部聴く」という荒行に取り組んでいる。
アルファベット順に1枚1枚聴き進めていて、大分前にジャズを終えて、今ロックの「G」が終わって現在は「H」と格闘しているところ。
正直私はフランク・ザッパ以外のアメリカン・ロックを自ら進んで聴くことはほとんどなく、「G」の時に超久しぶりにグレイトフル・デッドを泣く泣く聴いた。
これぞ「荒行」!
そしてレコードの頃はに3枚組で販売していた『Europe '72』というライブ盤を聴いて驚いた。
アルバムの最後に「(Walk Me Our in the)Morning Dew」というボニー・ドブソンというカナダのシンガーソングライターの曲が収録されている。
コレはジェフ・ベックがBBA時代に「Morning Dew」として取り上げていた曲なので古いロック・ファンの方ならきっとご存知の曲であろう。
それでこのデッドのバージョン、オリジナルとは似ても似つかないアレンジなんだけど、コレが「Free Bird」の前半にソックリなのだ。
放っておくと本当にアレン・コリンズがギターを持って乱入して来そうなぐらい。
デッドのライブ盤のリリースが1972年11月、「Free Bird」が収録されているレイナードのファーストアルバムのレコーディングが1973年の3~5月…フフフ、アレン・コリンズかロニー・ヴァン・ザントはかなり高い確率で『Europe '72』を聴いていると思う。
ああ、昔のロックはたのしい!

<おしまい>

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Thin Lizzyがお好きなご貴兄に…GRAND SLAM。
 
<Gone Are the Days>

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200 (一部敬称略 2024年2月18日 目黒ブルース・アレイ・ジャパンにて撮影)

2024年3月 6日 (水)

A DOUBLE BOOKING <前編>~simo with 森園勝敏

 
『A Double Booking』と題したライブ。
ドキっとするよね~、ダブル・ブッキング。
本当に気を付けなければいけないし、滅多にないことだけど、チョットした確認を怠ってでやってしまった時のあの罪悪感!
以前、今日登場するsimoの関雅樹さんに大変なご迷惑をおかけしたことがあったんですわ。
改めてこの場をお借りしてお詫びさせて頂きます。
今日は大丈夫。
タイトルはそのダブル・ブッキングとは関係のない「ヘッドライナーが2つブッキングされているよ」ぐらいの意味であろう。
要するに「ダブル・ヘッドライナー・ショウ」ということ。
決して「ツーマン」ではありません。
「ツーマン」、「スリーマン」という世にもキテレツな表現は本当にヤメましょう。
今回のキャストはsimoと所沢出身のJ-Street R&R Band。
下のチラシにあるようにMarshallでサポートさせて頂いた。
10v会場は久しぶりの目黒ブルース・アレイ・ジャパン。
ステージはこんな感じ。
Marshallがズラリ!いい~ながめ!
20上手はSTUDIOシリーズ・ゾーン。30下手にもSTUDIO。
ベース・アンプもMarshall。40そしてステージ中央にはNATALの新商品「ZENITH(ゼニス)」。
今回はこのような形でサポートに臨んだ。
50最初にステージに上がったのはsimo。
冒頭ア・カペラでループを使用したギターが鳴り出した。60ギターは関雅樹。
曲はU2の「With or Without You」。70vそしてバンド・アンサンブルとなる。80石井為人90v宮野和也100v宮野さんのアンプもMarshall。
このスピーカー・キャビネットは珍しい。
詳しくは<後編>で。
110v岡井大二000s41a0155 このZENITHはすでにビデオの撮影で使用していたが、ライブ・ステージではこの時が本邦初公開だった。
つまり大二さんの手足によって初めて人前で音を出したというワケ。0r4a0268もちろん関ちゃんもMarshall。150STUDIOシリーズのヘッド、SV20Hと2x12"の1922を組み合わせ、それに1987のコンボ2187を併用してステレオで鳴らした。
2187の上のORIGIN20Hはスペア。
160続いての曲は「Pinky」。170_pk昨年リリースしたsimo初のCD『ROCK EXTRA』のリード・チューン。0r4a03212_2自ら「自信作」と呼ぶだけあって思い入れタップリのギターがとても心地よい。180為人さんのピアノ・ソロ。
曲のコンセプトを十分に咀嚼して奏でるメロディがコレまた心地よい。190もうひとつ心地よいのが大二さんのブラシさばきね。
サクサクと曲のイメージを確固たるものにしていく。
00320 「ありがとうございます。simoです。
今夜の出演はJ-street R&R Band、そして我々simoの2バンドです。
日曜日のお忙しい中、皆さんようこそお越し頂きました。
最初に断っておきますが、ボクらインストゥルメンタル・ロックバンドということで歌がないんですよ。歌のない音楽となるとどうしても構えて聴いちゃうことがある…そんな必要はありませんからね。
ヤンヤの歓声、黄色い声援、『大ちゃーん』とかそういうのがうれしいですネェ」
205v「なぜ今夜なの?この2組なの?ということを説明しておきます。
J-street R&R Band…いわゆる『J-st(ジェイスト)』ですね。
私の地元の所沢で結成して44周年。
スゴイですよね…名前を変えずに44年も演り続けているバンドです。
で、メンバーの方がボクよりひと回りチョットくらい先輩なのかな?
遡ること30数年前、当時18歳だった関少年は新所沢にあった今はなき『ペギー・デイ』というライブハウスでアルバイトをしていました。
その時にJ-stの今日メンバーの方々が出ていて当時から本当にカッコよかったんです。
でも気軽には話しかけることができない…コワかったですよ~。
ベースの平岡さんなんてメッチャ怖かったですからね。
月日は流れまして、ココ数年我々simoは所沢に頻繁に呼んでもらっておりまして…所沢市のイベントとか所沢まつりとか。
ということで、わかりやすく言うと今日は『地元のおじさんのバンド特集』なワケです。
地元の先輩がコノおしゃれな街、目黒で演奏するということでボクも自慢のメンバーを連れてお邪魔したというワケです。
今日は次に出るJ-stに向けてどんどんボルテージを上げていきたいと思います。
みんな最後まで盛り上がっていくぜ~‼」
2103曲目は「Koto」。
240_ktsimoのステージではきっと演奏されるバンドの愛奏曲のひとつ。
関ちゃんはレス・ポールに持ち替え。
260vココでも為人さんの素晴らしいソロ。
このパートだけでもう1曲になっている感じ。250vそして作曲者である宮野さんのソロ。270為人さん同様、序破急に則った端正なソロを聴かせてくれた。280v_2つづいてコレも「Pinky」と並んで関ちゃんが「自信作」と思っているのではないかと私が勝手にニラんでいる「De・Mo・Ne」。
そういえばこの日、リハーサルで新しい曲を演奏していたな。
それがとてもカッコよくて、発表するのを楽しみに待っているところ。
ドンドン作ってください。
音楽家は「音楽を創る」ことが一番のお仕事ですから。290_dmn為人さんはオルガンを演奏。
本物のレスリー・スピーカーから出て来る音の素晴らしいこと!
やっぱり何ごとも「ホンモノ」には構いませんナ。300迎え撃つは関ちゃんが奏でる真空管ギター・アンプのサウンド。
コレもホンモノ。
極上のトーンが織りなす大人のギター・ソロ。
やっぱりいいもんです。310vそして、大二さんが叩き出すZENITH(ゼニス)のふくよかなトーン。
ZENITHはNATAL(ナタール)が自信を持って送りするヴィンテージ・テイストのキット。
大二さん、ニンマリ。
プレイにも気合が入る!
130v「ありがとうございました。
良い感じであったまってきましたね…みんなノッテルかい!イエイ‼
コチラのお店は目黒の老舗ジャズ・クラブです。
出演するバンドは音楽的にはジャズだけということではなく、フュージョンなんかも盛んに演奏されています」S41a0181 「ボクの後ろをご覧ください。ロックといえばMarshallですよ!」
330「このブルース・アレイ・ジャパンにこれだけMarshallを持ち込んだのはボクが最初じゃないですか?
ギター・アンプは当然Marshall。
ベース・アンプもMarshall」0r4a0028 「そして大二さんが使ってるNATALドラムス…コレもMarshall傘下のブランドです」
350大二さんが再びニンマリしながら指をさしてくれたZENITH。
終演後、初めて叩いたご感想を伺うと…「もうバッチリ!」
そう言われると照れるね。
ナゼそんなにバッチリなのか…私にはわかる。
360音が良くて「バッチリ」なのは誰でもわかる。
大二さんの「バッチリ」はそれだけではないのだ。
下は1972年頃、四人囃子が始まる時に大二さんが入手したイギリスのPremier製のドラムス。
「円盤」も「ネッシー」もコレで録音した。
このPremierのキット、雰囲気が今回のZENITHに似てやしまいか?210だから大二さんのニンマリ度が高いのだ…と私は思った。
つまりZENITHはそれだけ忠実にビンテージ・テイストを再現できているとうこと。
現役の方にお気に召して頂いているのだから間違いない。
ちなみにMarshallの創設者、ジム・マーシャルは元プロのドラマーでPremierの最初のエンドーサーだったんですよ。340「今日はまるでMarshallの展示会のような勢いでお送りしております。
simoは、普段からMarshallさんにバックアップをして頂いておりまして、チラシにあるように今日もバッチリとサポートして頂いております。
今日のライブの模様は『Marshall Blog』というオフィシャルのブログでレポートされます。
Mashallのブログといっても代理店ではありませんからね。
イギリス本国のMarshallの方が今日もお見えになっています。
もう目黒でロックするぜ!ってことでして、これだけMarshallを並べたのは気合が入りました!」340v「『気合が入る』といえば、先輩であるJ-stのリハが先週あったんです。
陣中見舞いにお邪魔したんですが、6時間立ちっぱなしのリハーサル!
ホント気合が入ってますよ。
ということでボクらも気合入れておりますのでお客さんがより楽しんで頂けるように…そして、ワタシも大好きな先輩方に楽しんで頂こうと素敵なゲストをお招きしました。
日本が世界に誇るスーパーギタリスト…ワタシの師匠、森園勝敏!」
370vココからステージの様子がガラリと替わって「ブルースの世界」へと突入する。
まずはエディ・ボイドの「3rd Degree」。380_3d森園勝敏390v森さんもMarshall。
以前のsimoでのライブでスッカリお気に召して頂いたSTUDIOシリーズから1959の20Wバージョン「SV20H」と1×12"キャビネットの「SV112」を併用。
ヘッドは関ちゃんが使っているモノと同じ。
さすが師弟コンビ!…と言いたいところだが森さん曰く「弟子を取った覚えはネェ!」。0r4a0010森さんと大二さん…やっぱり四人で囃そうが、二人で羽織ろうが、ナニを演ってもシックリ来ていいナァ。
半世紀以上にも及ぶ親交はダテじゃない。S41a0201さっきまでのプレイとは打って変ってドスの効いた黒いピアノでニラミを利かす為人さん。570またギターを持ち替えた関ちゃん。
彼らしいアグレッシブなブルース・フィーリングがとても味わい深い。420v2曲目は「Crazy Mama」。
みんな大好きJ.J.ケイル。
「J.J.」と来れば…残念ながら私は「J.J.ジョンソン」。
もしくは「植草甚一」。
430_cm関ちゃんのボトルネックが大活躍!450いつか「この曲は何も起こらなさすぎてかえって難しい」と森さんがおっしゃっていた。
でも森さんが歌っていると十分に何かが起こっている感じ。
魂の歌だ。460v今年に入って初めてsimoと演奏する森さん。
昨年は3度ほど一緒にステージに上がったそうだ。
福生では弟子でもないのに関ちゃんにピザをごちそうしたとか…そんな話からの~。
470ケーキ登場!
480この日はちょうど森さんのお誕生日だったのだ!
そう、森さんも「THE FEB」ですもんね。
古希…おめでとうございます!500花束も贈呈された。
「みんな、ノッテルかい!」510v「70歳でコレですもん…スゴイですよね。
まだまだ元気で演ってほしいですね。
ということで森園勝敏、そして岡井大二がステージ上にいるということはやっぱり四人囃子の曲を聴きたいですよね?
こうしてお2人が揃って四人囃子の曲が聴けるってなかなか貴重なレアな場面だと思います。
今日のお客様ラッキーですね!」520v為人さんのエレピからスタート。
もうこの時点で「おおお!」じゃない?
410『一触即発』から「空と雲」!530_ska「♪長く細い坂の途中に お前の黄色いウチがあったよ」
いいナァ。
「ウチ」なんていうのは東京の人が使う言葉なんだよ。
江戸っ子は「イエ」なんて言わない。540vもう50年もの間何度も何度も一緒に演奏して来た曲。
大二さん、今日は何を考えて演奏に臨んでいるんだろう。550v四人囃子の曲で一番この曲が好きだとMCで言っていた関ちゃん。
演奏にも一層力がこもった。580vこの曲は作曲者として中村真一さんがクレジットされるようだが、森さんが歌のメロディを付けたそうだ。
「この19歳でレコーディングしたんですから、なんてマセていたんでしょう」と関ちゃんが言うと…。
「そう言われると照れるね」←さっきからゴメンなさい、コレ、大二さんがらみのいわゆる「楽屋落ち」なの。375v_jmsimoのステージの最後の曲。
森さんが手拍子で3・2クラーベを打ち出す。
620締めくくりに演奏したのは「Big Legged Woman」。
森さんが快調にシャウトするこの曲、今回この記事を書くに当たって初めて知ったんだけど、この「Big Legged Woman」はフレディ・キング。
一方「Big Leg Woman」となるとマディ・ウォーターズになるのね?
もうひとつ…「Big Leg Emma」はフランク・ザッパ。
「big leg woman」というのは「魅力的だけど性悪な女」というような意味。0r4a0222 アウトしそうになったけどほぼ枠内に収めたスリリングな関ちゃんのソロ。
思いっきりやっちゃえばヨカッタのに!
間違えていると思われるのを避けるため、ココは安全策を採ったそうです。S41a0372「I told you once, I told you tiwce」
「♪On the bayou 」
森さんのブルースの造詣の深さを思い知る1曲。
640為人さんはオルガンで豪快にグラインダー・スウイング!630v宮野さんは森さんがリードする3・2クラーベのリズムでソロを披露した。650そして大二さんのソロ。
ZENITH、我ながらいい音だナァ~。0r4a0280 …と言ったところで大二さんの音になっちゃってるんだけどね。
それ自体がいい音なんだから仕方ない。660v歌にギターにまさに「ブルース・アンバサダー」として大活躍の森さんなのであった。
670最後はもう一度関ちゃんがメンバーを紹介してステージを締めくくった。680simoの詳しい情報はコチラ⇒the Seki's Web690<後編>につづく
 

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バディ・ガイに認められた実力派ギタリスト/シンガー、ローレンス・ジョーンズ。
 
<Anywhere With Me>

コチラはMarshallのアーティスト紹介ビデオ<Artist Spotlight>

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