LINX / LOVESTORM
今日は超久しぶりの横浜日ノ出町はTHE CLUB SENSATIONから。私の記憶が正しければ、最後にお邪魔したのは山本征史さん率いるSTANDが出演した時であるハズなのだが、最近は「記憶が正しくない」こともそう珍しくなくなってきた。
そこで、それがいつのことであったのか「マー策くん」で調べてみた。
ところが見当たらない!
細大漏らさず編んだつもりではあったが、「やっちまったナァ~」とガッカリしていた時にフト気が付いた。
アレはもしかしたら2012年末に終了した「旧Marshall Blog」の時のことではなかったか?
半信半疑で手元にある旧Marshall Blogのデータをヒックリ返してみたところ……あった、あった!
それによると前回お邪魔したのは2011年8月のことだった。
何と13年ぶり!
コレは間違いなく「超久しぶり」でしょう。
おまけにこの日、別の現場で何度かご一緒させて頂いた方とやはり10年以上ぶりにお会いすることもできてとても楽しい1日になった。
この日最初にステージに上がったのはLOVESTORM。
LOVESTORMはLzzy Hale率いるHALESTORMのコピーバンド。
下は2020年のNAMMの時に開催された『SHE ROCKS AWARD』に出演したLzzy。
当時私はこの人を知らなかったんだけど、このイベントに出演したD_DriveのYukiちゃんから「すごくカッコいいですよ!」と聞かされて観たところその歌声にブッタマげたワ。
ウワ!右下にニックが写り込んでら。今気がついた!
ニックは昔のMarshallの仲間。終演後はD_Driveのメンバーと記念撮影。
こちら側にはスマホを手にした人がたくさんいたのでLzzyの視線を自分に向けさせるために大型の一眼レフカメラを手にしていた私は彼女に向かってこう叫んだ。
「Lzzy! Please look at the most expensive camera!」
それでLzzyが大笑いしているところ。
もちろんLzzyはMarshallを使ってくれていて、翌日Marshallのブースで舞台あいさつをした。
超満員の大盛況だった。
楽しかったナァ。
コロナ直前の夢のような話。さてLOVESTORM。
メンバーは…Yuko-rin
友達リクエストを頂戴してfacebookの中では以前から存じ上げていたが、この日初めてお近づきにさせて頂いた。Ryo.AJunichi.MMitsu「It's Not You」…「Apocalyptic」と続く。 Yuko-rinはギターに…歌にと完全にLzzyが乗り移っての大熱演!
MCを挟み込んで「Bad Romance」他3曲を演奏すると…「寒い、寒い」と言いながらも上着を脱ぎ捨てた!
熱くなっちゃったのね?
そりゃそうだ、絶叫に次ぐ絶叫、熱唱に次ぐ熱唱だもん!
「Back fron the Dead」からさらに3曲を演奏して出番を終えた。「とにもかくにもHALESTORMが大好き!」という感じが十分に伝わってきた!
コレだけ好きなモノがあるなんて全く羨ましい。
何よりも好きな人の歌をうれしそうに、たのしそうに歌っている姿が感動的だった。
LOVESTORMの詳しい情報はコチラ⇒facebook続いての出番はLINX。
オープニングは「Start It Over」。
Miwa Saita沢木優AkiZinZinくんはMarshall。
外部のプリアンプなど使わずアンプ・ヘッドのインプット・ジャックにケーブルをつないで普通にJCM900 4100を使った。
Zinくんはその方が音が断然良いことを知っているからだ。
スピーカー・キャビネットは1960A。そのまま続けてZinくんの弾くギター・リフから「Introduction~Top Dog」。「寒い、寒い」と言ってMiwaさん、ナンノナンノ、ひとたび歌い出したら「熱い、熱い」。縦横自在なAkiさんのベースは独特の音色も含めてLINXの特長のひとつだ。そして沢木さんのドラムスと完璧なリズム・アンサンブルを形成する…コレがLINXのリズム隊。タイトルの「top dog」というのは「支配者」や「人生の勝者」を意味するスラング。
その反対は「underdog」。
そういえばベースの巨人、チャールズ・ミンガスに『負け犬の下で(晶文社刊)』という自伝があったが、その原題は『Beneath the Underdog』だった。
私は大学生の頃ミンガスの大ファンだったので期待して読んだがあんまりオモシロくなかったナ。
チョット脱線。
この本からではなく、アメリカのジャズ雑誌のインタビューでミンガスがすごく印象的なことを言っていたのを覚えている。
チャールズ・ミンガスはジェフ・ベックが取り上げてロック・ファンにも知られるようになった「Goodbye Pork Pie Hat」を作曲した人ね。
当該のインタビューはハードロック盛んなりし1972、73年頃。
それはこうだ。
「今ロックがやっていることはすでにオレが20年前(1950年代)にやり尽くしている」
カッコいい!
私はギター・リフが活躍するブリティッシュ・スタイルのロックのことを指しているのだと思った。
ナゼなら確かにミンガスは「Haitian Fight Song」、「Wednesday Night Prayer Meeting」、「Boogie Stop Shuffle」等々、ウッド・ベースがリフを弾いて聴かせるカッコいい曲をたくさん作っていたから。
それから50年、ロックにはギター・リフもギター・ソロも要らないってよ!
助けてくれよ、チャールズ・ミンガス!
「ありがとうございま~す!あったまりました。
LINXと申します。
今日はよろしくお願いしま~す!
なんかもう、ホットフラッシュのせいで冷えて手がしびれちゃって…冷え性がスゴいんですよ(※ホットフラッシュ:のぼせやほてり等の更年期障害の代表的な症状。自律神経の調整がうまくいかず血管の収縮や拡張のコントロールができなくなってしまうため急に顔が熱くなったり、汗が止まらなくなったりする)。
LINXは久しぶりのバーでのライブなのでワクワクしています。
メンバーとの距離が近いですからね…LINXはそんなに仲良くないから!
バーで演る時ぐらはチョット我慢して仲良くしてもいいんじゃねぇの?と思うんです。
皆さん、ドンドン飲んで食べて楽しく過ごしましょう。
よろしくお願いします!」
仕事柄たくさんのこれだけバンドに接していると、ごくまれにメンバーの仲が悪いチームに出くわすこともあるけど、LINXはすごく仲良しって感じがしますよ~。
MCの後はポップ度少々高めの「Only If I Could」。
感情豊かに歌い込むMiwaさん。Miwaさんの熱唱にピタリとハモるZinくん。
Zinくんはギターだけでなく全編を通じてコーラスでも大活躍なのだ。
Akiさんのソロ。
この手の曲にベースのソロを挟むなんてかなりユニークじゃん?替わって沢木さんのドラムスがモノ言うイントロ。まずAkiさんが弾くリフに…Zinくんが重なって… 景気よく「I Wanna」!
仕掛け満載のゴージャスなLINXのキラー・チューン。
Zinくんのソロも激しくキマった~!「前の席の方、大丈夫ですか?
そこそこワタシ出っ歯なんでツバが飛びやすいんですよ!
動いて頂いて構いませんからね、ギャハハハハ!」
そんな…ワザワザ言わなくてもいいのに!
ところで、このMCの文字起こしではほぼ省略させて頂きましたが、Miwaさんのトークは半分近くが笑い声だからね。
「ヒャハハ!」、「アハハ!」、「ギャハハ!」とすさまじく朗らかな人だ。
私もそんな人になりたかった。
「我々LINXはそんなにライブハウスに出ているワケではないんですけど、『もう1回ぐらいだったら観てやってもいいぞ!』という方がいらっしゃいましたらゼヒ6月8日のワンマンにお越し頂きたいと思います。
高円寺のショーボートです!」Zinくんが弾くシンプルなリフが冴えるのはまだタイトルが付けられていない新しい曲が続く。実にLINXっぽいパワフルな1曲だ。印象的なサビのメロディをZinくんと仲良く肩を合わせて歌うMiwaさん。間髪入れず「One Last Chance」。コレもリズム隊のドライブ感が気持ちイイな~。ところでこのリズム隊のお2人…3月3日から始まるアンソニー・ラップ主演のミュージカル『WITHOUT YOU』に参加することになった…って、もうすぐじゃん!
このアンソニー・ラップというのはブロードウェイ・ミュージカル『RENT』の主役マーク・コーエンを演じた人。
プッチーニの『ラ・ボエーム』を翻案した『RENT』はオフ・ブロードウェイで初演され、ブロードウェイに昇格し歴代11位のロングランを記録した大ヒット・ミュージカル。
私が1996年にニューヨークに行った時、ちょうどブロードウェイでの公演が始まった時ぐらいで当然チケットの入手は不可能。
劇場の前にはボックス・オフィスのチケットを泊りがけで求める夥しい数の若者の寝袋が転がっていたっけ。
そんな大人気のミュージカルをこなした人の日本公演に楽団員として参加するなんてゴイス!
ガンバってくだされ!
そんなリズム隊と向こうを張るZinくんのソロはこの曲でも当然エキサイティング!「ありがとうございます。
LOVESTORMさん、今日が初めてだったんですけどあったか~くしてくれて本当にありがとうございました!
そして、そもそも仲の悪いウチのベースのAkiくんは今日バースデイ・ボーイですよね?
ナニかひとつ抱負をどうぞ!」
「せっかくの誕生日に罰ゲームはヤメてください!
抱負~?
じゃあオレ発信の新曲を作りますか?」
「ということで、今日はバーということなんですが、ホントにホットフラッシュのせいで変なテンションになってきちゃった!
で、次はたまにはカバーを演ろうと思います」
演奏したのは「Runaway Boy」。誰の曲かサッパリわからなくて、後日Zinくんに教えてもらった。
ブルーノ・マーズの曲だそうで…。全く人の曲には聞こえんな。
Akiさんのベースがゴリンゴリン唸って…完全にLINXの曲に聞えたわ! ワウ・ペダルを踏んでのギター・ソロ。
Marshallとセミアコのコンビネーションってすごくいいんだよね。
芯がシッカリした実にいい音だ。
「人の曲なのに盛り上がっちゃって…ありがとうございます。
今日は久しぶりにバーで演奏できてヨカッタです。
遠くからお見えになってくださった方、初めてお越し頂いた方、皆さんありがとうございました。
LOVESTORMさん、ありがとうございました。
これからもLINXをよろしくお願いします」「曲の間にZinくんの方ににじり寄って行くのやめてください!」「ギャハハはハハハハハ~!
ヤダ~!ダメですよ、ホントに!
あと2曲だからみんな我慢してくれ!アハハハハ!」
ほがらか~!
最後の2曲。
まずはZinくんのファンク・ストラミングでスタート。
昨年シングルでデジタル・リリースした「Time is Slippin' Away」だ。Miwaさんの気合の入った歌から…
ギター・ソロの前のアンサンブルに移るところがすこぶるカッコいい!そして本編を締めくくったのは「Once Again」。最後を飾るにふさわしいゴキゲンなドライビング・チューン!演奏の熱気は最後まで上り調子で…
ココで頂点を越えた!本編全9曲。
アレ?寒かったのなんてスッカリ忘れちゃったね!そしてアンコール。
「♪どうしよう!ナニ演ろう?!」と歌って困るMiwaさん。
バンド内会議を経て…「新曲をもう1回演ります!
盛り上がるヤツね…タイトルは『新曲』!」
本当にナニを演るのかを決めていなかった様子。
でもお客さんは新しい曲を2回聴けてラッキーだったんじゃない?最後の最後まで一丸となってLINXミュージックを練り上げた4人。
6月の単独公演が楽しみだ。
LINXの詳しい情報はコチラ⇒LINX Official Website
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