EAST of EDEN -World Premiere Special Showcase [Encore]-
待望のEAST of EDENの2度目のライブ。
今回は前回のライブのタイトル『World Premier Special Showcase』に[Encore]を付し、会場をZepp Hanedaに移動しての開催となった。会場ロビーに飾られた祝い花。ひと際目を惹くのがコレ。「禁断の果実」がたわわに実ってる!
コレについてはこの後脱線させて頂きます。
ブワ~っとCO2が盛大に吹き出して定刻通りにEAST of EDENのショウがスタート!Yukiちゃんは前回同様Marshallを背に上手に陣を配した。Yukiちゃんの背中のMarshallはいつも通りの「JVM410H」と「1960A」。一方下手側のわかざえもんちゃん愛用のMarshallはJCM800シリーズのベース・アンプ・ヘッド「1992 SUPER BASS」とベース用4x12"キャビネットの「1935A」。
今回もわかざえもんちゃんが最高のサウンドをココから出してくれた!
ところで、もうひとつYukiちゃんの背後に見えるのは…EAST of EDENのロゴ・サイン。
リンゴに巻き付くヘビ…カッコいいね。
もちろんこのリンゴは食べると知恵がついてしまう禁断の実。
すなわちアダムのリンゴ…「Adam's Apple」。
そしてイヴをそそのかしてそのリンゴを食べさせたのがヘビというワケね。「Adam's Apple」はマイルス・デイヴィスが好んで演奏した人気の高いブルース・ワルツ「Footprints」が収録されている1967年のウェイン・ショーターの人気盤。
このアルバムは「Footprints」の他にもタイトル曲や「El Gaucho」なんてカッコいい曲が入っているのでおススメ。
そういえば、「ノド仏」って英語で「Adam's Apple」っていうんだよね。
いい機会だからその由来を調べてみると…コレは英語だけでなく、キリスト教圏のところはそう呼んでいるらしい。
だからフランスでは「pomme d'Adam」になる。
「pomme」は「リンゴ」ね。
ノド仏はアダムがリンゴを食べてノドに詰まらせた時のデッパリ…ということが元になっているらしい(諸説あり)。
で、禁断の「知恵の樹」の実を食べたアダムとイブは裸が恥ずかしくなってイチジクの葉を身にまとうようになり、さらに今度は「生命の樹」の実を食べて永遠の命をゲットしようとしたが神様の怒りに触れ、エデンの東に追放された…みたいなことは前回書いた。
一方、2人をそそのかしたヘビはその罰として神様に足を没収されて地面を這って生きなければならないハメになった…ということはそれ以前はヘビにも足があったのか?
それではヘビにならないような気がするが…。
他方、映画では1966年に名匠ジョン・ヒューストンが監督した『天地創造』という作品があった。
何しろコレは原題が『The Bible』といって、旧約聖書をそのまま映画化したという3時間近い大作だった。
1976年、私が中学2年生の時にリヴァイバル公開されて、シネラマで上映できるテアトル東京に観に行った。
映画の中ではバベルの塔の建設やノアの方舟のクダリが実写化されていて、当然アダムがリンゴを食べてしまうシーンも登場した。
でもゼンゼン覚えていないナァ。
ジョン・ヒューストンの仕事にしては冗長で、映画自体としては結構苦痛な3時間だった記憶がある。この前の年、スタンリー・ドーネン監督でサン=テグジュペリの『星の王子様(The Little Prince)』が映画化された。
スタンリー・ドーネンといえば『雨に唄えば』や『踊る大紐育』等を作ったミュージカル映画の大巨匠だが、中学1年だった私はさすがに「『星の王子様』というガラではなかろう」…と思って観に行かなかった。
ところが、この中でボブ・フォッシーがヘビに扮して踊っていることが世間で大きな話題となり、そのシーンだけは知っていた。
その「ボブ・フォッシーのヘビ」が私の中ではいつの頃からか完全に「アダムとイヴのヘビ」に変換されていて、「ボブ・フォッシーがアダムにリンゴを食べさせた」と思い違いをするようになっちゃったのね。
実はコレを書く少し前までそんな状態でホントに直前になって「あ、別物だったわ!」と気がつく始末。でも、このまま書き進めちゃう。
ボブ・フォッシー(Bob Fosse)はミュージカルの振付師で、映画監督としても名高く、1973年には『キャバレー』でアカデミー監督賞を獲り、同じ年にトニー賞とエミ―賞も獲得したスゴイ才人。
そんな人はかつていなかった。
しかも、その頃のアカデミー賞やトニー賞といえば今とは全く価値が違うからね。
更に人種差別や猥談をネタにした毒舌漫談家の半生を描いた『レニー・ブルース』や同じく自身の半生を題材にした『オール・ザット・ジャズ』でもアカデミー監督賞にノミネートされた。
どれもとてもクォリティの高い作品だった。
そんなフォッシーがスタンリー・ドーネンのご指名で自分で振り付けたヘビのダンスを「星の王子様」の前で踊って見せた。
今ではそのシーンはYouTubeで見ることができるのでゼヒご覧頂きたいと思うのだが、ボブ・フォッシーを知らない人たちはそのダンスを見てビックリすると思う。
ナゼか?…マイケル・ジャクソンのダンスは完全にコレのコピーであることを知るであろうからだ。
私みたいな年寄りで若い頃から古い映画を観つけている輩にはこのフォッシーのダンスもフレッド・アステアのそれを元にしていることが簡単にわかると思うのだが、まぁ、ナニしろカッコいい。
ハゲていても十分にカッコいい。
「Beat It」や「Billie Jean」は言うに及ばず、「Thriller」やムーンウォークの原形のような振り付けも出て来る。
このことを皆さんに知ってもらいたくて書いた。
ちなみに「Beat It」や「Thriller」の振り付けをしたのはマイケル・ピータースという人だそうだ。
脱線終わり。
満員の会場はもう興奮のカタマリ以外の何ものでもない!
オープニングは「This Moment」。
ノッケからYukiちゃんもノリノリだ!
バッチリとソロもキマって…「楽園へようこそ!」 Ayasaさんのヴァイオリンが鳴り響いて「無重力飛行」。
ヤッパリいいな~、ヴァイオリンのロックは!Yukiちゃんのコーラス!
Yukiちゃんとのお付き合いもカレコレ15年ぐらいになるけど、コーラスをやっている姿は初めて見た!お立ち台に上がって…ギター・ソロ炸裂!「Yukiさん」とあかねちゃんに突然振られて…「気ィ抜いてました」わかざえもんちゃんのスラップ・ベースがフィーチュアされる3曲目は「New Day」。
ギターを持ち替えたYukiちゃん。ステージの上下で展開する…
Ayasaさんとの掛け合いのソロがスリリング!7弦ギターの特性を活かしたYukiちゃんのギターがヘヴィに鳴り響く「螺旋回廊」が続いた。こういうエキゾチックな雰囲気の曲ってヴァイオリンがものすごく効果的にサウンドするんだよね。
クリーン・トーンのリフが印象的なドライビング・チューンは「Deep Dive」。
このフレーズ耳に残るワァ。
やっぱりいいね、Marshallのクリーン・トーン。
この太いクリーンは真空管アンプならでは。
ソロもこのヌケヌケのトーンで弾いてくれた。
一方、ヘヴィなパートはどこまでもヘヴィなサウンドで!
やっぱりいいね、Marshallのヘヴィ・サウンド。
この激しい歪みサウンドは真空管アンプならでは。ココのMCではメンバーの衣装が話題となった。
全員黒を基調とした衣装ながらデザインが全く異なる。
あかねちゃんに「Yukiさん、カッコいいね!」と振られて…
「ありがとう。カッコいい?
私もこんなシュッとしたおしゃれなスーツ着せて頂いて大満足でございます!」衣装にも満足したところで会場限定販売CD収録の「echo echo」。
またギターを持ち替えてココはシットリと…。
中間部のプロッグ・ロック的な展開がタマらんな。
AyasaさんのヴァイオリンとYukiちゃんのファンク・ストラミングがとてもよいコンビネーションをクリエイトしていた「残された果実」。ココであかねちゃんがステージから降りてインストゥルメンタルの「YELLOW CARD」を演奏。
各メンバーのソロがフィーチュアされて…
Yukiちゃんもお立ち台に上がり…思う存分弾ききった~!あかねちゃんがステージに戻って「鈍色のラビリンス」。またまたYukiちゃんがコーラスで活躍!ところで「鈍色(にびいろ)」ってどんな色だと思う?
「鈍色」とは下のような濃い灰色を指します。
日本人というのは英語圏の人たちに比べると2.5倍もの言葉を使って生活していると云われているけど、その語彙数は減るばかりでしょうな。
みんな本を読まないから。
その中でも特に減っている言葉は「色の名前」なんですよ。
ナゼか…それは女性が着物を着なくなったから。
日本人の感性ってとても敏感で、反物の色を表現するために驚くほどたくさんの色の名前を作ったんだね。
まったくモッタイないことです。
でも、モノが消滅すなると名前がなくなってしまうのは宿命でございましてな。
「十能」とか「焙烙」とか「羅宇」なんて言葉は知らないでしょう?
モノ自体を見かけなくなっちゃったから。ヴァイオリンが奏でるリフが魅力的な「花美」。
この曲の「♪スタンダップ、スタンダップ」のパートは前回聴いてとても印象に残った。Yukiちゃんが行った~!
センターのお立ち台で颯爽とソロをブチかました!そして「Chasing the Moon」が本編を締めくくった。この場面でもYukiちゃんは7弦ギターとともにセンターのお立ち台に上がって大きな歓声を浴びた。そして、客席の「EOE!EOE!」のコールに包まれてメンバー再登場。アンコールの1曲目はBS-TBSのドラマ『御社の乱れ正します!』の主題歌「Judgement Syndrome」を演奏した。
ビデオもリリースしたばかり。
そして各メンバーからひと言。
「ありがとうございます!
今日2回目ですね…まだ2回しかライブを演っていないんですよね。
でもお客さんのこの一体感…もう何回か演っている感じですね。
これからツアーも演ることになりましたし、我々の進化を楽しんで頂きたいと思います。
今日も本当にありがとうございました!」メンバー全員の挨拶が終わったところで、この日最後の曲。「Evolve-Extended Version-」をスゴイ熱量でブッ放してEAST of EDENの2回目のステージを終了させた。
何しろスゴイ盛り上がりだったわ~!
EAST of EDENの詳しい情報はコチラ⇒⇒EAST of EDEN Official Website
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