Marshall Blogに掲載されている写真並びに記事の転載・転用はご遠慮ください。
【マー索くん(Marshall Blog の索引)】
【姉妹ブログ】
【Marshall Official Web Site】
【CODE/GATEWAYの通信トラブルを解決するには】

« 3Law vs. PLANET EARTH <前編>~3Lawの巻 | メイン | 3Law vs. PLANET EARTH <後編>~PLANET EARTHの巻 »

2024年6月27日 (木)

CLESTION100周年記念モデル登場!

 
Celestions are really the only speakers that are compatible with the Marshall souns as well as giving great reliability(セレッションは素晴らしい信頼性もさることながら、マーシャルのサウンドに対応できる唯一のスピーカーだ)
とは1993年のジム・マーシャルの言葉。
 
「切っても切れない関係」とか「車の両輪」とかいう間柄ってあるじゃない?
「マイルス・デイヴィスとテオ・マセロ」とか、「ひろしとピョン吉」とか、「トンカツとキャベツ」とか、「政治と金」とか…。
「氏家真知子と後宮春樹」なんてのどう?…「ダレ、それ?」って感じだよね?
コレはタッチの差でスレ違ってばかりでどうしても会うことが出来ないんだけど、心の底からお互いを慕い合う切っても切れない若い2人の悲恋を描いた『君の名は』の主人公の名前。
あの「マチ子巻」の「真知子」さんです。
そして、「マーシャルとセレッション」の関係はまさに「切っても切れない」ヤツと考えて良いでしょう。
もちろんセレッション(CELESTION)とは、イングランドはイプスイッチのスピーカー・メーカーのこと。
そのCELESTION社が今年で創業100周年を迎えた。
しかも「ほぼスピーカーひと筋」で100年てぇんだからスゴイ。
今から100年前というのは1924年、すなわち大正13年。関東大震災の1年後。
この年に創業した日本の企業をチョット調べてみると…
当時は「伊那製陶」だった現「INAX」、レストランの「聚楽」よぉん、それからレコードの「ポリドール」、横浜元町の「ジャム・ターツ」がおいしい「喜久屋洋菓子舗」、かつては「北日本食品工業」を名乗っていたみんな大好き「アルフォート」の「ブルボン」、イギリスの「British Airways」なんかも1924年の創業らしい。
なんかもっとズラ~と巨大企業の名前が並ぶかと思っていたらそうでもなかった。
一方、文化人・芸能人は豊作だよ。
好きな映画の分野からいくと…何と言っても1924年には「デコちゃん」こと高峰秀子が生まれている。
他にも宝塚の同級生だった越路吹雪、乙羽信子、淡島千景。
更に京マチ子に鶴田浩二、三木のり平、赤木春恵なんかもこの年の生まれ。
作家では安部公房に山崎豊子、吉行淳之介。
作曲家の團伊久磨、力道山もこの年だ。
ご存命であれば皆さん、今年で100歳にお成りになっていたところだった。
 
さてこの度、「相棒の100周年はおめでたい!」というワケでMarshallがCELESTIONとのコラボレーション・モデルをリリースした。10コレがSTUDIOシリーズの「ST20H」と「ST112」をベースにしたその記念モデル。
ヘッドが「ST20HC」、キャビネットが「ST112C」。
も~、このSTUDIOシリーズの名前は本当にややこしいな~。
この最後の「C」は「コンボ」の「C」じゃなくて「CELESTION」の頭文字の「C」だよ。
20v_2まずはヘッドの「ST20HC」。
フロント・パネルの電源スイッチの上には「CELESTION 100 YEARS」のサインが入って…

Sw キャビの左下にはユニオン・ジャックが入ったプラークが取り付けられている。
CELESTION社はシリル・フレンチという人が創業した現存する世界最古のスピーカー・メーカー。
Marshallが「ロック」という新しい音楽の隆盛にともなって発展したのと同様、CESLESTIONはラジオの普及でひと山当てた。
加えて戦時中の船舶に搭載する拡声器の需要が会社の拡大に拍車をかけた。
我々の居場所からすると、どうしてもギターやベース・アンプ用のスピーカー・メーカーのイメージが強いが、オーディオ向けや映画館のPAをも含むあらゆる用途のスピーカーを製造してきた筋金入りのスピーカー・メーカーなのだ。
現在は「GOLD PEAK」という香港資本の会社の傘下に入り、2006年から楽器アンプ用のスピーカーに専念しているそうだ。
Pl2 オフ・ホワイトのヘッドのルックスは「サウンドウイッチ」とアダ名された時代の「JTM45」。
だからモデル名も「ST」なのだ。
もちろん、CELESTIONスピーカーを搭載したMarshallの最初のモデルが「JTM45」だったということでこの意匠を採用したのであろう。
コントロールは「ST20H」と同じで、左から…PRESENCE、BASS、MIDDLE、TREBLE、LOUDNESS1、LOUDNESS2。
そして、インプットはもはや説明不要の「4 Input」仕様。
出力は20W。STUDIOシリーズ共通の機能である5Wとの切り替えも可。
30白一色のノブは珍しい。
Marshall史上初めてなんじゃないかな?
パネルも黒一色ではなく、斜めに赤い格子が入っているのがナイス。40_2カバリングはオフ・ホワイトの「レヴァント」。
「フォウン・フレットクロス」に「コフィン・ロゴ」がよくマッチする。46搭載している真空管はECC83が3本と5881が2本。45_2 リアパネルには「D.I OUT」や「センド&リターン」等、STUDIOシリーズ共通の機能を搭載。
取り付けられたCELESTIONロゴのプラークには「x/100」の刻印が施されている。
50次、キャビネットの「ST112C」。
おお!やっちまったナァ~。60vCLESTIONが腕によりをかけてリイシューした「CELESTION 100 ALNICO」スピーカーを載せた!
やっぱりこう来たか~。
インピーダンスは16Ωで入力は30W。
70_2 見るからにいい音がしそうでしょう?
そう、スゴイんですよ~!80コレは1999年にMarshallが第1号機である「JTM45 Offset」を忠実にリイシューした時に採用されていたスピーカー・ユニット。
だからそのスゴさを知っているのだ。85当時、あまりにも音が良くてみんなビックリしたものだった。
しかし今にして考えて見ると、この「JTM45 Offset」が世に出たのは1962年でしょ。
もうその時ってCELESTIONは創業から38年ものキャリアを積んだベテラン・スピーカー・メーカーだったワケ。
だからMarshallがCELESTIONのスピーカーを採用したのはものすごく当たり前の成り行きだったんでしょう…というより、CELESTIONは当時からイギリスの音響機器のメーカーには欠かせない重要な存在だったようだ。
「TANOY」なんかも既にあったがMarshallには「CELESTION一択」だったろうな。

86もちろんイギリスはブレッチリーの工場での手作り生産。90Marshallがデモンストレーション・ビデオが公開しているのでご覧あれ。
実は私、大分前に一度CELESTIONの社長さんとサシで食事をして、色々な話をさせて頂いたことがあった。
あの方は技術畑出身だったのかナァ?…すごくマジメな方で、とにかく新しい技術の開発に前向きで、言葉の端々に「スピーカーのことなら我々に出来ないことはない」と言う気合を感じた。
ところで、「音響機器」って必ず「スピーカー」が音を出しているワケでしょ?
その「スピーカー」なるモノは、こう言っちゃナンだけどほぼ鉄の枠と紙と磁石でできているオッソロしくシンプルな製品だ。
すごい奥の深さだと思わない?
そんなシンプルなシロモノが最終的に音の良し悪しを決定しちゃうんだから。
どんなにいいギターでも、どんなに貴重なアンプでもキャビネットの中のスピーカーが使い物にならなかったら絶対に良い音が出ないんだもん。
今、そのアンプの類が何でもかんでもデジタル製の「~っぽい音」になってしまって、あの社長さんはどう思っているのかな?
「技術に自信あり!」の企業姿勢だからして、もちろん大きな「ビジネス・チャンス」と捉えていらっしゃることでしょう。
でも、やっぱり自分の会社の商品は今回の「ST20HC」のような真空管駆動のチャンとしたギター・アンプで鳴らしてもらいたい…と思っているんじゃないかナァ。
あの社長さんでなくても、本当にいいギターの音を知っている人は漏れなくそう思っているに違いない…と思いたい。
 
ST20HCとST112Cの詳しい情報はコチラ⇒Marshall.com(日本語ページ)

2do 
☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 

Thin Lizzyがお好きなご貴兄に…GRAND SLAM。
GRAND SLAMのCDとLPは現在の在庫が無くなり次第取り扱いを終了致しますので、これらのオリジナル・レコーディング音源のご購入を検討されている方はお早めにお求めください。
 
<Gone Are the Days>

Marshall Recordsから『ヒット・ザ・グラウンド』絶賛発売中!
 
お求めはコチラ⇒Marshall Music Store Japan7171766_grandslam_hittheground_615xレコードもあり〼。
 
お求めはコチラ⇒Marshall Music Store Japan

9grand_slam_hit_the_ground_vinyl_mo Marshall Music Store Japanでお買い上げのお客様にはMarshall特製スクエア・ロゴ・ステッカーを3枚プレゼント!

9img_9727

200 (一部敬称略)