SUPERBLOOD in CAT冬FES 2024
さて、4年越しに開催された待望のイベント『CAT冬FES2024』。転換の間は緞帳が下ろされ、ギッチギチで立錐の余地がまったくない客席スペースにはDJのチョイスによるロックが大音響であふれかえる。
曲に合わせて歌う人、腕を振り上げる人、身体を揺らす人…スゴイ熱気だ。
こんな様子を目の当たりにしていると70~80年代の従来型のロックが絶滅の危機にさらされているようにはとても見えないんだけどネェ。
何とか若い人たちに引き継がせることができないものか…。NAKED MACHINEの次の次にステージに上がったのはSUPERBLOOD。
いよいよトリの登場だ!
ライトが当たらないので下の写真では判別しづらいが、ノッケからステージ前の両端にあるスピーカーの上にメンバーが乗ってお客さんをアオっている。
このテンション、ハンパではないぞよ!RYUSUKE KAWAMOTO
OKAHIRO
RYO
MAD大内
SUPERBLOODがMarshall Blogにご登場頂くのは2017年の5月以来だから…7年ぶり!
マジかよ?そんな経ったのか!
カメラを持ってお邪魔しようとは思っているんだけど、いつも先約があったりしてなかなか都合がつかなかったんよ、ゴメンね。1曲目は「RESISTANCE」。
OKAHIROちゃんのリフからスタートするゴキゲンなドライビング・チューン。もちろんギター・ソロもタップリ!
OKAHIROちゃんが弾いているモデルは「Bich」っていうんだっけ?
B.C. Richのギターはボタンが何やらイッパイついていて中学生の時に欲しいナァと思ったものだ。
OKAHIROちゃんはこういうギターがすごくよく似合うね。 そのままマッドさんのドラムスがつないで「guilty guilty」へと続く。
マッドさん、久しぶりだ~。
全然変わっていなくてうれしくなるわ。そしてこちらも全く変わっていないのがこの「OKAHIROCK」っぷり!
さっきからOKAHIROちゃんが聞かせてくれている極太なギター・サウンドを出しているのはもちろんMarshall。
彼の愛器はJCM800シリーズが始まる前の「2203」。
すなわち2203の初代モデルだ。以前にも書いたけど久しぶりだからまた書いてやれ。
「2203」は「100Wのマスター・ボリュームつきのギター用のアンプッド」がその定義。今では2203といえば下のようなボディの両端までフロント・パネルが広がっているタイプがおなじみだけど、コレはJCM800シリーズがスタートした1981年からのこと。
当時のMarshallファンはこのルックスに度肝を抜かれたというが、私はその頃大学生でギターにまだ夢中だったけど全く記憶にないナァ。 オリジナルの2203は1975年から製造が開始され、OKAHIROちゃんの2203は1976年製。
当時は下の写真のようにスピーカーのアウトプットが4つ搭載されていた。
「♪大きい音はいい音だ」とばかりに、まだ「ロックが本当にロックだった時代」に作られたアンプ・ヘッド。
いい時代だよ。
それが今じゃナンダ?
チマチマチマチマ、蚊の鳴くようなギターの音を出しやがって!
あ、イカン…つい本音が出てしまった。
今ではMarshallも小さい真空管のモデルを作っているのを忘れていた!
でも敢えて言おう。
いくらPAのテクノロジーが発達したところで、ステージの中の音が小さいと迫力に欠けて「ロック」という音楽の魅力が半減してしまうんよ。
AC/DCがステージの上の何十台ものMarshallを実際に鳴らしているのはそういう理由だ。
最早そういうことを知っている人自体が少なくなっちゃったんだよね。こっちもだんだん乗ってきたぞ。
ってんで、参考までに1976年にリリースされたアルバムを少し並べてみようか?
OKAHIROちゃんのMarshallが製造された年に発売されたアルバム。
*Presence / Led Zeppelin
*Rocks / Aerosmith
*Trick of the Tail / Genesis
*Zoot Allures / Frank Zappa
*The Royal Scam / Steely Dan
*Sad Wings of Destiny / Judas Priest
*Destroyer / Kiss
*Fly Like an Eagle / Steve Miller Band
*A Day at the Races / Queen
*Jailbreak / Thin Lizzy
*Hotel California / The Eagles
まだまだイッパイあるけど、どうだい?…ロックだろう?ワイルドだろう?
私は中学2年生で、ロックに狂い出した年だったんだけど、こんな時代があったなんて…今となっては目眩がしてきますな。
ちなみにMick Ronsonはこの年、ボブ・ディランの『Hard Rain』のレコーディングに参加している。
話題を戻して…
一方のRyuさんもMarshall。RyuさんのMarshallは「オレンジ色のニクイヤツ(←今となってはもう誰も知らないか?)」
1998年に限定発売した「Orange Crush」シリーズのJCM2000 DSL100と1960A。
今は「デザイン・ストア」という自分の好みの外観のMarshallを自由にオーダーできるシステムがあるが、25年前のこの当時はそんなことは「夢のまた夢」で、Marshallが時折「赤」だの「紫」だののカラー・モデルを生産する企画を不定期に立てて限定で販売していた。
この「Orange Crush」の前年には35周年を記念してビンテージ系モデルの真っ白バージョンを発表している。久しぶりのSUPERBLOODはそんなMarshallサウンドに満ち溢れたステージだったというワケ。
シアワセ、シアワセ。
ちなみにRYOさんもとてもいいMarshallのベース・アンプを持ってるんだゼ。「オ~、イエ~!
Cathouseの30周年おめでとうございます。
30年の中には乗り越えなきゃならない壁もあったかと思いますが、TAKEさんとUckyさんがその壁を乗り越えてくれたおかげで今があります。
ありがとうございます!
コレからまた10年、20年、30年、40年、50年、100年、一緒に荒波を乗り越えていきましょう!」RYUさんのご挨拶に続いては昨年リリースした5曲入りCD『I SEE THE LIGHT』から「Ride the Tide」。
コレもOKAHIROちゃんが弾く図太いギター・リフからスタート。
シンプルに徹するRYOさんの8分のベース・ラインと…
ひたすらロックにグルーブするMADさんのコンビネーションが気持ちいいことこの上なし!
「♪ウォウォウォ~」
ロックはコレよし。そしてカッコいいギターソロが来れば更に言うことなし…で、キタ~!
コレがSUPERBLOOD!
まさに潮に乗ってるわ!続いての曲ではゲストが登場!
NAKED MACHINEからKANちゃん。
スペシャル・ゲストの達人!曲は「SUPER SOUL FEVER」。
ダンサブルな1曲。
KANちゃんに持って来いではあるまいか!OKAHIROちゃんがココでも華やかなギター・ソロをキメておいて…
「♪スパソーフィバ!」
水を得た魚のように賑やかなパフォーマンスを披露するKANちゃん。
RYUさんとのコンビネーションも完璧~!そのまま続けて2017年のアルバム『Raise Your Hands』からタイトル曲。
OKAHIROちゃんと…RYOさんがオクターブ・ユニゾンで弾くブリティッシュ・ロック・スタイルのリフに…
RYUさんのラップ調のボーカルズが重なる新旧折衷のナンバー。
何かもう色んな要素が入っちゃってオモシロイわ!
「ジャンル、国境、民族、血統を越え、世界に発信することを願って命名」したという惹句にウソ偽りはないな、コレは。OKAHIROちゃんのソロになると…
MADさんが倍テンに!
イケイケ~! そして、バキュ~ン!
ヤ、ヤラれた~!
イヤね、こんなことを書いたらSUPERBLOODのメンバーや熱心なファンの皆様に「ナンだ!上から目線でナマイキな!」と怒られそうだけど、私も50年にわたってロックに接して来た経験があるのでチョイと言わせてもらいますよ。
それは、冒頭にある通り7年ぶりに接したSUPERBLOODのスケールがあまりにも大きくなっていてビックリしたということ。
演奏技術とかそういうことを言っているのではありません。
本当に「ゴキゲンなバンド」になっているということよ!
自分たちの音楽を自信を持ってノビノビと演奏している姿が実に頼もしい。
同時に素晴らしく思ったのはメンバー・チェンジがないこと。
メンバー4人が同じ方向を目指して、互いに切磋琢磨し合いながら音楽をクリエイトしようする気概が感じられる。
要するに「ロックが本当にロックだった時代」、すなわち70年代のロックバンドの心意気を感じたのサ。「おおうち~!」の掛け声がかかる中、MADさんからひと言。
「オイオイ!苗字で呼ぶんじゃない、苗字で!
Cathouseの30周年をともに祝いたいと思う!」
(客席から)「おおうち~!」
「だから苗字で呼ぶんじゃない!
人の話しを聞け!
バンコク帰りの我々ですがどうかよろしく。
ガンバってるんでみんなオレたちを助けてくれ~!」ということで、2014年の記念すべき初CD『Rescue Me』からタイトル曲。
ココからSUPERBLOODが始まった。
2014年の富士スピードウェイは楽しかったね~、かなり寒かったけど…。
その時の様子はコチラ。
↓ ↓ ↓
2014 FIA世界選手権 第6戦 富士6時間耐久レース<前編>~SUPERBLOOD登場
「SUPERBLOOD、ギタリスト、OKAHIRO!」とRYUさんが叫ぶと…
ジャケットを脱ぎ捨てて気合を再注入したOKAHIROちゃんがア・カペラでソロを披露。
このフレーズ、この音色、そしてこのアクション…ロックだナァ。
満員客席から上がる大歓声を浴びて思い切り弾きまくった!出番の最後、すなわちイベントの本編の最後を締めくくったのは『I SEE THE LIGHT』のリード・チューン「RUNAWAY TRAIN 14」。
4人が激烈に燃え上がった!
全7曲、コンパクトながらSUPERBLOODの魅力に満ち溢れたステージだった!
あ~、楽しかった。
Cathouse、30周年おめでとうございます!SUPER BLOODの詳しい情報はコチラ⇒SUPERBLOOD OFFICIAL WEBSITE
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