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2023年4月

2023年4月28日 (金)

2023 春の夢美月~Strange,Beautiful and Loudの巻

 
Marshallの位置を入れ替えて…と。10_2『2023 春の夢美月』の後半はStrange,Beautiful and Loud(以下「SBL」)が登場した。10 ステージに上がった3人。
まるでリハーサルをはじめるかのようにごく自然にフリーフォームで音を出し始めた。20ナンカ3人ともうれしそうだな~。
それもそのはず…
30vSBLの3人が東京で音を出すのは2019年9月以来のこと。40v_2冒頭で'はらやん'が触れた通り、3年7ヶ月ぶりのことなのだ!50_2ブルージーなインプロヴィゼーションからジミ・ヘンドリックスの「Third Stone from the Sun」風のヴォイシングを奏でる三宅さん。
「Strange,Beautifil and Loud」はその「Third Stone form the Sun」の歌詞の「Strange beautiful grass of green」という部分にインスパイアされて付けられたバンド名なんだよ。
60カウントに続いて金光さんのスネア6発!
1曲目の「if」に突入した!
70v_2三宅庸介80v_2河野充生100v_2金光健司Img_9022 今日の三宅さんが鳴らすMarshallは…
90v_amp1959HWと1960AX。
久々に目にしたLCフレット…やっぱりMarshallは美しい!120vインプットは「High」の「1」。
PRESENCE=0
BASS=4
MIDDLE=6
TREBLE=2
VOLUME1=10
VOLUME2=6
つまりボリュームはフル。
130_2足元のようす。
右下の緑のペダルは東京初公開。
三宅さんのリクエストに沿って作られた歪み系のカスタム・エフェクター。
アミュレット代わりのハスの花は相変わらずだ。
140金光さんはNATAL。150vブビンガの12"、16"、22"。
バスドラムのサウンドのナント気持ちのいいことよ!
我ながらホレボレするわい。
160三宅さんとは年も近く、音楽の趣味も近いこともあって、お互いに思い出しては電話をかけて長話しをしているので、例え4年近くぶりに顔を合わせてもそれほど「久しぶり!」という感じがしなかった。
ところが、「if」が始まった途端、「久しぶり感」と「懐かしさ」が予想をはるかに超えるパワーで押し寄せて来てた!
少々ホロっと来てしまって切っていて困ったわ!170ノッケから相変わらずの激演。
180_3髪を短くしたぐらいで、三宅さんはナニひとつ変わっていなかった!
290v3人が3人とも「水を得た魚」のようで、まさにみずみずしい!。
演っている音楽は重々しいことこの上ないんだけどね。190_32曲目は「bloom」。
ピックを口にくわえ、静かにテーマをツマ弾く三宅さん。200v_blアンサンブルとなり、金光さんのスティックが鮮やかにNATALの上を滑って行く。210v三宅さんならではの独特なメロディを持つダークなワルツ。
このメロディを2人でハモって聴かせてくれたいつかの田川ヒロアキさんとの共演が今でも印象に残っている。

220河野さんのソロ。230ココは曲調に合わせて静謐に弾き切った。240vただいま「静かゾーン」。
三宅さんも今にも消え入りそうなサウンドでストーリーを編み続ける。
どんなに微細なサウンドでもキチンと音が抜けて来るのがMarshallクリーンの魅力のひとつ。250v__clイントロのハデなドラミングとは打って変わったこうしたナイーヴな演奏も金光さんの得意とするところ。260vそして、一気に曲はクライマックスに上り詰める。
しかし、ナンだね。
三宅さんの音楽に初めて接してからカレコレ15年近くなるのかな?
比較的色んな音楽を聴いているつもりの私でも最初はビックリしたものですよ。
何を演っているのかサッパリわからなかったからね。
それが何度か回数を重ねて自家薬籠中のモノになってくると、全然ポップなんだよね~。
そして、ゼンゼン飽きない。
280コレは「ファスト・フードと新島のクサヤの違い」みたいなもんでしてね。
「ファミレスのメニューと父祖伝来のヌカ床で付けたキュウリ」の古漬けの違いと言ってもいいでしょう。
前半の梵天も同じ。
そうした流行りや手軽さとは無関係の音楽が時を経るごとに減っていっているのは誠に悔しい限り。
コレは音楽を聴く方の責任ですからね。
聴く方のレベルが下がれば、自然と世に出て来る音楽のレベルが下がるというモノだ。0r4a0330 「こんばんは。久しぶり~。
今日はCharlieに誘ってもらって久しぶりの東京なんですけど、来てくれてありがとう」300v_2ココでツラっとメンバー紹介。
「音が大きいと思いますけど、最後までよろしくお願いします」
そうなの。
事前に何度か三宅さんと「この日のMarshallをどうするか」と電話で話し合って来たのね。
以前はJVM210Hと1960BVをレギュラーで使ってもらっていたんだけど、前回最後に使った1959HWをまた使おう!ということになった。
三宅さんは1959の子供みたいなものだから。
ただ、音量は大丈夫なのか…?。
許容音量の問題がいささか心配だったが、お店の方にも快く受け入れて頂き、ナンのことはない。結局フルテン。
私はスピーカーと同じ耳の高さで写真を撮るので本番中は耳栓をさせてもらったが、リハーサルの様子では心配したほどの音量ではなかったナ。
ゲイリー・ムーアじゃないけど、ヘタをするとドラムスの音が聴こえなくなるのではないか?というのは杞憂だった。
イヤイヤそれよりも、この音量、この1959の音質でギターを弾ける若いロック・ギタリストって今日本に果たしているのかな?
そっちの方がよっぽど心配だ。
耳にナニか突っ込んでピコピコ音を聞きながらステージに上がるなんてのはロックじゃないよ!
あ、私も耳栓してるんだった!失礼。
310無口なMCの後はSBLのキラー・チューンのひとつ「Stratify」をプレイ。
330v_2SBLのファースト・アルバム『Lotus and Visceral Songs』のオープナー。Sbl1 5/4拍子のヘヴィ・チューンだ。Img_0215 この河野さんのベース!
以前、伊藤広規さんのCDのライナー・ノーツに「いいバンドにはいいベーシストがいる」と書かせてもらったことがあったが、絶対間違いじゃないな。
簡単に言って「いいベーシスト」ってどういう人かと言うと、「ベース・ラインだけ聴いていても楽しい」というベースを弾く人のことね。
河野さんがそれだ。340v__kwrコレはドラマーも同じ。
特にジャズ・ドラマーなんかは顕著で、すごいドラマーになると「♪チンチキチンチキ」というトップ・シンバル1枚の音だけズッと聴いていられる。
アート・テイラーなんかタマらんよ。
金光さんが叩くシンバルの8分音符も同じ。
何とも言えないノリが気持ちいいんだよね。
コレがMoonshineやTroubled Wingsなんかの時とは全く異なる味わいなんだよね。
同じ人が打ち出す8分音符なのに違う…不思議なものである。350_2そんな2人が送り出して来るリズムに乗ってのソロ。
そりゃ密度が濃くなって当たり前なのだ。360フォクシーなフィードバックから「murt 'n akush 」。370v_mrkこの曲の初演は覚えているナァ。
「おお!カッコいい!」と感動した割にはタイトルの綴りがいつまでたっても覚えられない。
「マラケシュ」といえば、私の中ではコレか、アルフレッド・ヒッチコックの『知りすぎていた男(The Man Who Knew Too Much)』。
最近「ケ・セラ・セラ」とかいう曲を演っている若い人がいるようだが、この映画を観たのだろうか?
ドリス・デイのファンなのだろうか?
もしそうでなければ、恥を知った方がいい。
380その後、この曲は私が東京キネマ倶楽部で撮影した写真をジャケットに使って頂いたSBLのセカンド・アルバム『Orchstral Supreme』に収録された。
三宅さんは私が撮るライブ写真の最大の理解者でもあるのだ。Sbl2コレも5/4拍子のヘヴィなナンバーなのだが、変拍子っ気を全く感じさせない。
いわゆる「意味のある変拍子」。400河野さんがヒザを曲げて身体を上下にゆするこのアクションはノッてる証拠。410v金光さんも絶好調。
今回のライブで一番楽しそうに、そしてうれしそうに演奏していたのは金光さんだったナ。
そりゃ、こういう他に2つとない音楽を演奏するのは、楽しくもあり、誇りでもあるでしょうよ。
昔、スティーヴ・ガッドが「シナトラのバックのビッグ・バンドでドラムスをプレイするのが夢」というのと同じ。420vますます熱のこもるギター・ソロ。
かつて三宅さん自身がおっしゃていた「薄皮を剥いで身を削っていくような演奏」だ。430v河野さんのベースのアルペジオのバッキングがカッコいい!
ま、バンド・メンバーが3人しかいないので当たり前なんだけど、低音が変わるだけでバンドが出す音の表情というのはガラリと変わるもんだよナァ。0r4a0362テンションを持続したままリズムはワルツに替わり、三宅さんのソロで曲は終わる。
もう剥ぐ皮が亡くなってしまったのでは?という凄まじさ。440すぐに次の曲に移る。
♪ギュワワワワワ~ギュイーン、ギュイーン…と、陳腐な表記しかできない自分を情けなく思うが、このワーミー・バーでフィードバック音を激しく上下させるプレイを文字で表現しようとするとどうしてもこうなってしまう。
要するに文字では書き表しようがないサウンドということよ!450_vt曲は以前もよくショウの最後に演奏していた「virtue」。470v_2コレもハードなワルツ。
460v中間部からヘヴィネスが大幅に加増されて…480__uskwいよいよ三宅さんが「ギターの鬼神」と化す!
500vその三宅さんのプレイに呼応する…510v2人のパフォーマンスも「鬼」クラスだ!520v河野さんのソロ。
ナチュラルなトーンでジックリと舞い上がって行く。530そして、ソロが三宅さんにリレーされる。
Img_0112もはや薄皮だけでなく肉までそぎ落とすかのようなプレイ。
ギタリストの中落ちだ!
当然、お客さん全員の目が三宅さんに釘付けとなる。
Marshall 1959の轟音を得ていつにも増して激しい演奏なのだ。540v金光さんがエンディングで感極まって立ち上がってしまう!550v_3締めくくりも極度に熱のこもった一発となった。560演奏を終えてドラム席を離れた金光さん。
お疲れさまでした…と思ったら?570vナニやらSBLの家族会議が始まった。
時計を指さす金光さん。
コレはもう完全に持ち時間オーバーの図式ですな。
さてどうするSBL!?580三宅さんが家長として声明を発表。
「どうもありがとう。
演りすぎてしまって時間が……あとチョットいい?
もう1曲演っても大丈夫ですか?」
お店と主催者からグリーン・ライトが出てもう1曲演奏することに…。
お客さんは拍手喝采!590v曲は三宅さんの愛奏曲「petal」。
ああ、コレだ~!
このアルペジオ!
600_ptl最後の最後まで真剣勝負の3人!610v

620v

630v恐らくは令文さん亡き後のこの国において、「MarshallをMarshallらしい爆音で鳴らして自分の作った音楽を奏でている人」といえば、間違いなく三宅さんは最高峰の1人であろう。
この三宅さんが鳴らす1959サウンドをゼヒ経験して頂きたいと思う。
今度チャンスが訪れる時には事前にSNSで告知しましょうかね?…「三宅さんが1959を弾きますよ!」って。
そういえば、思い出した!
10年以上前、「1959のプラグイン・ソフト」なるモノが発売になった時のこと。
私はそういうモノに滅法疎くて、ちょうど一緒にいた現在Geordieで活躍しているベテランのギタリストにこう尋ねた。
「コレは何をするためのモノなの?」
するとそのギタリストはこう言った…「デカい音でギターが弾けないヤツが使うモノだよ」。
三宅さんの演奏を久しぶりに目の前で見て、このことを思い出してしまった。
いいですか?…三宅さんの大爆音がおかしいのでは決してないからね。
おかしいのは世の中の方で、コレが本来のロック・ギターの基準でありスタートなんですよ!640今回はこれにて終了。650最後にもう一度メンバーを紹介して招聘してくれた梵天のCharlieに感謝の言葉を贈った。
660v 3年以上部ブランクを全く感じさせない素晴らしい演奏だった。0r4a0652最後に'はらやん'が締めのご挨拶。
「Strange,Beautiful and Loudに大きな拍手を!素晴らしかったです。
そして、梵天の皆様もステージへどうぞ!盛大な拍手を。
ありがとうございました。
集合写真を撮りま~す!」670パチリ。
お疲れさまでした~!
コレで久しぶりのSBLの東京での演奏の模様を半永久的に残すことができた。
さもなければ、「ハイ、久ぶりにライブを演りました」だけで終わっちゃうからね。
ああ、私っていい仕事してるナァ。
イヤ、それもこれもご協力頂ける皆さまのおかげです。
次回も楽しみだ!
680今日は58年の歴史を持つ伝統の1959サウンドを聴かせてくれた三宅さん。
そのこだわりのサウンドづくりのノウハウを生かしてMarshallのデジタル・アンプ「CODE25」のデモ動画にも出演して頂いている。
オリジナル曲満載!
世界の音楽ファンに観てもらおうと英語字幕まで入れてみた。
未見の方は是非ご覧あれ!

 (一部敬称略 2023年4月15日 新宿Crawduddy Clubにて撮影)

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 
イギリス南西部のコーニッシュ出身のキング・クリーチャー。
本場のブリティッシュ・ハードロックを存分にお楽しみあれ!

<Desolation>

<Captives>


Marshall Recordsからのセカンド・アルバム『セット・ザ・ワールド・オン・ファイヤ』絶賛発売中!
このアルバム、すごくいいよ~!
 
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200

2023年4月27日 (木)

Marshallビール、地下鉄を往く

 
今日は地下鉄丸の内線「新宿三丁目」駅にやって来た。10_2いつも近くのライブハウスに行く時に通るコンコース。
相変わらず人の行き来が絶えることがない。
30「今だ!」
瞬間的に人の通りが途絶えたところで素早くシャッターを切る。
20お目当てはコレ。60現在、Marshallビールの輸入代理店の株式会社都商会が、新宿三丁目駅のコンコースでポップアップ・ストアを設営しているのだ。
150「Marshall」ブランドに馴染みがあるからなのか、あるいはまったく知らないからなのか、驚くほどたくさんの人が足を止めてストアを覗いて行く。50vズラリと並んだMarshallビール「アンプトアップ・ラガー」。40_2 人気のケース入りからバラまですべてのMarshallビールを取り揃えている。65v「地球上でもっともクールな冷蔵庫!」…Marshall冷蔵庫(Marshall Fridge)のPRにも余念がない。70私もMarshallビールが大好きでしてね…「おや?」と思ったのはその値段。80「メトロ特価」と銘打ってディスカウント販売しているのだ。
かなり安くなってる!
90v都商会は「ロック酒」のパイオニア。
The Rolling Stones、Def Leppard、The Pogues、Motorhead柄のワインやウイスキーもズラリと並んでいる。0r4a0020 Marshallビールも「小さな壁」状態。110相変わらず並べたり積んだりするのを得意としております。120中国語での案内は時代を感じさせるナァ。
実際に撮影している間にも中国の女性がセットもののMarshallビールをご購入されていた。
130vこのポップアップ・ストアは5月7日まで。
お近くにお越しの際にはゼヒお立ち寄りくださいませ。140vさて、ポップアップ・ストアでも告知しているMarshall Fridge(マーシャル冷蔵庫)。
ノビノビにはなっているが現在絶賛発売準備中。Fridge1いよいよ都商会による正規の輸入が始まって全国が統一される!
よろしくお願いします!Fridge2
Marshallビールの詳しい情報はコチラ⇒都商会公式ウェブサイト

160 

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆

フィル・リノットの魂を受け継ぐGRAND SLAM。
Marshallビールを飲みながらゼヒ聴いてみてくだされ!
 
<Gone Are the Days>

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 200 (一部敬称略)

2023年4月25日 (火)

2023 春の夢美月~梵天の巻

 
大阪と東京のツアーを組んで開催された『2023 春の夢美月』。
出演は梵天とStrange,Beautiful and Loudの2バンド。
3月下旬に大阪公演を済ませ、今日は10日ほど前に開催した東京での公演のようすをお送りする。10まずはこのライブの仕掛人、『Soul of Rock』の'はらやん'こと原田明彦氏からひとことごあいさつ。
「こんばんは!お足元の悪い中お集まり頂き誠にありがとうございます。
『Soul of Rock』も89回目を迎えまして、今日はナント!…3年半ぶりに三宅庸介が東京に帰って参りました。
今回は『梵天』と『Strange Beautiful and Loud』の2バンドをお楽しみ頂きたいと思います」20vまずは梵天がステージに上がる。30準備OK。
「皆さま、こんばんは。『梵天』です。
久しぶりです。
今日という日を楽しみにしていました。
先月はこの『春の夢美月Tour』のオープニングで大阪、そして今日は東京でファイナルです。
久しぶりの東京でのStrange,Beautiful and Loudとの共演とあってとても楽しみにしていました。
最後までよろしくお願いします」
CharlieはTroubled WingsやMoonshineで何度かMarshall Blogにご登場頂いているが、「梵天」としてはすごい久しぶりなのよ。
調べてみると、2019年7月の『Sound Experience』が最後だったようだ。
だから4年ぶりのご登場となる!
しかしいいね、こうして記録を残しておくということは。
40vワーミー・バーを使ったギターで始まるイントロ。
曲は「Arion」。
50Carlie TanakaImg_0031 セキタヒロシ70v星山哲也80vCharlieはMarshall。
そういえばJim Marshallの本名は「James Charles Marshall」だからね、「Charlie=Marshall」はとてもよい組み合わせなのだ。
90vJCM2000 DSL100ECと1960Aのコンビネーション。
コレがでてくるたびに毎回書いているけど、このDSLは20年近く前に私がMarshallにオーダーして作ってもらったビンテージ仕様の限定モデル。
なつかしいの~。
Charlieが大事に使ってくれているのを目にするととてもうれしくなる。100vさて、曲の方は5/4という変拍子を感じさせない自然にハードなナンバー。110縦横無尽に駆け巡るCharlieのギター。120フレットレス・ベースの特徴をモロにいかしたダイナミックなセキタさんのベース。130そして、繊細にして大胆な星山さんのドラミング。150コレが梵天。
「Arion」というのは古代のギリシャの音楽家のことなのだ。140v演奏はそのまま「Pluto」へ。160_pl♪ニュインニュインと実に心地よいベースの響き。
こういうサウンドを耳にすると「フレットレス・ベース」というのは普通の「フレッテッド・ベース」とは全く違う楽器というのがわかるね。
170v美しいクリーン・トーンのバッキング・アルペジオ。180クレッシェンドしてヘヴィなアンサンブル・パートに移る。
ココもテンポの緩い5/4拍子。
0r4a0194 「Pluto」とは「冥王星」のこと。
ローマ神話の「Pluto(プルートー)」が冥界を司る神様であることから「冥王」という訳語が当てられた。
このプルートーのギリシャ神話版が「Hades(ハデス)」。
最近Marshall Blogで「hades(ヘイディーズ)」というバンドを紹介したけど、アレがそう。
このローマだのギリシアの神話はオモシロイんだけどどうも勉強しづらくて困る。
登場人物の名前が思えられんのじゃ。
冥王星は太陽系で一番外側を回っているヤツね。
Charlieのギターソロはまさにその冥王星の向こうまでスッ飛んで行きそうな迫力だった!0r4a0136シャープなキメが入り、場面は一転。
185v_tofココから「Tango o'five」。
この「o'」は「on」かな?「of」かな?
いずれにしてもタイトルは「『5』のタンゴ」ということ。
でもリズムは「タンゴ」ではない。
0r4a0044タンゴってのもいい音楽だよ。
発祥のアルゼンチンの「アルゼンチン・タンゴ」もいいけれど、それがヨーロッパに渡って発展した「コンチネンタル・タンゴ」もとても魅力的だ。
「フィーニッシュ・タンゴ」といって、フィンランドなんてのはタンゴがとても盛んな国だったんだよ。
日本でも昔流行ったけど。
フランク・ザッパのフィンランドの首都、ヘルシンキで収録したライブ・アルバム、『You Can't Do That On Stage Anymore vol.2』の中で演奏している「Satumaa」なんて曲はフィンランドの大スタンダードらしい。
「フィーニッシュ・タンゴ」のコンピレーション・アルバムを聴いていて、突然この曲が出て来てビックリしたことがあった。
生きているウチに色んな音楽を聴いて楽しまないとモッタイないよ~!V2 これまたタイトル通り5/4拍子でグイグイ押しまくるミディアム・テンポのヘヴィ・チューン。0r4a0023 しかし「5」が好きね~、梵天さん。
梵天さまというのは「五」にユカリがあるのかしらん?0r4a0185 ここでも鬼気迫るCharlieのソロを聴くことができた。
他では聞くことができないCharlieだけのオリジナル・フレーズの数々。
こういうギター・プレイを私は支持したい。
200vちなみに「梵天」さまは「帝釈天」さまとコンビにされることが多いんですってね。
イヤ、そんだけ。
チョット前に50年ぶりに柴又へ行って来たもんだから…。
0r4a0147 「大阪からの帰り、車のエアコンが壊れましてね。
まだ暑い季節でないので助かりましたが、夏だったら死んでました。
また切なかったのが、修理代がすごく高かったんですよ!」
夏ともなればまさかエアコンのない車にのれないからネェ。
でも昔の車ってエアコンが「オプション」だったんだよね。
そのまた昔の車には開閉できる三角形の窓が付いていた。
あの三角の窓は走行中に外気を取り込む効率が高く、アレがエアコン代わりだったそうだ。
もっと昔はヒーターすらついていなかったらしい。
そういえば、「オートマチック」ってのも完全に当たり前になって久しいナァ。
私が教習所に通っていた頃は、まだマニュアルが普通で、オートマチック車というと「いいね~、ラクで」なんて会話をよくしたものだった。210v_2次の曲はミディアム・スローで「New Moon」。220v_nmなんか不思議とワルツか7/4拍子に聞こえて来るのは「梵天トリック」に引っかかってしまったからなのか?
でも普通の4/4拍子。
フワリフワリと漂うCharlieのギターが心地よい。190_2セキタさんの自由きわまりないベースがこの曲のスケールを押し広げていく。240曲が後半に入るとCharlieのギターが静かに爆発していく。
260何ともバランスの取れた3人のインタープレイ!255またギター単独によるコーダがシャレているのだ。250v「チューニングしながらだとしゃべれない。
でも、しゃべるとチューニングできなんだよね…。
REACTIONのユキさんもしゃべりながらチューニングするとどっちかが止まってる」
そうそう、実際にREACTIONのライブの時にユキさんは自分でそうおっしゃっていました。270vヴァイブレーションを深くかけたギターから始まるのは「鬼火」。280_onbスローで「これから何が起こるかわからない」的なサウンドがタイトルによくマッチしている。290まずはCharlieの絶叫にも似たテーマの提示。300vそして、ベース・ソロ。
ハーモニクスをグリッサンド。
ジャコが出て来た時、みんなこのテクニックにビックリしたモノだった。
0r4a0060 この曲の後半でもCharlieの熱情がほとばしる激しいソロを聴くことができた。
でも、この曲のソロは「鬼感」はなくて、むしろ「優しさを感じる」フレーズを紡いだように感じた。
350続けて「Alma」。
「alma」とはスペイン語やイタリア語で「魂」や「霊魂」の意味。
この曲もヴァイヴレーションをかけたギターの独奏でスタートだ。
310_almク~!そこへスッと入って来る星山さんのドラムスがタマらん。
リズムはワルツ。320Charlieがリフを刻み出すとリズムが4/4拍子に変わり…330vテーマが提示される。340ソロのパートではCharlieのギターの「ショウケース」と呼べるようなバラエティに富んだプレイが飛び出した。Img_8819 その後ろのセキタさんの自由奔放としか言いようのないベース!
ベースだけ聴いてごらん、どっちがソロを演っているんだかわかんないから!
それとは別にチャンとソロのパートもありますから。
360v
「告知とかありますか?アニソン系の?ない?今日は朝まで飲めるね」
このチームは大人しい。
ツマらんことをベラベラ、グダグダとしゃべる人がひとりもいない。
「音楽を演る」大人のバンドだ。
380v梵天のステージは2曲続けて演奏して締めくくられた。
まずは「Siesta」。
まさに昼寝をしているかのようなスペイシーなギター。
CD『梵天~Bonten~』のオリジナル音源ではアコースティック・ギターでのプレイがフィーチュアされている。
0r4a0129 ブラシに持ち替えた星山さん。400vやがてシーンは一転。
「気持ちよく寝ているのに起こしやがって!」的な爆発!410もちろん星山さんはスティックに持ち替えてガツンと行った~!Img_8910 Charlieはといえば、ひとしきりハードに暴れた後、またまどろみの世界へ戻って行った。390v_sst この「Siesta」の他、本日梵天が演奏した「Arion」、「New Moon」と次に演奏する「La valse du chat noir」はこの『梵天~Bonten~』に収録されている。
000r4a0331ということで最後に演奏したのは「La valse du chat noir」。
タイトルはフランス語で「chat」は「ネコ」、「noir」は「黒」。
「valse」はチャンとジャズを聴いている人なら意味を知っているハズ。430_wlzナンとならばソニー・ロリンズの超名盤『Plus 4』に「Valse Hot」という世紀の名曲&名演が収録されているから。
「valse」は「ワルツ」という意味。
だから「La valse du chat noir」は「黒猫のワルツ」。
黒猫といえば「タンゴ」だけど、タンゴはさっき演ったからココはワルツね。

P44/4拍子と6/8拍子のパートが入り組み、3人が一丸となってヘヴィなパフォーマンスを見せてくれる。
440vココでもセキタさんのベースが上へ下への大騒ぎ!450vフロントの2人をバッチリ管理しているかのような星山さんの端正なドラミング。460そして、ベース・ソロをタップリ。Img_0067 セキタさんのベースは「熱いドライアイス」という撞着がピッタリ当てはまるようなプレイですな。
冷たいんだけど触るとヤケドをする…みたいな。
いわゆる「肝大心小」ってヤツかな?
Img_8963 そして、ソロはCharlieにパスされて…475v思う存分弾きまくった~!480そして、エンディング。
短いカデンツァもバッチリきまった!490v_cdz梵天の詳しい情報はコチラ⇒Charlie Tanaka's Website500<つづく>
 

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バディ・ガイに認められた実力派ギタリスト/シンガー、ローレンス・ジョーンズ。
 
<Anywhere With Me>

コチラはMarshallのアーティスト紹介ビデオ<Artist Spotlight>。

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9img_9727 

200 (一部敬称略 2023年4月15日 新宿Crawdaddy Clubにて撮影)

2023年4月24日 (月)

私だけの英雄~大山まきの新しいミュージック・ビデオ

  
大山まきの新しいミュージック・ビデオの撮影現場にお邪魔して来た。
まずは増村保造もビックリの「赤い」セット。
※増村保造は東京大学卒の名映画監督。在学中の同級生は三島由紀夫。日本映画史に残る名匠溝口健二の助監督を務め、後に『兵隊やくざ』、『陸軍中野学校』の他、若尾文子と組んだ『清作の妻』、『華岡青洲の妻』、『卍』、『刺青』、そして『赤い天使』等々多数のヒット作や問題作を製作した。
1970年代、テレビドラマの山口百恵が主演した「赤い」シリーズはあまりにも有名だ。
000r4a0014真っ赤っかで誰が演っているのやらわからない?!00img_8499
00img_8537

00img_8506

00img_8512次のテイクに備え、すぐにプレイバックを観察。
完璧な仕上がりに向けて改良に余念がない。000r4a0034パート別の撮影。000r4a0036 皆さん、何から何まで心得ていてサクサクと撮影が進む。
そんな中、ただひとり私だけが心配を募らせていた。
というのは…最後の最後まで真っ赤っかだったらどうしよう!000r4a0010 心配ご無用!
撮影はほどなくしてノーマル・バージョンに移行した!90大山まき

100v斉田和典110vRosana:miho120v森はるか130vやっぱり!
さっきは赤くてわからなかったけど、はるかちゃんはいつも通りNATALだ!

140スネア・ドラムもイスもハードウェアもすべてNATAL。
群馬の方ではこういう風にすべてがお揃いである状態を「ゾッキ」という。
だから今日のはるかちゃんは「NATALゾッキ」だ!150赤いマイクを握ってエキサイティングなパフォーマンを見せるまきちゃんとバンドの3人!160「暑い、暑い!」
携帯扇風機で顔に風を送るはるかちゃん。
こういう撮影を見ていて、ホント、「ドラマーさんは大変」だといつも思うよ。185vハイ、もう1回。190最高にカッコいいまきちゃん。
自信タップリにふるまう様が実にクールだ。
240疲れなどまったく見せずパワフルにNATALを叩きまくるはるかちゃん。

210vmihoちゃん、スゲエ久しぶりだった。
8年ぶりぐらいかな?
待ち時間の時、mihoちゃんがいきなり私の超大好きな洋食屋の話をし出したのでビックリしちゃった!

220vKAZZさんとも久しぶり。
今日は背後のMarshallがなくて寂しいけど、アクションは完璧!230vん~、マイクのケーブルまでカッコよく見えて来たぞ!195vテイクを重ねるたびにパフォーマンスの密度が濃くなってくる。245ハイ、扇風機、扇風機!
お櫛の乱れを直してください。
はるかちゃんもアクションが激しいからね。246今度はまきちゃんがギターを提げたバージョンの総天然色版。250ギターがスッカリ板について来たまきちゃん。260vこんな動きはもう完全にギタリストだ!270バックの3人のパフォーマンスがますます冴える!274v

275v

280vまきちゃんの魅力全開!300こうして取り組んだビデオがコレ!
曲は「My Only Hero」。


「My Only Hero」収録の大山まきのニューアルバム『Valkyrie』は6月7日発売!
 
しかし、最近「ワルキューレ」だの、「ヴァルハラ」だの。「ギュルヴィのたぶらかし」だの、北欧神話にまつわる話題によく出くわすナァ。
勉強しないとマズイか…?
  
大山まきの詳しい情報はコチラ⇒Oyama Maki official website9album 

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クールな女性シンガーがお好きなアナタにピッタリのバンドはREWS!
 

<Birdsong>

<Today We're Warriors>

<Monsters>

<Heart is on Fire>


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200 (一部敬称略)

2023年4月21日 (金)

塚本"JOE"旭 30th ANNIVERSARY <後編>

そういえば、おにぎりの「ぼんご」さん、移転したんだね。
ゼンゼン知らなかった。
 
水素爆弾の開発を知った老人の目と奇行を通して人間の愚かさを描いた黒澤明の『生きものの記録』という映画がある。
1955年の公開だからJOEくんが生まれる大分前の作品だ。9ik1 この映画の中には下の写真の電車のガード下のシーンが出て来る。
久しぶりにこの映画を観てハッと気がついたのは、ココはもしかしたら大塚の横のガード下なのではないか?…と思って調べてみたら、ピンポ~ン!
モデルとなったのはやはり大塚の駅なのだそうだ。
「モデル」というのは、実はコレ、セットなんだって。
黒澤さんほどの人がどうしてロケをしなかったんだろう?不思議でしょうがない。
今、「ぼんご」さんはこの通りの突き当たりぐらいのところで営業している。Ik6 さて、JOEくんのワンマン・ショウの後はバック・バンドを従えて本領を発揮するコーナー。
ステージに上がったのはドラムスに鴻志(ひろし)。
50vベースはna2ki(なつき)。
この2人が醸し出すロック・グルーヴに…
40v松浦和亦のギターが加わる。30vJOEくんが「Storm is Blowin'!!!!!!」と絶叫すると…
0r4a0135おお!あのリフ!
8年前のちょうど今頃、私が初めてTornado Grenadeを観た時に一番印象に残ったメロディ。S41a0128 ものすごいテンションでノッケから爆走する塚本JOE旭!20v今、私はコレが「ハードロック」であるか「ヘビィメタル」であるかを考えている。
コレは「ハード・ロック」だぁぁぁぁ!好き。
70全編を通して盟友カズマくんのギター・ソロがふんだんにフィーチュアされた。
そして、もちろんカズマくんはMarshall。
30vいつも私は「ハードロック」であろうが、「ヘビィメタル」であろうが、ロック・ギターはMarshallで鳴らすべきだと考えている…というかそれは常識というモノであろう。0r4a0183カズマくんは、スピーカー・キャビネットは1960A。
プリアンプはJMP-1。
パワーアンプはJCM2000 DSL100のパワー・ステージ利用しているが…90vMarshallのパワー・アンプを探していま~す!
①EL34を搭載した「EL34 100/100」
②EL34 100/100の前身で5881を搭載した「9200」
どちらでも構いませんので、「アソコで見かけた」とか「ウェブサイトで売ってた」とかいう情報があれは、ゼヒカズマくんに連絡してあげてください。
 
連絡先はコチラ⇒松浦和亦Facebookアカウント  

9wanted「♪オレは待ってるゼ~」S41a0260ペダル・ボードのようす。
オリジナルのGuv'norが乗っている。100ご存知の通り、このエフェクターのシリーズがリイシューされ、3月に30年ぶりに販売された。
コレがバカ受け!
このデジタルだ、AIだと騒いでいる今の世の中で、ゴツイ(G)、重い(O)、デカイ(D)のいわゆる「GOD」なアイテムが大きな人気を博しているだなんてうれしい限り。
ナンでだと思う?
音がいいからよ。
まぁ、ギターのサウンドは何をどうやったってアナログには勝てんのよ。
ナゼかと言うと、ギターはアナログで出来ている楽器だから。
「木に竹を接ぐ」ようなことをしたところで、土台純粋なモノには勝てないってばよ。
 
ペダルの詳しい情報はコチラ⇒【Marshall Blog】THE LEGENDS ARE BCAK~伝説のペダル復活!20ま、そうは言っても家でチョコチョコと録音などに使う際にはデジタル・アンプの利便性も無視できない世の中なワケで…そんな時にはMarshall CODE。
カズマくんがビデオでその魅力を解説してくれているので見てチョーダイ。
というワケでMarshallゾッキの素晴らしいサウンドで切れ味の鋭いソロを聴かせてくれるカズマくん。
※ゾッキ:群馬地方の方言で「~だけ」とか「~のみ」という意味。
カズマくんはアンプもキャビネットもエフェクターもMarshallだから「Marshallゾッキ」だ。
私はMarshallゾッキのギタリストが好きです。
110vはい、ツカミは超バッチリ!
60_sib2曲目もカズマくんが弾くリフでスタート。S41a0084 ストレートなドライビング・チューン「Love to the Shock」。
120_ltsバンドを従えてまさに水を得た魚のように生き生きと声を張り上げるJOEくん。130転調からギター・ソロへ。
S41a0128やっぱりこうして気の合う仲間と演奏するのが一番なんだろうナァ。
2人のコンビネーションは完璧だ。
150さっきの「ソーラン節」で体力を消耗し尽くしたかのように見えたがトンデモナイ!
「暴れまくるくん」に徹している!
285 「こっからは、お遊びじゃないぜ!」
やっぱりさっきまでのは「遊び」だったのか!
160vまずはメンバー紹介。
リズム隊の2人は、冒頭のビデオで本人が述べていた「どこかで間違えて進んだ音楽の道への第一歩」となった洗足学園音楽大学で知り合った仲間だそうだ。000r4a0199 そしてカズマくんが紹介され、今回2人で「VOWS-VOOZ(ボウズ・ボーズ)」というバンドを結成したことが発表された。
リズム隊の2人は「VOWS-VOOZ」のサポート・メンバーというポジションになるそうだ。
0000r4a0202_2 ちなみにバンド名はVows-Voozで「吠える坊主」という意味だそうです。
「vow」ってのは犬の鳴き声の擬音で「吼える」という意味ではないんだけどね。
本来は、名詞なら「誓い」、動詞なら「誓いをする」という意味
最初はJOEくんのソロ・プロジェクトになりそうな流れもあったので「坊主」を引き合いに出したのだが、作曲やアレンジの大部分はカズマくんが担当していたので、結果的に2人のチームということになった。
そして、音の響きが気に入っていたので「Vows-Vooz」をその名前にしたそうだ。
ま、この2人なら「何でもアリ」だろう。
ただし、カズマくんも近いうちに頭を丸めて「坊主ゾッキ」にするだな。180「30歳になるまでに色んなこと経験して…特に去年は個人的に結構キツイ年で、2回ぐらい死んでやろうかと思ったほどシンドかったんですが、死ぬよりやりたいことやった方がいいよな~と思ったんです。
それで、やりたいことってなんだろうな?って思った時にバンドやりてぇなってなったんですね。
そう思ったからヘビーメタルに帰って来ました!
ただいま!
これから『Vows-Vooz』としてバリバリやっていくのでみんなよろしく!
ナンカ大人になってチャレンジの心を失いつつあったんだけど、30歳になったのを機にチャレンジすることを忘れちゃいけないなって思いを込めて新しい曲を作って来ました」
コレが<前編>で触れた「重大な発表」ね。
190イントロからカズマくんのリフにつなげてスタートする新しい曲は…
80v「Soul of Challenger」。
これまた勇猛果敢なドライビング・チューン。
なるほど「挑戦者」の気持ちがメッチャこもっていうる感じがするわ~!210vまるで2人の共同作業であるかのようなギター・ソロ!
ホントに仲がいいの~。
230そのまま続けて「Don't Get Cute with Me」。240_dgcmコレもカズマくんのリフが大きな存在感を放つ。
いいね、コレぞ「ハードロック」の定石だ。
260毎曲で出て来るギター・ソロ。
このソロはトリッキーでカッコいい。
何しろMarshallサウンドがテンコ盛りでうれしいね~、このバンドは!
140ナ~ンカ30歳の若者が(昔だったらちっとも若くないんだけどね)こういう音楽に取り組んでいるのを見るとホッとするね。
もうこういう音楽はこのまま放っておけば近い将来間違いなく絶滅するから。
まるで、崩壊寸前の江戸幕府を支持した会津藩のようだ。
JOEくんは最後の藩主松平容保ってところか?
ちなみに松平容保の曾孫さんはクラリネットでジャズを演られていらっしゃいます。
ま、JOEくんたちはトルネードの頃から「Heavy metal strikes back!」なんてやっていたからね。
頼もしい限りよ!
250_dgcTornado Grenadeのファースト・アルバム『Explosion』に収録されていた「Cry for the Light」。
なんだけど、今回演奏したのはカズマくんがアレンジし直した「vol.3」だそう。
『Explosion』のは「vol.2」。
「vol.1」と「vol.2」は大学時代の時のバージョンだそうだ。
スゲエ歴史がある曲なんだな…といって、せいぜい12年前か。
私の大学時代と言ったらもう40年以上前のことだからね。
歴史がありすぎよ!270_cfnJOEくんのご学友だけあって、Na2kiくんと…280v鴻志くんがガッチリと固めるリズム・セクションが実にいい感じだ。
ちょっとダンサブルなアレンジ?290vもちろんこの曲でもカズマくんのソロが大活躍だ。300v「『Vows-Vooz』バージョンの『Cry for the light』でした。
Tシャツの予約をしてくれるとこの曲のダウンロードカードが付きます!
ナゼTシャツを販売ではなく予約にしているかと言うと…純粋にオレが発注ミスをしました!
Tシャツのデザインはツイッターで見た人も多いと思うんだけど、すごくダサくておススメです!」310vココでガラリと雰囲気を変えてバラードの「Good-Byr Cool Girl」。330v_gcgカズマくんのアルペジオをバックに…0r4a0233 グッと気持ちを込めて歌い込むJOEくん!340バンドが加わって最高にドラマチックな展開を見せてくれた。0r4a0231 次も新しい曲「Overture」。
ホントにジャンジャン作っているみたい。
エライ!ガンバレ!
プロの音楽家は「音楽を作ること」こそが仕事なのだ!350_otコレはアメリカン・ロック調のややポップなナンバー。360vこういう曲をソツなくこなすのも世代のなせる業か…。
でも、チャンと「ロック」になってるよ!370「新曲『Overture』でした!
これからもたくさん新しいを演っていくし、ライブもいっぱい演っていくつもりですのでよろしく!」
告知のコーナーを続けた。
380「♪ア~~~~~~~~~~~~~!」
460_ssr耳をつんざくJOEくんの雄叫び!420火を噴くような究極のスピード・チューンは…440Tornado Grenadeの『Mighty Flugel』収録の「Wings of Steel」。450vまさに「鋼鉄の翼(Steely Wings)」を羽ばたかせているかのようなすさまじい演奏だった!200v_sc本編を締めくくったのは本日2回目の「Sex, Spice, Rock'n'Roll」。
500まさに「名コンビ」ぶりを見せつけてくれるかのようなパフォーマンス!
480この2人にはどうかこのまま突っ走って行って欲しい!490「ありがとうございました!」
コレにて本編終了。
510アンコールが来ているので、メンバーがステージに戻って来る間、チョット2人の過去を見てみよう。
それは、2015年4月13日。
私が渋谷のDUOで初めて2人見た時のこと。
JOEくん、こんなだった。
8年前だから…22歳か!
00img_0101カズマくんはこんな。
この時演奏したウチの「Whole Lotta Rosie」みたいな1曲がとてもカッコよくて、演奏後に「誰が作ったの?」と私がメンバーに尋ねると「ボクです!ボクです!」と、カズマくんがうれしそうに名乗り出てくれたのがとても印象的だった。00img_0104カズマくんはチョット前まで力を入れていたSPADREIというバンドは「J-POP以降のハードロック」という感じがしたんだけど、ナゼかこの2人が合わさるとガツンと時代が遡り、「70年代のハードロック」が押し出されてくる感じがするのが不思議だ。
とてもいいことだと思う。
だって、「ロック」という音楽が一番クリエイティブでカッコ良かった時代なのだから。00img_0198 「アンコールありがとう!
今日は本当に久しぶりに人を呼んでバンドでワォ~ってやったからとても楽しかった!」
520v再びメンバー紹介をすると「♪Happy birthday to you~」。
カズマくんがケーキ持って登場。
535「ありがとうございます!うれしい!
カッコいいね!
誕生日の日にライブをやりがちなんだけど、こうやってケーキをもらうのは初めてかも。
ありがとうございます!」
530「ア、そうか。消さなきゃいけないのね?」
540するとカズマくんが…
「オイ、ジョー!今日はお前の誕生日だろ?
そして今日は『Vows-Vooz』の誕生日でもあるんだよ!
今一度訊く…オマエはオレと本気で『Vows-Vooz』としてやっていく覚悟があるのか?」
550_2「ある!」と答えたJOEくん。
「ナンだオマエ…泣いてんのか?」と一瞬驚いたカズマくん。
さすがに泣いてはいないことがわかり、Vows-Voozの活動への決心を意外な形で確認した。
「ホントに演っていく覚悟あるんだな?
あるならオレと一緒に今から『ケーキ入刀』をしよう!…いくぞ!」
結婚おめでとう!
いつかこうなると思ったよ!
560「これから2人で和亦と『Vows-Vooz』として熱く熱く熱く燃え上がっていくぜ!」
アンコールはTornado Grenade時代のレパートリー「Love Never Die」。
なつかし~!570最後まで熱演の限りを尽くした4人!580v

S41a0304

600v

610vとにかくガンバって続けてくれよ!
Marshallのジジイが望むのはもうそれだけ。
ロックを助けてやってくれい!
 
Vows Voozの詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter

620 

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良質な曲とメチャクチャ高い演奏性を誇るイギリスのトリオ、Press to MECO。
いいバンドだよ~!
 
<Familiar Ground>

<Here's to the Fatigue>

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200 (一部敬称略 2023年4月7日 大塚Hearts+にて撮影)

2023年4月20日 (木)

塚本"JOE"旭 30th ANNIVERSARY <前編>

 
塚本"JOE"旭の30歳を記念するライブ。
JOEくん、まだ30歳か…フッ、まだ若いな。
若いうちはどんなことでもやりたい放題にやるがいい…ということでその「やりたい放題」がオモシロかった!
この告知に「VOOZ BORN」とある重大な発表もなされた。10会場に届けられたお祝いオブジェ。20vもちろん祝い花も。
ん、どれどれ…30おお、「スーラジ」からだった!
カラさは足りていますか?
何なら「赤いタマネギ」もいっとけ!40JOEくんグッズ色々。
ナゼか記念Tシャツが「販売中」ではなく「予約中」となっていた。
へ…?
この記念すべき日に販売するTシャツのハズなのにナンで「予約中」なのよ?
どうしても気になってスタッフに尋ねてみると…50JOEくん本人の手違いで製造が間に合わなかったんだって!
本来ならこういうガラのTシャツが並ぶハズだったのに…ダイナミックなことをする人だ。
とてもいいデザイン!
コレが本当の「ヤバいTシャツ」。60定刻になり客電が落ちる。
そして、緞帳に「JOEくんの歴史」ビデオが投影された。
下は「かつてはサッカー、水泳、バレーボールが得意だったスポーツ少年だったのに、どこでどう間違えて音楽を志すようになったのか」という場面。
高校の時のバンドが軽音楽部の全国大会で優勝したのがキッカケなのだそうだ。
大したもんだ。
しかし、「人間の顔」ってのは変わらないもんだね~。70緞帳が上がってステージに登場したJOEくんは半裸。
まずは皮パンをはいて…と。80「イヤァァァァァァ!!」
アコースティックのフライングVを下げて雄叫び一発!
こうしてショウが始まった。0r4a0037 そのアコースティックのフライングVを鳴らしているのはMarshall。90JCM900 4100と1960Aだ。100v1曲目は「What's Up?! Crazy Girl!!」。
「♪ギャアアアアアアアアア!」
雄叫び、また雄叫び!140vこれぞJOEくん!
滑り出しから絶好調!150「オレは常にいかにロックであるか…ハードロックであるか、ヘビーメタルであるか、
そんなことを考えている。
30歳になった今日もそんなことを考えている。
そんなことを考えていた結果、ロックはインストだ!」160インストゥルメンタルにアレンジしたという「D₋gate」という曲。
JOEくんのギター・テクが冴える!170vおお!「となりのトトロ」を鮮やかなギャロッピングで弾いて見せた!…イヤ、後ろを向いているので弾いているところが見えないぞ!180そして、激しい舞い。
ナゼか「ソーラン節」。
♪ドッコイショ~、ドッコイショ~!190再びギターを手にして「Clap your hands!」。
0r4a0041アコースティック・ギターをMarshallで歪ませたサウンドで奏でるドライビング・ギター!(ウソこけ)

210v「サンキュー!」220「オレは常にいかにロックであるか…ハードロックであるか、ヘビーメタルであるか、
そんなことを考えている。
30歳になった今日もそんなことを考えている。
ソーラン節を久しぶりに踊って疲れた…今もそんなことを考えている。
その結果、オレは大都会東京の中心地、コンクリートジャングルの秋葉原へ向かった」S41a0031大塚から山手線外回りに乗って秋葉原へ。
「お帰りなさいませ、ダンナさま~!」
「イヤ、今日初めてなんスけど…」
ジョーくんの「メイド喫茶潜入レポ」が具(つぶさ)に綴られていく。
ココは聴く者の創造力が問われる音声のみのスリリングな演出が施されていた。230メイド姿の本人登場!
今時、メイド喫茶以外の場所でこんな典型的なメイドの姿をしている人がいるのか?と思うでしょ?
イギリスの郊外にある博物館の喫茶コーナーの店員ってキマってこういうメイド姿なんだよ。
もちろんもっとカワイイけどね。240歌って踊ったキラー・チューンは「あいこめ♡フォーエバー」。
「ほぉ~むカフェ」の15周年を記念して制作されたナンバー…知らんけど。250v「♪愛を込めて~」
ナンだってこういうことをやりたいのかネェ。
しかし、JOEくんがやると「芸の一環として」みたいな必然を感じてしまってゼンゼン違和感がないのが不思議だ。S41a0036曲がクライマックスに差し掛かると最前列で観ていたお嬢さんが狂ったように踊り出してビックリ!
それがサ、やっぱりこういう場所においてはこういうことがすごくマッチするんだよね。
突っ立って観ているよりよほどカッコよく見えるのがこれまた不思議。
お嬢さんを見ていて「阿波踊り」のスピリットを理解したような気になった。260「オレは常にいかにロックであるか…ハードロックであるか、ヘビーメタルであるか、
そんなことを考えている。
やっぱりメイド服を脱いだ方がいい」270「生着替えだ!」S41a0049_2 「オレは常にいかにロックであるか…ハードロックであるか、ヘビーメタルであるか、
そんなことを考えている。
思ったんだ…ロックだけじゃロックがわからない。
だからオレは漫才をやることにした。
本日のスペシャルゲスト『超リフレイン』です!」300vということで漫才コーナー!
盛りだくさんだ~!
「どうも~『超リフレイン』です。
名前だけでも覚えて帰ってくださ~い」310ツッコミ(でいいのかな?)の阿賀くん。
JOEくんの同居人だとか…。
オイオイ、この人、ワタシの大学の後輩じゃねーか!
しかもまだ在学中だって!
ん?…1997年生まれでまだ「大学在学中」って…チョットまずいお年頃なんじゃないの?
今年がリミットだろう?
お笑いもいいけど、学校だけはチャンと卒業しておきなさいよ!
330vボケ(でいいのかな?)の市川おえくん。
1998年生まれ?…ワケェ!
アナタが生まれた時、ワタシゃもうMarshallの仕事をしていたわ!
320vそこにJOEくんが加わってトリオ漫才に。
0r4a0102塚本”JOE”旭、30歳。340vさすがJOEくん、ホンモノの「ワル」だけあって、板についたなかなか立派な芸でした。350「そうだ、忘れていたァァァぁ!
今日のこのライブ、誰のためのライブなのかァァァァ!
誰のワンマンライブなのかすべて思い出したァァァァ!
誰がカリスマか教えてやるぜェェェェ!」360またギターを提げてジャ~ン!
「オレは常にいかにロックであるか…ハードロックであるか、ヘビーメタルであるか、
そんなことを考えている。
その結果、オレはテレパシーを習得した
オレの声が聞こえるか?
今も言ったがオレは常にいかにロックであるか…ハードロックであるか、ヘビーメタルであるか、
そんなことを考えている
そして1つ大きな言葉にブチ当たった…それは、セックス、ドラッグ、ロックンロール。
オレはセックスは好きだが、ドラッグはやっちゃいけないと思う。
だから、お前たちにもドラッグに変わる新しいものを提供しようと思う。
なんだと思う……そうだ…『カレー』だ。
最後の曲だ。聞いてくれ」
ナニ言ってんだか。
370とにかくアンプはMarshallゥゥゥゥ!
忘れんなァァァァ!
100vジャケットを脱ぎ捨て演奏したのはJOEくんの代表曲「Sex, Spice, Rock'n' Roll」。S41a0003 おなじみの曲だったので思わず私も一緒に歌ってしまった!
380vこれにてJOEくんのワンマン・ショウのコーナー終わり。
これでもか、これでもか!とチャンと仕込んで来た内容だったのでオモシロかった。
 
塚本"JOE"旭の詳しい情報はコチラ⇒Twitter
0r4a0031<後編>につづく
 

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北アイルランドのベテラン、Therapy?。
 
<Nowhere>

<Die Laughing>

Therapy?のベスト・アルバム『グレーテスト・ヒッツ(2022バージョンズ)』絶賛発売中!
 
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200 (一部敬称略 2023年4月7日 大塚Hearts+にて撮影)

2023年4月18日 (火)

Silex『The Ultimate Faith』<後編>

 
MarshallにNATAL…ロック・フィーリング溢れるステージの情景。
こういう言い方は淋しいけれど、達也くんがSilexとの最後の時間を過ごすにピッタリの設定ではなかろうか。05レポートの<後編>はSilex名物のインストルメンタル・コーナーから。
Choくんがステージを降りて4人の兵(つわもの)が演奏したのは…10_3Mashaくんが敬愛するジーノ・ロートに捧げた「Wind From the East」。20v_2ジーノへの思いのタケを思う存分込めた熱情のパフォーマンス。
Mashaくんのプレイも極上だが、やっぱりギターのサウンドがよくないとこういう感動は生まれて来ないんだな。30_2その美音を出しているのはMarshall。
JMP-1をJCM800 2203のパワー・アンプでアンプリファイするシステム。
キャビネットはJCM900 1960A。
40v
そして、リズム隊もステージを去り、Mashaくんだけがステージに残る。50壮大なオーケストラのバッキングトラックに合わせて弾くロマンチックなバラード「Celestial Dreams」。
「天空をかける夢」…ぐらいの意味か。
60v_2転調を効果的に繰り返してドラマを組み立てていく。
泣きのギター曲にありがちな、無意味なシュレッディングでクライマックスを作ったりしないところがMashaくんの音楽性の優れたところ…だと思う。70一気に弾き上げて大きな拍手を浴びるMashaくん。
本人も改心の出来…だったのはこの表情を見ればわかる。80v_2「ご静聴頂きありがとうございました。
なかなか1人カラオケってのは大変だね!
改めてバンドの楽しさというか、雰囲気というか、やっぱり私はバンドマンなんだなと痛感いたしました」
100
ココでMashaくんがメンバーを紹介。
ところがキーボーズのKohtaくんには触れず…すると、そのKohtaくんが目の覚めるようなブッ速いマイナーのパッセージを突然弾き出し、音で自己紹介をした。
S41a0435
「スゴイな…」S41a0712それを受けてKohtaくん、♪ピロリロラリロリピラリラペリロロラリレリロルロロリラ~とキーボーズならではのレンジの広いメロディアスなフレーズを次々とブチ込んで来た!110v_2前回と異なり、今回はステージ上手のチョット奥まったところに陣取っていたのでココまで目立つ機会が少なかったがココへ来て大爆発!
ハハン、さては始めっからそういう演出だったんだな?
S41a0634ホントにカッコよくてね~。
Kohtaくんのスリリングなプレイに大きな歓声が上がった。130v「オイ、チョット待てよ!」
こうなったら「リーダーの意地」ってものがあるわナ。
ナンのナンの速弾きだったら負けないぜ…とばかりにMashaくんが立ち上がった!
160
「お、やりますか?」
♪ピロリロラリレロリピルララリラペリ~。
150_2♪チロテロタラリレロリチルララリラテリ~。
さすがMashaくん。
Kohtaくんが弾くフレーズを間髪入れずギターで弾いて見せる。
間髪入れると忘れちゃうから。170vするとまたKohtaくんが…♪リピルララリラペリピロリロラリレロ~と来たもんだ!
お客さん、大よろこび!
この凄まじいバトルはショウの後半のひとつのハイライトとなった。
S41a0425
あのネ、ここの場面をチョット細かくレポートしたのにはワケがあるの。
というのは、こういう楽器の腕自慢でお客さんを楽しませるロック・バンドって年々減って来ているでしょ?
こうした奏者の演奏能力を競うインプロヴィゼーションを味わうことは音楽の楽しみのひとつなんだがな。
若いバンドさんにこんなことができる子はほとんどいないし、そもそも演ったところでお客さんが喜ばないのでする必要もない。
金にならんのだよ。
すると、どういうことが起こるかというと、この手の楽しみが近い将来絶滅してしまう…ということだね。
聴く人がいないければ音楽は存在する価値がないから。
この現象を防ぐ、すなわちどん底まで落ちてしまった聴衆の芸術受容能力を向上させるのは、少子化を防ぐことがもはや不可能であるのと同じ。
途方ない時間と金を要する。
反対はいとも簡単なんだけどね。
だからこういうモノの好きな人は今のウチにできるだけたくさん観ておいた方がいい。
一方、私としてはエンターテインメントのひとつのスタイルをこうして残しておこうと思ってサ。
音も動きもないけれど、Marshall Blogが続く限り2人の壮絶なバトルは写真と文章でココに残る。「2020年代前半にはまだこういうロックがあった」ってね。
「残す」というのはゲニ重要なことなのです。
180
バトルの途中からバンドが戻り、そのまま「Forevermore」に突入!200_femこの「インストルメンタル・スペクタキュラー」とでも呼びたくなるような「鬼の器楽曲」を寸分の狂いもないアンサンブルで披露した4人!210_2

220v_2

230v_2このあたりもまさに「Silexならでは」のエンターテインメントだ!240vChoくんがステージに戻って来た。
ショウはいよいよ最後のセクションに突入する。
250_uf
ココがまたスゴかった!
3曲続けてキラー・チューンを並べ、ブルドーザーが猛スピードで突進していくようにクライマックスに向かって突っ走ったのだ。
260vまずは今日の公演のタイトルにもなっている「The Ultimete Faith」。270初期からずっと演奏し続けている「Cancion De Amor」。280v_cda颯くんのソロが炸裂!S41a0227 タッピングを交えて表情豊かなソロを聴かせてくれた。290_2頂点に近づくにつれ、ますます指の回り方に鋭さが増してくるMashaくんのソロ。300v_2そして3曲連続の最後は「Standing on the Grave of Yesterday」。320_sgyデビュー前にMashaくんが聴かせてくれたはじめてのSilexの曲。330
その時、「ホホウ、コレがSilexの音楽か…」とすごく納得したことを覚えている。340vその時のメンバーはもうMashaくんしか在籍していないが…350v_2紛れもなくSilexの音楽がココに息づいていることを確信した。
360_2
音楽ってそういうものなんだね。
それも自分たちが作った、自分たちだけの曲があるからこその話。
コピーだとナニも残らないからね。400v「ありがとうございます。
『Silex春のライブ』…そんなタイトルじゃなかったナ。
もっとカッコいい横文字のヤツや…『Silex Live2023 The Ultimate Faith』にお越し頂きありがとうございました!
みなさんにとって耳染じみのない曲もあったかと思いますが、これから責任をもってそれらを形にしていきますのでゼヒよろしくお願いします。
次で最後の曲となりました。
でもね、我々はアンコールはしない方針なんです。
スッパリするのもいいのかな~って…全部やり切って帰りたいから」
415vも~、コレは立派だと思うよ。
今はどこへ行っても本編の最後の曲が終わっても客電を点けない阿鼻叫喚の「アンコール地獄」でしょ?
いつからこんな風になってしまったのか?
先日70年代の初頭から第一線で活動をして来た日本のロックのパイオニアのバンドのドラマーとギタリストからお話を伺ったのだが、昔はこんなことはなかったらしい。
本編が終わり、ステージに上がらずに公演を終えることは全く、珍しくなかったし、どうしてももう1曲演らないと収集がつきそうにない時にはステージにもう一度上がってごく簡単な曲を1曲演奏していたそうだ。
クラシックに比べればロックはプロレスみたいなモノだから「仕込み」という風に考えればそれでいいのだろうが、ヘタをすると本編より長くアンコールをするバンドもあるからね。
それはやっぱり「アンコール」の精神に合致しないと思うよね。
「アンコール」というのは今ではよく知られているが、コレはフランス語で「もう一度」とか「さらに」とかを意味する「encore」のこと。
ところがコンサートの時にこの「encore」という言葉を使うのは英語圏の人たちだけで、当のフランス人は、コンサートの時「アンコール!」とはやらないらしい。
「bis!(ビス!)」とか「Une autre!(ウノトハッ!→ハッはあのタンを切る時みたいなヤツ)」と叫ぶようだ。
ナゼかというと、古来より「フランス語は神に話しかけることが許されている言葉」と言われるようにフランスの文化は常にヨーロッパ諸国の憧れの的であり、フランス語を取り入れるのがオシャレとされていたかららしい。
ちなみに「馬に話しかける言葉」はドイツ語と言われているよ。
わかる~!
 
今シリーズ唯一の脱線の最後に、折角の機会なので『Encore』という1974年のライブ・アルバムを紹介しておきましょう。
バンドは元ゾンビーズでリック・ウェイクマンの後任としてYesに加入する可能性があったキーボード・プレイヤー、ロッド・アージェント率いるArgent(アージェント)。
ギター/ボーカルはRainbowの「Since You've Been Gone」や「I Surrender」、KISSの「God Gave Rock'n' Roll to You」を作曲したラス・バラードだった…私が観た時はMarshall 1959を使っていた。
ちなみにサンタナの「She's Not There」はロッド・アージェント作、ザ・カーナビーツの「好きさ好きさ好きさ(原曲:I Love You)」はゾンビーズの曲。
このArgentというバンドにも「Hold Your Heads Up」他のヒット曲があって、私は高校1年の時にこのアルバムを時折聴いて楽しんだものだった。
キューブリックの『シャイニング』でおなじみ、ベルリオーズも『幻想交響曲』の第5楽章で引用している聖歌「怒りの日」をはじめとしたインストルメンタル・パートがもテンコ盛り。
そういえば、このバンドのドラマーのボブ・ヘンリット(キンクスにも在籍)と人形町の居酒屋でイッパイやったことがあったっけ。
脱線終わり。
Mashaくん、マイクを返します。
Argent 「Silexの最新のCDとしては、達也と颯が加入した後の『In the Light of Destiny』というEPが最新なんですが、その中の曲を最後に演ろうと思っておりまして…でも、それを演ったら終わっちゃうんだよな~。
演ったら終わっちゃうんだよ。
なんかヤッパリ『思い出』って言ったら変ですけど、達也との思い出の曲じゃない?
コレを演って終わるのか?
その前に、最後になりましたけどメンバーひとりずつこのライブへの意気込みを…聞いてもしゃ~ないか、もう終わりだから。
これからの抱負だったり、達也に向けてひと言あればどうぞ」S41a0710「この場をお借りして達也さんにチョット…。
足の調子が悪いということをおっしゃい始めた時、Mashaさんが『大丈夫か?出来るか?』って訊いたんですよね。
すると達也さんは『出来ます!』って言ってくれて…オレ、すごくうれしかった。
結果的にはこうなってしまったけれど、Silexに対する熱意をすごく感じさせられたんです。
色々とありがとうございました。
大好きな音楽を、好きでい続けるためにも大切な決断だったと思います。
仲間ですからこれからも一緒に頑張っていきましょう!」420v「今日はみなさん観に来てくださって本当にありがとうございます。
今回のライブは自分がSilexに加入して3回目のライブです。
1回目の大阪遠征を観に来てくださった方もいらっしゃると思うんですが、すごく緊張してガチガチになっている時に、『カッコいい演奏っていうのはどういう風にしたらいいか』ということなどを達也さんが教えてくれたんです。
観ている皆さんが一番ご存知だと思うんですが、達也さん、本当にカッコいいじゃないですか!
今回でSilexとしては、石川達也と道を分かつことになりますが、仲間であることは変わりありません。
音楽って演奏してる方も見てる皆さんも心を動かす素晴らしいモノですよね。
この石川達也という素晴らしいドラマーにはとにかく音楽を続けていって欲しいです。
Silexとしても自分個人としても強い思いがありますので…」
430v_2「メンバーを含め、色んな方々から温かい言葉かけて頂いて本当に励まされました。
正直、頭の中が真っ白になった期間もあったんですが、そういう時にそうした温かい言葉ををかけてもらったことが大変ありがたかったし、うれしく思いました。
昨年子供が生まれたんですが、この状態をマイナスに考えるのではなくて、神様が『子供と過ごせ』とおっしゃって下さったんだと思うようにしています。
子供と触れ合いながら自分の新しい道を見つけられたらいいな~と考えています」
440
「でも、正直言うと今演奏してて『ああ、終わっちゃうんだな、やっぱり』と少しずつ思ってきちゃって…。
バンドって家族みたいなモノで、当然家族が離れてしまうのは淋しいワケですが、また自分の巣を見けられるようにガンバります。
もちろん、Silexも新しい家族を迎え入れて、今まで以上の活動をしていってもらいたいと願っています」450v_2「今日お越しくださった皆さん、そして、Silexのメンバーとしての達也さんの最後の勇姿を目に焼き付けようと駆けつけてくださった方も本当に今日はありがとうございます。
達也さん自身が『ロックはしんみりして終わっちゃダメだ』ということをおっしゃっていたんで、ボクとしてもしんみりした感じの話はしないようにしていたんですけど…。
でもチョット思い出話をさせて頂きます」
S41a0730「ボクもKhotaくんと同じぐらいのタイミングでSilexに入れて頂きました。
ですから達也さんと知り合ってからそんなに時間が経っているワケではないんですが、達也さんは『パパ友』として最初からとても気さくに接してくださったんですね。
リハの時とかも、諸般の事情(喫煙ポーズ)により2人きりになることが多かったので、その時にいつもスマホで子供の写真を見せ合いながら『カワイイ、カワイイ』と言ってくれました。
でも、本当は自分の子供の方がカワイイと思っているんだろうなと…(親というモノは全員そうです)。
自分の子供の自慢をしたりしましてね…自分としてはそういう何気ない時間っていうのが本当にありがたかったんです。
達也さんがいてくれたからこそ、ボクはSilexでココまで活動してこれたと思ってます。
そんな達也さんがドラマーとしてはお休みになられて、再起するまでの間はお子さんとの時間を大切に過ごされるということです
メンバーとして、かつひとりの友人として、そのことが今後の達也さんの音楽活動を素晴らしいモノにするように願って止みません。
最後の1曲になってしまいましたけれど、みなさんで一緒に盛り上がって頂き『Silexとしての石川達也』の最後の演奏を見届けて頂ければと思います」S41a0728メンバーそれぞれから達也くんへ言葉が贈られた後、『The Ultimate Faith』を締めくくったのは…0r4a0044 MashaくんがMCで触れた通り、達也くんと作ったEP『In the Light of Destiny』から…480「Destiny」を披露した。0r4a0127さらば!Silexの石川達也!500v去り行くSilexのドラマーに残る4人が熱情を込めた演奏を贈った。S41a0777

S41a0428

S41a0017

530v_2達也くん、最後の打擲!380vこの瞬間に石川達也のSilexが終了した。540_2大歓声に応えるメンバーたち。
終了~!550_2イヤ、まだ終わらない!560も~、Mashaくんがメソメソするから、こっちまでホロっと来ちゃったじゃないか!
大勢のお客さんがもらい泣きしてたぞ!S41a0822_2 …と思ったら達也くんまで!S41a0825 達也くん、お疲れさまでした!
590NATALは今後も石川達也をサポートさせて頂きます。S41a0687 Silexの詳しい情報はコチラ⇒Silex Official Website

600_2Marshallのデジタル・アンプ「CODE25」のデモンストレーション・ビデオで「Made of Lies」のインストゥルメンタル・バージョンを聴くことができます。
<おしまい>
 

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 
バディ・ガイに認められた実力派ギタリスト/シンガー、ローレンス・ジョーンズ。
 
<Anywhere With Me>

コチラはMarshallのアーティスト紹介ビデオ<Artist Spotlight>。

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200 (一部敬称略 2023年4月1日 四谷Honey Burstにて撮影)


 

2023年4月17日 (月)

Silex『The Ultimate Faith』<前編>

 
新体制となったSilexの2回目の東京での単独公演のタイトルは『The Ultimate Faith』。
Silexは以前にも「Ultimate Faith」という表現を使用しているが、今回は「究極の真実」に定冠詞の「the」がついているので、「ひとつしかない真実」という意味か、「アナタが既に知っている真実」ということになる。
その「周知の究極の真実」とは、このステージを最後にドラムスの石川達也がSilexを脱退してしまうということを指しているのであろう。
「ultimate」という単語は普通「究極の」という日本語訳が当てられるが、語源はラテン語の「ultimatus」で、「最後になった」という意味なのだ。
そして、我がMarshall Blogにとっては「こういうSilexがあった」という「真実」を語る最後の機会。
石川達也がドラムスをプレイするSilexの最後のステージを2本立てでお送りして、「Silex」というバンドの歴史の一部をココに刻むことにする。10会場に設けられた物販コーナー。
随分アイテム数がにぎやかになった。20フーディやボマー・ジャケットも充実。30客席は満員。
ショウは定刻通りにスタートした。40Masha50vCho60vKohta70vHayate(颯)80vTatsuya(石川達也)90vMashaくんはいつものMarshall。0r4a0036_2 JMP-1をJCM800 2203のパワー・アンプでアンプリファイするシステム。
キャビネットはJCM900の1960A。110v達也くんはNATAL(ナタール)。120vメイプルの3タムシステムだ。
130
今回のオープニングは2017年リリースのファースト・フルアルバムのタイトル・チューン「Arise」。
初っ端からMashaくんのギターがクライングしまくる!
190v達也くんのドライビング・ドラムスと…150ピックで弾く颯くんの歯切れのよい低音がキレイに絡み合う鉄壁のリズム。
170
Kohtaくんがサウンドに厚みをつけて…S41a0637 Choくんのヌケのよい歌声が最高に乗っかって来る!160vそして痛快なMashaくんのギターで1曲目から完璧な仕上がり!
これが今のSilex…だった。0r4a0075 続いてはまだCDになっていない新しめの曲「Your Star Will Shine」。200_ysws1曲目に続いてお客さんを一気にたたみ込んでしまおうというド迫力っぷり!210ステージ前にズズイと出て来た颯くん。
Silexの低音とステージ上手は彼のモノだ。0r4a0168もちろんMashaくんのギターもバッチリとフィーチュア。220v激しいながらもカッチリとしたドラミングでバンドを猛ダッシュさせた達也くん。
さすがにまだ上を脱ぎ捨てない。
ベロも出さない。230v「ありがとうございます!Silexでございます。
帰って参りました!
本日はソロ・コンサート『The Ultimate Faith』にお越し頂きまして誠にありがとうございます。
『今日』という特別な1日をみなさんと共に過ごすことが出来て感無量でございます。
今日は新曲がチョコチョコとありますので、熱~い感じでみなさんに迫っていきたいと思います。
みんなも一緒に盛り上がってください!よろしくお願いします!」240ChoくんのMCはいつも折り目正しくて聞いていて気持ちが良い。
最近、ロックのグラスルーツ・シーンはコロナの後遺症で集客がなかなか難しくなっていて、ワザワザ足を運んで頂いたお客さんに対して威張っている場合ではない。
「オマエら最後までイケんのかァァァァッ?」なんて言ったら、「じゃ途中で帰ってもいいのかァァァァッ?」って言い返される時代なのかもよ。
でも、「皆さま方、お願いですから最後まで観て行ってくださいィィィィィ!」じゃロックにならんな。
昨今のこのロックの斜陽感、ナントカならんのか!?
アメリカがダメなんだよ。
欧米のロックが昔みたいにクリエイティブになって、それを日本人がマネをするという従来型のながれじゃないとこの国のロックは立ち行かない。
ナゼならこの国にはロックのルーツが存在しないから。
ずっとハヤリスタリでやって来たから。
イカン、イカン、せっかくCHoくんが上品にやってくれているのに、こんなところでクダを巻いていてはSilexに失礼だね。
  
「次の曲は、みなさんよくご存じの曲…私がタイトル・コールしますので、みんなで一緒に叫んでもらえるとうれしいな!
いきますよ…次の曲は~、メタル~…」250v「ネイショ~ン!」270_mnバスドラムがズメズメ迫る「Metal Nation」も『Arise』収録の1曲。320
縦横無尽に暴れまくるベースがスリリング。

310v
「Mashaメロ」とでも言おうか、一度聴いたら耳にこびりつくようなサビの展開が印象的だ。280v転調からのギター・ソロ。
カッコいい~!290Kohtaくんの華麗なキーボーズが追い上げる!300v続けても『Arise』から「One Evening in Paradise」。
ちょっとテンポを落として雰囲気を変える。340何度もスティックをグルグルと回して余裕をシャクシャクの達也くん。350vChoくん、今日もよく声が出てるな~。
ハイトーンのパートはラクラクに、そしてBメロというか、静かに展開するパートも難なく歌いこなす。
330_oep
この曲はとてもメロディアスなパートが組み合わされたような格好で成り立っているが、Mashaくんのギター・ソロはそのどのパートにも呼応しているかのような作りになっていて、その巧みさは見事としか言いようがない。360次…。
Kohtaくんのピアノ。S41a0640_2 Mashaくんの感傷的なギター。0r4a0040 2人のデュエットから…380前回もココで同じ演出で披露したCDには収録されていない曲「Call of the Northern Wind」。400何たる密度の濃さ!
Silexのショウはステーキ、焼肉、しゃぶしゃぶ、天ぷら、ウナギをいっぺんに食べるようなモノなのだ。
410互いに寄り添うChoくんと颯くん。
今回、こんなシーンを何度も見ることができた。420達也くん、上を脱ぎました!
後は舌だな。430v「皆さま、改めましてこんばんは!
もう半年ぶりになりますね?
淋しくしてましたか?…やっぱり。ボクらも淋しかったです。
今日はSilexのライブにこんなにたくさん集まって頂きまして本当にありがとうございます。
『久々の皆さまとの再会を楽しむ』ということもあるんですが、ドラムスの達也が本日のライブを以ってSilexを脱退することになりました。
後程、達也とボクとでみなさんに向けてお話ししたいことがありますのでよろしくお願いします」
435
「もちろん我々もこの半年の間に何もしていなかったワケではなくて、新しいCDの制作に向けて色々やっていたんですよ。
今回の達也の脱退で足を止めることなく、これからも続けていくという決意を時間の早いウチにお伝えしておきます!
とにかく今日は存分にボクらの音楽を楽しんで帰って頂きたいと思います」
440v
「今、Mashaさんからアナウンスがありましたが、達也さんが今日でSilexを脱退されます。
そんな中で歩みを止めず行く…ということで新曲を披露したいと思います。
この次の曲は音源に収録はされていないんですが、聴いたことのある方もいらっしゃると思います」450vそう、新曲コーナーの1曲目は前回も演奏した「Sore Through Endless Time」。460_stetギターを持ち替えたMashaくん。470目の覚めるようなドライビング・ナンバー。
前回のレポートでも書いたけど、「soar」というのは「舞い上がる」という意味。
同じ発音で「sore」という単語もあるから気を付けれ。
こっちは「痛み」という意味。
「ノドが痛い」時は「I have a sore throat」なんて言うね。

ノドの痛みなど全く無縁のChoくん張りのある声が素晴らしい!
480vCD収録が待ち望まれる1曲。
前回も書いたけど、間違いなくSilexの新しいキラー・チューンになることだろう。490v続けてこの日初めて人前で演奏したのは「Heart Through Endless Time」。
ややテンポを落としたメロディアスなマイナー・チューン。S41a0660
このメンバー1人1人がアイデアを出し合って作り上げた初めての曲。S41a0640端正にまとめたソロもとてもいい感じ!
きっと「人気の1曲」になるでしょう。520後半の大胆なドラミングがドラマチック!
お披露目がうまく行ってペロリと舌を出す達也くん。530v「ハハハ、ベロ出たね~!」と言っているワケではないが、Mashaくん、とても楽しそうだ。540「ありがとうございます!
みなさん花粉とか大丈夫ですか?…かく言う私も戦ってるところなんです。
ボーカルズじゃなくてよかったと思います。
このセクションはワタクシと達也でお話しをしたいと思います。
ドラムス…達也!」
550
「ドラムスの達也です。
本日を以ってボクはSilexを脱退することになりました。
急だったかも知れないですが、バンド・メンバーにとっても急な出来事でした。
皆さんにお伝えする1週間くらい前に決まったことだったんです。
自分の身体のことなんですが、昨年の中頃から症状が出始めて、今までラクに叩けていたモノが急に辛くなって来てしまったんです。
コレはきっと練習量を増やしたり、膝のメンテナンスでナンとかなるだろうと思って色々と試行錯誤を繰り返しました。
例えばセッティングを変えたりとか、もう1回曲を研究し直してみたりとか…色々試してみたんですがドンドン悪化していく一方でした」S41a0503 「結果、コレは練習が足りないからだと思い込んでしまったんですが、段々それが痛みに変わってきたので、さすがにコレはおかしいと感じて接骨院や整形外科を回ったんです。
ボクはマジメじゃないので、薬を飲んだりとか、『マッサージやストレッチをやりなさい』という病院の指導を実施しないことがこれまでは多かったんですが、今回ばかりはストレッチ等病院で勧められたことをガンバって毎晩実施していました。
ところが状態は悪化していく一方で、ドンドン痛みが強くなって来て私生活にまで影響が出て来るようになってしまいました。
たまたま医療関係の靴を作ってるボクのイトコがいるんですが、相談したところ『一度チャンと診察してもらって来なさい』と足専門の整形外科を紹介してくれたんです」
570

「その診断の結果が『3ヶ月休んでまたSilexに戻りましょう』という感じではなかったんです。
『長期間休んで自分の身体を見直す時間を作りなさい』と言われたんです。
どれぐらいで元に戻るかがわからないし、Silexにはこのまま突き進んでもらいたい。
ボクの身体が原因でバンド活動を止めさせるワケにはいかないし、ましてや『長い期間待っていてもらいたい』ということも言えなかったので今回の決断をしました。
この場をお借りして、改めてMashaさんにお礼を言いたいと思います。
というのは、このままズット続けていくのは難しいなとは思っていたんですが、年内ぐらいを目処に後任を決めてもらって、その時までは演り続けます…と、このライブが終わった時に言おうと思っていたんです。
でも、このままではマズイとMashaさんが『今後、達ちゃんがドラムスや音楽をキライにならないために今、決めた方がいい』と言ってくれたんです。
そのひと言がうれしくて…。
正直、気合を入れれば年内はイケると思ってたんですが、やっぱり徐々に身体がついて来なくなってきていました。
だからあのタイミングでMashaさんに言ってもらわなかったら、もっと身体がキツくなっていたと思います」
580v
Mashaくん…
「自分もわからないながらもドラムスのセッティングの話をしたりしていたんですが、その不調が痛みに変わってきたっていうのを聞いて…ゴメンね、変な言い方かもしれないけど…見ていられないと思ったの。
自分が出したい音を出せないという、このフラストレーション。
自分も耳の病気を経験していてそれをすごく感じたんですよね。
それが続く中、役割を果たし続けていかなければならないという状態は音楽自体ををキライになってしまうのではないか?と、その時ボクは思ったんですよね。
達っちゃんはバンドメイトでもあるんですが、Silexをやる前…9年前から知っているんです」
S41a0518
「もしSilexをやるとなって、その時にドラマーとして達っちゃんが来ていたら、場合によってはもうチョット無理を言ってたかも知れない。
『もうちょっとガッツ出してガンバってよ!』って。
我々も活動の縁みたいなモノがあって、達っちゃんとの出会い方では、ナンて言うか『ツレ』として放っておけなかった。
達っちゃんも素晴らしい家族が増えてこれからお父さんだしね。
『ドラムスで生きてるお父さん』であり続けて欲しいんです。
ボクのせいでドラムとか音楽をキライになって欲しくないな…と思って。
リハーサルの時、1週目にチョット調子が悪いな…って。
で、2週目も調子が悪いとなった時にココで達っちゃんには休んでもらおうと思った。
こういう話をするとヤッパリ実感が湧いてくるもんですな。
今日もココへ一緒に来たんですが、そんな話は全くせず、今すごく実感した。
達っちゃんがSilexに入ってくれた時、『CD作ってライブやっていくぞ!』となって、その後コロナ禍でホント悔しい。
颯も同じなんだけど…でもいっぱい思い出があるし、これからも思い出を作っていこう!
また『Marshall GALA』に出してもらおうよ!」S41a0496「そうですね…Marshall GALAがなかったらMashaさんとおしゃべりできていなかったですからね。
シゲさん、ありがとうございます…『Marshall GALA』のお陰です!
本当に今回、発表後に色んな方からご連絡を頂戴し、こんなに皆さんに気にかけて頂いていることを知ってとてもありがたく思いました。
ありがとうございました!」
610v 「みなさんから頂いたお言葉を糧に必ずまたステージの上に戻って来ようと思います。
その時はまたよろしくお願いします!
4月は出会いと別れの季節でボクは抜けちゃいますが、新しい形のSilexが見られると思えばそれはそれで皆さんもうれしいのではないでしょうか。
新しい姿のSilexも楽しみにしていてください!」
ココだけの話、密かに3回目の『Marshall GALA』を計画しています。
達也くん、その時までにシッカリと治してまた出演してくれよ!
Mashaくんもよろしく頼むぜ!
何せ、Mashaくんと達也くんは2度の『Marshall GALA』に皆勤して頂いていますからね。
600達也くんとMashaくんが現在のSilexにまつわる真実を語った後に演奏したのは「Made of Lies」。620v_mol達也くんの大のお気に入りの曲。
加入して一番はじめに「こういう曲を作ったんだけど…」とMashaくんからデモ音源が贈られて来た時に「コレはイケる!」と確信したという。
達也くんはリズムに…
S41a0530
Choくんは声に思いのタケを込めて演奏した。630vそうだよね、颯くんも同期入隊だからね。
達也くんの脱退は颯くんにとってさぞかし淋しいことであろう。
640
続いてKohtaくんのピアノと…

670v
Choくんの歌でスタートした「Cry for the Moon」。660vナンダナンダ、ココは思いっきりセンチメンタルに演ろうってのか!?680vそんなSilexもタマにはよかろう。
 
Silexの詳しい情報はコチラ⇒Silex Official Website
650_cfm
Mashaくんと達也くんのMarshall GALAの思い出はコチラ。
 
★Marshall GALA
【Marshall GALA レポート】 vol.3: THE SHRED MASTERS

80 
★Marshall GALA2

<後編>につづく

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆
 
イギリス南西部のコーニッシュ出身のキング・クリーチャー。
コチラはスゴ腕リード・ギタリストのデイヴ・エヴァンスが若い時の交通事故の後遺症に悩まされ脱退を余儀なくされた。
デイヴはその後しばらく音楽界から遠ざかっていたが、数日前に活動再開を発表した。
とてもいいギタリストなので、復活は大歓迎だ…大のMarshall好きだし。
本場のブリティッシュ・ハードロックを存分にお楽しみあれ!

<Lowlife>

<Can You Forgive Me>


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200
(一部敬称略 2023年4月1日 四谷HONEY BURSTにて撮影)

2023年4月13日 (木)

amber lumber ワンマンライブ~山本征史生誕祭 <第2部>

 
amber lumber『山本征史生誕祭』の第2部。
「lumber」は材木。
「材木」といえばヒノキ…ヒノキといえば木曽。
江戸の昔、ヒノキは建築物の素材として重用され、幕府や諸藩は一貫してヒノキの保護政策を採った。
「木一本、首ひとつ」、「枝一本、腕ひとつ」というのは良質なヒノキの産地である信州木曽の話。
勝手にヒノキを伐採したら死刑、枝一本でも盗んだら腕を切り落とす…ということね。
そうして木曽のヒノキは幕府の命により尾張藩によって厳重に管理された。
その「木曽」といえば島崎藤村。
藤村は馬籠宿の庄屋の生まれで、下の写真がその生家跡。
「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ…」は『千曲川旅情の歌』。
私がこの美しい詩歌の冒頭の部分(チョットだけよ)を諳んじることが出来ることを知る人は少ない。0r4a7645一方、「蓮華寺では下宿を兼ねた」で始まる藤村の代表的な小説は『破戒』。
市川雷蔵が瀬川丑松を、三國連太郎が猪子蓮太郎を演じた1962年の市川崑の『破戒』は思った以上にヨカッタ。Hk もうひとつの藤村の代表作『夜明け前』は「木曽路はすべて山の中である」という書き出しで始まる。
生半可な山ではないからね。今でも木曽谷は昼間が短い。
私も昔は薮原という所によく行ったもんだ。
その木曽路とは「中山道」。
今では国道19号線になって、塩尻を背に中津川まで何の苦もなく行くことができるが、江戸の昔は下の写真のような狭小な山道の個所が少なくなかった。
徳川第十四代将軍・家茂に降嫁した和宮親子内親王は京から江戸に向かう時に実際にこの山道を通過した。
それも2,000人からの大編隊で、行列の長さは50kmに及び、ある個所では最後の隊員が通過するまで4日を要したという。10和宮さまが天下の公道「東海道」を往かずワザワザこんな悪路を進んだのはナゼか?
それは防犯上の理由と、広い川がないため、川留めによる旅程変更の可能性が低かったから。
0r4a7630もうひとつ…東海道には「去った」を連想させる静岡の「薩埵(さった)峠」や浜名湖の「今切(いまぎれ)の渡し」など、縁起の悪い地名があったので中山道を選んだという説もあるらしい。
ヤッパリやることが違うわ。「大安吉日」どころじゃとても済まないのだ。
ちなみに上下の写真はその藤村の地元、「中山道六十九次」の43番目の宿場「馬籠宿」なんだけど、ナント、征史さんはココにある「万福庵永昌寺」という古刹に「ネコ大仏」をご奉納されているそうだ。
しかも、この「永昌寺」は島崎藤村の菩提寺で、訪れた観光客にあのネコ大仏の「おさとし」を配っているそうだ。
スゲエな、征史さん…もはや高僧の域じゃん!
ちなみに「万福庵」の「まんぷく」がアキラさんを連想させると言ったのは私ではありません。
0r4a7675 …ということで、東海道は日本橋のお隣りの神田のTHE SHOJIMARUから。
休憩をはさんでステージに戻って来たamber lumberの2人。
まずはアキラさんからひとこと。
「お気づきの方も多いかと思いますが、本日もMarshallのアンプを使用しております!
良い音で演奏させて頂いております!」
それはヨカッタ!
20
コレがアキラさんが紹介してくれたMarshallのアコースティック楽器用アンプ「AS100D」。
残念ながら今は生産していないが、50Wバージョンの「AS50D」は健在だ。30
第2部のオープナーは今日が誕生日の山本征史さんが作詞作曲して、amber lumberのファースト・アルバム『運命の輪っか』に収録された「アイラ―ビュー」。
久しぶりのチョイス。

40_ily
山本征史50v森永JUDYアキラ60v初めてこの曲をCDで聴いた時、「♪かつて僕には未来がなかった」というズバっとやる歌い出しがとても印象的だった。
そして、愛する彼女に出会って「♪アイラ―ビュー」。
まるで映画的な展開を1曲に閉じ込めたような作品ではないか。
75v
ココで相撲の話…というか相撲の行司の話。
「はっけよ~い!
木村容堂っていう人が大好きで、その人が出て来るともう取り組みなんかどうでもよくなっちゃう!
その人ばっか見ちゃうね」
70v
「木村容堂っていうのは、後ろから3番目に出て来る三役格の行司ですね。
ボクも大好きです」
行司までよく知ってるナァ。

80
「容堂、容堂」というから、私はテッキリ山内容堂のことかと思っちゃったよ。
土佐藩の第十五代藩主。
アキラさんがすっとんきょうな声を出してマネをするんもんだからテレビの相撲中継で確認してしまった。
ホントにそういう声だった!
山内容堂さんじゃなくて木村容堂さんのモノマネね。

Yodo_yamauchi
相撲の行司の好みまで同じということで…
「山本さんとはホント赤の他人で、よく『友達でもない』とか言ってますけど、例えば対バンを見ていて『ウワ!このバンドおもしろいな』と思うとだいたい山本さんも同じことを思ってるんだよね」
ま、そうでもなければ6年も続かないでしょう。
90
続いて演奏したのはamber lumberの最近作『Hermits』に収録されているワルツ、「最後のひとつ」。100_sh『Hermits』というアルバムはamber lumberの2軍の曲を集めたことになっているが(実際の内容はゼンゼンそんなことない)、最近はこの曲がとても気に入っていて完全に1軍入りしているとのこと。
落語の「三題噺」のようにお客さんから頂いた「ソラマメ」、「しし座」、「落ちる落ちる」、「ホラ後ろにいる」…等のお題を盛り込んで歌詞が作られている。
サウンド的にはディミニッシュの響きが強烈!
Img_8444曲の後半では征史さんのベースをフィーチュア。130vそんな1曲をドラマチックに盛り上げるベースのサウンドもMarshallから。
征史さんのMarshallは1992 SUPERBASS。
1966年から1981年まで生産していた100Wの真空管ベースアンプ。
76v
ステージ中央で中身の濃い~フレーズを連発した。120次はテレビ・ドラマの話。
私はテレビ・ドラマと新しい映画は10000%見ることがないので、話はチンプンカンプンだったけど、生きもので何が一番偉いか?という話に…
「そりゃ森永さんが一番偉いでしょ!」
240v2
「エライ」という流れであれば次は「カニ」にキマってますわナ。
征史さん自ら「山本征史の代表曲」と紹介した「カニはエライ」。
オイ、ナンだ?カニってヤツは横に這うけども、このカニは縦に這ってンじゃねえか」って言ったらカニが…「少し酔ってますから
征史さんがこの曲を作った時、この小噺がアタマの中にあったのかどうか私は知らない。
多分なかったであろう。
「カニ~!」170_kn「ポニーに乗って」、「ヨルノガッコウ」等、征史さんの「メルヘン・シリーズ」の1曲。
楽しいね~!
175v「クラブ&ピース!」190コレ、ラブソングなんだよね。
ま、作る歌を聴いていればわかるけど、征史さんってすごいロマンチストなんだよね。
そういえば、2016年に「Marshall GALA」で田川ヒロアキさんと共演してもらったことがあった。
その時に演奏したのは「初めて車を手に入れて、彼女を乗せてドライブする時のワクワク」を歌ったヒロアキくんが作った曲だった。
その歌詞を読んだ征史さんは独自の解釈を与えて、作った本人を驚かせてしまったのです。
私もその解釈を聞いてビックリした。
たくさん本を読む人だからね…だからそういうことができる。
でも、チョット前に教えてもらった「崇徳天皇」の本を買って読んだんだけど、私にはチト合わずに途中で離脱してしまった…征史さん、ゴメン。
200v話は戻ってアルバム『Hermits』。
「でもホント、2軍曲を集めた感じになったから弱いんじゃないかナァ~と私は最初思ったんだけど、思いのほか良いアルバムになりました」150_2 「行き当たりばったりでね、そういう曲ばっかりのアルバムにしようと思ったワケではなかったんだけど、たまたまそんな流れでそうなったんだよね」
160
このアルバムを聴いて誰が「2軍曲の寄せ集め」だなんて思いますか?
とってもクォリティの高いアルバムです。
スリーブもとても良い。
amber lumber、5枚目のアルバム『Hermits』好評発売中!Hm2曲前に演った「最後のひとつ」とアキラさんの中でつながっているという「ボクの場所」。
『Hermits』のオープナーだ。Img_8471 歌詞にマッチしたユッタリとした演奏がとても心地よいですな。Img_8383この曲がどうして「ソラマメ」につながっているんだろう?
凡人の私にはわかりませんな…今度アキラさんに尋ねてみよう。
Img_8399
「ありがとうございます。
この曲は若い時に作ったので、高いところが痒いんだよね。
それで歌えなかったの
ところが最近お酒を止めたら声が出だしましてね…止めてはいないけど」
Img_8409
「そのシュワシュワっとしたヤツはナンですか?
アルコールが入ってるヤツですか?」

240v
続いては『Hundresd Suns』から「ランデヴー」。
ナンカ今回は『Hundres Suns』からのチョイスが多くない?
私の気のせいかしらん?
250_lv
間宮さんのアレンジで複雑になったというんだけど、ホントだ…この曲元々5/4拍子だったんだ。
ゼンゼン気がつかなかった!
こういうのはいい変拍子なんだよ。
つまり自然に聞こえるということ。
以前、ポール・ギルバートの新しい曲を聴いて本人に「変拍子だね?」と言ったら「どうだった?自然に聞えた?」とすごく真剣に尋ねられたことがあったっけ。
この曲はメッチャ自然な5/4だよね。260アキラさんにスリ寄る征史さん。270こんなアクション、珍しいんじゃないの?
「amber lumberのランデヴー」ですな?275グッと雰囲気を変えて、『Mother Moon』から「半分の月」。280v_htシットリとジックリと演る1曲に観客の耳が釘付けになる。290vこの曲って私の中ですごくamber lumber感が強いんだよね…と思う。
時々、無意識のウチにサビのメロディを口ずさんじゃうんことがある。300v本編は残すところあと1曲。
「ボクの誕生日やからか知らないけど、最後の方トントンと行ってるよね。
いつも『帰りたくない』の一心でダラダラ、ダラダラしゃべってるけど、早く終わって、飲んで帰りたい…って感じですか?
遠慮しなくていいんですよ。ご自由にやって頂ければ」
「チューニング難しい…チューナーが山本さんのだから」(←チューニングに夢中で話を聞いていないという局面)
310
amber lumberは4月に北海道へ行く…ということから飛行機の話に。
アキラさんが時間に間に合うように空港に来るかどうかが大きな問題だというけど…ダイジョブ、ダイジョブ!
私なんか夜の12時と昼の12時を間違えてロサンゼルスから帰って来れなかったことがあったし、成田空港に行ってから、持っていた航空券が使えないことがわかった…なんてこともあったから。
航空会社のカウンターで「スミマセン、ロサンゼルスまで大人1枚ください」「はい、14万円になりま~す」「じゃ、カードで…領収書お願いします」ってなノリだったわ。
Img_8337_2 本編の最後は「ここにある宇宙」。
amber lumberのライブを特徴づける欠かせない1曲。340v_kkuもちろん「ここにある宇宙」とくれば曲の後半で征史さんのベースが大フィーチュアされるのはいつものこと。
でも曲は誕生日バージョンだよ~!
350v
「オラオラオラオラオラ!」
「ヤメれ~!」360思う存分暴れる征史さん。370Marshallとベースと三位一体となった激演!380v「シュワシュワシュワシュシワ~」…エフェクト・ペダルも大活躍だ。
この時の征史さんの足の開きは270°になっている。390vそのうちZippoのオイルで火でも点けちゃいそうな勢いだぞ!400v征史さんの「宇宙創造」完了!
そして本編終了。410vココからアンコール
「アンコールありがとうございます。
アレでボリューム半分も出してないですよ…Marshallアンプ、恐ろしいですよ。
ボリュームはだいたい1ぐらい。
さて、歳をとるといつが自分にとって最後のライブになるかわからへんけど、間違いなくそれに1本ずつ近づいて行ってるということを思いながら演っています。
ネガティブなことじゃなくて、ホントに1本1本すごく大事に思えてくるんだよね」
430「結成してすぐの時に夢を見たんですよ。
それは、ガラクタの山みたいなところを1人で登って行って、一番上に神社があって、ひとつだけ願いを叶えてやる…って言われる。
その時、『amber lumberがウマいこといきますように!』って夢ん中で手を合わせたんです。
それがホントにあの宮島につながっているような感じ…宮島の山の上にそういう『一願大師』というひとつだけ願いを叶えてくれる真言宗のお寺があるんです。
その宮島の時はボクたちの100本目の野外でのライブやったんですけど、山へ上がって『すいません、大師さん、もう1回ココへ来させてください』って手を合わせたんですけどね…まだ2回目のそこでのライブは演れてないんです。
でもアルバムはずっとそこに奉納していて、『アンバ~ランバ~』って祈祷して頂いているんですよ」450v征史さんが首から提げているお守り群。
広島にも「東照宮」があるのか…。
東照宮はご存知の通り徳川大権現をお祀りした神社。
現在、日本には100以上あるらしい。
最も多い時では全国に700以上もあったらしいよ。Img_8433 「そう!その御祈祷、最初なんかもう笑いこらえるのに必死!
だんだん慣れて来てありがたくなってきたましたけどね。
結成したのは、山本さんから歌詞が送られて来て、それに私は曲を付けて…っていうのがキッカケなので、その歌を今日は山本さんに歌ってもらいます。
今日1番最初に私が既に歌いましたけどもう一度山本が歌います」440v曲は「青い月夜」。480このチームはこういうことができていいね。
amber lumberの原点…征史さんが心を込めて歌う姿はとても感動的だった。485vもう1曲。
最後の最後ににぎやかに「とりあえずハッピー」を聴かせてくれた。490_thアキラさんも…500征史さんもとてもハッピー感満点!510「アイラービュー」から「最後のひとつ」、「カニはエライ」を通って「ボクの場所」。
「ランデブー」から「半分の月」、「ここにある宇宙」から「青い月夜」を抜けて「とりあえずハッピー」にたどり着いた時には観てる私たちもハッピーになったよ!(←ココの部分、ナニをやっているのでしょうか?正解を寄せてくれた人は征史さんから「あんころ餅」ぐらいもらえるかも知れません。ウソ、もらえません)520_2「ハッピー」はまだ続く。
そういえばハッピーとジェーンのトラウム夫妻はどうしてるかな?530THE SHOJIMARUさんからバースデイ・ケーキ贈呈!540征史さんは「フ~」ではなくて手で扇いでローソクの炎を消した。
お誕生日おめでとうございました!
550v「みなさん、これからもamber lumberよろしくおねがいします!」560「何人いるやろか?
ボクの夢を叶えさせてもろてもいいですか?
え~、みんなに1杯ずつおごります!」
スゲエ!
「オレのおごりや!」っていう実際の場面を生まれて初めて見た!
カッコいい~!
 
amber lumberの詳しい情報はコチラ⇒amber lumber公式Twitter
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200 (一部敬称略 2023年3月22日 神田THE SHOJIMARUにて撮影)

2023年4月11日 (火)

amber lumber ワンマンライブ~山本征史生誕祭 <第1部>

 
今日はamber lumber。
ご存知の通り「amber」というのは「琥珀」のことね。
「琥珀は腐芥(ふかい)を取らず」なんていうことわざがあるんですって…知らなかった。
「芥(あくた)」というのは「ゴミ」とか「チリ」のこと。
琥珀というモノは摩耗してくると静電気を発し、その作用で空気中のホコリやチリを吸い取ってくれるのだそうだ。
ところが腐ったゴミまでは吸い付けることがない。
優秀ですナァ。
それが転じてこのことわざは「清廉潔白な人は、不義や不正を身に近づけない」という意味になるそうだ。
 
そんな琥珀のような音楽をお届けするamber lumber。
今回は征史さんのお誕生日ライブとなった。10v

今回も「猫大仏おさとし」とエッセイを頂戴しました。
毎回、毎回、大変だよ。
ズ~っと続けていて本当にスゴイと思う。
私は根がオッチョコチョイなものですからね、思い返せば恥をかいてばかりだったけど、手抜きはしてこなかったかな?
そして齢を重ねた今、成長に結びついていると良いのだが…。13

「♪ハ~ ドスコイ~ドスコイ」
相撲甚句が流れる中、amber lumerが登場。
「みなさん、こんばんは!こんなにたくさん来てくださってありがとうございます!」と征氏史さんが短くごあいさつをして1曲目に入った。151曲目は「青い月夜」。
珍しくアキラさん、いきなりのハンドマイク。20

森永JUDYアキラ30v山本正史40v征史さんのベース1本をバックに歌うアキラさん。
「♪君の涙が涸れ果てて 舟がだせなくなったなら
僕の涙を海にして 青い月夜に漕ぎ出そう」
50ク~、1曲目からどうしようもなくグッと来るわ~。60征史さんのベース・ソロの海がまた深いのだ!0r4a0066

「ありがとうございます。
本日誕生日、山本征史!イエーイ!」
70
「イヤ~、ホンマにこんなド平日にかかわらず、こんなにたくさんの方にお越し頂いて本当にありがとうございます!」80v「今日は『山本曲』をタップリ目でお届けしようと思います。
タップリ目?と言ってもね…いつもより3倍くらい?」0r4a00522曲目はファースト・アルバム『運命の輪っか』のクローザー「毒を吐く」。
さっそく『山本曲』…ではなくて『アキラ曲』。 90_dh今日もアキラさんのシャープなストラミングをサポートするのはMarshall。100vアコースティック楽器専用アンプAS100D。
毎回「Marshallのロングセラーのひとつ」と書いて来たけど、今はもう生産していないようだ。
内蔵スピーカーから出て来る美しい音と…110リアパネルに搭載しているD.I. アウトから取り出したPAのサウンドをミックスして使用。Di 我ながら実に良いサウンドで、アキラさんがギターのボディを叩いて出す音までキレイにアンプリファイしていた。120曲全体を包み込むようにして弾く征史さんのベース・サウンドもMarshallから送り出される。130征史さんのMarshallは1992 SUPERBASS。140v足元のようす。
いつ見てもカラフルで楽しいペダル・ボード。150足元のようす2。
ネコマット。
ホント、皆さんスキね~、ネコ。160「♪テレビでは立派そうな大人たちが子供のように罵り合う
些細なことじゃない 大きな問題で」
この歌詞がとても好き。
昨今の世情を見れば誰しも「どうしてこんな国になっちゃったかネェ」と毒を吐くきたくなるのはムリもないことだ。
でもね、少子化問題をはじめとした、今世の中に起こっている問題って、もう50年以上前からズッと続いているモノばかりなんだよ。
誰も何もしてこなかった。政治家だけでなく、「国民も政治への無関心」という形で問題をほったらかして来た。
この所業がもたらす一番の不幸は、そのツケがほったらかした政治家や国民ではなく、未来の世代にそ回されてしまうところだ。
♪ドクドク、ドクドク!170vココで野球の話…興味が全くないのでカット。
続いて相撲の話。
175
「ボクはずっと相撲が好きで、ツアーの移動中とかに相撲中継を見ていると森永さんはボクをチョット馬鹿にしたりしていたんですよ。
でも今や森永さんのケータイの待ち受け画面は豊昇龍ですからね!」190「ホント馬鹿にしてた!
それが…まさか私が相撲にハマるなんてね…って思ったよ!
推し力士ができたのって北の湖以来ですわ!」
私は相撲も全く見ないんだけど、そのせいか北の湖とか、輪島とか、貴ノ花とかってつい昨日のことのように感じるんだよね。
でも、征史さんが説明してくれたところによると、北の湖が引退したのはナント1985年のことで、38年も前のことなんだって!
そんな北の湖を推していたアキラさんって…。
とにかく、今日の客入れのBGMが相撲甚句だったのがコレでわかった。
180v
次は京都の実家にいらっしゃるお母さんが息子の征史さんを気遣って語り掛ける「雨雲レーダー」。
本人曰く「ラジオドラマのような歌」…なるほど。
お母さんというのは本当にありがたいものです。200_arアキラさんが弾くアルペジオをバックに…

215v
征史さんがベースでオブリガードを重ねながらお母さんを演じる。
関西弁というのがまた何ともペーソスがあっていい感じ。
コレ、我々東京の人間が標準語で演ったらかなり事務的になるでしょうからね。
210v

「♪こっちのあじさい濡らした雨が
そっちのあじさい濡らしに行くよ」
初めてこの曲を耳にした時、正直驚いたワ。
「なんてロマンチックな文句なんだろう」…って。
で、歌詞には一度も出て来ない「雨雲レーダー」というタイトルがとてもいいじゃないか。220v「ナンカ割に軽く演ると間違えないんだけど、『間違えないように!』と思うと間違えるね。
これも『引き寄せの法則』ですかね?」
240v
「いつも山本さんがセットリストを考えてくれるんですけど、今日は私はそれに全部従うと…」
「従うってことが本当に出来ない人だから!」
そして、「戌年」の話。
何でも戌年の人は生まれが狂犬、猛犬、愛犬、野犬と色々あるそうで…。
230
「お彼岸ですね。
東京だと地方から出て来てる人が多いのでお彼岸だからといってお墓参りに行けない人が多い。
私も東京にいる時はそうだったけどね。
山本さんの誕生日がお彼岸だからamber lumberのライブに来るとお墓参り効果があるんですよ。
で、お彼岸の日っていうのは、ご先祖様が来るワケではなくて、あの世とこの世が1番近づく時なんだって」
アキラさん、このライブの約ひと月前にお父さんを亡くされたそうだ。
それでお墓参りの話をされたのかな?
今回配布されたエッセイにその辺りのことが書いてあるので少し引かせて頂く。
「まさかの急死だったのでいっぱい悔いはあるんだけど、父が亡くなった時に窓の外にすごく大きな虹が出てね。
それを見たら全部が必然だと思えたし、今もその虹を思い出すと心が少し軽くなる。
最後にずいぶんと粋なことをしてくれた自慢の父です」Img_8188「沖縄ではご先祖様に手を合わせる時に『ウートートゥ』って言うらしいです」260_utt『Hundred Suns』から「ウートートゥ」。
0r4a0074
征史さんの書いた歌詞をアキラさんが切々と歌い上げる。
アキラさんの歌声が感動的な1曲。
290v歌のメロディをナゾる征史さんの間奏。
CDでは三線がコレに重なる。300v

ビックリしちゃったんだけど、アキラさんの歌を聴いて何人もの人が涙を流していたんだよ。
「グッ~と」とかじゃなくて「オイオイ」泣いている人もいたんだよ。
恐るべしアキラさん!
きっとお父さんへの思いが存分に込められていたのだろう。
それが聴く人の心を揺さぶったに違いない。310v「ホントに歌は『ラブレター』だと思っているんです。
柴山さんにそういう風に教えてもらってボクも歌を書くようにしてるんです。
沖縄の友達でステキなカップルがいましてね…今は違う名前でやってるんですけど、当時は『ウートートゥ』っていう名前で2人でやっていたんです。
彼らのために書いた歌なんです。
なんか歌って人のために…人のためにって言うのもおこがましいんですが、急に自分に刺さって来たりとかするんですよね。
時間が経って聴いてみるとまた全然違う風にとらえられたりね」
※柴山さんとは元サンハウスのボーカルズの柴山俊之さん。通称「菊さん」。征史さんはZi:LiE-YA(ジライヤ)というバンドで菊さんと活動を共にしていた。Marshall Blogにもご登場頂いております。
Img_8190
「そうなんだよね~、ホント不思議だよね。
なんかこういう風にとれるんだ~!みたいな。
『ウートートゥ』はすごくわかりやすい歌だけどね。
そう、なんかウチの実家のお寺の和尚さんがすごくこの歌を気に入って、花まつりの日に演って欲しい言われました。
群馬県桐生市川内町の『観音寺』というお寺」
4月8日、アキラさん観音寺で歌ったのかな?
340v
話は宮島や下関のへの旅の思い出に…。
「下関の時は砂浜にある全面ガラス張りの超おしゃれなカフェで、その時森永さんに『なんか太陽見ると身体に良いらしい』って言われてズ~っと夕日を見てたら左目が網膜剥離。
でも、マイナスなことばっかりでもなくて…今、目に人工レンズが入ってるんですけど、ベースめちゃくちゃ弾きやすくてね。
メガネが必要ないんですよ!アレはアレでよかった」330v
アキラさんのドラムス・コーナー。
まずはアキラさんのソロアルバム『Arms』からこのコーナー定番の「ARMS39-for U」。
征史さんのヘヴィなベースがウナる!
Img_8160 アキラさんの激唱!360vペダルを器用に足で操作しながら…0r4a0067征史さん、爆発!

370
「次は山本征史歌、2曲目!コレで1部終了です」390第1部を締めくくったのは「I Wanna Be Your Blood」。430
「♪ドクドク ドクドク!」420v再び爆発する征史さん!440vジャ~ンプ!
いよいよ誕生日らしくなって来たぞ~!460「サンキュー!!!」470

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450
<第2部>につづく
 

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<Your Tears>

 <Miss You in the Dark>

 
<Shake Shake>

 
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200 (一部敬称略 2023年3月22日 神田THE SHOJIMARUにて撮影)

2023年4月10日 (月)

DEALSワンマンライブ~Blow Away the Recession!!!!<後編>

 
<前編>でレポ―トした第1部の「コピー特集」は好きなネタが出て来たおかげで我ながらうまく書けたことは「ジガジさん」したくなる。
コレが馴染みのない曲ばっかりだと「暗中茂作」さんになっちゃうからね。
…ということでDEALSのワンマン・ライブの第2部。
お待ちかねの「オリジナル・ソング特集」だ!
10「アニキ~、アニキ~」の呼び声が吹きすさぶ中始まった第2部のオープナーは「Dance with the Devil」。
70_2山市修也20v横山壮五
110v
吉永'GOKI'訓春40vそしてアニキ、雨宮敬義。50vもうコレは文句のつけようがないゴキゲンなハード・ロック・ナンバー。
GOKIさんのボトルネックがメッチャいい味!
私もゴチャゴチャと色んなロックを聴いたけど、やっぱりこういうのが「ロック」っていう音楽なんだよナァ…ということを何度も思わせてくれた第2部だった。
   ↑   ↑   ↑
コレ、最後のまとめで書くような文章だけど、もう始めに書いておくわ。
60
曲はそのまま山市さんのキレッキレのロック・ビート・ドラムス(筆者註:最近は「エイトビート」と言う言葉を使っていません)が引き継いだ。80_ccm山市さんはNATAL。
DEALSのオリジナル曲にもベスト・マッチのサウンドだ!85そのドラムスに横山さんのベースが絡む。S41a0209お召し替えしたGOKIさんのソロで賑やかにドライブするのは「Candy Color Maker」。
マーブロ的には「Candy Colour Maker」ね…コレ、イギリスのブログだから。90v「♪カワイイあの子にさよなら~」
歌詞も雰囲気タップリ。
日本のロックはコレでいいのだ!100第2部でもギンギンなロック・ギターを聴かせてくれるGOKIさん。120v_2MarshallはJVM410(MIDI操作あり)。
歪み系のペダルは不使用。
それ系のサウンドはすべてJVMに搭載された真空管が作り出すナチュラル・ディストーションだ。
130続けてはブギで「アタシの悲しいブルース」。140_akbこうした3連リズムの曲はこういうバンドにピッタリなんだよ。
もう若いバンドさんの間ではブギとかシャッフルは絶滅寸前か絶滅したか…でしょう。
こういうリズムがあることを知らない若い「ロック・ミュージシャン」も結構いるんじゃないかな?
必要がないから知らないんだろうけど…でもそれじゃロックは成り立たないよ。
150v_2
TAKAさんもボトルネック。
あ、そういえば…トーキング・モジュレーターはどうなった?
第1部では出番がなかったな。170v「『アタシのブギウギ』…ちょっと演歌っぽいヤツ。
アクションっぽいのをイメージした。
でもね、正直言ってね、そういうことです。
着物を着て寄り添ってる歌舞伎町の強い女。
下ネタの〇X*+#%$…オレの生まれたすすきの*+‘=#%$」
「アニキ~、ナニ言ってんだかサッパリわかんないよ~!」
すかさず客席から声援が飛ぶ!180v続いて披露したのは「Slave of Sin」という新しい曲。
「Crosstown Traffic」を想起させるストレートなヘヴィ・チューン。
コレもゴキゲンだゼ!
190_sos
この新しい曲でも2人のギターが大活躍。
まずはTAKAさんのソロ。200v_2TAKAさんのMarshallもJVM410H。
キャビネットは1960A。
ラメラメのレスポール・モデルとの相性抜群。
やっぱりギターの音というのは真空管アンプが出すのが一番だネェ。
Marshallの人間が言うのもナンだけど、このまま放っておいたら真空管もこの世から姿を消すことになるでしょう。
その時にロックという音楽が残っているかどうかはわからないが、ヤダね~、真空管アンプでギターを弾かないロックなんて。
そうなるまでの間、真空管アンプという「楽器」があるウチは思う存分使った方がいいよ。
デジタル・アンプなんて「機械」はいつでも作れるんだから。
210vまたギターを替えたGOKIさんのソロも炸裂!
弾きつ弾かれつ…このバランスも実によろしいな。
220v_2新曲は大ウケ!
「誰の曲?って、オレの曲だよ。だからいいんだよ」
「アニキ~、もっと演って~!」
と、いよいよ大盛り上がり!
230v_2ポップなリフとサビのメロディが楽しい「No Reason to Pray」。
0r4a0269とうとう出た~!
トーキング・モジュレーター使った~!
でもほんのチョットなの。
それがまた効果的でニクイ。250vユッタリとした重いノリと低音と…

270v_2
ガッチリ絡み合うリズム隊の2人の演奏も聞き逃せない!280vGOKIさんのソロもフィーチュアされる。
TAKAさんがStill Alive時代に作った曲だというから1990年前後の作品なのかな?
でも、今演奏することにすごく大きな意義があるような曲だね。
260
ガラッと雰囲気を変えてバラード。
前回のライブではラジオの話を絡めて歌った「傷と裏切り恋焦がれ」。285_kuk泣きのギター・ソロに…300v_2熱唱に次ぐ熱唱。
TAKAさん大フィーチュア。
このサビのパートの歌を聴け!
310_kuk
GOKIさんもダマっちゃいない。
負けじと泣きのギターで自分の歌を歌い…320v_2最後は2人でこの名バラードを華々しく演出した。330「アニキ~!アニキ~!」
いよいよスゴいアニキ・コール!まぁ、当然でしょう。
「都はるみの『んにゃ』にチョット似てたな。
次のレコーディングにはこの曲を入れようかなと思っています」
340オリジナル曲で固めた第2部も終盤に入る。
本編はあと2曲。エエ~ッ!350_ayrまずは「Are You Ready」。
前回初めてDEALSを観た時に印象に残ったノリのよい曲のひとつ。
テッド・ニュージェントを思い出すんだよね。
アレも武道館へ観に行ったナァ。
「世界で一番音がデカいコンサート」とかいう触れ込みだったけど大したことなかった。
私の人生の中で一番音が大きいと思ったのはゲイリー・ムーアのギター。
Marshallの真ん前に行った時、自分の頭蓋骨が共鳴するのがわかったからね。
DEALSもいつかそれぐらいの音量で演奏してもらいたいナァ。
360v転調含みでGOKIさんのソロ。370vココでもトーキング・モジュレーター。
おお!ココもメッチャ効果的!380v山市さんが踏むバスドラム(NATALのコレがまたいい音なんだ!)に合わせて…410v_2
「♪Ah, ah, ah, are you ready?」を大合唱。
「ハイッ」とか「セ~ノ」とか歌の入り口の指導をするところがとてもヨカッタ。400v_2完全に入り込んでるTAKAさんはGet Ready!390
ハイ、みんな一緒に~!
「♪Ah, ah, ah, are you ready?」
楽しいね~!420_2最後の曲…の前に山市さんがNATAL(ナタール)Drumsを紹介してくださった。
どうもありがとうございます!
440v
「最後いくよ、ラブソング!」430v「ラブソング」といっても、ショウの最後にふさわしいノリノリのドライビング・チューン!
曲は「Please」。
ポップにハードに4人がハジけ飛ぶ!460v_2

470v_2

480v

490v_2ゴージャスなギター・アンサンブルのパートを経て…
450v_pl
感動のエンディングへ!
500
でもまだ終わらない!
締めくくりはおキマリの「The Boys Are Back in Town」のギター・アンサンブルだ!510ハイ、今日も完璧にキマった~!
コレにて本編終了。520vアンコール。
今回も会場にお見えになっていたMOONSHINEの藤井重樹をステージに呼び上げた。530BLIND BIRDのTシャツをお召しになった藤重さんとの1曲は前回同様「C'mon Everybody」。540vまるで台風がやってきたかのような騒ぎで…550会場は大騒ぎ!560イヤ~、盛り上がりましたな~!570よくTAKAさんが「日本のロックのために」とSNSに書き込んでいらっしゃるのが目に入るんだけど、「日本」とは言わず、DEALSには「ロック」のためにガンバって頂きたい。
コピーバンドは別にして、ロックが一番クリエイティブだった70年代の雰囲気をオリジナル曲で感じさせてくれるバンドなんてもう本当になくなってしまったからネェ。
何とかして若い人たちをこの世界に引きずり込みたいよナァ。
「わかってくれる人だけがわかってくれればいい」では絶対ダメ。
「わかってくれる人」がドンドンいなくなっているんだから!
ガンバれDEALS!!
 
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580

 

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(一部敬称略 2023年3月4日 新宿Crawdaddy Clubにて撮影)

2023年4月 7日 (金)

DEALSワンマンライブ~Blow Away the Recession!!!!<前編>

 
楽しみにしていたDEALSの単独公演。
「Blow Away the Recession!!!!」…「不景気なんかブッとばせ!」とは何とも景気のいいタイトルをつけてくれた。
本当に世の中どんどんヒドくなって来ているもんね。
facebookでつながっている方はご存知だと思うけど、私はここ2、3年というもの、古い日本映画にハマっていましてね。
「古い映画」というのは、戦前からせいぜい1960年代ぐらいまでのトーキー作品ね。
この国は「映画」という産業を利用はしたものの、全く保護しなかったので、戦前の作品ともなると保存の状態が劣悪で、映像も音声もノイズもヒドく、鑑賞するのにかなりの忍耐を要する作品が少なくない。
しかし、昔の東京の風景や、今では見ることがなくなってしまった前時代的な生活様式などを目にするのは大変に楽しいし、とてもいい勉強になる。
そして、出て来る女優さんのナント美しいことよ!
キレイなだけでなく、知性的で鬼のような監督たちに鍛えられた演技は非の打ちどころが全くない。
私は10歳になる前、すなわち50年前から映画に夢中になったんだけど、日本の映画を観ることなんて昔はまずなかった。
それがこの歳になって…まぁ、ナントいうか人生の機微がわかるようになって観ると実にオモシロイのだ。
そうした古い映画を観ていて強く感じるのは、この国はつくづく「無知」と「貧乏」で出来ているということなんだよね。
驚くほど多くの作品の中で示し合わせたように出て来る共通のセリフがある。
それは「景気が悪いネェ」と「いつになったら景気がよくなるのかネェ」。
他の国もマァおなじだろうけど、この国はいつでも景気が悪いということだ。
状態が変わらないのは景気の良し悪しだけじゃない、少子化問題でも電力の問題でも、今、世の中で起こっている問題のほとんどは、最近起こり出した問題ではなくて、どう少なく見積もっても50年以上前から続いている問題なんですよ。
みんなでズ~っとほったらかして来ているの。
まずはそういうことから知らないと「Recession」を「Blow」することは残念ながら不可能でしょうな。
待てよ…でもDEALSならできるかも知れんな。
そんな景気のいいステージの模様を2本立てでレポートする。9filmsでは、早速…まずはステージのようすから。
MarshallにNATAL…いい景色!
ロックの景色だ。30お客さんが入りきったところでいよいよショウがスタートした!40雨宮敬義50TAKAさんはMarshall。
JVM410Hと1960A。60v足元のようす。
やっぱりいくつになっても気になるね…トーキング・モジュレーター。
70驚くほど原始的なれど、オモシロいことを考えたもんだ。75吉永'GOKI'訓春80GOKIさんもMarshall。
JVM410Hと…901960BX。100v足元のようす。
GOKIさんってどちらかというと「1959直結」みたいなトラディショナルなイメージだったんだけどトンデモナイ!
ナント…「ナント」なんて言ったら怒られちゃうか。
GOKIさんはMIDI機能を利用して自分のボードでJVMを操作しているのだ!
ハイテクだぜ!
110横山壮五120v山市修也130v山市さんはNATAL。
イヤ~、メチャクチャいい音を出して頂きました。
このバスドラムのサウンドはナンなのよ!140ショウは2部構成で、第1部はコピー特集。
1曲目は「Fool for the City」。
さすがDEALS!

Foghatですよ!
うれしいね~。
160v
やっぱりスゴイTAKAさんの声。
ロンサム・デイヴ・ぺヴァレットそのもの。
そういえば西城秀樹もこの「Fool for The City」を歌っていたのをテレビで見たことがある。150vFoghatの前身はSavoy Brownだもんね。
だからギターもタップリ!170TAKAさん、また「Free Bird」をクォートしてた。
お好きなんですな~。
 
Foghatっていいバンドだった。
私は高校の時にBad Sceneがレパートリーに入れていた「Honey Hush」で知ったんだけど、「Train Kept a Rollin'」と「レモンティ」とゴッチャになってエライ騒ぎだった。
でも「Honey Hush」はFoghatのオリジナルじゃないんだよね。
元はBig Joe Turnerというブルースの人。
「どうしてコレがああなるんだ?」というぐらいFoghatバージョンとは様子が異なるんよ。
180続いては「English Rose」。
後で演奏した曲目を見て「アレ?Fleetwood Mac」なんて演ったっけ?と思ってGOKIさんに確認したら「そんなにシブくない」と叱られちゃった!
190v_er失礼しました。
コレはMotorheadの「English Rose」。
カッコいい曲ですな~。200vギター2人のソロをギンギンに盛り上げるのは…0r4a0113鉄壁のリズム・セクション!
350v
「English Rose」にちなんでか、単独公演を祝うカラフルなバラの花が贈られていた。
バラはイギリスの国花ですからね。
20
「どうも!DEALSです!
ずいぶん前からいつもこんなラジオ局に出ております、ウハハハハ!」
いきなりTAKAさんが出演しているFMラジオの話!
245v
Takaさんが見せているのはコレ。
出演している「78.9MHz かつしかFM」のマスコット・キャラクター「かつし君」のステッカー。
ウソウソ、「かつし君」という名前は未確認情報です。
250s
「こないだね、番組で生ウタ歌っちゃった!
ところで、今日は2部構成なんでチョットゆる~く演らないと我々オジさんなんで死んじゃうんですよ~」
「しゃべり出したら止まらない!」と横山さん。2403曲目はガラっとネタを変えて「バカの輪」。
イヤイヤ、アレサ・フランクリンの「Chain of Fools」。260_cf「♪チェチェンチェ~」
大幅なアレンジを加えての演奏。
コレがまたカッコいい。S41a0139GOKIさんのソロが冴えわたる!
ハイテクで操作するJVMもいい音しとる!290こういう曲を選ぶのがまたこのチームのセンスのいいところなんだよね。
ところで、アレサっていうのは『ブルース・ブラザーズ』の「Think!」のおかげで一般の人の間にも認知度が高まったように見えるけど、レコード会社によると、アレサはテコでも日本ではウケないアメリカの超大御所歌手の筆頭だったらしい。
ナンでだろうね?ま、かく言う私もCDを何枚も持っていても全く聴かないんだけどね。
本格的過ぎるんじゃないだろうかね?
日本人って何でもオリジナルのままを受け入れたがらない人種なんだろうね。
受け入れやすいようにアレンジしてあげないとダメなの。
280
「この間ラジオでしゃべったんだけど、高校の時『自画自賛』ってさ…『ジガジ』っていう人がいるのかと思ったのよ。
それと『暗中模索』…コレも人の名前かと思ってたんだよね!」 
そ、そんなバカな!
S41a0275 「そういうアホな高校生なんだから、たとえ『小学校からやり直せ!』って言われてやり直しても、多分おんなじだと思うんだよね。
知らない、わかからないモノはいつまでもわからないからサ!ハハハ!」
潔し。310「Thin Lizzyの曲を演ります」というTAKAさんのアナウンスがあって、ナニを取り上げるのかな?と思ったら…。
「♪アーイアムジャスタカーボーイ」
B
そして、あのツイン・リードのパートへ。
ウワ~、懐かしいナァ。
A
やっぱりTAKAさんの声の存在感がスゴイ。
「フィル・リノットに似ている」とか、そんなこととは全く関係がなく、「歌」というものが持つ説得力みたいなモノがズバ抜けてるだよね。
「ひとつの音楽」として、「コピー」とか「オリジナル」とかの枠を越えている…と感じてしまった。
Tt そのTAKAさんの歌声に呼応するかのようなGOKIさん入魂のソロ。
Cv
ブライアン・ダウニーって全くスポットライトが当たらない地味な印象だけど、実はケタ外れにウマい人だと思う。
もちろん山市さんはそのパートを完璧に再現。S41a0229 そのまま続けて「Snorchin' Whisky」。
「♪Snorctin' whisky, drinking cocaine」
「snort」というのは本来「強く鼻を鳴らす」ということだけど、俗語で「麻薬を鼻から吸引する」という意味があるそうだ。
「ウイスキーを鼻から吸って、コカインを飲む」と逆になっているのが英語圏の人にはすごくオモシロいらしい。以前ポール・ギルバートがこの曲をよく演っていて、一緒にいたイギリス人がそんなことを言っていた。
楽屋で「私は『Gettin' Betta』が好き」とポールに言うと、その場であらかた1曲弾いて見せてくれた。
あの人もパット・トラヴァースが大好きなんですな。310_swギター陣、大熱演!330vモロにギターの人向けの曲だからね。
こういう場面には持って来いだ。S41a0218 2人のギターがMarshallで炸裂!340vそして、山市さんのドラム・ソロが曲をゴージャスに締めくくった。130vパット・トラヴァースといえば…いつかカナダの楽器関係者の人と話をしていて、「アナタの国はSteppenwolfとか、Guess Whoとか、The Bandとか、BTOとか、Heartとか、ニール・ヤングとか、ジョニ・ミッチェルとか、スゴいバンドやミュージシャンがいますよね~。
あ、パット・トラヴァースもそうだわ」
というと、一瞬ピンと来なかったようだったが、すぐに彼はこう言った。
「パット・トラヴァース?………ああ、『ブンブン』のことを言ってんの?」
私はこの時、パット・トラヴァースが本国では「ブンブン」呼ばわりされていることを知った。
ヒットした曲の力ってのはスゴイもんだ。
一方、日本で「ブンブン」といったら、まず「マギー・ミネンコ」となるだろう…「燃えるブンブン」。
調べてみるとこの曲が大流行したのは1974年のこと。
私は小学校6年生で、日光の移動教室でキャンプファイヤーを囲んでみんなで歌ったことを覚えている。
日本のブンブンも50年経ったのか!Bb

「アニキ~!アニキ~!」
この頃からTAKAさんへのお客さんの「アニキ」コールが吹きすさぶようになって来た!
そんな中、横山さんからひと言。
「第1部はカバー・タイムなんですけど2曲目…みんな知ってた?」
「アニキ~!アニキ~!」
「ウチが演るのは意外かな?と思ってね」
「アニキ~!アニキ~!」
「次はどんな感じかな?みんなで気をつけながら歌いましょう」
「アニキ~!アニキ~!」
370
次は「Crazy Mama」。
え?…後でセットリストを見て「J.J. ケイル」なんて演ったっけな?と大変不審に思い、コレもGOKIさんに確認したところ、「そんなにシブくないですよ!」って!
で、この「クレイジー・ママ」は「Mama Weer All Crazee Now」のことだった!
そりゃそうだわな。Sladeね。
でも、J.J. ケイルって取り上げる人が多いんですよ。
クラプトンの影響なのかな?
桑田圭祐さんなんてものすごくJ.J.ケイルを感じる。380_cmこういうロックはいいよね~。
ただ、一瞬タイトルに使われるヘンな綴りを読み解くのが面倒なのです。
コレも当時は大ヒットしたんだよね。
390v前回、東高円寺で初めてTAKAさんの歌を聴いた時、即座にSladeを連想して、終演後にノディ・ホルダーの話をした。
そのせいではなかろうが、今回取り上げてくれたのはうれしかった。
大分前、新宿の厚生年金会館があった頃、あるイベントで二井原実さんが「Cum on Feel the Noize」を歌ったことがあった。
素晴らしいパフォーマンスでね、歌い終わった後に二井原さんはこうおっしゃった。
「このSladeの曲をね、原曲と同じキーで歌える人はそうはいないんですよ」
そうでしょう、そうでしょう。
ノディ・ホルダーの歌をこうして歌えるシンガーって日本に幾人もいないでしょう?
でもDEALSのシンガーが歌える!
410v
コーラスもバッチリ!
そうDEALSはコーラスもいい感じなのだ。400vところで、Sladeね。
上でチョコっと触れた通り、イギリスではものスゴイ人気だった。
下の写真はPink Floydの『狂気』のコンサートやLed Zeppelinの『Physical Graffitti』のレコ発ライブで数々の伝説を生んだアールズ・コートの「エキシビジョン・センター」。
Sladeも1973年の7月に2万人を集めてココでコンサートを開いたのはイギリスの年寄の間では有名な話。
420
その数々の伝説を生んだ歴史あるイベント・ホールの今の姿がコレ。
無残。
イヤ、この写真を撮ったのはコロナの前なので、今となっては住宅地になってしまっているかも知れない。
こうしてイギリスでも着々とロックの歴史が消え失せて行っているのはとても残念なことだ。430第1部のコピー特集を締めくくったのはトミー・ボーリンの「Teaser」。
480
自分のことばっかりでゴメンなさいね。
でもコレも中学生の時以来で懐かしくて!
トミー・ボーリンが死んだのを知ったのはその中学校への通学の電車の中でのことだった。
すぐ前に立っていたオッサンが読んでいたスポーツ新聞の記事が目に入ったのだ。
1976年の12月に亡くなる数か月前、ボーリンは『Private Eyes』というアルバムをリリースしていて、その新聞には「ジャケットで『當墓林』と『墓』という漢字を使って自分の名前を表したのがマズかったのでは?」みたいなことが書かれていた。
しかしね、この「當墓林」という表記…問題は「墓」ではなくて「當」ですよ。
だってこの「當」という字は「富(とみ)」じゃなくて、「当」の旧字体ですから!
トー・ボーリンじゃそれこそマズイだろ。
残念!9tbアニキ…じゃない、TAKAさんのボトルネックのイントロから終始ゴキゲンな演奏で第1部を締めくくった4人!
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450v

 460v

 

470v「アニキ~!アニキ~!」
「1部は終わりなんです。
ちょっとくつろいでいてください。またすぐ演りますから!」
「アニキ~!アニキ~!」
 第2部の「オリジナル曲特集」が楽しみだ!
「アニキ~!アニキ~!」

DEALSの詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter

490v

<つづく>
 

☆☆☆Marshall Music Store Japanからのお知らせ☆☆☆

今回のDELASもThin Lizzyの曲を取り上げていましたが~、フィル・リノットの魂を受け継ぐバンドがGRAND SLAM。
 
<Gone Are the Days>

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(一部敬称略 2023年3月4日 新宿Crawdaddy Clubにて撮影)

2023年4月 5日 (水)

Dan Smith's Birthday Celebrationの田川ヒロアキ

  
仕事の関係で離れたことも数年あったけど、生まれてからというもの、これまで私はずいぶん長い時間を東京で過ごしてきた。
「だから東京のことなら何でも知っているゼ!」なんて言うつもりは毛頭なく、今回は反対に自分の無知さにビックリしたわ。
というのは、南麻布にある下の写真の建物のこと。
ドイツ大使館にお邪魔する用事がある時、有栖川宮公園方面からフランス大使館を左に見て明治通りに出る時に通り過ぎるんだけど、コレがホテルだったとは知らなんだ!
「ニュー山王ホテル」という。10_3日本人はこのホテルを利用することはできない。
「ニュー山王ホテル」はアメリカ軍関係者の宿発施設や在日米軍勤務者の保養施設として機能しているというのがそのワケ。
だから知らないのもムリはなかったのかも知れない。
「ニュー山王ホテル」の前身の「山王ホテル」といえば、「二・二六事件」の舞台となったことで有名だが、建物自体は当然のこと、ロケーションも異なる。
今回、パスポートを持参してそんな施設にお邪魔する貴重な機会を頂いた。35ナニをしに来たのかと言うと、ダン・スミスさん。
ダンさんは田川ヒロアキ・ファンの皆さんにはおなじみであろう。
2021年の9月に放映された日本テレビの『世界進出オーディション!目指せ!グローバルスター★オファーで海外デビュー』でヒロアキくんのパフォーマンスを大絶賛して世界的な活動のサポートの約束してくれたハリウッドの敏腕プロデューサーだ。
そのダンさんの「70歳バースデー」がココで開催されたのだ。
そのパーティでヒロアキくんがギターを披露することになり、Marshallでサポートすると同時にMarshall Blogの取材をさせてもらったというワケ。40vコ、コレがバースデイ・パーティの会場なのッ?!
芸能人の結婚披露宴みたいじゃん!70私の人生の中で間違いなく一番規模がデカイ「お誕生会」だわ。
75トム・クルーズや…
50
ウィル・スミスなど、会場内にはダンさんと親交の深いハリウッド・スターとのツーショット写真が飾られていた。
60
実は、このパーティはダンさんのお誕生日を祝う会であるのと同時に、日本での活動20周年を記念するパーティでもあるのだ。80そして、ステージにはMarshall。
おめでたい場所にはMarshallがよく似合う!90定刻になり司会者が登場。
司会を務めたのは、ヒロアキくんも親交のあるCharlie Okamuraさんと…130v
2021年のミス・ユニバース日本代表の渡邉珠理さん。
アナウンスはほとんど英語。110v珠理さんの紹介で最初にダンさんの誕生日を祝福するパフォーマーが紹介される。
120vステージに上がったのはLaniちゃん。
140
切れ味鋭い身のこなしのダンスで会場を盛り上げ、トップ・バッターとしての重責を見事に果たした。155v続いては歌のパフォーマンス。160vコーラス・グループ「LuvandSouL」のKentaさんの甘い歌声が客席の皆さんを魅了した。170vステージは各種のパフォーマンスと会場に駆け付けたダンさんの各界の友人のスピーチで構成された。
続いてのパーフォーマンスはヴァイオリンのSongさん。180vSongさんは控室が同じだったので少々お話をさせてもらった。
ナント、11年もロンドンにいらっしゃった…ということで一気にロンドン話で大盛り上がり!190v聞いたらナント、Songさんはマリルボンの「Royal Academy of Music(王立音楽院)」の卒業生だっていうじゃないのよ!…ということはエルトン・ジョンの同窓生ですな。
この学校には立派な博物館があって数年前にMarshall Blogで取材をしています。200ハジけるようなダンサブル・チューンに乗って、確かなテクニックに裏打ちされたSongさんのヴァイオリンが歌いまくる!210「お客さんを楽しませよう」とするステージ・マナーも完璧でお客さんの目をステージに釘付けにしてしまった。220v今度はハワイ!
Nā Hōkū O Kāhealani(ナ ホク オ カヘアラニ)の登場!
230
「♪ドンスカドコスカ、ドンスカドコスカ」、もうコレはも盛り上がるにキマってるヤツ!
しかし、いつ何度見てもこの腰の動きには感心してしまう。
0r4a0127 ダンさん、フラともご関係がおありでいらっしゃるのね?
まぁ、ハワイもアメリカだからね。
250
駆けつけたダンさんの仕事関係の皆さんも…255ステージに上がり祝辞を披露した。260次のパフォーマンスはR&B。
デトロイト出身のシンガー、ハーヴェイ・トンプソン(Harvey Thompson)さん。
私はR&B方面は門外漢なので自信がなくて恐縮だが、歌った曲はビル・ウィザーズかな?270vハーヴィイさん、ジャズ方面の活動も活発で(こっち方面は得意)、ジョー・ヘンダーソン、カーティス・フラー、ロイ・ヘインズ、ジェイムズ・カーター等というスゴすぎる面々との共演の経験もおありだそうだ。280v会場はもうスッカリできあがっちゃてとてもいい雰囲気なのです。290今度は声楽…オペラね。
出演はジョン・健・ヌッツォ(John Nuzzo)さん。
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リハーサルを拝見したんだけど、当然のことながら本気の本番はリハーサルとは全く異なり、天地がヒックリ返るのほどのスゴイ声だった。
320ご本人が歌われたNHK大河ドラマ『新選組!』のテーマソングとヴェルディの「誰も寝てはならぬ」を歌唱。310v 割れんばかりの喝采がジョンさんに浴びせかけられた!330vダンさんもステージに上がったり降りたりで大忙し!
奥様の未薫(みか)さんもご登壇された。
340山野愛子ジェーンさんもステージに上がりダンさんに祝辞をお送りする場面も。350vそして、宴もたけなわ。
いよいよトリの登場だ!
そう、トリは田川ヒロアキ!370vようやくMarshallの本当の出番が来たゼ!380爆音を出すワケにはいかないので、内蔵スピーカーを鳴らす傍ら、エミュレイテッド・ラインアウトからミキサーに信号を送り、バッキングトラックに混ぜてPAスピーカーからギター音を出してもらった。
こういう時にこのラインアウトは信じられないぐらい優秀な仕事をするのだ。390まずはア・カペラでヒロアキ・ギター・サウンドを披露。
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美しいMarshallトーンとスケールの大きな曲想はいつも通り。
みんなジ~ックリ見てたよ~。
450v
ヒロアキくんのパフォーマンスを見守るダンさん。415そして、バッキング・トラックを交えて最新アルバム『FACE』から「ZERO」。0r4a0176爆音は控えたものの、やっぱりこの日一番ハードなパフォーマンス!
410
ま、トリですから!…Marshallを従えて思いっきりにぎやかに演ってみました!
420v
でも、コレだけで終わらないのがヒロアキ流。
「ZERO」を弾き終えた後、今日のお祝いにダンさんに「♪Happy Birthday to You」を捧げたのだ。
430
しかもギター1本でただメロディをナゾるだけでなく、凝ったアレンジのバッキング・トラックも用意していたのだ。
さすが、ヒロアキくん!
460vダンさん、コレにはスタンディング・オベーションで大喜び!
440
そして、ひと言ご挨拶。
「Thank you very much!ありがとうございます。
ダンさん、70歳…古希…お誕生日おめでとうございます!
Happy Birthday, Dan-san!」470v

「今日はこんなに素敵なパーティーにお招きいただき本当にありがとうございます。
ダンさんと未薫さんに本当に感謝です。
ダンさんとは日本テレビの『グローバルスター』というオーディション番組で出会いました。
その時、ダンさんが私にオファーくださって『ハリウッドに連れて行いきたい』というコメントをくださいました。
それからのご縁でございます。
今日こうしてみなさんにお会い出来てうれしく思います。本当にありがとうございました。
Thank you very much!」480vパーティのフィナーレ。
集まったお客さんが再び大きな拍手で迎えたのは…
485
本日の主役のダン・スミスさんと双子のお姉さんのダイアナ・ジョンソンさん。
これから記念のバースデイ・ケーキに刀を入れる。490お2人は双子だからして、当然同じ年で古希のお祝い。500ご入刀!
おめでとうございます!510vそして、ダンさんからご挨拶。540
今日のこと、日頃のこと、そしてこれまでのこと…心を込めた感謝の言葉が綴られた。
520v
撮影タイムも設けられ、今日の記念にたくさんの写真が撮られたのであった。
お料理も美味しかったし、きっと皆さんの良き思い出になることでしょう。
私たちまでごちそうさまでした!530ヒロアキくんもダンさんとツーショットで!550

おしまい

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日本が世界に誇るインストゥルメンタル・バンド、D_Drive。

Img_0008 <だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>

コチラはSONY Xperiaとのコラボレーションで制作した最新ビデオ<Wings>。

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<Begin Again>

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(一部敬称略 2023年2月28日 南麻布ニュー山王ホテルにて撮影)

2023年4月 4日 (火)

NATALでハレソラ~岡井大二のドラム・キットの新旧

 
雅楽師の東儀秀樹が3年ぶりにニューアルバムを発表した。
タイトルは『NEO TOGISM』。
東儀さんは、まだ六本木にスイート・ベイジルがあった頃にMarshall Blogにご登場頂いたことがあった。10cd今回は岡井大二がらみ。
大二さんがその『NEO TOGISM』のレコーディングに参加されたのだ。
20vとくれば、当然Marshall Blogとしては放っておけないワケで…大二さんにお願いして現場にお邪魔させて頂いた。
レコーディングで使用したドラム・キットはもちろんNATAL。30大二さんのホームはこのバーチのキットだけど…402今回はアッシュのキットを起用。40コンフィギュレーションは13"、16"、22"。
60
いくつか用意されたスネア・ドラムのひとつがNATAL Stave(ステイヴ)。
simoの時にいつも使っているスネア・ドラムだ。50マイクの数がスゴイ!70後ろで控えているのはsimoのライブでおなじみのユースケくん。
この日もバッチリとサポートしてもらいました。80大二さんが演奏したのは1977年の四人囃子の『Printed Jelly』の1曲目に収録されている「ハレソラ」。85cdこの日レコーディングしたパートは大二さんのドラムスとギターだった。100ギターを弾いているのは東儀さんの息子さんの東儀典親。
典親くんは70年代の音楽が大好きだそう…私と一緒。
また四人囃子についてはミツルさん期がお好きなようで、この日のレコーディングはメチャクチャうれしかったことでしょう。
ドラムスは「ホンモノの人」ですから!
110v
今回のバージョンはオリジナルの大二さんのプレイとアレンジの魅力をそのままに…
90v
篳篥(ひちりき)や笙(しょう)のサウンドを大胆に導入して東儀さんのテイストをガツンとフィーチュアしたスグレモノ。
コレぞ「Togism」!120数回テイクを繰り返して、ハイOK!
大二さん、完コピ…当たり前か。
スゴイよナァ、この曲を録ったその46年前の現場にいた人だもんナァ。
アタシャ中学校3年生だったわ。130大二さんのタスクは終了。
典親くんが持参した四人囃子のインタビューが掲載されている当時のプレイヤー誌を囲んでみんなでパチリ。0r4a0145記事のページにサインをする大二さん。
典親くん、うれしそ~!
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愛器を手にして笙の説明をしてくれた東儀さん。
それにジックリと聴き入る大二さん。
スミマセン…私も質問させて頂きました。
というのは、笙のサウンドがある物にとてもよく似ていることに気が付いてすごく興味があったのだ。
「ある物」とはナニか?…それは、マイルス・デイヴィスが弾くオルガンのサウンド。
演奏の途中でソロの交代を指令するときにやる「ビャ~」というあの音が笙のサウンドにソックリに聞こえるワケ。
マイルスのことだから、テオ・マセロと2人で笙のサウンドを研究したに違いない。0r4a0151最後に記念撮影。
東儀さん父子は「若年寄」というバンドを結成して活躍中!
  
東儀秀樹の詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAl WEBSITE
140
さて、今日の記事の後半はガラリと趣きを変えて…。
大二さんの思い出のドラム・キットを紹介する。
NATALではござらんよ。160それは、イギリスの老舗ドラム・ブランド「Premier」のキット。
Marshall BlogがMarshallファミリー以外のブランドの商品を取り上げるのはごくごくマレなことなんだけど、このドラム・ブランドはイギリスの方で大いにMarshallと関係がありましてな。
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かつてプロ・ドラマーだったジム・マーシャルはPremierドラムスの第1号エンドーサーだったのだ。170vだからジムは元気だった頃、フランクルトの展示会のパーティの席上でよく余興でドラムスを演奏していた。
そういえばネクタイ姿のジムは珍しい。180写真を撮ったのは2005年のちょうど今頃。
ジムは大正12年(1923年)の生まれなので、もし生きていれば今年100歳だった。1901962年、ジムはやがてやって来るであろうロック・ブームを予測してドラム教室を運営する傍らロンドンの西のハンウェルというところに小さな楽器店を開いた。
それが後のMarshallだ。
ジミ・ヘンドリックスのドラマー、ミッチ・ミッチェルはジムのお弟子さんで、この店でアルバイトをしていた(リック・ウェイクマンも働いていたことがあったとか…)。
またキース・ムーンも一時期ジムの教室に通い、今は下の写真の床屋になっているそのジムのお店でPremierドラムスを買ったワケ。
イヤ、買わされたのかも知れない。
教室の生徒さんに楽器を販売するというのはジムのアイデアだったからね。195そのミッチ・ミッチェルやキース・ムーンのドラミングに憧れて、大二さんはこのPremierのキットを購入し、『二十歳の原点』や『一触即発』の一部で使用したというのだから、回り回って今NATALとご縁があってもナンの不思議もないのかも知れない…と考えると、「ロマン」じゃない?920s 大二さんがこのキットを手に入れたのは1972年頃。
高校を卒業して、四人囃子が始まる時のことだった。
大二さんだけでなく、バンドとしてそれぞれのメンバーが楽器を新調してもらった。
森園さんはSGスペシャルと迷い、メンバーの押しもあってストラトキャスターを入手。
当時はまだストラトキャスターを使っている人は少なかったそうだ。
コレが後のチャーさんの「ストラトをああいう風に使ったのは日本ではモリが一番最初なんだよ」という発言につながっているのかも知れない。
中村さんはプレシジョン・ベース。
坂下さんの楽器が最も高価で、ハモンドもどきと小さなレズリー・スピーカーだった。
そして、大二さんはこのキット。
当時、Premierドラムスを扱っている楽器店は珍しかったのだが、大二さんは池袋の「モリタ楽器」というお店に置いてあることを知っていて、他のメンバーの楽器と併せて某楽器店を経由させて入手した。
 
キットは20"のバスドラムと…20012"のタムタムと16"のフロアから成っていたが、フロア・タムは自宅の倉庫で保管している時に水分によるダメージを受けて残念ながらダメになってしまった。210今もほぼ変わらないロゴが「パーマン」みたいでいいね。
シッカリ「MADE IN ENGLAND」と謳ってある。
Premier社は創業が1922年なのでPremierも100歳を超した。
スゲエな、Marshallより40年も古い。
220大二さんがとにかく気に入っているのはこのフィニッシュ。
このウネウネは手作業ならではだね。
230v確かにこの重厚な風合いは見事だよ。
漆の名匠が丹精込めて塗り上げたような仕上げになっている。240今はこんなに手の込んだことはできないでしょうね。
オーダーしたらまず「データを送ってください」と言われてプリントしたフィルムを貼るのが普通だろう。
楽器に限らず、昔のモノって何でもチャンと作ってあるんだよね。
「使い捨て」なんてトンデモナイ!チャンと作って長持ちさせる。
コレぞ江戸時代の庶民の精神。
Premierはレスターっ子だけどね。
250パーツひとつひとつが前時代的で落ち着いているナァ。260バス・ドラムの最下部。
この蝶ナットがなっとも言えないね~。270ヘッドはキース・ムーンとお揃いのEverplay。
このヘッドは普通のモノと異なりティンパニのヘッドのような作りになっているそうだ。
もちろん「MADE IN ENGLAND」。280バスドラムの中。
シンプル・ムード満点!290エッジのようす。
320
バスドラムのシェルに残っている魚の形のステッカーの後。
大二さんがかつてサカナクションでプレイしていたワケではない。310コレはマーク・ベノの『雑魚(Minnows)』についていたオマケのステッカーを貼っていて、それをハガした後だそうです。
320cd「よにんばやし」か…コレ、なつかしいね。
何て言うんだっけ?カチンカチンとやって文字を打っていくテープ。
Premierドラムスを使っているドラマーは他にいなかったので他の人の持ち物と混同されることはまずあり得なかったが、念のため貼っておいたそう。
大二さん、ステッカー貼るの好きだからな。330大二さんにこのキットで臨んだ最も印象に残っているコンサートは?とお訊きすると即座に「ミラージュ・オブ・四人囃子」とお答え頂いた。
『ミラージュ・オブ・四人囃子』とは1973年7月21日に杉並公会堂で開催された四人囃子にとって初めてのホール規模での単独コンサート。
昔は「杉並公会堂のコンサート」ってよく見かけたよね。
私も高校の時に一度だけステージに上がったことがあるわ。
「泳ぐなネッシー」と「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」と「中村君が作った曲」はこの日が初演だったという。
つまり大二さんはPremierのドラムスでそれらの曲のPremierをしたワケよ。
そして今、『一触即発 デラックス・エディション』という3枚組CDでこの時の演奏を聴くことができる。
オフィシャル音源にはない「ピンポン玉の嘆き」のイントロのインスト・パートや「円盤」の長尺のドラム・ソロなど、このドラム・キットの写真を眺めながら大二さんの演奏を聴くのは実に楽しい。
でもね、結局は「大二さんのドラムスの音」なんだよね。
0r4a0830思い出のドラム・キット…処分しなくてヨカッタ!
そう、大二さんとのお話の結論は「捨てちゃダメ!」。
捨てちゃおしまいなのよ。
我々は断捨離反対派なのであった。
でも大二さん、もう安心。
こうしてMarshall Blogに残しておきましたから!340

 
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いいバンドだよ~。

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200
(一部敬称略)