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2019年7月

2019年7月 4日 (木)

帝王再降臨!! Sabbrabells Live 2019

   

確か「浦和駅」って「東西南北」のすべてがアタマに付く駅が揃っている激レアな駅なんだよね?
「東西南北」が揃う地名は「津軽(『中』まである)」とか札幌市の「区」だとか、そう珍しくはないようだが、駅となると珍しいハズだ。
そのウチの「北」にはディスクユニオンさんがあって、バーゲンの日に毎月通ってた時期がしばらくあった。
最近は事務所で仕事中をしている時はSpotifyでしか音楽を流さなくなったが、ナンダカンダ言ってやっぱりオモシロくないね。
同じThe Kinksを聴いていても、コルトレーンを聴いていても、はたまたストラヴィンスキーを聴いていても、タダ同然となると聴き方が雑になる。それどころか「音楽」を聴いている気ががしない。
あ、コレはまた別の機会にやるとして…。
そのバーゲンも数年前に廃止になってしまったので「北浦和」からもスッカリ足が遠のいてしまった。
フト思い出したのは、今はあるかどうかわからないけど、浦和駅の中に全国の日本酒を飲ませるお店があって、新潟からお見えになった仕事先の方に連れて行ってもらったことがあった。
相手は米どころ新潟の本場の酒豪。
私は「おいしい、おいしい」とやっていると、「コレはどうだ?」、「コッチはどうだ?」と際限なくオーダーしてしまう。
私は普段日本酒をほとんど飲まないのだが、その酒豪が語る酒に関するウンチクが異常に面白く、日本酒の持つ味や香りの良さが倍増した気がして片っ端から平らげてしまった。
結果…どうやって家に帰ったのか全く覚えていなかった。
電車に乗ったことも、駅から歩いたことも、家に帰ったことすら覚えていなかったナ。
ま、毎日酒宴を楽しんでいらっしゃるような方にはこんな事は日常茶飯事なんだろうけど、私にはとても珍しいことだったのでコレが私のひとつの「浦和のイメージ」になってるのだ。
悪いコッチャない。
それともうひとつ。
浦和って、1970年代の中頃に「ロックの街」を標榜してたんじゃん?
私はほんの少し世代が後になるのだが、確か「浦和ロックンロールセンター」というのがあったでしょう?
アレは、そこでナニをやっていたのかしら?
「センター」だよ、「センター」。
そこと関係があったように記憶しているけど、かつて「是夢(ゼム)」というトリオ・バンドがあった。
「ゼム」ったってヴァン・モリソンじゃないよ。
そのバンドがヤマハさんの雑誌広告に出ていて、キャッチコピーがこうなっていた。
「オレたち、『浦和のツェッペリン』じゃなくて、『世界の是夢』になりたいんだ」
今から43年ぐらい前のことだよ。
こんなことを覚えている私もどうかしていると思うが、それだけ壮大にして印象的なキャッチコピーだったということよ。
それから3~4年後、民間のロック・サークルを経てこのバンドの方々とお近づきになることができた時はうれしかったな。
コレが私にとっての「浦和」なのだ。

10さて、今日はその浦和に来た!
行き先は県庁にほど近い「埼玉会館」。
Sabbrabellsの一夜かぎりのコンサートにお邪魔したのだ。

20「ソールド・アウト」ですよ。チケットは完全売り切れ!
おめでとうございます。

30Sabbrabellsは昨年11月にすべてのスタジオ・アルバム、ミニ・アルバム、シングル、ライブ・アルバム、ライブ映像に加え、ファンクラブ限定の貴重なライブ作品、未発表ライブ音源、未発表ライブ映像を併せたCD9枚+DVD2枚の計11枚組の超豪華仕様のBOX作品『Sabbrabells COMPLETE BOX』をリリースした。
スゲエ濃い内容!

35ステージはというと…Marshallですよ。
ヘヴィメタルだもん。

40JVMのフルスタックが上下で計5セット。

60コレがロックのステージの正しい光景。
もうコレだけで後は何も要らん。

70楽屋の廊下にもドデカイ「祝」の一字を刷り込んだ芳名表が張られていた。
この埼玉会館はSabbrabellsの1986年のライブ・アルバムを収録した、バンドにとっては思い出の場所。
33年の年月を経て、再び埼玉会館のステージに上がる…というワケ。
しかもそれが完全ソールド・アウト…コレはめでたい以外のナニモノでもない!
…とマァ、聞いた風なクチをきいておりますが~、失礼ながら松川さんとお近づきになるまで私はSabbrabellsを全く存知上げなかったのです。

80いよいよ開演!
ソールド・アウトだから当たり前なんだけど、会場は超満員!
スゴイんだわ、熱気が!
みんなこの時を待っていたんだね~。

90ステージに上がった5人。
コレがSabbrabellsか!

100高橋喜一

110v松川純一郎

120v松川さんはJVM210Hを使用。
当然、Sabbrabells現役の時もMarshallで、1959とJCM800、それに1960をご愛用頂いていたそうだ。

130佐野博之

140v宮尾敬一

150v関口文一

160v初めて耳にするSbbrabells。
ホントにこの時が初体験。
その曲は「Metal Saber」。

170ドワッ!
スゲエ声!

180そして暴れまくる松川さんのギター。
そうか、今はJJケイルだの、フレディ・キングだの、ギル・スコット・ヘロンだのおっしゃっているが、昔はこういうをされていたのね?
カッコいいじゃん!

190v続けて「Wolf Man」

200v「Cold Bloody Men」…と曲は続く。

210喜一さんからご挨拶。
この瞬間を長い間待ち望んでいたファンの方々に御礼の言葉を述べた。

280曲はジャンジャン続く。
「Running my Way~Hell's Rider」…

230松川さん、楽しそうだな~!

240「Darkness World」。
要所要所でフィーチュアされる佐野さんのギター。
ギターの位置がメッチャ低い!うらやましい!

220v総立ちの客席の熱気は上がる一方だ!

250「Hawk Emblem」。
それにしてもスゲエ声だな~。
曲を知らなくてもこの声を聴いているだけで滅法楽しい!
「♪目の前のアリさえも殺せない」という歌詞が印象的だった「束縛」から…

260v「鏡張りの部屋」へと曲は続いた。
相変わらず楽しそうな松川さん。

270リズム隊は寡黙ながらどこまでもダークでヘヴィだ!

310v

300vココから本編の最後のセクション。

290「November's Mystery」…

330v「Water Night」…

340そして「Dog Fight」で本編を締めくくった。

350終始緊張感あふれるステージは見応え十分!
ナニをも寄せ付けない迫力に満ちたパフォーマンスだった。

360何度もココに書いているけど、私は今となってはMarshallの仕事をしているけど、Sabbrabellsが出て来た1980年代の初め頃からジャズに夢中になって、ロックから遠ざかっていたのね。
パンク/ニューウェイブ以降のロックは私が知っていたロックとは別のモノのような気がしてね。
でも、基本的には70年代のハードロックが私のロックの原体験なので、こういう野太いシンガーの声や、ギターリフやソロ、そして重量感溢れるリズム隊によって作られる筋金入りのロックを聴くとやっぱり燃えてしまうよね。
「Darkness & Heaviness」…上に書いたようにこの日、本当に初めてSabbrabellsの音楽を聴いたんだけど、「マジメなロック」っていう感じがしたな。
もちろんいい意味で。
♪ドンガラガッタドンガラガッタと演っている今の巷のロックに比べて何とシリアスなことよ。
ロクに字も読まないような今の若い人たちにはこういうロックはムリだろうナァ。
ナントカ世代の受け渡しをしてこうしたマジメなロックを保護できないものか?
ロックは古典芸能ではないので、コピーやらカバーやらで文化を伝承することは不可能だ。
『ボヘミアン・ラプソディ』を観てQueenの音楽を知ったところでコピーを演っていたんじゃ意味がない。「ブーム」にはなっても「文化」になることはないと思うんだよね。
やっぱりコピーの元は人様のモノだから。
そしてブームはいつでもあっけなく去って行くものだ。
何でもいいから以前になかったモノを産み落とさないと!
若い人たちがこうした音楽に触発されて自分たちの感性で新しい曲を生み出していく以外にかつて「ロック」とよばれていた音楽が生き延びていく方法はないと信じている。
Sabbrabellsはその最高のお手本だと思ったよ。

50アンコールも盛り上がった!

370新曲に「ルルドの泉」、2回目のアンコールでは「Devil's Rondo」を演奏した5人。

380

390v

400

410v

420v今、ココまで書いて急に思い出したんだけど、DO As Infinityの大渡亮さんが鹿鳴館に出た時のMCでこんなことを言っていた。
「ココはですね~、ヘビメタの聖地なんですよ。ボクが高校生の頃、入り浸りましてね~…サブラベルズとか…知ってる?…サブラベルズ」
その時、ホントに知らなくてね~。
松川さん、失礼しました。
でも、今は知ってる…Sabbrabellsがカッコいいバンドだってことを!

430イヤ~、初めてにしてドップリとSabbrabellsの音に浸からせて頂きました。
…なんて言ってる場合じゃなくて、この2日後の朝にはロンドンに向けて出発しなければなからなかったんだけど、何の用意も出来てなくてかなりビビりながら帰途を急いだのでした。

440v現在進行形の松川純一郎はコレね…Koki Tetragon。
 
詳しくはコチラ⇒THE CLASSY ROCK GIG / Koki Tetragon <前編> 他、「Marshall Blog Koki Tetragon」で検索! Kt 

200_2 

(一部敬称略 2019年5月25日 浦和市埼玉会館にて撮影)

2019年7月 2日 (火)

SHEENA & THE ROKKETS 35周年ライブ日比谷野音DVDリリース!<マーブロ特製未公開写真集つき>

 

5月の末、Marshallの工場があるミルトン・キーンズに滞在していた時、驚くべき連絡を受け取った。
それは、SHEENA & THE ROKKETSのマネージャーさんからのメールだった。
そのメールに驚いた理由は2つ。
①5年前の2014年9月13日に開催されたバンドの35周年を記念するコンサートのもようをノーカットで収録したDVDがリリースされたこと。
5年前の映像をドカンと出すダイナミックさがスゴい。
②DVDのリリースと時を同じくして刊行された『ロックジェット(シンコーミュージックエンタテインメント刊)』誌に掲載される鮎川さんのインタビューにこの時の模様をレポートしたMarshall Blogの記事を引用させて頂きたい。
…という内容だったのだ。
もちろんMarshall Blogの記事については、地球の裏側からその返信でOKさせて頂いた。10コレがそのDVD『SHHNA'S YA-ON』。
早速観て感動しちゃった。
やっぱり「You May Dream」はグッと来てしまって一緒に歌うことはできなかった。

20DVDは当日2時間半にわたって演奏した27曲をすべて収録。
しかも、鮎川さんのご意向でライブの様子を途中で区切るワケにはイカンけん…と1枚のディスクにそれらをすべて収録して、会場にいるのと同じく、ブッ続けでこの日のSHEENA & THE ROKKETSのステージを楽しむことができるようになっている。
もう1枚は初回限定特典DVD。
「SHEENA FOREVER」と題したドキュメンタリーでは貴重なライブ映像の他、鮎川さんやROKKETSのメンバーに加えて、菊さんをはじめとしたサンハウスの面々のインタビューを収録。
また公演のCMや翌日のトークショウの模様、ツアーのトレイラー等、タップリ2時間19分もの濃い内容が詰め込まれている。
それだけじゃなくて、真ん中のブックレット。
コレは当日販売されたコンサート・プログラムの縮小版になっているのだ!
鮎川さん、ホント気前がいいナァ~。

30コチラはコンサート当日に鮎川さんにおねだりして頂戴したオリジナルのコンサート・プログラム。
大切に保管してます。

40そしてコチラは鮎川さんのロングインタビューが掲載された『ロックジェット Vol.77』。

50インタビューの扉は鮎川さんとThe Rolling Stones展。60この中でMarshall Blogの記事をご引用頂き、写真と文章に関し、インタビュアーの方からとてもありがたいお言葉を頂戴した。
こういうのはうれしいですよ。
しかも、ズドンと「秀逸なのがマーシャル・ブログでのライブ・レポートです」…とあたかもMarshall Blogが「あって当たり前」のメディアのように扱ってくれていることにとても感激した。
こういうことがあると…止められませんナァ。
イヤイヤそんなことより、このDVDについて思いを語る鮎川さんのインタビューは見逃せない。
是非読んでみてチョーダイ、『ロックジェット Vol.77』。
このDVDを更に感動的に鑑賞することができます。

70さて、話は変わって…。
その今回のイギリスね。
大好きなThe Kinksの地元、ロンドン北部のマズウェル・ヒルに行って来たの。0r4a0038この模様は後日『イギリス-ロック名所めぐり』でジックリとレポートするんだけど、行った時にお2人のことを盛大に思い出してしまった。

0r4a0047鮎川さんとSHEENAさんはThe Kinksのフロント・マン、レイ・デイヴィス(世襲はできないとはいえ、今となってはKnight Ray Daviesという立派な貴族です)と交友があって、そんな話をしてくれたからだ。0r4a0071そのお話をうかがったは、2010年6月12日に郡山美術館で開催された『スウィンギン・ロンドン’50s-’60s -ビートルズたちが輝いていた時代-』内の企画でお2人と鼎談させて頂いた時のこと。
レイ・デイヴィスと一緒になった時、お2人が別れ際に忘れ物をしてしまったところ、レイがワザワザその忘れ物を届けてくれた…みたいな内容で、SHEENAさんは「レイはとても親切な人よ~」とつくづくおっしゃっていたのがすごく印象的だった。
今回、そのことをロンドンの丘の上でガツンと思い出してしまったのだ。

100さて、5年の歳月を経て我々の前に現れた日比谷野外音楽堂での大コンサート。
このおめでたい機会にMarshall Blogでもナニかできないか…と思い、マネージャーさんにお許しを乞うて、当日撮った写真をココに掲載させて頂くことになった。
「写真」ったってアータ、Marshall Blogのライブ・レポートに使われていない写真の数々…ということは、私以外は誰も見たことのない写真の数々でなのだ。
コレら写真をご覧頂いてDVDや雑誌に手を伸ばして頂ければ幸いである。

80当日はまずSHEENAさんを除くトリオでの演奏だった。

90vそして、割れんばかりの拍手を浴びながらSHEENAさんが登場。

100vSHEENAさんのお葬式の時に、鮎川さんが微笑みながら私に向かって言うワケよ…「あの野音のSHEENAが登場する時のMarshall Blogの写真ね、『カッコいい!』って言ってSHEENAがすごく喜んでたんよ…ありがとね』って。
ガマンしていたのにコレで涙がドバっと出てしまった。

110でも実際カッコよかったよ~。
あ、今はDVDで観れるんだ!
こうなると観たことを自慢できんな。

120v冒頭は全員サングラスをかけてのステージ。

130サングラスをハズしたSHEENAさん。
所せましとステージで踊りまくった。

140v

150

160v

170v

180白いSGもお似合いだ…というか、ギターが最高に似合うんだよね、鮎川さんって。

190

200

210

220v

230

240

250青いワンピースに着替えたSHEENAさん。

260今回この未公開写真を選ぶために改めて撮った写真を全てチェックしたんだけど、どちらかというと、この青い衣装になってからの方がSHEENAさんに笑顔が多いことに気が付いた。

270vDVDで注目してもらいことのひとつはこの鮎川さんのギターの音!
Marshall 1987と69年のレスポール・カスタムを直結しているんだけど。これこそ「ロック・ギター・サウンド」の真髄でしょう。
やれ、デジタルだ、ペダルだ、って騒いでメカ自慢したところで、絶対にこのサウンドには勝てないって。

280v

290満員の会場。
お客さんのノリも尋常ではなかった。

310v

300v

320v本編の最後の直前の「東京23区から来てくれて…」とやった鮎川さんの名MC。
最高だった!
コレもDVDにチャンと収録されているよ。

330感動のフィナーレ。

340

350vそしてアンコール。

360

370vもちろんアンコールもバッチリとDVDで観ることができる。

375

380v

390

400v

410感動!

420vこの時、野音にいた人も、行かれなかった人も、ゼヒこのDVDで感激を味わってください。
 
DVDの詳しい情報はコチラ⇒SHEENA & TEH ROKKETS Official Shop
SHEENA & THE ROKKETSの詳しい情報はコチラ⇒SHEENA & THE ROKKETS ' OFFICIAL WEB SITE a.k.a. RokketWEB. 

Dvd 
<SHEENA & TEH ROKKETS関連のMarshall Blog>
【SHEENA & THE ROKKETS 35周年記念特別企画】
鮎川さんとMarshallとわたし (2014年10月22日掲載)
ROKKET RIDE TOUR @ 野音 <前編> (2014年10月23日掲載)
ROKKET RIDE TOUR @ 野音 <後編> (2014年10月24日掲載)
『シーナの日』 #1 ~シーナに捧げるロックンロールの夜~ <前編> (2015年6月11日掲載)
『シーナの日』 #1 ~シーナに捧げるロックンロールの夜~ <後編> (2015年6月12日掲載)
鮎川誠と祝うMuddy Waters生誕100年 <前編>~SHEENA & THE ROKKETS、永井"ホトケ"隆登場! (2015年11月2日掲載)
鮎川誠と祝うMuddy Waters生誕100年 <後編>~サンハウス登場! (2015年11月2日掲載)
 

 

200_2

(一部敬称略 ライブ写真は2014年9月13日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2019年7月 1日 (月)

有頂天外III~ROGOZ with Yosuke Miyake & Ray

  

昔と違って最近はインスタントで結成するバンドが多く、メンバーの頭文字や略称を組み合わせてバンド名にしているのをやたらと見かける。
ま、海外でもMic FleetwoodとJohn McVieという2人のメンバー名前を組み合わせたバンドやNatalieとAlanというカップルの名前をくっ付けたドラム・ブランドなんてものあるけど、こうした「省略ワザ」は日本人のお家芸ですからね。
「あたぼうよ!」なんてのはスゴイもんね。
「明けおめ、ことよろ」どころの話じゃない。
名前に関しては屋号と名前を縮めてくっ付けて商号にしちゃうなんてのは当たり前だった。
例えば「綿屋半兵衛」で「綿半」。
「炭屋平六」で「炭平」。
「鍋屋久左衛門」で「鍋久」とかね。
どれもカッコいい。
今日登場するバンドはそうして2人の中心メンバーの名前を引っ付けて命名されたチーム、ROGOZ。
その『有頂天外』と称するツアーの千秋楽のレポートをお送りする。

08v_2ROGOZは元X-Rayの高橋ロジャー和久の「Roger」の「Rog-」と…

20v同じく元X-Rayの朋友、「オズマ(Ozma)」の愛称でおなじみの臼井孝文の「-oz」をくっ付けてできたバンド名だ。
いい名前だね。

30vROGOZは3回目の活動となるが、前回と同様に今回もギターに三宅庸介…

40vボーカルズにVocalist Rayを迎えての布陣。

50vオープニングでは三宅さんがア・カペラで「君が代」を弾いた。

10モジュレーションを深めにかけて…それにMarshallにストラトキャスター。要するにあの人のサウンドだ!
こないだ「あの人」のアパートに遊びに行って来たよ。なかなかオモシロかった。
詳しくは後日『イギリス-ロック名所』にて。

0r4a0120もちろんこのツアーもJVM2で轟音を響かせてくれた三宅さん。

60JVM210Hと1960BVのコンビネーションだ。

70v三宅さんの使うMarshallの目印はコレ。
ステージのMarshallのハンドルがこうなっていれば、それはすぐ近くに三宅さんが潜んでいる証拠だ。

80そういえば…後で気がついたんだけど、先日Marshall Blogに掲載した三宅さんによる『STUDIOシリーズ』の試奏レポートね。
見て!いつの間に!?
やっぱりハンドルが膨らんでいた!

90vそしてRayさんが登場。
そうか…このチームは「Rayさん」が3人いたんだね。

120_ld曲はDeep PurpleのMKIIIから「Lay Down Stay Down」。

130vブラックモアからかけ離れた三宅さん独特のメロディによるソロがカッコいい!

135v続けて同じく『Burn』から「Might Just Take your Life」。
お願いだから「Burn」は演らないでね!

140_mjROGOZの核であり、名物であり、心臓部であるリズム隊。

155vもう「長年ロックが服を着て歩いている」ような人たちだでね、完璧なコンビネーションだ!

160Rayさんから「ROGOZ」という名前の説明があって、メンバーが紹介された。

170v♪ギュイーン、ギュイーン(←陳腐な表現でスミマセン!)…三宅さんが出すエンジン音でスタートしたのはMontroseの「Bad Motor Scooter」。
三宅さんのはスクーターのエンジンの音と言うより完全に車のエンジンのような爆音だった。
220この曲ってMontroseの中で最も有名な曲とされているんですって?
「Rock the Nation」かと思っていた。
私、Montroseは全く詳しくないもんで…やっぱり子供の頃からイギリス派だったのかナァ。

190続いてもMontroseから「Rock Candy」。
180_bmsホントだ…この曲のイントロのドラムってLed Zeppelinの「When the Leeve Breaks」と同じじゃんね。
知らないのよ、Montorose…やっぱり子供の頃からイギリス派だったから。

S41a0336 この曲でもこのROGOZコンビが徹底的にヘヴィなリズムをぶっ放してくれた。

210vそれにしてもみんなアクションがすごい!

200_rc「3回目ともなると気心も知れてきましてね…オリジナルを書き下ろしてみました!」とOZMAさんから紹介があったナンバーは…

0r4a0364…「Fallin' Angel」。
コレね「Fallin' Angel」と「Fallen Angel」っていうのがあって、意味が違ってくるんよ。
前者は「絶賛堕落中」。後者はもう「堕落済み」だからね。
King Crimsonのは「堕落済み」ね。

230_faいいんですよ、コレが!
ROGOZのようなセッション・バンドが題材として既存の曲を取り上げるのは仕方のないのはわかっている。
せっかくスゴいミュージシャンが集まってもコピーが題材となるとナニも生まれて来ない。
だからこうしてオリジナル曲を作って披露してくれるのは大歓迎なのだ。

240v三宅さんが奏でるやや複雑な4小節のリフ!

250vロックを知り尽くした面々による激演。

260vこういうロックこそ生き残って欲しいな~。

270v自身タップリのオリジナル曲に乗って大エキサイト!
コレが「ロック」の正しい光景だ!

275雰囲気がガラっと変わる。

280_sybLed Zeppelinの「Since I've Been Loving You」。
Rayさん、魂の熱唱!

290そして、三宅さんのギター・ソロをタップリと…。

310vコレらのポーズが出る時は三宅さんが「入り込んでいる」時です。
どこに入り込んでいるかは誰もわからない。
恐らくは雲の中…蝶とシマウマがいるWingyな世界。

320vココもスゴかった!
Zeppelinつながりで「Immigrant Song」。
「Immigration」といえば、先々月のヒースロー空港、ビックリしたよ!
そのレポートは後日Shige Blogにて。

330_isステージ下手狭しと暴れまくるOZMAさん。
やっぱりこれぐらい動いてもらいたいね、ロックなんだから。
ありがたいことに色んな表情のOZMAさんを撮ることができる。
反対に何枚撮っても、どれも同じ人っているのよ。

340このソロもど迫力だった。
三宅さん、この曲もチャンと研究して演奏に臨んでいた。
そんなだから、Strange, Beautiful and Loudで作りだしているオリジナルの世界は言うに及ばずだけど、三宅さんが弾くコピー曲もまたいいんだよね。
他の人と曲へのアプローチの仕方がゼンゼン違う。
題材はコピーだけど、精神がオリジナルなのだ。

0r4a0179Whitesnakeの「Crying in the Rain」。
ゴメンナサイ、MarshallやってんのにWhitesnakeって全く知らないのです…私はイギリス派だったから。
あ、Whitesnakeはイギリスか!
高校1年の時にカバーデイルのソロ・アルバム『White Snake』が出て、それを買った友達に聴かせてもらったんだけど、当時プログレッシブ・ロックに夢中だった私は全くピンと来なくて今日に至っちゃってます。

350_curでもコレはいい曲ですな。
Rayさんの熱唱が聴く者の心を揺さぶった。

360vココでDeep Purpleに戻って「Lady Double Dealer」。
『Stormbringer』のジャケットについてはどこかで書いたね…マイルスの『Bitches Brew』と同じだって。

370_ldd気心が知れたサオ・チームのコンビネーションもバッチリだった!

0r4a0300 そして、本編の最後を締めくくったのは…「Lonely Guys」。

390v_lgOAMAさんとロジャーさんが揃ったところでのX-Rayナンバー!

400vイヤ~、熱演に継ぎ熱演!
見どころ満載だったよ!

415アンコールはお揃いのツアーTシャツにお召替え!
コレEXILEやっているワケではありません。

420_sgdアンコールの1曲目はVan Halenの「Somebody Get Me a Doctor」。

430三宅さんのVan Halenも見事だからね。

440アンコールでメンバーが登場した途端、後から飛び込んで最前列に陣取った金髪の女性。
なんてノリのいいお方!
ますます盛り上がっちゃったよ~!

450そして、最後はまた私がよく知らないMontorose。
曲は「Rock The Nation」…コレはよく知ってんだよ!

460_rnROGOZコンビ、今回最後の激演!

480v「今日で最後なんて寂しい…」とMCでセンチになってしまったOAMAさん。
また来年オリジナル曲を増やして演りましょうよ!

470v終了~!

4904月27日からこの5月6日までモロにゴールデンウイークにかぶせたツアー。
驚いたことにほとんど渋滞がなかったんだって!

500お疲れさまでした~!
また来年!

510 

200_2

(一部敬称略 2019年5月6日 高円寺SHOWBOATにて撮影)