『シーナの日』 #1 ~シーナに捧げるロックンロールの夜~ <後編>
コンサートは後半に入る。
鮎川さんコーナーだ…「PINUP BABY BLUES」。
そして、あのイントロ。偉大なるHank Marvin。
「VIRUS CAPSULE」!
Hank Marvinはメガネ姿。鮎川さんもサングラスやメガネをかけていらっしゃるけど、そのメガネ姿についていえば、Roy OrbisonやBuddy Hollyがお気に入りとのこと。
ちなみにRoy Orbisonはアメリカで最初にMarshallを弾いたプロ・ミュージシャンとされている。
モデルは1962、Bluesbreakerだ。
ロンドンで演奏した時、音楽家組合かなんかの規則で国産(つまりイギリス製)のアンプを使わなければならず、用意された1962を弾いたところスッカリ気に入り、買ってアメリカにもって帰ったとか…。
この曲では事前の告知なくCharさんが合流した。会場はそりゃもう大騒ぎ!
そして、もちろん「♪ノーテンを叩き割れ」のところは大合唱ね!
「I Love You」も演って欲しかったナァ。
続いてはCharさんとの「White Room」。
鮎川さんはCreamにも大きな衝撃を受けたと語っている。Cream時代のClaptonもMarshallだ。
もちろんココはCharさんとのスリリングなギター・バトルが聴きもの!
ココで雰囲気がガラっと変わって仲井戸“CHABO”麗市と「雨上がりの夜空に」。
もちろんココでも皆さん大合唱。
私も高校の時、渋谷の屋根裏で声を張り上げて一緒に歌ったもんです。CHABOさんってあの時とまったく変わらない!
永井“ホトケ”隆がステージに上がってJB。「I Feel Good」!
わかっちゃいるけどホトケさんの声がこの上なく素晴らしい!カッコいいの一言!こっちの方こそ「I feel good!!」
さて、いよいよ『シーナに捧げるロックンロールの夜』も終盤に差し掛かる。
本稿<前編>の最後でも触れたが、ショウは驚異的にスムーズな進行で、アッという間すぎるアッという間に終わりに近づいてシマッタ。
アタシャ、天皇陛下がかつては参加されるぐらい大きな国がらみの公のイベントで、「3時間半押し」っての知ってるからね。
そこへ行くとこのコンサートの段取りは完璧だ。もっとも内容が素晴らしいのでアッとういう間に感じたんだろうけどね。
サンハウス、ホントに好きでね~。
チョット世代が違うもんだから現役時代のサンハウスを観ることはできなかった。再結成した数年前のFUJI ROCKのステージで初めて観た。
その時以来の菊さん。
ツワ~、このリフ!「キングスネーク・ブルース」!
郡山美術館の楽屋で鮎川さんにあの黒いレスポールを渡されて、本人の目の前で弾いたのはこの曲。
タ、タマらんぜ~!
SHEENA & THE ROKKETSの「DREAM+REVOLT」。柴山さんと鮎川さんの合作だ。
コレは盛り上がらない方がウソ。
間違いなくこの日のハイライトのひとつ。
世代を超えて歌い継がれるロックの名曲。さっきの「雨あがり」もそうだが、こういう曲はもう出て来ないだろうナァ。
そして、会場にいたお客さんはこの光景を一生忘れないであろう。
LUCYさんも加わって歌ったのは「YOU MAY DREAM」。
また泣いてしまったワタシ…。
だって、だってサ、この前の日、マリさんに偶然お会いしたのですよ。
それで「明日、楽しみにしてます!マリさんは何をお歌いになるんですか?」と尋ねると、「それは観てのお楽しみ!」なんておっしゃらないでこうおっしゃった。
「『YOU MAY DREAM』を歌うの。でも、あの英語のセリフのところが覚えられなくて困ってるんですよ~!」
「天下のマリさんがナニをナニを!」…なんてことがあったのね。
そして当日、あの英語のセリフのパートになって…。
マリさんがどうこなすか耳をそばだてていたら、英語の詞をすべて取っ払って、日本語でやさしくシーナさんに語り掛けたワケ。
「ネェ、シーナ…」って。
その瞬間、こっちは涙ドバ~ッよ!
年とっていくら涙腺が緩んできているといったって、コレに感動しないヤツはいないでしょ?
涙流すのはいいんだけど、グッとこらえるもんだからアタマ痛くなっちゃって!
最上の素材と最高のパフォーマンス。
ホント、ロックっていいもんだ。
アンコールではオール・キャストに、ギターの内藤幸也、ドラムに武田“chappy”治を迎えて「Johnny B. Goode」と「Got My Mojo Working」を演奏した。
最後にロックンロールとブルースの代表曲を並べるところもまた鮎川さん…イヤ、シーナさんかな?…イヤイヤ、いかにも「ふたり」らしい感動のフィナーレとなった。
もうこの姿をステージで観ることはできないが、シーナさんがロック・ファンの間で永遠に生き続けることを確信した夜だった。
「シーナの日」…来年の4月7日のスケジュールはこれで決まった。
そして、今後の鮎川さんたちの活動もとても楽しみだ。
Marshallは鮎川ロックにどこまでもついて行きますぜ!
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