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2022年3月

2022年3月30日 (水)

D_Drive~フロア・ライブ vol.4 <後編>


D_Drive『フロア・ライブ vol.4』の第2部がスタート。
まずはYukiちゃんからひと言。
「さてさて皆さん、セカンド・ステージです。
春が恋しい季節になってきました。
気を取り直して、春にピッタリな梅の曲を聞いて頂きたいと思います」10_2「梅」といえば「U_Me(ユーミー)」。
和旋法を取り入れたイントロ。
この時点でユニーク。
日本で「ユニーク」というと「あなたユニークだね~」なんて、「風変りでオモシロい」というようなイメージで「ユニーク」という言葉が使われることがほとんどだが、英語での使い方にはもっと重みが感じられる。
「unique」は「uni-(ひとつの)」というラテン語が語源になっていることからもわかるように、「ほかに類を見ない、たったひとつしかないもの」というのが英単語としての意味で「オモシロイ」という意味はない。
「たったひとつしかない」ということから「個性的な」というホメ言葉で使うことはある。
同じ意味で「one of a kind」なんてよく言ったりしてるね。
だから日本人が「オモシロイ」というつもりで「unique」という言葉を口にするのは御用なので要注意。20要するにこの曲は極めて「個性的」なワケで、路線から行くと「浪越徳治郎のテーマ」に近いモノがある。
Seijiさんの作曲能力のユニークさを物語る一曲。
作者であるSeijiさん自らが弾くワーミー・バーを効果的に使ったテーマのメロディも他にない独特なモノだ。40「桜の曲は数あれど、梅の曲はいと少なし」…というSeijiさんの洞察から生まれた曲だが、頻繁で演奏するようになってからというもの、自分の身の回りの「梅」が気になるようになってしまった。
ま、もう季節は桜だけどね。
そこで思い出したのが私が敬愛して止まない吉村昭先生の『島抜け』という短編集に収録されている「梅の刺青」という作品。
日本で最初の篤志解剖の献体者である、梅毒で命を落とした美畿(みき)という遊女の話。
篤志解剖というのは、「自分が死んだ時には医学の発達のために亡骸を解剖して研究材料に使ってください」ということ。
長くなるのでココで詳しくは書かないが、そのお美畿が死んで死体が解剖台に載せた時、医学者たちは彼女の腕に彫られた「梅の花の刺青」を発見する。
その絵柄の中の梅の小枝に付けられた短冊に刻まれていたハズの惚れた男の名前が消されていたのに気づき何とも憐れな気持ちになってしまう…という話。
50bこの話、それだけではなくて、幕末の米沢藩の志士、雲井龍雄が登場する。
しかも、解剖の献体としての登場だったから驚かないワケにはいくまい。
雲井は過度な明治新政府への批判が災いし、国家転覆計画の廉により小塚原で首を落とされた。
解剖台に上がった雲井の亡骸はその過激な言動とは対照的に華奢で色白、まるで少女のようだったという。
写真を見てもかなりの小柄に見える。Tk_2雲井龍雄については藤沢周平が『雲奔る』という伝記小説を書いている。
熱心なファンというワケではないんだけど、私も藤沢周平が好きでしてね。
いいもんですよ~。
時折短編集をブックオフで買って来てはチョコチョコと読んで悦に浸っている。
だから、この本もかなり期待したんだけど…特大級の空振りだった。
私はチョット読んでツマらないとか文章のソリが合わないとかいう本は、容赦なく途中でも放り出すようにしている。
もう人生にあまり時間が残されていないので、ツマらない本なんかに無駄な時間をかけてはいられないのです。
しかし、「雲井に藤沢」…コレがオモシロくないワケがない!と妄信したのがイケなかった。
何とか乗り切らないと!と思い、苦しんで、苦しんで、「ようやく読み切った一冊」。
ゆえに却って「印象が深い一冊」になってしまった…という脱線でした。
藤沢は短編に限るな。60b2曲目は景気よく「Mr. RAT Boots」いってみよ~!
145お客さんには第2部もこの4人がブチかます生音をお楽しみ頂いた。
 
Seiji70vYuki80vChiiko100vToshi90vストレートなドライビング・テイストに息もつかせぬスタントの連続!120_2 爆発するToshiくんのソロ!130vToshiくん、最大の見せ場!
思う存分弾いたった!140雰囲気を変えて最後にキメるアンサンブルのパートが最高にカッコいい。
このパートが大好きなの。
130「ありがとうございます。
『U_Me』はいかがだったでしょうか?
チョット春の感じが…。
春の曲というわけではないんですけど、『梅の曲』ということで…。
なんか韓国では春の花と言えば「梅」らしいです…桜じゃなくて。
次のアルバムができるとしたら、そこに入ったらうれしいなぁ~…という感じの曲でございました。
さて、私たち4月の17日に西川口のHeartsで、再び『Drums Drive Vol.2』を開催することが決まりました。
ね、Chiikoさん!」
148v「そうなんですよね。
チョットわかりづらいと思いますが、今のちょうど逆のパターンで演ります。
つまり私以外のメンバーはいつも通りのステージで、反対に私が客席に降りてしまう。
今回はどうするかわからないけど、前回は皆さんに背中を向けて演りました。
緊張するんですよ!…普段、位置的にはステージの後ろにいるのが当たり前で、前を向くとメンバーの背中が見えて、その向こう側にお客さんがいらっしゃるでしょ?
でも私が客席に降りて前を向いてしまうと、私はどこを見て叩いたらいいんでしょうか?っていう状態になってしまうんです!
だからものすごく緊張するんですよね」
160v「まだ、どっちを向くかわかんないんですけど、とりあえず、その日は私がそこら辺にいるような感じになっていますので、生のドラムの音をもっと近くで体験してもらいたいと思います。
ゼヒよろしくお願いしま~す!」
私は写真を撮る都合でChiikoちゃんのすぐ隣でナマの音を聞く機会が多いが、スゴイよ。
近くで聞くと、ホントにこの小柄な女性が叩いているか?と驚いてします。
あのね、それは音の大きさじゃないの。
ドラムスの音の大きさって「力」じゃないのね。
シンバルはスネアドラムを打擲する超微細なタイミングなんだろうネェ。
エルヴィン・ジョーンズでも、アート・ブレイキーでも、ポール・モチアン(ビル・エヴァンス・トリオのドラムスを長年務めた名ドラマー)でも、岡井大二さんでも、神保さんでも、孝三さんでも、ゆる~く叩いているのに信じられないぐらいナマの音が大きい。
でも絶対にうるさくない。
こういうこともやっぱりナマで体験しないとわからないね。
150他にもD_Driveの直近のライブ・スケジュールが紹介された。
「お知らせばかりですが『コレだけは言わせて!』ということがあります!
『D-Drive感謝の47都道府県ドライビングツアー』…皆さん、お忘れではありませんか?
まだ、終わってないんですよ、コレ。
まだ終わってないです!
ナンと、2月23日に大阪の十三GABU。そして、3月21日にコチラの隣の新横浜New Side Beachでツアー・ファイナルを開催いたします!」
175「2年越しなんです。
ファイナルも本当にできるかわからなったんですけど、12月に最後に山梨県にお邪魔して、それでツアーを終わらせるには終わらせたんですが…。
あ、元々『ツアー・ファイナル』を企画していたんですよ!
ところが、コロナのせいでスッカリ予定が変わってしまったんですね。
で、ヤッパリやらないと終われないよね…と言うことでその2日間でツアー・ファイナルを開催することになりました!
本当は半年で終わる予定だったんですけど、2年もかかってしまいました。
その2年の思いをファイナルの2日間にブツけたいなぁ~と思っておりますのでどうぞよろしくお願いします!」
…ということで、先日New Side Beachのライブを盛況のうちに終わらせて『D-Drive感謝の47都道府県ドライビングツアー』を完全に終わらせたとさ。
その時の様子は近日Marshall Blogでレポートします。170vさて次の曲はドラムスから。
「いくデェ~」180_gr_2「♪ダカダダカダダカダダカダダン」×4の強烈なドラム・フィルは…Img_0977 「GEKIRIN-逆鱗-」!190「進撃の巨人」をモチーフにしたYukiちゃん作のメタル・チューン。200vローDチューニングのギターに持ち替えて奏でるヘヴィなサウンドが客席に進撃する!0r4a0478 続いてはSeijiさん作の人気曲「Russian Roulette」。
この時はロシアがあんなことになるだなんて誰も想像していなかったんよ!
210v_rrYukiちゃんに合わせて客席は手拍子で盛り上がる。220vココでChiikoちゃんから新年に毎年発売している『福DVD』の紹介があった。
メンバーがそれぞれ何をDVDに収録したか…という話。244vコレが2022年の『福DVD』ね。310Seijiさんはギター・アンプについている「ループ」とか「センド&リターン」の解説をして頂いたそうで…。
そうね、昔は私も新入社員の研修の時ずいぶんやりましたわ。
ギターをやらない人にはわかりにくいもんね。
247vそれとToshiくん。
アララ、ナンでマイクがそんなハジッコなの?246なんてね…実はこの日、Toshiくんと示し合わせてライブの写真をもう少し撮っておこうということになって、マイクスタンドが邪魔にならないようにして欲しいとお願いしてあったの。
そしたらこんなにハジッコに避けてくれた…というワケ。
Toshiくんも私に気を遣ってのことか、ベース・アンプの「バイアンプ」という音域を分けてスピーカー・キャビネットから出すシステムを説明してくれたそう。
色々とありがとう!248「では、では、では…残り3曲です。
チョット飛ばしていきますか!
今日も長い時間お付き合い頂きまして本当にありがとうございます。
ココからが長いんですけど…一緒に楽しんで帰りましょう!」
240vまずは「1,000,000hp」。
最近は「ミリダンス」からも遠ざかっているけど、また復活する日もきっと近いことでしょう!。250_hp最近、この曲がすごく良くて…。
 
ハイライトのソロ・リレー!

260v「ハイ、次の人!」270「あ、ハイ!」
2人ともヒロアキくんみたいになっちゃって!
「ハイ、次!」
280v「私です!」Img_0635 そして、「オラオラオラオラ~!」300キメのポーズ。310vああ、ミリオンは楽しいナァ。
コレ、NAMMでも1回だけ演ってウケたんだよね?330v続けて「Gradation」。

340v_grコレまた楽しいね~。350vD_Driveのレパトワ(=レパートリー)の中でもチョット毛色の変わっているこの曲でも魅力的なギター・アンサンブルがフィーチュアされる。360本編の最後はおなじみ「Screw Driver」。370_sd飛んでハジけて4人はにぎやかにこの日の本編を締めくくった。

380

390

400v

410v「ありがとう~!」

420vすぐにアンコール。
「今日も長い時間お付き合い頂きましてありがとうございます!
よろしかったらゼヒ明日もお越しください。
最近は平日にライブをするのが難しくなりました。
コロナ禍の前ってけっこう3日間連続でライブを演っていたじゃないですか?
金・土・日、金・土・日って感じで。
毎週そうやっていたんですけどそれが無くなりましたね。
土・日、土・日になってしまいました。
で、今回は昨日厚木で演ってきて、何気に久しぶりに3日間連続やナァ…みたいなね。
ガンバりますのでよろしくい願いします。
それではラスト1曲、聴いて頂きたいと思います」430vアンコールは、誰が詠んだか…

460「銃撃シーン 押しつ押されつ M16」。

470今日もまさに「歌詞はないけど、歌はある」の力と心のこもった演奏だった!480v

490v

500v

510vみなさん、ありがとうございました。また、お会いしましょう!D-Driveでした。
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Website520vD_Driveのお供をしたのは…
 
Marshall JVM410Hと1960B50vMarshall JVM410Hと11960A

70v_2EDEN WT-800、D210XSTとD410XST。90v_2そして、ドラムスはNATALでした~!110


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 200(一部敬称略 2022年2月12日 新横浜strageにて撮影)

2022年3月28日 (月)

D_Drive~フロア・ライブ vol.4 <前編>

 
つい先日、遂に『感謝の47都道府県ツアー』を終了させたD_Drive。
その人気のシリーズ・ライブが『フロア・ライブ』。
今日レポートする2月のstrageでの公演は4回目になるそう…もっと演ってるイメージがあるな。 
10vさて、活動拠点が遠く離れていることもあって、残念ながらD_Driveにお手合わせを願ったことはなかったが、本家イギリスのMarshallに倣って、昔は頻繁に『Marshallロードショウ』というデモンストレーションのショウを開催した。
いわゆる「クリニック」ってヤツ。
腕利きのギタリストをお招きして私のトークを絡めてMarshall製品の魅力を伝えるPRイベントね。
その中でよく私が使っていた宣伝文句があった。
「いいですか?
皆さんがコンサートで聴いているギターの音というものは、ギターから出ているワケではなく、アンプが出しているんですよ!
だから、アンプというのはとても重要な機材なんですね」
たいていのお客さんはフムフムとうなずいてくれていたが、ある時「イヤイヤ、我々がコンサートで聴いているギターの音はPAの音ですよ!」と反駁したお客さんがいらっしゃった。
ま、そりゃそうだけど、それはヘリクツというモノだろう。
私がそのロードショウで言いたかったのは、ギター雑誌に目をやると十中八、九はギターの記事ばかりで、音を出す重要な仕事をこなしているアンプに関する記述があまりにも貧弱だったり、実際にギター演奏を嗜む人々がほとんどギターのことしか考えていないような状況を憂いてのことだった。
その頃からずいぶん時間が経ったが、デジタル機器の進歩によってロック・コンサートの音響がどうにもおかしなことになってしまった…と、古式ゆかしい70年代のライブで育った自分にはそう思えて仕方がない。
つまり、こういうことだ。
コンサートの会場でお客さんがPAスピーカーの音を聴いていることは変わらないものの、その音はギターの音でも、アンプの音でもなく、「デジタル」という「システム」の音を聴いているのではないか?と思うのだ。
要するに楽器自身の魅力的な音からほど遠いのではないか?ということ。
やっぱりね、ロックはちゃんとした真空管のアンプから出されるギターの音で楽しむ音楽なんですよ。
昔の人はそういうギターの音を聴いていたから耳が肥えていた。
天然マグロの味しか知らないのと同じだ。
そんな人が養殖マグロを口にして「ウマい!」と言うワケがない。
だから、このD_DriveのPAシステムを使わずにナマの楽器の音を楽しむライブは、今の世の中にあっては値千金だと言わざるを得ない。
実にいい企画だと思うし、歌手のいないバンドの特権ということも言えるだろう。20今日のオープニングはギター・チームが7弦を携えて「Breakout」から。
 
Seiji
40vアンプはいつものJVM410Hと、今日はBキャビですな。50vYuki60v同じくJVM410Hと1960A。70vToshi0r4a0390 Toshiくんもいつも通りのEDENのワンハーフ。90vChiikoと…

100v愛用のNATAL…という楽器のナマの音で今日もブチかます!110早速ギターを持ち替えてSeijiさんの人力シーケンサーからスタートする「The Last Revenge」。120v_lr今日も完璧なギター・アンサンブル!
 
そうそう、「人力」といえば…D_Driveのいいところのひとつは外部の音源を使わないところ。
昔は今みたいな技術がなかったので、同じようなことをする場合はテープを流したものだった。
すると「あのバンド、テープ使ってんだよね」と、「卑怯者」扱いされるのが普通だった。
だって、ピアノがいないバンドなのにピアノの音が聞こえてくるなんてどう考えてもおかしいじゃん?自分たちの演奏だけで音楽を作ることがひとつの美徳であり、ミュージシャンにとっての矜持だった。
それがいつの頃からか、「同期、同期」と「桜」じゃあるまいし、平気でバンド・メンバーが出す以外の音をライブの演奏に加えるようになってしまった。
人間が古い私はいまだにアレに抵抗があるんだよね。
クラフトワークじゃないけど、それなら全員アテ振りで演奏すればいいじゃん!って話になる。
絶対ミスをしないし、多分今のお客さんの耳はアテ振りを見抜くことができないだろう。
130「皆さんこんにちは!D_Driveです!
おなじみになりましたね、フロア・ライブ…今日も来てくれてありがとうございます!
今回はヴォリューム何なん?4?」
140v記事のタイトルにあるように一応「vol.4」となってはいるが、「フロア・ライブ」の呼称がなかった時もあるので、同じ形式で4回以上は開催しているらしい。
ファンの方に訊けば一発でわかるでしょう。
「見ての通り、アンプやドラムスにマイクが立ってないんですよ!
本当の生ですね」
150「次はですね、『Wings』という曲を演ろうかと思うんですけども…。
レモンちゃんとラムちゃんの…私が飼っているインコの名前なんですが…『ラムちゃん』が『ライムちゃん』に間違えられやすいという噂が…」170vハイハイ、それ私のことですね。
だって「レモン」とくれば「ライム」でしょう?
もうだいぶ前から完全に「ライムちゃん」と思い込んでいて、過去のMarshall Blogでずっと「ライムちゃん」と記していたばかりでなく、イギリス人の蔑称が「Limey(ライミ―=ライム野郎)」だなんてことまで書いていたのです。
アホ丸出しよ!
Yukiちゃんももっと早く言えばいいのに、この日、開演前の楽屋で「あの~シゲさん、チョット言いにくいことがあるんですけど…。
私のインコはレモンちゃんとラムちゃんなんですけど…ラムネ色のラムちゃん!」とガッツリ叱られてしまったのです。
失礼しました!…と素直に謝ったところで過去の記事は訂正しませんので、もし読み返すようなことがあった際には「ライムちゃん」を「ラムちゃん」に置き換えて読んでくださいましね。

Srum2_2 と、「ラムちゃん」で叱られたところでYukiちゃん作の「Wings」。
もちろんこの「翼」はレモンちゃんとライムちゃん…じゃない、ラムちゃんの翼だ。190v_wiChiikoちゃんはよくココのステージが暑いと申告するが、今日もそうだったの。
温風が出てくるダクトでもあるのかな?
さっきのMCの間に温度を調節してもらって快適ドラミング!200続いて…写真では親指が立っていませんが、おなじみの「親指ポーズ」。
もうおわかりですね。210v_tu…ということで、今日は小石川の伝通院(でんづういん)に向かって脱線!220伝通院は芝の増上寺、上野の寛永寺と並ぶ「江戸の三霊山」の一角を占める名刹で、徳川家の菩提寺のひとつ。
だから「三つ葉葵」が高張提灯に入っている。230何と言ってもこの寺が知られているのは「於大の方(おだいのかた)」がココに眠っていることだろう。
「於大の方」というのは徳川家康のお母さんね。
晩年は「伝通院」を名乗った。240v 他にもたくさんの徳川家の皆さんの墓がココにある。
圧巻なのは11代将軍・家斉関係。
家斉自身の墓は上野の寛永寺にあり、ココ伝通院にはその息子や娘が葬られている。
家斉は「徳川家のビッグ・ダディ」の異名を取るぐらいの子だくさんだったのね。
何しろ約40人いた妾のウチの16人に子供を産ませ、55歳になるまでの間に28男27女の計55人をもうけたというのだからさすがにスゴイ。
家斉家が全員集合するとババ抜きがができない…という冗談もある。
カードが足りないのよ!
Sit その子供たちの子供の墓がココにズラリと並んでいるワケ。
だから墓碑銘を見るとビックリしちゃう。
「十一代将軍徳川家斉 十五女 元姫」
「十一代将軍徳川家斉 二十男 久五郎」
十五女?!
二十男?!
こういうのがガンガン出てきちゃう!
思わず笑ってしまった。
だってそんなの聞いたことないもんね。
また戒名がスゴイ。
元姫の方は「真鑑院殿性譽圓明浄覺大姉」。
久五郎の方は「浄門院殿暁覺幻夢大童子」。
さすがの11文字。
元姫に至っては12文字という破格の待遇(戒名の文字数は宗派によってルールが異なる)。
この戒名料は今なら軽く100万円越えコースだろう。
250家康ファンで於大の方のお墓を詣でるのを楽しみにしていた家内が、この日伝通院に入ってまず最初にエキサイトしたのが入り口に立っているこの碑。
「うわ~!サムズ・アップじゃん!」
290まさに「Thumbs Up」!
270v…というのも、この伝通院は指圧師の浪越徳治郎の菩提寺であり、近くに「日本指圧専門学校」なる専門学校を創設しているのだ。
浪越さんはジョー・ディマジオとの新婚旅行で日本に立ち寄ったマリリン・モンローが胃痙攣をおこした時に彼女の身体を揉みしだいて快癒させたという人。
いつもより丁寧に揉んだそうだ。
「指圧の心は母心 押せば命の泉湧く」…なんて言って昔はしょっちゅうテレビに出ていた。260その浪越さんの業績を称えて建てられたのがこの「指塚」というワケ。
イヤ~、コレは我々にはどう見ても「Thumbs Up」にしか見えないよね~。

280vちなみにB面はこんな感じ。300v4曲目は当然「Tumbs Up」。
Toshiくんも指塚ポーズ!
80v浪越さんに腰でも揉んでもらっているかのように気持ちよさそうにギターを弾くSeijiさん。310v「全員参加」のこの曲、Toshiくんも…320vChiikoちゃんもバッチリとフィーチャーされた。330v続いてはYukiちゃん作のシングル「Begin Again」。340_baスッカリおなじみになったこの曲。
10周年をマークして作られたが、それからもう3年目に入ってしまった!
今年、D_Driveは13年目。340v_baココでもアクロバチックなギターのアンサンブルが炸裂する。

0r4a0294 「ありがとうございます。3曲続けて聴いて頂きました。
この前、D_Driveはスタジオに籠って色々やっていたんですけど…今年は色々と新しいアルバムも出せたらうれしいなって思っております。
結構まだお披露目していない曲がチラチラとあります…今日は演らないですけど。
ライブで演る時も、音源になる時も楽しみにして頂けたら…と思っております。
では、第1部もあと3曲になりました。
3曲演ったら、換気に入りますので、みなさんもチョット休憩してください」360v青い照明に彩られるSeijiさんが弾くイントロのクリーン・トーン。370v_uk感情を込めてYukiちゃんがテーマ・メロディを奏でるのは「Unkind Rain」。380vToshiくんが弾くフレットレス・ベースの特徴を活かした物悲しいソロも聞き逃すことはできない。390v続けて「Peach Fizz」。
0r4a0177Chiikoちゃんのシャープなドラミングが映えるヘヴィ・ワルツ。Img_0742 そうだ、サビの「♪ティラリラ~」のリピートがディレイ・トリックと知って前回驚いたんだっけ。0r4a0164 第1部の最後は「Attraction 4D」。410_4d人気のドライビング・ナンバーで盛り上がりに拍車をかけて前半を終了した。0r4a0171

440v

450v

460v「ありがとうございます!
今から10分ほど会場内の換気をしたいと思います。
第2部もよろしくお願いします!」

Img_1007 <後編>につづく


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 200(一部敬称略 2022年2月12日 新横浜strageにて撮影)

2022年3月26日 (土)

SHOW-YA『組曲』~Battle Orchestra~ <後編>

 
「え!『組曲』をオーケストラとの共演でッ!?」
最初に今回の企画を耳にした時は驚きを隠せなかった…と、同時に大きな興味を膨らませた。
<後編>はまずその『組曲』を振り返ってみることにしよう。
…と言っても、過去のMarshall Blogのレポートをご覧頂くだけなんだけどね。

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 1 <前編>
SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 2 <後編>

『SHOW 2』のレポートでは「組曲」について書いたので、今日は「ロック・バンドとオーケストラの共演」について少し書かせて頂く。315_2「ロック」という音楽は様々な外的な要素を貪欲に吸収して発展し、生き延びてきた音楽だからその過程で「オーケストラとの共演」という手法があっても全く不思議なことではない。
ま、ロックが70年代の後半までに取り組んできたことは、何年も前にすでにジャズがやっていたことではあるんだけどね。
西洋音楽史の本なんかを読むと「外界の要素を取り込む」という点においては、それよりももっと前にはクラシックがやり尽くしていたことがわかる。
ところで…ロックの歴史を振り返ってみて、弦楽器だけではなく、本格的な「オーケストラとの共演」を標榜した作品ということになると第1号はナンだったんだろう?
浅学にして私は知らないが、1969年のディープ・パープルの『ザ・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ』あたりは最も古い部類に入るだろう。
その翌年の1970年のピンク・フロイドの『原子心母』、72年のプロコル・ハルム、74年のキャラヴァン、リック・ウェイクマンに至っては74年、75年と連続でオーケストラ作品を発表している。

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一方、バンドがオーケストラと共演する形式ではなく、ザ・フーやジェスロ・タルのようにいわゆるロックの名盤/名曲と謡われる作品をオーケストラが演奏するというスタイルのアルバムも散見される。
ココに挙げたアルバムは不思議と全部イギリス製だな…。

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Jt

変種としては、フランク・ザッパの曲をオーケストラが演奏している『オーケストラル・フェバリッツ』なんてアルバムもある。
コレは元々ザッパがオーケストラのために書いた現代音楽曲集の第1弾なので、ロックではないのだが…。
あ、コレはアメリカだわ。
 
と、まぁ、ひと口に「ロック・バンドとオーケストラの共演」と言っても色々なスタイルがあるワケで、結局作品の出来の良し悪しを決定づけるのは、素材となる元の曲のクォリティ次第なんだよね…と私は思っている。
また、いくら元の曲のクォリティが高くてもオリジナルのままの方がいい場合もあるしね。
つまり、何でもただオーケストラを引っ付ければ良いというワケでは決してないんだな。
その点、SHOW-YAのレパートリーはオーケストラとの相性が良いのではないか?…それが一番最初に書いた大きな興味を寄せた理由。

Ofそんなワクワクする気持ちを抱きながらこの日の第2部を迎えた。
バンドの後ろの中割幕が引かれ、台の上に上がったオーケストラの面々のシルエット…スポット・ライトを浴びてタクトを持つ手を上げる指揮者は…『組曲』の編曲を手掛けた笹路正徳。

320腕を振り下ろすと同時に壮大な「序曲」が始まる。

330_2恵子さんの歌が入る最初の曲は「水の中の逃亡者」。
何ともリッチなサウンド!

340v_mntそして「BATTLE EXPRESS」。
sun-goさんが弾くリフに雄大なオーケストラのサウンドが絡みついていく!350_beさすがの笹治さんアレンジ!!
こういうのこそが聴きたかったのだ!360v_2こんなドライビング・ナンバーでもオーケストラ効果バツグン!
お客さんは総立ちだ。365疾駆するmittanのドラミングも完璧にマッチする。

S41a0474 captainのキーボーズとオーケストラが曲間をつないで…S41a0471「OUTSIDER」!

384_ossun-goさんがリード・メロディを奏でるインスト・パートは…Ppp「兵士の肖像」
コリャ、カッコいいわ~!
こうも自然にバンドとオケが絡み合っていると元からオーケストラが入っていたかのような感覚に陥るね。385_hsテンポを落として「何故」。
387v当然、サウンドは圧倒的にドラマチックな展開を見せる。386_nzcaptainのピアノがつないで…390_2「欲しいモノは奪い取れ~!」
ココからは息もつかずにハードなナンバーを矢継ぎ早に並べる。
410v_gb「I got your love」…396_igyl「Rolling Planet」…

395v_ubtsun-goさんのギターがフィーチュアされる。
420vココで小マーシャル。
sun-goさんのギターを鳴らしているのはMarshall JVM410Hと…200_1スピーカー・キャビネットの1960BDM。
純イギリス製のギター・アンプはオーケストラ・サウンドにもベスト・マッチ!210 しかし、オケをバックにギター・ソロを弾くなんて気持ちいいだろうナァ~。440_2次は「ギャンブリング」。400_rp今日はヘヴィにキメた「Blue Rose Blues」。430v_brb「愛さずにいられない」…

450_ai「その後で殺したい」…の2曲ではブラス・セクションのポップなアレンジがとても楽しい。

0r4a0570 今度はグッとテンポを落としたところで指で弾くさとみさんの美しいベースが会場に鳴り響く。
S41a0545captainの荘厳なオルガン。
S41a0547そこにsun-goさんのギターがかぶさる。
「叫び」と「限りなくはるかな自由」。
0r4a0550そのままcaptainのオルガンをバックに恵子さんが熱唱したのは「Always on Your Side」。470v_skbもちろんこんなバラードで活躍するのはストリングス・セクション。
分厚く温かいサウンドが曲をロマンチックに仕立て上げる。Img_0047 mittanのドラムスがひとたび暴れると雰囲気がガラリと変わる。S41a0477_2 「私は嵐」だ~ッ!490_wa時折後ろを振り返りSHOW-YAの演奏に目にやる笹路さん。
指揮棒を持つ右手のリストバンドが気になる!?500vオーケストラの皆さんも楽しそう!S41a0554

S41a0571 「♪私は~あ~ら~し」…サビのストリングスが奏でるカウンター・メロディのカッコいいこと!
こんな「嵐」聴いたことない!510おなじみのギター・リフから…520「Fairy」!
ココでもストリングスが大活躍。530オケをバックに「♪I can't see」。
540さらに「流星少女」が続く!

S41a0503このあたりのシーンでのSHOW-YAリズム隊のたたみかけるような演奏には鬼気迫るものがあった。
550v_rsいつものことだけど。S41a0475さらにココで場面が変わる。
ステージ中央にひざまづく恵子さんにスポット・ライトを当てたのは「祈り」。590_inrsun-goさんはこのメドレーで2回アコギを使用した。480v_aoysそして、いよいよ最後!
「カモン!」
20分を超すこの壮大なSHOW-YAの音の絵巻を締めくくったのは「限界LOVERS」。
610_gl最後まで完璧な演奏で完走したSHOW-YAの5人。
これだけ覚えるのはさぞかし大変だったことでしょう。
先刻ご承知のことだと思うが、前年に披露した「組曲」とは全く別物ですからね。630v

640v

650v

660v

670vそして、笹路さんとオーケストラの皆さんの素晴らしい演奏!680「Battle Orchestraのメンバー。
そして、指揮をしてくれた笹路さんに大きな拍手~!
イエ~、最高!みんな最高!」
705終わった~!
「どうもありがとう!」

710v鳴りやまぬ拍手の中、メンバーたちはステージを後にした。720vさて、アンコールの前に…。
メンバーが<中編>のMCの中で触れていた通り今年も開催される『NAONのYAON』。
出演者も発表になって盛り上がってきた。
今年も4月29日は野音に集合!
 
NAONのYAONの詳しい情報はコチラ⇒NAONのYAON公式ウェブサイトSそして、アンコール。
「みんなどうもありがとう!
改めて紹介します…SHOW-YAの『限界LOVERS』以来のお付き合いになります」
『限界LOVERS』のリリースは1989年だが、レコーディングしたのは前年の88年だった。S41a0029 「34年のお付き合い。
プロデューサーの笹路正徳さんです!」
780v「わぁ!鋲だ!ワンポイント?」
鋲?…そんな古式ゆかしい言葉を使う恵子さんが好き。こういうの、スタッドとか言ってるみたいよ。
とにかく気になっていたリストバンドがフィーチュアされてヨカッタ!
とてもお似合いです。
750「そうだね。今思うとスゴイよね…生まれた子が34歳になってるんだもんね!」と笹路さん。
「みんなの実力は当時からスゴかったもんね。
『限界LOVERS』っていきなりスタジオ入ってレコーディングだもんね!」
34年にわたるお付き合いの重みを噛みしめながらのトーク。
「ありがとうございます。ズーっとそうやってSHOW-YAのことを盛り上げてくれて、ずっとSHOW-YAの音楽、サウンドをバンドの音を大事にしてくれて、今でも笹路さんとはレコーディングとかでお付き合い頂いております!」
大きな拍手が沸き上がる。730恵子さんは普段オーケストラと共演する機会などないので、今回の共演はとても光栄であると喜びを露わにした。
「ところで今回、『組曲』を演ることにあたってお願いしたじゃないですか?大変でした?」
S41a0018「大変だったけど、すごく楽しい大企画で…SHOW-YAとオーケストラって合うに決まってるじゃん?
だからこういうのが実現できて幸せだなぁ~と思います。
しかし、よく20曲も覚えたね~、みんなも!」
760v「アノ~、ココで発表していいっすか?
今回演ったこの『組曲』…実はもうレコーディングしてまして~。
それで、CDにしちゃいます!
もうオケの方はね、だいたい出来ていて…もうすぐ完成します。
ライブで演るだけでもうれしいのにCDになっっちゃうんだよ!
ところで、笹路さんとこうやってSHOW-YAとステージに上がるの初めてなんですよね。
で、オーケストラと一緒に演ったのは、『組曲』だけではないのです。
実を言うと、『限界LOVERS』のオーケストラ・バージョンもあります!」
770v「その『限界LOVERS』を今から初披露しようと思っているんだけど…聴きたいかぁッ!?
じゃあ、『聴きたい‼』って顔見せて!」
当然のようにお客さんは全員「聴きたい!!」という顔を見せてくれる。
この曲が今日の最後になるんだけど、マスクを付けたまま、自由に踊ったり、拳を振り上げたり、ライトを降ったり、思い思いのノリ方で最後は思いっきり、ハッチャケてください!」
S41a0032 「そして!せっかくなんで~、『限界LOVERS』をそんな椅子に座られてたら寂しいじゃないですかぁ。
みんな立ちましょう!」
…と恵子さん、オーケストラのメンバーさんたちに立奏を促した!」800v「さぁ、SHOW-YAも、笹路さんも…、オーケストラの皆さんも…

0r4a0070お客さんも、ロックするぞ~!」
本当にオケの皆さんお立ちです!0r4a0068 そして、何ともゴージャスな「限界LOEVERS」が始まった!830vコレがいいのよ!
実にいい!840私が冒頭に書いた「まず良き素材あるべし」を証明してくれるかのような完璧な編曲と非の打ちどころが素晴らしい演奏!850ああ、コレがナマで聴けてシアワセ!
やっぱりライブに来ないとダメね。
0r4a0134「どうもありがとう!
オーケストラの皆さん…」860「笹路さんに大きな拍手を!!」
890v「どうもありがとう!」
ひとまず重責から解放された恵子さん。
今日のお客さんへの「ありがとう」は一段と気持ちが込められているような印象だった。
 
第2部が始まる前、筋金入りの熱心なSHOW-YAファンの方が私の所へ来て「SHOW-YAとオーケストラとの共演だなんて一体どうなるんだろう?」と期待に胸を膨らせ、目を輝かせていたのを思い出した。
私はリハーサルの一部始終を拝見していたので内容は全てわかっていて、説明をしてあげたかったのだがそこはもちろん「それは観てのお楽しみ!」とだけ答えさせてもらった。
そのファンの方はこの演奏を観てどう思ったのだろう。
期待以上だったに違いない。
そして、この日の演奏が彼女の「SHOW-YAファン人生」の目次に載るような重要な1ページになったことと確信している。870「今日は大変な中、SHOW-YAのコンサートに来てくれてありがとう!
配信を見てる人もありがとね!
また一緒に楽しめるようにガンバりましょう!」

9005人は客席のみんなとの別れを惜しむようにしてステージを降りた。910
930

920 ステージにひとり残った恵子さん。

940「みんな、愛してるよ~」
いつものルーティンを済ませて舞台袖に向かって歩き出したが…

950vあッ!
Hard Workin' Woman!

960大丈夫~。
次は野音で会おうね~!

970<おしまい>

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 200(一部敬称略 2022年1月30日 LINE CUBE SHIBUYAにて撮影)

2022年3月24日 (木)

Marshall HOOTIE(マーシャル・フーティー)~60番目の爆音

 
アレから10年…。
もう10年も経ったなんて信じられないな…イヤ、信じたくないな。
時の流れがあまりにも早すぎる!
「アレ」というのはMarshallの創業50周年。
Marshallは1962年に始まったので、2022年の今年は「60周年」に当たっている。
2022年に60周年を迎える国内企業を調べてみると…イエローハット、オーディオテクニカ、ジャニーズ事務所等々。
名古屋のライブ後のミュージシャンの行きつけの味仙も今年で60周年らしい。
おめでとうございます。Img_7759コレは10年前のMarshall本社の玄関のようす。
「50」の数字が誇らしげだ。Img_7765そして、ロンドンのウェンブリー・アリーナで開催された50周年のイベント『50 YEARS OF LOUD LIVE』はリハーサルの様子も含めてMarshall Blogで詳しくレポートした。
 
そのレポートはコチラ⇒【50 YEARS OF LOUD LIVE】
※ブログ形式なので、リハーサルやショウの順序が逆になっているので、時系列でご覧になる場合はシリーズの一番最初の記事に戻ってお楽しみください。

Img_8912 さてそれから10年経って…舞台はウェンブリーから西ロンドンの「Hanwell(ハンウェル)」という街に移る。
パディントンから国鉄で15分ぐらい行ったところにある「ハンウェル」駅。
Img_8051コレが駅舎。
ごくごく小さい駅よ。

Img_8067 駅を背に南方面へテクテク歩く。
ロンドンの郊外に行けばどこにでもある街並み。
Img_8079そうして突き当たったチョット大きな通りが「Uxbridge Road(アクスブリッジ・ロード)」。
Marshall Blogをご覧の方はモンティ・パイソンがお好きの方もきっと多いことでしょう。
かつて「Climbing the North Face of the Uxbridge Road」というコントがあったでしょ?
「アイガー北壁」のパロディね。
その「Uxbridge Road」がコレ。
Img_8112ジョン・クリース、若ェ~な~!
残念ながら、実際にこのコントを撮ったのはアクスブリッジ・ロードではなく、この近くの「South Earling Road(サウス・イーリング・ロード)」というところだったらしい。
Mpそのハンウェルには『HANWELL HOOTIE(ハンウェル・フーティ―)』という2013年にスタートした街を挙げての音楽イベントがある。
Hhs
「Hoodie(フーディー)」じゃないからね。
日本では「パーカー」と呼ばれている、このフード付きの上っ張りをイギリスでは「フーディー」と呼んでいる。
絶対に「パーカー」なんて言わない。
「パーカー」といえば、万年筆かチャーリーぐらいのモノ。
イギリス人はかなりの強い雨でも傘をささない。
その代わり雨が降ってくればヒョイとフーディーのフードを頭にかぶせるだけ。
この上っ張りは傘も兼用している…ということは以前にも書いた。
Hoodi「Hootie」というのは「Hootenanny(フーティナニー)」の省略呼称のようだ。
じゃ、フーティナニーって一体ナ二~?ということになるわね。
調べてみると「聴衆も参加できる形式ばらないフォーク・コンサート」という意味のようだが、そもそも「パーティ」という意味があるようだ。
ま、「ハンウェルで騒いじゃおう!」ということなんだろう。
今年の開催は5月7日だ。
ポスターにMarshallのロゴが入っているのは、もちろんスポンサーを務めているからなのだが、ハンウェルはMarshallブランドの発祥の地なのだ。

Hh 
ポスターの真ん中に描かれているのはこのプラーク。
コレはMarshallの本社のミュージアムに展示されているレプリカ。
ハンウェルにはこのプラークが飾られている。Img_0353 コレがどんな風なイベントかというと、以前は渋谷でもやっていたことがあったが、エリア内のライブハウスやライブ・スペースを開放して、チケットを買った人はどこでも好きな会場で好きな音楽を楽しめる…というもの。
2019年にD_Driveが出演した『Camden Rocks』も同じ形式で運営される出演者がイギリス最多規模のロック・フェスティバルだった。
イギリスはどこも町が狭いからね、こういうことがやり易いのだろう。
ハンウェル・フーティ―の場合は15会場に100以上のバンドが出演するそうだ。
下がその各会場の地図。
赤い囲みに注目。
「Marshall」のロゴが載っているでしょ?
ココが「76 Uxbridge Road」という住所でMarshall発祥の地なのです。Smap2現在は床屋さんになっている。ジム・マーシャルは最初の楽器店をココに構えて、1962年にJTM45を発売した。
Img_8107
そのハス向かいの93番地に2号店があった。

Img_8098ココは思いっきり脱線。
さっきのハンウェル駅の線路の反対側にかつて「Central London District Poor Law School」という経済的に恵まれない子や孤児の面倒をみる1856年創立の施設があった。
下がそれ。
Scチャーリー・チャップリンは孤児で、幼少の頃はこの学校で生活していたそうだ。Ccこの施設は1945年に「Hanwell Community Centre」という公共の設備となり、部屋を格安で貸し出すようになった。
1969年、この設備に目を付けてバンドのリハーサル室として利用したのが第2期のディープ・パープルだった。
ちなみにリッチーもジムのお店の常連で、一番最初に売り出したJTM45を予約して手に入れている。
『In Rock』はココでのリハーサルが下地になっており、「Child in Time」も「Hard Lovin' Man」もココから生まれたそうだ。
隣から聞こえてくるその演奏のアイデアのいくつかをパクったのがSpiceという地元のバンド。
Spiceはその3か月後にUriah Heepとなった。

Irさて、ココからが今日の本題。
 
60周年を迎えるMarshall。
そのダイヤモンド・ジュビリーを記念して、ハンウェル・フーティ―の前日に「Viaduct Meadow(ヴィアダクト・メドウ)」というところでイベントを開催することになった。
題して『Marshall HOOTIE -LOUD AT SIXY-』!
「meadow」というのは「草地」という意味…要するに「原っぱ」だ。
出演は「Frank Carter and the Rattlesnakes」とスペシャル・ゲスト。
チケットの売り上げの一部がYOUTH MUSIC(若者を対象としたイギリスの音楽教育の慈善団体)に寄付される。

Hfコレがヴィアダクト・メドウ。
なるほど原っぱだ。
『With the Beatles』でポールが歌った「Till There Was You」を思い出すね。
この名曲はビートルズが作った歌ではありませんからね。
Vw気になるのはそのヘッドライナーのフランク・カーター&ザ・ラトルスネイクス。Fcこのチームは、イギリスではブリクストンのO2アカデミーや超ゴージャスなアレクサンドラ・パレスを満杯にする今最も勢いのあるバンドのひとつで世界的にも注目を浴びているそうだ。

Img_7221おなじみMarshall社社長のジョナサン・エラリーの言葉…
「最初のアンプを作ってから60年、次の世代に向けてMarshallはヘッドライナー形式のパフォーマンスで60周年のお祝いをします。
ヘッドライナーは他の誰でもない、フランク・カーター&ザ・ラトルスネイクスが努めます。
Youth Musicへの寄付も行います。
ジムの意志を誇りに思うMarshallが推進している事業です。
間違いなくかつてないラウドなイベントになることでしょう」
 
ああ、コロナやらウクライナ危機がなければ行く予定だったんだけどな~、原っぱ。
残念だ!

Je 

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 200

2022年3月23日 (水)

SHOW-YA『組曲』~Battle Orchestra~ <中編>

 
「どうもありがとう!
チョット待ってね…つないどいて!」…と恵子さんが突然ステージから離れてしまう。310困ったのは「つないどいて!」と突然振られたキャプテン!
しかし、そこはさすがに百戦錬磨の中村さん。
何事もなかったかのように、一切動じず平然と恵子さんのMCを引き継いだ。
「今日はどうもありがとう!
コロナになってからというもの、声が出せないからみんなこのペンライトを振ってくれるんですよね…すごいキレイでしたね。
ペンライトってアイドルの物だけだと思っていたけど、そんなことはない…ロックにも合いますね。
まだかなぁ~?」
案外もたなかった!
「じゃあ、ココで1人ずつしゃべりますか?mittanどうですか?」
さとみさんが助け舟を出して恒例のメンバーさんのトーク・コーナーに逃げ込んだ。400v「ドラムスのmittanで~す。
今日は2022年初ライブということでね、本当に大変な中お越し頂きありがとうございます!
配信の皆さまもありがとうございます!」

410v「今年の目標は、また新たなことにチャレンジしながら邁進していきたいと思いますし、今日はいつもと違ったライブになりますので、五感を研ぎ澄ませて身体で感じていただけたら嬉しいです」
ココで恵子さんがステージに戻る。
2人の間で「五感」と「股間」の問答があって…
420「こんばんは、さとちゃんで~す!
元気ですよ~。
今日は来てくれて本当にありがとう!
そして配信を見てる人もありがとう!」430v「SHOW-YAは本当に幸せです。
まだまだ世の中このような状況で大変ですが、心の中でモヤモヤしちゃって…。
でも今日はね、少しでもSHOW-YAの音を聞いてそのモヤモヤを吹っ飛ばして帰ってください。
よろしく~!次はcaptain!」440「captainで~す。
今日は来てくれて本当にありがとうございます!
そして、配信の人にも画面を通してSHOW-YAのパワーを届けますので!450v「まぁ、飲んでる人もいるよね?…普通そうだよね。
飲みながら見てる人も、しっかり頭を振って応援してくださいね!
SHOW-YAのパワーを感じてみんなで免疫を上げていきましょう!
今年もよろしくお願いします。
次はsun-goです」460「ハイ…今…グーパンチを…アゴに受けて…非常に痛い。ウフフフ」
何があったんだ!?
captainの方を見ていたのでsun-goさんサイドで何が起こったのかがわからなかった!
「ギターで、グーパンチ、すっごい、アゴが、痛いの!」
あら~、ギターが当たっちゃったのね?
480「今日、来るのに、大変だった、人も、いると、思うん、ですよぉ。
私の、回りにも、10人くらい、ライブに行けない…移動できない、っていう、状況に、なって、ます。だから、みんな、気をつけて!」
sun-goさん、大丈夫なのか?
あまりの苦痛でうまくしゃべることができない!
「4月29日、今年こそ、『NAONのYAON』、有観客で、演りたいですね。
なんとか、感染を止めて、止めないと。止めて、4月29日、マスクも…無理かな。
だけど、ライブも、演れると、いいなと、思います。
今年も、よろしく、お願い、します」
お大事に…。470v_2「大丈夫?
今年も始まったばかり。
まだ1月なんだね…すぐに2月に突入しちゃいますけど。
今年もSHOW-YAはみんなに愛とパワーを送れるように一生懸命頑張っていくんでSHOW-YAのパワーと愛に付いてきて下さい!
490v「こうやってSHOW-YAがみんなに会えたり、たくさんのエネルギーを送るために、コマ―シャル見た人もいると思いますが、アイチェックさんの抗原検査キット、PCR検査キットを提供してもらってるお陰で、SHOW-YAは歩みを止めないで今までやってこれています。
『NAONのYAON』の時もそうだったけど、とてもとてもお世話になっています。
歩みを止めないためにも、個人個人が気をつけることと、検査できる人は検査していった方がいいかなって思っている次第でございます。
アイチェックさん、ありがとうございます!
みんなも拍手して!アイチェックさんに!」Ictk 「そういうサポートが無かったら、とても活動ができる状況じゃなかったかもしれないし…。
ウチら、ご高齢なので…わかります?
見に来てるキミたちもご高齢なので…。
みんなも一生懸命マスクをして、声を出さないように。
寂しいけど、声を出さないように各々が各々の形で楽しんで頂ければいいなと思っています。
ということで今年の『NAONのYAON』ね。
4月29日は有観客でぜひとも演りたいと思っているんで楽しみにしていてください。
音楽は与えるだけでもダメ。
聴いているだけでもダメ。
特にロックという音楽はお互いの心のつながりがあって初めて命を持つモノだと思っています。
私たちが演る音楽、それをみんなに届けるんでみんなからも『届いたよ!』っていう気持ちをSHOW-YAに届けてください。
一緒に盛り上がっていきましょう!」
そうそう、「船橋」の結果は大変に意外でした…というか、あんなにたくさん「船橋」があるのを知りませんでした。
「船橋ヘルスセンター」なつかしいナァ。「大滝すべり」…なんていってね。
「谷津遊園」なんてのも何回か連れて行ってもらったものです。確か遊覧ヘリコプターなんてのがあったような…谷津遊園は習志野か?20v_3楽しいおしゃべりのコーナーの後は、これまた楽しい「All Together Now」。
それこそ「ペンライト」はこの曲の必須アイテム。
 
寺田恵子30五十嵐☆sun-go☆美貴

40v_3中村"captain"美紀50v_2仙波さとみ

60v_2角田"mittan"美喜

70vみんなで手を左右に振って楽しいな!
コレがホントの「All together」ね。
30_atn恵子さん、今度はカウベルを手にした。
この曲は色々と忙しいのだ!

80早く「♪All together now」を一緒に歌える日が来るといいね!

S41a0329早くも第1部のクライマックスに突入!100_beまずは「BATTLE EXPRESS」をお見舞いするぞ!100vコレも見どころが多いナンバーのひとつですからね、ステージに注がれるお客さんの視線に熱がこもる。

110_2恵子さんとさとみさんの「伝説のバトル」のルーティンも見逃せない。

120_2そして、ハイライトはキャプテンとsun-goさんのバトル。
まずはキャプテンのキーボーズ。130_2受けて立つsun-goさんのギター。140v_2研ぎ澄まされたフレーズが丁々発止と激突する。150v_2

160vということで、sun-goさんのギターの音はMarshallが増幅してお送りしています。
アンプはJVM410H。165スピーカー・キャビネットは1960BDM。166第1部を締めくくるのは…「フェアリィィィィッ!!!」170_frmittanのハイハットによる勇ましいカウント。
270v恵子さんは第1部最後の熱唱で観客を押しまくる!180vシャープにキメる…

190「Fairy」ポーズ!200「濡れた髪」ポーズ。
250v_2「絹のドレス」ポーズ。
こういう恵子さんのひとつひとつの仕草がたまらなくSHOW-YAでうれしくなる!S41a0420さとみさんの叩き出す低音が猛烈にバンドをドライブさせる!
260_2そしてギター・ソロ。
スポット・ライトを一身に浴びていつものフレーズを弾きまくるのだ。210_2キーボーズ!
230vcaptainのエキサイティングなソロをバックにステージ・フロントでは3人が乱舞するこのシーンもSHOW-YAのステージの醍醐味のひとつだ。220_2sun-goさんとさとみさんの間から姿を現す恵子さんの大イナバウアー。

0r4a0249 〆のギター・ソロ。
崩れ落ちる恵子さん。
なんてドラマチックなんだ!275_2もちろんサオ回しも完璧にキメて見せてくれた。280

0r4a0350

300「令和4年、メンバー6人(5人+You)、みなさん10回ご唱和ください!」
ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン!
 
全8曲。
SHOW-YAの魅力を濃密に詰め込んだコンパクトなステージだった!
次はいよいよオーケストラとの共演だ!10r4a0356

さて、メンバーがMCの中で触れていた通り今年も開催される『NAONのYAON』。
出演者も発表になって盛り上がってきた。
今年も4月29日は野音に集合!
 
NAONのYAONの詳しい情報はコチラ⇒NAONのYAON公式ウェブサイト
 

Photo  

<中編>につづく
 

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200(一部敬称略 2022年1月30日 LINE CUBE SHIBUYAにて撮影)

 

2022年3月22日 (火)

SHOW-YA『組曲』~Battle Orchestra~ <前編>

 
昨夏に全曲英語詞の曲を収めた意欲作『SHOWDOWN』をリリースしたSHOW-YA。
結成35周年を迎えた後も圧倒的な「攻め」の姿勢を崩さず、1月の末にバンド史上初となるオーケストラを従えた『組曲~Battle Orchestra~』と題したコンサートを開催した。
今回のそのレポートの3本立て。
ショウは2部構成で、まずはいつも通りのバンドのみのフォーマットからスタートした。10_wa 寺田恵子20v五十嵐☆sun-go☆美貴

30v中村"captain"美紀

40v仙波さとみ

50v角田"mittan"美喜60vオープニングは「私は嵐」。70ああ、この曲、この面々、そしてこのホーム感!
シアワセ~!80vsun-goさんのソロから…。
190v私は下手へダッシュ!
さとみさんのベース・ソロだ。
聴く者のノド元に匕首を突き付けるような鋭いプレイ。
この曲にこのパートを組み込んだアイデアは素晴らしい!
100そして、私は中央よりやや上手のポジションに向かって再びダッシュ!120嵐ポーズ!
この一連のルーティンをこなすのが猛烈にスキ。
何回やっても愉悦に浸ることができる。130「Thank you!どうもありがとう。
今日は最後まで楽しんで帰ろう!
Are you ready?」

140v2曲目は「LOOK AT ME」。150_lamレコードもコンサートも2曲目が大事。
たたみかけるようにして演奏するドライビング・チューンに会場は大興奮!

150vキャプテンを挟む恵子さんとさとみさん。
そこから出てくるのはスケールの大きなキャプテンのソロ!160「LOOK AT ME」の見どころのひとつ…。170ダブル・イナバウアー!
こうして身体をエビ反らせることを我が家では勝手に「イナバウアー」と呼んでいるが、世間的にはどれぐらい通用するのだろう。
しかし、このお2人のイナバウアー…本当にスゴイと思うわ。
私なんかコレ、子供の頃から全くできないもんね。
ちなみに前屈の測定でプラスになったことは一度もない(前屈の測定値は0になるまではマイナスを付ける。指先が0より下に行った距離がプラスになる)。
いつも指先はつま先のはるか上だ。180そして、sun-goさんの轟音ギター・ソロ。90v今日もMarshallがsun-goさんの轟音づくりのお手伝いに努めております。
ヘッドはJVM410H。200_1スピーカー・キャビネットは1960BDM。210足元のようす。2203曲目は2017年のアルバム『AURORA』から「MONSTER」。
川崎のレコ発フリー・アコースティック・ライブが懐かしい…アレからもう5年か。

230_monモンスター・ポーズを織り交ぜて迫力の歌を聴かせてくれる恵子さん。

S41a0126 その歌声はモンスター級。S41a0128 mittanと…250vさとみさんのコンビネーションが生み出すヘヴィなリズムも同じくモンスター級だ!260新旧取り混ぜてのアタマ3曲。
ツカミは完璧!275「どうもありがとう!
こんにちは、SHOW-YAです。
今日のこのライブが今年初のライブになります。
そして今年はトラ年…ココに年女が1人います…そう言えばわかるよね?
今年、還暦~!!」
その前日、私も還暦を迎えます。
今年はMarshallも還暦です。
ああ、めでたいナァ~!
 
「さて、今回は2部構成です。
別に体力がないから2部構成にしてるわけじゃないからね!
1部と2部の間に20分間の休憩がありますが、その間は換気したりとか、みんなはグッズを買ったりとかすると思うんでね。
ココ笑うとこ…。
それぞれの舞台、ステージを楽しんで帰って欲しいなと思っています。
よろしく!」

280_mc「そして、配信のみんな~!
見てますか~?
今回、来たくても来れなかった人とか、けっこういると思うんだよね。
なんなら酒飲みながら楽しんでね~!」S41a0141 「去年『SHOWDOWN』というアルバムが世界リリースされました。
まだ、買ってない人っているのかなぁ?
正直に手を上げてごらん…怒らないから!
怒らないけど殴るかもしれない。
アハハ!コレは愛のムチです…ということで、みんなは買って予習してきたんだぁ?
『しまったぁ!まだ、買ってない!申し訳ない…すまないなぁ、SHOW-YAガンバってるのに…まだアルバム手に入れてないよ』って少しでも思った人?!
20分の休憩の間によろしく!
そこの扉開けたら、売ってるんで!」S41a0280 「みんなが、声を出しちゃダメってなってから自分の話がウケてるんだか、ウケてないんだか…。
もともとスベる人なんですけど、お客さんの反応がわかりずらい2年間になっています。
なので、もし私の話がオモシロイ!と思ったら大きな拍手をお願いします。
(さっそく拍手)
アノね、みんな優しんだけどウチのメンバーは割と冷たいんですよ。
私がこうやってしゃべってる時でも、みんな自分のことしか考えていないんだよ。
(メンバーに向かって)ねえ、今年はお互いを労わる年にしませんか?
さて、今度はそのアルバム中から2曲演りたいと思います。
一緒に歌える人は歌ってください!」

290vということで『SHOWDOWN』のコーナー。300cdまずはリード・チューンの「EYE to EYE」。310_eteこれまた怒涛のドライビング・ナンバーに会場の熱気が数ランク上がる。320vmittanのハードなドラミングがゴキゲンだ!
350vsun-goさんはギターを持ち替え。
さとみさんも持ち替えていたところを見るとこの曲はチューニングが違うのね?330両手を固く握りしめて熱唱する恵子さん。
この曲に対する気合がいいように伝わってくる!340『SHOWDOWN』からのもう1曲はこれもリードチューンの「TOKYO, I Scream」。
恵子さん、今度はペンライトを手にする。350v_tis竿の2人は楽器を元に戻す。360vsun-goさんもペンライトを右手に持ってギターを弾いたんよ。73そして、ソロ。
sun-goさんも忙しいです。
さすがにペンライトはポイッ。

380vステージ下手奥で今日もコーラスにバッキングにと大活躍のキャプテン。
この後、思いかけず大変なことに!
370ペンライトを差し出してポーズをキメた恵子さん。
こうして『SHOWDOWN』からの2曲を締めくくった。390vさて、今年も開催される『NAONのYAON』。
出演者も発表になって盛り上がってきた!
今年も4月29日は野音に集合!
 
NAONのYAONの詳しい情報はコチラ⇒NAONのYAON公式ウェブサイト
 

Photo  

<中編>につづく
 

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 200(一部敬称略 2022年1月30日 LINE CUBE SHIBUYAにて撮影)


 

2022年3月14日 (月)

Girls Guitar Three vol.5 ~ Rie a.k.a. Suzaku, EITA & 美弦

 
Rie a.k.a.Suzakuがホステスを務める女性ギタリストのイベント『Girls Guitar Three』の5回目が開催された…が、行けなかったの。
私、このイベントが好きで楽しみにしていたんだけど、今回はどうしても抜けられないライブと重なって断念。
も~ね、最近の土日のライブはダメなの。
オモシロイぐらいにスケジュールが重なるんだわ。
チョット前にも書いたけど、12月の初旬には8つ重なった日があった。
かつて会場が近い時に3現場を掛け持ちしたことがあったけど、できればバラバラでお願いしたいでしゅ。10取材にお邪魔できなかった代わりにMarshallとNATALを送り込ませて頂いた。

20今回ご出演の皆さま。50ドラムスは常連の「FATE GEAR」の森はるかちゃん。70vキーボーズはMarshall GALA2でも大活躍して頂いた「池尻家」の池尻喜子さん。80vMarshall GALA2での喜子さん。
この時からもう3年が経過しているってんだから開いた口が塞がらない。
ベースはやはりGG3常連の「エルフリーデ」の星野李奈ちゃん。90v写真はないんだけど、初登場の美弦さんがトップ・バッターを務め、GG3出演が2回目のEITAちゃんがその後を引き継いだ。
EITAちゃんにも会いたかったな~。
残念!
 
2人が使ったのはJVMのコンボ。
こうしてMarshallのコンボが2台並ぶライブは珍しいよ。
ともに50Wの2チャンネル、2x12"のJVM205C(右)と1x12"のJVM215Cだ。
100今回もまとめて3人のギタリストをサポートする'はるか'ちゃんはNATAL。

115v今日のキットはウォルナット。
クルミですな。40v このイベントはRieちゃんが切り回すトークがまたオモシロくてね。
各メンバーを紹介して…135v今回もさぞかし楽しいお話を聞くことができたのだと思う。130最後の「GG」はイベント・ホステスのRieちゃん。
120Rieちゃんは「世界への旅」をテーマにしたアルバムの第2弾『World Journey 2』を昨年11月末にリリース。
130cd今回はおなじみのナンバーに加えてニュー・アルバムの中から2曲を演奏した。

140v RieちゃんのセットでもはるかちゃんとNATALが大活躍!
160v最後は「GG3」名物の全員参加のジャム・セッション。
今回も「Led Boots」他1曲を取り上げた。150次回は他と重なりませんように…Rieちゃん、よろしく!
 
Girl Guitar Threeの詳しい情報はコチラ⇒Rie a.k.a. Suzaku Official Website

170 

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 200(一部敬称略 2022年3月6日 築地Blue Moodにて)

2022年3月12日 (土)

【Marshall Blog Archive】A Tribute To Randy Rhoads~ランディ・ローズ追悼イベント

 
ヤングギターの編集部から久しぶりに電話を頂戴したのが約2週間前のこと。
「またギタリストの連絡先の問い合わせかな?」と思ったら全然違う用件だった。
 
次号で「ランディ・ローズ没後40周年」という特集を編むので、12年前に開催したトリビュート・イベントの写真を使わせて欲しい…とおっしゃる。
アレってもう12年も前か!
しかし、よく私があのイベントの写真を撮っていたことを知っているな…と思ってその電話の主に理由を尋ねてみた。
すると…前のMarshall Blogに掲載したレポートをシッカリ読んで覚えていてくれたのかと思ったらさにあらず。
当日、私と一緒にいらっしゃったのだそうだ…アタシャ完全に忘れていたわ!
ま、12年も前のことだから是非もない。
何しろ今ではたった5分前にやったパソコンの操作法が思い出せないんだから!
Img_0625下がそのYOUNG GUITARの4月号。
100ページを超えるランディ・ローズの大特集だ!
しかし、日本人ってのはつくづくランディが好きですナァ。
『Blizzard of Oz』で彼がブレイクしたのは私が大学1年生の時だった。
こんな私でも正直カッコいいと思ったし、コピーもした。
この時はまさか将来自分がランディ・ローズのモデルのMarshallを取り扱うようになるだなんて夢にも思わなかったよ。Img_0621見本誌を頂戴して驚いた!
お渡しした写真がその時の雰囲気を伝えるためにチョコチョコと使われている程度かと思ったら、ベースの人の写真で1ページ丸ごと割いているじゃないの!
ベースの人とは元Quiet Riotのケリー・ガルニ。
4ページにもわたるインタビューが掲載されているのだ。Img_0623…ってんで、コリャいい機会だと思い、今となっては見ることができなくなってしまった12年前の記事を復活することにした。
と言っても、いつも通り昔の記事は写真も文章も見れたものではないので、98%ぐらい書き直し、写真も再度レタッチをして記事を組みなおすことにした。
「2022年マスタリング・バージョン」ということでご覧くだされ。
    ☆    ☆    ☆ 
ステージの上には当然ランディ・ローズのシグネチャー・モデル1959RRがセットされた。
Marshallのダニー・トーマスがアメリカのローズ家の倉庫で保管していた実際にランディが使っていた改造済の1959をスミからスミまで精査して忠実にコピーして組上げたモデル。
なつかしいな…取説に載っていたランディがMarshallの工場からルディ・サーゾに送った絵葉書の翻訳をしたりした仕事は楽しかった。
2008年の発売か…まだデジタル製品が跋扈する前で、まだギターの音が真空管のアンプから出されていたいい時代だった。

Img_0150この日は、まずDESTROSEと中間英明さんのバンドが登場してランディゆかりの曲を演奏した。
その後に登場したのが当時10歳だった宮澤佑門(ゆうと)くん。
まずはトークでのご登板。Img_0153オジーと共演した時のことやランディのお墓参りに行った時のことを熱く語ってくれた。
何しろ2008年8月4日に「世界最年少のプロギタリスト」としてギネスブックに登録された人ですからね。
Img_0159まぁ、この年でアメリカをツアーしちゃうぐらいの人だから、人前でしゃべるなんてことはナンでもない。
うまいのはギターだけじゃなくて、トークも絶品なワケ。
かつてのゴルフの石川遼くんとか、チョットぬるめだけど将棋の藤井くんとか、芦田愛菜ちゃんとか、何か一芸に超秀でた人は年齢に関係なくシッカリしゃべることができるね。
「えっとね~」だの「でもね~」だの、トロトロしたことは子供でも絶対に言わない。
こういう子は学者みたいに考えていることがアタマの中でガッチリと組み上げられているんだろうな。

Img_0154えっとね~…あ、私の場合はボケているだけです。
このイベントの数日前、佑門3月15日付けの日刊スポーツでもドカンと紹介されていた。
彼はギターだけではなくて、油絵や歴史にも興味があるとのことで、好きな武将は徳川家康なのだそうだ。
当時ね。
今は誰だろう?
こんど本人に訊いてみよう。
…というのは、このイベントの後、祐門くんとは長い間没交渉になっていたのだが、数年前にSNSを通じて祐門くんが連絡をしてくれて、今でも時々連絡を取り合っているのだ。
現在、祐門くんは学業にいそしんでいて音楽活動の第一線からは退いているものの、ギターの腕を磨き続けている。
最近もSNSにELPの「Karn Evil No.9」のキース・エマーソンのソロをギターで弾くビデオを投稿していた。
そして、今回の記事に絡めてこんなビデオを紹介してくれた。
2年前に録ったモノ。


さて、ショウの方はというと…。
祐門くんのトーク・コーナーに続き、ランディへの黙祷を経て始まったのがお兄さんのケル・ローズのバンドのステージ。

Img_0162ケル・ローズ

Img_0168ロニー・ノース

Img_0165ケリー・ガルニ

Img_0175演奏するのは当然ランディゆかりの曲たち。Img_0208ケルはボーカルズだけでなく、2日前のイベントではキーボーズの腕前も披露した。
Img_0188魂を込めてランディのパートを弾くロニー。
Img_0166メンバーたちの気合の入れようは、天国ランディに届けるために演奏しているかのようだ。
Img_0191とりわけケルの渾身の歌声は観る者の感動を誘った。Img_0244子供の頃からランディとバンド活動していたというQuiet Riot時代の盟友、ケリー。
YOUNG GUITARのインタビューでしみじみとランディとの思い出を語っている。Img_0190もちろん演奏は超エキサイティング!

Img_0211ケルはケルで客席に降りての大熱演!

Img_0212そして、スペシャル・ゲストとして佑門くんが登場!Img_0221曲は「Crazy Train 」。

Img_0219ギターだけじゃなく、歌も歌っちゃう。
もちろん英語よ。Img_0230そして、ソロ。
見よこの勇姿!さすがオズボーンと共演を果たしただけあってまったく物オジーしない!Img_0224ケリーとの息もピッタリだった!

Img_0232_2佑門くんは今でもローズ家との関係を絶やさずにいて、3年前にWhisky A Go Goで開催されたランディのトリビュート・イベントでケルとお姉さんのキャシーと合流した。
その時の様子がコチラ。


さて、もう1人のスペシャル・ゲストは中間英明!Img_0246さすが中間さん、まるで以前からこのバンドで活動していたかのような溶け込みよう!Img_0258今回はストラトキャスターではなく、会の趣向に合わせてフライングVで暴れまくってくれた。
右手にはMarshallのリスト・バンド!

Img_0250ロニーともパートを分かち合い互いのランディへの想いをギターに語らせた。Img_0242ケリーのベース・プレイにも力が入る!
Img_0189最後の最後まで力のこもったパフォーマンスを披露したケル。

Img_0169中間さんとはも~こんな調子!

Img_0260中間さんは今月の21日、『Woman on the Moon』というショウに出演する。
ファンの皆さんはお見逃しなく!
 
詳しい情報はコチラ⇒月見る君想フ公式ウェブサイト

Wom中間さんの登場で盛り上がりも最高潮に!

Img_0261この日、何回「Crazy Train」を耳にしたかわからないが、出演者や集まった観客のランディ・ローズへの想いが伝わってくる心温まるイベントだった。Img_0178

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 200(一部敬称略 2010年3月18日 SHINJUKU HOLIDAYにて撮影)

 

2022年3月 1日 (火)

【Music Jacket Gallery】メッセージ・ジャケット特集<vol.3>

 
『メッセージ・ジャケット特集』の最終回。
いよいよ最後の展示棚に移る。Img_0041  
§ 5 - a
このあたりは近未来系のデザイン・ゾーン。

Img_0044バーコードも扱いやすいモチーフだ。
その分、「ありきたり感」がでてしまうのもやむを得ないかな?
左はThe Kinksのデイヴ・デイヴィスが1980年にリリースした初のソロ・アルバム『AFL1-3603』。右はアイルランドのパンク・ロック・グループ、Stiff Little Fingersの同じく1980年の『Nobody Heros』というアルバム。
Img_0179removebgpreview しかし…『AFL1-3603』なんて覚えにくいタイトルだナァ。
でも、秋吉敏子の『Sumie』というアルバムに収録されている「A-10-205932」という曲名を覚えるよりはラクか… 。
この敏子さんの方の曲名は、1950年代にアメリカに渡った敏子さんに最初に付された移民の登録ナンバーだそうだ。
確かあまりにも覚えにくいということで、後に改題したんじゃなかったっけかな?
ナニになったのか忘れちゃった。

Ats 一方、このデイヴ・デイヴィスのアルバムの「AFL1-3603」とは何ぞや…。
コレはこのレコードの製品番号なのだそうだ。
このアルバムがリリースされた1980年あたりからレコード・ジャケットにバーコードを入れるようになった。
ジャケットはミュージシャンにとっては作品の大事な一部分でしょ?
そこにこんな無粋なシマシマを入れるとは何事だ!…と、デイヴは世間の美的感覚を窺うようにして抵抗して見せたというワケ。Dd 久しぶりに聴いたけど、このアルバム、まだまだ古き良き「ハードロック」のテイストが残っていてとても良いナ。
何しろデイヴの歌がスゴイ。
The Kinksでもデイヴがリード・ヴォーカルズを担当している曲がチョコチョコあるけれど、ハードに叫ぶこのアルバムでの歌唱はまったくそれとは似ても似つかないモノだ。
The Kinksのことはロンドンのを絡めて書きたいことが山ほどあるけど、その内特集を組むつもりなので今はガマン。
 
このバーコード、シマシマがナニを表しているのかはわからないけど、下のアルファベットと数字は架空のモノ。
Img_0181私は昔、教則ビデオの仕事をしていた時に600個からの商品すべてにバーコードを付ける作業をしたことがある。
も~、大変で夏休み返上で取り組んだ。
専門のソフトがあって、商品名を入力すると勝手にバーコードをひねりだしてくれるんだけど、何しろ飽きる!
その作業で覚えたのは、日本で流通している「JANコード」のシマシマの下についている数字の意味ぐらい。
頭の2桁が国を判別するコードになっていて、日本の場合は「49」。
次の5桁がその製品を作っている会社のコード。
その次の5桁がその製品自体のコードになっているということ。
こんなことを知っていても何の役にも立たんな…。
 
Stiff Little Fingersの方は数字ではなくて、よく見るとバンド名を表したアルファベットになっている。
Img_0180The Tubesの5枚目のスタジオ・アルバムは『Remote Control』。
コレはわかりやすい…機械が赤ちゃんを育ててるの図。
もう既にこんな世の中になっちゃってるんじゃないの?
プロデュースはトッド・ラングレン。
デビューからライブ・アルバムぐらいまでのThe Tubesってすごく好きなんだけど、1979年のこのアルバムはもうスッカリ80年代サウンドになっちゃっていてナ二だな。

Img_0182_2モナリザも色んなところでよく使われるわナァ。
ミロのヴィーナスと相乗りか…。
The Dammed の『Lively Arts』。
まったく通過していないのでナニです。
Img_0188折に触れてパンク/ニュー・ウェイヴ以降のロックは苦手…と、Marshall Blogに書いてきたけど、このXTCっていうのはよろしいな。
ある雑誌のインタビューでアンディ・パートリッジが「コード進行と歌のメロディの組み合わせが普通でないように作曲するよういつも心がけている」みたいなことを言っていたのが印象的だった。
また、彼は「ビートルズ・フリーク」としても有名だそうで、そのインタビューの中で「A Day n the Life」の最後の大フェルマータ中にオーケストラの人がイスを引いて出してしまうノイズのことを嬉々として語っていたのには好感が持てた。
下は1978年のXTCのセカンドアルバム『GO 2』のジャケット。
『Go 2』ってツトム・ヤマシタさんのアルバムにもあったよね?
さて、マジなのか、フザけているのかわからないが、これこそメッセージ・ジャケットの究極の姿だ。何せ自分の作品に関するメッセージがそのまま書かれているんだから。
同時にジャケットのことにも触れている。
オモシロイので少し読んでみる。
これはレコード・ジャケットであ~る。ここに書かれている文字はジャケットのデザインであ~る。デザインはレコードのセールスを助けるモノであ~る。我々はこのデザインに興味を持ち、あなたがこのレコードを手にすることを望んでいるのであ~る。ジャケットを手にした時、中の音楽を聴くように説得されるだろう…このケースではXTCの『Go 2』であ~る。そしてあなたにそれを買って欲しいのであ~る。あなた以外にもそうしてもらえれば、ヴァージン・レコードやマネージャーのイアン・リード、そしてXTC自身にもお金が舞い込んでくるワケであ~る。これはこの上ない喜びなのであ~る。いいジャケットというものはたくさんの人の目を惹き、更なるお金をもたらすワケであ~る。このメッセージが見目麗しい写真のように皆様の目を惹きつけるよう試しているところ。あなたが読むようにデザインされているのです。これを『犠牲者おびき寄せ』と呼び、あなたこそが『犠牲者』なのです。でもいつでも読むのを止めていただいても構いませんよ!なぜなら今我々がやろうとしていることは、あなたにこれを読んで頂こうとしていることに他ならないのですから。(つまり、この先を読んでもらえないようならXTCの試みが失敗だったということになるというワケ)」
…とこんな調子。
と、植村さんとは別の切り口でジャケットの重要性を説いているともいえる。
ま、シャレでやっているんだろうが、やっぱり写真や絵やグラフィック・デザインのジャケットの方が魅力的だわな。
Img_0185
ここで一句。
「ヴァン・モリソン 日本に来ない ヴァン・モリソン」
1973年の『Hard Nose the Highway』。
邦題は『苦闘のハイウェイ』といったらしい。
ジャケットのイラストは一目でマイルスの『Bitches Blew』とか『Live Evil』を手がけたマティ・クラ―ワインというドイツのイラストレーターの仕事…とばかり思っていたんだけど、どうも違うらしい。
ロブ・スプリンゲットというハービー・ハンコックのアルバムのジャケットのデザインを担当した人らしい。
ホントかな~。
ナンカ狐につままれたような感じ?
Img_0184§ 5 - b
いよいよ最後の展示棚!

Img_0047The Pretty Thingsってのは日本で人気があるのだろうか?あるいは、あったのだろうか?…みたいなことをいつも書いているけど、実際のところどうなんだろう。
この 『Parachute』は1970年の7枚目のアルバムでUKヒットチャートの3位まで上がっている。
私も持っているけど、聴くとカッコいいような、そうでもないような…。
いい曲のような、そうでないような…。
ハードのような、ソフトのような…。
でも『Silk Torpedo』とか『Savage Eye』とかジャケットはいいよね。
ヒプノシスだから。
このアルバムもヒプノシス。
…なんだけど、どうも「らしく」ない感じがする
Img_01891977年から活動を続けるAngelic Upstartsの1980年のセカンド・アルバム『We Gotta Get out of This Place』。
「We Gotta Get out of This Place」は「朝日のない街」というオチャラケた邦題を付けられてしまった1965年のThe Animalsのヒット曲。
このバンドはこのパンク調で同曲を収録した。
 
ジャケット自体はユーモラスなんだけど、とても深刻な雰囲気のイラストはニック・ホックリーという人の作品。
「ココから出ていかなくちゃ!」というタイトルからしても、公害問題を訴えているように見える。
私はこのバンドは全く知らなかった。
パンクだし。
で、調べてみると、このバンドはイングランド北部のサウス・シールズの出身なんだね。
Img_0199ジャケットに描かれているオジさんたちはランプ付きのヘルメットを被り、スコップを手にしている。
このオジさんたちは「Miner(マイナー)」、つまり「炭鉱夫」だ。
サウス・シールズの約5km南には「Whitburn Colliery(ホイットバーン・コーリエリー)」という炭鉱があったが1968年に廃坑になった。
それでアタマを抱えているのではなかろうか?
そして、「もうサウスシールズから出て行かなきゃ…仕事がなくなってしまったのだから」という風に私は想像してみたがいかがなモノだろうか?
今回のシリーズの<vol.2>で触れたようにサッチャーのせいで廃止になったのかと思ったが、サッチャーが首相の座に就いたのは1979年のことなので関係なさそうだ。

Miner 皆さんは「Cornish Pasty(コーニッシュ・パスティ)」というイギリスの食べ物をご存知かな?
そもそも日本では「ペストリー」という言葉は使っても「パスティ」という言葉には馴染みがないよね。
「ペストリー」というと、恐らくリトルマーメイド辺りで盛んに売っている菓子パンのチョット高級っぽいヤツを思い浮かべるでしょう。
主に「ペストリー」というのはそうした菓子パンの生地自体のことを指す。
その生地に具を入れて焼いたモノが「パスティ」。
イギリスではこれら2つの言葉が厳格に使い分けられているハズ。
で、イギリスには「GREGGS(グレッグス)」というパスティの専門店がそこら中にあって、コレが安くてとてもおいしい。
下はデヴィッド・ボウイの出身地、ブリクストンのGREGGS。

Img_7235コレはMarshallの近くのGREGGS。
この時は改装中だった。

Img_8872ま、だいたいこんなもの。
コレはアールズコートのGREGGSだったかな?
左のがパスティ。
ビーフシチューみたいなものがタップリ入っていて(当時で)150円ぐらいかな?
イギリスで買い食いするものといえばサンドイッチのような冷たい食べ物ばかり。
こんな値段で温かいモノは他にまずない。
だから余計においしく感じるんでしょうナ?
右のエクレアも生地のクォリティが高いのでとてもおいしい。

Img_9871さて、そのパスティの代表選手が下の「コーニッシュ・パスティ」。
「Cornish」というのは「Cornwall(コーンウォール)」というイギリス南西部(左下のとんがっている辺り)の地名の形容詞。
だからそっちが出元なんでしょうな。
イギリスでは「炭鉱夫の食べ物」とされている。
コレ、ハジッコの耳の部分が大きいでしょう?
炭鉱夫は一日中地下深く潜って、食事もそこで済ます。
当然手を洗うための水などないので、汚れた手のままで食事をすることになる。
そこで、炭鉱夫たちはこのコーニッシュ・パスティを持って坑内に入り、食事の時間になるとその汚れた手でコーニッシュ・パスティの耳の部分を持って食べる。
そして、耳の部分は汚れているから食べないで捨てちゃう。
「生活の知恵」というヤツですな。Cp2_2中身はこんな感じ。
牛肉、薄切りのジャガイモ、ルタバガというカブの一種、タマネギなどが入っている。

Cp2_1イギリスのスーパーに行くと袋入りで売っている。
「Ginsters」というのが有名…とMarshallの経理のボスが私にパッケージを見せてくれた。
その彼のその日のお昼はコレ1個。
質素だよ~、向こうの人のお昼は…朝ゴハンもだけど。
まぁ、我々の感覚だと立ち食いソバ屋で「かけそばを一杯」という感じか?
今度行ったら私も買って食べてみようかと思っているんだけど、コロナのせいで行かれない~!Cp3 ところで、サウス・シールズは静かだったな~。
下が一番の繁華街…って、いい加減静かすぎるか?
この写真を撮ったのは午後4時ぐらいだったからね~。
それでも1950年代にこの通りを撮影したビデオを見ると、人と車があふれかえっていて、あまりの変わり果てようにとても驚いた。
Img_6927
映画監督のリドリー・スコット、『モンティ・パイソン』のエリック・アイドル、イギリスで最も読まれている小説家20人のウチのひとり、キャサリン・クックソンを輩出している町がサウス・シールズ。
そして、我が友、現Geordieのギタリスト、スティーヴ・ドーソンの地元だ。
スティーヴは元The Animalsのギタリスト…つまり「We Gotta Get out of This Place」の弾き手でもあった。
奇妙な符合ではないか!
GeordieはAC/DCのブライアン・ジョンソンが在籍していたニューカッスル出身のバンド。
ニューカッスルからサウス・シールズはローカル鉄道で20分ぐらいの距離だ。Img_7024 イギリス国内に100軒は下らないと言われる「イギリスで一番おいしいフィッシュ&チップス屋」もあったりするサウス・シールズ。
イヤ、実際に美味しかったですよ。
Creamもジミ・ヘンドリックスも訪れた町ですからね。
友人の地元でもあり、私にはとてもオモシロかったけどワザワザ行くほどのことはない。
下の「サウス・シールズ往訪記」をご覧頂ければ十分だと思う。
     ↓    ↓    ↓
☆【イギリス-ロック名所めぐり vol.6】 サウス・シールズ(South Shields)
☆【Shige Blog】イギリス紀行2012 その14~サウス・シールズ1
☆【Shige Blog】イギリス紀行2012 その14~サウス・シールズ2
☆【Shige Blog】イギリス紀行2012 その14~サウス・シールズ3
Img_7055ところで、ココまでエラそうに書いて来た私ですが、「We Gotta Get out of This Place」という曲を知ったのは本家のThe Animalsではございませんでしてね…。
高校の時にリリースされたBlue Oyster Cultのライブ盤『Some Enchant Night』だった。
このアルバムのレコ発ツアーで来日してね。
新宿の厚生年金会館へ観に行ったけど、すごくいいショウだった。
もちろんこの曲も演っていた。
このチームもまだガンバってるんだね~。
SenDregsの1982年の『Indutry Standard』。
スティーヴ・モーズ、デイヴ・ラ・ルー、Tラヴィズ、ロッド・モーゲンスタイン、マイク・オコーナー、ジェリー・グッドマン…キラ星のようなスター・プレイヤーが集まったチームの割には日本ではあまりウケない印象があるんだけどどうなんだろう?
私もまだ「Dixie Dregs」と名乗っていた頃に『What If』とか『Nght of the Living Dregs』あたりのアルバムは聴いていたけど、正直ハマることはなかったナァ~。
キライじゃないけど夢中になれない。
演奏はスゴイんだけど、どうも曲に馴染めなかったんだナァ~。
『Nght of the Living Dregs』のライブの面の2曲目に収録されている「The Bash」という超絶曲がが好きだったんだけど、それがカントリーの「Wabash Cannonball」という曲の完全パクリということを後で知ってガッカリしてしまった。
 
ジャケットのイラストはどういうことなんだろう?
オジさんたちがスコップで水晶玉みたいなモノをイジている。
手前には馬かなんかの白骨体。
そしてタイトルは「工業規格」。
わからない。
 
スティーヴ・モーズってイングヴェイ・マルムスティーンが好きなんですってね?
数年前、イングヴェイとDeep Purpleのダブル・ヘッドライナー公演の時の話。
イングヴェイのステージをステージ袖の暗がりで最初から最後までジックリと観ている人がいた。
誰かと思って顔をのぞくとスティーヴ・モーズだったのでビックリした。
Img_0190御大The Moody Bluesのセカンド・アルバム『Question of Balance』。1970年の作品。
いいジャケットだ。
アインシュタインまで出て来ちゃって…。
手掛けたのはムーディーズの多くのアルバム・ジャケットを担当したフィル・トラヴァースという人。
 
私はプログレにハマった高校時代に『Every Good Boy Deserves Favour』と『Seventh Sojourn』を聴いたぐらいでムーディーズは知らないに等しいんだけど、「Go Now」なんていい曲だよね~。
アレはポールの曲じゃありませんからね。
そして、Queenの「Bohemian Rhapsody」のビデオは、マーキーの2号店の裏で撮影したあの「Go Now」のビデオを手本にしたとか…。
このアルバムでもよく知られたオープナーの「Question」なんかはチョット大ゲサだけど名曲だ。

Img_0192オランダのスーパー・バンド、Golden Earringの1975年の作品『Switch』。
アンドロイドみたいなグランギニョルが捕えられている。
何となく現在のアニメでも通用するようなデザインだ。
アートワークはハワイ生まれの日系人、ジョージ・オーサキという人。
この人のポートフォリオを見て腰を抜かしたゼ!
チョコチョコっといくつか過去の作品を紹介しようとしたけど…スゴすぎてムリ。
日系でこんな人がいたんだね~。
 
このバンド、なかなかいいんだよね。
Focusばかりがオランダじゃないってことよ。
Img_0197植村さんは大のJethro Tullファンで、ナンとイアン・アンダーソンとサシでホッケを突っついたことがおありだという。
イアンはそのホッケの味に大層感動していたそうだ。
ま、ハギスよりはマシなことは確かだろう。
私もタルは昔から大好き。
大分前に来日したでしょ?
ギターのマーティン・バレがマーシャルということもあって渋谷公会堂の追加公演を観せてもらった。
何しろこの時は『Aqualung』を全曲演奏するということで大いに期待を胸にして公園通りを上って行ったっけ。
席は2階だったんだけど、おっそろしくガラガラだった。
「これが現状なのね…」わかっちゃいるけどチト寂しいね。
ショウの方は念願のタルだっただけに文句をつける気は毛頭ない。
約束通り『Aqualung』は全曲演ったし、「Thick as a Brick」も「Song from the Wood」も演ってくれた。
だが、アレはワザとやっていたのだろうか?…イアン・アンダーソンの歌とフルートとギターが出てくると、PAの音量が妙に上がってハリのある音になる。
ところがイアンの歌なりフルートのソロが終わるやいなや、ヒョイっとバンドの音がしぼんでしまうんだよね。
最初のうちは「オ~、さっすがイアン!」と感心していたんだけれど、ショウが進むにつれてその落差が気になって、気になって…。
それでも本物のJethro Tullが観れて満足でしたがね…。
惜しむらくはどうせなら1972年の初来日公演が観たかった!

『Too Old to Rock'n'Roll, Too Young to Die』はベスト盤を除いたTullの10枚目のアルバム。
『ロックンロールにゃ老(とし)だけど死ぬにはチョイとわかすぎる』…強烈なメッセージじゃござんせんか!
でもさ、このアルバムを発表した1976年、Ian Andersonってまだ29歳だったんだゼ。
そう、昔は30歳を超えるロック・ミュージシャンなんて考えられなかったのよ。
反対に『Thick as a Brick』、『Passion Play』等の超名作&問題作をなんかを25歳の時に出しているんだからまったく恐れ入る。
昔の人は本当にスゴかった!
イアンは今年76歳。
本当に「老(とし)」になっちゃったけど、まだバリバリやっていてくれてうれしい限りですな。

Img_0202毎作ジャケットが楽しいタルだけど、このアルバムではコミック仕立てに徹している。
アートワークはマイケル・ファレルという人の仕事。
登場人物のセリフの中に収録されている曲名が挿入されている。
ファレルは他にArgentの『Nexus』や、いつかやったStreet Walkersの『Downtown Flyers』を手掛けた。Img_0203removebgpreview国内盤には日本語訳がついていた。
何やらココでも「Harrods」のきわどいパロディを掲げている。

Img_0206最後にこのタイトル、『Too Old to Rock'n'Roll, Too Young to Die』。
「~すぎて…できない」という中学で必ず習う重要な表現のひとつ。
UFOの「Too Hot to Handle」でもおなじみだ。
コレで思い出すのが中学2年の時の英語のテスト。
やっぱりこれが出題された。
学年で一番ケンカの強いとされていた加藤くんは決して勉強ができないわけではなかったが、この「too」と「to」を( )に入れる問題がどうしてもわからなかった。
そこで試験中、見回りの先生が離れたすきに前の席の伊藤くんに「オイ、4番の答えナンダ?」と小声で訊いた。
正義感の強い伊藤くんは困ってしまったが、教えないと後が怖いので同じく小声で「トゥだよ、トゥトゥ」と伝えた。
すると今度は加藤くんが困ってしまった。
一体全体どっちの( )に「o」がふたつの「トゥ」を入れてよいのやら…果たして前の( )か後ろの( )か…。
「too~to」か「to~too」か…確率は50%。
数多くのケンカの修羅場で培った野性の勘を活かして加藤くん、イチかバチか前の( )にtooをブチ込んで見事正解をキメてみせた。
試験終了後、加藤くん勝ち誇った顔!今でいう「ドヤ顔」だね。
アレは真の勝負師だけが持ち合わせている最高の笑顔だった…って、ナニを言ってんだか!
ちなみに私は自力で正解しております。
そして今でも外国人と会話する際には、今でも時折「too~to…」を使用させていただいております。
…と、この部分はあまりにもどうでもいいことなので今回カットしようかと思ったけど、読み返してみて案外面白かったので再掲した。

Tt 個別ジャケット紹介のコーナーの最後は植村さんも大好きなフランク・ザッパで〆ることにしよう。
何しろ植村さんはザッパの存命中にロサンゼルスの家までいらっしゃっているぐらいだから!
思い返してみるに、植村さんとお近づきになることが出来たのもフランク・ザッパのおかげだった。
私のザッパ好きを知っていたレコード会社に勤める方(当時)が植村さんを私に引き合わせてくれたのだ。
そのレコード会社の方自慢の赤坂のレバ刺しの名店をセットしてくださったのだが、植村さんも私もレバ刺しが苦手で、お気の毒にその方に3人分召しあがって頂いたという次第。

Levその後、都内のマンションの一室を占拠しているCDのコレクションの取材をさせて頂いたりした。
そのレポートを久しぶりに読んで我ながらオモシロかった。
大幅に加筆訂正を加えたので是非ご覧になって頂きたい。
   ↓    ↓    ↓
The Amazing Uemura Collection~Music Jacket Galleryの源

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さて、その「最後の1枚」とは『興奮の一夜』と邦題された1973年の『Over-Nite Sensation』。
私はコレを中学生の時にソニービルの下のハンターで買った。
「1,000円以下」のコーナーで確か800円だったと思う。
聴きやすくて大好きなアルバムだった。
その時から何年か経ってCDの時代になって3回ぐらい買ったかな?Img_0193removebgpreviewそして、一昨年、もう1枚LPを買った。
イギリス盤のオリジナル・プレス…だから手に入れたワケではない。
私は「オリジナル盤がどうだ」とか「マトリックスがどうだ」とかいうことには全くと言っていいほど無頓着なのです。
コレはかつて何回かフランクフルトでご一緒させて頂いたジム・マーシャルの友人の奥さんからのお誘いだったので譲り受けることにしたのだ。
ある日、突然facebookを通じてその女性から連絡があった。
「シゲ、あなたフランク・ザッパが好きって言っていたわよね?実はウチの娘がヒョンなことからザッパのレコードをたくさんもらって来たの。貴重なモノかどうかは私にはわからないんだけど、すぐにアナタのことを思い出して連絡したのよ!」という具合だった。
私はその女性のことをスッカリ忘れていたので、ビックリしてしまって、その時一緒にいた現Marshall社社長の奥さんに確認してみた。
「ああ、アナタ…彼女がフランク・ザッパを観たことがあると知って、あの時ずいぶんザッパの話をしていたわよ」と言われてしまった。
は、恥ずかしい。
その時から10年以上経っていたのにその方は私が猛烈なザッパ・ファンであることを覚えていてくれたのだ!
そこで送られてきたリストをチェックしてみると長年探し求めていた『Zappa in New York』があるでないの!
他のアルバムも「出てすぐにロンドンのレコード屋で買った」というピッカピカのオリジナル盤ばかり(←結局オリジナル盤が欲しいらしい)。
そこで、この『Over-Nite Sensation』や他のアルバムも抱き合わせで頂くことにした…というワケ。
ジャケットの色目と「Discreet」のロゴの色がが国内盤と違う。
下がそれ。
緑色のステッカーが嬉しかったりする。
「ナンダカンダ言って自慢かよ!?」ということになる。
全く自慢にはならないが…。
S0r4a0075ところでこのジャケットを描いたデヴィッドB.マクマッケンという人…Kansasの『Leftoverture』とかWeather Reportの『Black Market』のジャケットと担当した人だって知ってた?
アタシャ知りませんでした!

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以上でテーマ別展示アイテムの紹介は終わり~。

そして、今日の後半はMJG名物の立体展示のご紹介。
今日もエグイのが勢ぞろい!
ご案内のメインの文章はオーナーの植村さんの作。Img_0049
●TORI AMOS / A PIANO : THE COLLECTION [RHINO (2006)]

ニューヨーク出身の個性派シンガー・ソングライターであるトーリ・エイモスのデビュー15周年を記念して発売された5枚組CD-BOX。
「米国版ケイト・ブッシュ」ともいわれる彼女のエキセントリックな楽曲が86曲も収録されており、その約半数がリミックス、ライヴ、デモなどの貴重な音源というマニア垂涎のもの。
彼女の得意とするピアノの鍵盤を模したギミック・パッケージは実にリアルな作りになっている。
Img_0052鍵盤を押したりすることはできないが質感は本物そのもの!

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●KISS / KISS BOX ( SPECIAL LIMITED BOX ) [UNIVERSAL (2001)]

現在もハード・ロックの雄として健在振りを見せ付けてくれるKISSのデビュー30周年を記念して発売されたのがこの5枚組CD-BOX。
Img_0059この初回限定生産盤は完全にギター・ケースを模したもので、本物のギター・ケースのように硬質の木板に皮を貼って作られている。
内部には毛足の長い赤い裏地も貼られており、ミニチュアのギターが入っていてもおかしくない程の見事な仕上がりだ。
ケースだけに持ち運びにも便利!
Img_0062キッスからのメッセージも封入されている。

Img_0058ブックレットもゴージャス。
ホレ、Marshallがウジャウジャだよ!Img_0060
●PANIC AT THE DISCO / A FEVER YOU CAN’T SWEAT OUT(COLLECTORS BOX) [FUELED BY RAMEN (2006)]

メロディックかつパワフルの両面で人気を集めているPANIC AT THE DISCOのデビュー作『A FEVER YOU CAN’T SWEAT OUT』の初回限定生産のCDとDVDをバンドルしたデラックス・ボックス。

Img_0068全て20世紀初頭の頃のデザインに統一されたポスター、カード、新聞、ツアー・パンフレット、ダイアリー、パラパラ・マンガなど盛り沢山のオマケが楽しい。

05 

FREDDIE MERCURY / FREDDIE MERCURY THE SOLO COLLECTION [EMI (2000)]
クイーンのリード・ヴォーカリストにして名コンポーザーでもあったフレディ・マーキュリーのソロ・ワークを集大成した10枚のCDと2枚のDVDを収めた12枚組ボックス。このボックスでしか聴けない(観られない)音源(映像)もさることながら、未発表写真を数多く載せた資料満載の120ページに及ぶハード・カヴァーブックレットも同梱されている。圧巻なのは、フレディのポートレイトとサインのみで構成されたシンプルで頑丈な箱の仕様です。

Img_0071なんともゴージャスな装丁!

Img_0074帯も極太!

04 

●IRON MAIDEN / EDDIE’S ARCHIVE [EMI (2002)]
ヘヴィ・メタルの雄、Iron Maidenのデビュー20周年を記念して発売された6枚組CD-BOX。
Iron Maidenというネーミングとヘヴィ・メタルというジャンルの両方をそのままパッケージに投影させている。Img_0078彫金で仕立てたエディの蓋もさることながら、エディを取っ手にあしらったグラスもおどろおどろしいメッセージを放っている。
ファミリー・ツリーを描いた巻物も同梱されている。

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帯も極太だッ!

Img_0079おまけのグラス。
右の巻物はメイデンの家系図。

Img_0086「グラスの底にエディがいてもいいじゃないか…」なんて今の若い人は知らないか…。

03  
●遠藤賢司 / 史上最長寿のロックンローラー  [ ナツメグ (1991)]
一貫して“純音楽”を追求し続ける日本では稀有なパンキッシュ・アーティスト、遠藤賢司の芸能生活30周年を記念して発売されたのが、この日本(いや世界)最大のCDシングル。
まだギネス非公認。
とにかくこの超デカ・ジャケ・サイズは物凄い迫力を感じさせる。
本人の手書きによる歌詞カードやおまけに付いている双六セットも楽しい。
ただ難点は、収納と持ち運びに不便なところ。
植村さん、これを持って帰るときには恥ずかしかったとか。

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歌詞カードのサイズも特大!
エンケンさんはコレを全部歌ってる。

Img_0094これが根本敬さんの手による双六。

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Img_0100よく見るとアンプ類がマーシャルになってる!

Img_0096エンケンさんがマーシャルに乗ってる!

Img_0098転倒するスピーカー・キャビネット。

Img_0097参加ミュージシャンの手形も付いてる!
トーベンさんや頭脳警察のトシさん。

Img_0101  
●ONO YOKO / ONOBOX ULTRACASE   [RYKODISC (1992)]
前衛アーティストであるオノ・ヨーコの音楽を集大成した6枚組CD-BOX。
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全世界で350セット限定生産という極めてレアなジュラルミン製のボックス。
Img_0106ガラス製の『宇宙への鍵』箱の裏地に楽譜をデザインしたり、6枚のCDを並べるとオノ・ヨーコの顔になるなど、パッケージの随所に前衛アーティストとしての主張が込められている。
世界が破壊されてもこの箱だけは絶対に未来永劫に残したいという強い意思も伝わってくる。
Img_0104こういっちゃナンだけど、ヘタすると中身より箱の方が高価のような…。
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●PUBLIC IMAGE LIMITED / METAL BOX [VIRGIN (1979)]
Sex Pistolsのリーダー格であったジョン・ライドンが解散後に結成したパブリック・イメージ・リミテッド(P.I.L.)のセカンド・アルバム。
初回限定生産の5万セットだけは鉄製のメタル缶に12インチ・シングル(45回転)の3枚を収めたものだ。
音質にもこだわるジョン・ライドンならではのメッセージがこのアナログの仕様とパッケージに込められている。
CD-BOXの方は、1枚にまとめられたCDがアルミ缶に収められている。

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●THE MONKEES / THE BIRDS, THE BEES & THE MONKEES [RHINO (2010)]
60年代後半に世界的に大ブームを巻き起こしたモンキーズが1968年に発売した傑作アルバム『TH BIRDS, THE BEES, & THE MONKEES』のデラックス版である3枚組CD-BOX。
モノラル音源や未発表音源を満載した各CDは紙ジャケ仕様に施され、当時のレコーディング・エピソードや各音源の詳細なクレジットを載せた可愛らしさに溢れたブックレットとピンバッジも同梱されている。

Img_01153Dのフロント・カヴァーも彼等のキャラにお似合いだ。3Dはうまく撮影できませんな。

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●VARIOUS ARTISTS / BAR-B-QUE SOUL-A-BRATION [RHINO (1998)]
遊びゴコロに溢れたユーモア・センスと卓越したクリエイティヴィティを誇るライノ・レコードお得意の名コンピレーションのひとつ。
Img_0119バーベキュー・パーティー用にと、料理に因んだ音楽(2曲のカラオケも含む)を編集した2枚組CD-BOXだ。
Img_0120特にライノらしさが感じられるのが料理のレシピやインヴィテーションのサンプルやクーポン券まで同梱しているという点。パッケージ・デザインも食欲をそそるような楽しさに溢れている。
Img_0124 
●DAVID SYLVIAN & RUSSEL MILLS / EMBER GLANCE [ VIRGIN (1991)]
デヴィッド・シルヴィアンと、彼の一連のアルバムのデザイン・ワークを手がけているラッセル・ミルズとのコラボ作品『EMBER GLANCE THE PERMANENCE OF MEMORY』だ。
このアルバムは、ラッセル・ミルズのインスタレーション用に書かれた音楽で、100ページに及ぶミルズのインスタレーションのドキュメント・アート・ブックと併せて鑑賞するボックスとなっている。
大竹伸朗氏らによるライナーノーツは日本盤のみに同梱されている。

Img_0126 
●DAVID BYRNE / DAVID BYRNE [SIRE (1994)]
ニューヨークの知性ともいわれたトーキング・ヘッズのリーダー格、デヴィッド・バーンのソロ・アルバム『DAVID BYRNE』の初回限定生産盤で、全世界で5000セットがプレスされた。48ページに及ぶこのアート・ブックは、彼の身体の各パーツの拡大写真(中にはレントゲン写真やCTスキャンの写真も!)が巨匠ジャン・バプティスト=モンディーノによって撮られ、デザインもロバート・バーグマン=アンガーの手によって見事に仕上げられている。Img_0129 
ちょっと番外でJethro Tullの『Thick as a Brick』が展示されていた。
Img_0113removebgpreview下は私が持っている盤。
本当に新聞の間にレコード盤が挟まっている態。
この新聞はもちろん架空のものだが、20ページくらいのしっかりした出来になっている。
いつか内容を全部読んでみようかと思っている。
この世紀の名盤の邦題は『ジェラルドの汚れなき世界』。
ジェラルド・ボストックなる少年が書いた「Thick as a Brick」という詩が詩作のコンテストで最優秀賞に選ばれたが、あまりにも内容が子供らしくないという理由で失格になったという。
その詩にイアン・アンダーソンが曲を付けたということになっている。
でも、これはウッソで~す!
こんな詩を8歳の少年が書くのはムリで~す。というタルらしい人を食った内容。
イアンの悪い冗談。
この作り話を信じた人が「Thick as a Brick (おバカさん)」ということか?
…と思ったらつい先日、facebookで自分のお気に入りのレコードを紹介するサークルでどなたかがこの「アルバムを挙げて8歳の少年が書いた詩にイアン・アンダーソンが曲を付けた」という解説を付けていたのには驚いた。
1972年の発売から50年を経てまだダマされている人がいるなんてJethro Tullはスゴイ!
そうか…このアルバムも50周年か…。

Photo 立体展示は以上。
 
今回は金羊社の屋上のテラスからお別れしましょう。

Img_0216美しい夕焼け!
Img_0223現在は休止しているが、MJGは予め閲覧を申し込んでおけば誰でもご覧になれます。
再開の暁にはゼヒ足をお運び頂き、レコード・ジャケットの楽しさと重要性を味わってくださいまし。
 
MJGの詳しい情報はコチラ⇒[金羊社]MJG常設展公式ウェブサイト

Img_0226さて、最後に…。
このレコード・ジャケットを提供しているのは先ほどから何度もお名前を拝借している日本屈指のコレクター、植村和紀さん。
何度かMarshall Blogにも直接ご登場頂いてきた。

植村さんのコレクションの情報はコチラ⇒The Amazing Uemura Collection~Music Jacket Galleryの源

7mr_uemura
その植村さんが西荻窪で経営されているカフェがその名もズバリの『MUSIC JACKET GALLERY』。
時折ココでしか聴けないライブも開催している最高の音楽空間。
やさしい植村さんが笑顔で迎えてくれます。
音楽好きの方はゼヒお立ち寄りください!
 
MUSIC JACKET GALLEYの詳しい情報はコチラ⇒公式Twitter

Doqqrc6uuay_lvy

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 200(一部敬称略 協力:植村和紀氏一氏 ※立体展示アイテムのテキストは植村氏の解説を元に制作しております)