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2016年6月24日 (金)

PAUL GILBERTインタビュー

今日はMarshallのウェブサイトに掲載されているPaul Gilbertのインタビューをお送りする。

1_pgMarshall (以下「M」):ここ数年いろんなMarshallをお使い頂いていますが、際立ってお好みのモデルはありますか?
Paul Gilbert (以下「P」):ボクはハンド・ワイアードの2061Xが大スキなんだ。
スタジオでもMr. Bigのツアーの数々でも使ったんだよ。
アレは完全に「ペダル・プラットフォーム」なアンプなんだ。アンプ自体ではそう歪むワケではないんだけど、オーバードライブ・ペダルを併用すると完璧なロック・トーンを出してくれるんだよ。
ボクはアンプを現地で調達するようなギグをよくやるんだけど、そういう時はJCM2000、JCM800、JCM900なんかをリクエストするんだ。どのモデルからも最高のトーンを得ることができる。
それに何年かはVintage Modernのコンボ(訳者註:2266C。上の写真のコンボ)をしばらく使っていたこともあるんだ。シングルコイルのピックアップにはKT66のパワー管がすごくマッチするからね。シングルコイルのギターの時にはよくそれを使っていた。
M:今のところは何を使っているんですか?また、それらのアンプの中ではどれが一番お気に入りなんでしょう?
P:ここ数か月はMarshallのエンジニアのひとりが送ってくれた新しいモデルのプロトタイプをよく弾いているんだ(訳者註:新しいモデル~?ナンのことでしょうね~?)。
ボクの大好きな2061Xに似た感じのモノなんだけど、もっとトーンをコントロールできる機能が付いいる。昨日もそれを使ってスタジオでひと暴れさ!レコーディング・エンジニアはそのトーンにフッ飛んでいたよ!
M:ギターがピアノやハープシコード等の他の楽器と異なる部分はどこだと考えますか?
P:もちろんベンディング(チョーキング)とビブラートでしょう!
和音に関していえば鍵盤楽器は圧倒的に有利だけどね。
でも、ベンディングは他の楽器の何モノにも代えがたいよ。もしギターでベンディングができなかったとしたら、ボクはアッという間に気が狂ってしまうかもしれない!
M:「ギターを弾く」ということでもっとも好きな部分は?
P:自分が自分だけのラジオになれること。様々な曲が頭に浮かぶ…それをギターで弾くことができるということなんだ。
もし、思うように弾くことができなければ、曲を弾き続けるためのコードの探求を楽しむんだ。
唯一の問題は、ボクが最初に認められることになったスタイル、つまり「ヘヴィ・メタルの速弾き」は家では絶対に弾かないものとなってしまったことかな。(訳者註;Paulが家にいる時は、彼の頭の中のラジオでヘヴィ・メタルが一切オンエアされないということ)
The Beach Boysの「Wouldn’t It Be Nice(訳者註:『Pet Sounds』収録のビーチ・ボーイズの必殺の名曲のうちのひとつ。「素敵じゃないか」という邦題がステキじゃない)」やThe Spinnersの「Games People Play(訳者註:スピナーズはアメリカのR&Bグループ。「Game People Play」は1975年のヒット曲。名曲)」のコード進行を探りもするし、それらをキャンプファイヤー・バージョンにアレンジしてみんなで演奏して楽しむんだ。
そして、ライブ・ステージでは、お客さんをエキサイトさせるために、体育会系のノリで演奏することを楽しんでいる。
でもボク自身としては、ただただ「いい曲」が好きだ。
M:初めてギターを手にする人たちにアドバイスを与えるとしたら?
P:ギターにはものすごい数の色々なスタイルがあるけど、アドバイスをするとしたら70年代のロック・ギターを目指せ…ということだね。
そうするには左手の親指を使う必要がある。音をシッカリ出すために指板を上から(訳者註:6弦の方から) ギュっと掴むんだ。もちろん、セーハしたり、指をストレッチしなければならない時は別だよ。そういう時は親指をネックの裏に置かなければならないからね。                              
でもできる限り親指はネックの上側に来るべきだ。ギターを低めに下げれば自然とそうしやすくなるし、いい感じになるよね。
もちろん、どんな楽器を演奏する時みも、身体の中でもっとも重要なパーツは「音楽的な耳」だよ。
でも、肉体的な意味においては、「親指を使ってネックを握る」ことは究極的に重要だと思うんだ。

おしまい

 ☆    ☆    ☆    ☆     ☆     ☆     ☆  

さすがPaul!!
オジちゃん、うれしいわ!
ナニが?って、アドバイスのところよ。「70年代のロック・ギターを勉強しろ」ってよ!
そんなポールが言っているのはギターだけではなく、そのあたりの音楽をよく聴きなさいということだと思う。
他の記事にさんざん記してあるのでココではクドクドと書かないが、Paulの音楽に対する愛情や興味、探求心は生半可なものではない。
私がいつも思っていることをバッチリとPaul代弁してくれたのがうれしくて、さっそくPaulにお礼のメールを打った。
「70年代のロックを愛してるんだ。それとその時代のハイ・パンツもね!」…という返事がすぐに来て、そこにはJimmy Pageの写真が添えられていた。
ウワ!こうして見ると昔のズボンは股上が高かったナァ。
…と感心しつつ、コレはPaulの暗喩かな?と思った。
つまり、ケツが見えるぐらいズボンを下げてはいている連中が好んで聞く音楽は苦手ということ。ナゼならそういった音楽にはギター心が存在していないから。
あ、そういえばPaulはASTORIA試したのかな?訊いてみよっと!

<オマケ:Paul Gilbertが登場するMarshall Blog>
最近はご無沙汰だけど、こうして見るとよくご登場頂いてきたナァ。
ありがたいことです。
また、こうした世界的なアーティストにご協力頂いていることをマジで誇りに思っています!
見逃している人は是非チェックしてくだされ!

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