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2021年1月

2021年1月29日 (金)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 2 <後編>

 
さて、『組曲』のソワレのレポートの<後編>。
せっかくの機会なので、今日は「組曲(suite=スウィート)」について少し書かせて頂く。
「組曲」とはナンぞや?
もちろん元はクラシック。
冒頭に「序曲」があって、その後にガヴォットやメヌエット等の古くからヨーロッパに伝わる「舞曲」をいくつか組み合わせてひとつにまとめた曲の形式を指す。
土台、音楽は宗教か舞踏のための付属品だからね。
そして、時代が下り、その形式にこだわらずいくつかの曲を続けて演奏する曲が「組曲」と呼ばれるようになっていったそうだ。
じゃ、通常4つの楽章を続けて演奏する「交響曲」は「組曲」なんじゃないの?ってなことになるわね。
誰でもそう思うのが普通でしょう。協奏曲や弦楽四重奏曲も同じ。
本当は交響曲は4つの楽章が、第1楽章はソナタ形式だの、第3楽章は第1楽章と同じ調でなければならないとか、定められたスタイルに収まっていなくてはならないんだけど、ストラヴィンスキーなんかは3つ楽章からなる交響曲を作っているし、マーラーあたりは5楽章の曲やら歌入りやらやりたい放題だかんね。
そうやって交響曲の本来の形式を無視すれば「交響曲は組曲」であるということがいえる。
このあたりの結論としては、いくつかの曲を組み合わせてできている曲を、作った本人が「へへへ、また交響曲作っちゃった!」と言えば交響曲だし、「あ、コレ?形式は交響曲なんスけど、組曲なんスよ!」と言えば「組曲」になるそうです。
 
さて、組曲がどんなモノかがわかったところで…じゃ、ロックで「組曲」って言ったらどうだろう?
もう私は断然、Crosby, Stills & Nashの「Suite: Judy Blue Eys(組曲:青い目のジュディ)」なのね。
中学2年生の時、映画『ウッドストック』で初めて観て(&聴いて)、「ウワ~、いい曲だにゃ~」と感動したワケよ。
「永遠の14歳」はナニもsun-go☆さんだけじゃないのだ。
それから何年かしてファースト・アルバムのバック・バンド入りの音源を聴いてズルッとなったっけ。
20

10_2
イヤイヤ、ロックの世界にはいくつもの曲が連なって出来ている、もっと組曲らしい組曲のような作品が他にたくさんある。
たとえばJethro Tullの『Thick as a Brick』やY『A Passion Play』…

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Pp

Yesの『Close to the Edge』や『Tales of Topographic Ocean』などなど。
でも、これらは「組曲」とは呼ばれていない。
なぜなら本人たちが「組曲」と言っていないから。
『組曲:とんま(thick as a brickとは'バカ'とか'とんま'という意味)』、『組曲;海洋地形学の物語』なんて聞いたことがないもんね。
あ~、こういう重箱の隅をつつくようなことはホントに楽しいな~。

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12to

歌劇やバレエといった物語を音楽で表現することに長けているクラシック音楽はやっぱり「組曲」が盛んだけれど、実はジャズ界にも「組曲の大巨匠」がいる。
それはデューク・エリントン。
ジャズを聴かない人でも「デューク・エリントン」の名前ぐらいは聞いたことがあるでしょう?
時代が大幅に違うにもかかわらず、マイケル・ジャクソンもエリントンがいなかったら存在していなかったと言われるぐらい、今でもアメリカのポピュラー音楽に影響を与え続けている偉大な音楽家ね。
そのデューク・エリントンがやたらと力を注いだのが「組曲」なのだ。
ざっと調べただけでコレだけある。
 
Perfume Suite(香水組曲、1944)、Deep South Suite(深南部組曲、1946)、Liberian Suite(ベリア組曲、1947)、Controversial Suite(コントロヴァーシャル組曲、1951)、Newport Jazz Festival Suiteニューポート・ジャズ・フェスティヴァル組曲(Newpot Jazz Festival Suite、1956)、Toot Suite(トゥート組曲、1958)、The Queen Suite(女王組曲、1959)、
Turcaret Suite(チュルカレ組曲、1961)、Autumnal Suite(秋組曲、1961)、The Girls Suite(女性組曲、1961)、Far East Suite(極東組曲、1966)、Latin American Suite(ラテン・アメリカ組曲、1968)、New Orleans Suite(ニュー・オーリンズ組曲、1970)、他未発表曲が4つ。
  
スゴくね?
コレだけ作ってるといかにも粗製乱造なのでは?と思ってしまうけどさにあらず。
私も全部聞いたわけではないけど、「極東組曲」とか「女王組曲」とかすこぶるカッコいい。
やっぱりエリントンは偉大なのです。

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ちなみに、あの人気俳優のジョージ・クルーニーの叔母さんは歌手のローズマリー・クルーニー。
ニックネームは「ロージー」。
ちょっと鼻にかかった歌声がなんとも魅力的で、「料理はすべてチン」みたいないかにも白人丸出しな雰囲気がメチャクチャかっこいいの。

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そのロージーがデューク・エリントンと組んで1956年にリリースしたアルバムのタイトルが『Blue Rose』。
ん~、SHOW-YAとエリントンの縁を感じるでしょ?(ウソこけ!)
今日も「青いバラのブルース」が出るかな?10_12_2それではソワレの『組曲』いってみましょう!
 
もう一度書くけど、演奏はマチネーと寸分違わない完璧なモノ。
プロフェッショナルの定義のひとつは「同じことを同じように何回でもできる」ことだからね。
SHOW-YAはプロ中のプロ。
マチネーと同じ『組曲』をソワレでも聴かせてくれた。
よってマチネーのレポートをすでにMarshall Blogに掲載している今、私がヅラヅラと文章にして書くことはほとんどない。
ないのよ。
このことは本番の時からわかりきっていたので、マチネーとソワレでなるべく違う写真を撮るように心掛けた…つもり。
なので、お召し替えした出で立ちの5人の写真集をご覧になるつもりで読み進めて頂きたい。
 
まずは恵子さんのMCから…
「さぁ~、お待たせしました!今日のメイン・イベント!
タイトルにもなっている『組曲』です。
アラ還バンドにはとっては怒涛のように'老い'が襲って来るワケですよ。
でも、昨日食べたゴハンは忘れても音楽は忘れない…SHOW-YAの35年の歴史を組曲にして35年の思いをみんなに届けたいと思います。
飲んでいい?」10_3…とお客さんに断ってジュースを口にする恵子さん。
コーヒーかな?
それを見て拍手するお客さん。
「水飲むのに拍手されるんだよ~!
ハイ、私がペットボトルで水分を摂る姿を見てください!」
もう「日暮里の師匠」の域でですな。
「日暮里」と言えばもちろん五代目古今亭志ん生。129 志ん生が来ている浴衣の柄を「廓つなぎ」とか「吉原つなぎ」という。
要するに、吉原のシンボル・デザイン。
で、下。
1964年に来日した時のビートルズの法被姿。
このJALの法被の柄が「吉原つなぎ」だった。
ビートルズは日本一の遊郭のシンボルを着てくれたというワケ。
コレは誰かが知っていて着せたのかな?
コレがずっと気になっている。Bh 「黒門町の師匠」は文楽、「稲荷町の師匠」は彦六、「矢来町の師匠」は志ん朝、そして「日暮里の師匠」は志ん生…昔はこうやって親しみを込めて師匠の住む町名をつけて大看板たちを別称した。
今だったら個人情報でどうにもなりませんよ。
五代目の志ん生はナゼか冒頭で「エ~」と言っただけで客席は大爆笑。
すると「まだアタシャ何も言ってないん…」
コレでまた大爆笑。
有名な話では、噺の途中、志ん生が高座で居眠りをしてしまった。
本番中ですよ。
それに気づいてビックリしたお弟子さんが舞台ソデから出て来て師匠を起こそうとしたら、お客さんが「いいから、起こすな!寝ている志ん生を見たいんだ!」と弟子を止めたという。
もちろん恵子さんは居眠りなんかするワケないけど、ペットボトルを手にした恵子さんの姿を見てこの話を思い出してしまった。20v_2「聴いてください…SHOW-YAの35年の歴史を。
SHOW-YAの35年の軌跡を」30「水の中の逃亡者」

40_2「BATTLE EXPRESS」

50_be恵子さんは真っ黒なロング・ジャケットにお召し替え。

S41a0934 演奏は一気にフルスロットル!

70_2sun-go☆さんは青の入った衣装に替えて登場。

0r4a0575 「Outsider」70_osパワーが衰えないどころか、ますます元気なmittanドラミング!

100v最近作から「兵士の肖像」。90_hsキャプテンもお召し替え。
ゴシック・テイストがバッチリだ。

120_2欲しいものは~「奪いとれ」!

130v_ubtさとみさんもパープルの衣装に身をくるんだ。140v「I Gotta Your Love」

150_igyl

0r4a0788

160sun-go☆さんの轟音が鳴り響く!180vその轟音を出しているのはもちろんMarshallね。

100

110 「ギャンブリング」190_gbl

200この辺りが1回目のクライマックス。

210場面はガラっと変わって「Blue Rose Blues」。220_brb

230「愛さずにいられない」

240_asiココから後半に突入!
まだまだ行くよ~!

250v「その後で殺したい」

260v_sak

270_2「叫び」

280v_skb

12s41a0977「限りなくはるかな自由へ」

310_2「Always on Your Side」
このあたりは『Progress』ゾーン。

320_aoys

12s41a1170待ってましたの「私は嵐」!

340_wa

350v「Fairy」!

360_fry

0r4a0678

375私の思い出の「流星少女」。

380_rs

S41a0744 19曲目の「祈り」。
 
あと1曲で「組曲」も終わり。
こうして2回の「組曲」をMarshall Blogに残すことができてヨカッタ。
そう、結果的に見てMarshall Blogの大きな役割のひとつは、登場するバンドやミュージシャンがその時に取り組んでいたことを具に記録するということ。
脱線のことも含めて考えてみると、多分…多分ですよ、Marshall Blogって世界でも唯一の存在なんじゃないかしら?と思うことがあるのです。
YouTube全盛の世の中だけど、ショウのビデオを全部見るって時間がかかって大変だからね。
その点、マーブロならツラっとスクロールするだけOK。チョー便利。
ま、音は出ないけどね。
Marshall Blogは、Marshallが存在して、私の足腰が立って、家内が字を書けるウチは続くし、記事は半永久的に残ることでしょう。
SHOW-YAの35周年や「組曲」のことが頭に浮かんだらいつでもMarshall Blogに見に来てください。

410『組曲』を締めくくったのは「限界LOVERS」!

415v

420v_gl

430v

440v

450v_2ソワレの「組曲」も無事に完走~!
やったね~!

460_2「どうもありがとう!
スゴイ、スゴイ!クラシックのコンサートみたい!
この組曲を作ってくれたのはSHOW-YAの大切な人です。
笹路正徳さんです!」470v大きな拍手に応える笹路さん!480私ごとながら…コレは1981年に上梓されたチック・コリアのスコア集。
この本の監修をされているのが笹路さん。
持っているだけで弾いたことがない…だってムズカシイんだもん。
でも、長年大事にしている一冊。

120r4a0097

120r4a0095_3 「35年前、デビューした時、女性のバンドを『レディース・バンド』って言ったんです。
今は『ギャルバン』。
昔は『レディース・バンド』。
ウチらレディース・バンドだったんですよ~!
『女だけでハードロックを演ろうなんてもっての他』って言われてた。
でも皆がいてくれて、何とかして地位を作らないと!と思ってやってきた。
私たちだけの力ではできなかった。
私たちの熱い思いは変わりません。
また一緒にお祝いできる時に騒ごうよ!…と言いながら」と恵子さんは言いながら明日のコンサートの告知に入った。490vそれは、30年前に第1期SHOW-YA最後のツアー『HARD WAY TOUR 1991』を再現したライブ。
題して『SHOW-YA 35th Anniversary Live 「HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN」』。
場所はメルパルクホール(東京郵便貯金ホール)。
いよいよ明日!
 
「最後の曲はSHOW-YAのターニングポイントとなった曲。
笹路さんがアレンジしてくれた曲です。
いくぞ~!」500_gl「♪激しさを胸に秘めて」
「限界LOVERS」で締めくくった!

510_2

520v

530v

540_2

550vソワレのサオ回し。560_2

570_2もちろんバッチリとキマってフィナーレへ。

590_2ソワレの♪ジャンジャンももちろん35回。S41a0878 お疲れさまでした!
書いてる私もくたびれたよ~!(←コレは五代目古今亭志ん生の『黄金餅』という噺に出て来る有名なくすぐり)

600ありがとう!

610こんな時だからお客さんと握手はできないの。

620ありがとうございました~!

630v「みんな、愛してるよ~!」

640v明日、芝でお会いしましょう!
 
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

0r4a0889

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

 

2021年1月28日 (木)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW2 <前編>

 
さて、今回はSHOW-YAの35周年を記念するイベントのひとつ『組曲』のソワレのレポート。
パフォーマンスの内容はマチネーと同じなので、正直パフォーマンスの内容についてアレやコレやと多くのことを書くことがムズカシい。
そこで、前回とは趣を変えてSHOW-YAがデビューした1985年のことを少し書くことにして記事の内容を補うことにしよう。
さっそくですが…上の「パフォーマンス」という言葉ね、今ではごく普通に我々がクチにするけど、この英単語が流行語大賞の「新語」という部門で選出されたのは1985年のことだった。
この年の流行語大賞は「イッキ!イッキ!」だって。
昔はよく「イッキ」でぶっ倒れて救急車で運ばれているヤツがニュースになっていたけど、最近はあんまり聞かなくなったね。
ま、もちろん当世はコロナでイッキどころじゃないけど。
この年、NTTが発足した。
テレフォンカード流行ったね~。このころはまだ「電電公社」名義のカードが混在していた。
Marshallにもこんなのがあったんよ。120r4a0539_2 7月には御巣鷹山の日航の事故が発生した。
スーパーマリオブラザーズの発売もこの年…ということはSHOW-YAとスーパーマリオは同期だったのね?
今では全くゲームには寄り付かない私でも、正直コレには夢中になったわ。
ま、前回のSHOW-YAのライブのレポートに書いた通り、当時は富山の下宿のひとり暮らしで他にやることもなかったからね。

Amb_2
映画は『ゴーストバスターズ』に『グレムリン』か…両方とも今の家内と映画館に観に行ったナァ。
邦画の一番のヒットは『ビルマの竪琴』だって…ナンでやねん?

Gb

12


音楽はチェッカーズと明菜ちゃん旋風が吹き荒れていたようだ。
まだまだ歌謡曲に力があった時代だね。
洋楽は私の感覚で恐縮だけど、全くピンと来る曲もアルバムもなかった。
それじゃ、総理大臣が誰だったかわかる?
中曽根さんだった。
それが今から35年前の1985年。
 
脱線御免。
その100年前…つまり1885年の総理大臣は誰だったか?
伊藤博文だった。1000 私なんか「千円札」というとまだコレのイメージが結構強いんだよね。
100年前の1885年12月22日に日本で最初の内閣が成立したんだネェ。
そのメンバーがスゴイ。
伊藤博文以下、井上馨、大隈重信、山縣有朋、松方正義、黒田清隆、榎本武揚等…まるで歴史の教科書に出て来るような「明治オールスターズ」!
当たり前か…。
その頃の渋谷はまだキツネやタヌキのパラダイスだったろう。
それから135年後の渋谷店。
いよいよ『SHOW-YA 35th Anniversary Live「組曲」』の2回目のステージが始まった!10寺田恵子

20v五十嵐☆sun-go☆美貴

30v中村"captain"美紀

40仙波さとみ

50v角田"mittan"美喜

601曲目は「Fairy」。

70みなさんお召し替えをされてフレッシュな気分でもうイッパツ!80変わらないのはsun-go☆さんの轟音をクリエイトする…

90Marshall!

100sun-go☆さんが奏でる真空管アンプの純で上質なギター・サウンドを耳にするとホッとするね。
110耳の肥えたSHOW-YAファンなら私が言っていることがよくおわかりになるハズだ。

120今度はこっちから「♪I can't see」。
よく見えます。124すごい熱気だ~!

130「サンキュ~!
こんにちは~…こんばんは?」
この時は6時開演だった。
「今年最後のライブになります。今年もあと半月あるんだよね。
みんな年末年始はどうやってお過ごし?」

140お客さん「シーン」。
「しゃべっちゃダメなんだよね。
昔はカウントダウン・イベントなんてよくやったもんですわ。
私のワガママで年末はライブをやりたくないんですよ…家でユックリしたいから。
 
今年は年内でもお参りができるんだよ。
毎年芸事の神様にお参りに行くんです…私がアマビエみたいでしょ!
アマビエの実写版があれば応募したいな~。
その時はみんな、応援してね!」
大晦日って都内の電車は終夜運転するでしょ?
何のためかご存知ですか?
本当は初詣のためではないんですよ。
アレは借金をした人が年内にお金を貸し主に返せるようにひと晩中電車を動かしている…イヤ、コレは戦前の話なので正確には「動かしていた」かな?
その年の借金は、その年のウチに返済してキレイな身体でお正月をめでたく迎えましょう…ということなのだそうです。
コレが「年を越す」とか「年を越せない」という意味だったんだね。150v「Start your engine!!」
160_ool2曲目は「Out of Limits」。
220今日2回目の猛烈ドライブ!190vもう若い人はこういうロックを全く知らないからね。

210vホント、SHOW-YAにはずっとずっとコレを続けていて欲しい!
200v「どうですか!?今年最後のライブは、キャプテン?」
「楽しいで~す!」
155「Are you ready?」
お客さん:無言+何らかのアクション
「Are you ready?」
お客さん:無言+何らかのアクション
240続けて「LOOK AT ME!」。230_lamキャプテン!

260v2人ともよくこんなにイナバウれるなァ。
とてもマネできん。
「前屈」とかいって、手を伸ばして身体を前に曲げて柔軟度を測るヤツあるでしょ?
自慢じゃないけど私、人生でプラスの結果を出したことが一度もありません。
子供のころからいつもマイナス。
250sun-go☆!270間違いなく「女だけのロックンロール」の世界最高峰です。280「どうもありがとう!
なかなか声を出せませんが楽しんでますか?
こっちがしゃべってみんながシーンとしているとナンカ無視されてる感じがあるんだよね。
アクションがあるとわかりやすいからさ、爆笑の時はこうするとか、クスクスの時にはこうだとか…」
と恵子さんがお客さんが反応を示すアクションを提案してくれたんだけど、適格に反応をするのはなかなかムズカシかったね。
「今日は特別なライブ…いつもスペシャルなんだけど。
今年は色々やりたいことがあったんだけど全部できなくなっちゃった。
SHOW-YAはチャレンジし続けるバンドだってことを知って欲しい。
…ということでメンバーからひとこと」290vいつも通りmittanから。
「2020年、こんな大変な中に来てくださって皆さんありがとうございます!」300v「今日は今年の締めくくりということで『組曲』という大曲もありますし、皆さんのために心を込めて演奏したいと思います。
最後までよろしくお願いします」310「さとちゃんで~す!みんな元気かな?」320v「今年最後のライブですが、大変な状況の中こうしてステージに立てることはとても幸せです。
ありがとう!
来年もついて来てね!」

330「最年長のキャプテンです」340v「35年…話したいことはイッパイありますが、ライブができること、みんなとステージに立てること、すべて支えてくれている皆さんがいるからです。
皆さんに感謝したいと思います。
では、sun-go☆ちゃんです」350「SHOW-YAの平均年齢のsun-go☆です」360v「みんなが言ったように、残念ながら医療関係の方のように今日来れない人もいます。
そういう人たちの分まで来れている人たちと盛り上がりたいと思います。
35年…みんなと来れたことにありがとう!」370「みんながいい話をしたので私はいい話はしません。
30周年の時にはみんなで祝ったじゃないかぁ…で、この次も!と思ってみんなで盛り上がることを考えたけど、できなかった…。
でも、みんなに対して、音に対して熱い思いを持っています。
みんなも持っていると思います。
ずっとずっとSHOW-YAについて来てください!」380v4曲目は「TROUBLE」。

390_trギンギンで素晴らしい。
ああ、こういう音楽が再び隆盛を極める時代がまた来るといいのにナァ。400sun-go☆さんのギターから…430v_ytmo前半最後の曲、「You Turn Me Over」へ突入!
420_yto前半のハイライト。

450v盛り上がる~!

460ココでメンバー紹介。
 
mittan!

470さとみ!

480vキャプテン!

500v_2sun-go!

505「ずっと昔から支えてくれてた人、途中から支えてくれている人、そして、新しく支えてくれている人、SHOW-YAにとってはすべて6人目のメンバーです!
紹介します…And, and, and…You~!
We are SHOW-YA!!」

12s41a0450♪ジャ~ジャッ570♪ジャ~ジャッ520♪ジャ~ジャッ530「One, two three, four!」で飛び出すキャプテンのキーボーズ。550そして、前半のクライマックスへ!
580楽しいね~!

575SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

590<後編>につづく

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

2021年1月26日 (火)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 1 <後編>

   
「今日のライブはSHOW-YA 35周年ライブ『組曲』です。
いつものライブとはチョット趣向を変えて何かできないかな?と思って色んなことを企画したんだけど、一切できなくなってしまいました。
それで、35年間ずっとSHOW-YAと歩んでいない人もいるでしょ?」10_2そこで、今日はタイトルにあるようにSHOW-YAの35年を『組曲』にしました。
聴いてください…。
SHOW-YAの35年の歴史を!
SHOW-YAの35年の軌跡を!」

20_2壮大な序曲が流れる中、暗転するステージのスクリーンに35年のSHOW-YAの歴史を伝える映像が投影される。25そして、いよいよ演奏に入った。30_2『組曲』の1曲目は1987年のシングル、「水の中の逃亡者」。

40v_mntsun-go☆さんのギターから…
40v勇ましく「BATTLE EXPRESS」!

50_be今でもSHOW-YAのステージに欠かすことのできないドライビング・チューン。

60続けて「Outsider」。

70_os順調、順調!
何せ20分のメドレーだからね、まだまだゴールは遠いぞ!80時代がグッと下って「兵士の肖像」。90v_hs当然、全曲暗譜。
自分たちの長年の愛奏曲とはいえ大変なことですよ。100vココでガラっと雰囲気を変えて…110_nz「何故」。
こうした曲調の大きな変化もメドレーの楽しみのひとつ。120_2欲しいモノは…「奪い取れ」!130_ubtsun-go☆ギター、猛ドライブ!140v1988年のアルバム『Glamour』のオープナー「I Gotta Your Love」。150v_igylこの曲は普段あんまり演らないね。
カッコいい曲だ。160vココでまた時代がドーンと下って『Genuine Diamond』から「Rolling Planet」。170_rpアラ!sun-go☆さんの衣装、こんなに☆だらけだったのね?
髪の毛で気が付かなかった!180vまだまだ突っ走って「ギャンブリング」。190v_gbまだ半分来てないからね。200v_2スクリーンに現れたのは青いバラ一輪…会場が即座に静まり返る。
もちろん場面は「Bles Rose Blues」。210vグッ~と歌い込む恵子さん。
ここまでが前半。
220vそのままおとなしめに「愛さずにいられない」。
ココから後半ね。230v_asi1987年の『Trade Last』から「その後で殺したい」。
260vこの辺りになると「アッラ~、私の好きな曲がなかなか出て来ないな~」なんて心配しながら聴いていたファンもいるんだろうな。
35年もの歴史があるんだから、好きな曲が出てこなくてもガマンガマン。250v_sak1990年の『Hard Way』のクローザー「叫び」。

240_2緩急自在にタイプの異なる曲をいくつも叩き続けるmittan。280v_2ココでまた時代が思いっきり下って「限りなくはるかな自由へ」。
収録アルバムは『Progress』。
ついこないだリリースしたアルバムって感じだけど、オイオイ、もう6年も経ってんのかよ!270_skbもう1曲『Progress』から…キャプテンのオルガンとともに…310v_aoys「Always on Your Side」。

300次で16曲目。
いよいよ「組曲」もフィナーレに近づいてきた!330v_wa「私は嵐」で爆発しておいて…
380v「流星少女」へとつないだ。335この曲もつい先日お披露目した感じだけど、もう「SHOW-YAの歴史」に組み込まれる存在なのね。340_2この日のオープニングを飾った「Fairy」をもう一度。

0r4a0421 「SHOW-YAの歴史」だからして、この曲は『組曲』からハズせないでしょう。360vサービス満点の恵子さん。365大変なさなかにステージに腰を掛けての熱唱。366vこのままブッちぎるのかと思いきやココで今一度バラード。

375v_inrsun-goさんはアコギをプレイ。

390v_inr曲は『Outerlimits』から「祈り」。
しかしこの『Outerlimits』というアルバムからのセレクトが多いね~。
まさにSHOW-YAのマスターピースだね、このアルバムは。400v20曲目!フィナーレ!
「組曲」を締めくくったのはやっぱり「限界LOVERS」!420v_21人の脱落者も出さず(当たり前だ!)20曲マラソンを見事に完走しきった5人!430v_2

440v

450v_2

460v「イッチョ、あがり~!」
イヤイヤ、すさまじい演奏でした!0r4a0429 「どうもありがとう!本当にありがとう!
『組曲』をアレンジしてくれたプロデューサーを紹介します…

470v_2笹路正徳!
笹路さんで~す!」
客席後方に座っていた笹路さんは立ち上がって会釈。
恵子さんが続ける。
「本当に大変だったと思います。
SHOW-YAの35年の歴史をコンパクトにまとめてくださいました…といっても20分だからね~!
これからもよろしくお願いします!」480v_2「ハイ、注目~!」
…と、ココで告知コーナー。
それは1月30日のこと。
まだ先のことだと思っていたけど、今週末じゃん!
30年前、第1期SHOW-YA最後のツアー『HARD WAY TOUR 1991』を再現したライブ。
題して『SHOW-YA 35th Anniversary Live 「HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN」』。
場所はメルパルクホール(東京郵便貯金ホール)。
 
「待ってますよ!
来ない人?! 正直に手を挙げてごらん!
みんな来るよね?…コレはパワハラではございません。
言っておきますけど、私たちは活動を続けることで皆と"共にある"と思っています。
最後にパーっと熱くなりたいよね?…やっぱこの曲でしょ!
この曲でドカーンと終わろう!」S41a0527ドカーンとやったのは「限界LOVERS」!500v_2文字通り「限界」まで激しいパフォーマンス!510_2

520_2そしてサオ回し!

540_2

550_2今日もバッチリ!

560_2「SHOW-YAの35年史」に組み込まれるべき感動のライブが終了した。
530v今日の締めくくりの♪ジャンジャンは当然35回!

S41a0089お疲れさまでした~!
今日はこの後もう1回ありますからね。

580「みんな愛してるよ~!」

600vSHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト
 

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

2021年1月25日 (月)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 1 <前編>

 
「35周年イヤー」のSHOW-YA。
2020年は『NAONのYAON』の中止も余儀なくされ臍を噛む思いをしたが、11月末に六本木でコンサートを敢行。
その中でアナウンスした通り、SHOW-YAの35年の歴史を綴った組曲を披露するショウがその翌月に開催された。
名付けて『SHOW-YA 35th Anniversary Live「組曲」』。
ショウは同日2回公演となった。
今日と明日はまずマチネーのレポート。10v会場の入り口に設置された恵子さんのボード。
「ICheck」という新型コロナウイルスの抗体検査キットのパンフレットを収めたスタンド。
以前、恵子さんの吹き出しは「熟女なめんなよ!」だったような…そう、今は「コロナなめんなよ!!」なのだ。

20そしてコレは「ICheck」の公式ウェブサイト。
恵子さんがイメージ・キャラクターとして登場している。
前回のEXシアターの開演前のステージで私が撮らせて頂きました。
 
ICheckの詳しい情報はコチラ⇒ICheck公式ウェブサイト

30
さて、楽しみにしていた「組曲」の開演だ!

40寺田恵子

50v五十嵐☆sun-go☆美貴

60v中村"captain"美紀

70v仙波さとみ

80v角田"mittan"美喜

90vもちろん、目玉の「組曲」を最初に演るワケがない。
オープニングはおなじみ「Fairy」。100sun-go☆さんはいつもの機材でいつもの轟音。
つまりMarshallだ!

120r4a0057_1_2JVM410Hと…

120スピーカー・キャビネットは1960BDM。

130フットコントローラーも大活躍。
「BLUE ROSE」ってのが気になる?140いつものFairyポーズ。

150実はこのFairyポーズをうまく撮るのはムズカシイ。
ステージの真下、いわゆる「前っツラ」から狙うとポーズの動きをとっている間は2人の顔を同時に収めることができない。
ナゼなら恵子さんは左手、sun-goさんは右手と動かす腕が違うので、下から狙うとどちらの腕が必ず顔に被ってしまうからだ。
この会場は真ん中に通路があることに加え、客席の勾配が急なので、顔の高さでカメラを構えることができるというワケ。
この会場でもう何回も撮っているので、それらのことを知っていてこの瞬間を狙っていた。
カレコレ10年以上SHOW-YAさんのライブを撮らせて頂いていますからね、そりゃ狙います。12s41a0016 ホント、今年はSHOW-YAのステージの姿を見る機会がほとんどなかったので、こうした見慣れた定型のポーズひとつひとつがすごく愛おしく感じる。170ギター・ソロから…
310v キーボーズのソロへ。171vとにかく5人ともハツラツ感があふれ出てる!176

177最高にパワフルなオープニングをブチかましてくれた!
今日も幸先がいいぞ!180「こんにちは!SHOW-YAです!
SHOW-YAの35周年が始まるよ~。
今年最後のSHOW-YAのライブとなります。
年末ぐらい騒ぎたいよね~」

12s41a0095_2 「でも、ダメダメ~!
心の中で叫んだり、コブシを上げたり、各々自分の中で楽しんで帰ってください!」12s41a0062 2曲目は「Out of Limits」。
SHOW-YAの歴史巨編「組曲」の他にはクロニクル的な要素が特に加味されることはなかった。
「組曲」へのイントロ…ではなくてヴァースかな?
ナント派手でダイナミックなヴァースであることか!
※「ヴァース」とは曲の本編に入る前に演奏する歌入りの導入部のこと。普段は省略されることが多いが、「第二のアメリカ国家」とアダ名されるホーギー・カーマイケルの「Stardust」なんかはヴァースごと有名だ。
ちなみに映画『ラ・ラ・ランド』をご覧になった人は覚えているかもしれないが、映画の最初の方で彼のアパートを訪れた彼女が部屋にあった汚いイスに無造作に座ろうとすると「オイ、気をつけろ!それはホーギー・カーマイケルが使っていたイスなんだぞ!」と怒るシーンがあった…気持ちはわかる。
私はあのシーンが一番印象に残った。
220_ool…ってんで、1989年のアルバム『Outerlimits』のオープナーで爽快にブッ飛ばす!230vステージのヘリでお客さんを挑発する恵子さん。
でもお客さんは声を出せないのよ。235ハード・ドライビングなギター・ソロ!250「Are you readyッ?!」
続けてアルバム通りの曲順で「Look at me」。260_lamココもノリノリでいくぞ~!

280v

S41a0307_2 キャプテンのキーボーズ!
ソロだけじゃなくてバッキングのオルガンもカッコいい!300vギター・ソロもいったらんかい!
イエ、ギター・ソロお願いします!270v始まってまだ3曲なのにすでにクライマックス!…な感じ
290v「楽しんでますか?
皆さんが元気にライブに足を運んでくれることが私たちの励みになります。
そして、私たちも皆さんの励みになりたいと思います」
 
ココで恒例のスピーチ・コーナー!320まずはいつも通りmittanから。
 
「滅多にないSHOW-YAの昼のコンサートにおいで頂きありがとうございます!…
340…2020年は大変な年になってしまいました。
2021年がよい年になるように心を込めて演奏したいと思います!」

330v「さとちゃんで~す。
今年最後のライブになってしまったけど、こうしてステージに立てて皆さんに会えること、楽しみしてました…350v…来年も結構ガンバります!
(お客さんの声「エ、結構?」)……イヤ、全力でガンバります!」360「こんにちは、キャプテンです!
今日は短いひと言あいさつ…370v色んな事がありましたが、みんなの前でライブができること、5人でココに立てるシアワセに感謝したいと思います。
ありがとう!
次はSHOW-YAの番長…sun-go☆!」380「35周年…ココまで来れたこと、ココにいるみんな、スタッフ、ココに来れなかった人たち全員のおかげだと思います。390v生きてこの5人で演奏できる、生きてみんなもライブに来てくれる…コレは『当たり前じゃない』とつくづく感じた今年でした。
美紀ちゃんが70になるまでガンバりたいと思います!」

400「いつまで演り続けていられるかわからないけど、みんながSHOW-YAを支え続けてくれる間はガンバります。
イッパイいろんなことを計画していたんだけどな~。
こんなことになるとは誰も思わなかったよね。
身体中のエネルギーを発散しないとブッ壊れちゃうからSHOW-YAのライブで発散してください!
あ~あ、こんなハズじゃなかったのにナァ~」
ホント、ホント。
200v今日は皆さん、短めのご挨拶。
MCの後はすぐに「TROUBLE」に取り掛かった。
410コレも『Outerlimits』からなのね?
このドライブ感、タマりまへんな~。
430vブレイクの直後に飛び出すギター・ソロ。
スリル満点!420vしかし、盛り上がってるな~!
お客さんも声を出して騒ぎたいだろうな~。
ガマン、ガマン。
騒ぐだけがロック・コンサートじゃないよ!
500vsun-go☆さんのギター・イントロから「You Turn Me Over」へ。

S41a0223楽しいね~。
この曲が出て来ると何と言うか…ひとつの区切りが入るみたいな?
そう、この後は『組曲』のセクションに突入するのだ。450「ヘーイ!今年最後のメンバー紹介をするよ!」
S41a0094 「ドラムス~、mittan!!」

460「ベース、さとみ!!」

470v「キーボーズ、キャプテン!」
※恵子さんは実際には「キーボード」という言葉をお使いになられていますが、勝手ながらマーブロでは英語圏での慣習に倣い、「キーボード」と「ボーカル」はそれぞれ「キーボーズ」、「ボーカルズ」と複数形で表記させて頂いております。

480v「ギター、sun-go☆!!」

490vそして、SHOW-YAで歌を歌っていらっしゃる恵子さん。
 
「SHOW-YAにはとてもとても大切な6番目のメンバーがいます。
紹介します…and, and, and…You!!
We are SHOW-YA!」
410v「いくつになっても戦うことをあきらめたくありません!
ずっとロックンロールしていくので最後までSHOW-YAについて来いよ~!
いくぞ~!」
450v♪ジャ~ジャ!

510♪ジャ~ジャ!

520キャプテンのキーボーズに乗って…

530いつもの楽しいフォーメーション!

540今日もバッチリでした~!

550ココまでが前半。
この後、この日のメインイベント『組曲』に突入する。
『組曲』は<後編>でお楽しみください。
Marshall Blogも「組」になっております。
560SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

490gl <つづく>

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

2021年1月19日 (火)

LOUDNESS 40th Anniversary Special Live『THANK YOU FOR ALL』-extra- GOLDEN ERA <後編>


「クレイジ~~、ナ~イツッ!!!」
バックドロップが旭日旗に変わり、ココから本編の後半に入った。
このステージのルックスで興奮度が増すんだよね~。10_cn_2 高崎晃

20_2二井原実

30_3山下昌良

40v_2鈴木政行

50v_2「Crazy Nights」から『Thunder in the East』ゾーンに入って「Like Hell」。60_lhこの曲のソロも全く素晴らしい!
高崎さんのギター・ソロはそれだけで1曲になっちゃうからね。
まるでクリフォード・ブラウン。
ジャズでもロックでも「いいソロ」というモノはそういうもんだ。
つまり音列に全く無駄がないのだ。70v_2高崎さんのアルペジオに…80_hc激情のギターが重なり…
106二井原さんの歌声がかぶさる。105vそして地を這うようにヘヴィな3連!90vドラムスは西田竜一にスイッチ。
曲は同じく『Thunder in the East』から「Heavy Chains」。
いつも書いてるけど、とても好きな1曲。100v「Heavy Chains」が終わると照明が落ち、天井に吊られたミラーボールにピンスポットが当たった。
110_sl『Hurricane Eyes』から「So Lonly」。
センチメンタルに、メランコリックに二井原さんが丁寧に歌い込む。115そして、コチラも歌を歌っているかのようなギター・ソロで曲をドラマチックに演出する。
コレもいつも書いているけど、「バラードを聴かせるバンド」は「いいバンド」の証なんだよ。

120そしてエンディングは二井原さんのド迫力のカデンツァ。
いいな~、こんな声が出るなら私だって思いっきり叫びたいわい。130v竜さんの紹介と新譜制作の進捗状況の発表があって早くも本編最後のセクションだよ。
LOUDNESSのコンサートってホント時間が経つのが早いんだよな~。
140_rrこのセクション最初の曲はシングル「Road Racer」。
コレまたノリノリの楽しいドライビング・チューン。
最後まで盛り上がっていくぞ~!!
150v12月上旬にして今年最初のライブだからね…つまり久々のステージだからしてメンバーの皆さんもとても楽しそうだ!160_2このセクションで高崎さんは新しいギターを使用。
楽屋で話していらしたが、とてもお気に入りなのだそうです。
音も色もヨカッタ!170_2それともうひとつ…やはり開演前の楽屋で「コレ見てみい」と私に手渡してくれた新しいシグネチャー・ピック。
世界発売のアイテム。
普通のオニギリ型よりサイズがチョット小ぶりで、厚みもあって大変に硬い。
最初からエッジにテーパーが付いているので、時間が経っても音が変わらないのだそうだ。
やっぱりね、ロック・ギターを弾くにはこのオニギリ型が一番いいと思うね。
ロック・ギターらしい音がする。
力も入れやすいので女性のギタリストなんかは絶対にオニギリがいいと思うのよ。
3回使えて経済的だし。
ジャズは確かにマンドリン・タイプの方がいい。
Tpコレはもうだ~いぶ前に高崎さんから頂戴した使用済みのピック。
まるで缶切りの刃のように片側だけがすり減っている。
グッグッとピックを押し込むような心持で弦に当てているのだろう。

1220r4a0587

1220r4a0588_2

そんな久しぶりのライブのせいか、いつもよりステージでのからみが多かったような気がする。
180_2それも今回のライブの見どころだった。
230_2曲は「Let It Go」につながる。190_ligいつもだったら「♪レリゴ、レリゴ」大騒ぎとなる人気ナンバーだけど、今回は気持ち先行のスタイルで…。
それでもスゴイ熱気だったよ!200_v山下さんも新しいベースで臨んだ。
シマウマみたいでキレイだな。210流麗にソロを奏でる高崎さんが実に気持ちよさそうだ!
誰でも気に入った楽器を弾くってのは本当に楽しいものだからね。

220vさらに「Rock'n Roll Gypsy」。240_rrg3曲連続で「楽しい系」のドライビング・ナンバーが続いた。
コレは珍しいよね。
やっぱり「感謝祭」感にあふれているのだ!250_2しつこいようだけど、この曲のギター・ソロもやっぱり素晴らしい。
まるで協奏曲の独奏パートのようだ。260v本編の最後を飾ったのは「Metal Mad」。270_mm高崎さんはドロップDチューニングのギターに持ち替えて超重量級のサウンドで暴れまくった。280v本編最後のカラミ!
シャッターを切っていてうれしい瞬間のひとつ。300_2極上のロック・チューンをつないで構成したゼイタクな本編が終了。310そして、アンコール。
高崎さんが「8118」に持ち替えた。330_2会場に流れるSEは「8118」。310_sofそう、最近作『Rise to Glory』からの2曲だ!320_2リード・チューンの「Soul on Fire」と…
400v「I'm Still Alive」。
両方好きだ~!340v最近のライブでも必ず取り上げられる2曲。
今から何年か経ってまた「感謝祭」が企画される時にはきっと本編に繰り入れられるであろう最新の代表曲だ。350v_2最後はドラマーそろい踏み!360『THANK YOU FOR ALL -extra-GOLDEN ERA』を締めくくったのは「S.D.I.」。380_sdやっぱりコレが出ないとね!
最後を締めくくる5人のメタル・ラッシュ!

390

450

420v

430

440ココでもからみでうれしいな!
410イヤ~、オモシロかったな~。
 
しかし、曲だよな~、曲。
とにかく曲のクォリティの高さに尽きると思う。
こうしたクロニクル的なプログラムだとモロにそれを感じてしまう。
どこをどう切っても、どこをどう掘ってもいい曲揃いだもんね。
要するに最終的には「曲」が世界レベルなんだな。
そしてそれを魅力的に響かせる個々人の技量。
曲が良くても演奏がダメなら意味がないからね。
反対に演奏がスゴくても曲がツマらなければコレまた意味がない。
その2つの要素が本当にガッチリ噛み合わさっているのがLOUDNESSなんだと思う。
以前、フランクフルトでMarshallの会食の時にトイレで一緒になったポール・ギルバートも私にそんなことを言っていた…「LOUDNESSの曲はメロディアスで素晴らしい」って。
そう言われて、まるで自分のことのようにうれしかったわ。
私も日本人ですから!
 
とにかく2020年もかろうじてLOUDNESSの音楽をナマで味わうことができてヨカッタ!
460さて、LOUDNESSの周辺情報…
 
今月発売の「BURRN! Presents 炎Vol.3(シンコーミュージック刊)」、そして来月発売の「ヴァンヘイレンのムック(河出書房新社刊)」に高崎さんのインタビューが掲載されるので要チェック!

B2_2

B2_1 <前編>でTシャツを紹介した通り、40周年を記念するグッズがたくさん出来しているのでチェックをお忘れなく!
お求めはコチラ⇒公式ウェブサイト

40logoそして、ライブ情報。
延期となってしまっていた公演が下記の予定で振り替えになっている。
●福岡5月8日(金)Zepp Fukuoka →2021年5月15日(土)Zepp Fukuoka
●大阪5月9日(土)Zepp Osaka Bayside →2021年5月8日(土)Zepp Osaka Bayside
●広島5月10日(日)BLUE LIVE広島 →2021年5月14日(金)BLUE LIVE 広島
●愛知5月15日(金)Zepp Nagoya →2021年5月6日(木)Zepp Nagoya
●香川5月16日(土)高松festhalle →2021年5月9日(日)高松festhalle
●北海道5月22日(金)Zepp Sapporo →2021年5月21日(金)Zepp Sapporo
●宮城5月24日(日)仙台Rensa →2021年5月19日(水)仙台Rensa
●東京5月29日(金)Zepp Tokyo →2021年4月30日(金)Zepp Tokyo
 
まったく余談を許さないコロナの状況ゆえ、予定の変更が避けられない状況が出て来るかも知れないのでLOUDNESSの公式ウェブサイトで常に新しい情報を仕入れておいてくださいね!
とにかくまたみんなで集まれる日までStay safe!
 
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

470 

200 
(一部敬称略 2020年12月11日 EXシアター六本木にて撮影)

2021年1月18日 (月)

LOUDNESS 40th Anniversary Special Live『THANK YOU FOR ALL』-extra- GOLDEN ERA <前編>

 
ここ数年恒例になっていた年末の『Rock Beats Cancer』とそれに続くLOUDNESSのコンサート。
「ああ、今年はなしか~!」と残念がっていたら急転直下状況が変わり、LOUDNESSのコンサートが開催されることになった。10やっぱり「LOUDNESSが観れない年」なんて「ロックを聴かない年」みたいなモノじゃないか!
だからうれしかったね~。
お年玉の前借りみたいなもんだ。
しかも、LOUDNESSは40周年イヤー中なワケだし…ということでショウは『LOUDNESS 40th Anniversary Special Live『THANK YOU FOR ALL』-extra- GOLDEN ERA』と題された。
「THANK YOU FOR ALL」…「すべての皆さんにありがとう!」、LOUDNESSのLOUDNESSによるLOUDNESSファンのため「感謝祭」だ!

20コレは当日のイベントTシャツのB面。21vA面には40周年のロゴが黄金に輝いている。22出番を待つこの日の高崎さんの愛竿たち。25オープニングSEの流れる中メンバーが登場。
興奮するね~。30_2二井原実

40v高崎晃

50v山下昌良

60v鈴木政行

70vステージ上手で今日も高崎さんのお供をするのは…

80Marshall!

90世界最高峰のロック・ギター・サウンドをクリエイトするいつものリグ。

100MIDI搭載のラック・プリアンプJMP-1が2006年に製造中止となってから早15年。
そんなに経ったのか…高崎さんの影響で今でも探している人が多いと聞く。

110「歴代のMarshallの音が出る」と、海外ではこんなシャレた広告でデビューしたんよ。
約30年前にMarshallはアナログでコレをやった。
今となってはデジタルでチョチョイのチョイだもんな~。
もっともデジタルの音質がアナログの音質を超えることは永久に不可能なので、その結果は言うに及ばずなのだが…。
120r4a0794 ペダル・ボードの中には初代The Guv'nor。
発売当時は「アナタのアンプがMarshallになる!」という触れ込みで大ヒットしたが、この「Marshall化」を掲げたペダルっていまだに出続けているもんね。
ビックリよ!
それより、Marshallアンプを買っちゃった方が断然手っ取り早いですよ~。
120v
ショウは高崎さんの弾く「Loudness」のリフからスタートした!130_ld一気に爆発するLOUDNESSサウンド。
やっぱコレでないと!
140二井原さんも絶好調~!

150続けて『The Birthday Eve』から「Rock Shock」。150_rs前の「Loudness」に続けて揺籃期のLOUDNESSレパートリーを冒頭に並べた。160ドラムスの先行はあんぱんさん。
バッチリお元気だ!
180冒頭からステージを練り歩く山下さん。
ドラム・ライザーに上がってあんぱんさんを鼓舞する。
170そして高崎さんのソロが炸裂だ!
あ~、ホントにコンサートが開かれてヨカッタ、ヨカッタ…つくづくそう思ったわ。S41a0237「2020年は本当に大変な年になりました。
LOUDNESSに関してはコレが最初で最後のライブです。
ステージにこうして立てることがとてもうれしいです。
このライブでストレスを発散して気持ちよく帰ってくださいね。
でもね、いつもと同じライブではないです…声出しダメ…歌もダメ。
オレたちはライブを盛り上げますので皆さんは『脳内妄想』でお願いします。
デビュー・アルバムからいきます」185v_mcまた高崎さんの弾くリフでスタートするのは…190_ht同じく『The Birthday Eve』から「High Try」。
この曲が取り上げられるのは珍しいよね。120r4a0176_2 「LOUDNESSの感謝祭」だからして、選曲もいつもとは違うのだ。210v続いては時代が下って「In the Mirror」。220_itmおなじみの人気曲だけあって会場内の熱気が増す。
でも二井原さんがMCでおっしゃった通り、声出して騒いじゃダメよ!230普段なら「タッカ~ン!」と声がかかる所だけど今日はガマン。
その代わり高崎さんの「世界のギター・ソロ」をジックリ味わった!
250騒ぐばかりがコンサートじゃありませんからね。
この素晴らしいサウンドを骨の髄まで食らい尽くすべし。
ま、LOUDNESSのファンの皆さんはいつもジックリ聴いて楽しんでいるけどね。240続けてあんぱんさんのフィルからブッ放す「Milky Way」。260_mw胸のすくようなドライビング・チューン。280疾駆しまくる曲をより鮮やかに彩る高崎さんの華麗なプレイ。290ここまでの最初のセクションで約1年間の空白を取り戻したようだ。
それほど熱のこもったパフォーマンスなのだ。270「心の中で歌ってください!」と「Crazy Doctor」。305_cdここも盛り上がったよ~。320ハイライトのギターのキメ・フレーズからソロへ。310v客席に熱湯を注ぎ続ける二井原さん。
この辺りが前半のクライマックス!
330「Crazy Doctor」の余韻に浸ることも許さず間髪入れずあんぱんさんのドラムスが鳴り響く。340v_ep久しぶりの「Esper」だ!
350v「エスパー」だけに光速のナンバー。(←コレがわかる人はきっと私たち世代でしょう。東芝ね)
寸分の狂いも見せずに有意義な音を連ねてソロを組み立てていく様は、まるで大地震にも揺らぐことのない超高層ビルを築き上げていくようだ。360vココまでが前半。
客席にいる全員が心の中で絶叫していたに違いない。
 
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

370<後編>につづく
 

200 
(一部敬称略 2020年12月11日 EXシアター六本木にて撮影)

2021年1月12日 (火)

創作の時、それは今!~お友達の力作を味わう

 
写真はロンドンの北部の丘陵地、マズウェル・ヒル。
『Muswell Hillbillies』でおなじみのThe Kinksの地元だ。
この町は「Harringay(ハリンゲイ)」という自治区(Borough=バラ)に属していて、その人口は23万人弱というから厚木市とかつくば市ぐらいの規模になる。
そのマズウェル・ヒルに住むイギリス人の友人からのメールを見て驚いた。
10しばらく前にその友人からメールがあった時、「ハリンゲイでは毎日1,300人ほどの感染者が出ている」と知ったからだ。
それからまた2週間ほど経ってから受け取ったメールには「感染の勢いが止まる気配がなく、毎日2,000人が新たに感染している」書かれていた。
スゴイ…と思うよね?
だって人口が23万人程度のエリアで感染者が毎日2,000人も増えているなんて、今のところの日本では考えられないでしょ?
ところが、それからしばらくして昨年末に受け取ったメールによれば、その数がナント4,000にも達していた。
ほんのわずかの間に感染者が3倍!
こんなことをしたところで意味はないのだが、「自治体」ということで、ハリンゲイの状況を東京都に置き換えて計算してみた。
今、東京都の人口は1,400万人らしい。
コレにハリンゲイの感染者の割合を単純に当てはめると…24.3万人!
24万を超える感染者が毎日東京で出ていたらどうなのよ?
イギリスがどんな状況にあるか、コレでおわかり頂けたのではないだろうか?
日本とイギリスとでは検査の実施率がケタ違いに違うだろう。
東京でも欧米諸国のように多くの人が制限なく検査を受けられる態勢になっていたら24万ぐらいなっちゃうんじゃないの?
20日本にいると実感が湧かないが、イギリスでは時間や観客数の制限もナニも関係なく、とにかくコンサート、リサイタル、ミュージカル、オペラ、演劇といった類のナマのエンターテインメントを開くことが全くできないらしい。
ゼロですよ、ゼロ。
それだけに「配信ライブ」の人気が衰えないらしい。
 
隔週でやっているMarshall Recordsとのインターネット・ミーティングの冒頭では、こうしていつもお互いの国のエンターテインメント事情を報告し合っている。
そうしてイギリスではライブが全くできない状況ゆえ、プロデューサーはレーベル所属のミュージシャンたちにこう言っているそうだ…「今は創造の時。とにかく曲を作るべし!創作に集中できるチャンスだぞ!」
こんな話を友人のミュージシャンに伝えると、「シゲさん、それもわかりますけど…そんな気になれるワケないじゃないですか~」なんて言われちゃう。
そんな気持ちもわからないでもないわな~。
でも、昨年の後半、我がMarshall/NATAL/EDENがらみのバンドがゾロゾロと新作を完成させて送って来てくれた。
普段、Marshall Blogではディスク・レビューだけの記事はアップしないんだけど、レコ発ライブも思う通りできない状況なので、今回まとめてココにご紹介させて頂くこととした。
だってどれも力作なんだもん!
ダマって見過ごすワケにはいかないよ。30まずは…
 
ハイダンシークドロシー
2019年末を以って25年在籍した犬神サアカス團を脱退した情次2号(g)とジン(b)が新しく結成した4人組。
「ハイダンシーク」って最初字面だけでは何のことかピンと来なかったんだけど、声に出してみてわかった、
「Hide and seek」…つまり「かくれんぼ」のことね。
ま、ジャンルで言うとビジュアル系ということになるんだけど、すごくシアトリカルな感じがしてスッカリ気に入ってしまった。11下は9月にリリースした初のフル・アルバム『ヒトリランド』。
私がシアトリカルなイメージを持つ要因は圧倒的に谷琢磨の歌唱。
色んな声色を使って独特の世界を作り出している。
コレ、ライブでアルバム通りのパフォーマンスを聴くことができれば相当スゴイと思うよ。
きっとそれを演じてくれるのだろう。
Marshallのクランチ・トーンでズカーンと全部の弦をかき鳴らすパワフルなギターはジョニーちゃんならではのもの。
ジン兄の低音がグイグイ引っ張っていくリズム隊も魅力的だ。

12_cdコレはアルバムのリード・チューン、シングルとしてリリースされた「メーズ」。
ライブが楽しみだ!…と思ったら1月17日の 『@-streaming-LIVE2021』という配信イベントに出演するそうだ。
観たいな~。

ハイダンシークドロシーの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャルウェブサイト

 
BLINDMAN

35中村達也

50vRay

60戸田達也

70v松井博樹80v實成峻

90前作『Reach for the Sky』から2年。
11枚目のアルバムは『EXPANSION』。
ん~、タイトル通り「拡張」しとる!
上のメンバーになっていかにも「絶好調!」という感じ。
コ~レ、1曲目…一番最初に聴いた時は3/4+2/4の変拍子かと思ったんだけど、ワルツなのね?
こんなの初めて聴いた。
前作の「Da Doo Ron Ron」のような「大リーグボール2号」はないけれど、全曲まっすぐの剛速球。
やっぱロックはこうでなきゃいけネェ。
そして、ギターの音はこうやってMarshallで出さなきゃいけネェ。
5曲目のインストね、メロディもさることながらギリギリと粗い砂を噛むようなギター・サウンドが素晴らしい。
泣きに泣いてピカルディ・ケイデンス…いいね~。
その他の曲もすべて聴きごたえ十分!
毎回こうして実に密度の濃い正統派ハードロック・サウンドを送り出してくれるBLINDMANに快哉の声を上げたい。
そして、このままどんどん「Expand」していって頂きたい。
 
1月29日に『LIVE EXPANSION Vol.2 -ZERO RANGE IMPACT-』と銘打った2回目のレコ発ライブが配信されるそうだ。
観たいな~。
 
BLINDMANの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL SITE
40cd 

amber lumber

95森永JUDYアキラと…

110v山本征史のデュオ・チーム。
ココはまるでコロナなんかこの世に存在しないような絶好調ぶり…に見える。
もちろんライブの運営等、苦労は絶えないことと思うが、いつもナニかを作っていて立ち止まっていることが全くないように感じるのだ。120そうして11月の下旬に発表したのが3枚目のフル・アルバム『Hundred Suns』。
『運命の輪っか』で「初会」、『Mother Moon』で「裏を返し」て、このアルバムで完全に「馴染み」となったamber lumberの音楽世界(この辺、何のことかは五代目古今亭志ん生あたりの廓話を聞いて調べてください)。
アキラさんのウイスキー・ボイスと征史さんの分厚いベースが絡み合って深い世界を演出するスタイルは唯一無二のモノ。
いいんだよ、潮騒から始まって日が昇るこのアルバム。
「ランデブー」のアキラさんの声には感動ものだし、出るべくして出た感じの沖縄テイスト、「ウートートゥー」もジックリ聴き込んでしまう。
「I Wanna be Your Blood」のカッコよさは一体ナンダ?
歌の文句で心臓だの、腎臓だの臓器の名前を聴いたのは、なぞなぞ商会が『Rocky Horror Show』の「Time Warp」を改作したヤツ以来か?
「ヨルノガッコウ」では征史さんのメルヘン・テイスト爆発!
amber lumberの個性と魅力がギンギンに詰め込まれた1枚。
征史さんの筆によるジャケットのイラストも毎回いいね。
タロット・カードをモチーフにしているのだそうだ。
100cdamber lumberは音だけでなく、ビジュアルにも力を注いでいるのが大きな特徴。
やっぱり目に見えるモノは印象を強くするからね。
征史さんの作品はamber lumberの音楽の一部なっていることは間違いない。
フランク・ザッパは幼い頃、絵が楽譜だと思っていたんだって。
つまり、「音楽」を記録している媒体が「絵」ということね。
そして、大人になって音楽で身を立てるようになり、ある日オーケストラの団員に同じ絵を見せて感じるままにそれぞれの楽器を演奏させた。
結果…出て来る音はあまりにも全員バラバラで失望したそうだ。
この征史さんの描くイラストね…コレは誰が見てもamber lumberの音楽を演奏する気がする。
   
amber lumberの最新情報はコチラ⇒Official Twitter
125 
CONCERTO MOON

126ついに出た現在のメンバーによるオリジナル・アルバム。
通算13枚目!130cd現在のメンバーとは…
 
島紀史140芳賀亘

150v中易繁治160v三宅亮

170v河塚篤史

180すごくオモシロかったの、このアルバム。
まだ完成する前に「途中経過」ということで、車の中でノンちゃんに少し聴かせてもらったの。
今となってはどの曲かはわからないけど、「アレ、いつになくポップだね~」と私が言うと「そうでしょ!」なんて言ってた。
イヤイヤ、出来上がって全編を通して聴いてみると、「ポップ」なんていう印象は全くなかったわ。
確かにいわゆる「耳なじみの良い曲」のようなイメージはあるんだけど、巷間で「ポップ」という言葉で表現される音楽のように全く甘くない。
どの曲も、「新しい声」を得て、「新しいCONCERTO MOONの音」を作り上げた「歓喜の歌」に私には聞こえる。
ノンちゃんの信念は岩をも貫き通すのだ。
8曲目の「Rise and Fall」ね。
王道ハード・ロックのリフから歌が入って「お!変形マイナー・ブルースか!」と驚いているウチに場面がコロコロ変わっていくこのスリル!
今までのCONCERTO MOONのレパートリーにこういうのはなかったんじゃん?
とにかく全編を通して素晴らしいのはノンちゃんのギターの音。
やっぱりチャンとスタジオで4x12"キャビネットを思いっきり鳴らして録るギターの音はいいね。
天然マグロだよ。机の上で育てる養殖マグロとはワケが違う。
昔はみんなこうやってたんだよ。
インストの9曲目を聴いてごらんなさい!
便利なだけがいいワケじゃ決してないということを島紀史が泣きながらギターで訴えかけているようではないか。
最後は笑うんだけどね…あ、コレもピカルディ・ケイデンスだわ。
 
下はデラックス・エディションの様子。
ボーナスCDには芳賀ちゃんの歌と亮くんのキーボーズで取り直した「Between Life and Death」、「Struggle to the Death」、「Life on the Edge」の3曲を収録している。
買うなら「デラックス」だ!

120r4a0506ところで、ノンちゃんのCODEのデモ動画『BREAk the CODE』は観てくれた?
アタシャ、も~うれしくてね~…というのはその再生回数。
ま、コレには拘泥しないようにしているんだけど、私も人の子、回数が増えればうれしいにキマってる。
でも単純に回数だけのことを言っているんじゃありません。
テレビ・タレントの動画のようの「何万回」には及びもつかないけど、こうしたチャンとしたギターをまじめに弾く動画を視聴してくれる人が日本にまだそこそこ残っていた…ということがうれしいのだ。「音楽の正義」を見たような気がするワケ。
わっかるかな~、わっかんネェだろうな~。
とにかく、「演奏がスゴイ」、「音がいい」、「オモシロイ」と、ご覧になった方からはすごく高い評価を頂戴したこともうれしかった。
ハイ、まだご覧になってない方はコチラからどうぞ。
このシリーズ、強力なヤツがまだ残っているので、チャンネル登録して待っててね。
 
さて、『Rain Fire』をお聴きになられた方、ノンちゃんがビデオの中で言っているCODEで録音したパートはおわかりになられたかな?
当たれば本人からピックもらえるからね~。
え、私?わかったっかて?
ゼンゼンわかりません!…と言っておかないと商売に差し控えるでしょ?
 
CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒Official Site
Npick
FATE GEAR
 
先日のオンラインの楽器フェアで大熱演してくれたFATE GEARもニュー・アルバムをリリースした…と言いたいところだけど、製造サイドのミスが見つかり、作り直しで已む無く発売を延期。
そして、明日(1月13日)発売される!190FATE GEAR、4枚目のフル・アルバム『The Sky Prison』は、「メアリーとアン」という実在した女海賊をモチーフにしたコンセプト・アルバム。
今作でも曲によって異なるシンガーを起用するスタイルを採用。
9曲中5曲をNANAちゃんが担当。
そして大山まきちゃんが2曲でド迫力のノドをブチかましてくれている。
「歌入りの音楽」と言うのは最終的には「歌手の声」を聞かせるためのモノなので、歌い手が変わると音楽が変わってしまうのが必定だ。
このバンドはそれを実にうまく利用しているんだな。
もちろんその「声」に呼応する曲もバラエティに富んでいて聴くものを飽きさせない。
今回も出て来たケルト風味っていうのかな?最後の曲みたいなのはオモシロイね。
こういうテイストをドンドン取り入れて他のガール・メタル・バンドとの差別化を図ってもらいたいと私なんかは思いますね。
プロジェクト制度を活用してもっともっと色んなことにトライしてみればいいと思う。
そうそう、リード・チューンの「The Sky Pirate」のJillさんのヴァイオリンがメッチャかっこいいのだ!
200さて、毎度お楽しみのFATE GEARの特典コーナー。
10月下旬にレポートした通り、今回のアーティスト写真は私が撮らせて頂いていて、それらの写真を使った特典アイテムをたくさん制作して頂きました。
ん~、うまいこと使うもんですな~。
この日蒸し暑くてね~、でも苦労して遠くまでお邪魔した甲斐があったというモノです。
隊長、どうもありがとう!220CD屋さんによって扱っているアイテムが異なるので、FATE GEARのウェブサイトで確認してCDをお買い求めくださいまし。
卓上カレンダーや…

230 
ホログラムのトレーディング・カードが2種…

240

250 
そして、おなじみフォト・ブック。
なんかもう、撮影したのがなつかしいな。260それから1月27日には「Scars in my Life」のシングルが発売される。
コチラも私めの写真で特典グッズを作ってもらいっています。
 
FATE GEARのこの辺りの詳しい情報はコチラ⇒FATE GEAR Official Website

210v
 
  
さて、我がMarshall Recordsも海の向こうからガンバってます。
Marshall Recordsは流行りすたりに捕らわれないコアな音楽を送り届けることを目的として設立されたレーベルですからね。
ガッツのある音源がゾロゾロ出て来てる。
…ということで最近作をご紹介。

270
GRAND SLAM

 
大分時間が経ってしまったけど…ローレンス・アーチャー率いるGRAND SLAMMの『Hit the Ground』。
私はこの辺りとなるとゼンゼン通ってないので、余計ことは書かないようにしよう。
言えることは「ロック」です。
私が知っている「ロック」とは基本的にこういう音楽を指す。
Thin Lizzyは『Bad Reputation』からリアルタイムで聴いていたけど、なんかあの時あたりの自分を思い出すわ~。280cdモロにThin Lizzyなヤツを聴いてみて!

REWS
 
元はギターとドラムスの女子2人のチームだったRews。
今ではボーカルズ/ギターのショーナ・トーヒルだけになっちゃった…でもRewsというグループ。
日本で言うとスーパーフライとかTMレボリューションみたいなものか?
またショーナが快活で魅力的な人なんだ。
ココは若いだけあってパンキッシュな要素が強い今風のサウンドを作っているけど、日本のそれとは全然違って、やっぱりロックの本場の国の雰囲気が強く漂っているんだな~。
ハードでストレートだけどチョット捻った感じのサウンドが聴いていてとても気持ちがいい。290cdニュー・アルバムの『Worriors』からリード・チューンの「Today We're Warriors」をどうぞ。
我々の世代は「Warrior」といったらWishbone Ashと相場はキマっていたんだけどね。

BAD TOUCH
 
昨年、イギリスのライブハウスを救済するキャンペーンが張られた時、キキ・ディーの「I've Got Music in me」で参加したバンド。
もうこのバンドも70年代丸出しでサ…いいんですわ~。
とりあえずイギリスからこういうバンドが出て来る限り、地球上からロックがなくなることはないだろう。
日本はもう風前の灯だもんね。
このバンドはまず、ひたすらシンガーのスティーヴィー・ウエストウッドのカッコよさを楽しむ。
Marshall Liveで観た髪を振り乱し、ステージを執拗に踏みつける彼のカッコよさといったら!

300cd最新アルバム『Kiss the Sky』から「Strut」という曲をどうぞ。

 
KING CREATURE
 
コチラはもっともハードめなKING CREATUREがチョット前にリリースした『Set the World on Fire』。
今回もヘヴィなナンバーをゾロリと揃えてMarshall Recordsのメタル方面を堅持してくれている。
そんなメタルメタルはしてないけどね。310cdニューアルバムからは1曲目と2曲目のビデオが制作されているようだけど、2曲目の「Cptives」をどうぞ。
コワモテだけど、実際は会ってすぐに自分からfacebookの友達申請をしてくるような気さくな方々です。


…と、日本より厳しいコロナ環境にあるイギリスでも皆さんガンバっていらっしゃいます。
ちなみに未着のKING CREATUREの盤を除いてた3枚はすべてカラー・レコード。
普通の黒い盤に比べてカラーレコードは音が良くない…なんて話を聞いたこともあるけど、とりあえずカラーはうれしい。
なんでだろうね?315まだまだコロナは続きそうだ。
今は創造の時…アーティストの皆さん、力作を楽しみにしています! 

 

200_2

2021年1月 7日 (木)

曾我泰久 Plays STUDIOシリーズ

   
使いやすい、持ち運びはすい、カッコいい、カワイイ、そして何よりも音が最高!…と、好評のSTUDIOシリーズ。
今回は曾我泰久さんにご試奏をお願いした。10大きなステージでは必ずMarshallを使用して頂いているヤッチン。
最近のソロのステージではギター・ソロのパートのほとんどを田川ヒロアキさんに任せ、シンガーとしての役割に集中しているが、ナンのナンの、The GOOD-BYE時代からバリバリをギターを弾きこなして来た大ベテラン・ギタリストなのだ。
実際、私が若い頃、THE GOOD-BYEがテレビに出ていて、ヤッチンがギターを弾いているのを目にすると「ウマい人だナァ」なんて思ったりしたモノよ。
S0r4a0076ヤッチンはかなり前からこのSTUDIOシリーズに興味を持って頂いていて、いつでもご試奏頂きたかったのだが、忙しい人だからなかなか実現できないでいた。

12ss

それが、コロナのせいもあってお時間ができたので、先日の神田明神ホールのコンサートの時にスンナリと話がまとまった。
我が事務所の近くのスタジオにお越し頂き、半日ドップリとMarshall風呂を浴びて頂いた…というワケ。
楽しみにしていたSTUDIOシリーズ…さて、どんな展開になったのかな~?
STUDIO CLASSICとSTUDIO VINTAGE、それぞれ3種類、合計6通りの組み合わせでトライして頂いた。
20では、まず…
SC20H+SC212
から…30vMarshall シゲ(以下「M」):いかがですか?ずいぶんタップリと弾かれましたね?
曾我泰久(以下「Y」):そうですね…小さいワリにとにかく音がデカくて驚きました。
M:20Wなんですけどね…さすが真空管アンプです。
Y:それと、音がキュッとまとまっているのがすごく印象的でした。
このギターってすごくハイ(高音域)がでるんですけど…
M:ね~!(実際に弾かせて頂いたところ、私もいい加減色んなギターを弾いたけど、高域のリッチさにはビックリよ!)
Y:でしょ?でも出て来る音がすごくバランスよくまとまっていて、初めてこのギターの素音を聴いた感じがする…。
2人:(爆笑!)

40Y:今まで色んな所でこのギターを弾いてきたんですが、エフェクターを必ず通していたんですよ。
M:わかります。
Y:今回、このSTUDIOシリーズ本来の音が知りたかったので直でつないでみたんですが、やっぱり音の「まとまり感」がスゴいのと…あと、攻撃性がスゴい!
M:攻撃性?
Y:「弦の響き」みたいなモノをすごく感じますし、ボクが思っている「ロックの音」っていうのかな?…今、自分が演っている音楽にすごくマッチするように思いました。
M:歪みの感じはいかがですか?狙った通りの感じ?
Y:そうですね。ヘンに歪みすぎたりしないし、ベチャっとせずに音を押し出してくれる。

50vM:曲を作る時、楽器にインスパイアされることってありますか?
Y:あります。
M:その点でこのMarshallはいかがですか?ハードな曲ができちゃう?
Y:クランチがすごく気持ちいいですからね。
ギターのボリュームを落とした時の音の粒立ちの良さがまたいいんですね。
シゲさん、さっきおっしゃっていましたけど、あのセブンス・コードが出ちゃんですよ!
2人:(爆笑!)※ココでのセブンス・コードはビートルズの「She's a Woman」や「Back in the U.S.S.R.」などで聴ける典型的なコード・フォームのこと。
M:「明星」の付録の歌本に載っている押さえ方ですよね!
Y:ボクはコレでセブンス・コードを覚えたんです!60 
SC20H+SC112

70vM:さて、ヘッドはさっきと同じですが、キャビネットが2x12"に変わりました。
Y:こうもサウンドが変わるモノなんですね~。
M:最終的に音を出しているのはスピーカー・キャビネットですからね。
Y:やっぱり、小さいのに音が大きいという印象です。2x12"よりギュッとしたイメージ。
M:芯があるみたいな?
Y:そう。コレで十分ですよね。「STUDIOシリーズ」というだけあって、レコーディングでは当然、ステージでも完璧に使えますよね。
M:皆さんそういうご感想です。
Y:やっぱり。音の印象としては、キャビネットが小さくても全く物足りないことはない。
それでキャビネットの個性がすごく出ていると思います。
2x12"よりこの1x12"の方が音の粒立ちハッキリするような感じがボクにはあります。
M:THE GOOD-BYEの時に野村さんの小型アンプに対抗するにはもってこいじゃないですか?
Y:ハハハ!見た目はね!

80 
SC20C

90vY:いいですね。すごくいい。
こんなに小さいのにMarshall独特のガッガッという押し出し感が出ている。
昔、レコーディングでこのガッガッが欲しくてMarshallを用意してもらったことがあったんです。
ボクの中のMarshallのイメージは、この背中を押してくるようなガッガッなんです。
それで、こんなに小さいのにそれがバッチリ出ているところはホントにスゴいと思います。
M:チャンク(chunk)の時ですよね?
Y:チャンク?
M:右手の平でミュートして低音弦を8分で弾くことを英語圏では「チャンク」っていうんですよ。Marshallの本を翻訳していてコレがわからなくて苦労しました。
Y:ヘェ~。
100M:スタックとコンボの選択のこだわりってナニかありますか?
Y:見た目はスタックですね…やっぱりカッコいいですからね。
M:Marshallのお家芸でございますから!
Y:正直…コンボがこんなにいい音を出すなんて知らなかったですよ!ちょっとビックリです。
M:ひとつの箱の中にアンプとスピーカーが一緒になっているのと、スタックのように別々になっているのとでは音がゼンゼン違うと言われています。
Y:なるほど…それと、さっきシゲさんがやってくれたように、コンボ・アンプを壁に近づけたり、反したりするだけでまた聞こえ方がゼンゼン変わって来るのにも驚きました。
深いですよね~。110 
SV20H+SV212

120vM:ココからはSTUDIO VINTAGEです。
Y:アノ~、ボク、本当にゼンゼン詳しくなくて…。
M:イエイエ、皆さんがお詳しいと私の商売がやりにくくなっちゃいますからね。
Y:ハハハ。
この形は馴染みがあるんです。昔、フォーリーブスのバックのギタリストの方がこういうのを使っていらっしゃったんです。
(※1959のこと…こういうヤツ ↓ ↓ ↓)

1959  
M:その時代は1959ぐらいしかなかったんですよ。
Y:郷ひろみさんの時もMarshallでしたね。
ウン…ジャニーズはもうみんなMarshallでしたよ!
M:我々世代はみんな、「Marshall」といえば「1959」ですから。
いかがです?
Y:CLASSICシリーズより、より弦の音が聞こえるような感じがします。
M:弦の音が1本1本ハッキリ聞こえるようなイメージですよね。
Y:そうそう!ちゃんと歪んでいるのにそう聞こえるんですよ。塊になっていなくてすごくキレイな音。
M:そして、音が大きくてもうるさくない…ま、ウルサイ方もいらっしゃいますが。
Y:そう、気持ちいい!
さっき教えて頂いた、インプットの場所によって音が変わる設計もスゴイですよね。
M:それは「音質」というよりも、ギターの出力を考慮してのことだったんですけどね。
Y:この時代にスゴいアイデアだと思います。
あと、見た目がメチャクチャかっこいいですよね。
200 M:最近気が付いたんですが、この黒と金と白…このデザインって、ジム・マーシャルはロンドンのパブの看板からヒントを得たんじゃないかと思うんですよ。
ロンドンには黒字に金の文字を入れた看板を掲げているパブがたくさんあるんです。
Y:あ~、なるほど!
あ、シゲさん、イギリス人って本当に傘をささないんですか?
M:滅多なことではさしません。雨が降ると結構風が出ることも多く、「ささない」というより「させない」ことも少なくないんです。みんなビチョビチョになっていますけどヘッチャラです。
あのパーカーってあるでしょ?
Y:あの洋服の?
M;アレ、イギリスでは「フーディ」っていうんです。フードが付いているから「フーディ」。
イギリスではフードは飾りではなくて、傘の代わりなんです。
雨が降って来ると傘をささずに、みんな一斉にアレをかぶり出します。130v 
SV20H+SV112

150vM:こちらでも1x12"のキャビネットをお試しいただきました。
Y:も~、ね。いいですね!ホントに…いい!
「キタ!」って感じがします。
M:このコンビネーションは確かにすごく人気があるんです。
Y:音の立ち上がりがスゴいですよね。反応が早い。
M:弾き手にとってとても重要なポイントですよね。
Y:あと、ギターのボリュームを絞っていってクリーンに近くなった時の音がまたメチャクチャいいじゃないですか!
ギターのボリュームを調整するだけで音の表情がガラっと変わります。
ボリュームを下げても音がちっともペタペタしなくてすごくキレイなんです。
M:いいアンプの証拠です。そして真空管アンプならでは特性です。
Y:それと、ピッキングの強弱を驚くほど正確に表現してくれるます。
すごく上品に作られていると感じました。
M:値段の安いアンプではこうはいかない。やっぱり「ただ銭は取らない」ということです。160v 
SV20C

170vM:VINTAGEのコンボです。
Y:コレもいいナァ~。
M:コンボらしいコンボ。コンボ派にはタマらないモデルだと思います。
Y:コンボらしいコンボ?
M:はい、スタックに比べてやっぱりガタイが小さい分鳴りがコンパクトなんですね。音の大小ではなくて。
ですからこの後、またスタックに戻ると鳴り方がゼンゼン違うことがすごくよくおわかりになると思います。

180vY:コレもやっぱり弦の1本1本が聞こえるようだし、カタマリになった時のパンチ力はすさまじいですよね。
M:場所は取らないし、軽いし、見た目はいいし。
Y:ビックリです。こんなに小さいモノがあんなに大きな音を出しているようには全く思えません。
大したモノです。
M:ありがとうございます!
Y:イエイエ、こちらこそ念願がかないました!

190v実は…サササとそれぞれ音を出してイッチョ上がり!みたいになるのかな?なんて思っていたりしたんだけどトンデモナイ!
1台1台とにかく丁寧に、そしてジックリと時間をかけてお試し頂いて、結局時間イッパイになってしまった。
ヤッチンも好きね~。
…と言うぐらい魅力的なMarshallなのです。210その後はMarshallの事務所で音楽談義。
マイナーなロックから、ジャズ、クラシック、ミュージカルまで、私が好き勝手に選んだ音楽をガマンして聴いてもらいながら、色々なおしゃべりをさせて頂いた。
ショウビジネス界でのキャリアが半世紀ににもなろうかという方のお話だからね、いつも事務所へ来るミュージシャンとはまたゼンゼン違う話題ばかりでも~最高にオモシロかった!
お疲れさまでした。0r4a1486さて、今日は1月7日。
ヤッチンの誕生日なのだ。
 
お誕生日おめでとうございます!
 
…ということで、毎年恒例のバースデイ・ライブが今週末に開催される!
ウチのライブ仕事始め。
緊急事態宣言がまた出されるけど、開演時間も早いし、規定をバッチリ遵守しての開催なので安全で楽しいコンサートになることでしょう!
 
曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com

Mh
 

200_2
(一部敬称略 2020年11月 都内某スタジオにて撮影)

2021年1月 5日 (火)

【訃報】アレキシ・ライホのMarshall

 
この記事より先に「新年のごあいさつ」を投稿した。
本当にただのご挨拶だけで1本編むのも気が引けたが、めでたい新年の最初の投稿が「訃報」になってしまうのもどうかと思い、苦肉の策でコレを2021年の2本目の記事とさせて頂いた。
…というのは、昨日飛び込んできたアレキシ・ライホの訃報。
「ナニ、アンタ、アレキシ知ってんの?」とすぐにツッコミが入りそうだが、ご指摘の通り…失礼ながら音楽は存じ上げません。
でも、2008年の7月7日に会ったことがあるの。
ナゼか場所は名古屋のダイアモンドホールで、当時のYOUNG GUITAR誌の編集長と一緒だった。
それがどうしてそういうことになったのかサッパリ覚えていない。
アレキシにはMarshallを貸し出してあって、機材の取材を申し込んでいたんだと思う。
私は前日に名古屋に用事があって、翌日にChildren of Bodomの名古屋公演があるのでちょうどいい…なんてことになって、インタビューを予定していたヤンギさんと相乗りさせて頂いたような気がする。
私の手元には残っていないんだけど、ヤンギさんのインタビューの後にアレキシの写真を撮ったんじゃなかったかな?
それが下のムックのためだったような気がするけど、最近は思い違いをしていることが少なくないので真相はわからない。
インタビューの間中ひと時も缶ビールを手から離さず、面倒くさそうに話すこの時の様子はお世辞にも「愛想が良い」と言える態度ではなかったが、いかにも「何か自分だけのモノを作り上げているロック・ギタリスト」という自信に満ち溢れた雰囲気で、小柄な体躯から出ている雰囲気は迫力満点だった。
あれがロック・ミュージシャンのデフォルト・スタイルと言えなくもないわな。Ygal_2 以下、今は見ることができない2008年7月11日付けのMarshall Blogの記事を大幅に再編して故人を偲ばせて頂く。
 
★   ★   ★   ★   ★   ★

コレがアレキシのMarshall。
アンプ・ヘッドはJCM800 2203KK。
御存知の通りSlayerのケリー・キングのシグネチャー・モデルだ。
アレキシは今年に入ってからこの2203KKを使用し始めた。
実はコレがはじめてレギュラーで使うマーシャルなのだそうだ。
以前はブースターが搭載されたアクティブ・ピックアップのギターを他社製のラック・タイプのアンプに組み合わせて使っていた。
ところが、そのギターのつくりが非常に繊細で、ステージ・アクションの激しさからか故障が頻発。
加えてサウンドが安定しないために、オーソドックスなピックアップに交換した。
そして、新しいアルバムをレコーディングする時にスタジオにあった2203KKにトライしたが、アレキシはその音に満足できなかった。
Img_2228しかし、ギターのピックアップをディストーションがやや深いモノに交換したところ、2203KKから出てくる音がガラリと変った。
アレキシ曰く、2203KKの魅力は「ヌケのよさ」と「中域の厚み」。
その素晴らしさは特にソロの時に発揮され、アレキシが今まで一度も経験したことのない納得のいくギター・サウンドになったそうだ。
 
下がメインで上がスペア。
Img_2233メインの2203KKのセッティングがデカデカと記されている。
「Pre-Amp」、すなわちゲインが「9」だって。
マスターは「3.5」だけど、コレでもかなり狂暴なサウンドだ。
「THE BEAST」スイッチは常時ON。
それだけにノイズ・ゲートもかなりガッチリと使っている。
GAINも含めたほとんどのコントロールには触ることがなく安定しているらしい。
エフェクターで歪ませることはなく、ピックアップのディストーションと2203KKですべての歪みを作り出している。
Img_2216リアのようす。Img_2220キャビネットは1960Bを1台だけ使用しているが、2×8Ωで出力している。

Img_2224アレキシ使用の1960B。
Img_2231コレはそのリアパネルのようす。
当然「8Ω STEREO」で結線しているのだが、SPEAKER OUTのひとつはキャビネットにダイレクトに、もうひとつは間にダイレクトボックスを経由させている。
いつもこの方法でキャビネットをつないでいるそうだ。
「本当は16Ω一発でつないだ方が音がいいんだけどね!」とは2001年からアレキシについているギターテクのノイビ氏。
そりゃそうでしょう。
Img_2223 出番を待つアレキシの愛器たち。Simg_2230_3
★   ★   ★   ★   ★   ★
 
以上。
Marshall Roadshowで日本国中を回って2203KKのデモンストレーションをやったっけナァ。
もう13年も前か…。
今にして思うと音のはもちろん、個性があってとてもいいモデルだった。
高崎さんが試奏された時、ノイズゲートの性能の良さに笑いながら「コレ、危険やナァ~。お婆さんが近くにおったらビックリして死んでまうで!」なんておっしゃられたのをよく覚えている。
「イヤイヤ、お婆さんはまず近寄る機会がありませんから!」なんて大笑いしたっけ。
ちなみに、アレキシは「ケリーとは仲良し」と言っていた。
  
Alexi "Wildchild" Laiho…享年41歳。
長い間病床に臥せっていたとか。
才能あるギタリストのご逝去を心からお悔やみ申し上げます。
 

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新年のごあいさつ

 

明けましておめでとうございます
 
年末に好き勝手なことをズラズラを書かせてもらったので特にありません。
今日から2021年のMarshall Blogをスタートします。
年明け早々また大変なことになりそうですが、今年もみんなで元気に楽しくやっていきましょう!
今年もMarshall Blogをご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
 

 

Simg_8213 (写真は「ロンドンの初日の出」のつもり。早くロンドンに行けるようになるといいな~)
 

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