NAMM2020レポート vol.2~MarshallブースとD_Driveデモ初日
1月17日、いよいよ『NAMM2020』がスタート。2年ぶりのNAMM。
やっぱりこの出で立ちを目の当たりにするとエキサイトするナァ~…なんてことは全くない。
ただただ「仕事!」って感じなのだ。
建物の中に入る。
フト左に目をやるとNAMMの役員の顔写真が並んでいるボードが目に入った。
コレだ。
ナントはなしに役員の皆さんのお顔をひとつひとつ覗いていくと…
オワ~、ダグ!
そうか、ダグ・レディがNAMMの役員になっているのか…。
以前はダグの務めるミルウォーキーの大手音楽出版社Hal Leonardの社長のラリー・モートンが務めていた役をダグが継いだのかな?
ダグはキーボード・プレイヤーでね、来日した時に地下鉄のなかでSteely Danの話になったことがあった。
何の曲だか忘れちゃったけど、みんなで小声で歌っていて、音を伸ばすパートになると、ダグが「シ~シックス~」とコード名で歌ったのがとても愉快だった。
こういうことはいくらでも覚えてるな。
おめでとうダグ!1階ホールの入り口…には行かないで…
2階に上がって来た。
階上は比較的大きなブランドのブースが多く、それぞれが独立した部屋になっている。
だから歩いていて「お!〇〇のブースだ」とタマタマ見つけるよりも、「〇〇のブースが2階にある」と認識してお見えになるお客さんが多い…ハズ。
入り口の左側にはイメージ動画のためのスクリーン。
『Marshall Live』の時のD_Driveの姿も会期を通じて盛んに映しだされていた。
私だったら少しずつでもいいから総花的にすべてのシリーズを並べちゃうよ。
どんなにギューギューでも押し込んじゃう。
フィーチュアされていたのは…
昨年のNAMMで発表されたSTUDIOシリーズ。
一昨年リリースされたORIGINシリーズ。
こんだけ~。
アレは「どんだけ~」か。
昨年もシャレでベース型やら六角形やらのMarshallを参考展示していけど、今回はコレ。
ORIGINシリーズの変種。
「J.Scott Studios」の作品。
J.Scott Studioは、Marshallでグラフィックデザインを担当しているJay Scottが運営するデザイン・チーム。
ウーム、ジェイってこんなことしていたのか…知らなかった。
前回Marshallに行って事務所で仕事をしていた時、「Shige, cuppa?」と声をかけて紅茶を入れてくれたのがジェイだった。
前にも書いたけど、「Cuppa」は「Cup of a tea」の略。
The Kinksの『Muswell Hillbillies』に「Have a Cuppa Tea」という曲がある。
いい曲よ。
サビの歌詞が「♪Have a cuppa tea」と「♪Halleluja Rosie Lea」となっていて、恐らくレイは「tea」と「lea」で韻を踏ませたのだろう。
で、この「rosie lea」。
意味は「バラの草原」なんだけど、調べてみると「Rosie Lea Tea」という紅茶のブランドがあるようで、それがこの曲に出て来る「Rosie Lea」に関係しているのが定かではないが、うれしい。
というのは、この「Rosie Lea」なるブランドを私は知らなくて、ウェブサイトで調べてみたら、コレが実にいい感じ!
私、紅茶とかハーブ・ティーが大好きなのよ。
インターネットでオーダーもできるんだけど、そんな無粋なことはしたくない。
今度イギリスに行く時のお楽しみのためにガマンしておくのだ。
リアはこんな感じ。
「THE NOT-SO-BLACK BOX」か…。
「それほどブラック・ボックスじゃないよ」、つまり「変なことはしないよ」とMarshall製品のスタンダード・カラーが「黒」であることへのダブル・ミーニングになっているのかな?
笑っちゃったのが、ワンオフのこの手作り「OWNERS CARD」。
「よくやった!『THE NOT-SO-BLACK BOX』を手に入れたね。
コレにゃメッチャ時間がかかったよ。
だからキミには心の底から楽しんでもらいたい。
愛をこめて
ジェイ」ってなことが書いてある。
コレはクリストファー・ブラウンというアーティストの「Far from Home」という作品。
このタグもイラスト。
「Nathan」というのはリーズのミュージシャン、Nathan Syaersのこと。
このモデルの制作過程をドキュメントした動画がMarshallのウェブサイトにあっているので紹介しておくね。
日本では導入されない予定だが、デザイン・ストアのSTUDIOシリーズのカスタム・オーダーが今夏から始まる情報が開示されていた。
「Jim Marshall製品は工場メンテナンス要員に有能な人材を募集しています。人事のウッド夫人にご連絡ください」という人材募集広告をあしらったデザイン。
こうした商品が出て来るたびに書いてるけど、Marshallも変わったよナ~。
ほんのちょっと前までは、デザインといえばドクロ、ヘビ、ライオン、鋼鉄あたりが相場だった。
今やコレもんだからね。
ん~、どこをどう見てもMarshallっぽさを感じさせないな~。
今年のMarshallのブースはザっとこんなところ。
あ、それともうひとつ…
このデモンストレーション・ステージね。
Marshall、NATAL、写真には写ってないけどEDENで固めてある。
NAMM初日、朝11:30~12:00。
コレがD_Drive最初のデモンストレーションの予定。
初日、つまり木曜日の午前中だぜ!
しかもロケーションは2階。
そんなんで人が集まるのかよ⁈と心配していたら…バッチリだった!
ギューギューでブースのドアが閉まらないぐらい…と言ったらウソになるが、十分を十分上回る人出!
アタシャ、ホッとしたよ~。
そして、コリャ大丈夫だな…と思った。
D_Driveの竿チームは今から7年前、日本のギター・メーカーのブースでデモをしたことがあったが、バンドでNAMMに出演するのはコレが初めてのこと。
そこで…というワケでもないが、「コレがD_Driveでっせ!あんじょうよろしく頼んまっさ、アメリカはん!」という名刺がわりに、以前演っていた「Hyper Driving High」で初めて「Over R.E.V.」で締めくくる、というセットリストを採用した。知らんけど。
そして「M16」。
真ん中の銃撃戦のシーンでは、お客さんがSeijiさんのYukiちゃんの掛け合いを固唾飲んで見入っていた。
初めてD_Driveを観た人(ほとんど全員だと思うけど)は驚いたと思うよ。
1曲終えた時の大歓声の大きいこと、大きいこと!
その歓声はあたかもアメリカがD_Driveを歓迎しているように聞こえた。
円熟のキラー・チューン。
親しみやすいメロディに一層大きな歓声が上がった。
うれしいな~。
そして、すでに書いた通り「Over R.E.V」で締めくくった。
大歓声!
大成功!
正直、D_Driveの音楽はヨーロッパの方がウケるかと思っていたけど、コリャ、アメリカだな。
ナンカそんな印象を持ったNAMM2020の初日だった。
次回も楽しみだ。
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE
(一部敬称略 2020年1月14~20日 アナハイムにて撮影)